明 細 書
高分子電解質膜、その材料である高分子フィルム、電解質膜の製造方法 並びに電解質膜を使用した固体高分子形燃料電池
技術分野
[0001] 本発明は、高分子電解質膜、その材料である高分子フィルム、電解質膜の製造方 法並びに電解質膜を使用した固体高分子形燃料電池に関する。
背景技術
[0002] スルホン酸基などのプロトン伝導性基を含有する高分子化合物は、固体高分子形 燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、湿度センサー、ガス センサー、エレクト口クロミック表示素子などの電気化学素子の原料として使用される
。これらの中でも、固体高分子形燃料電池は、新エネルギー技術の柱の一つとして 期待されている。
[0003] プロトン伝導性基を含有する高分子化合物からなる高分子電解質膜を使用した固 体高分子形燃料電池は、低温における作動、小型軽量ィ匕が可能などの特徴を有し、 自動車などの移動体、家庭用コージェネレーションシステム、および民生用小型携帯 機器などへの適用が検討されている。直接液体形燃料電池、特に、メタノールを直 接燃料に使用する直接メタノール形燃料電池は、単純な構造と燃料供給やメンテナ ンスの容易さ、さらには高エネルギー密度化が可能などの特徴を有し、リチウムィォ ン二次電池代替として、携帯電話やノート型パソコンなどの民生用小型携帯機器へ の応用が期待されている。
[0004] スルホン酸基などのプロトン伝導性置換基を含有する高分子化合物は、固体高分 子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、湿度センサー、 ガスセンサー、エレクト口クロミック表示素子などの電気化学素子の原料として使用さ れる。これらの中でも、固体高分子形燃料電池は、新エネルギー技術の柱の一つと して期待されている。
[0005] プロトン伝導性置換基を有する高分子化合物からなる電解質膜を使用する固体高 分子形燃料電池は、低温における作動、小型軽量ィ匕が可能などの特徴から、自動
車などの移動体、家庭用コージェネレーションシステム、および民生用小型携帯機器 などへの適用が検討されている。直接液体形燃料電池、特に、メタノールを直接燃 料に使用する直接メタノール形燃料電池は、単純な構造と燃料供給やメンテナンス の容易さ、さらには高エネルギー密度などの特徴を有し、リチウムイオン二次電池代 替として、携帯電話やノート型パソコンなどの民生用小型携帯機器への応用が期待 されている。
[0006] 固体高分子形燃料電池に使用される高分子電解質膜としては、ナフイオン (Nafio n) (登録商標)に代表されるパーフルォロカーボンスルホン酸膜が広く検討されてい る。パーフルォロカーボンスルホン酸膜は、高いプロトン伝導度を有し、耐酸性、耐酸 化性などの化学的安定性に優れている。しかしながらナフイオン (登録商標)は、使 用原料が高ぐ複雑な製造工程を経るため、非常に高価であるという欠点がある。さ らに直接液体形燃料電池の原料になるメタノールなどの水素含有液体などの透過 ( クロスオーバーともいう)が大きぐいわゆる化学ショート反応が起こる。これにより、力 ソード電位、燃料効率、セル特性などの低下が生じ、直接メタノール形燃料電池など の直接液体形燃料電池の高分子電解質膜として用いるのが困難である。またナフィ オン (登録商標)では、未発電時にもクロスオーバーによる燃料の消失が懸念される
[0007] 固体高分子形燃料電池に使用されるプロトン伝導性電解質膜としては、ナフイオン
(Nafion) (登録商標)に代表されるパーフルォロカーボンスルホン酸膜が広く検討さ れている。パーフルォロカーボンスルホン酸膜は、高いプロトン伝導度を有し、耐酸 性、耐酸ィ匕性などの化学的安定性に優れている。し力しながらナフイオン (登録商標 )は、使用原料が高ぐ複雑な製造工程を経るため、非常に高価であるという欠点が ある。さらにナフイオン (登録商標)では、メタノールなどの水素含有液体などの透過( クロスオーバーともいう)が大きぐいわゆる化学ショート反応が起こる。これにより、力 ソード電位、燃料効率、セル特性などの低下が生じ、直接メタノール形燃料電池の電 解質膜として用いるのが困難である。またナフイオン (登録商標)では、未発電時にも クロスオーバーによる燃料の消失が懸念される。
[0008] このような背景から、高分子電解質膜として、種々のものが提案されている。
[0009] 例えば、特許文献 1には、非プロトン性極性溶媒に可溶なスルホン酸基含有ポリフ ェ-レンサルファイドが提案されて 、る。これはポリフエ-レンサルファイドのクロロス ルホン酸均一溶液下でスルホン酸基を導入することにより、非プロトン性極性溶媒へ の溶解性が付与でき、容易にフィルムにカ卩ェできることが開示されている。しかし、こ こに開示されて ヽる方法では、燃料電池の燃料として検討されて ヽるメタノールへの 溶解性も同時に付与される恐れがあり、その使用範囲が著しく制約されるものである
。また、溶媒およびスルホン化剤としてクロロスルホン酸を使用するため、スルホン酸 基導入量の制御が困難であったり、ポリフエ-レンサルファイドの劣化を引き起こす恐 れがある。さらに、反応時ゃ榭脂回収時、さらには洗浄時に多量の酸廃液を排出す る。また、メタノールなどの水素含有液体などの透過(クロスオーバーともいう)の抑制 効果については、言及されていない。
[0010] また、特許文献 2には、スルホン酸基含有ポリフ -レンサルファイドからなる高分 子電解質膜 (プロトン伝導性高分子膜)の製造方法などにっ ヽて開示されて!ヽる。こ の方法に従えば、溶媒不溶性のスルホン酸基含有ポリフエ-レンサルファイドからな る高分子電解質膜が得られるが、メタノールなどの水素含有液体などの透過 (クロス オーバーとも 、う)の抑制効果にっ 、ては、言及されて ヽな 、。
[0011] 例えば、特許文献 3には、高分子の多孔質支持体に、電解質モノマーを充填して、 高分子量化する方法によって得られる高分子電解質膜にっ ヽて開示されて ヽる。ま た、特許文献 4には、高分子の多孔質支持体に、モノマーを充填して高分子量化し たものにスルホン酸基を導入する方法によって得られる高分子電解質膜について開 示されている。これらは、燃料として使用するメタノールや水に対する膨潤を多孔質 支持体によって抑制するため、それらの透過(クロスオーバー)が抑制されるとされて いる。し力しながら、その製造工程が複雑であるため、製造コストや生産性の面で課 題があることが容易に想定される。また、充分なプロトン伝導性を発現させるためには 、電解質部分のプロトン伝導性基の含有量を高く設定する必要があり、この部分での 耐久性や、電解質と支持体界面の耐久性に懸念がある。
[0012] 例えば、特許文献 3には、高分子の多孔質支持体に、電解質モノマーを充填して、 高分子量ィ匕する高分子電解質膜について開示されている。燃料として使用するメタ
ノールや水に対する膨潤を多孔質支持体によって抑制するため、それらの透過(クロ スオーバー)が抑制されるとされている。し力しながら、その製造工程が複雑であるた め、製造コストの面で課題があるとされている。また、充分なプロトン伝導性を発現さ せるためには、電解質部分のプロトン伝導性置換基の含有量を高く設定する必要が あり、この部分での耐久性や、電解質と支持体界面の耐久性に懸念がある。
特許文献 1 :特表平 11 510198号公報
特許文献 2:国際公開第 02Z062896号パンフレット
特許文献 3 :再公表 WO00Z54531号公報
特許文献 4:特開 2005— 5171号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0013] 本発明の目的は、上記問題を鑑みてなされたものであり、固体高分子形燃料電池 、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池の構成材料として有用な、優れ たプロトン伝導性を有し、かつ高!ゝメタノール遮断性を有する高分子電解質膜および その製造方法、またその高分子電解質膜の材料である高分子フィルムおよびその製 造方法を提供することである。
課題を解決するための手段
[0014] (1)本発明の第 1は、
固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、に用 いる、高分子電解質膜の材料であって、
(A)芳香族単位を有する高分子化合物、
(B)芳香族単位がな!、高分子化合物、
を必須成分として含む、高分子フィルム、
である。
[0015] (2)本発明の第 2は、
さらに、(C)熱可塑性エラストマ一を必須成分として含む(1)記載の高分子フィルム、 である。
[0016] (3)本発明の第 3は、
前記(A)がポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリフエ-レンエーテル、変 性ポリフエ二レンエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテノレエーテ ルケトンおよびポリフエ-レンサルファイド、並びに、それらの誘導体からなる群から選 択される少なくとも 1種であることを特徴とする、(1)または(2)のいずれかに記載の高 分子フィルム、
である。
[0017] (4)本発明の第 4は、
前記(A)がポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレンおよびポリフエ-レンサルフ アイドからなる群力も選択される少なくとも 1種であることを特徴とする、 (1)〜(3)のい ずれかに記載の高分子フィルム、
である。
[0018] (5)本発明の第 5は、
前記 (B)が下記一般式(1)
[0019] [化 3]
[0020] (式中、 X〜は、 H、 CH、 Cl、 F、 OCOCH、 CN、 COOHゝ COOCH、 OC H、
1 4 3 3 3 4 9 力 なる群から選択されるいずれかであって、 X〜は互いに独立で同一であっても
1 4
異なって!/、てもよ 、)力 なる高分子化合物から選択される少なくとも 1種であることを 特徴とする、 (1)〜 (4)の 、ずれかに記載の高分子フィルム、
である。
[0021] (6)本発明の第 6は、
前記 )がポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリメチルペンテン、並びに、それらの 誘導体力もなる群力も選択される少なくとも 1種であることを特徴とする、 (1)〜(5)の Vヽずれかに記載の高分子フィルム、
である。
[0022] (7)本発明の第 7は、
「前記 (C)がポリスチレンまたはポリスチレン誘導体と
下記一般式 (2)および Zまたは一般式 (3)との
共重合体であることを特徴とする、 (2)〜(6)の 、ずれか〖こ記載の高分子フィルム。
[0023] [化 4]
[0024] (式中、 R〜 は C H であって、 R〜 は互いに独立で同一であっても異なってい
1 12 2x+l 1 12
てもよい。また、 1、 m、 n、 xは 0以上の整数である。)」、
である。
[0025] (8)本発明の第 8は、
前記(C)がポリスチレン ポリイソブチレン—ポリスチレントリブロック共重合体、ポリス チレン ポリ(エチレン Zプロピレン)ブロック共重合体、ポリスチレン ポリ(エチレン Zプロピレン)一ポリスチレントリブロック共重合体、ポリスチレン一ポリ(エチレン Zブ チレン) ポリスチレントリブロック共重合体およびポリスチレン ポリ(エチレンーェチ
レン Zプロピレン)—ポリスチレントリブロック共重合体、並びに、それらの誘導体から なる群力も選択される少なくとも 1種であることを特徴とする、 (2)〜(7)のいずれかに 記載の高分子フィルム、
である。
[0026] (9)本発明の第 9は、
前記 (B)が 10重量%以上 95重量%以下含まれることを特徴とする(1)〜(8)の 、ず れかに記載の高分子フィルム、
である。
[0027] (10)本発明の第 10は、
前記 (B)中に前記 (A)が分散されて!ヽることを特徴とする、(1)〜(9)の ヽずれかに 記載の高分子フィルム、
である。
[0028] (11)本発明の第 11は、
固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、に用 いる、高分子電解質膜であって、(1)〜( 10)のいずれかに記載の高分子フィルム中 に存在する芳香族単位にプロトン伝導性基が導入されていることを特徴とする、高分 子電解質膜、
である。
[0029] (12)本発明の第 12は、
前記プロトン伝導性基がスルホン酸基であることを特徴とする、(11)記載の高分子電 解質膜、
である。
[0030] (13)本発明の第 13は、
前記高分子電解質膜のイオン交換容量が、 0. 5〜3. 0ミリ当量 Zgであることを特徴 とする、(11)または(12)のいずれかに記載の高分子電解質膜、
である。
[0031] (14)本発明の第 14は、
前記高分子電解質膜の 23°Cにおけるプロトン伝導度が、 1. 0 X 10— 3SZcm以上で
あることを特徴とする、(11)〜(13)の ヽずれかに記載の高分子電解質膜、 である。
[0032] (15)本発明の第 15は、
前記高分子電解質膜の 25°Cにおける 64重量%メタノール水溶液に対するメタノー ル透過係数が、 2, OOO ^ mol/ Ccm-日)以下であることを特徴とする、(11)〜(14) の!、ずれかに記載の高分子電解質膜、
である。
[0033] (16)本発明の第 16は、
固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、に用 いる、高分子電解質膜の材料の製造方法であって、前記(1)〜(10)のいずれかに 記載の高分子フィルムを溶融押出成形で製造することを特徴とする、高分子フィルム の製造方法、
である。
[0034] (17)本発明の第 17は、
固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、に用 いる、高分子電解質膜の製造方法であって、前記(1)〜(10)のいずれかに記載の 高分子フィルムを有機溶媒存在下でスルホン化剤と接触させることを特徴とする、高 分子電解質膜の製造方法、
である。
[0035] (18)本発明の第 18は、
前記スルホン化剤がクロロスルホン酸であることを特徴とする、 (17)記載の高分子電 解質膜の製造方法、
である。
[0036] (19)本発明の第 19は、
前記有機溶媒がハロゲンィ匕炭化水素であることを特徴とする、(17)または(18)のい ずれかに記載の高分子電解質膜の製造方法、
である。
[0037] (20)本発明の第 20は、
前記ハロゲン化炭化水素力 ジクロロメタン、 1, 2—ジクロ口エタンぉよび 1 クロロブ タン力もなる群力も選択される少なくとも 1種であることを特徴とする、(17)〜(19)の V、ずれかに記載の高分子電解質膜の製造方法、
である。
[0038] (21)本発明の第 21は、
(11)〜(15)のいずれかに記載の高分子電解質膜、あるいは、(17)〜(20)のいず れかに記載の高分子電解質膜の製造方法で得られる高分子電解質膜、を使用して いることを特徴とする、固体高分子形燃料電池、
である。
[0039] (22)本発明の第 22は、
(11)〜(15)のいずれかに記載の高分子電解質膜、あるいは、(17)〜(20)のいず れかに記載の高分子電解質膜の製造方法で得られる高分子電解質膜、を使用して いることを特徴とする、直接液体形燃料電池、
である。
[0040] (23)本発明の第 23は、
(11)〜(15)のいずれかに記載の高分子電解質膜、あるいは、(17)〜(20)のいず れかに記載の高分子電解質膜の製造方法で得られる高分子電解質膜、を使用して いることを特徴とする、直接メタノール形燃料電池、
である。
[0041] 具体的には、本発明(上記(1)〜(23) )は、下記の発明も開示する。なお、本発明 の(1)〜(23)は、下記(A— 1)〜(A— 15)、(B— 1)〜(B— 13)、(C 1)〜(C 1
4)を包含するものである。
[0042] 概念的に広いのは(C 1)〜(C—14)であり、(A— 1)〜(A—15)、(B— 1)〜(B
13)は、その一態様である。
[0043] (A—1) .本発明の第 A—1は、
固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、に用 いる、高分子電解質膜の材料であって、
(A)芳香族単位を有する高分子化合物、
(B)熱可塑性エラストマ一、
(C)芳香族単位がな!、高分子化合物、
を必須成分として含む、高分子フィルム、
である。このフィルムを材料とすることによって、後述のような優れたプロトン伝導性か つ高いメタノール遮断性を有する高分子電解質膜を実現できる。
[0044] (A—2) .本発明の第 A—2は、
前記(A)がポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリフエ-レンエーテル、変 性ポリフエ二レンエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテノレエーテ ルケトンおよびポリフエ-レンサルファイド、並びに、それらの誘導体からなる群から選 択される少なくとも 1種であることを特徴とする、本発明の第 (A—1)に記載の高分子 フイノレム、
である。このフィルムを材料とすることによって、化学的'熱的安定性が高ぐかつプロ トン伝導性基の導入がし易 、と 、う点で、好まし 、高分子電解質膜を実現できる。
[0045] (A—3) .本発明の第 (A—3)は、
前記 (B)がポリスチレンまたはポリスチレン誘導体と下記一般式(2)および Zまたは( 3)との共重合体であることを特徴とする、本発明の第 (A— 1)〜 (A— 2)のいずれか に記載の高分子フィルム、
[0046] [化 5]
[0047] (式中、 R〜 は C H であって、 R〜 は互いに同一であっても異なっていてもよい
1 12 2x+l 1 12
。また、 1、 m、 n、 xは 0以上の整数である。 )
である。このフィルムを材料とすることによって、加工性が優れ、プロトン伝導性基の 導入がし易 、と 、う点で、好ま U、高分子電解質膜を実現できる。
[0048] (A-4) .本発明の第 (A—4)は、
前記 )がポリスチレン—ポリイソブチレン—ポリスチレントリブロック共重合体、ポリス チレン ポリ(エチレン Zプロピレン)ブロック共重合体、ポリスチレン ポリ(エチレン Zプロピレン)一ポリスチレントリブロック共重合体、ポリスチレン一ポリ(エチレン Zブ チレン) ポリスチレントリブロック共重合体およびポリスチレン ポリ(エチレンーェチ レン Zプロピレン)—ポリスチレントリブロック共重合体、並びに、それらの誘導体から なる群力も選択される少なくとも 1種であることを特徴とする、本発明の第 (A— 1)〜( A— 3)の!、ずれかに記載の高分子フィルム、
である。このフィルムを材料とすることによって、各成分の相溶性、分散性が改善され
、加工性や機械的特性に優れ、プロトン伝導性基の導入がし易いという点で、好まし
Vヽ高分子電解質膜を実現できる。
[0049] (A—5) .本発明の第 (A—5)は、
前記 (C)が下記一般式(1)からなる高分子化合物力 選択される少なくとも 1種で あることを特徴とする、本発明の第 (A— 1)〜 (A— 4)の 、ずれかに記載の高分子フ イノレム、
[0051] (式中、 X〜は、 H、 CH、 Cl、 F、 OCOCH、 CN、 COOHゝ COOCH、 OC H、
1 4 3 3 3 4 9 力 なる群から選択されるいずれかであって、 X
1〜 4は互いに同一であっても異なって いてもよい)
である。このフィルムを材料とすることによって、後述のような化学的安定性が高ぐメ タノール遮断性が優れた高分子電解質膜を実現できる。
[0052] (A— 6) .本発明の第 (A— 6)は、
前記 (C)がポリエチレンおよび/またはポリプロピレンであることを特徴とする、本発 明の第 (A— 1)〜 (A— 5)の 、ずれかに記載の高分子フィルム。
である。このフィルムを材料とすることによって、後述のような化学的安定性が高ぐメ タノール遮断性が優れた高分子電解質膜を実現できる。
[0053] (A— 7) .本発明の第 (A— 7)は、
前記高分子フィルム中に、前記 )が 40重量%以上 90重量%以下含まれることを 特徴とする、本発明の第 (A— 1)〜 (A— 6)の 、ずれかに記載の高分子フィルム。 である。このフィルムを材料とすることによって、後述のような化学的安定性が高ぐメ タノール遮断性が優れた高分子電解質膜を実現できる。
[0054] 上記 (A— 1)〜 (A— 7)で説明した本発明の高分子フィルムは、固体高分子形燃 料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池に用いる、高分子電解質 膜の材料として、好適に用いられる。
[0055] (A— 8) .本発明の第 (A— 8)は、
固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、に用 いる、高分子電解質膜であって、前記本発明の第 (A— 1)〜(A— 7)のいずれかに 記載の高分子フィルム中に存在する芳香族単位にプロトン伝導性基が導入されて 、 ることを特徴とする、高分子電解質膜、
である。
[0056] (A— 9) .本発明の第 (A— 9)は、
前記プロトン伝導性基がスルホン酸基であることを特徴とする、本発明の第 (A—8) に記載の高分子電解質膜、
である。
[0057] 上記本発明の第 (A— 1)〜(A— 9)に示す通り、すなわち本発明は、固体高分子 形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池に用いられる高分子 電解質膜、および高分子電解質膜の材料である高分子フィルムに関する。本発明の 高分子電解質膜は、芳香族単位を有する高分子化合物と、熱可塑性エラストマ一と 、芳香族単位がない高分子化合物、との少なくとも 3種の高分子化合物力 なり、優 れたプロトン伝導性と高いメタノール遮断性を両立できる。
[0058] 前記芳香族単位を有する高分子化合物が、ポリスチレン、シンジォタクチックポリス チレン、ポリフエ-レンエーテル、変性ポリフエ-レンエーテル、ポリスルホン、ポリエ 一テルスルホン、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリフエ-レンサルファイド、並び に、それらの誘導体からなる群から選択される少なくとも 1種であると、化学的'熱的 安定性が高ぐかつプロトン伝導性基の導入がし易くなるので好ましい。
[0059] また、前記熱可塑性エラストマ一力 ポリスチレンまたはポリスチレン誘導体と下記 一般式(2)および Zまたは(3)との共重合体であると、得られる高分子フィルムおよ び高分子電解質膜の加工性や機械的特性が優れるとともに、プロトン伝導性基の導 入がし易くなるので好ましい。
[0061] (式中、 R〜 は C H であって、 R〜 は互いに同一であっても異なっていてもよい
1 12 2x+l 1 12
。また、 1、 m、 n、 xは 0以上の整数である。 )
さらに、前記熱可塑性エラストマ一力 ポリスチレン ポリイソブチレン一ポリスチレ ントリブロック共重合体、ポリスチレン—ポリ(エチレン Zプロピレン)ブロック共重合体 、ポリスチレン一ポリ(エチレン Zプロピレン)一ポリスチレントリブロック共重合体、ポリ スチレン ポリ(エチレン Zブチレン) ポリスチレントリブロック共重合体およびポリス チレン ポリ(エチレン エチレン Zプロピレン) ポリスチレントリブロック共重合体、 並びに、それらの誘導体からなる群から選択される少なくとも 1種であると、各成分の 相溶性、分散性が改善され、加工性や機械的特性に優れ、スルホン酸基が導入しや すくなると!ヽぅ点で好ま ヽ。
[0062] また、前記芳香族単位がない高分子化合物が、下記一般式(1)からなる選択され る少なくとも 1種であると、化学的安定性が高ぐメタノール遮断性が優れるため好ま しい。
[0063] [化 8]
一 (cx^z— CX3X4)— ( 1 )
[0064] (式中、 X〜は、 H、 CH、 Cl、 Fゝ OCOCH、 CN、 COOHゝ COOCH、 OC H、
1 4 3 3 3 4 9 力 なる群から選択されるいずれかであって、 X
1〜 4は互いに同一であっても異なって いてもよい)
さらに、前記芳香族単位がない高分子化合物が、ポリエチレンおよび Zまたはポリ プロピレンであると、化学的安定性が高ぐメタノール遮断性が優れ、さらには安価に 製造できるため好ましい。
[0065] 芳香族単位がな 、高分子化合物を 40重量%以上 90重量%以下含むと、特に、優 れたプロトン伝導性と高!ヽメタノール遮断性が両立するので好ま 、。
[0066] 前記プロトン伝導性基は、プロトン伝導性基の導入のし易さや得られる高分子電解 質膜のプロトン伝導性などの点から、スルホン酸基であることが好まし 、。
[0067] (A- 10) .本発明の第 (A— 10)は、
固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、に用 いる、高分子電解質膜の材料の製造方法であって、前記本発明の第 (A—1)〜(A 7)の ヽずれかに記載の高分子フィルムを溶融押出成形で製造することを特徴とす る、高分子フィルムの製造方法、
である。
[0068] (A— 11) .本発明の第 (A— 11)は、
固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、に用 いる、高分子電解質膜の製造方法であって、前記本発明の第 (Α—1)〜(Α—7)の いずれかに記載の高分子フィルムを有機溶媒存在下でスルホン化剤と接触させるこ とを特徴とする、高分子電解質膜の製造方法、
である。
[0069] (A— 12) .本発明の第 (A— 12)は、
前記スルホン化剤がクロロスルホン酸であることを特徴とする、本発明の第 (A— 11) に記載の高分子電解質膜の製造方法、
である。
[0070] 上記本発明の第 (A— 10)〜(A— 12)に示す通り、さらに本発明は、固体高分子 形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、に用いる高分子電 解質膜の製造方法、および、高分子電解質膜の材料である高分子フィルムの製造方 法に関する。前記高分子フィルムを溶融押出成形で製造方法することで、高分子電 解質膜を得るのに好適な高分子フィルム材料を高い生産性で得ることができ好まし い。また、前記高分子フィルムを有機溶媒存在下でスルホン化剤と接触させる製造方 法とすることで、優れたプロトン伝導性および高 ヽメタノール遮断性を両立する高分 子電解質膜が簡便かつ高い生産性で得られ好ましい。このとき、前記スルホン化剤 力 Sクロロスルホン酸であると、プロトン伝導性基であるスルホン酸基が導入しやすぐ 高 ヽプロトン伝導性を有する高分子電解質膜を得やすくなり好まし ヽ。
[0071] (A— 13) .本発明の第 (A— 13)は、
前記本発明の第 8または 9のいずれかに記載の高分子電解質膜、
あるいは、前記本発明の第 (A— 11)または (A— 12)のいずれかに記載の高分子電 解質膜の製造方法で得られる高分子電解質膜、
を使用していることを特徴とする、固体高分子形燃料電池、
である。
[0072] (A- 14) .本発明の第 (A— 14)は、
前記本発明の第 8または 9のいずれかに記載の高分子電解質膜、
あるいは、前記本発明の第 (A— 11)または (A— 12)のいずれかに記載の高分子電 解質膜の製造方法で得られる高分子電解質膜、
を使用していることを特徴とする、直接液体形燃料電池、
である。
[0073] (A— 15) .本発明の第 (A— 15)は、
前記本発明の第 (A— 8)または (A— 9)の 、ずれかに記載の高分子電解質膜、 あるいは、前記本発明の第 (A— 11)または (A— 12)のいずれかに記載の高分子電
解質膜の製造方法で得られる高分子電解質膜、
を使用して ヽることを特徴とする、直接メタノール形燃料電池、
である。
[0074] 上記本発明の第 (A— 13)〜 (A— 15)に示す通り、さらに、本発明の高分子電解 質膜、あるいは、本発明の製造方法により得られた高分子電解質膜を使用した直接 固体高分子形燃料電池は、優れたプロトン伝導性、高い耐久性を有するため、固体 高分子形燃料電池として優れている。さらに、本発明の高分子電解質膜、あるいは、 本発明の製造方法により得られた高分子電解質膜を使用した直接液体形燃料電池 は、優れたプロトン伝導性、高い液体燃料の遮断性を有するため、直接液体形燃料 電池として優れている。さら〖こ、本発明の高分子電解質膜、あるいは、本発明の製造 方法により得られた高分子電解質膜を使用した直接メタノール形燃料電池は、優れ たプロトン伝導性および高!、メタノール遮断性を両立し、直接メタノール形燃料電池 として優れている。
[0075] (B—1) .本発明の第 (B—1)は、
固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、に用 いる、高分子電解質膜の材料であって、少なくとも、
(A)芳香族単位を有する高分子化合物、および、
(B)芳香族単位がな!、高分子化合物、
を含み、
前記 (B)中に前記 (A)が分散されて!、ることを特徴とする構造を有する高分子フィル ム、
である。このフィルムを材料とすることによって、後述のような優れたプロトン伝導性か つ高いメタノール遮断性を有する高分子電解質膜を実現できる。
[0076] (B—2) .本発明の第 (B— 2)は、
前記(A)がポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリフエ-レンエーテル、変 性ポリフエ二レンエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテノレエーテ ルケトンおよびポリフエ-レンサルファイド、並びに、それらの誘導体または共重合体 力もなる群力も選択される少なくとも 1種であることを特徴とする、本発明の第 (B—1)
に記載の高分子フィルム、
である。このフィルムを材料とすることによって、化学的'熱的安定性が高ぐかつプロ トン伝導性基の導入がし易 、と 、う点で、好ま 、高分子電解質膜を実現できる。
[0077] (B— 3) .本発明の第 (B— 3)は、
前記 (B)が下記一般式(1)からなる高分子化合物から選択される少なくとも 1種で あることを特徴とする、本発明の第 1〜2のいずれかに記載の高分子フィルム、
[0079] (式中、 X〜は、 H、 CH、 Cl、 F、 OCOCH、 CN、 COOHゝ COOCH、 OC H、
1 4 3 3 3 4 9 力 なる群から選択されるいずれかであって、 X
1〜 4は互いに同一であっても異なって いてもよい)
である。このフィルムを材料とすることによって、後述のような化学的安定性が高ぐメ タノール遮断性が優れた高分子電解質膜を実現できる。
[0080] (B—4) .本発明の第 (B—4)は、
前記 )がポリエチレンおよび zまたはポリプロピレンであることを特徴とする、本発 明の第(B— 1)〜(B— 3)の 、ずれかに記載の高分子フィルム、
である。このフィルムを材料とすることによって、後述のような化学的安定性が高ぐメ タノール遮断性が優れた高分子電解質膜を実現できる。
[0081] (B—5) .本発明の第 (B— 5)は、
前記高分子フィルム中に、前記 )が 40重量%以上 90重量%以下含まれることを 特徴とする、本発明の第 (B— 1)〜 (B— 4)の 、ずれかに記載の高分子フィルム、 である。このフィルムを材料とすることによって、後述のような化学的安定性が高ぐメ タノール遮断性が優れた高分子電解質膜を実現できる。
[0082] 上記本発明の第 (B— 1)〜(B— 5)で説明した本発明の高分子フィルムは、固体高 分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池に用いる、高分
子電解質膜の材料として、好適に用いられる。
[0083] (B—6) .本発明の第 (B— 6)は、
固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、に用 いる、高分子電解質膜であって、前記本発明の第 (B— 1)〜(B— 5)のいずれかに 記載の高分子フィルム中に存在する芳香族単位にプロトン伝導性基が導入されて 、 ることを特徴とする、高分子電解質膜、
である。
[0084] (B—7) .本発明の第 (B— 7)は、
前記プロトン伝導性基がスルホン酸基であることを特徴とする、本発明の第 6に記載 の高分子電解質膜、
である。
[0085] 上記本発明の第 (B— 1)〜(B— 7)に示す通り、すなわち本発明は、固体高分子形 燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池に用いられる高分子電 解質膜、および高分子電解質膜の材料である高分子フィルムに関する。本発明の高 分子電解質膜は、芳香族単位を有する高分子化合物と、芳香族単位がない高分子 化合物、との少なくとも 2種の高分子化合物力 なり、
芳香族単位のな ヽ高分子化合物中に芳香族単位を有する高分子化合物が分散さ れて ヽる構造とすることで、優れたプロトン伝導性と高 ヽメタノール遮断性を両立でき る。
[0086] 前記芳香族単位を有する高分子化合物が、ポリスチレン、シンジォタクチックポリス チレン、ポリフエ-レンエーテル、変性ポリフエ-レンエーテル、ポリスルホン、ポリエ 一テルスルホン、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリフエ-レンサルファイド、並び に、それらの誘導体および共重合体からなる群から選択される少なくとも 1種であると 、化学的'熱的安定性が高ぐかつプロトン伝導性基の導入がし易くなるので好まし い。
[0087] また、前記芳香族単位がない高分子化合物が、下記一般式(1)からなる高分子化 合物から選択される少なくとも 1種であると、化学的安定性が高ぐメタノール遮断性 が優れるため好ましい。
[0088] [化 10]
一 (cx^z— CX3X4)— ( 1 )
[0089] (式中、 X〜は、 H、 CH、 Cl、 Fゝ OCOCH、 CN、 COOHゝ COOCH、 OC H、
1 4 3 3 3 4 9 力 なる群から選択されるいずれかであって、 X
1〜 4は互いに同一であっても異なって いてもよい)。
[0090] さらに、前記芳香族単位がない高分子化合物が、ポリエチレンおよび Zまたはポリ プロピレンであると、化学的安定性が高ぐメタノール遮断性が優れ、さらには安価に 製造できるため好ましい。
[0091] 芳香族単位がな 、高分子化合物を 40重量%以上 90重量%以下含むと、特に、優 れたプロトン伝導性と高!ヽメタノール遮断性が両立するので好ま 、。
[0092] 前記プロトン伝導性基は、プロトン伝導性基の導入のし易さや得られる高分子電解 質膜のプロトン伝導性などの点から、スルホン酸基であることが好まし 、。
[0093] (B—8) .本発明の第 (B— 8)は、
固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、に用 いる、高分子電解質膜の材料の製造方法であって、前記本発明の第 (B—1)〜(B 5)の ヽずれかに記載の高分子フィルムを溶融押出成形で製造することを特徴とす る、高分子フィルムの製造方法、
である。
[0094] (B—9) .本発明の第 (B 9)は、
固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、に用 いる、高分子電解質膜の製造方法であって、前記本発明の第 (Β—1)〜(Β— 7)の いずれかに記載の高分子フィルムを有機溶媒存在下でスルホン化剤と接触させるこ とを特徴とする、高分子電解質膜の製造方法、
である。
[0095] (B—10) .本発明の第(B—10)は、
前記スルホン化剤がクロロスルホン酸であることを特徴とする、本発明の第 (B— 9)に 記載の高分子電解質膜の製造方法、
である。
[0096] 上記本発明の第 (B— 8)〜(B— 10)に示す通り、さらに本発明は、固体高分子形 燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、に用いる高分子電解 質膜の製造方法、および、高分子電解質膜の材料である高分子フィルムの製造方法 に関する。前記高分子フィルムを溶融押出成形で製造方法することで、高分子電解 質膜を得るのに好適な高分子フィルム材料を高い生産性で得ることができ好ましい。 また、前記高分子フィルムを有機溶媒存在下でスルホン化剤と接触させる製造方法 とすることで、優れたプロトン伝導性および高 ヽメタノール遮断性を両立する高分子 電解質膜が簡便かつ高い生産性で得られ好ましい。このとき、前記スルホン化剤がク ロロスルホン酸であると、プロトン伝導性基であるスルホン酸基が導入しやすぐ高い プロトン伝導性を有する高分子電解質膜を得やすくなり好ましい。
[0097] (B— 11) .本発明の第 (B— 11)は、
前記本発明の第 (B— 6)または (B— 7)の 、ずれかに記載の高分子電解質膜、 あるいは、前記本発明の第 (B— 9)または(B— 10)のいずれかに記載の高分子電解 質膜の製造方法で得られる高分子電解質膜、
を使用していることを特徴とする、固体高分子形燃料電池、
である。
[0098] (B—12) .本発明の第(B—12)は、
前記本発明の第 (B— 6)または (B— 7)の 、ずれかに記載の高分子電解質膜、 あるいは、前記本発明の第 (B— 9)または(B— 10)のいずれかに記載の高分子電解 質膜の製造方法で得られる高分子電解質膜、
を使用していることを特徴とする、直接液体形燃料電池、
である。
[0099] (B—13) .本発明の第(B—13)は、
前記本発明の第 (B— 6)または (B— 7)の 、ずれかに記載の高分子電解質膜、 あるいは、前記本発明の第 (B— 9)または(B— 10)のいずれかに記載の高分子電解
質膜の製造方法で得られる高分子電解質膜、
を使用して ヽることを特徴とする、直接メタノール形燃料電池、
である。
[0100] 上記本発明の第 (B— 11)〜(B— 13)に示す通り、さらに、本発明の高分子電解質 膜、あるいは、本発明の製造方法により得られた高分子電解質膜を使用した直接固 体高分子形燃料電池は、優れたプロトン伝導性、高い耐久性を有するため、固体高 分子形燃料電池として優れている。さら〖こ、本発明の高分子電解質膜、あるいは、本 発明の製造方法により得られた高分子電解質膜を使用した直接液体形燃料電池は 、優れたプロトン伝導性、高い液体燃料の遮断性を有するため、直接液体形燃料電 池として優れている。さら〖こ、本発明の高分子電解質膜、あるいは、本発明の製造方 法により得られた高分子電解質膜を使用した直接メタノール形燃料電池は、優れた プロトン伝導性および高 ヽメタノール遮断性を両立し、直接メタノール形燃料電池と して優れている。
[0101] (C— 1) .本発明の第 (C— 1)は、
固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、に用 いる、プロトン伝導性高分子電解質膜の材料であって、脂肪族系高分子化合物と、 芳香族系高分子化合物との、少なくとも 2種の高分子化合物力もなる、高分子フィル ム、
である。このフィルムを材料とすることによって、後述のような優れたプロトン伝導性か つ高いメタノール遮断性を有する高分子電解質膜を実現できる。
[0102] (C— 2) .本発明の第 (C— 2)は、
前記脂肪族系高分子化合物が、 10重量%以上 95重量%以下含まれることを特徴と する、請求項 1記載の高分子フィルム、
である。このフィルムを材料とすることによって、後述のような優れたプロトン伝導性か つ高いメタノール遮断性が両立した高分子電解質膜を実現できる。
[0103] (C— 3) .本発明の第 (C— 3)は、
前記脂肪族系高分子化合物が、下記式 (4)〜 (6)
[0104] [化 11]
[0105] (Xおよび Yは、 Η、 CH、 Cl、 F、 OCOCH、 CN、 COOH、 COOCH、 OC H、力
3 3 3 4 9 ら選ばれる原子団の内、いずれかであって、 Xと Yは互いに同一であっても異なって いても良い。)
で表される繰り返し単位を構成成分とする脂肪族系高分子化合物から選択される少 なくとも 1種であることを特徴とする(C— 1)、(C— 2)のいずれかに記載の高分子フィ ノレム、
である。このフィルムを材料とすることによって、化学的'熱的安定性、加工性が優れ て 、る高分子電解質膜を実現できる。
[0106] (C— 4) .本発明の第 (C— 4)は、
前記芳香族系高分子化合物が、ポリフエ-レンサルファイド、ポリフエ-レンエーテル 、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテル エーテルケトンの少なくとも 1種であることを特徴とする(C— 1)〜(C— 3)のいずれか に記載の高分子フィルム、
である。このフィルムを材料とすることによって、化学的'熱的安定性が高ぐかつプロ
トン伝導性基の導入がし易 、と 、う点で、好ま 、高分子電解質膜を実現できる。
[0107] 上記で説明した本発明の高分子フィルムは、固体高分子形燃料電池、直接液体形 燃料電池、直接メタノール形燃料電池に用いる、高分子電解質膜の材料として、好 適に用いられる。
[0108] (C— 5) .本発明の第 (C— 5)は、
固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池、に用 いる、プロトン伝導性高分子電解質膜であって、(C— 1)〜(C— 4)のいずれか〖こ記 載の高分子フィルム中に存在する芳香族系高分子化合物にプロトン伝導性基が結 合していることを特徴とする、高分子電解質膜、
である。
[0109] (C— 6) .本発明の第 (C— 6)は、
前記プロトン伝導性基がスルホン酸基であることを特徴とする、 (C- 5)に記載のプロ 卜
ン伝導性高分子電解質膜、
である。
[0110] 上記 (C 1)〜(C 6)に示す通り、すなわち本発明は、固体高分子形燃料電池、 直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池に用いられる高分子電解質膜に 関する。本発明の高分子電解質膜は、脂肪族系高分子化合物と、プロトン伝導性基 を含有する芳香族系高分子化合物との、少なくとも 2種の高分子化合物力 なり、優 れたプロトン伝導性かつ高いメタノール遮断性を有する。このとき、前記脂肪族系高 分子化合物を、前記高分子電解質膜中に 10重量%以上 95重量%以下含有すると 、特に、優れたプロトン伝導性及び高いメタノール遮断性が両立するので好ましい。 また、前記脂肪族系高分子化合物が下記式 (4)〜 (6)
[0111] [化 12]
[0112] (Xおよび Yは、 Η、 CH、 Cl、 F、 OCOCH、 CN、 COOH、 COOCH、 OC H、か
3 3 3 4 9 ら選ばれる原子団の内、いずれかであって、 Xと Yは互いに同一であっても異なって いても良い。)で表される繰り返し単位を構成成分とする脂肪族系高分子化合物から 選択される少なくとも 1種であると、化学的'熱的安定性、加工性が優れているので、 また、安価に工業的に入手可能なので好ましい。
[0113] さらに、式(4)における Xは H、 CH、 Cl、 F、式(5)における X、 Yはそれぞれ、(Χ、
3
Υ) = (CH、 CH )、(X、 Y) = (Cl、 CI)、(X、 Y) = (F
3 3
、 F)、式 (6)における Xは F、 H、で表される繰り返し単位を構成成分とする脂肪族 系高分子化合物から選択される少なくとも 1種であると、特に化学的,熱的安定性、 加工
性が優れているので、また、安価に工業的に入手可能なので好ましい。
[0114] さらに、前記芳香族系高分子化合物が、ポリフエ-レンサルファイド、ポリフエ-レン エーテル、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリ エーテルエーテルケトンの少なくとも 1種であると、化学的 ·熱的安定性が高ぐプロト
ン伝導性基の導入がし易 、ので高 、プロトン伝導性、さらに高 、メタノール遮断性を 有する膜となるので好まし 、。
[0115] 前記プロトン伝導性置換基は、プロトン伝導性置換基の導入のし易さや得られるプ 口トン伝導性高分子電解質膜のプロトン伝導性などの点から、スルホン酸基であるこ とが好ましい。
[0116] (C— 7) .本発明の第 (C— 7)は、
請求項 1〜4のいずれかに記載の高分子フィルムをスルホン化剤と接触させることを 特徴とする、請求項 (C 6)に記載の高分子電解質膜の製造方法、
である。
[0117] (C— 8) .本発明の第 (C— 8)は、
前記スルホン化剤がクロロスルホン酸であることを特徴とする請求項 7に記載のプロト ン伝導性高分子電解質膜の製造方法、
である。
[0118] (C— 9) .本発明の第 (C— 9)は、
前記スルホン化剤と接触させる際に、有機溶媒中で行うことを特徴とする (C— 7)〜(
C 8)の 、ずれかに記載の高分子電解質膜の製造方法、
である。
[0119] (C— 10) .本発明の第 (C— 10)は、
前記有機溶媒が、ハロゲンィ匕炭化水素系化合物であることを特徴とする (C 9)に記 載の高分子電解質膜の製造方法、
である。
[0120] (C— 11) .本発明の第 (C— 11)は、
前記ハロゲンィ匕炭化水素系化合物が 1—クロロブタンであることを特徴とする(C— 10
)に記載の高分子電解質膜の製造方法、
である。
[0121] 上記 (C 7)〜(C 11)に示す通り、さらに本発明は、脂肪族系高分子化合物と、 芳香族系高分子化合物との、少なくとも 2種の高分子化合物力 なる高分子フィルム をスルホン化剤と接触させる高分子電解質膜の製造方法に関する。この製造方法と
することで、生産性の高い高分子電解質膜の製造方法となる。さらに、本発明の高分 子電解質膜の製造方法において、前記脂肪族系高分子化合物を、前記高分子フィ ルム中に 10重量%以上 95重量%以下含有すると、得られた高分子電解質膜が、優 れたプロトン伝導性及び高いメタノール遮断性を両立するので好ましい。また、前記 脂肪族系高分子化合物が下記式 (4)〜 (6)
[0122] [化 13]
X xYII
CH2 式 (4)
CH2 式(5)
[0123] (Xおよび Yは、 H、 CH、 Cl、 F、 OCOCH、 CN、 COOH、 COOCH、 OC H、力
3 3 3 4 9 ら選ばれる原子団の内、いずれかであって、 Xと Yは互いに同一であっても異なって いても良い。)
で表される繰り返し単位を構成成分とする脂肪族系高分子化合物から選択される少 なくとも 1種であると、化学的'熱的安定性、加工性が優れているので、また、安価に 工業的に入手可能なので好ま 、。
[0124] さらに、式(4)における、 Xは H、 CH、 Cl、 F、式(5)における、 X、 Yはそれぞれ、(
3
X、 Υ) = (CH、 CH )、(X、 Y) = (Cl、 CI)、(X、 Y
) = (F、 F)、式 (6)における、 Xは F、 H、で表される繰り返し単位を構成成分とする脂 肪族系高分子化合物から選択される少なくとも 1種であると、化学的 ·熱的安定性、 加工性が優れているので、また、安価に工業的に入手可能なので好ましい。
さらに、前記芳香族系高分子化合物が、芳香族系高分子化合物であると安価にェ 業的に入手可能なので好ましい。さらに、前記芳香族系高分子化合物が、ポリフエ二 レンサルファイド、ポリフエ-レンエーテル、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチ レン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトンの少なくとも 1種であると、 化学的'熱的安定性が高ぐプロトン伝導性基の導入がし易いので高いプロトン伝導 性、さらに高 、メタノール遮断性を有する膜となるので好ま 、。
[0125] 本発明の高分子電解質膜の製造方法において、スルホン化剤力 クロロスルホン 酸であると、短時間でスルホンィ匕が可能となり、製造コストが安価なプロトン伝導性高 分子電解質の製造方法となるので好ま Uヽ。本発明のプロトン伝導性高分子電解質 膜の製造方法において、前記スルホン化剤と接触させる際に、有機溶媒中で行うと、 スルホンィ匕反応が均一に行えるので、機械的強度が高い膜となり好ましい。さらに、 前記有機溶媒が、ハロゲンィ匕炭化水素系化合物であると、安価に工業的に入手が 可能なので、製造コストが安価な高分子電解質膜の製造方法となり好ましい。さらに 、前記ハロゲン化炭化水素系化合物が 1 クロロブタンであると、得られるプロトン伝 導性高分子電解質膜が、優れたプロトン伝導性及び高!、メタノール遮断性を両立す るので好ましい。
[0126] (C— 12) .本発明の第(C— 12)は、
請求項 5〜6のいずれかに記載の高分子電解質膜、あるいは、(C— 7)〜(C— 11) のいずれかに記載の製造方法により得られたことを特徴とするプロトン伝導性高分子 電解質膜、を使用した固体高分子形燃料電池、
である。
[0127] (C— 13) .本発明の第(C— 13)は、
請求項 5〜6のいずれかに記載の高分子電解質膜、あるいは、(C— 7)〜(C— 11) のいずれかに記載の製造方法により得られたことを特徴とするプロトン伝導性高分子 電解質膜、を使用した直接液体形燃料電池、
である。
[0128] (C— 14) .本発明の第 (C— 14)は、
前記直接液体形燃料電池が、直接メタノール形燃料電池であることを特徴とする (C 13)記載の直接液体形燃料電池、
である。
[0129] 上記 (C— 12)〜 (C— 14)に示す通り、さらに、本発明の高分子電解質膜、ある ヽ は、本発明の製造方法により得られた高分子電解質膜を使用した固体高分子形燃 料電池は、高いプロトン伝導度、高い耐久性を有するため、固体高分子形燃料電池 として優れている。さら〖こ、本発明の高分子電解質膜、あるいは、本発明の製造方法 により得られた高分子電解質膜を使用した直接液体形燃料電池は、高いプロトン伝 導度、高い液体燃料の遮断性を有するため、直接液体形燃料電池として優れている 。さらに、本発明の高分子電解質膜、あるいは、本発明の製造方法により得られた高 分子電解質膜を使用した直接メタノール形燃料電池は、高いプロトン伝導度、高いメ タノール遮断性を有するため、直接メタノール形燃料電池として優れて!/ヽる。
発明の効果
[0130] 本発明によれば、脂肪族系高分子化合物と、プロトン伝導性基を含有する芳香族 系高分子化合物との、少なくとも 2種の化合物力 なる高分子電解質膜によって高い プロトン伝導性と高いメタノール遮断性を発現することが可能となった。これらは、優 れたプロトン伝導性、高いメタノール遮断性を有し、固体高分子形燃料電池、直接液 体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池の高分子電解質膜として有用である。ま た、本発明の高分子フィルムを材料とすることで、上記の高分子電解質膜を実現する ことが可能となった。
[0131] 本発明によれば、芳香族単位を有する高分子化合物と、熱可塑性エラストマ一と、 芳香族単位がない高分子化合物、との少なくとも 3種の高分子化合物を必須成分と して含む、高分子フィルム中の芳香族単位にプロトン伝導性基が導入されている高 分子電解質膜は、優れたプロトン伝導性かつ高いメタノール遮断性を有し、固体高 分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池の高分子電解 質膜として有用である。また、本発明の高分子フィルムを材料とすることで、上記の高
分子電解質膜を実現することが可能となった。
[0132] 本発明によれば、芳香族単位を有する高分子化合物と、芳香族単位がな!ヽ高分子 化合物、との少なくとも 2種の高分子化合物を含み、
前記芳香族単位のな!ヽ高分子化合物中に芳香族単位を有する高分子化合物が分 散されていることを特徴とする構造を有する高分子フィルム中の芳香族単位にプロト ン伝導性基が導入されて!、る高分子電解質膜は、優れたプロトン伝導性かつ高!、メ タノール遮断性を有し、固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノ ール形燃料電池の高分子電解質膜として有用である。また、本発明の高分子フィル ムを材料とすることで、上記の高分子電解質膜を実現することが可能となった。
発明を実施するための最良の形態
[0133] 本発明の固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料 電池に用いる、高分子電解質膜およびその材料である高分子フィルムについて説明 する。
[0134] なお本発明で、誘導体とは、その基本形となる化合物において置換可能な水素原 子のうち少なくとも 1つを、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素 基、水酸基、カルボニル基、カルボキシル基、エーテル基、エステル基、ァシル基ま たはアミノ基などの置換基に置換した化合物をいう。
[0135] 共重合体とは、ブロック共重合体、ランダム共重合体の 、ずれであってもよ 、。
[0136] 本発明の高分子電解質およびその材料の高分子フィルムは、芳香族単位を有する 高分子化合物を含むことが好まし ヽ。この高分子化合物中に含まれる芳香族単位に スルホン酸基などのプロトン伝導性基を置換することができ、高分子電解質膜とした 場合にプロトン伝導性を発現することが可能となる。芳香族単位を有する高分子化合 物としては、例えば、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリアリールエー テルスルホン、ポリエーテルエーテルスルホン、ポリエーテノレケトン、ポリエーテノレケト ンケトン、ポリスルホン、ポリパラフエ-レン、ポリフエ-レンサルファイド、ポリフエ-レ ンエーテル、変性ポリフエ-レンエーテル、ポリフエ-レンスルホキシド、ポリフエ-レ ンスルフイドスルホン、ポリフエ-レンスルホン、ポリべンズイミダゾール、ポリべンゾォ キサゾール、ポリべンゾチアゾール、ポリエーテルスルホン、ポリ 1, 4 ビフヱ二レン
エーテルエーテルスルホン、ポリアリーレンエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテ ルイミド、シアン酸エステル榭脂、ポリエーテルエーテルケトンなどが例示できる。また 、それらの誘導体および共重合体なども本発明の範疇である。特に、他の高分子化 合物成分に対する相溶性や分散性、プロトン伝導性基の導入のし易さ、高分子フィ ルムを製造する際の加ェ性ゃ得られる高分子フィルムのハンドリング性、さらにはそ れから得られる高分子電解質のプロトン伝導性やメタノール遮断性、化学的'熱的安 定性などを考慮すると、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリフエ-レン エーテル、変性ポリフエ-レンエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエ 一テルエーテルケトンおよびポリフエ-レンサルファイド、並びに、それらの誘導体お よび共重合体力 なる群力 選択される少なくとも 1種であることが好ましい。前記高 分子化合物の共重合体としては、例えば、ポリスチレンまたはポリスチレン誘導体と下 記一般式 (2)および Zまたは(3)との共重合体などが例示できる。
[0137] 本発明の高分子電解質およびその材料の高分子フィルムは、熱可塑性エラストマ 一を含むことが好ましい。熱可塑性エラストマ一があることで、他の高分子化合物成 分との相溶性や分散性、それに伴ってフィルム物性などが改善され、本発明の高分 子フィルムや高分子電解質膜の機械的強度ゃノヽンドリング性などが向上し、好ましい
。また、熱可塑性エラストマ一成分に芳香族単位が含まれていれば、高分子電解質 膜のプロトン伝導性の向上が期待でき、芳香族単位が含まれていなくてもメタノール 遮断性の向上が期待できる。本発明で使用する熱可塑性エラストマ一としては、ポリ スチレンまたはポリスチレン誘導体と下記一般式(2)および Zまたは(3)との共重合 体であることが好ましい。
[0139] (式中、 R〜 は C H であって、 R〜 は互いに同一であっても異なっていてもよい
1 12 2x+l 1 12
。また、 1、 m、 n、 xは 0以上の整数である。 )
これらは芳香族単位を有するポリスチレンまたはポリスチレン誘導体のユニットが存在 するため、前記芳香族単位を有する高分子化合物との相溶性に優れる。また、それ 以外の成分中には芳香族単位をもたな ヽため、後述する芳香族単位を持たな ヽ高 分子化合物との相溶性にも優れ好まし ヽ。
[0140] これらの中でも工業的入手の容易さや他の高分子化合物成分との分散性、得られ る高分子フィルムや高分子電解質膜の物性などを考慮すると、ポリスチレン ポリイソ ブチレン ポリスチレントリブロック共重合体、ポリスチレン ポリ(エチレン Zプロピレ ン)ブロック共重合体、ポリスチレン一ポリ(エチレン Zプロピレン)一ポリスチレントリブ ロック共重合体、ポリスチレン ポリ(エチレン Zブチレン) ポリスチレントリブロック 共重合体およびポリスチレン ポリ(エチレン エチレン Zプロピレン) ポリスチレン トリブロック共重合体、並びに、それらの誘導体からなる群から選択される少なくとも 1
種であることが好ま 、。これらは成分中には芳香族単位をもたな 、ブロック単位を 有するため、後述する芳香族単位を持たない高分子化合物との相溶性にも優れ好ま しい。
[0141] 本発明の高分子電解質およびその材料の高分子フィルムは、芳香族単位がない 高分子化合物を含むことが好ましい。これらは構造中に芳香族単位がないため、ス ルホン酸基などのプロトン伝導性基が芳香族単位に導入されることがな 、。従って、 これらから得られる高分子電解質膜は、スルホン酸基などの親水性のプロトン伝導性 基が他の高分子化合物の芳香族単位に導入されて!、ても、水やメタノール水溶液に 対して膨潤しにくい構成となり、高いメタノール遮断性を有する高分子電解質膜を得 ることがでさる。
[0142] 本発明に使用可能な芳香族単位がない高分子化合物としては、例えばエチレン、 プロピレン、 1—ブテン、 1—ペンテン、 1—へキセン、 3—メチル 1—ブテン、 4—メ チルー 1 ペンテン、 5—メチルー 1 ヘプテンなどの α—ォレフインの単独重合体 または共重合体などのポリオレフイン榭脂、ポリ塩化ビュル、塩ィ匕ビ二ルー酢酸ビ- ル共重合体、塩ィヒビュル一塩ィヒビユリデン共重合体、塩ィヒビュル一才レフイン共重 合体などの塩ィ匕ビュル系榭脂、ナイロン 6、ナイロン 66などのポリアミド榭脂、ポリテト ラフルォロエチレン、テトラフルォロエチレン パーフルォロアルキルビニルエーテル 共重合体、テトラフルォロエチレン ェキサフルォロプロピレン共重合体、テトラフル ォロエチレン エチレン共重合体、ポリクロ口トリフルォロエチレン、ポリビニリデンフ ルォライド、ポリビュルフルオライドなどのフッ素系榭脂などが例示できる。特に他の 高分子化合物成分に対する相溶性や分散性、高分子フィルムを製造する際の加工 性や得られる高分子フィルムのハンドリング性、さらにはそれから得られる高分子電 解質のメタノール遮断性、化学的'熱的安定性などを考慮すると、下記一般式(1)か らなる高分子化合物であることが好まし 、。
[0143] [化 15]
―
X 一し人 3八 4)一
[0144] (式中、 X〜は、 H、 CH、 Cl、 F、 OCOCH、 CN、 COOHゝ COOCH、 OC H、
1 4 3 3 3 4 9 力もなる群力 選択されるいずれかであって、 X
1〜 4は互いに同一であっても異なって いてもよい)
さら〖こ、工業的入手の容易さや得られる高分子フィルムの機械的特性やハンドリン グ性、得られる高分子電解質膜のプロトン伝導性やメタノール遮断性、化学的安定 性などを考慮すると、ポリエチレンおよび Zまたはポリプロピレンであることが好まし 、
[0145] 本発明の高分子フィルムにおいて、芳香族単位がない高分子化合物の含有量は、 40重量%以上 90重量%以下であることが好ましい。含有量が 40重量%よりも少ない 場合は、高分子電解質膜の水やメタノール水溶液に対する膨潤抑制効果が不充分 となり、所望のメタノール遮断性を発現しない恐れがある。また、 90重量%よりも多い と、プロトン伝導性基を導入可能な芳香族単位を有する高分子化合物量が少なくな りすぎ、所望のプロトン伝導性を発現しに《なる恐れがある。
[0146] 本発明の高分子電解質に含有されるプロトン伝導性基としては、
含水状態でプロトンを解離するものであれば使用可能である。例えば、スルホン酸基 、リン酸基、カルボン酸基、フエノール性水酸基などが例示できる力 これらのみに限 定されるものではな 、。特にプロトン伝導性基の導入のし易さや得られる
高分子電解質の
プロトン伝導性などを考慮すると、スルホン酸基であることが好ましい。前記プロトン伝 導性基の含有量に由来する高分子電解質のイオン交換容量は、好ましくは 0. 3ミリ 当量 Zg以上であり、より好ましくは 0. 5ミリ当量 Zg以上である。イオン交換容量が、 0. 3ミリ当量 Zgよりも低い場合には、所望のプロトン伝導性を発現しない恐れがあり 、好ましくない。
[0147] 本発明のプロトン伝導性高分子電解質に含有されるプロトン伝導性置換基としては 含水状態でプロトンを解離するものであれば使用可能である。例えば、スルホン酸基 、リン酸基、カルボン酸基、フエノール性水酸基などが例示できる力 これらのみに限 定されるものではな 、。特にプロトン伝導性置換基の導入のし易さや得られる
プロトン伝導性高分子電解質の
プロトン伝導性などを考慮すると、スルホン酸基であることが好ましい。前記プロトン伝 導性置換基の含有量に由来するプロトン伝導性高分子電解質のイオン交換容量は
、好ましくは 0. 3ミリ当量 Zg以上であり、より好ましくは 0. 5ミリ当量 Zg以上である。 イオン交換容量が、 0. 3ミリ当量 Zgよりも低い場合には、所望のプロトン伝導度を発 現しない恐れがあり、好ましくない。
[0148] つぎに、本発明の高分子フィルムの製造方法について説明する。
本発明において、高分子フィルムを得るには公知の方法が使用できる。例えば、 インフレーション法、 Tダイ法などの溶融押出成形、カレンダ一法、キャスト法、切削 法、エマルシヨン法、ホットプレス法、などが例示できる。さらに、高分子フィルムを得 た後に、分子配向などを制御するため二軸延伸などの処理を施したり、結晶化度を 制御するための熱処理を施しても構わな 、。
本発明において、高分子フィルムを得るには公知の方法が使用できる。例えば、高 分子フィルムは、
インフレーション法、 Tダイ法、カレンダ一法、キャスト法、切削法、エマルシヨン法、ホ ットプレス法、などで得られるものが使用可能である。また、分子配向などを制御する ため二軸延伸などの処理を施したり、結晶化度を制御するための熱処理を施しても 構わない。
[0149] さらに、必要に応じて架橋剤や開始剤を添加して、高分子フィルム中に架橋構造を 導入することも本発明の範疇である。上記方法の中でも生産性や得られる高分子フィ ルムの機械的特性、フィルム厚みの制御のし易さ、種々の榭脂への適用性、環境へ の負荷などを考慮すると、溶融押出成形で製造する方法が好ましい。
[0150] 具体的には、高分子フィルムの主原料である芳香族単位を有する高分子化合物と 熱可塑性エラストマ一と、芳香族単位がな 、高分子化合物の
ペレットやパウダーを所定の配合比で予め混合し、 τダイをセットした押出機に投入し
、溶融混練しながらフィルム化を行う方法が適用できる。
[0151] また具体的には、高分子フィルムの主原料である芳香族単位を有する高分子化合
物と、芳香族単位がない高分子化合物の
ペレットやパウダーを所定の配合比で予め混合し、 τダイをセットした押出機に投入し
、溶融混練しながらフィルム化を行う方法が適用できる。
[0152] このとき、使用する押出機が二軸押出機であれば、これらの成分を溶融して均一に 分散させた高分子フィルムを得ることができる。
さらに、予め所定の配合比になるように二軸押出機で溶融混練したペレットを使用し てフィルム化を実施しても構わないし、マスターバッチ化したペレットを使用して、所 定の配合比になるように溶融混練しながらフィルム化しても構わな 、。
また、組み合わせる成分の分散性に問題がない場合には、 Tダイをセットした単軸押 出機でフィルム化を実施しても構わな 、。
[0153] 本発明の高分子フィルムの厚さは、用途に応じて任意の厚さを選択することができ る。本発明の高分子フィルムから得られる高分子電解質膜の内部抵抗を低減するこ とを考慮した場合、高分子フィルムの厚みは薄い程良い。一方、得られた高分子電 解質膜のメタノール遮断性ゃノヽンドリング性を考慮すると、高分子フィルムの厚みは 薄すぎると好ましくない。これらを考慮すると、高分子フィルムの厚みは、 1. 2 /ζ πι〜 350 mであるのが好ましい。前記高分子フィルムの厚さが 1. 2 mより薄いと、フィ ルム化が困難であるとともに、プロトン伝導性基を導入する際の加工時や乾燥時にシ ヮになりやすくまた、破損が生じるなどハンドリング性が著しく低下する恐れがある。前 記高分子フィルムの厚さが 350 mを超えると、得られた高分子電解質膜のプロトン 伝導性が発現しに《なる恐れがある。
[0154] 本発明の高分子フィルムは、少なくとも芳香族単位を有する高分子化合物と芳香族 単位がな!ヽ高分子化合物を含み、前記芳香族単位がな!ヽ高分子化合物中に芳香 族単位を有する高分子化合物が分散されて 、る構造であることが好ま 、。スルホン 酸基に代表される親水性のプロトン伝導性基が導入されにく!ヽ芳香族単位がな ヽ高 分子化合物によって、高分子電解質膜の水やメタノールなどの含水素液体に対する 膨潤が抑制され、優れたメタノール遮断性を発現することが可能となる。本発明にお いては、芳香族単位がな!ヽ高分子化合物中に芳香族単位を有する高分子化合物が 分散されている構造となっていれば、その分散状態は特に限定されないが、数 /z m
〜数 10 mの海島構造 (芳香族単位がな 、高分子化合物が「海」であり、芳香族単 位を有する高分子化合物が「島」である構造)や、 μ mオーダーの層状構造であるこ とが好ましい形態の一例として列挙できる。このとき、芳香族単位を有する高分子化 合物が分散ある 、は相溶しすぎると、芳香族単位がな 、高分子化合物の膨潤抑制 効果が低下する恐れがある。また、逆に芳香族単位を有する高分子化合物の分散状 態が著しく悪いと、高分子電解質膜とした場合に、プロトン伝導性が不充分となったり 、メタノール遮断性不充分となる恐れがある。
[0155] 次に本発明の高分子電解質膜の製造方法について説明する。本発明において、 前述した高分子フィルムを有機溶媒存在下でスルホン化剤と接触させる方法である ことが好ま ヽ。有機溶媒存在下で高分子フィルムとスルホン化剤を接触させること で、スルホン化剤が高分子フィルムと直接接触し劣化するのを抑制しつつ、所望量の スルホン酸基を導入することが可能となる。
本発明で使用可能なスルホン化剤としては、例えば、クロロスルホン酸、発煙硫酸、 三酸化硫黄、三酸ィ匕硫黄 トリェチルフォスフェート、濃硫酸、トリメチルシリルクロ口 サルフェートなどの公知のスルホンィ匕剤が例示でき好まし 、。工業的入手の容易さや スルホン酸基の導入の容易さや得られる高分子電解質膜の特性を考慮すると、クロ ロスルホン酸であることが好まし 、。
[0156] 本発明のスルホン化剤としては、クロロスルホン酸、発煙硫酸、三酸化硫黄、三酸 化硫黄 トリェチルフォスフェート、濃硫酸、トリメチルシリルクロロサルフェートなどの 公知のスルホン化剤を使用することが好ま 、。工業的入手の容易さやスルホン酸 基の導入の容易さや得られるプロトン伝導性高分子膜の特性を考慮すると、これらの スルホン化剤の使用が好ましい。とくに本発明においては、スルホン酸基の導入の容 易さや得られた膜の特性、工業的入手の容易さなどから、クロロスルホン酸を使用す るのがより好ましい。
[0157] 本発明に使用可能な有機溶媒としては、高分子フィルムを劣化させたり、スルホン ィ匕剤のスルホンィ匕能を消失させたりしな 、ものであれば特に制限を受けな 、。スルホ ン酸基の導入のしゃすさなどを考慮すると、本発明に使用する有機溶媒はハロゲン 化炭化水素系化合物であることが好ましぐさらに得られる高分子電解質膜の機械的
特性ゃノ、ンドリング性、スルホン酸基の導入制御のし易さなどを考慮すると、分子構 造式中に 3個以上の炭素原子および、少なくとも 1個以上の塩素原子を含むハロゲン 化炭化水素であることが好ましぐ 1 クロ口プロパン、 1 クロロブタン、 2—クロロブタ ン、 1, 4ージクロロブタン、 1 クロロー 2—メチノレプロノ ン、 1 クロ口ペンタン、 1ーク ロロへキサン、クロロシクロへキサン力もなる群力 選択される少なくとも 1種であること が好ましい。前記溶媒のなかでも、工業的入手の容易さや得られる高分子電解質膜 の特性などの点から、 1—クロロブタンが好ましい。
[0158] 本発明に使用可能な有機溶媒としては、特に制限を受けないが、ハロゲン化炭化 水素系化合物であることが好ましい。有機溶媒は、その分子構造式中に 3個以上の 炭素原子及び、少なくとも 1個以上の塩素原子を含む有機溶媒であることが好ましく 、 1 クロ口プロノ ン、 1 クロロブタン、 2 クロロブタン、 1, 4ージクロロブタン、 1 クロロー 2—メチノレプロノ ン、 1 クロ口ペンタン、 1 クロ口へキサン、クロロシクロへキ サン力もなる群力 選択される少なくとも 1種であることが好ましいが、これらのみに限 定されるものではない。前記溶媒のなかでも、工業的入手の容易さや得られるプロト ン伝導性高分子膜の特性などの点から、 1—クロロブタンが好ま 、。
[0159] スルホン化剤の使用量としては、高分子フィルムに対して、 0. 1〜: LOO倍量(重量 比)、さらには 0. 5〜50倍量 (重量比)であるのが好ましい。スルホン化剤の使用量が 、 0. 1倍量よりも少ない場合には、スルホン酸基の導入量が少なくなり、得られる高分 子電解質膜のプロトン伝導性などの特性が不充分となる恐れがある。一方、 100倍 量を超える場合には、高分子フィルムが化学的に劣化し、得られる高分子電解質膜 の機械的強度が低下し、ハンドリングが困難となったり、スルホン酸基の導入量が多く なりすぎて、メタノール遮断性が低下したり、水溶性やメタノール水溶液に可溶になる など、高分子電解質膜の実用的な特性が損なわれる恐れがある。
[0160] スルホン化剤の使用量としては、高分子フィルムの重量に対して、 0. 5〜50倍量、 さらには 0. 5〜30倍量であるのが好ましい。スルホン化剤の使用量力 高分子フィル ムの重量に対して、 0. 5倍量よりも少ない場合には、スルホン酸基の導入量が少なく なり、得られるプロトン伝導高分子膜の特性が不充分となる傾向がある。一方、 50倍 量を超える場合には、高分子フィルムが化学的に劣化し、得られるプロトン伝導性高
分子膜の機械的強度が低下し、ハンドリングが困難となったり、スルホン酸基の導入 量が多くなりすぎて、メタノール遮断性が低下するなど、かえってプロトン伝導性高分 子膜の実用的な特性が損なわれる傾向がある。
[0161] 有機溶媒中のスルホン化剤の濃度は、スルホン酸基の目標とする導入量や反応条 件 (温度 ·時間)を勘案して適宜設定すればよい。具体的には、 0. 05〜20重量%で あることが好ましぐより好ましい範囲は、 0. 2〜10重量%である。 0. 05重量%より 低いとスルホン化剤と高分子フィルム中の芳香族単位とが接触しに《なり、所望のス ルホン酸基量が導入できな力つたり、導入するのに時間が力かりすぎたりする恐れが ある。一方、 20重量%を超えるとスルホン酸基の導入が不均一となったり、得られた 高分子電解質膜の機械的特性が損なわれる恐れがある。
[0162] 溶媒中のスルホン化剤の濃度は、スルホン酸基の目標とする導入量や反応条件( 温度 '時間)を勘案して適宜設定すればよい。具体的には、 0. 1〜10重量%である ことが好ましぐより好ましい範囲は、 0. 2〜10重量%である。 0. 1重量%より低いと スルホン化剤と高分子化合物中の芳香族単位とが接触しに《なり、所望のスルホン 酸基が導入できなかったり、導入するのに時間が力かりすぎたりする傾向がある。一 方、 10重量%を超えるとスルホン酸基の導入が不均一となったり、得られたプロトン 伝導性高分子膜の機械的特性が損なわれる傾向がある。
[0163] また、接触させる際の反応温度、反応時間については特に限定は無いが、 0〜: L00 。C、さらには 10〜30°C、 0. 5時間以上、さらには 2〜: L00時間の範囲で設定するの が好ましい。反応温度が、 o°cより低い場合は、設備上冷却等の措置が必要になると ともに、反応に必要以上の時間がかかる恐れがあり、 100°Cを超えると反応が過度に 進行したり、副反応を生じたりして、膜の特性を低下させる恐れがある。
より好ましくは、使用する有機溶媒の沸点以下であることが、耐圧容器を用いる必要 がないため好ましい。
また、反応時間が、 0. 5時間より短い場合は、スルホン化剤と
高分子フィルム中の
芳香族単位との接触が不充分となり、所望のスルホン酸基が導入しにくくなる恐れが あり、反応時間が 100時間を超える場合は、生産性が著しく低下する恐れがあるとと
もに、高分子電解質膜の特性向上にあまり寄与しない恐れがある。実際には、使用 するスルホン化剤や有機溶媒などの反応雰囲気、目標とする生産量などを考慮して
、所望の特性を有する高分子電解質膜を効率的に製造することができるように設定 すればよい。
[0164] また、接触させる際の反応温度、反応時間については特に限定は無いが、 0〜: LOO 。C、さらには 10〜30°C、 0. 5時間以上、さらには 2〜: LOO時間の範囲で設定するの が好ましい。反応温度が、 o°cより低い場合は、設備上冷却等の措置が必要になると ともに、反応に必要以上の時間が力かる傾向があり、 100°Cを超えると反応が過度に 進行したり、副反応を生じたりして、膜の特性を低下させる傾向がある。
また、反応時間が、 0. 5時間より短い場合は、スルホン化剤と
高分子化合物中の
芳香族単位との接触が不充分となり、所望のスルホン酸基が導入しにくくなる傾向が あり、反応時間が 100時間を超える場合は、生産性が著しく低下する傾向を示すとと もに、膜特性の大きな向上は期待できなくなる傾向がある。実際には、使用するスル ホン化剤や溶媒などの反応系、目標とする生産量などを考慮して、所望の特性を有 するプロトン伝導性高分子膜を効率的に製造す
ることができるように設定すればよ!、。
[0165] さらに具体的な事例をあげて説明する。脂肪族系高分子化合物と、芳香族系高分 子化合物とからなる高分子フィルムは、 2軸混練押出し機に Tダイをセットした押出し 機により、脂肪族系高分子化合物としてポリエチレン、芳香族系高分子化合物として ポリフエ-レンサルファイドの、 2種の高分子化合物のペレットを溶融混練することで 得られる。得られた高分子フィルムと、溶媒として 1—クロロブタンを使用し、スルホン ィ匕剤としてクロロスルホン酸を使用する場合には、クロロスルホン酸の添カ卩量が高分 子フィルムの重量に対して 1倍量以上、 1 クロロブタン溶液中のクロロスルホン酸濃 度が、 0. 1重量%以上、反応温度が 10°C以上、反応時間が 3時間以上、の条件で、 所望のイオン交換容量を有するプロトン伝導性高分子膜を調製することができる。
[0166] このとき、所定量'所定濃度のクロロスルホン酸 Z1—クロロブタン溶液を調製し、そ れに高分子フィルムを浸漬させることにより、高分子フィルム中の芳香族単位中の水
素原子と一 SO CI基が置換される。さらにこれを水と接触させることにより、 -so C1
2 2 基が加水分解され、スルホン酸基(一SO H)になるとともに、残存する 1—クロロブタ
3
ンゃクロロスルホン酸が除去され、スルホン酸基含有ポリフエ-レンサルファイドが得 られる。
[0167] また、高分子フィルムを反応槽内でスルホン化剤と接触させることによって、フィル ム (膜)形状のままスルホン酸基を導入することができる。したがって、従来の均一反 応系でスルホン化高分子を合成した後、膜形状に加工する方法と比較して、反応物 の回収 ·精製'乾燥などの工程、溶媒へのスルホン化高分子の溶解や支持体への塗 布、溶媒除去などの工程が省略できるため好ましい。さらに、フィルムを連続供給す るため、その生産性は著しく向上する。
[0168] また、反応槽に浸漬したフィルムに付着および/または包含されたスルホン化剤を 除去 ·洗浄することを連続的に実施することにより、スルホン化剤による周辺機器の腐 食の防止やフィルムのハンドリング性が改善する。除去'洗浄の条件は、使用するス ルホン化剤や高分子化合物の種類を考慮して適宜設定すればよいが、水洗により、 残存したスルホン化剤を不活性ィ匕したり、アルカリを使用して中和処理してもよ ヽ。
[0169] さらに、得られたプロトン伝導性高分子膜を連続して乾燥することによって、プロトン 伝導性高分子膜を実際に使用可能な形態で回収することができる。乾燥条件は、使 用する高分子フィルムの種類や得られるプロトン伝導性高分子膜の特性を考慮して 適宜設定すればよい。スルホン酸基が強い親水性を示すため、洗浄過程において、 含水して著しく膨潤している恐れがある。そのため、乾燥時に収縮し、皺や脹れなど が生じる恐れがある。したがって、乾燥時にはプロトン伝導性高分子膜の面方向に適 度なテンションをかけて乾燥することが好ましい。また、急激な乾燥を抑制するため、 湿度の調節下で徐々に乾燥してもよい。
[0170] 本発明の高分子電解質膜の製造方法は、連続的に実施してもよい。すなわち、所 定の配合比に調合された高分子化合物から、 Tダイをセットした二軸押出機による溶 融押出成形によって本発明の高分子フィルムを製造し、それをスルホン化剤と有機 溶媒の入ったスルホン化反応槽に供給し、必要に応じて、洗浄工程や乾燥工程を連 続的に実施してもよい。この方法によって、高分子電解質膜の生産性が向上する。
[0171] 本発明のプロトン伝導性高分子膜の製造方法は、連続的に実施してもよい。すな わち、被処理物である高分子化合物からなるフィルムを延伸処理をする工程に供給 し、さらに、スルホン化剤との反応槽に供給し、必要に応じて、洗浄工程や乾燥工程 を連続的に実施してもよい。この方法によって、プロトン伝導性高分子膜の生産性が 向上する。
[0172] また、上記方法によると高分子フィルムをスルホンィ匕反応槽内において、有機溶媒 存在下でスルホン化剤と接触させることによって、フィルム (膜)形状のままスルホン酸 基を導入することができる。したがって、従来の均一反応系でスルホン酸基を導入し た高分子化合物を合成した後、膜形状に加工する方法と比較して、反応物の回収 · 精製'乾燥などの工程、溶媒への高分子化合物の溶解やキャスト製膜時の支持体へ の塗布、溶媒除去などの工程が省略できるため好ましい。さらに、高分子フィルムを 連続供給するため、その生産性は著しく向上する。また、スルホンィ匕反応槽に浸漬し た高分子フィルムに付着および Zまたは包含されたスルホン化剤や有機溶媒の除去 •洗浄を連続的に実施することにより、スルホン化剤による周辺機器の腐食の防止や 高分子フィルムのハンドリング性が改善する。除去'洗浄の条件は、使用するスルホ ン化剤や有機溶媒の種類、高分子フィルムの構成を考慮して適宜設定すればょ 、 力 水洗により、残存したスルホン化剤を不活性ィ匕したり、アルカリを使用して中和処 理してもよい。さらに、得られた高分子電解質膜を連続して乾燥することによって、高 分子電解質膜を実際に使用可能な形態で回収することができる。乾燥条件は、使用 する高分子フィルムの種類や得られる高分子電解質膜の特性を考慮して適宜設定 すればよい。スルホン酸基が強い親水性を示すため、洗浄過程において、含水して 著しく膨潤している恐れがある。そのため、乾燥時に収縮し、皺や脹れなどが生じる 恐れがある。したがって、乾燥時には高分子電解質膜の面方向に適度なテンション をかけて乾燥することが好ましい。また、急激な乾燥を抑制するため、湿度の調節下 で徐々に乾燥してもよい。
[0173] 本発明の製造方法に従って高分子電解質膜を製造する場合、使用するスルホン ィ匕剤の種類ゃスルホン化の反応条件によっては、例えば、芳香族単位を有する高分 子化合物として、ポリフエ-レンサルファイドを使用した場合、ポリフエ-レンサルファ
イドのスルフイド単位 (-S-)がスルホキシド単位( so )ゃスルホン単位( so
2
-)に酸化されたり、また、スルホキシド単位(一so— )がスルホン単位(一so -)に
2 酸化されたり、また、芳香族単位の水素が— C1などの置換基で置換される副反応が 生じる可能性がある。しかし、得られた高分子電解質膜の特性を著しく低下させるも のでなければ、前記副反応の結果生じた構造単位が含まれて 、ても構わな 、。
[0174] 使用するスルホン化剤ゃスルホンィ匕の反応条件によっては、例えば、芳香族系高 分子化合物として、ポリフエ-レンサルファイドを使用した場合、高分子フィルム中の スルフイド単位( S )がスルホキシド単位( SO )ゃスルホン単位( SO )に
2 酸化されたり、また、スルホキシド単位(一so— )がスルホン単位(一so 2 -)に酸ィ匕 されたり、また、フエ-レン単位の水素が— C1などの置換基で置換される副反応が生 じる可能性がある。しかし、得られたプロトン伝導性高分子膜の特性を著しく低下させ るものでなけば、前記副反応の結果生じた構造単位が含まれて 、ても構わな 、。
[0175] 前記方法で製造した高分子電解質膜の特性をさらに向上させるために、電子線、 γ線、イオンビーム等の放射線を照射させることが好ましい。これらにより、高分子電 解質膜中に架橋構造などが導入でき、メタノール遮断性が向上する場合がある。
[0176] つぎに、本発明の高分子電解質膜を使用した固体高分子形燃料電池 (直接液体 形燃料電池、直接メタノール形燃料電池)について、一例として、図面を引用して説 明する。
[0177] 図 1は、本発明の高分子電解質膜を使用した固体高分子形燃料電池 (直接液体形 燃料電池、直接メタノール形燃料電池)の要部断面図である。
[0178] これは、高分子電解質膜 1と、高分子電解質膜 1に接触する触媒層 2、触媒層 2〖こ 接触する拡散層 3、さらにその外側にセパレーター 5が配置され、固体高分子形燃料 電池 (直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池)のセルが構成される。セパ レーター 5には、燃料ガスまたは液体 (メタノール水溶液など)、並びに、酸化剤を送り 込むための 5が形成されている。
[0179] 一般的に、高分子電解質膜 1に触媒層 2を接合したものや、高分子電解質膜 1に触 媒層 2と拡散層 3を接合したものは、膜-電極接合体 (以下、 ΜΕΑと表記)といわれ 、固体高分子形燃料電池 (直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池)の基
本部材として使用される。
[0180] MEAを作製する方法は、従来検討されて!ヽる、パーフルォロカーボンスルホン酸 からなる高分子電解質膜やその他の炭化水素系高分子電解質膜
(例えば、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、 スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリイミド、スルホン化ポリフ -レンサルファイド など)で行われる公知の方法が適用可能である。
[0181] MEAの具体的作製方法の一例を下記に示すが、本発明はこれに限定されるもの ではない。
[0182] 触媒層 2の形成は、高分子電解質の溶液あるいは分散液に、金属担持触媒を分散 させて、触媒層形成用の分散溶液を調合する。この分散溶液をポリテトラフルォロェ チレンなどの離型フィルム上にスプレーで塗布して分散溶液中の溶媒を乾燥 ·除去し 、離型フィルム上に所定の触媒層 2を形成させる。この離型フィルム上に形成した触 媒層 2を高分子電解質膜 1の両面に配置し、所定の加熱'加圧条件下でホットプレス し、高分子電解質膜 1と触媒層 2を接合し、離型フィルムをはがすことによって、高分 子電解質膜 1の両面に触媒層 2が形成された MEAが作製できる。また、前記分散溶 液をコーターなどを用いて拡散層 3上に塗工して、分散溶液中の溶媒を乾燥 '除去し 、拡散層 3上に触媒層 2が形成された触媒担持ガス拡散電極を作製し、高分子電解 質膜 1の両側にその触媒担持ガス拡散電極の触媒層 2側を配置し、所定の加熱 ·加 圧条件下でホットプレスすることによって、高分子電解質膜 1の両面に触媒層 2と拡 散層 3とが形成された MEAが製造できる。前記触媒担持ガス拡散電極には、市販の ガス拡散電極 (米国 E—TEK社製、など)を使用しても構わない。
[0183] 前記高分子電解質の溶液としては、パーフルォロカーボンスルホン酸高分子化合 物のアルコール溶液 (アルドリッチ社製ナフイオン (登録商標)溶液など)ゃスルホン 化された芳香族高分子化合物(例えば、スルホンィ匕ポリエーテルエーテルケトン、ス ルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリイミド、スル ホンィ匕ポリフエ-レンサルファイドなど)の有機溶媒溶液などが使用できる。前記金属 担持触媒としては、高比表面積の導電性粒子が担体として使用可能であり、例えば 活性炭、カーボンブラック、ケッチェンブラック、バルカン、カーボンナノホーン、フラ
一レン、カーボンナノチューブなどの炭素材料が例示できる。金属触媒としては、燃 料の酸ィヒ反応および酸素の還元反応を促進するものであれば使用可能であり、燃 料極と酸化剤極で同じであっても異なっていても構わない。例えば、白金、ルテユウ ムなどの貴金属あるいはそれらの合金などが例示でき、それらの触媒活性の促進や 、反応副生物による被毒を抑制するための助触媒を添加しても構わない。前記触媒 層形成用の分散溶液は、スプレーで塗布したり、コーターで塗工しやすい粘度に調 整するため、水や有機溶媒で適宜希釈しても構わない。また、必要に応じて触媒層 2 に撥水性を付与するため、テトラフルォロエチレンなどのフッ素系化合物を混合して もよい。前記拡散層 3としては、カーボンクロスやカーボンペーパーなどの多孔質の 導電性材料が使用可能である。これらは燃料や酸化剤の拡散性や反応副生物や未 反応物質の排出性を促進するため、テトラフルォロエチレンなどで被覆して撥水性を 付与したものを使用するのが好ましい。また、高分子電解質膜 1と触媒層 2との間に 必要に応じて前述したような高分子電解質を含む接着層を設けてもよい。高分子電 解質膜 1と触媒層 2を加熱'加圧条件下でホットプレスする条件は、使用する高分子 電解質膜 1や触媒層 2に含まれる高分子電解質の種類に応じて適宜設定する必要 がある。一般的には、高分子電解質膜や高分子電解質の熱劣化や熱分解温度以下 であって、高分子電解質膜 1ある ヽは高分子電解質のガラス転移点や軟ィ匕点以上の 温度、さらには高分子電解質膜 1および高分子電解質のガラス転移点や軟化点以 上の温度条件下で実施するのが好ましい。加圧条件としては、概ね 0. lMPa〜20 MPaの範囲であることが、高分子電解質膜 1と触媒層 2が充分に接触するとともに、 使用材料の著しい変形にともなう特性低下がなく好ましい。特に MEAが高分子電解 質膜 1と触媒層 2とからのみ形成される場合は、拡散層 3を触媒層 2の外側に配置し て特に接合することなく接触させるのみで使用しても構わない。
上記のような方法で得られた MEAを、燃料ガスまたは液体、並びに、酸化剤を送り 込む流路 5が形成された一対のセパレーター 4などの間に挿入することにより、本発 明の高分子電解質膜を含む固体高分子形燃料電池 (直接液体形燃料電池、直接メ タノール形燃料電池)が得られる。これに燃料ガスまたは液体として、水素を主たる成 分とするガスや、メタノールを主たる成分とするガスまたは液体を、酸化剤として、酸
素を含むガス (酸素あるいは空気)を、それぞれ別個の流路 5より、拡散層 3を経由し て触媒層 2に供給することにより、固体高分子形燃料電池は発電する。このとき燃料 として含水素液体を使用する場合には直接液体形燃料電池となるし、メタノールを使 用する場合には直接メタノール形燃料電池となる。
[0185] 前記セパレーター 4としては力ボーングラフアイトやステンレス鋼の導電性材料のも のが使用できる。特にステンレス鋼などの金属製材料を使用する場合は、耐腐食性 の処理を施して 、ることが好まし!/、。
[0186] 本発明の固体高分子形燃料電池を単独で、あるいは複数積層して、スタックを形成 し、使用することや、それらを組み込んだ燃料電池システムとすることもできる。
[0187] 図 13は、本発明のプロトン伝導性高分子膜を使用した固体高分子形燃料電池 (直 接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池)の要部断面図である。
[0188] つぎに、本発明のプロトン伝導性高分子膜を使用した固体高分子形燃料電池 (直 接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池)について、一例として、図面を引用 して説明する。
[0189] これは、プロトン伝導性高分子膜 21と、 21の膜に接触する触媒担持ガス拡散電極
22、セパレーター 24に形成された燃料ガスまたは液体、並びに、酸化剤を送り込む 流路 3、の構成よりなるものである。
[0190] プロトン伝導性高分子膜 21に、触媒担持ガス拡散電極 22を接合する方法は、従 来検討されて 、る、パーフルォロカーボンスルホン酸膜からなるプロトン伝導性高分 子膜や高分子化合物からなるプロトン伝導性高分子膜
(例えば、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、 スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリイミド、スルホン化ポリフ -レンサルファイド など)で行われる公知の方法が適用可能である。
[0191] 具体的には、市販のガス拡散電極 (米国 E— TEK社製、など)を用いる方法が例示 できるが、これに限定されるものではない。
[0192] 実際の方法としては、パーフルォロカーボンスルホン酸高分子のアルコール溶液( アルドリッチ社製ナフイオン (登録商標)溶液など)や本発明のプロトン伝導性高分子 膜を構成するスルホン化高分子化合物、あるいは、公知のスルホン化高分子化合物
(例えば、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、 スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリイミド、スルホン化ポリフ -レンサルファイド など)の有機溶媒溶液などをバインダーとして、本発明のプロトン伝導性高分子膜 21 の両面に、触媒担持ガス拡散電極 22の触媒層側の面を合わせ、ホットプレス機や口 ールプレス機などのプレス機を使用して、一般的には 120〜250°C程度のプレス温 度で接合できる。また必要に応じて、バインダーを使用しなくても構わない。さらに、 下記に示すような材料を使用して触媒担持ガス拡散電極 22を調製し、プロトン伝導 性高分子膜 21に接合させて使用しても構わな ヽ。
[0193] ここで、触媒担持ガス拡散電極 22を調製するのに使用する材料としては、触媒とし て燃料の酸化反応および酸素の還元反応を促進する、白金、ルテニウムなどの金属 あるいはそれらの合金、触媒の担体'導電材として、微粒子の炭素材料 (例えば、力 一ボンナノホーン、フラーレン、活性炭、カーボンナノチューブなど)などの導電性物 質など、結着剤として、撥水性を有する含フッ素榭脂など、必要に応じて、上記材料 の支持体として、カーボンクロスやカーボンペーパーなど、更に、含浸'被覆材として 、パーフルォロカーボンスルホン酸高分子が例示できる力 本発明はこれに限定され るものではない。
[0194] 上記のような方法で得られたプロトン伝導性高分子膜 21と、触媒担持ガス拡散電 極 22の接合体を、燃料ガスまたは液体、並びに、酸化剤を送り込む流路 23が形成さ れた一対のグラフアイト製などのガスセパレーター 24などの間に挿入することにより、 本発明のプロトン伝導性高分子膜からなる固体高分子形燃料電池 (直接液体形燃 料電池、直接メタノール形燃料電池)が得られる。これに燃料ガスまたは液体として、 水素を主たる成分とするガスや、メタノールを主たる成分とするガスまたは液体を、酸 ィ匕剤として、酸素を含むガス (酸素あるいは空気)を、それぞれ別個の流路 23より、触 媒担持ガス拡散電極 22に供給することにより、該固体高分子形燃料電池は作動す る。このとき燃料としてメタノールを使用する場合には、直接メタノール形燃料電池と なる。
[0195] さらに、本発明の高分子電解質膜を使用した直接メタノール形燃料電池について、 一例として、図面を引用して説明する。
[0196] さらに、本発明の高分子電解質膜を使用した直接メタノール形燃料電池について、 一例として、図面を引用して説明する。
[0197] 図 2は、本発明の高分子電解質膜を含む直接メタノール形燃料電池の要部断面図 である。上記方法で得られた MEA6が、燃料 (メタノールあるいはメタノール水溶液) 充填部 8や供給部 8を有する燃料 (メタノールある 、はメタノール水溶液)タンク 7の両 側に必要数が平面状に配置される。さらにその外側には、酸化剤流路 10が形成され た支持体 9が配置され、これら〖こ狭持されること〖こよって、直接メタノール形燃料電池 のセル、スタックが構成される。
[0198] さらに、本発明のプロトン伝導性高分子膜を使用した直接メタノール形燃料電池に ついて、一例として、図面を引用して説明する。
[0199] 図 14は、本発明のプロトン伝導性高分子膜からなる直接メタノール形燃料電池の 要部断面図である。これは、プロトン伝導性高分子膜 25と、 25の膜の両側には触媒 担持電極 26が接合され、膜—電極接合体が構成される。この膜—電極接合体は、 燃料 (メタノールあるいはメタノール水溶液)充填部 28や供給部 28を有する燃料 (メ タノールあるいはメタノール水溶液)タンク 27の両側に必要数が平面状に配置される 。さらにその外側には、酸化剤流路 30が形成された支持体 29が配置され、これら〖こ 狭持されること〖こよって、直接メタノール形燃料電池のセル、スタックが構成される。
[0200] 前記の例以外にも、本発明の高分子電解質膜は、特開 2001— 313046号公報、 特開 2001— 313047号公報、特開 2001— 93551号公報、特開 2001— 93558号 公報、特開 2001— 93561号公報、特開 2001— 102069号公報、特開 2001— 10 2070号公報、特開 2001— 283888号公報、特開 2000— 268835号公報、特開 2
000— 268836号公報、特開 2001— 283892号公報などで公知【こなって!/ヽる直接 メタノール形燃料電池の電解質膜として、使用可能である。
[0201] 前記の例以外にも、本発明のプロトン伝導性高分子膜は、特開 2001— 313046号 公報、特開 2001— 313047号公報、特開 2001— 93551号公報、特開 2001— 93 558号公報、特開 2001— 93561号公報、特開 2001— 102069号公報、特開 200
1— 102070号公報、特開 2001— 283888号公報、特開 2000— 268835号公報、 特開 2000— 268836号公報、特開 2001— 283892号公報などで公知【こなって!/ヽ
る直接メタノール形燃料電池の電解質膜として、使用可能である。
[0202] 本発明の固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料 電池に用いられる、脂肪族系高分子化合物と、プロトン伝導性基を含有する芳香族 系高分子化合物との、少なくとも 2種の高分子化合物力 なる高分子電解質膜およ びその材料の高分子フィルムにつ 、て説明する。
[0203] 本発明のプロトン伝導性高分子電解質およびその材料の高分子フィルムに使用さ れる脂肪族系高分子化合 X XYIIIとは、その構造単位に芳香族単位を有さないものを指し 、プロトン伝導性高分子電解質膜とした場合に、プロトン伝導性置換基を含有しない 構造単位を構成する。このような脂肪族系高分子化合物としては、例えば、下記式( 4)〜(6)
[0204] [化 16]
CH2
CH2 式(5)
CFつ 式(6)
(Xおよび Yは、 H、 CH、 Cl、 F、 OCOCH、 CN、 COOH、 COOCH、 OC H、か
3 3 3 4 9 ら選ばれる原子団の内、いずれかであって、 Xと Yは互いに同一であっても異なって いても良い。)
で表される繰り返し単位を構成成分とする脂肪族系高分子化合物から選択される少 なくとも 1種であると、化学的'熱的安定性、加工性が優れているので、また、安価に 工業的に入手可能なので好ま 、。
[0206] さらに、式(4)における Xは H、 CH、 Cl、 F、式(5)における X、 Yはそれぞれ、(X、
3
Y) = (CH、 CH )、(X、 Y) = (Cl、 CI)、(X、 Y) =
3 3
(F、 F)、式 (6)における Xは F、 H、で表される繰り返し単位を構成成分とする脂肪族 系高分子化合物から選択される少なくとも 1種であると、化学的 ·熱的安定性、加工 性が優れているので、また、安価に工業的に入手可能なので好ましい。
[0207] 本発明でいう芳香族系高分子化合物とは、主鎖または側鎖に芳香族環を有する高 分子化合物であり、特に限定されない。
[0208] 本発明のプロトン伝導性基を含有する芳香族系高分子化合物としては、例えば、ポ リアリールエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルスルホン、ポリエーテノレケトン、ポ リエーテルケトンケトン、ポリスルホン、ポリパラフエ二レン、ポリフエ二レンサルファイド 、ポリフエ二レンエーテル、ポリフエ二レンスルホキシド、ポリフエ二レンスルフイドスル ホン、ポリフエ-レンスルホン、ポリべンズイミダゾール、ポリべンゾォキサゾール、ポリ ベンゾチアゾール、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリエーテルスル ホン、スチレン (エチレンーブチレン)スチレン共重合体、スチレン (ポリイソブチ レン)一スチレン共重合体、ポリ 1, 4 ビフエ-レンエーテルエーテルスルホン、ポリ ァリーレンエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、シアン酸エステル榭脂、 ポリエーテルエーテルケトン、などが例示できる。特に、化学的'熱的安定性や、プロ トン伝導性置換基の導入のし易さ、得られるプロトン伝導性高分子電解質のプロトン 伝導性、さらに得られ高分子電解質膜のメタノール遮断性、などを考慮すると、ポリフ 工-レンサルファイド、ポリフエ-レンエーテル、ポリスチレン、シンジオタクチックポリス チレン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトンの少なくとも 1種であるこ とが好ましい。
[0209] 本発明のプロトン伝導性高分子電解質において、前記プロトン伝導性高分子電解 質中の脂肪族系高分子化合物含有量は、 10重量%以上 95重量%以下であること が好ましい。脂肪族系高分子化合物含有量が、前記範囲よりも小さい場合は、脂肪
族系高分子化合物の含有効果が不明確となる恐れがある。一方、脂肪族系高分子 化合物含有量が、前記範囲よりも大きい場合は、プロトン伝導度が発現しにくくなる 恐れがある。
[0210] つぎに、本発明の脂肪族系高分子化合物と、芳香族系高分子化合物との、少なく とも 2種の高分子化合物力 なる高分子フィルムをスルホン化剤と接触させるプロトン 伝導性高分子電解質膜の製造方法およびその材料である高分子フィルムの製造方 法について説明する。
[0211] また、脂肪族系高分子化合物と、芳香族系高分子化合物との、少なくとも 2種の高 分子化合物を混合するが、これは公知の方法が適用できる。キャスト法の場合などは 溶液中で混合しても良い。また、溶融混練して均一に分散させても良い。この場合は 分散性を上げるために溶融混練を 2度おこなっても良い。また、脂肪族系高分子化 合物と、芳香族系高分子化合物との、少なくとも 2種の高分子化合物の混合およびフ イルム作製を同時に行うことも可能である。例えば、 2軸混練押出し機に Tダイをセット した押出し機により、溶融混練しフィルム化を行う方法が適用できる。
[0212] 本発明において、脂肪族系高分子化合物と、芳香族系高分子化合物との、少なく とも 2種の高分子化合物力 なる高分子フィルムの厚さは、用途に応じて任意の厚さ を選択することが可能である。得られた高分子電解質膜の内部抵抗を低減することを 考慮した場合、高分子フィルムの厚みは薄い程良い。一方、得られた高分子電解質 膜のメタノール遮断性ゃノヽンドリング性を考慮すると、高分子フィルムの厚みは薄す ぎると好ましくない。これらを考慮すると、高分子フィルムの厚みは、 1. !〜 350 /z mであるのが好ましい。前記高分子フィルムの厚さが 1. より薄いと、製造が 困難であるとともに、加工時にシヮになりやすくまた、破損が生じるなどハンドリング性 が困難となる傾向がある。前記高分子フィルムの厚さが 350 mを超えると、得られた 高分子電解質膜のメタノール遮断性向上の効果が発現しない恐れがある。
[0213] 前記方法で製造したプロトン伝導性高分子膜の特性をさらに向上させるために、電 子線、 Ύ線、イオンビーム等の放射線を照射させることが好ましい。
[0214] 要約すると、下記のとおりである。
[0215] 課題は、「固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料
電池の構成材料として有用な、優れたプロトン伝導性を有し、かつ高いメタノール遮 断性を有する高分子電解質膜およびその製造方法、またその高分子電解質膜の材 料である高分子フィルムおよびその製造方法を提供する。」ことである。
[0216] また、課題は、「固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形 燃料電池の構成材料として有用な高分子電解質膜、その材料である高分子フィルム 、電解質膜の製造方法並びに電解質膜を試用した固体高分子形燃料電池を提供す る。」ことである。
[0217] 解決手段は、「芳香族単位を有する高分子化合物と、熱可塑性エラストマ一と、芳 香族単位がない高分子化合物、との少なくとも 3種の高分子化合物を必須成分として 含む、高分子フィルム中の芳香族単位にプロトン伝導性基が導入されている構成と する。」である。
[0218] また、解決手段は、「芳香族単位を有する高分子化合物と、芳香族単位がない高 分子化合物、との少なくとも 2種の高分子化合物力 なり、前記芳香族単位のない高 分子化合物中に芳香族単位を有する高分子化合物が分散されて 、る構造を有する 高分子フィルム中の芳香族単位にプロトン伝導性基が導入されている構成とする。」 である。
[0219] また、解決手段は、「脂肪族系高分子化合物と、プロトン伝導性基を含有する芳香 族系高分子化合物との、少なくとも 2種の高分子化合物力 なる高分子電解質膜。こ の電解質膜は、材料である高分子フィルム中に存在する芳香族系高分子化合物に プロトン伝導性基が結合して 、る構成である。」である。
実施例
[0220] 以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例 によって何ら限定されるものではなぐその要旨を変更しない範囲において適宜変更 可能である。
[0221] (実施例 1)
<高分子フィルムの調製 >
芳香族単位を有する高分子化合物としてポリフエ-レンサルファイド (大日本インキ 化学工業株式会社製、 LDlOpl l l l)、芳香族単位がない高分子化合物として高密
度ポリエチレン (三井ィ匕学株式会社製、 HI-ZEX 3300F)を使用した。
[0222] ポリフエ-レンサルファイドのペレット 70重量部、高密度ポリエチレンのペレット 30重 量部とをドライブレンドした。ドライブレンドしたペレット混合物を、スクリュー温度 290 °C、 Tダイ温度 290°Cの条件で、 Tダイをセットした二軸押出機により、溶融押出成形 し、本発明の高分子フィルムを得た (高分子フィルム中に高密度ポリエチレンを 30重 量%含有する)。
[0223] <高分子化合物の分散状態の観察 >
高分子フィルムを超薄切片法にて観察試料を調製した。 日本電子製透過型電子顕 微鏡 (JEM— 1200EX)を用いて、加速電圧 80kV、 10, 000倍の条件で、前記高分 子フィルムの厚さ方向の断面中央部を観察した。結果を図 3に示す。
[0224] <高分子電解質膜の調製 >
ガラス容器に、 1—クロロブタン 114g、クロロスルホン酸 2. 3gを秤量し、 2重量0 /0の クロロスルホン酸溶液を調製した。前記高分子フィルムを 0. 27g秤量し、前記クロロス ルホン酸溶液に浸漬し、 25°Cで 20時間、放置した (クロロスルホン酸添カ卩量は、高分 子フィルムの重量に対して 8. 6倍量)。室温で 20時間放置後に、高分子フィルムを 回収し、イオン交換水で中性になるまで洗浄した。
[0225] 洗浄後の高分子フィルムを 23°Cに調温した恒温恒湿器内で、相対湿度 98%、 80 %、 60%および 50%の湿度調節下で、それぞれ 30分間放置してフィルムを乾燥し、 本発明の高分子電解質膜を得た。
[0226] <イオン交換容量の測定方法 >
高分子電解質膜 (約 10mm X 40mm)を 25°Cでの塩化ナトリウム飽和水溶液 20m Lに浸漬し、ウォーターバス中で 60°C、 3時間イオン交換反応させた。 25°Cまで冷却 し、次いで膜をイオン交換水で充分に洗浄し、塩ィ匕ナトリウム飽和水溶液および洗浄 水をすベて回収した。この回収した溶液に、指示薬としてフエノールフタレイン溶液を 加え、 0. 01Nの水酸ィ匕ナトリウム水溶液で中和滴定し、イオン交換容量を算出した。
[0227] <プロトン伝導度の測定方法 >
イオン交換水中に保管した高分子電解質膜 (約 10mm X 40mm)を取り出し、高分 子電解質膜表面の水をろ紙で拭き取った。 2極非密閉系のポリテトラフルォロェチレ
ン製のセルに高分子電解質膜を設置し、さらに白金電極を電極間距離 30mmとなる ように、膜表面(同一側)に設置した。 23°Cでの膜抵抗を、交流インピーダンス法 (周 波数: 42Hz〜5MHz、印可電圧: 0.2V、 日置電機製 LCRメーター 3531Z HIT ESTER)により測定し、プロトン伝導度を算出した。
[0228] <メタノール遮断性の測定方法 >
25°Cの環境下で、ビードレックス社製膜透過実験装置 (KH— 5PS)を使用して、 高分子電解質膜でイオン交換水と 64重量%のメタノール水溶液を隔離した。所定時 間(2時間)経過後にイオン交換水側に透過したメタノールを含む溶液を採取し、ガス クロマトグラフ(島津製作所製ガスクロマトグラフィー GC— 2010)で透過したメタノー ル量を定量した。この定量結果から、メタノール透過速度を求め、メタノール透過係 数を算出した。メタノール透過係数は、以下の数式 1にしたがって算出した。
[0229] [数 1] メタノ一ル透過係数 ( mo I (cm■日) )
=メタノール透過量 (//mo I ) X膜厚 (cm) / (膜面積 (cm2) x透過時間 (日) )
数式 1
[0230] 実験結果を、表 1に示す。
[0231] [表 1] 高分子電解質膜の特性評価結果
イオン交換容量 プロトン伝導度 メタノール透過係数
(ミリ当量/ g) (SZcm) molZ(cm-曰)) 実施例 1 1. 6 5. 8x 10— 2 1564
実施例 2 1. 6 6. OX 10~2 1130
実施例 3 1. 2 2. 2X 10—2 376
実施例 4 1. 2 5. 1 X 10~2 314
実施例 5 1. 0 2. 8X 10-2 592
実施例 6 1. 2 5. 3X 10— 2 789
実施例 7 1. 4 7. 7X 10— 2 304
実施例 8 2. 2 4. 2X 10— 2 34
実施例 9 1. 4 3. 1 X 10— 2 728
実施例 10 1. 3 4. 0X 10—2 881
比較例 1 1. 5 5. 9X 10— 2 2000
比較例 2 0. 9 5. 8X10—2 4115
[0232] (実施例 2)
<高分子フィルムの調製 >
ポリフエ-レンサルファイドのペレット 50重量部、高密度ポリエチレンのペレット 50重 量部とした以外は、実施例 1と同様の方法で本発明の高分子フィルムを得た (高分子 フィルム中に高密度ポリエチレンを 50重量%含有する)。また、実施例 1と同様の方 法で、高分子化合物の分散状態を観察した。結果を図 4に示す。
[0233] <高分子電解質膜の調製 >
上記方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 141g、クロロスル ホン酸 4. 2gを秤量し、 3重量%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 33gとした以外は、実施例 1と同様の方法で高分子電解質膜を得た (クロロスルホ ン酸添加量は、高分子フィルムに対して 13倍量)。結果を表 1に示す。
[0234] (実施例 3)
<高分子フィルムの調製 >
ポリフエ-レンサルファイドのペレット 30重量部、高密度ポリエチレンのペレット 70重 量部とした以外は、実施例 1と同様の方法で本発明の高分子フィルムを得た (高分子 フィルム中に高密度ポリエチレンを 70重量%含有する)。また、実施例 1と同様の方 法で、高分子化合物の分散状態を観察した。結果を図 5に示す。
[0235] <高分子電解質膜の調製 >
上記方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 145g、クロロスル ホン酸 5. 8gを秤量し、 4重量%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 33gとした以外は、実施例 1と同様の方法で高分子電解質膜を得た (クロロスルホ ン酸添加量は、高分子フィルムに対して 17倍量)。結果を表 1に示す。
[0236] (実施例 4)
<高分子フィルムの調製 >
芳香族単位を有する高分子化合物として、ポリフエ-レンサルファイド (大日本イン キ化学工業株式会社製、 ML320p)を使用した以外は、実施例 3と同様の方法で本 発明の高分子フィルムを得た(高分子フィルム中に高密度ポリエチレンを 70重量% 含有する)。また、実施例 1と同様の方法で、高分子化合物の分散状態を観察した。
結果を図 6に示す。
[0237] <高分子電解質膜の調製 >
上記方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 119g、クロロスル ホン酸 6. Ogを秤量し、 5重量%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 28gとした以外は、実施例 1と同様の方法で高分子電解質膜を得た (クロロスルホ ン酸添加量は、高分子フィルムに対して 22倍量)。結果を表 1に示す。
[0238] (実施例 5)
<高分子フィルムの調製 >
芳香族単位がない高分子化合物として、ポリプロピレン (三井ィ匕学株式会社製、三 井ポリプロ F107DV)を使用した以外は、実施例 3と同様の方法で本発明の高分子 フィルムを得た (高分子フィルム中にポリプロピレンを 70重量%含有する)。また、実 施例 1と同様の方法で、高分子化合物の分散状態を観察した。結果を図 7に示す。
[0239] <高分子電解質膜の調製 >
上記方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 136g、クロロスル ホン酸 5. 4gを秤量し、 4重量%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 31gとした以外は、実施例 1と同様の方法で高分子電解質膜を得た (クロロスルホ ン酸添加量は、高分子フィルムに対して 17倍量)。結果を表 1に示す。
[0240] (実施例 6)
<高分子フィルムの調製 >
芳香族単位を有する高分子化合物として、ポリフエ-レンサルファイド (大日本イン キ化学工業株式会社製、 ML320p)を使用した以外は、実施例 5と同様の方法で本 発明の高分子フィルムを得た(高分子フィルム中にポリプロピレンを 70重量%含有す る)。また、実施例 1と同様の方法で、高分子化合物の分散状態を観察した。結果を 図 8に示す。
[0241] <高分子電解質膜の調製 >
上記方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 119g、クロロスル ホン酸 6. Ogを秤量し、 5重量%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 28gとした以外は、実施例 1と同様の方法で高分子電解質膜を得た (クロロスルホ
ン酸添加量は、高分子フィルムに対して 22倍量)。結果を表 1に示す。
[0242] (実施例 7)
<高分子フィルムの調製 >
芳香族単位を有する高分子化合物としてポリスチレン (PSジャパン株式会社製、 P SJポリスチレン G8102)、芳香族単位がない高分子化合物として高密度ポリエチレン (三井ィ匕学株式会社製、 HI-ZEX 3300F)を使用した。
[0243] ポリスチレンのペレット 20重量部、高密度ポリエチレンのペレット 80重量部とをドラ ィブレンドした。ドライブレンドしたペレット混合物を、スクリュー温度 265°C、 Tダイ温 度 265°Cの条件で、 Tダイをセットした二軸押出機により、溶融押出成形し、本発明 の高分子フィルムを得た(高分子フィルム中に高密度ポリエチレンを 80重量%含有 する)。また、実施例 1と同様の方法で、高分子化合物の分散状態を観察した。結果 を図 9に示す。
[0244] <高分子電解質膜の調製 >
上記方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 128g、クロロスル ホン酸 3. 9gを秤量し、 3重量%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 30gとした以外は、実施例 1と同様の方法で高分子電解質膜を得た (クロロスルホ ン酸添加量は、高分子フィルムに対して 13倍量)。結果を表 1に示す。
[0245] (実施例 8)
<高分子フィルムの調製 >
芳香族単位を有する高分子化合物としてポリスチレン (PSジャパン株式会社製、 P SJポリスチレン G8102)、芳香族単位がない高分子化合物としてポリプロピレン(三 井ィ匕学株式会社製、三井ポリプロ F107DV)を使用した。
[0246] ポリスチレンのペレット 30重量部、ポリプロピレンのペレット 70重量部とをドライブレ ンドした。ドライブレンドしたペレット混合物を、スクリュー温度 265°C、 Tダイ温度 265 °Cの条件で、 Tダイをセットした二軸押出機により、溶融押出成形し、本発明の高分 子フィルムを得た(高分子フィルム中にポリプロピレンを 70重量%含有する)。また、 実施例 1と同様の方法で、高分子化合物の分散状態を観察した。結果を図 10に示 す。
[0247] <高分子電解質膜の調製 >
上記方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 91g、クロロスルホ ン酸 4. 6gを秤量し、 5重量%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 21gとした以外は、実施例 1と同様の方法で高分子電解質膜を得た (クロロスルホン 酸添加量は、高分子フィルムに対して 22倍量)。結果を表 1に示す。
[0248] (実施例 9)
<高分子フィルムの調製 >
芳香族単位を有する高分子化合物として変性ポリフエ-レンエーテル (GEジャパン 製、 EFN4230)、芳香族単位がない高分子化合物として高密度ポリエチレン (三井 化学株式会社製、 HI— ZEX 3300F)を使用した。
[0249] 変性ポリフエ-レンエーテルのペレット 30重量部、高密度ポリエチレンのペレット 70 重量部とをドライブレンドした。ドライブレンドしたペレット混合物を、スクリュー温度 26 5°C、 Tダイ温度 265°Cの条件で、 Tダイをセットした二軸押出機により、溶融押出成 形し、本発明の高分子フィルムを得た (高分子フィルム中に高密度ポリエチレンを 70 重量%含有する)。また、実施例 1と同様の方法で、高分子化合物の分散状態を観 察した。結果を図 11に示す。
[0250] <高分子電解質膜の調製 >
上記方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 91g、クロロスルホ ン酸 1. 4gを秤量し、 1. 5重量%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 21gとした以外は、実施例 1と同様の方法で高分子電解質膜を得た (クロロスルホ ン酸添加量は、高分子フィルムに対して 6. 7倍量)。結果を表 1に示す。
[0251] (実施例 10)
<高分子フィルムの調製 >
芳香族単位がな ヽ高分子化合物としてポリプロピレン (三井化学株式会社製、三井 ポリプロ F107DV)を使用した以外は、実施例 9と同様にして本発明の高分子フィル ムを得た(高分子フィルム中にポリプロピレンを 70重量%含有する)。また、実施例 1 と同様の方法で、高分子化合物の分散状態を観察した。結果を図 12に示す。
[0252] <高分子電解質膜の調製 >
上記方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 98g、クロロスルホ ン酸 3. 9gを秤量し、 4重量%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 23gとした以外は、実施例 1と同様の方法で高分子電解質膜を得た (クロロスルホン 酸添加量は、高分子フィルムに対して 17倍量)。結果を表 1に示す。
[0253] (比較例 1)
<高分子フィルムの調製 >
芳香族単位を有する高分子化合物として、ポリフエ-レンサルファイド (大日本イン キエ業株式会社製、 DIC-PPS LDlOpl l)を使用した。
[0254] 前記ポリフエ-レンサルファイドのペレットを、スクリュー温度 290°C、 Tダイ温度 290 °Cの条件で、 2軸混練押出し機に Tダイをセットした二軸押出機により、溶融押出成 形し、高分子フィルムを得た。
[0255] <高分子電解質膜の調製 >
上記方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 70. 9g、クロロス ルホン酸 1. lgを秤量し、 1. 5重量%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィ ルムを 0. 16gとした以外は、実施例 1と同様にして高分子電解質膜を得た (クロロス ルホン酸添加量は、高分子フィルムに対して 6. 9倍量)。結果を表 1に示す。
[0256] (比較例 2)
デュポン社製ナフイオン (登録商標) 115を高分子電解質膜とした。結果を表 1に示 す。
[0257] 図 3〜12の実施例 1〜10の高分子化合物の分散状態の観察結果から、本発明の 高分子フィルム中において、芳香族単位がない高分子化合物(白っぽい部分)中に 芳香族単位を有する高分子化合物 (黒つぽ ヽ部分)が分散されて ヽる構造を示すこ とが明ら力となった。
[0258] 表 1の実施例 1〜: LOと比較例 2との比較から、本発明の高分子フィルム力 得られ た高分子電解質膜は、固体高分子形燃料電池用の高分子電解質膜である比較例 2 と同オーダーのプロトン伝導度を有することが明らかとなり、固体高分子形燃料電池 、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池の高分子電解質膜として有用で あることが示された。
[0259] 表 1の実施例 1〜: LOと比較例 1、 2との比較より、本発明の高分子フィルム力も得ら れた高分子電解質膜は、同等のプロトン伝導度を示す従来の高分子電解質膜と比 較して、メタノール透過係数が低ぐ高いメタノール遮断性を有することが明ら力となり 、直接メタノール形燃料電池などの直接液体形燃料電池用の高分子電解質膜として 有用であることが示された。
[0260] 表 1の実施例 1と実施例 2、 3との比較から、芳香族単位がない高分子化合物の含 有量は、 40重量%以上であるほうが高いメタノール遮断性を示すことが明ら力となり 、本発明の有用性が示された。
[0261] (実施例 11)
<高分子フィルムの調製 >
芳香族単位を有する高分子化合物としてポリスチレン (PSジャパン株式会社製、 P SJポリスチレン G8102)、熱可塑性エラストマ一としてポリスチレン ポリ(エチレン Z ブチレン)—ポリスチレントリブロック共重合体 (株式会社クラレ製、セプトン 8104)、 芳香族単位がな ヽ高分子化合物として高密度ポリエチレン (三井化学株式会社製、 HI-ZEX 3300F)を使用した。
[0262] ポリスチレンのペレット 20重量部、ポリスチレン ポリ(エチレン Zブチレン) ポリス チレントリブロック共重合体のペレット 30重量部、高密度ポリエチレンのペレット 70重 量部とをドライブレンドした。ドライブレンドしたペレット混合物を、スクリュー温度 265 °C、 Tダイ温度 265°Cの条件で、 Tダイをセットした二軸押出機により、溶融押出成形 し、本発明の高分子フィルムを得た (高分子フィルム中に高密度ポリエチレンを 58重 量%含有する)。
[0263] <高分子電解質膜の調製 >
ガラス容器に、 1—クロロブタン皿. 7g、クロロスルホン酸 0. 13gを秤量し、 0. 13 重量%のクロロスルホン酸溶液を調製した。前記高分子フィルムを 0. 24g秤量し、前 記クロロスルホン酸溶液に浸漬し、 25°Cで 20時間、放置した(クロロスルホン酸添カロ 量は、高分子フィルムの重量に対して 0. 5倍量)。室温で 20時間放置後に、高分子 フィルムを回収し、イオン交換水で中性になるまで洗浄した。
[0264] 洗浄後の高分子フィルムを 23°Cに調温した恒温恒湿器内で、相対湿度 98%、 80
%、 60%および 50%の湿度調節下で、それぞれ 30分間放置してフィルムを乾燥し、 本発明の高分子電解質膜を得た。
[0265] <イオン交換容量の測定方法 >
高分子電解質膜 (約 10mm X 40mm)を 25°Cでの塩化ナトリウム飽和水溶液 20m Lに浸漬し、ウォーターバス中で 60°C、 3時間イオン交換反応させた。 25°Cまで冷却 し、次いで膜をイオン交換水で充分に洗浄し、塩ィ匕ナトリウム飽和水溶液および洗浄 水をすベて回収した。この回収した溶液に、指示薬としてフエノールフタレイン溶液を 加え、 0. 01Nの水酸ィ匕ナトリウム水溶液で中和滴定し、イオン交換容量を算出した。
[0266] <プロトン伝導度の測定方法 >
イオン交換水中に保管した高分子電解質膜 (約 10mm X 40mm)を取り出し、高分 子電解質膜表面の水をろ紙で拭き取った。 2極非密閉系のポリテトラフルォロェチレ ン製のセルに高分子電解質膜を設置し、さらに白金電極を電極間距離 30mmとなる ように、膜表面(同一側)に設置した。 23°Cでの膜抵抗を、交流インピーダンス法 (周 波数: 42Hz〜5MHz、印可電圧: 0. 2V、 日置電機製 LCRメーター 3531Z HIT ESTER)により測定し、プロトン伝導度を算出した。
[0267] <メタノール遮断性の測定方法 >
25°Cの環境下で、ビードレックス社製膜透過実験装置 (KH— 5PS)を使用して、 高分子電解質膜でイオン交換水と 64重量%のメタノール水溶液を隔離した。所定時 間(2時間)経過後にイオン交換水側に透過したメタノールを含む溶液を採取し、ガス クロマトグラフ(島津製作所製ガスクロマトグラフィー GC— 2010)で透過したメタノー ル量を定量した。この定量結果から、メタノール透過速度を求め、メタノール透過係 数を算出した。メタノール透過係数は、以下の数式 1にしたがって算出した。
[0268] [数 2] メタノ一ル透過係数 ( m o I / ( c m■日) )
=メタノール透過量 (// m o I ) X膜厚 (c m) Z (膜面積 (c m 2 ) x透過時間 (曰) )
数式 1
[0269] 実験結果を、表 2に示す,
[0270] [表 2]
表 2 高分子電解質膜の特性評価結果
[0271] (実施例 12)
<高分子フィルムの調製 >
ポリスチレンのペレット 20重量部、ポリスチレン ポリ(エチレン Zブチレン) ポリス チレントリブロック共重合体のペレット 5重量部、高密度ポリエチレンのペレット 80重量 部とした以外は、実施例 11と同様の方法で本発明の高分子フィルムを得た (高分子 フィルム中に高密度ポリエチレンを 76重量%含有する)。
[0272] <高分子電解質膜の調製 >
上記方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 84. 7g、クロロス ルホン酸 0. 21gを秤量し、 0. 25重量%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フ イルムを 0. 20gとした以外は、実施例 11と同様の方法で高分子電解質膜を得た (ク ロロスルホン酸添加量は、高分子フィルムに対して 1. 1倍量)。結果を表 2に示す。
(実施例 13)
<高分子フィルムの調製 >
ポリスチレン一ポリ(エチレン Zブチレン)一ポリスチレントリブロック共重合体の代わ りにポリスチレン—ポリ(エチレン Zプロピレン)—ポリスチレントリブロック共重合体 (株 式会社クラレ製、セプトン 2104)を使用した以外は、実施例 12と同様の方法で本発 明の高分子フィルムを得た(高分子フィルム中に高密度ポリエチレンを 76重量%含 有する)。
[0273] <高分子電解質膜の調製 >
上記方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1 クロロブタン 108. 6g、クロロス ルホン酸 0. 54gを秤量し、 0. 50重量%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フ イルムを 0. 25gとした以外は、実施例 11と同様の方法で高分子電解質膜を得た (ク ロロスルホン酸添カ卩量は、高分子フィルムに対して 2倍量)。結果を表 2に示す。
[0274] (実施例 14)
<高分子フィルムの調製 >
芳香族単位を有する高分子化合物としてポリスチレン (PSジャパン株式会社製、 P SJポリスチレン G8102)、熱可塑性エラストマ一としてポリスチレン ポリ(エチレン Z プロピレン)—ポリスチレントリブロック共重合体 (株式会社クラレ製、セプトン 2104)、 芳香族単位がな ヽ高分子化合物としてポリプロピレン (三井化学株式会社製、三井 ポリプロ F107DV)を使用した。
[0275] ポリスチレンのペレット 30重量部、ポリスチレン ポリ(エチレン Zプロピレン) ポリ スチレントリブロック共重合体のペレット 5重量部、高密度ポリエチレンのペレット 70重 量部とをドライブレンドした。ドライブレンドしたペレット混合物を、スクリュー温度 265 °C、 Tダイ温度 265°Cの条件で、 Tダイをセットした二軸押出機により、溶融押出成形 し、本発明の高分子フィルムを得た(高分子フィルム中にポリプロピレンを 67重量0 /0 含有する)。
[0276] <高分子電解質膜の調製 >
上記方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1 クロロブタン 93. 0g、クロロス ルホン酸 0. 12gを秤量し、 0. 13重量%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フ イルムを 0. 22gとした以外は、実施例 11と同様にして高分子電解質膜を得た (クロ口 スルホン酸添カ卩量は、高分子フィルムに対して 0. 5倍量)。結果を表 2に示す。
[0277] (実施例 15)
<高分子フィルムの調製 >
ポリスチレンのペレット 20重量部、ポリスチレン ポリ(エチレン Zプロピレン) ポリ スチレントリブロック共重合体のペレット 5重量部、ポリプロピレンのペレット 80重量部 とした以外は、実施例 14と同様の方法で本発明の高分子フィルムを得た (高分子フィ ルム中に高密度ポリエチレンを 76重量%含有する)。
[0278] <高分子電解質膜の調製 >
上記方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 101. lg、クロロス ルホン酸 0. 51gを秤量し、 0. 50重量%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フ イルムを 0. 23gとした以外は、実施例 11と同様にして高分子電解質膜を得た (クロ口 スルホン酸添カ卩量は、高分子フィルムに対して 2. 2倍量)。結果を表 2に示す。
[0279] (実施例 16)
<高分子フィルムの調製 >
ポリスチレン一ポリ(エチレン Zプロピレン)一ポリスチレントリブロック共重合体の代 わりにポリスチレン一ポリ(エチレン Zブチレン)一ポリスチレントリブロック共重合体( 株式会社クラレ製、セプトン 8104)を使用した以外は、実施例 15と同様の方法で本 発明の高分子フィルムを得た(高分子フィルム中に高密度ポリエチレンを 76重量% 含有する)。
[0280] <高分子電解質膜の調製 >
上記方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1 クロロブタン 70. lg、クロロス ルホン酸 0. 18gを秤量し、 0. 25重量%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フ イルムを 0. 16gとした以外は、実施例 11と同様にして高分子電解質膜を得た (クロ口 スルホン酸添加量は、高分子フィルムに対して 1. 1倍量)。結果を表 2に示す。
[0281] (比較例 3)
<高分子フィルムの調製 >
芳香族単位を有する高分子化合物として、ポリフエ-レンサルファイド (大日本イン キエ業株式会社製、 DIC-PPS LDlOpl l l l)を使用した。
[0282] 前記ポリフエ-レンサルファイドのペレットを、スクリュー温度 290°C、 Tダイ温度 290 °Cの条件で、 2軸混練押出し機に Tダイをセットした二軸押出機により、溶融押出成 形し、高分子フィルムを得た。
[0283] <高分子電解質膜の調製 >
上記方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 70. 9g、クロロス ルホン酸 1. lgを秤量し、 1. 5重量%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィ ルムを 0. 16gとした以外は、実施例 11と同様にして高分子電解質膜を得た (クロロス
ルホン酸添加量は、高分子フィルムに対して 6. 9倍量)。結果を表 2に示す。
[0284] (比較例 4)
デュポン社製ナフイオン (登録商標) 115を高分子電解質膜とした。結果を表 2に示 す。
[0285] 表 2の実施例 11〜16と比較例 4との比較から、本発明の高分子フィルム力 得られ た高分子電解質膜は、固体高分子形燃料電池用の高分子電解質膜である比較例 3 と同オーダーのプロトン伝導度を有することが明らかとなり、固体高分子形燃料電池 、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池の高分子電解質膜として有用で あることが示された。
[0286] 表 2の実施例 11〜16と比較例 3、 4との比較より、本発明の高分子フィルム力も得ら れた高分子電解質膜は、同等のプロトン伝導度を示す従来の高分子電解質膜と比 較して、メタノール透過係数が低ぐ高いメタノール遮断性を有することが明ら力となり 、直接メタノール形燃料電池などの直接液体形燃料電池用の高分子電解質膜として 有用であることが示された。
[0287] (実施例 17)
<脂肪族系高分子化合物と芳香族系高分子化合物とからなる高分子フィルムの調 製 >
脂肪族系高分子化合物として、高密度ポリエチレン (三井ィ匕学株式会社製、 HI— Z EX 3300F)を使用した。芳香族系高分子化合物として、ポリフエ二レンサルファイド (大日本インキ工業株式会社製、 DIC-PPS LDlOpl l)を使用した。
[0288] 前記脂肪族系高分子化合物のペレット 70重量部と、前記芳香族系高分子化合物 のペレット 30重量部を、ドライブレンドした。ドライブレンドしたペレットの混合物を、ス クリュー温度 290°C、 Tダイ温度 290°Cの条件で、 2軸混練押出し機に Tダイをセット した押出し機により、溶融押出しし、高分子フィルムを得た (脂肪族系高分子化合物 である高密度ポリエチレンを、高分子フィルム中に 70重量%含有する)。
[0289] <高分子電解質膜の調製 >
ガラス容器に、 1—クロロブタン 149g、クロロスルホン酸 3. Ogを秤量し、 2. Owt% のクロロスルホン酸溶液を調製した。前記高分子フィルムを 0. 35g秤量し、クロロスル
ホン酸溶液に浸漬し、 25°Cで 20時間、放置した (クロロスルホン酸添カ卩量は、高分子 フィルムの重量に対して 8. 6倍量)。室温で 20時間放置後に、高分子フィルムを回 収し、イオン交換水で中性になるまで洗浄した。
[0290] 洗浄後の高分子フィルムを 23°Cに調温した恒温恒湿器内で、相対湿度 98%、 80 %、 60%および 50%の湿度調節下で、それぞれ 30分間放置してフィルムを乾燥し、 本発明の高分子電解質膜を得た。
[0291] この高分子電解質膜のイオン交換容量を次の方法で測定した。約 10mm X 40m mの高分子電解質膜を 25°Cでの塩ィ匕ナトリウム飽和水溶液 20mLに浸漬し、ウォー ターバス中で 60°C、 3時間反応させた。 25°Cまで冷却し、次いで膜をイオン交換水 で充分に洗浄し、塩ィ匕ナトリウム飽和水溶液および洗浄水をすベて回収した。この回 収した溶液に、指示薬としてフエノールフタレイン溶液を加え、 0. 01Nの水酸化ナト リウム水溶液で中和滴定し、イオン交換容量を算出した。結果を表 3に示す。
[0292] [表 3]
さらに、咼分子電解質膜のプロトン伝導度を次の方法で測定した。プロトン伝導性 高分子電解質膜を直径 16mmの円形状に切り出し、余分な水分を濾紙でふき取つ てから測定に供した。試験体の表裏両面にステンレス製電極を取り付け、これらを 2 極系の金属製セルに設置した後、室温下で電圧 0. 5Vの条件で、交流インピーダン ス法(周波数: 42Hz 5MHzゝ日置電気製 LCRメーター 3531Z HITESTER )により、膜抵抗を測定し、膜厚プロトン伝導度を算出した。結果を表 3に示す。
[0294] さらに、高分子電解質膜のメタノール遮断性を次の方法で測定した。 25°Cの環境 下で、ビードレックス社製膜透過実験装置 (KH—5PS)を使用した。プロトン伝導性 高分子電解質膜でイオン交換水と所定濃度のメタノール水溶液を隔離し、所定時間 (2時間)経過後にイオン交換水側に透過したメタノールを含む溶液を採取し、ガスク 口マトグラフ島津製作所製ガスクロマトグラフィー GC— 2010で透過したメタノール量 を定量した。この定量結果から、メタノール透過速度を求め、メタノール透過係数およ びメタノール透過係数を算出した。メタノール透過係数およびメタノール遮断係数は 、以下の数式 1及び数式 2にしたがって算出した。結果を表 3に示す。
[0295] [数 3] メタノール透過係数 ( mo 1 / (cm .日) )
=メタノール透過量 ( mo I ) X膜厚 (cm) ノ (膜面積 (cm2) x透過時間 (日) )
数式 1
[0296] [数 4] メタノール遮断係数 ( (cm '日) mo l )
=1 メタノ一ル透過係数 (/ mo l Z (Cm '日) )
数式 2
[0297] (実施例 18)
実施例 17と同様の方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 15 Og、クロロスルホン酸 4.5gを秤量し、 3. Owt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高 分子フィルムを 0.35gとした以外は、実施例 17と同様にしてプロトン伝導性高分子 電解質膜を得た(クロロスルホン酸添カ卩量は、高分子フィルムの重量に対して 12.9 倍量)。結果を表 3に示す。
[0298] (実施例 19)
実施例 17と同様の方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 12 7g、クロロスルホン酸 4.4gを秤量し、 3.5wt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高 分子フィルムを 0.29gとした以外は、実施例 17と同様にしてプロトン伝導性高分子 電解質膜を得た (クロロスルホン酸添加量は、高分子フィルムの重量に対して 15.1 倍量)。結果を表 3に示す。
[0299] (実施例 20)
実施例 17と同様の方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 14 5g、クロロスルホン酸 5. 8gを秤量し、 4. Owt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高 分子フィルムを 0. 33gとした以外は、実施例 17と同様にしてプロトン伝導性高分子 電解質膜を得た(クロロスルホン酸添カ卩量は、高分子フィルムの重量に対して 17. 3 倍量)。結果を表 3に示す。
[0300] (実施例 21)
実施例 17と同様の方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 13 8g、クロロスルホン酸 6. 2gを秤量し、 4. 5wt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高 分子フィルムを 0. 32gとした以外は、実施例 17と同様にしてプロトン伝導性高分子 電解質膜を得た(クロロスルホン酸添カ卩量は、高分子フィルムの重量に対して 19. 4 倍量)。結果を表 3に示す。
[0301] (実施例 22)
実施例 17と同様の方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 12 9g、クロロスルホン酸 6. 5gを秤量し、 5. Owt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高 分子フィルムを 0. 30gとした以外は、実施例 17と同様にしてプロトン伝導性高分子 電解質膜を得た(クロロスルホン酸添カ卩量は、高分子フィルムの重量に対して 21. 6 倍量)。結果を表 3に示す。
[0302] (実施例 23)
実施例 17と同様の方法で得られた高分子フィルムを使用した。また、 1—クロロブタ ンの代わりにジクロロメタンを使用した。ジクロロメタン 798g、クロロスノレホン酸 8. Ogを 秤量し、 1. Owt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 1. 8gとした以 外は、実施例 17と同様にして高分子電解質膜を得た。結果を表 3に示す。
[0303] <触媒シートの作製 >
力ソード触媒として白金 50%担持カーボン(ェヌ 'ィー ケムキャット製 SA50BK)を 用いた。結着剤として 5%ナフイオン (登録商標)分散溶液 (アルドリッチ製)を用いた 。力ソード触媒と純水とを、重量比 1 : 10となる割合で混合し溶液 Aを得た。前記溶液 Aと結着剤とを力ソード触媒に対して結着剤が重量比 1 : 7. 3となるように混合し、溶 液 Bを得た。アノード触媒として白金 27%ルテニウム 13%担持カーボン (ェヌィーケ
ムキャット製 SA27— 13RCBK)を用いた。アノード触媒と純水とを、重量比 1 : 10とな る割合で混合し溶液 Cを得た。前記溶液 Cと結着剤とをアノード触媒に対して結着剤 が重量比 1 : 7. 1となるように混合し溶液 Dを得た。アセトンで洗浄した 22mm角、厚 さ 50 μ mのテフロン (登録商標)シート上に溶液 Bを塗布し乾燥させる工程を数回繰り 返し、白金量 lmg/cm2とし、力ソード触媒シートとした。同様に溶液 Dを塗布し白金 量 lmg/cm2とし、アノード触媒シートとした。
[0304] く膜—電極接合体の作製 >
高分子電解質膜として上記実施例 23記載のものを用い、これを上記アノード触媒 シート、力ソード触媒シートで挟持し、さらに厚さ 50 mのテフロン (登録商標)シート 、ろ紙、 SUS板の順に挟持した。これを 150°C、 50kgfZcm2で熱プレスし、 5分間保 持した。プレス後テフロン (登録商標)シート、ろ紙、 SUS板をはずし、さらに触媒シー トのテフロン (登録商標)シートをはずして膜—電極接合体とした。
[0305] <セルの作製 >
東レ製 TGP—H— 60カーボンペーパーをアセトンで洗浄し、さらにテフロン (登録 商標)分散溶液 (ダイキン工業製 POLYFLON PTFE D— 1E)を塗布し 360°Cで 1 時間焼成することで、撥水処理を施した拡散層を得た。厚さ 180 m、 80角のテフ口 ン (登録商標)シートの中心を 25角に切り抜きガスケットとした。 MEAを拡散層、ガス ケットで挟持し、電極面積 5cm2の燃料電池用セル(ElectroChem社製 FC05— 01 SP)に装着した。このときのセルを挟持するトルク圧は、 lN'mから 2N'm、 3N'm、 4N'mと徐々に締め上げていった。
[0306] <直接メタノール形燃料電池の発電特性評価 >
評価装置には株式会社東陽テク二力製 GFT—MWを用いた。 1Mメタノール水溶 液をアノード極側に流量 0. 5mLZminで供給し、酸化剤として空気を力ソード極側 に流量 160mLZmin供給した。セル温度を 60°Cとして、直接メタノール形燃料電池 の発電特性を評価した。結果を図 15に示す。
[0307] (実施例 24)
<脂肪族系高分子化合物と芳香族系高分子化合物とからなる高分子フィルムの調 製 >
脂肪族系高分子化合物として、高密度ポリエチレン (三井ィ匕学株式会社製、 HI— Z EX 3300F)を使用した。芳香族系高分子化合物として、ポリフエ二レンサルファイド (大日本インキ工業株式会社製、 DIC-PPS LDlOpl l)を使用した。
[0308] 前記脂肪族系高分子化合物のペレット 60重量部と、前記芳香族系高分子化合物 のペレット 40重量部を、ドライブレンドした。ドライブレンドしたペレットの混合物を、ス クリュー温度 290°C、 Tダイ温度 290°Cの条件で、 2軸混練押出し機に Tダイをセット した押出し機により、溶融押出しし、高分子フィルムを得た (脂肪族系高分子化合物 である高密度ポリエチレンを、高分子フィルム中に 60重量%含有する)。
[0309] <高分子電解質膜の調製 >
前記高分子フィルムを使用した。 1 クロロブタン 121g、クロロスルホン酸 3. 6gを 秤量し、 3. Owt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 28gとした 以外は、実施例 17と同様にして高分子電解質膜を得た (クロロスルホン酸添加量は、 高分子フィルムの重量に対して 12. 9倍量)。結果を表 3に示す。
[0310] (実施例 25)
実施例 24と同様の方法で得られた高分子フィルムを使用した。ジクロロメタン 851g 、クロロスルホン酸 8. 5gを秤量し、 1. Owt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分 子フィルムを 2. Ogとした以外は、実施例 23と同様にして高分子電解質膜を得た。結 果を表 3に示す。
[0311] この高分子電解質膜を使用した以外は実施例 23と同様にして、直接メタノール形 燃料電池の発電特性評価を実施した。結果を図 16に示す。
[0312] (実施例 26)
<脂肪族系高分子化合物と芳香族系高分子化合物とからなる高分子フィルムの調 製 >
脂肪族系高分子化合物として、高密度ポリエチレン (三井ィ匕学株式会社製、 HI— Z EX 3300F)を使用した。芳香族系高分子化合物として、ポリフエ二レンサルファイド (大日本インキ工業株式会社製、 DIC-PPS LDlOpl l)を使用した。
[0313] 前記脂肪族系高分子化合物のペレット 50重量部と、前記芳香族系高分子化合物 のペレット 50重量部を、ドライブレンドした。ドライブレンドしたペレットの混合物を、ス
クリュー温度 290°C、 Tダイ温度 290°Cの条件で、 2軸混練押出し機に Tダイをセット した押出し機により、溶融押出しし、高分子フィルムを得た (脂肪族系高分子化合物 である高密度ポリエチレンを、高分子フィルム中に 50重量%含有する)。
[0314] <高分子電解質膜の調製 >
前記高分子フィルムを使用した。 1 クロロブタン 136g、クロロスルホン酸 2. 7gを 秤量し、 2. Owt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 32gとした 以外は、実施例 17と同様にして高分子電解質膜を得た (クロロスルホン酸添加量は、 高分子フィルムの重量に対して 8. 6倍量)。結果を表 3に示す。
[0315] (実施例 27)
実施例 26と同様の方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1 クロロブタン 14 lg、クロロスルホン酸 4. 2gを秤量し、 3. Owt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高 分子フィルムを 0. 33gとした以外は、実施例 17と同様にしてプロトン伝導性高分子 電解質膜を得た(クロロスルホン酸添カ卩量は、高分子フィルムの重量に対して 12. 9 倍量)。結果を表 3に示す。
[0316] (実施例 28)
実施例 26と同様の方法で得られた高分子フィルムを使用した。ジクロロメタン 875g 、クロロスルホン酸 4. 4gを秤量し、 0. 5wt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分 子フィルムを 2. Ogとした以外は、実施例 23と同様にして高分子電解質膜を得た。結 果を表 3に示す。
[0317] この高分子電解質膜を使用した以外は実施例 23と同様にして、直接メタノール形 燃料電池の発電特性評価を実施した。結果を図 17に示す。
[0318] (実施例 29)
<脂肪族系高分子化合物と芳香族系高分子化合物とからなる高分子フィルムの調 製 >
脂肪族系高分子化合物として、高密度ポリエチレン (三井ィ匕学株式会社製、 HI— Z EX 3300F)を使用した。芳香族系高分子化合物として、ポリフエ二レンサルファイド (大日本インキ工業株式会社製、 DIC-PPS LDlOpl l)を使用した。
[0319] 前記脂肪族系高分子化合物のペレット 40重量部と、前記芳香族系高分子化合物
のペレット 60重量部を、ドライブレンドした。ドライブレンドしたペレットの混合物を、ス クリュー温度 290°C、 Tダイ温度 290°Cの条件で、 2軸混練押出し機に Tダイをセット した押出し機により、溶融押出しし、高分子フィルムを得た (脂肪族系高分子化合物 である高密度ポリエチレンを、高分子フィルム中に 40重量%含有する)。
[0320] <高分子電解質膜の調製 >
前記高分子フィルムを使用した。 1 クロロブタン 116g、クロロスルホン酸 2. 3gを 秤量し、 2. Owt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 27gとした 以外は、実施例 17と同様にして高分子電解質膜を得た (クロロスルホン酸添加量は、 高分子フィルムの重量に対して 8. 6倍量)。結果を表 3に示す。
[0321] (実施例 30)
実施例 29と同様の方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1 クロロブタン 12 Og、クロロスルホン酸 3. 6gを秤量し、 3. Owt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高 分子フィルムを 0. 28gとした以外は、実施例 17と同様にしてプロトン伝導性高分子 電解質膜を得た(クロロスルホン酸添カ卩量は、高分子フィルムの重量に対して 12. 9 倍量)。結果を表 3に示す。
[0322] (実施例 31)
<脂肪族系高分子化合物と芳香族系高分子化合物とからなる高分子フィルムの調 製 >
脂肪族系高分子化合物として、高密度ポリエチレン (三井ィ匕学株式会社製、 HI— Z EX 3300F)を使用した。芳香族系高分子化合物として、ポリフエ二レンサルファイド (大日本インキ工業株式会社製、 DIC-PPS LDlOpl l)を使用した。
[0323] 前記脂肪族系高分子化合物のペレット 30重量部と、前記芳香族系高分子化合物 のペレット 70重量部を、ドライブレンドした。ドライブレンドしたペレットの混合物を、ス クリュー温度 290°C、 Tダイ温度 290°Cの条件で、 2軸混練押出し機に Tダイをセット した押出し機により、溶融押出しし、高分子フィルムを得た (脂肪族系高分子化合物 である高密度ポリエチレンを、高分子フィルム中に 30重量%含有する)。
[0324] <高分子電解質膜の調製 >
前記高分子フィルムを使用した。 1 クロロブタン 114g、クロロスルホン酸 2. 3gを
秤量し、 2. Owt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 27gとした 以外は、実施例 17と同様にして高分子電解質膜を得た (クロロスルホン酸添加量は、 高分子フィルムの重量に対して 8. 6倍量)。結果を表 3に示す。
[0325] (実施例 32)
<脂肪族系高分子化合物と芳香族系高分子化合物とからなる高分子フィルムの調 製 >
脂肪族系高分子化合物として、ポリプロピレン (三井ィ匕学株式会社製、 F107DV) を使用した。芳香族系高分子化合物として、ポリフエ-レンサルファイド(大日本イン キエ業株式会社製、 DIC-PPS LDlOpl l)を使用した。
[0326] 前記脂肪族系高分子化合物のペレット 70重量部と、前記芳香族系高分子化合物 のペレット 30重量部を、ドライブレンドした。ドライブレンドしたペレットの混合物を、ス クリュー温度 290°C、 Tダイ温度 290°Cの条件で、 2軸混練押出し機に Tダイをセット した押出し機により、溶融押出しし、高分子フィルムを得た (脂肪族系高分子化合物 であるポリプロピレンを、高分子フィルム中に 70重量0 /0含有する)。
[0327] <高分子電解質膜の調製 >
前記高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 109g、クロロスルホン酸 4. 9gを 秤量し、 4. 5wt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 25gとした 以外は、実施例 17と同様にして高分子電解質膜を得た (クロロスルホン酸添加量は、 高分子フィルムの重量に対して 19. 4倍量)。結果を表 3に示す。
[0328] (実施例 33)
実施例 32と同様の方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 10 3g、クロロスルホン酸 5. 2gを秤量し、 5. Owt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高 分子フィルムを 0. 24gとした以外は、実施例 17と同様にしてプロトン伝導性高分子 電解質膜を得た(クロロスルホン酸添カ卩量は、高分子フィルムの重量に対して 21. 6 倍量)。結果を表 3に示す。
[0329] (実施例 34)
<脂肪族系高分子化合物と芳香族系高分子化合物とからなる高分子フィルムの調 製 >
脂肪族系高分子化合物として、ポリプロピレン (三井ィ匕学株式会社製、 F107DV) を使用した。芳香族系高分子化合物として、ポリフエ-レンサルファイド(大日本イン キエ業株式会社製、 DIC— PPS ML320p)を使用した。
[0330] 前記脂肪族系高分子化合物のペレット 70重量部と、前記芳香族系高分子化合物 のペレット 30重量部を、ドライブレンドした。ドライブレンドしたペレットの混合物を、ス クリュー温度 290°C、 Tダイ温度 290°Cの条件で、 2軸混練押出し機に Tダイをセット した押出し機により、溶融押出しし、高分子フィルムを得た (脂肪族系高分子化合物 であるポリプロピレンを、高分子フィルム中に 70重量0 /0含有する)。
[0331] <高分子電解質膜の調製 >
前記高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン l l lg、クロロスルホン酸 4. 4gを 秤量し、 4. Owt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 26gとした 以外は、実施例 17と同様にして高分子電解質膜を得た (クロロスルホン酸添加量は、 高分子フィルムの重量に対して 17. 3倍量)。結果を表 3に示す。
(実施例 35)
実施例 34と同様の方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 12 2g、クロロスルホン酸 5. 5gを秤量し、 4. 5wt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高 分子フィルムを 0. 28gとした以外は、実施例 17と同様にしてプロトン伝導性高分子 電解質膜を得た(クロロスルホン酸添カ卩量は、高分子フィルムの重量に対して 19. 4 倍量)。結果を表 3に示す。
[0332] (実施例 36)
実施例 34と同様の方法で得られた高分子フィルムを使用した。 1—クロロブタン 11 9g、クロロスルホン酸 6. Ogを秤量し、 5. Owt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高 分子フィルムを 0. 28gとした以外は、実施例 17と同様にしてプロトン伝導性高分子 電解質膜を得た(クロロスルホン酸添カ卩量は、高分子フィルムの重量に対して 21. 6 倍量)。結果を表 3に示す。
[0333] (比較例 5)
<芳香族系高分子化合物からなる高分子フィルムの調製 >
芳香族系高分子化合物として、ポリフエ-レンサルファイド (大日本インキ工業株式
会社製、 DIC— PPS LDlOpl l)を使用した。
[0334] 前記芳香族系高分子化合物のペレットを、スクリュー温度 290°C、 Tダイ温度 290 °Cの条件で、 2軸混練押出し機に Tダイをセットした押出し機により、溶融押出しし、 高
分子フィルムを得た。
[0335] <高分子電解質膜の調製 >
前記高分子フィルムを使用した。 1 クロロブタン 119g、クロロスルホン酸 1. 2gを 秤量し、 1. Owt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 28gとした 以外は、実施例 17と同様にして高分子電解質膜を得た (クロロスルホン酸添加量は、 高分子フィルムの重量に対して 4. 3倍量)。結果を表 3に示す。
[0336] (比較例 6)
<芳香族系高分子化合物からなる高分子フィルムの調製 >
芳香族系高分子化合物として、ポリフエ-レンサルファイド (大日本インキ工業株式 会社製、 DIC— PPS ML320p)を使用した。
[0337] 前記芳香族系高分子化合物のペレットを、スクリュー温度 290°C、 Tダイ温度 290 °Cの条件で、 2軸混練押出し機に Tダイをセットした押出し機により、溶融押出しし、 高分子フィルムを得た。
[0338] <高分子電解質膜の調製 >
前記高分子フィルムを使用した。 1 クロロブタン 128g、クロロスルホン酸 1. 9gを 秤量し、 1. 5wt%のクロロスルホン酸溶液を調製し、高分子フィルムを 0. 30gとした 以外は、実施例 17と同様にして高分子電解質膜を得た (クロロスルホン酸添加量は、 高分子フィルムの重量に対して 6. 5倍量)。結果を表 3に示す。
[0339] 表 3の実施例 17〜36と比較例 5, 6との比較から、本発明のプロトン伝導性高分子 電解質膜は、従来の高分子電解質膜と同オーダーのプロトン伝導度を有し、高分子 電解質膜として有用であることが明らかとなった。
[0340] 表 3の実施例 17〜33と比較例 5との比較および実施例 34〜36と比較例 6との比較 から、本発明の高分子電解質膜は、従来の高分子電解質膜よりもメタノール透過係 数が低ぐ高いメタノール遮断係数を示すことが明らかとなり、直接メタノール形燃料
電池用の高分子電解質膜として有用であることが示された。
図面の簡単な説明
[0341] [図 1]本発明の固体高分子形燃料電池 (直接メタノール形燃料電池)の要部断面図 である。
[図 2]本発明の直接メタノール形燃料電池の要部断面図である。
[図 3]本発明の高分子フィルム (実施例 1)の断面の透過型電子顕微鏡像である。
[図 4]本発明の高分子フィルム (実施例 2)の断面の透過型電子顕微鏡像である。
[図 5]本発明の高分子フィルム (実施例 3)の断面の透過型電子顕微鏡像である。
[図 6]本発明の高分子フィルム (実施例 4)の断面の透過型電子顕微鏡像である。
[図 7]本発明の高分子フィルム (実施例 5)の断面の透過型電子顕微鏡像である。
[図 8]本発明の高分子フィルム (実施例 6)の断面の透過型電子顕微鏡像である。
[図 9]本発明の高分子フィルム (実施例 7)の断面の透過型電子顕微鏡像である。
[図 10]本発明の高分子フィルム (実施例 8)の断面の透過型電子顕微鏡像である。
[図 11]本発明の高分子フィルム (実施例 9)の断面の透過型電子顕微鏡像である。
[図 12]本発明の高分子フィルム (実施例 10)の断面の透過型電子顕微鏡像である。
[図 13]本発明の固体高分子形燃料電池 (直接メタノール形燃料電池)の要部断面図 の一態様である。
[図 14]本発明の直接メタノール形燃料電池の要部断面図の一態様である。
[図 15]本発明の実施例 23の、直接メタノール形燃料電池の発電特性評価結果。
[図 16]本発明の実施例 25の、直接メタノール形燃料電池の発電特性評価結果。
[図 17]本発明の実施例 28の、直接メタノール形燃料電池の発電特性評価結果。 符号の説明
[0342] 1 高分子電解質膜
2 触媒層
3 拡散層
4 セノ レ1 ~~タ' ~~
5 流路
6 膜 電極接合体 (MEA)
7 燃料タンク
8 燃料充填部
9 支持体
10 酸化剤流路
21 プロトン伝導性高分子膜
22 触媒担持ガス拡散電極
23 流路
24 セパレーター
25 プロトン伝導性高分子膜
26 触媒担持ガス拡散電極
27 燃料タンク
28 燃料充填部
29 支持体
30 酸化剤流路
産業上の利用可能性
[0343] 本発明によれば、脂肪族系高分子化合物と、プロトン伝導性基を含有する芳香族 系高分子化合物との、少なくとも 2種の化合物力 なる高分子電解質膜によって高い プロトン伝導性と高いメタノール遮断性を発現することが可能となった。これらは、優 れたプロトン伝導性、高いメタノール遮断性を有し、固体高分子形燃料電池、直接液 体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池の高分子電解質膜として有用である。ま た、本発明の高分子フィルムを材料とすることで、上記の高分子電解質膜を実現する ことが可能となった。
[0344] 本発明によれば、芳香族単位を有する高分子化合物と、熱可塑性エラストマ一と、 芳香族単位がない高分子化合物、との少なくとも 3種の高分子化合物を必須成分と して含む、高分子フィルム中の芳香族単位にプロトン伝導性基が導入されている高 分子電解質膜は、優れたプロトン伝導性かつ高いメタノール遮断性を有し、固体高 分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノール形燃料電池の高分子電解 質膜として有用である。また、本発明の高分子フィルムを材料とすることで、上記の高
分子電解質膜を実現することが可能となった。
本発明によれば、芳香族単位を有する高分子化合物と、芳香族単位がな!ヽ高分子 化合物、との少なくとも 2種の高分子化合物を含み、
前記芳香族単位のな!ヽ高分子化合物中に芳香族単位を有する高分子化合物が分 散されていることを特徴とする構造を有する高分子フィルム中の芳香族単位にプロト ン伝導性基が導入されて!、る高分子電解質膜は、優れたプロトン伝導性かつ高!、メ タノール遮断性を有し、固体高分子形燃料電池、直接液体形燃料電池、直接メタノ ール形燃料電池の高分子電解質膜として有用である。また、本発明の高分子フィル ムを材料とすることで、上記の高分子電解質膜を実現することが可能となった。