定義
本明細書で互換的に使用される、「タンパク質」、「ポリペプチド」、および「ペプチド」という用語は、コード化および非コード化アミノ酸ならびに化学的または生化学的に修飾または誘導体化したアミノ酸を含む、任意の長さのアミノ酸のポリマー形態を含む。これらの用語には、修飾されたペプチド骨格を有するポリペプチドなどの修飾されたポリマーも含まれる。「ドメイン」という用語は、特定の機能または構造を有するタンパク質またはポリペプチドの任意の部分を指す。
タンパク質は「N末端」(アミノ末端)と「C末端」(カルボキシ末端またはカルボキシル末端)を有すると言われている。「N末端」という用語は、遊離アミン基(-NH2)を有するアミノ酸を末端に有する、タンパク質またはポリペプチドの開始部に関する。「C末端」という用語は、遊離カルボキシル基(-COOH)によって終端されたアミノ酸鎖(タンパク質またはポリペプチド)の末端部に関する。
本明細書で互換的に使用される、「核酸」および「ポリヌクレオチド」という用語は、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、またはそれらの類似体もしくは修飾バージョンを含む、任意の長さのヌクレオチドのポリマー形態を含む。これらには、一本鎖、二本鎖、および多重鎖DNAもしくはRNA、ゲノムDNA、cDNA、DNA-RNAハイブリッド、ならびにプリン塩基、ピリミジン塩基、または他の天然、化学的に修飾された、生化学的に修飾された、非天然、もしくは誘導体化されたヌクレオチド塩基を含むポリマーが含まれる。
1つのモノヌクレオチドペントース環の5’リン酸塩がホスホジエステル結合を介して一方向で、その隣の3’酸素に結合する手法でオリゴヌクレオチドを作製するように、モノヌクレオチドが反応するため、核酸は、「5’末端」および「3’末端」を有すると言われている。オリゴヌクレオチドの末端は、その5’リン酸塩がモノヌクレオチドペントース環の3’酸素に連結されていない場合、「5’末端」と呼ばれる。オリゴヌクレオチドの末端は、その3’酸素が別のモノヌクレオチドペントース環の5’リン酸塩に連結されていない場合、「3’末端」と呼ばれる。核酸配列は、より大きなオリゴヌクレオチドの内部に存在するとしても、5’および3’末端を有するとも言われ得る。線状または環状DNA分子のいずれかにおいて、別個の要素は、「上流」または「下流」の5’もしくは3’要素であると呼ばれる。
「発現ベクター」または「発現構築物」または「発現カセット」という用語は、特定の宿主細胞または生命体における作動可能に連結されたコード配列の発現に必要な適切な核酸配列に作動可能に連結された所望のコード配列を含む組換え核酸を指す。原核生物での発現に必要な核酸配列には、通常、プロモーター、オペレーター(任意選択)、リボソーム結合部位、およびその他の配列が含まれる。真核細胞は一般に、プロモーター、エンハンサー、終結およびポリアデニル化シグナルを利用することが知られており、必要な発現を犠牲にすることなく、いくつかの要素を削除し得、他の要素を追加し得る。
「プロモーター」は、RNAポリメラーゼIIが特定のポリヌクレオチド配列のための適切な転写開始部位でRNA合成を開始することを指示することができるTATAボックスを通常含むDNAの調節領域である。
本発明のいくつかの実施形態では、プロモーターは、転写開始速度に影響を及ぼす他の領域をさらに含み得る。本明細書に開示されるプロモーター配列は、いくつかの実施形態では、作動可能に連結されたポリヌクレオチドの転写を調節する。プロモーターは、本明細書に開示される1つ以上の細胞型(例えば、限定されないが、真核細胞、非ヒト哺乳動物細胞、ヒト細胞、げっ歯類細胞、多能性細胞、一細胞期胚、分化した細胞、またはそれらの組み合わせ)において活性であり得る。プロモーターは、例えば、構成的に活性なプロモーター、条件付きプロモーター、誘導性プロモーター、時間的に制限されたプロモーター(例えば、限定されないが、発生的に調節されたプロモーター)、または空間的に制限されたプロモーター(例えば、限定されないが、細胞特異的または組織特異的プロモーター)であり得る。
「作動可能な連結」または「作動可能に連結されている」とは、近位の2つ以上の成分(例えば、限定されないが、プロモーターおよび別の配列エレメント)を含み、その両方の成分が正常に機能し、かつ成分の少なくとも1つが他の成分のうちの少なくとも1つに及ぶ機能を媒介し得る可能性をもたらす。非限定的な例として、プロモーターが、1つ以上の転写調節因子の存在または非存在に応じてコード配列の転写のレベルを制御する場合、そのプロモーターは、コード配列に作動可能に連結され得る。作動可能な連結は、かかる配列が互いに近接していること、またはトランスに作用する(例えば、限定されないが、調節配列がコード配列の転写を制御するために離れて作用し得る)ことを含み得る。
タンパク質、核酸、および細胞に関して「単離された」という用語は、通常はインサイチュに存在し得る他の細胞または生物成分に関して比較的精製されているタンパク質、核酸、および細胞を含み、タンパク質、核酸、または細胞の実質的に純粋な調製物までを含み、およびそれらの実質的に純粋な調製物を含む。
本発明のいくつかの実施形態では、「単離された」という用語は、天然に存在する対応物を有しないタンパク質および核酸、または、化学的に合成され、したがって他のタンパク質もしくは核酸が実質的に混入していないタンパク質もしくは核酸を包含する。「単離された」という用語はまた、それらが自然に付随する他のほとんどの細胞成分または生物成分(例えば、他の細胞タンパク質、核酸、または細胞成分もしくは細胞外成分)から分離または精製されたタンパク質、核酸、または細胞を含み得る。
「コドン最適化」は、アミノ酸を指定する3塩基対のコドンの組み合わせの多様性によって示されるように、コドンの縮重を利用し、一般に、天然アミノ酸配列を維持しながら、天然配列の少なくとも1つのコドンを、宿主細胞の遺伝子においてより頻繁にまたは最も頻繁に使用されるコドンで置き換えることによって、特定の宿主細胞における発現の増強のために核酸配列を修飾するプロセスを含む。非限定的な例として、タンパク質をコードする核酸は、天然に存在する核酸配列と比較して、細菌細胞、酵母細胞、ヒト細胞、非ヒト細胞、哺乳動物細胞、げっ歯類細胞、マウス細胞、ラット細胞、ハムスター細胞、または他の任意の宿主細胞を含む、所与の原核細胞または真核細胞においてより高頻度で使用される代替コドンへと改変できる。コドン使用表は、例えば「コドン使用データベース」で容易に入手できる。これらの表は、様々な方法で適合させることができる。すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、Nakamura et al.(2000)Nucleic Acids Res.28(1):292を参照されたい。特定の宿主における発現のための特定の配列のコドン最適化のためのコンピュータアルゴリズム(例えば、Gene Forgeを参照のこと)もまた利用可能である。
「遺伝子座」という用語は、遺伝子(または重要な配列)、DNA配列、ポリペプチドコード配列、または生物のゲノムの染色体上の位置(position)の特定の位置(location)を指す。非限定的な例として、「HLA遺伝子座」は、HLA遺伝子、HLA DNA配列、HLAをコードする配列、またはかかる配列が常在すると同定されている生物のゲノムの染色体上のHLAの位置の特定の位置を指し得る。「HLA遺伝子座」は、非限定的な例として、エンハンサー、プロモーター、5’および/もしくは3’非翻訳領域(UTR)、またはそれらの組み合わせを含む、HLA遺伝子の調節エレメントを含み得る。
「遺伝子」という用語は、自然に存在する場合、少なくとも1つのコーディング領域と少なくとも1つの非コーディング領域を含む可能性のある染色体内のDNA配列を指す。産物(例えば、非限定的に、RNA産物および/またはポリペプチド産物)をコードする染色体中のDNA配列は、非コードイントロンで中断されたコード領域および5’端と3’端の両方のコード領域に隣接して位置する配列を含み得、遺伝子が全長のmRNA(5’および3’の非翻訳配列を含む)に対応するようなる。さらに、調節配列を含む他の非コード配列(例えば、非限定的に、プロモーター、エンハンサー、および転写因子結合部位)、ポリアデニル化シグナル、配列内リボソーム進入部位、サイレンサー、絶縁配列、およびマトリックス結合領域も遺伝子に存在してもよい。これらの配列は、遺伝子のコード領域に近接(例えば、非限定的に、10kb以内)してもよく、または離れていてもよく、それらは遺伝子の転写と翻訳のレベルまたは速度に影響を及ぼす。
「対立遺伝子」という用語は、遺伝子のバリアント形態を指す。いくつかの遺伝子は、染色体上の同じ位置、または遺伝子座に位置する様々な異なる形態を有する。二倍体生物は、各遺伝子座に2つの対立遺伝子を有する。対立遺伝子の各対は、特定の遺伝子座の遺伝子型を表す。遺伝子型は、特定の遺伝子座に2つの同一の対立遺伝子がある場合はホモ接合として、および2つの対立遺伝子が異なる場合はヘテロ接合として記載されている。
本明細書で提供される方法および組成物は、様々な異なる成分を使用する。記載全体の一部の成分には、活性バリアントおよび断片を有し得る。かかる成分には、例えば、MHCクラスII分子が含まれる。これらの成分のそれぞれの生物学的活性は、本明細書の他の場所に記載されている。「機能性」という用語は、生物学的活性または機能を示すタンパク質または核酸(またはその断片、もしくはバリアント)の生来の能力を指す。かかる生物学的活性または機能は、例えば、MHCクラスII分子がMHCリガンドペプチドに結合し、および/またはT細胞受容体(TCR)に結合し、T細胞応答をもたらす能力を含むことができる。機能的断片またはバリアントの生物学的機能は、(例えば、限定されないが、それらの特異性または選択性または有効性に関して)元の分子と比較して同じであるか、または実際に変化し得るが、分子の基本的な生物学的機能は保持される。
「野生型」という用語は、(変異型、病変した、改変された、などとは対照的に)正常な状態または状況で見られるような構造(例えば、限定されないが、核酸配列またはアミノ酸配列)を有する実体を指す。野生型遺伝子およびポリペプチドは、多くの場合、複数の異なる形態(例えば、対立遺伝子)で存在する。
「バリアント」という用語は、集団で最も一般的な配列とは異なるヌクレオチド配列(例えば、限定されないが、1ヌクレオチド)、または集団で最も一般的な配列とは異なるタンパク質配列(例えば、限定されないが、1アミノ酸)を指す。
「断片」という用語は、タンパク質に言及する場合、完全長タンパク質よりも短いか、または少ないアミノ酸を有するタンパク質を意味する。「断片」という用語は、核酸に言及する場合、全長の核酸よりも短いか、または少ないヌクレオチドを有する核酸を意味する。タンパク質断片の非限定的な例には、N末端断片(すなわち、タンパク質のC末端の一部の除去)、C末端断片(すなわち、タンパク質のN末端の一部の除去)、または内部断片(すなわち、タンパク質の内部部分の一部の除去)が含まれ得る。
2つのポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列の文脈における「配列同一性」または「同一性」は、特定の比較ウィンドウで最大の一致のためにアラインさせる場合、同じである2つの配列の残基を指す。タンパク質に関して、配列同一性のパーセンテージを使用する場合、同一ではない残基位置は多くの場合に、保存的アミノ酸置換によって異なり、その保存的アミノ酸置換では、アミノ酸残基は同様の化学的特性(例えば、限定されないが、電荷または疎水性)を有し、したがって、分子の機能特性を変化させない他のアミノ酸残基で置換されている。配列が保存的置換で異なる場合、配列同一性パーセントを、置換の保存的性質について補正するために、上方に調整してもよい。そのような保存的置換によって異なる配列は、「配列類似性」または「類似性」を有すると言われている。この調整を行う手段は、周知である。典型的には、これは、保存的置換を完全なミスマッチではなく部分的なミスマッチとしてスコアリングして、それによって、配列同一性パーセンテージを増加させることを含む。したがって、非限定的な例として、同一のアミノ酸が1のスコアを与えられ、非保存的置換がゼロのスコアを与えられる場合に、保存的置換は、ゼロから1のスコアを与えられる。保存的置換のスコアリングは、例えば、プログラムPC/GENE(Intelligenetics、Mountain View,California)で実行されるように計算される。
「配列同一性のパーセンテージ」は、比較ウィンドウにわたって2つの最適にアラインされた配列(完全にマッチする残基の数が最大)を比較することによって決定される値を含み、比較ウィンドウにおけるポリヌクレオチド配列の部分は、2つの配列の最適アラインメントのための(付加また欠失を含まない)参照配列と比較した場合に、付加または欠失(すなわち、ギャップ)を含んでもよい。パーセンテージは、同一の核酸塩基またはアミノ酸残基が両方の配列中に発生する位置の数を決定して一致した位置の数を得ること、一致した位置の数を比較のウィンドウにおける位置の総数で割ること、および結果に100を掛けて配列同一性のパーセンテージを得ることによって計算される。別段の定めがない限り(例えば、短い方の配列が、連結された非相同配列を含む)、比較ウィンドウは、比較される2つの配列のうちの短い方の完全長である。
別段の記載がない限り、配列同一性/類似性の値は、次のパラメーター:50のGAP重量および3の長さ重量、ならびにnwsgapdna.cmpスコアリングマトリックスを使用するヌクレオチド配列の同一性%および類似性%;8のGAP重量および2の長さ重量、ならびにBLOSUM62スコアリングマトリックスを使用するアミノ酸配列の同一性%および類似性%;またはその任意の同等のプログラムを使用し、GAPバージョン10を使用して得られた値を含む。「同等のプログラム」は、問題の任意の2つの配列について、GAPバージョン10によって生成された対応するアラインメントと比較した場合、同一のヌクレオチドまたはアミノ酸残基の一致および同一のパーセント配列同一性を有するアラインメントを生成する任意の配列比較プログラムを含む。
「インビトロ」という用語は、人工環境、および人工環境(例えば、限定されないが、試験管または単離された細胞もしくは細胞株)内で生じるプロセスまたは反応を含む。「インビボ」という用語は、天然環境(例えば、限定されないが、生物または身体または細胞または生物もしくは身体内の組織)、および天然環境内で生じるプロセスまたは反応を指す。「エクスビボ」という用語は、個体の身体から取り出された細胞、およびそのような細胞内で起こるプロセスまたは反応を含む。
「主要組織適合遺伝子複合体」および「MHC」という用語は、「ヒト白血球抗原」または「HLA」(後者の2つは一般にヒトMHC分子のために用いられる)、天然に存在するMHC分子、MHC分子の個々の鎖(例えば、限定されないが、MHCクラスIα(重鎖)鎖、β2ミクログロブリン、MHCクラスIIα鎖、およびMHCクラスIIβ鎖)、MHC分子のかかる鎖の個々のサブユニット(例えば、限定されないが、MHCクラスIα鎖のα1、α2および/またはα3サブユニット、MHCクラスIIα鎖のα1-α2サブユニット、MHCクラスIIβ鎖のβ1-β2サブユニット)、ならびにその一部(例えば、限定されないが、ペプチド結合溝などのペプチド-結合部分)、バリアント、および様々な誘導体(融合タンパク質を含む)を包含し、かかる一部、バリアント、および誘導体は、T細胞受容体(TCR)(例えば、限定されないが、抗原特異的TCR)による認識のための抗原ペプチドを提示する能力を保持する。MHCクラスI分子は、約8~10アミノ酸のペプチドを収容できる、重いα鎖のα1およびα2ドメインによって形成されるペプチド結合溝を含む。いずれのクラスのMHCがペプチド内の約9アミノ酸(例えば、5~17アミノ酸)のコアに結合するという事実にもかかわらず、MHCクラスIIペプチド結合溝のオープンエンドな性質(クラスIIのMHCβポリペプチドのβ1ドメインに対して、クラスIIのMHCαポリペプチドα1ドメインが会合)は、より広い範囲のペプチド長を可能にする。MHCクラスIIに結合するペプチドは、通常、13~17アミノ酸長で変動するが、より長さが短いまたは長いこともある。その結果、ペプチドはMHCクラスIIペプチド結合溝内でシフトし、任意の時点で、どの9-mer配列が、溝内に直接位置するかを変化し得る。本明細書では、特定のMHCバリアントの従来の識別法が使用される。
「抗原」という用語は、免疫担当宿主に導入されたときに宿主の免疫系によって認識され、宿主による免疫応答を誘発する任意の剤(例えば、タンパク質、ペプチド、多糖、糖タンパク質、糖脂質、ヌクレオチド、それらの一部、またはそれらの組み合わせ)を指す。TCRは、免疫シナプスの一部としてMHCのコンテキストで提示されたペプチドを認識する。ペプチド-MHC(pMHC)複合体は、TCRによって認識され、その際、ペプチド(抗原決定基)およびTCRイディオタイプが、相互作用の特異性を提供する。したがって、「抗原」という用語は、MHCのコンテキストで提示されるペプチド(例えば、ペプチド-MHC複合体またはpMHC複合体)を包含するが、これらに限定されない。MHCに提示されるペプチドは、「エピトープ」または「抗原決定基」と呼ばれることもある。「ペプチド」、「抗原決定基」、「エピトープ」などの用語は、抗原提示細胞(APC)によって天然に提示されるものだけでなく、免疫細胞によって認識される限り、(例えば、限定されないが、免疫系の細胞に適切に提示された場合)任意の所望のペプチドを包含する。
「ペプチド-MHCクラスII複合体」、「pMHCクラスII複合体」、「ペプチドイングルーブ」などには、(i)MHCクラスII分子(例えば、限定されないが、ヒトMHCクラスII分子)もしくはその一部(例えば、そのペプチド結合溝またはその細胞外部分)、および(ii)MHCクラスII分子および抗原性ペプチドが、pMHCクラスII複合体がT細胞受容体に特異的に結合できるように複合体を形成する抗原性ペプチドが含まれる。pMHCクラスII複合体には、細胞表面で発現されたpMHCクラスII複合体および可溶性pMHCクラスII複合体が包含される。抗原性のpMHCクラスII複合体(例えば、限定されないが、ペプチド(MHCクラスII分子を含む複合体を投与した動物にとっては外部物質であるペプチド)と複合体を形成した例えばpMHCクラスII複合体)を動物に対して投与することにより、動物は、抗原性のpMHCクラスII複合体に対する抗体応答を発生させ、および/または、抗原性のpMHCクラスII複合体に対するT細胞応答を発生させる(すなわち、pMHCクラスII複合体のために特異的なT細胞受容体を発生させる)ことができる。次に、かかる特定の抗原結合タンパク質を単離し、抗原性pMHCクラスII複合体との特異的なT細胞受容体相互作用を特異的に調節するための治療薬として使用できる。いくつかの場合、MHCクラスII分子と複合体を形成した(例えば、限定されないが、pMHCクラスII複合体が投与された宿主動物にとって外来性である)ペプチドを含む可溶性pMHCクラスII複合体は、投与されたpMHCクラスII複合体の可溶性の性質によっては、T細胞免疫応答を誘発しない可能性があるが、かかる可溶性pMHCクラスII複合体は、それが可溶性pMHCクラスII複合体に特異的に結合する抗原結合タンパク質を生成するB細胞媒介免疫応答を誘発しうるという点で、依然として抗原性とみなされ得る。
「有効量」という用語は、必要な投与量および期間で、所望の結果を達成するために有効な量を包含する。ペプチド-MHCクラスII複合体の有効量は、対象の病状、年齢、および体重、ならびに対象において所望の応答を誘発するペプチド-MHCクラスII複合体の能力などの因子に応じて変動し得る。投与レジメンは、最適な応答をもたらすように調節され得る。有効量はまた、治療的に有益な効果の方が、ペプチド-MHCクラスII複合体の毒性または有害な効果(例えば、副作用に限定されない)よりも勝る量でもある。
「任意の」または「任意に」は、それに続いて記載された事象または状況が起こっても起こらなくてもよいことであって、その記載が、当該事象または状況が起こる場合の例およびそれが起こらない場合の例を含むことを意味する。
値の範囲の指定は、その範囲内の、またはその範囲を定義するすべての整数、およびその範囲内の整数によって定義されるすべての部分範囲を含む。
文脈から特に明らかでない限り、「約」という用語は記載された値の±5である値を包含する。
「および/または」という用語は、関連する列挙された項目の1つ以上のありとあらゆる可能な組み合わせ、ならびに代替物(「または」)で解釈されるときの組み合わせの欠如を指し、包含する。
「または」という用語は、特定のリストの任意の1つのメンバーを指し、そのリストのメンバーの任意の組み合わせも含む。
冠詞「a」、「an」、および「the」の単数形は、文脈が別段に明確に規定していない限り、複数形の言及を含む。例えば、「タンパク質」または「少なくとも1つのタンパク質」という用語は、それらの混合物を含む複数のタンパク質を含み得る。
統計的に有意とは、p≦0.05を意味する。
(発明を実施するための形態)
I.概要
本明細書では、MHCクラスII分子に共有結合したMHCリガンドペプチドを含む組成物が提供される。本発明のいくつかの実施形態では、MHCクラスII分子は、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、およびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含むことができる。組成物のいくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、ペプチドリンカーによってMHCクラスII分子に共有結合している。MHCリガンドペプチドまたはペプチドリンカーは、第1のシステインを含むことができ、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントあるいはMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、第2のシステインを含むことができる。いくつかの実施形態では、第1のシステインおよび第2のシステインは、次に、MHCリガンドペプチドが、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントおよびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントによって形成されるペプチド結合溝に結合するように、ジスルフィド結合を形成できる。かかる組成物をコードする核酸、およびかかる組成物を使用して対象において免疫応答を誘発するための方法も提供される。
可溶性ペプチド-MHC Iタンパク質構築物は以前に記載されている。これらの構築物は、げっ歯動物(VELOCIMMUNE(登録商標)げっ歯動物など)を免疫して抗ペプチドイングルーブ(anti-peptide-in-groove)抗体の生成、またはペプチド-MHC Iタンパク質に特異的なT細胞受容体の生成など、様々な用途に使用できる。本発明者らは、MHC II分子のα鎖とβ鎖が一緒に固定されてその溝のペプチドに固定されているペプチド-MHC IIタンパク質構築物を設計した。これらは、様々な用途に使用でき、例えば、限定されないが、免疫原として機能する可溶性MHC II構築物の生成、ならびに、MHCクラスIIペプチド特異的TCRを発現するT細胞の動員を含む他の用途用の膜アンカー型MHC IIタンパク質の生成などに使用できる。
II.ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物
本発明のいくつかの実施形態では、様々なペプチド-MHCクラスII複合体(pMHC複合体)が提供される。抗原性ペプチド-MHCクラスII複合体は、例えば、pMHC特異的抗原結合タンパク質を生成するために使用できる。いくつかのかかる複合体は、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントおよびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含むMHCクラスII分子に共有結合したMHCリガンドペプチドを含む。複合体のいくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、ペプチドリンカーによってMHCクラスII分子に共有結合している。MHCリガンドペプチドまたはペプチドリンカーは、第1のシステインを含むことができ、MHCクラスII分子(例えば、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントあるいはMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)は、第2のシステインを含むことができ、第1のシステインおよび第2のシステインは、MHCリガンドペプチドがMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントおよびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントによって形成されるペプチド-結合溝において、MHCリガンドペプチドが結合するよう、ジスルフィド結合を形成する。
いくつかの実施形態では、抗原性ペプチド-MHCクラスII複合体の一部として有用なMHCクラスII分子は、MHCクラスIIα鎖の一部もしくは断片もしくはバリアントおよびMHCクラスIIβ鎖の一部もしくは断片もしくはバリアントが、MHCリガンドペプチドに結合できるペプチド結合溝を形成するように、MHCクラスIIα鎖の少なくとも一部または断片またはバリアント、およびMHCクラスIIβ鎖の少なくとも一部または断片またはバリアント(例えば、MHCクラスIIα鎖の細胞外ドメインの少なくとも一部または断片またはバリアント、およびMHCクラスIIβの細胞外ドメインの少なくとも一部または断片またはバリアント)を含むことができる。非限定的な例として、抗原性ペプチド-MHCクラスII複合体の一部として有用なMHCクラスII分子は、天然に存在する全長MHC、ならびにMHCの個々の鎖(例えば、限定されないが、MHCクラスIIα鎖およびMHCクラスIIβ鎖)、MHCのかかる鎖の個々のサブユニット(例えば、限定されないが、MHCクラスIIα鎖のα1-α2サブユニットおよびMHCクラスIIβ鎖のβ1-β2サブユニット、またはMHCクラスIIα鎖のα1サブユニットおよびMHCクラスIIβ鎖のβ1サブユニット)、ならびにその断片、バリアント、および誘導体(融合タンパク質を含む)を含むことができ、かかる断片、バリアント、および誘導体は、抗原特異的T細胞受容体(TCR)による認識のための抗原決定基を提示する能力を保持している。抗原性ペプチド-MHCクラスII複合体の一部として有用なMHCクラスII分子およびMHCクラスII分子は、本明細書の他の場所でより詳細に記載されている。
複合体のいくつかの実施形態では、MHCクラスII分子の少なくとも1つの鎖(例えば、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントまたはMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはそのバリアント)およびMHCリガンドペプチドは、融合タンパク質として会合している。非限定的な例として、MHCクラスII分子(例えば、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントあるいはMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)およびMHCリガンドペプチドは、リンカーを介して接続できる。MHCクラスII分子のMHCリガンドペプチドへの結合およびそのための適切なリンカーについては、以下でより詳細に説明する。
複合体のいくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチド、またはMHCリガンドペプチドをMHCクラスII分子の少なくとも1つの鎖(またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)に接続するリンカーは、ジスルフィド架橋を介して結合される。ジスルフィド架橋は、酸化されたシステインのペアの間に伸びるジスルフィド結合である。MHCリガンドペプチドまたはMHCリガンドペプチドをMHCクラスII分子の少なくとも1つの鎖(またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)にジスルフィド架橋を介して接続するリンカーの結合については、以下でより詳細に説明する。
本明細書のいくつかの実施形態で開示されるペプチド-MHCクラスII複合体は、膜結合型または可溶性であり得る。MHCクラスII分子は、天然に膜に固定されたヘテロ二量体である。α鎖およびβ鎖の疎水性膜貫通領域は、ヘテロ二量体の集合を促進する。本明細書のペプチド-MHCクラスII複合体のいくつかは膜結合型である。非限定的な例として、かかる膜結合ペプチド-MHCクラスII複合体は、膜貫通ドメインを含むか、または膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインを含む、MHCクラスII分子を含むことができる。非限定的な例として、複合体中のMHCクラスII分子は、膜貫通ドメインを含むα鎖を含むか、もしくは膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインを含むことができ、ならびに/または、MHCクラスII分子は、膜貫通ドメインを含むβ鎖を含むか、もしくは膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインを含むことができる。
いくつかの実施形態では、ペプチド-MHCクラスII複合体は、可溶性であり得る(すなわち、膜結合ではない)。非限定的な例として、かかる可溶性ペプチド-MHCクラスII複合体は、膜貫通ドメインを含まないか、または膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインを含まないMHCクラスII分子を含むことができる。非限定的な例として、複合体中のMHCクラスII分子は、膜貫通ドメインを含まないか、もしくは膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインを含まないα鎖を含むことができ、ならびに/または、MHCクラスII分子は、膜貫通ドメインを含まないか、もしくは膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインを含まないβ鎖を含むことができる。
いくつかの実施形態では、可溶性ペプチド-MHCクラスII複合体は、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントとMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントとの間の鎖対を安定化するための他の成分をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、鎖対形成を安定化するための機構の非限定的な例としては、Jun-Fosジッパーへの結合、免疫グロブリン足場への結合、免疫グロブリンFc領域(例えば、免疫グロブリンFcヒンジ領域)への結合、免疫グロブリンFcノブ-イントホール変異、免疫グロブリンFc電荷変異(電荷反転変異を含むがこれに限定されない)などの静電工学、直接リンカー(例えば、ペプチドリンカーなどの共有結合)、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。これらの機構のそれぞれの詳細な説明および非限定的な例は、本明細書の他の場所で提供される。しかしながら、鎖対の形成に適する他の手段も使用できる。
A.MHCクラスII分子
本発明のいくつかの実施形態では、任意の適切なMHCクラスII分子は、本明細書に記載されるペプチド-MHCクラスII複合体において使用され得る。MHC分子は広義には、クラスIおよびクラスIIのMHC分子の2つのカテゴリーに分類される。MHCクラスII分子またはMHCクラスIIタンパク質は、非共有相互作用で1つのα鎖と1つのβ鎖とを含む、ヘテロ二量体の内在性膜タンパク質である。α鎖は、2つの細胞外ドメイン(α1およびα2)ならびに2つの細胞外ドメイン(TMドメインおよびCYTドメイン)を有する。β鎖は、2つの細胞外ドメイン(β1およびβ2)ならびに2つの細胞外ドメイン(TMドメインおよびCYTドメイン)を有する。
クラスII MHC分子のドメイン構成は、MHC分子の抗原決定基結合部位(例えば、ペプチド結合部分またはペプチド結合溝)を形成する。ペプチド結合溝は、ペプチド(例えば、抗原決定基)が結合できる空洞を形成するMHCタンパク質の部分を指す。ペプチド結合溝のコンフォメーションは、ペプチドの結合時に変化し、ペプチド-MHC(pMHC)複合体へのTCRの結合に重要なアミノ酸残基の適切なアラインメントを取ることを可能にする。
ペプチド-MHCクラスII複合体のいくつかの実施形態では、MHCクラスII分子は、ペプチド結合溝を形成するのに十分であるクラスII MHC鎖の一部もしくは断片もしくはバリアントを含む。クラスIIタンパク質のペプチド結合溝は、2つのβプリーツシートおよび2つのαヘリックスを形成できるα1およびβ1ドメインの一部または断片またはバリアントを含むことができる。α1ドメインの第1の部分は第1のβプリーツシートを形成し、α1ドメインの第2の部分は第1のαヘリックスを形成する。β1ドメインの第1の部分は第2のβプリーツシートを形成し、β1ドメインの第2の部分は第2のαヘリックスを形成する。タンパク質の結合溝にペプチドが係合しているクラスIIタンパク質のX線結晶構造は、係合しているペプチドの一端または両端がMHCタンパク質を超えて突出している可能性があることを示す。例えば、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、Brown et al.(1993)Nature 364(6432):33-39を参照されたい。したがって、クラスIIのα1およびβ1αヘリックスの末端は、結合溝に結合したペプチドの末端が空洞に埋もれないように、開いた空洞を形成する。
多くのヒトおよび哺乳動物のMHCが知られている。いくつかの実施形態の非限定的な例として、ヒトMHC IIαまたはβポリペプチドは、HLA-DP、HLA-DQ、HLA-DR、HLA-DM、HLA-DO遺伝子座のいずれか、またはそれらの組み合わせ、によってコードされる機能的ヒトHLA分子のαまたはβポリペプチドに由来し得る。一般的に使用されるHLA抗原および対立遺伝子のリスト、およびHLA命名法の簡単な説明は、Shankarkumar et al.,“The Human Leukocyte Antigen(HLA)System,”Int.J.Hum.Genet.4(2):91-103,(2004)に概説され、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。HLAの命名法および様々なHLA対立遺伝子に関する追加情報は、Holdsworth et al.(2009)Tissue Antigens 73(2):95-170およびMarsh(2019)Int.J.Immunogenet.46(5):346-418に概説され得、それらの各々は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
1つの例示的な実施形態では、MHCは、HLA-DP、HLA-DR、HLA-DQ、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される細胞表面発現ヒトHLA分子などの、ヒトMHCクラスII分子である。非限定的な例として、ペプチド-MHCクラスII複合体は、1つ以上のMHCクラスIIα鎖またはドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント(例えば、限定されないが、1つ以上のヒトMHCクラスIIα鎖またはそのドメインもしくは一部もしくは断片もしくはバリアント)を含むことができる。非限定的な例示的な実施形態として、クラスIIα鎖は、HLA-DPA、HLA-DQA、またはHLA-DRAとすることができる。同様に、いくつかの実施形態では、ペプチド-MHCクラスII複合体は、1つ以上のMHCクラスIIβ鎖またはそのドメインもしくは一部もしくは断片もしくはバリアント(例えば、限定されないが、1つ以上のヒトMHCクラスIIβ鎖またはそのドメインもしくは一部もしくは断片もしくはバリアント)を含むことができる。非限定的な例示的な実施形態として、クラスIIβ鎖は、HLA-DPB、HLA-DQB、またはHLA-DRBとすることができる。
いくつかの実施形態では、特に興味深いのは、多くのヒトの疾患(例えば、限定されないが、ヒトの自己免疫疾患)に関連することが知られている多型ヒトHLA対立遺伝子である。関節リウマチ、I型糖尿病、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、重症筋無力症、グレイブス病、全身性エリテマトーデス、腹腔疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、およびその他の自己免疫疾患の発症と相関するHLA遺伝子座の特定の多型が同定されている。例えば、de Bakker(2006)Nat.Genet.38(10):1166-1172、Wong and Wen(2004)Diabetologia 47(9):1476-1487、Taneja and David(1998)J.Clin.Invest.101(5):921-926、およびInternational MHC and Autoimmunity Genetics Network(2009)Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.106(44):18680-18685を参照されたく、それらの各々は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、ヒトMHC IIポリペプチドは、特定の疾患(例えば、限定されないが、自己免疫疾患)に関連することが知られているヒトHLA分子に由来し得る。
1つの例示的な実施形態では、ヒトMHCクラスII分子(例えば、限定されないが、ヒトMHC IIαおよびβポリペプチドまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント)は、ヒトHLA-DR(例えば、限定されないが、HLA-DR2)に由来する。典型的には、HLA-DRα鎖は単形性(monomorphic)である(例えば、HLA-DRタンパク質のα鎖は、HLA-DRα*01遺伝子などのHLA-DRA遺伝子によってコードされる)。一方、HLA-DRβ鎖は多形性(polymorphic)である。したがって、HLA-DR2は、HLA-DRA遺伝子によってコードされるα鎖および、HLADR1β*1501遺伝子によってコードされるβ鎖を含む。ヒト集団で示される多型バリアント、1つ以上の保存的または非保存的アミノ酸修飾を有する配列などの、任意の適切なHLA-DR配列が本明細書に包含される。
別の例示的な実施形態では、ヒトMHCクラスII分子(例えば、限定されないが、ヒトMHC IIαおよびβポリペプチドまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント)は、ヒトHLA-DQ(例えば、限定されないが、HLA-DQ2)に由来する。HLA-DQ2は、DQβ鎖のβ2サブセットの抗体認識によって決定される血清型群である。DQのβ鎖はHLA-DQB1遺伝子座によってコードされ、DQ2はHLA-DQB1*02対立遺伝子群によってコードされる。この群には、DQB1*0201およびDQB1*0202の2つの一般的な対立遺伝子が包含される。DQ2β鎖は、遺伝的にリンクされたHLA-DQA1対立遺伝子によってコードされるα鎖と結合して、シス-ハプロタイプアイソフォームを形成する。これらのアイソフォームは、DQ2.2およびDQ2.5と呼ばれ、またそれぞれDQA1*0201およびDQA1*0501遺伝子によってコードされる。DQ2.5は、自己免疫疾患の最も顕著な病因の1つである。DQ2.5は、多くの場合、自己免疫疾患などの多数の疾患に関連するハプロタイプによってコードされる。このハプロタイプ、HLA A1-B8-DR3-DQ2は、HLA-DQ2が関与している疑いのある疾患に関連する。例えば、DQ2はセリアック病に直接関与する。
別の実施形態では、ヒトMHCクラスII分子(例えば、ヒトMHC IIαおよびβポリペプチドまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント)は、一般的なヒトの病気に関連していることが知られているHLA対立遺伝子のヌクレオチド配列またはその一部もしくは断片によってコードされ得る。かかるHLA対立遺伝子としては、限定されないが、HLA-DRB1*0401、HLA-DRB1*0301、HLA-DQA1*0501、HLA-DQB1*0201、HLA-DRB1*1501、HLA-DRB1*1502、HLA-DQB1*0602、HLA-DQA1*0102、HLA-DQA1*0201、HLA-DQB1*0202、HLA-DQA1*0501、およびそれらの組み合わせが挙げられる。HLA対立遺伝子/疾患の関連性の要約は、de Bakker(2006)Nat.Genet.38(10):1166-1172に記載され、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。一般的な疾患に関連するHLA対立遺伝子のさらなる非限定的な例としては、B*0801/DRB1*0301/DQA1*0501/DQB1*0201(グレイブス病または重症性エリテマトーデス)、DRB1*1501/DQB1*0602(多発性硬化症)、DQA1*0102(多発性硬化症)、C*0602(乾癬)、DQA1*0201/DQB1*0202(DQ2.2)(セリアック病)、DQA1*0501/DQB1*0201(DQ2.5)(セリアック病)、DRB1*1501(全身性エリテマトーデス(SLE))、DRB1*0301(1型糖尿病またはSLE)、およびB*5701(アバカビル過敏症)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、抗原性ペプチド-MHCクラスII複合体の一部として有用なMHCクラスII分子は、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、およびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント(例えば、MHCクラスIIα鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントおよびMHCクラスIIβ鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント)を含み、上記MHCクラスIIα鎖およびβ鎖(またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)は、MHCリガンドペプチドに結合できるペプチド結合溝を形成する。非限定的な例として、抗原性ペプチド-MHCクラスII複合体の一部として有用なMHCクラスII分子は、天然に存在する全長MHCならびにMHCの個々の鎖(例えば、限定されないが、MHCクラスIIα鎖およびMHCクラスIIβ鎖)、MHCのかかる鎖の個々のサブユニット(例えば、MHCクラスIIα鎖のα1-α2サブユニットおよびMHCクラスIIβ鎖のβ1-β2サブユニット、またはMHCクラスIIα鎖およびMHCクラスIIβ鎖のβ1サブユニット)、ならびにその一部、断片、バリアント、およびそれらの様々な誘導体(融合タンパク質を含む)を含み、かかる一部、断片、バリアント、および誘導体は、抗原特異的TCRによる認識のための抗原決定因子を提示する能力を保持している。例示的な一実施形態では、ペプチド-MHCクラスII複合体に含まれる、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、およびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、MHCリガンドペプチドのペプチド結合溝を形成するのに必要な領域または必要な最小領域を含む。例示的な一実施形態では、ペプチド-MHCクラスII複合体に含まれる、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、およびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、MHCリガンドペプチドのペプチド結合溝を形成するために、本質的に必要な領域、または最小の必要な領域からなる。例示的な一実施形態では、ペプチド-MHCクラスII複合体に含まれるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、およびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、MHCリガンドペプチドのペプチド結合溝を形成するために必要な領域または必要な最小領域からなる。
本明細書のいくつかの実施形態で開示されるペプチド-MHC複合体中のMHCクラスII分子は、膜結合型または可溶性であり得る。MHCクラスII分子は、天然に膜に固定されたヘテロ二量体である。α鎖およびβ鎖の疎水性膜貫通領域は、ヘテロ二量体の集合を促進する。本明細書のいくつかの実施形態で開示されるペプチド-MHCクラスII複合体中のMHCクラスII分子のいくつかは、膜結合型である。非限定的な例として、かかる膜結合ペプチド-MHCクラスII複合体は、膜貫通ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含むか、または膜貫通および細胞質ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含む、MHCクラスII分子を含むことができる。非限定的な例として、複合体中のMHCクラスII分子は、膜貫通ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含むか、または膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含むα鎖を含むことができ、ならびに/あるいは、MHCクラスII分子は、膜貫通ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含むか、または膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含むβ鎖を含むことができる。
いくつかの実施形態では、本明細書のいくつかの実施形態で開示されるペプチド-MHCクラスII複合体中のMHCクラスII分子は、可溶性(すなわち、膜結合ではない)であり得る。例示的な実施形態では、かかる可溶性ペプチド-MHCクラスII複合体は、膜貫通ドメインを含まないか、または膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインを含まないMHCクラスII分子を含むことができる。別の例示的な実施形態では、複合体中のMHCクラスII分子は、膜貫通ドメインを含まないか、または膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインを含まない、α鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含むことができ、ならびに/あるいは、MHCクラスII分子は、膜貫通ドメインを含まない、または膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインを含まない、β鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含むことができる。
一実施形態では、α鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、膜貫通ドメインまたはC末端の膜貫通ドメインのC末端領域を含まない、全長α鎖の断片を含む。別の実施形態では、α鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、N末端にシグナルペプチドを含まず、膜貫通ドメインまたはC末端の膜貫通ドメインのC末端領域を含まない、全長α鎖の断片を含む。非限定的な例では、α鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、異なるシグナルペプチドに作動可能に連結されることができる。例示的な実施形態では、α鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、配列番号49、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、もしくは配列番号57のアミノ酸残基24~216、または、配列番号49、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、もしくは配列番号57のアミノ酸残基24~216に対応する完全長α鎖の断片(例えば、α鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントが由来する全長α鎖が、配列番号49、配列番号53、または配列番号54、配列番号55、配列番号56、または配列番号57と最適に整列された場合)を含む。別の実施形態では、α鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、配列番号51のアミノ酸残基29~222、または、配列番号51のアミノ酸残基29~222に対応する全長α鎖の断片(例えば、α鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントが由来する全長α鎖が配列番号51と最適に整列された場合)を含む。別の実施形態では、α鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、配列番号52もしくは58のアミノ酸残基26~216、または、配列番号52もしくは58のアミノ酸残基26~216に対応する全長α鎖の断片(例えば、α鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントが由来する全長α鎖が配列番号52または58と最適に整列された場合)を含む。別の実施形態では、α鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、配列番号59および61~68のいずれか1つに記載の配列を含む。
一実施形態では、β鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、膜貫通ドメインまたはC末端の膜貫通ドメインのC末端領域を含まない全長β鎖の断片を含む。別の実施形態では、β鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、N末端にシグナルペプチドを含まず、膜貫通ドメインまたはC末端の膜貫通ドメインのC末端領域を含まない全長β鎖の断片を含む。非限定的な例では、β鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、異なるシグナルペプチドに作動可能に連結されることができる。例示的な実施形態では、β鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、配列番号50のアミノ酸残基33~230、または配列番号50のアミノ酸残基33~230に対応する全長β鎖の断片(例えば、β鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントが由来する全長β鎖が配列番号50と最適に整列された場合)を含む。別の例示的な実施形態では、β鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、配列番号60に記載の配列を含む。
いくつかの実施形態では、可溶性ペプチド-MHCクラスII複合体中のMHC II分子は、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントと、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントと、の間の鎖対を安定化させるための他の成分をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、鎖対を安定化させるための機構の非限定的な例としては、Jun-Fosジッパーへの結合、免疫グロブリン足場への結合、免疫グロブリンFc領域(例えば、免疫グロブリンFcヒンジ領域)への結合、免疫グロブリンFcノブ-イントホール、免疫グロブリンFc電荷変異(電荷反転変異を含むがこれに限定されない)などの静電工学、直接リンカー(例えば、ペプチドリンカーなどの共有結合)、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。しかしながら、鎖対の形成に適する他の手段も使用できる。
一実施形態では、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、およびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、Jun-Fosジッパーによって連結されている。FosおよびJunロイシンジッパー二量体化モチーフの合成ペプチドは、安定した可溶性ヘテロ二量体として組み立てられることが知られている。例えば、Kalandadze et al.(1996)J.Biol.Chem.271:20156-20162およびGauthier et al.(1998)Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.95:11828-11833を参照されたく、それらの各々は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。ロイシンジッパーは、7残基ごとに周期的に配置された(ヘプタッドリピート)5つのロイシンによって特徴付けられる。各ヘプタッドリピートは、αヘリックスの2ターンの形成に寄与する。ロイシン残基は、ロイシンジッパーの二量体化において特別な機能を持ち、コイルドコイルの2つのαヘリックス間のインターフェースを形成する。Jun/Fosヘテロ二量体は、コイルドコイルの外面に荷電した残基の存在により、可溶性である。1つの例示的な実施形態では、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、およびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント(例えば、限定されないが、MHCクラスII α鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントのC末端、およびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントのC末端)は、可溶性の密集したコイルドコイル構造として組み立てられた、転写因子FosおよびJun由来のロイシンジッパー二量体化モチーフに連結することができる。別の例示的な実施形態では、MHCクラスIIα鎖およびMHCクラスIIβ鎖の疎水性膜貫通領域は、転写因子FosおよびJun由来のロイシンジッパー二量体化モチーフによって置き換えられている。さらに別の例示的な実施形態では、MHCクラスIIα鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント(例えば、限定されないが、MHCクラスIIα1ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIα1およびα2ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含む)は、Fosロイシンジッパー二量体化モチーフの細胞外ドメインに連結(例えば、限定されないが、インフレームで融合するかまたはリンカーを介して融合)することができ、MHCクラスIIβ鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント(例えば、限定されないが、MHCクラスIIβ1ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIβ1およびβ2ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含む)は、Junロイシンジッパー二量体化モチーフに連結(例えば、限定されないが、インフレームで融合するかまたはリンカーを介して融合)することができる。別の例示的な実施形態では、MHCクラスIIα鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント(例えば、限定されないが、MHCクラスIIα1ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIα1およびα2ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含む)は、Junロイシンジッパー二量体化モチーフの細胞外ドメインに連結(例えば、限定されないが、インフレームで融合するかまたはリンカーを介して融合)することができ、MHCクラスIIβ鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント(例えば、限定されないが、MHCクラスIIβ1ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIβ1およびβ2ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含む)は、Fosロイシンジッパー二量体化モチーフに連結(例えば、限定されないが、インフレームで融合するかまたはリンカーを介して融合)することができる。連結(例えば、限定されないが、インフレームで融合するかまたはリンカーを介して融合)は、例えば、MHCクラスIIα鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントのC末端、およびMHCクラスIIβ鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントのC末端に置くことができる。Junロイシンジッパー二量体化モチーフおよび/またはFosロイシンジッパー二量体化モチーフを、MHCクラスII分子に連結するための適切なリンカーは、本明細書の他の場所でより詳細に開示されている。任意選択的に、非限定的な例では、リンカーは、SGGGGG(配列番号1)を含む。任意選択的に、非限定的な例では、リンカーは、本質的にSGGGGG(配列番号1)からなる。任意選択的に、非限定的な例では、リンカーは、SGGGGG(配列番号1)からなる。
いくつかの実施形態では、Fosロイシンジッパー二量体化モチーフおよびJunロイシンジッパー二量体化モチーフの例示的な配列は、それぞれ、配列番号23および24に記載されている。
非限定的な例として、本明細書のいくつかの実施形態で開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列に対して少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または100%同一の配列を含むことができる。非限定的な例として、本明細書のいくつかの実施形態で開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列に対して少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または100%同一の配列から本質的になることができる。非限定的な例として、本明細書のいくつかの実施形態で開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列に対して少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または100%同一の配列からなることができる。非限定的な例として、本明細書のいくつかの実施形態で開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列に対して少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一の配列を含むことができる。非限定的な例として、本明細書のいくつかの実施形態で開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列に対して少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一の配列から本質的になることができる。非限定的な例として、本明細書のいくつかの実施形態で開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列に対して少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一の配列からなることができる。
同様に、いくつかの実施形態では、本明細書のいくつかの実施形態で開示される組成物において使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列に対して少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または100%同一の配列を含むことができる。同様に、いくつかの実施形態では、本明細書のいくつかの実施形態で開示される組成物において使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列に対して少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または100%同一の配列から本質的になることができる。同様に、いくつかの実施形態では、本明細書のいくつかの実施形態で開示される組成物において使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列に対して少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または100%同一の配列からなることができる。同様に、いくつかの実施形態では、本明細書のいくつかの実施形態で開示される組成物において使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列に対して少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一の配列を含むことができる。同様に、いくつかの実施形態では、本明細書のいくつかの実施形態で開示される組成物において使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列に対して少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一の配列から本質的になることができる。同様に、いくつかの実施形態では、本明細書のいくつかの実施形態で開示される組成物において使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列に対して少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一の配列からなることができる。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列と90%~100%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列と92%~100%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列と94%~100%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列と96%~100%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列と98%~100%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列と90%~98%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列と90%~96%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列と90%~94%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列と90%~92%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列と92%~98%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるFosロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号23に記載の配列と94%~96%同一である。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物で使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列と90%~100%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列と92%~100%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列と94%~100%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列と96%~100%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列と98%~100%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列と90%~98%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列と90%~96%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列と90%~94%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列と90%~92%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列と92%~98%同一である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物において使用されるJunロイシンジッパー二量体化モチーフは、配列番号24に記載の配列と94%~96%同一である。
別の例示的な実施形態では、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、およびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、免疫グロブリン足場(例えば、IgG足場)を使用して連結される。1つの例示的な実施形態では、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、およびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、それぞれ免疫グロブリン軽鎖可変領域および免疫グロブリン重鎖可変領域に連結されるか、またはその逆である。例えば、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、Hamad et al.(1998)J.Exp.Med.188(9):1633-1640を参照されたい。別の例示的な実施形態では、MHCクラスIIα鎖の疎水性膜貫通領域およびMHCクラスIIβ鎖の疎水性膜貫通領域は、それぞれ免疫グロブリン軽鎖可変領域および免疫グロブリン重鎖可変領域によって置き換えられるか、またはその逆である。別の例示的な実施形態では、MHCクラスIIα鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント(例えば、限定されないが、MHCクラスIIα1ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIα1およびα2ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含む)は、免疫グロブリン軽鎖可変領域に連結する(例えば、限定されないが、インフレームで融合するかまたはリンカーを介して融合する)ことができ、MHCクラスIIβ鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント(例えば、限定されないが、MHCクラスIIβ1ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIβ1およびβ2ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含む)は、免疫グロブリン重鎖可変領域に連結(例えば、限定されないが、インフレームで融合するかまたはリンカーを介して融合する)ことができる。別の例示的な実施形態では、MHCクラスIIα鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント(例えば、限定されないが、MHCクラスIIα1ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIα1およびα2ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含む)は、免疫グロブリン重鎖可変領域に連結(例えば、限定されないが、インフレームで融合するかまたはリンカーを介して融合)することができ、MHCクラスIIβ鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント(例えば、限定されないが、MHCクラスIIβ1ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIβ1およびβ2ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含む)は、免疫グロブリン軽鎖可変領域に連結(例えば、限定されないが、インフレームで融合するかまたはリンカーを介して融合)することができる。連結(例えば、限定されないが、インフレームで融合するかまたはリンカーを介して融合)は、例えば、MHCクラスIIα鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントのC末端、およびMHCクラスIIβ鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントのC末端に置くことができる。適切なリンカーは、本明細書の他の場所でより詳細に開示されている。
いくつかの実施形態では、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、および/またはMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、免疫グロブリン断片結晶化可能(Fc)領域または断片(例えば、限定されないが、マウスIgG2a FcドメインなどのIgG2a Fcドメイン)に連結されることができる。例えば、Arnold et al.(2002)J.Immunol.Methods 271(1-2):137-151およびAppel et al.(2000)J.Biol.Chem.275(1):312-321を参照されたく、それらの各々は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、Fc領域または断片は、精製を容易にするために、デービス体(Davis-body)修飾(例えば、FcのプロテインAへの示差的結合を可能にするCH3修飾)を含むことができる。例えば、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,586,713号を参照されたい。非限定的な例として、使用されるFcセグメントは、ヒンジ、CH2、およびCH3ドメイン(例えば、限定されないが、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントが、抗体のF(ab)アームを置き換えたもの)を含むことができる。ヒンジ領域は、例えば、CH2およびCH3ドメインを含むFcセグメントと比較して、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、および/あるいはMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの移動度を増加させることができる。例示的な実施形態では、MHCクラスIIα鎖および/またはMHCクラスIIβ鎖の疎水性膜貫通領域は、免疫グロブリンFc領域または断片によって置き換えられている。一つの例示的な実施形態では、MHCクラスIIα鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント(例えば、限定されないが、MHCクラスIIα1ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIα1およびα2ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含む)は、免疫グロブリンFc領域または断片に連結する(例えば、限定されないが、インフレームで融合するかまたはリンカーを介して融合する)ことができ、および/または、MHCクラスIIβ鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント(例えば、限定されないが、MHCクラスIIβ1ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIβ1およびβ2ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含む)は、免疫グロブリンFc領域または断片に連結(例えば、限定されないが、インフレームで融合するかまたはリンカーを介して融合する)ことができる。連結(例えば、限定されないが、インフレームで融合するかまたはリンカーを介して融合)は、例えば、MHCクラスIIα鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントのC末端、およびMHCクラスIIβ鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントのC末端に置くことができる。適切なリンカーは、本明細書の他の場所でより詳細に開示されている。
任意選択的に、いくつかの実施形態では、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、および/あるいはMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、(例えば、限定されないが、二価分子の産生を可能にする)免疫グロブリン断片結晶化可能(Fc)領域またはその一部もしくは断片もしくはバリアントにさらに連結されることができる。例えば、Arnold et al.(2002)J.Immunol.Methods 271(1-2):137-151およびAppel et al.(2000)J.Biol.Chem.275(1):312-321を参照されたく、それらの各々は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。非限定的な例として、使用されるFcセグメントは、ヒンジ、CH2、およびCH3ドメインを含むことができる。1つの例示的な実施形態では、免疫グロブリンFc領域または断片は、(例えば、限定されないが、融合またはリンカーを介して)Fosロイシンジッパー二量体化モチーフのC末端に連結されることができ、および/または、Junロイシンジッパー二量体化モチーフのC末端に連結されることができる。適切なリンカーは、本明細書の他の場所に開示されている。
別の例示的な実施形態では、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、およびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、ノブイントゥホールストラテジーを使用して連結される。ノブイントゥホールは、ヘテロ二量体化のストラテジーであり、ノブとホール(孔)のバリエーションは、パートナー鎖またはドメインの適切に設計された孔にノブを挿入することによってヘテロ二量体化するよう設計される。例えば、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、Ridgway et al.(1996)Protein Engineering 9(7):617-621を参照されたい。非限定的な例として、ノブおよびホールは、免疫グロブリンFc領域または断片(例えば、CH3ドメイン)に設計できる。別の非限定的な例として、ノブをMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントに置いて、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの対応する孔に挿入できるよう設計することができ、またはその逆とすることができる。ノブは、小さな側鎖を持つアミノ酸を大きな側鎖を持つアミノ酸に置き換えることによって構築された。この場合、ノブと同じまたは類似のサイズの孔は、大きな側鎖を持つアミノ酸を小さな側鎖を持つアミノ酸に置き換えることによって作製できる。非限定的な例として、ノブは、小さな側鎖を有するアミノ酸をチロシンまたはトリプトファンで置き換えることによって構築でき、対応する孔は、大きな側鎖を有するアミノ酸をアラニンまたはスレオニンで置き合えることによって構築できる。
別の例示的な実施形態では、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、およびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、電荷変異に基づいて連結されている。MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントと、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントとの間の接触する残基は、荷電したアミノ酸または中性のアミノ酸とすることができる。荷電したアミノ酸は、荷電した側鎖を有するアミノ酸残基である。これらは、アルギニン(Arg、R)、ヒスチジン(His、H)、およびリジン(Lys、K)に存在するような正に荷電した側鎖であるか、アスパラギン酸(Asp、D)およびグルタミン酸(Glu、E)に存在するような負に荷電した側鎖であるか、のいずれかとすることができる。中性アミノ酸は、荷電した側鎖を有しないその他のアミノ酸である。これらの中性の残基としては、セリン(Ser、S)、スレオニン(Thr、T)、アスパラギン(Asn、N)、グルタミン(Glu、Q)、システイン(Cys、C)、グリシン(Gly、G)、プロリン(Pro、P)、アラニン(Ala、A)、バリン(Val、V)、イソロイシン(Ile、I)、ロイシン(Leu、L)、メチオニン(Met、M)、フェニルアラニン(Phe、F)、チロシン(Tyr、Y)、およびトリプトファン(Trp、T)が挙げられる。非限定的な例として、1つ以上の正に荷電したアミノ酸を、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントに操作して、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの、1つ以上の負に荷電したアミノ酸と相互作用させることができ、またはその逆もできる。別の非限定的な例として、1つ以上の負に荷電したアミノ酸を、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントに操作して、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの、1つ以上の正に荷電したアミノ酸と相互作用させることができ、またはその逆もできる。別の非限定的な例として、1つ以上の負に荷電したアミノ酸を、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントに操作して、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントに操作された1つ以上の正に荷電したアミノ酸と相互作用させることができ、またはその逆もできる。いくつかの実施形態では、中性アミノ酸残基を荷電アミノ酸残基で置換することにより、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントに、荷電アミノ酸を操作することができる。いくつかの実施形態では、ある荷電アミノ酸で、それとは反対に荷電したアミノ酸残基を置換する(例えば、負に荷電したアミノ酸残基を正に荷電したアミノ酸残基で置換するか、または正に荷電したアミノ酸残基を負に荷電したアミノ酸残基で置換する)ことにより、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントに、荷電アミノ酸を操作できる。一実施形態では、MHCは、異なる荷電を有する変異を含む免疫グロブリンFc領域に連結できる。例えば、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第9,358,286号を参照されたい。
別の実施形態では、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、およびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、(例えば、限定されないが、ペプチドリンカーなどのリンカーによって)共有結合している。例えば、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、Burrows et al.(1999)Protein Eng.12(9):771-778を参照されたい。かかるMHCクラスII分子は、単鎖MHC融合体とすることができる。1つの例示的な実施形態では、一本鎖MHC融合体は、α1およびβ1ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントのみを含む(またはα2およびβ2ドメインを含まず、かつαおよびβ鎖の膜貫通ドメインまたは細胞質ドメインを含まない)最小のTCR結合ユニットとすることができる。例示的な実施形態では、MHCクラスIIα鎖およびMHCクラスIIβ鎖の疎水性膜貫通領域は、ペプチドリンカーなどのリンカーによって置き換えられる。一つの例示的な実施形態では、MHCクラスIIα鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント(例えば、限定されないが、MHCクラスIIα1ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIα1およびα2ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含む)は、MHCクラスIIβ鎖の細胞外ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント(例えば、限定されないが、MHCクラスIIβ1ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIβ1およびβ2ドメインまたはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含む)に連結する(例えば、限定されないが、インフレームで融合するかまたはリンカーを介して融合する)ことができる。適切なリンカーは、本明細書の他の場所に記載されている。1つの例示的な実施形態では、α鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントのN末端は、β鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントのC末端に連結されている。いくつかの実施形態では、α鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントのC末端は、β鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントのN末端に連結されることができる。適切なリンカーは、本明細書の他の場所でより詳細に開示されている。
B.MHCリガンドペプチドおよびMHCクラスII分子への結合
ペプチド-MHCクラスII複合体中のMHCリガンドペプチドは、本発明のいくつかの実施形態では、MHC-ペプチド複合体がT細胞受容体(TCR)に結合でき、およびT細胞応答に影響を与えるような方法でMHCタンパク質に結合できる、任意のペプチド(すなわち、抗原ペプチド)を含み得る。抗原性ペプチドの長さ、アミノ酸組成などの特性は、限定されないが、ペプチド結合溝内に適合するペプチドの能力、実験条件、および目的の抗原などのいくつかの要因に依存し得る。これらの要因は、Protean II(商標)(Proteus)やSPOT(商標)などの市販のコンピュータープログラムを使用して決定できる。ペプチドのMHCペプチド結合溝への結合は、TCRによって認識されるMHCおよび/もしくはペプチドアミノ酸残基、または動物によって産生されるpMHC結合タンパク質の空間的配置を制御できる。かかる空間的制御は、ペプチドとMHCタンパク質との間に形成された水素結合に一部起因する。ペプチドが様々なMHCにどのように結合するかに関する知識に基づいて、主要なMHCアンカーアミノ酸、および様々なペプチド間で変化する表面露出アミノ酸を決定できる。MHCクラスII分子へのペプチド結合は、疎水性の係合および水素結合の形成によって安定化される。ペプチドは、結合溝と相互作用するため、II型ポリプロリンヘリックスを採用する。理論に拘束されることを望まないが、このコンフォメーションは、ペプチドが特定の方法でねじれ、MHC IIタンパク質の多形ポケットにペプチド側鎖が隔離されているものと考えられる。例えば、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、Ferrante and Gorski(2007)J.Immunol.178:7181-7189を参照されたい。理論に拘束されることを望まないが、一般に、これらのポケットは、P1、P4、P6、およびP9位置でペプチド残基の側鎖を収容すると考えられ、主要なアンカーとして同定されている。これらの溶媒にほとんどアクセスできない相互作用に加えて、P2、P3、P7、およびP10残基を収容する結合部位の小さなポケットまたはシェルフのある位置は、マイナーまたは補助アンカーとして認識される。
いくつかの実施形態では、開示されるペプチド-MHCクラスII複合体における使用に適するMHCリガンドペプチドの非限定的な例としては、P-3~P12残基を含むペプチドが挙げられる。いくつかの実施形態では、開示されるペプチド-MHCクラスII複合体における使用に適するMHCリガンドペプチドの非限定的な例としては、本質的にP-3~P12残基からなるペプチドが挙げられる。いくつかの実施形態では、開示されるペプチド-MHCクラスII複合体における使用に適するMHCリガンドペプチドの非限定的な例としては、P-3~P12残基からなるペプチドが挙げられる。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P11残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-2~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P10残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-1~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P9残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP1~P9残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P9残基からなるペプチドを含む。
いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-3~P12残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P12残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P12残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P12残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-3~P11残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P11残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P11残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P11残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-3~P10残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P10残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P10残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P10残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-3~P9残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P9残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P9残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P9残基を含むペプチドを含む。
いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-3~P12残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-2~P12残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-1~P12残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP1~P12残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-3~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-2~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-1~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP1~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-3~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-2~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-1~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP1~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-3~P9残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-2~P9残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-1~P9残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP1~P9残基からなるペプチドを含む。
いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-3~P12残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P12残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P12残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P12残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-3~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-3~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-3~P9残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P9残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P9残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P9残基からなるペプチドを含む。
いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-3~P12残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-3~P11残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-3~P10残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-3~P9残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P12残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P11残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P10残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P9残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P12残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P11残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P10残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P9残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P12残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P11残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P10残基を含むペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P9残基を含むペプチドを含む。
いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-3~P12残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-3~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-3~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-3~P9残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-2~P12残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-2~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-2~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-2~P9残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-1~P12残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-1~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-1~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP-1~P9残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP1~P12残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP1~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP1~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、本質的にP1~P9残基からなるペプチドを含む。
いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-3~P12残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-3~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-3~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-3~P9残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P12残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-2~P9残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P12残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P-1~P9残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P12残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P11残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P10残基からなるペプチドを含む。いくつかの実施形態では、適切なMHCリガンドペプチドの非限定的な例は、P1~P9残基からなるペプチドを含む。
一実施形態では、MHCリガンドペプチドは、P1~P12残基を含む。一実施形態では、MHCリガンドペプチドは、本質的にP1~P12残基からなる。一実施形態では、MHCリガンドペプチドは、P1~P12残基からなる。一実施形態では、MHCリガンドペプチドは、P-1~P11残基を含む。一実施形態では、MHCリガンドペプチドは、本質的にP-1~P11残基からなる。一実施形態では、MHCリガンドペプチドは、P-1~P11残基からなる。一実施形態では、MHCリガンドペプチドは、P-1~P9残基を含む。一実施形態では、MHCリガンドペプチドは、本質的にP-1~P9残基からなる。一実施形態では、MHCリガンドペプチドは、P-1~P9残基からなる。一実施形態では、MHCリガンドペプチドは、P-3~P9残基を含む。一実施形態では、MHCリガンドペプチドは、本質的にP-3~P9残基からなる。一実施形態では、MHCリガンドペプチドは、P-3~P9残基からなる。
いくつかの実施形態では、開示されるペプチド-MHCクラスII複合体における使用に適する抗原性ペプチドの非限定的な例としては、自己抗原、腫瘍関連抗原、感染性剤、毒素、アレルゲン、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、抗原またはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含むペプチドが挙げられる。1つの例示的な実施形態では、MHCリガンドペプチドは、自己免疫障害に関連するヒト自己タンパク質の少なくとも一部または断片またはバリアント(例えば、限定されないが、抗原決定基)を含む。別の実施形態では、MHCリガンドペプチドは、感染性病原体(例えば、限定されないが、細菌、ウイルス、または寄生生物)のタンパク質の少なくとも一部または断片またはバリアント(例えば、限定されないが、抗原決定基)を含む。別の実施形態では、MHCリガンドペプチドは、アレルゲンの少なくとも一部または断片またはバリアント(例えば、限定されないが、抗原決定基)を含む。別の実施形態では、MHCリガンドペプチドは、腫瘍関連タンパク質の少なくとも一部または断片またはバリアント(例えば、限定されないが、抗原決定基)を含む。別の実施形態では、MHCリガンドペプチドは、T細胞媒介性疾患(例えば、限定されないが、1型真性糖尿病、関節リウマチ、多発性硬化症、腹腔疾患、アジソン病および甲状腺機能低下症などのT細胞媒介性自己免疫疾患)に関連する。一実施形態では、MHCリガンドペプチドは、グリアジンペプチドまたはグリアジン由来ペプチドとすることができる。別の実施形態では、MHCリガンドペプチド(例えば、グリアジンペプチドまたはグリアジン由来ペプチド)は、QLQPFPQPELPY(配列番号44)、PQPELPYPQPQL(配列番号46)、またはFPQPEQPFPWQP(配列番号45)を含むことができる。別の実施形態では、MHCリガンドペプチド(例えば、グリアジンペプチドまたはグリアジン由来ペプチド)は、本質的に、QLQPFPQPELPY(配列番号44)、PQPELPYPQPQL(配列番号46)、またはFPQPEQPFPWQP(配列番号45)からなることができる。別の実施形態では、MHCリガンドペプチド(例えば、グリアジンペプチドまたはグリアジン由来ペプチド)は、QLQPFPQPELPY(配列番号44)、PQPELPYPQPQL(配列番号46)、またはFPQPEQPFPWQP(配列番号45)からなることができる。別の実施形態では、MHCリガンドペプチド(例えば、グリアジンペプチドまたはグリアジン由来ペプチド)は、QLQPFPQPELPY(配列番号44)、PQPELPYPQPQL(配列番号46)、FPQPEQPFPWQP(配列番号45)、QPFPQPELPYPQ(配列番号69)、QPFPQPEQPFPW(配列番号70)、QPFPQPELPY(配列番号71)、FPQPELPYPQ(配列番号72)、またはFPQPEQPFPW(配列番号73)を含むことができる。別の実施形態では、MHCリガンドペプチド(例えば、グリアジンペプチドまたはグリアジン由来ペプチド)は、本質的に、QLQPFPQPELPY(配列番号44)、PQPELPYPQPQL(配列番号46)、FPQPEQPFPWQP(配列番号45)、QPFPQPELPYPQ(配列番号69)、QPFPQPEQPFPW(配列番号70)、QPFPQPELPY(配列番号71)、FPQPELPYPQ(配列番号72)、またはFPQPEQPFPW(配列番号73)からなることができる。別の実施形態では、MHCリガンドペプチド(例えば、グリアジンペプチドまたはグリアジン由来ペプチド)は、QLQPFPQPELPY(配列番号44)、PQPELPYPQPQL(配列番号46)、FPQPEQPFPWQP(配列番号45)、QPFPQPELPYPQ(配列番号69)、QPFPQPEQPFPW(配列番号70)、QPFPQPELPY(配列番号71)、FPQPELPYPQ(配列番号72)、またはFPQPEQPFPW(配列番号73)からなることができる。
いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、MHC-ペプチド複合体がTCRに結合し、T細胞応答をもたらすことができるような方法で、MHCタンパク質に結合するための任意の適切な長さとすることができる。MHCリガンドペプチドの長さは、例えば、約5~約40アミノ酸(例えば、限定されないが、約6~約30アミノ酸、約8~約20アミノ酸、約10~約18アミノ酸、約12~約18アミノ酸、約13~約18アミノ酸、約9~約11アミノ酸、または整数刻みで5~40アミノ酸の長さのうちの任意のサイズのペプチド(すなわち、5、6、7、8、9、…40))で変化させることができる。元来、MHCクラスII結合ペプチドは、約9~約40アミノ酸で変化するが、ほとんどすべての場合、ペプチドは、MHC結合活性またはT細胞認識を失うことなく、9~11アミノ酸のコアに切り詰めることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約5~約40アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約10~約40アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約15~約40アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約20~約40アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約25~約40アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約30~約40アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約35~約40アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約5~約35アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約5~約30アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約5~約25アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約5~約20アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約5~約15アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約5~約10アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約10~約35アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約15~約30アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約20~約25アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約9~約11アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、約10~約18アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、約9~約15アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、約9~約14アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、約9~約13アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、約9~約12アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、約10~約15アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、約10~約14アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、約10~約13アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、約10~約12アミノ酸とすることができる。
いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、MHC-ペプチド複合体がTCRに結合し、T細胞応答をもたらすことができるような方法で、MHCタンパク質に結合するための任意の適切な長さとすることができる。MHCリガンドペプチドの長さは、例えば、5~40アミノ酸(例えば、限定されないが、6~30アミノ酸、8~20アミノ酸、10~18アミノ酸、12~18アミノ酸、13~18アミノ酸、9~11アミノ酸、または整数刻み5~40アミノ酸の長さのうちの任意のサイズのペプチド(すなわち、5、6、7、8、9、…40))で変化させることができる。元来、MHCクラスII結合ペプチドは、9~40アミノ酸で変化するが、ほとんどすべての場合、ペプチドは、MHC結合活性またはT細胞認識を失うことなく、9~11アミノ酸のコアに切り詰めることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、5~40アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、10~40アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、15~40アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、20~40アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、25~40アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、30~40アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、35~40アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、5~35アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、5~30アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、5~25アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、5~20アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、5~15アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、5~10アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、10~35アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、15~30アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、20~25アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、9~11アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドの長さは、10~18アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、9~15アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、9~14アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、9~13アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、9~12アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、10~15アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、10~14アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、10~13アミノ酸とすることができる。いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、10~12アミノ酸とすることができる。
(1)リンカー
複合体のいくつかの実施形態では、MHCクラスII分子の少なくとも1つの鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、およびMHCリガンドペプチドは、融合タンパク質として会合している。例示的な実施形態では、MHCクラスII分子(例えば、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)、およびMHCリガンドペプチドは、リンカーを介して接続(例えば、限定されないが、ペプチドリンカーなどによって共有結合)できる。非限定的な例として、MHCリガンドペプチドは、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントのN末端、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントのC末端、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントのN末端、あるいはMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントのC末端、に直接または間接的に接続できる。例示的な実施形態では、MHCリガンドペプチドは、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントのN末端に直接または間接的に接続できる。非限定的な例として、ペプチド-MHCクラスII複合体は、アミノからカルボキシ末端へと、MHCリガンドペプチド、リンカー、およびMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントを含むことができる。非限定的な例として、リンカーは、MHCリガンドペプチドのC末端から、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントのN末端へと、延びることができる。リンカーは、結合したMHCリガンドペプチドがMHCクラスII分子の結合溝に折りたたまれ、機能的なペプチド-MHCクラスII複合体をもたらすように構築することができる。柔軟性リンカーを介してペプチドをMHCクラスII分子に結合させることにより、生合成、輸送、および提示中にペプチドがMHCを占有し、結合したままになることが保証されるという利点がもたらされる。
MHCリガンドペプチドをMHCクラスII分子に接続するリンカーの長さは、任意の適切な長さとすることができる。例示的な実施形態では、リンカーは、MHCリガンドペプチドがMHCクラスII分子のペプチド結合溝に到達して結合できるように十分に長く、かつリンカーがMHCリガンドペプチドとMHCクラスII分子のペプチド結合溝との間の結合を実質的に阻害しないように十分短いものとすることができる。リンカーの長さは、既知の構造に関する情報(例えば、限定されないが、既知の三次構造に関する情報)に基づいて、結合されるN末端とC末端との間の距離を超えて延びるように設計できる。リンカーの適切なサイズおよび配列は、ペプチド-MHCクラスII複合体の予測される三次構造に基づいた従来のコンピューターモデリング技術によっても決定できる。非限定的な例として、PDBコード1S9Vとして寄託されたHLA-DQ構造から、MHCリガンドペプチドのC末端のC-α原子と、MHCαサブユニットまたはMHCβサブユニットのいずれかのN末端のC-α原子と、の間の長さは約30Åである。例えば、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、Kim et al.(2004)Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.101(12):4175-4179を参照されたい。したがって、MHCリガンドペプチドのC末端が、リンカーを介して、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくはドメインもしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくはドメインもしくは断片もしくはバリアント、のN末端に接続されている場合、リンカーの長さは、MHCリガンドペプチドがMHCクラスII分子のペプチド結合溝内に配置されているときに、MHCリガンドペプチドのC末端と、MHCクラスIIαまたはβ鎖またはその一部もしくはドメインもしくは断片もしくはバリアントのN末端との間の距離を超えるように設計できる。上記の測定から、例えば、測定された距離で延びるには、30Åを超えるリンカー(アミノ酸残基当たり3.5Å=9アミノ酸)が必要となり得る。リンカーが2つの接続点間のタンパク質分子表面を回避できるように、追加のアミノ酸を含めることもできる。
非限定的な例として、リンカーは、少なくとも約9アミノ酸、少なくとも約10アミノ酸、少なくとも約11アミノ酸、少なくとも約12アミノ酸、少なくとも約13アミノ酸、少なくとも約14アミノ酸、または少なくとも約15アミノ酸の長さとすることができる。同様に、いくつかの実施形態では、リンカーは、約50アミノ酸以下、約45アミノ酸以下、約40アミノ酸以下、約35アミノ酸以下、約30アミノ酸以下、約25アミノ酸以下、約20アミノ酸以下、または約15アミノ酸以下の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約9アミノ酸~約50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約9アミノ酸~約45アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約9アミノ酸~約40アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約9アミノ酸~約35アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約9アミノ酸~約30アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約9アミノ酸~約25アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約9アミノ酸~約20アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約10アミノ酸~約45アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約10アミノ酸~約40アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約10アミノ酸~約35アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約10アミノ酸~約30アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約10アミノ酸~約25アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約10アミノ酸~約20アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約15アミノ酸~約45アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約15アミノ酸~約40アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約15アミノ酸~約35アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約15アミノ酸~約30アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約15アミノ酸~約25アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約15アミノ酸~約20アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約10アミノ酸~約50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約15アミノ酸~約50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約20アミノ酸~約50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約25アミノ酸~約50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約30アミノ酸~約50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約35アミノ酸~約50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約40アミノ酸~約50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約45アミノ酸~約50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約10アミノ酸~約20アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約11アミノ酸~約19アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約12アミノ酸~約18アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約13アミノ酸~約17アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、約14アミノ酸~約16アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、整数刻みで9~50アミノ酸の長さのうちの任意のサイズのペプチド(すなわち、9、10、11、12、13、…50))で変化させることができる。例示的な実施形態では、リンカーは、約15アミノ酸の長さとすることができる。
非限定的な例として、リンカーは、少なくとも9アミノ酸、少なくとも10アミノ酸、少なくとも11アミノ酸、少なくとも12アミノ酸、少なくとも13アミノ酸、少なくとも14アミノ酸、または少なくとも長さ15アミノ酸の長さとすることができる。同様に、いくつかの実施形態では、リンカーは、50アミノ酸以下、45アミノ酸以下、40アミノ酸以下、35アミノ酸以下、30アミノ酸以下、25アミノ酸以下であり得る。酸、20アミノ酸以下、または15アミノ酸以下の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、9アミノ酸~50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、9アミノ酸~45アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、9アミノ酸~40アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、9アミノ酸~35アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、9アミノ酸~30アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、9アミノ酸~25アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、9アミノ酸~20アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、10アミノ酸~45アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、10アミノ酸~40アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、10アミノ酸~35アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、10アミノ酸~30アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、10アミノ酸~25アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、10アミノ酸~20アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、15アミノ酸~45アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、15アミノ酸~40アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、15アミノ酸~35アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、15アミノ酸~30アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、15アミノ酸~25アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、15アミノ酸~20アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、10アミノ酸~50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、15アミノ酸~50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、20アミノ酸~50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、25アミノ酸~50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、30アミノ酸~50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、35アミノ酸~50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、40アミノ酸~50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、45アミノ酸~50アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、10アミノ酸~20アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、11アミノ酸~19アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、12アミノ酸~18アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、13アミノ酸~17アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、14アミノ酸~16アミノ酸の長さとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、整数刻みで9~50アミノ酸長さのうちの任意のサイズのペプチド(すなわち、9、10、11、12、13、…50)で変化させることができる。例示的な実施形態では、リンカーは、15アミノ酸の長さとすることができる。
任意の適切なアミノ酸をリンカーに使用できる。いくつかの実施形態では、柔軟性リンカー、剛性リンカー、および切断可能リンカーを含む適切なリンカーの非限定的な例は、例えば、Chen et al.(2013)Adv.Drug Deliv.Rev.65(10):1357-1369を参照されたい。ibi.vu.nl/programs/linkerdbwwwのサイトにある、アムステルダム大学の統合バイオインフォマティクスセンター(Center for Integrative Bioinformatics)のサーバーで示されるように、PDBデータベースで、タンパク質セグメントまたはドメイン間の定義された距離に延びることができるアミノ酸配列を検索することもできる。
本明細書のいくつかの実施形態で開示されるペプチド-MHCクラスII複合体で使用されるリンカーは、以下の特徴の1つまたは複数またはすべてを有し得る:リンカーは柔軟であり、リンカーは非免疫原性であり、リンカーは荷電アミノ酸を含まず、リンカーは極性アミノ酸を含む、およびそれらの任意の組み合わせ。柔軟性により、MHCリガンドペプチドは、自由に結合し、MHCクラスII分子の天然ペプチド結合溝に集合することができる。柔軟性は、例えば、小さいまたは親水性のアミノ酸(例えば、限定されないが、グリシンおよびセリン)が豊富なリンカーを使用することによって得ることができる。いくつかの実施形態では、リンカーにおけるアミノ酸の、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、または少なくとも約80%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカーにおけるアミノ酸の、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、または少なくとも80%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の約40%~約80%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の40%~80%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の約50%~約80%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の50%~80%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の約60%~約80%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の60%~80%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の約70%~約80%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の70%~80%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の約40%~約70%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の40%~70%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の約40%~約60%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の40%~60%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の約40%~約50%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の40%~50%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の約50%~約70%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の50%~70%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の約55%~約65%を、グリシンとすることができる。いくつかの実施形態では、リンカー中のアミノ酸の55%~65%を、グリシンとすることができる。極性アミノ酸を含めると、溶解性を向上させることができる。いくつかの実施形態では、極性アミノ酸の非限定的な例としては、Arg、Asn、Asp、Glu、Gln、His、Lys、Ser、Thr、およびTyrが挙げられる。例示的な実施形態では、1つ以上のセリンがリンカーに含まれる。荷電アミノ酸(例えば、Lys、Arg、Glu、およびAsp)を省略すると、他のアミノ酸側鎖との静電気的相互作用を回避するのに役立つ。本明細書に開示されるペプチド-MHCクラスII複合体のいくつかの実施形態では、リンカーは、柔軟性があり、1つ以上の極性アミノ酸を含む。本明細書に開示されるペプチド-MHCクラスII複合体のいくつかの実施形態では、リンカーは、柔軟性があり(例えば、限定されないが、Glyなどの柔軟性アミノ酸を含む)、荷電アミノ酸を含まない。本明細書に開示されるペプチド-MHCクラスII複合体のいくつかの実施形態では、リンカーは、柔軟性があり、非免疫原性である。本明細書に開示されるペプチド-MHCクラスII複合体のいくつかの実施形態では、リンカーは、1つ以上の極性アミノ酸を含み、いかなる荷電アミノ酸も含まない。本明細書に開示されるペプチド-MHCクラスII複合体のいくつかの実施形態では、リンカーは、非免疫原性であり、1つ以上の極性アミノ酸を含む。本明細書に開示されるペプチド-MHCクラスII複合体のいくつかの実施形態では、リンカーは、非免疫原性であり、いかなる荷電アミノ酸も含まない。本明細書に開示されるペプチド-MHCクラスII複合体のいくつかの実施形態では、リンカーは、柔軟性があり、1つ以上の極性アミノ酸を含み、いかなる荷電アミノ酸も含まない。本明細書に開示されるペプチド-MHCクラスII複合体のいくつかの実施形態では、リンカーは、非免疫原性であり、1つ以上の極性アミノ酸を含み、いかなる荷電アミノ酸も含まない。本明細書に開示されるペプチド-MHCクラスII複合体のいくつかの実施形態では、リンカーは、柔軟性があり、非免疫原性であり、1つ以上の極性アミノ酸を含む。本明細書に開示されるペプチド-MHCクラスII複合体のいくつかの実施形態では、リンカーは、柔軟性があり、非免疫原性であり、いかなる荷電アミノ酸も含まない。本明細書に開示されるペプチド-MHCクラスII複合体のいくつかの実施形態では、リンカーは、柔軟性があり、非免疫原性であり、1つ以上の極性アミノ酸を含み、いかなる荷電アミノ酸も含まない。
いくつかの実施形態では、開示されるペプチド-MHCクラスII複合体において使用するのに適するリンカーは、切断部位を含む切断可能なリンカーである。非限定的な例として、リンカーは、タバコエッチウイルス(TEV)プロテアーゼ切断部位ENLYFQ(配列番号22)を含むことができる。しかしながら、他の切断部位(例えば、トロンビン感受性切断部位、フーリン感受性切断部位、ライノウイルス3Cプロテアーゼ切断部位、またはエンテロペプチダーゼ切断部位)も使用できる。例えば、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、Waugh(2011)Protein Expr.Purif.80(2):283-293を参照されたい。
開示されるペプチド-MHCクラスII複合体での使用に適するいくつかのリンカーは、主に、グリシン、アラニン、およびセリン(例えば、限定されないが、グリシンおよびセリン)などの小さな側鎖を有するアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、例示的なリンカーとしては、グリシンポリマー(G)n、グリシン-セリンポリマー(例えば、(GS)n、(GSGGS)n(配列番号2)、(GGGS)n(配列番号3)、および(GGGGS)n(配列番号4)、nは少なくとも1つの整数)、グリシン-アラニンポリマー、アラニン-セリンポリマー、および周知の他の柔軟性リンカーが挙げられる。(GGGGS)n(配列番号4)リンカーは、柔軟性アミノ酸(Gly)、および溶解性を改善する水素結合(Ser)を形成できる極性アミノ酸の両方を含むため、特に適している。適切なリンカーは、(GSGGS)n(配列番号2)、(GGGS)n(配列番号3)、および(GGGGS)n(配列番号4)のいずれかを含むことができる。適切なリンカーは、本質的に、(GSGGS)n(配列番号2)、(GGGS)n(配列番号3)、および(GGGGS)n(配列番号4)のいずれかからなることができる。適切なリンカーは、(GSGGS)n(配列番号2)、(GGGS)n(配列番号3)、および(GGGGS)n(配列番号4)のいずれかからなることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカー(例えば、MHCリガンドペプチドをMHCクラスII分子に連結するペプチドリンカー)は、配列番号4に記載の配列の約2~約4回の繰り返しを含むことができる。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカー(例えば、MHCリガンドペプチドをMHCクラスII分子に連結するペプチドリンカー)は、配列番号4に記載の配列の2~4回の繰り返しを含むことができる。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカー(例えば、MHCリガンドペプチドをMHCクラスII分子に連結するペプチドリンカー)は、配列番号4に記載の配列の約2~約4の繰り返しを含むことができ、繰り返しの1つにおける1つのアミノ酸は、システインに変異している。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカー(例えば、MHCリガンドペプチドをMHCクラスII分子に連結するペプチドリンカー)は、配列番号4に記載の配列の2~4回の繰り返しを含むことができ、繰り返しの1つにおける1つのアミノ酸は、システインに変異している。非限定的な例として、システインは、リンカーの第1、第2、第3、または第4のアミノ酸(例えば、限定されないが、リンカーの第2のアミノ酸)とすることができる。グリシンおよびグリシン-セリンポリマーを使用することができる。グリシンおよびセリンは、いずれも比較的構造化されていないため、成分間の中性テザーとして機能する。グリシンは、アラニンよりもはるかに多くのphi-psi空間にアクセスし、より長い側鎖を持つ残基よりもはるかに制限が少なくなる。いくつかの実施形態では、例示的なリンカーは、限定されないが、GGSG(配列番号5)、GGSGG(配列番号6)、GSGSG(配列番号7)、GSGGG(配列番号:8)、GGGSG(配列番号9)、GSSSG(配列番号10)、SGGGGG(配列番号11)、GCGASGGGGSGGGGS(配列番号12)、GCGASGGGGSGGGGS(配列番号13)、GGGGSGGGGS(配列番号14)、GGGASGGGGSGGGGS(配列番号15)、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号16)、またはGGGASGGGGS(配列番号17)、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号18)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号:19)、GCGGS(配列番号20)、GCGGSGGGGSGGGGS(配列番号21)、GGGGSENLYFQGGGGS(配列番号47)などのアミノ酸配列を含むことができる。いくつかの実施形態では、例示的なリンカーは、限定されないが、GGSG(配列番号5)、GGSGG(配列番号6)、GSGSG(配列番号7)、GSGGG(配列番号:8)、GGGSG(配列番号9)、GSSSG(配列番号10)、SGGGGG(配列番号11)、GCGASGGGGSGGGGS(配列番号12)、GCGASGGGGSGGGGS(配列番号13)、GGGGSGGGGS(配列番号14)、GGGASGGGGSGGGGS(配列番号15)、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号16)、またはGGGASGGGGS(配列番号17)、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号18)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号:19)、GCGGS(配列番号20)、GCGGSGGGGSGGGGS(配列番号21)、GGGGSENLYFQGGGGS(配列番号47)などのアミノ酸配列から本質的になることができる。いくつかの実施形態では、例示的なリンカーは、限定されないが、GGSG(配列番号5)、GGSGG(配列番号6)、GSGSG(配列番号7)、GSGGG(配列番号:8)、GGGSG(配列番号9)、GSSSG(配列番号10)、SGGGGG(配列番号11)、GCGASGGGGSGGGGS(配列番号12)、GCGASGGGGSGGGGS(配列番号13)、GGGGSGGGGS(配列番号14)、GGGASGGGGSGGGGS(配列番号15)、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号16)、またはGGGASGGGGS(配列番号17)、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号18)、GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号:19)、GCGGS(配列番号20)、GCGGSGGGGSGGGGS(配列番号21)、GGGGSENLYFQGGGGS(配列番号47)などのアミノ酸配列からなることができる。例示的な実施形態では、リンカー(例えば、MHCリガンドペプチドをMHCクラスII分子に連結するリンカー)は、GCGGSGGGGSGGGGS(配列番号21)を含む。例示的な実施形態では、リンカー(例えば、MHCリガンドペプチドをMHCクラスII分子に連結するリンカー)は、本質的にGCGGSGGGGSGGGGS(配列番号21)からなる。例示的な実施形態では、リンカー(例えば、MHCリガンドペプチドをMHCクラスII分子に連結するリンカー)は、GCGGSGGGGSGGGGS(配列番号21)からなる。
リンカーのいくつかの実施形態では、リンカーポリペプチドは、MHCクラスII分子に存在するシステイン残基とジスルフィド結合を形成できるシステイン残基を含む。例示的な実施形態では、リンカーは、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントに存在するシステイン残基とジスルフィド結合を形成できるシステイン残基を含むことができる。非限定的な例として、システインは、リンカーの第1、第2、第3、または第4のアミノ酸(例えば、限定されないが、リンカーの第2のアミノ酸)とすることができる。
上記のリンカーは、MHCクラスII分子(例えば、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)をMHCリガンドペプチドと連結するためのものとして記載されているが、これらのリンカーはまた、リンカーが使用される本明細書に記載の他の任意の状況でも使用できる。
(2)ジスルフィド架橋
複合体のいくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドまたはMHCリガンドペプチドをMHCクラスII分子に接続するリンカーは、ジスルフィド架橋(すなわち、酸化されたシステインの対の間で延びるジスルフィド結合)を介して、MHCクラスII分子またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの少なくとも1つの鎖に結合する。例示的な実施形態では、MHCリガンドペプチドは、第1のシステインを含むことができ、またはリンカーは、第1のシステインを含むことができ、MHCクラスII分子は、複合体の三次構造における第1のシステインの近位位置に第2のシステインを含むことができ、それにより、ジスルフィド架橋が形成され、MHCリガンドペプチドがMHCクラスII分子のペプチドを結合溝内に連結される。三次構造とは、タンパク質のフォールディングおよび共有結合による架橋から生じる三次元構造を指す。近接性は、例えば、利用可能な結晶構造に基づいて決定できる。かかるジスルフィド結合は、MHCクラスII分子のペプチド結合溝へのMHCリガンドペプチドの配置に役立つ。任意選択的に、いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、第1のシステインを含み、他のシステインを含まないものとすることができ、またはリンカーは、第1のシステインを含み、他のシステインを含まないものとすることができる。任意選択的に、いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドが第1のシステインを含む場合、リンカーは他のシステインを含まない。任意選択的に、いくつかの実施形態では、リンカーが第1のシステインを含む場合、MHCリガンドペプチドは、他のシステインを含まない。任意選択的に、いくつかの実施形態では、MHCクラスII分子は、第2のシステインのみを含み、他のシステインまたは他の対を形成しないシステインを含まない(例えば、MHCクラスII分子内でジスルフィド結合を形成できるCysがない)。任意選択的に、いくつかの実施形態では、第2のシステインがMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントにある場合、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、他のシステインまたは他の対を形成しないシステインを含まない(例えば、MHCクラスII分子内でジスルフィド結合を形成できるCysがない)。任意選択的に、いくつかの実施形態では、第2のシステインがMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントにある場合、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントは、他のシステインまたは他の対を形成しないシステインを含まない(例えば、MHCクラスII分子内でジスルフィド結合を形成できるCysがない)。MHCクラスII分子のシステインは、天然に存在するシステイン(つまり、未修飾の(つまり、野生型の)MHCクラスII分子に存在する)とすることができ、または、未修飾の(つまり、野生型の)MHCクラスII分子に対する変異とすることができる。同様に、いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチド中のシステインは、天然に存在するシステインとすることができ、またはMHCリガンドペプチドにおける変異(付加または置換)とすることができる。それがMHCリガンドペプチドの変異である場合、好ましくは、ペプチド-MHCクラスII複合体によって形成されるエピトープとは反対側を向いている。ジスルフィド架橋を形成する、リンカーが接続されている(すなわち、共有結合されている)MHCクラスII分子の鎖(またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)およびMHCクラスII分子の鎖(またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)は、MHCクラスII分子の同じ鎖または異なる鎖とすることができる。例示的な実施形態では、リンカーは、MHCクラスII分子のβ鎖(すなわち、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)に接続することができ、ジスルフィド架橋は、MHCリガンドペプチドまたはリンカーと、MHCクラスII分子のα鎖(すなわち、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)との間に形成されることができる。例示的な実施形態では、リンカーは、MHCクラスII分子のα鎖(すなわち、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)に接続することができ、ジスルフィド架橋は、MHCリガンドペプチドまたはリンカーと、MHCクラスII分子のβ鎖(すなわち、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)との間に形成されることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、MHCクラスII分子のα鎖(すなわち、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)に接続することができ、ジスルフィド架橋は、MHCリガンドペプチドまたはリンカーと、MHCクラスII分子のα鎖(すなわち、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)との間に形成されることができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、MHCクラスII分子のβ鎖(すなわち、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)に接続することができ、ジスルフィド架橋は、MHCリガンドペプチドまたはリンカーと、MHCクラスII分子のβ鎖(すなわち、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)との間に形成されることができる。
ペプチド-MHCクラスII複合体のいくつかの実施形態では、MHCクラスII分子の未修飾(すなわち、野生型)α鎖(すなわち、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)の、またはMHCクラスII分子の未修飾(すなわち、野生型)β鎖(すなわち、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)の、システインではない残基は、複合体の三次構造において、MHCリガンドペプチド、またはMHCリガンドペプチドをMHCクラスII分子に接続するリンカーにおける、システインに近接していることに基づき、システインに変異させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチド-MHCクラスII複合体のいくつかの実施形態では、システイン残基は、複合体の三次構造において、MHCリガンドペプチド、またはMHCリガンドペプチドをMHCクラスII分子に接続するリンカーにおける、システインに近接していることに基づき、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、あるいはMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントに挿入されることができる。すなわち、複合体中のMHCクラスII分子は、対応する野生型MHCクラスII分子に対して、複合体の三次構造における第1のシステインに近接する位置(すなわち、MHCリガンドペプチドまたはリンカー)において、第2のシステインを含むよう、変異させることができる。近接性は、例えば、利用可能な結晶構造に基づいて決定できる。例示的な実施形態では、配列番号49または配列番号55または56に記載のMHCクラスIIα鎖配列の位置101をシステインに変異(R101C)させることができる。この位置がシステインに変異したMHCクラスIIα鎖配列の非限定的な例は、配列番号53、配列番号54、および配列番号57に記載されている。いくつかの実施形態では、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号49と最適に整列されたとき、配列番号49に記載のMHCクラスIIα鎖配列の101位に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列中の位置は、システインに変異させることができる(例えば、図3のHLA-DPA1、HLA-DQA1、およびHLA-DRA1の全長配列のアラインメントにおける、DQA1 R101と表示される位置に対応する位置は、システインに変異させることができる)。例えば、配列番号51の位置107、または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号51と最適に整列されたとき、配列番号51の位置107に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列の位置は、システインに変異させることができる。別の例として、配列番号52の位置101、または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号52と最適に整列されたとき、配列番号52の位置101に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの位置は、システインに変異させることができる。さらに別の例として、配列番号59の位置78、または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号59と最適に整列されたとき、配列番号59の位置78に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列の位置は、システインに変異させることができる。さらに別の例として、配列番号61の位置79、または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号61と最適に整列されたとき、配列番号61の位置79に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列の位置は、システインに変異させることができる。さらに別の例として、配列番号62の位置76、または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号62と最適に整列されたとき、配列番号62の位置76に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列の位置は、システインに変異させることができる。別の実施形態として、配列番号52(HLAクラスII組織適合性抗原、DRα鎖;NCBIアクセッション番号P01903.1)に記載のMHCクラスIIα鎖配列の位置79は、システイン(F79C)に変異させることができる。この位置がシステインに変異したMHCクラスIIα鎖配列の非限定的な例は、配列番号58に記載されている。いくつかの実施形態では、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号52と最適に整列されたとき、配列番号52に記載のMHCクラスIIα鎖配列の79位に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列中の位置は、システインに変異させることができる(例えば、図3のHLA-DPA1、HLA-DQA1、およびHLA-DRA1の全長配列のアラインメントにおける、DRA1 F79と表示される位置に対応する位置は、システインに変異させることができる)。例えば、配列番号49の位置79、または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号49と最適に整列されたとき、配列番号49の位置79に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列の位置は、システインに変異させることができる。別の例として、配列番号51の位置85、または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号51と最適に整列されたとき、配列番号51の位置85に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの位置は、システインに変異させることができる。さらに別の例として、配列番号59の位置56、または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号59と最適に整列されたとき、配列番号59の位置56に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列の位置は、システインに変異させることができる。さらに別の例として、配列番号61の位置57、または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号61と最適に整列されたとき、配列番号61の位置57に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列の位置は、システインに変異させることができる。さらに別の例として、配列番号62の位置54、または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号62と最適に整列されたとき、配列番号62の位置54に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列の位置は、システインに変異させることができる。
ペプチド-MHCクラスII複合体のいくつかの実施形態では、MHCクラスII分子の未修飾(すなわち、野生型)α鎖(すなわち、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)、または、MHCクラスII分子の未修飾(すなわち野生型)β鎖(すなわち、MHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)のシステイン残基を、非システイン残基に変異させて、ジスルフィドスクランブル(すなわち、使用することを意図したもの以外の、システイン残基間に形成されるジスルフィド結合)を最小限に抑えることができる。システインの代わりに使用されるアミノ酸は、MHC複合体の適切なフォールディングを可能にするように選択することができる。これは、例えば、利用可能な結晶構造に基づいて、または密接に関連するMHC配列の配列アラインメントの評価によって、決定することができる。1つの例示的な実施形態では、システインは、最小の側鎖を有し、したがって立体的に最も破壊的でないという理由で、アラニンに変異させる。例示的な一実施形態では、配列番号49(HLAクラスII組織適合性抗原、DQα1鎖;NCBIアクセッション番号P01909.1)に記載のMHCクラスIIα鎖配列の70位のシステインを変異させることができる。非限定的な例として、それをAla、Trp、Arg、またはGlnに変異させる(DQA1*0501の対を形成しないCysを、配列アラインメントに基づいて、他の種由来の最も近いMHC配列のTrp、Arg、またはGlnに置換する)ことができる。例示的な実施形態では、配列番号49または53に記載のMHCクラスIIα鎖配列の位置70のシステインを、アラニン(C70A)に変異させることができる。この位置がアラニンに変異したMHCクラスIIα鎖配列の非限定的な例は、配列番号56および54に記載されている。例示的な実施形態では、配列番号49に記載のMHCクラスIIα鎖配列の位置70のシステインを、グルタミン(C70Q)に変異させることができる。この位置がグルタミンに変異したMHCクラスIIα鎖配列の非限定的な例は、配列番号55および57に記載されている。いくつかの実施形態では、配列番号49に記載のMHCクラスIIα鎖配列中の位置70に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖配列、またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列中のシステインを、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントが配列番号49と最適に整列されたとき、(例えば、限定されないが、アラニンまたはグルタミンに)変異させることができる(例えば、図3のHLA-DPA1、HLA-DQA1、およびHLA-DRA1の完全長配列のアラインメントにおける、DQA1 C70と標識された位置に対応する位置)。例えば、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号51と最適に整列されたとき、配列番号51の位置75に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの位置を、変異させることができる。別の例として、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号52と最適に整列されたとき、配列番号52の位置69に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの位置を、変異させることができる。さらに別の例として、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号59と最適に整列されたとき、配列番号59に記載のMHCクラスIIα鎖配列の位置47のシステイン、または配列番号59の位置47に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの位置を、変異させることができる。さらに別の例として、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号61と最適に整列されたとき、配列番号61の位置47に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの位置を、変異させることができる。さらに別の例として、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が、配列番号62と最適に整列されたとき、配列番号62の位置44に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの位置を、変異させることができる。
1つの例示的な実施形態では、MHCリガンドペプチドをMHCクラスII分子に接続するリンカーは、第1のシステインを含むことができ、MHCクラスII分子は、ジスルフィド架橋が形成されてMHCリガンドペプチドをMHCクラスII分子のペプチド結合溝に連結するように、近位位置に第2のシステインを含むことができる。任意選択的に、いくつかの実施形態では、配列番号49に記載のMHCクラスIIα鎖配列中の位置101は、システイン(R101C)に変異させることができ、または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が配列番号49と最適に整列されたとき、配列番号49に記載のMHCクラスIIα鎖配列の101位に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列中の位置を、システインに変異させることができる。任意選択的に、いくつかの実施形態では、配列番号49に記載のMHCクラスIIα鎖配列の70位のシステインを(例えば、限定されないが、Ala、Trp、Arg、またはGlnに)変異させることができ、または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が配列番号49と最適に整列されたとき、配列番号49に記載のMHCクラスIIα鎖配列の70位に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列中のシステインを、(例えば、限定されないが、アラニンまたはグルタミンに)変異させることができる。任意選択的に、いくつかの実施形態では、リンカーは、第1の残基、第2の残基、第3の残基、または第4の残基におけるシステインなどの、第1の3つまたは4つの残基にシステインを含む(そして、任意選択的に、いくつかの実施形態では、追加のシステインを含まない)。例示的な実施形態では、リンカーは、位置3にシステインを含むことができる。別の例示的な実施形態では、リンカーは、位置2にシステインを含むことができる。任意選択的に、いくつかの実施形態では、リンカーは、MHCクラスIIα鎖の位置101(または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントが、配列番号49と最適に整列されたとき、配列番号49に記載のMHCクラスIIα鎖配列の101位に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列中の位置)へのジスルフィド結合のためのCysを含む、15個のアミノ酸(GCGGSGGGGSGGGGS(配列番号21)など)を含む。任意選択的に、いくつかの実施形態では、リンカーは、MHCクラスIIα鎖の位置101(または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントが、配列番号49と最適に整列されたとき、配列番号49に記載のMHCクラスIIα鎖配列の101位に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列中の位置)へのジスルフィド結合のためのCysを含む、15個のアミノ酸(GCGGSGGGGSGGGGS(配列番号21)など)から本質的になる。任意選択的に、いくつかの実施形態では、リンカーは、MHCクラスIIα鎖の位置101(または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントが、配列番号49と最適に整列されたとき、配列番号49に記載のMHCクラスIIα鎖配列の101位に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列中の位置)へのジスルフィド結合のためのCysを含む、15個のアミノ酸(GCGGSGGGGSGGGGS(配列番号21)など)からなる。任意選択的に、いくつかの実施形態では、MHCクラスII分子は、HLA-DQ MHCクラスII分子(例えば、限定されないが、HLA-DQ2に)、HLA-DR MHCクラスII分子(例えば、限定されないが、HLA-DR2に)、またはHLA-DP MHCクラスII分子である。
別の実施形態では、MHCリガンドペプチドは、第1のシステインを含むことができ、MHCクラスII分子は、ジスルフィド架橋が形成され、MHCリガンドペプチドをMHCクラスII分子のペプチド結合溝に連結するように、近位位置に第2のシステインを含むことができる。1つの例示的な実施形態では、MHCリガンドペプチドにおけるP1アンカー位置は、システインとすることができる。別の実施形態では、MHCリガンドペプチドにおけるP4アンカー位置は、システインとすることができる。別の実施形態では、MHCリガンドペプチドにおけるP6アンカー位置は、システインとすることができる。別の実施形態では、MHCリガンドペプチドにおけるP9アンカー位置は、システインとすることができる。任意選択的に、いくつかの実施形態では、配列番号49に記載のMHCクラスIIα鎖配列の70位のシステインを(例えば、限定されないが、Ala、Trp、Arg、またはGlnに)変異させることができ、または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列が配列番号49と最適に整列されたとき、配列番号49に記載のMHCクラスIIα鎖配列の70位に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列中のシステインを、(例えば、限定されないが、アラニンまたはグルタミンに)変異させることができる。任意選択的に、いくつかの実施形態では、MHCリガンドペプチドは、第1の残基、第2の残基、第3の残基、または第4の残基におけるシステインなどの、第1の3つまたは4つの残基にシステインを含む(そして、任意選択的に、いくつかの実施形態では、追加のシステインを含まない)。任意選択的に、いくつかの実施形態では、リンカーは、MHCクラスIIα鎖の位置101(または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントが、配列番号49と最適に整列されたとき、配列番号49に記載のMHCクラスIIα鎖配列の101位に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列中の位置)へのジスルフィド結合のためのCysを含む、15個のアミノ酸(GCGGSGGGGSGGGGS(配列番号21)など)を含む。任意選択的に、いくつかの実施形態では、リンカーは、MHCクラスIIα鎖の位置101(または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントが、配列番号49と最適に整列されたとき、配列番号49に記載のMHCクラスIIα鎖配列の101位に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列中の位置)へのジスルフィド結合のためのCysを含む、15個のアミノ酸(GCGGSGGGGSGGGGS(配列番号21)など)から本質的になる。任意選択的に、いくつかの実施形態では、リンカーは、MHCクラスIIα鎖の位置101(または、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントが、配列番号49と最適に整列されたとき、配列番号49に記載のMHCクラスIIα鎖配列の101位に対応する、対象となるMHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアントの配列中の位置)へのジスルフィド結合のためのCysを含む、15個のアミノ酸(GCGGSGGGGSGGGGS(配列番号21)など)からなる。任意選択的に、いくつかの実施形態では、MHCクラスII分子は、HLA-DQ MHCクラスII分子(例えば、限定されないが、HLA-DQ2に)、HLA-DR MHCクラスII分子(例えば、限定されないが、HLA-DR2に)、またはHLA-DP MHCクラスII分子である。
C.その他の成分
本発明のいくつかの実施形態では、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物はまた、他の成分を含むことができる。非限定的な例として、組成物はまた、Tヘルパー細胞を刺激できる1つ以上のペプチドまたは1つ以上の他の分子を含み得、または免疫応答を高めることができる1つ以上の免疫刺激分子を含み得る。かかるTヘルパー細胞エピトープまたは免疫刺激分子は、ペプチド-MHCクラスII複合体に連結(例えば、限定されないが、共有結合)され得、またはそれらは、ペプチド-MHCクラスII複合体と物理的に連結されないが、組成物に混合され得る。例示的な実施形態では、かかるTヘルパー細胞エピトープまたは免疫刺激分子は、ペプチド-MHCクラスII複合体(例えば、限定されないが、ペプチド-MHCクラスII複合体のC末端)に連結(例えば、限定されないが、共有結合)され得る。非限定的な例として、Tヘルパー細胞エピトープまたは免疫刺激分子は、間接的または直接的に、MHCクラスII分子(例えば、限定されないが、MHCクラスIIα鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント、および/あるいはMHCクラスIIβ鎖またはその一部もしくは断片もしくはバリアント)のC末端に連結され得る。共有結合は、直接的に、またはペプチドリンカーなどのリンカーを介して行うことができる。いくつかの実施形態では、開示されるペプチド-MHCクラスII複合体における使用に適するリンカーの非限定的な例は、本明細書の他の場所に記載されている。
いくつかの実施形態の非限定的な例として、開示されるペプチド-MHCクラスII複合体での使用に適するTヘルパー細胞エピトープは、それらのほとんどのHLA-DR(ヒトMHCクラスII)分子への結合活性に基づいて設計された汎DR結合エピトープ(PADRE)ペプチドまたは分子である。PADREは「汎DR結合エピトープ」であり、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、Alexander et al.(2000)J.Immunol.164(3):1625-1633に記載されているように、マウスMHC I-Abハプロタイプによって提示される「ユニバーサル」MHC-IIエピトープの提供に基づいて免疫応答を高めるために使用されるマウスMHC-II結合配列である。それは、免疫化に使用される抗原の末端と融合させることができ、抗原提示細胞によるその取り込みおよびMHC-IIによる提示により、全体的な免疫応答が改善される。例えば、US6,413,935、US5,736,142およびAlexander et al.(1994)Immunity 1(9):751-761を参照されたく、それらの各々は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。これらのペプチドは、抗原に対する様々な免疫応答の発生に役立つことが示されている。いくつかの実施形態では、PADREペプチドは、AKFVAAWTLKAAA(配列番号25)を含むことができる。いくつかの実施形態では、PADREペプチドは、本質的にAKFVAAWTLKAAA(配列番号25)からなることができる。いくつかの実施形態では、PADREペプチドは、AKFVAAWTLKAAA(配列番号25)からなることができる。
PADREと同様、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)由来のペプチド(例えば、LCMV糖タンパク質(GP)、核タンパク質(NP)、または亜鉛結合タンパク質(Z))は、免疫応答を高めるために使用できる代替的なMHC-II結合できる小分子ポリペプチドである。いくつかの実施形態では、かかるペプチドは、PADREに加えて、またはその代替として使用できる。いくつかの実施形態では、使用されるLCMVペプチドは、LCMV特異的MHCクラスII制限型CD4+T細胞エピトープとすることができる。いくつかの実施形態では、使用されるLCMVペプチドは、以下の配列のうちの1つ以上を含むことができる:TMFEALPHIIDEVIN(エピトープGP6-20、配列番号26)、GIKAVYNFATCGIFA(エピトープGP31-45、配列番号27)、DIYKGVYQFKSVEFD(エピトープGP66-80、配列番号28)、TSAFNKKTFDHTLMS(エピトープGP126-140、配列番号29)、DAQSAQSQCRTFRGR(エピトープGP176-190、配列番号30)、TFRGRVLDMFRTAFG(エピトープGP186-200、配列番号31)、CDMLRLIDYNKAALS(エピトープGP316-330、配列番号32)、IEQEADNMITEMLRK(エピトープGP409-423、配列番号33)、EVKSFQWTQALRREL(エピトープNP6-20、配列番号34)、KNVLKVGRLSAEELM(エピトープNP86-100、配列番号35)、SERPQASGVYMGNLT(エピトープNP116-130、配列番号36)、PSLTMACMAKQSQTP(エピトープNP176-190、配列番号37)、EGWPYIACRTSIVGR(エピトープNP311-325、配列番号38)、SQNRKDIKLIDVEMT(エピトープNP466-480、配列番号39)、GWLCKMHTGIVRDKK(エピトープNP496-510、配列番号40)およびSCKSCWQKFDSLVRC(エピトープZ31-45、配列番号41)。いくつかの実施形態では、使用されるLCMVペプチドは、以下の配列のうちの1つ以上から本質的になることができる:TMFEALPHIIDEVIN(エピトープGP6-20、配列番号26)、GIKAVYNFATCGIFA(エピトープGP31-45、配列番号27)、DIYKGVYQFKSVEFD(エピトープGP66-80、配列番号28)、TSAFNKKTFDHTLMS(エピトープGP126-140、配列番号29)、DAQSAQSQCRTFRGR(エピトープGP176-190、配列番号30)、TFRGRVLDMFRTAFG(エピトープGP186-200、配列番号31)、CDMLRLIDYNKAALS(エピトープGP316-330、配列番号32)、IEQEADNMITEMLRK(エピトープGP409-423、配列番号33)、EVKSFQWTQALRREL(エピトープNP6-20、配列番号34)、KNVLKVGRLSAEELM(エピトープNP86-100、配列番号35)、SERPQASGVYMGNLT(エピトープNP116-130、配列番号36)、PSLTMACMAKQSQTP(エピトープNP176-190、配列番号37)、EGWPYIACRTSIVGR(エピトープNP311-325、配列番号38)、SQNRKDIKLIDVEMT(エピトープNP466-480、配列番号39)、GWLCKMHTGIVRDKK(エピトープNP496-510、配列番号40)およびSCKSCWQKFDSLVRC(エピトープZ31-45、配列番号41)。いくつかの実施形態では、使用されるLCMVペプチドは、以下の配列のうちの1つ以上からなることができる:TMFEALPHIIDEVIN(エピトープGP6-20、配列番号26)、GIKAVYNFATCGIFA(エピトープGP31-45、配列番号27)、DIYKGVYQFKSVEFD(エピトープGP66-80、配列番号28)、TSAFNKKTFDHTLMS(エピトープGP126-140、配列番号29)、DAQSAQSQCRTFRGR(エピトープGP176-190、配列番号30)、TFRGRVLDMFRTAFG(エピトープGP186-200、配列番号31)、CDMLRLIDYNKAALS(エピトープGP316-330、配列番号32)、IEQEADNMITEMLRK(エピトープGP409-423、配列番号33)、EVKSFQWTQALRREL(エピトープNP6-20、配列番号34)、KNVLKVGRLSAEELM(エピトープNP86-100、配列番号35)、SERPQASGVYMGNLT(エピトープNP116-130、配列番号36)、PSLTMACMAKQSQTP(エピトープNP176-190、配列番号37)、EGWPYIACRTSIVGR(エピトープNP311-325、配列番号38)、SQNRKDIKLIDVEMT(エピトープNP466-480、配列番号39)、GWLCKMHTGIVRDKK(エピトープNP496-510、配列番号40)およびSCKSCWQKFDSLVRC(エピトープZ31-45、配列番号41)。例えば、Botten et al.(2010)Microbiol.Mol.Biol.Rev.74(2):157-170およびMothe et al.(2007)J.Immunol.179(2):1058-1067を参照されたく、それらの各々は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、ペプチドは、SERPQASGVYMGNLT(配列番号36)を含むことができる。いくつかの実施形態では、ペプチドは、本質的にSERPQASGVYMGNLT(配列番号36)からなることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドは、SERPQASGVYMGNLT(配列番号36)からなることができる。
いくつかの実施形態では、1つのT細胞エピトープ(例えば、LCMVペプチド)が、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加される。いくつかの実施形態では、複数のT細胞エピトープ(例えば、限定されないが、2つのT細胞エピトープ、3つのT細胞エピトープ、4つのT細胞エピトープ、5つのT細胞エピトープ、6つのT細胞エピトープ、7つのT細胞エピトープ、8つのT細胞エピトープ、9つのT細胞エピトープ、または10個のT細胞エピトープ)が、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加される。いくつかの実施形態では、約1つ~約10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約2つ~約10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約3つ~約10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約4つ~約10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約5つ~約10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約6つ~約10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約7つ~約10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約8つ~約10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約9つ~約10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約1つ~約9つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約1つ~約8つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約1つ~約7つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約1つ~約6つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約1つ~約5つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約1つ~約4つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約1つ~約3つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約1つ~約2つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約2つ~約9つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約3つ~約8つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約4つ~約7つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約4つ~約6つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、約2つ~約4つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、複数のT細胞エピトープのそれぞれは、限定されないが、LCMVペプチドとすることができ、各LCMVペプチドは、上記の配列のいずれかを含むことができる。いくつかの実施形態では、複数のT細胞エピトープのそれぞれは、限定されないが、LCMVペプチドとすることができ、各LCMVペプチドは、上記の配列のいずれかから本質的になることができる。いくつかの実施形態では、複数のT細胞エピトープのそれぞれは、限定されないが、LCMVペプチドとすることができ、各LCMVペプチドは、上記の配列のいずれかからなることができる。
いくつかの実施形態では、1つのT細胞エピトープ(例えば、LCMVペプチド)が、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加される。いくつかの実施形態では、複数のT細胞エピトープ(例えば、限定されないが、2つのT細胞エピトープ、3つのT細胞エピトープ、4つのT細胞エピトープ、5つのT細胞エピトープ、6つのT細胞エピトープ、7つのT細胞エピトープ、8つのT細胞エピトープ、9つのT細胞エピトープ、または10個のT細胞エピトープ)が、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加される。いくつかの実施形態では、1つ~10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、2つ~10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、3つ~10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、4つ~10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、5つ~10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、6つ~10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、7つ~10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、8つ~10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、9つ~10個のT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、1つ~9つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、1つ~8つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、1つ~7つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、1つ~6つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、1つ~5つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、1つ~4つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、1つ~3つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、1つ~2つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、2つ~9つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、3つ~8つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、4つ~7つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、4つ~6つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、2つ~4つのT細胞エピトープを、ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物に添加することができる。いくつかの実施形態では、複数のT細胞エピトープのそれぞれは、限定されないが、LCMVペプチドとすることができ、各LCMVペプチドは、上記の配列のいずれかを含むことができる。いくつかの実施形態では、複数のT細胞エピトープのそれぞれは、限定されないが、LCMVペプチドとすることができ、各LCMVペプチドは、上記の配列のいずれかから本質的になることができる。いくつかの実施形態では、複数のT細胞エピトープのそれぞれは、限定されないが、LCMVペプチドとすることができ、各LCMVペプチドは、上記の配列のいずれかからなることができる。
いくつかの実施形態では、他のペプチドまたは分子もまた、免疫応答を改善するために、本明細書で提供される組成物において使用できる。非限定的な例としては、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)などの免疫刺激剤、または免疫する宿主(例えば、限定されないが、マウスまたはラット)の複数のハプロタイプによって交差提示されるポリペプチドが挙げられる。かかるペプチドは、例えば、ペプチド-MHCクラスII複合体に融合させることができるか、または別々に提供する(例えば、限定されないが、同じ組成物に混合させる)分子とすることができる。
いくつかの実施形態では、ペプチドまたは他のタグもまた、例えば、精製を容易にするために、組成物において使用できる。いくつかの実施形態では、開示されるペプチド-MHCクラスII複合体における使用に適するタグの非限定的な例としては、限定されないが、E.coliビオチンリガーゼ(BirA)、myc-myc-ヒスチジン(mmH)、グルタチオン-s-トランスフェラーゼ(GST)、マルトース結合タンパク質(MBP)、キチン結合タンパク質(CBP)、FLAG、および1D4(すなわち、ウシロドプシンのC末端に由来する9アミノ酸の1D4エピトープ)が挙げられる。いくつかの実施形態では、BirAタグの配列は、GLNDIFEAQKIEWHE(配列番号42)を含むことができる。いくつかの実施形態では、BirAタグの配列は、GLNDIFEAQKIEWHE(配列番号42)から本質的になることができる。いくつかの実施形態では、BirAタグの配列は、GLNDIFEAQKIEWHE(配列番号42)からなることができる。いくつかの実施形態では、mmHタグの配列は、EQKLISEEDLEQKLISEEDLHHHHHH(配列番号43)またはEQKLISEEDLGGEQKLISEEDLHHHHHH(配列番号48)を含むことができる。いくつかの実施形態では、mmHタグの配列は、EQKLISEEDLEQKLISEEDLHHHHHH(配列番号43)またはEQKLISEEDLGGEQKLISEEDLHHHHHH(配列番号48)から本質的になることができる。いくつかの実施形態では、mmHタグの配列は、EQKLISEEDLEQKLISEEDLHHHHHH(配列番号43)またはEQKLISEEDLGGEQKLISEEDLHHHHHH(配列番号48)からなることができる。
III.ペプチド-MHCクラスII複合体をコードする核酸
本明細書の本発明のいくつかの実施形態に開示されるペプチド-MHCクラスII複合体をコードする核酸も提供される。かかる核酸は、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、またはDNAもしくはRNAのいずれかのハイブリッドもしくは誘導体とすることができる。任意選択的に、いくつかの実施形態では、ペプチド-MHCクラスIIをコードする核酸は、特定の細胞または生物におけるタンパク質への効率的な翻訳のためにコドン最適化することができる。非限定的な例として、ペプチド-MHCクラスIIをコードする核酸は、天然に存在するポリヌクレオチド配列と比較して、哺乳動物細胞、げっ歯類細胞、マウス細胞、ラット細胞、または任意の他の目的の宿主細胞においてより頻度高く使用される代替コドンへと改変できる。核酸分子の任意の部分または断片は、以下によって作製することができる:(1)分子をその天然の環境から分離する、(2)組換えDNA技術を使用する(例えば、PCR増幅またはクローニング)、または(3)化学合成法を使用する。ペプチド-MHCクラスII複合体をコードする核酸は、安定性の改善または免疫原性の低下のための修飾を含むことができる。修飾の非限定的な例としては、(1)ホスホジエステル骨格結合における、非結合リン酸酸素の1つもしくは両方および/または結合リン酸酸素の1つ以上の改変もしくは置換、(2)リボース糖の2’ヒドロキシルの改変または置換などのリボース糖の成分の改変または置換、(3)リン酸部分の脱リン酸化リンカーによる置換、(4)天然に存在する核酸塩基の修飾または置換、(5)リボース-リン酸骨格の置換または修飾、(6)オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端の修飾(例えば、限定されないが、末端リン酸基の除去、修飾、もしくは置換、または部分の結合)、ならびに(7)糖の修飾が挙げられる。
いくつかの実施形態では、核酸は、本明細書の他の場所で定義されるような発現構築物の形態とすることができる。非限定的な例として、核酸は、核酸分子の発現を制御する調節領域(例えば、転写または翻訳制御領域)、全長または部分的なコード領域、およびそれらの組み合わせを含むことができる。非限定的な例として、核酸は、目的の細胞または生物において活性なプロモーターに作動可能に連結されることができる。かかる発現構築物で使用できるプロモーターとしては、例えば、げっ歯類細胞(例えば、限定されないが、マウス細胞、またはラット細胞)などの哺乳動物細胞(例えば、非ヒト哺乳動物細胞またはヒト細胞)などの真核細胞の1つ以上で活性なプロモーターが挙げられる。そのようなプロモーターは、例えば、条件付きプロモーター、誘導性プロモーター、構成的プロモーター、または組織特異的プロモーターであってよい。
いくつかの実施形態では、核酸は、MHC分子またはペプチドをコードする、限定されないが、天然の対立遺伝子変異体および修飾核酸分子などの、天然の核酸分子の機能的等価物を含むことができ、そこにおいて、ヌクレオチドは、かかる修飾が、核酸分子の、本明細書の他の場所に記載されている(例えば、T細胞受容体によって認識されることができる)ペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物を形成することができるタンパク質をコードする能力を実質的には妨げないような方法で、挿入され、欠失され、置換され、および/または反転されている。
IV.ペプチド-MHCクラスII複合体の使用方法
有効量の本明細書の他の場所に記載されているペプチド-MHCクラスII複合体を含む組成物を対象に投与することを含む、対象において免疫応答を誘発する方法も提供される。
本発明のいくつかの実施形態では、対象として、例えば、任意のタイプの動物または哺乳動物を挙げることができる。哺乳動物としては、例えば、ヒト、非ヒト哺乳類、非ヒト霊長類、サル、類人猿、ネコ、イヌ、ウマ、雄ウシ、シカ、バイソン、ヒツジ、ウサギ、げっ歯類(例えば、限定されないが、マウス、ラット、ハムスター、およびモルモット)、および家畜(例えば、限定されないが、ウシおよび去勢牛などのウシ種、ヒツジおよびヤギなどのヒツジ種、ならびにブタおよびイノシシなどのブタ種)が挙げられる。鳥類には、例えば、ニワトリ、シチメンチョウ、ダチョウ、ガチョウ、およびアヒルが含まれる。飼育動物および農業用動物も含まれる。「非ヒト動物」という用語は、ヒトを除外するものである。非ヒト動物の具体的な非限定的な例としては、マウスおよびラットなどのげっ歯類が挙げられる。
投与という用語は、対象または系(例えば、限定されないが、細胞、器官、組織、生物、またはそれらの関連する構成要素もしくは構成要素のセット)への組成物の投与を指す。投与経路は、例えば、組成物が投与される対象または系、組成物の性質、投与の目的などに応じて変化し得る。「投与」または「投与すること」という用語は、ペプチド-MHCクラスII複合体を対象に導入して、それらの意図された機能を実行させる(例えば、免疫応答を誘導または調節する)経路を含むことを意図している。いくつかの実施形態では、使用できる投与経路の非限定的な例として、注射(皮下、静脈内、非経口、腹腔内、髄腔内)、経口、吸入、直腸および経皮が挙げられる。非限定的な例として、対象への投与(例えば、限定されないが、ヒトまたはげっ歯類への投与を含む)は、気管支(気管支点滴によるものを含む)、頬側、経腸、皮間、動脈内、皮内、胃内、髄内、筋肉内、鼻腔内、腹腔内、髄腔内、静脈内、脳室内、粘膜、鼻、経口、直腸、皮下、舌下、局所、気管(気管内注入を含む)、経皮、膣内および/または硝子体内であり得る。ペプチド-MHCクラスII複合体は、錠剤またはカプセルの形態で(例えば、限定されないが、注射、吸入、アイローション、軟膏、坐剤などによって)、局所的にローションまたは軟膏によって、または直腸内に坐剤によって、投与できる。投与は、ボーラスで行うことも、持続注入で行うこともできる。投与は、少なくとも選択された期間における間欠的投薬または連続的投薬(例えば、限定されないが、灌流)を含み得る。投与経路に応じて、選択された材料によりペプチド-MHCクラスII複合体をコーティングまたは配置して、意図した機能を実行する能力に悪影響を与える可能性のある天然の条件からペプチドを保護することができる。ペプチド-MHCクラスII複合体は、単独で、あるいは別の薬剤(例えば、免疫刺激剤)、もしくは薬学的に許容される担体、またはその両方、との組み合わせで、投与できる。ペプチド-MHCクラスII複合体は、他の薬剤の投与前、薬剤と同時に、または薬剤の投与後に、投与できる。さらに、ペプチド-MHCクラスII複合体は、インビボで、その活性代謝物またはより活性な代謝物に変換されるプロフォームで投与することもできる。
非ヒト動物を、本明細書の他の場所に記載されるペプチド-MHCクラスII複合体で免疫すること、非ヒト動物がペプチドMHCクラスII複合体に対する免疫応答を開始することを可能にすること、および非ヒト動物から細胞(例えば、限定されないが、リンパ球)または核酸を単離することを含む、抗原結合タンパク質を作製する方法も提供され、細胞または核酸は、ペプチド-MHCクラスII複合体に特異的に結合する抗原結合タンパク質を含むかまたはコードする。非限定的な例として、抗原結合ドメインは、ペプチド-MHCクラスII複合体のエピトープに特異的に(例えば、限定されないが、マイクロモル、ナノモル、またはピコモル範囲の平衡解離定数(KD)で)結合できる。いくつかの実施形態では、抗原結合タンパク質は、(例えば、患者における使用のための)治療用抗原結合タンパク質または抗体とすることができる。
1つの例示的な実施形態では、細胞は、B細胞であって、非ヒト動物から単離されたものであり、その方法は、免疫グロブリン重鎖および軽鎖可変ドメインをコードし、対を形成すると、ペプチド-MHCクラスII複合体に特異的に結合する、免疫グロブリン重鎖および軽鎖可変領域の核酸配列を同定することをさらに含む。かかる方法は、抗原結合タンパク質を発現するのに適した発現系で、ペプチド-MHCクラスII複合体に結合する重鎖および軽鎖可変ドメインの二量体を含む抗原結合タンパク質を形成するように、核酸配列を発現することをさらに含むことができる。
別の実施形態では、その方法は、非ヒト動物から核酸を単離すること、ならびに、ペプチド-MHCクラスII複合体に特異的に結合する抗体の免疫グロブリン重鎖可変ドメインおよび/または免疫グロブリン軽鎖可変ドメインをそれぞれコードする、免疫グロブリン重鎖可変領域配列および/または免疫グロブリン軽鎖可変領域配列を取得することを含む。かかる方法は、免疫グロブリン重鎖可変領域配列および/または免疫グロブリン軽鎖可変領域配列を使用して、ペプチド-MHCクラスII複合体に結合する抗体を産生することをさらに含むことができる。
方法のいくつかの実施形態では、細胞(B細胞など)は、非ヒト動物から(例えば、限定されないが、脾臓またはリンパ節から)回収される。細胞を骨髄腫細胞株と融合させて不死化ハイブリドーマ細胞株を調製し得、免疫化のために使用される抗原に特異的なハイブリッド重鎖を含む抗体を産生するハイブリドーマ細胞株を同定するために、かかるハイブリドーマ細胞株をスクリーニングおよび選抜する。
方法のいくつかの実施形態では、免疫化は、ペプチド-MHCクラスII複合体で非ヒト動物をプライミング(例えば、限定されないが、投与)すること、非ヒト動物を一定期間休ませること、およびペプチド-MHCクラスII複合体で非ヒト動物を再度免疫すること(例えば、限定されないが、免疫応答のブースト)を含む。方法のいくつかの実施形態では、方法は、ヘルパーT細胞エピトープ、例えば、限定されないが、汎DR Tヘルパーエピトープ(PADRE)と同時に、非ヒト動物を免疫化および/または追加免疫することを含む。例えば、米国特許第6,413,935号およびAlexander et al.(1994)Immunity 1:751-61を参照されたく、それらの各々は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。その方法のいくつかの実施形態では、その方法は、非ヒト動物をペプチド-MHCクラスII複合体でプライミングし、免疫化された動物をヘルパーT細胞エピトープ(例えば、限定されないが、PADRE)に連結されたペプチド-MHCクラスII複合体でブーストすることを含む。方法のいくつかの実施形態では、方法は、ヘルパーT細胞エピトープに連結されたペプチド-MHCクラスII複合体を用いて、非ヒト動物をプライミングおよび追加免疫することの両方を含む。PADREによるプライミングおよび/またはブーストを含む方法では、非ヒト動物は、C57/BL6遺伝子バックグラウンドを含むマウスとすることができる。いくつかの実施形態では、C57BL系統のマウスは、C57BL/A、C57BL/An、C57BL/GrFa、C57BL/KalLwN、C57BL/6、C57BL/6J、C57BL/6ByJ、C57BL/6NJ、C57BL/10、C57BL/10ScSn、C57BL/10C、およびC57BL/Ola、または、前述のC57BL/6系統と別の系統(例えば、129、BALBなど)との雑種とすることができる。方法のいくつかの実施形態では、非ヒト動物をプライミングしてから非ヒト動物を追加免疫するまでの期間は、数日、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも4週間、または少なくとも1か月である。
方法のいくつかの実施形態では、非ヒト動物は、ヒトもしくはヒト化した免疫グロブリンの重鎖および/または軽鎖遺伝子座を含むことができ、それにより、非ヒト動物は、ヒトもしくはヒト化した抗原を含むヒトもしくはヒト化抗原結合タンパク質-結合ドメイン(例えば、ヒトもしくはヒト化可変ドメイン)を提供できる。ヒト可変領域遺伝子セグメントを含む免疫グロブリン遺伝子座は当技術分野で知られており、非限定的な例として、米国特許第5,633,425号、第5,770,429号、第5,814,318号、第6,075,181号、第6,114,598号、第6,150,584号、第6,998,514号、第7,795,494号、第7,910,798号、第8,232,449号、第8,502,018号、第8,697,940号、第8,703,485号、第8,754,287号、第8,791,323号、第8,809,051号、第8,907,157号、第9,035,128号、第9,145,588号、第9,206,263号、第9,447,177号、第9,551,124号、第9,580,491号および第9,475,559号、ならびに、すべての目的のために全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第20100146647号、第20110195454号、第20130167256号、第20130219535号、第20130326647号、第20130096287号および第20150113668号、ならびに、すべての目的のために全体が参照により本明細書に組み込まれる、PCT国際公開第2007/117410号、第2008/151081号、第2009/157771号、第2010/039900号、第2011/004192号、第2011/123708号、および第2014/093908号に概説され得、それらの各々は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。非限定的な例として、非ヒト動物は、そのゲノム中に、再配列されていない、または再配列された、ヒトもしくはヒト化免疫グロブリン重鎖、および/あるいは、再配列されていない、または再配列された、ヒトもしくはヒト化免疫グロブリン軽鎖遺伝子座を含むことができ、それにより、非ヒト動物は、ヒトもしくはヒト化抗原結合ドメイン(例えば、ヒトもしくはヒト化免疫グロブリン可変ドメイン)を含むヒトもしくはヒト化抗原結合タンパク質を提供することが可能となり、任意選択的に、いくつかの実施形態では、ヒトもしくはヒト化免疫グロブリンの重鎖遺伝子座および/またはヒトもしくはヒト化免疫グロブリン軽鎖遺伝子座の少なくとも1つは再配列されていない。
いくつかの実施形態では、かかる方法は、ヒト重鎖または軽鎖可変領域配列をコードする(ヒスチジン修飾ヒト重鎖可変ドメインおよび/またはヒスチジン修飾ヒト軽鎖可変ドメインをコードし得、それはまた、または独立して、ユニバーサル軽鎖可変ドメインである)ヌクレオチド配列を、ヒト重鎖定常領域(CH)または軽鎖定常領域(CL)をコードする遺伝子とインフレームでクローニングして、ヒト結合タンパク質配列を形成し、ヒト結合タンパク質配列を適切な細胞で発現させることをさらに含むことができる。
抗原性ペプチドまたはペプチド-MHCクラスII複合体に対して特異性を有するT細胞を同定する方法も提供され、その方法は、本明細書の他の場所に記載されるように非ヒト動物をペプチド-MHCクラスII複合体で免疫すること、非ヒト動物においてペプチドMHCクラスII複合体に対する免疫応答を開始させること、およびペプチドまたはペプチド-MHCクラスII複合体に反応するT細胞を単離することを含む。
TCR可変ドメイン(例えば、TCRαおよび/またはβ可変ドメイン)をコードする核酸配列を作製する方法も提供される。いくつかの実施形態では、かかる方法は、本明細書の他の場所に記載されるように、ペプチド-MHCクラスII複合体で非ヒト動物を免疫すること、非ヒト動物がペプチドMHCクラスII複合体に対する免疫応答を開始することを可能にすること、およびそこからペプチドまたはペプチド-MHCクラスII複合体に結合するヒトTCR可変ドメインをコードする核酸配列を得ることを含むことができる。一実施形態では、その方法は、TCR定常領域に作動可能に連結されたTCR可変ドメインをコードする核酸配列を作製すること、本明細書の非ヒト動物からT細胞を単離すること、およびそこからTCR定常領域に連結されたTCR可変ドメインをコードする核酸配列を得ることをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、非ヒト動物は、ヒト化T細胞受容体可変遺伝子遺伝子座を含むことができ、その方法は、T細胞によって発現されるヒトTCR可変領域の核酸配列を決定すること、およびヒトTCR可変領域を、ヒトTCR可変領域がヒトTCR定常領域に作動可能に連結されるように、ヒトTCR定常領域の核酸配列を含むヌクレオチド構築物にクローニングすることを含むことができる。任意選択的に、いくつかの実施形態では、その方法は、ペプチドまたはペプチド-MHCクラスII複合体に特異的なヒトTCRを構築物から(例えば、細胞内で)発現させることをさらに含むことができる。
抗原性ペプチドまたはペプチド-MHCクラスII複合体に特異的なT細胞受容体(TCR)を作製する方法も提供され、その方法は、本明細書の他の場所に記載されるように非ヒト動物をペプチド-MHCクラスII複合体で免疫すること、非ヒト動物においてペプチドMHCクラスII複合体に対する免疫応答を開始させること、およびペプチドまたはペプチド-MHCクラスII複合体に反応するT細胞を単離することを含む。いくつかの実施形態では、かかる方法は、T細胞によって発現されるTCR可変領域の核酸配列を決定すること、TCR可変領域がTCR定常領域に作動可能に連結されるよう、TCR可変領域をTCR定常領域の核酸配列を含むヌクレオチド構築物にクローニングすること、および任意選択的に、構築物からペプチドまたはペプチド-MHCクラスII複合体に特異的なTCRを発現させる(例えば、細胞内で発現させる)ことをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、非ヒト動物は、ヒト化T細胞受容体可変遺伝子遺伝子座を含むことができ、その方法は、T細胞によって発現されるヒトTCR可変領域の核酸配列を決定すること、およびヒトTCR可変領域を、ヒトTCR可変領域がヒトTCR定常領域に作動可能に連結されるように、ヒトTCR定常領域の核酸配列を含むヌクレオチド構築物にクローニングすることを含むことができる。任意選択的に、いくつかの実施形態では、その方法は、構築物から(例えば、細胞内で)ペプチドまたはペプチド-MHCクラスII複合体に特異的なヒトTCRを発現させることをさらに含むことができる。
いくつかの実施形態では、抗原性ペプチドまたはペプチド-MHCクラスII複合体に特異的な同定されたT細胞またはTCRは、対象における治療(例えば、養子T細胞療法)に使用できる。いくつかの実施形態では、例えば、かかる方法は、本明細書の他の場所に記載されるようなペプチド-MHCクラスII複合体で非ヒト動物を免疫すること、非ヒト動物にペプチドMHCクラスII複合体に対する免疫応答を開始させること、ペプチドまたはペプチド-MHCクラスII複合体に反応するT細胞(すなわち、抗原特異的T細胞)単離すること、T細胞によって発現されるTCRの核酸配列を決定すること、TCRの核酸配列を発現ベクター(例えば、レトロウイルスベクター)にクローニングすること、T細胞が抗原特異的T細胞受容体を発現するよう、対象に由来するT細胞にベクターを導入すること、およびT細胞を対象に注入することを含むことができる。いくつかの実施形態では、抗原特異的T細胞集団は、対象に注入する前に増殖させる。いくつかの実施形態では、対象の免疫細胞集団は、抗原特異的T細胞の注入の前には免疫枯渇している。
方法のいくつかの実施形態では、非ヒト動物は、ヒト化T細胞受容体を発現できる。例えば、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第9,113,616号を参照されたい。非限定的な例として、方法のいくつかの実施形態では、非ヒト動物は、ヒト化されたT細胞受容体可変遺伝子座を含むことができる。非限定的な例として、非ヒト動物は、ヒト化TCRαおよびβポリペプチド(および/またはヒト化TCRδおよびTCRγポリペプチド)を発現できる。一実施形態では、非ヒト動物は、そのゲノム中に、再構成されていないヒトTCR可変遺伝子座を含む。
方法のいくつかの実施形態では、非ヒト動物は、少なくとも1つの空のヒトもしくはヒト化MHCクラスII分子、または少なくともその空のヒトペプチド結合溝に対して、それが抗原性(例えば、限定されないが、異種)ペプチドと複合体を形成する場合には、寛容化されるが、ヒト(化)MHC分子に対する抗原結合タンパク質(例えば、限定されないが、ヒトもしくはヒト化可変ドメインを含む抗原結合タンパク質)を生成できる。方法のいくつかの実施形態では、空のヒト(化)MHCクラスII分子への非ヒト動物の寛容化は、ゲノム中にヒト(化)MHC分子、または少なくともそのヒトペプチド結合溝をコードするヌクレオチド配列を含むように非ヒト動物を遺伝子改変することによって達成され、それにより、非ヒト動物は、ヒト(化)MHC分子、または少なくともそのヒトペプチド結合溝を、空のヒト(化)MHC分子、またはその空のヒトペプチド結合溝として発現する。ヒト(化)MHC分子をコードするヌクレオチドを含むように遺伝子改変された同じ動物は、ヒトもしくはヒト化抗原結合タンパク質(例えば、限定されないが、ヒトもしくはヒト化可変ドメインを有する抗原-結合タンパク質)を発現するヒト化免疫グロブリン重鎖および/もしくは軽鎖遺伝子座を含むようにさらに改変され得、ならびに/または、ヒト化T細胞受容体可変遺伝子遺伝子座を含むようにさらに改変され得る。方法のいくつかの実施形態では、非ヒト動物は、ヒトもしくはヒト化MHC IIαポリペプチド、および/または、ヒトもしくはヒト化MHC IIβポリペプチドをコードする核酸を含む。例えば、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、US2019/0292263を参照されたい。MHC IIヌクレオチド配列は、完全にヒトであるMHC IIタンパク質(例えば、限定されないが、ヒトHLAクラスII分子)、または部分的にヒトかつ部分的に非ヒトであるヒト化MHCクラスIIタンパク質(例えば、限定されないが、キメラヒト/非ヒトMHC IIタンパク質、例えば、キメラヒト/非ヒトMHC IIαおよびβポリペプチドを含む)をコードし得る。ヒト化(例えば、キメラヒト/非ヒト)MHC IIポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をそのゲノム(例えば、内因性遺伝子座に限定されない)に含む遺伝子改変された非ヒト動物は、米国特許第8,847,005号および第9,043,996号に開示され、これらの各刊行物は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
キメラヒト/非ヒトMHC分子のヒトペプチド結合ドメインへの寛容化は、内因性MHC遺伝子座からの発現によって達成できるが、いくつかの実施形態では、かかる寛容化は、異所性遺伝子座からのヒトMHCクラスII分子(またはその機能的ペプチド結合ドメイン)を発現する非ヒト動物においても生じる。さらに、いくつかの実施形態では、異所性遺伝子座由来の空のヒトMHCクラスII分子(または、その空のペプチド-結合ドメイン)を発現し、それに寛容化した非ヒト動物は、抗原性のペプチド(例えば、限定されないが、非ヒト動物にとって異種のペプチド)と複合体を形成したヒトHLA分子(または、そのペプチド結合-ドメインおよび/もしくはその誘導体)によって、非ヒト動物が免疫されたとき、発現されたヒトMHCクラスII分子が由来するヒトHLA分子(または、そのペプチド結合-ドメインもしくはその誘導体)に対して特異的な免疫応答を発生させることができる。理論に拘束されることを望まないが、非ヒト動物の寛容化は、ヒトもしくはヒト化されたMHCクラスII分子の発現時に起こると考えられている。したがって、ヒトもしくはヒト化MHCクラスII分子が内因性遺伝子座から発現される必要はない。
いくつかの実施形態では、かかる方法は、内因性ペプチドに対する耐性を破壊することをさらに含むことができる。特定のペプチド-MHC-クラス-II結合タンパク質およびペプチド-MHC-クラス-II特異的T細胞を得るための、抗原性ペプチド-MHCクラスII複合体による非ヒト動物(例えば、限定されないが、マウスまたはラットなどのげっ歯類)の免疫化は、非ヒト動物の免疫系がペプチド-MHCクラスII複合体を非自己(すなわち外来物質)として認識できるようにする、非ヒト動物の内因性タンパク質と、提示される異種タンパク質との間の配列の相違に依存する。自己ペプチド-MHCクラスII複合体と高い相同性を有するペプチド-MHCクラスII複合体に対する抗体およびT細胞/TCRの生成は、自己ペプチド-MHCクラスII複合体に対する免疫寛容のために、困難となり得る。目的のペプチドに相同である自己ペプチドに対する耐性を破壊する方法は周知である。例えば、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2017/0332610号を参照されたい。かかる方法のいくつかの実施形態では、内因性ペプチドに対する耐性を破壊する方法は、本明細書において非ヒト動物を改変して、目的のペプチドとの高い相同性を有する自己ペプチドの欠失(例えば、ノックアウト変異)を含ませることを含む。
本明細書のいくつかの実施形態で開示される方法における非ヒト動物としては、例えば、哺乳動物などの任意のタイプの非ヒト動物を挙げることができる。哺乳動物としては、例えば、ヒト、非ヒト哺乳類、非ヒト霊長類、サル、類人猿、ネコ、イヌ、ウマ、雄ウシ、シカ、バイソン、ヒツジ、ウサギ、げっ歯類(例えば、限定されないが、マウス、ラット、ハムスター、およびモルモット)、および家畜(例えば、限定されないが、ウシおよび去勢牛などのウシ種、ヒツジおよびヤギなどのヒツジ種、ならびにブタおよびイノシシなどのブタ種)が挙げられる。鳥類には、例えば、ニワトリ、シチメンチョウ、ダチョウ、ガチョウ、およびアヒルが含まれる。飼育動物および農業用動物も含まれる。「非ヒト動物」という用語は、ヒトを除外するものである。非ヒト動物の具体的な非限定的な例としては、マウスおよびラットなどのげっ歯類が挙げられる。
上記または下記で引用されているすべての特許出願、ウェブサイト、他の刊行物、アクセッション番号などは、各項目が、参照により組み込まれることが具体的にかつ個別に示されたのと同じ程度に、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。別段に他の指示がない限り、本発明の任意の特徴、ステップ、要素、実施形態、または態様を、任意の他のものと組み合わせて使用することができる。本発明は、明瞭さおよび理解の目的に対し図表および例を介していくつかの詳細が記載されているが、添付の特許請求の範囲内で、ある特定の変化および修正を実施することができることが明らかになろう。
配列の簡単な説明
添付の配列表に列記されているヌクレオチドおよびアミノ酸配列は、ヌクレオチド塩基のための標準的な文字略語、およびアミノ酸のための三文字表記を使用して示されている。ヌクレオチド配列は、配列の5’末端から始まって先へ(すなわち、各行で左から右へ)進み3’末端に至る標準規則に従っている。各ヌクレオチド配列の1本の鎖のみが示されているが、相補的鎖は、示されている鎖を任意に参照することによって含まれると理解される。アミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列が提供される場合、同じアミノ酸配列をコードするそのコドン縮重バリアントもまた提供されることが理解される。アミノ酸配列をコードするDNA配列が提供される場合、同じアミノ酸配列をコードするRNA配列もまた提供されることが理解される(チミンをウラシルで置き換えることにより)。アミノ酸配列は、配列のアミノ末端から始まって先へ(すなわち、各行で左から右へ)進みカルボキシ末端に至る標準規則に従っている。
実施例1.ペプチド-MHC IIタンパク質構築物の設計
可溶性ペプチド-MHC Iタンパク質構築物の例は、以前に記載されている。かかる構築物は、VELOCIMMUNE(登録商標)げっ歯動物を免疫して抗ペプチドイングルーブ抗体を生成するなど、様々な用途に使用できる。本実施例では、MHC II分子のα鎖およびβ鎖が一緒に固定されているペプチド-MHC IIタンパク質構築物の設計について説明する。これらは、免疫原として機能する可溶性MHC II構築物や、MHCクラスIIペプチド特異的T細胞受容体(TCR)を発現するT細胞の動員を含む、他の用途向けの膜アンカー型MHC IIタンパク質の生成など、様々な用途に使用できる。可溶性または膜に固定されたMHC IIタンパク質は、MHCクラスIIペプチド特異的T細胞受容体(TCR)を発現するT細胞の特異的ターゲティングに使用して、様々な疾患の条件においてT細胞の活性または生存率を調節することもできる。
図1に示すように、様々な可溶性ペプチド-MHC II構築物を設計した。可溶性ペプチド-MHC II構築物の説明を表2に示す。いくつかの構築物には、E.coliビオチンリガーゼ(BirA)およびmyc-myc-ヒスチジン(mmH)タグが含まれるが、他のタグ(例えば、限定されないが、グルタチオン-s-トランスフェラーゼ(GST)、マルトース結合タンパク質(MBP)、キチン結合タンパク質(CBP)、FLAG、または1D4)も使用できる。構築物で使用される完全長のDQ2α鎖セグメントのアラインメント(C70Q変異またはR101CおよびC70Aの両方の変異を含む)を図2に示す。C70変異に関して、番号付けは、参照配列または所与の構築物について選択されたシグナル配列に基づいて変化し得る。C70は、UniProtアクセッション番号P01909-1(配列番号49)として指定された完全長HLA-II DQα1鎖配列内の位置である。C70Q変異を有する完全長HLA-II DQα1鎖配列のバージョンは、配列番号55に記載されており、R101CおよびC70A変異の両方を有する完全長HLA-II DQα1鎖配列のバージョンは、配列番号54に記載されている。以下で試験される可溶性HLA-DQ2構築物に含まれる完全長HLA-II DQα1鎖の部分には、配列番号49(R101またはC70変異なし)、配列番号55(C70Q変異)、または配列番号54(R101CおよびC70A変異)の残基24~216が含まれた。全長HLA-II DQβ1鎖配列のバージョンは、NCBIアクセッション番号NP_001230891.1(配列番号50)として指定されている。以下で試験される可溶性HLA-DQ2構築物に含まれる完全長HLA-II DQβ1鎖の部分には、配列番号50の残基33~230が含まれた。異なるHLAクラスII対立遺伝子からの完全長α鎖セグメントのアラインメントを図3に示す。
構築物A~Cで良好な収量が観察された。タンパク質は、アフィニティーおよびサイズ排除クロマトグラフィーを含む標準的な手順を使用して精製した。精製後に得られた最終タンパク質量は、UV吸光度と、タンパク質のアミノ酸組成に基づいて計算された吸光係数によって決定した。産生収量は、精製タンパク質の質量を培地の量で割ることによって計算した。構築物Aは、QLQPFPQPELPY(配列番号44、「QLQ」ペプチド)ペプチドに共有結合した場合、14mg/Lの精製収量をもたらした。構築物Cは、QLQペプチド(配列番号44)に共有結合した場合、2.4mg/Lの精製収量をもたらした。構築物Bは、QLQペプチド(配列番号44)、FPQPEQPFPWQP(配列番号45;「FPQ」ペプチド)、およびPQPELPYPQPQL(配列番号46;「PQP」ペプチド)に別々に共有結合した場合、それぞれ204mg/L、36mg/L、0.9mg/Lの精製収量をもたらした。結果の要約を表3に示す。
可溶性タンパク質の測定可能な収量が、以下を含むペプチド-MHC II構築物によって一貫して得られた:
(1)SGGGGG(配列番号1)リンカーにより、MHC IIのαおよびβ鎖に接続されたC末端のjun/fosジッパー、
(2)MHC IIのα鎖に導入されたR101C変異、
(3)ペプチドに接続されたβ鎖のN末端にあるリンカー(リンカーには追加のCys変異が含まれており、リンカーのCysとMHC IIのα鎖に導入されたR101C変異との間にジスルフィド結合を形成できる)、ならびに
(4)α鎖の対を形成しないCysの除去(C70A変異)。
DQA1*0501の対を形成しないCysは、配列アラインメントに基づいて他の種からの最も近いMHC配列のTrp、Arg、またはGlnに置換されるため、代わりにこれらの残基への変異を使用できる。
MHC構築物を用い、2つの異なるBiacoreアッセイを介して、MHCクラスIIタンパク質に対する抗体に結合する能力について試験した。両方のアッセイフォーマットで、使用した機器はOctet HTXであり、チップのタイプは抗マウスまたは抗ヒトFcコーティングされたオクテットバイオセンサーであり、アッセイは25℃の温度で実行し、ランニングバッファーはHBS-ET+1mg/mL BSA、キャプチャ混合速度および時間は1000rpmおよび1分、サンプル注入混合速度および時間は1000rpmおよび2分とした。
構築物Cを分析して、モノクローナル抗体への結合を検証した。第1の実験では、100nMのmAbを含むウェルに、抗mFcコーティングされたオクテットバイオセンサーを1分間浸漬することにより、約0.8nmの汎クラスII抗HLA mAbまたは抗DR/DQ mAbを捕捉した。次に、mAbで捕捉されたセンサーを、200nMの構築物Cを含むウェルに沈めた。図4および表4に示すように、可溶性構築物Cは、抗mFcセンサー表面で捕捉された両方の抗クラスIIモノクローナル抗体に結合したが、アイソタイプ対照mAbには結合しなかった。第2の実験では、200nMの構築物Cを含むウェルに抗hFcコーティングされたオクテットバイオセンサーを1分間浸漬することにより、約1nmの構築物Cを捕捉した。次に、構築物Cを捕捉したセンサーを、100nMの汎クラスII抗HLA mAbまたは抗DR/DQ mAbを含むウェルに沈めた。図5および表5に示すように、抗hFcセンサー表面に捕捉された可溶性構築物Cは、両方の抗クラスIIモノクローナル抗体に結合したが、アイソタイプ対照mAbには結合しなかった。汎クラスII抗HLA抗体は、適切にフォールディングされたHLAタンパク質にのみ結合することから、生成および精製されたタンパク質のコンフォメーションの完全性を検証できた。
構築物Bを分析して、モノクローナル抗体への結合を検証する。第1の実験では、100nMのmAbを含むウェルに、抗mFcコーティングされたオクテットバイオセンサーを1分間浸漬することにより、約0.8nmの汎クラスII抗HLA mAbまたは抗DR/DQ mAbを捕捉する。次に、mAbで捕捉されたセンサーを、200nMの構築物Bを含むウェルに沈める。可溶性構築物Bは、抗mFcセンサー表面で捕捉された両方の抗クラスIIモノクローナル抗体に結合するが、アイソタイプ対照mAbには結合しない。第2の実験では、200nMの構築物Bを含むウェルに抗hFcコーティングされたオクテットバイオセンサーを1分間浸漬することにより、約1nmの構築物Bを捕捉する。次に、構築物Bを捕捉したセンサーを、100nMの汎クラスII抗HLA mAbまたは抗DR/DQ mAbを含むウェルに沈める。抗hFcセンサー表面に捕捉される可溶性構築物Bは、両方の抗クラスIIモノクローナル抗体に結合するが、アイソタイプ対照mAbには結合しない。汎クラスII抗HLA抗体は、適切にフォールディングされたHLAタンパク質にのみ結合することから、生成および精製されたタンパク質のコンフォメーションの完全性を検証できる。
実施例2.マウスの寛容化
空のMHCクラスII分子に寛容化したマウスが生成または提供されるが、MHCクラスII分子は、マウスに由来しない(例えば、限定されないがヒトである)。例えば、対応する内因性遺伝子座または対応する内因性遺伝子座以外の遺伝子座(例えば、限定されないが、ROSA26遺伝子座)由来のMHCクラスII分子を発現する第1のマウスは、空のMHCクラスII分子に寛容化される。次に、これらの寛容化されたマウスに免疫原(例えば、実施例1からの構築物A、構築物B、または構築物Cなどの、溝に免疫原性ペプチドを含むMHCクラスII分子)を注射する。これらの免疫化されたマウスは、空のMHCクラスII分子に寛容化されていないマウスと比較し、この特定の免疫原に対する特異的な抗体力価を生成する。代わりに、対象となるMHCクラスII分子で寛容化および免疫化されていないマウスは、免疫原性ペプチドを認識するだけでなく、MHCクラスII分子も認識する抗体を生成する。したがって、本明細書に記載のMHCクラスII分子で免疫化された寛容化マウスは、MHCクラスII分子のみに対する抗体を生成することなく、抗原に特異的な免疫応答を生成できる。
実施例3.MHCタンパク質構築物による寛容化マウスの免疫化
DNAおよび可溶性二量体タンパク質としてHLA-DQB鎖につなぐためのペプチドを、免疫化およびスクリーニングのために選択する。免疫化およびスクリーニングのためにHLA-DQB鎖につながれたペプチドを含む構築物の例の概略図を、図6Aおよび6Bに示す。
マウス(例えば、ヒト化免疫グロブリン重鎖および/または軽鎖可変領域遺伝子座を含むマウス)を、マウスに対して抗原性であるペプチドと、マウスを寛容化させようとするヒトもしくはヒト化MHCクラスII分子と、を含む目的のペプチド-MHC(pMHC)複合体で免疫化する。マウスに対し、追加的かつ任意的に、目的のpMHC複合体で追加免疫し、この追加免疫源は、任意選択的に、ヘルパーT細胞エピトープに連結されている。抗体(例えば、ヒト化免疫グロブリン重鎖および/または軽鎖遺伝子座から発現されるヒトもしくはヒト化抗体)を免疫化マウスから単離し、pMHC複合体への結合特異性について試験する。
ヒトMHC II分子に対して寛容化され、ヒト化免疫グロブリン重鎖遺伝子座(例えば、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、Macdonald(2014)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 111:5147-5152を参照)、およびヒト化共通軽鎖遺伝子座(例えば、米国特許第10,143,186号、第10,130,081号および第9,969,814号;米国特許出願公開第2012/0021409号、第2012/0192300号、第2013/0045492号、第2013/0185821号、第2013/0302836号、および第2015/0313193号を参照されたく、それらの各々は、すべての目的のためにその全体が参照により組み込まれる)をコードするヌクレオチド配列を含む試験マウスが提供される。これらの試験マウス、および機能的(例えば、マウスの)ADAM6遺伝子(例えば、米国特許第8,642,835号および第8,697,940号を参照されたく、それらの各々は、すべての目的のためにその全体が参照により組み込まれる)およびヒト化免疫グロブリン重鎖および軽鎖遺伝子座を含む非寛容化対照マウスを、HLA-DQ分子の前後関係で提示される異種ペプチドイングルーブを含むpMHC複合体で免疫化する際、免疫原はタンパク質免疫原またはpMHC複合体をコードするDNAとして投与する。マウスは、標準的なアジュバントを含むpMHC複合免疫原を使用するか、Tヘルパー汎DRエピトープ(PADRE)ペプチドに結合したpMHC複合免疫原を使用して、様々な時間間隔で様々な経路を介して追加免疫される。免疫前の血清を、免疫の開始前にマウスから収集する。マウスは定期的に採血され、抗血清力価をそれぞれの抗原に関して分析する。
無関係な抗原(すなわち、マウスが経験したことがなく、したがって力価測定時に顕著な応答を誘発するとは予想されない抗原)、およびHLA-DQ(溝内ペプチド)の前後関係で提示される関係のある抗原に対する、血清中の抗体力価を、ELISAを使用して測定する。96ウェルマイクロタイタープレート(Thermo Scientific)を、リン酸緩衝生理食塩水(PBS、Irvine Scientific)中のHLA-DQの前後関係で提示される、関連するペプチドイングルーブまたは無関係な抗原を含む、タグ付きpMHC複合体で、一晩コーティングする。プレートを0.05%Tween(登録商標) 20(PBS-T、Sigma-Aldrich)を含むリン酸緩衝生理食塩水で洗浄し、PBS中のウシ血清アルブミン(BSA、Sigma-Aldrich)でブロックする。
免疫前および免疫後の抗血清をBSA-PBSで段階希釈し、プレートに添加する。プレートを洗浄し、抗マウスIgG-Fc-西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)標識二次抗体をプレートに添加する。プレートは、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)/H2O2を基質として、製造元の推奨する手順に従って洗浄および発色させ、450nmでの吸光度を分光光度計(Victor、Perkin Elmer)を使用して記録する。抗体価は、Graphpad PRISMソフトウェアを使用して計算する。抗体価は、結合シグナルがバックグラウンドの2倍である補間血清希釈係数として計算する。
マウスをヒトHLAクラスII分子もしくはその一部に寛容化することにより、ヒトHLAクラスII分子に寛容化されていない対照マウスと比較して、目的のpMHCに対する特異的抗体応答を生成するマウスの能力が向上する。
実施例4.ペプチド-MHC IIタンパク質構築物における様々なペプチドの試験
グリアジン免疫原の様々なバリエーションを有する様々な可溶性ペプチド-MHC II構築物を設計して、MHCリガンドペプチドの様々なパラメーターを試験し、様々なリガンドペプチドを有する構築物の発現を確認した。具体的には、αIグリアジン、αIIグリアジン、およびω2グリアジンのバリエーション(表6)を試験した。
以下で試験される可溶性HLA-DQ2構築物に含まれる完全長HLA-II DQα1鎖の部分には、配列番号54の残基24~216(R101CおよびC70A変異、配列番号64)が含まれた。以下で試験される可溶性HLA-DQ2構築物に含まれる完全長HLA-II DQβ1鎖の部分には、配列番号50の残基33~230(配列番号60)が含まれた。可溶性ペプチド-MHC II構築物の説明を表7に示す。一部の構築物にはPADREが含まれていたが、他のT細胞エピトープも使用できる。表7に示すように、すべての構築物で良好な収量が観察された。
タンパク質は、アフィニティーおよびサイズ排除クロマトグラフィーを含む標準的な手順を使用して精製する。精製後に得られる最終的なタンパク質量は、UV吸光度と、タンパク質のアミノ酸組成に基づいて計算された吸光係数によって決定する。産生収量は、精製タンパク質の質量を培地の量で割ることによって計算する。
ペプチド-MHC構築物を用い、2つの異なるBiacoreアッセイを介して、MHCクラスIIタンパク質に対する抗体に結合する能力について試験する。両方のアッセイフォーマットで、使用する機器はOctet HTXであり、チップのタイプは抗マウスまたは抗ヒトFcコーティングされたオクテットバイオセンサーであり、アッセイは25℃の温度で実行し、ランニングバッファーはHBS-ET+1mg/mL BSA、キャプチャ混合速度および時間は1000rpmおよび1分、サンプル注入混合速度および時間は1000rpmおよび2分である。
各構築物を分析して、モノクローナル抗体への結合を検証する。第1の実験では、100nMのmAbを含むウェルに抗mFcコーティングされたオクテットバイオセンサーを1分間浸すことにより、約0.8nmの汎クラスII抗HLA mAbまたは抗DR/DQ mAbを捕捉する。次に、mAbで捕捉されたセンサーを、200nMのペプチド-MHC構築物を含むウェルに沈める。可溶性ペプチド-MHC構築物は、抗mFcセンサー表面に捕捉された両方の抗クラスIIモノクローナル抗体に結合するが、アイソタイプコントロールmAbには結合しない。第2の実験では、200nMのペプチド-MHC構築物を含むウェルに抗hFcコーティングされたオクテットバイオセンサーを1分間浸漬することにより、約1nmのペプチド-MHC構築物を捕捉する。次に、ペプチド-MHC-構築物で捕捉されたセンサーを、100nMの汎クラスII抗HLA mAbまたは抗DR/DQ mAbを含むウェルに沈める。抗hFcセンサー表面に捕捉された可溶性ペプチド-MHC構築物は、両方の抗クラスIIモノクローナル抗体に結合するが、アイソタイプコントロールmAbには結合しない。汎クラスII抗HLA抗体は、適切にフォールディングされたHLAタンパク質にのみ結合することから、生成および精製されたタンパク質のコンフォメーションの完全性を検証できる。
次に、空のMHCクラスII分子に寛容化したマウスが生成または提供されるが、MHCクラスII分子は、マウスに由来しない(例えば、限定されないがヒトである)。例えば、対応する内因性遺伝子座または対応する内因性遺伝子座以外の遺伝子座(例えば、限定されないが、ROSA26遺伝子座)由来のMHCクラスII分子を発現する第1のマウスは、空のMHCクラスII分子に寛容化される。次に、これらの寛容化されたマウスに免疫原(例えば、実施例4のペプチド-MHC構築物のいずれかなどの免疫原性ペプチドを溝に含むMHCクラスII分子)を注射する。これらの免疫化されたマウスは、空のMHCクラスII分子に耐えられないマウスと比較した場合、この特定の免疫原に対する特定の抗体力価を生成する。代わりに、対象となるMHCクラスII分子で寛容化および免疫化されていないマウスは、免疫原性ペプチドを認識するだけでなく、MHCクラスII分子も認識する抗体を生成する。したがって、本明細書に記載のMHCクラスII分子で免疫化された寛容化マウスは、MHCクラスII分子のみに対する抗体を生成することなく、抗原に特異的な免疫応答を生成できる。
DNAとしてHLA-DQB鎖につなぐための、実施例4に記載されているようなペプチドおよび可溶性二量体タンパク質を、免疫化およびスクリーニングのために選択する。
マウス(例えば、ヒト化免疫グロブリン重鎖および/または軽鎖可変領域遺伝子座を含むマウス)を、マウスに対して抗原性であるペプチドと、マウスを寛容化させようとするヒトもしくはヒト化MHCクラスII分子と、を含む目的のペプチド-MHC(pMHC)複合体で免疫化する。マウスに対し、追加的かつ任意的に、目的のpMHC複合体で追加免疫し、この追加免疫源は、任意選択的に、ヘルパーT細胞エピトープに連結されている。抗体(例えば、ヒト化免疫グロブリン重鎖および/または軽鎖遺伝子座から発現されるヒトもしくはヒト化抗体)を免疫化マウスから単離し、pMHC複合体への結合特異性について試験する。
ヒトMHC II分子に対して寛容化され、ヒト化免疫グロブリン重鎖遺伝子座(例えば、参照により全体としてすべての目的のために本明細書に組み込まれる、Macdonald(2014)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 111:5147-5152を参照)、およびヒト化共通軽鎖遺伝子座(例えば、米国特許第10,143,186号、第10,130,081号および第9,969,814号;米国特許出願公開第2012/0021409号、第2012/0192300号、第2013/0045492号、第2013/0185821号、第2013/0302836号、および第2015/0313193号を参照されたく、それらの各々は、すべての目的のためにその全体が参照により組み込まれる)をコードするヌクレオチド配列を含む試験マウスが提供される。これらの試験マウス、および機能的(例えば、マウスの)ADAM6遺伝子(例えば、米国特許第8,642,835号および第8,697,940号を参照されたく、それらの各々は、すべての目的のためにその全体が参照により組み込まれる)およびヒト化免疫グロブリン重鎖および軽鎖遺伝子座を含む非寛容化対照マウスを、HLA-DQ分子の前後関係で提示される異種ペプチドイングルーブを含むpMHC複合体で免疫化する際、免疫原はタンパク質免疫原またはpMHC複合体をコードするDNAとして投与する。マウスは、標準的なアジュバントを含むpMHC複合免疫原を使用するか、Tヘルパー汎DRエピトープ(PADRE)ペプチドに結合したpMHC複合免疫原を使用して、様々な時間間隔で様々な経路を介して追加免疫される。免疫前の血清を、免疫の開始前にマウスから収集する。マウスは定期的に採血され、抗血清力価をそれぞれの抗原に関して分析する。
無関係な抗原(すなわち、マウスが経験したことがなく、したがって力価測定時に顕著な応答を誘発するとは予想されない抗原)、およびHLA-DQ(溝内ペプチド)の前後関係で提示される関係のある抗原に対する、血清中の抗体力価を、ELISAを使用して測定する。96ウェルマイクロタイタープレート(Thermo Scientific)を、リン酸緩衝生理食塩水(PBS、Irvine Scientific)中のHLA-DQの前後関係で提示される、関連するペプチドイングルーブまたは無関係な抗原を含む、タグ付きpMHC複合体で、一晩コーティングする。プレートを0.05%Tween(登録商標) 20(PBS-T、Sigma-Aldrich)を含むリン酸緩衝生理食塩水で洗浄し、PBS中のウシ血清アルブミン(BSA、Sigma-Aldrich)でブロックする。
免疫前および免疫後の抗血清をBSA-PBSで段階希釈し、プレートに添加する。プレートを洗浄し、抗マウスIgG-Fc-西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)標識二次抗体をプレートに添加する。プレートは、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)/H2O2を基質として、製造元の推奨する手順に従って洗浄および発色させ、450nmでの吸光度を分光光度計(Victor、Perkin Elmer)を使用して記録する。抗体価は、Graphpad PRISMソフトウェアを使用して計算する。抗体価は、結合シグナルがバックグラウンドの2倍である補間血清希釈係数として計算する。
マウスをヒトHLAクラスII分子もしくはその一部に寛容化することにより、ヒトHLAクラスII分子に寛容化されていない対照マウスと比較して、目的のpMHCに対する特異的抗体応答を生成するマウスの能力が向上する。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
MHCクラスIIα鎖もしくはその一部と、MHCクラスIIβ鎖もしくはその一部と、を含むMHCクラスII分子に共有結合したMHCリガンドペプチドを含む組成物であって、
前記MHCリガンドペプチドが、ペプチドリンカーによって前記MHCクラスII分子に共有結合し、
前記MHCリガンドペプチドまたは前記ペプチドリンカーが、第1のシステインを含み、前記MHCクラスII分子が、第2のシステインを含み、
前記第1のシステインおよび前記第2のシステインが、前記MHCリガンドペプチドが、前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部および前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部によって形成されるペプチド結合溝に結合するよう、ジスルフィド結合を形成する、組成物。
(項目2)
前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部がα1ドメインを含み、前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部がβ1ドメインを含む、項目1に記載の組成物。
(項目3)
前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部がMHCクラスIIα鎖細胞外ドメインを含み、前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部がMHCクラスIIβ鎖細胞外ドメインを含む、項目2に記載の組成物。
(項目4)
(1)前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部が、前記α1ドメインと、α2ドメインと、膜貫通ドメインと、細胞質ドメインと、を含み、
(2)前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部が、前記β1ドメインと、β2ドメインと、膜貫通ドメインと、細胞質ドメインと、を含む、項目2または3に記載の組成物。
(項目5)
前記組成物が膜に固定されている、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目6)
前記組成物が可溶性である、項目1~3のいずれか一項に記載の組成物。
(項目7)
(1)前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部が、前記α1ドメインおよびα2ドメインを含むが、膜貫通ドメインまたは細胞質ドメインを含まず、
(2)前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部が、前記β1ドメインおよびβ2ドメインを含むが、膜貫通ドメインまたは細胞質ドメインを含まない、項目6に記載の組成物。
(項目8)
前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部および前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部が、Jun-Fosジッパー、静電気的エンジニアリング、ノブイントゥホール、免疫グロブリン足場、免疫グロブリンFc領域、またはリンカーによって連結されている、項目6または7に記載の組成物。
(項目9)
前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部および前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部が、Junロイシンジッパー二量体化モチーフおよびFosロイシンジッパー二量体化モチーフを含むJun-Fosジッパーによって連結され、
前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部が、前記Junロイシンジッパー二量体化モチーフに連結され、前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部が、前記Fosロイシンジッパー二量体化モチーフに連結されているか、または、前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部が、前記Fosロイシンジッパー二量体化モチーフに連結され、前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部が、前記Junロイシンジッパー二量体化モチーフに連結されている、項目8に記載の組成物。
(項目10)
前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部のC末端が、前記Junロイシンジッパー二量体化モチーフに連結され、前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部のC末端が、前記Fosロイシンジッパー二量体化モチーフに連結されているか、または、
前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部のC末端が、前記Fosロイシンジッパー二量体化モチーフに連結され、前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部のC末端が、前記Junロイシンジッパー二量体化モチーフに連結されている、項目9に記載の組成物。
(項目11)
前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部が、MHC-Junリンカーによって前記Junロイシンジッパー二量体化モチーフに連結され、前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部が、MHC-Fosリンカーによって前記Fosロイシンジッパー二量体化モチーフに連結されているか、または、
前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部が、前記MHC-Fosリンカーによって前記Fosロイシンジッパー二量体化モチーフに連結され、前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部が、前記MHC-Junリンカーによって前記Junロイシンジッパー二量体化モチーフに連結されている、項目9または10に記載の組成物。
(項目12)
前記MHC-Junリンカーおよび前記MHC-Fosリンカーがそれぞれ、配列番号1に記載の配列を含む、項目11に記載の組成物。
(項目13)
前記MHCリガンドペプチドが、約10~約18アミノ酸長であるか、約10~約15アミノ酸長であるか、もしくは約10~約12アミノ酸長であるか、または
前記MHCリガンドペプチドが、残基P-1~P9もしくは残基P-3~P9を含む、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目14)
前記MHCリガンドペプチドが、抗原性MHCリガンドペプチドである、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目15)
前記MHCリガンドペプチドが、T細胞媒介性疾患に関連している、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目16)
前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカーが、柔軟性リンカーである、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目17)
前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカーが、1つ以上の柔軟性アミノ酸および1つ以上の極性アミノ酸を含む、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目18)
前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカーが、いかなる荷電アミノ酸も含まない、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目19)
前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカーが、切断部位を含む、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目20)
前記切断部位が、タバコエッチウイルス(TEV)プロテアーゼ切断部位である、項目19に記載の組成物。
(項目21)
前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカーが、非免疫原性である、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目22)
前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカーが、前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部のN末端に接続されている、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目23)
前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカーが、前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部のN末端に接続されている、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目24)
前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカーが、少なくとも約9アミノ酸長である、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目25)
前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカーが、約9~約50アミノ酸長である、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目26)
前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカーが、配列番号4に記載の配列の2~4回の繰り返しを含む、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目27)
前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカーが、前記第1のシステインを含む、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目28)
前記第1のシステインが、前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカー中の唯一のシステインである、項目27に記載の組成物。
(項目29)
前記第1のシステインが、前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカーの最初の4つのアミノ酸にある、項目27または28に記載の組成物。
(項目30)
前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカーが、配列番号4に記載の配列の2~4回の繰り返しを含み、前記繰り返しのうちの1つの中の1つのアミノ酸がシステインに変異している、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目31)
前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカーが、配列番号21に記載の配列を含む、項目30に記載の組成物。
(項目32)
前記MHCリガンドペプチドが、前記第1のシステインを含む、項目1~26のいずれか一項に記載の組成物。
(項目33)
前記第1のシステインが、前記組成物によって形成されたエピトープとは反対側を向いている、項目32に記載の組成物。
(項目34)
前記第2のシステインが、前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部にある、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目35)
前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカーが、前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部のN末端に接続されている、項目34に記載の組成物。
(項目36)
前記第2のシステインが、前記組成物中の前記MHCクラスII分子に対応する野生型MHCクラスII分子に存在しない、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目37)
前記第2のシステインが、前記対応する野生型MHCクラスII分子中の非システインアミノ酸の代わりに存在する、項目36に記載の組成物。
(項目38)
前記第2のシステインが、前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部にあり、
前記第2のシステインが、前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部が配列番号49と最適に整列された場合、配列番号49に記載の配列の位置101に対応する位置にある、項目37に記載の組成物。
(項目39)
前記MHCクラスII分子が、対応する野生型MHCクラスII分子に存在するシステインを欠いている、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目40)
前記対応する野生型MHCクラスII分子に存在する前記システインが、前記組成物中の前記MHCクラスII分子においてアラニンまたはグルタミンで置換されている、項目39に記載の組成物。
(項目41)
前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部が、対応する野生型MHCクラスIIα鎖に存在するシステインを欠いている、項目1~38のいずれか一項に記載の組成物。
(項目42)
前記対応する野生型MHCクラスIIα鎖に存在する前記システインが、前記組成物中の前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部においてアラニンまたはグルタミンで置換されている、項目41に記載の組成物。
(項目43)
前記対応する野生型MHCクラスIIα鎖中の前記システインが、前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部が配列番号49と最適に整列された場合、配列番号49に記載の配列の位置70に対応する位置にある、項目41または42に記載の組成物。
(項目44)
前記組成物が1つ以上の免疫刺激分子をさらに含む、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目45)
前記1つ以上の免疫刺激分子が、汎DR-結合エピトープ(PADRE)および/またはリンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)由来のペプチドを含む、項目44に記載の組成物。
(項目46)
前記1つ以上の免疫刺激分子が、前記MHCクラスII分子に直接的または間接的に共有結合している、項目44または45に記載の組成物。
(項目47)
前記1つ以上の免疫刺激性分子が、前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部、および/または、前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部に直接的または間接的に共有結合している、項目44~46のいずれか一項に記載の組成物。
(項目48)
前記MHCクラスII分子が、ヒトMHCクラスII分子である、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目49)
前記ヒトMHCクラスII分子が、HLA-DQ、HLA-DR、およびHLA-DPからなる群から選択される、項目48に記載の組成物。
(項目50)
前記ヒトMHCクラスII分子が、HLA-DQ2分子である、項目49に記載の組成物。
(項目51)
前記ヒトMHCクラスII分子が、HLA-DR2分子である、項目49に記載の組成物。
(項目52)
前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部が、MHCクラスIIα鎖細胞外ドメインを含み、前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部が、MHCクラスIIβ鎖細胞外ドメインを含み、
前記MHCリガンドペプチドを前記MHCクラスII分子に連結する前記ペプチドリンカーが、第1のシステインを含む約9~約50アミノ酸長の柔軟性リンカーであり、前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部のN末端に接続され、
前記第2のシステインが、前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部にあり、前記組成物中の前記MHCクラスII分子に対応する野生型MHCクラスII分子には存在せず、
前記MHCクラスII分子が、対応する野生型MHCクラスII分子に存在するシステインを欠いている、先行項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目53)
前記組成物が可溶性であり、
前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部が、前記α1ドメインおよびα2ドメインを含むが、膜貫通ドメインまたは細胞質ドメインを含まず、
前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部が、前記β1ドメインおよびβ2ドメインを含むが、膜貫通ドメインまたは細胞質ドメインを含まず、
前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部および前記MHCクラスIIβ鎖もしくは前記その一部が、Junロイシンジッパー二量体化モチーフおよびFosロイシンジッパー二量体化モチーフを含むJun-Fosジッパーによって連結されている、項目52に記載の組成物。
(項目54)
前記第2のシステインが、前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部が配列番号49と最適に整列された場合、配列番号49に記載の配列の位置101に対応する位置にあり、
前記対応する野生型MHCクラスII分子中の前記システインが、前記MHCクラスIIα鎖もしくは前記その一部が配列番号49と最適に整列された場合、配列番号49に記載の配列の位置70に対応する位置にある、項目52または53に記載の組成物。
(項目55)
前記MHCクラスII分子が、HLA-DQ、HLA-DP、およびHLA-DRからなる群から選択されるヒトMHCクラスII分子である、項目52~54のいずれか一項に記載の組成物。
(項目56)
前記ヒトMHCクラスII分子がHLA-DQである、項目55に記載の組成物。
(項目57)
先行項目のいずれか一項に記載の組成物をコードする、核酸。
(項目58)
対象において免疫応答を誘発する方法であって、有効量の、項目1~56のいずれか一項に記載の組成物または前記組成物をコードする核酸を前記対象に投与することを含む、方法。
(項目59)
MHCクラスII分子に共有結合したMHCリガンドペプチドを含む抗原性組成物に特異的に結合する抗原結合タンパク質を生成する方法であって、
(a)項目1~56のいずれか一項に記載の組成物または前記組成物をコードする核酸で非ヒト動物を免疫することと、
(b)前記非ヒト動物が前記組成物に対する免疫応答を開始するのに十分な条件に非ヒト動物を維持することと、を含む、方法。
(項目60)
抗原結合タンパク質を生成する方法であって、
(a)項目1~56のいずれか一項に記載の組成物または前記組成物をコードする核酸で非ヒト動物を免疫することと、
(b)前記非ヒト動物が前記組成物に対する免疫応答を開始するのに十分な条件に非ヒト動物を維持することと、を含む、方法。
(項目61)
前記抗原結合タンパク質が、MHCクラスII分子に共有結合されたMHCリガンドペプチドを含む抗原性組成物に特異的に結合する、項目60に記載の方法。