WO2017037911A1 - 車両管理方法と車両管理装置 - Google Patents

Abstract

車両の使用許可が無効になったとき、車両に一定の制限をかけつつ、バッテリへの悪影響を防止することができる車両管理方法を提供すること。 使用条件が定められた車両固有のＩＤ情報に基づいて電気自動車（Ｄ）の管理を行う車両管理方法であって、電気自動車（Ｄ）から当該車両のＩＤ情報を取得し、この取得したＩＤ情報の使用条件に基づいて、当該ＩＤ情報が無効であるか否かを判断する。そして、このＩＤ情報が無効であると判断したときには、当該ＩＤ情報を有する電気自動車（Ｄ）のバッテリ（１１）への充電に一定の制限を与える構成とした。

Description

車両管理方法と車両管理装置

　本発明は、使用条件が定められた車両固有のＩＤ情報に基づいて電気自動車の管理を行う車両管理方法及び車両管理装置に関する発明である。

　従来、管理する車両を複数のユーザに対して貸出をするカーリースやレンタカー等における車両管理において、車両用のキーレスエントリー装置等で用いられている電子キーを利用し、ユーザに対して車両を貸し出すために予め設定した使用条件、例えば所定の契約期間の間のみ車両の貸出を許可するような使用条件を設定した電子キーを発行し、この電子キーを用いてレンタカーのドアロックの施錠／開錠を行う車両管理方法が知られている（例えば、特許文献１参照）。

特開２００３－２５３９３６号公報

　ところで、従来の車両管理方法では、契約期間が終了して電子キーが無効になり貸出の許可が無効になると、レンタカーのドアロックの施錠／開錠ができなくなる。すなわち、契約期間の終了に伴って、車両へのアクセスが不可能になる。そのため、レンタカーが電気自動車である場合、電子キーが無効になってレンタカーへのアクセスが不可能になり、レンタカーが充電不足の状態で放置されると、車載のバッテリが過放電になる等の悪影響が発生するおそれがあるという問題が生じる。

　本発明は、上記問題に着目してなされたもので、設定された使用条件の適用範囲外となり車両の使用許可が無効になったとき、車両使用に一定の制限をかけつつ、バッテリへの悪影響を防止することができる車両管理方法及び車両管理装置を提供することを目的とする。

　上記目的を達成するため、本発明は、使用条件が定められた車両固有のＩＤ情報に基づいて電気自動車の管理を行う車両管理方法である。
　まず、電気自動車から当該車両のＩＤ情報を取得する。次に、取得したＩＤ情報の使用条件に基づいて、当該ＩＤ情報が無効であるか否かを判断する。そして、このＩＤ情報が無効であると判断したときには、当該ＩＤ情報を有する電気自動車のバッテリへの充電に一定の制限を与える。

　よって、本発明では、使用条件違反が生じてＩＤ情報が無効になったときには、充電に一定の制限が与えられ、無制限の充電を行うことができなくなる。このため、車両使用に何らかの制限をかけることができる。一方、制限の範囲内での充電は可能であるため、バッテリの過放電や凍結といった悪影響を防止することができる。
　この結果、車両の使用許可が無効になったとき、車両使用に一定の制限をかけつつ、バッテリへの悪影響を防止することができる。

実施例１の車両管理装置を示す全体システム図である。 実施例１にて実行される車両管理処理の流れを示すフローチャートであり、ステップＳ１～ステップＳ12及びステップＳ20～ステップＳ21を示す。 実施例１にて実行される車両管理処理の流れを示すフローチャートであり、ステップＳ13～ステップＳ19を示す。 本発明の車両管理処理の他の例の流れを示すフローチャートの抜粋であり、ステップＳ８～ステップＳ15を示す。

　以下、本発明の車両管理方法及び車両管理装置を実施するための形態を、図面に示す実施例１に基づいて説明する。

　（実施例１）
　まず、実施例１における車両管理装置の構成を、「システム全体構成」、「車両管理処理構成」に分けて説明する。

　［システム全体構成］
　図１は、実施例１の車両管理装置を示す全体システム図である。以下、図１に基づき、実施例のシステム全体構成を説明する。

　実施例１の車両管理装置は、図１に示すように、ＥＶメインコントローラ１０（車載コントローラ）と、管理サーバ２０と、データセンタ３０と、を備えている。

　前記ＥＶメインコントローラ１０は、電気自動車Ｄに搭載され、この電気自動車Ｄに備えられたバッテリ１１への充電の開始/終了制御や、充電電力の制御、バッテリヒータ１２の作動状態を制御する機能を有する。また、このＥＶメインコントローラ１０は、自車両のＩＤ情報の送信制御や、充電禁止状態の告知制御、充電ガン接続音の出力制御を行う。

　なお、前記電気自動車Ｄは、ここでは、レンタカーやリース車両のような契約によって使用条件が決められ、この使用条件を満たしていれば使用が許可される車である。そして、この電気自動車Ｄは、車両ごとに割り振られた車両固有の識別情報であるＩＤ情報を有している。このＩＤ情報には、当該電気自動車Ｄの使用条件である使用期限が定められている。つまり、ＩＤ情報に設定された使用期限内であれば、当該ＩＤ情報が有効であるとして、当該電気自動車Ｄの使用が許可され、使用期限外であれば、当該ＩＤ情報が無効であるとして、当該電気自動車Ｄの使用が制限される。
また、前記バッテリ１１は、蓄電及び放電する機能を有する二次電池であり、電気自動車Ｄの走行駆動源となるモータ（不図示）の電力源となる。このバッテリ１１は、外部電源４０からの充電電力や不図示のモータからの回生電力によって充電される。ここで、外部電源４０による充電方式としては、急速充電と普通充電がある。「急速充電」とは、例えば電源に三相２００Ｖを使用し、出力５０ｋＷで行う充電であり、比較的短時間で満充電にすることができる充電方式である。一方、「普通充電」とは、一般に使用される単相交流２００Ｖまたは１００Ｖを使用した充電であり、満充電となるまでに比較的長い時間を要する充電方式である。
前記バッテリヒータ１２は、バッテリ１１を加温する機能を有するＰＴＣヒータである。このバッテリヒータ１２は、バッテリコントローラ１５からのON/OFF指示に基づいて、バッテリ１１の蓄電力（以下「バッテリ電力」という）又は外部電源４０からの充電電力（以下「外部電力」という）を使用して駆動する。

　そして、このＥＶメインコントローラ１０は、オンボード充電器１４から充電ガン４１の接続情報が入力され、車載無線通信機１３から充電制御指示又は充電無制限指示が入力される。そして、充電ガン接続情報が入力されたら、車載無線通信機１３に対して自車両のＩＤ情報を送信する指示を出力する。また、充電制御指示が入力されたら、バッテリコントローラ１５に対して急速充電禁止指示を出力し、メータ１６に対して急速充電禁止告知指示を出力し、サウンドコントローラ１７に対して充電ガン接続音非出力指示を出力すると共に、普通充電時の充電電力量制限閾値を設定する。また、充電無制限指示が入力されたら、サウンドコントローラ１７に対して充電ガン接続音出力指示を出力する。
また、このＥＶメインコントローラ１０は、バッテリコントローラ１５からバッテリ１１の充電残量（以下「バッテリSOC」という）及びバッテリ１１の温度（以下「バッテリ温度」という）が入力される。そして、充電制御指示が入力していれば、バッテリSOCに応じて、オンボード充電器１４に対して普通充電実施指示又は普通充電禁止指示を出力する。また、バッテリコントローラ１５に対してバッテリヒータ制御指示を出力する。さらに、オンボード充電器１４に対して普通充電禁止指示を出力したときには、メータ１６に対して普通充電禁止告知指示を出力する。
さらに、このＥＶメインコントローラ１０は、充電制御指示が入力されたときには、オンボード充電器１４から充電ガン４１の接続情報を取得し、取得した充電ガン４１の接続情報に応じて、バッテリコントローラ１５に対してバッテリヒータ制御指示を出力する。なお、充電無制限指示が入力されたときには、バッテリコントローラ１５に対し、バッテリ温度に基づいたバッテリヒータ制御指示を出力する。

　前記車載無線通信機１３は、電気自動車Ｄに搭載され、データセンタ３０を介して管理サーバ２０と無線通信する機能を有する。この車載無線通信機１３は、ＥＶメインコントローラ１０からＩＤ情報の送信指示が入力されたら、データセンタ３０を経由して自車両のＩＤ情報を管理サーバ２０に送信する。また、データセンタ３０を経由して管理サーバ２０から充電制御指示又は充電無制限指示を受信したら、ＥＶメインコントローラ１０に充電制御指示又は充電無制限指示を出力する。

　前記オンボード充電器１４は、電気自動車Ｄに搭載され、外部電源４０からの交流の充電電力を直流電力に変換し、バッテリ１１へ充電する機能を有する。また、このオンボード充電器１４は、外部電源４０からの電力供給を行う充電ガン４１の電気自動車Ｄに対する接続状態を検出し、充電ガン接続情報としてＥＶメインコントローラ１０へ出力する。
さらに、このオンボード充電器１４は、ＥＶメインコントローラ１０から普通充電実施指示が入力すると、外部電源４０からバッテリ１１への普通充電を実施し、普通充電禁止指示が入力すると、外部電源４０からバッテリ１１への普通充電を禁止する。

　前記バッテリコントローラ１５は、電気自動車Ｄに搭載され、バッテリSOC及びバッテリ温度を監視すると共に、バッテリヒータ１２に対してON/OFF指示を出力する機能を有する。また、このバッテリコントローラ１５は、検出したバッテリSOC情報及びバッテリ温度情報をＥＶメインコントローラ１０へ出力する。さらに、このバッテリコントローラ１５は、ＥＶメインコントローラ１０から急速充電禁止指示が入力すると、外部電源４０からバッテリ１１への急速充電を禁止する。

　前記メータ１６は、電気自動車Ｄの車室内に設けられ、車速を表示すると共に、外部電源４０からバッテリ１１への充電禁止状態を表示する機能を有する。このメータ１６では、ＥＶメインコントローラ１０から急速充電禁止告知指示が入力すると、急速充電禁止状態を表示し、普通充電禁止告知指示が入力すると、普通充電禁止状態を表示する。

　前記サウンドコントローラ１７は、電気自動車Ｄに搭載され、予め設定された状況に応じた音を生成し、所定のタイミングで音を出力する機能を有する。このサウンドコントローラ１７は、ＥＶメインコントローラ１０から充電ガン接続音非出力指示が入力すると、充電ガン４１が電気自動車Ｄに接続されたことを告知する充電ガン接続音（接続告知音）を出力しない。また、ＥＶメインコントローラ１０から充電ガン接続音出力指示が入力すると、充電ガン接続音を出力する。

　前記管理サーバ２０は、電気自動車Ｄの使用管理を行うサーバであり、電気自動車Ｄの外部に設定される。この管理サーバ２０は、複数の電気自動車Ｄに対して個別の充電制御操作を行う機能を有する。データセンタ３０を介して電気自動車Ｄから送信されたＩＤ情報を受信すると、受信したＩＤ情報の使用期限の有効性を判断する。そして、ＩＤ情報の使用期限が切れていると判断した場合には、当該ＩＤ情報は無効であるとして、このＩＤ情報を送信した電気自動車Ｄに対し、充電制御指示を出力する。
この「充電制御指示」には、以下の点を含んでいる。
　・急速充電を禁止する
　・普通充電を行う際のバッテリSOCの上限値（制限閾値）を設定する（ここでは４０％）
　・普通充電の実施中、外部電力を使用してバッテリヒータ１２を駆動する
　・普通充電の実施が禁止されたら、バッテリヒータ１２の駆動を停止する
　・普通充電の実施中、充電ガン４１が非接続になったら、バッテリ電力を使用してバッテリヒータ１２を駆動する
　なお、この管理サーバ２０には、操作端末２１が接続され、電気自動車Ｄの管理者は、この操作端末２１を操作することで、必要な情報を入出力する。
また、ＩＤ情報の使用期限内であると判断した場合には、当該ＩＤ情報は有効であるとして、このＩＤ情報を送信した電気自動車Ｄに対し、充電無制限指示を出力する。

　前記データセンタ３０は、管理サーバ２０と複数の電気自動車Ｄとの間に介在し、各種情報の送受信の管理を行う機能を有する。電気自動車Ｄから管理サーバ２０へと出力された情報（ＩＤ情報）は、データセンタ３０が一旦受信し、このデータセンタ３０を経由して管理サーバ２０へと送信される。また、管理サーバ２０から出力された情報（充電制御指示又は充電無制限指示）は、データセンタ３０が一旦受信し、このデータセンタ３０を経由して所定の電気自動車Ｄへと送信される。

　前記外部電源４０は、急速充電が可能な急速充電器や、普通充電のみ可能な家庭用電源である。この外部電源４０は、電気自動車Ｄに設けられた図示しない充電ポートに対して接続/非接続が可能な充電ガン４１を備えている。そして、充電ガン４１が充電ポートに接続しているとき、この充電ガン４１と充電ポートを介して、外部電源４０からの電力供給が可能となっている。

　［車両管理処理構成］
　図２Ａ及び図２Ｂは、実施例１にて実行される車両管理処理構成の流れを示すフローチャートである。以下、図２Ａ,図２Ｂに基づき、実施例１の車両管理処理構成を説明する。

　ステップＳ１では、電気自動車Ｄに搭載されたＥＶメインコントローラ１０おいて、充電開始要求が生じたか否かを判断する。YES（充電開始要求あり）の場合にはステップＳ２へ進み、NO（充電開始要求なし）の場合にはエンド（図２Ｂ参照）へ進む。
ここで、充電開始要求は、非接続状態の外部電源４０の充電ガン４１が、電気自動車Ｄに対して接続したことで生じる。なお、充電ガン４１の接続状態は、オンボード充電器１４によって検出される。

　ステップＳ２では、ステップＳ１での充電開始要求ありとの判断に続き、ＥＶメインコントローラ１０からＩＤ情報の送信指示が車載無線通信機１３へ出力され、この車載無線通信機１３から、データセンタ３０を介して管理サーバ２０へとＩＤ情報が送信される。これにより、管理サーバ２０はＩＤ情報を取得し、ステップＳ３へ進む。

　ステップＳ３では、ステップＳ２でのＩＤ情報の取得に続き、管理サーバ２０では、取得したＩＤ情報が無効であるか否かを判断する。YES（ＩＤ情報＝ＮＧ）の場合にはステップＳ４へ進む。NO（ＩＤ情報＝ＯＫ）の場合にはステップＳ20へ進む。
ここで、ＩＤ情報の無効判断は、電気自動車Ｄごとに設定された契約に基づいて定められたＩＤ情報の使用期限によって判断する。つまり、使用期限内であればＩＤ情報は有効であり、使用期限外（使用期限前又は使用期限渡過）であればＩＤ情報は無効である。

　ステップＳ４では、ステップＳ３でのＩＤ情報＝ＮＧとの判断に続き、管理サーバ２０から充電制御指示が出力される。この充電制御指示は、データセンタ３０を経由して車載無線通信機１３へと送信され、この車載無線通信機１３からＥＶメインコントローラ１０へ出力される。そしてＥＶメインコントローラ１０では、当該電気自動車Ｄの使用を制限するとして、まず、充電ガン接続音非出力指示を出力し、この充電ガン接続音非出力指示が入力されたサウンドコントローラ１７では、充電ガン接続音を非出力にし、ステップＳ５へ進む。

　ステップＳ５では、ステップＳ４での充電ガン接続音非出力に続き、ＥＶメインコントローラ１０から急速充電禁止指示を出力し、この急速充電禁止指示が入力されたバッテリコントローラ１５では、外部電源４０による急速充電を禁止し、ステップＳ６へ進む。
これにより、外部電源４０が急速充電器である場合には、この外部電源４０からの充電は禁止される。

　ステップＳ６では、ステップＳ５での急速充電の禁止に続き、ＥＶメインコントローラ１０から急速充電禁止告知指示を出力し、この急速充電禁止告知指示が入力されたメータ１６では、急速充電禁止状態を表示し、ステップＳ７へ進む。

　ステップＳ７では、ステップＳ６での急速充電禁止状態の表示に続き、ＥＶメインコントローラ１０において、普通充電時の充電電力の制限閾値（充電中のバッテリSOC上限値）を設定し、ステップＳ８へ進む。

　ステップＳ８では、ステップＳ７での制限閾値の設定に続き、ＥＶメインコントローラ１０において、バッテリSOCがステップＳ７にて設定した制限閾値未満であるか否かを判断する。YES（バッテリSOC＜制限閾値）の場合には、普通充電は可能であるとしてステップＳ９へ進む。NO（バッテリSOC≧制限閾値）の場合には、普通充電も不可能であるとしてステップＳ13へ進む。
ここで、バッテリSOCは、バッテリコントローラ１５によって検出される。

　ステップＳ９では、ステップＳ８でのバッテリSOC＜制限閾値との判断に続き、普通充電を実施し、ステップＳ10へ進む。
ここで、普通充電は、外部電源４０が家庭用電源である場合に実施され、この外部電源４０から供給された交流の充電電力は、オンボード充電器１４によって直流に変換されてバッテリ１１に充電される。

　ステップＳ10では、ステップＳ９での普通充電の実施に続き、ＥＶメインコントローラ１０において、バッテリ温度が予め設定された下限温度以下であるか否かを判断する。YES（バッテリ温度≦下限温度）の場合には、バッテリ１１の加温が必要としてステップＳ11へ進む。NO（バッテリ温度＞下限温度）の場合には、バッテリ１１の加温は不要としてステップＳ12へ進む。
ここで、バッテリ温度は、バッテリコントローラ１５によって検出される。また「下限温度」とは、バッテリ１１が正常に動作可能な限界温度であり、バッテリ１１の種類や容量、形状等によって決まる。

　ステップＳ11では、ステップＳ10でのバッテリ温度≦下限温度との判断に続き、ＥＶメインコントローラ１０から、外部電力を使用してバッテリヒータ１２を駆動させるバッテリヒータ制御指示を出力し、このバッテリヒータ制御指示が入力されたバッテリコントローラ１５では、バッテリヒータ１２に対して外部電力を使用したON指示を出力し、ステップＳ12へ進む。
これにより、バッテリヒータ１２は、外部電力を使用して駆動し、バッテリ１１を加温する。

　ステップＳ12では、ステップＳ10でのバッテリ温度＞下限温度との判断、又は、ステップＳ11でのバッテリヒータ１２の駆動のいずれかに続き、ＥＶメインコントローラ１０において、バッテリSOCがステップＳ７にて設定した制限閾値以上であるか否かを判断する。YES（バッテリSOC≧制限閾値）の場合には、普通充電は不可能であるとして図２Ｂに示すステップＳ13へ進む。NO（バッテリSOC＜制限閾値）の場合には、普通充電は可能であるとしてステップＳ９へ戻る。

　ステップＳ13では、ステップＳ12でのバッテリSOC≧制限閾値との判断に続き、ＥＶメインコントローラ１０から普通充電禁止指示を出力し、この普通充電禁止指示が入力されたオンボード充電器１４では、外部電源４０による普通充電を禁止し、ステップＳ14へ進む。
これにより、家庭用電源である外部電源４０からの充電は禁止される。

　ステップＳ14では、ステップＳ13での普通充電の禁止に続き、ＥＶメインコントローラ１０からバッテリヒータ１２を停止させるバッテリヒータ制御指示を出力し、このバッテリヒータ制御指示が入力されたバッテリコントローラ１５では、バッテリヒータ１２に対してOFF指示を出力し、ステップＳ15へ進む。
これにより、バッテリヒータ１２は停止する。

　ステップＳ15では、ステップＳ14でのバッテリヒータの停止に続き、ＥＶメインコントローラ１０から普通充電禁止告知指示を出力し、この普通充電禁止告知指示が入力されたメータ１６では、普通充電禁止状態を表示し、ステップＳ16へ進む。

　ステップＳ16では、ステップＳ15での普通充電禁止状態の表示に続き、ＥＶメインコントローラ１０において、充電ガン４１が電気自動車Ｄに対して非接続状態であるか否かを判断する。YES（充電ガン非接続）の場合にはステップＳ17へ進み、NO（充電ガン接続）の場合にはステップＳ13へ戻る。

　ステップＳ17では、ステップＳ16での充電ガン非接続との判断に続き、ＥＶメインコントローラ１０において、バッテリ温度が予め設定された下限温度以下であるか否かを判断する。YES（バッテリ温度≦下限温度）の場合には、バッテリ１１の加温が必要としてステップＳ18へ進む。NO（バッテリ温度＞下限温度）の場合には、バッテリ１１の加温は不要としてエンドへ進む。

　ステップＳ18では、ステップＳ17でのバッテリ温度≦下限温度との判断に続き、ＥＶメインコントローラ１０から、バッテリ１１からの蓄電力を使用してバッテリヒータ１２を駆動させるバッテリヒータ制御指示を出力し、このバッテリヒータ制御指示が入力されたバッテリコントローラ１５では、バッテリヒータ１２に対して蓄電力を使用したON指示を出力し、ステップＳ19へ進む。
これにより、バッテリヒータ１２は、バッテリ１１に蓄えられた蓄電力を使用して駆動し、バッテリ１１を加温する。

　ステップＳ19では、ステップＳ18でのバッテリヒータ１２の駆動に続き、ＥＶメインコントローラ１０において、バッテリ温度が予め設定された下限温度を超えたか否かを判断する。YES（バッテリ温度＞下限温度）の場合には、バッテリ１１の加温は十分であるとしてエンドへ進む。NO（バッテリ温度≦下限温度）の場合には、バッテリ１１の加温は必要としてステップＳ18へ戻る。

　ステップＳ20では、ステップＳ３でのＩＤ情報＝ＯＫとの判断に続き、管理サーバ２０から充電無制限指示が出力される。この充電無制限指示は、データセンタ３０を経由して車載無線通信機１３へと送信され、この車載無線通信機１３からＥＶメインコントローラ１０へ出力される。そしてＥＶメインコントローラ１０では、当該電気自動車Ｄの充電は制限しないとして、まず、充電ガン接続音出力指示を出力し、この充電ガン接続音出力指示が入力されたサウンドコントローラ１７では、充電ガン接続音を出力し、ステップＳ21へ進む。

　ステップＳ21では、ステップＳ20での充電ガン接続音の出力に続き、外部電源４０からバッテリ１１への充電を実施し、エンド（図２Ｂ参照）へ進む。
ここで、外部電源４０が急速充電器であれば急速充電を実施し、外部電源４０が家庭用電源であれば普通充電を実施する。また、バッテリ温度が下限温度以下であれば、充電ガン４１が接続している間は、外部電力を使用してバッテリヒータ１２を駆動し、バッテリ１１を加温する。また、充電ガン４１が非接続状態になったときにバッテリ温度が下限温度以下であれば、バッテリ電力を使用してバッテリヒータ１２を駆動し、バッテリ１１を加温する。

　次に、作用を説明する。
　まず、「比較例の電動自動車の管理方法と課題」を説明し、続いて実施例１の車両管理装置の「車両管理作用」を説明する。

　［比較例の電気自動車の管理方法と課題］
　レンタカーやリース車両は、車両の管理者と使用者との間で使用期間等の使用条件を契約によって設定し、使用者が料金の支払い等の必要な要件を満たすことで、車両ごとに割り振られたＩＤ情報が有効になり、使用者の使用が許可される。
ここで、レンタカー等が電気自動車の場合では、使用期間の渡過や料金の未払い等の契約不履行が生じると、ＩＤ情報が無効であるとして管理者によって充電を禁止し、それ以降の車両使用を禁止する車両管理方法が考えられる。なお、「充電を禁止する」とは、例えば電子キーを使用不可能にしてドアロックの開錠を禁止したり、バッテリへの充電を受け付けなくしたりすることが考えられる。

　一方、電気自動車では、システム保護の観点から実施しなければならない機能を有している。具体的に言えば、電気自動車に搭載されたバッテリの低温時、バッテリが凍結してしまうことを防止するためのバッテリ加温機能、つまりバッテリヒータを駆動してバッテリ温度を一定温度以上に維持することである。
ここで、充電を完全に禁止してしまうと、充電ガンの接続中に外部電力を使用してバッテリヒータを駆動し、バッテリを加温することも禁止される。つまり、充電を禁止すると、充電と同時に実施されるシステム保護の機能も禁止されてしまう。そのため、バッテリに凍結等が生じ、不具合が発生することが考えられる。

　また、電気自動車のドアロックの開錠を禁止した場合では、当該車両を動かすことすらできなくなる。そのため、当該車両が放置されてしまい、バッテリが自己放電して過放電状態になり、バッテリがダメージを受けてしまうおそれがある。

　［車両管理作用］
　実施例１の車両管理装置では、電気自動車Ｄに対して充電ガン４１が接続され、充電開始要求が生じたら、図２Ａに示すフローチャートにおいて、ステップＳ１→ステップＳ２へと進み、電気自動車Ｄから管理サーバ２０へとＩＤ情報が送信される。そして、管理サーバ２０では、送信されたＩＤ情報が無効であるか否かを判断し、例えば使用期限が渡過している等の契約不履行が生じている場合には、ＩＤ情報は無効であるとして、ステップＳ３→ステップＳ４→ステップＳ５→ステップＳ６→ステップＳ７へと進む。
これにより、充電ガン４１を接続しているにも拘らず、充電ガン４１が接続されたことを告知するための充電ガン接続音が非出力になり、充電ガン接続音が出力されない。また、急速充電が禁止され、その急速充電禁止状態がメータ１６に表示される。さらに、普通充電時の充電電力の制限閾値が設定される。

　このように、充電ガン４１が正常に接続した際に充電ガン接続音を発する場合と異なり、充電ガン接続音を非出力にすることで、充電ガン４１の接続状態の正常な告知が行われず、使用者に対して違和感を与えることができる。この結果、使用者に対して、バッテリ１１への充電が一定の制限を受けていることを早期に知られることができる。
また、急速充電が禁止されたことで、短時間での十分な充電を行うことができなくなり、バッテリ１１への充電が一定の制限を受けることになる。一方、普通充電の実施は禁止されていないため、例えば普通充電を実施すればバッテリ１１が凍結することを防止できる。また、電気自動車Ｄへのアクセスが禁止されることもないので、電気自動車Ｄが動かせずに放置されることを防ぎ、バッテリ１１の自己放電による過放電を防止することができる。
さらに、急速充電禁止状態はメータ１６に表示されるので、このメータ１６を介して急速充電禁止状態を使用者に告知することができる。これにより、当該電気自動車Ｄの使用者は、急速充電が禁止された旨を把握することができ、充電が一定の制限を受けている状態を解除するためのアクションを速やかに取ることができる。

　そして、充電電力の制限閾値が設定されたら、ステップＳ８へと進み、バッテリコントローラ１５によって検出されたバッテリSOCが、設定された制限閾値未満であるか否かを判断する。そして、バッテリSOCが制限閾値未満であれば、普通充電の実施が可能であるとして、ステップＳ９へと進み、普通充電を実施する。なお、この場合、外部電源４０が家庭用電源であることが前提となる。

　普通充電が実施されたら、ステップＳ10へと進んで、バッテリ温度が予め設定した下限温度以下であるか否かを判断する。バッテリ温度が下限温度以下であれば、バッテリ１１の加温が必要として、ステップＳ11へと進み、外部電力を使用してバッテリヒータ１２を駆動し、バッテリ１１を加温する。
これにより、バッテリ１１の加温というシステム保護の機能を実施することができ、バッテリ１１の凍結を防ぐことができて、バッテリ１１に不具合が生じることを防止できる。

　その後、バッテリSOCが制限閾値に達したら、ステップＳ12から図２Ｂに示すステップＳ13へと進み、普通充電を禁止する。これにより、外部電源４０からの電力供給が禁止され、バッテリ１１への充電が停止する。
このように、充電電力を制限閾値までに制限することで、電気自動車Ｄの使用者は満充電になるまで充電を実施することができず、電気自動車Ｄを長時間の連続して使用することができなくなる。そのため、電気自動車Ｄの使用が禁止されることはないものの、使用者による電気自動車Ｄの自由な使用が制限され、電気自動車Ｄの使用に一定の制限をかけることができる。

　そして、普通充電が禁止されたら、ステップＳ14→ステップＳ15へ進んで、外部電力を使用したバッテリヒータ１２の駆動を停止すると共に、普通充電の禁止状態がメータ１６に表示される。
これにより、使用者は普通充電が禁止された旨を把握することができ、充電が一定の制限を受けている状態を解除するためのアクションを速やかに取ることができる。

　そして、普通充電が禁止されたことでバッテリヒータ１２の駆動が停止しても、充電ガン４１が電気自動車Ｄに対して非接続状態になれば、ステップＳ16→ステップＳ17へと進み、バッテリ温度が下限温度を下回っている間はステップＳ18→ステップＳ19の流れを繰り返すことで、バッテリ１１に蓄えられた蓄電力を使用してバッテリヒータ１２を駆動し、バッテリ１１を加温する。
これにより、充電を禁止状態としていても、バッテリ１１の加温というシステム保護の機能の実施は確保でき、バッテリ１１の凍結を防ぐことができて、バッテリ１１に不具合が生じることを防止できる。

　このように、実施例１の車両管理装置では、電気自動車Ｄから使用条件が定められたＩＤ情報を取得し、この取得したＩＤ情報の使用条件に基づいて、当該ＩＤ情報が無効であるか否かを判断する。そして、このＩＤ情報が無効であると判断したときには、当該ＩＤ情報を有する電気自動車Ｄへの急速充電を禁止すると共に、普通充電による充電においても充電電力の上限値である制限閾値を設定し、バッテリSOCがこの制限閾値に達すれば普通充電も禁止する。これにより、バッテリ１１への充電に一定の制限を与えることができる。
この結果、電気自動車Ｄの使用者は、当該電気自動車Ｄの使用に一定の制限がかけられ、自由な使用を制限される。また、電気自動車Ｄへのアクセスを禁止したり、バッテリ１１への充電を完全に禁止したりするものではないため、システム保護機能の実施を確保することができ、バッテリ１１への悪影響を防止することができる。また、電気自動車Ｄが放置されてしまうことを防止し、バッテリ１１の自己放電による過放電を防ぐことができる。

　また、この実施例１では、電気自動車Ｄのバッテリ１１への充電に一定の制限を与える場合であって、バッテリ温度が下限温度以下のときには、充電中、外部電力を使用してバッテリヒータ１２を駆動し、バッテリ１１を加温する。また、急速充電及び普通充電が禁止されているときには、充電ガン４１が非接続になったことをトリガーとしてバッテリ１１の蓄電力を使用してバッテリヒータ１２を駆動し、バッテリ１１を加温する。
このため、バッテリ１１の加温というシステム保護の機能を完全に禁止されることなく実施することができ、バッテリ１１に不具合が生じることを防止できる。

　さらに、この実施例１では、急速充電や普通充電を禁止したとき、この充電禁止状態をメータ１６に表示することで、当該電気自動車Ｄの使用者に充電禁止状態であることを告知する。これにより、充電禁止状態が告知された使用者は、充電禁止の旨を把握することができ、充電禁止状態を解除するためのアクションを速やかに取ることができる。

　また、取得したＩＤ情報が無効であると判断されたときには、充電ガン４１を電気自動車Ｄに対して正しく接続していても、この充電ガン４１が接続した旨を告知する充電ガン接続音を非出力にする。これにより、使用者に対して違和感を与え、バッテリ１１への充電が一定の制限を受けていることを早期に知られることができる。

　なお、充電開始要求に伴って電気自動車Ｄから取得したＩＤ情報が有効である場合には、図２Ａに示すように、ステップＳ３→ステップＳ20→ステップＳ21へと進み、充電ガン接続音を出力すると共に、外部電源４０からの充電を実施する。このとき、外部電源４０の種類に応じた充電（急速充電又は普通充電）を実施する。

　次に、効果を説明する。
　実施例１の車両管理方法及び車両管理装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。

　(1) 使用条件が定められた車両固有のＩＤ情報に基づいて電気自動車Ｄの管理を行う車両管理方法であって、
　前記電気自動車Ｄから当該車両のＩＤ情報を取得し、
　取得したＩＤ情報の使用条件に基づいて、当該ＩＤ情報が無効であるか否かを判断し、
　前記ＩＤ情報が無効であると判断したとき、当該ＩＤ情報を有する電気自動車Ｄのバッテリ１１への充電に一定の制限を与える構成とした。
　これにより、設定された使用条件の適用範囲外となり車両の使用許可が無効になったとき、車両に一定の制限をかけつつ、バッテリへの悪影響を防止することができる。

　(2) 前記電気自動車Ｄのバッテリ１１への充電に一定の制限を与える場合、前記バッテリ１１の充電残量（バッテリSOC）が所定閾値（制限閾値）に達するまでは充電を許可し、前記バッテリ１１の充電残量（バッテリSOC）が所定閾値（制限閾値）に達したら充電を禁止する構成とした。
　これにより、使用者による自由な充電が制限され、電気自動車Ｄの使用に一定の制限をかけることができる。

　(3) 前記バッテリ１１への充電中は、外部電源４０から前記バッテリ１１への充電電力（外部電力）を使用して前記バッテリ１１のシステム保護を実施（バッテリヒータ１２を駆動）し、
　前記充電が禁止状態になったら、前記バッテリ１１のシステム保護を停止（バッテリヒータ１２を停止）する構成とした。
　これにより、充電が制限されていても、バッテリ１１の加温というシステム保護の機能を実施することができ、バッテリ１１に不具合が生じることを防止できる。

　(4) 前記充電が禁止状態になった後、外部電源４０からの電力供給を行う充電ガン４１が前記電気自動車Ｄに対して非接続になったら、前記バッテリ１１の蓄電力（バッテリ電力）を使用して前記バッテリ１１のシステム保護を実施（バッテリヒータ１２を駆動）する構成とした。
　これにより、充電が制限されていても、バッテリ１１の加温というシステム保護の機能を実施することができ、バッテリ１１に不具合が生じることを防止できる。

　(5)前記電気自動車Ｄのバッテリ１１への充電に一定の制限を与える場合、急速充電を禁止する構成とした。
　これにより、使用者による自由な充電が制限され、電気自動車Ｄの使用に一定の制限をかけることができる。

　(6) 前記電気自動車Ｄのバッテリ１１への充電に一定の制限を与える場合、前記充電が禁止状態になったとき、この充電禁止状態になったことを当該電気自動車Ｄの使用者に告知する構成とした。
　これにより、使用者が充電禁止状態を把握することができ、充電が一定の制限を受けている状態を解除するためのアクションを速やかに取ることができる。

　(7) 取得したＩＤ情報が無効であると判断したとき、外部電源からの電力供給を行う充電ガン４１の接続告知音を、前記充電ガン４１が正常に接続した際に発する音とは異ならせる構成とした。
　これにより、使用者に違和感を与えることができ、使用者に対して、バッテリ１１への充電が一定の制限を受けていることを早期に知られることができる。

　(8) 使用条件が定められた車両固有のＩＤ情報を送信する車載コントローラ（ＥＶメインコントローラ１０）と、前記ＩＤ情報を受信し、受信したＩＤ情報に基づいて電気自動車Ｄの管理を行う管理サーバ２０と、を備えた車両管理装置であって、
　前記管理サーバ２０は、
　前記電気自動車Ｄから当該車両のＩＤ情報を取得し、
　取得したＩＤ情報の使用条件に基づいて、当該ＩＤ情報が無効であるか否かを判断し、
　前記ＩＤ情報が無効であると判断したとき、当該ＩＤ情報を有する電気自動車Ｄのバッテリ１１への充電に一定の制限を与える処理を行う構成とした。
　これにより、車両の使用許可が無効になったとき、車両に一定の制限をかけつつ、バッテリへの悪影響を防止することができる。

　以上、本発明の車両管理方法及び車両管理装置を実施例１に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例１に限られるものではなく、請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加などは許容される。

　実施例１では、電気自動車Ｄの管理を車外に設置された管理サーバ２０によって行う例を示した。しかしながら、電気自動車Ｄが、自車両に設定された使用条件に基づいて車両の使用管理を行う管理サーバとしての機能を有していてもよい。つまり、電気自動車Ｄ自身が、車載コントローラであるＥＶメインコントローラ１０と、管理サーバ２０とを有するものであってもよい。

　また、実施例１では、車両固有のＩＤ情報に設定する「使用条件」として、使用期限を設定する例を示したが、これに限らない。電気自動車Ｄをレンタル又はリースする際に締結する契約によって決められた使用期限以外の条件（例えば料金や走行範囲等）であってもよい。
いずれにしても、ＩＤ情報に設定した使用条件が守られない、いわゆる契約不履行が生じたときには、このＩＤ情報が無効であると判断し、当該電気自動車Ｄの充電に一定の制限を与える。

　また、実施例１では、充電に一定の制限を与えるため、急速充電を禁止すると共に、充電電力の上限値を設定し、バッテリSOCが制限閾値に達したら充電を禁止する例を示した。しかし、例えば急速充電の実施も可能とするものの、充電方式に関わらずバッテリSOCが制限閾値に達したら充電を禁止するようにしてもよい。また、バッテリSOCの上限値は設定しないものの、急速充電を禁止するようにしてもよい。

　さらに、この実施例１では、急速充電及び普通充電のいずれも禁止されたら、バッテリヒータ１２の駆動を停止し、充電ガン４１が非接続になったら再度バッテリヒータ１２を駆動する例を示した。しかしながら、例えば、バッテリSOCが制限閾値に達したことで、バッテリ１１への充電は停止する一方、充電ガン４１が電気自動車Ｄに接続している間は、外部電力を使用したバッテリヒータ１２の駆動を継続してもよい。つまり、図３に車両管理処理のフローチャートの一部を抜粋して示すように、図２Ｂに示すステップＳ14に代えて、ステップＳ14Ａ及びステップＳ14Ｂを実施する。これにより、バッテリSOCが制限閾値未満のときには、外部電源４０からの充電電力によってバッテリ１１へ充電しつつ、この外部電力を使用してバッテリヒータ１２を駆動する（ステップＳ８→ステップＳ９→ステップＳ10→ステップＳ11→ステップＳ12の流れ）。そして、バッテリSOCが制限閾値になったら、バッテリ１１への充電は停止する一方、外部電力を使用したバッテリヒータ１２の駆動は継続する（ステップＳ12→ステップＳ13→ステップＳ14Ａ→ステップＳ14Ｂの流れ）。
この場合では、バッテリSOCは制限閾値以下に抑えられるものの、バッテリ温度の低下を防止することができ、車両の使用に一定の制限をかけつつ、バッテリへの悪影響を防止することができる。

　さらに、実施例１では、充電禁止になったとき、この充電禁止状態を車室内に設けられたメータ１６に表示することで、充電禁止状態の告知を行う例を示した。しかしながら、これに限らず、例えば、電気自動車Ｄの使用者が所有する携帯電話やパソコン、その他の携帯デバイス等に充電禁止状態になっている旨を表示してもよい。また、電気自動車Ｄのライトを点滅させたり、警告音を発したりすることで充電禁止状態の告知を行ってもよい。

　さらに、実施例１では、ＩＤ情報が無効であるとき、充電ガン４１が正常に接続していても、この充電ガン４１の接続状態を告知する充電ガン接続音を非出力にし、音を発しない例を示した。しかしながら、これに限らず、使用者が充電を実施しようとした際に、この使用者に違和感を与えることで充電が制限されている旨を把握させればよいため、充電ガン４１が正常に接続した際に発する充電ガン接続音とは異なる音を発してもよい。

Claims (9)

1. 　使用条件が定められた車両固有のＩＤ情報に基づいて電気自動車の管理を行う車両管理方法であって、
   　前記電気自動車から当該車両のＩＤ情報を取得し、
   　取得したＩＤ情報の使用条件に基づいて、当該ＩＤ情報が無効であるか否かを判断し、
   　前記ＩＤ情報が無効であると判断したとき、当該ＩＤ情報を有する電気自動車のバッテリへの充電に一定の制限を与える
   　ことを特徴とする車両管理方法。
2. 　請求項１に記載された車両管理方法において、
   　前記電気自動車のバッテリへの充電に一定の制限を与える場合、前記バッテリの充電残量が所定閾値に達するまでは充電を許可し、前記バッテリの充電残量が前記所定閾値に達したら充電を禁止する
   　ことを特徴とする車両管理方法。
3. 　請求項２に記載された車両管理方法において、
   　前記バッテリへの充電中は、外部電源から前記バッテリへの充電電力を使用して前記バッテリのシステム保護を実施し、
   　前記充電が禁止状態になったら、前記バッテリのシステム保護を停止する
   　ことを特徴とする車両管理方法。
4. 　請求項２に記載された車両管理方法において、
   　前記バッテリへの充電中は、外部電源から前記バッテリへの充電電力を使用して前記バッテリのシステム保護を実施し、
   　前記充電が禁止状態になったら、前記バッテリへの充電は停止する一方、前記外部電源から前記バッテリへの充電電力を使用した前記バッテリのシステム保護の実施は継続する
   　ことを特徴とする車両管理方法。
5. 　請求項２から請求項４のいずれか一項に記載された車両管理方法において、
   　前記充電が禁止状態になった後、外部電源からの電力供給を行う充電ガンが前記電気自動車に対して非接続になったら、前記バッテリの蓄電力を使用して前記バッテリのシステム保護を実施する
   　ことを特徴とする車両管理方法。
6. 　請求項１から請求項５のいずれか一項に記載された車両管理方法において、
   　前記電気自動車のバッテリへの充電に一定の制限を与える場合、急速充電を禁止する
   　ことを特徴とする車両管理方法。
7. 　請求項２から請求項６のいずれか一項に記載された車両管理方法において、
   　前記電気自動車のバッテリへの充電に一定の制限を与える場合、前記充電が禁止状態になったとき、この充電禁止状態になったことを当該電気自動車の使用者に告知する
   　ことを特徴とする車両管理方法。
8. 　請求項１から請求項７のいずれか一項に記載された車両管理方法において、
   　取得したＩＤ情報が無効であると判断したとき、外部電源からの電力供給を行う充電ガンの接続告知音を、前記充電ガンが正常に接続した際に発する音とは異ならせる
   　ことを特徴とする車両管理方法。
9. 　使用条件が定められた車両固有のＩＤ情報を送信する車載コントローラと、前記ＩＤ情報を受信し、受信したＩＤ情報に基づいて電気自動車の管理を行う管理サーバと、を備えた車両管理装置であって、
   　前記管理サーバは、
   　前記電気自動車から当該車両のＩＤ情報を取得し、
   　取得したＩＤ情報の使用条件に基づいて、当該ＩＤ情報が無効であるか否かを判断し、
   　前記ＩＤ情報が無効であると判断したとき、当該ＩＤ情報を有する電気自動車のバッテリへの充電に一定の制限を与える処理を行う
   　ことを特徴とする車両管理装置。

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