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JP7610651B1 - 軸シール - Google Patents

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JP7610651B1 JP2023105522A JP2023105522A JP7610651B1 JP 7610651 B1 JP7610651 B1 JP 7610651B1 JP 2023105522 A JP2023105522 A JP 2023105522A JP 2023105522 A JP2023105522 A JP 2023105522A JP 7610651 B1 JP7610651 B1 JP 7610651B1
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Abstract

Figure 0007610651000001
【課題】軸シールの回転トルクを低減しつつ、ハウジングに設置時の内径収縮量のばらつきを低減させ、これにより回転トルクのばらつきを抑制できる軸シールを提供する。
【解決手段】軸シール5は、回転軸6とハウジング7の間に設けられる環状の軸シールであって、内径リップ2と、内径リップ2よりも外径側に設けられる外径リップ1とを備え、自由状態の軸シール5において、外径リップ1の高さをL1、内径リップ2の高さをL2としたとき、0.5≦(L1/L2)≦0.9であり、外径リップ1の軸方向に対する傾斜角度が5°よりも大きい。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転軸の軸シールに関し、特に、カーエアコン用コンプレッサの軸シールに関する。
自動車の電動化が進む中で、カーエアコンを含む電動コンプレッサの需要は年々増加傾向にある。自動車の省電力化の一つとして、電動コンプレッサの電力損失を抑える要求がある。安定した低電力損失を実現するためには、ユニットの設計段階で装置のトルク損失を精度よく推定する必要がある。そのため、部品の一つである軸シールにおいて、低トルク化に加え、トルクのばらつきを抑えることで、軸シールをユニットに組み込んだときのトルク損失のコントロールがしやすくなる。
例えば、特許文献1には、カーエアコンのスクロール式圧縮機に用いられる軸シールが開示されている。この軸シールは、シャフトの取付溝に挿入されて、シャフトとハウジングの間で、冷媒油をシールするものである。軸シールは、密封側からの油圧(通常0.4MPa程度)を受けて拡径し、各リップがハウジング内周面とシャフト外周面にそれぞれ密着することで冷媒油をシールする。
特許文献1の軸シールは、軸方向の断面視が略U字状であり、高圧側に延伸して回転軸と摺動する内径リップと、該内径リップよりも外径側に設けられた外径リップとを備え、回転軸の外周面に対する内径リップの傾斜角度が5°~20°であり、軸シールの軸方向の断面視において内径リップの長さが2.0mm~6.5mmであることが開示されている。この軸シールは、回転軸に対する緊迫力を適度に発揮させることができ、回転トルクを低減できるとともにシール性に優れるとされている。
国際公開第2021/117601号
ところで、軸シールは通常、ハウジング内周面に対して外径リップが締め代をもって装着される。締め代をもって装着された場合、軸シールは内径方向へ収縮することになる。そして、軸シールの内径方向への収縮量は、内径リップのシャフト外周面への押し付け力に影響する。軸シールは、外径リップがハウジング内周面に固定され、内径リップがシャフト外周面と摺動するため、内径リップのシャフト外周面への押し付け力は、回転トルクに影響する。すなわち、外径リップの締め代による、軸シールの内径方向への収縮量のばらつきを低減させることで回転トルクの安定化を図ることができると考えられる。特許文献1では、内径リップの長さなどについて検討はされているものの、外径リップについては何ら検討されていない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、外径リップの寸法などを最適化することで、軸シールの回転トルクを低減しつつ、ハウジングに設置時の内径収縮量のばらつきを低減させ、これにより回転トルクのばらつきを抑制できる軸シールを提供することを目的とする。
本発明の軸シールは、回転軸とハウジングの間に設けられる環状の軸シールであって、上記軸シールは、内径リップと、該内径リップよりも外径側に設けられる外径リップとを備え、自由状態の上記軸シールにおいて、上記外径リップの高さをL1、上記内径リップの高さをL2としたとき、0.5≦(L1/L2)≦0.9であり、上記外径リップの軸方向に対する傾斜角度が5°よりも大きいことを特徴とする。また、上記軸シールにおいて、内径リップは回転軸の外周面に密着しながら摺動し、外径リップはハウジングに対して締め代をもって嵌め合わされる。
本発明において「自由状態」とは、軸シールにいずれの外力も作用していない状態を指し、例えば、回転軸が挿通されておらず、かつ、ハウジングに装着されていない状態をいう。また、外径リップの軸方向に対する傾斜角度とは、外径リップの外周面と軸方向とがなす角度をいう。
自由状態の上記軸シールの外径寸法をd、上記ハウジングの内径寸法をDとすると、上記軸シールと上記ハウジングとの締め代(d-D)が0.2mm~0.7mmであることを特徴とする。
上記傾斜角度が9°~17°であることを特徴とする。
上記軸シールにおいて、0.5≦(L1/L2)≦0.7であることを特徴とする。
自由状態の上記軸シールの外径寸法をd、上記ハウジングの内径寸法をDとすると、上記軸シールと上記ハウジングとの締め代(d-D)が0.2mm~0.7mmであり、上記傾斜角度が9°~17°であり、上記軸シールにおいて、0.5≦(L1/L2)≦0.7であることを特徴とする。
上記軸シールにおいて、上記外径リップのリップ厚さが上記内径リップのリップ厚さよりも薄いことを特徴とする。
上記軸シールは、車載エアコン用スクロール式圧縮機における回転軸に用いられる軸シールであることを特徴とする。
本発明の軸シールは、外径リップ高さL1と内径リップ高さL2との関係が0.5≦(L1/L2)≦0.9であり、外径リップの軸方向に対する傾斜角度が5°よりも大きいので、低トルク性を確保しながら、従来の(L1/L2)が1以上の構成(図8参照)に比べて、ハウジングに設置時の内径収縮量のばらつきを低減させ、これにより回転トルクのばらつきが抑えられた軸シールとなる。
軸シールにおいて、自由状態の軸シールの外径寸法をd、ハウジングの内径寸法をDとすると、軸シールとハウジングとの締め代(d-D)が0.2mm~0.7mmであるので、ハウジングに対する圧入力を適度なものとしやすく、結果としてシール性の確保などに繋がる。
本発明では、(L1/L2)を上述の範囲に設定することで、従来構成に比べて圧入力(リップの剛性)が大きくなりやすいところ、例えば、当該軸シールにおいて、外径リップのリップ厚さを内径リップのリップ厚さよりも薄くすることで、圧入力が過大となることを抑制でき、結果としてシール性の確保などに繋がる。
本発明の軸シールの一例を回転軸に装着した状態の図である。 図1の軸シールの自由状態の拡大断面図である。 スクロール式圧縮機の圧縮機構部を示す模式断面図である。 L1/L2と内径変化量との関係などを示すグラフである。 L1/L2と圧入力との関係などを示すグラフである。 回転トルクの測定試験の概略図である。 回転トルクの試験結果を示すグラフである。 従来の軸シールの構成を示す図である。
本発明者らは、ハウジング内において装着された軸シールに支承された回転軸の回転トルクの安定化を図るべく、軸シール間での回転トルクのばらつきに着目して鋭意研究を重ねた。その結果、驚くべきことに、内径リップ高さに対する外径リップ高さの比がそのばらつきに影響することを見出した。本発明はこのような知見に基づくものである。
本発明の軸シールを適用した圧縮機について図1に基づいて説明する。図1は、軸シールを回転軸に装着した状態の軸方向断面図を示している。図1に示すように、軸シール5は、軸方向の断面視が略J字状の環状部材であり、軸方向一方側に延伸したシール内径側の内径リップ2と、内径リップ2よりもシール外径側に設けられた外径リップ1とを有する。内径リップ2と外径リップ1はそれぞれ基端部3から延伸している。軸シール5では、内径リップ2の長さの方が、外径リップ1の長さよりも長くなっている。内径リップ2と外径リップ1と基端部3によって、凹溝4が形成される。ハウジング7には、回転軸6が挿通される挿入孔7aが設けられており、挿入孔7aの周囲に環状溝8が設けられている。軸シール5は、この環状溝8に締め代をもって嵌め合わされ、回転軸6が軸Oを中心に回転することで、内径リップ2が回転軸6に摺動する。
図1において、軸シール5は、内径リップ2と外径リップ1とがそれぞれ高圧側に延伸するように環状溝8に装着されている。この場合、凹溝4側が高圧側に相当し、基端部3の背面3a側が低圧側に相当する。装着した状態では、軸シール5の外径リップ1の先端部付近が環状溝8の側壁に回転不能に接触し、内径リップ2の先端部付近が回転軸6の外周面に回転不能に接触する。また、基端部3の背面3aが環状溝8の底壁に密着する。一方、外径リップ1と側壁との間、および内径リップ2と回転軸6との間にはそれぞれ空間が形成される。
ここで、本発明の軸シール5は、自由状態の内径リップ2の高さL2に対する自由状態の外径リップ1の高さL1の比(L1/L2)を最適化することで、低トルク性を確保しつつ、回転トルクのばらつきを抑えることができる。自由状態の外径リップ1の高さL1は、図2に示すように、基端部3の背面3aから外径リップ1の先端部1aとの間の高さ方向(軸方向X)における距離である。また、自由状態の内径リップ2の高さL2は、基端部3の背面3aから内径リップ2の先端部2aとの間の高さ方向(軸方向X)における距離である。
軸シール5の詳細について図2を参照して説明する。図2は、ハウジングに装着される前の状態(自由状態)の軸シールの拡大断面図を示す。軸シール5において、外径リップと内径リップは相互に先端部1a、2aが離れる方向へ傾斜して形成されている。図2では、軸シール5の内周面は、背面3aから先端部2aにかけて連続的に縮径するように形成され、軸シール5の外周面は、背面3aから先端部1aにかけて連続的に拡径するように形成される。
軸シール5において、自由状態の外径リップ高さをL1、自由状態の内径リップ高さをL2とすると、外径リップ高さL1の方が内径リップ高さL2よりも小さくなっている(L1<L2)。具体的には、0.5≦(L1/L2)≦0.9となっている。図2において、背面3aおよび凹溝の底面は、軸シール5の軸心と直交する面と略平行な平坦面で形成されている。
従来(図8参照)の軸シール35では、ハウジングに対する受圧面積を大きくするべく、外径リップ31の高さL1の方が内径リップ32の高さL2よりも大きくなっている(L1>L2)。これに対して、本発明の軸シール5では、図2に示すように、L1をL2よりも小さくする(具体的にはL1/L2を0.9以下にする)ことで、後述の実施例で示すように、ハウジング圧入後の軸シールの内径変化量のばらつきを小さくでき、結果的に回転トルクのばらつきを小さくすることができる。すなわち、外径リップ1の高さL1を相対的に小さくすることで、ハウジング圧入後の軸シールの状態の再現性に優れ、軸シールの内径寸法の相互間のばらつきを小さくできる。一方で、L1/L2が小さくなり過ぎると、つまり相対的に外径リップ1の高さL1が小さくなり過ぎると、組み付け時に軸シールが変形し、その組み付け不良によってリーク量の増大を招くおそれがある。そこで、L1/L2を0.5以上としている。
本発明において、回転トルクの安定化の観点からは、L1/L2が小さいほど好ましい。具体的には、L1/L2は、0.5≦(L1/L2)≦0.8が好ましく、0.5≦(L1/L2)≦0.7がより好ましく、0.5≦(L1/L2)≦0.6であってもよい。
また、外径リップ1の高さL1は、例えば1.0mm~2.5mmであり、内径リップ2の高さL2は、例えば2.0mm~4.0mmである。
L1/L2を上述した範囲に設定することで、従来構成に比べて圧入力(リップの剛性)が大きくなる傾向がある。そのため、リップの剛性に影響する外径リップの厚さについても設定することが好ましい。具体的には、軸シール5において、外径リップの剛性が高くなりすぎないようにするため、すなわち圧入力が大きくなりすぎないようにするため、外径リップ1のリップ厚さtを、内径リップ2のリップ厚さtよりも薄くすることが好ましい。さらに、外径リップ1のリップ厚さtを、基端部3の厚さtよりも薄くすることが好ましい。なお、リップ厚さtは、例えば0.3mm~0.7mmである。
軸シール5において、外径リップ1の軸方向に対する傾斜角度θは5°よりも大きくなっている。傾斜角度θを5°よりも大きくことで、後述のシール性能試験で示すようにシール性を確保することができる。傾斜角度θの上限は、例えば25°である。傾斜角度θは7°~20°が好ましく、9°~20°であってもよく、9~17°であってもよい。
軸シール5の外径寸法dは、例えば35mm以下であり、または27mm以下であり、23mm以下であってもよい。本発明において、軸シール5の外径寸法dは、自由状態の軸シール5の最大外径寸法をいい、図2では、対向する外径リップ1の先端部1aの外縁間の距離を示す。
図1に示すように、軸シール5は、内径リップ2が回転軸6の外周面に密着するとともに、外径リップ1が環状溝8の側壁に密着することで、高圧側の流体が低圧側へ漏れ出すことを防いでいる。流体は、冷媒、油、冷媒と油の混合物などが挙げられる。流体圧は、例えば0.3MPa~1.0MPaであり、0.5MPa~1MPaであってもよい。比較的高圧である0.5MPa~1MPaであっても、本発明の軸シールによれば、回転トルクを低く抑えることができる。
ここで、軸シール5はハウジング7に締め代をもって嵌め合わされている。すなわち、自由状態の軸シール5の外径寸法dを、ハウジング7の内径寸法D(図2参照)よりも大きくする必要がある。
軸シールの外径寸法dとハウジングの内径寸法Dとの差である軸シール5とハウジング7との締め代(d-D)は特に限定されないが、例えば0.1mm~1.0mm程度であり、0.2mm~0.7mmであることが好ましく、0.4mm~0.7mmであってもよい。締め代(d-D)を上記範囲に設定することで、圧入力を適度にしやすくなり、ひいてはシール性を確保しやすくなる。
なお、本発明の軸シールは、図2の形態に限らない。例えば、図2では、凹溝の底面を平坦面で構成したが、当該底面を円弧状にしてもよい。また、軸シールの角部(各リップの先端部も含む)に、面取りなどの傾斜面を設けてもよい。
図1の圧縮機において、ハウジング7の高圧側には圧縮機構部が設けられる。圧縮機構部の形態は、回転軸6の回転によって流体の圧縮が行われる機構であればよく、スクロール式や斜板式などを採用できる。例えば、スクロール式の場合、圧縮機構部は、固定スクロールと、該固定スクロールに対して旋回運動する可動スクロールとを組み合わせて構成される。
図3には、スクロール式の圧縮機構部の一部断面図を示す。図3に示すように、圧縮機構部9は、基板11aとその表面に直立する固定側スクロール翼11bを有する固定ロータ11と、基板12aとその表面に直立する可動側スクロール翼12bを有する可動ロータ12とを備えている。固定ロータ11と可動ロータ12が相互に偏心状態にかみ合わされて、それらの間に圧縮室10が形成されている。可動ロータ12は、上述の回転軸に直接的または間接的に接続されており、可動ロータ12が固定ロータ11の軸線の周りで公転することにより、圧縮室10が渦巻形状の中心側に移動して流体の圧縮が行なわれる。圧縮された圧縮流体は、可動ロータ12の中心部の吐出口13を通って吐出管から吐出され、冷凍サイクルに流出する。そして、冷凍サイクルの流体(冷媒ガスなど)が吸入口(図示省略)を介して圧縮室10へ導入される。
本発明の軸シールは、熱可塑性エラストマー組成物または樹脂組成物からなる。例えば、軸シールは熱可塑性エラストマー組成物の成形体である。この場合、ASTM D790に準拠して測定される曲げ弾性率が200MPa~2400MPaであることが好ましく、200MPa~1800MPaであることが好ましい。
熱可塑性エラストマー組成物において、主成分となるエラストマーは限定されるものではなく、ポリオレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマーなどを用いることができる。耐熱性、耐薬品性の点から、ポリエステル系エラストマーが特に好ましい。ポリエステル系エラストマーは、ハードセグメントとソフトセグメントを含み、ハードセグメントにポリエステル単位、ソフトセグメントにポリエーテル単位またはポリエステル単位が用いられる。ポリエステル系エラストマーは、ポリエステル-ポリエーテル型またはポリエステル-ポリエステル型のマルチブロック共重合体である。
軸シールが樹脂組成物の成形体である場合において、主成分となる樹脂(ベース樹脂)は限定されるものではなく、ポリアミド(PA)樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)樹脂、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)樹脂、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)樹脂、ポリビニリデンフルオライド樹脂、液晶ポリマー、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂などを用いることができる。
上記の熱可塑性エラストマー組成物および樹脂組成物には、摩擦摩耗特性を向上させる目的で、PTFE樹脂、グラファイト、二硫化モリブデンなどの固体潤滑剤を配合することができる。
固体潤滑剤の配合量は、熱可塑性エラストマー組成物または樹脂組成物100体積%に対して、1体積%~40体積%が好ましく、1体積%~20体積%がより好ましい。40体積%を超えると、熱可塑性エラストマー組成物または樹脂組成物の伸び特性が低下するおそれがあり、軸シールを回転軸に組み込む際に割れが発生するおそれがある。
なお、本発明の効果を阻害しない程度に、熱可塑性エラストマー組成物または樹脂組成物に、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維などの繊維状補強材、球状シリカなどの球状充填材、マイカなどの鱗状補強材、リン酸カルシウム、硫酸カルシウムなどの摺動補強材、チタン酸カリウムウィスカなどの微小繊維補強材を用いてもよい。カーボンブラック、酸化鉄などの着色剤も配合できる。これらは単独で配合することも、組み合せて配合することもできる。
本発明の軸シールは、車載エアコン用スクロール式圧縮機における回転軸(主軸)に用いることができる。スクロール式圧縮機は、エンジン動力を利用したベルト駆動、エンジン動力を利用しないモータ駆動のどちらであってもよい。また、本発明の軸シールは、圧縮機に限らず用いることができる。
本発明の軸シールは、例えば一般的な熱可塑性樹脂用の射出成形機を用い、射出成形によって成形される。上記熱可塑性エラストマー組成物または上記樹脂組成物を構成する各材料を、必要に応じて、ヘンシェルミキサー、ボールミキサー、リボンブレンダーなどにて混合した後、二軸混練押出し機などの溶融押出し機にて溶融混練し、成形用ペレットを得ることができる。なお、充填材の投入は、二軸押出し機などで溶融混練する際にサイドフィードを採用してもよい。この成形用ペレットを用いて射出成形により軸シールを成形する。
[実施例1~2、比較例1~2]
実施例1~2および比較例1~2では、外径リップ高さを変化させて内径変化量などのばらつきを評価した。まず、熱可塑性エラストマー組成物を二軸混練押出し機にてペレット化した。得られたペレットを用いて射出成形により、外径リップ高さが4水準の軸シールを作製した。実施例1~2は、図2に示すような形状とし、(L1/L2)を0.52、0.70とした。比較例1は、(L1/L2)を0.91とした。また、比較例2は図8に示すような形状とし、(L1/L2)を1.09とした。表1に各軸シールの初期(自由状態)の呼び寸法を示す。
Figure 0007610651000002
(1)内径変化量の測定
実施例1~2および比較例1~2について、それぞれ4個の軸シールを用いて(試験数4)ハウジングへの圧入を行った。自由状態の軸シールの内径寸法と、ハウジング内径27.5mmのハウジングに圧入した後の軸シールの内径寸法とを画像測定器によってそれぞれ測定し、その差から、ハウジング圧入による内径変化量(=軸シールの内径方向への収縮量)を算出した。ここでの内径寸法としては、対向する内径リップの先端部2a間の距離(最小内径寸法)を測定した。図4(a)に、リップ高さの比(L1/L2)と内径変化量との関係を示す。図4(a)に示すように、リップ高さの比が小さい(この場合、外径リップ高さが小さい)ほど、内径変化量のばらつきが小さくなる傾向が見られた。
(2)回転トルクの測定
実施例1~2および比較例1~2について、それぞれ4個の軸シールを用いて、下記の試験条件で回転トルクを測定した。
<試験条件>
油圧 :1.0MPa
油温 :100℃
回転数 :7000rpm
内径締め代:0.7mm
図4(b)に、リップ高さの比(L1/L2)と回転トルクとの関係を示す。回転トルクは、軸シールの内径リップと回転軸の外周面の接触の強さに影響するため、内径変化量が大きい軸シールでは、回転軸への接触が強くなり、回転トルクが大きくなりやすい。内径変化量のばらつき幅が小さくなることに起因して、(L1/L2)が小さくなるほど回転トルクのばらつき幅も小さくなった(図4(b)参照)。
[実施例3~12、比較例3~5]
次に、軸シールの各寸法についてさらに検討した。上記のペレットを用いて射出成形により、表2記載の軸シールをそれぞれ作製した。表2の各寸法は、自由状態(ハウジング圧入前)の寸法である。
Figure 0007610651000003
(3)組み込み試験
ハウジングへの組み込み試験として圧入力を測定した。圧入力はプッシュプルゲージによって測定した。なお、圧入力の判定基準は、軸シールの組付け時と運転中に不具合が起きない参考の範囲として、300N以下とした。300Nを超えると、組付け時に軸シールが変形し、組付け不良の発生によってリーク量が増大する可能性がある。下限値は特に設けないが、回転軸が回転したときにハウジングに対して軸シールが回転しない程度であることが望ましい。なお、回転軸が回転したときにハウジングに対して軸シールが回転した場合、軸シールの外周面が摩耗するおそれがありシール性の低下に繋がることが考えられる。安全面を考慮すると40Nであり、好ましくは50Nであり、さらに好ましくは60Nであり、100Nとするとさらに安全性が高くなる。
なお、圧入力の検証内容の組み合わせは以下のとおりである。
実施例3、4、5、比較例3 :L1/L2と圧入力との関係
実施例6、7、8、9 :外径締め代と圧入力との関係
実施例10、11、12、比較例4:リップ角度と圧入力との関係
(3-1)L1/L2と圧入力との関係
図5(a)に示すように、L1/L2が大きくなるほど圧入力は小さくなる傾向がある。本発明ではL1/L2を0.5以上0.9以下としている。ここで、L1/L2が0.5より小さいと、外径リップの剛性が高くなるため、圧入力が例えば300Nを超え、軸シールの組付け性、シール性に影響を及ぼす可能性がある。一方、L1/L2が0.9より大きいと、上記図4(b)で示したように、軸シール間で回転トルクのばらつきが大きくなる傾向がある。また、外径リップの剛性が低くなって、圧入力が例えば100Nよりも小さくなる。
(3-2)外径締め代と圧入力との関係
図5(b)に示すように、外径締め代(d-D)が大きくなるほど圧入力は大きくなる傾向がある。ここで、外径締め代(d-D)が0.7mmより大きいと、外径リップの剛性が高くなるため、圧入力が例えば300Nを超え、軸シールの組付け性、シール性に影響を及ぼす可能性がある。一方、外径締め代(d-D)が0.2mmより小さいと、圧入力が例えば100Nを下回る傾向になる。
(3-3)リップ角度と圧入力との関係
図5(c)に示すように、外径リップのリップ角度が大きくなるほど圧入力は小さくなる傾向がある。本発明ではリップ角度を5°よりも大きくしている。図5(c)で言えば、例えばリップ角度が9°より小さいと、圧入時のハウジングとの接触面積が大きくなるため、圧入力が例えば300Nを超え、軸シールの組付け性、シール性に影響を及ぼす可能性がある。一方、リップ角度が17°より大きいと、外径リップの剛性が低くなって、圧入力が例えば100Nを下回る傾向になる。
(4)初期性能試験
実施例3および比較例5の軸シールについて、図6に示す回転トルク試験機を用いて、下記の条件で回転トルク試験を実施した。回転トルクとしては、試験開始後1分間の平均値を算出した。結果を図7のグラフに示す。
<試験条件>
油圧 :0.3MPa、0.5MPa、1.0MPa
油温 :100℃
回転数 :3000rpm、7000rpm
内径締め代:0.4mm
回転軸 :材質S45C
冷凍機油 :ポリアルキレングリコール油
試験時間 :1分
図7に示すように、いずれの油圧の場合も、実施例3の回転トルクは、比較例5の回転トルクよりも低い値であった。また、油圧が高くなるにつれ、回転トルクの低減量が大きくなった。
(5)シール性能試験
図6に示す回転トルク試験機を用いて、上記の条件で回転トルク試験を実施して、オイルリーク量を測定した。図6に示すように、試験機14のハウジングは、外周側ハウジング17と内周側ハウジング18とを組み付けて構成される。これらハウジングの合わせ面において、内周側ハウジング18の外周溝にはOリング19が配置されており、合わせ面から冷凍機油が漏れることを防止している。軸シール15は回転軸16に密着しており、回転軸16の回転によって内径リップが回転軸16の外周面と摺接する。冷凍機油を圧送して、ハウジング内空間に供給した。冷凍機油は、図6に示すように、流入路17bから流入し、ハウジング内空間を経て、流出路17cから流出する。オイルリーク量は、回転軸16と挿通孔17aとの間から漏れ出た冷凍機油の量に基づいており、試験開始後1分間の漏れ量を示している。結果を表3に示す。
Figure 0007610651000004
オイルリーク量は少ない方が、製品寿命が長くなると推測できるため望ましく、1.0ml/minを超えないことが望ましい。いずれの実施例でもオイルリーク量は少なく、高いシール性を示した。特に、L1/L2が最も小さい(外径リップが最も短い)実施例3でも、十分なシール性を示した。
上記のように、本発明では、軸シールにおいて外径リップの寸法など(内径リップ高さに対する外径リップ高さの比、外径締め代、リップ角度など)を最適化することで、低トルク性を確保しつつ、回転トルクのばらつきを抑えた軸シールを実現できる。
本発明の軸シールは、軸シールの回転トルクを低減しつつ、外径リップの収縮量のばらつきを低減させ、回転トルクのばらつきを抑制できるので、回転軸の外周面に摺接しながら密封流体を封止する軸シールとして広く使用できる。特に、車載エアコンのスクロール式冷媒圧縮機の圧縮機構部を回転させる回転軸の軸シールに適している。
1 外径リップ
2 内径リップ
3 基端部
4 凹溝
5 軸シール
6 回転軸
7 ハウジング
8 環状溝
9 圧縮機構部
10 圧縮室
11 固定ロータ
12 可動ロータ
13 吐出口
14 試験機
15 軸シール
16 回転軸
17 外周側ハウジング
18 内周側ハウジング
19 Oリング

Claims (7)

  1. 回転軸とハウジングの間に設けられる環状の軸シールであって、
    前記軸シールは、内径リップと、該内径リップよりも外径側に設けられる外径リップとを備え、
    自由状態の前記軸シールにおいて、前記外径リップの高さをL1、前記内径リップの高さをL2としたとき、0.5≦(L1/L2)≦0.9であり、前記外径リップの軸方向に対する傾斜角度が5°よりも大きいことを特徴とする軸シール。
  2. 自由状態の前記軸シールの外径寸法をd、前記ハウジングの内径寸法をDとすると、前記軸シールと前記ハウジングとの締め代(d-D)が0.2mm~0.7mmであることを特徴とする請求項1記載の軸シール。
  3. 前記傾斜角度が9°~17°であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の軸シール。
  4. 前記軸シールにおいて、0.5≦(L1/L2)≦0.7であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の軸シール。
  5. 自由状態の前記軸シールの外径寸法をd、前記ハウジングの内径寸法をDとすると、前記軸シールと前記ハウジングとの締め代(d-D)が0.2mm~0.7mmであり、前記傾斜角度が9°~17°であり、前記軸シールにおいて、0.5≦(L1/L2)≦0.7であることを特徴とする請求項1記載の軸シール。
  6. 前記軸シールにおいて、前記外径リップのリップ厚さが前記内径リップのリップ厚さよりも薄いことを特徴とする請求項1または請求項2記載の軸シール。
  7. 前記軸シールは、車載エアコン用スクロール式圧縮機における回転軸に用いられる軸シールであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の軸シール。
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