明 細 書
N-ビフエ二ルメチルチアジァゾリン誘導体又はその塩の製造法及びその製造中間体 技術分野
本発明は、 高血圧症、 心臓疾患、 脳卒中等の循環器系疾患治療剤として有用な N-ビフエ二ルメチルチアジァゾリン誘導体又はその塩の製造法及びその製造中間 体に関する。 背景技術
アンジォテンシン IIはレニン一アンジォテンシン系の活性本体であり、 強力な 血管収縮作用と副腎皮質におけるアルドステロンの合成 ·分泌を促進する作用を 有し、 高血圧の原因物質として知られている。 また、 その作用は種々の標的器官、 例えば副腎皮質、 腎臓、 細動脈、 交感神経末梢上にある特異的受容体によって仲 介されると考えられている。
レニンーアンジォテンシン系の薬理学的阻害により降圧作用を示す物質として は、 これまでにカプトブリルゃェナラブリル等のアンジォテンシン変換酵素阻害 剤、 アンジォテンシン II拮抗剤及びレニン阻害剤が知られている。 これらのうち、 アンジォテンシン II拮抗剤としては、 アンジォテンシン II様ぺブタイ ドであるサ ララシン ( [Sari , Ala8] AG II ) のほか、 イ ミダゾ一ル誘導体 (特開昭 56-7103 号公報、 特開昭 56-71074号公報、 特表平 3-501020号公報) 、 ピラゾ一ル誘導体 (特開平 3-218371号公報) 等の非ぺブタイ ド性誘導体も見出されている。
しかしながら、 ぺブタイ ド性誘導体においては、 生体内半減期が短く、 絰ロ投 与での有効性もなく、 更に有意なァゴニスト活性も有していることから臨床への 応用は難しく、 また非ぺブタイ ド性誘導体においても、 未だ臨床上使用されてい る薬剤は僅かである。
斯かる観点から、 本発明者らは、 臨床上優れた薬剤を提供すべく、 鋭意研究を 行った結果、 下記一般式(7)で表される N-ビフエ二ルメチルチアジァゾリン誘導 体又はその塩が優れたアンジォテンシン Π拮抗作用を有し、 高血圧症、 心臓疾患、
脳卒中等の循環器系疾患治療剤として有用であることを見出し、 先に国際出願し た (W094/04516) 。
この国際出願においては、 次の反応式に示される如き方法で N-ビフエ二ルメチ ルチアジァゾリン誘導体 (7)を製造している。
〔式中、 R 1は低級アルキル基を示す〕
しかしながら、 この方法によるとビフエ二ルニトリル誘導体を公知の方法 (特 開昭 63-23868号公報) によりテトラゾ一ル化する工程を含み、 かかるテトラゾー ル化試薬として、 有害なトリアルキルスズ化合物を使用せざるを得ないという欠 点があり、 工業的にも必ずしも満足できるものではなかった。
従って、 本発明の目的はアンジォテンシン Π拮抗剤である N-ビフエニルメチル チアジアゾリン誘導体(7)又はその塩の工業的に有利な製造法及びその製造中間
体を提供することにある。 発明の開示
斯かる実情に鑑み本発明者らは、 N-ビフエ二ルメチルチアジァゾリン誘導体(7) 又はその塩の製造法について銳意研究を行った結果、 下記新規化合物(3a)又は ( 3b )を経由する製造法によれば、 工業的に有利に N-ビフエ二ルメチルチアジァゾ リン誘導体(7 )又はその塩が製造できることを見出し本発明を完成した。
本発明の N-ビフエ二ルメチルチアジァゾリン誘導体(7)又はその塩の製造法は 次の反応式で表される。
脱化ルァシ
〔式中、 R1は低級アルキル基を示し、 R2は水素原子又はァシル基を示し、 はァシル基を示し、 X 1はハロゲン原子を示し、 X2はハロゲン原子又は
一 S 03R3 (ここで、 R3はアルキル基又はァリール基を示す) を示し、 Zは水 素原子、 銅原子、 リチウム原子、 ハロゲン化金属又は基一 B(OR4)2 (ここで、 R4は水素原子又は低級アルキル基を示す) を示し、 Aは水素原子又はテトラゾ リル保護基を示す〕
すなわち、 本発明はァミノチアジアゾ一ル誘導体(1)とハロゲノ トルエン誘導 体(2)との反応及び脱ァシル化反応によって得られる N -ベンジルチアジァゾリン 誘導体 〔(3a)又は(3b)〕 を原料とし、 これに化合物(4)を反応せしめて化合物(5a) 又は化合物(5b)を得、 化合物(5a)を得た場合にはァシル基を脱離して化合物(5b) とした後、 当該化合物(5b)に化合物(6)を反応させ、 所望によりテトラゾリル保 護基を脱離せしめることによる N-ビフエ二ルメチルチアジァゾリン誘導体(7)又 はその塩の製造法を提供するものである。
また、 本発明は上記 N-ベンジルチアジァゾリン誘導体(3b)に化合物(6)を反応 させて化合物(8)を得、 次いでこれに化合物(4)を反応させ、 所望によりテトラゾ リル保護基を脱離せしめることによる N-ビフエ二ルメチルチアジァゾリン誘導体 (7)又はその塩の製造法を提供するものである。
また、 N-ベンジルチアジァゾリン誘導体(3a)及び(3b)、 すなわち下記一般式(3) で表される化合物並びにその酸付加塩は文献未記載の新規化合物であり、 本発明 はこの化合物及びその製造法を提供するものである。
発明を実施するための最良の形態
本発明において、 各化学式の各置換基の説明に用いられる 「低級」 とは、 該置 換基が直鎖又は分岐状の炭素数 1〜 7、 好ましくは炭素数 1〜 5の基を意味する。 上記反応式において、 R 'で示される低級アルキル基としては、 例えばメチル 基、 ェチル基、 n-プロピル基、 イソプロピル基、 n-ブチル基、 t-ブチル基、 n-ぺ ンチル基等が挙げられ、 好ましくはェチル基である。
R2及び R2eで示されるァシル基としては、 例えば低級アルカノィル基、 低級 アルケノィル基、 低級アルコキシカルボニル基、 低級ァラルキルォキシカルボ二 ル基等が挙げられる。
ここで、 低級アルカノィル基としては、 例えばホルミル、 ァセチル、 プロピオ ニル、 ブチリル、 バレリル、 イソバレリル、 ビバロイル、 へキサノィル、 へブ夕 ノィル、 ォクタノィル、 ノナロイル等の炭素数 1〜10のアルカノィル基のほか、 例えばクロロアセチル、 ブロモアセチル、 ジクロロアセチル、 トリフルォロアセ チル、 クロ口プロピオニル、 テトラフルォロブ口ピオニル等のハロ低級アルカノ ィル基、 例えばヒドロキシァセチル、 ジヒドロキシァセチル、 ヒ ドロキシブロビ ォニル、 ヒドロキシプチリル等のヒドロキシ低級アルカノィル基、 例えばメ トキ シァセチル、 エトキシァセチル、 メ トキシブロピオニル、 エトキシプロピオニル 等のアルコキシ低級アルカノィル基、 例えばシァノアセチル、 シァノブ口ピオ二 ル、 シァノブチリル等のシァノ低級アルカノィル基等が挙げられ、 好ましくはト リフルォロアセチル基である。
低級アルケノィル基としては、 例えば、 ァクリロイル基、 メ夕クリロイル基、 クロ トノィル基、 ペンテノィル基等が挙げられる。
低級アルコキシカルボニル基としては、 例えばメ トキシカルポニル基、 ェトキ シカルポニル基、 プロポキシカルボニル基、 n-ブトキシカルポニル基、 t-ブトキ シカルボニル基等が挙げられる。
低級ァラルキルォキシカルボニル基としては、 例えばべンジルォキシカルボ二 ル基、 フエネチルォキシカルボニル基等が挙げられる。
X1及び X2で示されるハロゲン原子としては、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原 子、 ヨウ素原子が挙げられ、 好ましくは臭素原子、 ヨウ素原子である。
X2で示される一 S〇3R3における R3のアルキル基としては、 メチル基、 ェチ ル基、 プロピル基等が、 ァリール基としては、 トリル基、 フエニル基等が挙げら れる。
Zで示されるハロゲン化金属としては、 例えば一 ZnCl基、 一 MgCl基、 一 CuCl基、 一 BC12基、 —ZnBr基、 一 MgBr基、 一 CuBr基、 一 BBr2基等 が挙げられ、 一 B(OR4)2としては、 例えば一 B(〇H)2基、 一 B(〇CH3)2基
等が挙げられる。
Aで示されるテトラゾリル保護基としては、 例えば t-ブチル基、 トリフエニル メチル基、 2-テトラヒドロビラニル基、 メ 卜キシメチル基、 エトキシメチル基等 が挙げられる。
また、 本発明の目的化合物(7 )は薬理学的に許容される塩基付加塩を形成する ことができる。 具体的には(ィ) ナトリウム、 カリウムなどのアルカリ金属との 塩、 (口) カルシウム、 マグネシウムなどのアルカリ土類金属との塩、 (ハ) アン モニゥム塩、 (二) 卜 リメチルァミン、 ト リェチルァミン、 ト リプチルァミン、 ピリジン、 N,N-ジメチルァニリン、 N-メチルビペリジン、 N-メチルモルホリン、 ジェチルァミン、 シクロへキシルァミン、 プロ力イン、 ジベンジルァミン、 N-ベ ンジル フエネチルァミン、 1 -エフェナミ ン、 Ν, Ν' -ジベンジルエチレンジァ ミンなどの含窒素有機塩基との塩を挙げることができ、 更にカリウム塩、 特にジ 力リゥム塩が好ましい。
また、 本発明の目的化合物(7 )は、 未溶媒和型のみならず、 水和物若しくは溶 媒和物としても存在することができる。 従って、 本発明の化合物は、 そのすベて の結晶型及び水和又は溶媒和物を含むものである。
また、 本発明の目的化合物(7)は、 不斉炭素原子を有するものが含まれるため、 光学活性体として存在し得る。 これらの光学活性体も光学不活性体も本発明の化 合物に包含される。
更に、 本発明化合物(7 )の中には、 2個以上の不斉炭素原子を有するものがあ り、 それらは異なる立体異性体 (シス型、 トランス型) として存在し得る。 これ らの立体異性体及びその混合物もまた本発明の化合物に包含される。
以下、 本発明の製造法の各工程について詳細に説明する。
•工程一 1
一般式(1 )で示されるアミノチアジアゾ一ル誘導体と一般式(2 )で示されるハロ ゲノ トルエン誘導体とを反応させることによって、 一般式(3 )で示される Ν-ベン ジルチアジァゾリン誘導体又はその酸付加塩が製造される。 また R 2がァシル基 である化合物(3a )を脱ァシル化すれば、 R 2が水素原子である化合物(3b )が得ら れる。 かかる N-ベンジルチアジァ Vリン誘導体( 3a)及び( 3b)並びにそれらの酸付
加塩は新規化合物である。
ここで、 N-ベンジルチアジァゾリン誘導体(3 )の酸付加塩としては、 ハロゲン 化水素酸塩、 アルキルスルホン酸塩、 ァリールスルホン酸塩等が挙げられる。 この縮合反応は、 R 2がァシル基であるアミノチアジアゾール誘導体(1 ) (アミ ノ保護体) を用いる場合は塩基の存在下に行うのが好ましく、 遊離の化合物(3a) が得られる。 また R 2が水素原子であるアミノチアジアゾール誘導体(1 ) (ァミノ 非保護体) を用いる場合は塩基の非存在下で行うのが好ましく、 化合物(3b)の酸 付加塩が得られる。 ここで前者の場合に用いられる塩基としては、 例えば水素化 ナトリウム、 水素化リチウム、 炭酸カリウム、 炭酸ナトリウム、 ナトリウムアル コラート、 t-ブトキシカリウム、 水酸化ナトリウム、 水酸化カリウム、 トリェチ ルァミン、 ジイソプロピルェチルァミン等が挙げられる。 使用される溶媒として は、 いずれの場合にも該反応に影響しないものであればいずれでもよく、 例えば N,N-ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 ァセトニトリルなど.のよう な非プロトン性極性溶媒; ジェチルエーテル、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン、 モノグライム、 ジグライムなどのようなエーテル類;塩化メチレン、 クロ口ホル ム、 四塩化炭素などのようなハロゲン化炭化水素類; メタノール、 エタノール、 プロパノールなどのようなアルコール類、 水等が挙げられ、 適宜、 単独で又は混 合して使用することができる。
また、 反応促進剤として相間移動触媒を添加してもよい。 このような相間移動 触媒としては、 テトラメチルアンモニゥムクロリ ド、 テトラオクチルアンモニゥ ムクロリ ド、 テトラプチルアンモニゥムブロミ ド等の第四級アンモニゥム塩、 N- ネオペンチル -4-( Ν' , Ν' -ジメチルァミノ)ピリジニゥムクロリ ド、 Ν-(2-ェチル- へキシル)-4-(Ν',Ν' -ジメチルァミノ)ピリジニゥムクロリ ド等のピリジニゥム塩、 テトラブチルホスホニゥムブロミ ド、 テトラフェニルホスホニゥムブロミ ド等の 第四級ホスホニゥム塩等が挙げられる。
反応温度は通常、 化合物(1 )としてァミノ保護体を用いる場合は一 30〜150°C、 好ましくは 10〜100°C、 アミノ非保護体を用いる場合は 20〜200°Cであり、 反応時 間は通常、 ァミノ保護体を用いる場合は 10分〜 24時間、 好ましくは 1〜10時間、 アミノ非保護体を用いる場合は 1〜50時間である。
本反応の特に好ましい例としては、 炭酸カリウムを塩基として用い、 N,N-ジメ チルホルムアミ ド等の非プロ トン性極性溶媒中にて、 R 2がァシル基であるアミ ノチアジアゾール誘導体(1 ) (ァミノ保護体) の金属塩を生成させた後に、 ハロ ゲノ トルエン誘導体(2 )と 0 °C〜室温にて反応させて化合物 ( 3a)を得る方法、 及 び塩基を用いずに、 R 2が水素原子であるアミノチアジアゾール誘導体(1 ) (アミ ノ非保護体) とハロゲノ トルエン誘導体(2 )を 50〜100。Cにて反応させて化合物 ( 3b)の酸付加塩を得る方法が挙げられる。
化合物(3a )の脱ァシル化反応は、 一般の加水分解条件、 例えば水酸化ナトリウ ム、 水酸化カリウム、 炭酸ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液中、 又は塩酸、 酢酸等の酸性溶液中でエタノール、 メタノール、 テトラヒドロフラン、 N,N-ジメ チルホルムアミ ド等の水と混合し得る溶媒を用いるか、 又は溶媒を用いることな く室温〜 100°Cで処理することにより行うことができる。
•工程一 2
工程一 1及び脱ァシル化反応で得られた N-ベンジルチアジァゾリン誘導体( 3a ) 又は(3b )と化合物(4)を反応させることにより化合物(5a)又は化合物(5b)がそれ それ製造される。 ここで、 工程一 1において、 N-ベンジルチアジァゾリン誘導体 ( 3 )が酸付加塩の状態で得られている場合は、 酸付加塩のまま上記反応に用いて もよく、 また水酸化ナトリウム等を用いて遊離の化合物にしてから上記反応に用 いてもよい。
この反応は遷移金属触媒を用いたクロス力ツプリング反応が好ましく、 具体的 には式(4 )の Zが銅、 リチウム、 ハロゲン化金属である場合には、 ベンゼン、 ト ルェン、 エーテル、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン、 ァセトニトリル、 N,N-ジ メチルホルムアミ ド等の不活性溶媒中、 ニッケル錯体、 '白金錯体、 好ましくはパ ラジウム錯体の存在下に行うのが好ましい。 また、 Zがー B ( O R 4 ) 2である場合 には、 ベンゼン、 トルエン、 エーテル、 テトラヒ ドロフラン、 ジォキサン、 ァセ トニトリル、 N,N-ジメチルホルムアミ ド、 エタノール、 メタノール、 プロパノ一 ル、 ジメ トキシェタン、 水等の適当な溶媒中、 ニッケル錯体、 白金錯体、 好まし くはパラジウム錯体の存在下、 トリェチルァミン、 ジイソプロピルェチルァミン 等の非求核性三級アミン類、 炭酸カリウム、 炭酸ナトリウム、 炭酸セシウム、 炭
酸タリウム、 水酸化カリウム、 水酸化ナトリウム、 水酸化タリウム等の無機塩基、 あるいは、 これらアル力リ金属類のアルコキシド等の添加による塩基性条件下に 反応を行うのが好ましい。 有機溶媒に不溶の無機塩基を用いる場合には、 水溶液 として用いる必要があり、 テトラ- n-プチルアンモニゥムブロミ ド、 クラウンェ 一テル等の相間移動触媒の存在下に行うのが好ましい。
本反応に用いられるパラジウム錯体としては、 テトラキス(トリフエニルホス フィン)パラジウム、 ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、 卜リス(ジベン ジリデンアセトン)パラジウム、 或いは、 二価のパラジウムホスフィン錯体等が 挙げられる。
二価のパラジウムホスフィン錯体としては、 ビス(トリフエニルホスフィン)パ ラジウムクロリ ド、 ビス(トリフエニルホスフィン)パラジウムプロミ ド、 ビス(ト リフエニルホスフィン)パラジウムアセテート、 ビス(トリイソブロピルホスファ イ ト)パラジウムクロリ ド、 ビス(トリイソプロピルホスフアイ ト)パラジウムブ 口ミ ド、 ビス(トリイソプロピルホスファイ ト)パラジウムアセテート、 [ 1 , 2-ビ ス(ジフエニルホスフイノ)ェタン]パラジウムクロリ ド、 [ 1 , 2-ビス(ジフエニル ホスフイノ)ェタン]パラジウムブロミ ド、 [ 1 , 2-ビス(ジフエニルホスフイノ)ェ タン]パラジウムアセテート、 [ 1 , 3-ビス(ジフエニルホスフイノ)プロパン]パラ ジゥムクロリ ド、 [ 1 , 3-ビス(ジフエニルホスフイノ)プロパン]パラジウムブロミ ド、 [ 1 , 3-ビス(ジフエニルホスフイノ)プロパン]パラジウムアセテート、 [ 1 , 4- ビス(ジフエニルホスフイノ)ブタン]パラジウムクロリ ド、 [ 1,4-ビス(ジフエ二 ルホスフイノ)ブタン]パラジウムブロミ ド、 [ 1 , 4-ビス(ジフエニルホスフィノ) ブタン]パラジウムアセテート等が挙げられる。
本反応において、 反応混合物中で触媒を活性化して行うこともできる。 例えば、 ト リフエニルホスフィンを加えた反応混合物中にトリス(ジベンジリデンァセト ン)ジパラジウムを添加し、 生成する活性化したト リフエニルホスフィンパラジ ゥム錯体を用いる。 触媒の活性化は、 パラジウムクロり ド、 パラジウムブロミ ド、 パラジウムァセテ一ト等の二価のパラジウム塩とトリアリールホスフィン、 一般 的にはジアルキル亜鉛、 アルキル亜鉛ハラィ ド、 ジアルキルマグネシウム、 アル キルマグネシウムハライ ド、 トリアルキルアルミニウム、 ジアルキルアルミニゥ
.
ムハライ ド、 水素化ホウ素ナトリウム、 ヒドラジン、 ァリールボロン酸、 好まし くはジェチル亜鉛等の還元剤存在下、 ト リフエニルホスフィンを反応させて行う こともできる。
本反応は通常室温から 150°C、 好ましくは 60〜110°Cで行われ、 反応時間は通常 1〜30時間である。
尚、 本反応に用いられる一般式(4)で示される化合物は、 以下の方法により調 製される。
'ロゲン化金属又は Β(ΟΙΤ):
〔式中、 R5は低級アルキル基を示し、 A、 R4及び Ζは前記と同じものを示す〕 即ち、 フエ二ルテトラゾール類(4Α)にアルキルリチウム、 好ましくは η-ブチル リチウムを反応させてアル力リ金属塩(4Β)とし、 続いてハロゲン化金属又はポロ ン酸トリアルキルエステル類を反応させることにより得られる。
化合物(3a)と化合物(4)を反応させた場合には、 化合物(5a)が得られるが、 当 該化合物(5a)は脱ァシル化によりァシル基を脱離させることにより化合物(5b)と することができる。 この脱ァシル化反応は、 前記の化合物(3a)の脱ァシル化の場 合と同様にして行うことができる。
•工程— 3
—般式(5b)で示される化合物又はその酸付加塩をいシクロペンテン- 1,2-ジカ ルポン酸無水物(6)と反応させることにより、 N-ビフエ二ルメチルチアジァゾリ ン誘導体(7)が得られる。
本反応は、 塩化メチレン、 クロ口ホルム、 四塩化炭素、 クロ口ベンゼン等のハ
ロゲン化炭化水素類;ベンゼン、 トルエン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロ フラン、 ジォキサン等のエーテル類又はァセトニトリル、 N,N -ジメチルホルムァ ミ ド等の非プロ トン性極性溶媒中、 0。C〜室温においてピリジン、 ビコリン、 N,N-ジメチルァニリン、 N-メチルモルホリン、 ジメチルァミン、 トリェチルアミ ン、 炭酸ナトリウム、 炭酸カリウム等の塩基の存在下又は非存在下に一 70〜100 °Cで反応させることにより行うことができる。
また、 Aがテトラゾリル保護基である場合、 上記化合物(5a)の脱ァシル化及び 工程一 3の任意の段階において必要に応じて脱離することができる。 脱保護反応 は、 塩酸、 酢酸等を含む含水アルコール類又はジォキサン、 テトラヒ ドロフラン 等のエーテル類中、 室温程度で 1〜10時間程度反応させるのがよい。
•工程一 a
N-ベンジルチアジァゾリン誘導体(3b )に 1-シクロペンテン- 1,2-ジカルボン酸 無水物(6 )を反応させることにより、 化合物(8)が得られる。 なお、 当該化合物 (8) も新規化合物である。
この反応は、 前記工程一 3と同様の条件で行うことができる。
•工程一 b
化合物(8)と化合物(4)とを反応させ、 所望によりテトラゾリル保護基を脱離せ しめることにより N-ビフエ二ルメチルチアジァゾリン誘導体(7 )が得られる。
この反応は前記工程一 2と同様の条件で行うことができる。 また、 生成物がテ トラゾリル保護基を有している場合は、 前記と同様にしてテトラゾリル保護基を 脱離することができる。
また、 N-ビフエ二ルメチルチアジァゾリン誘導体(7)の塩、 例えばカリウム塩 を得るには、 化合物(7 )を水酸化カリウム溶液に溶解し、 その後塩を析出させれ ばよい。 ここで用いる水酸化力リゥム溶液は化合物(7 )に対し当量又はそれ以上 の水酸化カリウムを水、 メタノール、 エタノール、 n-プロピルアルコール、 イソ プロピルアルコール、 ァセトン等に溶解したものが好ましい。
得られた N-ビフエ二ルメチルチアジァゾリン誘導体(7)及びその塩又はその製 造中間体(3 )の単離は、 常法、 即ち再結晶、 クロマトグラフィー等により行うこ とができる。
(実施例)
次に実施例及び参考例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、 本発明はこれ に何等限定されるものではない。
参考例 1
2-ァミノ -5-ェチル -1,3,4-チアジアゾ一ルの合成
チォセミカルバジド (1.0kg) 及びプロピオン酸 (0.9kg) 中に、 氷冷下濃硫酸 (2.0リッ トル) を滴下し、 その後 100°Cで 4時間加熱攪拌した。 放冷後氷水 (10 リッ トル) 中に反応液を注ぎ込み、 28%アンモニア水溶液でアルカリ性にした。 析出した粉末を濾取し、 水、 アセトン次いでジェチルエーテルで洗浄し、 乾燥し て標記化合物を 1.2kg得た。
'H-NMRiDMSO-de):
1.21(3H,t,J=8Hz), 2.80(2H,q,J=8Hz), 6.99(2H,br)
参考例 2
5-ェチル -2-トリフルォロアセチルァミノ -1,3,4-チアジアゾールの合成
2-ァミノ- 5-ェチル -1,3,4-チアジアゾール (1.29g) を トルエン (24ml) に想 濁し、 室温でト リェチルァミン (3.1ml) を加え、 氷冷下無水トリフルォロ酢酸 (4.62g) を滴下し、 室温で 1時間攪拌した。 反応液に水及び酢酸ェチルを加え、 分液後有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後留去した。 得られた結晶をジィソ プロビルエーテルに分散して濾取し、 乾燥して標記化合物を 1.21g得た。
'H-NMRiCDCh):
1.44(3H,t,J=8Hz), 3.09(2H,q, J=8Hz)
参考例 3
4-ブロモベンジルブ口ミ ドの合成
4-ブロモトルエン (60g) 及び N-ブロモこはく酸イ ミ ド (69g) を四塩化炭素 (300ml) に懸濁し、 2,2' -ァゾビス(イソプチロニトリル) (O.lg) を加えて 2時 間加熱還流した。 放冷後析出したこはく酸ィ ミ ドを濾去し、 濂液を飽和炭酸水素 ナトリウム水溶液で洗浄した。 有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、 得られ た油状物を n-へキサンより結晶化して標記化合物を 52g得た。
'H-NMR(CDC13):
4.43(2H,s), 7.26(2H,d,J=9Hz), 7.47(2H,d, J=9Hz)
参考例 4
4ーョ—ドベンジルブ口ミ ドの合成
4-ョ一ド トルエン (50g) 及び N-ブロモこはく酸イ ミ ド (45g) を四塩化炭素 (200ml) に懸濁し、 2,2' -ァゾビス(イソプチロニトリル) (O.lg) を加えて一晩 加熱還流した。 放冷後析出したこはく酸イミ ドを濾去し、 濾液を飽和炭酸水素ナ トリウム水溶液で洗浄した。 有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、 得られた 油状物を n-へキサンより結晶化して標記化合物を 43g得た。
^-NMRiCDCh):
4.42(2H,s), 7.13(2H,d,J=9Hz), 7.67(2H,d, J=9Hz)
参考例 5
5 -フエニル -1-トリフエニルメチル -1H-テトラゾ一ルの合成
5-フエニル -1H-テトラゾール (21.9g) 及び塩化トリフエニルメタン (46g) を 塩化メチレン (500ml) に溶解し、 トリェチルァミン (16.7g) を加え室温で 1時 間攪拌した。 反応液を水、 10%クェン酸水溶液次いで水で順次洗浄し、 無水硫酸 マグネシウムで乾燥後留去した。 得られた残渣をアセトンに分散して濂取、 乾燥 して標記化合物を 51.8g得た。
'H-NMRiCDCh):
7.15-7.38(15H,m), 7.44-7.48(3H,m), 8.13-8.16(2H,m)
参考例 6
2-(1' -トリフエニルメチル -ΓΗ-テトラゾール -5'-ィル)フエニルボロン酸の合 成
5-フエニル -1H-テトラゾール (5.8g) をテトラヒドロフラン (45ml) に溶解し、 窒素気流下、 — 20。C以下を保ち、 n-ブチルリチウム (1.6Mへキサン溶液) (9.8 ml) を加え、 一 5。Cで 1時間攪拌した。 これに一 20°C以下を保ち、 ほう酸トリイ ソプロピル ( 6ml) を加えた後室温まで戻し、 溶媒を留去した。 得られた残渣に 3%酢酸水溶液 (40ml) を加え室温で 1時間反応した。 析出した粉末を濂取、 乾 燥して標記化合物を 7.0g得た。
'H-NMR(CDC13):
1.83-1.87(4H,m), 3.72-3.77(4H,m), 7.15-7.53(17H,m),
8.14-8.25(2H,m)
参考例 7
2-(Γ -tert-ブチル -1' H-テトラゾール -5' -ィル)フエニルボロン酸の合成 5-(2-ブロモフエニル) -1-tert-ブチル -1H-テトラゾール (5.6g) をテトラヒ ド 口フラン (60ml) に溶解し 0〜5°Cで n-ブチルリチウム (1.6Mへキサン溶液) (15ml) を滴下し同温で 1時間攪拌した。 これにホウ酸トリイソプロビル (9.2 ml) を加え室温で 1時間攪拌した。 反応液に 2 N塩酸 (50ml) を加え 30分間撹拌 したのちジェチルエーテル (100ml) を加えて分液した。 有機層を無水硫酸マグ ネシゥムで乾燥後留去した。 得られた油状物をシリカゲルカラムで分離し、 水よ り結晶化して標記化合物を 3. lg得た。
顧 DMS0-ds):
1.83(9H,s), 7.48-7.60(2H,m), 7.96(2H,br), 8.19-8.28(2H,m) 参考例 8
2-(1' H-テトラゾ一ル -5' -ィル)フエニルボロン酸の合成
5-フエニル -1H-テトラゾ一ル (43.8g) をテトラヒドロフラン (750ml) に溶解 し 10°C以下で n-ブチルリチウム (1.6Mへキサン溶液) (450ml) を滴下し 5 で 2時間攪拌した。 これにホウ酸ト リイソプロピル (150ml) を加え室温で一晚攪 拌した。 反応液に 2 N塩酸 (500ml) を加え 30分間撹拌したのち分液した。 水層 はさらにジェチルェ一テル (500ml) で抽出した。 有機層を合わせ 1 N水酸化力 リウム (300ml) で 3回抽出し、 水層を 12N塩酸で塩酸酸性にし一晩放置した。 析出した結晶を濾取乾燥して標記化合物を 51.2g得た。
7.49-7.54(2H,m), 7.56-7.64( lH,m), 7.65-7.73(lH,m)
実施例 1
5-ェチル -2-ト リフルォロアセチルイ ミノ -3-(4-ブロモベンジル) - 1,3,4-チア ジァゾリンの合成
水素化ナト リウム (4.4g) を N,N-ジメチルホルムアミ ド (100ml) に懸濁し、
氷冷下 5-ェチル -2-ト リフルォロアセチルアミノ -1,3,4-チアジアゾール (24g) を 3回に分けて加えた。 同温で 30分間攪拌した後、 4-ブロモベンジルブロミ ド (25g) を加え室温で 1時間攪拌した。 反応液に酢酸ェチル (500ml) を加え、 10 %クェン酸水溶液次いで水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後留去した。 得られた残渣をジイソプロピルエーテル · n-へキサン (2 : 3 ) 混液に分散して 濾取し、 乾燥して標記化合物を 24.8g得た。
融点: 82-83°C
^-NMRiCDC ):
1.36(3H,t,J=8Hz), 2.92(2H,q, J=8Hz), 5.48(2H,s), 7.35(2H,d, J=8Hz), 7.49(2H,d,J=8Hz)
実施例 2
5-ェチル -2-トリフルォロアセチルイ ミノ -3-(4-ョ一ドベンジル) -1,3,4-チア ジァゾリンの合成
(1) 水素化ナトリウム (0.44g) を Ν,Ν-ジメチルホルムアミ ド (10ml) に想濁 し、 氷冷下 5-ェチル -2-ト リフルォロアセチルァミノ -1,3,4-チアジアソ'一ル
(2.25g) を 3回に分けて加えた。 同温で 30分間攪拌した後、 4-ョードベンジル ブロミ ド (2.97g) を加え室温で 2時間攪拌した。 反応液に酢酸ェチル (50ml) を加え、 10%クェン酸水溶液次いで水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後 留去した。 得られた残渣を n-へキサンより結晶化して濾取し、 乾燥して標記化合 物を 2.2g得た。
融点: 92-93°C
^-NMRiCDCh):
1.36(3H,t,J=7Hz), 2.91(2H,q, J=7Hz) , 5.46(2H,s), 7.22(2H,d, J=8Hz), 7.70(2H,d,J=8Hz)
(2) 5-ェチル -2-ト リフルォロアセチルァミノ- 1,3,4-チアジアゾール (22.5g) 及び 4-ョ一ドベンジルブロミ ド (32.7g) を Ν,Ν-ジメチルホルムアミ ド (100ml) に溶解し、 これに炭酸カリウム (13.8g) を加え室温で一晩攪拌した。 反応液に 酢酸ェチル (500ml) を加え 10%クェン酸水溶液で 3回洗浄し、 無水硫酸マグネ シゥムで乾燥した。 溶媒を留去し得られた油状物をシリカゲルカラムで分離した。
1¾
得られた結晶を n-へキサンに分散して濂取し、 乾燥して標記化合物を 33.9g得た。 実施例 3
5-ェチル -2-ィ ミノ -3-(4-ョードベンジル) -1,3,4-チアジアゾリン ·臭化水素 酸塩の合成
(1) 2-ァミノ- 5-ェチル -1,3, 4-チアジアゾ一ル (42.6g) 、 4-ョードベンジル ブロミ ド (89. lg) をエタノール (500ml) に溶解し 20時間加熱還流した。 放冷後 析出した結晶を濾取し、 乾燥して標記化合物を 83g得た。
融点: 257-259°C
'H-NMRiDMSO-de):
1.21(3H,t,J=8Hz), 2.89(2H,q,J=8Hz), 5.38(2H,s), 7.17(2H,d, J=8Hz), 7.78(2H,d,J=8Hz)
(2) 2-ァミノ- 5-ェチル -1,3, 4-チアジアゾール (645mg) 及び 4-ョードベンジ ルブロミ ド (1.49g) をメタノール ( 5ml) に溶解し 2時間加熱還流した。 放冷 後析出した結晶を濂取し、 乾燥して標記化合物を 1.12g得た。
(3) 2-ァミノ- 5 -ェチル -1,3,4-チアジアゾール (645mg) 及び 4-ョードベンジ ルブロミ ド (1.49g) をイソプロピルアルコール (lOml) に加え 2時間加熱還流 した。 放冷後析出した結晶を濂取し、 乾燥して標記化合物を 1.33g得た。
(4) 2-ァミノ- 5-ェチル -1,3,4-チアジアゾール (645mg) 及び 4-ョ一ドベンジ ルブロミ ド (1.49g) をアセトン (10ml) に加え 3時間加熱還流した。 放冷後析 出した結晶を濾取し、 乾燥して標記化合物を 1.09g得た。
(5) 2-ァミノ- 5-ェチル -1,3, 4-チアジアゾール (645mg) 及び 4-ョ一ドベンジ ルブロミ ド (1.49g) をァセトニト リル (lOral) に加え 20時間加熱還流した。 放 冷後析出した結晶を濾取し、 乾燥して標記化合物を 1.52g得た。
実施例 4
5-ェチル -2-ィ ミノ- 3-(4-ョ一ドベンジル) -1,3,4-チアジアゾリンの合成
5-ェチル -3-(4-ョ一ドベンジル) -2-トリフルォロアセチルイミノ- 1,3,4-チア ジァソ 'リン (44. lg) をテトラヒ ドロフラン (300ml) に溶解し、 2 N水酸化ナト リウム (100ml) を加え室温で一晚攪拌した。 水 (300ml) を加えクロ口ホルム (250ml) で 2回抽出した。 有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後無
水硫酸マグネシウムで乾燥し留去した。 得られた油状物をジイソプロピルエーテ ルより結晶化して標記化合物を 32.3g得た。
融点: 102-104。C
'H-NMRiCDCh):
1.21(3H,t,J=7Hz), 2.60(2H,q,J=7Hz), 4.98(2H,s), 7.11(2H,d,J=8Hz), 7.66(2H,d,J=8Hz)
実施例 5
5-ェチル -2-ィ ミノ- 3-(4-ョ一ドベンジル) -1,3, 4-チアジアゾリンの合成
5-ェチル -2-ィ ミノ -3-(4-ョ一ドベンジル) -1,3,4-チアジアゾリン ·臭化水素 酸塩 (2.89g) をクロ口ホルム (50ml) に想濁し、 0.5N水酸化ナトリウム (25ml) を加えて 30分間攪拌した。 分液後有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。 得 られた油状物をジィソブロピルエーテルより結晶化して標記化合物を 1.85g得た。 この化合物は実施例 4で得られた化合物と同一であった。
実施例 6
5-ェチル -2-トリフルォロアセチルイ ミノ -3-[2' -(1-トリフエニルメチル -1H - テトラソ'一ル -5-ィル)ビフエ二ル -4-ィル]メチル -1,3,4-チアジアゾリンの合成
(1) 2-(1'-ト リフエニルメチル -ΓΗ-テトラゾール -5' -ィル)フエ二ルポロン酸 ' テ トラヒ ドロフラン錯体 (900mg) 、 5-ェチル -3-(4-ブロモベンジル) -2-ト リ フルォロアセチルイ ミノ- 1,3,4-チアジアゾリン (870mg) 及び炭酸ナト リウム
(424mg) をトルエン (7 ml) と水 ( 2 ml) の混液に加え、 これにテトラキス(ト リフエニルホスフィ ン)パラジウム (70mg) を加えて 6時間加熱還流した。 反応 液に酢酸ェチル (20ml) 及び水 (20ml) を加えて分液し、 有機層を無水硫酸マグ ネシゥムで乾燥後留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムで分離し、 標記化 合物を 70mg得た。
融点: 167-170。C
'H-NMR(CDC13):
1.30(3H,t,J=7Hz), 2.84(2H,q,J=7Hz), 5.41(2H,s), 6.88-7.36(20H,m), 7.45- 7.50(2H,m), 7.93-7.97( lH,m)
(2) 5-フエニル- 1-ト リフエニルメチル -1H-テ トラゾ一ル (1.2g) をテトラヒ
_
2
ドロフラン (10ml) に溶解し、 -20°C以下で n-ブチルリチウム (1.6Mへキサン溶 液、 2.5ml) を滴下し一 5 °Cで 1時間攪拌した。 これに- 30°C以下で塩化亜鉛
(1.0Mジェチルエーテル溶液、 3.5ml) を滴下し室温で 2時間攪拌した。 これに 3-(4-ブロモベンジル) - 5-ェチル -2-ト リフルォロアセチルイミノ -1,3, 4-チアジ ァゾリン (l.Og) 、 テトラキス(トリフエニルホスフィン)パラジウム (50mg) を 加えて一晩加熱還流した。 反応液に酢酸ェチル (50ml) を加え、 10%クェン酸水 溶液で洗浄後、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後留去した。 得られた残渣をシリカ ゲルカラムで分離し、 標記化合物を 205mg得た。
(3) 5-フエニル -1-トリフエニルメチル -1H-テトラソ'一ル (2.3g) をテトラヒ ドロフラン (20ml) に溶解し、 一 20。C以下で n-ブチルリチウム (1.6Mへキサン 溶液、 4.0ml) を滴下し一 5 °Cで 1時間撹拌した。 これに一 30eC以下で塩化亜鉛
(1.0Mジェチルエーテル溶液、 7.0ml) を滴下し室温で 2時間攪拌した。 これに 3-(4-ョードベンジル) -5-ェチル -2-トリフルォロアセチルイミノ -1,3, 4-チアジ ァゾリン (1.4g) 及びテトラキス(トリフエニルホスフィン)パラジウム (lOOmg) を加えて一晩加熱還流した。 反応液に酢酸ェチル (50ml) を加え、 10%クェン酸 水溶液で洗浄後、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後留去した。 得られた残渣をシリ 力ゲルカラムで分離し、 標記化合物を 830mg得た。
(4) 5-フエニル- 1-トリフエニルメチル- 1H-テトラゾール (l.Og) をテトラヒ ドロフラン (10ml) に溶解し、 氷冷下 n-ブチルリチウム (1.6Mへキサン溶液、 2.0ml) を加え同温で 1時間攪拌した。 これに臭化マグネシウム (0.5Mテトラヒ ドロフラン溶液、 6.0ml) を加え室温で 30分間攪拌した。 これに 3-(4-ョードベン ジル) -5-ェチル -2-ト リフルォロアセチルイ ミノ -1,3,4-チアジアゾリン (880 mg) 、 テトラキス(トリフエニルホスフィン)パラジウム (120mg) を加えて 2時 間加熱還流した。 反応液に酢酸ェチル (50ml) を加え、 10%クェン酸水溶液で洗 浄後、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラ ムで分離し、 標記化合物を 120mg得た。
実施例 7
3-[2' - (1-tert-ブチル -1H-テトラゾ一ル -5-ィル)ビフエニル -4-ィル]メチル -5- ェチル -2-トリフルォロアセチルイミノ -1,3,4-チアジアゾリンの合成
ι
5-フエ二ル-卜 tert-ブチル -1H-テ卜ラゾ一ル U.Og) をテトラヒ ドロフラン (20ml) に溶解し、 一 20。C以下で n-ブチルリチウム (1.6Mへキサン溶液、 3.5ml) を滴下し、 一 5°Cで 1時間攪拌した。 これに一 30°C以下で塩化亜鉛 (1.0Mジェ チルエーテル溶液、 6.0ml) を滴下し室温で 2時間攪拌した。 これに 5-ェチル -3- (4-ョ一ドベンジル) -2-ト リフルォロアセチルイ ミノ ,3,4-チアジアゾリン (1.2g) 、 テトラキス(ト リフエニルホスフィン)パラジウム (lOOmg) を加えて —晚加熱還流した。 反応液に酢酸ェチル (100ml) を加え、 10%クェン酸水溶液 で洗浄後、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後留去した。 得られた残渣をシリカゲル カラムで分離し、 油状の標記化合物を 830mg得た。
^-NMRCCDC ):
1.38(3H,t,J=7Hz), 1.49(9H,s), 2.93(2H,q, J=7Hz), 5.53(2H,s),
7.17(2H,d,J=8Hz), 7.38(2H,d, J=8Hz), 7.32-7.55(3H,m),
7.90-7.93(lH,m)
実施例 8
5-ェチル -2-ィ ミノ- 3-[2' -(1H-テトラゾール -5-ィル)ビフエ二ル -4-ィル]メチ ル -1,3, 4-チアジアゾリン ·塩酸塩の合成
5-ェチル -2-トリフルォロアセチルイ ミノ -3-[2'-(1-トリフエニルメチル -1H- テトラソ '一ル -5-ィル)ビフエニル -4-ィル]メチル -1,3,4-チアジアゾリン (700mg) を 1,4-ジォキサン (10ml) に溶解し、 12N塩酸 ( 2ral) を加え室温で 18時間攪拌 した。 溶媒を留去し、 得られた残渣を水に分散して濾取し、 乾燥して標記化合物 を 250mg得た。
融点: 205-206°C
'H-NMRiDMSO-de):
1.22(3H,t,J=8Hz), 2.89(2H,q, J=8Hz), 5.43(2H,s), 7.14(2H,d,J=8Hz), 7.28(2H,d,J=8Hz), 7.53-7.73(4H,m)
実施例 9
5-ェチル -2-ィ ミノ -3-[2'-(1Η-テトラゾ一ル -5-ィル)ビフエ二ル -4-ィル]メチ ル -1, 3, 4-チアジアゾリン ·塩酸塩の合成
2-(1' -卜リフエニルメチル -1' H-テトラゾ一ル -5' -ィル)フエニルボロン酸 ·テ
卜ラヒ ドロフラン錯体 (650mg) 、 5-ェチル -2-ィ ミ ノ -3- (4-ョ一ドベンジル) - 1,3,4-チアジアゾリン (345nig) 及び炭酸ナト リウム (230mg) を トルエン ( 4 ml) 、 水 ( 1ml) の混液に加え、 これにビス(トリフエニルホスフィン)パラジゥ ムクロリ ド (35mg) を加えて 6時間加熱還流した。 反応液にクロ口ホルム (100 ml) を加えて分液し、 有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 留去して粗製の 5-ェチル -2-ィ ミ ノ - 3_[2'-(1-ト リフエニルメチル -1H-テ トラゾ一ル -5-ィル)ビ フエニル -4-ィル]メチル -1,3,4-チアジアゾリンを得た。
'H-NMRiCDCh):
1.19(3H,t,J=7Hz), 2.57(2H,q,J=7Hz), 4.96(2H,s), 6.89-6.93(6H,m), 7.08-7.51(16H,m), 7.90-7.92( lH,m)
これを 1,4-ジォキサン (10ml) に溶解し、 12N塩酸 (2ml) を加え室温で一晩 攪拌した。 溶媒を留去し、 酢酸ェチル (50ml) 及び I N水酸化ナトリウム (50ml) を加えて分液し、 水層を 12N塩酸で酸性にし析出した粉末を濂取し、 乾燥して標 記化合物を 40mg得た。
この化合物は実施例 8で得られた化合物と同一であった。
実施例 10
5-ェチル -2-ィ ミノ -3_[2' -(1H-テトラゾール -5-ィル)ビフエ二ル -4-ィル]メチ ル -1,3, 4-チアジアゾリンの合成
(1) 5-ェチル -2-ィ ミノ- 3-(4-ョードベンジル) -1,3,4-チアジアゾリ ン (6.9 g) 、 2-(ΓΗ-テトラゾール -5'-ィル)フエ二ルポロン酸 (5.7g) 及びビス( 卜 リフ ェニルホスフィン)パラジウムクロリ ド (0.7g) をメタノール (100ml) に加え、 これに 2 N水酸化ナトリウム (30ml) を加えて 90分間加熱還流した。 反応液に酢 酸ェチル (200ml) 及び 2 N水酸化ナトリウム (200ml) を加えて分液し、 水層を 12N塩酸で中和し析出した粉末を濂取した。 粉末を水、 エタノール次いでジェチ ルエーテルで洗浄し、 乾燥して標記化合物を 6. lg得た。
融点: 148-149°C
'H-NMR(DMS0-d6):
1.15(3H,t,J=7Hz), 2.70(2H,q,J=7Hz), 5.10(2H,s), 7.09(2H,d, J=8Hz), 7.18(2H,d,J=8Hz), 7.44- 7.63(4H,m)
(2) 5-ェチル -2-ィ ミノ- 3-(4-ョ一ドベンジル) -1,3,4-チアジアゾリン (690 mg) 、 2-(ΓΗ-テトラゾール -5'-ィル)フエ二ルポロン酸 (570mg) 、 酢酸パラジ ゥム (23mg) 及びトリフエニルホスフィン (53mg) をメタノール (10ml) に加え、 これに 2 N水酸化ナトリウム (3ml) を加えて 90分間加熱還流した。 反応液に酢 酸ェチル (20ml) 及び 2 N水酸化ナトリウム (20ml) を加えて分液し、 水層を 12 N塩酸で中和し析出した粉末を濾取した。 粉末を水、 エタノール次いでジェチル エーテルで洗浄し、 乾燥して標記化合物を 490mg得た。
(3) 5-ェチル -2-ィ ミノ- 3-(4-ョ一ドベンジル) -1,3, 4-チアジアゾリン (690 mg) 、 2-(ΓΗ-テトラゾール -5' -ィル)フエ二ルポロン酸 (570mg) 、 塩化パラジ ゥム (18mg) 及びトリフエニルホスフィン (53mg) をメタノール (10ml) に加え、 これに 2 N水酸化ナトリウム (3ml) を加えて 3時間加熱還流した。 反応液に酢 酸ェチル (20ml) 及び 2 N水酸化ナトリウム (20ml) を加えて分液し、 水層を 12 N塩酸で中和し析出した粉末を濾取した。 粉末を水、 エタノール次いでジェチル エーテルで洗浄し、 乾燥して標記化合物を 610mg得た。
(4) 5-ェチル -2-ィ ミノ- 3-(4-ョ一ドベンジル) -1,3,4-チアジアゾリン (690 mg) 、 2-(ΓΗ-テトラゾール -5' -ィル)フエニルボロン酸 (570mg) 及びテトラキ ス(トリフエニルホスフィン)パラジウム (115mg) をメタノール (10ml) に加え、 これに 2 N水酸化ナトリウム (3ml) を加えて 5時間加熱還流した。 反応液に酢 酸ェチル (20ml) 及び 2 N水酸化ナトリウム (20ml) を加えて分液し、 水層を 12 N塩酸で中和し析出した粉末を濾取した。 粉末を水、 エタノール次いでジェチル エーテルで洗浄し、 乾燥して標記化合物を 670mg得た。
実施例 11
5-ェチル -2-ィ ミノ -3- [2' -(1H-テトラゾ一ル -5-ィル)ビフエニル -4-ィル]メチ ル -1,3, 4-チアジアゾリンの合成
(1) 5-ェチル -2-ィ ミノ - 3-(4-ョ一ドベンジル) -1,3,4-チアジアゾリン ·臭化 水素酸塩 (850mg) 、 2-(ΓΗ-テトラゾ一ル -5'_ィル)フエ二ルポロン酸 (570mg) 及びビス(卜 リフエニルホスフイン)パラジウムクロリ ド (70mg) をメタノール (10ml) に加え、 これに 3 N水酸化ナトリウム ( 3ml) を加えて 2時間加熱還流 した。 反応液に酢酸ェチル (20ml) 及び 2 N水酸化ナトリウム (20ml) を加えて
2.4
分液し、 水層を 12N塩酸で中和し析出した粉末を濂取した。 粉末を水、 ェタノ一 ル次いでジェチルエーテルで洗浄し、 乾燥して標記化合物を 730mg得た。
この化合物は実施例 10で得られた化合物と同一であった。
(2) 5-ェチル -2-ィ ミノ -3-(4-ョ一ドベンジル) -1,3,4-チアジアゾリン ·臭化 水素酸塩 (63.9g) 、 2-(ΓΗ-テトラゾール -5'-ィル)フエニルボロン酸 (42.8g)、 塩化パラジウム (0.8g) 及びト リフエニルホスフィ ン (2.4g) をメタノール
(750ml) に加え、 これに 3 N水酸化ナトリウム (225ml) を加えて 24時間加熱還 流した。 反応液に酢酸ェチル ( 2 リツ トル) 及び 2 N水酸化ナトリゥム (1.5リ ッ トル) を加えて分液し、 水層を 12N塩酸で中和し析出した粉末を濂取した。 粉 末を水、 エタノール次いでジェチルェ一テルで洗浄し、 乾燥して標記化合物を 48 g得た。
(3) 5-ェチル -2-ィ ミノ -3-(4-ョ一ドベンジル) -1,3, 4-チアジアゾリン ·臭化 水素酸塩 (852mg)、 2-(ΓΗ-テトラゾール -5'-ィル)フエニルボロン酸 (570mg) 及びテ トラキス(ト リフエニルホスフィン)パラジウム (116mg) をメタノール
(10ml) に加え、 これに 3 N水酸化ナトリウム (3ml) を加えて 2時間加熱還流 した。 反応液に酢酸ェチル (20ml) 及び 2 N水酸化ナトリウム (20ml) を加えて 分液し、 水層を 12N塩酸で中和し析出した粉末を濂取した。 粉末を水、 エタノー ル次いでジェチルェ一テルで洗浄し、 乾燥して標記化合物を 570mg得た。
(4) 5-ェチル -2-ィ ミノ -3-(4-ョ一ドベンジル) -1,3,4-チアジアゾリン ·臭化 水素酸塩 (850mg) 、 2- (ΓΗ-テトラゾール- 5' -ィル)フエニルボロン酸 (570mg)、 卜 リフエニルホスフィン (60mg) 及び 10%パラジウム炭素 (lOOmg) をメタノ一 ル (10ml) に加え、 これに 3 N水酸化ナトリウム (3ml) を加えたのち窒素気流 中 17時間加熱還流した。 10%パラジウム炭素を濾去し、 反応液に 0.5N水酸化ナ トリウム (10ml) 及び酢酸ェチル (10ml) を加え分液した。 水層を 12N塩酸で中 和し、 析出した粉末を濾取した。 水、 エタノール次いでジェチルエーテルで順次 洗浄し乾燥して、 標記化合物を 70mg得た。
実施例 12
2_[[5-ェチル -3-(4-ョ一ドベンジル) -1,3,4-チアジアゾリン- 2-ィリデン]アミ ノカルボニル] -卜シクロペンテンカルボン酸の合成
5-ェチル -2-ィ ミノ- 3-(4-ョードベンジル) -1,3, 4-チアジアゾリン (17.3g) を クロ口ホルム (200ml) に溶解し、 卜シクロペンテン- 1,2-ジカルホン酸無水物 (7.5g) を加え室温で 1時間攪拌した。 反応液を 1 N塩酸で洗浄し無水硫酸マグ ネシゥムで乾燥後留去した。 得られた残渣をジェチルエーテルに分散して濾取し、 標記化合物を 23.8g得た。
融点: 188-190°C
'H-NMRiDMSO-de):
1.38(3H,t,J=7Hz), 1.82- 1.94(2H,m), 2.93(2H,q, J=7Hz),
2.96-3.10(4H,m), 5.46(2H,s), 7.17(2H,d, J=8Hz), 7.70(2H,d, J=8Hz) 実施例 13
2-[[5-ェチル -3-[2' - (1H-テトラゾール -5-ィル)ビフエニル -4-ィル]メチル- 1,3,4-チアジアゾリン- 2-ィリデン]ァミノカルポニル] -卜シクロペンテンカルボ ン酸の合成
5-ェチル -2-ィ ミノ -3-[[2' -(1H-テトラゾ一ル- 5-ィル)ビフエニル -4-ィル]メ チル ]_1,3,4-チアジアゾリン '塩酸塩 (200mg) を Ν,Ν-ジメチルホルムアミ ド (3 ml) に溶解し、 1-シクロペンテン- 1,2-ジカルボン酸無水物 (lOOmg) を加えて室 温で 3日間反応した。 反応液に水 (20ml) を加え析出した粉末を濾取し水、 エタ ノール次いでジェチルエーテルで洗浄し、 乾燥して標記化合物を 160mg得た。
融点: 234-235°C
1.25(3H,t,J=8Hz), 1.83-1.94(2H,m)s 2.71-2.88(4H,m),
2.92(2H,q,J=8Hz), 5.50(2H,s), 7.09(2H,d, J=8Hz), 7.33(2H,d, J=8Hz) , 7.53-7.70(4H,m)
実施例 14
2-[[5-ェチル -3-[2' -(1H-テトラゾ一ル -5-ィル)ビフエニル -4-ィル]メチル- 1,3, 4-チアジアゾリン- 2-ィ リデン]アミノカルボニル] -1-シクロペンテンカルボ ン酸の合成
5-ェチル -2-ィ ミノ- 3-[[2' -(1H-テ卜ラゾール -5-ィル)ビフエニル -4-ィル]メ チル] -1,3,4-チアジアゾリン (3.63g) を Ν,Ν-ジメチルホルムアミ ド (30ml) に
溶解し、 1-シクロペンテン- 1,2-ジカルボン酸無水物 (1.44g) を加えて室温で 6 時間反応した。 反応液に水 (200ml) を加え析出した粉末を濾取した。 得られた 粉末を水次いでメタノールで洗浄し、 乾燥して標記化合物を 4.53g得た。
この化合物は実施例 13で得られた化合物と同一であった。
実施例 15
2-[[5-ェチル -3-[2' -(1H-テ トラゾール -5-ィル)ビフエニル -4-ィル]メチル- 1,3,4-チアジアゾリン- 2-ィ リデン]アミノカルボニル] -卜シクロペンテンカルボ ン酸の合成
(1) 2-[[5-ェチル -3-(4-ョ一ドベンジル) -1,3, 4-チアジアゾリン- 2-ィ リデン] アミノカルポニル] -1-シクロペンテンカルポン酸 (483mg) 、 2-(Γ-トリフエ二 ルメチル -l'H-テトラゾ一ル -5'-ィル)フエニルボロン酸 'テトラヒドロフラン錯 体 (648mg) 及び炭酸ナトリウム (230mg) をトルエン (8ml) と水 ( 2ml) の混 液に加え、 これにビス(トリフエニルホスフィン)パラジウムクロリ ド (35mg) を 加えて 90分間加熱還流した。 反応液にクロ口ホルム (100ml) を加えて分液し、 有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 留去して粗製の 2-[[5-ェチル -3-[2'- (1-トリフエニルメチル -1H-テトラゾール -5-ィル)ビフエニル -4-ィル]メチル- 1,3,4-チアジアゾリン -2-ィ リデン]アミノカルポ二ル]- 1-シクロペンテンカルボ ン酸を得た。
'H-NMRCCDC ):
1.33(3H,t,J=7Hz), 1.83- 1.89(2H,m), 2.86(2H,q, J=7Hz),
2.96-3.11(4H,in), 5.43(2H,s), 6.88-6.92(6H,m), 7.12-7.38(14H,m), 7.42-7.53(2H,m), 7.91- 7.94( lH,m)
これを 1,4-ジォキサン (10ml) に溶解し、 12N塩酸 (2ml) を加え室温で一晩 攪拌した。 溶媒を留去し、 酢酸ェチル (20ml) 及び I N水酸化ナトリウム (20ml) を加えて分液し、 水層を 12N塩酸で酸性にし析出した粉末を濾取し、 乾燥して標 記化合物を 360mg得た。
この化合物は実施例 13で得られた化合物と同一であった。
(2) 2-[[5-ェチル -3-(4-ョ一ドベンジル) -1,3,4-チアジアゾリン -2-ィ リデン] ァミノカルボニル] -卜シクロペンテンカルボン酸 (483mg)及び 2-(1' -tert -プチ
2?
ル -ΓΗ-テ卜ラゾール- 5' -ィル)フエニルボロン酸 (370mg) をメタノール (5ml) と 2 N水酸化ナトリウム ( 1ml) の混液に加え、 これにビス(トリフエニルホス フィ ン)パラジウムクロリ ド (35mg) を加えて 90分間加熱還流した。 反応液にク ロロホルム (100ml) を加えて分液し、 有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後 留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムで分離し、 油状の 2-[[5-ェチル -3- [2' - (1-tert-ブチル - 1H-テトラゾ一ル -5-ィル)ビフエ二ル -4-ィル]メチル _1,3,4- チアジアゾリン -2-ィ リデン]アミノカルポニル] -1-シクロペンテンカルボン酸を 690mg得た。
^-NMRiCDC ):
1.40(3H,t,J=8Hz), 1.50(9H,s), 1.85-1.91(2H,m), 2.94(2H,q, J=8Hz), 2.90- 3.15(4H,m), 5.52(2H,s), 7.17(2H,d, J=8Hz) , 7.35(2H,d, J=8Hz), 7.39-7.53(3H,m), 7.90- 7.93(lH,m)
これを 1,4-ジォキサン (5ml) に溶解し、 12N塩酸 (5ml) を加え一晚加熱還 流した。 反応液に酢酸ェチル (30ml) 及び I N水酸化ナトリウム (20ml) を加え て分液し、 水層を 12N塩酸で酸性にし析出した粉末を濾取し、 乾燥して標記化合 物を 70mg得た。
(3) 2-[[5-ェチル -3- (4-ョ一ドベンジル) - 1,3,4-チアジアゾリン -2-ィ リデン] アミノカルポニル] - シクロペンテンカルボン酸 (483mg) 及び 2-(ΓΗ-テトラゾ ール -5'-ィル)フエニルボロン酸 (285mg) をメタノール (5ml) と 2 N水酸化ナ トリウム (2ml) の混液に加え、 これにビス(トリフエニルホスフィン)パラジゥ ムクロリ ド (35mg) を加えて 6時間 30分加熱還流した。 反応液に酢酸ェチル (50 ml) 及び 2 N水酸化ナトリウム (10ml) を加えて分液し、 水層を 12N塩酸で酸性 にし析出した粉末を濾取し、 乾燥して標記化合物を 380mg得た。
実施例 16
2-[[5-ェチル -3-[2' - (1H-テトラゾ一ル -5-ィル)ビフエニル- 4-ィル]メチル- 1,3,4-チアジアゾリン -2-ィリデン]アミノカルボニル] -1-シクロペンテンカルポ ン酸 · 2カリゥム塩の合成
2-[[5-ェチル -3-[2' - (1H-テ 卜ラヅール -5-ィル)ビフエニル -4-ィル]メチル- 1,3,4-チアジアゾリン -2-ィ リデン]ァミノカルボニル] -卜シクロペンテンカルボ
ン酸 (lOg) に 0.1N水酸化カリウム ' エタノール溶液 (400ml) とエタノール (600ml) を加え、 溶解させた後に全体が 200ml程度になるまで濃縮した。 析出し た結晶を濾取し、 エタノールで洗浄後、 乾燥して標記化合物を llg得た。
融点: 300°C以上
IRiKBrJcm-1: 1642(-C00K), 1570(=N-C0-)
1H-NMR(D20):
1.23(3H,t,J=8Hz), 1.95-2.00(2H,m), 2.66-2.86(6H,m), 5.49(2H,s), 7.04(2H,d,J=8Hz), 7.31(2H,d, J=8Hz) , 7.37-7.39(lH,m),
7.51-7.62(3H,m)
実施例 17
2-[[5-ェチル -3-[2' - (1H-テトラゾ一ル -5-ィル)ビフエニル -4-ィル]メチル- 1,3,4-チアジアゾリン -2-ィリデン]アミノカルボニル] -1-シクロペンテンカルポ ン酸 · 1カリゥム塩の合成
2-[[5-ェチル -3-[2' -(1H-テトラゾ一ル -5-ィル)ビフエニル -4-ィル]メチル- 1,3,4-チアジアゾリン -2-ィリデン]アミノカルボニル] -卜シクロペンテンカルポ ン酸 (206mg) に 0.05N水酸化カリウム 'エタノール溶液 (8.3ml) とエタノール (50ml) を加え、 溶解させた後に溶媒を留去した。 エタノールを加えて析出した 固体を濾取し、 乾燥して標記化合物を 180mg得た。
IiUKBr m—1: 1680(-C00H), 1570(=N-C0-) 産業上の利用可能性
本発明によれば医薬として有用な N-ビフエ二ルメチルチアジァゾリン誘導体(7) 及びその塩が工業的に有利に高収率で製造できる。