明 細 書 組換え C一末端 α—アミ ド化酵素誘導体 技術分野
本発明は、 ァフリカツメガエル (Xenopus laevis) 由来の C—末 端 α—アミ ド化酵素が有する 5本のジスルフィ ド結合の内の少なく とも 1本のジスルフィ ド結合が形成されない組換え C一末端ひーァ ミ ド化酵素誘導体、 当該誘導体をコー ドする D NA、 当該 D NAを 含有する発現べクタ一、 当該発現べクタ一により形質転換された大 腸菌、 及び当該大腸菌を用いる当該誘導体の製造方法に関する。 特に、 本発明は、 C一末端 α—アミ ド化酵素の遺伝子組換え技術 を用いた製造時のリ フォ一ルディ ングにおいて形成されうる 5本の ジスルフィ ド結合の内の、 少なく とも 1つの特定のジスルフィ ド結 合の形成を妨げることにより、 その酵素活性が高められた組換え C 一末端 α—アミ ド化酵素誘導体に関する。 背景技術
C一末端 α—アミ ド化酵 (Pept idyl-glyc ine alpha-amidat ing monooxygenase I , EC 1. 14. 17.3) は、 真核生物に存在する一部の 生理活性べプチド (ぺプチ ドホルモン、 神経ペプチド、 ペプチ ド毒 素など) やタンパク質の C末端アミ ド構造を形成させる酵素である 。 この C末端アミ ド構造は、 これらのペプチ ド又はタンパク質の生 理活性作用の発現のために不可欠であることが知られている。 例え ば、 ヒ ト · カルシ 卜ニンの場合、 天然型の C一末端プロ リ ンアミ ド 残基をプロ リ ン残基に変換すると、 生理活性が 1600分の 1にも低下 することが知られている。
また、 アフリカッメガエル由来の C—末端アミ ド化酵素自体は、 日本国特許第 2 5 9 8 0 5 0号 (登録日平成 9 ( 1 9 9 7 ) 年 1 月 9 日) に、 それをコー ドする遺伝子は、 日本国特許第 2 5 8 1 5 2 7号 (登録日平成 8 ( 1 9 9 6 ) 年 1 1 月 2 1 日) に、 それぞれ、 開示されている。
C末端アミ ド構造を有するペプチドやタンパク質の前駆体構造の 解析から、 C末端 a—アミ ド化酵素の基質では、 アミ ド化 (一 C O OH基を— C O NH2 基へ変換すること) される残基の C末端側に は常にグリ シン (G l y) が存在しており、 一般式 R— X— G l y (式中、 Xは C一末端 a—アミ ド化される任意のアミノ酸残基を示 し、 G 1 yはグリ シン残基を示し、 そして Rは当該ペプチド又は夕 ンパク質の残りの部分を示す) であることが知られている。 この G l yに対して、 銅イオンを介した酸化 (第 1段階 : G l yの a炭素 の水酸化) 、 及び脱アルキル化 (第 2段階 : ダリオキシル酸の遊離 ) の 2段階で反応が行なわれ、 基質の C末端がアミ ド化される。 こ のアミ ド化酵素の最大酵素活性を得るためには、 分子状酸素、 銅ィ オン (C u2 + ) の他に、 ァスコルビン酸が必要であると報告されて レ る (Betty A. Eipper, Richard E. Ma ins, and Christopher C. Glembotski ' Identification in Pituitary Tissue of a Peptide- amidat ion Activity That Acts on Glyc ine-Extended Peptides an d Requires Molecular Oxygen, Copper, and Ascorbic Ac id" Proc . atl. Acad. Sci. , USA, 80, 5144- 5148, 1983を参照のこと) 。
一般に、 このようなアミ ド化を始めとする リ ン酸化、 ァシル化な どの修飾は、 mR N Aからの翻訳の後に行なわれるため、 翻訳後修 飾と呼ばれ真核細胞のみに見られる現象である。 組換えタンパク質 やペプチドの生産に広く用いられている大腸菌のような原核細胞は 、 かかる m R N Aの翻訳後修飾を行なう ことができない。 現在まで
に解明されてきた真核細胞のアミ ド化ペプチ ドの生合成機構を考え れば、 以下に示す方法により、 大腸菌のような原核細胞を用いた遺 伝子組換え法によりアミ ド化ペプチドを大量生産することができる 一般式 R— X— G 1 yで示されるアミ ド化ペプチド前駆体を組換 え体として大腸菌などの原核細胞で大量発現させ、 そして真核細胞 由来の C一末端 α—アミ ド化酵素を十分量確保し、 さ らにアミ ド化 ペプチ ドが生産される最適反応条件下 jjL vitroにおいて、 当該アミ ド化ペプチ ド前駆体を当該 C一末端 α—アミ ド化酵素により処理す ることにより、 アミ ド化ペプチドを大量かつ安価に製造することが できる。 事実、 現在までに、 このような方法により、 以下に説明す るように、 アミ ド化ペプチドを製造しょうとする試みがなされてき た。
Unigene Laboratories, Inc. , Fairfield, NJ 07004. Produc t i on of recombinant salmon calcitonin by in vitro amidat ion of an Escherichia col i produced precursor peptideノ Biotechnol ogy (N Y). 1993 Jan ; 11 (1) : 64-70は、 大腸菌を用いた遺伝子操作 によりサケ由来カルシトニン ( s C T) をダル夕チオン- S-卜ラン スフエラーゼの一部と融合させて発現させた後、 スルホン化、 臭化 シアンにより切断後、 これとは別に C H O細胞により発現させた C —末端アミ ド化酵素を用いて、 jjL vitroにおいて C末端をアミ ド化 する方法について報告している。
また、 特開平 7 — 1 6 3 3 4 0号公報は、 同様に C H〇細胞によ り発現させたアミ ド化酵素を利用 したヒ ト由来カルシ トニン ( h C T) の製造方法について記載している。
これらの方法においては、 着目のタンパク質の C一末端アミ ド化 に使用される C一末端 α—アミ ド化酵素は、 動物細胞である C HO
細胞により製造されたものである。
しかし、 一般に、 動物細胞を用いた組換えタンパク質の生産は、 培養期間が長いため、 単位時間あたりの生産性が低いこと等が課題 として挙げられる。 この課題を解決する方法として、 例えば、 特開 平 7 — 2 5 0 6 9 1号公報に示すように、 より短い培養期間で生産 できる大腸菌を利用した方法が開発されてきた。
この方法は、 アフリカッメガエル由来の C—末端 α _アミ ド化酵 素 (Pept idyl-glyc ine alpha-aiidat ing monooxygenase I、 EC 1. 1 4. 17.3) を遺伝子操作により、 大腸菌内で大量に発現させる方法で ある。 しかしながら、 この方法で発現させた C一末端 α—アミ ド化 酵素及びその誘導体は、 大腸菌内でそのほとんどが封入体 (タンパ ク質のアミ ノ酸配列は同一であるが、 高次構造を有していない、 つ まりは不溶性顆粒と呼ばれる不活性なタンパク質の塊) を形成して おり、 C一末端 α—アミ ド化酵素活性を示さない。
したがって、 この様な方法で製造した不活性な酵素は、 何らかの 方法を用いて活性型に変換する (例えば、 リ フォールデイ ングする ) ことが必要となる。 このため、 特開平 7 — 2 5 0 6 9 1号公報に 記載の発明においては 、 大腸菌で発現させた C一末端 ―ァミ ド化 酵素を尿素又はグァ一 ンン塩酸塩などの変性剤で処理した後 、 変性 剤濃度を低下させることにより リ フォ ―ルディ ングさせた 0 しかし ながら、 この方法で得られる酵素の酵素活性量は、 培養液 1 m L当 り約 1 0〜 1 5 mUであり、 特開平 7 ―. 1 6 3 3 4 0号公報に記載 の発明における C H O細
細胞により発現させたアミ ド化酵素の酵素活 性量 2 , 8 6 0 U (培 液 1 m L当 Ό ) に比べ低いものであつ /こ。
発明の開示
、虫 、di -ν· 従つて、 本発明は 大腸菌を用いた退伝子組換え法によ Ό
れる従来技術の酵素に比較して、 より高い酵素活性量を有する組換 え C 一末端 α —アミ ド化酵素誘導体を提供しょう とするものである 本発明は、 配列番号 2 に記載のアミ ノ酸配列を有するアフリカッ メガエル由来の C 一末端 α —アミ ド化酵素の遺伝子組換え技術を用 いた製造時のリ フォールディ ングにおいて形成されうる 5本のジス ルフィ ド結合の内の、 少なく とも 1 つの特定のジスルフィ ド結合の 形成を妨げられるようにそのアミ ノ酸配列が改変された組換え C 一 末端 0!—アミ ド化酵素誘導体を大腸菌内で発現させ、 得られる封入 体を非還元状態で可溶化した後、 リ フォールデイ ング操作を行う こ とで、 大腸菌を用いた遺伝子組換え法により製造される従来技術の 酵素に比較して、 より高い酵素活性を有する組換え C 一末端 0!—ァ ミ ド化酵素誘導体を提供する。
具体的には、 上記課題は、 以下の [ 1 ] 〜 [ 7 ] により解決され る :
[ 1 ] 以下の :
( a ) 酉己列番"^ 2 に示すアミノ酸配列において 、 6番目、 1 4 5 番目、 4 0番目、 8 5番目、 2 5 2番目、 及び 2 7 4番目のシステ ィ ン残基から成る群から選ばれる少なく とも 1つのシスティ ン残基 が改変されているアミノ酸配列を有するポリぺプチ ド 又は
( b ) 上記 ( a ) に記載の改変されたァミ ノ酸配列において、 シ スティ ン残基以外のァミ ノ酸残基の内の 1 又は数個のァ S ノ酸残基 が欠失、 置換又は付加されたアミ ノ酸配列を有し 、 かつ 、 C —末 α —アミ ド化酵素活性を有するポリペプチ ド ;
から成る組換え C 一末端 αアミ ド化酵素誘導体であって、 6番目と 1 4 5番目のシスティ ン残基の間、 4 0番目と 8 5番目のシスティ ン残基の間、 及び 2 5 2番目と 2 7 4番目のシスティ ン残基の間の
少なく とも 1 つの間ではジスルフィ ド結合が形成されていない前記 組換え C 一末端 α —アミ ド化酵素誘導体。
[ 2 ] 配列番号 2 に示すアミ ノ酸配列において 7 3番目と 9 0番目 のシスティ ン残基の間、 及び 1 8 6番目と 2 9 3番目のシスティ ン 残基の間ではジスルフイ ド結合が形成されている、 前記 [ 1 ] に記 載の C 一末端 0!—アミ ド化酵素誘導体。
[ 3 ] 前記改変が他のアミ ノ酸による置換又は欠失である、 前記 [
1 ] 又は [ 2 ] に記載の c _末端ひ —アミ ド化酵 誘導体。
[ 4 ] A Ε - I [ 1 一 3 2 1 ] ( C 4 0 A/ C 8 5 A) 、 A E - I
[ 1 一 3 2 1 ] ( C 2 5 2 A/ C 2 7 4 A) 、 A E — I [ 1 - 3 2
1 ] ( C 4 0 A/ C 8 5 A , C 2 5 2 A/ C 2 7 4 A) 、 A E — I
[ 8 一 3 2 1 ] ( C 1 4 5 Α) 、 又は A E — I [ 8 - 3 2 1 ] ( C
1 4 5 A , C 4 0 A/ C 8 5 A) である、 前記 [ 1 ] 〜 [ 3 ] に記 載の C —末端 α —ァミ ド化酵素誘導体。
[ 5 ] 前記 [ 1 ] 〜 [ 4 ] のいずれかに記載の組換え C—末端 α — アミ ド化酵素誘導体をコ ー ドする D N A。
[ 6 ] 前記 [ 5 ] に記載の D N Aを含む発現べク夕
[ 7 ] 前記 [ 6 ] に記載の発現べクタ一により形質転換された大腸 菌。
[ 8 ] 前記 [ 7 ] に記載の大腸菌を培養して、 組換え C —末端ひ — アミ ド化酵素誘導体を発現させ、 そして得られた an導体を回収する ステツプを含む、 HIJ el [ 1 ] 〜 [ 4 ] のいずれかに記載の組換え C
_末 « a — 7ミ ド化酵素誘導体の製造方法。 図面の簡単な説明
図 1 は、 X e n o p u s 1 a e v i s 由来の C 一末端 α—アミ ド化酵素と R a t 由来の C 一末端 α—アミ ド化酵素のアミ ノ酸配列
の比較を示す。 上段がアフ リカッメガエル ( X e n o p u s 1 a e v i s ) 由来、 下段がラッ 卜 (R a t ) 由来のアミ ノ酸配列であ る。 ここでは、 C一末端ひ —アミ ド化酵素の成熟タンパク質の N末 端側にシグナル配列、 C末端側に膜貫通ドメイ ンを有する配列を示 す。 下線部分は、 両種の間で保存されているアミ ノ酸残基を示し、 約 6 5 %の相同性を有している。 囲み部は、 両種のシスティ ン残基 を示し、 極めて高く保存されていることが分かる。
図 2は、 アフリカッメガエル由来の C一末端 α—アミ ド化酵素に おける S— S結合の推定部位を示す図である。 図 2に示すとおり、 ラッ ト由来 C一末端 α—アミ ド化酵素の立体構造における S— S結 合部位から、 アフリカッメガエル由来の C—末端 α—アミ ド化酵素 は、 6 C y s -145 C y s 、 " C y s — 85 C y s 、 73 C y s -90 C y s 、 186 C y s — 293 C y s、 及び252 C y s — 274 C y s の間で 5対 の S— S結合が形成されると、 推定される。
図 3は、 P C R法による変異導入の模式図である。
図 4は、 誘導体 AE- I [8-321] (C145A) 、 AE- I [1-321] (C40 A/C85A) 、 AE- I [1-321] (C73A/C90A) 、 AE- I [1-321] (C186A /C293A) 、 及び AE- I [1-321] ( C252A/C274A) 遺伝子断片を得る ための D N Aプライマー塩基配列を示す。 囲み部は、 制限酵素 B a m H I (G GAT C C) 、 及び X h o I (C T C GAG) を示す。 リーディ ング ' フレームを合わせるためのグァニン (G) の 1塩基 挿入部分、 及び終結コ ドンを、 下線で示す。 システィ ンをァラニン で置換する変異部位を二重下線で示す。
図 5は、 誘導体 AE- I [8-321] (C145A, C40A/C85A) 、 及び AE - I [ 1-321] (C40A/C85A, C252A/C274A) 遺伝子断片を得るための D N Aプライマー塩基配列を示す。 囲み部は、 制限酵素 B a mH I ( G G AT C C ) 、 及び X h o l (C T C G A G) を示す。 リーデイ ン
グ · フレームを合わせるためのグァニン ( G ) の 1塩基挿入部分、 及び終結コ ドンを、 下線で示す システィ ンをァラニンで置換する 変異部位を一重下線で示す。
図 6は、 ァミ ド化酵素及び誘導体の S D S ― P A G Eによる発現 確 の糸口 を示す。 各レーンは以下の通りである :
レーン 1及び 1 3 : マーカ一 曰- ·
(分子 1 7 5、 8 3、 6 2、 4
7. 5 「
、 3 2 . o 、 2 5、 1 6 - o 、 6. 「
o k D a )
レーン 2 A E - I [ 1 - 3 2 1 ]
レーン 3 A E - I [ 8 - 3 2 1 ] (C 1 4 5 A)
レーン 4 A E - I [ 1 - 3 2 1 ] (C 4 0 A/ C 8 5 A ) レーン 5 A E - I [ 1 - 3 2 1 ] (C 7 3 A/ C 9 0 A ) レーン 6 A E - I [ 1 - 3 2 1 ] (C 1 8 6 AZ C 2 9 3 A) レーン 7 A E - I [ 1 - 3 2 1 ] (C 2 「
o 2 A/ C 2 7 4 A) レーン 8 A E - I [ 8 - 3 2 1 ] ( C 1 4 δ A , C 4 0 A/ C
8 5 A)
レーン 1 1 : A E - I [ 1 一 3 2 1 ] ( C 4 O A/ C 8 o A , C
2 5 2 A/C 2 7 4 A)
レーン 9、 1 0、 及び 1 2 : — 。
図 7は、 アミ ド化酵素及び誘導体の透析後タンパク質の濃度と酵 素活性量の測定結果を示す表である。 発明を実施するための最良の形態
上述のように、 大腸菌内で発現させた C一末端 α—アミ ド化酵素 が活性を示さない封入体として発現されるという問題に対し、 特開 平 7 — 2 5 0 6 9 1号公報に記載の発明においては、 大腸菌内で発 現させた封入体を尿素又はグァニジン塩酸塩などの変性剤で処理し た後、 リ フォールデイ ングさせることにより部分的にこの問題を解
決した。 しかしながら、 この方法で得られる酵素の酵素活性量は培 養液 l m L当り約 1 0〜 1 5 m Uと低いものであった。
本発明者らは、 このような低い酵素活性量の原因は、 配列番号 2 に記載のアミ ノ酸配列を有するアフ リカッメガエル由来の C 一末端 α —アミ ド化酵素内に複数個存在しているシスティ ン残基当該酵素 の一つは分子内に 1 0個のシスティ ン残基 (すなわち、 5対の S _ S結合) を有している) カ^ 天然型と同じジスルフィ ド結合 ( S— S結合) を形成することができないこと、 つまり リ フォールディ ン グ時に S— S結合の掛け違いが起きていることであると推定した。 アフリカッメガエル由来の C 一末端 α —アミ ド化酵素内の S— S 結合位置は、 これまでに明らかになっていない。 そこで、 本発明者 らは、 既に結晶構造が解析され、 S— S結合の位置が同定されてい るラッ ト由来の C 一末端 α —アミ ド化酵素のアミ ノ酸配列と、 ァフ リカツメガエル由来の C —末端 α —アミ ド化酵素のアミ ノ酸配列の 相同性を検討し、 両者が 6 5 . 2 %と高い相同性を有しており、 か つ、 配列番号 2 に示すアミ ノ酸配列に相当する領域においてシステ イ ン残基の位置が完全に保存されていることを明らかとした。 そし て S— S結合の位置が両者で同様であると推定した。
そして、 本発明者らは、 リ フォールデイ ング時に S _ S結合の掛 け違いが起きているとのかかる推定を実証するために、 アフリカッ メガエル由来の C _末端 α—アミ ド化酵素を用い、 そのアミ ノ酸配 列に含まれる特定のシスティ ンをァラニンで置換し又は欠失させて 、 当該酵素誘導体が形成しうる 5対のジスルフィ ド結合の内の少な く とも 1対が形成されないように修飾した組換え C 一末端 α —アミ ド化酵素誘導体を作製し、 S— S結合の掛け違いが起こる確率を低 く抑えることにより、 より高い酵素活性量を有する組換え C 一末端 α —アミ ド化酵素誘導体を高収率で取得することを計画した。
ところで、 本分野においては、 S — S結合を分子内に有するタン パク質に関しては、 より高い酵素活性量を有する当該タンパク質を 取得するために、 S — S結合を新たに導入して、 当該タンパク質の 安定性を向上させる手法が一般的であり、 Shimizu- Ibuka A, et al. "Effect of disul f ide-bond introduction on the activity and stability of the extended-spec t rum class A beta-lactamase To ho - 1ノ Biochim Biophys Acta. 2006 Aug; 1764 (8) : 1349-55. Epub 2006 Jun 27、 及び Siadat OR et al 'The effect of engineered d isul f ide bonds on the stability of Drosoph i 1 a melanogaster a cetylchol inesterase. " BMC Biochem. 2006 Apr 16;7: 12に記載さ れるように様々な報告がなされている。 Siadat OR et alにおいて は、 アセチルコ リ ンエステラーゼに、 S — S結合を新たに導入する ことにより、 野生型に比較して 5 0 ^での安定性を約 1 7 0倍にま で向上させたことや、 変性剤、 有機溶媒、 さ らにはプロテアーゼに よる分解に対しても耐性を持たせることに成功している。
これに反し、 これまでに本発明におけるような目的タンパク質か ら S _ S結合を除去することにより酵素活性の向上や安定化を図る 方法に関する報告はない。 すなわち、 S — S結合の除去は、 目的夕 ンパク質の構造的な安定性や活性の低下を引き起こす可能性がある ので、 S — S結合を除去することにより、 所望の活性を有する目的 タンパク質を所得することは困難であると当業者に予想されていた 用語の定義
本願明細書における配列番号 2 に示すアミ ノ酸配列の番号は、 C —末端 α—アミ ド化酵素 (Pept idyl-glycine alpha-amidat ing mon ooxygenase I、 EC 1. 14. 17.3) の成熟タンパク質の N末端セリ ン残 基を 1番として付与している。 ここで、 システィ ン残基の位置は、
それぞれ、 配列番号 2 におけるアミ ノ酸番号 6、 4 0、 7 3、 8 5 、 9 0、 1 4 5、 1 8 6、 2 5 2、 2 7 4、 及び 2 9 3である。 本明細書中、 システィ ン残基に関する用語 「改変」 とは、 非制限 的に、 当該システィ ン残基の欠失、 他のアミノ酸残基による置換、 当該システィ ン残基を有するアミ ノ酸配列の除去又は当該システィ ン残基のチオール基に保護基を付加するなどの修飾であって、 配列 番号 2で示されるアミ ノ酸配列の 6番目と 1 4 5番目のシスティ ン 残基の間、 4 0番目と 8 5番目のシスティ ン残基の間、 及び 2 5 2 番目と 2 7 4番目のシスティ ン残基の間の少なく とも 1つの間でジ スルフイ ド結合が形成されないようにする修飾のいずれをも包含す る。
本明細書中、 用語 「C一末端 α—ァ ド化酵素 J とは、 C末端ァ ド構造を有するペプチドやタンパク質の前駆体の C末端側にある グリ シン残基のアミ ド化 (— C〇 Ο Η基を一 C 〇 N H 2 基へ変換す ること) における銅イオンを介した酸化 (第 1段階 • G 1 yの α灰 素の水酸化) を触媒する能力を有する酵素であ Ό 、 特に配列番号 2 に記載のアミノ酸配列を有する酵素であ
本明細書中、 用語 「C一末端 α—ァ ド化酵素誘導体」 とは、 上 述の C—末端 α _アミ ド化酵素のアミ ノ酸配列が改変されたァミ ノ 酸配列を有する酵素である。
本明細書中、 用語 「C一末端 α—アミ ド化酵素活性」 とは、 ァフ リカツメガエル由来の C—末端 α—アミ ド化酵素 (Peptidy卜 glyci ne alpha-amidat ing monooxygenase I、 EC 1. 14. 17.3) の酵 活性 と同様の酵素活性を意味する。
本明細書中、 用語 「A E— I [ 1 - 3 2 1 ] (C 4 0 A/C 8 5 A) 」 は、 アフリカッメガエル由来の C—末端 α—アミ ド化酵素 A E— I (Pept idyl-glyc ine alpha-amidat ing monooxygenase I、 EC
1. 14. 17.3) の成熟タンパク質のうち、 1番目のセリ ン残基から 3 2 1番目のメチォニン残基に相当する領域のアミ ノ酸の一次配列 ( 配列番号 2 ) を有し、 かつ、 4 0番目のシスティ ン残基がァラニン 残基で、 そして 8 5番目のシスティ ン残基がァラニン残基で置換さ れたァミノ酸配列 (配列番号 2 7 ) を有するポリぺプチドを意味す る。 用語 「A E— I [ 1 — 3 2 1 ] 」 、 用語 「A E— I [ 1 — 3 2 1 ] ( C 2 5 2 AZC 2 7 4 A) 」 (配列番号 3 3 ) 、 用語 「A E 一 I [ 1 - 3 2 1 ] ( C 4 0 A/C 8 5 A, C 2 5 2 A/C 2 7 4 A) 」 (配列番号 3 7 ) 、 用語 「A E— I [ 1 — 3 2 1 ] ( C 7 3 AZC 9 0 A) 」 (配列 号 2 9 ) 、 及び用語 「A E— I [ 1 - 3 2 1 ] (C 1 8 6 AZ C 2 9 3 A) 」 (配列番号 3 1 ) も同様の意 味をもつ。 尚、 「A E— I [ 1 - 3 2 1 ] 」 を除き、 これらは、 単 に、 C—末端 α—アミ ド化酵素の誘導体ともいう。
本明細書中、 用語 「Α Ε _ Ι [ 8 - 3 2 1 ] ( C 1 4 5 A) 」 は 、 アフリカッメガエル由来の C—末端 α—アミ ド化酵素 (Pep tidy 1-gluc ine alpha-amidat ing monooxygenase I, EC 1. 14. 17.3) のつ ち、 N末端側に存在する 3 7個のアミ ノ酸からなるシグナル配列を 除いた、 セリ ン残基を 1番目とし、 3 2 1番目のメチォニン残基ま でのアミノ酸の一次配列において、 1番目のセリ ン残基から 7番目 のロイ シン残基までを欠失し、 8番目のグリ シン残基から 3 2 1番 目のメチォニン残基までを有し、 かつ、 1 4 5番目のシスティ ン残 基がァラニン残基で置換されたアミ ノ酸配列 (配列番号 2 5 ) を有 するポリペプチ ドを意味する。 ここで、 1番目のセリ ン残基から 7 番目のロイシン残基までのフラグメン トの欠失により、 6番目のシ スティ ン残基を欠失させている。 用語 「A E— I [ 8 - 3 2 1 ] ( C 1 4 5 A, C 4 0 A/ C 8 5 A) 」 は、 上述のように 8番目のグ リ シン残基から 3 2 1番目のメチォニン残基までを有し、 かつ、 1
4 5番目のシスティ ン残基がァラニン残基で、 4 0番目のシスティ ン残基がァラニン残基で、 8 5番目のシスティ ン残基がァラニン残 基で置換されたアミノ酸配列 (配列番号 3 5 ) を有するポリべプチ ドを意味する。 これらは単に、 C一末端 α—アミ ド化酵素の誘導体 ともいう。
酵素活性の測定方法及び U n i t
酵素活性の測定には、 特に大腸菌で発現させた場合、 菌体粉砕後 、 大部分は沈殿画分に回収されるので、 この沈殿画分を 6 M塩酸グ ァニジンで可溶化した後、 塩酸グァニジン溶液で透析して調製した 試料を用いる。 一般に、 R _ X— G 1 yで表される基質又は発現し たアミ ド化ペプチドを用い、 これが R— X— C O N H 2に変換され る (例えば、 合成基質 〔125 I 〕 -Ac-Tyr- Phe- Glyの 〔125 I〕 -Ac-T yr-Phe- NH2 への変換反応) により、 酵素活性が測定できる。 すな わち、 まず、 標識基質 (標識 R— X— G l y) を ト リス塩酸バッフ ァ一中で被験酵素液と反応させる。 これに トリス塩酸バッファーと 酢酸ェチルを加え、 混合後、 遠心分離して有機溶媒と水層を分離さ せる。 ここで、 未反応標識基質 (標識 R— X— G l y) の大部分が 水層に、 そしてアミ ド化された標識基質 (標識 R— X _ C〇 NH2 ) が有機溶媒層に移行するために、 両者を容易に分離することがで きる。 C一末端アミ ド化生成物への変換率は、 総放射能活性に対す る有機溶媒層の放射能活性の比から求めることができる。 当該測定 法において、 1時間当り、 1 111 0 1 の標識1^— ー〇 1 (基質 ) が標識 R— X _ C O NH2に 5 0 %変換する酵素活性を l U n i t として定義する。
なお、 酸化反応後にアルカ リ (水酸化ナ ト リ ウム) を添加するこ とで、 脱アルキル化させてアミ ド化酵素活性を評価した。
まず、 測定するサンプルを 2;α L、 10^ L及び 100^ L取り、 それぞ
れ蒸留水を加えて全量 100 z Lとする。 これに、 10mMァスコルビン酸 25 K 硫酸銅 25 1、 20mg/ml力夕ラーゼ 1.25 1、 l%Lubro
1 20 K C125 I ) -Ac-Tyr-Phe-Gly 2pmoK 1 Tris - HC1 (pH7.0 ) 50 1及び蒸留水 25 i 1を加え、 37 で 1時間反応させた。 反応後 、 反応液に 250mM NaOH 1を加え、 混合し、 1 5分間室温に置 いた後 (脱アルキル化) 、 1M Tris - HC1 (pH7.0) 500 ^ 1と酢酸ェ チル 2mlを加え、 混合し、 遠心分離した。 次に、 酢酸ェチル層 lmlを 分取し、 それと残りの溶液の放射能とを、 ガンマ · カウンターを用 いて測定することにより、 酢酸ェチル層へ移行した放射能の割合を 求める。 尚、 この方法で、 C—末端アミ ド化された 〔125 I 〕 -Ac-T yr-Phe-C0NH2 は特異的に、 酢酸ェチル層へ移行することは液体ク 口マ トグラフィ一及びガンマ · カウンターによる測定により確認さ れている。 酵素活性は、 1時間当り、 1 p m o 1 の標識 R-X- Gly ( 基質) が標識 R-X-C0NH2に 5 0 %変換する酵素活性を l U n i t ( U) と定義する。
図 1 に、 本願発明に係るアフリカッメガエル由来の C _末端 α— アミ ド化酵素 (Pept idyト glycine alpha-amidat ing monooxygenase I、 EC 1. 14. 17.3) と、 Prigge ST, Kolhekar AS, Eipper BA, Mai ns RE, Amze 1 LM. "Amidat ion of bioact ive peptides: the s true ture of pept idylglyc ine alpha-hydroxylat ing monooxygenase. " Science. 1997 Nov 14 ; 278 (5341) : 1300- 5で既に結晶構造が解析さ れているラッ ト由来の当該酵素のアミ ノ酸配列のアライ ンメン トを 示す。 図 1 から分かるように、 両者は、 6 5. 2 %と高い相同性を 有しており、 かつ、 配列番号 2 に記載のアミ ノ酸配列に相当する領 域中に存在するシスティ ン残基の位置は完全に保存されている。
図 2 に、 Prigge STらにおいて、 既に結晶構造が解析され、 その S — S結合の位置が同定されているラッ ト由来の C一末端 α—アミ
ド化酵素の立体構造を示す。 本発明者らは、 当該立体構造における
S — S結合の位置から、 本発明に係るアフリカッメガエル由来の C —末端 α—アミ ド化酵素では、 6 C y s — l 45 C y s 、 40 C y s -85 C y s 、 73 C y s — 9。 C y s 、 186 C y s — 293 C y s 、 及び252 C y s — 274 C y s の間で 5対の S — S結合が形成されることにより 、 立体構造が維持されると推定した。
かかる S — S結合の位置の推定に基づき、 少なく とも 1 つの S — S結合が形成されない組換えポリペプチ ドを作製した。 すなわち、 アフリカッメガエル由来の C _末端 α—アミ ド化酵素 Α Ε— I のァ ミ ノ酸配列の 1番目から 3 2 1番目までのアミ ノ酸 1次配列をコー ドする配列を含むプラスミ ド、 pPROEXHTa ΑΕ- I [1-321] を野生型 とし、 これを基に少なく とも 1 つの S — S結合が形成されないよう なプラスミ ドを作製した。 これらのプラスミ ドは、 il^ と il£ の融合型) プロモー夕一支配下、 大腸菌内で発現されるようにデザ イ ンされたプラスミ ドであった。
pPROEXHTa AE- I [卜 321]を铸型に用い、 S — S結合を形成するこ とができる対のシスティ ン残基を、 部位特異的突然変異により、 ァ ラニン残基で置換又は欠失することにより、 上記 5対の S — S結合 の内の 1対だけが形成されないように変異された配列を有するブラ スミ ド pPROEXHTa AE- I [8-321] (C145A) 、 pPROEXHTa AE- I [卜 321] (C40A/C85A) 、 pPROEXHTa AE- I [ 1-321] (C73A/C90A) 、 p PROEXHTa AE- I [1-321] ( C 186A/C293A) 、 及び pPROEXHTa AE- I
[1-321] (C252A/C274A) を作製した。 さ らにこれら誘導体のブラ スミ ドを基に、 上記 5対の S — S結合の内の 2対が形成されないよ うに変異された配列を有するプラスミ ド pPROEXHTa AE- I [8-321] (C 145A, C40A/C85A)、 及び pPROEXHTa AE- I [ 1-321] (C40A/C85A, C25 2A/C274A) を作製した。 上述では、 改変するシスティ ン残基の数を
2個の倍数としているが、 改変するシスティ ン残基の数はこれに限 定されるものではなく、 システィ ン残基 1個を改変することにより 1つの S— S結合を形成させないことでもよい。
これらのプラスミ ドを用い常法に従い大腸菌を形質転換し、 上記 部位特異的突然変異を有する目的遺伝子が導入された組換え大腸菌 を得た。 これらの組換え大腸菌を培養し、 菌体内に目的物を封入体 として発現させた。 菌体を破砕し、 遠心分離により封入体を沈殿画 分として回収した。 得られた封入体に対し変性剤を用いて変性した 後、 変性剤を含まないバッファーで希釈することにより リ フォール デイング操作を行った。 リ フォールデイ ングにより得られたアミ ド 化酵素及びその誘導体を、 合成基質を用いたアミ ド化酵素活性測定 により評価した。
最終的に、 野生型 AE- I [卜 321]より高い酵素活性量を示す誘導体 を 5つ (すなわち、 S— S結合を 1対形成することができない誘導 体 AE- I [8-321] (C145A) 、 AE- I [1-321] (C40A/C85A) 及び A E- I [1-321] (C252A/C274A) 並びに S— S結合を 2対形成するこ とができない誘導体 AE- I [8-321] (C145A, C40A/C85A)及び AE- I [卜 321] (C40A/C85A, C252A/C274A) ) を得ることができた。
一般に、 S— S結合を除く とタンパク質の安定性や活性が低下す ると予想されるが、 図 7 に示すように、 本発明者らは、 C一末端 α 一アミ ド化酵素について、 その S— S結合の内の少なく とも 1対を 除く ことで、 野生型より高い酵素活性量を示す誘導体を得ることが できた。
野生型より高い酵素活性量を示す当該誘導体では、 配列番号 2に 示すアミノ酸配列において 7 3番目と 9 0番目のシスティ ン残基の 間、 及び 1 8 6番目と 2 9 3番目のシスティ ン残基の間では、 ジス ルフィ ド結合が形成されていた。
以下の実施例により本発明をさ らに詳細に説明する 実施例
実施例 1 : C一末端 Q! —アミ ド化酵素及びその誘導体の調製 ( 1 ) 誘導体の大腸菌発現プラスミ ド pPROEXHTa AE- I [8-321] (C145A ) 、 PROEXHTa AE- I [ 1-321] (C4QA/C85A) 、 pPROEXHTa AE- I C 1-321] (C73A/C90A) 、 pPRQEXHTa AE- I [ 1-321] (C186A/C293A ) 、 及び pPROEXHTa AE- I [1-321] ( C252A/C274A) の作製
アミ ド化酵素の誘導体は、 アフリカッメガエル由来の C—末端 α 一アミ ド化酵素のアミノ酸配列 1番目から 3 2 1番目のアミ ノ酸配 列をコー ドするプラスミ ド、 pPROEXHTa AE- I [1-321] を基に作製 した。 pPROEXHTa AE- I [1-321] は、 trc ( lacと trpの融合型) プ 口モーターの支配下、 大腸菌内で発現させるようにデザイ ンされた プラスミ ドである。 このプラスミ ド pPROEXHTa AE- I [1-321] を铸 型に、 1番目から 3 2 1番目まで又は 8番目から 3 2 1番目までの アミ ノ酸配列をもつタンパク質に対し、 S — S結合を形成しうる 1 対のシスティ ン残基 2つをそれぞれァラニン残基で部位特異的変異 導入により置換することにより、 S — S結合が形成されることがで きない誘導体を作製した。 ここで、 誘導体 AE- I [8-321] (C145A ) については、 アミ ノ酸配列 6番目と 1 4 5番目のシスティ ンが対 となって S — S結合を形成するため、 6番目のシスティ ン残基をァ ラニン残基で置換するのではなく、 1番目から 7番目までのァミ ノ 酸残基を除去し、 さ らに 1 4 5番目のシスティ ン残基をァラニン残 基で置換することで、 6 C y s — 145 C y s 間に S — S結合が形成さ れないよう にした。
1 対の S _ S結合が形成されることができない誘導体を、 P C R 法を用いた突然変異導入により システィ ン残基をァラニン残基で置
換することにより作製した。 図 3 に、 当該誘導体の作製方法の概略 を示す。
まず、 pPROEXHTa AE- I [1-321] (構造遺伝子配列及びそれに対 応するアミ ノ酸配列を配列番号 1 に示す) を铸型に、 誘導体それぞ れのプライマーを作製した。 図 4に使用したプライマーの配列を示 す。 図 4中、 プライマ一 P1及び ΡΓ は、 5 ' 末端に制限酵素 B a m H I部位 (囲み部) に加え、 リーディ ングフレームを合わせる為に グァニン (下線部) が挿入されており、 そしてプライマ一 P6は、 5 ' 末端に制限酵素 X h o I 部位 (囲み部) に加え、 終結コ ドンアン チセンス鎖 T TA (下線部) が付加されている。 誘導体それぞれの プライマー P1と P2、 P3と P4、 及び P5と P6 (又は P1' と P4 、 及び P5 と P6 ) ( P 2、 P 3、 P 4、 及び P 5のみ変異を含む) を用いて D NAフラグメン トを増幅させて、 ァガロースゲル電気泳動及び Ge 1 Extraction Kit (キアゲン社)により 3つ (又は 2つ) の精製 D N Aフラグメン トを得た。 これらの D NAフラグメン トを全て混合し たものを铸型としてプライマ一 P1と P6 (又は P1' と P6) (P l、 P 1 ' 、 及び P 6は変異を含まない) を用いて再び P C Rで増幅して 、 変異を導入した約 9 6 0 b pの D NAフラグメン トをそれぞれの 誘導体について得た。
得られた各誘導体の D N Aフラグメン トを Gel Extract ion Kit ( キアゲン社)により精製した。 この精製断片を制限酵素 B a mH I 及び X h o I で切断し、 B a mH I - X h o I 消化 D N Aフラグメ ン ト、 AE- I [8-321] (C145A) 、 AE- I [1-321] (C40A/C85A) 、 AE - I [1-321] (C73A/C90A) 、 AE- I [1-321] ( C 186A/C293A) 、 及び AE- I [1-321] (C252A/C274A) を得た。 同時に発現ベクター となる pPROEXHTaを制限酵素 B a mH I と X h o I で切断後、 当該 発現べクタ一部分を含む約 4. 7 k bの D NAフラグメ ン トを分離
• 精製した。 これと先に得た各誘導体の D NAフラグメン トとを DN A Ligation k (TaKaRa社)により Ligat ionし、 最終的に誘導体のプ ラスミ ド pPROEXHTa AE- I [8-321] (C145A) 、 pPROEXHTa AE- I [ 1-321] (C40A/C85A) 、 pPROEXHTa AE- I [1-321] (C73A/C90A) 、 PROEXHTa AE- I [ 1-321] ( C 186A/C293A) 、 及び pPROEXHTa AE- I [1-321] (C252A/C274A) を得た (それぞれの誘導体の構造遺伝 子配列及びそれに対応するアミ ノ酸配列を配列番号 2 5、 2 7、 2 9、 3 1又は 3 3に示す) 。 プラスミ ド pPROEXHTa (ギブコ社) は 、 trc ( lacと trpの融合型) プロモーター、 その後にヒスタグ (His X6 tag) 、 マルチクローニング部位、 及び iSラク夕マ一ゼが続く 構成を有する発現ベクターである。 実施例 2 : C一末端 α—アミ ド化酵素及びその誘導体の調製 ( 2 ) 誘導体の大腸菌発現プラスミ ド pPROEXHTa AE- I [8-321] (C145A. C4Q A/C85AL 及び PPROEXHTa AE- I [ 1-321] (C40A/C85A, C252A/C274A ) の作製
AE- I [1-321]の有する 5対の S— S結合の内 2対の S— S結合が 形成されることができない誘導体のプラスミ ド pPROEXHTa AE- I [8 - 321] (C145A, C40A/C85A)及び pPROEXHTa AE- I [1-321] (C40A/C85A , C252A/C274A) を、 実施例 1 において得られた pPROEXHTa AE- I [8- 321] (C145A)及び pPROEXHTa AE- I [1-321] (C40A/C85A) を铸型に して作製した。 変異導入及び発現ベクターの作製方法は実施例 1 と 同様に行なった。
上記誘導体の遺伝子断片は P C R法を用いて作製した。 実施例 1 と同様の方法を使用 した。 まず、 pPROEXHTa AE- I [8-321] (C145A) 及び pPROEXHTa AE - I [ 1-321] (C40A/C85A) を铸型にして、 誘導 体それぞれのプライマー P1 (又は P1' ) と P2、 P3と P4、 及び P5と P6
( P 2、 P 3、 P 4、 及び P 5のみ変異を含む) を用いて MAフラ グメン トを増幅させ、 ァガロースゲル電気泳動及び、 Gel Extract i on Kit (キアゲン社)により 3つの精製 DNAフラグメン トを得る。 これ ら 3つの DNAフラグメン トを混合したものを铸型としてプライマー P 1 (又は P 1 ' ) と P6 ( P 1、 P 1 ' 、 及び P 6は変異を含まない) にて再度 P C Rにて増幅することにより、 変異を導入した約 9 6 0 b pの D NAフラグメン トをそれぞれの誘導体について得た。 プラ イマ一の配列は図 5に示した。 図 5中、 プライマ一 P1及び ΡΓ は、 5 ' 末端に制限酵素 B a mH I部位 (囲み部) に加えリーディ ング - フレームを合わせる為にグァニン (下線部) が挿入されており、 そしてプライマ一 P6は、 5 ' 末端に制限酵素 X h o I部位 (囲み部 ) に加え、 終結コ ドンアンチセンス鎖 T T A (下線部) が付加され ている。
得られたそれぞれの誘導体 D N Aフラグメン トを Gel Extract ion
Kit (キアゲン社)により精製した。 この精製断片を制限酵素 B a m H I 及び X h o I で切断し、 B a mH I - X h o I 消化 D N Aフラ グメン ト、 AE- I [8-321] (C145A, C40A/C85A) , 及び AE- I [1-321]
(C40A/C85A, C252A/C274A) を得た。 同時に発現べクタ一となる pPR OEXHTaを制限酵素 B a mH I と X h o l で切断後、 発現ベクター部 分を含む約 4. 7 k bの D NAフラグメン トを同様に分離 · 精製し た。 これと先に得た各誘導体の D NAフラグメン トを DNA Ligation kit (TaKaRa社)により Ligationして、 最終的に誘導体のプラスミ F PROEXHTa AE- I [8-321] (C 145A, C40A/C85A)及び pPROEXHTa AE- I
[1-321] (C40A/C85A, C252A/C274A) を得た (それぞれの構造遺伝 子配列及びそれに対応するアミノ酸配列を配列番号 3 5又は 3 7 に 示す) 。
実施例 3 : pPROEXHTa AE- I [1-321] 、 pPROEXHTa AE- I [8-321] (C145A) 、 pPROEXHTa AE- I [1-321] (C40A/C85A) 、 pPROEXHTa AE- I [1-321] (C73A/C90A) 、 pPROEXHTa AE- I [卜 321] (C186A /C293A) 、 pPROEXHTa AE- I [ 1-321] ( C252A/C274A) 、 pPRQEXHT a AE- I [8-321] (C 145A, C40A/C85A)、 及び pPROEXHTa AE- I [1-321 ] (C40A/C85A, C252A/C274A) の大腸菌内の導入及び発現
アミ ド化酵素及びその誘導体のプラスミ ドを用いて、 大腸菌 J M 1 0 9を形質転換した。 形質転換された大腸菌を約 1 Lの L B培地 (0.5% (w/v) 酵母エキス、 1% (w/v) ト リ プトン、 0.5% (w/v) NaCl) 中、 3 7 で振蘯培養し、 I P T G (イソプロピル ) 8— D— チォガラク トシド) の添加により発現を誘導した。 発現誘導後、 約 1 2〜 1 6時間培養した。 得られた菌体を破碎し、 遠心分離後、 封 入体を含む沈殿画分を回収し、 沈殿を TritonX-100 (界面活性剤) を含むバッファ一にて洗浄することにより、 J M 1 0 9由来のタン パク質及び膜成分を除去し、 アミ ド化酵素及びその誘導体の封入体 を回収した。 アミ ド化酵素及びその誘導体の発現及び純度は、 S D S— P AG Eにより確認した (図 6 を参考のこと) 。 発現量は、 封 入体を変性剤にて可溶化した後、 UV法で測定した。
コンビテン ト化した大腸菌 J M 1 0 9に、 実施例 1又は 2におい て作製した発現プラスミ ド (pPROEXHTa AE- I [1-321] 、 pPROEXHT a AE- I [8-321] (C145A) 、 pPROEXHTa AE- I [1-321] (C40A/C8 5A) 、 pPROEXHTa AE- I [1-321] (C73A/C90A) 、 pPROEXHTa AE- I
[1-321] (C186A/C293A) 、 pPROEXHTa AE - I [1-321] (C252A/C 274A) 、 pPROEXHTa AE- I [8-321] (C145A, C40A/C85A) , 及び pPROEXH Ta AE- I [1-321] (C40A/C85A, C252A/C274A) ) をそれぞれ添加し 、 氷中に 10分間イ ンキュベーショ ン後、 10^ g /mlアンピシリ ン ( 抗生物質) を含む L B寒天培地 (0.5% (w/v) 酵母エキス、 1% (w
/v) ト リプトン、 0.5% (w/v) NaCK 1.5% (w/v) 寒天) に接種し 、 3 7 で一晩培養するヒとにより、 各誘導体の形質転換体 JM109 [ pPROEXHTa AE- I [1-321] ] 、 JM109 [pPROEXHTa AE- I [8-321] ( C145A) ]、 JM109 [pPROEXHTa AE- I [1-321] (C40A/C85A) ]、 JM10 9 [pPROEXHTa AE- I [1-321] (C73A/C90A) ]、 JM109 [pPROEXHTa A E- I [1-321] (C186A/C293A) ]、 J 109 [pPROEXHTa AE- I [1-321 ] (C252A/C274A) ] 、 JM109 [pPROEXHTa AE- I [8-321] (C145A, C40A /C85A)]、 及び JM109 [pPROEXHTa AE- I [ 1-321] (C40A/C85A, C252A /C274A) ]のコロニーを得た。
これら形質転換体のコロニーを、 g/mlアンピシリ ン (抗生 物質) を含む 5mlの L B培地 (0.5% (w/v) 酵母エキス、 1% (w/v ) ト リプトン、 0.5% (w/v) NaCl) を含む試験管に接種し、 37でで 約 1 2〜 1 6時間振とう培養した。 培養液全量を 10 g/mlアンピ シリ ンを含む 1 Lの L B培地に接種し、 37 で振とう培養した。 培 養 3〜 6時間後 (〇 D 6 6 0 n Mが 0. 5〜 0. 8 になった時) に 、 終濃度 I mMの I P T Gを添加することにより発現を誘導した。
C一末端 α—アミ ド化酵素及びその誘導体は、 菌体内に不溶性の 封入体として発現されるため、 以下のように封入体を回収した。 培 養液 1 Lを 10分間の遠心分離 ( 6000rpm、 ) により菌体を回収し 、 100 mLの水で懸濁した後、 フレンチプレスにて菌体を破砕した ( 10, OOOpsi ; 2回) 。 菌体破碎液を 1 5分間遠心分離 ( 6000rpm、 4 :) して、 沈殿画分に目的物である封入体を移行させた。 この操作 により、 ほとんどの宿主大腸菌 J M 1 0 9 由来のタンパク質が上清 に移行するため、 当該タンパク質は除去されうる。 次に、 沈殿画分 を 50mlの 1% (w/w) TritonX-100 (界面活性剤) を含む lOOmM Tris/ HC1 (pH7.0) バッファ一に懸濁し、 1 5分間遠心分離して OOOrp m、 4 ) 沈殿を回収した (これにより、 J M 1 0 9 由来の膜成分等
は界面活性剤に溶解して上清に移行するため、 当該膜成分等は除去 されうる) 。 この操作を 2回繰り返して C一末端ひ—アミ ド化酵素 の封入体を回収し、 そして最終的に lmlの 1% (w/w) TritonX-100 ( 界面活性剤) を含む lOOmM Tris/HCl (pH7.0) バッファ一に懸濁し て、 封入体懸濁液を得た。
得られた各誘導体の封入体懸濁液 を S D A— P A G E用の サンプルバッファー (2M Urea, 375mM Tris/HCl (pH6.8) 、 30% ( v/v) グリセロール、 Ί% (w/v) SDS、 15% (v/v) 2 -メルカプトェ 夕ノール、 0. 1% (w/v) ブロムフエノールブル一) 10 Lで 2倍希 釈し、 0. 1 L分 (卜 分に相当) を 10% S D S — P A G Eゲル に供し、 発現及び純度を確認した (図 6 を参照のこと) 。 C一末端 ひ 一アミ ド化酵素及び全ての誘導体において、 分子量約 4 0 k D a 付近にバン ドを検出し、 その純度は約 7 0〜 9 0 %であった。
アミ ド化酵素及び全ての誘導体の封入体懸濁液 10 Lを 10mLの変 性剤溶液 (8M Urea) にて可溶化し、 分光光度計により、 波長 280nm における吸光度 Aを測定し、 Lambert-Beerの法則を元に、 下記の式 により濃度 Cを算出した。
濃度 C (m g /m 1 ) = A - M w/ κ d
{式中、 Aは波長 280nmにおける吸光度であり、 Mwは、 分子量 ( 約 45, 000 Da) であり、 そして κ dは、 吸光係数 ( 41, 700 ( M— 1 · c πΓ1) ( C—末端 α—アミ ド化酵素及び誘導体はアミ ノ酸の 卜 リ ブ トフアン (吸光係数 5500) 、 チロシン (吸光係数 1200) を、 それぞ れ、 3個、 2 1個を含む) である。 } 。
算出された濃度 Cから、 アミ ド化酵素及びその誘導体のタンパク 質の発現量を算出したところ、 1 0 0〜 1 6 0 m g Z培地 1 Lであ つた。
実施例 4 : アミ ド化酵素 AE- I [1-321] 、 _及びその誘導体 AE- I [
8-321] (C145A) 、 AE" I [1-321] (C4QA/C85A) 、 AE- I [1-321 ] (C73A/C90A) 、 AE- I [1-321] (C186A/C293A) 、 AE- I [卜 321 ] (C252A/C274A) 、 AE- I [8- 321] (C 145A, C40A/C85A)、 及び AE-I
[卜 321] (C40A/C85A. C252A/C274A) のリ フォールデイ ング及び酵 素活性の評価
実施例 3において得られたアミ ド化酵素及びその誘導体の封入体 を用いて、 変性作用のある 8M 尿素バッファ一溶液により変性した 後、 変性剤を含まないバッファーで希釈することにより、 リ フォー ルディ ング操作を行なった。 得られたリ フォールディ ング溶液には 変性剤が残っているため、 透析により除去した。 変性は、 酵素活性 測定を阻害することがわかっている。 得られた透析サンプルについ て、 C一末端ひ 一アミ ド化酵素活性を評価した。
実施例 3において得られた C一末端 α—アミ ド化酵素及びその誘 導体の封入体を、 8Μ 尿素、 50 mM Tris-HCl (pH 10.0 at 15で) 、 50 mM NaC 1で濃度 2. 4 g Z Lとなるように 1 m L可溶化した。 溶 液を 1 5t:で 2〜4日間イ ンキュベーショ ンし、 S— S結合を分解 させた。
次に、 50 mM Tris-HCl (pH8.0 at 4で) 、 50 mM NaClで 8倍希釈 を行なう ことで、 変性剤濃度を下げ立体構造の再生を促した (リ フ オールデイ ング操作) 。 さ らに、 尿素が活性測定を阻害することが 分かっている為、 500mLの 50 mM Tris-HCl (pH8.0 at 4 ) 、 50 mM NaClにて透析を 4°Cで一晩行なった。 透析膜には、 SPECTRUM社の SP ECTRA/Por 2 MWC0: 12- 14, 000 Daを用いた。
リ フォ一ルディ ング後、 透析後の溶液について、 280nmの吸光度 により実施例 3と同じ方法で、 得られたタンパク質の濃度を測定し た (図 7を参照のこと) 。 C—末端 α—アミ ド化酵素又は誘導体の
酵素活性の測定は、 合成基質 〔'25 1 〕 - Ac-Tyr- Phe- Glyの 〔125 I 〕 - Ac-Tyr- Phe- NH2 への変換反応を利用して行った。 C—末端 α _ アミ ド化酵素活性の測定方法、 及び U n i t の定義は前述の通りで ある。
図 7 に、 C一末端 α—アミ ド化酵素及び誘導体の酵素活性の測定 結果を示す。 タンパク質 l m g当たりの酵素活性量 Uは以下の通り である : AE- I [ 1-321] : 205 U/mg、 AE- I [8-321] (C145A) : 8 40 U/mg, AE- I [1-321] (C40A/C85A) : 1798 U/mg、 AE- I [卜 32 1] (C73A/C90A) : 56 U/mg、 AE- I [1-321] ( C 186A/C293A) : ND
U/mg、 AE- I [ 1-321] ( C252A/C274A) : 271 U/mg、 AE- I [8-321] (C145A, C40A/C85A) : 778 U/mg、 及び AE- I [1-321] (C40A/C85A, C 252A/C274A) : 2260 U/mg。 この結果、 S — S結合を除いていない 野生型 AE- I [1-321] に比較して、 低い酵素活性量を示したものは 、 AE- I [1-321] (C73A/C90A) 、 及び AE- I [1-321] (C186A/C29 3A) であり、 中でも AE- I [1-321] ( C 186A/C293A) は、 酵素活性 が全く検出されなかった。 すなわち、 186Cys-293 Cys間で形成され る S — S結合は、 アミ ド化酵素の活性発現において重要である可能 性が示唆された。
一方、 S — S結合を除いていない、 野生型 AE- I [1-321] に比較 して、 高い活性量を示したのは、 1対の S — S結合を除いた AE- I
[8-321] (C145A) 、 AE- I [1-321] (C40A/C85A) 、 及び AE- I [ 1-321] (C252A/C274A) 、 並びに 2対の S — S結合を除いた AE- I [ 8-321] (C145A, C40A/C85A) , 及び AE- I C 1-321] (C40A/C85A, C252A /C274A) であった。 とりわけ、 AE - I [8-321] (C145A) 、 及び AE - I 「卜 321」 (C40A/C85A) は、 野生型に比較して、 それぞれ、 約 4 倍、 及び約 9倍、 そして AE- I [1-321] (C40A/C85A, C252A/C274A) に至っては、 約 11倍の酵素活性量を示した。
これら 5つの誘導体の培養液 I mL当たりの酵素活性量を算出す ると (発現量は、 平均値 1 3 0 m g Z培地 1 Lとして計算した) 、 AE- I [1-321] : 27 U/mL、 AE- I [8-321] (C145A) : 109 U/mL、 AE- I [1-321] (C40A/C85A) : 234 U/mL、 AE- I [1-321] (C252A /C274A) : 35 U/mし AE- I [8-321] (C145A, C40A/C85A) : 101 U/mL、 及び AE- I [1-321] (C40A/C85A, C252A/C293A) : 294 U/mLとなつ た。
特開平 7 — 2 5 0 6 9 1号公報に記載の発明において、 大腸菌を 用いた遺伝子組換え法により製造されたアミ ド化酵素の活性量は、 培養液 I mL当り約 1 0〜 1 5 mUであった。 これに対し、 本発明 において上記方法で得た誘導体の酵素活性量は、 上述のように、 約 3 5〜 3 0 O UZmLであった。 酵素の発現量ゃリ フォールディ ン グ方法に違いがあるため、 単純な比較はできないが、 本願発明に係 る S— S結合を除いた誘導体において、 特開平 7 — 2 δ 0 6 9 1号 公報に記載の発明において得られたアミ ド化酵素の酵素活性に比較 して、 2 , 0 0 0〜 3 0 , 0 0 0倍の酵素活性量が向上されたこと になる。
本願発明に係る C一末端 α—アミ ド化酵素誘導体の培養に関して 、 高密度培養を行う ことで当該誘導体の発現量は約 5〜 1 0 g ZL となることが確認されている。 この場合、 最終的に得られる酵素活 性量は最大で培養液 1 mL当たり約 2 3 , 0 0 0 Uと算出され、 こ れは特開平 7 — 1 6 3 3 4 0号公報に記載の発明において C HO細 胞を用いた遺伝子組換え法により製造された場合の酵素活性量 (培 養液 I mL当りの酵素活性量の 2, 8 6 0 U) を遥かに上回る。
本発明により、 大腸菌を用いたアミ ド化酵素生産における従来技 術 (特開平 7 — 2 5 0 6 9 1号公報を参照のこと) において達成さ れた培養液 I mL当りの酵素活性量に比較して、 極めて高い酵素活
性量を有する組換え C 一末端 Q! —アミ ド化酵素誘導体を得ることが できた。 また、 本発明により、 C H O細胞を用いた遺伝子組換え法 により製造された場合の酵素活性量 (特開平 7 — 1 6 3 3 4 0号公 報を参照のこと) に比較して高い酵素活性量を有する組換え C 一末 端 α —アミ ド化酵素を得ることができた。 本願発明に係る方法は、 大腸菌を利用しているために、 短期間で当該アミ ド化酵素を生産で き、 上記 C H O細胞培養法に比較して、 生産性が非常に高い。
また、 本発明に係る組換え C 一末端ひ —アミ ド化酵素は、 G L P - 1 (Glucagon l ike peptide- 1) 前駆体 ( C末端に G 1 yが付加 している) を、 in vitroで、 アミ ド化することが確認されており、 これは、 本発明に係る組換え C 一末端 α —アミ ド化酵素が、 C末端 アミ ド化ペプチ ドの生産におけるアミ ド化反応に十分に使用 しうる ものであることを示すものである。 産業上の利用可能性
本発明により、 大腸菌を用いた遺伝子組換え法により製造される 従来技術の酵素に比較して、 より高い酵素活性量を有する組換え C 一末端 a —アミ ド化酵素誘導体を提供しうる。