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JP2000039420A - 樹脂製マイクロチップ - Google Patents

樹脂製マイクロチップ

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Publication number
JP2000039420A
JP2000039420A JP10205334A JP20533498A JP2000039420A JP 2000039420 A JP2000039420 A JP 2000039420A JP 10205334 A JP10205334 A JP 10205334A JP 20533498 A JP20533498 A JP 20533498A JP 2000039420 A JP2000039420 A JP 2000039420A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
monomer
resin
monomer units
microchip
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10205334A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Kiguchi
昌 木口
Kimio Imaizumi
公夫 今泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP10205334A priority Critical patent/JP2000039420A/ja
Publication of JP2000039420A publication Critical patent/JP2000039420A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Optical Measuring Cells (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線波長領域である230〜400nmに
おける光線透過性に優れた光学分析用マイクロチップを
提供する。 【解決手段】 特定の紫外線領域波長の光源に対して、
優れた光透過性を示す、1,3−シクロヘキサジエン
(CHD)またはCHD誘導体からなる単独重合体及び
これらと共重合可能な他の単量体との共重合による重合
体を水素添加した重合体で射出成形等の加工方法を用い
て樹脂製マイクロチップを作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、簡便な微量試料の
分析、検出に用いられる検出装置用樹脂製マイクロチッ
プに関わる。さらに詳細には、特定の環状共役ジエン系
単量体からなる単独重合体、または該単量体と他の共重
合可能な単量体との共重合体を水素添加して得られる特
定の波長領域の光源に対して、優れた透明性を有する新
規な水素化重合体からなる検出装置用樹脂製マイクロチ
ップ(以下樹脂製マイクロチップと称する)に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、微少領域に於ける化学反応、分離
・分析を行う技術が注目されている。そうした技術の具
体的な応用例として、医療診断に必要な測定を患者近傍
で行うベッドサイド診断や、河川・土壌での廃棄物中の
有害物質分析を測定対象近傍にて行うこと、さらには食
品の調理、収穫、輸入現場における汚染検査など、Poin
t Of Care(POC)の分析が考えられつつあり、その
ための検出法や装置の開発が重要課題となっている。こ
うしたPOC分析においては、安価で簡便かつ短時間で
実施が可能な微量分析方法が要求される。
【0003】微量試料の分析、検出には、従来から、キ
ャピラリーガスクロマトグラフィー(CGC)、キャピ
ラリー液体クロマトグラフィー(CLC)等で分離し質
量分析計で検出するGCMS,LCMSが広く用いられ
てきた。しかしながら、GCMS,LCMSは、検出器
の質量分析計が大きく、患者のベッドサイドや、汚染河
川や廃棄物処理場近辺等の測定現場にてPOC的に用い
るには困難が伴う。また、医療診断用途では、血液等の
患者由来の検体への接触が問題となることから、こうし
た場合の設備は、感染性廃棄物の対象となり、基本的に
ディスポーザブルにすることが求められている。
【0004】以上の問題点を解決するために、10セン
チから数センチ角程度以下のガラス等のチップ(以下マ
イクロチップと呼ぶ)表面に溝を刻んで、その溝におけ
る分離、反応を利用して、微量試料の分析を行うμTA
S(microもしくはminiaturized total analysis syste
m)の研究も進められている(A.Manzet.a
l.,Adv.Chromatogr.,Vol.3
3,1−66,1993、H.Beckeret.a
l.,Sci.Prog.,Vol.79,No.1,
49−63,1996、特開平2−245655号)。
【0005】μTASでは、検体量、検出に必要な試薬
量、検出に用いた消耗品等の廃棄物、廃液の量がいずれ
も少なくなる上、検出に必要な時間もおおむね短時間で
済むという利点がある。上記の微量分析装置に用いられ
るマイクロチップには、その加工性や精度の点から、主
としてガラス板や石英板、シリコン板等の無機材料が用
いられている(特開平5−080032号、特開平5−
320912号)。具体的には、光リソグラフィー技術
を利用して、ガラス基板上にミクロンオーダーの溝を形
成することができる(Z.H.Fan,D.J.Har
rison,Anal.Chem.,66,177,1
994)。しかしながら、マイクロチップは広範囲な分
野での適応が期待されていることから、チップの大量生
産が前提となるために、ガラス基板では表面加工の手間
も含めて生産効率が極めて低くなることが問題となる。
【0006】一方、ガラス基板に変えて有機高分子(樹
脂)材料を用いたいわゆる樹脂製チップが、上記の医療
診断用分析装置用チップ用素材として、ガラスよりも生
産性、コスト、或いは廃棄物としての処理等の点で優れ
ると期待され、樹脂製チップの小型・簡易型分析装置へ
の適用について、いくつかの採用例が見られる。例え
ば、透明樹脂を用いたキャピラリ及び平板からなる電気
泳動装置(特開平2−259557号)、毛細管形状の
トレンチ(溝)を有する高精度分離用有機ポリマー基板
(特開平8−327597号)、アクリル樹脂製チップ
を用いた電気泳動分析システム(Anal.Che
m.,69,2626〜2630,1997)などが知
られている。
【0007】しかしながら、かかる分析装置の測定対象
となる生体物質には、紫外線領域の吸収しかもたない、
すなわち肉眼的には無色のものも多いため、医療診断用
の分析に用いるためには紫外線領域の波長を光源とする
測定手段を採用し得ることは非常に重要な意味を持つ。
例えば260nmに吸収を持つDNAは蛍光標識するこ
となく直接検出が可能になる。こうした観点から、これ
らの技術において採用されている、ポリメタクリル酸メ
チル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリス
チレン(PS)あるいは、ポリエチレンテレフタレート
(PET)等の一般的な有機高分子材料では、一般に、
紫外領域において吸収があるため、従来から汎用に使用
されている一般的検出法である吸光度で、対象物質を検
出しようとすると、チップ素材による吸収が極めて大き
く、結果として正確な測定値が得られない。加えて、光
透過性樹脂として従来から採用されているポリメタクリ
ル酸メチル(PMMA)やポリカーボネート(PC)等
の非晶性ポリマー材料は、吸水性、射出成形時の加水分
解性や複屈折等の問題があった。さらに、熱安定性の面
からは、例えばPMMAは200℃という比較的低い温
度で解重合に基づく分解反応が起こり成形体中にモノマ
ーが残存する等の問題があり、また、PCは縮合系ポリ
マーであるため、特に成形の際にポリマー中の残存水分
による加水分解が懸念されるというような欠点がある。
【0008】これら従来の高分子材料についての欠点を
改良しようとする試みがなされ、新規な高分子材料とし
て、ジシクロペンタジエン誘導体や、種々の多環ノルボ
ルネン系モノマーを用いた環状ポリオレフィンが開発さ
れている。例えば、特公平2−9619号公報や特開昭
60−26024号公報には、テトラシクロドデセン類
とノルボルネン類の開環共重合体の水素化物が透明性、
耐水性、および熱的性質に優れることが記載されてい
る。また特開昭60−168708号公報や特開昭61
−292601号公報には、テトラシクロドデセン類ま
たはそれ以上の多環ノルボルネン系モノマーとα−オレ
フィンとの付加重合体が透明性、耐熱性、耐薬品性、耐
水性等に優れている事が開示されている。さらに特公平
8−26124号公報には、種々の官能基を有するテト
ラシクロドデセン誘導体を重合して、耐熱性、光学的性
質、低吸水性の改善された重合体が開示されている。以
上の開示された技術によれば、これらの環状オレフィン
系重合体は、非晶性の光透過性に優れた樹脂として種々
の用途への展開が期待されており、樹脂製マイクロチッ
プ用材料への採用も想定されると考えられる。
【0009】しかしながら、これらの重合体は、基本骨
格構造が5員環を主体とする環状構造または、ビシクロ
あるいはそれ以上のポリシクロ構造であることから、
1,3−シクロヘキサジエンに代表される6員環構造に
比較して骨格構造のもつ歪みエネルギーが高いと考えら
れる。従って、これらの重合体が熱、光等の外部環境要
因に対しての安定性には根本的に問題があると予想さ
れ、光透過性材料として最適とは言い難い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に、一般的な
有機高分子材料を使った光学分析用マイクロチップで
は、紫外領域の吸収のため、従来からの汎用の測定法で
ある吸光度法などでは正確な測定値が得られない問題が
あった。本発明はこのような従来技術の問題点に着目し
てなされたものであり、紫外線波長領域である230〜
400nmにおける光線透過性に優れた光学分析用マイ
クロチップを提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな樹脂製マイクロチップに代表される、いわゆる次世
代高分子材料の要求に呼応し、化学的・物理的に優れた
特性を有する新規な高分子材料を開発・提案するために
鋭意研究した結果、新規な環状共役ジエン系重合体の合
成に成功し、また高分子鎖を構成する単量体単位の一部
または全てに、環状共役ジエン系単量体単位を任意の割
合・形態で導入する技術を確立した(PCT/JP94
/00822)。更に、この環状共役ジエン系重合体よ
り誘導される飽和環状分子構造単位を含有する重合体を
提供する技術を開発した(PCT/JP94/0097
3)。
【0012】すなわち、本発明者らは、優れた化学的・
物理的特性を発現しうる高分子の基本骨格構造として、
上記の環状共役ジエン系重合体の内、1,3−シクロヘ
キサジエン(CHD)またはCHD誘導体を採用し、光
透過性樹脂またはその基盤材料として好適な高分子材料
を開発するにあたり、CHDまたはCHD誘導体からな
る単独重合体、及びこれらと共重合可能な他の単量体と
の共重合による重合体を水素添加した重合体が、光透過
性樹脂として用いる上で特徴となり得る優れた特性をそ
なえていることを見出した。さらに、本発明者らは、該
CHD系重合体が特定の紫外線領域波長の光源に対し
て、優れた光透過性を示すことを見出し、これらの重合
体を射出成形等の加工方法を用いて樹脂製チップを作成
することにより、従来から汎用に使用されている一般的
な検出法で検出可能な、微量成分を分析できる分析装置
に用いられる樹脂製チップを提供することが可能となり
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明によれば
CHD系重合体は、特定の紫外線波長領域に於ける光線
透過率が極めて高いことによって、従来から知られてい
る樹脂製チップを採用した場合と比較して、検出系の汎
用性が拡大する。加えて、該重合体の高耐熱性や耐溶剤
性は有機溶剤系における検体検出が可能となる等の利点
も兼ね備えている。
【0013】すなわち本発明は、次の各発明に基づくも
のである。 (1)基板表面に液体及び液体試料が流動する微細な溝
を有し、液体及び液体試料の光学的計測を行うための樹
脂製マイクロチップであって、次式(I)によって表さ
れる高分子鎖を有し、以下の要件a)〜c)を満足する
重合体からなることを特徴とする樹脂製マイクロチッ
プ。 a)単量体単位(A)、(B)中に存在する炭素−炭素
二重結合の水素添加率が90%以上。 b)数平均分子量が10,000〜5,000,00
0。 c)光波長領域が230〜400(nm)の紫外線領域
における光線透過率の最小値が50%以上。 [−(A)a−(B)b−(C)c−(D)d−] (I) [式(I)において、A〜Dは高分子主鎖を構成するモ
ノマー単位を表し、A〜Dはどの順序に配列されていて
も良い。a〜dは、モノマー単位A〜Dの全重量に対す
るモノマー単位A〜Dのそれぞれのwt%を表す。 (A):式(II)で表される1,3−シクロヘキサジエ
ン系単量体から選択される一種または二種以上の単量体
単位。
【0014】
【化2】
【0015】[ただし、R1は各々独立に水素原子、C1
〜C20のアルキル基、C5〜C20の不飽和脂肪族炭化水
素基、C5〜C20のアリール基、C3〜C20のシクロアル
キル基、C4〜C20のシクロジエニル基である。] (B):鎖状共役ジエン系単量体から選択される一種ま
たは二種以上の単量体単位。 (C):ビニルシクロヘキサン単量体またはビニルシク
ロヘキサン誘導体系単量体から選択される一種または二
種以上の単量体単位。 (D):エチレン、およびα−オレフィン類から選択さ
れる一種または二種以上の単量体単位。 a〜dは次の関係を満足する。 a+b+c+d=100,50≦a≦100、及び0≦
b,c,d<50] (2)該単量体単位(B)が1,3−ブタジエン、イソ
プレンから選択される単量体単位である、(1)に記載
の樹脂製マイクロチップ。
【0016】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
の樹脂製マイクロチップに関わるCHD系重合体とは、
従来公知のいかなる重合方法(ラジカル、アニオン、カ
チオン、開環、配位、付加、縮合重合等)によって得ら
れたものでも特に制限されないが、その高分子鎖を構成
する繰り返し単位の一部または全てがCHDまたはCH
D系単量体から誘導される分子構造単位によって構成さ
れる重合体である。
【0017】本発明の樹脂製マイクロチップに関わる代
表的なCHD系重合体として、CHDまたはCHD系単
量体のみから誘導される分子構造単位もしくは、CHD
またはCHD系単量体及びこれと共重合可能な単量体か
ら誘導される分子構造単位を繰り返し単位として含有す
る重合体を例示することができる。より具体的には、C
HDまたはCHD系単量体あるいはこれと共重合可能な
単量体から誘導された分子構造単位を、高分子鎖の繰り
返し単位として含有する重合体を例示することができ
る。
【0018】本発明の樹脂製マイクロチップに用いられ
る最も好ましいCHD系重合体として、その高分子鎖に
含有されるCHDまたはCHD系単量体より誘導される
分子構造単位が、シクロヘキセン環もしくはシクロヘキ
サン環を含有する分子構造単位である重合体を例示する
ことができる。本発明の樹脂製マイクロチップに関わる
CHD系単量体とは、炭素−炭素結合により構成される
6員環の環状共役ジエン系単量体である。ここに最も好
ましい環状共役ジエン系単量体は、1,3−シクロヘキ
サジエン(CHD)である。
【0019】本発明の樹脂製マイクロチップに関わるC
HD系重合体において、CHDまたはCHD系単量体と
共重合可能な他の好ましい単量体としては、アニオン重
合によって重合可能な従来公知の単量体を例示すること
ができる。例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペン
タジエン、1,3−ヘキサジエン等の鎖状共役ジエン系
単量体、ビニルシクロヘキサン、α−メチルビニルシク
ロヘキサン、o−メチルビニルシクロヘキサン、p−メ
チルビニルシクロヘキサン、p−tert−ブチルビニ
ルシクロヘキサン、1,3−ジメチルビニルシクロヘキ
サン等のビニルシクロヘキサン誘導体単量体、あるいは
エチレン、α−オレフィン系単量体を例示することがで
きる。これらの単量体は必要に応じて1種でも、あるい
は2種以上であっても構わない。
【0020】本発明の樹脂製マイクロチップに関わるC
HD系重合体とは、従来公知のいかなる重合方法(ラジ
カル、アニオン、カチオン、開環、配位、付加、縮合重
合等)によって得られたものでも特に制限されないが、
その高分子鎖を構成する繰り返し単位の一部または全て
が環状共役ジエン系単量体より誘導される分子構造単位
によって構成される重合体である。また、環状共役ジエ
ン系重合体の共重合様式は、必要に応じて種々選択する
ことが可能である。例えばジブロック、トリブロック、
テトラブロック、マルチブロック、ラジアルブロック等
のブロック共重合、グラフト共重合、テーパー共重合、
ランダム共重合、交互共重合などを例示することができ
る。
【0021】従来から公知のアニオン重合方法では、C
HDのような環状共役ジエン系単量体は、立体障害が大
きく且つ内部2重結合が極めて安定であり重合が困難で
あることから、工業的に採用できる十分な重合活性能を
全く有しておらず、該環状共役ジエン系単量体単位を高
分子主骨格として高分子鎖中に定量的に導入することは
困難であった(英国特許出願第1、042、625号明
細書、J.Polym.Sci.,Pt.A,,15
53(1965)、Polym.Prepr.(Ame
r.Chem.Soc.,Div.Polym.Che
m.)12,402(1971)、Die Makro
moleculare Chemie.,163,13
(1973)、J.Polym.Sci.,Poly
m.Chem.Ed.,20,901(1982)、M
acromol.Chem.191,2743(199
0))。
【0022】これに対してIA族金属を含有する有機金
属化合物と、該有機金属化合物と錯体形成能を有する有
機化合物(錯化剤)を組み合わせて重合開始剤とする方
法によれば、CHDの重合がリビング的に進行する。従
って、従来にない高分子量のCHD系重合体を得ること
が可能となる。さらに、他の共重合可能な単量体を定量
的に導入する事が可能であるため、CHD系単量体単位
が本来有している高いガラス転移温度を保持したまま靭
性を加える事ができる。(本出願人による特願平9−2
77045号) 本発明の重合体は、以下の工程で得ることができる。
【0023】本発明の重合体合成に用いられる重合開始
剤は、有機金属化合物およびそれと錯形成能を有する有
機化合物(錯化剤)によって構成される。本発明で重合
開始剤を構成する有機金属化合物に用いることが可能な
IA族金属とは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ル
ビジウム、セシウム、フランシウムであり、特に好まし
いIA族金属としてリチウムを例示する事ができる。こ
れらは、一種でも必要に応じて二種以上の混合物であっ
ても構わない。
【0024】重合開始剤に好適に用いられる有機リチウ
ム化合物とは、炭素原子を少なくとも一個以上含有する
有機分子または有機高分子に結合する、一個または二個
以上のリチウム原子を含有する化合物である。上記有機
分子とは、C1〜C20のアルキル基、C2〜C20の不飽和
脂肪族炭化水素基、C5〜C20のアリール基、C3〜C20
のシクロアルキル基、C4〜C20のシクロジエニル基で
ある。重合開始剤に用いられる有機リチウム化合物とし
ては、メチルリチウム、エチルリチウム、n−プロピル
リチウム、iso−プロピルリチウム、n−ブチルリチ
ウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチ
ウム、n−ペンチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、
アリルリチウム、シクロヘキシルリチウム、フェニルリ
チウム、ヘキサメチレンジリチウム、シクロペンタジエ
ニルリチウム、インデニルリチウム、ブタジエニルジリ
チウム、イソプレニルジリチウム等、あるいはポリブタ
ジエニルリチウム、ポリイソプレニルリチウム、ポリス
チリルリチウム等、高分子鎖の一部にリチウム原子を含
有するオリゴマー状もしくは高分子状の従来公知な有機
リチウムを例示する事ができる。好ましい有機リチウム
化合物として、メチルリチウム、エチルリチウム、n−
ブチルリチウム、シクロヘキシルリチウムを例示する事
ができる。特に工業的に採用できる最も好ましい有機リ
チウム化合物として、n−ブチルリチウムを例示する事
ができる。
【0025】重合開始剤において採用されるIA族金属
を含有する有機金属化合物は、一種でも、必要に応じて
二種以上の混合物であっても構わない。IA族金属を含
有する有機金属化合物と錯体を形成する有機化合物(錯
化剤)としては、アミン類、エーテル類、チオエーテル
類が好ましく、またこれらの錯化剤は一種でも必要に応
じて二種以上の混合物であっても構わない。
【0026】特に本発明に用いられる錯化剤として工業
的観点からも好ましいのはアミン類であり、その中でも
第三(三級)アミン類が最も好ましい。好ましい第三ア
ミン化合物としては、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N,N’,N’
−テトラメチルジアミノメタン、N,N,N’,N’−
テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−
テトラメチル−1,3−プロパンジアミン、テトラメチ
ルジエチレントリアミン、1,8−ジアザビシクロ
[5,4,0]ウンデセン−7、ジアザビシクロ[2,
2,2]オクタン、4,4’−ビピリジル等があげられ
るが、工業的に採用できる最も好ましい第三アミン化合
物としては、テトラメチルエチレンジアミン(TMED
A)があげられる。
【0027】上記有機金属化合物と錯化剤よりなる重合
開始剤の調製方法は、特に制限されるものではなく、必
要に応じて従来公知の技術を採用する事ができる。例え
ば、不活性ガス雰囲気下に有機金属を有機溶媒に溶解
し、これにアミン類の溶液を添加して一定時間保った
後、重合開始剤(錯体)を単離することなく、モノマー
を添加して重合を行うことも可能である。重合触媒を調
製する際に、構成する有機金属化合物と錯化剤の配合比
は、錯化剤をM1mol、有機金属化合物をM2molと
すると、 M1/M2=30/1〜1/30 の範囲であることが好ましく、特に M1/M2=20/1〜1/20 の範囲であることが、高収率に重合体を得る上で最も好
ましい。
【0028】本発明の重合開始剤を用いてCHDと共重
合可能な単量体としては、1,3−ブタジエン、イソプ
レン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等
の鎖状共役ジエン系モノマー、スチレン、α−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレ
ン等のビニル芳香族系モノマー、エチレン、α−オレフ
ィン系単量体等を挙げることができる。特に工業的かつ
実用上の観点から、1,3−ブタジエンやイソプレンあ
るいはスチレンが好ましい。
【0029】本発明におけるCHD系単量体単位と上記
単量体単位との組成比率(重量含有率)は、その目的用
途によって種々に設定されるが、所望の光透過性を達成
させるためには、50〜100wt%の範囲であり、好
ましくは70〜100wt%の範囲であり、特に好まし
くは90〜100wt%の範囲である。CHDまたはC
HD系量体単位が50%未満では所望の光学的特性が低
下するばかりか、該重合体を成形して得られる樹脂製マ
イクロチップとした際の成形体の弾性率が低下するなど
好ましからざる特性上の低下を招来する。
【0030】重合方法も特に制限されるものではなく、
気相重合、塊状重合、もしくは溶液重合等を採用する事
ができる。溶液重合の場合に使用できる重合溶媒として
は、n−ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘ
プタンの様な脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチル
シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ
ン、シクロヘプタン、デカリンの様な脂環式炭化水素、
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンの様な
芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ンの様なエーテル類があげられる。これらの重合溶媒は
一種でもあるいは二種以上の混合物であっても構わな
い。
【0031】重合温度は−100〜120℃、最も好ま
しくは0〜100℃の範囲で実施する事ができる。さら
に工業的観点からは、室温〜80℃の範囲で実施する事
が有利である。重合系の圧力は上記重合温度範囲でモノ
マーおよび/または溶媒を液相に維持するのに十分な圧
力の範囲で行えば良く、特に限定するものではない。重
合反応に要する時間は、目的あるいは重合条件によって
種々異なったものになるため特に限定する事はできない
が、通常は48時間以内であり、特に好適には1〜10
時間の範囲で実施される。また重合系の雰囲気は乾燥し
た窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気であ
ることが望ましい。本反応における重合方法において
は、重合に先立って開始剤成分の一部の組み合わせ、あ
るいは全てを予備反応あるいは熟成し、予め重合開始剤
となる錯体化合物を合成しておくことは本発明の重合体
を得るために好ましい方法である。
【0032】本発明における重合停止剤としては、水、
アルコール、多価アルコール、フェノール等が用いられ
る。停止剤の添加量は、一般に重合体に対して0.00
1〜10wt%の範囲で使用される。本発明の樹脂製マ
イクロチップに関わるCHD系重合体は、重合反応終了
後に水素化によって、重合体を構成する単量体単位
(A)、(B)中に存在する炭素−炭素二重結合を90
%以上水素添加してなる重合体である。また、単量体単
位(C)は、それらの前駆体であるスチレン、α−メチ
ルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−tert−ブチルスチレン、1,3−ジメチル
スチレン等のビニル芳香族系単量体を共重合させた後
に、該単量体単位中に存在するベンゼン環を水素化する
事によって誘導することが可能である。
【0033】水素化率は所望の光線透過率を達成するた
めに、90%以上であることが必要であり、好ましくは
95%以上であり、さらに好ましくは97%以上であ
る。該重合体の水素化率が90%未満である場合には、
単量体単位(A)または(B)中に残存する炭素−炭素
2重結合による光吸収によって所望の光線透過率が達成
されない。水素化反応は重合体および水素化触媒の存在
下に、水素雰囲気下において実施される。反応形式は従
来公知の方法を採用できる。例えば、バッチ式、セミバ
ッチ式、連続式あるいはそれらの組み合わせ等のいずれ
でも採用可能である。水素化反応触媒としては、従来公
知の均一触媒および不均一触媒のいずれも用いることが
でき、特にその種類、量は制限されない。
【0034】水素化触媒に含有される金属として工業的
に特に好ましいものとしては、チタン、コバルト、ニッ
ケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム等があげられ
る。これらの金属はエーテル、アミン、チオール、ホス
フィン、カルボニル、オレフィン、ジエン等の官能基を
有する有機化合物(配位子)と組み合わせた均一触媒と
して使用しても良いし、また活性炭、アルミナ、硫酸バ
リウム、シリカ、チタニア、ゼオライト、架橋ポリスチ
レン等の担体に担持させて不均一触媒として使用しても
構わない。工業的観点から、特に好ましいのは水素化触
媒回収可能な不均一触媒である。本反応における水素化
触媒の使用量は、水素化条件によって適宜選択される
が、一般には重合体に対して金属濃度として10ppm
〜50wt%の範囲である。
【0035】水素化反応に用いる溶媒として好ましいも
のとしては、n−ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタンの様な脂肪族炭化水素、シクロペンタ
ン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン、シクロヘプタン、デカリンの様な脂環式
炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼンの様な芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフランの様なエーテル類があげられる。これらの
水素化反応溶媒は一種でもあるいは二種以上の混合物で
あっても構わない。
【0036】水素化反応の温度は0〜300℃の範囲で
あり、特に好ましくは30〜200℃である。水素化反
応の圧力は、通常1〜250kgf/cm2の範囲であ
り、特に好ましくは5〜150kgf/cm2である。
水素化反応に要する時間は、重合体溶液の濃度、反応系
の温度、圧力とも関係するために特に限定することはで
きないが、通常5分〜240時間の範囲で実施する事が
できる。
【0037】本発明に関わる樹脂製マイクロチップに用
いられる重合体は、光波長領域230〜400(nm)
の紫外部における光線透過率の最小値が50%以上であ
ることが、その使用目的から必要である。従って、該重
合体が上記所望の光線透過率を達成するためには、該重
合体を構成するCHDまたはCHD系単量体単位、鎖状
共役ジエン系単量体単位の一部または全てが飽和化され
ている重合体であることが好ましい。また、該重合体
が、単量体単位(C)をその構成単位に含む場合には、
単量体単位(C)の前駆体として用いられるビニル芳香
族単量体単位中のベンゼン環は完全に水素化されている
必要がある。
【0038】さらに、該重合体中の不純物の含有率を一
定濃度以下に除去されることは、該重合体を用いてなる
樹脂製マイクロチップにおける所望の光線透過率を達成
させる上で好ましい。本発明の樹脂製マイクロチップに
関わる重合体における不純物とは、重合体以外の不要な
化合物であり、例えば残留重合溶媒、残留未反応単量
体、残留添加剤、開始剤(開始剤助剤)等触媒残査等を
例示することができる。特に、該重合体を製造する好ま
しい重合方法のうち、開始剤としてアミン化合物を用い
る場合、結果として該重合体中に残存する含窒素残留物
については、本発明に関わる樹脂製マイクロチップに用
いられる重合体が、所望の光線透過性を有するために、
一定濃度以下であることが好ましい。すなわち、該重合
体を精製することによって達成される重合体中に残存す
る含窒素残留物濃度は、300ppm以下であることが
好ましく、更に好ましくは100ppm以下であり、光
線透過率の面から、最も好ましくは50ppm以下であ
る。
【0039】本発明の樹脂製マイクロチップに関わる重
合体の精製方法としては、従来から公知のいずれの方法
も採用することが可能である。特に、超臨界流体を利用
した精製方法は本発明に関わる重合体の所望の光線透過
率を得る上から好ましい方法である。本発明の樹脂製マ
イクロチップに関わる重合体の精製方法に用いることが
可能な超臨界流体とは、(臨界温度、臨界圧力を越えた
状態である)従来公知の超臨界流体をそのまま採用する
ことができる。
【0040】工業的な観点からは、二酸化炭素(C
2)、一酸化炭素(CO)、亜酸化窒素(N2O)、二
酸化窒素(NO2)、亜硫酸ガス(SO2)、メタン(C
3)、エタン(C25)、プロパン(C38)、エチ
レン(C24)、プロピレン(C 36)の超臨界流体が
好ましく、経済性及び安全性、使用上の簡便性から二酸
化炭素(CO2)の超臨界流体を用いることが最も好ま
しい。
【0041】本発明の樹脂製マイクロチップに関わる重
合体の精製方法においては、重合体と接触させる超臨界
流体中に必要に応じて水、炭化水素類、アルコール類、
エーテル類、ケトン類等の他の溶媒を添加することも特
に制限されない。超臨界流体に添加される他の溶媒とし
ては、水あるいは、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ト
ルエン等の炭化水素類、メタノ−ル、エタノ−ル、1−
プロパノ−ル、2−プロパノ−ル、1−ブタノ−ル、2
−ブタノ−ル、1−ヘプタノ−ル、2−ヘプタノ−ル等
のアルコ−ル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、テトラヒドロピラン等のエ−テル類、アセトン、プ
ロパノン、2−ブタノン、メチルエチルケトン等のケト
ン類などを例示することができる。これら他の溶媒とし
て好ましいものは、C1〜C10の飽和脂肪族アルコール
類であり、より好ましいのはC1〜C3の飽和脂肪族アル
コール類であり、工業的経済的にもっとも好ましいもの
は、メタノールである。
【0042】本発明の樹脂製マイクロチップに関わる重
合体の精製方法において、種々の不純物を含有する環状
共役ジエン系重合体もしくはこの重合体溶液を超臨界流
体と接触することにより、重合体もしくは重合体溶液か
ら不純物を効果的に除去することができるため、重合体
の精製を効率的に行うことが可能である。本発明の樹脂
製マイクロチップに関わる重合体の精製方法の特徴は、
該重合体もしくはこの重合体溶液を超臨界流体と接触さ
せることにより不純物を除去し、精製された環状共役ジ
エン系重合体を製造することにある。該重合体と超臨界
流体との接触方法については、重合体溶液をそのまま超
臨界流体と接触させてもよいし、あるいは重合体溶液か
らあらかじめ重合体を分離した後に超臨界流体と接触さ
せてもよい。
【0043】一般には、重合体溶液中の重合体濃度を高
くし精製の効率を向上させる目的で、あらかじめ重合溶
媒、残留未反応モノマー、残留添加剤、触媒残査等をあ
る程度除去しておくことが好ましい。具体的には、重合
体溶液の容器内を加熱及び/または減圧する方法、フラ
ッシュタンクを用いる方法、ベント付き押出機による方
法、薄膜蒸留、水蒸気凝固法、あるいは再沈殿法等があ
り、目的に応じて任意に選択することができる。
【0044】環状共役ジエン系重合体を超臨界流体と接
触させ、効率的に精製された環状共役ジエン系重合体を
製造するためには、重合体の形状を出来る限り微粉状、
薄膜あるいはポ−ラス性の高い形状にしておくことは、
本発明の製造方法においては特に好ましい方法である。
本発明の樹脂製マイクロチップに関わる重合体と超臨界
流体の接触条件は、目的に応じて任意に設定することが
可能であり特に制限されないが、工業的な観点からは、
温度条件として、超臨界流体の臨界温度(CPT:°
K)の90〜200%の範囲が好ましく、100〜15
0%の範囲が特に好ましい。一方、圧力条件としては、
超臨界流体の臨界圧力(CPP:MPa)の90〜50
0%の範囲が好ましく、100〜400%の範囲が特に
好ましい。
【0045】本発明の樹脂製マイクロチップに関わる重
合体を精製する際の最も好ましい超臨界流体である二酸
化炭素(CO2)の場合では、温度条件として304〜
456(°K)の範囲が好ましく、圧力条件としては、
7.38〜29.52(MPa)の範囲が好ましい。ま
た、該重合体と超臨界流体との接触時間については、必
要とされる環状共役ジエン系重合体の精製程度によって
任意に設定するため特に限定されないが、工業的・経済
的な観点から、一般には1分〜24時間の範囲で実施す
ることが好ましい。
【0046】一方、該重合体と超臨界流体の接触装置に
ついては、従来公知の装置をそのまま適応することが可
能であり、例えば流通形式、セミバッチ形式、バッチ形
式等の装置を必要に応じて任意に選択し、精製された重
合体を製造することが可能である。次に、本発明の樹脂
製マイクロチップに関わる環状共役ジエン系重合体の分
子量は、その成形加工性、光線透過率をはじめとする特
性上から、その範囲は、その高分子鎖の標準ポリスチレ
ン換算の数平均分子量として10,000〜5,00
0,000の範囲に設定される必要がある。数平均分子
量が10,000以下であると、著しく脆弱な固体もし
くは粘ちょうな液体となり工業材料としての価値は極め
て低いものになってしまう。一方、数平均分子量が5,
000,000以上であると、重合時間が長くなり溶液
粘度が著しく高くなる等の工業的な生産において好まし
からざる結果を招来する。
【0047】本発明における数平均分子量とは、重合体
を1,2,4−トリクロロベンゼンに溶解し、GPC
(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法により
測定される高分子鎖の標準ポリスチレン換算の数平均分
子量である。CHDの重合においては、重合様式として
1,2−結合体と1,4−結合体が存在する。本発明の
重合体におけるPCHD連鎖中の1,2−結合体と1,
4−結合体のモル比は40/60〜90/10であるこ
とが好ましい。この1,2/1,4比は1H−NMRで
算出することができる。本発明に関わるCHD系重合体
は従来から公知のいずれの方法によっても、マイクロチ
ップ用基板に成形加工することができる。すなわち射出
成形、圧縮成形、押し出し成形等を採用する事ができ
る。特に、該重合体を用いた樹脂製マイクロチップを工
業的に量産する目的から、射出成形方法によるのが好ま
しい。さらに、下記の〜から選択される、射出成形
方法によって成形されることが、該樹脂製マイクロチッ
プを成形加工する目的からは有効な方法である。
【0048】すなわち、 樹脂の金型キャビテイへの充填工程中に、金型面に
接する樹脂表面の固化温度を低下させつつ成形される射
出成形方法。 断熱層被覆金型を用いる射出成形方法。 射出直前に、高周波誘導加熱によって金型表面を加
熱させて成形する射出成形方法。 射出直前に、輻射加熱によって金型表面を加熱させ
て成形する射出成形方法。 樹脂を振動させつつ成形される射出成形方法。 金型を振動させつつ成形される射出成形方法。 等の射出成形方法である。(本出願人による特開平10
−128783号、特願平10−50719号)
【0049】特に、の射出成形方法において、該重合
体樹脂の金型キャビテイへの充填工程中に、金型に接す
る樹脂表面の固化温度を低下させて成形される射出成形
体が、金型キャビテイに二酸化炭素を10MPa以下の
圧力で充填させておいて、射出成形される方法である場
合には、該樹脂製マイクロチップに転写される溝(チャ
ンネル)の寸法精度が著しく向上することから最も好ま
しい方法である。(本出願人による特開平10−128
783号、特願平10−50719号)樹脂製マイクロ
チップ成形用の金型は、鉄又は鉄を主成分とする鋼材、
アルミニウム、又はアルミニウムを主成分とする合金、
亜鉛合金、ベリリウム−銅合金等の一般に合成樹脂の成
形に使用されている金属金型が良好に使用できる。
【0050】金型作製方法の1つの例を挙げると、ま
ず、金属、プラスチック、シリコン又はガラス等の材料
からの切削加工やエッチング加工、又は紫外線硬化樹脂
のフォトリソグラフィ加工等の方法により、目的とする
微細な溝を有する有機ポリマー製の平板の表面形状を有
する母型を1つ作成し、この母型からニッケル等の電気
化学的鋳造法により作製される。また、特開平6−28
3830号のレジストパターンを形成する方法を用いて
金型を作ることも可能である。金属基板にレジストパタ
ーンを形成した後、レジストの無い部分を金属メッキで
埋め、レジストを除去して、基板表面に微細なパターン
を施した、金属板を形成する。この金属板を金型にし
て、樹脂の加工を行う事が可能である。
【0051】本発明に関わる樹脂製マイクロチップに用
いられる重合体には、所望の光線透過率を達成させる上
で支障のない限り、公知の酸化防止剤、例えば2,6−
ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,
2’−ジオキシ−3,3’−ジ−tert−ブチル−
5,5’−ジメチルジフェニルメタン、フェニル−β−
ナフチルアミン等、あるいは紫外線吸収剤、例えば2,
4−ジヒドロキシベンゾキノン、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン、2’−ヒドロキシ−4−メト
キシ−2’−カルボキシベンゾフェノン等を添加するこ
とが可能である。また、該重合体の成形加工性向上のた
めに滑剤等を用いても良い。
【0052】本発明に関わる樹脂製マイクロチップに用
いられる重合体を成形加工する際には、その表面に、熱
硬化法、紫外線硬化法、真空蒸着法、スパッタリング法
等の方法により無機化合物、有機シリコン化合物、アク
リル系モノマー、ビニルモノマー、メラミン樹脂、フッ
素系樹脂、シリコーン樹脂などをハードコートする事に
より、さらに耐熱性、光学特性、耐薬品性、耐摩耗性、
透明性等を向上させることも可能である。
【0053】本発明の樹脂製マイクロチップの溝の断面
形状は特に限定されず、四角形、三角形等の多角形の形
状、半円形、半楕円形等いずれのものでもよいが、四角
形であることが好ましい。また、断面形状の異なる溝を
組み合わせてもよい。キャピラリを一対の板状部材で形
成する場合は、溝の上面(開放面)の幅は、溝の下面
(底)の幅と同じであってもよいし、上面の幅の方が広
くてもよい。この溝は、あまり小さすぎると、微粒子が
混入した場合に目詰まりの原因となり、あまり大きすぎ
ると、二液の合流時拡散による混合の効率が低下するた
め、幅は1〜5000μm、深さは0.1〜2000μ
m、断面積は1〜10,000,000μm2とするこ
とが好ましい。更に好ましくは、幅2〜500μm、深
さ1〜200μm、断面積2〜100000μm2とす
る。
【0054】この溝の寸法精度は、極微料成分の分析や
定量分析等を行う上では、操作の精度及び装置間の再現
性を得るために、設計寸法に対し、幅および深さが±5
%以内、断面積が±7%以内の寸法精度(寸法転写精
度)を有することが好ましい。また、高精度の定量分析
を行うためには、幅および深さが±2%以内、断面積が
±4%以内の寸法精度を有することが更に好ましい。
【0055】溝内の液体の移動は、外部に設けた送液ポ
ンプまたは吸引ポンプで行うこともできる。その場合は
(マイクロチップ内のポンプをマイクロチップ外の駆動
装置で押したりする事も含む)、送液量をポンプの吐出
量、または吸引量で制御するか、または流量調節バルブ
を用いて流量制御を行う。また、溝中の液体に電界を印
加して、電気泳動や、電気浸透流によって送液を行うこ
ともできる(「キャピラリ電気泳動」講談社 等に詳し
く記載されている)。
【0056】電気浸透流は、キャピラリー内面表面のイ
オンの移動によってキャピラリー内の液体が一緒に移動
するものである。キャピラリーがガラスやシリコンで形
成される場合は、ガラス表面のケイ酸のプロトンなどが
移動力となる。また、本発明のCHD系重合体やPMM
A、PCなどの有機ポリマー等からなる樹脂製マイクロ
チップで、キャピラリー内面に特別のイオン種が存在し
ない場合でも、キャピラリー内を流す液体の組成によっ
ては、その液体中の電解質をキャピラリー内面に吸着さ
せ、その電解質の移動により電気浸透流を生じさせるこ
とができる。安定した電気浸透流を発生させるため、キ
ャピラリー内面の表面に、スルホン酸基やカルボン酸基
を有する有機ポリマーをグラフト重合などで付加しても
良い。
【0057】電気浸透流では、電圧の制御により、細か
く即応的に、また、設定したプログラムに従って正確な
流量を制御できるので、樹脂製マイクロチップ内での反
応や分離を、精度良く制御できるために、電気浸透流の
採用は好ましい実施態様の一つである。キャピラリを一
対の板状部材で形成する場合には、上記平板の少なくと
も1枚に溝を刻み、それを含む2枚の板状部材を、流路
を内側にして、超音波融着、熱融着、ホットメルト接着
剤やUV接着剤等の接着剤による接着、粘着剤による粘
着、直接又は薄い弾性シートを介しての圧接等の方法で
張り合わせて作られる。溝を有していない板状部材(以
降被せ平板と呼ぶ)の材料は上記溝を有する平板の作製
に用いられる材料の中から選ぶことができる。同じ材料
でもよいし、異なる材料であってもよい。厚みは検出の
障害になることが無ければ、特に限定されるものではな
いが、0.05〜数mm程度が好ましい。
【0058】本発明の樹脂製マイクロチップにおいて、
キャピラリは、加工生産性の点からは、一対の板状部材
で形成され、これらの板状部材の一方は設定された流路
に応じた溝を板面に有するものとし、他方はこのような
溝のない平板(被せ平板)として、溝面側を内側にして
両板状部材を貼り合わせた構造であることが好ましい。
また、3枚の板材を使用し、その一枚には流路に応じた
平面形状の貫通穴を開け、他の2枚の板材を上下に重ね
て貼り合わせた構造としてもよい。
【0059】この被せ平板には、空気抜きのための小穴
や、液の導入、導出貫通孔があいていてもよい。また、
溝含有平板側に液の導入、導出貫通孔があいていてもよ
い。導入、導出貫通孔には液溜め(試薬、検体、緩衝
液、廃液などをいれる)のための円筒を接着してもよ
い。この円筒の大きさは特に限定するものではないが、
高さ1〜数mm、直径1〜数mm程度が好ましい。溝含
有平板や被せ平板が数mm程度の厚みを有する場合、該
貫通孔が液溜めを兼ねることもできる。
【0060】
【発明の実施の形態】以下に、実施例及び参考例、比較
例等によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明
の範囲はこれらの実施例に限定され解釈されるものでは
ない。本発明に用いた薬品は入手しうる最高純度のもの
を用いた。一般の溶剤は常法に従って脱気し、不活性ガ
ス雰囲気下、活性金属状で脱水・脱気し、ついで蒸留、
精製したものを用いた。
【0061】(重合体の分子量(分布)測定)重合体
を、o−ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等の溶
媒に溶解し、ゲルパーミエションクロマトグラフィー
(GPC)法によって測定を行った。数平均分子量(M
n)及び分子量分布[重量平均分子量/数平均分子量
(Mw/Mn)]は、標準ポリスチレンを用いた換算値
として得た。また、GPC測定には、ポリマーラボラト
リーズ社製の高温GPCシステム(PL−GPC21
0)を用い、140℃で測定した。
【0062】(水素化率)水素化率の測定には、核磁気
共鳴測定装置(日本電子(株)製GX−270)を用い
て、1H−NMRのオレフィンプロトンピークの消失か
ら算出した。 (含窒素含有残留物濃度測定)含窒素残留物濃度の測定
には、窒素分析装置(微量窒素分析装置TN−10[三
菱化成(株)社製])を用いた。 (光線透過率)射出成形によって得られた厚み1mmの
平板試験片を用いて、波長領域230〜400nmの紫
外線領域に於ける光線透過率を測定した。光線透過率の
測定には日立製作所(株)製の分光光度計(日立33
0)を用い、測定波長領域800〜200nmにて行っ
た。
【0063】
【参考例1】十分内部を乾燥し、さらに乾燥窒素による
置換を行った5L耐圧オートクレーブに2,700gの
脱水シクロヘキサンを入れ、続いて30mmolのn−
ブチルリチウム(n−BuLi)を投入し、更に30m
molのTMEDAを添加した。この溶液を70℃まで
昇温して約10分程度保持した後、40℃まで降温させ
た。この溶液に300gの1,3−シクロヘキサジエン
(CHD)を加え、40℃の一定温度下に約6時間撹拌
を続け重合を行った。次いで、反応系中に、1gのメタ
ノールを加えて反応を停止させた後、反応液を多量のア
セトン/メタノール混合溶媒中に投入した。得られた析
出物を数回アセトン/メタノール混合溶媒にて洗浄した
後、濾過、乾燥して白色重合体(PCHD:ホモポリマ
ー)を得た。得られた重合体の収率は98wt%であ
り、数平均分子量は1.18×104、分子量分布は
1.23であった。
【0064】次に上記方法によって得られた重合体を2
00g、硫酸バリウムを担体とする5wt%パラジウム
担持型水素化触媒(5%−Pd/BaSO4)を40
g、および2,000gのシクロヘキサンを、乾燥した
5L耐圧オートクレーブに充填させ、内部を充分に窒素
によって置換した後、一旦100℃で重合体を溶解した
後、さらに内部を水素置換した。初期水素圧は50kg
f/cm2とし、温度を150℃に昇温して4時間水素
化反応を行った。オートクレーブを室温まで冷却後、内
容物からPd/BaSO4を加圧濾過除去し、濾液をア
セトンに注いで、濾過、乾燥後、白色水素化重合体(P
CHE:水素化ホモポリマー)を得た。得られた重合体
について、数平均分子量は1.23×104、分子量分
布は1.26であった。また、1H−NMRによって算
出した重合体の水素化率は100%であった。さらに、
得られた重合体中に存在する含窒素残留物の濃度は、2
40ppmであった。
【0065】
【参考例2】参考例1におけるn−ブチルリチウム及び
TMEDAの添加量を、各々15mmolとした以外
は、参考例−1と同様の方法によって重合体を得た。得
られた重合体の収率は96wt%であり、重合体の数平
均分子量は2.13×104、分子量分布は1.30で
あった。また、水素化後の重合体の数平均分子量は2.
55×104であり、分子量分布は1.37であり、1
−NMRより算出した重合体の水素化率は98%であっ
た。さらに、得られた重合体中に存在する含窒素残留物
の濃度は、190ppmであった。
【0066】
【参考例3】参考例1におけるn−ブチルリチウム及び
TMEDAの添加量を、各々7.5mmolとした以外
は、参考例1と同様の方法によって重合体を得た。得ら
れた重合体の収率は95wt%であり、重合体の数平均
分子量は4.11×104、分子量分布は1.51であ
った。また、水素化後の重合体の数平均分子量は4.9
5×104であり、分子量分布は1.60であり、1H−
NMRより算出した重合体の水素化率は94%であっ
た。さらに、得られた重合体中に存在する含窒素残留物
の濃度は、130ppmであった。
【0067】
【参考例4】十分内部を乾燥し、さらに乾燥窒素による
置換を行った5L耐圧オートクレーブに2,500gの
脱水シクロヘキサンを入れ、続いて7.5mmolのn
−ブチルリチウム(n−BuLi)を投入し、更に7.
5mmolのTMEDAを添加した。この溶液を70℃
まで昇温して約10分程度保持した後、40℃まで降温
させた。この溶液に105gの1,3−シクロヘキサジ
エン(CHD)を加え、40℃の一定温度下に約3時間
撹拌を続け重合を行った。次いで、反応系中に、90g
の1,3−ブタジエン(33wt%シクロヘキサン溶液
として273g)を添加し、約1時間撹拌を継続した。
さらに、反応系中にCHDを105g添加し約3時間撹
拌を継続した。反応終了後に系中に1gのメタノールを
加えて反応を停止させた後、反応液を多量のアセトン/
メタノール混合溶媒中に投入した。得られた析出物を数
回アセトン/メタノール混合溶媒にて洗浄した後、濾
過、乾燥して白色重合体(PCHD−PBd−PCH
D:トリブロックコポリマー)を得た。
【0068】得られた重合体の収率は98wt%であ
り、数平均分子量は4.31×104、分子量分布は
1.07であった。また1H−NMRによって算出され
た重合体の共重合比はほぼ定量的であることを確認し
た。次いでこの重合体を参考例1と同様の方法によって
水素化した(PCHE−PEB−PCHE:水素化トリ
ブロックコポリマー)。水素化後の重合体の数平均分子
量は4.44×104であり、分子量分布は1.03で
あり、1H−NMRより算出した重合体の水素化率は9
4%であった。さらに、得られた重合体中に存在する含
窒素残留物の濃度は、210ppmであった。
【0069】
【参考例5】参考例4において用いた1,3−ブタジエ
ンのかわりにイソプレンとした以外は参考例4と同様に
して水素化重合体を得た(PCHE−PHIp−PCH
E:水素化トリブロックコポリマー)。水素化後の重合
体の数平均分子量は4.13×104であり、分子量分
布は1.13であり、1H−NMRより算出した重合体
の水素化率は99%であった。さらに、得られた重合体
中に存在する含窒素残留物の濃度は、370ppmであ
った。
【0070】
【参考例6】参考例4において用いた1,3−ブタジエ
ンのかわりにスチレンとした以外は参考例4と同様にし
て水素化重合体を得た(PCHE−PVCH−PCH
E:水素化トリブロックコポリマー)。水素化後の重合
体の数平均分子量は4.80×104であり、分子量分
布は1.91であり、1H−NMRより算出した重合体
の水素化率は99%であった。さらに、得られた重合体
中に存在する含窒素残留物の濃度は、220ppmであ
った。
【0071】
【参考例7】参考例4において用いたCHD及び1,3
−ブタジエンの添加量をそれぞれ270g(135gず
つ1段目及び3段目に添加)、30g(33wt%シク
ロヘキサン溶液として91g)とした以外は参考例4と
同様にして水素化重合体を得た(PCHE−PEB−P
CHE:水素化トリブロックコポリマー)。水素化後の
重合体の数平均分子量は4.65×104であり、分子
量分布は1.25であり、1H−NMRより算出した重
合体の水素化率は98%であった。さらに、得られた重
合体中に存在する含窒素残留物の濃度は、170ppm
であった。
【0072】
【参考例8】参考例4において用いたCHD及び1,3
−ブタジエンの添加量をそれぞれ240g(120gず
つ1段目及び3段目に添加)、60g(33wt%シク
ロヘキサン溶液として182g)とした以外は参考例4
と同様にして水素化重合体を得た(PCHE−PEB−
PCHE:水素化トリブロックコポリマー)。水素化後
の重合体の数平均分子量は4.45×104であり、分
子量分布は1.23であり、1H−NMRより算出した
重合体の水素化率は97%であった。さらに、得られた
重合体中に存在する含窒素残留物の濃度は、195pp
mであった。
【0073】
【実施例1】参考例1にて得られた水素化重合体を用い
て、小型射出成形機(1oz精密射出成形装置IS−3
0EPN−1A:東芝機械(株)製)を用いて厚み1m
mの光学分析用マイクロチップ基板を作成した。射出成
形条件は、シリンダー温度:280〜310(℃)、射
出時間:1.5(秒)、冷却時間:20(秒)とした。
得られた成形基板を用いて、波長領域800〜200n
mにて光線透過率を測定した結果、測定波長領域230
〜400における光線透過率の最小値は60%であっ
た。
【0074】
【実施例2〜8】参考例2〜8にて得られた水素化重合
体を用いて、実施例1と同様にして射出成形によって光
学分析用マイクロチップ基板を作成した。各重合体の射
出成形条件及び得られた成形基板の光線透過率測定結果
を、表1に示す。
【0075】
【表1】
【0076】
【比較例1〜8】参考例1〜8の水素化重合体の前駆体
として作成した重合体を実施例1〜8と同様にして射出
成形にて光学分析用マイクロチップ基板を作成し、さら
に光線透過率を測定した。各重合体の射出成形条件及び
得られた成形基板の光線透過率測定結果を、表2に示
す。
【0077】
【表2】
【0078】
【実施例9】参考例1にて得られた水素化重合体を用い
て、超臨界抽出装置(ISCO社製:SFX220)に
充填し、シリンジポンプ(ISCO社製:260D)を
用いて、超臨界流体(CO2)を15ml/minで連
続的に供給した。抽出槽内は圧力を14MPa、温度3
73°Kとし、この条件で30minの間、重合体と超
臨界流体(CO2)を接触させ精製された重合体を得
た。
【0079】得られた重合体中に含有される含窒素残留
物の濃度は、18ppmまで低下した。得られた重合体
を実施例1と同様にして射出成形によって平板試験片を
作成して光線透過率を測定した。波長領域800〜20
0nmにて光線透過率を測定した結果、測定波長領域2
30〜400における光線透過率の最小値は75%であ
った。
【0080】
【実施例10〜11】参考例2〜3にて得られた水素化
重合体を用いた以外は、実施例9と同様の操作を行い精
製された重合体を得た。得られた重合体中に含有される
含窒素残留物の濃度は各々14ppm、11ppmまで
低下した。得られた重合体を実施例1と同様にして射出
成形によって光学分析用マイクロチップ基板を作成して
光線透過率を測定した。波長領域800〜200nmに
て光線透過率を測定した結果、測定波長領域230〜4
00における光線透過率の最小値はいずれも75%であ
った。
【0081】
【実施例12】参考例1にて得られた水素化重合体の射
出成形において、金型キャビテイ表面温度が70℃であ
る金型内に、二酸化炭素を5.0MPaの圧力で充填
し、次いで射出成形を行い、1mmtの光学分析用マイ
クロチップ基板を作成した。射出成形条件は、シリンダ
ー温度:300〜320(℃)、シリンダー内樹脂圧:
35(MPa)、射出時間:0.6〜2.4(秒)、冷
却時間:20(秒)とした。金型に充填された二酸化炭
素は、樹脂充填が完了した段階で大気中に解放した。
得られた成形基板を用いて波長領域800〜200nm
にて光線透過率を測定した結果、測定波長領域230〜
400における光線透過率の最小値は70%であった。
【0082】
【比較例9〜10】光学用途グレードのポリメタクリル
酸メチル(PMMA:旭化成デルペット80NHX)お
よびポリカーボネート(PC:パンライトAD−550
3)を実施例12と同様の方法によって射出成形し、得
られた成形基板を用いて光線透過率の測定を行った。波
長領域800〜200nmにて光線透過率を測定した結
果、測定波長領域230〜400における光線透過率の
最小値はいずれも50%未満であった。結果を表3に比
較して示す。
【0083】
【表3】
【0084】
【発明の効果】本発明のCHD系重合体を用いてなる樹
脂製マイクロチップは、その重合体のもつ構造的な特性
上から、紫外線波長領域である230〜400nmにお
ける光線透過性に優れ、また該重合体を製造するプロセ
ス上、含窒素残留物等不純物が低レベルまで除去でき、
さらに、射出成形方法による成形加工が可能であること
から、量産性、寸法性など有利な樹脂製マイクロチップ
として各種の微量分析装置や微量混合装置、微量反応装
置等に幅広い利用が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08F 32/06 C08F 32/06 G01N 27/26 331K Fターム(参考) 2G057 AA01 AB03 AB06 AC01 BA03 BB06 BC07 2G059 AA01 AA06 BB04 BB11 BB13 CC01 CC12 CC16 DD12 EE01 FF03 FF11 HH03 JJ01 4J002 BB001 GP00 4J100 AA00S AA02S AA20R AR18P AS01Q AS02Q AS03Q AS04Q CA06 CA31 DA62 HA04 HB16 HD04 HE14 HE41 JA32

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面に液体及び液体試料が流動する
    微細な溝を有し、液体及び液体試料の光学的計測を行う
    ための樹脂製マイクロチップであって、次式(I)によ
    って表される高分子鎖を有し、以下の要件a)〜c)を
    満足する重合体からなることを特徴とする樹脂製マイク
    ロチップ。 a)単量体単位(A)、(B)中に存在する炭素−炭素
    二重結合の水素添加率が90%以上。 b)数平均分子量が10,000〜5,000,00
    0。 c)光波長領域が230〜400(nm)の紫外線領域
    における光線透過率の最小値が50%以上。 [−(A)a−(B)b−(C)c−(D)d−] (I) [式(I)において、A〜Dは高分子主鎖を構成するモ
    ノマー単位を表し、A〜Dはどの順序に配列されていて
    も良い。a〜dは、モノマー単位A〜Dの全重量に対す
    るモノマー単位A〜Dのそれぞれのwt%を表す。 (A):式(II)で表される1,3−シクロヘキサジエ
    ン系単量体から選択される一種または二種以上の単量体
    単位。 【化1】 [ただし、R1は各々独立に水素原子、C1〜C20のアル
    キル基、C5〜C20の不飽和脂肪族炭化水素基、C5〜C
    20のアリール基、C3〜C20のシクロアルキル基、C4
    20のシクロジエニル基である。] (B):鎖状共役ジエン系単量体から選択される一種ま
    たは二種以上の単量体単位。 (C):ビニルシクロヘキサン単量体またはビニルシク
    ロヘキサン誘導体系単量体から選択される一種または二
    種以上の単量体単位。 (D):エチレン、およびα−オレフィン類から選択さ
    れる一種または二種以上の単量体単位。 a〜dは次の関係を満足する。 a+b+c+d=100,50≦a≦100、及び0≦
    b,c,d<50]
  2. 【請求項2】 該単量体単位(B)が1,3−ブタジエ
    ン、イソプレンから選択される単量体単位である、請求
    項1に記載の樹脂製マイクロチップ。
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