JPH11514266A - 女性尿失禁を治療するための外科用器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 女性尿失禁を治療するための外科用器具は、その一方の端部にハンドル（１１）を有する柄（１０）と、一度に柄と接続されて柄の他方の端部に柄の湾曲した端部部分を形成することができ且つ薄いプラスチックの覆いによって包まれている人体へ移植されるのに向いた網（２６）の一方の端部とそれぞれが一方の端部で取り付けられている二つの湾曲した針状要素（２１Ａ、２１Ｂ）とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】 女性尿失禁を治療するための外科用器具 本発明は、その内容が本願と一体のものとして参照される、ＰＣＴ／ＳＥ９５ ／００９６４に記載されるタイプの女性尿失禁を治療するための外科用器具に関 し、この外科用器具は、その一方の端部にハンドルを有する柄と、その一方の端 部でそれぞれが人体へ移植されるテープの一方の端部に取り付けられており且つ 一度に柄と接続されて柄の他方の端部に湾曲した部分を形成するように構成され た二つの湾曲した針状要素とからなり、各針状要素は前方（尿道下）の膣壁を介 して人体へ通されるものであり且つ膣壁の内側表面から恥骨の裏を越えて腹壁の 外側まで延びる大きさにされている。 本発明の目的は前記文書で開示された外科用器具をさらに改良することであり 、この目的のために本発明の外科用器具は請求項１の特徴を獲得している。 本発明による外科用器具を開示する同伴の図面を参照して、本発明がより詳細 に説明される。図面において、 図１は本発明による外科用器具の側面図であり、 図２は本発明による外科用器具の平面図であり、 図３は、針の一つと、前記針と接続されるテープと及び収縮ホースの組立分解 図であり、 図４はそこにテープが接続された図３の針の側面図であり、 図５は交換可能な針を接続するための外科用器具のカップリングの軸方向の拡 大部分断面図であり、 図６は、二つの針と、前記針を相互接続するテープとの側面図である。 以下の説明においては、本発明の外科用器具の対応する詳細部に関してＰＣＴ ／ＳＥ８５／００９６４と同じ参照番号が使用されている。 外科用器具はその一方の端部にハンドル１１を有する円筒形管状柄１０を備え る。柄の他方の端部にはソケット１４がある。円筒形軸１５が柄に回転可能に取 り付けられており、軸の一方の端部に取り付けられたノブ１６により手動で回転 できる。軸の他方の端部は軸より小さい外径の図５の円筒径部分１７を形成し、 この円筒形部分１７は雄ねじを有する部分１８と接合しており、さらに減縮され た直径の滑らかな端部部分１９が螺刻された部分１８と接合しており、端部部分 １９は軸の前記他方の端部で案内ピンを形成する。部分１８及び１９が柄から突 出しているソケット１４の部分に収容される。ここまで説明された外科用器具は 、ソケット１４の端部部分１４’が向かい合う両側（図１及び図２参照）から平 坦にされていて、前記端部部分の断面が非円形状にされている点を除けばＰＣＴ ／ＳＥ９５／００９６４に開示されている外科用器具と一致している。 外科用器具はさらに交換可能な使い捨ての針２１を含んでおり、この針２１は その一方の端部で柄に取り付けられており、針の他方の自由端部まで実質的に円 の四分の一に渡って、膣と腹壁との間の恥骨の輪郭に実質的に従うために延びて いる。針は均一の円形断面を有し且つ滑らかな、好適には磨かれた外部面を有す る。針の自由端部では針は円錐形部分で終って先端２２を形成する。 針２１の柄１０への取り付けのために、針は直線部分３０を前記一方の端部に 形成し、この直線部分３０は円筒形状であるがこの円筒形状部分を越えたところ に針の隣接する端部から延びる機械加工された平坦な面３１を有するが、この平 坦な面３１がソケット部分 １４’によって収納されることになる。針は柄に対して予め定められた回転位置 に向きを合わせられているとよく、より詳細には針はハンドル１１の平面に対し て直角に突き出しているとよい。この回転位置はソケット部分１４’の非円形形 状及び平坦な面３１を有する針の端部部分によって固定され、この平坦な面３１ はソケット部分１４’に嵌合する。平坦な面３１を有する針の端部部分は肩部３ ３の方へ向かって先細になる円錐形部分３２の向こう側で針の本体部と接合して いる。 軸線方向の見えない穴が針の端部面から延びており、この穴は螺刻された部分 ２３と内側により狭い円筒径部分２４を有している。針２１を外科用器具の残り の部分へ取り付けるための螺刻された部分１８がノブ１６の手動回転により軸１ ５を回転することによって見えない穴の螺刻された部分２３へ螺入されるときに 、案内ピン１９が前記円筒形部分によって案内的に収容されるような大きさにさ れており、柄及び針の端部面が互いに押しつけられている。この取り付け部もま たＰＣＴ／ＳＥ９５／００９６４に記載されたものと一致している。 ＰＣＴ／ＳＥ９５／００９６４に記載されたような方法が実行されるとき、記 載された実施例の図６の二つの針２１Ａ及び２１Ｂはテープ２６の各端部で接続 される。本発明によれば、好適な実施例のテープは１ｍｍ程度の開口を形成する メッシュ又は網からなる。テープに適した材料はプロレン（登録商標）、すなわ ち米国ニュージャージー州ソマービルのエチコン有限会社によって製造される０ ．７ｍｍの厚さを有する編ポリプロピレンメッシュである。この材料は人体への 移植に関して米国の食品医薬品局（ＦＤＡ）によって承認されている。網（テー プ）は好適にはおよそ１０ｍｍの幅を有し且つ薄いポリエチレンの覆い３４に包 まれおり、図２においては 覆い３４の設置をより明白にするために幅の差が表されているが、この覆い３４ は平らにされた条件では実質的にはテープと同じ幅を有する。網の長さはおよそ ４００ｍｍであるとよい。網及び覆いは二列の縫い目３５により相互接続されて いる。覆いの端部部分が適切な強力接着剤により針の円錐形部分３２に取り付け られており、針と覆いの相互接続部がゴムからなる収縮ホース３６によって包ま れており、この収縮ホースは肩部３３から円錐形部分３２を越え針の円筒形端部 部分３０を一部越えて延びる。収縮ホースは肩部では針の表面と実質的に同じ高 さである。この構成によって、網が針に確実に取り付けられる。 覆い３４の目的は特に、ＰＣＴ／ＳＥ９５／００９６４に記載されるように、 すなわち網がその端部で膣壁から腹部の皮膚側へ引っ張られたときに、網の挿入 を容易にすること及び網の荒れた縁が人体組織を刺激又は損傷するのを避けるこ とである。 テープが尿道まわりのつり器具として正しい位置に配置されたときは、ポリエ チレンの覆いが取り去られることになり、除去を容易にするために、図６にドッ トダッシュ線３７によって示されるように覆いが長手方向の中心に穴を開けられ たほうがよく、半分にされた二つの覆いがそれぞれの外側端部で引くことによっ て人体から回収されることができるようになり、覆いの半分は引張り力の影響の 下で穴のところで切り離される。 ポリエチレンの覆いの目的はさらに、針への取り付けの間及び人体への挿入の 前及び最中の取り扱いの間、網を保護することである。 網が手術の間に尿道に関して相対称に配置されるときに、外科医は容易に分か るように、テープと覆いの長手方向の中心が図６の視認可能な色付きマークによ って示されるとよい。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年１１月２１日 【補正内容】 明細書 女性尿失禁を治療するための外科用器具 本発明は、その一方の端部にハンドルを有する柄と、柄と接続されて湾曲した 部分を形成するように構成された湾曲した針状要素とからなる、ＷＯ−Ａ−９０ ０３７６６に記載されているタイプの女性尿失禁を治療するための外科用器具に 関する。 文書ＷＯ−Ａ−９００３７６６は、女性尿失禁を緩和できるようにすると同時 に、患者の膣壁と腹壁との間の組織に永久的に移植される目的向けのテープに二 つの湾曲した針を取り付けることによって自制を回復して、尿失禁を回復するた めに必要とされる組織を強化する外科用失禁装置を開示している。本発明の適用 例による外科用器具はこの器具の改良品であり、本発明の外科用器具においては テープは、挿入を容易にすると同時に人体組織の刺激又は損傷を避けるための薄 いプラスチックの覆いに包まれた網からなる。 本発明による外科用器具を開示する同伴の図面を参照して、本発明がより詳細 に説明される。図面において、 図１は本発明による外科用器具の側面図であり、 図２は本発明による外科用器具の平面図であり、 図３は、針の一つと、前記針と接続されるテープと及び収縮ホースの組立分解 図であり、 図４はそこにテープが接続された図３の針の側面図であり、 図５は交換可能な針を接続するための外科用器具のカップリングの軸方向の拡 大部分断面図であり、 図６は、二つの針と、前記針を相互接続するテープとの側面図である。 以下の説明においては、本発明の外科用器具の対応する詳細部に関してＷＯ− Ａ−９６０６５６７と同じ参照番号が使用されている。 外科用器具はその一方の端部にハンドル１１を有する円筒形管状柄１０を備え る。柄の他方の端部にはソケット１４がある。円筒形軸１５が柄に回転可能に取 り付けられており、軸の一方の端部に取り付けられたノブ１６により手動で回転 できる。軸の他方の端部は軸より小さい外径の図５の円筒径部分１７を形成し、 この円筒形部分１７は雄ねじを有する部分１８と接合しており、さらに減縮され た直径の滑らかな端部部分１９が螺刻された部分１８と接合しており、端部部分 １９は軸の前記他方の端部で案内ピンを形成する。部分１８及び１９が柄から突 出しているソケット１４の部分に収容される。ここまで説明された外科用器具は 、ソケット１４の端部部分１４’が向かい合う両側（図１及び図２参照）から平 坦にされていて、前記端部部分の断面が非円形状にされている点を除けばＷＯ− Ａ−９６０６５６７に開示されている外科用器具と一致している。 外科用器具はさらに交換可能な使い捨ての針２１を含んでおり、この針２１は その一方の端部で柄に取り付けられており、針の他方の自由端部まで実質的に円 の四分の一に渡って、膣と腹壁との間の恥骨の輪郭に実質的に従うために延びて いる。針は均一の円形断面を有し且つ滑らかな、好適には磨かれた外部面を有す る。針の自由端部では針は円錐形部分で終って先端２２を形成する。 針２１の柄１０への取り付けのために、針は直線部分３０を前記一方の端部に 形成し、この直線部分３０は円筒形状であるがこの円筒形状部分を越えたところ に針の隣接する端部から延びる機械加工された平坦な面３１を有するが、この平 坦な面３１がソケット部分１４’によって収納されることになる。針は柄に対し て予め定めら れた回転位置に向きを合わせられているとよく、より詳細には針はハンドル１１ の平面に対して直角に突き出しているとよい。この回転位置はソケット部分１４ ’の非円形形状及び平坦な面３１を有する針の端部部分によって固定され、この 平坦な面３１はソケット部分１４’に嵌合する。平坦な面３１を有する針の端部 部分は肩部３３の方へ向かって先細になる円錐形部分３２の向こう側で針の本体 部と接合している。 軸線方向の見えない穴が針の端部面から延びており、この穴は螺刻された部分 ２３と内側により狭い円筒径部分２４を有している。針２１を外科用器具の残り の部分へ取り付けるための螺刻された部分１８がノブ１６の手動回転により軸１ ５を回転することによって見えない穴の螺刻された部分２３へ螺入されるときに 、案内ピン１９が前記円筒形部分によって案内的に収容されるような大きさにさ れており、柄及び針の端部面が互いに押しつけられている。この取り付け部もま たＷＯ−Ａ−９６０６５６７に記載されたものと一致している。 ＷＯ−Ａ−９６０６５６７に記載されたような方法が実行されるとき、記載さ れた実施例の図６の二つの針２１Ａ及び２１Ｂはテープ２６の各端部で接続され る。本発明によれば、好適な実施例のテープは１ｍｍ程度の開口を形成するメッ シュ又は網からなる。テープに適した材料はプロレン（登録商標）、すなわち米 国ニュージャージー州ソマービルのエチコン有限会社によって製造される０．７ ｍｍの厚さを有する編ポリプロピレンメッシュである。この材料は人体への移植 に関して米国の食品医薬品局（ＦＤＡ）によって承認されている。網（テープ） は好適にはおよそ１０ｍｍの幅を有し且つ薄いポリエチレンの覆い３４に包まれ おり、図２においては覆い３４の設置をより明白にするために幅の差が表されて いるが、この 覆い３４は平らにされた条件では実質的にはテープと同じ幅を有する。網の長さ はおよそ４００ｍｍであるとよい。網及び覆いは二列の縫い目３５により相互接 続されている。覆いの端部部分が適切な強力接着剤により針の円錐形部分３２に 取り付けられており、針と覆いの相互接続部がゴムからなる収縮ホース３６によ って包まれており、この収縮ホースは肩部３３から円錐形部分３２を越え針の円 筒形端部部分３０を一部越えて延びる。収縮ホースは肩部では針の表面と実質的 に同じ高さである。この構成によって、網が針に確実に取り付けられる。 覆い３４の目的は特に、ＷＯ−Ａ−９６０６５６７に記載されるように、すな わち網がその端部で膣壁から腹部の皮膚側へ引っ張られたときに、網の挿入を容 易にすること及び網の荒れた縁が人体組織を剌激又は損傷するのを避けることで ある。 テープが尿道まわりのつり器具として正しい位置に配置されたときは、ポリエ チレンの覆いが取り去られることになり、除去を容易にするために、図６にドッ トダッシュ線３７によって示されるように覆いが長手方向の中心に穴を開けられ たほうがよく、半分にされた二つの覆いがそれぞれの外側端部で引くことによっ て人体から回収されることができるようになり、覆いの半分は引張り力の影響の 下で穴のところで切り離される。 ポリエチレンの覆いの目的はさらに、針への取り付けの間及び人体への挿入の 前及び最中の取り扱いの間、網を保護することである。 網が手術の間に尿道に関して相対称に配置されるときに、外科医は容易に分か るように、テープと覆いの長手方向の中心が図６の視認可能な色付きマークによ って示されるとよい。 請求の範囲 １．その一方の端部にハンドル（１１）を有する柄と、柄と接続されて湾曲し た部分を形成するように構成された湾曲した針状要素（２１）とからなる女性尿 失禁を治療するための外科用器具において、該器具はそれぞれが一方の端部でテ ープ（２６）の一方の端部に取り付けられている二つの針状要素（２１）を備え 、そのテープは薄いプラスチックの覆い（３４）によって包まれた網（２６）か らなることを特徴とする女性尿失禁を治療するための外科用器具。 ２．網（２６）がポリプロピレンから作られることを特徴とする請求項１に記 載の外科用器具。 ３．覆い（３４）がポリエチレンから作られることを特徴とする請求項２に記 載の外科用器具。 ４．覆い（３４）が長手方向の中心に穴を開けられることを特徴とする請求項 １から請求項３までのいずれかに記載の外科用器具。 ５．網（２６）及び覆いが縫い目（３５）によって相互接続されることを特徴 とする請求項１から請求項４までのいずれかに記載の外科用器具。 ６．針状要素（２１）は柄（１０）の前記他方の端部で非円形ソケット（１４ ’）に嵌合する非円形端部部分を備えることを特徴とする請求項１から請求項５ までのいずれかに記載の外科用器具。 ７．針状要素（２１）の前記端部部分は針状要素の肩部（３３）の方へ向かっ て先細になる円錐形部分（３２）により針状要素の残りの部分と接合しているこ とを特徴とする請求項６に記載の外科用器具。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．その一方の端部にハンドル（１１）を有する柄（１０）と、それぞれがそ の一方の端部で人体へ移植されるテープ（２６）の一方の端部へ取り付けられて おり且つ一度に柄と接続されて柄の他方の端部に湾曲した部分を形成するように 構成された二つの湾曲した針状要素とからなり、各針状要素は前方（尿道下）の 膣壁を介して人体へ通されるものであり且つ膣壁の内側表面から恥骨の裏を越え て腹壁の外側まで延びる大きさにされている女性尿失禁を治療するための外科用 器具であって、そのテープが薄いプラスチックの覆い（３４）によって包まれた 網（２６）からなることを特徴とする女性尿失禁を治療するための外科用器具。 ２．網（２６）がポリプロピレンから作られることを特徴とする請求項１に記 載の外科用器具。 ３．覆い（３４）がポリエチレンから作られることを特徴とする請求項２に記 載の外科用器具。 ４．覆い（３４）が穴を長手方向の中心に開けられることを特徴とする請求項 １から請求項３までのいずれかに記載の外科用器具。 ５．網（２６）及び覆いが縫い目（３５）によって相互接続されることを特徴 とする請求項１から請求項４までのいずれかに記載の外科用器具。 ６．針状要素（２１）は非円形ソケット（１４’）に嵌合する非円形端部部分 を柄（１０）の前記他方の端部に備えることを特徴とする請求項１から請求項５ までのいずれかに記載の外科用器具。 ７．針状要素（２１）の前記端部部分は針状要素の肩部（３３）の方へ向かっ て先細になる円錐形部分（３２）により針状要素の残りの部分と接合しているこ とを特徴とする請求項６に記載の外科用 器具。 ８．網（２６）及び覆い（３４）が前記円錐形部分（３２）に接着することに よって針状要素（２１）に接続されることを特徴とする請求項７に記載の外科用 器具。 ９．取り付け位置の網（２６）及び覆い（３４）が収縮ホース（３６）によっ て包まれることを特徴とする請求項８に記載の外科用器具。 １０．収縮ホース（３６）の一方の端部は肩部（３３）と隣接し、前記肩部で は針状要素の表面と実質的に同じ高さであることを特徴とする請求項９に記載の 外科用器具。 １１．網（２６）及び覆い（３４）はその他方の端部で収縮ホースから突き出 ていることを特徴とする請求項９又は請求項１１に記載の外科用器具。 １２．視認可能なマーク（３８）が覆い（３４）の長手方向の中心に備えられ ることを特徴とする請求項１から１１までのいずれかに記載の外科用器具。