明 細 書
三璟性プロリン誘導体
技術分野
本発明は、 抗腫瘍剤、 肌の老化抑制剤、 肌質改善剤、 創傷治癒剤、 皮膚炎治療剤 または関節炎治療剤として有用な三環性プロリン誘導体に関する。
背景技術
抗腫瘍剤として有用な三璟性プロリン誘導体が知られている(特開昭 63-101336 号公報および米国特許第 6,362,331号参照)。
ヒドロキシプロリンおよびヒドロキシプロリン誘導体が、 表皮細胞の増殖促進作 用、 線維芽細胞のコラーゲン合成促進作用、 表皮の水分保持機能向上作用、 しわ形 成抑制または改善作用等を有することから、 肌の老化抑制、 肌質改善等に有効であ ることが知られている(国際公開第 00/51561号参照)。 また、 皮膚病変部では、 皮膚 のバリア機能が破壊されているため、 正常な機能を果たせなくなつていることが知 られている [グリス(Grice KA)著,ジャレヅ h (Jarrett A)編集, 「Physiology and Pathophysiology of the Skin. Londonj ,1980 年, p.2147- 2155]。 従って、 皮膚線 維芽細胞からのコラーゲンまたはヒアルロン酸合成を促進することにより皮膚のバ リア機能を高められれば、皮膚の正常機能を回復させることができると考えられる。 また、 薬剤のスクリーニングに有用なベンゾジァゼビンジオンライブラリーが知ら れている(米国特許第 5,962,337号参照)。
発明の開示
本発明の目的は、抗腫瘍作用、肌の老化抑制作用、肌質改善作用、創傷治癒作用、 皮膚炎治療作用または関節炎治療作用を有する新規な三璟性プロリン誘導体を提供 することにある。
本発明は、 以下の(1)〜(8)に関する。
{式中、 R1はヒドロキシ、 低級アルコキシ、 低級アルキニルォキシ、 低級アルキルス ルファニル、 置換もしくは非置換のァリールアルキルォキシ、 置換もしくは非置換 のへテロァリールアルキルスルファニル、 シクロアルキルアルキルォキシまたは 腿 [式中、 は置換もしくは非置換の低級アルカノィル、 置換もしくは非置換のァ ロイル、 置換もしくは非置換のへテロアロイル、 置換もしくは非置換の脂環式複素 璟カルボニル、 低級アルキルスルホニル、 置換もしくは非置換のァリールスルホニ ル、 置換もしくは非置換のへテロァリ一ルスルホニルまたは ス I
H
(式中、 R4は低級アルキル、 シクロアルキルまたは置換もしくは非置換のァリールを 表す)を表す]を表し、 R2は置換もしくは非置換のァリール、 置換もしくは非置換の へテロアリ一ル、
(式中、 Rsは置換もしくは非置換のァリ一ル、置換もしくは非置換のへテロアリ一ル、 シクロアルキル、カルボキシ、力ルバモイルまたは脂環式複素璟カルボニルを表す) または
^ R5X
(式中、 R5Xは R5と同義である)を表す }で表される化合物またはその薬学的に許容さ れ ¾m。
( 2 ) R1がヒドロキシである前記(1 )記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(3 ) R1が NHR3a (式中、 R3aは置換もしくは非置換の低級アルカノィル、置換もしくは非 置換のァロイル、置換もしくは非置換のへテロアロイル、置換もしくは非置換の脂璟 式複素環カルボニル、低級アルキルスルホニル、置換もしくは非置換のァリ一ルスル
ホニルまたは置換もしくは非置換のへテロアリールスルホニルを表す)である前記
(1)記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(式中、 R4aは置換もしくは非置換のァリールを表す)である前記(1)記載の化合物ま たはその薬学的に許容される塩。
(5) R2が置換もしくは非置換のァリ一ルまたは置換もしくは非置換のへテ,ロアリ —ルである前記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される
(6) が
(式中、 は前記と同義である)である前記け)〜(4)のいずれかに記載の化合物また はその薬学的に許容される塩。
(7) R2が
(式中、 R5aは置換もしくは非置換のァリール、 置換もしくは非置換のへテロァリ一 ルまたは脂璟式複素環カルボニルを表す)である前記(1)〜(4)のいずれかに記載の 化合物またはその薬学的に許容される塩。
(8) が
(式中、 R5 a は置換もしくは非置換のァリール、置換もしくは非置換のへテロァリ一 ルまたは脂環式複素環カルボニルを表す)である前記(1)〜(4)のいずれかに記載の 化合物またはその薬学的に許容される塩。 式(I)の各基の定義において、 低級アルキルとしては、 例えば炭素数 1〜6の直鎖 または分岐状のアルキル、 より具体的にはメチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピ ル、 ブチル、 イソブチル、 tert-ブチル、 ペンチル、 ネオペンチル、 へキシル等が挙
げられる。
シクロアルキルとしては、例えば炭素数 3〜8のシクロアルキル、 より具体的には シクロプロピル、 シクロブチル、 シクロペンチル、 シクロへキシル、 シクロへプチ ル、 シクロォクチル等が挙げられる。
ァリールとしては、 例えば単環性、 2環性または 3環性の芳香環基、 より具体的 にはフヱニル、 ナフチル、 アントリル等が挙げられる。
ヘテロァリールとしては、例えば単環性、 2環性または 3環性の芳香族複素璟基、 より具体的にはピリジル、 チェニル、 フリル、 ピ口リル、 ィミダゾリル、 ピリミジ ニル、 ォキサゾリル、 イソォキサゾリル、 チアゾリル、 チアジアゾリル、 ビラゾリ ル、 ピラジニル、 キノリル、 キノキサリニル、 キナゾリル、 ベンゾピラニル、 ベン ゾチェニル、ベンゾフリル、ィンドリノレ、ベンゾィミダゾリル、ベンゾチアゾリル、 ベンゾピラゾリル、 ベンゾジォキサニル、 ベンゾォキサゾリル等が挙げられる。 低級アルコキシ、 低級アルキルスルファニル、 低級アルカノィルおよび低級アル キルスルホニルの低級アルキル部分は前記低級アルキルと同義である。
低級アルキニルォキシの低級アルキニル部分としては、例えば炭素数 2〜6のアル キニル、 より具体的にはェチニル、 プロビニル、 ブチニル、 ペンチニル、 へキシニ ル等が挙げられる。
ァリールアルキルォキシのァリール部分は前記ァリールと同義であり、 アルキレ ン部分は前記低級アルキルから水素を 1つ除去した基と同義であり、 ヘテロァリ一 ルアルキルスルファニルのへテロアリ一ル部分は前記へテロアリ一ルと同義であり、 アルキレン部分は前記低級アルキルから水素を 1つ除去した基と同義である。
シクロアルキルアルキルォキシのシクロアルキル部分は前記シクロアルキルと同 義であり、 アルキレン部分は前記低級アルキルから水素を 1つ除去した基と同義で ある。
ァロイルおよびァリ一ルスルホニルのァリール部分ならびにへテロアロイルおよ びへテロアロイルおよびへテ口ァリ一ルスルホニルのへテロアリ一ル部分はそれぞ れ、 前記ァリールぉよびへテロアリ一ルと同義である。
脂環式複素環カルボ二ルの脂環式複素環基部分としては、 例えばピロリジニル、 イミダゾリジニル、 ビラゾリジニル、 ピペリジノ、 ピペリジル、 ピペラジニル、 ホ
モピペラジニル、 モルホリノ、 チオモルホリノ等が挙げられる。
置換ァリール、 置換へテロアリール、 置換ァリールアルキルォキシ、 置換へテロ ァリールアルキルスルファニル、 置換ァロイル、 置換へテロアロイル、 置換ァリ一 ルスルホニルおよび置換へテロアリールスルホニルにおける置換基としては、 同一 または異なって、 置換数 1〜置換可能な数の、 好ましくは置換数 1〜5の、 例えば置 換もしくは非置換の低級アルキル(該置換低級アルキルにおける置換基としては、例 えば置換数 1〜3の、具体的には後述する置換低級アルカノィルにおける置換基の定 義で例示するものと同様のものが挙げられる)、 ヒドロキシ、 低級アルコキシ、 低級 アルカノィルァミノ、 低級アルキルスルファニル、 ニトロ、 ハロゲン、 メチレンジ ォキシ、 カルボキシ等が挙げられる。 低級アルキル、 低級アルコキシおよび低級ァ ルキルスルファニルはそれそれ前記と同義であり、 低級アル力ノィルァミノの低級 アルキル部分は前記低級アルキルと同義である。 ハロゲンは、 ヨウ素、 臭素、 塩素 またはフッ素の各原子を意味する。
置換低級アルカノィルおよび置換脂璟式複素環カルボニルにおける置換基として は、 同一または異なって、 置換数 1〜置換可能な数の、 好ましくは置換数 1〜3の、 例えば置換もしくは非置換のァリール (該置換ァリールにおける置換基としては、例 えば置換数 1〜3の、 具体的には低級アルコキシ等が挙げられる)、 ヒドロキシ、 ハ ロゲン、 低級アルコキシ、 低級アルカノィル、 低級アルキルスルファニル、 カルボ キシメ トキシ、 カルボキシメチルスルファニル、 カルボキシ、 ヘテロァリール、 脂 環式複素環基等が挙げられる。 ァリール、 ハロゲン、 低級アルコキシ、 低級アル力 ノィル、 低級アルキルスルファニルぉよびへテロアリ一ルはそれそれ前記と同義で あり、 脂環式複素環基は前記脂環式複素環カルボ二ルの脂璟式複素環基部分と同義 である。
化合物(I )の薬学的に許容される塩は、 薬学的に許容される酸付加塩、 金属塩、 ァ ンモニゥム塩、 有機アミン付加塩、 アミノ酸付加塩等を包含する。
化合物(I )の薬学的に許容される酸付加塩としては、 例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸 塩、 リン酸塩等の無機酸塩、 酢酸塩、 マレイン酸塩、 フマル酸塩、 クェン酸塩等の 有機酸塩があげられ、 薬学的に許容される金属塩としては、 例えばナトリウム塩、 カリウム塩等のアルカリ金属塩、 例えばマグネシウム塩、 カルシウム塩等のアル力
リ土類金属塩、 アルミニウム塩、 亜鉛塩等があげられ、 薬学的に許容されるアンモ ニゥム塩としては、 例えばアンモニゥム、 テ小ラメチルアンモニゥム等の塩があげ られ、 薬学的に許容される有機アミン付加塩としては、 例えばモルホリン、 ピペリ ジン等の付加塩があげられ、 薬学的に許容されるアミノ酸付加塩としては、 例えば グリシン、 フヱニルァラニン、 リジン、 ァスパラギン酸、 グルタミン酸等の付加塩 があげられる。
次に、 化合物(I )の製造方法について説明する。 '
なお、 以下に示した製造方法において、 定義した基が実施方法の条件下で変化す るか、 または方法を実施するのに不適切な場合、 有機合成化学で常用される方法、 例えば、 官能基の保護、 脱保護 [例えば、 グリーン(T. W. Greene ) , 「プロテクティ ブ ·グループス 'イン 'オーガニック ·シンセシス(Protective Groups in Organi c Synthesis )」,ジョン ·ワイリー 'アンド ·サンズ 'インコーポレイテツド(John Wi ley & Sons , Inc . ) , 1981 年等参照] 等の手段に付すことにより容易に製造を実施する ことができる。 また、 必要に応じて置換基導入等の反応工程の順序を変えることも できる。 工程 1および工程 2
化合物(I )のうち、 R2が定義中の
(式中、 R5Xは前記と同義である)以外の基である化合物(la)は、 次の反応工程によ り製造することができる。 ■
(II) (la)
(式中、 R1は前記と同義であり、 R2aは前記 の定義中の
八 口 5X
(式中、 R5Xは前記と同義である)以外の基であり、 Boc は t-ブトキシカルボニル基
を表す)
化合物( I a )は、 後述の方法により得られるポリスチレン樹脂上に担持されたベン ゾィルプロ.リン誘導体(Π )の Bocを脱保護した後、 塩基で処理することにより分子 内閉璟させ、 ポリスチレン樹脂とのエステル結合を切断することによって得ること ができる。
1 ) 工程 1 (Boc保護基の脱保護) ,
化合物(II )に、 溶媒存在下で酸を添加する通常の脱保護条件により、 Boc を脱保 護することができる。 酸としてはトリフルォロ酢酸等が、 化合物(I I )に対して、 1 当量〜溶媒量用いられ、 溶媒としてはジクロロメタン、 クロ口ホルム等のハロアル カン、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン等のエーテル、 ジメチルホルムアミ ド等が 単独または混合して用いられる。 反応は室温〜溶媒の沸点以下の温度で、 1 ~24 時 間で完了する。
2 ) 工程 2 (環化による樹脂からの切り出し)
工程 1で得られた脱保護体に、 溶媒存在下で塩基を添加することにより、 分子内 閉璟を進行させると同時にポリスチレン樹脂とのエステル結合を切断し、 化合物 ( la)を製造することができる。 塩基としては、 アンモニア等が過剰量用いられ、 溶 媒としては、 メタノール、 エタノール等のアルコール、 ジクロロメタン、 クロロホ ルム等のハロアルカン、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン等のエーテル、 ジメチル ホルムアミ ド等が単独または混合して用いられる。 反応は 0°C〜溶媒の沸点以下の 温度で、 1〜24時間で完了する。
以下に、 原料となる化合物(I I )の製造法について説明する。
工程 3〜工程 8
化合物(II )のうち、 R1が NHR3 (式中、 R3は前記と同義である)であり、 R2aが
(式中、 R
5は前記と同義である)である化合物(Ilaa)は以下の方法で.製造することが. できる。
(iiiaa) (llaa)
(式中、 R3、 R5および Bocはそれそれ前記と同義であり、 Xは塩素、 臭素またはヨウ 素の各原子を表し、 Fmocは 9-フルォレニルメ トキシカルボ二ル基をそれそれ表す) 1 ) 工程 3 (ポリスチレン樹脂へのプロリン誘導体の導入)
市販または既知法の組み合わせにより合成できるプロリン誘導体(I I la )と、 水酸 基を有するポリスチレン樹脂、 例えば 4-ヒ ドロキシメチル安息香酸アミ ド樹脂 (腿8 -^ 3111)を、 必要に応じ塩基の存在下、 適当な縮合剤で処理することにより 化合物( i a )を製造することができる。 プロリン誘導体( 111 a )は通常ポリスチレン樹 脂上の水酸基に対し 1〜5当量用いられる(以下、 対象を明記しない場合の当量は、 ポリスチレン樹脂上の水酸基に対しての当量を表す)。縮合剤としては、 ジシクロへ キシルカルボジィミ ドゃジイソプロピルカルボジィミ ドのようなカルボジィミ ドが 1〜5当量用いられ、塩基としては、 1-メチルイミダゾ '一ルのような有機塩基が 1~5 当量用いられる。 反応は通常溶媒中で行われ、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム等の ハロアルカン、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン等のェ一テル、 ジメチルホルムァ ミ ド等が単独または混合して用いられる。反応は室温〜溶媒の沸点以下の温度で、 1 ~24時間で完了する。
2 ) 工程 4 (Fmoc保護基の脱保護)
Fmocの脱保護は、 通常の脱保護条件、 すなわち 1当量〜溶媒量のピぺリジン、 ピ 口リジン等の 2級ァミンの存在下、 溶媒中で行われる。 溶媒としては、 ジクロロメ 夕ン、 クロ口ホルム等のハロアルカン、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン等のエー テル、 ジメチルホルムアミ ド等が単独または混合して用いられ、 前記 2級ァミンを 溶媒量用いる場合は、 2級ァミンを溶媒として用いてもよい。反応は 0°C〜溶媒の沸 点以下の温度で、 5分〜 24時間で完了する。
3 ) 工程 5 (ァミノ基の修飾)
工程 4で得られた 1級ァミンを、 イソシァネート、 カルボン酸またはカルボン酸 無水物を用いて修飾することにより、 またはスルホニルクロリ ドを用いて修飾する ことにより化合物(i i a )を製造することができる。
方法 1 :イソシァネートによる修飾は、 通常 1〜10当量のイソシァネートを用い、 ジ クロロメタン、 クロ口ホルム等のハロアルカン、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン 等のエーテル、 ジメチルホルムアミ ド等の溶媒中またはそれらの混合溶媒中で行わ れる。 反応は 0°C〜溶媒の沸点以下の温度で、 1〜24時間で完了する。
方法 2 :カルボン酸による修飾は、 通常 1〜10当量のカルボン酸を用い、 1〜10当量 の 2- ( 1H-ベンゾ'トリァゾール -1-ィル) -1 , 1 , 3 , 3-テトラメチルゥロニゥムテトラフ ルォロボレ一ト等の縮合剤、 および必要に応じ 1〜10当量のジイソプロピルェチル ァミン等の塩基存在下、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム等のハロアルカン、 テトラ ヒドロフラン、 ジォキサン等のェ一テル、 ジメチルホルムアミ ド等の溶媒中または それらの混合溶媒中で行われる。反応は 0°C〜溶媒の沸点以下の温度で、 1〜24時間 で完了する。
方法 3 :カルボン酸無水物による修飾は、通常 1〜10当量のカルボン酸無水物を用い、 1当量〜溶媒量のピリジン等の塩基存在下、 必要に応じ Q . l〜10当量の 4-ジメチル アミノビリジン等の触媒を加え、ジクロロメタン、クロ口ホルム等のハロアルカン、 テ小ラヒドロフラン、 ジォキサン等のエーテル、 ジメチルホルムアミ ド等の溶媒中 またはそれらの混合溶媒中で行われる。 反応は Q°C〜溶媒の沸点以下の温度で、 1 時間〜 1週間で完了する。
方法 4 :スルホニルクロリ ドによる修飾は、通常 1〜10当量のスルホニルクロリ ドを
用い、 1当量〜溶媒量のピリジン等の塩基存在下、 必要に応じ 0. 1〜10当量の 4-ジ メチルアミノビリジン等の触媒を加え、 塩基を溶媒量用いる場合は、 塩基中で、 そ れ以外の場合は、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム等のハロアルカン、 テトラヒドロ フラン、 ジォキサン等のェ一テル、 ジメチルホルムアミ ド等の溶媒中またはそれら の混合溶媒中で行われる。反応は 0°C〜溶媒の沸点以下の温度で、 1時間〜 1週間で 7U J I"る。
4 ) 工程 6 (Boc保護基の脱保護)
化合物(i i a )の Bocの脱保護は、 工程 1 と同様な反応条件で行うことができる。
5 ) 工程 7 (アントラニル酸誘導体との縮合)
工程 6で得られた化合物と、 N-t-ブトキシカルボ二ルアントラニル酸誘導体(IVa) より、工程 5の方法 2と同様な反応条件で反応させることにより化合物( i i i aa )を製 造することができる。
6 ) 工程 8 (ァルケンとのカツプリング)
工程 7で得られた化合物(i i iaa)を、 1〜50当量のアルケン(CH2=CHR5 )と、溶媒中、 触媒および塩基を添加して、 カヅプリングすることにより化合物(I laa)を製造する ことができる。触媒としては、 0. 1〜1当量のテトラキストリフエニルホスフィンノヽ° ラジウム等のパラジウム触媒、および 1〜10当量の塩化テトラ- N-プチルアンモニゥ ム等の 4級アンモニゥム塩が用いられ、 塩基としては、 1〜10当量のトリェチルァ ミン等が用いられる。必要に応じて 1〜1当量のトリフエニルホスフィン等を加え てもよい。 溶媒としては、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム等のハロアルカン、 テト ラヒドロフラン、 ジォキサン等のエーテル、 ジメチルホルムアミ ド等の溶媒中また はそれらの混合溶媒中が用いられる。 反応は、 室温〜溶媒の沸点以下の温度で、 1 〜36時間で完了する。 工程 9〜工程 12
化合物(I I )のうち、 R1が NHR3 (式中、 は前記と同義である)であり、 R2aが定義中 の
(式中、 R5は前記と同義である)以外の基である化合物(I lab )は以下の方法で製造す
ることができる。
(llab)
[式中、 R3、 Bocおよび Fmocはそれそれ前記と同義であり、 R2bは R2の定義中の (式中、 R5は前記と同義である)以外の基を表す] および
(式中、 R5Xは前記と同義である)以外の基を表す]
1 ) 工程 9 (Boc保護基の脱保護)
工程 3で得られる化合物(ia)の Bocの脱保護は、 工程 1 と同様な反応条件で行う ことができる。
2 ) 工程 10 (アントラニル酸誘導体との縮合)
工程 9で得られた化合物と、 N-t-ブトキシカルボ二ルアントラニル酸誘導体(IVb ) を、工程 5の方法 2と同様な反応条件で反応させることにより化合物( i i i ab )を製造 することができる。
3 ) 工程 11 ( Fmoc保護基の脱保護 )
化合物( i i i ab )の Fmocの脱保護は、工程 4と同様な反応条件で行うことができる。
4) 工程 12(ァミノ基の修飾)
工程 11で得られた 1級ァミンを、工程 5と同様な反応条件で反応させることによ り、 化合物(Ilab)を製造することができる。 工程 12〜工程 15
化合物(II)のうち、 R1が丽 R3 (式中、 R3は前記と同義である)以外の基であり、 R2a が
(式中、 R5は前記と同義である)である化合物(Ilba)は以下の方法で製造することが できる。
(lllb) (ib)
(iiiba) (llba)
[式中、 R5、 Xおよび Bocはそれそれ前記と同義であり、 Rlbは R1の定義中、 NHR3 (式 中、 は前記と同義である)以外の基を表す]
1) 工程 12 '
巿販または既知法の組み合わせにより合成できるプロリン誘導体(lllb)を、 工程
3と同様な反応条件で反応させることにより、化合物( ib )を製造することができる。
2) 工程 13 (Boc保護基の脱保護)
化合物(ib)の Bocの脱保護は、 工程 1と同様な反応条件で行うことができる。
3) 工程 14(アントラニル酸誘導体との縮合)
工程 13 で得られた化合物と、 N-t-ブトキシカルボ二ルアントラニル酸誘導体 (IVa)を、 工程 5の方法 2と同様な反応条件で反応させることにより化合物(iiiba) を製造することができる。
4) 工程 15
工程 8と同様な反応を行うことにより、化合物(iiiba)より化合物(Ilba)を製造す ることができる。 工程 16および工程 17
化合物(II)のうち、 R1が NHR3 (式中、 R3は前記と同義である)以外の基であり、 R2a が定義中の
(式中、 R5は前記と同義である)以外の基である化合物(Ilbb)は以下の方法で製造す ることができる。 -
(式中、 Rlb、 R2bおよび Bocはそれそれ前記と同義である)
1) 工程 16 (Boc保護基の脱保護)
工程 12で得られる化合物(ib)の Bocの脱保護は、工程 1と同様な反応条件で行う ことができる。
2) 工程 17(アントラニル酸誘導体との縮合)
工程 16で得られた化合物を、工程 10と同様な反応条件で反応させることにより、
化合物(Ilbb)を製造することができる, 以下に、 原料となる化合物(IVb)の製造法について説明する,
工程 18および工程 19
(式中、 R2b、 Xおよび Bocはそれそれ前記と同義である)
1) 工程 18
巿販または、 ジャーナルォブ 'オーガニック 'ケミストリ一(J. Org. Chem),1997 年, 62 卷, p.1240 に示された方法を参考にして製造されるアントラニル酸誘導体 (IVa)と、 1〜10当量のァリールまたはへテロアリールボロン酸誘導体 [R2bB(OH)2] とを溶媒中、 触媒存在下で力ップリングすることにより化合物( iv )を製造すること ができる。触媒としては、化合物(IVa)に対して通常 0.01〜1当量の酢酸パラジウム (II)等が用いられ、配位子としては、必要に応じ化合物(IVa)に対して 0.01〜1当量 のトリフェニルホスフィン、 2- (ジ -t-ブチルホスフィノ)ビフエ二ル等のホスフィン 配位子が用いられ、添加剤としては、必要に応じ化合物(IVa)に対して 1〜10当量の フヅ化セシウム等が用いられる。 反応は、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン等のェ —テル、 ジメチルホルムアミ ド等の溶媒中またはそれらの混合溶媒中、 室温〜溶媒 の沸点以下の温度で行われ、 1〜24時間で完了する。
2) 工程 19
工程 18で得られた化合物( iv)を溶媒中、塩基を添加して、加水分解することによ り、 化合物(IVb)を製造することができる。 塩基としては、 化合物(iv)に対して 1〜 5 当量の水酸化リチウム、 水酸化ナトリウム等が用いられ、 溶媒としては、 通常、 メタノール、 エタノール等のアルコール、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン等のェ 一テル、 またはそれらの混合溶媒で行われ、 必要に応じ水を添加してもよい。 反応 は、 室温〜溶媒の沸点以下の温度で行われ、 1〜24時間で完了する。
工程 20
化合物(I)のうち、 R2が定義中の
(式中、 R5Xは前記と同義である)である化合物(lb)は、 化合物(la)のうち、 R2aが定 義中の '
(式中、 は前記と同義である)である化合物(Ic)から、次の反応工程により製造す ることができる。
(式中、 R1は前記と同義であり、 R5と R5Xは前記と同義でかつ同一である)
1) 工程 20
化合物(Ic)を、 溶媒中、 触媒を添加して、 水素雰囲気下または水素気流下、 ある Vヽは水素源となる化合物を添加して接触還元することにより化合物( lb )を製造する ことができる。溶媒としては、水、 テトラヒドロフラン、 メタノール、エタノール、 Ν,Ν-ジメチルホルムアミ ド等が単独あるいは混合して用いられ、 触媒としては、 重 量比にして 1八 00〜1/3 量のパラジウム/炭素等の接触還元触媒が用いられる。水素 源となる化合物としては、 1〜10 当量のギ酸アンモニゥム等が用いられる。反応は、 室温〜溶媒の沸点以下の温度で行われ、 1〜24時間で完了する。 原料となる化合物(Ilia)および(Illb)のうち市販でないものは、 例えば、 オーガ 二ヅク 'レ夕一ズ(Org. Lett. ),2001年, 3卷 p.2481、 同 2002年, 4卷 , p.3317、 ジャ 一ナル 'ォブオーガニック 'ケミストリ一(J. Org. Chem. ), 2002年, 67卷 , p.3923、 またはジャーナル 'ォブ 'コンビナトリアル 'ケミストリー(J. Comb. Chem. ),2001 年, 3卷 , p.367に示された方法、またはそれらを組み合わせた方法を参考にして製造
することができる。 上記各製造法における目的化合物は、有機合成化学で常用される精製法、例えば、 濾過、 抽出、 洗浄、 乾燥、 濃縮、 再結晶、 各種クロマトグラフィー等に付して単離 精製することができる。 また、 中間体においては特に精製することなく次の反応に 供することも可能である。 目的化合物がポリスチレン樹脂上に担持されている場合 には、 通常の固相反応で常用される各種溶媒での樹脂の洗浄法を適用することによ り、 ポリスチレン樹脂上に担持されたままで、 次の工程に用いることができる。 化合物(I )の中には、 幾何異性体、 光学異性体、 互変異性体等の立体異性体が存在 し得るものもあるが、 これらを含め、 全ての可能な異性体およびそれらのいかなる 比率における混合物も本発明に包含される。
化合物(I )の塩を取得したいとき、 化合物(I )が塩の形で得られるときはそのまま 精製すればよく、 また、 遊離の形で得られるときは、化合物(I )を適当な溶媒に溶解 または懸濁し、 酸または塩基を加えて単離、 精製すればよい。
また、化合物(I )およびその薬学的に許容される塩は、水または各種溶媒との付加 物の形で存在することもあるが、 これらの付加物も本発明に包含される。
以下、第 1-1表〜第 1-6表に化合物(I )の具体例を示すが、本発明の化合物はこれら に限定されることはない。
第 1-1表
化合物番号 -R' 一 R2 機器データ
10
化合物番号
1 機器データ
第 1 -1表 (続き)
o
,OH
39 、 -SCH3 MS m/z 390 (M+H)+
H八'
O
化合物番号 - R' 機器データ
第 1-1表 (続き)
化合物番号 一 R' 機器データ
第 1-1表 (続き)
CSC9T0/^00ldr/X3d
第 1-1表 (続き)
化合物番号 一^ 機器データ
第 1 - 1表 (続き)
化合物番号 -FT 機器データ
第 1 - 1表 (続き)
r
184 、N人ノ3、 )+
H V MS m/z 444 (M+H
185 ゝ MS m/z 500 ( +H)+
V つ
186 ヽ人ノ s、 Ί O MS m/z 498 (M+H)
H
εε
£S£9lO/tOOZdr/13d 00Z OAV
第 1-1表 (続き)
£S£9l0/t00Zd£/∑Jd ZJ0t0/S00Z OAV
第 1-1表 (続き)
248 /0、
—OH MS m/z 299 (M+H)
+
第 1 -2表 (続き)
化合物番号 -R' 機器データ
258 -OCH5 MS m/z 313 (M+H)+
V
259 -OCHs MS m/z 369 (M+H)
+
260 MS m/z 367 (M+H)+
261 -OCH, MS m/z 351 (M+H)+
262 • ~ OCH3 MS m/z 383 (M+H)
+
o
£S£9lO/1OOZdf/X3d zaoto/soo OAV
第 1-3表 化
一 ϋ徽 ^- ^ ^ <i£9lO/ OOZd£/∑Jd ZJO OOZ OAV
n
^暴呦^
£S£9l0/t00Zd£/∑Jd ZJOtO/SOOZ OAV
S
£S£9l0/t00Zd£/∑Jd ZJOtO/SOOZ OAV
第 1-4表 (続き)
化合物番号 -R
1 -R
2 機器データ
第 1-4表 (続き)
CSC9l0/ 00Zdf/X3d Z JO 00Z OAV
τ.9
CSC9T0/l700Zdf/X3d ZJ0t0/S00Z OAV
403 "SCH2CH3 、 MS m/z 342 き H)+
£S£9l0/^00Zdf/X3d ZJO 00Z OAV
第 1-6表
化合物番号 -R1 -R2 機器データ
420 MS m/z 492 (M+H)+
次に、 代表的な化合物(I)の薬理作用について実験例により具体的に説明する。 実験例 1 ヒト白血病細胞株に対する増殖抑制活性
ヒト急性骨髄性白血病細胞株 ML- 1、 ヒト慢性骨髄性白血病細胞株 K562に対する 試験物質の細胞増殖抑制率 )の測定を以下の方法で実施した。 各細胞の培養には 10%牛胎児血清(ギブコ社、 カタログ番号 10437-028 )、 および 1%ぺニシリン /ストレ プトマイシン(ギブコ社、 カタログ番号 15140- 122)を含む Roswell Park memorial Institute's Medium 1640 (RPMI)培地(ギブコ社、 カタログ番号 11875-093 )を使用 した。 2.5X104個/ mLに調製した ML- 1細胞、 K562細胞を TCMICROWELL 96Uplate (ナ ルジェン 'ヌンク社、 力夕口グ番号 163320 )に 80〃Lずつ播種し、 37°Cで 4時間、 5%炭酸ガスインキュベータ一内において培養し、 ブランクのゥェルには、 RPMI培地 のみを 80 L添加した。最終濃度がそれそれ 10〃mol/L となるように調整した試験 物質を 20〃Lずつ添加し、 コントロールとブランクのゥヱルには最終濃度が 0.1%と なるように調整したジメチルスルホキシド溶液を 20〃Lずつ添加した。 試験物質添 加後、 37°Cで 72時間、 5%炭酸ガスインキュベータ一内において培養した。 RPMI培 地で 50%に希釈した WST-1 (4-[3-(4-Iodophenyl)-2-(4-nitrophenyl)-2H-5- tetrazolio]-l,3-benzene disulfonate)試薬(ロシュ ·ダイァグノスティヅクス社、 カタログ番号 1644807 )を 20〃L加え、 37°Cで 2時間インキュベートした後に、 マイ クロプレート分光光度計 SPECTRA max 340PC (モレキュラーデバイス社)を用い、 450nm (対照波長 690nm)の吸光度を測定した。コントロールのゥエルの値を 100°/。、 ブ ランクのゥェルの値を 0%として、 試験物質を加えたゥエルの増殖率 )を算出し、 その値を 100%から引いた値を試験物質の細胞増殖抑制率 /。)とした。 本値が大きい
ほど、 細胞に対する増殖抑制活性が強いこと示している。
結果を第 2表に示す。
第 2表 ヒト白血病細胞株に対する増殖抑制活性 (10 mol/L)
細胞増殖抑制率
(%)
化合物 K562 ML-1
化合物 277 59 76
化合物 302 84 99
化合物 303 82 99
化合物 336 91 99 実験例 2 ヒト線維芽細胞におけるコラーゲン合成促進活性
ヒト新生児皮膚由来線維芽細胞株 NB1RGB (理研セルバンク、 茨城)を、 10vol%牛胎 児血清(ハイクローン社製、 Logan , UT, USA)ペニシリン Gカリウム 50U/mL、 および ストレプトマイシン 50〃g/mL を添加したミニマムエッセンシャルメディウムアル ファメディウム(MEMアルファ培地中、 インビトロジヱン社製、 Carl sbad , CA, USA ) を用い、 37° 5%C02の条件で定常期まで培養した。 トリプシン/ EDTA溶液(ベーリ ンガ一マンハイム社製、 Mannheim, Germany )処理により細胞を集め、 lvol%牛胎児血 清を含む MEMアルファ培地中で、 2 . 1 X 104個/ mLに調製し、 48ゥヱルのマイクロプ レ一ト(ファルコン 48ウェルマルチウェルティヅシュカルチヤ一プレート、 ビ一デ イーバィォサイエンス社製、 Frankl in Lakes , NJ , USA)に 250 ^Lずつ播種し、 37°C、 5%C02の条件下で更に一晩培養した。 翌日、 培地を除去した後、 lvol%牛胎児血清を 含む MEMアルファ培地に溶解した試験物質を各ゥエルに添加した。ひきつづき、 37°C、 5%C02の条件下で 3日間培養後、 上清を回収した。 lvo l%牛胎児血清を含む MEMアル ファ培地のみをゥエルに添加したものをコントロールとして用いた。 コラーゲンは 細胞内でプロコラ一ゲンとして生合成され、 細胞外に分泌されてコラーゲン線維と して重合する。 この時、 プロコラーゲンの N末端および C末端のプロペプチドが、 エンドべプチダ一ゼにより遊離することが報告されており、 培養上清中のプロコラ 一ゲン I型 C末端べプチドを測定することにより、 I型コラーゲン産生量を定量す
ることができる(中塚喜義、 関谷喜一郎、 吉田博昭,日本骨代謝学会誌, 1992 年, 10 巻 2号 , ρ , 173-180 )。得られた培養上清中のプロコラーゲン I型 C末端べプチド濃度 の測定は、プロコラーゲン I型 C末端ぺプチド ΕΙΑキット(夕カラバイォ社製、滋賀) を用いて行った。測定は、キッ卜の添付プロトコールに従って実施した。すなわち、 全ての上清サンプルをキッ ト付属の希釈緩衝液で 10倍希釈したもの、ならびにキッ 卜に付属しているプロコラーゲン I型 C末端ペプチド標準液(0、 10、 20、 30、 40、 80、 160、 320ならびに 640ng/mL )を測定に供した。 マイクロプレートリーダー 'パ ヮ一ウエーブ Xセレクト(バイオテックインストロメンヅ社製、 Winooski , VT, USA ) を使用して 450膽での吸光度を測定し、解析ソフト KC4 (バイオテヅクィンストロメ ンヅ社製)を用いて解析した。 作成した検量線から測定サンプルの濃度を算出した。 コントロールに対する試験物質のプロコラーゲン I型 C末端べプチドの産生促進作 用(コラーゲン合成促進活性)は式 1に従って算出した。
結果を第 3表に示す。
式 1 コフ—ゲ 試験物質存在下のプロコラーゲン I型 C末端ププチドの濃度
合成促進活性 二 ( ■ 1 X 100
(%) コントロールのプロコラーゲン I型 C末端ププチドの濃度 第 3表 ヒト線維芽細胞におけるコラーゲン合成促進活性 (1 μ mol/L)
コラーゲン合成促進活性
化合物 (%)
化合物 62 71
実験例' 3 ヒト線維芽細胞におけるヒアルロン酸合成促進活性
ヒト新生児皮膚由来線維芽細胞株 NB1RGBを実験例 2に従い、 48ゥェルのマイク 口プレートで一晩培養した。 翌日、 培地を除去した後、 lvol%牛胎児血清を含む MEM アルファ培地に溶解した試験物質を各ゥヱルに添加し、 37°C、 5%C02の条件下で 3 日または 6日間培養後、 上清を回収した。 コントロールとして、 lvol%牛胎児血清を 含む MEMアルファ培地のみを添加したものを用いた。
上清中に産生されたヒアルロン酸の定量はヒアルロン酸特異的結合タンパク質を
利用する以下の方法で行った。 すなわち、 リン酸緩衝液 (PBS、 アイシーェヌバイオ ケミカル社製、 Aurora , OH, USA)で希釈した 0. 5〃g/mLのヒアルロン酸結合性タン パク質 (生化学工業社製、東京)を 96ウェルマイク口プレート(ナルゲンヌンク社製、 Roski lde , Denmark)に 1 ゥエル当たり 50 zL加え、 4°Cでー晚コーティングした。 次 に lvol%牛血清アルブミン(生化学工業社製)を含む PBS (BSA- PBS )を 1ゥエル当たり 200 L加え、室温で 1時間静置した後、 BSA-PBSで 10倍希釈した培養上清を 1ゥェ ル当たり 50〃L加えて 2時間室温に静置した。また、 ヒアルロン酸ナトリウム塩(ヒ ト臍帯由来、 生化学工業社製)を蒸留水で Ifflg/mLの濃度に溶解したストック溶液を 0、 3 .125、 6.25、 12.5、 25、 50、 100、 200、 400、 800および 1600ng/mLに BSA- PBS で希釈した標準試料も同様に処理した。プレートを 0.05vol%のモノラウリン酸ポリ ォキシエチレンソルビ夕ン(Tween20、 和光純薬工業製)を含む PBS (Tween-PBS )で 3 回洗い、 0.25〃g/mLの濃度に BSA- PBSで希釈したピオチン標識ヒアルロン酸結合性 タンパク質 (生化学工業社製)を 1ゥエル当たり 50^L加えた。 室温で 1時間静置し た後、 Tween- PBSで 3回洗い、 BSA- PBSで 4000倍希釈した西洋ヮサビペルォキシダ —ゼアビジン D (生化学工業社製)を 1 ゥエル当たり ΙΟΟ zL·加えて 30分間室温に静 置した。 最後にこれらのプレートを Tween- PBSで 3回洗い、 TMB substrate reagent set (ビーディ一 ' ファーミンジェン社製、 San Di ego , CA, USA)を 1 ゥエル当たり 100〃L加え、 発色したところで 10vol%硫酸を 1ゥヱル当たり 100 L加えて反応を 停止させ、 450nm の吸光度を測定した。 吸光度の測定には、 マイクロプレートリ一 ダ— ·パワーウェーブ Xセレク トを使用して 450腿での吸光度を測定し、 解析ソフ ト KC4を用いて解析した。 作成した検量線から培養上清中のヒアルロン酸濃度を算 出した。コントロールに対する試験物質のヒアル口ン酸の産生促進作用(ヒアルロン 酸合成促進活性)は式 2に従って算出した。
結果を第 4表および第 5表に示す。
式 2
ヒアルロン酸合 試験物質存在下のヒアルロン酸の濃度
成促進活性 二 ( ; -—— ~ - 1 ) 100
(0/ ) コントロールのヒアルロン酸の濃度
第 4表 ヒト線維芽細胞におけるヒアルロン酸合成促進活性 (3日間培養時)
ヒアルロン酸合成促進活性 (%)
化合物 (試験物質濃度 10 mol/L)
化合物 22 92
化合物 75 63
化合物 90 166
化合物 1 27 61
化合物 128 184
化合物 130 60
化合物 135 218
化合物 136 369
化合物 141 56
化合物 1 62 396
化合物 185 51
化合物 244 54
化合物 273 90
化合物 361 96
化合物 367 55
化合物 395 65 第 5表 ヒト線維芽細胞におけるヒアルロン酸合成促進活性 (6日間培養時)
ヒアルロン酸合成促進活性 (%)
化合物 (試験物質濃度 0.1 U mol/L) (試験物質濃度 1 μ mol/L) 化合物 420 25 26
実験例 4 マウス角質水分蒸散量抑制作用
Balb/cマウスの吻側背部にアセトン/ジェチルェ一テル混液(1 : 1 )で 15秒間、 そ の後、 蒸留水で 60秒間の処置を 1 日 2回、 8時間以上の間隔で 4日間行った。 5 日
目、 6日目、 7日目に試験物質の 0 . 33%ァセトン溶液を吻側背部にそれぞれ 50 ^L塗 布した。 対照群には、 アセ トンを 塗布した。 各群 6匹を用いた。 5.日目の化 合物溶液塗布前、 塗布 12時間、 24時間、 72時間後の角質水分蒸散量 (TEWL )値を水分 蒸散量測定装置 [ヴアボメー夕一(Vapo Meter )、デルフィン'テクノロジ一社(Del f in Technologi es Ltd ) ]で測定し、式 3にしたがって角質水分蒸散量抑制率 )を算出し た。 本値が大きいほど、 角質水分蒸散量増加の回復が促進され、 すなわち皮膚バリ ァ機能を回復させて、水分の透過性を抑制すること示している。
結果を第 6表に示す。
式 3 角質水分蒸散量 各測定時における TEWL値
抑制率 = 1- ~ : ) X 100
( % ) 5日目の化合物溶液塗布前における TEWL値 第 6表 マウス角質水分蒸散量抑制作用
角質水分蒸散量抑制率 (%、平均 土 標準誤差)
処置後の時間 (時間)
化合物 12 24 72
アセトン (対照群) 15.1 土 5.6 19.7 士 1.5 27.2 土 5.1
化合物 127 -6.7 土 9.4 40.7 ± 4.3** 47.7 ± 2.8**
化合物 136 29.2 ± 5.2 32.9 土 4.6氺 51.9 土 3.0**
*, pく 0.05, **, pく 0.01 対照群との比較 化合物(I )またはその薬学的に許容される塩は、そのまま単独で投与することも可 能であるが、 通常各種の医薬製剤として提供するのが望ましい。 また、 それら医薬 製剤は、 動物および人に使用されるものである。
本発明に係る医薬製剤は、抗腫瘍剤、肌の老化抑制剤、-肌質改善剤、創傷治癒剤、 皮膚炎治療剤または関節炎治療剤として用いることができる。 活性成分として化合 物(I )またはその薬学的に許容される塩を単独で、あるいは任意の他の治療のための 有効成分 (繊維芽細胞成長因子 ( FGF )、 例えば夕クロリムス等の免疫抑制剤、 ビ夕ミ ン D誘導体、 ステロイ ド剤、 抗生物質、 抗ウィルス剤、 非ステロイ ド抗炎症剤、 例
えばヒアルロン酸、 9 , 10-ジヒドロ- 4 , 5-ジヒドロキシ- 9,10-ジォキシ -2-アントラセ ン酸ジ酢酸エステル等の抗リウマチ薬等)との混合物または合剤として含有するこ とができる。 また、 それら医薬製剤は、 活性成分を薬学的に許容される一種または それ以上の担体と一緒に混合し、 製剤学の技術分野においてよく知られている任意 の方法により製造される。
投与経路としては、 治療に際し最も効果的なものを使用するのが望ましく、 経口 または、 例えば経皮、 静脈内、 経鼻、 経肺等の非経口をあげることができる。
投与形態としては、 錠剤、 散剤、 軟膏、 注射剤、 外用液剤等があげられる。
経口投与に適当な、 例えば錠剤、 散剤等は、 乳糖、 でんぷん等の賦形剤、 澱粉等 の崩壊剤、 ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、 ヒドロキシプロピルセルロース 等の結合剤等を用いて製造できる。
経皮投与に適当な、 例えば軟膏等は、 ワセリン、 パラフィン、 ラノリン、 マクロ ゴール等の軟膏基剤、 ラウリル硫酸ナトリウム、 ソルビ夕ン脂肪酸エステル等の乳 化剤等を用いて製造できる。
静脈内投与に適当な製剤は、 好ましくは受容者の血液と等張である活性化合物を 含む滅菌水製剤からなる。 例えば、 注射剤の場合は、 塩溶液、 ブドウ糖溶液または 塩溶液とブドゥ糖溶液の混合物を用いて注射用の溶液を調製する。
絰鼻、 経肺等の投与に適当な、 例えば外用液剤は、 塩化ナトリウム、 ホウ酸等の 等張化剤、 リン酸水素ナトリゥム等の pH調整剤、メチルセルロース等の粘稠剤等を 用いて製造できる。
また、 これら非経口剤においても、 希釈剤、 防腐剤、 フレーバー、 賦形剤、 崩壊 剤、 滑沢剤、 結合剤、 界面活性剤、 可塑剤等から選択される 1種またはそれ以上の 補助成分を添加することもできる。
化合物(I )またはその薬学的に許容される塩の投与量および投与回数は、投与形態、 患者の年齢、 体重、 治療すべき症状の性質または重篤度により異なるが、 通常経口 の場合、 成人一人当り 0 . 01mg〜lg、 好ましくは 0 . 05 ~50mgを一日一回ないし数回 投与する。 静脈内投与等の非経口投与の場合、 成人一人当り 0 . 001〜100mg、 好まし くは 0 . 01〜10mgを一日一回ないし数回投与する。 しかしながら、 これら投与量およ び投与回数に関しては、 前述の種々の条件により変動する。
以下に、 本発明の態様を実施例および参考例で説明する。 発明を実施するための:^良の形態
下記実施例の各化合物の質量分析データは以下の機器によって測定し、 第 1-1表 〜第 1-6表中に機器デ一夕として記した。
ESIMS : Waters ZQ 固相合成は、 マクロカン [MacroKan ィ口リ社(IR0RI )製]反応容器に封入したポ リスチレン樹脂を用いることにより行った。 また、 同封したラジオ周波数タグ [ァ キュタグ (AccuTag) ]にて、各マクロカンを区別して同一フラスコ内で複数化合物の 反応を並列に実施した。 実施例 1
第 1-1表に示した化合物 1〜139は、 以下に示す一般的合成法に従って製造した。
1 )第 1工程:ポリスチレン樹脂へのプロリン誘導体の導入
マクロ力ンに封入した 4-ヒドロキシメチルベンゾィルァミノメチルポリスチレ ン(Rapp Polymere GmbH社製 AM HMB res in : 125- 160〃m、 1 . 05腿。 l /g、 約 300mg ) を、(2S,4S )- Fmoc- 4-ァミノ-卜 Boc-ピロリジン- 2-カルボン酸(3当量)および 1-メチ ルイミダゾ一ル(2当量)のジクロロメタン溶液(1 マクロカンあたり 6mL )に加えた。 続いて、 ジイソプロピルカルポジイミ ド(2 . 5 当量)を滴下した後、 混合物を室温で 一晩振盪した。 デカンテ一シヨンにより溶液を除去した後、 マクロカンに封入した 樹脂を Ν , Ν-ジメチルホルムアミ ド、 ジクロロメタンで交互に 4回ずつ洗浄した後、 ジェチルエーテルで洗浄し真空下で乾燥した。
2 )第 2工程: Fmoc保護基の脱保護
第 1 工程で得られた化合物に、 ピぺリジンの N -ジメチルホルムアミ ド溶液 ( 20vol°/。、 1マクロカンあたり 4mL )を加え、 室温で 15分振盪した。 デカンテ一ショ ンにより溶液を除去した後、マクロカンに封入した樹脂を Ν, Ν-ジメチルホルムアミ ド、 ジクロロメタンで交互に 3回ずつ洗浄した後、 ジェチルエーテルで洗浄し真空 下で乾燥した。
3)第 3工程:ァミノ基の修飾
方法 A )イソシァネートによる修飾
ィソシァネート(4当量)のジクロロメタン(1マクロカンあたり 4mL)溶液に、 第 2 工程で得られた化合物を加え 5時間加熱還流した。
方法 B)カルボン酸による修飾
2 -(1H-ベンゾトリァゾール- 1-ィル) - 1,1,3,3-テトラメチルゥロニゥム テトラ フルォロボレ一ト(4当量)および Ν,Ν-ジィソプロピルェチルァミン(4当量)のジク ロロメタン/ Ν,Ν-ジメチルホルムアミ ド(ν/ν=4:1、1マクロカンあたり 4mL)溶液を氷 浴で冷却した。 ここに、 カルボン酸(4当量)を加え、 続いて第 2工程で得られた化 合物を加えた。 得られた混合物を室温で一晚振盪した。
方法 C )スルホニルクロリ ドによる修飾、 および環状カルボン酸無水物による修飾
4-ジメチルァミノピリジン(4 当量)および無水ピリジン(40 当量) のジクロロメ タン( 1マクロカンあたり 4mL )溶液を氷浴で冷却した。ここに、第 2工程で得られた 化合物を加え、 続いてスルホニルクロリ ドまたはカルボン酸無水物を加えた。 得ら れた混合物を室温で 60時間振盪した。
方法 A〜Cで得られた反応溶液をデカンテ一シヨンにより除去した後、マクロカン に封入した樹脂を N,N-ジメチルホルムアミ ド、 ジクロロメタン、 メタノールで順番 に 2回ずつ洗浄した後、 ジェチルエーテルで洗浄し真空下で乾燥した。
4)第 4工程: Boc保護基の脱保護
第 3工程で得られた化合物に、 トリフルォロ酢酸のジクロロメタン溶液(50vol%、 1マクロカンあたり 4mL)を加え、 室温で 2時間振盪した。 反応溶液をデカンテーシ ヨンにより除去した後、 マクロカンに封入した樹脂を Ν,Ν-ジメチルホルムアミ ド、 ジクロロメタンで交互に 3回ずつ、続いて Ν,Ν-ジィソプロピルェチルァミンのジク ロロメタン溶液(2vol°/。)で 回洗浄した後、ジェチルエーテルで洗浄し真空下で乾燥 した。
5)第 5工程:アントラニル酸誘導体との縮合
2 -(1H-ベンゾトリァゾ一ル- 1-ィル) -1,1, 3, 3-テトラメチルゥロニゥム テトラ フルォロボレート(1.5 当量)、 Ν,Ν-ジイソプロピルェチルァミン(1.5 当量)および Ν- Boc- 5-ブロモアントラニル酸(1.5 当量)のジク口ロメ夕ン /Ν,Ν-ジメチルホルム
アミ ド(v/v=4:l、 1マクロカンあたり 4mL)溶液を氷浴で冷却した。 ここに、 第 4ェ 程で得られた化合物を加え、 得られた混合物を室温で一晩振盪した。 反応溶液をデ カンテ一シヨンにより除去した後、マクロカンに封入した樹脂を Ν,Ν-ジメチルホル ムアミ.ド、 ジクロロメタン、 メタノールで順番に 2回ずつ洗浄した後、 ジェチルェ 一テルで洗浄し真空下で乾燥した。
6 )第 6工程:ァルケンとの力ップリング
塩化テトラ- Ν -プチルアンモニゥム(1 当量)、 テトラキス(トリフエニルホスフィ ン)パラジウム(0.2当量)、 トリエチルァミン(2当量)およびアルケン(25当量)のジ クロロメタン/ Ν,Ν-ジメチルホルムアミ ド(ν/ν=4:1、1マクロカンあたり 4mL)溶液に、 第 5工程で得られた化合物を加え、アルゴン気流下 85°Cで一晩加熱還流した。翌日、 トリフエニルホスフィン(0.2当量)およびトリエチルァミン(2当量)をさらに加え、 85°Cで一晩加熱還流した。 反応溶液を室温に冷却し、 反応溶液をデカンテ一シヨン により除去した後、 マクロカンに封入した樹脂を Ν,Ν-ジメチルホルムアミ ド、 Ν,Ν- ジメチルホルムアミ ド /水 (ν/ν=1:1)、テトラヒドロフラン /5%酢酸水溶液 (ν/ν= 1:1)、 テトラヒドロフランで洗浄した。 さらに、 ジクロロメタン、 メタノールで交互に 2 回ずつ洗浄した後、 ジェチルェ一テルで洗浄し真空下で乾燥した。
7)第 7工程: Boc保護基の脱保護
第 4工程とほぼ同様な方法で、 第 6工程で得られた化合物の Boc保護基を脱保護 した。 .
8)第 8工程:環化による樹脂からの切り出し
冷却した飽和アンモニアメタノール溶液、 メタノール、 ジクロロメタンの混合溶 液 (v/v/v= 40:30:60s 1マクロカンあたり 4mL)を調製し、 第 7工程で得られたマク 口カンに封入された樹脂に加えた。 それそれの反応容器を密封し、 室温でー晚振盪 した。得られた溶液を加圧または減圧濾過し、続いて樹脂にメタノール/ジクロロメ タン混合溶液 (v/v=l:l、 4mL)を加え、 5分間振盪後、 溶液を濾過した。 得られた溶 液をあわせて減圧下濃縮することにより対応する目的化合物(I)を得た。 実施例
第 1-1表に示した化合物 140〜234は、以下に示す一般的合成法に従って製造した。
1 )第 r工程:ポリスチレン樹脂へのプロリン誘導体の導入
実施例 1の第 1工程と同様にして、 (2S,4S )-Fmoc- 4 -ァミノ- 1- Boc -ピロリジン - 2- カルボン酸を 4-ヒドロキシメチルベンゾィルアミノメチルポリスチレン(AM HMB resin)に導入した。
2 )第 2工程: Boc保護基の脱保護
実施例 1の第 4工程と同様にして、 第 1工程で得られた化合物の Boc保護基を脱 保 p¾した。
3 )第 3工程:アントラニル酸誘導体との縮合
実施例 1の第 5工程と同様にして、 第 2工程で得られた化合物と、 参考例 1で得 られる N- Boc-5-ァリ一ルアントラニル酸または N- Boc- 5-ヘテロァリ一ルアントラ 二ル酸を縮合した。
4 )第 4工程: Fmoc保護基の脱保護
実施例 1の第 2工程と同様にして、第 3工程で得られた化合物の Fmoc保護基を脱 保護した。
5 )第 5工程:ァミノ基の修飾
実施例 1の第 3工程と同様にして、 第 4工程で得られた化合物のアミノ基を修飾 した。
なお、 化合物 234の製造においては、 1- Fmoc-ピぺリジン- 4-カルボン酸を用いて 修飾した後、 得られた化合物の Fmoc基を実施例 1、 第 2工程と同様にして脱保護し た。
6 )第 6工程: Boc保護基の脱保護
実施例 1の第 4工程と同様にして、 第 5工程で得られた化合物の Boc基を脱保護 した。 '
7 )第 7工程:環化による樹脂からの切り出し
実施例 1の第 8工程と同様にして、 第 6工程で得られた化合物を環化させ樹脂か ら切り出すことにより対応する目的化合物( I )を得た。 実施例 3
第 1-1表に示した化合物 235〜242および第 1-2表に示した化合物 243-272は、以
下に示す一般的合成法に従って製造した。
1 )第 1工程:ポリスチレン樹脂へのプロリン誘導体の導入
実施例 1の第 1工程と同様にして、 4位に対応する置換基を有する(2S )- 1- Boc-ピ 口リジン- 2-カルボン酸を 4-ヒドロキシメチルベンゾィルアミノメチルポリスチレ ン(AM HMB resin)に導入した。
2 )第. 2工程: Boc保護基の脱保護
実施例 1の第 4工程と同様にして、 第 1工程で得られた化合物の Boc保護基を脱 保護した。
3 )第 3工程:アントラニル酸誘導体との縮合
実施例 1の第 5工程と同様にして、 第 2工程で得られた化合物と、 参考例 1で得 られる N-Boc-5-ァリ一ルアントラニル酸または N- Boc- 5-ヘテロァリ一ルアントラ 二ル酸を縮合した。
4 )第 4工程: Boc保護基の脱保護
実施例 1の第 4工程と同様にして、 第 3工程で得られた化合物の Boc基を脱保護 した。
5 )第 5工程:環化による樹脂からの切り出し
実施例 1の第 8工程と同様にして、 第 4工程で得られた化合物を環化させ樹脂か ら切り出すことにより対応する目的化合物(I )を得た。 実施例 4
第 1-3表に示した化合物 273~282は、 実施例 1の第 5工程において N-Boc- 5-ブ ロモアントラニル酸に代えて、 N-Boc- 4-ブロモアントラニル酸を用いる以外は、 実 施例 1 と同様にして製造した。 実施例 5
第 1-4表に示した化合物 283〜397は、(2S , 4S )- Fmoc- 4-ァミノ- 1-Boc-ピロリジン -2 -力ルボン酸に代えて、 (2S , 3S )- Fmoc- 3-ァミノ-卜 Boc-ピロリジン- 2-カルボン酸 を用いる以外は、 実施例 2と同様にして製造した。 なお、化合物 388〜397の製造に おいては、 実施例 2に示した化合物 234の製造と同様にして製造した。
実施例 6
第 1-4表に示した化合物 398〜409および第 1-5表に示した化合物 10-419は、 3 位に対応する置換基を有する(2S )-1- Boc-ピロリジン- 2-カルボン酸を用い、 実施例 3と同様にして製造した。 実施例 7
第 1-6表に示した化合物 420は、 次の合成法に従って製造した。
第 1-1表に示した化合物 75 ( 5.0 mg)をエタノール(2.0 mL )に溶解し、 10%パラジ ゥム /炭素(1 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で 1時間攪拌した。反応の終了を LC/MS で確認した後に、 触媒の濾別、 溶媒留去を行い、 第 1-6表に示した化合物 420 (3 . 8 mg) を得た。 参考例 1 N-Boc- 5-ァリールアントラニル酸または N- Boc- 5-ヘテロァリ一ルアン小 ラニル酸の一般的合成法
N-Boc- 5-ブロモアントラニル酸メチル、 酢酸パラジウム(I I ) ( 2. 5 mol% )、 2 -(ジ -t-ブチルホスフィノ)ビフエニル(5mol%)およびフッ化セシウム(3 当量)の無水ジ ォキサン( 1 mL/mmo 1 )溶液に、アルゴン気流下、対応す'るボロン酸( 3当量)を加えた。 ボロン酸を加えたことによる発熱のおさまった後、反応溶液を 80°Cで 4時間加熱し た。 反応溶液を減圧下濃縮することにより得られる残渣を、 カラムクロマトグラフ ィ一(へキサン/酢酸ェチル)により精製し、 N- Boc- 5-ァリ一ルアントラ二ル酸メチル または N-Boc-5-ヘテロァリ一ルアントラニル酸メチルを得た。続いて、 得られた化 合物をテトラヒドロフラン(2 mL/mmol )に溶解し、 水酸化リチウム水溶液(2当量、 1 mol/L、 2 mL/mmol )を加えた。 得られた反応溶液を室温で一晩激しく攪拌した。 メチ ルエステルの消失を薄層クロマトグラフィーにより確認後、 ジォキサンを減圧下留 去した。得られた粘稠な残渣に氷冷下、 酢酸水溶液(50vol°/。、 用いた水酸化リチウム に対し 1 . 5当量)を加えることにより、 白色の沈殿が得られた。混合物を 4時間静置 することにより、 粘稠な残渣を完全に固体化させた。 得られた固体を砕き吸引濾過 により濾取し水で洗浄した後、 減圧下乾燥することにより、 標題化合物を得た。
産業上の利用可能件
本発明により、 抗腫瘍作用、 肌の老化抑制作用、 肌質改善作用、 創傷治癒作用、 皮膚炎治療作用または関節炎治療作用を有する新規な三環性プロリン誘導体を提供 することができる。