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WO2003063191A1 - Contact electrique et coupe-circuit utilisant ce contact - Google Patents

Contact electrique et coupe-circuit utilisant ce contact Download PDF

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WO2003063191A1
WO2003063191A1 PCT/JP2003/000294 JP0300294W WO03063191A1 WO 2003063191 A1 WO2003063191 A1 WO 2003063191A1 JP 0300294 W JP0300294 W JP 0300294W WO 03063191 A1 WO03063191 A1 WO 03063191A1
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WO
WIPO (PCT)
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layer
same
hardness
contact
thickness
Prior art date
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Ceased
Application number
PCT/JP2003/000294
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English (en)
French (fr)
Inventor
Noboru Uenishi
Norihito Goma
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
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Priority to US10/501,960 priority patent/US6974923B2/en
Priority to EP03700586A priority patent/EP1475814A4/en
Publication of WO2003063191A1 publication Critical patent/WO2003063191A1/ja
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Ceased legal-status Critical Current

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    • H01H1/00Contacts
    • H01H1/02Contacts characterised by the material thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C5/00Alloys based on noble metals
    • C22C5/06Alloys based on silver
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    • H01H1/02372Composite material having a noble metal as the basic material and containing oxides containing as major components one or more oxides of the following elements only: Cd, Sn, Zn, In, Bi, Sb or Te
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    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H73/00Protective overload circuit-breaking switches in which excess current opens the contacts by automatic release of mechanical energy stored by previous operation of a hand reset mechanism
    • H01H73/02Details
    • H01H73/04Contacts

Definitions

  • the thickness data of the first layer and the middle part of the contact specimen were obtained from the hardness curves of five pieces by the above procedure, and the obtained five data were arithmetically averaged. Ask for it.
  • the thickness data in the examples described later is the arithmetic average value.
  • the hardness of the first and second layers of the contact specimen was obtained by taking the minimum measured value of the first layer and the maximum measured value of the second layer from the five hardness curves in the above procedure. Arithmetic average of the five data obtained.
  • the average hardness in the table of the examples is the arithmetic average value.
  • Specimen 34 was prepared under the same conditions as the above specimens except that the annealing temperature and time during the rolling process were respectively set to 7500 (5 hours). Intermediate portions with thicknesses of 190 / zm and 230 ⁇ m were formed in Samples 3 and 34.
  • Sample 35 was published in Japanese Unexamined Patent Publication No. 61-114144, Sample 3 Sample No. 6 is a sample prepared according to the method described in each of Japanese Patent Publication No. 58-189913. Sample 35 is the first sample having the chemical composition shown in Table 1. The Ag alloy of the layer and the second layer was prepared by melting, hot pressing and rolling, and then internally oxidized under the same conditions as above.
  • Example 3 A composite electrical contact having the same chemical composition as both samples 1, 2, 4, 5, and 6 in Table 1 was produced.
  • the second layer was formed in the same manner as in Example 1, and the first layer was formed thereon by a vapor deposition method.
  • a material having the same chemical composition as that of the second layer was formed in the same manner as in Example 1, except that a thin pure Ag layer was hot-pressed on one surface and hot-pressed. .
  • each material was placed in a vacuum chamber with the pure Ag layer on the back side, and then the first layer was formed on the front side as follows.
  • a target with the same chemical composition as the first layer of samples 1, 2, 4, 5, and 6 in Table 1 was prepared.

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Description

電気接点およびそれを用いたプレーカー 技術分野
本発明は、 主として配線遮断器、 ノーヒューズブレーカー、 漏電遮断器、 サー キットプレーカー、 安全ブレーカー、 分電盤に用いられるブレーカーなど (以下 本発明では、 これらをまとめて単にブレーカーと言う。 ) マグネットスィッチに 有用な電気接点およびそれを用いたブレーカーに関する。 背景技術
ブレーカー用の電気接点の材料には、 従来から C d、 S n、 I nなどの酸化物 が分散された A g合金が広く使われてきた。 特に C d酸化物が分散されたもの は、 この種の電気接点に好適であり、 ブレーカーに広く使われてきた。 し力、しな がら C d化合物には毒性の問題がある。 このためこれに代わる電気接点の材料と して S n、 I 11などの酸化物が分散された、 いわゆる C dフリーの A g合金の開 発が、 近年になって強く望まれるようになり、 数多くの材料が開発され、 数多く の電気機器に使われるようになつている。
C dフリ一の A g合金からなる電気接点は、 温度特性が重視される比較的低負 荷の電気機器や接触抵抗を問題とするコンタクターのような軽負荷の機器には適 している。 しかしながら定格電流が 1 O A以上を要求されるプレーカー用の電気 接点として用いる場合には、 C d入りのものに比べその性能が劣っているのが現 状である。 例えば本発明の主たる対象である定格電流が 1 O A以上、 遮断電流 1 . 5 K A以上のブレーカーの多くが現在でも C dを 1◦質量0 /。以上含有した電 気接点を使っている。 また、 マグネットスィッチでも定格電流が 1 0 O A以上の ものや、 フォークリフト用マグネットスィッチのように直流電圧 8 6 V、 突入電 流 1 . 9 〜2 の様な高負荷用接点が〇01を1 0質量。/。以上含有した電気 接点を使っている。 他方 C dフリーの A g合金からなる電気接点は、 主に低定格 のマグネットスィツチゃリレーなどに通常使われている。
ブレーカー用電気接点に要求される特性には、 (1 ) 耐溶着特性、 (2 ) 初期 段階での温度特性、 (3) 過負荷試験後の温度特性、 (4) 耐久試験後の温度特 性、 (5) 遮断試験後の絶縁特性、 (6) 耐消耗特性などが挙げられる。 これら の特性を同じ化学組成■微細組織の単一材料で確認すると、 例えば ( 1 ) と (2) のようにトレードオフの関係にある特性がある。 したがって一つの材料か らなる電気接点を用いる場合には、 トレードオフの関係にある一方の要求特性を 犠牲にする必要がある。 C dフリーの A g合金からなる電気接点が、 ブレーカー 向けの C d入り電気接点にとつて変わるためにレベルァップしなければならない 特性の第一は、 耐溶着特性であり、 第二は、 同じ材料ではこれとトレードオフの 関係にある温度特性である。 またブレーカ一は、 比較的高い定格電流■遮断容量 の領域で安定して使えることが重要であり、 耐消耗特性や遮断特性についてもあ る程度のレベルまで上げる必要がある。 そこでトレードオフの関係にある一方の 特性に秀でた別の材料と組み合わせてこれと複合化し、 複合接点とする試みがな されてきた。 その中から本発明に比較的近い従来技術について以下に述べる。 例えば特開昭 58— 1899 13号および特開昭 62— 97213号の両公報 には、 複合化の例が載っている。 これらに記載された電気接点は、 表面層に耐消 耗特性と耐溶着特性に優れた材料が、 内層に遮断特性に優れた材料が、 それぞれ 配置されたものであり、 いずれの発明の電気接点も表面層に A g— S n_ I n系 合金を、 また実質的には内層に純 A gや A g含有量の多い高電導性の材料をそれ ぞれ配置し、 アーク切れを良くするように工夫したものである。
前者は、 短絡時のアーク遮断に備え内層に比べ表面層をかなり厚目 (内層が 3 00ないし 1 200 μ m程度であるのに対し、 表面層が 100〜300 μ 程 度) にするとともに、 表面層が消耗した場合を考えて内層との境界に凹凸状の継 ぎ目を作り、 アークによって継ぎ目より上の表面層が消損した後にも表面層の一 部が残り、 継続して使えるように工夫したものである。 一方後者は、 表面層が前 者に比べ少し薄目 (10〜200 μπι) であるが、 短絡時のアーク遮断に備え表 面層に分散される酸化物の量を多くして (例えば表面層が Snと I nの酸化物が 分散された Ag合金の場合、 酸化物の総量は 10質量。/。以上) 、 その硬度を高め ている。 これらの電気接点は、 内層に Agや Ag量の多い合金を使っているの で、 確かに遮断時のアーク切れ時間は短いと思われるが、 6 KA以上の大電流を 遮断するブレーカー用の接点に使う場合、 大きなアークが発生し表面層が消損し た直後に溶着事故の発生が懸念される。 また上下の A g合金素材の合わせ面に凹 凸を入れ、 嵌め合わせる作業は生産性が悪く経済的ではない。
また特開昭 6 1 -1 14417号公報には、 S nおよび I nを含む A g合金か らなり、 表面層の S nや I nの酸化物、 特に S nの酸化物の量が、 内層のそれよ りも少ない複合電気接点が開示されている。 したがつてこの接点は、 内層よりも 低硬度の表面層からなるため、 ブレーカー用の接点として用いた場合、 表面層の 耐消耗特性が低くなり溶着事故が発生し易くなる。 さらに特開平 10—188 7 10号公報には、 別の二層構造の複合電気接点が紹介されている。 この発明の電 気接点は、 定格電流が 10 OA以下のブレーカーを対象としたものである。 二つ の層は、 主に耐溶着特性に優れた外周層と、 主に温度特性に優れた中央層とで構 成されるが、 両層とも主として C d、 S nおよび N iの酸化物が分散された Ag 合金からなる。 この接点では両層の硬度と接点表面部での両層の面積比率とを制 御することによって、 主に耐溶着特性と温度特性とが適正レベルに調整される。 なおこの電気接点の外周層の硬度はマイクロビッカース基準で 1 35以上、 内層 のそれは 1 3 5未満である。 この発明によって、 定格電流 10 OA以下のブレー カーに適した電気接点が提供される。 しかしこの接点は、 多量の C dを含むため 毒性の問題がある。
本発明の課題は、 毒性に問題の無い Cdフリーの Ag合金からなり、 トレード オフの関係にある耐溶着特性と温度特性とが適正に制御された電気接点、 特に定 格電流 1 OA以上、 遮断電流 1. 5 KA以上のブレーカーに有用な電気接点およ び同接点を用いたブレーカーを提供することである。 発明の開示
本発明は、 S nおよび I nをともに 1〜9質量。 /0含む化学E成の Ag合金から なり、 表面部の第一層と内部の第二層とを有し、 第一層おょぴ第二層の硬度が、 J I Sに規定されるマイクロビッカース基準で、 それぞれ 190以上、 1 30以 下であり、 第一層の厚みが、 10~360 mの範囲内にある電気接点である。 さらに本発明は、 この電気接点を用いたブレーカーである。 図面の簡単な説明
図 1は、 本発明の実施例の電気試験に用いた接点アッセンブリーを模式的に示 す図である。
図 2は、 本発明の電気接点の硬度曲線から各層の厚みを計量する方法を模式的 に示す図である。 発明を実施するための最良の形態
本発明の電気接点は、 S nおよび I nをともに 1 ~ 9質量%含む化学組成を有 し、 残部は A gおよび不可避的不純物からなる。 なお通常これらの成分は、 A g マトリックス中に化合物、 特に酸化物の形態で分散される。 S nの含有量を 1〜 9質量%とするのは、 1質量%未満では接点の耐溶着特性が劣化し、 9質量%を 超えると接点の温度特性が低下するからである。 好ましくは 2〜 7質量%であ る。 また I nの含有量を 1〜9質量%とするのは、 この範囲外の含有量の場合に は接点の温度特性が低下するからであり、 さらに 9質量%を超えると、 S nの含 有量にもよるが、 耐溶着特性が劣化するからである。 好ましくは 3〜7質量%で ある。
第一層の硬度 (通常 5 g荷重負荷) をマイクロビッカース基準で 1 9 0以上に するのは、 このレベル未満になると、 耐溶着特性や温度特性が低下するからであ り、 第二層の硬度をマイクロビッカース基準で 1 3 0以下にするのは、 このレべ ノレを超えると、 接点が脆弱化して耐消耗特性が低下するからである。 第一層の硬 度は 2 4 0以上、 第二層のそれは 1 2 0以下であるのが望ましい。 なお本発明で の硬度は、 接点の表面に垂直な断面上の第一層および第二層それぞれの域内の任 意の地点で J I Sに規定されたマイクロビッカース基準にて確認したものであ る。 本発明の電気接点では第一層、 第二層それぞれの層内に硬度分布があっても 構わず、 上記基準で確認される各層内の任意の地点で上記臨界値をクリャしてお ればよい。
本発明の電気接点には、 通常第一層から第二層にかけての境目に硬度落差 (マ イクロビッカース基準で 6 0以上) があり、 この境目には両層の中間の硬度を有 する (すなわちその硬度が、 第一層の下限硬度未満かつ第二層の上限硬度を超え る範囲内にある) 領域 (以下中間部とも言う。 ) がある。 この領域の厚みは、 主 に製造時の A g合金段階で合金成分の層間熱拡散の進展や加工歪みの入り具合が どの程度であるかによって変わる。 さらに本発明の電気接点では、 請求項 1の構 成の範囲内であれば、 両層の境目においても上記のような大きな硬度落差が無 く、 表面から厚み方向に順次連続的または段階的に低下するものであってもよ い。 このような傾斜機能的な組織は、 例えば化学組成の異なる A g合金素材を三 層以上積層圧着したり、 A g合金段階での熱処理条件を制御したりすることによ つて得ることができる。
第一層の厚みは、 1 0〜3 6 0 μ ιηとする。 下限未満では耐溶着特性や温度特 性が低下し、 上限を超えると接点が脆弱化して耐消耗特性と温度特性が低下する からである。 好ましくは 3 0〜1 2 0 μ πιである。 また上記のように本発明の電 気接点には中間部のあるものも含まれるが、 その場合の同部の厚みは 2 0 0 u m 以下であるのが望ましい。 2 0 0 μ πιを超えると接点の耐消耗特性ならぴに温度 特性が低下し易くなる。 好ましくは 1 0 0 i m以下である。
第一層の厚みと中間部の厚みは、 接点の中心を通り表面に垂直な断面試片を使 い以下のようにして確認する。 まず表面付近で試片面上で表面に水平な方向に等 間隔に 5個所の起点を設定する。 次いでこれら各々の起点から表面に垂直な (厚 み) 方向に表面から順次ほぼ等間隔に硬度を確認し、 5本の硬度曲線 (実際は折 れ線グラフ) を描く。 図 2は本発明の第一層 '中間部の厚みと第一層 '第二層の 硬度の定義とその求め方を説明するための模式図である。 なお説明を簡明にする ため図には 5本の内の 1本のみを描いている。 図において縦軸は J I Sのピツカ ース基準で表される硬度を、 横軸は表面からの距離をそれぞれ表している。 黒丸 の点は実測データであり、 実線で結ばれている。 破線で表された水平線の内 3 1 と 3 2は、 それぞれ第一層、 第二層の硬度実測データの算術平均値レベルを示す 線である。 3 3と 3 4は、 それぞれ硬度レベル 1 9 0、 1 3 0を示す水平線であ り、 4 1と 4 2は、 硬度曲線とこれら水平線との交点である。 本発明の接点の実 測硬度は、 第一層内は全て 1 9 0以上であり、 第二層内では全て 1 3 0以下であ る。 第一層が薄いため硬度実測地点が 1点だけの場合は、 その硬度を便宜上第一 層の硬度とする。 なお第二層の平均硬度を算出する際に使う硬度データは、 同層 内の希薄層 (光学顕微鏡で観察される接点中央部付近の酸化物粒子の少ない部 分) を除いた部分のものを使う。 本発明の第一層の厚みとは、 表面から交点 41 までの水平距離、 中間部の厚みは、 交点 41と 42の間の水平距離とする。 なお 中間部の厚みが極めて薄く地点データが一つのみの場合もあるが、 その場合には 便宜的に中間層は、 無いものとみなす。 接点試片の第一層■中間部の厚みは、 5 本の硬度曲線から、 以上の手順でそれぞれの第一層と中間部の厚みデータを採 り、 得られた 5個のデータを算術平均して求める。 後述の実施例の厚みデータ は、 この算術平均値である。 接点試片の第一層 ·第二層の硬度は、 5本の硬度曲 線から、 以上の手順でそれぞれの第一層の最小実測値と第二層の最大実測値を採 り、 得られた 5個のデータを算術平均して求める。 実施例の表の平均硬度は、 こ の算術平均値である。
なお前述のように厚み方向に傾斜機能的に硬度が連続変化する場合には、 以下 のような基準で便宜的に決める。 第一層の厚みは、 表面からマイクロビッカース 基準の硬度が 1 90となる地点までの距離、 中間部の厚みは、 この地点から硬度 が 130となる地点までの距離とする。
本発明の電気接点には、 上記の基本成分に加え、 さらに S b、 C a、 B i、 N i、 Co、 Z nまたは P bの群から選ばれた少なくとも 1種の元素が、 従成分と して含まれていてもよい。 通常これらの成分の大部分は、 Agマトリックス中に 化合物、 特に酸化物の形態で分散される。 ただし個々の成分によって望ましい分 散量範囲が異なる。 例えばいずれも元素換算された質量%単位で 0. 0 5〜2 (S b) 、 0. 03〜0. 3 (C a) 、 0. 01〜1 (B i) 、 0. 02〜1. 5 (N i ) 、 0. 02〜0. 5 (C o) 、 0. 02〜8. 5 (Z n) 、 0. 05 〜5 (P b) である。 なお括弧内は対象元素である。 以上の各成分種において、 その量が上記の範囲外になると、 ブレーカーの種類によっては温度特性が低下す ることがあり、 特に上限を超えるとブレーカーの種類によっては同時に耐溶着特 性も低下することがある。
通常は以上の従成分が接点の性能に若千影響を及ぼすが、 これ以外の成分とし ては、 例えば以下のものが挙げられる。 これらはいずれも本発明の目的の範囲内 で微量含まれても構わない。 なお成分によって望ましい含有量が異なるが、 括弧 内数値の内元素記号で表示されたものは、 元素換算された質量%単位で、 分子式 で表示のものは、 同分子換算された質量%単位で表したその許容上限値である。 C e、 L i、 C r、 L i、 S r、 T i、 T e、 Mn、 A 1 F3 、 C r F 3 および C a F 2 (5) 、 G eおよび G a (3) 、 S i (0. 5) 、 F eおよぴ M g (0. 1) 。
本発明者らは、 電気接点に必要な前記したいくつかの要求特性を満たす材料を 探索してきた結果、 以上のような基本構成によれば、 C dフリーの材料で従来実 現し得なかった優れた耐溶着特性と温度特性とを兼ね備えた電気接点材料が提供 可能であることを見出した。
本発明には上記の基本構成の範囲内にあり、 第一層と第二層とが同じ化学組成 であるものも含まれる。 両層が同じ化学組成で硬度レベルが異なるのは、 後述の 手段によつてそれぞれの微細組織が制御されているからである。
また本発明には上記の基本構成の範囲内にあり、 しかも第一層中の S nの含有 量が第二層のそれと同じか、 またはそれより多いものも含まれる。 これによつて 第二層の硬度よりも第一層のそれの方が、 ほぼ確実に高くなる。 したがって本発 明の前記目的により適したものが得られる。
なお本発明の電気接点は、 ブレーカーに組み込むため台金などの他の部材と接 続する必要がある。 したがって第二層の第一層とは反対側の面に他の部材との接 続を容易にするため、 純 Ag、 ロウ材などの金属からなる薄い接続層を設けても よい。 なおこの層は、 通常この種の目的で配設される金属層と同じような形態で あればよレ、。
次に本発明の電気接点の製造方法について説明する。 本発明の複合接点は、 従 来から行われてきたこの種の A g合金と基本的にはほぼ同じ手順で作られる。 例 えば溶解 ·鑤造法では以下の手順がある。 まず第一層および第二層それぞれの化 学組成となるように溶解 '錶造されたインゴットを作り、 これらを粗く圧延した 後、 二種の圧延材を熱間圧着する。 その際またはその後必要により上記した純 A gなどの薄い接続層を圧着する。 これをさらに圧延して所定の厚みのフープ状に した後、 同フープを打ち抜き、 またはさらに成形し、 最終形状に近いサイズの A g合金素材とし、 さらにこの素材を内部酸化して S n、 I nなどの金属成分を酸 化物に転換する。 なお溶解■铸造に先立ち成分元素の酸化物以外の化合物を含ま せることもできる。 また必要に応じて、 圧延以降に適宜熱処理や形状を調整する 工程などを入れる。 この場合、 熱処理条件の工夫によって各層の微細組織を意識 的に制御して材料特性やそのレベルなどを変えることもできる。
粉末冶金法で作ることもできる。 例えば予め S nや I nなどの微細な酸化物他 の化合物、 または加熱によつて酸化物他の新たな化合物になるこれらの元素の化 合物と A gの粉末とを二種の所定組成にて配合■混合した後、 必要によりこれを 熱処理する。 得られた二種の粉末を型内に積層 ·充填して圧縮成形しプリフォー ムとする。 このプリフォームには熱間押し出し、 熱間 ·冷間ロール圧延、 熱間鍛 造など各種の塑性加工が適用できる。 さらに上記した铸造法同様、 必要に応じて 圧延以降に熱処理や形状を調整する工程などを入れる。 熱処理条件の工夫によつ て各層の所望の特性制御が可能になる。
また第二層の素材を上記に準じた手順で作成した後、 第一層は、 溶射、 C V D などによる厚膜形成、 スクリーン印刷などによる厚膜印刷、 塗布後焼き付など、 様々な冶金的手段によって形成してもよい。 さらに二つの合金板の接合には、 例 えば熱間静水圧成形法による拡散接合、 熱間押し出しなど種々の手段が適用でき る。 また熱処理を施すことによって各層の微細組織を意識的に制御して、 所望の 特性を得ることもできる。
硬度の制御手段には以下に例示される種々の方法があるが、 これらは、 特に第 一層、 第二層とも同じ化学組成のものに適用すると有効である。 例えば前文節ま でに述べた方法によって得られた複合接点の第一層だけを急熱■急冷し、 第一層 の残留応力を第二層のそれより大きくする方法、 表面の第一層だけにショットブ ラスト加工を施して加工硬化する方法がある。 また例えば以上述べた方法におい て、 A g合金板に熱間圧延や冷間圧延に加え熱処理を施す、 いわゆるサーモメカ 二カルプロセッシング (熱加工処理) を行った後、 内部酸化を行なって、 第一層 に第二層より微細な針状の酸化物粒子を析出させ、 表面の硬度を高める方法があ る。 また例えば上述した圧延加工や熱間圧着の際に第一層と第二層の鍛練加工比 を変えて行う方法がある。 (実施例 1 ) 表 1の 「化学組成」 欄に示す第一層と第二層の二種の化学組成の A g合金を溶解■铸造してィンゴッ トを作製した。 これらをそれぞれ粗加工した 後、 第一層と第二層のインゴッ トを重ね合わせ、 アルゴン雰囲気中 8 5 0 °Cで熱 間ロールによって熱間圧着し、 二層の A g合金からなる複合素材を作製した。 得 られた複合素材を熱間圧着と同じ条件下で予備加熱した後、 最終的に全体の厚み の 1 Z 1 0の厚みとなるように薄い純 A g板を第一層とは反対側の第二層の面に 熱間圧着した。 その後さらに冷間圧延してフープ状素材とし、 これを打ち抜い て、 畐 6 mm、 長さ 8 mm、 厚み 2 . 5 mmの形状 1と幅と長さが 6 mm、 厚み 2 mmの形状 2の二つの形状の複合接点チップを作製した。 得られたチップを 4 気圧の酸素雰囲気中 7 5 0 °Cで 1 7 0時間保持して複合接点試片とした。 得られ た試片の第一層の厚みは表 1の通りであり、 A g層の厚みは、 各チップ厚みのほ ぼ 1 / 1 0であった。
化学組成 (質量0 /0) 平均硬度
屆 番号 - 3 一層 の厚み
S n I n その他 S n I n その他 ( Hmv) ( a m)
^ 1 0 8 π 9 0. 6 0 7 170 59 50
2 1. 2 1 9 1. 2 1 2 192 65 50
3 2. 3 2 2 2 2 2. 1 195 7 o 50
4 2 · 3 9. o 2 · 2 2. 1 193 79 50
5 9 · 0 3. 1 2. 2 2. 1 250 125 50
6 3 4 3. 4 3 · 2 3. 1 240 110 50
7 5. 0 0 5. 0 o 280 1 12 50
8 7 0 7 o 7 0 7 o 290 1 5 50
9 8. 0 7 7. 8 7 2 302 127 50 氺 10 9. 2 q 9. 1 q 1 ¾j 1 0 134 50
1 1 1. 2 1 S b 1. 2 1 2 S b 200 75 50
1 2 2 · 3 2. 2 2 1 88 69 50
1 3 2. 3 Q 0 〃 2. 2 2 1 II 200 7 o 50
14 9 0 1 . 2 2 1 260 128 50
1 5 3. 4 4 N i 3. 2 3 N i 250 115 50
5 0 . N i 5. 0 0 N i q 50
1 7 9 , 0 Q π B i 9. 0 q B i 300 128 50
Q 2 Q 〃 9. 1 q 1 〃 320 139 50
^ 19 5. 0 o S b他 5 0 5 o S b他 300 116 9
20 〃 〃 〃 II 287 114 11
21 286 110 26
22 〃 286 1 10 32
23 〃 286 110 70
24 〃 286 110 120
25 〃 i i o 260
26 / // 286 110 350
^ 27 〃 286 110 370
28 S b他 5. 0 5. 0 S b他 282 113 50
29 〃 S b他 5. 0 5. 0 S b他 285 102 50
30 4. 0 3. 0 N i他 4. 0 3. 0 N 也 270 100 50 氺 31 170 100 50 氺 32 " 〃 270 132 50
33 7. 0 7. 0 7. 0 7. 0 290 125 50
34 7. 0 7. 0 7. 0 7. 0 293 128 50
* 35 4. 0 7. 0 7. 0 7. 0 136 180 50
* 36 3. 4 3. 4 3. 1 150 68 200
差替え用紙 (規則 26) 10/1
注) *印は比較例である。 試科 1 1ないし 1 8のその他成分 S b、 N i、 B iの量は、 いず れも 0. 2質量%である。 また試料 19ないし 27の第一層 ·第二層の化学組成は、 いずれ も同じであり、 その他の成分とその量は、 両層とも質量%単位で S b、 Co、 Znがいずれ も 0. l、 N i、 B iがいずれも 0. 2である。 試料 28のその他成分とその量は、 質量% 単位で S b、 P b、 N i、 B i、 C o、 Z nがいずれも 0. 1、 C aが 0. 2である。 試料 29のその他成分とその量は、 質量%単位で Sb、 N i、 C a、 B i、 Co、 Znがいずれ も 0. 1、 Pbが 0. 5である。 試料 30ないし 32のその他成分とその量は、 質量%単位 で N i、 Znがいずれも 0. 2である。 なお第一·第二層の化学組成は、 表に記載された成 分以外の残部は、 A gおよび不可避的不純物からなる。 なお表 1で試料 1ないし 10は、 S nおよび I nの量を変化させ各層の硬度を 制御した試料群、 試料 11ないし 18は、 S nおよび I 11の量を変えるととも
差替え用紙 (規則 26) 11
に、 これら以外のその他成分をさらに添カ卩した試料群、 試料 1 9ないし 2 7は、 第一層の厚みを変化させた試料群である。 また試料 2 8ないし 3 4は、 第一 '第 ニ両層が同じ化学糸且成のものである。 これらのものでは以下のようにして第一層 の硬度を制御した。 まず試料 2 8ないし 3 3は、 第一層の圧延加工断面積比を第 二層の 5 0 %増しとするとともに、 第一層素材の圧延加工途中において同素材を 真空中、 4 5 0 °Cで 3 0分間焼鈍を行い、 さらに內部酸化後に # 1 2 0のアルミ ナビーズによって第一層表面に投射圧 3 k g f / c m 2 で 3分間ショットブラス ト加工を加えた。
試料 3 4は、 圧延加工途中の焼鈍温度と時間をそれぞれ 7 5 0 ° (、 5時間とし た以外は以上の試料と同じ条件で作製したものである。 なお表 1には記載しない 力 試料 3 3と 3 4ではそれぞれ厚みが 1 9 0 /z m、 2 3 0 μ mの中間部が形成 されていた。 なお試料 3 5は、 開昭 6 1 _ 1 1 4 4 1 7号公報、 試料 3 6は、 特 開昭 5 8— 1 8 9 9 1 3号公報のそれぞれに記載された方法に準じて作製した試 料である。 すなわち試料 3 5は、 表 1に記載の化学組成の第一層と第二層の A g 合金を溶解铸造後、 熱間圧着■圧延した後、 これを上記と同じ条件にて内部酸化 したものである。 また試料 3 6は、 表 1に記載の化学組成の第一層と第二層の A g合金を溶解鑤造後、 互いの二層の合わせ面上に水平な一方向に 1 mmピッチで 幅 l rnm、 深さ 0 . 5 m mの凹凸を形成して、 その部分で凹部と凸部とを互いに 嚙み合わせた状態で熱間圧着し、 その後圧延し、 さらにこれを上記と同じ条件に て内部酸化したものである。 以上の方法で作製した各試料の硬度と第一層の厚み は、 前述の手順にて確認した。 以上の結果を表 1に示した。 なお表には記載され ていないが、 試料 3 3、 3 4以外の試料の中間部の厚みは、 いずれも 1 0 0 i m 未満であった。
次いで図 1のような形状の固定側および可動側の電気銅製台金を準備し、 形状 1の電気接点を固定側台金に、 形状 2の電気接点を可動側台金にそれぞれ銀ロウ 付けした。 なお図において 1は電気接点、 2は台金であり、 aが固定側、 bが可 動側のそれぞれのアッセンブリーを示す。 その後定格 A C 3 O Aフレームおよび 5 0 Aフレームの二種のブレーカーに固定した。 このようなブレーカーァッセン ブリーを各試料番号の複合接点チップ対毎に各 5台用意した。 まず各試料の全て 12
のアッセンブリーを使って、 定格電流を 1 0 0分間通電し初期の温度特性を確認 した。 次に 2 2 0 V負荷状態で、 3 0 Aフレームの場合は 1 . 5 KAの遮断電流 で、 5 O Aフレームの場合は 5 KAの遮断電流で、 各々 1台ずつのアッセンプリ 一を使って遮断試験を行い、 耐溶着性を確認した。 遮断試験後の温度特性は、 そ の後引き続いて定格電流を 1 0 0分間通電して遮断試験後の温度特性を確認し た。 過負荷試験は、 初期温度特性を確認したアッセンブリーを使い、 3 O Aフレ ーム、 5 O Aフレームとも同定格電流の 5倍の電流を流した状態で 5秒間隔で開 閉を 5 0回繰り返し、 その後上記初期確認時と同じ条件で過負荷試験後の温度特 性を確認した。 耐久試験は、 初期温度特性を確認したアッセンブリーを使い、 3 O Aフレーム、 5 O Aフレームとも同定格電流を流した状態で、 5秒間隔で開閉 を 6 0 0 0回繰り返し、 その後上記初期確認時と同じ条件で耐久試験後の温度特 性を確認した。
なおこれらの一連の試験での評価は、 3 0 Α · 5 O A両フレームの機種別の結 果を総合して 5段階評価し、 表 1の試料番号に対応させて 1〜 5の段階番号にて 表 2に示した。 段階番号の 1と 2はブレーカ一として使用不可レベル、 3以上は同 使用可レベル、 5は特に優れた性能レベルに当たる。 以下の実施例の場合も同様 である。
13
料 電気試験の結果 (5段階総合評価)
番 ソ の
〉 、) tiirf
俊显度符狂 後服度特狂
1 o
ο jr
O o Q o
O
Q c ο q
O O ΰ o
Q q Q
o O O
Q q
Ό O o O
Ό 4 4 4 t
つ Q Q
1 4 O
o Q
O 4 O 41: 4!: q
Q Q q q
y 4 o O o
U 4
4 4 o Q o Q q
Q
1 4 4 O 4 4
1 ό 4 4 O Q O Q O Q
-f
1 4 O o Q O Q O Q O Q
1 o 4 4 4
Q Q
1 b 4 4 o
Q q q
1 4 o O
o n Q
^ 1 o O o Δ
l y Z O Q Q z Q
q Q q
z u t a o O
q
Figure imgf000016_0001
Δ A
A
4 4: t
A q t
4 1 O
Q q
ム Ό O 4 O t
7 2 2 4 Q
41:
2 8 4 3 4 4 3
2 9 4 3 4 4 3
3 0 4 4 4 4 4
* 3 1 2 5 2 2 2
* 3 2 2 4 2 4 2
3 3 4 3 4 4 3
3 4 3 3 4 3 3
* 3 5 2 4 2 2 2
* 3 6 1 5 1 2 1
注) *印は比較例である。 以上の結果から以下のことが分かる。 (1 ) 第一層、 第二層とも S nおよび I nの量を 1〜9質量0 /0の範囲内に制御し、 J I S規定のマイクロビッカース基準 の硬度を第一層で 1 9 0以上、 第二層で 1 3 0以下とし、 さらに第一層の厚みを 差替え用紙 (規則 26) 14
10〜360 μ mの範囲内に制御した本発明の接点を用いたプレーカーは、 上記 総合評価において充分実用可能な範囲内にある。 一方本発明範囲外の接点を用い たブレーカ一は、 総合評価において実用レベルに達していない。 (2) S nおよ び I nに加え S bや N iなどの成分を少量含んだ場合でも同様のことが言える。
(3) 特開昭 6 1— 1 1441 7号公報おょぴ特開昭 58— 1 8991 3号公報 のそれぞれに記載された製法で作製した接点チップは、 硬度レベルが本発明の範 囲外となり、 これらを組み込んだブレーカーアッセンブリーは、 ともに一部の特 性を除き総合的に実用レベルの性能が得られなかった。
(実施例 2) 表 1の試料 3、 8および 9と第一層 '第二層の化学組成が同じ複 合接点を作製した。 第二層は実施例 1同じ方法で作製し、 その上に第一層を減圧 ブラズマ溶射法にて形成した。 まず第二層と同じ化学組成の A g合金からなり、 一方の面に薄い純 A g層を熱間圧着した実施例 1と同じ二形状の素材を、 実施例 1と同様にして作製した。 その後それぞれの素材を真空チャンバ一内に純 A g層 を裏面にして置き、 表側の面上に以下のようにして第一層を形成した。 まず表 1 の試料 3、 8および 9の第一層と同じ化学組成であり、 サブミクロンから 2 μηι までの粒度分布を有する Ag合金ブレアロイ粉末を原料として準備した。 その 後フィード用のキヤリァガスとしてアルゴンガスを使い、 用意したブレアロイ粉 末を減圧プラズマ溶射法によって上記第二層の素材面に吹き付けて固着させ、 第 一層を形成した。 なお溶射中には溶射ガンの先端を自動的に揺動させ、 溶射され る第一層が均質になるようにした。 また第一 '第二両層間の密着度を上げるた め、 溶射前に第一層の表面を予めプラズマ炎に曝した。 得られた複合化素材を実 施例 1と同じ条件で内部酸化した。 いずれのチップも最終的な第一層の厚みは、 50 μπιであり、 純 A g層の厚みは、 チップ総厚みの約 1/10であった。
得られた接点チップの第一■第二両層の硬度ならびに第一層の厚みを実施例 1 と同様に確認した。 その結果を表 3に示す。 なお表には記載されていないが、 い ずれの試料もその中間部の厚みは、 100 Ai m未満であった。 実施例 1と同様に してこれらの接点チップを同型のプレーカーに組み付け、 実施例 1と同様の手順 で電気試験を行った。 その結果も合わせて表 3に示す。
この結果から第一層を溶射法で形成する方法によっても、 鎵造法と第一■第二 15 層の化学組成が同じであり、 硬度が本発明範囲内の複合電気接点の製造が可能で あるこ同と、 さらにこの接点を使うことにより実用上優れたプレーカーの提供も可 じ
能であることが分かる。
表 3 試料 化学 平均硬度 電気試験の結果 (5段階総合評価)
番号 組成 第一 第二 耐溶着 初期の 過負荷試験 耐久試験
Figure imgf000018_0001
(実施例 3 ) 表 1の試料 1、 2、 4、 5および 6と両層の化学組成が同じ複合 電気接点を作製した。 第二層は実施例 1同じ方法で形成し、 その上に第一層を蒸 着法にて形成した。 まず第二層と同じ化学組成の A g合金からなり、 一方の面に 薄い純 A g層を熱間圧着した実施例 1と同じ二形状の素材を、 実施例 1と同様に して作製した。 その後それぞれの素材を真空チヤンバー内に純 A g層を裏面にし て置き、 次いで表側の面上に以下のようにして第一層を形成した。 まず表 1の試 料 1、 2、 4、 5および 6の第一層と同じ化学組成のターゲットを用意した。 真 空チャンバ一内の温度は、 S nの再蒸発を防ぐため 1 8 0 °Cに保ち、 同圧力は、 数 T o r r〜数十 T o r rのアルゴンガス分圧に保持しつつ、 上記ターゲットを 使ってマグネトロンスパッタ法でこれを蒸着し、 第二層の素材面に同ターゲット と同じ組成の第一層を形成した。 なお第一 '第二両層間の密着度を上げるため、 蒸着前に第一層の表面を予め高周波によって発生させたイオンによりタリーニン グした。 得られた複合化素材を実施例 1と同じ条件で酸化し、 接点チップとし た。 いずれのチップも最終的な第一層の厚みは、 5 0 であり、 純 A g層の厚 みは、 チップ総厚みの約 1 / 1 0であった。
得られた接点チップの第一■第二両層の硬度ならぴに第一層の厚みを実施例 1
差替え用紙 (規則 26) 16 と同様に確認した。 その結果を表 4に示す。 なお表には記載されていないが、 い ずれの試料もその中間部の厚みは、 100 /xm未満であった。 実施例 1と同様に に
してこれら同の接点チップを同型のブレーカーに組み付け、 実施例 1と同様の手順 じ
で電気試験を行った。 その結果も合わせて表 4に示す。
表 4
Figure imgf000019_0001
注) *印は比較例。 この結果から第一層を蒸着法で形成する方法によっても、 鏺造法と第一■第二 層の化学組成が同じであり、 硬度が本発明範囲内の複合電気接点の製造が可能で あること、 さらにこの接点を使うことにより実用上優れたブレーカーの提供も可 能であることが分かる。
(実施例 4 ) 表 1の試料 2、 3、 7、 19、 20、 22、 24、 26、 27、
30, 31および 32と第一■第二両層の化学組成が同じ複合電気接点の素材を 実施例 3と同じ手順で作製した。 さらにこれら素材の第一層側の表面を上にして ショットブラストチャンバ一内に配置した後、 同表面のみを # 120のアルミナ ビーズによって選択的にショットブラスト加工を施した。 その際の条件は、 通常 のショットプラスト仕上げ加工時より投射圧を高くし、 6 k g f /cm2 とし 3 分間投射した。 その後実施例 1と同じ条件にて内部酸化を行い、 接点チップ試料 とした。 最終的なチップの組み合わせサイズは実施例 1と同じであり、 第一層の 厚みはいずれも 50 μπιであり、 純 A g層の厚みは、 チップ総厚みの約 1/10 差替え用紙 (規則 26) 17 であった。
得られた接点チップの第一 ·第二両層の硬度ならびに第一層の厚みを実施例 1 と同様に確認した。 その結果を表 5に示す。 実施例 1と同様にしてこれらの接点 チップを同型のブレーカーに組み付け、 実施例 1と同様の手順で電気試験を行つ た。 その結果も合わせて表 5に示す。
この結果から第一層を蒸着法で形成し、 さらにその第一層の表面を加工硬化す る方法によっても、 錡造法と第一 ·第二層の化学組成が同じであり、 硬度が本発 明範囲内の複合電気接点の製造が可能であること、 さらにこの接点を使うことに よって実用上優れたブレーカーの提供も可能であることも分かる。
表 5 平均硬度 電気試験の結果 (5段階総合評価)
番号 組成 [H溶看 初期の 過負何 5lC 耐久試験 短絡試験 層 層 特性 温度特性 後温度特性 後温度特性後温度特' 1·生
(mHv)
45 試料 2 1 90 63 3 4 3 3 3
に同じ
46 試料 3 193 69 3 5 4 3 3
に同じ
47 試料 7 275 1 10 4 3 4 4 3
に同じ
*48 試料 1 9 287 1 14 2 5 3 2 3
に同じ
49 試料 20 287 114 3 4 3 3 4
に同じ
50 試料 22 286 1 10 4 4 3 4 4
に同じ
51 試料 24 286 110 4 4 4 4 4
に同じ
52 試料 26 286 110 4 3 4 3 4
に同じ
*53 試料 27 286 1 10 3 2 4 3 4
に同じ
54 試料 30 267 100 4 4 4 4 4
に同じ
* 55 試料 31 170 100 2 5 2 2 2
に同じ
* 56 試料 32 270 134 2 4 2 4 2
に同じ
注) *印は比較例。
(実施例 5 ) 表 1の試料 7 、 1 6、 2 1、 2 3および 28と両層の化学糸且成が 差替え用紙 (規則 26) 18 同じ複合電気接点を作製した。 実施例 1同様第一層と第二層の組成にて溶解鍩造 _
し、 こにれ化組らインゴットの圧延材を熱熱間圧着した後、 第二層側に薄い純 A g層を 同成学
熱間圧着しじ、 さらにこれを圧延加工しフープ素材とした。 さらにこれらの素材を 1 0— 5 T o r r以下の真空中、 3 0 0 °Cで 2時間焼鈍した後、 実施例 1と同じ 二形状に打ち抜いて複合化素材を得た。 その後これら素材を実施例 1と同じ要領 にて内部酸化し、 接点チップ試料とした。 最終的なチップの組み合わせサイズは 実施例 1と同じであり、 第一層の厚みはいずれも 5 0 z mであり、 純 A g層の厚 みは、 いずれもチップ総厚みの約 1 / 1 0であった。
得られた接点チップの第一 '第二両層の硬度ならびに第一層の厚みを実施例 1 と同様に確認した。 その結果を表 6に示す。 なお表には記載されていないが、 い ずれの試料もその中間部の厚みは、 1 0 0 μ ιη未満であった。 実施例 1と同様に してこれらの接点チップを同型のブレーカーに組み付け、 実施例 1と同様の手順 で電気試験を行った。 その結果も合わせて表 6に示す。
この結果から铸造法で作られ複合化された A g合金素材を酸化処理前に比較的 低い温度にて焼鈍することによって、 鏡造法と第一 ·第二両層の化学組成が同じ であり、 硬度が本発明範囲内の複合電気接点の製造が可能であること、 およびこ の接点を使うことによって実用上優れたブレーカーの提供が可能であることが分 かる。
表 6 試料 平均硬度 電気試験の結果 (5段喈総合評価)
第二 耐溶着初期の 過負荷試験 耐久試験 短絡試験 層 特性 温度特性 後温度特性 後温度特性 温度特性
Figure imgf000021_0001
(実施例 6 ) 表 1の試料 6と 8と両層の化学組成が同じ複合電気接点を作製し 差替え用紙 (規則 26) 19 た。 実施例 1同様、 第一層と第二層の組成にて溶解鑤造し、 板状に圧延した。 次 いでこれら板材間の機密性を保持するため、 予め張り合わせ部分をミクロ溶接し た後、 8 0 0 °C、 大気中で加熱し、 押し出し断面積比 8 0にて熱間押し出し成形 した。 押し出しされた素材の第二層側に薄い純 A g層を実施例 1と同じ条件で熱 間圧着した。 得られた素材をさらに圧延した後、 実施例 1と同じ二形状に打ち抜 いて、 複合化素材を得た。 得られた素材を実施例 1と同じ手順で内部酸化し、 接 点チップ試料とした。 最終的な同チップの組み合わせサイズは実施例 1と同じで あり、 第一層の厚みは、 いずれも 5 0 / m、 純 A g層の厚みは、 いずれもチップ 総厚みの約 1 Z 1 0であった。
得られた接点チップの第一■第二両層の硬度ならびに第一層の厚みを実施例 1 と同様に確認した。 その結果を表 7に示す。 なお表には記載されていないが、 い ずれの試料もその中間部の厚みは、 1 0 0 μ m未満であった。 実施例 1と同様に してこれらの接点チップを同型のブレーカーに組み付け、 実施例 1と同様に電気 試験を行った。 その結果も合わせて表 7に示す。
この結果から鑤造法で作製された複合化された A g合金板材をニ層張り合わせ た後、 熱間押し出し '圧延することによって、 铸造法と第一 '第二層の化学組成 が同じであり、 硬度が本発明範囲内の複合電気接点の製造が可能であること、 さ らにこの接点を使うことによって実用上優れたプレーカーの提供も可能であるこ とが分かる。
20 表 7
^料 化学 平均硬度 電気試験の結果 (5段階総合評価)
番号 組成 . — 耐溶着 初期の 過負荷試験 耐久試験
特性 温度特性 後温度特性 後温度特性 温度特性
(mH v )
6 2 試料 6 2 4 1 1 1 0 4 3 4 4 4
に同じ
6 3 試料 8 2 9 4 1 2 5 5 3 4 3 3 に同じ
(実施例 7 ) 表 1の試料 8と 1 5と第一 ·第二両層の化学組成が同じ複合電気 接点を、 粉末冶金法によって作製した。 まずこれらに対応する化学組成の A g合 金粉末をそれぞれ用意し、 ロータリーキルン内で実施例 1と同じ酸素雰囲気 ·温 度条件で内部酸化した後、 第一層および第二層が試料 8と 1 5と同じ組成の組み 合わせとなるように、 それぞれの粉末を型内に積層■充填して圧縮成形し、 直径 8 O mm, 総高さ 2 0 O mmの円柱状プリフォームを作製した。 なおその際の第 一層に相当する部分は、 全体の 1 / 1 0となるようにした。 その後このプリフ オームを 8 0 0。 (:、 アルゴンガス中で加熱し、 直ちに熱間押し出し成形して板状 にした。 次いでこの押し出し体の第二層側の面に実施例 1と同様にして薄い純 A g層を熱間圧着した。 この素材をさらに圧延してフープ状として、 実施例 1と同 じ二形状に打ち抜いて、 電気接点チップ試料とした。 最終的なチップの組み合わ せサイズは実施例 1と同じであり、 第一層の厚みは、 いずれも 5 0 μ πι、 純 A g 層の厚みは、 いずれもチップ総厚みの約 1 Z 1 0であった。
得られた接点チップの第一 ·第二両層の硬度ならびに第一層の厚みを実施例 1 と同様に確認した。 その結果を表 8に示す。 なお表には記載されていないが、 い ずれの試料もその中間部の厚みは、 1 0 0 μ ηι未満であった。 実施例 1と同様に してこれらの接点チップを同型のプレーカーに組み付け、 実施例 1と同様に電気
差替え用紙 (規則 26) 21 試験を行つた。 その結果も合わせて表 8に示す。
この結果から粉末冶金法で作製された複合化接点でも、 铸造法と第一■第二層 の化学組成が同じであり、 硬度が本発明範囲内の複合電気接点の製造が可能であ ること、 さらにこの接点を使うことによって実用上優れたブレーカーの提供も可 能であることが分かる。
表 8 試料 化学 平均硬度 電気試験の結果 ( 5段階総合評価)
番号 組成 第一 第二 耐溶着初期の 過負荷試験 耐久試験 短絡試験 特性 温度特性 後温度特性 後温度特性 温度特性
(mH v )
6 4 試料 8 2 9 0 1 2 5 4 3 4 4 3
に同じ
6 5 試料 1 5 2 4 7 1 1 3 3 4 4 4 4
に同じ 産業上の利用可能性
以上述べたように、 本発明の電気接点は、 S nと I nとを含む二層構造の A g 合金からなり、 表面に硬度の高い第一層、 内部に同層より硬度の低い第二層を配 し、 さらに第一層の厚みが 1 0〜3 6 0 mの範囲内に制御されているため、 従 来 C d入りの A g合金でしか到達し得なかつた優れた耐溶着特性と温度特性を兼 ね備えた接点電気特性を有する。 したがって C dフリー入りの A g合金からなる 電気接点に代わって、 ブレーカー用の接点として利用できる。 さらに本発明によ れば、 以上の電気接点を用いたブレーカーを提供することができる。
差替え用紙 (規則 26)

Claims

22 請求の範囲
1. S nおよび I nをともに 1〜9質量%含む化学組成の A g合金からなり、 表面部の第一層と内部の第二層とを有し、 第一層および第二層の硬度が、 J I S に規定されるマイクロビッカース基準で、 それぞれ 1 90以上、 130以下であ り、 第一層の厚みが、 10〜360 μπιの範囲内にある電気接点。
2. 前記 A g合金が、 S n、 I nに加え、 さらに S b、 C a、 B i、 N i、 C o 、 Z nまたは P bの群から選ばれた少なくとも 1種の元素を含む請求項 1に記 載の電気接点。
3. 前記化学組成が、 第一層と第二層で同一である請求項 1または 2に記載の
4. 前記第一層中の S nの含有量が、 第二層のそれと同じか、 またはそれより 多い請求項 1ないし 3のいずれかに記載の電気接点。
5. 前記第一層の厚みが、 30〜1 20 μπιの範囲内にある請求項 1ないし 4 のいずれかに記載の電気接点。
6. 前記第一層の硬度が、 前記基準で 240以上である請求項 1ないし 5のい ずれかに記載の電気接点。
7. 請求項 1ないし 6のいずれかに記載の電気接点を用いたブレーカー。
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