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JP2003276323A - インクジェット記録物及びその製造方法 - Google Patents

インクジェット記録物及びその製造方法

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Publication number
JP2003276323A
JP2003276323A JP2003011237A JP2003011237A JP2003276323A JP 2003276323 A JP2003276323 A JP 2003276323A JP 2003011237 A JP2003011237 A JP 2003011237A JP 2003011237 A JP2003011237 A JP 2003011237A JP 2003276323 A JP2003276323 A JP 2003276323A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
image
pigment
recorded matter
protective layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003011237A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Onishi
弘幸 大西
Hajime Mizutani
肇 水谷
Etsuo Okanoe
悦男 岡上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2003011237A priority Critical patent/JP2003276323A/ja
Publication of JP2003276323A publication Critical patent/JP2003276323A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い画像濃度で発色性に優れると共に、画像
堅牢性にも優れ長期保存が可能なカラー画像が形成され
たインクジェット記録物及びその製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 記録媒体の少なくとも一面に、少なくと
も、着色剤としてC.I.ピグメントイエロー74を含
有するイエローインクを含む1種又は2種以上の顔料イ
ンクにより画像を形成し、且つ該画像を被覆する保護層
を形成する。保護層は、樹脂からなり、熱転写シートを
使用する熱転写型オーバーコート法などにより形成する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー顔料インク
を用いたインクジェット記録方法により画像が形成され
たインクジェット記録物及びその製造方法に関し、詳し
くは、発色性及び画像堅牢性に優れたインクジェット記
録物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】インク
ジェット記録方式は、記録ヘッド(インクジェットヘッ
ド)のノズルからインクの液滴を吐出させ、紙などの記
録媒体に付着させて画像を形成する記録方式である。カ
ラーインクジェット記録においてはイエロー、マゼン
タ、シアンの減法混色の3原色インクを基本とし、必要
に応じこれにブラックその他の色を加えた4色以上のイ
ンクを用いて、カラーインクジェット画像を形成する。
【0003】カラーインクジェット画像の形成に使用す
るインクジェット記録用インクには、記録画像の発色性
に優れ記録媒体上で鮮明な画像が得られること、画像堅
牢性(耐光性、耐水性、耐ガス性、耐擦性など)に優れ
長期保存による記録画像の劣化がないことなどが求めら
れる。インクジェット記録用インクの着色剤には染料と
顔料があり、一般に、染料は記録画像の発色性には優れ
るが耐光性、耐水性などに劣り、顔料は記録画像の耐光
性、耐水性などには優れるが発色性に劣るため、染料と
顔料のどちらを選択するかは、発色性と画像堅牢性のど
ちらを重視するかで決定される。また、染料、顔料には
それぞれ多くの種類があり、その選択によっては満足の
いく発色性又は画像堅牢性が得られない場合もあるた
め、適切な染料又は顔料を選択する必要がある。また、
カラー画像の場合、複数色のうちの一色でも画像堅牢性
に劣るものが存在すると、その影響でカラー画像全体の
品位が著しく低下するため、着色剤の選択に際しては、
単色での画像堅牢性のみならず、各色の画像堅牢性のバ
ランスも考慮する必要がある。
【0004】このように、染料と顔料は発色性、画像堅
牢性の点で一長一短があり、両特性を満足し得る着色剤
は今のところ提供されていない。そこで、着色剤として
発色性に優れる染料を選択し、染料インクを用いてイン
クジェット画像を形成すると共に、この場合に懸念され
る画像堅牢性の欠点を別の手段で補うことにより、発色
性と画像堅牢性とのバランスのとれた良好なインクジェ
ット画像を形成することが従来から行われている。具体
的には、例えば、染料インク中にベンゾトリアゾール系
化合物とヒンダードフェノール系化合物を含有させる方
法(特許文献1参照)、記録媒体のインク受容層中にベ
ンゾフェノン系やベンゾトリアゾール系などの紫外線吸
収剤を添加する方法(特許文献2参照)、インクジェッ
ト記録による画像形成後に画像面に紫外線吸収剤を含有
する保護層を熱転写する方法(特許文献3参照)などが
知られている。特許文献3に開示されている、いわゆる
熱転写型オーバーコート処理は、画像面を物理的にバリ
アする方法であるため、記録画像の耐光性、耐水性、耐
ガス性などの向上の他、光沢や平滑性などの向上も図る
ことができる。
【0005】現在、インクジェット記録用インクとして
は染料インクが主流であり、これまで開示されてきたイ
ンクジェット関連技術の多くは、上記のように主として
染料インクに関連するものである。これに対し、顔料イ
ンクを用いるインクジェット記録については、さほど多
用されていないこともあってまだ十分に検討がなされて
いないのが実状である。しかしながら、例えば銀塩写真
調の高画質なインクジェット記録物は、長時間に亘って
蛍光灯や直射日光に晒されるディスプレイとして使用さ
れることが多く、このような過酷な使用条件下において
も画像の劣化が生じないような高レベルの画像堅牢性が
求められているところ、耐光性などに問題のある染料イ
ンクを用いて画像が形成されたインクジェット記録物で
は、上記のオーバーコート処理などを行っても、このよ
うな高レベルの画像堅牢性の要求に応えることはできな
い。一方、上述したように顔料インクは記録画像の発色
性が低く、この点を改良しなければ、画質と保存性を高
レベルで両立させた良好なインクジェット画像を形成す
ることはできない。
【0006】従って、本発明の目的は、高い画像濃度で
発色性に優れると共に、画像堅牢性にも優れ長期保存が
可能なカラー画像が形成されたインクジェット記録物及
びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【特許文献1】特開平9−132742号公報
【特許文献2】特開昭57−87988号公報
【特許文献3】特開2000−153677号公報
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高レベル
の画像堅牢性を達成し得る、複数の顔料インクを用いた
カラーインクジェット記録について種々検討した結果、
顔料インクを使用することにより懸念される発色性の悪
さが、少なくともイエローの顔料として特定の顔料を選
択し且つ画像を保護層で被覆することにより解消できる
ことを知見すると共に、このようにすることにより、カ
ラー画像を形成する各色の画像堅牢性のバランスもとれ
ることを知見した。
【0009】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、記録媒体の少なくとも一面に、1種又は2種以上の
顔料インクにより画像が形成されたインクジェット記録
物であって、1種又は2種以上の上記顔料インクが、少
なくとも、着色剤としてC.I.ピグメントイエロー7
4を含有するイエローインクを含んでおり、且つ上記イ
ンクジェット記録物が、上記画像を被覆する保護層を有
するインクジェット記録物を提供することにより上記目
的を達成したものである。
【0010】また、本発明は、記録媒体の少なくとも一
面に、少なくとも、着色剤としてC.I.ピグメントイ
エロー74を含有するイエローインクを用いて画像を形
成するインクジェット記録工程と、該画像上に保護層を
形成するオーバーコート工程とを備えるインクジェット
記録物の製造方法を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクジェット記
録物について詳細に説明する。本発明のインクジェット
記録物は、記録媒体の少なくとも一面に、少なくともイ
エローインクを含む1種又は2種以上の顔料インクによ
り画像が形成されている。
【0012】上記イエローインクは、着色剤としてC.
I.ピグメントイエロー74を含有している。この着色
剤は、記録画像の耐光性及び耐ガス性にやや難があるも
のの、発色性に優れており、高い画像濃度を得ることが
できる。
【0013】フルカラー画像の形成には、上記イエロー
インクの他に、少なくともマゼンタインク及びシアンイ
ンクが必要になる。マゼンタインクの着色剤としては、
C.I.ピグメントレッド122を用いることが、発色
性及び耐光性の点で好ましい。また同様の理由で、シア
ンインクの着色剤としては、C.I.ピグメントブルー
15:3を用いることが好ましい。ライトマゼンタイン
ク、ライトシアンインクを使用する場合は、上記マゼン
タインク、上記シアンインクで用いる着色剤をそれぞれ
用いることが好ましい。このようなライトインク(フォ
トインク)を使用すると、画像のハイライト領域の粒状
感が低減され、より高画質のカラー画像を得ることがで
きる。
【0014】本発明に係る顔料インクにおける上記着色
剤の含有量は、発色性と吐出信頼性(耐目詰まり性)と
のバランス観点から、インク全重量に対して好ましくは
1〜10重量%、更に好ましくは2〜8重量%である。
【0015】また、上記イエローインクには、記録画像
の耐光性を高める観点から、紫外線吸収剤、光安定化
剤、消光剤及び酸化防止剤からなる群から選ばれる1種
又は2種以上を含有させることが好ましい。紫外線吸収
剤としては、ベンゾフェノン系、サルシレート系、ベン
ゾトリアゾール系及びシアノアクリレート系、並びに酸
化チタン、酸化亜鉛、酸化セレン及び酸化セリウム等の
金属酸化物等が挙げられる。光安定化剤としては、ヒン
ダードアミン系光安定化剤(HALS)等が挙げられ
る。消光剤としては、ニッケルジブチルジチオカルバメ
ート、硫酸ニッケル、シュウ酸ニッケル等のニッケル
塩、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム、臭化カリウ
ム、臭化ナトリウム、塩化カリウム等のハロゲン化金属
塩、チオシアン酸カリウム、硫酸コバルト、硫酸銅、硫
酸第一鉄等が挙げられる。酸化防止剤としては、ヒンダ
ードフェノール化合物、アミン化合物、リン化合物、硫
黄化合物等が挙げられる。これらのうち、特にベンゾト
リアゾール系紫外線吸収剤、HALSは優れた効果が期
待できるので好ましい。
【0016】これらの紫外線吸収剤等の含有量は、上記
イエローインク中、上記着色剤(顔料)100重量部に
対して好ましくは1〜30重量部、更に好ましくは2〜
20重量部である。含有量が上記範囲の下限未満では耐
光性の向上の効果に乏しく、また、上記範囲の上限超で
はノズルの目詰まり等を起こし易く、吐出安定性等の信
頼性が低下するおそれがある。
【0017】本発明に係る顔料インクは、上述した点以
外は、この種のインクジェット記録用インクと同様に構
成される。即ち、着色剤(顔料)及び水の他に、均一分
散、浸透調整、保湿、粘度調整等のため、分散剤、アル
コール等の各種溶剤、界面活性剤等が添加されている。
【0018】そして、本発明のインクジェット記録物
は、上記顔料インクにより形成された画像を被覆する保
護層を有する。
【0019】上記保護層は、樹脂からなる。樹脂として
は、記録媒体との密着性に優れ、透明性が高く、熱や光
で変色し難く、化学的・物理的バリヤ性に優れた塗膜を
形成し得る樹脂が用いられ、このような特性を有する樹
脂の中から、保護層の形成方法に応じて適宜選択され使
用される。保護層の形成方法としては、樹脂溶液又は樹
脂分散液(オーバーコート液)を、記録媒体の画像形成
面(画像面)に塗布するリキッドオーバーコート法と、
フィルムを画像面に貼り合わせるオーバーコート法があ
る。
【0020】上記リキッドオーバーコート法で使用する
オーバーコート液の樹脂成分としては、例えば、ポリビ
ニルアルコール(PVA)、シラノール変性PVA、ポ
リビニルピロリドン(PVP)、カルボキシメチルセル
ロース(CMC)、ポリビニルアセタール、ポリアクリ
ルアミド、セルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、ウ
レタン等の水溶性樹脂;アクリル樹脂、スチレン−アク
リル樹脂、ポリエチレン、酢酸ビニル、EVA、エポキ
シ樹脂、アクリルスチレン、SBR、アクリル酸エステ
ル等の樹脂エマルジョン等が挙げられ、これらの1種を
単独であるいは2種以上を混合して用いることができ
る。該樹脂エマルジョンは、吐出信頼性の観点から、平
均粒子径1μm以下の樹脂が好ましい。
【0021】上記オーバーコート液の塗布方法は特に限
定されず、ロールコーター法、バーコーター法、ブレー
ドコーター法などの公知の塗工方式を用いてもよく、ス
プレー、インクジェット記録装置の記録ヘッド(インク
ジェットヘッド)などを用いてもよい。
【0022】また、上記オーバーコート法で使用するフ
ィルムの形成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレ
ート、アクリル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル等
が挙げられる。
【0023】上記フィルムの形成材料としては、上記の
ような通常の樹脂の他に、紫外線吸収性ポリマーを使用
することもできる。紫外線吸収性ポリマーとしては、エ
チレン系不飽和化合物(例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸及びこれらの誘導体、スチレン、酢酸ビニル等)
と、紫外線吸収剤として作用する骨格(ベンゾフェノン
系、ベンゾトリアゾール系)を側鎖に有するアクリル系
モノマーとの共重合体が好ましく用いられる。一般の低
分子紫外線吸収剤をフィルム中に含有させた場合、該紫
外線吸収剤の樹脂への溶解性不良から起こるブリードア
ウトやフィルムの白濁化などが懸念されるが、上記共重
合体を上記フィルムの形成材料として使用することでこ
のような問題を起こすことなく、記録画像の耐光性の向
上を図ることができる。
【0024】上記フィルムの樹脂成分として、上記紫外
線吸収性ポリマーのみを使用することもできるが、耐光
性以外の保護層に要求される種々の特性、例えば耐ブロ
ッキング性(保護層のべたつき難さ)や耐スクラッチ性
(保護層の傷付き難さ)などをバランスよく具備させる
観点から、上記紫外線吸収性ポリマーと他のポリマーと
を混合して使用することが好ましい。各ポリマーの混合
比率は、保護層に要求されるに応じて適宜調整すること
ができる。
【0025】上記紫外線吸収性ポリマーとしては、例え
ば、溶剤系タイプとして一方社油脂工業(株)製のUL
S−933LP、ULS−1935LH、XL−52
4、XL−729等が挙げられ、水系エマルジョンタイ
プとして一方社油脂工業(株)製のULS−1700、
ULS−1383MG、ULS−1385MG、旭電化
工業(株)製のアデカスタブLX−301、(株)エー
ビーアイコーポレーション製のヨシミクロン11等が挙
げられる。ここに挙げた水系エマルジョンタイプの紫外
線吸収性ポリマーは、他の水系エマルジョンとの相溶性
に優れており、上記した他のポリマーとの混合系におい
ても均一なフィルムが得られる。
【0026】上記フィルムの画像面への貼り合わせ方法
(オーバーコート法)としては、接着性を有するフィル
ムを常温で貼り合わせる方法(コールドラミネーショ
ン)や、フィルムを加熱しながら貼り合わせる方法(感
熱接着、ヒートラミネーション)などを用いることがで
きる。
【0027】また、オーバーコート法の一種として、上
記フィルムを支持体上に形成してなる熱転写シートを使
用し、該支持体から画像面上に該フィルム(被転写層)
を熱転写させる熱転写型オーバーコート法が知られてお
り、本発明に係る保護層の形成方法として好ましく用い
ることができる。該支持体としては、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルムや二軸延伸ポリプロピレ
ン(OPP)フィルムなどが好ましく用いられる。
【0028】上述したように種々の方法により形成され
る本発明に係る保護層には、記録画像の耐光性を高める
観点から、上記紫外線吸収性ポリマーを使用した場合を
除き、紫外線吸収剤、光安定化剤、消光剤及び酸化防止
剤からなる群から選ばれる1種又は2種以上を含有させ
ることが好ましい。これらの紫外線吸収剤等は、上記イ
エローインクに含有できるものと同様のものを使用する
ことができる。これらの紫外線吸収剤等の含有量は、上
記保護層中、樹脂100重量部に対して好ましくは0.
1〜20重量部、更に好ましくは1〜10重量部であ
る。含有量が上記範囲の下限未満では耐光性の向上の効
果に乏しく、また、上記範囲の上限超ではインク吸収性
の低下、着色による透明性の低下等を招くおそれがあ
る。
【0029】上記保護層には、必要に応じ、耐水化剤、
防黴剤、防腐剤、界面活性剤、増粘剤、流動性改良剤、
pH調整剤、消泡剤、抑泡剤、レベリング剤等の各種添
加剤の1種又は2種以上を含有させることができる。
【0030】上記保護層は、1種類の層からなる単層構
造としてもよく、複数種の層を積層してなる多層構造と
してもよい。多層構造の保護層としては、例えば、上層
(保護層の最表層となる層)を上記紫外線吸収性ポリマ
ーを含む層とし、下層をアクリル共重合体などの熱可塑
性樹脂を主成分とする層とした2層構造の保護層が例示
できる。上記紫外線吸収性ポリマーを含有させる層は特
に限定されるものではなく、多層構造のうちの何れかの
層、あるいは全ての層に紫外線吸収性ポリマーを含有さ
せることができる。
【0031】上記保護層の厚みは、特に制限されず適宜
調整すればよいが、好ましくは2〜20μm、更に好ま
しくは2〜10μmである。保護層の厚みが2μm未満
では保護層を設ける意義に乏しく、20μm超では記録
物本来の風合いや質感が損なわれるおそれがある。
【0032】上記保護層は、記録媒体の画像面の全面を
被覆するように形成されることが好ましいが、画像形成
部分(画像及びその近傍)のみを選択的に被覆するよう
にしてもよい。画像面の一部に選択的に保護層を形成す
る場合の方法としては、スプレーやインクジェットヘッ
ドなどを用いた上記リキッドオーバーコート方式が適当
である。
【0033】本発明に係る記録媒体としては、上質紙、
アート紙、コート紙等のインクジェット適性を持たない
(インクジェットインクを吸収、包埋する塗工層を持た
ない)ものを用いることもできるが、インクジェット記
録方式に適合した特性を有するインクジェット記録用コ
ート紙を用いることが好ましい。インクジェット記録用
コート紙は、基材の片面又は両面にインク受容層を設け
た構成となっている。
【0034】上記基材としては、特に限定されず、上質
紙、再生紙、バライタ紙、アート紙、コート紙、キャス
トコート紙、樹脂被覆紙、樹脂含浸紙等の紙や加工紙;
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエ
チレンテレフタレート等のフィルムやシート状プラスチ
ック基材;不織布、布、織物、金属フィルム、金属板;
これらを貼り合わせた複合基材等、この種の塗工紙にお
いて基材として通常用いられるシート状物を用いること
ができる。
【0035】上記インク受容層は、無機顔料を主体と
し、層中に無数の空隙を有する多孔質の層、いわゆる空
隙型インク受容層が好ましい。インクジェット記録用コ
ート紙におけるインク受容層には、空隙型インク受容層
の他に、樹脂を主体とし、インク中の溶媒によって膨潤
して着色剤を保持する膨潤型インク受容層があるが、顔
料インクによる記録画像の耐擦性を高める観点から、本
発明においては空隙型インク受容層の方が好ましい。
【0036】上記無機顔料としては、例えば、沈殿法、
ゲル法、気相法等により合成された非晶質シリカ、コロ
イダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、アルミ
ナ水和物、γ型酸化アルミニウム、スメクタイト粘土、
炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸
化チタン、カオリン、白土、タルク、珪酸マグネシウ
ム、珪酸カルシウム、擬ベーマイト等が挙げられ、これ
らの1種又は2種以上を用いることができる。これらの
うち、特に気相法シリカ、擬ベーマイトを用いること
が、発色性、インクの定着性の点で好ましい。
【0037】上記無機顔料の含有量は、上記インク受容
層の乾燥重量に対して好ましくは40〜95重量%、更
に好ましくは50〜90重量%である。含有量が40重
量%未満では、十分なインク吸収性を確保できないおそ
れがあり、95重量%超では、インク受容層の塗膜強度
が低下するおそれがある。
【0038】上記インク受容層には、上記無機顔料を基
材に固着させるために、バインダー樹脂が含有される。
バインダー樹脂としては、この種の塗工紙に通常使用さ
れるものを使用することができ、例えば、PVA、シラ
ノール変性PVA、酢酸ビニル、澱粉、カルボキシメチ
ルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチ
ン、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)等の共役
ジエン系共重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共
重合体(EVA)等のビニル系共重合体ラテックス、ア
クリル酸及びメタクリル酸の重合体等のアクリル系共重
合体ラテックス等が挙げられ、これらの1種又は2種以
上が用いられる。これらのうち、特にPVAを用いるこ
とが、基材との接着性及びインク受容層の塗膜強度の点
で好ましい。
【0039】上記バインダー樹脂の含有量は、上記無機
顔料100重量部に対して好ましくは5〜50重量部、
更に好ましくは10〜40重量部である。含有量が上記
範囲の下限未満では、インク受容層の塗膜強度の低下を
招き、上記範囲の上限超では、インク吸収性や着色剤の
吸着性が低下するおそれがある。
【0040】また、上記インク受容層には、高い画像濃
度を得る観点から、金属塩を含有させることが好まし
い。金属塩としては、顔料インクと接触してその分散状
態を破壊し、凝集させ得る性質を有するものが用いら
れ、例えば、硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫
酸マグネシウム、酢酸マグネシウム等のマグネシウム化
合物;塩化カルシウム、酢酸カルシウム等のカルシウム
化合物;塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸ア
ルミニウム等のアルミニウム化合物;塩化ナトリウム、
硫酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等のナトリウム化合物
等が好ましく用いられる。
【0041】上記金属塩は上記インク受容層全体に均一
に分散するように含有させてもよく、上記無機顔料を主
体とする無機顔料層を下層とし、該金属塩を主体とする
金属塩層を上層とする多層構造のインク受容層としても
よい。この金属塩層は、上記金属塩を水などの適当な溶
媒に溶解又は分散させて金属塩溶液を調製し、これを上
記無機顔料層上に塗布し、乾燥することにより得られ
る。
【0042】尚、上記金属塩は、上記のようにインク受
容層に含有させて使用するだけではなく、上記基材を上
記金属塩溶液で処理するなどして使用することもでき
る。金属塩溶液による基材の処理は、金属塩溶液を基材
に塗布又は噴霧する方法、あるいは金属塩溶液中に基材
を浸積する方法等により行うことができる。これらの形
態でも、金属塩をインク受容層中に含有させる形態と同
様の効果を期することができる。例えば、上記基材とし
て金属塩溶液で処理した基材を用い、この処理済の基材
上に、上記金属塩層を上層とする多層構造のインク受容
層を設けることができる。
【0043】上記金属塩の使用量は、上記無機顔料10
0重量部に対して好ましくは0.1〜20重量部、更に
好ましくは1〜10重量部である。使用量が上記範囲の
下限未満では画像濃度の向上の効果に乏しく、上記範囲
の上限超では、耐熱黄変性が低下するおそれがある。
【0044】また、上記インク受容層には、インクの定
着性及び浸透性並びに印刷濃度を高める観点から、水溶
性カチオン性高分子樹脂又はカチオン性エマルジョンを
含有させることができる。これらの含有量は、上記無機
顔料100重量部に対して5〜50重量部程度が好まし
い。
【0045】上記水溶性カチオン性高分子樹脂として
は、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドポリマ
ー、エピハロヒドリン−2級アミンコポリマー、ジアリ
ルジメチルアンモニウムクロライド−二酸化硫黄コポリ
マー、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド−アク
リルアミドコポリマー、ジアリルメチルアンモニウム塩
ポリマー、ジアリルアミン塩酸塩−二酸化硫黄コポリマ
ー、ジメチルメチルアミン塩酸塩コポリマー、ポリアリ
ルアミン、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミン4
級アンモニウム塩化合物、(メタ)アクリルアミドアル
キルアンモニウム塩ポリマー、4級アンモニウム塩基を
含むアイオネン、ジシアンジアミド・ホルマリン重縮合
物、ジシアンジアミド・ジエチレントリアミン重縮合物
等が挙げられる。
【0046】上記カチオン性エマルジョンとしては、市
販品として、リカボンドBP−316(中央理化工業
製)等の酢酸ビニル−アクリル共重合体樹脂エマルジョ
ン;モビニール081F(クラリアントポリマー製)等
のオレフィン系樹脂エマルジョン;AS211、AS2
61、AS262、AS263(以上、日本PMC
製)、BLS−5500(以上、ミサワセラミックス
製)、サイズパインSPK−903、SPK−287
(以上、荒川化学工業製)等のアルキルケテンダイマー
エマルジョン;パールガムCS、パールガムCS−25
S、パールガムCT−61−20(星光化学工業製)等
のスチレン−アクリル系エマルジョン等が挙げられる。
【0047】上記インク受容層には、必要に応じ、染料
定着剤、蛍光増白剤、防かび剤、防腐剤、界面活性剤、
増粘剤、pH調整剤、消泡剤、保水剤、硬膜剤、着色染
料、着色顔料、顔料の分散剤、レベリング剤、紫外線吸
収剤、酸化防止剤等の各種添加剤の1種又は2種以上を
含有させることができる。
【0048】上記インク受容層は、常法通りの方法で形
成することができる。即ち、先ず、水やアルコール等の
適当な溶媒に、無機顔料、バインダー樹脂、必要に応じ
金属塩、水溶性カチオン性高分子樹脂、カチオン性エマ
ルジョン、各種添加剤を添加し、溶解又は分散させて塗
被組成物を調製する。次いで、該塗被組成物を、エアナ
イフコーター、ロールコーター、ブレードコーター、ゲ
ートロールコーター、サイズプレス装置等の公知の塗工
装置を用いて、上記基材の一面の全面に常法通り塗布
し、熱風乾燥機、遠赤外線乾燥機等を用いて乾燥して、
前記インク受容層を形成することができる。多層構造の
インク受容層は、このような塗工処理を繰り返すことで
形成できる。また、必要に応じ、キャスト法を用いて、
インク受容層の平滑性をコントロールしてもよい。キャ
スト法は、基材上に設けた塗被組成物が湿潤状態にある
間に、あるいは一旦乾燥させた後再度湿潤状態にしてか
ら、該塗被組成物を鏡面を有する加熱ロールに圧接し、
乾燥後該加熱ロールより剥離して、鏡面を塗工層に転写
する公知の平滑化処理方法である。
【0049】上記インク受容層の乾燥後の厚みは、特に
制限されないが、高い発色性の実現、粉落ち防止等の観
点から、好ましくは10〜50μm、更に好ましくは1
5〜40μmである。上記塗被組成物の塗布量として
は、乾燥重量で好ましくは10〜50g/m2、更に好
ましくは15〜40g/m2である。
【0050】また、上記インク受容層は、J.TAPP
I No.48−85に従い測定される空隙率が30%
以上であることが好ましく、40〜80%であることが
更に好ましい。この空隙率が30%未満では、インクの
速乾性、吸収速度、吸収容量等が低下するおそれがあ
る。一方、空隙率が高すぎると、無機顔料が脱落し、紙
送りロールにおけるスリップやヘッドの目詰まりの原因
となるおそれがある。空隙率の調整は、無機顔料とバイ
ンダー樹脂との含有比の調整、カレンダー処理、乾燥条
件の調整(塗膜収縮の調整)等により行うことができ
る。
【0051】次に、本発明のインクジェット記録物の製
造方法について説明する。本発明のインクジェット記録
物の製造方法は、記録媒体の少なくとも一面に、少なく
とも、着色剤として上記C.I.ピグメントイエロー7
4を含有する上記イエローインクを用いて画像を形成す
るインクジェット記録工程と、該画像上に保護層を形成
するオーバーコート工程とを備える。
【0052】上記インクジェット記録工程は、公知のイ
ンクジェットプリンタを用いて常法通り行うことができ
る。インクの吐出は記録ヘッド(インクジェットヘッ
ド)により行われる。インクジェット方式には、ノズル
から一定時間間隔でインクを吐出し続け、吐出されたイ
ンク液滴を偏向させることにより画像を形成するコンテ
ィニュアス方式と、画像データに対応してインクを吐出
させるオンデマンド方式とがあり、何れの方式でもよい
が、細かい打ち込み制御が可能、廃液量が少ない等の点
で、オンデマンド方式が好ましい。また、インク吐出制
御方式には、ピエゾ素子などの電気−機械変換素子を用
いて電圧により制御する方式や、電気−熱変換素子など
を用いて熱エネルギーにより制御する方式等があるが、
特に制限されない。
【0053】上記オーバーコート工程において、画像面
上に上記保護層を形成する方法としては、上述した、コ
ールドラミネーション、ヒートラミネーション、熱転写
型などのオーバーコート法や、インクジェットヘッドを
使用するリキッドオーバーコート法などが挙げられる。
これらのうち、特に、上述した、支持体上に被転写層を
設けてなる熱転写シートを使用する熱転写型オーバーコ
ート法は、他の方法に比して、フィルム(被転写層)に
シワが入りにくく、画像面とフィルムとの間に気泡が混
入しにくく、きれいで平滑な保護層を安定して形成する
ことができるため、本発明において好ましく用いられ
る。また、保護層に過剰な光沢を付与せず、記録物本来
の風合いや質感などを損なわないようにするためには保
護層の厚みはできるだけ薄いことが好ましいところ、熱
転写型オーバーコート法は薄膜の保護層の形成に適して
いるため、この点でも好ましい。
【0054】本発明のインクジェット記録物が製造され
る迄の流れを、上記オーバーコート工程に上記熱転写型
オーバーコート法を採用した実施態様を例にとり、以下
に説明する。
【0055】先ず、インクジェットプリンタを用いて、
インクジェット記録用コート紙(記録媒体)のインク受
容層上に、上記イエローインクの他、上記マゼンタイン
ク、上記シアンインク等の水性顔料インクを用いて所望
の画像を形成する(インクジェット記録工程)。続くオ
ーバーコート工程では、上記インクジェット記録用コー
ト紙の画像面上に、支持体上に被転写層を設けた構成の
熱転写シートを、該画像面と該被転写層とが対向するよ
うに重ね合わせて積層シートとし、該積層シートを加熱
加圧処理して該被転写層を画像面上に圧着させる。この
加熱加圧処理はヒートロール、サーマルヘッド、アイロ
ン、レーザー等を用いて行うことができる。その後、該
積層シートの温度が十分に低下したところで、該積層シ
ートから上記支持体のみを剥離することにより、上記保
護層を有するインクジェット記録物が製造される。
【0056】このようにして製造される本発明のインク
ジェット記録物は、上記イエロー顔料の高い発色性と、
上記保護層による画像濃度の向上作用との相乗効果によ
り、画像濃度が高く、高画質である。また、画像が上記
保護層により被覆されているので、耐光性、耐ガス性、
耐擦性等に優れ、堅牢性が高く、長期間に亘って経時的
な変退色を起こし難く、長期保存が可能であると共に、
光沢感に優れ、光沢ムラもない。尚、光沢感、質感、風
合い等は、基材の種類や厚み、保護層の厚みや樹脂の種
類等を適宜選択することにより調整可能であり、マット
調、半光沢調、光沢調等、所望のものにすることができ
る。
【0057】本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内で
種々の変更が可能である。例えば、本発明のインクジェ
ット記録物は、記録媒体の少なくとも一面に画像が形成
されればよく、記録媒体の両面に画像が形成されてもよ
い。その場合、両面にそれぞれ保護層が形成されること
が好ましい。また、画像は、着色剤としてC.I.ピグ
メントイエロー74を含有するイエローインクを含む1
種又は2種以上の顔料インクにより形成されればよく、
他の顔料インクの色や数は特に制限されない。また、上
記オーバーコート工程は、画像上に上記保護層を形成し
得る方法により行われればよく、その態様や用いる装置
等は特に制限されない。
【0058】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び本発明の効果を
示す試験例を挙げ、本発明をより具体的に説明するが、
本発明は、斯かる実施例により何等制限されるものでは
ない。
【0059】〔実施例1〕 (記録物の作製)セイコーエプソン製の2種類のインク
ジェット記録用紙〔MCマット紙(型番:KA450M
M)、PM写真用紙(型番:KA420PSK)〕それ
ぞれのインク受容層上に、インクジェットプリンタ(M
C2000、セイコーエプソン製)を用いて、下記組成
のイエロー、マゼンタ、シアン、ライトマゼンタ、ライ
トシアン及びブラックの6色の顔料インクにより、反射
光学濃度(OD値)1.0と最大OD値のイエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、レッド
(R)、ブルー(B)、グリーン(G)のカラーパッチ
を印刷して画像面を形成し、記録媒体の異なる2種類の
記録物を得た。尚、上記のMCマット紙、PM写真用紙
の各インク受容層のJ.TAPPI No.48−85
に従い測定される空隙率は、MCマット紙40%、PM
写真用紙50%である。
【0060】尚、顔料インクの調製は、下記の要領で行
った。サンドミル(安川製作所製)に顔料、分散剤及び
水の混合物と、重量で該混合物の1.5倍量のガラスビ
ーズ(直径1.7mm)とを入れ、2時間分散させてか
らガラスビーズを取り除き、顔料分散液を得た。次い
で、顔料及び分散剤以外の成分を混合してインク溶媒を
調製し、該顔料分散液を撹拌しながら該インク溶媒を徐
々に滴下して、常温で20分間撹拌した。その後、5μ
mのメンブランフィルターで濾過して、顔料インクを得
た。
【0061】 〈イエローインク1の組成〉 ・C.I.ピグメントイエロー74 5重量% ・スチレン−アクリル酸共重合体・アンモニウム塩(分散剤) 2重量% ・グリセリン 10重量% ・サーフィノール465 1重量% (界面活性剤、Air Product and Chemicals,Inc.製) ・トリエチレングリコールモノブチルエーテル 8重量% ・イオン交換水 バランス 計100重量%
【0062】 〈マゼンタインクの組成〉 ・C.I.ピグメントレッド122 5重量% ・スチレン−アクリル酸共重合体・アンモニウム塩(分散剤) 2重量% ・グリセリン 10重量% (界面活性剤、Air Product and Chemicals,Inc.製) ・サーフィノール465 1重量% ・トリエチレングリコールモノブチルエーテル 8重量% ・イオン交換水 バランス 計100重量%
【0063】 〈シアンインクの組成〉 ・C.I.ピグメントブルー15:3 5重量% ・スチレン−アクリル酸共重合体・アンモニウム塩(分散剤) 2重量% ・グリセリン 10重量% ・サーフィノール465 1重量% (界面活性剤、Air Product and Chemicals,Inc.製) ・トリエチレングリコールモノブチルエーテル 8重量% ・イオン交換水 バランス 計100重量%
【0064】 〈ライトマゼンタインクの組成〉 ・C.I.ピグメントレッド122 2重量% ・スチレン−アクリル酸共重合体・アンモニウム塩(分散剤) 1重量% ・グリセリン 10重量% ・サーフィノール465 1重量% (界面活性剤、Air Product and Chemicals,Inc.製) ・トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量% ・イオン交換水 バランス 計100重量%
【0065】 〈ライトシアンインクの組成〉 ・C.I.ピグメントブルー15:3 2重量% ・スチレン−アクリル酸共重合体・アンモニウム塩(分散剤) 1重量% ・グリセリン 10重量% ・サーフィノール465 1重量% (界面活性剤、Air Product and Chemicals,Inc.製) ・トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量% ・イオン交換水 バランス 計100重量%
【0066】 〈ブラックインクの組成〉 ・カーボンブラックMA−7(三菱化学(株)製) 6重量% ・スチレン−アクリル酸共重合体・アンモニウム塩(分散剤) 3重量% ・グリセリン 10重量% ・サーフィノール465 1重量% (界面活性剤、Air Product and Chemicals,Inc.製) ・トリエチレングリコールモノブチルエーテル 8重量% ・イオン交換水 バランス 計100重量%
【0067】(熱転写シート1の製造)支持体としての
PETフィルム(厚み38μm)に、アクリルエマルジ
ョン(商品名「ボンロンS1320」固形分濃度40
%、三井化学製)と界面活性剤(商品名「サーフィノー
ルTG」日信化学工業製)の混合物(界面活性剤の含有
量0.05重量%)を、乾燥後の膜厚が10μmとなる
ように塗布し、乾燥させて被転写層を形成し、熱転写シ
ート1を製造した。
【0068】そして、この熱転写シート1を用いて、2
種類の上記記録物をオーバーコート処理した。オーバー
コート処理は、被転写層と記録物の画像面とが接触する
ように、熱転写シート1と記録物とを重ね合わせ、一対
のヒートロール間を通過させて、加熱温度70℃、線圧
10N/cmで加熱加圧処理した後、上記支持体を剥離して
透明な保護層を形成することにより行った。保護層の厚
みは10μmであった。このようにして得られた、記録
媒体の異なる2種類の保護層付き記録物を、実施例1の
サンプルとした。
【0069】〔実施例2〕実施例1において、上記熱転
写シート1に代えて、下記により製造した熱転写シート
2を用いた以外は実施例1と同様にして、厚み10μm
の透明な保護層を有する2種類の保護層付き記録物を
得、実施例2のサンプルとした。
【0070】(熱転写シート2の製造)上記ボンロンS
1320と上記サーフィノールTGとの混合物に、HA
LS(商品名「LA−87」旭電化製)を樹脂100重
量部に対して5重量部添加し、これを、上記PETフィ
ルムに、乾燥後の膜厚が10μmとなるように塗布し、
乾燥させて被転写層を形成し、熱転写シート2を製造し
た。
【0071】〔実施例3〕実施例1において、上記熱転
写シート1に代えて、下記により製造した熱転写シート
3を用いた以外は実施例1と同様にして、厚み10μm
の透明な保護層を有する2種類の保護層付き記録物を
得、実施例3のサンプルとした。
【0072】(熱転写シート3の製造)上記ボンロンS
1320と上記サーフィノールTGとの混合物に、ベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤(商品名「LA−36」
旭電化製)を樹脂100重量部に対して10重量部添加
し、これを、上記PETフィルムに、乾燥後の膜厚が1
0μmとなるように塗布し、乾燥させて被転写層を形成
し、熱転写シート3を製造した。
【0073】〔実施例4〕実施例1において、上記イエ
ローインク1に、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の
30%水溶液(商品名「LX−301」旭電化製)を、
該紫外線吸収剤としての添加量が着色剤100重量部に
対して10重量部となるように添加した以外は実施例1
と同様にして、厚み10μmの透明な保護層を有する2
種類の保護層付き記録物を得、実施例4のサンプルとし
た。
【0074】〔実施例5〕実施例1において、上記熱転
写シート1に代えて、下記により製造した熱転写シート
4を用いた以外は実施例1と同様にして、厚み10μm
の透明な保護層を有する2種類の保護層付き記録物を
得、実施例5のサンプルとした。
【0075】(熱転写シート4の製造)支持体としての
OPPフィルム(厚み50μm)に、下記の上層組成物
を、乾燥後の膜厚が4μmとなるように塗布し、乾燥さ
せて上層(保護層の最表層となる層)を形成した後、該
上層上に、下記の下層組成物を、乾燥後の膜厚が4μm
となるように塗布し、乾燥させて下層(接着層)を形成
し、2層構造の熱転写シート4を製造した。上層組成
物;コロイダルシリカを含むエマルジョン(商品名「モ
ビニール8030」固形分濃度44%、クラリアントポ
リマー(株)製)100重量部と、エマルジョン(商品
名「サンリーフCLA−3」固形分濃度31.7%、三
洋化成工業(株)製)31.7重量部と、消泡剤(商品
名「SNディフォーマーJK」固形分濃度100%、サ
ンノプコ(株)製)0.044重量部と、紫外線吸収性
ポリマー(商品名「ULS−1385MG」固形分濃度
30%、一方油脂工業(株)製)8重量部をよく混合し
て調製した。下層組成物;エマルジョン(商品名「モビ
ニール727」固形分濃度50%、クラリアントポリマ
ー(株)製)100重量部と、上記SNディフォーマー
JK0.25重量部と、イオン交換水18.3重量部
と、テキサノール(商品名「CS−21」チッソ石油化
学(株)製)0.5重量部をよく混合して調製した。
【0076】〔比較例1〕保護層を有していない点以外
は実施例1の2種類の保護層付きインクジェット記録物
と同様の構成の2種類のインクジェット記録物を作製
し、比較例1のサンプルとした。
【0077】〔比較例2〕実施例1において、上記イエ
ローインク1に代えて下記組成のイエローインク2を用
いた以外は実施例1と同様にして、厚み10μmの透明
な保護層を有する2種類の保護層付き記録物を得、比較
例2のサンプルとした。
【0078】 〈イエローインク2の組成〉 ・C.I.ピグメントイエロー128 5重量% ・スチレン−アクリル酸共重合体・アンモニウム塩(分散剤) 2重量% ・グリセリン 10重量% ・サーフィノール465 1重量% (界面活性剤、Air Product and Chemicals,Inc.製) ・トリエチレングリコールモノブチルエーテル 8重量% ・イオン交換水 バランス 計100重量%
【0079】〔試験例〕このようにして得られた各サン
プルについて、発色性、光沢均一性、耐光性、耐ガス
性、耐スクラッチ性を、それぞれ下記の方法で評価し
た。尚、発色性の評価は、上記MCマット紙をベースと
したサンプルを用いて行い、その他の評価は、上記PM
写真用紙をベースとしたサンプルを用いて行った。これ
らの結果を下記表1に示す。
【0080】(発色性の評価)各サンプルのイエローパ
ッチ部分について、グレタグマクベス社製のスペクトロ
リーノSPM−50を用い、視野角2度、光源D50、
フィルター無しの条件で最大OD値を測定し、1.8以
上をA(発色性良好)、1.6以上1.8未満をB(実
用上問題無し)、1.4以上1.6未満をC(実用限
界)、1.4未満をD(発色悪く実用不可)とした。
【0081】(光沢均一性の評価)各サンプルについ
て、白地部分の75度鏡面光沢度(JIS Z8741
に準拠)と、Y,M,C,R,G,B及びBkの75度
鏡面光沢度の平均値を求め、両光沢度値が5未満をA
(光沢ムラなく光沢均一性良好)、5以上15未満をB
(実用上問題無し)、15以上20未満をC(実用限
界)、20以上をD(光沢ムラひどく実用不可)とし
た。
【0082】(耐光性の評価)各サンプルに対し、キセ
ノンウェザオメーターCi35A(ATLAS社製)を
用いて、340nmの放射エネルギー0.25W/
2、ブラックパネル温度63℃、50%RHの条件
で、450kJ/m2の光暴露処理を行った。そして、
色差計を用いて、光暴露処理前後の各サンプルのY,
M,CのOD値1.0の印刷部分についての濃度低下率
を求め、該濃度低下率が3%未満をA(画像濃度の低下
がほとんど観られず耐光性良好)、3%以上5%未満を
B(実用上問題無し)、5%以上10%未満をC(実用
限界)、10%以上をD(画像濃度の低下がひどく実用
不可)とした。
【0083】(耐ガス性の評価)各サンプルをガス導入
口及び排出口の付いたガラス容器に入れ、ガス発生器に
て発生させたオゾンガスを1ppmで100時間連続し
て該ガラス容器に導入してガス処理を行った。そして、
色差計を用いて、ガス処理前後の各サンプルのY,M,
CのOD値1.0の印刷部分についての濃度低下率を求
め、該濃度低下率が3%未満をA(画像濃度の低下がほ
とんど観られず耐ガス性良好)、3%以上5%未満をB
(実用上問題無し)、5%以上10%未満をC(実用限
界)、10%以上をD(画像濃度の低下がひどく実用不
可)とした。
【0084】(耐スクラッチ性の評価)S形摩擦試験機
(JIS−K5701に準拠)の摺動子に再生紙をセッ
トし、重り無し(摺動子本体780g/5cm×5cm)の状
態で、各サンプルの画像面を該再生紙で10往復摩擦し
た後の状態を目視で観察し、下記評価基準により評価し
た。 評価基準 A:キズが全くない。耐スクラッチ性良好。 B:キズが数本見られるが、実用上問題無し。 C:キズが10数本程度見られる。実用限界。 D:キズが無数にあり、実用不可。
【0085】
【表1】
【0086】表1から明らかなように、実施例1〜5の
サンプルは、発色性、光沢均一性、耐光性、耐ガス性、
耐スクラッチ性の全ての評価がB以上であり、特に発色
性、光沢均一性といった画質評価は全てA評価であるの
に対し、比較例1のサンプル(保護層なし)は、実施例
のサンプルに比して、光沢ムラが目につき、画像堅牢性
(耐光性、耐スクラッチ性)に劣る結果となった。ま
た、比較例2のサンプル(本発明の範囲外のイエロー顔
料を使用)は、耐光性に優れるが発色性に難があるイエ
ロー顔料を使用したため、保護層を有していても実施例
に比して画質に劣る結果となった。尚、実施例5が耐ス
クラッチ性に優れるのは、保護層の上層にシリカ(コロ
イダルシリカ)が含有されているためと考えられる。
【0087】
【発明の効果】本発明によれば、高い画像濃度で発色性
に優れると共に、画像堅牢性にも優れ長期保存が可能な
カラー画像が形成されたインクジェット記録物を提供す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡上 悦男 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA13 FC02 FC06 HA44 2H086 BA05 BA15 BA31 BA41 BA55 BA59

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体の少なくとも一面に、1種又は
    2種以上の顔料インクにより画像が形成されたインクジ
    ェット記録物であって、 1種又は2種以上の上記顔料インクが、少なくとも、着
    色剤としてC.I.ピグメントイエロー74を含有する
    イエローインクを含んでおり、且つ上記インクジェット
    記録物が、上記画像を被覆する保護層を有するインクジ
    ェット記録物。
  2. 【請求項2】 上記イエローインクが、紫外線吸収剤、
    光安定剤、消光剤及び酸化防止剤からなる群から選ばれ
    る1種又は2種以上を含有する請求項1記載のインクジ
    ェット記録物。
  3. 【請求項3】 2種以上の上記顔料インクが、少なくと
    も、上記イエローインク、マゼンタインク及びシアンイ
    ンクを含む請求項1又は2記載のインクジェット記録
    物。
  4. 【請求項4】 上記マゼンタインクの着色剤がC.I.
    ピグメントレッド122である請求項3記載のインクジ
    ェット記録物。
  5. 【請求項5】 上記シアンインクの着色剤がC.I.ピ
    グメントブルー15:3である請求項3又は4記載のイ
    ンクジェット記録物。
  6. 【請求項6】 上記保護層が、紫外線吸収剤、光安定
    剤、消光剤及び酸化防止剤からなる群から選ばれる1種
    又は2種以上を含有する請求項1〜5の何れかに記載の
    インクジェット記録物。
  7. 【請求項7】 上記保護層が、紫外線吸収性ポリマーと
    して、エチレン系不飽和化合物と、紫外線吸収剤として
    作用する骨格を側鎖に有するアクリル系モノマーとの共
    重合体を含有することを特徴とする請求項1〜5の何れ
    かに記載のインクジェット記録物。
  8. 【請求項8】 上記保護層が、上記記録媒体上に積層さ
    れた下層と、該下層上にに積層された上層とからなり、
    該上層が、少なくとも、上記紫外線吸収性ポリマー及び
    シリカを含有することを特徴とする請求項7記載のイン
    クジェット記録物。
  9. 【請求項9】 上記記録媒体が、基材の少なくとも一面
    に、無機顔料を含有し且つJ.TAPPI No.48
    −85に従い測定される空隙率が30%以上であるイン
    ク受容層を設けてなる請求項1〜8の何れかに記載のイ
    ンクジェット記録物。
  10. 【請求項10】 上記インク受容層が金属塩を含有する
    請求項9記載のインクジェット記録物。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10の何れかに記載のイン
    クジェット記録物の製造方法であって、記録媒体の少な
    くとも一面に、少なくとも、着色剤としてC.I.ピグ
    メントイエロー74を含有するイエローインクを用いて
    画像を形成するインクジェット記録工程と、該画像上に
    保護層を形成するオーバーコート工程とを備えるインク
    ジェット記録物の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記オーバーコート工程が、支持体上
    に設けられた被転写層を上記画像上に熱転写することに
    より行われる請求項11記載のインクジェット記録物の
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012218440A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Xerox Corp 透明オーバーコート組成物、ならびにこの組成物を使用する方法および検出する方法
JP2013504462A (ja) * 2009-09-15 2013-02-07 トーンジェット リミテッド 印刷方法および液体インクジェットインク

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