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JPH04253771A - 高分子固体電解質とそれを用いた電気二重層コンデンサ - Google Patents

高分子固体電解質とそれを用いた電気二重層コンデンサ

Info

Publication number
JPH04253771A
JPH04253771A JP7224591A JP7224591A JPH04253771A JP H04253771 A JPH04253771 A JP H04253771A JP 7224591 A JP7224591 A JP 7224591A JP 7224591 A JP7224591 A JP 7224591A JP H04253771 A JPH04253771 A JP H04253771A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solid
solid electrolyte
ionic conductivity
electric double
electrolyte
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7224591A
Other languages
English (en)
Inventor
Riichi Shishikura
利一 獅々倉
Masataka Takeuchi
正隆 武内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP7224591A priority Critical patent/JPH04253771A/ja
Publication of JPH04253771A publication Critical patent/JPH04253771A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイオン伝導性の高いポリ
ホスファゼンを用いる高分子固体電解質に関し、また、
この高分子固体電解質を炭素材料に担持せしめた分極性
電極を用いた電気二重層コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】高分子固体電解質は、従来の電解質溶液
にかわる新しいイオン伝導体として、全固体二次電池へ
の応用などの観点から近年注目されている。
【0003】これらの高分子固体電解質のイオン伝導度
を増大させるためには、ポリマーのガラス転移点が低い
ことが望ましい。そこで、最近、ポリマーとしてホスフ
ァゼンを用いた高分子固体電解質が提案されている。 「J.A.Chem.Soc.第106巻,6854頁
,1984年」には、側鎖にオリゴオキシエチレン鎖を
有するポリホスファゼンにAgSO3 CF3 塩を溶
融して70℃で10−3s/cm程度のイオン伝導度を
得た例が記載されている。さらに特開平2−16962
8号公報では側鎖にフルオロアルキルスルホン基を有す
るオリゴアルキレンオキシポリホスファゼンのLi塩を
用いて、30℃で10−5s/cm程度のイオン伝導度
を得る方法が開示されている。
【0004】一方、近年、メモリーバックアップ電源用
などに電気二重層コンデンサは多用されてきており、例
えば、「機能材料  1989年  2月号  33頁
」には有機系液体電解液を用いるコンデンサや「第17
3回エレクトロケミカルソサエティ  ミーティング 
 アトランタ  ジョージア,5月号  No.181
988年」では硫酸水溶液を用いたコンデンサが記載さ
れている。また、特開昭63−244570号公報では
、高電気伝導性を有する、Rb2 Cu8 I3 Cl
7 を固体電解質として用いるコンデンサが開示されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
高分子固体電解質では、イオン伝導度が最も良い例でさ
え、室温で10−5s/cm程度であり、実用に供し得
るほどの電流を流せないという問題点があった。
【0006】一方、前述の電気二重層コンデンサは、電
解質が液状体であるため、長時間の使用や高電圧がかか
るなどの異常時には、液もれを生じる恐れがあった。ま
た、液もれを防ぐために、従来の固体電解質を用いると
、分解電圧が低く、出力電圧が低いという問題点があっ
た。
【0007】そこで、本発明は室温でのイオン伝導度の
大きい高分子固体電解質を提供し、また、その高分子固
体電解質を用いて出力電圧の高い電気二重層コンデンサ
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式(
I)で示される繰り返し単位を有するポリホスファゼン
であって、一般式(I)のRが一般式(II)で表され
るオリゴオキシエチレン基、及び一般式(III)また
は一般式(IV)で表さるオリゴオキシプロピレン基と
からなる群から選ばれた異なる分子量をもつ、少なくと
も2種類の基である固体溶媒に、アルカリ金属塩を複合
化してなることを特徴とする高分子固体電解質に係る。
【0009】
【化2】 (但し、R1 ,R2 及びR3 は炭素数が1〜10
の範囲のアルキル基でl,m,及びnは1以上の整数を
表す)
【0010】さらに、炭素材料を用いた分極性電
極の間にセパレータを配置した電気二重層コンデンサに
おいて、電解質として上述の高分子固体電解質を用いる
ことを特徴とする電気二重層コンデンサに係る。
【0011】本発明のホスファゼン重合体の重合度は、
あまり大きくない方がよく、1000以下が好ましい。 これは、熱運動が行いやすく、アルカリ金属塩と複合化
した場合に高いイオン伝導度を発現させるためである。 そのためホスファゼン重合体を合成する際には次の条件
が適している。例えば、ホスファゼン重合体を合成する
にはヘキサクロロシクロトリホスファゼンを減圧下で加
熱重合する。加熱温度は約150℃以上約350℃以下
、好ましくは180℃〜280℃がよく、加熱時間は約
5時間以上約300時間以下、好ましくは20時間〜1
50時間がよい。この理由は、加熱温度が前述の範囲よ
り低いと重合度が低くなって適度の形状を維持できなく
なり、また、加熱温度が前述の範囲を超えると、重合度
が高くなりすぎたり架橋が起きたりするため、高いイオ
ン伝導度を発現できなくなる。また、加熱時間が前述の
範囲を超えると、重合度が高すぎ、前述の範囲より短い
と温度等が均一に伝わらず重合度にムラが生じる。
【0012】ホスファゼン重合体の側鎖には、一般式(
II)(III)または(IV)で表されるオリゴオキ
シエチレン基またはオリゴオキシプロピレン基を用いる
。ここで側鎖には2種類以上の異なる分子量のものを用
いることが肝要である。これは異なる分子量のものをラ
ンダムにホスファゼン重合体の側鎖として付加すること
により、熱運動しやすい構造になると思われ、それによ
って、アルカリ金属イオンなどの移動が容易に行われる
ものと推定できるからである。
【0013】これらの側鎖を主鎖のホスファゼンに付加
するためには、例えば、次の方法によることができる。 まず分子量の異なるオリゴオキシエチレングリコールや
オリゴオキシプロピレングリコールをそれぞれ1,4−
ジオキサンやテトラヒドロフラン等の有機溶媒に溶かし
、末端OH基をNa化するためのNaH、Naナフタレ
ンまたはNaベンゾフェノン等の試薬を加えよく撹拌す
る。次に主鎖となるポリホスファゼンを1,4−ジオキ
サンに溶解または懸濁し、そこにNa化したオリゴオキ
シエチレングリコールまたはオリゴオキシプロピレング
リコールを加え、さらに触媒としてTEAB(テトラエ
チルアンモニウムブロマイド)を加え、主鎖に付加させ
る。この溶媒を除去し、精製したものを固体溶媒とする
【0014】次に前述の固体溶媒とアルカリ金属塩との
複合化について説明する。オリゴオキシエチレン基やオ
リゴオキシプロピレン基をランダム付加したホスファゼ
ン重合体を揮発性の有機溶媒、例えば、1,2−ジメト
キシエタンやTHF、クロロホルム、アニソール、ニト
ロメタン等に溶かすか、あるいは膨潤させる。これに側
鎖の酸素原子4〜40ケに1ケ相当するアルカリ金属塩
を同種溶媒に溶解させたものを加える。揮発性有機溶媒
を風乾または、減圧乾燥し、その残留物が複合化した高
分子固体電解質となる。アルカリ金属イオン数が酸素原
子4ケに対して1ケより多いと、イオンが移動しにくく
なり、酸素原子40ケに対して1ケより少ないと、イオ
ンそのものが少ないため伝導度が小さくなる。アルカリ
金属塩の種類としては特に限定はせず、例えばLiCF
3 SO3 ,LiPF6 ,LiClO4 ,LiI
,LiBF4 ,LiSCN,NaCF3 SO3 ,
NaPF6 ,NaClO4 ,NaI,NaBF4 
,NaAsF6 ,KCF3 SO3 ,KPF6 ,
KClO4 ,KI等を挙げることができる。但し、熱
安定性があり、しかも高い電気伝導性を発現するものと
して推奨できるのはLiCF3SO3 ,LiClO4
 ,LiI,NaCF3 SO3 ,NaClO4 ,
NaI,KCF3 SO3 ,KClO4 ,KIであ
る。
【0015】上述の高分子固体電解質は、電池、コンデ
ンサ、帯電防止剤、エレクトロクロミックディスプレー
等に応用することができる。
【0016】これらのうちの、本発明に係る電気二重層
コンデンサの一例として、コイン型セルを図1に示す。 2は集電体で、集電体の内側には一対の分極性電極1が
配置されており、その間にセパレータ3が配置されてい
る。4は絶縁性パッキングである。
【0017】集電体2は電子伝導性であり、かつ電気化
学的に耐蝕性のある材料を用い、各種金属、電子導電性
ポリマー、カーボンシートなどが用いられる。
【0018】分極性電極1は、炭素材料に高分子固体電
解質を担持させて得る。この高分子固体電解質には、前
述のポリホスファゼンを主鎖とした固体溶媒にアルカリ
金属塩を複合化したものを用いることが肝要である。炭
素材料としては、特に制限はないが比表面積の大きい方
が、電気二重層コンデンサの容量が大きくなるため好ま
しい。例えば、ファーネスブラック、サーマルブラック
(アセチレンブラックを含む)、チャンネルブラック、
ランプブラック等のカーボンブラック類や、天然黒鉛ま
たは無定形炭素を加熱処理して作製した人造黒鉛、ある
いは、気相法で作製したいわゆる熱分解黒鉛等の黒鉛類
を挙げることができる。
【0019】炭素材料に前述の高分子固体電解質を担持
させる方法には特に制限はなく、例えば、高分子固体電
解質を、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ニト
ロメタン等の溶媒に溶解または膨潤させ、その中に炭素
材料を長時間浸漬させた後、溶媒を除去する方法等がと
られる。また、炭素材料への充填度を高めるために、浸
漬中に適当な減圧処理や加温処理をほどこしてもよい。
【0020】セパレータ3には固体電解質のみ、あるい
は、セパレータの強度を高めるために固体電解質を非電
気伝導性の多孔性薄膜に担持したものを用いる。ここで
、固体電解質には前述の高分子固体電解質を用いる。 多孔性薄膜としては、例えばガラスフィルター、ポリプ
ロピレン製不織布、ポリプロピレン製マイクロポーラス
フィルム、ポリエチレン製マイクロポーラスフィルム等
が挙げられる。このような多孔性薄膜に固体電解質を担
持する量としては、特に制限はないが、固体電解質の量
が少ないとセパレータとしての電気伝導度が低下し、好
ましくない。多孔性薄膜に高分子固体電解質を担持させ
る方法としては、特に制限はなく、例えば、前述の炭素
材料に担持する場合と同様の溶媒分散等の方法を挙げる
ことができる。
【0021】上記、集電体、分極性電極、セパレータを
積層することにより、図1のようなセルを得ることがで
きるが、他に、集電体、分極性電極、セパレータの積層
体を加圧プレスすることにより、密着性をあげ、コンデ
ンサ全体の電気伝導度を上げて用いることもできる。
【0022】電気二重層コンデンサの形状としては、コ
イン型セルの他に、集電体の内側に分極性電極を配置し
、この分極性電極の間にセパレータを配置した単セルを
ポリマーもしくは金属等でラミネートしたシート状のも
のや、長方形のシート状積層体を円筒状に捲回し、円筒
管に入れ封印をしたシリンドリカル型、単セルのシート
を重ねた積層型等が挙げられる。
【0023】
【作用】本発明の高分子固体電解質は、側鎖に異なる分
子量をもつ少なくとも2種類のオリゴオキシエチレン基
やオリゴオキシプロピレン基を持つことで、固体溶媒の
構造を乱すことにより、ガラス転移温度を下げていると
考えられる。ガラス転移温度が下がることによって、イ
オン伝導度が大きくなり、またこの固体電解質を電気二
重層コンデンサに用いることによって、出力電圧が大き
くなるものと推定される。次に、実施例を示して、本発
明をさらに詳述する。
【0024】
【実施例】(高分子固体電解質の作製)実施例1 市販のヘキサクロロシクロトリホスファゼン(アルドリ
ッチ製)を減圧下220℃で60時間加熱して重合体を
得た。その重合体5gを、1,4−ジオキサン(DIO
X)300mlで膨潤させた。それに分子量が約350
のモノメチルオリゴエチレングリコール(19g)の末
端をナトリウムハイドライド(NaH)でナトリウム置
換したもの、分子量約120の2−(2−メトキシエト
キシ)エタノール(7g)の末端を同様にナトリウム置
換したもの、分子量が約1000のモノメチルオリゴエ
チレングリコール(55g)の末端をナトリウム置換し
たもののDIOX溶液300mlを加え、よく混合した
後、テトラエチルアンモニウムブロマイド(TEAB)
を0.5g添加し、そのまま80℃で8時間撹拌した。 次いでDIOXを減圧除去した後、残留物に蒸留水50
0mlを加え、よく混合した後、沈澱物の濾別し、得ら
れた淡黄色の生成物をさらに水で洗浄し、オリゴエチレ
ングリコール(分子量120,350,1000の混合
体)を側鎖に置換したポリホスファゼンを得て、これを
固体溶媒とした。元素分析を行ったところ、表1に示す
結果が得られ、分子量120,350,1000のオリ
ゴエチレングリコールが1:1:1で置換されているこ
とがわかった。これを2.5gとり、1,2−ジメトキ
シエタン(DME)に膨潤させ、さらにLiCF3 S
O3 を0.54g加えてよく撹拌した後、1昼夜放置
した。次いで、DMEを減圧下80℃で除去し、もち状
の固体電解質を得た。この固体電解質の25℃でのイオ
ン伝導度をインピーダンス法にて測定したところ表2の
ようになった。
【0025】実施例2 実施例1で固体電解質を作製する場合に用いたLiCF
3 SO3の代わりに、NaCF3 SO3 0.59
gを用いた以外は実施例1と同様にして、固体電解質の
25℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて測定し
たところ、表2のようになった。
【0026】実施例3 実施例1で固体電解質を作製する場合に用いたLiCF
3 SO3の代わりに、LiIを0.46g用いた以外
は実施例1と同様にして、固体電解質の25℃でのイオ
ン伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、表2
のようになった。
【0027】実施例4 市販のヘキサクロロシクロトリホスファゼンを減圧下2
00℃で60時間加熱して重合体を得た。その重合体5
gをとり、1,4−ジオキサン250mlに溶かし、そ
れに平均分子量が120,350,750の3種のモノ
メチルオリゴエチレングリコールの末端をナトリウム置
換したものをそれぞれ、10g,20g,30g加え、
よく混合した後、TEABを0.5g添加し、そのまま
、80℃で8時間撹拌した。次いで1,4−ジオキサン
を減圧除去した後、残留物を蒸留水500mlに加えよ
く混合した後、静置して沈澱物を濾過し、淡黄色の生成
物を得て、これを固体溶媒とした。これを2.50gと
りDMEに溶かし、さらにNaCF3 SO3 を0.
44g加え、よく撹拌した後、1昼夜放置した。次いで
、DMEを減圧下80℃で除去し固体電解質を得た。こ
の固体電解質の25℃でのイオン伝導度をインピーダン
ス法で測定したところ、表2のようになった。
【0028】実施例5 実施例4で固体電解質を作製する場合に用いたNaCF
3 SO3の代わりにNaIを0.38g用いた以外は
実施例4と同様にして、固体電解質の25℃でのイオン
伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、表2の
ようになった。
【0029】実施例6 実施例4で固体電解質を作製する場合に用いたNaCF
3 SO3の代わりにLiClO4 を0.46g用い
た以外は、実施例4と同様にして固体電解質の25℃の
イオン伝導度をインピーダンス法にて測定したところ表
2のようになった。
【0030】実施例7 実施例1で置換した3種類の分子量のオリゴエチレング
リコールの代わりに、分子量が約120と約350のも
のを置換した以外は実施例1と同様にして固体溶媒を作
製した。元素分析を行ったところ、表1に示す結果が得
られ、分子量120,350のオリゴオキシエチレング
リコールが1:1の割合で置換されていることがわかっ
た。次に実施例1と同様にして固体電解質を調製し、2
5℃のイオン伝導度をインピーダンス法にて測定したと
ころ、表2のようになった。
【0031】実施例8 実施例4と同様にしてホスファゼン重合体を作製し、そ
の1,4−ジオキサン液にモノメチルオリゴオキシプロ
ピレングリコールの片末端をナトリウム化した分子量が
約200と1000のものをそれぞれ15gと50g加
え、よく混合した後、TEABを0.5g加え、そのま
ま80℃で8時間撹拌した。次いで1,4−ジオキサン
を減圧除去した後、残留物を蒸留水500mlに加え、
よく混合した後静置して沈澱物を濾過し、生成物を得た
。 これを2.50gとり、1,2−ジメトキシエタンに溶
かし、さらにNaPF6 を0.40g加えよく撹拌し
た後、1昼夜放置した。次いで1,2−ジメトキシエタ
ンを減圧加熱除去し、固体電解質を得た。25℃のイオ
ン伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、表2
のようになった。
【0032】実施例9 実施例4と同様にしてホスファゼン重合体を作製し、そ
の1,4−ジオキサン液にモノメチルオリゴオキシエチ
レングリコールの片末端をナトリウム化した平均分子量
が約200のもの15gとモノメチルオリゴオキシプロ
ピレンの片末端をナトリウム化した平均分子量が約75
0のもの40gを加え、よく混合した後、TEABを0
.5g加え、そのまま80℃で8時間撹拌した。次いで
1,4−ジオキサンを減圧除去した後、残留物を蒸留水
500mlに加え、よく混合した後、静置して沈澱物を
濾過し固体溶媒を得た。これを2.50gとり、1,2
−ジメトキシエタンに溶かし、さらにNaClO4 を
0.35g加えよく撹拌した後、1昼夜放置した。次い
で1,2−ジメトキシエタンを減圧加熱除去し、固体電
解質を得た。この固体電解質の25℃でのイオン伝導度
をインピーダンス法にて測定したところ、表2のように
なった。
【0033】実施例10 実施例1で置換したオリゴエチレングリコールの代わり
に、分子量が約120の2−(2−メトキシエトキシ)
エタノールと分子量が約450のモノメチルオリゴプロ
ピレングリコールを置換した以外は実施例1と同様にし
て固体溶媒を作製した。元素分析を行ったところ表1に
示す結果が得られ、分子量120のオリゴエチレングリ
コールと分子量450のオリゴプロピレングリコールが
1:1の割合で置換されていることがわかった。次に実
施例1と同様にして固体電解質を作製し25℃のイオン
伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、表2の
ようになった。
【0034】実施例11 実施例4でポリホスファゼンに付加した3種の分子量の
モノメチルオリゴエチレングリコールのうち、分子量3
50のものの代わりにモノ−t−ブチルオリゴエチレン
グリコールを用いた以外は、実施例4と同様にして固体
電解質を作製した。この固体電解質の25℃のイオン伝
導度をインピーダンス法にて測定したところ、表2のよ
うになった。
【0035】実施例12 実施例4でポリホスファゼンに付加した3種の分子量の
モノメチルオリゴエチレングリコールの末端のメチル基
の代わりにオクチル基に変えたものを用いた以外は実施
例4と同様にして、固体電解質を作製した。この固体電
解質の25℃のイオン伝導度をインピーダンス法にて測
定したところ、表2のようになった。
【0036】実施例13 実施例4で作製した固体電解質のイオン伝導度をインピ
ーダンス法にて、温度を変えて測定したところ図2のよ
うになった。図2は、固体電解質のイオン伝導度の温度
特性を表わしたもので縦軸は伝導度をlogで表し、横
軸は温度を1000/Tで表したアレニウスプロットで
、その傾きが移動の活性化エネルギーになっている。 また実施例4で用いたアルカリ金属塩の濃度を代えて複
合化した固体電解質を作製し、アルカリ金属塩の温度と
室温でのイオン伝導度の関係を調べたところ、図3のa
のようになった。図3は、各種固体電解質の側鎖のエチ
レンオキシド酸素数とアルカリ金属イオン数比と伝導度
との関係を表したもので、縦軸はイオン伝導度を表し、
横軸はアルカリ金属塩イオン数と側鎖のエチレンオキシ
ド酸素原子数の比であるアルカリ金属塩濃度を表してい
る。ここで最大の室温伝導度を示した濃度はオキシエチ
レンの酸素原子数がアルカリ金属原子数の24倍になっ
たときで、2.60×10−4s/cmであった。
【0037】比較例1 実施例4で作製した固体溶媒の側鎖を平均分子量が35
0のモノメチルオリゴエチレングリコールの末端をナト
リウム置換したもので反応させて付加したものに代えて
、複合化するアルカリ金属にNaCF3 SO3 を用
いた。実施例13と同様にアルカリ金属塩濃度とイオン
伝導度との関係を調べた。その結果、図2のbのように
なった。また温度特性を調べたところ図1のbのように
なった。又、25℃のイオン伝導度をインピーダンス法
にて測定したところ、表2のようになった。
【0038】比較例2 比較例1で固体溶媒の側鎖に付加した平均分子量が35
0のオリゴオキシエチレンの代わりに平均分子量が75
0のものを付加させて、比較例1と同様にアルカリ金属
塩濃度とイオン伝導度の関係を調べた。その結果、図3
のcのようになった。また、25℃のイオン伝導度をイ
ンピーダンス法にて測定したところ、表2のようになっ
た。
【0039】比較例3 比較例1で固体溶媒の側鎖に付加した分子量が350の
オリゴオキシエチレンの代わりに、平均分子量が200
のオリゴオキシエチレンを付加させて、比較例1と同様
にアルカリ金属塩濃度とイオン伝導度の関係を調べた。 その結果、図3のdのようになった。また、25℃のイ
オン伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、表
2のようになった。
【0040】比較例4 実施例1で作製した固体溶媒の側鎖を、平均分子量12
0のモノメチルオリゴエチレングリコールの末端をナト
リウム置換したもので反応させて付加したものに代えた
以外は、実施例1と同様にして固体溶媒を作製した。元
素分析を行ったところ、結果は表1のようになった。次
に実施例1と同様にして固体電解質を調製し、25℃の
イオン伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、
表2のようになった。
【0041】比較例5 比較例4で固体溶媒の側鎖に付加した分子量が120の
オリゴオキシエチレンの代わりに、分子量1000のオ
リゴオキシエチレンを付加させて、比較例4と同様に固
体電解質を調製した。固体溶媒の元素分析の結果を表1
に示し、固体電解質の25℃のイオン伝導度をインピー
ダンス法にて測定した結果を表2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】(コンデンサの特性評価)実施例14 アセチレンブラック粉末(電気化学工業(株)製)10
重量部を、実施例1で作製した固体電解質5.0gを膨
潤させたDME溶液に加えよく混合し、次いで250μ
mのシート状に流延しプレスした。このシートを80℃
減圧下で乾燥しDMEを除去した後、14mmφの円板
に打ち抜き、コンデンサ用分極性電極とした。次に固体
電解質のDME溶液にポリプロピレン製不織布(50μ
m)を減圧下2時間浸漬後、80℃減圧下でDMEを除
去した。この固体電解質含有ポリプロピレン製不織布を
16mmφに打ち抜きコンデンサ用セパレータとした。 前述の分極性電極の間にセパレータをはさみ、図1のよ
うなコイン型セル(直径20mm、厚さ1.6mm)に
組み込んだ。このセルを1mAの定電流、0〜2Vの電
圧範囲で充放電したところ、容量は115mFで100
回充放電しても変化はなかった。
【0045】実施例15 実施例14で、実施例1で作製した固体電解質に替えて
実施例2で作製した固体電解質を用いた以外は、実施例
14と同様にしてコイン型セルを組み立て、特性評価を
行ったところ容量は120mFで100回の充放電後の
容量は118mFだった。
【0046】実施例16 実施例14で実施例1で作製した固体電解質に代えて、
実施例3で作製した固体電解質を用いた以外は、実施例
14と同様にして、コイン型セルを組み立て、特性評価
を行ったところ、容量は103mFで100回の充放電
後の容量は100mFであった。
【0047】実施例17 実施例14で実施例1で作製した固体電解質に代えて、
実施例7で作製した固体電解質を用いた以外は実施例1
4と同様にして、コイン型セルを組み立て、特性評価を
行ったところ容量は125mFで100回の充放電後の
容量は120mFだった。
【0048】実施例18 実施例14で実施例1で作製した固体電解質に代えて、
実施例10で作製した固体電解質を用いた以外は、実施
例14と同様にして、コイン型セルを組み立て、特性評
価を行ったところ、容量は100mFで100回の充放
電後の容量は98mFだった。
【0049】実施例19 実施例14でアセチレンブラックに代えて、ケッチェン
ブラックを用いた以外は実施例14と同様にしてコイン
型セルを組み立て、特性評価を行ったところ、容量は1
80mFで100回の充放電後の容量は170mFであ
った。
【0050】比較例6 実施例14で、実施例1で作製した固体電解質に代えて
、比較例4で作製した固体電解質を用いた以外は、実施
例14と同様にして、コイン型セルを組み立てた。特性
評価を行ったところ、容量は50mFで100回の充放
電後の容量は30mFであった。
【0051】比較例7 実施例14で、実施例1で作製した固体電解質に代えて
、比較例5で作製した固体電解質を用いた以外は、実施
例14と同様にしてコイン型セルを組み立てた。特性評
価を行ったところ、容量は10mFで100回の充放電
後の容量は1mFであった。
【0052】
【発明の効果】本発明の上述のような構成によればイオ
ン伝導度が高く、かつ温度特性に優れた高分子固体電解
質が得られる。また、この高分子固体電解質を用いるこ
とによりイオン伝導性が高く、出力電圧容量の大きい電
気二重層コンデンサが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コイン型固体電気二重層コンデンサセルの概略
断面図である。
【図2】固体電解質のイオン伝導度の温度特性を表した
ものである。
【図3】各種固体電解質の側鎖のエチレンオキシド酸素
数とアルカリ金属イオン数比とイオン伝導度との関係を
表したものである。
【符号の説明】
1  分極性電極 2  集電用金網 3  セパレータ 4  絶縁性パッキング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  下記一般式(I)で示される繰り返し
    単位を有するポリホスファゼンであって、一般式(I)
    のRが、一般式(II)で表されるオリゴオキシエチレ
    ン基、及び一般式(III)または一般式(IV)で表
    されるオリゴオキシプロピレン基とからなる群から選ば
    れた、異なる分子量をもつ少なくとも2種類の基である
    固体溶媒に、アルカリ金属塩を複合化してなることを特
    徴とする高分子固体電解質。 【化1】 (但し、R1 ,R2 及びR3 は炭素数が1〜10
    の範囲のアルキル基でl,m,及びnは1以上の整数を
    表す。)
  2. 【請求項2】  炭素材料を用いた分極性電極の間にセ
    パレータを配置した電気二重層コンデンサにおいて、電
    解質として請求項1記載の高分子固体電解質を用いるこ
    とを特徴とする電気二重層コンデンサ。
JP7224591A 1991-01-29 1991-01-29 高分子固体電解質とそれを用いた電気二重層コンデンサ Pending JPH04253771A (ja)

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