明 細 書 不飽和アミノジオール類の製造方法 技術分野
本発明はメタセシス反応を利用した不飽和アミノジオール類の製造方法に 関するものである。 背景技術
不飽和アミノジオール類はスフインゴシン誘導体であり、ドラッグデリバリー システム等に有効なスフインゴミエリンなどの合成原料として有用な物質である。
従来、不飽和アミノジオール類の製造方法に関しては、糖を原料とした合 成方法、 Sharpless不斉エポキシ化を用いた方法、 Garnerアルデヒドを用いた方法、 不斉アルドール反応を用いた方法などが報告されている(たとえば、勝村成雄、箱 木敏和, 「蛋白質核酸酵素」, Vol.47, No.4, 526-536 (2002))力 S、いずれも工程 が煩雑であったり、立体選択性が悪いといった問題を抱えている。
最近になって、(S) - 3 -ベンジル - 4 - ((R)- 1 -ヒドロキシァリル)ォキサゾリジン - 2 -オン((S)- 3- Benzy卜 4- ((R)- l_hydroxyallyl) oxazolidin- 2- one)のような環状保 護基を有する化合物のメタセシスを利用したスフインゴシン誘導体の合成方法が 報告されている(S. Torssell and P. Somfai, "Org. Biomol. Chem." , 2, 1643-1646 (2004))力 このォキサゾリジノン(oxazolidinone)骨格を有するもので はホモメタセシス生成物が主生成物であったり、 EZZ選択性が悪かったり、反応 性に劣っていたり、さらに収率が悪いといった問題がある。
本発明はメタセシス反応を利用して、簡便かつ安価に不飽和アミノジォ一
ル類を製造する方法を提供することを目的とするものである。 発明の開示
本発明者らは、かかる問題を解決すべく鋭意研究を行った結果、メタセシ ス触媒の存在下、非環状保護基を有する不飽和アミノジオール類とォレフィンを 反応させることにより、スフインゴミエリン等の合成中間体として有用な不飽和ァミノ ジオール類を簡便かつ安価に製造できることを見出し、本発明を完成するに至つ た。
すなわち、本発明の不飽和アミノジオール類の製造方法は下記一般式(I)
(式中、 R
1は水素原子または水酸基の保護基であり、 R
2は水素原子またはァミノ 基の保護基であり、 および はそれぞれ独立に低級アルキル基または一体と なってォキソ基を表し、 R
5は低級アルキル基を表す。)で表される不飽和アミノジ オール類と、下記一般式(II)
(式中、 R6は炭素数 1〜20のアルキル基である)で表されるォレフィン類をメタセシ ス触媒存在下に反応させて下記一般式(III)
(式中、 R R R R
4および R
6は上記と同じである。)で表される不飽和アミノジ オール類を製造することを特徴とするものである。
前記メタセシス触媒はルテニウムカルべン錯体であることが好ましぐルテニ ゥムカルべン錯体は、下記一般式(IV)
(式中、 R7および R8はアルキル基またはァリール基であり、 R9はホスフィン配位子 であり、 Xはハロゲン原子である。)で表される錯体であることが好ましい。 発明の効果
本発明の不飽和アミノジオール類の製造方法は、不飽和アミノジオール類 とォレフイン類をメタセシス触媒存在下で反応させるため、従来の反応工程に比 ベて簡便で汎用性及び反応性が高ぐ立体選択性(EZZ選択性)がよいため高 い収率で目的化合物である不飽和アミノジオール類を製造することが可能であ る。
加えて、本発明の不飽和アミノジオール類の製造方法に使用する不飽和 アミノジオール類、ォレフィン類およびメタセシス触媒は比較的安価であるため、 不飽和アミノジオール類を安価に製造することが可能であり、ドラッグデリバリーシ ステム等に有効なスフインゴミエリンなどの合成原料を経済的に提供することが可 能である。 発明を実施するための好ましい態様
本発明の不飽和アミノジオール類の製造方法は下記一般式 (I)
(式中、 R1は水素原子または水酸基の保護基であり、 R2は水素原子またはァミノ 基の保護基であり、 R3および R4はそれぞれ独立に低級アルキル基または一体と なってォキソ基を表し、 R5は低級アルキル基を表す。)で表される不飽和アミノジ オール類と、下記一般式(II)
(式中、 R6は炭素数 1〜20のアルキル基である)で表されるォレフィン類をメタセシ ス触媒存在下に反応させて下記一般式(III)
(式中、 R R2、 R3、 R4および R6は上記と同じである。)で表される不飽和アミノジ オール類を製造することを特徴とする。
上記低級アルキル基としては、枝分かれを有していてもよい炭素数 1から 5のァ ルキノレ基であり、メチル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、 sec -プチル基、 t -プチル基、ペンチル基等を例示することができる。
炭素数 1〜20のアルキル基とは、反応に関与しない置換基を有していても よい炭素数 1から 20のアルキル基である。
水酸基の保護基としては、トリメチルシリル、トリェチルシリル、 t-ブチルジメ チルシリル、トリイソプロビルシリル等のシリル系保護基、メトキシメチル、テトラヒドロ
ピラエル、エトキシェチル等のエーテル系保護基、ァセチノレ、ベンゾィル等のエス テル系保護基等を例示することができる。
ァミノ基の保護基としては、トリメチルシリル、トリェチルシリル、 t -プチルジメ チルシリル、トリイソプロビルシリル等のシリル系保護基、 t -ブトキシカルボ-ル、ベ ンジルカルポ-ル等の力ルバメート系保護基、ァセチル、ベンゾィル等のエステル 系保護基等を例示することができる。
本発明の製造方法はメタセシス触媒存在下に反応行うものであり、メタセシ ス触媒としては、既存の各種メタセシス触媒が好適に用いられる力 中でもルテ- ゥムカルべン錯体が反応効率の点で好ましレ、。
ルテニウムカルべン錯体としては、既存のルテニウムカルべン錯体が好適 に用いられる力 下記一般式(IV)
(式中、 R7および R8はアルキル基またはァリール基であり、 R9はホスフィン配位子 であり、 Xはハロゲン原子である。)で表される錯体が反応効率、収率、入手の容 易さ等の点で好ましい。
ここで、上記アルキル基は反応に関与しない置換基を有していてもよい炭 素数 1から 20のアルキル基であり、ァリ ル基とは、反応に関与しない置換基を有 していてもよいフエニル基、ナフチル基、フラン基、ピロール基、チォフェン基等を 例示することができる。上記ホスフィン配位子とは、上記アルキル基またはァリール 基が置換したホスフィン配位子である。ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、 臭素原子、ヨウ素原子である。
本発明の実施にあたっては、反応に関与しない溶媒中で行うことが好まし
く、ベンゼン、トルエン、キシレン、へキサン、シクロへキサン等の炭化水素系溶媒、 テトラヒドロフラン、ジメトキシェタン、ジォキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタ ン、クロ口ホルム、ジクロロェタン等のハロゲン化溶媒等を例示することができる。
反応温度は、 0°Cないし 150°Cの温度範囲から適宜選択することができる 力 反応速度ならびに経済的観点から室温ないし 80°Cの範囲が好ましい。
以下、本発明を実施例および参考例によりさらに詳しく説明する。 実施例
(参考例 1)
テトラヒドロピラニノレプロノヽキノレエーアノレ (Tetrahydropyranyl propargyl ether: 0.656g, 4.68mmol)の THF (29.8ml)溶液に一 78°Cで n-ブチルリチウム の 1. 6 Nへキサン溶液(2.80ml, 4.47mmol)を滴下し、そのままの温度で 1 δ分攪拌した。 この溶液を一 100°C以下に冷却した。(4S) - 3 -ベンジル- 2 -ォキソ-ォキサゾリジン - 4 -カルポン酸メチルエステル(上記 1 ) ( (4S)- 3_Benzyl- 2- 0X0- oxazolidine- 4 - carboxylic acid methyl ester: l.OOg, 4.25mmol)の THF溶液に滴下した後、 10 分攪拌した。反応混合物に 1N-HC1及ぴジェチルエーテルを滴下し、ジェチル エーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシゥ ムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーへキサンに 2 5%〜50%の酢酸ェチルを溶かしたもの)により精製し、(4S)- 3 -ベンジル- 4- [4, - (テトラヒドロピラン- 2,-ィルォキシ) _ブタ- 2' -イノィル] -ォキサゾリジン- 2-オン(上記 2 J ( (4S)-3-Benzyl-4-[4 - (tetrahydro- pyran - 2, - yloxy) - but - 2— ynoylj -
oxazolidin-2-one: 1.12g, 76.4%)を得た,
(参考例 2)
(4S)- 3-ベンジル- 4- [4,-(テトラヒドロピラン- 2'-ィルォキシ) -ブタ - 2'-イノィ ル]-ォキサゾリジン- 2-オン(上記 2)のトルエン(13.64ml)溶液に、 0°Cでジイソプロ ピルアルミニウム 2,6-ジ- 1-ブチル -4-メチルフヱノキシドの 0. 5Mトルエン溶液 (13.6ml, 6.00mmol)を滴下した。 15分攪拌した後、飽和塩化アンモニゥム水溶液 を加え、酢酸ェチルで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸 マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー ( へキサンに 20%〜50%の酢酸ェチルを溶かしたもの)により精製し、(4S)-3-ベ ンジル -4- [4'- (テトラヒドロピラン- 2,-ィル- -ヒドロキシ) -ブタ -2'-ィニル]-ォキサ ゾリジン- 2 -オン(上記 3 ) ( (4S)-3-Benzyl-4-[4'-(tetrahydro-pyran-2'-yl - —hydroxy) - but - 2'_ynyl] - oxazolidin - 2 - one: 0.680g, 72%)を得た。
(参考例 3)
液体アンモニア(142 ml)に一 78°Cで (4S)-3-ベンジル- 4- [4'- (テトラヒドロ ピラン- 2' -ィル - -ヒドロキシ) -ブタ -2'-ィニル]-ォキサゾリジン- 2-オン(上記 3) (3.27g, 9.47mmol)の THF(47.4ml)溶液を加えた後、リチウム(0.789g, 100 mmol)を加えた。アイスバスを除去し 3時間還流させた後、一 78°Cで固体の塩化 アンモニゥムを加え、アンモニアを留去した。セライト濾過、続いて減圧濃縮を行い、
(4S,1'R,2'E)- 4- ( -ヒドロキシ -ブタ - 2' -ェニル)-ォキサゾリジン- 2 -オン(上記 4) ((4S, l'R,2'E)-(4-(l'-Hydroxy-but-2'-enyl) - oxazolidin- 2-one)を得た。
(参考例 4)
参考例 3で得た (4S,l 'R,2,E)-(4-(l ' -ヒドロキシ -ブタ -2' -ェニル)-ォキサゾ リジン- 2-オン(上記 4)の DMF (108ml)溶液に室温でイミダゾール(0.967g, 14.2 mmol), t -プチルジメチルシリルクロリド(2.14g, 14.2mmol)を順に加えた。同温にて 3時間攪拌し、反応混合物に氷を加え、酢酸ェチルで抽出した。有機層を飽和食 塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣を シリカゲルクロマトグラフィー(へキサンに 20%〜50 %の酢酸ェチルを溶かしたも の)により精製し、 (4S,l'R,2'E)-4- [ - (t-ブチルジメチルシリルォキシ) -ブタ - 2' -ェ 二ル] -ォキサゾリジン- 2 -オン(上記 5 ) ( (4S, l'R,2'E)-4-[l'-(tert-Butyl- dimethyl-silyloxy)-but-2'-enyl]-oxazolidin-2-one : 1.81g, 参考例 3, 4の 2段 階で収率 70%)を得た。 (4S,l 'R,2'E) -4- [l' -(t-ブチルジメチルシリルォキシ)一プ タ- 2,-ェニル] -ォキサゾリジン- 2-オン(上記 5)の IR、 NMR、 13C NMRデータを 以下に示す。
IR (KBr disk) = 3399, 2932, 1713, 1418, 1038, 856 cm—1
XH NMR (CDC1
3,柳 MHz) S: 5.74 (dqd, J= 15.4, 6.6, 0.5 Hz, 1H), 5.36 (brm, 1H), 5.33 (ddq, J= 15.4, 7.6, 1.7 Hz, 1H), 4.38 (dd, J= 8.8, 8.8 Hz, 1H), 4.27 (dd, J= 9.0, 4.9 Hz, 1H), 3.97 (dd, J= 6.6, 6.6 Hz, 1H), 3.71 (ddd, J= 8.5, 5.6, 5.6 Hz), 1.72 (dd, J= 6.6, 1.5 Hz, 3H), 0.87 (s, 9H), 0.06 (s, 3H), 0.02 (s, 3H)
17.9, 17.7,一 4.1, 一 5.0
(参考例 5)
(4S,l,R,2'E)-4-[l,- (t-ブチルジメチルシリルォキシ)-プタ- 2'-ェニノレ]-ォ キサゾリジン- 2-オン(上記 5) (0,969g, 3.57mnmol) の DMF (17.9ml)溶液に 0°C でジメチルァミノピリジン(0.217g, 1.78mmol)、 トリェチルァミン(0.75 ml, 5.36mmol)、炭酸ジ- 1-プチル(1.17 g, 5.36mmol)を順次加えた。同温にて 10分 間攪拌した後、飽和塩化アンモニゥム水溶液を加え、酢酸ェチルで抽出した。有 機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を 行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー (へキサンに 9%〜20%の酢酸ェチル を溶かしたもの)により精製し、(4S,l,R,2,E)-4_[r-(t -プチルジメチルシリルォキ シ) -ブタ - 2' -ェニル] - 2 -ォキソ-ォキサゾリジン - 3 -カルボン酸 t -ブチルエステル (上記 6 ) ( (4S,1,R,2,E)- 4-〔Γ— (tert-buty卜 dimethy卜 silyloxy)- but— 2'— enyl]— 2 - oxo - oxazolidine - 3— carboxylic acid tert - butyl ester : l.llg, 84%)を得に。 (4S, l'R,2'E)- 4-[l,-(t-プチルジメチルシリルォキシ) -ブタ -2'-ェニル ]-2-ォキソ -ォキ サゾリジン- 3-カルボン酸 t -プチルエステル(上記 6)の IR、 ¾應 R、 13C NMRデー タを以下に示す。
IR (KBr disk) = 2934, 1804, 1719, 1372, 1069, 837 cm一1
H NMR (CDCI3, 400MHz) 8: 5.80 (dqd, J= 15.4, 6.6, 1.5 Hz, 1H ), 5.34 (ddq, J= 15.4, 5.4, 1.7Hz, 1H ), 4.65 (m, 1H ), 4.38 ( dd, J= 7.1, 2.0 Hz, 1H ), 4.15
( m, 2H ), 1.73 (ddd, J= 6.6, 1.5, 1.5 Hz, 3H), 1.57 (s, 9H), 0.90 (s, 9H), 0.04 (s, 3H), 0.02 (s, 3H)
13C NMR (CDC13, 100MHz) 6: 152.2, 149.7, 128.9, 128.7, 83.6, 70.7, 61.4, 58.9, 28.0, 25.6, 17.8, 17.7,—4.6,—5.2
(参考例 6)
(4S,1,R,2,E)- 4- [ - (t-ブチルジメチルシリルォキシ)-ブタ- 2,-ェニル ] - 2 - ォキソ-ォキサゾリジン- 3 -カルボン酸 t -ブチルエステル(上記 6 : 0.32g, 0.861mmol) の THF (2, 15ml)溶液に 0 °Cでテトラプチルアンモニゥムフロリド (0.338g, 1.29mmol)の THF (1.29ml)溶液を加え、同温にて 30分攪拌した。反応 混合物に飽和塩化アンモニゥム水溶液を加え、酢酸ュチルで抽出した。有機層 を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行つ た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(へキサンに 25%〜67 %の酢酸ェチルを 溶かしたもの) により精製し、(4S, l 'R, 2'E)- 4- [l' -(t -ブチルォキシカルボニルォ キシ) -ブタ - 2, -ェニル] -ォキサゾリジン- 2 -オン(上記 7 ) ( (4S, l 'R, 2'E)-¾-[l -(tert-butyl oxy carbonyloxy)~but-2 -enyl]-oxazoliame-2-one: 0.220g, 99%)を得た。 (4S, l'R, 2'E) - 4-[l'-(t -プチルォキシカルポニルォキシ) -プ タ- 2'-ェニノレ]- ォキサゾリジン- 2-オン(上記 7)の IR、 NMR、13C NMRデータを 以下に示す。
IR (KBr disk) = 3283, 1748, 1719, 1248, 1159, 966 cm"1
¾ NMR (CDC13, 400MHz) δ: 5.95 (dqdd, J= 15.4, 6.6, 2.2, 1.2 Hz, 1H), 5.40
(ddqd, J= 15.4, 8.1, 1.7, 0.7 Hz, 1H), 5.64-5.45 (brm, 1H), 4.97 (dd, J= 7.8 5.6 Hz, 1H), 4.45 (ddd, J= 9.3, 9.3, 0.7 Hz, 1H), 4.23 (dd, J= 9.0, 5.1 Hz, 1H) 4.01 (dddd, J= 8.8, 5.1, 5.1, 0.7 Hz, 1H), 1.76 (ddd, J= 6.6, 0,7, 0.7 Hz, 3H) 1.48 (s, 9H)
13C NMR (CDC13, 100MHz) δ 152.4, 134.5, 123.5, 83.1, 77.6, 66.3, 54.5 27.7, 17.9
(実施例 1)
8 OTBS
(4S,l,R,2,E)-4-[r- (t -プチルジメチルシリルォキシ)-プタ- 2,-ェニル] -ォ キサゾリジン- 2-オン(上記 5) (50 mg, 0.184mmol)のベンゼン(2.00ml)溶液に室 温で 1 -ペンタデセン(388mg, 1.84mmol)を加え、 55°Cまで昇温し、続いてトリシク 口ホスフィン [1,3-ビス (2,4,6-トリメチルフエニル) -4,5 -ジヒドロイミダゾル - 2 -イリデ ン] (ベンジリデン)ルテニウム (IV)ジクロリド(8mg, 0.0092lmniol)を一時間毎に 6回 加えた。反応混合物を減圧濃縮した後、シリカゲルクロマトグラフィー(へキサンに 9%~ 17%の酢酸ェチルを溶かしたもの)により分離.精製し、 (4S, l'R,2'E)-4-[l - (t-プチルジメチルシリルォキシ) -へキサデク _ 2 -ェニル] -ォキサゾリジン- 2 -オン (上記 8 ) ( (4S, l'R,2,E)- 4- [1 - (tert- Buty卜 dimethyl- silyloxy)- hexadec_2 - enyl] - oxazolidin- 2- one: 56mg, 69%, E体のみ)を得た。(4S,1,R,2'E)- 4- [l -(t-ブチルジ メチルシリルォキシ)-へキサデク- 2-ェニル ]-ォキサゾリジン- 2-オン(上記 8)の IR、 lY{ NMR, 13C NMRデータを以下に示す。
1R (NaCl, Neat) = 3266, 2926, 1759, 1254, 1107, 837 cm"1
lH N R (CDCI3, 400MHz) δ : 5.73 (dtd, J= 15.4, 6.8, 0.5 Hz, 1H), 5.30 (ddt, J= 15.4, 7.6, 1.2 Hz, 1H), 4.38 (dd, J= 8.8, 8.8 Hz, 1H), 4.28 (dd J= 8.8, 4.9 Hz, 1H), 3.97 (dd, J= 6.6, 6.6 Hz, 1H), 3.71 (ddd, J= 8.5, 5.4, 5.4 Hz, 1H), 2.04 (dtd, J= 6.8, 6.8, 1.2 Hz, 2H), 1.25 (s, 22H), 0.87 (m, 12H), 0.06 (s, 6H), 0.03 (s, 3H)
13C NMR (CDCI3, 100MHz) δ : 159.6, 135.8, 128.0, 75.2, 66.7, 56.8, 32.2, 31.9, 29.61, 29.56, 29.4, 29.3, 29.2, 29.0, 25.7, 22.6, 18.0, 14.1,—4.0,—4.9 (実施例 2)
(4S,1,R,2,E)- 4- [l' -(t-ブチルジメチルシリルォキシ)-プタ- 2,-ェニノレ] - 2- ォキソ-ォキサゾリジン- 3 -カルボン酸 t -ブチルエステル(上記 6 ) ( 52mg, 0.140mmol;)のベンゼン( 3.00ml )溶液に室温で 1 -ペンタデセン( 294mg, 1.40mmol)を加え、 55。Cまで昇温し、続いてトリシクロホスフィン [1,3-ビス (2,4,6 -ト リメチルフエニル) -4, 5 -ジヒドロイミダゾル -2-イリデン] (ベンジリデン)ノレテニゥム (IV) ジクロリド(6mg, 0.00700mmol)を一時間毎に 6回加えた。反応混合物を減圧濃縮 した後、シリカゲルクロマトグラフィー(へキサンに 9%〜17%の酢酸ェチルを溶か したもの)により分離 '精製し、(4S,1'R,2'E)- 4- [l' -(t-ブチルジメチルシリルォキシ) -へキサデ力- 2,-ェニル ]- 2-ォキソ-ォキサゾリジン- 3 -カルボン酸 t-ブチルエステ ノレ (上記 9 ) (4S,1 'R,2'E)- 4 - [l,_(tert-Butyト dimethyト silyloxy) - hexadec - 2, - enylJ-2-oxo-oxazolidine-3-carboxylic acid tert -butyl ester: 50mg, 67%, E体 のみ)を得た。(4S,1'R, 2'Ε)-4- [Γ - (t-ブチルジメチルシリルォキシ)-へキサデ力- 2' -ェニル ] -2 -ォキソ-ォキサゾリジン- 3-カルボン酸 t -ブチルエステル(上記 9)の
IR、 ¾ NMR、 13C NMRデータを以下に示す。
IR (NaCl, Neat) = 2928, 1800, 1721, 1329, 1256, 1088 cm-1
¾ NMR (CDC13, 400MHz) 5 : 5.79 (dtd, J= 15.4, 6.8, 1.5 Hz, IH), 5.29 (ddt:
J= 15.4, 5.4, 1.5 Hz, IH), 4.65 (m, IH), 4.37 (dd, J= 7.6, 2.2 Hz, 1H), 4.14 (m.
2H), 2.06 (m, 2H), 1.55 (s, 9H), 1.26 (s, 22H), 0.89 (m, 12H), 0.03 (s, 3H)
0.01 (s, 3H)
13C NMR (CDC13, 100MHz) δ 152.2, 149.8, 134.2, 127.6, 83.6, 70.6, 61.3 59.0, 32.2, 31.9, 29.6, 29.5, 29.4, 29.3, 29.2, 29.1, 28.2, 28.0, 25.6, 22.7 17.9, 14.1, - 4.6, -5.2
(実施例 3)
(4S, l 'R,2'E)-4-[l' -(t-ブチルォキシ力ルボニルォキシ) -ブタ - 2' -ェニノレ] - ォキサゾリジン- 2-オン(上記 7) (50mg, 0.194mmol)のベンゼン(3.00ml)溶液に室 温で 1 -ペンタデセン(409mg, 1.94mmol)を加え、 55°Cまで昇温し、続いてトリシク 口ホスフィン [1,3 -ビス (2,4,6-トリメチルフヱニル)- 4,5 -ジヒドロイミダゾル -2 -イリデ ン] (ベンジリデン)ルテニウム (IV)ジクロリド(8mg, 0.00972mmol)を一時間毎に 6回 加えた。反応混合物を減圧濃縮した後、シリカゲルクロマトグラフィー(へキサンに 17%〜33%の酢酸ェチルを溶かしたもの)により分離'精製し、(1R,2E,4'S)-カル ボン酸 t -プチルエステル- 1 -(2' -ォキソ-ォキサゾリジン- 4' -ィル) -へキサデ力- 2 - ェニルエステル(上記 1 0 ) ( (1R,2E,4'S)- Carbonic acid tert-butyl ester l-(2'-oxo- oxazolidin-4'-yl)-hexadec-2-enyl ester: 67mg, 76%, E : Z = 18 : l) を得た。 (1R, 2E,4'S)-カルボン酸 t-プチルエステル- 1 -(2 ォキソ-ォキサゾリジン
-4'-ィル) -へキサデ力- 2-ェニルエステル(上記 10)の IR、 XH NMR、 13C NMRデー タを以下に示す。
IR (NaCl, Neat) = 3270, 2924, 1753, 1719, 1250, 1159 cm一1
¾ NMR (CDC13, 400MHz) δ: 5.93 (dt, J= 15.4, 6.6 Hz), 5.52-5.46 (brm, 1H), 5.37 (dd, J= 15.4, 7.8 Hz, 1H), 4.97 (dd, J= 7.6, 5.4 Hz, 1H), 4.44 (dd, J= 8.9, 8.9 Hz, 1H), 4.23 (dd, J= 9.0, 5.1 Hz, 1H), 4.01 (ddd, J= 8.8, 5.1, 5.1 Hz, 1H), 2.07 (dtd, J= 6.8, 6.8, 1.0 Hz), 1.48 (s, 9H), 1.26 (s, 22H), 0.88 (t, J= 7.1 Hz) 13C NMR (CDCI3, 100MHz) δ: 152.4, 139.8, 122.0, 83.0, 77.6, 66.3, 54.5, 32.3, 31.9, 29.6, 29.5, 29.4, 29.3, 29.14, 29.05, 28.6, 27.6, 22.6, 14.1
以上のように、本発明の不飽和アミノジオール類の製造方法は、不飽和ァ ミノジオール類とォレフィン類をメタセシス触媒存在下で反応させるという、従来の 反応工程に比べて簡便で汎用性が高い上、反応性が高く、さらに立体選択性(Ε /Ζ選択性)がよいため高い収率で目的化合物である不飽和アミノジオール類を 製造することが可能である。従って、ドラッグデリバリーシステム等に有効なスフイン ゴミエリンなどの合成原料を経済的に提供することが可能である。