アンタイオス
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アンタイオス(古希: Ἀνταῖος, Antaios, ラテン語: Antaeus)とは、ギリシア神話に登場する好戦的な巨人である。ラテン語ではアンタエウス。 海神ポセイドーンの息子[1]、あるいは大地の女神ガイアの息子であり[1][2]、娘アルケーイスの父[3]。英雄ヘーラクレースによって倒された。
物語
[編集]アンタイオスは、リビュアに住んでいて、屈強そうな旅人に戦いを挑んでは、相手を殺していた。そして、殺した相手から奪った宝物や相手の髑髏を、ポセイドーンの神殿に飾っていた[4]。ヘーラクレースは黄金の林檎を求めて旅をしていたとき[1]、あるいはゲーリュオーンの牛を求めて旅をしていたときにリビアを通り[5]、アンタイオスに挑戦された。さしものヘラクレスも何度倒しても無限に復活する能力と無限に強まる力に苦戦をする。しかし大地に足がついていなければ発揮しない弱点に気づき、アンタイオスはヘーラクレースに持ち上げられ、絞め殺されてしまった[1]。
ローマの歴史家ガビニウスによると、リビュアのリュンクス市近郊にアンタイオスの墓と60ペーキュス(27メートル)もの巨大なアンタイオスの遺骨があった[6]。
美術の中のアンタイオス
[編集]-
グレゴリオ・デ・フェラーリ『ヘラクレスとアンタイオス』
Palazzo Cattaneo-Adorno -
ロレンツォ・マティエッリ『ヘラクレスとアンタイオス』
ウィーン、ホーフブル宮殿
脚注
[編集]参考文献
[編集]- アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫(1953年)
- ストラボン『ギリシア・ローマ世界地誌』飯尾都人訳、龍渓書舎(1994年)
- ディオドロス『神代地誌』飯尾都人訳、龍溪書舎(1999年)
- ヒュギーヌス『ギリシャ神話集』松田治・青山照男訳、講談社学術文庫(2005年)
- ピンダロス『祝勝歌集/断片選』内田次信訳、京都大学学術出版会(2001年)
- 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店(1960年)
関連項目
[編集]- 神曲 - 「地獄篇」にてアンタイオスが登場している。
- アンタエウスオオクワガタ - アンタイオスにちなんで名付けられた。