JPH0629875B2 - ウラニル・イオン選択性電極 - Google Patents
ウラニル・イオン選択性電極Info
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- JPH0629875B2 JPH0629875B2 JP61150559A JP15055986A JPH0629875B2 JP H0629875 B2 JPH0629875 B2 JP H0629875B2 JP 61150559 A JP61150559 A JP 61150559A JP 15055986 A JP15055986 A JP 15055986A JP H0629875 B2 JPH0629875 B2 JP H0629875B2
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本願発明は、ウラニル・イオン選択性電極に関する。更
に詳しくは、ウラニル・イオン交換膜を有する、濃度応
答性が優れ、また再現性、正確度、耐久性に優れたウラ
ニル・イオン選択性電極に関するものである。
に詳しくは、ウラニル・イオン交換膜を有する、濃度応
答性が優れ、また再現性、正確度、耐久性に優れたウラ
ニル・イオン選択性電極に関するものである。
<従来の技術> 近年の原子力工業の発展に伴い、斯る原子力工業に不可
欠のウラニル・イオン分析用電極の実用的研究が進めら
れている。既に、内部に比較電極を置き、これと外筒の
間に一定濃度のウラニル・イオン内部液を満たしたイオ
ン交換液膜型のウラニル・イオン選択性電極について
は、種種の報告がなされている。
欠のウラニル・イオン分析用電極の実用的研究が進めら
れている。既に、内部に比較電極を置き、これと外筒の
間に一定濃度のウラニル・イオン内部液を満たしたイオ
ン交換液膜型のウラニル・イオン選択性電極について
は、種種の報告がなされている。
例えば、デイトリッヒ(W.C.Dietrich)は、ジ−2−エ
チルヘキシルフォスフェイト(D2EHP)とウラニル・イ
オンとの錯体を含むポリ塩化ビニル(PVC)膜がウラ
ニル・イオンに感応すると報告した(Technical Progre
ss Report No.Y1174D,Y-12 Development Division,Aug.
-Oct.(1971))。一方、マニングら(D.L.Manning,et a
l.)は酸性、中性のホスホン酸エステルまたはリン酸エ
ステルを希釈剤とする酸性リン酸エステルのウラニル・
イオン錯体を含むPVC基材感応膜の性質を調べ、数種
の感応膜を得たが、濃度応答性と相関のある電位差の常
用対数表示濃度に対する勾配(以下「電位差勾配」と称
す。)はせいぜい26mV/decadeでネルンスト(Nern
st)式の2価イオンに対する理論電位差勾配(以下「ネ
ルンスト勾配」と称す。)より少なかった(Anal.Che
m.,Vol.40,No.8,pp.1116-1119(1974))。更に、ゴルー
ドバーグら(I.Goldberg et al.)はD2EHP、リン酸トリ
ブチル(TBP)及び多種のホスホン酸エステルの何れか
を希釈剤とし、酸性、中性のリン酸エステル、亜リン酸
エステルあるいは酸性ホスホン酸エステルとウラニル・
イオン錯体のPVC基材感応膜の性質を調べ、亜リン酸
エステル系の感応膜によりネルンスト勾配に近い電位差
勾配を得ている(Anal.Chem.,Vol.52,No.13,pp.2105-21
08(1980))。
チルヘキシルフォスフェイト(D2EHP)とウラニル・イ
オンとの錯体を含むポリ塩化ビニル(PVC)膜がウラ
ニル・イオンに感応すると報告した(Technical Progre
ss Report No.Y1174D,Y-12 Development Division,Aug.
-Oct.(1971))。一方、マニングら(D.L.Manning,et a
l.)は酸性、中性のホスホン酸エステルまたはリン酸エ
ステルを希釈剤とする酸性リン酸エステルのウラニル・
イオン錯体を含むPVC基材感応膜の性質を調べ、数種
の感応膜を得たが、濃度応答性と相関のある電位差の常
用対数表示濃度に対する勾配(以下「電位差勾配」と称
す。)はせいぜい26mV/decadeでネルンスト(Nern
st)式の2価イオンに対する理論電位差勾配(以下「ネ
ルンスト勾配」と称す。)より少なかった(Anal.Che
m.,Vol.40,No.8,pp.1116-1119(1974))。更に、ゴルー
ドバーグら(I.Goldberg et al.)はD2EHP、リン酸トリ
ブチル(TBP)及び多種のホスホン酸エステルの何れか
を希釈剤とし、酸性、中性のリン酸エステル、亜リン酸
エステルあるいは酸性ホスホン酸エステルとウラニル・
イオン錯体のPVC基材感応膜の性質を調べ、亜リン酸
エステル系の感応膜によりネルンスト勾配に近い電位差
勾配を得ている(Anal.Chem.,Vol.52,No.13,pp.2105-21
08(1980))。
上記報告において、マニングら及びゴルードバーグら
は、いずれもPVCに対する親和溶剤の混合はしなかっ
た。
は、いずれもPVCに対する親和溶剤の混合はしなかっ
た。
<発明が解決すべき問題点> 一般に、電極の電位差勾配が大きい程、センサーとして
の性能に優れている。しかし、上記報告では2価のネル
ンスト勾配より大きい電位差勾配は得られておらず、実
用的なウラニル・イオン選択性電極としては、未だ不満
足であった。
の性能に優れている。しかし、上記報告では2価のネル
ンスト勾配より大きい電位差勾配は得られておらず、実
用的なウラニル・イオン選択性電極としては、未だ不満
足であった。
本発明者は、斯かる現状に鑑み鋭意検討を行った結果、
ネルンスト勾配より大きな電位差勾配を実現し、本発明
を完成するに至った。
ネルンスト勾配より大きな電位差勾配を実現し、本発明
を完成するに至った。
<問題点を解決する為の手段> 本発明は、内部比較電極およびウラニル・イオン内部液
とを有するイオン交換液膜型電極において、膜形成基材
を、中性リン酸エステルまたは中性亜リン酸エステルの
ウラニル・イオン錯体の一種または二種以上よりなるイ
オン交換体と、該イオン交換体と相溶性に優れた希釈剤
及び膜形成基材と親和性を有する溶剤にて処理せしめた
感応膜を用いることを特徴とするウラニル・イオン選択
性電極に係るものである。
とを有するイオン交換液膜型電極において、膜形成基材
を、中性リン酸エステルまたは中性亜リン酸エステルの
ウラニル・イオン錯体の一種または二種以上よりなるイ
オン交換体と、該イオン交換体と相溶性に優れた希釈剤
及び膜形成基材と親和性を有する溶剤にて処理せしめた
感応膜を用いることを特徴とするウラニル・イオン選択
性電極に係るものである。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明に関わるウラニル・イオン選択性電極はイオン交
換液膜型である。即ち、内部に内部比較電極を置き、此
れと外筒の間に一定濃度のウラニル・イオン内部液を満
たし、試験溶液と内部液は外筒の一部であるウラニル・
イオン交換液膜を挾んで接触している。
換液膜型である。即ち、内部に内部比較電極を置き、此
れと外筒の間に一定濃度のウラニル・イオン内部液を満
たし、試験溶液と内部液は外筒の一部であるウラニル・
イオン交換液膜を挾んで接触している。
本発明に於いて内部比較電極としては、従来用いられて
いる一般的な電極が用いられる。例えば、銀塩化銀電
極、カロメル電極あるいは水銀硫酸第一水銀電極等が使
用できる。
いる一般的な電極が用いられる。例えば、銀塩化銀電
極、カロメル電極あるいは水銀硫酸第一水銀電極等が使
用できる。
内部比較電極は、例えば原子力工業に於ける使用では放
射能被曝環境下での使用等の点を除けば既成の電極が適
宜使用でき、本発明のポイントはウラニル・イオン交換
液膜にある。そして、このウラニル・イオン交換液膜と
しての必要な性能は、外部比較電極との対比による電位
差の濃度応答性、再現性、正確度(例えば安定性や応答
直線性)、耐久性に優れ、またイオン選択性の良い事で
ある。
射能被曝環境下での使用等の点を除けば既成の電極が適
宜使用でき、本発明のポイントはウラニル・イオン交換
液膜にある。そして、このウラニル・イオン交換液膜と
しての必要な性能は、外部比較電極との対比による電位
差の濃度応答性、再現性、正確度(例えば安定性や応答
直線性)、耐久性に優れ、またイオン選択性の良い事で
ある。
本発明で使用する膜形成基材とは、イオン交換液膜を形
成しうるものである。例えば、ポリ酢酸ビニル、シリコ
ンゴム、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹
脂等が好適に使用される。中でも、ポリ塩化ビニルが特
に好ましい。
成しうるものである。例えば、ポリ酢酸ビニル、シリコ
ンゴム、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹
脂等が好適に使用される。中でも、ポリ塩化ビニルが特
に好ましい。
イオン交換体を形成する錯化剤としては中性リン酸エス
テルまたは中性亜リン酸エステルが使用される。これら
のエステルはアルコール残基がそれぞれ炭素数2から1
2のアルキル基あるいはハロゲン化アルキル基が好適に
使用される。炭素数2から12のアルキル基あるいはハ
ロゲン化アルキル基としてはエチル、プロピル、ブチ
ル、ヘキシル、オクチル、ドデシルまたはこれらのハロ
ゲン置換物である。この中でも、炭素数3から8のアル
キル基あるいはハロゲン化アルキル基が好ましい。
テルまたは中性亜リン酸エステルが使用される。これら
のエステルはアルコール残基がそれぞれ炭素数2から1
2のアルキル基あるいはハロゲン化アルキル基が好適に
使用される。炭素数2から12のアルキル基あるいはハ
ロゲン化アルキル基としてはエチル、プロピル、ブチ
ル、ヘキシル、オクチル、ドデシルまたはこれらのハロ
ゲン置換物である。この中でも、炭素数3から8のアル
キル基あるいはハロゲン化アルキル基が好ましい。
具体的には、亜リン酸トリ−n−ブチル、リン酸トリオ
クチル、リン酸トリ(クロロプロピル)、リン酸トリ−
2−クロロエチル、リン酸トリクロロブチル、リン酸ク
ロロオクチル等が挙げられる。これらは、単独または複
数併用して使用できる。
クチル、リン酸トリ(クロロプロピル)、リン酸トリ−
2−クロロエチル、リン酸トリクロロブチル、リン酸ク
ロロオクチル等が挙げられる。これらは、単独または複
数併用して使用できる。
次に、上記のイオン交換体と相溶性に優れた希釈剤とし
ては、中性リン酸エステルが好適に使用できる。これら
のエステルはアルコール残基がそれぞれ炭素数2から1
2のアルキル基が好ましい。炭素数2から12のアルキ
ル基としては、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、
オクチル、ドデシルなどが挙げられ中でも、炭素数3か
ら8のアルキル基が好ましい。
ては、中性リン酸エステルが好適に使用できる。これら
のエステルはアルコール残基がそれぞれ炭素数2から1
2のアルキル基が好ましい。炭素数2から12のアルキ
ル基としては、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、
オクチル、ドデシルなどが挙げられ中でも、炭素数3か
ら8のアルキル基が好ましい。
具体的には、リン酸トリエチル、リン酸トリプロピル、
リン酸トリヘキシル、リン酸トリオクチル、リン酸ドデ
シル等であり、中でもリン酸トリブチルが好適に使用さ
れる。
リン酸トリヘキシル、リン酸トリオクチル、リン酸ドデ
シル等であり、中でもリン酸トリブチルが好適に使用さ
れる。
また、膜形成基材と親和性を有する溶剤(親和溶剤)に
は、可塑剤が用いられ、例えば、フタル酸エステル、ア
ジピン酸エステル、セバシン酸エステル、その他のグリ
コール誘導体等が挙げられる。そのなかでも好ましいの
はフタル酸エステル、アジピン酸エステル及びセバシン
酸エステルである。これらのエステルはアルコール残基
がそれぞれ炭素数2から12のアルキル基が好ましい。
炭素数2から12のアルキル基としては、エチル、プロ
ピル、ブチル、ヘプチル、イソデシル等である。この中
でも、炭素数3から8のアルキル基が好ましい。
は、可塑剤が用いられ、例えば、フタル酸エステル、ア
ジピン酸エステル、セバシン酸エステル、その他のグリ
コール誘導体等が挙げられる。そのなかでも好ましいの
はフタル酸エステル、アジピン酸エステル及びセバシン
酸エステルである。これらのエステルはアルコール残基
がそれぞれ炭素数2から12のアルキル基が好ましい。
炭素数2から12のアルキル基としては、エチル、プロ
ピル、ブチル、ヘプチル、イソデシル等である。この中
でも、炭素数3から8のアルキル基が好ましい。
具体的には、フタル酸ジオクチル(DOP)、アジピン
酸ジオクチル(DOA)、セバシン酸ジオクチル(DO
S)等が挙げられる。
酸ジオクチル(DOA)、セバシン酸ジオクチル(DO
S)等が挙げられる。
錯化剤は、後記のウラニル・イオン内部液調整の為の硝
酸ウラニル.6水塩1モルに対し2モル〜3モル特に好
ましくは、2.0モル〜2.5モルの比率で用いられる。希
釈剤と親和溶剤の混合比率は、重量比で3/1〜1/3特に好
ましくは、2/1〜1/2であり、錯化剤と硝酸ウラニルから
作られたイオン交換体は希釈剤と親和溶剤との混合物と
重量比で1/7〜1/20好ましくは、1/8〜1/15で混合され、
さらにこれらの錯化剤、希釈剤、親和溶剤の混合物は膜
形成基材が全体の20重量%〜50重量%好ましくは2
5重量%〜35重量%になるように混合して膜形成基材
としてもちいられる。
酸ウラニル.6水塩1モルに対し2モル〜3モル特に好
ましくは、2.0モル〜2.5モルの比率で用いられる。希
釈剤と親和溶剤の混合比率は、重量比で3/1〜1/3特に好
ましくは、2/1〜1/2であり、錯化剤と硝酸ウラニルから
作られたイオン交換体は希釈剤と親和溶剤との混合物と
重量比で1/7〜1/20好ましくは、1/8〜1/15で混合され、
さらにこれらの錯化剤、希釈剤、親和溶剤の混合物は膜
形成基材が全体の20重量%〜50重量%好ましくは2
5重量%〜35重量%になるように混合して膜形成基材
としてもちいられる。
本発明に於いて、膜形成基材を、中性リン酸エステルま
たは中性亜リン酸エステルのウラニル・イオン錯体の一
種または二種以上よりなるイオン交換体と、該イオン交
換体と相溶性に優れた希釈剤及び膜形成基材と親和性を
有する溶剤にて処理せしめ感応膜をうる方法は、いかな
る方法でもよい。例えば膜形成基材と錯体、希釈剤、親
和溶剤等とを、直接混合したのち、熱成形する方法等も
あるが、一般的には、溶解力のある例えばテトラヒドロ
フラン、シクロヘキサノン等の揮発性の良溶媒に膜形成
基材を溶解後、上記イオン交換体、希釈剤、親和溶剤と
混合したのち、あるいは順次加えて均一な溶液としたの
ち、該良溶媒を蒸発させることにより得られる。
たは中性亜リン酸エステルのウラニル・イオン錯体の一
種または二種以上よりなるイオン交換体と、該イオン交
換体と相溶性に優れた希釈剤及び膜形成基材と親和性を
有する溶剤にて処理せしめ感応膜をうる方法は、いかな
る方法でもよい。例えば膜形成基材と錯体、希釈剤、親
和溶剤等とを、直接混合したのち、熱成形する方法等も
あるが、一般的には、溶解力のある例えばテトラヒドロ
フラン、シクロヘキサノン等の揮発性の良溶媒に膜形成
基材を溶解後、上記イオン交換体、希釈剤、親和溶剤と
混合したのち、あるいは順次加えて均一な溶液としたの
ち、該良溶媒を蒸発させることにより得られる。
膜の厚みは0.1mm〜0.8mmが適当であり特に好ましくは0.
2mm〜0.6mmになるように調製する。
2mm〜0.6mmになるように調製する。
尚、ウラニル・イオン内部液は、一般的方法により硝酸
ウラニル等より調製される。
ウラニル等より調製される。
以下実施例より具体的に本発明の実施態様を明らかにす
る。
る。
<実施例> (実験方法) 感応膜試作より電位差測定までの共通的な実験方法を以
下に記す。
下に記す。
(1)PVC−イオン交換体感応膜の調製 1)イオン交換体の調製 1.00gの硝酸ウラニル6水塩に対し、モル比で2〜3
となるようにリン酸エステル(または亜リン酸エステ
ル)を加える。これを硝酸ウラニルの固相が無くなるま
で良く攪拌振盪し錯体を生成させる。この時下層に水相
が生じた場合は、遠心分離機により水相と油相を完全に
分離した後、注射器等を用いて水相を取り除く。残った
粘稠な黄色の液体(油相)がリン酸エステル(または亜
リン酸エステル)と硝酸ウラニルとの錯体であり、これ
に100mgの無水硫酸ソーダを2回加え、その度毎に遠
心分離して、錯体中の水分を除去する。このイオン交換
体(錯体)は乾燥したキャップ付き試験管に保存する。
となるようにリン酸エステル(または亜リン酸エステ
ル)を加える。これを硝酸ウラニルの固相が無くなるま
で良く攪拌振盪し錯体を生成させる。この時下層に水相
が生じた場合は、遠心分離機により水相と油相を完全に
分離した後、注射器等を用いて水相を取り除く。残った
粘稠な黄色の液体(油相)がリン酸エステル(または亜
リン酸エステル)と硝酸ウラニルとの錯体であり、これ
に100mgの無水硫酸ソーダを2回加え、その度毎に遠
心分離して、錯体中の水分を除去する。このイオン交換
体(錯体)は乾燥したキャップ付き試験管に保存する。
2)感応膜の調製 イオン交換体と混合溶媒との重量比が、約1:9になる
ようにイオン交換体45mgと混合溶媒400mgを乾燥し
た50〜100mlビーカーに計り取り、良く攪拌する。
混合溶媒中の希釈剤と親和溶剤の比率は1:1とした。
ただし親和溶剤を使わない場合もある。その場合にはも
ちろん希釈剤のみを400mg加える。この溶液に、あら
かじめ硬質PVC(住友化学製SX-DH粘度平均重合度262
0)1.75gをテトラハイドロフラン(THF)60mlに溶
解させた溶液6mlを加え良く攪拌する。この溶液を直径
約30mmの乾燥したシャーレにあけ、上に紙を2〜3
枚かぶせて、ドラフト内へ水平を保つようにして静置し
溶媒であるTHFを徐々に蒸発させて乾燥させる。乾燥時
間は36時間以上とする。
ようにイオン交換体45mgと混合溶媒400mgを乾燥し
た50〜100mlビーカーに計り取り、良く攪拌する。
混合溶媒中の希釈剤と親和溶剤の比率は1:1とした。
ただし親和溶剤を使わない場合もある。その場合にはも
ちろん希釈剤のみを400mg加える。この溶液に、あら
かじめ硬質PVC(住友化学製SX-DH粘度平均重合度262
0)1.75gをテトラハイドロフラン(THF)60mlに溶
解させた溶液6mlを加え良く攪拌する。この溶液を直径
約30mmの乾燥したシャーレにあけ、上に紙を2〜3
枚かぶせて、ドラフト内へ水平を保つようにして静置し
溶媒であるTHFを徐々に蒸発させて乾燥させる。乾燥時
間は36時間以上とする。
(2)電極の組立て 乾燥を終えたPVC感応膜を直径12mmの円盤状にコル
クボーラー、カッター等を利用して切り抜き、外形12
mm長さ30〜40mmのPVCチューブの一端に接着す
る。接着剤にはPVC7gをTHF60mlに溶解したもの
を用いた。接着部分が充分乾燥した後電極膜に使用する
前に24時間以上のぞましくは72時間以上PVC感応
膜の両側が10−2Mのウラニル標準濃度液に接するよ
うに浸し所謂コンディショニングを行なう。また電極膜
を取り外して保存する場合もこの標準溶液に浸してお
く。電極の組立ては銀塩化銀比較電極の先に膜を装着し
た上記のPVCチューブを取り付けシールテープで外れな
いように固定する。なおこの電極膜と比較電極との間に
は内部液として10−2Mの硝酸ウラニル溶液(pH=
3.0)をあらかじめ満しておく。従ってこの電極(指示
電極)の構造は次のように書ける。
クボーラー、カッター等を利用して切り抜き、外形12
mm長さ30〜40mmのPVCチューブの一端に接着す
る。接着剤にはPVC7gをTHF60mlに溶解したもの
を用いた。接着部分が充分乾燥した後電極膜に使用する
前に24時間以上のぞましくは72時間以上PVC感応
膜の両側が10−2Mのウラニル標準濃度液に接するよ
うに浸し所謂コンディショニングを行なう。また電極膜
を取り外して保存する場合もこの標準溶液に浸してお
く。電極の組立ては銀塩化銀比較電極の先に膜を装着し
た上記のPVCチューブを取り付けシールテープで外れな
いように固定する。なおこの電極膜と比較電極との間に
は内部液として10−2Mの硝酸ウラニル溶液(pH=
3.0)をあらかじめ満しておく。従ってこの電極(指示
電極)の構造は次のように書ける。
Ag/AgCl,KCl‖UO2(NO3)2,10-2M(pH=3)|膜| 内部比較電極 内部液 (3)標準濃度の硝酸ウラニル水溶液の調製 電位差測定前にpHが3.0となるよう1N HNO3または
1N KOH溶液を用いて調節した10-1,10-2,10-3,10-4M
のウラニル・イオン標準液を調製使用した。
1N KOH溶液を用いて調節した10-1,10-2,10-3,10-4M
のウラニル・イオン標準液を調製使用した。
(4)電位差測定法 上記指示電極と、その内部比較電極と同じ電極を外部比
較電極として電池を組立て、その起電力(電位差)を堀
場性のpH/mV計F-8AT型によって25±2℃で測定し
た。試料液をいれたビーカーはマグネチック.スターラ
ーでゆっくり攪拌した。ビーカーとスターラーの間には
断熱マットをはさみ液温の上昇を防止した。10分間で
の電気変化が1mV以下となった点をその濃度での確定電
位であるとして読取った。
較電極として電池を組立て、その起電力(電位差)を堀
場性のpH/mV計F-8AT型によって25±2℃で測定し
た。試料液をいれたビーカーはマグネチック.スターラ
ーでゆっくり攪拌した。ビーカーとスターラーの間には
断熱マットをはさみ液温の上昇を防止した。10分間で
の電気変化が1mV以下となった点をその濃度での確定電
位であるとして読取った。
比較例1 DBPおよびD2EHPのそれぞれ倍モル量(対ウラニル・
イオン)を使って上記実験方法(1)1)のイオン交換体を
調製し、混合溶剤にTBPだけを2)の感応膜の調製に用
いた電極で組立た電池の起電力をその他は全く同じにし
て希釈剤による感応膜の性能を測定した。その結果を表
1に示す。
イオン)を使って上記実験方法(1)1)のイオン交換体を
調製し、混合溶剤にTBPだけを2)の感応膜の調製に用
いた電極で組立た電池の起電力をその他は全く同じにし
て希釈剤による感応膜の性能を測定した。その結果を表
1に示す。
表1より比較例1は前記文献の代表例としての、リン酸
ジブチル(DBP)およびD2EHP−ウラニル・イオン錯体をイ
オン交換体としTBPを希釈剤とするPVC基剤の感応
膜のトレース実験の結果である。ウラニル・イオン濃度
に対する電位差を見ると2価のネルンスト勾配が得られ
る場合があり応答直線性もある範囲で成立する場合があ
る。電位差は安定していて短時間内に一定値を示し、ふ
らつかない。実験は表の上から下へ行なった。すなわち
一旦濃度の薄いところから濃いほうへ測定し、ついで逆
方向に濃度を変えて測定した。この濃度変化より見た再
現性はD2EHPの場合非常に悪く、また10−3Mより稀
薄なウラニル・イオン濃度にはほとんど感応しないこと
が分かる。
ジブチル(DBP)およびD2EHP−ウラニル・イオン錯体をイ
オン交換体としTBPを希釈剤とするPVC基剤の感応
膜のトレース実験の結果である。ウラニル・イオン濃度
に対する電位差を見ると2価のネルンスト勾配が得られ
る場合があり応答直線性もある範囲で成立する場合があ
る。電位差は安定していて短時間内に一定値を示し、ふ
らつかない。実験は表の上から下へ行なった。すなわち
一旦濃度の薄いところから濃いほうへ測定し、ついで逆
方向に濃度を変えて測定した。この濃度変化より見た再
現性はD2EHPの場合非常に悪く、また10−3Mより稀
薄なウラニル・イオン濃度にはほとんど感応しないこと
が分かる。
実施例1 亜リン酸トリ−n−ブチルを錯化剤とする親和溶剤がDO
AまたはDOSである感応膜を調製して性能を検討した。結
果を表2に示す。
AまたはDOSである感応膜を調製して性能を検討した。結
果を表2に示す。
実施例2 リン酸トリ(クロロプロピル)を錯化剤とDOPまたはDOA
を親和溶剤とする感応膜を調製し性能の試験を行なっ
た。その結果を表3に示す。
を親和溶剤とする感応膜を調製し性能の試験を行なっ
た。その結果を表3に示す。
実施例3 リン酸トリオクチルを錯化剤しとDOP,DOAまたはDOSを親
和溶剤とする感応膜を調製し性能を試験した。その結果
を表4に示す。
和溶剤とする感応膜を調製し性能を試験した。その結果
を表4に示す。
表2〜表4の結果をまとめ、以下に説明する。実施例1
〜3は本発明の方法で作成した電極による結果で、イオ
ン交換体がそれぞれ亜リン酸トリ−n−ブチル、リン酸
トリ(クロロプロピル)、リン酸トリオクチルと硝酸ウ
ラニルとの錯体の場合に対応する。それぞれに希釈剤が
TBPかつPVC基材との親和溶媒にフタル酸ジオクチル(DO
P)、アジピン酸ジオクチル(DOA)、セバシン酸ジオク
チル(DOC)を使用した結果を示した。まず表1に比し
明らかに電位差勾配が大きくなったことが分かる。1価
イオンのネルンスト勾配が約59〜60mV/decadeであ
るから、本発明によるイオン交換液膜ではウラニル・イ
オンが1価と2価の中間の電荷を持つことになる。また
主要領域において応答直線性があり、再現性のある濃度
範囲が広くなった。
〜3は本発明の方法で作成した電極による結果で、イオ
ン交換体がそれぞれ亜リン酸トリ−n−ブチル、リン酸
トリ(クロロプロピル)、リン酸トリオクチルと硝酸ウ
ラニルとの錯体の場合に対応する。それぞれに希釈剤が
TBPかつPVC基材との親和溶媒にフタル酸ジオクチル(DO
P)、アジピン酸ジオクチル(DOA)、セバシン酸ジオク
チル(DOC)を使用した結果を示した。まず表1に比し
明らかに電位差勾配が大きくなったことが分かる。1価
イオンのネルンスト勾配が約59〜60mV/decadeであ
るから、本発明によるイオン交換液膜ではウラニル・イ
オンが1価と2価の中間の電荷を持つことになる。また
主要領域において応答直線性があり、再現性のある濃度
範囲が広くなった。
比較例2 比較例1において親和溶剤としてDOPを加えた場合の
感応膜を調製し評価した。その結果を表5に示した。
感応膜を調製し評価した。その結果を表5に示した。
比較例2は比較例1のイオン交換液膜でPVC基材の親和
溶剤としてのDOPがTBPと混合して使われている以外は全
く同じイオン交換液膜による結果である。D2EHPの場合
は再現性と応答直線性がかなり改善されたことが分か
る。DBPの場合は逆にどちらも悪くなった。注目すべ
きは電位差勾配であって、この錯体系では親和溶剤の添
加の有無に拘らず2価のネルンスト勾配を大巾に越える
ことはなかった。
溶剤としてのDOPがTBPと混合して使われている以外は全
く同じイオン交換液膜による結果である。D2EHPの場合
は再現性と応答直線性がかなり改善されたことが分か
る。DBPの場合は逆にどちらも悪くなった。注目すべ
きは電位差勾配であって、この錯体系では親和溶剤の添
加の有無に拘らず2価のネルンスト勾配を大巾に越える
ことはなかった。
比較例3 実施例1のイオン交換膜の調製において親和溶媒の使用
を止めた膜を試作し評価した。その結果を表6に示す。
を止めた膜を試作し評価した。その結果を表6に示す。
比較例4 実施例2のイオン交換膜の試作において親和溶剤の使用
を止めた膜を調製し評価した。その結果を表7に示す。
を止めた膜を調製し評価した。その結果を表7に示す。
比較例5 実施例3のイオン交換膜の調製において親和溶剤の添加
を止めたイオン交換膜を試作し評価した。その結果を表
8に示す。
を止めたイオン交換膜を試作し評価した。その結果を表
8に示す。
比較例6 実施例1〜3においてそれぞれの希釈剤を全量それぞれ
の親和溶剤におきかえた電極につき検討した。それらは
例外なく電位差計の針を周期数回毎秒の速さで数mVの振
幅の振動を示す。これらの膜はいずれも不透明でEPMAに
よる観察ではウラニル錯体の分散は不良で海島構造を作
っていた。良膜は一般に透明なのに対し不良膜は比較例
6に示したように半透明乃至不透明である。これらの事
実はウラニル.イオン錯体の電気化学的特質を充分に発
揮させるために共存溶剤の特質が非常に重要であること
を示唆する。ただし本発明は上記のモルフォロジー的観
察によって制限されるものではない。
の親和溶剤におきかえた電極につき検討した。それらは
例外なく電位差計の針を周期数回毎秒の速さで数mVの振
幅の振動を示す。これらの膜はいずれも不透明でEPMAに
よる観察ではウラニル錯体の分散は不良で海島構造を作
っていた。良膜は一般に透明なのに対し不良膜は比較例
6に示したように半透明乃至不透明である。これらの事
実はウラニル.イオン錯体の電気化学的特質を充分に発
揮させるために共存溶剤の特質が非常に重要であること
を示唆する。ただし本発明は上記のモルフォロジー的観
察によって制限されるものではない。
ここに、比較例3は実施例1の、比較例4は実施例2
の、比較例5は実施例3のイオン交換液膜の試作におい
て親和溶剤を全量希釈剤のTBPと置きかえただけのイオ
ン交換液膜の実験結果である。電位差勾配が2価のネル
ンスト勾配に近接したことがあきらかである。逆に比較
例6は実施例1〜3においてそれぞれの希釈剤TBPを
全量それぞれの親和溶剤に置きかえた場合について記載
する。例中の各実験膜による電極は例外なく電位差計の
針を周期数回毎秒の速さで数mVの振幅の振動を示す、DO
P,DOA,DOSの各可塑剤はウラニル.イオン錯体を溶解さ
せる。(ただし溶解速度は遅い。)それにもかかわらず
混合溶媒でないと電極としての性能が極端に悪い。
の、比較例5は実施例3のイオン交換液膜の試作におい
て親和溶剤を全量希釈剤のTBPと置きかえただけのイオ
ン交換液膜の実験結果である。電位差勾配が2価のネル
ンスト勾配に近接したことがあきらかである。逆に比較
例6は実施例1〜3においてそれぞれの希釈剤TBPを
全量それぞれの親和溶剤に置きかえた場合について記載
する。例中の各実験膜による電極は例外なく電位差計の
針を周期数回毎秒の速さで数mVの振幅の振動を示す、DO
P,DOA,DOSの各可塑剤はウラニル.イオン錯体を溶解さ
せる。(ただし溶解速度は遅い。)それにもかかわらず
混合溶媒でないと電極としての性能が極端に悪い。
このように性能の良い膜と悪い膜のできる理由を探る目
的で、光学顕微鏡、SEM(走査型電子顕微鏡)および
EPMA(電子線マイクロプローブアナライザー)による観
察を行なった。光学顕微鏡およびSEMによる観察で双
方に明確な相違点を指摘できなかったが、EPMAによる観
察で良膜は不良膜に比し明確にウラニル錯体の分散が勝
っていることを見出した。
的で、光学顕微鏡、SEM(走査型電子顕微鏡)および
EPMA(電子線マイクロプローブアナライザー)による観
察を行なった。光学顕微鏡およびSEMによる観察で双
方に明確な相違点を指摘できなかったが、EPMAによる観
察で良膜は不良膜に比し明確にウラニル錯体の分散が勝
っていることを見出した。
実施例4 実施例1実験番号3の試験液に硝酸ジルコニルを一定量
含有させた硝酸ウラニル溶液(pH3)を用いた場合の
評価を行なった。その結果を表9に示す。
含有させた硝酸ウラニル溶液(pH3)を用いた場合の
評価を行なった。その結果を表9に示す。
実施例4は実施例1の膜の選択性を見る目的で硝酸ジル
コニルを硝酸ウラニル溶液中に加えた試験液の電位差勾
配のデータである。ウラニル.イオン濃度10−3M以
下の稀薄溶液ではジルコニル.イオン濃度10−4Mで
も影響を受けることを示す。
コニルを硝酸ウラニル溶液中に加えた試験液の電位差勾
配のデータである。ウラニル.イオン濃度10−3M以
下の稀薄溶液ではジルコニル.イオン濃度10−4Mで
も影響を受けることを示す。
実施例5 実施例1実験番号3の試験液に硝酸セリウム(III)を
一定量含有させた硝酸ウラニル溶液(pH3)を用いた
場合の評価を行なった。その結果を表10に示す。
一定量含有させた硝酸ウラニル溶液(pH3)を用いた
場合の評価を行なった。その結果を表10に示す。
実施例5はやはり実施例1の膜につき硝酸セリウム(II
I)のまじった硝酸ウラニル溶液を試験液とした場合で
ある。セリウム.イオンはジルコニル.イオンよりも影
響が弱い。ジルコニル.イオンもセリウム.イオンも核
燃料再処理廃液中の組成として量的にも電気化学活性的
にも重要なイオンである。先にのべたゴールドバーグの
文献にセリウム(IV)の選択係数が3を越す場合がある
ことを記載しているが、上述の実施例での選択係数は0.
01程度で従来の膜に比しひけを取らないことが分かる。
I)のまじった硝酸ウラニル溶液を試験液とした場合で
ある。セリウム.イオンはジルコニル.イオンよりも影
響が弱い。ジルコニル.イオンもセリウム.イオンも核
燃料再処理廃液中の組成として量的にも電気化学活性的
にも重要なイオンである。先にのべたゴールドバーグの
文献にセリウム(IV)の選択係数が3を越す場合がある
ことを記載しているが、上述の実施例での選択係数は0.
01程度で従来の膜に比しひけを取らないことが分かる。
実施例6 実施例1実験番号3の試験液のpHを変化させた実験を
行なった。その結果を表11に示す。
行なった。その結果を表11に示す。
妨害イオンとして最も影響の大きなものは水素イオンで
ある。実施例6は実施例1の膜について水素イオン濃度
の影響を調べた結果である。上述のマニングらの文献に
も見られるが、この種の電極では水素イオン濃度の制御
は定量性を高めるのに欠かせない。
ある。実施例6は実施例1の膜について水素イオン濃度
の影響を調べた結果である。上述のマニングらの文献に
も見られるが、この種の電極では水素イオン濃度の制御
は定量性を高めるのに欠かせない。
実施例7 実施例1の実験番号3の電極につき耐久試験を行なっ
た。試験はpH3.0の硝酸ウラニル10-2M溶液に浸した
電極を所定の時限に引きあげて実験方法に述べた電位差
測定に掛ることにより行なった。その結果を表12に示
す。ここでは最初と最長時間に対する結果のみを示し
た。試験時間とは電極試作よりの時間を示す。
た。試験はpH3.0の硝酸ウラニル10-2M溶液に浸した
電極を所定の時限に引きあげて実験方法に述べた電位差
測定に掛ることにより行なった。その結果を表12に示
す。ここでは最初と最長時間に対する結果のみを示し
た。試験時間とは電極試作よりの時間を示す。
実施例8 実施例1の実験番号4の電極を同様の耐久性試験に供し
た。その結果を表13に示した。20日〜1ケ月の間に
通常この種の電極には当然の少し許りのドリフトは伴う
が、本質的な変化は無いと見てよい。
た。その結果を表13に示した。20日〜1ケ月の間に
通常この種の電極には当然の少し許りのドリフトは伴う
が、本質的な変化は無いと見てよい。
実施例9 実施例2の実験番号5の電極の耐放射線性につき検討し
た。被曝実験にはコバルト−60を線源とするガンマ線を
使った。線量率2.5×105R/hrにより38時間照射
し続けた。そのとき電極の内部液にはpH3.0の10
−2M硝酸ウラニル溶液を、また試験液としては同じ、
ただし10−3Mの溶液を使用した。その結果を表14
に示す。照射前後の電位差について比較してある。
た。被曝実験にはコバルト−60を線源とするガンマ線を
使った。線量率2.5×105R/hrにより38時間照射
し続けた。そのとき電極の内部液にはpH3.0の10
−2M硝酸ウラニル溶液を、また試験液としては同じ、
ただし10−3Mの溶液を使用した。その結果を表14
に示す。照射前後の電位差について比較してある。
実施例10 実施例3の実験番号8の電極を実施例9と同様に照射し
た。照射前後の電位差測定結果を表15に示す。
た。照射前後の電位差測定結果を表15に示す。
実施例9,10でそれぞれの膜特性は較正可能な範囲で
しかシフトしておらず、また電位差計の指針が振動する
こともなかった。
しかシフトしておらず、また電位差計の指針が振動する
こともなかった。
<発明の効果> 本発明によりウラニル.イオン選択性、濃度応答性に優
れたウラニル.イオン選択性電極が提供される。本電極
は、再現性、正確度、耐久性も良好である特にウラニ
ル.イオン分析用電極として原子力工業において実用的
な電極を提供するものといえる。
れたウラニル.イオン選択性電極が提供される。本電極
は、再現性、正確度、耐久性も良好である特にウラニ
ル.イオン分析用電極として原子力工業において実用的
な電極を提供するものといえる。
Claims (1)
- 【請求項1】内部比較電極およびウラニル・イオン内部
液とを有するイオン交換液膜型電極において、膜形成基
材を、中性リン酸エステルまたは中性亜リン酸エステル
のウラニル・イオン錯体の一種または二種以上よりなる
イオン交換体と、該イオン交換体と相溶性に優れた希釈
剤及び膜形成基材と親和性を有する溶剤にて処理せしめ
た感応膜を用いることを特徴とするウラニル・イオン選
択性電極。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61150559A JPH0629875B2 (ja) | 1986-06-25 | 1986-06-25 | ウラニル・イオン選択性電極 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61150559A JPH0629875B2 (ja) | 1986-06-25 | 1986-06-25 | ウラニル・イオン選択性電極 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS635256A JPS635256A (ja) | 1988-01-11 |
| JPH0629875B2 true JPH0629875B2 (ja) | 1994-04-20 |
Family
ID=15499525
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61150559A Expired - Lifetime JPH0629875B2 (ja) | 1986-06-25 | 1986-06-25 | ウラニル・イオン選択性電極 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0629875B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6425053A (en) * | 1987-07-21 | 1989-01-27 | Sumitomo Chemical Co | Long-life uranyl-ion exchanged liquid-film type electrode |
| JPH063426B2 (ja) * | 1987-11-10 | 1994-01-12 | 住友化学工業株式会社 | 長寿命ウラニル・イオン選択性電極 |
| TW254883B (ja) * | 1991-04-03 | 1995-08-21 | Mitsui Petroleum Chemicals Ind | |
| NL194721C (nl) * | 1992-10-15 | 2003-01-07 | Priva Agro Holding Bv | Anionselectief membraan en een daarvan voorziene sensor. |
| RU2683423C1 (ru) * | 2018-03-26 | 2019-03-28 | Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт общей и неорганической химии им. Н.С. Курнакова Российской академии наук (ИОНХ РАН) | Мембрана ионоселективного электрода для определения уранил-иона |
-
1986
- 1986-06-25 JP JP61150559A patent/JPH0629875B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS635256A (ja) | 1988-01-11 |
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