JPH072181B2 - ヒドロキシアパタイトを被覆した生体材料の製造方法 - Google Patents
ヒドロキシアパタイトを被覆した生体材料の製造方法Info
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- JPH072181B2 JPH072181B2 JP61075269A JP7526986A JPH072181B2 JP H072181 B2 JPH072181 B2 JP H072181B2 JP 61075269 A JP61075269 A JP 61075269A JP 7526986 A JP7526986 A JP 7526986A JP H072181 B2 JPH072181 B2 JP H072181B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はヒドロキシアパタイトにより被覆された生体材
料の製造方法に関し、殊にヒドロキシアパタイトにより
被覆された生体親和性に優れインプラント材の製造方法
に関するものである。
料の製造方法に関し、殊にヒドロキシアパタイトにより
被覆された生体親和性に優れインプラント材の製造方法
に関するものである。
近年、人工骨、人工関節、人工歯根などのインプラント
材の使用が一般化しており、その材料としてチタン、ス
テンレスなどの金属材料やアルミナ、ジルコニア等のセ
ラミック材料が用いられている。
材の使用が一般化しており、その材料としてチタン、ス
テンレスなどの金属材料やアルミナ、ジルコニア等のセ
ラミック材料が用いられている。
しかし、これらの材料はその機械的強度、耐久性などに
優れる一方で生体との親和性に乏しく、骨組織との固着
等に於て問題がある。
優れる一方で生体との親和性に乏しく、骨組織との固着
等に於て問題がある。
この欠点を改良するものとして,合成アパタイトを900
〜1200℃で焼成させた材料や、ヒドロキシアパタイトに
SiO2を加え焼結させたもの、更にはヒドロキシアパタイ
トとバイオガラスからなる材料等が近年開発された。
〜1200℃で焼成させた材料や、ヒドロキシアパタイトに
SiO2を加え焼結させたもの、更にはヒドロキシアパタイ
トとバイオガラスからなる材料等が近年開発された。
しかしながらこれらヒドロキシアパタイト、バイオガラ
スは、生体親和性の点に於いて、従来のものより優れる
一方で、機械的強度が金属、アルミナ、ジルコニア等の
セラミック材料に比べて劣り、長期間の使用ではクラッ
クの発生や材料成分の遊離などの問題があり、インプラ
ント材料として満足できるものではない。
スは、生体親和性の点に於いて、従来のものより優れる
一方で、機械的強度が金属、アルミナ、ジルコニア等の
セラミック材料に比べて劣り、長期間の使用ではクラッ
クの発生や材料成分の遊離などの問題があり、インプラ
ント材料として満足できるものではない。
また、これらのものは成型後に強度を増すため、高温で
焼結させる必要があり、ヒドロキシアパタイトの組成変
化を生じ、アパタイトが本来有する生体親和性を劣化さ
せ、好ましいものではない。
焼結させる必要があり、ヒドロキシアパタイトの組成変
化を生じ、アパタイトが本来有する生体親和性を劣化さ
せ、好ましいものではない。
最近、特にこのようなヒドロキシアパタイトの機械的強
度を補強するため、金属製インプラントの芯材にヒドロ
キシアパタイト粉末で溶射する被覆方法(例えば、特公
昭52-82893)やスパッタリングによる被覆方法(例えば
特公昭58-109049)が提案されている。しかしながら、
これらの方法とても理想的な被覆方法とは言い難い。す
なわち、溶射方法の場合、分解が生じ、その結果、ヒド
ロキシアパタイトの組成や結晶構造の変質をもたらすこ
とや溶射ガンの構成物質であるWやCuの溶射層中への混
入およびNiAl等のボンディング剤の介在など生体親和性
にとって好ましくない金属原子の存在の問題がある。
度を補強するため、金属製インプラントの芯材にヒドロ
キシアパタイト粉末で溶射する被覆方法(例えば、特公
昭52-82893)やスパッタリングによる被覆方法(例えば
特公昭58-109049)が提案されている。しかしながら、
これらの方法とても理想的な被覆方法とは言い難い。す
なわち、溶射方法の場合、分解が生じ、その結果、ヒド
ロキシアパタイトの組成や結晶構造の変質をもたらすこ
とや溶射ガンの構成物質であるWやCuの溶射層中への混
入およびNiAl等のボンディング剤の介在など生体親和性
にとって好ましくない金属原子の存在の問題がある。
他方、スパッタリング方においては、まずターゲット材
料として特殊なヒドロキシアパタイトの調製が必要であ
ることや蒸着速度が他の方法に比較して遅いので生成効
率が良好くないこと、そして複雑な立体形状への均質な
被覆が難しいことなどの欠点を有している。
料として特殊なヒドロキシアパタイトの調製が必要であ
ることや蒸着速度が他の方法に比較して遅いので生成効
率が良好くないこと、そして複雑な立体形状への均質な
被覆が難しいことなどの欠点を有している。
以上のようにこれらの被覆方法は種々の欠点を有する上
に特別な装置を必要とするので、製造コストの面におい
て高価なものにならざるを得なかった。
に特別な装置を必要とするので、製造コストの面におい
て高価なものにならざるを得なかった。
そこで、本発明者らはこのような状況の中でインプラン
ト材として必要とされる機械的強度、耐久性、生体親和
等の特性に優れる材料を開発すべく、セラミック材料に
安価で簡便な方法による純度の高いヒドロキシアパタイ
トを被覆する方法について、鋭意研究を行った。
ト材として必要とされる機械的強度、耐久性、生体親和
等の特性に優れる材料を開発すべく、セラミック材料に
安価で簡便な方法による純度の高いヒドロキシアパタイ
トを被覆する方法について、鋭意研究を行った。
その結果、金属、セラミックス等の強度特性に優れる材
料表面に特殊な製造装置によらず、従来まで不可能と考
えられていた生体親和性に富むヒドロキシアパタイト被
覆を、接着剤、バインダー等の他成分を使用することな
く、高純度で、かつ容易にしかも堅固に形成することが
可能なることを見出し、本発明を完成させるに至ったも
のである。
料表面に特殊な製造装置によらず、従来まで不可能と考
えられていた生体親和性に富むヒドロキシアパタイト被
覆を、接着剤、バインダー等の他成分を使用することな
く、高純度で、かつ容易にしかも堅固に形成することが
可能なることを見出し、本発明を完成させるに至ったも
のである。
本発明は、りん酸及び硝酸カルシウムをCa/PO4モル比1.
5〜1.75の範囲にになるように、メタノール、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、グリセリンから選
ばれた溶媒に溶解した溶液を基材に塗布し、焼成するこ
とを特徴とするヒドロキシアパタイトを被覆した生体材
料の製造方法である。
5〜1.75の範囲にになるように、メタノール、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、グリセリンから選
ばれた溶媒に溶解した溶液を基材に塗布し、焼成するこ
とを特徴とするヒドロキシアパタイトを被覆した生体材
料の製造方法である。
本発明のヒドロキシアパタイト被覆材料の製造方法につ
いて詳述すると、先ず、ヒドロキシアパタイトの原料と
してりん酸及び硝酸カルシウムを使用する。
いて詳述すると、先ず、ヒドロキシアパタイトの原料と
してりん酸及び硝酸カルシウムを使用する。
ヒドロキシアパタイトは、一般にカルシウム塩とりん酸
又はその塩との反応、焼成により得ることができるが、
本発明ではりん酸及び硝酸カルシウムとの組合せのみに
於いて本発明の効果を奏する。
又はその塩との反応、焼成により得ることができるが、
本発明ではりん酸及び硝酸カルシウムとの組合せのみに
於いて本発明の効果を奏する。
即ち、これら以外のものとして、乳酸カルシウム、酢酸
カルシウム等の使用では、被覆時の成分組成が不均一と
なり、よって、本発明の均質な被覆材料を得ることが困
難となる。
カルシウム等の使用では、被覆時の成分組成が不均一と
なり、よって、本発明の均質な被覆材料を得ることが困
難となる。
りん酸及び硝酸カルシウムはメタノール、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、グリセリンから選ばれ
た溶媒に溶解し使用するが、これらは、使用する溶媒の
種類によっても異なり、通常別々に用い、基材への塗布
時に両者を混合することが好ましい。
コール、プロピレングリコール、グリセリンから選ばれ
た溶媒に溶解し使用するが、これらは、使用する溶媒の
種類によっても異なり、通常別々に用い、基材への塗布
時に両者を混合することが好ましい。
即ち、溶媒の種類によっても異なるが、両者を同一の溶
媒に溶解して使用する場合には、時間の経過と共に、り
ん酸カルシウムの沈澱を生起し、不均一な溶液となるの
で、できるだけ早く基材への塗布を行う必要がある。
媒に溶解して使用する場合には、時間の経過と共に、り
ん酸カルシウムの沈澱を生起し、不均一な溶液となるの
で、できるだけ早く基材への塗布を行う必要がある。
また溶媒に使用するメタノール、エチレングリコール、
プロピレングリコール、グリセリンから選ばれた溶媒の
濃度は、後述するりん酸及び硝酸カルシウムの使用割
合、基材の種類、乾燥、焼成工程の違いにより異なる
が、通常りん酸及び硝酸カルシウムの溶解時に於いて、
50%以上、好ましくは70%以上となるように使用する。
プロピレングリコール、グリセリンから選ばれた溶媒の
濃度は、後述するりん酸及び硝酸カルシウムの使用割
合、基材の種類、乾燥、焼成工程の違いにより異なる
が、通常りん酸及び硝酸カルシウムの溶解時に於いて、
50%以上、好ましくは70%以上となるように使用する。
一般にこれらの溶媒の濃度は低くなる程、即ち水分量が
多くなるほど、りん酸及び硝酸カルシウムを同一溶媒に
溶解した際の液安定性は良好となるが、基材への塗布乾
燥時に乾燥性が悪くなり、また被膜は不均一となる。
多くなるほど、りん酸及び硝酸カルシウムを同一溶媒に
溶解した際の液安定性は良好となるが、基材への塗布乾
燥時に乾燥性が悪くなり、また被膜は不均一となる。
従って、溶媒の溶質溶解時の濃度は出来るだけ高い領域
での使用が好ましい。また他の溶媒としてエタノール、
プロパノール、ブタノール、アセトン等の使用は均質な
りん酸及び硝酸カルシウムの溶液が得られず、基材に塗
布された被膜は不均一なものとなる。
での使用が好ましい。また他の溶媒としてエタノール、
プロパノール、ブタノール、アセトン等の使用は均質な
りん酸及び硝酸カルシウムの溶液が得られず、基材に塗
布された被膜は不均一なものとなる。
りん酸及び硝酸カルシウムの使用割合に関して云えば、
基材への塗布時に於いて、Ca/PO4モル比1.5〜1.75の範
囲となるように使用する。この場合、りん酸と硝酸カル
シウムを別々に上述の溶媒に溶解して使用する方法で
は、塗布を行う際に、上記のモル比の範囲となるように
両者を混合し、使用すればよい。
基材への塗布時に於いて、Ca/PO4モル比1.5〜1.75の範
囲となるように使用する。この場合、りん酸と硝酸カル
シウムを別々に上述の溶媒に溶解して使用する方法で
は、塗布を行う際に、上記のモル比の範囲となるように
両者を混合し、使用すればよい。
また、Ca/PO4モル比の範囲が前述の範囲を逸脱し、1.50
を下回る場合には、結晶性の良いヒドロキシアパタイト
がえられず、非晶質成分が多くなり、膜強度が低下す
る。
を下回る場合には、結晶性の良いヒドロキシアパタイト
がえられず、非晶質成分が多くなり、膜強度が低下す
る。
さらに1.75を超える場合には、同様にヒドロキシアパタ
イトの結晶性が低下すると共に、アルカリ成分が過剰と
なり、生体との親和性が低下する。
イトの結晶性が低下すると共に、アルカリ成分が過剰と
なり、生体との親和性が低下する。
従って、Ca/PO4モル比は本発明に於いて殊に重要であ
る。
る。
なお、りん酸及びカルシウムの基材への塗布時の濃度
は、生成するヒドロキシアパタイト〔Ca5(PO4)3OH〕
として、通常5〜20重量%の範囲となるように設定する
ことが望ましい。
は、生成するヒドロキシアパタイト〔Ca5(PO4)3OH〕
として、通常5〜20重量%の範囲となるように設定する
ことが望ましい。
即ち、5重量%を下回ると、生成アパタイト被膜が薄く
なり、被覆工程を繰り返す必要が生じ、また、20重量%
を上回ると塗布時の液組成が不安定化し、不均一とな
り、本発明の均質な被覆膜を得ることが困難となる。
なり、被覆工程を繰り返す必要が生じ、また、20重量%
を上回ると塗布時の液組成が不安定化し、不均一とな
り、本発明の均質な被覆膜を得ることが困難となる。
この様にエチレングリコール、プロピレングリコール、
グリセリンから選ばれた溶媒に溶解したりん酸及び硝酸
カルシウムは、塗布時にCa/PO4モル比1.5〜1.75の範囲
となるように調製し、次に基材に塗布を行う。
グリセリンから選ばれた溶媒に溶解したりん酸及び硝酸
カルシウムは、塗布時にCa/PO4モル比1.5〜1.75の範囲
となるように調製し、次に基材に塗布を行う。
尚、本発明ではこの基材の材質は特に限定されず、一般
にインプラント材として使用可能な材料、例えばチタ
ン、ステンレス等の金属、アルミナ、ジルコニア、ムラ
イト等セラミックスが使用できる。
にインプラント材として使用可能な材料、例えばチタ
ン、ステンレス等の金属、アルミナ、ジルコニア、ムラ
イト等セラミックスが使用できる。
またそのアパタイト被覆の被着方法としては、浸漬方、
ロールコーター、スプレー法、ハケ塗又はドクターブレ
ード法等の通常の手段により行うことができる。
ロールコーター、スプレー法、ハケ塗又はドクターブレ
ード法等の通常の手段により行うことができる。
コーティング層の厚さは製品の使用目的によって異なる
が生体材料として使用するには0.1〜100μmのものが最
適であることが、動物実験より確認された。
が生体材料として使用するには0.1〜100μmのものが最
適であることが、動物実験より確認された。
りん酸及び硝酸カルシウムを塗布した基材は、次いで乾
燥を行い、使用した溶媒を揮散させる。
燥を行い、使用した溶媒を揮散させる。
乾燥方法についても、室温乾燥、加熱静置乾燥、熱風乾
燥等の通常の乾燥手段を用いればよいが、過激な加熱を
行うと、溶媒が急増に揮散し、被覆膜が不均一化し好ま
しくない、使用する溶媒の種類によっても異なるが、通
常、乾燥は200℃以下程度でゆっくり溶媒が揮散するま
で行う。
燥等の通常の乾燥手段を用いればよいが、過激な加熱を
行うと、溶媒が急増に揮散し、被覆膜が不均一化し好ま
しくない、使用する溶媒の種類によっても異なるが、通
常、乾燥は200℃以下程度でゆっくり溶媒が揮散するま
で行う。
乾燥後の被覆基材は次に焼成を行い、塗膜中の遊離水
分、結合水、残存溶媒及び硝酸根を除去すると共に、ヒ
ドロキシアパタイトの強固な被膜を基材に形成させる。
分、結合水、残存溶媒及び硝酸根を除去すると共に、ヒ
ドロキシアパタイトの強固な被膜を基材に形成させる。
焼成は450〜800℃の範囲で行いこの範囲以外では本発明
の優れたインプラント材を得ることができない。
の優れたインプラント材を得ることができない。
即ち、焼成温度が450℃を下回ると硝酸カルシウムに由
来する硝酸根の放出除去効果が充分でなく、生体中での
硝酸イオンの溶出、被覆膜の脆化等の原因となる。また
800℃を上回る場合には、生成するヒドロキシアパタイ
トの組成を変化せしめ生体との親和性を劣化させるもの
で好ましくない。
来する硝酸根の放出除去効果が充分でなく、生体中での
硝酸イオンの溶出、被覆膜の脆化等の原因となる。また
800℃を上回る場合には、生成するヒドロキシアパタイ
トの組成を変化せしめ生体との親和性を劣化させるもの
で好ましくない。
焼成時の雰囲気は大気下、又は減圧下で行うが、ヒドロ
キシアパタイトの被膜の生体親和性をより強めるため
に、低温での焼成が望ましく、通常、減圧下での焼成が
推奨される。
キシアパタイトの被膜の生体親和性をより強めるため
に、低温での焼成が望ましく、通常、減圧下での焼成が
推奨される。
焼成時間に関しては、通常、10分以上が必要であるが、
焼成時間と温度は一般に相反する関係にあり、大気下で
は500℃で120分以上、550℃で30分以上、800℃で10分以
上が必要である。
焼成時間と温度は一般に相反する関係にあり、大気下で
は500℃で120分以上、550℃で30分以上、800℃で10分以
上が必要である。
このようにして基材に被着されたヒドロキシアパタイト
の被膜は、均一、且つ緻密な被覆層を有し、基材との強
固な結合により機械的強度、耐衝撃性を基材と同様に保
持しつつ、しかもヒドロキシアパタイト組成であるか
ら、生体親和性に富む性質を有する。
の被膜は、均一、且つ緻密な被覆層を有し、基材との強
固な結合により機械的強度、耐衝撃性を基材と同様に保
持しつつ、しかもヒドロキシアパタイト組成であるか
ら、生体親和性に富む性質を有する。
従って、インプラント材として、人工骨、人工関節、人
工歯根等への適用に際して優れた特性を発揮するもので
ある。
工歯根等への適用に際して優れた特性を発揮するもので
ある。
〔実施例1〕 硝酸カルシウム(4水塩,特級試薬)及びりん酸液(85
%特級試薬)を夫々別々に99.5%(は特にことわらない
限り全て重量%を示す。以下同じ)、メタノール(特級
試薬)に第1表に示す割合で溶解した。これを室温で一
週間放置し、その後各液を所定量混合し、塗布液を調製
した。(第1表) また別に、前記の硝酸カルシウム(4水塩)495gとりん
酸液145gをメタノール760gに同時に溶解したが、このも
のは調製後24時間経過すると、徐々に沈澱を生じ、塗布
液として使用できなかった。
%特級試薬)を夫々別々に99.5%(は特にことわらない
限り全て重量%を示す。以下同じ)、メタノール(特級
試薬)に第1表に示す割合で溶解した。これを室温で一
週間放置し、その後各液を所定量混合し、塗布液を調製
した。(第1表) また別に、前記の硝酸カルシウム(4水塩)495gとりん
酸液145gをメタノール760gに同時に溶解したが、このも
のは調製後24時間経過すると、徐々に沈澱を生じ、塗布
液として使用できなかった。
〔実施例2〕 硝酸カルシウム(4水塩,特級試薬)及びりん酸液(特
級試薬)を各々第2表に示す割合でメタノール、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、グリセリン(各
々試薬使用)の溶媒に溶解した。
級試薬)を各々第2表に示す割合でメタノール、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、グリセリン(各
々試薬使用)の溶媒に溶解した。
この液を室温で一週間放置し、その後各液を所定量混合
し、塗布液を調製した。(第2表) また比較のために、硝酸カルシウムに代えて他のカルシ
ウム塩、りん酸に代えて他の各種リン酸塩、更に他の溶
媒について各々同様に塗布液を調製した。
し、塗布液を調製した。(第2表) また比較のために、硝酸カルシウムに代えて他のカルシ
ウム塩、りん酸に代えて他の各種リン酸塩、更に他の溶
媒について各々同様に塗布液を調製した。
〔実施例3〕 地下基板として15×40×1mmの多結晶アルミナ板を用
い、浸漬法により2〜3μmの厚さにヒドロキシアパタ
イト(サンプルNo.7)を塗布し、300℃,400℃,550℃,60
0℃,650℃,700℃,800℃,1000℃の各温度で、大気中で30
分間焼付けし、その決着性を引掻き強度で評価した。引
掻強度の測定には新東科学(株)製の表面測定機TYPE-H
EIDON-14型を使用し、その結果を第3表に示した。
い、浸漬法により2〜3μmの厚さにヒドロキシアパタ
イト(サンプルNo.7)を塗布し、300℃,400℃,550℃,60
0℃,650℃,700℃,800℃,1000℃の各温度で、大気中で30
分間焼付けし、その決着性を引掻き強度で評価した。引
掻強度の測定には新東科学(株)製の表面測定機TYPE-H
EIDON-14型を使用し、その結果を第3表に示した。
この結果から多結晶アルミナ板上へのヒドロキシアパタ
イトの均一且つ緻密で強固な被膜のための焼付け温度は
少なくとも400℃以上が必要で最適焼付け温度は700〜80
0℃が望ましいことが判った。一方、約900℃以上での焼
付けは強固な付着力を有するもののヒドロキシアパタイ
トの水酸基の離脱により、ムラができ均一な被覆という
点ではやや難があった。
イトの均一且つ緻密で強固な被膜のための焼付け温度は
少なくとも400℃以上が必要で最適焼付け温度は700〜80
0℃が望ましいことが判った。一方、約900℃以上での焼
付けは強固な付着力を有するもののヒドロキシアパタイ
トの水酸基の離脱により、ムラができ均一な被覆という
点ではやや難があった。
実施例3と同様な結果はサンプルNo.1〜No.4ならびにサ
ンプルNo.8〜12でも得られた。
ンプルNo.8〜12でも得られた。
しかし、サンプルNo.5〜No.6についてはいずれもこれに
より低い数値を示した。これは混合液のCa/PO4モル比が
前者が化学量論比であるのに対して後者が非化学量論非
であり、結晶性が低下していることに起因していると考
えられる。
より低い数値を示した。これは混合液のCa/PO4モル比が
前者が化学量論比であるのに対して後者が非化学量論非
であり、結晶性が低下していることに起因していると考
えられる。
〔実施例4〕 実施例3で示したように最適な焼付け温度で焼付けたア
パタイトコーティングした多結晶インプラントを制作
し、(サイズ:5×10×1mm、ヒドロキシアパタイト被覆
液:No.9、焼付け条件:700℃×30min大気中)健康なビー
グル犬の大腿骨にインプラントを行った。そして3ケ月
経過後、放血死せしめた後、組織標本を作製し、顕微鏡
および螢光による組織反応観察を行った。
パタイトコーティングした多結晶インプラントを制作
し、(サイズ:5×10×1mm、ヒドロキシアパタイト被覆
液:No.9、焼付け条件:700℃×30min大気中)健康なビー
グル犬の大腿骨にインプラントを行った。そして3ケ月
経過後、放血死せしめた後、組織標本を作製し、顕微鏡
および螢光による組織反応観察を行った。
その結果、インプラントと接している組織には炎症反応
は認められず、また異常な骨吸収も起こっていなかっ
た。そして、インプラント表面には新生骨および繊維組
織が直接接触しているのが観察された。
は認められず、また異常な骨吸収も起こっていなかっ
た。そして、インプラント表面には新生骨および繊維組
織が直接接触しているのが観察された。
〔比較例1〕 実施例4と同様にヒドロキシアパタイト被覆液No.12を
用いて大気中1000℃で30分間多結晶アルミナインプラン
トに焼付けを行い、動物実験を行った。組織標本の観察
の結果、インプラントに接する組織には顕著な炎症反応
が認められた。一方新生骨の形成はわずかに観察される
にとどまった。
用いて大気中1000℃で30分間多結晶アルミナインプラン
トに焼付けを行い、動物実験を行った。組織標本の観察
の結果、インプラントに接する組織には顕著な炎症反応
が認められた。一方新生骨の形成はわずかに観察される
にとどまった。
〔発明の効果〕 以上のように、本発明によれば、生体親和性に富み、か
つ骨組織と強固に固着するヒドロキシアパタイト被覆液
を長時間安定的に保持できることそして溶媒の種類や混
合比率を変ることにより、アパタイトコロイド粒子の形
状や粒径をも自由にコントロールできることから被覆時
の成分組成を均一にすることができ、コーティングの操
作性において非常に優れた特性を有している。また、本
発明によるヒドロキシアパタイトは溶媒中で均質で安定
なコロイド分散状態として存在することから通常のヒド
ロキシアパタイトの焼付け温度よりも200〜300℃低い温
度での焼付けが可能であり、生成するヒドロキシアパタ
イトの組成を変化させたり、生体親和性を低下せしめる
恐れが少ない。
つ骨組織と強固に固着するヒドロキシアパタイト被覆液
を長時間安定的に保持できることそして溶媒の種類や混
合比率を変ることにより、アパタイトコロイド粒子の形
状や粒径をも自由にコントロールできることから被覆時
の成分組成を均一にすることができ、コーティングの操
作性において非常に優れた特性を有している。また、本
発明によるヒドロキシアパタイトは溶媒中で均質で安定
なコロイド分散状態として存在することから通常のヒド
ロキシアパタイトの焼付け温度よりも200〜300℃低い温
度での焼付けが可能であり、生成するヒドロキシアパタ
イトの組成を変化させたり、生体親和性を低下せしめる
恐れが少ない。
さらに、本発明による被覆方法は何ら特別な装置や被覆
方法を必要としないので、極めて経済的であり、しかも
ほとんど全ての形状に適用できるという大きな特長を有
する。
方法を必要としないので、極めて経済的であり、しかも
ほとんど全ての形状に適用できるという大きな特長を有
する。
従って、本発明による製造方法によりヒドロキシアパタ
イトを被覆した生体材料はアパタイトとして変性がほと
んどなく、高純度であるから歯科、医療用インプラント
部材の構成に極めて有益である。
イトを被覆した生体材料はアパタイトとして変性がほと
んどなく、高純度であるから歯科、医療用インプラント
部材の構成に極めて有益である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神山 一司 京都府京都市伏見区久我本町11−17 京セ ラ株式会社伏見研究所内 (72)発明者 西尾 洋一 京都府京都市下京区塩小路烏丸西入 京都 インプラント研究所内 (72)発明者 三輪 肇一 兵庫県加古川市別府町緑町2番地 多木化 学株式会社内 (72)発明者 石川 嘉春 兵庫県加古川市別府町緑町2番地 多木化 学株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】りん酸及び硝酸カルシウムをCa/PO4モル比
1.5〜1.75の範囲になるように、メタノール、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、グリセリンから選
ばれた溶媒に溶解した溶液を基材に塗布し、焼成するこ
とを特徴とするヒドロキシアパタイトを被覆した生体材
料の製造方法。 - 【請求項2】焼成における温度が450〜800℃の範囲であ
る特許請求の範囲第1項記載のヒドロキシアパタイトを
被覆した生体材料の製造方法
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61075269A JPH072181B2 (ja) | 1986-03-31 | 1986-03-31 | ヒドロキシアパタイトを被覆した生体材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61075269A JPH072181B2 (ja) | 1986-03-31 | 1986-03-31 | ヒドロキシアパタイトを被覆した生体材料の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62231669A JPS62231669A (ja) | 1987-10-12 |
| JPH072181B2 true JPH072181B2 (ja) | 1995-01-18 |
Family
ID=13571335
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61075269A Expired - Lifetime JPH072181B2 (ja) | 1986-03-31 | 1986-03-31 | ヒドロキシアパタイトを被覆した生体材料の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH072181B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3896437B2 (ja) * | 1997-12-08 | 2007-03-22 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | リン酸カルシウム系皮膜の製造方法 |
| CA2391553A1 (en) * | 1999-11-15 | 2001-05-25 | Phillips-Origen Ceramic Technology, Llc | Process for producing rigid reticulated articles |
-
1986
- 1986-03-31 JP JP61075269A patent/JPH072181B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62231669A (ja) | 1987-10-12 |
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