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JPWO1999059603A1 - 関節疾患治療薬とヒアルロン酸との結合体 - Google Patents

関節疾患治療薬とヒアルロン酸との結合体

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Publication number
JPWO1999059603A1
JPWO1999059603A1 JP2000-549267A JP2000549267A JPWO1999059603A1 JP WO1999059603 A1 JPWO1999059603 A1 JP WO1999059603A1 JP 2000549267 A JP2000549267 A JP 2000549267A JP WO1999059603 A1 JPWO1999059603 A1 JP WO1999059603A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
conjugate
hyaluronic acid
carbon atoms
linear
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000-549267A
Other languages
English (en)
Inventor
達也 田村
晃 岡町
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugai Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Publication of JPWO1999059603A1 publication Critical patent/JPWO1999059603A1/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 本発明の目的は、関節疾患治療薬を関節腔内に貯留させることのできる、関節疾患治療薬とヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩との結合体を提供することである。本発明により、1種以上の関節疾患治療薬とヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩との結合体;関節疾患治療薬(例えば、マトリックスプロテアーゼ阻害剤)中の活性に影響を及ぼさない部位と、ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩のカルボキシル基、水酸基または還元末端の官能基とを、直接の化学反応によって又はスペーサーを介して結合させることを含む、上記結合体の製造方法;並びに上記結合体を含む医薬が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】技術分野 本発明は、関節疾患治療薬を結合させたヒアルロン酸又はその誘導体又はそれ
らの塩に関する。さらに詳細には、本発明は、変形性関節症、慢性関節リウマチ
等の治療に有効な、関節疾患治療薬と、ヒアルロン酸又はその誘導体又はそれら
の塩とを化学的に結合させた結合体、その製造方法並びに上記結合体を含む医薬
に関する。背景技術 関節軟骨は約70%の水分と、軟骨細胞および軟骨マトリックスとから構成さ
れている。軟骨マトリックスを構成する主成分はコラーゲンとプロテオグリカン
であり、網目構造を有するコラーゲンのネットワークに水分保持能に富むプロテ
オグリカンが含有されている。軟骨マトリックスは粘弾性に富み、軟骨にかかる
刺激や負荷を軽減して、関節軟骨が正常な形態と機能を保持する上で重要な役割
を果たしている。 変形性関節症(以下、OAとも称す)と慢性関節リウマチ(以下、RAとも称
す)は、共に軟骨マトリックスの破壊を伴う代表的な疾患である。両疾患におけ
るマトリックスの破壊は、OAでは加齢に伴うメカニカルストレス、RAでは滑
膜表層細胞の過剰増殖、パンヌス形成、炎症性細胞の浸潤などが引き金となり、
いずれもプロテアーゼの誘導を介して惹起されると考えられている。軟骨マトリ
ックスの分解は中性のpHを持つ細胞外で行われることから、この領域のpHを
至適とするマトリックスメタロプロテアーゼ(以下、MMPとも称す。総称とし
て用いる時にはMMPsとも称す)が分解の中心的な担い手と言われている。 現在までに、MMPファミリーに属するものとして、ヒトでは16種類のプロ
テアーゼが報告されており、それらと結合して活性を阻害する組織メタロプロテ
アーゼインヒビター(以下、TIMPとも称す。総称として用いる時は、TIM
Psとも称す)と呼ばれる生体内タンパク質も4種類が見いだされている。MM
Psは生理的条件下では発生、血管新生、性周期、骨リモデリング、組織修復な
どさまざまな機能を担っている。これらの機能が適切に発現されるよう、MMP
sの産生、活性化および基質との相互作用の各段階はTIMPs等によって厳密
にコントロールされている。換言すれば、病態でのマトリックスの破壊は、MM
Psの調節機構に何らかの破綻が生じ、MMPsが過剰に産生、活性化されたこ
とに起因すると考えられる。 それゆえ、MMPsを阻害する薬物は、OAやRA等の関節疾患における軟骨
マトリックスの破壊を抑制する薬物として極めて有望である。MMPsを阻害す
る薬物はこれまでにも数多く報告されているが、阻害活性の強さとMMPsへの
特異性の高さからヒドロキサム酸であるMMP阻害剤が、現在、最も注目されて
いる。既に経口投与でもMMP阻害作用を発揮するヒドロキサム酸が見いだされ
ており、そのうちのいくつかは癌患者や関節炎患者を対象に、臨床試験が開始さ
れている。 しかし、この種のMMP阻害剤は、程度の差こそあれ、すべてのMMPsに対
する阻害作用を持ち、生理的な機能に関わるMMPsをも抑制してしまうという
重大な欠点がある。事実、癌患者を対象に進行中のヒドロキサム酸の臨床試験で
は、一過性ながら骨筋肉痛、腱炎などの副作用が報告されている。最近では、特
定のMMPsへの特異性を高めた改良品の開発も進められているが、未だ病態の
みに関与するMMPsは見いだされていない。また、続々と新規なMMPsが発
見されていることから、全身投与時にはMMPsの何らかの生理作用を抑制して
しまう可能性が依然として残る。 上記問題点を解消する試みとしては、第1に、ヒドロキサム酸の関節腔内への
局所投与が考えられる。しかし、ヒドロキサム酸の局所濃度を維持するためには
、頻回の投与が必要となり、長期の投与を余儀なくされるOAやRAの患者では
、極めて困難である。他の試みとしては、ヒドロキサム酸を標的部位にのみ限定
的に局在させる、いわゆるドラッグデリバリーシステムの使用が考えられる。し
かし、従来技術では投与されたヒドロキサム酸を罹患関節内に限定的に局在また
は貯留させる方法は確立されていない。 このように、ヒドロキサム酸は優れた薬理作用を有しながらも、OAやRAの
ような慢性疾患の治療薬として臨床応用するためには、依然として解決すべき問
題点が存在する。 一方、現在、関節疾患、特にOAや肩関節周囲炎においては、ヒアルロン酸(
以下、HAとも称す)及びその架橋物(以下、ヒアルロン酸とその架橋物を総称
してHA製剤とも称す)の関節内注入療法が臨床的に広く行われている。 ヒアルロン酸(HA)は、N−アセチルグルコサミンとグルクロン酸との繰り
返し単位より構成される生体内多糖であり、関節液を構成する主成分として関節
液の粘弾性、荷重吸収作用および潤滑作用の保持に重要な働きを果たしている。
また、HAは、軟骨マトリックスにおいて、軟骨プロテオグリカンと結合して、
アグリカンと呼ばれる重合体を形成し、軟骨基質の水分保持能と粘弾性を維持す
る中心的な役割を担っている。 一般に、HA製剤は、MMPsを阻害する作用はないものの、潤滑剤として、
更には関節でのHA産生を促進するなどにより、関節機能の障害を緩和する作用
を有すると言われている。HAは元々、細胞外マトリックスの構成成分でもある
ことから細胞外マトリックスに高い親和性を有し、またそれ自身高い粘弾性を有
することから、関節内に注入された後、関節腔内に長時間局在する特徴を有して
いる。実際、14C標識HAを用いた実験では、ウサギ膝関節腔内に投与された
14C標識HAは、関節液、滑膜組織、関節軟骨の表層などに分布し、それらの
組織から消失するのに3日間以上を要すると報告されている。また、HAは関節
液中では分解を受けず、滑膜組織や関節軟骨では一部が分解されるものの、大半
は徐々に滑膜を介して血中に移行し、肝臓にて低分子化を受けると言われている
。 従って、HA製剤に何らかの薬物を結合させた後、生体内に投与すれば、その
薬物はHA製剤と共に特定部位に長時間貯留し、薬物単独を投与した場合に比べ
、特定部位での薬物の作用時間は、大幅に延長することが期待される。また、こ
うした効果により、薬物の投与量、投与回数は従来の投与方法に比べ著しく低減
でき、結果的に副作用を大幅に軽減させることが可能となることが期待される。 HAと薬物との結合体としては、これまでに、特開平5−85942号公報記
載のインターフェロン−ヒアルロン酸結合体、WO92/06714号公報記載
のヒアルロン酸−抗癌剤結合物質、特開昭62−64802号公報記載のヒアル
ロン酸−コルチコステロイド結合体、及び特許第2701865号公報記載のヒ
アルロン酸−抗生物質共役結合体等が知られている。 しかし、これらの例では殆どの場合、HAが低分子化を受けるか、HAと薬物
の結合が加水分解を受けるなどして薬物が遊離し、その薬物が標的細胞または組
織に取り込まれてはじめて薬効が発現する。発明の開示 本発明の目的の一つは、関節疾患治療薬(例えば、マトリックスメタロプロテ
アーゼ阻害剤、特にヒドロキサム酸を関節腔内に貯留させることのできるマトリ
ックスメタロプロテアーゼ阻害剤;あるいはその他の非ステロイド抗炎症薬、シ
クロオキシゲナーゼ−2阻害薬、疾患修飾性抗リウマチ薬またはステロイド薬)
とヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩との結合体を提供するこ
とである。 本発明の別の目的は、上記結合体の製造方法を提供することである。 本発明のさらに別の目的は、上記結合体を含む医薬を提供することである。 本発明者らは、MMP阻害作用を有するヒドロキサム酸が人工的な多糖の一種
であるアガロースにカップリングした場合でも、MMPsへの結合能を保持して
いることを証明した例があること(Moore W.M.& Spilburg
C.A.,Biochemistry 25,5189−5195(1986
))、並びに、これまで発見された全てのMMPsが細胞外あるいは細胞表層で
機能を発現する酵素であることに着目し、上記課題を解決するために鋭意検討し
た結果、関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤、あるいはその他の非ステロイ
ド抗炎症薬、シクロオキシゲナーゼ−2阻害薬、疾患修飾性抗リウマチ薬または
ステロイド薬)をHA又はHA誘導体又はそれらの塩に化学的に結合させること
によって作製される結合体、例えばヒドロキサム酸とHA製剤との共有結合体は
、両者が結合したままの状態でもMMP阻害作用を発現することを見い出し、本
発明を完成するに至った。 さらにまた、関節腔内に投与された関節疾患治療薬とHA又はHA誘導体又は
それらの塩との結合物は、HA製剤同様、関節腔内に長期間貯留し、MMP阻害
剤に伴う全身性の副作用を軽減すると共に、関節疾患治療薬としてのHAの薬効
を保持しうること、すなわち、局所において両者相俟った相乗的な薬効が期待で
き、生物学的有用性が改善された薬剤となりうることを見いだし、本発明を完成
するに至った。 即ち、本発明の第1の側面によれば、(1)1種以上の関節疾患治療薬と(2
)ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩との結合体が提供される
。 本発明の一態様では、関節疾患治療薬とヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体
又はそれらの塩との結合は共有結合である。 本発明の一態様では、関節疾患治療薬はマトリックスメタロプロテアーゼ阻害
剤である。 本発明の一態様では、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤はスペーサーを
介してヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩と結合している。 本発明の結合体において、結合体全体に対するマトリックスメタロプロテアー
ゼ阻害剤の重量割合には特に制限はないが、好ましくは0.01〜50%、特に
好ましくは0.1〜10%である。 本発明の結合体において好ましくは、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤
はヒドロキサム酸残基である。 マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤は特に好ましくは、一般式(1): [式中、Rは、水素原子、水酸基、又は炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖状
のアルキル基を表し;Rは、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル
基を表し;Rは、シクロアルキル基、アリール基もしくは複素環基で置換され
ていてもよい炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表し;R
、水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表す。] で表されるヒドロキサム酸残基である。 本発明の結合体においては、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤とヒアル
ロン酸成分との間にスペーサーが存在する場合、スペーサーは特に好ましくは、
一般式(2): −R−R−R−R− (2) [式中、Rは、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキレン基を表し;
は、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基で置換されていても
よいメチレン基もしくはイミノ基、または酸素原子を表し;Rは、1〜3個の
酸素原子が挿入されていてもよい炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖状のアル
キレン基を表し;Rは、酸素原子、硫黄原子、又はNR(ここで、Rは、
水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表す)を表
す。] で表される。 本発明の結合体において、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤とスペーサ
ーとの結合体の特に好ましい具体例は、一般式(3): [式中、R12は、1個のイミノ基および/又は1〜4個の酸素原子が挿入され
ていてもよい炭素数2〜23の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキレン基を表し;R
13は、水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表
す。] で表される。 また本発明の結合体を生体に投与した場合、マトリックスメタロプロテアーゼ
阻害剤はヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩と結合した状態で
マトリックスメタロプロテアーゼを阻害する。 本発明の第2の側面によれば、関節疾患治療薬中の活性に影響を及ぼさない部
位と、ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩のカルボキシル基、
水酸基または還元末端の官能基とを、直接の化学反応によって又はスペーサーを
介して結合させることを含む、本発明の結合体の製造方法が提供される。即ち、
上記の製造方法においては、関節疾患治療薬(例えば、マトリックスメタロプロ
テアーゼ阻害剤)中の活性に影響を及ぼさない部位と、ヒアルロン酸又はヒアル
ロン酸誘導体又はそれらの塩のカルボキシル基、水酸基または還元末端の官能基
とを、直接の化学反応によって結合させること、あるいは、結合反応を行う時、
関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)とスペーサーの先端にある反応点との
間に空間が生じるため、関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)の立体的影響
を受けることなくHA又はHA誘導体又はそれらの塩と反応すること、及び/又
は、結合体において、HA又はHA誘導体又はそれらの塩と関節疾患治療薬(例
えば、MMP阻害剤)との間に空間が生じるため、MMPがHA又はHA誘導体
又はそれらの塩の立体的影響を受けることなく関節疾患治療薬(例えば、MMP
阻害剤)に近づくこと、すなわち、MMP阻害活性が結合した状態でも維持され
ること等を期待して、スペーサーを介して結合させることが含まれる。 本発明の第3の側面によれば、本発明の結合体を含む医薬が提供される。 本発明の医薬は、特には関節疾患の治療薬、さらに具体的には変形性関節症、
慢性関節リウマチ又は肩関節周囲炎の治療薬である。発明を実施するための好ましい形態 本発明において、関節治療楽としては、例えば; (1) サリチル酸系非ステロイド抗炎症薬(サザピリン、アスピリン、ジフル
ニサル、サリチルアミド等が挙げられる)、フェナム酸系非ステロイド抗炎症薬
(フルフェナム酸、フルフェナム酸アルミニウム、メフェナム酸、フロクタフェ
ニン、トルフェナム酸等が挙げられる)、アリール酢酸系非ステロイド抗炎症薬
(ジクロフェナクナトリウム、トルメチンナトリウム、スリンダク、フェンブフ
ェン、インドメタシン、インドメタシンファルネシル、アセメタシン、マレイン
酸プログルメタシン、アンフェナクナトリウム、ナブメトン、モフェゾラク、エ
トドラク、アルクロフェナク等が挙げられる)、プロピオン酸系非ステロイド抗
炎症薬(イブプロフェン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン
、プラノプロフェン、フェノプロフェンカルシウム、チアプロフェン酸、オキサ
プロジン、ロキソプロフェンナトリウム、アルミノプロフェン、ザルトプロフェ
ン、チアプロフェン酸等が挙げられる)、ピラゾロン系非ステロイド抗炎症薬(
ケトフェニルブタゾン等が挙げられる)、オキシカム系非ステロイド抗炎症薬(
ピロキシカム、テノキシカム、アンピロキシカム等が挙げられる)、塩基性非ス
テロイド抗炎症薬(塩酸チアラミド、塩酸チノリジン、塩酸ベンジダミン、エピ
リゾール、エモルファゾン等が挙げられる)などの非ステロイド抗炎症薬; (2) シクロオキシゲナーゼ−2阻害薬(セレコキシブ(celecoxib
):サール、MK−966:メルク、JTE522:日本たばこ等が挙げられる
); (3) ペニシラミン、ロベンザリット二ナトリウム、オーラノフィン、ブシラ
ミン、アクタリット、サラゾスルファピリジン、金チオリンゴ酸ナトリウム、ク
ロロキン、TNFα受容体製剤(例えばEnbrel(登録商標):アメリカン
・ホーム・プロダクツ)、ミゾリビン、シクロスポリン、メトトレキセート、l
eflunomide:ヘキスト マリオン ルセル、アザチオプリン、FK−
506:藤沢薬品、VX−497:Vertex、TAK−603:武田薬品工
業、抗TNFα抗体(例えばinfliximab:Centocor、D2E
7:Knoll)、抗IL−6受容体抗体(例えば、MRA:中外製薬)、T−
614:富山化学、KE−298、大正製薬、mycophenolate m
ofetil:Roche、thalidomide:Celgen、抗CD4
抗体、IL−1受容体アンタゴニスト、抗CD52抗体、p38MAPキナーゼ
阻害薬、ICE阻害薬、TACE阻害薬などの抗リウマチ薬; (4) ステロイド薬(酢酸コルチゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、
メチルプレドニゾロン、トリアムシフロン、トリアムシフロンアセトニド、デキ
サメタゾン、パルミチン酸デキサメタゾン、ベタメタゾン、酢酸パラメタゾン、
酢酸ハロプレドン、ファルネシル酸プレドニゾロン、酢酸テトラコサクチド等が
挙げられる); (5) 塩酸プロカイン、塩酸テトラカイン、塩酸リドカインなどの局所麻酔薬
;並びに (6) マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤などの軟骨保護薬; が挙げられるが、好ましくはマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤が挙げられ
る。 本発明において、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害剤とは、任
意の生体(好ましくは哺乳類、特に好ましくはヒト)由来の任意のマトリックス
メタロプロテアーゼの活性を、例えばそれに結合すること等により、阻害するこ
とができる全ての物質を意味する。 より具体的には、MMP阻害剤とは、カルボン酸、リン酸、チオール、ヒドロ
キサム酸等の官能基を介してMMPの活性中心の亜鉛に結合することで酵素阻害
活性を発揮する化合物またはタンパク質(ポリペプチドを含む)を意味し、また
、MMPsあるいは、分子中にディスインテグリンとMMP様のドメインを併せ
持つタンパク分解酵素(例えば、TNFα変換酵素、あるいはディスインテグリ
ン−メタロプロテアーゼファミリー(ADAM)に属する一群のプロテアーゼ)
の酵素活性の発現を阻害するものを意味する。これらのMMP阻害剤の活性は、
例えば、Cawston,T.E.& Barrett,A,J[Anal B
iochem.,99,340−345(1979)]やBaici,Aら[A
nal.Biochem.,108,230−232(1980)]に記載され
た標識基質、Masui,Yら[Biochem.Med.,17,215−2
21(1977)]に記載された合成基質のMMPsによる分解に対する阻害活
性として測定することができ、簡便には、これらの方法に基づいて開発された市
販のMMP活性測定キットを用いて同様に測定することもできる。また、コラー
ゲン等の基質のフィルム上で培養した細胞をサイトカインで刺激した際に産生・
活性化されるMMPsの活性を、培養液中への基質分解物の遊離を指標に測定す
る実験系[Gavriovic,Jら:Cell.Biol.Int.Repo
rts,,1097−1107(1985):Br.J.Pharmacol
.,100,631−635(1990)中で引用されている]、あるいは末梢
白血球をリポポリサッカリド等で刺激して惹起される細胞膜表層からのTNFα
の遊離をTNFα変換酵素の活性として評価する実験系[DiMartinoら
:Inflam.Res,,46,211−215(1997)]などにおいて
、MMPsやTNFα変換酵素の産生や活性化に対する阻害活性として測定する
こともできる。上記のMMP阻害剤は、これら測定系の少なくとも一つで10m
g/ml以下のいずれかの濃度で50%以上の抑制を示すことを特徴とする。さ
らに、その構造式中に化学修飾を施しても、これら測定系のいずれか一つにおい
て、阻害活性が10mg/ml以下のいずれかの濃度で45%以上の抑制を示し
ていれば、そのような化学修飾された阻害剤も含まれる。 MMP阻害剤の非限定的具体例としては、テトラサイクリン系化合物(テトラ
サイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、及びテトラサイクリンの化学
修飾体(例えばCMT1〜4;コラゲネックス)等が挙げられる)、TIMPs
、及びヒドロキサム酸等が挙げられ、MMP阻害活性の強さとMMPsへの特異
性の高さの点から、好ましくはヒドロキサム酸が挙げられる。 このようなMMP阻害剤の例は、例えば、特公平9−80825号公報、特許
第2736285号公報、及びドラッグ・ディスカバリー・トウデイ、,16
−26(1996)等に記載されている。 ヒドロキサム酸とは、N−ヒドロキシアミド基を有する化合物を意味し、非限
定的具体例としては、AG−3340(アグロン(Agouron))、CDP
−845(ゼネカ)、CGS−27023A(ノバルティス)、D5410(カ
イロサイエンス)、L758354(メルク)、CH−138(カイロサイエン
ス)、マリマスタット(Marimastat、登録商標、ブリティシュバイオ
テック)、ガラルディン(Galardin、登録商標、グリコメッド)、Ro
31−9790(ロシュ)、Ro32−3555(ロシュ)、BAY12−95
66(ベイアー)及びRS130830(ロッシュバイオサイエンス)等が挙げ
られる。また本発明の結合体中のヒドロキサム酸残基の非限定的具体例としては
、例えば一般式(1): [式中、Rは、水素原子、水酸基、又は炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖状
のアルキル基を表し;Rは、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル
基を表し;Rは、シクロアルキル基、アリール基もしくは複素環基で置換され
ていてもよい炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表し;R
、水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表す。] で示されるヒドロキサム酸残基が挙げられる。 一般式(1)で示されるMMP阻害剤であるヒドロキサム酸残基の定義におい
て、Rの非限定的具体例としては、水素原子、水酸基、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチ
ル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−
オクチル基等が挙げられるが、好ましくは水素原子である。 Rの非限定的具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−
プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、
n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げら
れるが、好ましくはイソブチル基である。 Rにおける、シクロアルキル基、アリール基もしくは複素環基で置換されて
いてもよい炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖状アルキル基の炭素数1〜8の直
鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基中のアルキル基成分の非限定的具体例としては
、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、se
c−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基
、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられるが、好ましくは、メチル基、
イソブチル基、t−ブチル基である。 また、上記アルキル基上に存在していてもよいシクロアルキル基、アリール基
もしくは複素環基の非限定的具体例としては; 炭素数3〜10、好ましくは炭素数5〜7のシクロアルキル基(例えば、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基、又はシクロヘプチル基等); 水酸基、メトキシ基等の置換基を有していてもよい炭素数6〜20、好ましく
は炭素数6〜14のアリール基(例えば、フェニル基、p−ヒドロキシフェニル
基、又はナフチル基等);並びに 窒素原子、硫黄原子又は酸素原子の中から選択される同一又は異なる1個以上
、好ましくは1から3個、特に好ましくは1個のヘテロ原子を含む、原子数5〜
20、好ましくは原子数5〜10、特に好ましくは原子数5、6、9又は10の
飽和又は不飽和の複素環(例えば、ピリジル基、キノリル基、又は3−インドリ
ル基等;特に好ましくは3−インドリル基)が挙げられる。 代表的には、Rは、アリール基もしくは複素環基で置換されている炭素数1
〜5の直鎖状のアルキル基が好ましく、なかでもベンジル基、p−ヒドロキシベ
ンジル基、3−インドリルメチル基が特に好ましく、3−インドリルメチル基が
最も好ましい。 Rの非限定的具体例としては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−
ブチル基が挙げられるが、好ましくは水素原子である。 一般式(1)で示されるヒドロキサム酸残基は1個以上の不斉炭素中心を含む
が、各不斉炭素中心について、その絶対配置がR配置及びS配置のいずれのもの
も、本発明に含まれる。 マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤の重量割合は、結合体全体に対して好
ましくは0.01〜50%であり、特に好ましくは0.1〜10%である。 なお、本発明の1種以上の関節疾患治療薬とヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘
導体又はそれらの塩との結合体において、好ましい関節疾患治療薬であるMMP
阻害剤は、結合体の合成過程もしくは合成後で、その構造が変化する場合があり
得るが、変化した場合でも、本明細書に記載した阻害活性(MMP阻害、コラー
ゲン分解抑制、およびTNFαの遊離抑制のいずれか1つ以上)を有していれば
、本発明に含まれる。 本発明において、「ヒアルロン酸(HA)」とは、重量平均分子量100,0
00〜10,000,000を有する、グルクロン酸とN−アセチルグルコサミ
ンとから成る二糖の重合体、並びにこれらの混合物を意味する。ヒアルロン酸は
、粘弾性の強さの点から、重量平均分子量700,000〜10,000,00
0を有するヒアルロン酸が好ましく、重量平均分子量1,000,000〜10
,000,000のヒアルロン酸が特に好ましい。 本発明において「ヒアルロン酸誘導体」とは、ヒアルロン酸から誘導されるヒ
アルロン酸骨格を有する全ての物質を意味する。ヒアルロン酸誘導体の非限定的
具体例としては; (1) 糖成分であるグルクロン酸及び/又はN−アセチルグルコサミンが還元
末端を有しているヒアルロン酸誘導体; (2) ヒアルロン酸中の1以上の水酸基がアセチル化されているアセチル化ヒ
アルロン酸; (3) 重量平均分子量100,000〜10,000,000を有するグルク
ロン酸とN−アセチルグルコサミンとからなる二糖の重合体を、ホルムアルデヒ
ドで架橋してさらに高分子化した誘導体(例えば、シンビスク(Synvisc
、登録商標、バイオマトリックス);並びに (4) 本明細書中上記したヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体に1以上の薬
効成分、例えば制癌剤(例えば、アルキル化剤、代謝拮抗剤、アルカロイド等が
挙げられる)、免疫抑制剤、抗炎症剤(ステロイド剤、非ステロイド系抗炎症剤
等が挙げられる)、抗リウマチ剤、抗菌剤(β−ラクタム系抗生物質、アミノグ
リコシド系抗生物質、マクロライド系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質、
新キノロン系抗生物質、ポリペプチド系抗生物質、サルファ剤等が挙げられる)
などを、スペーサーを介して又は介さずに結合させることによって得られる誘導
体: 等が挙げられる。 ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体の塩の非限定的具体例としては、ナトリ
ウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩などを挙
げることができる。 HAの由来には特に制限はないが、例えば、放線菌等のバクテリア、ヒト、ブ
タ、ニワトリ等に由来するHAを使用できる。 HA及びそれらの塩の非限定的具体例としては、例えば、スベニール(登録商
標、日本ルセル)、アルツ(登録商標、科研製薬)、オペガン(登録商標、参天
製薬)、ヒアルガン(登録商標、フィーディア)、オルトビスク(登録商標、ア
ニカセラピューティックス)、ヒアロン(登録商標、ファルマシア&アップジョ
ン)等を挙げることでき、また、和光純薬工業(株)等の各種試薬メーカーのカ
タログに記載のHA及びこれらの塩を挙げることもできる。 本発明の結合体においては、関節疾患治療薬(例えば、マトリックスメタロプ
ロテアーゼ阻害剤)と、ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩と
は、スペーサーを介して又は介さずに結合している。関節疾患治療薬(例えば、
マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤)と、ヒアルロン酸又はヒアルロン誘導
体又はそれらの塩との間の結合様式としては、スペーサーを介さない場合にはア
ミド結合、エーテル結合等の結合が挙げられ、あるいはスペーサーを介して結合
している。好ましくは、関節疾患治療薬(例えば、マトリックスメタロプロテア
ーゼ阻害剤)と、ヒアルロン酸又はヒアルロン誘導体又はそれらの塩とは、スペ
ーサーを介して結合している。 関節疾患治療薬(例えば、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤)とヒアル
ロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩とがスペーサーを介さずに結合し
ている場合、これらの両者はそれらの活性を損なわない部位で結合している。ま
た、関節疾患治療薬(例えば、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤)とヒア
ルロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩とがスペーサーを介して結合し
ている本発明の好ましい態様においては、スペーサーと関節疾患治療薬、並びに
スペーサーとHA又はHA誘導体又はそれらの塩は、関節疾患治療薬及びHA又
はHA誘導体又はそれらの塩が、その活性を損なわない部位でスペーサーと、そ
れぞれ結合している。 そのような活性を損なわない部位としては、関節疾患治療薬(例えば、MMP
阻害剤)においては、例えば、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、及びチオー
ル基等が挙げられる。また、MMP阻害剤である関節疾患治療薬が一般式(1)
で表されるヒドロキサム酸残基である本発明の好ましい態様の場合、その末端に
位置する1級もしくは2級のアミノ基が挙げられる。HA又はHA誘導体又はそ
れらの塩においては、例えば、水酸基又はカルボキシル基が挙げられるが、好ま
しくはカルボキシル基である。 関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)とHA又はHA誘導体又はそれらの
塩、スペーサーと関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)、並びにスペーサー
とHA又はHA誘導体又はそれらの塩との間の結合の種類は特に限定されないが
、例えば、アミド結合、エーテル結合、エステル結合、スルフィド結合が挙げら
れる。 HA又はHA誘導体又はそれらの塩に結合する関節疾患治療薬は1種である必
要はなく、2種以上の異なる関節疾患治療薬であってもよい。また、1つの結合
体にスペーサーを介した結合部位とスペーサーを介さない結合部位とを有するこ
とを妨げない。さらには、1つの結合体中に存在するスペーサーが同一である必
要もない。 スペーサーの種類は、関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)とHA又はH
A誘導体又はそれらの塩の活性に重大な影響を及ぼさない限り特に限定されず、
その非限定的具体例としては、例えば一般式(2): −R−R−R−R− (2) [式中、Rは、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキレン基を表し;
は、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基で置換されていても
よいメチレン基もしくはイミノ基、または酸素原子を表し;Rは、1〜3個の
酸素原子が挿入されていてもよい炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖状のアル
キレン基を表し;Rは、酸素原子、硫黄原子、又はNR(ここで、Rは、
水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表す)を表
す。]で示されるスペーサーが挙げられる。 上記一般式(2)で示されるスペーサーは、R−末端で関節疾患治療薬(例
えば、MMP阻害剤)と結合し、R−末端でHA又はHA誘導体又はそれらの
塩と結合する。 一般式(2)で示されるスペーサーの定義において、Rの非限定的具体例と
しては、メチレン基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基
、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6
−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、2−
メチルペンタン−1,3−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基、3
−メチルブタン−1,4−ジイル基、3−メチルペンタン−1,5−ジイル基、
3−エチルペンタン−1,5−ジイル基、3−メチルヘキサン−1,6−ジイル
基、4−メチルヘキサン−1,6−ジイル基、4−メチルヘプタン−1,7−ジ
イル基などが挙げられ、好ましくはエタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,
3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基である。 Rにおける、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基で置換され
ていてもよいメチレン基もしくはイミノ基の、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐
鎖状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピ
ル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基が挙げられる。 代表的にはRは、炭素数1〜3の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基で置換
されていてもよいメチレン基、及び酸素原子が好ましく、メチレン基、及び酸素
原子が特に好ましい。 Rの非限定的具体例としては、メチレン基、エタン−1,2−ジイル基、プ
ロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジ
イル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン
−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、オクタン−1,10−ジイル
基、2−メチルペンタン−1,3−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイ
ル基、3−メチルブタン−1,4−ジイル基、3−メチルペンタン−1,5−ジ
イル基、3−エチルペンタン−1,5−ジイル基、3−メチルヘキサン−1,6
−ジイル基、4−メチルヘキサン−1,6−ジイル基、4−メチルヘプタン−1
,7−ジイル基、1−オキサ−プロパン−1,3−ジイル基、2−オキサブタン
−1,4−ジイル基、3−オキサペンタン−1,5−ジイル基、2−オキサヘキ
サン−1,6−ジイル基、3−オキサヘキサン−1,6−ジイル基、1,4−ジ
オキサヘキサン−1,6−ジイル基、3−オキサヘプタン−1,7−ジイル基、
2,5−ジオキサヘプタン−1,7−ジイル基、4−オキサオクタン−1,8−
ジイル基、2,6−ジオキサオクタン−1,8−ジイル基、3,6−ジオキサノ
ナン−1,9−ジイル基、3,6−ジオキサ−4−メチルノナン−1,9−ジイ
ル基、3,6−ジオキサ−5−エチルノナン−1,9−ジイル基、1,4,7−
トリオキサオクタン−1,10−ジイル基などが挙げられ、好ましくはエタン−
1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、
3,6−ジオキサノナン−1,9−ジイル基などが挙げられる。 Rの非限定的具体例としては、酸素原子、硫黄原子、イミノ基、メチルイミ
ノ基、エチルイミノ基、n−プロピルイミノ基、i−プロピルイミノ基、n−ブ
チルイミノ基、sec−ブチルイミノ基、イソブチルイミノ基、t−ブチルイミ
ノ基が挙げられるが、好ましくはイミノ基またはメチルイミノ基などが挙げられ
、特に好ましくはイミノ基である。 一般式(2)で示されるスペーサーの好ましい具体例としては、−(CH
−NH−、−(CH−NH−、−(CH−NH−、−(CH
−NH−、−(CH−NH−、−(CH−NH−、−(CH
10−NH−、−(CH11−NH−、−(CH12−NH−、−(C
−O−(CH−NH−、−(CH−O−(CH−N
H−、−(CH−O−(CH−NH−、−(CH−O−(C
−O−(CH−O−(CH−NH−等が挙げられる。 さらに、関節疾患治療薬(例えば、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤)
とヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩とがスペーサーを介して
結合している結合体において、関節疾患治療薬(例えば、マトリックスメタロプ
ロテアーゼ阻害剤)とスペーサーとの結合体の好ましい非限定的具体例としては
、一般式(3): [式中、R12は、1個のイミノ基および/又は1〜4個の酸素原子が挿入され
ていてもよい炭素数2〜23の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキレン基を表し;R
13は、水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表
す。] で示される結合体を挙げることができる。 一般式(3)で示される結合体のうち、ヒドロキサム酸残基部分は、一般式(
1)で示される好ましいMMP阻害剤の例と同一である。 また、R12の非限定的具体例としては、エタン−1,2−ジイル基、プロパ
ン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル
基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1
,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウ
ンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、2−メチルペ
ンタン−1,3−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基、3−メチル
ブタン−1,4−ジイル基、3−メチルペンタン−1,5−ジイル基、3−エチ
ルペンタン−1,5−ジイル基、3−メチルヘキサン−1,6−ジイル基、4−
メチルヘキサン−1,6−ジイル基、4−メチルヘプタン−1,7−ジイル基、
−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、
−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−O
−(CH−O−(CH−などが挙げられ、好ましくはブタン−1,
4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘ
プタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジ
イル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデ
カン−1,12−ジイル基、−(CH−O−(CH−、−(CH
−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH
−O−(CH−O−(CH−O−(CH−などが挙げら
れる。R13の非限定的具体例としては、水素原子、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基
、t−ブチル基などが挙げられるが、好ましくは水素原子及びメチル基などが挙
げられ、特に好ましくは水素原子が挙げられる。 本発明の、一般式(2)で表されるスペーサー、及び一般式(3)で表される
結合体は、分子内に不斉炭素原子を有する場合があり、その絶対配置がR配置、
S配置である立体異性体が存在する場合があるが、その各々、あるいはそれらの
任意の割合の構造単位(スペーサー及び結合体)のいずれも本発明に包含される
。 本発明の結合体の製造方法としては、例えば、関節疾患治療薬(例えば、MM
P阻害剤)中の活性に影響を及ぼさない部位(例えば、アミノ基、カルボキシル
基、水酸基、及びチオール基等が挙げられる)と、HA又はHA誘導体又はそれ
らの塩のカルボキシル基、水酸基、又は還元末端由来のアルデヒド基とを、化学
反応によって結合させる方法が挙げられる。これらは、既知の手法(新生化学実
験講座第1巻タンパク質I(東京化学同人)、蛋白質・酵素の基礎実験法(南江
堂)などに記載)で行うことができる。 具体的には、 (1)脱水縮合剤を用いて、関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)あるいは
HA又はHA誘導体又はそれらの塩中のカルボキシル基を活性化し、アミド結合
、エステル結合またはチオエステル結合を形成させる方法; (2)関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)中の水酸基を臭化シアンを用い
て活性化した後、HA又はHA誘導体又はそれらの塩中のアミノ基と結合させる
方法、及びHA又はHA誘導体又はそれらの塩中の水酸基を臭化シアンを用いて
活性化した後、関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)中のアミノ基と結合さ
せる方法; (3)エピクロルヒドリン等のエピハロヒドリンもしくは1,4−ブタンジオー
ルジグリシジルエーテル等のジエポキシド、あるいは、トシルクロリドやトレシ
ルクロリド等のスルホニルクロリドを用いて、関節疾患治療薬(例えば、MMP
阻害剤)あるいはHA又はHA誘導体又はそれらの塩中の水酸基を活性化し、エ
ーテル結合やイミノ結合またはスルフィド結合を形成させる方法;並びに (4)HA又はHA誘導体又はそれらの塩中の還元末端を還元して生じた1級水
酸基を酸化してアルデヒド基として、関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)
中のアミンと還元的アルキル化を行う方法: などが挙げられる。 また、(1)から(4)の方法を二つ以上組み合わせた方法も含まれる。 脱水縮合剤を用いて、関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)あるいはHA
又はHA誘導体又はそれらの塩中のカルボキシル基を活性化し、アミド結合やエ
ステル結合またはチオエステル結合を形成させる方法の場合、一般の有機合成に
用いられる縮合剤を用いることができるが、好ましくはカルボジイミド類、ホス
ホニウム類、ウロニウム類等を用いる。カルボジイミド類としては、ジイソプロ
ピルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド等の非水溶性カルボジイ
ミド、及び1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド等
の水溶性カルボジイミドがあり、ホスホニウム類としては、ベンゾトリアゾール
−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフ
ェート、7−アザベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ
)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート等があり、ウロニウム類としては、
O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N,N−テトラメチルウロニウム
ヘキサフルオロホスフェート、O−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル−N
,N,N,N−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート等がある。 また、これら縮合剤に反応促進性の添加剤を加えてもよい。添加剤として、N
−ヒドロキシスクシンイミド、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジ
カルボキシミド、p−ニトロフェノール、ペンタフルオロフェノール、1−ヒド
ロキシベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール等が
挙げられる。 脱水縮合剤を用いて、関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)あるいはHA
又はHA誘導体又はそれらの塩中のカルボキシル基を活性化し、アミド結合やエ
ステル結合またはチオエステル結合を形成させる方法の非限定的具体例である、
水溶性カルボジイミドによる縮合法では、0.1〜1%(重量/容量)のHA水
溶液にカルボジイミドを加えた後、アミノ基を有する関節疾患治療薬(MMP阻
害剤)を加え、0〜35℃で1〜96時間反応させることができる。この間、塩
酸やリン酸などの酸を添加し、反応液のpHを4〜6に維持することもできる。 また、用いる関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)の、水に対する溶解性
が低い場合、1〜50%の有機溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、
N−メチルピロリドン、ジオキサン、エタノール、ピリジンなど)を含む水溶液
を反応溶媒とすることも可能であり、この場合、反応系に関節疾患治療薬(例え
ば、MMP阻害剤)を予め加え、溶けていることを確認した後、カルボジイミド
を加えてもよい。 さらに、反応促進性の添加剤(例えば、N−ヒドロキシスクシンイミド、N−
ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシミド、p−ニトロフェノ
ール、ペンタフルオロフェノール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ヒ
ドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール等)とHAとを予め脱水縮合剤で処理し
、HAのカルボキシル基を活性エステルとしたものを、一旦単離した後、関節疾
患治療薬(例えば、MMP阻害剤)を加えて反応させることもできる。 関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)中の水酸基を臭化シアンを用いて活
性化した後、HA又はHA誘導体又はそれらの塩中のアミノ基と結合させる方法
、及びHA又はHA誘導体又はそれらの塩中の水酸基を臭化シアンを用いて活性
化した後、関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)中のアミノ基と結合させる
方法の非限定的具体例として挙げられるものを以下に記す: HA又はHA誘導体又はそれらの塩の水溶液に、臭化シアンを加え、0〜10
℃で5〜30分間反応させる。この間、水酸化ナトリウムやリン酸緩衝液などで
pHを10〜12に維持することもできる。その後、アセトニトリルを加えて沈
殿させ、過剰の臭化シアンを取り除き、再度水溶液とし、アミノ基を有する関節
疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)を加え、4〜25℃で1〜24時間反応さ
せる。この間、炭酸水素ナトリウムや水酸化ナトリウムなどで反応液のpHを8
〜10に維持することもできる。 HA又はHA誘導体又はそれらの塩中の還元末端を還元して生じた1級水酸基
を酸化してアルデヒド基として、関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)中の
アミンと還元的アルキル化を行う方法の非限定的具体例を以下に記す: 水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤で処理した後、過ヨウ素酸ナトリウムな
どの酸化剤で処理することにより得られる、還元末端にアルデヒド基を有するH
A又はHA誘導体又はそれらの塩の水溶液に、アミノ基を有する関節疾患治療薬
(例えば、MMP阻害剤)を加え、さらに、水素化シアノホウ素ナトリウムを加
え、15〜30℃で1〜24時間反応させる。この間、酢酸、塩酸、リン酸など
の酸を加え、pHを4〜6に維持することもできる。 いずれの縮合法においても、反応後、反応液にエタノール、アセトン等の有機
溶媒を加え沈殿させ、沈殿物を、アルコール沈殿、ゲルろ過、透析、イオン交換
クロマトグラフィーなどの手段により精製することにより、目的とする結合体を
得ることができる。 本発明の関節疾患治療薬とヒアルロン酸との結合体を医薬として適用する場合
、本発明の結合体は、薬学的に許容できる賦形剤、又は安定剤などと一緒に製剤
化してから使用することが好ましい。 医薬の投与形態は特に限定されず、経口投与でも非経口投与でもよく、また、
全身投与でも局所投与でもよい。一般的には、本発明の医薬は非経口的に局所投
与するのが好ましく、例えば、注射剤として、関節内、静脈内、筋肉内又は皮下
に投与することができ、あるいはスプレー剤、局所用クリーム又は軟膏として経
皮的に投与することができる。 本発明の医薬の投与量は、患者の症状、年齢、性別などに応じて適宜選択でき
るが、注射剤として用いる場合は一般的には、有効成分である結合体の量として
0.01mg/体重kg/日〜100mg/体重kg/日、好ましくは0.1m
g/体重kg/日〜10mg/体重kg/日である。前記1日当たりの投与量の
医薬は、一日に数回に分けて投与してもよいし、あるいは1日1回、または2日
〜28日に1回投与してもよい。実施例 実施例1:MMP阻害剤合成(a) N−ベンジルオキシカルボニル−1,4−ジアミノブタン 1,4−ジアミノブタン(10g、113mmol)を水−エタノール(10
0ml:300ml)に溶解し、氷冷攪拌下、ベンジルオキシカルボニルクロラ
イド(19.35g、113mmol)の1,2−ジメトキシエタン(50ml
)溶液を約30分間で滴下した。2N水酸化ナトリウム水溶液2mlを添加後、
そのまま3時間氷冷攪拌し、4℃にて15時間攪拌した。大部分の溶媒を減圧で
留去した後、水に溶解し、濃塩酸で酸性にした。クロロホルム(100ml×2
)洗浄後、水層を2N水酸化ナトリウム水溶液にてアルカリ性にしてクロロホル
ムにて抽出した。得られた有機層を、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾
燥後、溶媒を減圧で留去して、11.0gの油状物を得た。(収率44%) H−NMR(270MHz、CDCl):δ1.4−1.5(4H、m)、
2.7(2H、t)、3.2(2H、t)、5.1(2H、s)、7.3−7.
4(5H、m) MS:222(M(b) N−9−フルオレニルメチルオキシカルボニル−L−トリプトファン−
N−(4−N−ベンジルオキシカルボニルアミノブチル)アミド 氷冷攪拌下、N−9−フルオレニルメチルオキシカルボニルトリプトファン(
2.22g、4.5mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.90
g、5.85mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)溶液(20
ml)に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩
酸塩(EDC)(1.12g、5.85mmol)を添加し、1時間攪拌した。
反応液に、上記得られたN−ベンジルオキシカルボニル−1,4−ジアミノブタ
ン(1g、4.5mmol)を加え、そのまま氷冷下で攪拌後、15〜30℃に
て15時間攪拌を続けた。大部分の溶媒を減圧で留去した後、クロロホルム(1
00ml)に転溶し、0.5N塩酸水溶液(40ml×2)、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液(50ml)、および飽和食塩水(50ml)で洗浄した。有機層
を無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濃縮して得られた残留物をクロロホルム−メ
タノールを溶出液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、無色
の粉末2.1gを得た。(収率74%) H−NMR(270MHz、CDCl):δ2.2−3.4(10H、m)
、4.2(1H、t)、4.3−4.5(3H、m)、5.1(2H、s)、7
.0−8.0(18H、m)(c) L−トリプトファン−N−(4−N−ベンジルオキシカルボニルアミノ
ブチル)アミド 上記(b)で得られた縮合体(2.1g)をDMF(50ml)に溶かし、ピ
ペリジン(3ml)を添加して15〜30℃で30分間攪拌した。大部分の溶媒
を減圧で留去した後、残留物をクロロホルム/メタノールを溶出液としたシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、透明の油状物1.0gを得た。(収
率74%) H−NMR(270MHz、CDCl):δ1.4(4H、m)、3.0−
3.4(6H、m)、3.7(1H、m)、5.1(2H、s)、7.0−7.
7(9H、m) MS:408(M(d) (4−(N−ベンジルオキシアミノ)−2−イソブチルサクシニル)−
L−トリプトファン−N−(4−N−ベンジルオキシカルボニルアミノブチル)
アミド:(化合物1a) L−トリプトファン−N−(4−N−ベンジルオキシカルボニルアミノブチル
)アミド(1.18g、2.9mmol)をDMF30mlに溶解させ、氷冷攪
拌下、公知の方法(特開平6−145148)に基づいて合成した4−(N−ベ
ンジルオキシアミノ)−2−イソブチルこはく酸(732mg、2.6mmol
)と、EDC(552mg、2.9mmol)を順次加え、反応温度を氷冷〜水
冷とし、3日間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、クロロホルムにて希釈し、クロ
ロホルム層を0.1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水に
て順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、ろ過残さと水層を酢酸エチ
ルで再抽出し、酢酸エチル層とクロロホルム層を合わせて減圧濃縮した。得られ
た粗生成物はシリカゲルクロマトグラフィー精製(WAKO、C−200、溶出
溶媒クロロホルム、及びクロロホルム:アセトン=1:1)を行い、得られたフ
ラクションをまとめて減圧濃縮、乾燥し、標題化合物1aを1.20g(68%
)得た。 MS:670(M+H(e) (4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチルサクシニル)
−L−トリプトファン−N−(4−N−アミノブチル)アミド:(化合物2) (4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(S)−イソブチルサクシニル)−L−ト
リプトファン−N−(4−N−アミノブチル)アミド:(化合物3) (4−(N−ベンジルオキシアミノ)−2−イソブチルサクシニル)−L−ト
リプトファン−N−(4−N−ベンジルオキシカルボニルアミノブチル)アミド
(化合物1a)(1.20g、1.8mmol)をメタノール50mlに溶解さ
せ、水素雰囲気常圧下、10%Pd/C140mgにて16時間接触還元した。
反応液をセライトろ過後、減圧濃縮した。得られた粗生成物を逆相HPLC(カ
ラム:YMC−Pack、ODS、250mm×20mmI.D.、溶出溶媒:
0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を含む水−アセトニトリル系、流速:10
ml/分)にて、ジアステレオマーをそれぞれ分取精製し、凍結乾燥を行い、標
題化合物2(親水性側のピーク)のTFA塩283mgと、標題化合物3(疎水
性側のピーク)のTFA塩493mgとを、それぞれ得た。 化合物2: H−NMR(270MHz、CDOD):0.70(3H、d、J=6Hz
)、0.77(3H、d、J=6Hz)、1.02−1.53(7H、m)、2
.12(1H、dd、J=14、5Hz)、2.29(1H、dd、J=14、
9Hz)、2.59−2.68(1H、m)、2.80−2.85(2H、m)
、3.10−3.36(4H、m)、4.49−4.58(1H、m)、6.9
6−7.09(3H、m)、7.30(1H、d、J=8Hz)、7.57(1
H、d、J=8Hz)、7.95−8.04(2H、m) MS:446(M+H) 化合物3: H−NMR(270MHz、CDOD):0.51(3H、d、J=6Hz
)、0.56(3H、d、J=6Hz)、0.63−0.92(2H、m)、1
.11−1.21(1H、m)、1.56−1.58(4H、m)、2.02(
1H、dd、J=15、2Hz)、2.31(1H、dd、J=15、11Hz
)、2.48−2.60(1H、m)、2.86−3.45(6H、m)、4.
64−4.72(1H、m)、6.91−7.04(3H、m)、7.27(1
H、d、J=8Hz)、7.54(1H、d、J=8Hz)、7.97−8.0
8(2H、m) MS:446(M+H(f) N−ベンジルオキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン 上記(a)におけるN−ベンジルオキシカルボニル−1,4−ジアミノブタン
の合成と同様に、1,4−ジアミノブタンの代わりに、1,8−ジアミノオクタ
ンを出発原料として標題化合物を油状物6.8gとして得た(収率58%)。 H−NMR(270MHz、CDCl):δ1.3(8H、s)、1.4−
1.5(4H、m)、2.7(2H、t、J=7Hz)、3.2(2H、m)、
5.1(2H、s)、7.3−7.4(5H、m) MS:278(M(g) N−9−フルオレニルメチルオキシカルボニル−L−トリプトファン−
N−(8−N−ベンジルオキシカルボニルアミノオクチル)アミド 氷冷攪拌下、N−9−フルオレニルメチルオキシカルボニルトリプトファン(
7.8g、15.8mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(3.15
g、20.5mmol)のDMF溶液(100ml)に、EDC(3.90g、
20.5mmol)を添加し、1時間攪拌した。反応液に、上記得られたN−ベ
ンジルオキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン(4.4g、15.8mm
ol)を加え、そのまま氷冷下で攪拌後、15〜30℃にて15時間攪拌を続け
た。大部分の溶媒を減圧で留去した後、クロロホルム(200ml)に転溶し、
0.5N塩酸水溶液(50ml×3)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100
ml)、および飽和食塩水(50ml)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウ
ム上で乾燥後濃縮し、精製せずにそのまま次の反応に用いた。(h) L−トリプトファン−N−(8−N−ベンジルオキシカルボニルアミノ
オクチル)アミド 上記(g)で得られた縮合体をDMF(150ml)に溶かし、ピペリジン(
10ml)を添加して15〜30℃で30分間攪拌した。大部分の溶媒を減圧で
留去した後、残留物をクロロホルム/メタノールを溶出液としたシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにて精製し、黄色の油状物6.1gを得た。(N−ベンジ
ルオキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタンからの収率74%) H−NMR(270MHz、CDCl):δ1.2−1.6(12H、m)
、2.9−3.4(6H、m)、3.7(1H、m)、5.1(2H、s)、7
.0−7.7(9H、m) MS:465(M(i) (4−(N−ベンジルオキシアミノ)−2−イソブチルサクシニル)−
L−トリプトファン−N−(8−N−ベンジルオキシカルボニルアミノオクチル
)アミド:(化合物4) 化合物1aの合成例と同様に、L−トリプトファン−N−(4−N−ベンジル
オキシカルボニルアミノブチル)アミドの代わりにL−トリプトファン−N−(
8−N−ベンジルオキシカルボニルアミノオクチル)アミド(2.07g、4.
5mmol)を原料として、標題化合物2.5gを得た(収率85%)。但し、
反応溶媒はDMF30mlとし、反応時間は2日間とした。また、減圧濃縮した
反応残さは酢酸エチルにて希釈し、再抽出は行わなかった。シリカゲルクロマト
グラフィー精製の溶出溶媒には、クロロホルム、及びクロロホルム:アセトン=
2:1を用いた。得られた標題化合物は、そのまま次の反応に使用した。(j) (4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチルサクシニル)
−L−トリプトファン−N−(8−N−アミノオクチル)アミド:(化合物5)
(4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(S)−イソブチルサクシニル)−L−ト リプトファン−N−(8−N−アミノオクチル)アミド:(化合物6) 化合物2および化合物3の合成例と同様に、(4−(N−ベンジルオキシアミ
ノ)−2−イソブチルサクシニル)−L−トリプトファン−N−(4−N−ベン
ジルオキシカルボニルアミノブチル)アミド()の代わりに(4−(N−ベン
ジルオキシアミノ)−2−イソブチルサクシニル)−L−トリプトファン−N−
(8−N−ベンジルオキシカルボニルアミノオクチル)アミド(化合物4)2.
5g(3.4mmol)を原料として、標題化合物5および標題化合物6のジア
ステレオ混合物(化合物7)1.7gを得た(収率100%)。このジアステレ
オ混合物のうち、360mgを逆相HPLCにて、ジアステレオマーをそれぞれ
分取精製し、凍結乾燥を行い、標題化合物5(親水性側のピーク)のTFA塩1
51mgと、標題化合物6(疎水性側のピーク)のTFA塩147mgとを、そ
れぞれ得た。 化合物5: H−NMR(270MHz、DMSO−d):0.74(3H、d、J=6
Hz)、0.79(3H、d、J=6Hz)、0.97−1.59(15H、m
)、1.91(1H、dd、J=14、8Hz)、2.03(1H、dd、J=
14、7Hz)、2.62−2.83(3H、m)、2.89−3.12(4H
、m)、4.40−4.48(1H、m)、6.95(1H、dd、J=7、7
Hz)、7.04(1H、dd、J=7、7Hz)、7.11(1H、d、J=
2Hz)、7.30(1H、d、J=8Hz)、7.54(1H、d、J=8H
z)、7.58−7.81(4H、m)、8.01(1H、d、J=8Hz)、
8.73(1H、s)、10.38(1H、s)、10.78(1H、s) MS:502(M+H) 化合物6: H−NMR(270MHz、DMSO−d):0.55(3H、d、J=5
Hz)、0.66(3H、d、J=5Hz)、0.75−1.59(15H、m
)、1.94(1H、dd、J=15、5Hz)、2.14(1H、dd、J=
15、9Hz)、2.57−3.38(7H、m)、4.32−4.44(1H
、m)、6.95(1H、dd、J=7、7Hz)、7.04(1H、dd、J
=7、7Hz)、7.10(1H、brs)、7.30(1H、d、J=8Hz
)、7.53(1H、d、J=8Hz)、7.65(3H、brs)、7.90
(1H、t、J=6Hz)、8.19(1H、d、J=8Hz)、8.73(1
H、brs)、10.45(1H、s)、10.78(1H、s) MS:502(M+H(k) N−ベンジルオキシカルボニル−4,7,10−トリオキサ−1,13
−トリデカンジアミン 上記(a)におけるN−ベンジルオキシカルボニル−1,4−ジアミノブタン
の合成と同様に、1,4−ジアミノブタンの代わりに、4,7,10−トリオキ
サ−1,13−トリデカンジアミンを出発原料として標題化合物を油状物5.0
gとして得た(収率39%)。 H−NMR(270MHz、CDCl):δ1.6−1.7(4H、m)、
2.8(2H、t、J=6.7Hz)、3.3(2H、m)、3.5−3.6(
12H、m)、5.1(2H、s)、5.6(1H、brs)、7.3−7.4
(5H、m) MS:354(M(1) N−9−フルオレニルメチルオキシカルボニル−L−トリプトファン−
N−(13−N−ペンジルオキシカルボニルアミノ−4,7,10−トリオキサ
−トリデカニル)アミド 上記(b)におけるN−9−フルオレニルメチルオキシカルボニル−L−トリ
プトファン−N−(4−N−ベンジルオキシカルボニルアミノブチル)アミドの
合成と同様に、N−ベンジルオキシカルボニル−1,4−ジアミノブタンの代わ
りに、N−ベンジルオキシカルボニル−4,7,10−トリオキサ−1,13−
トリデカンジアミンを出発原料として標題化合物を油状物8.0gとして得た(
収率39%)。 H−NMR(270MHz、CDCl):δ1.42−1.59(2H、m
)、1.64−1.75(2H、m)、3.09−3.32(10H、m)、3
.42−3.60(8H、m)、4.20(1H、t、J=6.8Hz)、4.
31−4.50(3H、m)、5.06(2H、s)、5.24(1H、brs
)、5.70(1H、brs)、6.08(1H、brs)、6.99(1H、
s)、7.07−7.19(2H、m)、7.27−7.42(10H、m)、
7.54−7.58(2H、m)、7.66(1H、d、J=7.3Hz)、7
.76(2H、d、J=7.6Hz)、8.89(1H、brs) MS:785.6(M+Na(m) L−トリプトファン−N−(13−N−ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ−4,7,10−トリオキサ−トリデカニル)アミド 上記(c)におけるL−トリプトファン−N−(4−N−ベンジルオキシカル
ボニルアミノブチル)アミドの合成と同様に、N−9−フルオレニルメチルオキ
シカルボニル−L−トリプトファン−N−(4−N−ベンジルオキシカルボニル
アミノブチル)アミドの代わりに、N−9−フルオレニルメチルオキシカルボニ
ル−L−トリプトファン−N−(13−N−ベンジルオキシカルボニルアミノ−
4,7,10−トリオキサ−トリデカニル)アミドを出発原料として、標題化合
物を油状物4.2gとして得た(収率78%)。 H−NMR(270MHz、CDCl):δ1.64−1.77(4H、m
)、2.95−3.04(1H、m)、3.23−3.36(7H、m)、3.
45−3.69(11H、m)、5.08(2H、s)、5.34(1H、br
s)、7.05−7.21(3H、m)、7.26−7.38(6H、m)、7
.66(1H、d、J=7.6Hz)、8.51(1H,brs) MS:541(M(n) (4−(N−ベンジルオキシアミノ)−(2R)−イソブチルサクシニ
ル)−L−トリプトファン−N−(13−N−ベンジルオキシカルボニルアミノ
−4,7,10−トリオキサ−トリデカニル)アミド(化合物8) 化合物1aの合成例と同様に、L−トリプトファン−N−(4−N−ベンジル
オキシカルボニルアミノブチル)アミドの代わりにL−トリプトファン−N−(
13−N−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4,7,10−トリオキサ−トリ
デカニル)アミド(1.30g、2.4mmol)と、公知の方法(特開平6−
145148)に基づいて合成した4−(N−ベンジルオキシアミノ)−(2R
)−イソブチルこはく酸(0.56g、2.0mmol)を原料として、標題化
合物8を1.15g(収率72%)の無色のアモルファスとして得た。但し、反
応溶媒はDMF20mlとし、反応温度は15〜30℃、反応時間は6時間とし
た。また、減圧濃縮した反応残さは酢酸エチルにて希釈し、クロロホルム層を硫
酸水素カリウム水溶液、水、飽和炭酸カリウム水溶液、飽和食塩水にて順次洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥した。シリカゲルクロマトグラフィー精製の溶出溶
媒には、酢酸エチル及びジクロロメタン:メタノール=9:1を用いた。 H−NMR(270MHz、DMSO−d):δ0.74(3H、d、J=
5.9Hz)、0.80(3H、d、J=6.5Hz)、0.93−1.05(
1H、m)、1.29−1.41(2H、m)、1.51−1.58(2H、m
)、1.60−1.67(2H、m)、1.94(1H、dd、J=14.0、
7.3Hz)、2.08(1H、dd、J=14.3、7.3Hz)、2.65
−2.78(1H、m)、2.92−3.14(6H、m)、3.26(2H、
t、J=6.5Hz)、3.38−3.48(12H、m)、4.47(1H、
dt、J=7.8、6.7Hz)、4.76(2H、s)、5.00(2H、s
)、6.94(1H、dd、J=7.6、7.2Hz)、7.04(1H、dd
、J=8.1、7.2Hz)、7.12(1H、s)、7.22(1H、t、J
=5.7Hz)、7.29−7.34(11H、m)、7.55(1H、d、J
=7.6Hz)、7.79(1H、t、J=5.4Hz)、8.05(1H、d
、J=7.8Hz)、10.78(1H、s)、11.01(1H、s)(o) (4−(N−ヒドロキシアミノ)−(2R)−イソブチルサクシニル)
−L−トリプトファン−N−(13−N−アミノ−4,7,10−トリオキサ−
トリデカニル)アミド(化合物9) (4−(N−ベンジルオキシアミノ)−(2R)−イソブチルサクシニル)−
L−トリプトファン−N−(13−N−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4,
7,10−トリオキサ−トリデカニル)アミド(化合物8)(1.90g、2.
4mmol)をメタノール200mlに溶解させ、炭酸水素ナトリウム200m
gを加え、水素雰囲気常圧下、10%Pd/C200mgにて3時間接触還元し
た。反応液をセライトろ過後、減圧濃縮したところ標題化合物9が無色のアモル
ファスとして1.50g(収率99%)得られた。 H−NMR(270MHz、CDOD):δ0.84(3H、d、J=5.
9Hz)、0.89(3H、d、J=6.2Hz)、1.17(1H、ddd、
J=11.9、7.6、5.1Hz)、1.38−1.54(2H、m)、1.
56−1.65(2H、m)、1.71−1.81(2H、m)、2.15(1
H、dd、J=14.9、7.4Hz)、2.28(1H、dd、J=14.3
、7.4Hz)、2.78(1H、t、J=6.8Hz)、2.80(1H、b
rs)、3.09−3.32(6H、m)、3.44−3.49(2H、m)、
3.52−3.65(8H、m)、4.62(1H、t、J=7.3Hz)、7
.04(1H、dd、J=7.6、7.0Hz)、7.12(1H、dd、J=
8.0、7.0Hz)、7.15(1H、s)、7.37(1H、d、J=8.
0Hz)、7.65(1H、d、J=7.6Hz) MS:578(M+H実施例2:結合体の合成例1 MMP阻害剤(化合物2)70mgに、N−メチルピロリドン0.49mlと
ピリジン0.01mlを加えて溶かし、1M塩酸0.045mlと水でpHを4
.7に調整し、全量を1mlとした。これをヒアルロン酸ナトリウム5mgに加
え、均一とした。再度pH4.7を確認し、氷冷下、EDC10mgを加え30
分間攪拌し、その後15〜30℃で15時間攪拌した。 反応液に、0.1M重曹1mlとエタノール6mlを加え沈殿させ、沈殿物は
、アルコール沈殿法(沈殿を0.2M食塩水1mlに溶かし、エタノール3ml
で沈殿させ、沈殿を遠心分離する)を3回繰り返すことにより精製し、4.3m
gの結合体(「結合体1」)を得た。 インドール環に由来する279nmでのUV吸収から算出された結合率は、0
.84重量%であった。これは、0.76%のカルボキシル基が反応したことに
相当する。実施例3:結合体の合成例2 MMP阻害剤(化合物3)70mgに、N−メチルピロリドン0.49mlと
ピリジン0.01mlを加えて溶かし、1M塩酸0.05mlと水でpHを4.
7に調整し、全量を1mlとした。これをヒアルロン酸ナトリウム塩5mgに加
え、均一とした。再度pH4.7を確認し、氷冷下、EDC10mgを加え30
分間攪拌し、さらに15〜30℃で20時間攪拌した。 反応液に、0.1M重曹1mlとエタノール6mlを加え沈殿させ、沈殿物は
、アルコール沈殿法(0.2M食塩水1mlに溶かし、エタノール3mlで沈殿
させ、沈殿を遠心分離する)を3回繰り返すことにより精製し、3.5mgの結
合体(「結合体2」)を得た。 インドール環に由来する279nmでのUV吸収から算出された結合率は、1
.1重量%であった。これは、1.0%のカルボキシル基が反応したことに相当
する。実施例4:結合体の合成例3 MMP阻害剤(化合物7)77mgに、N−メチルピロリドン0.603ml
とピリジン0.012mlを加えて溶かし、1M塩酸0.105mlと水でpH
を4.7に調整し、全量を1.23mlとした。これをヒアルロン酸ナトリウム
塩6.2mgに加え、均一とした。再度pH4.7を確認し、氷冷下、EDC2
4mgを加え4℃で3日間攪拌した。 反応液に、1MNaOH0.123mlとエタノール0.5mlを加え氷冷下
30分間攪拌した後、さらにエタノール3ml加え沈殿させ、沈殿物は、アルコ
ール沈殿法(0.2M食塩水1mlに溶かし、エタノール3mlで沈殿させ、沈
殿を遠心分離する)を3回繰り返すことにより精製し、6.0mgの結合体(「
結合体3」)を得た。 インドール環に由来する279nmでのUV吸収から算出された結合率は、1
.7重量%であった。これは、1.4%のカルボキシル基が反応したことに相当
する。実施例5:結合体の合成例4 MMP阻害剤(化合物7)189mgに、N−メチルピロリドン1.47ml
とピリジン0.03mlを加えて溶かし、1M塩酸0.24mlと水でpHを4
.7に調整し、全量を3mlとした。これをヒアルロン酸ナトリウム15mgに
加え、均一とした。再度pH4.7を確認し、氷冷下、EDC87mgを加え4
℃で24時間攪拌した。 反応液に、0.1M重曹1.5mlとエタノール1.5mlを加え氷冷下30
分間攪拌した後、さらにエタノール9ml加え沈殿させ、沈殿物は、アルコール
沈殿法(沈殿を0.2M食塩水3mlに溶かし、エタノール9mlで沈殿させ、
沈殿を遠心分離する)を3回繰り返すことにより精製し、13.9mgの結合体
(「結合体4」)を得た。 インドール環に由来する279nmでのUV吸収から算出された結合率は、4
.9重量%であった。これは、3.9%のカルボキシル基が反応したことに相当
する。実施例6:結合体の合成例5 結合体の合成例3と同じ原料や試薬を用い、同様の操作を行ったところ、5.
7mgの「結合体5」を得た。 インドール環に由来する279nmでのUV吸収から算出された結合率は、結
合体の合成例3の時と再現性よく、1.7重量%であった。これは、1.4%の
カルボキシル基が反応したことに相当する。実施例7:結合体の合成例6 MMP阻害剤(化合物9)145mgに、N−メチルピロリドン0.89ml
とピリジン0.02mlを加えて溶かし、6M塩酸0.09mlと水でpHを4
.7に調整し、全量を1.82mlとした。これをヒアルロン酸ナトリウム9.
1mgに加え、均一とした。再度pH4.7を確認し、氷冷下、EDC35mg
を加え4℃で24時間攪拌した。 反応液に、0.1M重曹0.375mlとエタノール0.375mlを加え氷
冷下30分間攪拌した後、さらにエタノール5ml加え沈殿させ、沈殿物は、ア
ルコール沈殿法(沈殿を0.2M食塩水2mlに溶かし、エタノール6mlで沈
殿させ、沈殿を遠心分離する)を3回繰り返すことにより精製し、8.2mgの
結合体(「結合体6」)を得た。 インドール環に由来する279nmでのUV吸収から算出された結合率は、1
.0重量%であった。これは、0.70%のカルボキシル基が反応したことに相
当する。実施例8:結合体の合成例7 N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシミド8.9mgを
水に溶かし、ピリジン0.01mlと1M塩酸0.07mlと水とでpHを4.
7に調整し、全量を1mlとした。これをヒアルロン酸ナトリウム5mgに加え
、均一とした。氷冷下、EDC9.6mgを加え4℃で17時間攪拌した。氷冷
下、2%酢酸ナトリウム緩衝液(pH6)0.5mlを加えた後、アセトン4m
lを加え沈殿を析出させた。沈殿を遠心分離し、減圧で乾燥した。 MMP阻害剤(化合物9)のTFA塩(化合物10)86mg[MMP阻害剤
(化合物9)を0.1%TFAを含む蒸留水に懸濁し、凍結乾燥することにより
得た]を、N−メチルピロリドン0.49mlとピリジン0.01mlを加えて
溶かし、1M塩酸0.035mlと水でpHを8.0に調整し、全量を1mlと
した。これを上述の沈殿物に加え、4℃で3日間攪拌した。 反応液に、2M食塩水0.2mlとエタノール3mlを加え沈殿させ、沈殿物
を遠心分離した。この沈殿に0.2M食塩水1mlと1M水酸化ナトリウム水溶
液0.06mlを加え、氷冷下1時間攪拌し可溶化させ、エタノール3mlで沈
殿を析出させ、沈殿を遠心分離した。再度、この沈殿に0.2M食塩水1mlと
1M水酸化ナトリウム水溶液0.06mlを加え、氷冷下3時間攪拌し可溶化さ
せ、エタノール3mlで沈殿を析出させ、沈殿を遠心分離した。引き続き、沈殿
を0.2M食塩水1mlに溶かし、エタノール3mlで沈殿させ、沈殿を遠心分
離し、さらにこの沈殿を90%エタノール/水で懸濁し遠心分離した後、水に溶
かして凍結乾燥することで、6.0mgの結合体(「結合体7」)を得た。 インドール環に由来する279nmでのUV吸収から算出された結合率は、1
.1重量%であった。これは、0.78%のカルボキシル基が反応したことに相
当する。試験例1:マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害活性 コラゲナーゼ−1、ストロメリシン−1、ゲラチナーゼAおよびゲラチナーゼ
Bに対する「結合体1」、「結合体7」およびHAの酵素阻害活性を測定した。
なお、コラゲナーゼ−1とストロメリシン−1に対する阻害活性は、ヤガイ社製
のI型コラゲナーゼ活性測定キットとストロメリシン−1測定キットを、また、
ゲラチナーゼAとゲラチナーゼBに対する阻害活性は、ロッシュ・ダイアグノス
ティック社製のゲラチナーゼ活性測定キットをそれぞれ用いて測定した。結果は
、薬物非添加時の酵素活性を100とした時の酵素活性の平均値として表示した
(n=2)。図1、図2、図8及び図9に示したように、「結合体1」及び「結
合体7」はこれら4種類のいずれの酵素に対しても阻害活性を有していたが、H
Aは阻害活性を示さなかった。 これらの実験結果から、「結合体1」及び「結合体7」はHAにはない、MM
P阻害活性を有していることが判明した。試験例2:マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害活性に及ぼすスペー
サーの影響 特許第2736285号公報記載のMMP阻害剤(N−[2−イソブチル−3
−(N’−ヒドロキシカルボニルアミド)−プロパノイル]−L−トリプトファ
ンメチルアミド:化合物1)とHA間のスペーサー長をC4からC10に変えた
4種類の結合体(結合体1、結合体3、結合体4及び結合体6)について、ゲラ
チナーゼAおよびゲラチナーゼBに対する阻害活性を比較した。結果は、薬物非
添加時の酵素活性を50%阻害するのに必要な薬物濃度(IC50値)で表した
(下記の表1)。スペーサー長が大きくなるに従い、ゲラチナーゼAに対する阻
害活性が強くなる傾向が若干見られたが、これら4種類の結合体間で阻害活性に
大きな違いは認められず、この結果から、同じ合成法(HAとMMP阻害剤を混
合した後、縮合剤を加える方法)で調製した結合体(結合体1、結合体3、結合
体4、結合体6)の間で比較すると、阻害活性に及ぼすスペーサー長の影響は少
ないものと考えられた。 また、「結合体6」と、HAを予め活性エステルとした後、MMP阻害剤を加
えて反応させる方法で合成した「結合体7」とを比較すると、スペーサーは同一
かつ阻害剤の結合量はほぼ同じであるにもかかわらず、ゲラチナーゼAの阻害活
性には約10倍の差が見られた。このことから、合成法の違いによって、結合後
のMMP阻害剤の阻害活性は、結合前の阻害活性から変化する可能性が示唆され
た。 試験例3:コラーゲンフィルム破壊阻害活性 Gavrilovic,Jらの方法(Cell.Biol.Int.Repo
rts,,1097−1107(1985))に従って行った。3〜6週齢の
ウサギ膝関節からコラゲナーゼ処理により回収した関節軟骨細胞を、0.2%の
ラクトアルブミンを含む500μlのDulbeco’s modified
eagle’s medium(DMEM)に浮遊させ、浮遊液500μlずつ
を、14Cでラベルしたモルモット皮膚由来タイプI型コラーゲンフィルムでプ
レコートされた48ウエル培養プレート上に播種した。「結合体3」またはHA
をインターロイキン1(1ng/ml)とプラスミン(100μg/ml)の存
在下、37℃のCOインキュベーター内で72時間培養した。培養終了後、培
養上清と、残存するコラーゲンフィルムをコラゲナーゼ処理した消化液を回収し
、それぞれの放射活性を液体シンチレーションカウンターで測定した。結果は下
記の式に従って、破壊されたコラーゲンフィルムの破壊率(%)の平均値として
算出した(n=2)。 コラーゲンフィルム破壊率(%)=[(培養上清中の放射活性)/(培養上清中
の放射活性+残存したコラーゲンフィルム中の放射活性)]×100 図3に示したように、「結合体3」はインターロイキン1とプラスミンによっ
て誘導された細胞性のコラーゲン破壊を抑制したが、HAは抑制効果を示さなか
った。 この結果から、HAとMMP阻害剤との結合体は、HAでは抑制しえない関節
軟骨細胞によるコラーゲン破壊に対しても優れた抑制効果を持つことが明らかと
なった。試験例4:結合体の結合安定性1 「結合体5」を1mg/mlの濃度で生理食塩水に溶解(この時点でのpH=
6.3であった)し、37℃でインキュベートし、ゲルろ過クロマトグラフィー
で結合体の変化を分析した。 カラムはTSKgelG4000PW(7.5mmI.D.×30cm、東ソ
ー社製)、溶出溶媒は20%エタノールを含む50mMリン酸緩衝液(pH6)
、カラム温度は40℃(L−7300、日立製)、流速は0.7ml/分(L−
7100、日立製)、検出にはダイオードアレイ検出器(L−7450H、日立
製)を用いた。 40μlの溶解液をインジェクションした際の、ボイドのインドール環由来の
279nmでの吸収によるピーク面積を0日、2日、5日と追跡したところ、変
化は認められなかった(図4)。また、この5日間で、低分子量領域への新たな
ピークの出現はHPLC上認められなかった。 この結果から、「結合体5」のHAとMMP阻害剤との間の結合の良好な結合
安定性が示された。試験例5:結合体の結合安定性2 化合物1、化合物1とHAの混合物および「結合体4」を、それぞれ、Mil
lipore社製の膜孔直径25nmの半透膜(TypeHC)で区切り、等張
リン酸緩衝液溶液(pH7.4)を満たした拡散セル(ドナー側:1.5ml、
アクセプター側:8.0ml)に入れ、ドナー側からアクセプター側への漏出を
測定波長350nmの蛍光強度から算出し、透過率として表した(図5)。ここ
で、透過率100%とは、薬物全量が拡散し、セル内が均一となったときの濃度
を意味する。 1 化合物1 50nmol 2 化合物1 50nmolとHA 0.5mgの混合物 3 「結合体4」0.5mg(化合物150nmol相当が結合) 化合物1および化合物1とHAの混合物の場合、化合物1は速やかに膜を透過
し、アクセプター側へ拡散したが、「結合体4」は8時間まで透過せず、24、
48時間で2.8、3.6%が、それぞれ透過するに止まった。 この結果から「結合体4」のHAとMMP阻害剤との間の結合の良好な結合安
定性が示された。試験例6:関節内貯留性 9〜10週齢のラット(n=4〜10)の右膝関節内に以下の薬物(1〜3)
を投与後、経時的に動物を屠殺し、計0.5mlの生理食塩水で関節腔内を洗浄
して関節液を回収した。 1 化合物1 30nmol 2 化合物1 30nmol と HA 0.3mgの混合物 3 「結合体4」 0.3mg(化合物130nmol相当が結合) ロッシュ・ダイアグノスティック社製のゲラチナーゼ活性測定キットを用い、
下記の式より、関節液のゲラチナーゼBに対する阻害活性を算出した。 ゲラチナーゼB阻害活性(%)=[(関節液非存在下の酵素活性−関節液添加時
の酵素活性)/関節液非存在下の酵素活性]×100 化合物1と「結合体4」のゲラチナーゼBに対する用量・阻害曲線をもとに、
化合物1単独および化合物1とHAの混合物投与群では化合物1の量そのもの、
「結合体4」投与群では「結合体4」に結合した化合物1相当量を薬物量として
、関節液中に残存する薬物量を算出した。結果は平均値で表示した。図6に示し
たように、化合物1単独および化合物1とHAの混合物投与群では、関節内に残
存した薬物量は、いずれも投与2時間後には投与量(図中の0時間目の薬物量)
の約1/3000に減少し、化合物1単独投与群では投与6時間、化合物1/H
Aの混合物投与群では投与17時間後に、それぞれ投与量の1/300000に
まで減少した。これに対して「結合体4」投与群では、投与2時間後では投与量
の2/5、投与17時間後でも投与量の1/10程度の薬物が残存していた。 図7には、投与直後(図の0時間目)、2時間後および17時間後に各薬物投
与群より回収された関節液のゲラチナーゼB阻害活性を示した。結果は平均値±
標準偏差で表示した。化合物1単独および化合物1とHAとの混合物投与群の関
節液のゲラチナーゼB阻害活性は、いずれも投与2時間後には20%、投与17
時間後には5%以下にまで減少していたのに対して、「結合体4」投与群では投
与17時間後でも、50%程度残存していた。 これらの結果から、HAとMMP阻害剤との結合体は、関節腔内でのMMP阻
害剤の貯留性を高めるための手段として、極めて優れた手段となることが明らか
となった。また、HAとMMP阻害剤との結合体は、関節腔内でも長時間に渡っ
てMMP阻害活性を保持し、単回の関節内投与でも長期に渡って関節破壊を阻害
する可能性が示唆された。 すなわち、本発明のMMP阻害剤とHAとの結合体は、各々単独、並びにMM
P阻害剤とHAとの合剤よりも、関節疾患治療薬としての効果および貯留性が優
れることが示唆された。試験例7:関節軟骨コラーゲン破壊阻害活性 Saito,Sらの方法(J.Biochem,122,49−54(199
7)に従って行った。7週例のウサギ膝関節から関節軟骨の小片(約10mg)
を調製し、48ウエル培養プレート上で500μlのDulbeco’s mo
dified eagle’s medium(DMEM)中、24時間培養し
た。培養液を、500μlの0.2%ラクトアルブミンを含むDMEMに交換後
、「結合体7」またはHAを添加し、インターロイキン1(1ng/ml)とプ
ラスミノーゲン(100μg/ml)の存在下、37℃のCOインキュベータ
ー内で10日間培養した。培養終了後、培養上清と、軟骨残査をパパイン処理し
た消化液を回収し、最終濃度6Nになるように塩酸を添加して、110℃のオー
トクレーブ中で2時間加水分解を行った。Nガス噴霧によって試料を乾固後、
5mMのEDTAを含む0.1Mリン酸緩衝液(pH6.5)に溶解し、マイク
ロプレートを用いた比色定量法によって、ヒドロキシプロリン量を測定した。結
果は下記の式に従って、関節軟骨小片中から培養液中へのヒドロキシプロリン量
の遊離率(%)の平均値±標準偏差で表示した(n=4)。 ヒドロキシプロリン遊離率(%) = [培養上清中のヒドロキシプロリン量/
(培養上清中のヒドロキシプロリン量+軟骨残査中のヒドロキシプロリン量)]
×100 図10に示したように、「結合体7」は、1mg/mlの濃度において、イン
ターロイキン1とプラスミノーゲンによって誘導された軟骨コラーゲンの破壊を
有意に抑制したが、HAは有意に抑制しなかった。 この結果から、HAとMMPIとの結合体は、直接の標的組織である関節軟骨
の破壊に対しても、明確な抑制作用を持つことが示された。 なお、本出願が主張する優先権の基礎となる日本特許出願平成10年第138
329号、同平成10年第224187号および同平成11年第43064号の
明細書に記載の内容は全て引用により本明細書中に取り込まれるものとする。産業上の利用の可能性 本発明の結合体は、例えば、投与された関節腔内において、通常のHA製剤と
同様に長期間貯留し、かつ、分子中のヒドロキサム酸はHA又はHA誘導体又は
それらの塩に結合した状態で局所のMMPを阻害する。そのため、既存技術では
成しえなかった関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)の投与部位(例えば、
膝、肩等の関節が挙げられる)での作用の限局・長期化および投与回数の低減が
可能であり、従来の全身投与に比べて、関節疾患治療薬の副作用を大幅に軽減す
ることが期待される。 また、投与部位において、HA又はHA誘導体又はそれらの塩の製剤成分と関
節疾患治療薬成分の両者は、解離、分解を受けずにそれぞれの薬効を発現するの
で、両者の相乗的な薬効が期待できる。 以上の点より、本発明の結合体は、関節疾患治療薬(例えば、ヒドロキサム酸
などのMMP阻害剤)とHA又はHA誘導体又はそれらの塩の両方の薬物として
の有用性が改善された薬剤、例えば、関節破壊抑制作用が強化された薬剤として
、優れた変形性関節症、慢性関節リウマチ又は肩関節周囲炎の治療薬となること
が期待される。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の結合体による各種MMPsに対する阻害活性(上の図はコラ
ゲナーゼ−1に対する阻害活性、下の図はストロメライシン−1に対する阻害活
性)を示すグラフである。 図2は、本発明の結合体による各種MMPsに対する阻害活性(上の図はゲラ
チナーゼAに対する阻害活性、下の図はゲラチナーゼBに対する阻害活性)を示
すグラフである。 図3は、本発明の結合体によるコラーゲンフィルム破壊阻害活性を示すグラフ
である。 図4は、本発明の結合体の結合安定性(結合体5の安定性、37℃、生理食塩
水中)を示すグラフである。 図5は、本発明の結合体の結合安定性(結合体4の半透膜に対する透過性)を
示すグラフである。 図6は、本発明の結合体のラット関節腔貯留性を示すグラフである。 図7は、本発明の結合体のラット関節腔貯留性を示すグラフである。 図8は、本発明の結合体による各種MMPsに対する阻害活性(上の図はコラ
ゲナーゼ−1に対する阻害活性、下の図はストロメライシン−1に対する阻害活
性)を示すグラフである。 図9は、本発明の結合体による各種MMPsに対する阻害活性(上の図はゲラ
チナーゼAに対する阻害活性、下の図はゲラチナーゼBに対する阻害活性)を示
すグラフである。 図10は、本発明の結合体による関節軟骨コラーゲン破壊阻害活性を示すグラ
フである。図10において、はインターロイキン−1+プラスミノーゲン添加
群と有意差があることを示す(p<0.05、Dunnettの多重比較検定、
平均値±標準誤差(n=4))。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の写し提出書
【提出日】平成11年9月17日(1999.9.17)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】 を保持しうること、すなわち、局所において両者相俟った相乗的な薬効が期待で
き、生物学的有用性が改善された薬剤となりうることを見いだし、本発明を完成
するに至った。 即ち、本発明の第1の側面によれば、(1)1種以上の関節疾患治療薬と(2
)ヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩との結合体が提供される
。 本発明の一態様では、関節疾患治療薬とヒアルロン酸又はヒアルロン酸誘導体
又はそれらの塩との結合は共有結合である。 本発明の一態様では、関節疾患治療薬はマトリックスメタロプロテアーゼ阻害
剤である。 本発明の一態様では、関節疾患治療薬はスペーサーを介してヒアルロン酸又は
ヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩と結合している。 本発明の結合体において、結合体全体に対するマトリックスメタロプロテアー
ゼ阻害剤の重量割合には特に制限はないが、好ましくは0.01〜50%、特に
好ましくは0.1〜10%である。 本発明の結合体において好ましくは、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤
はヒドロキサム酸残基である。 マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤は特に好ましくは、一般式(1): [式中、Rは、水素原子、水酸基、又は炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖状
のアルキル基を表し;Rは、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル
基を表し;Rは、シクロアルキル基、アリール基もしくは複素環基で置換され
ていてもよい炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表し;R
、水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表す。] で表されるヒドロキサム酸残基である。 本発明の結合体においては、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤とヒアル
ロン酸成分との間にスペーサーが存在する場合、スペーサーは特に好ましくは、
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】 キシカム、テノキシカム、アンピロキシカム等が挙げられる)、塩基性非ステロ
イド抗炎症薬(塩酸チアラミド、塩酸チノリジン、塩酸ベンジダミン、エピリゾ
ール、エモルファゾン等が挙げられる)などの非ステロイド抗炎症薬; (2) シクロオキシゲナーゼ−2阻害薬(セレコキシブ(celecoxib
):サール、MK−966:メルク、JTE522:日本たばこ等が挙げられる
); (3) ペニシラミン、ロベンザリット二ナトリウム、オーラノフィン、ブシラ
ミン、アクタリット、サラゾスルファピリジン、金チオリンゴ酸ナトリウム、ク
ロロキン、TNFα受容体製剤(例えばEnbrel(登録商標):アメリカン
・ホーム・プロダクツ)、ミゾリビン、シクロスポリン、メトトレキセート、l
eflunomide:ヘキスト マリオン ルセル、アザチオプリン、FK−
506:藤沢薬品、VX−497:Vertex、TAK−603:武田薬品工
業、抗TNFα抗体(例えばinfliximab:Centocor.D2E
7:Knoll)、抗IL−6受容体抗体(例えば、MRA:中外製薬)、T−
614:富山化学、KE−298、大正製薬、mycophenolate m
ofetil:Roche、thalidomide:Celgen,抗CD4
抗体、IL−1受容体アンタゴニスト、抗CD52抗体、p38MAPキナーゼ
阻害薬、ICE阻害薬、TACE阻害薬などの抗リウマチ薬; (4) ステロイド薬(酢酸コルチゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、
メチルプレドニゾロン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、デキ
サメタゾン、パルミチン酸デキサメタゾン、ベタメタゾン、酢酸パラメタゾン、
酢酸ハロプレドン、ファルネシル酸プレドニゾロン、酢酸テトラコサクチド等が
挙げられる); (5) 塩酸プロカイン、塩酸テトラカイン、塩酸リドカインなどの局所麻酔薬
;並びに (6) マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤などの軟骨保護薬; が挙げられるが、好ましくは、シクロオキシゲナーゼ2阻害薬、抗リウマチ薬お
よびマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤が挙げられ、特に好ましくはマトリ
ックスメタロプロテアーゼ阻害剤が挙げられる。 本発明において、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害剤とは、任
意の生体(好ましくは哺乳類、特に好ましくはヒト)由来の任意のマトリックス
メタロプロテアーゼの活性を、例えばそれに結合すること等により、阻害するこ
とができる全ての物質を意味する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】 ロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩とがスペーサーを介さずに結合し
ている場合、これらの両者はそれらの活性を損なわない部位で結合している。ま
た、関節疾患治療薬(例えば、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤)とヒア
ルロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩とがスペーサーを介して結合し
ている本発明の好ましい態様においては、スペーサーと関節疾患治療薬、並びに
スペーサーとHA又はHA誘導体又はそれらの塩は、関節疾患治療薬及びHA又
はHA誘導体又はそれらの塩が、その活性を損なわない部位でスペーサーと、そ
れぞれ結合している。 そのような活性を損なわない部位としては、関節疾患治療薬(例えば、MMP
阻害剤)においては、例えば、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、及びチオー
ル基等が挙げられる。また、MMP阻害剤である関節疾患治療薬が一般式(1)
で表されるヒドロキサム酸残基である本発明の好ましい態様の場合、その末端に
位置する1級もしくは2級のアミノ基が挙げられる。HA又はHA誘導体又はそ
れらの塩においては、例えば、水酸基又はカルボキシル基が挙げられるが、好ま
しくはカルボキシル基である。 関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)とHA又はHA誘導体又はそれらの
塩、スペーサーと関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)、並びにスペーサー
とHA又はHA誘導体又はそれらの塩との間の結合の種類は特に限定されないが
、例えば、アミド結合、エーテル結合、エステル結合、スルフィド結合が挙げら
れるが、好ましくは、アミド結合、エーテル結合、スルフィド結合が挙げられる
。 HA又はHA誘導体又はそれらの塩に結合する関節疾患治療薬は1種である必
要はなく、2種以上の異なる関節疾患治療薬であってもよい。また、1つの結合
体にスペーサーを介した結合部位とスペーサーを介さない結合部位とを有するこ
とを妨げない。さらには、1つの結合体中に存在するスペーサーが同一である必
要もない。 スペーサーの種類は、関節疾患治療薬(例えば、MMP阻害剤)とHA又はH
A誘導体又はそれらの塩の活性に重大な影響を及ぼさない限り特に限定されず、
その非限定的具体例としては、例えば一般式(2): −R−R−R−R− (2)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 31:40) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),U A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,Z W (注)この公表は、国際事務局(WIPO)により国際公開された公報を基に作 成したものである。 なおこの公表に係る日本語特許出願(日本語実用新案登録出願)の国際公開の 効果は、特許法第184条の10第1項(実用新案法第48条の13第2項)に より生ずるものであり、本掲載とは関係ありません。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)1種以上の関節疾患治療薬と(2)ヒアルロン酸又はヒア
    ルロン酸誘導体又はそれらの塩との結合体。
  2. 【請求項2】 結合が共有結合である、請求項1記載の結合体。
  3. 【請求項3】 関節疾患治療薬がマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤である
    、請求項1又は2に記載の結合体。
  4. 【請求項4】 マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤がスペーサーを介してヒ
    アルロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩と結合している請求項1から
    3の何れか1項記載の結合体。
  5. 【請求項5】 マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤の重量割合が、結合体全
    体に対して0.01〜50%である、請求項1から4の何れか1項記載の結合体
  6. 【請求項6】 マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤がヒドロキサム酸残基で
    ある、請求項1から5の何れか1項に記載の結合体。
  7. 【請求項7】 マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤が、一般式(1): [式中、Rは、水素原子、水酸基、又は炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖状
    のアルキル基を表し;Rは、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル
    基を表し;Rは、シクロアルキル基、アリール基もしくは複素環基で置換され
    ていてもよい炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表し;R
    、水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表す。] で表されるヒドロキサム酸残基である、請求項1から6の何れか1項に記載の結
    合体。
  8. 【請求項8】 スペーサーが、一般式(2): −R−R−R−R− (2) [式中、Rは、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキレン基を表し;
    は、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基で置換されていても
    よいメチレン基もしくはイミノ基、または酸素原子を表し;Rは、1〜3個の
    酸素原子が挿入されていてもよい炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖状のアル
    キレン基を表し;Rは、酸素原子、硫黄原子、又はNR(ここで、Rは、
    水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表す)を表
    す。] で表される、請求項1から7のいずれか1項に記載の結合体。
  9. 【請求項9】 マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤とスペーサーとの結合体
    が、一般式(3): [式中、R12は、1個のイミノ基および/又は1〜4個の酸素原子が挿入され
    ていてもよい炭素数2〜23の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキレン基を表し;R
    13は、水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基を表
    す。] で表される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の結合体。
  10. 【請求項10】 生体内においてマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤がヒア
    ルロン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩と結合した状態でマトリックス
    メタロプロテアーゼを阻害する、請求項1から9の何れか1項に記載の結合体。
  11. 【請求項11】 関節疾患治療薬中の活性に影響を及ぼさない部位と、ヒアルロ
    ン酸又はヒアルロン酸誘導体又はそれらの塩のカルボキシル基、水酸基または還
    元末端の官能基とを、直接の化学反応によって又はスペーサーを介して結合させ
    ることを含む、請求項1から10の何れか1項に記載の結合体の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1か10の何れか1項に記載の結合体を含む医薬。
  13. 【請求項13】 関節疾患治療薬である、請求項12に記載の医薬。
  14. 【請求項14】 関節疾患が変形性関節症、慢性関節リウマチ又は肩関節周囲炎
    である、請求項13に記載の医薬。
  15. 【請求項15】 請求項1から10の何れか1項に記載の結合体の、医薬を製造
    するための使用。
  16. 【請求項16】 請求項1から10の何れか1項に記載の結合体の、関節疾患治
    療薬を製造するための使用。
  17. 【請求項17】 関節疾患を有する患者を治療するための方法であって、薬学的
    に有効量の請求項1から10の何れか1項に記載の結合体を有効成分として含む
    医薬を該患者に投与することを含む方法。
JP2000-549267A 1998-05-20 1999-05-19 関節疾患治療薬とヒアルロン酸との結合体 Pending JPWO1999059603A1 (ja)

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