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JP7619531B1 - 両面摩擦撹拌接合用の回転ツール - Google Patents

両面摩擦撹拌接合用の回転ツール Download PDF

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JP7619531B1 JP2024531519A JP2024531519A JP7619531B1 JP 7619531 B1 JP7619531 B1 JP 7619531B1 JP 2024531519 A JP2024531519 A JP 2024531519A JP 2024531519 A JP2024531519 A JP 2024531519A JP 7619531 B1 JP7619531 B1 JP 7619531B1
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Abstract

接合時における欠陥発生の抑制と、接合速度の高速度化と、回転ツールの耐久性の向上とを同時に実現することを可能ならしめる、両面摩擦撹拌接合用の回転ツールを提供する。回転ツールの先端部を、動摩擦係数:0.30未満で、かつ、ビッカース硬さが2500HV以上である材料により構成する。

Description

本発明は、両面摩擦撹拌接合用の回転ツールに関する。
摩擦溶接に関する技術として、例えば、特許文献1には、
「一対の部材を共に付勢する間に両部材間に相対運動を生じさせるステップと、
少なくとも溶接サイクルの終了に向かう相対運動の速度を検知するステップと、
両部材間の相対運動の検知された速度に応じて制御される力の下で両部材を共に付勢するステップとから成ることを特徴とする1対の部材(45、46)を摩擦溶接する方法。」
が開示されている。
しかしながら、特許文献1の摩擦溶接は、被接合材となる金属板等の部材を回転させる必要があるため、接合する金属板等の部材の形状や寸法に限界がある。
また、摩擦撹拌接合に関する技術として、例えば、特許文献2には、
「加工物の連続した、または実質的に連続した表面に加工物の材質より硬い材質のプローブを提供し、プローブの回りで加工物の材質で可撓性層を作るためにプローブが加工物に入るように生じる摩擦熱によりプローブと加工物が一緒になるようにし、相対的な円運動を止め、プローブの回りを固めることで可撓性の材質を設けることを特徴とする摩擦溶接方法。」
が開示されている。
なお、本開示では、被接合材を突合わせた、または、重ね合わせた部分で未だ接合されていない状態にある領域を「未接合部」と称し、接合されて一体化された領域を「接合部」と称する。
上記のとおり、特許文献1のような摩擦溶接は、被接合材となる金属板等の部材同士を回転させ、部材同士の摩擦熱によって溶接する方法である。一方、特許文献2のような摩擦撹拌接合は、被接合材となる金属板等を固定した状態で、回転ツールを回転させながら移動することにより接合を行う方法である。このため、摩擦撹拌接合は、被接合材が接合方向に対して実質的に無限に長い部材であっても、連続的に固相接合できるという利点がある。また、摩擦撹拌接合は、回転ツールと被接合材との摩擦熱による金属の材料流動を利用した固相接合であるので、未接合部を溶融することなく接合することができる。さらに、摩擦撹拌接合では、加熱温度が低いために接合後の変形が少ない、被接合材が溶融されないために接合部の欠陥が少ない、および、溶加材を必要としない等の多くの利点がある。
特開昭62-183979号公報 特表平07-505090号公報 特許第3261433号 特許第4838385号 特許第4838388号 特許第6825630号 特許第6737347号 特許第4827359号 特開2007-237258号公報 特許第5971616号 特許第6491363号 特許第5156948号 国際公開2018/030309号 特許第5185103号 特開2015-127063号公報 特開2003-181655号公報 特開2003-290936号公報 特開2004-195480号公報 特開2011-115846号公報
上記した摩擦撹拌接合は、アルミニウム合金やマグネシウム合金に代表される低融点金属材料の接合方法として、航空機、船舶、鉄道車輌および自動車等の分野で利用が広がってきている。この理由は、以下のとおりである。上記の低融点金属材料の接合では、従来のアーク溶接法によって接合部の満足な特性を得ることが難しい。また、摩擦撹拌接合を適用することにより、生産性が向上するとともに、品質の高い接合部が得られる。
さらに、近年、建築物や船舶、重機、パイプライン、自動車といった構造物の素材として主に適用されている構造用鋼への摩擦撹拌接合の適用も検討されている。これによって、従来の溶融溶接で課題となる凝固割れや水素割れを回避できる。鋼材の組織変化も抑制される。そのため、継手性能の向上も期待できる。また、回転ツールにより接合界面を撹拌することで清浄面を創出して清浄面同士を接触できる。そのため、拡散接合のような前準備工程は不要であるというメリットも期待できる。このように、構造用鋼に対する摩擦撹拌接合の適用では、多くの利点が期待される。
しかしながら、構造用鋼に対する摩擦撹拌接合では、接合時における欠陥発生の抑制や接合速度の高速度化といった接合施工性に問題を残していたため、低融点金属材料に対する摩擦撹拌接合と比較して普及が進んでいない。ここで、上記した接合時における欠陥としては、特に継手表面または継手内部における形状不良および接合不良等が挙げられる。
上記の問題を解決するために、構造用鋼に対して、例えば、特許文献3~7に開示されるような両面摩擦撹拌接合を適用することが検討されている。両面摩擦撹拌接合では、図1および2に示すように、互いに対向する一対の回転ツールにより、被接合材の未接合部の一方面側と他方面側とを押圧する。そのため、被接合材の厚さ方向に対して、均質に十分な材料流動が得られる。これにより、接合時における欠陥発生を抑制しつつ、接合速度の高速度化を図ることが期待される。
また、構造用鋼に対する摩擦撹拌接合を普及させるには、回転ツールの耐久性の向上も必要である。すなわち、回転ツールの耐久性が十分ではないと、回転ツールの破損および摩耗を原因として補修が必要となったり、接合不良が高い確率で発生することが予見される。そのため、回転ツールの耐久性が十分ではないと、上記したようなメリットがあったとしても、摩擦撹拌接合の構造用鋼への実適用は難しいと判断されてしまう。
ここで、特許文献8~13には、種々の材質により構成した回転ツールが開示されている。また、特許文献14~19には、接合中に多大な負荷がかかり、破損および摩耗が生じやすいプローブ(ピン)を有さない回転ツール(以下、プローブなしの回転ツールともいう)が開示されている。
しかしながら、構造用鋼に対する両面摩擦撹拌接合において特許文献8~19に開示される回転ツールを使用しても、以下の点を同時に実現することはできなかった。
・接合時における欠陥発生、特に、以下のような欠陥発生を抑制する。
接合速度の高速度化のために回転ツールの回転数を増加させると、回転ツールと被接合材との間で過剰な摩擦熱が生じる。これによって、回転ツールの先端部に被接合材が焼き付き、接合部の表面がえぐられる。
・接合速度を高速度化する。
・回転ツールの耐久性を向上する。
そのため、上記の点を同時に実現することが求められているのが現状である。
本発明は、上記の現状に鑑み開発されたものであって、接合時における欠陥発生の抑制と、接合速度の高速度化と、回転ツールの耐久性の向上とを同時に実現することを可能ならしめる、両面摩擦撹拌接合用の回転ツールを提供することを目的とする。
さて、発明者らは、上記の目的を達成すべく、鋭意検討を重ねた。
その結果、発明者らは、回転ツールの先端部を、動摩擦係数:0.30未満で、かつ、ビッカース硬さが2500HV以上の材料により構成することによって、上記の目的が達成されることを知見した。
本発明は、上記の知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.両面摩擦撹拌接合用の回転ツールであって、
該回転ツールの先端部が、動摩擦係数:0.30未満で、かつ、ビッカース硬さが2500HV以上の材料からなる、両面摩擦撹拌接合用の回転ツール。
2.前記回転ツールがプローブなしの回転ツールであり、前記回転ツールの先端面が、平面、凸型の曲面、または、凹型の曲面である、前記1に記載の両面摩擦撹拌接合用の回転ツール。
3.前記回転ツールの先端面が、回転反対方向の渦状の段差部を有する、前記2に記載の両面摩擦撹拌接合用の回転ツール。
4.次式(1)の関係を満足する、前記1~3のいずれかに記載の両面摩擦撹拌接合用の回転ツール。
4×t 20×t ・・・(1)
ここで、
t:被接合材の厚さ(mm)
D:回転ツールの先端部の直径(mm)
である。
本発明によれば、接合時における欠陥発生の抑制と、接合速度の高速度化と、回転ツールの耐久性の向上とを同時に実現することが可能ならしめる、両面摩擦撹拌接合用の回転ツールが得られる。また、本発明の両面摩擦撹拌接合用の回転ツールによれば、構造用鋼などの種々の被接合材に対して、より有利に両面摩擦撹拌接合を適用できるようになり、産業上、極めて有利である。
両面摩擦撹拌接合による突合せ接合の一例を示す側面斜視図である。 両面摩擦撹拌接合による重ね接合の一例を示す側面斜視図である。 両面摩擦撹拌接合による突合せ接合の一例を示す上面図である。 図3AのA-A’矢視図である。 プローブありの回転ツールの形状の一例を示す模式図である。 プローブありの回転ツールの形状の一例を示す模式図である。 プローブなしの先端平面回転ツールの形状の一例を示す模式図である。 プローブなしの先端平面回転ツールの形状の一例を示す模式図である。 プローブなしの先端凸型回転ツールの形状の一例を示す模式図である。 プローブなしの先端凸型回転ツールの形状の一例を示す模式図である。 プローブなしの先端凹型回転ツールの形状の一例を示す模式図である。 プローブなしの先端凹型回転ツールの形状の一例を示す模式図である。 階段状の段差部を設けた先端凸型回転ツールの一例を示す模式図である。 溝状の段差部を設けた先端凸型回転ツールの一例を示す模式図である。
本発明を、以下の実施形態に基づき説明する。
[1]回転ツール
本発明の一実施形態に従う回転ツールは、先端部が、動摩擦係数:0.30未満で、かつ、ビッカース硬さ:2500HV以上の材料からなるものである。
回転ツールの先端部の材料:動摩擦係数:0.30未満で、かつ、ビッカース硬さ:2500HV以上の材料
発明者らは、両面摩擦撹拌接合、特に、構造用鋼に対する両面摩擦撹拌接合において、接合時における欠陥発生の抑制と、接合速度の高速度化と、回転ツールの耐久性の向上とを同時に実現すべく種々検討を重ね、以下の知見を得た。
・構造用鋼に対する両面摩擦撹拌接合において接合速度の高速度化のために回転ツールの回転数を増加させると、回転ツールと被接合材との間で過剰な摩擦熱が生じる。これによって、回転ツールの先端部に被接合材が焼き付き、接合部の表面がえぐられ、欠陥が生じる。
・上記の現象は、過剰な摩擦熱によって、被接合材が急激に高温に晒されて軟化し、軟化した被接合材が回転ツールの先端部に固着するために生じる。
・上記の現象を防止するには、急激な摩擦熱の発生を抑制することが有効である。そのためには、回転ツールの先端部に、動摩擦係数:0.30未満となる材料を使用することが有効である。
・また、接合速度の高速度化のために回転ツールの回転数を増加させると、回転ツールには大きな荷重が掛かる。そのため、回転ツールの破損や摩耗が生じやすい。これを防止するためには、回転ツールの先端部に、高硬度な材料、具体的には、ビッカース硬さ:2500HV以上となる材料を適用することが有効である。
以上のことから、回転ツールの先端部を、動摩擦係数:0.30未満で、かつ、ビッカース硬さ:2500HV以上の材料により構成する。
回転ツールの先端部の材料の動摩擦係数(以下、単に動摩擦係数ともいう)は、好ましくは0.25以下である。動摩擦係数の下限については特に限定されるものではない。動摩擦係数は、例えば、0.12以上が好ましい。
ここで、動摩擦係数は、JIS(日本工業規格) R 1613(2010)に準拠するボールオンディスク法により測定する。なお、ボール(球状試験片)には、測定対象とする材料(回転ツールの先端部を構成する材料と同じ材料)を使用し、ディスク(円板状試験片)にはJIS G 4404(2015)で規定されるSKD11を使用する。なお、動摩擦係数を測定する際の温度は、室温(例えば、25℃)とすればよい。
回転ツールの先端部の材料のビッカース硬さ(以下、単にビッカース硬さともいう)は、好ましくは2700HV以上、より好ましくは2900HV以上である。ビッカース硬さの上限については特に限定されるものではない。ビッカース硬さは、例えば、5000HV以下とすることが好ましい。
ここで、ビッカース硬さは、JIS R 1610(2003)に準拠するビッカース硬さ試験方法により測定する。また、試験力は、19.61Nとする。なお、ビッカース硬さを測定する際の温度は、室温(例えば、25℃)とすればよい。
ここで、動摩擦係数:0.30未満で、かつ、ビッカース硬さ:2500HV以上の材料は、例えば、多結晶立方晶窒化ホウ素(以下、PCBNともいう)により形成することができる。PCBNは、立方晶窒化ホウ素(CBN)の結晶粒と結合材を混合し、高圧・高温の環境下で製造することができる。また、PCBNの動摩擦係数およびビッカース硬さは、CBN結晶粒のサイズおよび含有量、ならびに、結合材の材質により、種々調整することができる。
なお、回転ツールの先端部とは、接合時に、被接合材およびその流動部(軟化部)と接触する領域である。例えば、図4AおよびBのようなプローブありの回転ツールの場合、回転ツールの先端部は、プローブと肩部とを有する。図5A、5B、6A、6B、7Aおよび7Bのようなプローブなしの回転ツールの場合、回転ツールの先端部は、肩部を有する。また、回転ツールの先端部には、肩部から、回転ツールの回転軸の方向に回転ツールの反対側の根元部分に向かって、0~5mmまでの領域を含めることが好適である。
肩部は、略平面または緩やかな曲面により形成された平坦な形状を呈する。肩部は、接合時に回転しながら、被接合材と接触し、摩擦熱を発生させる機能を有する。また、肩部は、熱により軟化した部位を押圧することで材料の離散を防止し、回転方向への塑性流動を促進させる機能を有する。
プローブは、肩部と不連続な形状となり、被接合材へ向けて略垂直に突出した形状を呈する。プローブは、接合時に、被接合材の軟化部において板厚中心方向へ侵入することにより、板厚中心部近傍の撹拌能を向上させる機能を有する。また、プローブは、通常、先端部の中心に位置する。
また、回転ツールの先端部以外の部分は、先端部と同じ材質で構成してもよいし、先端部と異なる材質で構成してもよい。先端部と異なる材質としては、例えば、被接合材より硬い材質が好適である。具体的には、炭化タングステン(WC)やニッケル基合金等を例示できる。
回転ツールの形状は、特に限定されず、例えば、上述したプローブありの回転(図4AおよびB)やプローブなしの回転ツールが挙げられる。ただし、プローブは、接合時に被接合材の厚さ方向中心に近い領域に位置するため、肩部よりも大きい応力がかかり、破損および摩耗が生じやすい。そのため、ツール耐久性の観点からは、プローブなしの回転ツールが好ましい。プローブなしの回転ツールとしては、例えば、回転ツールの先端面を、図5AおよびBのような平面とした先端平面回転ツール、図6AおよびBのような凸型の曲面とした先端凸型回転ツール、図7AおよびBのような凹型の曲面とした先端凹型回転ツールが好適である。また、プローブありの回転ツールおよびプローブなしの回転ツールとも、ツール回転軸に垂直な面における先端面の形状(回転ツールの先端面を、回転軸に平行な方向へ投影したときの投影領域)は、円形となる。
また、材料流動をより促進する観点から、回転ツールの先端面に渦状(螺旋状)の段差部、特には、回転反対方向の渦状(螺旋状)の段差部を有することが好ましい。渦状の段差部は、例えば、回転ツールの先端面の中心、または、図5B、6Bおよび7Bに示すように回転ツールの先端面の中心円(回転ツールの先端面の中心を中心とする、任意の直径の円)の周縁を起点として、回転ツールの先端面の外周縁まで伸びる放射状の曲線(渦)により画定される。なお、図5B、6Bおよび7Bでは、いずれも渦の数が4本である。
すなわち、摩擦撹拌接合では、回転ツールによる被接合材の押圧時および撹拌時に摩擦熱が生じ、被接合材となる金属材料を軟化させ、流動させる。回転ツールの先端面に回転ツールの回転方向に対して逆向き(反対方向)に渦状の段差部を設けることにより、回転ツールの外側から内側へ向かう摩擦熱が生じる。これにより、金属材料が回転ツールによる押圧部分の外側へ流出することを抑制できる。その結果、押圧部分の塑性流動を促進することができる。また、接合部の厚さが母材の板厚との比で減少することを抑止することができる。さらに、バリの少ない接合部表面を形成することができる。
段差部を画定する渦の数は、1つ以上であればよい。ただし、段差部を画定する渦の数が6つを超えると、材料流動を促進する効果が乏しくなる。また、形状の複雑化により、破損しやすくなるおそれがある。そのため、段差部を画定する渦の数は6つ以下とすることが好ましい。
一例において、段差部は、渦間の領域ごとに高さ位置を階段状に変化させる。例えば、回転ツールの先端面が凸型の曲面である場合、段差部は、図8Aに示すように、中心部の周縁から回転ツールの先端面の外周縁(回転ツールの先端面の端部)に向かって徐々に低くすることによって、構成される。なお、回転ツールの先端面が凹型の曲面である場合、段差部は、中心部の周縁から回転ツールの先端面の外周縁(回転ツールの先端面の端部)に向かって徐々に高くすることによって、構成される。以下、このような段差部の形態を、階段状ともいう。また、回転軸を含み、かつ、回転軸に平行な断面において、各段差部は、例えば、略水平となるようにすればよい。
別の一例において、段差部は、図8Bに示すように、渦の位置に凹部(溝部)または凸部を設けることにより、形成される。以下、このような段差部の形態を、凹部状または凸部状ともいう。また、凹部(溝部)の断面形状としては、U字形状(四角状および半円状を含む)やV字形状、レ字形状などを例示できるが、上記の効果が得られるものであればいずれであってもよい。
また、次式(1)の関係を満足することが好適である。
4×t 20×t ・・・(1)
式中、
t:被接合材の厚さ(mm)
D:回転ツールの先端部の直径(mm)
である。
なお、突合せ接合において被接合材の厚さが異なる場合、tは被接合材の厚さの平均値とする。重ね接合の場合には、tは被接合材の重ね合せ部の厚さ(被接合材の合計厚さ)とする。また、Dは、回転軸に垂直な面における回転ツールの先端部の直径(回転ツールの先端部を、回転軸に平行な方向へ投影したときの投影領域の直径)である。
すなわち、回転ツールの先端部の直径(以下、先端径ともいう)を、被接合材の厚さに応じて適切に制御する、特には上掲式(1)を満足するように制御する。これにより、回転ツールと被接合材との間で生じる摩擦熱による温度上昇と、摩擦力によるせん断応力とを被接合材に有効に付与することができる。ここで、Dが4×t(mm)未満になると、被接合材の厚さ方向に対して均質な材料流動が有効に得られない場合がある。一方、Dが20×t(mm)を超えると、塑性流動が生じる領域が不必要に広がり、接合部に過大な熱量が投入される。これにより、接合装置に過大な負荷がかかるおそれがある。Dは、好ましくは5×t(mm)以上、より好ましくは6×t(mm)以上である。Dは、好ましくは15×t(mm)以下、より好ましくは10×t(mm)以下である。
なお、回転ツールの先端部とは反対側の根元部分は、従来公知の摩擦撹拌接合装置に取り付けられることができればよく、当該根元部分の形状は特に限定されない。
また、上記以外の回転ツールの形状は、特に限定されず、常法に従えばよい。
例えば、図4Aに示す回転ツールでは、先端径:12mm、プローブの直径(以下、ピン径ともいう):4mm、プローブの長さ(以下、ピン長さともいう):0.5mm、凹面深さ:0.3mmである。
図4Bに示す回転ツールでは、先端径:20mm、ピン径:6.7mm、ピン長さ:0.7mm、凹面深さ:0.3mmである。
また、両面摩擦撹拌接合では、通常、同じ形状となる一対の回転ツールを使用する。
[2]摩擦撹拌接合
次に、本発明の一実施形態に従う回転ツールを適用する摩擦撹拌接合について、説明する。なお、摩擦撹拌接合では、本発明の一実施形態に従う回転ツールを適用すればよく、継手形式や接合条件は常法に従えばよい。
まず、継手形式の好適な例としては、図1のような突合せ接合および図2のような重ね接合が挙げられる。
突合せ接合とは、被接合材の端面同士を対向させた状態で、被接合材の端面(突合せ面)を含む突合せ部に回転ツールを回転させながら押圧する。そして、その状態で、回転ツールを接合方向に移動させることにより、被接合材を接合するものである。
重ね接合とは、被接合材の端部の少なくとも一部を重ね合せ、重ね合せ部に回転ツールを回転させながら押圧する。そして、その状態で、回転ツールを接合方向に移動させることにより、被接合材を接合するものである。
図1および図2中、符号1-1が回転ツール(表面側回転ツール)、符号1-2が先端部、符号2-1が回転ツール(裏面側回転ツール)、符号2-2が先端部、符号3が被接合材、4が接合部である。
突合せ接合と重ね接合は未接合部の形態が異なるだけで、その他の装置の構成は基本的に同じなので、ここでは、図1のような、両面摩擦撹拌接合により突合せ接合を行う場合を例示して説明する。
両面摩擦撹拌接合では、例えば、互いに対向する1対の回転ツール、回転ツールの駆動装置、把持装置および回転ツールの動作を制御する制御装置をそなえる摩擦撹拌接合装置を用いる。なお、制御装置では、例えば、回転ツールの傾斜角度であるα、回転ツールの先端部間の距離であるG、接合速度、および、回転ツールの回転数等を制御する。
そして、図1に示すように、摩擦撹拌接合装置の回転ツールを、被接合材の両面にそれぞれに配置する。なお、被接合材の表面側(鉛直方向上側)に配置される回転ツールを、表面側回転ツールと称し、被接合材の裏面側(鉛直方向下側)に配置される回転ツールを、裏面側回転ツールと称する場合がある。被接合材は、図中に示した接合中央線に平行となるように配置され、それぞれ把持装置(図示せず)で把持される。そして、接合中央線上に位置する未接合部(接合予定領域)、つまり、被接合材の端部同士の突合せ部の両面にそれぞれ、回転ツールを回転させながら押圧する。ついで、その状態で、回転ツールを接合方向に移動させる。これにより、回転ツールと被接合材との摩擦熱により該被接合材を軟化させる。そして、その軟化した部位を回転ツールで撹拌することにより、塑性流動を生じさせて、被接合材同士を接合する。なお、接合が完了した部分には、接合部(突合せ継手部)が形成される。
ここで、表面側回転ツールの回転方向と裏面側回転ツールの回転方向とを、被接合材の表面側(または裏面側)から見て逆方向とすることが好ましい。これにより、表面側回転ツールと裏面側回転ツールから被接合材に加わる回転トルクを打ち消し合うことができる。その結果、一方の面から未接合部を押圧して接合する片面摩擦撹拌接合と比較して、被接合材を拘束する治具の構造を簡略化することが可能となる。
なお、表面側回転ツールの回転方向と裏面側回転ツールの回転方向とを、被接合材の表面側(または裏面側)から見て同方向とすると、一方の回転ツールに対する他方の回転ツールの相対速度はゼロに近づく。その結果、被接合材の塑性流動が均質状態に近づき塑性変形も小さくなる。そのため、材料の塑性変形による発熱も得られなくなるので、良好な接合状態を達成することが難しくなる。よって、良好な接合状態を達成するのに十分な温度上昇とせん断応力を被接合材の厚さ方向に対して均質的に得る観点から、表面側回転ツールの回転方向と裏面側回転ツールの回転方向とを、被接合材の表面側(または裏面側)から見て逆方向とすることが好ましい。
また、プローブありの回転ツールを使用する場合、回転ツールの傾斜角度であるαが、次式(2)の関係を満足することが好ましい。
0°< α ≦ 3° ・・・(2)
ここで、αは、図3Bに示すように、接合方向と厚さ方向(被接合材の表面に対して垂直な方向)とを含む面における、回転ツールの回転軸(以下、ツールの回転軸ともいう)の被接合材の厚さ方向(被接合材の表面に対して垂直な方向)からの傾斜角度である。また、回転ツールの先端部が接合方向に対して先行する向き(の角度)を+とする。なお、図3Aは、両面摩擦撹拌接合による突合せ接合の一例を示す上面図、すなわち、両面摩擦撹拌接合している状態を表面側回転ツールが配置される鉛直方向上側から見た図である。また、図3Bは、図3AのA-A’矢視図である。図3AおよびB中、符号1-1が回転ツール(表面側回転ツール)、符号1-2が先端部、符号1-3がプローブ、符号2-1が回転ツール(裏面側回転ツール)、符号2-2が先端部、符号2-3がプローブ、符号3が被接合材、4が接合部である。
すなわち、回転ツールは、通常、被接合材よりも硬い材質で形成される。しかし、プローブに対して曲げ方向の力が負荷されると、局部的に応力が集中し、破壊に至るおそれがある。この点、ツールの回転軸を、被接合材の厚さ方向から傾斜させ、プローブの先端を接合方向に対して先行させると、回転ツールに対する負荷を、回転軸方向に圧縮される分力として回転ツールで受け、曲げ方向の力を低減することができる。これにより、回転ツールの耐久性を向上させることができる。
ここで、αが0°を超えると、上述の効果が得られる。しかし、回転ツールの傾斜角度αが3°を超えると、接合部の表裏面が凹形となり、継手強度に悪影響を及ぼす場合がある。そのため、表面側回転ツールと裏面側回転ツールの両方において、αを0°< α ≦ 3°の範囲とすることが好ましい。
また、プローブなしの回転ツールを使用する場合、αが、次式(3)の関係を満足することが好ましい。
0°≦ α ≦ 3° ・・・(3)
すなわち、プローブなしの回転ツールを使用する場合、プローブに対して曲げ方向の力の負荷軽減を考慮する必要はない。そのため、ツールの回転軸を被接合材の厚さ方向と平行にする、すなわち、α=0°として接合しても、回転ツールの耐久性に特段の影響を及ぼさない。しかし、上述したように、回転ツールの傾斜角度αが3°を超えると、接合部の表裏面が凹形となり、継手強度に悪影響を及ぼす場合がある。そのため、表面側回転ツールと裏面側回転ツールの両方において、αを0°≦ α ≦ 3°の範囲とすることが好ましい。
また、回転ツールの先端部間の離間距離であるGについて、次式(4)の関係を満足することが好ましい。
0.25×t-0.2×D×sinα≦ G ≦0.8×t-0.2×D×sinα ・・・(4)
ここで、Gは、図3Bに示すように、表面側回転ツールの肩部と裏面側回転ツールの肩部との間の、被接合材の厚さ方向での距離(最短距離)に相当する。t、Dおよびαの定義については、前述したとおりである。
両面摩擦撹拌接合では、接合時における十分な温度上昇とせん断応力の付与を被接合材の厚さ方向に対して均質化する観点から、回転ツールの先端部間の離間距離を適切に制御することが有利である。そのため、Gについて、上掲式(4)の関係を満足させることが好ましい。α=0°、つまり、ツールの回転軸を被接合材の厚さ方向から傾斜させない場合には、Gを0.25×t~0.8×tの範囲に制御することが好ましい。一方、ツールの回転軸を、被接合材の厚さ方向から傾斜させる場合には、αおよびDに応じて、上掲式(4)の関係を満足させることが好ましい。
ここで、Gについて上掲式(4)の関係を満足させることにより、対向する表面側回転ツールと裏面側回転ツールの先端部が被接合材に十分な荷重で押圧され、発熱と材料流動とが十分に促進される。これにより、被接合材の厚さ方向に対して均質に材料流動が促進され、良好な接合部を得ることができる。一方、Gが0.8×t-0.2×D×sinαを超えると、表面側回転ツールと裏面側回転ツールの先端部が被接合材に十分な荷重で押圧されず、上記の効果が得られないおそれがある。また、Gが0.25×t-0.2×D×sinα未満になると、接合部の表面および裏面が凹形となり、継手強度に悪影響を及ぼすおそれがある。
また、上記以外の条件も、常法に従えばよい。例えば、回転ツールの回転数は、好ましく100~5000r/minである。回転ツールの回転数を当該範囲内とすることにより、接合部の表面形状を良好に保ちつつ過大な熱量の投入による機械的特性の低下を抑制できるので、有利である。回転ツールの回転数は、より好ましくは500r/min以上である。また、回転ツールの回転数は、より好ましくは3000r/min以下である。
接合速度は、施工能率の向上の観点から、好ましくは1000mm/min以上、より好ましくは2000mm/min以上である。
[3]被接合材
接合対象とする被接合材は、特に限定されない。被接合材としては、例えば、鋼板などの高融点合金が挙げられる。具体的な鋼種としては、一般的な構造用鋼や炭素鋼、例えばJIS G 3106(2020)の溶接構造用圧延鋼材、JIS G 4051(2016)の機械構造用炭素鋼鋼材などが挙げられる。また、引張強さ:800MPa以上の高強度構造用鋼も、被接合材として有利に適用できる。この場合でも、接合部において、被接合材となる鋼材の引張強さの85%以上の引張強さ、さらには90%以上の引張強さ、さらに好ましくは95%以上の引張強さを得ることができる。
以下、本発明の作用および効果について、実施例を用いて説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。
表1に示す板厚、成分組成(残部はFeおよび不可避的不純物)および引張強さを有する鋼板を被接合材として突合せ、表2に示す一対の回転ツールを用いて以下の条件(表面側回転ツールおよび裏面側回転ツールとも同じ条件)により両面摩擦撹拌接合を行い、接合継手を得た。
α:0°
G:0.80mm
回転ツールの回転数:1500r/min
接合速度:3000mm/min
接合長:0.5m
また、突合せ接合では、開先を被接合材である2枚の鋼板の端面に開先角度をつけないいわゆるI型開先とし、フライス加工程度の表面状態で2枚の鋼板を突合せ、接合を行った。
なお、鉛直方向上側に配置する表面側回転ツールを鉛直方向上側から見て時計回りに回転させ、鉛直方向下側に配置する裏面側回転ツールを鉛直方向上側から見て反時計回りに回転させた。すなわち、それぞれの回転ツールの先端部を正面視した状態では、どちらも反時計回りに回転させた。また、表面側回転ツールと裏面側回転ツールは、同じ断面寸法および形状の回転ツールを用いた。明記していない条件については、常法に従い、設定した。
ついで、得られた接合継手について、以下の要領で、(I)表面欠陥、および、(II)内部欠陥の確認を行った。
(I)表面欠陥
表面欠陥の有無は、特に、接合部の表面がえぐれることによって生じた凹部(以下、凹部ともいう)の有無を、目視で観察することより確認した。上記の凹形が確認された場合には、その深さD(mm)をレーザ変位計により測定した。そして、以下の基準で表面欠陥の有無およびその有意性を判定した。評価結果を表2に併記する。なお、上記の観察は、定常部、すなわち、接合速度:3000mm/minに到達した状態で接合を行った領域で実施した。
<判定基準>
欠陥無し(合格、優れる):凹部が確認されない。
軽微な欠陥有り(合格):凹部の確認されるものの、当該凹部のD/tがいずれも0.1以下である。
有意な欠陥有り(不合格):D/tが0.1超の凹部(接合部の表面から裏面に貫通している溝状の未接合状態を含む)が確認される。
(なお、接合部の表面から裏面に貫通している未接合状態が確認された場合には、接合不成立とみなし、以下の評価は省略した。)
(II)内部欠陥
接合垂直方向と厚さ方向とが含まれる面が観察面となるように、接合継手を厚さ(鉛直)方向に切断し、3枚の試験片を採取した。なお、接合方向における切断位置(観察面)は、接合開始側の定常部端部から20mmの位置、接合終了側の定常部端部から20mmの位置、および、定常部の中間位置とし、当該切断位置での切断面が観察面となるように試験片を採取した。ついで、得られた試験片の観察面を、光学顕微鏡(倍率:10倍)で観察した。そして、以下の基準により、内部欠陥の有無およびその有意性を判定した。
<判定基準>
欠陥無し(合格、優れる):3枚の試験片全てにおいて、トンネル状になった未接合状態が確認されない。
軽微な欠陥あり(合格):3枚の試験片のうち、1枚の試験片において、トンネル状になった未接合状態が確認される。
有意な欠陥あり(不合格):3枚の試験片のうち、2枚以上の試験片において、トンネル状になった未接合状態が確認される。
また、接合継手からJIS Z 3121(2013)で規定する1号試験片を採取し、JIS Z 3121(2013)に準拠する引張試験を行い、引張強さを測定した。測定結果を表2に併記する。
(III)回転ツールの耐久性
さらに、以下の要領で、回転ツールの耐久性の評価を行った。
すなわち、回転ツールの破損や摩耗が生じると、内部欠陥による接合不良が高い確率で発生する。そこで、上記と同じ条件でそれぞれ、接合長:0.5mの接合を繰り返し行い、得られた接合継手について、上記の「(II)内部欠陥の有無」に示した判定方法により、内部欠陥の有無を判定した。
そして、内部欠陥無しと判定される継手の数が全体の90%以上を維持する最大接合回数(以下、90%維持最大接合回数ともいう)により、以下の基準で、回転ツールの耐久性の評価をした。評価結果を表2に併記する。
良(合格、特に優れる):90%維持最大接合回数が200回以上
不可(不合格):90%維持最大接合回数が200回未満
ここで、90%維持最大接合回数とは、接合順に得られた接合継手の内部欠陥の有無を確認し、内部欠陥の有無を確認した接合継手の数をNとしたときに、次式(a)を満足する、最大のNの値である。
[内部欠陥の有無を確認した接合継手のうち、内部欠陥無しと判定された接合継手の数]÷[内部欠陥の有無を確認した接合継手の数]×100≧90 ・・・式(a)
例えば、1~4回目の接合で得られた接合継手では内部欠陥無しと判定され、5回目の接合で得られた接合継手で内部欠陥有りと判定された場合、
N=4では、
[内部欠陥の有無を確認した接合継手のうち、内部欠陥無しの接合継手の合計数]÷[内部欠陥を確認した接合継手の数N]×100
=4÷4×100=100≧90
となり、
N=5では、
[内部欠陥の有無を確認した接合継手のうち、内部欠陥無しの接合継手の合計数]÷[内部欠陥を確認した接合継手の数N]×100
=4÷5×100=80<90
となる。
すなわち、この場合では、N=4までは式(a)を満足し、N=5の際にはじめて式(a)を満足しなくなるので、90%維持最大接合回数は4となる。
また、1~10回目および12~19回目の接合で得られた接合継手では内部欠陥無しと判定され、11回目、20回目および21回目の接合で得られた接合継手で内部欠陥有りと判定された場合、
N=11では、
[内部欠陥の有無を確認した接合継手のうち、内部欠陥無しの接合継手の合計数]÷[内部欠陥を確認した接合継手の数N]×100
=10÷11×100≒90.9≧90
となり、
N=20では、
[内部欠陥の有無を確認した接合継手のうち、内部欠陥無しの接合継手の合計数]÷[内部欠陥を確認した接合継手の数N]×100
=18÷20×100=90≧90
となり、
N=21では、
[内部欠陥の有無を確認した接合継手のうち、内部欠陥無しの接合継手の合計数]÷[内部欠陥を確認した接合継手の数N]×100
=18÷21×100=85.7<90
となる。
すなわち、この場合では、N=20までは式(a)を満足し、N=21の際にはじめて式(a)を満足しなくなるので、90%維持最大接合回数は20となる。
Figure 0007619531000001
Figure 0007619531000002
表2に示したように、発明例ではいずれも、接合速度を3000mm/minと高速化し、ツール回転数を1500r/minと高回転とした場合であっても、接合時における欠陥発生を抑制することができた。回転ツールの耐久性でも優れていた。さらに、発明例ではいずれも、接合部の引張強さが被接合材の引張強さの95%以上となり、十分な継手強度が得られていた。
一方、比較例ではいずれも、回転ツールの耐久性が十分ではなかった。また、比較例6および7では、有意な表面欠陥が確認された。
また、上記の発明例の回転ツールを使用し、継手形式を突合せ継手または重ね継手として種々の接合条件および種々の被接合材に対して両面摩擦撹拌接合を行った場合にも、上記と同様に、接合時における欠陥発生の抑制と、接合速度の高速度化と、回転ツールの耐久性の向上とを同時に実現することができた。また、接合部において、十分な継手強度が得られていた。
1-1:回転ツール(表面側回転ツール)
1-2:先端部
1-3:プローブ
2-1:回転ツール(裏面側回転ツール)
2-2:先端部
2-3:プローブ
3:被接合材
4:接合部

Claims (4)

  1. 両面摩擦撹拌接合用の回転ツールであって、
    該回転ツールの先端部が、動摩擦係数:0.30未満で、かつ、ビッカース硬さが2500HV以上の材料からなる、両面摩擦撹拌接合用の回転ツール。
  2. 前記回転ツールがプローブなしの回転ツールであり、前記回転ツールの先端面が、平面、凸型の曲面、または、凹型の曲面である、請求項1に記載の両面摩擦撹拌接合用の回転ツール。
  3. 前記回転ツールの先端面が、回転反対方向の渦状の段差部を有する、請求項2に記載の両面摩擦撹拌接合用の回転ツール。
  4. 次式(1)の関係を満足する、請求項1~3のいずれかに記載の両面摩擦撹拌接合用の回転ツール。
    4×t 20×t ・・・(1)
    ここで、
    t:被接合材の厚さ(mm)
    D:回転ツールの先端部の直径(mm)
    である。
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