明 細 書 インクジヱッ ト記録用水性ィンクセット [発 明 の 背 景]
発明 の 分野
本発明は、 インクジヱット記録方式に好ましく用いられるインクセッ 卜に関す る。
背 景 技 術
インクジヱット記録方式では、 従来から、 静電吸引方式、 空気圧送方式、 圧電 素子の電気的変形を利用した方式、 あるいは加熱発泡時の圧力を利用した方式等 によってィンク小滴を発生 ·噴射させ、 このインク小滴を記録用紙に付着させて 記録を行なっている。 また、 この記録方式に用いられる水性インクは、 種々の染 料を水または有機溶剤に溶解または分散させて調製されている。
近年、 インクジエツト記録では ¾®紙上の耐水性カ求められてきている。 良好 な画像の耐水を達成する水性インクを得るため、 ポリエチレンイミンおよびこの 変成品を中心としたポリアミンと染料とを組み合わせてインクに添加することが 種々検討されてきている。
例えば、 特開昭 6 2 - 1 1 9 2 8 0号公報および特公平 7— 9 1 4 9 5号公報 には、 水堅牢性インクジエツ ト組成物として、 ヒドロキシェチル化またはヒドロ キシプロピル化ポリエチレンィミンと染料成分とからなるインクが記載されてい る。 しかしな力くら、 本発明者らの知る限りでは、 ここで用いられているポリマー は、 側鎖の約 5 0〜9 5 m o 1 %がヒドロキシェチル基またはヒドロキシプロピ ル基であるため、 ヒドロキシェチル化またはヒドロキシプロピル化の程度によつ ては親水性が大きくなりすぎ、 十分な耐水性が達成できないことがあつた。
また、 特開平 2— 2 5 5 8 7 6号公報、 特開平 2 - 2 6 8 7 6号公報、 および 特開平 3— 1 8 8 1 7 4号各公報には、 分子量 3 0 -0以上の 1級ァミノ基を有す るポリアミンと、 ァニオン染料と、 安定性付与剤と、 湿潤剤とを含む組成物が、 耐水性水性ィンキ組成物として記載されている。
また、 特開平 7 - 3 0 5 0 1 1号公報には、 塩基性水溶性高分子、 揮発性塩基 を対イオンとするァニォン染料、 および揮発性塩基を対ィオンとする緩衝剤から なる水性ィンクにおいて、 これらの各塩基の解離定数を制御することによって耐 水性を付与する技術力記載されている。 すなわち、 この水性インクは、 インク液 中では力チォン高分子の解離を抑制しておき、 紙上では揮発性塩基を蒸発させて 高分子と染料間の造塩反応を進行させることにより、 耐水性を付与するものとさ れている。
また、 特開平 8—1 1 3 7 4 3号公報には、 耐水性を有するインクとして、 ァ ゾ基を含む特定のァニオン染料と、 アミノ酸型ポリアミンまたはポリエチレンィ ミンとを含む水性ィンク力く記載されている。
更に、 特開平 1— 1 6 7 3 7 4号公報、 特開平 2 - 8 0 4 7 0号公報、 特開平 7 - 2 9 2 2 7 5号公報、 特公平 7 - 3 0 2 6 8号公報および特公平 7 - 6 8 4 6 2号公報には、 ポリエチレンィミン、 ポリビニルァミン、 ポリァリルァミン等 のポリアミン類と反応する官能基を有するァゾ染料を組み合わせてポリアミン染 料を作成し、 これを用いて耐水性を向上させたインク力記載されている。
しかしながら、 本発明者らの知る限りでは、 これら従来のインクは一定の耐水 性を確保できるものであるが、 一方で耐光性に劣るものであった。 特に、 複数の インクで形成するフルカラー画像にあっては、 一色でも耐光性に劣るものが存在 すると画像の色相が変わりカラー画像の品質力極端に劣化する。 よって、 フル力 ラ一画像を形成するィンクにあっては、 より高い次元の耐光性が要求されるとい える。 また、 例えば、 上記の特開平 8 - 1 1 3 7 4 3号公報に記載されているィ
ンクにあっては、 特定構造の染料の利用を必須とする。 そのため、 染料の選択肢 が狭く、 所望の特性 (例えば、 色相、 濃度) を併せ持つインクを作成することが 難しいといえる。 フルカラー画像を実現するインクにあっては、 広範な着色剤の 利用が可能なことが望ましいといえる。
[発 明 の 概 要]
本発明者らは、 上記の従来のィンクの耐光性の劣化の原因について検討を行つ た。 その結果、 インクに含まれる水溶性カチオンポリマーの一級アミノ基力く高い 反応性を有し、 ァゾ染料中のァゾ結合を攻撃し、 ァゾ染料を分解してしまうこと を発見した。 更に、 "^アミノ基の攻撃によってインクの保存性力損なわれるこ とも見出した。
さらに、 本発明者らは、 今般、 ある種の構造を有する着色剤が、 高い反応性の ~¾アミノ基を有する水溶性カチオンポリマーと組み合わせてインクに添加され ても、 ポリアリルァミンの添加による高い耐水性を維持したまま、 良好な耐光性 を有する画像を実現するとの知見を得た。 また、 このある種の着色剤は、 ポリア リルァミンの一級ァミノ基の攻撃によっては分解されず、 保存安定性にも優れる との知見を得た。 本発明はかかる知見に基づくものである。
従つ T、 本発明は、 良好な耐水性と耐光性とをともに備えるフルカラ一画像を 実現できるインクセッ 卜の提供をその目的としている。
また、 本発明は、 変色や染料の分解のない保存安定性に優れたインクセッ 卜の 提供をその目的としている。
そして、 本発明によるインクセッ トは、 ブラックインク、 イェローインク、 マ ゼンタインクおよびシアンインクを少なくとも含んでなるインクセッ 卜であって、 それぞれのインク力 着色剤と、 "^アミノ基を分子内に有する水溶性カチオン ポリマーと、 そして水とを少なくとも含んでなるものであり、 かつ前記着色剤と
して、 アントラキノン類、 インジゴイ ド類、 フタロシアニン類、 カルボニゥム類、 キノンィミン類、 メチン類、 キノリン類、 ニトロ類、ニト.ロソ類、 ベンゾキノン 類、 ナフトキノン類、 ナフタルイミ ド類、 およびペリノン類からなる群から選択 される類のいずれかに分類されるもののみを含んでなるものである。
[発明の具体的説明]
本明細書において、 低級アルキル基および低級アルコキシ基とは、 炭素数 1〜 4のアルキルおよびアルコキシを意味する。
インクセッ 卜
本発明によるインクセッ トは基本的にブラックインク、 イエロ一インク、 マゼ ンタインク、 およびシアンィンクを少なくとも含んでなる。
そして、 このインクセットを構成するすべてのインクは、 着色剤と、 一級アミ ノ基を:^ F内に有する水溶性カチオンポリマーと、 そして水とを少なくとも含ん でなるものであり、 かつ着色剤として、 アントラキノン類、 インジゴイド類、 フ タロシアニン類、 カルボニゥム類、 キノンィミン類、 メチン類、 キノリン類、 二 トロ類、 ニトロソ類、 ベンゾキノン類、 ナフトキノン類、 ナフタルイミ ド類、 お よびペリノン類からなる群から選択される類のいずれかに分類されるもののみを 含んでなるものである。
本発明によるインクセッ トはインク組成物を用いた記録方式に用いられる。 ィ ンク組成物を用いた記録方式とは、 例えば、 インクジヱッ ト記録方式、 ペン等に よる筆記具による記録方式、 その他各種の印字方式が挙げられる。 特に本発明に よるインク組成物は、 インクジェッ ト記録方法、 とりわけフルカラ一画像を形成 するインクジヱッ ト記録方法に極めて好ましく用いられる。
( 1 ) 着色剤
本発明によるインクセットを構成するインクが含む着色剤は、 上記の類の L、ず れかに分類されるものであり、 かつインク中では溶解または分散しており、 記録 媒体に印刷された後は記録紙上で印刷物に黒色または有彩色を与えるものである。 本発明にあっては、 このような性質を有する物質であれば、 着色剤としての利用 力可能であり、 着色剤の選択の幅力く極めて広い点で有利である。
上記類に分類される着色剤は、 内にァゾ結合を有さず、 分子内に一級アミ ノ基を有する水溶性力チオンポリマーと共にインク中に添加されても、 インク保 存中にインクの変色や着色剤の分解が見られない。 また、 上記類に分類される着 色剤と、 分子内に一級ァミノ基を有する水溶性カチオンポリマ一と共に含むィン クによれば、耐水性に優 かつ耐光性にも優れた画像が実現できるとの大きな 利点が得られる。 特に、 本発明によるインクセッ卜によって形成されたフルカラ 一画像は、 耐光性に優れたものである。
本発明の好ましい態様によれば、 本発明において着色剤はアル力リ可溶性であ ること力好ましい。 ここで、 アルカリ可溶性とは、 アルカリ性の媒体に溶解する ことを意味し、 そのような着色剤としては、 ^^内に含まれる水溶性基が酸性ま たは塩基性の解離性基、 あるいは非解離性の側鎖、 更にそれらを複数種含むもの であってよい。 また、 本発明において着色剤は、 アルカリに溶解するのであれば 酸性溶液に溶解するものであってもよい。 アルカリに溶解することにより、 カチ オン性を示す水溶性カチオンポリマーと静電的な親和性を持つことができる。 本発明において着色剤は、 上記の類に分類される有色物質であれば特に限定さ れないが、 染料または顔料と呼ばれるものから選択されるのが好ましい。 これら は、 重量当たりの発色濃度が高く色彩が鮮やかなため、 その利用が好ましい。 染料は水に溶解する有機性有色物質であり、 力ラーインデックスにおいて酸性 染料、 直接染料、 媒染染料、 反応染料、 可溶性建染染料、 硫化染料または食品用
色素に分類されているものの利用が好ましい。 また、 中性の水に不溶であっても アルカリ水に可溶であれば、 カラーインデックスにおいて油溶染料、 分散染料、 塩基性染料、 顔料に分類される着色剤を用いることもできる。
本発明において好ましく用いられる着色剤の例として、 イエロ一としては、 C. I. アシッ ドイエロ一 1、 3、 7、 C. I. べィシックイエロ一 28、
C. I. ビグメントイエロー 23等が挙げられる。 また、 マゼンタとしては、 C. I. アシッ ドレッ ド 49、 51、 52、 80、 82、 83、 87、 92、 94、 289、 C. I. モーダントレッ ド 3、 11、 15、 27、 C. I. スル ファーレッ ド 7、 I. フードレッ ド 14、 C. I. ビグメントレッ ド 81、 83、 89、 90等が挙げられる。 また、 シアンとしては、 C. I. アシッ ドプ ルー 1、 7、 9、 15、 22、 23、 25、 27、 40、 41、 43、 45、 54、 59、 62、 74、 78、 80、 82、 83、 90、 93、 100、 102、 103、 104、 112、 126、 127、 129、 138、 143、 182、 183、 203、 204、 205、 C. I. ダイレク トブルー 41、 86、 106、 108、 199、 C. I. モーダントブルー 1、 8、 29、 47、 C. I. スルファーブルー 9、 13、 I. ノ ッ トブル一 29、 42、 43、 C. I. リアクティブブル一 1、 2、 3、 4、 5、 7、 14、 15、 17、 18、 19、 21、 25、 27、 29、 32、 37、 38、 41、 44、 46、 C. I. ソルビラィズバッ トブル一 1、 5、 41、 C. I. フードブル一 1、 2、 C. I. べィシックブルー 9、 25、 44、 C. I. ビグメントブル一 1、 17 等が挙げられる。 更に、 ブラックとしては、 C. I. アシッ ドブラック 2、 48、 50、 C. I. モーダントプラック 13等が挙げられる。 これらの着色剤は単独 または複数種混合して用いることができる。
本発明において着色剤の含有量は、 インク全重量に対して 0. 5〜20wt% の範囲であることが好ましい。 上記範囲にあることで、 得られた画像は充分な光
学濃度を示し、 かつインクジヱッ ト記録方法に適正な粘度への調整が容易になる。 ( 2 ) 水溶性カチオンポリマー .
本発明によるインクセッ トを構成するインクは、 一級アミノ基を分子内に有す る水溶性カチオンポリマ一を含んでなる。 この水溶性カチオンポリマーは、 水性 インク中では溶解しており、 印刷された後は記録紙上に着色剤を固定して耐水性 を与えるものである。 この耐水性は、 水溶性カチオンポリマーが記録紙のセル口 一ス繊維に高い親和性を有し、 その結果着色剤を記録紙に固定する結着剤となる ことで実現されるものと推定される。
本発明において用いられる水溶性カチオンポリマーは、 分子内に少なくともェ チレンィミ ン、 ビニルァミ ン、 およびァリルアミンからなる群から選択される少 なくとも一つの構造を有してなるものであることが好ましい。 このような構造の 一級アミノ基は、 着色剤と相互作用をすることができ、 良好な耐水性を発現させ るものと推定される。
水溶性カチオンポリマーとして、 上述の構造のみを単独で有するポリエチレン ィミン、 ポリビニルァミン、 またはポリァリルァミンの単独重合体を利用するこ とが可能である。 また、 ~«アミンのみならず二級、 三級、 または四級ァミノ基 を併せ持つポリマーであってもよい。 さらに、 少なくとも上記の構造を有した共 重合体、 例えばアクリルアミ ド、 ヒドロキシェチルメタクリレート等のメタクリ ル酸ヒドロキシエステル、 ビニルピロリ ドン、 醉酸ビニル、 アクリル酸、 マレイ ン酸、 または二酸化硫黄等を併せ持つ共重合体を用いることも可能である。
水溶性カチオンポリマ一として市販品を利用することも可能であり、 その例と しては、 ポリエチレンィミ ン誘導体としてェポミ ン S P— 0 0 3、 S P— 0 0 6、 S P— 0 1 2、 S P— 0 1 8、 S P— 1 0 3、 S P - 1 1 0、 S P— 2 0 0、 P - 1 0 0 0 (以上何れも商品名、 株式会社日本触媒製) 、 ポリビニルァミン誘 導体 (三菱化学株式会社製) 、 ポリアリルアミン誘導体として P A A— L、
PAA— HC 1 - PAA— 10C、 P A A - C H3 C 00 H - S、 PAA - D 11— HC 1、 ポリアリルアミン塩酸塩誘導体としてダンフィックス 723、 ダンフィ ックス 202、 ダンフィ ックス 303、 ダンフィ ックス NK、 ダンフィ ックス F、 ダンフィ ックス 707、 ダンフィ ックス 808、 ダンフィ ックス T、 ダンフィ ックス 505RE、 ダンフィ ックス 5000、 ダンフィ ックス 7000、 ダンフィックス PAA、 ダンフィ ックス HC (以上何れも商品名、 日東紡績株式 会社製) 等が挙げられる。
更に、 本発明の好ましい態様によれば、水溶性カチオンポリマーの分子内の一 級ァミノ基は、 その側鎖に存在し、 かつ;^内に存在する側鎖の 5 Omo 1%以 上が一級ァミノ基であるものが好ましい。 このような構造の水溶性力チォンポリ マーの利用によって、 より高い次元の耐水性が実現できる。 この理由の詳細は明 らかではないが、 以下のように推定される。 水溶性カチオンポリマー分子内の一 級ァミノ基は、 二級、 三級、 四級ァミノ基等の他のカチオン性を示す側鎖と比較 して、 上述したアル力リ可溶性の着色剤と記録紙のセル口—ス繊維に対して高い 親和性がある。 そのため、 水溶性カチオンポリマー分子内に側鎖として一級アミ ノ基が存在することにより、 水溶性力チオンポリマ一の着色剤と記録紙との結着 剤としての効果が大きくなるものと考えられる。 更にその含有率が側鎖の 50m 0 1 %以上であると、 その効果がより大きなものとなると考えられるからである。 しかしながら、 上記はあくまで仮定であって、 本発明はこれに限定されるもので はない。
水溶性カチオンポリマーの含有量は適宜決定されてよいが、 インク全量に対し て 0. 1〜20wt%の範囲が好ましい。 上記範囲にあることで、 得られた画像 は充分な光学濃度を示し、 かつインクジヱット記録方法に ¾Eな粘度への調整が 容易になる。
( 3 ) 水、 その他のインク成分
本発明によるインクセッ トを構成するインクは、 要な溶媒として水を用いる。 ここで水とは水性ィンクの媒体となるものであり、 着色剤および水溶性カチオン ポリマー、 更には後記するような溶解促進剤、 保湿剤、 浸透促進剤等を溶解して 保持するものである。 この水は、 イオン交換水、 限外濾過水、 逆浸透水、 蒸留水 等の純水、 または超純水を用いることができる。 また、 紫外線照射または過酸化 水素添加により滅菌した水を用いることが、 インク組成物を長期保存する場合に 力ビゃバクテリァの発生を防止することができるので好ましい。
また、 本発明の好ましい態様によれば、 本発明によるインクセッ 卜を構成する インクは、 蒸気圧力純水よりも小さい水溶性有機溶剤および糖類から選ばれる保 湿剤を更に含むことができる。 保湿剤を含むことにより、 インクジヱッ ト記録方 式において、 水分の蒸発を抑制して記録へッ ドの吐出口の目詰まりを有効に防止 できる。 また、 水溶性有機溶剤の添加によって、 ノズルからのインク滴の吐出を 安定に行うことができ、 さらにィンク特性を変化させることなく粘度を容易に変 更することができる。
本発明において、 水溶性有機溶剤は溶質を溶解する能力を持つ媒体を意味し、 有機性で蒸気圧が水より小さい水溶性の溶媒から選ばれる。 この水溶性有機溶剤 の好ましい例としては、 エチレングリコール、 プロピレングリコール、 ブタンジ オール、 ペンタンジオール、 2—ブテン一 1 , 4—ジオール、 2—メチル一2, 4—ペンタンジオール、 グリセリン、 1, 2 , 6—へキサントリオール、 ジェチ レングリコール、 ジプロピレングリコール等の多価アルコール類、 ァセトニルァ セトン等のケトン類、 7—プチロラク トン、 リン酸トリェチル等のエステル類、 フルフリルアルコール、 テトラヒドロフルフリルアルコール、 チォジグリコール 等力好ましい。 また糖類は、 マルチトール、 ソルビトール、 ダルコノラク トン、 マルト一ス等が挙げられる。
上記の保湿剤はインク全量に対して 5〜 5 0 w t %の範囲で添加されるのが好 ましい。 ― .
本発明の好ましい態様によれば、 本発明によるインクセットを構成するインク は、 水溶性のヒ ドロキシピリジン誘導体、 水溶性のヒ ドロキシ環状ァミ ン化合物、 水溶性の鎖状もしくは環状ァミ ド化合物、 水溶性のィミダゾール誘導体、 水溶性 のァジン化合物、 水溶性のァゾール化合物、 水溶性のアミジン化合物、 および水 溶性のプリン化合物からなる群から選択される溶解促進剤を更に含んでなること ができる。 溶解促進剤の添加によって、 インクジエツト記録装置が高温 *低湿度 下で長時間放置される極端な状況でも吐出口先端でのインク乾燥を有効に防止す ることができる。 更に、 より乾燥力進んでインクが乾燥固化しても、 吐出口後部 力、ら供給されるインクで先端部分を再溶解できるため、 短時間で正常な印字を再 び行うことができるとの利点が得られる。 なおここで、 吐出口先端において乾燥 固化したインクを再溶解させることができる一方で、 印刷後の画像に耐水性を与 えることができる理由は明らかではない力 以下のように推定される。 吐出口先 端で乾燥が進んだ場合は、 水等の揮発成分が蒸発した着色剤、 水溶性カチオンポ リマー、水溶性の溶解促進剤の混合物であり、 この混合物の蒸発固化物は新たな インクに再溶解し得るものである。 これに対して記録紙上では、 着色剤と水溶性 カチオンポリマーとはセルロース繊維に吸着して比較的表面にあるのに対し、 水 溶性の溶解促進剤は水媒体と共に記録紙中に浸透して、 着色剤や水溶性力チォン ポリマーとは局所的には共存していない。 そのため、 印刷画像が水に触れても、 この画像は再溶解することなく、 耐水性が発現すると考えられる。
上記の水溶性のヒドロキシピリジン誘導体は、 ピリジン環に水酸基が直接、 あ るいはメチレン鎖を介して結合した水溶性ィヒ合物であり、 その例としては、 2— ピリジノール、 3—ピリジノール、 4—ピリジノール、 3—メチル一 2—ピリジ ノール、 4—メチル一2—ピリ ジノール、 6—メチルー 2—ピリジノール、 2—
ピリジンメタノール、 3—ピリジンメタノール、 4—ピリジンメタノール、 2 - ピリジンエタノール、 3 —ピリジンエタノール、 4—ピリ.ジンエタノール、 2— ピリジンプロパノール、 3—ピリジンプロパノール、 4一ピリジンプロパノール、 α—メチルー 2—ピリジンメタノール、 2, 3—ピリジンジオール等が挙げられ る。
また、 上記の水溶性のヒドロキシ環状アミン化合物は、 環状アミンに水酸基が 直接、 あるいはメチレン鎖を介して結合した水溶性化合物であり、 その例として は、 4—ヒ ドロキシピペリジン、 3—ヒドロキシピペリジン、 2 —ヒドロキシピ ペリジン、 Ν—メチル一 3—ヒ ドロキシピペリジン、 Ν—ェチル一 3—ヒ ドロキ シピペリジン、 Ν—メチルー 3—ヒ ドロキシメチルピペリジン、 Ν—メチル _ 2 ーヒ ドロキシメチルピ ペリジン、 Ν— ( 2—ヒ ドロキシェチル) ピぺリジン、 2 - ( 2—ヒ ドロキシェチル) ピぺリジン、 4— ( 2—ヒ ドロキシェチル) ピぺ リジン、 Ν— ( 2—ヒ ドロキシェチル) ピぺラジン、 Ν— (2—ヒ ドロキシェチ ル) モルホリ ン、 Ν— ( 2—ヒ ドロキプロピル) モルホリン、 Ν— ( 2—ヒドロ キシェチル) ピロ一ル、 ピロリノール、 Ν— ( 2—ヒ ドロキシェチル) ピロリジ ン、 Ν—メチル一 2— (2—ヒ ドロキシェチル) ピロリジン、 Ν— ( 2—ヒドロ キシェチル) エチレンィミ ン、 3—才キシピラゾール、 5—ォキシピラゾール等 力挙げられる。
また、 上記の水溶性の鎖状もしくは環状アミ ド化合物の例としては、 ラクトァ ミ ド、 力ルバミ ン酸メチル、 力ルバミ ン酸ェチル、 力ルバミ ン酸プロピル、 ホル ムアミ ド、 Ν—メチルホルムアミ ド、 Ν, Ν—ジェチルホルムアミ ド、 Ν, Ν— ジメチルホルムアミ ド、 ァセト ミ ド、 Ν—メチルァセトアミ ド、 Ν, Ν—ジメチ ルァセトアミ ド、 プロピオンアミ ド、 Ν—メチルプロピオンアミ ド、 ニコチンァ ミ ド、 6—ァミノニコチンアミ ド、 Ν, Ν—ジェチルニコチンアミ ド、 Ν—ェチ ルニコチンアミ ド、 Ν—メチルピロリ ドン、 5—メチルー 2 —ピロリ ドン、 5—
ヒドロキシメチル一 2 —ピロリ ドン、 5—バレロラクタム、 £—力プロラクタム、 ヘプトラクタム、 ピログルタミン酸、 N—メチル一_ε—力.プロラクタム、 β—プ 口ビオラクタム等が挙げられる。
また、 上記の水溶性のィミダゾ一ル誘導体は、 ィミダゾール環に水酸基やカル ボキシル基ゃアルキル基等が結合した水溶性化合物であり、 その例としては、 ィ ミダゾール、 Ν—メチルイミダゾール、 2—メチルイミダゾール、 2—ヒドロキ シィミダゾ一ル、 4ーヒドロキシィミダゾール、 5—ヒドロキシィミダゾ一ル、 ピリミダゾール、 2—ェチルイミダゾール、 2ーェチルー 4—メチルイミダゾー ル、 ヒスタミン、 ヒスチジン、 イミダゾール醉酸、 4—メチルイミダゾ一ル、 4 f ミダゾールァクリル酸、 4 , 5—イミダゾ一ルジ力ルポン酸、 ピロカルピン 等が挙げられる。
また、 上記の水溶性のァジン化合物は、 窒素原子、 酸素原子、 硫黄原子のいず れかを二つ以上含みかつそのうちの一つ以上は窒素原子である複素六員環を有す る化合物の総称であり、 その例としては、 ピラジン、 ピラジンアミ ド、 へキサヒ ドロビラジン、 3—ェチル一 2 , 6—ジメチルビラジン、 ピラジン一 2, 3—ジ カルボン酸、 ピラジンカルボ二トリル、 2, 3—ピラジンジカルボ二トリル、 2, 3—ピラジンカルボキシアミ ド、 2, 3 —ピラジン無水二カルボン酸、 ピラジン エタンチオール、 トリァジン、 シァヌル酸、 シァヌル酸メチル、 メラミン、 トリ チォシァヌル酸、 ピリダジン、 4ーピリダジンカルボン酸、 シトシン、 シトシン - 5—カルボン酸等が挙げられる。
また、 上記の水溶性のァゾール化合物は、 窒素原子、 酸素原子、 硫黄原子のい ずれかを二つ以上含みかつそのうちの一つ以上は窒素原子である複素五員環を有 する化合物の総称であり、 その例としては、 1 , 2, 3—トリァゾ一ル、 1, 2、 4—トリァゾール、 1, 2, 3 —トリァゾ一ルー 4 , 5—ジカルボン酸、 1 H— 1, 2 , 4—トリァゾールー 3 —チオール、 ベンゾトリアゾール、 ベンゾトリア
ゾールー 5—カルボン酸、 1 H—べンゾトリァゾールー 1—メタノール、 ピラゾ ール、 テトラゾ一ル、 ォキサゾール、 N 1— (4 , -5— ' メチル一 2—ォキサゾ リル) スルファニルアミ ド、 チアゾール、 2—ァミノチアゾール、 2—チアゾー ルカルボキシアルデヒド、 5—チアゾールメタノール、 1, 2, 3—チアジアゾ
—ル、 ベンゾィミダゾール、 ベンゾィミダゾ一ル一 2—カルパ、ミン酸、 ( 2—ベ ンゾイミダゾリル) ァセトニ卜リル、 5—ベンゾイミダゾ一ルカルボン酸、 2— ベンゾィミダゾールエタノール、 2—ベンゾィミダゾールプロピオン酸、 2—メ ルカプトべンゾィミダゾ一ル等が挙げられる。
また、 上記の水溶性のアミジン誘導体とは、 カルボン酸のカルボニル基の = 0 の部分が- N Hで、 一◦ Hの部分が一 N H2でそれぞれ置換された構造を持つ化 合物の総称であり、 その例としては、 グァニジン、 1ーメチルー 3—ニトロ一 1 —ニトロソグァ二ジン、 1一アミルー 3—ニトロ一 1一二トロソグァ二ジン、 二 トログァニジン、 スルファグァ二ジン、 グァニジノ酢酸、 グァニチジン、 ァミノ グァニジン、 カナバニン、 アルギニノコハク酸、 アルギニン、 ビグアニド等が挙 げられる。
さらに、 上記の水溶性のプリン誘導体とは、 ピリ ミジン環とィミダゾール環が 縮合した二環性複素環を骨格に持つ化合物の総称であり、 その例としては、 プリ ン、 プリンリボシド、 2—アミノー 6—メルカプトプリン、 6— (メチルチオ) プリンリボシド、 6—ベンジルァミノプリン、 キサントシン、 グァニン、 2—デ ォキシグアノシン、 グアノシン、 〇一メチルグァニン、 メチルグァニン、 カフェ イン、 キサンチン、 テオフィ リン、 テオプロミン、 アデニン、 アデノシン、 2— デォキシアデノシン、 N—ベンジル一 9— (2—テトラヒドロビラニル) アデ二 ン、 アデノシン三リン酸等が挙げられる。 これら溶解 iS 剤は単独または複数混 合して用いることができる。
また、 本発明によるインクセッ トを構成するインクは、 酸を更に含んでなるこ
とができる。 酸は特に限定されないが、 インクの p Hを適切な範囲に調整するこ とのできる解離定数および水溶性を有している酸が好まし.く、 無機酸 (例えば、 塩酸、 臭化水素酸、 硝酸、 硫酸、 リン酸等) 、 有機酸 (例えば、 蟻酸、 酢酸、 プ 口ピオン酸、 n—酪酸、 i s o—酪酸、 n—吉草酸、 i s o—吉草酸、 カブロン 酸、 グリコール酸、 乳酸、 サクチ二ル酸、 グルタニル酸、 アジピン酸またはタル タリック酸等のカルボン酸類、 あるいはこれらの置換体またはこれらに対応する スルホン酸類等) を用いることができる。 これらの酸は、 インクに直接添加、 あ るいは水溶性カチオンポリマーと酸とからなる塩としてィンクに添加するいずれ も方法であってもよい。 また、 前記の酸を単独または複数種混合して用いること も可能である。
また、 本発明によるインクセッ トを構成するインクは、 塩基を更に含んでなる ことができる。 塩基としては、 水酸化ナトリウム、 水酸ィ匕カリウム、 水酸化リチ ゥム、 水酸化カルシウム、 水酸化バリウム、 水酸化ストロンチウム、 水酸化ラジ ゥム、 水酸化ベリリウム、 水酸化マグネシウム、 アンモニア等の無機塩基、 ェチ ルァミン、 ジェチルァミ ン、 トリェチルァミン、 プロピルァミン、 ジプロピルァ ミン、 ジィソプロピルァミン、 t e r t—ブチルァミン、 ジブチルァミン、 ジィ ソブチルァミン、 ィソプロピルァミン、 s e c—プチルァミン、 ペンチルァミン 等のモノ一、 ジ一あるいはトリー低級アルキルアミン類、 3—エトキシプロピル ァミン、 または 3—メ トキシプロピルァミン等の低級アルキル低級ヒドロキシァ ルコキシァミン類、 3—エトキシプロピルァミン、 または 3—メ トキシプロピル ァミン等の低級アルキル低級アルコキシァミン類、 2—アミノエ夕ノール、 2 _ (ジメチルァミノ) エタノール、 2— (ジェチルァミノ) エタノール、 ジェタノ —ルァミン、 N—プチルジェ夕ノールァミン、 トリエタノールァミン、 アミノメ チルプロパノール、 またはトリイソプロパノールァミン等のモノ一、 ジ一あるい はトリ一低級ヒドロキシアルキルァミン類、 ィミノビスプロピルァミン、 3—ジ
ェチルァミノプロピルァミ ン、 ジブチルァミノプロピルァミ ン、 メチルァミノブ 口ピルァミ ン、 ジメチルァミノプロパンジァミ ン、 メチルイミノビスプロピルァ ミン等の有機アミンを挙げることができる。 これら塩基は、 水溶性カチオンポリ マーと着色剤とをィンク組成物中に安定的に溶解させ、 それを保持する作用を示 す。 例えば、 水溶性カチオンポリマーとして酸付加塩物を用いた場合、 アルカリ 可溶性の着色剤が溶解しない場合がある力く、 これら塩基を加えることで安定的に 溶解させることができる。
また、 本発明によるインクセッ トを構成するインクは、 低級アルコール類、 セ 口ソルブ類、 カルビトール類、 およびノニオン性界面活性剤からなる群から選択 される浸透促進剤を更に含んでなることができる。 浸透促進剤は、 インクの表面 張力を低下させ記録紙へのィンクの浸透を促進し、 ィンク乾燥時間を短縮させる 効果を有する。 これらの具体例として、 低級アルコール類としては、 エタノール、 イソプロパノール、 ブタノ一ル、 ペン夕ノール等が挙げられ、 セロソルブ類とし ては、 エチレングリコ一ルモノエチルェ一テル、 エチレングリコールモノブチル エーテル等力 s '挙げら;^ カルビトール類としてはジエチレンダリコールモノプチ ルェ一テル、 トリエチレングリコールモノブチルエーテルグリコールエーテル等 が挙げられ、 そしてノニオン性界面活性剤としてはサーフイノ一ル 61、 82、 104、 440、 465、 485 (以上いずれも商品名、 エア ·プロダクツ ·ァ ンド ·ケミカルズ社製) 、 ニッサンノニオン K— 211、 K—220、 Ρ-21 3、 Ε - 215、 Ε - 220、 S - 215、 S - 220、 HS - 220、 NS - 212、 NS-220 (以上いずれも商品名、 日本油脂株式会社製) 等が挙げら れ 。
また本発明によるインクセッ トを構成するインクは、 必要に応じて更にインク ジェッ ト記録用水性ィンクに一般的に用いられている助剤を添加することもでき る。
助剤の例としては、 ヒドロトロピー剤、 p H調整剤、 防力ビ剤、 キレ一ト剤、 防腐剤、 防锖剤等が挙げられる。 インクを帯電するイングジヱット記録方式に使 用する場合は、 塩化リチウム、 塩化ナトリウム、 塩ィ匕アンモニゥム等の無機塩類 から選ばれる比抵抗調製剤を添加する。 ヒドロトロピー剤としては、 尿素、 アル キル尿素、 エチレン尿素、 プロピレン尿素、 チォ尿素、 グァニジン酸塩、 ハロゲ ン化テトラアルキルアンモニゥム等が挙げられる。 また、 p H調整剤としては、 上記の塩基性物質を兼ねて用いることができる。
[実 施 例]
水溶性カチォン_ポリ 一の調製
合成例 1 :ポリビニルァミンの合成
攪拌器、 冷却管、 窒素ガス導入管、 試薬導入口を備えた 1 , 0 0 O m 1の 4つ 口フラスコに、 N—ビニルホルムアミ ド 2 1. 3 gと超純水 3 0 0 gを入れ攪拌 溶解した。 窒素ガスを導入しつつ 5 0 °Cに昇温した後、 2 , 2 ' ーァゾビス一 (2—アミジノプロパン) · 2塩酸塩 1 O w t ^^K溶液を 1 0 0 g入れ、 窒素ガ ス気流下で攪拌しつつ 5 0 °Cにて 8時間保持した後、 精製 ·乾燥して、 ポリ (N —ビニルホルムアミ ド) を得た。
得られたポリ (N—ビニルホルムアミ ド) 全量と超純水 4 0 O m 1を攪拌器、 冷却管、 窒素ガス導入管、 試薬導入口を備えた 2, 0 0 O m 1の 4つ口フラスコ に入れ、 攪拌溶解した。 ここへ 1規定塩酸水溶液を 4 O O m l徐々に滴下しなが ら加え、 1時間攪拌混合した。 そしてフラスコを 1 0 0 °Cに昇温しこれを保持し つつ、 1 0時間攪拌混合した。 反応後、 冷却して精製 ·乾燥して、 ポリビニルァ ミン塩酸塩を得た。
ポリビニルァミン塩酸塩を超純水に溶解して 1 0 w t %水溶液を調製して、 あ らかじめ水酸化ナトリウムでイオン交換したイオン交換樹脂 I R A 9 0 0 (商品
名、 オルガノ製) を用いて塩酸を除去し、 乾燥させてフリータイプのポリビニル ァミンを調製した。 ポリエチレングリコールを標準にした.ゲル/、。一ミネーシヨン クロマトグラフィによる分子量は、 約 2, 0 0 0であった。
合成例 2
2 , 2、 —ァゾビス一 (2—アミジノプロパン) · 2塩酸塩 1 O w t %水溶液 を 4 0 gに代えた以外は合成例 1と同様の方法によってポリビニルアミンを調製 した。 得られたポリビニルァミンのポリエチレングリコールを標準にしたゲルパ 一ミネーシヨンクロマトグラフィによる 量は、 約 5, 0 0 0であった。 インクセッ トの調製
実施例 1 :インクセツ ト 1
下記のブラックインク 1、 イェローインク 1、 マゼンタインク 1、 およびシァ ンインク 1からなるインクセッ ト 1を得た。
( 1 ) ブラックインク 1
超純水 5 0 gに、 着色剤としてアントラキノン類のスミノールファストグレイ 3 G (商品名、 住友化学工業株式会社製、 C. I . アシッ ドブラック 4 8 ) 5 g を溶解して、 染料溶液を調製した。 攪拌している染料溶液に水溶性カチオンポリ マーとして合成例 1で合成した分子量約 2 , 0 0 0のポリビニルアミンを 3 g加 え、 さらに超純水を総量が 1 0 0 gになるまで添加し、 攪拌した。 続いて孔径約 5 // mの金属メッシュフィルタ一にて濾過して、 ブラックインク 1を調製した。
( 2 ) イェローインク 1
超純水 5 0 gに、 着色剤としてナフタルイミ ド類のソーラーピュアイェロー 8 G (商品名、 住友化学工業株式会社製、 C. I . アシッ ドイェロー 7 ) 2 , 5 g を溶解して、 染料溶液を調製した。 攪拌している染料溶液に水溶性カチオンポリ マ一としてポリアリルァミンである P A A— 1 0 C (商品名、 日東紡績株式会社
製) を固形分換算で 1. 5wt%と超純水を総量が 100 gになるまで添加 ·攪 拌した。 続いて孔径約 5 mの金属メッシュフィル夕一にて濾過して、 イエロ一 インク 1を調製した。
(3) マゼン夕インク 1
超純水 50 gに、 着色剤としてアントラキノン類のダイァシッ ドアリザリンル ピノール F3G 200% (商品名、 三菱化学株式会社製、 C. I. アシッ ドレツ ド 82) 2 gを溶解して、 染料溶液を調製した。 攪拌している染料溶液に水溶性 カチオンポリマ一としてポリエチレンィミンである S P— 012 (商品名、 株式 会社日本触媒製) 4 gを加え、 超純水を総量が 100 gになるまで添加し、 攪拌 した。 続いて孔径約 5 jumの金属メッシュフィルタ一にて濾過して、 マゼンタイ ンク 1を調製した。
(4) シアンインク
超純水 50 gに、 着色剤としてフタロシアニン類の力ヤラスターコイズブル一 GL (商品名、 日本化薬株式会社、 C. I. ダイレク トブルー 86) 4gを溶解 して、 染料溶液を調製した。 攪拌している染料溶液に水溶性カチオンポリマーと してポリアリルアミン塩酸塩誘導体であるダンフィ ックス 505RE (商品名、 日東紡績株式会社製) を固形分換算で 0. 2wt %加え、 超純水を総量が 100 gになるまで添加し、 攪拌した。 続いて孔径約 5 mの金属メッシュフィルタ一 にて濾過して、 シアンインク 1を調製した。 実施例 2 : インクセッ ト 2
下記のブラックインク 2、 イエロ一^ f ンク 2、 マゼンタインク 2、 およびシァ ンインク 2からなるインクセッ ト 2を得た。
(1) ブラックインク 2
超純水 50 gに、 着色剤としてキノンィミン類のニグ口シン NB (商品名、 住
友化学工業株式会社製、 C. I. アシッ ドブラック 2) 3 gを溶解して、 染料溶 液を調製した。 攪拌している染料溶液に水溶性力チオンポ.リマーとして合成例 1 で合成した分子量約 2, 000のポリビニルァミ ンを 3 g加え、 超純水を総量が 100 gになるまで添加し、 攪拌した。 続いて孔径約 5 mの金属メッシュフィ ルターにて濾過してブラックインク 2を調製した。
(2) イェローインク 2
超純水 50 gに、 着色剤としてメチン類のァストラゾンゴールデンイェロー GL (商品名、 バイエル社製、 C. I. ベーシックイエロ一 28) 3. 5 gを溶解し て、 染料溶液を調製した。 攪拌している染料溶液に水溶性カチオンポリマーとし て合成例 1で合成した分子量約 2, 000のポリビニルァミ ンを 1. 5 g加え、 超純水を総量が 100 gになるまで添加し、 攪拌した。 続いて孔径約 5 の金 属メッシュフィルタ一にて濾過して、 イェローインク 2を調製した。
(3) シアンインク 2
超純水 50 gに、 着色剤としてアントラキノン類のスミフィ ックスプリ リアン トブルー R (商品名、 住友化学工業株式会社製、 C. I. リアクティブブル一 19) 2 gを溶解して、 染料溶液を調製した。 攪拌している染料溶液に水溶性力 チオンポリマーとしてポリアリルァミ ンである PAA— L (商品名、 日東紡績株 式会社製) を固形分換算で 2. 5wt%になるように添加して、 さらに超純水を 総量が 100 gになるまで添加し、 攪拌した。 続いて孔径約 5 mの金属メッシ ュフィルタ一にて濾過して、 シアンインク 2を調製した。
(4) マゼン夕インク 2
超純水 50 gに、 着色剤としてカルボニゥム類のピンク 6 G (商品名、 野間化 学工業株式会社製、 C. I. ビグメントレッ ド 81) 2. 5 gを添加し、 ここへ 水溶性カチオンポリマ一としてポリアリルアミン塩酸塩であるダンフィ ックス 723 (商品名、 日東紡績株式会社製) を固形分換算で 2. 5wt%になるよう
に添加した後、 水酸化ナトリウム 1. 2 gを追加して、 更に超純水を総量が 100 gになるまで添加し、 攪拌した。 続いて孔径約 5 の金属メッシュフィ ルターにて濾過して、 マゼン夕インク 2を調製した。 実施例 3 :ィンクセッ ト 3
下記のブラックインク 3、 イェローインク 3、 マゼンタインク 3、 およびシァ ンインク 3からなるインクセッ ト 3を得た。
(1) ブラックインク 3
超純水 50 gに、 着色剤としてアントラキノン類のスミノールファストグレイ 3G (商品名、 住友化学工業株式会社製、 C. I. アシッ ドブラック 48) 5 g を溶解して、 染料溶液を調製した。 攪拌している染料溶液に水溶性カチオンポリ マ一としてポリアリルアミン塩酸塩誘導体である P A A— D 41 -HC 1 (商口 名、 日東紡績株式会社製) を固形分換算で 0. 2w t%になるように添加し、 更 に水酸化ナトリウム 0. 5 gを追加した。 そこへ超純水を総量が 100 gになる まで添加し、 攪拌した。 続いて孔径約 5 μπιの金属メッシュフィルターにて濾過 して、 ブラックインク 3を調製した。
(2) イエローインク 3
超純水 50 gに、 着色剤としてニトロ類のダイヮナフトールイエロ一 S (商品 名、 大和染料製造株式会社製、 C. I. アシッ ドイェロー 1) 3 gを溶解して、 染料溶液を調製した。 攪拌している染料溶液に水溶性力チオンポリマーとしてポ リエチレンィミンであるェポミン SP— 003 (商品名、 株式会社日本触媒製) を 5 gを添加し、 超純水を総量が 100 gになるまで添加し、 攪拌した。 続いて 孔径約 5 / mの金属メッシュフィルタ一にて濾過して、 イェローインク 3を調製 した。
(3) シアンインク 3
超純水 50 gに、 着色剤としてアントラキノン類の力ヤノ一ルブル一 AGG (商 品名、 日本化薬株式会社製、 C. I. アシッ ドブルー 40) 2. 5 gを溶解して、 染料溶液を調製した。 攪拌している染料溶液に水溶性カチオンポリマーとしてポ リァリルァミン塩酸塩であるダンフィ ックス 723 (商品名、 日東紡績株式会社 製) を固形分換算で 2 w t %になるように添加して、 更に水酸化力リウム 0. 7 gを追加した。 そこへ超純水を総量が 100 gになるまで添加し、 攪拌した。 続 いて孔径約 5 imの金属メッシュフィルタ一にて濾過して、 シアンインク 3を調 製した。
(4) マゼンタインク 3
超純水 50 gに、 着色剤としてカルボニゥム類のアイゼンァシッ ドロ一ダミン FB (商品名、 日本化薬株式会社製、 C. I. アシッ ドレッ ド 52) 2. 5 gを溶 解して、 染料溶液を調製した。 攪拌している染料溶液に水溶性カチオンポリマー としてポリアリルァミンである P A A— L (商品名、 日東紡績株式会社製) を固 形分換算で 2wt^;iなるように添加して、 更に酸として 1N塩酸 0. l gを追 加した。 そこへ超純水を総量が 100 gになるまで添加し、 攪拌した。 続いて孔 径約 5 mの金属メッシュフィルタ一にて濾過して、 マゼンタインク 3を調製し た。 実施例 4 : インクセッ ト 4
下記のブラックインク 4、 イェローインク 4、 マゼンタインク 4、 およびシァ ンインク 4からなるインクセッ ト 4を得た。
(1) ブラックインク 4
保湿剤としてマルチトール 10 gを加えた以外は実施例 3のブラックインク 3 と同様にしてブラックインク 4を調製した。
(2 ) イエロ一インク 4
保湿剤としてグリセリン 1 0 gを加えた以外は実施例 1.のイエロ一ィンク 1と 同様にしてイエロ一インク 4を調製した。
( 3 ) マゼンタインク 4
保湿剤としてチォジグリコール 1 0 gを加えた以外は実施例 1のマゼンタイン ク 1と同様にしてマゼンタインク 4を調製した。
(4) シアンインク 4
保湿剤としてァセトニルァセトン 1 0 gを加えた以外は実施例 2のシアンィン ク 2と同様にしてシアンインク 4を調製した。 実施例 5 :インクセッ ト 5
下記のブラックインク 5、 イェローインク 5、 マゼンタインク 5、 およびシァ ンインク 5からなるィンクセッ トを得た。
( 1 ) ブラックインク 5
溶解促進剤としてヒドロキシピリジン誘導体である 2—ピリジノールを 1 0 g 添加した以外は実施例 1のブラックインク 1と同様にしてブラックインク 5を調 製した。
(2 ) イェローィンク 5
溶解促進剤としてヒドロキシ環状アミン化合物である N—メチル一 3—ヒドロ キシピペリジンを 1 5 g添加した以外は実施例 1のイエロ一インク 1と同様にし てイエロ一インク 5を調製した。
( 3 ) マゼンタインク 5
溶解促進剤として環状ァミ ド化合物である £—力プロラクタムを 5 g添加した 以外は実施例 1のマゼンタインク 1と同様にしてマゼンタインク 5を調製した。
(4) シアンインク 5
溶解促進剤としてィミダゾール誘導体であるィミダゾールを 15 g添加した以 外は実施例 1のシアンインク 1と同様にしてシアンィンク 5を調製した。 実施例 6 : インクセッ ト 6
下記のブラックインク 6、 イエロ ίンク 6、 マゼン夕インク 6、 およびシァ ンィンク 6からなるインクセッ 卜 6を得た。
(1) ブラックインク 6
スミノールファストグレイ 3Gを 0. 5 gに、 合成例 1で合成した分子量約 2, 000のポリビニルアミンを 0. 3 gに変更した以外は、 実施例 1のブラックイ ンク 1と同様にして、 ブラックインク 6を調製した。
(2) イエローインク 6
ソーラーピュアイエロ一 8 Gを 10 gに、 水溶性カチオンポリマーをポリアリ ルァミ ンである PAA— 10 C (商品名、 日東紡績株式会社製) を固形分換算で 5wt %に変更し、 さらにポリアリルァミン塩酸塩であるダンフィ ックス 723 (商品名、 日東紡績株式会社製) を固形分換算で 2. 5wt%添加した以外は実 施例 1のイエロ一ィンク 1と同様にしてイェローインク 6を調製した。
(3) マゼンタインク 6
ィミダゾールを 20 g添力 Πし、 ダイァシッ ドアリザリンルピノ一ル F 3 G 20 0%を 20 に、 水溶性カチオンポリマーをポリアリルアミン塩酸塩誘導体であ るダンフィ ックス 505RE (商品名、 日東紡績株式会社製) を固形分換算で 0. 5 w t %に変更した以外は実施例 1のマゼンタインク 1と同様にしてマゼン タインク 6を調製した。
(4) シアンィンク 6
力ヤラスターコイズブルー GLを 0. 5 gに、 水溶性カチオンポリマーをポリエ
チレンィミンである SP— 012 (商品名、 株式会社日本匪製) l gに変更し た以外は実施例 1のシアンインク 1と同様にしてシアンィ.ンク 6を調製した。 実施例 7 :ィンクセッ ト 7
下記のブラックインク 7、 イェローインク 7、 マゼンタインク 7、 およびシァ ンインク 7からなるインクセッ ト 7を得た。
(1) ブラックインク 7
スミノールファストグレイ 3 Gを 0. 5 gに、 水溶性カチオンポリマーとして ポリアリルァミ ンである PAA— 10 C (商品名、 日東紡績株式会社製) を固形 分換算で 0. 5wt%に変更し、 更に 2— (ジメチルァミノ) エタノール 2 gを 加えた以外は実施例 1のブラックインク 1と同様にしてブラックインク 7を調製 した。
(2) イエロ一ィンク 7
ソーラーピュアイェロー 8 Gを 15 gに、 水溶性カチオンポリマーとしてポリ ァリルァミン塩酸塩のダンフィ ックス 723 (商品名、 日東紡績株式会社製) を 固形分換算で 10w t %に変更し、 更に水酸化力リゥムを 5 g添加した以外は実 施例 1のイエロ一インク 1と同様にしてイエロ一インク 7を調製した。
(3) マゼンタインク 7
初期に仕込む超純水を 30 gに変更し、 溶解促進剤としてィミダゾール誘導体 であるイミダゾールを 30 g添加し、 さらにダイァシッ ドアリザリンルピノ一ル F 3 G 200%を 10 gに、 水溶性カチオンポリマーとしてポリエチレンィミン であるェポミン SP— 003 (商品名、 株式会社日本! ^製) 20 gに変更した 以外は実施例 1のマゼンタインク 1と同様にしてマゼンタインク 7を調製した。
(4) シアンインク 7
力ヤラスターコイズブルー GL (商品名、 日本化薬株式会社、 C. I. ダイレ
ク 卜ブルー 86) を 2 g、 水溶性カチオンポリマ一としてポリアリルアミン塩酸 塩誘導体であるダンフィ ックス 505RE (商品名、 日東紡績株式会社製) を固 形分換算で 0. 1 w t %となるように添加した以外は実施例 1のシアンインク 1 と同様にしてシアンインク 7を調製した。 実施例 8 : インクセッ ト 8
下記のブラックインク 8、 イエロ Tンク 8、 マゼンタインク 8、 およびシァ ンインク 8からなるインクセッ 卜 8を得た。
(1) ブラックインク 8
スミノールファストグレイ 3Gを 4 gに、 水溶性カチオンポリマーとしてポリ ァリルァミン塩酸塩であるダンフィックス 723 (商品名、 日東紡績株式会社製) を固形分換算で 2. 5wt%に変更し、 更に水酸化カリウム 1 g、 2- (ジメチ ルァミノ) エタノール 5 g、 浸透 i¾i剤としてジエチレングリコールモノブチル エーテル 10 gを添加した以外は^例 1のブラックインク 1と同様にしてブラ ックインク 8を調製した。
(2) イェローインク 8
2— (ジメチルァミノ) エタノール 4 gおよび浸透促進剤としてノニオン性界 面活性剤のサ一フィノール 465 (商品名、 エア 'プロダクツ 'アンド 'ケミカ ルズ社製) 0. 8 gを加えた以外は実施例 1のイェローインク 1と同様にしてィ エロ一インク 8を調製した。
(3) マゼンタインク 8
初期に仕込む超純水を 30 gとし、 水溶性カチオンポリマ一をポリエチレンィ ミン誘導体であるェポミン S P— 006 (商品名、 株式会社日本 製) 3 gに 変更し、 さらに保湿剤としてグリセリン 10 g、 浸透促進剤としてジエチレング リコールモノプチルエーテル 10 gとノニオン性界面活性剤のサーフィノール
465 (商品名、 エア ·プロダクツ ·アンド ·ケミカルズ社製) 0. 8gを加え た以外は実施例 1のマゼンタインク 1と同様にしてマゼンタインク 8を調製した。 (4) シアンィンク 8
初期に仕込む超純水を 30 gとして、 水溶性カチオンポリマーをポリ了リルァ ミ ンである PAA— 10C (商品名、 日東紡績株式会社製) を固形分換算で 2 w t %に変更し、 更に溶解 {S 剤としてィミダゾール 20 g、 保湿剤としてジェチ レングリコール 10 g、 浸透促進剤としてトリエチレングリコールモノプチルェ 一テル 10 gとノニオン性界面活性剤のサーフィノール 465 (商品名、 エア · プロダクツ .アンド ·ケミカルズ社製) 0. 8 gを加えた以外は実施例 1のシァ ンィンク 1と同様にしてシアンィンク 8を調製した。 比較例 1 :インクセツ ト 9
下記のブラックインク 9、 イエロ一インク 9、 マゼンタインク 9、 およびシァ ンィンク 9からなるインクセッ ト 9を得た。
(1) ブラックインク 9
着色剤を、 ァゾ染料であるダイレク トファストブラック B (商品名、 住友化学 工業株式会社製、 C. I. ダイレク トブラック 22) に変更した以外は実施例 1 のマゼンタインク 1と同様にしてブラックインク 9を調製した。
(2) イェローインク 9
着色剤を、 ァゾ染料であるアイゼンオパールイェロー 3 GH (商品名、 保土谷 ィ匕学工業株式会社製、 C. I. アシッ ドイェロー 98) に変更した以外は実施例 1のマゼンタインク 1と同様にしてイェローインク 9を調製した。
(3) マゼンタインク 9
着色剤を、 ァゾ染料であるサンクロミンレッ ド Gコンク (商品名、 住友化学ェ 業株式会社製、 C. I. モーダントレッ ド 17) に変更した以外は実施例 1のマ
ゼンタインク 1と同様にしてマゼンタインク 9を調製した。
( 4 ) シアンィンク 9 - 着色剤を、 ァゾ染料である力ヤノルミ リングシァニン 5 R (商品名、 日本化薬 株式会社製、 C. I . アシッ ドブルー 1 1 3 ) に変更した以外は実施例 1のマゼ ン夕インク 1と同様にしてシアンインク 9を調製した。 比較例 2 : インクセッ ト 1 0
比較例 1で調製したマゼンタインク 9と、 実施例 1で調製したブラックインク 1、 イエロ f ンク 1、 およびシアンィンク 1よりなるィンクセッ ト 1 0を得た。 比較例 3 : インクセッ ト 1 1
水溶性力チォンポリマーを超純水に変更した以外は実施例 1のブラックインク 1、 イエロ f ンク 1、 マゼンタインク 1、 およびシアンインク 1と同様にして、 それぞれブラックインク 1 1、 イエロ rンク 1 1、 マゼンタインク 1 1、 およ びシアンィンク 1 1を調製した。 ィンクの評価試験
( 1 ) 耐水性試験
インクジヱッ 卜記録方式のプリンタ一として M J _ 5 0 0 0 C (商品名、 セィ コ一エプソン株式会社製) に、 実施例および比較例で調製したインクセッ トを充 填し、 中性^!紙としてゼロックス一 P (商品名、 富士ゼロックス株式会社製) 、 酸性普; 氏として E P P (商品名、 セイコーエプソン株式会社製) 、 再生紙とし てゼロックス一 R (商品名、 富士ゼロックス株式会社製) にフルカラ一画像の印 刷を行った。 1時間放置してから、 J I S L 0 8 5 3水滴下試験にて耐水性を評 価した。 すなわち、 印刷面に 1滴水を滴下して乾燥するまで放置し、 印刷面の退
色量によつて判定した。 評価基準は以下の通りとした。
評価 A: 、ずれの記録紙においても退色が認められなかつた。
評価 B:いずれかの記録紙において退色があった力 その量が 15%未満であ つた。
評価 C:いずれかの記録紙において退色があった力 その量が 15%以上 50 %以下であった。
評価 D:退色量が 50%を超える記録紙があった。
(2)耐光性試験
上記 (1)耐水性試験と同様の印刷物を、 キセノンゥェザォメータ一 C i 35 W (商品名、 アトラス ·エレクトリック 'デバイス社製) で一日露光した。 この 露光の前後の印刷物の◦. D. 値を、 カラーコントロールシステム S PM50 (商品名、 グレタツグ社製) で測定した。 その結果を次の基準で評価した。 評価 A:いずれかの記録紙において退色があった力^ その量が OD値で 5%未 めつた
評価 B:いずれかの記録紙において退色があったカ^ その量が OD値で 5%以 上 20%以下であった。
評価 C:退色量が OD値で 20%を超える記録紙があった。
(3) インクの保存安定性試験
実施例および比較例で調製したインクセットのインクをガラス製のサンプルビ ンに入れてこれを 60°Cで 1週間、 その後一 30°Cで 1週間放置した。 試験の前 後のィンクの; Imax値を、 瞬間マルチ測光システム! iCPD— 1000 (商品名、 大 塚電子株式会社製) で測定した。 その結果を次の基準で評価した。
評価 A: λ max値の変化は認められなかった。
評価 B: λ max値の変化があつたが、 その量が ± 1 nm未満であった。
評価 C: λ max値の変化があつたが、 その量が ±1 nm以上土 10 nm以下で
あつた 0
評価 D: ± 10 n mを超える λ max値の変化があつ十:イ ンクがあつナ 以上の評価結果は下記の表に示されるとおりであった。 なお、 保存安定性につ いては、 評価の最高値と最低値を示した。
実施例 耐水性 耐光性 保存安定性
1 A A A— C
2 B B A— B
3 A B A-B
4 A A A-B
5 A A A-B
6 A B A-B
7 B B A-B
8 A A A-B
比較例
1 A C D
2 A C A-D
3 D A A
(4) 印字安定性試験
インクセッ ト 5をインクジエツ ト記録プリンタ一 MJ— 5000 Cに充填し、 印字へッドをホームポジションからはずした状態で高温 ·低湿度環境下 (40°C /25%RH) で 2週間放置した。 その後、 正常に印刷が行えるまでクリーニン グ操作を行った。 その結果、 いずれのインクにおいても 5回以内で正常に復帰し た。
( 5 ) 速乾性試験
インクセット 8をインクジエツ ト記録プリンタ一M J—5 0 0 0 Cに充填し、 中性普 ®氏ゼロックス— P (商品名、 富士ゼロックス株式会社製) 、 酸性^ il紙 E P P (商品名、 セイコーエプソン株式会社製) 、 および再生紙ゼロックス一 R (商品名、 富士ゼロックス株式会社製) にベタ印刷を行なった。 紙上で液体の光 沢が消失するまでの時間を乾燥時間として測定した。 その結果、 いずれのインク についても乾燥時間は 2秒未満であつた。