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JP2000183379A - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

太陽電池の製造方法

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Publication number
JP2000183379A
JP2000183379A JP10352383A JP35238398A JP2000183379A JP 2000183379 A JP2000183379 A JP 2000183379A JP 10352383 A JP10352383 A JP 10352383A JP 35238398 A JP35238398 A JP 35238398A JP 2000183379 A JP2000183379 A JP 2000183379A
Authority
JP
Japan
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diffusion
layer
impurity
film
electrode portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10352383A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Yamanishi
勤 山西
Teiji Tsuge
定司 津毛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP10352383A priority Critical patent/JP2000183379A/ja
Publication of JP2000183379A publication Critical patent/JP2000183379A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/547Monocrystalline silicon PV cells

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶系半導体を用いた光電変換効率の高いp
n接合型の太陽電池を、製造工程を少なくして安価に製
造し得るようにする。 【解決手段】 結晶系半導体(半導体基板1)の非電極
部分の表面に不純物を含有した拡散膜11を形成し、こ
の膜11の形成後に不純物を含む拡散ガスの雰囲気中で
半導体に熱拡散を施し、非電極部分に膜11からの不純
物の拡散膜に基づく低濃度ドープ層(n層2a)を形
成すると共に、電極部分に拡散ガスからの不純物の拡散
に基づく高濃度ドープ層(n++層2b)を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結晶系半導体に不
純物の熱拡散を施し、その表面側の電極部分に非電極部
分より高濃度に不純物を拡散して光電変換効率が高いp
n接合型の太陽電池を形成する太陽電池の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、pn接合型の標準的な太陽電池
は、例えばp型の結晶系半導体として、抵抗率0.3〜
1Ωcmのp型の結晶シリコン(以下結晶シリコンをc−
Siという)を使用し、このp型のc−Si基板の表面
側(受光面側)にn型不純物を熱拡散し、pn接合を形
成して製造される。
【0003】そして、この太陽電池は、一般に、拡散層
深さ(接合深さ)が0.5μm,n層の不純物密度が2
〜4×10−20cm−3であり、この場合、n層の最表
面領域では不純物密度(表層濃度)が1021cm−3
非常に高くなるため、この領域における少数キャリアの
寿命が再結合によって短くなり、光電変換効率が低い欠
点がある。
【0004】一方、電気を取出すという側面からは、不
純物密度を高くして極力低抵抗にすることが望ましい。
【0005】そこで、拡散表面に酸化・エッチングを
施して拡散層深さを0.2〜0.3μmに浅くし、n層
の不純物濃度を1桁小さくして短波長域での光応答性を
改善したり、電極が形成される電極部分の直列抵抗を
下げるために不純物を多量に添加してn層でなく、n
++層を形成したりして光電変換効率を改善することが
試みられ、その結果、図2に示すセル構造の光電変換効
率が高いpn接合型の太陽電池が考案されている。
【0006】この図2の太陽電池はp型半導体基板1の
表面側にn層2が形成され、このn層2の非電極部分の
表面は反射防止膜3で覆われ、電極部分の表面にはいわ
ゆるくし型電極としての格子状電極パターンの表面Ag
電極4が設けられている。
【0007】また、半導体基板1の裏面側にはキャリア
の再結合を防止するため、p層(ハイドープ層)5を
介して裏面電極としての背面Al電極6及び背面Ag電
極7が設けられている。
【0008】そして、n層2の電極が形成されない非電
極部分(受光部分)は、キャリアの再結合を防止するた
め、低濃度ドープ層すなわちn層2aであり、ほぼ表
面Ag電極4の直下の電極部分は低抵抗にするため、n
層2aより多量に不純物を含んだ高濃度ドープ層すな
わちn++層2bである。
【0009】つぎに、この図2の太陽電池の従来の製造
方法を、図3の製造工程図を参照して説明する。まず、
図3の(a)に示すように3×1015〜4×1016
cm−3の不純物濃度のp型半導体基板1を用意する。
【0010】この半導体基板1は、一般に、(100)
の主面を有するc−Si基板からなり、その表面(受光
面)は、光の反射を低減するため、多くの微細なピラミ
ッド状の凹凸を有するテクスチャ表面に形成される。
【0011】このテクスチャ表面は、数パーセントのN
aOHを含む溶液中でイソプロピルアルコールを添加し
ながら、半導体基板1を80℃〜90℃に20〜30分
間加熱処理して形成される。
【0012】そして、拡散ガスとして例えばPOCl
ガスを含む雰囲気中において、半導体基板1に85
0℃で30分間熱拡散処理を施し、図3の(b)に示す
ように半導体基板1の全面に例えば0.4μmの厚さの
層2aを形成する。
【0013】さらに、酸素ガス雰囲気中において半導体
基板1を1000℃で60分間酸化処理し、図3の
(c)に示すようにn層2aを覆う拡散マスク用のS
iOの酸化膜8を形成する。
【0014】そして、フォトリソグラフィ工程により酸
化膜8の表面に、半導体基板1の表面側の非電極部分の
みを覆うパターンの図3の(d)のレジスト膜9を形成
し、ドライエッチング工程により酸化膜8のマスクパタ
ーン加工を施し、基板1の表面の電極部分の酸化膜8を
除去し、この加工後にレジスト膜9を除去する。
【0015】つぎに、例えばPOClガスを含む雰囲
気中において、半導体基板1に例えば900℃で40分
間熱拡散処理を施し、図3の(e)に示すように半導体
基板1の表面側のほぼ電極直下の部分にn++層2bを
形成し、この形成後、半導体基板1を10%のHFを含
む溶液中に1分間浸漬し、不要になったレジスト膜9及
びn層2a,n++層2bの表面に形成されたリンガ
ラスを除去する。
【0016】さらに、図3の(f)に示すように半導体
基板1の表面側のn層2a,n 層2bが形成する
n層2の表面に、反射防止膜3を約70〜80nmの厚さ
に形成し、図中の破線外側の不要なn++層2bを除去
するため、反射防止膜3の表面に耐酸性のレジスト膜1
0をスクリーン印刷法により塗布し、乾燥して形成す
る。
【0017】そして、HFとHNOとを1:3の割合
いで含む混酸(HF:HNO=1:3)で半導体基板
1をエッチングし、基板1の前記の不要なn++層2b
を除去し、この除去後、トルエン,キシレン等の溶剤で
レジスト膜10も除去し、図3の(g)に示すように半
導体基板1の表面にn層2,反射防止膜3を積層形成す
る。
【0018】つぎに、半導体基板1の裏面にAgを含む
ペーストと,Alを含むペーストとを用いてスクリーン
印刷法等でそれぞれ所定のパターンに塗布して乾燥した
後、半導体基板1を700℃〜800℃で熱処理し、半
導体基板1の裏面に約20μmの厚さの背面Al電極6
を焼成する。
【0019】このとき、背面Ag電極7も形成される。
その際、アルミとシリコンが合金化し、半導体基板1の
Al電極6に接した部分にp層5が形成され、このp
層5は約5μmのほぼ厚さであり、BSF(Back Sur
face Field)効果を生じる。
【0020】さらに、反射防止膜3の表面にスクリーン
印刷法等でAgを含むペーストを塗布して乾燥した後、
半導体基板1を600℃〜700℃で熱処理し、約20
μmの厚さの表面Ag電極4を焼成する。
【0021】このとき、Agを含むペースト(銀ペース
ト)はガラスフリットを含み、表面Ag電極4は反射防
止膜3を通してn++層2bとオーミック接続される。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】前記図3の従来の結晶
系半導体を用いたpn接合型の太陽電池の製造方法の場
合、n++層2bを形成してn層2の電極部分の不純物
の拡散濃度を非電極部分のn層2aより高くするた
め、n層2aを形成する工程と別個に、図3の(c)
の拡散マスク用の酸化膜8を形成し、この酸化膜8に同
図の(d)のフォトレジスト処理を施し、同図の(e)
の熱拡散処理を施してn++層2bを形成する工程が必
要になる。
【0023】そして、熱拡散をn層2aの形成とn
++層2bの形成との計2回も行うため、製造工程数が
多く処理が煩雑で、しかも、製造コストが高くなる問題
点がある。
【0024】本発明は、製造工程数を少なくして処理を
簡素化し、光電変換効率が高いpn接合型のこの種の太
陽電池を安価に製造し得るようにすることを課題とす
る。
【0025】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明の太陽電池の製造方法においては、結晶系
半導体の非電極部分の表面に不純物を含有した拡散膜を
形成し、この拡散膜の形成後に不純物を含む拡散ガスの
雰囲気中で半導体に熱拡散を施し、非電極部分に拡散膜
の不純物の拡散に基づく低濃度ドープ層を形成すると共
に、電極部分に拡散ガスからの不純物の拡散に基づく高
濃度ドープ層を形成する。
【0026】したがって、結晶系半導体をp型半導体と
すると、この半導体の表面側の非電極部分の低濃度ドー
プ層がn層であり、電極部分の高濃度ドープ層がn
++層であり、これらの両層が1回の熱拡散処理で形成
されるため、従来より製造工程数が少なくなって安価に
pn接合型のこの種の太陽電池を製造することができ
る。
【0027】そして、拡散膜を、拡散ガス中に含まれる
不純物がほとんど結晶系半導体には到達しない膜厚に形
成することが好ましい。
【0028】また、拡散膜中の不純物濃度,拡散ガス中
の不純物濃度或いは熱拡散の条件を、拡散膜から非電極
部分に拡散する不純物の量よりも、拡散ガスから電極部
分に拡散する不純物の量の方が多くなるように調整する
ことが望ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、製
造工程を示した図1を参照して説明する。 (1形態)まず、本発明の実施の1形態を説明する。図
1の(a)〜(f)において、図3の(a)〜(h)と
同一符号は同一もしくは相当するものを示す。
【0030】そして、結晶系半導体として、この実施の
形態においては、図1の(a)のp型半導体基板1を用
意する。
【0031】この半導体基板1は、従来基板と同様、例
えば(100)の主面を有するc−Si基板からなり、
その表面がテクスチャ表面に形成されている。
【0032】そして、同図の(b)に示すように半導体
基板1の非電極部分の表面に、n層2aとして適当な
濃度(低濃度)のn型ドーパント剤の膜,すなわちn型
の不純物を含有した拡散膜11をスクリーン印刷法等で
塗布して形成する。
【0033】この拡散膜11のドーパント剤は、具体的
には、例えば200mlのイソプロピルアルコール及び4
5gの5酸化リン(P)を含むペースト状のドー
パント剤であり、他の成分として酢酸エチル・カルボン
酸・二酸化ケイ素等が含まれる。
【0034】また、このドーパント剤の5酸化リンの量
は、実際には半導体基板1に所望の低拡散濃度(10
19cm−3〜1020cm−3)でn層2aが形成され
るように、拡散条件に応じて20g〜70gの範囲で増
減調整される。
【0035】つぎに、半導体基板1の温度を上げて拡散
膜11を仮乾燥した後、半導体基板1を拡散治具にセッ
トし、拡散ガスとしての例えばPOClガスを含む雰
囲気中で熱拡散を施す。
【0036】このように熱拡散を施すことで、半導体基
板1の表面側における拡散膜11に覆われた非電極部分
には拡散膜11中に含まれる不純物(リン)が拡散し、
図1の(c)に示すn層2aが形成される。
【0037】一方、半導体基板1の表面側における拡散
膜11に覆われていない電極部分には、拡散ガス中の不
純物(リン)が拡散して図1の(c)のn++層2bが
形成される。
【0038】このとき、拡散膜11が形成された非電極
部分においては、拡散ガス中の不純物の拡散は拡散膜1
1により抑制される。したがって、拡散膜11の膜厚を
調整することで、拡散ガス中に含まれる不純物の半導体
基板1への拡散を抑制することができる。そして、本発
明にあっては、拡散膜11の膜厚を、拡散ガス中に含ま
れる不純物がほとんど半導体基板1には到達しないよう
な膜厚としている。このように拡散膜11の膜厚を調整
することにより、非電極部分に形成されるn層2aの
不純物量を、拡散膜11から拡散される不純物の量によ
り制御することが可能となる。
【0039】以上のような方法によれば、n層2aの
不純物濃度を拡散膜11中におけるドーパント剤の不純
物濃度、及び熱拡散の条件により制御することができ、
また、n++層2bの不純物濃度を拡散ガス中の不純物
濃度及び熱拡散の条件により制御することができる。そ
して、本発明にあっては、n++層2bの不純物濃度が
層2aの不純物濃度より高くなるように、拡散膜1
1中の不純物濃度、拡散ガス中の不純物濃度及び熱拡散
の条件が決められている。
【0040】したがって、前記の1回の熱拡散により、
半導体基板1の表面側の非電極部分のn層2aと電極
部分のn++層2bとが同時に形成される。
【0041】そして、この1回の熱拡散で形成したn
層2a,n++層2bの濃度(表層濃度)及び拡散層深
さは、POClガスを含む雰囲気で900℃,40分
の熱拡散を施したところ、n層2aが濃度:1〜5×
1019cm−3,拡散層深さ0.2〜0.3μmにな
り、n++層2bは濃度:2×1020cm−3〜1×1
21cm−3,拡散層深さ0.5〜2.0μmになり、
良好な結果が得られた。
【0042】なお、前記の熱拡散により半導体基板1の
拡散膜11で覆われていない側面及び裏面にも熱拡散に
よる高濃度ドープ層(n++層2b)が形成される。
【0043】そして、拡散処理の終了後、例えば10%
のHFを含む溶液中に半導体基板1を1分間浸漬し、n
層2a,n++層2bの表面に形成された不要なリ
ンガラスを除去する。
【0044】つぎに、図1の(d)に示すように半導体
基板1の表面側のn層2a,n 層2bが形成する
n層2の表面に従来と同様、反射防止膜3を約70〜8
0nmの厚さに形成し、その後図中の破線外側の不要なn
++層2bを除去するため、従来と同様、反射防止膜3
の表面に耐酸性のレジスト膜10をスクリーン印刷法で
塗布し、乾燥して形成する。
【0045】さらに、HFとHNOとを1:3の割合
いで含む混酸(HF:HNO=1:3)で半導体基板
1をエッチングし、半導体基板1の前記の不要なn++
層2bを除去し、トルエン,キシレン等の溶剤でレジス
ト膜10も除去し、図1の(e)に示すように半導体基
板1の表面にn層2,反射防止膜3を積層形成する。
【0046】つぎに、半導体基板1の裏面にAgを含む
ペーストと,Alを含むペーストとをスクリーン印刷法
等で所定のパターンに塗布して乾燥した後、半導体基板
1を700℃〜800℃で熱処理し、半導体基板1の裏
面に従来と同様の背面Al電極6,背面Ag電極7を形
成し、アルミとシリコンの合金化により半導体基板1の
Al電極6に接した部分に約5μmの厚さのp層5を
形成する。
【0047】そして、反射防止膜3の表面にスクリーン
印刷法等でAgを含むペーストを塗布して乾燥した後、
半導体基板1を600℃〜700℃で熱処理し、従来と
同様の表面Ag電極4を焼成し、太陽電池を形成する。
【0048】したがって、この実施の形態の場合は、基
板1の非電極部分表面に拡散膜11を塗布形成して熱拡
散処理を施すことにより、1回の熱拡散処理でn層2
aとn++層2bとが同時に形成され、図1の(a)〜
(f)と図3の(a)〜(g)との比較からも明らかな
ように、従来のn++層2bを形成する工程を省くこと
ができ、p型の結晶系半導体を用いて光電変換効率が高
いpn接合型のこの種の太陽電池を簡単かつ安価に製造
することができる。
【0049】(他の形態)前記実施の1形態において
は、結晶系半導体をp型半導体基板とし、この基板にp
型不純物を熱拡散してpn接合を形成する場合に適用し
たが、本発明は、結晶系半導体をn型半導体基板とし、
この基板にn型不純物を熱拡散してpn接合を形成する
場合にも同様に適用することができる。
【0050】この形態においては、n型半導体基板にp
型不純物を熱拡散してpn接合を形成する場合につき、
図1を参照して説明する。
【0051】まず、図1の半導体基板1の代わりにn型
半導体基板を用意する。この半導体基板には抵抗率0.
5〜3.0Ωcmのn型のc−Siを用いることができ
る。
【0052】そして、n型半導体基板の非電極部分の表
面に、図1の拡散膜11に相当するp型の拡散膜を塗布
して形成する。
【0053】このp型の拡散膜はp型の不純物を含有し
たドーパント剤からなり、このドーパント剤は例えば2
00mlのイソプロピルアルコール及び30gの3酸化ボ
ロン(B)を含むペースト状である。
【0054】そして、3酸化ボロンの量は、半導体基板
の表面側の非電極部分に所望の低濃度(1019cm−3
〜1020cm−3)のp層が形成されるように、拡散
条件等に応じて10〜60gの範囲で増減調整される。
【0055】そして、拡散膜を塗布して仮乾燥した後、
半導体基板を拡散治具にセットし、拡散ガスとしても例
えばBBrガスの雰囲気中で熱拡散を施す。
【0056】このように熱拡散を施すことで、半導体基
板の表面側における拡散膜に覆われた非電極部分には拡
散膜中に含まれる不純物(ボロン)が拡散し、図1の
(c)のn層2aの位置にp層が形成される。
【0057】−方、半導体基板の表面側における拡散膜
に覆われていない電極部分には、拡散ガス中の不純物
(ボロン)が拡散して図1の(c)のn++層2bの位
置にp ++層が形成される。
【0058】このとき、本形態においても1形態と同様
に、拡散膜の膜厚を、拡散ガス中に含まれる不純物がほ
とんど半導体基板には到達しないような膜厚としてい
る。
【0059】したがって、p層の不純物濃度を拡散膜
中におけるドーパント剤の不純物濃度、及び熱拡散の条
件により制御することができ、またp++層の不純物濃
度を拡散ガス中の不純物濃度及び熱拡散の条件により制
御することができる。そして、本形態においても、p
++層の不純物濃度がp層の不純物濃度より高くなる
ように、拡散膜中の不純物濃度、拡散ガス中の不純物濃
度及び熱拡散の条件が決められている。
【0060】そして、非電極部分のp層,電極部分の
++層の表層濃度,拡散層深さは、BBrガスを含
む雰囲気で1000℃,60分の熱拡散を施したところ
層が濃度:1〜5×1019cm−3,拡散層深さ:
0.2〜0.3μm,p++層が濃度:2×1020cm
−3〜1×1021cm−3,拡散層深さ:0.5〜2.
0μmになり、良好な結果が得られた。
【0061】さらに、熱拡散の終了後、半導体基板を1
0%のHFを含む溶液中に1分間浸漬し、p層,p
++層の表面に形成された不要なボロンガラスを除去す
る。
【0062】その後、図1の(d)の反射防止膜3,レ
ジスト膜10に相当する反射防止膜,レジスト膜を形成
して混酸(HF:HNO=1:3)で半導体基板をエ
ッチングし、不要部分を除去し、さらに、図1の(f)
の各電極3,6,7に相当する電極をそれぞれ形成す
る。
【0063】したがって、この形態の場合も1回の熱拡
散を施してn型半導体基板の表面側の非電極部分に低濃
度のp層を形成し、電極部分に高濃度のp++層を形
成することができ、前記1形態の場合と同様の効果が得
られる。
【0064】ところで、拡散膜等の形成は、スクリーン
印刷法以外の例えばジェットプリンタを用いた印刷法で
行うようにしてもよいし、或いは他の方法を用いて形成
してもよい。
【0065】また、結晶系半導体,不純物等は前記の両
実施の形態のものに限定されるものではなく、各工程に
おける処理時間,濃度等は、半導体,不純物等の種類や
寸法,量等に応じて適当に設定すればよいのは勿論であ
る。
【0066】
【発明の効果】本発明は、以下に記載する効果を奏す
る。結晶系半導体の非電極部分表面に拡散膜を塗布した
後に熱拡散処理を施して製造するようにしたため、半導
体の表面側の非電極部分については、拡散膜からの不純
物の拡散によって低濃度ドープ層(n層2a)を形成
することができ、半導体の表面側の電極部分について
は、拡散ガスからの不純物の拡散によって高濃度ドープ
層(n++層2b)を形成することができる。
【0067】したがって、1回の熱拡散処理で両ドープ
層を形成することができ、製造工程数を従来より低減し
て安価にpn接合型のこの種の太陽電池を製造すること
ができる。
【0068】そして、拡散膜を、拡散ガス中に含まれる
不純物がほとんど結晶系半導体には到達しない膜厚に形
成することにより、両ドープ層の不純物量を適切に制御
することができる。
【0069】さらに、拡散膜中の不純物濃度,拡散ガス
中の不純物濃度或いは熱拡散の条件を、拡散膜から非電
極部分に拡散する不純物の量よりも、拡散ガスから電極
部分に拡散する不純物の量の方が多くなるように調整す
ることにより、両ドープ層の不純物量を一層精度よく制
御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は本発明の実施の1形態の製造
工程の説明図である。
【図2】pn接合型の太陽電池セルの説明図である。
【図3】(a)〜(h)は従来方法の製造工程の説明図
である。
【符号の説明】
1 p型半導体基板 2 n層 2a n層 2b n++層 11 拡散膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶系半導体の表面側において、電極部
    分に非電極部分より高濃度に不純物を拡散してpn接合
    を形成する太陽電池の製造方法において、 前記非電極部分の表面に前記不純物を含有した拡散膜を
    形成し、 前記拡散膜の形成後に前記不純物を含む拡散ガスの雰囲
    気中で前記半導体に熱拡散を施し、 前記非電極部分に前記拡散膜からの前記不純物の拡散に
    基づく低濃度ドープ層を形成すると共に、 前記電極部分に前記拡散ガスからの前記不純物の拡散に
    基づく高濃度ドープ層を形成することを特徴とする太陽
    電池の製造方法。
  2. 【請求項2】 拡散膜を、拡散ガス中に含まれる不純物
    がほとんど結晶系半導体には到達しない膜厚に形成する
    ことを特徴とする請求項1記載の太陽電池の製造方法。
  3. 【請求項3】 拡散膜中の不純物濃度,拡散ガス中の不
    純物濃度或いは熱拡散の条件を、拡散膜から非電極部分
    に拡散する不純物の量よりも、前記拡散ガスから電極部
    分に拡散する不純物の量の方が多くなるように調整する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の太陽電池
    の製造方法。
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