WO2007105544A1

WO2007105544A1 - ヘッドマウントディスプレイ装置

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Publication number: WO2007105544A1
Application number: PCT/JP2007/054339
Authority: WO
Inventors: Nobuyuki Miyake; Kenzo Chiaki
Original assignee: Nikon Corp
Current assignee: Nikon Corp
Priority date: 2006-03-10
Filing date: 2007-03-06
Publication date: 2007-09-20
Anticipated expiration: 2008-09-10
Also published as: CN101411185A; JPWO2007105544A1; US20080309588A1

Abstract

　頭部装着部に対し、回動自在な表示部を有するヘッドマウントディスプレイ装置において、不使用時に表示部を眼前から頭頂部へ退避させる際、表示部が回転途中で額や毛髪に接触する可能性を低減する。　先端に表示部１が取り付けられるアーム部２と、アーム部２の他端を頭部装着部５に取り付ける取付部６、４１とを備える。取付部６、４１は、アーム部の先端が、取付部６、４１から遠ざかる方向１に回動可能に、且つ方向２の方向へ変位可能に、アーム部２の他端を頭部装着帯５に取り付ける。

Description

明細書

ヘッドマウントディスプレイ装置

技術分野

[0001] 本発明は、ユーザの眼前で画像を表示するヘッドマウントディスプレイ装置に関する。

背景技術

[0002] ユーザの眼前で画像を表示する装置として、ヘッドマウントディスプレイ装置がある。従来のヘッドマウントディスプレイ装置は、表示部を先端に取り付けたアームが、ュ一ザが頭部に装着する頭部装着部に対して回動自在に取り付けられている（例えば、特許文献 1参照。）。このようなヘッドマウントディスプレイ装置では、不使用時は、ァームを頭部装着部に対して回転させて表示部を頭頂部に退避 (以後、回転させて退避させることを回転退避と呼ぶ。）させる。

[0003] 特許文献 1 :特開 2004— 78057号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] し力ながら、従来のヘッドマウントディスプレイ装置は、頭頂部に回転退避させる際、回転途中に表示部が額や毛髪など使用者の顔部に接触することがあり、使い勝手がよくないばかりか、表示部の表示面を汚したり傷つけたりすることがある。

[0005] 本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、頭部装着部に対し、回動自在な表示部を有するヘッドマウントディスプレイ装置において、不使用時に表示部を眼前から頭頂部へ退避させる際の使い勝手をよくすると共に、表示部の表面が汚れる等を回避することができるヘッドマウントディスプレイ装置を提供する。

課題を解決するための手段

[0006] 前記課題を解決するための請求項 1に係る発明のヘッドマウントディスプレイ装置は、頭部に装着される頭部装着部と、一端に表示部が取り付けられるアーム部と、前記アーム部の他端を前記頭部装着部に対し回動可能に取り付ける取付部とを備えるヘッドマウントディスプレイ装置であって、前記取付部は、前記アーム部の前記一端力前記取付部から遠ざかる方向、または、装着者の顔幅方向であって当該装着者の目の位置から遠ざ力る方向に変位可能に、前記アーム部の他端を前記頭部装着帯に取り付けていることを特徴とする。

[0007] 請求項 2に係るヘッドマウントディスプレイ装置は、請求項 1記載のヘッドマウントデイスプレイ装置であって、前記取付部は、前記アーム部の前記一端が、前記遠ざかる方向に変位後、前記頭部装着部に対し回動して、前記表示部が前記頭部装着部に対向する位置に退避するよう、前記アーム部の他端を前記頭部装着帯に取り付けてレ、ることを特徴とする。

[0008] 請求項 3に係るヘッドマウントディスプレイ装置は、請求項 1記載のヘッドマウントデイスプレイ装置であって、前記取付部は、前記アーム部の前記一端が、前記遠ざかる方向に変位しつつ前記回動を行って、前記表示部が前記頭部装着部に対向する位置に退避するよう、前記アーム部の他端を前記頭部装着帯に取り付けていることを特徴とする。

[0009] 請求項 4に係るヘッドマウントディスプレイ装置は、請求項 1記載のヘッドマウントデイスプレイ装置であって、前記取付部は、前記アーム部の前記一端が、前記装着者の顔幅方向であって当該装着者の目の位置から遠ざ力る方向に変位後、前記頭部装着部に対し回動して、前記表示部が前記頭部装着部に対向する位置に退避するよう、前記アーム部の他端を前記頭部装着帯に取り付けていることを特徴とする。

[0010] 請求項 5に係るヘッドマウントディスプレイ装置は、請求項 2から 4のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、前記アーム部の他端側には、カムフォロワが形成され、前記取付部には、前記カムフォロワが係合し、前記変位及び前記回動をガイドするカムが形成されていることを特徴とする。

[0011] 請求項 6に係るヘッドマウントディスプレイ装置は、請求項 1から 5のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、前記アーム部の所定の動きを検出して、当該ヘッドマウントディスプレイ装置の電源を OFFする信号を出力するセンサを備え、前記センサは、前記アーム部が、前記表示部を、前記取付部から遠ざかる方向、または、装着者の顔幅方向であって当該装着者の目の位置から遠ざかる方向に変位させたことを検出すると、前記信号を出力することを特徴とする。 [0012] 請求項 7に係るヘッドマウントディスプレイ装置は、請求項 1から 6のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、前記アーム部の前記回動および前記変位の動作は、前記頭部装着部により規定される面に対し対称に行われることを特徴とする。

発明の効果

[0013] 本発明によれば、不使用時に表示部を眼前から頭頂部へ退避させる際、回転途中で額や毛髪に接触することなぐ表示部を眼前位置から退避位置へ移動させることができる。この結果、使い勝手がよくなると共に、表示部の表面が汚れる等を回避すること力 Sできる。

図面の簡単な説明

[0014] [図 1]第一の実施形態であるヘッドマウントディスプレイ装置 10の斜視図である。

[図 2]図 1の ΙΙ— Ι 線断面図である。

[図 3]図 1の ΙΠ— Π 線断面図である。

[図 4]第一の実施形態の耳当て部を支持部の方向力見た図である。

[図 5]図 1の V—V'線断面図である。

[図 6]第一の実施形態の表示部の動きと、ユーザの頭部との位置関係を示すイメージ図である。

[図 7]第一の実施形態の変形例のヘッドマウントディスプレイ装置の斜視図である。

[図 8]第一の実施形態の変形例の耳当て部を支持部の方向から見た図である。

[図 9]第一の実施形態の変形例の表示部の動きと、ユーザの頭部との位置関係を示すイメージ図である。

[図 10]第二の実施形態のヘッドマウントディスプレイ装置の斜視図である。

[図 11]図 10の XI— XI'線断面図である。

[図 12]図 10における取付部 8の XII矢視図である。

[図 13]第二の実施形態の表示部の動きと、ユーザの頭部との位置関係を示すィメージ図である。

[図 14]第二の実施形態の変形例のヘッドマウントディスプレイ装置の斜視図である。

[図 15]図 14における取付部 8の XV矢視図である。 [図 16]図 1の変形例の III III '線断面図である。

符号の説明

[0015] 1 :表示部、 2 :アーム部、 3 :支持部、 4a :耳当て部、 4b :耳当て部、 5 :頭部装着部、

6 :センサ、 10 :ヘッドマウントディスプレイ装置、 20 :ヘッドマウントディスプレイ装置発明を実施するための最良の形態

[0016] 以下、本発明を適用した実施形態を、図面を用いて説明する。

[0017] 図 1は、本発明の第一の実施形態であるヘッドマウントディスプレイ装置 10の斜視図である。本図に示すように、本実施形態のヘッドマウントディスプレイ装置 10は、表示部 1と、アーム部 2と、支持部 3と、 2つの耳当て部 4a、 4bと、頭部装着部 5とを備える。また、支持部 3の内部には、アーム部 2の動きを検出するセンサ 6が取り付けられている。

[0018] 本実施形態のヘッドマウントディスプレイ装置 10は、各耳当て部 4a、 4bをそれぞれ左耳、右耳に当て、アーム部 2で調整することにより、表示部 1を左目前に配置し、使用する。

[0019] 本実施形態の頭部装着部 5は、所定の弾性を有する材質で形成される。頭部装着部 5の長手方向における両端には、耳当て部 4a、 4bが形成されている。耳当て部 4a 、 4bの間の間隔をユーザの頭部の幅よりも小さくすることにより、ユーザの頭部に装着した際に、頭部装着部 5の両端に設けられている耳当て部 4a、 4bがユーザの頭部の内側方向に付勢されて、ヘッドマウントディスプレイ装置 10をユーザの頭部に固定的に装着できる。

[0020] また、耳当て部 4aの筐体 31に、支持部 3が回動自在に連結されている。

[0021] 図 2は、図 1の II II線断面図である。本図に示すように、支持部 3には円柱状の軸部材 31が設けられる。軸部材 31を耳当て部 4aの筐体 41に設けられている円柱状の貫通孔 42に挿入することで、支持部 3を筐体 41に回動自在に連結する。

[0022] なお、支持部 3が筐体 31から外れないようにするため、筐体 41内において軸部材 3 1の先端にフランジ 32が設けられる。また、貫通孔 42と軸部材 31との間に所定のフリクシヨントルクが発生するよう、貫通孔 42の内径と軸部材 31の外径とを適宜設計する。貫通孔 42と軸部材 31との間に所定のフリクションントルクが発生するように、両者間に摩擦部材を挟み込むことも可能である。

[0023] 支持部 3には、アーム部 2が摺動可能に連結されている。

[0024] 図 2に示すように、支持部 3には、円柱状の貫通孔 33が設けられている。貫通孔 33 に円柱状のアーム部 2を通すことにより、支持部 3とアーム部 2とを摺動自在に連結する。

[0025] なお、貫通孔 33とアーム部 2との間に所定のフリクショントルクが発生するよう、貫通孔 33の内径とアーム部 2の外径とを適宜設計する。支持部 3が筐体 41に対し回動自在であるため、アーム部 2は、支持部 3に対して摺動するとともに、支持部 3の軸部材 31を回転軸として支持部 3とともに回動する。アーム部 2は、この回動と摺動とを組合せた動きにより、その先端に取り付けられている表示部 1を頭部装着部 5と対向する位置に退避させる。以後、表示部 1が頭部装着部 5と対向する位置を、退避位置と呼ぶ。なお、本実施形態では、支持部 3と耳当て部 4aの筐体 41とで、アーム部 2の端部を頭部装着帯 5に取り付ける取付部を形成している。

[0026] アーム部 2は、頭部装着部 5を頭部に装着した際に、アーム部 2の先端に取り付けられている表示部 1が、ユーザの耳当て部 4a側の目の前に位置するように、ユーザの頭部側を中心として湾曲している。

[0027] 次に、アーム部 2と耳当て部 4aとの関係について説明する。図 3は、図 1の III— III線断面図である。

[0028] アーム部 2は、後述する耳当て部 4aに設けられたカム溝 43と係合するよう設けられた突起であるカムフォロワ 21を備える。耳当て部 4aの筐体 41の支持部 3側の壁板には、カム溝 43として貫通孔が設けられている。カム溝 43には、アーム部 2のカムフォロワ 21が係合し、アーム部 2の動きをガイドする。ここで、 71は、後述する表示回路 7 力の映像信号及び電源をアーム部 2を介して表示部 1に供給する信号線である。

[0029] 図 4は、図 1における耳当て部 4aの IV矢視図である。本図に示すように、カム溝 43 は、支持部 3の回転中心から遠ざかる方向に伸びているスライド溝部 431と、支持部 3の回転中心を中心とする円弧状の回転溝部 432とを備える。回転溝部 432はスライド溝部 431に連続して設けられている。このカム溝 43は、支持部 3の回転中心及び頭部装着帯 5を含む仮想面 Pに対して、左右対称である。これは、後述するように、表示部 1を左右いずれの目の前にも配置可能とするためである。

[0030] 本実施形態のヘッドマウントディスプレイ装置 10は、アーム部 2のカムフォロワ 21がスライド溝部 431に係合している状態で使用される。このため、スライド溝部 431は、使用時に表示部 1がユーザのほぼ目の高さになる位置に設けられている。したがって、アーム部 2は、支持部 3に対して遠近方向に、スライド溝部 431のガイドに従って使用時の位置力スライド可能である。

[0031] なお、スライド溝部 431は、アーム部 2の先端に取り付けられている表示部 1を軸部材 31を中心として回動させる際、額や毛髪などのユーザの顔部との接触を避けるために移動させる目的で設けられている。従って、その目的を達成可能な長さで形成する。耳当て部 4aの半径も、この目的を達成可能な長さとする。

[0032] 以上、アーム部 2と耳当て部 4aと支持部 3との関係を説明した。

[0033] 表示部 1は、アーム部 2の先端に回動自在に連結されている。図 5は、図 1の V_V 線断面図である。本図に示すように、表示部 1の筐体 11には、アーム部 2との連結部分に、円柱状の貫通孔 12が設けられている。貫通孔 12にアーム 2の先端に設けられている円柱状の軸部材 23を挿入することで、表示部 1の筐体 11とアーム部 2とを回動自在に連結する。軸部材 23の軸線は、アーム部 2の長手方向である。本構成により、表示部 1をアーム部 2を軸として回動させることができる。

[0034] なお、アーム部 2が筐体 11から外れないようにするため、筐体 11内において軸部材 23の先端にフランジ 24が設けられる。また、貫通孔 12と軸部材 23との間に所定のフリクショントルクが発生するよう、貫通孔 12の内径と軸部材 23の外径とを適宜設計する。貫通孔 12と軸部材 23との間に所定のフリクションントルクが発生するように、両者間に摩擦部材を挟み込むことも可能である。

[0035] また、本実施形態のヘッドマウントディスプレイ装置 10は、表示部 1に表示させる映像信号を生成するため、表示回路を備える。図 3及び図 16に示すように、この表示回路 7は、図 1の向かって右側の耳当て部 4aの筐体 41内に組み込まれている。表示回路 7は、ユーザからの指示を受け付けるコントローラ（不図示）で受け付けた指示に従つて画像信号を生成し、電源とともに、アーム部 2内に配設された信号線 71を経由して表示部 1に供給する。上述したように、信号線 71は、耳当て部 4aの筐体 41内からカムフォロワ 21を通してアーム部 2に配線される。表示部 1に供給された画像信号は、表示部 1が備える表示デバイスに画像として表示される。

[0036] また、表示回路 7は、コントローラからの指示に従って、表示部 1に供給する画像を反転する画像反転回路を備える。これは、後述するように、表示部 1を左右いずれの目の前に配置しても、画像の向きを正規の向きで提示するためである。

[0037] また、図 2に示すように、支持部 3内の貫通孔 33内部には、その先端に取り付けられた表示部 1が支持部 3から遠ざかる方向にアーム部 2が移動したことを検出するセンサ 6が取り付けられる。センサ 6は、物体の移動を検出可能な既存のセンサを用いるため、ここでは詳細は説明しなレ、。センサ 6は、アーム部 2がスライド溝 431に沿って、予め定めた微調整の範囲を超えて移動したことを検出すると、表示回路部 7に電源 OFF信号を出力する。表示回路部 7は、電源 OFF信号を受信すると、電源を OFF する。

[0038] なお、センサ 6は、電源を OFFするための信号を出力するものであるため、必ずしも備える必要はなレ、。ユーザがコントローラの操作部から電源 OFFの指示を入力する構成のみであってもよレ、。

[0039] また、上記表示回路部 7において音声信号も処理可能とし、耳当て部 4a、 4bをその音声信号を出力するスピーカとして構成してもよい。

[0040] 次に、上記の構成を有する本実施形態のヘッドマウントディスプレイ装置 10の使用態様を説明する。

[0041] 本実施形態のヘッドマウントディスプレイ装置 10は、その使用時には、耳当て部 4a 、 4bがユーザの耳にあてがわれるように、頭部装着部 5をユーザの頭部に装着される。そして、アーム部 2のカムフォロワ 21をスライド溝 431内で摺動させることで、アーム部 2をスライドさせて表示部 1がユーザの眼前に位置するように調節する。このとき、表示部 1自体をアーム部 2に対し回動させ、表示部 1の表示面の角度を調節することも可能である。

[0042] コントローラの操作部を介してユーザからの画像再生の指示を受け付けると、表示回路部 7は、生成した画像信号を表示部 1に供給して画像を表示させる。

[0043] なお、図 1においては、表示部 1をユーザの左目の前に配置し、耳当て部 4aが左耳にあてがわれるようにしている。本実施形態のヘッドマウントディスプレイ装置 10は、表示部 1を、アーム部 2とともに、カム溝 43に沿って支持部 3の周りにほぼ 180度回転させ、耳当て部 4aを右耳にあてがうよう頭部装着部 5を装着することにより、表示部 1 をユーザの右目の前に配置することができる。この場合、表示部 1に表示する画像の上下を反転させる必要がある。本実施形態においては、ユーザからのコントローラの操作部を介した反転指示を受け付け、表示回路部 7の表示反転回路が反転させた画像の画像信号を生成する。なお、支持部 3または耳当て部 4a内にアーム部 2の位置を検出するセンサを設け、アーム部 2の位置に応じて、表示部 1に表示させる画像の上下方向を決定するよう構成してもよい。

[0044] ヘッドマウントディスプレイ装置 10で画像の観察を終えたとき、ユーザは、表示部 1 を退避位置に退避させるため、表示部 1が退避位置方向に向かうよう、アーム部 2に力をカ卩える。本実施形態のヘッドマウントディスプレイ装置 10は、カム溝 43にアーム部 2のカムフォロワ 21が係合しているため、アーム部 2の動きは、耳当て部 4aに設けられたカム溝 43と、アーム部 2のアームフォロワ 21とにより制限される。

[0045] 使用時（画像観察時）には、上述のように、カムフォロワ 21は、スライド溝部 431内に配されている。ユーザからの力を受けると、アーム部 2のカムフォロワ 21は、スライド溝部 431に沿って摺動し、表示部 1をアーム部 2とともに支持部 3から遠ざ力る方向に移動させる（図 1の矢印 Aの方向）。さらに、スライド溝部 431の端部まで来ると、カムフォロワ 21は、回動溝部 432に沿って摺動し、表示部 1をアーム部 2とともに頭部装着部 5方向に回動させ（図 1の矢印 Bの方向）、退避位置に導く。

[0046] 図 6は、このときの、表示部 1の動きと、ユーザの頭部との位置関係を示すイメージ図である。本図の矢印 A、矢印 Bの動きは、図 1のものとそれぞれ対応している。ァーム部 2の先端に取り付けられている表示部 1は、支持部 3から遠ざかる方向に移動し（矢印 Aの方向）、その位置から、支持部 3の軸部材 31を中心に回動する（矢印 Bの方向)。

[0047] また、アーム部 2のカムフォロワ 21が、スライド溝部 431に沿って摺動を開始すると、センサ 6は、その摺動を検出して電源 OFF信号を表示回路部 7に出力する。表示回路部 7は、電源 OFF信号を受け、電源を OFFする。 [0048] 以上、本実施形態のヘッドマウントディスプレイ装置 10によれば、ユーザが画像の観察を終了し、アーム部 2とともに表示部 1を退避位置に退避させる際、アーム部 2の動きがカムフォロワ 21およびカム溝 43によって上述のように制限されるため、アーム部 2の先端に取り付けられている表示部 1の動きも同様に制限される。従って、ユーザが画像の観察を終了し、アーム部 2および表示部 1を頭上に退避させる際、回転半径が従来より大きくなり、額や毛髪などユーザの顔部に表示部 1が接触する可能性が低減する。これにより、表示部 1が退避時に汚れたり、破損したりする可能性も低減する。

[0049] 次に、本実施形態におけるカム溝 43の変形例について、図 7および 8を用いて説明する。図 7は、本変形例のヘッドマウントディスプレイ装置 10の斜視図である。図 8 は、図 7における耳当て部を VIII矢視図である。本図に示すように、この変形例に係るカム溝 43aは、上記実施形態と同様に、支持部 3の回転中心から遠ざかる方向に伸びてレ、るスライド溝部 431 aと、支持部 3の回転中心を中心とする円弧状の回転溝部 432aと、水平スライド溝部 433aとを備える。水平スライド溝部 433aは、ヘッドマウントディスプレイ装置 10をユーザが装着して使用する際、表示部 1の位置と目との距離を微調整するためのカム溝である。水平スライド溝部 433aは、使用時に表示部 1 がユーザのほぼ目の高さになる位置に設けられている。また、回転溝部 432aおよび水平スライド溝部 433aは、それぞれ、スライド溝部 431aの両端に連続して設けられている。

[0050] この変形例におけるカム溝 43aも、前述のカム溝 43と同様、支持部 3の回転中心及び頭部装着帯 5を含む仮想面 Pに対して、左右対称である。図 8では、スライド溝部 4 31aは、この仮想面 Pに対してほぼ平行に設けられている力しかし、スライド溝部 43 laの方向はこれに限られなレ、。仮想面 Pに対して平行な方向成分を有する方向であれは'よレ、。

[0051] 本変形例において、使用時は、カムフォロワ 21は、水平スライド溝部 433aに配されている。画像の観察を終えたユーザから退避位置に向力ようアーム部 2が力を受けると、カムフォロワ 21は、水平スライド溝部 433aからスライド溝部 431aに沿って移動し、表示部 1をアーム部 2とともに支持部 3から遠ざかる方向に移動させる。さらに、スライド溝 431aの端部まで来ると、カムフォロワ 21は、回動溝 432aに沿って摺動し、表示部 1をアーム部 2とともにを頭部装着部 5方向に回動させ、退避位置に導く。

[0052] 図 9は、このときの、表示部 1の動きと、ユーザの頭部との位置関係を示すイメージ図である。アーム部 2の先端に取り付けられている表示部 1は、支持部 3から遠ざかる方向に移動し (矢印 Aの方向）、その位置から、支持部 3の軸部材 31を中心に回動する（矢印 Bの方向）。

[0053] カムフォロワ 21力スライド溝部 431aに沿って移動すると、支持部 3の回転中心から遠ざ力、る方向に移動することになるため、センサ 6は、アーム部 2の移動を検出し、電源 OFF信号を表示回路部 7に出力する。表示回路部 7は、電源 OFF信号を受け、電源を OFFにする。

[0054] 以上、本変形例のヘッドマウントディスプレイ装置 10によれば、ユーザが画像の観察を終了し、アーム部 2とともに表示部 1を退避位置に退避させる際、アーム部 2の動きがカムフォロワ 21およびカム溝 43aによって上述のように制限されるため、アーム部 2の先端に取り付けられている表示部 1の動きも同様に制限される。従って、ユーザが画像の観察を終了し、アーム部 2および表示部 1を頭上に退避させる際、回転半径が従来より大きくなり、額や毛髪などユーザの顔部に表示部 1が接触する可能性が低減する。これにより、表示部 1が退避時に汚れたり、破損したりする可能性も低減する。

[0055] なお、カム溝の形状は、上記実施形態および変形例の形状に限られない。表示部

1をアーム部 2を回動させることにより退避位置に移動させる際、表示部 1が、回動動作を行う前に、支持部 3の耳当て部 4aに対する回転中心から遠ざ力る方向に移動することが可能な形状であればその形状は問わない。さらに、表示部 1が退避位置に到達した際、表示部 1を頭部装着部 5方向に移動させるよう構成してもよい。この場合は、表示部 1が退避位置に到達した際、カムフォロワ 21が支持部 3の方向に向力よう、新たなカム溝を形成する。

[0056] また、上記実施形態では、使用時の微調整は、アーム部 2が仮想面 Pに対してほぼ

90度をなす方向にのみ変位可能な構成としているが、これに限られなレ、。スライド溝部 431を、耳当て部 4aの外周に向かって開く扇形に形成し、上下方向の微調整も可能なよう構成してもよい。

< <第二の実施形態 > >

次に、本発明を適用した第二の実施形態について説明する。図 10は、本実施形態のヘッドマウントディスプレイ装置 20の斜視図である。本実施形態のヘッドマウントデイスプレイ装置 20は、基本的に第一の実施形態と同様の構成を有する。

[0057] ただし、本実施形態のヘッドマウントディスプレイ装置 20は、第一の実施形態の耳当て部 4aと支持部 3との機能を併せ持つ取付部 8を備える。取付部 8の形状は、図 1 0では円柱状である力円柱に限られなレ、。また、アーム部 2は、カムフォロワを有さず、表示部 1を有する端部とは反対側の端部に球体 22を備える。

[0058] 図 11は、図 10における取付部 8の XI— XI線断面図である。取付部 8は、その筐体

81内部に、球軸受 82と、表示回路（不図示）と、を備える。アーム部 2の球体 22は、球軸受 82で回転自在に支えられる。

[0059] また、筐体 81には、内部に貫通するガイド溝 83が形成され、アーム部 2は、ガイド溝 83を貫通して支持部 8の外部に延びている。アーム部 2の動きは、このガイド溝 83 により規定される。

[0060] 図 12は、図 10における取付部 8の XII矢視図である。ガイド溝 83は、ユーザが装着しているときにユーザの顔幅方向 Hに伸びる第一のガイド溝部 831と、この第一ガイド溝部 831に連続し取付部 8の円筒状の筐体 81の周方向に伸びる第二のガイド溝部 832と、を備える。より具体的には、第一のガイド溝部 831は、頭部装着帯 5を含む仮想面 Pに対して垂直で且つ顔幅方向 Hに広がる平面に沿って形成され、第二の回動溝 832は、仮想面 Pに対して垂直で且つ顔幅方向 Hに対しても垂直な方向に広がる平面に沿って形成されている。

[0061] なお、本実施形態においても、表示部 1を左右いずれの目の前にも配置可能なように、ガイド溝 83は、仮想面 Pに対して左右対称に形成されている。

[0062] また、ガイド溝 83とアーム部 2との間にフリクショントルクが発生するようガイド溝 83 の溝幅および溝の形状とアーム部 2の軸部材の外径とを適宜設計する。ガイド溝 83 とアーム部 2との間に所定のフリクションントルクが発生するように、両者間に摩擦部材を挟み込むことも可能である。 [0063] また、ヘッドマウントディスプレイ装置 20では、表示回路 7からの信号線 71 (図 11に示す）は、アーム部 2の球体 22からアーム部 2の先端へ伸びてレ、る。

[0064] さらに、筐体 81内部には、アーム部 2がスライド溝部 832に沿って移動したことを検出するセンサが取り付けられている。このセンサは、第一の実施形態同様、既存の物体の移動を検出し、電源 OFF信号を出力するセンサを用いる。表示回路部は、センサから電源 OFF信号を受け取ると、第一の実施形態同様、電源を OFFにする。

[0065] 本実施形態の上記構成を有するヘッドマウントディスプレイ装置 20の使用態様は以下のとおりである。

[0066] ヘッドマウントディスプレイ装置 20は、その使用時には、耳当て部 4bと取付部 8とがユーザの耳にあてがわれるよう、頭部装着部 5をユーザの頭部に装着する。そして、アーム部 2の球体 22を中心として、このアーム部 2の先端側を第一のガイド溝部 831 に沿って回動させ、表示部 1を顔幅方向 Hに移動させてユーザの眼前に位置させる。このとき、表示部 1自体をアーム部 2に対し回動させ、表示部 1の表示面の角度を調整することも可能である。

[0067] コントローラの操作部を介してユーザから画像再生の指示を受け付けると、表示回路部は、生成した画像信号を表示部 1に供給し、画像を表示させる。

[0068] なお、図 10においては、表示部 1をユーザの左目の前に配置し、取付部 8が左耳にあてがわれるようにしている。本実施形態においても、第一の実施形態と同様に、表示部 1をアーム部 2とともにガイド溝 83の第二のガイド溝部 832に沿ってほぼ 180 度回転させ、取付部 8を右耳にあてがうよう頭部装着部 5を装着することにより、表示部 1をユーザの右目の前に配置することができる。この場合も、第一の実施形態同様、ユーザからコントローラの操作部を介した反転指示を受け付け、表示回路部が表示部 1に表示する画像の上下を反転させる。なお、本実施形態においても、取付部 8内にアーム部 2の位置を検出するセンサを設け、アーム部 2の位置に応じて、表示部 1 に表示させる画像の上下を決定するよう構成してもよレ、。

[0069] 本実施形態のヘッドマウントディスプレイ装置 20で画像の観察を終えたとき、ユーザは、表示部 1を退避位置に退避させるため、表示部 1が退避位置に向力よう、ァーム部 2に力をカ卩え、アーム部 2の球体 22を中心として、このアーム部 2の先端側を第二のガイド溝部 832に沿って回動させる。

[0070] 画像観察時には、上述のようにアーム部 2は、第一のガイド溝部 831に配されている。ユーザからの力を受けると、アーム部 2は第一のガイド溝部 831に沿って摺動し、表示部 1をユーザの目の位置から遠ざ力、る方向に移動させる（図 10の矢印 Aの方向 )。さらに、第一のガイド溝部 831の端部まで来ると、アーム部 2は、第二のガイド溝部 832に沿って摺動し、表示部 1を頭部装着部 5方向に回動させ（図 10の矢印 Bの方向）、退避位置に導く。

[0071] 図 13は、アーム部 2が第一のガイド溝部 831にガイドされて、アーム部の球体 22を中心として回動しているときの、表示部 1の動きと、ユーザの頭部との位置関係を示すイメージ図である。

[0072] 以上、本実施形態のヘッドマウントディスプレイ装置 20によれば、ユーザが画像の観察を終了し、アーム部 2とともに表示部 1を退避位置に退避させる際、アーム部 2の動きがガイド溝 83によって上述のように制限される。従って、アーム部 2の先端に取り付けられている表示部 1の動きも同様に制限される。ユーザが画像の観察を終了し、アーム部 2および表示部 1を頭上に退避させる際、表示部 1は、ユーザの顔幅方向 H に関して使用位置から外側に一旦移動し、その後、退避位置に回動する。従って、額や毛髪などユーザの顔部に表示部 1が接触する可能性が低減する。これにより、表示部 1が退避時に汚れたり、破損したりする可能性も低減する。

[0073] なお、ガイド溝 83の第一のガイド溝部 831の形状は、上述のものに限られない。ガイド溝 83aの形状の変形例を図 14に示す。図 14は、本変形例のヘッドマウントデイスプレイ装置 20の斜視図である。図 15は、図 14における取付部 8の XV矢視図である。これらの図に示すように、ガイド溝 83aの第一のガイド溝部 831aは、顔幅方向 Hに平行な方向に伸びている必要はなぐこの顔幅方向 Hを含む方向に伸びていてもよレ、。

[0074] 以上に示す例では、底のない貫通形状のカム溝を示したが、本発明はこれに限定されなレ、。例えば、図 16に示すように、底 44を有するカム溝を用いることもできる。この場合、信号線 71は、アーム部 2から支持部 3を通じるような構成とすることができる [0075] 本変形例においても、ユーザが画像の観察を終了し、アーム部 2とともに表示部 1を退避位置に退避させる際、アーム部 2の動きがガイド溝 83aによって制限される。従つて、アーム部 2の先端に取り付けられている表示部 1の動きも同様に制限される。ュ一ザが画像の観察を終了し、アーム部 2および表示部 1を頭上に退避させる際、表示部 1は、ユーザの顔幅方向 Hに関して使用位置から外側に移動しつつ退避位置にむけて回動する。従って、額や毛髪などユーザの顔部に表示部 1が接触する可能性が低減する。これにより、表示部 1が退避時に汚れたり、破損したりする可能性も低減する。

[0076] なお、本発明の各実施の形態は、片目で画像を見るタイプのヘッドマウントディスプレイ装置であるが、本発明は両目で画像を見るタイプのヘッドマウントディスプレイ装置にも適用することができる。

Claims

請求の範囲

[1] 頭部に装着される頭部装着部と、一端に表示部が取り付けられるアーム部と、前記アーム部の他端を前記頭部装着部に対し回動可能に取り付ける取付部とを備えるへッドマウントディスプレイ装置であって、

前記取付部は、前記アーム部の前記一端が、前記取付部から遠ざかる方向、または、装着者の顔幅方向であって当該装着者の目の位置力、ら遠ざ力方向に変位可能に、前記アーム部の他端を前記頭部装着帯に取り付けていること

を特徴とするヘッドマウントディスプレイ装置。

[2] 請求項 1記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、

前記取付部は、前記アーム部の前記一端が、前記遠ざかる方向に変位後、前記頭部装着部に対し回動して、前記表示部が前記頭部装着部に対向する位置に退避するよう、前記アーム部の他端を前記頭部装着帯に取り付けていること

を特徴とするヘッドマウントディスプレイ装置。

[3] 請求項 1記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、

前記取付部は、前記アーム部の前記一端が、前記遠ざかる方向に変位しつつ前記回動を行って、前記表示部が前記頭部装着部に対向する位置に退避するよう、前記アーム部の他端を前記頭部装着帯に取り付けていること

を特徴とするヘッドマウントディスプレイ装置。

[4] 請求項 1記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、

前記取付部は、前記アーム部の前記一端が、前記装着者の顔幅方向であって当該装着者の目の位置力、ら遠ざ力方向に変位後、前記頭部装着部に対し回動して、前記表示部が前記頭部装着部に対向する位置に退避するよう、前記アーム部の他端を前記頭部装着帯に取り付けていること

を特徴とするヘッドマウントディスプレイ装置。

[5] 請求項 2から 4のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、前記アーム部の他端側には、カムフォロワが形成され、

前記取付部には、前記カムフォロワが係合し、前記変位及び前記回動をガイドするカムが形成されていることを特徴とするヘッドマウントディスプレイ装置。

[6] 請求項 1から 5のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、前記アーム部の所定の動きを検出して、当該ヘッドマウントディスプレイ装置の電源を OFFする信号を出力するセンサを備え、

前記センサは、前記アーム部が、前記表示部を、前記取付部から遠ざかる方向、または、装着者の顔幅方向であって当該装着者の目の位置力遠ざ力^)方向に変位させたことを検出すると、前記信号を出力すること

を特徴とするヘッドマウントディスプレイ装置。

[7] 請求項 1から 6のいずれか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ装置であって、前記アーム部の前記回動および前記変位の動作は、前記頭部装着部により規定される面に対し対称に行われること

を特徴とするヘッドマウントディスプレイ装置。