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WO2002043001A1 - Image processing method - Google Patents

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WO2002043001A1
WO2002043001A1 PCT/JP2001/010211 JP0110211W WO0243001A1 WO 2002043001 A1 WO2002043001 A1 WO 2002043001A1 JP 0110211 W JP0110211 W JP 0110211W WO 0243001 A1 WO0243001 A1 WO 0243001A1
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images
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Shinobu Befu
Yoshinori Arai
Hitoshi Tsunashima
Masakazu Suzuki
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J Morita Manufaturing Corp
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Nihon University
J Morita Manufaturing Corp
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    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30004Biomedical image processing

Definitions

  • FIG. 18 is a photograph showing a three-dimensional image obtained by conventional image processing.
  • the processing time was about 14 minutes from reading the three-dimensional projection data to completing the file creation.
  • a three-dimensional image could be obtained in about 1 to 4 times compared to about 55 minutes.
  • the noise component can be diffused, and this has the advantage that an image with little influence of noise can be obtained.
  • the noise component can be reduced without deteriorating the accuracy of the image by extracting the averaged image from the average of a predetermined number of images continuous in the depth direction. It is advantageous in that an image with little influence of the image can be obtained.
  • the density at which the noise component can be ignored in the density distribution containing many noise components is set as the threshold. Since re-matching is performed without including noise components, noise can be reduced, and the extraction target can be reliably extracted. Having.

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Description

明 細 書 画像処理方法 技術分野
本発明は、 画像処理方法に係り、 特に、 3次元画像を処理するための画像処理 方法に関する。 n景: 技術
近年、 コンピュータ技術の発展に伴い、 医科において C Tや MR Iにより得ら れた 3次元データを元にした生体の診断及び力学的構造解析が盛んに行なわれて いる。 また、 歯科分野でも、 3次元的な画像診断が行われ、 C Tで撮影したデー タから顎関節の 3次元モデルを構築する研究が、 例えば、 新井嘉則、 橋本光二、 篠田宏司、 「歯科用小照射野 X線 C T (Ortho-C T画像) 用 3次元画像表示プロ グラムの開発」 、 歯科放射線、 39「4」P224-P229,2000」 等により発表されている。 しカゝしながら、 これまでの研究における C T画像の画像処理方法では、 人が処 理する部分が多いというのが実情である。 そこで、 C Tで撮影したデータからポ スト処理が容易に行なえるような 3次元モデルを半自動的に作成できるようにす ることが望まれている。
また、 顎関節の C T画像は、 生体に放射線を照射してその透過又は反射像を複 数枚、 撮像することにより得る。 このとき、 撮像時における生体の被曝線量を最 小限に留めるために、 被曝線量を大きくすることができず、 放射線量を小さくす る必要があった。
しかしながら、 小さな放射線で画像を得た場合、 その結果得られた C T画像は 、 ノイズの多い画像となるという問題があった。 例えば、 顎関節の C T装置では 、 従来の医科用 C T装置の約 1 Z 1 0 0の低 X線照射線量であるため、 再構築し た 3次元画像の一部に、 穴が残ってしまうという問題があった。 発明の開示 本発明は、 上述した従来技術の問題を解決する、 改良された画像処理方法を提 供することを総括的な目的とする。
本発明の更なる目的は、 高速な処理で、 小さな放射線量でもノイズを低減した 画像が得られる画像処理方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、 本発明は、 3次元対象物の深度の異なる複数の画 像を、 1又は複数の軸に対して、 複数の角度に亘つて抽出する抽出手順と、 前記 抽出手順で得られた前記複数の画像のうち、 対象物の成分が少ない濃度範囲を削 除し、 他の部分を所定の濃度値範囲にマッピングし直し、 2値化する 2値化手順 と、 前記 2値化手順で前記 2値化した画像に基づレ、て前記 3次元対象物の 3次元 画像を構築する手順とにより、 3次元対象物の 3次元画像を構築するように構成 する。
また、 この目的を達成するために、 本発明の別の構成は、 3次元対象物から、 方向が異なる複数の軸上における深度の異なる複数の画像を、 抽出する抽出手順 と、 前記抽出手順で得られた前記複数の画像のうち、 対象物の成分が少ない濃度 範囲を削除し、 他の部分を所定の濃度値範囲にマッピングし直し、 2値化する 2 値化手 )噴と、 前記 2値化手順で前記 2値ィ匕した画像に基づいて前記 3次元対象物 の 3次元画像を構築する手順とにより、 3次元対象物の 3次元画像を構築するよ うに構成する。
本発明は、 これらの構成により、 高速な処理で、 小さな放射線量でもノイズを 低減した画像が得られる画像処理方法を提供することができ、 更に、 3次元対象 物の深度の異なる複数の画像を、 複数の角度に亘つて抽出し、 多数の画像を得て いるので、 抽出対象となる成分が少ない濃度範囲を削除しても、 抽出対象の画像 を確実に得ることができる。 また、 抽出対象となる成分が少ない濃度範囲を削除 し、 他の部分を所定の濃度値範囲にマッピングし直し、 2値化することにより、 ノイズ成分を拡散できるので、 ノイズの影響が小さい画像が得られる。
また、 画像の精度を損なわずにノイズ成分を低減するために、 深度方向に連続 する所定数の画像の平均から平均ィヒした画像を抽出する手順を含むように構成し たり、 又は深度方向に一画像ずつ、 ずらしながら所定数の画像を平均ィ匕して、 画 像を抽出する手 を含むように構成することができる。 また、より高速な画像処理を行なうために、複数画像おきに 1画像を平均化し、 抽出する手順を含むように構成することができる。
なお、 このようにしても、 本発明は撮像画像数が多いので精度の低下は無視し 得る。
また、 ノイズ成分を低減し、 抽出対象画像を確実に抽出するために、 抽出対象 の濃度レベルのヒストグラムにおいて、 ノイズ成分を多く含む濃度分布のうち該 ノィズ成分が無視できる濃度範囲を再マッピングした後、 2値ィ匕する手順を含む ように構成することができる。
また、 背景成分又は撮像対象成分を含む画像から抽出対象成分画像を確実に抽 出するために、 前記撮像対象の濃度レベルのヒストグラムにおいて、 背景成分を 多く含む濃度範囲のピーク濃度又は前記抽出対象成分を多く含む濃度範囲のピー ク濃度に所定の係数をかけた値に応じて再マッピングを行ない、 2値化する手順 を含むように構成することができる。
また、 周辺画素の濃度分布を考慮して最適な画像を得るために、 周辺画素の濃 度分布に基づいて統計的に再マツビングを行ない、 2値化する手順を含むように 構成することができる。 図面の簡単な説明
本発明の他の目的、 特徴及び利点は添付の図面を参照しながら、 以下の説明を 読むことにより、 一層明瞭となるであろう。
図 1は、 撮像装置 (オルソ C T装置) の概略構成図である。
図 2は、 画像抽出方法を説明するための図である。
図 3は、 撮像によって得られる顎関節の原画像を示す写真である。
図 4は、 第 1の実施例における画像処理のフローチヤ一トである。
図 5は、 平均化処理の動作説明図である。
図 6は、 図 3に示す顎関節画像を平均化処理した画像を示す写真である。 図 7は、 顎関節画像のヒストグラムを示す図である。
図 8は、 図 7のヒストグラム特性を有する顎関節像を示す写真である。
図 9は、 図 1 0のヒストグラム特性を有する顎関節像を示す写真である。 図 1 0は、 図 7に示す濃度値 1 0 0〜 2 5 5を濃度地 0〜 2 5 5にマッピング し直したヒストグラムを示す図である。
図 1 1は、 部分強調後の 2値化画像を示す図である。
図 1 2は、 原画像の 2値化画像を示す図である。
図 1 3は、 第 1の実施例の画像処理により得られた画像に基づいて再構築した 3次元画像を示す写真である。
図 1 4は、 Z軸、 X軸及ぴ Y軸の 3軸を中心にした画像の切り出しを説明する ための図である。
図 1 5は、 第 2の実施例における処理手順を説明ための図である。
図 1 6は、 5軸の画像の切り出しを説明するための図である
図 1 7は、 正多面体の図である。
図 1 8は、 従来の画像処理によって得た三次元画像を示す写真である。
図 1 9は、 第 1の実施例によって得た三次元画像を示す写真である。
図 2 0は、 第 2の実施例において、 三方向による画像処理によって得た三次元 画像を示す写真である。
上記図において用いられている主要な参照符合を以下に説明する。
1は、 システムであり、 1 1は、 放射線源であり、 1 2は、 検知器であり、 1 3 は、 アナログ一ディジタル変換器であり、 1 4は、 汎用コンピュータであり、 2 1は、 撮像対象である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第 1の実施例)
本実施例では、抽出対象をオルソ (Ortho) C T装置により得られた 3次元デー タから、 2次元の画像データを抽出して処理する場合を例にとって説明する。 図 1にオルソ C T装置の概略構成図を示す。
撮像装置 1は、 オルソ C T装置であり、 放射線源 1 1、 検知器 1 2、 アナログ 一ディジタル変 1 3、 汎用コンピュータ 1 4から構成されている。 放射線源 11は、 放射線を出射しており、 放射線源 11から出射された放射線は、 撮像対 象 21に照射される。 放射線源 11からの放射線は、 撮像対象 21を透過して検 知器 12に入射される。 検知器 12は、 入射された放射線の強度に応じた検知信 号を出力する。
なお、 汎用コンピュータ 14は、 HDD、 CD-ROM, CD-R, FDD等の 記録媒体に記録された画像処理プログラムをインストールして、 汎用コンビユー タ 14が、 画像処理を行うようにしてもよい。
また、 アナログ一ディジタノレ変換器 13の処理を、 汎用コンピュータ 14が、 ソフトウェアにより行うようにしてもよレ、。 その場合は、 アナログ一ディジタル 変換器 13が無くてもよい。
放射線源 11と検知器 12とは撮像対象 21を挟んで互いに対向して配置され ており、 Z軸を中心として少なくとも 180° 回転可能とされている。 検知器 1 2で検知された検知信号 (アナログ信号) は、 アナログ—ディジタル変 mf l 3 に供給され、 ディジタルデータに変換される。 アナログ一ディジタル変 ^fll 3 でディジタルデータに変換されたデータは、 汎用コンピュータ 14に供給されて 画像処理が施されて、 撮像対象 21の 3次元データを得ることができる。 オルソ CT装置により得られた 3次元投影データデータは、 図 2に示されているように 、 240 X 300 X 300の円柱型の画像形成領域を有する。
本実施例における画像処理は、 処理を簡単にするために、 3次元データを 2次 元画像に低次元化し、 処理後に再ぴ 3次元に再構築する。 つまり、 汎用コンビュ ータ 14は、 オルソ CT装置により直接得られた円柱型の 3次元データから、 2 次元の画像を切り出し、 これに対して、 後述するような画像処理を行ってノイズ の少ない 2値画像を得て、 再ぴ 3次元データを再構築する。
なお、オルソ CT装置の詳細は、 〔AraiY,TammisaloE,IwaiKet. Development of Ortho Cubic Super High Resolution CT(Ortho-CT).Car'98,P780-P785(proc.),1998] に示 されている。
次に、オルソ CT装置により直接得られた 3次元データから、 2次元の画像を切 り出す方法について説明する。
図 2は、 本発明の一実施例の画像抽出方法を説明するための図を示す。 図 1のオルソ C T装置を用いて顎関節を撮影し、 得られた 3次元データから 2 次元画像を切り出す (抽出する) 。 比較的輪郭のはっきりした顎関節画像を得る ために、 例えば、 1方向 2 7 6枚、 角度 1 6方向の計 4 4 1 6枚の画像を切り出 す。 つまり、 図 2に示すように横 3 0 0画素 X縦 2 4 0画素のサイズの画像を、 各 1 6方向における奥行き (深度) を異ならせて 2 7 6枚切り出す。 なお、 各抽 出画像の 1画素は、 例えば、 8ビット、 2 5 6階調で表現される。
図 3は、 図 2のようにして、 切り出した顎関節の原画像を示す。 図 3から明ら かなように画像処理が行なわれない画像は、 ノィズ成分が多い。
汎用コンピュータ 1 4は、 検知器 1 2から得られた画像を前記手順により抽出 した 3次元ディジタノレデータから上記 2次元画像を抽出して内部メモリに記憶す る。 内部メモリに記憶された 2 7 6枚の 2次元画像を用いて本実施例の画像処理 が実行される。
次に本実施例の画像処理について詳細に説明する。
図 4に本発明の一実施例の画像処理のフローチャートを示す。
本実施例の画像処理は、 主に、 ステップ S 1〜S 4から構成されている。 ステ ップ S 1は、 ノイズ成分を低減するために複数の画像を平均化する処理を行う。 ステップ S 2は、 ステップ S 1で平均化処理した画像を適切にマッピングし直す ステップである。 ステップ S 2では、 例えば、 ヒストグラム強調法を用いる。 ス テツプ S 3は、 ステップ S 2でマツピングした 1枚の画像を 2値化するステップ である。 ステップ S 4は、 ステップ S 2で 2値化した画像に基づいて 3次元撮像 対象物の 3次元画像を構築するステップである。
ところで、 ステップ S 1及ぴステップ S 2は、 ステップ S 3で、 ノイズの少な いきれいな 2次元画像を得るための処理である。 従って、 ステップ S 1及ぴステ ップ S 2は、 ステップ S 3の前処理とも言えるので、 ステップ S 1及ぴステップ S 2をステップ S 3に含ませてもよい。
まず、 ステップ S 1の平均化処理について説明する。 図 5に本発明の一実施例 の平均化処理の動作説明図を示す。
平均化処理は、 例えば、 図 5 (A) に示すように 8枚の画面の対応する各画素 の平均値を 1枚の画面の対応する各画素値として、 2次元画像を構築する処理で ある。 例えば、 第 1画面 P Iは、 画面 p 1〜!) 8の 8枚の画面の平均、 第 2画面 P 2は、 画面 p 2〜p 9の 8枚の画面の平均、 第 3画面 P 3は、 画面 p 3〜p 1 0の 8枚の画面の平均となる。
図 6に図 5に示す顎関節画像を平均化処理した画像を示す。
ノイズ成分の大きさは、 ランダムであるので、 足し合わせることにより、 ノィ ズ成分が所定値に近づき目立たなくなる。 図 6に示すように平均化処理によりノ ィズ成分が低減していることがわかる。
このように平均化処理により.各画面に対して特殊な画像処理を施すことなく、 ノイズ成分を低減できる。 また、 本実施例では 1画面ずつらしつつ 8枚の画面を 選択したが、 図 5 (B) に示すように単純に 8画面毎に平均化して画像を構築す るようにしてもよい。 また、 平均化する画面数は、 8画面に限定されるものでも ない。 さらに、 平均も単純な平均値に限定されるものでもなく、 画像を忠実に再 現できる他の統計的な処理を施すようにしてもよい。 例えば、 ノイズの特性に応 じて、 相加平均を行ってもよい。
次に、 ステップ S 2のヒストグラム強調法による強調処理が実行される。 ヒストグラム強調法は、 画像に対して下記の式 (1 ) を適用して濃度値 a— b 区間内のヒストグラムのみを強調するものである。
Y= 2 5 5 X (X - a ) / ( b— a ) · · · ( 1 )
本実施例では、 まず、 いくつかの濃度範囲を強調し、 例えば、 顎関節の輪郭を 多く含む濃度値区間 (a、 b ) を見つけ、 次に、 濃度値 a— bを濃度値 0— 2 5 5にマッピングし直し、 部分強調を行なうようにする。
なお、 ヒストグラム強調法の詳細が、 〔安居院、 C言語による画像処理入門、 昭晃堂、 2 0 0 0〕 に示されている。
画像の濃度値のヒストグラムについて考察すると、 2値ィ匕するのに適した画像 では、 2つの山が存在するのが一般的である。 すなわち、 2値化する際には、 対 象物と非対象物とで、 それぞれピークを構成し、 その違いが明確な画像であるこ とが望ましいことになる。
以下、 ヒストグラム強調について、 具体的に説明する。
図 7は、 顎関節画像の濃度値のヒストグラムである。 ヒストグラム強調処理は 、対象物である顎関節の成分を含まない濃度値範囲 (顎関節の成分がほとんどない 、主にノイズ成分だけで構成されている範囲)を取り除き、残った他の濃度範囲を 、 元の範囲に再マッピングすることより、 ノイズ成分の影響を低減する。
図 7に示す顎関節画像では、 試行錯誤の結果、 例えば、 濃度値 1 0 0未満では 、 顎関節の情報をあまり含まないことがわかっている。 そこで、 濃度値 1 0 0未 満を削除し、 元の範囲に再マッピングして、 濃度値 1 0 0〜2 5 5を強調するこ とにより、 ノイズが減少し、 ノイズの影響を削減した画像を得ることができる。 なお、 このように不確かなデータについて足切処理を行っても、 3次元の顎関 節画像を再構築する上では問題はない。 つまり、 本発明では多くの顎関節画像を 扱うので、 不確かなデータについて足切処理を行っても、 他の角度の顎関節画像 で、 その部位が明確に示されるので再構築される顎関節画像としては問題ない。 例えば、 ある画像におけるエッジに位置する不鮮明な部位は、 他の角度の画像で は、 中心に位置するので、 不鮮明なエッジの位置のデータを無視しても、 問題は なレ、。
図 8は、 図 7に示すヒストグラム特性の顎関節の原画像であり、 図 9は、 濃度 値 1 0 0未満を削除し、 濃度値 1 0 0〜2 5 5が強調された顎関節画像であり、 図 1 0は、 図 9の顎関節画像のヒストグラムである。 図 9に示す強調後の画像は 、 図 8に示す原画像に比べてノイズ成分が低減されており、 かつ、 顎関節部分と 背景とのコントラストが明確になっていることがわかる。
なお、 マッピングには、 種々の方法が考えられる。 図 7に示す濃度ヒストグラ ムにおいて、 3つのピークの内、 左のピークは、 黒レベル、 真ん中は背景レベル 、 右は白レベルによるものと推測される。 そこで、 中央の背景部分は、 顎関節画 像情報にとっては無くても問題ないので、 例えば、 中央の背景部分を削除して、 白レベルと黒レベル近辺のものだけを使用して、 強調することもできる。
さらに、 図 7に示す濃度のヒストグラムにおいて、 背景成分を多く含む濃度範 囲のピーク濃度又は前記抽出対象成分を多く含む濃度範囲のピーク濃度に所定の 係数をかけた値に応じて再マッピングを行なうようにしてもよい。
また、 周辺の濃度分布から統計的に最も良好な画像が得られる濃度範囲を再マ ッビングの濃度範囲としてもよく、 要はノイズの影響を低減できる濃度範囲で再 マッピングをすればよい。
ステップ 2に続いて、 ステップ S 3で、 例えば、 C a n n y法により 2値化処 理が実行される。 次にステップ S 3の C a n n y法による 2値化処理について説 明する。
C a n n y法による 2値化処理は、 画像の勾配の極大を求めることによりエツ ジ検出を行なう 2値化処理である。
まず、 2つの閾値を用いて強いエッジと弱いエッジを検出する。 そして、 弱い ェッジが強いェッジに接続されている場合に限り、 弱いェッジを出力ェッジに含 め、 2値化する。 なお、 この C a n n y法の詳細は、 〔CANNY,A Computational Approach to Edge Detection,IEEE TRANSACTION ON PATTERN ANALYSIS AND MACHINE INTELLIGENCE, 1986] に示されている。
また、 抽出画像部分に応じて閾値を経験的に最もよい画像が得られる適当な値 に設定するようにしてもよい。 さらに、 2値化処理は、 C a n n y法に限定され るものではなく、 他の 2値化法によって 2値化を行なうようにしてもよレ、。
また、 図 9に示す強調後の画像を上記の C a n n y法により 2値化したものが 図 1 1に示される 2値化画像であり、 図 6に示す原画像をそのまま C a n n y法 により 2値化したものが図 1 2に示される 2値化画像である。 これによれば、 図 1 1に示される 2値化画像は、 図 1 2に示される 2値ィ匕画像に比べてノイズが低 減していることがわかる。 図 1 2でも顎関節の輪郭が現れてはいるが、 ノイズが 多いことがわかる。 これは、 図 7に示す原画像のヒストグラムには、 複数の山が 存在しており、 これは、 ノイズ成分が一定の濃度値に集中しているわけではなく 、 濃度値 1 0 0〜2 5 5にも分散していることを示している。
本実施例では、 ヒストグラム強調法により濃度値 1 0 0〜 2 5 5を濃度値 0〜 2 5 5にマッビングすることにより、 濃度値 1 0 0〜 2 5 5に存在したノィズ成 分を分散させることができ、 C a n n y法による 2値化の際に勾配が小さいノィ ズをエッジとして検出する頻度が低減することができ、 よって、 ノイズ成分をさ らに低減できる。
このように、 ヒストグラム強調法を行なった後に、 C a n n y法により 2値ィ匕 することにより効果的にノィズを低減できる。 以上のようにして 2値化された 2次元画像を用いて 3次元画像を再構築するこ とにより、 明瞭な 3次元画像を得ることができる。 なお、 3次元画像は、 例えば 、 画像の切り出しと逆のアルゴリズムで再構成することができる。
図 1 3に上記の画像処理により得られた画像に基づいて再構築した 3次元画像 を示す。
本実施例によれば、 小さい放射線被曝量で撮像されたノイズの多い、 2次元画 像から明瞭な 3次元画像を得ることができる。 このとき、 本実施例では、 複数枚 の画像を平均ィ匕処理した画像をヒストグラム強調法を行なった後、 2値化を行な うことにより、 複雑な処理を行なうことなくノィズの影響を小さくしつつェッジ 検出を行なうことができる。 このため、 ノイズの影響を最小限にできる。
なお、 本実施例では、 4 4 1 6枚の全画像に対して同じ処理を行なったが、 抽 出部分に応じてその部分に最適な平均化処理、 2値化処理を適用するようにして もよレ、。 例えば、 閾値をかえつつ抽出結果をとり、 部分毎に最適な画像が得られ る閾値を設定して、 撮像部分に応じて閾値を切り換えるようにする。
また、 本実施例では、 顎関節に適用した例について説明したが、 本願発明の画 像処理は顎関節だけでなく、 放射線被曝線量が問題となり、 少ない放射線で撮像 を行なわなければならない撮像対象について適用可能である。
また、 本実施例における画像処理方法は、 Z軸を中心に多方向から画像を切り 出し、 一方向では得られないエッジを補間するものであった。 Z軸に替えて、 X 軸又は Y軸を中心に多方向から画像を切り出してもよい。
また、
① XY平面で原点を中心に 4 5度回転した X軸及び Y軸
② Y Z平面で原点を中心に 4 5度回転した Y軸及び Z軸
③ Z X平面で原点を中心に 4 5度回転した Z軸及ぴ X軸
を中心に多方向から画像を切り出してもよい。
また、 複数の軸を中心に多方向から画像を切り出すようにしてもよい。
(第 2の実施例)
ところで、 上記した画像処理方法は、 図 1 4に示されているように、 例えば、 Z軸を中心に、 多方向から切り出した多くの画像に対して画像処理が行われるの で、 多くの時間を要するという問題がある。
例えば、 1方向 2 7 6枚、 角度 1 6方向の計 4 4 1 6枚の画像を切り出した場 合の要処理時間について計測したところ、コンピュータの仕様によって異なる力 8 0 O MH zで動作する 2 5 6 MBの RAMメモリのコンピュータで実施した例 では、 画像切り出しに約 1 5分、 画像処理および再構築に約 3 5分、 3次元表示 に約 5分の計 5 5分の時間を要した。 臨床で応用できる時間は約 1 0分であると 言われており、 このままでは、 実用的とは言えない。
そこで、 従来は三次元上で一つの軸に対し多方向から処理を行ってきたが、 第 2の実施例では、 第 1 5図に示すように、 撮像装置を用いて得られた 3次元デー タ (A) か 、 X軸、 Y軸及ぴ Z軸の各一方向、 計三方向の 2次元画像を切り出 す (B ) 。 この切り出したに対して、 図 4に示すような、 平均化処理、 ヒストグ ラム強調処理、 2値ィ匕処理を行う (C) 。 この得られた 2次元画像を用いて 3次 元画像を再構築して、 内部メモリに記憶する (D) 。 内部メモリに記憶された 3 次元画像を表示する。 なお、 本実施例において、 画像の切り出し以外は、 上記第 1の実施例の画像処理方法が利用できる。
なお、 上記実施例は X、 Y及ぴ Z軸三方向から画像を切り出す場合について説 明したが、 それ以外の場合でも実施できる。
例えば、
① XY平面で原点を中心に 4 5度回転した X軸及ぴ Y軸
② Y Z平面で原点を中心に 4 5度回転した Y軸及ぴ Z軸
③ Z X平面で原点を中心に 4 5度回転した Z軸及ぴ X軸
の一部又は全部を前記 X、 Y及び Z軸に加えてもよい。
例えば、 図 1 6に、 X、 Y及ぴ Z軸に、 XY平面で原点を中心に 4 5度回転し た X, 軸及び Y, 軸からなる 5軸の方向で切り出す例を示す。
また、 図 1 7に示す正四面体 (Α) 、 正六面体 (Β) 、 正八面体 (C) 、 正一 二面体 (D) 、 正二十面体 (Ε) の正多面体の各面の中心と正多面体の中心を結 ぶ線の一部又は全部を軸としてもよい。
実際に、 図 1 5に示されている方法で、 三方向から処理した三次元画像を図 2 0に示す。 従来の方法による三次元画像を図 1 8に示し、 第 1の実施例の方法に よる三次元画像を図 1 9に示す。 図 2 0の 3次元画像は、 図 1 9の 3次元画像と 比較して、 多少のノィズは見られるが対象物の形状認知可能な三次元画像が得ら れた。 また、 図 2 0の 3次元画像は、 図 1 8の 3次元画像と比較して、 欠損もな く対象物の形状認知可能な三次元画像であることがわかる。
また、 処理時間は三次元投影データの読み込みから、 ファイルの作成完了まで 約 1 4分であった。 これまでの 1 6方向処理では約 5 5分と比較して、 約 1ノ4 の時間で三次元画像を得ることができた。
このように、 図 2 0の画像は、 1 6方向の三次元画像と比べると多少劣る部分 もあることが見受けられるが、 形状把握を目的とするならば、 計算時間を考慮し て三方向による画像処理によって得た三次元画像は有効であると考えられる。 上述の如く、 第 1及び第 2の実施例は、 3次元対象物の深度の異なる複数の画 像を、 複数の角度又は 1又は複数の軸に関して抽出し、 多数の画像を得ているの で、 抽出対象となる成分が少ない濃度範囲を削除しても、 抽出対象の画像を確実 に得ることができ、 また、 抽出対象となる成分が少ない濃度範囲を削除し、 他の 部分を所定の濃度値範囲にマッピングし直し、 2値化することにより、 ノイズ成 分を拡散できるので、 ノイズの影響が小さい画像が得られる等の特長を有する。 また、 第 1及び第 2の実施例は、 深度方向に連続する所定数の画像の平均から 平均化した画像を抽出することにより、 画像の精度を損なわずにノィズ成分を低 減できるため、 ノィズの影響が小さい画像が得られる等の特長を有する。
また、 第 1及ぴ第 2の実施例は、 深度方向に一画像ずつ、 ずらしながら平均化 し、 画像を抽出することにより、 画像の精度を損なわずにノイズ成分を低減でき るため、 ノイズの影響が小さい画像が得られる等の特長を有する。
また、 本発明は、 複数画像おきに 1画像を平均化して、 抽出することにより、 高速に画像処理を行なえ、 このとき、 本発明では撮像画像数が多いので精度の低 下を小さくできる等の特長を有する。
また、 第 1及ぴ第 2の実施例は、 マッピングの際に、 撮像対象の濃度レベルの ヒストグラムにおいて、 ノイズ成分を多く含む濃度分布のうち該ノイズ成分が無 視できる濃度を閾値とすることにより、 ノイズ成分を含まめることなく、 再マツ ビングを行なうので、 ノイズを低減でき、 抽出対象を確実に抽出できる等の特長 を有する。
また、 第 1及び第 2の実施例は、 、 背景成分を多く含む濃度範囲のピーク濃度 又は撮像対象成分を多く含む濃度範囲のピーク濃度に所定の係数をかけた値に基 づいて再マッビングを行うことにより、 背景成分又は撮像対象成分を含む濃度成 分を確実に抽出できる等の特長を有する。
また、 第 1及び第 2の実施例は、 統計的に最適な画像が得られる閾値が設定さ れるので、 3次元画像構築に最適な画像が得られる等の特長を有する。
また、 図 1の汎用コンピュータ 1 4には、 3次元対象物の深度の異なる複数の 画像を、 1又は複数の軸に対して、 複数の角度に亘つて抽出する抽出手順と、 前 記抽出手順で得られた前記複数の画像のうち、 対象物の成分が少ない濃度範囲を 削除し、 他の部分を所定の濃度値範囲にマッピングし直し、 2値化する 2値ィ匕手 順と、 前記 2値化手順で前記 2値ィ匕した画像に基づいて前記 3次元対象物の 3次 元画像を構築する手順とをコンピュータに実行させるプログラムがインストール されて、 このプログラムによって、 上記第 1及ぴ第 2の実施例における画像処理 が行われてもよい。
なお、 本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、 請求の範囲の記載を 逸脱することなく、 種々の変形例が可能であることは言うまでもない。

Claims

請 求 の 範 囲
1 . 3次元対象物の深度の異なる複数の画像を、 1又は複数の軸に対して、 複数 の角度に亘つて抽出する抽出手順と、
前記抽出手順で得られた前記複数の画像のうち、 対象物の成分が少ない濃度範 囲を削除し、 他の部分を所定の濃度値範囲にマッピングし直し、 2値化する 2値 化手順と、
前記 2値化手順で前記 2値化した画像に基づいて前記 3次元対象物の 3次元画 像を構築する手順とを有することを特徴とする画像処理方法。
2. 3次元対象物から、 方向が異なる複数の軸上における深度の異なる複数の画 像を、 抽出する抽出手順と、
前記抽出手順で得られた前記複数の画像のうち、 対象物の成分が少ない濃度範 囲を削除し、 他の部分を所定の濃度値範囲にマッピングし直し、 2値化する 2値 化手順と、
前記 2値化手順で前記 2値化した画像に基づいて前記 3次元対象物の 3次元画 像を構築する手順とを有することを特徴とする画像処理方法。
3 . 前記 2値化手順は、 前記深度方向に連続する所定数の画像の平均から平均化 した画像を抽出する平均化手順を有することを特徴とする請求項 1又 2記載の画 像処理方法。
4. 前記平均化手順は、 前記深度方向に一画像ずつ、 ずらしながら平均化し、 画 像を抽出することを特徴とする請求項 3記載の画像処理方法。
5 . 前記平均化手順は、 複数画像おきに 1画像を平均ィ匕し、 抽出することを特徴 とする請求項 4記載の画像処理方法。
6 . 前記 2値化手順は、 前記抽出対象の濃度レベルのヒストグラムにおいて、 ノ ィズ成分を多く含む濃度分布のうち該ノィズ成分が無視できる濃度範囲を再マッ ビングした後、 2値化することを特徴とする請求項 1乃至 5のいずれか一項記載 の画像処理方法。
7 . 前記 2値化手順は、 前記撮像対象の濃度レベルのヒストグラムにおいて、 背 景成分を多く含む濃度範囲のピーク濃度又は前記抽出対象成分を多く含む濃度範 囲のピーク濃度に所定の係数をかけた値に応じて再マツピングを行ない、 2値化 することを特徴とする請求項 1乃至 5のいずれか一項記載の画像処理方法。
8 . 前記 2値化手順は、 周辺画素の濃度分布に基づいて統計的に再マッピングを 行ない、 2値化することを特徴とする請求項 1乃至 5のいずれか一項記載の画像 処理方法。
9 . 3次元対象物の深度の異なる複数の画像を、 1又は複数の軸に対して、 複数 の角度に亘つて抽出する抽出手順と、
前記抽出手順で得られた前記複数の画像のうち、 対象物の成分が少ない濃度範 囲を削除し、 他の部分を所定の濃度値範囲にマッピングし直し、 2値化する 2値 化手順と、
前記 2値化手順で前記 2値化した画像に基づいて前記 3次元対象物の 3次元画 像を構築する手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プロ グラム。
1 0 , 請求項 9記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記 録媒体。
15 訂正された用紙 (規則 91)
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