WO2007023921A1

WO2007023921A1 - 透明感熱記録体

Info

Publication number: WO2007023921A1
Application number: PCT/JP2006/316650
Authority: WO
Inventors: Nobuyuki Iwasaki; Kenji Muto; Masaharu Nojima
Original assignee: Oji Paper Co Ltd
Current assignee: New Oji Paper Co Ltd
Priority date: 2005-08-25
Filing date: 2006-08-24
Publication date: 2007-03-01
Anticipated expiration: 2008-02-25
Also published as: CN101247963A; US8101547B2; KR20080046183A; CN101247963B; DE602006015659D1; HK1118515A1; JP4957549B2; JPWO2007023921A1; US20090227449A1; EP1918120A4; EP1918120B1; KR101003793B1; EP1918120A1

Abstract

　本発明の透明感熱記録体は、（a）透明支持体（b）当該透明支持体上に形成されたロイコ染料及び呈色剤を含有する感熱記録層、並びに（c）当該感熱記録層上に形成された顔料及び接着剤を主成分として含有する保護層を含む透明感熱記録体であって、上記保護層中に含有される該顔料が、(i)カオリン及び水酸化アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも１種の主顔料並びに焼成カオリン、又は（ii）カオリン及び水酸化アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも１種の主顔料、焼成カオリン並びに第３顔料であり、且つ該焼成カオリンが保護層に対して０．３～５質量％の割合で存在していることを特徴とする。

Description

明細書

透明感熱記録体

技術分野

[0001] 本発明は、ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用した透明感熱記録体、特に高エネルギーで記録するための透明感熱記録体に関するものである。

背景技術

[0002] ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体は比較的安価であり、記録機器がコンパクトで、且つその保守も容易であるため、ファクシミリ、ワードプロセッサー、各種計算機等の記録媒体としてだけではなぐ更に超音波診断用、 X線画像診断用、 NMR (MRI)断層画像診断用等の医療用機器の記録媒体としても使用されている。

[0003] 力かる感熱記録体を医療診断用の記録媒体として用いる場合、画像中の極めて微妙な濃度差を情報として捉え診断に供することから、印画時に発生する濃度ムラや画素（ドット)抜け等の画像故障の発生は極力抑える必要がある。また、医療診断用画像を用いた診断は、一般にシャゥカステンを用いて行われる。このため、診断対象である人体等の画像の周囲（背景）は、シャゥカステン力もの光を遮断し、不要な光が診断者（医師)の目に入らないようにするため、高い黒発色濃度であることが要請される。このような理由から、画像診断用に使用されるサーマルプリンターは、サーマルへッド内の各発熱抵抗体間の僅かな熱伝導の差異等力生ずる濃度ムラ等を抑えるため、飽和透過濃度 (D )を得るまでに必要なエネルギーの幅、即ちダイナミックレ

T— max

ンジを広く取り、また記録媒体を高い飽和透過濃度にまで発色させることができるように設計がなされている。そのため、画像診断用に使用されるサーマルプリンターは、一般のファクシミリやラベルプリンタ一等に比べ、印画時にサーマルヘッドを加熱する時間（パルス幅）が長くなり、印画時に付与される熱エネルギーは極めて高い。このため、医療診断用に使用される感熱記録体は、ファクシミリ用やラベル用に使用される感熱記録体に比較して、サーマルヘッドへのカス付着ゃサーマルヘッドの摩耗の点では非常に不利となる。 [0004] 従来から、サーマルヘッドへのカス付着ゃサーマルヘッドの摩耗を低減するために、保護層中に長鎖アルキルエーテル変性ポリビュルアルコールを含有させた感熱記録体 (特許文献 1参照）、保護層中にシリコン変性ポリマーと平均一次粒子径が 0. 1 μ m以下の無機超微粒子を含有させた感熱記録体 (特許文献 2参照）、保護層中にシラン変性ポリマーを含有させた感熱記録体 (特許文献 3参照）、印加工ネルギー 12 OmjZm²で印画した時に、印画後の印画面の表面粗さ（Ra値）を 0. 7 m以下にした感熱記録体 (特許文献 4参照)、記録面側の最外層に微粒子集合体を含有させた感熱記録体 (特許文献 5参照)、保護層中に、レーザー回折法で測定した 50%体積平均粒径が 0. 25〜0. 40 mであり、且つ全粒子中に占める粒径 1. O /z m以上の粒子の含有率が 3. 0質量％より大きく 9. 0質量％以下である顔料を含有させた感熱記録体 (特許文献 6参照）、また耐薬品性やヘッドマッチング性の向上のために、感熱発色層上に、水溶性榭脂と焼成クレー (すなわち、焼成カオリン)を含有し、かつ焼成クレーが保護層中 10質量％以上の割合で存在する保護層を設けた感熱記録体（特許文献 7参照)等が提示されているが、要求される特性を完全に満足するものは得られていないのが現状である。また、保護層中に体積平均粒径 0. 8 mのカオリンを含有した感熱記録体も公知 (特許文献 8参照)である。

特許文献 1：特開 2000 - 118133 (請求項 1)

特許文献 2：特開 2000 - 118138 (請求項 1)

特許文献 3：特開 2000— 238432 (請求項 1)

特許文献 4:特開 2000— 355165 (請求項 1)

特許文献 5：特開 2002— 086911 (請求項 1)

特許文献 6：特開 2003 - 251936 (請求項 1)

特許文献 7 :特開平 2— 070483 (請求項 1)

特許文献 8：国際公開 WO2004/024460 (実施例 1)

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] 本発明の目的は、上記のようなサーマルヘッドへのカス付着、サーマルヘッドの摩耗、これに伴う画質低下などの問題点に鑑み、特に高い熱エネルギーを用いて記録する場合でも、サーマルヘッドへのカス付着ゃサーマルヘッドの摩耗が少な!/、透明感熱記録体を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0006] 本発明者らは、透明感熱記録体に特定の保護層を採用することにより、上記目的を達成することを見出し、本発明を完成するに至った。

[0007] すなわち、本発明は、下記の透明感熱記録体に関する。

[0008] 項 1. (a)透明支持体

(b)当該透明支持体上に形成されたロイコ染料及び呈色剤を含有する感熱記録層、並びに

(c)当該感熱記録層上に形成された顔料及び接着剤を主成分として含有する保護層

を含む透明感熱記録体であって、

上記保護層中に含有される該顔料が、

(0カオリン及び水酸ィ匕アルミニウム力なる群力選ばれる少なくとも 1種の主顔料並びに焼成カオリン、又は

(ii)カオリン及び水酸ィ匕アルミニウム力なる群力も選ばれる少なくとも 1種の主顔料、焼成カオリン並びに第 3顔料

であり、且つ該焼成カオリンが保護層に対して 0. 3〜5質量％の割合で存在していることを特徴とする、透明感熱記録体。

[0009] 項 2.全顔料が保護層に対して 10〜30質量％の割合で存在する、項 1に記載の透明感熱記録体。

[0010] 項 3.前記保護層中に含有される顔料が、（0カオリン及び水酸ィ匕アルミニウム力なる群力選ばれる少なくとも 1種の主顔料並びに焼成カオリンであり、且つ主顔料が保護層に対して 5〜29. 7質量％の割合で存在する、項 1又は 2に記載の透明感熱記録体。

[0011] 項 4.焼成カオリンが保護層に対して 0. 5〜3質量％の割合で存在し、主顔料が保護層に対して 12〜22. 5質量％の割合で存在し、且つ全顔料の含有量が保護層に対して 15〜23質量％である、項 3に記載の透明感熱記録体。 [0012] 項 5.前記保護層中に含有される顔料が、（ii)カオリン及び水酸ィ匕アルミニウムからなる群力選ばれる少なくとも 1種の主顔料、焼成カオリン並びに第 3顔料であり、且つ主顔料及び第 3顔料の合計量が保護層に対して 5〜29. 7質量％の割合である、項 1又は 2に記載の透明感熱記録体。

[0013] 項 6.前記第 3顔料が有機顔料であって、且つ該有機顔料が、上記主顔料及び該有機顔料の合計量に対して 10質量％以下の割合で存在する、項 5に記載の透明感熱記録体。

[0014] 項 7.前記有機顔料の体積平均粒子径が 1〜2 μ mである、項 6に記載の透明感熱記録体。

[0015] 項 8.第 3顔料が有機顔料であって、焼成カオリンが保護層に対して 0. 5〜3質量 %の割合で存在し、主顔料及び有機顔料の合計量が保護層に対して 12〜22. 5質量％であり、全顔料の含有量が保護層に対して 15〜23質量％であり、且つ有機顔料が主顔料及び有機顔料の合計に対して 10質量％以下の割合で存在する、項 1に記載の透明感熱記録体。

[0016] 項 9.前記有機顔料がポリ（メタ)アクリル酸エステル系榭脂粒子である、項 6〜8の

V、ずれかに記載の透明感熱記録体。

[0017] 項 10.前記カオリン及び水酸ィ匕アルミニウム力なる群力選ばれる少なくとも 1種の体積平均粒子径が 0. 5〜2. 0 mである、項 1〜9のいずれかに記載の透明感熱記録体。

[0018] 項 11.前記主顔料が体積平均粒子径 1. 0-2. Ο μ mのカオリンである、項 1〜10 の!、ずれかに記載の透明感熱記録体。

[0019] 項 12.前記焼成カオリンの体積平均粒子径が 2. 0〜3. 0 /z mである、項 1〜： L 1の

V、ずれかに記載の透明感熱記録体。

[0020] 項 13.保護層の乾燥後の塗布量が 0. 5〜： LOgZm²である、項 1〜12のいずれかに記載の透明感熱体。

[0021] 項 14.保護層中の接着剤がァセトァセチル変性ポリビニルアルコール及びポリウレタン系榭脂を含有する、項 1〜 13のいずれかに記載の透明感熱記録体。

[0022] 項 15.ロイコ染料が、ロイコ染料及び疎水性榭脂を含む複合粒子の形態で感熱記

ヽる、項 1〜14のヽずれかに記載の透明感熱記録体。

[0023] 本発明は、透明支持体上に、ロイコ染料及び呈色剤を含有する感熱記録層、並びに顔料及び接着剤を主成分とする保護層を順次設けた透明感熱記録体であって、保護層中にカオリン及び水酸ィ匕アルミニウム力なる群力も選ばれる少なくとも 1種の主顔料並びに焼成カオリンを含有し、且つ該焼成カオリンの含量が保護層の 0. 3〜 5質量％の割合であることを特徴とする。

[0024] すなわち、本発明は、

(a)透明支持体

を含む透明感熱記録体であって、保護層中にカオリン及び水酸ィ匕アルミニウムからなる群力選ばれる少なくとも 1種の主顔料並びに焼成カオリンを含有し、且つ該焼成カオリンの含量が保護層の 0. 3〜5質量％であることを特徴とする。

[0025] さらに換言すると、本発明は、

(a)透明支持体

を含む透明感熱記録体であって、

上記保護層中に含有される該顔料が、

であり、且つ該焼成カオリンが保護層に対して 0. 3〜5質量％の割合で存在していることを特徴とする。

[0026] これにより、高、透明性を保持したままで、高、熱エネルギーを用いて記録する場合でも、サーマルヘッドへのカス付着ゃサーマルヘッドの摩耗が少な、優れた効果が得られるものである。

[0027] 保讒層

本発明の保護層は、顔料及び接着剤を主成分とする。

[0028] <顔料 >

当該顔料の主顔料はカオリン及び水酸ィ匕アルミニウム力なる群力選ばれる少なくとも 1種であり、更に顔料として焼成カオリンを含有する。

[0029] 前記カオリン及び水酸ィ匕アルミニウム力もなる群力選ばれる少なくとも 1種の体積平均粒子径は限定的でないが、 0. 5〜2. 0 mの範囲のものを用いることが透明性の点力も好ましい。また水酸ィ匕アルミニウムよりカオリンを用いることが透明性の点で、より好ましい。特に、体積平均粒子径が 1. 0〜2. 0 mのカオリンを用いることが好ましぐとりわけ体積平均粒子径が 1. 3〜1. 9 mのカオリンを用いることが好ましい

[0030] このような体積平均粒子径を有するカオリンや水酸ィ匕アルミニウムは、市販の力オリンゃ水酸ィ匕アルミニウムをポリアクリル酸ナトリウムなどの分散剤を用い、サンドミルなどの粉砕機で湿式粉砕することにより得られる。

[0031] また、上記カオリン及び水酸ィ匕アルミニウム力なる群力選ばれる少なくとも 1種と併用する焼成カオリンの体積平均粒子径は、 2. 0〜3. 0 mのものを用いることが好ましい。これにより、透明性とサーマルヘッドへのカス付着抑制効果が優れる。

[0032] なお、本発明において、保護層に使用する顔料の体積平均粒子径は、特に断らない限り、レーザー回折式粒度分布測定装置 SALD2000 (島津製作所社製)を用いて測定した数値である。

[0033] 本発明は、支持体として透明フィルムを用い、保護層中に顔料として、カオリン及び水酸ィ匕アルミニウム力もなる群力も選ばれる少なくとも 1種と共に、焼成カオリンを含有させるものであるが、本発明において、焼成カオリンの含量 (使用比率）は、保護層の 0. 3〜5質量⁰ /₀であり、好ましくは、 0. 5〜3質量⁰ /₀である。この焼成カオリンの含量が保護層の 0. 3質量％未満になると、サーマルヘッドへのカス付着抑制効果が得られず、 5質量％を超えると、透明性 (ヘイズ値）が悪ィ匕したり、サーマルヘッドが摩耗するおそれがある。

[0034] 保護層中に対する全顔料の含量は 10〜30質量％が好ましぐより好ましくは 15〜 25質量％、最も好ましくは 15〜23質量％が望ましい。 10質量％以上とすることにより、サーマルヘッドへのカス付着抑制効果を向上させることができる。一方、 30質量 %以下とすることにより、医療診断用などの用途に好適な領域に透明性を向上 (ヘイズ値を低下）させることができる。

[0035] 本発明は、保護層中に特定の顔料を含有させるものであるが、本発明の所望の効果を損なわない限りにおいて、その他の顔料 (第 3顔料)も使用できる。具体的には、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸ィ匕アルミニウム、二酸化チタン、無定形シリカ、コロイダルシリカ、硫酸バリウム、タルク等の無機顔料、スチレン榭脂粒子、ナイロン榭脂粒子、ポリ (メタ)アクリル酸エステル系榭脂粒子、尿素 ·ホルマリン榭脂粒子等の有機顔料が挙げられる。これらの顔料の中でも、サーマルプリンターで感熱記録体を記録する際の搬送性を高めるという観点および感熱記録体の高濃度発色部の粗れ (高い熱エネルギーで感熱記録体を発色させることにより、保護層の表面に微小な凹凸が生ずる現象)を抑制するという観点力有機顔料が好ましい。有機顔料の中でも、感熱記録体の高濃度発色部の粗れを抑制する効果に優れるという観点から、特にポリ（メタ)アクリル酸エステル系榭脂粒子が好ましい。また、無機顔料としては、透明性が優れて、ると!/、う観点力コロイダルシリカが好まし!/、。

[0036] 第 3顔料として、有機顔料 (好ましくはポリ (メタ)アクリル酸エステル系榭脂粒子)を用いる場合、有機顔料は、主顔料及び当該有機顔料の合計に対して 10質量％以下 (特に 3〜8質量％)の割合で存在していることが好ましい。当該有機顔料の体積平均粒子径は、 1〜2 mm程度が好ましい。なお、当該体積平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置 SALD2000 (島津製作所社製)を用いて測定した数値である。

[0037] 第 3顔料として、コロイダルシリカを用いる場合、当該コロイダルシリカは、主顔料及び当該コロイダルシリカの合計に対して 50質量％未満 (特に 10〜45質量％)の割合で存在していることが好ましい。当該コロイダルシリカの体積平均粒子径は、 100〜2 OOnm程度のものを用いることが好ましい。なお、コロイダルシリカの当該体積平均粒子径は、動的光散乱式粒径分布測定装置 LB— 500 (堀場製作所社製)を用いて測定した数値である。

[0038] 保護層が、主顔料及び焼成カオリンを含有しており、かつ上記第 3顔料を含有していない場合、主顔料は保護層に対して 5〜29. 7質量％(より好ましくは 12〜22. 5 質量％)の割合で含まれていることが好ましい。特に、焼成カオリンが保護層に対して 0. 5〜3質量％の割合で存在し、主顔料が保護層に対して 12〜22. 5質量％の割合で存在し、且つ全顔料の含有量が保護層に対して 15〜23質量％であることが最も好ましい。

[0039] 保護層が、主顔料及び焼成カオリンを含有しており、さらに上記第 3顔料を含有する場合、主顔料及び第 3顔料の合計量は、保護層に対して 5〜29. 7質量％(より好ましくは 12〜22. 5質量％)の割合であることが好ましい。

[0040] 特に、第 3顔料として有機顔料を使用した場合、焼成カオリンが保護層に対して 0.

5〜3質量％の割合で存在し、主顔料及び有機顔料の合計量が保護層に対して 12 〜22. 5質量％であり、全顔料の含有量が保護層に対して 15〜23質量％であり、且つ有機顔料が主顔料及び有機顔料の合計に対して 10質量％以下 (特に 3〜8質量 %)の割合で存在して、ることが最も好ま、。

[0041] 第 3顔料としてコロイダルシリカを使用した場合は、焼成カオリンが保護層に対して 0 . 5〜3質量％の割合で存在し、主顔料及びコロイダルシリカの合計量が保護層に対して 12〜22. 5質量％であり、全顔料の含有量が保護層に対して 15〜23質量％であり、且つコロイダルシリカが主顔料及びコロイダルシリカの合計に対して 50質量⁰ /₀ 未満 (特に 10〜45質量％)の割合で存在していることが最も好ましい。

[0042] <接着剤 >

保護層に用いる接着剤としては、例えば完全ケンィ匕または部分ケンィ匕ポリビニルァルコール、ァセトァセチル変性ポリビュルアルコール、ジアセトン変性ポリビュルアルコール、カルボキシ変性ポリビュルアルコール、ケィ素変性ポリビュルアルコール、ヒドロキシェチノレセノレロース、メチノレセノレロース、カノレボキシメチノレセノレロース、ゼラチン、カゼイン、スチレン '無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン 'アクリル酸共重合体のアルカリ塩、スチレン 'アクリル酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性榭脂、及びスチレン 'ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ポリウレタン系榭脂等の疎水性榭脂等が挙げられる。疎水性榭脂を接着剤として用いるときは、ラテックスの状態で用いればよい。なお、接着剤の使用比率は、保護層の 50〜90質量％が好ましぐ更に 60〜85質量％がより好ましい。

[0043] なかでも、ァセトァセチル変性ポリビュルアルコール、ジアセトン変性ポリビュルアルコール、カルボキシ変性ポリビュルアルコール及びケィ素変性ポリビュルアルコール力選ばれる少なくとも 1種力なる特定のポリビニルアルコールが好ましぐ特にァセトァセチル変性ポリビュルアルコールが好まし、。力かる特定のポリビュルアルコールとポリウレタン系榭脂とを含有すると成膜性が優れ、特に好ましい。

[0044] ポリウレタン系榭脂としては、例えば軟ィ匕点が 80°C以上のポリエステルポリウレタン榭脂、ポリエーテル系ポリウレタン榭脂、脂肪族系ポリウレタン榭脂等があるが、これらの分子中に数 mol%程度のカルボン酸塩ゃスルホン酸塩を導入したアイオノマー型のポリウレタン榭脂の使用が好まし、。

[0045] なお、特定のポリビュルアルコールとポリウレタン系榭脂との使用割合については、特に限定するものではないが、特定のポリビュルアルコール 100質量部に対して 10 〜： LOO質量部、好ましくは 20〜70質量部のポリウレタン系榭脂を使用するのが好ましい。

[0046] <他の成分 >

更に、保護層中には、その他の成分として、アルキルリン酸塩、ステアリン酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の滑剤類、ホウ酸、ホウ砂、ジアルデヒドデンプン、ポリアミドェピクロルヒドリン榭脂、アジピン酸ジヒドラジド等の架橋剤類、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルカルボン酸塩、アルキルエチレンオキサイド等の界面活性剤、フッ素系界面活性剤等を添加することもできる。

[0047] く保護層の形成 >

保護層は、水を媒体とし、例えばポリビニルアルコール等の水性接着剤、本願特定の顔料、及び必要によりその他の顔料類、架橋剤類、滑剤類、界面活性剤等を混合攪拌して得られた保護層用塗液を感熱記録層上に塗布乾燥して形成される。

[0048] なお、保護層用塗液の塗工方法としては、後述の感熱記録層用塗液の塗布方法力適宜選択することができる。

[0049] 保護層の塗布量については特に限定するものではないが、一般に、乾燥後の塗布量が 0. 5〜10gZm²程度、好ましくは 2〜5gZm²程度の範囲となるように調節される。

[0050] 感熱記録層

本発明の感熱記録層は、ロイコ染料及び呈色剤を含有する。

[0051] <ロイコ染料 >

感熱記録層に含有されるロイコ染料の具体例としては、例えば 3—ジェチルァミノ —7—クロ口フルオラン、 3— (N ェチル p トルイジノ） 7—メチルフルオラン、 3 ージェチルアミノー 6—メチルー 7—クロ口フルオラン、 3—（N ェチルー N—イソアミル）アミノー 7—フエノキシフルオラン、 3—ジェチルアミノー 6, 8—ジメチルフルオラン、 3—ジ（n—ブチル）アミノー 6—メチルー 7—ブロモフルオラン、 3—トリルアミノー 7 —メチルフルオラン、 3 トリルアミノー 7 ェチルフルオラン、 2— (N ァセチルァ- リノ）ー3—メチルー 6 ジ（n—ブチル）ァミノフルオラン、 2—（N べンゾィルァ-リノ ) 3—メチルー 6 ジ（n—ブチル）ァミノフルオラン、 2—（N—カルボブトキシァユリノ） 3—メチルー 6 ジ（n—ブチル）ァミノフルオラン、 2—（N—メチルァ-リノ） 3 ーメチルー 6—ジ (n—ブチル)ァミノフルオラン等の赤色発色性ロイコ染料； 3, 3—ビス（p ジメチルァミノフエ-ル） 6—ジメチルァミノフタリド、 3— (4—ジェチルァミノ —2—メチルフエ-ル） 3— (4—ジメチルァミノフエ-ル） 6—ジメチルアミノフタリド、 3— (4 ジェチルァミノ 2 エトキシフエ-ル）—3— ( 1—ェチル—2—メチルインドール一 3—ィル） 4—ァザフタリド、 3—ジフエ-ルァミノ一 6—ジフエ-ルアミノフルオラン、 3— (2—メチル—1—n—ォクチルインドール— 3—ィル）—3— (4 ジェチルァミノ 2 エトキシフエ-ル） 4 ァザフタリド等の青色発色性ロイコ染料； 3— (N ェチルー N—p—トリルァミノ） - 7 - (N—フエ-ルー N—メチルァミノ）フルオラン、 3— (N ェチル N— n—へキシルァミノ） 7—ァ-リノフルオラン、 3—ジェチルァミノ一 7—ジベンジルァミノフルオラン、 3—ジェチルァミノ一 7— (o クロロアニリノ）フルオラン等の緑色発色性ロイコ染料； 3, 6 ジメトキシフルオラン、 1— (4— n— ドデシルォキシ一 3—メトキシフエ-ル）一 2— (2 キノリル）エチレン、 1, 3, 3 トリメチルインドリン一 2, 2，一スピロ一 6，一-トロ一 8，一メトキシベンゾピラン等の黄色発色性ロイコ染料； 3 -ピロリジノ 6—メチル - 7-ァ-リノフルオラン、 3 -ジェチルァミノ一 7— (m—トリフルォロメチルァ-リノ）フルオラン、 3— (N—イソァミル一 N ェチルァミノ） - 7- (o クロロア-リノ）フルオラン、 3— (N ェチル—p トルイジノ） —6—メチル 7 ァ-リノフルオラン、 3— (N ェチル N 2—テトラヒドロフルフリルァミノ） 6—メチル 7—ァ-リノフルオラン、 3—ジェチルァミノ一 6—クロ口一 7 -ァ-リノフルオラン、 3—ジ（n ブチル）ァミノ 6—メチル - 7-ァ-リノフルオラン、 3—ジ（n—ァミル）アミノー 6—メチル 7—ァ-リノフルオラン、 3— (N—イソアミル —N ェチルァミノ） 6—メチル 7—ァ-リノフルオラン、 3— (N— n—へキシルー N ェチルァミノ）ー6—メチルー 7—ァ-リノフルオラン、 3—ジ（n—ブチル）アミノー (2 クロロア-リノ）フルオラン、 3 ジェチルアミノー 6—メチルー 7 ァ-リノフルォラン、 3—ジェチルアミノー 6—メチルー 7—（3—トルイジノ）フルオラン、 3—ジェチルアミノー 6—メチル 7— (2, 6—ジメチルァ-リノ）フルオラン、 3—ジェチルァミノ一 6 ーメチルー 7— (2, 4 ジメチルァ-リノ）フルオラン、 2、 4 ジメチルー 6—（4ージメチルアミノア-リノ）フルオラン等の黒色発色性ロイコ染料、 3, 3—ビス（4ージェチルァミノ一 2 エトキシフエ-ル）一 4 ァザフタリド、 3, 3 ビス〔1— (4—メトキシフエ- ル）一 1— (4 ジメチルァミノフエ-ル）エチレン一 2—ィル〕 4, 5, 6, 7—テトラクロ口フタリド、 3, 6—ビス（ジメチルァミノ）フルオレン一 9—スピロ一 3， - (6，一ジメチルァミノ）フタリド、 3- [2, 2 ビス（1—ェチル—2—メチルインドール— 3—ィル）ビ- ル〕 3—（4ージェチルァミノフエ-ル)フタリドなどの近赤外領域にも強い吸収波長を有する近赤外吸収性ロイコ染料等が挙げられる。

本発明の透明感熱記録体を、例えばシャゥカステンを用いた医療診断用の透明感熱記録体として使用する場合には、発色画像の色調をピュアな黒色にするために、黒発色性ロイコ染料を 2種以上併用したり、これらの黒発色性ロイコ染料に赤発色性ロイコ染料や近赤外吸収性ロイコ染料の少なくとも 1種を適宜併用することができる。 [0053] ロイコ染料の使用量としては特に限定されないが、感熱記録層の 5〜30質量％程度が好ましい。

[0054] 本発明にお、て、ロイコ染料は、ポリビュルアルコールやメチルセルロースなどの保護コロイド剤とともにサンドミルで湿式微粒子化された固体微粒子の形態で感熱記録層中に含有されて 1、てもよ、し、ロイコ染料と疎水性榭脂を含む複合粒子の形態で感熱記録層中に含有されてヽてもよヽ。

[0055] ここで、ロイコ染料と疎水性榭脂を含む複合粒子の形態とは、例えば（1)特開昭 60 — 244594号公報に記載された方法で 1種以上のロイコ染料を疎水性有機溶剤に溶解し、この溶液を疎水性榭脂でマイクロカプセルィ匕した形態、（2)特開平 9— 263 057号公報に記載された方法で 1種以上のロイコ染料を疎水性榭脂母材中に含有せしめた形態、（3)特開 2000— 158822号公報に記載された方法でロイコ染料微粒子の表面に疎水性榭脂からなる発色調節層を形成した形態を包含する。なお、かかる複合粒子の体積平均粒子径としては、 0. 5〜3. 0 m程度が好ましぐより好ましくは 0. 5〜1. 5 m程度が望ましい。

[0056] 複合粒子中のロイコ染料は外部との隔離性が高ぐ熱や湿度による地肌カプリや発色画像の消色が少ないという利点を有する力上記（1)または（2)の複合粒子は、口ィコ染料力 Sイソシァネートや有機溶媒に溶解されているため、感熱記録層の透明度がロイコ染料を固体微粒子状態で使用する場合や上記 (₃)の複合粒子に比較して優れているため好ましい。また、上記（2)の複合粒子は、上記（1)の複合粒子に比較して、感熱記録体に圧力が力かっても不要な発色を生ずることがない点で優れている。

[0057] 複合粒子を形成する疎水性榭脂としては特に限定されないが、例えば、ウレァ系榭脂、ウレタン系榭脂、ゥレアーウレタン系榭脂、スチレン系榭脂、アクリル系榭脂等が挙げられる。なかでも、ウレァ系榭脂、ゥレアーウレタン系榭脂は耐熱地肌カプリ性に優れるため好ましい。

[0058] ウレァ系榭脂またはゥレアウレタン系榭脂中にロイコ染料が分散された複合粒子を作製する場合は、例えば多価イソシァネートイ匕合物にロイコ染料を溶解した油性溶液をポリビニルアルコール等の親水性保護コロイド溶液中に平均粒子径が 0. 5〜3 μ m程度となるように乳化分散後、多価イソシァネートィヒ合物の高分子化反応を促進させること〖こより得られる。

[0059] 多価イソシァネートイ匕合物とは水と反応することによりポリウレア、またはポリウレアーポリウレタンを形成する化合物であり、多価イソシァネートイ匕合物単独であってもよいし、または多価イソシァネートイ匕合物及びこれと反応するポリオール、ポリアミンとの混合物、或いは多価イソシァネートイ匕合物とポリオールの付加物、或いは多価イソシァネートイ匕合物のビウレット体やイソシァヌレート体等の多量体であってもよ、。これら多価イソシァネートイ匕合物にロイコ染料を溶解し、この溶液を、ポリビュルアルコール等の保護コロイド物質を溶解含有している水性媒体中に乳化分散し、更に必要によりポリアミン等の反応性物質を混合後、この乳化分散液を加温することにより、多価ィソシァネートイ匕合物を重合させることによって高分子化し、それによつてロイコ染料と高分子物質 (疎水性榭脂)を含む複合粒子を形成することができる。

[0060] 多価イソシァネートイ匕合物の具体例としては、例えば ρ フエ-レンジイソシァネート

、 2, 6 トリレンジイソシァネート、 2, 4 トリレンジイソシァネート、ナフタレン一 1, 4 ージイソシァネート、ジシクロへキシルメタン 4, 4'ージイソシァネート、 1, 3 ビス（イソシアナトメチル）シクロへキサン、 3, 3，ージメチルジフエニルメタン 4, 4'ージィソシァネート、キシリレン 1, 4ージイソシァネート、テトラメチルキシリレンジイソシァネート、 4, 4，ージフエ-ルプロパンジイソシァネート、へキサメチレンジイソシァネート

、ブチレン 1, 2—ジイソシァネート、シクロへキシレン 1, 2—ジイソシァネート、シクロへキシレン一 1, 4 ジイソシァネート、 4, 4，， 4"—トリフエ-ルメタントリイソシァネート、トノレェンー 2, 4, 6 トリイソシァネート、へキサメチレンジイソシァネートのトリメチロールプロパン付カ卩物、 ₂, ₄—トリレンジイソシァネートのトリメチロールプロパン付加物、キシリレンジイソシァネートのトリメチロールプロパン付加物等が挙げられる。

[0061] また、ポリオール化合物の具体例としては、例えばエチレングリコール、 1, 3 プロパンジオール、 1, 4 ブタンジオール、 1, 7 ヘプタンジオール、 1, 8 オクタンジオール、プロピレングリコール、 1, 3 ジヒドロキシブタン、 2, 2 ジメチルー 1, 3— プロパンジオール、 2, 5 へキサンジオール、 3—メチルー 1, 5 ペンタンジオール、 1, 4ーシクロへキサンジメタノール、ジヒドロキシシクロへキサン、ジエチレングリコール、フエニルエチレングリコール、ペンタエリスリトール、 1, 4ージ（2 ヒドロキシェトキシ）ベンゼン、 1, 3 ジ（2 ヒドロキシエトキシ）ベンゼン、 p キシリレングリコール、 m—キシリレングリコール、 4, 4' イソプロピリデンジフエノール、 4, 4'ージヒドロキシジフエ-ルスルホン等が挙げられる。

[0062] ポリアミン化合物の具体例としては、例えばエチレンジァミン、トリメチレンジァミン、テトラメチレンジァミン、ペンタメチレンジァミン、へキサメチレンジァミン、 p フエニレンジァミン、 m—フエ二レンジァミン、 2, 5 ジメチルビペラジン、トリエチレントリァミン、トリエチレンテトラミン、ジェチルァミノプロピルアミン等が挙げられる。

[0063] 勿論、多価イソシァネート化合物、多価イソシァネートとポリオールの付加物、及びポリオ一ルイ匕合物等は、前記化合物に限定されるものではなぐまた必要に応じて 2 種以上を併用してもよい。

[0064] 更に、複合粒子中には記録感度を高めるために後述するような増感剤や、記録画像の保存安定性を高めるために保存性改良剤等を含有させることもできる。

[0065] 感熱記録層中の複合粒子の含有比率としては、感熱記録層の 10〜60質量％程度、好ましくは 20〜50質量％程度である。

[0066] なお、複合粒子におけるロイコ染料の含有比率は、複合粒子の 10〜90質量％程度、好ましくは 35〜60質量％程度である。

[0067] <呈色剤>

ロイコ染料と共に感熱記録層中に含有される呈色剤としては、例えば 4, 4' イソプ口ピリデンジフエノール、 4, 4，ーシクロへキシリデンジフエノール、 2, 2，一ビス（4ーヒドロキシ一 3—メチルフエニル）プロパン、 2, 2 ビス（4 ヒドロキシフエ二ル）一 4—メチルペンタン、 2, 4'ージヒドロキシジフエニルスルホン、 4, 4'ージヒドロキシジフエ二ルスルホン、 4—ヒドロキシ一 4'—イソプロポキシジフエ-ルスルホン、ビス（3—ァリル —4—ヒドロキシフエニル）スルホン、 4—ヒドロキシ一 4'—ァリルォキシジフエニルスルホン、 4—ヒドロキシ一 4'—メチルジフエ-ルスルホン、ビス（p ヒドロキシフエ-ル）酢酸ブチル、ビス（ρ -ヒドロキシフエ-ル）酢酸メチル、 1, 1 ビス（4 -ヒドロキシフエ -ル） 1—フエ-ルェタン、 1, 4 ビス〔 α—メチル一 α— (4，一ヒドロキシフエ-ル )ェチル〕ベンゼンなどのフエノール性化合物、 Ν— (ρ トリルスルホ -ル） Ν，ーフェ-ルゥレア、 4, 4，—ビス（N—p トリルスルホ -ルァミノカルボ-ルァミノ）ジフエ- ルメタン、 4, 4'—ビス〔（4—メチル 3—フエノキシカルボ-ルァミノフエ-ル）ゥレイド〕ジフエ-ルスルホン、 N— p トリルスルホ-ルー N，—p ブトキシフエ-ルゥレアなどの分子内にスルホニル基とウレイド基を有する化合物、 4一（n—ォクチルォキシカルボ-ルァミノ）サリチル酸亜鉛、 4一〔2—（p—メトキシフエノキシ）ェチルォキシ〕サリチル酸亜鉛、 4—〔3— (p トリルスルホ -ル）プロピルォキシ〕サリチル酸亜鉛、 5 一〔p—（2— p—メトキシフエノキシエトキシ）タミル〕サリチル酸などの芳香族カルボン酸の亜鉛塩ィ匕合物などが挙げられる。

[0068] これらの呈色剤は、通常、水を分散媒体として使用し、スルホン変性ポリビニルアルコールなどのポリビュルアルコール類や、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロール類を保護コロイド剤として使用し、サンドミル、ウルトラビスコミルなどの粉砕機によって平均粒子径が 0. 1〜0. 程度、好ましくは 0. 1〜 0. 3 μ m程度となるように微粒子化して使用される。

[0069] なお、呈色剤はロイコ染料 1質量部に対して 1〜7質量部程度、特に 2〜5質量部程度使用するのが好ましい。

[0070] <他の成分 >

更に、感熱記録層には記録画像の保存安定性を高めるための保存性改良剤や記録感度を高めるための増感剤を含有させることもできる。

[0071] 保存性改良剤の具体例としては、例えば 4, 4'ーブチリデンビス（6 tert ブチル

3 メチルフエノール）、 2, 2，ーメチレンビス（4ーェチルー 6—tert—ブチルフエノ一ル）、 2, 4ージ（tert ブチル） 3 メチルフエノール、 1, 1, 3 トリス（2 メチル —4 ヒドロキシ— 5— tert—ブチルフエ-ル）ブタン、 1, 1, 3 トリス（2—メチル—4 —ヒドロキシ一 5 シクロへキシルフェニル）ブタン、 1, 3, 5 トリス（5— tert—ブチルー 3 ヒドロキシ一 2、 6 -ジメチルベンジル)イソシァヌル酸等のヒンダードフエノール類； 4一（2—メチルー 1, 2 エポキシェチル）ジフエ-ルスルホン、 4一（2 ェチルー 1, 2 エポキシェチル）ジフエ-ルスルホン、 4 ベンジルォキシ— 4'— (2, 3 -グリシジルォキシ）ジフエ-ルスルホン等のジフエ-ルスルホン系エポキシ化合物類； 2— (2，一ヒドロキシ一 5，一メチルフエ-ル）ベンゾトリァゾール、 2— (3， -tert- ブチル 5，一メチルー 2，一ヒドロキシフエニル） 5 クロ口べンゾトリァゾール、 2— ヒドロキシ 4 ペンジノレオキシベンゾフエノン、 2 ヒドロキシ 4 オタチノレオキシベンゾフヱノン等の紫外線吸収剤等が挙げられる。

[0072] 増感剤の具体例としては、例えばステアリン酸アミド、ステアリン酸メチレンビスアミド、ステアリン酸エチレンビスアミド、 P ベンジルビフエ-ル、 1, 2—ジフエノキシェタン、 1, 2 ジ（3—メチルフエノキシ）ェタン、 1— (2—メチルフエノキシ）一2— (4—メトキシフエノキシ）ェタン、ナフチルベンジルエーテル、 m—ターフェ-ル、ベンジル一 4 ーメチルチオフエ-ルエーテル、シユウ酸ジベンジルエステル、シユウ酸ジー ρ—メチルーベンジルエステル、シユウ酸ジー p—クロルべンジルエステル、テレフタル酸ジブチルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル、 1ーヒドロキシナフトェ酸フエ-ルェステル、ベンジルー 4ーメチルチオフエ-ルエーテル等が挙げられる。

[0073] <感熱記録層の形成 >

感熱記録層は、一般に、水を分散媒体とし、ロイコ染料及び呈色剤と、接着剤、並びに必要により保存性改良剤、増感剤、及び下記の助剤とを混合して調製された感熱記録層用塗液を透明支持体上に乾燥後の塗布量が 3〜30gZm²程度、特に 5〜 28gZm²程度となるように塗布乾燥して形成される。

[0074] 接着剤としては、例えば酸化デンプン、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、力ノレボキシ変'性ポリビニルアルコール、ケィ素変性ポリビュルアルコール、スチレン無水マレイン酸共重合体、イソブチレン無水マレイン酸共重合体、及びカゼイン等の水溶性接着剤、並びに、ポリエステル系榭脂、ポリ酢酸ビュル系榭脂、ポリウレタン系榭脂、ポリアクリル系榭脂、スチレンブタジエン系共重合体榭脂、ポリウレタンアイオノマーを含有する水性媒体中でスチレンモノマーとブタジエンモノマーを共重合して得たハイブリッド型スチレンブタジエン共重合体榭脂等の疎水性接着剤等が挙げられる。

[0075] 接着剤の使用量としては特に限定されないが、感熱記録層の 5〜40質量％程度、特に 15〜38質量％程度が好ましい。なお、感熱記録層用塗液の媒体が水の場合は、疎水性接着剤はラテックスの形態で使用される。

[0076] 助剤としては、例えばジォクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステル—ナトリウム塩、脂肪酸金属塩等の界面活性剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの滑剤、ポリエチレンヮッタス、カルナパロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、無定形シリカ、水酸化アルミニゥム等の顔料、その他消泡剤、蛍光増白染料、架橋剤等が挙げられる。

[0077] 感熱記録層用塗液は、例えばエアナイフコーティング、ロッドブレードコーティング、ノーコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアブレードコーティング、ショートードゥエルコーティング、カーテンコーティング、スロットダイコーティング、ダイコーテイング等の塗工方法により塗布される。

[0078] なお、感熱記録層用塗液は、同一の塗液を 2層以上に分けて形成したり、異なる塗料を 2層以上に積層して形成することもできる。

[0079] 诱明支持体

感熱記録層が設けられる透明支持体としては、特に限定するものではないが、高工ネルギー印字が要求される医療用の透明感熱記録体では耐熱性のあるポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。その厚みとしては 20〜200 /ζ πι程度であり、青色に着色されていてもよい。また、感熱記録層との密着性を高めるために透明支持体の表面にアンカーコート層を設けたり、感熱記録層用塗液の塗工に先立ちコロナ放電処理をしたりすることもできる。更に、導電剤による導電処理を施してもよい。また、支持体裏面には、透明感熱記録体の走行性を改良するために、榭脂粒子などの顔料と接着剤を含む裏面層を形成することもできる。

発明の効果

[0080] 本発明の透明感熱記録体は、高!、熱エネルギーを用いて記録する場合でも、サーマルヘッドへのカス付着ゃサーマルヘッドの摩耗が少ない優れた効果を有するものである。

発明を実施するための最良の形態

[0081] 以下に実施例を挙げて本発明の感熱記録体をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。なお、例中の「部」及び「％」は、特に断らない限り、それぞれ「質量部」及び「質量％」を示す。また、複合粒子および保護層に配合する顔料の体積平均粒子径はレーザー回折式粒度分布測定装置 SALD2000 (島津製作所社製)を用いて測定し、呈色剤の平均粒子径は動的光散乱式粒径分布測定装置 LB- 500 (堀場製作所社製)を用いて測定した。

[0082] 実施例 1

• A液 (複合粒子分散液)の調製

ロイコ染料として 3—ジ（n—ブチル）ァミノ 6—メチノレ - 7-ァニリノフノレオラン 5部、 3—ジェチルアミノー 6—メチルー 7—（3—トルイジノ）フルオラン 5部、 3—ジェチノレアミノー 6, 8 ジメチノレフノレオラン 6咅、及び 3, 3 ビス（4 ジェチノレアミノ一 2— エトキシフエ-ル）ー4ーァザフタリド 2部と、 2 ヒドロキシー4ーォクチルォキシベンゾフエノン 8部とを、ジシクロへキシルメタン 4, 4，ージイソシァネート（住友バイエルウレタン社製、デスモジュール W) 5部、 m—テトラメチルキシリレンジイソシァネート（三井武田ケミカル社製、タケネート (登録商標) TMXDI) 15部からなる混合溶媒に加熱溶解（150°C)し、この溶液をポリビュルアルコール（クラレネ土製、ポバール (登録商標） PVA— 217EE) 8. 5部と、界面活性剤としてアセチレングリコールのエチレンォキサイド付加物（日信化学社製、オルフイン E1010) 0. 5部を含む水溶液 100部に徐々に添加し、ホモジナイザーを用い、回転数 lOOOOrpmの攪拌によって乳化分散した。この乳化分散液に、水 30部、多価アミンィ匕合物（シェル'インターナショナル. ペトロリウム社製、ェピキュア（登録商標) T) 3部を水 22部に溶解した水溶液を加えて均一化した。この乳化分散液を 75°Cに昇温し、 7時間の重合反応を行い、体積平均粒子径 0. 8 mのロイコ染料含有複合粒子分散液を調製した。得られた分散液を水で希釈して、乾燥固形分濃度が 25%のロイコ染料含有複合粒子分散液を調製した

[0083] ' 液(¾色 1分散液)の調製

4一（n—ォクチルォキシカルボ-ルァミノ）サリチル酸亜鉛塩 42部、スルホン変性ポリビュルアルコールの 10%水溶液 60部、及び水 18部からなる組成物をウルトラビスコミルを用いて、平均粒子径が 0. 3 mとなるまで粉砕して呈色剤分散液を得た。

[0084] 'じ液(¾色 1分散液)の調製

2, 2' —ビス（4 ヒドロキシ— 3—メチルフエ-ル）プロパン 42部、スルホン変性ポリビュルアルコールの 10%水溶液 60部、及び水 18部からなる組成物をウルトラビスコミルを用いて、平均粒子径が 0. 3 mとなるまで粉砕して呈色剤分散液を得た。

[0085] '感熱記録層用液の調製

A液 144部、 B液 59部、 C液 41部、固形分濃度 45%のスチレン—ブタジエン系ラテックス（商品名： L— 1571、旭化成社製) 62部、及び水 60部カゝらなる組成物を攪拌して感熱記録層用塗液を得た。

[0086] · D液 (力オリン分散液)の調製

カオリン（UW— 90、エンゲルハード社製） 80部、ポリアクリル酸ナトリウムの 40%水溶液 (ァロン A— 9、東亜合成社製） 1部及び水 53部をサンドミルを用いて、体積平均粒子径が 1. 6 mとなるまで粉砕してカオリン分散液を得た。

[0087] '保讒層用途液の調製

アイオノマー型ポリウレタン系榭脂ラテックス [大日本インキ化学工業社製、ハイドラン（登録商標) AP— 30F、固形濃度 20%] 100部、ァセトァセチル変性ポリビュルァルコール [日本合成化学工業社製、ゴーセフアイマー（登録商標) z— ₄₁₀、重合度：約 2300、鹼化度：約 98モル⁰ /₀]の 8%水溶液 650部、ポリアミドアミン.ェピクロルヒドリンの 25%水溶液 5部、 D液 28部、体積平均粒子径が 2. 5 mの焼成カオリン (ェンゲルハード社製、アンシレックス 93) 1. 5部、ステアリン酸アミド（中京油脂社製、ハイミクロン L— 271、固形濃度 25%) 18部、ステアリルリン酸エステルカリウム塩 (松本油脂製薬社製、ウーポール 1800、固形濃度 35%) 3部、パーフルォロアルキルェチレンォキシド付加物 [セイミケミカル社製、サーフロン (登録商標） S - 145]の 10%水溶液 6部、及び水 490部カゝらなる組成物を攪拌して保護層用塗液を得た。

[0088] ·诱明感熱記録体の作製

青色に着色された透明なポリエチレンテレフタレートフィルム [帝人デュポン社製、メリネックス (登録商標） 912、厚さ 175 m]の片面上に、前記感熱記録層用塗液をスロットダイコーターを用いて、乾燥後の塗布量が 20gZm²となるように塗布乾燥して感熱記録層を設け、その上に前記保護層用塗液をスロットダイコーターを用いて、乾燥後の塗布量が 3. 5gZm²となるように塗布乾燥して保護層を設け、透明感熱記録体を得た。 [0089] 実施例 2

実施例 1の保護層用塗液の調製において、焼成カオリン (アンシレックス 93、エングルハード社製） 1. 5部を 0. 5部に減量した以外は、実施例 1と同様にして透明感熱記録体を得た。

[0090] 実施例 3

実施例 1の保護層用塗液の調製において、焼成カオリン (アンシレックス 93、エングルハード社製） 1. 5部を 3. 0部に増量した以外は、実施例 1と同様にして透明感熱記録体を得た。

[0091] 実施例 4

•E液 (水酸化アルミユウム分散液)の調製

水酸ィ匕アルミニウム (ノヽイジライト H— 42、昭和軽金属社製) 80部、ポリアクリル酸ナトリウムの 40%水溶液 (ァロン A— 9、東亜合成社製） 1部及び水 53部をサンドミルを用いて、体積平均粒子径が 0. 8 mとなるまで粉砕して水酸ィ匕アルミニウム分散液を得た。

[0092] 実施例 1の保護層用塗液の調製において、 D液 28部の代わりに、 E液 28部を用いた以外は、実施例 1と同様にして透明感熱記録体を得た。

[0093] 実飾 15

• Fm ( ^mm-^ m)の

4, 4，一シクロへキシリデンジフエノール 23部、 4, 4，一ビス（N—p—トリルスルホ- ルァミノカルボ-ルァミノ）ジフエ-ルメタン 14部、 4—ヒドロキシ一 4，一ァリルォキシジフエ-ルスルホン 5部、スルホン変性ポリビュルアルコールの 10%水溶液 60部、及び水 18部力もなる組成物を、ウルトラピスコミルを用いて平均粒子径が 0. となるまで粉砕して呈色剤混合分散液を得た。

[0094] '0液( ¾色 1分散液)の調製

N— (p—トリルスルホ -ル）— N，—フエ-ルゥレア 42部、スルホン変性ポリビュルァルコールの 10%水溶液 60部、及び水 18部からなる組成物を、ウルトラピスコミルを用いて平均粒子径が 0. 30 mとなるまで粉砕して呈色剤分散液を得た。

[0095] '感熱記録層用液の調製 A液 88部、 F液 100部、 G液 20部、固形分濃度 41%のポリウレタン系アイオノマーとスチレン一ブタジエン系榭脂のハイブリッド榭脂（ポリウレタンアイオノマーを含有する水性媒体中でスチレンモノマー及びブタジエンモノマーが共重合されたラテックス：パテラコール H2090、大日本インキ化学工業社製） 76部、固形分濃度 10%のジォクチルスルホコハク酸ナトリウム水溶液（SNウエット OT— 70、サンノプコ社製） 10部、及び水 55部からなる組成物を混合攪拌して感熱記録層用塗液を得た。

[0096] ·诱明感熱記録体の作製

実施例 1の透明感熱記録体の作製において、上記で得た感熱記録層用塗液を用いた以外は、実施例 1と同様にして透明感熱記録体を得た。

[0097] 実施例 6

実施例 5の透明感熱記録体の作製において、実施例 4で使用した保護層用塗液を用いた以外は、実施例 5と同様にして透明感熱記録体を得た。

[0098] 実飾 17

•保讒 ffl、途の

実施例 1の保護層用塗液の調製において、焼成カオリン (アンシレックス 93、エングルハード社製） 1. 5部を 2. 8部に増量し、 D液 (カオリン分散液） 28部を 19部に減量した以外は、実施例 1と同様にして保護層用塗液を得た。

[0099] · 3月 P, ：のィ乍製

実施例 5の透明感熱記録体の作成におヽて、上記で得た保護層用塗液を用いた以外は、実施例 5と同様にして透明感熱記録体を得た。

[0100] 実施例 8

'保讒層用液の調製

実施例 1の保護層用塗液の調製において、焼成カオリン (アンシレックス 93、エングルハード社製） 1. 5部を 1. 0部に減量し、 D液 (カオリン分散液） 28部を 38部に増量した以外は、実施例 1と同様にして保護層用塗液を得た。

[0101] ·诱明感熱記録体の作製

実施例 5の透明感熱記録体の作成におヽて、上記で得た保護層用塗液を用いた以外は、実施例 5と同様にして透明感熱記録体を得た。 [0102] 実施例 9

• H液 (複合粒子分散液)の調製

実施例 1の A液の調製において、 2 ヒドロキシー4ーォクチルォキシベンゾフエノン

8部の代わりに、 2 ヒドロキシー4ーォクチルォキシベンゾフエノン 6部と 2—（3， -te rt—ブチル 5'—メチルー 2'—ヒドロキシフエニル） 5 クロ口べンゾトリアゾール 2 部とを使用した以外は同様に行って、体積平均粒子径 0. 8 /z mのロイコ染料含有複合粒子分散液を調製した。得られた分散液を水で希釈して、乾燥固形分濃度が 25 %のロイコ染料含有複合粒子分散液を調製した。

[0103] '感熱記録層用液の調製

実施例 5の感熱記録層用塗液の調製において、 A液 88部の代わりに、上記 H液 88 部を使用した以外は同様に行って感熱記録層用塗液を得た。

[0104] '保讒層用途液の調製

実施例 1の保護層用塗液の調製において、さら〖こポリ (メタ)アクリル酸エステル系榭脂粒子 (綜研ィ匕学社製、 MX— 150、体積平均粒子径 1. 部を加えた以外は同様にして、保護層用塗液を得た。

[0105] · 3月 P, ：のィ乍製

実施例 5の透明感熱記録体の作成におヽて、上記で得た感熱記録層用塗液と保護層用塗液を用いた以外は、実施例 5と同様にして透明感熱記録体を得た。

[0106] 実施例 10

'保讒層用液の調製

実施例 1の保護層用塗液の調製において、焼成カオリン (アンシレックス 93、エングルハード社製） 1. 5部を 2. 8部に増量し、 D液 (カオリン分散液） 28部を 18部に減量し、さらにポリ（メタ）アクリル酸エステル系榭脂粒子 (綜研ィ匕学社製、 MX- 150) 0. 8 部を加えた以外は、実施例 1と同様にして保護層用塗液を得た。

[0107] ·诱明感熱記録体の作製

実施例 9の透明感熱記録体の作成におヽて、上記で得た保護層用塗液を用いた以外は、実施例 9と同様にして透明感熱記録体を得た。

[0108] 実施例 11 '保讒層用液の調製

実施例 1の保護層用塗液の調製において、焼成カオリン (アンシレックス 93、エングルハード社製） 1. 5部を 1. 0部に減量し、 D液 (カオリン分散液） 28部を 36部に増量し、さら〖こポリ（メタ）アクリル酸エステル系榭脂粒子 (綜研ィ匕学社製、 MX— 150) 1部を加えた以外は、実施例 1と同様にして保護層用塗液を得た。

[0109] ·诱明感熱記録体の作製

[0110] 実施例 12

•保讒 ffl、途の

実施例 1の保護層用塗液の調製において、焼成カオリン (アンシレックス 93、エングルハード社製） 1. 5部を 0. 6部に減量し、 D液 (カオリン分散液） 28部を 35部に増量し、さら〖こポリ（メタ）アクリル酸エステル系榭脂粒子 (綜研ィ匕学社製、 MX— 150) 1部を加えた以外は、実施例 1と同様にして保護層用塗液を得た。

[0111] 月 p, ：のィ乍製

[0112] i . m

実施例 1の保護層用塗液の調製において、焼成カオリン (アンシレックス 93、エングルハード社製） 1. 5部を 0. 1部に減量した以外は、実施例 1と同様にして透明感熱記録体を得た。

[0113] 比較例 2

実施例 1の保護層用塗液の調製において、焼成カオリン (アンシレックス 93、エングルハード社製） 1. 5部を 7. 0部に増量した以外は、実施例 1と同様にして透明感熱記録体を得た。

[0114] 比較例 3

実施例 1の保護層用塗液の調製において、焼成カオリンを使用せず、 D液 28部を 40部に増量した以外は、実施例 1と同様にして透明感熱記録体を得た。 [0115] 力べして得られた透明感熱記録体について、以下の評価を行い、その結果を表 1に示す。

[0116] ヘイズ値

透明感熱記録体のヘイズ値をヘイズメーター (TC H IV型、東京電色社製)で測し 7こ。

[0117] カス付着テスト A

記録装置として、感熱プリンター UP— DF500 (ソニー社製)を用い、各透明感熱記録体 5000枚（17inchX 14inchZl枚）に対して CT画像の記録を行った後における、記録装置のサーマルヘッドの状況をデジタルマイクロスコープ VH 7000 (キーェンス社製)を用いて観察し、以下の評価基準に従!ヽ評価した。

[評価基準]

1：サーマルヘッドへのカス付着は殆ど見られな！/、。

2：サーマルヘッドにカスが付着して、る部分があり、このまま印画を続けると印字障害を起す可能性が大きい。

3：サーマルヘッドにカスが付着し、印字障害が起きて、る。

[0118] カス付着テスト B

CT画像の記録枚数 5000枚を、 10000枚とした以外は、カス付着テスト Aと同様に評価した。

[0119] サーマルヘッド摩耗テスト

上記のカス付着テスト Aの後、引き続、て各感熱記録体 5000枚 (カス付着テスト A と併せて合計 10000枚）に対して CT画像の記録を行い、サーマルヘッド摩耗による印字障害の発生状況を以下の評価基準に従い、評価した。

[評価基準]

1：サーマルヘッド摩耗による印字障害が全く認められな、。

2：サーマルヘッド摩耗による印字障害が少し認められる。

3：カス付着テスト（5000枚記録)の時点でサーマルヘッド摩耗による印字障害が発生。

[0120] 高濃度発色部の ffiれ高濃度発色部と低濃度発色部の光沢を目視で観察し、高濃度発色部の粗れを評価し 7こ。

[評価基準]

1：高濃度発色部の光沢は低濃度発色部の光沢と同等で、表面の粗れは認められない。

2：高濃度発色部の光沢が低濃度発色部の光沢に比べて低ぐ表面の粗れが認められる力実用上は問題なし。

[表 1]

*ポリ（メタ）アクリル酸エステル系樹脂粒子

産業上の利用可能性

透明支持体上に、ロイコ染料及び呈色剤を含有する感熱記録層、並びに顔料及び接着剤を主成分とする保護層を順次設けた透明感熱記録体にお!ヽて、保護層中にカオリン及び水酸ィ匕アルミニウム力なる群力選ばれる少なくとも 1種を主顔料として用い、更に顔料として焼成カオリンを含有し、且つ該焼成カオリンを保護層の 0. 3 〜5質量％の割合で使用することにより、高い熱エネルギーを用いて記録する場合でも、サーマルヘッドへのカス付着ゃサーマルヘッドの摩耗が少な!/、優れた透明感熱記録体を提供でき、医療用透明感熱記録体などにも適用できる。

Claims

請求の範囲

[1] (a)透明支持体

を含む透明感熱記録体であって、

上記保護層中に含有される該顔料が、

(0カオリン及び水酸ィ匕アルミニウム力もなる群力選ばれる少なくとも 1種の主顔料並びに焼成カオリン、又は

(ii)カオリン及び水酸ィ匕アルミニウム力もなる群力選ばれる少なくとも 1種の主顔料、焼成カオリン並びに第 3顔料

[2] 全顔料が保護層に対して 10〜30質量％の割合で存在する、請求項 1に記載の透明感熱記録体。

[3] 前記保護層中に含有される顔料が、（0カオリン及び水酸ィ匕アルミニウム力なる群力選ばれる少なくとも 1種の主顔料並びに焼成カオリンであり、且つ主顔料が保護層に対して 5〜29. 7質量％の割合で存在する、請求項 1に記載の透明感熱記録体

[4] 焼成カオリンが保護層に対して 0. 5〜3質量％の割合で存在し、主顔料が保護層に対して 12〜22. 5質量％の割合で存在し、且つ全顔料の含有量が保護層に対して 15〜23質量％である、請求項 3に記載の透明感熱記録体。

[5] 前記保護層中に含有される顔料が、 (ii)カオリン及び水酸ィ匕アルミニウム力もなる群力選ばれる少なくとも 1種の主顔料、焼成カオリン並びに第 3顔料であり、且つ主顔料及び第 3顔料の合計量が保護層に対して 5〜29. 7質量％の割合である、請求項 1に記載の透明感熱記録体。

[6] 前記第 3顔料が有機顔料であって、且つ該有機顔料が、上記主顔料及び該有機顔料の合計量に対して 10質量％以下の割合で存在する、請求項 5に記載の透明感熱記録体。

[7] 前記有機顔料の体積平均粒子径が 1〜2 mである、請求項 6に記載の透明感熱記録体。

[8] 第 3顔料が有機顔料であって、焼成カオリンが保護層に対して 0. 5〜3質量％の割合で存在し、主顔料及び有機顔料の合計量が保護層に対して 12〜22. 5質量％であり、全顔料の含有量が保護層に対して 15〜23質量％であり、且つ有機顔料が主顔料及び有機顔料の合計に対して 10質量％以下の割合で存在する、請求項 1に記載の透明感熱記録体。

[9] 前記有機顔料がポリ（メタ）アクリル酸エステル系榭脂粒子である、請求項 6〜8の、ずれかに記載の透明感熱記録体。

[10] 前記カオリン及び水酸ィ匕アルミニウム力なる群力選ばれる少なくとも 1種の体積平均粒子径が 0. 5〜2. 0 mである、請求項 1に記載の透明感熱記録体。

[11] 前記主顔料が体積平均粒子径 1. 0〜2. 0 mのカオリンである、請求項 1に記載の透明感熱記録体。

[12] 前記焼成カオリンの体積平均粒子径が 2. 0〜3. 0 /z mである、請求項 1に記載の透明感熱記録体。

[13] 保護層の乾燥後の塗布量が 0. 5〜10gZm²である、請求項 1に記載の透明感熱体。

[14] 保護層中の接着剤がァセトァセチル変性ポリビュルアルコール及びポリウレタン系榭脂を含有する、請求項 1に記載の透明感熱記録体。

[15] ロイコ染料が、ロイコ染料及び疎水性榭脂を含む複合粒子の形態で感熱記録層中に含有されてヽる、請求項 1に記載の透明感熱記録体。