本発明の二液硬化型ガスバリア性組成物は、A剤およびB剤を含有する。
A剤は、必須成分として、芳香環含有ポリイソシアネートのポリチオール付加体を含んでいる。
芳香環含有ポリイソシアネートのポリチオール付加体は、ポリチオールに芳香環含有ポリイソシアネートが付加した付加体(アダクト体)である。
芳香環含有ポリイソシアネートのポリチオール付加体は、例えば、芳香環含有ポリイソシアネートと、ポリチオールとを、付加反応させることにより、得ることができる。
芳香環含有ポリイソシアネートは、分子骨格に芳香環を含有するポリイソシアネートであって、例えば、芳香族ポリイソシアネート、および芳香脂肪族ポリイソシアネートが挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、芳香族ジイソシアネートが挙げられる。芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート(2,4-または2,6-トリレンジイソシアネートもしくはその混合物)(TDI)、フェニレンジイソシアネート(m-、p-フェニレンジイソシアネートもしくはその混合物)、4,4’-ジフェニルジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ジフェニルメタンジイソシネート(4,4’-、2,4’-または2,2’-ジフェニルメタンジイソシネートもしくはその混合物)(MDI)、4,4’-トルイジンジイソシアネート(TODI)、および4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネートが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、芳香脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。芳香脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、キシリレンジイソシアネート(1,3-または1,4-キシリレンジイソシアネートもしくはその混合物)(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(1,3-または1,4-テトラメチルキシリレンジイソシアネートもしくはその混合物)(TMXDI)、およびω,ω’-ジイソシアネート-1,4-ジエチルベンゼンが挙げられる。
これら芳香環含有ポリイソシアネートは、単独使用または2種類以上併用することができる。
芳香環含有ポリイソシアネートとして、好ましくは、芳香脂肪族ポリイソシアネート、より好ましくは、芳香脂肪族ジイソシアネート、さらに好ましくは、キシリレンジイソシアネート(1,3-または1,4-キシリレンジイソシアネートもしくはその混合物)(XDI)、特に好ましくは、1,3-キシリレンジイソシアネートが挙げられる。
ポリチオールは、2つ以上、例えば、6つ以下、好ましくは、4つ以下のメルカプト基(チオール基)を有する。ポリチオールは、最も好ましくは、3つのメルカプト基(チオール基)を有する。
ポリチオールの分子量は、例えば、50以上であり、また、例えば、500以下、好ましくは、400以下、より好ましくは、300以下である。
ポリチオールとして、例えば、2つのメルカプト基を有する二官能チオール、3つのメルカプト基を有する三官能チオール、4つのメルカプト基を有する四官能チオール、5つのメルカプト基を有する五官能チオール、6つのメルカプト基を有する六官能チオール、および、8つのメルカプト基を有する八官能チオールが挙げられる。
二官能チオールとして、例えば、脂肪族二官能チオール、芳香族二官能チオール、複素環含有二官能チオール、および、1分子中にメルカプト基以外に硫黄原子を含有する二官能チオールが挙げられる。
脂肪族二官能チオールとして、例えば、メタンジチオール、1,2-エタンジチオール、1,1-プロパンジチオール、1,2-プロパンジチオール、1,3-プロパンジチオール、2,2-プロパンジチオール、1,4-ブタンジチオール、2,3-ブタンジチオール、1,5-ペンタンジチオール、1,6-ヘキサンジチオール、1,1-シクロヘキサンジチオール、1,2-シクロヘキサンジチオール、2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジチオール、3,4-ジメトキシブタン-1,2-ジチオール、2-メチルシクロヘキサン-2,3-ジチオール、1,1-ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、1,2-ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,3-ジメルカプトプロピルメチルエーテル、ビス(2-メルカプトエチル)エーテル、ジエチレングリコールビス(2-メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)、エチレングリコールビス(2-メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)、1,4-シクロヘキサンジオールビス(2-メルカプトアセテート)、および、1,4-シクロヘキサンジオールビス(3-メルカプトプロピオネート)が挙げられる。
芳香族二官能チオールとして、例えば、1,2-ジメルカプトベンゼン、1,3-ジメルカプトベンゼン、1,4-ジメルカプトベンゼン、1,2-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2-ビス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼン、1,3-ビス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼン、1,2-ビス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン、1,3-ビス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン、2,5-トルエンジチオール、3,4-トルエンジチオール、1,3-ジ(p-メトキシフェニル)プロパン-2,2-ジチオール、1,3-ジフェニルプロパン-2,2-ジチオール、フェニルメタン-1,1-ジチオール、2,4-ジ(p-メルカプトフェニル)ペンタン、1,4-ナフタレンジチオール、1,5-ナフタレンジチオール、2,6-ナフタレンジチオール、2,7-ナフタレンジチオール、2,4-ジメチルベンゼン-1,3-ジチオール、4,5-ジメチルベンゼン-1,3-ジチオール、9,10-アントラセンジメタンチオール、2,2´-ジメルカプトビフェニル、4,4´-ジメルカプトビフェニル、4,4´-ジメルカプトビベンジル、2,5-ジクロロベンゼン-1,3-ジチオール、1,3-ジ(p-クロロフェニル)プロパン-2,2-ジチオール、3,4,5-トリブロム-1,2-ジメルカプトベンゼン、および、2,3,4,6-テトラクロル-1,5-ビス(メルカプトメチル)ベンゼンが挙げられる。
複素環含有二官能チオールとして、例えば、2-メチルアミノ-4,6-ジチオール-sym-トリアジン、2-エチルアミノ-4,6-ジチオール-sym-トリアジン、2-アミノ-4,6-ジチオール-sym-トリアジン、2-モルホリノ-4,6-ジチオール-sym-トリアジン、2-シクロヘキシルアミノ-4,6-ジチオール-sym-トリアジン、2-メトキシ-4,6-ジチオール-sym-トリアジン、2-フェノキシ-4,6-ジチオール-sym-トリアジン、2-チオベンゼンオキシ-4,6-ジチオール-sym-トリアジン、および、2-チオブチルオキシ-4,6-ジチオール-sym-トリアジンが挙げられる。
メルカプト基以外に硫黄原子を含有する二官能チオールとして、例えば、ビス(メルカプトメチル)スルフィド、ビス(メルカプトメチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトエチル)スルフィド(ビス(2-メルカプトエチル)スルフィド(MES))、ビス(メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトプロピル)スルフィド、ビス(メルカプトメチルチオ)メタン、ビス(2-メルカプトエチルチオ)メタン、ビス(3-メルカプトプロピルチオ)メタン、1,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エタン、1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)エタン、1,2-ビス(3-メルカプトプロピルチオ)エタン、1,3-ビス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,3-ビス(2-メルカプトエチルチオ)プロパン、1,3-ビス(3-メルカプトプロピルチオ)プロパン、2,5-ジメルカプト-1,4-ジチアン、2,5-ジメルカプトメチル-2,5-ジメチル-1,4-ジチアン、ヒドロキシメチルスルフィドビス(2-メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルスルフィドビス(3-メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(2-メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(3-メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシプロピルスルフィドビス(2-メルカプトアセテート)、ヒドロキシプロピルスルフィドビス(3-メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(2-メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(3-メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(2―メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(3―メルカプトプロピネート)、ヒドロキシプロピルジスルフィドビス(2―メルカプトアセテート)、ヒドロキシプロピルジスルフィドビス(3―メルカプトプロピネート)、2-メルカプトエチルエーテルビス(2-メルカプトアセテート)、2-メルカプトエチルエーテルビス(3-メルカプトプロピオネート)、1,4-ジチアン-2,5-ジオールビス(3-メルカプトプロピオネート)、チオジグリコール酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、チオジプロピオン酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、4,4-チオジブチル酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、ジチオジグリコール酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、ジチオジプロピオン酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、4,4-ジチオジブチル酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、チオジグリコール酸ビス(2,3-ジメルカプトプロピルエステル)、3,4-チオフェンジチオール、ビスムチオール、4,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアン、2-(4,5-ジメルカプト-2-チアペンチル)-1,3-ジチアシクロペンタン、2-(2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)-1,3-ジチエタン、1,5-ビス[4-(6-メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアニルチオ]-3-[2-(1,3-ジチエタニル)]メチル-2,4-ジチアペンタン、4,6-ビス{3-[2-(1,3-ジチエタニル)]メチル-5-メルカプト-2,4-ジチアペンチルチオ}-1,3-ジチアン、3,7-ビス[2-(1,3-ジチエタニル)]メチル-1,9-ジメルカプト-2,4,6,8-テトラチアノナン、4,5-ビス{1-[2-(1,3-ジチエタニル)]-3-メルカプト-2-チアプロピルチオ}-1,3-ジチオラン、2-{ビス[4-(5-メルカプトメチルチオ-1,3-ジチオラニル)チオ]メチル}-1,3-ジチエタン、4-[4-(5-メルカプトメチルチオ-1,3-ジチオラニル)チオ]-5-{1-[2-(1,3-ジチエタニル)]-3-メルカプト-2-チアプロピルチオ}-1,3-ジチオラン、2,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3,5-トリチアシクロヘキサン、ビス(メルカプトメチル)メチルチオ-1,3,5-トリチアシクロヘキサン、2,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアシクロペンタン、2-メルカプトエチルチオ-4-メルカプトメチル-1,3-ジチアシクロペンタン、および、2-(2,3-ジメルカプトプロピルチオ)-1,3-ジチアシクロペンタンが挙げられる。
三官能チオールとして、例えば、脂肪族三官能チオール、芳香族三官能チオール、および、1分子中にメルカプト基以外に硫黄原子を含有する三官能チオールが挙げられる。
脂肪族三官能チオールとして、例えば、1,2,3-プロパントリチオール、2,3-ジメルカプトコハク酸(2-メルカプトエチルエステル)、チオリンゴ酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、2,3-ジメルカプト-1-プロパノール(2-メルカプトアセテート)、2,3-ジメルカプト-1-プロパノール(3-メルカプトプロピオネート)、3-メルカプト-1,2-プロパンジオールビス(2-メルカプトアセテート)、3-メルカプト-1,2-プロパンジオールビス(3-メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2-メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリス(2-メルカプトアセテート)、トリメチロールエタントリス(3-メルカプトプロピオネート)、グリセリントリス(2-メルカプトアセテート)、および、グリセリントリス(3-メルカプトプロピオネート)が挙げられる。
芳香族三官能チオールとして、例えば、1,2,3-トリメルカプトベンゼン、1,2,4-トリメルカプトベンゼン、1,3,5-トリメルカプトベンゼン、1,2,3-トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,4-トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5-トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,3-トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,4-トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3,5-トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,3-トリス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼン、1,2,4-トリス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼン、1,3,5-トリス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼン、1,2,3-トリス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン、1,2,4-トリス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン、および、1,3,5-トリス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼンが挙げられる。
メルカプト基以外に硫黄原子を含有する三官能チオールとして、例えば、1,2,3-トリス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,2,3-トリス(2-メルカプトエチルチオ)プロパン、1,2,3-トリス(3-メルカプトプロピルチオ)プロパン、4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン(GST)、2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エタンチオール、3-メルカプトメチルチオ-1,7-ジメルカプト-2,6-ジチアヘプタン、3-メルカプトメチルチオ-1,6-ジメルカプト-2,5-ジチアヘキサン、4,6-ビス[4-(6-メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアニルチオ]-6-[4-(6-メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアニルチオ]-1,3-ジチアン、トリス(メルカプトメチルチオ)メタン、トリス(メルカプトエチルチオ)メタン、2,4,6-トリス(メルカプトメチルチオ)-1,3,5-トリチアシクロヘキサン、トリス[(4-メルカプトメチル-2,5-ジチアシクロヘキシル-1-イル)メチルチオ]メタン、4-メルカプトメチル-2-(2,3-ジメルカプトプロピルチオ)-1,3-ジチアシクロペンタン、および、4-メルカプトメチル-2-(1,3-ジメルカプト-2-プロピルチオ)-1,3-ジチアシクロペンタンが挙げられる。
四官能チオールとして、例えば、脂肪族四官能チオール、芳香族四官能チオール、および、1分子中にメルカプト基以外に硫黄原子を含有する四官能チオールが挙げられる。
脂肪族四官能チオールとして、例えば、2,2-ビス(メルカプトメチル)-1,3-プロパンジチオール、ペンタエリスリトールテトラキス(2-メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、および、テトラキス(メルカプトメチル)メタンが挙げられる。
芳香族四官能チオールとして、例えば、1,2,3,4-テトラメルカプトベンゼン、1,2,3,5-テトラメルカプトベンゼン、1,2,4,5-テトラメルカプトベンゼン、1,2,3,4-テトラキス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,3,5-テトラキス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,4,5-テトラキス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,3,4-テトラキス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,3,5-テトラキス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,4,5-テトラキス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,3,4-テトラキス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼン、1,2,3,5-テトラキス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼン、1,2,4,5-テトラキス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼン、1,2,3,4-テトラキス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン、1,2,3,5-テトラキス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン、および、1,2,4,5-テトラキス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼンが挙げられる。
メルカプト基以外に硫黄原子を含有する脂肪族四官能チオールとして、例えば、5,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、テトラキス(メルカプトメチルチオメチル)メタン、テトラキス(2-メルカプトエチルチオメチル)メタン、テトラキス(3-メルカプトプロピルチオメチル)メタン、ビス(2,3-ジメルカプトプロピル)スルフィド、チオジプロピオン酸ビス(2,3-ジメルカプトプロピルエステル)、ジチオジグリコール酸ビス(2,3-ジメルカプトプロピルエステル)、チオジプロピオン酸ビス(2,3-ジメルカプトプロピルエステル)、ジチオジプロピオン酸ビス(2,3-ジメルカプトプロピルエステル)、1,1,3,3-テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,1,2,2-テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、1,1,5,5-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-3-チアペンタン、1,1,6,6-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-3,4-ジチアヘキサン、2,5-ビス(4,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-2-チアブチル)-1,4-ジチアン、2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3-プロパンジチオール、3,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,9-ジメルカプト-2,5,8-トリチアノナン、4-[3,5-ビス(メルカプトメチルチオ)-7-メルカプト-2,6-ジチアヘプチルチオ]-6-メルカプトメチルチオ-1,3-ジチアン、1,1-ビス[4-(6-メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアニルチオ]-1,3-ビス(メルカプトメチルチオ)プロパン、3-[2-(1,3-ジチエタニル)]メチル-7,9-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,11-ジメルカプト-2,4,6,10-テトラチアウンデカン、4-[3,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-6-メルカプト-2,5-ジチアヘキシルチオ]-5-メルカプトメチルチオ-1,3-ジチオラン、2-[3,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-6-メルカプト-2,5-ジチアヘキシルチオ]メルカプトメチルチオメチル-1,3-ジチエタン、4-{1-[2-(1,3-ジチエタニル)]-3-メルカプト-2-チアプロピルチオ}-5-[1,2-ビス(メルカプトメチルチオ)-4-メルカプト-3-チアブチルチオ]-1,3-ジチオラン、1,1,5,5-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-2,4-ジチアペンタン、および、1,1,3,3-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-2-チアプロパンが挙げられる。
五官能チオールとして、例えば、1分子中にメルカプト基以外に硫黄原子を含有する五官能チオールが挙げられる。
メルカプト基以外に硫黄原子を含有する五官能チオールとして、例えば、1-[4-(6-メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアニルチオ]-3-[2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エチル]-7,9-ビス(メルカプトメチルチオ)-2,4,6,10-テトラチアウンデカン、および、ビス[4,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアブチル]-(メルカプトメチルチオ)メタンが挙げられる。
六官能チオールとして、例えば、1分子中にメルカプト基以外に硫黄原子を含有する六官能チオールが挙げられる。
メルカプト基以外に硫黄原子を含有する六官能チオールとして、例えば、1,1,9,9-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-5-(3,3-ビス(メルカプトメチルチオ)-1-チアプロピル)3,7-ジチアノナン、トリス(2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)メタン、トリス(4,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-2-チアブチル)メタン、3,5,9,11-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-1,13-ジメルカプト-2,6,8,12-テトラチアトリデカン、3,4,8,9-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-1,11-ジメルカプト-2,5,7,10-テトラチアウンデカン、4,6-ビス[3,5-ビス(メルカプトメチルチオ)-7-メルカプト-2,6-ジチアヘプチルチオ]-1,3-ジチアン、3-[2-(1,3-ジチエタニル)]メチル-7,9,13,15-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-1,17-ジメルカプト-2,4,6,10,12,16-ヘキサチアヘプタデカン、4-[3,4,8,9-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-11-メルカプト-2,5,7,10-テトラチアウンデシル]-5-メルカプトメチルチオ-1,3-ジチオラン、4,5-ビス[3,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-6-メルカプト-2,5-ジチアヘキシルチオ]-1,3-ジチオラン、4-[3-ビス(メルカプトメチルチオ)メチル-5,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-8-メルカプト-2,4,7-トリチアオクチル]-5-メルカプトメチルチオ-1,3-ジチオラン、2-{ビス[3,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-6-メルカプト-2,5-ジチアヘキシルチオ]メチル}-1,3-ジチエタン、2-[3,4,8,9-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-11-メルカプト-2,5,7,10-テトラチアウンデシルチオ]メルカプトメチルチオメチル-1,3-ジチエタン、2-[3-ビス(メルカプトメチルチオ)メチル-5,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-8-メルカプト-2,4,7-トリチアオクチル]メルカプトメチルチオメチル-1,3-ジチエタン、トリス[4,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアブチル]メタン、トリス[2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)-2-チアプロピル]メタン、トリス[4,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-3-チアブチル]メタン、および、2,4,6-トリス[3,3-ビス(メルカプトメチルチオ)-2-チアプロピル]-1,3,5-トリチアシクロヘキサンが挙げられる。
八官能チオールとして、例えば、1分子中にメルカプト基以外に硫黄原子を含有する八官能チオールが挙げられる。
メルカプト基以外に硫黄原子を含有する八官能チオールとして、例えば、テトラキス(4,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-2-チアブチル)メタン、3,5,9,11,15,17-ヘキサキス(メルカプトメチルチオ)-1,19-ジメルカプト-2,6,8,12,14,18-ヘキサチアノナデカン、9-(2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)-3,5,13,15-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-1,17-ジメルカプト-2,6,8,10,12,16-ヘキサチアヘプタデカン、テトラキス(2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)メタン、3,4,8,9,13,14-ヘキサキス(メルカプトメチルチオ)-1,16-ジメルカプト-2,5,7,10,12,15-ヘキサチアヘキサデカン、8-[ビス(メルカプトメチルチオ)メチル]-3,4,12,13-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-1,15-ジメルカプト-2,5,7,9,11,14-ヘキサチアペンタデカン、および、テトラキス[3,3-ビス(メルカプトメチルチオ)-2-チアプロピル]メタンが挙げられる。
また、ポリチオールとして、上記したポリチオールのハロゲン置換体を使用することもできる。上記したポリチオールのハロゲン置換体として、例えば、上記したポリチオールの塩素置換体、および、上記したポリチオールの臭素置換体が挙げられる。
なお、ポリチオールは、上記した例示化合物のみに限定されるものではない。
ポリチオールは、好ましくは、二官能チオール、三官能チオール、および四官能チオールであり、より好ましくは、三官能チオール、および四官能チオールであり、さらに好ましくは、三官能チオールであり、特に好ましくは、1分子中にメルカプト基以外に硫黄原子を含有する三官能チオールであり、最も好ましくは、4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン(GST)である。
これらポリチオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
ポリチオールに対する芳香環含有ポリイソシアネートの付加反応は、例えば、亜鉛含有触媒の存在下において、芳香環含有ポリイソシアネートとポリチオールとを、メルカプト基に対するイソシアネート基の当量比([NCO]/[SH])が後述する範囲となるように、チオウレタン化反応させる。
メルカプト基に対するイソシアネート基の当量比([NCO]/[SH])は、1超過、2.0以上、好ましくは、3.0以上であり、また、例えば、12.0以下、好ましくは、8.0以下、より好ましくは、7.0以下である。
チオウレタン化反応は、例えば、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気、常圧(大気圧)下において実施される。反応温度は、例えば、50℃以上、好ましくは、70℃以上、また、例えば、100℃以下、好ましくは、90℃以下である。反応時間は、例えば、2時間以上、好ましくは、4時間以上、また、例えば、72時間以下、好ましくは、24時間以下である。
この反応では、好ましくは、反応液から、未反応の芳香環含有ポリイソシアネートを除去する。
未反応の芳香環含有ポリイソシアネートの除去方法として、例えば、薄膜蒸留などの蒸留法、液-液抽出などの抽出精製法が挙げられる。
薄膜蒸留法では、芳香環含有ポリイソシアネートが残存する反応液を、薄膜蒸留器により蒸留する。
液-液抽出法では、芳香環含有ポリイソシアネートが残存する反応液に、抽出溶剤(例えば、有機溶媒(有機溶剤))を接触させる。これにより、反応生成物から芳香環含有ポリイソシアネートを分離する。液-液抽出法は、特開2010-265364の段落番号[0026]~[0034]の記載に準拠して実施できる。
未反応の芳香環含有ポリイソシアネートの除去方法として、好ましくは、液-液抽出法が挙げられる。なお、抽出溶剤の一部が、そのまま反応生成物(アダクト体)の希釈に用いられてもよい。
このようにして得られた芳香環含有ポリイソシアネートのポリチオール付加体のイソシアネート基濃度(イソシアネート基含有量)は、例えば、5.0質量%以上、好ましくは、10.0質量%以上、また、例えば、30.0質量%以下、好ましくは、20.0質量%以下、より好ましくは、15.0質量%以下である。イソシアネート基濃度は、電位差滴定装置を用いて、JIS K-1556に準拠したn-ジブチルアミン法により測定できる(以下同様)。
また、芳香環含有ポリイソシアネートのポリチオール付加体の平均官能基数は、例えば、2.0以上、好ましくは、2.5以上、また、例えば、6以下、好ましくは、4以下、より好ましくは、3以下である。なお、平均官能基数は、ポリチオールの官能基数に対応する。
A剤における、芳香環含有ポリイソシアネートのポリチオール付加体の含有割合は、次に述べるように溶液として調製される場合には、例えば、20質量%以上、好ましくは、30質量%以上、より好ましくは、40質量%以上、さらに好ましくは、50質量%以上、また、例えば、80質量%以下、好ましくは、70質量%以下、より好ましくは、60質量%以下である。
A剤は、任意成分として、未反応の芳香環含有ポリイソシアネートを含有してもよい。A剤における、未反応の芳香環含有ポリイソシアネートの含有割合は、例えば、10質量%以下、好ましくは、5質量%以下、より好ましくは、1質量%以下、さらに好ましくは、0.1質量%以下である。最も好ましくは、A剤は、未反応の芳香環含有ポリイソシアネートを含有しない。
A剤は、溶液として調製することができる。溶液として調製する場合は、芳香環含有ポリイソシアネートのポリチオール付加体を公知の有機溶剤で希釈する。
有機溶剤としては、例えば、ケトン類、ニトリル類、アルキルエステル類、脂肪族炭化水素類、脂環族炭化水素類、芳香族炭化水素類、グリコールエーテルエステル類、エーテル類、ハロゲン化脂肪族炭化水素類、および極性非プロトン類が挙げられる。有機溶剤は、好ましくは、アルキルエステル類、および脂肪族炭化水素類、より好ましくは、酢酸エチルおよびヘキサンが挙げられる。
A剤の固形分濃度は、例えば、20質量%以上、好ましくは、30質量%以上、より好ましくは、40質量%以上、さらに好ましくは、50質量%以上、また、例えば、80質量%以下、好ましくは、70質量%以下、より好ましくは、60質量%以下である。
A剤の固形分において、チオウレタン骨格(後述)は、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上、より好ましくは、12質量%以上、また、例えば、40質量%以下、好ましくは、30質量%以下、より好ましくは、20質量%以下である。
B剤は、必須成分として、ポリオール、および/または、ポリチオールを含んでいる。
ポリオールとしては、2つ以上、例えば、4つ以下、好ましくは、3つ以下のヒドロキシ基(水酸基)を有する。ポリオールは、最も好ましくは、2つのヒドロキシ基を有する。
ポリオールの分子量は、例えば、50以上であり、また、例えば、500以下、好ましくは、400以下、より好ましくは、300以下である。
ポリオールとしては、例えば、2価アルコール、3価アルコール、4価アルコールが挙げられる。
2価アルコールとしては、アルカンジオール、エーテルジオール、および、アルケンジオールが挙げられる。
アルカンジオールとしては、例えば、エチレングリコール(EG)、プロピレングリコール(1,2-または1,3-プロパンジオールもしくはその混合物)、ブチレングリコール(1,2-または1,3-または1,4-ブタンジオールもしくはその混合物)、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、および、1,3-または1,4-シクロヘキサンジオールが挙げられる。
エーテルジオールとしては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、および、ジプロピレングリコールが挙げられる。
アルケンジオールとしては、例えば、1,4-ジヒドロキシ-2-ブテンが挙げられる。
3価アルコールとしては、例えば、グリセリン、2-メチル-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール、2,4-ジヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルペンタン、1,2,6-ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、および、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-3-ブタノールが挙げられる。
4価アルコールとしては、例えば、テトラメチロールメタン(ペンタエリスリトール)、および、ジグリセリンが挙げられる。
ポリオールは、好ましくは、2価アルコールおよび3価アルコール、より好ましくは、2価アルコール、さらに好ましくは、アルカンジオール、特に好ましくは、エチレングリコール(EG)が挙げられる。
このようなポリオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
ポリチオールとしては、上記のポリチオールが挙げられる。
ポリチオールがB剤で用いられる場合、好ましくは、二官能チオール、三官能チオール、および四官能チオール、より好ましくは、二官能チオール、および三官能チオール、さらに好ましくは、二官能チオール、特に好ましくは、メルカプト基以外に硫黄原子を含有する二官能チオール、最も好ましくは、ビス(2-メルカプトエチル)スルフィド(MES)が挙げられる。
B剤は、ポリオール、および/または、ポリチオールを含み、好ましくは、ポリオールを含む。
B剤に含まれる、ポリオール、および/または、ポリチオールは、公知の有機溶剤で希釈せずにそのまま用いてもよい。その場合には、B剤における、ポリオールおよび/またはポリチオールの含有割合は、例えば、90質量%以上、好ましくは、95質量%以上、より好ましくは、100%である。
B剤は、溶液として調製してもよい。溶液として調製する場合は、ポリオール、および/または、ポリチオールを、公知の有機溶剤で希釈する。溶液として調製されるB剤の固形分濃度は、A剤の固形分濃度と同様である。
また、二液硬化型ガスバリア性組成物では、必要に応じて、A剤および/またはB剤に、例えば、リンの酸素酸またはその誘導体、シランカップリング剤、消泡剤、エポキシ樹脂、触媒、塗工性改良剤、レベリング剤、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、可塑剤、界面活性剤、顔料、充填剤、有機または無機微粒子、防黴剤などの公知の添加剤を適宜配合することができる。
添加剤は、予め、上記A剤および/またはB剤に添加してもよく、A剤およびB剤を混
合した後に、その混合液に添加することもできる。
添加剤の配合量は、その目的および用途により適宜決定される。
二液硬化型ガスバリア性組成物では、A剤(硬化剤)とB剤(主剤)とが、それぞれ調製され、使用時に配合される。
A剤(硬化剤)とB剤(主剤)とが、使用時に配合される場合、使用時に有機溶剤を配合してもよい。
二液硬化型ガスバリア性組成物において、有機溶剤の含有割合は、A剤およびB剤の固形分の総量が、所定の割合になるように、適宜設定される。
二液硬化型ガスバリア性組成物の使用時において、A剤(硬化剤)とB剤(主剤)との配合割合は、例えば、B剤(主剤)中のヒドロキシ基(OH)およびメルカプト基(SH)の合計に対する、A剤(硬化剤)中のイソシアネート基(NCO)の当量比R(NCO/(OHおよびSH))として、例えば、0.6以上、好ましくは、0.8以上、より好ましくは、1.0超過であり、また、例えば、1.4以下、好ましくは、1.2以下である。
A剤とB剤とを配合すると、A剤中の芳香環含有ポリイソシアネートのポリチオール付加体と、B剤中のポリオールおよび/またはポリチオールとが、硬化反応して硬化物が得られる。
硬化反応における硬化温度は、例えば、20℃以上、好ましくは、40℃以上であり、また、例えば、100℃以下、好ましくは、80℃以下である。
硬化反応における硬化時間は、例えば、2時間以上、好ましくは、4時間以上であり、また、例えば、72時間以下、好ましくは、48時間以下である。
A剤の芳香環含有ポリイソシアネートのポリチオール付加体と、B剤のポリオールおよび/またはポリチオールとの反応生成物(硬化物)における、チオウレタン骨格[-NH-CO-S-]の濃度(以下、チオウレタン基濃度と記載する場合がある)は、例えば、20質量%以上、好ましくは、22.5質量%以上、より好ましくは、25質量%以上、また、例えば、50質量%以下、より好ましくは、40質量%以下、さらに好ましくは、39質量%以下、特に好ましくは、35質量%以下、最も好ましくは、30質量%以下である。チオウレタン骨格[-NH-CO-S-]の濃度が、上記範囲内であれば、酸素バリア性や水蒸気バリア性などのガスバリア性の向上、および、接着力の向上を図ることができる。
チオウレタン基濃度は、原料成分の仕込み比(A剤およびB剤の当量比)、A剤の固形分濃度およびイソシアネート基濃度から算出することができる。
なお、チオウレタン骨格[-NH-CO-S-]は、ウレタン結合の酸素の一部が、硫黄に置換されたものである。
このようにして得られた硬化物は、酸素バリア性や水蒸気バリア性などのガスバリア性の向上、および、接着力の向上を図ることができる。
また、二液硬化型ガスバリア性組成物における「ガスバリア性」とは、JIS K 7126(2006年)に基づく酸素透過度が、乾燥厚み3μmの塗膜単独において40cc/m2・day・atm以下であり、かつ、JIS K 6404-15(1999年)に基づく水蒸気透過度が、乾燥厚み3μmの塗膜単独において45g/m2・d以下であると定義される。
二液硬化型ガスバリア性組成物は、特に制限されることなく、各種産業分野において用いることができる。具体的には、コーティング剤、接着剤、フィルムおよび積層体に用いることができる。好ましくは、コーティング剤および接着剤に用いることができる。
このようなコーティング剤は、二液硬化型ガスバリア性組成物を含み、好ましくは、二液硬化型ガスバリア性組成物からなる。そして、コーティング剤を基材に塗布して、乾燥および硬化させることにより、基材上にコーティング層を形成する。
このように形成されたコーティング層は、二液硬化型ガスバリア性組成物を、乾燥および硬化させたフィルムである。言い換えると、フィルムは、二液硬化型ガスバリア性組成物の硬化物を含み、好ましくは、二液硬化型ガスバリア性組成物の硬化物からなる。フィルムは、基材から分離してもよい。
接着剤は、二液硬化型ガスバリア性組成物を含み、好ましくは、二液硬化型ガスバリア性組成物からなる。接着剤を、一方の被着体に塗布し、乾燥した後、他方の被着体を貼り合わせ、その後、硬化させる。
積層体は、基材と、バリア層とを含む。バリア層は、二液硬化型ガスバリア性組成物の硬化物を含み、好ましくは、二液硬化型ガスバリア性組成物の硬化物からなる。このような積層体は、上記した基材とコーティング層との積層体において、コーティング層がバリア層に相当する。
基材としては、特に制限されないが、例えば、紙、布および皮革、樹脂シート、ゴムシート、発泡体、金属箔、および木材が挙げられる。
本発明について、以下に実施例を示して具体的に説明する。本発明は、実施例に限定さ
れない。また、以下に記載されている配合量(含有量)、物性値、パラメータなどの具体
的数値は、上述の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応
する配合量(含有量)、物性値、パラメータなどの上限(「以下」または「未満」として
定義されている数値)または下限(「以上」または「超える」として定義されている数値
)に代替できる。
〔合成例1〕
亜鉛含有触媒としてのビス(ジブチルジチオカルバミン酸)亜鉛(ZnBTC)の存在下で、ポリチオールとしての4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジアオクタン(GST)と、XDI(m-キシレンジイソシアネート)とを、チオウレタン化反応させた。GSTのメルカプト基に対するXDIのイソシアネート基の当量比([NCO]/[SH])を、6.0とした。
具体的には、撹拌機、温度計、窒素導入ラインおよび滴下ロートを備え付けた4つ口フラスコに、XDI650.2質量部を装入し、攪拌を開始した。次いで、ZnBTCのプロピレングリコールジメチルエーテル溶液(濃度0.1質量%)7.5質量部を、フラスコに加え、反応液の内温が80℃になるように加熱した。そこへ、GST100質量部を滴下ロートにて30分かけてフィードし、内温を80℃に保って24時間攪拌した。
次いで、内温を50℃に保ちながら、酢酸エチル200質量部を加えて30分間攪拌した。混合液にヘキサン575質量部を加えてさらに30分間攪拌した。これによって、残余モノマーとしてのXDIがヘキサンに溶解し、イソシアネート誘導体(芳香環含有ポリイソシアネートのポリチオール付加体)は、酢酸エチルに溶解した。
その後、攪拌を止めて30分間静置し、2層に分離した成分のうち上層(ヘキサン層)を吸引した。同様の操作を10回繰り返した後、下層(酢酸エチル層)を採取した。
その後、採取した酢酸エチル層に酢酸エチルを加えて希釈して、チオウレタン基含有ポリイソシアネート組成物PI-1を得た(イソシアネート基含有量6.7質量%、固形分53質量%)。
〔実施例1〕
合成例1で調製したポリイソシアネート組成物PI-1を、A剤とした。
また、エチレングリコールを、B剤として準備した。
次いで、A剤とB剤とを、エチレングリコール(EG)の水酸基に対するポリイソシアネート組成物PI-1のイソシアネート基の当量比(NCO/OH)が1.1になるように加えて撹拌し、塗布液(二液硬化型ガスバリア性組成物)を調製した。
次いで、塗布液を、ドライラミネータによって、厚さ12μmのPETフィルム上に、乾燥後の固形分厚みが3μmとなるように塗布した後、110℃で1分間オーブンに投入し、酢酸エチルを揮発させてガスバリア層を形成させた。ついで室温、窒素雰囲気下で1週間養生した。これによって、コート層としてガスバリア層を備える積層体(コートフィルム)を得た。この場合、塗布液はコーティング剤である。
また、塗布液を第1フィルム(OPP(二軸延伸ポリプロピレンフィルム)厚さ20μm、PET厚さ12μm)上に乾燥後の固形分厚みが3μmとなるように塗布した後、ドライヤーを用いて溶剤を揮発させた。その後、第2フィルム(CPP(未延伸ポリプロピレンフィルム)厚さ20μm)を貼り合わせ、酢酸エチルを揮発させて接着剤層としてガスバリア層を備える積層体(ラミネートフィルム)を得た。ついで40℃で2日間養生した。この場合、塗布液は接着剤である。
このとき、PI-1の固形分成分の中でチオウレタン基が占める質量割合が27.3%である場合、得られたガスバリア層に含まれるチオウレタン基の質量割合は25.1質量%である。
〔実施例2〕
B剤を、ビス(2-メルカプトエチル)スルフィド(MES)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア層を備える積層体(コートフィルム、ラミネートフィルム)を得た。
このとき、PI-1の固形分成分の中でチオウレタン基が占める質量割合が27.3%である場合、得られたガスバリア層に含まれるチオウレタン基の質量割合は39.5質量%である。
〔比較例1〕
A剤を、タケネートD-110N(XDIのTMP(トリメチロールプロパン)付加体、イソシアネート基含有量11.5質量%、固形分75質量%、溶媒:酢酸エチル、三井化学社製)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア層を備える積層体(コートフィルム、ラミネートフィルム)を得た。
得られたガスバリア層に含まれるチオウレタン基の質量割合は0質量%である。
〔比較例2〕
A剤を、タケネートD-110Nに変更し、B剤を、ビス(2-メルカプトエチル)スルフィド(MES)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でガスバリア層を備える積層体(コートフィルム、ラミネートフィルム)を得た。
得られたガスバリア層に含まれるチオウレタン基の質量割合は19.6質量%である。
使用したA剤およびB剤、および、各実施例および各比較例で得られたガスバリア層に含まれるチオウレタン基の質量割合を、表1に示す。
なお、実施例2および比較例2においてはB剤に含まれるチオール基からチオウレタン基が理想的に形成されたとして、A剤に含まれるチオウレタン基重量と、A剤とB剤の反応によって形成されるチオウレタン基重量との総和と、A剤の固形分重量とB剤との総和からチオウレタン基濃度を算出した。
[評価方法]
以下の方法に従って積層体を評価した。その結果を表1に示す。
<コート性(外観)>
各実施例および各比較例の積層体の外観を目視で観察して、ヌケやスジなどの塗布不良の有無を確認した。表1中において、塗布不良のない場合を「良好」と示す。
<酸素バリア性(OTR)>
各実施例および各比較例のコートフィルムについて、JIS K 7126(2006年)に基づく酸素透過度を、酸素透過度測定装置(MOCON社製、OX-TRAN 2/20)を用いて、20℃、相対湿度80%(80%RH)の条件下で測定した。なお、酸素透過量は、1m2、1日および1気圧当たりの透過量として測定した。
<水蒸気バリア性(WVTR)>
各実施例および各比較例のコートフィルムについて、JIS K 6404-15(1999年)に準拠して水蒸気透過度を測定した。試験条件は40℃、相対湿度90%(90%RH)とし、水蒸気透過量は1m2、1日当たりの透過量として測定した。
<T字密着力>
各実施例および各比較例のラミネートフィルムから、長尺状(幅:15mm、長さ:150mm)の試験サンプルを切り出した。
そして、JIS K 6854-3(1999年)に準拠して、その試験サンプルに対して、万能引張測定装置を用いて、クロスヘッド速度300mm/分にてT型剥離試験を実施し、積層体の接着強度を測定した。なお表1中、「MF」は基材切れ(フィルム破断)を示す。
なお、表中の略号の詳細を下記する。
タケネートD-110N:XDIのTMP付加体、イソシアネート基含有量11.5質量%、固形分75質量%、溶媒:酢酸エチル、三井化学社製
EG:エチレングリコール
MES:ビス(2-メルカプトエチル)スルフィド
OPP:二軸延伸ポリプロピレンフィルム
CPP:未延伸ポリプロピレンフィルム
PET:ポリエチレンテレフタラートフィルム