明細 ΐ 経皮吸収剤 技術分野
本発明は、 メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物を皮膚 (接触面) を通して効率よく睡眠中にのみ持続的に体内に吸収させ (起床前には吸収が低下 する) 、 自然な睡眠を起こさせる、 睡眠覚醒リズムを主とする生体リズムの調節、 時差ボケ調節、 睡眠障害等の予防治療に有効な経皮吸収剤に関するものである。 背景技術
メラトニン M L i受容体ァゴニスト作用を有する化合物は細胞膜上のメラトニ ン M L 受容体に結合しメラトニン様作用を発現する化合物である。 メラトニン の日内変動は夜 8時頃より血中濃度が上昇し夜中の 1 2時から 2時頃に最高濃度 に到達し朝 8時頃までに元のレベルに戻る。 この日内変動は加齢により減少し、 このことが老人性睡眠障害等の原因の一つと考えられている。
一方、 メラトニン受容体ァゴニスト作用薬の経皮吸収剤として、 特開平 6— 7 2 8 7 4号、 特開平 1 0— 1 8 2 4 5 5号、 特開平 1 0— 2 9 9 3 4号及び特開 平 1 0— 2 9 9 3 3号が報告されている。
睡眠障害の患者においては、 就寝後 4ないし 6時間でメラトニンの血中濃度が 極大値を示すことが重要で、 メラ卜ニン M L i受容体ァゴニスト作用薬において も健常時のメラトニンパターンを補うように血中濃度をコントロールする必要が ある。 しかし、 従来のメラトニン受容体ァゴニスト作用薬の経皮吸収剤は、 その 吸収効率は高くなく、 就寝前に貼付後血中濃度が速やかに上昇し就寝中有効血中 濃度を維持し起床時には十分に低下するような一峰性の血中濃度推移特性を与え るものではないので、睡眠障害等の予防治療薬として満足のできるものではない。 本発明は、 利便性のよい、 メラトニン M L 受容体ァゴニスト作用を有する化 合物の経皮吸収剤、 即ち、 同化合物が就寝中に効率よく経皮吸収され、 かつメラ トニン様の有効血中濃度推移特性を有し、 朝の起床時までに血中濃度が低下し起
床時には薬物の作用が持続していない、 自然睡眠を起こす就寝中適用 (夜間貼付) 型経皮吸収剤を提供するものである。 発明の開示
本発明者らは、 自然睡眠につき鋭意研究した結果、 メラトニン受容体ァゴニス ト作用を有する化合物と、 脂肪酸エステル、 多価アルコール及び非イオン界面活 性剤から選ばれる 1又は 2以上とを初めて含有する経皮吸収剤が、 予想外にも好 適速度で皮膚透過でき、 経口剤で投与する場合に比較して、 投与後速やかに血中 濃度が上昇し 6ないし 1 2時間有効血中濃度を維持する血中濃度推移を示し、 自 然な睡眠を起こすことができ、 生体リズムの調節薬の他、 時差ボケ、 睡眠障害等 の予防治療薬として有用であることを見出し、これに基づいて本発明を完成した。 即ち本発明は、
( 1 ) メラ卜ニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物と、 脂肪酸エステル、 多 価アルコール及び非ィォン界面活性剤から選ばれる 1又は 2以上とを含有する経 皮吸収剤、
( 2 ) メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物と脂肪酸エステル、 多価 アルコール及び非イオン界面活性剤とを含有する前記 (1 ) 記載の経皮吸収剤、
( 3 ) メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物がメラトニン M L i受容 体ァゴニスト作用を有する化合物である前記 (2 ) 記載の経皮吸収剤、
( 4 ) メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物が式
〔式中、 R 1は置換基を有していてもよい炭化水素基、 置換基を有していてもよ ぃァミノ基又は置換基を有していてもよい複素環基、
R は水素原子又は置換基を有していてもよい炭化水素基、
R 3は水素原子、 置換基を有していてもよい炭化水素基又は置換基を有していて もよい複素環基、
Xは CHR4、 NR4、 〇又は S (R 4は水素原子又は置換基を有していても よい炭化水素基を示す。 ) 、
Yは C、 CH又は N (但し、 Xが CH2を示す場合、 Yは C又は CHである) 、 は単結合又は二重結合、
A環は置換基を有していてもよい 5ないし 7員の酸素原子を含む複素環、 B環は置換基を有していてもよいベンゼン環、 及び
mは 1ないし 4の整数を示す。 〕 で表される化合物又はその塩である前記 (1) 記載の経皮吸収剤、
(5) メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物が式
〔式中、 Rは アルキル基を示す。 〕 で表される化合物である前記 (1) 記 載の経皮吸収剤、
(6) メラトニン受容体ァゴニス卜作用を有する化合物が (S) — N— [2- ( 1, 6, 7, 8—テトラヒドロー 2H—インデノ [5, 4-b] フラン一 8—ィ ル) ェチル] プロピオンアミドである前記 (1) 記載の経皮吸収剤、
(7) メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物が (S) — N— [2— ( 1, 6, 7, 8—テトラヒドロー 2H—インデノ [5, 4-b] フラン一 8 Γ ル) ェチル] ァセトアミドである前記 (1) 記載の経皮吸収剤、
(8) 脂肪酸エステルが炭素数 6ないし 22のカルボン酸と炭素数 1ないし 12 のアルキルアルコールとのエステル体である前記 (1) 記載の経皮吸収剤、
(9)脂肪酸エステルがミリスチン酸イソプロピル、パリレミチン酸イソプロピル、 ミリスチン酸ブチル又はセバシン酸ジェチルである前記(1)記載の経皮吸収剤、
(10) 脂肪酸エステルがミリスチン酸イソプロピルである前記 (1) 記載の経
皮吸収剤、
(1 1)多価アルコールがエチレングリコール、 プロピレングリコール、 1, 3— ブチレングリコール、 グリセリン又はポリエチレングリコールである前記 (1) 記載の経皮吸収剤、
(12) 多価アルコールがプロピレングリコールである前記 (1) 記載の経皮吸 収剤、
(13) 多価アルコールがポリエチレングリコールである前記 (1) 記載の経皮 吸収剤、
(14) 多価アルコールが分子量約 200〜約 1000のポリエチレングリコー ルである前記 (1) 記載の経皮吸収剤、
(15) 非イオン界面活性剤が脂肪酸アミド、 多価アルコール脂肪酸エステル又 はポリグリセリン脂肪酸エステルである前記 (1) 記載の経皮吸収剤、
(16) 非イオン界面活性剤が脂肪酸アミドである前記 (1)記載の経皮吸収剤、
(17) 脂肪酸アミドがラウリン酸ジエタノールアミド又はその含有物である前 記 ( 16 ) 記載の経皮吸収剤、
(18) 脂肪酸アミドがヤシ脂肪酸ジエタノールアミドである前記 (16) 記載 の経皮吸収剤、
(19) (S) — N— [2 - (1, 6, 7, 8—テトラヒドロ一 2H—インデノ [5, 4 -b] フラン一 8—ィル) ェチル] プロピオンアミド、 ミリスチン酸ィ ソプロピル、 ポリエチレングリコール及びラウリン酸ジエタノールアミドを含有 する前記 (1) 記載の経皮吸収剤、
(20) (S) -N- [2 - (1, 6, 7, 8—テトラヒドロ一 2H—インデノ [5, 4— b] フラン一8—ィル) ェチル] ァセトアミド、 ミリスチン酸イソプ 口ピル、 ポリエチレングリコール及びラウリン酸ジエタノールアミドを含有する 前記 (1) 記載の経皮吸収剤、
(21) 皮膚貼付剤である前記 (1) 記載の経皮吸収剤、
(22) 皮膚接触体にメラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物と、 脂肪 酸エステル、 多価アルコール及び非イオン界面活性剤から選ばれる 1又は 2以上 とを含有する前記 (1) 記載の経皮吸収剤、
(23) 皮膚接触体にメラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物と脂肪酸 エステル、 多価アルコール及び非イオン界面活性剤とを含有する前記 (22) 記 載の経皮吸収剤、
(24) 皮膚接触体に脂肪酸エステルを皮膚接触体重量に対して約 1ないし約 3 0重量%含有する前記 (22) 記載の経皮吸収剤。
(25) 皮膚接触体に多価アルコールを皮膚接触体重量に対して約 1ないし約 3 0重量%含有する前記 (22) 記載の経皮吸収剤。
(26) 皮膚接触体に非イオン界面活性剤を皮膚接触体重量に対して約 1ないし 約 15重量%含有する前記 (22) 記載の経皮吸収剤、
(27) 皮膚接触体に粘着剤を含有する前記 (22) 記載の経皮吸収剤、 (28) 粘着剤がアクリル系粘着剤である前記 (22) 記載の経皮吸収剤、 (29) 皮膚接触体にメラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物を皮膚接 触体重量に対して約 0. 01ないし約 70重量%含有する前記 (22) 記載の経 皮吸収剤、
(30) 皮膚接触体に粘着剤を皮膚接触体重量に対し約 5ないし約 99重量%含 有する前記 (22) 記載の経皮吸収剤、
(31) 皮膚接触体の単位皮膚接触面積当りのメラトニン受容体ァゴニスト作用 を有する化合物の含量が約 0. 01ないし約 10 OmgZcm2である前記 (2
2) 記載の経皮吸収剤、
(32) 皮膚接触体に充填剤を含有する前記 (22) 記載の経皮吸収剤、 (33) 充填剤が二酸化ケイ素である前記 (32) 記載の経皮吸収剤、
(34)就寝約 6時間前ないし就寝直前に貼付する前記 (1)記載の経皮吸収剤、 (35) メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物の有効血中濃度が約 6 ないし約 12時間持続する前記 (1) 記載の経皮吸収剤、
(36) 起床前約 1ないし約 2時間までメラトニン受容体ァゴニスト作用を有す る化合物の有効血中濃度を維持する前記 (1) 記載の経皮吸収剤、
(37) メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物の血中濃度が投与後 1
2時間の間で 1峰性のパターンを示す前記 ( 1 ) 記載の経皮吸収剤、
(38) メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物の血中濃度のピークが
投与後約 1 0時間以内に出現する前記 (3 7 ) 記載の経皮吸収剤、
( 3 9 ) メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物と、 脂肪酸エステル、 多価アルコール及び非イオン界面活性剤から選ばれる 1又は 2以上とを含有する 経皮吸収剤を投与することを特徴とするメラトニンに関連する疾患の予防 ·治療 方法、
( 4 0 ) メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物を含有する経皮吸収剤 に脂肪酸エステル、 多価アルコール及び非イオン界面活性剤から選ばれる 1又は 2以上を含有することを特徴とするメラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化 合物の経皮吸収方法、 及び
( 4 1 ) メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物の経皮吸収を調整する ための脂肪酸エステル、 多価アルコール及び非イオン界面活性剤から選ばれる 1 又は 2以上の使用等に関する。
本発明の経皮吸収剤は、 メラトニン受容体 (M Lい M L 2、 核内受容体等) ァ ゴニスト作用を有する化合物であれば適用できるが、 中でもメラトニン M L 1受 容体ァゴニスト作用を有する化合物に好ましく適用することができる。
本発明におけるメラトニン M I^受容体ァゴニスト作用とは、 細胞膜上のメラ トニン受容体の一つであるメラトニン M L i受容体に特異的に結合し、 メラトニ ン結合時と同等若しくはそれ以上の効果を発揮する作用である。 メラトニン M L
!受容体への結合により誘導される作用としては睡眠誘発作用等があるが、 ジァ ゼパム等の睡眠作用と異なり自然の睡眠に近い睡眠が誘発されることを特徴とし、 翌日に不快感を残さない。 それ故、 メラトニン M l^受容体ァゴニスト作用を有 する化合物は睡眠覚醒リズムを主とする生体リズムの調整、 時差ボケ調節、 睡眠 障害等の治療に適用することができる。
メラトニン M L 受容体ァゴニスト作用を有する化合物としては、 同様の作用 を有するものであれば特に限定されないが、 例えばメラトニン作用物質又はその 拮抗物質として、
( 1 ) E P— A— 5 7 8 6 2 0に記載の式
clopropy
で表される化合物、
(2) USP 41 1 675に記載の式
で表される化合物、
(3) 特開平 7— 04833 1号 (EP—A—447285) に記載の式
で表される化合物、
(4) FR— 0 14630に記載の式
で表される化合物、
(5) EP - A— 59 1057に記載の式
(6) EP— A— 527687に記載の式
X=S, 0, Y=CH
X=0, H, Y=N
で表される化合物、
(7) EP— A— 506539に記載の式
X=0, S X=0, S で表される化合物、
( 8 ) 特開平 7— 1 96493号又は特開昭 63— 1 96563号記載の式 R
1
〔式中、 R1は水素、 じェ一 C4アルキル又は Ci— C^アルコキシであり; R2は水 素又は Ci— C4アルキルであり ; R3は水素、 Ci— C4アルキル、 フエニル又は 置換フエニルであり ; R4は水素、 ハロアセチル、 Ci— C5アルカノィル、 ベン ゾィル、 又はハロ又はメチルで置換されたベンゾィルであり ; R5及び R6は、 そ れぞれ独立して、 水素、 又はハロであり ;及び R7は水素又は Ci— ^アルキル である ;但し、 R3、 R4及び R5力 それぞれ水素であるとき、 R2は C,― C4
アルキルである。 〕 で示される化合物又はその塩、 中でも式
Me
で示される化合物 (L Y 1 56735 ) 、
(9) WO 97/43272記載の式
〔式中、 R1及び R2は同一又は異なって水素、 アルキル、 C3 7シクロア ルキル又はァリール; R3及び R4は同一又は異なって水素、 ハロゲン、 6ァ ルキル又は置換されたァリール; R5は水素又は アルキル; nは 0, 1又は
2 :及び mは 1, 2, 3又は 4 ;
^ΤΓ. は単結合又は二重結合 を示す。 〕 で表される化合物又はその塩、 中でも式
で表される化合物、
〔式中、 Q1及び Q2はそれぞれ水素又はハロゲン; Xは CH2、 CH又は酸素; Yは CR3、 CR3R4又は (CH2) n (n= 1 -4) ; Zは CH2、 CH又は酸 素; Rは水素、 ハロゲン又は (:卜 4アルキル; mは 1又は 2 ; R1は 6アルキ ル、 C3— 6シクロアルキル、 じェ 八口アルキル、 — 6アルキルァミノ、 C2_6 アルケニル、 C — 4アルコキシ (C — 4) アルキル、 4アルキルチオ (Ci一 4) アルキル又はトリフルォロメチルアルキル; R2は水素又は (:^4アルキル;及び R 3及び R4はそれぞれ水素又は Ci_4アルキルを示す。 〕 で表される化合物又は その塩、 中でも式
で表される化合物、
(1 1) 特表平 9一 507057号記載の式
〔式中、 R
1は水素、ハロゲン又は Ci-eアルキルであり、 R
2は式一 CR
3R
4 (C H
2)
pNR
5COR
6であり、 R
3、 R
4及び R
5は、 同一でも異なっていてもよく、 水素又は アルキルであり、 尺^まじ ^ァルキル又はじト ンクロァルキル であり、 nは 2、 3又は 4の整数であり、 pは 1、 2、 3又は 4の整数である。 〕 で表される化合物又はその塩、 中でも式
で表される化合物、 及び化合物 ( I ) 等が用いられる。 中でも、 メラトニン受容 体に対し高い親和性を示し、 特に M Lェ受容体に対する選択性が高い化合物 (I ) 等が好ましい。
本明細書中で用いられる用語 「置換基を有していてもよい炭化水素基」 の 「炭 化水素基」 としては、 例えば、 脂肪族炭化水素基、 単環式飽和炭化水素基及び芳 香族炭化水素基等が挙げられ、 炭素数 1ないし 1 6個のものが好ましい。 具体的 には、 例えばアルキル基、 アルケニル基、 アルキニル基、 シクロアルキル基及び ァリール基等が用いられる。
「アルキル基」 は、 例えば低級アルキル基等が好ましく、 例えばメチル、 ェチ ル、 プロピル、 イソプロピル、 ブチル、 イソブチル、 sec—ブチル及び ter t—ブチ ル、 ペンチル、 へキシル等の C卜 6アルキル基等が汎用される。
「アルケニル基」 は、 例えば低級アルケニル基等が好ましく、 例えばビニル、 1 一プロぺニル、 ァリル、 イソプロぺニル、 ブテニル及びイソブテニル等の C 2 - 6アルケニル基等が汎用される。
「アルキニル基」 は、 例えば低級アルキニル基等が好ましく、 例えばェチニル、 プロパルギル及び 1—プロピニル等の C 2— 6アルキニル基等が汎用される。
「シクロアルキル基」 は、 例えば低級シクロアルキル基等が好ましく、 例えば シクロプロピル、 シクロブチル、 シクロペンチル及びシクロへキシル等の C 3- 6 シクロアルキル基等が汎用される。
「ァリール基」 は、 例えばフエニル、 1 一ナフチル、 2 _ナフチル、 ビフエ二 リル及び 2—アンスリル等の C 6— , 4ァリール基等が好ましく、 例えばフエニル基 等が汎用される。
「置換基を有していてもよい炭化水素基」 の 「炭化水素基」 が有していてもよ い置換基としては、 例えばハロゲン原子 (例えば、 フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素
等) 、 ニトロ基、 シァノ基、 ヒドロキシ基、 ハロゲン化されていてもよい低級ァ ルキル基 (例えば、 メチル、 クロロメチル、 ジフルォロメチル、 トリクロロメチ ル、 トリフルォロメチル、 ェチル、 2—プロモェチル、 2 , 2 , 2—トリフルォロ ェチル、 ペンタフルォロェチル、 プロピル、 3 , 3 , 3—トリフルォロプロピル、 イソプロピル、 ブチル、 イソブチル、 sec—ブチル、 ter t—ブチル、 4, 4 , 4—ト リフルォロブチル、 ペンチル、 イソペンチル、 ネオペンチル、 5 , 5 , 5 _卜リフ ルォロペンチル、 へキシル、 6 , 6 , 6—トリフルォ口へキシル等のハロゲン化さ れていてもよい — 6アルキル基等) 、 低級アルコキシ基 (例えば、 メトキシ、 ェ トキシ、 プロポキシ、 イソプロボキシ、 ブトキシ、 イソブトキシ、 ペンチルォキ シ、 へキシルォキシ等の C , - 6アルコキシ基等) 、 アミノ基、 モノ—低級アルキル アミノ基(例えば、 メチルァミノ、 ェチルァミノ等のモノ— C アルキルアミノ 基等) 、 ジ—低級アルキルアミノ基 (例えば、 ジメチルァミノ、 ジェチルァミノ 等のジー 6アルキルアミノ基等) 、 カルボキシル基、 低級アルキルカルボニル 基 (例えば、 ァセチル、 プロピオニル等の 6アルキル—カルボニル基等) 、 低 級アルコキシカルボニル基(例えば、 メトキシカルボニル、 エトキシカルボニル、 プロポキシカルボニル、ブトキシカルポニル等の d アルコキシ一カルボニル基 等) 、 力ルバモイル基、 チォカルバモイル基、 モノー低級アルキル力ルバモイル 基(例えば、 メチルカルバモイル、 ェチルカルバモイル等のモノー 6アルキル 一力ルバモイル基等) 、 ジー低級アルキル力ルバモイル基 (例えば、 ジメチルカ ルバモイル、 ジェチルカルバモイル等のジ—d— 6アルキル—力ルバモイル基等)、 ァリール力ルバモイル基 (例えば、 フエ二ルカルバモイル、 ナフチルカルバモイ ル等の 。ァリール—力ルバモイル基等) 、 ァリール基 (例えば、 フエニル、 ナフチル等の 。ァリール基等) 、 ァリールォキシ基 (例えば、 フエ二ルォキ シ、 ナフチルォキシ等の 。ァリールォキシ基等) 、 ハロゲン化されていても よい低級アルキルカルボニルァミノ基 (例えば、 ァセチルァミノ、 トリフルォロ ァセチルァミノ等のハロゲン化されていてもよい C】 - 6アルキル一力ルポニルァ ミノ基等) 、 ォキソ基等が用いられる。 該 「置換基を有していてもよい炭化水素 基」 の 「炭化水素基」 は、 前記の置換基を、 炭化水素基の置換可能な位置に 1な いし 5個、 好ましくは 1ないし 3個有していてもよく、 置換基数が 2個以上の場
合は各置換基は同一又は異なっていてもよい。
本明細書中で用いられる用語 「置換基を有していてもよい複素環基」 の 「複素 環基」 としては、 例えば炭素原子以外に窒素原子、 酸素原子及び硫黄原子から選 ばれた 1種又は 2種の 1ないし 4個 (好ましくは 1ないし 3個) のへテロ原子を 含む 5ないし 1 4員 (好ましくは 5ないし 1 0員) の (単環式ないし 3環式、 好 ましくは単環式又は 2環式) 複素環基等が挙げられる。 例えば 2—又は 3 —チェ ニル、 2—又は 3—フリル、 1一、 2—又は 3—ピロリル、 1—、 2—又は 3— ピロリジニル、 2—、 4 _又は 5 —ォキサゾリル、 3—、 4—又は 5—イソォキ サゾリル、 2 -、 4—又は 5—チアゾリル、 3 _、 4—又は 5—^ Γソチアゾリル、 3—、 4—又は 5—ピラゾリル、 2—、 3—又は 4ーピラゾリジニル、 2—、 4 —又は 5 _イミダゾリル、 1 , 2 , 3 _トリァゾリル、 1 , 2, 4—トリァゾリル、 1 H—又は 2 H—テトラゾリル等の炭素原子以外に酸素原子、 硫黄原子及び窒素 原子から選ばれたヘテロ原子を 1ないし 4個含む 5員環基、 例えば 2—、 3—又 は 4一ピリジル、 N—ォキシドー 2—、 3—又は 4一ピリジル、 2—、 4—又は 5 —ピリミジニル、 N—ォキシドー 2—、 4—又は 5 —ピリミジニル、 チオモル ホリニル、 モルホリニル、 ピペリジノ、 2—、 3—又は 4ーピペリジル、 チォピ ラニル、 1 , 4—ォキサジニル、 1 , 4—チアジニル、 1 , 3—チアジニル、 ピペラ ジニル、 トリアジニル、 3—又は 4一ピリダジニル、 ピラジニル、 N—ォキシド 一 3一又は 4 -ピリダジニル等の炭素原子以外に酸素原子、 硫黄原子及び窒素原 子から選ばれたヘテロ原子を 1ないし 4個含む 6員環基、 例えばインドリル、 ベ ンゾフリル、 ベンゾチアゾリル、 ベンズォキサゾリル、 ベンズイミダゾリル、 キ ノリル、 イソキノリル、 フタラジニル、 キナゾリエル、 キノキサリニル、 インド リジニル、 キノリジニル、 1, 8 —ナフチリジニル、 ジベンゾフラニル、 カルバゾ リル、 ァクリジニル、 フエナントリジニル、 クロマニル、 フエノチアジニル、 フ エノキサジニル等の炭素原子以外に酸素原子、 硫黄原子及び窒素原子から選ばれ たへテロ原子を 1ないし 4個含む 2環性又は 3環性縮合環基 (好ましくは、 上述 の 5ないし 6員環が炭素原子以外に酸素原子、 硫黄原子及び窒素原子から選ばれ るへテロ原子を 1ないし 4個含んでいてもよい 5ないし 6員環基 1ないし 2個と 縮合して形成される基) 等が用いられる。 中でも、 炭素原子以外に酸素原子、 硫
黄原子及び窒素原子から選ばれるヘテロ原子を 1ないし 3個含む 5ないし 7員 (好ましくは 5又は 6員) の複素環基が好ましい。
該 「置換基を有していてもよい複素環基」 の 「複素環基」 が有していてもよい 置換基としては、 例えばハロゲン原子 (例えば、 フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素等) 、 低級アルキル基 (例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピル、 プチル、 イソブチル、 sec—ブチル、 ter t—ブチル、 ペンチル、 へキシル等の d— 6アルキ ル基等) 、 シクロアルキル基 (例えば、 シクロプロピル、 シクロブチル、 シクロ ペンチル、シクロへキシル等の C 3— 6シクロアルキル基等)、低級アルキニル基(例 えば、 ェチニル、 卜プロピニル、 プロパルギル等の C 2 - 6アルキニル基等) 、 低級 アルケニル基 (例えば、 ビニル、 ァリル、 イソプロぺニル、 ブテニル、 イソブテ ニル等の C 2 - 6アルケニル基等) 、 ァラルキル基 (例えばベンジル、 α -メチルベ ンジル、 フエネチル等の C 7 - , ,ァラルキル基等) 、 ァリール基 (例えば、 フエ二 ル、 ナフチル等の C 6- ,。ァリール基等、 好ましくはフエニル基等) 、 低級アルコ キシ基 (例えばメトキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 イソプロポキシ、 ブトキシ、 イソブトキシ、 sec-ブトキシ、 ter t-ブトキシ等の C ,— 6アルコキシ基等) 、 ァリ ールォキシ基 (例えば、 フエノキシ等の 。ァリールォキシ基等) 、 低級アル カノィル基 (例えば、 ホルミル;ァセチル、 プロピオニル、 プチリル、 イソプチ リル等の C , -6アルキル—カルボニル基等) 、 ァリールカルボニル (例えば、 ベン ゾィル基、 ナフトイル基等の 。ァリール一カルボニル基等) 、 低級アルカノ ィルォキシ基 (例えば、 ホルミルォキシ;ァセチルォキシ、 プロピオニルォキシ、 プチリルォキシ、 イソプチリルォキシ等の d - 6アルキル一カルボニルォキシ基 等) 、 ァリールカルボニルォキシ基 (例えば、 ベンゾィルォキシ、 ナフトイルォ キシ等の C 6- ,。ァリール一カルボニルォキシ基等) 、 カルボキシル基、 低級アル コキシカルボニル基 (例えば、 メ卜キシカルボニル、 エトキシカルボニル、 プロ ポキシカルボニル、 イソプロポキシカルボニル、 ブトキシカルボニル、 イソブト キシカルポニル、 ter t-ブトキシカルボニル等の d - 6アルコキシ—力ルポニル基 等) 、 ァラルキルォキシカルボニル (例えば、 ベンジルォキシカルボニル等の C 7 - , ,ァラルキルォキシカルボニル基等) 、 力ルバモイル基、 モノー、 ジー又はトリ 一ハロゲノー低級アルキル基 (例えば、 クロロメチル、 ジクロロメチル、 トリフ
ルォロメチル、 2, 2 , 2—トリフルォロェチル等のモノ—、 ジー又はトリ—ハロ ゲノー C i - 4アルキル基等) 、 ォキソ基、 アミジノ基、 イミノ基、 アミノ基、 モノ 一低級アルキルアミノ基 (例えば、 メチルァミノ、 ェチルァミノ、 プロピルアミ ノ、 イソプロピルァミノ、 プチルァミノ等のモノ— 4アルキルアミノ基等) 、 ジ—低級アルキルアミノ基 (例えば、 ジメチルァミノ、 ジェチルァミノ、 ジプロ ピルァミノ、 ジイソプロピルァミノ、 ジブチルァミノ、 メチルェチルァミノ等の ジ—C , ^アルキルアミノ基等) 、 炭素原子と 1個の窒素原子以外に酸素原子、 硫 黄原子及び窒素原子から選ばれたヘテロ原子を 1ないし 3個含んでいてもよい 3 ないし 6員の環状アミノ基 (例えば、 アジリジニル、 ァゼチジニル、 ピロリジニ ル、 ピロリニル、 ピロリル、 イミダゾリル、 ピラゾリル、 イミダゾリジニル、 ピ ペリジル、 モルホリニル、 ジヒドロピリジル、 ピリジル、 N-メチルビペラジニル、 N -ェチルビペラジニル等の 3ないし 6員の環状アミノ基等) 、 アルキレンジォキ シ基(例えば、 メチレンジォキシ、 エチレンジォキシ等の ( , - 3アルキレンジォキ シ基等) 、 ヒドロキシ基、 ニトロ基、 シァノ基、 メルカプト基、 スルホ基、 スル フイノ基、 ホスホノ基、 スルファモイル基、 モノアルキルスルファモイル基 (例 えば、 N-メチルスルファモイル、 N-ェチルスルファモイル、 N-プロピルスルファ モイル、 N-イソプロピルスルファモイル、 N-ブチルスルファモイル等のモノ— C , ジメチルスルファモイル、 N, N-ジェチルスルファモイル、 N, N-ジプロピルスルフ ァモイル、 N, N-ジブチルスルファモイル等のジ _ C , - 6アルキルスルフ 7モイル基 等) 、 アルキルチオ基 (例えば、 メチルチオ、 ェチルチオ、 プロピルチオ、 イソ プロピルチオ、 ブチルチオ、 sec-ブチルチオ、 t er t -ブチルチオ等の d— 6アルキ ルチオ基等) 、 ァリールチオ基 (例えば、 フエ二ルチオ、 ナフチルチオ等の C 6一 1 0ァリ一ルチオ基等) 、 低級アルキルスルフィニル基 (例えば、 メチルスルフィ ニル、 ェチルスルフィニル、 プロピルスルフィニル、 ブチルスルフィニル等の C ,
- 6アルキルスルフィニル基等) 、 ァリールスルフィニル基 (例えば、 フエニルス ルフィニル、 ナフチルスルフィニル等の C 6— ,。ァリールスルフィニル基等) 、 低 級アルキルスルホニル基 (例えば、 メチルスルホニル、 ェチルスルホニル、 プロ ピルスルホニル、 プチルスルホニル等の C , - 6アルキルスルホニル基等) 、 ァリー
ルスルホニル基 (例えば、 フエニルスルホニル、 ナフチルスルホニル等の C 6- , 0 ァリ一ルスルホニル基等) 等が用いられる。
該 「置換基を有していてもよい複素環基」 の 「複素環基」 は、 前記の置換基を、 複素環基の置換可能な位置に 1ないし 5個、 好ましくは 1ないし 3個有していて もよく、 置換基数が 2個以上の場合は各置換基は同一又は異なっていてもよい。 本明細書中で用いられる用語 「置換基を有していてもよいアミノ基」 は、 置換 基として例えば前記 「置換基を有していてもよい炭化水素基」 等を 1又は 2個有 していてもよいアミノ基等が挙げられる。 この 「ァミノ基」 が有していてもよい 置換基の好ましいものとしては、例えば置換基を有していてもよい C , -6アルキル 基、置換基を有していてもよい C 6 - ,。ァリール基等である。該「0 , - 6アルキル基」、 r C e- ,。ァリール基」 が有していてもよい置換基としては、 前記 「炭化水素基」 が有していてもよい置換基と同様のものが用いられる。
本明細書中で用いられる用語 「置換基を有していてもよい低級アルキル基」 の 「低級アルキル基」 は、 例えばメチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピル、 プチ ル、 イソブチル、 sec—ブチル及び ter t—ブチル等の 6アルキル基等を示し、 置換基として、 例えば前記 「炭化水素基」 が有していてもよい置換基等を 1ない し 3個有していてもよい。
本明細書中で用いられる用語 「置換基を有していてもよい低級アルコキシ基」 の 「低級アルコキシ基」 は、 例えばメトキシ、 エトキシ、 プロポキシ、 イソプロ ポキシ、 ブトキシ、 イソブトキシ、 sec—ブトキシ及び ter t—ブトキシ等の 一 6 アルコキシ基等を示し、 置換基として、 例えば前記 「炭化水素基」 が有していて もよい置換基等を 1ないし 3個有していてもよい。
本明細書中で用いられる用語 「置換基を有していてもよいベンゼン環」 として は、 例えばハロゲン原子 (例えば、 フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素等) 、 置換基を 有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアミノ基、アミド基(例 えば、 ホルムアミド、 ァセトアミド等の d— 3ァシルァミノ基等) 、 置換基を有し ていてもよい低級アルコキシ基、 低級アルキレンジォキシ基 (例えば、 メチレン ジォキシ、エチレンジォキシ等の C , - 3アルキレンジォキシ基等)等から選ばれる 1ないし 2個の置換基を置換可能な位置に有していてもよいベンゼン環を示す。
これらの 「置換基を有していてもよい炭化水素基」 、 「置換基を有していても よいアミノ基」 及び 「置換基を有していてもよい低級アルコキシ基」 としては、 例えば前記で詳述したものと同様のものが用いられる。 これらの 「炭化水素基」 、 「ァミノ基」 及び 「低級アルコキシ基」 が有する置換基の数が 2個以上の場合、 各置換基は同一又は異なっていてもよい。
該 「置換基を有していてもよいベンゼン環」 は、 例えばハロゲン原子 (例えば、 フッ素、 塩素等) 、 d アルキル基 (例えば、 メチル、 ェチル等) 、 及びモノー
C - 6アルキルアミノ基から選ばれた 1ないし 2個の置換基で置換されていても よいベンゼン環等が好ましい。
前記式中、 R 1は置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していても よいアミノ基又は置換基を有していてもよい複素環基を示す。
R 1で示される 「置換基を有していてもよい炭化水素基」 の 「炭化水素基」 の好 ましいものは、 例えばアルキル基 (例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 イソプ 口ピル等の C ,— 6アルキル基等) 、 アルケニル基 (例えば、 ビニル等の C 2-6アル ケニル基等) 、 アルキニル基 (例えば、 ェチニル等の C 2 - 6アルキニル基等) 、 シ クロアルキル基 (例えば、 シクロプロピル、 シクロブチル、 シクロペンチル、 シ クロへキシル等の C 3- 6シクロアルキル基等)及びァリール基 (例えば、 フエニル 等の C 6— 1 4ァリール基等) 等、 特にアルキル基 (例えば、 メチル等の — 6アルキ ル基等) 及びシクロアルキル基 (例えば、 シクロプロピル等の C シクロプロピ ル等) 等が汎用される。 該 「アルキル基」 、 「アルケニル基」 、 「アルキニル基」 、 「シクロアルキル基」 、 「ァリール基」 は、 例えば前記 「炭化水素基」 が有して いてもよい置換基(好ましくは、 フッ素等のハロゲン原子等)等を 1ないし 5個、 好ましくは 1ないし 3個有していてもよい。
R 1で示される 「置換基を有していてもよいアミノ基」の置換基の好ましいもの としては、 例えば置換基を有していてもよい低級アルキル基及び置換基を有して いてもよいァリール基等が 1又は 2個用いられ、 特に置換基を有していてもよい 低級アルキル基等が 1個用いられる。 該 「低級アルキル基」 は、 例えばメチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピル、 ブチル、 イソプチル、 sec—ブチル及び ter t 一ブチル等の C 6アルキル基等が用いられる。 該 「低級アルキル基」 は、 例えば
前記 「炭化水素基」 が有していてもよい置換基等を 1ないし 3個有していてもよ い。 該 「ァリール基」 は、 例えばフエニル基等の C 6— ,。ァリール基等が用いられ る。 該 「ァリール基」 は、 例えば前記 「炭化水素基」 が有していてもよい置換基
(好ましくは、 フッ素、 塩素等のハロゲン原子、 メトキシ、 エトキシ等の(^ - 6 アルコキシ基等) を 1ないし 5個、 好ましくは 1ないし 3個有していてもよい。 該 「置換基を有していてもよいアミノ基」 としては、 例えば 1ないし 3個の低級 アルコキシ基 (例、 メトキシ等の アルコキシ基等) で置換されたフエニルァ ミノ基、 又は低級アルキル基 (例、 メチル、 ェチル、 プロピル、 プチル、 t er t- ブチル等の C i _4アルキル基等)で置換されたモノアルキルアミノ基等が汎用され る。
R 'で示される 「置換基を有していてもよい複素環基」 の 「複素環基」 の好まし いものとしては、 例えば炭素原子以外に窒素原子、 酸素原子及び硫黄原子から選 ばれた 1ないし 3個のへテロ原子を含む 5又は 6員複素環基等が用いられる。 具 体的には、 例えば 1 —, 2—又は 3 _ピロリジニル、 2—又は 4—イミダゾリニ リレ、 2—、 3 —又は 4—ビラゾリジニル、 ピペリジノ、 2 _、 3—又は 4—ピぺ リジル、 1一又は 2 —ピペラジニル、 モルホリニル、 2—又は 3 —チェニル、 2 一、 3—又は 4—ピリジル、 2 —フリル又は 3 —フリル、 ピラジニル、 2—ピリ ミジニル、 3—ピロリル、 3—ピリダジニル、 3—イソチアゾリル、 3—イソォ キサゾリル等が挙げられる。 特に好ましくは、 6員含窒素複素環基 (例、 ピリジ ル等) 等が用いられる。
R 1で示される「置換基を有していてもよい複素環基」の置換基の好ましいもの としては、 例えば八ロゲン原子 (例えば塩素、 フッ素等) 、 d— 6アルキル基 (例 えばメチル、 ェチル等) 、 アルコキシ基 (例えばメトキシ、 エトキシ等) 、 ァラルキルォキシカルボニル基 (例えばべンジルォキシカルボニル等の C 7 - 1 2ァ ラルキルォキシ一カルボニル等) 等等が用いられる。
R 1は、 例えば (i ) 置換基を有していてもよい低級アルキル基、 (i i ) 置換基を 有していてもよい低級シクロアルキル基、 (i i i ) 置換基を有していてもよい低級 アルケニル基、 (i v) 置換基を有していてもよいァリール基、 (V) 置換基を有して いてもよいモノ又はジ低級アルキルアミノ基、 (v i )置換基を有していてもよいァ
リールアミノ基又は (vii) 置換基を有していてもよい 5又は 6員含窒素複素環基 等が好ましい。
前記 「低級アルキル基」 は、 例えばメチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピル、 プチル、 ペンチル、 へキシル等の d-6アルキル基等が好ましい。 「低級シクロア ルキル基」 は、 例えばシクロプロピル、 シクロブチル、 シクロペンチル、 シクロ へキシル等の C 3-6シクロアルキル基等が好ましい。 「低級アルケニル基」 は、 例 えばビニル、 1—プロぺニル、ブテニル等の C2-6アルケニル基等が好ましい。 「ァ リール基」 は、 例えばフエニル、 1—ナフチル、 2—ナフチル等の 。ァリー ル基等が好ましい。 「低級アルキルアミノ基」 は、 例えばメチルァミノ、 ェチル ァミノ、 プロピルァミノ、 イソプロピルァミノ、 プチルァミノ、 tert-ブチルアミ ノ、 ジメチルァミノ、 ジェチルァミノ、 メチルェチルァミノ等のモノー又はジ—
C,— 6アルキルアミノ基等が好ましい。 「ァリ一ルァミノ基」 は、 例えばフエニル ァミノ等の C 6— ,。ァリールァミノ基等が好ましい。 「 5又は 6員含窒素複素環基」 は、 例えば 2—、 3—又は 4—ピリジル等の 5又は 6員含窒素複素環基等が好ま しい。 これらの基が有していてもよい置換基としては、 例えば前記「炭化水素基」 が有していてもよい置換基等が 1ないし 5個用いられる。
R1の更に好ましい例は、 i)ハロゲン又は d-6アルコキシ基でそれぞれ 1ない し 4個置換されていてもよい — 6アルキル基、 ii) C3-6シクロアルキル基、 iii) C2— 6アルケニル基、 iv) d-6アルコキシ、 ニトロ、 ハロゲノ ぃ 6アルキル一力 ルポニルァミノ又はハロゲン原子でそれぞれ 1ないし 4個置換されていてもよい 。ァリール基、 V) モノ—又はジ—C,— 6アルキルアミノ基、 vi) 1ないし 3 個の — 6アルコキシ基で置換されていてもよい C 6- ,。ァリ一ルァミノ基又は vii) C7-Mァラルキルォキシカルボニル基で 1ないし 2個置換されていてもよい 6員含窒素複素環基等である。特に、ハロゲン化されていてもよい d— 6アルキル 基 (例えば、 メチル、 クロロメチル、 ジフルォロメチル、 トリクロロメチル、 ト リフルォロメチル、 ェチル、 2—ブロモェチル、 2, 2, 2—トリフルォロェチル、 ペン夕フルォロェチル、 プロピル、 3, 3, 3—トリフルォロプロピル、 イソプロ ピル、 ブチル、 イソブチル、 sec—ブチル、 tert—ブチル、 4, 4, 4一トリフルォ ロブチル、 ペンチル、 イソペンチル、 ネオペンチル、 5, 5, 5—トリフルォロぺ
ンチル、 へキシル、 6 , 6, 6—トリフルォ口へキシル等) 、 C 3— 6シクロアルキル 基 (例えば、 シクロプロピル、 シクロブチル、 シクロペンチル、 シクロへキシル 等) 又はモノー C , - 6アルキルアミノ基 (例えば、 メチルァミノ、 ェチルァミノ、 プロピルァミノ、 イソプロピルァミノ、 ブチルァミノ、 ter t -プチルァミノ等) 等 が汎用され、 中でも、ハロゲン化されていてもよい d アルキル基又はモノー C アルキルアミノ基、 特にハロゲン化されていてもよい d アルキル基、 とり わけ - 3アルキル基 (例えばメチル、 ェチル、 プロピル等) が好ましい。
前記式中、 R 2は水素原子又は置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。
R 2としては水素原子又は置換基を有していてもよい低級 (d— 6) アルキル基 が好ましく用いられ、 より好ましくは、 水素原子又は低級 — 6) アルキル基、 特に水素原子が汎用される。
前記式中、 R 3は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又は置換基を 有していてもよい複素環基を示す。
R 3で示される 「置換基を有していてもよい炭化水素基」 の 「炭化水素基」 の好 ましいものとしては、 例えばアルキル基 (例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピル等の C , - 6アルキル基等) 、 アルケニル基 (例えば、 ビニル等の C 2 一 6アルケニル基等)、アルキニル基(例えば、ェチニル等の C 2— 6アルキニル基等)、 シクロアルキル基 (例えば、 シクロプロピル、 シクロブチル、 シクロペンチル、 シクロへキシル等の C 3 - 6シクロアルキル基等) 及びァリール基(例えば、 フエ二 ル等の C 6— , 4ァリール基等) 等、 特にアルキル基 (例えば、 メチル等の d - 6アル キル基等) 及びァリール基 (例えば、 フエニル等の c 6— 1 4ァリール基等) 等が汎 用される。 該 「アルキル基」 、 「アルケニル基」 、 「アルキニル基」 、 「シクロ アルキル基」 、 「ァリール基」 は、 例えば前記 「炭化水素基」 が有していてもよ い置換基 (好ましくは、 フッ素等のハロゲン原子等) 等を 1ないし 5個、 好まし くは 1ないし 3個有していてもよい。
R 3で示される 「置換基を有していてもよい複素環基」 の 「複素環基」 の好まし いものとしては、 例えば炭素原子以外に窒素原子、 酸素原子及び硫黄原子から選 ばれた 1ないし 3個のへテロ原子を含む 5又は 6員複素環基等が用いられる。 具 体的には、 例えば 1—, 2—又は 3 —ピロリジニル、 2 _又は 4—イミダゾリニ
ル、 2—、 3—又は 4—ピラゾリジニル、 ピペリジノ、 2—、 3—又は 4—ピぺ リジル、 1一又は 2—ピペラジニル、 モルホリニル、 2—又は 3—チェニル、 2 一、 3—又は 4一ピリジル、 2—又は 3—フリル、 ピラジニル、 2—ピリミジニ ル、 3—ピロリル、 3 _ピリダジニル、 3—イソチアゾリル、 3—イソォキサゾ リル等が挙げられる。 特に好ましくは、 6員含窒素複素環基 (例、 ピリジル等) 等が用いられる。
R3で示される 「置換基を有していてもよい複素環基」の置換基の好ましいもの としては、 例えば八ロゲン原子 (例えば塩素、 フッ素等) 、 d— 6アルキル基 (例 えばメチル、 ェチル等) 、 C,^アルコキシ基 (例えばメ卜キシ、 エトキシ等) 、 ァラルキルォキシカルボニル基 (例えばべンジルォキシカルボニル等の C7-127 ラルキルォキシ一カルボニル等) 、 アミノ基、 モノー C】-6アルキルアミノ基 (例 えばメチルァミノ、 ェチルァミノ等) 、 ジ— C, -6アルキルアミノ基 (例えばジメ チルァミノ、 ジェチルァミノ等) 等等が用いられる。
R3は、 例えば (i) 水素原子、 (ii) 置換基を有していてもよい低級アルキル基、 (iii) 置換基を有していてもよいァリール基、 (iv) 置換基を有していてもよい 5又は 6員複素環基等が好ましく、 更に例えば (i) 水素原子、 (ii) 低級アルキ ル基、 (Πϊ) 置換基を有していてもよい Ce^。ァリール基、 (iv) 置換基を有し ていてもよい 6員含窒素複素環基等が好ましい。該置換基としてはハロゲン原子、 6アルキル基、 d— 6アルコキシ基、 アミノ基、 モノ— — 6アルキルアミノ基、 ジー C,-6アルキルアミノ基等が挙げられる。 更に好ましくは、 R3は水素原子、 フエニル基、 2—、 3—又は 4—ピリジル基である。 特に好ましくは水素原子で ある。
前記式中、 Xは CHR4、 NR\ O又は S (R4は水素原子又は置換基を有して いてもよい炭化水素基を示す) を示す。
R4としてはそれぞれ水素原子又は置換基を有していてもよい低級 (Cn) ァ ルキル基が好ましく、 水素原子が汎用される。
Xは好ましくは、 CHR4 (R4は前記と同意義を示す) 、 〇又は Sである。 あ るいは、 Xは CHR4又は NR4 (R4は前記と同意義を示す) が好ましい。
前記式中、 Yは C、 CH又は Nを示す。 好ましくは C又は CHである。
前記式中、 A環は置換基を有していてもよい 5ないし 7員の酸素原子を含む複 素環を示す。
該 「5ないし 7員の酸素原子を含む複素環」 とは、 炭素原子及び酸素原子以外 に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれた 1種又は 2種を 1ないし 3個(好 ましくは 1又は 2個) 含んでいてもよい 5ないし 7員 (好ましくは 5又は 6員) の複素環等が挙げられる。 該環としては、 式
〔式中、 Eは (i) CH2CH2、 (ii) CH=CH、 (iii) CH20、 (iv) OC H2、 (v) CH2S (O) q' (q'は 0ないし 2の整数) 、 (vi) S (O) q' CH2 (Q'は前記と同意義) 、 (vii) CH2NH、 (viii) NHCH2、 (ix) N = N、 (x) CH = N、 (xi) N=CH又は (xii) CONH を示し、 n'は 0ないし 2 の整数を示す。 〕 で表わされる環が好ましい。
Eは (0 CH2CH2、 (ii) CH=CH、 (iii) CH20、 (iv) OCH2、 (v) CH2NH、 (vi) NHCH2、 (vii) N = N、 (viii) CH = N又は (ix) N=CHが好ましく、 特に (i) CH2CH2又は (ii) CH=CHが好ましい。 具体的には、 例えば 2, 3—ジヒドロフラン、 フラン、 1, 3—ジォキソール、 ォキサゾリン、 イソォキサゾール、 1, 2, 3—ォキサジァゾール、 ォキサゾール 等の酸素原子を含む 5員複素環、例えば 2H— 3, 4—ジヒドロピラン、 2H—ピ ラン、 2, 3—デヒドロ— 1, 4一ジォキサン、 2, 3—デヒドロモルホリン等の酸 素原子を含む 6員複素環等が好ましい。
〔式中、 nは前記と同意義を示す。 〕 で表わされる環である。
具体的には、 例えば、 2, 3—ジヒドロフラン、 フラン、 2H— 3, 4—ジヒ ドロピラン、 2 H—ピランが汎用される。
A環の置換基としては、 例えばハロゲン原子 (例えば、 フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素等) 、 置換基を有していてもよい低級アルキル基、 置換基を有していても よいシクロアルキル基、 置換基を有していてもよい低級アルキニル基、 置換基を 有していてもよい低級アルケニル基、 置換基を有していてもよいァリール基、 低 級アルコキシ基 (例えばメトキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 イソプロボキシ、 ブ トキシ、イソブトキシ、 sec-ブトキシ、 ter t-ブトキシ等の C , 6アルコキシ基等)、 ァリールォキシ基 (例えば、 フエノキシ等の C 6 ,。ァリールォキシ基等) 、 低級 アルカノィル基 (例えば、 ホルミル; ァセチル、 プロピオニル、 プチリル、 イソ プチリル等の C 6アルキル一力ルポニル基等)、 ァリールカルボニル基(例えば、 ベンゾィル基、 ナフトイル基等の ,。ァリール—カルボニル基等) 低級アル カノィルォキシ基 (例えば、 ホルミルォキシ;ァセチルォキシ、 プロピオニルォ キシ、 ブチリルォキシ、イソプチリルォキシ等の d— 6アルキル カルボ二ルォキ シ基等) 、 ァリールカルボニルォキシ基 (例えば、 ベンゾィルォキシ、 ナフトイ ルォキシ等の C 6 - ,。ァリール—カルボニルォキシ基等) 、 カルボキシル基、 低級 アルコキシカルボニル基 (例えば、 メトキシカルボニル、 エトキシカルボニル、 プロポキシカルボニル、 イソプロポキシカルボニル、 ブトキシカルボニル、 イソ ブトキシカルボニル、 t er t-ブトキシカルボニル等の C , -6アルコキシ—力ルポ二 ル基等) 、 ァラルキルォキシカルポニル (例えば、 ベンジルォキシカルボニル等 の C 7 ^ァラルキルォキシ一力ルポニル基等) 、 力ルバモイル基、 チォカルバモ ィル基、 モノ—、 ジ—又はトリ—ハロゲノー低級アルキル基 (例えば、 クロロメ チル、 ジクロロメチル、 トリフルォロメチル、 2 , 2 2—トリフルォロェチル等 のモノ—、 ジー又はトリ—ハロゲノー C , -4アルキル基等) 、 ォキソ基、 アミジノ 基、 イミノ基、 アミノ基、 モノ—低級アルキルアミノ基 (例えば、 メチルァミノ、 ェチルァミノ、 プロピルァミノ、 イソプロピルァミノ、 プチルァミノ等のモノー d - 4アルキルアミノ基等) 、 ジ—低級アルキルアミノ基 (例えば、 ジメチルアミ ノ、 ジェチルァミノ、 ジプロピルアミノ、 ジイソプロピルァミノ、 ジブチルアミ ノ、 メチルェチルァミノ等のジー — 4アルキルアミノ基等) 、 炭素原子と 1個の 窒素原子以外に酸素原子、 硫黄原子及び窒素原子から選ばれたヘテロ原子を 1な いし 3個含んでいてもよい 3ないし 6員の環状アミノ基(例えば、 アジリジニル、
ァゼチジニル、 ピロリジニル、 ピロリニル、 ピロリル、 イミダゾリル、 ビラゾリ ル、 ィミダゾリジニル、 ピぺリジル、 モルホリニル、 ジヒドロピリジル、 ピリジ ル、 メチルピペラジニル、 N-ェチルビペラジニル等の 3ないし 6員の環状アミ ノ基等) 、 アルキレンジォキシ基 (例えば、 メチレンジォキシ、 エチレンジォキ シ等の 3アルキレンジォキシ基等) 、 ヒドロキシ基、 ニトロ基、 シァノ基、 メ ルカプト基、 スルホ基、 スルフィノ基、 ホスホノ基、 スルファモイル基、 モノア ルキルスルファモイル基 (例えば、 N-メチルスルファモイル、 N-ェチルスルファ モイル、 N-プロピルスルファモイル、 N-イソプロピルスルファモイル、 N-ブチル スルファモイル等のモノー d 6アルキルスルファモイル基等)、 ジアルキルスル ファモイル基 (例えば、 N, N-ジメチルスルファモイル、 N, N-ジェチルスルファモ ィル、 N, N-ジプロピルスルファモイル、 N, N-ジブチルスルファモイル等のジ— C , - 6アルキルスルファモイル基等) 、 アルキルチオ基 (例えば、 メチルチオ、 ェチ ルチオ、 プロピルチオ、 イソプロピルチオ、 ブチルチオ、 sec-ブチルチオ、 ter t - プチルチオ等の C , 6アルキルチオ基等) 、 ァリールチオ基 (例えば、 フエニルチ ォ、 ナフチルチオ等の C 6— ,。ァリールチオ基等) 、 低級アルキルスルフィニル基 (例えば、 メチルスルフィニル、 ェチルスルフィニル、 プロピルスルフィニル、 プチルスルフィニル等の 6アルキルスルフィニル基等)、 ァリールスルフィ二 ル基 (例えば、 フエニルスルフィニル、 ナフチルスルフィニル等の C 6 - ,。ァリー ルスルフィニル基等) 、 低級アルキルスルホニル基 (例えば、 メチルスルホニル、 ェチルスルホニル、 プロピルスルホニル、 ブチルスルホニル等の — 6アルキルス ルホニル基等) 、 ァリ一ルスルホニル基 (例えば、 フエニルスルホニル、 ナフチ ルスルホニル等の C 6 ,。ァリ一ルスルホニル基等) 等が用いられる。
該 「低級アルキル基」 、 「低級アルケニル基」 、 「低級アルキニル基」 、 「低 級シクロアルキル基」 、 「ァリール基」 は、 例えば、 前記 「炭化水素基」 が有し ていてもよい置換基等を 1ないし 5個、 好ましくは 1ないし 3個有していてもよ い。
A環の置換基として好ましくは、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい d アルキル基、 置換基を有していてもよい 6アルコキシ基、 水酸基、 ニトロ基、 シァノ基、置換基を有していてもよいアミノ基、 ォキソ基等が挙げられる。該「置
換基を有していてもよい〇卜6アルキル基」 、 「置換基を有していてもよい C卜6 アルコキシ基」 、 「置換基を有していてもよいアミノ基」 の 「置換基」 は例えば、 前記 「炭化水素基」 が有していてもよい置換基を示す。
該 A環は、 前記の置換基を、 環の大きさに応じて、 置換可能な位置に 1ないし 4個、 好ましくは 1ないし 2個有していてもよく、 置換基数が 2個以上の場合は 各置換基は同一又は異なっていてもよい。
〔nは前記と同意義を示し、 R 5は水素原子又は上記「A環の好ましい置換基」 で 表された置換基 1又は 2個を示す。 〕 等が挙げられる。 中でも、 R 5が水素原子、 置換基を有していてもよい — 6アルキル基であるもの、 特に R 5が水素原子であ るもの (無置換 A環) が汎用される。
前記式中、 B環は置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。
B環の置換基としては、 例えば上記 「置換基を有していてもよいベンゼン環」 の 「置換基」 が挙げられる。 中でも、 ハロゲン原子又は置換基を有していてもよ い低級 (C , - 6) アルキル基が好ましく、 特にハロゲン原子又は低級 (C i 6) ァ ルキル基 (好ましくはメチル) が汎用される。 該 「置換基を有していてもよい低 級 (C , 6) アルキル基」 の 「置換基」 は例えば、 前記 「炭化水素基」 が有してい てもよい置換基を示す。
B環は該置換基を置換可能な位置に 1又は 2個、 好ましくは 1個有していても よく、 置換基数が 2個の場合は各置換基は同一又は異なっていてもよい。
〔R 6は水素原子、 ハロゲン原子、 置換基を有していてもよい低級 (d 6) アル キル基又は置換基を有していてもよい低級 (C , -6) アルコキシ基を示す。 〕 等が
好ましい。 R 6は、 例えば水素原子、 ハロゲン原子又は低級 ((: 6 ) アルキル基 (好ましくはメチル) が好ましい。 更に好ましくは水素原子である。
前記式中、 mは 1ないし 4の整数を示す。 mは 1ないし 3の整数が好ましい。 更に、 mは 2又は 3が好ましく、 特に、 mは 2のときが好ましい。
前記式中、 nは 0ないし 2の整数を示す。 nは 0又は 1の整数が好ましい。 特に、 nは 0のときが好ましい。
〔式中、 R 4'は置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、 その他の各記号は 前記と同意義を示す。 〕 等が挙げられる。
R 4 'は好ましくは置換基を有していてもよい低級 (d 3) アルキルである。
〔式中、 各記号は前 Ϊ己と同意義を示す。 〕 等が示される。 中でも、
〔式中、 各記号は前記と同意義を示す。 〕 等が好ましい。 また、 (i)
〔式中、 各記号は前記と同意義を示す。 〕 等が好ましく用いられる: このうち、
〔式中、 各記号は前記と同意義を示す。 〕 等が好ましい。 特に好ましくは
〔式中、 各記号は前記と同意義を示す。 〕 である。
化合物 (I ) としては、 例えば以下の構造式を有するもの等が特に汎用される'
〔式中、 各記号は前記と同意義を示す。 〕
化合物 ( I ) の好ましい例として、 式
〔式中、 各記号は前記と同意義を示す。 〕 で表される化合物等が挙げられる。 また、 化合物 (I).の好ましい例としては、
が ω置換基を有していてもよい低級アルキル基、 (ω置換基を有していて もよい低級シクロアルキル基、 (iii) 置換基を有していてもよい低級アルケニル 基、 (iv) 置換基を有していてもよいァリール基、 (V) 置換基を有していてもよい モノ又はジ低級アルキルアミノ基、 (vi)置換基を有していてもよいァリールアミ ノ基又は (vii) 置換基を有していてもよい 5又は 6員含窒素複素環基、
R2が水素原子又は置換基を有していてもよい低級 (C, 6) アルキル基、
R3が (i) 水素原子、 (Π) 置換基を有していてもよい低級アルキル基又は(iii) 置換基を有していてもよいァリール基、
Xが CHR4又は NR4(R4は水素原子又はォキソ基で置換されていてもよい低級
(C,-6) アルキル基を示す) 、
Yは C、 CHまたは N (但し、 Xが CH2を示す場合、 Yは Cまたは CHである) 、 は単結合又は二重結合を示し、
Α環が置換基を有していてもよい 5ないし 7員の酸素原子を含む複素環、
B環が置換基を有していてもよいベンゼン環、 及び
mが 1又は 2である化合物等が挙げられる。
更に好ましくは、 ―
R
1が i)ハロゲン又は C
6アルコキシ基でそれぞれ 1ないし 4個置換されてい てもよい d— 6アルキル基、 ii) C
3 6シクロアルキル基、 iH) C
2-
6アルケニル 基、 iv) C,
6アルコキシ、 ニトロ、 ハロゲノ アルキル—カルボニルァミノ 又はハロゲン原子でそれぞれ 1ないし 4個置換されていてもよい C 6 。ァリール 基、 V) モノー又はジ— d-6アルキルアミノ基、 vi) 1ないし 3個の (:
6アルコ キシ基で置換されていてもよい Cs- t。ァリ一ルァミ
,ァラルキ ルォキシーカルボニル基で 1ないし 2個置換されていてもよい 6員含窒素複素環 基、 R
2が水素原子又は低級 (d-6) アルキル基、
R3が、 (Π 水素原子、 (U) 低級 (d 6) アルキル基又は(iii) C6-14ァリ一 ル基、
Xが CHR 4又は NR4(R 4は水素原子又はォキソ基で置換されていてもよい低級
(C:-6) アルキル基を示す) 、
Yは C CHまたは N (但し、 Xが CH2を示す場合、 Yは Cまたは CHである) 、
Γ ^Τ. は単結合又は二重結合を示し、
Α環が
〔各記号は前記と同意義を示す。 〕
B環が
〔R6aは水素原子、 ハロゲン原子又は低級 (C, 6) アルキル基を示す。 〕 、 及び mが 1又は 2である化合物等が挙げられる。
このうち、 式
〔式中、 Rlbは Ci 6アルキル基、 R6bは水素原子またはハロゲン原子、 nは 0または 1、 は単結合または二重結合、 Xbが CH2の場合
は単結合を示す〕 で表わされる化合物またはその塩が好ましい
また、 式
[式中、 Rlbは C!— 6アルキル基、
X'は CH2、 NH または NCHO、
R3aは水素原子またはフヱニル基、
は単結合または二重結合、
Eaは CH2CH2、 CH=CH、 CH20、 CH = N、 CONH または
CH2NH、
naは 0または 1、
A' '環はヒ ドロキシ基で置換されていてもよい C! 6アルキル基 1または 2個 を有していてもよし、酸素原子を含む 5または 6員複素環、 および
B '環はハロゲン原子で置換されていてもよいべンゼン環を示す] で表される 化合物またはその塩も好ましい。 このうち、 X'が CH2または NCHOの場合 が単結合または二重結合、 および X'が NHの場合 =が単結合で ある化合物またはその塩も好ましい。
化合物 ( I ) としては、 例えば、 N— [2 - (1, 6, 7, 8—テトラヒドロ — 2H—インデノ [5, 4— b] フラン— 8—ィル) ェチル] ァセトアミド、 N— [2— (1, 6, 7, 8—テトラヒドロー 2H—インデノ [5, 4— b] フラ ン— 8—ィル) ェチル] ブチルアミド、
N— [2 - (1, 6, 7, 8—テトラヒドロ一 2H—インデノ [5, 4— b] フラ ン— 8—ィル) ェチル] プロピオンアミド、
N— [2 - (3, 7, 8, 9—テトラヒドロピラノ [3, 2 - e] インドール一 1 一ィル) ェチル] プロピオンアミド、
N— [2— (5—フルオロー 3, 7, 8, 9—テトラヒドロシクロペン夕 [ί]
[ 1 ] ベンゾピラン一 9—ィル) ェチル] プロピオンアミド、
Ν- [2 - (3, 7, 8, 9—テトラヒドロピラノ [3, 2— e] インドール一 1 一ィル) ェチル] ブチルアミド、
N— [2— (1, 2, 3, 7, 8, 9 _へキサヒドロピラノ [3, 2 - e] インド 一ルー 1—ィル) ェチル] プロピオンアミド、
N— [2— (1, 2, 3, 7, 8, 9—へキサヒドロピラノ [3, 2— e] インド 一ルー 1—ィル) ェチル] ブチルアミド、
N— [2— (4—フルオロー 1, 6, 7, 8—テトラヒドロー 2H—インデノ [5, 4-b] フラン— 8—ィル) ェチル] ブチルアミド、
N— [2— (4—フルォロ一 1, 6, 7, 8—テトラヒドロー 2H—インデノ [5, 4-b] フラン一 8—ィル) ェチル] プロピオンアミド、
(S) -N- [2 - (1, 6, 7, 8—テトラヒドロ一 2H—インデノ [5, 4 — b] フラン— 8—ィル) ェチル] プロピオンアミド、
(R) -N- [2 - (1, 6, 7, 8—テトラヒドロー 2H—インデノ [5, 4 -b] フラン— 8—ィル) ェチル] プロピオンアミド、
N- [2 - (1, 6, 7, 8—テトラヒドロー 2H—インデノ [5, 4-b] フ ラン一 8—ィル) ェチル] ブチルアミド、
N— [2— (1, 6—ジヒドロ一 2H—インデノ [5, 4-b] フラン一 8—^ ( ル) ェチル] ァセトアミド、
N— [2 - (1, 6—ジヒドロ一 2H—インデノ [5, 4-b] フラン一 8—ィ
ル) ェチル] プロピオンアミド、
N— [2 - (1, 6—ジヒドロー 2 H—インデノ [5, 4-b] フラン一 8 Γ ル) ェチル] ブチルアミド、
N— [2 - (7, 8—ジヒドロ一 6H—インデノ [4, 5— d] — 1, 3—ジォ キソ一ルー 8—ィル) ェチル] プロピオンアミド、
N— [2 - (7, 8—ジヒドロ一 6H—インデノ [4, 5— d] — 1, 3—ジォ キソ一ルー 8—ィル) ェチル] ブチルアミド、
N- [2 - (2, 3, 8, 9—テトラヒドロー 7H—インデノ [4, 5 - b] ― 1, 4一ジォキシン一 9一ィル) ェチル] プロピオンアミド、
N- [2 - (2, 3, 8, 9ーテトラヒドロー 7 H—インデノ [4, 5— b] — 1, 4—ジォキシン一 9—ィル) ェチル] ブチルアミド、
N— [2 - (1, 6, 7, 8—テトラヒドロ一 2H—フロ [3, 2 - e] インド 一ルー 8—ィル) ェチル] プロピオンアミド、
N- [2- (1, 6, 7, 8—テトラヒドロ一 2H—フロ [3, 2— e] インド —ルー 8—ィル) ェチル] ブチルアミド、
N— [2— (7—フエニル一 1, 6—ジヒドロ一 2 H—インデノ [5, 4-b] フラン一 8—ィル) ェチル] プロピオンアミド、
N- [2- (7—フエ二ルー 1, 6—ジヒドロ一 2 H f ンデノ [5, 4-b] フラン— 8—ィル) ェチル] ブチルアミド等が好ましいものとして挙げられる。 更に好ましくは、 N— [2 - (1, 6, 7, 8—テトラヒドロー 2H—インデ ノ [5, 4-b] フラン一 8—ィル) ェチル] ァセトアミド、
N— [2 - (1, 6, 7, 8—テトラヒドロー 2 H—インデノ [5, 4-b] フ ラン— 8—ィル) ェチル] プロピオンアミド、
N— [2 - (5—フルオロー 3, 7, 8, 9—テトラヒドロシクロペン夕 [f] [1] ベンゾピラン— 9一ィル) ェチル] プロピオンアミド、
N— [2 - (5—フルオロー 1, 2, 3, 7, 8, 9—へキサヒドロシクロペン 夕 [f] [1] ベンゾピラン— 9一ィル) エヂル] プロピオンアミド、
(S) 一 N— [2 - (1, 6, 7, 8—テトラヒドロー 2 H—インデノ [5, 4 -b] フラン— 8—ィル) ェチル] プロピオンアミド、
(R) —N— [2 - (1 , 6, 7, 8—テトラヒドロ一 2H—インデノ [5, 4 -b] フラン一 8 _ィル) ェチル] プロピオンアミド、
N— [2 - ( 1 , 6, 7, 8—テトラヒドロ一 2 H—インデノ [5, 4— b] フ ラン一 8 _ィル) ェチル] ブチルアミド、
N— [2 - ( 1, 6—ジヒドロ一 2H—インデノ [5, 4— b] フラン一 8—ィ ル) ェチル] ァセトアミド、
N— [2 - ( 1, 6—ジヒドロー 2H—インデノ [5, 4-b] フラン一 8—ィ ル) ェチル] プロピオンアミド、
N- [2 - ( 1 , 6—ジヒドロ一 2H—インデノ [5, 4-b] フラン一 8—ィ ル) ェチル] ブチルアミド、
N- [2 - ( 1 , 6, 7, 8—テトラヒドロー 2H—フロ [3, 2— e] インド —ルー 8—ィル) ェチル] プロピオンアミド、
N— [2— (1, 6, 7, 8—テトラヒドロ一 2H—フロ [3, 2— e] インド —ルー 8—ィル) ェチル] ブチルアミド、
N- [2 - (7—フエニル一 1, 6—ジヒドロー 2 H—インデノ [5, 4-b] フラン— 8—ィル) ェチル] プロピオンアミド、
N— [2 - (7—フエニル一 1, 6—ジヒドロ一 2H Γンデノ [5, 4-b] フラン一 8—ィル) ェチル] ブチルアミドである。
特に好ましくは、 (S) — N— [2— (1 , 6, 7, 8—テトラヒドロ一 2H —インデノ [5, 4 -b] フラン— 8—ィル) ェチル] プロピオンアミド、
N- [2 - (1 , 6, 7, 8—テトラヒドロー 2H—フロ [3, 2— e] インド 一ルー 8—ィル) ェチル] プロピオンアミド、
N— [2— ( 1, 6, 7, 8—テトラヒドロー 2H—フロ [3, 2— e] インド 一ルー 8—^ Γル) ェチル] ブチルアミド、
N— [2 - (7—フエニル一 1, 6—ジヒドロ一 2H—インデノ [5, 4- b] フラン— 8—ィル) ェチル] プロピオンアミド、
N- [2 - (7—フエ二ルー 1, 6—ジヒドロー 2H—インデノ [5, 4-b] フラン— 8—ィル) ェチル] ブチルアミド、
N— [2— (1 , 6, 7 , 8—テトラヒドロ一 2H— ^ f ンデノ [5, 4-b] フ
ラン— 8—ィル) ェチル]ァセトアミドである。
化合物 (I) としては、 式
〔式中、 Rは アルキル基 (メチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピル、 ブ チル、イソブチル、 sec—ブチル、 teri—ブチル、ペンチル、へキシル等)を示す。〕 で表される化合物がとりわけ好ましく、 具体的には、 (S) -N- [2- (1, 6, 7, 8—テトラヒドロ一 2H—インデノ [5, 4— b] フラン一 8—ィル) ェチル] プロピオンアミドまたは (S) -N- [2 - (1, 6, 7, 8—テトラ ヒドロ一 2H—インデノ [5, 4-b] フラン一 8—ィル) ェチル] ァセトアミ ドが好ましい。
化合物 (I) の塩としては、 例えば薬理学的に許容される塩等が用いられる。 例えば、 無機塩基との塩、 有機塩基との塩、 無機酸との塩、 有機酸との塩、 塩基 性又は酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。無機塩基との塩の好適な例としては、 例えばナトリウム塩、 カリウム塩等のアルカリ金属塩、 カルシウム塩、 マグネシ ゥム塩等のアルカリ土類金属塩、 並びにアルミニウム塩、 アンモニゥム塩等が挙 げられる。 有機塩基との塩の好適な例としては、 例えばトリメチルァミン、 トリ ェチルァミン、 ピリジン、 ピコリン、 2, 6—ルチジン、 エタノールァミン、 ジ エタノールァミン、 トリエタノールァミン、 シクロへキシルァミン、 ジシクロへ キシルァミン、 N, N' —ジベンジルエチレンジァミン等との塩が挙げられる。 無機酸との塩の好適な例としては、 例えば塩酸、 臭化水素酸、 硝酸、 硫酸、 リン 酸等との塩が挙げられる。 有機酸との塩の好適な例としては、 例えばギ酸、 酢酸、 トリフルォロ酢酸、 フ夕ル酸、 フマル酸、 シユウ酸、 酒石酸、 マレイン酸、 クェ ン酸、 コハク酸、 リンゴ酸、 メタンスルホン酸、 ベンゼンスルホン酸、 p—トル エンスルホン酸等との塩が挙げられる。 塩基性アミノ酸との塩の好適な例として
は、 例えばアルギニン、 リジン、 オル二チン等との塩が挙げられ、 酸性アミノ酸 との塩の好適な例としては、 例えばァスパラギン酸、 グルタミン酸等との塩が挙 げられる。
中でも薬学的に許容可能な塩が好ましく、 その例としては、 化合物 (I) 内に 塩基性官能基を有する場合には、 例えば塩酸、 臭化水素酸、 硝酸、 硫酸、 リン酸 等無機酸との塩、 例えば酢酸、 フ夕ル酸、 フマル酸、 酒石酸、 マレイン酸、 クェ ン酸、 コハク酸、 メタンスルホン酸、 P—トルエンスルホン酸等の有機酸との塩 が挙げられ、 酸性官能基を有する場合には、 例えばナトリウム塩、 カリウム塩等 のアルカリ金属塩、 カルシウム塩、 マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、 ァ ンモニゥム塩等が挙げられる。
また、 化合物 (I) は、 水和物であっても、 非水和物であってもよい。
化合物 ( I ) は、 例えば日本特許第 2884153号に記載の方法又はこれに 準じた方法等により得ることができる。
本発明の経皮吸収剤に適したメラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物 の物理化学的性質としては、 化合物が製剤から適度な速度で放出され皮膚に分布 し、 最終的には体循環に吸収されるためのほどよい水への溶解性 (約 0. 005 ないし約 l OmgZL) と油への分配率 (水ノォク夕ノール分配係数:約 0. 0 5ないし約 10, 000) が挙げられる。
その他の条件としては、
(1) 製剤中で化合物が不安定化しない特性を持ったもの;
(2) 製剤中に用いられる粘着剤、 皮膚透過促進物質あるいは一般的に用いら れる添加剤と反応しない特性を持ったもの;
(3) 製剤の製造時に一般的に用いられるアルコール、 アセトン、 酢酸ェチル 等の揮発性の溶媒に約 0. 1重量%以上溶解する特性を持ったもの;
(4) 分子量が約 1, 000を超えないもの;
(5) 融点が約 300°Cを超えないもの;
等が好ましい。
本発明の経皮吸収剤は、 一般に経皮吸収剤に用いられる製造法又はそれに準じ た方法により製造することができる。
本発明の経皮吸収製剤における形態としては、 例えば取扱いや皮膚に対する密 着性、 密封包帯治療法による経皮吸収性がよいもの、 具体的には常温で密着性を 有するいわゆる粘着剤を皮膚接触体の基剤とするもの、取扱いの点から支持体ひ ッキング層) の片面に粘着剤層を形成した貼付剤 (皮膚貼付剤等) 等を用いるこ とが好ましい。
このような経皮吸収剤では、 例えば有効成分としてメラトニン受容体ァゴニス ト作用を有する化合物は皮膚接触体に保持させたものが好ましい。 また、 皮膚接 触体と支持体(バッキング層) とは一体となっている力 皮膚接触体の支持体(バ ッキング層) と接触していない側は、 剥離ライナーのような保護体によってある いは自体をロール状にすることによって保護されていてもよい。
また、 皮膚接触体が粘着性を有していないものでもよい。 このような場合には 例えばテープ等によってこの製剤を固定し、 皮膚接触体と皮膚との接触を維持す るようにすればよい。
該皮膚接触体は主に有効成分であるメラトニン受容体ァゴニスト作用を有する 化合物、 粘着剤及び皮膚透過促進物質によって形成されるのが好ましい。 また、 必要に応じ、 安定化剤、 薬物溶解促進剤、 抗菌剤、 充填剤等も含有していてもよ い。
前記粘着剤としては、 常温で粘着性を有し、 皮膚面に接した際に角質を傷めて カブレ等を生じることのない、 従来から用いられている (メタ) アクリル系粘着 剤、 ゴム系粘着剤、 シリコーン系粘着剤等の医薬用の粘着剤から構成することが 好ましい。 これらのうち、 化学反応せず、 品質的にも安定しており、 通気性、 粘 着性もよい (メタ) アクリル系粘着剤が最も好ましい。
前記 (メタ) アクリル系粘着剤としてはソフトセグメントとハードセグメント を含む自己架橋形成型 (メタ) アクリル系コーポリマーが用いられる。 例えば、 (メタ) アクリル酸エステル約 5 0ないし約 8 0重量%と、 1種又は 2種以上の 共重合性単量体約 2 0ないし約 5 0重量%を重合して得られる共重合体が用いら れる。 このような (メタ) アクリル酸エステルとしては、 アクリル酸若しくはメ 夕アクリル酸と、 炭素数が 2ないし 1 8、 好ましくは 4ないし 1 2の 1級ないし 3級アルコールとから得られるエステルを用いることができる。
具体的な (メタ) アクリル系粘着剤としては、 2—へキシルァクリレートとァ クリル酸からなる共重合体、 2—ェチルへキシルァクリレートとヒドロキシェチ ルァクリレートからなる共重合体、 2—ェチルへキシルァクリレートとビニルビ ロリドンからなる共重合体、 2—ェチルへキシルァクリレートと 2—メトキシェ チルァクリレートからなる共重合体、 2—ェチルへキシルァクリレートとビニル ピロリドンとァクリル酸からなる共重合体等が挙げられる。
ゴム系粘着剤としては、 天然ゴム、 合成イソプレンゴム、 ポリイソプチレン、 ポリビニルエーテル、 ポリウレタン、 ポリブタジエン、 スチレン一ブタジエン共 重合体、 スチレン—イソプレン共重合体等が用いられる。
シリコーン系粘着剤としては、 ポリオルガノシロキサン等のシリコーンゴムが 用いられる。
一方、 共重合性単量体としては、 共重合反応に関与する不飽和二重結合を分子 内に少なくとも 1個有すると共に、 ヒドロキシ基、 カルボキシル基、 アミド基、 アミノ基等の官能基を側鎖に有する単量体を用いることができる。
ヒドロキシ基を側鎖に有する単量体としては、 2—ヒドロキシェチル (メタ) ァクリレート、 ヒドロキシプロピル (メタ) ァクリレート等がある。
カルボキシル基を側鎖に有する単量体としては、 (メタ) アクリル酸等の α— /3不飽和カルボン酸、 マレイン酸ブチル等のマレイン酸モノアルキルエステル、 マレイン酸、 フマル酸、 クロトン酸等がある。
アミド基を側鎖に有する単量体としては、 アクリルアミド、 ジメチルアクリル アミド、 ジェチルアクリルアミド等のアルキル (メタ) アクリルアミド、 ブトキ シメチルアクリルアミド、 エトキシメチルアクリルアミド等のアルキルエーテル メチロール (メタ) アクリルアミド、 ジアセトンアクリルアミド、 ビニルピロリ ドン等がある。
アミノ基を側鎖に有する単量体としては、 ジメチルアミノアクリレート等があ る。
これら以外に重合できる単量体として例えば (メタ) アクリロニトリル、 酢酸ビ ニル、 プロピオン酸ビニル、 Ν—ビニル— 2 _ピロリドン、 メチルビニルピロリ ドン、 ビニルピリジン、 ビニルビペリドン、 ビニルピリミジン、 ビニルビペラジ
ン、 ビニルビラジン、 ビニルピロール、 ビニルイミダゾ一ル、 ビニルカプロラク タム、 ビニルォキサゾール、 ビニルホルモリン等を用いることができる。
共重合性単量体としては、 共重合反応に関与する不飽和二重結合を分子内に少 なくとも 1個有すると共に、 官能基としてヒドロキシ基を側鎖に有する単量体が 好ましい。 例えば、 ヒドロキシェチルメ夕ァクリレート (H E MA) 、 ヒドロキ シプロピルメタァクリレート (H P MA) 等が挙げられる。
上記の重合性単量体は 1種又は 2種以上により共重合していてもよいが、 粘着 特性としての接着性、 皮膚接触体中に含有するメラトニン受容体ァゴニスト作用 を有する化合物の放出性等の点から、 カルボキシル基含有単量体や、 ヒドロキシ 基含有単量体の少なくとも 1種を必須成分するものが好ましい。 また、 この単量 体は約 1ないし約 5 0重量%、 好ましくは約 3ないし約 2 0重量%の範囲で (メ 夕) アクリル酸エステルとの共重合に使用される。 必要に応じて、 前記に例示の 他の単量体、 例えば酢酸ビニルや N—ビニルー 2—ピロリ ドンのようなビニル系 単量体を約 4 0重量%以下、 好ましくは約 3 0重量%以下の範囲で (メタ) ァク リル酸エステルと共重合させるとよい。
前記 (メタ) アクリル酸エステルを主体とする共重合体は、 通常、 重合開始剤 の存在下で上述の単量体を配合して溶液重合を行うことにより調製される。 溶液 重合を行う場合は、 所定量の各種単量体に酢酸ェチル又はその他の重合溶媒を加 え、 攪拌装置及び冷却還流装置を備えた反応器中で、 ァゾビス系、 過酸化物系等 の重合開始剤の存在下、 窒素雰囲気中で約 7 0ないし約 9 0 、 約 8ないし約 4 0時間反応させればよい。 また、 単量体は一括投入又は分割投入のいずれの方法 であってもよい。
前記 (メタ) アクリル酸エステルを主体とする共重合体の構成成分中、 (メタ) ァクリル酸エステルの割合は約 5 0重量%以上が好ましい。
前記ァゾビス系重合開始剤としては、 2, 2—ァゾビス—イソ一プチロニトリ ル、 1, Γ—ァゾビス (シクロへキサン _ 1一カルボ二トリル) 、 2 , 2,—ァゾ ビス (2 , 4—ジメチルバレリ二トリル) 等が挙げられる。
前記過酸化物系重合開始剤としては、 過酸化ラウロイル、 過酸化べンゾィル、 ジ (ter t—プチル) パーオキサイド等が挙げられる。
前記ゴム系粘着剤としては、 天然ゴム、 合成イソプレンゴム、 ポリイソブチレ ン、 ポリビニルエーテル、 ポリウレタン、 ポリブタジエン、 スチレン—ブ夕ジェ ン共重合体、 スチレン一イソプレン共重合体等が用いられる。
前記シリコーン系粘着剤としては、 ポリオルガノシロキサン等のシリコーンゴ ムが用いられる。
前記皮膚透過促進物質とは、 主に皮膚の表面である角質に作用し、 薬物の角質 を透過しやすくし、 結果的には効率よく経皮吸収させるための物質である。
一般に角質は、 表面細胞の新陳代謝の結果できた脂質二重層から構成される細 胞膜が幾重にも重なり合ってできたものである。 このことにより、 有害物質が容 易に体内に入らないようになつている。 このことは、 薬物においても、 通常の方 法では経皮吸収されにくい理由になっている。 従って、 皮膚透過促進物質の主な 標的は脂質二重層である。
脂質二重層に作用する物質としては、 洗剤等の強力な界面活性剤、 クロ口ホル ム、 エーテル類、 ベンゼン等の溶媒も考えられるが、 これらは脂質二重層を刺激、 破壊し、 有害作用を惹起するので好ましくない。
好ましい皮膚透過促進物質の性質としては、
( 1 ) 脂質二重層の膜の流動性を高めること;
( 2 ) 膜の積層構造のすきまにうるおいを持たせることによりそのすきまを広 げること;
( 3 ) メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物の皮膚接触体の中での 溶解性を向上させ、 結果的に製剤からの放出性を速めること;
等が挙げられる。
以上の性質を満たし、 メラトニン分泌パターンに近い一峰性の血中濃度を与え る薬物放出特性を有する促進剤としては、 以下の (A) 、 ( B ) 及び (C ) 等が 挙げられる。 本発明の経皮吸収剤は、 これら 3種の促進剤から選ばれる 1種以上 を含有し、 好ましくは (A) 、 ( B ) 及び (C ) の 3種を含有する。
(A) 脂溶性の吸収促進剤。 より好ましくは炭素数 6ないし 2 2までの脂肪酸と 炭素数 1ないし 1 2のアルコール類からなる脂肪酸エステル等。
( B ) 水溶性吸収促進剤。 より好ましくは多価アルコール類等。
( C ) 非イオン界面活性剤。 より好ましくはラウリン酸ジエタノールアミド及び その含有物等の脂肪酸アミド類等。
前記の炭素数 6ないし 2 2までの脂肪酸類としては、 例えばカブロン酸、 ェナ ント酸、 力プリル酸、 モノ力プリン酸、 ォレイン酸、 ラウリン酸、 ゥンデシレン 酸、 ミリスチン酸、 イソステアレン酸、 リノール酸、 パルチミン酸、 マルガリン 酸、 ステアリン酸、 へキサデセン酸等の炭素数が 6ないし 2 2 (好ましくは 1 0 ないし 2 2、 より好ましくは 1 0ないし 2 0 ) のものが挙げられる。
前記の炭素数 1ないし 1 2までのアルコール類としては、 例えばメチルアルコ ール、 エチルアルコール、 プロパノール、 イソプロパノール、 ブ夕ノ一ル、 t -ブ タノ一ル、 へキサノール、 ォクタノール等が挙げられる。 ここでいう脂肪酸は、 上記脂肪酸と同じ範囲の天然あるいは合成により得られるものを意味する。
従って、 前記の脂肪酸エステル類としては、 例えばアジピン酸イソプロピル、 ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジエステル、パルミチン酸イソプロピル、 ステアリン酸イソプロピル、 ステアリン酸プチル、 ミリスチン酸ォクチルドデシ ル、 ラウリン酸へキシル、 パルチミン酸ォクチル、 ォレイン酸ェチル、 ミリスチ ン酸ブチル等が挙げられる。 中でもミリスチン酸イソプロピル、 セバシン酸ジェ ステル、 パルミチン酸イソプロピル、 ミリスチン酸ブチル等が好ましく、 とりわ けミリスチン酸イソプロピルが好ましい。
前記の多価アルコール類としては、 例えばエチレングリコール類 (エチレング リコール、 ジエチレングリコール、 トリエチレングリコール) 、 グリセリン、 プ ロピレングリコール、 3-ブチレングリコール等の低分子のグリコール類、 ポリ エチレングリコール、 ポリプロピレングリコ一ル等の分子量が約 2 0 0ないし約 6 , 0 0 0の高分子のグリコール類等が挙げられ、 中でも、 エチレングリコール 類、 プロピレングリコール、 1 , 3—ブチレングリコール、 グリセリン、 ポリェチ レンダリコール等が好ましく、 とりわけプロピレングリコール、 ポリエチレング リコール (分子量約 2 0 0〜約 1 0 0 0 ) が好ましい。
前記の非イオン界面活性剤としては、 例えば、 ポリオキシエチレンソルビタン 脂肪酸エステル、 ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、 ポリオキシエチレングリ セリル脂肪酸エステル、 ポリオキシエチレンアルキルェ一テル、 ポリオキシェチ
レンアルキルァリールエーテル、 モノォレイン酸グリセリル、 モノラウリン酸グ リセリル、 モノステアリン酸グリセリル、 モノミリスチン酸ソルビタン、 モノパ ルチミン酸ソルビタン、 モノォレイン酸ソルビタン、 モノォレイン酸ポリオキシ エチレン (5 ) ソルビタン、 モノォレイン酸ポリオキシエチレン (2 0 ) ソルビ タン、 ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、 ブロックポリマー型非イオン界面活 性剤 (プル口ニック L— 6 2 , L - 6 4 , F— 6 8 ) 等、 多価アルコール脂肪 酸エステル類 (例えば、 モノォレイン酸グリセリル、 モノラウリン酸グリセリル、 モノステアリン酸グリセリル、 モノミリスチン酸グリセリル、 モノパルチミン酸 グリセリル、 ジォレイン酸グリセリル、 ジラウリン酸グリセリル、 ジステアリン 酸グリセリル、 ジミリスチン酸グリセリル、 ジパルチミン酸グリセリル、 モノ力 プリル酸プロピレングリコール、 トリ (力プリル ·力プリン酸) グリセリル等) 、 ポリグリセリン脂肪酸エステル類(例えば、 トリダリセリン脂肪酸エステル類(例 えば、 ォレイン酸トリグリセリル、 ラウリン酸トリグリセリル、 ステアリン酸ト リグリセリル、 ミリスチン酸トリグリセリル、 パルチミン酸トリグリセリル) 、 テトラグリセリン脂肪酸エステル類 (例えば、 ォレイン酸テトラグリセリル、 ラ ゥリン酸テトラグリセリル、 ステアリン酸テトラグリセリル、 ミリスチン酸テト ラグリセリル、 パルチミン酸テトラグリセリル) 、 ペン夕グリセリン脂肪酸エス テル類 (例えば、 ォレイン酸ペンタグリセリル、 ラウリン酸ペンタグリセリル、 ステアリン酸ペンタグリセリル、 ミリスチン酸ペンタグリセリル、 パルチミン酸 ペンタグリセリル) 、 へキサグリセリン脂肪酸エステル類 (例えば、 ォレイン酸 へキサグリセリル、 ラウリン酸へキサグリセリル、 ステアリン酸へキサグリセリ ル、 ミリスチン酸へキサグリセリル、 パルチミン酸へキサグリセリル) 、 ヘプ夕 グリセリン脂肪酸エステル類 (例えば、 ォレイン酸ヘプタグリセリル、 ラウリン 酸ヘプタグリセリル、 ステアリン酸ヘプタグリセリル、 ミリスチン酸ヘプ夕ダリ セリル、バルチミン酸ヘプタグリセリル)、デカグリセリン脂肪酸エステル類(例 えば、 ォレイン酸デカグリセリル、 ラウリン酸デカグリセリル、 ステアリン酸デ カグリセリル、 ミリスチン酸デカグリセリル、パルチミン酸デカグリセリル)等)、 脂肪酸アミド類 (ォレイン酸ジエタノールアミド、 ミリスチン酸ジエタノールァ ミド、 ステアリン酸ジエタノールアミノエチルアミド、 ビニルピロリドン、 ラウ
リン酸ジエタノールアミド又はその含有物、ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド等)、 ステアリン酸ジェチルアミノエチルアミド、 ステアリン酸ジメチルァミノプロピ ルアミド、 ラノリン誘導第四級アンモニゥム塩、塩化ベンザルコニゥム水溶液等) 等が挙げられる。 中でも、 脂肪酸アミド、 多価アルコール脂肪酸エステル、 ポリ グリセリン脂肪酸エステル等が好ましく、 とりわけ、 ラウリン酸ジエタノールァ ミド又はその含有物 (それを含有する皮膚透過促進物質) 、 ヤシ脂肪酸ジェタノ ールアミド等の脂肪酸アミド等が更に好ましい。
また、 本発明の製剤には上記以外の添加剤として、 抗酸化剤、 充填剤、 薬物溶 解補助剤、 抗菌剤、 皮膚刺激低減化剤等も必要に応じて配合することができる。 前記抗酸化剤としては、 ビタミン E、 ビタミン C等が挙げられる。
前記充填剤としては、 カオリン、 ベントナイト、 二酸化チタン、 二酸化ケイ素 等が挙げられる。
前記薬物溶解補助剤としては、 ひーシクロデキストリン、 /3—シクロデキスト リン、 アーシクロデキストリン等が挙げられる。
前記抗菌剤としては、 塩化ベンサルコ二ゥム、 安息香酸、 メチルパラヒドロキ シベンゾエート等が挙げられる。
前記皮膚刺激低減化剤としては無水ゲイ酸等が挙げられる。
また、更に他の吸収促進剤を添加することもできる。他の吸収促進剤としては、 ポリプレニルァザシクロアルカン類 (例えば、 1ードデシルァザシクロヘプタン 一 2—オン等) 、 油脂類 (例えば、 ォリーブ油、 ヒマシ油、 ホホバ油、 トウモロ コシ胚芽油、 ヒマヮリ油、 ヤシ油、 スクヮラン、 スクワレン、 オレンジオイル、 ミネラルオイル等) 等が挙げられる。
好ましい皮膚透過促進物質は脂肪酸エステル、 多価アルコール及び非イオン界 面活性剤の 1種ないし 2種類以上配合組成からなる。 また最も好ましい皮膚透過 促進物質は脂肪酸エステル、 多価アルコール及び非イオン界面活性剤をすベて配 合する組成からなる。 好ましい脂肪酸エステルはミリスチン酸イソプロピル、 パ ルミチン酸ィソプロピル、ミリスチン酸ブチル又はセバスチン酸ジェチルである。 最も好ましい脂肪酸エステルはミリスチン酸イソプロピルである。 また好ましい 多価アルコールはエチレングリコール、 プロピレングリコール、 1,3-ブチレング
リコール、 グリセリン又はポリエチレングリコールである。 最も好ましい多価ァ ルコールはプロピレングリコール又はポリエチレングリコールである。 特に分子 量約 2 0 0〜約 1 0 0 0のポリエチレングリコールと充填剤の二酸化ケイ素とを 組み合わせて配合すると吸着剤の糸引きが改善され好ましい。 また好ましい非ィ オン界面活性剤は脂肪酸アミド、 多価アルコール脂肪酸エステル又はポリグリセ リン脂肪酸エステルである。 最も好ましい非イオン界面活性剤は脂肪酸アミドで ある。 そのときの好ましい脂肪酸アミドはラウリン酸ジエタノールアミド又はそ の含有物である。
最も好ましい脂肪酸アミドはラウリン酸ジエタノールアミドである。
本発明の製剤は、 メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物の皮膚接触 体の中での溶解性を向上させ、 結果的に製剤からの放出性を速めることを満足す るものである。
通常、 皮膚接触体にメラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物を配合す る場合、 皮膚透過促進物質の作用が十分に行き渡り、 メラトニン受容体ァゴニス 卜作用を有する化合物が浸透しやすくなる割合となるようにするのが好ましい。 例えば、
( 1 ) 皮膚接触体全体に対するメラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合 物の含有量は約 0 . 0 1なぃし約7 0重量%、 より好ましくは約 1 0ないし約 6 0重量%、 更に好ましくは約 2 0ないし約 5 0重量% ;
( 2 ) 皮膚接触体全体に対する皮膚透過促進物質の含有量は約 0ないし約 7 0 重量%、 より好ましくは約 1 0ないし約 6 0重量%、 更に好ましくは約 2 0ない し約 5 0重量% ;
皮膚透過促進物質が脂肪酸エステル、 多価アルコールおよび非イオン界面活性 剤の 1種ないし 1種類以上配合組成からなる場合、 そのときの皮膚接触体に占め る脂肪酸エステル、 多価アルコールまたは非イオン界面活性剤のそれぞれの重量 は約 0ないし約 7 0重量%、 より好ましくは約 1ないし約 3 0重量% (非イオン 界面活性剤は約 1ないし約 1 5重量%が好ましい。 ) である。 また皮膚透過促進 物質が脂肪酸エステル、 多価アルコールおよび非イオン界面活性剤を全て配合す る組成からなる場合、 脂肪酸エステルの配合重量を基準にして、 多価アルコール
の配合割合は脂肪酸エステルの約 1 / 1 0から約 1 0倍の重量、 より好ましくは 約 1 Z 2から約 5倍の重量、 最も好ましくは約 1倍重量である。 また非イオン界 面活性剤の配合割合は脂肪酸エステルの約 1 Z 5 0から約 1 0倍の重量、 より好 ましくは約 1 Z 2 0から約 2倍の重量、 最も好ましくは約 1 Z 4倍重量である。
( 3 ) 皮膚接触体全体に対する粘着剤の含有量は約 5ないし約 9 8重量%、 よ り好ましくは約 1 0ないし約 6 0重量%、 更に好ましくは約 2 0ないし約 5 0重 量% ;
皮膚接触体には、 その他の成分として必要に応じ前記した抗酸化剤、 充填剤、 薬物溶解補助剤、 抗菌剤等の物質を配合することができる。 これらの成分は、 皮 膚接触体の粘着性や皮膚透過促進物質の効果を減じない範囲で用いられ、 その配 合量は約 0 . 0 1なぃし約5 0重量%、 好ましくは約 1ないし約 2 0重量%、 更 に好ましくは約 1ないし約 1 0重量%である。
本発明の製剤の一様態である貼付剤は、 粘着剤層の一方の面に支持体 (バツキ ング層) を、 他方の面に剥離ライナーを貼りあわせることにより得られる。
貼付剤の支持体 (バッキング層) としては、 本発明製剤中の有効成分が、 投与 後に効率よく吸収されるのに必要な皮膚からの水分の揮発を抑えて皮膚 むらす 効果と、 患者が容易に本製剤を皮膚に貼付でき、 長時間貼付しても患者に違和感 を与えない (ほどよい厚みで皮膚にぴったりと貼りつく) 機能を有するものであ ればどのようなものでもよく、 例えば、 ポリエチレン、 ポリプロピレン、 酢酸セ ルロース、 ェチルセルロース、 ポリエチレンテレフタレート、 酢酸ビニルー塩化 ビニル重合体、 可塑性ポリ塩化ビニル、 ポリウレタン、 ポリオレフイン、 ポリ塩 化ビニリデン製の厚さ約 5 0ないし約 2 0 0 mのフィルム及びアルミニウム箔 等が挙げられる。 これらは単層シート (フィルム) 、 積層シートとしても、 また アルミニウム箔以外の素材を使用した織布並びに不織布も使用することができる。 剥離ライナーについては、 本経皮吸収製剤中の有効成分が、 使用前に他のもの と接触し、 汚染したり、 削り取られて損失することを防ぐ「覆い」の目的で使用す るので、 患者が本製剤を使用するときに容易にはがすことができ、 かつはがした 後の皮膚接触体が剥離ライナーをかぶせる以前の状態を保たれるものであればど のようなものでもよく、 例えば、 厚さ約 5 0ないし約 1 0 0 mのシリコン処理
したポリエチレンテレフ夕レートフィルム、 紙、 ポリエステル、 低密度ポリェチ レン、 高密度ポリエチレン、 ポリプロピレン、 ポリスチレン、 ポリアミド、 ナイ ロン、 ポリ塩化ビニル等が挙げられる。
皮膚接触体の形成は、 粘着剤、 皮膚透過促進物質及びメラ卜ニン受容体ァゴニ スト作用を有する化合物を含む組成物を適当な溶媒に溶かし、 得られた粘着含有 溶液を支持体 (バッキング層) に塗布し、 乾燥して溶媒を除去することによって も行うことができる。
本発明の製剤の 1態様である貼付剤の製造法としては、 支持体の上に皮膚接触 体を塗工し、 更に皮膚接触体面に剥離ライナーを貼付する方法、 あるいは剥離ラ イナ一に皮膚接触体を塗工し、 更に皮膚接触体面に支持体を貼付する方法が挙げ られる。 皮膚接触体の塗工に際しては易揮発性の溶媒に溶解ざせた粘着剤の高濃 度溶液に各種の皮膚透過促進物質を加えよく混和し、 更に本発明のメラトニン受 容体ァゴニス卜作用用を有する化合物を加えよく混和し、 皮膚接触体の組成物が 溶解した溶液あるいは一部の組成物が分散した分散溶液を作製する。 このときの 好ましい易揮発性の溶媒としては、 適当な乾燥条件下 (例えば 5 0 °Cで 1時間加 温する条件や室温で 1昼夜放置する条件が目安となる) で容易に蒸発し、 最終産 物である皮膚接触体に残留しないもので、 仮に少量残留しても生体に有害でない ものが選ばれる。 例えばエチルアルコール、 酢酸ェチルにイソプロピルアルコー ル又はアセトンが約 0ないし約 5 0 0重量%の範囲で含まれる混合溶液等が挙げ られる。
溶媒中の粘着剤の濃度は塗工効率を高めるためには高濃度が好ましいが、 均一 に塗工するためにはあまり高い濃度は好ましくない。 使用される濃度は約 1 0重 量%ないし約 5 0 0重量%の範囲で好ましくは約 2 0重量%ないし約 1 5 0重 量%である。 粘着剤以外の皮膚接触体組成物の溶媒中の濃度は粘着剤に対する配 合割合が決まれば自動的に決まるものである。 メラトニン受容体ァゴニスト作用 を有する化合物はできるだけ溶解した状態が好ましいので、 予め易揮発性の溶媒 に高濃度に溶解ざせ溶媒溶液として加える方法が好ましく用いられる。 好ましい 易揮発性の溶媒としては、 乾燥後の皮膚接触体への残留の心配のない上記の粘着 剤を溶解させる溶媒やアセトン、 エチルアルコール、 メチルアルコール等が挙げ
られる。 好ましくはアセトン又は酢酸ェチルが挙げられる。 このときの溶媒中の メラトニン受容体ァゴニス卜作用を有する化合物濃度は過飽和かあるいはそれに 近い濃度が選ばれる。 その濃度として約 1ないし約 2 0重量%が用いられる。 ま たメラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物の配合量が多い場合には一部 溶解しない部分が生じるが、 この場合でも個体粒子が微粒子であることが好まし く、 溶媒に溶解する前にメラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物の粉末 をよく粉砕し用いる。
塗工の方法としては、 ガラス板のような一定の平板の上に支持体 (バッキング 層) あるいは剥離ライナーを固定し、 その上に皮膚接触体組成物の溶媒溶液を垂 らし一定の厚さとなる条件で、 例えば市販の塗工器 (ベーカーアプリケ一夕一: ヨシミツ精機) のようなローラーで広げ、 その後室温で 1昼夜放置し溶媒を蒸発 させる方法が用いられる。 溶媒の蒸発条件として、 初期に 5 0 °Cで 3 0分加温す ると溶媒を速やかに蒸発させることができるのでそのような条件を用いてもよい。 以上は比較的少量を塗工する方法であるが、 多量に製造できるよう改良され一般 に用いられているような回転連続式製造機械を用いることができる。 皮膚接触体 組成物の溶媒溶液を垂らし一定の厚さとなる条件でローラーで広げたときのその 厚さは皮膚接触体の厚さに濃度から逆算される溶媒の容積を考慮し大き目の厚さ として設置される。皮膚接触体の厚さは約 0 . 0 1 mmないし約 5 mmの範囲で、 好ましくは約 0 . 0 5 mmないし約 l mmである。
本発明の製剤は、 使用前に目的が達成される適当な大きさに裁断して使用して もよい。
メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物の本発明の製剤中の配合量は、 投与後皮膚から血液中に吸収させ、 血液中の有効成分濃度が、 副作用を惹起する 濃度以下で、 かつ有効な濃度を長時間持続できる量であれば特に制限はないが、 例えば製剤全重量の約 0 . 1ないし約 6 0重量%、 好ましくは約 0 . 1ないし約 2 0重量%、 より好ましくは約 1ないし約 1 0重量%である。 本発明の製剤が貼付 剤の場合、 メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物の皮膚接触部位の単 位面積当たりの配合量は、 例えば約 0 . 0 1ないし約 1 0 0 m g Z c m 2、 好ま しくは約 1ないし約 1 0 0 m g Z c m 2、 より好ましくは約 2ないし約 5 O m g
Z c m2、 更に好ましくは約 5ないし約 1 O m g Z c m2である。 なお、 メラトニ ン受容体ァゴニスト作用を有する化合物の、 副作用を惹起する濃度以下の有効濃 度としては、 約 0 . 5ないし約 1, 0 0 0 n g /m L、 より限定した範囲では約 1ないし約 5 0 0 n g /m Lが目安として示される。
本発明の製剤の投与回数は、 例えば 1ないし 7日毎に 1回、 好ましくは 1ない し 3日毎に 1回、 より好ましくは 1日 1回投与 (貼付) である。 本発明の製剤の 投与期間は、 通常 1ヶ月ないし 5年であり、 症状の進展を抑制するために、 更に 長期間投与されることもある。 好ましくは 3ヶ月ないし 4年、 更に好ましくは 6 ヶ月ないし 2年である。 かかる長期投与において、 本発明の製剤は患者への負担 を与えずに容易に投与できる。
本発明の製剤が、 パッチ剤、 テープ剤の場合、 貼付に便利な大きさに裁断して、
1枚を貼り付けるか若しくは 2枚以上を身体の同一箇所又は別の場所に貼付して もよい。 貼付する場所は特に限定されないが、 体毛の少ない部位が好ましく、 例 えば、 腕部内側、 背中、 大腿部内側等に貼付する。 このうち、 腕部位が好ましい。 メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物の血中濃度パターンは、 正常 人のメラトニンの分泌パターンに類似することが好ましい。 すなわち、 正常人の メラトニン分泌は、 ジャーナル ォブ クリニカル エンドクリノロジー アン ド メ夕ボリズム (Journal of Cl i ni cal Endocr inol ogy and Metabol i sm) 73: 1276- 1280 (1991)
に報告されているように、 夜間に高まり、 血中のメラトニン濃度は夕方から朝に かけて 1峰性のパターンを描く。 したがって、 化合物の血中濃度のパターンは夕 方から朝にかけて (投与後約 1 2時間の間で) 1峰性のパターンを描くことが好 ましい。
そのときの経皮剤の投与のタイミングが夕方あるいは就寝前 (就寝約 6時間前 〜就寝直前) が好ましい。
血中濃度のピーク出現時間は投与後約 1 0時間以内に出現することが好ましい。 化合物の有効濃度は起床前約 1ないし約 2時間まで持続され、 その後減衰する ことが好ましい。 有効濃度の持続時間は睡眠時間と呼応し、 約 6ないし約 1 2時 間が好ましい。
本発明の製剤は、 毒性が低く、 かつ、 副作用も少ないため、 医薬品として有用 である。
本発明の製剤の投与量は、 主薬であるメラトニン受容体ァゴニスト作用を有す る化合物の種類と含量、 剤形、 メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物 放出の持続時間、 対象疾病、 対象動物などによって種々異なるが、 メラトニン受 容体ァゴニスト作用を有する化合物の有効量であればよい。 主薬であるメラトニ ン受容体ァゴニスト作用を有する化合物の 1回当たりの投与量としては、例えば、 成人 1人当たり約 0 . 0 5 m g〜 1 O m g Z k g体重の範囲、 好ましくは約 0 . l m g〜3 m g Z k g体重の範囲から適宜選ぶことができる。
本発明の製剤は、 哺乳動物 (例えば、 マウス、 ラット、 ハムスター、 ゥサギ、 ネコ、 ィヌ、 ゥシ、 ヒッジ、 サル、 ヒト等) に対して、 メラトニンァゴ二スト又 はアン夕ゴニストとして作用し、 メラトニン受容体親和性組成物、 特にメラトニ ン受容体ァゴニスト作用を有する組成物として有用であり、 生体リズム調節障害 等のメラトニンにより影響される可能性のある疾患、例えば睡眠覚醒リズム障害、 時差ボケ (j et l ag) 、 三交替勤務等による体調の変調、 季節的憂鬱病、 生殖及び 神経内分泌疾患、 老人性痴呆、 アルツハイマー病、 老化に伴う各種障害 (例えば、 老化防止等) 、 脳循環障害 (脳卒中等) 、 頭部外傷、 骨髄損傷、 ストレス、 てん かん、 痙攣、 不安、 うつ病、 パーキンソン病、 高血圧、 緑内症、 癌、 不眠症、 糖 尿病等の予防 ·治療に使用でき、 更に、 免疫調節、 向知能、 精神安定又は排卵調 整 (例えば、 避妊) に対しても有効である。 本発明の製剤は、 例えば生体リズム 調節剤、 好ましくは睡眠障害治療剤 (例えば、 睡眠導入剤等) 、 睡眠覚醒リズム 調節剤 (睡眠覚醒リズム調整作用も含む) 、 時間帯域変化症候群、 いわゆる時差 ボケ (j et l ag) の予防治療剤等として用いられる。 例えば睡眠障害の患者 (体重 約 6 0 k g ) の治療には、 有効成分を約 1ないし約 1 0重量%含有する本発明製 剤を就寝前に腕部内側に 1日 1回、 1ヶ月間適用する。
また、 本発明の製剤は、 メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物以外 の他の活性成分 (例えば、 ベンゾジァゼピン系化合物であるトリァゾラム、 ジァ ゼパム、 アルプラゾラム、 エス夕ゾラム等のベンゾジァゼピン系薬剤、 ゾルビデ ム、 ザレプロン、 ゾピクロン、 プロチゾラム等の非べンゾジァゼピン系薬剤、 月旨
肪酸誘導体であるブトク夕ミド又はその塩等の睡眠リズム調整剤、シス一 9, 10 ーォク夕デセノアミド等の睡眠物質等) と適宜、 適量組み合わせて併用してもよ い。 発明を実施するための最良の形態
以下に実施例、 試験例及び比較例を挙げて本発明を更に説明するが、 これらは 本発明を限定するものではない。 実施例
実施例 1
【表 1】 皮膚接触体の組成 粘着層に対する百分率
(粘着剤)
自己架橋形成型アクリル系コーポリマー 47. 5 % (皮膚透過促進剤)
ラウリン酸ジエタノールアミド 5. 0 % ミリスチン酸イソプロピル 20. 0 % プロピレングリコール 20. 0 % (有効成分)
化合物 A 7. 5%
45% (w/w)自己架橋形成型アクリル系コ一ポリマー(DuroTak™87-2979; National Starch&Chemical) の酢酸ェチルノイソプロパノール 8 : 2 (容積比) 溶液にラウリン酸ジエタノールアミド (アミノーン TM L-02; KAO Corporation Chemicals) 、 ミリスチン酸イソプロピル、 プロピレングリコール及び (S)-N- [2 - (1, 6, 7, 8-テトラヒドロ- 2H-インデノ [5, 4-b]フラン- 8-ィル)ェチル]プロピオン アミド (化合物 Aと称する) をそれぞれ皮膚接触体総重量の 5. 0重量%、 20. 0重量%、 20. 0重量%、 及び 7. 5重量%となるような配合比で加えてよく 混和させ、 この混合溶液 5. 6 gをキャスティング装置 (ベーカーアプリケ一夕
—: ヨシミツ精機) のプレート上に広げたフルォロボリマ一処理ポリエステルフ イルム (ScotchpakTM 〗022;スリーェム社、 厚さ 75 xm、 マ一ジ部を含めた総 面積: 450 cm2) 上に垂らし、 ローラーで乾燥後の厚み 0. 1mmとなるよ う広げ、 室温で一昼夜溶媒を自然乾燥させ、 更に皮膚接触面と反対側の面に支持 体 (バッキング層、 ポリエチレンフィルム、 CoTranTM 9720;スリ一ェム社、 厚さ 76 ^m) を貼付することにより本発明の経皮吸収剤を得た。
実施例 2
【表 2】 皮膚接触体の組成 粘着層に対する百分率
(粘着剤)
自己架橋形成型アクリル系コーポリマ、 53. 0 % (皮膚透過促進剤)
ラウリン酸ジエタノールアミド 5. 0 % ミリスチン酸イソプロピル 20. 0 % プロピレングリコール 20. 0 % (有効成分)
化合物 A 2. 0 %
45% (w/w)自己架橋形成型ァクリル系コーポリマー(DuroTakTM 87- 2979; National Starch&Chemical) の酢酸ェチル Zイソプロパノール 8 : 2 (容積比) 溶液にラウリン酸ジエタノールアミド (アミノーン TM L-02; KAO Corporation Chemicals) 、 ミリスチン酸イソプロピル、 プロピレングリコール及び化合物 Aを それぞれ皮膚接触体総重量の 5. 0重量%、 20. 0重量%、 20. 0重量%、 及び 2. 0重量%となるような配合比で加えてよく混和させ、 実施例 1と同じ条 件及び方法で本発明の経皮吸収剤を得た。
実施例 3
粘着剤である自己架橋形成型アクリル系コーポリマー、 ラウリン酸ジェタノ一 ルアミド及び有効成分である化合物 Aの割合が 93 : 5 : 2 (w/w) となるよ う混合した組成物を調製し、 実施例 1と同じ条件及び方法で本発明の経皮吸収剤
を得た。
実施例 4
【表 3】
A B C
皮膚接触体の組成 粘着層に対する百分率
(粘着剤)
自己架橋形成型アクリル系コーポリマ一 58. 0 73. 0 73. 0 (皮膚透過促進剤)
ラウリン酸ジエタノールアミド 0. 0 5. 0 5. 0 ミリスチン酸イソプロピル 20. 0 0. 0 20. 0 プロピレンダリコール 20. 0 20. 0 0. 0 (有効成分)
化合物 A 2. 0 2. 0 2. 0
〔表 3〕 に示すように実施例 2における 3種の皮膚透過促進剤から 1種を抜い た 3処方 (Rp. Aないし C) の皮膚接触体組成物を調製し、 実施例 1と同様の 方法で本発明の経皮吸収剤を作製した。
実施例 5
実施例 1におけるプロピレンダリコール代わりに 1、 3—ブチレンダリコール を同じ量配合する組成で、 実施例 1と同様の方法で本発明の経皮吸収剤を作製す る。
実施例 6
実施例 1におけるプロピレングリコールの代わりに分子量 400のポリエチレ ングリコールを同じ量配合する組成で、 実施例 1と同様の方法で本発明の経皮吸 収剤を作製する。
実施例 7
実施例 1におけるにおけるミリスチン酸イソプロピルの代わりにパルミチン酸 イソプロピルを同じ量配合する組成で、 実施例 1と同様の方法で本発明の経皮吸 収剤を作製する。
実施例 8
実施例 1におけるにおけるミリスチン酸イソプロピルの代わりにミリスチン酸 ブチルを同じ量配合する組成で、 実施例 1と同様の方法で本発明の経皮吸収剤を 作製する。
実施例 9
実施例 2におけるミリスチン酸ィソプロピルの代わりにセバシン酸ジェチルを 同じ量配合する組成で、実施例 2と同様の方法で本発明の経皮吸収剤を作製する。 実施例 10
実施例 1における化合物 Aの代わりに N- [2-(1, 6, 7, 8-テトラヒドロ- 2H-イン デノ [5, 4- b]フラン- 8-ィル)ェチル]ァセトアミドを同じ量配合する組成で、 実施 例 2と同様の方法で本発明の経皮吸収剤を作製する。
実施例 1 1
実施例 1におけるラウリン酸ジエタノールァミンのの代わりにヤシ脂肪酸ジェ 夕ノールアミドを同じ量配合する組成で、 実施例 1と同様の方法で本発明の経皮 吸収剤を作製する。
実施例 12
【表 4】 皮膚接触体の組成 粘着層に対する百分率 (粘着剤)
自己架橋形成型アクリル系コーポリマ- 68. 0 % (皮膚透過促進剤)
ラウリン酸ジエタノールアミド 1 0. 0 % ミリスチン酸イソプロピル 1 0. 0% ポリエチレングリコール 600 1 0. 0%
(充填剤)
二酸化ケイ素 20. 0% (有効成分)
化合物 A 2. 0 %
41 %(w/w)自己架橋形成型ァクリル系コ一ポリマー (DuroTakTM387 - 2516: National Starch&Chemical)の酢酸ェチル Zエタノール溶液にラウリン酸ジエタ ノールアミド (アミノーン TM L- 02; KAO Corporation Chemicals) 、 ミリスチン 酸イソプロピル、 ポリエチレングリコール 600、 二酸化ケイ素及び化合物 Aをそ れぞれ皮膚接触体総重量 (120重量%) の 10. 0重量%、 10. 0重量%、 10. 0重量%、 20. 0重量%及び 2. 0重量%となるような配合比で加えて よく混和させ、 実施例 1と同じ条件及び方法で本発明の経皮吸収剤を得た。
実施例 13
実施例 12における化合物 Aの代わりに参考例 1で得られた (S) -N- [2 - (1, 6, 7, 8—テトラヒドロー 2H—インデノ [5, 4— b] フラン一 8 一ィル) ェチル] ァセトアミドを同じ量配合する組成で実施例 1と同様の方法で 本発明の経皮吸収剤を作製する。
参考例 1
(S) -N- [2 - (1, 6, 7, 8—テトラヒドロー 2H—インデノ [5, 4一 b] フランー8—ィル) ェチル] ァセトアミド
(S) -2-[1,6,7,8-テトラヒド口- 2Hィンデノ [5,4-b]フラン -8-ィル]ェチルアミン 塩酸塩 (71.92g、 0.3 mol)のジクロロメタン溶液 (500 mL) にトリェチルアミ ン (104.6mL、 0.75 mol), ジメチルァミノピリジン (3.67 g、 0.03 mol)および無水 酢酸 (31.2mL、 0.33 mol)を氷冷下加えた後、 室温にて 16時間撹拌した。 反応液 を冷水に注ぎ、 有機層を分離した。 有機層を 1N塩酸および飽和食塩水で洗浄し 硫酸ナトリウムで乾燥後、 少量のシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ジクロ ロメタン) にて精製した。 溶媒を減圧下留去後、 得られた結晶をイソプロピルェ —テル/酢酸ェチルから再結晶して、 表題化合物 (収量 53.2 g、 収率 72%) を得 た。
融点 118-120°C。
NMR (CDCls) δ: 1.50-1.92 (2Η, m), 1.96 (3H, s), 1.96-2.13 (IH, m), 2.19-2.38 (IH, m), 2.67-2.95 (2H, m), 3.00-3.9 (5H, m), 4.43-4.64 (2H, m), 5.43 (IH, br), 6.62 (IH, d, J=7.8Hz), 6.95 (1H, d, J=7.8Hz)。
元素分析値: Ci5Hi9N02として
計算値: C,73.44, Η,7·81, Ν,5.71。
実測値: C73.56, Η,7.89, Ν,5.86。
旋光度: [a]D = -59.1°(c=1.0%、 クロ口ホルム)。
試験例 1
7週齢の雄性 SDラット (体重約 250 g、 1投与群 3又は 4匹) をエーテル で麻酔し、 腹部を除毛した後、 貼付面積 30 cm2又は 7. 1 cm2になるよう裁 断した実施例 1及び 2の経皮吸収剤を貼付し、 更にこの貼付剤が剥がれないよう 上から伸縮性の包帯で巻き固定した。 なお、 投与した経皮吸収剤中の化合物 Aの 含有量は実施例 1及び 2の経皮吸収剤でそれぞれ 30 cm2当たり 27mg、 9 mgと計算された。
貼付後は非麻酔下で飼育ケージに戻し、 定期的に尾静脈から採血し、 血中の化 合物 Aの濃度を H P L Cにて定量した。
ァ) 血漿中からの薬物の抽出
1 OmLの試験管に血漿 0. lmLを取り、 更に 0. 05Mリン酸バッファ一 (pH7) 0. 5 mL及びジェチルエーテル 5 mLを加え、 15分振とうして薬 物をエーテルで抽出し、 そのェ一テル溶液 4. 5mLを蒸発乾固させた後、 HP L C用溶離液を加え溶解させ、 H P L C定量サンプルとした。
ィ) HPLC条件
カラム: TSKgel ODS-80Ts QA(4.6腦 I.D.、 150mm, Tosoh)
溶離液 1 : 0. 01M CH3C〇ONH4ZCH3CN (容量比 60 : 40) 溶離液 2 : 0. 01M CH3C〇〇NH4ZCH3CN (容量比 10 : 90) 流速: 1 mL Zm i n 時間 (分) 0 7 12 15 15. 1 溶離液 1 100% 100% 0 % 0% 100% 溶離液 2 0 % 0% 100% 100% 0 % カラム温度: 40°C
検出: UV210 nm
〔表 5〕 に各投与剤貼付後の最高血漿中の化合物 Aの濃度 (Cmax) 及びそ
の到達時間 (Tma x) 同製剤の静脈内投与に対する生物学的利用率 (BA) を示す。
【表 5】 投与サンプル 貼付面積 Cm a X Tm a x BA 実施例 1の経皮吸収剤 30cm2 200ng/mL 8時間 61%
7. lcm2 250ng/mL 8時間 權 実施例 2の経皮吸収剤 30cm2 580ng/mL 6時間 52%
7. lcm2 200ng/mL 6時間 52¾ 実施例 1及び 2の経皮吸収剤においては、 貼付後 6ないし 8時間で最高血中濃 度の達する一峰性の血中濃度推移を示し、 吸収量は製剤への仕込量及び貼付面積 に依存することが確認された。 また、 いずれの投与群においても実験終了時の薬 剤貼付部位の皮膚の観察において異常は認められなかった。
試験例 2
試験例 1と同様に実施例 3の経皮吸収剤をラッ卜の腹部に貼付投与し、 投与後 の血中の化合物 Aの濃度を試験例 1と同様にして測定した結果、 0ないし 24時 間の平均血漿中濃度は約 5 Ong/mLで、 8八は約12%であった。
試験例 3
試験例 1と同様に実施例 4の経皮吸収剤をラッ卜の腹部に貼付投与し、 投与後 の血中の化合物 Aの濃度を試験例 1と同様にして測定した結果、 処方 A, Bは 0 ないし 24時間の平均血漿中濃度は約 50 n gZmLで BAは各々 15及び 2 0%であった。 処方 Cは 8時間に Cmax 210ngZmLを示し、 BAは 3 0 %であった。
比較例
粘着剤である自己架橋形成型ァクリル系コーポリマー及び有効成分である化合 物 Aの割合が 98 : 2 (w/w) となるよう混合した組成物を調製し、 実施例 1 と同じ条件及び方法で比較経皮吸収剤を得た。 この製剤を、 試験例 1と同様にラ ットの腹部に貼付投与し、 投与後の血中の化合物 Aの濃度を試験例 1と同様にし て測定した結果、 0ないし 24時間の平均血漿中濃度は 1 OngZmL以下で明
確な C m a xを持たない血中濃度推移を示し、 B Aは約 2 %であった。
以上より、 本発明の経皮吸収剤が、 皮膚接触面を通して体内に有効成分を簡便 な投与で吸収させることができ、 血中の有効成分の濃度が 6ないし 1 2時間維持 されるような望ましい血中濃度推移特性を有することがわかる。 産業上の利用可能性
本発明の経皮吸収剤は、 メラトニン受容体ァゴニスト作用を有する化合物を簡 便な投与で吸収させることができ、 経口剤で投与する場合に比較して、 血中の有 効成分の濃度が 6ないし 1 2時間維持されるような望ましい血中濃度推移特性を 有し、 夜間のメラトニン分泌の減少に起因する疾病に対する治療に効果を発揮さ せることができる。