明細書 プロモータ一 D NA
[技術分野]
本発明は、 動脈硬化、 糖尿病、 血栓、 炎症、 免疫異常、 アレルギー、 癌および癌の転移を治療ま たは予防するための医薬の探索に有用な、 プロモータ一活性を有する新規 D N Aに関する。
[背景技術]
スフインゴ脂質は、 従来、 グリセ口リン脂質およびコレステロールとならぶ細胞膜の主要な構成 成分の一つと考えられてきた。 グリセ口リン脂質は細胞膜構造の維持だけでなく、 その代謝産物と して多くの生理活性物質を産生させることが知られてきた。 しかし、 スフインゴ脂質についてはそ の代謝産物の生理活性については最近までほとんど知られていなかった。 近年、 セラミドなどのさ まざまなスフインゴ脂質の代謝産物にアポトーシスの誘導や細胞増殖刺激作用などの生理活性が知 られる様になり、 スフィンゴ脂質の代謝酵素が生理的反応や種々の病態の原因に密接に関連する可 能性が示唆されるようになった (Hannun, Y. A. and Obeid, L. M. (1995) TIBS 20, 73 - 77参照)。 スフィンゴ脂質の代謝酵素には、 細胞膜の主要な構成成分であるスフィンゴミエリンを中心とし て、 その生合成に働くもの、 分解に働くもの、 さらにガンダリオシドなどの糖脂質の合成、 分解に 働くものなど、 さまざまな酵素が知られている。 スフインゴシンキナーゼは、 スフインゴ脂質の分 解系に作用する酵素であり、 スフインゴシンをリン酸化し、 スフインゴシン一 1—リン酸を生成さ せる酵素である。 本酵素の基質や生成物であるスフィンゴシンやスフィンゴシン一 1ーリン酸につ いてもまた、 最近多くの生理活性が報告されるようになった。
基質であるスフインゴシンについてはプロテインキナーゼ C (以下 「P K C」 という) を阻害す ることが知られており、 P K Cの活性化剤であるホルポールエステルの作用を多くの細胞系で打ち 消すことが明らかになつている。 例えば、 ホルポールエステルにより引き起こされた血小板凝集や、 好中球の活性化、 白血病細胞の分化などがスフインゴシンにより抑制される (Hannun, Y. A. and Cori匿, M. L., (1993) Bi ochimi ca ei Biophys ica Acta 1154, 223-236参照)。
またスフインゴシンはその他種々の情報伝達経路に対して作用することも知られている (Hannun, Y. A. and Cor inne, M. L. (1993) Biochimi ca et Bi ophys ica Ac ta 1154, 223-23·6 参照)。 これ らの情報伝達経路は癌の進展、 免疫、 炎症、 脂質糖代謝、 血液凝固などの反応に密接に関連するこ
とが知られている。
一方、 スフインゴシンキナーゼは血小板由来成長因子 (以下 「PDGF」 という) や神経成長因 子、 ビタミン D 3、 表皮成長因子、 腫瘍壊死因子一ひ (以下 「TNF— α」 という) などの様々な 刺激により活性化されることが知られており、 その産物であるスフィンゴシン一 1—リン酸につい ても多様な生理作用が明らかになりつつある。
たとえば P D G Fは、 血管平滑筋細胞の増殖と遊走を刺激することを介して血管病変の進展に重 要な役割を果たすと考えられている (Ross R. et al (1990) Science 248, 1009- 1012参照) が、 該作用機作においてスフィンゴシンキナーゼの活性化を介してスフィンゴシン— 1—リン酸がセカ ンドメッセンジャ一として働くと考えられている (Olivera, A. and Spiegel, S. (1993) Nature 365, 557-560 および Spiegel, S. et al, (1994) Breast Cancer Research and Treatment 31, 337-348参照)。 従って、 そのシグナルを遮断すれば、 高脂血症における動脈硬化症、 糖尿病性血 管障害、 経皮的冠動脈形成術 (以下 「PTCA」 という) 後の再狭窄等の予防または治療に有用と 考えられる。
また、 TNF— などの炎症性サイト力インは、 内皮細胞に接着因子である E—セレクチンや血 管細胞接着分子 1 (VCAM—1) などを発現させ炎症部位に好中球などの血球を集積させ炎症の 進展に重要な役割を果たすと考えられている。 該作用機作もスフィンゴシンキナーゼの活性化を介 して起こると考え れている (Xia, P. et al. (1998) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 95, 14196-14201参照)。 従ってスフィンゴシンキナーゼを阻害し、 接着因子の発現を抑制すれば抗炎症 的作用を果たすと考えられる。
最近、 マスト細胞における免疫グロブリン E (以下 「I gE」 という) のシグナル伝達にスフィ ンゴシンキナ一ゼが関与することが明らかになりつつある。 具体的には、 マスト細胞上にある I g Eの F cフラグメントに対するレセプ夕一 (Fc s R I) を介する細胞内カルシウムイオン濃度 ([Ca2+]) の上昇に、 スフインゴシンキナーゼの活性ィ匕が深く関与することが報告された (Choi, 0. H., et al. (1996) Nature 380, 634-636参照)。 従って、 スフインゴシンキナーゼの 阻害剤は、 抗ァレルギ一作用を有することが期待される。
その他、 スフィンゴシン一 1―リン酸に血小板活性化作用が報告されていることから (Yatomi, Y. et al. (1995) Blood 86, 193-202 参照)、 その生成を妨げれば心疾患など血栓形成を原因とす るさまざまな疾患の予防または治療に有用と考えられる。
さらに、 スフインゴシンやスフインゴシン一 1—リン酸は各種癌細胞に対して、 その増殖や'遊走 に作用することが報告されている (Spiegel, S. et al, (1994) Breast Cancer Research and
Treatment 31, 337 - 348参照)。 癌細胞の種類や条件によって成績はさまざまではある力 癌の種類 によってはスフインゴシン- 1 - リン酸量を調節することにより制癌や転移の阻止に働く可能性も 考えられる。
スフインゴシン一 1一リン酸のその他の作用としては、 ホスホリパーゼ Dの活性化、 細胞内カル シゥムイオンプールからのカルシウムイオン放出の促進 (Spiegel, S. et al, (1994) Breast Cancer Research and Treatment 31, 337- 348参照)、 血管平滑筋細胞の遊走制御 (Bornieldt, K. E. ei al, (1995) The Journal of Cel l Biology 130, 193-206 参照)、 心筋細胞における力リウ ムイオン電位の上昇作用 (Bunemann, M. et al. (1996) The EMBO Journal 15, 5527-5534参照) などが知られている。
さらに、 最近、 セリンパルミトイルトランスフェラーゼ (serine palmi toyl transferase) に対 する微生物由来の阻害剤 I S P—1がスフインゴシンによく似た構造を持ち、 しかも強力な免疫抑 制作用を持つことが報告された (Sasaki, S. et al, (1994) J. Ant ibiot ics 47, 420-433 および Miyake, Y. et al. , (1995) Biochem. Biophys. Res. Comm. 211, 396- 403参照)。 スフインゴシ ンもセリンパルミトイルトランスフェラ一ゼのダウンレギュレーション作用を有する (Hannun, Y. A. and Corinne, M. L. (1993) Biochimica et Biophys ica Acta 1154, 223-236参照) こと、 I S P—1の細胞障害性 T細胞に対するアポトーシス誘導作用は、 スフィンゴシンまたはスフィンゴ シン— 1—リン酸によって回復すること (Miyake, Y. et al. (1995) Biochemical and
Biophys ical Research Communicat ions 211, 396-403参照) が報告されている。 したがって、 ス フィンゴシンキナ一ゼの発現を調節する物質によりスフインゴシン一 1—リン酸量を調節すること が新たな免疫抑制剤の標的になる可能性も考えられる。
また、 細胞形質膜上のスフィンゴシン一 1—リン酸に対するレセプターのクローニングが進み、 E D G 1 (内皮細胞分化遺伝子 1 /endothel ial di f ferent iat ion gene- 1)、 E D G 3、 E D G 5、 E D G 6、 E D G 8が報告されている。 上記のスフインゴシン一 1—リン酸の有する作用のいくつ かは、 これらのレセプターを介して作用することが明らかになりつつある。 さらに、 このレセプ夕 一を介してスフィンゴシン一 1―リン酸は、 血管形成の際その成熟に関与する可能性も指摘されて いる (Liu, Y. et al (2000) J. Cl in. Invest. 106, 951-961参照)。
以上のことから、 スフィンゴシンやスフインゴシン一 1一リン酸はさまざまな生理作用を有して おり、 多くの病態において細胞レベルでのスフィンゴシン— 1一リン酸の産生量を調節することに より有用な薬理作用が得られることが期待される。 つまり、 スフインゴシンキナーゼ 1遺伝子の発 現そのものを抑制、 または促進してスフインゴシン一 1—リン酸の産生量を調節するというァプロ
ーチは、 抗動脈硬化剤、 抗糖尿病剤、 抗血栓剤、 抗炎症剤、 免疫抑制剤、 制癌剤、 癌転移抑制剤、 抗アレルギー剤、 経皮的冠動脈形成術 (PTCA) 後の再狭窄の予防または治療剤の新規試験方法 としてきわめて有効と考えられる。 ·
これまで、 マウスのスフインゴシンキナーゼ 1がクロ一ニングされ (Kohama, T., et al.
(1998) J. Biol. Chem. 273, 23722- 23728参照)、 またヒトのスフインゴシンキナ一ゼ 1およびス フインゴシンキナ一ゼ 2をコードする cDNAがクロ一ニングされている (W001/74827参照) も のの、 これまでにスフインゴシンキナーゼ 1遺伝子の発現制御に関わる特定の. DNA領域 (プロモ 一夕一 Zェンハンサ一領域) は同定されていなかった。
[発明の開示]
本発明の目的は、 スフィンゴシンキナーゼ 1遺伝子の転写制御に関わるプロモー夕一領域を特定 し、 該プロモータ一の活性を調節する化合物のスクリーニング方法を提供することにある。 より具 体的には、 抗動脈硬化剤、 抗糖尿病剤、 抗血栓剤、 抗炎症剤、 免疫抑制剤、 制癌剤、 癌転移抑制剤、 抗アレルギー剤、 経皮的冠動脈形成術 (PTCA) 後の再狭窄等の予防または治療剤の候補物質を 探索するための新規な方法および該方法において用いられる DNAを提供することにある。 本発明は、
(1) 下記の 1) 乃至 3) のいずれか一つで表される DNA:
1) 配列表の配列番号 1に示されるヌクレオチド配列において、 ヌクレオチド番号 1で示されるヌ クレオチドを 5' 末端とし、 ヌクレオチド番号 2016で示されるヌクレオチドを 3' 末端とする ヌクレオチド配列からなる DN A;
2) 上記 1) 記載の DNAのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなる DNAとスト リンジェントな条件下でハイプリダイズし、 哺乳動物由来の細胞中においてプロモーター活性を有 する DNA;
3) 上記 1) 記載の DN Aと 95%以上のヌクレオチド配列同一性を有するヌクレオチド配列を含 み、 哺乳動物由来の細胞中においてプロモーター活性を有する DNA、
. (2) 下記の 1) 乃至 3) のいずれか一つで表される DNA:
1) 形質転換大腸菌株 E. co l i pGV-h s p k 1 SANK 73101 (FERM
BP— 7780) が保持する組換えプラスミドにおいて、 ホタルルシフェラ一ゼをコードするヌク レオチド配列の 5 ' 末端に連結されている 2016b pからなる DNA;
2) 上記 1) 記載の DN Aのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなる DN Aとスト リンジェントな条件下でハイブリダィズし、 哺乳動物由来の細胞中においてプロモータ一活性を有 する DNA;
3)上記 1) 記載の DN Aと 95%以上のヌクレオチド配列同一性を有するヌクレオチド配列を含 み、 哺乳動物由来の細胞中においてプロモーター活性を有する DNA、
( 3 ) 配列表の配列番号 1のヌクレオチド番号 1から 2016で示されるヌクレオチド配列を含 み、 哺乳動物由来の細胞中においてプロモーター活性を有する DNA、
(4) 配列表の配列番号 1のヌクレオチド番号 1から 2016で示されるヌクレオチド配列から よる DNA、
(5) (1) 乃至 (4) のいずれか 1つに記載の DNAを含むベクタ一、
(6) (1) 乃至 (4) のいずれか 1つに記載の DNAの 3 ' 末端に、 タンパク質をコードする DN Aが連結されていることを特徴とする、 (5) 記載のベクタ一、
(7) タンパク質が、 ルシフェラ一ゼ、 西洋ヮサビペルォキシダ一ゼ、 アルカリホスファターゼ、 ι8—ガラクトシダ一ゼおよび緑色蛍光タンパク質からなる群から選択されることを特徴とする、
(6) 記載のベクタ一、
(8) タンパク質が、 ルシフェラ一ゼであることを特徵とする、 (6) または (7) に記載のベ クタ一、
(9) 形質転換大腸菌株 E. c o l i GV-h s p k 1 p SANK 73101 (F.ER M BP— 7780) が保持する組換えベクター pGV— h s p k 1 p、
(10) (5) 乃至 (9) の ずれか 1つに記載のベクタ一で形質転換された宿主細胞、
(11) 原核細胞であることを特徴とする (10) 記載の宿主細胞、
(12) 真核細胞であることを特徴とする (10) 記載の宿主細胞、
(13) 動物細胞由来の細胞であることを特徴とする (10) または (12) 記載の宿主細胞、
(14) 形質転換大腸菌株 E. c o 1 i pGV-h s p k 1 SANK 73101 (FE RM BP - 7780) 、
(15) 下記の工程 i) から i i i) を含む、 スフインゴシンキナーゼ遺伝子プロモーター活性 を調節する作用を有する物質のスクリーニング方法:
i) (6) 乃至 (9) のいずれか一つに記載のベクタ一で形質転換された宿主細胞を、 被験物質の 存在下、 または非被存在下で培養する工程;
i i) 上記 i) の宿主細胞における、 (6) 乃至 (9) のいずれか一つに記載 (Z)ベクター中の、 (1) 乃至 (4) のいずれか 1つに記載の DNAの 3 ' 末端に連結されている DNAにコードされ ているタンパク質の産生量を検出する工程;
i i i) 上記 i i) の検出結果を、 被験物質の存在下で培養した細胞と被験物質非存在下で培養し た細胞との間で比較する工程、
(16) 下記の工程 i) から i i i) を含む、 動脈硬化、 糖尿病、 血栓、 炎症、 免疫異常、 ァレ ルギ一、 癌および癌の転移からなる群から選択される一つまたは二つ以上の疾患の治療または予防 効果を有する物質のスクリーニング方法:
1) (6) 乃至 (9) の.いずれか一つに記載のベクタ一で形質転換された宿主細胞を、 被験物質の 存在下、 または非被存在下で培養する工程;
i i) 上記 i) の宿主細胞における、 (6) 乃至 (9) のいずれか一つに記載のベクタ一中の、 (1) 乃至 (4) のいずれか 1つに記載の DNAの 3 ' 末端に連結されている DNAにコードされ ているタンパク質の産生量を検出する工程;
i i i) 上記 i i) の検出結果を、 被験物質の存在下で培養した細胞と被験物質非存在下で培養し た細胞との間で比較する工程、
(17) 下記の工程 i) から i i i) を含む、 動脈硬化、 糖尿病、 血栓、 炎症、 免疫異常、 ァレ ルギ一、 癌および癌の転移からなる群から選択される一つまたは二つ以上の疾患の治療または予防 効果を有する物質のスクリーニング方法:
i) (6) 乃至 (9) のいずれか一つに記載のベクターで形質転換された宿主細胞を、 被験物質の 存在下、 または非被存在下で培養する工程;
i i) 上記 i) の宿主細胞における、 (6) 乃至 (9) のいずれか一つに記載のベクタ一中の、 (1) 乃至 (4) のいずれか 1つに記載の DNAの 3' 末端に連結されている DNAにコードされ ているタンパク質の産生量を検出する工程;
i i i) 上記 i i) の検出結果を比較し、 被験物質の存在下で培養した細胞における該タンパク質 の発現量が被験物質非存在下で培養した細胞における発現量よりも小さいものを選択する工程、
(18) 下記の工程 i) および i i) を含む、 動脈硬化、 糖尿病、 血栓、 炎症、 免疫異常、 ァレ ルギ一、 癌および癌の転移からなる群から選択される一つまたは二つ以上の疾患の治療または予防 効果を有するタンパク質をコードする c DN Aをスクリーニングする方法:
i) 下記の細胞 Aおよび細胞 Bを個別に培養する工程;
細胞 A) 被験 cDN Aを哺乳動物用発現べクタ一に組み込んだ組換えプラスミドでさらに形質転換 されることにより、 該被験 cDN Aにコードされるタンパク質を一過性または安定的に発現する、
(6) 乃至 (9) のいずれか一つに記載のベクタ一で形質転換された細胞;
細胞 B) (6) 乃至 (9) のいずれか一つに記載のベクタ一で形質転換された細胞であり、 且つ被 験 cDNAにコードされるタンパク質を発現しない細胞;
i i) 上記 i) の細胞 Aおよび細胞 Bにおける、 (6) 乃至 (9) のいずれか一つに記載のベクタ —中の、 (1) 乃至 (4) のいずれか 1つに記載の DN Aの 3 ' 末端に連結されている DNAにコ ードされているタンパク質の発現量を測定し、 比較する工程、
(19) 下記の工程 i) から i i i) を含む、 動脈硬化、 糖尿病、 血栓、 炎症、 免疫異常、 ァレ ルギ一、 癌および癌の転移からなる群から選択される一つまたは二つ以上の疾患の治療または予防 効果を有するタンパク質をコードする cDNAをスクリーニングする方法:
i) 下記の細胞 Aおよび細胞 Bを個別に培養する工程;
細胞 A) 被験 cDN Aを哺乳動物用発現ベクターに組み込んだ組換えプラスミドでさらに形質転換
されることにより、 該被験 cDNAにコードされるタンパク質を一過性または安定的 ίこ発現する、
(6) 乃至 (9) のいずれか一つに記載のベクタ一で形質転換された細胞;
細胞 Β) 請求項 6乃至 9のいずれか一つに記載のベクタ一で形質転換された細胞であり、 且つ被験 cDN Αにコードされるタンパク質を発現しない細胞;
i i) 上記 i) の細胞 Aおよび細胞 Bおける、 (6) 乃至 (9) のいずれか一つに記載のベクタ一 中の、 (1) 乃至 (4) のいずれか 1つに記載の DN Aの 3 ' 末端に連結されている DNAにコ一 ドされているタンパク質の発現量を測定する工程;
i i i) 上記 i i) の測定結果を比較し、 細胞 Aにおける該タンパク質の発現量が細胞 Bにおける 発現量よりも小さいものを選択する工程、
(20) スフインゴシンキナーゼ 1遺伝子プロモーター活性を調節する物質を分離する方法であ つて、 (1) 乃至 (4) のいずれか一つに記載の DN Aに該物質を含む試料を接触させ、 次いで、 該 DN Aに結合した該物質を精製することを特徴とする方法、
(21) スフインゴシンキナーゼ 1遺伝子プロモータ一活性を調節する物質がタンパク質である、 (20) 記載の方法、
(22) (1) 乃至 (4),のいずれか一つに記載の DNAにヒト細胞の核抽出液を含む試料を接 触させ、 次いで、 該 DNAに結合した蛋白質を分離することを特徴とする、 スフインゴシンキナー ゼ 1遺伝子プロモ一夕一活性を調節するタンパク質のスクリ一二ング方法、
(23) 下記の工程 i) および i i) を含む、 スフインゴシンキナーゼ 1遺伝子プロモータ一活 性を調節する活性を有する物質をスクリーニングする方法:
i) (1) 乃至 (4) のいずれか一つに記載の DNAを標識したものに、 ヒト細胞の核抽出液およ び被検物質を加えたもの、 ならびにヒト細胞の核抽出液のみを加えたものをそれぞれ調製するェ 王;
i i) 上記 i) の各混合物試料を電気泳動し、 標識された DNAを含むパンドを検出し、 ヒト細胞 の核抽出液のみを加えた試料で見出されるパンドと被検物質を加えた試料で見出されるバンドの間 で移動度を比較する工程、
(24) 標識が放射標識である請求項 24記載の方法、
(25) 下記 a) 乃至 b) のいずれかー で表される特徴を有するヌクレオチドを含み、 スフィ ンゴシンキナーゼ 1遺伝子プロモータ一活性を調節する活性を有する核酸またはその誘導体: a) 配列表の配列番号 1のヌクレオチド番号 1から 2016で示されるヌクレオチド配列中の、 連 続した少なくとも 10ヌクレオチドからなる;
b) 配列表の配列番号 1のヌクレオチド番号 1から 2016で示されるヌクレオチド配列のアンチ センス配列中の、 連続した少なくとも 10ヌクレオチドからなる、
に関する: 本発明者らは、 ヒトゲノムにおけるスフィンゴシンキナーゼ 1遺伝子の転写開始点と予測される 部位 (配列表の配列番号 1のヌクレオチド番号 2026) を 「1」 として、 その 5' 末端側上流 2 025ヌクレオチドの部位から、 5' 末端上流 10ヌクレオチドの部位まで (以下、 Γ-2025 〜一 10」 のように表記する。 配列表の配列番号 1のヌクレオチド番号 1〜2016) のヌクレオ チド配列からなる D N Aにルシフェラ一ゼをコードする D N Aを連結したレポ一タ一遺伝子をヒト HEK293細胞に導入し、 ルシフェラ一ゼの産生量を測定することにより、 スフインゴシンキナ —ゼ 1遺伝子の 「一 2025〜― 10」 領域がプロモーター活性を有することを見出した。 本発明 者らは、 さらに、 上記プロモー夕一活性を有する DNAを用いることにより、 該プロモータ一活性 を調節する化合物をスクリーニングできることを見出し、 本発明を完成させた。 本発明の DNAは、 哺乳動物由来の細胞においてプロモーター活性を有する限り、 ヒトスフィン ゴシンキナーゼ 1遺伝子の 5' 末端側上流域のいかなるヌクレオチド配列を含んでいてもよい。 好 適には、 配列表の配列番号 1のヌクレオチド番号 1〜 2016に示されるヌクレオチド配列からな る DNAを挙げることができるが、 本発明はこれに限定されず、 配列表の配列番号 1のヌクレオチ ド番号 1〜2016で示されるヌクレオチド配列の少なくとも一部を含む。
[発明を実施するための最良の形態]
本発明の DNAは、 ヒトゲノムより作成した遺伝子ライプラリーから、 例えば、 ヒトスフインゴ シンキナーゼ 1をコードする cDNAのヌクレオチド配列 (Nava, V. E., et al. (2000) FEBS
473, 81-84) の 5' 末端側をプロ一ブとして利用したスクリーニングにより単離することができる。 または、 この配列の情報もしくはヒトゲノムプロジェクトにより公開された配列情報に基いて、 ヒ 卜ゲノム DNAを铸型としたポリメラ一ゼ連鎖反応 (以下 「PCR」 という) により、 ライブラリ —のスクリーニングの工程を経ずに直接本発明の D N Aを増幅することもできる。
なお、 本発明の DNAが揷入されている組換えプラスミドを保持する形質転換大腸菌株 E. c o 1 i pGV-h s p k 1 p SANK 73101は、 2001 (平成 13) 年 10月 19日付 で独立行政法人産業技術総合研究所、 特許生物寄託センタ一 (白本国茨城県つくば市東 1丁目 1番 地 1号 中央第 6 (郵便番号 305— 8566)) に国際寄託され、 受託番号 FERM BP— 7780が付されている。 したがって、 本発明の DN Aは、 当該プラスミドから取得することもで さる。
なお、 本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、 天然型のプロモーター DN Aのヌクレオチド配列の一部を他のヌクレオチドへの置換ゃヌクレオチドの欠失、 付加などの 改変により、 天然型のプロモ一夕一 DN Aと同等またはそれ以上のプロモータ一活性を有する DN Aを調製することが可能である。 このように天然型のヌクレオチド配列においてヌクレオチドが置 換、 欠失、 もしくは付加したヌクレオチド配列を有し、 天然型のプロモータ一 DN Aと同等または それ以上のプロモ一夕一活性を有する D N Aもまた本発明の D N Aに含まれる。 ヌクレオチド配列 の改変は、 例えば、 制限酵素あるいは DN Aェキソヌクレア一ゼによる欠失導入、 部位特異的変異 誘発法による変異導入、 変異プライマ一を用いた PCR法によるプロモータ一配列の改変、 合成変 異 DN Aの直接導入などの方法により行うことができる。 これらのうち好適なものは、 配列表の配 列番号 1のヌクレオチド番号 1から 2016で示されるヌクレオチド配列を含む DNAである。 また、 本発明の DNAとしては、 配列表の配列番号 1のヌクレオチド番号 1からヌクレオチド番 号 2016で示されるヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなる DNAとストリンジ ェントな条件下でハイプリダイズするヌクレオチド配列を含み、 且つプロモータ一活性を有する D NAが含まれる。 このような DNAは、 配列表の配列番号 1のヌクレオチド番号 1から 2016で 示されるヌクレオチド配列と、 通常、 70%以上、 好ましくは 80%以上、 より好ましくは 95% 以上のヌクレオチド配列の同一性を有する。 このような DNAとしては、 自然界で発見される変異 型遺伝子、 人為的に改変した変異型遺伝子、 異種生物由来の相同遺伝子等が含まれる。
本発明において、 ストリンジェントな条件下でのハイプリダイゼ一シヨンは、 通常のストリンジ エンシーを有する条件 (ローストリンジェントな条件) では、 八イブリダィゼーションを、 5 XS SC (0. 75M 塩化ナトリウム、 0. 075M クェン酸ナトリウム) またはこれと同等の塩
濃度のハイプリダイゼ一ション溶液中、 3 7— 4 2 °Cの温度条件下、 約 1 2時間行い、 5 X S S C またはこれと同等の塩濃度の溶液等で必要に応じて予備洗浄を行った後、 1 X S S Cまたはこれと 同等の塩濃度の溶液中で洗浄を行うことにより実施できる。 また、 より高いストリンジエンシーを 有する条件 (ハイストリンジェン卜な条件) では、 前記において、 洗浄を 0 . 1 X S S Cまたはこ れと同等の塩濃度の溶液中で行うことにより実施できる。
このようにして得られた本発明の D NAがプロモータ一活性を有するか否かは、 下記に説明する ように、 その下流にルシフェラ一ゼ等のマーカ一遺伝子を連結したもの (以下 「レポ一夕一遺伝 子」 という) で哺乳動物細胞を形質転換し、 この形質転換細胞におけるマーカ一遺伝子の発現が検 出されるか否かを調べることによって確認することができる。
以下、 本発明の D N Aの使用方法について述べる。
1 ) 誘導型発現べクタ一としての利用
本発明の D NAが、 ある特異的な刺激によりプロモーター活性を表すことが判明した場合、 所望 の遺伝子の上流に本発明の D N Aを揷入したベクターなどを作製して体細胞に導入し、 該剌激を付 加することにより、 該所望の遺伝子を誘導的に発現させることができる。
2 ) D N Aによる拮坊阻害を利用した D NAのプロモータ一活性調節
本発明は、 上記プロモータ一 D NAの配列の少なくとも一部を含む D NA (その誘導体を含む。 以下 「部分配列」 という) に関する。 このような部分配列を用いることにより、 該部分配列自体が プロモータ一活性を有するか否かを問わず、 上記プロモータ一 D N Aとこれに結合しうるタンパク 質 (例えば、 転写因子) との結合を拮抗阻害する方法を実施することが可能である。 例えば、 該部 分配列が、 本発明の D N A配列上においてそのプロモータ一活性を阻害するタンパク質の結合部位 に相当する場合には、 この方法によりプロモ一夕一活性を促進することができ、 逆にプロモーター 活性を促進するタンパク質 (転写因子を含む) の結合部位に相当する場合には、 プロモ一夕一活性 を阻害することができる。 このような拮抗阻害に用いる部分配列 D NAは、 通常少なくとも 6ヌク レオチド、 好ましくは 1 0ヌクレオチド以上の鎖長を有する。 また、 拮抗阻害に用いるために選択 される部分配列の種類としては、 例えば、 プロモータ一上の転写因子の結合コンセンサス部位を含 む配列が挙げられる。 また、 そうした部分配列 D N Aの誘導体としては、 いくつかの部分配列を連 結したものや、 それをアデノウイルスベクタ一等に組み込んで動物細胞への遺伝子導入を可能にし たもの、 また、 D NAの 3 ' 末端もしくは 5 ' 末端にピオチンを連結したもの等が用いられ得る。 また、 このような部分配列のアンチセンス配列を含むヌクレオチドであって、 該プロモータ一活性 を調節する活性を有するものほ本発明に含まれる。
3) プロモーター活性を調節するタンパク質のスクリーニング
本発明の D N Aのプ口モータ一活性の調節には、 上記のような部分配列等を用いた拮抗阻害の他 に、 本発明の DNAのプロモーター活性を調節するタンパク質を利用する方法を用いることもでき る。 本発明の DNAは、 そのプロモータ一活性を調節するタンパク質のスクリーニングに利用する ことが可能である。 したがって、 本発明は、 下記に示すような、 該 DNAのプロモータ一活性を調 節するタンパク質のスクリーニング方法に関する。 そのようなタンパク質としては、 直接本発明の DN Aに結合してそのプロモータ一活性を促進あるいは阻害するタンパク質の他に、 細胞膜受容体 や細胞内タンパク質に作用して間接的に本発明の D N Aのプロモータ一活性を促進あるいは阻害す るタンパク質が含まれる。
3-1) プロモータ一 DNAに結合するタンパク質のスクリーニング
この方法は、 本発明の DNAに被検タンパク質試料を接触させ、 本発明の DNAに結合するタン パク質を選択する工程を含む。 このような方法としては、 例えば、 本発明のプロモータ一 DNAを 用いた、 これに結合するタンパク質のァフィ二ティー精製が挙げられる。 具体的な方法の一例を示 せば、 本発明のプロモータ一 DNAをピオチン化し、 ストレプトアビジンを結合した磁気ビーズに 結合させて DNAァフィ二ティーピーズを作製する。 次いで、 これを細胞の核抽出液とインキュべ —トして本発明の DNAと特異的に結合する核抽出液中のタンパク質を精製し、 この構造を決定す る。 核抽出液は、 培養細胞または動物組織を用いて常法により調製することができる。 一例を示せ ば、 動物組織を摘出し、 メスまたはハサミを用いて細かく切断したものを組織重量の 5乃至 10倍 の 0. 25M スクロース溶液に懸濁し、 プロテア一ゼ阻害剤 (例えば、 2乃至 10 g/mlの ロイぺプチンまたはぺプス夕チン) を加えた後、 Potter- Elvehgem型ホモジナイザーで粉碎する。 得られたホモジネートを 0. 25M スクロース溶液で 10倍希釈し、 遠心分離 (600 Xg、 1 0分間) し、 沈殿を回収する。 得られた沈殿を少量の 0. 25M スクロース溶液で懸濁し、 そこ へ 10倍量の 1 OmM Tr i s— HC 1を加えることで核抽出液を調製することができるが、 こ の方法に限定されない。 これにより、 直接本発明の DN Aと結合するタンパク質、 および DNA結 合活性は持たないがサブュニットとして該タンパク質と複合体を形成し本発明の DNAに結合する タンパク質が精製できる (Gabriel sen 0.S et al., Nucleic acid Research 17, 6253-6267 (1989)、 Savoysky E et al., Oncogene 9, 1839-1846 (1994))。 また、 このような方法はタンパク 質のスクリーニングに限定されず、 本発明の DNAに結合する物質のスクリーニングに使用するこ とができる。
3-2) プロモーター活性を指標にしたタンパク質のスクリーニング
この方法は、 本発明の D N Aの下流に連結されたマーカー遺伝子 [下記 5— 2 ) において詳述す る] を保持する細胞に被検 D N Aを導入し、 マ一カー遺伝子の発現を調節する発現産物を選択する 工程を含む。 このような方法には、 例えば、 酵母や動物細胞を用いた one- hybrid法が含まれる。 具 体的には、 本発明の D NAとマーカ一遺伝子を揷入したレポーター遺伝子を細胞に安定に導入し、 次いでこれに遺伝子ライブラリーを導入して、 レポ一夕一遺伝子の発現促進あるいは発現阻害を示 すようなクローンを選択し、 本発明の D NAに結合するタンパク質を選択する。 この^法により、 直接本発明の D N Aと結合するタンパク質の他に、 細胞内の内在性タンパク質に作用して間接的に 本発明の D N Aのプロモーター活性を調節するタンパク質を得ることができる。 なお、 酵母の one- hybrid法 (Li J. J. and Hersktiwi tz L ' Science 262, 1870-1873 (1993)、 Wang M. M. and Reed R, R., Nature 364, 121-126 (1993) ) などで、,("Matchmaker system (クロンテック社)」 等がキッ トとして発売されている。
さらに他の一つの態様は、 本発明の D N Aの下流に連結されたマ一力一遺伝子を保持する細胞に 被検試料を接触させ、 マ一力一遺伝子の発現を調節するタンパク質を選択する工程を含む。 具体的 な方法の一例としては、 本発明の D N Aとマ一カー遺伝子が揷入されたレポ一夕一遺伝子を安定に 導入した細胞と、 被検試料 (例えば、 遺伝子ライブラリ一を導入した細胞の培養上清) とをインキ ュべ一トして、 マーカ一遺伝子の発現促進あるいは発現阻害を示すような夕ンパク質を選択する。 この方法では、 細胞膜受容体などを介して間接的に本発明の D NAのプロモーター活性に影響を与 えるタンパク質が得られる。
4 ) プロモーター活性を調節するタンパク質をコードする c D N Aのスクリ一ニング方法 本発明の D NAを用いて、 そのプロモーター活性を調節するタンパク質をコードする DN Aを直 接単離することも可能である。 本発明は、 また、 本発明の D N Aのプロモーター活性を調節する夕 ンパク質をコードする c D NAのスクリーニング方法に関する。 このスクリーニング方法の一つの 態様は、 本発明の DN Aに被検 D N Aの発現産物を接触させ、 本発明の D N Aに結合するタンパク 質をコードする c DNAを選択する工程を含む。 このような方法には、 例えば、 サウスウエスタン 法が含まれる。 具体的には、 遺伝子ライブラリーを導入した大腸菌で各タンパク質を発現させ、 こ れらをフィルタ一膜に転写した後、 本発明の D NAをプローブとして直接プロットし、 該 D NAプ ローブと結合するタンパク質を発現するクローンを選択して、 これをコードする遺伝子を単離する この方法により本発明の D N Aに結合する活性を有するタンパク質をコードする遺伝子を得ること ができる (実験医学別冊 バイオマニュアルシリーズ 「転写因子研究法」 (株) 羊土社刊、 1 7 7— 1 8 8頁参照)。
他の一つの態様は、 本発明の DN Aの下流に連結されたマ一カー遺伝子を保持する細胞に被検 c D N Aを導入し、 マーカー遺伝子の発現を調節する発現産物をコードする cDNAを選択する工程 を含む。 このような方法には、 例えば、 上記した酵母や動物細胞を用いた one-hybrid法が含まれる。 すなわち、 本発明の DN Aをとマ一力一遺伝子を揷入したレポーター遺伝子を哺乳動物由来の培 養細胞に安定に導入した細胞 (以下 「細胞 A」 という) に、 さらに該細胞に哺乳動物細胞用発現べ クタ一に被験 cDNA力挿入された組換えプラスミドを導入した細胞 (以下 「細胞 B」 という) を 培養する。 比較対照としては、 細胞 Aをそのまま培養するか、 あるいは、 細胞 Aに被験 cDNAを 含まない哺乳動物細胞用発現べクタ一や、 被験 c DN Aを含んでいてもそれが発現しない組換えプ ラスミドを導入した細胞 (以下 「細胞 C」 という) を培養する。 細胞 Bと、 細胞 Aまたは細胞 Cと の間で、 マ一カー遺伝子の発現量を比較し、 マーカ一遺伝子の発現を促進するかまたは阻害するよ うな cDNAクローンを選択する。 この方法では、 本発明の DNAと直接結合するタンパク質をコ ―ドする c DNAだけでなく、 細胞内の内在性タンパク質に作用して間接的に本発明の DN Aのプ ロモ一夕一活性を調節するタンパク質をコードする c DN Aも得ることができる。
さらに他の一つの態様は、 本発明の DN Aの下流に連結されたマ一力一遺伝子を保持する細胞に 被検 c DNAの発現産物を接触させ、 マ一力一遺伝子の発現を調節する発現産物をコ一ドする c D N Aを選択する工程を含む。 具体的な方法の一例を示せば、 本発明の DN Aとマーカ一遺伝子を挿 入したレポーター遺伝子を安定にに導入した細胞と、 被検 cDNAの発現産物 (例えば、 cDNA ライブラリ一を導入した細胞の培養上清) とをインキュベートして、 マーカ一遺伝子の発現促進あ るいは発現阻害を示すようなタンパク質あるいはそれをコ一ドする cDNAを単離する。 この方法 により細胞膜受容体などを介して間接的に本発明の D N Aのプロモー夕一活性に作用する夕ンパク 質をコ一ドする c DN Aを得ることができる。
5 ) プロモータ一活性を調節する化合物のスクリ一ニング
本発明の DN Aを用いて、 そのプロモータ一活性を調節する化合物のスクリーニングを行うこと も可能である。 すなわち本発明は、 下記に示すような、 該 DN Aのプロモーター活性を調節する化 合物のスクリーニング方法に関する。
5-1) プロモータ一とタンパク質との結合を指標としたスクリーニング
この方法は、 被検ィ匕合物の存在下で本発明の DNAと被検試料とを接触させ、 本発明の DNAと 被検試料中のタンパク質との結合を促進または阻害する化合物を選択する工程を含む。 具体的には 例えば、 細胞の核抽出液を、 本発明の DNAを放射性同位元素等により標識したプローブと結合さ せ、 ポリアクリルアミドゲル電気泳動により、 核抽出液中のタンパク質と本発明の DNAとの複合
体のパンドをゲルシフト法により検出する (実験医学別冊 バイオマニュアルシリーズ 「転写因子 研究法」 (株) 羊土社刊、 1 0 7— 1 1 2頁参照)。 この方法において、 D N Aプロ一プの標韓法と しては放射性同位体標識の他に、 蛍光標識、 酵素標識などを使用することができる。 D NAプロ一 ブ添加の際、 被検化合物も添加し、 核抽出液中のタンパク質と本発明の D NAとの複合体のバンド の形成を促進あるいは阻害する化合物を選択する。 この方法では、 直接本発明の D NAに作用する 化合物および本発明の D N Aに結合する夕ンパク質に作用する化合物が得られる。 例えば、 本発明 の D N Aに結合するタンパク質が生体内で本発明の D N Aのプロモータ一活性を阻害するような場 合、 このタンパク質と本発明の D NAとの結合を阻害するような化合物は、 本発明の D NAのプロ モーター活性を促進できると考えられる。 なお、 本発明の D NAに結合するタンパク質が既に単離 されていれば、 細胞の核抽出液に代えて、 該タンパク質の組み換えタンパク質を利用することも可 能である。
5 - 2 ) プロモータ一活性を指標としたスクリ一ニング
この方法は、 本発明の D NAの 3 ' 末端側に連結されたマ一カー遺伝子を保持する細胞に被検化 合物を接触させ、 マ一力一遺伝子の発現を調節する化合物を選択する工程を含む。 この方法では、 直接、 間接的に本発明の D NAのプロモー夕一活性を調節する化合物が得られる。
この方法において、 本発明の D NAの 3 ' 末端側に連結されるマ一力一遺伝子にコードされるマ 一力一タンパク質は、 宿主である上記細胞が本発明の方法の一連の過程において産生し得る他のい かなるタンパク質とも区別可能なもの (好ましくは、 形質転換前の上記細胞が該マ一カータンパク 質と同一または類似のタンパク質をコードする遺伝子を持たないようなもの) であればよい。 例え ば、 マーカータンパク質が該細胞に対して毒性を有するようなものや、 該細胞が感受性を有する抗 生物質の耐性を付与するものであるような場合でも、 マーカー遺伝子の発現の有無は細胞の生存率 で判定することが可能である。 しかしながら、 本発明で用いられるマーカ一遺伝子としてより好ま しいものは、 発現量を特異的かつ定量的に検出することができる (例えば該マーカ一遺伝子にコ一 ドされるタンパク質に対する特異的抗体が取得されているような) 構造遺伝子である。 さらに好ま しくは、 外来の基質と特異的に反応することにより定量的測定が容易な代謝産物を生じるような酵 素等をコードする遺伝子である。 そのようなものとして、 以下に挙げるようなタンパク質をコード する遺伝子を例示することができるが、 本発明はそれらに限定されない:
クロラムフエニコールァセチルトランスフェラーゼ: クロラムフエ二コールにァセチル基を付 加する。 いわゆる C ATアツセィ等で検出可能。 プロモーターを組み込むだけでレポ一ターアツセ ィ用のベクターを調製できるベクターとして P C AT 3— B a s i cベクター (プロメガ社製) が
市販されている;
ホ夕ルルシフェラーゼ: ルシフェリンを代謝した際に生じる生物発光を測定することにより定 量する。 同じくレポ一夕一アツセィ用のベクタ一として PGB— B2ベクタ一 (東洋インキ製造株 式会社製) が市販されている;
)3—ガラクトシダ—ゼ: 呈色反応、 蛍光または化学発光でそれぞれ測定可能な基質がある。 レ ポ―タ—アツセィ用のベクターとして p ^ g a 1 -B a s i c (プロメガ社製) が市販されてい る;
分泌型アル力リホスファタ一ゼ: 呈色反応、 生物発光または化学発光でそれぞれ測定可能な基 質がある。 レポ一タ一アツセィ用のベクターとして p SEAP 2—B a s i c (クロンテック社 製) が市販されている; '
緑色蛍光タンパク質 (green-fluorescent protein) : 酵素ではないが、 自らが蛍光を発するの で直接定量できる。 同じくレポ一ターアツセィ用のベクタ一として pEGFP— 1 (クロンテック 社製) が市販されている。
培養細胞株に発現プラスミドを導入する方法としては、 DEAE—デキストラン法 (Luthman, H. and Magnus son, G. (1983) Nucleic Acids Res. 11, 1295-1308), リン酸カルシウム一 DNA共沈 殿法 (Graham, F. L. and van der Eb, A. J. (1973) Virology 52, 456-457)、 電気パルス穿孔法
(Neumann, E. et al. (1982) EMBO J. 1, 841-845)、 リポフエクシヨン法 (Lopata et al. (1984) Nucl. Acids Res. 12, 5707-5717, Sussman and Milman (1984) Mol. Cell. Biol. 4, 1641-1643) 等を挙げることができるが、 これらに限定されず、 本発明の属する技術分野において汎用される他 の方法も採用することができる。 ただし、 培養細胞株がいわゆる浮遊細胞である場合は、 リン酸力 ルシゥムー DN A共沈殿法以外の方法を用いることが好ましい。 いずれの方法においても、 用いる 細胞に応じて、 至適化されたトランスフヱクション条件を用いる。
このようにして本発明の DNAの 3' 末端側にマ一力一遺伝子が連結された発現べクタ一をトラ ンスフエクシヨンした細胞を培養すると、 マ一カー遺伝子の転写が促進される。 マ一カー遺伝子の 発現が可能な条件下で培養するにあたって、 培地中に任意の被検物質を添加した条件および添加し ない条件を設定して培養後、 マ一カー遺伝子の発現量を測定し、 被検物質の添加によりマーカー遺 伝子の発現量に変化が生じるか否かを検定する。 「マーカ一遺伝子の発現が可能な条件」 は、 細胞が 生存して、 タンパク質の生産が可能な条件であればよいが、 好ましくは、 使用される細胞株に適合 した培地 (ゥシ胎児血清等の血清成分を添加してもよい) を使用し、 4乃至 6% (最適には 5%) の炭酸ガスを含む空気存在下、 36乃至 38で (最も好適には 37 °C) で 2乃至 3日間 (最適には
2日間) 培養する。
このような系において、 本発明の D NAの 3 ' 末端側にマーカー遺伝子が連結された発現べクタ 一を導入した際のレポ一タ一遺伝子の発現誘導を抑制するような被検物質は、 動脈硬化、 糖尿病、 血栓、 炎症、 免疫異常、 アレルギ一、 癌および癌の転移からなる群から選択される疾患の治療また は予防剤として有用な候補物質として選択される。
なお、 本発明の DN Aのプロモーター活性を調節するタンパク質が既に得られている場合には、 被検化合物の存在下で該タンパク質 (またはその誘導体) と本発明の D N Aとを接触させ、 該タン パク質 (またはその誘導体) と本発明の D N Aとの結合を促進または阻害する化合物を選択して、 本発明の D N Aのプロモータ一活性を調節する化合物をスクリーニングすることが可能である。 具 体的には、 例えば、 ダルタチオン S—トランスフェラ一ゼを融合した本発明の DNAに結合する夕 ンパク質 (D NA結合ドメインのみでもよい) を精製して、 抗グル夕チオン S—トランスフェラ一 ゼ'抗体で覆つたマイクロプレートに結合させた後、 ピチォン化した本発明の D N Aをこのタンパク 質と接触させ、 該タンパク質と本発明 DNAとの結合をストレプトアビジン化アルカリフォスファ 夕一ゼで検出する。 本発明の D N A添加の際、 被検化合物も添加し、 該タンパク質と本発明の D N Aとの結合を促進あるいは阻害する化合物を選択する。 この方法では、 直接本発明の D NAに作用 する化合物および本発明のに結合するタンパク質に作用する化合物が得られる。 例えば、 本発明の D NAに結合する夕ンパク質が生体内で本発明の D N Aのプロモー夕一活性を阻害する場合、 この 夕ンパク質と本発明の D Aとの結合を阻害するような化合物は本発明の D N Aのプロモータ一活 性を促進できると考えられる。
[実施例]
以下、 実施例をもって本発明をさらに詳しく説明するが、 本発明はこれらに限定されるものでは ない。 なお、 下記実施例において、 遺伝子操作に関する各操作は特に明示がない限り、 「モレキュ ラークロ一ニング (Molecul ar Cloning) 」 [Sambrook, J. , Fri tsch, E. F.および Maniat is, T. 著、 Cold Spring Harbor Laboratory Pressより 1989年に発刊] に記載の方法により行うか、 または、 市販の試薬ゃキットを用いる場合には、 特に明示がない限りは該市販品の指示書に従って使用した。 実施例 1 . ヒトスフインゴシンキナーゼ 1遺伝子の解析
1 ) ヒトスフィンゴシンキナーゼ 1の 5 ' 側上流域の検索 '
既知のヒトスフィンゴシンキナーゼ 1配列を基に、 N C B Iのヒトゲノム D N Aのデータベース
よりヒ卜スフィンゴシンキナーゼ 1遺伝子の 5 ' 側末端上流域を含むヒト BACクローン
(GenBank accesion number AC090699) を見出した。 解析の結果、 配列表の配列番号 1に示される ヌクレオチド配列を含む DNAが目的のプロモータ一 DNAとして選択された。 ヒトスフィンゴシ ンキナーゼ 1をコードする遺伝子の転写開始点 (ェクソン 1の 5' 末端境界部位) は GenBankデ一 夕ベースに登録されているヒトスフインゴシンキナーゼ 1の配列である XM036215を参照し て決定した。 すなわち、 XM036215のヌクレオチド配列のうち、 ベクタ一部分を除いた最初 のヌクレオチドを転写開始点と判断し、 その位置を 「1」 と定義した。 このようにして、 ヒトスフ ィンゴシンキナーゼ 1遺伝子の転写開始点より 5 ' 末端側の一 2025^ ^— 10位までの領域に相 当するヌクレオチド配列からなる DN Aを同定した。 実施例 2. ルシフェラーゼ発現プラスミドベクターの構築
1) プラスミド pGV— h s p k 1 pの構築
実施例 1の結果を基に、 ヒトスフインゴシンキナーゼ 1をコードする遺伝子の 5' 末端側上流域 の cDNAを有するレポ一タープラスミドを構築した。 まず、 ヒトスフインゴシンキナ一ゼ 1をコ ―ドする遺伝子の 5, 末端側上流域を特異的に増幅するために、 下記のオリゴヌクレオチドプライ マ一:
5'- ggaagtaaagtacagtgggaaac -3' (SKlp-1, 配列表の配列番号 2)
5'- aaacttttcgctcaacttcgcag -3' (SKl -2, 配列表の配列番号 3)
5' - ggaggcgcaggatccgacctttc -3' (SKlp-3, 配列表の配列番号 4);および
5'- actgagcctcggcgccggcctgg -3' (SKlp-4, 配列表の配列番号 5)
を合成した。
次いで、 市販ヒトゲノム DNAを鎵型として、 LA PCRキット 'バージョン 2. 1 (宝酒造 (株) 社製) を用いて、 1回目の PCR反応を行なった。 すなわち、 ヒトゲノム DNA (クロンテ ック社製) 5 1とプライマー SKlp-Ιおよび SKlp- 2 各 0. 4 M、 ならびに dATP、 dGT P、 dCTP、 dTTP各 400 / M、 2. 5mM 塩化マグネシウムを含む 1 X L A PCR GC I緩衝液、 0. 05単位の LA Taq DNAポリメラーゼ (以上キットに添付) からな る 50 1の反応液を調製した。 この反応液を 94°Cで 2分間加熱した後、 94°Cで 30秒、 6 5°Cで 30秒、 72°Cで 4分の温度サイクルで 35サイクル繰り返してから、 72°Cで 10分保温 した (タカラ PCRサ一マルサイクラ一 MP (宝酒造 (株) 社製) を使用。 以下において同じ) 。 続いて、 1回目の PCR反応液を錡型として 2回目の PCRを行った。 1回目の PCR反応液を
1 00分の 1に希釈し、 そのうち、 5 1を用いて、 SKlp-3および SKlp- 4各 0. 4 Mを加え、 そ の他の溶液は 1回目の PC R反応と同様に加えた。 この反応液を 94°Cで 2分間加熱した後、 9 4°Cで 3 0秒、 6 5°Cで 3 0秒、 72 Cで 4分の温度サイクルで 30サイクル繰り返してから、 7 2 °Cで 1 0分保温した。 PC R産物をマイクロ パイオースピンカラム 30 クロマトグラフィ 一力ラム (バイオ一ラッド社製) を用いて精製し、 T "Aクロ一ニング法 (Clark, J. M. et al. (1988) Nucleic Acid Res. 16:9677-9686) により pCR2. 1ベクタ一 (オリジナル TA ク ローニングキット (インビトロゲン社製) に添付) に連結し、 大腸菌 I NVaF' 株 (キットに添 付) に導入した。 陽性のクローンにっき、 揷入された cDN Aの全ヌクレオチド配列をジデォキシ ヌクレオチド鎖終結法により解析し、 配列表の配列番号 1のヌクレオチド番号 1〜 20 1 6に示さ れるヌクレオチド配列からなる DNAが揷入されたプラスミドを pCR2. 1 - h s p k l pと命 名した。
このプラスミド P CR2. 1 - h s p k 1 pを制限酵素 E c o RVと H i nd I I Iで消化 し、 揷入 cDNAを含む約 2. 0 kb pの断片を単離した。 一方、 ルシフェラーゼ発現べクタ一 p GV - B 2 (東洋ィンキ製造会社製) を制限酵素 Sm a Iと H i n d I I Iで消化しアル力リフ ォスファタ一ゼで脱リン酸ィ匕した。 上記 2. 0 kb p断片おょぴ pGV - B 2ベクターを T4DN Aリガ一ゼ (宝酒造 (株) 社製) を用いた反応により連結し、 大腸菌 J Ml 09株に導入した。 得 られた形質転換株よりプラスミド DN A pGV— h s p k 1 pを抽出し、 揷入されている cDN Aの全ヌクレオチド配列をジデォキシヌクレオチド鎖終結法により確認した。
なお、 このルシフェラ一ゼ発現べクタ一 pGV— h s p k 1 pを保持する形質転換大腸菌株 E. c o l i pGV-h s p k 1 SANK 73 1 0 1は、 200 1 (平成 13) 年 1 0月 1 9 日付けで独立行政法人産業技術総合研究所 ·特許生物寄託センタ一に国際寄託され、 受託番号 FE RM BP— 7780が付された。
ルシフェラーゼ発現ベクター pGV— B 2 (東洋インキ製造会社製) DNAでも同様にして大腸 菌 J Ml 09のコンビテント細胞 (宝酒造 (株) 社製) を形質転換し、 アンピシリン耐性のコロニ —を培養し、 DNAを回収し精製した。 このプラスミド DNAを下記実施例において陰性対照とし て使用した。 実施例 3. プロモータ一活性
実施例 2で単離した DN Aのプロモ一ター活性について評価するため、 レポ一夕一アツセィを実 施した。 すなわち、 実施例 2で構築したホ夕ルルシフェラ一ゼ発現プラスミド (pGV— h s p k
1 p) を、 ヒト胎児腎由来細胞株 HEK293にトランスフエクシヨンして、 ホ夕ルルシフェラ一 ゼ活性の変化を調べた。 なお、 細胞へのトランスフエクシヨン効率についての各プラスミド間の実 験ロット差を補正するための内部標準として、 ゥ シィタケルシフェラーゼ発現プラスミド pRL -TK (東洋インキ製造株式会社製) を用いた。
まず、 組織培養用ポリリジンコート 12ゥエルプレート (岩城硝子社製) に 1ゥェルあたり 2 X 105個のヒト胚子腎臓細胞 HEK293 (アメリカン ·タイプ ·カルチャー .コレクション C RL— 1573) を蒔いて 24時間培養した後に、 1ゥエルにつき 0. 63 g相当分の p G V— B 2または pGV—h s p k 1 pおよび 0. 07 n g相当分の p RL— TKを混合したものを、 ト ランスフエクシヨン用試薬 (リポフエクタミン 'プラス、 ギブコ ·ビ一アールエル社製) を添付の プロトコ一ルにしたがって用いることによりトランスフエクシヨンした。
この細胞を 37°Cで 2日間培養した後、 培地を除去して、 細胞を 250 ^ 1 /ゥエルの細胞溶解 剤 (PLD— 30 (東洋インキ製造 (株) 社製)) に溶解して、 細胞抽出液を調製した。 そして、 そのうちの 20 1を用いて、 デュアルールシフェラ一ゼ ·レポ一夕一 ·アツセィ 'システム (東 洋インキ製造 (株) 社製) を、 添付のプロトコ一ルに従って用いることにより、 ホタルおよびゥミ シィタケルシフェラ一ゼ活性を測定した (測定装置として、 ルミナス CT— 9000D (ダイアヤ トロン社製) を使用した)。 実験結果については、 内部標準のゥミシィタケルシフェラ一ゼ活性で 補正したホ夕ルルシフェラ一ゼ活性として表した。
その結果、 pGV— h s p k 1 ρを導入した ΗΕΚ293細胞では、 pGV— 2を導入した細胞 に比べて約 7倍のルシフェラ一ゼ活性が観察されたことから、 pGV— h s p k 1 pに組み込まれ た、 配列表の配列番号 1のヌクレオチド番号 1〜2016に示される DNA、 すなわちヒトスフィ ンゴシンキナーゼ 1遺伝子の 5' 末端側上流の一 2025〜一 10に相当する領域にプロモ一夕一 活性が存在することが明らかとなつた。
本実施例の方法において、 例えば pGV— h s p k 1 pで形質転換した HEK293細胞を被験 物質存在下で培養したときのルシフエラ一ゼ活性を測定することにより、 本発明の D N Aのプロモ —夕一活性を阻害する物質の試験を行うことができる。 このプロモ一夕一活性を阻害する物質は、 動脈硬化、 糖尿病、 血栓、 炎症、 免疫異常、 アレルギー、 癌および癌の転移からなる群から選択さ れる疾患の治療または予防剤となりうる。
[産業上の利用の可能性]
上記のごとく、 本発明により、 プロモータ一活性を有する新規 DNAが提供された。 本発明の D
NAは、 スフィンゴシンキナーゼ 1の発現量を抑制する物質を試験するための方法に用いることが できるので、 新しい作用機作を有する動脈硬化、 糖尿病、 血栓、 炎症、 免疫異常、 アレルギー、 癌 および癌の転移からなる群から選択される疾患の治療または予防剤の開発に有用である。