才キサゾリジノン誘導体含有組成物 技術分野
本発明は、 5— (4—メ卜キシー 3—プロポキシフエニル) 一5—メチルー 2一才キサゾリジノンまたはその薬理学的に許容できる塩を含有する組成物に 関する。 明背景技術
次の式 ( I )
田
で表され、 化学名が (R) - (-) - 5 - (4—メ卜キシ一 3—プロボキシフ ェニル) _ 5—メチルー 2—才キサゾリジノン (一般名:メソプラム) である 化合物を包含する才キサゾリジノン誘導体が知られている (例えば、 特開平 7 - 6 1 978号公報、 特公平 7— 4222 9号公報および特表平〗 1 — 5 1 3 6 93号公報)。 5 - (4ーメ卜キシー 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチル — 2—才キサゾリジノンは、 フォスフ才ジエステラーゼ I V (P D E— I V) 阻害作用を有する抗アレルギー剤として知られ、 アトピー性皮膚炎、 喘息、 慢 性閉塞性肺疾患などのアレルギー疾患に対して有効である。
しかし、 5— (4—メ卜キシー 3—プロポキシフエニル) 一5—メチル一 2 一才キサゾリジノンについて、 それがァレルギ一性眼疾患治療のための眼局所 投与用組成物あるいは眼炎症治療のための眼局所投与用組成物として有用であ るか否かは知られていない。
眼局所投与によってアレルギー性眼疾患または炎症性眼疾患に有効であるた めには、 薬物は患部に到達し、 かつその部位に必要濃度で必要な時間滞留しな ければならない。 また、 眼局所投与するのであるから、 眼刺激が全くないか、 または眼刺激が使用に耐えられる程度に軽微であることが必要である。
また、 5— (4—メ卜キシー 3—プロポキシフエニル) 一5—メチルー 2— 才キサゾリジノンは水に難溶性であリ、 かつ水中で不安定な化合物である。 従来、 水に難溶性の薬物を点眼液や点鼻液などの水性液剤として製造する場
合、 界面活性剤などを添加することが行われている。 また、 特公平 5— 7 0 6 1 2号公報には、 非ステロイド系抗リウマチ剤、 ステロイド、 強心配糖体、 ベ ンゾジァゼピン誘導体、 ベンズイミダゾール誘導体、 ピぺリジン誘導体、 ピぺ ラジン誘導体、 イミダゾール誘導体および卜リアゾール誘導体などの難溶性ィ匕 合物について、 シクロデキス卜リン、 例えばヒドロキシェチル一i8—シクロデ キストリンゃヒドロキシプロピル一; 8—シクロデキス卜リンを用いた可溶化方 法が開示されている。
しかし、 難溶性薬物の可溶化は、 難溶性薬物の形状や大きさ、 物性および化 学的性質、 並びに使用される可溶化剤の物性や化学的性質などにより、 難溶性 薬物と可溶化剤の組合せや配合比率などが個々に相違するため、 難溶性薬物の 安定な水溶液の製造は容易ではないのが現状である。 本発明者らが知る限り、 5— ( 4—メ卜キシ—3—プロポキシフエニル) — 5—メチルー 2—才キサゾ リジノンについては、 その安定な水溶液についての記載や、 その可溶化方法に ついての記載やかかる方法を示唆する記載のされた文献はない。
一方、 角膜潰瘍の病因には、 角膜実質細胞、 好中球などの炎症細胞の活性ィ匕 が関わっており、 それらが分泌するサイ卜力インおよびプロテアーゼを介し、 複雑な相互作用が引き起こされて病態を形成すると考えられる。 現在、 角膜潰 瘍に対して、 ステロイドが用いられているが、 易感染性や眼圧上昇など様々な 問題がある。 したがって、 角膜潰瘍に対し有用且つ安全な薬剤の開発が望まれ ている。 P D E - I V阻害剤はサイ卜力イン産生抑制作用 (炎症細胞)、 好中球 遊走抑制作用および M M P産生抑制作用 (H L F— 1 ヒ卜肺由来線維芽細胞) を有していることが知られている。
特表 2 0 0 3— 5 2 0 8 5 2号公報には、 ホスホジエステラーゼ阻害薬であ る α—スルホニルヒドロキサ厶酸誘導体で角膜潰瘍を治療することが開示され ている。 また、 特表 2 0 0 2— 5 3 7 3 8 3号公報には、 P D E— I Vの阻害 によってサイクリックアデノシン一 3 ', 5 '— 1 リン酸 (c A M Ρ ) レベルを高 めることで疾患の治療を行う化合物および医薬組成物が開示され、 その対象疾 患の 1つとして、角膜潰瘍が例示されている。 しかし、 (R ) — (― ) — 5— ( 4 ーメ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチル一2—才キサゾリジノン が眼局所投与によって角膜潰瘍の治療効果を有することは知られていない。 発明の開示
本発明の一目的は、 5 - ( 4—メ卜キシ— 3—プロポキシフエニル) - 5 - メチルー 2—才キサゾリジノンまたはその薬理学的に許容できる塩を含有する 安定な組成物を提供することにある。
本発明の更なる一目的は、 5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一 5ーメチルー 2—才キサゾリジノンまたはその薬理学的に許容できる塩を含
有する、 アレルギー性眼疾患治療のための、 眼炎症治療のための、 および角月莫 潰瘍治療のための眼局所投与用組成物を提供することにある。
本発明の更なる一目的は、 5— (4—メ卜キシー 3—プロポキシフエニル) - 5ーメチル— 2—才キサゾリジノンまたはその薬理学的に許容できる塩を有 効濃度含有する、 安定な水性液剤を提供することにある。
本発明の更なる一目的は、 難溶性の 5— (4—メ卜キシ一 3—プロボキシフ ェニル) ― 5—メチル一 2—才キサゾリジノンまたはその薬理学的に許容でき る塩を可溶化し、 かつ安定化する方法を提供することにある。
本発明者らは、 さらに検討の結果、 (R) ― (―) -5- (4—メ卜キシー 3 一プロポキシフエニル) 一 5—メチルー 2—才キサゾリジノンは水性液剤中で、 ェナンチ才マーである S体の量が経時的に増加して、 ラセミ体へと徐々に移行 する傾向があることを見出した。 5— (4—メトキシ一 3—プロポキシフエ二 ル) 一 5—メチルー 2—才キサゾリジノンとしてラセミ体を用いた調製した水 性液剤の場合には、 この点は当然のことながら全く問題とならないが、 (R) 体 を用いて調製された組成物の場合には、 更なる安定化による改良の余地がある。 従って、 本発明の更なる一目的は、 (R) ― (―) — 5— (4—メトキシ一 3 —プロポキシフエニル) ― 5—メチル一 2—才キサゾリジノンまたはその薬理 学的に許容できる塩を、 そのラセミ化を防止した形で有含有する局所投与用組 成物を提供することにある。
さらに、 本発明の尚も更なる一目的は、 難溶性の (R) - (-) -5 - (4 —メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一5—メチル一2—才キサゾリジノン またはその薬理学的に許容できる塩のラセミ化を防止する方法を提供すること ある。
従って本発明は、 以下を提供する。 - 1 . 5— (4—メ卜キシ一 3 _プロポキシフエ二ル) — 5—メチルー
2一才キサゾリジノンまたはその薬理学的に許容できる塩を含有する、 ァレル ギー性眼疾患治療の為の眼局所投与用組成物。
2. 5— (4ーメトキシー 3—プロポキシフエニル) — 5—メチルー 2—ォキサゾリジノンまたはその薬理学的に許容できる塩を含有する、 眼炎症 治療の為の眼局所投与用組成物。
3. 5 - (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一5—メチル一 2—ォキサゾリジノンまたはその薬理学的に許容できる塩を含有する、 角膜潰 瘍治療の為の眼局所投与用組成物。
4. (R) 一 (―) -5 - (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) — 5—メチルー 2—才キサゾリジノンまたはその薬理学的に許容できる塩を含 有する、 ァレルギ一性眼疾患治療の為の眼局所投与用組成物。
5. (R) - (-) -5- (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル)
一 5—メチルー 2—才キサゾリジノンまたはその薬理学的に許容できる塩を含 有する、 眼炎症治療の為の眼局所投与用組成物。
6. (R) 一 (―) 一 5— (4—メ卜キシー 3 _プロポキシフエニル) - 5ーメチルー 2—才キサゾリジノンまたはその薬理学的に許容できる塩を含 有する、 角膜潰瘍治療の為の眼局所投与用組成物。
7. 水溶液の形態である上記 1ないし 6のいずれかに記載の眼局所投 与用組成物。
8. 懸濁液の形態である上記 1ないし 6のいずれかに記載の眼局所投 与用組成物。
9. 油性点眼液の形態である上記 1ないし 6のいずれかに記載の眼局 所投与用組成物。
1 0. ェマルジヨンの形態である上記 1ないし 6のいずれかに記載の 眼局所投与用組成物。
1 1 . (R) - (―》 — 5— (4ーメ卜キシ一 3—プロポキシフエ二 ソレ) 一 5—メチルー 2—才キサゾリジノンおよびその薬理学的に許容できる塩 の濃度が、 下限濃度 0. 00 1 wZv%及び上限濃度 2. OwZv^で規定さ れる範囲にあるものである、 上記 1ないし 1 0のいずれかに記載の眼局所投与 用組成物。
1 2. 眼軟膏剤の形態である上記 1ないし 6のいずれかに記載の眼局所 投与用組成物。
1 3. (R) 一 (一) 一 5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエ二 ル) 一 5—メチルー 2—才キサゾリジノンおよびその薬理学的に許容できる塩 の濃度が、 下限濃度 0. 00 1 wZw%及び上限濃度 1 0. OwZw%で規定 される範囲にあるものである、 上記 1ないし 6及び 1 2のいずれかに記載の眼 局所投与用組成物。
1 4. 5— (4—メ卜キシー 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチル - 2—才キサゾリジノンもしくはその薬理学的に許容できる塩およびヒドロキ シプロピル一 ;8—シクロデキス卜リンを含有する水性液剤。
1 5. ヒドロキシプロピル一 ) 8—シクロデキス卜リンの濃度は下限濃 度が 0. 5 wZv%で、 上限濃度が 25 wZv%の範囲から選択される上記 Ί
4記載の水性液剤。
1 6. 5 - (4ーメ卜キシー 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチル 一 2一才キサゾリジノンおよびその薬理学的に許容できる塩の濃度が、 下限濃 度 0. 00 1 w/ V %及び上限濃度 2. 0 w/v %で規定される範囲にあるも のである、 上記 1 4または 1 5に記載の水性液剤。
1 7 · 水性液剤の p Hが 3 ~ 9の範囲内である上記 1 4ないし 1 6の いずれかに記載の水性液剤。
1 8. 点眼液である上記 1 4ないし 1 7のいずれかに記載の水性液剤。
1 9. 点鼻液である上記 1 4ないし 1 7のいずれかに記載の水性液剤。 20. 点耳液である上記 1 4ないし 1 7のいずれかに記載の水性液剤。
2 Ί . (R) - (一) 一 5— (4—メ卜キシー 3—プロポキシフエ二 ル) 一 5—メチルー 2—才キサゾリジノンもしくはその薬理学的に許容できる 塩 0. 0 1 wZv %〜0. 1 w_ V %およびヒドロキシプロピル一; S—シクロ デキス卜リン 3 · 0w/v%〜 1 2. 5 V %を含有する水性点眼液。
2 2. 5— (4ーメ卜キシー 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチノレ 一 2—ォキサゾリジノンまたはその薬理学的に許容できる塩にヒドロキシプロ ピル一 i8—シクロデキス卜リンを配合することを特徴とする、 水性液剤中の 5 - (4ーメ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチルー 2—ォキサゾリ ジノンおよびその薬理学的に許容できる塩を可溶化および安定化する方法。
23. (R) - (-) 一 5— (4—メトキシ— 3—プロポキシフエ二 ル) 一 5—メチルー 2—ォキサゾリジノン又はその薬理学的 ίς許容できる塩を、 油性液体基剤中に含有する局与投与用油性液剤組成物であって、 該基剤がヒマ シ油及び Ζ又は中鎖脂肪酸卜リグリセリ ドを含んでなるものである、 局与投与 用油性液剤組成物。
24. (R) 一 (-) - 5 - (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエ二 ル) 一 5—メチル— 2—ォキサゾリジノンおよびその薬理学的に許容できる塩 の濃度が、 下限濃度 0. 00 1 w/v%及び上限濃度 2. Ow/v %で規定さ れる範囲にあるものである、 上記 23に記載の局所投与用油性液剤組成物。
25. 点眼液である上記 23または 24に記載の局所投与用油性液剤 組成物。
2 6. 点鼻液である上記 2 3または 24に記載の局所投与用油性液剤 組成物。
2 7. 点耳液である上記 23または 24に記載の局所投与用油性液剤 組成物。
28. 液剤中における (R) — (一) 一 5— (4—メ卜キシー 3—プロ ポキシフエニル) 一 5—メチル— 2—才キサゾリジノン及び Z又はその薬理学 的に許容できる塩のラセミ化を防止する方法であって、 (R) - (-) - 5 - (4 ーメ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一 5ーメチルー 2一才キサゾリジノン 及び Z又はその薬理学的に許容できる塩にヒマシ油及び/又は中鎖脂肪酸卜リ グリセリドを配合して油性液剤とすることを特徴とする方法。
本発明によれば、 アレルギー性眼疾患治療、 炎症性眼疾患治療および角膜潰 瘍治療等のようなアレルギー性疾患及び炎症性疾患を治療するための安定化し た組成物を得ることができる。該組成物は、注射剤を含む種々用途で使用でき、 眼局所投与用組成物その他の局所投与用組成物としての用途に特に適している。
したがって、 本発明の眼局所投与用組成物は、 例えば点眼液、 懸濁点眼液、 ェマルジヨンなどの水性液剤、 油状液剤または眼軟膏剤として、 アレルギー性 結膜炎、 春季カタルなどのアレルギー性眼疾患、 ブドウ膜炎、 眼瞼縁炎、 涙小 管炎、 全眼球炎、 術後眼内炎などの眼炎症などの治療に有利に用いられる。 ま た、 本発明の眼局所投与用組成物は、 角膜潰瘍の治療剤としても有用である。 また、 本発明の水性液剤および局所投与用組成物は、 ァ卜ピ一性皮膚炎、 喘 息、 慢性閉塞性肺疾患などのアレルギー疾患に対しても有利に用いられる。 . 図面の簡単な説明
図 1は、 実験例 1 における LTD4および P A F惹起結膜好酸球モデルに対す る本願懸濁液、 ロリプラムおよびフル才ロメ卜ロンの抑制効果を表す図である。 縦軸は吸光度 (490 n m) を表す。 R Pはロリプラムを示す。 FMはフル才 ロメ卜ロンを示す。 各欄は平均値土標準誤差を示す。 図中 * *はコントロール に対する有意差 (P<0. 01 ) を示す (Dumiett'stest)。 正常群以外の各群 は n=4〜5、 正常群は n = 2。
図 2は、 実験例 1 における抗原惹起結膜炎に対する本願懸濁液、 ベタメ夕ゾ ンおよびフル才ロメ卜ロンの抑制効果を表す図である。 縦軸はスコアまたは吸 光度 (490 nm) を表す。 B Mはべタメ夕ゾンを示す。 FMはフル才ロメ卜 ロンを示す。 各欄は平均値土標準誤差を示す。 図中 * *はコントロールに対す る有意差 (P<0. 01 ) を示す (Dunnett's test)。 π = 7〜8。
図 3は、 実験例 1 における抗原惹起結膜炎に対する本願水溶液およびべタメ 夕ゾンの抑制効果を表す図である。 縦軸はスコアまたは吸光度 (490 nm) を表す。 BMはべタメ夕ゾンを示す。 各欄は平均値士標準誤差を示す。 図中 * *はコントロールに対する有意差 (Pぐ 0. 01 ) を示す (Dunnett's test)。 n = 9〜1 0。
図 4は、 エンド卜キシン誘発角膜混濁に対する、 (R) - (―) 一 5— (4 - メ卜キシー 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチルー 2—才キサゾリジノンの 点眼による効果を示すグラフである。
図 5は、エンドトキシン誘発角膜血管新生に対する、 (R)— (—) 一 5— (4 ーメ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチル— 2—才キサゾリジノン の点眼による効果を示すグラフである。 発明を実施するための最良の形態
本発明の眼局所投与用組成物に含有される本願化合物としては、 ラセミ体、 (R) 体および (S) 体が挙げられる。 このうちラセミ体、 (R) 体、 及び両者 の間に位置する、 (R) 体を 1 Z2以上の比率で含む (R) 体と (S) 体の混合 物が好ましく、 (R) 体が特に好ましい。
5 - (4—メ卜キシ— 3—プロポキシフエニル) — 5—メチルー 2—才キサ ゾリジノンの薬理学的に許容できる塩としては、 ナ卜リウ厶塩ゃ力リゥ厶塩な どのアル力リ金属塩が挙げられるが、 これら以外の塩であっても薬理学的に許 容できる塩であればいずれのものであっても本発明の目的のため適宜に用いる ことができる。
5— (4—メ卜キシ - 3—プロポキシフエニル) 一5—メチル一 2—才キサ ゾリジノンは、 例えば前述の特開平 7— 6 1 9 78号公報および特表平 1 1 一 5 1 3 6 93号公報記載の方法により製造することができる。
本発明の眼局所投与用組成物は、 点眼液、 懸濁点眼液またはェマルジヨンな どの水性液剤の形態とする場合、 例えば (R) — (一) — 5— (4—メ卜キシ 一 3—プロポキシフエニル) ― 5—メチル一 2—才キサゾリジノンまたはその 薬理学的に許容できる塩の含有量は、 通常、 下限 0. 00 1 w/v%程度、 好ま しくは 0. 005w/v%程度、 更に好ましくは 0. 0 1 w/v%程度、 上限 2. Ow/v%程度、 好ましくは 0. 5 w/v%程度、 更に好ましくは 0. 1 w/v% 程度とするが、 使用目的、 適応症状の程度に応じて適宜増減してもよい。
また、 本発明の水性液剤において、 ヒドロキシプロピル一/ 5—シクロデキス 卜リンの含有量は、 下限 0. 5w/v%程度、 好ましくは 3. Ow/v%程度、 更に好ましくは 5. Ow/v%程度、 上限 25 w/v%程度、 好ましくは 1 2. 5w/v%程度、 更に好ましくは 8. Ow/v%程度であり、 特に好ましい含有 量は 6. 5w/v%程度である。
本発明の眼局所投与用組成物は、 眼軟膏剤の形態とする場合、 例えば (R) 一 (-) - 5 - (4—メ卜キシ— 3—プロポキシフエニル) 一5—メチル一 2 —才キサゾリジノンまたはその薬理学的に許容できる塩の含有量は、 通常、 下 限 0. 00 1 w/w%程度、 好ましくは 0. 005 w/w%程度、 更に好ましく は 0. 0 1 w/w%程度、 上限 1 0. Ow/w%程度、 好ましくは 2. 0 w/w% 程度、 更に好ましくは 0. 1 w/w%程度とするが、 使用目的、 適応症状の程度 に応じて適宜増減してもよい。
本発明の眼局所投与用組成物は、 点眼液、 懸濁点眼液またはェマルジヨンな どの水性液剤の形態とする場合には、 本発明の目的に反しない限リ、 通常用い られる等張化剤、 緩衝剤、 粘稠化剤、 キレート剤、 防腐剤、 p H調整剤、 芳香 剤等の各種添加剤を適宜添加してもよい。
等張化剤としては、 塩化ナトリウム、 塩化カリウム、 グリセリン、 マンニ卜 ール、 ソルビトール、 ホウ酸、 ブドウ糖、 プロピレングリコールなどが挙げら れる。 緩衝剤としては、 例えば、 リン酸緩衝剤、 ホウ酸緩衝剤、 クェン酸緩衝 剤、 酒石酸緩衝剤、 酢酸緩衝剤、 リン酸二水素ナトリウム、 リン酸水素ニナ卜 リウ厶、 クェン酸ナトリウム、 ホウ酸、 ホウ酸ナトリウム、 酢酸ナ卜リウ厶、 アミノ酸などが挙げられる。 粘稠化剤としては、 ポリビニルピロリドン、 カル
ボキシメチルセルロース、 カルボキシプロピルセルロース、 ヒドロキシェチル セルロース、 ヒドロキシプロピルセルロース、 ヒドロキシプロピルメチルセル ロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナ卜リウ厶などが挙げられる。 キレー卜剤としては、 ェデ卜酸ナトリウム、 クェン酸ナトリウム、 縮合燐酸ナ 卜リウ厶などが挙げられる。 防腐剤としては、 塩化ベンザルコニゥ厶ゃ塩化べ ンゼ卜ニゥ厶などの第 4級アンモニゥ厶塩類、 パラォキシ安息香酸メチル、 パ ラオキシ安息香酸プロピルなどのパラ才キシ安息香酸エステル類、 ダルコン酸 クロルへキシジン、ソルビン酸およびその塩、チメロサールなどが挙げられる。 p H調整剤としては、 塩酸、 水酸化ナトリウム、 リン酸、 酢酸などが挙げられ る。 芳香剤としては、 1ーメン I ^一ル、 ボルネオール、 カンフル、 ユーカリ油 などが挙げられる。
本発明の眼局所投与用組成物に配合される上記各添加剤の濃度は、 例えば等 張化剤は浸透圧比が 0. 8~1. 2程度になる濃度に配合し、 緩衝剤は 0. 0 1 ~2wZv%程度、 粘稠化剤は 0. 1 ~1 OwZv%程度である。
本発明の組成物は、 (R) - (-) -5 - (4—メトキシ— 3—プロボキシフ ェニル) 一 5—メチルー 2—才キサゾリジノンまたはその薬理学的に許容でき る塩、 油を含んでなる、 油を媒質とした液剤 (油性液剤) であることができ (例 えば、 基剤としての油に本化合物を溶解又は懸濁させたもの)、 また、 エタノー ル等のアルコール、 水、 および乳化剤を更に含有してなる、 油を媒質とした液 剤 (油性液剤) であることもできる。 本発明で用いることのできる油の種類と しては、 低毒性、 低刺激性の眼に適用可能なものが用いられる。 油の例として は、 大豆油、 ゴマ油、 ツバキ油、 菜種油、 トウモロコシ油等、 グリセリンの脂 肪酸エステルを含有するものが挙げられるが、 特に適しているものとして、 ヒ マシ油及び中鎖脂肪酸卜リグリセリド [例えば、 ミグリオール (商品名、 ミツ バ貿易)] を挙げることができる。
本発明の組成物において、 ヒマシ油と中鎖脂肪酸卜リグリセリドを併用する ときは、 両者間の量的比率は任意でよい。 また、 油と混和するアルコールを添 加する場合その量は適宜でよく、 例えば、 基剤全体 1 5%、 1 0%等となるよ うに加えることができる。 また水及び乳化剤を含有する場合には、 それらの成 分は、 媒質が油であることが維持される範囲内において、 適宜の量で加えるこ とができる。 他の油を用いる場合についても、 同様である。
本発明の眼局所投与用組成物は、 油性液剤の形態とする場合、 例えば (R) ― (―) —5— (4—メ卜キシー 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチルー 2 一才キサゾリジノンまたはその薬理学的に許容できる塩の含有量は、 通常、 下 限 0. 001 w/v%程度、 好ましくは 0. 005 w/v %程度、 更に好ましく は 0. 01 w/v%程度、 上限 2. 0 w/v %程度、 好ましくは 0. 5 w/v %程 度、 更に好ましくは 0. 25 w/v%程度、 尚も更に好ましくは 0. 1 w/v%
程度とするが、 使用目的、 適応症状の程度に応じて適宜増減してもよい。 本発明の組成物は、 水中油滴型 (O ZW型) のェマルジヨン、 マイクロエマ ルジョン等の水性製剤としても提供できる。
本発明においては、 乳化剤として、 界面活性剤、 例えば界面活性能のある非 イオン界面活性剤等を配合することができる。 非イオン界面活性剤の例として は、 ポリ才キシエチレン硬化ヒマシ油類またはポリ才キシエチレンソルビ夕ン 脂肪酸エステル、 好ましくはポリ才キシェチレンソルビタンモノ才レエー卜類、 ポリオキシエチレンソルビ夕ンモノラウレー卜類、 ポリ才キシエチレンソルビ タンモノパルミテート類、 ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレー卜類 等が挙げられる。
本発明の眼局所投与用組成物を点眼液、 懸濁点眼液またはェマルジヨンなど として水性液剤の形態で用いる場合、 その P Hは、 約 3〜9程度、 好ましくは 約 6〜8程度に調整される。
本発明の眼局所投与用組成物を眼軟膏剤として用いる場合、 その眼軟膏基剤 として、 精製ラノリン、 ワセリン、 プラスチベース、 流動パラフィンなどが適 宜に用いられる。
本発明の眼局所投与用組成物においては、 本発明の目的に反しない限り、 そ の他の同種または別種の薬効成分を適宜含有させてもよい。
本発明の眼局所投与用組成物は、 自体公知の調製法、 例えば、 第 1 4改正日 本薬局方、 製剤総則の点眼剤などの液剤あるいは眼軟膏剤に記載された方法で 製造することができる。
本発明の眼局所投与用組成物は、 温血動物 (例えば、 ヒ卜、 ラッ卜、 マウス、 ゥサギ、 ゥシ、 ブ夕、 ィヌ、 ネコなど) に使用することができる。
本発明の眼局所投与用組成物は、 例えば (R ) — (一) — 5— ( 4—メ卜キ シ一 3—プロポキシフエニル) — 5—メチルー 2—才キサゾリジノン 0 . 1 w/ v %を含有する点眼剤として成人に点眼する場合、 1回 1〜2滴を 1 日 3〜6 回点眼すればよい。 適応症状の程度などにより、 適宜投与回数を増減すること ができる。
本発明の眼局所投与用組成物を眼軟膏剤としてアレルギー性結膜炎、 春季力 タルなどのアレルギー性眼炎、 ブドウ膜炎、 眼瞼縁炎、 涙小管炎、 全眼球炎、 術後眼内炎などの眼炎症に用いる場合は、 例えば (R ) ― (—) - 5 - ( 4— メ卜キシー 3一プロポキシフエニル) 一 5ーメチルー 2一才キサゾリジノン 0 . 1 w/w %含有する本発明の眼軟膏剤を成人に 1 日 3〜 6回投与すればよい。 適 応症状の程度などにより、 適宜投与回数を増減することができる。 以下に、 実験例、 実施例を挙げて、 本発明をさらに詳細に説明するが、 本発
明はこれらによって限定されるものではない。
実験例 1 (R) — (一) 一 5— (4—メ卜キシー 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチルー 2—才キサゾリジノンの可溶化試験
(1 ) 各種 P H水溶液中における (R) ― (―) — 5— (4ーメ卜キシ一 3— プロポキシフエニル) — 5—メチルー 2—才キサゾリジノンの溶解度
(実験方法)
0. 1 %クェン酸塩緩衝液 (p H 3. 0)、 0. 1 %酢酸塩緩衝液 (p H 4. 0および 5. 0) および 0. 1 %リン酸塩緩衝液 (p H 6. 0、 7. 0および 8. 0) それぞれ 1 Om Lに (R) — (一) 一 5— (4—メ卜キシ一 3—プロ ポキシフエニル) 一 5—メチル— 2—ォキサゾリジノン 4 Omgを加え、 超音 波処理し 3時間強く攪拌した。 p Hを確認した後、 遠心分離し (3 500 r p m、 1 5分)、 上澄液中の (R) ― (-) -5 - (4ーメ卜キシ— 3—プロポキ シフエ二ル) —5—メチルー 2—才キサゾリジノン含量を H P L C法で測定し た。
(実験結果)
その結果を表 1 に示す。 表 1 各種 P H水溶液中における (R) — (―) 一5— (4—メ卜キシ一 3— プロポキシフエニル) 一 5—メチル— 2—才キサゾリジノンの溶解度
表 1から明らかなように、 P H 3. 0~8. 0における (R) — (一) 一 5 ― (4—メ卜キシー 3 _プロポキシフエニル) 一 5—メチル一 2—ォキサゾリ ジノンの溶解度は、 いずれの p Hにおいてもほぼ同等で 0. 06 7〜0. 0 7 1 %を示した。 実験例 2 各種添加剤を用いた p H 7. 0における (R) — (—) 一 5— (4 ーメトキシ— 3—プロポキシフエニル) ― 5—メチル— 2—才キサゾリジノン の溶解度
(実験方法)
0. 1 %リン酸塩緩衝液 (p H 7. 0) において、 表 2に示した添加剤を用 いて (R) ― (—) - 5 - (4—メトキシ一 3—プロポキシフエニル) 一 5— メチルー 2—才キサゾリジノンの溶解度を測定した。 添加剤 0. 5 %を含む水 溶液 1 OmLに、 (R) ― (—) -5 - (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエ二 ル) 一 5—メチル—2—才キサゾリジノン 0. 05〜0. 1 gを加え、 超音波 処理し 3時間強く攪拌した。 p Hを確認した後遠心分離し (3500 r pm、
1 5分)、 上澄液中の (R) ― (—) 一5— (4—メ卜キシー 3—プロポキシフ ェニル) 一 5—メチル—2—才キサゾリジノン含量を H P L C法で測定した。 (実験結果)
その結果を表 2に示した。 表 2 各種添加剤による (R) (—) - 5 - (4ーメ卜キシ— 3—プロポキ シフエニル) ― 5—メチルー 2一才キサゾリジノンの溶解度
表 2から明らかなように、 最も可溶化力が高かったものは、 ヒドロキシプロ ピル一 ;8—シクロデキス卜リンで、 (R) 一 (―) — 5— (4—メトキシ一 3— プロポキシフエニル) 一 5—メチルー 2—才キサゾリジノンの溶解度は添加剤 無添加時の 1 . 6倍に上昇した。 実験例 3 ヒドロキシプロピル一) 8—シクロデキス卜リンの添加量の検討
0. 1 %リン酸塩緩衝液 (p H 7. 0) において、 種々濃度のヒドロキシプ 口ピル一i8—シクロデキス卜リンを添加し、 (R) ― (一) - 5 - (4一メ卜キ シー 3一プロポキシフエニル) ― 5—メチルー 2一才キサゾリジノンの溶解度 を測定した。
その結果、 ヒドロキシプロピル— 一シクロデキストリンの添加量に比例し て (R) — (―) 一5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一5—メ チルー 2—才キサゾリジノンの溶解度が上昇した。 ヒドロキシプロピル— β―
シクロデキス卜リン 6. 0 6 %の添加で (R) ― (一) 一5— (4ーメ卜キシ — 3—プロポキシフエニル)一 5—メチルー 2—才キサゾリジノンの溶解度( p H 7. 0) は 0. 5 6 %に上昇した。 実験例 4 (R) — (一) 一 5— (4—メ卜キシー 3—プロポキシフエニル ) 一 5ーメチル— 2—ォキサゾリジノン水溶液の安定性
(実験方法)
表 3に示した (R) - (―) 一 5— (4ーメ卜キシ一 3—プロポキシフエ二 ル) — 5—メチルー 2—才キサゾリジノン水溶液を調製し、 5 m L無色ガラス アンプルに充填した。 アンプルを 40°C、 75 % R Hの恒温恒湿器 〔(株) ナガ ノ科学機械製作所製 型式 LH-20- 03 〕 および 60°Cの恒温器 〔株) ナガノ科 学機械製作所製 型式 CH20- 01M〕 に静置保存した。 4週後に肉眼で性状を観察 し、 p Hおよび (R) - (一) 一 5— (4—メ卜キシー 3—プロポキシフエ二 ル) 一 5—メチルー 2—才キサゾリジノン含量を測定した。 含量は H P L C法 により測定した 〔但し、 (S) 体が一部生成しても、 この方法では (R) 体と識 別できない〕。 表 3
(実験結果)
その結果を表 4に示す。
表 4 0. 05 % (R) — (-) — 5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエ ニル) 一 5—メチル— 2—才キサゾリジノンおよびヒドロキシプロピル一 ^一 シクロデキス卜リンを含有した 0. 5 % (R) 一 (一) - 5 - (4—メ卜キシ
― 3一プロポキシフエニル) 一 5—メチル— 2—才キサゾリジノン水溶液の安 定性
* 40 °C 5週 ヒドロキシプロピル—) 8—シクロデキス卜リン無添加の 0. 05 % (R) ― (一) 一 5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) _ 5—メチル— 2— 才キサゾリジノン水溶液 (処方 N 0 . 1 5~1 8) の場合、 60°C、 4週保存 においていずれの p Hにおいても残存率は 7. 1 -7. 9 %であった。 性状に 変化は認められなかった。 また 40°C、 4週保存において残存率は 74. 3〜 75. 6%であり、 性状に変化は認められなかった。
6. 5%ヒドロキシプロピル一) 8—シクロデキストリン含有の 0. 5 % (R) - (-) -5 - (4ーメ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一5—メチル一 2 一才キサゾリジノン水溶液 (処方 N o. 1 9〜22) の場合、 60°C、 4週保 存においていずれの p Hにおいても残存率は 58. 6〜6 3. 3 %であり、 性 状に変化は認められなかった。 40°C、 4週保存において残存率は 9 6. 1 ~ 9 8. 1 %であり、 性状に変化は認められなかった。
以上のことから、 (R) ― (-) - 5 - (4—メトキシ一 3—プロポキシフエ ニル) 一 5ーメチルー 2—ォキサゾリジノンは水に難溶性の化合物で、 p H 5 〜 8の水溶液中で不安定であつたが、 ヒドロキシプロピル一 ^ーシクロデキス 卜リンを添加することにより可溶化と、 少なくとも 5— (4ーメ卜キシ一 3— プロポキシフエニル) ― 5—メチルー 2一才キサゾリジノンとしての安定化が 同時に達成することができることが判明した。
実験例 5 0. 05 %および 0. 25 % (R) - (一) — 5— (4—メ卜キシ - 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチル— 2—才キサゾリジノン水溶液の安 定性
ヒドロキシプロピル— i8—シクロデキストリンの濃度を変化させて、 p H 7 . 0における 0 - 05 %および 0. 25 % ( R) ― (一) - 5 - (4一メ 卜キ シ一 3—プロポキシフエニル) ― 5—メチル一 2—才キサゾリジノン水溶液の 安定性について試験した。
(実験方法)
表 5に示した N o. 23 N o . 30の 0. 05ぉょび0. 25 % (R) - (―) —5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) ー 5—メチル一 2— 才キサゾリジノン水溶液を調製し、 5 mL無色ガラスアンプルに充填した。 ァ ンプルを 40°C 75%R Hの恒温恒湿器 〔(株) ナガノ科学機械製作所製 型 式 LH- 20-03 〕 および 60°Cの恒温器 〔株) ナガノ科学機械製作所製 型式 CH 20 - 01M〕 に静置保存した。 4週後に肉眼で性状を観察し、 p Hおよび (R) — (一) 一5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチルー 2— 才キサゾリジノン含量を測定した。 含量は H P LC法により測定した 〔但し、 ( S) 体が一部生成しても、 (R) 体と識別できない〕。 表 5
(実験結果)
その結果を表 6に示した。
表 6 ヒドロキシプロピル一 )8—シクロデキス卜リンを含有した 0. 05 %お よび 0. 25 % (R) ― (一) 一 5— (4—メトキシー 3—プロポキシフエ二 ル) 一 5ーメチルー 2一才キサゾリジノン水溶液の安定性
表 6から明らかなように、 (R) - (―) —5— (4—メ卜キシ一 3—プロボ キシフエニル)— 5—メチルー 2—ォキサゾリジノンは、 40°C、 4週で、 (R) ― (一) —5— (4ーメ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチルー 2 —才キサゾリジノンの濃度にほとんど関係なく、 ヒドキシプロピル一 i8—シク ロデキス卜リンの添加量 1 . 5%以上の濃度で 90 %以上の残存量を示した。 また、 表 4の処方 N o. 1 9~22および表 6の処方 N 0. 2 6, 27, 2 9, 30に示されるように、 ヒドキシプロピル— jS—シクロデキス卜リン添加量 5 %以上で 9 6%以上の残存量を示した。 実験例 6 (R) — (一) 一 5— (4ーメ卜キシー 3 _プロポキシフエニル) - 5—メチルー 2—才キサゾリジノンの油中での安定性試験。
(実験方法)
下記の表 7に示す処方に従って、 油中に本化合物を溶解させることによリ油 性液剤を調製し、 一定温度条件での本化合物の含量変化の有無につき。 処方 3 3、 34及び 35について、 H P L Cにより本化合物の残存率 〔但し (R) 体 と (S) 体とは識別できず) を測定すると共に、 光学活性の変化も測定するこ とにより、 光学異性体である (S) 体の増加の有無を調べた。 なお、 比較のた め、 表 8に示した処方のヒドロキシプロピル一; S—シクロデキストリンを含有 する水性液剤 (処方 No. 36)、 及び、 (R) - (一) —5— (4—メトキシ— 3 一プロポキシフエニル) 一 5ーメチルー 2—才キサゾリジノンのみを 0. 04 %の濃度になるよう単に水に溶かして調製した水溶液 (処方 No. 37) について 光学異性体の含量変化を調べた。
表 7
(実験結果)
試験の結果を表 9及び 1 0に示す。 表 9 油中における本化合物の含量変化 (H P L C ) 処方 No. No.33 No.34 No.35
60°C
残存率(%) 98.9 99.4 100.1 2週
80°C
残存率(%) 97.0 99.8 99.1 2週
表 1 o 油性、 水性製剤中及び水溶液中における本化合物の光学異性体 〔(s) 体〕 の割合変化
N D :検出できず 上記の表から明らかなように、 表 8に示した水性液剤 (処方 Mo. 36) では、 光学異性体すなわち (S) 体の比率が経時的に上昇して、 光学純度が低下する 傾向があつたが、 油中に本化合物を溶解させた各液剤は、 熱的に全く安定であ り異性体間での変化も生じないことが確認された。 このことは、 油性製剤中で は、 本件化合物は特に安定に維持されており、 (R) 体 (すなわちラセミ体でな く) を用いて製剤を調製した場合でも、 実質的に完全な安定化が得られること を示している。 なお、 (R) ― (―) — 5— (4—メ卜キシ一 3—プロボキシフ ェニル) 一 5—メチル— 2—ォキサゾリジノンを単に水に溶解させて得た水溶 液 (処方 No. 37) では、 40°C7日で (S) 体の比率が 42· 3%に達したが、 ヒド ロキシプロピル— )8—シクロデキストリン含有の水性製剤では、 同温度におけ る同期間の保存後の (S) 体の比率は 7.6%であり、 ヒドロキシプロピル一 3— シクロデキス卜リンにも、 水溶液中での (R) — (一) 一 5— (4—メ卜キシ - 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチル一 2—才キサゾリジノンのラセミ化 に対し、 抑制効果があることが認められた。 実験例 7 薬効試験
(R) 一 (一) 一 5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一 5—メ チル— 2一才キサゾリジノンのケミカルメディエー夕一およびアレルギー誘発 による結膜好酸球浸潤に対する効果について試験した。
( 1 ) 試験動物 '
S LC (静岡) から購入した 300〜350gの雄性ハー卜レー (Hartley) モルモ ッ卜を使用した。 試験動物は 12時間一光/闇サイクル下通常の動物ケージで飼 育した。 餌と水は自由摂取とした。
(2) 試験物質
各実験に用いられた試験物質は下記のとおりである。
L T D4および P A F惹起結膜好酸球湿潤モデルの為の試験物質
• 0.5% (R) ― (―) -5 - (4—メ卜キシー 3—プロポキシフエニル) 一 5 —メチルー 2—才キサゾリジノン懸濁液
(R) ― (一) -5 - (4—メ卜キシー 3—プロポキシフエニル) 5ーメ チル— 2—才キサゾリジノン 0.5%を下記の基剤に懸濁させた (以下、 液という)。
(基剤)
リン酸ニ水素ナ卜リウムニ水和物 0.1 g
ポリソルベー卜 80 0.5 g
塩化ナトリウム 0.9 g
水酸化ナトリウム 適量
蒸留水 全量 100 mL
pH7.0
· 1%ロリプラム (rol ipram) (Sigma)
口リプラムは上記基剤に 1.0%懸濁させた。
■ 0.1¾フル才ロメ卜ロン (才ドメール 0.1%点眼液、 千寿製薬株式会社、 以下同 じ。)
-生理食塩液
抗原惹起ァレルギ一性結膜炎モデルの為の試験物質
(i)ステロイドとの比較
■ 0.5% (R) 一 (一) 一5— (4—メ卜キシー 3—プロポキシフエニル) 一5 ーメチルー 2—才キサゾリジノン懸濁液
• 0.1%ベ夕メタゾン (リンデロン液 0.1%、 塩野義製薬株式会社、 以下同じ。) · 0. フルォロメ卜ロン
•生理食塩液
(i i)ベタメ夕ゾンとの比較
• 0.05、 0.1、 0.25% (R) - (一) 一5— ( 4—メ卜キシ一 3—プロボキシフ ェニル) —5—メチルー 2—才キサゾリジノン溶液
(R) - (一) — 5— (4—メ卜キシ— 3—プロポキシフエニル) — 5—メ チル一 2—才キサゾリジノン 0.05、 0.1、0.25%を下記の基剤に溶解した(以下、 本願水溶液という)。
(基剤)
リン酸ニ水素ナ卜リウムニ水和物 0.1 g
ポリソルベー卜 80 0.5 g
ヒドロキシプロピル一 j8—シクロデキス卜リン 6.5 g
塩化ナトリウム 0.9 g
水酸化ナトリウム 適量 蒸留水 全量 100 mL
pH7.0
- 0.1¾ベタメタゾン
·生理食塩液
( 3 ) 試験モデル
(i) L T D 4および P A Fによる結膜好酸球浸潤モデル
0· 01%ロイコ卜リエン04 (LTD4) (Cayman) または 0.1%血小板活性因子 (PAF) (Sigma) 10 Lをモルモットの眼に適用した。 メデイエ一夕一適用 6時間後、 試験動物を堵殺し、 結膜を直ちに切除した。 薬剤の評価のため、 各薬剤 IO L を LTD4または PAF適用 1、 0.5、 0.25時間前に点眼した。 対照群として生理食塩 液を同様に点眼した。
結膜への好酸球浸潤は次のとおり決定した。 0.1M燐酸塩緩衝食塩液中の 0.5% a—臭化へキサデシル卜リメチルアンモニゥ厶 (Hexadecyltrimethylammoniutn bromide:HTAB) 5 m Lを角膜サンプルに加えた。 ホモジネー卜後、 凍結と解凍 を 2回繰り返し、 サンプルを 10分間 3000Xgで遠心分離した。 上澄み液 20 L を 96穴組織培養プレー卜の各穴に分配した。 40 Lの EP0基質溶液 (5mM0—フ ェニレンジアミンニ塩酸塩、 0.005%過酸化水素、 50mM Tris— HCし pH8) を各穴 に加え、 5分後に 40 At Lの 8N—硫酸で反応を止めた。 49 Onmで吸光度を測定した。
(ii)抗原惹起アレルギー性結膜炎モデル
モルモッ卜の感作
10Atgの卵白アルブミン (ovalbumin). (OA; Sigma) を 30mgの水酸化アルミ二 ゥ厶と共に腹腔内注射してモルモットを感作させた。 感作 14日 (1回目) およ び 15日 (2回目)後に 10 Lの 1. 5%0Aを点眼することによりアレルギー性結膜 炎を誘発した。試験物質は 1回目及び 2回目のアレルギー性結膜炎誘発の 6、 4、 、 1および 0.5時間前に点眼投与した。 対照群には生理食塩水を薬剤処置群と 同様に投与した。
A) 初期フェーズ反応 (early phase response: E P R) の評価
2回目の感作 30分後に、 結膜浮腫を観察し、 7レベルで評価した。
0 :なし (negative)
1 :弱い (weak)
2 :軽い (mild)
3 :中程度 (moderate)
4 :強い (strong)
5 :非常に強い (very strong)
6 :最も ¾虽い (strongest)
B) 後期フェーズ反応 (late phase response: L P R) の評価
2回目の感作における抗原適用 6時間後に、 モルモットを堵殺し、 結膜を直ち に切除した。 結膜は容易に切除された。
結膜への好酸球浸潤を好酸球中の細胞障害性蛋白である好酸球パ一才キシダ ーゼ(Eosinophi I peroxidase: E P o)の活性を測定することによリ評価した。 すなわち、 摘出した結膜に HTAB buffer (0.5% HTBA, 10mM リン酸緩衝生理食塩 液(ρΗ7· 4))を 1mL添加し、 ハサミで結膜を細切した。 さらに HTAB buf f erを 4mL 添加し、 撹拌した。 細切した結膜は液体窒素と約 37°Cの湯浴で凍結融解する操 作を 2回繰り返し、 3, OOOrpm (LC- 120、 ロータ一 TS- 7、 卜ミー工業株式会社) で 10分間遠心した上清を結膜中に浸潤した好酸球の EP0活性測定サンプルとし た。
EP0活性測定サンプルを HTAB bufferで 5倍に希釈した後、 この希釈測定サン プルを 96穴プレー卜に 20AtL分取した。これに使用直前に調製した Assay buffer (5mM o -フエ二レンシアミンニ塩酸塩 (o-phenylenedi amine di hydrochloride) , 0.005¾ 過酸化水素水, 50mM Tris-HCI緩衝液(pH8.0) )を 40 L添加し、 25°Cで 5分間放置した。 これに 4M硫酸を 40 L添加することにより反応を停止し、 96 ウェルマイク口プレー卜リーダー (Mu iskan (登録商標) Multisoft,
Labsystems) で 492nmの吸光度を測定した。
(4) 試験結果
(i) L T D4および P A Fによる結膜好酸球浸潤モデル
図 1より明らかなように、 対照群の結膜中の EP0活性 (好酸球浸潤の指標) は LTD4および PAFで増加した。 0.5%本願懸濁液は結膜の EP0活性増加を有意に 抑制した。 0.5%本願懸濁液の効果は 0.1%口リプラムおよび 0.1%フル才ロメ卜口 ンの効果より高かった。
(i i)抗原惹起ァレルギ一性結膜炎モデル
本願懸濁液とベタメタゾンおよびフル才ロメトロンとの比較試験結果を図 2 に示した。
【0043】
A) E P Rの評価
0A感作 30分後、対照群の結膜浮腫を測定した。 0.5%本願懸濁液は結膜浮腫を 有意に抑制した。 0.1%ベタメタゾン溶液は本願懸濁液と同様の抑制効果を示し たが、 統計的に有意ではなかった。 0.1%フルォロメ卜ロンは結膜浮腫を有意に は抑制しなかった。
B) L P Rの評価
0A感作 6時間後、 結膜の EP0活性を測定した。 0.5%本願懸濁液は 0.1%ベタメ 夕ゾンおよび 0.1%フルォロメ卜ロンよりも優れた効果を示し、 EP0活性の増加 を有意に抑制した。
本願水溶液とべタメ夕ゾンとの比較試験結果を図 3に示した。
21 日本国特許庁 】4, 6.200
A) E PRの評価
本願水溶液の点眼により結膜浮腫は抑制された。 0.05%、 0.1%および 0.25%の 本願水溶液の抑制効果は 0.1%ベタメタゾンょリも強いことがわかった。
B) L P Rの評価
0, 05%、 0.1%および 0.25%の本願水溶液は結膜における EP0活性の増加を有意 に抑制し、 0.05%、 0.1%および 0· 25%の本願水溶液の抑制効果は 0.1%ベタメタゾ ンよりも優れていた。
実験例 8 し P S誘発角膜潰瘍モデルにおける効果
試験方法
( 1 ) 被験薬剤
被験薬剤は、 0.1% (R) — (一) 一 5— (4ーメ トキシー 3—プロポキシフ ェニル) 一 5—メチルー 2—ォキサゾリジノンを、 以下に示す基剤に 0.1 wZ
V %となるように溶解することにより調製した。
基剤処方
N a Η 2 Ρ 04■ 2 Η20 0.1 g
ヒドロキシプロピル一^一シクロデキストリン 6.5 g
塩化ナトリウム 0.9 g
水酸化ナトリウム Mm.
蒸留水 適量
100 mL
PH 7
(2) 試験方法
5%ケタミンおよび 2%キシラジン等量混合液を 1 2羽のゥサギの筋肉内に 投与(1 m I g)して全身麻酔を施した後、 生理食塩水に溶解した 1 % 緑膿 菌由来エンドトキシン (リポ多糖、 L P S) 溶液をゥサギの片眼の角膜実質層 にそれぞれ 0.1 i Iずつ注入した。 エンドトキシン注入後 2、 4、 7及び 10日 目に表 1 1の判定基準にしたがって角膜混濁および角膜血管新生について採点 評価を行なった。
被験薬剤は、 リポサッカライド (L PS) 注入の当日から試験終了日まで、 6羽のゥサギのエンドトキシン注入眼に 1日 4回、 1回につき 50〃 Iずつ点 眼 ί 与し、 残りの 6羽のゥサギのエンドトキシン注入眼には基剤を同様に投与 した。
,訂正された) s¾ (里則 )
ゥサギ角膜炎の採点基準
混濁度スコア:(程度) X (領域)
血管新生スコア: (長さ) X (領域) (3) 試験結果
結果を図 4及び 5に示す。 これらの図より明らかな通り 、 角膜混濁及び角膜 血管新生ともに、 被験薬剤の投与により有意に抑制された。 このことは本発明 の組成物が角膜潰瘍の治療に有用であることを示している 実施例 1 点眼液
(R) ― (-) —5— (4—メ卜キシ— 3—プロポキシフエニル) —5—メチ ル—2—才キサゾリジノン 0.1 g
リン酸ニ水素ナ卜リウムニ水和物 0· 1 g
塩化ナトリウム 0.6 g
水酸化ナトリウム 適量
ヒドロキシプロピル一 jS—シクロデキス卜リン 6.5 g
チメロサール 0.01 g
滅菌精製水 全量 100 mL
pH7.0
以上の成分を用いて、 常法により点眼液とする。 実施例 2 点眼液
(R) - (―) — 5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチ ル一 2—才キサゾリジノン 0.01 g
グル夕ミン酸ナ卜リウ厶 0.3 g
塩化ナトリウム 0.6 g
塩酸または水酸化ナトリウム 適量
ヒドロキシプロピル一 ^ーシクロデキス卜リン 6.5 g
塩化ベンザルコニゥ厶 0.005 g
滅菌精製水 全量 100 mL
pH5.0
以上の成分を用いて、 常法により点眼液とする 実施例 3 点眼液
(R) ― (一) 一 5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) — 5—メチ ルー 2—ォキサゾリジノン 0.1 g
ヒドロキシプロピル一 i8—シクロデキス卜リン 6.5 g
ダルコン酸クロルへキシジン 0.005 g
ホウ酸 1.25 g
ホウ砂 適量
滅菌精製水 全量 100 mL
pH7.0
以上の成分を用いて、 常法により点眼液とする。 実施例 4 点眼液
(R) - (一) - 5 - (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) — 5—メチ ルー 2—才キサゾリジノン 0.1 g
ヒドロキシプロピル一 )8—シクロデキス卜リン 6.5 g
ダルコン酸クロルへキシジン 0.01 g
ホウ酸 1.25 g
ホウ砂 適量
滅菌精製水 全量 100 mL
pH7.0
以上の成分を用いて、 常法により点眼液とする。 実施例 5 懸濁点眼液
(R) — (一) 一5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) — 5—メチ ルー 2—才キサゾリジノン 0.5 g
リン酸二水素ナ卜リウムニ水和物 0.1 g
ポリソルべ一卜 80 0.5 g
塩化ナトリウム 0.9 g
水酸化ナトリウム 適蓖
蒸留水 量 100 iiiL
pH7.0
以上の成分を用いて、 常法により懸濁点眼液とする。 実施例 6 眼軟膏剤
(R) ― (一) — 5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチ ル一 2—才キサゾリジノン 0.1 g
流動パラフィン 1.0 g
白色ヮセリン 全量 100 g
以上の成分を用いて、 常法により眼軟膏剤とする。 実施例 7 点鼻液
(R) ― (―) — 5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチ ルー 2 -才キサゾリジノン 0.1 g
ホウ酸 0.2 g
塩化ナトリウム 0.7 g
水酸化ナトリウム 適量
ヒドロキシプロピル一 ^—シクロデキス卜リン 5.0 g
チメロサール 0.01 g
滅菌精製水 全量 100 mL
pH7.5
以上の成分を用いて、 常法により点鼻液とする。 実施例 8 点鼻液
(R) ― (―) - 5 - (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチ ルー 2—ォキサゾリジノン 0.05 g
ホウ酸 1.2 g
ホウ砂 適量
ヒドロキシプロピル一 /8—シクロデキス卜リン 6.5 g
塩化ベンザルコニゥ厶 0.005 g 滅菌精製水 全量 100 mL
pH7.0
以上の成分を用いて、 常法により点鼻液とする。
実施例 9 点耳液
( ) - (一) 一5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチ ルー 2一才キサゾリジノン 0.025 g
クェン酸 0.2 g
ホウ砂 適量
塩化ナ卜リウ厶 0.8 g
ヒドロキシプロピル一 i8—シクロデキス卜リン 3.0 g
チメロサール 0.01 g
滅菌精製水 全量 100 inL
pH7.8
以上の成分を用いて、 常法により点耳液とする。 実施例 1 0 点耳液
(R) 一 (一) 一5— (4—メ卜キシー 3 -プロポキシフエニル) 一 5—メチ ル一 2—才キサゾリジノン 0.1 g
リン酸ニ水素ナ卜リゥムニ水和物 0.2 g
グリセリン 1.6 g
水酸化ナ卜リウ厶 適量
ヒドロキシプロピル一 j8—シクロデキストリン 8.0 g
塩化ベンザルコニゥ厶 0.005 g
滅菌精製水 全量 100 mL
pH7.0
以上の成分を用いて、 常法により点耳液とする。 実施例〗 1 注射剤
(R) 一 (一) 一5— (4—メトキシ一 3 _プロポキシフエニル) 一5—メチ ルー 2—才キサゾリジノン 0.05 g
マンニ I ^一ル 5.0 g
水酸化ナ卜リウ厶 適量
ヒドロキシプロピル一 ーシクロデキス卜リン 5.0 g
滅菌精製水 全量 100 mL
pH7.0
以上の成分を用いて、 常法により注射液とする。 実施例 1 2 油性点眼液
(R) 一 (一) 一5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチ ル一 2—ォキサゾリジノン 0.1 g
ヒマシ油 100 mL
上記処方に従い、 ヒマシ油に本化合物を加え攪拌しながら溶解させる。 必要 なら加温して溶解させ、 ろ過滅菌して点眼剤を製する。 実施例 1 3 油性点眼液
(R) 一 (一) 一 5— (4ーメ卜キシー 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチ ルー 2一才キサゾリジノン 0.1 g
ミグリオール 8 1 2 N (中鎖脂肪酸卜リグリセリド) 100 mL
上記処方に従い、 ミグリオール 812Nに本化合物を加え攪拌しながら溶解させ る。 必要なら加温して溶解させる。 実施例 1 4 油性点眼液
(R) 一 (一) 一 5— (4—メ卜キシー 3—プロポキシフエニル) ー 5—メチ ルー 2—才キサゾリジノン 0.1 g
ヒマシ油 適量
ミグリオール 8 1 2 N (中鎖脂肪酸卜リグリセリド) 50 mL
全量 100 mL
上記処方に従い、 ミグリオール 812N及びヒマシ油を混和し、 この液に本化合 物を加え攪拌しながら溶解させる。 必要なら加温して溶解させる。 その後、 ヒ マシ油でメスアップし、 ろ過滅菌して点眼剤を製する。 実施例 1 5 油性点眼液
(R) 一 (一) — 5— (4—メトキシー 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチ ルー 2—才キサゾリジノン 0.01
ゴマ油 100 mL
上記処方に従い、 ゴマ油に本化合物を加え攪拌しながら溶解させる。 必要な ら加温して溶解させ、 ろ過滅菌して点眼剤を製する。 実施例 1 6 油性点眼液
(R) 一 (一) - 5 - (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一5—メチ ルー 2一才キサゾリジノン 0.05 g
ヒマシ油 適量
エタノール 8 mL
全量 100 mL
上記処方に従い、 ヒマシ油及びエタノールを混和し、 この液に本化合物を加 え攪拌しながら溶解させる。 必要なら加温して溶解させる。 その後、 ヒマシ油 でメスアップし、 ろ過滅菌して点眼剤を製する。
6425
27
実施例 1 7 油性点眼液
(R) - (一) 一 5— (4—メトキシ一 3—プロポキシフエニル) — 5—メチ ルー 2—才キサゾリジノン 0.05 g
ミグリオ一ル 8 1 2 N (中鎖脂肪酸卜リグリセリド) ½量
エタノール 8 mL
全量 100 mL
上記処方に従い、 ミグリオール 812N及びエタノールを混和し、 この液に本化 合物を加え攪拌しながら溶解させる。 必要なら加温して溶解させる。 その後、 ミグリオール 81211でメスアップし、 ろ過滅菌して点眼剤を製する。 実施例 1 8 油性点眼液
(R) ― (一) 一 5— (4—メ卜キシー 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチ ルー 2—才キサゾリジノン 0.05 g
ヒマシ油 迴量
ミグリオール 8 1 2 N (中鎖脂肪酸卜リグリセリド) 46 mL
エタノール 8 mし
全量 100 mL
上記処方に従い、 ヒマシ油、 ミグリオール 812N及びエタノールを混和し、 こ の液に本化合物を加え攪拌しながら溶解させる。 必要なら加温して溶解させる。 その後、 ヒマシ油でメスアップし、 ろ過滅菌して点眼剤を製する。 実施例 1 9 乳濁性点眼液
(R) ― (-) — 5— (4—メ卜キシー 3—プロポキシフエニル) — 5—メチ ル一2—才キサゾリジノン 0.05 g
ヒマシ油 5.0 g
濃グリセリン 2.2 g
ポリソルべ一卜 8 0 4.0 g
塩酸 適量
水酸化ナトリウム 適量
精製水 適量
全量 100 mL
p H 7.0
上記処方に従い、 精製水に濃グリセリン及びポリソルベー卜 80を加えホモミ キサ一で攪拌しながら溶解後、 ヒマシ油に溶解させた本化合物を滴下しホモミ キサ一で乳化させる。 マイクロフルイダィザ一で微粒子化後、 pH調製しメスァ ップし、 ろ過滅菌して点眼剤を製する。
実施例 20 乳濁性点眼液
(R) - (―) — 5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一 5—メチ ルー 2—才キサゾリジノン 0.025 g ヒマシ油 2.5 g
濃グリセリン 1.1 g
ポリソルべ一卜 80 2.0 g
ヒドロキシプロピル一 /3—シクロデキス卜リン 3.25 g
塩酸 適量
水酸化ナ卜リウ厶 適量
精製水 適量
全量 100 mL
p H 7.0
上記処方に従い、 精製水に濃グリセリン及びポリソルベー卜 80を加え木モミ キサ一で攪拌しながら溶解後、 ヒマシ油に溶解させた本化合物を滴下しホモミ キサ一で乳化させる。 マイクロフルイダィザ一で微粒子化を行う。 ヒドロキシ プロピル一 )8 -シクロデキス卜リンを精製水に溶解させ、 この液と先の乳濁性 溶液等量を 10°Cで 1時間攪拌し、 pH調製後、 ろ過滅菌して点眼剤を製する。 実施例 2 1 乳濁性点眼液
(R) ― (―) 一 5— (4—メトキシー 3—プロポキシフエニル) — 5—メチ ル— 2—才キサゾリジノン 0.01 g
ヒマシ油 5.0 g
濃グリセリン 2.2 g
ポリソルベー卜 80 4.0 g
塩化ナトリウム 9. O g
塩酸 適量
水酸化ナトリウム 適量
精製水 適量
全量 100 mL
p H 7.0
上記処方に従い、 精製水に濃グリセリン及びポリソルべ一卜 80を加えホモミ キサ一で攪拌しながら溶解後、 ヒマシ油に溶解させた本化合物を滴下しホモミ キサ一で乳化させる。 乳化直後塩化ナトリウムを溶解させ、 マイクロフルイダ ィザ一で微粒子化を行う。 その後 pH調製し、 ろ過滅菌して点眼剤を製する。 実施例 22 乳濁性点眼液
(R) - (-) — 5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) —5—メチ ルー 2—才キサゾリジノン 0.01 g
ヒマシ油 5.0 g
濃グリセリン 2.2 g
チロキサポール 4.0 g
塩化ナトリウム 9.0 g
塩酸 is星
水酸化ナトリウム 適量
精製水 適量
全量 100 mL
P H 7.0
上記処方に従い、 精製水に濃グリセリン及びチロキサポールを加えホモミキ サ一で攪拌しながら溶解後、 ヒマシ油に溶解させた本化合物を滴下しホモミキ サ一で乳化させる。 乳化直後塩化ナトリウムを溶解させ、 マイクロフルイダィ ザ一で微粒子化を行う。 その後 pH調製し、 ろ過滅菌して点眼剤を製する。 実施例 23 乳濁性点眼液
(R) - (一) 一 5— (4—メトキシ一 3—プロポキシフエニル) —5—メチ ルー 2—才キサゾリジノン 0.01
ヒマシ油 5.0 g
濃グリセリン 1.2 g
ポリソルベー卜 80 12.0 g
塩化ナトリウム 9.0 g
塩酸 適量
水酸化ナトリウム 適量
精製水 適量
全量 100 mL
p H 7.0
上記処方に従い、 精製水に濃グリセリン、 ポリソルベー卜 80及び塩化ナ卜リ ゥ厶を加えホモミキサーで攪拌しながら溶解後、 ヒマシ油に溶解させた本化合 物を滴下しホモミキサーで乳化させる。 マイクロフルイダイザ一で微粒子化を 行う。 その後 PH調製し、 ろ過滅菌して点眼剤を製する。 実施例 24 乳濁性点眼液
(R) - (―) — 5— (4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) 一5—メチ ルー 2—才キサゾリジノン 0.01 g
ヒマシ油 1.0 g
濃グリセリン 2. 2 g
ポリビニルアルコール 2. 0 g
塩酸 適量
水酸化ナトリウム 適量
精製水 適量
全量 1 00 niL
p H 7. 0
上記処方に従い、 精製水に濃グリセリン及びポリビニルアルコールを加え木 モミキサーで攪拌しながら溶解後、 ヒマシ油に溶解させた本化合物を滴下しホ モミキサーで乳化させる。 マイクロフルイダィザ一で微粒子化を行う。 その後 pH調製し、 ろ過滅菌して点眼剤を製する。 実施例 2 5 乳濁性点眼液
( R ) 一 (一) 一 5— ( 4—メ卜キシ一 3—プロポキシフエニル) — 5—メチ ルー 2—ォキサゾリジノン 0. 01 g
ミグリオール 8 1 2 N (中鎖脂肪酸卜リグリセリド) 1. 0 g
濃グリセリン 2. 2 g
ポリビニルアルコール 2. 0 g
塩酸 適量
水酸化ナトリウム 適量
精製水 適量
全量 1 00 mL
p H 7. 0
上記処方に従い、 精製水に濃グリセリン及びポリビニルアルコールを加え木 モミキサーで攪拌しながら溶解後、 ミグリオール 81 2Nに溶解させた本化合物を 滴下しホモミキサーで乳化させる。 マイクロフルイダィザ一で微粒子化を行う。 その後 pH調製し、 ろ過滅菌して点眼剤を製する。 産業上の利用可能性
本発明の眼局所投与用組成物は、 例えば点眼液、 懸濁点眼液、 ェマルジヨン または眼軟膏剤として、 アレルギー性結膜炎、 春季カタルなどのアレルギー性 眼疾患、 ブドウ膜炎、 眼瞼縁炎、 涙小管炎、 全眼球炎、 術後眼内炎などの眼炎 症の治療に有利に用いられる。 以上、 本発明の態様のいくつかを詳細に説明したが、 当業者であれば示され た特定の態様には、 本発明の新規な教示と利点から実質的に逸脱しない範囲で 色々な修正と変更をなし得ることは可能であるので、 そのような修正および変
更も、 全て後記の特許請求の範囲で定義される本発明の精神と範囲内に含まれ るものである。
本出願は日本で出願された特願 2 0 0 3 - 1 2 8 3 5 5および特願 2 0 0 4 - 0 0 0 1 7 8を基礎としており、 その内容は本願明細書に全て包含されてい る。