WO1999025781A1

WO1999025781A1 - Water-base synthetic resin dispersion composition

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Publication number: WO1999025781A1
Application number: PCT/JP1998/004824
Authority: WO
Inventors: Nobuhiko Tsuda; Katsuhiko Imoto; Nobuo Mitsuhata; Masaru Nagato
Original assignee: Daikin Industries Ltd
Current assignee: Daikin Industries Ltd
Priority date: 1997-11-18
Filing date: 1998-10-23
Publication date: 1999-05-27
Anticipated expiration: 2000-05-18
Also published as: DE69829407D1; EP1035184A4; EP1035184B1; JPH11148019A; DE69829407T2; EP1035184A1; US6541552B1; JP3271567B2

Description

明糸田合成樹脂水性分散組成物技術分野

本発明は汚染付着防止性ゃ耐候性に優れ、さらには高光沢の塗膜を形成しうる貯蔵安定性に優れた合成樹脂水性分散組成物、該水性分散組成物からなる塗料用組成物、および該塗料用組成物で塗装された塗装物品に関する。背景技術

シリケ一ト化合物を水性塗料に添力 α し、汚染付着防止性ゃ耐候性などを改良する試みはすでに知られている。

たとえば、特開平 5 - 1 7 0 9 0 9 号公報および W 0

9 5 / 0 2 4 6 2 号公報、特開平 8 - 2 5 9 8 9 2 号公報には、ァノレキルシリケ一トイ匕合物を水性ェマルシヨン型塗料に配合した塗料組成物が開示されている。これらの公報に開示されているシリケ一卜化合物は、炭素数が 1 〜 1 0 のアルキル基を有しているが炭素数が 1 〜 2 の小さなものは加水分解度力速いため、耐汚染性の効果の発現が早く効果自体も大きいが、その分、水性型の塗料では貯蔵安定性が極めてわるいという欠点があつた。これに対し、水中での加水分解性を抑え貯蔵安定性を改良するために炭素数が 3 以上のァルキル基を有するシリゲート化合物を使用するという提るが、今度は耐汚染性の効果が充分えられないという問題があつた。

本発明は、屋外での汚染付着が極めて少なく、また耐候性に優れ、かつ高光沢の塗膜を形成しうる貯 ^安定性に優れた水性塗料用組成物を与えうる合成樹脂水性分散組成物を提供することを目的とする。発明の開示

本発明は、合成樹脂水性分散液と式（ I ) ：

OR I

RO-^Si― O^— R ( I )

. n

OR

[式中、 R は R ¹ ( R 丄はメチルおよび Zまたはェチル）と R ² ( R ²は炭素数 3 〜 1 0 の直鎖または分岐鎖状のァルキル基の少なくとも 1 種）とからなる。 n は 2 ~ 1 5 ] で示される 4 官能シリケート化合物の縮合物からなり、該 4 官能シリケート化合物の縮合物を合成樹脂水性分散液の固形分 1 0 0 重量部に対し 1 〜 1 0 0 重量部含む合成樹脂水性分散組成物に関する。

前記式（ I ) で示される 4 官能シリゲート化合物の縮合物（以下、「シリケ一卜縮合物（ I ) 」ともいう）において、全 R に対する R ¹の割合力く 5 〜 9 8 モル％であることが好ましい。さらに、 R ²力くプロピノレおよび Zまたはブチルであることが好ましい。また、合成樹脂として含フッ素樹脂を用いることが好ましい。

前記合成樹脂水性分散組成物は、水性塗料用の組成物を提供することができる。発明を実施するための最良の形態本発明の合成樹脂水性分散組成物は、合成樹脂水性分散液と前記 4 官能シリゲート化合物の縮合物（ I ) とからなる。 '

4 官能シリケ一ト化合物の縮合物（ I ) は、本発明の水性分散組成物または塗料用組成物から形成される塗膜に汚染付着防止性や耐候性を与える作用を有する。

本発明において、シリケ一ト縮合物（ I ) 中の R は R ¹と R ²と力、らなる。 R ¹はメチル、ェチルまたはその両者であり、水中での安定性の点からェチルが好ましい。

R ²は炭素数 3 〜 1 0 のアルキル基の少なくとも 1 種、たとえばプロピル、イソプロピル、プチル、ペンチル、へキシル、ヘプチルなどがあげられ、特に合成樹脂、特に含フッ素樹脂との親和性が良い点力、らプロピル、プチルまたはその両者が好ましい。アルキル基 R ²の炭素数が大きくなると合成樹脂との親和性が小さくなり、水性分散組成物が 2 層に分離したり塗装時のハジキの原因となる。

1 1

R ¹はもつばら一 0 R ¹の加水分解により塗膜の親水化に寄与し、汚染の付着防止などの効果を奏する。しカヽし R を R ¹のみで構成するときは水性分散組成物中で多量にシリゲート縮合物（ I ) の加水分解が生じてしまいゲル化を生じ、水性分散組成物の貯蔵安定性が極めてわるくなると共に、塗膜の汚染付着防止のための一 O R ¹基が残らなくなってしまう。特に水性分散組成物の p H が酸性またはアル力リ性に振れると、この傾向は顕著になる o

R は合成樹脂水性分散液中での貯蔵安定性を向上させる働きをする。し力、し、 R を R ²のみで構成するときは、樹脂との親和性に劣り、水性分散組成物中における分散性が極めてわるくなり 2 層に分離したり、また塗装した際にハジキが生じやすくなり美麗な塗膜外観がえられにくい。もちろん、汚染付着防止能も殆ど奏されない。

した力つて、本発明においては、シリケ一ト縮合物 ( I ) の全 R 中に R ¹を 5 〜 9 8 モル％ ( R ²は 9 5 〜 2 モソレ％ ) 、好ましくは 5 0 〜 9 8 モル％ ( R ムは 5 0 ~ 2 モル％ ) とする。 R ¹が 5 モル％より少ないと耐汚染性の改良効果がえられず、一方、 9 8 モル％を超えると塗膜光沢が低下する傾向がある。

平均縮合度 n は 2 〜 1 5 、好ましくは 4 〜 1 0 である。 n 力、' 2 未満のばあい、すなわち n = 1 のシリケ一トイ匕合物が多いと、シリケ一トイヒ合物が揮発しやすいため塗膜の乾燥と共にシリケ一トイヒ合物が揮散してしまい、所望の汚染付着防止能がえられなくなる。一方、 n 力《 1 0 を超えるとえられる塗膜の外観が損われる。

4 官能シリケ一ト化合物の縮合物（ I ) をうる方法の代表例としては、たとえばつぎの 2 つの方法があげられ o

① テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランまたはそれらの混合物を酸または塩基の存在下で縮合したのち、そのアルキル基（メチルおよび / またはェチル）の一部

( 2 〜 9 5 モル％ ) を C q〜 _{1 Q}の直鎖または分岐鎖状のアルキル基 R のアルコールで置換して R ²を導入する方法：

テトラメトキシシランとしては、たとえばコルコート社製のメチルシリケ一ト 3 9 など力く、テトラェトキシシランとしてはコノレコート社製のェチルシリケート 2 8 などが、酸としては硫酸、塩酸などが、塩基としてはトリエ夕ノールアミンなど力く、さらに C 。〜 C 丄 0のアルコールとしてはプロパノール、ブタノール、へキサノール、ォク夕ノール、 2 — ェチルへキシノレアルコールなど力くあげりれ o

また、テトラメトキシシランの縮合物としてコルコート社から市販されているメチルシリケ一ト 5 1 ( n = 5 ) 、テトラエトキシシランの縮合物としてコルコート社から市販されているェチルシリゲート 4 0 ( n = 4 ) 、ェチノレシリゲート 4 5 ( n = 8 ) 、ェチルシリゲート 4 8

( n ≥ 1 0 ) を前記 C ₃〜 C _{1 (]}アルコールと反応させァルキル置換させてもよい。

アルコールによるアルキル置換反応はアルコールの沸点付近の温度で前記酸または塩基の存在下に行なえばよい 0

② テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランまたはそれらの混合物と、 c ₃〜 c _1Qの直鎖または分岐鎖状のアルキル基のテトラアルコキシシランの 1 種または 2 種以上とを酸または塩基の存在下に加熱して共縮合する方法：

テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、酸および塩基としては前記 ① で使用されるものがあげられ、 c ₃〜 c _1Qのテトラァノレコキシシランとしては、たとえばコノレコート社製のプロビルシリケ一ト、ブチルシリケ一トなど力くあげられる。

R ¹と R ²の比率は使用するテトラアルコキシシランの量で調節すればよい。

4 官能シリゲート化合物の縮合物（ I ) を添加する合成樹脂水性分散液中の合成樹脂としては、公知の合成樹脂が特に制限なく用いられ、たとえば含フッ素樹脂、ァクリル樹脂シリコン変性アクリル-樹 B匕ウレタン樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステルなど力くあげられる。これらのうち、耐候性、耐薬品性の点力、ら含フッ素樹脂が好ましい。また、汚染付着防止性の面からシリコン変性ァクリル樹脂が好ましい。

八成樹脂が含フッ素樹脂であるばあい、フルォロォレフィンとしては、たとえばフッ ^ (匕ビ二ル、ビニリデンフノレォライド（ V d F ) 、テトラフノレォロエチレン（ T F

E ) 、クロ口トリフルォロエチレン（ C T F E ) 、へキサフルォロプロピレン（ H F P ) 、トリフルォロェチレンなどの炭素数 2 〜 4 程度のフルォロォレフィンが使用される o

刖記フルォロォレフインの重合体としては、たとえば前言己フルォロォレフィンの単独重合体、 2 種以上のフルォ口ォレフィンの共重合体で公知のもの力あげられ、 V d F 、 T F E 、 C T F E などの単独重合体のほか、 V d

F / T F E 共重合体、 V d F / H F P 共重合体、 V d F

/ C T F E 共重合体、 V d F Z T F E Z C T F E 共重合体、 V d F Z T F E Z H F P 共重合体、 T F E Z H F P 共重合体などがあげられる。

れらのフルォロォレフィンの重合体の粒子の水性分散液は、通常の乳化重合によって製造される。すなわち、水に対して、 5 重量％以下、好ましくは 1 重量％以下の乳化剤の存在下、フルォロォレフィンの単量体または単量体混合物を乳化重合させることによりえられる。

その際使用する水は、脱イオン水であることが好ましい o また、乳化剤はフッ素系の界面活性剤であることが好ましい。さらに、反応性のフッ素系乳ィ匕剤を使用するともできる。また、非フッ素系のノニオン乳化剤を微併用することもできる。

フッ素系乳化剤とは、構造中にフッ素原子を含み界面活性能を有する化合物の 1 種あるいは 2 種以上の混合物のことである。たとえば、 X ( C F ₂ ) C 0 0 H ( n は

6 〜 2 0 の整数、 X は F 、 H ) で示される酸およびその、ァンモニゥム塩、アミン塩、または第 4 アンモゥム inn . Y ( C H C F ) C 0 0 H ( m は 6 〜 1 3 の整数、 Y は F 、 C 1 ) で示される酸およびその金属塩、ァンモ二ゥム塩、アミン塩、または第 4 アンモニゥム塩などが例示される。また、特開平 8 — 6 7 7 9 5 号公報例示されている反応性乳化剤の単独使用、あるいは前フッ素系乳化剤と併用して使用することもできる。また、特開平 7 - 9 0 1 5 3 号公報に記載の非フッ素系ノォン乳化剤を併用することもできる。

またフルォロォレフィンの重合体の他の例としては、たとえばフルォロォレフィンと非フッ素系の単量体との重合体がある。

前記フルォロォレフィンと共重合可能な単量体としては、たとえばエチレン、プロピレン、イソブチレンなどの a ォレフイン類；ェチルビニルエーテル（ E V E ) 、シク α へキシルビニルエーテル（ C H V E ) 、ヒドロキシブチルビニルエーテル（ H B V E ) 、プチルビニルェテルヽィソブチルビニルエーテル、メチルビニルエー丁ル、ポリォキシェチレンビニルエーテルなどのビ二ルェ ― 丁ル類；ポリオキシエチレンァリルエーテル、ェチルァリノレェ一テル、ヒドロキシェチノレアリルエーテル、ァリルァルコール、ァリルエーテルなどのアルケニル類；酢酸ビ二ル、乳酸ビニル、酪酸ビニル、ピくリン酸ビ二ル、安息香酸ビ二ル、 V Ε 0 V A 9 V Ε 0 V A 1 0 ( シ二ル化学社の製品名）などのビ二ルエステル類；無水ィ夕： 3 ン酸ゝ無水ヽク酸、クロトン酸などのェチレン性不飽和カルボン酸類などがあげられる。特に、 α ォレフイン類、ビニルェ一テル類、ビニルエステル類、ァノレケニル類が好ましく使用される。

ω 共重合体の例としては、 T F E Ζ プロピレン共重合体 τ F Ε ノエチレン共重合体、 T F E Z ビニルエステゾレ共重合体、 T F Ε ビニルェ一テル共重合体、 H F P / ビ二ノレエーテル共重合体、 H F P z ビ二ルエステル共重合体、 C T F Ε / ビニルテル共重合体などが例示され、さらにこれらの共重合体に変性モノマーとして前記フレオロォレフィンと共重合可能な単量体を 3 0 モル％以下含む 3 元以上の共重合体などが例示される。

れらのフノレォロォレフィンの共重合体粒子の水性分散液は、通常の乳化重合によって製造される。乳化重合法は、フルォロォレフィンとフノレオ口ォレフインと共重合可能な単量体混合物を用いるほかは、前言己のフノレオ口ォレフィンの重合体の重合法と同じでよい o

該フノレオロォレフィンと非フッ素系単里体との共重合体中には、フノレォロォレフィン単量体が 2 0 ~ 8 0 モル % 含まれていることが好ましい。フルォロォレフイン単量体が 2 0 モル％未満では耐候性が十分に発揮されず、 8 0 モル％を超えると塗料化して塗膜を形成した際に外観が低下する傾向がある

含フッ樹脂として、含フッ素系重合体の粒子の存在下に水性分散体中で反応性 α , β — 不飽和基を有する非フッ素系単量体をシ一ド重合してえられる含フッ素系シ一ド重合体も用いること力できる。

含フッ素系重合体としては、前記例示された含フッ素樹脂があげられる O

含フッ素系重合体にシ一ド重合される非フッ素系単量体としては、ァクリル系非フッ；? ιΐ 単体またはァクリノレシリコン系非フッ素単直体があげられるァクリル系単量体としては、ァルキル基の炭素数が 1 〜丄 8 のァクリル酸アルキノレエステルゃァルキル基の炭素数が 1 〜 1 8 のメ夕クリル酸ァルキルェステルなどの反応性 α ， β — 不飽和単量体、これらと重合可能なェチレン性不飽和単位を有する単量体などがあげられる ο

ァノレキル基の炭素数が 1 〜 1 8 のァクリル酸アルキルエステルとしては、たとえばアクリル酸メチル、ァクリル酸ェチル、ァクリル酸プロピノレ、ァクリル酸 η — プチル、ァクリル酸ィソブチル、アクリル酸 2 - ェチルへキシノレ、ァクリル酸ラゥリルなどをあげることができる。

アルキル基の炭素数が 1 〜 1 8 のメタクリル酸アルキノレエステルとしては、たとえばメタクリル酸メチル、メタクリル酸ェチル、メ夕クリル酸プロピル、メ夕クリル酸 n — プ口ピル、メタクリル酸ィソブチル、メタクリル酸シクロへキシル、メタクリル酸ラウリルなどをあげることができる。

また、耐溶剤性、耐水性向上の目的で、ェチレングリコーノレジメタクリレート、プロピレングリコーノレジメ夕クリレートなどの多官能性単量体を共重合することもでさる。

ァクリル酸エステルおよび / またはメタクリル酸エステルと共重合可能なェチレン性不飽和単位を有する単量体としては、たとえばエチレン、プロピレン、イソプチレンなどの α ォレフィン類；ェチルビ二ルェ一テル（ Ε

V E ) . シクロへキシルビニルエーテノレ（ C H V E ) 、ヒドロキシプチルビ二ルェ一テル（ Η Β V Ε ) 、ブチルビ二ルェ一テル、イソプチルビニルエーテル、メチルビニルェ一テル、ポリオキシエチレンビニルエーテルなどのビニルェ一テル類；ポリオキシエチレンァリノレエ一テル、ェチルァリノレエーテノレ、ヒドロキシェチルァリノレエ一テル、ァリルアルコール、ァリルエーテルなどのアルケニル類；酢酸ビニル、乳酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビ二ル、安息香酸ビニル、 V Ε 0 V A 9 、 V E 0

V A 1 0 ( シェル社の製品名）などのビニルエステル類；無水イタコン酸、無水コハク酸、クロトン酸などのェチレン性不飽和カルボン酸類；スチレン、 α メチルスチレン、 P — t e r t — プチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物類；ァクリロニトリルなどをあげることができる。

シリコン変性ァクリル系単量体としては、前記ァクリル系単量体と前記合成樹脂用の単量体として後述する一般式（ I I ) で示されるものの混合物があげられ、特にァ一メタクリロイ口キシトリメトキシシラン、ァ一メタクリロイロキシメチルジメトキシシラン、ァ一メタクリロイロキシトリエトキシシラン、 γ — メ夕クリロイロキシメチルジェトキシシランを含むもの力好ましい。

非フッ素系単量体は、えられるシード重合体中に 0 .

1 2 0 重量％、特に 1 〜 1 0 重量％含まれるのが好ましい。非フッ素系単量体の含有量が少なくなると汚染付着防止性や汚染除去性の改善効果が小さくなり、多くなると塗膜外観が損われる傾向にある。また、シード重合された非フッ素系単 J齔体の重合体は重量：平均分子量 1 0 ，

0 0 0 以上、好ましくは 1 0 , 0 0 0 〜 1 , 0 0 0 ， 0 0 0 のものが好ましい o

シード重合体は、シード重合体全体に対してフルォロォレフィン単量体が 2 0 〜 9 0 モル％を占めていることが好ましい。フノレオ口才レフィン単量体力 2 0 モル％未

'{ では、耐候性が十分に発揮されず、 9 0 モル％を超えると塗料化して塗膜を形成した際に外観が低下する傾向がある ο

非フッ糸系単量体のシード重合は、通常の乳化重合と同様の条件で行なうことができる。たとえば、含フッ素系重合体の粒子を含む水媒体中に、界面活性剤、重合開始剤、連鎖移動剤、合によつてはキレート化剤、 P H 調整剤および溶剤などを添加しヽ imi 2 0 〜 9 0 °C程度で 0 . 5 〜 6 時間程度、単量体の重合反応を行なう。

非フッ系単量体を含フッ素系重合体の粒子の存在下に乳化重合させると、まず非フッ素糸単量体の含フッ素系重合体粒子への膨潤が起り、この時点で単量体に均一溶解した含フッ素系重合体粒子の水性分散液の状態となヽ開始剤の添加によって単量体が重合してシード重合体を生成し、含フッ素系重合体と非フッ素糸重合体の分子鎖の力、らまりあつた相溶体粒子が形成されると考えられる

界面活性剤としては、ァニオン性、非イオン性またはァ二オン性一非イオン性の組み合せが用いられ、場合によつては両性界面活性剤を用いることもできる。

ァ二オン性界面活性剤としては、高級アルコール硫酸エステル、アルキルスノレホン酸ナトリウム塩、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリゥム塩、コノヽク酸ジアルキルエステルスリレホン酸ナトリゥム塩、アルキルジフエニルエーテルジスルホン酸ナトリゥ厶塩など力用いられる。ノニオン系の界面活性剤として、ポリオキンエチレンァルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキノレフェニルエーテル類、ポリオキシェチレンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンアルキルフエニルエステル類、ソルビタンアルキノレエステル類、グリセリンエステル類またはその誘導体などが例示される。

両性界面活性剤としてはラウリルべタインなどがあげられる。またエチレン性不飽和単量体と共重合可能な、いわゆる反応性乳化剤を用いることもできる。

反応性乳ィヒ剤として市販されているものでは、プレンマー P E — 3 5 0 、ブレンマー P M E — 4 0 0 、プレンマ — 7 0 P E P 3 5 0 B ( 日本油脂（株）製）、 N K ェステル M — 4 0 G 、 N K エステル M — 9 0 G 、 N K エステル M — 2 3 0 G ( 新中村化学（株）製）、 R M A

4 5 0 M ( 日本乳化剤（株）製）、アクアロン H S 1 0 、アクアロン H S 2 0 、アクアロン H S 1 0 2 5 、アクアロン R N 1 0 、アクアロン R N 2 0 、アクアロン R N 3 0 、アクアロン R N 5 0 、アクアロン R N 2 0 2 5

( 第一工業製薬（株）製）、 N K エステル A M P — 6 0 G 、 N K エステル C B — 1 、 N K エステル S A 、 N K ェステル A — S A 、エレミノール J S 2 、エレミノーノレ R

5 3 0 (三洋化成工業（株）製）、ラテムル W X ( (株）花王製）などが例示される。

界面活性剤の使用量は、通常エチレン性不飽和単量体 1 0 0 重部あたり、 0 . 0 5 5 0 重量部程度である o

開始剤は、水性媒体中でフリーラジカル反応に供しうるラシカルを 2 0 〜 9 0 °C のあいだで発生するものであれば特に限定されず、場合によっては、還元剤と組み合せて用いることも可能である。水溶性の開始剤としては、たとえば過硫酸塩、過酸化水素、 2 ， 2 — ァゾビス（ 2 一アミジノプロパン）塩酸塩（ A I B A ) ；還元剤としては、ピ口重亜硫酸ナトリゥム、亜硫酸水素ナトリゥム、

L ーァスコルビン酸ナトリゥムなどをあげること力できる。油溶性の開始剤としては、ジイソプロピルパーォキシジカーボネート（ I P P ) 、過酸ィヒベンゾィル、過酸化ジブチル、ァゾビスイソプチロニトリル（ A I B N ) などがあげられる。開始剤の使用量は、通常エチレン性不飽和単量体 1 0 0 重量部当り、 0 . 0 5 〜 2 . 0 重量部程度でめる o

_i '口 irni度は 2 0 〜 9 0 °C の範囲力よい。

連鎖移動剤としてはハロゲン化炭化水素（たとえばク

□ CJ ホノレム、四塩化炭素など）、メルカブタン類（たとえば n — ドデシルメノレカプタン、 t _ ドデシルメルカプタン、 n — ォクチルメルカプタン）など力用いられる。連鎖移動剤の使用量は、エチレン性不飽和単量体 1 0 0 重量部あたり通常 0 〜 5 . 0 重量部程度である。

溶剤として、作業性、防災安全性、環境安全性、製造安全性を損なわない範囲で少量のメチノレエチルケトン、アセトン、トリクロ口トリフルォロェタン、メチルイソプチルケトン、シクロへキサノン、酢酸ェチルなどを使用してもよい。溶剤の添力 α によってシード重合用の含フッ素系重合体粒子への非フッ素系単量体の膨潤性が改良されること力、ある。

シ一ド重合は、公知の方法、たとえば含フッ素系重合体の粒子の存在下に反応系に非フッ素系単量体全量を一括して仕込む方法、非フッ素系単量体の一部を仕込み反応させたのち、残りを連続あるいは分割して仕込む方法、非フッ素系単量体全量を連続して仕込む方法によって行なうことができる。また 2 種以上の含フッ素系重合体を共存させた水性分散液中で非フッ素系単量体をシ一ド重合させることもできる。

含フッ素樹脂以外の合成樹脂としては、たとえば特開平 8 - 2 5 9 8 9 2 号公報に記載されたものなどがあげられる

たとえば、つぎのようなビニル系単量体を用いた重合体があげられ

具体例としては、たとえばメチル（メタ）ァクリレート、ェチル（メタ）ァクリレート、ブチル（メタ ) ァクリレー卜、ィソブチル（メタ）ァクリレート、ベンジノレ ( メ夕 ) ァクリレート、シク口へキシル（メタ）ァクリレートなどのビ二ル系単量体；スチレン、 α — メチノレスチレン、ク o ロスチレン、 4 ーヒドロキシスチレン、ビニルトノレェンなどの芳香族炭化水素系ビ二ル単量体；ァクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタ 3 ン酸、無水ィ夕 3 ン酸、クロトン酸、フマル酸、シ卜ラコン酸などの、 /3 — エチレン性不飽和力ルボン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸などの重合可能な炭素一炭素二重結合を有する酸；あるいは、それらの塩 ( ァル力リ金属塩、アンモニゥム塩、アミン塩など）；無水マレイン酸などの酸無水物またはそれらと炭素数 1 〜 2 0 の直鎖または分岐のアルコールとのハーフエステル；ジメチルアミノエチル（メタ）ァクリレート、ジメチルァミノプロピル（メタ）ァクリレート、ジェチルアミノエチル（メタ）ァクリレートなどのアミノ基を有する（メタ）ァクリレート；（メタ）アクリルアミド、 α _ ェチル（メタ）アクリルアミド、 Ν — ブトキシメチル（メタ）アクリルアミド、 Ν , Ν — ジメチルアクリルアミド、 Ν — メチルァクリノレアミド、ァクリロイノレモルホリンあるいは、それらの塩酸、酢酸塩；酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ジァリルフタレ一トなどのビニルエステルゃァリルイ匕合物；（メタ）アクリロニトリルなどの二卜リル基含有ビニル系単量体；グリシジル（メタ）ァクリレートなどのエポキシ基含有ビニル系単量体； 2 ーヒドロキシェチノレ（メタ）ァクリレート、 2 — ヒドロキシプロピル（メタ）ァクリレート、 2 — ヒドロキシェチルビニルエーテル、 Ν — メチロール（メタ）アクリルアミド、ヒドロキシスチレン、水酸基含有ビニル系変性ヒドロキシアルキルビニル系モノマ一などの水酸基含有ビニル系単量体；（メタ）アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類などの α 、 /3 — エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシァノレキルエステノレ類とリン酸エステル基含有ビニル化合物あるいはゥレタン結合やシロキサン結合を含む（メタ）ァクリレー卜などのビニルイ匕合物；ビニノレメチルエーテル、塩ィヒビニル、塩ィヒビニリデン、クロ口プレン、プロピレン、ブタジエン、 Ν — ビニノレイミダゾ一ルなどのその他のビニル系単量体など力あげられる。また、一般式（ 11 ) ： -

^{X l}3-a ^{8 i R 3}a

で表されるシリル基を含有する単量体も用いることができる。具体例としては、たとえば、

CH₂ = CHS i ( OCH₃ ) 3 、

CH₃

CH₂ = CHSi ( OCH3) 2 、

CH₂ = C (CH₃ ) S i (OCH3) 3 、

CH₃

CH₂ = C ( CH₃ ) S i ( OCH 3 ) 2 、

CH₂ = CHS i ( 0 C 2 H₆ ) 3 、

CH₂ = CHS i ( 0 C 3 H₇ ) 3 、

CH₂ = C HS i ( O C 4 Hg ) 3 、

CH₂ = CHS i ( OC₆ H₁₃) 3 、

CH₂ = CHS i ( OC ₈ H₁₇) 3 、

CH₂ = CHS i ( 0 C10H21) 3 、

CH₂ = CHS i ( 0 C12H25) 3 、

CH₂ = CHC OO ( CH₂ ) 3 S i ( OCH3 ) 3 、

CH₃

I

CH₂ = CHCOO ( CH₂ ) 3 Si (OCH3 ) ₂ 、

CH₂ = C (CH₃ ) C OO ( CH₂ ) 3 S i ( 0 CH₃ ) 3 、

CH₃

I

CH₂ = C (CH₃ ) C OO ( CH₂ ) 3 S i ( OCH3 ) ₂ ヽ

CH₂ = CHC OO ( CH₂) 3 S i ( 0 C ₂ H₅ ) 3 、

CH₃

CH₂ = CHC OO ( CH ₂) 3 Si ( OC₂ H₅ )₂ 、 CH₂ = C ( CH₃ ) C OO ( CH ₂) 3 S i (ひ C₂ H₅ ) ₃ 、

CH₃

CH₂ = C (CH₃ ) C OO ( CH ₂) 3 S i ( O C₂ H₅ )₂ 、

CH₂ = C ( CH₃ ) C OO ( CH₂ ) ₂ 0 ( C H₂ ) ₃ S i ( O C H₃ )₃ 、

CH₃

I

CH₂ = C (CH₃ ) COO ( CH₂ ) 2 0 (CH₂ ) ₃ Si ( O C H₃ )₂ 、

CH₂ = C ( CH₃ ) COO ( CH₂ )n Si ( 0 CH₃ ) ₃ 、

CH₃

CH₂ = C (CH₃ ) COO (CH₂ )n Si (〇CH₃) ₂ 、

CH₂ = CHCH ₂ OCO( ort- C ₆ H ₄ ) C O O ( C H₂ ) 3 S i( 0 C H₃ ) 3 、

CH₃

I

CH₂ = CHCH ₂ OC O( ort - C 6 H₄ )C 00( C H₂ ) 3 S i( O C H₃ ) ₂ 、

CH₂ = CH ( CH₂ )4 S i ( OCH₃)₃ 、

CH₂ = CH ( CH₂ )₈ Si (O CH₃)₃ 、

CH₂ = CHO (CH₂ ) 3 S i ( OCH 3)3 、

CH₂ = CHCH ₂0 ( CH₂ ) 3 S i ( OCH 3)3 、

CH₂ = CHCH₂OCO (CH₂)io Si ( 0 C H₃ ) 3 、

CH₂ = CH ( p - C 6 H₄ ) Si ( OCH3 )3 、

CH₃

CH₂ = CH ( p - C 6 H₄ ) Si ( OCH3 ) ₂ 、

CH₂ = C ( CH₃ ) ( p - C₆ H₄ ) S i ( OCH3) 3 、

CH₃

I

CH₂ = C ( C H₃ ) ( p - C₆ H₄ ) S i ( O C H 3) 2 ヽなど力くあげられる。これらの中では、特にアルコキシシリル基含有モノマーが安定性の点で好ましい。

これらのシリル基含有ビニル系単量体は、 1 種または

2 種以上併用してもよく、 1 ~ 5 0 重量％共重合されるのが好ましく、更に好ましくは 2 3 0 重量％共重合されるのがよい。共重合する量が、 1 重量％より少ないと、耐水性、耐候性に劣り、 5 0 重量％を超えるとエマノレジヨンの安定性が低下し、貯蔵安定性も低下する

ゥレ夕ン結合を有する樹脂をうるためには、イソシァネート化合物と水酸基含有単量体とを反応させ、共重合体中に導入すればよい。また、ウレタン架橋を行う樹脂をうるためには、遊離イソシァネート基および Z またはブロックイソシァネート基を含有するビニル系重合体と水酸基を含有するビニル系重合体と混合し、反応させることによりウレタン架橋を行えばよい。イソシァネート化合物としては、 1 分子中に 2 個のイソシァネ — ト基を有するものであり、たとえば、トリレンジイソシァネート、 4 ， 4 ' — ジフエニルメタンジイソシァネート、キシレンジイソシァネート、へキサメチレンジィソシァネート、リジンジイソシァネート、 4 ， 4 ' ーメチレンビス（シクロへキシルイソシァネート）、メチルシク π へキサン _ 2 ， 4 ( 2 , 6 ) — ジイソシァネート、イソホロンジイソシァネート、トリメチルへキサンジイソシァネートなどの脂肪族、芳香族および脂環族系のジィソシァネート化合物およびこれらのイソシァネート化合物と 1 分子中に 2 個以上の水酸基を含有するポリェ一テル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネートなどの反応物があげられる。イソシァネート含有単量体としては、前記ジィソシァネート化合物と前記水酸基含有単量体とを反応させて調製すればよいが、たとえば、 2 — イソシァネー卜ェチルメタクリレート、 m — イソプロぺニル _ α ， a ' 一ジメチノレべンジルイソシァネート、 2 — ヒドロキシェチルメタク U レートとィソホロンジイソシァネートとの等モル付加物などが好ましい ο

力ルボ二ル基を含有するビ二ル系単量体の具体例としては、たとえば、ァクロレイン、ジァセトンァクリノレアミド、、ホノレミルスチロ一ノレ、好ましくは、 4 〜 7 個の炭素原子を有するビニルアルキルケトン、（たとえば、ビニノレメチノレケ卜ン、ビニノレエチノレケトン、ビニルイソブチノレケトンなど）、ジァセトンァクリレート、ァセトニルァクリレー卜ヽジアセトンメタクリレート、 2 — ヒドロキシプロピルァクリレート一ァセチルアセテート、ブ夕ンジオール一 1 , 4 ーァクリレートーァセチノレアセテ一トなどがあげられる。これらのカノレボニル基含有ビ二ル系単量体は、 1 種類を用いてもよいし、 2 種類以上を併用してもよい o このカノレボ二ル基を含有するビニル系単量体の使用：、全単量体 ί二対し 0 . 1 〜 3 0 重量部、好ましくは 3 〜 1 0 重量部でめ ο

力ルボ二ノレ基含有重合体と反応させるヒドラジンおよびヒドランノレ基を有する化合物としては、 1 分子中に少なくとも 2 個のヒドラジン残基を含有するヒドラジン誘導体が好まし < ヽ 2 1 0 個、さらに好ましくは 4 〜 6 個の炭素原子を有するジカルボン酸とヒドラジンとの脱水縮合物であるジ力ルボン酸ジヒドラジド（たとえば、シユウ酸ジヒドラジド、マロンジヒドラジド、コヽク酸ジヒドラジ F 、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸

-"■ 、、い、

ジヒドフン卜、セノシン酸ジヒ卜ラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジ卜、ィタコン酸ジヒドラジ卜など）； 2 〜 4 個の炭素原子を有する脂肪族水溶

H、 ― 、、ゝ

性ジヒフンン（たとえば、エチレン - 1 , 2 — ジヒドラジン、プロピレン一 1 , 3 — ジヒドラジン、ブチレン — 1 ， 4 — ジヒドラジンなど）力くあげられる。

これらの合成樹脂は粒子の形態で水性分散液を形成している。合成樹脂粒子の平均粒径は水性分散液の安定性および粘度の面から、 5 0 〜 3 0 0 n m 、好ましくは 1 0 0 〜 2 0 O n m である。濃度については合成樹脂の種類のよっても異なるが、通常 2 0 〜 7 0 重量％、好ましくは 3 0 〜 6 0 重量％の範囲内で適宜選定すればよい。

合成樹脂水性分散液は、前述した乳化重合法でえられるが、そのほか水性媒体中で分散安定剤の存在下に単量体を重合させる懸濁重合法、有機溶媒中で単量体を重合してえられる重合体を相転換して水中に分散する相転換法などによっても調製すること力できる。これらのうち、分散液の安定性の面から乳化重合法が好ましい。

本発明の合成樹脂水性分散組成物は、前記合成樹脂水性分散液と前記 4 官能シリゲート化合物の縮合物（ I ) とを混合してえられる。該シリゲート縮合物（ I ) は合成樹脂水性分散液の固形分 1 0 0 重量部（以下、「部」という）に対し 1 〜： L 0 0 部配合する。 1 部未満のときは目的とする汚染付着防止性の向上が認められず、 1 0 0 部を超えると塗膜の柔軟性の低下、外観の悪化となる。好ましくは 5 〜 5 0 部である。

合成樹脂水性分散液とシリゲート縮合物（ I ) との混合は、シリケ一ト縮合物（ I ) をそのまま合成樹脂水性分散液に直接添加し混合する方法、シリゲート縮合物 ( I ) を乳化剤水溶液と共にホモジナイザなどで強撹拌し強制乳化してえられたエマルションの形で合成樹脂水性分散液に添加混合する方法、シリゲート縮合物（ I ) を成膜助剤と混合したのちこれを合成樹脂水性分散液に添加混合する方法など力あげられる。

本発明の合成樹脂水性分散組成物は、そのままで、あるいは適宜の塗料用添加剤を配合して水性塗料用組成物として有用である。

本発明は前記合成樹脂水性分散組成物を含む水性塗料用組成物に関する。

また、塗料の分野で通常使用されている各種の添加剤を配合して、各種の塗料用組成物を調製することができる o

たとえば、水性塗料として、顔料、増粘剤、分散剤、消泡剤、凍結防止剤、成膜助剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤など一般に水性エマルション型塗料に用いられている添加剤を配合することによって、またコンクリート、スレート、 A L C 板などの無機質基材ゃ金属基材の表面保護コーティングとして、さらに塗工紙用コーティング材などとして用いること力できる。またツヤ消し用の合成樹脂ビ一ズ、天然石などを配合することにより、意匠性コーティング剤としても用いること力できる。

また中低層建物の外装および / または内装用水性塗料用としても用いることができる。

塗料用の配合割合としては、塗料の形態や塗装方法などによって異なるが、本発明の水性分散組成物中の固形分が塗料の約 5 9 5 重量％、通常 2 0 〜 9 0 重量％を占めるようにすればよい o

かカヽる水性塗料の塗装方法としては従来の公知の塗装方法が採用できる。塗装には、ヽケ、ローラー、ロールコ一夕ーヽェアースプレー、エアレススプレー、静電塗装機、浸漬塗装機、電着塗装機など従来公知の塗装器具を使用することができる。

前記水性塗料は、鉄、アルミニウム、鋦あるいはこれらの合金類などの金属に限らず、ガラス、セメント、コンクリートなどの無機材料、 F R P 、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレ夕ン樹脂などの樹脂類、木材、繊維などの種々の基材に適用可能である。また、必要に応じて基材に公知の水性樹脂ェマルション塗料、溶剤型塗料などの下塗り剤を塗布するなどの予備処理や表面処理を行なってもよく、適宜アンダーコ一トゃプレコートを施したのちに本発明の塗料組成物を塗装することができる。塗料システムは、各種公知の凹凸や色模様などの意匠性をもたせた基材上へのクリァ塗料としての塗布、ェナメル塗料としての塗布などを行なうことができる。塗膜は塗装後、通常 5 〜 3 0 0 °C で 3 0 秒〜 1 週間乾燥して硬化させる。塗膜の膜厚はとくに制限されない力、通常 1 〜 2 0 0 m 、好ましくは 5 〜： I 0 0 /i m 、より好ましくは 1 0 〜 5 0 μ πι 程度である。

本発明はかくしてえられる塗装物にも関する。

本発明の塗装物は密着性、耐侯性、耐薬品性に優れ、塗膜表面は光沢、潤滑性、硬度もあるので幅広い用途で使用可能である。すなわち、電気製品（電子レンジ、ト一スター、冷蔵庫、洗濯機、ヘアードライア一、テレビ、ビデオ、アンプ、ラジオ、電気ポット、炊飯機、ラジオカセット、カセットデッキ、コンパクトディスクプレーヤー、ビデオカメラなど）の内外装、エアーコンデイショナ一の室内機、室外機、吹き出口およびダクト、空気清浄機、暖房機などのエアーコンデ—ィショナ一の内外装、蛍光燈、シャンデリア、反射板などの照明器具、家具、機械部品、装飾品、くし、めがねフレーム、天然繊維、合成繊維（糸状のものおよびこれらからえられる織物）、事務機器（電話機、ファクシミリ、複写機（ロールを含む）、写真機、オーバ一へッドプロジヱクタ一、実物投影機、時計、スライド映写機、机、本棚、ロッカー、書類棚、いす、ブックエンド、電子白板など）の内外装、自動車（ホイール、ドアミラー、モール、ドアのノブ、ナンノくープレート、ノヽンドノレ、ィンスツルメン夕ルノ、。ネルなど）、あるいは厨房器具類（レンジフード、流し台、調理台、包丁、まな板、水道の蛇口、ガスレンジ、換気扇など）の塗装用として、間仕切り、バスュニッ卜、シャッ夕一、ブラインド、カーテンレール、アコ一ディォンカーテン、壁、天井、床などの屋内塗装用として、外装用としては外壁、手摺り、門扉、シャツタ一などの一般住宅外装、ビル外装など、窯業系サイジング材、発泡コンクリートパネル、コンクリートノネル、アルミ力一テンウォール、鋼板、亜鉛メツキ鋼板、ステンレス鋼板、塩ビシートなどの建築用外装材、窓ガラス、その他に広い用途を有する。

つぎに本発明を合成例、実施例および比較例をあげて具体的に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。

合成例 1 ( 4 官能シリゲート化合物の縮合物（ I ) の製造）

撹拌機および還流管を装着した 5 0 0 m 1 の 4 っロフラスコにェチルシリケ一ト 4 8 (式（ I ) 中、 n ≥ 1 0 。コル： 3 — ト（株）製） 1 0 0 g および n — プロピルァルコール ( n P A ) 1 0 0 g を仕込み、 8 0 °C に昇；、さらに硫酸 2 g を仕込み還流下に 2 時間撹拌した。その後減圧下に揮発分を留去し反応を終了した。えられたシリケート縮合物（ I ) を 0 . 5 重量％ T H F 溶液としヽ G P C カラム T S K g e l G 1 0 0 0 H _XIj (東ソ一 (株）製）で展開液を T H F とし、流速 l m l Z m i n 、検出器 R I にてスチレン換算分子量を測定した結果、重量平均分子量 M w は 2 8 0 0 であった。またプロトン N M R でえられたシリゲート縮合物（ I ) 中のェチル基の割合を測定したところ、 7 モル％であった。

合成例 2 8

合成例 1 において原料、反応条件を表 1 中に示すように変更した以外は合成例 1 と同様にして合成例 2 〜 8 のシリケ一ト縮合物（ I ) をえた。分析の結果を表 1 に併せて示す。なお表 1 中、 n P A は n — プロピルァソレコ一ル、 n B A は n — ブチルアルコール、〇 A はォクチノレアルコ一ル、 2 E H A は 2 ェチルへキシノレアルコール、 L A はラゥリノレアルコールの略である。

実施例 1 ·

ダイキン工業（株）製のゼッフル S E 3 1 0 白塗料 ( フツイヒビニリデン系樹脂 / ァクリル系樹脂シ一ド重合体水性エマルシヨン、 p H 7 、固形分濃度 5 1 % ) をべ — スエマルションとして使用した。

水 1 0 . 0 部、分散剤として S N 5 0 2 7 サンノブコ社製） 5 . 3 部、消泡剤として F S 0 1 3 B ( ダウコ一二ング社製） 0 . 4 部、エチレングリコール 4 . 0 部、酸ィ匕チタンとしてタイぺーク C R 9 7 (石原産業

(株）製） 7 0 . 0 部をサンドミルで水に分散し、顔料ペーストを調製した。つぎに、ゼッフル S E 3 1 0 の 6 8 . 2 部に水 0 . 6 部を添力 B し、その後顔料べ一スト 2 4 . 1 部、アジピン酸ジェチル 5 . 1 部、消泡剤として F S 0 1 3 B ( ダウコ一二ング社製） 0 . 1 部、增粘剤としてアデカノ一ル U H 4 2 0 (旭電化工業（株）製）の 1 0 % 水溶液を 1 . 9 部添加し 4 0 0 r p m で 1 時間撹拌し白塗料をえた。この白塗料を S E 3 1 0 W と称する。この S E 3 1 0 W の 1 0 0 部に対して、合成例 1 のシリゲート縮合物（ I ) を 1 0 部添加し、 1 5 分間撹拌し塗料用組成物をえた。この塗料用組成物をつぎの項目について測定した。

( 白塗膜の初期の特性）

光沢：えられた塗料を、ガラス板上に、 1 0 m i 1 アブリケ — ターを用いて伸展し、室温で一週間乾燥後、光沢計（スガ試験器（株）製）を用いて光沢を測定した。貯蔵安定性：えられた塗料を、 5 0 m l のガラス製スクリユービンに入れ、 5 0 °C の恒温器中で 2 週間保存前後の塗料粘度を B 型粘度計で測定し、結果を以下のように分類した。 -

◎ ：塗料粘度変化が初期粘度の 8 0 % 〜 1 5 0 % であるもの

〇：塗料粘度変化が初期粘度の 1 5 0 % を超え 2 0 0 % を超えないもの

△ ：塗料粘度変化が初期粘度の 2 0 0 % 以上になるもの X ：塗料全体が凝集するもの

通常の使用条件下で使用に耐えるのは、 ◎、〇レベルのものと考えられる。

( 白塗板の耐汚染性）

貯蔵安定性試験後の塗料を、化成処理アルミ板上に、 1 0 m i 1 アプリケーターを用いて伸展し、室温で 1 週間乾燥して試験体とし、汚染付着防止性を調べた。

汚染付着防止性：曝露前および大阪府摂津市地内で南面 3 0 ° 傾斜の屋外曝露を 1 週間および 3 力月行なった後のクロマネチック指数を色彩色差計（色差計 C R 3 0 0

( ミノルタ（株）製））で測定、曝露前後の明度差 Δ L を汚染性の指標とした。数値の少ないほうが汚染付着が少ないことを示す。

実施例 2 〜 9

実施例 1 において、添加するシリゲート縮合物（ I ) および添加量を表 2 に示すように変更した以外は実施例 1 と同様にして、実施例 2 〜 9 の白塗料および白塗膜を調製し、評価した。結果を表 2 に示す。実施例

1 2 3 4 5 6 7 8 9 添加シリケ一縮合物

ム R ^ 1 9 Q Q Q (2

O O 4 0 b ( j^ノ f JmU ^借¾ ( V_n μh r ) *1 Q Π ο υ Q Q Π u Q 0 Q o Π u u Q o nリ Q Π u 白塗膜の初期特性

1週間後 4.6 4.1 4.8 2.3 1.9 2.1 2.7 4.3 4.7

3力月後 9.6 4.9 7.8 1.9 1.7 1.8 4.6 7.1 8.9

* 1 ：合成樹脂水性分散液の固形分 100重量部に対する重量部 ₍

比較例 1 ~ 5 '

実施例 1 において、添加するシリケ一ト縮合物および添加量を表 3 に示すように変更した以外は実施例 1 と同様にして比較例 1 〜 5 の白塗料および白塗膜を調製し、評価した。結果を表 3 に示す。

表 3 中、 E t 4 8 はコルコート社製のェチルシリケ一ト 4 8 、 P r はコルコート社製のプロピルシリゲートの略である。

枓豳 f 4

豳 Θ

Θ 餘

¾

厂 * 1 ：合成樹脂水性分散液の固形分 100重量部に対する重量部。

雌 * 2 ：塗装時にハジキが生じ測定可能な塗膜がえられなかった。

Pr

m

Claims

請求の範囲

1. 合成樹脂水性分散液と式（ I ) ：

OR

I

RO— (Si一 0 — R ( I )

I ⁿ

OR

[式中、 R は R ¹ ( R ¹はメチルおよび Zまたはェチル）と R ² ( R は炭素数 3 〜 1 0 の直鎖または分岐鎖状のァゾレキノレ基の少なくとも 1 種）とからなる。 n は 2 〜 1 5 ] で示される 4 官能シリケ一ト化合物の縮合物からなり、該 4 官能シリケ — ト化合物の縮合物を合成樹脂水性分散液の固形分 1 0 0 重量部に対し 1 〜 1 0 0 重量部含む合成樹脂水性分散組成物。

2. 全 R に対する R ¹の割合力 5 〜 9 8 モル％である請求の範囲第 1 項に記載の水性分散組成物。

3 R ²がプロピルおよび Zまたはプチルである請求の範囲第 1 項または第 2 項のいずれかに記載の水性分散組成物。

4. 合成樹脂が含フッ素樹脂である請求の範囲第 1 項〜