JP7780649B2 - 共役ジエン重合体、ゴム組成物、及びタイヤ用部材 - Google Patents
共役ジエン重合体、ゴム組成物、及びタイヤ用部材Info
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Description
タイヤの耐チッピング性は、ゴム組成物の破断伸びに相関を有することが知られている。このため、タイヤの長寿命化にはゴム組成物の耐亀裂成長性及び破断伸びの向上が求められている。
一般的にゴム組成物の破断伸びを含む破断物性を改良する方法としては、ゴムの分子量を上げる方法が挙げられる。また、ゴム組成物の亀裂成長性を改善する方法としては、高分子量かつ低分岐のポリブタジエンを活用する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
上述したように、タイヤ用ゴム組成物の破断伸びと耐亀裂成長性の向上を図るためには、高分子量かつ低分岐のポリブタジエンを配合したゴム組成物を用いることが好ましいと考えられている。
すなわち本発明は以下の通りである。
絡み合い点間分子量が2400g/mоl以上3000g/mоl以下であり、
100℃で測定したムーニー粘度が40以上、かつムーニー応力緩和(MSR)が0.8以上であり、
ビニル芳香族単量体単位の含有量が1質量%以上18質量%以下である、
共役ジエン重合体。
〔2〕
重量平均分子量が30万以上である、前記〔1〕に記載の共役ジエン重合体。
〔3〕
窒素含有量が70ppm以上300ppm以下であり、変性率が60%以上である、前記〔1〕又は〔2〕に記載の共役ジエン重合体。
〔4〕
前記ムーニー応力緩和(MSR)が0.80以上1.80以下である、
前記〔1〕乃至〔3〕のいずれか一に記載の共役ジエン重合体。
〔5〕
下記式(1)で表される構造の含有量:C1mol%、下記式(2)で表される構造の含有量:C2mol%、下記式(3)で表される構造の含有量:C3mol%、下記式(4)で表される構造の含有量:C4mol%において、
(C1+C2)/(C1+C2+C3+C4)の値と、の差分αが、0.1以下である、
前記〔1〕乃至〔4〕のいずれか一に記載の共役ジエン重合体。
窒素含有量が90ppm以上300ppm以下であり、
変性率が60%以上である、
前記〔1〕乃至〔5〕のいずれか一に記載の共役ジエン重合体。
〔7〕
前記共役ジエン重合体が、水素添加率50mоl%以上の水添スチレン-ブチレン共重合体である、前記〔1〕乃至〔6〕のいずれか一に記載の共役ジエン重合体。
〔8〕
前記〔1〕乃至〔7〕のいずれか一に記載の共役ジエン重合体を30質量部以上と、天然ゴムを30質量部以上とを含むゴム成分100質量部と、
カーボンブラックを30質量部以上と、
を、含有する、ゴム組成物。
〔9〕
前記〔8〕に記載のゴム組成物からなるタイヤ用部材。
なお、以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施することができる。
本実施形態の共役ジエン重合体は、絡み合い点間分子量が2400~3000g/molであり、100℃で測定したムーニー粘度(ML)が40以上、かつムーニー応力緩和(MSR)が0.8以上であり、ビニル芳香族単量体単位の含有量が1質量%以上18質量%以下である。
なお、本明細書中、重合体の構成要素は「単量体単位」と記載し、重合前は「化合物」と記載する。
各構造と性能の関係について、以下説明する。
擬平衡弾性率Gnと、絡み合い点間分子量Meには、
Gn=cRT/Me
(cは密度、Rは気体定数、Tは絶対温度を表す。)
の関係が成り立つことが知られている(最もゴム領域の高いポリマー The Polymer Having the Highest Rubbery Plateau(高分子48巻9月号(1999年))。
なお、絡み合い点間分子量とは、分子鎖同士の絡み合い点と絡み合い点間の分子量であり、応力を担持するユニットの分子量を示す。
絡み合い点間分子量=cRT/Gn ・・・(1)
c:0.9×106(g/m3)
R:8.31(J/K/mol)
T:300(K)
Gn:27℃における弾性率Gn(Pa)
具体的には、本実施形態の共役ジエン重合体の絡み合い点間分子量は、後述する実施例に記載の方法で測定できる。
本発明者は、ゴム組成物の耐亀裂成長性と共役ジエン重合体の構造との関係を種々検討する中で、ゴム組成物の耐亀裂成長性と共役ジエン重合体の絡み合い点間分子量との相関を見出した。そのメカニズムに関しては、共役ジエン重合体の分子量を変化させてもゴム組成物の亀裂成長への影響は小さく、共役ジエン重合体の絡み合い密度や分岐数が支配的であることを実験的に確認している。すなわちゴム組成物の耐亀裂成長性は、共役ジエン重合体の絡み合い密度が低いほど、及び分岐度が小さいほど、良好になる傾向にある。このことから、共役ジエン重合体の絡み合い点間分子量が大きいことにより、高分子鎖同士の絡み合い密度が減りエントロピー弾性率が低下しやすい傾向にある。その結果として共役ジエン重合体に与えられた応力が分散されやすく、ゴム組成物の耐亀裂成長性が向上すると考えられる。
例えば、共役ジエン重合体の重合工程において、ビニル芳香族化合物の一つであるスチレンの添加量を増加することにより、共役ジエン重合体の絡み合い点間分子量を上げることができる。一方、水素添加率を下げることにより、又は水素添加前の共役ジエン重合体中の1,2-ビニル結合量を上げることにより、共役ジエン重合体の絡み合い点間分子量を低くする方向に制御できる。
具体的には、スチレン含有量が18質量%の場合はスチレン含有量の高さに起因して絡み合い点間分子量が上がりやすくなる傾向にあるため、水素添加前の共役ジエン重合体中の1,2-ビニル結合量を50~80mol%、水素添加率を40~80mol%に調整することにより、目標とする絡み合い点間分子量が得られる傾向にある。
一方、スチレン含有量が1質量%の場合、スチレン含有量の低さに起因して絡み合い点間分子量が下がりやすくなる傾向にあるため、水素添加前の共役ジエン重合体中の1,2-ビニル結合量を40~70mol%、水素添加率を50~90mol%に調整することにより、目標とする絡み合い点間分子量が得られる傾向にある。
ビニル芳香族単量体単位の含有量、1,2-ビニル結合量、及び水素添加率は、後述する実施例に記載する方法により測定できる。
本実施形態の共役ジエン重合体は、ビニル芳香族単量体単位の含有量が1質量%以上18質量%以下である。ビニル芳香族単量体単位の含有量は、本実施形態の共役ジエン重合体と架橋剤とを含有する架橋用ゴム組成物をタイヤに用いた時の破断物性の観点から1質量%以上18質量%以下であるものとし、6質量%以上18質量%以下が好ましく、12質量%以上18質量%以下がより好ましい。
ビニル芳香族単量体単位を構成するビニル芳香族化合物としては、以下に限定されないが、例えば、スチレン、p-メチルスチレン、α-メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、及びジフェニルエチレンが挙げられる。
これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、スチレンが好ましい。
これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の共役ジエン重合体のビニル芳香族単量体単位の含有量は、重合工程におけるビニル芳香族化合物の添加量、重合時間を調整することにより、上記数値範囲に制御することができる。
本実施形態の共役ジエン重合体は、共役ジエン単量体単位を含有する。
共役ジエン単量体単位を構成する共役ジエン化合物としては、以下に限定されないが、例えば、1,3-ブタジエン、イソプレン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、3-メチル-1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、及び1,3-ヘプタジエンが挙げられる。これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、1,3-ブタジエン、及びイソプレンが好ましく、1,3-ブタジエンがより好ましい。
これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
共役ジエン重合体のムーニー粘度(ML)は、共役ジエン重合体の分子量、分子量分布、分岐度、軟化剤の含有量等の情報を含んだ指標となる。
本実施形態の共役ジエン重合体の100℃で測定されるムーニー粘度は、共役ジエン重合体と架橋剤とを含有する架橋用ゴム組成物をタイヤに用いた時の破断伸びの観点から、40以上であり、50以上が好ましく、60以上がより好ましい。
一方、本実施形態の共役ジエン重合体を含むゴム組成物の生産性、充填剤等を配合したゴム組成物の加工性の観点から、100℃で測定されるムーニー粘度は、100以下が好ましく、80以下がより好ましく、70以下がさらに好ましい。
ムーニー粘度の測定方法としては、後述のISO289に規定されている方法を適用できる。
共役ジエン重合体のムーニー粘度は、共役ジエン重合体の重合工程における重合開始剤の添加量や、カップリング剤の添加量、種類を調整することにより、上記数値範囲に制御することができる。
例えば、共役ジエン重合体のムーニー粘度を上げる方法としては、重合開始剤の添加量を下げカップリング工程前の分子量を上げる方法、最大カップリング数の多いカップリング剤を使用する方法が挙げられる。ゴム組成物の耐亀裂成長性の観点から、分岐構造比率が少ない共役ジエン重合体が好ましい。分岐が多いほどムーニー粘度が高くなる傾向にあるため、分岐構造比率を少なくしつつもムーニー粘度を40以上にする場合は、重合開始剤の添加量を共役ジエン重合体1gあたりに0.001g程度とすることで、目的とする共役ジエン重合体が得られる傾向にある。
本実施形態の共役ジエン重合体は、ムーニー応力緩和(MSR)が0.8以上である。MSRが大きいほど応力緩和速度が速く、結果としてエネルギー散逸性に優れる。絡み合い点間分子量と同様に、エネルギー散逸性が高いほど応力が集中しなくなり、これにより、ゴム組成物の耐亀裂成長性が向上する傾向にある。
ゴム組成物の耐亀裂成長性の観点から、本実施形態の共役ジエン重合体のMSRは0.8以上であるものとし、0.9以上が好ましく、1.0以上がより好ましい。
共役ジエン重合体のMSRを0.8以上に制御する方法としては、共役ジエン重合体の分岐度を下げる方法、ムーニー粘度を下げる方法が有効である。具体的には、分岐していない共役ジエン重合体ではムーニー粘度80で1.4程度のMSRを得ることができる。
共役ジエン重合体のムーニー粘度及びMSRはいずれも分子量と分岐度に依存するため、両者が同時に所望の数値範囲となるようにするためには、ムーニー粘度及びMSRの制御に対する寄与度に応じて、分子量及び分岐度を調整する必要がある。採用しやすい方法としては、共役ジエン重合体のムーニー粘度を所望の範囲に収まるよう重合開始剤の添加量を調整して分子量を調整した上で、カップリング剤種の選択により分岐度を調整する方法が挙げられる。
共役ジエン重合体の貯蔵安定性(コールドフロー性)の観点から、共役ジエン重合体のMSRは1.80以下が好ましく、1.50以下がより好ましく、1.30以下がさらに好ましい。MSRを下げる方法としては、上述した方法と逆に共役ジエン重合体の分岐度を上げる方法、ムーニー粘度を上げる方法が有効である。
MSRが1.80以下であることにより、ポリマー分子鎖同士が実用上十分に絡み合い、常温で共役ジエン重合体を保管する際に、成形された形を保つことができ、自重での変形を抑制できる。従ってコールドフロー性は共役ジエン重合体の貯蔵安定性のバロメータであり、共役ジエン重合体のMSR及びムーニー粘度に密接に相関している。
MSRは後述する実施例に記載する方法により測定でき、コールドフロー性は後述する実施例に記載する方法により評価できる。
本実施形態の共役ジエン重合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により求められる重量平均分子量(Mw)が、30万以上であることが好ましく、より好ましくは40万以上であり、さらに好ましくは44万以上である。
共役ジエン重合体のMwが30万以上であることにより、加硫物が高い引張強度を有する傾向にある。
本実施形態の共役ジエン重合体のMwは、70万以下が好ましく、65万以下がより好ましく、60万以下がさらに好ましい。Mwが70万以下であることで、本実施形態の共役ジエン重合体をタイヤ組成物に用いたとき、混練り時の加工性が優れたものとなり、充填剤が十分に分散され、省燃費性能に優れたものとなる。
共役ジエン重合体の重量平均分子量は、GPCによって測定されたポリスチレン換算の分子量から計算でき、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。
共役ジエン重合体の重量平均分子量は、重合工程における単量体の添加量、重合時間、重合温度、重合開始剤や極性化合物の添加量を調整することにより、上記数値範囲に制御できる。
本実施形態の共役ジエン重合体は、示差走査熱量計で測定されるガラス転移温度(Tg)が、-50℃以下が好ましく、-55℃以下がより好ましく、-60℃以下がさらに好ましい。Tgが上記範囲内であることで、共役ジエン重合体を含む加硫物のヒステリシスロスが低くなり、タイヤ用組成物とした際の省燃費性能が優れる傾向にある。
共役ジエン重合体のTgは後述する実施例に記載する方法により測定できる。
本実施形態の共役ジエン重合体は、タイヤの材料として用いた場合の省燃費性能の観点から、スズ原子、窒素原子、又はケイ素原子を含有することが好ましく、窒素原子とケイ素原子の両方を含有することがより好ましい。
本実施形態では、窒素原子を有する化合物を変性剤と称し、共役ジエン重合体に変性剤を付加することを変性と記す。
本実施形態の共役ジエン重合体は、カラム吸着GPC法で測定される変性率が60%以上であることが好ましい。
変性率が60%以上であることにより、カーボンブラック及び/又はシリカを充填剤として含有する加硫物をタイヤ部材として利用した場合に、優れた省燃費性能が得られる傾向にある。
本実施形態の共役ジエン重合体の変性率は、70%以上であることがより好ましく、75%以上であることがさらに好ましい。
変性率は、官能基を含有する変性成分と非変性成分とを分離できるクロマトグラフィーによって測定することができる。
このクロマトグラフィーを用いた方法としては、特定の官能基を吸着するシリカ等の極性化合物を充填剤としたゲル浸透クロマトグラフィー用のカラムを使用し、非吸着成分の内部標準を比較に用いて定量する方法(カラム吸着GPC法)が挙げられる。
より具体的には、変性率は、試料及び低分子量内部標準ポリスチレンを含む試料溶液を、ポリスチレン系ゲルカラムで測定したクロマトグラムとシリカ系カラムで測定したクロマトグラムとの差分から、シリカ系カラムへの吸着量を測定することにより得られる。
さらに具体的には、変性率は、実施例に記載の方法により測定することができる。
本実施形態の共役ジエン重合体において、変性率は、変性剤の添加量及び反応方法を調整するによって制御することができ、これにより上述した数値範囲に制御することができる。
例えば、重合開始剤として、後述する分子内に少なくとも1つ窒素原子を有する有機リチウム化合物を用いて重合する方法、分子内に少なくとも1つ窒素原子を有する単量体を共重合する方法、後述する構造式の変性剤を用いる方法を組み合わせ、重合条件を制御することによって、上記変性率に制御することができる。
本実施形態の共役ジエン重合体は、微量窒素分析で測定される窒素含有量が70ppm以上300ppm以下であることが好ましい。
窒素含有量が70ppm以上であることにより、優れた省燃費性能を示す傾向にある。窒素含有量は、90ppm以上がより好ましく、110ppm以上がさらに好ましい。
本実施形態の共役ジエン重合体が、末端変性の場合、変性剤に含まれる窒素原子の数が一定でも、分子鎖が長くなって分子量が大きくなれば、窒素含有量は下がる傾向にある。
共役ジエン重合体の窒素含有量は、加工性の観点から300ppm以下が好ましく、250ppm以下がより好ましく、200ppm以下がさらに好ましい。
窒素含有量は後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
窒素含有量は、変性剤の種類、添加量を調整することにより、上記数値範囲に制御できる。
同じ共役ジエン重合体で比較する場合、変性率が高いほど窒素含有量は高くなる傾向にあるが、窒素含有量は変性剤の種類や分子量にも依存するため、変性率と必ずしも相関しない。その結果、上述のように、変性率は、共役ジエン重合体をタイヤに利用した場合の省燃費性能に影響し易く、窒素含有量は引張強度に影響し易い傾向にある。
本実施形態の共役ジエン重合体において、変性率と窒素含有量とを別個に制御する方法としては、変性率を維持したまま窒素含有量を高くする場合は、窒素含有量の高い変性剤を添加する方法が有効である。この窒素含有量の高い変性剤を用いることにより、共役ジエン重合体を用いたタイヤ用のゴム組成物を混練りする際にカーボンブラックと水素結合で作用することでカーボンブラックの分散を促し、省燃費性能を改良できる傾向にある。同様に、分子量の調整する方法も、共役ジエン重合体の変性率と窒素含有量とを別個に制御する方法として挙げられる。具体的には共役ジエン重合体の分子量を下げることにより、変性率を維持したまま、窒素含有量を変えることができる。
変性剤は特に限定されるものではなく、従来公知の変性剤を用いることができる。
変性剤としては、本実施形態の共役ジエン重合体の加硫物の省燃費性能の観点から、窒素原子を有している化合物が好ましく、窒素基含有アルコキシシラン化合物がより好ましい。
窒素基含有アルコキシシラン化合物としては、以下に限定されないが、例えば、2,2-ジメトキシ-1-(3-トリメトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2,2-ジエトキシ-1-(3-トリエトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2,2-ジメトキシ-1-(4-トリメトキシシリルブチル)-1-アザ-2-シラシクロヘキサン、2,2-ジメトキシ-1-(5-トリメトキシシリルペンチル)-1-アザ-2-シラシクロヘプタン、2,2-ジメトキシ-1-(3-ジメトキシメチルシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2,2-ジエトキシ-1-(3-ジエトキシエチルシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2-メトキシ-2-メチル-1-(3-トリメトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2-エトキシ-2-エチル-1-(3-トリエトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、2-メトキシ-2-メチル-1-(3-ジメトキシメチルシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、及び2-エトキシ-2-エチル-1-(3-ジエトキシエチルシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン、トリス(3-トリメトキシシリルプロピル)アミン、トリス(3-メチルジメトキシシリルプロピル)アミン、トリス(3-トリエトキシシリルプロピル)アミン、トリス(3-メチルジエトキシシリルプロピル)アミン、トリス(トリメトキシシリルメチル)アミン、トリス(2-トリメトキシシリルエチル)アミン、及びトリス(4-トリメトキシシリルブチル)アミン、テトラキス[3-(2,2-ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタン)プロピル]-1,3-プロパンジアミン、テトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-プロパンジアミン、テトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン、及びN-(3-(ビス(3-(トリメトキシシリル)プロピル)アミノ)プロピル)-N-メチル-N-(3-(メチル(3-(トリメトキシシリル)プロピル)アミノ)プロピル)-N-(3-(トリメトキシシリル)プロピル)-1,3-プロパンジアミン、3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピルトリエトキシシランが挙げられる。
本実施形態の共役ジエン重合体は、共役ジエン単量体単位や、ミルセン等、不飽和基を有する単量体単位(共役ジエンの一部を水添する場合、水添されずに不飽和基として残っている単量体単位)を10質量%以上含有することが好ましい。
不飽和基を有する単量体単位としては、共役ジエン単量体単位、ミルセンに限定されるものではなく、その他の単量体単位を含んでいてもよい。
共役ジエン単量体単位やミルセンは二重結合を有しているため、これらの単量体単位を有することにより、本実施形態の共役ジエン重合体は架橋可能な不飽和基を有するものとなる。
本実施形態の共役ジエン重合体の不飽和基を有する単量体単位の含有量は、ヨウ素価と密接に関係している。
共役ジエン単量体単位やミルセン等の不飽和基を有する単量体単位の含有量が10質量%以上であることにより、本実施形態の共役ジエン重合体は、架橋のしやすさの観点で優れたものとなる。対して不飽和基を有する単量体単位の含有量が10質量%以上とすることで、絡み合い点間分子量を一定以上に設定しやすい傾向もあり、耐亀裂成長性の観点で好ましい。またムーニー粘度は低くなりやすいので、共役ジエン重合体の加工性の観点でも好ましい。
共役ジエン単量体単位やミルセン等の不飽和基を有する単量体単位の含有量は、より好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上である。
また、共役ジエン単量体単位やミルセン等の不飽和基を有する単量体単位の含有量は、好ましくは50質量%以下、より好ましく40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。これにより耐候性や耐経年劣化性が優れたものとなる傾向にある。
共役ジエン単量体単位やミルセン等の不飽和基を有する単量体単位としては、経済性や製造性の観点で、共役ジエン単量体単位が好ましい。
本実施形態の共役ジエン重合体の不飽和基を有する単量体単位の含有量は、後述する実施例に記載するNMR測定方法により測定することができ、後述する共役ジエン単量体単位やミルセン等の不飽和基を有する単量体の添加量や、共役ジエン単量体の水素添加率を調整することにより、上記数値範囲に制御することができる。
ここで、(C2+C4)/(C1+C2+C3+C4)の値は水素添加率、(C1+C2)/(C1+C2+C3+C4)の値は水素添加前の1,2-ビニル結合量を意味する。
また、90mоl%以下であることが好ましく、85mоl%以下がより好ましく、80mоl%以下がさらに好ましい。
本実施形態の共役ジエン重合体は、共役ジエン化合物に由来する構造単位の水素添加率が50mоl%以上であることにより、加硫物の耐オゾン性が優れたものとなる傾向にある。
共役ジエン化合物に由来する構造単位の水素添加率90mоl%以下であることにより、加硫後の架橋密度が増加し、加硫物の破断強度や省燃費性能が優れたものとなる傾向にある。
本実施形態の共役ジエン重合体の水素添加率は、共役ジエン化合物由来の構造単位に対する水素の添加量を調整することによって制御できる。
水添反応の温度は特に限定されないが、好ましくは60~105℃であり、より好ましくは70~100℃である。
水素添加率は、1H-NMRで測定することができる。
本実施形態の共役ジエン重合体は、必要に応じてゴム用軟化剤を含有してもよい。
ゴム用軟化剤の含有量は30質量%以下であることが好ましい。
本実施形態の共役ジエン重合体においては、タイヤ製造時に無機充填剤等を配合したときの加工性を改善する観点から、ゴム用軟化剤の添加量は1~30質量%であることが好ましい。
共役ジエン重合体の分子量が高い場合、例えば重量平均分子量が100万を超える場合などは、ゴム用軟化剤の添加量を15~30質量%とすることが好ましく、一方において充填剤を配合したゴム組成物とする場合の充填剤の配合量の自由度を広げる観点からはゴム用軟化剤の添加量は、1~15質量%であることが好ましい。
本実施形態の共役ジエン重合体を用いたゴム組成物中のゴム用軟化剤の含有量は、タイヤにした時の経年劣化を抑制する観点から、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましく、5質量%以下がさらにより好ましい。
ゴム用軟化剤を本実施形態の共役ジエン重合体に添加する方法としては、以下に限定されないが、ゴム用軟化剤を共役ジエン重合体の溶液に加え、混合して、ゴム用軟化剤含有の重合体溶液としたものを脱溶媒する方法が好ましい。
これらの中でも、環境安全上の観点、並びに、ゴム組成物のオイルブリード防止及びウェットグリップ特性の観点から、IP346法による多環芳香族(PCA)成分が3質量%以下であるアロマ代替油が好ましい。
アロマ代替油としては、例えば、Kautschuk Gummi Kunststoffe 52(12)799(1999)に示されるTDAE(Treated Distillate Aromatic Extracts)、MES(Mild Extraction Solvate)等の他、RAE(Residual Aromatic Extracts)が挙げられる。
本実施形態の共役ジエン重合体は、必要に応じて、酸化防止剤等の種々の添加剤を含有してもよい。
本実施形態の共役ジエン重合体の製造方法は、一例として共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物を共重合し、必要に応じて得られた共役ジエン重合体に水素添加することにより得ることができる。
このことから、絡み合い点間分子量を制御するためには、ビニル芳香族単量体単位の含有量、共役ジエン単量体のビニル結合量及び水素添加率を調整することが適切である。もちろん、これらの要素は共役ジエン重合体の他の特性にも影響するため、求める性能とのバランスで設計することが好ましい。例えば、ビニル芳香族単量体単位の含有量を高く設定すれば、水素添加率が低くても、絡み合い点間分子量を上げることができ、逆に、ビニル芳香族単量体単位の含有量が少ない共役ジエン重合体の場合は、ビニル結合量と水素添加率を高く設定することにより絡み合い点間分子量が、本実施形態の要件を満足しやすい傾向にある。
本実施形態の共役ジエン重合体の製造方法における重合時に用いるビニル芳香族化合物、エチレン、α-オレフィン、共役ジエン化合物、及びその他の単量体は、上記各種文献に記載されたものと同じものを用いることができる。
重合工程や水添工程は、各々、バッチ式あるいは連続式のいずれで行ってもよい。
重合工程においては、重合開始剤を用いて、共役ジエン化合物、ビニル芳香族化合物、及び必要に応じてその他の単量体を重合する。
重合工程で用いる重合開始剤としては、有機モノリチウム化合物等が挙げられる。
有機モノリチウム化合物としては、以下に限定されないが、例えば、低分子化合物、可溶化したオリゴマーの有機モノリチウム化合物が挙げられる。
また、有機モノリチウム化合物としては、その有機基とそのリチウムの結合様式において、例えば、炭素-リチウム結合を有する化合物、窒素-リチウム結合を有する化合物、及び錫-リチウム結合を有する化合物が挙げられる。
重合開始剤の使用量に対する、共役ジエン化合物等の単量体の使用量は、共役ジエン重合体の重合度に関係する。すなわち、共役ジエン重合体の数平均分子量及び/又は重量平均分子量に関係する。
したがって、分子量を増大させるためには、重合開始剤の使用量を減らす方向に調整するとよく、分子量を低下させるためには、重合開始剤の使用量を増やす方向に調整するとよい。
この場合、重合開始末端にアミノ基からなる窒素原子を有する、共役ジエン重合体が得られる。
置換アミノ基とは、活性水素を有しない、又は、活性水素を保護した構造の、アミノ基である。
前記アルキルリチウム化合物としては、以下に限定されないが、例えば、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、n-ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、フェニルリチウム、及びスチルベンリチウムが挙げられる。
アルキルリチウム化合物としては、工業的入手の容易さ及び重合反応のコントロールの容易さの観点から、n-ブチルリチウム、及びsec-ブチルリチウムが好ましい。
アルカリ土類金属化合物としては、以下に限定されないが、例えば、有機マグネシウム化合物、有機カルシウム化合物、及び有機ストロンチウム化合物が挙げられる。また、アルカリ土類金属のアルコキサイド、スルフォネート、カーボネート、及びアミドの化合物も挙げられる。
有機マグネシウム化合物としては、例えば、ジブチルマグネシウム、及びエチルブチルマグネシウムが挙げられる。
その他有機金属化合物としては、例えば、有機アルミニウム化合物が挙げられる。
連続式においては、1個又は2個以上の連結された反応器を用いることができる。連続式の反応器は、例えば、撹拌機付きの槽型及び管型の反応器が用いられる。
連続式においては、好ましくは、連続的に単量体、不活性溶媒、及び重合開始剤が反応器にフィードされ、前記反応器内で重合体を含む重合体溶液が得られ、連続的に重合体溶液が排出される。
回分式の反応器は、例えば、攪拌機付の槽型の反応器が用いられる。
回分式においては、好ましくは、単量体、不活性溶媒、及び重合開始剤が反応器にフィードされ、必要により単量体が重合中に連続的又は断続的に追加され、当該反応器内で重合体の溶液が得られ、重合終了後に重合体の溶液が排出される。
本実施形態の共役ジエン重合体の製造方法において、高い割合で活性末端を有する重合体を得るには、重合体を連続的に排出し、短時間で次の反応に供することが可能な、連続式が好ましい。
不活性溶媒としては、以下に限定されないが、例えば、飽和炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素系溶媒が挙げられる。
炭化水素系溶媒としては、以下に限定されないが、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素及びそれらの混合物からなる炭化水素が挙げられる。
これらの極性化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合開始剤1モルに対して0.01モル以上10モル以下の範囲内で極性化合物を添加することにより、共役ジエン重合体中の1,2-ビニル結合量が増え、反対に、1,4-ビニル結合量が低下する。共役ジエン重合体中の1,2-ビニル結合量が多いことで、共役ジエン重合体の絡み合い点間分子量が上がりやすくなる傾向にあり、ビニル芳香族単量体単位の含有量が比較的少ない場合にも、本実施形態の共役ジエン重合体の絡み合い点間分子量を2400g/mol以上3000g/molの数値範囲に制御しやすい傾向にある。このようにして得られるビニル芳香族単量体単位含有量が少なく1,2-ビニル結合量が高い共役ジエン重合体からは、優れた耐亀裂成長性及び省燃費性能を有する加硫物を得ることができる傾向にある。
本実施形態の共役ジエン重合体の製造方法においては、共役ジエン重合体の分岐度を調整する工程をさらに実施してもよい。
共役ジエン重合体の分岐度を上げる方法としては、例えば、アルコキシシリル基及び/又はハロシリル基を含む、ビニル系単量体に由来する化合物すなわち分岐化剤を用いる方法が挙げられる。
分岐化剤を重合工程中に添加し、その後、単量体を添加して重合反応を継続することにより、分岐点で分岐した高分子鎖を伸長させることができる。さらにその後に、変性剤やカップリング剤等を添加し、変性工程を実施してもよい。
上述した重合工程、及び必要に応じて所定の分岐化剤を用いた分岐化工程を経て得られた重合体の活性末端に対し、上述したカップリング剤や、窒素原子含有基を有する変性剤を用いて変性工程を実施する。
本実施形態の共役ジエン重合体の製造方法においては、変性工程の後、重合体溶液に、必要に応じて、失活剤、中和剤等を添加してもよい。
失活剤としては、以下に限定されないが、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール等が挙げられる。
中和剤としては、以下に限定されないが、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、バーサチック酸(炭素数9~11個で、10個を中心とする、分岐の多いカルボン酸混合物)等のカルボン酸;無機酸の水溶液、炭酸ガスが挙げられる。
本実施形態の共役ジエン重合体の製造方法は、特に限定されないが、水素添加率を、上述したように、50mоl%以上90mоl%以下になるように共役ジエン重合体を水素添加する工程を有してもよい。
水素添加率は、例えば、水素添加時の水素量を調整することによって制御することができ、水素添加速度は、例えば、水素フィード量、圧力及び温度等を調整することによって制御することができる。共役ジエン重合体の水素添加率は、プロトン核磁気共鳴(1H-NMR)法により測定できる。
本実施形態の共役ジエン重合体の製造方法においては、重合後のゲル生成を防止する観点、及び加工時の安定性を向上させる観点から、ゴム用安定剤を添加することが好ましい。
ゴム用安定剤としては、公知のものを用いることができ、以下に限定されないが、例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエン(以下「BHT」とも記す。)、n-オクタデシル-3-(4’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-tert-ブチルフェノール)プロピネート、2-メチル-4,6-ビス[(オクチルチオ)メチル]フェノール等の酸化防止剤が挙げられる。
本実施形態の共役ジエン重合体の製造方法において、得られた重合体を重合体溶液から取得する方法としては、公知の方法を用いることができる。その方法として、特に限定されないが、例えば、スチームストリッピング等で溶媒を分離した後、重合体を濾別し、さらにそれを脱水及び乾燥して重合体を取得する方法、フラッシングタンクで濃縮し、さらにベント押出し機等で脱揮する方法、ドラムドライヤー等で直接脱揮する方法が挙げられる。
本実施形態のゴム組成物は、上述した本実施形態の共役ジエン重合体を30質量部以上と、天然ゴムを30質量部以上とを含むゴム成分100質量部と、カーボンブラックを30質量部以上含有する。
本実施形態のゴム組成物は、上記構成を有することにより、破断伸びと耐亀裂成長性のバランスに優れたものとなる。
本実施形態のゴム組成物は、上述した本実施形態の共役ジエン重合体に加え、さらにその他のゴムを含有してもよい。本実施形態の共役ジエン重合体と、天然ゴムと、その他のゴムを合わせてゴム成分と記載する場合がある。
カーボンブラックとしては、特に限定されず、例えば、SRF、FEF、HAF、ISAF、SAF等の各クラスのカーボンブラックが使用できる。これらの中でも、押し出し成形性の観点、及び転がり抵抗特性の観点から、窒素吸着比表面積が50m2/g以上であり、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が80mL/100g以上であるカーボンブラックが好ましい。
カーボンブラックの含有量は、ゴム組成物の破断強度の観点から、ゴム成分100質量部に対し30質量部以上が好ましく、40質量部以上がより好ましく、50質量部以上がさらに好ましい。またゴム組成物の省燃費性能が向上する観点から、100質量部以下が好ましく、90質量部以下がより好ましく、80質量部以下がさらに好ましい。
本実施形態のゴム組成物における天然ゴムの含有量はゴム成分100質量部に対し、30質量部以上が好ましい。得られる加硫物の引き裂き強度の観点から40質量部以上がより好ましく、50質量部以上がさらに好ましい。
また、本実施形態のゴム組成物における共役ジエン重合体の含有量はゴム成分100質量部に対し、30質量部以上が好ましい。得られる加硫物の耐オゾン性の観点から40質量部以上がより好ましく、50質量部以上がさらに好ましい。
これらのその他のゴムは、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
その他のゴムの混合方法としては、共役ジエン重合体の重合後にドライの状態で混合してもよく、共役ジエン重合体の重合中に溶液状態で混合してもよい。
本実施形態のゴム組成物中の架橋剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。ゴム組成物における高い引張強度や高い架橋速度の観点から0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましく、1.5質量部以上がさらに好ましい。一方、架橋ムラの抑制や高い引張強度の観点から、20質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましく、3質量部以下がさらに好ましい。
前記架橋剤としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硫黄系架橋剤、有機過酸化物系架橋剤、無機架橋剤、ポリアミン架橋剤、樹脂架橋剤、硫黄化合物系架橋剤、オキシムーニトロソアミン系架橋剤等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、本実施形態のゴム組成物をタイヤ用組成物とする場合は、これらの中でも硫黄系架橋剤(加硫剤)がより好ましい。特に硫黄がさらに好ましい。
前記加硫促進剤としては、以下に限定されないが、例えば、グアニジン系、アルデヒド-アミン系、アルデヒド-アンモニア系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チオ尿素系、チウラム系、ジチオカルバメート系、ザンテート系等の化合物が挙げられる。
その他の軟化剤としては、公知の軟化剤を用いることができる。
その他の充填剤としては、以下に限定されないが、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウムが挙げられる。
耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、老化防止剤、着色剤、及び潤滑剤としては、それぞれ公知の材料を用いることができる。
本実施形態のゴム組成物は、加硫物として好適に用いられる。天然ゴム及びカーボンブラックを含有するゴム組成物を加硫することで、優れた破断強度を示す加硫物を安価に得ることができる。
加硫物は、本実施形態の共役ジエン重合体、天然ゴム、及びカーボンブラックに加えて、シリカ等の無機充填剤、共役ジエン重合体や天然ゴム以外のゴム成分、シランカップリング剤、ゴム用軟化剤、ワックス、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤を含有してもよく、これらと混合して、ゴム組成物とした後、加熱して加硫することにより得ることができる。
本実施形態のゴム組成物に含まれるゴム成分の種類や含有比率を同定する方法は特に限定されないが、NMRを用いることで同定する方法が挙げられる。
例えば、既報(JSR TECHNICAL REVIEW No.126/2019)に記載されているように、固体13C-NMRを用いることで、ゴム組成物中に含まれるスチレンユニット、1,2-ビニル結合量、1,4-ビニル結合量、1,4-シス結合量やイソプレンユニットの比率を定量的に算出することができる。
本実施形態のゴム組成物は、シリカを含むものとすることができる。
ゴム組成物中のシリカの含有量は、本実施形態の共役ジエン重合体及び天然ゴムを含むゴム成分100質量部に対し、30質量部以上100質量部以下が好ましい。
本実施形態のゴム組成物をタイヤに使用したときのグリップ性能や操縦安定性向上の観点から、シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対し、60質量部以上が好ましく、65質量部以上がより好ましく、75質量部以上がさらに好ましい。またタイヤに使用したときの省燃費性能が向上する観点から、100質量部以下が好ましく、90質量部以下がより好ましく、80質量部以下がさらに好ましい。
シリカは、特に限定されず公知のものを用いることができるが、SiO2又はSi3Alを構成単位として含む固体粒子が好ましく、SiO2又はSi3Alを構成単位の主成分として含む固体粒子がより好ましい。ここで、主成分とは、シリカ中に50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上含有される成分をいう。
シリカとしては、以下に限定されないが、例えば、二酸化ケイ素、クレイ、タルク、マイカ、珪藻土、ウォラストナイト、モンモリロナイト、ゼオライト、及びガラス繊維等の無機繊維状物質が挙げられる。
シリカの市販品として、例えば、エボニック デグサ社製の商品名「Ultrasil 7000GR」が挙げられる。
また、シリカとしては、表面を疎水化したシリカ系無機充填剤を用いることができ、シリカ系無機充填剤は、シリカ系以外の無機充填剤と併用してもよい。
これらの中でも、強度及び耐摩耗性の観点から、二酸化ケイ素、及びガラス繊維が好ましく、二酸化ケイ素がより好ましい。
シリカとしては、例えば、乾式シリカ、湿式シリカ、合成ケイ酸塩シリカが挙げられる。これらの中でも、破壊特性の改良効果及びウェットグリップ特性のバランスに優れる観点から、湿式シリカがさらに好ましい。
本実施形態のゴム組成物において、実用上良好な耐摩耗性や破壊特性を得る観点から、シリカ系無機充填剤を含有する場合、当該シリカ系無機充填剤のBET吸着法で求められる窒素吸着比表面積は、100m2/g以上300m2/g以下が好ましく、170m2/g以上250m2/g以下がより好ましい。
また必要に応じて、比較的に比表面積が小さい(例えば、比表面積が200m2/g未満のシリカ系無機充填剤)と、比較的に比表面積の大きい(例えば、200m2/g以上のシリカ系無機充填剤)と、を組み合わせて用いることができる。これにより、良好な耐摩耗性及び破壊特性と、省燃費特性とを高度にバランスさせることができる。
本実施形態のゴム組成物は、充填剤の分散性の改善や架橋体の引張強度の向上の観点から、シランカップリング剤を含んでもよい。
シランカップリング剤としては、ゴム成分と無機充填剤との相互作用を緊密にする機能を有し、ゴム成分及び充填剤のそれぞれに対する親和性又は結合性の基を有し、硫黄結合部分とアルコキシシリル基又はシラノール基部分とを一分子中に有する化合物が好ましい。
このような化合物としては、以下に限定されないが、例えば、ビス-[3-(トリエトキシシリル)-プロピル]-テトラスルフィド、ビス-[3-(トリエトキシシリル)-プロピル]-ジスルフィド、ビス-[2-(トリエトキシシリル)-エチル]-テトラスルフィド、S-[3-(トリエトキシシリル)-プロピル]オクタンチオエート、S-[3-(トリエトキシシリル)-プロピル]オクタンチオエートと[(トリエトキシシリル)-プロピル]チオールの縮合物、少なくとも1個のチオール官能基(-SH)を有するメルカプトシラン、少なくとも1個のマスクトチオール基を担持するシラン類が挙げられる。
本実施形態のゴム組成物中のシランカップリング剤の含有量は、本実施形態の共役ジエン重合体及び天然ゴムを含むゴム成分100質量部に対して、0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましく、1.0質量部以上がさらに好ましい。また、30質量部以下が好ましく、20質量部以下がより好ましく、15質量部以下がさらに好ましい。
シランカップリング剤の含有量が上記範囲であると、シランカップリング剤による上記添加効果を一層顕著なものにできる傾向にある。
本実施形態のゴム組成物は、本実施形態の共役ジエン重合体及び天然ゴムを含むゴム成分100質量部と、軟化剤を1質量部以上60質量部以下、含有することが好ましい。
軟化剤としては、特に限定されず、例えば、伸展油、低分子の共役ジエン重合体、樹脂等が挙げられるが、加工性や生産性や経済性の観点から、伸展油が好ましい。また、タイヤ用のゴム組成物の耐摩耗性の観点から架橋に寄与することができる低分子の共役ジエン重合体が好ましい。
好ましい軟化剤としては、以下に限定されないが、例えば、アロマ油、ナフテン油、パラフィン油等が挙げられる。
これらの中でも、環境安全上の観点、並びにオイルブリード防止及びウェットグリップ特性の観点から、IP346法による多環芳香族(PCA)成分が3質量%以下であるアロマ代替油が好ましい。
アロマ代替油としては、例えば、Kautschuk Gummi Kunststoffe 52(12)799(1999)に示されるTDAE(Treated Distillate Aromatic Extracts)、MES(Mild Extraction Solvate)等の他、RAE(Residual Aromatic Extracts)が挙げられる。
本実施形態のゴム組成物において、軟化剤の含有量は、加工性の観点から、ゴム成分100質量部に対し、1質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましく、10質量部以上がさらに好ましい。また耐摩耗性の観点から、60質量部以下が好ましく、50質量部以下がより好ましく、40質量部以下がさらに好ましい。
本実施形態のゴム組成物は、本実施形態の共役ジエン重合体、天然ゴム、及びその他のゴムよりなるゴム成分、カーボンブラック、シリカ、その他の充填剤、架橋剤、シランカップリング剤、軟化剤等の各種添加剤を混合することにより製造できる。
本実施形態の共役ジエン重合体、天然ゴム、及びその他のゴムを含むゴム成分、架橋剤、シリカ、カーボンブラックやその他の充填剤、シランカップリング剤、軟化剤等の添加剤を混合する方法については、以下に限定されないが、例えば、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法や、各成分を溶解混合後、溶剤を加熱除去する方法が挙げられる。
これらの方法うち、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、押出機による溶融混練方法が生産性、良混練性の観点から好ましい。また、ゴム成分と充填剤、シランカップリング剤、及び添加剤とを一度に混練する方法、複数の回数に分けて混合する方法のいずれも適用可能である。
本実施形態のゴム組成物は、好ましくは架橋用ゴム組成物として、タイヤ用部材、自動車の内装及び外装材、防振ゴム、ベルト、履物、発泡体、各種工業用品等に利用できる。
これらの中でも、タイヤ用部材に好適に用いられる。
タイヤ用部材としては、省燃費タイヤ、オールシーズンタイヤ、高性能タイヤ、スノー用タイヤ、スタッドレスタイヤ等の各種タイヤ;タイヤ用トレッド、カーカス、サイドウォール、ビード部等のタイヤを構成する部位が挙げられる。
特に、本実施形態のゴム組成物は、加硫物としたときに耐亀裂成長性、省燃費性能、破断伸びのバランスに優れているため、省燃費タイヤのタイヤトレッドやサイドウォール用の材料として、好適に用いられる。
タイヤの製造方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、タイヤ成形用ドラム上に未加硫の架橋用ゴム組成物及びコードよりなる群から選択される少なくとも1つのカーカス層、ベルト層、トレッド層等の通常タイヤ製造に用いられる部材を順次貼り重ね、ドラムを抜き去ってグリーンタイヤとする。次いで、このグリーンタイヤを常法に従って加熱加硫することにより、所望のタイヤ(例えば、空気入りタイヤ)を製造することができる。
実施例及び比較例における各種の物性は下記に示す方法により測定した。
水素添加前の共役ジエン重合体50mgを、10mLの二硫化炭素に溶解して測定サンプルとした。
溶液セルを用いて、赤外線スペクトルを600~1000cm-1の範囲で測定して、所定の波数における吸光度によりハンプトンの方法(R.R.Hampton,Analytical Chemistry 21,923(1949)に記載の方法)の計算式に従い、ブタジエン部分のミクロ構造、すなわち、1,2-ビニル結合量(mol%)を求めた。測定装置としては、日本分光社製のフーリエ変換赤外分光光度計「FT-IR230」を用いた。
ポリスチレン系ゲルを充填剤としたカラムを3本連結したGPC測定装置を使用して、クロマトグラムを測定し、標準ポリスチレンを使用した検量線に基づいて、共役ジエン重合体の重量平均分子量を求めた。
溶離液は、5mmol/Lのトリエチルアミン入りTHF(テトラヒドロフラン)を使用した。
カラムは、ガードカラム:東ソー社製の商品名「TSKguardcolumn SuperH-H」、カラム:東ソー社製の商品名「TSKgel SuperH5000」、「TSKgel SuperH6000」、「TSKgel SuperH7000」を使用した。
オーブン温度40℃、THF流量0.6mL/分の条件で、RI検出器(東ソー社製の商品名「HLC8020」)を用いた。
測定用の試料10mgを20mLのTHFに溶解して測定溶液とし、測定溶液20μLをGPC測定装置に注入して測定した。
共役ジエン重合体の変性率を、カラム吸着GPC法で以下のとおり測定した。窒素原子含有官能基で変性した共役ジエン重合体がカラムに吸着する特性を利用し、測定した。
試料及び低分子量内部標準ポリスチレンを含む試料溶液を、ポリスチレン系カラムで測定したクロマトグラムと、シリカ系カラムで測定したクロマトグラムと、の差分よりシリカ系カラムへの吸着量を測定し、変性率を求めた。
具体的には、以下に示すとおりである。
<試料溶液の調製> :
試料10mg及び標準ポリスチレン5mgを20mLのTHFに溶解させて、試料溶液とした。
<ポリスチレンカラムを用いたGPC測定条件>
5mmol/Lのトリエチルアミン入りTHFを溶離液として用い、試料溶液20μLを装置に注入して測定した。カラムは、ガードカラム:東ソー社製の商品名「TSKguardcolumn SuperH-H」、カラム:東ソー社製の商品名「TSKgel SuperH5000」、「TSKgel SuperH6000」、「TSKgel SuperH7000」を使用した。カラムオーブン温度40℃、THF流量0.6mL/分の条件で、RI検出器(東ソー社製 HLC8020)を用いて測定しクロマトグラムを得た。
<シリカ系カラムを用いたGPC測定条件>:
東ソー社製の商品名「HLC-8320GPC」を使用して、THFを溶離液として用い、試料溶液50μLを装置に注入し、カラムオーブン温度40℃、THF流量0.5ml/分の条件で、RI検出器を用いてクロマトグラムを得た。カラムは、商品名「Zorbax PSM-1000S」、「PSM-300S」、「PSM-60S」を接続して使用し、その前段にガードカラムとして商品名「DIOL 4.6×12.5mm 5micron」を接続して使用した。
<変性率の計算方法> :
ポリスチレン系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、試料のピーク面積をP1、標準ポリスチレンのピーク面積をP2、シリカ系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、試料のピーク面積をP3、標準ポリスチレンのピーク面積をP4として、下記式より変性率(%)を求めた。
変性率(%)=[1-(P2×P3)/(P1×P4)]×100
(ただし、P1+P2=P3+P4=100)
水添反応後の共役ジエン重合体の反応液に、大量のメタノールを添加することで、水素添加前の共役ジエン重合体及び水添共役ジエン重合体を沈殿させて回収した。
次いで、水添共役ジエン重合体をアセトンで抽出し、水添共役ジエン重合体を真空乾燥した。
これを、1H-NMR測定のサンプルとして用いて、水素添加率を測定した。
1H-NMR測定の条件を以下に記す。
<測定条件>
測定機器 :JNM-LA400(JEOL製)
溶媒 :重水素化クロロホルム
測定サンプル :ポリマーを水素添加する前後の抜き取り品
サンプル濃度 :50mg/mL
観測周波数 :400MHz
化学シフト基準:TMS(テトラメチルシラン)
パルスディレイ:2.904秒
スキャン回数 :64回
パルス幅 :45°
測定温度 :26℃
共役ジエン重合体を試料として、試料100mgを、クロロホルムで100mLにメスアップし、溶解して測定サンプルとした。スチレンのフェニル基による紫外線吸収波長(254nm付近)の吸収量により、試料中のスチレン量(質量%)を測定した(測定装置:島津製作所社製の分光光度計「UV-2450」)。
共役ジエン重合体を試料として、示差走査熱量計を用い、JIS K6240に従い、ガラス転移温度を測定した。
共役ジエン重合体を試料として、微量窒素分析装置(日東精工アナリテック TN-2100H)を用いて、窒素含有量を測定した。
共役ジエン重合体を試料として、ISO289に規定されている方法に従い、ムーニー粘度を測定した。
下記表1~表3中に、100℃で測定したムーニー粘度の値をMLとして記載した。
共役ジエン重合体を試料として、100℃でムーニー粘度(ML)を測定後ローターの回転を止めて、ローターにかかるトルクの減衰を30秒間測定した。
緩和時間とムーニー粘度の値の減衰を両対数でプロットし、その傾きをムーニー応力緩和(MSR)として算出した。
共役ジエン重合体を試料として、10cm角の立方体試料を評価サンプルとして切り出した。
評価サンプル上に1kgの重しを置いた後に30分間放置した。30分間重しを置く前後での評価サンプルの高さの変化率をコールドフロー性として、下記の基準により評価した。
〇:高さ変化率が10%未満
△:高さ変化率が10%以上15%未満
×:高さ変化率が15%以上
共役ジエン重合体の保管時における成形性維持の観点から〇であるほど好ましく、次いで△が好ましい。
共役ジエン重合体を試料として、TA Instrument社製ARES-G2を用いて27℃における弾性率Gnを測定した。
得られた弾性率Gn及び下記の式より絡み合い点間分子量を算出した。
絡み合い点間分子量=cRT/Gn
c:0.9×106(g/m3)
R:8.31(J/K/mol)
T:300(K)
Gn:ARESより測定される弾性率(Pa)
<ARSE-G2の測定条件>
モード:コンプレッションモード
歪:0.05%
周波数:1Hz
測定試料は共役ジエン重合体を1mmの厚さにプレスし、直径10mmの円状に打ち抜いた物を使用した。
(水素添加触媒の調製)
後述する実施例及び比較例において共役ジエン重合体を調製する際に用いる水素添加触媒を、下記の製造例の方法により調製した。
<製造例>
窒素置換した反応容器に乾燥及び精製したシクロヘキサン1リットルを仕込み、ビス(η5-シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100ミリモルを添加し、十分に攪拌しながらトリメチルアルミニウム200ミリモルを含むn-ヘキサン溶液を添加して、室温にて約3日間反応させ水素添加触媒(TC-1)を得た。
<(実施例1)共役ジエン重合体A1>
内容積43Lで、撹持機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去した、1,3-ブタジエンを3,956.0g、スチレンを344.0g、シクロヘキサンを25,800g、極性化合物として、2,2-ジ(2-テトラヒドロフリル)プロパン7.8gを、反応器へ入れ、反応器内温を42℃に保持した。
続けて、重合開始剤として、n-ブチルリチウム1.7gを前記反応器に供給した。
重合反応開始後、重合による発熱で反応器内の温度は上昇を始め、温度上昇が終了したら、変性剤である1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン2.8gを反応器内へ添加し、5分間攪拌した。一部重合溶液を抜き出し、乾燥させることで、水素添加前の共役ジエン重合体を得た。
その後、水素添加前の共役ジエン重合体溶液に、前記<製造例>で調製した水素添加触媒(TC-1)を、水素添加前の共役ジエン重合体100質量部当たり、Ti基準で60ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を50分間行い、共役ジエン重合体A1を得た。
得られた共役ジエン重合体A1の水素添加率は68mоl%であった。
得られた共役ジエン重合体の溶液に、酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した。
共役ジエン重合体A1の分析値を表1に示す。
内容積43Lで、撹持機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去した、1,3-ブタジエンを3,569.0g、スチレンを731.0g、シクロヘキサンを25,800g、極性化合物として、2,2-ジ(2-テトラヒドロフリル)プロパン7.8gを、反応器へ入れ、反応器内温を42℃に保持した。
続けて、重合開始剤として、n-ブチルリチウム1.6gを前記反応器に供給した。
重合反応開始後、重合による発熱で反応器内の温度は上昇を始め、温度上昇が終了したら、変性剤である1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン2.6gを反応器内へ添加し、5分間攪拌した。一部重合溶液を抜き出し、乾燥させることで、水素添加前の共役ジエン重合体を得た。
その後、水素添加前の共役ジエン重合体溶液に、前記<製造例>で調製した水素添加触媒(TC-1)を、水素添加前のゴ共役ジエン重合体100質量部当たり、Ti基準で60ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を50分間行い、共役ジエン重合体A2を得た。
得られた共役ジエン重合体A2の水素添加率は68mоl%であった。
得られた共役ジエン重合体の溶液に、酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した。
共役ジエン重合体A2の分析値を表1に示す。
内容積43Lで、撹持機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去した、1,3-ブタジエンを4,171.0g、スチレンを129.0g、シクロヘキサンを25,800g、極性化合物として、2,2-ジ(2-テトラヒドロフリル)プロパン8.2gを、反応器へ入れ、反応器内温を42℃に保持した。
続けて、重合開始剤として、n-ブチルリチウム1.8gを前記反応器に供給した。
重合反応開始後、重合による発熱で反応器内の温度は上昇を始め、温度上昇が終了したら、変性剤である1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン2.9gを反応器内へ添加し、5分間攪拌した。一部重合溶液を抜き出し、乾燥させることで、水素添加前の共役ジエン重合体を得た。
その後、水素添加前の共役ジエン重合体溶液に、前記<製造例>で調製した水素添加触媒(TC-1)を、水素添加前の共役ジエン重合体100質量部当たり、Ti基準で60ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を50分間行い、共役ジエン重合体A3を得た。
得られた共役ジエン重合体A3の水素添加率は68mоl%であった。
得られた共役ジエン重合体の溶液に、酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した。
共役ジエン重合体A3の分析値を表1に示す。
水素添加量以外の製造条件は実施例1と同等にして、共役ジエン重合体A4を得た。
共役ジエン重合体A4の分析値を表1に示す。
水素添加量以外の製造条件は実施例1と同様にして、共役ジエン重合体A5を得た。
共役ジエン重合体A5の分析値を表1に示す。
重合開始剤であるn-ブチルリチウムの添加量を1.3g、変性剤である1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンの添加量を2.1gに変更した点以外は、実施例1と同等にして、共役ジエン重合体A6を得た。
共役ジエン重合体A6の分析値を表1に示す。
重合開始剤であるn-ブチルリチウムの添加量を3.0g、変性剤である1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンの添加量を4.9gに変更した点以外は、実施例1と同等にして、共役ジエン重合体A7を得た。
共役ジエン重合体A7の分析値を表1に示す。
変性剤である1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンの添加量を1.6gに変更した点以外は、実施例1と同等にして、共役ジエン重合体A8を得た。
共役ジエン重合体A8の分析値を表1に示す。
内容積43Lで、撹持機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去した、1,3-ブタジエンを3,956.0g、スチレンを344.0g、シクロヘキサンを25,800g、極性化合物として2,2-ジ(2-テトラヒドロフリル)プロパン18.3gを、反応器へ入れ、反応器内温を42℃に保持した。
続けて、重合開始剤として、n-ブチルリチウム4.1gを前記反応器に供給した。
重合反応開始後、重合による発熱で反応器内の温度は上昇を始め、温度上昇が終了したら、変性剤である2,2-ジメトキシ-1-(3-(トリメトキシシリル)プロピル)-1,2-アザシロリジン6.4gを反応器内へ添加し、5分間攪拌した。一部重合溶液を抜き出し、乾燥させることで、水素添加前の共役ジエン重合体を得た。
その後、水素添加前の共役ジエン重合体溶液に、前記<製造例>で調製した水素添加触媒(TC-1)を、水素添加前の共役ジエン重合体100質量部当たり、Ti基準で60ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を50分間行い、共役ジエン重合体A9を得た。
得られた共役ジエン重合体A9の水素添加率は68mоl%であった。
得られた共役ジエン重合体の溶液に、酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した。
共役ジエン重合体A9の分析値を表1に示す。
極性化合物の2,2-ジ(2-テトラヒドロフリル)プロパンの添加量を4.9gに変更した点以外は、実施例1と同様にして共役ジエン重合体A10を得た。
共役ジエン重合体A10の分析値を表2に示す。
重合完了時に変性剤に替えてエタノールを2.0g添加したこと以外は実施例1と同様にして共役ジエン重合体A11を得た。
共役ジエン重合体A11の分析値を表2に示す。
極性化合物の2,2-ジ(2-テトラヒドロフリル)プロパンの添加量を8.1gとし、水素添加量を変えたこと以外は実施例5と同様にして共役ジエン重合体A12を得た。
共役ジエン重合体A12の分析値を表2に示す。
重合開始剤のn-ブチルリチウムの添加量を4.1g、極性化合物の2,2-ジ(2-テトラヒドロフリル)プロパンの添加量を11.3gとし、変性剤を1-メチル-4-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]ピペラジン4.1gに変えたこと以外は実施例1と同様にして共役ジエン重合体A13を得た。
共役ジエン重合体A13の分析値を表2に示す。
極性化合物の2,2-ジ(2-テトラヒドロフリル)プロパンの添加量を18.5g、変性剤である2,2-ジメトキシ-1-(3-(トリメトキシシリル)プロピル)-1,2-アザシロリジンの添加量を3.9gに変えたこと以外は実施例9と同様にして共役ジエン重合体A14を得た。
共役ジエン重合体A14の分析値を表2に示す。
重合開始剤のn-ブチルリチウムの添加量を2.2g、極性化合物の2,2-ジ(2-テトラヒドロフリル)プロパンの添加量を9.9g、変性剤である2,2-ジメトキシ-1-(3-(トリメトキシシリル)プロピル)-1,2-アザシロリジンの添加量を3.4gに変えたこと以外は実施例9と同様にして共役ジエン重合体A15を得た。
共役ジエン重合体A15の分析値を表2に示す。
内容積43Lで、撹持機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去した、1,3-ブタジエンを3,999.0g、スチレンを301.0g、シクロヘキサンを25,800g、極性化合物として2,2-ジ(2-テトラヒドロフリル)プロパン59.9gを、反応器へ入れ、反応器内温を42℃に保持した。
続けて、重合開始剤として、n-ブチルリチウム8.1gを前記反応器に供給した。
重合反応開始後、重合による発熱で反応器内の温度は上昇を始め、温度上昇が終了したら、変性剤である四塩化ケイ素1.6gを反応器内へ添加し、5分間攪拌した。一部重合溶液を抜き出し、乾燥させることで、水素添加前の共役ジエン重合体を得た。
その後、水素添加前の共役ジエン重合体溶液に、前記<製造例>で調製した水素添加触媒(TC-1)を、水素添加前の共役ジエン重合体100質量部当たり、Ti基準で60ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を40分間行い、共役ジエン重合体A16を得た。
得られた共役ジエン重合体A16の水素添加率は55mоl%であった。
得られた共役ジエン重合体の溶液に、酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した。
共役ジエン重合体A16の分析値を表2に示す。
変性剤である1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンの添加量を1.9gに変更した点以外は、実施例1と同等にして、共役ジエン重合体A17を得た。
共役ジエン重合体A17の分析値を表2に示す。
極性化合物の2,2-ジ(2-テトラヒドロフリル)プロパンの添加量を1.8gに変更した点以外は、実施例1と同等にして、共役ジエン重合体A18を得た。
共役ジエン重合体A18の分析値を表2に示す。
内容積43Lで、撹持機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去した、1,3-ブタジエンを3,956.0g、スチレンを344.0g、シクロヘキサンを25,800g、極性化合物として、2,2-ジ(2-テトラヒドロフリル)プロパン19.9gを、反応器へ入れ、反応器内温を42℃に保持した。
続けて、重合開始剤として、n-ブチルリチウム4.4gを前記反応器に供給した。
重合反応開始後、重合による発熱で反応器内の温度は上昇を始め、温度上昇が終了したら、変性剤である2,2-ジメトキシ-1-(3-(トリメトキシシリル)プロピル)-1,2-アザシロリジン4.8gを反応器内へ添加し、5分間攪拌した。一部重合溶液を抜き出し、乾燥させることで、水素添加前の共役ジエン重合体を得た。
その後、水素添加前の共役ジエン重合体溶液に、前記<製造例>で調製した水素添加触媒(TC-1)を、水素添加前の共役ジエン重合体100質量部当たり、Ti基準で60ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を50分間行い、共役ジエン重合体B1を得た。
得られた共役ジエン重合体B1の水素添加率は68mоl%であった。
得られた共役ジエン重合体の溶液に、酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した。
共役ジエン重合体B1の分析値を表3に示す。
ブタジエンの添加量を3225.0g、スチレンの添加量を1075.0gに変更した点以外は実施例2と同様にして、共役ジエン重合体B2を得た。
共役ジエン重合体B2の分析値を表3に示す。
極性化合物の2,2-ジ(2-テトラヒドロフリル)プロパンの添加量を3.1gと変更した点以外は、実施例10と同様にして共役ジエン重合体B3を得た。
共役ジエン重合体B3の分析値を表3に示す。
内容積43Lで、撹持機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去した、1,3-ブタジエンを3、956.0g、スチレンを344.0g、シクロヘキサンを25,800g、極性化合物として、2,2-ジ(2-テトラヒドロフリル)プロパン10.6gを、反応器へ入れ、反応器内温を42℃に保持した。
続けて、重合開始剤として、n-ブチルリチウム12.6gを前記反応器に供給した。
反応器内の温度上昇が終了したら、変性剤である1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン20.2gを反応器内へ添加し、5分間攪拌した。一部重合溶液を抜き出し、乾燥させることで、水素添加前の共役ジエン重合体を得た。
その後、水素添加前の共役ジエン重合体溶液に、前記<製造例>で調製した水素添加触媒(TC-1)を、水素添加前の共役ジエン重合体100質量部当たり、Ti基準で60ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を50分間行い、共役ジエン重合体B4を得た。
得られた共役ジエン重合体B4の水素添加率は68mоl%であった。
得られた共役ジエン重合体B4の溶液に、酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した。
共役ジエン重合体B4の分析値を表3に示す。
水素添加量を変更した点以外は、実施例1と同様にして、共役ジエン重合体B5を得た。
共役ジエン重合体B5の分析値を表3に示す。
ブタジエンの添加量を4300.0g、スチレンの添加量を0gに変更した点以外は実施例3と同様にして、共役ジエン重合体B6を得た。
共役ジエン重合体B6の分析値を表3に示す。
重合開始剤のn-ブチルリチウムの添加量を6.8g、極性化合物の2,2-ジ(2-テトラヒドロフリル)プロパンの添加量を30.4g、変性剤である2,2-ジメトキシ-1-(3-(トリメトキシシリル)プロピル)-1,2-アザシロリジンの添加量を7.3gに変えたこと以外は比較例1と同様にして共役ジエン重合体B7を得た。
共役ジエン重合体B7の分析値を表3に示す。
(架橋用ゴム組成物の調製、物性評価)
表1~表3に示す、実施例1~3、参考例4、実施例5~9、参考例10、実施例11、参考例12、実施例15、参考例16、実施例17~18で得られた共役ジエン重合体A1~A18、比較例1~7で得られた共役ジエン重合体B1~B7を以下に示す配合に従い、それぞれの原料ゴムを含有する架橋用ゴム組成物を得た。
配合条件は以下に示す。
表4~表6中の各配合剤の添加量は、ゴム用軟化剤を含まないゴム成分100質量部に対する質量部数で示した。
・共役ジエン重合体:A1~A18、B1~B7
・天然ゴム:RSS3
・ハイシスブタジエン:UBE株式会社製
・シリカ:エボニックデグッサ社製のVN3(N2SA:175m2/g)
・カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイアブラックN339(N2SA:96m2/g、DBP吸収量:124mL/100g)
・軟化剤:出光興産(株)製のダイアナプロセスAH-24(アロマオイル)
・シランカップリング剤:エボニックデグッサ社製のSi69
・老化防止剤:大内新興化学(株)製のノクラック6C
・ステアリン酸:日油(株)製のビーズステアリン酸「椿」
・酸化亜鉛:ハクスイテック(株)製の酸化亜鉛3種
・ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355
・硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
・加硫促進剤:加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ
上記材料を、次の方法により混練して架橋用ゴム組成物を得た。
表4~表6に記載する配合に従い、各実施例及び比較例のゴム組成物を調製した。
温度制御装置を備える密閉混練機(内容量0.3L)を使用し、第一段の混練として、充填率65%、ローター回転数30~50rpmの条件で、ゴム成分、シリカ、カーボンブラック、シランカップリング剤、軟化剤、酸化亜鉛及びステアリン酸を混練した。
このとき、密閉混合機の温度を制御し、排出温度は155~160℃で各ゴム組成物(配合物)を得た。
次に、第二段の混練として、上記で得た配合物を室温まで冷却後、老化防止剤を加え、シリカの分散を向上させるため再度混練した。この場合も、混合機の温度制御により、配合物の排出温度を155~160℃に調整した。
冷却後、第三段の混練として、70℃に設定したオープンロールにて、硫黄、加硫促進剤を加えて混練した。混練り後、オープンロールから排出される架橋用ゴム組成物のシート表面粗さから、ゴム組成物の成形性の評価を行った。
その後成形し、160℃で、加硫プレスにて加硫し、加硫後のゴム組成物を評価した。
加硫時間は後述の方法で測定したそれぞれのサンプルの90%加硫時間に5分を足した値とした。
具体的には、下記の方法により評価した。評価結果を表4~表6に示す。
ゴム組成物の耐亀裂成長性は、初期亀裂が入ったゴム組成物の5号ダンベルを北浜製作所製 FT-3132用い、歪100%、300rpmで伸長させ破断するまでの回数を測定することで評価した。
表4~表6には、比較例8の耐疲労性を100として数値化した。本実施形態の共役ジエン重合体は優れた耐亀裂成長性を示すことが目的であり120以上の値が求められている。
JIS K6251の引張試験法に準拠し、引張強度を測定した。
表4~表6には、比較例8の破断伸びを100として数値化した。本実施形態の共役ジエン重合体は優れた耐亀裂成長性と破断伸びのバランスを示すことが目的であり50以上の値が求められている。
TA Instrument社製の粘弾性試験機「ARES―G2」を使用し、ねじりモードで粘弾性パラメータを測定した。50℃において周波数10Hz、ひずみ3%で測定したtanδを省燃費性能の指標とし、比較例8の省燃費性能を100として数値化した。
Claims (8)
- 絡み合い点間分子量が2400g/mоl以上3000g/mоl以下であり、
100℃で測定したムーニー粘度が40以上、かつムーニー応力緩和(MSR)が0.8以上であり、
ビニル芳香族単量体単位の含有量が1質量%以上18質量%以下であり、
下記式(1)で表される構造の含有量:C1mol%、下記式(2)で表される構造の含有量:C2mol%、下記式(3)で表される構造の含有量:C3mol%、下記式(4)で表される構造の含有量:C4mol%において、
(C2+C4)/(C1+C2+C3+C4)の値と、
(C1+C2)/(C1+C2+C3+C4)の値と、の差分αが、0.1以下である、
共役ジエン重合体。 - 重量平均分子量が30万以上である、
請求項1に記載の共役ジエン重合体。 - 窒素含有量が70ppm以上300ppm以下であり、変性率が60%以上である、
請求項1に記載の共役ジエン重合体。 - 前記ムーニー応力緩和(MSR)が0.80以上1.80以下である、
請求項1に記載の共役ジエン重合体。 - 窒素含有量が90ppm以上300ppm以下であり、
変性率が60%以上である、
請求項1に記載の共役ジエン重合体。 - 前記共役ジエン重合体が、水素添加率50mоl%以上の水添スチレン-ブチレン共重合体である、
請求項1に記載の共役ジエン重合体。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の共役ジエン重合体を30質量部以上と、天然ゴムを30質量部以上とを含むゴム成分100質量部と、
カーボンブラックを30質量部以上と、
を、含有する、
ゴム組成物。 - 請求項7に記載のゴム組成物からなるタイヤ用部材。
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