WO1994009695A1

WO1994009695A1 - Laryngoscope a emission lumineuse et appareil stroboscopique d'examen du larynx

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Publication number: WO1994009695A1
Application number: PCT/JP1993/001033
Authority: WO
Inventors: Takao Kanbe
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Priority date: 1992-10-30
Filing date: 1993-07-23
Publication date: 1994-05-11
Anticipated expiration: 1995-04-30
Also published as: WO1994009701A1; AU2805792A; AU4585393A

Description

明細書

発光式喉頭鏡及びストロボ式喉頭観察装置

技術分野

本発明は、被検者の喉頭を的確に照明し、熟練によらず声帯等を正確に観察できるようにした発光式喉頭鏡及びスト口ボ式喉頭観察装置に関する。

背景技術

第 1図に示す喉頭鏡 1は、額帯鏡 2と併用して被検者の声帯を観察する医療器具である。この喉頭鏡 1は、被検者の咽喉に挿入する長さをもった柄 3の先端に、適当な角度で傾斜する硬貨犬の反射鏡 4を固着したものである。検査室内の自在照明型の光源 5が発する光は、検者が自身の頭部に装着した額帯鏡 2にて受けられて被検者の口腔内に導かれ、さらに口腔の奥まで挿入した反射鏡 4で再び反射されて声帯 6を照らす。光に照らされた声帯 6の像は、反射鏡 4にて反射されたのち、額帯鏡 2中央の孔 2 aを貫通して検者の視界に入る。この場合、検者は検査の邪魔になる被検者の舌をガーゼ 1 4を使って前方に引っ張り、空いた方の手で喉頭鏡 1を操作しなければならない。しかも、光源 5と検者の眼球とを結ぶ光路中で計 3回の光反射が行われるために、僅かな光路ずれが像飛びを招くことになる。従って、.額帯鏡 2と喉頭鏡 1の両方の角度を検査に適した角度に調節して声帯 6の像を的確に捕らえるには、相当の熟練が必要である。また、声帯 6に届く光量を増大させようとして光源 5の照度を上げた場合、検者自身も光源 5から受ける眩しさから観察対象の明視が妨げられるといった欠点があった。さらに、寝たきり患者などの被検者を仰臥させた状態で検査しょうとしても、適切な検査態勢と光源が得られないために、実際にはファイバスコープ等の助けを借りない限り通常の検査は無理であった。さらに、喉頭鏡 1が被検者の吐息で曇りやすいのも問題であり、反射面が曇るつど拭き取らねばならないために、検査能率も悪いといった欠点があった。

—方、外部光源の照明性の悪さに配慮して喉頭鏡自体に光源を一体化させたものも登場している。第 2図は、従来の電球付き喉頭鏡 7を示すもので、柄 3と反射鏡 4の接続部分に豆電球 8が取り付けてある。このものは、豆電球 8が声帯 6 を上方から直接照らすために、声帯 6及びその周辺の照明環境が格段に改善される。

しかしながら、豆電球 8が露出して取り付けられているため、その光が検者の眼にも入ってしまい、眩しさの点で問題がある。また、喉頭鏡 7を使用後に消毒用アルコールで洗浄するさいに、豆電球 8とそのリ一ド線がアルコールにより痛みやすく、電気系部品の寿命を縮める欠点があり、またアルコール洗浄によらない他の洗浄法では、洗浄に時間がかかり過ぎるといった問題があった。さらにまた、反射鏡 4は豆電球 8が発する熱でもって局部的に熱せられるため、反射鏡 4 の集中的に加熱された箇所が喉頭に触れて被検者に火傷を負わせる恐れがあり、また熱せられた反射鏡 4は吐息による曇りの解消には好都合であるとは言うものの、豆電球 8自体が密閉されていないために、周囲への熱放散が顕著であり、曇り解消効果にも限界があるといつた問題があつた。

また、第 3図に示したように、豆電球 8を柄 3と反射鏡 4の接続部分ではなく、反射鏡 4の先端部に取り付けた電球付き喉頭鏡 9も知られているが、このものも上記と同様の問題や欠点があつた。

一方、ストロボスコピーにより声帯の動きを観察する声帯検査法にも喉頭鏡が用いられる。ストロボスコピーは、例えば第 4図に示したように、被検者の喉にマイクロフォン 1 0を圧し当て、電気的に拾った声帯の音声周波数例えば 4 0 0 H z程度の振動をストロボ発光器 1 1に送り込み、光ファイバ 1 2先端から発する光を声帯 6の振動に同調させて点滅させる。これにより、声帯 6はストロボ照明されるため、光ファイバ 1 2の中途に設けた内視鏡 1 3を覼いたときに、声帯 6の動きを見かけ上止めるか又はそれに近い緩慢な動きとして観察することができる。すなわち、内視鏡 1 3により観察される声帯 6の像は、第 5図に示したように、声帯 6の振動波形 1 5のうち周期的ポイント 1 5 a , 1 5 b , 1 5 c , 1 5 d · · ·のときのみストロボが間欠的に発光して、その都度声帯 6の動きを全閉時 6 a、中開時 6 b、微開時 6 c、全閉時 6 dとして順次観察し、全体として声帯の動きをスローモーションのストロボ画像として観察することができる。しかし、従来のストロボスコピーは、光ファイバ 1 2を鼻孔から咽喉内に差し込むために、鼻粘膜を刺激される被検者の苦痛はかなりのものがあり、また内視鏡 1 3による視野範囲が狭いために全体観察が難しいといった欠点があった。

発明の開示

本発明は、上記従来例の技術的課題を解決した発光式喉頭鏡装置を提供することを目的とする。

そのため、一の本発明の構成は、ハーフミラーと、該ハーフミラーとの間で密閉室を画成するよう配された反射鏡と、該密閉室内に配された光源と、該ハーフミラー又は反射鏡に取付固着された本体部分とを具備した発光式喉頭鏡装置に係

Ό

本発明の他の構成には、光源のための電源を外部電源とした発光式喉頭鏡装置や、光源のための電源をバッテリ式の内蔵電源とした発光式喉頭鏡装置がある。また、本発明には、上記の発光式喉頭鏡装置で声帯を観察し得る位置に配置される該装置と、喉頭部に圧し当てられ声帯の周波数を検出するマイクロフォンと、該声.帯周波数の信号を入力され、その周波数に対応した所定の周波数のストロボ発光用信号を出力して前記発光式喉頭鏡装置へ供給する制御装置とから構成したストロボ式喉頭観察装置が含まれる。

さらに、本発明には、少なくとも光出射面及び本体部分を有し、外部光源からの光を導く中実かつ透明の喉頭鏡本体と、該本体からの光の出射面に付着形成されたハーフミラーと、該本体外面の該ハーフミラー部分以外に付着形成されて光を反射させつつ該ハーフミラ一方向へ導く鏡面層とから構成した発光式喉頭鏡装置がある。

また、本発明には、中空の喉頭鏡本体の光出射部分にハーフミラーを取り付け、前記本体外面の鏡面層の代わりに該本体内方まで光ファィバを挿入し、外部光源からの光を該光ファイバにより該本体内方まで導いて、該本体内で反射させてハーフミラーに導くよう構成した発光式喉頭鏡装置がある。発明の効果

本発明の構成によれば、次に示す利点がある。

① 光源から検者の眼に至る光路内で、光反射はハーフミラーにおける 1回だけであるから、喉頭鏡の操作が容易であり、検査に熟練は不要である。

② 外部光源に左右されないので、被検者が仰臥した姿勢でもって声帯の検査が可能である。

③ ハーフミラーと反射鏡で画成された密閉室内に光源の熱がこもり、ハーフミラーを効率的に暖めるため、ハーフミラーの曇り止め機能が十分に発揮される。 ④ 光源からの光は声帯を照明するが、検者の眼には至らないので、検者が眩しさで声帯の明視を妨げられることはない。

⑤ 光源が密閉室内に密閉シールされているため、検査後に喉頭鏡をアルコール消毒しても、光源等の電気部品が傷むことはない。

⑥ 光源が発する熱は、ハーフミラーと反射鏡に均等に分散伝導するため、局部的な加熱による火傷の心配がな、。

⑦ 電源をバッテリ式の内蔵電源とした場合は、携帯性が向上し、同時に操作性も向上する。

⑧ 鏡面層が形成された中実の喉頭鏡本体に、外部光源から光ファイバを介して点滅光を導きハーフミラーを介して出射させるようにしているので、中空の喉頭鏡本体内に豆電球を収納するものに比して、外部光源として、豆電球の代わりに一層パワーのあるストロボ発光器を設けることができ、正確かつ信頼性の高い声帯観察を行うことができる。

⑨ 前記中実の喉頭鏡本体をキャスティング成型することにより、量産によるコスト低減を図ることができる。

⑩ 喉頭鏡本体を中実としているので、中空の喉頭鏡本体内に豆電球等の光源を収納しているために該本体にシール機能が必要であったものに比して、喉頭鏡本体のシール構成が全く不要となり、構成を簡単化しかつ安価となる。

⑪ 喉頭鏡本体を中実でなく中空としてその内方まで光フアイバを挿入することもでき、これによれば全体を比較的安価に構成することができる。

図面の簡単な説明

第 1図は、従来の外部光源式の喉頭鏡と額帯鏡とを使用して被検者の声帯を観察する図、

第 2図は、従来の電球付き喉頭鏡の一例を示す斜視図、

第 3図は、豆電球光源を反射鏡先端に取り付けた電球付き喉頭鏡の一例を示す斜視図、

第 4図は、従来のストロボスコピーにより声帯の動きを観察する図、

第 5図は、ストロボスコピーにより声帯の動きを観察する原理を一般的に示す . 図、

第 6図は、本発明の発光式喉頭鏡装置の第 1実施例を使用して被検者の声帯を観察する図、

第 7図は、第 6図に示した発光式喉頭鏡装置の斜視図、

第 8図は、第 6図に示した発光式喉頭鏡装置の要部拡大縦断面図、

第 9図は、第 6図に示した発光式喉頭鏡の要部の分解斜視図、

第 1 0図は、本発明の発光式喉頭鏡装置の第 2実施例を一部断面して示す側面図、

第 1 1図は、本発明の発光式喉頭鏡装置を使用して、ストロボスコピーにより声帯の動きを観察する図、

第 1 2図は、第 8図に示した発光式喉頭鏡装置の要部の変形例を示す拡大縦断面図、

第 1 3図は、本発明の発光式喉頭鏡装置の第 3実施例の要部拡大縦断面図、第 1 4図は、第 1 3図に示した発光式喉頭鏡装置の一の変形例を示す要部拡大縦断面図である。

第 1 5図は、第 1 3図に示した発光式喉頭鏡装置の他の変形例を示す要部拡大縦断面図である。

発明を実施するための最良の形態第 6， 7図に示す発光式喉頭鏡装置 2 1は、本体部分 2 2内から調整自在に延出する柄 2 3の先端に、反射鏡 2 4とハーフミラー 2 5で囲った密閉室 2 6を形成してある。さらに、この密閉室 2 6内に設けた豆電球 2 7を、柄 2 3と本体部分 2 2を挿通して延びる電源コード 2 8を介して、診察室内適所に設置された商用交流電源又は直流安定化電源等の外部電源（図示せず）に接続してある。柄 2 3は、本体部分 2 2内に伸縮可能に収納してあり、調節ねじ 2 9により伸縮長を固定され。

第 8図に示したように、反射鏡 2 4は放物面を形成して湾曲しており、その内面は光反射面とされている。このため、放物面の焦点位置に設けた豆電球 2 7が発する光は、光反射面にて反射されたのちほぼ平行光として前方に照射され、この平行光と豆電球 2 7が発する直接光とが前方に照射されることになる。ハーフミラー 2 5は、その外面がハーフミラーコーティングされ、かつその内面が無反射コーティングされており、半透過反射鏡と呼ばれるごとく、後方からの光は透過させる一方で、前方からの光は反射させる機能をもつ。このため、豆電球 2 7 が発する光はハーフミラー 2 5を透過して前方に照射される。また、ハーフミラ一 2 5の付け根部分には、柄 2 3に沿って豆電球 2 7とは反対側に光が漏れるのを防止するため、光の透過を遮断するブラインド 3 0が配設してあり、このため検者が豆電球 2 7からの光を眩しく感ずるといった問題が起きることはない。ハーフミラー 2 5と反射鏡 2 4は、第 8， 9図に示したように、楕円形の反射鏡 2 4の外周部分で互いにしつかりと接着されてュニット 3 2を形成しており、このュニット 3 2を柄 2 3の先端の豆電球保持部 3 1の外周にシール用 0リング (図示を省略）等を介して螺子嵌合させてある。このため、豆電球 2 7が切れたときは、ュニット 3 2を螺子が緩む方向に回し、柄 2 3の先端から外したのち、豆電球 2 7を交換するとよい。

発光式喉頭鏡装置 2 1を使用する場合は、第 6図に示すごとく、外部電源の電源スィッチ（図示せず）を投入し、豆電球 2 7を点灯させる。そして、本体部分 2 2をしつかりと握って装置先端側から口腔内に挿入し、喉頭を照らす。このとき、豆電球 2 7が発する光は、反射鏡 2 4にて反射された光と直接光とがともにハーフミラー 2 5を透過して声帯 6を照らす。照らされた声帯 6の像は、ハーフミラー 2 5にて反射されて検者の視界に入り、必要な検査が行われる。ただし、従来の電球付き喉頭鏡 7 , 9等と異なり、発光式喉頭鏡装置 2 1は豆電球 2 7が密閉室 2 6内に格納されており、しかも検者への光照射をブラインド 3 0が遮断しているため、検者が眩しく感ずることは一切なく、検査に専念することができる。また、密閉室 2 6はシール機能を有するため、喉口内の水分や息が密閉室 2 6内に進入して豆電球 2 7や電源コード 2 8等の電気系統に悪影響を与えたりハ一フミラー 2 5の内側を曇らせたりすることがない。また、このシール機能により、本装置 2 1を使用後に消毒用アルコールで洗浄する場合も同様その内部を保護する。また、アルコール溶液に浸したガーゼ等で全体を拭くだけでよいため、洗浄作業も簡単である。

検査作業中、反射鏡 2 4とハーフミラ一 2 5は、豆電球 2 7が発する熱でもつて内側から徐々に熱せられるが、両者を合わせた放熱面積は単純計算でも従来の電球付き喉頭鏡 7 , 9の 2倍程度はあるため、一部だけが加熱されて被検者の喉頭に火傷を負わせるといった恐れはない。また、均一に熱せられたハーフミラー 2 5には吐息による曇りが付きにくいために、ハーフミラー 2 5にて反射される声帯 6の像が曇ることもない。

なお、上記実施例では、豆電球 2 7の電源を外部電源としたが、第 1 0図に示した発光式喉頭鏡装置 4 1のごとく、電源をバッテリ式の内蔵電源とし、本体部分 4 2内に数個のバッテリ 4 3を組み込むようにしてもよい。 4 4は、バッテリ交換時に着脱される蓋であり、同時にまたクリック的に回動操作されて豆電球を点灯又は消灯させるスィッチの働きをする。この実施例の場合、外部電源に通ずる電源コード 2 8の類いが不要であり、電源コードが邪魔にならないだけに自在に扱うことができ、同時に携帯性も向上することになる。

また、第 1 1図に示したように、前述の発光式喉頭鏡装置 2 1は、'ストロボスコピーとしての使用も可能である。この場合、被検者の喉に圧し当てたマイクロフォン 1 0が検出する声帯の振動に同期して制御装置 4 5が外部電源すなわち豆電球電源をオンオフする。これにより、豆電球 2 7は声帯の動きに合わせてストロボ的に点滅し、間欠的に照明された声帯の振動をストロボ画像として観察することもできる。この実施例では、従来のストロボスコピーと異なり、被検者の鼻孔を通して光ファイバ 1 2等を挿入する必要がないため、被検者が苦痛を感ずることはなく、検査も短時間で簡単に可能である。

第 1 2図は、第 8図に示した実施例の変形例である、第 8図の実施例では、ハーフミラ一 2 5とブラインド 3 0を面一としたが、第 1 2図に示す発光式喉頭鏡装置 5 1では、ハーフミラ一 2 5の付け根部分を遮光するブラインド 3 0を、ハーフミラー 2 5の下端部に背面側から接着し、ハーフミラー 2 5の支持強度を確保する構成としている。

次に、第 1 3図に本発明の発光式喉頭鏡装置の第 3実施例を示す。この発光式喉頭鏡装置 6 1は、把持に適した形状の中実の本体部分 6 2 aと、光出射面を有する中実の先端頭部 6 2 bとから一体的になる耳かき形状の中実の喉頭鏡本体 6 2を有する。この喉頭鏡本体 6 2は、外部光源からの光を導くことができるようガラス或いはアクリルといった透明材料を用いてキャスティング成型される。また、成型され透明な中実喉頭鏡本体 6 2の外面には、光入射面と光出射面を除き、金や銀或いはアルミニウム等が蒸着又は塗布され、光を本体内部方向へ反射する鏡面層 6 3が形成される。なお、喉頭鏡本体 6 2をガラスで成型した場合には、ガラスの全反射機能をうまく使うようにすれば、鏡面層 6 3を省略してもよい。

また、喉頭鏡本体 6 2の頭部 6 2 b前面の光出射面には、誘電体多層膜を付着してハーフミラー 6 4が形成され、また本体部分 6 2 a下端の光入射面には外部光源との間の光伝送路となる光ファイバケーブル 6 5が接続される。光ファイバケーブル 6 5は、合成樹脂製のケーブル外皮 6 5 aによって光ファイバ 6 5 bを被覆したものであり、光ファイバ 6 5 bの先端（光出射端）を喉頭鏡本体 6 2の光入射面に接合し、外皮 6 5 aの一部を鏡面層 6 3に被せることにより、喉頭鏡本体 6 2に接続される。

光ファイバケーブル 6 5の末端（光入射端）には、外部光源として照明光源又はストロボ発光器（図示せず）が接続される。このストロボ発光器は、第 4図に示した場合と同様に、被検者の喉に圧し当てたマイクロフォン（図示せず）が検出する振動に同期してストロボ光を発するもので、声帯周波数 4 0 0〜5 0 0 H zで点滅するストロボ光が光ファイバケーブル 6 5により伝送されて喉頭鏡本体 6 2内に放射される。

光ファイバ 6 5 bの先端から喉頭鏡本体 6 2内に放射された照明光（通常の喉頭検査時）又はストロボ光（声帯振動検査時）は、喉頭鏡本体 6 2の中実本体部分 6 2 a内をそのまま直進した後、中実先端頭部 6 2 bの鏡面層 6 3の弧状部分で反射され、さらにハーフミラー 6 4を透過して喉頭又は特に声帯に投射される。この場合、特に後者のストロボ光を放射する場合に、ストロボ発光器内にそのストロボ光源としてパワーの大なる大型ストロボ発光用電球を用いることができるため、豆電球を点滅駆動する方式に比して、一層鮮明なストロボ画像が得られると共に、耐久性及び信頼性に優れている。

さらにまた、喉頭鏡本体 6 2は、ガラス又はアクリルによりキャスティング成型されるため、铸型を用いて繰り返し成型が可能であり、量産によるコスト低減効果が期待できる。また、喉頭鏡本体 6 2が中実であるため、豆電球を収納する形式の中空喉頭鏡本体ではシール機能が必要であったものに比して、喉頭鏡本体

6 2にシール機能を持たせる必要が何ら無くなるので、その分構成が簡単化し、しかも殆どメンテナンスフリーで長期に亙る安定使用が可能である。また、喉頭鏡本体 6 2の一部だけが局所的に加熱されて、被検者に火傷を負わせるといったこともない。

第 1 4図は、第 1 3図の実施例の一の変形例を示し、第 1 3図と同一部分には同一符号を付す。第 1 3図の実施例では、喉頭鏡本体 6 2の本体部分 6 2 aの下端部に光ファイバケーブル 6 5を結合させる構成であつたが、第 1 4図に示す発光式喉頭鏡装置 6 Γ では、中実喉頭鏡本体 6 2の中実本体部分 6 2 aの下端近傍に鏡面層 6 3と接続して金属筒部 6 6を一体連結し、この筒部 6 6に、豆電球 6 8及びバッテリ 6 9を収納する下方筒体 6 7を螺合して取付けられる。バッテリ 6 9は蓋 7 0によりパネを介して豆電球 6 8に押圧されている。これによれば、第 1 3図の実施例に比して、外部光源に通ずる光ファイバが不要となるため、光ファイバが邪魔になることがなく、しかも携帯性が向上する。また、第 8図及び第 1 2図の如く密閉室 2 6内に豆電球 2 7が配設されるものに比して、豆電球 6 8は喉頭鏡本体 6 2の先端頭部 6 2 bから遠く離れてその本体部分 6 2 aの下方近傍に配設されるため、該豆電球 6 8の無い分だけ上記先端頭部 6 2 bの厚さ寸法 aを薄くし得るので、喉頭鏡本体 6 2を喉口内で移動及び位置変えする操作が容易となる。

なお、第 1 4図において、鏡面層 6 3の代わりに、第 8図又は第 1 2図に示したと同様に、中実の喉頭鏡本体 6 2を取り去って単に金属製中空構造体としてもよく、これによれば豆電球 6 8からの光を該中空構造体内を案内してハーフミラ —6 4から出射させることになる。

第 1 5図は、第 1 3図の実施例の他の変形例を示す。第 1 3図の実施例では、喉頭鏡本体 6 2の中実本体部分 6 2 aの下端部に光ファイバケーブル 6 5を結合させる構成であつたが、第 1 5図に示す発光式喉頭鏡装置 7 1のごとく、中空喉頭鏡本体 η 2の中空本体部分 7 2 aを金属製又はガラス製の筒で構成し、この筒の内部に光ファイバケーブル 7 5 (外被 7 5 a及び光ファイバ 7 5 bよりなる）の光ファイバ 7 5 bを導き入れるようにすることもできる。すなわち、光フアイバ 7 5 bを喉頭鏡本体 Ί 2の本体部分 7 2 aの奥深くまで挿入し、本体部分 7 2 aに接着により結合した中空の頭部 7 2 bの内側でストロボ光を放射させる。頭部 7 2 bの内面は、金や銀或いはアルミニウム等が蒸着又は塗布されて鏡面層 7 3を形成しているため、光ファイバ 7 5 bの先端から放射された照明光（通常の喉頭検査時）又はストロボ光（声帯検査時）は鏡面層 7 3で反射されたちのち、ハーフミラー 7 4を透過して喉頭鏡本体 7 2外に出射する。本例の場合も第 1 3図の実施例と同様の効果があるが、特に、金属又はガラスの筒からなる本体部分 7 2 aに中空の頭部 7 2 bを接着して ¾頭鏡本体 7 2を構成し、鏡面層 7 3 は頭部 7 2 bの内面にのみ塗布するようにしたので、前記実施例に比べて塗布面積は少なくて済み、それだけコスト低減が可能である。

また、上記実施例では、光ファイバ 7 5 bが本体部分 7 2 aの奥深くまで挿入されたが、光ファイバ 7 5 bが中空の本体部分 7 2 aの途中又は下端近傍まで揷入するに止めることも可能である。

Claims

請求の範囲

1. ハーフミラー（25) と、

該ハーフミラー（25) との間で密閉室（26) を画成するよう配された反射鏡（24) と、

該密閉室（26) 内に配された光源（27) と、

該ハーフミラー（25)又は反射鏡（24) に取付固着された本体部分（23) と、

を具備してなる発光式喉頭鏡装置。

2. 請求項 1記載の装置において、前記ハーフミラー（25) は、その外面が ' ハーフミラーコーティングされ、かつその内面が無反射コーティングされている. ことを特徴とする発光式喉頭鏡装置。

3. 請求項 1又は 2記載の装置において、前記光源は豆電球（27)であることを特徴とする発光式喉頭鏡装置。

4. 請求項 1ないし請求項 3のいずれか 1項記載の装置において、前記光源のための電源は、外部電源であることを特徴とする発光式喉頭鏡装置。

5. 請求項 1ないし請求項 3のいずれか 1項記載の装置において、前記光源のための電源は、バッテリ式の内蔵電源（43) であることを特徴とする発光式喉 0

6. 請求項 1ないし請求項 3のいずれか 1項記載の装置において、前記ハーフミラー（25) は、検者側への反射光路を指向する該光源からの光を遮断するブラインド（30) を備えたことを特徴とする発光式喉頭鏡装置。

7. 請求項 1記載の発光式喉頭鏡装置（21)であって、声帯を観察し得る位置に配置される該装置（21) と、

5 喉頭部に圧し当てられ声帯の周波数を検出するマイクロフォン（10) と、該声帯周波数の信号を入力され、その周波数に対応した所定の周波数のストロ ' ボ発光用信号を出力して前記発光式喉頭鏡装置（21)へ供給する制御装置（4 5) と、から構成してなることを特徴とするストロボ式喉頭観察装置。

8. 少なくとも光出射面及び中実本体部分（62 a) を有し、外部光源からの光を導く透明の中実喉頭鏡本体（62) と、

該中実本体（62) からの光の出射面に付着形成されたハーフミラ一（64) と、

該中実本体（62) 外面の該ハーフミラー（64) 部分以外に付着形成された鏡面層（63) と、

を具備することを特徵とする発光式喉頭鏡。

9. 請求項 8記載の発光式喉頭鏡において、前記外部光源から前記中実喉頭鏡本体（62) への光は、光ファイバ（65 b) により導かれることを特徴とす発光式喉頭鏡。

10. 請求項 8記載の発光式喉頭鏡において、前記光源は、該中実喉頭鏡本体 (62) の近傍に配した豆電球（68) であり、かつ前記豆電球（68) のための電源はバッテリ式の内蔵電源（69) であることを特徴とす発光式喉頭鏡。

11. 請求項 8乃至 10の何れかに記載の発光式喉頭鏡において、前記中実の喉頭鏡本体（62) は、ガラス又はアクリルにより形成されてなることを特徴とする発光式喉頭鏡。

12. 請求項 8乃至 11の何れかに記載の発光式喉頭鏡において、前記ハーフミラー（64) は、誘電体の多層膜から形成されてなることを特徴とする発光式

13. 請求項 8乃至 12の何れかに記載の発光式喉頭鏡において、前記鏡面層 (63) は、金、銀又はアルミニウムを蒸着又は塗布により形成してなることを特徵とする発光式喉頭鏡。

14. 少なくとも光反射部分（73) 、光出射部分及び本体部分（72 a) を有する中空の喉頭鏡本体（72) と、

該光出射部分に取付けられたハーフミラー（74) と、

該喉頭鏡本体（72) の本体部分（72 a) に取付けられ、外部光源からの光を該光反射部分（73) を介して該ハーフミラー（74)へ導く光ファイバ（7 5b) と、

を具備することを特徵とする発光式喉頭鏡。

15. 請求項 14記載の発光式喉頭鏡において、前記ハーフミラ一（74) は誘電体の多層膜から形成されてなることを特徵とする発光式喉頭鏡。

16. 請求項 14又は 15記載の発光式喉頭鏡において、前記鏡面層（73) は、金、銀又はアルミニウムを蒸着又は塗布により形成してなることを特徴とする発光式喉頭鏡。