【発明の詳細な説明】
ヘリコバクター ピロリに関係した核酸及びアミノ酸配列並びにそれらのワクチ
ン組成物発明の背景
ヘリコバクター ピロリ(Helicobacter pylori)はヒト
胃の生検標本から発見されそして培養されたグラム陰性のS字状の微好気性細菌
である(Warren、J.R.及びB.Marshall、(1983)La ncet 1:1273−1275;及びMarshall等、(1984) Microbios Lett
、25:83−88)。ヘリコバクター ピロリ
は慢性胃炎及び十二指腸潰瘍疾患に強い関連がある(Rathbone等、(1
986)Gut 27:635−641)。さらに、非潰瘍性消化不良、胃潰瘍
疾患及び胃腺癌におけるヘリコバクター ピロリの病因的役割に関する証拠が集
まっている(Blaser M.J.、(1993)Trends Micro biol
、1:255−260)。この細菌の伝播は経口経路を通して起こり、
感染の危険は年齢と共に増加する(Taylor、D.N.及びM.J.Bla
ser、(1991)Epidemiol.Rev 13:42−50)。ヘリ
コバクター ピロリはヒト胃の粘膜にコロニーを形成し、通常何十年も持続する
感染を樹立する。ヘリコバクター ピロリによる感染は世界中に広く一般に存在
している。先進国では成人人口の50%を越える感染率を有し、一方、後進国で
は20歳を越える成人の90%に達する感染率を有する(Hopkins R.
J.及びJ.G.Morris(1994)Am.J.Med.97:265−
277)。
胃の環境のコロニー形成及びこの病原菌の毒性に必要な細菌因子は十分に理解
されていない。推定される毒性因子の例は以下のもの、すなわち、胃の酸性pH
を中和する役割を果たす可能性がある酵素のウレアーゼ(Eaton等、(19
91)Infect.Immunol.59:2470−2475;Ferre
ro、R.L.及びA.Lee(1991)Microb.Ecol.Hlth .Dis
.4:121−134;Labigne等、(1991)J.Bact eriol
.173:1920−1931);粘膜層を越える運動に必要な細菌
鞭毛タンパク質(Hazell等、(1986)J.Inf.Dis.153:
658−663;Leying等(1992)Mol.Microbiol.6
:2863−2874;及びHaas等、(1993)Mol.Microbi ol
.8:753−760);上皮細胞において細胞内液胞の形成を引き起こす
細菌毒素のVacA(Schmitt、W.及びR.Haas、(1994)M olecular Microbiol
.12(2):307−319)及びい
くつかの胃の組織特異的アドヘシン(Boren等、(1993)Scienc e 262:1892−1895;Evans等、(1993)J.Bacte riol
.175:674−683;及びFalk等(1993)Proc.N atl.Acad.Sci
.USA 90:2035−203)を含む。
現在、インビトロでヘリコバクター ピロリ感染を根絶する多数の治療薬が利
用できる(Huesca等、(1993)Zbl.Bakt.280:244−
252;Hopkins、R.J.及びJ.G.Morris、上記)。しかし
ながら、細菌の耐性、変化した薬物分布、患
者の非コンプライアンス(non−compliance)または不十分な薬物
利用能のために、これらの処置の多くはインビボでは次善のものとして有効であ
る。ビスマスと組み合わせた抗生物質での処置は、ヘリコバクター ピロリ感染
を処置するために用いられる標準的な処方計画の一部である(Malferth
einer、P.及びJ.E.Dominguez−Munoz(199)Cl inical Therapeutics 15 Supp.B:37−48)
。最近、プロトンポンプインヒビター及び単一の抗生物質の組み合わせが十二指
腸潰瘍疾患を改善することが示されている(Malfertheiner、P.
及びJ.E.Dominguez−Munoz、上記)。しかしながら、抗生物
質剤を用いる方法はこれらの薬剤に耐性である細菌株の出現の問題があることが
ある(Hopkins、R.J.及びJ.G.Morris、上記)。これらの
制約は、インビボでヘリコバクター ピロリ感染と闘うために新しいより効果的
な方法が必要とされていることを示す。特に、この細菌による感染を防ぐことが
できる新規なワクチンの設計が非常に望ましい。発明の要約
本発明は微生物ヘリコバクター ピロリ(H.Pylori)からの新規な遺
伝子、例えば細菌の表面タンパク質のようなポリペプチドをコードする遺伝子及
び他の関連遺伝子、それらの産物並びにそれらの用途に関する。本発明の核酸及
びペプチドはヘリコバクター ピロリ及び他のヘリコバクター種の診断法及び治
療に有用性がある。また、サンプル中のヘリコバクター ピロリ及び他のヘリコ
バクター種の存在を検出するために用いることができ、そしてヘリコバクター
ピロリの生活環を
妨げるかまたはヘリコバクター ピロリの感染を防ぐ能力に関して化合物をスク
リーニングすることに使用することもできる。より具体的には、本発明は表面も
しくは分泌タンパク質を初めとするヘリコバクター ピロリタンパク質の全コー
ディング配列またはそれらの一部に相当する核酸の組成、ヘリコバクター ピロ
リタンパク質のmRNAに結合してタンパク質翻訳を阻止する核酸、並びにペプ
チド合成及び組み換えDNA技術を用いたヘリコバクター ピロリタンパク質ま
たはそれらの一部の製造方法に特徴がある。また、本発明はヘリコバクター ピ
ロリ感染を検出するための抗体及びプローブとして有用な核酸に特徴もある。さ
らに、ヘリコバクター ピロリによる感染に対する防護のためのワクチン組成物
及び方法は本発明の範囲内である。図面の簡単な説明
図1は特定のヘリコバクター ピロリ抗原で免疫後のマウス血清中の抗体価を
示す棒グラフである。
図2は特定のヘリコバクター ピロリ抗原で免疫後のマウス粘膜中の抗体価を
示す棒グラフである。
図3はHEPESバッファーに溶解した特定の抗原を用いたヘリコバクター
ピロリ感染マウスの治療免疫を示す棒グラフである。
図4はDOCを含有するバッファーに溶解した特定の抗原を用いたヘリコバク
ター ピロリ感染マウスの治療免疫を示す棒グラフである。
図5は組み換えPPIaseの活性を示すグラフである。
図6はヘリコバクター ピロリ抽出物中のPPIase活性を示すグラフであ
る。
図7はL−セリン−O−スルフェートでのグルタメートラセマーゼ活
性の減少を示すグラフである。
図8は12個のヘリコバクター ピロリタンパク質の配列の一部のアミノ酸配
列を並べたものを示す(1文字アミノ酸コードで示され、それらのアミノ酸配列
番号により示される;左から右へN末端からC末端が示される)。
図9は9個のヘリコバクター ピロリタンパク質のN末端部分を示す(1文字
アミノ酸コードで示され、それらのアミノ酸配列番号により示される;左から右
へN末端からC末端が示される)。発明の詳細な説明
1つの態様として、本発明は配列番号492のヘリコバクター ピロリポリペ
プチドの組み換えまたは実質的に純粋な調製物に特徴がある。また、本発明は配
列番号492のヘリコバクター ピロリポリペプチドをコードする実質的に純粋
な核酸も含み、そのような核酸は配列番号1に含まれている。本明細書に記述さ
れるヘリコバクター ピロリポリペプチド配列は配列表に含まれ、そしてヘリコ
バクター ピロリポリペプチドをコードする核酸は配列表に含まれている。
別の態様として、本発明は配列番号492ないし配列番号541のヘリコバク
ター ピロリポリペプチドからなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポ
リペプチドの組み換えまたは実質的に純粋な調製物に特徴がある。また、本発明
は配列番号492ないし配列番号541のヘリコバクター ピロリポリペプチド
からなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドをコードする実
質的に純粋な核酸も含み、そのような核酸は配列番号1ないし配列番号50に含
まれている。
別の態様として、本発明は配列番号542ないし配列番号591のヘ
リコバクター ピロリポリペプチドからなる群から選択されるヘリコバクター
ピロリポリペプチドの組み換えまたは実質的に純粋な調製物に特徴がある。また
、本発明は配列番号542ないし配列番号591のヘリコバクター ピロリポリ
ペプチドからなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドをコー
ドする実質的に純粋な核酸も含み、そのような核酸は配列番号51ないし配列番
号100に含まれている。
別の態様として、本発明は配列番号592ないし配列番号641のヘリコバク
ター ピロリポリペプチドからなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポ
リペプチドの組み換えまたは実質的に純粋な調製物に特徴がある。また、本発明
は配列番号592ないし配列番号641のヘリコバクター ピロリポリペプチド
からなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドをコードする実
質的に純粋な核酸も含み、そのような核酸は配列番号101ないし配列番号15
0に含まれている。
別の態様として、本発明は配列番号642ないし配列番号691のヘリコバク
ター ピロリポリペプチドからなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポ
リペプチドの組み換えまたは実質的に純粋な調製物に特徴がある。また、本発明
は配列番号642ないし配列番号691のヘリコバクター ピロリポリペプチド
からなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドをコードする実
質的に純粋な核酸も含み、そのような核酸は配列番号151ないし配列番号20
0に含まれている。
別の態様として、本発明は配列番号692ないし配列番号741のヘリコバク
ター ピロリポリペプチドからなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポ
リペプチドの組み換えまたは実質的に純粋な調製物に特徴がある。また、本発明
は配列番号692ないし配列番号741のヘ
リコバクター ピロリポリペプチドからなる群から選択されるヘリコバクター
ピロリポリペプチドをコードする実質的に純粋な核酸も含み、そのような核酸は
配列番号201ないし配列番号250に含まれている。
別の態様として、本発明は配列番号742ないし配列番号759、配列番号7
61、配列番号763、配列番号765ないし配列番号791のヘリコバクター
ピロリポリペプチドからなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポリペ
プチドの組み換えまたは実質的に純粋な調製物に特徴がある。また、本発明は配
列番号配列番号742ないし配列番号759、配列番号761、配列番号763
、配列番号765ないし配列番号791のヘリコバクター ピロリポリペプチド
からなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドをコードする実
質的に純粋な核酸も含み、そのような核酸は配列番号251ないし配列番号26
8、配列番号270、配列番号272及び配列番号274ないし配列番号300
に含まれている。
別の態様として、本発明は配列番号792ないし配列番号818及び配列番号
820ないし配列番号841のヘリコバクター ピロリポリペプチドからなる群
から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドの組み換えまたは実質的に
純粋な調製物に特徴がある。また、本発明は配列番号792ないし配列番号81
8及び配列番号820ないし配列番号841のヘリコバクター ピロリポリペプ
チドからなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドをコードす
る実質的に純粋な核酸も含み、そのような核酸は配列番号301ないし配列番号
327及び配列番号329ないし配列番号350に含まれている。
別の態様として、本発明は配列番号842ないし配列番号846及び
配列番号848ないし配列番号891のヘリコバクター ピロリポリペプチドか
らなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドの組み換えまたは
実質的に純粋な調製物に特徴がある。また、本発明は配列番号842ないし配列
番号846及び配列番号848ないし891のヘリコバクター ピロリポリペプ
チドからなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドをコードす
る実質的に純粋な核酸も含み、そのような核酸は配列番号351ないし配列番号
364及び配列番号366ないし配列番号400に含まれている。
別の態様として、本発明は配列番号892ないし配列番号896及び配列番号
898ないし配列番号941のヘリコバクター ピロリポリペプチドからなる群
から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドの組み換えまたは実質的に
純粋な調製物に特徴がある。また、本発明は配列番号892ないし配列番号89
6及び配列番号898ないし配列番号941のヘリコバクター ピロリポリペプ
チドからなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドをコードす
る実質的に純粋な核酸も含み、そのような核酸は配列番号401ないし配列番号
405及び配列番号407ないし配列番号450に含まれている。
別の態様として、本発明は配列番号942ないし配列番号963及び配列番号
966ないし配列番号982のヘリコバクター ピロリポリペプチドからなる群
から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドの組み換えまたは実質的に
純粋な調製物に特徴がある。また、本発明は配列番号942ないし配列番号96
3及び配列番号966ないし配列番号982のヘリコバクター ピロリポリペプ
チドからなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドをコードす
る実質的に純粋な
核酸も含み、そのような核酸は配列番号451ないし配列番号472及び配列番
号475ないし配列番号491に含まれている。
別の態様として、本発明は配列番号1037、配列番号1038、配列番号1
041ないし配列番号1087及び配列番号1090のヘリコバクター ピロリ
ポリペプチドからなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドの
組み換えまたは実質的に純粋な調製物に特徴がある。また、本発明は配列番号1
037、配列番号1038、配列番号1041ないし配列番号1087及び配列
番号1090のヘリコバクター ピロリポリペプチドからなる群から選択される
ヘリコバクターピロリポリペプチドをコードする実質的に純粋な核酸も含み、そ
のような核酸は配列番号983、配列番号984、配列番号987ないし配列番
号1033及び配列番号1036に含まれている。
別の態様として、本発明は配列番号1296ないし配列番号1298のヘリコ
バクター ピロリポリペプチドからなる群から選択されるヘリコバクター ピロ
リポリペプチドの組み換えまたは実質的に純粋な調製物に特徴がある。また、本
発明は配列番号1296ないし配列番号1298のヘリコバクター ピロリポリ
ペプチドからなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドをコー
ドする実質的に純粋な核酸も含み、そのような核酸は配列番号1293ないし配
列番号1295に含まれている。
別の態様として、本発明は配列表に示されるようなヘリコバクターピロリポリ
ペプチドからなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドの組み
換えまたは実質的に純粋な調製物に特徴がある。また、本発明は配列表に示され
るようなヘリコバクター ピロリポリペプ
チドからなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドをコードす
る実質的に純粋な核酸も含む。本発明は定められた配列番号により配列表に同定
されるようなヘリコバクター ピロリポリペプチド及びそのようなポリペプチド
をコードする核酸の各々を包含すると理解すべきである。例えば、代表的なヘリ
コバクター ピロリポリペプチドは配列番号494に含まれている。従って、本
発明は配列番号494のヘリコバクター ピロリポリペプチドの組み換えまたは
実質的に純粋な調製物を包含する。また、本発明は配列番号494のヘリコバク
ター ピロリポリペプチドをコードする実質的に純粋な核酸も含む。
別の態様として、本発明は上に同定されたヘリコバクター ピロリポリペプチ
ド(例えば、配列番号542−配列番号591)または核酸(例えば、配列番号
51−配列番号100)の群からのあらゆる個々のヘリコバクター ピロリポリ
ペプチドメンバーまたはそのようなメンバーをコードする核酸、並びに上に同定
された群内のあらゆる亜群に関する。さらに、好ましくは亜群は上に同定された
群のいずれかの1、3、5、10、15、20、30または40個のメンバー並
びにこれらのあらゆる組み合わせからなることができる。例えば、配列番号69
2ないし配列番号741のヘリコバクター ピロリポリペプチドからなる群を以
下、すなわち、配列番号692−配列番号680、配列番号681−配列番号7
10、配列番号711−配列番号730、配列番号731−配列番号741また
はこれらのあらゆる組み合わせのように1つまたはそれ以上の亜群に分けること
ができる。
特に好ましいものはヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドま
たはそのフラグメントをコードするヌクレオチド配列を含んで
なる単離された核酸である。そのような核酸は配列番号255、配列番号263
、配列番号266、配列番号277、配列番号280、配列番号285、配列番
号292、配列番号294、配列番号299、配列番号311、配列番号312
、配列番号313、配列番号321、配列番号327、配列番号329、配列番
号331、配列番号353、配列番号364、配列番号366、配列番号368
、配列番号375、配列番号384、配列番号391、配列番号392、配列番
号397、配列番号398、配列番号402、配列番号404、配列番号409
、配列番号410、配列番号412、配列番号427、配列番号433、配列番
号434、配列番号441、配列番号444、配列番号445、配列番号449
、配列番号450、配列番号452、配列番号453、配列番号466、配列番
号468、配列番号469、配列番号983、配列番号989、配列番号100
8、配列番号1011、配列番号1014、配列番号1015、配列番号102
9、配列番号1032、配列番号259、配列番号286、配列番号326、配
列番号374、配列番号399、配列番号422、配列番号454、配列番号4
65、配列番号998、配列番号1009、配列番号1023、配列番号129
4、配列番号1295、配列番号319、配列番号325、配列番号425、配
列番号437、配列番号438、配列番号447、配列番号448、配列番号4
67、配列番号996、配列番号1027、配列番号1031、配列番号254
、配列番号352、配列番号415、配列番号1019、配列番号381、配列
番号389、配列番号1010、配列番号1012、配列番号354、配列番号
372、配列番号400、配列番号421、配列番号1022、配列番号463
、配列番号281、配列番号9
88、配列番号411、配列番号407、配列番号1017、配列番号290、
配列番号417、配列番号430、配列番号992、配列番号1025、配列番
号477、配列番号414、配列番号253、配列番号293、配列番号334
、配列番号343、配列番号418、配列番号424及び配列番号443からな
る群から選択される。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまた
はそのフラグメントは配列番号255、配列番号263、配列番号266、配列
番号277、配列番号280、配列番号285、配列番号292、配列番号29
4、配列番号299、配列番号311、配列番号312、配列番号313、配列
番号321、配列番号327、配列番号329、配列番号331、配列番号35
3、配列番号364、配列番号366、配列番号368、配列番号375、配列
番号384、配列番号391、配列番号392、配列番号397、配列番号39
8、配列番号402、配列番号404、配列番号409、配列番号410、配列
番号412、配列番号427、配列番号433、配列番号434、配列番号44
1、配列番号444、配列番号445、配列番号449、配列番号450、配列
番号452、配列番号453、配列番号466、配列番号468、配列番号46
9、配列番号983、配列番号989、配列番号1008、配列番号1011、
配列番号1014、配列番号1015、配列番号1029、配列番号1032、
配列番号259、配列番号286、配列番号326、配列番号374、配列番号
399、配列番号422、配列番号454、配列番号465、配列番号998、
配列番号1009、配列番号1023、配列番号1294、配列番号1295、
配列番号319、配列番号325、配列番号425、配列番号437、
配列番号438、配列番号447、配列番号448、配列番号467、配列番号
996、配列番号1027、配列番号1031、配列番号254、配列番号35
2、配列番号415、配列番号1019、配列番号381、配列番号389、配
列番号1010及び配列番号1012からなる群から選択される核酸によりコー
ドされるヘリコバクター ピロリ外膜ポリペプチドまたはそのフラグメントであ
る。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ外膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号255、配列番号263、配列番号266、配列番号277、
配列番号280、配列番号285、配列番号292、配列番号294、配列番号
299、配列番号311、配列番号312、配列番号313、配列番号321、
配列番号327、配列番号329、配列番号331、配列番号353、配列番号
364、配列番号366、配列番号368、配列番号375、配列番号384、
配列番号391、配列番号392、配列番号397、配列番号398、配列番号
402、配列番号404、配列番号409、配列番号410、配列番号412、
配列番号427、配列番号433、配列番号434、配列番号441、配列番号
444、配列番号445、配列番号449、配列番号450、配列番号452、
配列番号453、配列番号466、配列番号468、配列番号469、配列番号
983、配列番号989、配列番号1008、配列番号1011、配列番号10
14、配列番号1015、配列番号1029及び配列番号1032からなる群か
ら選択される核酸によりコードされる末端フェニルアラニン残基を有するヘリコ
バクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ外膜ポリペプチドまたはそ
のフラグメントは配列番号286、配列番号326、配列番号374、配列番号
399、配列番号422、配列番号454、配列番号465、配列番号998、
配列番号1009、配列番号1023、配列番号1294及び配列番号1295
からなる群から選択される核酸によりコードされるC末端チロシンクラスターを
有するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ外膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号319、配列番号325、配列番号425、配列番号437、
配列番号438、配列番号447、配列番号448、配列番号467、配列番号
996、配列番号1027及び配列番号1031からなる群から選択される核酸
によりコードされる末端フェニルアラニン残基及びC末端チロシンクラスターを
有するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまた
はそのフラグメントは配列番号354、配列番号372、配列番号400、配列
番号421、配列番号1022、配列番号463、配列番号281、配列番号9
88、配列番号411、配列番号407、配列番号1017、配列番号290、
配列番号417、配列番号430、配列番号992及び配列番号1025からな
る群から選択される核酸によりコードされるヘリコバクター ピロリ内膜ポリペ
プチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号354のヌクレオチド配列を含んでなる核酸によりコードされ
る外膜及び細胞壁合成に関与するヘリコバクター ピ
ロリポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号372、配列番号400、配列番号421及び配列1022か
らなる群から選択される核酸によりコードされるエネルギー転化に関与するヘリ
コバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号463のヌクレオチド配列を含んでなる核酸によりコードされ
る補因子代謝に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグ
メントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号281及び配列番号988からなる群から選択される核酸によ
りコードされる分泌または接着に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチド
またはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号407及び配列番号1017からなる群から選択される核酸に
よりコードされる輸送に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそ
のフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまた
はそのフラグメントは配列番号477のヌクレオチド配列を含んでなる核酸によ
りコードされるヘリコバクター ピロリ鞭毛ポリペプチドまたはそのフラグメン
トである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまた
はそのフラグメントは配列番号414のヌクレオチド配列を含
んでなる核酸によりコードされるヘリコバクター ピロリ輸送ポリペプチドまた
はそのフラグメントである。
特に好ましいものはヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフ
ラグメントをコードするヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸である。
そのような核酸は配列番号470、配列番号1033、配列番号357、配列番
号457、配列番号461、配列番号1030、配列番号345、配列番号38
3、配列番号387、配列番号455、配列番号1003、配列番号351、配
列番号416、配列番号278、配列番号335、配列番号346、配列番号3
50、配列番号419、配列番号460、配列番号472、配列番号1000、
配列番号1004、配列番号1020、配列番号1293、配列番号318、配
列番号322、配列番号324、配列番号330、配列番号347、配列番号4
40、配列番号446、配列番号464、配列番号490、配列番号491、配
列番号995、配列番号997、配列番号1005及び配列番号1028からな
る群から選択される。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラ
グメントは配列番号470及び配列番号1033からなる群から選択される核酸
によりコードされるエネルギー転化に関与するヘリコバクター ピロリポリペプ
チドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラ
グメントは配列番号357及び配列番号457からなる群から選択される核酸に
よりコードされるアミノ酸代謝及び輸送に関与するへリコバクター ピロリポリ
ペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたは
そのフラグメントは配列番号461及び配列1030からなる群から選択される
核酸によりコードされるヌクレオチド代謝及び輸送に関与するヘリコバクター
ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラ
グメントは配列番号345、配列番号383、配列番号387、配列番号455
及び配列番号1003からなる群から選択される核酸によりコードされる補因子
代謝に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントで
ある。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラ
グメントは配列番号351及び配列番号416からなる群から選択される核酸に
よりコードされる脂質代謝に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまた
はそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラ
グメントは配列番号278、配列番号335、配列番号346、配列番号350
、配列番号419、配列番号460、配列番号472、配列番号1000、配列
番号1004、配列番号1020及び配列番号1293からなる群から選択され
る核酸によりコードされるゲノム複製、転写、組み換え及び修復に関与するヘリ
コバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである。
特に好ましいものはヘリコバクター ピロリ分泌ポリペプチドまたはそのフラ
グメントをコードするヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸である。そ
のような核酸は配列番号355、配列番号1006、配列番号257、配列番号
258、配列番号260、配列番号261、配列番号264、配列番号265、
配列番号268、配列番号270、
配列番号272、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号
279、配列番号283、配列番号284、配列番号287、配列番号288、
配列番号289、配列番号291、配列番号295、配列番号296、配列番号
297、配列番号298、配列番号300、配列番号301、配列番号302、
配列番号303、配列番号304、配列番号305、配列番号314、配列番号
315、配列番号323、配列番号338、配列番号342、配列番号348、
配列番号349、配列番号356、配列番号358、配列番号359、配列番号
360、配列番号361、配列番号362、配列番号363、配列番号367、
配列番号370、配列番号371、配列番号373、配列番号377、配列番号
378、配列番号379、配列番号380、配列番号388、配列番号390、
配列番号394、配列番号395、配列番号396、配列番号401、配列番号
403、配列番号405、配列番号408、配列番号420、配列番号426、
配列番号428、配列番号429、配列番号432、配列番号439、配列番号
442、配列番号451、配列番号471、配列番号478、配列番号488、
配列番号987、配列番号990、配列番号991、配列番号993、配列番号
1001、配列番号1002、配列番号1007、配列番号1013、配列番号
1016、配列番号1018、配列番号1021及び配列番号1026からなる
群から選択される。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ分泌ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号355及び配列番号1006からなる群から選択される核酸に
よりコードされる分泌及び接着に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチド
またはそのフラグメントである。
特に好ましいものはヘリコバクター ピロリ細胞ポリペプチドまたはそのフラ
グメントをコードするヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸である。そ
のような核酸は配列番号256、配列番号267、配列番号282、配列番号3
06、配列番号307、配列番号308、配列番号309、配列番号310、配
列番号316、配列番号317、配列番号332、配列番号333、配列番号3
36、配列番号337、配列番号339、配列番号340、配列番号341、配
列番号344、配列番号369、配列番号376、配列番号382、配列番号3
86、配列番号423、配列番号431、配列番号435、配列番号436、配
列番号458、配列番号462、配列番号475、配列番号476、配列番号4
79、配列番号480、配列番号481、配列番号482、配列番号483、配
列番号484、配列番号485、配列番号486、配列番号487、配列番号4
89、配列番号984、配列番号994、配列番号1024及び配列番号103
6からなる群から選択される。
特に好ましいものは、ポリペプチドが配列番号746、配列番号754、配列
番号757、配列番号768、配列番号771、配列番号776、配列番号78
3、配列番号785、配列番号790、配列番号802、配列番号803、配列
番号804、配列番号812、配列番号818、配列番号820、配列番号88
2、配列番号844、配列番号855、配列番号857、配列番号859、配列
番号866、配列番号875、配列番号882、配列番号883、配列番号88
8、配列番号889、配列番号893、配列番号895、配列番号900、配列
番号901、配列番号903、配列番号918、配列番号924、配列番号92
5、配列番号932、配列番号935、配列番号936、配列番号94
0、配列番号941、配列番号943、配列番号944、配列番号957、配列
番号959、配列番号960、配列番号1037、配列番号1043、配列番号
1062、配列番号1065、配列番号1068、配列番号1069、配列番号
1083、配列番号1086、配列番号750、配列番号777、配列番号81
7、配列番号865、配列番号890、配列番号913、配列番号945、配列
番号956、配列番号1052、配列番号1063、配列番号1077、配列番
号1297、配列番号1298、配列番号810、配列番号816、配列番号9
16、配列番号928、配列番号929、配列番号938、配列番号939、配
列番号958、配列番号1050、配列番号1081、配列番号1085、配列
番号745、配列番号843、配列番号906、配列番号1073、配列番号8
72、配列番号880、配列番号1064、配列番号1066、配列番号845
、配列番号863、配列番号891、配列番号912、配列番号1076、配列
番号954、配列番号772、配列番号1042、配列番号902、配列番号8
98、配列番号1071、配列番号781、配列番号908、配列番号921、
配列番号1046、配列番号1079、配列番号968、配列番号905、配列
番号744、配列番号784、配列番号825、配列番号834、配列番号90
9、配列番号915及び配列番号934からなる群から選択される、精製または
単離されたヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまたはそのフ
ラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまた
はそのフラグメントは配列番号746、配列番号754、配列番号757、配列
番号768、配列番号771、配列番号776、配列
番号783、配列番号785、配列番号790、配列番号802、配列番号80
3、配列番号804、配列番号812、配列番号818、配列番号820、配列
番号882、配列番号844、配列番号855、配列番号857、配列番号85
9、配列番号866、配列番号875、配列番号882、配列番号883、配列
番号888、配列番号889、配列番号893、配列番号895、配列番号90
0、配列番号901、配列番号903、配列番号918、配列番号924、配列
番号925、配列番号932、配列番号935、配列番号936、配列番号94
0、配列番号941、配列番号943、配列番号944、配列番号957、配列
番号959、配列番号960、配列番号1037、配列番号1043、配列番号
1062、配列番号1065、配列番号1068、配列番号1069、配列番号
1083、配列番号1086、配列番号750、配列番号777、配列番号81
7、配列番号865、配列番号890、配列番号913、配列番号945、配列
番号956、配列番号1052、配列番号1063、配列番号1077、配列番
号1297、配列番号1298、配列番号810、配列番号816、配列番号9
16、配列番号928、配列番号929、配列番号938、配列番号939、配
列番号958、配列番号1050、配列番号1081、配列番号1085、配列
番号745、配列番号843、配列番号906、配列番号1073、配列番号8
72、配列番号880、配列番号1064及び配列番号1066からなる群から
選択されるヘリコバクター ピロリ外膜ポリペプチドまたはそのフラグメントで
ある。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ外膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号746、配列番号754、配列番号757、
配列番号768、配列番号771、配列番号776、配列番号783、配列番号
785、配列番号790、配列番号802、配列番号803、配列番号804、
配列番号812、配列番号818、配列番号820、配列番号882、配列番号
844、配列番号855、配列番号857、配列番号859、配列番号866、
配列番号875、配列番号882、配列番号883、配列番号888、配列番号
889、配列番号893、配列番号895、配列番号900、配列番号901、
配列番号903、配列番号918、配列番号924、配列番号925、配列番号
932、配列番号935、配列番号936、配列番号940、配列番号941、
配列番号943、配列番号944、配列番号957、配列番号959、配列番号
960、配列番号1037、配列番号1043、配列番号1062、配列番号1
065、配列番号1068、配列番号1069、配列番号1083及び配列番号
1086からなる群から選択される末端フェニルアラニン残基を有するヘリコバ
クター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ外膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号777、配列番号817、配列番号865、配列番号890、
配列番号913、配列番号945、配列番号956、配列番号1052、配列番
号1063、配列番号1077、配列番号1297及び及び配列番号1298か
らなる群から選択されるC末端チロシンクラスターを有するヘリコバクター ピ
ロリポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ外膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号810、配列番号816、配列番号916、
配列番号928、配列番号929、配列番号938、配列番号939、配列番号
958、配列番号1050、配列番号1081及び配列番号1085からなる群
から選択される末端フェニルアラニン残基及びC末端チロシンクラスターを有す
るヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまた
はそのフラグメントは配列番号845、配列番号863、配列番号891、配列
番号912、配列番号1076、配列番号954、配列番号772、配列番号1
042、配列番号902、配列番号898、配列番号1071、配列番号781
、配列番号908、配列番号921、配列番号1046及び配列1079からな
る群から選択されるヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号845のアミノ酸配列を含んでなる外膜及び細胞壁合成に関与
するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号863、配列番号891、配列番号912及び配列番号107
6からなる群から選択されるエネルギー転化に関与するヘリコバクター ピロリ
ポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号954のアミノ酸配列を含んでなる補因子代謝に関与するヘリ
コバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号772及び配列番号1042からなる群から選択される分泌ま
たは接着に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメン
トである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号898及び配列番号1071からなる群から選択される輸送に
関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまた
はそのフラグメントは配列番号968のアミノ酸配列を含んでなるヘリコバクタ
ー ピロリ鞭毛ポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまた
はそのフラグメントは配列番号905のアミノ酸配列を含んでなるヘリコバクタ
ー ピロリ輸送ポリペプチドまたはそのフラグメントである。
特に好ましいものは、ポリペプチドが配列番号961、配列番号1087、配
列番号848、配列番号948、配列番号952、配列番号1084、配列番号
836、配列番号874、配列番号878、配列番号946、配列番号1057
、配列番号842、配列番号907、配列番号769、配列番号826、配列番
号837、配列番号841、配列番号910、配列番号951、配列番号963
、配列番号1054、配列番号1058、配列番号1074、配列番号1296
、配列番号809、配列番号813、配列番号815、配列番号821、配列番
号838、
配列番号931、配列番号937、配列番号955、配列番号981、配列番号
982、配列番号1049、配列番号1051、配列番号1059及び配列番号
1082からなる群から選択される、精製または単離されたヘリコバクター ピ
ロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラ
グメントは配列番号961及び配列番号1087からなる群から選択されるエネ
ルギー転化に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメ
ントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラ
グメントは配列番号848及び配列番号948からなる群から選択されるアミノ
酸代謝及び輸送に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラ
グメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラ
グメントは配列番号952及び配列1084からなる群から選択されるヌクレオ
チド代謝及び輸送に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフ
ラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラ
グメントは配列番号836、配列番号874、配列番号878、配列番号946
及び配列番号1057からなる群から選択される補因子代謝に関与するヘリコバ
クター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラ
グメントは配列番号842、配列番号907からなる群から選
択される脂質代謝に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフ
ラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラ
グメントは配列番号769、配列番号826、配列番号837、配列番号841
、配列番号910、配列番号951、配列番号963、配列番号1054、配列
番号1058、配列番号1074及び配列番号1296からなる群から選択され
るゲノム複製、転写、組み換え及び修復に関与するヘリコバクター ピロリポリ
ペプチドまたはそのフラグメントである。
特に好ましいものは、ポリペプチドが配列番号846、配列番号1060、配
列番号748、配列番号749、配列番号751、配列番号752、配列番号7
55、配列番号756、配列番号759、配列番号761、配列番号763、配
列番号765、配列番号766、配列番号767、配列番号770、配列番号7
74、配列番号775、配列番号778、配列番号779、配列番号780、配
列番号782、配列番号786、配列番号787、配列番号788、配列番号7
89、配列番号791、配列番号792、配列番号793、配列番号794、配
列番号795、配列番号796、配列番号805、配列番号806、配列番号8
14、配列番号829、配列番号833、配列番号839、配列番号840、配
列番号847、配列番号849、配列番号850、配列番号851、配列番号8
52、配列番号853、配列番号854、配列番号858、配列番号861、配
列番号862、配列番号864、配列番号868、配列番号869、配列番号8
70、配列番号871、配列番号879、配列番号881、配列番号885、配
列番号886、配列番号8
87、配列番号892、配列番号894、配列番号896、配列番号899、配
列番号911、配列番号917、配列番号919、配列番号920、配列番号9
23、配列番号930、配列番号933、配列番号942、配列番号962、配
列番号969、配列番号979、配列番号1041、配列番号1044、配列番
号1045、配列番号1047、配列番号1055、配列番号1056、配列番
号1061、配列番号1067、配列番号1070、配列番号1072、配列番
号1075及び配列番号1080からなる群から選択される、精製または単離さ
れたヘリコバクター ピロリ分泌ポリペプチドまたはそのフラグメントである。
別の態様として、ヘリコバクター ピロリ分泌ポリペプチドまたはそのフラグ
メントは配列番号846及び配列番号1060からなる群から選択される分泌及
び接着に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメント
である。
特に好ましいものは、ポリペプチドが配列番号747、配列番号758、配列
番号773、配列番号797、配列番号798、配列番号799、配列番号80
0、配列番号801、配列番号807、配列番号808、配列番号823、配列
番号824、配列番号827、配列番号828、配列番号830、配列番号83
1、配列番号832、配列番号835、配列番号860、配列番号867、配列
番号873、配列番号877、配列番号914、配列番号922、配列番号92
6、配列番号927、配列番号949、配列番号953、配列番号966、配列
番号967、配列番号970、配列番号971、配列番号972、配列番号97
3、配列番号974、配列番号975、配列番号976、配列番号977、配列
番号978、配列番号980、配列番号1038、配列番号1
048、配列番号1078及び配列番号1090からなる群から選択される、精
製または単離されたヘリコバクター ピロリ細胞ポリペプチドまたはそのフラグ
メントである。
別の態様として、本発明はヘリコバクター ピロリポリペプチドの上に同定さ
れた群からのあらゆる個々のヘリコバクター ピロリポリペプチドメンバーまた
はそのようなメンバーをコードする核酸に関する。
別の態様として、本発明はヘリコバクター ピロリのmRNAに結合すること
ができる核酸に特徴がある。そのような核酸はヘリコバクター ピロリのmRN
Aの翻訳を制御するためのアンチセンス核酸として作用することができる。さら
なる特徴として、ヘリコバクター ピロリ核酸に特異的に結合することができる
核酸に特徴がある。これらの核酸は本明細書において相補体(compleme
nts)とも呼ばれ、プローブ及び捕捉試薬としての有用性を有する。
別の態様として、本発明はヘリコバクター ピロリ核酸に対応する読み枠を含
んでなる発現系に特徴がある。この核酸は意図する宿主に適合する制御配列をさ
らに含んでなる。発現系はヘリコバクター ピロリ核酸に相当するポリペプチド
を生産するために有用である。
別の態様として、本発明はヘリコバクター ピロリポリペプチドを生産するた
めの発現系で形質転換された細胞に特徴がある。
別の態様として、本発明はヘリコバクター ピロリポリペプチドに特異的に結
合することができるヘリコバクター ピロリポリペプチドに対する抗体の作製方
法の特徴を記述する。そのような抗体はヘリコバクター ピロリ特異的抗原の存
在量及び分布を評価するための免疫アッセイ用試薬としての有用性を有する。
別の態様として、本発明は個体をヘリコバクター ピロリに対して免疫にする
ためのワクチンの作製方法に特徴がある。この方法は、対象をヘリコバクター
ピロリポリペプチド、例えば表面もしくは分泌ポリペプチド、またはその活性部
分及び製薬学的に受容しうる担体で免疫にすることを含む。そのようなワクチン
は治療的及び予防的有用性を有する。
別の態様として、本発明は修飾した免疫原性ヘリコバクター ピロリポリペプ
チド、例えば表面もしくは分泌ポリペプチド、またはその活性部分及び製薬学的
に受容しうる担体を含んでなるワクチンの作製方法を提供する。
別の態様として、本発明はヘリコバクター ピロリポリペプチドを結合する能
力に関して化合物、例えばポリペプチド、例えば宿主細胞ポリペプチドのフラグ
メントを評価する方法に特徴がある。この方法は、候補化合物をヘリコバクター
ピロリポリペプチドと接触させ、化合物がヘリコバクター ピロリポリペプチ
ドと結合するかまたはそうでなければ相互作用するかどうかを確かめることを含
む。ヘリコバクター ピロリを結合する化合物は、この細菌の生活環のアクチベ
ーターまたはインヒビターとしての候補である。これらのアッセイをインビトロ
またはインビボで実施することができる。
別の態様として、本発明はヘリコバクター ピロリ核酸、例えばDNAまたは
RNAに結合する能力に関して化合物、例えばポリペプチド、例えば宿主細胞ポ
リペプチドのフラグメントを評価する方法に特徴がある。この方法は、候補化合
物をヘリコバクター ピロリ核酸と接触させ、化合物がヘリコバクター ピロリ
核酸と結合するかまたはそうでなければ相互作用するかどうかを確かめることを
含む。ヘリコバクター ピロ
リを結合する化合物は、この細菌の生活環のアクチベーターまたはインヒビター
としての候補である。これらのアッセイをインビトロまたはインビボで実施する
ことができる。
本発明はヘリコバクター ピロリポリペプチド、好ましくはヘリコバクター
ピロリポリペプチドの実質的に純粋な調製物または組み換えヘリコバクター ピ
ロリポリペプチドに特徴がある。好ましい態様として、ポリペプチドは生物学的
活性を有し、ポリペプチドは配列表に含まれるアミノ酸配列に少なくとも60%
、70%、80%、90%、95%、98%または99%相同なアミノ酸配列を
有し、ポリペプチドは配列表のアミノ酸配列と本質的に同じアミノ酸配列を有し
、ポリペプチドは少なくとも5、10、20、50、100または150アミノ
酸残基の長さであり、ポリペプチドは配列表に含まれるポリペプチドの少なくと
も5個、好ましくは少なくとも10個、より好ましくは少なくとも20個、より
好ましくは少なくとも50、100または150個の連続したアミノ酸残基を含
む。
好ましい態様として、ヘリコバクター ピロリポリペプチドは配列表に含まれ
る核酸かまたは配列表に示される核酸と少なくとも60%、70%、80%、9
0%、95%、98%もしくは99%の相同性を有する核酸によりコードされる
。
好ましい態様として、主題のヘリコバクター ピロリポリペプチドはアミノ酸
配列が配列表の配列と1、2、3、5、10またはそれ以上の残基で異なる。し
かしながら、これらの違いはヘリコバクター ピロリポリペプチドがヘリコバク
ター ピロリの生物学的活性を示すようにであり、例えばヘリコバクター ピロ
リポリペプチドが天然に存在するヘ
リコバクター ピロリ酵素の生物学的活性を保持するようにである。
好ましい態様として、ポリペプチドはさらなるアミノ酸残基、好ましくは配列
表に含まれる配列をコードするゲノムDNAの5’のゲノムDNAによりコード
される残基に読み枠で融合された、配列表に含まれるアミノ酸配列の全てまたは
フラグメントを含む。
さらに別の好ましい態様として、ヘリコバクター ピロリポリペプチドは第一
のヘリコバクター ピロリポリペプチド部分及び第二のポリペプチド部分、例え
ばヘリコバクター ピロリに関係のないアミノ酸配列を有する第二のポリペプチ
ド部分を有する組み換え融合タンパク質である。第二のポリペプチド部分は、例
えばグルタチオン−S−トランスフェラーゼ、DNA結合ドメインまたはポリメ
ラーゼ活性化ドメインのいずれであってもよい。好ましい態様として、融合タン
パク質を2−ハイブリッドアッセイに用いることができる。
本発明のポリペプチドは代替転写事象、代替RNAスプライシング事象並びに
代替翻訳及び翻訳後事象の結果として生じるものを含む。
また、本発明は免疫原性調製物中にヘリコバクター ピロリポリペプチドを含
む免疫原性成分も包含し、免疫原性成分はヘリコバクター ピロリポリペプチド
に特異的な免疫反応、例えば体液性反応、抗体反応または細胞性反応を引き出す
ことができる。好ましい態様として、免疫原性成分は配列表に含まれるポリペプ
チドからの少なくとも1つの抗原決定基を含んでなる。
別の態様として、本発明はヘリコバクター ピロリポリペプチドをコードする
ヌクレオチド配列を有する実質的に純粋な核酸を提供する。好ましい態様として
、コードされるポリペプチドは生物学的活性を有し、
コードされるポリペプチドは配列表に含まれるアミノ酸配列に少なくとも60%
、70%、80%、90%、95%、98%または99%相同なアミノ酸配列を
有し、コードされるポリペプチドは配列表のアミノ酸と本質的に同じアミノ酸配
列を有し、コードされるポリペプチドは少なくとも5、10、20、50、10
0または150アミノ酸の長さであり、コードされるポリペプチドは配列表に含
まれる少なくとも5個、好ましくは少なくとも10個、より好ましくは少なくと
も20個、より好ましくは少なくとも50、100または150個の連続したア
ミノ酸を含んでなる。
好ましい態様として、核酸は配列表に示されるようなものであり、核酸は配列
表に含まれる核酸配列と少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、
98%または99%相同である。
好ましい態様として、コードされるヘリコバクター ピロリポリペプチドは(
例えば、少なくとも1アミノ酸残基のアミノ酸置換、付加または欠失により)ア
ミノ酸配列が配列表の配列と1、2、3、5、10またはそれ以上の残基で異な
る。しかしながら、これらの違いはヘリコバクター ピロリのコードされるポリ
ペプチドがヘリコバクター ピロリの生物学的活性を示すようなものであり、例
えばコードされるヘリコバクター ピロリ酵素が天然に存在するヘリコバクター
ピロリの生物学的活性を保持するようなものである。
好ましい態様として、コードされるポリペプチドはさらなるアミノ酸残基、好
ましくは配列表に含まれる配列をコードするゲノムDNAの5’のゲノムDNA
によりコードされる残基に読み枠で融合された、配列表に含まれるアミノ酸配列
の全てまたはフラグメントを含む。
好ましい態様として、主題のヘリコバクター ピロリ核酸は、例えばヘリコバ
クター ピロリ遺伝子配列を組み換え宿主細胞での発現のために適すようにする
ために、ヘリコバクター ピロリ遺伝子配列に機能的に(operably)連
結された転写調節配列、例えば少なくとも1種の転写プロモーターまたは転写エ
ンハンサー配列含む。
なおさらに好ましい態様として、本発明のヘリコバクター ピロリポリペプチ
ドをコードする核酸は厳しい条件下で配列表に含まれる核酸の少なくとも8個の
連続したヌクレオチド、より好ましくは配列表に含まれる核酸の少なくとも12
個の連続したヌクレオチド、より好ましくは配列表に含まれる核酸の少なくとも
20個の連続したヌクレオチド、より好ましくは配列表に含まれる核酸の少なく
とも40個の連続したヌクレオチドに相当する核酸プローブにハイブリダイズす
る。
好ましい態様として、核酸は配列表に示される配列と少なくとも1アミノ酸残
基で異なるペプチドをコードする。
好ましい態様として、核酸は配列表に示されるアミノ酸をコードする配列表に
示されるヌクレオチド配列と少なくとも1ヌクレオチドで異なる。
別の態様として、本発明は本明細書に記述されるようなヘリコバクター ピロ
リポリペプチドまたはヘリコバクター ピロリポリペプチド変異体をコードする
核酸を含有するベクター;そのベクターでトランスフェクトされた宿主細胞;及
び例えば細胞培養培地中で細胞を培養し、そして例えば細胞または細胞培養培地
からヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはヘリコバクター ピロリポリペ
プチド変異体を単離することを初めとする組み換えヘリコバクター ピロリポリ
ペプチドまたはヘリ
コバクター ピロリポリペプチド変異体の製造方法を包含する。
別の態様として、本発明は配列表に含まれる配列と少なくとも50%、60%
、70%、80%、90%。95%、98%または99%の相同性を有する精製
された組み換え核酸に特徴がある。
また、本発明は実質的に精製されたオリゴヌクレオチドを含むプローブまたは
プライマーも提供する。オリゴヌクレオチドは厳しい条件下で配列表に含まれる
少なくとも10個の連続したヌクレオチドのセンスまたはアンチセンス配列にハ
イブリダイズするヌクレオチド配列の領域、または天然に存在するその変異体を
含む。好ましい態様として、プローブまたはプライマーはそれに結合した標識基
をさらに含む。標識基は、例えば放射性同位体、蛍光化合物、酵素及び/または
酵素補因子であってもよい。好ましくは、オリゴヌクレオチドは少なくとも10
ヌクレオチドで且つ20、30、50、100または150ヌクレオチド未満の
長さである。
本発明は、本発明のポリペプチドをコードする核酸、例えばRNAまたはDN
Aをさらに提供する。これは二本鎖の核酸並びにコーディング及びアンチセンス
一本鎖を含む。
ゲノム配列をシークエンスしたヘリコバクター ピロリ株はHP−J99株と
してアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Ty
pe Culture Collection(ATCC))に寄託されている
。
本発明に含まれるものは、対立遺伝子変異体;天然の突然変異体;誘導された
突然変異体;配列表に示されるようなポリペプチドをコードする核酸に高いかま
たは低いストリンジェンシー条件下でハイブリダイズ
するDNAによりコードされるタンパク質(高い及び低いストリンジェンシーの
定義に関しては、引用することにより本明細書に組み込まれるCurrent
Protocols in Molecular Biology、John
Wiley & Sons、New York、1989、6.3.1−6.3
.6を参照);及びヘリコバクター ピロリポリペプチドに対する抗血清、特に
ヘリコバクター ピロリポリペプチドの活性部位または結合ドメインに対する抗
血清が特異的に結合するポリペプチドである。また、本発明はフラグメント、好
ましくは生物学的に活性のあるフラグメントも含む。これら及び他のポリペプチ
ドは本明細書においてヘリコバクター ピロリポリペプチド類似体または変異体
とも呼ばれる。
表1に示されるように、本発明のヘリコバクター ピロリポリペプチドのいく
つかの推定機能が決定されている。
従って、請求されるヘリコバクター ピロリポリペプチドのこれらの同定され
た機能における使用も本発明の範囲内である。
さらに、本発明はヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープタンパク質、ヘリ
コバクター ピロリ分泌タンパク質、ヘリコバクター ピロリ細胞質タンパク質
及びヘリコバクター ピロリ細胞タンパク質を初めとする、以下の表1に示され
るように特性化されたヘリコバクター ピロリポリペプチドを包含する。これら
の群のメンバーはBLAST相同性検索及び分泌シグナルまたは膜貫通タンパク
質モチーフの検索により同定された。(アミノ酸配列のFASTA比較により示
され、以下の表3−6の多くの場合で示されるような)表1のポリペプチドに対
する著しい相同性により関連づけられるポリペプチドも表1に示される相同体の
ように分類されると考えられる。 [表1で、「nt」はヌクレオチド配列番号を表し、「aa」はアミノ酸配列番
号を表す]定義
ポリペプチドの精製された調製物または実質的に純粋な調製物は、本明細書に
用いられる場合、天然に共に存在する他のタンパク質、脂質及び核酸から分離さ
れているポリペプチドを意味する。好ましくは、ポリペプチドはそれを精製する
ために用いられる物質、例えば抗体またはゲルマトリックス、例えばポリアクリ
ルアミドからも分離されている。好ましくは、ポリペプチドは精製された調製物
の少なくとも10、20、50、70、80または95%の乾燥重量を構成する
。好ましくは、調製物はタンパク質シークエンシングができるために十分なポリ
ペプチド;少なくとも1、10または100μgのポリペプチド;少なくとも1
、10または100mgのポリペプチドを含む。
細胞の精製された調製物は、植物または動物細胞の場合は細胞のインビトロ調
製物をさし、完全な植物または動物全体ではない。培養細胞または微生物細胞の
場合には、主題細胞の少なくとも10%、より好ましくは50%の調製物からな
る。
実質的に純粋な核酸、例えば実質的に純粋なDNAは、以下、すなわち、核酸
が由来する生物の天然に存在するゲノムにおいて直接隣接するコーディング配列
の両方(すなわち、5’末端のもの及び3’末端のも
の)と直接隣接しないか;または核酸が由来する生物に存在する核酸を実質的に
含まないかのいずれかまたは両方である核酸である。例えば、この用語はベクタ
ー、例えば自律複製するプラスミドもしくはウイルス中または原核生物もしくは
真核生物のゲノムDNA中に組み込まれているか、あるいは他のDNA配列に関
係なく別個の分子(例えば、PCRまたは制限エンドヌクレアーゼ処理により生
成されるcDNAまたはゲノムDNAフラグメント)として存在する組み換えD
NAを含む。実質的に純粋なDNAはさらなるヘリコバクター ピロリDNA配
列をコードするハイブリッド遺伝子の一部である組み換えDNAも含む。
本明細書に用いられる場合、「コンティグ(contig)」は生物のゲノム
配列の連続した長さに相当する核酸である。
本明細書においてORFとも呼ばれる「読み枠」はポリペプチドをコードする
核酸の領域である。この領域はコンティグ配列の一部または全配列を表すことが
できる。
本明細書に用いられる場合、「コーディング配列」は適切な調節配列の制御下
に配置された場合にメッセンジャーRNAに転写され、そして/またはポリペプ
チドに翻訳される核酸である。コーディング配列の境界は5’末端の翻訳開始コ
ドン及び3’末端の翻訳終止コドンにより決定される。コーディング配列はメッ
センジャーRNA、合成DNA及び組み換え核酸配列を含むことができるが、こ
れらに限定されない。
本明細書に用いられる場合、核酸の「相補体」は元の配列とワトソン−クリッ
ク塩基対合する逆平行またはアンチセンス配列をさす。
「遺伝子産物」は遺伝子により特異的にコードされるタンパク質または構造的
RNAである。
本明細書に用いられる場合、「プローブ」という用語は目的の分子に特異的に
結合する核酸、ペプチドまたは他の化学的存在物をさす。プローブはしばしば標
識と結合しているかまたは結合することができる。標識は検出可能な化学的成分
である。典型的な標識は色素、放射性同位体、発光及び化学発光成分、発蛍光団
、酵素、沈殿剤、増幅配列等を含んでなる。同様に、目的の分子に特異的に結合
し、そのような分子を固定する核酸、ペプチドまたは他の化学的存在物は本明細
書において「捕捉リガンド」と呼ばれる。捕捉リガンドは典型的にはニトロセル
ロース、ガラス、ナイロン膜、ビーズ、粒子等のような支持体に結合しているか
または結合することができる。ハイブリダイゼーションの特異性はヌクレオチド
の塩基対組成並びに反応の温度及び塩濃度のような条件による。これらの条件は
慣例の実験法を用いて当業者に容易に理解される。
相同は、2つのポリペプチド間または2つの核酸分子間の配列類似性または配
列同一性をさす。比較される2つの配列の両方のある位置が同じ塩基またはアミ
ノ酸モノマーサブユニットで占められる場合、例えば、2つのDNA分子の各々
のある位置がアデニンで占められる場合、これらの分子はその位置で相同である
。2つの配列の間の相同性のパーセントは、比較される位置の数で割った2つの
配列が共有する一致するかまたは相同である位置の数 x 100の結果である。
例えば、2つの配列の10のうち6の位置が一致するかまたは相同である場合、
これら2つの配列は60%相同である。例として、DNA配列ATTGCC及び
TATGGCは50%の相同性を共有する。通例、2つの配列を最大の相同性を
生じるように並べて比較を実施する。
特定のストリンジェンシー条件下で核酸の少なくとも片方の鎖がもう
片方の核酸にアニールすることができる場合、核酸は相互にハイブリダイズでき
る。ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーは、(a)ハイブリダイゼー
ション及び洗浄が実施される温度;並びに(b)ハイブリダイゼーション及び洗
浄溶液のイオン強度及び極性により決定される。ハイブリダイゼーションは2つ
の核酸が相補的な配列を含むことを必要とするが、しかしながら、ハイブリダイ
ゼーションのストリンジェンシーによってはミスマッチを許容することができる
。典型的には、(例えば、65℃で0.5 X SSCの溶液中のような)高いス
トリンジェンシーでの2つの配列のハイブリダイゼーションは、これらの配列が
本質的に完全に相同であることを必要とする。(例えば、65℃で2 X SSC
のような)中間的なストリンジェンシー及び(例えば、55℃で2 X SSCの
ような)低いストリンジェンシーの条件はハイブリダイズする配列間の対応して
低い全体的な相補性を必要とする(1X SSCは0.15M NaCl、0.
0015Mクエン酸Naである)。
ペプチド、タンパク質及びポリペプチドという用語は本明細書において互換的
に用いられる。
本明細書に用いられる場合、「表面タンパク質」という用語は全ての表面の到
達可能なタンパク質、例えば、内膜及び外膜タンパク質、細胞壁に接着している
タンパク質及び分泌タンパク質をさす。
ポリペプチドが以下の特性、すなわち、(1)ヘリコバクター ピロリ感染の
過程で発現された場合に細胞へのヘリコバクター ピロリの接着を促進するかま
たは媒介することができる;(2)ヘリコバクターピロリタンパク質に特有の酵
素活性を有する;または(3)コードする遺伝子がヘリコバクター ピロリ遺伝
子の致死突然変異を救うことがで
きるの1つ、2つ、好ましくはそれ以上を有する場合、それはヘリコバクター
ピロリの生物学的活性を有する。ポリペプチドが上に挙げた特性のいずれかを有
するポリペプチドのアンタゴニスト、アゴニストまたは超アゴニストである場合
それは生物学的活性を有する。
生物学的に活性のあるフラグメントまたは類似体は、配列表に示されるヘリコ
バクター ピロリポリペプチドまたは他の天然に存在するヘリコバクター ピロ
リポリペプチドに特有であるインビボまたはインビトロ活性、例えば本明細書に
記述される生物学的活性の1つまたはそれ以上を有するものである。特に好まし
いものは、インビボで存在するフラグメント、例えば、転写後のプロセッシング
から生じるかまたは代わりにスプライスされたRNAの翻訳から生じるフラグメ
ントである。フラグメントは天然または内生の細胞において発現されるもの及び
発現系、例えばCHO細胞において作られるものを含む。ヘリコバクター ピロ
リポリペプチドのようなポリペプチドは多様な生理的特性をしばしば示し、その
ような特性は分子の異なる部分に起因する可能性があるので、有用なヘリコバク
ター ピロリフラグメントまたはヘリコバクター ピロリ類似体はヘリコバクタ
ー ピロリ活性のいずれかの生物学的アッセイにおいて生物学的活性を示すもの
である。最も好ましくは、フラグメントまたは類似体はいずれかのインビボまた
はインビトロアッセイにおいてヘリコバクター ピロリの10%、好ましくは4
0%、より好ましくは90%またはそれより大きい活性を保有する。
類似体はアミノ酸配列においてかもしくは配列に関係せずにかまたはこれらの
両方で天然に存在するヘリコバクター ピロリポリペプチドと異なっていてもよ
い。配列以外の修飾はアセチル化、メチル化、リン酸
化、カルボキシル化またはグリコシル化における変化を含む。好ましい類似体は
、ヘリコバクター ピロリポリペプチドの生物学的活性を実質的に減少させない
1個もしくはそれ以上の保存的アミノ酸置換または1個もしくはそれ以上の非保
存的アミノ酸置換、欠失もしくは挿入により配列が野生型配列と異なるヘリコバ
クター ピロリポリペプチド(または生物学的に活性のあるそれらのフラグメン
ト)を含む。保存的置換は典型的にはあるアミノ酸の類似した特徴を有する別の
ものでの置換、例えば以下の群、すなわち、バリン、グリシン;グリシン、アラ
ニン;バリン、イソロイシン、ロイシン;アスパラギン酸、グルタミン酸;アス
パラギン、グルタミン;セリン、トレオニン;リシン、アルギニン;及びフェニ
ルアラニン、チロシン内の置換を含む。他の保存的置換を以下の表2に略述する
。 本発明の範囲内の他の類似体はペプチド安定性を増す修飾を有するものであり
、そのような類似体は例えばペプチド配列中に(ペプチド結合に置き換わる)1
個またはそれ以上の非ペプチド結合を含んでいてもよい。また含まれるものは、
天然に存在するL−アミノ酸以外の残基、例えばD−アミノ酸または天然に存在
しないかもしくは合成のアミノ酸、例えばβもしくはγアミノ酸を含む類似体及
び環式類似体である。
本明細書に用いられる場合、ヘリコバクター ピロリ類似体に適用されるよう
な「フラグメント」という用語は通常少なくとも約20残基、より典型的には少
なくとも約40残基、好ましくは少なくとも約60残基の長さである。当業者に
知られている方法によりヘリコバクター ピ
ロリポリペプチドのフラグメントを作製することができる。候補フラグメントが
ヘリコバクター ピロリポリペプチドの生物学的活性を示す能力を本明細書に記
述されような当業者に知られている方法により評価することができる。また含ま
れるものはペプチドの生物学的活性のために必要でないかまたは選択的mRNA
スプライシングもしくは選択的タンパク質プロセッシング事象から生じる残基を
含有するヘリコバクターピロリポリペプチドである。
本明細書に用いられる場合、「免疫原性成分」はヘリコバクター ピロリポリ
ペプチド、その類似体またはフラグメントのような、宿主動物において体液性及
び/または細胞性免疫反応を引き出すことができる成分である。
本明細書に用いられる場合、「抗原成分」はヘリコバクター ピロリポリペプ
チド、その類似体またはフラグメントのような、特定の抗体に十分に高い親和性
で結合して検出可能な抗原−抗体複合体を形成することができる成分である。
本明細書に用いられる場合、「導入遺伝子」という用語は導入されるトランス
ジェニック動物もしくは細胞に部分的もしくは完全に異種起源、すなわち外来で
あるかまたは導入されるトランスジェニック動物もしくは細胞の内因性遺伝子に
相同であるが、挿入される細胞のゲノムを改変するように細胞のゲノム中に挿入
されるように設計されるかもしくは挿入される(例えば、天然の遺伝子と異なる
位置で挿入されるかまたはその挿入がノックアウトをもたらす)(例えば1つま
たはそれ以上のポリペプチドをコードする)核酸を意味する。導入遺伝子は、選
択された核酸に機能的に全て連結された、選択された核酸の最適発現のために必
要
である可能性のある1つまたはそれ以上の転写調節配列及びイントロンのような
他の核酸を含むことができ、エンハンサー配列を含んでもよい。
本明細書に用いられる場合、「トランスジェニック細胞」は導入遺伝子を含有
する細胞をさす。
本明細書に用いられる場合、「トランスジェニック動物」は、動物の細胞の1
個またはそれ以上、好ましくは本質的に全てが導入遺伝子を含むあらゆる動物で
ある。顕微鏡下注射または組み換えウイルスでの感染によるような周到な遺伝子
操作の方法を用いて細胞の前駆体中に導入することにより直接的または間接的に
導入遺伝子を細胞中に導入することができる。この分子は染色体内に組み込まれ
ることができるかまたは染色体外でDNAを複製することができる。
本明細書に用いられる場合、「抗体」という用語はヘリコバクターピロリポリ
ペプチドと特異的に反応するそのフラグメントを含むと考えられる。
本明細書に用いられる場合、「細胞特異的プロモーター」という用語はプロモ
ーターとして働く、すなわち、プロモーターに機能的に連結された選択されたD
NA配列の発現を調節し、そして組織の特定の細胞で選択されたDNA配列の発
現をもたらすDNA配列を意味する。また、この用語は、主にある組織において
選択されたDNAの発現を調節するが別の組織においても同様に発現を引き起こ
すいわゆる「漏れやすい」プロモーターも含む。
本明細書に用いられるミス発現(misexpression)は遺伝子発現
の非野生型様式をさす。これは非野生型レベルの発現、すなわち過剰または不十
分な発現;遺伝子が発現される時間または時期の点で
野生型と異なる発現の様式、例えば前以て決められた発生期間または時期で(野
生型と比較した場合の)増加または減少した発現;前以て決められた細胞型また
は組織型における(野生型と比較した場合の)減少した発現の点で野生型と異な
る発現の様式;スプライシングの大きさ、アミノ酸配列、転位後の修飾または発
現ポリペプチドの生物学的活性の点で野生型と異なる発現の様式;遺伝子の発現
時の環境刺激または細胞外刺激の効果の点で野生型と異なる発現の様式、例えば
刺激の強さの増加または減少が存在する(野生型と比較した場合の)増加または
減少した発現の様式を含む。
本明細書に用いられる場合、単細胞存在物として培養される微生物またはより
高等な真核細胞系を示す「宿主細胞」及び他のそのような用語は、組み換えベク
ターまたは他の伝達DNAの受容体として用いられるようになることができるか
または用いられている細胞をさし、トランスフェクトされた元の細胞の子孫を含
む。偶然または故意の突然変異のために、単一の親細胞の子孫がゲノムまたは全
DNA数量(compliment)において元の親と必ずしも完全に同一では
ない可能性があることを当業者は理解する。
本明細書に用いられる場合、「制御配列」という用語は、連結されているコー
ド配列の発現をもたらすように宿主生物により認識される塩基配列を有する核酸
をさす。そのような制御配列の特性は宿主生物によって異なり、原核生物ではそ
のような制御配列は通常プロモーター、リボソーム結合部位及びターミネーター
を含み、真核生物ではそのような制御配列は通常プロモーター、ターミネーター
及びある場合にはエンハンサーを含む。制御配列という用語は発現のためにその
存在が必要である
全ての成分を最低限含むと考えられ、そしてその存在が有益であるさらなる成分
、例えばリーダー配列を含んでもよい。
本明細書に用いられる場合、「機能的に連結された」という用語は意図された
ように機能するように連結または結合された配列をさす。例えば、コーディング
配列の発現が制御配列及び宿主細胞に適合する条件下で得られるようにライゲー
ションにより制御配列がコーディング配列に機能的に連結される。
本明細書に用いられる場合、物質の代謝は物質の発現、機能、作用または調節
のあらゆる面を意味する。物質の代謝は修飾、例えば物質の共有結合的または非
共有結合的修飾を含む。物質の代謝は、他の物質において物質が誘導する修飾、
例えば共有結合的または非共有結合的修飾物を含む。また、物質の代謝は物質の
分布の変化も含む。物質の代謝は、他の物質の分布において物質が誘導する変化
を含む。
本明細書に用いられる場合、「サンプル」は例えば(血漿、血清、髄液、リン
パ液、涙、唾液及び組織分泌物を初めとするがこれらに限定されない)個体から
またはインビトロ細胞培養成分から単離された組織または体液のような生物学的
サンプル及び環境からのサンプルをさす。
別に示さないかぎり、本発明の実践は当該技術分野内である化学、分子生物学
、微生物学、組み換えDNA及び免疫学の通常の技術を用いる。そのような技術
は文献に完全に説明されている。例えば、Sambrook、Fritsch及
びManiatis、Molecular Cloning;Laborato ry Mannual
第2版(1989);DNA Cloning、第I及
びII巻(D.N.Glover編集1985);Oligonucleotid e Synthes is
(M.J.Gait編集、1984);Nucleic Acid Hyb ridization
(B.D.Hames & S.J.Higgins編集
、1984);シリーズ、Methods in Enzymology(Ac
ademic Press,Inc.)、特に第154巻及び第155巻(Wu
及びGrossman編集)及びPCR−A Practical Appro ach
(McPherson、Quirke及びTaylor編集、1991)
を参照。I.ヘリコバクター ピロリの核酸の単離及びヘリコバクター ピロリゲノムシ ークエンスのためのそれらの使用
本発明はヘリコバクター ピロリのゲノムのヌクレオチド配列を提供し、従っ
て、ヘリコバクター ピロリゲノムDNAのDNA配列ライブラリーを含んでな
る。以下の詳細な記述はヘリコバクター ピロリのヌクレオチド配列を与え、ま
たどのようにしてそれらの配列が得られ、そしてどのようにしてORF及びタン
パク質コーディング配列が同定されたかも説明する。また記述されるものは診断
及び治療用途を初めとする方法に開示されるヘリコバクター ピロリ配列を用い
る方法である。さらに、ヘリコバクター ピロリのこの及び他の株における医学
的に重要な配列の同定及び比較のためのデータベースとしてこのライブラリーを
用いることができる。
ヘリコバクター ピロリのゲノム配列を決定するために、ヘリコバクター ピ
ロリの株からDNAを単離し、ネブライゼーションにより2kbの中央値の大き
さに機械的に剪断した。ゲル電気泳動によるサイズ分画後にフラグメントを平滑
末端にし、アダプターオリゴヌクレオチドに連結し、20の異なるpMPXベク
ターの各々にクローン化して(Ri
ce等、Meeting of Genome Mapping and Se
quencingの抄録、Cold Spring Harbor、N.Y.、
5/11−5/15、1994、p225)一連の「ショットガン」サブクロー
ンライブラリーを構築した。
本質的にChurch等、1988、Science 240:185;米国
特許番号第4,942,124号及び第5,149,625号に記述されたよう
な多重シークエンシング方法を用いてDNAシークエンシングを実施した。集め
た培養物からDNAを抽出し、化学的または酵素的シークエンシングに供した。
電気泳動によりシークエンシング反応物を分離し、生成物をナイロン膜に移し、
共有的に結合させた。最後に、異なるショットガンクローニングベクター中に存
在する「タグ(tag)」配列に相補的な一連の標識オリゴヌクレオチドを用い
て逐次膜をハイブリダイズさせた。このようにして、単一組のシークエンシング
反応から非常に多数の配列を得ることができた。クローニング及びシークエンシ
ング方法は実施例でより詳細に記述される。
このようにして得られた個々の配列の読み取りをFALCONTM(商標)プロ
グラム(Church等、1994、Automated DNA Seque ncing and Analysis
、J.C.Venter編集、Acad
emic Press)及びPHRAP(P.Green、DOE Human
Genome Program Contractor−Grantee W
orkshop Vの抄録、1996年1月、p157)を用いて集成した。そ
の結果、各々が連続した長さのDNAまたはDNA配列に相当するコンティグの
集成が得られた。平均のコンティグの長さは約3kbであった。
全ヘリコバクター ピロリゲノムに相当する連続した配列を得るようにコンテ
ィグを並べるために様々な方法が用いられる。各コンティグの末端の配列に相補
的な合成オリゴヌクレオチドを設計する。これらのオリゴヌクレオチドを例えば
ラムダファージベクターまたはプラスミドベクター中のヘリコバクター ピロリ
ゲノムDNAのライブラリーにハイズリダイズさせて個々のコンティグ間の連結
領域に相当する配列を含むクローンを同定することができる。次に、そのような
クローンを用いて鋳型DNAを単離し、そして同じオリゴヌクレオチドをポリメ
ラーゼ連鎖反応(PCR)のプライマーとして用いて連結フラグメントを増幅し
、次にそのヌクレオチド配列を決定する。
少なくとも180ヌクレオチドを含んでなる読み枠(ORF)の存在に関して
ヘリコバクター ピロリ配列を分析した。(終止ないし終止コドンの読み取りに
基づく)少なくとも180ヌクレオチドのORFを予想した。終止ないし終止コ
ドンの読み取りに基づくORFの分析の結果として、これらのORFが天然に存
在するヘリコバクター ピロリポリペプチドのORFに相当しない可能性がある
ことを理解すべきである。これらのORFは天然に存在するヘリコバクター ピ
ロリポリペプチドのタンパク質合成の開始を示す開始コドンを含む可能性がある
。本明細書に与えられるORF内のそのような開始コドンを関連技術分野の従事
者は同定することができ、得られるORF及びコードされるヘリコバクター ピ
ロリポリペプチドは本発明の範囲内である。例えば、ORF内にタンパク質合成
の開始シグナルの一部である(メチオニンまたはバリンをコードする)AUGま
たはGUGのようなコドンを同定することができ、そしてORFを天然に存在す
るヘリコバクター ピロリポリペプ
チドに相当するように修飾することができる。プログラムGENEMARKTM(
商標)(Borodovsky及びMcIninch、1993、Comp.C hem
.17:123)でそのような配列のコーディング可能性を評価すること
により、予想されるコーディング領域を特定した。
他のヘリコバクター ピロリ核酸
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いることにより上に引用したヘリコバク
ター ピロリ株のDNAから直接本発明の核酸を得ることができる。PCRにつ
いての詳細に関しては「PCR、A Practical Approach」
(McPherson、Quirke及びTaylor編集、IRL Pres
s、Oxford、UK、1991)を参照。発現前の正確なDNAコピーを保
証するために高フィデリティーPCRを用いることができる。さらに、増幅産物
を通常のシークエンシング方法により調べることができる。PCRを用いるかま
たは当該技術分野で知られているようなライブラリーコロニーもしくはプラーク
を取り上げたフィルターへの合成オリゴヌクレオチドプローブのハイブリダイゼ
ーションによりライブラリーをスクリーニングすることにより本発明に記述され
る所望する配列を保有するクローンを得ることができる(例えば、Sambro
ok等、Molecular Cloning、A Laboratory M annual
第2版、1989、Cold Spring Harbor P
ress、NYを参照)。
また、本明細書に記述されるプロトコルに従ってcDNAライブラリーからヘ
リコバクター ピロリポリペプチドをコードする核酸を得ることも可能である。
適切な細胞系から全mRNAを単離することによりへ
リコバクター ピロリポリペプチドをコードするcDNAを得ることができる。
次に、全mRNAから二本鎖のcDNAを調製することができる。続いて、多数
の既知の技術のいずれかを用いてcDNAを適当なプラスミドまたはウイルス(
例えばバクテリオファージ)ベクター中に挿入することができる。また、本発明
により与えられるヌクレオチド配列情報に従って確立されたポリメラーゼ連鎖反
応技術を用いてヘリコバクター ピロリポリペプチドをコードする遺伝子をクロ
ーン化することもできる。本発明の核酸はDNAまたはRNAであってもよい。
好ましい核酸を配列表に示す。
また、本発明の核酸を標準的な技術を用いて化学的に合成することもできる。
ペプチド合成のように市販されているDNA合成機で完全に自動化されている固
相合成を初めとする、ポリデオキシヌクレオチドを化学的に合成する様々な方法
が知られている(例えば、引用することにより本明細書に組み込まれるItak
ura等、米国特許番号第4,598,049号;Caruthers等、米国
特許番号第4,458,066号;及びItakura 米国特許番号第4,4
01,796号及び第4,373,071号を参照)。
本発明の特徴に従って単離または合成される核酸は限定されずに例えばプロー
ブ、プライマー、捕捉リガンド、アンチセンス遺伝子として、そしてそのような
配列に相当するタンパク質及びペプチドの合成のための発現系を開発するために
有用である。プローブ、プライマー、捕捉リガンド及びアンチセンス試薬として
、核酸は通常配列表に示される核酸の全てまたは一部(特異性及び安定なハイブ
リダイゼーション生成物を形成ことができるためには約20またはそれ以上のヌ
クレオチド)から
なる。これらの用途を以下にさらに詳細に記述する。
プローブ
配列表に示されるヌクレオチド配列による単離または合成される核酸をヘリコ
バクター ピロリを特異的に検出するためのプローブとして用いることができる
。本用途で示される配列情報を用いて、ヘリコバクター ピロリ及びハイブリダ
イゼーション状態中に遭遇すると思われる関係のない核酸に関して適切な包括及
び排除を与える20ヌクレオチドまたはそれ以上の配列が同定される。より好ま
しくは、プローブ及び意図される標的分子間に形成されるハイブリダイゼーショ
ン生成物に安定性を与えるためにこの配列は少なくとも20ないし30ヌクレオ
チドを含んでなる。
1000ヌクレオチドより大きい長さの配列を合成するのは困難であるが、組
み換えDNA技術により作製することができる。ハイブリダイゼーション生成物
の検出を容易にするためにプローブとして使用する核酸に標識を与えることがで
きることを当業者は容易に認識する。
また、配列表により単離及び合成される核酸は、本明細書に記述されるような
適切なストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件を用いて他のヘリコバク
ター種の相同領域(特に相同遺伝子)を検出するためのプローブとしても有用で
ある可能性もある。
捕捉リガンド
捕捉リガンドとしての使用のために、プローブに関して上に記述したように選
択される核酸を支持体と容易に結合することができる。核酸を支持体と結合する
方法はよく知られている。配列表に含まれる配列の20ヌクレオチドまたはそれ
以上を有する核酸は、ヘリコバクター ピロ
リ核酸を相互及び他の生物の核酸から分離する有用性がある。また、配列表に示
される配列の20ヌクレオチドまたはそれ以上を有する核酸は、他のヘリコバク
ター種を相互及び他の生物から分離する有用性もある。好ましくは、プローブ及
び意図される標的分子間に形成されるハイブリダイゼーション生成物に安定性を
与えるためにこの配列は少なくとも20ヌクレオチドを含んでなる。1000ヌ
クレオチドより大きい長さの配列を合成するのは困難であるが、組み換えDNA
技術により作製することができる。
プライマー
本明細書に記述される配列により単離または合成される核酸はヘリコバクター
ピロリ核酸の増幅のためのプライマーとしての有用性がある。これらの核酸は
他のヘリコバクター種の核酸の増幅のためのプライマーとしての有用性もある。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術に関して、配列表に含まれる>10−15
ヌクレオチドの核酸は適当な酵素及び試薬と合わせてヘリコバクター ピロリ核
酸のコピーを作製するために有用である。より好ましくは、プローブ及び意図さ
れる標的分子間に形成されるハイブリダイゼーション生成物に安定性を与えるた
めにこの配列は少なくとも20ヌクレオチドまたはそれ以上を含んでなる。10
0ヌクレオチドより大きいプライマーの結合条件を特異性を得るために制御する
ことはより困難である。発現前の正確なDNAコピーを保証するために高フィデ
リティーPCRを用いることができる。さらに、増幅産物を通常のシークエンシ
ング方法により調べることができる。
これらのコピーをヘリコバクター ピロリ及び/または他のヘリコバクター種
からの遺伝子を初めとする特定の配列を検出するための診断アッ
セイに用いることができる。また、本明細書にかなり詳細に記述されるように、
これらのコピーをクローニング及び発現ベクター中に組み込んでPCRにより合
成される核酸に相当するポリペプチドを生成することもできる。
アンチセンス
本明細書に記述される配列により単離または合成される核酸または核酸にハイ
ブリダイズする誘導体はヘリコバクター ピロリ遺伝子の発現を妨げるためのア
ンチセンス試薬としての有用性がある。また、これらの配列は他のヘリコバクタ
ー種の遺伝子の発現を妨げるためのアンチセンス試薬としての有用性もある。
一つの態様として、ヘリコバクター ピロリ核酸に相当する核酸または誘導体
をバクテリア細胞中への導入のためにリポソームまたはバクテリオファージのよ
うな適当なキャリヤー中に入れる。例えば、20ヌクレオチドまたはそれ以上を
有する核酸はバクテリアの核酸またはバクテリアのメッセンジャーRNAに結合
することができる。好ましくは、アンチセンス核酸は天然に存在しない核酸及び
バクテリアの核酸及び/またはバクテリアのメッセンジャーRNAのハイブリダ
イゼーション生成物に必要な安定性を与えるために20ヌクレオチドまたはそれ
以上を含んでなる。1000ヌクレオチドより大きい長さの配列を有する核酸を
合成するのは困難であるが、組み換えDNA技術により作製することができる。
リポソームにアンチセンス核酸を入れるための方法は1980年12月23日に
Papahadjopoulos等に発布された米国特許第4,241,046
号により例示されるように当該技術分野において知られている。II .ヘリコバクター ピロリ核酸の発現
本明細書に記述される配列により単離または合成される核酸はポリペプチドを
生成するために有用である。ヘリコバクター ピロリポリペプチドの活性部分を
コードする配列表に例示される核酸または該核酸のフラグメントを適当なベクタ
ー中にクローン化するかまたは核酸を単離するために用いることができる。単離
された核酸を適当なDNAリンカーと結合し、適当なベクター中にクローン化す
る。
特定の遺伝子またはオペロンの機能を当該遺伝子またはオペロンにより特定さ
れる遺伝子産物の活性を特異的に測定できる条件下でバクテリア株で発現させる
ことにより確かめることができる。あるいは、抗原、工業用試薬として使用する
ため、構造研究のため等に、発現する株で遺伝子産物を大量に生産することがで
きる。試験される遺伝子の活性を欠く突然変位体株かまたは同じ遺伝子産物を生
産しない株でこの発現を達成することができる。これは、他のヘリコバクター株
、並びにエシェリキアコリ(E.Coli)、ノルカルジア(Norcardi a
)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)及びストレプト
マイセス(Streptomoyces)種のような他のバクテリア株を含むが
これらに限定されない。ある場合には、発現宿主は天然のヘリコバクタープロモ
ーターを利用し、一方ある場合には、発現する生物由来のプロモーター配列(例
えば、大腸菌での発現には大腸菌β−ガラクトシダーゼプロモーター)で遺伝子
を動かすことが必要である。
天然のヘリコバクター ピロリプロモーターを用いて遺伝子産物を発現するた
めには、以下のような方法を用いることができる。宿主生物で機能する複製起点
及び適切な選択マーカーを含有する適切な組み換えプ
ラスミド中に、目的の遺伝子を含んでいる制限フラグメントを(DNA配列デー
タを用いて同定された)その結合する天然のプロモーター成分及び調節配列と共
にクローン化する。これを当業者に知られている多数の方法により達成すること
ができる。最も好ましくは、プラスミド及びクローン化されるフラグメントを一
緒に連結することができる適合した末端を生じるようにこれら2つの断片を同じ
制限酵素で切断することによりこれを実施する。組み換えプラスミドを例えばエ
レクトロポレーションにより宿主生物中に導入し、組み換えプラスミドを保有す
る細胞をプラスミド上のマーカーを選択することにより同定する。所望する遺伝
子産物の発現を遺伝子産物に特異的なアッセイを用いて検出する。
異なるプロモーターを必要とする遺伝子の場合には、遺伝子の本体(コーディ
ング配列)を特異的に切り出し、適切な発現プラスミド中にクローン化する。こ
のサブクローニングをいくつかの方法により実施することができるが、特定のフ
ラグメントをPCR増幅し、PCR産物を制限酵素またはエキソヌクレアーゼで
処理してクローニングのために適した末端を作製した後に発現プラスミド中にラ
イゲーションすることにより最も容易に達成される。
遺伝子の発現のために適した宿主細胞は、あらゆる原核生物または真核生物の
細胞であってもよい。例えば、大腸菌のようなバクテリア細胞、昆虫細胞(バキ
ュロウイルス)、酵母またはチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)のよう
な哺乳類細胞でヘリコバクター ピロリポリペプチドを発現することができる。
他の好適な宿主細胞は当業者に知られている。
哺乳類、酵母または昆虫細胞のような真核細胞における発現は、組み
換えペプチド産物の部分的もしくは完全なグリコシル化及び/または適切な鎖間
もしくは鎖内ジスルフィド結合の形成をもたらすことができる。酵母サッカロミ
セスセリビシアエ(S.cerivisiae)における発現のためのベクター
の例はpYepSecl(Baldari等、(1987)Embo J.6:
229−234)、pMFa(Kurjan及びHerskowitz、(19
82)Cell 30:933−943)、pJRY88(Schultz等、
(1987)Gene 54:113−123)及びpYES2(Invitr
ogen Corporation、San Diego、CA)を含む。培養
した昆虫細胞(SF 9細胞)におけるタンパク質の発現のために利用できるバ
キュロウイルスベクターは、pAcシリーズ(Smith等、(1983)Mo l.Cell Biol
.3:2156−2165)及びpVLシリーズ(Lu
cklow、V.A.及びSummers、M.D.、(1989)Virol ogy 170:31−39)を含む。通常、哺乳類細胞における一時的増幅/
発現のためにはCOS細胞(Gluzman、Y.、(1981)Cell 2 3
:175−182)をpCDM8(Aruffo、A.及びSeed、B.、
(1987)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:8573
−8577)のようなベクターと一緒に用い、一方、哺乳類細胞における安定な
増幅/発現のためにはCHO(dhfr-チャイニーズハムスター卵巣(Chi
nese Hamster Ovary))細胞をpMT2PC(Kaufma
n等、(1987)、EMBO J.6:187−195)のようなベクターと
共に用いる。リン酸カルシウムまたは塩化カルシウム共沈殿、DEAE−デキス
トランが媒介す
るトランスフェクションまたはエレクトロポレーションのような通常の技術によ
りベクターDNAを哺乳類細胞中に導入することができる。宿主細胞を形質転換
するために適した方法をSambrook等(Molecular Cloni ng:A Laboratory Manual
、第2版、Cold Spri
ng Harbor Laboratory Press(1989))及び他
の実験教本に見いだすことができる。
原核生物における発現は融合または非融合誘導性発現ベクターを用いて大腸菌
で最も頻繁に実施される。融合ベクターは通常発現される標的遺伝子に多数のN
H2末端アミノ酸を付加する。これらのNH2末端アミノ酸はしばしばレポーター
基と呼ばれる。そのようなレポーター基は通常2つの目的、すなわち、1)標的
組み換えタンパク質の可溶性を増すため及び2)アフィニティー精製におけるリ
ガンドとして働くことにより標的組み換えタンパク質の精製を容易にするために
役立つ。しばしば融合発現ベクターにおいて、融合タンパク質の精製後にレポー
ター基から標的組み換えタンパク質を分離できるようにレポーター基と標的組み
換えタンパク質の連結部にタンパク質分解の切断部位が導入される。そのような
酵素及びそれらの同種の認識配列は第Xa因子、トロンビン及びエンテロキナー
ゼを含む。典型的な融合発現ベクターは、標的組み換えタンパク質にそれぞれグ
ルタチオンS−トランスフェラーゼ、マルトースE結合タンパク質またはプロテ
インAを融合するpGEX(Amrad Corp.、Melbourne、A
ustralia)、pMAL(New England Biolabs、B
everly、MA)及びpRIT5(Pharmacia、Piscataw
ay、N
J)を含む。好ましいレポーター基はポリ(His)であり、これをタンパク質
のアミノまたはカルボキシ末端に融合することができ、組み換え融合タンパク質
を金属キレートクロマトグラフィーにより容易に精製できるようにする。
誘導性の非融合発現ベクターはpTrc(Amann等、(1988)Gen
e 69:301−315)及びpET11d(Studier等、Gene Expression Technology:Methods in Enz ymology 185、Academic Press、San Diego
、California(1990)60−89)を含む。pTrcでは標的遺
伝子発現はハイブリッドtrp−lac融合プロモーターから宿主RNAポリメ
ラーゼ転写によるが、pET11dに挿入された標的遺伝子の発現は同時に発現
されるウイルスのRNAポリメラーゼ(T7 gn1)により媒介されるT7g
n10−1ac 0融合プロモーターからの転写による。このウイルスポリメラ
ーゼは1acUV5プロモーターの転写制御下にT7 gn1を保有する内在す
るλプロファージから宿主株BL21(DE3)またはHMS174(DE3)
により供給される。
例えば、ヘリコバクター ピロリポリペプチドをコードするヌクレオチド配列
の発現を導く核酸ベクターでトランスフェクトされた宿主細胞をポリペプチドの
発現を生じさせる適切な条件下で培養することができる。ポリペプチドを分泌さ
せ、細胞及びペプチドを含有する培地の混合物から単離することができる。ある
いは、ポリペプチドを細胞質に保持し、細胞を集め、溶解し、タンパク質を単離
することができる。細胞培養物は宿主細胞、培地及び他の副産物を含む。細胞培
養のために適した
培地は当該技術分野においてよく知られている。本発明のポリペプチドを細胞培
養培地、宿主細胞またはこれらの両方からイオン交換クロマトグラフィー、ゲル
濾過クロマトグラフィー、限外濾過、電気泳動、及びそのようなポリペプチドに
特異的な抗体を用いた免疫アフィニティー精製を初めとするタンパク質を精製す
るための当該技術分野で知られている技術を用いて単離することができる。さら
に、多くの状況において、ポリペプチドを天然のタンパク質の化学的切断(例え
ばトリプシン消化)により生成することができ、次に切断生成物を標準的な技術
により精製することができる。
膜結合タンパク質の場合には、膜結合タンパク質画分を溶剤と接触させて可溶
化された複合体を生じることにより宿主細胞からこれらを単離することができ、
この場合、膜結合タンパク質はもはや膜画分に完全には埋め込まれておらず、少
なくともある程度まで可溶化されており、これにより膜画分からクロマトグラフ
ィーでそれを単離することができる。これらの複合体を可溶化するために適した
溶剤を選択するためにいくつかの異なる規準が用いられる。例えば、考慮される
1つの特性は、タンパク質の再構成時に膜結合タンパク質の活性または機能性が
戻ることを可能にする膜結合タンパク質の最低限の変性で膜画分内のヘリコバク
ター ピロリタンパク質を可溶化する溶剤の能力である。溶剤を選択する際に考
慮される別の特性は、選択した溶剤が好ましくは再構成後の除去を容易にできる
高い臨界ミセル濃度(CMC)値を有する点において溶剤のCMCである。溶剤
を選択する際に考慮される第三の特性は溶剤の疎水性である。典型的には、膜結
合タンパク質は非常に疎水性であり、それ故、同様に疎水性である溶剤、例えば
トリトンシリーズは疎水性タ
ンパク質を可溶化するために有用である。溶剤に重要な別の特性は、さらなる精
製を容易にする最小のタンパク質−タンパク質相互作用でヘリコバクター ピロ
リタンパク質を取り出す溶剤の能力であってもよい。考慮すべき溶剤の第四の特
性は溶剤の電荷である。例えば、精製工程にイオン交換樹脂を用いることが適切
である場合、好ましくは溶剤は無荷電溶剤であるべきである。最終精製工程に用
いることができるクロマトグラフィー技術は当該技術分野において知られており
、疎水性相互作用、レクチンアフィニティー、イオン交換、色素アフィニティー
及び免疫アフィニティーを含む。
大腸菌における組み換えヘリコバクター ピロリペプチド発現を最大にする一
つの方法は、組み換えタンパク質をタンパク質分解で切断する能力を損なった宿
主バクテリアでタンパク質を発現することである(Gottesman、S.、Gene Expression Technology:Methods i n Enzymology 185、Academic Press
、San
Diego、California(1990)119−128)。別の方法は
、各アミノ酸の個々のコドンが大量発現される大腸菌タンパク質で優先的に用い
られるものであるように発現ベクター中に挿入されるヘリコバクター ピロリペ
プチドをコードする核酸を改変することである(Wada等、(1992)Nu c.Acids Res
.20:2111−2118)。本発明の核酸のそのよ
うな改変を標準的なDNA合成技術により実施することができる。
また、標準的な技術を用いて本発明の核酸を化学的に合成することもできる。
ペプチド合成のように市販されているDNA合成機で完全に自
動化されている固相合成を初めとするポリデオキシヌクレオチドを化学的に合成
する様々な方法が知られている(例えば、引用することにより本明細書に組み込
まれるItakura等、米国特許番号第4,598,049号;Caruth
ers等、米国特許番号第4,458,066号;及びItakura、米国特
許番号第4,401,796号及び第4,373,071号を参照)。III .ヘリコバクター ピロリポリペプチド
本発明は、配列表に含まれるポリペプチドを初めとする、開示されたヘリコバ
クター ピロリゲノム配列によりコードされる単離されたヘリコバクター ピロ
リポリペプチドを包含する。本発明のポリペプチドは好ましくは少なくとも5ア
ミノ酸残基の長さである。本明細書に与えられるDNA配列情報を用いて、本明
細書により包含されるポリペプチドのアミノ酸配列を当該技術分野でよく知られ
ている方法を用いて推定することができる。ヘリコバクター ピロリポリペプチ
ドをコードする全核酸の配列を同種のタンパク質コーディング領域のフラグメン
トのみをコードするORFに基づいて単離及び同定することができると理解され
る。例えば、鋳型としてヘリコバクター ピロリゲノムDNAを用いてポリメラ
ーゼ連鎖反応を開始するようにORFをコードする単離された核酸またはそのフ
ラグメントを用いることによりこれを実施することができ、これに続いて増幅産
物をシークエンスする。
本発明のポリペプチドを野生型もしくは突然変異体ヘリコバクターピロリ細胞
からまたはヘリコバクター ピロリ核酸を導入し発現させた(バクテリア、酵母
、昆虫、植物及び哺乳類細胞を初めとするがこれらに限定されない)異種起源の
生物もしくは細胞から単離することができ
る。さらに、ポリペプチドは組み換え融合タンパク質の一部であってもよい。
本発明のヘリコバクター ピロリポリペプチドを本明細書に引用されるものの
ような市販の自動化された方法を用いて化学的に合成することができる。
本発明のポリペプチドの多くは相互に関係している。これらの関係のいくつか
を以下の表3−6に記述する。表3のポリペプチドの長さの全てはヘリコバクタ
ー ピロリのヌクレオチド配列中の終止コドンから終止コドンまでである。当該
技術分野で知られているように、活性化開始tRNAの開始コドンは通常前の終
止コドンから数ヌクレオチド下流で且つ(「シャイン−ダルガーノ(Shine
−Dalgarno)配列」としても知られている)リボソーム結合部位に続い
て数ヌクレオチド内に現れるので、実際のポリペプチドの長さは通常終止ないし
終止コドンの長さより短い。ヘリコバクター ピロリの大部分のリボソーム結合
部位は大腸菌で知られているものと同じ一般的な特徴の多くを有するので、当業
者は読み枠の終止ないし終止のヌクレオチド配列からかなりの信頼性で実際の開
始コドンを予想することができる。本発明の配列番号492−743のポリペプ
チド配列は、配列番号1−252の終止ないし終止コドンの長さの読み枠に相当
する。本発明の全ての他のポリペプチド配列はヌクレオチド配列から推定される
開始ないし終止のタンパク質の長さに相当する。当業者は本明細書に示されるヌ
クレオチド配列の終止ないし終止読み枠中の開始部位を見分けることができる。
さらに、当業者は時折別の開始部位を見い出し、それらのいくつかは細胞機構に
よりインビボで用いられる可能性がある。これらの別の開始部位の数は十分
に少ないので当業者は当該技術分野で知られている組み換え発現系でそれらを容
易に試験してどれが真の機能的タンパク質産物を与えるかを決定することができ
る。
表3に示されるポリペプチド間の関係を以下のように記述することができる。
第一に、表3のポリペプチドの全てはそれらの長さの大部分にわたって相互に少
なくとも90%同一であり、大部分は相互に95%以上同一である。第二に、終
止ないし終止の長さがポリペプチドの相同組のいくつかで異なる。ある場合には
、短い方のポリペプチドが本発明の有用性を示すタンパク質の関係のある部分を
含み、ある場合には、長い方のポリペプチドが向上した有用性を示す可能性があ
る。第三に、2列目のいくつかのポリペプチドは5列目の第二の短い方のポリペ
プチドに相同である。
全ての場合で、表3に記述される相同性の関係は非常に顕著である。例えば、
典型的なヘリコバクター ピロリ遺伝子産物はヒト患者から選択されたヘリコバ
クター ピロリの異なる株間で92%ないし100%の間のアミノ酸配列の同一
性を示す。また、本発明の関連ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列も相
互に非常に類似している。例えば、本発明のポリペプチドのコーディング配列に
由来するヌクレオチドプローブを相同な関連ポリペプチドをコードするヌクレオ
チド配列を保有するクローンを同定するためにPCRまたはハイブリダイゼーシ
ョン実験において用いることができる。 本発明のポリペプチド間のさらなる関係を以下の表4に記述する。以下の表4
のポリペプチドの長さは全てヘリコバクター ピロリのヌクレオチド配列中の終
止コドンから終止コドンまでである。
表4に示されるポリペプチド間の関係を以下のように記述することができる。
第一に、表4のポリペプチドの全てはそれらの長さの大部分にわたって相互に少
なくとも90%同一であり、大部分は相互に95%以上同一である。第二に、終
止ないし終止の長さがポリペプチドの相同組のいくつかで異なる。ある場合には
、短い方のポリペプチドが本発明の有用性を示すタンパク質の関係のある部分を
含み、ある場合には、長い方のポリペプチドが向上した有用性を示す可能性があ
る。第三に、2列目のいくつかのポリペプチドは5列目の第二の短い方のポリペ
プチドに相同である。
全ての場合で、表4に記述される相同性の関係は非常に顕著である。例えば、
典型的なヘリコバクター ピロリ遺伝子産物はヒト患者から選択されたヘリコバ
クター ピロリの異なる株間で92%ないし100%の間のアミノ酸配列の同一
性を示す。また、本発明の関連ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列も相
互に非常に類似している。例えば、本発明のポリペプチドのコーディング配列に
由来するヌクレオチドプローブを相同な関連ポリペプチドをコードするヌクレオ
チド配列を保有するクローンを同定するためにPCRまたはハイブリダイゼーシ
ョン実験において用いることができる。 本発明のポリペプチド間のさらなる関係を以下の表5に記述する。以下の表5
のポリペプチドの長さは全てヘリコバクター ピロリのヌクレオチド配列中の開
始コドンから終止コドンまでである。
表5に示されるポリペプチド間の関係を以下のように記述することができる。
第一に、表5のポリペプチドの全てはそれらの長さの大部分にわたって相互に少
なくとも90%同一であり、大部分は相互に95%以上同一である。第二に、開
始ないし終止の長さがポリペプチドの相同組のいくつかで異なる。ある場合には
、短い方のポリペプチドが本発明の有用性を示すタンパク質の関係のある部分を
含み、ある場合には、長い方のポリペプチドが向上した有用性を示す可能性があ
る。第三に、2列目のいくつかのポリペプチドは5列目の第二の短い方のポリペ
プチドに相同である。
全ての場合で、表5に記述される相同性の関係は非常に顕著である。例えば、
典型的なヘリコバクター ピロリ遺伝子産物はヒト患者から選択されたヘリコバ
クター ピロリの各種株間で92%ないし100%の
間のアミノ酸配列の同一性を示す。また、本発明の関連ポリペプチドをコードす
るヌクレオチド配列も相互に非常に類似している。例えば、本発明のポリペプチ
ドのコーディング配列に由来するヌクレオチドプローブを相同な関連ポリペプチ
ドをコードするヌクレオチド配列を保有するクローンを同定するためにPCRま
たはハイブリダイゼーション実験において用いることができる。
本発明のポリペプチド間のさらなる関係を以下の表6に記述する。以下の表6
のポリペプチドの長さは全てヘリコバクター ピロリのヌクレオチド配列中の終
止コドンから終止コドンまでである。
表6に示されるポリペプチド間の関係を以下のように記述することができる。
第一に、表6のポリペプチドの全てはそれらの長さの大部分にわたって相互に少
なくとも90%同一であり、大部分は相互に95%以上同一である。第二に、終
止ないし終止の長さがポリペプチドの相同組のいくつかで異なる。ある場合には
、短い方のポリペプチドが本発明の有用性を示すタンパク質の関係のある部分を
含み、ある場合には、長い方のポリペプチドが向上した有用性を示す可能性があ
る。
全ての場合で、表6に記述される相同性の関係は非常に顕著である。例えば、
典型的なヘリコバクター ピロリ遺伝子産物はヒト患者から選択されたヘリコバ
クター ピロリの各種株間で92%ないし100%の間のアミノ酸配列の同一性
を示す。また、本発明の関連ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列も相互
に非常に類似している。例えば、本発明のポリペプチドのコーディング配列に由
来するヌクレオチドプローブを相同な関連ポリペプチドをコードするヌクレオチ
ド配列を保有するクローンを同定するためにPCRまたはハイブリダイゼーショ
ン実験において用いることができる。 IV .ワクチン成分及びヘリコバクター ピロリに対して有効な薬剤の標的をコー ドする核酸の同定
開示されたヘリコバクター ピロリゲノム配列はリボ核酸及びポリペプチドの
合成を導くセグメント並びに複製起点、プロモーター、他の型の調節配及び遺伝
子間核酸を含む。本発明はワクチンの免疫原性成分及びヘリコバクター ピロリ
に対して有効な薬剤の標的をコードする核酸の同定を包含する。この同定の重要
な特徴は開示された配列の機能を決定することであり、様々な方法を用いてこれ
を実施することができる。これらの方法の限定されない実施例を以下に簡潔に記
述する。
既知の配列に対する相同性:公的に利用できるデータベースに存在する以前に
報告された配列と開示されたヘリコバクター ピロリ配列のコンピューター補助
分析は、機能的なヘリコバクター ピロリ核酸及びポリペプチド配列を同定する
ための有用な手段である。例えば、タンパク質をコードする配列を全体として比
較することができ、そして2つのタンパク質間のアミノ酸レベルでの(例えば、
>80−90%のような)高度な配列の相同性はこれら2つのタンパク質が例え
ば代謝、DNA合成または細胞壁合成に関与する酵素、及び輸送、細胞分裂等に
関与するタンパク質のようなある程度の機能的相同性も有することを強く示唆す
ると理解される。さらに、特定のタンパク質の種類の多数の構造的特徴が同定さ
れており、これらは例えば、ヌクレオチド、DNA、金属イオン及び他の小分子
の結合ドメイン;リン酸化、アシル化等のような共有結合的修飾の部位;タンパ
ク質:タンパク質相互作用の部位等のような特定の共通配列と相関関係がある。
これらの共通配列はかなり短くてもよく、従って、全タンパク質コーディン配列
のほんの一部分に相当する
可能性がある。従って、ヘリコバクター ピロリ配列中のそのような特徴の同定
は、コードされるタンパク質の機能の決定及び有効な可能性のある抗菌薬の標的
の同定に有用である。
本発明に特に関係するものは分泌シグナルペプチド及び疎水性膜貫通ドメイン
を初めとする、分泌、膜貫通及び表面タンパク質に共通の構造的特徴である。推
定されるシグナル配列及び/または膜貫通ドメインを含むと同定されるヘリコバ
クター ピロリタンパク質はワクチンの免疫原性成分として有用である。必須遺伝子の同定:ヘリコバクター ピロリの生育または生存能力のために必
須であるタンパク質をコードする核酸は好ましい薬剤標的である。関係分野の従
事者に知られている技術を用いて遺伝子を欠失及び/または破壊する効果を調べ
ることにより、すなわち、いわゆる遺伝子「ノックアウト」によりヘリコバクタ
ー ピロリ遺伝子をその生物に対するそれらの生物学的関連性に関して試験する
ことができる。このようにして、必須遺伝子を同定することができる。
株特異的配列:異なるヘリコバクター ピロリ株間の進化的関係のために、現
在開示されているヘリコバクター ピロリ配列は、以前に知られているヘリコバ
クター ピロリ株と新しい株を同定し、そして/またはこれらを識別するために
有用であると考えられる。正しいかどうかは本発明に必須ではないけれども、他
のヘリコバクター ピロリ株は現在開示された配列と少なくとも70%の配列相
同性を示すと考えられる。ヘリコバクター ピロリ株を含有するサンプルから得
られるDNA配列の体系的且つ慣例的な分析及び本発明の配列との比較により、
株間を識別するために用いることができる配列及び全てのヘリコバクター ピロ
リ株に共通のものを同定することができる。一つの態様として、本発明はヘリコ
バクター ピロリの各種株を識別するプローブを初めとする核酸並びにペプチド
及びポリペプチド配列を提供する。また、1種またはそれ以上のヘリコバクター
ピロリ株を選択的に認識する抗体を誘導するかまたはそれらと反応する能力に
より株特異的成分を機能的に同定することもできる。 別の態様として、本発明
は全てのヘリコバクターピロリ株に共通であるが、他のバクテリア種には見いだ
されないプローブを初めとする核酸並びにペプチド及びポリペプチド配列を提供
する。特定の実施例:抗体及びワクチン開発のための候補タンパク質抗原の決定
ワクチン開発のための候補タンパク質抗原の選択をヘリコバクターピロリポリ
ペプチドをコードする核酸から得ることができる。まず、ORFを他の既知の輸
出または膜タンパク質に対する相同性に関して分析することができ、輸出及び膜
タンパク質を予想するためにKelin等により記述された判別解析(Klei
n、P.、Kanehsia、M.及びDeLisi、C.(1985)Bio chimica et Biophysica Acta
815、468−4
76)を用いて分析することができる。
各々の予想されるORFアミノ酸配列を現在のGenBank、SWISS−
PROT及びPIRデータベースに見いだされる全ての配列と比較するために、
ウィスコンシン配列分析パッケージ(Wiscons in Sequence
Analysis Package)(Genetics Computer
Group、University Research Park、575
Science Drive、
Madison、WI53711)に含まれるBLASTアルゴリズムを用いて
相同性検索を実施することができる。BLASTはORFとデータバンク配列の
間の局所的な並びを検索し、データベースで偶然この配列を見いだす確率を示す
確率スコアを報告する。膜または輸出タンパク質に著しい相同性を有するORF
(例えば、1x10(ee−6)よりよい確率)はワクチン開発のための適当な
タンパク質抗原である。他の生物のクローン化された遺伝子に対する配列の相同
性に基づいてヘリコバクター ピロリ遺伝子に可能な機能を与えることができる
。
ORFアミノ酸配列を調べるために判別解析(Klein等、上記)を用いる
ことができる。このアルゴリズムはORFアミノ酸配列に含まれる固有の情報を
用い、それを既知の膜及び輸出タンパク質の特性から得られた情報と比較する。
この比較はどのタンパク質が輸出、膜結合または細胞質であるかを予想する。こ
のアルゴリズムにより輸出または膜結合と同定されるORFアミノ酸配列はワク
チン開発のための適当なタンパク質抗原である。
表面に露出した外膜タンパク質はヘリコバクター ピロリに対する防護的免疫
反応をもたらす最も優れた抗原であると思われる。これらの外膜タンパク質の予
想を助けるために用いることができるアルゴリズムの中には、それらのC末端の
両親媒性β−シート領域の存在を含む。グラム陰性細菌の非常に多数の外膜タン
パク質で検出されているこの領域は、しばしば、C末端からおおよそ1、3、5
、7及び9番目の位置の疎水性残基(PheまたはTyr)を特徴とする(例え
ば、図8、ブロックFを参照)。重要なことには、これらの配列は周辺細胞質タ
ンパク質のC末端には検出されておらず、従って、一次配列データに基づいてこ
れ
らのタンパク質の種類を予備的に識別することができる。このことはStruy
ve等により以前に報告されている(J.Mol.Biol.218:141−
148、1991)。
また図8に示されるものは、ヘリコバクター ピロリの多数の外膜タンパク質
に見いだされるさらなるアミノ酸配列モチーフである。図8のアミノ酸配列の並
びは(1文字アミノ酸コードで示される)12個のヘリコバクター ピロリタン
パク質の配列の一部を示し、アミノ酸配列番号で示され、そして左から右へN末
端からC末端が示される。外膜タンパク質のC末端近くの位置でしばしば見いだ
される特有の疎水性残基(PheまたはTyr;アミノ酸残基の1文字コードで
はFまたはY)を初めとする類似したアミノ酸残基の(AないしFで示される)
6つの異なるブロックが見いだされる。いくつかの共有モチーフの存在はこの群
のタンパク質のメンバー間の類似性を明らかに定める。
さらに、ヘリコバクター ピロリから単離された外膜タンパク質は、図9のブ
ロック化されたアミノ酸残基で示されるようにしばしば成熟N末端近くに(すな
わち、分泌シグナルを取り除くプロセッシング後に)モチーフを共有する。図9
は(アミノ酸配列番号により示され、左から右へN末端からC末端が示される)
9個のヘリコバクター ピロリタンパク質のN末端部分を示す。
これらの共通配列モチーフが非常に重要であり、この群のタンパク質間の類似
性を定めることを当業者は理解する。
時折、核酸配列の与えられた位置で複数の可能なヌクレオチドを識別すること
が可能ではない。それらの場合、その不明瞭さを以下のように増補アルファベッ
トで示す。
これらは公式のIUPAC−IUB1文字塩基コードである。コード 塩基
G グアニン
A アデニン
T チミン
C シトシン
R プリン (AまたはG)
Y ピリミジン (CまたはTまたはU)
M アミノ (AまたはC)
K ケトン (GまたはT)
S 強い相互作用 (CまたはG)
W 弱い相互作用 (AまたはT)
H G以外 (AまたはCまたはT)
B A以外 (CまたはGまたはT)
V T以外(U以外) (AまたはCまたはG)
D C以外 (AまたはGまたはT)
N 全て (AまたはCまたはGまたはT)
本発明のアミノ酸翻訳は不明瞭なコドンを文字「X」として翻訳することによ
り核酸配列の不明瞭さを明らかにする。全ての場合で、ある位置で許容されるア
ミノ酸残基は、標準的な遺伝子コードに基づいて核酸配列を調べることから明ら
かである。V.ヘリコバクター ピロリ核酸及びポリペプチドのフラグメント及び類似体の 生成
配列表に示されるヘリコバクター ピロリ遺伝子産物の発見に基づい
て、当業者は例えば、フラグメントまたは類似体を生成することにより(ヘリコ
バクター ピロリ遺伝子の)開示された構造を改変し、新しく生成された構造を
活性に関して試験することができる。フラグメント及び類似体の生成及び試験を
可能にする関連分野の従事者に知られている技術の例を以下に説明する。これら
または類似した方法をポリペプチドのライブラリー、例えばランダムペプチドの
ライブラリーまたは細胞タンパク質のフラグメントもしくは類似体のライブラリ
ーを作製し、ヘリコバクター ピロリポリペプチドを結合する能力に関してスク
リーニングするために用いることができる。そのようなスクリーニングはヘリコ
バクター ピロリのインヒビターの発見のために有用である。
フラグメントの生成
タンパク質のフラグメントをいくつかの方法、例えば、組み換えで、タンパク
質分解消化により、または化学合成により生成することができる。ポリペプチド
をコードする核酸の(末端フラグメントでは)一方の末端または(内部フラグメ
ントでは)両方の末端から1個またはそれ以上のヌクレオチドを取り除くことに
よりポリペプチドの内部または末端フラグメントを生成することができる。突然
変異を起こさせたDNAの発現はポリペプチドフラグメントを生じる。従って、
「末端を少しずつ削り取る」エンドヌクレーゼでの消化は一連のフラグメントを
コードするDNAを生じることができる。タンパク質のフラグメントをコードす
るDNAをランダム剪断、制限消化または上に説明した方法の組み合わせによっ
ても生成することができる。
また、フラグメントを通常のメリフィールド固相f−Mocまたはt−Boc
化学のような当該技術分野で知られている技術を用いて化学的
に合成することもできる。例えば、本発明のペプチドをフラグメントの重複を含
まない適切な長さのフラグメントに任意に分けるかまたは適切な長さの重複する
フラグメントに分けることができる。
核酸及びポリペプチドの改変:ランダム法
タンパク質またはタンパク質の特定のドメインもしくは領域をコードするDN
Aのランダム突然変異生成により、タンパク質のアミノ酸配列変異体を調製する
ことができる。有用な方法はPCR突然変異生成及び飽和突然変異生成を含む。
また、一組の縮重オリゴヌクレオチド配列の合成によってもランダムアミノ酸配
列変異体のライブラリーを作製することができる(変異体のライブラリーのタン
パク質をスクリーニングする方法は本明細書の他の所にある)。
(A)PCR突然変異生成
PCR突然変異生成では、クローン化されたDNAのフラグメント中にランダ
ムな突然変異を導入するためにTaqポリメラーゼの減少したフィデリティーを
用いる(Leung等、1989、Technique 1:11−15)。T
aqDNAポリメラーゼによるDNA合成のフィデリティーを減少する条件下で
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いて、例えば5のdGTP/dATP比を
用いて且つPCR反応にMn2+を添加することにより、突然変異を起こさせるD
NA領域を増幅する。増幅されたDNAフラグメントのプールを適切なクローニ
ングベクター中に挿入してランダム突然変異体ライブラリーを生じる。
(B)飽和突然変異生成
飽和突然変異生成により、クローン化されたDNAフラグメント中に非常に多
数の単一塩基置換を迅速に導入するこができる(Mayer
s等、1985、Science 229:242)。この技術は、例えばイン
ビトロで一本鎖DNAを化学処理または照射し、そしてDNA相補鎖を合成する
ことにより突然変異を生成することを含む。処理の厳しさを調整することにより
突然変異の頻度を調節することができ、本質的に全ての可能な塩基置換を得るこ
とができる。この方法は突然変異体フラグメントの遺伝的選択を含まないので、
中立置換及び機能を変えない置換の両方が得られる。点突然変異の分布は保存配
列成分に偏らない。
(C)縮重オリオヌクレオチド
一組の縮重オリオヌクレオチド配列からも相同体のライブラリーを作製するこ
とができる。縮重配列の化学合成を自動DNA合成機で実施し、次に合成遺伝子
を適切な発現ベクター中に連結することができる。縮重オリオヌクレオチドの合
成は当該技術分野で知られている(例えば、Narang、SA(1983)T etrahedron
39:3;Itakura等(1981)Recomb inant DNA,Proc 3rd Cleveland Sympos. Macromolecules
、AG Walton編集、Amsterdam
:Elsevier pp273−289;Itakura等(1984)An nu.Rev.Bichoem
.53:323;Itakura等(1984)Science 198:1056;Ike等(1983)Nucleic A cid Res
.11:477を参照)。そのような技術は他のタンパク質の誘
導進化に用いられている(例えば、Scott等(1990)Science
249:386−390;Roberts等(1992)PNAS 89:24
29−2433;Devlin等(1990)Science 249:404
−
406;Cwirla等(1990)PNAS 87:6378−6382;並
びに米国特許番号第5,223,409号、第5,198,346号及び第5,
096,815号を参照)。
核酸及びポリペプチドの改変:選択的突然変異生成の方法
非ランダムまたは選択的突然変異生成技術を用いて特定の領域に特定の配列ま
たは突然変異を生じることができる。これらの技術を用いてタンパク質の既知の
アミノ酸配列の残基の例えば欠失、挿入または置換を初めとする変異体を作製す
ることができる。例えば、(1)まず、保存的アミノ酸で置換し、次に得られた
結果によってはより極端な選択で置換するか、(2)標的残基を除くか、または
(3)定めた部位の近くに同じかもしくは異なる種類の残基を挿入するか、ある
いは選択肢1−3の組み合わせにより、突然変異部位を個々にかまたは順次修飾
することができる。
(A)アラニン走査突然変異生成
アラニン走査突然変異生成は、所望するタンパク質の突然変異生成のために好
ましい位置またはドメインである残基または領域を同定するための有用な方法で
ある、Cunningham及びWells(Science 244:108
1−1085、1989)。アラニン走査では、標的残基の残基または基(例え
ば、Arg、Asp、His、Lys及びGluのような荷電した残基)を同定
し、中性または負に荷電したアミノ酸(最も好ましくはアラニンまたはポリアラ
ニン)で置換する。アミノ酸の置換は細胞の中または外側の周りの水性環境とア
ミノ酸の相互作用に影響を及ぼす可能性がある。次に、これらの置換に対して機
能的感受性を示すドメインを置換の部位にさらなる変異かまたは代わ
りに他の変異を導入することにより純化する。従って、アミノ酸配列変異を導入
する部位は前以て決められているけれども、突然変異自体の特性は前以て決めら
れている必要はない。例えば、特定の部位での突然変異の成果を最適にするため
に、アラニン走査またはランダム突然変異生成を標的コドンまたは領域で実施す
ることができ、発現される所望するタンパク質サブユニット変異体を所望する活
性の最適な組み合わせに関してスクリーニングする。
(B)オリゴヌクレオチドが媒介する突然変異生成
オリゴヌクレオチドが媒介する突然変異生成はDNAの置換、欠失及び挿入変
異体を調製するための有用な方法である、例えば、Adelman等、(DNA
2:183、1983)を参照。簡潔に言えば、突然変異をコードするオリゴ
ヌクレオチドをDNA鋳型にハイブリダイズさせることにより所望するDNAを
改変し、ここで鋳型は所望するタンパク質の改変されていないかまたは天然のD
NA配列を含有する一本鎖型のプラスミドまたはバクテリオファージである。ハ
イブリダイゼーション後に、DNAポリメラーゼを用いて鋳型のもう一方の全相
補鎖を合成し、従ってこれはオリゴヌクレオチドプライマーを含んでおり、所望
するタンパク質DNA中に選択した改変をコードする。通例、少なくとも25ヌ
クレオチドの長さのオリゴヌクレオチドを用いる。最適なオリゴヌクレオチドは
突然変異をコードするヌクレオチドの両側で鋳型に完全に相補的な12ないし1
5ヌクレオチドを有する。これにより、オリゴヌクレオチドが一本鎖のDNA鋳
型分子に正確にハイブリダイズすることが保証される。オリゴヌクレオチドはC
rea等(Proc.Natl.Acad.Sci.USA、75:5765[
1978])に
より記述されたような当該技術分野で知られている技術を用いて容易に合成され
る。
(C)カセット突然変異生成
変異体を調製するための別の方法であるカセット突然変異生成はWells等
(Gene、34:315[1985])により記述された技術に基づく。開始
材料は突然変異させるタンパク質サブユニットDNAを含むプラスミド(または
他のベクター)である。突然変異させるタンパク質サブユニットDNAのコドン
を同定する。同定された突然変異部位の各側に唯一の制限エンドヌクレアーゼ部
位がなければならない。そのような制限部位が存在しない場合、所望するタンパ
ク質サブユニットDNA中の適切な場所にそれらを導入するために上記のオリゴ
ヌクレオチドが媒介する突然変異生成法を用いてそれらを作製することができる
。プラスミドに制限部位を導入した後、プラスミドをこれらの部位で切断して直
鎖状にする。制限部位の間のDNAの配列をコードするが所望する突然変異を含
んでいる二本鎖のオリゴヌクレオチドを標準的な方法を用いて合成する。2本鎖
を別個に合成し、次に標準的な技術を用いて一緒にハイブリダイズさせる。この
二本鎖オリゴヌクレオチドをカセットと呼ぶ。このカセットはプラスミドに直接
連結することができるように、直鎖状にしたプラスミドの末端に適合する3’及
び5’末端を有するように設計される。このプラスミドは今や突然変異した所望
するタンパク質サブユニットDNA配列を含む。
(D)組み合わせ突然変異生成
突然変異体を作製するために組み合わせ突然変異生成も用いることができる(
Ladner等、WO第88/06630号)。この方法では、
好ましくは可能な最も高い相同性を促進するように一群の相同体または他の関連
タンパク質のアミノ酸配列を並べる。並べた配列の特定の部位に現れるアミノ酸
の全てを組み合わせ配列の縮重組を作製するために選択することができる。変異
体の多様なライブラリーが核酸レベルで組み合わせ突然変異生成により作製され
、多様な遺伝子ライブラリーによりコードされる。例えば、縮重組の可能な配列
が個々のペプチドとしてかまたは縮重配列の組を含有する一組のより大きい融合
タンパク質として発現できるように、合成オリゴヌクレオチドの混合物を遺伝子
配列中に酵素的に連結することができる。
ヘリコバクター ピロリ核酸及びポリペプチドの他の修飾
可溶性を増し、安定性を高める(例えば、エクスビボでの保存寿命及びインビ
ボでのタンパク質分解に対する耐性)ような目的のためにヘリコバクター ピロ
リポリペプチドの構造を修飾することが可能である。本明細書に記述されるよう
なアミノ酸置換、欠失または付加によるような、アミノ酸配列が改変されている
修飾されたヘリコバクター ピロリタンパク質またはペプチドを生成することが
できる。
また、ジスルフィド結合による二量化を最低限にするためにシステイン残基を
好ましくはアラニン、セリン、トレオニン、ロイシンまたはグルタミン酸残基で
置換することによりヘリコバクター ピロリペプチドを修飾することもできる。
さらに、本発明のタンパク質のフラグメントのアミノ酸側鎖を化学的に修飾する
ことができる。別の修飾はペプチドの環化である。
安定性及び/または反応性を高めるために、あらゆる自然対立遺伝子変異から
生じるタンパク質のアミノ酸配列中の1つまたはそれ以上の多
型を含むようにヘリコバクター ピロリポリペプチドを修飾することができる。
さらに、D−アミノ酸、非天然のアミノ酸または非アミノ酸類似体を置換または
添加して本発明の範囲内の修飾タンパク質を生成することができる。さらに、A
.Sehon及び共同研究者(Wie等、上記)の方法に従ってポリエチレング
リコール(PEG)を用いてヘリコバクター ピロリポリペプチドを修飾してP
EGと結合したタンパク質を生成することができる。さらに、PEGをタンパク
質の化学合成の間に添加することができる。ヘリコバクター ピロリの他の修飾
は還元/アルキル化(Tarr、Methods of Protein Mi crocharacterization
、J.E.Silver編集、Hum
ana Press、Clifton NJ 155−194(1986));
アシル化(Tarr、上記);適切な担体への化学結合(Mishell及びS
hiigi編集、Selected Methods in Cellular Immunology
、WH Freeman、San Francisco
、CA(1980)、米国特許第4,939,239号);または穏やかなホル
マリン処理(Marsh、(1971)Int.Arch.of Allerg y and Appl.Immunol
、41:199−215)を含む。
ヘリコバクター ピロリタンパク質またはペプチドの精製を容易にし、そして
潜在的に可溶性を増加するために、ペプチド主鎖にアミノ酸融合成分を添加する
ことが可能である。例えば、固定化金属イオンアフィニティークロマトグラフィ
ーによる精製のためにヘキサ−ヒスチジンをタンパク質に添加することができる
(Hochuli、E.等、(1988)Bio/Technology、6:
1321−1325)。さ
らに、関係のない配列を含まないペプチドの単離を容易にするために、融合成分
の配列とペプチドの間に特定のエンドプロテアーゼ切断部位を導入することがで
きる。
ヘリコバクター ピロリポリペプチド内のエピトープの適切な抗原プロセッシ
ングを潜在的に促進するために、組み換えまたは合成法により各々少なくとも1
つのエプトープを含んでなる領域間に一般的なプロテアーゼ感受性部位を設計す
ることができる。例えば、組み換え体の構築中にKKまたはRRのような荷電し
たアミノ酸組をタンパク質またはフラグメント内の領域間に導入することができ
る。得られるペプチドをカテプシン及び/または他のトリプシン様酵素による切
断に感受性にすることができ、これにより1つまたはそれ以上のエプトープを含
有するタンパク質の部分を生じる。さらに、そのように荷電したアミノ酸残基は
ペプチドの安定性の増加をもたらすことができる。
ポリペプチド及び類似体をスクリーニングするための主な方法
生成した突然変異体遺伝子産物をスクリーニングするための様々な技術が当該
技術分野で知られている。大きい遺伝子ライブラリーをスクリーニングするため
の技術はしばしば遺伝子ライブラリーを複製可能な発現ベクター中にクローニン
グし、得られたベクターのライブラリーで適切な細胞を形質転換し、そして所望
する活性の検出、例えばこの場合ヘリコバクター ピロリポリペプチドに結合す
るかまたは相互作用するタンパク質、によりその産物を検出した遺伝子をコード
するベクターの比較的容易な単離が促進される条件下で遺伝子を発現することを
含む。以下に記述する技術の各々は例えばランダム突然変異生成技術により作製
された非常に多数の配列をスクリーニングするための高処理量分析を容
易にすることができる。(A)2ハイブリッド系
(本明細書に記述される他のスクリーニング方法でのように)上記の系のよう
な2ハイブリッドアッセイをポリペプチド、例えば天然に存在するヘリコバクタ
ー ピロリポリペプチド、例えば細胞タンパク質の、またはヘリコバクター ピ
ロリタンパク質に結合するランダムに作製されたポリペプチドのフラグメントも
しくは類似体を同定するために用いることができる。(ヘリコバクター ピロリ
ドメインを餌タンパク質として用い、変異体のライブラリーを魚の融合タンパク
質として発現させる。)同様に、(本明細書に記述される他のスクリーニング方
法でのように)2ハイブリッドアッセイをヘリコバクター ピロリポリペプチド
を結合するポリペプチドを見いだすために用いることができる。
(B)表示ライブラリー
アッセイをスクリーニングするための一つの方法として、候補ペプチドを細胞
またはウイルス粒子の表面上に表示させ、特定の細胞またはウイルスが表示され
た生成物を介して適切なレセプタータンパク質を結合する能力を「パンニングア
ッセイ」で検出する。例えば、遺伝子ライブラリーをバクテリア細胞の表面膜タ
ンパク質の遺伝子中にクローン化し、得られた融合タンパク質をパンニングによ
り検出することができる(Ladner等、WO第88/06630号;Fuc
hs等(1991)Bio/Technology 9:1370−1371;
及びGoward等(1992)TIBS 18:136−140)。同様に、
検出できるように標識したリガンドを潜在的に機能的なペプチド相同体を評価す
るために用いることができる。蛍光で標識したリガンド、
例えばレセプターをリガンド結合活性を保持する相同体を検出するために用いる
ことができる。蛍光で標識したリガンドの使用により細胞を蛍光顕微鏡下で目で
見て調べて分離することができ、または細胞の形態が許す場合、蛍光活性化セル
ソーターで細胞を分離することができる。
遺伝子ライブラリーをウイルス粒子の表面上で融合タンパク質として発現する
ことができる。例えば、繊維状ファージ系で外来ペプチド配列を感染性ファージ
の表面上に発現することができ、それにより2つの顕著な利益を与える。第一に
、これらのファージを1ml当たり1013ファージを十分に越える濃度でアフィ
ニティーマトリックスに添加することができるので、非常の多数のファージを一
度にスクリーニングすることができる。第二に、各感染性ファージはその表面に
遺伝子産物を表示するので、特定のファージがアフィニティーマトリックスから
低収量で回収される場合に、もう1回の感染によりファージを増幅することがで
きる。ほとんど同一である大腸菌繊維状ファージM13、fd.及びflの群が
ファージ表示ライブラリーにおいて最も頻繁に用いられる。ウイルス粒子の最終
的なパッケージングを妨げずに融合タンパク質を生産するためにファージgIII
またはgVIIIコートタンパク質のいずれかを用いることができる。外来エピトー
プをpIIIのNH2末端で発現させ、そのようなエピトープを保有するファージを
このエピトープを欠く大過剰のファージから回収することができる(Ladne
r等、PCT公開WO第90/02909号;Garrard等、PCT公開W
O第92/09690号;Marks等(1992)J.Biol.Chem.
267:16007−16010;Griffiths等(1993)EMBO J
12:725−734;Clackson等(1991)Nature
352:624−628;及びBarbas等(1992)PN AS
89:4457−4461)。
一般的な方法はペプチド融合相手として大腸菌のマルトースレセプタ−(外膜
タンパク質、LamB)を用いる(Charbit等(1986)EMBO 5
、3029−3037)。オチゴヌクオチドをLamB遺伝子をコードするプラ
スミド中に挿入してタンパク質の細胞外ループの一つの中に融合したペプチドを
生産する。これらのペプチドはリガンド、例えば抗体に結合するために利用でき
、細胞を動物に投与すると免疫反応を引き出すことができる。他の細胞表面タン
パク質、例えば、OmpA(Schorr等(1991)Vaccines 9
1、pp387−392)、PhoE(Agterberg等(1990)Ge ne
88、37−45)及びPAL(Fuchs等(1991)Bio/Te ch
9、1369−1372)並びにバクテリアの大きい表面構造はペプチド
表示の媒体として役立っている。重合してバクテリア間の遺伝情報の交換のため
の線毛導管を形成するタンパク質であるピリンにペプチドを融合することができ
る(Thiry等(1989)Appl.Environ.Microbiol
.55、984−993)。他の細胞と相互作用する役割のために、線毛はペプ
チドを細胞外の環境に提示するための有用な支持体を提供する。ペプチド表示の
ために用いられる別の大きい表面構造はバクテリアの運動器官の鞭毛である。サ
ブユニットタンパク質フラジェリンへのペプチドの融合は宿主細胞上の多数ペプ
チドコピーの密な配置を与える(Kuwajima等(1988)Bio/Te ch
6、1080−1083)。他のバクテリア種の表面タンパク質もペプチ
ド融合相手として役立っている。例と
してはスタフィロコッカス(Staphylococcus)のプロテインA及
びナイセリア(Neisseria)の外膜プロテアーゼIgAを含む(Han
sson等(1992)J.Bacteriol.174、4239−4245
及びKlauser等(1990)EMBO J.9、1991−1999)。
上に記述した繊維状ファージ系及びLamB系では、ペプチドとそのコードす
るDNAの間の物理的連結はペプチドを表面上に保有する粒子(細胞またはファ
ージ)内にDNAを含むことにより生じる。ペプチドを捕捉すると粒子及びその
内部のDNAを捕捉する。別の方法はDNA結合タンパク質LacIを用いてペ
プチドとDNAの間の連結を生じる(Cull等(1992)PNAS USA
89:1865−1869)。この系は3’末端にオリゴヌクレオチドクロー
ニング部位を有するLacI遺伝子を含有するプラスミドを用いる。アラビノー
スによる制御された誘導下でLacI−ペプチド融合タンパク質が生産される。
この融合物はLacOオペレーターとして知られている短いDNA配列(Lac
O)に結合するLacIの本来の能力を保持している。発現プラスミド上に2コ
ピーのLacOを置くことにより、LacI−ペプチド融合物はそれをコードし
たプラスミドにきつく結合する。各細胞中のプラスミドは単一のオリゴヌクレオ
チド配列のみを含み、各細胞は単一のペプチド配列のみを発現するので、ペプチ
ドはその合成を導いたDNA配列に特異的に且つ安定に結合するようになる。ラ
イブラリーの細胞を穏やかに溶解し、ペプチド−DNA複合体を固定化レセプタ
ーのマトリックスにさらして活性のあるペプチドを含有する複合体を回収する。
次に、増幅及びペプチドリガンドの同一性を確認するためのDNAシー
クエンシングのために、結合したプラスミドDNAを細胞中に再び導入する。こ
の方法の実用性の実例として、ドデカペプチドの大きいランダムライブラリーを
作製し、オピオイドペプチドジノルフィンBに対して作製したモノクローナル抗
体で選別した。ペプチド群が回収され、全てがジノルフィンBの6残基部分に相
当する共通配列により相関した(Cull等(1992)Proc.Natl. Acad.Sci,U.S.A
.89−1869)。
プラスミド上ペプチドとも呼ばれるこの方法はファージ表示法と2つの重要な
点で異なる。第一に、ペプチドは融合タンパク質のC末端に結合され、遊離カル
ボキシ末端を有するペプチドとしてライブラリーメンバーの表示をもたらす。繊
維状ファージコートタンパク質、pIII及びpVIIIの両方ともそれらのC末端に
よりファージに固定され、ゲストペプチドは外側へ突き出るN末端ドメイン中に
配置される。ある設計では、ファージが表示するペプチドが融合タンパク質のち
ょうどアミノ末端で提示される(Cwirla等(1990)Proc.Nat l.Acad.Sci.U.S.A
.87、6378−6382)。第二の違い
はライブラリー中に実際に存在するペプチドの集団に影響を及ぼす生物学的偏り
の具合である。LacI融合分子は宿主細胞の細胞質にとどめられる。
ファージコート融合物は翻訳中は細胞質にしばらくの間さらされるが、内膜を通
って周辺細胞質区画中へ迅速に分泌され、ファージ粒子への集合を待ちながらペ
プチドを含有するN末端を周辺細胞質中に突き出してC末端の疎水性ドメインで
膜に固定されたままとどまる。異なるタンパク質分解活性にさらされる結果、L
acI及びファージライブラリー中のペプチドは顕しく異なる可能性がある。フ
ァージコートタンパク質は
ファージへの組み込みに対する準備として内膜を越える輸送及びシグナルペプチ
ダーゼプロセッシングを必要する。ある種のペプチドはこれらの工程に有害な影
響を及ぼし、ライブラリー中で実際より少なく示される(Gallop等(19
94)J.Med.Chem.37(9):1233−1251)。これらの特
定の偏りはLacI表示系の要因ではない。
組み換えランダムライブラリーで利用できる小さいペプチドの数は莫大である
。107−109の別個のクローンのライブラリーが日常的に調製される。1011
程の組み換え体のライブラリーが作製されているが、この大きさはクローンライ
ブラリーの実用限界に達する。このライブラリーの大きさの限界は、無作為に選
んだセグメントを含有するDNAを宿主バクテリア細胞中に形質転換する工程で
生じる。この限界を回避するために、ポリソーム複合体における発生期ペプチド
の表示に基づくインビトロ系が最近開発されている。この表示ライブラリー法は
現在利用できるファージ/ファージミドまたはプラスミドライブラリーより3−
6桁大きいライブラリーを生じる可能性がある。さらに、ライブラリーの構築、
ペプチドの発現及びスクリーニングが完全に細胞を含まない形態で実施される。
この方法の1つの応用では(Gallop等(1994)J.Med.Che m
.37(9):1233−1251)、1012のデカペプチドをコードする分
子DNAライブラリーが構築され、このライブラリーは大腸菌S30インビトロ
連結転写/翻訳系で発現された。リボソームをmRNA上に引き止め、ポリソー
ムにかなりの割合のRNAの蓄積を引き起こし、そしてコードするRNAにまだ
結合した発生期ペプチド
を含有する複合体を生じる条件が選択された。ポリソームは十分に活性があり(
robust)、より一般的な組み換えペプチド表示ライブラリーがスクリーニ
ングされるのとかなり同じように固定化レセプターでアフィニティ−精製される
。結合した複合体からRNAを回収し、cDNAに転化し、PCRで増幅して次
の過程の合成及びスクリーニングのための鋳型を生じる。ポリソーム表示方法を
ファージ表示系に連結することができる。数回のスクリーニング後に、ポリソー
ムの濃縮したプールからのcDNAをファージミドベクター中にクローン化した
。このベクターは、コートタンパク質に融合したペプチドを表示するペプチド発
現ベクター及びペプチド同定のためのDNAシークエンシングベクターの両方と
して使える。ファージ上でポリソーム由来のペプチドを発現することにより、こ
の形態のアフィニティー選択方法を続けるかまたはファージELISAで結合活
性に関してかもしくは到達点(completion)ファージELISAで結
合特異性に関して個々のクローン上のペプチドをアッセイすることができる(B
arret等(1992)Anal.Biochem 204、357−364
)。活性のあるペプチドの配列を同定するために、ファージミド宿主により生産
されるDNAをシークエンスする。
ポリペプチド及び類似体の二次スクリーニング
例えば、当業者がアゴニストをアンタゴニストから区別できるさらなる生物学
的活性を同定するために、上記の高処理量アッセイに二次スクリーニングを続け
ることができる。用いる二次スクリーニングの型は試験する必要のある所望する
活性による。例えば、上記の一次スクリーニングのいずれかにより単離された一
群のペプチドフラグメントからアン
タゴニストを同定するために目的のタンパク質とそのそれぞれのリガンド間の相
互作用を阻害する活性を用いることができるアッセイを開発することができる。
従って、フラグメント及び類似体を作製し、それらの活性を試験する方法は当
該技術分野で知られている。いったん目的のコア配列が同定されると、当業者が
類似体及びフラグメントを得るために実施することは慣例である。
ヘリバクター ピロリポリペプチドの擬似ペプチド
本発明は擬似物、例えば、ペプチドまたは非ペプチド試薬を生成するために主
題のヘリバクター ピロリポリペプチドのタンパク質結合ドメインを減少するこ
とにも関する。例えば、天然に存在するリガンドに結合するヘリバクター ピロ
リポリペプチドの場合、擬似ペプチドはポリペプチドのその対リガンドへの結合
を妨げることができる。ポリペプチドの分子認識に関与している主題のヘリバク
ター ピロリポリペプチドの重要な残基を決定し、相互作用するポリペプチドと
ヘリバクター ピロリポリペプチドの結合を競合的または非競合的に阻害するヘ
リバクター ピロリ由来の擬似ペプチドを作製するために用いることができる(
例えば、欧州特許出願EP−第412,762A号及びEP−B第31,080
A号を参照)。
例えば、走査突然変異生成を用いて、相互作用するポリペプチドを結合するこ
とに関与する特定のヘリバクター ピロリポリペプチドのアミノ酸残基を位置づ
けることができ、相互作用するポリペプチドに結合することにおいてそれらの残
基に似ており、それ故、相互作用するポリペプチドへのヘリバクター ピロリポ
リペプチドの結合を阻害することが
できる擬似ペプチド化合物(例えば、ジアゼピンまたはイソキノリン誘導体)を
作製することができ、そしてそれによりヘリバクター ピロリポリペプチドの機
能を妨げることができる。例えば、そのような残基の加水分解できないペプチド
類似体をベンゾジアゼピン(例えば、Freidinger等、Peptide s:Chemistry and Biology
中、G.R.Marshal
l編集、ESCOM Publisher:Leiden、Netherlan
ds、1988を参照)、アゼピン(例えば、Huffman等、Peptid es:Chemistry and Biology
中、G.R.Marsha
ll編集、ESCOM Publisher:Leiden、Netherla
nds、1988を参照)、置換されたガンマラクタム環(Garvey等、P eptides:Chemistry and Biology
中、G.R.M
arshall編集、ESCOM Publisher:Leiden、Net
herlands、1988)、ケトメチレンプソイドペプチド(Ewenso
n等(1986)J Med Chem 29:295;及びEwenson等
Peptides:Structure and Function(第9回
American Peptide Symposiumの紀要)中 Pier
ce Chemical Co.Rockland、IL、1985)、β−タ
ーンジペプチドコア(Nagai等(1985)Tetrahedron Le tt
26:647;及びSato等(1986)J Chem Soc Pe rkin Trans
1:1231)及びβ−アミノアルコール(Gordo
n等(1985)Biochem Biophys Res Commun 1
26:419;
及びDann等(1986)Biochem BiophyS Res Com mun
134:71)を用いて作製することができる。VI .ヘリバクター ピロリ核酸及びポリペプチドのワクチン配合物
本発明は、ヘリバクター ピロリによる感染の防護またはグラム陰性のらせん
微好気性細菌のヘリバクター ピロリ感染の処置のためのワクチン組成物の特徴
も記述する。一つの態様として、ワクチン組成物はヘリバクター ピロリの表面
タンパク質のような1種またはそれ以上の免疫原性成分またはそれらの一部及び
製薬学的に受容しうる担体を含有する。本発明の範囲内の核酸はヘリバクター
ピロリ表面タンパク質をコードする配列表に示される核酸により例示される。し
かしながら、細胞で発現することができる、免疫原性ヘリバクター ピロリタン
パク質をコードするあらゆる核酸またはそれらの一部を本発明に用いることがで
きる。これらのワクチンは治療及び予防の有用性がある。
本発明の1つの態様として、ヘリバクター ピロリタンパク質の少なくとも1
つの免疫原性フラグメント及び製薬学的に受容しうる担体を含有するヘリバクタ
ー ピロリによる感染に対する保護のためのワクチン組成物が提供される。好ま
しいフラグメントは少なくとも約10アミノ酸残基の長さ、好ましくは約10−
20アミノ酸残基の長さ、より好ましくは約12−16アミノ酸残基の長さのペ
プチドを含む。
例えば、全長のヘリバクター ピロリタンパク質をコードする核酸の対応する
フラグメントから組み換えで生産されるポリペプチドをスクリーニングすること
により、本発明の免疫原性成分を得ることができる。さらに、通常のメリフィー
ルド固相f−Mocまたはt−Boc化学のような当該技術分野で知られている
技術を用いてフラグメントを化学的
に合成することができる。
1つの態様として、ペプチドのT細胞を刺激する能力により免疫原性成分を同
定する。例えば、T細胞増殖またはサイトカイン分泌により測定されるようなT
細胞を刺激するペプチドは本明細書において少なくとも1つのT細胞エピトープ
を含んでなると定義される。T細胞エピトープはアレルギーの臨床症状の原因で
あるタンパク質アレルゲンに対する免疫反応の開始及び永続に関与すると考えら
れる。これらのT細胞エピトープは抗原提示細胞の表面上の適切なHLA分子に
結合し、それによりエピトープに関係のあるT細胞レセプターを有するT細胞亜
集団を刺激することによりTヘルパー細胞のレベルで初期事象を引き起こすと考
えられる。これらの事象はT細胞増殖、リンホカイン分泌、局所的炎症反応、抗
原/T細胞相互作用部位へのさらなる免疫細胞の漸増、及び抗体の生産をもたら
すB細胞カスケードの活性化を生じる。T細胞エピトープはT細胞レセプターに
よる認識の基本成分または最も小さい単位であり、この場合、エピトープはレセ
プター認識に必須であるアミノ酸を含んでなる(例えば、約6ないし7アミノ酸
残基)。T細胞エピトープのものに似ているアミノ酸配列は本発明の範囲内であ
る。
別の態様として、本発明の免疫原性成分をゲノムワクチン接種から同定する。
基本的なプロトコルは病原体ゲノム、例えばヘリバクター ピロリゲノムの全部
または一部からなる発現ライブラリーが、受容者を遺伝子で免疫にするために用
いられた場合に保護を与えることができるという考えに基づく。この発現ライブ
ラリー免疫(ELI)は発現クローニングに類似しており、遺伝子ワクチンとし
て作用することができる病原体、例えばヘリバクター ピロリのゲノム発現ライ
ブラリーをプラス
ミド中に移すことを含む。また、体液性反応を劇的に刺激することができる遺伝
子アジュバントをコードするようにプラスミドを設計することもできる。これら
の遺伝子アジュバントを離れた部位に導入することができ、これらは細胞内と同
様に細胞外でも作用する。
これは生/弱毒化病原体の多数の利点を有するが感染の危険のないワクチン製
造のための新規な方法である。病原体DNAの発現ライブラリーを用いて受容者
を免疫し、それにより危険なしに生ワクチンの抗原提示の効果を生じる。例えば
、本発明では、ヘリバクター ピロリゲノムまたはコスミドもしくはプラスミド
クローンからのランダムなフラグメント、及びゲノムシークエンシングにより同
定された遺伝子からのPCR産物を用いて受容者を免疫することができる。この
方法の実現可能性はマイコプラズマプルモニス(Mycoplasma pul monis
で例証されており(Barry等、Nature 377:632−
635、1995)、この場合、齧歯類の天然の病原体であるマイコプラズマプ
ルモニスの部分的発現ライブラリーでさえこの病原体からの攻撃に対して防護を
与えた。
ELIは候補遺伝子をスクリーニングするために免疫系を用いるので、ELI
は病原体の生物学についてほとんど知られていない場合でさえ非感染性の多くの
部分からなる(multipartite)ワクチンを製造することができる技
術である。いったん単離されると、これらの遺伝子を遺伝子ワクチンとしてかま
たは組み換えタンパク質ワクチンの開発のために用いることができる。従って、
ELIは体系的な大部分機械化されたワクチンの製造を可能にする。
いくつかの異なるアッセイの1つまたはそれ以上を用いて免疫原性成
分のスクリーニングを達成することができる。例えば、インビトロで、T細胞培
養において免疫原性とわかっているかまたは思われているペプチドを適切なMH
C分子を提示する抗原提示細胞と接触させることによりペプチドT細胞刺激活性
をアッセイする。適切なMHC分子と結合した免疫原性ヘリコバクター ピロリ
ペプチドを必要な同時刺激と共にT細胞に提示することは、サイトカイン、特に
インターロイキン−2及びインターロイキン−4の増加したレベルの生産を誘導
するシグナルをT細胞に伝達する効果を有する。細胞上清を得てインターロイキ
ン−2または他の既知のサイトカインに関してアッセイすることができる。例え
ば、引用することにより関係がある部分が本明細書に組み込まれるProc.N atl.Acad.Sci.USA 86;1333(1989)に記述された
アッセイのようなインターロイキン−2のいくつかの通常のアッセイのいずれで
も用いることができる。インターフェロンの生産のアッセイのためのキットもG
enzyme Corporation(Cambridge、MA)から入手
できる。
あるいは、T細胞増殖の一般的なアッセイはトリチウムを含むチミジンの取り
込みを測定することを伴う。培養細胞の複製するDNA中に取り込まれる3Hで
標識されたチミジンの量を測定することによりT細胞の増殖をインビトロで測定
することができる。従って、DNA合成の速度及び次に細胞分裂の速度を定量す
ることができる。
免疫原性成分(例えば、ヘリコバクター ピロリポリペプチドもしくはそのフ
ラグメントまたはヘリコバクター ピロリポリペプチドもしくはそのフラグメン
トをコードする核酸)を含有する本発明のワクチン組成物は好ましくは製薬学的
に受容しうる担体を含む。「製薬学的に受容
しうる担体」という用語は、投与される患者においてアレルギー反応または他の
都合の悪い作用を引き起こさない担体をさす。好適な製薬学的に受容しうる担体
は、例えば水、生理的食塩水、リン酸緩衝食塩水、デキトロース、グリセロール
、エタノール等の1つまたはそれ以上及びこれらの組み合わせを含む。製薬学的
に受容しる担体は湿潤剤または乳化剤のような微量の補助物質、抗体の保存寿命
または有効性を高める防腐剤またはバッファーをさらに含んでなることができる
。ヘリコバクター ピロリポリペプチドを含有する本発明のワクチンでは、ポリ
ペプチドは好適なアジュバントと同時投与される。
本発明のDNAまたはタンパク質の治療的に有効量がとりわけ投与計画、投与
される抗体の単位服用量、タンパク質またはDNAが他の治療薬と組み合わせて
投与されるかどうか、患者の免疫状態及び健康、並びに特定のタンパク質または
DNAの治療活性によることは当業者に明らかである。
ワクチン組成物は通常非経口的に、例えば皮下または筋肉内のいずれかに注射
により投与される。筋肉内免疫の方法はWolff等(1990)Scienc e 247:1465−1468及びSedegah等(1994)Immun ology 91:9866−9870により記述されている。他の投与形態は
経口及び肺の配合物、座薬並びに経皮添加を含む。経口免疫はヘリコバクター
ピロリによる感染に対して防護を誘導することに関して非経口的方法より好まし
い。Czinn等(1993)Vaccine 11:637−642。経口配
合物は例えば製薬等級のマンニトール、ラクトース、澱粉、ステアリン酸マグネ
シウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウム
等のような通常用いられる賦形剤を含む。
本発明のワクチン組成物は水酸化アルミニウム;N−アセチル−ムラミル−L
−トレオニル−D−イソグルタミン(thr−MDP);N−アセチル−ノル−
ムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(CGP 11637、nor−
MDPと呼ばれる);N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミ
ニル−L−アラニン−2−(1’−2’−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3
−ヒドロキシホスホリルオキシ)−エチルアミン(CGP 19835A、MT
P−PEと呼ばれる);バクテリアからの3成分を含むRIBI;モノホスホリ
ル脂質A;トレハロースジミコロエート;2%スクアレン/Tween80エマ
ルジョン中の細胞壁骨格(MPL + TDM + CWS);及びコレラ毒素を初
めとするがこれらに限定されないアジュバントを含むことができる。用いること
ができる他のものはBサブユニットを初めとするコレラ毒素の無毒な誘導体、及
び/またはコレラ毒素もしくはそのBサブユニット、プロコレラゲノイド、シゾ
フィラン(schizophyllan)を初めとする真菌の多糖、ムラミルジ
ペプチド、ムラミルジペプチド誘導体、ホルボールエステル、大腸菌の不安定毒
素、非ヘリコバクター ピロリバクテイアライセート、ブロック重合体またはサ
ポニンとヘリコバクター ピロリポリのコジュゲートもしくは遺伝子工学による
融合物である。
他の好適な運搬方法は生物分解性マイクロカプセルまたは免疫刺激複合体(I
SCOMs)またはリポソーム、ウイルスもしくはバクテリアのような遺伝子工
学による弱毒化生ベクター、及び組み換え(キメラ)のウイルス様粒子、例えば
ブルータング(bluetongue)を含
む。用いるアジュバントの量は用いるアジュバントの型による。例えば、粘膜ア
ジュバントがコレラ毒素である場合、5μgないし50μg、例えば10μgな
いし35μgの量で好適に用いられる。マイクロカプセルの形態で用いられる場
合、用いる量は所望する服用量を得るためにマイクロカプセルのマトリックス中
に用いられる量による。この量の決定は当業者の技術の範囲内である。
ヒトにおける担体系は、胃の酸性環境から抗原を保護し、そしてヘリコバクタ
ー ピロリポリペプチドを融合タンパク質として不溶性形態で含有する腸溶放出
カプセルを含むことができる。本発明のワクチンのために適した担体は腸溶被覆
カプセル及びポリラクチド−グリコリドマイクロスフェアである。好適な希釈剤
は0.2N NaHCO3及び/または生理食塩水である。
成人または子供の第一次予防薬として、感染した受容者においてヘリコバクタ
ー ピロリをうまく根絶した後の第二次予防として、またはヘリコバクター ピ
ロリによる感染を防ぐために感染しやすい受容者で免疫反応を誘導する目的の治
療薬として本発明のワクチンを投与することができる。本発明のワクチンは当業
者により容易に決定される量で投与される。従って、成人では、好適な服用量は
10μgないし10g、好ましくは10μgないし100mg、例えば50μg
ないし50mgの範囲である。また、成人に適した服用量は5μgないし500
mgの範囲でもある。同様な服用量の範囲を子供に適用できる。最適服用量が多
かれ少なかれ患者の体重、疾病、投与経路及び他の因子による可能性があること
を当業者は認識する。また、例えば大腸菌ライセートに基づくワクチンのような
既知の経口ワクチン(540mgの全量まで毎日6m
gの服用量)及びエンテロ毒素産生性大腸菌精製抗原(1mgの4服用量)での
結果に基づいて適切な服用量レベルを得ることができることも当業者は認識する
(Schulman等、J.Urol.150:917−921(1993);
Boedecker等、American Gastroenterologi cal Assoc
.999:A−222(1993))。服用量の回数は疾病
、配合及び臨床試験からの効能データにより決まる。処置の経過に関していかな
る限定も意図せずに、1カ月にわたる第一次免疫計画では3ないし8回の服用量
にわたって処置を与えることができる(Boedecker、American Gastroenterological Assoc
.888:A−222
)1993))。
本発明のワクチン成分のあるものがヘリコバクター ピロリ感染を防護するた
めにのみ有用であり、あるものがヘリコバクター ピロリ感染を処置するために
のみ有用であり、あるものがヘリコバクター ピロリ感染を防護及び処置する両
方のために有用であることは当業者に明らかである。好ましい態様として、本発
明のワクチン組成物はヘリコバクター ピロリに対する体液性及び/または細胞
媒介免疫を刺激することによりヘリコバクター ピロリ感染に対する防護を与え
る。ヘリコバクター ピロリが引き起こす疾病を処理するために用いられる薬剤
の服用量を少なくすることを初めとする、ヘリコバクター ピロリ感染の症状の
いずれかの改善が望ましい臨床目標であることを理解すべきである。VII .ヘリコバクター ピロリポリペプチドと反応する抗体
本発明は主題のヘリコバクター ピロリポリペプチドと特異的に反応する抗体
も含む。抗タンパク質/杭ペプチド抗血清またはモノクローナ
ル抗体を標準的なプロトコルにより作製することができる(例えば、Antib odies:A Laboratory Manual
Harlow及びLa
ne編集(Cold Spring Harbor Press:1988)を
参照)。マウス、ハムスターまたはウサギのような哺乳類を免疫原性型のペプチ
ドで免疫することができる。タンパク質またはペプチドに免疫原性を与える技術
は、担体への結合または当該技術分野でよく知られている他の技術を含む。主題
のヘリコバクター ピロリポリペプチドの免疫原性部分をアジュバントの存在下
で投与することができる。血漿または血清中の抗体価の検出により免疫の進展を
調べることができる。免疫原を抗原として標準的なELISAまたは他の免疫ア
ッセイを用いて抗体のレベルを評価することができる。
好ましい態様として、主題抗体は本発明のヘリコバクター ピロリポリペプチ
ドの抗原決定基、例えば配列表に示されるポリペプチドの抗原決定基、または近
縁のヒトもしくはヒト以外の哺乳類の相同体(例えば、90%相同であり、より
好ましくは少なくとも95%相同である)に免疫特異的である。本発明のなおさ
らに好ましい態様として、抗ヘリコバクター ピロリ抗体は例えば配列表に示さ
れる配列に80%未満相同であるタンパク質と実質的に交差反応(すなわち、特
異的に反応)しない。
「実質的に交差反応しない」により、配列表に含まれるタンパク質に対する結合
親和性の10%未満、より好ましくは5%未満、さらにより好ましくは1%未満
である非相同性タンパク質に対する結合親和性を抗体が有することを意味する。
最も好ましい態様として、バクテリアと哺乳類の抗原間に交差反応性がない。
本明細書に用いられる場合、抗体という用語は同様にヘリコバクター
ピロリポリペプチドと特異的に反応するそのフラグメントを含むと考えられる
。通常の技術を用いて抗体を断片化することができ、全抗体に対して上に記述し
たものと同じようにこれらのフラグメントを有用性に関してスクリーニングする
ことができる。例えば、抗体をペプシンで処理することによりF(ab’)2フ
ラグメントを生じることができる。得られたF(ab’)2フラグメントをジス
ルフィド架橋を還元するように処理してFab’フラグメントを生じることがで
きる。本発明の抗体はさらに抗ヘリコバクター ピロリ部分を有する2特異的及
びキメラ分子を含むと考えられる。
ヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはヘリコバクター ピロリポリペプ
チド変異体に対するモノクローナル及びポリクローナルの両方の抗体(Ab)、
並びにFab’及びF(ab’)2のような抗体フラグメントをヘリコバクター
ピロリポリペプチドの作用を阻止するために用いることができ、そして本発明
の抗ヘリコバクター ピロリポリペプチド抗体の顕微鏡下注射により、異常なま
たは普通でない細胞内シグナル伝達における本発明の特定のヘリコバクター ピ
ロリポリペプチドの役割及びヘリコバクター ピロリの正常な細胞機能を研究で
きる。
ヘリコバクター ピロリ抗原の発現の量及び形態を評価するために、ヘリコバ
クター ピロリエピトープを特異的に結合する抗体を組織サンプルの免疫組織化
学染色に用いることができる。臨床試験方法の一部として組織または体液中のヘ
リコバクター ピロリレベルを検出し評価するために、抗ヘリコバクター ピロ
リポリペプチド抗体を免疫沈降及び免疫ブロッティングに診断的に用いることが
できる。同様に、個体のヘリコバクター ピロリポリペプチドレベルを調べる能
力により、そのよ
うな疾患に悩む個体に対して定められた処置投薬計画の効能を測定することがで
きる。ヘリコバクター ピロリポリペプチドのレベルを尿サンプルのような体液
中に見いだされる細胞で測定することができ、または胃の生検により生じるよう
な組織で測定することができる。抗ヘリコバクター ピロリ抗体を用いる診断ア
ッセイは、例えばヘリコバクターピロリ感染の初期診断に役立つように設計され
た免疫アッセイを含むことができる。また、特定のヘリコバクター ピロリ抗原
を用いて、この細菌が感染した個体からのサンプルに含まれる抗体を検出する方
法として本発明を用いることもできる。
本発明の抗ヘリコバクター ピロリポリペプチド抗体の別の用途は、λgt1
1、λgt18−23、λZAP及びλORF8のような発現ヘクター中に構築
されたcDNAライブラリーの免疫学的スクリーニングにおいてである。正しい
読み枠及び方向で挿入されたコーディング配列を有するこの型のメッセンジャー
ライブラリーは融合タンパク質を生じることができる。例えばλgt11は、ア
ミノ末端がβ−ガラクトシダーゼのアミノ酸配列からなり、カルボキシ末端が外
来ポリペプチドからなる融合タンパク質を生じる。次に、例えば、感染させたプ
レートから持ち上げたニトロセルロースフィルターを抗ヘリコバクター ピロリ
ポリペプチド抗体と反応させるように、主題のヘクターポリペプチドの抗原性エ
ピトープを抗体で検出することができる。次に、感染させたプレートからこのア
ッセイで評価されたファージを単離することができる。従って、ヘリコバクター
ピロリ遺伝子相同体の存在を他の種から検出してクローン化することができ、
そして(スプライシング変異体を初めとする)別のアイソフォームを検出してク
ローン化することができる。VIII .本発明の核酸、ポリペプチドまたは抗体を含有するキット
本発明の核酸、ポリペプチド及び抗体を他の試薬及び品物と組み合わせてキッ
トを形成することができる。診断目的のためのキットは典型的にバイアルまたは
他の好適な容器中に核酸、ポリペプチドまたは抗体を含んでなる。キットは典型
的に水性媒質、塩、バッファー等のような、ハイブリダイゼーション反応、ポリ
メラーゼ連鎖反応(PCR)を実施するためかまたは凍結乾燥成分の再構成のた
めの他の試薬を含んでなる。また、キットは溶剤、カオトロピック塩等のような
サンプル処理のための試薬も含んでなることができる。また、キットは粒子、支
持体、ウェル、検量ペーパー(dipstick)等のような固定化手段も含ん
でなることができる。また、キットは色素、発色試薬、放射性同位体、蛍光試薬
、発光または化学発光試薬、酵素、挿入試薬等のような標識手段を含んでなるこ
ともできる。本明細書に示される核酸及びアミノ酸配列情報を用いて、当業者は
特定の目的に使えるキットを容易に組み立てることができる。キットは使用説明
書をさらに含むことができる。IX .ヘリコバクター ピロリポリペプチドを用いる薬剤スクリーニングアッセイ
精製された及び組み換えのヘリコバクター ピロリポリペプチドを利用できる
ようにすることにより、本発明は、この場合、主題のヘリコバクター ピロリポ
リペプチドの正常な細胞機能または細胞内シグナル伝達におけるそれらの役割の
アゴニストまたはアンタゴニストのいずれかである薬剤をスクリーニングするた
めに用いることができるアッセイを提供する。そのようなインヒビターまたはポ
テンシエーター(potentiators)は、ヒトにおいてヘリコバクター
ピロリ感染と闘
うための新規な治療薬として有用である可能性がある。様々なアッセイ形態が可
能であり、本発明から当業者はそれらを理解する。
化合物及び天然の抽出物のライブラリーを試験する多数の薬剤スクリーニング
プログラムにおいて、一定の期間に調べられる化合物の数を最大にするためには
高処理量アッセイが望ましい。精製または半精製されたタンパク質を用いて得る
ことができるような細胞を含まない系で実施されるアッセイは、試験化合物によ
りもたらされる分子標的の変化を迅速に起こし、比較的容易に検出できるように
作製することができる点で、しばしば「一次」スクリーニングとして好ましい。
さらに、インビトロ系では試験化合物の細胞毒性及び/または生物学的利用能の
影響を通常無視することができ、代わりにアッセイは他のタンパク質との結合親
和性の変化または分子標的の酵素特性の変化に示すことができるような分子標的
に対する薬剤の影響に主に集中される。従って、本発明の典型的なスクリーニン
グアッセイでは、単離及び精製されたヘリコバクターピロリポリペプチドと目的
の化合物を接触させる。
ポリペプチドの活性が検出できる反応生成物を生じるように、酵素活性を有す
るヘリコバクター ピロリポリペプチドのような精製されたヘリコバクター ピ
ロリポリペプチドまたはそのフラグメントを用いてスクリーニングアッセイをイ
ンビトロで構築することができる。様々な濃度の試験化合物を用いて得られたデ
ータから服用量反応曲線を作製することにより化合物の効能を評価することがで
きる。さらに、比較のための基準を与えるためにコントロールアッセイも実施す
ることができる。例えば、検出を容易に自動化することができるので、好適な生
成物は特有の吸収、蛍光または化学発光特性を有するものを含む。各種合成また
は天然に存在する化合物をこのアッセイで試験してヘリコバクター ピロリポリ
ペプチドの活性を阻害するかまたは強化するものを同定することができる。また
、これらの活性化合物のあるものは、直接または膜透過性もしくは可溶性を促進
する化学変化を伴って、生の全ヘリコバクター ピロリ細胞の同じ活性(例えば
酵素活性)を阻害するかまたは強化する可能性もある。
本発明は以下の実施例によりさらに具体的に例示され、これらは限定すると解
釈されるべきではない。本出願に引用される全ての参考文献及び公開された特許
出願の中身は引用することにより本明細書に組み込まれる。他の態様
本発明の核酸及び対応するポリペプチドの多くは親出願、1996年3月29
日に申請されたU.S.S.N.第08/625,811号(代理人の整理番号
:GTN−009)の部分的に続きである1996年12月6日に申請されたU
.S.S.N.第08/761,318号(代理人の整理番号:GTN−009
CP2)、1996年10月25日に申請されたU.S.S.N.第08/73
6,905号(代理人の整理番号:GTN−010CP)及び1996年10月
28日に申請されたU.S.S.N.第08/738,859号(代理人の整理
番号:GTN−009CP)、並びに1996年4月2日に申請されたU.S.
S.N.第08/758,731号(代理人の整理番号:GTN−010)にお
いて以前に開示された。上に同定した親出願の配列番号と本明細書に示される配
列番号の間の相関関係を以下の表7に略述する。
実施例 I.ヘリコバクター ピロリDNAのクローニング及びシークエンシング
わず
かに修正したSchleif R.F.及びWensink P.C.、Pra ctical Methods in Molecular Biology
、
p98、Springer−Verlag、N.Y.、1981に略述された基
本的なDNAプロトコルに従ってヘリコバクター ピロリ染色体DNAを単離し
た。簡潔に言えば、細胞をペレットにし、TE(10mM Tris、1mM E
DTA、pH 7.6)に再懸濁し、GES溶解バッファー(5.1M グアニジ
ウムチオシアネート、0.1M EDTA、pH 8.0、0.5% N−ラウリ
ルサルコシン)を添加した。懸濁液を冷却し、酢酸アンモニウム(NH4Ac)
を2.0Mの最終濃度まで添加した。DNAをまずクロロホルムで、次いでフェ
ノール−クロロホルムで抽出し、そしてクロロホルムで再抽出した。DNAをイ
ソプロパノールで沈殿し、70%EtOHで2回洗浄し、乾燥し、TEに再懸濁
した。
単離後、ヘリコバクター ピロリの全ゲノムDNAを2000bpの中央値の
大きさにネブライズした(Bodenteich等、Automated DN A Sequencing and Analysis
(J.C.Venter
編集)、Academic Press、1994)。ネブライゼーション後、
DNAを濃縮し、標準的な1%アガロースゲルで分離した。900−1300b
p、1300−1700b
p、1700−2200bp、2200−2700bpのおおよその大きさに相
当するいくつかの画分をゲルから切り出し、GeneClean法(Bio10
1,Inc.)により精製した。
次に、精製されたDNAフラグメントをT4 DNAポリメラーゼを用いて平
滑末端化した。次に、この修正したDNAを100−1000倍モル過剰の独特
なBstXI−リンカーアダプターに連結した。これらのリンカーはBstXI
で切断したpMPXベクターに相補的であるが、突出部分は自己相補的ではない
。それ故、これらのリンカーはコンカテマー化せず、また切断したベクターもそ
れ自体容易に再連結しない。1%アガロースゲルでリンカーが付いたインサート
を取り込まれなかったリンカーから分離し、GeneCleanを用いて精製し
た。次に、リンカーが付いたインサートを20のpMPXベクターの各々に連結
して一連の「ショットガン」サブクローンライブラリーを構築した。これらのベ
クターはクローニング部位に読み枠外のLacZ遺伝子を含み、これはアダプタ
ー−ダイマーがクローン化されることで読み枠に合うようになり、青色によりこ
れらを避けることができる。
全ての次の工程はChurch G.M.及びKieffer−Higgin
s S.、Science 240:185−188、1988に略述される多
重DNAシークエンシングプロトコルに基づいた。このプロトコルに対する主要
な修正のみを強調する。簡潔に言えば、次に20のベクターの各々をDH5αコ
ンピテント細胞中に形質転換した(Gibco/BRL、DH5α形質転換プロ
トコル)。アンピシリン、メチシリン及びIPTG/Xgalを含有する抗生物
質プレート上で培養することによりライブラリーを評価した。プレートを37℃
で一晩イン
キュベートした。次に、クローンを培養して多重プール中に集めるために、成功
した形質転換体を用いた。クローンを選び取り、40mlの生育培地培養物中に
集めた。これらの培養物を37℃で一晩生育させた。Qiagen Midi−
prepキット及びTip−100カラム(Qiagen,Inc.)を用いて
DNAを精製した。このようにして、プール当たり100μgのDNAが得られ
た。250−300塩基の平均の読み取りの長さで5−10倍の配列の重複を得
るために15枚の96ウェルプレートのDNAを作製した。
次に、化学分解法(Church G.M.及びKieffer−Higgi
ns S.、Science 240:185−188、1988)に基づく多
重DNAシークエンシングを用いるかまたはSequithrem(Epice
nter Technologies)ジデオキシシークエンシングプロトコル
によりこれらの精製されたDNAサンプルをシークエンスした。シークエンシン
グ反応物を電気泳動し、40cmゲルからの直接移行電気泳動(Richter
ich P.及びChurch G.M.、Methods in Enzym ology
218:187−222、1993)によるかまたはエレクトロブ
ロッティング(Church、上記)によりナイロン膜上に移した。ゲル当たり
24のサンプルを泳動した。化学シークエンシングにより45枚の成功した膜が
得られ、ジデオキシシークエンシングにより8枚が得られた。紫外線光にさらす
ことによりDNAを膜に共有結合させ、ベクター上のタグ配列に相補的な標識オ
リゴヌクレオチドでハイブリダイズした(Church、上記)。膜を洗浄して
非特異的に結合したプローブをすすぎ落とし、X線フィルムに感光させて個々の
配列ラダーを可視
化した。オートラジオグラフィー後、ハイブリダイズしたプローブを65℃での
インキュベーションで取り除き、膜を化学シークエンシング膜では38回、ジデ
オキシシークエンシング膜では10回プローブで調べるまで別のタグ配列でハイ
ブリダイゼーションサイクルを繰り返した。従って、各ゲルは非常に多数のフィ
ルムを生じ、各々は新しいシークエンシング情報を含んでいる。新しいブロット
を処理した時はいつも、プールの各々に添加された内部標準配列に関してまずプ
ローブで調べた。
レーザー走査デンシトメーター(Molecular Dynamics、S
unnyvale、CA)を用いてフィルムのデジタルイメージを作製した。デ
ジタル化されたイメージをプログラムREPLICATM(商標)(Church
等、Automated DNA Sequencing and Analy sis
(J.C.Venter編集)、Academic Press、199
4)を用いてコンピューターワークステーション(VaxStation 40
00’s)で処理した。イメージ処理はレーンをまっすぐにすること、コントラ
ストを調整して強度の差を除くこと、そして反復正規分布解析により解像度を高
めることを含んだ。次に、プロジェクトデータベースに保存する前にREPLI
CATMで配列を自動的に選び取り、対話式校正のために表示した。フィルムイメ
ージをすばやく視覚走査し、続いて表示されたイメージのバンド上にマウスをク
リックして塩基呼び出しを修正することにより校正を完了した。化学シークエン
シングにより得られる典型的な配列では、REPLICATM塩基呼び出しソフト
ウェアのエラー率は2−5%であり、大部分のエラーは配列の読み取りの末端近
くに生じた。ゲノムDNAの同じ部分を含む複数の配列の読み取りは編集のため
に適切な配列の
重複を与えるので、配列エラーの多くを検出して修正することができた。各配列
には自動的に(マイクロタイタープレート及びプローブ情報に相当する)番号及
び(マイクロタイタープレートの列に相当する)レーン組番号が与えられた。こ
の番号は配列の永久的な識別名として使えるので、専門のデータベースに依頼せ
ずにあらゆる特定の配列のオリジナルを同定することがいつも可能である。
ヘリコバクター ピロリ配列のルーチンアセンブリ(routine ass
embly)をプログラムFALCON(Church等、Automated DNA Sequencing and Analysis
(J.C.Ven
ter編集)、Academic Press、1994)を用いて実施した。
このプログラムは大部分の配列に対して迅速で信頼できることが分かっている。
REPLICATMと相互作用するGenetics Computer Gro
up(GCG)により開発されたGelAssemble(Devereux等
、Nucleic Acid Res.12:387−95、1984)の修正
バージョンを用いて集成されたコンティグを表示した。これは、複数の配列ゲル
イメージをREPLICATMデータベースから即座に呼び出して表示することが
でき、コンティグの迅速な走査及び集成において異なる配列読み取り間で矛盾が
生じた場合のゲルトレースの校正ができる統合された編集をもたらした。II .ヘリコバクター ピロリ核酸の同定、クローニング及び発現
本発明のヘリコバクター ピロリポリペプチドの発現及び精製を本質的に以下
に略述するように実施することができる。
ヘリコバクター ピロリからの膜及び分泌タンパク質のクローニング、
発現及び精製を容易にするために、pET System(Novagen)の
ような、大腸菌における組み換えタンパク質のクローニング及び発現のための遺
伝子発現系を選択する。また、組み換えタンパク質産物の精製を容易にするため
に、ペプチドタグ、His−タグをコードするDNA配列を目的のDNA配列の
3’末端に融合する。あらゆる5’末端のシグナル配列の改変を避けるために3
’末端を融合のために選択する。上記の例外は発現試験のコントロールとして用
いるためにクローン化される遺伝子のppiBである。この遺伝子のタンパク質
産物はシグナル配列を含まず、細胞質タンパク質として発現されるので、ヘリコ
バクター ピロリppiBの配列は全長の遺伝子の5’末端に連結されたHis
−タグをコードするDNA配列を含む。ヘリコバクター ピロリからの膜及び分泌ポリペプチドのORFを含有する核酸 のPCR増幅及びクローニング
ヘリコバクター ピロリのJ99株からクローニングのために(例えば、配列
表に示される核酸から)選択された核酸をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によ
る増幅クローニングのために調製する。読み枠(ORF)の5’及び3’末端の
特異的な合成オリゴヌクレオチドプライマーを設計し、GibcoBRL Li
fe Technologies(Gaithersburg、MD、USA)
から購入した。(配列の5’末端に特異的な)全てのフォワードプライマーを最
も5’末端にNcoIクローニング部位に含むように設計する。バリン及び天然
のヘリコバクター ピロリDNA配列の残りのコーディング配列が続くメチオニ
ン残基でタンパク質翻訳が開始されるようにこれらのプライマーを設計する。(
あらゆるヘリコバクター ピロリORFの3’末端に特異的な)
全てのリバースプライマーは、各ヘリコバクター ピロリ配列がpET−28b
の読み枠中にクローニングされるように最も5’末端にEcoRIを含む。pE
T−28bベクターはHis−タグを含んでなる(最もC末端に)6個のヒスチ
ジン残基を含有する付加的な20個のカルボキシ末端アミノ酸をコードする配列
を与える。上記の例外は前に記述したようにppiB遺伝子のベクター構築であ
る。ppiB遺伝子の5’末端に特異的な合成オリゴヌクレオチドプライマーは
その最も5’末端にBamHI部位をコードし、ppiB遺伝子の3’末端のプ
ライマーはその最も5’末端にXhol部位をコードする。
ヘリコバクター ピロリのJ99株から調製されたゲノムDNAをPCR増幅
反応の鋳型DNAの供給源として用いる(Current Protocos
in Molecular Biology、John Wiley and
Sons,Inc.、F.Ausubel等、編集、1994)。ヘリコバクタ
ー ピロリORFを含有するDNA配列を増幅するために、100μlの最終容
量中に2mM MaCl2、特定されたヘリコバクター ピロリORFに相補的で
これに隣接する1μMの合成オリゴヌクレオチドプライマー(フォワード及びリ
バースプライマー)、0.2mMの各デオキシヌクレオチド三リン酸;dATP
、dGTP、dCTP、dTTP及び2.5ユニットの熱安定性DNAポリメラ
ーゼ(Amplitaq、Roche Molecular Systems,
Inc.、Branchburg、NJ、USA)を含有する反応バイアル中に
ゲノムDNA(50ng)を入れる。
サーマルサイクリング反応の終了時に、増幅DNAの各サンプルを洗浄し、Q
iaquik Spin PCR精製キット(Qiagen、
Gaithersburg、MD、USA)を用いて精製する。全ての増幅DN
Aサンプルを制限エンドヌクレアーゼ、例えばNcoI及びEcoRI(New
England BioLabs、Beverly、MA、USA)での消化
に供する(Current Protocols in Molecular
Biology、John Wiley and Sons,Inc.、F.A
usubel等、編集、1994)。次に、DNAサンプルを1.0% NuS
eive(FMC BioProducts、Rockland、ME、USA
)アガロースゲルでの電気泳動に供する。臭化エチジウム及び長波長uv照射に
さらすことによりDNAを可視化する。アガロースゲルから単離された切片に含
まれるDNAをBio 101 GeneCleanキットプロトコル(Bio
101 Vista、CA、USA)を用いて精製する。発現ベクターへのヘリコバクター ピロリ核酸のクローニング
エンドヌクレアーゼ、例えばNcoI及びEcoRIでの消化によりpET−
28bベクターをクローニングのために調製する(Current Proto
cols in Molecular Biology、John Wiley
and Sons,Inc.、F.Ausubel等、編集、1994)。p
piBをクローニングする場合は、挿入遺伝子の5’末端に融合することができ
るHis−タグをコードするpET−28aベクターを用い、BamHI及びX
hoI制限エンドヌクレアーゼでの消化によりppiB遺伝子を用いたクローニ
ングのためにクローニング部位を調製する。
消化後に、pET−28a発現ベクター中にクローン化されるppiBの増幅
インサートを除いて、先に消化されたpET−28b発現ベク
ター中にDNAインサートをクローン化する(Current Protoco
ls in Molecular Biology、John Wiley a
nd Sons,Inc.、F.Ausubel等、編集、1994)。次に、
以下に記述するようにライゲーション反応の生成物を用いて大腸菌のBL21株
を形質転換する(Current Protocols in Molecul
ar Biology、John Wiley and Sons,Inc.、
F.Ausubel等、編集、1994)。組み換えプラスミドでのコンピテントバクテリアの形質転換
標準的な方法に従ってコンピテントバクテリアの大腸菌株BL21または大腸
菌株BL21(DE3)をクローン化されたヘリコバクターピロリ配列を含有す
る組み換えpET発現プラスミドで形質転換する(Current Proto
cols in Molecular Biology、John Wiley
and Sons,Inc.、F.Ausubel等、編集、1994)。簡
潔に言えば、1μlのライゲーション反応物を50μlのエレクトロコンピテン
ト細胞と混合し、高電圧パルスを与え、その後、サンプルを0.45mlのSO
C培地(0.5%酵母抽出物、2.0%トリプトン、10mM NaCl、2.
5mM KCl、10mM MgCl2、10mM MgSO4及び20mMグルコ
ース)中で1時間振盪しながら37℃でインキュベートする。次に、一晩生育さ
せるために25μg/mlのカナマイシン硫酸塩を含有するLB寒天プレート上
に広げる。次にBL21の形質転換されたコロニーを選び取り、以下に記述する
ようにクローン化されたインサートを評価するために分析する。ヘリコバクター ピロリ核酸を含む組み換え発現ベクターの同定
最初のPCR増幅クローニング反応で用いた、各ヘリコバクター ピロリ配列
に特異的な同じフォワード及びリバースプライマーを用いてクローン化されたイ
ンサートをPCR増幅することにより、組み換え体pET−28b−ヘリコバク
ター ピロリORFで形質転換された個々のBL21クローンを分析する。成功
した増幅により、発現ベクターにヘリコバクター ピロリ配列が組込まれたこと
が確かめられる(Current Protocols in Molecul
ar Biology、John Wiley and Sons,Inc.、
F.Ausubel等、編集、1994)。形質転換体からの核酸の単離及び調製
正しくクローン化されたヘリコバクター ピロリORFを保有する組み換えp
ET−28bベクターの個々のクローンを選び取り、25μg/mlのカナマイ
シン硫酸塩を加えた5mlのLB培地中で一晩インキュベートする。次の日に、
Qiagenプラスミド精製プロトコル(Qiagen Inc.、Chats
worth、CA、USA)を用いてプラスミドDNAを単離し、精製する。大腸菌における組み換えヘリコバクター ピロリ配列の発現
クローニングまたはプラスミド調製の目的のために、あらゆる大腸菌K−12
株、例えばHMS174、HB101、JM109、DH5等でpETベクター
を増やすことができる。発現のための宿主はT7 RNAポリメラーゼの遺伝子
の染色体コピーを含有する大腸菌株を含む。これらの宿主は、lacI遺伝子、
lacUV5プロモーター及びT7 RNAポリメラーゼの遺伝子を保有するラ
ムダ誘導体のバクテリオファ
ージDE3の溶原菌である。T7 RNAポリメラーゼはイソプロピル−β−D
−チオガラクトシド(IPTG)の添加により誘導され、T7 RNAポリメラ
ーゼはpET−28bのような目的の遺伝子を保有するあらゆる標的プラスミド
を転写する。用いる株は、BL21(DE3)(Studier、F.W.、R
osenberg、A.H.、DUnn、J.J.及びDubendorff、
J.W.(1990)Meth.Enzymol.185、60−89)を含む
。
組み換えヘリコバクター ピロリ配列を発現するために、上記のように単離さ
れたプラスミドDNA50ngを用いて上記のようにコンピテントBL21(D
E3)バクテリア(pET発現系キットの一部としてNovagenにより供給
される)を形質転換する。、ヘリコバクターピロリ組み換え構築物に対して記述
したようにpET−SystemではlacZ遺伝子(β−ガラクトシダーゼ)
が発現される。形質転換細胞をSOC培地中で1時間培養し、次に培養物を25
μg/mlのカナマイシン硫酸塩を含有するLBプレート上で培養する。次の日
に、バクテリアコロニーを集め、カナマイシン硫酸塩(25μg/ml)を含有
するLB培地中で600nmで0.5ないし1.0 O.D.ユニットの吸光度
まで生育させ、その時点で1mM IPTGを培養物に3時間添加してヘリコバ
クター ピロリ組み換えDNA構築物の遺伝子発現を誘導する。
IPTGでの遺伝子発現の誘導後に、Sorvall RC−3B遠心機で4
℃で3500 x gで15分間遠心分離することによりバクテリアをペレットに
する。ペレットを50mlの冷たい10mM Tris−HCl、pH 8.0、
0.1M NaCl及び0.1mM EDT
A(STEバッファー)中に再懸濁する。次に、細胞を4℃で2000 x gで
20分間遠心分離する。湿ったペレットの重さを測り、タンパク質精製の準備が
できるまで−80℃で凍結する。III .大腸菌からの組み換えタンパク質の精製 分析方法
アミノ酸含有量から計算される吸光度係数を用いて精製されたタンパク質調製
物の濃度を分光光度計で定量する(Perkins、S.J.1986 Eur
.J.Biochem.157、169−180)。ウシ血清アルブミンを基準
として用いて、Bradford、M.M.(1976)Anal.Bioch
em.72、248−254及びLowry、O.H.、Rosebrough
、N.、Farr、A.L.& Randall、R.J.(1951)J.B
iol.Chem.193、p265−275の方法によってもタンパク質濃度
を測定する。
SDS−ポリアクリルアミドゲル(12%または4.0ないし25%のアクリ
ルアミド勾配ゲル)をBioRad(Hercules、CA、USA)から購
入し、クーマシーブルーで染色する。分子量マーカーはウサギ骨格筋ミオシン(
200kDa)、大腸菌(−ガラクトシダーゼ(116kDa)、ウサギ筋肉ホ
スホリラーゼB(97.4kDa)、ウシ血清アルブミン(66.2kDa)、
オボアルブミン(45kDa)、ウシ炭酸脱水酵素(31kDa)、ダイズトリ
プシンインヒビター(21.5kDa)、卵白リゾチーム(14.4kDa)及
びウシアプロチニン(6.5kDa)を含む。1.可溶性タンパク質の精製
全ての工程を4℃で実施する。凍結した細胞を解かし、5容量の溶解
バッファー(10%グリセロール、0.1%メルカプトエタノール、200μg
/mlリゾチーム、1mMフッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF)並びに
各々10μg/mlのロイペプチン、アプロチニン、ペプスタチン、L−1−ク
ロロ−3−[4−トシルアミド]−7−アミノ−2−ヘプタノン(TLCK)、
L−1−クロロ−3−[4−トシルアミド]−4−フェニル−2−ブタノン(T
PCK)及びダイズトリプシンインヒビターを含む20mM Tris、pH 7
.9、0.5M NaCl、5mMイミダゾール)に再懸濁し、少容量の微量流
動化装置(microfluidizer)(Model M−110S、Mi
crofluidics International Corporatio
n、Newton、MA)に数回通すことにより破壊する。得られたホモジネー
トを0.1% Brij 35にし、100,000 x gで1時間遠心分離して
澄んだ上清を生じる(粗抽出物)。
0.8μm Suporフィルター(Gelman Sciences、FR
G)を通して濾過した後、粗抽出物を前以て10%グリセロール、0.1% B
rij 35及び1mM PMSFを含有する溶解バッファーに平衡化した5ml
ベッド容量のNi2+−ニトロロ三酢酸(nitrolotriacetate)
−アガロース(NTA)(Hochuli、E.、Dbeli、H.及びSch
acheer、A.(1987)J.Chromatography 411、
177−184)上に直接添加する。カラムを10%グリセロール、0.1%B
rij35を含有する250ml(50ベッド容量)の溶解バッファーで洗浄し
、10%グリセロール、0.05% Brij 35、1mM PMSF及び20
、100、200または500mMのイミダゾールを含有す
る溶解バッファーの段階的工程で溶出する。画分をOD280nmの吸光度で調べ
、ピーク画分をSDS−PAGEで分析する。2.封入体からの不溶性タンパク質の精製
以下の工程を4℃で実施する。細胞ペレットを10%グリセロール、200μ
g/mlリゾチーム、5mM EDTA、1mM PMSF及び0.1%メルカプ
トエタノールを含む溶解バッファーに再懸濁する。細胞破壊機に通した後、得ら
れたホモジネートを0.2%デオキシコール酸塩にし、10分撹拌し、次に20
,000 x gで30分間遠心分離する。ペレットを10%グリセロール、10
mM EDTA、1% Triton X−100、1mM PMSF及び0.1%
メルカプトエタノールを含有する溶解バッファで洗浄し、続いて1M尿素、1m
M PMSF及び0.1%メルカプトエタノールを含有する溶解バッファーで数
回洗浄する。得られた白色のペレットは主に封入体からなり、破壊されていない
細胞及び膜成分を含まない。透析及びタンパク質サンプルの濃縮
次のように、すなわち、6M、4M、3M、2M、1M、0.5Mそして最後
に尿素を含まないTris緩衝食塩水(TBS;10mM Tris pH 8.
0、150mM NaCl)と尿素を段階的に減少しながら0.5%デオキシコ
ール酸塩(DOC)を含有するTBSに対して透析することにより、タンパク質
サンプルから尿素を徐々に取り除く。各透析工程を室温で最低4時間実施する。
透析後、Amicon撹拌セルを用いて圧力濾過によりサンプルを濃縮する。
Perkins(1986 Eur.J.Biochem.157、169−1
80)、Bradford((1976)Anal.
Biochem.72、248−254)及びLowry((1951)J.B
iol.Chem.193、p265−275)の方法を用いてタンパク質濃度
を測定する。IV .ヘリコバクター ピロリの外膜に位置する抗原の抗原性の評価
本質的に以下に略述するプロトコルに従うことによりヘリコバクター ピロリ
からの外膜の精製を実施することができる。
ヘリコバクター ピロリ株J99(ATCC番号55679)及びAh244
を5%(容量/容量)ウマ血液を含有するチョコレート血液寒天上で10%CO2
を含有する大気中37℃で48時間生育させる。バクテリアを20mM Tri
s、pH 7.5に懸濁することにより集めた。これらの細胞を4℃で12,0
00 X gで20分間遠心分離することにより集め、20mM Tris、pH
7.5で3回洗浄する。細胞を20mM Tris、pH 7.5に懸濁し、氷上
で超音波処理(破壊間で60秒中断して60ワットで8回の30秒の破壊)によ
り破壊する。細胞懸濁液にDNase(0.1mg)及びRNase(0.5m
g)を添加し、この混合物を室温で30分間インキュベートする。細胞懸濁液を
4℃で12,000 X gで20分間遠心分離する。上清を残し、再び遠心分離
する。4℃で40,000 X gで30分間遠心分離することにより上清から全
部の膜を集める。ペレットを20mM Tris、pH 7.5で2回洗浄する。
ウシ血清アルブミン(BSA)を標準としてBradfordタンパク質アッセ
イを用いてタンパク質含有量をアッセイする。次に、懸濁液を1mgタンパク質
/mlに調整する。この懸濁液にN−ラウリル−サルコシンを1mgのタンパク
質当たり6mgのN−ラウリル−サルコシンの割合で添加することにより膜を
可溶化する。懸濁液をN−ラウリル−サルコシンの存在下で室温で30分間イン
キュベートする。4℃で40,000 X gで30分間遠心分離することにより
外膜を集める。ペレットをMilli Q高品質水(quality wate
r)で3回洗浄し、等分し、使用するまで−20℃で保存する。ヘリコバクター ピロリの外膜抗原の同定
以下に略述するプロトコルを用いて外膜抗原を同定することができる。
Laemmli、U.K.(1970)Nature(London)第22
7巻、680−685により記述された方法に従ってタンパク質をドデシル硫酸
ナトリウムポリアクリルアミドゲル(SDS−PAGE)で分離する。標準的な
処理バッファーに懸濁することによりサンプルを調製し、100℃で10分間加
熱する。8 x 10cmのミニゲル(0.75mm)でウェル当たり約1−5m
gのタンパク質を添加する。次に、分離したタンパク質を以下に記述するように
PVDF膜に移す。
分離したタンパク質のPVDF膜へのエレクトロブロッティングをBio R
ad Mini−Trans Blot Electophoretic Tr
anfer容器で実施する。PVDF膜イモビロン(Immobilon)−p
SQを用いる。エレクトロブロッティングをCAPSトランスファーバッファー
(10mM 3−[シクロヘキシルアミノ]−1−プロパンスルホン酸、10%
メタノール)を用いて50Vで60分間実施する。膜を0.2% Poncea
u Sで染色し、Milli Q高品質水で脱染色する。
次に、調製物内の抗原をウェスタン免疫ブロッティングを用いて同定
する。エレクトロブロッティング後に、PVDF膜の非特異的結合部位を10m
M Tris−HCl−0.9% NaCl、pH 7.5中5%の脱脂ドライミ
ルクでブロックする。この膜を10mM Tris−HCl−0.9% NaCl
−0.5% Tween 20−0.5% BSA、pH 7.5中の適切な希釈の
正常マウス血清と共に37℃で2時間インキュベートし、次に10mM Tri
s−HCl−0.9% NaCl−0.5% Tween 20、pH 7.5(T
TBS)で3回洗浄する。次に、10mM Tris−HCl−0.9% NaC
l−0.5% Tween 20−0.5% BSA、pH 7.5中のアルカリホ
スファターゼを結合したヤギ抗マウスIgを添加し、室温で1時間インキュベー
トする。このインキュベーション後、膜をTTBSで3回洗浄する。5−ブロモ
−4−クロロ−3−インドリルホスフェート(Bio−Rad)をアルカリホス
ファターゼ基質として、そしてニトロブルーテトラゾリウム(Nitro Bl
ue Tetrazolium)(Bio−Rad)を発色試薬として用いて反
応するバンドを明らかにする。
アミノ酸微量シークエンシングのために、免疫反応性と同定されるタンパク質
を新しい未反応のイモビロン膜から切り出し、Worcester Found
ation微量シークエンシング施設で微量シークエンスする。次に、タンパク
質バンドが切り出される膜を上記のようにウェスタン免疫ブロットに供して適切
なバンドが切り出されたことを確かめる。V.ヘリコバクター ピロリタンパク質のワクチン候補としての分析
ヘリコバクター ピロリタンパク質の免疫調節作用を調べるために、マウス/
ヘリコバクター ピロリモデルを用いた。このモデルは多くの
点でヒトのヘリコバクター ピロリ感染に似ている。治療経口免疫療法の概念を
試験するために、焦点はヘリコバクター ピロリ感染動物における経口免疫の効
果に置かれる。動物
メスのSPF BALB/cマウスをBomholt Breedingセン
ター(Denmark)から購入した。水及び食物を自由に与えて通常のマクロ
ロン(makrolon)檻で飼育した。これらの動物は到着時に4−6週の年
齢であった。感染
最低1週の順応化後に、これらの動物にヘリコバクター ピロリ(潰瘍患者か
ら最初単離された、株244)の2型株(VacA陰性)を感染させた。我々の
ところでは、この株がマウスの胃によくコロニーを形成することが前以て分かっ
ていた。このバクテリアを10%ウシ胎仔血清を補足したBrucella培地
中で微好気性菌の大気(10%CO2、5%O2)中37℃で一晩生育させた。経
口服用量のオメプラゾール(400μmol/kg)を動物に与え、この3−5
時間後に培地中のヘリコバクター ピロリを経口接種した(約108cfu/動
物)。接種後2−3週で幾匹かの動物で感染の陽性の取り込みを調べた。抗原
外部に露出したヘリコバクター ピロリ細胞膜との結合に基づいて組み換えヘ
リコバクター ピロリ抗原を選択した。これらの抗原を以下の群、すなわち、(
1.)外膜タンパク質;(2.)周辺細胞質/分泌タンパク質;(3.)外側の表
面タンパク質;及び(4.)内膜タンパク質から選択した。全ての組み換えタン
パク質を精製の理由からヘキサ−HI
Sタグと共に構築し、非ヘリコバクター ピロリコントロールタンパク質(大腸
菌からのβ−ガラクトシダーゼ;LacZ)を同じように構築した。 全ての抗
原を可溶形態で与え、すなわち、HEPESバッファーまたは0.5%デオキシ
コール酸塩(DOC)を含有するバッファーのいずれかに溶解した。
抗原を以下の表8に挙げる。表8 ヘリコバクター ピロリタンパク質
外膜タンパク質
タンパク質1
タンパク質2
タンパク質3
タンパク質4
タンパク質5
周辺細胞質/分泌タンパク質
タンパク質6
他の細胞エンベロープタンパク質
タンパク質7
タンパク質8
鞭毛結合タンパク質
タンパク質9
コントロールタンパク質
β−ガラクトシダーゼ(LacZ)免疫
各群で10匹の動物を34日の期間にわたって4回免疫した(1、15、25
及び35日目)。溶液または懸濁液中の精製した抗原を100μg/マウスの服
用量で与えた。アジュバントとして、各免疫で10μg/マウスのコレラ毒素(
CT)も動物に与えた。抗原を酸分解から保護する手段として免疫の3−5時間
前にオメプラゾール(400μmol/kg)を経口で動物に与えた。感染コン
トロール動物にはHEPESバッファー + CTまたはDOCバッファー + C
Tを与えた。最後の免疫の2−4週後に動物を屠殺した。この試験の一般的な概
略を以下の表9に示す。表9 試験概略、治療免疫
30日目にマウス全てにヘリコバクター ピロリ株Ah244を感染させた。
マウス株 服用量 物質 n=10 / マウス 服用日
1.コントロール、PBS Balb/c 0.3ml 0、14、24、34
2.コレラ毒素、10μg Balb/c 0.3ml 0、14、24、34
3.タンパク質1、100μg + CT 10μg Balb/c 0.3m1 0、14、24、34
4.タンパク質5、100μg + CT 10μg Balb/c 0.3ml 0、14、24、34
5.タンパク質10、100μg + CT 10μg Balb/c 0.3ml 0、14、24、34
6.タンパク質9、100μg + CT 10μg Balb/c 0.3ml 0、14、24、34
7.タンパク質2、100μg + CT 10μg Balb/c 0.3ml 0、14、24、34
8.タンパク質6、100μg + CT 10μg Balb/c 0.3ml 0、14、24、34
9.タンパク質4、100μg + CT 10μg Balb/c 0.3ml 0、14、24、34
10.タンパク質7、100μg + CT 10μg Balb/c 0.3ml 0、14、24、34
11.タンパク質8、100μg + CT 10μg Balb/c 0.3ml 0、14、24、34
12.タンパク質3、100μg + CT 10μg Balb/c 0.3ml 0、14、24、34感染の分析 粘膜感染
:CO2及び頸部脱きゅうによりマウスを屠殺した。腹部を開け、胃を
取り出した。胃を大弯に沿って切断した後、生理食塩水ですすいだ。25mm2
の面積の腔(antrum)及び内体(corpus)から粘膜を外科用メスで
別個にこすり取った。粘膜をこすり取ったものをBrucella培地に懸濁し
、Blood Skirrow選択プレート上で培養した。これらのプレートを
微好気性菌の条件下で3−5日間インキュベートし、コロニーの数を数えた。ヘ
リコバクター ピロリであることをウレアーゼ及びカタラーゼ試験により、そし
て直接顕微鏡検査またはグラム染色により確かめた。
ウレアーゼ試験を本質的に以下のように実施した。試薬、尿素寒天ベース濃縮
物(Urea Agar Base Concentrate)をDIFCO
Laboratories、Detroi、MI(カタログ番号0284−61
−3から購入した。尿素寒天ベース濃縮物を水で1:10に希釈した。希釈した
濃縮物の場合の1mlを100−200μlの活発に生育しているヘリコバクタ
ー ピロリ細胞と混合した。深紅色への色の変化は、細胞がウレアーゼ陽性であ
ることを示した。
カタラーゼ試験を本質的に以下のように実施した。試薬のN,N,N’,N’
−テトラメチル−p−フェニレンジアミンをSigma、St.Louis、M
O(カタログ番号T3134)から購入した。試薬の溶液(水中1% w/v)
を調製した。ヘリコバクター ピロリ細胞をワッ
トマン(Whatman)濾紙上に吸い取り、1%溶液で覆った。暗青色への色
の変化は、細胞がカタラーゼ陽性であることを示した。血清抗体
:全てのマウスから血清を心臓穿刺により抜き出した血液から調製した
。ヘリコバクター ピロリの特定の抗原をプレートに置いた通常のELISA技
術により血清抗体を同定した。粘膜抗体
:粘膜中の抗体の存在を検出するために、50%のマウスで内体の特定
の部分及び4cmの十二指腸を穏やかにこすり取った。抗体価を血清抗体のよう
に通常のELISA技術により測定した。統計的分析
:Wilcoxon−Mann−Whitney符号ランク検定をヘ
リコバクター ピロリのコロニー形成に対する抗原の有意な効果を測定するため
に用いた。p<0.05を有意であるとみなした。腔はヘリコバクターの主要な
コロニー形成部位であるので、腔のコロニー形成の変化を最も重要視した。結果 血清中の抗体
:CTと一緒に与えられた試験した全ての抗原は、血清中に測定可
能な特異的力価を生じた。最も高い反応はタンパク質3、4、9、1及び7で見
られた(図1参照)。粘膜中の抗体
:粘膜をこすりとったものでは、試験した全ての抗原に対して特異
的な抗体が見られた。明らかに最も強い反応がタンパク質6、続いて1、3及び
9で見られた(図2参照)。治療免疫効果
:
全てのコントロール動物(BALB/cマウス)では胃の腔及び内体の両方で
ヘリコバクター ピロリ(株AH244)がよくコロニー形成した。試験した抗
原のうち3つのタンパク質(タンパク質4、7及び1)
はヘリコバクター ピロリ感染の十分で顕著な減少及び/または根絶を生じた。
腔のコロニー形成の程度はコントロールに比較してタンパク質8、9及び3での
免疫後に低かった。タンパク質5、2及び6の効果はコントロールと異ならなか
った。コントロールタンパク質LacZ、すなわち、非ヘリコバクター ピロリ
タンパク質は根絶効果がなく、実際HEPES+CTコントロールに比べてより
高いヘリコバクターコロニー形成であった。HEPES及びDOCにそれぞれ溶
解したタンパク質の全てのデータを図3及び4に示す。データは相乗平均値とし
て示される。n=8−10 Wilcoxon−Mann−Whitney符号
ランク検定 *=p<0.05;x/10=調べたマウスの総数に対するヘリコ
バクター ピロリの根絶を示すマウスの数。
示したデータは、本試験に含まれるヘリコバクター ピロリ関連タンパク質の
全てが、経口アジュバントCTと共に経口免疫原として用いられた場合に、特異
的な血清及び粘膜の抗体により測定されるように免疫反応の刺激をもたらしたこ
とを示す。これらのタンパク質の大部分はこの動物モデルにおいてヘリコバクタ
ー ピロリのコロニー形成の減少を、そしてある場合には完全な除去をもたらし
た。この減少または除去が同種起源の防護よりむしろ異種起源の防護によるもの
であったことに注目すべきである(ポリペプチドはヘリコバクター ピロリJ9
9株配列に基づき、これを異なる(AH244)攻撃株に対する治療免疫試験に
用いた)、多種多様なヘリコバクター ピロリ株に対する可能性のあるワクチン
を表している。
非ヘリコバクター ピロリタンパク質LacZで処理された動物では腔の最も
多量のコロニー形成が見られ、ヘリコバクター ピロリ抗原で
見られた効果が特異的であったことを示している。
総合するとこれらの効果は、ヘリコバクター ピロリ感染を処置及び/または
防護するためにヒトで使用する製薬学的配合物におけるこれらのヘリコバクター
ピロリタンパク質の使用を強く支持する。VI .ヘリコバクター ピロリ株の遺伝子の配列変動分析
ヘリコバクター ピロリの数株から4遺伝子をクローン化し、シークエンスし
てDNA及び推定アミノ酸配列を比較した。この情報を用いてヘリコバクター
ピロリ株J99とヒト患者から単離された他のヘリコバクター ピロリ株間の配
列の変動を測定した。染色体DNAの調製
(表12に挙げた)ヘリコバクター ピロリ株の培養物をBLBB(1%トリ
プトン、1%ペプタミン、0.1%グルコース、0.2%酵母抽出物、0.5%
塩化ナトリウム、5%ウシ胎仔血清)中で0.2のOD600まで生育させた。細
胞をSorvall RC−3Bで4℃で3500 x gで15分間遠心分離し
、ペレットを0.95mlの10mMTris−HCl、0.1mM EDTA
(TE)に再懸濁した。1%の最終濃度までのSDS並びにそれぞれ0.5mg
/ml及び5ユニット/mlの最終濃度までのRNAseA+T1と共にリゾチ
ームを1mg/mlの最終濃度まで添加し、37℃で1時間インキュベートした
。次に、プロテイナーゼKを0.4mg/mlの最終濃度まで添加し、このサン
プルを55℃で1時間以上インキュベートした。サンプルにNaClを0.65
Mの濃度まで添加し、注意深く混合し、0.7M NaCl中10%のCTAB
0.15ml(最終物は1% CTAB/70mM NaCl)を添加し、続いて
65℃で20分間インキュベートし
た。この時点で、サンプルをクロロホルム:イソアミルアルコールで抽出し、フ
ェノールで抽出し、そしてクロロホルム:イソアミルアルコールで再び抽出した
。EtOH(1.5x容量)またはイソプロパノール(0.6x容量)のいずれ
かでDNAを−70℃で10分間沈殿させ、70% EtOHで洗浄し、TEに
再懸濁した。PCR増幅及びクローニング
ヘリコバクター ピロリの12株から調製されたゲノムDNAをPCR増幅反
応の鋳型DNAの供給源として用いた(Current Protocols
in Molecular Biology、John Wiley and
Sons,Inc.、F.Ausubel等、編集、1994)。ヘリコバクタ
ー ピロリORFを含有するDNA配列を増幅するために、1対の反応で20μ
lの最終容量中に2mM MgCl2、特定されたヘリコバクター ピロリORF
に相補的でこれに隣接する1μMの合成オリゴヌクレオチドプライマー(フォワ
ード及びリバースプライマー、表10参照)、0.2mMの各デオキシヌクレオ
チド三リン酸;dATP、dGTP、dCTP、dTTP及び0.5ユニットの
熱安定性DNAポリメラーゼ(Amplitaq、Roche Molecul
ar Systems、Inc.、Branchburg、NJ、USA)を含
有する反応バイアル中にゲノムDNA(10ng)を入れた。 Perkin Elmer Cetus/GeneAmp PCR Syst
em 9600サーマルサイクラーを用いて各ORFの増幅DNA産物を得るた
めに以下のサーマルサイクリング条件を用いた。
タンパク質12及び14の配列;
94℃2分間で変性
94℃15秒間、30℃15秒間及び72℃1.5分間で2サイクル
94℃15秒間、55℃15秒間及び72℃1.5間分で23サイクル
72℃6分間で反応を終了した。
株AH5、5155、7958、AH24及びJ99のタンパク質11の配列;
94℃2分間で変性
94℃15秒間、30℃15秒間及び72℃1.5分間で2サイクル
94℃15秒間、55℃15秒間及び72℃1.5間分で25サイクル
72℃6分間で反応を終了した。
株AH4、AH15、AH61、5294、5640、AH18及びHp244
のタンパク質11及びタンパク質13の配列;
94℃2分間で変性
94℃15秒間、30℃20秒間及び72℃2分間で2サイクル
94℃15秒間、55℃20秒間及び72℃2間分で25サイクル
72℃6分間で反応を終了した。
サーマルサイクリング反応の終了時に、各サンプル対を合わせ、以下に記述す
るようにpCRクローニングベクターへのクローニングのために直接用いた。pCR TAクローニングベクターへのヘリコバクター ピロリDNA配列のク ローニング
Original TAクローニングキット(Invitrogen、San
Diego、CA)に記述された方法により、全ての増幅されたインサートを
pCR2.1ベクター中へクローン化した。次に、ライゲーション反応の生成物
を用いて以下に記述するように大腸菌のTOP10F’(ヘリコバクター ピロ
リ配列350の場合はInVaF’)株を形質転換した。。組み換えプラスミドでのコンピテントバクテリアの形質転換
標準的な方法に従って、クローン化されたヘリコバクター ピロリ配列を保有
する組み換えpCR発現プラスミドでコンピテントバクテリアの大腸菌株TOP
10F’または大腸菌株InVaF’を形質転換した(Current Pro
tocols in Molecular Biology、John Wil
ey and Sons,Inc.、F.Ausubel等、編集、1994)
。簡潔に言えば、2μlの0.5μM BMEを50μlのコンピテント細胞の
各バイアルに添加した。続いて、2μlのライゲーション反応液をコンピテント
細胞と混合し、氷上で30分間インキュベートした。次に、細胞及びライゲーシ
ョン混
合物を42℃で30秒間「熱ショック」に付し、続いて氷上にさらに2分間置き
、その後、サンプルを0.45mlのSOC培地(0.5%酵母抽出物、2.0
%トリプトン、10mM NaCl、2.5mM KCl、10mM MgCl2、
10mM MgSO4及び20mMグルコース)中37℃で振盪しながら1時間イ
ンキュベートした。次に、サンプルを25μg/mlのカナマイシン硫酸塩また
は100μg/mlのアンピシリンを含有するLB寒天培地上に広げ、一晩生育
させた。次に、TOP10F’またはInVaF’の形質転換コロニーを選び、
以下に記述するようにクローン化されたインサートを評価するために分析した。ヘリコバクター ピロリ配列を保有する組み換えpCRプラスミドの同定
最初のPCR増幅クローニング反応に用いた、各ヘリコバクター ピロリ配列
に特異的な同じフォワード及びリバースプライマーを用いてクローン化されたイ
ンサートを増幅することにより、組み換え体pCR−ヘリコバクター ピロリO
RFで形質転換された個々のTOP10F’またはInVaF’クローンを分析
した。成功した増幅により、クローニングベクターにヘリコバクター ピロリ配
列が組込まれたことが確かめられた(Current Protocols i
n Molecular Biology、John Wiley and S
ons、Inc.、F.Ausubel等、編集、1994)。
正しくクローン化されたヘリコバクター ピロリORFを保有する組み換えp
CRベクターの個々のクローンを配列分析のために選択した。(PCRIIまたは
pCR2.1、Invitrogen、San Diego、CAに見られるよ
うな)ベクター特異的プライマー及び以下の
表11に挙げるようなORFに特異的なシークエンシングプライマーを用いて標
準的なプロトコル(Perkin Elmer)を用いてABIシーケンサーで
配列分析を実施した。 結果
これらの実験におけるPCRエラー率を定めるために、ヘリコバクター ピロ
リ株J99からの5つの別個のPCR反応混合物から調製したタンパク質11の
5個の個々のクローンを897ヌクレオチドの全長にわたって累積して合計44
85塩基のDNA配列をシークエンスした。5個のクローンのDNA配列を異な
る方法、すなわち、ランダムショットガンクローニング及びシークエンシングに
より以前に得られたタンパク質11のDNA配列と比較した。本明細書に記述さ
れる実験のPCRエラー率は4485塩基のうち2塩基の変化であると決定され
、これは0.04%またはそれ未満という概算されるエラー率と同等である。
遺伝子として同定され、細菌ヘリコバクター ピロリの12の異なる株からP
CR法により増幅された4つの異なる読み枠に対してDNA配列分析を実施した
。この試験のために選択された4つの読み枠のうち3つの推定アミノ酸配列は、
他の細菌種に存在する特定のタンパク質に対して統計的に有意なBLAST相同
性を示した。それらのORFはF.novicidaのABCトランスポーター
をコードするval A & B遺伝子に相同なタンパク質11;H.Influ
enzaeの外膜に存在するリポタンパク質e(P4)に相同なタンパク質12
;エシェリキアコリの二クエン酸鉄(III)輸送の外膜レセプターであるfec
Aに相同なタンパク質13を含んだ。タンパク質14は公開データベースの配列
と低い相同性を示したので未知の読み枠として同定された。
ヘリコバクター ピロリの各種株にわたるこれらのORFの保存または変動の
程度を評価するために、DNA配列及びその推定タンパク質配列の変動をヘリコ
バクター ピロリのJ99株に見いだされるDNA及
び推定タンパク質配列と比較した(以下の表12を参照)。結果をランダムショ
ットガンクローニングによりシークエンスされたヘリコバクター ピロリのJ9
9株に対する同一性パーセントとして示す。J99配列のあらゆる変異を制御す
るために、J99細菌株から再び4つの読み枠の各々をクローン化し、シークエ
ンスし、その配列情報をJ99株のランダムショットガンシークエンシングによ
りクローン化されたインサートから集められた配列情報と比較した。データは0
.12%の差(タンパク質14、J99株)程から約7%の変動(タンパク質1
1、株AH5)までのDNA配列の変動があることを示す。推定タンパク質配列
は変動なし(タンパク質14、株AH18及びAH24)または7.66%もの
アミノ酸変化(タンパク質11、株AH5)までを示す。 VII .可能性のある治療標的としてヘリコバクター ピロリ必須遺伝子を 決定するための実験的ノックアウトプロトコル
タンパク質産物が細胞エンベロープ合成、DNA合成、転写、翻訳、調節及び
コロニー形成/毒性のような必須の細胞経路において重要な役割をはたすと思わ
れる遺伝子から治療標的を選択した。
ヘリコバクター ピロリ遺伝子/ORFの一部の欠失及びカナマイシン耐性カ
セットの挿入突然変異生成のためのプロトコルを以前に発表された方法(Lab
igne−Roussel等、1988、J.Bacteriology 17
0、pp.1704−1708;Cover等、1994、J.Biologi
cal Chemistry 269、pp.10566−10573;Rey
rat等、1995、Prot.Natl.Acad.Sci.92、pp87
68−8772))から修正した。ヘリコバクター ピロリ遺伝子配列の同定及びクローニング
ノックアウト標的として選択される遺伝子またはORF(読み枠)の配列をヘ
リコバクター ピロリゲノム配列から同定し、遺伝子/ORFを特異的に増幅す
るようにプライマーを設計するために用いた。全ての合成オリゴヌクレオチドプ
ライマー(表13)をOLIGOプログラム(National Biosci
ences,Inc.、Plymouth、MN 55447、USA)の助け
により設計し、Gibco/BRL Life Technologies(G
aithersburg、MD、USA)から購入した。ORFの大きさにより
、ORFの大部分または全てに隣接する特異的プライマー(F1及びR1)を選
択した。ORFが800ないし1000塩基対より小さい場合は、隣接プライマ
ーを読み枠の外側で選択した。 ヘリコバクター ピロリHpJ99株(ATCC 55679)から調製され
たゲノムDNAをPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)によるORFの増幅のために
鋳型DNAの供給源として用いた(Current Protocols in
Molecular Biology、John Wiley and So
ns,Inc.、F.Ausubel等、編集、1994)。ヘリコバクター
ピロリからのゲノムDNAの調製は実施例Iを参照。40μlの最終容量中に1
0mM Tris pH8.3、50mM KCl、2mM MgCl2、2μMの
合成オリゴヌクレオチドプライマー(フォワード=F1及びリバース=R1)、
0.2mMの各デオキシヌクレオチド三リン酸(dATP、dGTP、dCTP
、dTTP)及び1.25ユニットの熱安定性DNAポリメラーゼ(Ampli
taq、Roche Molecular Systems,Inc.、Bra
nchburg、NJ、USA)を含有する反応バイアル中に10ngのHpJ
99ゲノムDNAを入れることによりPCR増幅を実施した。Perkin E
lmer Cetus/GeneAmp PCR System 9600サー
マルサイクラーを用いてPCRを実施した。各ノックアウト標的の増幅DNA産
物を得るために用いたサーマルサイクリング条件を表14に示す。
表14
PCR条件MurC
94℃2分間de変性
94℃15秒間、48℃15秒間、72℃1分30秒間で25サイクル
72℃20分間の最終伸長Sig54
94℃2分間で変性
94℃15秒間、50℃15秒間、72℃1分30秒間で25サイクル
72℃20分間の最終伸長lpxC
94℃2分間で変性
94℃15秒間、50℃15秒間、72℃1分30秒間で32サイクル
72℃20分間の最終伸長KO24、KO26、KO27
94℃2分間で変性
94℃15秒間、50.5℃20秒間、72℃2分間で25サイクル
72℃20分間の最終伸長KO29、26kDaタンパク質
94℃2分間で変性
94℃15秒間、50.5℃20秒間、72℃2分間で28サイクル
72℃20分間の最終伸長DnaE、Glycyl
94℃2分間で変性
94℃15秒間、51℃15秒間、72℃1分30秒間で20サイクル
72℃20分間の最終伸長Gltx
94℃2分間で変性、
94℃15秒間、51℃15秒間、72℃1分30秒間で25サイクル
72℃20分間の最終伸長KO28
94℃2分間で変性
94℃15秒間、51℃15秒間、72℃2分間で25サイクル
72℃20分間の最終伸長KO30
94℃2分間で変性
94℃15秒間、51.5℃15秒間、72℃1分45秒間で25サイクル
72℃20分間の最終伸長MurI、MurG
94℃2分間で変性、
94℃15秒間、52℃15秒間、72℃1分30秒間で25サイクル
72℃20分間の最終伸長DnaB、KdtA、LpxB
94℃2分間で変性
94℃15秒間、52℃15秒間、72℃1分30秒間で27サイクル
72℃20分間の最終伸長Tsf、FlgE、FliM、Sig28、MurB
94℃2分間で変性
94℃15秒間、52℃15秒間、72℃1分30秒間で30サイクル
72℃20分間の最終伸長PpiB
94℃2分間で変性
94℃15秒間、52℃15秒間、72℃2分30秒間で30サイクル
72℃20分間の最終伸長MurD、MurE、AlgA、MetL、FusA、SerS、Rnh
94℃2分間で変性
94℃15秒間、55℃15秒間、72℃1分30秒間で30サイクル
72℃20分間の最終伸長
サーマルサイクリング反応の終了時に、増幅されたDNAの各サンプルを臭化
エチジウムで染色した2% TAEアガロースゲルで可視化して(Curren
t Protocols in Molecular Biology、Joh
n Wiley and Sons,Inc.、F.Ausubel等、編集、
1994)予想される大きさの単一生成物が反応から生じたことを確かめた。次
に、増幅されたDNAを洗浄し、Qiaquick Spin PCR精製キット
(Qiagen、Gaithersburg、MD、USA)を用いて精製した
。
TAクローニング法を用いてPCR生成物をpT7Blue T−ベクター(
カタログ番号69820−1、Novagen,Inc.、Madison、W
I、USA)中にクローン化した(Current Protocols in
Molecular Biology、John Wiley and So
ns,Inc.、F.Ausubel等、編集、1994)。6倍モル過剰のP
CR産物、10ngのpT7Blue−Tベクター(Novagen)、1μl
のT4 DNAリガーゼバッファー(New England Biolabs
)Beverly、MA、USA)及び200ユニットのT4 DNAリガーセ
(New England Biolabs)を10μlの最終反応容
量に混合することによりベクターへのPCR産物のライゲーションを実施した。
ライゲーションを16℃で16時間続けた。
ライゲーション生成物をエレクトロポレーションコンピテントXL−1 Bl
ueまたはDH5−α大腸菌細胞(Clontech Lab.,Inc.、P
alo Alto、CA、USA)中にエレクトロポレーションした(Curr
ent Protocols in Molecular Biology、J
ohn Wiley and Sons,Inc.、F.Ausubel等、編
集、1994)。簡潔に言えば、1μlのライゲーション反応物を40μlのエ
レクトロコンピテント細胞と混合し、高電圧パルスに付し(25μF、2.5k
V、200オーム)、その後、サンプルを0.45mlのSOC培地(0.5%
酵母抽出物、2%トリプトン、10mM NaCl、2.5mM KCl、10m
M MgCl2、10mM MgSO4及び20mMグルコース)中37℃で振盪し
ながら1時間インキュベートした。次に、サンプルを100μg/mlのアンピ
シリン、0.3% X−gal及び100μg/ml IPTGを含有するLB(
10g/lバクトトリプトン、5g/lバクト酵母抽出物、10g/l塩化ナト
リウム)プレート上に広げた。これらのプレートを37℃で一晩インキュベート
した。白色のアンピシリン耐性コロニーを選択し、100μg/mlのアンピシ
リンを含有する5mlの液体LB中で生育させ、プラスミドDNAをQiage
nミニプレッププロトコル(Qiagen、Gaithersburg、MD、
USA)を用いて単離した。
正しいヘリコバクター ピロリDNAインサートがクローン化されていること
を確かめるために、J99ヘリコバクター ピロリ配列の最初
の増幅のために用いた同じフォワード及びリバースプライマー(F1及びR1)
を用いて、クローン化されたインサートをPCR増幅するための鋳型としてこれ
らのpT7BlueプラスミドDNAを用いた。プライマーの認識及び2% T
AE、臭化エチジウム染色したアガロースゲルで視覚化した場合の正しい大きさ
のPCR産物により正しいインサートがクローン化されたことが確かめられた。
各ノックアウト標的に対して2ないし6個のそのような確認クローンが得られ、
これらを保存のために−70℃で凍結した。PCRによるエラーを最小限にする
ために、これらの確認されたクローンからのプラスミドDNAを集め、次のクロ
ーニング工程で用いた。
ORF内で遮断または除去される(250塩基対までの)ヘリコバクター ピ
ロリDNAの領域に隣接するが相互に外向きである第二のプライマー対(F2及
びR2)を設計するために遺伝子/ORFの配列を再び用いた。以前に単離され
たクローンの環状プラスミドDNAのプールを今回のPCRの鋳型として用いた
。この欠失プライマー対の増幅の方向は相互に外向きであるので、プライマー間
のORFの部分は得られるPCR生成物に含まれない。PCR産物は、各末端に
ヘリコバクターDNA及びそれらの間にT7Blueベクターバックボーンを有
する直鎖状の断片であり、本質的にORFの一部の欠失をもたらす。PCR産物
を1% TAE、臭化エチジウム染色したアガロースゲルで可視化して正しい大
きさの単一生成物のみが増幅されたことを確かめた。
先に用いたTAクローニング法により、このPCR生成物にカナマイシン耐性
カセット(Labigne−Roussel等、1988 J.Bacteri
ology 170、1704−1708)を連結した
(Current Protocols in Molecular Biol
ogy、John Wiley and Sons,Inc.、F.Ausub
el等、編集、1994)。組み換えプラスミドpCTB8:kan(Cove
r等、1994、J.Biological Chemistry 269、p
p.10566−10573)のEcoRI消化を実施することにより、カンピ
ロバクター(Campylobacter)カナマイシン耐性遺伝子を含有する
カナマイシンカセットを得た。適切なフラグメント(1.4kb)を1% TA
Eゲルで単離し、QIAquickゲル抽出キット(Qiagen、Gaith
ersburg、MD、USA)を用いて単離した。Kenow平滑末端化プロ
トコルを用いてフラグメントを末端修復し、これは4μgのDNAフラグメント
、0.5mMのdATP、dGTP、dCTP、dTTP 1μl、2μlのK
lenowバッファー(New England Biolabs)及び5ユニ
ットのKenow DNAポリメラーゼI大(クレノウ)フラグメント(New
England Biolabs)を20μlの反応液に混合し、30℃で1
5分間インキュベートし、そして75℃に10分間加熱することにより酵素を不
活性化することを含んだ。次に、ヌクレオチドを除くために、この平滑末端化カ
ナマイシンカセットをQiaquickカラム(Qiagen、Gaither
sburg、MD、USA)を通して精製した。次に、100μ1の反応液中に
5μgの平滑末端化カナマイシンカセット、10mM Tris pH 8.3、
50mM KCl、2mM MgCl2、5ユニットのDNAポリメラーゼ(Am
plitaq、Roche Molecular Systerm,Inc.、
Branchburg、NJ、
USA)、20μlの5mM dTTPを混合し、この反応液を37℃で2時間
インキュベートすることにより「T」突出を作製した。「Kan−T」カセット
をQIAquickカラム(Qiagen、Gaithersburg、MD、
USA)を用いて精製した。10μlの反応液中に10ないし25μgの欠失プ
ライマーPCR産物、50−75ngのKan−TカセットDNA、1μlの1
0x T4 DNAリガーゼ反応混合物、0.5μlのT4 DNAリガーゼ(N
ew England Biolabs、Beverly、MA、USA))を
混合し、16℃で16時間インキュベートすることにより、欠失プライマー(F
2及びR2)のPCR生成物をKan−Tカセットに連結した。
先に記述したようにエレクトロポレーションによりライゲーション生成物をX
L−1 BlueまたはDH5−α大腸菌細胞に形質転換した。SOCでの回復
後に、細胞を100μg/mlのアンピシリンを含有するLBプレート上にまき
、37℃で一晩生育させた。次に、これらのプレートを25μg/mlのカナマ
イシンを含有するプレート上にレプリカして一晩生育させた。得られたコロニー
は、pT7Blueベクター中に存在するアンピシリン耐性遺伝子及び新しく導
入されたカナマイシン遺伝子の両方を有した。コロニーを25μg/mlのカナ
マイシンを含有するLB中に選び取り、プラスミドDNAをQiagenミニプ
レッププロトコル(Qiagen、Gaithersburg、MD、USA)
を用いて単離した。
カナマイシンがヘリコバクター ピロリ遺伝子/ORF中に挿入されたことを
確かめ、そしてヘリコバクター ピロリ遺伝子/ORFに対するカナマイシン耐
性遺伝子の挿入の方向を決定するために、PCR増幅
によるいくつかの試験をこれらのプラスミドに対して実施した。カナマイシンカ
セットがヘリコバクター ピロリ配列中に挿入されたことを確かめるために、プ
ラスミドDNAをヘリコバクター ピロリ遺伝子/ORFをクローン化するため
に最初用いたプライマー組(F1及びR1)でのPCR増幅の鋳型として用いた
。正しいPCR産物は、欠失があるが1.4kbのカナマイシンカセットの付加
により大きさが増した遺伝子/ORFの大きさである。ヘリコバクター ピロリ
遺伝子発現に対するカナマイシン耐性力セットの方向性の影響の可能性を避ける
ために、ノックアウト遺伝子/ORFに対するカナマイシン耐性遺伝子の方向を
確かめ、結局、両方の方向のものをヘリコバクター ピロリ形質転換に用いた(
以下参照)。カナマイシン耐性遺伝子の挿入の方向を確かめるために、プライマ
ーをカナマイシン耐性遺伝子の末端から設計した(「Kan−1」5’−ATC
TTACCTATCACCTCAAAT−3’(配列番号1285)及び「KA
N−2」5’−AGACAGCAACATCTTTGTGAA−3’(配列番号
1286))。Kanプライマーの各々と共にクローニングプライマー(F1及
びR1)の各々を用いることにより(プライマーの4通りの組み合わせ)、ヘリ
コバクター ピロリ配列に対するカナマイシンカセットの方向を確かめた。陽性
クローンを「A」方向(ヘリコバクター ピロリ遺伝子及びカナマイシン耐性遺
伝子の両方の同方向の転写が存在する)または「B」方向(ヘリコバクター ピ
ロリ遺伝子の転写の方向がカナマイシン耐性遺伝子のものと反対である)のいず
れかに分類した。同じ方向(AまたはB)を共有するクローンを次の実験のため
に集め、別個にヘリコバクター ピロリに形質転換した。ヘリコバクター ピロリ細胞へのプラスミドDNAの形質転換
ヘリコバクター ピロリ配列データベースが得られたDNAを与えた臨床単離
体のATCC 55679及びマウス胃で培養され、コロニー形成する能力を有
する単離体のAH244の2株のヘリコバクター ピロリを形質転換に用いた。
形質転換のための細胞をヒッジ血液(Sheep−Blood)寒天プレートま
たはブルセラ培地(Brucella Broth)液のいずれかで、37℃、
10% CO2、100%湿度で生育させた。細胞を指数増殖期まで生育させ、細
胞が「健康」(活発に動いている細胞)であり、汚染されていないことを確かめ
るために顕微鏡で調べた。プレート上で生育させる場合、滅菌耳でプレートから
細胞をこすり取ることにより細胞を集め、1mlのブルセラ培地に懸濁し、遠心
して落とし(1分、エッペンドルフ微量遠心機の最高速度)、200μlのブル
セラ培地に再懸濁した。ブルセラ培地液中で生育させる場合、細胞を遠心分離(
Beckman TJ6遠心機で3000rpmで15分)し、細胞ペレットを
200μlのブルセラ培地に再懸濁した。細胞の濃度を計算するために、細胞の
アリコートを取り、600nmで吸光度を測定した。再懸濁した細胞のアリコー
ト(1ないし5OD600ユニット/25μl)を前以て温めたヒツジ血液寒天プ
レート上に置き、プレートを37℃、6% CO2、100%湿度でさらに4時間
インキュベートした。このインキュベーション後、10μlのプラスミドDNA
(1μl当たり100μg)をこれらの細胞上に置いた。陽性コントロール(カ
ナマイシン耐性遺伝子により破壊されたリボヌクレアーゼH遺伝子を有するプラ
スミドDNA)及び陰性コントロール(プラスミドDNAなし)を同時に実施し
た。これらのプレートを37℃、
6% CO2に戻しさらに4時間インキュベーションした。次に、ブルセラ培地に
湿らせた綿棒を用いて細胞をそのプレート上に広げ、37℃、6% CO2で20
時間生育させた。次に、25μg/mlのカナマイシンを含有するヒツジ血液寒
天プレートに細胞を移し、37℃、6% CO2、100%湿度で3ないし5日間
生育させた。コロニーが生じた場合、それらを選び取り、25μg/mlのカナ
マイシンを含有する新しいヒツジ血液寒天プレート上にパッチ(patch)と
して再生育させた。
形質転換体のコロニーが正しい染色体の位置での相同組み換えにより生じたこ
とを確かめるために、3組のPCR(3試験)を実施した。PCRの鋳型(コロ
ニーからのDNA)を迅速煮沸DNA調製法により得た。コロニーのアリコート
(つまようじでコロニーを刺したもの)を100μlの1% Triton X−
100、20mM Tris、pH8.5中に入れ、6分間煮沸した。等容量の
フェノール:クロロホルム(1:1)を添加し、ボルテックスした。この混合物
を5分間微量遠心分離し、上清を以下のプライマーの組み合わせでのPCRのD
NA鋳型として用いて正しい染色体の位置での相同組み換えを確かめた。
試験1 F1及びR1プライマー(遺伝子/ORFを増幅するために最初に用
いたクローニングプライマー)でのPCR。正しい染色体の位置での相同組み換
えの陽性結果は、欠失があるが1.4kbのカナマイシンカセットの付加により
大きさが増加した遺伝子/ORFの大きさであると予想される単一のPCR産物
を示すはずである。ちょうど遺伝子/ORFの大きさのPCR産物は、遺伝子が
ノックアウトされておらず、形質転換体が正しい染色体の位置での相同組み換え
の結果ではなかった
証拠である。
試験2 F3(遺伝子/ORFの上流の配列から設計されたプライマー)、及
び用いるプラスミドDNAが「A」または「B」方向であるかによりプライマー
Kan−1またはKan−2(カナマイシン耐性遺伝子の末端から設計されたプ
ライマー)のいずれかでのPCR。カナマイシン耐性遺伝子の上流の遺伝子/O
RFの配列の正しい染色体の位置での相同組み換えの陽性結果は、予想される大
きさがF3の位置からカナマイシン耐性遺伝子の挿入部位までである単一のPC
R産物を示すはずである。PCR産物がないかまたは正しくない大きさのPCR
産物は、プラスミドが正しい部位で組み込まれず、遺伝子がノックアウトされな
かった証拠である。
試験3 R3(遺伝子/ORFの下流の配列から設計されたプライマー)、及
び用いるプラスミドDNAが「A」または「B」方向であるかによりプライマー
Kan−1またはKan−2のいずれかでのPCR。カナマイシン耐性遺伝子の
下流の正しい染色体の位置での相同組み換えの陽性結果は、予想される大きさが
カナマイシン耐性遺伝子の挿入部位からR3の下流の位置までである単一のPC
R産物を示すはずである。ここでも、PCR産物がないかまたは正しくない大き
さのPCR産物は、プラスミドが正しい部位で組み込まれず、遺伝子がノックア
ウトされなかった証拠である。
インビトロで生存のために必須でない遺伝子は、陽性コントロールのリボヌク
レアーゼH遺伝子で見られたように通常多数の形質転換体を生じた。上記の3試
験全てに陽性の結果を示すあらゆる形質転換体は、その遺伝子がインビトロでの
生存のために必須でないという結論をもたら
す。
インビトロで生存のために必須である遺伝子は通常非常に少数の形質転換体を
示した。全ての形質転換体をスクリーニングする。各形質転換体の上記の3試験
のいずれかの陰性結果は、遺伝子が破壊されず、その遺伝子がインビトロで生存
のために必須であったという結論をもたらす。
2つの別個の形質転換からコロニーが生じず、一方、破壊されたリボヌクレア
ーゼHプラスミドDNAを用いた陽性コントロールが形質転換体を生じた場合、
コロニー形成のためにまく前の形質転換体集団からのDNAに対するPCRによ
りプラスミドDNAをさらに分析して、それが細胞に入り、正しい部位で相同組
み換えを受けることができることを確かめた。簡潔に言えば、プラスミドDNA
を上記の形質転換プロトコルに従ってインキュベーションした。プラスミドDN
Aとのインキュベーション後すぐにヘリコバクター ピロリ細胞からDNAを抽
出し、そのDNAを上記の試験2及び試験3の鋳型として用いた。試験2及び試
験3の陽性結果は、プラスミドDNAが細胞に入り、正しい染色体の位置で相同
組み換えを受けることができたことを証明する。試験2及び試験3が陽性である
場合、生存できる形質転換体を得ることができないことは、その遺伝子が必須で
あり、そしてその遺伝子の破壊を受けている細胞がコロニー形成できないことを
示す。
これらの実験に用いた遺伝子は表15に示されるように必須、非必須であるか
またはなお進行中であると見いだされた。 VIII .ヘリコバクター ピロリのペプチジル−プロピルシス−トランスイソメラ ーゼをコードする遺伝子のクローニング、精製及び特性化
ヘリコバクター ピロリゲノムは、シネココッカスエスピ(Synechoc occus sp
.)(株PCC7942)ppi遺伝子(NCBI登録番号P
29820)と相同性を有することが見いだされた170アミノ酸の読み枠(O
RF)を含む。それ故、このORFがPPiase活性を有するタンパク質をコ
ードするかどうかを評価するために、この遺伝子をポリメラーゼ連鎖反応(PC
R)増幅クローニングにより単離し、大腸菌で過剰発現させ、タンパク質を均一
になるまで精製した。精製を容易にするために、ポリヒスチジンタグをこのOR
FのN末端に付加した。タンパク質折りたたみ機能を評価するためのPPIas
eを用いる簡単なアッセイを高処理量薬剤スクリーニングとしての将来の用途の
ために開発した。
現在、PPIaseの種類は3つの関係のないファミリー、すなわち、シクロ
フィリン、FK506結合(FKBP)及びパルブリンに分けられる。PPIa
seの突然変異体は酵母及びショウジョウバエから報告されているけれども、大
腸菌における破壊突然変異体を単離する試みは成功しなかった(Shieh、B
.H.等(1989)Natute 338:67−70)。このことは、この
活性がバクテリアでの生存能力のために必須であることを示唆する。クローニング、発現及びタンパク質精製
ヘリコバクター ピロリからのppiのクローニング、発現及び精製を容易に
するために、大腸菌における組み換えppiのクローニング及び発現のために強
力な遺伝子発現系のpET系用いた。この試験では、
ヘリコバクター ピロリppi遺伝子のタンパク質産物はシグナル配列を含まず
、サイトゾルタンパク質として発現されるので、この遺伝子の配列は全長の遺伝
子の5’末端に融合されたHis−TagをコードするDNA配列を含む。
ppi遺伝子の5’末端に特異的な合成オリゴヌクレオチドプライマー(5’
−TTATGGATCCAAACCAATTAAAACT−3’(配列番号12
87)はその最も5’末端にBamHI部位をコードし、ppi遺伝子の3’末
端に特異的なプライマー(5’−TATCTCGAGTTATAGAGAAGG
GC−3’(配列番号1288)はその最も5’末端にXhoI部位をコードし
た。ヘリコバクター ピロリのJ99株から調製したゲノムDNAをPCR増幅
反応の鋳型DNAの供給源として用いた(Current Protocols
in Molecular Biology、John Wiley and
Sons,Inc.、F.Ausubel等、編集、1994)。ヘリコバク
ター ピロリppi遺伝子を含有するDNAを増幅するために、100μlの最
終容量中に2mM MgCl2、特定されたヘリコバクター ピロリORFに相補
的で隣接する1μMの合成オリゴヌクレオチドプライマー(フォワード及びリバ
ースプライマー)、0.2mMの各デオキシヌクレオチド三リン酸;dATP、
dGTP、dCTP、dTTP及び2.5ユニットの熱安定性DNAポリメラー
ゼ(Amplitaq、Roche Molecular Systems,I
nc.、Branchburg、NJ、USA)を含有する反応バイアル中にゲ
ノムDNA(50ng)を入れた。Perkin Elmer Cetus/G
eneAmp PCR System 9600サーマルサイク
ラーを用いて各ORFの増幅DNA生成物を得るために以下のサーマルサイクリ
ング条件を用いた。ヘリコバクター ピロリppiBの増幅条件
94℃2分間で変性
94℃15秒間、32℃15秒間及び72℃1.5分間で2サイクル
94℃15秒間、56℃15秒間及び72℃1.5分間で25サイクル
72℃6分間で反応を終了した。
サーマルサイクリング反応の終了時に、増幅されたDNAを洗浄し、Qiaqu
ick Spin PCR精製キット(Qiagen、Gaithersbur
g、MD、USA)を用いて精製した。増幅DNAサンプルを制限エンドヌクレ
アーゼ、BamHI及びXhol(New England BioLabs、
Beverly、MA、USA)での消化に供した(Current Prot
ocols in Molecular Biology、同章中)。DNAを
1.0% NuSeive(FMC BioProducts、Rocklan
d、ME、USA)アガロースゲルでの電気泳動に供した。臭化エチジウム及び
長波長uv照射にさらすことによりDNAを可視化した。アガロースゲルから単
離された切片に含まれるDNAをBio 101 GeneCleanキットプ
ロトコル(Bio 101 Vista、CA、USA)を用いて精製した。
PPI遺伝子のクローニング、形質転換、発現及び精製を本質的に上の実施例
II及びIIIに記述したように実施した。PPIase活性のアッセイ
PPIaseのアッセイは本質的にFisherにより記述されたよ
うであった(Fisher、G.等(1984)Biomed.Biochim .Acta
43:1101−1111)。このアッセイは試験ペプチドN−ス
クシニル−Ala−Ala−Pro−Phe−p−ニトロアニリド(Sigma
番号S−7388、ロット番号84H5805)中のAla−Pro結合のシス
−トランス異性化を測定する。Ala−Pro結合がトランスである場合にのみ
試験ペプチドを切断することができるα−キモトリプシンとこのアッセイを結び
つける。アッセイにおける試験ペプチドのトランス異性体への転化をBeckm
an Model DU−650分光光度計で390nmで調べた。0.5秒の
平均走査時間で1秒ごとにデータを集めた。10μMのα−キモトリプシン(ウ
シ膵臓からの1−5型、Sigma番号C−7762、ロット23H7020)
及び10nM PPIaseを用いて400μlの最終容量で35mM Hepe
s、pH 8.0中でアッセイを実施した。反応を開始するために、10μlの
基質(DMSO中の2mM N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Phe
−p−ニトロアニリド)を390μlの反応混合物に室温で添加した。未精製のバクテリア抽出物におけるPPIaseアッセイ
ブルセラ培地中のヘリコバクター ピロリ(株J99)の50ml培養物を対
数増殖期の中間(OD600nm〜1)で集め、以下のプロテアーゼインヒビター、
すなわち、1mM PMSF並びに各々10μg/mlのアプロチニン、ロイペ
プチン、ペプスタチン、TLCK、TPCK及びダイズトリプシンインヒビター
を含む溶解バッファーに再懸濁した。この懸濁液を3回の凍結−融解(−70℃
で15分、次に室温で30分)続いて超音波処理(3回の20秒破壊)に供した
。ライセートを遠心分
離(12,000gx30分)し、上清をPPIase活性に関してアッセイし
た。結果
ヘリコバクター ピロリからのPPIをNovagenからのpET−28b
発現ベクター(カタログ番号69868−1)を用いて大腸菌で発現させた。ミ
クロフルイディックス細胞破壊室(Microfluidics Cell d
isruption chamber)におけるキャビテーションにより破壊し
たバクテリア細胞の可溶性画分から発現された組み換えタンパク質を単離した。
組み換えPPIの発現レベルは100mgのタンパク質を生じた。Ni2+キレー
トクロマトグラフィー及びゲル濾過により組み換えタンパク質を均一になるまで
精製することができた。ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲルで、組
み換えタンパク質は遺伝子配列から推定される20,975の予想分子量と一致
する21kDaの単一バンドとして移動する。
発色性テトラペプチド基質のスクシニル−Ala−Ala−Pro−Phe−
p−ニトロアニリドを用いてPPIase活性をアッセイした。4.9μmol
e/分/mgタンパク質の初期速度が精製された酵素で測定された(図5)。こ
れは1.6秒-1のkcatに相当し、大腸菌PPIase(Liu、J.及びWa
lsh、C.T.(1990)Proc.Natl.Acad.Sci.USA
87:4028−4032)及びブタ腎臓からのもの(Fischer、G.
(1989)Nature 337:476−478)に対して得られたものと
類似する。
アッセイを25℃で測定すると、組み換えタンパク質は2.06 x
109M-1s-1の高い触媒効率を有する。これらの値は他の特性化されたPPI
aseに対して観察されたものより1ないし2桁高い。しかしながら、それらの
試験ではPPIaseアッセイは10℃で実施されており、これにより相違を説
明することができる。この触媒効率は、「運動学上完全な」酵素の1 x 108
ないし1 x 109M-1s-1の拡散上限(Albery、W.J.及びKnow
les、J.R.(1976)Biochemistry 15:5631−5
640)に非常に近く、少なくとも1つの尺度により、ヘリコバクター ピロリ
PPIaseがオリゴペプチド基質中のAla−Pro結合のシス−トランス異
性化の非常に効率のよい触媒であることを示唆する。
PPIaseの存在をヘリコバクター ピロリ抽出物においても測定した。組
み換えタンパク質のアッセイでのように、PPIase活性を検出し、これは添
加した抽出物の濃度に依存した(図6)。
これらの結果は、ヘリコバクター ピロリ抽出物または大腸菌における組み換
えタンパク質でPPIase活性を測定できることを示す。また、高い触媒効率
は、PPIaseのようなヘリコバクター ピロリ酵素を大腸菌において高レベ
ルで且つ活性型で発現できることも示す。精製タンパク質のそのような高収量は
各種高処理量薬剤スクリーニングアッセイの設計をもたらす。IX .ヘリコバクター ピロリのグルタメートラセマーゼをコードする遺伝子のク ローニング、精製及び特性化
ヘリコバクター ピロリゲノムは、スタヒロコッカスヘモリチカス(Stap hylococcus haemolyticus
のグルタメートラセマーゼ遺
伝子(dga)(NCBI登録番号U12405)及び
エシェリキアコリにおいてグルタメートラセマーゼ活性をコードするmurI遺
伝子に相同性を有することが見いだされた255アミノ酸の読み枠(ORF)を
含む。このヘリコバクター ピロリORFがグルタメートラセマーゼ活性を有す
るタンパク質をコードするかどうかを評価するために、この遺伝子をポリメラー
ゼ連鎖反応(PCR)増幅クローニングにより単離し、大腸菌で過剰発現させ、
タンパク質を見かけ上均一になるまで精製した。精製を容易にし、そして高処理
量薬剤スクリーニングとして将来用いるために、D−グルタミン酸のL−グルタ
ミン酸への異性化をもたらすグルタメートラセマーゼ活性の簡単なアッセイを開
発した。
ヘリコバクター ピロリのこのORFは、遺伝子破壊試験により実験室培養に
おけるヘリコバクター ピロリ細胞の生存能力のために必須であることが見いだ
されている(上記の実施例VIIを参照)。それ故、この酵素活性の阻害はその生
物に致死的であると予想され、そのようなインヒビターはヒト感染症の抗菌治療
における有用性を有する可能性がある。グルタメートラセマーゼをコードするヘリコバクター ピロリmurI遺伝子の クローニング
ヘリコバクター ピロリのmurI遺伝子をコードする765塩基対のDNA
配列をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅クローニングにより単離した。PC
R増幅反応の鋳型DNAとしてヘリコバクター ピロリのJ99株から調製した
ゲノムDNAを用いてヘリコバクター ピロリのmurI遺伝子を増幅するため
にNdeI制限部位及びmurI遺伝子の5’末端をコードする合成オリゴヌク
レオチドプライマー(5’−AAATAGTCATATGAAAATAGGCG
TTTTTG−3
’(配列番号1289)並びにEcoRI制限部位及びmurI遺伝子の3’末
端をコードするプライマー(5’−AGAATTCTATTACAATTTGA
GCCATTCT−3’(配列番号1290)を用いた(Current Pr
otocols in Molecular Biology、John Wi
ley and Sons,Inc.、F.Ausubel等、編集、1994
)。murI遺伝子を含有するDNA配列を増幅するために、50μlの最終容
量中に1.0μMの各合成オリゴヌクレオチドプライマー、2.0mM MgC
l2、0.2mMの各デオキシヌクレオチド三リン酸(dATP、dGTP、d
CTP & dTTP)及び1.25ユニットの熱安定性DNAポリメラーゼ(A
mplitaq、Roche Molecular Systems,Inc.
、Branchburg、NJ、USA)を含有する2つの反応バイアルの各々
にゲノムDNA(25ng)を入れた。Perkin Elmer Cetus
/GeneAmp PCR System 9600サーマルサイクラーを用い
てmurl遺伝子の増幅DNA生成物を得るために以下のサーマルサイクリング
条件を用いた。ヘリコバクター ピロリmurIの増幅条件
94℃2分間で変性
94℃15秒間、30℃30秒間及び72℃15秒間で2サイクル
94℃15秒間、53℃30秒間及び72℃15秒間で23サイクル
72℃20分間で反応を終了した。
サーマルサイクリング反応の終了時に、増幅されたDNAを洗浄し、Qiaq
uick Spin PCR精製キット(Qiagen、Gaithersbu
rg、MD、USA)を用いて精製した。増幅された
DNAサンプルを制限エンドヌクレアーゼ、NdeI及びEcoRI(New
England BioLabs、Beverly、MA、USA)での消化に
供した(Current Protocols in Molecular B
iology、同章中)。2つの反応混合物の各々からのDNAサンプルを集め
、1.0% SeaPlaque(FMC BioProducts、Rock
land、ME、USA)アガロースゲルでの電気泳動に供した。臭化エチジウ
ム及び長波長uv照射にさらすことによりDNAを可視化した。アガロースゲル
切片からヘリコバクター ピロリmurI遺伝子をコードする増幅DNAを単離
し、Bio 101 GeneCleanキットプロトコル(Bio 101
Vista、CA、USA)を用いて精製した。pET−23原核生物発現ベクターへのヘリコバクター ピロリDNA配列のク ローニング
クローニングまたはプラスミド調製の目的のために、pET−23bベクター
をあらゆる大腸菌K−12株、例えば、HMS174、HB101、JM109
、DH5α等で増やすことができる。発現のための宿主はT7 RNAポリメラ
ーゼの遺伝子の染色体コピーを含有する大腸菌株を含む。これらの宿主はlac
I遺伝子、lacUV5プロモーター及びT7 RNAポリメラーゼの遺伝子を
保有するラムダ誘導体のバクテリオファージDE3の溶原菌である。T7 RN
Aポリメラーゼはイソプロピル−β−D−チオガラクトシド(IPTG)の添加
により誘導され、T7 RNAポリメラーゼはpET−28bのような目的の遺
伝子を保有するあらゆる標的プラスミドを転写する。我々の実験で用いる株はB
L21(DE3)(Studier、F.W.、Rosenb
erg、A.H.、Dunn、J.J.及びDubendorff、J.W.(
1990)Meth.Enzymol.185、60−89)を含む。
pET−23bベクター(Novagen,Inc.、Madison、WI
、USA)をNdeI及びEcoRIでの消化によりクローニングのために調製
した(Current Protocols in Molecular Bi
ology、同章中)。消化後、増幅され、アガロースゲルで精製されたmur I
遺伝子を保有するDNAフラグメントを先に消化したpET−23b発現ベク
ター中にクローン化した(Current Protocols in Mol
ecular Biology、同章中)。次に、ライゲーション反応の生成物
を用いて大腸菌のBL21(DE3)株を形質転換した。組み換えプラスミドでのコンピテントバクテリアの形質転換
標準的な方法により、クローン化されたヘリコバクター ピロリ配列を保有す
る組み換えpET23−murI発現プラスミドでコンピテントバクテリアの大
腸菌株BL21または大腸菌株BL21(DE3)を形質転換した(Curre
nt Protocols in Molecular Biology、同章
中)。簡潔に言えば、1μlのライゲーション反応液を50μlのエレクトロコ
ンピテント細胞と混合し、高電圧パルスに付し、その後、サンプルを0.45m
lのSOC培地(0.5%酵母抽出物、2.0%トリプトン、10mM NaC
l、2.5mM KCl、10mM MgCl2、10mM MgSO4及び20m
Mグルコース)中37℃で振盪しながら1時間インキュベートした。次に、サン
プルを100μg/mlのアンピシリンを含有するLB寒天プレー
ト上に広げ、一晩生育させた。次に、BL21の形質転換されたコロニーを選び
取り、以下に記述するようにクローン化されたインサートを評価するために分析
した。ヘリコバクター ピロリ配列を保有する組み換えpET発現プラスミドの同定
最初のPCR増幅クローニング反応に用いた、各ヘリコバクター ピロリ配列
に特異的な同じフォワード及びリバースプライマーを用いてクローン化されたイ
ンサートをPCR増幅することにより、組み換え体pET−23−murIで形
質転換された個々のBL21クローンを分析した。成功した増幅により、発現ベ
クターにヘリコバクター ピロリ配列が組込まれたことが確かめられる(Cur
rent Protocols in Molecular Biology、
同章中)。BL21形質転換体からのプラスミドDNAの単離及び調製
pET−23−murIベクターを保有するコロニーを選び、100μg/m
lのアンピシリンを加えた5mlのLB培地中で一晩インキュベートした。次の
日に、Qiagenプラスミド精製プロトコル(Qiagen Inc.、Ch
atsworth、CA、USA)を用いてプラスミドDNAを単離し、精製し
た。大腸菌groEオペロンのクローニング及び発現
大腸菌groEオペロンの遺伝子と大腸菌murI遺伝子の同時発現が、組み
換えグルタメートラセメートを含有する不溶性の封入体の形成を減少することが
示されている(Ashiuchi、M.、Yoshimura、T.、Kita
mura、T.、Kawata、Y.、Nagai、J.、Gorlatov、
S.、Esaki、N.及びSod
a、K.、1995、J.Biochem、117、495−498)。gro E
オペロンは2つのタンパク質、GroES(97アミノ酸)及びGroEL(
548アミノ酸)をコードし、これらは分子シャペロンである。分子シャペロン
は一緒になって新しいポリペプチド鎖の折りたたみを助ける(F.Ulrich
Hartl、1996、Nature London 381、pp.571
−580)。
大腸菌のgroEオペロンをコードする2210bpのDNA配列(NCBI
登録番号X07850)をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅クローニングに
より単離した。PCR増幅反応の鋳型DNAとして大腸菌株MG1655から調
製したゲノムDNAを用いて大腸菌のgroEオペロンを増幅するためにEco RI
制限部位及びgroEオペロンの内因性プローモーター領域を含有するgr oE
オペロンの5’末端をコードする合成オリゴヌクレオチドプライマー(5’
−GCGAATTCGATCAGAATTTTTTTTCT−3’(配列番号1
291)並びにScaI制限部位及びgroEオペロンに含まれるgroEL遺
伝子の3’末端をコードするプライマー(5’−ATAAGTACTTGTGA
ATCTTATACTAG−3’(配列番号1292)を用いた(Curren
t Protocols in Molecular Biology、同章中
)。大腸菌groEオペロンを含有するDNA配列を増幅するために、50μl
の最終容量中に0.5μMの各合成オリゴヌクレオチドプライマー、1.5mM
MgCl2、0.2mMの各デオキシヌクレオチド三リン酸(dATP、dGT
P、dCTP & dTTP)及び2.6ユニットの熱安定性DNAポリメラーゼ
(Expanded High Fidelity PCR System、B
o
ehringer Mannheim、Indianapolis、India
na)を含有する2つの反応バイアルの各々にゲノムDNA(12.5ng)を
入れた。Perkin Elmer Cetus/GeneAmp PCR S
ystem 9600サーマルサイクラーを用いてgroEオペロンの増幅DN
A生成物を得るために以下のサーマルサイクリング条件を用いた。大腸菌groEオペロンの増幅及びクローニングのための条件
94℃2分間で変性
94℃15秒間、30℃30秒間及び72℃2分間で2サイクル
94℃15秒間、55℃30秒間及び72℃2分間で23サイクル
72℃8分間で反応を終了した。
サーマルサイクリング反応の終了時に、増幅されたDNAを洗浄し、Qiaq
uick Spin PCR精製キット(Qiagen、Gaithersbu
rg、MD、USA)を用いて精製した。増幅DNAサンプルを制限エンドヌク
レアーゼ、EcoRI及びScaI(New England BioLabs
、Beverly、MA、USA)での消化に供した(Current Pro
tocols in Molecular Biology、同章中)。2つの
反応混合物の各々からのDNAを集め、1.0% SeaPlaque(FMC
Bio Products、Rockland、ME、USA)アガロースゲ
ルでの電気泳動に供した。臭化エチジウム及び長波長uv照射にさらすことによ
りDNAを可視化した。アガロースゲルから単離された切片に含まれるDNAを
Bio 101 GeneCleanキットプロトコル(Bio 101 Vi
sta、CA、USA)を用いて精製した。
大腸菌groEオペロンを含有するDNAフラグメント、EcoRIないしS caI
をpACYC184発現ベクター(New England Biola
bs、Beverly、MA、USA)の対応する部位にクローン化してpAC
YC−groEを作製した。大腸菌のBL21(DE3)をpACYC−gro E
で形質転換した。Mr〜14,000(GroES)及びMr〜60,000(
GroEL)のタンパク質を過剰発現するテトラサイクリン耐性の形質転換体を
単離した。大腸菌のpACYC−groEプラスミドを保有する大腸菌株BL21(DE3 )の形質転換
pACYC−groEプラスミドを保有する株BL21(DE3)のクローン
から得られたコンピテントバクテリアを上記のように単離した50ngのpET
23−murIプラスミドDNAで形質転換した(Current Proto
cols in Molecular Biology、同章中)。pACYC
−groE発現プラスミド及びpET23−murIプラスミドの両方を保有す
るBL21(DE3)のクローンを単離し、以下に記述するように組み換えグル
タメートラセマーゼの発現のために用いた。組み換えヘリコバクター ピロリmurIの発現
pACYC−groE発現プラスミド及びpET23−murIプラスミドの
両方を保有するBL21(DE3)のバクテリアクローンを1.0mM D,L
−グルタミン酸及び100μg/mlアンピシリン及び100μg/mlテトラ
サイクリンを補足したLB培地中で600nmで0.5ないし1.00.D.ユ
ニットの吸光度に達するまで30℃で培養し、その時点で、培養液にイソプロピ
ル−β−D−チオガラクトシ
ド(IPTG)を1.0mMの最終濃度で添加した。細胞を一晩培養してヘリコ
バクター ピロリ組み換えDNA構築物の遺伝子発現を誘導した。 IPTGで
遺伝子発現の誘導後、バクテリアをSorvall RC−3B遠心機で4℃で
3000 x gで20分間遠心分離することによりペレットにした。ペレットを
50mlの冷えた10mM Tris−HCl、pH 8.0、0.1M NaC
l及び0.1mM EDTA(STEバッファー)に再懸濁した。次に、細胞を
4℃で2000 x gで20分間遠心分離した。ペレットの重さを測り(平均湿
重量=6g/l)、以下に記述するように処理して組み換えタンパク質を精製し
た。可溶性グルタメートラセマーゼの精製
全ての工程を4℃で実施した。細胞を4容量の溶解バッファー(50mMリン
酸カリウム、pH 7.0、100mM NaCl、2mM EDTA、2mM E
GTA、10%グリセロール、10mM D,L−グルタミン酸、0.1% β−
メルカプトエタノール、200μg/mlリゾチーム、1mM PMSF並びに
各々10μg/mlのロイペプチン、アプロチニン、ペプスタチン、L−1−ク
ロロ−3−[4−トシルアミド]−7−アミノ−2−ヘプタノン(TLCK)、
L−1−クロロ−3−[4−トシルアミド]−4−フェニル−2−ブタノン(T
PCK)及びダイズトリプシンインヒビター)に懸濁し、少容量の微量流動化装
置(Model M−110S、Microfluidics Interna
tional Corporation、Newton、MA)に3回通すこと
により破壊した。得られたホモジネートを1容量のバッファーA(10mM T
ris−HCl pH 7.0、0.1mM EG
TA、10%グリセロール、1mM D,L−グルタミン酸、1mM PMSF、
0.1% β−メルカプトエタノール)で希釈し、0.1% Brij−35にし
、遠心分離(100,000 x g、1時間)して澄んだ上清を生じた(粗抽出
物)。
0.80μmフィルターを通して濾過した後、抽出物を100mMNaCl及
び0.02% Brij−35を含有するバッファーAで前以て平衡化した20
mLのQ−セファロース(Sepharose)カラム上に直接添加した。カラ
ムを100mM NaCl及び0.02%Brij−35を含有する100ml
(5ベッド容量)のバッファーAで洗浄し、次に、バッファーA中の増加するN
aCl(100から500mMまで)の100mlの直線勾配で溶出した。組み
換えヘリコバクター ピロリmurI遺伝子の産物のグルタメートラセマーゼに
相当するMr=28,000のバンドは約200−280mM NaClの勾配濃
度で溶出した。次に、個々のカラム画分をグルタメートラセマーゼ活性に関して
特性化し(アッセイの説明に関しては以下を参照)、これらの画分のタンパク質
特性を12%アクリルアミドSDS−PAGEゲルで分析した。
グルタメートラセマーゼを含有する画分を集め、固体(NH4)2SO4で70
%飽和にし、20分間撹拌し、次に27,000 x gで20分間遠心分離した
。得られたペレットを8mlの最終容量に溶解バッファーに再懸濁し、バッファ
ーB(10mM Hepes pH 7.5、150mM NaCl、0.1mM
EGTA、10%グリセロール、1mM D,L−グルタミン酸、0.1mM P
MSF、0.1% β−メルカプトエタノール)に平衡化したセファクリル(S
ephacryl)
S−100HRゲル濾過媒質の350mlカラム(2.2 x 92cm)上に直
接添加し。30ml/時間で流した。グルタメートラセマーゼ活性を含有すると
見いだされた画分を集め、(NaCl濃度を100mMに減らすために)0.5
容量のバッファーC(10mM Tris pH 7.5、0.1mME GTA、
10%グリセロール、1mM D,L−グルタミン酸、0.1mM PMSF、0
.1% β−メルカプトエタノール)を添加し、100mM NaClを含有する
バッファーCに平衡化したMono Q10/10高速液体クロマトグラフィー
カラムに添加した。カラムを5ベッド容量のこのバッファーで洗浄し、増加する
NaCl(100から500まで)の40mlの直線勾配で溶出した。グルタメ
ートラセマーゼは310mM NaClで鋭いピークとして溶出した。グルタメ
ートラセマーゼ活性を含有する画分を集め、保存バッファー[50%グリセロー
ル、10mM 3−(N−モルホリノ−プロパンスルホン酸(MOPS)pH 7
.0、150mM NaCl、0.1mM EGTA、0.02% Brij−3
5、1mMジチオトレイトール(DTT)]に対する透析により濃縮し、−20
℃で保存した。グルタメートラセマーゼ活性のアッセイ D−グルタメートのL−グルタメートへの転化(2酵素共役アッセイ)
グルタメートラセマーゼの活性であるグルタミン酸の鏡像異性体の相互転化を
D−グルタミン酸を基質として用いて測定した。ラクトバシラスファーメンチ(Lactobacillus fermenti
)のグルタメートラセマーゼ活
性を測定するために用いられたGallo及びKnowlesの方法(Gall
o、K.A.及びKnowles、J.R.、1993、Biochemist
ry 32、3981−3
990)を大腸菌から組み換えタンパク質として単離されたヘリコバクター ピ
ロリmurI遺伝子産物のグルタメートラセマーゼ活性の測定に適用した。この
アッセイでは、グルタメートラセマーゼの活性の測定がL−グルタメートデヒド
ロゲナーゼ(NADのNADHへの還元)及びジアホラーゼ(色素p−ヨードニ
トロテトラゾリウムバイオレット、INTの還元)の活性への一連の共役反応に
おける可視領域のOD変化に連結される。50mM Tris−HCl、pH 7
.8、4% v/vグリセロール、10mM NAD、2mM INT、60ユニ
ット/ml L−グルタメートデヒドロゲナーゼ、5ユニット/mlジアホラー
ゼ及び各種濃度の基質(0.063mMから250mMまでのD−グルタミン酸
)または精製酵素(1μgから50μgまで)のいずれかを含有する200μl
の反応容量で500nmの吸光度の増加を調べることにより初期速度を測定した
。基質(D−グルタミン酸)または酵素(murI遺伝子産物)を除いた全ての
試薬を5分の間プレインキュベーションした後、欠けている成分(すなわち、必
要な場合、酵素または基質)を添加することにより反応を開始し、500nmの
吸光度の増加をマイクロプレート分光光度計システム(Microplate
Spectophotometer System)(Molecular D
evices、Spectra MAX 250)で測定した。測定を20分間
続け、吸光度の増加の最大勾配を計算することにより初期速度を得た。共役反応
を以下に示すように要約することができる。
1)D−グルタメート → L−グルタメート
グルタメートラセマーゼ
2)L−グルタメート+H2O+NAD+ → 2−オキソグルタレート+NH3+NADH
L−グルタメートデヒドロゲナーゼ
3)NADH + INT → NAD++ ホルマザン(色)
ジアホラーゼD−グルタメートのL−グルタメートへの転化(単一酵素共役アッセイ)
このアッセイでは、D−グルタミン酸のL−グルタミン酸への転化がL−グル
タメートデヒドロゲナーゼによるL−グルタミン酸及びNAD+の2−オキソグ
ルタレート、アンモニアへの転化に組み合わされる。NADHの生成を37℃で
340nmの吸光度の増加(NAD+のNADHへの還元)として測定する。(
Choi、S−Y.、Esaki、N.Yoshimura、T.及びSoda
、K.、1991、Protein Expression and Puri
fication 2、90−93から適用した)標準アッセイ混合物は10m
M Tris−HCl、pH 7.5、5mM NAD+、5ユニット/ml L−
グルタメートデヒドロゲナーゼ、各種濃度の基質D−グルタミン酸(0.063
mMないし250mM)及び精製された組み換えヘリコバクター ピロリ酵素グ
ルタメートラセマーゼ(1μgないし50μg)を含んだ。基質D−グルタミン
酸または組み換えグルタメートラセマーゼのいずれかを他のアッセイ成分の全て
を37℃で5分間プレインキュベーションした後に添加することにより反応を開
始した。340nmの吸光度の変化をSpectra MAX250で測定した
。初期速度を初期勾配から得た。共役反応を以下に示すように要約することがで
きる。
1)D−グルタメート → L−グルタメート
グルタメートラセマーゼ
2)L−グルタメート+H2O+NAD+ → 2−オキソグルタレート+NH3+NADH
L−グルタメートデヒドロゲナーゼ結果 1)大腸菌細胞におけるヘリコバクター ピロリmurI遺伝子の発現
ヘリコバクター ピロリグルタメートラセマーゼの生化学的特性を調べるため
に、これを大腸菌で過剰発現させ、精製した。大腸菌シャペロンGroES及び
GroELの存在下で、グルタメートラセマーゼは可溶性タンパク質として発現
された。SDS−PAGE後のタンパク質バンドの強さで判断すると、1リット
ルの培養当たり約20mgの可溶性MurIが生産された。murIインサート
を欠いたpETベクターで形質転換された細胞からの抽出物を含んでいるコント
ロールゲルレーンではmurIタンパク質の分子量に相当するバンドは見られな
かった。発現細胞の培養中に1mM DL−グルタミン酸を添加すると見かけの
発現レベルが約5倍増加した。
2)組み換えヘリコバクター ピロリmurIタンパク質の精製
陽イオン交換クロマトグラフィー及びゲル濾過によりMurIを精製した。S
DS−PAGE分析の際に、精製されたタンパク質は28,858の予想分子量
と一致する29kDaの見かけの分子量を有する単一のポリペプチド種として移
動した。
3)組み換えヘリコバクター ピロリmurI酵素の速度論的特性
組み換えグルタメートラセマーゼの速度定数を上記のように各種濃度のタンパ
ク質及びD−グルタミン酸でその活性をアッセイすることにより概算した。精製
された組み換えヘリコバクター ピロリグルタメートラセマーゼはD−グルタメ
ートに対して〜300nmoles/分/m
gタンパク質のVmax(kcat、=8.6分-1)及び〜100μMのKmを示す。
このVmax値は、いくつかの他のバクテリア種からの高度に精製されたグルタメ
ートラセマーゼに対して観察されたものより低いけれども、D−グルタミン酸に
対するそのKmは大部分の他の種からの酵素に対して観察されたものより高く、
大腸菌及びP.Pentococcusからの精製された調製物に特徴的な触媒
効率(kcat/Km)を生じる。
4)MurIの特性化:L−セリン−Oスルフェートによる阻害
大腸菌からのmurIを阻害することが知られている自殺インヒビターのL−
セリン−Oスルフェートでの不活性化に関してヘリコバクター ピロリグルタメ
ートラセマーゼを試験した。20mM L−セリン−Oスルフェートの存在下で
酵素をインキュベートし、異なる時間間隔でアリコートを取り出して残存活性を
測定した。20mMのインヒビターL−セリン−O−スルフェート(LSOS)
と共にx軸に示される時間の間インキュベーションした後、精製された組み換え
ヘリコバクターピロリmurIタンパク質の初期速度を単一酵素共役アッセイで
測定した。コントロールを同様であるが、LSOSを含まずにインキュベートし
た。図7に示されるように、ヘリコバクター ピロリグルタメートラセマーゼを
インヒビターにより容易に不活性化することができる。グルタメートラセマーゼ活性の高処理量薬剤スクリーニングアッセイにおける将 来の用途
上記のヘリコバクター ピロリグルタメートラセマーゼ活性の測定のためのア
ッセイは96ウェルプレートで実施されており、多数の反応を同時に実施した。
多数ウェル形態の活性の測定は容易にスケールアップ
でき、グルタメートラセマーゼ活性の阻害に関して多数の化合物を迅速に分析で
きる。グルタメートラセマーゼの活性を阻害する化合物は新規な抗生物質として
の用途を有する可能性があり、そしてヒトにおける細菌(例えば、ヘリコバクタ
ー ピロリ)の処置及び根絶のために好適である可能性がある。L−セリン−O
−スルフェートのようなグルタメートラセマーゼの既知のインヒビターを新規化
合物ライブラリーの高処理量スクリーニングを基準化するために用いることがで
き、インビボでのヒト治療法に適した特性を有する新規化合物の同定を容易にす
る。同等物
当業者は通例の実験法のみを用いて本明細書に記述される特定の態様及び方法
に対する多数の同等物を認知するかまたは確かめることができる。そのような同
等物は以下の請求の範囲により包含されると考えられる。
【手続補正書】
【提出日】1999年5月18日(1999.5.18)
【補正内容】
[請求の範囲]
『1. 配列番号492−配列番号759、配列番号761、配列番号763、
配列番号765−配列番号818、配列番号820−配列番号846、配列番号
848−配列番号896、配列番号898−配列番号963、配列番号966−
配列番号982、配列番号1037、配列番号1038、配列番号1041−配
列番号1087、配列番号1090及び配列番号1296−配列番号1298か
らなる群から選択されヘリコバクター ピロリポリペプチドをコードするヌクレ
オチド配列を含んでなる単離された核酸。
2. 転写調節成分に機能的に連結された請求の範囲1の核酸を含んでなる組
み換え発現ベクター。
3. 請求の範囲2の組み換え発現ベクターを含んでなる細胞。
4. ポリペプチドを発現させる条件下で請求の範囲3の細胞を培養すること
を含んでなるヘリコバクター ピロリポリペプチドの製造方法。
5. 配列番号1−配列番号268、配列番号270、配列番号272、配列
番号274−配列番号327、配列番号329−配列番号364、配列番号36
6−配列番号405、配列番号407−配列番号472、配列番号475−配列
番号491、配列番号983、配列番号984、配列番号987−配列番号10
33、配列番号1036及び配列番号1293−配列番号1295またはこれら
の相補体からなる群から選択されるヌクレオチド配列の少なくとも8ヌクレオチ
ドからなるヌクレオチド配列を含んでなるプローブ。
6. 少なくとも8ヌクレオチドの長さのヌクレオチド配列を含んで
なる単離された核酸で、その配列が配列番号1−配列番号268、配列番号27
0、配列番号272、配列番号274−配列番号327、配列番号329−配列
番号364、配列番号366−配列番号405、配列番号407−配列番号47
2、配列番号475−配列番号491、配列番号983、配列番号984、配列
番号987−配列番号1033、配列番号1036及び配列番号1293−配列
番号1295またはこれらの相補体からなる群から選択されるヌクレオチド配列
を有する核酸にハイブリダイズできる核酸。
7. ヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントをコード
するヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸の有効量を含んでなるヘリコ
バクター ピロリ感染の予防または処置のためのワクチン組成物で、該核酸が配
列番号1−配列番号268、配列番号270、配列番号272、配列番号274
−配列番号327、配列番号329−配列番号364、配列番号366−配列番
号405、配列番号407−配列番号472、配列番号475−配列番号491
、配列番号983、配列番号984、配列番号987−配列番号1033、配列
番号1036及び配列番号1293−配列番号1295からなる群から選択され
るヌクレオチド配列を含んでなるワクチン組成物。
8. 製薬学的に受容しうる担体をさらに含んでなる、請求の範囲7のワクチ
ン組成物。
9. 製薬学的に受容しうる担体がアジュバントである、請求の範囲8のワク
チン組成物。
10. ヘリコバクター ピロリ感染の処置が生じるように、請求の範囲7の
ワクチン組成物を患者に投与することを含んでなる患者のヘリ
コバクター ピロリ感染の処置方法。
11. 処置が予防処置である、請求の範囲10の方法。
12. 処置が治療処置である、請求の範囲10の方法。
13. (a)プローブとサンプル中のヘリコバクター核酸の間でハイブリッ
ドが形成できる条件下で請求の範囲5のプローブとサンプルを接触させ、
(b)工程(a)で形成されたハイブリッドを検出し、ここで、ハイ
ブリッドの検出がサンプル中のヘリコバクター核酸の存在を示す、
ことを含んでなるサンプル中のヘリコバクター ピロリ核酸の存在の検出方法。
14. 配列番号492−配列番号759、配列番号761、配列番号763
、配列番号765−配列番号818、配列番号820−配列番号846、配列番
号848−配列番号896、配列番号898−配列番号963、配列番号966
−配列番号982、配列番号1037、配列番号1038、配列番号1041−
配列番号1087、配列番号1090及び配列番号1296−配列番号1298
からなる群から選択されるヘリコバクター ピロリポリペプチドの組み換え体ま
たは実質的に純粋な調製物。
15. 精製されたヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメ
ントの有効量を含んでなるヘリコバクター ピロリ感染の予防または処置のため
のワクチン組成物であって、該ヘリコバクター ピロリポリペプチドが配列番号
492−配列番号759、配列番号761、配列番号763、配列番号765−
配列番号818、配列番号820−
配列番号846、配列番号848−配列番号896、配列番号898−配列番号
963、配列番号966−配列番号982、配列番号1037、配列番号103
8、配列番号1041−配列番号1087、配列番号1090及び配列番号12
96−配列番号1298からなる群から選択されるワクチン組成物。
16. 製薬学的に受容しうる担体をさらに含んでなる、請求の範囲15のワ
クチン組成物。
17. 製薬学的に受容しうる担体がアジュバントである、請求の範囲16の
ワクチン組成物。
18. ヘリコバクター ピロリ感染の処置が生じるように、請求の範囲15
のワクチン組成物を患者に投与することを含んでなる患者のヘリコバクター ピ
ロリ感染の処置方法。
19. 処置が予防処置である、請求の範囲18の方法。
20. 処置が治療処置である、請求の範囲18の方法。
21. ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまたはそのフ
ラグメントをコードするヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸であって
、配列番号255、配列番号263、配列番号266、配列番号277、配列番
号280、配列番号285、配列番号292、配列番号294、配列番号299
、配列番号311、配列番号312、配列番号313、配列番号321、配列番
号327、配列番号329、配列番号331、配列番号353、配列番号364
、配列番号366、配列番号368、配列番号375、配列番号384、配列番
号391、配列番号392、配列番号397、配列番号398、配列番号402
、配列番号404、配列番号409、配列番号410、配列番号412、
配列番号427、配列番号433、配列番号434、配列番号441、配列番号
444、配列番号445、配列番号449、配列番号450、配列番号452、
配列番号453、配列番号466、配列番号468、配列番号469、配列番号
983、配列番号989、配列番号1008、配列番号1011、配列番号10
14、配列番号1015、配列番号1029、配列番号1032、配列番号25
9、配列番号286、配列番号326、配列番号374、配列番号399、配列
番号422、配列番号454、配列番号465、配列番号998、配列番号10
09、配列番号1023、配列番号1294、配列番号1295、配列番号31
9、配列番号325、配列番号425、配列番号437、配列番号438、配列
番号447、配列番号448、配列番号467、配列番号996、配列番号10
27、配列番号1031、配列番号254、配列番号352、配列番号415、
配列番号1019、配列番号381、配列番号389、配列番号1010、配列
番号1012、配列番号354、配列番号372、配列番号400、配列番号4
21、配列番号1022、配列番号463、配列番号281、配列番号988、
配列番号411、配列番号407、配列番号1017、配列番号290、配列番
号417、配列番号430、配列番号992、配列番号1025、配列番号47
7、配列番号414、配列番号253、配列番号293、配列番号334、配列
番号343、配列番号418、配列番号424及び配列番号443からなる群か
ら選択される核酸。
22. 該ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまたはその
フラグメントが配列番号255、配列番号263、配列番号266、配列番号2
77、配列番号280、配列番号285、配列番号2
92、配列番号294、配列番号299、配列番号311、配列番号312、配
列番号313、配列番号321、配列番号327、配列番号329、配列番号3
31、配列番号353、配列番号364、配列番号366、配列番号368、配
列番号375、配列番号384、配列番号391、配列番号392、配列番号3
97、配列番号398、配列番号402、配列番号404、配列番号409、配
列番号410、配列番号412、配列番号427、配列番号433、配列番号4
34、配列番号441、配列番号444、配列番号445、配列番号449、配
列番号450、配列番号452、配列番号453、配列番号466、配列番号4
68、配列番号469、配列番号983、配列番号989、配列番号1008、
配列番号1011、配列番号1014、配列番号1015、配列番号1029、
配列番号1032、配列番号259、配列番号286、配列番号326、配列番
号374、配列番号399、配列番号422、配列番号454、配列番号465
、配列番号998、配列番号1009、配列番号1023、配列番号1294、
配列番号1295、配列番号319、配列番号325、配列番号425、配列番
号437、配列番号438、配列番号447、配列番号448、配列番号467
、配列番号996、配列番号1027、配列番号1031、配列番号254、配
列番号352、配列番号415、配列番号1019、配列番号381、配列番号
389、配列番号1010及び配列番号1012からなる群から選択される核酸
によりコードされるヘリコバクター ピロリ外膜ポリペプチドまたはそのフラグ
メントである、請求の範囲21の精製された核酸。
23. 該ヘリコバクター ピロリ外膜ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列番号255、配列番号263、配列番号266、配列番
号277、配列番号280、配列番号285、配列番号292、配列番号294
、配列番号299、配列番号311、配列番号312、配列番号313、配列番
号321、配列番号327、配列番号329、配列番号331、配列番号353
、配列番号364、配列番号366、配列番号368、配列番号375、配列番
号384、配列番号391、配列番号392、配列番号397、配列番号398
、配列番号402、配列番号404、配列番号409、配列番号410、配列番
号412、配列番号427、配列番号433、配列番号434、配列番号441
、配列番号444、配列番号445、配列番号449、配列番号450、配列番
号452、配列番号453、配列番号466、配列番号468、配列番号469
、配列番号983、配列番号989、配列番号1008、配列番号1011、配
列番号1014、配列番号1015、配列番号1029及び配列番号1032か
らなる群から選択される核酸によりコードされる末端フェニルアラニン残基を有
するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである、請求
の範囲22の精製された核酸。
24. 該ヘリコバクター ピロリ外膜ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列番号286、配列番号326、配列番号374、配列番号399、配列番
号422、配列番号454、配列番号465、配列番号998、配列番号100
9、配列番号1023、配列番号1294及び配列番号1295からなる群から
選択される核酸によりコードされるC末端チロシンクラスターを有するヘリコバ
クター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである、請求の範囲22の
精製された核酸。
25. 該ヘリコバクター ピロリ外膜ポリペプチドまたはそのフラ
グメントが配列番号319、配列番号325、配列番号425、配列番号437
、配列番号438、配列番号447、配列番号448、配列番号467、配列番
号996、配列番号1027及び配列番号1031からなる群から選択される核
酸によりコードされる末端フェニルアラニン残基及びC末端チロシンクラスター
を有するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである、
請求の範囲22の精製された核酸。
26. 該ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまたはその
フラグメントが配列番号354、配列番号372、配列番号400、配列番号4
21、配列番号1022、配列番号463、配列番号281、配列番号988、
配列番号411、配列番号407、配列番号1017、配列番号290、配列番
号417、配列番号430、配列番号992及び配列番号1025からなる群か
ら選択される核酸によりコードされるヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチド
またはそのフラグメントである、請求の範囲21の精製された核酸。
27. 該ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列番号354のヌクレオチド配列を含んでなる核酸によりコードされる外膜
及び細胞壁合成に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラ
グメントである、請求の範囲26の精製された核酸。
28. 該ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列番号372、配列番号400、配列番号421及び配列番号1022から
なる群から選択される核酸によりコードされるエネルギー転化に関与するヘリコ
バクター ピロリポリペプチドまたはそのフ
ラグメントである、請求の範囲26の精製された核酸。
29. 該ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列番号463のヌクレオチド配列を含んでなる核酸によりコードされる補因
子代謝に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメント
である、請求の範囲26の精製された核酸。
30. 該ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列番号281及び配列番号988からなる群から選択される核酸によりコー
ドされる分泌及び接着に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそ
のフラグメントである、請求の範囲26の精製された核酸。
31. 該ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列番号407及び配列番号1017からなる群から選択される核酸によりコ
ードされる輸送に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラ
グメントである、請求の範囲26の精製された核酸。
32. 該ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまたはその
フラグメントが配列番号477のヌクレオチド配列を含んでなる核酸によりコー
ドされるヘリコバクター ピロリ鞭毛ポリペプチドまたはそのフラグメントであ
る、精製の範囲21の精製された核酸。
33. 該ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまたはその
フラグメントが配列番号414のヌクレオチド配列を含んでなる核酸によりコー
ドされるヘリコバクター ピロリ輸送ポリペプチドまたはそのフラグメントであ
る、請求の範囲21の精製された核酸。
34. 転写調節成分に機能的に連結された請求の範囲21の核酸を
含んでなる組み換え発現ベクター。
35. 請求の範囲34の組み換え発現ベクターを含んでなる細胞。
36. ポリペプチドを発現させる条件下で請求の範囲35の細胞を培養する
ことを含んでなるヘリコバクター ピロリポリペプチドの製造方法。
37. ヘリコバクター ピロリ分泌ポリペプチドまたはそのフラグメントを
コードするヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸で、配列番号355、
配列番号1006、配列番号257、配列番号258、配列番号260、配列番
号261、配列番号264、配列番号265、配列番号268、配列番号270
、配列番号272、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番
号279、配列番号283、配列番号284、配列番号287、配列番号288
、配列番号289、配列番号291、配列番号295、配列番号296、配列番
号297、配列番号298、配列番号300、配列番号301、配列番号302
、配列番号303、配列番号304、配列番号305、配列番号314、配列番
号315、配列番号323、配列番号338、配列番号342、配列番号348
、配列番号349、配列番号356、配列番号358、配列番号359、配列番
号360、配列番号361、配列番号362、配列番号363、配列番号367
、配列番号370、配列番号371、配列番号373、配列番号377、配列番
号378、配列番号379、配列番号380、配列番号388、配列番号390
、配列番号394、配列番号395、配列番号396、配列番号401、配列番
号403、配列番号405、配列番号408、配列番号420、配列番号426
、配列番号428、配列番号429、配列番号432、配列番号439、
配列番号442、配列番号451、配列番号471、配列番号478、配列番号
488、配列番号987、配列番号990、配列番号991、配列番号993、
配列番号1001、配列番号1002、配列番号1007、配列番号1013、
配列番号1016、配列番号1018、配列番号1021及び配列番号1026
からなる群から選択される核酸。
38. 該ヘリコバクター ピロリ分泌ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列番号355及び配列番号1006からなる群から選択される核酸によりコ
ードされる分泌及び接着に関与するヘリコバクターピロリポリペプチドまたはそ
のフラグメントである、請求の範囲37の精製された核酸。
39. 転写調節成分に機能的に連結された請求の範囲38の核酸を含んでな
る組み換え発現ベクター。
40. 請求の範囲39の組み換え発現ベクターを含んでなる細胞。
41. ポリペプチドを発現させる条件下で請求の範囲40の細胞を培養する
ことを含んでなるヘリコバクター ピロリポリペプチドの製造方法。
42. ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラグメント
をコードするヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸で、配列番号470
、配列番号1033、配列番号357、配列番号457、配列番号461、配列
番号1030、配列番号345、配列番号383、配列番号387、配列番号4
55、配列番号1003、配列番号351、配列番号416、配列番号278、
配列番号335、配列番号346、配列番号350、配列番号419、配列番号
460、配列番号472、配列番号1000、配列番号1004、配列番号10
20、配列番号1
293、配列番号318、配列番号322、配列番号324、配列番号330、
配列番号347、配列番号440、配列番号446、配列番号464、配列番号
490、配列番号491、配列番号995、配列番号997、配列番号1005
、配列番号1028からなる群から選択される核酸。
43. 該ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラグメン
トが配列番号470及び配列番号1033からなる群から選択される核酸により
コードされるエネルギー転化に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドま
たはそのフラグメントである、請求の範囲42の精製された核酸。
44. 該ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラグメン
トが配列番号357及び配列番号457からなる群から選択される核酸によりコ
ードされるアミノ酸代謝及び輸送に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチ
ドまたはそのフラグメントである、請求の範囲42の精製された核酸。
45. 該ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラグメン
トが配列番号461及び配列1030からなる群から選択される核酸によりコー
ドされるヌクレオチド代謝及び輸送に関与するヘリコバクター ピロリポリペプ
チドまたはそのフラグメントである、請求の範囲42の精製された核酸。
46. 該ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラグメン
トが配列番号345、配列番号383、配列番号387、配列番号455及び配
列1003からなる群から選択される核酸によりコードされる補因子代謝に関与
するヘリコバクター ピロリポリペプチドま
たはそのフラグメントである、請求の範囲42の精製された核酸。
47. 該ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラグメン
トが配列番号351及び配列番号416からなる群から選択される核酸によりコ
ードされる脂質代謝に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはその
フラグメントである、請求の範囲42の精製された核酸。
48. 該ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラグメン
トが配列番号278、配列番号335、配列番号346、配列番号350、配列
番号419、配列番号460、配列番号472、配列番号1000、配列番号1
004、配列番号1020及び配列番号1293からなる群から選択される核酸
によりコードされるゲノム複製、転写、組み換え及び修復に関与するヘリコバク
ター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである、請求の範囲42の精
製された核酸。
49. 転写調節成分に機能的に連結された請求の範囲42の核酸を含んでな
る組み換え発現ベクター。
50. 請求の範囲49の組み換え発現ベクターを含んでなる細胞。
51. ポリペプチドを発現させる条件下で請求の範囲50の細胞を培養する
ことを含んでなるヘリコバクター ピロリポリペプチドの製造方法。
52. ヘリコバクター ピロリ細胞ポリペプチドまたはそのフラグメントを
コードするヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸であって、配列番号2
56、配列番号267、配列番号282、配列番号306、配列番号307、配
列番号308、配列番号309、配列番号310、配列番号316、配列番号3
17、配列番号332、配列番号33
3、配列番号336、配列番号337、配列番号339、配列番号340、配列
番号341、配列番号344、配列番号369、配列番号376、配列番号38
2、配列番号386、配列番号423、配列番号431、配列番号435、配列
番号436、配列番号458、配列番号462、配列番号475、配列番号47
6、配列番号479、配列番号480、配列番号481、配列番号482、配列
番号483、配列番号484、配列番号485、配列番号486、配列番号48
7、配列番号489、配列番号984、配列番号994、配列番号1024及び
配列番号1036からなる群から選択される核酸。
53. 転写調節成分に機能的に連結された請求の範囲52の核酸を含んでな
る組み換え発現ベクター。
54. 請求の範囲53の組み換え発現ベクターを含んでなる細胞。
55. ポリペプチドを発現させる条件下で請求の範囲54の細胞を培養する
ことを含んでなるヘリコバクター ピロリポリペプチドの製造方法。
56. 請求の範囲21の核酸の有効量を含んでなるヘリコバクターピロリ感
染の予防または処置のためのワクチン組成物。
57. 製薬学的に受容しうる担体をさらに含んでなる、請求の範囲56のワ
クチン組成物。
58. 製薬学的に受容しうる担体がアジュバントである、請求の範囲57の
ワクチン組成物。
59. ヘリコバクター ピロリ感染の処置が生じるように、請求の範囲56
のワクチン組成物を患者に投与することを含んでなる患者のヘリコバクター ピ
ロリ感染の処理方法。
60. 処置が予防処置である、請求の範囲59の方法。
61. 処置が治療処置である、請求の範囲59の方法。
62. 請求の範囲37の核酸の有効量を含んでなるヘリコバクターピロリ感
染の予防または処置のためのワクチン組成物。
63. 製薬学的に受容しうる担体をさらに含んでなる、請求の範囲62のワ
クチン組成物。
64. 製薬学的に受容しうる担体がアジュバントである、製薬の範囲63の
ワクチン組成物。
65. ヘリコバクター ピロリ感染の処置が生じるように、請求の範囲62
のワクチン組成物を患者に投与することを含んでなる患者のヘリコバクター ピ
ロリ感染の処置方法。
66. 処置が予防処置である、請求の範囲65の方法。
67. 処置が治療処置である、請求の範囲65の方法。
68. 請求の範囲42の核酸の有効量を含んでなるヘリコバクターピロリ感
染の予防または処置のためのワクチン組成物。
69. 製薬学的に受容しうる担体をさらに含んでなる、請求の範囲68のワ
クチン組成物。
70. 製薬学的に受容しうる担体がアジュバントである、請求の範囲69の
ワクチン組成物。
71. ヘリコバクター ピロリ感染の処置が生じるように、請求の範囲68
のワクチン組成物を患者に投与することを含んでなる患者のヘリコバクター ピ
ロリ感染の処置方法。
72. 処置が予防処置である、請求の範囲71の方法。
73. 処置が治療処置である、請求の範囲71の方法。
74. 請求の範囲52の核酸の有効量を含んでなるヘリコバクターピロリ感
染の予防または処置のためのワクチン組成物。
75. 製薬学的に受容しうる担体をさらに含んでなる、請求の範囲74のワ
クチン組成物。
76. 製薬学的に受容しうる担体がアジュバントである、請求の範囲75の
ワクチン組成物。
77. ヘリコバクター ピロリ感染の処置が生じるように、請求の範囲74
のワクチン組成物を患者に投与することを含んでなる患者のヘリコバクター ピ
ロリ感染の処置方法。
78. 処置が予防処置である、請求の範囲77の方法。
79. 処置が治療処置である、請求の範囲77の方法。
80. ポリペプチドが配列番号746、配列番号754、配列番号757、
配列番号768、配列番号771、配列番号776、配列番号783、配列番号
785、配列番号790、配列番号802、配列番号803、配列番号804、
配列番号812、配列番号818、配列番号820、配列番号882、配列番号
844、配列番号855、配列番号857、配列番号859、配列番号866、
配列番号875、配列番号882、配列番号883、配列番号888、配列番号
889、配列番号893、配列番号895、配列番号900、配列番号901、
配列番号903、配列番号918、配列番号924、配列番号925、配列番号
932、配列番号935、配列番号936、配列番号940、配列番号941、
配列番号943、配列番号944、配列番号957、配列番号959、配列番号
960、配列番号1037、配列番号1043、配列番号1062、配列番号1
065、配列番号1068、配列番号106
9、配列番号1083、配列番号1086、配列番号750、配列番号777、
配列番号817、配列番号865、配列番号890、配列番号913、配列番号
945、配列番号956、配列番号1052、配列番号1063、配列番号10
77、配列番号1297、配列番号1298、配列番号810、配列番号816
、配列番号916、配列番号928、配列番号929、配列番号938、配列番
号939、配列番号958、配列番号1050、配列番号1081、配列番号1
085、配列番号745、配列番号843、配列番号906、配列番号1073
、配列番号872、配列番号880、配列番号1064、配列番号1066、配
列番号845、配列番号863、配列番号891、配列番号912、配列番号1
076、配列番号954、配列番号772、配列番号1042、配列番号902
、配列番号898、配列番号1071、配列番号781、配列番号908、配列
番号921、配列番号1046、配列番号1079、配列番号968、配列番号
905、配列番号744、配列番号784、配列番号825、配列番号834、
配列番号909、配列番号915及び配列番号934からなる群から選択される
、精製されたヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまたはその
フラグメント。
81. 該ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまたはその
フラグメントが配列番号746、配列番号754、配列番号757、配列番号7
68、配列番号771、配列番号776、配列番号783、配列番号785、配
列番号790、配列番号802、配列番号803、配列番号804、配列番号8
12、配列番号818、配列番号820、配列番号882、配列番号844、配
列番号855、配列番号857、配列番号859、配列番号866、配列番号8
75、配列番号8
82、配列番号883、配列番号888、配列番号889、配列番号893、配
列番号895、配列番号900、配列番号901、配列番号903、配列番号9
18、配列番号924、配列番号925、配列番号932、配列番号935、配
列番号936、配列番号940、配列番号941、配列番号943、配列番号9
44、配列番号957、配列番号959、配列番号960、配列番号1037、
配列番号1043、配列番号1062、配列番号1065、配列番号1068、
配列番号1069、配列番号1083、配列番号1086、配列番号750、配
列番号777、配列番号817、配列番号865、配列番号890、配列番号9
13、配列番号945、配列番号956、配列番号1052、配列番号1063
、配列番号1077、配列番号1297、配列番号1298、配列番号810、
配列番号816、配列番号916、配列番号928、配列番号929、配列番号
938、配列番号939、配列番号958、配列番号1050、配列番号108
1、配列番号1085、配列番号745、配列番号843、配列番号906、配
列番号1073、配列番号872、配列番号880、配列番号1064及び配列
番号1066からなる群から選択されるヘリコバクター ピロリ外膜ポリペプチ
ドまたはそのフラグメントである、請求の範囲80の精製されたポリペプチド。
82. 該ヘリコバクター ピロリ外膜ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列番号746、配列番号754、配列番号757、配列番号768、配列番
号771、配列番号776、配列番号783、配列番号785、配列番号790
、配列番号802、配列番号803、配列番号804、配列番号812、配列番
号818、配列番号820、配列番号882、配列番号844、配列番号855
、配列番号857、配列番
号859、配列番号866、配列番号875、配列番号882、配列番号883
、配列番号888、配列番号889、配列番号893、配列番号895、配列番
号900、配列番号901、配列番号903、配列番号918、配列番号924
、配列番号925、配列番号932、配列番号935、配列番号936、配列番
号940、配列番号941、配列番号943、配列番号944、配列番号957
、配列番号959、配列番号960、配列番号1037、配列番号1043、配
列番号1062、配列番号1065、配列番号1068、配列番号1069、配
列番号1083及び配列番号1086からなる群から選択される末端フェニルア
ラニン残基を有するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメン
トである、請求の範囲81の精製されたポリペプチド。
83. 該ヘリコバクター ピロリ外膜ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列番号777、配列番号817、配列番号865、配列番号890、配列番
号913、配列番号945、配列番号956、配列番号1052、配列番号10 63
、配列番号1077、配列番号1297及び配列番号1298からなる群か
ら選択されるC末端チロシンクラスターを有するヘリコバクター ピロリポリペ
プチドまたはそのフラグメントである、請求の範囲81の精製されたポリペプチ
ド。
84. 該ヘリコバクター ピロリ外膜ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列番号810、配列番号816、配列番号916、配列番号928、配列番
号929、配列番号938、配列番号939、配列番号958、配列番号105
0、配列番号1081及び配列番号1085からなる群から選択される末端フェ
ニルアラニン残基及びC末端チロシンクラスターを有するヘリコバクター ピロ
リポリペプチドまたはその
フラグメントである、請求の範囲81の精製されたポリペプチド。
85. 該ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまたはその
フラグメントが配列番号845、配列番号863、配列番号891、配列番号9
12、配列番号1076、配列番号954、配列番号772、配列番号1042
、配列番号902、配列番号898、配列番号1071、配列番号781、配列
番号908、配列番号921、配列番号1046、配列番号1079からなる群
から選択されるヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグメン
トである、請求の範囲80の精製されたポリペプチド。
86. 該ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列番号845のアミノ酸配列を含んでなる外膜及び細胞壁合成に関与するヘ
リコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである、請求の範囲
85の精製されたポリペプチド。
87. 該ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列863、配列番号891、配列番号912及び配列番号1076からなる
群から選択されるエネルギー転化に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチ
ドまたはそのフラグメントである、請求の範囲85の精製されたポリペプチド。
88. 該ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列番号954のアミノ酸配列を含んでなる補因子代謝に関与するヘリコバク
ター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである、請求の範囲85の精
製されたポリペプチド。
89. 該ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列番号772及び配列番号1042からなる群から選択さ
れる分泌及び接着に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフ
ラグメントである、請求の範囲85の精製されたポリペプチド。
90. 該ヘリコバクター ピロリ内膜ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列番号898及び配列番号1071からなる群から選択される輸送に関与す
るヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである、請求の
範囲85の精製されたポリペプチド。
91. 該ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまたはその
フラグメントが配列番号968のアミノ酸配列を含んでなるヘリコバクター ピ
ロリ鞭毛ポリペプチドまたはそのフラグメントである、請求の範囲80の精製さ
れたポリペプチド。
92. 該ヘリコバクター ピロリ細胞エンベロープポリペプチドまたはその
フラグメントが配列番号905のアミノ酸配列を含んでなるヘリコバクター ピ
ロリ輸送ポリペプチドまたはそのフラグメントである、請求の範囲80の精製さ
れたポリペプチド。
93. ポリペプチドが配列番号747、配列番号758、配列番号773、
配列番号797、配列番号798、配列番号799、配列番号800、配列番号
801、配列番号807、配列番号808、配列番号823、配列番号824、
配列番号827、配列番号828、配列番号830、配列番号831、配列番号
832、配列番号835、配列番号860、配列番号867、配列番号873、
配列番号877、配列番号914、配列番号922、配列番号926、配列番号
927、配列番号949、配列番号953、配列番号966、配列番号967、
配列番号970、配列番号971、配列番号972、配列番号973、配列番号
974、配列番号975、配列番号976、配列番号977、配列番号
978、配列番号980、配列番号1038、配列番号1048、配列番号10
78及び配列番号1090からなる群から選択される、精製されたヘリコバクタ
ー ピロリ細胞ポリペプチドまたはそのフラグメント。
94. ポリペプチドが配列番号846、配列番号1060、配列番号748
、配列番号749、配列番号751、配列番号752、配列番号755、配列番
号756、配列番号759、配列番号761、配列番号763、配列番号765
、配列番号766、配列番号767、配列番号770、配列番号774、配列番
号775、配列番号778、配列番号779、配列番号780、配列番号782
、配列番号786、配列番号787、配列番号788、配列番号789、配列番
号791、配列番号792、配列番号793、配列番号794、配列番号795
、配列番号796、配列番号805、配列番号806、配列番号814、配列番
号829、配列番号833、配列番号839、配列番号840、配列番号849
、配列番号850、配列番号851、配列番号852、配列番号853、配列番
号854、配列番号858、配列番号861、配列番号862、配列番号864
、配列番号868、配列番号869、配列番号870、配列番号871、配列番
号879、配列番号881、配列番号885、配列番号886、配列番号887
、配列番号892、配列番号894、配列番号896、配列番号899、配列番
号911、配列番号917、配列番号919、配列番号920、配列番号923
、配列番号930、配列番号933、配列番号942、配列番号962、配列番
号969、配列番号979、配列番号1041、配列番号1044、配列番号1
045、配列番号1047、配列番号1055、配列番号1056、配列番号1
061、配列番号1067、配列番号1070、配列
番号1072、配列番号1075及び配列番号1080からなる群から選択され
る、精製されたヘリコバクター ピロリ分泌ポリペプチドまたはそのフラグメン
ト。
95. 該ヘリコバクター ピロリ分泌ポリペプチドまたはそのフラグメント
が配列番号846及び配列番号1060からなる群から選択される分泌及び接着
に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである
、請求の範囲94の精製されたポリペプチド。
96. ポリペプチドが配列番号961、配列番号1087、配列番号848
、配列番号948、配列番号952、配列番号1084、配列番号836、配列
番号874、配列番号878、配列番号946、配列番号1057、配列番号8
42、配列番号907、配列番号769、配列番号826、配列番号837、配
列番号841、配列番号910、配列番号951、配列番号963、配列番号1
054、配列番号1058、配列番号1074、配列番号1296、配列番号8
09、配列番号813、配列番号815、配列番号821、配列番号838、配
列番号931、配列番号937、配列番号955、配列番号981、配列番号9
82、配列番号1049、配列番号1051、配列番号1059及び配列番号1
082からなる群から選択される、精製されたヘリコバクターピロリ細胞質ポリ
ペプチドまたはそのフラグメント。
97. 該ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラグメン
トが配列番号961及び配列番号1087からなる群から選択されるエネルギ−
転化に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントで
ある、請求の範囲96の精製されたポリペプチド。
98. 該ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラグメン
トが配列番号848及び配列番号948からなる群から選択されるアミノ酸代謝
及び輸送に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメン
トである、請求の範囲96の精製されたポリペプチド。
99. 該ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラグメン
トが配列番号952及び配列番号1084からなる群から選択されるヌクレオチ
ド代謝及び輸送に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラ
グメントである、請求の範囲96の精製されたポリペプチド。
100. 該ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラグメ
ントが配列番号836、配列番号874、配列番号878、配列番号946及び
配列番号1057からなる群から選択される補因子代謝に関与するヘリコバクタ
ー ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである、請求の範囲96の精製
されたポリペプチド。
101. 該ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラグメ
ントが配列番号842及び配列番号907からなる群から選択される脂質代謝に
関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである、
請求の範囲96の精製されたポリペプチド。
102. 該ヘリコバクター ピロリ細胞質ポリペプチドまたはそのフラグメ
ントが配列番号769、配列番号826、配列番号837、配列番号841、配
列番号910、配列番号951、配列番号963、配列番号1054、配列番号
1058、配列番号1074及び配列番号1296からなる群から選択されるゲ
ノム複製、転写、組み換え及び修復
に関与するヘリコバクター ピロリポリペプチドまたはそのフラグメントである
、請求の範囲96の精製されたポリペプチド。
103. 請求の範囲80のヘリコバクター ピロリポリペプチドの有効量を
含んでなるヘリコバクター ピロリ感染の予防または処置のためのワクチン組成
物。
104. 製薬学的に受容しうる担体をさらに含んでなる、請求の範囲103
のワクチン組成物。
105. 製薬学的に受容しうる担体がアジュバントである、請求の範囲10
4のワクチン組成物。
106. ヘリコバクター ピロリ感染の処置が生じるように、請求の範囲1
03のワクチン組成物を患者に投与することを含んでなる患者のヘリコバクター
ピロリ感染の処置方法。
107. 処置が予防処置である、請求の範囲106の方法。
108. 処置が治療処置である、請求の範囲106の方法。
109. 請求の範囲93のヘリコバクター ピロリポリペプチドの有効量を
含んでなるヘリコバクター ピロリ感染の予防または処置のためのワクチン組成
物。
110. 製薬学的に受容しうる担体をさらに含んでなる、請求の範囲109
のワクチン組成物。
111. 製薬学的に受容しうる担体がアジュバントである、請求の範囲11
0のワクチン組成物。
112. ヘリコバクター ピロリ感染の処置が生じるように、請求の範囲1
09のワクチン組成物を患者に投与することを含んでなる患者のヘリコバクター
ピロリ感染の処置方法。
113. 処置が予防処置である、請求の範囲112の方法。
114. 処置が治療処置である、請求の範囲112の方法。
115. 請求の範囲94のヘリコバクター ピロリポリペプチドの有効量を
含んでなるヘリコバクター ピロリ感染の予防または処置のためのワクチン組成
物。
116. 製薬学的に受容しうる担体をさらに含んでなる、請求の範囲115
のワクチン組成物。
117. 製薬学的に受容しうる担体がアジュバントである、請求の範囲11
6のワクチン組成物。
118. ヘリコバクター ピロリ感染の処置が生じるように、請求の範囲1
15のワクチン組成物を患者に投与することを含んでなる患者のヘリコバクター
ピロリ感染の処置方法。
119. 処置が予防処置である、請求の範囲118の方法。
120. 処置が治療処置である、請求の範囲118の方法。
121. 請求の範囲96のヘリコバクター ピロリポリペプチドの有効量を
含んでなるヘリコバクター ピロリ感染の予防または処置のためのワクチン組成
物。
122. 製薬学的に受容しうる担体をさらに含んでなる、請求の範囲121
のワクチン組成物。
123. 製薬学的に受容しうる担体がアジュバントである、請求の範囲12
2のワクチン組成物。
124. ヘリコバクター ピロリ感染の処置が生じるように、請求の範囲1
21のワクチン組成物を患者に投与することを含んでなる患者のヘリコバクター
ピロリ感染の処置方法。
125. 処置が予防処置である、請求の範囲124の方法。
126. 処置が治療処置である、請求の範囲124の方法。
127. (a)プローブとサンプル中のヘリコバクター核酸の間でハイブリ
ッドが形成できる条件下で請求の範囲21の核酸とサンプルを接触させ、そして
(b)工程(a)で形成されたハイブリッドを検出し、ここで、ハ
イブリッドの検出がサンプル中のヘリコバクター核酸の存在を示す、
ことを含んでなるサンプル中のヘリコバクター核酸の存在の検出方法。
128. (a)プローブとサンプル中のヘリコバクター核酸の間でハイブリ
ッドが形成できる条件下で請求の範囲37の核酸とサンプルを接触させ、そして
(b)工程(a)で形成されたハイブリッドを検出し、ここで、ハ
イブリッドの検出がサンプル中のヘリコバクター核酸の存在を示す、
ことを含んでなるサンプル中のヘリコバクター核酸の存在の検出方法。
129. (a)プローブとサンプル中のヘリコバクター核酸の間でハイブリ
ッドが形成できる条件下で請求の範囲42の核酸とサンプルを接触させ、そして
(b)工程(a)で形成されたハイブリッドを検出し、ここで、ハ
イブリッドの検出がサンプル中のヘリコバクター核酸の存在を示す、
ことを含んでなるサンプル中のヘリコバクター核酸の存在の検出方法。
130. (a)プローブとサンプル中のヘリコバクター核酸の間で
ハイブリッドが形成できる条件下で請求の範囲52の核酸とサンプルを接触させ
、そして
(b)工程(a)で形成されたハイブリッドを検出し、ここで、ハ
イブリッドの検出がサンプル中のヘリコバクター核酸の存在を示す、
ことを含んでなるサンプル中のヘリコバクター核酸の存在の検出方法。』
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C07K 14/195 C12P 21/02 C
C12P 21/02 C12Q 1/68
C12Q 1/68 G01N 33/566
G01N 33/566 33/569 F
33/569 A61K 37/02
//(C12N 15/09 ZNA
C12R 1:01)
(31)優先権主張番号 08/736,905
(32)優先日 平成8年10月25日(1996.10.25)
(33)優先権主張国 米国(US)
(31)優先権主張番号 08/738,859
(32)優先日 平成8年10月28日(1996.10.28)
(33)優先権主張国 米国(US)
(31)優先権主張番号 08/761,318
(32)優先日 平成8年12月6日(1996.12.6)
(33)優先権主張国 米国(US)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S
D,SZ,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ
,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU
,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,
CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G
E,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP
,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,
LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N
Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI
,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,
UZ,VN,YU