明 細 書
電子写真感光体 技術分野
本発明は電子写真感光体に関し、 詳しく は静電特性及び耐湿性に優れた電子写 真感光体に関する。 背景技術
電子写真感光体は、 所定の特性を得るため、 あるいは適用される電子写真プロ セスの種類に応じて、 種々の構成をとる。
電子写真感光体の代表的なものとして、 支持体上に光導電層が形成されている 感光体及び表面に絶縁層を備えた感光体があり、 広く用いられている。'
支持体と少なく とも 1つの光導電層から構成される感光体は、 最も一般的な電 子写真プロセスによる、 即ち帯電、 画像露光及び現像、 更に必要に応じて転写に よる画像形成に用いられる。
更には、 ダイレク ト製版用のオフセッ ト原版として電子写真感光体を用いる方 法が広く実用されている。 特に近年、 ダイレク ト電子写真平版は数百枚から数千 枚程度の印刷枚数で高画質の印刷物を印刷する方式として重要となってきている c こう した状況の中で、 電子写真感光体の光導電層を形成するために使用する結着 樹脂は、 それ自体の成膜性および光導電性粉体の結着樹脂への分散能力が優れる とともに、 形成された記録体層の基材に対する接着性が良好であり、 しかも記録 体層の光導電層は帯電能力に優れ、 暗減衰が小さく、 光減衰が大きく、 前露光疲 労が少なく、 且つ、 撮影時の湿度の変化によってこれら特性を安定に保持してい ることが必要である等の各種の静電特性および優れた撮像性を具備する必要があ る。
更に、 電子写真感光体を用いた平版印刷用原版の研究が鋭意行なわれており、 電子写真感光体としての静電特性と印刷原版としての印刷特性を両立させた光導 電層用の結着樹脂が必要である。
無機光導電材料、 分光增感色素及び結着樹脂を少なく とも含有する光導電層に
おいて、 結着樹脂の化学構造によって、 平滑性のみならず静電特性が大きく影響 を受けることが判ってきた。 特に静電特性において、 暗中電荷保持率 (D. R. R. ) や光感度が大きく左右される。
特開昭 6 3 — 2 1 7 3 5 4号、 特開平 1 — 7 0 7 6 1号、 同 2— 6 4 5 4 7号、 同 2— 9 3 5 4 0号、 同 3— 1 8 1 9 4 8号等には重合体主鎖中あるいは片末端 に酸性基を有する成分を持つ低分子量の樹脂を用いて光導電層の平滑性や静電特 性を改良する技術が開示されている。
更に、 これら酸性基を含有する低分子量の樹脂と中〜高分子量の樹脂を併用し て光導電層の機械的強度を改善する技術が特開昭 6 4 — 5 6 4号、 同 6 3 — 2 2 0 1 4 9号、 同 6 3— 2 2 0 1 4 8号、 特開平 1 — 2 8 0 7 6 1号、 同 1一 1 1 6 6 4 3号、 同 1 — 1 6 9 4 5 5号、 同 2 — 6 9 7 5 8号、 同 2 — 1 6 7 5 5 1 号、 同 1 — 2 1 1 7 6 6号、 同 2 — 3 4 8 5 9号、 同 2 — 6 8 5 6 1号、 同 2 - 1 3 5 4 5 5号、 同 2— 3 4 8 6 0号、 同 2— 9 6 7 6 6号、 同 2— 4 0 6 6 0 号、 同 2— 5 3 0 6 4号、 同 2— 1 0 3 0 5 6号、 同 2— 5 6 5 5 8号、 同 3 — 2 9 9 5 4号、 同 3 — 7 5 7 5 3号、 同 3 — 7 7 9 5 4号、 同 3 — 4 2 6 6 5号、 同 3— 9 2 8 6 1号、 同 3 — 9 2 8 6 2号、 同 3 — 5 3 2 5 7号、 同 3 — 9 2 8 6 3号、 同 3 — 2 0 6 4 6 4号、 同 3 — 2 2 5 3 4 4号等に記載されている。 発明が解決しょうとする課題
しかしながら、 これらの樹脂又は樹脂の組合せを用いても、 環境が高温 ·高湿 から低温 ·低湿まで著しく変動した場合における安定した性能め維持においては いまだ不充分であることが判った。 半導体レーザー光を用いたスキヤンニング露 光方式では、 従来の可視光による全面同時露光方式に比べ、 露光時間が長くなり、 また露光強度にも制約があることから、 静電特性、 特に暗電荷保持特性、 光感度 に対して、 より高い性能が要求される。
特に、 電子写真式平版印刷用原版において、 半導体レーザ一光を用いたスキヤ ンニング露光方式を採用した場合, 従来の感光体で実際に試験してみると、 上記 の静電特性が十分に満足できるものでなく、 特に E I/2 と E 1/10との差が大きく 複写画像の階調が軟調となり、 更には露光後の残留電位を小さくするのが困難と なり、 複写画像のカプリが顕著となってしまい、 又、 オフセッ トマスターとして
印刷しても、 印刷物に印刷原稿の貼り込み跡が出てしまう等の問題が現れた。 更に、 近年、 線画及び網点から成る画像の複写画像のみならず、 連铳階調から 成る高精細な画像を液体現像剤を用いて忠実に再現する技術の実現が望まれてい るが、 前記公知の技術はこれらの要望まで十分に满足できるものではなかった。 従来公知の技術においては、 低分子量の樹脂と併用する中〜高分子量の樹脂に よって、 上記低分子量の樹脂で高性能化された静電特性が低下することがあり、 実際に前記した様なこれら公知の樹脂の組合せで用いた光導電眉を有する電子写 真感光体は、 前述の様な高精細な画像 (特に連続階調画像) の忠実な複写画像の 再現性あるいは、 低出力のレーザー光を用いたスキヤンニング露光方式による撮 像性に対して、 問題を生じ得ることが明らかになった。
本発明は、 以上の様な従来公知の電子写真感光体の有する課題を改良するもの である。
本発明の 1つの目的は、 複写画像形成時の環境が低温低湿あるいは高温高湿の 如く変動した場合でも、 常に安定して良好な静電特性を維持し、 鲜明で良質な画 像を有する電子写真感光体を提供することである。
本発明のもう 1つの目的は、 静電特性に侵れ且つ環境依存性の小さい C P C電 子写真感光体を提供することである。
本発明の更にもう 1つの目的は、 半導体レーザー光を用いたスキヤンニング露 光方式に有効な電子写真感光体を提供することである。
本発明の更にもう 1つの目的は、 静電特性 (特に暗電荷保持性'及び光感度) に 優れ、 原画 (特に高精細な連続階調画像) に対して忠実な複写画像を再現し、 且 つ、 印刷物の全面一様な地汚れはもちろん点状の地汚れをも発生させず、 また耐 刷性の優れた電子写真式平版印刷用原版を提供することである。
本発明の他の目的は以下の記載から明らかになるであろう。 発明の開示
本発明の目的は無機光導電体、 分光增感色素及び結着樹脂を少なく とも含有す る光導電層を有する電子写真感光体において、 該結着樹脂が、 下記樹脂 〔A〕 の 少なく とも 1種及び下記樹脂 〔B〕 の少なく とも 1種を含有して成る事を特徴と
する電子写真感光体により達成されることが見出された。
樹脂 〔A〕
1 X 1 03 〜2 X 1 04 の重量平均分子量を有し、 下記一般式 ( I ) で示され る繰り返し単位に相当する重合体成分を 3 0重量%以上含有し、 且つ— P 03 H 2 、 一 S 03 H、 一 COOH、 一 P (=0) (OH) R1 R1 は炭化水素基又 は一 OR2 (R2 は炭化水素基を表す) を表す〕 及び環状酸無水物基から選択さ れる少なく とも 1種の極性基を有する重合体成分を 0.5〜 1 5重量%含有する樹 脂。
一般式 ( I )
a a
~^CH— C +
C 00 - R3
〔式 ( I ) 中、 a1 、 a 2 は各々水素原子、 ハロゲン原子、 シァノ基、 炭化水素 基、 一 COOR* 又は炭化水素基を介した一 COOR4 (ここで、 R4 は炭化水 素基を表す) を表す。 R3 は炭化水素基を表す。 〕
樹脂 〔B〕
3 X 1 04 〜 1 X 1 0 β の重量平均分子量を有し、 上記樹脂 〔Α〕 で示される 特定の極性基のうちから選択される少なく とも 1種の極性基を有する重合体成分 を含有する Αブロックと上記樹脂 〔A〕 における一般式 ( I ) で示される重合体 成分を含有する Bブロックとを含む A Bブロック共重合体であって、 Aブロック は該極性基を有する重合体成分を 0.0 5〜 1 0重量%含有し、 Bブロックは一般 式 ( I ) で示される重合体成分を 3 0重量%以上含有する共重合体。
即ち、 本発明の結着樹脂は、 上記一般式 ( I ) で示される重合体成分と上記特 定の極性基含有の重合体成分を含む低分子量重合体 (樹脂 〔A〕 ) と、 上記特定 の極性基含有成分を含有する Aプロックと上記一般式 ( I ) で示される重合体成 分を含有する Bブロックとを含む ABブロック共重合体 (樹脂 〔B〕 ) とから少 なく とも構成される。
種々検討の锆果、 前述の如く、 低分子量の極性基含有樹脂を中〜高分子量の樹
脂と併用する公知の技術においては、 併用する中〜高分子量の樹脂により、 上記 低分子量の樹脂で高性能化された静電特性が低下してしまうことがあることが判 つた。 そして、 これらの中〜高分子量樹脂が、 該光導電層中で、 光導電体、 分光 増感色素及び低分子量の樹脂の相互作用に更に適切に相互作用させることも、 予 想以上に重要な原因であることが明らかになつてきた。
そして、 極性基を含有する低分子量の樹脂 〔A〕 と併用すべき中〜高分子量の 樹脂として、 本発明に従う極性基含有の Aプロックと極性基非含有の Bプロック とを有する A Bプロック共重合体を用いることにより、 前記課題が有効に解決さ れることを見出した。
この事は、 本発明の結着樹脂 〔A〕 及び 〔B〕 の相乗効果により、 光導電体粒 子が充分に分散され且つ凝縮しない状態で存在し、 更に分光増感色素や化学增感 剤が光導電体粒子表面に充分に吸着していること及び光導電体表面の余分な活性 サイ トを結着樹脂が充分に吸着してトラップを補償していること等により高性能 なレベルで安定に静電特性を維持できるものと推定される。
即ち、 特定の極性基を含有する低分子量体の樹脂 〔A〕 は、 光導電体粒子に充 分吸着して該粒子を均一に分散し、 その高分子鎖が短いことにより凝集を抑制す ること、 又、 分光増感色素の吸着疎外を起こさないこと等の重要な作用を有する c 又、 特定の極性基を含有する Aプロックとそれを含まない Bプロックを含む中 〜高分子量の A Bプロック共重合体を用いることで光導電層の機械的強度が大巾 に向上する。 これは、 この樹脂の Aブロックの部分が光導電体粒子と樹脂 Aより も弱い相互作用をすること及び Bプロックの部分同志の高分子鎖間の絡み合い効 果等によるものと考えられる。
更には、 公知の中〜高分子量の樹脂を併用する場合に比べて静電特性がより良 化する。 これは光導電体粒子と相互作用をもつ Aブロックの部分が極性を有する ことから分光増感色素の吸着疎外を抑制する働きをしているものと考えられる。 これらのことより、 その詳細は不明であるが、 光導電体粒子、 分光増感色素、 樹脂 〔A〕 及び樹脂 〔B〕 が共存した時に、 これらが分光增感色素の光導電体粒 子への吸着疎外の抑制あるいは電子写真的な相互作用に適切に関与し、 且つ光導 電層の強度向上に効果をもたらすことができたものと推定される。
この作用は、 近赤外〜赤外用の分光增感色素として特に有効なポリメチン色素 あるいはフタ口シァニン系顔料で特に顕著である。
更に、 光導電体として光導電性酸化亜鉛を用いた本発明の電子写真感光体を従 来公知のダイレク ト印刷用原版として用いた場合に、 優れた撮像性とともに著し く良好な保水性を示す。 即ち、 電子写真プロセスを経て複写画像を形成した本発 明の感光体を、 従来公知の不感脂化処理液により非画像部を化学処理により不感 脂化して、 印刷版とし、 これをオフセッ ト印刷により印刷した時に優れた性能を 示すものである。
本発明の感光体を不感脂化処理すると、 非画像部の親水化が充分になされ、 保 水性が向上することから印刷枚数が飛躍的に向上した。 このことは、 不感脂化処 理で親水性表面に改質される働きをする酸化亜鉛の化学反応が、 容易に且つ多量 に進行しうる状態を形成していることによるものと考えられる。 即ち、 結着樹脂 として用いた樹脂 〔A〕 及び樹脂 〔B〕 の各々が酸化亜鉛粒子を均一に充分分散 していること及び酸化亜鉛粒子表面 ·表面近傍が不感脂化処理水溶液と迅速に相 互作用し反応を起こす様な状態を形成しているものと推定される。
以下に、 本発明の電子写真感光体の光導電層の結着樹脂として用いられる樹脂 〔A〕 について更に詳しく説明する。
樹脂 〔A〕 の重: S平均分子量は 1 X 1 0 3 〜2 X 1 0 4 、 好ましくは 3 X 1 0 3 〜 1 X I 0 4 であり、 樹脂 〔A〕 のガラス転移点は好ましくは一 3 0 °C〜 1 1 0 °C、 より好ましくは一 1 0で〜 9 0。Cである。
樹脂 〔A〕 の分子量が 1 X 1 0 3 より小さくなると、 皮膜形成能が低下し充分 な膜強度を保てず、 一方分子量が 2 X 1 0 4 より大きくなると本発明の樹脂であ つても、 特に近赤外〜赤外分光增感色素を用いた感光体において、 高温 ·高湿、 低温 ·低湿の苛酷な条件下での暗電荷保持率及び光感度の変動が多少大きくなり、 安定した複写画像が得られるという本発明の効果が薄れてしまう。
樹脂 〔A〕 中一般式(I) の繰り返し単位に相当する重合体成分の存在割合は 3 0重量%以上、 好ましくは 5 0〜9 9重量%、 特定の極性基を有する重合体成分 の存在割合は 0. 5〜 1 5重量%、 好ましくは 1〜 1 0重量%である。
樹脂 〔A〕 における極性基含有成分量が 0. 5重量%より少ないと、 初期電位が
低くて充分な画像濃度を得ることが困難となる。 一方該極性基含有成分量が 1 5 重量%よりも多いと、 いかに低分子量体といえども分散性が低下し、 更にオフセ ッ トマスターとして用いるときに地汚れが増大する傾向がある。
次に樹脂 〔A〕 中に 3 0重量%以上含有される、 前記一般式(I) で示される繰 り返し単位を更に説明する。 一般式(I) において a 1 , a 2 は、 各々好ま しく は 水素原子、 ハロゲン原子 (例えば塩素原子、 臭素原子等) 、 シァノ基、 炭素数 1 ~ 4のアルキル基 (例えばメチル基、 ェチル基、 プロピル基、 ブチル基等) 、 一 C 00R4 又は炭化水素基を介した一 C OOR4 (R4 は水素原子、 アルキル基. アルケニル基、 ァラルキル基、 脂環式基又はァリール基を表し、 これらは置換さ れていてもよく、 具体的には、 下記 R3 について説明したものと同様の内容を表 す) を表す。 特に、 a 1 が水素原子、 a 2 がメチル基の場合が好ましい。
上記炭化水素基を介した一 C O OR4 基における炭化水素基としては、 メチレ ン基、 エチレン基、 プロピレン基などが挙げられる。
R3 は好ましくは炭素数 1 8以下の置換されていてもよい炭化水素基を表わす t 置換基としては樹脂 〔A〕 における上記極性基含有重合体成分に含まれる極性基 以外の置換基であればいずれでもよく、 例えば、 ハロゲン原子 (例えばフッ素原 子、 塩素原子、 臭素原子等) 、 一 OR5 、 -C OOR5 又は一 O C OR5 (R5 は炭素数 1〜 2 2のアルキル基を表わし、 例えばメチル基、 ェチル基、 プロピル 基、 ブチル基、 へキシル基、 ォクチル基、 デシル基、 ドデシル基、 へキサデシル 基、 ォクタデシル基等である) 等の置換基が挙げられる。 好ましい炭化水素基と しては、 炭素数 1〜 1 8の置換されてもよいアルキル基 (例えばメチル基、 ェチ ル基、 プロピル基、 ブチル基、 ペンチル基、 へキシル基、 ヘプチル基、 ォクチル 基、 デシル基、 ドデシル基、 へキサデシル基、 ォクタデシル基、 2—クロロェチ ル基、 2—ブロモェチル基、 2—シァノエチル基、 2—ヒ ドロキシェチル基、 2 —メ トキシカルボニルェチル基、 2—メ トキシェチル基、 2—エトキシェチル基、 3—ヒ ドロキシプロピル基、 3—ブロモプロピル基等) 、 炭素数 2〜 1 8の置換 されてもよいアルケニル基 (例えばビニル基、 ァリル基、 2—メチルー 1 —プロ ぺニル基、 2—ブテニル基、 2—ペンテニル基、 3—メチル— 2—ペンテニル基、 1 —ペンテニル基、 1 一へキセニル基、 2—へキセニル基、 4ーメチルー 2—へ
キセニル基等) 、 炭素数 7~1 2の置換されてもよいァラルキル基 (例えばベン ジル基、 フエネチル基、 3—フエニルプロピル基、 ナフチルメチル基、 2—ナフ チルェチル基、 クロ口べンジル基、 ブロモベンジル基、 メチルベンジル基、 ェチ ルベンジル基、 メ トキシベンジル基、 ジメチルベンジル基、 ジメ トキシベンジル 基等) 、 炭素数 5〜8の置換されてもよい脂環式基 (例えばシクロペンチル基、 シクロへキシル基、 2—シクロへキシルェチル基、 2—シクロペンチルェチル基 等) 又は炭素数 6〜1 2の置換されてもよい芳香族基 (例えばフエニル基、 ナフ チル基、 ト リル基、 キシリル基、 プロピルフヱニル基、 プチルフヱニル基、 ォク チルフヱニル基、 ドデシルフヱニル基、 メ トキシフヱニル基、 エトキシフヱニル 基、 ブトキシフヱニル基、 デシルォキシフエニル基、 クロ口フエニル基、 ジクロ ロフヱニル基、 ブロモフヱニル基、 シァノフエニル基、 ァセチルフエニル基、 メ トキシカルボニルフエニル基、 エトキシカルボニルフヱニル基、 ブトキシカルボ ニルフヱニル基、 ァセ トアミ ドフヱニル基、 プロピオアミ ドフヱニル基、 ドデシ ロイルアミ ドフ ニル基等) 等があげられる。
—般式(I) の繰り返し単位に栢当する重合体成分において、 下記一般式 ( l a) 及び/又は一般式 ( l b) で示される特定のァリ一ル基を含有するメタクリ レー ト成分で表される重合体成分がより好ましい。 このような特定のァリ一ル基を含 有する低分子量樹脂を以降樹脂 〔Α' 〕 と称することもある。
一般式 ( l a)
一般式 ( l b) CH
2——
〔式 ( I a) 及び ( l b) において、 及び T
2 は各々水素原子、 ハロゲン原 子、 炭素数 1〜 1 0の炭化水素基、 一 COR
e 又は一 C 00R
a (R
a は炭素数 1〜 1 0の炭化水素基を表す) を表し、 及び L
2 は各々一 C OO—とべンゼ ン環を結合する単結合又は連結原子数 1〜 4個の連結基を表す〕
樹脂 〔Α' 〕 における一般式 ( l a) 及び 又は一般式 ( l b) の繰り返し単 位に相当するメタクリ レー卜の重合体成分の存在割合は 3 0重量%以上、 好まし く は 5 0〜9 7重量%、 特定の極性基含有の重合体成分の存在割合は 0.5〜 1 5 重量%、 好ましく は 1〜 1 0重量%である。
樹脂 〔Α' 〕 を用いると更に静電特性 (特に V1()、 D. R. R. , E ,/io) が 向上する。
一般式 ( I a) において、 好ましい T, 及び T2 として、 各々水素原子、 塩素 原子及び臭素原子の外に、 炭素数 1〜 1 0の炭化水素基として、 好ましく は炭素 数 1〜4のアルキル基 (例えばメチル基、 ェチル基、 プロピル基、 ブチル基等) , 炭素数了〜 9のァラルキル基 (例えばべンジル基、 フヱネチル基、 3—フヱニル プロピル基、 クロ口べンジル基、 ジクロロべンジル基、 ブロモベンジル基、 メチ ルベンジル基、 メ トキシベンジル基、 クロローメチルーベンジル基) およびァリ ール基 (例えばフヱニル基、 トリル基、 キシリル基、 プロモフヱニル基、 メ トキ シフエ二ル基、 クロ口フエ二ル基、 ジクロロフェニル基) 、 並びに一 C 0Ra 及 び一 C00R, (好ましい R, としては上記の炭素数 1〜 1 0の好ましい炭化水 素基として記載したものを挙げることができる) を挙げることができる。
一般式 ( l a) 及び ( l b) において、 L ! 及び L2 は各々— COO—とベン ゼン環を結合する直接結合又は一 (CH2 ) nl- (n! は 1〜3の整数を表す) 、 一 CH2 0 C 0—、 - C H2 CH2 0 C0—、 一 (CH2 0) ml— (m, は 1又 は 2の整数を表す) 、 一 CH2 C H2 0—等の如き連結原子数 1〜4個の連結基 であり、 より好ましくは直接結合又は連結原子数 1〜 2個の連結基を挙げること ができる。
本発明の樹脂 〔A〕 で用いられる一般式 ( I a) 又は ( I b) で示される繰り 返し単位に相当する重合体成分の具体例を以下に挙げる。 しかし、 本発明の範囲 はこれに限定されるものではない。 以下の ( a— 1 ) 〜 ( a— 1 7 ) において、
nは 1〜4の整数、 mは 0〜3の整数、 pは 1〜 3の整数、 R1()〜R13はいずれ も一 C„ H2n+1又は— (CH2 ) m- C6 H5 (ただし、 n' mは上記と同じ) 、 , 及び X2 は、 同じでも異なってもよく、 各々水素原子、 — C 1、 -B r. 一 Iを表す。
丄 OH
て +u¾u〇
Z I
.068I/Z6 OMI«M)/Z6df/J3d
(a— 12)
CH3
-iCH2-C)—
Cn¾n+1
次に、 樹脂 〔A〕 における特定の極性基を有する重合体成分について説明する c ここで特定の極性基を有する重合体成分は樹脂 〔A〕 の重合体鎖中に存在しても よいし、 重合体鎖の片末端に存在してもよいし、 その両方でもよい。
極性基含有重合体成分における極性基は、 前述の通り、 一 P03 H2 、 一 S O
0
II
3 H, 一 C00H、 一 P— 0H、 及び環状酸無水物含有基から選ばれるものであ
R1
る。
-P (=0) (OH) R1 基において、 R1 は炭化水素基又は一 OR2 (R2 は炭化水素基を表す) を表す。 R1 あるいは R2 で表わされる炭化水素基は具体 的には炭素数 1〜22の置換されてもよい脂肪族基 (例えばメチル基、 ェチル基、 プロピル基、 ブチル基、 へキシル基、 ォクチル基、 デシル基、 ドデシル基、 ォク タデシル基、 2—クロ口ェチル基、 2—メ トキシェチル基、 3—エトキシプロピ ル基、 ァリル基、 クロトニル基、 ブテュル基、 シクロへキシル基、 ベンジル基、 フヱネチル基、 3—フエニルプロピル基、 メチルベンジル基、 クロ口べンジル基、 フロロべンジル基、 メ トキシベンジル基等) 、 又は置換されていてもよいァリー ル基 (例えばフエニル基、 トリル基、 ェチルフエニル基、 プロピルフエニル基、 クロ口フエ二ル基、 フロロフェニル基、 ブロモフエニル基、 クロ口一メチルーフ ェニル基、 ジクロロフェニル基、 メ トキシフエ二ル基、 シァノフエニル基、 ァセ トアミ ドフエ二ル基、 ァセチルフエニル基、 ブトキシフヱニル基等) 等である。 また、 環状酸無水物含有基とは、 少なく とも 1つの環状酸無水物を含有する基 であり、 含有される環状酸無水物としては、 脂肪族ジカルボン酸無水物、 芳香族 ジ力ルボン酸無水物が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸無水物の例としては、 コハク酸無水物環、 ダルタコン酸無 水物環、 マレイン酸無水物環、 シクロペンタン一 1, 2—ジカルボン酸無水物環、 シクロへキサン一 1 , 2—ジカルボン酸無水物環、 シクロへキセン一 1 , 2—ジ カルボン酸無水物環、 2, 3—ビシクロ 〔2, 2, 2〕 ォクタジカルボン酸無水 物環等が挙げられ、 これらの環は、 例えば塩素原子、 臭素原子等のハロゲン原子、 メチル基、 ェチル基、 ブチル基、 へキシル基等のアルキル基等で置換されていて
もよい。
また、 芳香族ジカルボン酸無水物の例と しては、 フタル酸無水物環、 ナフタ レ ンージカルボン酸無水物環、 ピリ ジンージカルボン酸無水物環、 チオフヱン一ジ カルボン酸無水物環等が挙げられ、 これらの環は、 例えば塩素原子、 臭素原子等 のハロゲン原子、 メチル基、 ェチル基、 プロピル基、 ブチル基等のアルキル基、 . ヒ ドロキシル基、 シァノ基、 ニ トロ基、 アルコキシカルボニル基 (アルコキシ基 と しては、 例えばメ トキシ基、 ェ トキシ基等) 等で置換されていてもよい。
極性基が樹脂 〔A〕 の重合体鎖中に存在する場合、 極性基は重合体主鎖に直接 結合してもよいし、 連結基を介して結合してもよい。 連結基と しては、 い.ずれの 結合する基でもよいが、 例えば具体的に挙げるとすれば、 — 〔C (d i )(d2 ) 〕 - (d , 、 d2 は同じでも異なってもよく、 各々水素原子、 ハロゲン原子 (塩素 原子、 臭素原子等) 、 OH基、 シァノ基、 アルキル基、 (メチル基、 ェチル基、 2—クロ口ェチル基、 2—ヒ ドロキシェチル基、 プロピル基、 ブチル基、 へキシ ル基等) 、 ァラルキル基 (ベンジル基、 フエネチル基等) 、 又はフユ二ル基等を 表す) 、 一 (C (d 3 ) =C (d4 ) 〕 一 (d3 、 d 4 は ! 、 d 2 と同一の内 容を表す) 、 —C6 H,。―、 - Ce H4 —、 一 0—、 一 S—、 — N ( d 5 ) 一
〔d5 は、 水素原子又は炭化水素基を表す (炭化水素基、 と して具体的には炭素 数 1〜1 2の炭化水素基 (例えばメチル基、 ェチル基、 プロピル基、 ブチル基、 へキシル基、 ォクチル基、 デシル基、 ドデシル基、 2—メ 卜キシェチル基、 2— クロ口ェチル基、 2—シァノエチル基、 ベンジル基、 メチルベンジル基、 フエネ チル基、 フヱニル基、 ト リル基、 クロ口フェル基、 メ トキシフヱニル基、 ブチル フエニル基等) が挙げられる) :] 、 一 CO—、 一 COO—、 一 O C O—、 - C O N ( d 5 ) 一、 一 S 02 N ( d 5 ) 一、 一 S 02 -、 一 NHC ONH -、 一 NH C OO -、 -NH S 02 一、 一 CONHCOO -、 一 C ONHC ONH—、 複素 環 (ヘテロ原子と して、 0、 S、 N等を少なく とも 1種含有する 5〜 6員環又は これらの縮合環であればいずれでもよい : 例えばチオフヱン環、 ピリ ジン環、 フ ラ ン環、 イ ミ ダゾール環、 ピぺリ ジン環、 モルホリ ン環等が挙げられる) 又は一 S i (d6 ) (d7 ) — (d6 、 d7 は同じでも異なってもよく、 炭化水素基又 は— O d8 ( d 8 は炭化水素基) を表す。 これらの炭化水素基と しては、 d5 で
1 δ
举げたものと同一のものを挙げることができる) 等の結合基の単独又は、 これら の組合せにより構成された連結基等が挙げられる。
このような極性基を含有する重合体成分は、 例えば一般式 ( I ) 〔一般式 ( I a) , ( l ) も含む〕 で示される繰り返し単位に相当する単量体と共重合し得 る該極性基を含有するビュル系化合物から誘導されるものであればいずれでもよ い。 ビニル系化合物としては、 例えば、 高分子学会編 「高分子データ 'ハン ドブ ック 〔基礎編〕 J 培風館 ( 1 9 8 6年刊) 等に記載されている。 具体的には、 ァ クリル酸、 な及び 又は /3置換アクリル酸 (例えばな一ァセ トキシ体、 なーァセ トキシメチル体、 な 一 (2—ァミノ) ェチル体、 な一クロ口体、 a—ブロモ体、 な 一フロロ体、 な一トリプチルシリル体、 α—シァノ体、 ;3—クロ口体、 β—づ ロモ体、 α—クロ口一 —メ トキシ体、 a, ;9—ジクロロ体等) 、 メタク リル酸、 イタコン酸、 イタコン酸半エステル類、 イタコン酸半ァミ ド類、 クロ トン酸、 2 —ァルケ二ルカルボン酸類 (例えば 2—ペンテン酸、 2—メチル— 2—へキセン 酸、 2—ォクテン酸、 4ーメチルー 2—へキセン酸、 4ーェチルー 2—ォクテン 酸等) 、 マレイン酸、 マレイン酸半エステル類、 マレイン酸半アミ ド類、 ビュル ベンゼンカルボン酸、 ビニルベンゼンスルホン酸、 ビニルスルホン酸、 ビニルホ スホン酸、 ジカルボン酸類のビニル基又はァリル基の半エステル誘導体、 及びこ れらのカルボン酸又はスルホン酸のエステル又はァミ ド誘導体の置換基中に該極 性基を含有する化合物等が挙げられる。
以下にこの様なタイプの極性基含有の重合体成分について例示する。 ここで、 e 1 は H又は CH3 を示し、 e 2 は H、 CH3 又は CH2C OO CH3 を示し、 R14は炭素数 1〜4のアルキル基を示し、 R15は炭素数 1〜 6のアルキル基、 ベ ンジル基又はフエ二ル基を示し、 cは 1〜3の整数を示し、 dは 2〜 1 1の整数 を示し、 eは 1〜1 1の整数を示し、 f は 2〜4の整数を示し、 gは 2〜 1 0の 整数を示す。
σ3
CO (S3
2e() 〇OCNHH:〇o〇H:
¾〇ϊ
()b 4—
IS〇 C
' ~、 t 、
O
(b— 13) fCH2-CH) ~
CH2CH2COOH
CH2N
C C C00H
(b-14)
(b— 15)
(b-16)
(b— 19)
COOH I
CH2COOR14
(b-20) 弋 ; H― CI¾ ~ COOH COOH
(b-21)
(b-23)
~~ CCH2-CH^—
I
- S03H
(b-27)
(b-28)
~~ (CH-CH ~
c c、
/八 /
0 0 0
(b— 29)
H2C C = 0 c— 0
0
CD-30)
(b-32)
(b— 33)
〇
(b— 3S)
†1 2 i 11
CONH(CH2)d -O-P一 5
OH
(b— 39)
(b-40)
H^OS
<^^^OOHN-p(zHO)000
(S7- ) z(HOO0¾O¾0)MOO-3(2H0)0OO
(77 -q)
(37-q)
丄 z
.WM)/Z6df/JOd .068I/Z6 OA\
(b-46)
(b-47)
(b-48)
OC2H5
(b— 49)
(b— 51)
(b— 52)
-(CH2-CH†
CONH
この場合、 極性基は樹脂 〔A〕 の重合体鑌を形成する成分 (繰返し単位) 中に 含まれるので、 極性基は樹脂 〔A〕 中に規則的に (ブロック重合体の場合) もし くは不規則に (ランダム重合体の場合) 存在し得る。
極性基が樹脂 〔A〕 の重合体鎖の片末端に存在する場合、 極性基は重合体主鎖 の末端に直接結合してもよいし、 連結基を介して結合してもよい。 連結基として は、 例えば前記の極性基が重合体鎖中に存在する場合において記載したものが挙 げられる。
この様に、 極性基が樹脂 〔A〕 の重合体主鎖の片末端に存在する場合、 重合体 鎖中には極性基は存在しなくてもよい。 しかし、 末端に結合する極性基に加えて 、 重合体鎖中にも前記極性基を有する樹脂 〔A〕 は静電特性が更に向上する点で 好ましい。 これらの極性基は同じでも異なっても良い。
樹脂 〔A〕 において、 重合体鑌中に含有される極性基と、 重合体主鎖の片末端 に結合された極性基の存在割合は、 本発明の光導電展を構成する他の結着樹脂、 分光增感色素、 化学增感剤あるいはそれ以外の添加剤の種類 ·量によって異なり 、 その割合は任意に調節することができる。 重要なことは、 両者の極性基含有成 分の総量が 0. 5 〜 1 5重 S%の範囲の内で使用されることである。
本発明の樹脂 〔Α〕 ( 〔Α ' 〕 を含む) は、 前記した一般式 ( I ) , ( l a ) 及び Z又は ( l b ) で示される繰返し単位及び必要により、 該極性基を含有する 繰返し単位とともに、 これら以外の単量体に対応する繰返し単位を重合体成分と して含有してもよい。
このような他の単量体としては、 例えば一般式 ( I ) で説明した以外の置換基 を含有するメタク リル酸エステル類、 ァク リル酸エステル類、 クロ トン酸エステ ル類に加え、 α—ォレフイ ン類、 カルボン酸ビニル又はアク リル酸エステル類 (例えばカルボン酸として、 酢酸、 プロピオン酸、 酪酸、 吉草酸、 安息香酸、 ナ フタ レンカルボン酸等) 、 アク リ ロニ ト リル、 メタク リ ロニ 卜 リル、 ビニルエー テル類、 ィタコン酸エステル類 (例えばジメチルエステル、 ジェチルエステル等) ァク リルァミ ド類、 メタク リルアミ ド類、 スチレン類 (例えばスチレン、 ビニル トルエン、 クロロスチレン、 ヒ ドロキシスチレン、 Ν , Ν —ジメチルアミ ノメチ ルスチレン、 メ トキシカルボニルスチレン、 メ タンスルホ二ルォキシスチレン、
ビニルナフタ レン等) 、 ビニルスルホン含有化合物、 ビニルケ ト ン含有化合物、 複素環ビニル類 (例えばビニルピロリ ドン、 ビニルピリ ジン、 ビュルイ ミダゾ一 ル、 ビニルチオフェン、 ビニルイ ミダゾリ ン、 ビニルビラゾール、 ビニルジォキ サン、 ビニルキノ リ ン、 ビニルテトラゾール、 ビニルォキサジン等) 等が挙げら れる。 これら他の単量体に相当する重合体成分は樹脂 〔A〕 中 3 0重量%を超え ないことが好ましい。
重合体鎖中に極性基をランダムに有する樹脂 〔A〕 は、 一般式 ( I ) で示され る繰返し単位に対応する単量体、 該極性基を含有する繰返し単位に対応する単量 体及び、 必要により、 他の単量体を用いて従来公知の方法において、 所望の分子 量となる様重合条件を選択することでラジカル重合、 イオン重合等の方法で容易 に合成することができる。 使用する単量体や溶媒の精製が不要なこと及び重合温 度が極低温 ( 0 eC以下) でなくてよいことなどからラジカル重合反応が好ましい c 具体的には、 重合開始剤として、 通常知られているァソビス系開始剤、 過酸化物 等が挙げられる。 本発明の低分子 S体を合成するには、 開始剤の使用量の増量、 あるいは重合設定温度を高くするといつた公知の方法を適用すればよい。 重合開 始剤の使用量は全単量体量に対して 0. 1〜2 0重量部の範囲で、 又重合設定温度 は 3 0 °C〜 2 0 0 °Cの範囲で行なえばよい。 更には、 連鎖移動剤を併用する方法 も知られている。 例えばメルカプト化合物、 ハロゲン化化合物等を全単量体量に 対して 0. 0 1〜1 0重量部の範囲で用いることで所望の重量平均分子量に調整す ることができる。
重合体鎖中に極性基をブロックで有する樹脂 〔A〕 は従来公知の重合反応法を 用いて製造することができる。 具体的には、 後述する樹脂 〔B〕 の A Bブロック 共重合体に関して記載する製造法に従えばよい。
樹脂 〔A〕 において、 重合体主鎖の片末端に該極性基を結合する方法としては、 従来公知のァニオン重合あるいはカチオン重合によって得られるリ ビングポリマ 一末端に種々の試薬を反応させる方法 (イオン重合法による方法) 、 分子中に特 定の極性基を含有した重合開始剤及び Z又は連鎖移動剤を用いてラジカル重合さ せる方法 (ラジカル重合法による方法) 、 あるいは以上の如きイオン重合法もし く はラジカル重合法によって得られた末端に反応性基 (例えばアミノ基、 ハロゲ
ン原子、 エポキシ基、 酸ハライ ド等) 含有の重合体を高分子反応によって本発明 の特定の極性基に変換する方法等の合成法によって容易に製造することができる < 具体的には、 P. D r e y f u s s, R. P. Qu i r k, E n c y c l . P o 1 y m, S c i . En g, 丄、 5 5 1 (1 9 8 7) 、 中条善樹、 山下雄也 「染 料と薬品」 、 _ _、 2 3 2 ( 1 9 8 5 ) 、 上田明、 永井進 「科学と工業」 6 0、 5 7 ( 1 9 8 6) 等の総説及びそれに引用の文献等に記載の方法によって製造す ることができる。
用いる連鎮移動剤としては、 例えば、 該極性基あるいは上記反応性基 (即ち該 極性基に誘導しうる基) を含有するメルカプト化合物 (例えばチォグリコール酸、 チォリ ンゴ酸、 チォサリチル酸、 2—メルカプトプロピオン酸、 3—メルカプト プロピオン酸、 3—メルカプト酪酸、 Ν— ( 2—メルカプトプロピオニル) グリ シン、 2—メルカプトニコチン酸、 3— 〔Ν— (2—メルカプトェチル) 力ルバ モイル〕 プロピオン酸、 3— CN- (2—メルカプトェチル) ァミノ〕 プロピオ ン酸、 Ν— ( 3—メルカプトプロピオニル) ァラニン、 2—メルカプトエタンス ルホン酸、 3—メルカプトプロパンスルホン酸、 4—メルカプトブタンスルホン 酸、 2—メルカプトエタノール、 3—メルカプト一 1 , 2—プロパンジオール、
1一メルカプト一 2—プロパノール、 3—メルカプト一 2—ブタノール、 メルカ プトフヱノール、 2—メルカプトェチルァミ ン、 2—メルカプトイミダゾール、
2—メルカプト一 3—ピリジノール、 4一 (2—メェチルォキシカルボニル) フ タル酸無水物、 2—メルカプトェチルホスホノ酸無水物、 2—メルカプトェチル ホスホノ酸無水物モノメチルエステル) 、 あるいは上記極性基又は反応性基を含 有するョ一ド化アルキル化合物 (例えばョード酢酸、 ョードプロピオン酸、 2 - ョ一ドエタノール、 2—ョードエタンスルホン酸、 3—ョードプロパンスルホン 酸等) が挙げられる。
該極性基あるいは反応性基を含有する重合開始剤としては、 具体的には、 4 , 4 ' ーァゾビス (4ーシァノ吉草酸) 、 4, 4 ' ーァゾビス (4一シァノ吉草酸 クロライ ド) 、 2, 2 ' —ァゾビス (2—シァノプロパノール) 、 2, 2 ' —ァ ゾビス ( 2—シァノペンタノール) 、 2, 2 ' ーァゾビス 〔 2—メチル一 Ν— ( 2—ヒ ドロキシェチル) 一プロピオアミ ド〕 、 2, 2 ' ーァゾビス {2—メチ
ルー N— 1 , 1一ビス (ヒ ドロキシメチル) 一 2—ヒ ドロキシェチル〕 プロピオ アミ ド} 、 2 , 2 ' —ァゾビス { 2— 〔 1一 ( 2—ヒ ドロキシェチル) 一 2—ィ ミ ダゾリ ン一 2—ィル〕 プロパン } 、 2 , 2 ' —ァゾビス 〔 2— ( 2—イ ミ ダゾ リ ン一 2—ィル) プロパン〕 、 2 , 2 ' —ァゾビス 〔 2— ( 4 , 5 , 6, 7—テ トラヒ ドロ一 1 Η— 1, 3—ジァゾピン一 2—ィル) プロパン〕 等が挙げられる。 これらの連鎖移動剤あるいは重合開始剤は、 各々全単量体 1 0 0重量部に対し て、 0.5〜 1 5重量部、 好ましく は 2〜 1 0重量部の範囲で用いられる。
また、 分子中に特定の極性基を置換基として含有するジチォカーバメィ ト基含 有化合物又はザンテート基含有化 R合物を光開始剤として用いる光重合法を用いて 製造することができる。 具体的には δ、 後述の樹脂 〔Β〕 の製造法で引例した文献
o
の記載に従って容易に合成することができる。
上記ジチォカーバメィ ト基又はザンテー ト基含有化合物として、 例えば下記一 般式 (Ρ I ) 又は (Ρ Π) で示される化合物を挙 Sげることができる。
—般式 (Ρ I ) R
2 - S - R25
式 (P I ) 又は (P H) において R23〜R25又は R26〜R27で示されるいずれか —つの置換基中に前記特定の極性基のうちの少なく とも一つを含有し、 R23~ R27は炭化水素基を表わす。 具体的には前記一般式 ( I ) の R3 で述べたものが 挙げられる。
以下に、 本発明の電子写真感光体の光導電層の結着樹脂として用いられる樹脂 〔B〕 について更に詳しく説明する。
樹脂 〔B〕 は特定の極性基を有する重合体成分を含有する Aブロックと一般式
( I ) で示される繰返し単位に相当する重合体成分を含有し、 且つ上記特定の極 性基を有する重合体成分を含有しない Bプロックを含む A Bプロック共重合体で ある。
本発明による A Bプロック共重合体は、 態様 ( 1 ) : Aブロックと Bブロック が結合したブロック共重合体、 態様 (2 ) :態様 ( 1 ) において Aブロックの B プロックと结合する反対側の重合体主鎖の末端に特定の極性基が結合したプロッ ク共重合体、 態様 ( 3 ) : Aプロックの両端に Bプロックが結合したプロック共 重合体を包含する。 これらを模式的に示すと以下のようになる。
態様 ( 1 ) ( Aブロック) 一 b— (Bブロック)
態様 (2 ) (極性基) ― ( Aブロック) — b— (Bブロック)
態様 ( 3 ) ( Bブロック) 一 b— ( Aブロック) 一 b— ( Bブロック) なお一 b—はプロック間の結合を表わす。
樹脂 〔B〕 は特定の極性基を有する重合体成分を樹脂 〔B〕 を基準として 0. 0 5〜 1 0重量%及び一般式'(I ) で示される重合体成分を 3 0重量%以上含有す ることを特徵としている。
樹脂 〔B〕 における極性基含有成分が 0. 0 5重量%より少ないと、 初期電位が 低くて充分な画像濃度を得ることができず、 他方極性基含有成分が 1 0重量%ょ りも多いと、 分散性が低下し、 膜平滑度及び電子写真特性が高温高湿条件下で低 下し、 更にオフセッ トマスターとして用いるときに地汚れが増大するため好まし くない。
また、 樹脂 〔B〕 において、 共重合体中に含有される特定の極性基含有重合体 成分の総量が、 前記樹脂 〔A〕 中に含有される特定の極性基含有重合体成分の総 量に対し 1 0重量%〜5 0重量%であることが好ましい。
樹脂 〔B〕 における該総量が樹脂 〔A〕 のそれの 1 0重量%未溝であると、 電 子写真特性 (特に暗中電荷保持率、 光感度) 及び膜強度が低下する傾向がある。 また、 5 0重量%を越えると、 分散の均一化が不充分となり電子写真特性が低下 したり、 オフセッ ト原版としては保水性が低下したりすることがある。
樹脂 〔B〕 の重量平均分子量は 3 X 1 0 4 〜 1 X 1 0 6 、 好ましくは 5 X 10 1 〜5 X 1 0 5 である。 樹脂 〔B〕 の分子量が 3 1 0 4 より小さくなると、 皮膜
形成能が低下し充分な膜強度が保てず、 また分子量が 1 X 1 06 より大きくなる と本発明の樹脂 〔B〕 の効果が少なくなり、 従来公知の樹脂と電子写真特性があ まり変らなくなる。
樹脂 〔B〕 のガラス転移点は、 一 1 0 °C〜 1 0 0 °Cの範囲のものが好ましいが. より好ましくは 0 °C〜 9 0 °Cである。
本発明の ABプロック共重合体 (樹脂 〔B〕 ) の Aプロックを構成する特定の 極性基を含有する重合体成分の具体例としては、 前記した樹脂 〔A〕 の特定の極 性基を含有する重合体成分と同様のものを挙げることができる。
特定の極性基を含有する重合体成分は Aブロック中に 2種以上含有されていて もよく、 その場合 2種以上の極性基含有成分は Aブロック中においてランダム共 重合又はプロック共重合のいずれの態様で含有されていてもよい。
Aブロック中には上記極性基含有の重合体成分以外の重合体成分を含有してい てもよく、 かかる重合体成分としては好ましぐは下記一般式 (E) の繰り返し単 位に相当する重合体成分が挙げられる。
—般式 (E)
(式 (H) 中、 D
1 は一 COO—、 一 OCO—、 一 (CH
2 )
k — O C O—、 一 (CH
2 ) -COO- (kは 1〜 3の整数を表わす) 、 一 0—、 一 S 0
2 —、 一 C O -、 一 CON (D
3) -、 - S 0
2 N (D
3) -、 一 C 0NHC 00 -、 - C ONH C ONH—又は一 C
6 H
4 一を表わす (ここで D
3 は水素原子又は炭化水 素基を表わす) 。 D
2 は炭化水素基を表わす。 m
1 及び m
2 は、 互いに同じでも 異なってもよく、 各々前記一般式 ( I ) 中の a
1 、 a
2 と同一の内容を表わす。 ) D
3 で示される炭化水素基のうち、 好ましい炭化水素基としては、 炭素数 1〜 1 8の置換.されてもよいアルキル基 (例えば、 メチル基、 ェチル基、 プロピル基、 ブチル基、 ペンチル基、 へキシル基、 ヘプチル基、 ォクチル基、 デシル基、 ドデ シル基、 へキサデシル基、 ォクタデシル基、 2—クロ口ェチル基、 2—プロモェ
チル基、 2—シァノエチル基、 2—メ トキシカルボニルェチル基、 2—メ トキシ ェチル基、 3—ブロモプロピル基等) 、 炭素数 4〜 1 8の置換されてもよいアル ケニル基 (例えば、 2—メチルー 1一プロぺニル基、 2—ブテニル基、 2—ペン テュル基、 3—メチルー 2—ペンテニル基、 1一ペンテニル基、 1 —へキセニル 基、 2—へキセニル基、 4ーメチルー 2—へキセニル基等) 、 炭素数了〜 1 2の 置換されてもよいァラルキル基 (例えば、 ベンジル基、 フヱネチル基、 3 —フヱ ニルプロピル基、 ナフチルメチル基、 2—ナフチルェチル基、 クロ口べンジル基、 ブロモベンジル基、 メチルベンジル基、 ェチルベンジル基、 メ トキシベンジル基、 ジメチルペンジル基、 ジメ トキシベンジル基等) 、 炭素数 5〜 8の置換されても よい脂環式基 (例えば、 シクロへキシル基、 2—シクロへキシルェチル基、 2— シクロペンチルェチル基等) 、 又は炭素数 6〜 1 2の置換されてもよい芳香族基 (例えば、 フエニル基、 ナフチル基、 トリル基、 キシリル基、 プロピルフヱニル 基、 プチルフエニル基、 ォクチルフエ二ル基、 ドデシルフェニル基、 メ トキシフ ヱニル基、 エトキシフヱニル基、 ブトキシフヱニル基、 デシルォキシフエ二ル基、 クロ口フエ二ル基、 ジクロロフヱニル基、 ブロモフエニル基、 シァノフエニル基、 ァセチルフエニル基、 メ トキシカルボニルフヱニル基、 エトキシカルボキシフエ ニル基、 ブトキシカルボユルフェニル基、 ァセ トアミ ドフエ二ル基、 プロピオァ ミ ドフエ二ル基、 ドデシロイルアミ ドフヱニル基等) が挙げられる。
D 1 が— C 6 H 4 一を表わす場合、 ベンゼン環は置換基を有してもよい。 置換 基としては、 ハロゲン原子 (例えば塩素原子、 臭素原子等) 、 アルキル基 (例え ばメチル基、 ェチル基、 プロピル基、 ブチル基、 クロロメチル基、 メ トキシメチ ル基等) 、 アルコキシ基 (例えばメ トキシ基、 エトキシ基、 プロピオキシ基、 ブ トキシ基等) 等が挙げられる。
D 2 で示される炭化水素基のうち、 好ましい炭化水素基としては、 炭素数 1〜 2 2の置換されてもよいアルキル基 (例えば、 メチル基、 ェチル基、 プロピル基、 ブチル基、 ペンチル基、 へキシル基、 ヘプチル基、 ォクチル基、 デシル基、 ドデ シル基、 トリデシル基、 テトラデシル基、 へキサデシル基、 ォクタデシル基、 2 —クロ口ェチル基、 2—ブロモェチル基、 2—シァノエチル基、 2—メ トキシカ ルボニルェチル基、 2—メ トキシェチル基、 3—ブロモプロピル基等) 、 炭素数
4〜 1 8の置換されてもよいアルケニル基 (例えば、 2—メチル— 1 —プロべ二 ル基、 2—ブテニル基、 2—ペンテニル基、 3 —メチルー 2 —ペンテニル基、 1 —ペンテニル基、 1 一へキセニル基、 2 —へキセニル基、 4一メチル— 2 —へキ セニル基等) 、 炭素数 7〜1 2の置換されてもよいァラルキル基 (例えば、 ベン ジル基、 フヱネチル基、 3 —フヱニルプロピル基、 ナフチルメチル基、 2—ナフ チルェチル基、 クロ口べンジル基、 プロモベンジル基、 メチルベンジル基、 ェチ ルベンジル基、 メ トキシベンジル基、 ジメチルベンジル基、 ジメ トキシベンジル 基等) 、 炭素数 5〜8の置換されてもよい脂環式基 (例えば、 シクロへキシル基. 2—シクロへキシルェチル基、 2 —シクロペンチルェチル基等) 、 炭素数 6〜1 2の置換されてもよい芳香族基 (例えば、 フヱニル基、 ナフチル基、 トリル基、 キシリル基、 プロピルフヱニル基、 ブチルフエ二ル基、 ォクチルフヱニル基、 ド デシルフヱニル基、 メ トキシフヱニル基、 エ トキシフヱニル基、 ブト.キシフエ二 ル基、 デシルォキシフヱニル基、 クロ口フエニル基、 ジクロロフヱニル基、 ブロ モフエ二ル基、 シァノフエニル基、 ァセチルフエニル基、 メ トキシカルボニルフ ヱニル基、 エトキシカルボニルフヱニル基、 ブトキシカルボニルフヱニル基、 ァ セ トアミ ドフェニル基、 プロピオアミ ドフエ二ル基、 ドデシロイルァミ ドフエ二 ル基等) が挙げられる。
一般式 (H ) において、 D 1 は好ましくは一C O O—、 一 O C O—、 - C H 2 0 C 0—、 一 C H 2 C O O—、 一 0—、 一 C 0 N H—、 - S 0 2 N H—又は一 C 6 H 4 —を表わす。
更に、 一般式 (H ) に相当する重合体成分とともに Aブロック中に含有され得 る重合体成分として、 一般式 (E ) の重合体成分と共重合しうる他の繰り返し単 位に相当する単量体、 例えばァクリロニトリル、 メタク リロニトリル、 複素環ビ ニル類 (例えばビニルピリ ジン、 ビニルイ ミ ダゾール、 ビニルピロリ ドン、 ビニ ルチオフェ ン、 ビニルビラゾール、 ビュルジォキサン、 ビニルォキサジン等) 等 が挙げられる。 これら他の単量体は Aプロックの全重合体成分 1 0 0重量部中 2 0重量部を超えない範囲で用いられることが好ましい。
次に A Bブロック共重合体 (樹脂 〔B〕 ) において、 Bブロックを構成する重 合体成分について詳しく説明する。
Bブロックは、 少なく とも前記一般式 ( I ) で示される繰り返し単位で示され る重合体成分を含有する。 一般式 ( I ) で示される成分は Bブロック成分中好ま しくは 3 0重量%以上、 より好ましくは 5 0重量%以上含有される。
一般式で示される重合体の成分の詳細については、 前記樹脂 〔A〕 で説明した ものと同様である。 他の含有され得る重合体成分としては、 前記 Aブロックに含 有され得る一般式 (]∑) で示される重合体成分及びそれと共重合しうる他の成分 として記載したものが挙げられる。 但し、 Bブロックにおいては、 Aブロックで 含有される特定の極性基含有重合体成分を含有しないことを特徵とする。
Bプロック部の極性基含有成分以外の重合成分として好ましい成分は、 前記一 般式 ( I ) において、 a 1 及び a 2 のいずれもが水素原子を表し、 且つ R 3 の炭 化水素基が炭素数 1 〜 6の置換されていてもよいアルキル基 (例えばメチル基、 ェチル基、 プロピル基、 ブチル基、 ペンチル基、 へキシル基、 2—クロ口ェチル 基、 2—シァノエチル基、 2—メ トキシェチル基、 2—チェニルェチル基、 2 , 3—ジクロ口プロピル基等) を表すものを挙げることができる。 また、 一般式 ( I ) において、 m 1 及び m 2 のいずれもが水素原子を表し、 且つ D 2 の炭化水 素基が、 上記 R 3 について述べたものと同じものを表わすものを挙げることがで さ 。
本発明に用いられる樹脂 〔B〕 の A Bブロック共重合体は、 従来公知の重合反 応法によって製造することができる。 具体的には、 該特定の極性基を含有する重 合体成分に相当する単量体において該極性基を予め保護した官能基としておき、 有機金属化合物 (例えばアルキルリチウム類、 リチウムジイソプロピルアミ ド、 アルキルマグネシウムハライ ド類等) もしくはヨウ化水素/ヨウ素系等によるィ オン重合反応、 ポルフィ リ ン金属錯体を触媒とする光重合反応又はグループ移動 重合反応等の公知のいわゆるリ ビング重合反応で A Bプロック共重合体を合成し た後、 極性基を保護した官能基を加水分解反応、 加水素分解反応、 酸化分解反応 又は光分解反応等によって脱保護反応を行ない、 極性基を形成させる方法が挙げ られる。 その 1つの例を下記の反応スキーム ( 1 ) に示した。
反応スキーム(1)
CH3 CH3
R- CH2一 C^- b- (CH2 - C H
COOCH3 COOH
R:アルキル基、 ポルフィ リ ン環残基等を示す
^Prep ):保護基(例えば— C(C6H5)3、 — Si(C3H7)3等)を示す b :ブロック間の結合を示す
具体的には、 例えば、 P. L u t z、 P. Ma s s o n e t a l 、 P o l y m. B u l l . 1 2. , 7 9 ( 1 9 8 4) 、 B. C . An d e r s o n. G. D • An d r e s e t a l 、 M a c r o m o l e c u l e s、 1 4、 1 6 0 1 ( 1 9 8 1 ) 、 K. H a t a d a、 K. U t e . e t a l 、 P o l ym. J. 丄 丄、 9 7 7 ( 1 9 8 5 ) 、 1 8 , 1 0 3 7 ( 1 9 8 6 ) 、 右手浩一、 畑田耕一、 高分子加工、 J_ _、 3 6 6 ( 1 9 8 7 ) 、 東村敏延、 沢本光男、 高分子論文集、 4 6、 1 8 9 ( 1 9 8 9 ) 、 M. K u r o k i、 T. A i d a、 J . Am. C h e m. S o c. 1 0 9、 4 7 3 7 ( 1 9 8 7 ) 、 相田卓三、 井上祥平、 有機合成 化学、 4 3、 3 0 0 ( 1 9 8 5 ) 、 D. Y. S o g a h、 W. R. H e r t l e r e t a l , Ma c r omo l e c u l e s 2 0 s 1 4 7 3 ( 1 9 8 7 ) 等に 記載の合成方法に従って容易に合成することができる。
上記特定の極性基の保護基による保護及びその保護基の脱離 (脱保護反応) に ついては、 従来公知の知見を利用して容易に行なうことができる。 例えば前記引 用文献にも種々記載されているが、 更には、 岩倉義男、 栗田恵輔、 「反応性高分 子」 (株) 講談社刊 ( 1 9 7 7年) 、 T. W. G r e e n e、 「p r o t e c t i v e G r o u s i n O r g a n i c S y h t h e s i s J , J o b. n W i l e y & S o n s ( 1 9 8 ) 、 J. F. W. M c Om i e、 「 P r o t e c t i v e G r o u p s i n O r g a n i c C h e m i s t r yj P l e n um P r e s s、 ( 1 9 7 3年) 等の総説に詳細に記載され ている方法を適宜選択して行なうことができる。
また、 ABブロック共重合体は、 極性基を保護しないままの単量体を用い、 ジ チォカーバメィ ト基を含有する化合物及び/又はザンテート基を含有する化合物 を開始剤として、 光照射下に重合反応を行なって合成することもできる。 例えば、 大津隆行、 高分子、 2 4 8 ( 1 9 8 8 ) 、 檜森俊一、 大津隆一、 P o l y m. R e . J a p. JL- 3 5 0 8 ( 1 9 8 8 ) 、 特開昭 6 4— 1 1 1号、 特 開昭 6 4 — 2 6 6 1 9号、 東信行等、 P o l ym e r P r e p r i n t s、 J a p a n、 .3 6 , ( 6 ) 、 1 5 1 1 ( 1 9 8 7 ) 、 M. N i w a N. H i g a s h i 、 e t a l 、 J. M a c r o m o 1. S c i . C h e m. A 2 4 ( 5 ) 、 5 6 7 ( 1 9 8 7 ) 等に記載の合成方法に従って合成することができる e
更には、 Aブロックまたは Bブロックのいずれかの部分を含有するァゾビス化 合物 (即ち、 高分子ァゾビス開始剤) を合成し、 これを開始剤として、 他の一方 のブロックを形成するための単量体類をラジカル重合反応で合成する方法を用い ることもできる。 具体的には、 上田明、 永井進、 高分子論文集、 _1、 4 6 9 ( 1 9 8 7 ) 、 上田明、 大阪市立工業研究所報告、 J_i ( 1 9 8 9 ) 等に記載 された方法で合成することができる。
この反応を利用して合成する場合には、 高分子ァゾビス開始剤の合成のし易さ 及びプロック化の重合反応の規則性等から該高分子開始剤の重量平均分子量は、 2 X 1 0 4 以下が好ましい。 一方、 本発明の榭脂 〔B〕 においては、 Bブロック の方が Aブロックよりも高分子鎖が長い方が好ましい。 以上のことから、 この反 応で合成する場合、 Aブロック含有の高分子開始剤を用いる方法が好ましい。 例 えば下記に示す様な反応スキーム ( 2 ) に従って合成することができる。
反応スキーム (2)
HO(CH2)2SH
3 CN COOCH3
COOH
樹脂 〔B〕 は、 上述の如く、 極性基を有する重合体成分を含有する Aブロック の重合体主鎖の片末端に直接あるいは連結基を介して極性基が結合していてもよ レ、。 この場合、 末端に結合する極性基は Aブロックを構成する重合体成分に含ま れる極性基と同じでも異つてもよい。 連結基としては、 例えば前記樹脂 〔A〕 に おいて極性基が重合体鎖中に存在する場合に関して記載したものが挙げられる。 末端に極性基を有する A Bプロック共重合体は、 従来公知の重合反応法によつ て製造することができる。 具体的には、 該特定の極性基を含有する重合体成分に 相当する単量体において該極性基を予め保護した官能基としておき、 有機金属化 合物 (例えばアルキルリチウム類、 リチウムジイソプロピルアミ ド、 アルキルマ グネシゥムハライ ド類等) もしくはヨウ化水素/ヨウ素系等によるイオン重合反 応、 ポルフィ リ ン金属錯体を触媒とする光重合反応又はグループ移動重合反応等 の公知のいわゆるリ ビング重合反応で A Bプロック共重合体を重合反応した後、 停止反応時に特定の極性基を直接導入するか、 あるいは該極性基を結合できる官 能基を導入した後極性基を化学結合させ、 その後、 重合体成分中の極性基を保護 した官能基を加水分解反応、 加水素分解反応、 酸化分解反応又は光分解反応等に よって脱保護反応を行ない、 極性基を形成させる方法が挙げられる。 その 1つの 例を下記の反応スキーム ( 3 ) に示した。
W
4 4
反応スキーム (3)
CH3
CH2 = C
I
COOCH3 重合反応
極性基又は極性基に
CH3 CH3
R— fCH2 '-一 C I) ~ n~ b ~ CH2 - C J m - COOH
COOCH3 COOH
R:アルキル基、 ポルフィ リン環残基等を示す
(PreD>保護基 (例えば- C(C6H5)3、 -Si(C3H7)3等)を示す b :ブロック間の結合を示す
これらは、 例えば、 P. L u t z、 P. Ma s s o n e t a P o l ym . B u l l . 1 2. , 7 9 ( 1 9 8 4 ) 、 B. C. An d e r s o n、 G. D. An d r ew s e t a l > Ma c r omo l e c u l e s > 1 4、 1 6 0 1 ( 1 9 8 1 ) 、 K. H a t a d a、 K. U t e. e t a P o l ym. J. 丄 丄、 9 7 7 ( 1 9 8 5 ) 、 1 8 1 0 3 7 ( 1 9 8 6 ) 、 右手浩ー、 畑田耕一、 高分子加工、 J__、 3 6 6 ( 1 9 8 7 ) 、 東村敏延、 沢本光男、 高分子論文集、 4 6、 1 8 9 ( 1 9 8 9 ) 、 M. Ku r o k i、 T. A i d a、 J . Am. C h em. S o c. 1 0 9、 4 7 3 7 ( 1 9 8 7 ) 、 相田卓三、 井上祥平、 有機合成 化学、 _i、 3 0 0 ( 1 9 8 5) 、 D. Y. S o g a h、 W. R. H e r t l e r e t a 1. Ma c r omo l e c u l e s^ 2 0、 1 4 7 3 ( 1 9 8 7 ) 等に 記載の合成方法に従って容易に合成することができる。
また、 ABブロック共重合体は、 極性基を保護しないままの単量体を用い、 且 つ特定の極性基を置換基として含むジチォカーバメィ ト基を含有する化合物及び 又はザンテート基を含有する 合物を開始剤として、 光照射下に重合反応を行 なって合成することもできる。 例えば、 大津隆行、 高分子、 ^ JL, 2 4 8 ( 1 9 8 8) 、 檜森俊一、 大津隆一、 P o l ym. R e . J a . 3 7. 3 5 0 8 ( 1 9 8 8 ) 、 特開昭 6 4 - 1 1 1号、 特開昭 6 4 - 2 6 6 1 9号、 東信行等、 P o l yme r P r e p r i n t s、 J a p a n、 3 6、 ( 6 ) 、 1 5 1 1 ( 1 9 8 7 ) 、 M. N i wa、 N. H i g a s h i > e t a l、 J. Ma c r o mo 1. S c i . C h em. A 2 4 ( 5 ) 、 5 6 7 ( 1 9 8 7 ) 等に記載の合成 方法に従って合成することができる。
上記特定の極性基の保護基による保護及びその保護基の脱離 (脱保護反応) に ついては、 従来公知の知見を利用して容易に行なうことができる。 例えば前記引 用文献にも種々記載されているが、 更には、 岩倉義男、 栗田恵輔、 「反応性高分 子」 (株) 講談社刊 ( 1 9 7 7年) 、 T. W. G r e e n e、 「 P r o t e c t i v e G r o u p s i n O r g a n i c S y n t h e s i s j , J o h n W i l e y & S o n s ( 1 9 8 1年) 、 J. F. W. Mc Om i e、 「 P r o t e c t i v e G r o u p s i n O r g a n i c C h em i s t r y」 P l e n um P r e s. s、 ( 1 9 7 3年) 等の総説に詳細に記載され
ている方法を適宜選択して行なうことができる。
樹脂 〔B〕 のうち、 Aブロックの両端に Bブロックが結合したブロック共重合 体 (以下 B A Bブロック共重合体と称することもある) について述べる。
両端にある Bブロック部は構造的に同じであっても異なっていてもよく、 それ ぞれ少なく とも Aブロック部中の極性基成分を含まず且つ一般式 ( I ) で示され る重合体成分を含んでいればよい。 またそれぞれの重合体鎮の長さも同じであつ ても異なっていてもよい。
本発明に用いられる B A Bブロヅク共重合体は、 従来公知の重合反応法によつ て製造することができる。 具体的には、 該特定の極性基を含有する重合体成分に 相当する単置体において該極性基を予め保護した官能基としておき、 有機金属化 合物 (例えばアルキルリチウム類、 リチウムジイソプロピルアミ ド、 アルキルマ グネシゥムハライ ド類等) もしくはヨウ化水素 zヨウ素系等によるイオン重合反 応、 ポルフィ リン金属錯体を触媒とする光重合反応又はグループ移動重合反応等 の公知のいわゆるリビング重合反応で A Bプロック共重合体を合成した後、 極性 基を保護した官能基を加水分解反応、 加水素分解反応、 酸化分解反応又は光分解 反応等によって脱保護反応を行ない、 極性基を形成させる方法が挙げられる。 そ の 1つの例を下記の反応スキーム (4 ) に示した。
反応スキーム(4)
重合反応
(iii)停止反応
脱保護^ H3
R:アルキル基、 ボルフィ リン環残基等を示す
^rep;):保護基 (例えば— C(C6H5)3、 — Si(C3H7)3等)を示す
b:ブロック間の結合を示す
具体的には、 例えば、 P. L u t z、 P. M a s s o n e t a l、 P o l y m. B u l l . 1 2_. , 7 9 ( 1 9 8 4 ) 、 B. C. An d e r s o n、 G. D . An d r e s e t a l、 Ma c r omo I e c u I e s、 1 4、 1 6 0 1 ( 1 9 8 1 ) 、 K. H a t a d a、 K. U t e . e t a U P o 1 y m. J. 丄 7、 9 7 7 ( 1 9 8 5) 、 1 8 , 1 0 3 7 ( 1 9 8 6 ) 、 右手浩ー、 畑田耕一、 高分子加工、 3 6、 3 6 6 ( 1 9 8 7 ) 、 東村敏延、 沢本光男、 高分子論文集、 4 6、 1 8 9 ( 1 9 8 9 ) 、 M. Ku r o k i、 T. A i d a、 J . Am. C h em. S o c . 1 0 9、 4 7 3 7 ( 1 9 8 7 ) 、 相田卓三、 井上祥平、 有機合成 化学、 4 3、 3 0 0 ( 1 9 8 5) 、 D. Y. S o g a h、 W. R. H e r t l e r e t a 1 , Ma c r omo l e c u l e s > J_£、 1 4 7 3 ( 1 9 8 7 ) 、 M . Mo r t o n、 T. E. H e 1 m i n i a k e t a l、 J . P o 1 y m. S c i . 、 5 7、 4 7 1 ( 1 9 6 2) 、 B. G o r d o n I I I、 M. B l um e n t h a J. E. L o f t u s 、 P o l ym. B u l l . 、 1 1. 3 4 9 ( 1 9 8 4) 、 R. B. B a t e s、 W. A. B e a v e r s e t a l、 J . O r g. C h e m. 、 丄 、 3 8 0 0 ( 1 9 7 9 ) 等に記載の合成方法に従つ て容易に合成することができる。
上記特定の極性基の保護基による保護及びその保護基の脱離 (脱保護反応) に ついては、 従来公知の知見を利用して容易に行なうことができる。 例えば前記引 用文献にも種々記載されているが、 更には、 岩倉義男、 栗田恵輔、 「反応性高分 子」 (株) 講談社刊 ( 1 9 7 7年) 、 T. W. G r e e n e、 rp r o t e c t i v e G r o u s i n O r g a n i c S y n t h e s i S J , J o h n W i l e y & S o n s ( 1 9 8 ^) 、 J. F. W. M c Om i e、 「 P r o t e c t i v e G r o u p s i n O r g a n i c Ch em i s t r y J P l e n um P r e s s、 ( 1 9 7 3年) 等の総説に詳細に記載され ている方法を適宜選択して行なうことができる。
また、 BABブロック共重合体は、 極性基を保護しないままの単量体を用い、 ジチォカーバメィ ト基を含有する化合物及び Z又はザンテー ト基を含有する化合 物を開始剤として、 光照射下に重合反応を行なって合成することもできる。 例え ば、 大津隆行、 高分子、 3 7, 2 4 8 ( 1 9 8 8 ) 、 檜森俊一、 大津隆一、 P o
1 y m. R e . J a p. 3 7. 3 5 0 8 ( 1 9 8 8 ) 、 特開昭 6 4— 1 1 1号、 特開昭 6 4 - 2 6 6 1 9号、 東信行等、 P o l yme r P r e p r i n t s , J a p a n、 3 6 ^ ( 6 ) 、 1 5 1 1 ( 1 9 8 7 ) 、 M. N i w a > N. H i g a s h i、 e t a l、 J. M a c r o m o 1. S c i . C h em. A 2 4 ( 5 ) 、 5 6 7 ( 1 9 8 7 ) 等に記載の合成方法に従って合成することができる。
本発明の樹脂 〔A〕 と樹脂 〔B〕 の使用割合は、 樹脂 〔A〕 Z樹脂 〔B〕 の重 量比で 0.0 5〜 0.6 0 / 0.9 5〜 0.4 0であることが好ましく、 より好ましく は 0. 1 0〜 0.4 0 / 0.9 0〜 0.6 0である。
樹脂 〔A〕 と樹脂 〔B〕 の使用割合において樹脂 〔A〕 の重量比が 0.0 5未満 になると、 静鼋特性向上の効果が薄れてしまう。 一方 0.6 0を超えると光導電層 の膜強度が充分維持できなくなる場合 (特に電子写真式平版印刷用原版として) が生じる。
本発明の光導電層に供される結着樹脂として、 本発明の樹脂 〔A〕 及び樹脂 〔B〕 以外に無機光導電体用として公知の樹脂を併用することもできる。 但し、 これらの他の樹脂の使用割合は、 全結着樹脂 1 0 0重量部中 3 0重量部を越えな い範囲が好ましい。 この割合を越えると、 本発明の効果は著しく低下してしまう 。 併用可能な他の樹脂としては例えば、 代表的なものは塩化ビニルー齚酸ビ二 ル共重合体、 スチレンーブタジェン共重合体、 スチレン一メタクリ レー 卜共重合体 、 メタク リ レート共重合体、 ァクリ レー ト共重合体、 齚酸ビニル共重合体、 ポリ ビニルプチラール、 アルキド樹脂、 シリコーン樹脂、 エポキシ樹脂、 エポキシェ ステル樹脂、 ポリエステル樹脂等がある。
具体的には、 柴田隆治 ·石綿次郎 「高分子」 第 1 7卷、 第 2 7 8頁 ( 1 9 6 8 年) 、 宮本晴視 ·武井英彦 「イメージング」 1 9 7 3 (No. 8 ) 第 9頁、 中村 孝一編 「絶縁材料用バインダーの実際技術」 第 1 0章、 C. H. C. 出版 ( 1 9 8 5年刊) 、 D. D. T a t t、 S. C. H e i d e c k e r、 T a p p i、 丄 i (N o. 1 0 ) 、 4 3 9 ( 1 9 6 6 ) 、 E. S. B a l t a z z i . R. G. B 1 a n c 1 o t t e e t a P h o t o. S c i . E n . _6_ ( o. 5 ) 、 3 5 4 ( 1 9 7 2 ) 、 グェン · チャ ン · ケー、 清水 勇、 井上英ー、 電子 写真学会誌 1 8 (N o. 2 ) 、 2 8 ( 1 9 8 0 ) 、 特公昭 5 0— 3 1 0 1 1号、
特開昭 5 3— 5 4 0 2 7号、 同 5 4 - 2 0 7 3 5号、 同 5 7— 2 0 2 5 4 4号、 同 5 8— 6 8 0 4 6号等に記載の樹脂が挙げられる。
本発明の光導電層において用いられる結着樹脂の総量は、 無機光導電体 1 0 0 重量部に対して、 1 0重量部〜 1 0 0重量部であることが好ましく、 より好まし くは 1 5重量部〜 5 0重 S部である。
結着樹脂の総量比が 1 0重量部未満になると、 光導電層の膜強度が維持できな くなる。 又 1 0 0重量部を超えると、 静電特性が低下し、 実際の撮像性において 複写画像の悪化を生じてしまう。
本発明に使用する無機光導電体としては、 酸化亜鉛、 酸化チタン、 硫化亜鉛、 硫化力 ドミゥム、 炭酸力 ドミゥム、 セレン化亜鉛、 セレン化力 ドミ ゥム、 セレン 化テルル、 硫化鉛等が挙げられる。
本発明に使用する分光增感色素としては、 必要に応じて各種の色素を単独又は 併用して用いることができる。 例えば、 宫本晴視、 武井英彦、 イメージング 1 9 7 3 (No. 8) 第 1 2頁、 C. J. Yo u n g等、 RCA R e v i ew 丄 J_、 4 6 9頁 (1 9 5 4 ) 、 清田航平等、 電気通信学会論文誌 J 6 3 -C (No. 2) 、 9 7頁 (1 9 8 0 ) 、 原崎勇次等、 工業科学雑誌 ϋ 7 8及 び 1 8 8頁 ( 1 9 6 3 ) 、 谷忠昭、 日本写真学会誌 J_ _、 2 0 8頁 ( 1 9 7 2 ) 等の総説引例のカーボ二ゥム系色素、 ジフヱニルメタン色素、 トリフヱニルメタ ン色素、 キサンテン系色素、 フタレイン系色素、 ポリメチン色素 (例えば、 ォキ ソノール色素、 メロシアニン色素、 シァニン色素、 口ダシァニン色素、 スチリル 色素等) 、 フタロシアニン色素 (金属を含有してもよい) 等が挙げられる。
更に具体的には、 カーボ二ゥム系色素、 トリフヱニルメタン色素、 キサンテン 系色素、 フタレイン系色素としては、 特公昭 5 1— 4 5 2号、 特開昭 5 0— 9 0 3 3 4号、 同 5 0— 1 1 4 2 2 7号、 同 5 3— 3 9 1 3 0号、 同 5 3— 8 2 3 5 3号、 米国特許第 3, 0 5 2, 5 4 0号、 同 4, 0 5 4, 4 5 0号、 特開昭 5 了 - 1 6 4 5 6号等に記載のものが挙げられる。
ォキソノール色素、 メロシアニン色素、 シァニン色素、 口ダシァニン色素等の ポリメチン色素としては、 F. M. H ame r 「Th e Cy a n i n e D y e s a n d R e l a t e d C omp o u n d s J 等に言己載の色素類力く使
用可能であり、 更に具体的には、 米国特許第 3, 0 4 7 , 3 8 4号、 同 3 , 1 1 0 , 5 9 1号、 同 3 , 1 2 1 , 0 0 8号、 同 3 , 1 2 5 , 4 4 7号、 同 3, 1 2 8 , 1 7 9号、 同 3, 1 3 2 , 9 4 2号、 同 3 , 6 2 2 , 3 1 7号、 英国特許第 1 , 2 2 6 , 8 9 2号、 同 1 , 3 0 9 , 2 7 4号、 同 1 , 4 0 5 , 8 9 8号、 特公 昭 4 8 — 7 8 1 4号、 同 5 5 — 1 8 8 9 2号等に記載の色素が挙げられる。
更に 7 0 0 nm以上の近赤外〜赤外光域を分光增感するポリメチン色素として、 特開昭 4 7 - 8 4 0号、 同 4 7 - 4 4 1 8 0号、 特公昭 5 1 — 4 1 0 6 1号、 特 開昭 4 9一 5 0 3 4号、 同 4 9一 4 5 1 2 2号、 同 5 7 — 4 6 2 4 5号、 同 5 6 一 3 5 1 4 1号、 同 5 7 — 1 5 7 2 5 4号、 同 6 1 — 2 6 0 4 4号、 同 6 1 — 2 7 5 5 1号、 米国特許第 3 , 6 1 9 , 1 5 4号、 同 4. 1 7 5 , 9 5 6号、 「R e s e a r c h D i s c l o s u r e」 1 9 8 2年、 2 1 6、 第 1 1 7〜 1 1 8頁等に記載のものが挙げられる。 本発明の電子写真感光体は種々の增感色素を 併用させても、 その性能が增感色素により変動しにくい点において優れている。 更には、 必要に応じて、 化学增感剤等の従来知られている電子写真感光層用各 種添加剤を併用することもできる。 例えば、 前記した総説: イメージング 1 9 7 (N o . 8 ) 第 1 2頁等の総説引例の電子受容性化合物 (例えば、 ハロゲン、 ベンゾキノ ン、 クロラニル、 酸無水物有機カルボン酸等) 、 小門宏等、 「最近の 光導電材料と感光体の開発 ·実用化」 第 4章〜第 6章 · 日本科学情報 (株) 出版 部 ( 1 9 8 6年) の総説引例のポリァリ一ルアルカン化合物、 ヒンダートフエノ ール化合物、 p—フヱニレンジァミ ン化合物等が挙げられる。
これら各種添加剤の添加量は、 特に限定的ではないが、 通常光導電体 1 0 0重 量部に対して 0. 0 0 0 1 ~ 2. 0重量部である。
光導電層の厚さは 1〜1 0 0 ^、 特に 1 0〜5 0 ^が好適である。
また、 電荷発生層と電荷輸送層の積層型感光体の電荷発生層として光導電層を 使用する場合は電荷発生層の厚さは 0. 0 1〜1 、 特に 0. 0 5〜0. 5 〃力く 好適である。
感光体の保護および耐久性、 暗減衰特性の改善等を主目的として絶縁層を付設 させる場合もある。 この時は絶縁層は比較的薄く設定され、 感光体を特定の電子 写真プロセスに用いる場合に設けられる絶縁層は比較的厚く設定される。
後者の場合、 絶縁層の厚さは、 5〜7 0 ^、 特には、 1 0~5 0 に設定され る ο
積層型感光体の電荷輸送材料としてはポリ ビニルカルバゾール、 ォキサゾール 系色素、 ピラゾリ ン系色素、 トリフヱニルメタン系色素などがある。 電荷輸送層 の厚さとしては 5〜4 0 /ζ、 特には 1 0〜3 0 が好適である。
絶縁層あるいは電荷輸送層の形成に用いる樹脂としては、 代表的なものは、 ポ リスチレン樹脂、 ポリエステル樹脂、 セルロース樹脂、 ボリエーテル樹脂、 塩化 ビニル樹脂、 齚酸ビニル樹脂、 塩ビー酸ビ共重合体樹脂、 ポリアクリル樹脂、 ポ リオレフィ ン樹脂、 ゥレタン樹脂、 ポリエステル樹脂、 エポキシ澍脂、 メラ ミ ン 樹脂、 シリ コン榭脂の熱可塑性樹脂及び効果性樹脂が適宜用いられる。
本発明による光導電層は、 従来公知の支持体上に設けることができる。 一般に 云って電子写真感光層の支持体は、 導電性であることが好ましく、 導電性支持体 としては、 従来と全く同様、 例えば、 金属、 紙、 プラスチックシート等の基本に 低抵抗性物質を含浸させるなどして導電処理したもの、 基本の裏面 (感光眉を設 ける面と反対面) に導電性を付与し、 更にはカール防止を図る等の目的で少なく とも 1層以上をコー卜したもの、 前記支持体の表面に耐水性接着層を設けたもの、 前記支持体の表面 eに必要に応じて少なく とも 1眉以上のプレコ一ト層が設けら れたもの、 アルミニウム等を蒸着した基体導電化プラスチックを紙にラミネート したもの等が使用できる。
具体的に、 導電性基体あるいは導電化材料の例としては、 坂本幸男、 電子写真、 1 4 (No. 1 ) 、 P 2〜1 1 ( 1 9 7 5 ) 、 森賀弘之、 「入門特殊紙の化学 J 高分子刊行会 ( 1 9 7 5) 、 M. F. Ho o v e r, J. M a c r o m o 1. S c i - C h e m. A- 4 (6) 、 第 1 3 2 7〜第 1 4 1 7頁 ( 1 9 7 0) 等に記 載されているもの等を用いる。
本発明の電子写真感光体は、 従来公知のあらゆる電子写真プロセスを利用した 用途において使用することができる。
即ち、 本発明の感光体は P P C方式および C P C方式のいずれの記録方式にも 利用でき、 又、 現像剤として乾式現像剤あるいは液体現像剤のいずれも用いるこ とができる。
特に、 高精細なオリジナルの忠実な複写画像形成が可能なことから、 液体現像 剤との組合せで利用すると、 本発明の効果がより発揮される。
又カラー現像剤との組合せとすることで、 黒白複写画像のみならず、 カラ一複 写画像にも応用することができる。 例えば、 滝沢九郎、 「写真工業」 J_ 、 3 4 ( 1 9 7 5年) 、 安西正保、 「電子通信学会技術研究報告」 U_、 1 7 ( 1 9 7 7年) 等に記載の方法が用いられる。
更に近年の電子写真プロセスを利用した他のシステムにおいても有効に用いら れる。
例えば光導電体として光導電性酸化亜鉛を用いた本発明の感光体は、 オフセッ ト印刷用原版として、 又無公害で白色度の良好な光導電性酸化亜鉛あるいは光導 電性酸化チタンを用いた感光体は、 オフセッ ト印刷プロセスで用いられる版下用 記録材料あるいは力ラープループ等に用いることができる。 発明を実施例するための最良の形態
以下に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、 本発明はこれらに限定さ れるものではない。
以下に樹脂 〔A〕 の合成例を具体的に例示する。
樹脂 〔A〕 の合成例 1 :樹脂 〔A— 1〕
ベンジルメタクリ レート 9 5 g、 ァクリル酸 5 g及びトルエン 2 0 0 gの混合 溶液を窒素気流下 9 0 °Cの温度に加温した後、 2, 2 ' ーァゾビスイソプチロニ トリル (略称 A. I . B. N. ) を 6.0 gを加え 4時間反応させた。 更に A. I .
B. N. 2 gを加え 2時間反応させた。 得られた樹脂 〔A— 1〕 の重量平均分子 量 (Mw) は 8 5 0 0であった。 重量平均分子量 (Mw) はポリスチレン換算に よる G P C法の値を示す (以下同様) 。
樹脂 〔A - 1〕
(重量比)
樹脂 〔A〕 の合成例 2〜2 8 :樹脂 〔A— 2〕 〜 〔A— 2 8〕 樹脂 〔A〕 の合成例 1の重合条件と同様に操作して下記表— 1の各樹脂 〔A - 2〕 〜 〔A— 2 8〕 を合成した。 各樹脂 〔A〕 の重量平均分子量は 5. 0 X 1 0
3 〜 9. 0 X 1 0
3 の範囲であつた。
? H3
表- 1(つづき)
表- 1(つづき)
表 - 1(つづき)
表- 1(つづき)
樹脂 〔A〕 の合成例 2 9 :樹脂 〔A— 2 9〕
2, 6—ジクロロフヱニルメタク リ レー 卜 9 5 g、 ァク リル酸 5 g、 n— ドデ シルメル力ブタン 2 g及びトルエン 2 0 0 gの混合溶液を窒素気流下 8 0 °Cの温 度に加温した後、 A . I . B. N. 2 gを加え 4時間反応し、 次に A. I . B. N. 0.5 gを加え 2時間、 更に A. I . B. N. 0.5 gを加え 3時間反応した。 冷却後、 メタノール/水 ( 9 Z 1 ) の混合溶液 2 リ ッ トル中に再沈し、 沈殿物を
>
デカンテ一ションで捕集し、 減圧乾燥した。 得られたヮックス状の共重合体の収
CO
量は 7 8 gで、 重量平均分子量は 6.3 X 1 03 であった。
樹脂 〔A〕 の合成例 3 0〜3 3 :樹脂 〔A— 3 0〕 〜 〔A— 3 3〕
合成例 2 9と同様の方法で下記表一 2の共重合体を合成した。 各重合体の重量 平均分子量は 6 X 1 03 〜 8 X 1 03 の範囲であつた。
表一 2 1
CH3
I
— -C H 2— C - r-& Y -h-- C Η 2— C Η - nr- COO CH2CeH5 C 0 OH 樹脂 〔A〕 樹脂 〔A〕 一 Y— x/y
の合成例 (重 S比)
-CHz-CH—
3 0 90/5
3 1 〔A— 31〕 92/3
3 2 〔A - 32〕 88/7
3 3 〔A— 33〕 90/5
樹脂 〔A〕 の合成例 1 0 1 :樹脂 〔A - 1 0 1〕
ベンジルメ タク リ レー ト 9 6 g、 チォサリチル酸 4 g及びトルエン 2 0 0 gの 混合溶液を窒素気流下に温度 7 5 °Cに加温した。 2, 2 ' ーァゾビスイソプチ口 二ト リル (略称 A. I . B. N. :) を 1. 0 gを加え 4時間反応した。 更に A. I . B. N. を 0. 4 g加え 2時間、 その後更に A. I . B. N. を 0. 2 £加' え 3時間攪拌した。 得られた樹脂 〔A— 1 0 1〕 は下記の構造を有し、 その重量 平均分子量は 6. 8 X 1 03 であった。
樹脂 〔A— 1 0 1〕
CH2CeH
樹脂 〔A〕 の合成例 1 0 2〜: I 1 3 :樹脂 〔A— 1 0 2〕 〜 〔A— 1 1 3〕
樹脂 〔A〕 の合成例 1 0 1において、 ベンジルメタク リ レー ト 9 6 gに代えて. 下記表— 3の単量体を用いて、 その他は合成例 1 0 1と同様に操作して各樹脂 〔A— 1 0 2〕 〜 〔A— 1 1 3〕 を合成した。 各樹脂の重量平均分子量は 6.0 x 1 03 〜 8 X 1 03 の範囲であつた。
表一 3
表一 3(つづき)
樹脂 〔A〕 の合成例 1 1 4 ~ 1 2 4 : 樹脂 〔A— 1 1 4 - ( A - 1 2 4 ) 樹脂 〔 A〕 の合成例 1 0 1において、 ベンジルメ タク リ レー 卜 9 6 g、 チォサ リチル酸 4 gに代えて、 下記表一 4に示すメ タク リ レー ト、 メルカプ 卜化合物を 用い、 また トルエン 2 0 0 gに代えて トルエン 1 5 0 g及びイソプロパノール 5 0 gと した他は、 合成例 1 0 1 と同様に反応して各樹脂 〔A— 1 1 4〕 ~ 〔A - 1 2 4 ] を合成した。
表一 4
? H3
W-S
COORis
表一 4(つづき)
7 】
樹脂 〔A〕 の合成例 1 2 5 :樹脂 〔A— 1 2 5〕
1 一ナフチルメタク リ レート 1 0 0 g、 トルエン 1 5 0 g及びイソプロパノー ル 5 0 gの混合溶液を窒素気流下に温度 8 0 °Cに加温した。 4 , 4 ' ーァゾビス (4ーシァノ) 吉草酸 (略称 A. C. V. ) 5.0 gを加え 5時間攪拌した。 更に A. C. V. を 1 g加え 2時間、 その後更に A. C. V. を l g加え 3時間攪 拌した。 得られた重合体の重量平均分子量は 7.5 X 1 03 であった。
樹脂 〔A— 1 2 5〕
樹脂 〔A〕 の合成例 1 2 6 :樹脂 〔A - 1 2 6〕
メチルメタク リ レート 5 0 g及び塩化メチレン 1 5 0 gの混合溶液を窒素気流 下— 2 0 °Cに冷却した。 直前に調整した 1 0 % 1 , 1 —ジフヱニルへキシルリチ ゥムへキサン溶液を 1.0 加え、 5時間援拌した。 これに二酸化炭素を流量 1 0 Zccで 1 0分間攪拌下に流した後、 冷却をやめて、 反応混合物が室温になるま で攪拌放置した。 次にこの反応混合物を、 1 N塩酸 5 0 ccをメタノール 1 リ ッ ト ル中に溶かした溶液中に再沈し、 白色粉末を濾集した。 この粉末を中性になるま で水洗した後、 減圧乾燥した。 収量 1 8 gで、 重量平均分子量 6.5 X 1 03 であ つた。
樹脂 〔A— 1 2 6〕
C eH 5 H 3
I I
C 5H ,,- C-(C H2— C C OOH
I I
C 6HS C OO CHa 樹脂 〔A〕 の合成例 1 2 7 :樹脂 !: A— 1 2 7〕
ベンジルメタク リ レー ト 9 7 g、 アク リル酸 3 g、 下記構造の開始剤 〔 I 一 1
9.7 g及びテトラヒ ドロフラン 1 0 O gの混合溶液を窒素気流下に温度 5 0でに 加温した。 これを、 4 0 0 Wの高圧水銀灯で 1 0 cmの距離からガラスフィルタ 一を通して 1 2時間光照射し重合反応を行なった。 得られた反応物を n—へキサ ン 1 リ ツ トル中に再沈し、 沈殿物を捕集 ·乾燥して収量 7 5 gで Mw8 X 1 03 の重合体を得た。
開始剤 〔 I一 1〕 :
C2H S
、 II
N— C一 s ~ c H2)2C O OH
C2H 樹脂 〔A— 1 2 7〕
H00C- -CH
2)-r - CH
2-
樹脂 〔A〕 の合成例 1 2 8〜 1 3 3 :樹脂 〔A— 1 2 8〕 〜 〔A— 1 3 3〕
樹脂 〔A〕 の合成例 1 2 7において、 ベンジルメタク リ レー ト 9 7 gの代わり に下記表— 5の重合体成分に相当する単量体を 9 7 g及び開始剤 〔 I一 1〕 9.7 gの代わりに下記表一 5の開始剤 〔 I〕 を各 0. 0 4 4モルを用いた他は実施例 1 2 7と同様に操作して各重合体を得た。 各重合体の Mwは 7 X 1 03 〜 9 X 1 03 の範囲であつた。
卜
樹脂 〔A〕 の合成例 2 0 1 :樹脂 〔A - 2 0 1〕
ェチルメ タク リ レー ト 9 5 g及びテ トラ ヒ ドロフラン 2 0 O gの混合溶液を窒 素気流下に充分に脱気し、 一 2 0 °Cに冷却した。 1 , 1 一ジフヱ二ルブチルリチ ゥム 1. 5 gを加え 1 2時間反応した。 更に、 この混合溶液に、 ト リフヱニルメ チルメタク リ レー ト 5 g及びテトラヒ ドロフラン 5 gの混合溶液を窒素気流下に 充分に脱気した後添加し、 更に 8時間反応した。 この混合物を 0 °Cにした後、 メ タノール 1 0 mlを加え 3 0分間反応し、 重合を停止させた。 得られた重合体溶液 を攪拌下にて温度 3 0 °Cとし、 これに 3 0 %塩化水素ェタノール溶液 3 mlを加え 1時間攪拌した。 次に、 減圧下に反応混合物を全体量が半分になるまで溶媒を留 去した後、 石油エーテル 1 リ ツ トル中に再沈した。 沈澱物を捕集し、 減圧乾燥し て得られた重合体の重量平均分子量 (Mw) は 8.5 X 1 03 で収量は 7 0 gであ つた。
樹脂 〔A— 2 0 1〕
H 3 C H 3
- -CH2— C ΤΓΓ— b— - C H2— C - ~ H
C 00 C2H 5 C 0 OH
(重量比)
b : プロック間の結合を示す (以下同様) 樹脂 〔A〕 の合成例 2 0 2 :樹脂 〔A— 2 0 2〕
n—ブチルメタク リ レー ト 4 6 g、 ( テ トラフエ二ルポルフイ ナー ト) アルミ ニゥムメチル 0. 5 g及び塩化メチレン 6 0 gの混合溶液を窒素気流下にて温度 3 0 °Cとした。 これに 3 0 0W—キセノ ンランプ光をガラスフィルターを通して 2 5 cmの距離から光照射し、 1 2時間反応した。 この混合物に更に、 ベンジルメ タク リ レー ト 4 gを加え、 同様に 8時間光照射した後、 この反応混合物にメタノ ール 3 gを加えて 3 0分間攪拌し反応を停止させた。 次にこの反応混合物に P d - Cを加え、 温度 2 5 °Cで 1時間接触還元反応を行なった。 不溶物を據別した後 石油エーテル 5 0 Oinl中に再沈し、 沈澱物を捕集し乾燥した。 得られた重合体の M wは 9. 3 X 1 03 、 収量は 3 3 gであった。
樹脂 〔A— 2 0 2〕
CH3 C H3
-e-CH2— C - — b + C H2— C - r
C 00 C4H 9(n) C OOH 樹脂 〔A〕 の合成例 2 0 3 :樹脂 〔A— 2 0 3〕
2—クロロー 6—メチルフヱニルメタク リ レー ト 9 0 g及びトルェン 2 0 0 g の混合溶液を窒素気流下に充分に脱気し 0 °Cに冷却した。 次いで 1 , 1ージフエ 二ルー 3—メチルペンチルリチウム 2. 5 gを加え、 6時間携拌した。 更にこの 混合物に 4一ビニルベンゼンカルボン酸ト リイソプロビルシリルエステル 2 5 · 4 gを加え 6時間摱拌した後、 メタノール 3 gを加えて 3 0分間攒拌した。 次に この反応混合物に 3 0 %塩化水素ェタノール溶液 1 0 gを加え 2 5てで 1時間攪 拌した後、 石油エーテル 1 リ ッ トル中に再沈し、 捕集した沈澱物をジェチルエー テル 3 0 0 mlで 2回洗浄し乾燥した。 得られた重合体の Mwは 8 x 1 03 、 収量は 5 8 gであった。
樹脂 〔A— 20 3〕
樹脂 〔A〕 の合成例 2 0 4 :樹脂 〔A— 2 0 4〕
フエニルメタク リ レー ト 9 5 g、 ベンジル N, N—ジェチルジチォカーバメー ト 48 gの混合物を、 窒素気流下に容器に密閉し、 温度 6 0°Cに加温した。 これ に、 4 0 0 Wの高圧水銀灯で 1 0 cmの距離からガラスフィルターを通して、 1 0 時間光照射し光重合した。 これにァクリル酸 5 g及びメチルェチルケトン 1 8 0 gを加えた後窒素置換し再び 1 0時間光照射した。 得られた反応物をへキサン
1. 5 リ ッ トルに再沈、 捕集し乾燥した。 得られた重合体の Mwは 9. 5 1 03 収量は 6 8 であった。
樹脂 〔A - 2 0 4〕
C H3
C H
樹脂 〔A〕 の合成例 2 0 5〜 2 1 8 :樹脂 〔A— 2 0 5〕 〜 〔A— 2 1 8〕 前記樹脂 〔A〕 の合成例 2 0 1 と同様にして下記表一 6に示す樹脂 〔A〕 を合 成した。 各樹脂の Mwは 6 X 1 0
3 ~9. 5 X 1 0
3 の範囲であつた。
表一 6
表一 6(つづき 1)
樹脂 〔A〕 の合成例 2 1 9 ~ 2 2 3 :樹脂 〔A - 2 1 9〕 〜 〔A— 2 2 3〕 前記樹脂 〔A〕 の合成例 2 0 4と同様にして下記表— 7に示す樹脂 〔A〕 を合 成した。 各樹脂の M wは 8 X 1 0 3 〜 1 X 1 0 4 の範囲であった。
表— 7
8 S
以下に樹脂 〔B〕 の合成例を具体的に例示する。
樹脂 〔B〕 の合成例 1 :樹脂 〔B - 1〕
メチルメタク リ レー ト 1 0 0 g及びテ トラヒ ドロフラン 2 0 0 gの混合溶液を 窒素気流下に充分に脱気し、 一 2 0 °Cに冷却した。 1 , 1一ジフヱ二ルブチルリ チウム 0. 8 gを加え 1 2時間反応した。 更に、 この混合溶液に、 メチルァク リ レ- ー ト 6 0 g、 ト リ フエニルメチルメタク リ レー ト 6 g及びテ トラヒ ドロフラ ン 5 gの混合溶液を窒素気流下に充分に脱気した後添加し、 更に 8時間反応した。 こ の混合物を 0 °Cにした後、 メタノール 1 0 m lを加え 3 0分間反応し、 重合を停 止させた。 得られた重合体溶液を攪拌下にて温度 3 0でとし、 これに 3 0 %塩化 水素エタノール溶液 3 m 1を加え 1時間攪拌した。 次に、 減圧下に反応混合物を 全体量が半分になるまで溶媒を留去した後、 石油エーテル 1 リ ッ トル中に再沈し た。 沈殿物を捕集し、 減圧乾燥して得られた重合体の M wは 7. 3 X 1 0 4 で、 収 量は 7 2 gであつた。
樹脂 〔B - 1〕
- mr
(重量比)
b : プロック間の結合を示す (以下同様) 樹脂 〔B〕 の合成例 2 :樹脂 〔B— 2〕
メチルメ タク リ レー ト 7 0 g : メチルァク リ レー ト 3 0 g (テ トラフエ二ルポ ルフイ ナー ト) アルミニウムメチル 0· 5 g及び塩化メチレン 6 0 gの混合溶液を 窒素気流下にて温度 3 0 °Cとした。 これに 3 0 0 W—キセノンランプ光をガラス フィ ルターを通して 2 5 c mの距離から光照射し、 1 2時間反応した。 この混合 物に更に、 メチルァク リ レー ト 6 0 g、 ベンジルメ タク リ レー ト 3. 2 gを加え、 同様に 8時間光照射した後、 この反応混合物にメタノール 3 gを加えて 3 0分間 攪拌し反応を停止させた。 次にこの反応混合物に P d— Cを加え、 温度 2 5 で 1時間接触還元反応を行なった。 不溶物を濾別した後石油エーテル 5 0 0 m l 中
に再沈し、 沈殿物を捕集し乾燥した。 得られた重合体は収量 1 1 8 £で1^! は 8 X 1 04 であつた。 樹脂 〔 B— 2〕
CH£ CH3
-(CH2-C) . i (CH2-CH>T8~r b -KCH2 -CH) T"{CH2 -C rrr
I I COOCHa COOCHs COOCHs COOH 樹脂 〔B〕 の合成例 3 :榭脂 〔B— 3〕
ェチルメタクリ レート 1 0 0 g及びトルエン 2 0 0 gの混合溶液を窒素気流下 に充分に脱気し 0。Cに冷却した。 次いで 1 , 1 —ジフエ二ルー 3 —メチルペンチ ルリチウム 2.5 gを加え、 6時間搜拌した。 更にこの混合物にメチルメタク リ レ ート 6 0 g、 4一ビニルベンゼンカルボン酸ト リイソプロビルシリルエステル 1 1. 7 gを加え 6時間携拌した後、 メタノール 3 gを加えて 3 0分間援拌した。 次にこの反応混合物に 3 0 %塩化水素ェタノール溶液 1 0 gを加え 2 5でで 1時 間攙拌した後、 メタノール 1 リ ツ トル中に再沈し捕集した沈殿物をメタノール 3 0 0 m lで 2回洗浄し乾燥した。 得られた重合体は、 収量は 1 2 1 gで Mwは 6. 5 X 1 04 であつた。 樹脂 〔B— 3〕
-(CH2-
メチルメタクリ レート 6 7 g、 ベンジル N, N—ジェチルジチォカーバメ一卜 4. 8 gの混合物を、 窒素気流下に容器に密閉し、 温度 5 0 gに加温した。 これに, 4 0 0 Wの高圧水銀灯で 1 0 c mの距離からガラスフィルターを通して、 6時間
光照射し光重合した。 これにメチルァク リ レート 3 2 gアク リル酸 1 g及びメチ ルェチルケ トン 1 8 0 gを加えた後窒素置換し、 再び 1 0時間光照射した。 得られた反応物をメタノ一ル 1 リ ツ トルに再沈、 捕集し乾燥した。 得られた重 合体は、 収量は 7 3 gで Mwは 4.8 X 1 04 であった。
樹脂 〔B - 4〕 Hh-
OOH 樹脂 〔B〕 の合成例 5 :樹脂 〔B— 5〕
メチルメタクリ レート 5 0 g、 ェチルメタクリ レート 2 5 g、 ベンジルイソプ ルザンテート 1.0 gの混合物を、 窒素気流下に容器に密閉し、 温度 5 0 °Cに加温 した。 これに 4 0 0 Wの高圧水銀灯で 1 0 c mの距離からガラスフィルターを通 して 6時間光照射し光重合した。 この重合物をテトラヒ ドロフランで濃度 4 0 % の溶液にしこれにメチルァクリ レー ト 2 2 gを加えて窒素置換し再び 1 0時間光 照射した。 次にこの混合物に 2— ( 2 ' 一カルボキシェチル) カルボニルォキシ ェチルメタクリ レート 3 gを加えて再び窒素置換し再び 8時間光照射した。 得ら れた反応物を、 メタノール 2 リ ツ 卜ル中に再沈し、 捕集した粉末を乾燥した。 得 られた重合体は収量は 6 3 gで Mwは 6 X 1 04 であった。
樹脂 〔B - 5〕
C
* b -CCH2-CH n -" (CH2-C -
C00CH; C00(CH2)20C0(CH2)2C00H 樹脂 〔B〕 の合成例 6 :樹脂 〔B— 6〕
ェチルァク リ レー ト 9 7 g、 メタク リル酸 3 g、 2—メルカプトエタノール 2 g及びテトラヒ ドロフラン 2 0 0 gの混合溶液を窒素気流下攪拌しながら温度 6 0 °Cに加温した。 これに、 2 , 2 ' ーァゾビスイソバレロ二 ト リル (A. I . V . N. ) 1.0 gを加え 4時間反応し、 更に A. I . V. N. 0.5 gを加え 4時 間反応した。 この反応混合物を温度 2 0 °Cにした後、 4, 4 ' —ァゾビス (シァノ 吉草酸) 8.6 g、 ジシクロへキシルジカルポジイ ミ ド 1 2 g、 4 - (N, N—ジ メチル) ピリ ジル 0.2 g及びテトラヒ ドロフラン 3 0 gの混合溶液を 1時間で滴 下した。 そのまま更に 2時間提拌した後、 8 5%ギ酸水溶液を 5 g加えて更に 3 0分間攙拌した。 次に析出した結晶を濾別後、 濾液を温度 2 5 °Cで溶媒を減圧下 に留去した。 得られた下記構造の重合体 (高分子開始剤) の Mwは 6.3 x 1 03 であつた。
〔高分子開始剤〕
メチルメタクリ レート 7 0 g及びトルエン 1 7 0 gの混合溶液を窒素気流下攪 拌しながら温度 7 0でに加温した。 これに、 上記重合体 3 0 gをトルエン 3 0 g に溶解した溶液を予かじめ窒素置換した後、 加えて、 8時間反 した。 得られた 重合体をメタノ一ル 2 リ ッ トル中に再沈し、 捕集した粉末を乾燥した。 得られた 重合体は収量は 7 2 gで Mwは 4 X 1 0 であった。
樹脂 〔B— 6〕
CH3 CH3
I
- C-CH2 ni— b C-(CH2)C00(CH2)2S *
I I
C00CH3 CN
CH3
-CCH2-C)2i). i (CH2-CH ¾r-r
I I
C00H C00C2H5
樹脂 〔 B〕 の合成例 7〜 1 6 :樹脂 〔 B— 7〕 〜 (: B— 1 6〕 樹脂 〔B〕 の合成例 3と同様の反応方法で、 下記表一 8に示す樹脂 〔B〕 を合 成した。
得られた各樹脂の M wは 5 X 1 0 4 〜 9 X 1 0 4 の範囲であった。
00
8 8 LPW/Z6dC/JDd I0681/Z6 OAV
表一 8(つづき 1)
掛脂の〔 B〕 榭 脂 p/q/r/y/z
R32 -Xl- R33 -Y2- -Z3- 合成例 〔B〕 (重量比)
11 〔B - 11〕 -CH2-CH- -CH2†H- COOH
-C3H7 -CH3 1 61/10/20/8/1.0
COOCH2CH2OCII3 -CH2-C-
CHoCOOH
-CH2†H- -CII3 -CH2†H- - CH2(jJ - 59/10/20/10/1.0
12 〔 B - 12〕 -CII3
COOC2H5 COCH3 COO(CH2)2〇一※
0
11
※一 p一 OH
1
OH
13 〔 Β - 13〕 -CH3 -C2II5 81/0/15腿
※ Oノ
ίヽ〇
u〇
0
0
表一 8(つづき 2)
樹脂 〔 B〕 の合成例 1 7〜 2 3 :樹脂 〔 B— 1 7〕 〜 〔 B— 2 3〕
樹脂 〔B〕 の合成例 4と同様の反応方法で、 下記表一 9に示す樹脂 〔B〕 を合 成した。 得られた各樹脂の M wは 4 X 1 0 4 〜 8 X 1 0 4 の範囲であつた。
表一 9
樹脂 〔B〕 の合成例 1 0 1 :樹脂 〔B—; I 0 1〕
メチルァクリ レート 4 7. 5 g、 ァクリル酸 2. 5 g、 2—カルボキシェチル N, N—ジェチルジチォカーバメート 〔開始剤 1— 1 0 1〕 6 g及びテトラヒ ドロ フラン 5 0 gの混合物を、 窒素気流下に容器に密閉し、 温度 5 0 °Cに加温した。 これに、 4 0 0 Wの高圧水銀灯で 1 0 c mの距離からガラスフィルタ一を通して. 8時間光照射し光重合した。 この反応物を石油エーテル 5 0 0 ミ リ リ ツ トル中に 再沈し、 沈殿物を捕集 ·乾燥した。 得られた重合体の収量は 4 1 gで Mwは 1. 0 X 1 0 4 であつた。
更に、 上記重合体 (高分子開始剤となる) 1 0 g、 メチルメタクリ レート 6 5 g、 メチルァクリ レート 2 5 g及びテトラヒ ドロフラン 1 0 0 gの混合物を、 窒 素気流下に温度 5 0 °Cとした。 これに上記と同条件で光照射し、 1 0時間光重合 した。 得られた混合物をメタノール 1 リッ トル中に再沈し、 沈殿物を捕集 ·乾燥 した。 得られたプロック重合体の収量は 8 5 gで Mwは 8. 5 1 0 4 であった。 樹脂 !: B— 1 0 1〕
樹脂 〔B— 2〕 の合成例 1 0 2
:樹脂 !: B— 1 0 2〕
メチルメタクリ レート 6 7 g、 メチルァクリ レート 3 3 g、 ベンジル N—ェチ ル— N— ( 2—カルボキシルェチル) ジチォカーバメート 〔開始剤 I 一 1 0 2〕 2. 2 g及びテ トラヒ ドロフラン 1 0 0 gの混合溶液を窒素気流下温度 5 0 °Cとし た。 これに合成例 1 0 1 と同様の光照射条件で 8時間光重合した。 反応混合物を、 メタノール 1 リ ッ トル中に再沈し、 沈殿物を捕集 ·乾燥して、 Mw 8 X 1 0 '1 の 重合体を収量 8 5 gで得た。 上記重合体 8 5 g、 メチルメタクリ レート 1 4 g、 メタク リル酸 1 g及びテトラヒ ドロフラン 1 5 0 gの混合物を窒素気流下に温度
5 0 °Cとした。 これを、 合成例 1 0 1 と同様の光照射条件下で 1 6時間光重合し た。 反応物をメ夕ノール 1 リ ッ トル中に再沈し、 沈殿物を捕集 ·乾燥して、 M w 9. 5 X 1 0 4 のブロック重合体を収量 8 3 gで得た。
樹脂 〔B - 1 0 2〕
CH3
β Π 5 Cn 2 -(CH2-C )-π ~ (CH2-CHHr- b *
I I 8 5
COOCHa COOCHs
樹脂 〔B〕 の合成例 1 0 3 :樹脂 !: B— 1 0 3〕
ェチルメタク リ レート 8 0 g及びトルエン 2 0 0 gの混合溶液を窒素気流下に 充分に脱気し一 2 0 °Cに冷却した。 次いで 1 , 1 —ジフヱニル— 3 —メチルペン チルリチウム 2. 0 gを加え、 1 2時間攪拌した。 更にこの混合物にメチルメタク リ レー ト 1 9 g及び 4 -ビニルフヱニルカルボニルォキシ ト リ メチルシラン 1. 5 gを加え 1 2時間反応した後、 二酸化炭素気流下に 2時間そのまま反応し、 更に 温度 0 °Cで 2時間反応した。 この反応混合物に、 3 0 %塩酸 1 0 gを含有したメ タノール溶液 1 リ ッ トルを 3 0分間で攪拌下に滴下し、 そのまま 1時間攪拌した ( 析出した粉末を濾別し、 更にメタノールで洗浄し、 乾燥した。 収量 7 5 gで M w 6. 5 X 1 0 のプロック重合体を得た。
樹脂 〔B - 1 0 3〕
C00H
9 δ
樹脂 〔Β〕 の合成例 1 0 4〜: 樹脂 〔Β— 1 0 4〕 〜 〔Β— 1 1 3〕 樹脂 〔Β〕 の合成例 1 0 2と同様の反応方法で、 下記表— 1 0に示す樹脂 〔Β〕 を合成した。 得られた各重合体の Mwは 7 X 1 04 〜9 X 1 04 の範囲であった。
I 6
r/lDd .068I/26 O
樹脂 〔B〕 の合成例 1 1 4〜 1 2 0 :樹脂 〔B— 1 1 4〕 〜 〔B— 1 2 0〕 合成例 1 0 1において、 開始剤 I一 1 0 1 7.6 gの代わりに、 下記表一 1 1 の各開始剤 4.2 X 1 0—3モルを用いた他は、 合成例 1 0 1と同様にして、 各プロ ック重合体を合成した。 各樹脂の Mwは 8 X 1 04 〜 1 0 X 1 04 の範囲であつ
0 ~ た。
10
15
20
樹脂 〔 B〕 の合成例 1 2 1〜; 1 3 0 :樹脂 〔B— 1 2 1〕 〜 〔B -; 1 3 0〕 下記表- 1 2に相当する各重合体を合成例 1 0 2の方法と同様に光重合反応で 合成した。 各樹脂の Mwは、 6 X 1 04 〜 8 X 1 04 の範囲であつた。
8 0 t
Z.WM>/Z6df/JDd ム 0681/Z6 OAV
樹脂 〔B〕 の合成例 2 0 1 :樹脂 〔B— 2 0 1〕
メチルァク リ レート 9 0 g、 アクリル酸 1 0 g及び下記構造の開始剤 〔 I一 2 0 1〕 1 3.4 gの混合溶液を、 窒素気流下に温度 4 0 °Cに加温した。 この溶液に 4 0 0 Wの高圧水銀灯で 1 0 cmの距離からガラスフィルターを通して 1 0時間 光照射し光重合した。 得られた反応物をメ夕ノール 1 リ ッ トル中に再沈し、 沈殿 物を補集し乾燥して、 収量 7 8 gで重量平均分子量 (Mw) 2 X 1 04 の重合体 を得た。
開始剤 〔 1 — 2 0 1〕
上記重合体 1 0 g、 メチルメタク リ レー ト 6 5 g、 メチルァクリ レー 卜 2 5 g 及びテトラヒ ドロフラン 1 0 0 gの混合溶液を窒素気流下に温度 5 0 に加温し た。 この混合物を、 上記と同様の条件で光照射を 1 5時間行なった。 この反応物 をメタノール 1.5 リ ツ トル中に再沈し、 沈殿物を捕集 ·乾燥して得られた重合体 の収量は 7 5 gで Mwは 8 X 1 0
4 であつた。
樹脂 〔B - 2 0 1〕
ネ CH2
CH;
* b4-(CH2 ~C ) 32. 5 -"" (CH2 ~CH) fl. S
I I COOCH3 COOCHs
(重量比)
樹脂 〔B〕 の合成例 2 0 2 :樹脂 〔B - 2 0 2〕
樹脂 〔B〕 の合成例 2 0 1において、 開始剤 〔 1 — 2 0 1〕 1 3. 4 gの代わり に下記構造の開始剤 〔 1 — 2 0 2〕 1 4. 8 gを用いた他は、 合成例 2 0 1 と同様 の条件で反応処理をし、 Mw 5 X 1 04 の重合体を 7 3 g得た。
開始剤 〔 1 — 2 0 2〕 :
樹脂 〔B— 2 0 2〕
* b -KCH2-C -) CT-CCH2-CHH TT-
I I
COOCHs COOCHs
樹脂 〔B〕 の合成例 2 0 3 :樹脂 〔B— 2 0 3〕
メチルメタク リ レート 8 0 g、 ェチルァクリ レート 2 0 g、 下記構造の開始剤
[ 1 - 2 0 33 1 3.5 g及びテトラヒ ドロフラン 1 5 0 gの混合溶液を窒素気流 下温度 5 0 °Cに加温した。 この混合物に、 合成例 2 0 1 と同様の条件で光照射を
1 0時間行なった。
開始剤 〔 1 — 2 0 3〕
この反応物をメタノール 1 リ ッ トル中に再沈し、 沈殿物を濾集 ·乾燥した。 上 記重合体 6 0 g、 メチルァクリ レート 3 0 g、 メタクリル酸 1 0 g及びテトラヒ ドロフラン 1 0 0 gの混合溶液を窒素気流下温度 5 0 °Cとし、 上記と同様にして 光照射を 1 0時間行なった。 この反応物をメ夕ノール 1 リ ツ トル中に再沈し、 沈 殿物を補集 '乾燥し、 粉末 7 3 gを得た。 更にこの重合体 6 0 g、 ェチルメタク リ レート 3 0 g、 メチルァク リ レー ト 1 O g及びテトラヒ ドロフラン 1 O O gの 混合溶液を窒素気流中温度 5 0 °Cに加温した。 これを、 上記と同様にして光照射 を 1 0時間行なった。 この反応物をメタノール 1. 5 リ ッ トル中に再沈し、 沈殿 物を捕集 ·乾燥し、 9 X 1 0
4 の重合体を 7 6 g得た。
樹脂 〔B - 2 0 3〕
COOCHs COOCzHs COOCHs C00H
樹脂 〔 B〕 の合成例 2 0 4 :榭脂 〔 B - 2 0 4〕
メチルメタクリ レート 5 0 g及びテトラヒ ドロフラン 1 0 0 gの混合溶液を窒 素気流下に充分に脱気し、 一 2 0 °Cに冷却した。 1 , 1 一ジフヱニルペンチルリチ ゥム 1. 2 gを加え 1 2時間反応した。 更に、 この混合溶液に、 メチルァク リ レー ト 3 0 g、 ト リ フエニルメチルメ タク リ レー ト 3 g及びテ トラ ヒ ドロフラン 5 0 gの混合溶液を窒素気流下に充分に脱気した後添加し、 8時間反応した。 更に、 メチルメタクリ レー ト 5 0 g及びテトラヒ ドロフラン 5 0 gの混合溶液を窒素気 流下に充分に脱気した後、 上記反応液に添加し、 1 0時間反応した。 この混合物 を 0 °Cにした後、 メタノール 1 0 m lを加え 3 0分間反応し、 重合を停止させた。 得られた重合体溶液を攪拌下にて温度 3 0 °Cとし、 これに 3 0 %塩化水素エタノ ール溶液 3 m 1 を加え 1時間攪拌した。 次に、 減圧下に反応混合物を全体量が半
分になるまで溶媒を留去した後、 メタノール 1 リ ツ トル中に再沈した。 沈殿物を 捕集し、 減圧乾燥して得られた重合体の は 8. 5 X 1 0 で収量は 6 5 gであ つた。 樹脂 〔B— 2 0 4〕
CHa
-(CHa-C 3 S. 1 b†-(CH2-CH ) 2 2. 8 ( CH2-C - T7Tr b 本
COOCHs COOCHa C00H
CH3
CH2 -し S i . i
COOCHs 樹脂 〔B〕 の合成例 2 0 5 :樹脂 〔B— 2 0 5〕
メチルメタクリ レート 7 0 g、 メチルァクリ レー 卜 3 0 g (テトラフヱニルポ ルフイナート) アルミニウムメチル 0. 5 g及び塩化メチレン 2 0 0 gの混合溶液 を窒素気流下にて温度 3 0 °Cとした。 これに 3 0 0 W—キセノンランプ光をガラ スフィルターを通して 2 5 c mの距離から光照射し、 1 2時間反応した。 この混 合物に更に、 ェチルァクリ レート 4 0 g、 ベンジルメタクリ レート 6. 4 gを加え, 同様にして光照射下 1 0時間反応した。 更に、 この混合物に、 メチルメタクリ レ ート 7 0 g及びメチルァクリ レート 3 0 gを加え、 同様に光照射下に 1 2時間反 応した。 この反応混合物にメタノール 3 gを加え 3 0分間攪拌し反応を停止させ た。 次にこの反応混合物に P d— Cを加え、 温度 2 5 °Cで 1時間接触還元反応を 行なった。 不溶物を濾別した後、 メタノール 2 リ ッ トル中に再沈し、 沈殿物を濾 集 ·乾燥して、 重合体 1 8 0 gを得た。 その Mwは 8. 5 X 1 0 であった。
樹脂 〔 B— 2 0 5〕 :
* b CH
2-C ) ϋ«, « (CH
2—CH) 7T
COOCHs COOCHa 樹脂 〔 B〕 の合成例 2 0 6〜 2 1 5 :樹脂 〔 B— 2 0 6〕 〜 〔 B - 2 1 5〕 樹脂 〔B〕 の合成例 2 0 2と同様の反応方法で、 下記表一 1 3に示す樹脂 〔B〕 を合成した。 得られた重合体の Mwは 5 X 1 04 〜 7 X 1 04 の範囲であつた。
0 I I
LPQ0/Z6de/IDd / 068I/Z6 OA\
()3llol
.WM)/Z6df/JOd Z.068I/Z6 OA\
樹脂 〔 B〕 の合成例 2 1 6〜 2 1 9 :榭脂 〔 B - 2 1 6〕 〜 〔 B - 2 1 9〕 樹脂 〔B〕 の合成例 2 0 1において、 開始剤 〔 1 — 2 0 1〕 1 3.4 gの代わり に下記表一 1 4の開始剤を各々 5 X 1 0— 2モル用いた他は、 合成例 2 0 1 と同様 に操作して重合体を得た。 各重合体の Mwは 7 X 1 0 〜8.5 X 1 0 の範囲で あった。
表一 14
樹脂 〔 B〕 の合成例 2 2 0〜 2 2 6 :樹脂 〔B— 2 2 0〕 〜 〔B— 2 2 6〕 ベンジルメタク リ レー ト 9 0 g、 アクリル酸 1 0 g及び下記構造の開始剤 〔 I 一 2 0 8〕 7.8 gの混合溶液を窒素気流下に温度 4 0 °Cに加温した。 これを、 合 成例 2 0 1 と同様の光照射条件で 5時間反応した。 得られた重合体をテ トラヒ ド 口フラ ン 2 0 0 gに溶解後、 メタノール 1.0 リ ツ トル中に再沈し、 沈殿物を濾集 •乾燥した。
開始剤 〔 1 — 2 0 8〕
C4He0C— S— S— C一 0C4H9
II II
s s この重合体を 2 0 g、 下記表— 1 5に記載の重合体成分に相当する各単量体、 及びテトラヒ ドロフラ ン 1 0 0 gの混合溶液を、 上記と同様に操作して光照射し て 1 5時間反応した。 得られた各重合体をメタノール 1.5 リ ッ トル中に再沈し、 沈殿物を濂集 ·乾燥して、 Mw 4 X 1 04 〜 7 X 1 04 の範囲の重合体を 6 0〜 7 0 g得た。
表一 15(つづき) 樹脂〔B〕 x/y/z
樹脂〔B〕 一 R — Y— — z—
の合成例 (重量比)
224 〔B— 224〕 -CH
2C
6H
5 38.5/1.5/0
225 〔B - 225〕 -C2H5 40/0/0
226 〔B -226〕 -C
2H
5 30/7.5/2.5
実施例 I 一 1
樹脂 〔A— 7〕 6 g (固形分量として) 、 樹脂 〔B— 1〕 3 4 g (固形分量と して) 、 光導電性酸化亜鉛 2 0 0 g 下記構造のシァニン色素 〔 I — 1〕 0.0 1 8 g、 無水フタル酸 0.1 5 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物をホ乇ジナイザー (日本精機 (株) 製) 中、 回転数 6 X 1 03 r pmで 1 0分間分散して、 感光層 形成物を調製し、 これを導電処理した紙に、 乾燥付着量が 2 2 g/m2 となる様 に、 ワイヤバーで塗布し、 1 1 0°Cで 1 0秒間乾燥し、 ついで暗所で 2 0°C、 6 5%RHの条件下で 24時間放置することにより、 電子写真感光材料を作製した c シァニン色素 〔 I一 1〕
実施例 I一 1において、 樹脂 〔B— 1〕 3 4 gの代わりに下記構造の樹脂 〔R 一 I一 1〕 3 4 gを用いた他は、 実施例 I― 1と同様に操作して電子写真感光材 料を作製した。
比铰用樹脂 〔R— I一 1〕
CHS
CH2-C¼ ~ CH2-CH )A7 ( CHZ-CH-T—
S I I
COOCHa C00CH3 C00H
Mw : 7 x 1 0 (ランダム共重合体) 比較例 I一 2
実施例 I一 1において、 樹脂 〔B— 1〕 3 4 gの代わりに下記構造の樹脂 〔R - 1 - 2] とした他は、 実施例 I 一 1と同様に操作して電子写真感光材料を作製 した。
比較用樹脂 〔R— 1 - 2 ]
-4- CH2一
Mw : 7. 5 x 1 0 (グラフ ト型共重合体) これらの感光材料について、 静電特性及び撮像性を調べた。 結果を表一 I 一 1 に示す。
表一 I 一 1に示した評価項目の実施の態様は以下通りである。
注 1 ) 静電特性:
暗室中で、 感光材料にペーパーアナライザー (川口電機 (株) 製ペーパーアナ ライザ一 S P— 4 2 8型) を用いて一 6 k Vで 2 0秒間コロナ放電させた後、 1 0秒間放置し、 この時の表面電位 V1()を測定した。 次いでそのまま暗中で 9 0秒 . 間静置させた後の電位 V10Q を測定し、 9 0秒間暗減衰させた後の電位の保持性、 即ち、 暗減衰保持率 〔D RR (%) 〕 を (V!QD /V io) x 1 0 0 (%) で求め た。
又コロナ放電により光導電層表面を一 4 0 0 Vに帯電させた後、 該光導電層表 面をガリゥムーアルミニウム—ヒ素半導体レーザー (発振波長 7 8 0 nm) 光で 照射し、 表面電位 (V10) が 1 / 1 0に減衰するまでの時間を求め、 これから露 光量 E 1/1() ( e r g/cm ) を算出する。 又、 同様に表面電位 (V1()) が 1 Z 1 0 0に減衰するまでの時間を求め、 これから露光 SE 1/10。 ( e r g / c m2 ) を算出する。 測定時の環境条件は、 2 0 °C, 6 5 %RH ( I ) と 3 0 °C, 8 0 % RH (I) で行なった。
注 2 ) 撮像性:
感光材料を下記の環境条件で 1昼夜放置した後、 感光材料を一 6 k Vで帯電し 、 光源として 2. 8 mW出力のガリゥムーアルミニウムーヒ素、 半導体レーザー (発振波長 7 8 0 nm) を用いて、 感光材料表面上で 64 e r g cm2 の照射 量下、 ピッチ 2 5 m及びスキャンニング速度 3 0 0 m/s e cのスピー ド露光 後液体現像剤として、 E L P— T (富士写真フィルム (株) 製) を用いて現像し 、 イソパラフィ ンァイソパー G (シヱル化学 (株) 製) 溶媒のリ ンス液で洗浄後 定着することで得られた複写画像 (カプリ、 画像の画質) を目視評価した。
撮像時の環境条件は 2 0°C 6 5 %RH ( I ) と 3 0°C 8 0%RH ( I I ) で実施 した。
表一 I一 1に示す様に、 本発明の感光材料は、 静電特性が良好で、 実際の複写 画像も地力プリがなく複写画質も鮮明であった。 一方、 比較例 I一 1, I — 2は、 光感度 (E 及び E ) の低下が生じ、 実際の複写画像でも細線 .文字等 のカスレや、 リ ンス処理した後でも微かな地力プリが除去されずに残存してしま
た ,
又、 静電特性とは必ずしも一致しないが、 複写原稿の連続階調部分の中間濃度 でのムラの発生が生じてしまつた。
本発明の感光体と比較例の感光体とでは Ε 1 /1 0。 値が大きく異なる。 Ε 1 /1 0 0 値は、 実際の撮像性において、 露光後、 非画像部 (既に露光された部位) にどれ だけの電位が残っているかを示すものであり、 この値が小さい程現像後の非画像 部の地汚れが生じなくなる事を示す。
具体的には— 1 0 V以下の残留電位にすることが必要となり、 即ち実際には V R — 1 0 V以下とするために、 どれだけ露光量が必要となるかということで、 半 導体レーザー光によるスキャンニング露光方式では、 小さい露光 Sで V R を一 1 0 V以下にすることは、 複写機の光学系の設計上 (装置のコス ト、 光学系光路の 精度等) 非常に重要なことである。
以上のことより、 本発明の樹脂を用いた場合にのみ静電特性及び撮像性を潢足 する電子写真感光体が得られ、 特に半導体レーザー光スキヤンニング露光方式の 感光体システムに優位になることが明らかとなった。
実施例 I一 2
樹脂 !: A— 3〕 5 g (固形分量として) 、 樹脂 〔B— 2〕 3 5 g (固形分 Sと して) 、 光導電性酸化亜鉛 2 0 0 g、 下記構造のメチン色素 ( I 一]! ) 0. 0 2 0 g、 N—ヒ ドロキシマレインイ ミ ド 0. 2 0 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物を、 実施例 I一 1 と同様に操作して、 電子写真感光材料を作製した。
メチン色素 〔 1—1〕
この感光材料の皮膜性 (表面の平滑度) 、 静電特性、 撮像性を調べた。 更に、 電子写真式平版印刷用原版として用いた時の印刷適性を調べた。 その結果を表 - I 一 2に示す
c
表 - 1一 2
実施例 I - 2 表面層の平滑性 (cc/sec)注3) 650 害 Ε ¾Ϋ· 雷 ¾ i "If*T '1 l*±
I (20'C, 65%RH) 660
Vio(-V)
Π (30'C , 80%RH) 650
I (20'C, 65%RH) 88 D.R.R.
(90秒値 )(%) Π (30°C, 80 RH) 85
Ei/io I(20。C, 65 RH) 15 (erg/cm2)
n(30'C, 80%RH) 17
Ei/ioo 上 (20 C , 65%RH) 23
(erg/cm2) Π (30eC , 80%RH) 26 撮 像 性注3)
I (20'C, 65%RH) 非常に良好 n(30'C, 80%RH) 非常に良好 水との接触角(度) 注4) 10°以下 耐 刷 性 注 5) 1万枚
表一 I一 2に示した評価項目の実施の態様は以下の通りである。
注 3 ) 表面層の平滑性:
感光材料は、 ベック平滑度試験機 (熊谷理工 (株) 製) を用い、 空気容量 1 c cの条件にて、 その平滑度 (s e c Z c c ) を測定した。
注 4 ) 水との接触角 :
感光材料を不感脂化処理液 E P L— E X (富士写真フィルム (株) 製) を蒸留 水で 2倍に希釈した溶液を用いて、 エッチングプロセッサーに 1回通して光導電 眉面を不感脂化処理した後、 これに蒸留水 2 1の水滴を乗せ、 形成された水と の接触角をゴニオメ一ターで測定する。
注 5 ) 耐刷性:
前記注 2 ) の撮像性と同条件にして、 製版して、 トナー画像を形成し、 上記注 4 ) と同条件で不感脂化処理し、 これをオフセッ トマスターとして、 オフセッ ト 印刷機 (桜井製作所 (株) 製オリバー 5 2型) にかけ、 印刷物の非画像部の地汚 れ及び画像部の画質に問題が生じないで印刷できる枚数を示す (印刷枚数が多い 程、 耐刷性が良好なことを表わす) 。
表一 I一 2に示す様に、 本発明の感光材料は、 光導電雇の平滑性膜の機械的強 度及び静電特性が良好で、 実際の複写画像も地力プリがなく複写画質も鲜明であ つた。 このことは光導電体と結着樹脂が充分に吸着し、 且つ、 粒子表面を被覆し ていることによるものと推定される。 同様の理由で、 オフセッ トマスター原版と して用いた場合でも不感脂化処理液による不感脂化処理が充分に進行し、 非画像 部の水との接触角が 1 0度以下と小さく、 充分に親水化されていることが判る。 実際に印刷して印刷物の地汚れを観察しても地汚れは全く認められず、 鮮明な画 質の印刷物が 1万枚得られた。
以上の事は、 本発明の樹脂 〔Α〕 と樹脂 〔Β〕 が適切に酸化亜鉛粒子と相互作 用し、 不感脂化処理液による不感脂化反応が容易に且つ充分に進行し易すい状態 を形成している事及び樹脂 〔Β〕 の働きによる膜強度の著しい向上を達成してい ることを示すものである。
実施例 I一 3〜 I一 1 8
実施例 I一 2における樹脂 〔Α— 3〕 及び樹脂 〔Β— 2〕 に代えて、 下記表一
I 一 3の樹脂 〔A〕 及び樹脂 〔B〕 を甩いた他は、 実施例 I 一 2と同様に操作し て各電子写真感光体を作製した。 実施例 I 一 2と同様にして静電特性を測定した 。 結果を表一 I 一 3に示す。
表一 I一 3
静電特性は、 3(TC,809&RH条件下での測定値
又、 これらの感光材料の実際の撮像性を調べた所、 細線 '文字の再現性良好て 中間調のムラの発生もない。 地力プリの全くない鮮明な複写画像のものが得ら,れ た。
実施例 I 一 1 9〜 I — 2 2
実施例 I 一 1 において用いたメチン色素 〔 I 一 I〕 の代わりに下記表一 I 一 4 の色素を用いた他は実施例 I 一 1 と同様の操作で電子写真感光体材料を作製した :
/,z£f/hd>•068i OM
卜
ト I一峯
表一 I一 4(つづき)
本発明の感光材料は、 いずれも帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の 複写画像も高温 .高湿 ( 3 0 °C、 8 0 KRH) の過酷な条件においても、 地カブ リの発生のない、 鲜明な画像を与えた。
実施例 I一 2 3及び I一 2 4
樹脂 〔A— 1〕 (実施例 I— 2 3) 又は樹脂 !: A— 29〕 (実施例 I— 2 4 ) の いずれか 6.5 g、 樹脂 !: B— 9〕 33.5 g、 酸化亜鉛 2 0 0 g、 ゥラニン 0.0 2 g、 下記構造のメチン色素 〔 I一 VI〕 0.0 3 g、 下記構造のメチン色素 ( I一通 ) 0.0 3 g、 p—ヒ ドロキシ安息香酸 0.1 8 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物を ホモジナイザー中で回転数 7 X 1 03 r pmで 1 0分間分散して感光眉形成物を 調整し、 これを導電処理した紙に、 乾燥付着量が 2 0 gZm2 となる様にワイヤ 一バーで塗布し、 1 1 o°Cで 2 0秒間乾燥した。 次いで暗所で 2 0°C、 6 5 % R Hの条件下で 2 4時間放置することにより各電子写真感光体を作製した。
メチン色素 〔 I— VII〕
メチン色素 (: I一!!〕
比較例 I 一 3
実施例 I一 2 3における樹脂 〔B— 9〕 の代わりに、 下記構造の樹脂 〔R— I
― 3〕 を用いた他は、 実施例 I 一 2 3と同様にして、 感光材料を作製した, 比較用樹脂 〔R— I — 3〕
H
M w : 7. 5 x 1 0 4 実施例 I - 1 と同様に、 各感光材料の特性を調べた。 その結果を下記表一 I 5にまとめた。
表一 I一 5
実施例 1-23 実施例 I - 24 比較例 1-3 結着樹脂 - 〔 A— 29〕 / 〔 A— 1〕/
C B-9 ] 〔R - 3〕 光導電層の平滑性 (sec/cc) 550 560 560 静 電 特 性 注 6)
I (20て, 65%RH) boo 5 coonU
Vi0 (-V)
H (30で, 80%RH) 58ド CD5 675 570
I (20°C ; 65%RH) 93 96 92
E (30'C , 80%RH) 90 94 90
I (20°C, 65%RH) 6.3 5.8 7.5
Ei/io
(lux/sec ) E (30'C, 80%RH) 7.0 6.3 8.0
I (20*C, 65%RH) i丄n U,nU 9.0 13.0
Ei/ioo
(lux/sec ) I (30*C , 80%RH) 11.2 9.5 14.0 撮 像 性 '圧7)
I (20で, 65%RH) 良 好 非常に良好 貼り込み跡 残存
I (30で, 80%RH) 良 好 非常に良好 貼り込み跡残 存、 中間調部 ムラ力 f発生 水との接触角 (度) 10°以下 10°以下 10°以下 刷り 出 し力、 耐 刷 性 — 枚 - —万枚 ら貼り込み跡 が地汚れと して発生
上記の測定において、 静電特性及び撮像性については下記の操作に従った他は、 実施例 I 一 1 と同様の操作で行なった。
注 6 ) 静電特性の E 及び E 1/1D。 の測定方法
コロナ放電により光導電層表面を一 4 0 0 Vに帯電させた後、 該光導電層表面 を照度 2.0ルツクスの可視光で照射し、 表面電位 (V10) が 1 1 0又は E !/i o 0 に減衰するまでの時間を求め、 これから露光量 E 1/10又は E (ルッ クス •秒) を算出する。
注 7 ) 撮像性
感光材料を以下の環境条件で 1昼夜放置した後、 全自動製版機 E P L - 4 0 4 V (富士写真フィ ルム (株) 製) で E P L— Tをトナーとして用いて製版して得 られた複写画像 (カプリ、 画像の画質) を目視評価した。 撮像時の環境条件は、 2 0 "C 6 5 % R H ( I ) と 3 0 °C 8 0%RH (Π) で実施した。 但し、 複写用の原 稿 (即ち、 版下原稿) には、 ほかの原稿を切り抜いて、 貼り込みを行なって作成 したものを用いた。
各感光材料は光導電展の平滑性及び強度において、 その差は認められなかった。 しかし、 静電特性において、 比较例 I 一 3は、 特に光感度 E 1/10。 の値が大きく、 これは高温、 高湿になるとより一層助長され、 劣化してしまった。 本発明の感光 材料の静電特性は良好であり、 更に、 樹脂 〔Α' 〕 を用いた実施例 I — 2 4は、 非常に良好であり、 特に Ε 1/1()η の値が小さくなつた。 実際の撮像性を調べて 見ると、 比較例 I 一 3は、 複写画像として原稿以外に、 切り抜いて貼り込んだ部 分の枠 (即ち、 貼り込み跡) が非画像部の地汚れとして認められた。 しかし、 本 発明のものは、 いずれも、 地汚れのない、 鮮明な画像のものが得られた。
更に、 これらをオフセッ ト印刷用原版として不感脂化処理して印刷した所、 本 発明のものはいずれも地汚れのない鮮明な画質の印刷物が 1万枚得られた。 しか し、 比較例 I - 3は、 上記の貼り込み跡が、 不感脂化処理でも除去されず、 刷り 出しの印刷物から発生してしまった。
以上から、 本発明の感光材料は光導電層の平滑性、 膜強度、 静電特性及び印刷 性の全ての点において良好なものであった。 さらに、 樹脂 〔Α' 〕 を用いること により静電特性がさらに向上することが判った。
実施例 I一 2 5
樹脂 〔A— 2 3〕 5 g、 樹脂 〔B— 1 2〕 3 5 g、 酸化亜鉛 2 0 0 g、 ゥラニ ン 0. 0 2 g、 ローズべンガル 0. 0 4 g、 ブロムフヱノールブルー 0. 0 3 g、 無水 フタル酸 0. 4 0 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物を、 実施例 I一 2 2と同様に以 下操作して、 感光材料を作成した。
この感光材料を実施例 1— 2 2と同様に操作して各性能を調べた所、 いずれも 帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の複写画像も高温 ·高湿の ( 3 0 °C , 8 0 % R H ) の過酷な条件においても、 地力プリの発生のない、 鲜明な画像を与 えた。 更に、 これをオフセッ トマスターの原版として用いて印刷した所、 1万枚 の所でも鲜明な画質の印刷物を得た。
実施例 I一 2 6〜 I一 3 7
実施例 I一 2 5において、 樹脂 〔A— 2 2〕 5 g及び樹脂 〔B— 1 2〕 3 5 g の代わりに、 下記表— I一 6の樹脂 〔A〕 5 g及び樹脂 〔B〕 3 5 gを用いた他 は、 実施例 I一 2 5と同様にして各感光材料を作製した。
表一 I一 6
実施例 樹 脂 [A] 樹 脂 [B]
1-26 A— 1 B-1
1-27 A— 2 B-2
1-28 A— 4 B-3
1-29 A-5 B-4
1-30 A-9 B— 6
1-31 A— 15 B-15
1-32 A— 20 B-18
1-33 A-21 B-20
1-34 A— 22 B-21
1-35 A— 25 B-22
1-36 A— 26 B-23
1-37 A— 28 B-13
本発明の感光材料はいずれも帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の複 写画像も高温高湿 (3 0°C、 8 0 %RH) の過酷な条件においても地力プリの発 生や細線飛びの発生等のない鮮明な画像を与えた。
更にオフセッ トマスター原版として印刷した所、 1万枚印刷しても地汚れの発 生のない鲜明な画質の印刷物が得られた。
実施例 1— 1
樹脂 〔A— 1 04〕 6 g (固形分量として) 、 樹脂 !: B— 1〕 3 4 g (固形分 置として)、光導電極酸化亜鉛 2 0 0 g、 下記構造のシァニン色素 〔H— 1〕 0.0 1 8 g無水フタル酸 0.4 5 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物をホモジナイザ 一 (日本精機 (株) 製) 中、 回転数 7 X I 03 r pmでl 0分間分散して、 感光 層形成物を調製し、 これを導電処理した紙に、 乾燥付着量が 2 5 g/m2 となる 様に、 ワイヤーバーで塗布し、 1 1 0°Cで 1 0秒間乾燥し、 ついで暗所で 2 0°C、 6 5%RHの条件下で 2 4時間放置することにより、 電子写真感光材料を作製し た。
シァニン色素 〔1[一 I〕
実施例 H— 1において、 樹脂 〔B— 1〕 3 4 gの代わりに下記構造の樹脂 〔R — H— 1〕 3 4 gを用いた他は、 実施例 E— 1と同様に操作して電子写真感光材 料を作製した。
比較用樹脂 〔R— H— 1〕
CH£
CH2 - c ~ CH2 - CH ·¼ϋ—— e- CH2一 CH -^ι—
I I I
COOCHs COOCH3 COOH
Mw : 7 x 1 04 (ランダム共重合体) 比較例 I— 2 :
実施例 H— 1において、 樹脂 〔B - 1〕 3 4 gの代わりに下記構造の樹脂 〔R -1- 2 ] 3 4 gとした他は、 実施例]!一 1 と同様に操作して電子写真感光材料 を作製した。
比較用樹脂 〔R— H— 2〕 3 Cn3
CH2一 C -) -ΓΒ ~ l· CH2 - C
C00CH3 C00(CH2)2s "(CH2— CH T7~ CH2— CHh"
COOCH3 C00H
Mw: 7.5 x 1 04 (グラフ ト型共重合体) これらの感光材料について、 静電特性及び撮像性を調べた。
結果を表一 I— 1に示す。
S i686 £05df 6卜0/z6/JD¾
CO CO
r-l
表一 I一 1に示した評価項目の実施の態様は以下の通りである。
注 1 ) 静電特性:
暗室中で、 感光材料にペーパーアナライザー (川口電機 (株) 製ペーパーアナ ライザ一 S P— 4 2 8型) を用いて一 6 k Vで 2 0秒間コロナ放電させた後、 1 0秒間放置し、 この時の表面電位 V10を測定した。 次いでそのまま暗中で 9 0秒 間静置させた後の電位 V10D を測定し、 9 0秒間暗減衰させた後の電位の保持性. 即ち、 暗減衰保持率 〔DRR (%) 〕 を (V10。 ZV1()) x 1 0 0 (%) で求め た。
又コロナ放電により光導電展表面を - 4 0 0 Vに帯電させた後、 該光導電層表 面をガリウム一アルミニウム一ヒ素半導体レーザー (発振波長 7 8 0 nm) 光で 照射し、 表面電位 (V10) が 1 1 0に滅衰するまでの時間を求め、 これから露 光量 E 1/1 () (e r g/c m2 ) を算出する。 測定時の環境条件は、 2 0で、 6 5 %RH ( 1 ) 、 3 0 、 8 0 %RH (H) 及び 1 5で、 3 0 %RH (IE) で行な つた。
注 2 ) 撮像性:
感光材料を下記の環境条件で 1昼夜放置した後、 感光材料を一 6 k Vで帯電し、 光源として 2. 8 mW出力のガリウム一アルミニウム—ヒ素、 半導体レーザ一 ( 発振波長 Ί 8 0 nm) を用いて、 感光材料表面上で e e r gZc m2 の照射量 下、 ピッチ 2 5 及びスキャニング速度 3 0 0 m/ s e cのスピー ド露光後液 体現像剤として、 E L P— T (富士写真フィルム (株) 製) を用いて現像し、 ィ ソパラフィ ンァイソパー G (エツソ化学 (株) 製) 溶媒のリ ンス液で洗浄後定着 することで得られた複写画像 (カプリ、 画像の画質) を目視評価した。
撮像時の環境条件は 2 0 °C 6 5 %RH ( 1 ) 、 3 0 °C 8 0 % R H (H) 及び 1 5 °C、 3 0 %RH ( ) で実施した。
表 - E— 1に示す様に、 本発明の感光材料は、 環境条件が変化しても静電特性 は良好で、 実際の複写画像も地力プリがなく複写画質も鮮明であった。 一方比較 例]!一 1、 H— 2は、 常温 ·常湿 ( I ) の条件下では良好な撮像性を示したが、 高温 ·高湿 (E) の条件下では、 静電特性とは必ずしも対応はしないが、 高精細 な複写画稿である複写原稿の連続階調部分の中間濃度でのムラ発生が生じてしま
つた。 又、 リ ンス処理した後でも微かな地力プリが除去されずに残存してしまつ た。 更に、 低缉 ·低湿 (Π ) の条件下では、 ベタ画像部に無秩序に微小な白ヌケ のムラの発生を生じてしまつた。
以上のことより、 本発明の樹脂を用いた場合にのみ静電特性及び撮像性 (特に 高精細な画像) を満足する電子写真感光体が得られ、 特に半導体レーザー光スキ ャニング露光方式の感光体システムに優位になることが明らかとなった。
実施例! [一 2
樹脂 〔A— 1 1 9〕 5 g (固形分量として) 、 樹脂 !: B— 2〕 3 5 g (固形分 量として) 、 光導電性酸化亜鉛 2 0 0 g、 下記構造のメチン色素 (H— H ) 0. 0 2 0 g、 N—ヒ ドロキシマレインイ ミ ド 0. 2 0 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物 を、 実施例 E— 1 と同様に操作して、 電子写真感光材料を作製した。
シァニン色素 〔π— ]!〕
実施例 IT一 2において、 樹脂 〔B— 2〕 3 5 gの代わりに、 下記構造の樹脂 C R - I - 3 ) 3 5 gを用いる以外は、 実施例! [一 2と同様の操作で電子写真感 光材料を作製した。
比较用樹脂 〔R— E— 3 3
M w : 6. 5 x 1 0 (ランダム共重合体)
比較例! [一 4
実施例 H - 2において、 樹脂 〔B— 2〕 3 5 gの代わりに、 下記構造の樹脂 〔R— H— 4〕 3 5 gを用いる以外は、 実施例 Π— 2と同様の操作で電子写真感 光材料を作製した。
比較用樹脂 〔R - I一 4〕
Mw: 5. 5 X 1 0 4 (グラフ ト型共重合体) 各感光材料の皮膜性 (表面の平滑度) 、 光導電層の機械的強度、 静電特性、 撮 像性を調べた。 更に、 電子写真式平版印刷用原版として用いた時の印刷適性を調 ベた。 結果を表一 H— 2に示す。
表一 Π— 2
実施例 n - 2 比較例 Π-3 比麵 U- 4 表面層の平滑性(ccsec) 注3) 430 440 415 表面層の機械的強度 (%)注4) 96 80 85 ¾ 特 性
丄 Uし , oDvo tJl i O UU
Vio(-V)
111(15 C, 30%RH) 740 705 725
I(20'C, 65%RH) 88 83 85
D.R.R.
OA
tyu¾1l A%./ H l Uし, iiU%±(±U /y ο丄
IE(15*C, 30%RH) 89 85 86
99 20
(erg/cm2)
I(30*C, 80%RH) 14.8 19.4 18.6 m(15*C, 30%RH) 18.5 28 24 撮 像 性
1(20*0, 65%RH) 良 好 良 好 良 好
H(30'C, 80 RH) 良 好 中間調にムラ 中間調にム ラカ f微かに 見られる
111 良 好 中 f5調にムラ 同 左 ベタ部に白
ヌケのムラ
生版保水性 注 5)
地汚れ全く 地汚れ発生 地汚れ微か なし に見られる
It 刷 性 注 6) 1万枚 4千枚 6千枚
表 - H - 2に示した評価項目の実施の態様は以下の通りである。
注 3 ) 表面層の平滑性:
感光材料は、 ベック平滑度試験機 (熊谷理工 (株) 製) を用い、 空気容量 1 c cの条件にて、 その平滑度 ( s e c / c c ) を測定した。
注 4 ) 光導電層の機械的強度:
感光材料表面をヘイ ドン一 1 4型表面性試験材 (新東化学 (株) 製) を用いて 荷重 7 5 g / c m 2 のものでエメ リー紙 (# 1 0 0 0 ) で 1 0 0 0回繰り返し探 り摩耗粉を取り除き感光層の重量減少から残膜率 (%) を求め機械的強度とした 注 5 ) 生版保水性:
感光材料 (製版しないもの) を不感脂化処理液 E P L— E X (富士写真フィル ム (株) 製) を蒸留水で 5倍に希釈した溶液を用いて、 エッチングプロセッサー に 2回通して光導電層面を不感脂化処理した後、 湿し水として蒸留水を用いて、 オフセッ ト印刷機 ( (株) 浜田印刷機械製造所製、 6 1 1 X L A— II型) に力、け- 刷り出しから 5 0枚目の印刷物の地汚れの程度を目視で評価した (不感脂化処理 された原版の保水性の度合を調べる強制条件に相当) 。
注 6 ) 耐刷性:
前記注 2 ) の撮像性と同条件にして、 製版して、 トナー画像を形成した後、 E L P— E Xを用いて、 エッチングプロセッサーに 2回通して不感脂化処理し、 こ れをオフセッ トマスターとして、 オフセッ ト印刷機 (桜井製作所 (株) 製ォリバ 一 5 2型) にかけ、 印刷物の非画像部の地汚れ及び画像部の画質に問題が生じな いで印刷できる枚数を示す (印刷枚数が多い程、 耐刷性が良好なことを表わす) c 表一 D— 2に示す様に、 本発明の感光材料は、 光導電層の平滑性膜の機械的強 度及び静電特性が良好で、 実際の複写画像も地力プリがなく複写画質も鮮明であ つた。 このことは光導電体と結着樹脂が充分に吸着し、 且つ、 粒子表面を被覆し ていることによるものと推定される。 同様の理由で、 オフセッ 卜マスター原版と して用いた場合でも不感脂化処理液による不感脂化処理が充分に進行し、 強制条 件での保水性を評価しても充分に親水化され、 ィンキ付着が全く認められなかつ た。 実際に印刷して印刷物の地汚れを観察しても地汚れは全く認められず、 鮮明
な画質の印刷物が 1万枚得られた。
一方、 比較例! [一 3及び比較例]!一 4は、 撮像時の条件が過酷になると、 非画 像部に微かではあるが地汚れが発生し、 又高精細な連続階調画像部でムラの発生 あるいはベタ画像部の白ヌケ、 ムラ等の問題を生じた。 又、 オフセッ トマスター 原版として、 不感脂化処理した生版保水性は、 インキ付着が現れた。 実際の耐刷 性も、 5〜 6千枚止まりであった。
以上の事は、 本発明の樹脂 〔A〕 と樹脂 〔B〕 が適切に酸化亜鉛粒子と相互作 用し、 不感脂化処理液による不感脂化反応が容易に且つ充分に進行し易すい状態 を形成している事及び樹脂 〔B〕 の働きによる膜強度の著しい向上を達成してい ることを示すものである。
実施例 E— 3〜: II— 1 8
実施例 IT— 2において、 樹脂 〔A - 1 1 9〕 及び樹脂 〔B— 2〕 に代えて、 下 記表一 I一 3の樹脂 〔A〕 及び樹脂 〔B〕 を用いた他は、 実施例 E— 2と同様に 操作して各鼋子写真感光体を作製した。 実施例 H— 2と同様にして静電特性を測 定した。
表一 IT一 3
実施例 樹脂 〔Α〕 樹 脂 〔B〕 実施例 樹脂 〔A〕 樹 脂 〔B〕
1- 3 A- 1 0 5 B - 3 I -11 A - 1 2 1 B - 1 1
E - 4 A- 1 0 6 B - 4 1-12 A- 1 2 2 B - 1 2
1- 5 A- 1 0 8 B - 5 1-13 A - 1 2 3 B - 1 3
E - 6 A- 1 0 9 B - 6 1-14 A- 1 2 8 B - 1 4 π - 7 A- 1 1 0 B - 7 1-15 A- 1 2 9 B - 1 5
Ε - 8 A - 1 1 1 B - 8 E -16 A- 1 3 1 B - 1 7
I一 9 A- 1 1 2 B - 9 1-17 A - 1 3 2 B - 1 9 j
1-10 A - 1 1 6 B - 1 0 IT -18 A - 1 3 3 B - 2 3 I
备感光材料の静電特性及び撮像性を実施例 I— 1 と同様にして測定した。 いず れの感光材料も静電特性良好で、 又これらの感光材料の実際の撮像性を調べた所. 細線 ·文字の再現性良好で中間調のムラの発生もなく、 地力プリの全くない鮮明 な複写画像のものが得られた。
又、 オフセッ トマスター原版として用いて、 実施例 H — 2と同様にして印刷し た所、 いずれも少なく とも 1万枚以上印刷することができた。
以上から、 本発明の各感光材料は光導電盾の平滑性、 膜強度、 静電特性及び印 刷性の全ての点において良好なものであつた。
実施例! [一 1 9〜!!一 2 2
実施例 H— 1 において用いた、 メチン色素 〔H— I〕 の代わりに下記表— Π—
4の色素を用いた他は、 実施例 1 と同様の条件で電子写真感光材料を作製した。
表一 Π - 4
表—II— 4 (つづき)
本発明の感光材料は、 いずれも帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の 複写画像も高温,高湿 ( 3 0 °C、 8 0 %RH) 及び低温 ·低湿 ( 1 5 °C、 3 0 % RH) の過酷な条件においても、 地力プリの発生のない、 鲜明な画像を与えた c 実施例 H— 2 3及び]! - 2 4
樹脂 〔A— 1 0 1〕 (実施例! [一 2 3 ) 又は樹脂 〔A— 1 0 4〕 (実施例 1— 2 4 ) のいずれか 6.5 g、 樹脂 〔 B— 9〕 3 3.5 g、 酸化亜鉛 2 0 0 g、 ゥラニン 0.0 2 g、 下記構造のメチン色素 〔H— W〕 0.0 3 g、 下記構造のメチン色素 〔11—11〕 0.0 3 g、 p—ヒドロキシ安息香酸 0· 1 8 g及びトルエン 3 0 0 gの 混合物をホモジナイザー中で回転数 7 X 1 03 r pmで 1 0分間分散して感光層 形成物を調整し、 これを導電処理した紙に、 乾燥付着貴が 2 5 gZm2 となる様 にワイヤーバーで塗布し、 1 1 0°Cで 2 0秒間乾燥した。 次いで暗所で 2 0て、 6 5 %RHの条件下で 2 4時間放置することにより各電子写真感光体を作製した c メチン色素 〔Ε— H〕
実施例 Π— 2 3において、 樹脂 〔B— 9〕 3 3. 5 gの代わりに、 下記構造の樹 脂 〔R— Π— 5〕 3 3. 5 gを用いた他は、 実施例 E— 2 3と同様にして、 ^光材 料を作製した。 実施例 H— 1 と同様に、 各感光材料の特性を調べた。 その結果 を下記表— Π— 5にまとめた。
比較用樹脂 〔R— H— 5〕
COOCH 3
M : 7. 5 x 1 0 4
上記の測定において、 静電特性及び撮像性については下記の操作に従った他は、 実施例 H— 1 と同様の操作で行なった。
注 7 ) 静電特性の E!ハ。の測定方法
コロナ放電により光導電層表面を一 4 0 0 Vに帯電させた後、 該光導電層表面 を照度 2. 0ルックスの可視光で照射し、 表面電位 (V10) が 1ノ 1 0に減衰す るまでの時間を求め、 これから露光量 E 1/10 (ルックス ,秒) を算出する。
注 8 ) 撮像性
感光材料を以下の環境条件で 1昼夜放置した後、 全自動製版機 E P L— 4 0 4 V (富士写真フィルム (株) 製) で E P L— Tをトナーとして用いて製版して得 られた複写画像 (カプリ、 画像の画質) を目視評価した。 撮像時の環境条件は、 2 0 °C 6 5 % R H ( I ) > 3 0 °C 8 0 %RH (H) 及び 1 5 °C、 3 0 %RH (1) で実施した。 但し、 複写用の原稿 (即ち、 版下原稿) には、 ほかの原稿を切り抜 いて、 貼り込みを行なって作成したものを用いた。
本発明の感光材料は、 いずれも光導電層の機械的強度は良好であつたが、 比較 例 H— 5は、 これらに比べて低下した。 静電特性は、 常温 ·常湿 ( I ) では、 い ずれも良好な性能を示したが、 特に、 低温 ·低湿 (ΠΟ では、 が低下した。 本発明の感光材料の静電特性は良好であり、 更に、 樹脂 〔Α' 〕 を用いた実施 例]!一 2 4は、 非常に良好であり、 特に Ε1/1()。 の値が小さくなった。 実際の 撮像性を調べて見ると、 比較例 Π— 5は、 複写画像として原稿以外に、 切り抜い て貼り込んだ部分の枠 (即ち、 貼り込み跡) が非画像部の地汚れとして認められ た。 更に撮像時の環境条件が、 高温,高湿 (Π) 、 低温 ·低湿 ( ) 下で、 複写 画像の連続階調部の中間調域にムラの発生、 ベタ画像部の白ヌケの微小のムラの 発生等が見られた。
更に、 これらをオフセッ ト印刷用原版として不感脂化処理して印刷した所、 本 発明のものはいずれも地汚れのない鮮明な画質の印刷物が 1万枚得られた。 しか し、 比較例 E - 5は、 上記の貼り込み跡が、 不感脂化処理でも除去されず、 刷り 出しの印刷物から発生してしまった。
以上のことより、 本発明の感光材料のみが、 良好な特性を与えることができる ことが分った c
実施例 I [一 2 5
樹脂 〔 A— 1 2 2〕 5 g及び樹脂 〔B— 2 2〕 3 5 g、 酸化亜鉛 2 0 0 g、 ゥ ラニン 0.0 2 g、 ローズベンガル 0.0 4 g、 ブロムフヱノールブルー 0· 0 3 g、 無水フタル酸 0.4 0 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物を、 実施例! [一 2 4と同様 に以下操作して、 感光材料を作成した。
この感光材料を、 実施例 H— 2 4と同様に操作して各性能を調べた所、 いずれ も帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の複写画像も高温 '高湿の ( 3 0 で、 8 0 %RH) 及び低温 ·低湿 ( 1 5 °C、 3 0 %RH) の過酷な条件において も、 地力プリの発生のない、 鲜明な画像を与えた。 更に、 これをオフセッ トマス ターの原版として用いて印刷した所、 1万枚の所でも鲜明な画質の印刷物を得た 実施例 IE— 2 6〜! I— 4 9
実施例! [一 2 5において、 樹脂 〔A - 1 2 2〕 5 g及び樹脂 〔B - 2 2〕 3 5 gの代わりに、 下記表一 IT— 6の樹脂 〔A〕 5 g及び樹脂 〔B〕 3 5 gを用いた 他は、 実施例! [一 2 5と同様にして各感光材料を作製した。
表— — 6
実施例 樹脂 〔A〕 樹 脂 〔B〕 実施例 樹脂 〔A〕 樹 脂 〔B〕
—26 A- 1 0 2 B - 6 Έ -38 A - 1 2 3 B - 2
1-27 A- 1 0 3 B一 8 1-39 A- 1 2 9 B - 5
A- 1 0 4 B - 1 1 I一 40 A - 1 3 0 B - 1 4
1-29 A- 1 0 6 B - 1 3 E-41 A- 1 3 1 B - 1 7
1-30 A- 1 0 7 B - 1 6 E -42 A- 1 3 2 B - 1 6
1-31 A - 1 1 0 B - 1 8 E-43 A- 1 3 3 B一 1
E -32 A - 1 1 2 B - 1 9 I -44 A- 1 24 B - 3 1
1-33 A- 1 1 3 B - 2 0 E一 45 A- 1 2 1 B - 2 1 1
E -34 A- 1 1 4 B - 2 1 E - 46 A- 1 1 9 B - 2 2 ;
1-35 A- 1 1 5 B - 2 2 I -47 A - 1 0 6 B - 2 3 '
I一 36 A - 1 1 6 B - 2 3 I -48 A - 1 0 5 B - 1 5 j
2-37 A- 1 1 7 B - 1 7 1-49 A - 1 0 4 B - 1 2 I
本発明の感光材料はいずれも帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の複 写画像も高温高湿 ( 3 0で、 8 0 %RH) 及び低温 ·低湿 ( 1 5 °C、 3 0 %RH) の過酷な条件においても地力ブリの発生や細線飛びの発生等のない鮮明な画像を 与えた。
更にオフセッ トマスター原版として印刷した所、 1万枚印刷しても地汚れの発 生のない鮮明な画質の印刷物が得られた。
実施例 IE— 1
樹脂 〔A— 2 0 5〕 6 g (固形分蚤として) 、 樹脂 〔B— 1〕 3 4 g (固形分 量として) 、 光導電性酸化亜鉛 2 0 0 g、 下記構造のシァニン色素 〔m— I〕 0.0 1 8 g、 無水フタル酸 0.1 5 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物をホモジナイ ザ一 (日本精機 (株) 製) 中、 回転数 6 X 1 03 r pmで 1 0分間分散して、 感 光層形成物を調製し、 これを導電処理した紙に、 乾燥付着量が 2 2 g/m2 とな る様にワイヤバーで塗布し、 1 1 0°Cで 1 0秒間乾燥し、 ついで暗所で 2 0°C、 6 5 %RHの条件下で 2 4時間放置することにより、 電子写真感光材料を作製し た。
実施例 IE— 1において、 樹脂 〔B— 1〕 3 4 gの代わりに下記構造の樹脂 〔R 一 m— 1〕 3 4 gを用いた他は、 実施例 II一 1と同様に操作して電子写真感光材 料を作製した。
比較用樹脂 〔R— II一 1〕
i)
Mw : 7 x 1 04 (ランダム共重合体)
比較例 E [— 2
実施例 II一 1において、 樹脂 〔B— 1〕 3 4 gの代わりに下記構造の樹脂 〔R 10 一 m— 2〕 とした他は、 実施例 H— 1と同様に操作して電子写真感光材料を作製 した。
比較用樹脂 〔R— m— 2〕
Cns Hs
I I
—-CH2-C ^rz ~ CH2 - C ½τ- 5
COOCHa CQ0(CH2)2S-t-(CH2-CH )B7 ( CH2-CH -^-
COOCHs COOH Mw : 7.5 x 1 04 (グラフ ト型共重合体) 0 これらの感光材料について、 静電特性及び撮像性を調べた。 以上の結果を表 IE— 1に示す。
表- m -:
実施例 m-i 比較例 m-i 比較例 m-2 nf \!± 土丄
I (20°C,65%RH) 730 700 720
V10(-V)
Π (30°C ,80%RH) 710 670 705
HK15°C 30%RH) 740 720 730 丄 し Ό0 /Ol Xl) 88 88 88
D.R.R.
(90秒値 )(%) Π (30'C ,80 RH) 85 80 83
III(15*C,30%RH) 88 88 89
I (20"C ,65 RH) 16.0 20 18
El/10
、erg/cm2) n(30*C,80%RH) 14.0 18 16 ffl(15°C,30%RH) 19.0 28 24 撮 像 性 注2)
I (20'C ,65%RH) 非常に良好 良 好 良 好
n(30'C,80%HH) 良 好 •連続階調部 同 左 の Φ 港
域にムラ i
発生
•地力ブリ微
かに有り ni(15'C ,30%RH) 良 好 ベタ画像部に 同 左 白ヌケが発生
表一 — iに示した評価項目の実施の態様は以下通りである。
注 1 ) 静電特性:
暗室中で、 感光材料にペーパーアナライザー (川口電機 (株) 製ペーパーアナ ライザ一 S P— 4 2 8型) を用いて一 6 kVで 2 0秒間コロナ放電させた後、 1 0秒間放置し、 この時の表面電位 V10を測定した。 次いでそのまま暗中で 9 0秒 間静置させた後の電位 V10。 を測定し、 9 0秒間暗弒衰させた後の電位の保持性. 即ち、 暗減衰保持率 CDRR (%) 〕 を (V1()。 /V1()) x 1 0 0 (%) で求め 又コロナ放電により光導電 表面を一 4 0 0 Vに帯電させた後、 該光導電層表 面をガリゥムーアルミニウム—ヒ素半導体レーザー (発振波長 7 8 0 nm) 光で 照射し、 表面電位 (V10) が 1Z1 0に滅衰するまでの時間を求め、 これから露 光量 Ε1/1() (e r gXcm2 ) を算出する。 測定時の環境条件は、 2 0 °C 6 5 % RH ( I ) 、 3 0 °C 8 0 %RH ( ) 及び 1 5 °C 3 0 %R Η (Π) で行なった。 注 2) 撮像性:
感光材料を下記の環境条件で 1昼夜放置した後、 感光材料を一 6 k Vで帯電し、 光源として 2.8 mW出力のガリウム一アルミニウム—ヒ素、 半導体レーザー (発 振波長 7 8 0 nm) を用いて、 感光材料表面上で 6 4 e r gZcm2 の照射量下、 ピッチ 2 5 /ζιη及びスキヤンユング速度 3 0 Om/s e cのスピード露光後液体 現像剤として、 E L P— T (富士写真フィルム (株) 製) を用いて現像し、 ィソ パラフィ ンァイソパー G (エツソ化学 (株) 製) 溶媒のリ ンス液で洗浄後定着す ることで得られた複写画像 (カプリ、 画像の画質) を目視評価した。
撮像時の環境条件は 2 0°C 6 5%RH ( I ) 、 3 0 °C8 0%RH (H) 及び 1 5 °C 3 0 %RH (Π) で実施した。
表一 IE— 1に示す様に、 本発明の感光材料は、 環境条件が変動しても静電特性 が良好で、 実際の複写画像も地力プリがなく複写画質も鮮明であった。 一方、 比 較例 m— 1及び m— 2は、 常温常湿 ( I ) の条件下では良好な撮像性を示した力《、 高温高湿 (H) の条件下では、 静電特性とは必ずしも対応しないが、 高精細な複 写画稿である複写原稿の連続階調部分の中間濃度でのムラの発生が生じてしまつ
た。 また、 リ ンス処理した後でも微かな地かぶりが除去されずに残存してしまつ た。 更に、 低温低湿 (m ) の条件下では、 ベタ画像部に無秩序に微小な白ヌケの ムラの発生を生じてしまつた。
以上のことより、 本発明の樹脂を用いた場合にのみ静電特性及び撮像性 (特に 高精細な画像) を満足する電子写真感光体が得られ、 特に半導体レーザ一光スキ ャンニング露光方式の感光体システムに優位になることが明らかとなった。 実施例 m— 2
樹脂 〔A— 2 2 1〕 5 g (固形分量として) 、 樹脂 〔B — 2〕 3 5 g (固形分 量として) 、 光導電性酸化亜鉛 2 0 0 g、 下記構造のメチン色素 (m— H ) 0. 0 2 0 g、 N—ヒ ドロキシマレイ ンイ ミ ド 0. 2 0 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物 を実施例 IE— 1 と同様に操作して電子写真感光材料を作製した。
メチン色素 〔m— E〕
実施例 ΊΠ— 2において、 樹脂 〔B— 2〕 3 5 gの代わりに下記構造の樹脂 〔R 一 ΠΙ— 3〕 3 5 gを用いた他は、 実施例 IE— 2と同様に操作して電子写真感光材 料を作製した。
比較用樹脂 〔R— m— 3〕
M w : 6. 5 x 1 0 4 (ランダム共重合体)
比較例 m— 4
実施例 IE— 2において、 樹脂 〔B— 2〕 3 5 gの代わりに下記構造の樹脂 〔R 一 II— 4〕 3 5 gを用いた他は、 実施例 2と同様に操作して電子写真感光材料を 作製した。
比較用樹脂 〔R— m— 4〕
CH2
Mw : 5. 5 1 0 4 (グラフ ト型共重合体) 各感光材料の皮膜性 (表面の平滑度) 、 光導電 Sの機械的強度、 静電特性、 撮 像性を調べた。 更に、 電子写真式平版印刷用原版として用いた時の印刷適性を調 ベた。 その結果を表— m— 2に示す。
表一 m - 2
実施例 m - 2 比較例 m - 3 比較例 m - 4 表面層の平滑性(sec/cc) 注3) 400 410 405 表面層の機械的強度 (%)注4) S5 80 86 静電特性
I (20'C ,65%RH) 680 660 675
Vio(-V)
Π(30 C ,80%RH) boo 660 ffl(15eC,30%RH) 690 675 685
QO QO QQ
丄 、 U し,ΌΟ 丄丄ノ OO Ο OO
D.R.R.
(90秒値 )(%) Π (30 C ,80%RH) 84 78 8丄
m(15*C,30%RH) 89 85 88
I(20'C,65%RH) 16.0 20 20
Ei/io
(erg/cm2) Π (30'C ,80% H) 15.0 17 18
ffl(15'C,30%RH) 19.2 29 24 撮 像 性
I (20*C,65%RH) 良 好 良 好 良 好
E(30*C,80%RH) 良 .好 中間調にムラ 中間調にム ラが微かに 見られる m if 回
(15'C II) SX. fっ- 言 IS t_ム ラ 1口
,30%R J JX. ·
ベタ部に白
ヌケのムラ
生 版 保 水 性 注 5)
地汚れ全く 地汚れ発生 地汚れ微か なし に見られる 耐 刷 性 注 6) 1万枚 4.5千枚 6千枚
表一; E— 2に示した評価項目の実施の態様は以下の通りである。
注 3 ) 表面層の平滑性:
感光材料は、 ベック平滑度試験機 (熊谷理工 (株) 製) を用い、 空気容量 1 c cの条件にて、 その平滑度 (s e c / c c ) を測定した。
注 4 ) 光導電層の機械的強度:
感光材料表面をヘイ ドン— 1 4型表面性試験材 (新東化学 (株) 製) をもちい て荷重 7 5 g /cm2 のものでェメ リー紙 (# 1 0 0 0 ) で 1 0 0 0回繰り返し探 り磨耗粉を取り除き感光層の重量減少から残膜率 (%) を求め機械的強度とした 注 5 ) 生版保水性:
感光材料 (製版しないもの) を不感脂化処理液 E P L— E X (富士写真フィル ム (株) 製) を蒸留水で 5倍に希釈した溶液を用いて、 エッチングプロセッサー に 2回通して光導電層面を不感脂化処理した後、 湿し水として蒸留水を用いて、 オフセッ ト印刷機 ( (株) 浜田印刷機械製造所製 6 1 1 X L A— I I型) にかけ、 刷り出しから 5 0枚目の印刷物の地汚れの程度を目視で評価した (不感脂化処理 された原版の保水性の度合いを調べる強制条件に相当) 。
注 6 ) 耐刷性:
前記注 2 ) の撮像性と同条件にして製版して、 トナー画像を形成した後、 E L P— E Xを用いてエッチングプロセッサーに 2回通して不感脂化処理し、 これを オフセッ トマスターとして、 オフセッ ト印刷機 (桜井製作所 (株) 製オリバー 5 2型) にかけ、 印刷物の非画像部の地汚れ及び画像部の画質に問題が生じないで 印刷できる枚数を示す (印刷枚数が多い程、 印刷性が良好なことを表わす) 。 表一] Π— 2に示す様に、 本発明の感光材料は、 光導電層の平滑性膜の機械的強 度及び静電特性が良好で、 実際の複写画像も地力プリがなく複写画質も鲜明であ つた。 このことは光導電体と結着樹脂が充分に吸着し、 且つ、 粒子表面を被覆し ていることによるものと推定される。 同様の理由で、 オフセッ トマスター原版と して用いた場合でも不感脂化処理液による不感脂化処理が充分に進行し、 強制条 件での保水性を評価しても充分に親水化され、 ィンキ付着が全く認められなかつ た。 実際に印刷して印刷物の地汚れを観察しても地汚れは全く認められず、 鮮明
な画質の印刷物が 1万枚得られた。
—方、 比較例 IE— 3及び比較例 m— 4は、 撮像時の条件が過酷になると、 非画 像部に微 COかではあるが地汚れが発生し、 また光精細な連続階調部でムラの発生あ るいはベタ画像部の白ムケムラ等の問題を生じた。 またオフセッ トマスター原版 として不感脂化処理した生版保水性はインキ付着が現れた。 実際の印刷性も 4〜 6千枚止まりであった。
以上の事は、 本発明の樹脂 〔A〕 と樹脂 〔B〕 が適切に酸化亜鉛粒子と相互作 用し、 不感脂化処理液による不感脂化反応が容易に且つ充分に進行し易すい状態 を形成している事及び樹脂 〔B〕 の働きによる膜強度の著しい向上を達成してい ることを示すものである。
実施例 ΙΠ - 3〜: ΠΙ - 2 2
実施例 m— 2における樹脂 〔A— 2 2 1〕 及び樹脂 〔B— 2〕 に代えて、 下記 表一 m— 3の樹脂 〔A〕 及び樹脂 〔B〕 を用いた他は、 実施例 m— 2と同様に操 作して各電子写真感光体を作製した。
表一 111— 3
実施例 樹脂 〔A〕 樹 脂 〔B〕 実施例 樹脂 〔A〕 榭 脂 〔B〕 m - 3 A - 2 0 3 B一 1 m - 13 A - 2 1 5 B - 1 4
3Π - 4 A - 2 0 4 B - 3 m -14 A - 2 1 6 B - 1 5
I- 5 A - 2 0 6 B - 4 m - is A - 2 1 8 B - 1 6 m - 6 A- 2 0 7 B一 5 m-16 A - 2 2 1 B - 1 7 m- 7 A- 2 0 8 B - 7 M-17 A - 2 2 2 B - 1 8 m - 8 A - 2 0 9 B - 9 m - 18 A- 2 2 3 B - 1 9
1- 9 A - 2 1 0 B - 1 0 m - 19 A- 2 1 4 B - 2 0 m - 10 A - 2 1 1 B - 1 1 m-20 A - 2 1 2 B - 2 1
1-11 A - 2 1 3 B - 1 2 m - 2i A - 2 1 0 B - 2 2
A - 2 1 4 B - 1 3 一 22 A - 2 0 7 B - 2 3
各感光材料の静電特性及び撮像性を実施例 m— l と同様にして測定した。 いづ れの感光材料も静電特性は良好であった。 これらの感光材料の実際の撮像性を調 ベた所、 細線 ·文字の再現性良好で中間調のムラの発生もなく、 地力プリの全く ない鲜明な複写画像のものが得られた。
また、 オフセッ トマスター原版として用いて、 実施例 IE— 2と同様にして印刷 したところ、 いづれも少なく とも 1万枚以上良好に印刷することができた。
以上のことから、 本発明の各感光材料は光導電層の平滑性、 膜強度、 静電特性 及び印刷性の全ての点において良好なものであつた。
実施例 HI— 2 3〜! Π - 2 6
実施例 Π— 1において用いたメチン色素 〔I [一 I〕 の代わりに下記表一 IE— 4 の色素を用いた他は実施例 m— 1 と同様の条件で電子写真感光体材料を作製した。
曰
8 9 I
Z.HN)/Z6dr/XDd .0681/Z6 O
本発明の感光材料は、 いずれも帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の 複写画像も高温 ·高湿 ( 3 0 °C、 8 0 %RH) 及び低温低湿 ( 1 5 °C、 3 0 %R H) の過酷な条件においても、 地力プリの発生のない、 鮮明な画像を与えた。 実施例 HI— 2 7及び] 1一 2 8
樹脂 〔A - 2 0 1〕 (実施例 m— 2 7 ) 又は樹脂 !: A— 2 0 7〕 (実施例 ΠΙ— 2 8 ) のいずれか 6.5 g、 樹脂 〔B— 2 3〕 33.5 g、 酸化亜鉛 2 0 0 g、 ゥラ ニン 0.0 2 g、 下記構造のメチン色素 〔m— π〕 0.0 3 g、 下記構造のメチン色 素 〔m— 1〕 0, 03 g、 p—ヒ ドロキシ安息香酸 0.1 8 g及びトルエン 300 g の混合物をホモジナイザー中で回転数 7 X 1 03 r pmで 1 0分間分散して感光 層形成物を調整し、 これを導電処理した紙に、 乾燥付着量が 2 5 gZm2 となる 様にワイヤ—バーで塗布し、 1 1 0°Cで 2 0秒間乾燥した。 次いで暗所で 2 0 °C、 6 5 %RHの条件下で 2 4時間放置することにより各電子写真感光体を作製した c メチン色素 cm— vm
メチン色素 〔m— ¾〕
実施例 Π [— 2 7における樹脂 〔B— 2 3〕 の代わりに、 下記構造の樹脂 〔R - m— 5〕 3 3. 5 gを用いた他は、 実施例 m— 2 7と同様にして感光材料を作製し た。
比较用樹脂 〔R— m— 5〕
M w : 7. 5 x 1 0 実施例 I [一 1 と同様に、 各感光材料の特性を調べた。 その結果を下記表 - m 5にまとめた。
表一 m - 5
実施例 ΠΙ- 27 実施例 m - 28 比較例 m - 5
〔 A - 201〕 1
結着樹脂 〔 A - 207〕 / C A - 201〕 1
〔 B - 23〕 〔 B - 23〕 ί R - III一 5 〕 光導電層の平滑性 (sec/cc) 405 410 410 光導電層の機械的強度 (%) 96 95 86 nf ¾ *ι l± <ェり
I f20°C 65%RH) 600 730 600
Vio (-V)
Π (30°C , 80%RH) 580 715 575
ΠΙ (15°C , 30%RH) 615 740 620
I f20°C fi5%RFH 90 96 on
D.R.R.(%)
Π (30°C , 80%RH) 87 94 85 ffi (15°C , 30%RH) 91 96 91
I (20°C , 65%RH) 10.3 8.5 11.8
El/10
(lux/sec ) Π (30°C , 80%RH) 9.8 8.0 11.0
I (20°C , 65%RH) 良 好 非常に良好 良 好
Π (30°C , 80%RH) 良 好 同 上 貼り込み跡 中間調ムラ発 生
良 好 同 上 •貼り込み跡 生
•ベタ部のム ラ発生 生 版 保 水 性
良 好 良 好 地汚れ微かに 有り 耐 刷 性 刷り出しより
1万枚 1万枚 地汚れ有り
上記の測定において、 静電特性及び撮像性については下記の操作に従った他は 実施例 IE— 1と同様の操作で行なった。
注 7) 静電特性の E 1/1Dの測定方法:
コロナ放電により光導電雇表面を一 4 0 0 Vに帯電させた後、 該光導電層表面 を照度 2. 0ルックスの可視光で照射し、 表面電位 (V10) が 1ノ 1 0に減衰す るまでの時間を求め、 これから露光量 E1/10 (ルックス ·秒) を算出する。 注 8 ) 撮像性:
感光材料を以下の環境条件で 1昼夜放置した後、 全自動製版機 E P L - 4 0 4 V (富士写真フィルム (株) 製) で EP L— Tをトナーとして用いて製版して得 られた複写画像 (カプリ、 画像の画質) 耷目視評価した。 撮像時の環境条件は 2 0 °C 6 5 %RH ( I ) 、 3 0 °C 8 0 % R H (I) 及び 1 5 °C 3 0 %RH (H) で 実施した。 但し、 複写用の原稿 (即ち、 版下原稿) には、 ほかの原稿を切り抜い て、 貼り込みを行なって作成したものを用いた。
本発明の感光材料はいづれも光導電層の機械的強度は良好であつたが、 比較例 m— 5はこれに比べて低下した。 静電特性は、 常温常湿 ( I ) ではいづれも良好 な性能を示したが、 特に低温低湿では E1/I0が低下した。 本発明の感光材料の静 電特性は良好であり、 更に、 樹脂 〔Α' 〕 を用いた実施例 111— 2 8は、 非常に良 好であり、 特に Ε 1/10の値が小さくなつた。
実際の撮像性を調べて見ると、 比較例 II一 5は、 複写画像として原稿以外に、 切り抜いて貼り込んだ部分の枠 (即ち、 貼り込み跡) が非画像部の地汚れとして 認められた。 更に、 撮像時の環境条件が高温高湿 (Ε) 、 低温低湿 (m) 下で複 写画像の連铳階調部の中間調域にムラの発生、 ベタ画像部の白ヌケの微小のムラ の発生等がみられた。 しかし、 本発明のものは、 いずれも、 地汚れのない、 鲜明 な画像のものが得られた。
更に、 これらをオフセッ ト印刷用原版として不感脂化処理して印刷した所、 本 発明のものはいずれも地汚れのない鮮明な画質の印刷物が 1万枚得られた。 しか し、 比較例;!一 5は、 上記の貼り込み跡が、 不感脂化処理でも除去されず、 刷り 出しの印刷物から発生してしまつた。
以上から、 本発明の各感光材料は光導電層の平滑性、 膜強度、 静電特性及び印
刷性の全ての点において良好なものであった。 さらに、 樹脂 〔Α' 〕 を用いるこ とにより静電特性がさらに向上することが判った。
実施例 m - 2 9
樹脂 〔 A - 2 2 3〕 5 g、 樹脂 〔 B— 2 2〕 3 5 g、 酸化亜鉛 2 0 0 g、 ゥラ ニン 0. 0 2 g、 ローズベンガル 0. 0 4 g、 ブロムフエノールブルー 0. 0 3 g、 無水フタル酸 0. 4 0 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物を、 実施例 HI— 2 7 と同様に以下操作して、 感光材料を作成した。
この感光材料を実施例 m— 2 7と同様に操作して各性能を調べた所、 いずれも 帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の複写画像も高温 ·高湿 ( 3 0 °C、 8 0 %RH) 及び低温低湿 ( 1 5 、 3 0 %RH) の過酷な条件においても、 地 カプリの発生のない、 鮮明な画像を与えた。 更に、 これをオフセッ トマスターの 原版として用いて印刷した所、 1万枚の所でも鮮明な画質の印刷物を得た。
実施例 E— 3 0〜! E— 5 3
実施例 m - 2 9において、 樹脂 〔A— 2 2 3 ) 5 g及び樹脂 〔B— 2 2〕 3 5 gの代わりに、 下記表一 m— 6の樹脂 〔A〕 5 g及び樹脂 〔B〕 3 5 gを用いた 他は、 実施例 m— 2 9と同様にして各感光材料を作製した。
表一 HI— 6
本発明の感光材料はいずれも帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の複 写画像も高温高湿 (3 0°C、 8 0 %RH) 及び低温低湿 ( 1 5°C、 3 0 %RH) の過酷な条件においても地力プリの発生や細線飛びの発生等のない鲜明な画像を 与えた。
更にオフセッ トマスター原版として印刷した所、 1万枚印刷しても地汚れの発 生のない鮮明な画質の印刷物が得られた。
実施例 W - 1
榭脂 !: A— 7〕 8 g (固形分量として) 、 下記構造の樹脂 〔B— 1 0 1〕 3 2 g (固形分量として) 、 光導電性酸化亜鉛 2 0 0 g、 下記構造のメチン色素 〔IV 一 I〕 0.0 1 7 g、 無水フタル酸 0.1 8 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物を、 ホ モジナイザー (日本精機 (株) 製) 中で 6 X 1 03 r pmの回転数で 7分間分散 した。 この感光層形成用分散物を導電処理した紙に乾燥付着量が 2 0 gZm2 と なるようにワイヤーバーで塗布し、 1 0 0°Cで 3 0秒間乾燥した。 ついで暗所で 2 0°C、 6 5 %RHの条件下で 2 4時間放置することにより、 電子写真感光材料
を作製した。
メチン色素 〔IV— I 〕
実施例 W - 1において、 樹脂 〔B — 1 0 1〕 3 2 gの代わりに下記構造の樹脂 〔R— IV— 1 〕 3 2 gを用いた他は、 実施例 IV— 1 と同様に操作して電子写真感 光材料を作製した。
比較用樹脂 〔R— W— 1 3
Mw : 8 x 1 0 4 (ランダム共重合体) 比較例 IV— 2 :
実施例 W— 1 において、 樹脂 〔B — 1 0 1〕 3 2 gの代わりに下記構造の樹脂 ( R -IV - 2 ) 3 2 gを用いた他は、 実施例 IV— 1 と同様に操作して電子写真感 光材料を作製した。
比較用樹脂 〔R— IV— 2〕
Mw : 6.3 x 1 04 (グラフ ト型共重合体)
比较例 W - 3 :
実施例 W— 1において、 樹脂 〔B— 1 0 1〕 3 2 gの代わりに下記構造の樹脂 CR-W- 3〕 3 2 gとした他は、 実施例 W— 1と同様に操作して電子写真感光 材料を作製した。
比较用樹脂 〔R— IV— 3〕 3 CH3
I I
CH2一 C - ns ~ ^ CH2― C ^nr-
COOCHs C00(CH2)2S-
CHS CH2 - C - nr- b +CH2― CH ) 15 ( CH2一 CHH"
COOCHa C00H C00H
M : 6 x 1 0 (A Bブロック · グラフ ト型共重合体)
これらの感光材料について、 静電特性及び撮像性を調べた。 結果を表 - IV— 1 に示す。
/6卜 0/zaiY681Z6OAGdV _
O
表一 IV"— 1に示した評価項目の実施の態様は以下の通りである。
注 1 ) 光導電層の強度:
感光材料表面をヘイ ドン一 1 4型表面性試験材 (新東化学 (株) 製) をもちい て荷重 5 O g/cm2 のものでエメ リー紙 (# 1 0 0 0) で 1 5 0 0回繰り返し 探り磨耗粉を取り除き感光層の重量滅少から残膜率 (%) を求め機械的強度とし た。
注 2) 静電特性:
暗室中で、 感光材料にペーパーアナライザー (川口電機 (株) 製ペーパーアナ ライザ一 S P— 4 2 8型) を用いて— 6 kVで 2 0秒間コロナ放電させた後、 1 0秒間放置し、 この時の表面電位 V10を測定した。 次いでそのまま暗中で 9 0秒 間静置させた後の電位 V1()。 を測定し、 9 0秒間暗弒衰させた後の電位の保持性、 即ち、 暗滅衰保持率 〔DRR C%) 〕 を (Vmn XV10) x 1 0 0 (%) で求め た。
又コロナ放電により光導電眉表面を— 4 0 0 Vに帯電させた後、 該光導電層表 面をガリゥムーアルミニウム一ヒ素半導体レーザー (発振波長 7 8 0 nm) 光で 照射し、 表面電位 (VI0) が 1 /1 0に減衰するまでの時間を求め、 これから露 光量 (e r g/cm2 ) を算出する。 又、 同様の表面電位 (V1D) が 1 / 1 0 0に弒衰するまでの時間を求め、 これから露光量 E 1/10。 ( e r g/c m2 ) を算出する。 測定時の環境条件は、 20 °C、 6 5 %RH ( I ) と 3 0 °C、 8 0 % RH (I) で行なった。
注 3) 撮像性:
感光材料を下記の環境条件で 1昼夜放置した後、 感光材料を一 6 k Vで帯電し、 光源として 2.8 mW出力のガリゥム—アルミニウム—ヒ素半導体レーザー (発振 波長 7 8 0 nm) を用いて、 感光材料表面上で 6 4 e r c m2 の照射量下、 ピ ツチ 2 5 //in及びスキャニング速度 3 0 0 m/ s e cのスピー ド露光後液体現像 剤として、 E L P— T (富士写真フィルム (株) 製) を用いて現像し、 イソパラ フィ ンァイソパー G (エツ ソ化学 (株) 製) 溶媒のリ ンス液で洗浄後定着するこ とが得られた複写画像 (カプリ、 画像の画質) を目視評価した。
撮像時の環境条件は 2 0 °C 6 5 %RH ( I ) と 3 0°C 8 0 %RH (I ) で実施
した。
表一 W— 1に示す様に、 本発明の感光材料は、 静電特性が良好で、 実際の複写 画像も地力プリがなく複写画質も鮮明であった。 一方、 比較例 IV— 1、 IV— 2及 び IV - 3は、 光感度 (E 及び E】ハ。。 ) の低下が生じ、 実際の複写画像でも 微かな細線 '文字等のカスレや、 リ ンス処理した後でも地力プリが除去されずに 残存してしまった。 又、 静電特性とは必ずしも一致しないが、 複写原稿の連続階 調部分の中間濃度でのムラの発生が生じてしまった。
本発明の感光体と比較例の感光体とでは E 1 / 1 0。 値が大きく異なる。 E I / 1 0。 値は、 実際の撮像性において、 露光後、 非画像部 (既に露光された部位) にどれ だけの電位が残っているかを示すものであり、 この値が小さい程現像後の非画像 部の地汚れが生じなくなる事を示す。
具体的には一 1 0 V以下の残留電位にすることが必要となり、 即ち実際には V R 一 1 0 V以下とするために、 どれだけ露光: Bが必要となるかという ことで、 半導 体レーザー光によるスキャニング露光方式では、 小さい露光量で V R を— 1 0 V 以下にすることは、 複写機の光学系の設計上 (装置のコス 卜、 光学系光路の精度 等) 非常に重要なことである。
以上のことより、 本発明の樹脂を用いた場合にのみ静電特性及び撮像性を満足 する電子写真感光体が得られ、 特に半導体レーザー光スキャニング露光方式の感 光体システムに優位になることが明らかとなつた。
実施例 IV - 2
樹脂 〔A— 1 0〕 6 g (固形分量として) 、 樹脂 〔B— 1 0 2〕 3 4 g (固形 分量として) 、 光導電性酸化亜鉛 2 0 0 g、 下記構造のメチン色素 (IV— D ) 0. 0 2 0 g、 N—ヒ ドロキシマレイ ンイ ミ ド 0. 2 O g及びトルエン 3 0 0 の混合 物を、 実施例 IV— 1 と同様に操作して電子写真感光材料を作製した。
メチン色素 (IV— I )
この感光材料の皮膜性 (表面の平滑度) 、 静電特性、 撮像性を調べた。 更に、 電子写真式平版印刷用原版として用いた時の印刷適性を調べた。 これらの結果を 表一 IV— 2に示す。
表 - IV - 2
実施例 IV - 2 表面層の平滑性 (cc/sec)注4) 300 静 電 特 性
I (20 C, 65%RH) Ρ,λΓ
Vio(-V)
Π (30'C , 80%RH)
I (20'C, 65%RH) op D.R.R.
(90秒値) (%) Π (30'C, 80%RH) 83
Ei/io I (20'C, 65%RH)
(erg/cm2)
n(30'C, 80%RH) 25
Ei/ioo I (20'C, 65%RH) 31
(erg/cm2)
11 ovし, βΙ>%)·Κ υ 40 撮 像 性
I(20'C, 65%RH) 非常に良好
Π (30'C , 80%RH) 非常に良好 水との接触角(度) 注5) 0° 耐 刷 性 注 6) 1万枚
表一 IV— 2に示した評価項目の実施の態様は以下の通りである。
注 4 ) 表面層の平滑性:
感光材料は、 ベック平滑度試験機 (熊谷理工 (株) 製) を用い、 空気容量 l cc の条件にて、 その平滑度 (s e c Z c c ) を測定した。
注 5 ) 水との接触角 :
感光材料を不感脂化処理液 E P L - E X (富士写真フィルム (株) 製) を蒸留 水を 2倍に稀釈した溶液を用いて、 エッチングプロセッサーに 1回通して光導電 層面を不感脂化処理した後、 これに蒸留水 2 1の水滴を乗せ、 形成された水と の接触角をゴニォメーターで測定する。
注 6 ) 耐刷性:
前記注 3 ) の撮像性と同条件にして、 製版して、 トナー画像を形成し、 上記注 5 ) と同条件で不感脂化処理し、 これをオフセッ トマスターとして、 オフセッ ト 印刷機 (桜井製作所 (株) 製オリバー 5 2型) にかけ、 印刷物の非画像部の地汚 れ及び画像部の画質に問題が生じないで印刷できる枚数を示す (印刷枚数が多い 程、 耐刷性が良好なことを表わす。 )
表一 W— 2に示す様に、 本発明の感光材料は、 光導電眉の平滑性膜の機械的強 度及び静電特性が良好で、 実際の複写画像も地力プリがなく複写画質も鲜明であ つた。 このことは光導電体と結着樹脂が充分に吸着し、 且つ、 粒子表面を被覆し ていることによるものと推定される。 同様の理由で、 オフセッ トマスター原版と して用いた場合でも不感脂化処理液により不感脂化処理が充分に進行し、 非画像 部の水との接触角が 1 0度以下と小さく、 充分に親水化されていることが判る。 実際に印刷して印刷物の地汚れを観察しても地汚れは全く認められず、 鮮明な画 質の印刷物が 1万枚得られた。
以上のことは、 本発明の樹脂 〔A〕 と樹脂 〔B〕 が適切に酸化亜鉛粒子と相互 作用し、 不感脂化処理液による不感脂化反応が容易に且つ充分に進行し易い状態 を形成している事及び樹脂 〔B〕 の働きによる膜強度の著しい向上を達成してい ることを示すものである。
実施例 IV— 3〜! V— 2 0
実施例!?一 2において、 樹脂 〔A - 1 0〕 及び樹脂 [: B— 1 0 2〕 に代えて、
下記表— W— 3の樹脂 〔A〕 及び樹脂 〔B〕 を用いた他は、 実施例 IV— 2 と同様 に操作して各電子写真感光体を作製した。
表一 IV— 3
実施例 IV— 2と同様にして静電特性を測定した所いずれも良好な結果を示した, 又、 これらの感光材料の実際の操作性を調べた所、 細線,文字の再現性良好で中 間調のムラの発生もなく、 地力プリの全くない鮮明な複写画像のものが得られ、 又、 オフセッ トマスター原版として用いて、 実施例 IV— 2と同様にして印刷した 所、 いずれも少なく とも 1万枚以上印刷することができた。
以上から、 本発明の各感光材料は光導電層の平滑性、 膜強度、 静電特性及び印 刷性の全ての点において良好なものであつた。
実施例 IV— 2 1〜! V— 2 4
実施例 IV— 1において用いた、 メチン色素 〔W— I〕 の代わりに下記表一 IV— 4の色素を用いた他は、 実施例 IV— 1 と同様の操作で電子写真感光材料を作製し た。
/Z一
表- IV- 4 (つづき)
本発明の感光材料は、 いずれも帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の 複写画像も高温 ·高湿 ( 3 0 °C、 8 0 %RH) の過酷な条件においても、 地カブ リの発生のない、 鲜明な画像を与えた。
実施例 IV— 2 5及び W— 2 6
樹脂 !: A— 1〕 (実施例 W— 2 5) 又は樹脂 !: A— 1 8〕 (実施例 IV— 2 6 ) のいずれか 6.5 g、 樹脂 〔B— 1 3 0〕 33.5 g、 酸化亜鉛 2 0 0 g、 ゥラニン 0.0 2 g、 口一ズべンガル 0.0 3 5 g、 ブロムフエノールブルー 0.0 2 5 g、 p 一ヒ ドロキシ安息香酸 0.1 8 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物をホモジナイザー 中で回転数 7 X 1 03 r pmで 6分間分散して感光層形成物を調整し、 これを導 電処理した紙に、 乾燥付着量が 2 5 g/m2 となる様にワイヤーバーで塗布し、 1 1 0 °Cで 2 0秒間乾燥した。 次いで暗所で 2 0 °C、 6 5 %RHの条件下で 2 4 時間放置することにより各電子写真感光体を作製した。
比較例!?一 4
実施例 W— 2 5において、 樹脂 〔B— 1 3 0〕 33.5 gの代わりに、 比較用樹 脂 〔R— ΙΓ一 2〕 33.5 gを用いた他は、 実施例 IV— 2 5と同様にして、 感光材 料を作製した。 実施例 ΠΓ— 2と同様に、 各感光材料の特性を調べた。 その結果を 下記表一 IV— 5にまとめた。
表一 IV— 5
実施例 IV - 25 実施例 IV - 26 比較例 IV- 4 έ± 删せ 匕日 〔 A- 1 〕 / 〔 A - 18〕 1 〔 A - 1 〕 1
C B- 130 〕 〔 B-130 〔 R - IV - 2〕 光導電層の平滑性 (sec/cc) 280 290 260 静 電 特 性 注 7)
I (20。C , 65%RH) 570 650 550
V10 (-V)
Π (30。C , 80%RH) 550 635 525
I (20°C , 65%RH) 85 92 83
D.R.R.(%)
Π (30°C , 80%RH) 80 87 77
I (20"C , 65%RH) 10.5 7.6 13.5 El/10
(lux/sec ) Π (30。C , 80%RH) 11.3 8.8 14.2
I (20°C , 65%RH) 17 12 21 El/100
(lux/sec ) Π (30。C , 80%RH) 19 14 23 撮 像 性 注 8)
I (20°C , 65 RH) 良 好 非常に良好 貼り込み跡
7ΧΎΓ
Π (30°C, 80%RH) 良 好 非常に良好 貼り込み跡残 存、 中間調部 ムラが発生 水との接触角 (度) 0° 0° 0° 刷 り 出 しか 耐 刷 性 —万枚 一万枚 ら貼り込み跡 が地汚れ と して発生
上記の測定において、 静電特性及び撮像性については下記の操作に従った他は、 実施例 IV— 1 と同様の操作で行なった。
注 7 ) 静電特性の Ε 1/1 ()及び E t/ n の測定方法
コロナ放電により光導鬈層表面を一 4 0 0 Vに帯電させた後、 該光導電層表面 を照度 2. 0ルックスの可視光で照射し、 表面電位 (V 10) が 1 Z 1 0又は E !/ioo に滅衰するまでの時間を求め、 これから露光量 E 1/10又は E 1/10。 (ルックス · 秒) を算出する。
注 8 ) 撮像性
感光材料を以下の環境条件で 1昼夜放置した後、 全自動製版機 E P L - 4 0 4 V (富士写真フィルム (株) 製) で E P L— Tをトナーとして用いて製版して得 られた複写画像 (カプリ、 画像の画質) を目視評価した。 撮像時の環境条件は、 2 0 °C 6 5 %RH ( I ) と 3 0 °C 8 0 %RU (I) で実施した。 但し、 複写用の 原稿 (即ち、 版下原稿) には、 ほかの原稿を切り抜いて、 貼り込みを行なって作 成したものを用いた。
各感光材料は、 光導電展の平滑性及び強度において、 その差は認められなかつ た。 しかし、 静電特性において、 比較例 IV— 4は、 特に光感度 E 1/10 D の値が大 きく、 これは高温、 高湿になるとより一層助長され、 劣化してしまった。 本発明 の感光材料の静電特性は良好であり、 更に、 樹脂 〔Α ' 〕 を用いた実施例 17— 2 6は、 非常に良好であり、 特に E uo の値が小さくなつた。
実際の撮像性を調べて見ると、 比較例 W— 4は、 複写画像として原稿以外に、 切り抜いて貼り込んだ部分の枠 (即ち、 貼り込み跡) が非画像部の地汚れとして 認められた。 しかし、 本発明のものは、 いずれも、 地汚れのない、 鲜明な画像の ものが得られた。
更に、 これらをオフセッ ト印刷用原版として不感脂化処理して印刷した所、 本 発明のものはいずれも地汚れのない鮮明な画質の印刷物が 1万枚得られた。 しか し、 比較例 IV— 4は、 上記の貼り込み跡が、 不惑脂化処理でも除去されず、 刷り 出しの印刷物から発生してしまった。
以上のことより、 本発明の感光材料のみが、 良好な特性を与えることができた c 実施例 IV - 2 7〜W— 4 2
実施例 IV— 2 5において、 樹脂 〔A— 1〕 6. 5 g及び樹脂 〔B— 1 3 0〕 3 3. 5 gの代わりに、 下記表一 IV— 6の樹脂 〔A〕 6. 5 g及び樹脂 〔B〕 3 3. 5 gを 用いた他は、 実施例 IV— 2 5と同様にして各感光材料を作製した。
表一 IV— 6
本発明の感光材料はいずれも帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に傻れ、 実際の複 写画像も高温高湿 ( 3 0 °C、 8 0 % R H ) の過酷な条件においても地力プリの発 生のない鮮明な画像を与えた。 またオフセッ トマスター原版として印刷した所、 1万枚印刷しても地汚れの発生のない鮮明な画質の印刷物が得られた。 更に、 特 定のァリ一ル基を置換基とするメタク リ レー トを含有する樹脂 〔Α ' 〕 を用いた 感光体はより良好な性能を示した。
実施例 V - 1
(実施例 1 )
樹脂 〔Α— 1 0 4〕 8 g (固形分量として) 、 下記構造の樹脂 〔B— 1 0 1〕 3 2 g (固形分量として) 、 光導電性酸化亜鉛 2 0 0 g、 下記構造のメチン色素 〔V— I〕 0. 0 1 7 g、 無水 7タル酸 0. 1 8 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物を- ホモジナイザー (日本精機 (株) 製) 中で 6 X 1 0 3 r p mの回転数で Ί分間分 散した。 この感光層形成用分散物を導電処理した紙に乾燥付着量が 2 5 g m となるようにワイヤーバーで塗布し、 1 0 0 °Cで 3 0秒間乾燥した。 ついで暗所 で 2 0 °C、 6 5 % R Hの条件下で 2 4時間放置することにより、 電子写真感光材
料を作製した。
メチン色素 〔V— I〕
実施例 V— 1において、 樹脂 〔B— 1 .0 1〕 3 2 gの代わりに下記構造の樹脂 〔R— V— 1〕 3 2 gを用いた他は、 実施例 V— 1 と同様に操作して電子写真感 光材料を作製した。
比絞用樹脂 〔R— V— 1〕
CH£
— ^CH2-C τ ~ CH2 - CH )37 ( CH2一 CH - ~
I I I
C00CHs COOCHs C00H
Mw : 8 x 1 04 (ランダム共重合体) 比絞例 V— 2 :
実施例 V— 1において、 樹脂 〔B— 1 0 1〕 3 2 gの代わりに下記構造の樹脂 CR-V- 2 } 3 2 gを用いた他は、 実施例 V— 1 と同様に操作して電子写真感 光材料を作製した。
比較用樹脂 〔R— V— 2〕
七 CH2—
2S~HCH
2— CH
6& ( CH
2-CH - r
COOCH3 C00H
Mw : 6.3 X 1 04 (グラフ ト型共重合体)
比較例 V— 3 :
実施例 V— 1において、 樹脂 〔B— 1 0 1〕 3 2 gの代わりに下記構造の樹脂 〔R— V— 3〕 3 2 gを用いた他は、 実施例 V— 1 と同様に操作して電子写真感 光材料を作製した。
比較用樹脂 〔R— V— 3〕
Cfl3 3
I I
CH2 - C - m ~ CH2 - C ^τίτ
COOCHg C00(CH2)2S-*
+CH2— C -½TT- b +CH2 - CH - ^ - CH2一 CH
I I I
C00CH3 C00CH C00H
Mw : 6 x 1 04 (A Bブロック ' グラフ ト型共重合体) これらの感光材料について、 静電特性及び撮像性を調べた。 結果を表一 V— 1 に示す。
IV—I
表一 V— 1に示した評価項目の実施の態様は以下の通りである。
注 1 ) 光導電層の強度:
感光材料表面をヘイ ドン一 1 4型表面性試験材 (新東化学 (株) 製) をもちい て荷重 5 O g/cm2 のものでエメ リー紙 (# 1 0 0 0) で 1 5 0 0回繰り返し 探り磨耗粉を取り除き感光層の重量減少から残膜率 (%) を求め機械的強度と し た。
注 2 ) 静電特性:
暗室中で、 感光材料にペーパーアナライザー (川口電機 (株) 製ペーパーアナ ライザ一 S P— 4 2 8型) を用いて一 6 kVで 2 0秒間コロナ放電させた後、 1 0秒間放置し、 この時の表面電位 V10を測定した。 次いでそのまま暗中で 9 0秒 間静置させた後の電位 V 10。 を測定し、 9 0秒間暗減衰させた後の電位の保持性、 即ち、 暗減衰保持率 〔DRR (%) 〕 を (V1()l) /V,o) X 1 0 0 C%) で求め た。
又コロナ放電により光導電眉表面を一 4 0 0 Vに帯電させた後、 該光導電層表 面をガリゥムーアルミニウムーヒ素半導体レーザー (発振波長 7 8 0 nm) 光で 照射し、 表面電位 (V10) が 1 /1 0に減衰するまでの時間を求め、 これから露 光量 ハ Q ( e r g/c m2 ) を算出する。 又、 同様の表面電位 (Vie) が 1 Z 1 0 0に弒衰するまでの時間を求め、 これから露光量 E ,/,οο (e r gZcm2 ) を算出する。 測定時の環境条件は、 2 0 °C、 6 5 %RH ( I ) と 3 0。C、 8 0 % RH (I) で行なった。
注 3 ) 撮像性:
感光材料を下記の環境条件で 1昼夜放置した後、 感光材料を一 6 k Vで帯電し、 光源と して 2.8 mW出力のガリ ウム一アルミニウム—ヒ素、 半導体レーザー (発 振波長 7 8 0 nm) を用いて、 感光材料表面上で 6 4 e r g/c m2 の照射量下、 ピッチ 2 5 m及びスキヤ二ング速度 3 0 0 / s e cのスピード露光後液体現 像剤と して、 E L P— T (富士写真フィルム (株) 製) を用いて現像し、 イソパ ラフィ ンァイソパー G (ェッソ化学 (株) 製) 溶媒のリ ンス液で洗浄後定着する ことが得られた複写画像 (カプリ、 画像の画質) を目視評価した。
撮像時の環境条件は 2 0°C 6 5 %RH ( I ) と 3 0°C 8 0 %RH ( I ) で実施
した。
表 - V— 1に示す様に、 本発明の感光材料は、 静電特性が良好で、 実際の複写 画像も地力プリがなく複写画質も鲜明であった。 一方、 比絞例 V— 1、 V - 2及 び V - 3は、 光感度 (E 1 / 1 α及び E!ハ。。 ) の低下が生じ、 実際の複写画像でも 微かな細線 ·文字等のカスレや、 リ ンス処理した後でも地力プリが除去されずに 残存してしまった。 又、 静電特性とは必ずしも一致しないが、 複写原稿の連铳階 調部分の中間濃度でのムラの発生が生じてしまった。
本発明の感光体と比較例の感光体とでは Ε 1 /1 0。 値が大きく異なる。 Ε 1 / 1 0 0 値は、 実際の撮像性において、 露光後、 非画像部 (既に露光された部位) にどれ だけの電位が残っているかを示すものであり、 この値が小さい程現像後の非画像 部の地汚れが生じなくなる事を示す。
具体的には一 1 0 V以下の残留電位にすることが必要となり、 即ち実際には V R 一 1 0 V以下とするために、 どれだけ露光量が必要となるかということで、 半 導体レーザー光によるスキャニング露光方式では、 小さい露光量で V R を一 1 0 V以下にすることは、 複写機の光学系の設計上 (装置のコスト、 光学系光路の精 度等) 非常に重要なことである。
以上のことより、 本発明の樹脂を用いた場合にのみ静《特性及び撮像性を满足 する電子写真感光体が得られ、 特に半導体レーザー光スキャニング露光方式の感 光体システムに優位になることが明らかとなった。
実施例 V - 2
樹脂 〔A— 1 2 8〕 6 g (固形分量として) 、 樹脂 !: B— 1 0 2〕 3 4 g (固 形分量として) 、 光導電性酸化亜鉛 2 0 0 g、 下記構造のメチン色素 (E ) 0. 0 2 0 g、 N—ヒ ドロキシマレインイ ミ ド 0. 2 0 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物 を、 実施例 V— 1 と同様に操作して電子写真感光材料を作製した。
メチン色素 〔V— E〕
この感光材料の皮膜性 (表面の平滑度) 、 静電特性、 撮像性を調べた。 更に、 電子写真式平版印刷用原版として用いた時の印刷適性を調べた。 これらの結果を 表一 V— 2に示す。
表一 V - 2
表一 V— 2に示した評価項目の実施の態様は以下の通りである。
注 4 ) 表面層の平滑性:
感光材料は、 ベック平滑度試験機 (熊谷理工 (株) 製) を用い、 空気容量 l cc の条件にて、 その平滑度 ( s e c Z c c ) を測定した。
注 5 ) 水との接触角 :
各感光材料を不惑脂化処理液 E P L— E X (富士写真フィルム (株) 製) を蒸 留水を 2倍に稀釈した溶液を用いて、 エッチングプロセッサーに 1回通して光導 電層面を不感脂化処理した後、 これに蒸留水 2 1の水滴を乗せ、 形成された水 との接触角をゴニォメーターで測定する。
注 6 ) 耐刷性:
前記注 3 ) の撮像性と同条件にして、 製版して、 トナー画像を形成し、 上記注 5 ) と同条件で不感脂化処理し、 これをオフセッ トマスターとして、 オフセッ ト 印刷機 (桜井製作所 (株) 製オリバー 5 2型) にかけ、 印刷物の非画像部の地汚 れ及び画像部の画質に問題が生じないで印刷できる枚数を示す (印刷枚数が多い 程、 耐刷性が良好なことを表わす。 )
表 - V— 2に示す様に、 本発明の感光材料は、 光導電眉の平滑性膜の機械的強 度及び静電特性が良好で、 実際の複写画像も地力ブリがなく複写函質も鮮明であ つた。 このことは光導電体と結着樹脂が充分に吸着し、 且つ、 粒子表面を被覆し ていることによるものと推定される。 同様の理由で、 オフセッ トマスター原版と して用いた場合でも不感脂化処理液により不感脂化処理が充分に進行し、 非画像 部の水との接触角が 0 ° と小さく、 充分に親水化されていることが判る。 実際に 印刷して印刷物の地汚れを観察しても地汚れは全く認められず、 鮮明な画質の印 刷物が 1万枚得られた。
'以上のことは、 本発明の樹脂 〔A〕 と樹脂 〔B〕 が適切に酸化亜鉛粒子と相互 作用し、 不感脂化処理液による不感脂化反応が容易に且つ充分に進行し易い状態 を形成している事及び樹脂 〔B〕 の働きによる膜強度の著しい向上を達成してい ることを示すものである。
実施例 V - 3 - V - 2 0
実施例 V - 2において、 樹脂 〔A— 1 2 8〕 及び樹脂 〔B— 1 0 2〕 に代えて、
下記表— V— 3の樹脂 〔A〕 及び樹脂 〔B〕 を用いた他は、 実施例 V— 2と同様 に操作して各電子写真感光体を作製した。
表一 V— 3
実施例 V— 2と同様にして静電特性を測定した所いずれも良好な結果を示した, 又、 これらの感光材料の実際の操作性を調べた所、 細線 ·文字の再現性良好で中 間調のムラの発生もなく、 地力プリの全くない鲜明な複写画像のものが得られ、 又、 オフセッ トマスター原.版として用いて、 実施例 V— 2と同様にして印刷した 所、 いずれも少なく とも 1万枚以上印刷することができた。
以上から、 本発明の各感光材料は光導電層の平滑性、 膜強度、 静電特性及び印 刷性の全ての点において良好なものであつた。
実施例 V— 2 1〜V - 2 4
実施例 V— 1において用いた、 メチン色素 〔V— I〕 の代わりに下記表一 V— 4の色素を用いた他は、 実施例 V— 1 と同様の操作で電子写真感光材料を作製し た。
表 - V- 4(つづき)
本発明の感光材料は、 いずれも帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の 複写画像も高温 ·高湿 ( 3 0 °C、 8 0 %RH) の過酷な条件においても、 地カブ リの発生のない、 鮮明な画像を与えた。
実施例 V - 2 5及び V— 2 6
樹脂 〔A - 1 0 2〕 (実施例 V— 2 5 ) 又は樹脂 〔A— 1 3 2〕 (実施例 V— 2 6 ) のいずれか 6. 5 g、 樹脂 〔B— 1 2 3〕 3 3. 5 g、 酸化亜鉛 2 0 0 g、 ゥ ラニン 0. 0 2 g、 ローズベンガル 0. 0 3 5 g、 ブロムフヱノールブルー 0. 0 2 5 g、 p—ヒ ドロキシ安息香酸 0. 1 8 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物をホモジナ ィザ一中で回転数 7 X 1 03 r p mで 6分間分散して感光層形成物を調整し、 こ れを導電処理した紙に、 乾燥付着量が 2 5 gZm2 となる様にワイヤーバーで塗 布し、 1 1 0 °Cで 2 0秒間乾燥した。 次いで暗所で 2 0 °C、 6 5 %RHの条件下 で 2 4時間放置することにより各電子写真感光体を作製した。
比較例 V— 4
実施例 V— 2 5において、 樹脂 !: B— 1 2 3〕 3 3. 5 gの代わりに、 比較用樹 脂 〔R— V— 2〕 3 3. 5 gを用いた他は、 実施例 V— 2 5と同様にして、 感光材 料を作製した。 実施例 V— 2と同様に、 各感光材料の特性を調べた。 その結果を 下記表一 V— 5にまとめた。
表一 V— 5
実施例 V - 25 実施例 V - 26 比較例 V—4
〔 A - 102〕 1
結 日 C A - 132〕 1 C A-102 3 1
〔B - 123〕 〔B - 123〕 〔 R - V - 2〕 光導電層の平滑性 (sec/cc) 330 340 320 静 電 特 性 注7)
I (20°C, 65%RH) 585 820 565
V10 (— V)
Π (30で, 80%RH) 565 795 540
I (20で, 65%RH) 89 93 85
Π (30で, 80%RH) 84 90 79
I (20°C , 65%RH) 12.5 8.8 14.3
Ei/io
(lux/sec ) E (30で, 80%RH) 12.8 9.1 15.0
I (20で, 65%RH) 22 14 26
-Bl/100
(lux/sec ) Π (30^, 80%RH) 23 15 28 撮 像 性 注 8)
中間調ムラ発
I f20°C βδ οΚΚ 良 好 非常に良好 生細 ifの微か なカスレ発生
Π (30°C , 80%RH) 良 好 非常に良好 中間調ムラ著 しい細線-文字 のカスレ発生 水との接触角 (度) 0° 0° 0° 刷り出しより 耐 刷 性 一万枚 —万枚 画像部にムラ 有り
上記の測定において、 静電特性及び撮像性については下記の操作に従った他は、 実施例 V - 1 と同様の操作で行なった。
注 7 ) 静電特性の E!ハ。及び E 1/1D。 の測定方法
コロナ放電により光導電層表面を - 4 0 0 Vに帯電させた後、 該光導電層表面 を照度 2. 0ルッ クスの可視光で照射し、 表面電位 (V10) が 1 / 1 0又は E ,/ 100 に減衰するまでの時間を求め、 これから露光量 E !ハ0又は E 1/10。 (ルック ス ·秒) を算出する。
注 8 ) 撮像性
各感光材料を以下の環境条件で 1昼夜放置した後、 全自動製版機 E P L - 4 0 4 V (富士写真フィルム (株) 製) で E P L— Tをトナーとして用いて製版して 得られた複写画像 (カプリ、 画像の画質) を目視評価した。 撮像時の環境条件は、 2 0 °C 6 5 % R H ( I ) と 3 0°C 8 0 %RH (I) で実施した。 但し、 複写用の 原稿 (即ち、 版下原稿) には、 ほかの原稿を切り抜いて、 貼り込みを行なって作 成したものを用いた。
各感光材料は、 光導電届の平滑性及び強度において、 その差は認められなかつ た。 しかし、 静電特性において、 比較例 V— 4は、 特に光感度 E 1/10。 の値が大 きく、 これは高温、 高湿になるとより一層助長され、 劣化してしまった。 本発明 の感光材料の静電特性は良好であり、 更に、 〔Α' 〕 を用いた実施例 V— 2 6は、 非常に良好であり、 特に Ε 1/1()() の値が小さくなつた。
実際の撮像性を調べて見ると、 比較例 V— 4は、 複写画像として原稿以外に、 切り抜いて貼り込んだ部分の枠 (即ち、 貼り込み跡) が非画像部の地汚れと して 認められた。 しかし、 本発明のものは、 いずれも、 地汚れのない、 鮮明な画像の ものが得られた。
更に、 これらをオフセッ ト印刷用原版として不感脂化処理して印刷した所、 本 発明のものはいずれも地汚れのない鮮明な画質の印刷物が 1万枚得られた。 しか し、 比較例 V - 4は、 上記の貼り込み跡が、 不感脂化処理でも除去されず、 刷り 出しの印刷物から発生してしまつた。
以上のことより、 本発明の感光材料のみが、 良好な特性を与えることができた。 実施例 V - 2 7 -V- 4 2
実施例 V— 2 5において、 樹脂 〔A— 1 0 2〕 6. 5 g及び樹脂 〔B - 1 2 3〕 3 3. 5 gの代わりに、 下記表— V— 6の樹脂 〔A〕 6. 5 g及び樹脂 〔B〕 3 3. 5 gを用いた他は、 実施例 V— 2 5と同様にして各感光材料を作製した。
表一 V— 6
本発明の感光材料はいずれも帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の複 写画像も高温高湿 (3 0 °C、 8 0 % R H ) の過酷な条件においても地力プリの発 生のない鲜明な画像を与えた。 また、 オフセッ トマスター原版として印刷した所. 1万枚印刷しても地汚れの発生のない鲜明な画質の印刷物が得られた。
更に、 特定のァリ一ル基を置換基とするメタクリ レートを含有する樹脂 〔Α ' ; を用いた感光体はより良好な性能を示した。
実施例 VI— 1
樹脂 〔Α— 1〕 6 g (固形分量として) 、 樹脂 〔B— 2 0 1〕 3 4 g (固形分 量として) 、 光導電性酸化亜鉛 2 0 0 g、 下記構造のシァニン色素 〔VI— I 〕 0. 0 1 8 g、 無水フタル酸 0. 1 5 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物をホモジナイ ザ一 (日本精機 (株) 製) 中で 6 X 1 0 3 r p mで 1 0分間分散して、 感光層形 成物を調製し、 これを導電処理した紙に、 乾燥付着量が 2 0 g /m 2 となる様に、 ワイヤーバーで塗布し、 1 1 0でで 1 0秒間乾燥し、 ついで暗所で 2 0 °C、 6 5 タ R Hの条件下で 2 4時間放置することにより、 電子写真感光材料を作製した。
シァニン色素 〔VI— 1〕
実施例 VI— 1において、 樹脂 〔B— 2 0 1〕 3 4 gの代わりに下記構造の樹脂 CR-VI- 1 ] 3 4 gを用いた他は、 寒施例 VI— 1 と同様に操作して電子写真感 光材料を作製した。
比較用樹脂 〔R— VI— 1〕
CH3
-^CH2-C -)-ΓΒ ~ - CH2 - CH )¾ο ( CH2 - CH - ~
C00CH3 COOCHs C00H
M : 7 x 1 0 (ランダム共重合体) 比較例 VI - 2 :
実施例 VI— 1において、 樹脂 〔B— 2 0 1〕 3 4 gの代わりに下記構造の樹脂 〔R— VI— 2〕 3 4 gを用いた他は、 実施例 VI— 1 と同様に操作して電子写真感 光材料を作製した。
比較用樹脂 〔R— VI— 2〕
2S+-{CH
2-CH ) «7 ( CH
2-CH ¾-
COOCHj C00H
Mw : 7.5 x 1 0 (グラフ ト型共重合体)
これらの感光材料について、 静電特性及び撮像性を調べた。 結果を表 - VI - に示す。
表- VI-:
実施例 VI- 1 比較例 VI - 1 比較例 VI - 2 静電特性注 1) I (20'C ,65%RH) 590 575 585
Vio(-V) π (30 'C 80%RH) 580 560 575
D.R.R. I(20'C,65%RH) 85 83 85
(90秒値) (%)
n(30°C,80%RH) 80 78 80
El/10 I(20°C,65%RH) 28 39 34 、erg/cm2)
Π (30'C ,80%RH) 30 44 38
Ei/ioo I(20°C,65%RH) 43 64 55 、erg/cm2)
n(30*C,80%RH) 48 73 61 撮像性注 2)
I(20*C,65 RH) 非常に良好 細線.文字の 同 左
力スレ発生
中間調部に
ムラ発生 n(30°C,80%RH) 非常に良好 細線 ·文字の 同 上
カス レ
中間調部に
ムラ有り
表— VI— 1に示した評価項目の実施の態様は以下の通りである。
注 1 ) 静電特性:
暗室中で、 感光材料にペーパーアナライザー (川口電機 (株) 製ペーパーアナ ライザ一 S P— 4 2 8型) を用いて— 6 k Vで 2 0秒間コロナ放電させた後、 1 0秒間放置し、 この時の表面電位 V10を測定した。 次いでそのまま暗中で 9 0秒 間静置させた後の電位 V10n を測定し、 9 0秒間暗減衰させた後の電位の保持性、 即ち、 暗減衰保持率 CD RR (%) 〕 を (VUD ノ V1 (1) X 1 0 0 (%) で求め 又コロナ放電により光導電層表面を一 4 0 0 Vに帯電させた後、 該光導電層表 面をガリゥムーアルミニウム一ヒ素半導体レーザー (発振波長 7 8 0 nm) 光で 照射し、 表面電位 (V10) が 1Z1 0に減衰するまでの時間を求め、 これから露 光量 EI/lfl (e r /cm2 ) を算出する。 又、 同様に表面電位 (V1()) が 1 Z 1 0 0に減衰するまでの時間を求め、 これから露光量 E ^ハ 0。 ( e r c m2 ) を算出する。 測定時の環境条件は、 2 0で、 6 5 %RH ( I ) と 3 0で、 8 0% RH (I) で行なった。
注 2) 撮像性:
感光材料を下記の環境条件で 1昼夜放置した後、 感光材料を一 6 kVで帯電し、 光源として 2.8 mW出力のガリウム—アルミニウムーヒ素、 半導体レーザー (発 振波長 7 8 0 nm) を用いて、 感光材料表面上で 6 4 e r g/c m2 の照射量下、 ピッチ 2 5 #πι及びスキャニング速度 3 0 0 m/s e cのスピード露光後液体現 像剤として、 ELP— T (富士写真フィルム (株) 製) を用いて現像し、 イソパ ラフィ ンァイソパー G (シェル化学 (株) 製) 溶媒のリンス液で洗浄後定着する ことで得られた複写画像 (カプリ、 画像の画質) を目視評価した。
撮像時の環境条件は 2 0 °C 6 5 % R H ( I ) と 3 0°C8 0 %RH (I) で実施 した。
表一 Y [— 1に示す様に、 本発明の感光材料は、 静電特性が良好で、 実際の複写 画像も地力プリがなく複写画質も鮮明であった。 一方比較例 YT— 1、 VI— 2は光 感度 (E 1/1()及び E ) の低下が生じ、 実際の複写画像でも細線 ·文字等の カスレや、 リ ンス処理した後でも微かな地力プリが除去されずに残存してしまつ
た,
又、 静電特性とは必ずしも一致しないが、 複写原稿の連続階調部分の中間濃度 でのムラ発生が生じてしまった。
本発明の感光体と比較例の感光体とでは E 1/10。 値が大きく異なる。 E 1/10。 値は、 実際の撮像性において、 露光後、 非画像部 (既に露光された部位) にどれ だけの電位が残っているかを示すものであり、 この値が小さい程現像後の非画像 部の地汚れが生じなくなる事を示す。
具体的には一 1 0 V以下の残留電位にすることが必要となり、 即ち実際には V R 一 1 0 V以下とするために、 どれだけ露光量が必要となるかということで、 半 導体レーザー光によるスキャニング露光方式では、 小さい露光量で VR を一 1 0 V以下にすることは、 複写機の光学系の設計上 (装置のコス ト、 光学系光路の精 度等) 非常に重要なことである。
以上のことより、 本発明の樹脂を用いた場合にのみ静電特性及び撮像性を満足 する電子写真感光体が得られ、 特に半導体レーザー光スキャニング露光方式の感 光体システムに優位になることが明らかとなった。
実施例^一 2
樹脂 〔A— 7〕 5 g (固形分量として) 、 樹脂 !: B— 2 0 2〕 3 5 g (固形分 量として) 、 光導電性酸化亜鉛 2 0 0 g、 下記構造のメチン色素 (VI— H) 0. 0 2 0 g、 N—ヒ ドロキシマレイ ンイ ミ ド 0.2 0 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物 を実施例 VI— 1 と同様に操作して、 電子写真感光材料を作製した。
メチン色素 〔^一 H〕
この感光材料の皮膜性 (表面の平滑度) 、 静電特性、 撮像性を調べた。 更に. 電子写真式平版印刷用原版として用いた時の印刷適性を調べた。 結果を表一 VI 2に示す。
表 - VI - 2
表一 VI— 2に示した評価項目の実施の態様は以下の通りである。
注 3 ) 表面層の平滑性:
感光材料は、 ベック平滑度試験機 (熊谷理工 (株) 製) を用い、 空気容量 l cc の条件にて、 その平滑度 (s e c / c c ) を測定した。
注 4 ) 水との接触角 :
感光材料を不感脂化処理液 E P L— E X (富士写真フィルム (株) 製) を蒸留 水で 2倍に希釈した溶液を用いて、 エッチングプロセッサーに 1回通して光導電 層面を不感脂化処理した後、 これに蒸留水 2 1の水滴を乗せ、 形成された水と の接触角をゴニォメーターで測定する。
注 5 ) 耐刷性:
前記注 2 ) の撮像性と同条件にして、 製版して、 トナー画像を形成し、 上記注 4 ) と同条件で不感脂化処理し、 これをオフセッ トマスターとして、 オフセッ ト 印刷機 (桜井製作所 (株) 製オリバー 5 2型) にかけ、 印刷物の非画像部の地汚 れ及び画像部の画質に問題が生じないで印刷できる枚数を示す (印刷枚数が多い 程、 耐刷性が良好なことを表わす) 。
表一1 W [— 2に示す様に、 本発明の感光材料は、 光導電 Sの平滑性膜の機械的強 度及び静電特性が良好で、 実際の複写画像も地力プリがなく複写画質も鲜明であ つた。 このことは光導電体と結着樹脂が充分に吸着し、 且つ、 粒子表面を被覆し ていることによるものと推定される。 同様の理由で、 オフセッ トマスター原版と して用いた場合でも不惑脂化処理液による不感脂化処理が充分に進行し、 非画像 部の水との接触角が 1 0度以下と小さく、 充分に親水化されていることが判る。 実際に印刷して印刷物の地汚れを観察しても地汚れは全く認められず、 鮮明な画 質の印刷物が 1万枚得られた。
以上の事は、 本発明の樹脂 〔Α〕 と樹脂 〔Β〕 が適切に酸化亜鉛粒子と相互作 用し、 不感脂化処理液による不感脂化反応が容易に且つ充分に進行し易すい状態 を形成している事及び樹脂 〔Β〕 の働きによる膜強度の著しい向上を達成してい ることを示すものである。
実施例 VI— 3〜λΙ— 1 8
実施例 1— 2において、 樹脂 〔Α— 3〕 及び樹脂 〔Β - 2 0 2〕 に代えて、 下
記表一 Vi— 3の樹脂 〔A〕 及び樹脂 〔B〕 を用いた他は、 実施例 VI— 2 と同様に 操作して、 各電子写真感光体を作製した。 実施例 VI— 2と同様にして静電特、性を 測定した。 結果を表一 VI— 3に示す。
表一 VI— 3
静電特性は、 30°C ,80%RH条件下での測定値
又、 これらの感光材料の実際の撮像性を調べた所、 細線 ·文字の再現性良好で 中間調のムラの発生もない。 地力プリの全くない鮮明な複写画像のものが得られ た。 又、 オフセッ トマスター原版として用いて、 実施例 VI— 2と同様にして印刷 した所、 いずれも少なく とも 1万枚以上印刷することができた。
以上から、 本発明の各感光材料は光導電層の平滑性、 膜強度、 静電特性及び印 刷性の全ての点において良好なものであった。 さらに、 樹脂 〔Α ' 〕 を用いるこ とにより静電特性がさらに向上することが判つた。
実施例 VI - 1 9〜VI— 2 2
実施例 VI— 1 において用いた、 メチン色素 〔V [— I〕 の代わりに下記表一 VI— 4の色素を用いた他は、 実施例 VI - 1 と同様の条件で電子写真感光材料を作製し た。
Z \ Z
I0681/Z6 OA\Z.WM)/Z6df/lDd
本発明の感光材料は、 いずれも帯電性、 暗電荷保持特率、 光感度に優れ、 実際 の複写画像も高温 ·高湿 ( 3 0 °C、 8 0 %RH) の過酷な条件においても、 地力 プリの発生のない、 鲜明な画像を与えた。
実施例 VE— 2 3及び VI— 2 4
樹脂 !: A— 1〕 (実施例 VI— 2 3 ) 又は樹脂 !: A— 2 9〕 (実施例 VI— 2 4 ) のいずれか 6.5 g、 樹脂 〔B— 2 1 7〕 3 3.5 g、 酸化亜鉛 2 0 0 g、 ゥラニン 0.0 2 g、 下記構造のメチン色素 〔VI— Vtt〕 0.0 3 g、 下記構造のメチン色素 CVI-W3 0.0 3 g、 p—ヒ ドロキシ安息香酸 0.1 8 g及びトルエン 3 0 0 gの 混合物をホモジナイザー中で回転数 7 X 1 03 r pmで 1 0分間分散して感光雇 形成物を調整し、 これを導電処理した に、 乾燥付着量が 2 0 g/m2 となる様 にワイヤーバーで塗布し、 1 1 0 °Cで 2 0秒間乾燥した。 次いで暗所で 2 0 eC、 6 5 %RHの条件下で 2 4時間放置することにより各電子写真感光体を作製した。 メチン色素 —
メチン色素 〔VI— M〕
実施例 VI— 2 3において、 樹脂 〔B - 2 1 7〕 3 3. 5 gの代わりに、 下記構造 の樹脂 〔R— VI— 3〕 3 3. 5 gを用いた他は、 実施例 VI— 2 3と同様にして感光 材料を作製した。
比較用樹脂 〔R— VI— 3〕
M w : 7. 5 x 1 0 4
実施例 VI— 1 と同様に、 各感光材料の特性を調べた。 その結果を下記表一 VI— 5にまとめた。
表一 VI— 5
上記の測定において、 静電特性及び撮像性については下記の操作に従った他は. 実施例 VI— 1と同様の操作で行なった。
注 6) 静電特性の E ハ。及び E ,ハ。。 の測定方法
コロナ放電により光導電層表面を一 400 Vに帯電させた後、 該光導電層表面 を照度 2. 0ルッ クスの可視光で照射し、 表面電位 (V10) が 1/1 0又は E,/
! 00 に減衰するまでの時間を求め、 これから露光量 Ε 1/10又は E !/ O (ルッ ク ス ·秒) を算出する。
注 7 ) 撮像性
感光材料を以下の環境条件で 1昼夜放置した後、 全自動製版機 E PL- 4 04 V (富士写真フィルム (株) 製) で E PL— Tをトナーとして用いて製版して得 られた複写画像 (カプリ、 画像の画質) を目視評価した。 撮像時の環境条件は、 2 0 °C 65 % R H ( I ) と 30°C80%RH (I) で実施した。 但し、 複写用の 原稿 (即ち、 版下原稿) には、 ほかの原稿を切り抜いて、 貼り込みを行なって作 成したものを用いた。
各感光材料は、 光導電雇の平滑性及び強度において、 その差は認められなかつ た。 しかし、 静電特性において、 比較例 VI— 3は、 特に光感度 E,ハ。。 の値が大 きく、 これは高温、 高湿になるとより一眉助長され、 劣化してしまった。 本発明 の感光材料の静電特性は良好であり、 更に、 樹脂 〔Α' 〕 を用いた実施例 VI— 2 4は、 非常に良好であり、 特に Ε 1/1()。 の値が小さくなった。
実際の撮像性を調べて見ると、 比較例 VI— 3は、 複写画像として原稿以外に、 切り抜いて貼り込んだ部分の枠 (即ち、 貼り込み跡) が非画像部の地汚れと して 認められた。 しかし、 本発明のものは、 いずれも、 地汚れのない、 鮮明な画像の ものが得られた。
更に、 これらをオフセッ ト印刷用原版として不感脂化処理して印刷した所、 本 発明のものはいずれも地汚れのない鮮明な画質の印刷物が 1万枚得られた。 しか し、 比較例 VI— 3は、 上記の貼り込み跡が、 不感脂化処理でも除去されず、 刷り 出しの印刷物から発生してしまつた。
以上のことより、 本発明の感光材料のみが、 良好な特性を与えることができた 実施例 VI - 25
樹脂 〔A— 2 2〕 5 g、 樹脂 〔B— 2 2 2〕 3 5 g、 酸化亜鉛 2 0 0 g、 ゥラ ニン 0.0 2 g、 ローズべンガル 0.0 4 g、 ブロムフエノールブルー 0.0 3 g、 無 水フタル酸 0.4 0 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物を、 実施例 YT— 2 4と同様に 以下操作して、 感光材料を作成した。
この感光材料を実施例 VI— 2 4と同様に操作して各性能を調べた所、 いずれも 帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の複写画像も高温 ·高湿 ( 3 0 °C, 8 0 %RH) の過酷な条件においても、 地力プリの発生のない、 鲜明な画像を与 えた。 更に、 これをオフセッ トマスターの原版として用いて印刷した所、 1万枚 の所でも鲜明な画質の印刷物を得た。
実施例 VI— 2 6〜 I— 3 7
実施例 — 2 5において、 樹脂 〔A— 2 2〕 5 g及び樹脂 〔B— 2 2 2〕 3 5 gの代わりに、 下記表一 VI— 6の樹脂 〔A〕 5 g及び樹脂 〔B〕 3 5 gを用いた 他は、 実施例 VI— 2 5と同様にして各感光材料を作製した。
表— VI— 6 実施例 樹脂 〔A〕 樹脂 〔B〕
VT- 2 6 A- 1 B - 2 0 6
Έ- 2 Ί A - 2 B - 2 0 9
VI- 2 8 A - 4 B - 2 1 0
VI- 2 9 A- 5 B - 2 1 2
VI- 3 0 A— 9 B - 2 1 3
VI- 3 1 A - 1 5 B - 2 1 5
Έ- 3 2 A - 2 0 B - 2 1 7
Έ- 3 3 A- 2 1 B - 2 1 8
VI- 3 4 A- 2 2 B - 2 1 9
VI- 3 5 A- 2 5 B - 2 2 1
^一 3 6 A - 2 6 B - 2 2 5
VI- 3 7 A- 2 9 B - 2 0 9
発明の感光材料はいずれも帯電性、 暗罨荷保持率、 光感度に優れ、 実際の複 写画像も高温高湿 ( 3 0°C、 8 0 %RH) の過酷な条件においても地力プリの発 生や細線飛びの発生等のない鮮明な画像を与えた。
更にオフセッ トマスター原版として印刷した所、 1万枚印刷しても地汚れの発 生のない鮮明な画質の印刷物が得られた。
実施例 M— 1
樹脂 〔A— 1 0 6〕 5 g (固形分量として) 、 樹脂 〔B— 2 0 1〕 3 5 g (固 形分 Sとして) 、 光導電性酸化亜鉛 2 0 0 g、 下記構造のシァニン色素 〔VII— I〕 0. 0 1 8 g、 無水フタル酸 0.4 5 g及びトルェン 3 0 0 gの混合物をホモジナイ ザ一 (日本精機 (株) 製) 中、 回転数 7 X 1 03 r pmで 1 0分間分散して、 感 光層形成物を調製し、 これを導電処理した紙に、 乾燥付着量が 2 0 g/m2 とな る様に、 ワイヤーバーで塗布し、 1 1 0 eCで 1 0秒間乾燥し、 ついで暗所で 2 0 °C、 6 5 %RHの条件下で 2 4時間放置することにより、 電子写真感光材料を作 製した。
シァニン色素 〔VII— I〕
実施例 W— 1において、 樹脂 〔B— 2 0 1〕 3 5 gの代わりに下記構造の樹脂 CR- - 1 ] 3 5 gを用いた他は、 実施例 VII— 1 と同様に操作して電子写真感 光材料を作製した。
比較用樹脂 〔R—1 VE - 1〕
CH3
I
— ^CHz-C - B-S ~~ ^ CH2一 CH )3I) ( CH2一 CH - r—
COOCHs CQOCHs COOH
Mw : 7 X 1 0 (ランダム共重合体)
比較例1 WI— 2 :
実施例 VIT— 1において、 樹脂 〔B— 2 0 1〕 3 5 gの代わりに下記構造の榭脂 CR--WI- 23 3 5 gを用いた他は、 実施例 ^一 1 と同様に操作して電子写真感 光材料を作製した。
比較用樹脂 〔R— VII - 2〕
— f-CHa-C ¾^ ~ CH2一 C ^-r-
COOCHs C00(CH2) 2S-f-CH2- CH )«? ( CH2CH ^χ-
COOCHs COOH Mw : 7.5 1 0 (グラフ ト型共重合体)
これらの感光材料について、 静電特性及び撮像性を調べた。 結果を表— W— 1 に示す。
表一1 il一 1に示した評価項目の実施の態様は以下の通りである。
注 1 ) 静電特性:
暗室中で、 感光材料にペーパーアナライザー (川口電機 (株) 製ペーパーアナ ライザ一 S P— 4 2 8型) を用いて一 6 kVで 2 0秒間コロナ放電させた後、 1 0秒間放置し、 この時の表面電位 V10を測定した。 次いでそのまま暗中で 9 0秒 間静置させた後の電位 V10n を測定し、 9 0秒間暗減衰させた後の電位の保持性、 即ち、 暗減衰保持率 〔D RR (%) 〕 を (VUQ XV10) X 1 0 0 ί%) で求め た。
又コロナ放電により光導電雇表面を一 4 0 0 Vに帯電させた後、 該光導電雇表 面をガリウム—アルミニウム一ヒ素半導体レーザー (発振波長 7 8 0 nm) 光で 照射し、 表面電位 (V10) が 1 Z 1 0に滅衰するまでの時間を求め、 これから露 光量 Ε1/1() (e r g/cm2 ) を算出する。 又、 同様に表面電位 (V1()) が 1ノ 1 0 0に減衰するまでの時間を求め、 これから露光量 E 1/10() ( e r g cm2 ) を算出する。 測定時の環境条件は、 2 0 °C、 6 5 %RH ( I ) と 3 0 、 8 0% RH (I) で行なった。
注 2 ) 撮像性:
感光材料を下記の環境条件で 1昼夜放置した後、 感光材料を一 6 k Vで帯電し、 光源として 2.8 mW出力のガリウム一アルミニウム—ヒ素、 半導体レーザー (発 振波長 7 8 0 nm) を用いて、 感光材料表面上で 6 4 e r gZcm2 の照射量下、 ピッチ 2 5 iim及びスキャニング速度 3 0 0 m s e cのスピード露光後液体現 像剤として、 E L P— T (富士写真フィルム (株) 製) を用いて現像し、 ィソパ ラフィ ンアイソパー G (エツソ化学 (株) 製) 溶媒のリンス液で洗浄後定着する ことで得られた複写画像 (カプリ、 画像の画質) を目視評価した。
撮像時の環境条件は 2 0 °C 6 5 %RH ( I ) と 3 0 °C 8 0 %RH (E) で実施 した。
表 - W— 1に示す様に、 本発明の感光材料は、 静電特性が良好で、 実際の複写 画像も地力プリがなく複写画質も鮮明であった。 一方比較例 1一 1、 W— 2は、 光感度 E 及び E!ハ。。 の低下が生じ、 実際の複写画像でも細線 ·文字等の力 スレや、 リンス処理した後でも微かな地力プリが除去されずに残存してしまった:
又、 静電特性とは必ずしも一致しないが、 複写原稿の連続階調部分の中間濃度 でのムラ発生が生じてしまつた。
本発明の感光体と比較例の感光体とでは E 1/10。 値が大きく異なる。 E 1/10。 値は、 実際の撮像性において、 露光後、 非画像部 (既に露光された部位) にどれ だけの電位が残っているかを示すものであり、 この値が小さい程現像後の非画像 部の地汚れが生じなくなる事を示す。
具体的には— 1 0 V以下の残留電位にすることが必要となり、 即ち実際には V R 一 1 0 V以下とするために、 どれだけ露光量が必要となるかということで、 半 導体レーザー光によるスキヤンユング露光方式では、 小さい露光量で VR を一 1 0 V以下にすることは、 複写機の光学系の設計上 (装置のコス ト、 光学系光路の 精度等) 非常に重要なことである。
以上のことより、 本発明の樹脂を用いた場合にのみ静電特性及び撮像性を満足 する電子写真感光体が得られ、 特に半導体レーザー光スキャニング露光方式の感 光体システムに優位になることが明らかとなった。
実施例 W - 2
樹脂 〔A— 1 0 4〕 5 g (固形分量として) 、 樹脂 〔B— 2 0 2〕 3 5 g (固 形分量として) 、 光導電性酸化亜鉛 2 0 0 g、 下記構造のメチン色素 (W— H) 0.0 2 0 g、 N—ヒ ドロキシマレインイ ミ ド 0.2 0 g及びトルエン 3 0 0 gの混 合物を、 実施例 W— 1 と同様に操作して電子写真感光材料を作製した。
メチン色素 〔 [一 E〕
〇 03 3K
この感光材料の皮膜性 (表面の平滑度) 、 静電特性、 撮像性を調べた。 更に、 電子写真式平版印刷用原版として用いた時の印刷適性を調べた。 結果を表一 W—
2に示す。
表 - VII - 2
実施例 VII - 2 表面層の平滑性 (cc/sec)注 3) 500
«ϋν
Hf ¾ 特 1ΐ
丄 し, 0 /CS X ) 680
Vio(-V)
Π (30*C , 80%RH) 670
I (20 'C, 65%RH) 90 D.R.R.
(90秒値) (9 &) H (30*C, 80%RH) 87
Ei/io I(20'C, 65%RH) 15 (erg/cm2)
H(30'C, 80%RH) 18
Ei/ioo K20'C, 65%RH) 23
(erg/cm2) I(30*C, 80 EH) 27 撮 像 性
I(20'C, 65%RH) 非常に良好 n(30'C, 80%RH) 非常に良好 水との接触角(度) 注4) 10°以下 耐 刷 性 注 5) 1万枚
表一 VII— 2に示した評価項目の実施の態様は以下の通りである。
注 3 ) 表面層の平滑性:
得られた感光材料は、 ベック平滑度試験機 (熊谷理工 (株) 製) を用い、 空気 容量 1 c cの条件にて、 その平滑度 ( s e c / c c ) を測定した。
注 4 ) 水との接触角 :
感光材料を不感脂化処理液 E P L - E X (富士写真フィルム (株) 製) を蒸留 水で 2倍に希釈した溶液を用いて、 エッチングプロセッサーに 1回通して光導電 層面を不感脂化処理した後、 これに蒸留水 2 a 1の水滴を乗せ、 形成された水と の接触角をゴニォメーターで測定する。
注 5 ) 耐刷性:
前記注 2 ) の撮像性と同条件にして、 製版して、 トナー画像を形成し、 上記注 4 ) と同条件で不感脂化処理し、 これをオフセッ トマスターとして、 オフセッ 卜 印刷機 (桜井製作所 (株) 製オリバー 5 2型) にかけ、 印刷物の非画像部の地汚 れ及び画像部の画質に問題が生じないで印刷できる枚数を示す (印刷枚数が多い 程、 耐刷性が良好なことを表わす) 。
表一 VII— 2に示す様に、 本発明の感光材料は、 光導電眉の平滑性膜の機械的強 度及び静電特性が良好で、 実際の複写画像も地力プリがなく複写画質も鮮明であ つた。 このことは光導電体と結着樹脂が充分に吸着し、 且つ、 粒子表面を被覆し ていることによるものと推定される。 同様の理由で、 オフセッ 卜マスター原版と して用いた場合でも不感脂化処理液による不感脂化処理が充分に進行し、 非画像 部の水との接触角が 1 0度以下と小さく、 充分に親水化されていることが判る。 実際に印刷して印刷物の地汚れを観察しても地汚れは全く認められず、 鮮明な画 質の印刷物が 1万枚得られた。
以上の事は、 本発明の樹脂 〔A〕 と樹脂 〔B〕 が適切に酸化亜鉛粒子と相互作 用し、 不感脂化処理液による不感脂化反応が容易に且つ充分に進行し易すい状態 を形成している事及び樹脂 〔B〕 の働きによる膜強度の著しい向上を達成してい ることを示すものである。
実施例 W - 3〜 一 1 8
実施例 W— 2において、 樹脂 〔A - 1 0 4〕 及び樹脂 〔B— 2 0 2〕 に代えて、
下記表一 w一 3の樹脂 〔A〕 及び樹脂 〔B〕 を用いた他は、 実施例 W— 1 と同様 に操作して、 各電子写真感光体を作製した。 実施例观一 2と同様にして静電特性 を測定した。 結果を表一 VII— 3に示す。
表一 VII - 3
静電特性は、 30°C,80%RH条件下での測定値
又、 これらの感光材料の実際の撮像性を調べた所、 細線 ·文字の再現性良好で 中間調のムラの発生もなく、 地力プリの全くない鮮明な複写画像のものが得られ た。 又、 オフセッ トマスター原版として用いて、 実施例 VH _ 2と同様にして印刷 した所、 いずれも少なくとも 1万枚以上印刷することができた。
以上から、 本発明の各感光材料は光導電層の平滑性、 膜強度、 静電特性及び印 刷性の全ての点において良好なものであった。 さらに、 樹脂 〔Α ' 〕 を用いるこ とにより静電特性がさらに向上することが判った。
実施例 II— 1 9〜Vtt - 2 2
実施例 YE— 1において用いた、 メチン色素 〔VII— I〕 の代わりに下記表— W— 4の色素を用いた他は、 実施例 VII— 1 と同様の条件で電子写真感光材料を作製し
7 o
表一 VII— 4 (つづき)
23 】
本発明の感光材料は、 いずれも帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の 複写画像も高温 ·高湿 ( 3 0 °C、 8 0 %RH) の過酷な条件においても、 地力ブ リの発生のない、 鮮明な画像を良えた。 ' 実施例 W— 2 3及び W - 2 4
樹脂 〔A— 1 0 1〕 (実施例 W— 2 3 ) 又は樹脂 〔A— 1 2 8〕 (実施例 W— 2 4 ) のいずれか 6.5 g、 樹脂 〔B— 2 1 7〕 3 3.5 g、 酸化亜鉛 2 0 0 g、 ゥラ ニン 0. 0 2 g、 下記構造のメチン色素 〔W— M〕 0.0 3 g、 下記構造のメチン色 素 〔W—珊〕 0.0 3 g、 p—ヒ ドロキシ安息香酸 0. 1 8 g及びトルエン 3 0 0 g の混合物をホモジナイザー中で回転数 7 X 1 03 r pmで 1 0分間分散して感光 層形成物を調整し、 これを導電処理した紙に、 乾燥付着 Sが 2 0 gZm2 となる 様にワイヤーバーで塗布し、 1 1 0でで 2 0秒間乾燥した。 次いで暗所で 2 0 °C、 6 5 %RHの条件下で 2 4時間放置することにより各電子写真感光体を作製した c メチン色素 〔νιι— νπ〕
メチン色素 〔w—僵〕
実施例 VII— 2 3において、 樹脂 〔B - 2 1 7〕 33.5 gの代わりに、 下記構造 の樹脂 〔R— H一 3〕 33.5 gを用いた他は、 実施例 l— 2 3と同様にして、 感 光材料を作製した。
比較用樹脂 〔R— W— 3〕
CHS CH
HOOCH C CH2-C ^^-(CH2 - C) -
CN COOCHs COO(CH2)2OCO(CH2)2S~<CH2— CH +
COOCH3
M : 7.5 X 1 0 実施例 ff— 1 と同様に、 各感光材料の特性を調べた。 その桔果を下記表
5にまとめた。
表一 VII— 5
実施例 νΠ-23 実施例 VII- 24 比較例 Vn-3 結着樹脂 C Α— 128〕 / 〔 Α— 101〕 1
〔 B-217〕 〔 R-V1I-3〕 光導電層の平滑 n性 (sec/cc) 505 510 490 静 電 特 性 注 6)
丄 (20し , 65%1ί11) \JXO can ooo
Vio(-V)
Π (30C , 80%RH) 605 675 570
I (20°C, 65%RH) 94 97 91
D.R.R.( )
Π (30"C, 80%RH) 91 95 89
I (20°C, 65%RH) 9.5 7.4 11.4
Eiio
(lux/sec) Π (30°C, 80%RH) 10.1 8.0 12.0
I (20C 65%RH) 152 11.5 19.0
Ei/ioo
(lux/sec ) Π は 0°C, 80%RH) 16.2 12.4 20.0 撮 像 性 汪 7)
I (20°C, 65%RH) 良 好 非常に良好 貼り込み跡 残存
Π (30°C , 80%RH) 良 好 非常に良な子 貼り込み跡残 存、 中間調部 ムラが発生 水との接触角 (度) 10°以下 10°以下 10°以下 刷 り 出 し力、 耐 刷 性 一万枚 一万枚 ら貼り込み跡 が地汚れ と して発生
上記の測定において、 静電特性及び撮像性については下記の操作に従った他は- 実施例顶一 1と同様の操作で行なった。
注 6) 静電特性の E t/1。及び E ^ion の測定方法
コロナ放電により光導電層表面を一 4 0 0 Vに帯電させた後、 該光導電層表面 を照度 2. 0ルックスの可視光で照射し、 表面電位 (VI0) が 1 1 0又は E ,οο に減衰するまでの時間を求め、 これから露光量 E 1/10又は E 1/10() (ルック ス ·秒) を算出する。
注 7 ) 撮像性
感光材料を以下の環境条件で 1昼夜放置した後、 全自動製版機 E P L - 4 0 4 V (富士写真フィルム (株) 製) で EPL— Tをトナーとして用いて製版して得 られた複写画像 (カプリ、 画像の画質) を目視評価した。 撮像時の環境条件は、 2 0°C 6 5 %RH ( I ) と 3 0°C8 0%RH (I) で実施した。 但し、 複写用の 原稿 (即ち、 版下原稿) には、 ほかの原稿を切り抜いて、 貼り込みを行なって作 成したものを用いた。
各感光材料は、 光導電層の平滑性及び強度において、 その差は認められなかつ た。 しかし、 静電特性において、 比铰例 VII— 3は、 特に光感度 ハ 0。 の値が大 きく、 これは高温、 高湿になるとより一眉助長され、 劣化してしまった。 本発明 の感光材料の静電特性は良好であり、 更に、 特定の置換基を有する樹脂 〔A〕 を 用いた実施例 E— 2 4は、 非常に良好であり、 特に ハ。。 の値が小さくなつた。 実際の撮像性を調べて見ると、 比較例 VII— 3は、 複写画像として原稿以外に、 切り抜いて貼り込んだ部分の枠 (即ち、 貼り込み跡) が非画像部の地汚れとして 認められた。 し力、し、 本発明のものは、 いずれも、 地汚れのない、 鲜明な画像の ものが得られた。
更に、 これらをオフセッ ト印刷用原版として不感脂化処理して印刷した所、 本 発明のものはいずれも地汚れのない鲜明な画質の印刷物が 1万枚得られた。 しか し、 比較例 W— 3は、 上記の貼り込み跡が、 不感脂化処理でも除去されず、 刷り 出しの印刷物から発生してしまった。
以上のことより、 本発明の感光材料のみが、 良好な特性を与えることができた。 実施例 2 5
2.3 5
樹脂 〔 A— 1 2 2〕 5 g、 樹脂 〔B— 2 2 2〕 3 5 g、 酸化亜鉛 2 0 0 g、 ゥ ラニン 0.0 2 g、 ローズベンガル 0.0 4 g、 ブロムフエノールブル一 0. 0 3 g 無水フタル酸 0.4 0 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物を、 実施例1 WI— 2 4 と同様 に以下操作して、 感光材料を作成した。
この感光材料を実施例 VII— 2 4と同様に操作して各性能を調べた所、 いずれも 帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の複写画像も高温 ·高湿 ( 3 0 °C、 8 0 %RH) の過酷な条件においても、 地力プリの発生のない、 鮮明な画像を与 えた。 更に、 これをオフセッ トマスターの原版として用いて印刷した所、 1万枚 の所でも鮮明な画質の印刷物を得た。
実施例 VH - 2 6〜"VH - 4 9
実施例 W— 2 5において、 樹脂 〔A— 1 2 2〕 5 g及び樹脂 〔B— 2 2 2〕 3 5 gの代わりに、 下記表一 VH— 6の樹脂 〔A〕 5 g及び樹脂 〔B〕 3 5 gを用い た他は、 実施例 W— 2 5と同様にして各感光材料を作製した。
表一 W— 6
実施例 樹脂 〔A〕 榭脂 〔B〕 実施例 樹脂 〔A〕 樹脂 〔B〕
-26 A- 1 0 1 B - 2 0 6 -38 A- 1 0 3 B - 2 0 2
W-27 A - 1 0 2 B - 2 0 9 VII -39 A - 1 0 4 B - 2 2 0
W-28 A - 1 0 4 B - 2 1 0 Vn-40 A- 1 0 7 B - 2 0 9
M - 29 A- 1 0 5 B - 2 1 2 VE-41 A- 1 0 8 B - 2 1 8
-30 A- 1 0 9 B - 2 1 3 ΥΠ-42 A - 1 1 2 B - 2 0 3
W - 31 A - 1 1 5 B - 2 1 5 Vtt-43 A - 1 1 3 B - 2 2 3
W-32 A - 1 2 0 B - 2 1 7 W-44 A - 1 1 4 B - 2 2 1
^一 33 A - 1 2 1 B - 2 1 8 VII -45 A - 1 1 5 B - 2 2 4
W-34 A- 1 2 2 B - 2 1 9 VH-46 A - 1 2 6 B - 2 0 5
VH-35 A - 1 2 5 B - 2 2 1 -47 A - 1 3 0 B - 2 1 0
W - 36 A - 1 2 6 B - 2 2 5 W-48 A - 1 3 2 B - 2 1 4
W-37 A - 1 2 9 B - 2 0 9 W - 49 A- 1 2 4 B - 2 0 8
本発明の感光材料はいずれも帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の複 写画像も高温高湿 (3 0で、 8 0 ^RH) の過酷な条件においても地力プリの発 生や細線飛びの発生等のない鮮明な画像を与えた。
更にオフセッ トマスター原版として印刷した所、 1万枚印刷しても地汚れの発 生のない鲜明な画質の印刷物が得られた。
実施例 W - 1
樹脂 〔A— 2 0 3〕 6 g (固形分量として) 、 樹脂 !: B— 2 0 1〕 3 4 g (固 形分量として) 、 光導電性酸化亜鉛 2 0 0 g、 下記構造のシァニン色素 〔W— I〕 0.0 1 8 g 無水フタル酸 0. 1 5 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物をホモジナイ ザ一 (日本精機 (株) 製) 中、 回転数 6 X 1 03 r pmで 8分間分散して、 感光 層形成物を調製し、 これを導電処理した紙に、 乾燥付着量が 2 5 gZm2 となる 様にワイヤバーで塗布し、 1 1 0 °Cで 1 0秒間乾燥し、 ついで暗所で 2 0 °C、 6 5 %RHの条件下で 2 4時間放置することにより、 電子写真感光材料を作製した。
シァニン色素 〔VI [— I〕
比較例 — 1
実施例观ー 1において、 樹脂 〔B— 2 0 1〕 3 4 gの代わりに下記構造の樹脂 〔R—珊ー 1〕 3 4 gを用いた他は、 実施例珊一 1 と同様に操作して電子写真感 光材料を作製した。
比較用樹脂 〔R—! [一 1〕
CH3
I
~^CH2— ~ ^CH2~CH-^ ~
COOCHa C00CH3
M : 1.0 1 0 (ランダム共重合体)
比較例 ¾一 2
実施例逼一 1において、 樹脂 〔B - 2 0 1〕 3 4 gの代わりに下記構造の樹脂 CR-W- 2〕 とした他は、 実施例 1 と同様に操作して電子写真感光材料を作製 した。
比較用樹脂 〔R— 2〕
CH3
— ^CH2-C -^ττ ~" (r CH2一 CH ) ( CH2 - CH
C00CH3 C00CH3 COOH M : 9 x 1 0 (ランダム共重合体) これらの感光材料について、 静電特性及び撮像性を調べた。 結果を表 - 一 1 に示す。
表一! [一 1に示した評価項目の実施の態様は以下通りである。
注 1 ) 静電特性:
暗室中で、 感光材料にペーパーアナライザー (川口電機 (株) 製ペーパーアナ ライザ一 S P— 4 2 8型) を用いて一 6 k Vで 2 0秒間コロナ放電させた後、 1 0秒間放置し、 この時の表面電位 V10を測定した。 次いでそのまま暗中で 9 0秒 間静置させた後の電位 V10D を測定し、 9 0秒間暗減衰させた後の電位の保持性. 即ち、 暗減衰保持率 〔DRR (%) 〕 を (V10。 ZV1()) x 1 0 0 (%) で求め た。
又コロナ放電により光導電層表面を- 4 0 0 Vに帯電させた後、 該光導電層表 面をガリウム一アルミニウム一ヒ素半導'体レーザー (発振波長 7 8 0 nm) 光で 照射し、 表面電位 (V10) が 1 1 0に減衰するまでの時間を求め、 これから露 光量 E 1/1() ( e r g/cm2 ) を算出する。 測定時の環境条件は、 2 0 °C 6 5 % RH ( I ) 、 3 0°C 8 0%RH (E) 及び 1 5。C 3 0 %RH (HI) で行なつた。 注 2) 撮像性:
感光材料を下記の環境条件で 1昼夜放置した後、 感光材料を一 6 kVで帯電し、 光源として 2.8 mW出力のガリゥム—アルミニウムーヒ素、 半導体レーザー (発 振波長 7 8 0 nm) を用いて、 感光材料表面上で 6 4 e r g/cm2 の照射量下. ピッチ 2 5 m及びスキヤ ンニング速度 3 0 0 mZs e cのスピード露光後液体 現像剤として、 E L P— T (富士写真フィルム (株) 製) を用いて現像し、 ィソ パラフィ ンァイソパー G (エツソ化学 (株) 製) 溶媒のリ ンス液で洗浄後定着す ることで得られた複写画像 (カプリ、 画像の画質) を目視評価した。
撮像時の環境条件は 2 0 °C 6 5 %RH ( I ) 、 3 0 °C 8 0 % R H (H) 及び 1 5 °C 3 0 %RH (IE) で実施した。
表 - I— 1に示す様に、 本発明の感光材料は、 環境条件が変動しても静電特性 が良好で、 実際の複写画像も地力プリがなく複写画質も鮮明であった。 一方、 比 較例 I - 1及び VI - 2は常温常湿 ( I ) の条件下では良好な撮像性を示したが、 高温高湿 (IE) の条件下では、 静電特性とは必ずしも対応しないが、 高精細な複 写画像である複写原稿の連続階調部分の中間濃度でのムラの発生が生じてしまつ た。 また、 リ ンス処理した後でも微かな地かぶりが除去されずに残存してしまつ
た'
更に、 低温低湿 (ΠΓ) の条件下では、 ベタ画像部に無秩序に微小な白ヌケのム ラの発生を生じてしまつた。
以上のことより、 本発明の樹脂を用いた場合にのみ静電特性及び撮像性 (特に 高精細な画像) を潢足する電子写真感光体が得られ、 特に半導体レーザ一光スキ ヤンニング露光方式の感光体システムに優位になることが明らかとなった。 実施例 VI - 2
樹脂 〔A— 2 2 1〕 5 g (固形分量として) 、 樹脂 !: B— 2 0 2〕 3 5 g (固 形分量として) 、 光導電性酸化亜鉛 2 0 0 g、 下記構造のメチン色素 (1一 H) 0.0 2 0 g N—ヒ ドロキシマレイ ンイ ミ ド 0.2 0 g及びトルエン 3 0 0 gの混 合物を実施例!一 1 と同様に操作して電子写真感光材料を作製した。
メチン色素 〔 一]!〕
実施例珊— 2において、 樹脂 〔B— 2 0 2〕 3 5 gの代わりに下記構造の樹脂 CR-W- 33 3 5 gを用いた他は、 実施例珊ー 2と同様に操作して電子写真感 光材料を作製した。
比較用樹脂 〔R—! [一 3〕
CH3
I
—-cH2-c ~ CH2 - CH -^-s ~ - CH2 - CH ·½ -
! I I
COOCHs CN C00C2H5
M : 9.8 x 1 04 (ランダム共重合体)
比較例珊一 4
実施例 i一 2において、 樹脂 〔B— 2 0 2〕 3 5 gの代わりに下記構造の 脂 〔R—珊一 4〕 3 5 gを用いた他は、 実施例] - 2と同様に操作して電子写真感 光材料を作製した。
比較用樹脂 〔R -僵— 4〕
CH3
CH2一 C -) -ΓΒ ~~ ^ CH2一 CH ) 8 ft ( CH2一 CH +
COOCHs C00CH3
C00H
Mw : 8. 5 x 1 0 4 (ランダム共重合体) 各感光材料の皮膜性 (表面の平滑度) 、 光導電層の機械的強度、 静電特性、 撮 像性を調べた。 更に、 電子写真式平版印刷用原版として用いた時の印刷適性を調 ベた。 結果を表ー珊ー 2に示す。
表一 vm— 2 実施例 vm - 2 比較例舊- 3 比較例舊-4 表面層の平滑性 (cc/sec) 注 3) 400 330 405 表面層の機械的強度 (%) 注 4) 93 75 86 静 電 特 性
I (20 ,65 RH) 765 725 745 v10r-v)
n (30°C ,80%RH) 750 700 720 ni(15'C,30%RH) 770 730 745
I (20'C,65%RH) 89 85 87
D.R.R.
(90秒'値 )(%) Π (30'C ,80%RH) 84 80 82
n(15*C,30%RH) 88 86 86
I (20'C,65 RH) 26 36 30
Ei/io
(erg/cm2) Π (30'C ,80%RH) 24 33 26
m(15'C,30%RH) 31 40 35 撮 像 性
I (20 ,65%RH) 良 好 良 好 良 好
I (30*C ,80%RH) 良 好 中間調部にム 中間調部にム ラ発生 ラ発生 ffi(15°C,30%RH) 良 好 ベタ部に白ヌ ベタ部に白ヌ ケ発生 ケ発生 中間調部にム
ラ
生 版 保 水 性 注 5)
良 好 地汚れ微かに 地汚れ発生 発生
m 刷 性 注 6) 1万枚 4千枚 5千枚
表一 VIE— 2に示した評価項目の実施の態様は以下の通りである。
注 3 ) 表面層の平滑性:
感光材料は、 ベック平滑度試験機 (熊谷理工 (株) 製) を用い、 空気容量 l cc の条件にて、 その平滑度 ( s e c Z c c ) を測定した。
注 4 ) 光導電層の機械的強度:
感光材料表面をヘイ ドン一 1 4型表面性試験材 (新東化学 (株) 製) をもちい て荷重 7 5 g /cm2 のものでエメ リー紙 (# 1 0 0 0 ) で 1 0 0 0回繰り返し探 り磨耗粉を取り除き感光層の重量減少から残膜率 (%) を求め機械的強度とした c 注 5 ) 生版保水性:
感光材料 (製版しないもの) を不感脂化処理液 E P L— E X (富士写真フィ ル ム (株) 製) を蒸留水で 5倍に希釈した溶液を用いて、 エッチングプロセッサー に 2回通して光導電層面を不感脂化処理した後、 湿し水として蒸留水を用いて、 オフセッ ト印刷機 ( (株) 浜田印刷機械製造所製 6 1 1 X L A— II型) に力、け、 刷り出しから 5 0枚目の印刷物の地汚れの程度を目視で評価した (不感脂化処理 された原版の保水性の度合いを調べる強制条件に相当) 。
注 6 ) 耐刷性:
前記注 2 ) の撮像性と同条件にして製版して、 トナー画像を形成した後、 E L P— E Xを用いてエッチングプロセッサーに 2回通して不感脂化処理し、 これを オフセッ トマスタ一と して、 オフセッ ト印刷機 (桜井製作所 (株) 製オリバ一 5 2型) にかけ、 印刷物の非画像部の地汚れ及び画像部の画質に問題が生じないで 印刷できる枚数を示す (印刷枚数が多い程、 印刷性が良好なことを表わす) 。 表 -观一 2に示す様に、 本発明の感光材料は、 光導電層の平滑性膜の機械的強 度及び静電特性が良好で、 実際の複写画像も地力プリがなく複写画質も鮮明であ つた。 このことは光導電体と結着樹脂が充分に吸着し、 且つ、 粒子表面を被覆し ていることによるものと推定される。 同様の理由で、 オフセッ トマスター原版と して用いた場合でも不感脂化処理液による不感脂化処理が充分に進行し、 強制条 件での保水性を評価しても充分に親水化され、 ィンキ付着が全く認められなかつ た。 実際に印刷して印刷物の地汚れを観察しても地汚れは全く認められず、 鮮明 な画質の印刷物が 1万枚得られた。
—方、 比較例 i一 3及び比較例 I— 4は、 撮像時の条件が過酷になると、 非画 像部に微かではあるが地汚れが発生し、 また高精細な連続階調部でムラの発生あ るいはベタ画像部の白ムケムラ等の問題を生じた。 またオフセッ トマスター原版 として不感脂化処理した生版保水性はィンキ付着が現れた。 実際の印刷性も 4〜 6千枚止まりであった。
以上の事は、 本発明の樹脂 〔A〕 と樹脂 〔B〕 が適切に酸化亜鉛粒子と相互作 用し、 不感脂化処理液による不感脂化反応が容易に且つ充分に進行し易すい状態 を形成している事及び樹脂 〔B〕 の働きによる膜強度の著しい向上を達成してい ることを示すものである。
実施例 VI [— 3〜璽— 2 2
実施例 一 2における樹脂 〔A— 2 2 1〕 及び樹脂 〔B— 2 0 2〕 に代えて、 下記表一 W— 3の樹脂 〔A〕 及び樹脂 〔B〕 を用いた他は、 実施例 W— 2と同様 に操作して各電子写真感光体を作製した。
表一 W— 3
各感光材料の静電特性及び撮像性を実施例珊ー 1 と同様にして測定した。 いづ れの感光材料も静電特性は良好であった。 これらの感光材料の実際の撮像性を調 ベた所、 細線 ·文字の再現性良好で中間調のムラの発生もなく、 地力プリの全く
ない鮮明な複写画像のものが得られた。
また、 オフセッ トマスター原版として用いて、 実施例遁一 2と同様にして印刷 したところ、 いづれも少なく とも 1万枚以上良好に印刷することができた。
以上のことから、 本発明の各感光材料は光導電層の平滑性、 膜強度、 静電特性 及び印刷性の全ての点において良好なものであつた。
実施例珊ー 3〜! [一 2 6
実施例珊一 1において用いたメチン色素 〔邐ー I〕 の代わりに下記表一珊一 4 の色素を用いた他は実施例 一 1 と同様の条件で電子写真感光体材料を作製した <
表一 Vin - 4
表ー¥111—4(っづき)
本発明の感光材料は、 いずれも帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の 複写画像も高温 .高湿 (3 0 °C、 8 0 KRH) 及び低温低湿 ( 1 5 °C、 3 0 %R H) の過酷な条件においても、 地力プリの発生のない、 鮮明な画像を与えた。 実施例 1一 2 7及び观— 2 8
樹脂 〔A - 2 0 1〕 (実施例 H一 2 7 ) 又は樹脂 〔A— 2 0 7〕 (実施例 1一 2 8 ) のいずれか 6.5 g、 樹脂 !: B— 2 2 3〕 33.5 g、 酸化亜鉛 2 0 0 g、 ゥ ラニン 0.0 2 g、 下記構造のメチン色素 ( [一 \1) 0.0 3 g、 下記構造のメチン 色素 ( — ) 0.0 3 g s p—ヒ ドロキシ安息香酸 0. 1 8 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物をホモジナイザー中で回転数 7 X 1 03 r pmで 6分間分散して感光 層形成物を調整し、 これを導電処理した紙に、 乾燥付着量が 2 5 g/m2 となる 様にワイヤ—バーで塗布し、 1 1 0 °Cで 2 0秒間乾燥した。 次いで暗所で 2 0て、 6 5 %RHの条件下で 2 4時間放置することにより各電子写真感光体を作製した。 メチン色素 〔VI— 〕
メチン色素 〔 i— 〕
実施例僵一 2 7における樹脂 〔B— 2 2 3〕 の代わりに、 比較例遁ー 2で用い た樹脂 〔R _ VI— 2〕 3 3. 5 gを用いた他は、 実施例壢一 2 7と同様にして感光 材料を作製した。 実施例珊一 1 と同様に、 各感光材料の特性を調べた。 その結果 を下記表ー珊ー 5にまとめた。
表一 vm— 5
実施例 Vm - 27 実施例 vm-28 比較例舊- 5 結 差 樹 月旨 〔 A -207〕 1 Γ A— ¾01 1
〔 B - 223〕
〔 R_ VIII- 23 光導電層の平滑性 (sec cc) 380 400 385 光導電層の機械的強度 (%) 93 94 87
HF ¾ W リ
τ f V n°r βςοί,ΡΗノ 580 550
Vio (-V)
Π (30°C, 80%RH) 565 M t 725 540
1ひ 5°C, 30%RH) 585 740 550
I は 0 C 65%RH) 88 95 83 D.R.R.(%)
Π (30°C, 80%RH) 85 93 80
1 (15°C, 30 RH) 89 95 84
I (20で, 65%RH) 13.3 8.9 14.5
Ei/io
(lux/sec ) E (30 C, 80%RH) 13.5 8.5 13.7
M (15°C, 30%RH) 14.2 9.6 14.9 撮 像 性 '圧 s)
I (20で, 65%RH) 良 好 非常に良好 貼り込み跡発生
Π (30°C, 80%RH) 良 好 非常に良好 中間調部にムラ
Π (15°C , 30%RH) 良 好 非常に良好 ベタ部に白ヌケ 中間調部にムラ 生 版 保 水 性 良 好 良 好 地汚れ微かに発 生
耐 刷 性
1万枚 1万枚 4千枚
上記の測定において、 静電特性及び撮像性については下記の操作に従った他は 実施例珊一 1 と同様の操作で行なった。
注 7) 静電特性の E 1/1Dの測定方法:
コロナ放電により光導電層表面を一 4 0 0 Vに帯電させた後、 該光導電層表面 を照度 2. 0ルックスの可視光で照射し、 表面電位 (V10) が 1 Z 1 0に減衰す るまでの時間を求め、 これから露光量 E 1/10 (ルッ クス ·秒) を算出する。 注 8 ) 撮像性:
感光材料を以下の環境条件で 1昼夜放置した後、 全自動製版機 E P L— 4 0 4 V (富士写真フィルム (株) 製) で E P L— Tをトナーとして用いて製版して得 られた複写画像 (カプリ、 画像の画質) を目視評価した。 撮像時の環境条件は 2 0 °C 6 5 %RH ( I ) 、 3 0 °C 8 0 %RH (I) 及び 1 5。C 3 0 %RH (Π) で 実施した。 但し、 複写用の原稿 (即ち、 版下原稿) には、 ほかの原稿を切り抜い て、 貼り込みを行なって作成したものを用いた。
本発明の感光材料はいづれも光導電層の機械的強度は良好であつたが、 比較例 珊一 5はこれに比べて低下した。 静電特性は、 常温常湿 ( I ) ではいづれも良好 な性能を示したが、 特に低温低湿では E!ハ。が低下した。 本発明の感光材料の静 電特性は良好であり、 更に、 樹脂 〔Α' 〕 を用いた実施例 VII— 2 8は、 非常に良 好であり、 特に Ε 。の値が小さくなつた。
実際の撮像性を調べて見ると、 比較例 VB— 5は、 複写画像として原稿以外に、 切り抜いて貼り込んだ部分の枠 (即ち、 貼り込み跡) が非画像部の地汚れとして 認められた。 更に、 撮像時の環境条件が高温高湿 (H) 、 低温低湿 (ΠΙ) 下で複 写画像の連铳階調部の中間調域にムラの発生、 ベタ画像部の白ヌケの微小のムラ の発生等がみられた。 しかし、 本発明のものは、 いずれも、 地汚れのない、 鮮明 な画像のものが得られた。
更に、 これらをオフセッ ト印刷用原版として不感脂化処理して印刷した所、 本 発明のものはいずれも地汚れのない鮮明な画質の印刷物が 1万枚得られた。 しか し、 比較例珊一 5は、 上記の貼り込み跡が、 不感脂化処理でも除去されず、 刷り 出しの印刷物から発生してしまつた。
以上から、 本発明の各感光材料は光導電層の平滑性、 膜強度、 静電特性及び印
刷性の全ての点において良好なものであった。 さらに、 樹脂 〔Α' 〕 を用いるこ とにより静電特性がさらに向上することが判った。
実施例遁ー 2 9
樹脂 !: Α— 2 2 3〕 5 g、 樹脂 〔Β - 2 2 2〕 3 5 g、 酸化亜鉛 2 0 0 g、 ゥ ラニン 0.0 2 g、 ローズベンガル 0.0 4 g、 ブロムフエノールブルー 0.0 3 g、 無水フタル酸 0.4 0 g及びトルエン 3 0 0 gの混合物を、 実施例 1— 2 7と同様 に以下操作して、 感光材料を作成した。
この感光材料を実施例 W— 2 7と同様に操作して各性能を調べた所、 いずれも 帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の複写画像も高温 ·高湿 ( 3 0 °C、 8 0 %RH) 及び低温低湿 ( 1 5°C、 3· 0 % R H ) の過酷な条件においても、 地 カプリの発生のない、 鲜明な画像を与えた。 更に、 これをオフセッ トマスターの 原版として用いて印刷した所、 1万枚の所でも鮮明な画質の印刷物を得た。
実施例;!一 3 0〜VI [— 5 3
実施例 VI [— 2 9において、 樹脂 〔A— 2 2 3〕 5 g及び樹脂 〔B— 2 2 2〕 3 5 gの代わりに、 下記表一 6の樹脂 !: A〕 5 g及び樹脂 〔B〕 3 5 gを用い た他は、 実施例 W— 2 9と同様にして各感光材料を作製した。
表一 vm - 6
実施例 榭 脂 [B】 実施例 樹 脂 [A] 榭 脂 [B] 環- 30 A-202 B-206 vm-42 A- 214
vm - 31 A - 203 B-207 菌 -43 A - 215 B-221
Vin-32 A-204 B-208 vm-44 A - 216 B-222
Vin-33 A -205 B-209 vm - 45 A - 217 B-223
Vm - 34 A-206 B-211 vm-46 A-218 B-224 vm-35 A - 207 B-212 vm-47 A-219 B-226 舊- 36 A-208 B - 213 vm-48 A-220 B-222 vm-37 A-209 B-214 vm-49 A - 221 B PQ-222
Vm - 38 A— 210 B-215 舊 -50 A -222 B-204
Vm - 39 A- 211 B-216 vm-51 A-218 B - 205 vm-40 A-212 B-218 丽ー 52 A-223 B-203 vm - 4i A-213 B-217 观- 53 A-223 B-223
本発明の感光材料はいずれも帯電性、 暗電荷保持率、 光感度に優れ、 実際の複 写画像も高温高湿 ( 3 0 °C、 8 0 % R H ) 及び低温低湿 ( 1 5 °C、 3 0 % R H ) の過酷な条件においても地力ブリの発生や細線飛びの発生等のない鮮明な画像を 与えた。
更にオフセッ トマスター原版として印刷した所、 1万枚印刷しても地汚れの発 生のない鲜明な画質の印刷物が得られた。 産業上の利用可能性
本発明によれば、 静電特性 (とくに厳しい条件下での静電特性) に優れ、 鲜明 で良質な画像を与え、 優れた機械的強度を有する電子写真感光体を得ることがで きる。 特に、 半導体レーザ一光を用いたスキャニング露光方式に有効である。 特 定のメタクリ レート成分を含有する繰り返し単位を有する本発明の樹脂を用いる ことにより更に静電特性が向上する。