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JP7741425B1 - タイヤ成形装置の検査方法およびタイヤの成形方法 - Google Patents

タイヤ成形装置の検査方法およびタイヤの成形方法

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JP7741425B1 JP2024074716A JP2024074716A JP7741425B1 JP 7741425 B1 JP7741425 B1 JP 7741425B1 JP 2024074716 A JP2024074716 A JP 2024074716A JP 2024074716 A JP2024074716 A JP 2024074716A JP 7741425 B1 JP7741425 B1 JP 7741425B1
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  • Tyre Moulding (AREA)

Abstract

【課題】タイヤ成形装置で生じる誤差や不備の有無をより的確に判断できる検査方法およびこの検査方法で検査された成形装置を用いるタイヤの成形方法を提供する。
【解決手段】成形ドラム2とともに回転する検出体8を回転検出部8aにより検出し、センサ部7による検知データ及び駆動モータ4の駆動パルス信号とともに演算部9に入力される回転検出部8aによる検出結果を用いて、周方向基準位置Cpを起点にした検知データが検知された位置に対応する成形ドラム2の周方向位置を特定し、成形ドラム2の表面のチェック指標11に対するセンサ部7による検知結果に基づいてセンサ部7及び成形ドラム2の適正度を判断し、成形ドラム2の回転前と1回転後とでセンサ部7により検知したチェック指標11の周方向基準位置Cpを起点にした周方向位置どうしの周方向ずれ量に基づいて駆動パルス信号の演算部9への入力の適正度を判断する。
【選択図】 図11

Description

本発明は、タイヤ成形装置の検査方法およびタイヤの成形方法に関し、さらに詳しくは、タイヤ成形装置で生じる誤差や不備の有無をより的確に判断できる検査方法およびこの検査方法により検査された成形装置を用いるタイヤの成形方法に関するものである。
タイヤはグリーンタイヤを加硫することで製造される。グリーンタイヤは、タイヤ成形装置の成形ドラムに複数種類のタイヤ部材が積層されることにより成形される。タイヤ成形装置には成形ドラム上のタイヤ部材の状態を測定する測定システム(センサ部)が備わっている。この測定システムには、僅かではあるが経時的な誤差や不備が生じる。そこで、その測定精度を適切に維持するための較正方法が提案されている(特許文献1参照)。この較正方法では、成形ドラムに較正要素を設けて、この較正要素に対する測定システムによる測定結果に基づいて測定システムの測定精度が検証される(段落0100~0104、図11~図14など)。
例えば、成形ドラムにタイヤ部材を巻き付けて環状に形成する際には、適切なスプライス量を確保するために、センサ部によって成形ドラムの周方向移動量(周方向位置)を正確に把握する必要がある。しかしながら、特許文献1で提案されている較正方法では、成形ドラムの周方向移動量(周方向位置)の測定精度が十分に検証されていない。それ故、タイヤ成形装置で生じる誤差や不備をより的確に判断するには改善の余地がある。
特表2022-527754号公報
本発明の目的は、タイヤ成形装置で生じる誤差や不備の有無をより的確に判断できる検査方法およびこの検査方法により検査された成形装置を用いるタイヤの成形方法を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のタイヤ成形装置の検査方法は、駆動モータにより回転駆動される成形ドラムと、前記成形ドラムの表面でのタイヤ部材の状態を検知するセンサ部と、前記センサ部による検知データおよび前記駆動モータの駆動パルス信号とが入力される演算部とを有し、前記駆動パルス信号に基づいて、前記成形ドラムの周方向移動量が前記演算部により算出されるタイヤ成形装置の適正度を判断するタイヤ成形装置の検査方法において、前記成形ドラムの表面での周方向基準位置が予め設定されていて、所定の検出位置に不動状態で固定されている回転検出部により、前記成形ドラムとともに回転する検出体を前記成形ドラムの1回転毎に検出し、前記検知データおよび前記駆動パルス信号とともに前記演算部に入力される前記回転検出部による検出結果を用いて、前記周方向基準位置を起点にした前記検知データが検知された位置に対応する前記成形ドラムの周方向位置を特定可能にして、前記成形ドラムの表面またはその近傍の所定位置に前記成形ドラムとともに回転するチェック指標を設置して、前記センサ部により前記チェック指標を検知して、この検知結果に基づいて前記センサ部の適正度および前記成形ドラムの適正度を判断し、前記成形ドラムを回転させつつ前記センサ部により前記成形ドラムの表面を検知して、前記成形ドラムを回転させる前と1回転させた時とで、前記センサ部により検知した前記チェック指標の前記周方向基準位置を起点にした周方向位置どうしの周方向ずれ量に基づいて前記駆動パルス信号の前記演算部への入力の適正度を判断することを特徴とする。
本発明のタイヤの成形方法は、タイヤ成形装置の成形ドラムにタイヤ部材を巻き付けてグリーンタイヤを成形するタイヤの成形方法において、上記のタイヤ成形装置の検査方法によって、予め設定された所定の検査時期に前記タイヤ成形装置の適正度を判断して、判断項目がすべて適正であると判断された前記タイヤ成形装置を用いて前記グリーンタイヤを成形することを特徴とする。
本発明のタイヤ成形装置の検査方法によれば、前記センサ部による前記チェック指標に対する検知結果に基づいて前記センサ部の適正度および前記成形ドラムの適正度が判断される。さらに、前記成形ドラムを回転させる前と1回転させた時とにおいて、前記センサ部により検知された前記チェック指標の前記周方向基準位置を起点にした周方向位置どうしの周方向ずれ量に基づいて前記駆動パルス信号の前記演算部への入力の適正度が判断される。これに伴い、タイヤ成形装置で生じる誤差や不備の有無をより的確に判断するには有利になる。
本発明のタイヤの成形方法によれば、上記の検査方法によって適正あると判断されたタイヤ成形装置を用いることにより、品質の優れたグリーンタイヤを成形することができる。これに伴い、製造されたタイヤの品質向上に寄与し、タイヤの生産性を向上させるにも有利になる。
タイヤ成形装置を正面視で例示する説明図である。 図1のA-A断面図である。 図1の成形ドラムを平面視で例示する説明図である。 図1の成形ドラムの表面を拡大して例示する説明図である。 検査方法による判断項目を例示する説明である説明図である。 別の判断項目を例示する説明図である。 さらに別の判断項目を例示する説明図である。 図4のチェック指標の変形例を示す説明図である。 別のタイヤ成形装置を正面視で例示する説明図である。 図9の成形ドラムを平面視で例示する説明図である。 図4の成形ドラムにタイヤ部材を巻き付けてグリーンタイヤを成形している工程を例示する説明図である。
以下、本発明のタイヤ成形装置の検査方法およびタイヤの成形方法を、図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1~図4に例示するタイヤ成形装置1(以下、成形装置1という)に対して、本発明の検査方法が適用される。まず、成形装置1について説明する。
この成形装置1は、駆動モータ4により回転駆動される成形ドラム2と、輝線投光器6と、センサ部7と、演算部9とを有している。演算部9にはモニタ10が接続されている。図中の矢印X、Y、Zはそれぞれ、成形ドラム2の幅方向、周方向、半径方向を示している。図中の一点鎖線CLは成形ドラム2の幅方向中心を示している。この幅方向中心CLは予め把握されている位置である。
成形装置1を用いた成形工程では、複数種類の未加硫のタイヤ部材Mが積層されてグリーンタイヤが成形される。成形されたグリーンタイヤが公知の加硫装置を用いて加硫されることでタイヤが製造される。成形工程では例えば、インナーライナ、カーカス材およびサイドゴムなどのタイヤ部材Mを筒状してバンド部材を成形するためのバンドドラム、ベルト材やトレッドゴムなどのタイヤ部材Mを筒状してベルト部材を成形するためのベルトドラムが使用される。この成形ドラム2は、バンドドラム、ベルトドラムなどのいずれであってもよい。
成形ドラム2は、拡縮機構2aと多数のセグメント3とを有している。これらセグメント3は周方向に環状に配置されていて、拡縮機構2aによって半径方向に移動することで成形ドラム2は拡縮する。それぞれのセグメント3の外周面が成形ドラム2の表面になる。図4に例示するように、長方形のセグメント3の幅方向両端には幅方向外側に突出する突出部3aが備わっている。この突出部3aはセグメント3を持ち運ぶ際の取手などとして使用されるが、セグメント3には突出部3aが備わってないこともある。拡縮機構2aは公知の種々のタイプが使用され、例えば、中心軸部から半径方向に進退する多数のロッドを有している。拡縮機構2aの外周部にそれぞれのセグメント3が固定ボルト2bなどを用いて固定されている。
駆動モータ4は立設されている支持軸5に支持されていて、回転駆動軸4aが成形ドラム2(拡縮機構2aの中心軸部)に接続されている。回転駆動軸4aが駆動することで、成形ドラム2は拡縮機構2aの中心軸部を中心にして回転する。
輝線投光器6は、成形ドラム2の表面の幅方向所定位置に向かって周方向に延在する一直線の輝線L(レーザ光線)を投光する。輝線投光器6は、公知の種々のタイプが使用される。輝線投光器6は、例えば、予め設定されている成形ドラム2の表面の幅方向中心CLに輝線Lを一致させて投光する。或いは、輝線投光器6は、成形ドラム2の表面に巻き付けられるタイヤ部材Mに対して予め設定されている幅方向両端位置に輝線Lを一致させて投光することもある。この場合は、2つの輝線投光器6が設置される。成形工程では、成形ドラム2の表面に投光されている輝線Lを指標にして、成形ドラム2に巻き付けられるタイヤ部材Mの位置合わせが行われる。
センサ部7は、成形ドラム2を回転させつつ、成形ドラム2の表面にあるタイヤ部材Mの状態を検知する。例えば、成形ドラム2の表面でのタイヤ部材Mの状態として、タイヤ部材Mの長手方向端位置、スプライス量、幅方向位置(幅方向両端位置、幅方向中心位置など)、厚さ、欠損の有無、プロファイルデータや輝度データなどがセンサ部7により検知される。センサ部7としては、三角測量を基本にしたレーザ光と組み合わされたカメラ装置、レーザセンサ、プロファイルセンサなどの公知の種々の非接触センサ類が使用される。センサ部7の数は1個に限らず2個などの複数の場合もあり、センサ部7の検知可能範囲や、タイヤ部材Mの検知対象位置などに応じて必要な数のセンサ部7が設置される。
演算部9には、駆動モータ4の駆動パルス信号、センサ部7による検知データなどの各種データが入力される。演算部9は、入力されたデータを使用して様々な演算処理または画像処理を行う。演算部9としては、公知の種々のコンピュータが使用される。モニタ10には、演算部9に入力された各種データや演算部9による演算処理結果が表示される。この成形装置1の動作は演算部9によって制御されているが、演算部9とは別に設けた制御部によって成形装置1の動作を制御することもできる。
成形装置1では、駆動モータ4の駆動パルス信号(サーボパルス信号)に基づいて、成形ドラム2の周方向移動量が演算部9により算出される。成形ドラム2が1回転する間に演算部9に入力される駆動パルス信号の数は決まっているので、演算部9に入力される駆動パルス信号の数に基づいて成形ドラム2の周方向移動量が判明する。この成形装置1では、成形ドラム2の表面の周方向基準位置Cpが予め設定されていて、周方向基準位置Cpは所望の任意の位置に設定することができる。
本発明のタイヤ成形装置の検査方法の実施形態では、成形装置1で生じる誤差や不備の有無(適正度)を、より的確に演算部9によって判断するために、成形ドラム2とともに回転する検出体(DOG)8と、回転検出部8aと、成形ドラム2とともに回転するチェック指標11a、11b(総称してチェック指標11と記載する)と、を使用する。
この実施形態では、検出体8は回転駆動軸8の表面に突設されている。検出体8は、成形ドラム2とともに回転しても容易に変形しない仕様になっている。例えば、鋼鈑などの種々の金属が検出体8として使用される。周方向基準位置Cpを起点にした検出体8の周方向位置は既知なので、その検出体8の位置データは演算部9に入力される。検出体8の周方向位置と周方向基準位置Cpとを一致させるようにしてもよい。検出体8は、成形ドラム2とともに回転するその他の位置(セグメント3など)に固定することもできる。
回転検出部8aは、成形ドラム2とともに回転する検出体8を1回転する毎に検出する。回転検出部8aは、所定の検出位置に不動状態で固定されていて、成形ドラム2とともに回転することはない。この実施形態では、駆動モータ4の本体側面に回転検出部8aが固定されている。検出体8が回転検出部8aに近接すると、回転検出部8aは、検出体8を検出して、その検出結果(検出信号)が演算部9に入力される。回転検出部8aとしては、公知の種々の近接センサなどを用いることができる。
周方向基準位置Cpを起点にした検出体8の周方向位置は既知なので、回転検出部8aによる検出結果が演算部9に入力されると、演算部9では、周方向基準位置Cpを起点にした成形ドラム2の表面の周方向位置座標が把握できる。そのため、成形ドラム2を回転させてセンサ部7により検知された検知データの検知された位置に対応する成形ドラムの周方向位置(周方向基準位置Cpを起点にした周方向位置)が特定可能になっている。
チェック指標11(11a、11b)は、成形ドラム2の表面またはその近傍の所定位置に設置されて、センサ部7により検知される。この実施形態では、1つのセグメントの外周面に形成されている溝がチェック指標11a、11bになっている。チェック指標11の形状は特に限定されず、所望の種々の形状を採用することができる。チェック指標11は、センサ部7が検知できる範囲内の所望の位置に設置することができる。それぞれのチェック指標11の寸法データ(規格データ)、チェック指標11どうしの配置関係のデータは、予め演算部9に入力されている。また、成形ドラム2の幅方向中心CLの位置データも、予め演算部9に入力されている。
例えば、成形ドラム2の幅方向中心CLに対して、同じ形状のチェック指標11aを対称位置に設置することもできる。或いは、幅方向中心CLに対して、同じ形状のチェック指標11aを非対称位置に設置することもできる。幅方向中心CLに対して幅方向一方側および他方側に互いに異なる形状のチェック指標11a、11bを設置することもできる。
この実施形態では、成形ドラム2の幅方向中心CLに対して、対称位置にそれぞれ3つのチェック指標11(合計6つのチェック指標11)が設置されている。成形ドラム2の表面の幅方向右側領域には縦長楕円形のチェック指標11a、横長楕円形のチェック指標11b、縦長楕円形のチェック指標11aが同一の周方向位置に配列されていて、幅方向左側領域には縦長楕円形の3つのチェック指標11a、11a、11aが同一の周方向位置に配列されている。即ち、成形ドラム2の幅方向中心CLに対して、対称位置に同じ形状のチェック指標11a、11aが設置され、かつ、幅方向中心CLに対して幅方向一方側および他方側に互いに異なる形状のチェック指標11a、11bが設置されている。
次に、この検査方法の実施形態によって、成形装置1を検査する手順の一例を説明する。
図4に例示するように、タイヤ部材Mが巻き付けられていない状態で成形ドラム2に対してセンサ部7により成形ドラム2の表面を検知する。この時、センサ部7による検知範囲にはチェック指標11が含まれるようにして、チェック指標11を検知する(一回目の検知工程)。次いで、この成形ドラム2を一方向に1回転以上回転させつつ、成形ドラム2の表面を検知する。例えば、成形ドラム2を一方向に1回転+60°程度回転させつつ、センサ部7によりチェック指標11を再度検知する(二回目の検知工程)。既述したように、成形ドラム2の周方向移動量(回転数)は、演算部9に入力される駆動パルス信号に基づいて算出される。尚、後述する図5~図7は、センサ部7としてカメラ装置を使用し、その正面で検知された検知データ(画像データ)を示している。
一回目の検知工程では、図5に例示するように、成形ドラム2の幅方向中心CLに対して対称位置に設置されているチェック指標11a、11aどうしの幅方向間隔d1が検知される。この幅方向間隔d1の幅方向中心位置が演算部9により算出されて、予め入力されている幅方向中心CLの位置と比較され、両者の差異が許容範囲以内であれば、この成形ドラム2の幅方向中心はずれていない(適正である)と判断される。
また、それぞれのチェック指標11の周方向寸法d2、幅方向寸法d3が検知されて、演算部9に予め入力されているそれぞれの規格寸法と比較され、両者の差異が許容範囲以内であれば、センサ部7の周方向、幅方向の分解能(検知性能)は適正であると判断される。さらに、それぞれのチェック指標11aは同一の周方向位置に配列されているので、それぞれのチェック指標11aの検知データに基づいて、それぞれのチェック指標11aどうしのドラム半径方向に直交する方向に対する傾きが演算部9により算出される。算出された傾きが許容範囲内であれば、この成形ドラム2の回転軸はずれてない(適正である)と判断される。このようにして、センサ部7の適正度および成形ドラム2の適正度が演算部9により判断される。
成形ドラム2の幅方向中心CLに対して、同じ形状のチェック指標11aが非対称位置に設置されている場合、または、幅方向中心CLに対して幅方向一方側および他方側に互いに異なる形状のチェック指標11a、11bが設置されている場合は、チェック指標11を検知した検知データ(画像データ)上でドラム幅方向一方側と他方側とを識別することができる。例えば、製造されたタイヤでは幅方向一方側はセリアル番号が付される側(セリアル側)になり、幅方向他方側は付されない側(反セリアル側)になる。そのため、チェック指標11の形状や配置に、幅方向中心CLに対して非対称な部分があることで、検知データ(画像データ)上でセリアル側と反セリアル側とを明確に識別することができる。この実施形態では、検知データ(画像データ)上でセリアル側と反セリアル側とを明確に識別することができる。
二回目の検知工程では、図6に例示するように、成形ドラム2を回転させる前に検知した(一回目の検知工程で検知した)チェック指標11の周方向基準位置Cpを起点にした周方向位置と、成形ドラム2を1回転させた時に検知した(二回目の検知工程で検知した)チェック指標11の周方向基準位置Cpを起点にした周方向位置とが比較されて、両者の周方向ずれ量d4が演算部9により算出される。図6では、成形ドラム2を回転させる前にセンサ部7により検知されたチェック指標11が破線によって記載され、成形ドラム2を1回転させた時にセンサ部7により検知されたチェック指標11が実線によって記載されている。この周方向ずれ量d4が許容範囲内であれば、駆動モータ4の駆動パルス信号の演算部9への入力は適正であると判断される。
詳述すると、演算部9に駆動パルス信号が正しく入力されると、成形ドラム2の周方向移動量は正しく算出される。即ち、成形ドラム2の1周分の回転移動量が正しく算出される。そのため、成形ドラム2を回転させる前と1回転させた時とで検知したチェック指標11の周方向基準位置Cpを起点にした周方向位置どうしは、実質的に一致するので両者の周方向ずれ量d4は略ゼロになる。一方、演算部9に駆動パルス信号が正しく入力されない場合(駆動パルス信号に抜けがある場合)は、成形ドラム2の1周分の回転移動量が正しく算出されない。そのため、成形ドラム2を回転させる前と1回転させた時とで検知したチェック指標11の周方向基準位置Cpを起点にした周方向位置どうしの周方向ずれ量d4は大きくなる。それ故、周方向ずれ量d4の大きさに基づいて、駆動パルス信号の演算部9への入力の適正度を判断することができる。
上記のとおり、この検査方法では、センサ部7によるチェック指標11に対する検知結果に基づいてセンサ部7の適正度および成形ドラム2の適正度が判断される。さらには、上述したチェック指標11の周方向ずれ量d4に基づいて、駆動パルス信号の演算部9への入力の適正度が判断される。これに伴い、成形装置1で生じる誤差や不備の有無をより的確に判断するには有利になる。
センサ部7としてカメラ装置を用いて、図7に例示するように、輝線投光器6の適正度を判断することもできる。タイヤ部材Mが巻き付けられていない成形ドラム2の表面の幅方向所定位置に向かって周方向に延在する一直線の輝線Lを輝線投光器6から投光し、成形ドラム2の表面に輝線Lが延在している画像データをカメラ装置7により検知データとして取得する。この画像データに基づいて成形ドラム2の表面での輝線Lのドラム幅方向位置が演算部9により算出される。そして、算出された輝線Lの幅方向位置と、予め把握されている輝線Lが照射される幅方向所定位置とが比較され、両者の差異が許容範囲以内であれば、輝線投光器6は適正であると判断される。
センサ部7としてカメラ装置を用いて、成形ドラム2の表面の状態の適正度を判断することもできる。タイヤ部材Mが巻き付けられていない成形ドラム2の表面の全周の画像データをカメラ装置7により取得する。そして、カメラ装置7により取得された成形ドラム2の表面の全周の画像データと、予め把握されているこの表面の健全な状態を示す表面の全周の健全画像データとが比較がされ、両者の差異が許容範囲以内であれば、この表面の状態は適正であると判断される。
詳述すると、健全画像データとは、成形ドラム2の表面(セグメント3の外周面)に異常が無い状態の画像データである。したがって、固定ボルト2bに欠損が無く、セグメント3の外周面に欠損や異物が無い状態を撮影した画像データである。成形ドラム2がバンドドラムの場合は、成形ドラム2の表面に吸引パッドが設置されているので、吸引パッドにも欠損が無い状態を撮影した画像データが健全画像データになる。カメラ装置7により取得された画像データと健全画像データとの比較では、画像データどうしを比較する公知のパターンマッチング解析などを用いて、両者の差異が許容範囲以内(実質的に差異が無いレベル)であれば、成形ドラム2の表面の状態は適正であると判断される。或いは、カメラ装置7により取得された画像データ(元画像データ)の幅方向や周方向に移動平均フィルタを施した処理後画像データと、元画像データ(または、元画像データに対してこの処理後画像データより軽度の移動平均フィルタを施した画像データ)との差分を取り、事前に設定されている差分の領域面積を超えた場合は、成形ドラム2の表面の状態に異常があると判断する手法を採用することもできる。
図8に例示する成形ドラム2のように、チェック指標11aを、成形ドラムを突出部3aに設置することもできる。このようにすると、成形ドラム2にタイヤ部材Mを巻き付けてもチェック指標11aはタイヤ部材Mに覆われることがないので、センサ部7によりチェック指標11aを検知できる。したがって、成形ドラム2にタイヤ部材Mが巻き付けられた状態であっても、上述した検査方法を実施することができる。
図9、図10に例示する成形装置1では、2つ成形ドラム2が平面視で支持軸5を中心にして180°旋回移動した位置に設置されている。それぞれの成形ドラム2は、旋回軸5を中心にして時計回りおよび反時計回りに180°旋回することで交互に同じ位置に固定配置される。固定配置されたそれぞれの位置ではそれぞれの成形ドラム2を使用して成形工程が行われる。この成形装置1のその他の構成は、先に説明した成形装置1と実質的に同じである。
図9、図10では、支持軸5の右側に固定配置された場合の成形ドラム2のドラム幅方向右側、左側は、成形ドラム2が180°旋回移動して支持軸5の左側に固定配置されるとドラム幅方向左側、右側に変化する。上述したように、成形ドラム2の幅方向中心CLに対して、チェック指標11の形状や配置が非対称であると、検知データ(画像データ)上でセリアル側と反セリアル側とを明確に識別することができる。したがって、図9、図10に例示する成形装置1では、チェック指標11の形状や配置を成形ドラム2の幅方向中心CLに対して非対称にすることは非常に有益である。
本発明のタイヤの成形方法の実施形態では、予め設定された所定の検査時期に上述した検査方法を適用して成形装置1の適正度を判断する。そして、判断項目がすべて適正であると判断された成形装置1を用いてグリーンタイヤを成形する。即ち、判断項目がすべて適正であると判断された成形装置1の成形ドラム2に対して、必要なタイヤ部材Mを巻き付けてグリーンタイヤを成形する。
図11に例示するように、成形ドラム2にタイヤ部材Mを巻き付けて長手方向両端部どうしをスプライスして筒状に成形する。この成形工程では、センサ部7によってスプライス部Sが検知されて、演算部9によってスプライス量が算出される。
成形されたグリーンタイヤが、公知の加硫装置によって加硫されることによりタイヤが完成する。このタイヤの成形方法では、空気入りタイヤに限らず、種々のタイプのタイヤを製造するためのグリーンタイヤを成形することができる。
このタイヤの成形方法では、上述した検査方法によって判断項目がすべて適正あると判断された成形装置1を用いるので、品質の優れたグリーンタイヤを成形することができる。即ち、この成形装置1は、誤差や不備が無いと判断されているので、例えば、図11に示すスプライス量が精度よく算出されて、十分なスプライス量が担保される。これに伴い、製造されたタイヤの品質向上に寄与する。また、成形装置1の面倒な検査作業が上述したように自動的に行われるので、タイヤの生産性を向上させるにも有利になる。
成形装置1に対して上述の検査方法を行う所定の検査時期は、例えば、同一仕様のグリーンタイヤを連続的に複数成形する同一ロットの成形開始直前にする。即ち、成形ロット毎に上述の検査方法による検査を行う。或いは、1本のグリーンタイヤを成形する毎にその成形開始の直前に上述の検査方法による検査を行うこともできる。所定の検査時期は1日毎や数日毎にその成形開始の直前に設定してもよく、グリーンタイヤを所定数成形した毎にその成形開始の直前に設定することもできる。
本開示は以下の発明を包含する。
発明1:
駆動モータにより回転駆動される成形ドラムと、前記成形ドラムの表面でのタイヤ部材の状態を検知するセンサ部と、前記センサ部による検知データおよび前記駆動モータの駆動パルス信号とが入力される演算部とを有し、前記駆動パルス信号に基づいて、前記成形ドラムの周方向移動量が前記演算部により算出されるタイヤ成形装置の適正度を判断するタイヤ成形装置の検査方法において、
前記成形ドラムの表面での周方向基準位置が予め設定されていて、
所定の検出位置に不動状態で固定されている回転検出部により、前記成形ドラムとともに回転する検出体を前記成形ドラムの1回転毎に検出し、前記検知データおよび前記駆動パルス信号とともに前記演算部に入力される前記回転検出部による検出結果を用いて、前記周方向基準位置を起点にした前記検知データが検知された位置に対応する前記成形ドラムの周方向位置を特定可能にして、
前記成形ドラムの表面またはその近傍の所定位置に前記成形ドラムとともに回転するチェック指標を設置して、前記センサ部により前記チェック指標を検知して、この検知結果に基づいて前記センサ部の適正度および前記成形ドラムの適正度を判断し、
前記成形ドラムを回転させつつ前記センサ部により前記成形ドラムの表面を検知して、前記成形ドラムを回転させる前と1回転させた時とで、前記センサ部により検知した前記チェック指標の前記周方向基準位置を起点にした周方向位置どうしの周方向ずれ量に基づいて前記駆動パルス信号の前記演算部への入力の適正度を判断するタイヤ成形装置の検査方法。
発明2:
前記チェック指標を、前記成形ドラムを構成するセグメントからドラム幅方向外側に突出する突出部に設置する発明1に記載のタイヤ成形装置の検査方法。
発明3:
前記成形ドラムの幅方向中心に対して、同じ形状の前記チェック指標を対称位置に設置する発明1または2に記載のタイヤ成形装置の検査方法。
発明4:
前記成形ドラムの幅方向中心に対して、同じ形状の前記チェック指標を非対称位置に設置する、または、前記成形ドラムの幅方向中心に対して幅方向一方側および他方側に互いに異なる形状の前記チェック指標を設置する発明1~3のいずれかに記載のタイヤ成形装置の検査方法。
発明5:
前記表面の幅方向所定位置に向かって周方向に延在する一直線の輝線を輝線投光器から投光し、前記センサ部としてカメラ装置を用いて、前記カメラ装置により取得された前記表面での前記輝線の画像データに基づいて算出された前記輝線の前記成形ドラムでのドラム幅方向位置と、予め把握されている前記幅方向所定位置との比較に基づいて、前記輝線投光器の適正度を判断する発明1~4のいずれかに記載のタイヤ成形装置の検査方法。
発明6:
前記センサ部としてカメラ装置を用いて、前記カメラ装置により取得された前記表面の画像データと、予め把握されている前記表面の健全な状態を示す健全画像データとの比較に基づいて、前記表面の状態の適正度を判断する発明1~5のいずれかに記載のタイヤ成形装置の検査方法。
発明7:
タイヤ成形装置の成形ドラムにタイヤ部材を巻き付けてグリーンタイヤを成形するタイヤの成形方法において、
発明1~6のいずれかに記載のタイヤ成形装置の検査方法によって、予め設定された所定の検査時期に前記タイヤ成形装置の適正度を判断して、判断項目がすべて適正であると判断された前記タイヤ成形装置を用いて前記グリーンタイヤを成形するタイヤの成形方法。
発明8:
前記所定の検査時期が、同一仕様の前記グリーンタイヤを連続的に複数成形する同一ロットの成形開始直前である発明7に記載のタイヤの成形方法。
1 成形装置
2 成形ドラム
2a 拡縮機構
2b 固定ボルト
3 セグメント
3a 突出部
4 駆動モータ
4a 回転駆動軸
5 支持軸
6 輝線投光器
7 センサ部
8 検出体(DOG)
8a 回転検出部
9 演算部
10 モニタ
11(11a、11b) チェック指標
Cp 周方向基準位置
L 輝線
M タイヤ部材

Claims (8)

  1. 駆動モータにより回転駆動される成形ドラムと、前記成形ドラムの表面でのタイヤ部材の状態を検知するセンサ部と、前記センサ部による検知データおよび前記駆動モータの駆動パルス信号とが入力される演算部とを有し、前記駆動パルス信号に基づいて、前記成形ドラムの周方向移動量が前記演算部により算出されるタイヤ成形装置の適正度を判断するタイヤ成形装置の検査方法において、
    前記成形ドラムの表面での周方向基準位置が予め設定されていて、
    所定の検出位置に不動状態で固定されている回転検出部により、前記成形ドラムとともに回転する検出体を前記成形ドラムの1回転毎に検出し、前記検知データおよび前記駆動パルス信号とともに前記演算部に入力される前記回転検出部による検出結果を用いて、前記周方向基準位置を起点にした前記検知データが検知された位置に対応する前記成形ドラムの周方向位置を特定可能にして、
    前記成形ドラムの表面またはその近傍の所定位置に前記成形ドラムとともに回転するチェック指標を設置して、前記センサ部により前記チェック指標を検知して、この検知結果に基づいて前記センサ部の適正度および前記成形ドラムの適正度を判断し、
    前記成形ドラムを回転させつつ前記センサ部により前記成形ドラムの表面を検知して、前記成形ドラムを回転させる前と1回転させた時とで、前記センサ部により検知した前記チェック指標の前記周方向基準位置を起点にした周方向位置どうしの周方向ずれ量に基づいて前記駆動パルス信号の前記演算部への入力の適正度を判断するタイヤ成形装置の検査方法。
  2. 前記チェック指標を、前記成形ドラムを構成するセグメントからドラム幅方向外側に突出する突出部に設置する請求項1に記載のタイヤ成形装置の検査方法。
  3. 前記成形ドラムの幅方向中心に対して、同じ形状の前記チェック指標を対称位置に設置する請求項1または2に記載のタイヤ成形装置の検査方法。
  4. 前記成形ドラムの幅方向中心に対して、同じ形状の前記チェック指標を非対称位置に設置する、または、前記成形ドラムの幅方向中心に対して幅方向一方側および他方側に互いに異なる形状の前記チェック指標を設置する請求項1または2に記載のタイヤ成形装置の検査方法。
  5. 前記表面の幅方向所定位置に向かって周方向に延在する一直線の輝線を輝線投光器から投光し、前記センサ部としてカメラ装置を用いて、前記カメラ装置により取得された前記表面での前記輝線の画像データに基づいて算出された前記輝線の前記成形ドラムでのドラム幅方向位置と、予め把握されている前記幅方向所定位置との比較に基づいて、前記輝線投光器の適正度を判断する請求項1または2に記載のタイヤ成形装置の検査方法。
  6. 前記センサ部としてカメラ装置を用いて、前記カメラ装置により取得された前記表面の画像データと、予め把握されている前記表面の健全な状態を示す健全画像データとの比較に基づいて、前記表面の状態の適正度を判断する請求項1または2に記載のタイヤ成形装置の検査方法。
  7. タイヤ成形装置の成形ドラムにタイヤ部材を巻き付けてグリーンタイヤを成形するタイヤの成形方法において、
    請求項1または2に記載のタイヤ成形装置の検査方法によって、予め設定された所定の検査時期に前記タイヤ成形装置の適正度を判断して、判断項目がすべて適正であると判断された前記タイヤ成形装置を用いて前記グリーンタイヤを成形するタイヤの成形方法。
  8. 前記所定の検査時期が、同一仕様の前記グリーンタイヤを連続的に複数成形する同一ロットの成形開始直前である請求項7に記載のタイヤの成形方法。
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