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JP7706671B2 - 眼疾患モデル動物 - Google Patents

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Description

本開示は、眼疾患のモデル動物、特にマイボーム腺機能不全モデル動物、ドライアイモデル動物およびそれらの関連技術に関する。
ドライアイは、涙液減少型と、蒸発亢進型に分類されるが、これらの合併型もある。蒸発亢進型は、要因としてマイボーム腺機能不全、脂質異常が挙げられる。ドライアイ患者の89%はマイボーム腺機能不全を併発していると考えられている。しかしながら臨床上、マイボーム腺機能不全の改善をターゲットとしたドライアイ治療剤は存在しない。蒸発亢進型ドライアイを含めた、マイボーム腺機能不全を併発しているドライアイに対する治療・予防剤が望まれている。
治療・予防剤の開発には、治療・予防効果の評価が可能なモデル動物によるスクリーニングが必須になっている。しかしながら、マイボーム腺機能不全に対する候補化合物の治療・予防効果を評価できるモデル動物は少ない。更にマイボーム腺機能不全に対する効果に加えてドライアイ症状に対する効果を併せて確認できるようなモデル動物は存在しなかった。
本発明者らは、免疫不全動物に同種異系の動物の細胞を投与することにより、免疫不全動物が予想外にもマイボーム腺機能不全を有すること、更にはマイボーム腺機能不全およびドライアイの両方を有することを新たに見出した。したがって、一態様において、本開示は、マイボーム腺機能不全を有するモデル動物およびそのようなモデル動物の作製方法、またはマイボーム腺機能不全を有するドライアイモデル動物およびそのようなドライアイモデル動物を作製する方法を提供する。別の態様において、そのようなモデル動物を使用して、ドライアイまたはマイボーム腺機能不全の治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法、およびドライアイまたはマイボーム腺機能不全の治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法を提供する。
本開示は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
マイボーム腺機能不全に関連する特徴を有する、ドライアイモデル動物。
(項目2)
前記モデル動物が、該モデル動物とは同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物である、上記項目に記載のモデル動物。
(項目3)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目4)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2DであるSCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目5)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目6)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目7)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目8)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCクラスIの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目9)
前記同種異系の動物は、MHCの型がH-2Dであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目10)
前記同種異系の動物は、C57BL/6マウス、C57BL/10マウス、C57L/Jマウス、またはBXSB/Mpマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目11)
前記マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整から選択される少なくとも1つである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目12)
前記マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、マイボーム腺開口部の閉塞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目13)
前記モデル動物が、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常からなる群より選択されるドライアイに関連する特徴をさらに有する、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目14)
前記モデル動物が、涙液層破綻時間の異常および角膜染色斑スコアの異常からなる群より選択されるドライアイに関連する特徴をさらに有する、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目15)
ドライアイモデル動物であって、
該ドライアイモデル動物が、同種異系の動物の免疫細胞が移植されている免疫機能が低減または不全となっているドライアイモデル動物であり、
以下のマイボーム腺機能不全に関連する特徴から選択される特徴を少なくとも1つと、以下のドライアイに関連する特徴から選択される特徴を少なくとも1つと、を有する動物であり、
該マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整より選択され、
該ドライアイに関連する特徴が、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常より選択される、
ドライアイモデル動物。
(項目15A)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のドライアイモデル動物。
(項目15B)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2DであるSCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のドライアイモデル動物。
(項目15C)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のドライアイモデル動物。
(項目15D)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCクラスIの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のドライアイモデル動物。
(項目15E)
前記同種異系の動物は、MHCの型がH-2Dであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のドライアイモデル動物。
(項目15F)
前記同種異系の動物は、C57BL/6マウス、C57BL/10マウス、C57L/Jマウス、またはBXSB/Mpマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のドライアイモデル動物。
(項目16)
ドライアイモデル動物であって、
該ドライアイモデル動物が同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物であり、
該ドライアイモデル動物の主要組織適合性複合体(MHC)の型が、H-2Dであり、
該同種異系の動物のMHCの型が、H-2Dであり、
マイボーム腺開口部の閉塞、涙液層破綻時間の異常、および角膜染色斑スコアの異常を有する、
ドライアイモデル動物。
(項目16A)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のドライアイモデル動物。
(項目16B)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のドライアイモデル動物。
(項目16C)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のドライアイモデル動物。
(項目16D)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のドライアイモデル動物。
(項目16E)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCクラスIの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のドライアイモデル動物。
(項目16F)
前記同種異系の動物は、C57BL/6マウス、C57BL/10マウス、C57L/Jマウス、またはBXSB/Mpマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のドライアイモデル動物。
(項目17)
マイボーム腺機能不全に関連する特徴を40週齢までに発症することを特徴とする、ドライアイモデル動物。
(項目17A)
前記マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整から選択される少なくとも1つである、上記項目のいずれか一項に記載のドライアイモデル動物。
(項目18)
マイボーム腺に脾臓由来の細胞を含むことを特徴とする、モデル動物。
(項目18A)
前記細胞が、前記モデル動物とは同種異系の動物の細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目19)
前記モデル動物が、ドライアイモデル動物である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目20)
前記モデル動物が、マイボーム腺機能不全(MGD)モデル動物である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目21)
マイボーム腺にT細胞、B細胞、マクロファージ、樹状細胞、静脈洞内皮細胞、およびNK細胞からなる群から選択される少なくとも1種の細胞を含むドライアイモデル動物。
(項目22)
ドライアイモデル動物であって、該モデル動物とは同種異系の動物の細胞が移植された、免疫機能が低減または不全となっている動物である、ドライアイモデル動物。
(項目23)
マイボーム腺機能不全(MGD)モデル動物であって、該モデル動物とは同種異系の動物の細胞が移植された、免疫機能が低減または不全となっている動物である、MGDモデル動物。
(項目23A)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目23B)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2DであるSCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目23C)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目23D)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目23E)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCクラスIの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目23F)
前記同種異系の動物は、MHCの型がH-2Dであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目23G)
前記同種異系の動物は、C57BL/6マウス、C57BL/10マウス、C57L/Jマウス、またはBXSB/Mpマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目23H)
前記モデル動物が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整から選択されるマイボーム腺機能不全に関連する少なくとも1つの特徴を有する、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目23I)
前記モデル動物が、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常からなる群より選択されるドライアイに関連する特徴をさらに有する、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目24)
マイボーム腺の開口部の閉塞を有するマイボーム腺機能不全(MGD)モデル動物であって、該モデル動物とは同種異系の動物の細胞が移植された、免疫機能が低減または不全となっている動物である、MGDモデル動物。
(項目24A)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のMGDモデル動物。
(項目24B)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2DであるSCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のMGDモデル動物。
(項目24C)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のMGDモデル動物。
(項目24D)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のMGDモデル動物。
(項目24E)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCクラスIの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のMGDモデル動物。
(項目24F)
前記同種異系の動物は、MHCの型がH-2Dであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のMGDモデル動物。
(項目24G)
前記同種異系の動物は、C57BL/6マウス、C57BL/10マウス、C57L/Jマウス、またはBXSB/Mpマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のMGDモデル動物。
(項目25)
ドライアイモデル動物を作製する方法であって、該方法が、免疫機能が低減または不全となっている動物に該ドライアイモデル動物とは同種異系の動物の細胞を移植する工程を含む、方法。
(項目26)
MGDモデル動物を作製する方法であって、該方法が、免疫機能が低減または不全となっている動物に該MGDモデル動物とは同種異系の動物の細胞を移植する工程を含む、方法。
(項目26A)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目26B)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2DであるSCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目26C)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目26D)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目26E)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCクラスIの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目26F)
前記同種異系の動物は、MHCの型がH-2Dであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目26G)
前記同種異系の動物は、C57BL/6マウス、C57BL/10マウス、C57L/Jマウス、またはBXSB/Mpマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目26H)
前記モデル動物が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整から選択されるマイボーム腺機能不全に関連する少なくとも1つの特徴を有する、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目26I)
前記モデル動物が、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常からなる群より選択されるドライアイに関連する特徴をさらに有する、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目27)
被験物質の眼疾患の治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法であって、該方法が、
(1)眼疾患モデル動物に該被験物質を投与する工程;および
(2)眼疾患モデル動物において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴、またはドライアイに関連する特徴のうち少なくとも1つを評価する工程を含み、
該眼疾患モデル動物が同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物である、
方法。
(項目28)
前記眼疾患がドライアイであり、前記工程(2)においてドライアイに関連する特徴を評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目29)
前記眼疾患がマイボーム腺機能不全であり、前記工程(2)においてマイボーム腺機能不全に関連する特徴を評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目30)
前記工程(2)において、前記マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整より選択される少なくとも1つを含み、前記ドライアイに関連する特徴が、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常より選択される少なくとも1つを含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目31)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、少なくともマイボーム腺開口部の閉塞を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目32)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つと、ドライアイに関連する特徴の少なくとも1つとを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目33)
前記工程(2)において、少なくとも、マイボーム腺開口部の閉塞と、涙液層破綻時間の異常と、瞬目回数の異常とを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目34)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目35)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目36)
前記同種異系の動物の細胞が、脾臓由来の細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目37)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)クラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がdである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目38)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目39)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目40)
前記同種異系の動物は、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がbであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目41)
被験物質のドライアイの治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法であって、該方法が、
(1)ドライアイモデル動物に該被験物質を投与する工程;および
(2)ドライアイモデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞、涙液層破綻時間の異常、および瞬目回数の異常を評価する工程
を含み、該ドライアイモデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物であり、
該ドライアイモデル動物の主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2Dであり、
前記同種異系の動物のMHCの型が、H-2Dである、
薬効を評価する方法。
(項目41A)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目41B)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目41C)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目42)
眼疾患の治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法であって、該方法が、
(1)眼疾患モデル動物に被験物質を投与する工程
(2)眼疾患モデル動物において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴、またはドライアイに関連する特徴を評価する工程;および
(3)評価された該特徴が改善または進行を抑制した場合に、該被験物質を眼疾患の治療剤および/または予防剤であると同定する工程
を含み、
該眼疾患モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物である、
方法。
(項目42A)
前記眼疾患がドライアイであり、前記工程(2)においてドライアイに関連する特徴を評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目42B)
前記眼疾患がマイボーム腺機能不全であり、前記工程(2)においてマイボーム腺機能不全に関連する特徴を評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目42C)
前記工程(2)において、前記マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整より選択される少なくとも1つを含み、前記ドライアイに関連する特徴が、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常より選択される少なくとも1つの特徴を含み、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目42D)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、少なくともマイボーム腺開口部の閉塞を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目42E)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つと、ドライアイに関連する特徴の少なくとも1つとを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目42F)
前記工程(2)において、少なくとも、マイボーム腺開口部の閉塞と、涙液層破綻時間の異常と、瞬目回数の異常とが評価される、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目42G)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目42H)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目42I)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)クラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がdである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目42J)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目42K)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目42L)
前記同種異系の動物は、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がbであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目43)
ドライアイの治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法であって、該方法が、
(1)ドライアイモデル動物に被験物質を投与する工程、
(2)ドライアイモデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞、涙液層破綻時間の異常、および瞬目回数の異常を評価する工程;および
(3)該ドライアイモデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞、涙液層破綻時間の異常、および瞬目回数の異常が、改善または進行を抑制した場合に、該被験物質をドライアイの治療剤および/または予防剤であると同定する工程
を含み、
該ドライアイモデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物であり、
該ドライアイモデル動物の主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2Dであり、
該同種異系の動物のMHCの型が、H-2Dである、
スクリーニング方法。
(項目43A)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目43B)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目43C)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)クラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がdである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目43D)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目43E)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目43F)
前記同種異系の動物は、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がbであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目A1)
被験物質の眼疾患の治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法であって、該方法が、
(1)眼疾患モデル動物に該被験物質を投与する工程;および
(2)眼疾患モデル動物において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴、またはドライアイに関連する特徴のうち少なくとも1つを評価する工程を含み、
該眼疾患モデル動物が同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物である、
方法。
(項目A2)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目A3)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整より選択される少なくとも1つを含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目A4)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、少なくともマイボーム腺開口部の閉塞を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目A5)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つと、ドライアイに関連する特徴の少なくとも1つとを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目A6)
前記工程(2)において、少なくとも、マイボーム腺開口部の閉塞と、涙液層破綻時間の異常と、瞬目回数の異常とを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目A7)
前記眼疾患がマイボーム腺機能不全である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目A8)
前記眼疾患がドライアイである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。(項目A9)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目A10)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目A11)
前記同種異系の動物の細胞が、脾臓由来の細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目A12)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)クラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がdである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目A13)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目A14)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目A15)
前記同種異系の動物は、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がbであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目A16)
眼疾患の治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法であって、該方法が、
(1)眼疾患モデル動物に被験物質を投与する工程
(2)眼疾患モデル動物において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴、またはドライアイに関連する特徴を評価する工程;および
(3)評価された該特徴が改善または進行を抑制した場合に、該被験物質を眼疾患の治療剤および/または予防剤であると同定する工程
を含み、
該眼疾患モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物である、
方法。
(項目A17)
マイボーム腺機能不全の治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法であって、該方法が、
(1)マイボーム腺機能不全モデル動物に被験物質を投与する工程、
(2)マイボーム腺機能不全モデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞を評価する工程;および
(3)該マイボーム腺機能不全モデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞が改善および/またはマイボーム腺開口部の閉塞の進行を抑制した場合に、該被験物質をマイボーム腺機能不全の治療剤および/または予防剤であると同定する工程を含み、
該マイボーム腺機能不全モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物であり、
該マイボーム腺機能不全モデル動物の主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2Dであり、
該同種異系の動物のMHCの型が、H-2Dである、
スクリーニング方法。
(項目A18)
ドライアイの治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法であって、該方法が、
(1)ドライアイモデル動物に被験物質を投与する工程、
(2)ドライアイモデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞、涙液層破綻時間の異常、および瞬目回数の異常を評価する工程;および
(3)該ドライアイモデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞、涙液層破綻時間の異常、および瞬目回数の異常が、改善または進行を抑制した場合に、該被験物質をドライアイの治療剤および/または予防剤であると同定する工程
を含み、
該ドライアイモデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物であり、
該ドライアイモデル動物の主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2Dであり、
該同種異系の動物のMHCの型が、H-2Dである、
スクリーニング方法。
(項目B1)
被験物質の眼疾患の治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法における眼疾患モデル動物の使用であって、該方法が、
(1)眼疾患モデル動物に該被験物質を投与する工程;および
(2)眼疾患モデル動物において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴、またはドライアイに関連する特徴のうち少なくとも1つを評価する工程を含み、
該眼疾患モデル動物が同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物である、
使用。
(項目B2)
前記眼疾患がドライアイであり、前記工程(2)においてドライアイに関連する特徴を評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B3)
前記眼疾患がマイボーム腺機能不全であり、前記工程(2)においてマイボーム腺機能不全に関連する特徴を評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B4)
前記工程(2)において、前記マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整より選択される少なくとも1つを含み、前記ドライアイに関連する特徴が、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常より選択される少なくとも1つを含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B5)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、少なくともマイボーム腺開口部の閉塞を含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B6)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つと、ドライアイに関連する特徴の少なくとも1つとを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B7)
前記工程(2)において、少なくとも、マイボーム腺開口部の閉塞と、涙液層破綻時間の異常と、瞬目回数の異常とを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B8)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B9)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B10)
前記同種異系の動物の細胞が、脾臓由来の細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B11)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)クラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がdである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B12)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B13)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B14)
前記同種異系の動物は、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がbであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B15)
被験物質のドライアイの治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法におけるドライアイモデル動物の使用であって、該方法が、
(1)ドライアイモデル動物に該被験物質を投与する工程;および
(2)ドライアイモデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞、涙液層破綻時間の異常、および瞬目回数の異常を評価する工程
を含み、該ドライアイモデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物であり、
該ドライアイモデル動物の主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2Dであり、
前記同種異系の動物のMHCの型が、H-2Dである、
使用。
(項目B16)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B17)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B18)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B19)
眼疾患の治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法における眼疾患モデル動物の使用であって、該方法が、
(1)眼疾患モデル動物に被験物質を投与する工程
(2)眼疾患モデル動物において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴、またはドライアイに関連する特徴を評価する工程;および
(3)評価された該特徴が改善または進行を抑制した場合に、該被験物質を眼疾患の治療剤および/または予防剤であると同定する工程
を含み、
該眼疾患モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物である、
使用。
(項目B20)
前記眼疾患がドライアイであり、前記工程(2)においてドライアイに関連する特徴を評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B21)
前記眼疾患がマイボーム腺機能不全であり、前記工程(2)においてマイボーム腺機能不全に関連する特徴を評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B21)
前記工程(2)において、前記マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整より選択される少なくとも1つを含み、前記ドライアイに関連する特徴が、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常より選択される少なくとも1つを含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B22)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、少なくともマイボーム腺開口部の閉塞を含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B23)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つと、ドライアイに関連する特徴の少なくとも1つとを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B24)
前記工程(2)において、少なくとも、マイボーム腺開口部の閉塞と、涙液層破綻時間の異常と、瞬目回数の異常とを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B25)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B26)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B27)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)クラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がdである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B28)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B29)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B30)
前記同種異系の動物は、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がbであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B31)
ドライアイの治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法におけるドライアイモデル動物の使用であって、該方法が、
(1)ドライアイモデル動物に被験物質を投与する工程、
(2)マイボーム腺開口部の閉塞、涙液層破綻時間の異常、および瞬目回数の異常を評価する工程;および
(3)該ドライアイモデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞、涙液層破綻時間の異常、および瞬目回数の異常が、改善または進行を抑制した場合に、該被験物質をドライアイの治療剤および/または予防剤であると同定する工程
を含み、
該ドライアイモデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物であり、
該ドライアイモデル動物の主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2Dであり、
該同種異系の動物のMHCの型が、H-2Dである、
使用。
(項目B32)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B33)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B34)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)クラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がdである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B35)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B36)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目B37)
前記同種異系の動物は、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がbであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目C1)
被験物質の眼疾患の治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法における眼疾患モデル動物の使用であって、該方法が、
(1)眼疾患モデル動物に被験物質を投与する工程;および
(2)眼疾患モデル動物において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴、またはドライアイに関連する特徴のうち少なくとも1つを評価する工程を含み、
該眼疾患モデル動物が同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物である、
使用。
(項目C2)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目C3)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整より選択される少なくとも1つを含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目C4)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、少なくともマイボーム腺開口部の閉塞を含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目C5)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つと、ドライアイに関連する特徴の少なくとも1つとを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目C6)
前記工程(2)において、少なくとも、マイボーム腺開口部の閉塞と、涙液層破綻時間の異常と、瞬目回数の異常とを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目C7)
前記眼疾患がマイボーム腺機能不全である、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目C8)
前記眼疾患がドライアイである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。(項目C9)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目C10)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目C11)
前記同種異系の動物の細胞が、脾臓由来の細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目C12)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)クラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がdである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目C13)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目C14)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目C15)
前記同種異系の動物は、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がbであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の使用。
(項目C16)
眼疾患の治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法における眼疾患モデル動物の使用であって、該方法が、
(1)眼疾患モデル動物に被験物質を投与する工程
(2)眼疾患モデル動物において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴、またはドライアイに関連する特徴を評価する工程;および
(3)評価された該特徴が改善または進行を抑制した場合に、該被験物質を眼疾患の治療剤および/または予防剤であると同定する工程
を含み、
該眼疾患モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物である、
使用。
(項目C17)
マイボーム腺機能不全の治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法におけるマイボーム腺機能不全モデル動物の使用であって、該方法が、
(1)マイボーム腺機能不全モデル動物に被験物質を投与する工程、
(2)マイボーム腺機能不全モデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞を評価する工程;および
(3)該マイボーム腺機能不全モデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞が改善および/またはマイボーム腺開口部の閉塞の進行を抑制した場合に、該被験物質をマイボーム腺機能不全の治療剤および/または予防剤であると同定する工程を含み、
該マイボーム腺機能不全モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物であり、
該マイボーム腺機能不全モデル動物の主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2Dであり、
該同種異系の動物のMHCの型が、H-2Dである、
使用。
(項目C18)
ドライアイの治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法におけるドライアイモデル動物の使用であって、該方法が、
(1)ドライアイモデル動物に被験物質を投与する工程、
(2)ドライアイモデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞、涙液層破綻時間の異常、および瞬目回数の異常を評価する工程;および
(3)該ドライアイモデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞、涙液層破綻時間の異常、および瞬目回数の異常が、改善または進行を抑制した場合に、該被験物質をドライアイの治療剤および/または予防剤であると同定する工程
を含み、
該ドライアイモデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物であり、
該ドライアイモデル動物の主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2Dであり、
該同種異系の動物のMHCの型が、H-2Dである、
使用。
(項目D1)
被験物質の眼疾患の治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法における使用のための眼疾患モデル動物であって、該方法が、
(1)眼疾患モデル動物に該被験物質を投与する工程;および
(2)眼疾患モデル動物において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴、またはドライアイに関連する特徴のうち少なくとも1つを評価する工程を含み、
該眼疾患モデル動物が同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物である、
モデル動物。
(項目D2)
前記眼疾患がドライアイであり、前記工程(2)においてドライアイに関連する特徴を評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D3)
前記眼疾患がマイボーム腺機能不全であり、前記工程(2)においてマイボーム腺機能不全に関連する特徴を評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D4)
前記工程(2)において、前記マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整より選択される少なくとも1つを含み、前記ドライアイに関連する特徴が、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常より選択される少なくとも1つを含む、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D5)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、少なくともマイボーム腺開口部の閉塞を含む、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D6)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つと、ドライアイに関連する特徴の少なくとも1つとを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D7)
前記工程(2)において、少なくとも、マイボーム腺開口部の閉塞と、涙液層破綻時間の異常と、瞬目回数の異常とを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載の眼疾患モデル動物。
(項目D8)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D9)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載の眼疾患モデル動物。
(項目D10)
前記同種異系の動物の細胞が、脾臓由来の細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D11)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)クラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がdである、上記項目のいずれか一項に記載の眼疾患モデル動物。
(項目D12)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D13)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D14)
前記同種異系の動物は、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がbであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D15)
被験物質のドライアイの治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法における使用のためのドライアイモデル動物であって、該方法が、
(1)ドライアイモデル動物に該被験物質を投与する工程;および
(2)ドライアイモデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞、涙液層破綻時間の異常、および瞬目回数の異常を評価する工程
を含み、該ドライアイモデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物であり、
該ドライアイモデル動物の主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2Dであり、
前記同種異系の動物のMHCの型が、H-2Dである、
モデル動物。
(項目D16)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D17)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D18)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D19)
眼疾患の治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法における使用のための眼疾患モデル動物であって、該方法が、
(1)眼疾患モデル動物に被験物質を投与する工程
(2)眼疾患モデル動物において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴、またはドライアイに関連する特徴を評価する工程;および
(3)評価された該特徴が改善または進行を抑制した場合に、該被験物質を眼疾患の治療剤および/または予防剤であると同定する工程
を含み、
該眼疾患モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物である、
モデル動物。
(項目D20)
前記眼疾患がドライアイであり、前記工程(2)においてドライアイに関連する特徴を評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目B21)
前記眼疾患がマイボーム腺機能不全であり、前記工程(2)においてマイボーム腺機能不全に関連する特徴を評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D21)
前記工程(2)において、前記マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整より選択される少なくとも1つを含み、前記ドライアイに関連する特徴が、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常より選択される少なくとも1つの特徴を含む、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D22)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、少なくともマイボーム腺開口部の閉塞を含む、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D23)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つと、ドライアイに関連する特徴の少なくとも1つとを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D24)
前記工程(2)において、少なくとも、マイボーム腺開口部の閉塞と、涙液層破綻時間の異常と、瞬目回数の異常とを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D25)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D26)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D27)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)クラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がdである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D28)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D29)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D30)
前記同種異系の動物は、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がbであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D31)
ドライアイの治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法における使用のためのドライアイモデル動物であって、該方法が、
(1)ドライアイモデル動物に被験物質を投与する工程、
(2)ドライアイモデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞、涙液層破綻時間の異常、および瞬目回数の異常を評価する工程;および
(3)該ドライアイモデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞、涙液層破綻時間の異常、および瞬目回数の異常が、改善または進行を抑制した場合に、該被験物質をドライアイの治療剤および/または予防剤であると同定する工程
を含み、
該ドライアイモデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物であり、
該ドライアイモデル動物の主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2Dであり、
該同種異系の動物のMHCの型が、H-2Dである、
モデル動物。
(項目D32)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D33)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D34)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)クラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がdである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D35)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D36)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目D37)
前記同種異系の動物は、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がbであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目E1)
被験物質の眼疾患の治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法における使用のための眼疾患モデル動物であって、該方法が、
(1)眼疾患モデル動物に該被験物質を投与する工程;および
(2)眼疾患モデル動物において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴、またはドライアイに関連する特徴のうち少なくとも1つを評価する工程を含み、
該眼疾患モデル動物が同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物である、
モデル動物。
(項目E2)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目E3)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整より選択される少なくとも1つを含む、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目E4)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、少なくともマイボーム腺開口部の閉塞を含む、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目E5)
前記工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つと、ドライアイに関連する特徴の少なくとも1つとを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目E6)
前記工程(2)において、少なくとも、マイボーム腺開口部の閉塞と、涙液層破綻時間の異常と、瞬目回数の異常とを評価する工程を含む、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目E7)
前記眼疾患がマイボーム腺機能不全である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目E8)
前記眼疾患がドライアイである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目E9)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目E10)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目E11)
前記同種異系の動物の細胞が、脾臓由来の細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目E12)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)クラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がdである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目E13)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目E14)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目E15)
前記同種異系の動物は、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がbであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目E16)
眼疾患の治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法における使用のための眼疾患モデル動物であって、該方法が、
(1)眼疾患モデル動物に被験物質を投与する工程
(2)眼疾患モデル動物において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴、またはドライアイに関連する特徴を評価する工程;および
(3)評価された該特徴が改善または進行を抑制した場合に、該被験物質を眼疾患の治療剤および/または予防剤であると同定する工程
を含み、
該眼疾患モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物である、
モデル動物。
(項目E17)
マイボーム腺機能不全の治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法における使用のためのマイボーム腺機能不全モデル動物であって、該方法が、
(1)マイボーム腺機能不全モデル動物に被験物質を投与する工程、
(2)マイボーム腺機能不全モデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞を評価する工程;および
(3)該マイボーム腺機能不全モデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞が改善および/またはマイボーム腺開口部の閉塞の進行を抑制した場合に、該被験物質をマイボーム腺機能不全の治療剤および/または予防剤であると同定する工程を含み、
該マイボーム腺機能不全モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物であり、
該マイボーム腺機能不全モデル動物の主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2Dであり、
該同種異系の動物のMHCの型が、H-2Dである、
モデル動物。
(項目E18)
ドライアイの治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法における使用のためのドライアイモデル動物であって、該方法が、
(1)ドライアイモデル動物に被験物質を投与する工程、
(2)ドライアイモデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞、涙液層破綻時間の異常、および瞬目回数の異常を評価する工程;および
(3)該ドライアイモデル動物において、マイボーム腺開口部の閉塞、涙液層破綻時間の異常、および瞬目回数の異常が、改善または進行を抑制した場合に、該被験物質をドライアイの治療剤および/または予防剤であると同定する工程
を含み、
該ドライアイモデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物であり、
該ドライアイモデル動物の主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2Dであり、
該同種異系の動物のMHCの型が、H-2Dである、
モデル動物。
(項目F1)
ドライアイモデル動物であって、免疫機能が低減または不全となっている動物に該ドライアイモデル動物とは同種異系の動物の細胞を移植することによって作製されるドライアイモデル動物。
(項目F2)
MGDモデル動物であって、免疫機能が低減または不全となっている動物に該MGDモデル動物とは同種異系の動物の細胞を移植することによって作製されるMGDモデル動物。
(項目F3)
前記モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目F4)
前記モデル動物が、主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2DであるSCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目F5)
前記同種異系の動物の細胞が免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目F6)
前記同種異系の動物の細胞は、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の免疫細胞である、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目F7)
前記同種異系の動物は、前記モデル動物とは異なるMHCクラスIの型を有するマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目F8)
前記同種異系の動物は、MHCの型がH-2Dであるマウスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目F9)
前記同種異系の動物は、C57BL/6マウス、C57BL/10マウス、C57L/Jマウス、またはBXSB/Mpマウスである、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目26H)
前記モデル動物が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整から選択されるマイボーム腺機能不全に関連する少なくとも1つの特徴を有する、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
(項目F10)
前記モデル動物が、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常からなる群より選択されるドライアイに関連する特徴をさらに有する、上記項目のいずれか一項に記載のモデル動物。
本開示において、上記1または複数の特徴は、明示された組み合わせに加え、さらに組み合わせて提供されうることが意図される。本開示のなおさらなる実施形態および利点は、必要に応じて以下の詳細な説明を読んで理解すれば、当業者に認識される。
本開示は、マイボーム腺機能不全を有する眼疾患モデル動物、特にマイボーム腺機能不全を有するドライアイモデル動物を提供する。本開示によれば、これまで開発が困難であった、マイボーム腺機能不全に関連するドライアイの治療剤および/または予防剤、マイボーム腺機能不全の治療剤および/または予防剤の創薬を行うことができる。
図1は、Oil Red Oおよびヘマトキシリン染色した眼瞼切片の写真を示す。点線は、マイボーム腺と他組織の境界を示す。 図2は、眼瞼縁不整像を示す。 図3は、蛍光標識した脾臓由来細胞を投与後2日目の眼瞼蛍光写真を示す。PKH26(励起波長551nm、蛍光波長567nm)標識脾臓由来細胞を投与したマウスの開瞼時および眼瞼翻転時並びにPKH67(励起波長490nm、蛍光波長502nm)標識脾臓由来細胞を投与したマウスの開瞼時および眼瞼翻転時の写真。観察は励起波長バンドパス460~480nm、蛍光波長バンドパス495~540nmで実施した。
以下、本開示を説明する。本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。従って、単数形の冠詞(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」など)は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用されるすべての専門用語および科学技術用語は、本開示の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。本明細書において、「約」とは、後に続く値の±10%を意味する。
(定義)
本明細書において、「眼疾患」とは、眼に症状を呈する疾患を意味する。眼において自覚症状および他覚症状を示す疾患であり、ドライアイ、マイボーム腺機能不全を含む。
本明細書において、「ドライアイ」とは、臨床上の診断基準に沿って「ドライアイ」と診断される疾患を指し、「様々な要因による涙液および眼表面の疾患であり、眼不快感、視機能異常、涙液層の不安定化、または眼表面の障害を伴う多因子疾患」と定義される。ドライアイは、主に「涙液減少型」ドライアイ、「蒸発亢進型」ドライアイに大別される。また近年、涙液層破壊時間(tear film break-up time:BUT)短縮型ドライアイ(以下「BUT短縮型ドライアイ」とも称する)という分類も使用される。
本明細書において、「涙液減少型ドライアイ」は、涙腺の組織破壊または涙腺から眼表面への導涙障害によって発症するドライアイを指す。
本明細書において、「蒸発亢進型ドライアイ」は、涙液分泌機能は正常であるが、種々の原因により眼表面から水分が過剰に消失することで発症するドライアイを指す。蒸発亢進型ドライアイの原因としては、マイボーム腺機能不全(MGD)および涙液中脂質異常が挙げられ、それらの一方または両方を有する。
本明細書において、「BUT短縮型ドライアイ」は、涙液層破壊時間(BUT)が短く、ドライアイの自覚症状を有するが、涙液分泌や角結膜上皮はほぼ正常なドライアイを指す。BUTの短縮を、蒸発亢進型のドライアイの一つの原因とされるマイボーム腺機能不全と結び付けて解釈する考えもある。
本明細書において、「マイボーム腺」とは、瞼板内にあり、上下の眼瞼縁に開口部を持つ脂腺を指す。マイボーム腺からはマイバム(脂質)が分泌される。脂質は涙液中に存在することにより、涙液蒸発抑制や涙液安定性の促進、涙液の眼表面への伸展促進などの作用を発揮する。マイボーム腺は、個体差はあるが、ヒトでは上瞼で約50本、下瞼で約25本あり、マウスでは、上下とも約11本ある。
本明細書において、「マイボーム腺機能不全(MGD)」は、「さまざまな原因によってマイボーム腺の機能が瀰漫性に異常をきたした状態であり、慢性の眼不快感を伴う」と定義される疾患を指す。マイボーム腺機能不全は、ドライアイの原因の一つとしても広く認識されている。マイボーム腺機能不全(MGD)は、マイボーム腺からの油脂の分泌が減少している分泌減少型と、マイボーム腺からの油脂の分泌が過剰になっている分泌増加型に大別されるが、分泌減少型が圧倒的に多い(マイボーム腺機能不全の定義と診断基準、あたらしい眼科27(5):627-631, 2010)。分泌減少型MGDは涙液油相の減少から蒸発亢進型ドライアイになる。分泌減少型MGDは、眼不快感、異物感などを含む自覚症状、眼瞼縁不整を含むマイボーム腺開口部周囲異常所見、マイボーム腺開口部閉塞所見を有するものである(あたらしい眼科27(5):627-631, 2010の表4)。
本明細書において「マイボーム腺機能不全に関連する特徴」とは、マイボーム腺機能不全に伴うマイボーム腺における特徴を指す。当該特徴はマイボーム腺機能不全の症状であっても、マイボーム腺機能不全の発症を引き起こすものであってもよい。
本明細書において、「マイボーム腺開口部の閉塞」とは、マイバムやマイボーム腺構成成分が分泌あるいは排出されずにマイボーム腺開口部に留まった状態を指す。「マイボーム腺開口部の閉塞」とは、実体顕微鏡観察下で眼瞼を翻転し、マイボーム腺開口部に白~黄色の突起物を認めるか、開口部内にマイボーム腺導管に沿った円柱状または米粒型の塊を認めるか、マイボーム腺開口部が内容物により押し広げられている状態をいう。
本明細書において、「マイボーム腺の萎縮」とは、マイボーム腺の腺房が縮小し、マイボーム腺内に貯留するマイバムが減少された状態を指す。「マイボーム腺の萎縮」は、実体顕微鏡下で眼瞼を翻転した際の可視光の白色反射が低下している状態または赤外光の油脂反射光が減少している状態である。
本明細書において、「眼瞼縁不整」とは、上眼瞼または下眼瞼の角膜と接するライン(以下「眼瞼縁」という)が所々へこんだラインとなることを指す。「眼瞼縁不整」とは、無処置またはフルオレセイン点眼もしくは点入後に、目視または実体顕微鏡下で観察される。
本明細書において、「涙液層破綻時間(BUT)」とは、角膜を覆う涙液の安定性の指標である。「BUT」は、眼の瞬きを抑制して、強制的に一定時間(10秒間)開瞼させたときに、途中で角膜上の涙液層が破壊されてドライスポットが出現し、次第に拡大する「涙液層の破綻」が観察されるまでの時間を指す。涙液の反射光、干渉光またはフルオレセインを投与後に涙液に含まれるフルオレセイン分子の蛍光が角膜上に一様に観察される状態から反射光または蛍光が消失する領域が生じるまでの開瞼時間として測定することができる。
本明細書において、「瞬目回数」とは、一定時間に瞬きをした回数を指す。「瞬目回数」とは、ドライアイに関連する特徴の一つであり、一定時間(例えば1分間)に瞬きをした回数であり、目視により観察することができる。
本明細書において、「角膜染色斑スコア」とは、角膜表層が点状に障害されたときに見られる染色斑をスコアリングしたものを指す。角膜表層の点状障害は、角膜上皮細胞に色素(例えばフルオレセイン)が取り込まれたり、角膜上皮細胞が脱落した部分に色素(例えばフルオレセイン)が貯留したりすることにより、染色斑として可視化することができる。角膜染色斑は、例えば、フルオレセイン点眼もしくは点入後、実体顕微鏡下で400~540nmの励起波長による480~680nmの蛍光波長を用いて観察される。また角膜染色斑スコアは、角膜を上、中央、下の3象限に分割し、それぞれについて、点状の角膜染色斑が、なし(0点)、疎(1点)、疎と密の中間(2点)、密(3点)を判定し、合計9点満点で評価される。角膜染色斑スコアは、点状表層角膜症(SPK)スコアと称することもある。
本明細書において、「涙液量」とは、涙腺から分泌される液体の量を意味し、メニスカス(下瞼の上の涙の溜まり)に貯留される涙液と、測定時間中に分泌される涙液との混合量を指す。角結膜を刺激しないようにシルマー試験紙や綿糸の一端を上下または内外角の結膜円蓋部に挿入し、一定時間後に抜き取り、シルマー試験紙や綿糸の濡れた長さとして測定することができる。当該一定時間は、マウスの場合は15秒間が例示される。
本明細書において、「涙液層光干渉スコア」とは、涙液異常(例えば、涙液の脂質異常)を評価するための指標である。「涙液層光干渉」とは、涙液(脂質層(油層),水層,ムチン層の三層から構成されている)の構成成分である水と油の屈折率、含有率および/または混合率の違いによって、水から反射される光と油から反射される光との位相が変化し、特定の波長を強めあったりすることで、虹色の干渉縞が観察されたり、反射光が少ない部位が観察されたりする現象を指す。「涙液層光干渉スコア」は、実体顕微鏡を用いて観察し、干渉の有無および反射光の多少をもとに1~5点にスコアリングしたものである。干渉の有無は虹色の縞模様の多さ、反射光の多少は涙液層全体からの光反射の明るさにより可視化される。評価は、例えば、一様な白~銀色の反射(1点)、一様でない白~銀色の反射(2点)、2~3色の縞模様を認める(3点)、虹色の縞模様を認める(4点)、角膜が露出した部分を認める(5点)として判定することができる。
本明細書において「被験体」とは、本開示の治療および予防するための医薬または方法の投与対象を指し、被験体としては、哺乳動物(例えば、ヒト、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、ヒツジ、サル等)が挙げられるが、霊長類が好ましく、特にヒトが好ましい。
本明細書において、「治療」とは、疾患若しくは症状の治癒、改善或いは症状の抑制または緩和を意味する。「眼疾患を治療する」とは、他覚症状または自覚症状を治療することを包含する。
本明細書において、「予防」(prophylaxis)とは、疾患または症状の発現を未然に防ぐことを意味し、この概念には、疾患または症状の発現を遅延させることや、発症前に処置すること等により、疾患または症状の発現を最小化することも包含される。「眼疾患を治予防する」とは、他覚症状または自覚症状を予防することを包含する。
本明細書において、「自覚症状」とは、疾患の症状のうち、疾患に罹患している患者において知覚され得る症状を指す。
本明細書において、「他覚症状」とは、疾患の症状のうち、画像所見・検査結果の数値等の所見(他覚所見)によって客観的に証明ができる症状を指す。
本明細書において「動物」とは、モデル動物として使用される動物を意味し、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、ヒツジ、サル等)が挙げられる。
本明細書において、「モデル動物」とは、ヒトの疾患の症状と同様の症状が生じるように作製された動物であり、メカニズムの解明や予防剤または治療剤の開発または薬効評価に使用される動物を指す。動物が目的の疾患を発症し、当該疾患の特徴を呈するが、特徴が不可逆である、疾患の発症や特徴を呈するまでにかなりの時間を要する(例えば、約50週齢以上)等に起因して、メカニズムの解明や予防剤または治療剤の開発または薬効評価を行うことができない場合、そのような動物はモデル動物ではない。
本明細書において、「同種異系」とは、種が同一であるが、遺伝的に異なる個体を指す。
本明細書において、「免疫機能の低減または不全」とは、免疫細胞の機能が欠損していることを特徴とし、同種異系の細胞に対する免疫反応が低減している、または惹起しない状態を指す。
本明細書において、「主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2Dである」とは、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dがdのホモ接合型であることを指す。「MHCの型がH-2Dである」とは、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dがbのホモ接合型であることを指す。
本明細書において、「免疫細胞」とは、免疫系を構成する細胞を指し、T細胞、B細胞、樹状細胞、マクロファージ、好中球、肥満細胞、好酸球、好塩基球、およびナチュラルキラー細胞が含まれる。
本明細書において「脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の細胞」とは、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節から調製および/または単離した細胞、または調製および/または単離した細胞を培養した培養細胞を指す。
本明細書において、「マイボーム腺に細胞を含む」とは、本開示のモデル動物自身に由来しない外部の細胞をマイボーム腺に含むことを指す。マイボーム腺に含まれる細胞は、マイボーム腺の病理検査により外部の細胞の存在を検出することにより確認されるか、または外部の細胞の細胞表面膜タンパク質等に対する抗体を用いて確認される。
本明細書において「マイボーム腺機能不全に関連する特徴を40週齢までに発症する」とは、40週齢になる前の任意の時点で、マイボーム腺機能不全に関連する特徴を発症し、モデル動物として利用可能な状態となることを指す。
本明細書において「被験物質」とは、モデル動物を用いた薬効評価やスクリーニングに供される物質であり、低分子化合物、多糖類、タンパク質、ペプチド、核酸、これらの融合物等いかなる物質であってもよい。
本明細書において「評価」とは、モデル動物においてマイボーム腺機能不全に関する特徴および/またはドライアイに関する特徴の状態を確認することを意味し、必要に応じて当該特徴に関して、観察または測定することも含み、これにより、被験物質が目的となる性質や作用を有しているか否か、または被験物質の目的となる性質や作用の度合いを判定する意味で用いられることもある。
(好ましい実施形態)
以下に好ましい実施形態の説明を記載するが、この実施形態は本発明の例示であり、本発明の範囲はそのような好ましい実施形態に限定されないことが理解されるべきである。当業者はまた、以下のような好ましい実施例を参考にして、本開示の範囲内にある改変、変更などを容易に行うことができることが理解されるべきである。これらの実施形態について、当業者は適宜、任意の実施形態を組み合わせ得る。
(モデル動物)
一態様において、本開示は、マイボーム腺機能不全に関連する特徴を有する、眼疾患モデル動物、特にマイボーム腺機能不全モデル動物又はドライアイモデル動物を提供する。ドライアイ患者のほとんどは、マイボーム腺機能不全を併発しているため、ドライアイの治療において、ドライアイ症状およびマイボーム腺機能不全の両方に対する治療が望まれるが、ドライアイ症状およびマイボーム腺機能不全を併発するモデル動物は存在せず、治療・予防剤の開発が困難であった。またマイボーム腺機能不全の治療・予防剤の開発に活用可能なマイボーム腺機能不全モデル動物は少ないという問題があった。本発明者らは、マイボーム腺機能不全に関連する特徴を有するモデル動物、さらにはドライアイおよびマイボーム腺機能不全に関連する特徴を併発するモデル動物を新たに見出した。
いくつかの実施形態において、本開示のモデル動物は非ヒト動物であり、好ましくは非ヒト哺乳類であり、より好ましくは、齧歯類、例えば、マウス、ラット、またはハムスターであり、最も好ましくは、マウスであり得る。
いくつかの実施形態において、本開示のモデル動物は、モデル動物とは同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物であり得る。モデル動物とは同種異系の動物の細胞としては、例えば、T細胞、B細胞、マクロファージ、樹状細胞、静脈洞内皮細胞、およびNK細胞が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態においては、モデル動物とは同種異系の動物の細胞は、免疫細胞であり得、例えば、脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節に由来する免疫細胞であり得る。当該同種異系の動物の細胞は、好ましくは脾臓細胞であり得る。
免疫機能の低減または不全となっているモデル動物は、T細胞および/またはB細胞を欠損していてもよく、好ましくはT細胞およびB細胞の両方を欠損していてもよい。免疫機能の低減または不全は、先天的に生じている状態であることが好ましく、すなわち遺伝子変異により生じている状態であり得る。
免疫機能の低減または不全となっているモデル動物は、タンパク質Prkdc(Protein kinase, DNA activated, catalytic polypeptide)の機能が、Prkdc遺伝子の変異により欠損している状態であり得、好ましくはPrkdcscidと表記される突然変異を有し得る。Prkdcの機能が欠損していることから、B細胞とT細胞の遺伝子再構成ができないため、成熟したB細胞とT細胞が欠損することとなる。
いくつかの実施形態において、本開示のモデル動物は、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスであり得る。
いくつかの実施形態において、本開示のモデル動物は、CB17/Icr-Prkdcscid/CrlCrljであり得る。
いくつかの実施形態において、同種異系の動物は、モデル動物とは異なる主要組織適合性複合体(MHC)の型を有し得る。本開示のモデル動物のMHCクラスIの型はdであり、同種異系の動物のMHCクラスIの型はd以外のa、b、k、q、sであってもよいが、好ましくはbであり得る。特定の実施形態において、本開示のモデル動物のMHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dはdであり、同種異系の動物のMHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dはd以外のa、b、k、q、sであってもよいが、好ましくはbであり得る。MHCクラスIを構成するサブクラスはホモ接合型であってもよいが、ヘテロ接合型であってもよい。本開示のモデル動物のH-2Dはdのホモ接合型(H-2D)であり、同種異系の動物のH-2Dはbのホモ接合型(H-2D)であり得る。
いくつかの実施形態において、本開示のモデル動物は、主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2DであるSCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスであり得る。さらなる実施形態において、本開示のモデル動物は、主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2DであるSCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスであり、同種異系の動物は、MHCの型がH-2Dであるマウスであり得る。
いくつかの実施形態において、同種異系の動物は、C57BL/6マウス、C57BL/10マウス、C57L/Jマウス、BXSB/Mpマウスであり得る。
いくつかの実施形態において、本開示のモデル動物は、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整からなる群から選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、またはすべてのマイボーム腺機能不全に関連する特徴を有し得る。
好ましくは、本開示のモデル動物においては、眼疾患を発症していない健康な動物(例えば、モデル動物とは同種異系の細胞が投与されていない動物)(以下「非モデル動物」と称する)と比べて、マイボーム腺開口部の閉塞数が増大している。例えば、「マイボーム腺開口部の閉塞」の評価は、一個体あたりのマイボーム腺開口部の閉塞数を用いて行うことができる。
好ましくは、本開示のモデル動物においては、非モデル動物ではマイボーム腺の萎縮が見られないのに対して、マイボーム腺の萎縮を確認することができる。例えば、「マイボーム腺の委縮」の評価は、同一条件下におけるモデル動物群の全個体数に対する、マイボーム腺の委縮を示した個体数(すなわち、マイボーム腺の委縮を示す個体数の割合)を用いて行うことができる。
好ましくは、本明細書のモデル動物においては、非モデル動物が滑らかな眼瞼縁のラインを示すのに対して、眼瞼縁が所々凹んだライン、すなわち眼瞼縁不整となっている。例えば、「眼瞼縁不整」の評価は、同一条件下におけるモデル動物群の全個体数に対する、眼瞼縁不整を示した個体数(すなわち、眼瞼縁不整を示す個体数の割合)を用いて行うことができる。 本開示のモデル動物は、同種異系の細胞を投与してから比較的早期にマイボーム腺機能不全に関連する特徴および/またはドライアイの特徴を発症するため、モデル動物として有利である。いくつかの実施形態では、同種異系の細胞を投与してから、3日目に、4日目に、5日目に、6日目に、7日目に、8日目に、9日目に、10日目に、11日目に、12日目に、13日目に、14日目に、遅くとも15日目~31日目に発症し得る。いくつかの実施形態では、本開示のモデル動物は、マイボーム腺機能不全に関連する特徴を40週齢、35週齢、25週齢、20週齢、15週齢、14週齢、13週齢、12週齢、11週齢、10週齢、9週齢、8週齢、または7週齢までに発症することを特徴とし得る。
さらなる実施形態において、本開示のモデル動物は、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常からなる群より選択される少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つまたはすべてのドライアイに関連する特徴を有し得る。
好ましくは、本明細書のモデル動物においては、非モデル動物と比べて、BUTが減少している。例えば、「BUT」の評価は、同一条件下におけるモデル動物群の一個体あたりのBUTを用いて行うことができる。
好ましくは、本明細書のモデル動物においては、非モデル動物と比べて、瞬目回数が増加している。例えば、「瞬目回数」の評価は、同一条件下におけるモデル動物群の一個体あたりの瞬目回数を用いて行うことができる。
好ましくは、本明細書のモデル動物においては、非モデル動物と比べて、角膜染色斑スコアが増加している。例えば、「角膜染色斑スコア」の評価は、同一条件下におけるモデル動物群の一個体あたりの角膜染色斑スコアを用いて行うことができる。
好ましくは、本明細書のモデル動物においては、非モデル動物と比べて、涙液量が減少している。例えば、「涙液量」の評価は、同一条件下におけるモデル動物群の一個体あたりの涙液量を用いて行うことができる。
好ましくは、本明細書のモデル動物においては、非モデル動物と比べて、涙液層光干渉スコアが増加している。例えば、「涙液層光干渉スコア」の評価は、同一条件下におけるモデル動物群の一個体あたりの涙液層光干渉スコアを用いて行うことができる。
特定の実施形態において、本開示のモデル動物は、ドライアイの症状として、涙液層破綻時間の異常および/または角膜染色斑スコアの異常のドライアイに関連する特徴を少なくとも有し得る。
さらなる態様において、本開示は、マイボーム腺機能不全モデル動物であって、免疫機能が低減または不全となっている免疫不全動物であり、該マイボーム腺機能不全モデル動物とは同種異系の動物の免疫細胞が移植されているマイボーム腺機能不全モデル動物であって、マイボーム腺機能不全に関連する特徴から選択される特徴を少なくとも1つを有する動物であって、当該マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整より選択されるマイボーム腺機能不全モデル動物を提供する。特定の実施形態において、マイボーム腺機能不全モデル動物が同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物であり、主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2Dであり、同種異系の動物は、MHCの型がH-2Dであるマウスであり得る。さらなる実施形態において、上記マイボーム腺機能不全モデル動物は、さらにドライアイに関連する特徴から選択される特徴を少なくとも1つを有する動物であって、当該ドライアイに関連する特徴が、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常より選択される、マイボーム腺機能不全モデル動物であり得る。さらなる実施形態において、上記マイボーム腺機能不全モデル動物におけるマイボーム腺機能不全に関連する特徴がマイボーム腺開口部の閉塞であり、ドライアイに関連する特徴が涙液層破綻時間の異常および/または角膜染色斑スコアの異常であり得る。
さらなる態様において、本開示は、ドライアイモデル動物であって、該ドライアイモデル動物が、免疫機能が低減または不全となっている免疫不全動物であり、該ドライアイモデル動物とは同種異系の動物の免疫細胞が移植されているドライアイモデル動物であって、以下の(1)マイボーム腺機能不全に関連する特徴から選択される特徴を少なくとも1つと、(2)ドライアイに関連する特徴から選択される特徴を少なくとも1つと、を有する動物であって、(1)マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整より選択され、(2)ドライアイに関連する特徴が、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常より選択される、ドライアイモデル動物を提供する。特定の実施形態において、ドライアイモデル動物が同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物であり、主要組織適合性複合体(MHC)の型がH-2Dであり、同種異系の動物は、MHCの型がH-2Dであるマウスであり得る。さらなる実施形態において、上記ドライアイモデル動物におけるマイボーム腺機能不全に関連する特徴がマイボーム腺開口部の閉塞であり、ドライアイに関連する特徴が涙液層破綻時間の異常および/または角膜染色斑スコアの異常であり得る。
さらなる態様において、本開示は、マイボーム腺機能不全に関連する特徴を40週齢、35週齢、25週齢、20週齢、15週齢、10週齢、または7週齢までに発症することを特徴とする、モデル動物を提供する。
いくつかの実施形態において、本開示のモデル動物は、マイボーム腺機能不全に関連する特徴を4週齢、5週齢、6週齢よりも後に発症し得る。
さらなる態様において、本開示は、マイボーム腺に脾臓、血液、骨髄、胸腺、またはリンパ節由来の細胞、好ましくは脾臓由来の細胞を含むことを特徴とする、モデル動物を提供する。前記モデル動物は、ドライアイモデル動物またはマイボーム腺機能不全(MGD)モデル動物、あるいはその両方のモデル動物であり得る。
さらなる態様において、本開示は、マイボーム腺にT細胞、B細胞、マクロファージ、樹状細胞、静脈洞内皮細胞、およびNK細胞からなる群から選択される少なくとも1種の細胞を含むモデル動物を提供する。細胞は同種異系細胞であってもよい。
マイボーム腺に含まれる上記細胞は、以下のように確認され得る。
(1)モデル動物が免疫細胞を欠損している免疫不全マウスである場合は、当該欠損している免疫細胞特異的なマーカー(抗体等)を用いてマイボーム腺の病理検査を行い、当該欠損している免疫細胞がマイボーム腺に検出されれば、外部の細胞がモデル動物のマイボーム腺に到達していることを確認することができる。SCIDマウスなどの免疫不全マウスは、T細胞およびB細胞を欠損しているため、マイボーム腺の病理検査によりT細胞またはB細胞が存在していれば、外部の細胞がマイボーム腺に到達していることを確認することができる。
(2)モデル動物とは異なるMHC型特異的なマーカー(抗体等)を用いてマイボーム腺の病理検査を行い、モデル動物とは異なるMHC型がマイボーム腺に検出されれば、外部の細胞がモデル動物のマイボーム腺に到達していることを確認することができる。この場合は、脾臓由来の細胞が、モデル動物とは異なるMHC型を有していることを確認することが望ましい。
さらなる態様において、本開示は、ドライアイモデル動物であって、モデル動物とは同種異系の動物の細胞が移植された、(好ましくは先天的に)免疫機能が低減または不全となっている動物である、ドライアイモデル動物を提供する。
さらなる態様において、本開示は、マイボーム腺機能不全(MGD)モデル動物であって、該モデル動物とは同種異系の動物の細胞が移植された、(好ましくは先天的に)免疫機能が低減または不全となっている動物である、MGDモデル動物を提供する。
さらなる態様において、本開示は、マイボーム腺の開口部の閉塞を有するマイボーム腺機能不全(MGD)モデル動物であって、該モデル動物とは同種異系の動物の細胞が移植された、免疫機能が低減または不全となっている動物である、MGDモデル動物を提供する。
(モデル動物作製方法)
異なる態様において、本開示は、ドライアイモデル動物を作製する方法であって、該方法が、免疫機能が低減または不全となっている動物に該ドライアイモデル動物とは同種異系の動物の細胞を移植する工程を含む、方法を提供する。
さらなる態様において、本開示は、MGDモデル動物を作製する方法であって、該方法が、免疫機能が低減または不全となっている動物に該MGDモデル動物とは同種異系の動物の細胞を移植する工程を含む、方法を提供する。
本開示の作製方法は、免疫機能が低減または不全となっている動物に細胞を移植してから、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、14日間、遅くとも15日間~31日間、飼育を行う工程を含んでもよい。飼育は一般的な手法により行うことができるが、1つの空間で(例えばケージ等で)複数のマウスを飼育し、複数のマウスを1匹/50~200cm、1匹/130~180cmとなる環境で飼育することが好ましい。
モデル動物、同種異系の動物、同種異系の動物の細胞等の実施形態は、上記に記載される。
マイボーム腺機能不全は、臨床において、代表的にはマイボーム腺開口部周囲の異常所見、マイボーム腺開口部閉塞所見、マイボーム腺萎縮などの症状を呈する。マイボーム腺開口部周囲の異常所見には、眼瞼縁不整が含まれる。本モデル動物は、マイボーム腺機能不全に関する特徴として「マイボーム腺開口部の閉塞」、「マイボーム腺の萎縮」、または「眼瞼縁不整」を有する。本モデル動物における当該特徴は可逆的であり、本モデル動物は眼疾患、特にマイボーム腺機能不全に対する治療・予防剤の開発に使用できるものである。
ドライアイは、臨床において、代表的には他覚症状の一つである涙液層破壊時間(BUT)と、自覚症状(眼不快感または視機能異常)を呈する。BUTは、日本のドライアイの診断においては必須の検査項目である。アメリカ食品医薬品局(FDA)のドライアイ治療薬開発の基準としては、他覚所見の少なくとも1つが優位に改善されることが必須とされており、他覚所見にBUTが含まれる。また自覚症状(眼不快感、視機能異常など)も日本のドライアイの診断においては必須の検査項目であり、臨床上では患者自身から聴取を行い、スコア化される。ヒトのドライアイにおける自覚症状は、モデル動物においては瞬目回数により代替して評価可能であり、瞬目回数の上昇が自覚症状の悪化を意味する。本モデル動物は、ドライアイに関する特徴として「BUT」、または「瞬目回数」を有する。本モデル動物における当該特徴は可逆的であり、本モデル動物は眼疾患に対する治療・予防剤の開発に使用できるものである。
さらにドライアイは、他覚症状として「角結膜上皮障害」、「涙液量の減少」、「涙液の油層異常」を伴う場合もある。「角結膜上皮障害」は、角膜や結膜に傷がつき障害されている状態であり、臨床上、染色検査により評価される。角結膜上皮障害には、角膜上皮層の翼細胞くらいまでの欠損である点状表層角膜症、基底細胞を含む上皮全層の欠損であるが基底膜は障害されていない角膜びらん、基底膜を超えて実質まで病変が及ぶ角膜潰瘍の状態が含まれる。ドライアイの診断において角結膜上皮障害は必須ではないが、ドライアイの治療薬として薬効を示すことが望ましい。「角結膜上皮障害」は、染色試験により、色素(例えばフルオレセイン)染色/非染色下での細隙灯顕微鏡像を確認して、スコアリングされる。モデル動物における「角膜染色斑スコア」は、当該角結膜上皮障害のスコアリングに相当する。また、「涙液量の減少」もドライアイの診断において必須ではないが、ドライアイの治療薬として薬効を示すことが望ましい。FDAのドライアイ治療薬開発の基準において改善が必須とされている他覚所見の一つにも、涙液量が含まれる。臨床上、涙液量はシルマー試験により測定することができ、モデル動物においても同様の手段を用いて測定することができる。加えて、「涙液の油層異常」もドライアイの診断において必須ではないが、ドライアイの治療薬開発の指標として改善を確認することが望ましい。涙液の油層異常は、脂質の量や質の異常であり、涙液の安定性に影響する。臨床上、「涙液の油層異常」は「涙液層光干渉」を観察することにより検出されるが、モデル動物においても同様の手段を用いてスコアリングして測定することができる。本モデル動物は、ドライアイに関する特徴として「角膜染色斑スコアの異常」、「涙液量の減少」、または「涙液層光干渉スコアの異常」を有しており、本モデル動物における当該特徴は可逆的である。従って、本モデル動物は眼疾患に対する治療・予防剤の開発において、有利に使用できるものである。
本開示のモデル動物は、マイボーム腺機能不全の治療剤および/または予防剤の創薬、マイボーム腺機能不全に関連するドライアイの治療剤および/または予防剤の創薬、例えば蒸発亢進型ドライアイの治療剤および/または予防剤の創薬を行うことができる。
(薬効評価方法)
異なる態様において、本開示は、被験物質の眼疾患の治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法であって、前記方法が、(1)眼疾患モデル動物に被験物質を投与する工程;および(2)マイボーム腺機能不全に関連する特徴、またはドライアイに関連する特徴のうち少なくとも1つを評価する工程を含み、眼疾患モデル動物が同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている動物である、方法を提供する。特定の実施形態において、前記眼疾患が、ドライアイおよび/またはマイボーム腺機能不全であり得る。
さらなる態様において、本開示は、被験物質のマイボーム腺機能不全の治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法であって、前記方法が、(1)マイボーム腺機能不全モデル動物に被験物質を投与する工程;および(2)マイボーム腺機能不全に関連する特徴を評価する工程を含む、方法を提供する。
さらなる態様において、本開示は、被験物質のドライアイの治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法であって、前記方法が、(1)ドライアイモデル動物に被験物質を投与する工程;および(2)マイボーム腺機能不全に関連する特徴、およびドライアイに関連する特徴を評価する工程を含む、方法を提供する。
いくつかの実施形態において、前記工程(1)において、被験物質の投与方法は、経口投与、点眼投与、眼内注射投与等であり、また、投与される被験物質の剤型は、錠剤、点眼液、注射液等であり得る。好ましい実施形態においては、被験物質は点眼投与され得る。例えば被験物質は、マイボーム腺機能不全に関連する特徴またはドライアイに関連する特徴を発症後、1~3日後、好ましくは1~2日後に投与され得、または、モデル動物に該モデル動物とは同種異系の動物の細胞を移植してから6~9日後、好ましくは7~8日後に投与され得る。
本開示における薬効を評価する方法は、被験物質を投与したモデル動物においてマイボーム腺機能不全に関連する特徴および/またはドライアイに関連する特徴が、改善または進行を抑制した場合に、当該被験物質が薬効を有すると評価する工程を含んでいてもよい。
いくつかの実施形態において、被検物質の投与ルート、製剤の組成、製剤の剤型や濃度を変えて、薬効の評価を行うことができる。
いくつかの実施形態において、前記工程(2)において、前記マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、マイボーム腺開口部の閉塞、マイボーム腺の萎縮、および眼瞼縁不整より選択される少なくとも1つの特徴であり、前記ドライアイに関連する特徴が、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常より選択される少なくとも1つの特徴であり得る。
いくつかの実施形態において、工程(2)において、ドライアイに関連する特徴および/またはマイボーム腺機能不全に関連する特徴が評価され得る。特定の実施形態において、工程(2)において、マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つ、少なくとも2つまたは3つと、ドライアイに関連する特徴の少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つまたは5つとが評価され得る。
好ましくは、モデル動物におけるマイボーム腺開口部の閉塞は、例えば、被験物質投与前よりも閉塞数が減少した場合に、特徴を改善したと判定することができる、あるいは、例えば、被験物質を投与したときにプラセボを投与したときよりも閉塞数が低減していた場合に特徴の進行を抑制したと判定することができる。
好ましくは、モデル動物におけるマイボーム腺の萎縮は、例えば、被験物質投与前よりもマイボーム腺の腺房の大きさが増大した場合、マイバムの貯留が増大した場合、または、貯留する油脂による赤外光の反射が増大した場合、解剖学的に存在すべき反射が復活した場合に、特徴が改善したと判定することができる、あるいは、例えば、被験物質を投与したときにプラセボを投与したときよりも、マイボーム腺の腺房が大きい場合、マイバムの貯留が増大している場合、または、貯留する油脂による赤外光の反射が増大している場合、解剖学的に存在すべき反射が復活している場合に、特徴の進行を抑制したと判定することができる。
好ましくは、モデル動物における眼瞼縁不整は、例えば、被験物質投与前に比べて、眼瞼縁のラインの凹みが減少し滑らかなラインとなった場合に、特徴が改善したと判定することができる、あるいは、例えば、被験物質を投与したときにプラセボを投与したときよりも、眼瞼縁のラインの凹みが減少し滑らかなラインとなった場合に、特徴の進行を抑制したと判定することができる。
好ましくは、モデル動物におけるBUTは、例えば、被験物質投与前に比べて増大した場合に、特徴が改善したと判定することができる、あるいは、例えば、被験物質を投与したときにプラセボを投与したときよりも、増大している場合に、特徴の進行を抑制したと判定することができる。
好ましくは、モデル動物における瞬目回数は、例えば、被験物質投与前に比べて減少した場合に、特徴が改善したと判定することができる。あるいは、例えば、被験物質を投与したときにプラセボを投与したときよりも、減少している場合に、特徴の進行を抑制したと判定することができる。
好ましくは、モデル動物における角膜染色斑スコアは、例えば、被験物質投与前に比べて、当該スコアが減少した場合に、特徴が改善したと判定することができる、あるいは、例えば、被験物質を投与したときにプラセボを投与したときよりも、当該スコアが減少している場合に、特徴の進行を抑制したと判定することができる。
好ましくは、モデル動物における涙液量は、被験物質投与前に比べて増大した場合に、特徴が改善したと判定することができる、あるいは、例えば、モデル動物における涙液量は、例えば、被験物質を投与したときにプラセボを投与したときよりも、増大している場合に、特徴の進行を抑制したと判定することができる。
好ましくは、モデル動物における涙液層光干渉は、被験物質投与前に比べて点数が減少した場合に、特徴が改善したと判定することができる、あるいは、モデル動物における涙液層光干渉は、例えば、被験物質を投与したときにプラセボを投与したときよりも、減少している場合に、特徴の進行を抑制したと判定することができる。
好ましくは、各特徴の改善は、当該特徴の測定値が、被験物質投与前と比較して被験物質投与後に、有意差がある場合、または10%以上、20%以上、30%以上、40%以上、45%以上、46%以上、48%以上の差異がある場合を指す。
好ましくは、各特徴の進行の抑制は、当該特徴の測定値が、プラセボを投与したときと比較して被験物質を投与したときに、有意差がある場合、または10%以上、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、60%以上、70%以上、80%以上の差異がある場合を指す。
なお、有意差は、一般的な統計学的な手法により確認することができ、統計学的に有意な差があることを意味する。
さらなる実施形態において、工程(2)において、少なくとも、マイボーム腺開口部の閉塞と、涙液層破綻時間と、瞬目回数とが評価され得る。
モデル動物、同種異系の動物、同種異系の動物の細胞等の実施形態は、上記に記載される。
(スクリーニング方法)
異なる態様において、本開示は、ドライアイの治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法であって、前記方法が、(1)ドライアイモデル動物に被験物質を投与する工程;(2)マイボーム腺機能不全に関連する特徴、およびドライアイに関連する特徴を評価する工程;および(3)ドライアイモデル動物において、評価された特徴が改善または進行が抑制された場合に、被験物質をドライアイの治療剤および/または予防剤であると同定する工程を含む、方法を提供する。
異なる態様において、本開示は、マイボーム腺機能不全の治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法であって、前記方法が、(1)マイボーム腺機能不全動物に被験物質を投与する工程;(2)マイボーム腺機能不全に関連する特徴を評価する工程;および(3)マイボーム腺機能不全動物において、評価された特徴が改善または進行が抑制された場合に、被験物質をマイボーム腺機能不全の治療剤および/または予防剤であると同定する工程を含む、方法を提供する。
さらなる態様において、本開示は、眼疾患の治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法であって、前記方法が、(1)眼疾患モデル動物に被験物質を投与する工程であって、眼疾患モデル動物が同種異系の動物の免疫細胞が移植された免疫不全動物であって;および(2)マイボーム腺機能不全に関連する特徴、またはドライアイに関連する特徴を評価する工程;および(3)該眼疾患モデル動物において、評価された該特徴が改善した場合又は進行が抑制された場合に、被験物質を眼疾患の治療剤および/または予防剤であると同定する工程を含む、方法を提供する。
モデル動物、同種異系の動物、同種異系の動物の細胞、評価項目等の実施形態は、上記に記載される。
さらなる態様において、スクリーニング方法は、工程(1)において被験物質は2以上の複数の候補物質であってもよく、工程(3)において、複数の候補物質の中から眼疾患の治療剤および/または予防剤を選択する工程であってもよい。
以上、本開示を、理解の容易のために好ましい実施形態を示して説明してきた。以下に、実施例に基づいて本開示を説明するが、上述の説明および以下の実施例は、例示の目的のみに提供され、本開示を限定する目的で提供したのではない。従って、本開示の範囲は、本明細書に具体的に記載された実施形態にも実施例にも限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。
以下に実施例に基づいて本開示をさらに詳細に説明するが、これらは本開示をよりよく理解するためのものであり、本開示の範囲を限定するものではない。また、本実施例は千寿製薬株式会社動物実験倫理審査委員会の承認を得て実施した。
(実施例1:眼疾患モデルマウスの作製および評価)
1.試験方法
1-1.モデルマウスの作製
5~7週齢の雌性C.B17 ICR SCIDマウス(CB17/Icr-Prkdcscid/CrlCrlj、H-2D:日本チャールス・リバー株式会社より購入)をSham群と脾臓由来細胞投与群に分けた(各群6匹)。各群ともに、経時観察用として5匹のマウス、病理観察用として1匹のマウスを用いた。
Sham群には、PBS(Thermo Fisher Scientific社製)を200μL/匹にて尾静脈内投与した。脾臓由来細胞投与群には、200μL/匹の脾臓由来細胞のPBS懸濁溶液(2.5×10cells/mL)を尾静脈内投与した。脾臓由来細胞のPBS懸濁溶液(以下「脾臓由来細胞懸濁液」と称する)は、C57BL/6マウス(H-2D)より採取した脾臓に切り込みを入れた後、数回ピペッティングして分散させ、PBS中に懸濁させて調製した。PBSまたは脾臓由来細胞懸濁液の投与後、マウスを飼育用ケージ内(大きさ:縦338mm、横225mm、高さ140mm)で、5匹ずつで飼育した。
1-2.各特徴に関する評価
(a)マイボーム腺機能不全に関する特徴の評価
(a1)マイボーム腺開口部の閉塞数
脾臓由来細胞懸濁液の投与日を0日目とし、投与後8日目、15日目、21日目に実体顕微鏡を用いて、各群のマウス右眼のマイボーム腺閉塞数を麻酔下で測定した。マイボーム腺閉塞数は実体顕微鏡観察下で、上下眼瞼をそれぞれ軽く翻転させてマイボーム腺開口部を露出させ、内眼角側から外眼角に向かって閉塞を認める開口部の数を計測した。
実体顕微鏡下で、マイボーム腺開口部に白~黄色の突起物を認めるか、マイボーム開口部が内容物により押し広げられているか、開口部内にマイボーム腺導管に沿った円柱状または米粒型の塊を認めるときに、マイボーム腺開口部が閉塞していると判断した。上下眼瞼で観察される閉塞数の合計を、マイボーム腺閉塞数の個体値とし、5匹の平均値を算出した。
(a2)マイボーム腺の萎縮
マイボーム腺閉塞数の確認と同様に、脾臓由来細胞懸濁液の投与日を0日目とし、投与後8日目、15日目、21日目に実体顕微鏡を用いて右眼のマイボーム腺の萎縮を麻酔下で確認し、萎縮を発症している個体数をカウントした。
マイボーム腺の萎縮は、実体顕微鏡観察下で上下眼瞼をそれぞれ翻転させて、結膜下に透過して見えるマイボーム腺の面積を観察した。面積が一般的なマウスのマイボーム腺の大きさよりも小さくなっている場合に萎縮していると判断し、萎縮したマイボーム腺が1つ以上観察される個体数をカウントした。
なおマイボーム腺の萎縮は解剖学的にも確認を行った。脾臓由来細胞懸濁液の投与後28日目にマウスを安楽死させ、眼瞼を採取した。採取した眼瞼をOCTコンパウンド(サクラファインテックジャパン社製)内に包埋凍結し、10μm厚の矢状断凍結切片を作製した。得られた切片を、Oil Red Oを用いてマイボーム腺内の脂質を赤色に染色し、ヘマトキシリン色素を用いて細胞の核を青色に染色した。染色後、顕微鏡を用いて切片のマイボーム腺の状態を観察した。
(a3)眼瞼縁不整
脾臓由来細胞懸濁液の投与日を0日目とし、投与後7日目、14日目、21日目に、実体顕微鏡を用いて右眼の眼瞼縁不整を麻酔下で観察した。
フルオレセインナトリウム溶液(ウラニン(富士フイルム和光純薬社製)を生理食塩液に溶解し、フィルターろ過した溶液)を、麻酔で不動化したマウスの右眼に点眼し、数回の強制瞬目により涙液とよく混合した。その後、実体顕微鏡蛍光観察下(励起波長バンドパス460~480nm、蛍光波長バンドパス495~540nm)におき、眼瞼縁の蛍光実体顕微鏡像を撮影し、観察した。眼瞼の淵がフルオレセインによりなめらかな曲線として描出されている場合を正常とし、凹凸が描出された場合に眼瞼縁不整と判定した。
(b)ドライアイに関する特徴の評価
(b1)涙液層破綻時間(BUT)
脾臓由来細胞懸濁液の投与日を0日目とし、投与後7日目、14日目、21日目に、実体顕微鏡を用いて右眼の涙液層破綻時間を麻酔下で測定した。
涙液層破綻時間は、(a3)と同様に、フルオレセインナトリウム溶液を用いて測定した。(a3)と同様に、麻酔で不動化したマウスの右眼に、フルオレセインナトリウム溶液を点眼し、数回の強制瞬目により涙液とよく混合した。その後、実体顕微鏡蛍光観察下(励起波長バンドパス460~480nm、蛍光波長バンドパス495~540nm)に置いた。涙液とフルオレセインとの混合溶液は角膜を覆っており、フルオレセインの蛍光の消失を確認することにより、涙液層の破綻を評価することができる。マウスを実体顕微鏡蛍光観察下においた後、マウス右目を強制開瞼させ、開瞼した瞬間から蛍光が消失する部位が現れるまでの時間を3回測定して3回の平均値を個体値とし、5匹の個体値から平均値を算出し、涙液層破綻時間(BUT)とした。
(b2)瞬目回数
脾臓由来細胞懸濁液の投与日を0日目とし、投与後4日目、11日目、18日目に、マウスを観察用小型ケージに移して1匹ずつに隔離し、ケージ内で自由行動中のマウスの左眼の瞬目回数を測定した。測定は1測定1個体あたり1分間×5回実施し、5回の合計を個体値とし、5匹の平均値を算出した。測定後は飼育用ケージに戻し、通常どおり5匹を一つのケージ内に入れ飼育を続けた。
(b3)角膜染色斑スコア
脾臓由来細胞懸濁液の投与日を0日目とし、投与後7日目、14日目、21日目に、実体顕微鏡を用いて右眼の角膜染色斑スコア(SPKスコア)を麻酔下で測定した。
角膜染色斑は、(b1)涙液層破綻時間の測定後、生理食塩液で洗眼して観察をした。洗眼後、マウスを再度実体顕微鏡蛍光観察下(励起波長バンドパス460~480nm、蛍光波長バンドパス495~540nm)においた。角膜最表層の点状のフルオレセインによる蛍光を確認することにより、角膜染色斑の観察を行った。
観察は、角膜上部、右部、下部、左部および中央部の5象限について実施し、それぞれ点状の蛍光が、ない(0点)、疎(1点)、やや密(2点)、密(3点)で評価し、5象限の合計点を算出し、角膜染色斑スコア(SPKスコア)の個体値とした。得られた個体値から平均値を算出した。
(b4)涙液量
脾臓由来細胞懸濁液の投与日を0日目とし、投与後7日目、14日目、21日目に、右眼の涙液量を覚醒保定下で、実体顕微鏡を用いて測定した。
フェノールレッドを含んだ綿糸(ゾーンクイック、あゆみ製薬社製)の一端をマウスの右目の結膜円蓋部に挿入後15秒間保持した後、直ちに抜糸した。涙液によって綿糸に含まれるフェノールレッドが変色した長さを測定し、涙液量の指標とした。測定した長さから平均値を算出した。
(b5)涙液層光干渉スコア
脾臓由来細胞懸濁液の投与日を0日目とし、投与後31日目に、実体顕微鏡を用いて右眼の涙液層光干渉を麻酔下で観察した。
観察は、マウスの右眼の強制開瞼後に実体顕微鏡の焦点を涙液層に合わせた状態で、光干渉によって生じる虹色の縞模様の多さと涙液層全体からの光反射の明るさを基に1~5点でスコアリングした。スコアリングは、一様な白~銀色の反射(1点)、一様でない白~銀色の反射(2点)、2~3色の縞模様を認める(3点)、虹色の縞模様を認める(4点)、角膜が露出した部分を認める(5点)として判定し、横井らの報告Am J Ophthalmol 1996 Dec;122(6):818-24.に準じて行った。得られたスコアリング値から平均値を算出した。
2. 結果
(a1)マイボーム腺開口部の閉塞数
マイボーム腺開口部の閉塞数は、脾臓由来細胞懸濁液の投与後8日目、15日目に、Sham群に比べて脾臓由来細胞投与群では有意に増加し、22日目まで増加傾向が続いた(表1)。
(a2)マイボーム腺の萎縮
マイボーム腺萎縮は、脾臓由来細胞懸濁液の投与後8日目以降で、脾臓由来細胞投与群では5匹中4匹に発症した(表2)。また、脾臓由来細胞懸濁液の投与後28日目に採取した脾臓由来細胞投与群の眼瞼病理切片において、マイボーム腺の強い萎縮を認めた(図1)。
(a3)眼瞼縁不整
眼瞼縁不整は、脾臓由来細胞懸濁液の投与後7日目から観察された。投与後21日目には、Sham群の眼瞼の淵がフルオレセインによりなめらかな曲線として描出されるのに対し、脾臓由来細胞投与群では凹凸が描出され、眼瞼縁不整が確認された(図2)。
(b1)涙液層破綻時間(BUT)
涙液層破綻時間は、脾臓由来細胞懸濁液の投与後7日目、14日目および21日目にSham群に比べて脾臓由来細胞投与群では有意に短縮した(表3)。
(b2)瞬目回数
瞬目回数は、脾臓由来細胞懸濁液の投与後11日目に脾臓由来細胞投与群で上昇傾向を示し、投与後18日目にSham群に比べて有意な上昇を示した(表4)。
(b3)角膜染色斑スコア
角膜染色斑スコアは、脾臓由来細胞懸濁液の投与後14日目に、Sham群に比べて脾臓由来細胞投与群では有意に増加した(表5)。
(b4)涙液量
涙液量は、脾臓由来細胞懸濁液の投与後7日目および14日目に、Sham群に比べて脾臓由来細胞投与群では有意に減少した(表6)。
(b5)涙液層光干渉スコア
涙液層光干渉スコアは、脾臓由来細胞懸濁液の投与後31日目に、Sham群に比べて脾臓由来細胞投与群では有意に増加した(表7)。
これらの結果から、C.B17 ICR SCIDマウスにC57BL/6マウスより採取した脾臓由来細胞の懸濁液を静脈内投与したマウスでは、ヒトマイボーム腺機能不全症状およびヒトドライアイ症状を呈することが示された。
(実施例2:脾臓由来細胞の局在化の観察)
本実施例は、本開示のモデル動物について、マイボーム腺機能不全(MGD)およびドライアイ(DE)症状を呈する機序を探索することを目的とした。実施例1と同様にして、ドナーであるC57BL/6マウス(H-2D)から単離した脾臓由来細胞にPKH試薬(Sigma-Aldrich)を用いて蛍光標識を施し、C.B17 icr-SCIDマウス(CB17/Icr-Prkdcscid/CrlCrlj、H-2D:日本チャールス・リバー株式会社より購入)に尾静脈内投与した後、経時的に前眼部の観察を実施した。
具体的には、実施例1と同様にして調製した脾臓由来細胞懸濁液に、PKH試薬を添加して混合して標識を行った。その後、蛍光標識化した脾臓由来細胞懸濁液(以下「蛍光標識脾臓由来細胞」)を、C.B17 icr-SCIDマウスに尾静脈投与した。蛍光標識脾臓由来細胞の投与2日後に、励起波長バンドパス460~480nm、蛍光波長バンドパス495~540nmの観察波長を用いて実態顕微鏡下で観察した。なお、PKH試薬は、細胞膜の脂質領域に結合するものであり、T細胞、B細胞なども標識されると考えられる。なおPKH26のピーク励起波長は551nm、ピーク蛍光波長は567nmであり、PKH67のピーク励起波長は490nm、ピーク蛍光波長は502nmであることから、上記の観察波長により、PKH26は蛍光を示さず、PKH67は蛍光を示す。PKH26を用いた場合は生体による自家蛍光のみが観察されることから、PKH67を用いた場合のみにみられる蛍光が、標識された脾臓由来の細胞の局在であると判断することができる。
図3に蛍光標識脾臓由来細胞投与2日後の写真を示す。PKH67の蛍光標識脾臓由来細胞を移植した動物では、マイボーム腺組織に蛍光を認めるとともに、マイボーム腺から蛍光性の分泌物を認めた。
本結果から、本開示のモデル動物がMGDおよびDE症状を呈するのは、投与した脾臓由来の細胞そのものまたは投与した脾臓由来の細胞の構成成分がマイボーム腺等の涙液の恒常性に寄与する組織に到達した結果であると考察された。理論に束縛されることを望まないが、脾臓由来の細胞そのものが到達する場合、脾臓由来の細胞が宿主細胞のマイボーム腺を非自己と認識し、免疫反応が生じ、マイボーム腺が障害されると考えられる。理論に束縛されることを望まないが、脾臓由来の細胞の細胞膜成分が到達する場合、脾臓由来の細胞の細胞膜成分が血液を介してマイボーム腺に供給され、マイバムの原料として取り込まれるものの、合成されたマイバムの性質が変化し、開口部が閉塞されるとともに、幹細胞から導管上皮細胞又は腺房細胞への分化バランスが、導管上皮細胞への分化側に傾き、マイボーム腺が委縮する。なお脾臓由来の細胞には、脾臓そのもの、脾臓に含まれているT細胞、B細胞などの免疫細胞が含まれる。
(実施例3:モデル動物における被験物質の薬効評価)
本実施例においては、本モデル動物を用いて、被験物質としてアジスロマイシン含有点眼液について薬効を評価した。アジスロマイシンは、マイボーム腺機能不全に対して薬効を示すことが知られている。なお本実施例は千寿製薬株式会社動物実験倫理審査委員会の承認を得て実施した。
(眼疾患モデルマウスの作製および評価)
1.試験方法
1-1.モデルマウスの作製
実施例1と同様にして、モデルマウスを作製した。5~7週齢の雌性C.B17 ICR SCIDマウス(CB17/Icr-Prkdcscid/CrlCrlj:日本チャールス・リバー株式会社より購入)に、200μL/匹の脾臓由来細胞のPBS懸濁溶液(2.5×10cells/mL)を尾静脈内投与した。脾臓由来細胞のPBS懸濁溶液(以下「脾臓由来細胞懸濁液」と称する)は、C57BL/6マウスより採取した脾臓に切り込みを入れた後、数回ピペッティングし、PBS中に分散させて調製した。
脾臓由来細胞懸濁液の投与後、マウスを飼育用ケージ内(大きさ:縦338mm、横225mm、高さ140mm)で、5匹もしくは6匹ずつで飼育した。
1-2.被験物質の投与
脾臓由来細胞懸濁液の投与日を0日目とし、投与後10日目にマウスをコントロール点眼液投与群とアジスロマイシン含有点眼液(アジマイシン点眼液1%、千寿製薬株式会社製)投与群に分けた(各群8匹)。投与後10日目より2日間は各群1日2回、1回2μLの用法で、投与後12日目より12日間は各群1日1回、1回2μLの用法でコントロール点眼液またはアジスロマイシン含有点眼液を両眼に投与した。なお、コントロール点眼液は等張緩衝液である。コントロール点眼液またはアジスロマイシン含有点眼液の点眼投与を開始した日(脾臓由来細胞懸濁液投与後10日目)は、点眼投与1日目とカウントする。
1-3.マイボーム腺開口部の閉塞数、BUT、瞬目回数の確認
細胞懸濁液投与後10日目(点眼投与開始前)、15日目(点眼投与6日目)、22日目(点眼投与13日目)に、各群のマウス右眼のマイボーム腺開口部の閉塞数を麻酔下で測定した。マイボーム腺開口部の閉塞数は、実体顕微鏡観察下で、マウスの上下眼瞼をそれぞれ軽く翻転させてマイボーム腺開口部を露出させ、内眼角側から外眼角に向かって閉塞を認める開口部の数を計測した。実施例1と同様にしてマイボーム腺の開口部の閉塞を評価した。
上下眼瞼で観察される閉塞数の合計を、マイボーム腺開口部の閉塞数の個体値とし、個体値の平均値を算出した。BUT、瞬目回数についても実施例1と同様にして評価した。
2. 結果
マイボーム腺開口部の閉塞数の平均値は、コントロール点眼液投与群では点眼投与開始前の10.8個から、点眼投与6日目の15.0個、点眼投与13日目の17.8個に変化し、その変化量はプラス7.0個であった。アジスロマイシン含有点眼液投与群では点眼投与開始前の10.5個から、点眼投与6日目の12.0個、点眼投与13日目の11.3個に変化し、アジスロマイシン含有点眼液投与群ではコントロール点眼液投与群に比べて、点眼投与13日目において、マイボーム腺開口部の閉塞数の有意な減少を認めた(p=0.00158, t-test, 2-sided)。
BUTの平均値は、コントロール点眼液投与群では点眼投与開始前の0.59秒から、点眼投与6日目の0.7秒、点眼投与13日目の0.38秒に変化した。アジスロマイシン点眼液投与群では点眼投与開始前の0.59秒から、点眼投与6日目の0.76秒、点眼投与13日目の1.10秒に変化した。アジスロマイシン点眼液投与群ではコントロール点眼液投与群に比べて、点眼投与13日目において、BUTの有意な延長を認めた(p=0.003122, t-test, 2-sided)
瞬目回数の平均値は、コントロール点眼液点眼群では点眼投与開始前の2.79回から、点眼投与5日目の2.25回、点眼投与12日目の3.53回に変化し、その変化量はプラス0.74回であった。アジスロマイシン点眼液投与群では点眼投与開始前の3.67回から、点眼投与5日目の4.00回、点眼投与12日目の2.84回に変化し、その変化量はマイナス0.83回であった。
従って、本モデル動物においてマイボーム腺開口部の閉塞、BUT、瞬目回数は、可逆的であり薬効の評価に利用できることがわかった。
また、同様の手法により、本モデル動物における涙液層光干渉スコアが薬剤により改善することを確認した。本モデル動物において、角膜染色斑スコア、涙液量も変動が可能であることがわかった。したがって、これらの評価項目は、可逆的であり薬効の評価に利用できる。
(実施例4:免疫細胞のマイボーム腺分布確認)
免疫細胞(例えば、脾臓由来の細胞)がマイボーム腺に到達したことを、以下の手法で確認することができる。
マウスを安楽死させた後、眼瞼を採取し、OCTコンパウンド(サクラファインテックジャパン社製)内に包埋凍結し、10 μm厚の矢状断凍結切片を作製する。
抗CD3(T細胞表面抗原)抗体、抗CD19(B細胞表面抗原)抗体、抗F4/80(マクロファージ表面抗原)抗体、抗CD11(樹状細胞表面抗原)抗体、抗NK1.1(NK細胞表面抗原)抗体、抗CD31(内皮細胞マーカー)または抗Claudin-5(内皮細胞マーカー)並びに抗マウスMHC ClassI H2-D抗体(SCIDマウス組織マーカー)による免疫組織染色を行う。
マウスが、T細胞およびB細胞を欠損しているSCIDマウスである場合は、CD3またはCD19陽性の細胞の有無を判別し、陽性細胞が存在すれば同種異系動物の細胞が混入したと判断できる。
マクロファージ、樹状細胞、NK細胞、内皮細胞は、脾臓由来の細胞に含まれ、これらはMHCのクラスIを有する。よって、マウスがSCIDマウスである場合であっても、SCIDマウスでない場合であっても、マウスの眼瞼に、脾臓由来の細胞が存在し、かつ当該脾臓由来の細胞がマウスとはMHCクラスIの型が異なるか否かを検出して、同種異系動物の細胞の混入を確認する。マウスがSCIDマウスの場合は、MHC ClassI H2-D陰性、且つ、F4/80、CD11、NK1.1、CD31またはClaudin-5陽性の細胞の有無を判別し、両方を満たす細胞が存在すれば同種異系動物の細胞が混入したと判断できる。
以上のように、本開示の好ましい実施形態を用いて本開示を例示してきたが、本開示は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。

Claims (21)

  1. 被験物質の眼疾患の治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法であって、該方法が、
    (1)眼疾患モデル動物に該被験物質を投与する工程;および
    (2)マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つを評価する工程を含み、
    該眼疾患モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている非ヒト動物であ
    前記マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、少なくともマイボーム腺開口部の閉塞を含み、
    前記同種異系の動物の細胞が、脾臓由来の免疫細胞である、
    方法。
  2. 被験物質の眼疾患の治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法であって、該方法が、
    (1)眼疾患モデル動物に該被験物質を投与する工程;および
    (2)前記眼疾患モデル動物のマイボーム腺開口部の閉塞数を計測する工程を含み、
    前記眼疾患モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている非ヒト動物であり、
    前記同種異系の動物の細胞が、脾臓由来の免疫細胞である、
    方法
  3. 被験物質の眼疾患の治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法であって、該方法が、
    (1)眼疾患モデル動物に該被験物質を投与する工程;および
    (2)前記眼疾患モデル動物のマイボーム腺開口部の閉塞と瞬目回数の異常とを評価する工程を含み、
    前記眼疾患モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている非ヒト動物であり、
    前記同種異系の動物の細胞が、脾臓由来の免疫細胞である、
    方法。
  4. 被験物質の眼疾患の治療剤および/または予防剤としての薬効を評価する方法であって、該方法が、
    (1)眼疾患モデル動物に該被験物質を投与する工程;および
    (2)前記眼疾患モデル動物のマイボーム腺開口部の閉塞と涙液層破綻時間の異常とを評価する工程を含み、
    前記眼疾患モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている非ヒト動物であり、
    前記同種異系の動物の細胞が、脾臓由来の免疫細胞である、
    方法。
  5. 前記工程(2)において、前記マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つと、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常より選択される少なくとも1つとを評価する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記工程(2)において、マイボーム腺開口部の閉塞と、涙液層破綻時間の異常と、瞬目回数の異常とを評価する工程を含む、請求項に記載の方法。
  7. 前記眼疾患がマイボーム腺機能不全である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記眼疾患がマイボーム腺機能不全を併発しているドライアイである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記同種異系の動物が、前記眼疾患モデル動物とは異なる主要組織適合性複合体(MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型を有するマウスである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記同種異系の動物が、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がbのマウスである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記同種異系の動物が、C57BL/6マウスである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記眼疾患モデル動物が、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がdのマウスである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記眼疾患モデル動物が、SCIDマウスまたはNOD-SCIDマウスである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記眼疾患モデル動物が、CB17/Icr-Prkdc scid /CrlCrljマウスである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  15. 眼疾患の治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法であって、該方法が、(1)眼疾患モデル動物に被験物質を投与する工程、
    (2)マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つを評価する工程;および
    (3)評価された該特徴が改善または当該特徴の進行を抑制した場合に、該被験物質を眼疾患の治療剤および/または予防剤であると同定する工程
    を含み、
    該眼疾患モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている非ヒト動物であ
    前記マイボーム腺機能不全に関連する特徴が、少なくともマイボーム腺開口部の閉塞を含み、
    前記同種異系の動物の細胞が、脾臓由来の免疫細胞である、
    方法。
  16. 眼疾患の治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法であって、該方法が、(1)眼疾患モデル動物に被験物質を投与する工程、
    (2)前記眼疾患モデル動物のマイボーム腺開口部の閉塞数を計測する工程;および
    (3)前記マイボーム腺開口部の閉塞数が減少しおよび/または前記マイボーム腺開口部の閉塞数の増加が抑制された場合に、該被験物質を眼疾患の治療剤および/または予防剤であると同定する工程
    を含み、
    該眼疾患モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている非ヒト動物であり、
    前記同種異系の動物の細胞が、脾臓由来の免疫細胞である、
    方法。
  17. 眼疾患の治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法であって、該方法が、(1)眼疾患モデル動物に被験物質を投与する工程、
    (2)前記眼疾患モデル動物のマイボーム腺開口部の閉塞と瞬目回数の異常とを評価する工程;および
    (3)前記マイボーム腺開口部の閉塞が改善されおよび/または前記マイボーム腺開口部の閉塞の進行が抑制され、かつ、前記瞬目回数が低減しおよび/または前記瞬目回数の増加が抑制された場合に、該被験物質を眼疾患の治療剤および/または予防剤であると同定する工程
    を含み、
    該眼疾患モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている非ヒト動物であり、
    前記同種異系の動物の細胞が、脾臓由来の免疫細胞である、
    方法。
  18. 眼疾患の治療剤および/または予防剤をスクリーニングする方法であって、該方法が、(1)眼疾患モデル動物に被験物質を投与する工程、
    (2)前記眼疾患モデル動物のマイボーム腺開口部の閉塞と涙液層破綻時間の異常とを評価する工程;および
    (3)前記マイボーム腺開口部の閉塞が改善されおよび/または前記マイボーム腺開口部の閉塞の進行が抑制され、かつ、前記涙液層破綻時間が延長しおよび/または前記涙液層破綻時間の短縮が抑制された場合に、該被験物質を眼疾患の治療剤および/または予防剤であると同定する工程
    を含み、
    該眼疾患モデル動物が、同種異系の動物の細胞が移植された免疫機能が低減または不全となっている非ヒト動物であり、
    前記同種異系の動物の細胞が、脾臓由来の免疫細胞である、
    方法。
  19. 前記工程(2)において、前記マイボーム腺機能不全に関連する特徴の少なくとも1つと、涙液層破綻時間の異常、角膜染色斑スコアの異常、涙液量の減少、涙液層光干渉スコアの異常、および瞬目回数の異常より選択される少なくとも1つを評価する工程を含む、請求項15に記載の方法。
  20. 前記眼疾患モデル動物が、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がdのマウスであり、
    前記同種異系の動物が、MHCクラスIを構成するサブクラスのH-2Dの型がbのマウスである、
    請求項15~18のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記眼疾患がマイボーム腺機能不全である、請求項15~18のいずれか一項に記載の方法。
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