明 細 書 ァゼチジノン化合物の製造方法 技術分野
本発明は力ルバぺネム系化合物の重要な合成中間体であるァゼチジノン化合物 の製造方法に関する。 背景技術
抗菌物質として重要な 1 3—メチルカルバぺネム誘導体の製造に用いられる 4 位側鎖の 1 '位に ;6—メチル基を有するァゼチジノン化合物の重要な合成中間体で ある ( 3 S, 4 R) — 3— [ (R) — 1—ヒドロキシ工 'チル] — 4— [ (R) 一 1 ーメチルー 3ージァゾ一 3一置換ォキシカルボ二ルー 2一ォキソ一プロピル] 一 ァゼチジン一 2—オン [ A]
〔A〕
[式中、 Rは、 アルキル基、 置換基を有していてもよいべンジル基、 '置換基を有 していてもよいァリール基を示す。 ] .
の製造法としては、 例えば、 特開昭 5 7— 1 2 3 1 8 2号公報に記載の下記反応 スキーム 1
で示される製造法、 特開昭 6 4— 2 5 7 7 9号公報に記載の下記反応スキーム 2
で示される製造法、 特開平 6 — 3 2 1 9 4 6号公報に記載の下記反応スキーム 3
で示される製造法、 並びに特開昭 5 8 — 1.0 3· 3 5 8号公報、 特開平 6— 1. 9 9 7 8 0号公報、 特開昭 6 1 - 2 7 5 2 8 4号公報等に記載の下記反応スキーム 4
で示される製造法などが知られている。 .
しかしながら、 これらの製造方法は、 何れも、 それぞれ以下のような問題点を 有しており、 十分に満足の行くものとは言えなかった。
即ち、 反応スキーム 1〜反応スキーム 3の方法では、 高価な出発原料を用い、 且つ工程数が多いため操作が煩雑となり、 収率の面のみならず価格の面でも決し て望ましいものではない。
また、 反応スキーム 4の方法では、 比較的短工程で製造しているが、 不安定な シリルェノールエーテルを使用しなければならないため、 工業的な方法とは言い 難く、 また、 経済的な方法とも言い難い。 発明の開示 ,
本発明の目的は、 上記した如き従来法の問題点を解消し: 所望の、 1 '— 3位に メチル基を有する力ルバぺネム系抗菌剤の合成中間体を温和な条件下で、 短工程 で収率良く、 且つ選択的に得る方法を提供することにある。
本発明は、 下記一般式 [ 2 ]
〔2〕
(式中、 R 1は、 水素原子又は水酸基の保護基を表し、 Lは脱離基を表す。 ) で示される化合物と、 下記一般式 [ 3 ]
〔 3〕
(式中、. R 2は、 水素原子又は炭素数 1〜 4の低級アルキル基を表し、 R 3は、 炭 素数 1〜 1 2のアルキル基、 置換基を有していてもよいフエニル基、 置換基を有 していてもよい炭素数?〜 1 5のァラルキル基、 又は置換基を有していてもよい 5〜 8員環の脂環式基を表し、 Xは、 酸素原子又は硫黄原子を表す。 )
で示される化合物を、 下記一般式 [4]
M Y n ( 4) m 〔4〕
(式中、 Mは金属原子を表し、 Yはハロゲン原子を表し、 R4は、 炭素数 1 ~4の 低級アルキル基、 炭素数 1〜 4の低級アルコキシ基、 置換基を有していてもよい フエノキシ基、 アルキルスルホニルジォキシ基、 リ一ルスルホニルジォキシ基、 アルキルスルホニルォキシ基、 7リ一ルスルホニルォキシ墓、 シクロペン夕ジェ ニル基、 又はペンタメチルシクロペン夕ジェニル基を表し、 n及ぴ mは、 0~4 の整数で、 且つ、 n +mは、 Mの原子価である。 )
で示される金属化合物、 及び塩基の存在下で反応させることを特徴とする、 下記 一般式 [ 1 ]
〔 1〕
(式中、 R R2、 R3及び Xは、 前記と同じ。 )
で示される化合物の製造方法に関する。
即ち、 本発明者らは、 前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、 上記 一般式 [ 2 ] で示される化合物と上記一般式 [ 3] で示されるジァゾ化合物とを 特定の金属化合物と塩基の存在下で反応させるだけで所望の 1 '— |3配置を有する ァゼチジノン化合物 [ 1 ] を選択的に且つ収率良く製造することが出来ることを 見出し、 本発明を完成するに到った。
本発明は'、 ジァゾ化合物をシリルエノールエーテルに変換することを必要とせ ず、 一般式 [ 2 ] で示される化合物と一般式 [ 3] で示されるジァゾ化合物とを 特定の金属化合物と塩基の存在下で反応させるだけで所望の 1 '一 ]3配置を有する ァゼチジノン化合物を温和な条件下で、 短工程で収率良く、 且つ選択的に製造す る方法を提供するものである。
発明を実施するための最良の形態
本発明の製造法において用いられる、 前記一般式 [ 2 ] で示される化合物にお いて、 R 1で表される水酸基の保護基としては、 例えばペプチド化学や ]3—ラクタ ム化合物の分野で通常用いられる水酸基の保護基が全て挙げられる。
即ち、 例えば、 トリメチルシリル基、 トリェチルシリル基、 トリイソプロピル シリル基、 ジメチルイソプロピルシリル基、 ジェチルイソプロピルシリル基、 ジ メチル ( 2, 3 —ジメチルー 2 —ブチル) シリル基、 t e r t —プチルジメチル シリル基、 ジメチルへキシルシリル基などのトリー炭素数 1〜 6アルキルシリル 基、 例えばジメチルクミルシリル基などのジ—炭素数 1〜 6アルキル—炭素数 6 〜 1 8ァリ一ルシリル基、 例えば、 t e r t 一プチルジフエエルシリル基、 ジフ ェニルメチルシリル基などのジー炭素数 6〜 1 8ァリール—炭素数 1〜 6アルキ ルシリル基、 例えばトリ フエニルシリル基などの トリ —炭素数 6〜 1 8ァリール シリル基、 例えば、 トリベンジルシリル基、 トリ ー p—キシリルシリル基などの ト リー炭素数?〜 1 9ァラルキルシリル基等のトリ置換シリル基 ; 例えば、 ベン ジル基、 4ーメ トキシベンジル基、 2 —二トロべンジル基、 4一二トロべンジル 基、 ジフエニルメチル基、 トリフエニルメチル基等の炭素数 1〜 4アルコキシ基 (例えば、 メ トキシ基、 エトキシ基等) やニトロ基等でその水素原子の 1〜 3個 が置換されていてもよい炭素数 7〜 1 9のァラルキル基 ; 例えば、 メ トキシカル ポニル基、 エトキシカルポニル基、 t e r t —ブトキシカルポニル基、 2 , 2, 2— トリクロロェトキシカルポニル基、 2— ト リメチルシリルェトキシカルボ二 ル基等の炭素数 1〜 4のアルコキシ基 (例えば、 メ トキシ基、 エトキシ基等) や ハロゲン原子 (例えば、 フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素等) 或いはトリ—炭素数 1 〜 4アルキルシリル (例えば、 トリ メチルシリル基等) 等でその水素原子の 1〜 3個が置換されていてもよい炭素数 1〜 6のアルキルォキシ力ルポニル基 ; 例え ば、 ベンジルォキシカルボニル基、 2 —二ト口べンジルォキシカルボニル基、 4 —ニトロべンジルォキシカルボニル基、 4—メ トキシベンジルォキシカルポニル 基、 3, 4—ジメ トキシベンジルォキシカルポニル基等の炭素数 1 ~ 4のアルコ キシ基 (例えば、 メ トキシ基、 エトキシ基等) 又はニトロ基でその水素原子の 1
〜 3個が置換されていてもよい炭素数 7 〜 1 0のァラルキルォキシカルボニル基 ; 例えば、 ビニルォキシカルボ二ル基、 ァリルォキシカルボニル基等の炭素数 2 〜 6のアルケニルォキシカルボニル基 ; 例えば、 ホルミル基、 ァセチル基、 クロ ロアセチル基、 ジクロロアセチル基、 トリクロロアセチル基、 トリフルォロアセ チル基、 プロピオニル基、 プチリル基、 ベンゾィル基、 4 一 トルオイル基、 4 一 ァニソィル基、 4—ニトロベンゾィル基等のハロゲン原子 (例えば、 フッ素、 塩 素、 臭素、 ヨウ素等) やニトロ基等でその水素原子の 1 〜 3個が置換されていて もよいァシル基 ; 例えばテトラヒ ドロピラニル基、 テトラヒ ドロフラエル基等の 環状の保護基などが挙げられる。
これらの保護基の中で好ましいものとしては、 例えば炭素数 7 〜 1 9のァラル キル才キシカルボニル基 (例えば、 ベンジルォキシカルボニル基、 4—ニトロべ ンジルォキシ力ルポニル基等) 、 炭素数 2 〜 6のアルケニルォキシ力ルポニル基 (例えば、 7リルォキシカルボニル基等) 、 トリ —炭素数 1〜 6アルキルシリル 基等が挙げられ、 より好ましいものとしては、 t e r t 一プチルジメチルシリル 基等が挙げられる。
また、 Lで示される脱離基としては、 例えば、 ァシルォキシ基 (例えば、 アル カノィルォキシ基、 ァロイルォキシ基、 ァリールアルカノィルォキシ基、 アルキ ルスルホニルォキシ基、 ァリールスルホニルォキシ基、 アルコキシカルボニルォ キシ基、 ァラルコキシカルポニルォキシ基、 アルコキシアルカノィルォキシ基、 力ルバモイルォキシ基などが挙げられる。 ) 、 アルカノィルチオ基、 ァロイルチ ォ基、 アルキルチオ基、 ァリ一ルチオ基、 アルキルスルフィニル基、 ァリ一ルス ルフィニル基、 アルキルスルホニル基、 ァリールスルホニル基、 ハロゲン原子等 が例示される。
Lがアルカノィルォキシ基の場合の具体例としては、 ァセ トキシ基、 プロピオ ニルォキシ基、 プチリルォキシ基、 α—フルォロアセトキシ基、 α—クロロアセ トキシ基、 α—プロモアセトキシ基、 α—ョ一ドアセトキシ基、 α , ひ —ジフル ォロアセトキシ基、 α , ひージクロロアセトキシ基、 ひーシァノアセ トキシ基等 の、 ハロゲン原子、 シァノ基等の置換基が 1 〜 3個置換していてもよい直鎖のァ ルカノィルォキシ基、 イソプチリルォキシ基、 シクロへキシルカルポニルォキシ
P 漏藤 15 基などの分岐又は環状のアルカノィルォキシ基等を挙げることができる。
Lがァロイルォキシ基の場合の具体例としては、 ベンゾィルォキシ基、 1 ーナ フ トイルォキシ基、 2 —ナフ トイルォキシ基、 ニコチノィルォキシ基、 イソニコ チノィルォキシ基、 フルフロイルォキシ基等の単環又は多環の、 ヘテロ原子を有 していてもよいァロイルォキシ基を挙げることができる。
Lがァリ一ルアルカノィルォキシ基の場合の具体例としては、 フエ二ルァセ ト キシ基等を挙げることができる。
Lがアルキルスルホニルォキシ基の場合の具体例としては、 メタンスルホニル ォキシ基、 エタンスルホニルォキシ基、 プロパンスルホニルォキシ基、 トリ フロ 口メタンスルホニルォキシ基等を挙げることができる。
Lがァリールスルホニルォキシ基の場合の具体例としては、 ベンゼンスルホ二 ルォキシ基、 p—トルエンスルホニルォキシ基等を挙げることができる。
Lがアルコキシカルポニルォキシ基の場合の具体例としては、 メ トキシカルポ ニルォキシ基、 ェトキシカルポ二ルォキシ基等を挙げることができる。
Lがァラルコキシカルボニルォキシ基の場合の具体例としては、 ベンジルォキ シカルボニルォキシ基等を举げることができる。
Lがアルコキシアル力ノィルォキシ基の場合の具体例としては、 メ トキシァセ トキシ基、 エトキシァセトキシ基等を挙げることができる。
Lが力ルバモイルォキシ基の場合の具体例としては、 N—メチルカルバモイル 基等を挙げることができる。
Lがアルカノィルチオ基の場合の具体例としては、 ァセチルチオ基、 プロピオ 二ルチオ基等を挙げることができる。
Lがァロイルチオ基の場合の具体例としては、 ベンゾィルチオ基、 ナフ トイル チォ基等を挙げることができる。
Lがアルキルチオ基の場合の具体例としては、 メチルチオ基、 ェチルチオ基、 n—プロピルチオ基、 イソプロピルチオ基、 n—プチルチオ基、 イソプチルチオ 基、 t e r t —プチルチオ基等を挙げることができる。
Lがァリ一ルチオ基の場合の具体例としては、 フエ二ルチオ基、 ナフチルチオ
1615 基等を挙げることができる。
Lがアルキルスルフィニル基の場合の具体例としては、 メタンスルフィニル基、 ェ夕ンスルフィニル基、 n—プロパンスルフィエル基、 n—ブタンスルフィニル 基等を挙げることができる。
Lがァリ一ルスルフィニル基の場合の具体例としては、 ベンゼンスルフィニル 基、 p—トルエンスルフィ二ル基等を挙げることができる。
Lがアルキルスルホニル基の場合の具体例としては、 メタンスルホニル基、 ェ タンスルホニル基、 n—プロパンスルホニル基、 n—ブタンスルホニル基等を挙 げることができる。
Lがァリールスルホニル基の場合の具体例としては、 ベンゼンスルホニル基、 p—トルエンスルホニル基等を挙げることができる。
Lがハロゲン原子の場合の具体例としては、 フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素等を 挙げることができる。 - これらの脱離基の中で、 特に好ましいものとしては、 ァセ トキシ基等が挙げら れる。
本発明の製造法において用いられる、 前記一般式 [ 3 ] で示される化合物にお いて、 R 2で表される炭素数 1〜 4の低級アルキル基の具体例としては、 例えば、 メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 イソプロピル基、 n—プチル基、 イソブ チル基、 s e c—ブチル基、 t e r t—ブチル基等が挙げられる。
また、 好ましい R 2としては、 水素原子又はメチル基が挙げられる。
一般式 [ 3 ] において、 R 3で示される炭素数 1〜 1 2のアルキル基の具体例と しては、 例えば、 メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 イソプロピル基、 n— ブチル基、 イソブチル基、 s e c—ブチル基、 t e r t—ブチル基、 ペンチル基、 へキシル基、 ヘプチル基、 ォ チル基、 ノニル基、 デシル基、 ゥンデシル基、 ド デシル基等が挙げられる。
R 3で示される炭素数 2〜 5のアルケニル基の具体例としては、 例えば、 ビエル 基、 ァリル基、 1一プロぺニル基、 イソプロぺニル基、 1—ブテニル基、 2—ブ テニル基、 2 —メチルァリル基等が挙げられる。
R 3で示される置換基を有していてもよいフエニル基の置換基としては、 例えば
5 炭素数 1〜 4の低級アルキル基、 炭素数 1〜 4の低級アルコキシ基、 ニトロ基、 ハ口ゲン原子等が挙げられる。
ここで置換基である炭素数 1〜 4の低級アルキル基の具体例としては、 例えば メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 イソプロピル基、 n—ブチル基、 イソブ チル基、 s e c—ブチル基、 t e I- t —ブチル基等が挙げられる。 また、 炭素数 1〜 4の低級アルコキシ基の具体例としては、 例えば、 メ トキシ基、 エトキシ基、 n—プロポキシ基、 イソプロポキシ基、 n—ブトキシ基、 イソブトキシ基、 s e c—ブトキシ基、 t e r t —プトキシ基等が挙げられる。 更に、 ハロゲン原子の 具体例としては、 例えば、 フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素等が挙げられる。
R 3で示される置換基を有していても炭素数 7〜 1 5のァラルキル基の置換基と しては、 例えば、 炭素数 1〜 4の低級アルキル基、 炭素数 1〜 4の低級アルコキ シ基、 ニトロ基、 ハロゲン原子等が挙げられる。
ここで置換基である炭素数 1〜 4の低級アルキル基の具体例としては、 例えば メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 イソプロピル基、 n—ブチル基、 イソブ チル基、 s e c—プチル基、 t e r t—ブチル基等が挙げられる。 また、 炭素数 1〜 4の低級アルコキシ基の具体例としては、 例えば、 メ トキシ基、 エトキシ基、 n—プロポキシ基、 イソプロポキシ基、 n—ブトキシ基、 イソブトキシ基、 s e c ーブトキシ基、 t e r t—ブトキシ基等が挙げられる。 更に、 ハロゲン原子の 具体例としては、 例えば、 フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素等が挙げられる。
また、 置換基を有していても炭素数 7〜 1 5のァラルキル基の具体例としては、 ベンジル基、 ひ -フエネチル基、 /3 -フエネチル基、 ο; -フエニルプロピル基、 β - フエニルプロピル基、 ァ-フエニルプロピル基、 ナフチルメチル基等が挙げられる,
R 3で示される置換基を有していてもよい 5〜 8員環の脂環式基の具体例として は、 シクロペンチル基、 シクロへキシル基、 シクロへプチル基、 シクロォクチル 基等が挙げられる。 また、 置換基としては、 例えばメチル基、 ェチル基、 プロピ ル基、 イソプロピル基、 ブチル基、 イソブチル基、 s e c—ブチル基、 t e r t 一ブチル基などの炭素数 1〜 4の低級アルキル基等が挙げられる。
これらの中で、 特に好ましい R 3としては、 メチル基、 ェチル基、 プロピル基、 イソプロピル基、 ブチル基、 t e r t—プチル基などの炭素数 1〜 4の低級アル
01615 キル基 ; ベンジル基、 p—二トロべンジル基、 p—メ トキシベンジル基などの置 換基 (ニトロ基、 メ トキシ基等) を有していてもよい炭素数 7 ~ 1 5のァラルキ ル基 ; ビニル基、 ァリル基などの炭素数 2 ~ 5のアルケニル基等を例示すること ができる。
本発明の製造法において用いられる、 前記一般式 [ 4 ] で示される金属化合物 において、 Mで表される金属原子としては、 例えば有機合成化学、 炭素一炭素結 合生成反応等において一般に用いられている金属原子等が挙げられ、 より具体的 には、 例えば、 チタン、 ジルコニウムなどの I U P A Cによる周期律表第 4族の 金属 ; ゲイ素、 スズなどの I U P A Cによる周期律表第 1 4族の金属 ; ホウ素、 アルニゥムなどの I U P A Cによる周期律表第 1 3族の金属 ; スカンジウム、 ィ ッ トリウム、 ランタノイ ド (ランタン、 セリウム、 プラセオジム、 ネオジム、 サ マリゥム、 ガドリニウム、 ジスプロシウム、 エルビウム、 イッテルビウム等) な どの周期律表第 3族の金属 ; 鉄、 ルテニウムなどの周期律表第 8族の金属 ; 亜鉛 などの周期律表第 1 2族の金属等が挙げられる。
一般式 [ 4 ] において、 Yで表されるハロゲン原子としては、 例えば、 フッ素 原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子等が挙げられる。
一般式 [ 4 ] において、 R 4で表される炭素数 1〜 4の低級アルキル基の具体例 としては、 例えばメチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 イソプロピル基、 n— ブチル基、 イソブチル基、 s e c—ブチル基、 t e r t—ブチル基等が挙げられ、 また、 炭素数 1〜 4の低級アルコキシ基の具体例としては、 例えば、 メ トキシ基、 エトキシ基、 n—プロポキシ基、 イソプロポキシ基、 n—ブトキシ基、 イソブト キシ基、 s e c—ブトキシ基、 t e r t—ブトキシ基等が挙げられる。
また、 R 4で表される置換基を有していても良いフエノキシ基の置換基としては、 例えば、 炭素数 1〜 4の低級アルキル基、 炭素数 1〜 4の低級アルコキシ基、 ハ ロゲン原子等が挙げられる。
ここで置換基である炭素数 1〜 4の低級アルキル基の具体例としては、 例えば メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 イソプロピル基、 n—ブチル基、 イソプ チル基、 s e c—ブチル基、 t e r t—ブチル基等が挙げられ、 また、 炭素数 1 〜 4の低級アルコキシ基の具体例としては、 例えば、 メ トキシ基、 エトキシ基、
n—プロポキシ基、 イソプロポキシ基、 n—ブトキシ基、 イソブトキシ基、 s e c 一ブトキシ基、 t e r t —ブトキシ基等が挙げられ、 更に、 ハロゲン原子の具 体例としては、 例えば、 フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素等が挙げられる。
R 4で表されるアルキルスルホニルジォキシ基の具体例としては、 例えば、 メタ ンスルホニルジォキシ基, エタンスルホニルジォキシ基, トリフルォロメタンス ルホニルジォキシ基等が挙げられる。
R4で表されるァリールスルホニルジォキシ基の具体例としては、 例えば、 ベン ゼンスルホニルジォキシ基, p-トルエンスルホニルジォキシ基等が挙げられる。
R4で表されるアルキルスルホニルォキシ基の具体例としては、 例えば、 メタン スルホニルォキシ基, エタンスルホニルォキシ基, トリフルォロメタンスルホ二 ルォキシ基等が挙げられる。
R4で表されるァリールスルホニルォキシ基の具体例としては、 例えば、 ベンゼ ンスルホニルォキシ基, p -トルエンスルホニルォキシ基等が挙げられる。
一般式 [ 2 ] で示される化合物の製造方法としては、 特にこれらに限定される ものではないが、 例えば、 J.Am.Chem.So ,Vol. ll2,pp.7820〜 7822 (1990)、 Tetr ahedron Let ters, Vol.32, pp.2 5〜 2148 (1991)、 Tetrahedron Letters, Vol.32, p p.5991〜 5994 (1991)等に記載の方法或いはこれに準ずる方法等によって合成する ことができる。
一般式 [ 2 ] で示される化合物の具体例としては、 例えば、
4ーァセ トキシー 3 — [ 1 - t e r t —ブチルジメチルシリルォキシェチル] 一ァゼチジン一 2 —オン、
4ーァセ トキシー 3 — [ 1 — t e r t ーブチルジフエニルシリルォキシェチ ル] —ァゼチジン一 2 —オン、
4—ァセ トキシ一 3 — [ 1 一 トリェチルシリルォキシェチル] 一ァゼチジン一 2 -オン、
4ーァセ トキシー 3— [ 1 — トリメチルシリルォキシェチル] 一ァゼチジン一 2 —オン、
4一ァセ 卜キシ一 3 — [ 1 ージメチルテキシルシリルォキシェチル] 一ァゼチ ジン一 2 —オン、
4ーァセ 卜キシ一 3 — [ 1 ーヒ ドロキシェチルェチル] 一ァゼチジン一 2 —才 ン、
4 一 α —クロロアセ トキシー 3 — [ 1 一 t e r t 一プチルジメチルシリルォキ シェチル] —ァゼチジン一 2—オン、
4—イソプチリルォキシ一 3 — [ 1 - t e r t 一プチルジメチルシリルォキシェ チル] 一ァゼチジン— 2 —オン、
4—プロピオニルォキシー 3一 [ 1 - t e r t 一プチルジメチルシリルォキシ ェチル] 一ァゼチジン一 2'—オン、
4—ベンゾィルォキシー 3— [ 1 - t e r t -プチルジメチルシリルォキシェ チル] 一ァゼチジン一 2 —オン、
4 - P-トリルチオ一 3— [ 1 - t e r t -プチルジメチルシリルォキシェチル] 一ァゼチジン一 2—オン、
4—フエ二ルチオ一 3— [ 1 - t e r t 一プチルジメチルシリルォキシェチル] 一ァゼチジン一 2 —オン、
4一 p-トルエンスルフィニルォキシ— 3 — [ 1 - t e r t 一ブチルジメチルシリ ルォキシェチル] 一ァゼチジン一 2—オン、
4一ベンゼンスルフィニルォキシ一 3 — [ 1 一 t e r t 一プチルジメチルシリル ォキシェチル] 一ァゼチジン一 2—オン、
4一 P-トルエンスルホニルォキシー 3 — [ 1 - t e r 一プチルジメチルシリル ォキシェチル] 一ァゼチジン— 2—オン、
4一ベンゼンスルホニルォキシー 3 — [ 1 一 t e r t 一プチルジメチルシリルォ キシェチル] 一ァゼチジン一 2—オン、
4—クロロー 3 — [ 1 - t e r t 一ブチルジメチルシリルォキシェチル] ーァゼ チジン一 2 —オン、
4一プロモー 3 — [ 1 一 t e r t —プチルジメチルシリルォキシェチル] ーァゼ チジン一 2 一オン、
4ーョ一ドー 3 — [ 1 一 t e r t —プチルジメチルシリルォキシェチル] ーァゼ チジン一 2 —オン、
4ーシァノー 3 — [ 1 一 t e r t —ブチルジメチルシリルォキシェチル] ーァゼ
チジン一 2—オン
等を挙げることができる。
これらの化合物の中でより好ましいものとしては、 例えば、 4ーァセトキシー 3— [ 1 一 t e r t—プチルジメチルシリルォキシェチル] 一ァゼチジン一 2— オンや 4 一 一クロロアセトキシ一 3— [ 1— t e r t—ブチルジメチルシリル ォキシェチル] 一ァゼチジン— 2—オン等を挙げることが出来る。
一般式 [ 3 ] で表されるジァゾ化合物の製造方法としては、 特にこれらに限定 されるものではないが、 例えば、 特開昭 5 8— 1 0 3 3 5 8号公報、 特開昭 6 1 - 2 7 5 2 8 4号公報に記載の方法或いはこれに準ずる方法等によって合成する ことができる。
一般式 [ 3 ] で表されるジァゾ化合物の具体例としては、 例えば、
メチル 2 —ジァゾ一 3—才キソブタノエート
メチル 2 —ジァゾ一 3 —ォキソペンタノエート
メチル 2 —ジァゾ一 3 —ォキソへキサノエート
ェチル 2 —ジァゾ一 3 —才キソブ夕ノエート
ェチル 2 —ジァゾ一 3 —ォキソペンタノエート
ェチル 2—ジァゾ一 3—ォキソへキサノエ一卜
n —プロピル 2 —ジァゾ一 3 —ォキソブタノエ一ト
n —プロピル 2 —ジァゾ一 3 —ォキソペンタノェ一ト
n—プロピル 2 —ジァゾ一 3 —ォキソへキサノエ一卜
イソプロピル 2 —ジァゾ一 3 —ォキソブ夕ノエート
イソプロピル 2 —ジァゾ一 3 —ォキソペンタノエート
イソプロピル 2 —ジァゾ一 3 —ォキソへキサノエ一ト
n —ブチル 2—ジァゾ— 3—ォキソプタノエ一ト
n —ブチル 2—ジァゾ一 3 _ォキソペン夕ノエ一ト
n —ブチル 2 —ジァゾ一 3 —ォキソへキサノエ一ト
t e r t 一ブチル 2—ジァゾ一 3—ォキソブタノエート
t e r t 一ブチル 2 —ジァゾ一 3 —ォキソペンタノエート
t e r t —プチル 2 —ジァゾ一 3 —ォキソへキサノエ一ト
ベンジル 2—ジァゾ一 3—才キソブ夕ノエー ト
ベンジル 2—ジァゾ一 3—才キソペンタノェ一ト
ベンジル 2—ジァゾ一 3—ォキソへキサノエ一ト
p—二トロべンジル 2—ジァゾ一 3—ォキソブタノエート
p—二トロべンジル 2—ジァゾ一 3—ォキソペンタノエー ト
p—ニトロべンジル 2—ジァゾ一 3—ォキソへキサノエ一ト
p—メ トキシベンジル 2—ジァゾ一 3—ォキソブタノェ一ト
P—メ トキシベンジル 2—ジァゾ一 3—ォキソペンタノェ一ト
p _メ トキシベンジル 2—ジァゾ一 3—ォキソへキサノエ一 1、
ビニル 2—ジァゾ一 3—ォキソブタノエ一ト
ビエル 2—ジァゾ一 3—ォキソペンタノエート
ピエル 2—ジァゾ一 3—ォキソへキサノエ一ト
ァリル 2ージァゾ一 3—才キソブタノエ一 1、
ァリル 2—ジァゾ一 3—ォキソペンタノエート
ァリル 2—ジァゾ一 3—ォキソへキサノエ一ト
等を挙げることができる。
これらのァゾ化合物の中でより好ましいものとしては、 例えば、
t e r t一ブチル 2—ジァゾ一 3—ォキソペン夕ノエ一ト、
ベンジル 2—ジァゾ一 3—ォキソペン夕ノエ一 ト、
p—二トロべンジル 2—ジァゾ一 3—ォキソペン夕ノエ一ト
ァリル 2—ジァゾ一 3—ォキソペン夕ノエ一ト等を挙げることが出来る。
本発明で用いられる一般式 [4] で示される金属化合物は市販品をそのまま用 いても良いし、 必要に応じてこれを精製して用いても良い。
一般式 [4] で示される金属化合物の具体例としては、 例えば、 T i C 14、 T i C 1 (O C H 3) 、 T i C 1 (O C 3H 5) 、 T i C " ( O - n - P r ) 、 T i C 1 (O— i — P r ) 、 T i C 1 (OB u) 、 T i C 1 3 (O - i - B u ) 、
T i C " (O- s e c - B u) 、 T i C 1 3 (〇— t e r t -B u) 、 T i C " (OM e) 2、 T i C " (O E t ) 2、 T i C " (O - n— P r ) 2、 T i C 1 2 (O - i 一 P r ) 2、 T i C 1 (OB u) 2、 T i C " (O - i - B u ) 2、 T i
C 12 (O- s e c - B u) 2、 T i C 1 2 (O - t e r t - B u) 2、 T i (C P) z C 1 T i '(C p *) C 1 T i B r 4、 T i I 4等のチタン化合物 ; Z n C l 2、 Z n B r 2 Z n I 2等の亜鉛化合物 ; Z r C l 4、 Z r C l 3 (OM e ) 、 Z r C 1 ( O E t ) 、 Z r C 1 ( O - n - P r ) 、 Z r C 1 a (O— i - P r) 、 Z r C 1 (O - n - B u) 、 Z r C " (O - i - B u ) 、 Z r C 1 3 (O - s e c一 B u) 、 Z r C 1 a (O— t e r t— B u) 、 Z r ( C p ) 2C 、 Z r ( C p *) z C 1 Z r B r Z r l 4等のジルコニウム化合物 ; A 1 C 1 3、 A 1 (〇M e ) 3、 A 1 (OE t ) 3、 A 1 (O— n— P r ) 3、 A 1 (O— i - P R)
3、 A l C "M e、 A 1 C 1 M e 2, A l M e 3、 A 1 C E t、 A 1 C 1 E 、 A l E t 3、 A 1 B r A 1 I 3等のアルミニウム化合物 ; S n C l 4、 S n B r
4、 S n I S n (O S O C F 3) 2等のスズ化合物 ; F e C l 3、 F e B r 3、 F e I 3等の鉄化合物 ; (C2H5) 2O - B F (CH3) 2B O S 02C F 3、 ( C 2 H5) 2B O S O 2 C F (P r ) 2B O S 02C F3、 (B u) 2B O S 02C F 3等 のホウ素化合物 ; (CH3) S i O S O C F ( C H 3S i C l等のケィ素 化合物 ; S c F3、 S c C 1 S c B r 3、 S c l 3、 S c (O i - P r ) 3、 S c
(O S O 2 C H 3 ) 3等のスカンジウム化合物 ; Y F 3、 Y C 1 3、 YB r 3、 Y I 3、 Y (O - i - P r ) 3、 Y (O S 02CH3) 3等のイッ トリウム化合物 ; L a F3、 L a C "、 L a B r L a "、 L a (O i - P r ) 3、 L a (O S O C H 3等のランタン化合物 ; C e F3、 C e C 1 C e B r 3、 C e l 3、 C e (O - i 一 P r ) 3、 C e (O S O 2C H3) 3等のセリゥム化合物 ; P r F3、 P r C l 3、 P r B r P r l 3、 P r (O— i 一 P r ) 3、 P r (O S O 2 C H 3) 3等のプラ セオジム化合物 ; N d F 3、 Nd C l 3、 N d B r a N d I 3、 N d (O— i — P r ) 3、 N d (O S O 2C H3) 3等のネオジム化合物 ; SmF3、 SmC l 3、 S m B r 3、 Sm l 3、 S m (O i - P r ) 3、 S m (O S O 2C H3) 3等のサマリウム 化合物 ; G d F3、 G d C 1 、 G d B r 3 G d l 3、 G d (O i — P r ) 3、 G d (O S 02CH3) 3等のガドリニウム化合物 ; D y F 3、 D y C 1 3、 D y B r 3、 D y l 3、 D y (O— i 一 P r ) 3、 D y (O S 02CH3) 3等のジスプロシウム化 合物 ; E r F 3、 E r C 1 E r B r 3、 E r l 3、 E r (O - i - P r ) 3、 E r
(O S O 2 C H3) 3等のエルビウム化合物 ; Y b F 3、 Y b C l 3、 Yb B r 3、 Y
PC蘭藤 15 b I 3、 Y b (〇一 i 一 P r ) 3、 Y b (O S O 2 C H 3) 3等のイッテルビウム化合 物等が挙げられる。
なお、 上記において C pは、 シクロペンタジェニル基を、 C p* は、 ペンタメ チルシク口ペン夕ジェニル基を表す。
これら金属化合物の中でより好ましいものとしては、 T i C 14 (四塩化チタ ン) 、 Z n C I 2 (二塩化亜鉛) 、 Z r C 14 (四塩化ジルコニウム) 、 A 1 C 1 (三塩化アルミニウム) 、 S n C 14 (四塩化スズ) 、 (C2H5) 20 ' B F3 (三フッ化ホウ素エーテラート) 、 (CH3) S O S 02 C F (トリメチルシ リルトリ フラー ト) 、 ( C H 3) 3 S i C 1 (トリメチルシリルクロライ ド) 等を 挙げることが出来る。
これらの金属化合物は、 単独で用いても、 また二種以上を適宜組合わせて用い てもよい。
本発明の製造方法において用いられる塩基としては、 例えば、 第 1級ァミン、 第 2級ァミン、 第 3級ァミン、 ピリジン類などが挙げられる。
塩基が第 1級ァミ ンの場合の具体例としては、 例えば、 ェチルァミン、 プロピ ルァミン、 ブチルァミン、 ァニリ ン、 ベンジルァミン等が挙げられる。
塩基が第 2級ァミンの場合の具体例としては、 例えば、 ジェチルァミン、 ジ n 一プロピルァミン、 ジイソプロピルァミン、 メチルイソプロピルァミン、 ェチル イソプロピルアミン、 ジ n—プチルァミン、 ジイソプチルァミン, ジ s e c—ブ チルアミン, ジ t e r t —プチルァミン, N—メチルァニリ ン、 N—ェチルァニ リン、 ピロリジン、 ピぺリジン、 モルフォリ ン、 ピぺラジン、 イミダゾ一ル、 ジ ベンジルアミン等が挙げられる。
塩基が第 3級ァミンの場合の具体例としては、 トリメチルァミン、 トリェチル ァミン、 ト リプロピルァミン、 トリイソプロピルァミン、 ジイソプロピルメチル ァミン、 ジイソプロピルェチルァミン、 トリ n—プチルァミン、 トリベンジルァ ミン, N—メチルピペリジン, N—ェチルビペリジン, N—メチルモルフォリ ン, N—ェチルモルフォリ ン, 1, 5—ジァザピシクロ [4. 3. 0] — 5—ノネン, 1, 8—ジァザビシクロ [ 5. 4. 0 ] 一 7—ゥンデセン, 1 , 4ージァザビシ クロ [ 2. 2. 2 ] オクタン, N, N, N, N—テトラメチルエチレンジァミン,
N, N, N, N—テトラメチル 1, 3—プロパンジァミン, ジメチルァニリ ン、 ジェチルァニリ ン等が挙げられる。
塩基がピリジン類の場合の具体例としては、 ピリジン、 α —ピコリ ン、 i3—ピ コリン、 ァーピコリ ン、 2, 6 —ルチジン、 2 —ェチルピリジン、 3—ェチルピ リジン、 4 一ェチルピリジン、 N , N—ジメチルァミノ ピリジン, キノ リ ン、 ィ ソキノ リ ン等が挙げられる。
これら塩基の中でも、 例えば、 トリェチルァミン、 トリ n—プチルァミン、 ジ イソプロピルェチルァミン、 N—メチルピペリジン, N—ェチルピペリジン, N 一メチルモルフォリ ン, N --ェチルモルフォリ ン, 1 , 5 —ジァザビシクロ [ 4 . 3 . 0 ] — 5 —ノネン, 1 , 8—ジァザビシクロ [ 5 . 4 . 0 ] — 7—ゥンデセ ン, 1 , 4ージァザビシクロ [ 2 . 2 . 2 ] オクタン, N , N—ジメチルァミノ ピリジン等は、 汎用性があり、 反応の選択性及び収率も高いことからより好まし い。
これらの塩基は単独で用いても、 また二種以上適宜組合わせて用いてもよい。 本発明で用いられる塩基は市販品をそのまま用いても良いし、 必要に応じてこれ を精製して用いても良い。
本発明の製造方法を実施するには、 アルゴンや窒素のような不活性ガス雰囲気 下、 有機溶媒中で行うのが望ましい。 そのような条件下に、 先ず、 一般式 [ 3 ] で示されるジァゾ化合物と一般式 [ 4 ] で示される金属化合物及び塩基とを反応 させ、 次いでこれに一般式 [ 2 ] で示される化合物を反応させることにより、 一 般式 [ 1 ] で示されるァゼチジノン化合物を製造することができる。
反応に用いられる有機溶媒としては、 反応に関与しない不活性な溶媒であれば 何れのものでも良く、 例えば、 ペンタン、 へキサン、 ヘプタンなどの炭化水素系 溶媒、 シクロへキサン、 メチルシクロへキサンなどの脂環式炭化水素系溶媒、 ジ クロロメタン、 ジクロロェタン、 クロ口ホルム、 ジブロモェタンなどのハロゲン 化炭化水素系溶媒、 ベンゼン、 クロ口ベンゼン、 トルエン、 キシレンなどの芳香 族炭化水素系溶媒、 ジェチルエーテル、 ジイソプロピルエーテル、 テトラヒ ドロ フラン、 ジメ トキシェタン、 1, 3—ジォキソラン、 1 , 4 -ジォキサンなどの エーテル系溶媒、 ァセトニトリル、 プロピオ二トリルなどの二トリル系溶媒、 ジ
メチルホルムアミ ド、 ジメチルァセトアミ ドなどのアミ ド系溶媒等を挙げること ができる。
これらの溶媒は単独で用いても、 また二種以上の混合溶媒として用いてもよい。 これらの溶媒の中でより好ましいものとしては、 ハロゲン化炭化水素系溶媒、 芳香族炭化水素系溶媒、 エーテル系溶媒などが挙げられ、 その中でも、 ジクロロ メタン、 トルエン、 キシレン, テトラヒ ドロフランなどが、 汎用性があり、 反応 の選択性及び収率が高いことからより好ましい。
これらの溶媒の使用量は、 特に制限はないが、 一般式 [ 2 ] で示される化合物 に対して、 通常約 1〜 5 0倍容量、 好ましくは、 約 5 ~ 2 0倍容量の範囲である。 反応温度は、 通常約— 7 0〜 1 0 0 °C程度、 好ましくは約一 7 0〜 0 °C程度の 範囲が採用され、 前記の温度を保ちながら約 5分〜 5時間程度、 好ましくは約 1 0分〜 3時間程度反応させることによって、 反応を円滑に行う ことができる。 本発明において、 一般式 [ 2] で示される化合物に対する、 一般式 [ 3〗 で示 されるジァゾ化合物の使用量は、 前者 1モルに対し、 後者は約 0. 5〜 5倍モル 程度、 好ましくは約 0. 7〜 4倍モル程度の範囲が採用される。
本発明において、 一般式 [ 2] で示される化合物に対する、 一般式 [4] で示 される金属化合物の使用量は、 前者 1モルに対し、 後者は約 0. 5〜 2. 5倍モ ル程度、 好ましくは約 0. 7〜 2倍モル程度の範囲が採用される。
本発明において、 一般式 [ 2] で示される化合物に対する塩基の使用量は、 前 者 1モルに対し、 後者は約 1〜 8倍モル程度、 好ましくは約 1. 4〜 4倍モル程 度の範囲が採用される。
上記反応において R2がメチル基等のアルキル基の場合、 一般式 [ 3] で示され るジァゾ化合物と一般式 [4] で示される金属化合物の種類や各種反応条件によ り、 生成する α—体と /3—体との割合は多少前後するが、 目的とする 3—体の含 有率は通常約 8 5 %以上である。
上記の反応によって得られた反応液から、 自体公知の後処理方法、 即ち、 例え ば溶媒抽出、 転溶、 晶出、 再結晶、 各種クロマ トグラフィー等によって、 所望の ァゼチジノン化合物を得ることができる。
本発明の製造方法により得られる一般式 [ 1 ] で示されるァゼチジノン化合物
から、 公知の製造方袪を用いて、 一般式 [B]
(式中、 R'はァシル基を示し、 R3は前記と同じ。. ) で示される力ルバぺネム類 に容易に導くことができる。 実施 ―
以下に実施例を挙げて、 .本発明をより詳細に説明するが、 本発明はこれら実施 例により何ら限定されるものではない。 '
なお、 各実施例中の略号は以下の通りである。
TBDMS O : t e r t—プチルジメチルシリルォキシ基
0 A c : ァセトキシ基、 P N B : p—二トロベンジル基 実施例 1 (3S,4I0- 3- [(R)- 1- tert -プチルジメチルシリルォキシェチル] -4- [ (R) -卜メチル 3-ジァゾ -3- p-二ト口ベンジルォキシカルポニル- 2-ォキソ -プロピル] -ァゼチジン- 2-オンの製造
窒素雰囲気下において、 p—二トロべンジル 2—ジァゾ一 3—才キソブタノ ェ一ト 2. 2 2 g (8. 0 mm o 1 ) の诲化メチレン溶液 ( 1 5mL) を一 4 0 °Cに冷却し、 四塩化チタン 0. 3 9mL ( 3. 5 5 mm o 1 ) を加え、 一 40 °C で 3 0分間撹拌した後、 トリプチルァミン 1. 8 1mL (7. 5 7mmo l ) を 加え、 更に一 4 0 °Cで 3 0分間撹拌した。 次いで、 この反応液に(3R,4R)-4-ァセ
トキシ- 3- [(R)- 1- tert-プチルジメチルシリルォキシェチル]-ァゼチジン- 2-ォン 5 7 4 m g ( 2 . 0 mm o 1 ) の塩化メチレン溶液 ( 5 mL ) を滴下し、 更に— 4 0 °Cにて 1時間撹拌した。 反応混合物を 1 0 %炭酸水素ナトリゥム水溶液に注 入して反応を停止し、 有機層を分取してこれを水洗した。 高速液体クロマ トダラ フィ一にて分析した結果、 3 : α = 9 5 : 5であった。 得られた有機層を無水硫 酸マグネシウムで乾燥した後、 溶媒を留去し、 残渣をカラムクロマ トグラフィー で精製して、 ]3 —メチル誘導体 (標記化合物) 7 5 7 m gを得た (収率 7 5 %) 。 この化合物の物性値は、 特開昭 6 1 - 2 7 5 2 8 4号に記載の物性値と一致し た。 実施例 2 (3S, 4R)- 3- [(R)- 1- tert-ブチルジメチルシリルォキシェチル]- 4- [ (R) -卜メチル -3-ジァゾ -3- P-二ト口べンジルォキシカルボニル- 2-ォキソ -プロピル] -ァゼチジン- 2-オンの製造
窒素雰囲気下において、 p—二トロべンジル 2 —ジァゾ一 3—才キソブタノ エート 1 . 6 6 g ( 6 . O mm o l ) の塩化メチレン溶液 ( 2 0 mL ) を— 4 0 °Cに冷却し、 四塩化チタン 0 · 6 6 mL ( 6. 0 mm o 1 ) を加え、 一 4 0 °Cで 3 0分間撹拌した後、 n—エヂルビペリジン 1 . 6 5 mL ( 1 2 . O mm o l ) を加え、 更に一 4 0 °Cで 3 0分間撹拌した。 次いで、 この反応液に(3R, 4R)-4 -ァ セ トキシ- 3- [(R)-l- tert -プチルジメチルシリルォキシェチル]-ァゼチジン- 2 -才 ン 1 . 7 2 g ( 6 . O mm o l ) の塩化メチレン溶液 ( 5 mL ) を滴下し、 更に 一 4 0 °Cにて 1時間撹拌した。 反応混合物に 1モル塩酸 1 0 mLを加えて, 反応を 停止し、 有機層を分取してこれを水洗した。 高速液体クロマトグラフィーにて分 析した結果、 /3 : ひ = 9 8 : 2であった。 得られた有機層を無水硫酸マグネシゥ ムで乾燥した後、 溶媒を留去し、 残渣をカラムクロマ トグラフィーで精製して、 ]3—メチル誘導体 (標記化合物) 2 . 0 9 gを得た (収率 6 9 %) 。 実施例 3、 4
実施例 1 において、 四塩化チタンの代わりに下記表 1 に示した各種金属化合物 を用い、 それ以外は実施例 1 と同様にして反応及び後処理を行ない、 実施例 1 と
同じァゼチジノン化合物をそれぞれ下記の収率及び生成比で得た。 結果を表 1 に まとめて示す。 表 1
実施例 5
実施例 1において、 金属化合物として四塩化チタンと トリメチルシリルクロリ ドを使用し、 それ以外は実施例 1 と同様にして反応及び後処理を行ない、 実施例 1 と同じァゼチジノン化合物を収率 6 8 %、 3 —体 : 体 (生成比) = 9 5 : 5で得た。 実施例 6
実施例 1 において、 反応温度一 4 0 °Cを 5 °Cにし、 塩基としてトリブチルアミ ンの代わりにトリェチルァミンを使用し、 それ以外は実施例 1 と同様にして反応 及び後処理を行ない、 実施例 1 と同じァゼチジノン化合物を収率 6 9 %、 ]3—体 : 一体 (生成比) = 9 5 : 5で得た。 比較例 1
実施例 1 において、 塩基を全く使用せず、 それ以外は実施例 1 と全く同様にし て反応を行なったところ目的物は全く得られなかった。 実施例 7〜 9
実施例 1 において塩化メチレンの代わりに下記表 2に示した各種反応溶媒を用 い、 それ以外は実施例 1 と同様にして反応及び後処理を行ない、 実施例 1 と同じ
/01615 ァゼチジノン化合物をそれぞれ下記の収率及び生成比で得た。 結果を表 2にまと めて示す。 ' 表 2
+ 実施例 1において、 ァゾ化合物として、 p—二トロべンジル 2—ジァゾ一 3 .ーォキソブタノエート (上記化学式において、 R= p—ニトロべンジル基の化合 物) の P—二トロベンジル基を下記表 3に示した各種置換基に置き換えた化合物 を使用し、 それ以外は実施例 1と同様にして反応及び後処理を行ない、 種々のァ ゼチジノン化合物について、 i8—メチル体を高選択的に得た。 結果を表 3にまと めて示す。 ' 表 3 実施例 R β—メチル体: 0;—メチル体 収率 (%)
- 1 0 ベンジル基 9 6 : 4 3 8
1· 1 ' メチル基 9 6 : 4 3 6 '
1 2 t e r t -ブチル基 8 6 : 1 4 ' 4 0
1 3 ァリル基 9 4 : 6 3 4
参考例 1 (1R, 5R, 6S)- p_二ト口べンジル -2-ジフエ二ルホスホリルォキシ- 6- [(R)-l-ヒドロキシェチル] -卜メチル-カルパベネム- 3-カルポキシレ一卜の製造
窒素気流下において、 (3S, 4R)-3-[(R)-l-tert-~
チル] -4- [00-卜メチル- 3 ジァゾ -3- p-二トロべンジルォキシカルボニル- 2-ォキ ソ-プロピル]-ァゼチジン- 2-オン 1 4 9. 7 g (3 1 4 mm o l ) をメタノール 7 5 0 mLに溶解させた後、 2モル塩酸水 44. 5 m Lを加え、 室温で 2 2. 5 時間撹拌した。 酢酸ェチル 1. 1 Lを加えて撹拌した後、 、 有機層を分取し、 こ れを水洗した。 得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、 溶媒を留 去して脱シリル体 1 0 7. 6 gを得た。 得られた脱シリル体 1 0 7. 6 gを酢酸 ェチル 1. 1 Lに溶解し、 ロジウムォクタノエ一ト (R h 2 (O c t ) 4) 0. 6 5 gを加えて、 ·.5 0 °Cで 2. 5時間反応させた。 溶媒を留去し、 得られた残渣を ァセトニトリル 5 5 0 mLに溶解し、 - 1 0でまで冷却した後、 ジフエニルクロ 口ホス.フェート 7 7. 8 g、 ジイソプロピルェチルァミン 3 9. 2 gを順次加え. 一 1 0 で 3時間撹拌した。 溶媒を留去し、 得られた残渣を酢酸ェチル 2. 2 L に溶解した。 得られた有機層を水洗した後、 溶媒を留去し、 ヘプタンを加えて晶 出させた。'結晶-を濾取し、 乾燥して、 檫記化合物 1 3 7. 9 gを得た。
この化合物の物性値は、 Heterocycles, Vol.21, pp.29 - 40 (1984)及び特開平 6― 3 2 1 94 6号に記載の当該化合物の物性値と一致した。
3/01615 産業上の利用可能性
本発明は、 抗菌物質として有用な力ルバぺネム系抗生物質の製造に好適に用い られる 1 /3 —メチルカルバぺネム誘導体を工業的に製造するための重要な合成中 間体であるァゼチジノン化合物を、 温和な条件下で、 短工程で収率良く、 且つ選 択的に製造する方法を提供するものである点に顕著な効果を奏する。