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JP7759767B2 - マグネトロンスパッタリング装置及びスパッタリング方法 - Google Patents

マグネトロンスパッタリング装置及びスパッタリング方法

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JP7759767B2 JP2021181694A JP2021181694A JP7759767B2 JP 7759767 B2 JP7759767 B2 JP 7759767B2 JP 2021181694 A JP2021181694 A JP 2021181694A JP 2021181694 A JP2021181694 A JP 2021181694A JP 7759767 B2 JP7759767 B2 JP 7759767B2
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Description

本発明は、真空チャンバ内で成膜対象物に対向配置されるカソードユニットを備えるマグネトロンスパッタリング装置及びその装置を用いたスパッタリング方法に関し、より詳しくは、所謂トップエミッション方式の有機EL装置の製造工程にて有機層表面にカソード電極としての透明導電性酸化物膜を成膜するのに適したものに関する。
トップエミッション方式の有機EL表示装置は、有機層で発生した光をその上面に積層されるカソード電極側から取り出す構造であるため、カソード電極には透光性を有していることが求められる。このようなカソード電極として、例えば、ITO膜やIZO膜といった酸化インジウム系酸化物膜を含む透明導電性酸化物(Transparent Conductive Oxide)膜を用いる試みがなされている。従来、このような透明導電性酸化物膜の成膜には真空蒸着装置が利用されてきたが、高い透明性と導電性を有するだけでなく、有機層に如何にダメージを与えないように成膜できるかが重要となる一方で、高い生産性も要求される。このことから、筒状ターゲットを用いたマグネトロンスパッタリング装置を利用することが考えられる。
上記種のマグネトロンスパッタリング装置は例えば特許文献1で知られている。このものは、真空チャンバを有し、真空チャンバには、成膜対象物(例えば、ガラス基板の一方の面に有機層が形成されたもの)を一方向に搬送する基板搬送手段が設けられている。成膜対象物の移動方向をX軸方向、成膜対象物(即ち、有機層表面)内でX軸に直交する方向をY軸方向、X軸及びY軸に直交する方向をZ軸方向とし、真空チャンバにはまた、X軸方向に所定速度で移動する成膜対象物のZ軸方向下方に回転式のカソードユニットが対向配置されている。カソードユニットは、X軸方向に所定間隔で並設されるY軸方向に長手の2本の筒状ターゲットを備え、各筒状ターゲットをY軸回りに夫々回転駆動する駆動手段が設けられると共に、各筒状ターゲット内に磁石ユニットが夫々組み付けられている。対をなす磁石ユニットの各々は、Y軸方向に長手の中央磁石とこの中央磁石の周囲を囲う周辺磁石とを有して筒状ターゲットと成膜対象物との間の空間にトンネル状の磁場を形成する。通常は、各磁石ユニットの中央磁石はその成膜対象物側の極性が互いに一致するように構成されている。
ここで、上記従来例のように、筒状ターゲットのスパッタリングによる成膜時に、成膜対象物を移動させると、真空チャンバ内のパーティクルが舞い上がり、これが成膜中または成膜後の成膜対象物に付着する場合がある。このようなパーティクルが薄膜中に取り込まれたのでは、所望の素子性能が得られない虞がある(所謂ダークスポットの発生や、有機膜の発光性能や寿命の劣化を招く)。そこで、筒状ターゲットと成膜対象物とを静止対向させて成膜することが望ましいが、このときには、有機層に可及的にダメージを与えないというだけでなく、基板面内の膜厚均一性良く成膜できることが求められる。
特開2019-218604号公報
本発明は、以上の点に鑑み、有機層表面に透明導電性酸化物膜を成膜する場合に有機層がダメージを受けることを可及的に抑制しながら、膜厚の面内均一性よく成膜することができるマグネトロンスパッタリング装置及びスパッタリング方法を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決するために、真空チャンバ内で成膜対象物に対向配置されるカソードユニットを備える本発明のマグネトロンスパッタリング装置は、成膜対象物に対向する同一平面内で互いに直交する方向をX軸方向及びY軸方向とし、カソードユニットが、X軸方向に間隔を置いて並設されるY軸方向に長手の少なくとも一対の筒状ターゲットと、筒状ターゲットをY軸回りに夫々回転駆動する第1駆動部と、Y軸方向に長手の中央磁石とこの中央磁石の周囲を囲う周辺磁石とを有して筒状ターゲット内に夫々組み付けられる磁石ユニットとを備え、一対の筒状ターゲットに夫々組み付けられる各磁石ユニットのうち一方の磁石ユニットの中央磁石と他方の磁石ユニットの中央磁石との成膜対象物側の極性を互いに異ならせると共に、各中央磁石に応じて各周辺磁石の成膜対象物側の極性を異ならせ、各中央磁石が成膜対象物を向く姿勢を基準姿勢とし、各磁石ユニットを基準姿勢から所定の角度範囲でY軸回り前後に且つ中央磁石の各々がX軸方向で近接離間を繰り返すように互いに逆方向に同期して夫々回転駆動する第2駆動部を更に備えることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明のスパッタリング方法は、同一平面内で互いに直交する方向をX軸方向及びY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する方向をZ軸方向とし、カソードユニットとしてX軸方向に間隔を置いて並設されるY軸方向に長手の少なくとも一対の筒状ターゲットと、筒状ターゲットをY軸回りに夫々回転駆動する第1駆動部と、Y軸方向に長手の中央磁石とこの中央磁石の周囲を囲う周辺磁石とを有して筒状ターゲット内に夫々組み付けられる磁石ユニットとを備え、一対の筒状ターゲットに夫々組み付けられる各磁石ユニットのうち一方の磁石ユニットの中央磁石と他方の磁石ユニットの中央磁石とのZ軸方向一方の極性を互いに異ならせると共に、各中央磁石に応じて各周辺磁石のZ軸方向一方の極性を異ならせたものを用い、真空チャンバ内でZ軸方向にて成膜対象物とカソードユニットの各筒状ターゲットとを対向配置し、真空雰囲気の真空チャンバ内にスパッタガスを導入し、筒状ターゲットをY軸回りに所定速度で回転させながらスパッタリングし、各筒状ターゲットから所定の余弦則に従って飛散したスパッタ粒子を成膜対象物の表面に付着、堆積させて成膜し、成膜中には、各中央磁石が成膜対象物(Z軸方向下方)を向く姿勢を基準姿勢とし、各磁石ユニットを基準姿勢から所定の角度範囲でY軸回り前後に且つ中央磁石の各々がX軸方向で近接離間を繰り返すように互いに逆方向に同期して夫々回転駆動させる工程を含むことを特徴とする。
ここで、真空チャンバ内に少なくとも一対の筒状ターゲットを配置し、これら筒状ターゲットに静止対向させた状態で成膜対象物を配置して成膜する場合、磁石ユニットの姿勢を固定(例えば、基準姿勢)にすると、成膜対象物の表面での膜厚分布が波打つように(即ち、同一の周期で膜厚の厚い部分と薄い部分とが繰返すように)不均一になる。一方で、成膜中、各磁石ユニットを基準姿勢から所定の角度範囲でY軸回りの前後に回転させれば、膜厚の面内均一性を高めることができる。このとき、上記従来例のように、各中央磁石の成膜対象物側の極性を互いに一致させている場合、例えば、各中央磁石をX軸方向で近接離間を繰り返すように互いに逆方向に回転させると、特に、各中央磁石がX軸方向で離間方向に回転していくときに、各磁石ユニットから成膜対象物に向けて漏洩する磁場に起因して放出される電子(二次電子を含む)が局所的に増加することが判明した。一方、各磁石ユニットを基準姿勢から所定の角度範囲でY軸回りの前後に同期して同方向に回転させると、特に、各磁石ユニットの基準姿勢からの回転角が増加するのに従い、同様に、各磁石ユニットから成膜対象物に向けて漏洩する磁場に起因して放出される電子が局所的に増加することが判明した。このような状態で一対の筒状ターゲットをスパッタリングすると、電子で基板がダメージを受けるばかりか、放電も不安定になる。
それに対して、本発明では、一対の筒状ターゲット内の各磁石ユニットがいずれの角度の姿勢を取るときでも、各磁石ユニットから成膜対象物に向けて漏洩する磁場に起因して放出される電子の局所的な増加が抑制され、その上、放電も常時安定させることができる。その結果、有機層表面に透明導電性酸化物膜を成膜する場合に有機層がダメージを受けることを可及的に抑制できるという機能を損なうことなく、膜厚の面内均一性よく成膜することができる。なお、本発明においても、各筒状ターゲットの磁石ユニットを基準姿勢から所定の角度範囲でY軸回りの前後に同期して同方向に回転させると、各磁石ユニットから成膜対象物に向けて漏洩する磁場に起因して放出される電子が局所的に増加してしまう。
また、本発明においては、膜厚の面内均一性よく成膜するには、前記角度範囲は、±10度~±30度の範囲であることが好ましい。この範囲を超えると、膜厚の面内均一性が損なわれる虞がある。
本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置を備える真空処理装置の平面図。 本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置を模式的に示す断面図。 カソードユニットの一部拡大断面図。 従来例の各磁石ユニットから漏洩する磁場のシミュレーション結果を示す模式図。 本実施形態の各磁石ユニットから漏洩する磁場のシミュレーション結果を示す模式図。
以下、図面を参照して、筒状ターゲットをIZO製、TFT基板の一方の面に真空雰囲気中で一貫して金属電極膜、有機EL膜、透明電極膜及び封止膜を順次積層するクラスターツール式の真空処理装置にて有機EL膜を所定の膜厚で成膜した後のもの(以下、これを単に「基板Sw」という)を成膜対象物とし、酸素ガスも導入した反応性スパッタリングにより基板Sw(即ち、有機層Ol)表面にIZO膜を成膜する場合を例としてマグネトロンスパッタリング装置の実施形態を説明する。以下において、上、下といった方向は図2に示すスパッタリング装置の設置姿勢を基準とする。本実施形態では、所謂デポダウン式で成膜するものを例に説明するが、これに限定されるものではなく、例えば、所謂デポアップ式やサイドデポ式のものにも本発明は適用できる。
図1を参照して、Cmはクラスターツール式の真空処理装置であり、真空処理装置Cmは、内部に真空搬送ロボットTrを備える平面視多角形状の搬送チャンバTcを備える。真空雰囲気の形成が可能な搬送チャンバTcの周囲には、特に図示して説明しないが、真空ポンプからの排気管とベントガスを導入するベントガスラインとが夫々接続されて大気雰囲気と真空雰囲気の切換えが可能なロードロックチャンバLcと、金属電極膜を成膜するための第1の成膜チャンバPc1と、有機EL膜を成膜するための第2の成膜チャンバPc2と、封止膜を成膜するための第3の成膜チャンバPc3とが設けられている。第1~第3の成膜チャンバPc1~Pc3には、特に図示して説明しないが、例えば、真空ポンプやスパッタリングカソード、蒸着源といった各膜の成膜に必要な装置が設けられている。なお、金属電極膜、有機EL膜及び封止膜の成膜方法として公知のものが利用できるため、これ以上の詳細な説明は省略するが、別の装置で有機EL膜まで処理をした基板を用いても良い。そして、有機EL膜を所定の膜厚で成膜した後の基板Swに透明電極膜としてのIZO膜を成膜するために、本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置SMが真空処理装置Cmに備えられている。また、「有機EL膜」といった場合、有機ELに必要な膜のことを示しており、必ずしも有機膜である必要はない。有機膜以外にもマグネシウムや銀、リチウムやイッテルビウム、ハロゲン化合物などを薄膜で形成することも含む。
図2を参照して、本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置SMは、搬送チャンバTcの周囲に取り付けられる真空チャンバ1を備え、真空チャンバ1には、排気管11を介して真空ポンプ12が接続され、所定圧力(真空度)に真空排気することができる。真空チャンバ1にはまた、ガス導入管13の一端が接続されている。ガス導入管13には、マスフローコントローラなどで構成される流量調整弁14を介してガス源(図示せず)に連通し、流量制御されたスパッタガスとしてのアルゴンガス(希ガス)と酸素ガス(反応ガス)とを真空チャンバ1内、具体的には、基板Swと後述の筒状ターゲットTg1~Tg6との間の空間に導入することができる。真空チャンバ1の下部には、絶縁部材21を介して基板ステージ2が配置され、真空搬送ロボットTrにより基板ステージ2に基板Swを受け渡したり、または、基板Swを受け取ったりすることができる。基板ステージ2には、特に図示して説明しないが、基板Swの加熱冷却機構や基板Swを静電吸着する機構を設けてもよい。そして、基板ステージ2に設置された基板Swに対向させてZ軸方向に間隔(例えば、150mm~400mmの範囲)を置いて真空チャンバ1内の上部空間には回転式のカソードユニットScが配置されている。以下においては、基板Swの上面で互いに直交する方向をX軸方向及びY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する上下方向をZ軸方向とする。
図3も参照して、カソードユニットScは、基板Swに平行なXY平面内にてX軸方向に等間隔で平行に並設される6本の筒状ターゲットTg1~Tg6を備える。各筒状ターゲットTg1~Tg6は、基板Swの幅と同等以上のY軸方向長さを持つように定寸される。並設される筒状ターゲットの本数は、例えば、各筒状ターゲットTg1~Tg6の外径、膜厚分布などを考慮した各筒状ターゲットTg1~Tg6相互のX軸方向の間隔や、各筒状ターゲットTg1~Tg6を並設した領域の面積(基板Swより一回り以上大きくなる面積)に応じて適宜設定される。各筒状ターゲットTg1~Tg6は、同一の形態を有し、円筒状のバッキングチューブ31と、バッキングチューブ31にインジウムやスズなどのボンディング材(図示せず)を介して接合される円筒状のIZO製のターゲット材32とで構成される。本実施形態では、互いに隣接する2本の筒状ターゲットTg1,Tg2と、Tg3,Tg4と、Tg5,Tg6との夫々が対をなすようにしている。以下では、図2中、左側に位置する2本の筒状ターゲットTg1,Tg2を例に説明する。
各ターゲットTg1,Tg2(Tg3~Tg6)の一端には、軸受を備える支持ブロック(図示せず)が夫々連結され、その他端には、各筒状ターゲットTg1,Tg2(Tg3~Tg6)を所定の回転速度でY軸回りに回転駆動する駆動モータを備えた第1駆動部としての駆動ブロックDbが夫々連結されている。駆動ブロックDbには、特に図示して説明しないが、各筒状ターゲットTg1,Tg2(Tg3~Tg6)を回転させながらスパッタリングするときに、各筒状ターゲットTg1,Tg2(Tg3~Tg6)を冷却するための冷媒を循環させる冷媒循環装置や、各筒状ターゲットTg1,Tg2(Tg3~Tg6)に所定電力を投入するためのスパッタ電源からの出力ケーブルが接続されるが、これらや支持ブロックとしては公知のものが利用できるため、これ以上の説明は省略する。また、スパッタ電源としては、一対の各筒状ターゲットTg1,Tg2(Tg3~Tg6)に交流電力を投入する交流電源Psを用いることができる(図3参照)。各筒状ターゲットTg1,Tg2(Tg3~Tg6)毎に、公知のパルス状直流電力を投入するようにしてもよい。
各筒状ターゲットTg1,Tg2(Tg3~Tg6)のバッキングチューブ31内には、これに内挿される管体33で支持させて磁石ユニットMu1,Mu2(Mu3~Mu6)が夫々組み付けられている。各磁石ユニットMu1,Mu2(Mu3~Mu6)の各々は、筒状ターゲットTg1,Tg2(Tg3~Tg6)の略全長に亘る長さのヨーク41を備える。ヨーク41は、平坦な下面41aと、下面41aから夫々上方に向かって傾斜する2個の傾斜面41bとを形成した磁性材料製の板状部材で構成される。そして、ヨーク41の下面41aには中央磁石51a,51bが夫々配置されると共に、両傾斜面41bには周辺磁石52a,52bが夫々配置されている。ヨーク41の下面41aのY軸方向両端には、特に図示して説明しないが、各中央磁石51a,51bの端部を囲うようにして各周辺磁石52a,52b相互の間を橋渡すように、各周辺磁石52a,52bの一部を構成するコーナー磁石が配置されている。
本実施形態では、一方の磁石ユニットMu1(Mu3,Mu5)の中央磁石51aと他方の磁石ユニットMu2(Mu4,Mu6)の中央磁石51bとの基板Sw側の極性を互いに異ならせると共に、各中央磁石51a,51bに応じて各周辺磁石52a,52b基板Sw側の極性を異ならせている。中央磁石51a,51b及び周辺磁石52a,52b及びコーナー磁石としては、同磁化のネオジウム磁石が用いられ、例えば一体に成形した断面略四角形の棒状のものが利用できる。これにより、各筒状ターゲットTg1,Tg2(Tg3~Tg6)を貫通して漏洩する、釣り合った閉ループ状の磁場(図示せず)が各筒状ターゲットTg1,Tg2(Tg3~Tg6)と基板Swとの間の空間に形成される。ヨーク41にはまた回転軸41cが突設され、駆動ブロックDbに設けた第2駆動部としてのモータMoによりY軸回りに回転駆動できるようにしている。本実施形態では、各中央磁石51a,51bがZ軸方向下方を向く姿勢(図3に示す姿勢)を基準姿勢とし、基準姿勢から所定の角度範囲(例えば、±30度)でY軸回り前後に磁石ユニットMu1,Mu2(Mu3~Mu6)を往復回転できる。この場合、中央磁石51a,51bの各々がX軸方向で近接離間を繰り返すように(言い換えると、中央磁石51a,51bの相互の間の間隔Dsが増減を繰り返すように)互いに逆方向に同期して夫々回転駆動されるようにしている。本実施形態では、最も短くなるときの間隔Dsが40mm~260mmの範囲となるようにし、また、磁石ユニットMu1,Mu2(Mu3~Mu6)の回転速度は、要求されるIZO膜の膜厚分布などに応じて適宜設定される。磁石ユニットMu1,Mu2(Mu3~Mu6)を往復回転させるときの角度範囲もまた、要求されるIZO膜の膜厚分布などに応じて適宜設定され、±10度~±30度の範囲であれば、所望の膜厚の面内均一性が得られることが確認された。
上記スパッタリング装置SMによりIZO膜を成膜する場合、基板Swを基板ステージ2に設置した後、真空チャンバ1内が所定圧力に達すると、流量調整弁14で流量調整されたアルゴンガスと酸素ガスとを導入する。加えて、各筒状ターゲットTg1~Tg6をY軸回りの一方向に所定速度で回転させると共に各磁石ユニットMu1,Mu2(Mu3~Mu6)を上記のように回転させながら、スパッタ電源Psにより各筒状ターゲットTg1~Tg6に所定の周波数(例えば、10~50KHzの範囲)で交流電力を投入する。すると、真空チャンバ1内で各筒状ターゲットTg1~Tg6と基板Swとの間の空間にプラズマが形成される。これにより、プラズマ中の希ガスのイオンにより各筒状ターゲットTg1~Tg6がスパッタリングされ、各筒状ターゲットTg1~Tg6から所定の余弦則に従って飛散したスパッタ粒子が適宜酸素ガスと反応しながら、静止対向する基板Sw表面に付着、堆積してIZO膜が成膜される。
ここで、同一の部材、要素に同一の符号を付した図4を参照して、互いに隣接する一対の筒状ターゲットTg1,Tg2(Tg3~Tg6)内に、上記従来例のように、中央磁石510a,510bの基板Sw側の極性を一致させ、各中央磁石510a,510bに応じて各周辺磁石520a,520bの基板Sw側の極性を異ならせたもの(以下、これを「磁石ユニットMu10,Mu20」とする)を配置する。そして、例えば、中央磁石510a,510bの各々がX軸方向で近接離間を繰り返すように互いに逆方向に±30度の角度範囲で回転させた場合、各磁石ユニットMu10,Mu20から漏洩する磁場とターゲットTg1,Tg2(Tg3~Tg6)に印加される電場のシミュレーションから、Tg1,Tg2(Tg3~Tg6)近傍の電子の挙動を解析した。電子の挙動は、図4(a)に細線で示すように、特に、中央磁石510a,510bの各々が離間方向の終端まで回転したときに(図4(a)中、右側)、各磁石ユニットMu10,Mu20相互の間の空間から基板Swに向けて漏洩する磁場に起因して放出される電子が局所的に増加することが判った。一方、中央磁石510a,510b相互の間隔が一定となるように基準姿勢から±30度の角度範囲でY軸回り前後に同期して同方向に回転させても、図4(b)に細線で示すように、特に、各磁石ユニットの基準姿勢からの回転角が増加するのに従い、各磁石ユニットMu10,Mu20から基板Swに向けて漏洩する磁場に起因して放出される電子が局所的に増加することが判った。このような状態で一対の筒状ターゲットTg1,Tg2(Tg3~Tg6)をスパッタリングすると、電子(二次電子を含む)で基板Swがダメージを受けるばかりか、放電も不安定になる。
それに対して、本実施形態において、電子の挙動は、図5(a)に細線で示すように、中央磁石51a,51bの各々が近接方向の終端まで回転したとき(図5(a)中、左側)、及び、中央磁石51a,51bの各々が離間方向の終端まで回転したとき(図5(a)中、右側)のいずれでも、漏洩する磁場に起因して基板Swに向けて放出される局所的な電子の増加が見られないことが確認された。本実施形態でも、図5(b)に示すように、中央磁石51a,51b相互の間隔が一定となるように基準姿勢から±30度の角度範囲でY軸回り前後に同期して同方向に回転させると、基準姿勢からの回転角が増加するのに従い、各磁石ユニットMu1,Mu2(Mu3~Mu6)から基板Swに向けて漏洩する磁場に起因して基板Swに向けて放出される局所的な電子が増加する。また、角度範囲が±30度を超えると、放電が不安定になることが確認された。
以上の実施形態によれば、成膜中、筒状ターゲットTg1,Tg2(Tg3~Tg6)内で各磁石ユニットMu1,Mu2(Mu3~Mu6)を回転させても、各磁石ユニットMu1,Mu2(Mu3~Mu6)から基板Swに向けて漏洩する磁場に起因して基板Swに向けて放出される局所的な電子の増加が抑制され、その上、放電も常時安定させることができる。その結果、有機層表面にIZO膜を成膜する場合に有機層がダメージを受けることを可及的に抑制でき、その上、基板Sw表面に膜厚の面内均一性よく成膜することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術思想の範囲を逸脱しない限り、種々の変形が可能である。上記実施形態では、筒状ターゲットTg1~Tg6をIZO製としたものを例に説明したが、これに限定されるものではなく、一対の筒状ターゲットTg1~Tg6を有するカソードユニットScを用いてマグネトロンスパッタリングによりITOなど酸化インジウム系酸化物膜を含む透明導電性酸化物膜を成膜する場合にも本発明は広く適用することができる。
SM…マグネトロンスパッタリング装置、Db…駆動ブロック(第1駆動部)、Mo…モータ(第2駆動部)、Mu1~Mu6…磁石ユニット、Sc…カソードユニット、Sw…基板(成膜対象物)、Tg1~Tg6…筒状ターゲット、1…真空チャンバ、、51a,51b…中央磁石、52a,52b…周辺磁石。

Claims (2)

  1. 真空チャンバ内で成膜対象物に150mm~400mmの範囲の間隔を置いて対向配置されるカソードユニットを備えるマグネトロンスパッタリング装置であって、
    成膜対象物に対向する同一平面内で互いに直交する方向をX軸方向及びY軸方向とし、カソードユニットが、X軸方向に間隔を置いて並設されるY軸方向に長手の少なくとも一対の筒状ターゲットと、筒状ターゲットをY軸回りに夫々回転駆動する第1駆動部と、Y軸方向に長手の中央磁石とこの中央磁石の周囲を囲う周辺磁石とを有して筒状ターゲット内に夫々組み付けられる磁石ユニットとを備え、成膜対象物を成膜面に有機層が形成されたものとし、一対の筒状ターゲットと成膜対象物とを静止対向させた状態で有機層表面に成膜するものにおいて
    一対の筒状ターゲットに夫々組み付けられる各磁石ユニットのうち一方の磁石ユニットの中央磁石と他方の磁石ユニットの中央磁石との成膜対象物側の極性を互いに異ならせると共に、各中央磁石に応じて各周辺磁石の成膜対象物側の極性を異ならせ、
    各中央磁石が成膜対象物を向く姿勢を基準姿勢とし、この基準姿勢から±10度~±30度の角度範囲で各磁石ユニットをY軸回り前後に且つ互いに逆方向に同期して夫々回転駆動する第2駆動部を更に備え
    有機層表面への成膜中、第2駆動部により一方の磁石ユニットを一方向に及び他方の磁石ユニットを他方向に夫々上記角度範囲の終端まで回転駆動させると、各中央磁石相互のX軸方向の間隔が最も長くなる状態で離間し、一方の磁石ユニットを他方向に及び他方の磁石ユニットを一方向に夫々上記角度範囲の終端まで回転駆動させると、各中央磁石相互の間のX軸方向の間隔が最も短くなる状態で近接し、最も短くなるときの当該間隔が40mm~260mmの範囲となるように構成したことを特徴とするマグネトロンスパッタリング装置。
  2. 同一平面内で互いに直交する方向をX軸方向及びY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する方向をZ軸方向とし、カソードユニットとしてX軸方向に間隔を置いて並設されるY軸方向に長手の少なくとも一対の筒状ターゲットと、筒状ターゲットをY軸回りに夫々回転駆動する第1駆動部と、Y軸方向に長手の中央磁石とこの中央磁石の周囲を囲う周辺磁石とを有して筒状ターゲット内に夫々組み付けられる磁石ユニットとを備え、一対の筒状ターゲットに夫々組み付けられる各磁石ユニットのうち一方の磁石ユニットの中央磁石と他方の磁石ユニットの中央磁石とのZ軸方向一方の極性を互いに異ならせると共に、各中央磁石に応じて各周辺磁石のZ軸方向一方の極性を異ならせたものを用い、
    成膜対象物を成膜面に有機層が形成されたものとし、真空チャンバ内でZ軸方向にて成膜対象物とカソードユニットの各筒状ターゲットとを150mm~400mmの範囲の間隔を置いて対向配置し、一対の筒状ターゲットと成膜対象物とを静止させた状態で真空雰囲気の真空チャンバ内にスパッタガスを導入し、筒状ターゲットをY軸回りに所定速度で回転させながらスパッタリングし、各筒状ターゲットから所定の余弦則に従って飛散したスパッタ粒子を成膜対象物の表面に付着、堆積させて成膜するスパッタリング方法において、
    各中央磁石が成膜対象物を向く姿勢を基準姿勢とし、各磁石ユニットを基準姿勢から±10度~±30度の角度範囲でY軸回り前後に且つ互いに逆方向に同期して夫々回転駆動させ、有機層表面への成膜中、一方の磁石ユニットを一方向に及び他方の磁石ユニットを他方向に夫々上記角度範囲の終端まで回転駆動させると、各中央磁石相互のX軸方向の間隔が最も長くなる状態で離間し、一方の磁石ユニットを他方向に及び他方の磁石ユニットを一方向に夫々上記角度範囲の終端まで回転駆動させると、各中央磁石相互の間のX軸方向の間隔が最も短くなる状態で近接し、各中央磁石相互の間の間隔が最も短くなるときの当該間隔が40mm~260mmの範囲とする工程を含むことを特徴とするスパッタリング方法。
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