例示的な実施形態が本明細書に示され、説明されているが、かかる実施形態がほんの一例として提供されることは当業者には明らかであろう。本発明から逸脱することなく、当業者であれば、多数の変形、変更、および置き換えを想到するであろう。本明細書に記載の実施形態の様々な代替案が本開示を実践する際に使用され得ることを理解されたい。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義し、かつ特許請求の範囲内の方法および構造ならびにそれらの同等物が特許請求の範囲に包含されるよう意図されている。
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解される意味と同一の意味を有する。本明細書に記載される方法および材料と類似または同等の方法および材料が本開示の実践または試験に使用され得るが、好適な方法および材料が以下に記載される。矛盾する場合、定義を含む本明細書が優先される。加えて、材料、方法、および実施例は、例証にすぎず、限定するようには意図されていない。本発明から逸脱することなく、当業者であれば、多数の変形、変更、および置き換えを想到するであろう。
定義
本明細書で互換的に使用される「ポリヌクレオチド」および「核酸」という用語は、リボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドのいずれかの任意の長さのヌクレオチドのポリマー形態を指す。したがって、「ポリヌクレオチド」および「核酸」という用語は、一本鎖DNA、二本鎖DNA、多本鎖DNA、一本鎖RNA、二本鎖RNA、多本鎖RNA、ゲノムDNA、cDNA、DNA-RNAハイブリッド、ならびにプリンおよびピリミジン塩基を含むか、または他の天然、化学的もしくは生化学的に修飾された、非天然、または誘導体化されたヌクレオチド塩基を含むポリマーを包含する。
「ハイブリダイズ可能な」または「相補的な」は、互換的に使用され、核酸(例えば、RNA、DNA)が、非共有結合的に結合する、すなわち、ワトソン-クリック塩基対および/またはG/U塩基対を形成し、温度および溶液イオン強度の適切なインビトロおよび/またはインビボ条件下で、配列特異的な逆平行の様式で別の核酸に「アニール」または「ハイブリダイズする」(すなわち、核酸が相補的核酸に特異的に結合する)ことを可能にするヌクレオチドの配列を含むことを意味する。特異的にハイブリダイズ可能であるためにポリヌクレオチドの配列がその標的核酸配列に対して100%相補的である必要はないことが理解され、ポリヌクレオチドの配列は、標的核酸配列と少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%の配列同一性を有し、依然として標的核酸配列にハイブリダイズすることができる。さらに、ポリヌクレオチドは、介在するまたは隣接するセグメントがハイブリダイゼーション事象に関与しないように、1つ以上のセグメントにわたってハイブリダイズすることができる(例えば、ループ構造またはヘアピン構造、「バルジ」など)。
本開示の目的のために、「遺伝子」は、遺伝子産物(例えば、タンパク質、RNA)をコードするDNA領域、ならびにかかる調節配列がコード配列および/または転写配列に隣接しているか否かにかかわらず、遺伝子産物の産生を調節する全てのDNA領域を含む。したがって、遺伝子は、プロモーター配列、ターミネーター、リボソーム結合部位および内部リボソーム進入部位などの翻訳調節配列、エンハンサー、サイレンサー、インスレーター、境界要素、複製起点、マトリックス結合部位、および遺伝子座制御領域を含むが、必ずしもこれらに限定されない調節要素配列を含み得る。コード配列は、転写時または転写および翻訳時に遺伝子産物をコードし、本開示のコード配列は断片を含み得、完全長オープンリーディングフレームを含む必要はない。遺伝子は、転写される鎖、例えば、コード配列を含む鎖と、相補鎖との両方を含むことができる。
「下流」という用語は、参照ヌクレオチド配列に対して3’側に位置するヌクレオチド配列を指す。ある特定の実施形態では、下流ヌクレオチド配列は、転写開始点に続く配列に関連している。例えば、遺伝子の翻訳開始コドンは、転写開始部位の下流に位置する。
「上流」という用語は、参照ヌクレオチド配列の5’側に位置するヌクレオチド配列を指す。ある特定の実施形態では、上流ヌクレオチド配列は、コード領域または転写開始点の5’側に位置する配列に関連している。例えば、ほとんどのプロモーターは転写開始部位の上流に位置する。
「調節要素」という用語は、本明細書で「調節配列」という用語と互換的に使用され、プロモーター、エンハンサー、および他の発現調節要素(例えば、ポリアデニル化シグナルなどの転写終結シグナルおよびポリU配列)を含むよう意図されている。例示的な調節要素には、単一の転写物、メタロチオネイン、転写エンハンサー要素、転写終結シグナル、ポリアデニル化配列、翻訳開始の最適化のための配列、および翻訳終結配列からの複数の遺伝子の翻訳を可能にする、CMV、CMV+イントロンA、SV40、RSV、HIV-Ltr、伸長因子1アルファ(EF1α)、MMLV-ltr、内部リボソーム進入部位(IRES)、またはP2Aペプチドなどであるが、これらに限定されない転写プロモーターが含まれる。適切な調節要素の選択が、発現されるコードされた構成要素(例えば、タンパク質またはRNA)に依存するか、または核酸が異なるポリメラーゼを必要とするか、または融合タンパク質として発現されるようには意図されていない複数の構成要素を含むかに依存することが理解されよう。
「プロモーター」という用語は、RNAポリメラーゼ結合部位、転写開始部位、TATAボックス、および/またはB認識要素を含み、かつ会合した転写可能なポリヌクレオチド配列および/または遺伝子(または導入遺伝子)の転写および発現を支援または促進するDNA配列を指す。プロモーターは、合成的に産生することができるか、または既知のもしくは天然に存在するプロモーター配列または別のプロモーター配列から誘導することができる。プロモーターは、転写される遺伝子の近位または遠位にあり得る。プロモーターは、ある特定の特性を付与するために2つ以上の異種配列の組み合わせを含むキメラプロモーターも含むことができる。本開示のプロモーターは、既知のまたは本明細書に提供される他のプロモーター配列と組成が類似しているが、同一ではないプロモーター配列のバリアントを含むことができる。プロモーターは、構成的、発達的、組織特異的、誘導的などのプロモーターに作動可能に連結された会合したコードまたは転写可能な配列または遺伝子の発現パターンに関する基準に従って分類することができる。
「エンハンサー」という用語は、転写因子と呼ばれる特定のタンパク質が結合すると、会合した遺伝子の発現を調節する調節DNA配列を指す。エンハンサーは、遺伝子のイントロン、または遺伝子のコード配列の5’側もしくは3’側に位置し得る。エンハンサーは、遺伝子の近位(すなわち、プロモーターの数十または数百塩基対(bp)以内)にあり得るか、または遺伝子の遠位に(すなわち、プロモーターから何千bp、何十万bp、またはさらには何百万bpも離れて)位置し得る。単一の遺伝子は、2つ以上のエンハンサーによって調節され得るが、それらは全て本開示の範囲内であると想定される。
本明細書で使用される「組換え」とは、特定の核酸(DNAまたはRNA)が、自然系で見つけられる内因性核酸と区別可能な構造的コードまたは非コード配列を有する構築物をもたらすクローニング、制限、および/またはライゲーションステップの様々な組み合わせの産物であることを意味する。一般に、構造的コード配列をコードするDNA配列は、cDNA断片および短いオリゴヌクレオチドリンカーから、または一連の合成オリゴヌクレオチドから組み立てられて、細胞に含まれるか、または無細胞転写および翻訳系に含まれる組換え転写単位から発現することができる合成核酸を提供することができる。かかる配列は、真核生物遺伝子に典型的に存在する内部非翻訳配列またはイントロンによって中断されないオープンリーディングフレームの形態で提供することができる。関連する配列を含むゲノムDNAは、組換え遺伝子または転写単位の形成にも使用することができる。非翻訳DNAの配列は、オープンリーディングフレームの5’側または3’側に存在する場合があり、かかる配列は、コード領域の操作または発現を妨害せず、実際には、様々な機構によって所望の産物の産生を調節する役割を果たし得る(上記の「エンハンサー」および「プロモーター」を参照されたい)。
「組換えポリヌクレオチド」または「組換え核酸」という用語は、天然に存在しないもの、例えば、人間の介入によって2つの別様に分離された配列セグメントの人工的な組み合わせによって作製されるものを指す。この人工的な組み合わせは、多くの場合、化学合成手段、または核酸の単離されたセグメントの人工的な操作、例えば、遺伝子操作技術のいずれかによって達成される。かかる人工的な組み合わせは、通常、典型的には配列認識部位を導入または除去しながら、コドンを同じまたは保存的アミノ酸をコードする冗長コドンで置き換えるために行われる。あるいは、この人工的な組み合わせは、所望の機能を有する核酸セグメントを一緒に結合して、所望の機能の組み合わせを生成するために行われる。この人工的な組み合わせは、多くの場合、化学合成手段、または核酸の単離されたセグメントの人工的な操作、例えば、遺伝子操作技術のいずれかによって達成される。
同様に、「組換えポリペプチド」または「組換えタンパク質」という用語は、天然に存在しない、例えば、人間の介入によって2つの別様に分離されたアミノ配列セグメントの人工的な組み合わせによって作製される、ポリペプチドまたはタンパク質を指す。したがって、例えば、異種アミノ酸配列を含むポリペプチドは、組換え型である。
本明細書で使用される場合、「接触させること」という用語は、2つ以上の実体間の物理的結合を確立することを意味する。例えば、標的核酸配列をガイド核酸と接触させることは、標的核酸配列およびガイド核酸が物理的結合を共有するように作製される、例えば、それらの配列が配列類似性を共有する場合、ハイブリダイズすることができることを意味する。
「解離定数」または「Kd」は互換的に使用され、リガンド「L」とタンパク質「P」との間の親和性、すなわち、リガンドが特定のタンパク質にどれくらい密接に結合するかを意味する。これは、式Kd=[L][P]/[LP]を使用して計算することができ、式中、[P]、[L]、および[LP]は、それぞれ、タンパク質、リガンド、および複合体のモル濃度を表す。
「ノックアウト」という用語は、遺伝子の除去または遺伝子の発現を指す。例えば、遺伝子は、リーディングフレームの破壊につながるヌクレオチド配列の欠失または付加のいずれかによってノックアウトされる可能性がある。別の例として、遺伝子は、遺伝子の一部を無関係の配列で置き換えることによってノックアウトされ得る。本明細書で使用される「ノックダウン」という用語は、遺伝子またはその遺伝子産物の発現の低下を指す。遺伝子ノックダウンの結果として、タンパク質の活性または機能が減弱され得るか、タンパク質レベルが減少するまたは排除され得る。
本明細書で使用される場合、「相同性指向修復」(HDR)とは、細胞における二本鎖切断の修復中に起こるDNA修復の形態を指す。このプロセスは、ヌクレオチド配列の相同性を必要とし、ドナー鋳型を使用して標的DNAを修復またはノックアウトし、ドナーから標的への遺伝情報の移動をもたらす。ドナー鋳型が標的DNA配列とは異なり、ドナー鋳型の配列の一部または全てが標的DNAに組み込まれる場合、相同性指向修復は、挿入、欠失、または変異によって標的配列の配列の改変をもたらし得る。
本明細書で使用される場合、「非相同末端結合」(NHEJ)とは、相同鋳型を必要としない(修復を誘導するために相同配列を必要とする相同性指向修復とは対照的に)、互いに対する切断末端の直接ライゲーションによるDNAの二本鎖切断の修復を指す。NHEJは、多くの場合、二本鎖切断部位の近くにヌクレオチド配列の喪失(欠失)をもたらす。
本明細書で使用される場合、「マイクロホモロジー媒介末端結合」(MMEJ)とは、変異原性DSB修復機構を指し、これは、相同鋳型を必要とすることなく(修復を誘導するために相同配列を必要とする相同性指向修復とは対照的に)、切断部位に隣接する欠失と常に会合している。MMEJは、多くの場合、二本鎖切断部位の近くにヌクレオチド配列の喪失(欠失)をもたらす。
ポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、別のポリヌクレオチドまたはポリペプチドとある特定の「配列類似性」または「配列同一性」パーセントを有し、これは、整列させたときに塩基またはアミノ酸パーセンテージが同じであり、2つの配列を比較したときに同じ相対位置にあることを意味する。配列類似性(類似性パーセント、同一性パーセント、または相同性と称されることもある)は、いくつかの異なる様式で決定することができる。配列類似性を決定するために、ncbi.nlm.nih.gov/BLASTのワールドワイドウェブ上で利用可能なBLASTを含む、当該技術分野で既知の方法およびコンピュータープログラムを使用して配列を整列させることができる。核酸内の核酸配列の特定のストレッチ間の相補性パーセントは、任意の簡便な方法を使用して決定することができる。方法の例には、BLASTプログラム(基本的な局所アライメント検索ツール)およびPowerBLASTプログラム(Altschul et al.,J.Mol.Biol.,1990,215,403-410、Zhang and Madden,Genome Res.,1997,7,649-656)、またはSmith-Watermanアルゴリズム(Adv. Appl.Math.,1981,2,482-489)を使用するGapプログラムの使用(Wisconsin Sequence Analysis Package,Version 8 for Unix,Genetics Computer Group,University Research Park,Madison Wis.)、例えば、デフォルト設定の使用が含まれる。
「ポリペプチド」および「タンパク質」という用語は、本明細書で互換的に使用され、コードされたおよびコードされていないアミノ酸、化学的または生化学的に修飾または誘導体化されたアミノ酸、および修飾されたペプチド骨格を有するポリペプチドを含むことができる任意の長さのアミノ酸のポリマー形態を指す。この用語は、異種アミノ酸配列を有する融合タンパク質を含むが、これに限定されない融合タンパク質を含む。
「ベクター」または「発現ベクター」とは、プラスミド、ファージ、ウイルス、またはコスミドなどのレプリコンであり、これに別のDNAセグメント、すなわち、「挿入物」が結合して、細胞内に結合したセグメントの複製または発現をもたらすことができる。
核酸、ポリペプチド、細胞、または生物に適用される、本明細書で使用される「天然に存在する」または「修飾されていない」または「野生型」という用語は、自然界で見つけられる核酸、ポリペプチド、細胞、または生物を指す。
本明細書で使用される場合、「変異」とは、参照アミノ酸配列または参照ヌクレオチド配列と比較した、1つ以上のアミノ酸またはヌクレオチドの挿入、欠失、置換、重複、または逆位を指す。
本明細書で使用される場合、「単離された」という用語は、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、または細胞が天然に存在する環境とは異なる環境に存在するポリヌクレオチド、ポリペプチド、または細胞を説明するよう意図されている。単離された遺伝子修飾された宿主細胞は、遺伝子修飾された宿主細胞の混合集団に存在し得る。
本明細書で使用される「宿主細胞」とは、真核細胞、原核細胞、または多細胞生物(例えば、細胞株)由来の細胞を意味し、これらの真核細胞または原核細胞は、核酸のレシピエント(例えば、発現ベクター)として使用され、核酸によって遺伝子修飾された元の細胞の子孫を含む。単細胞の子孫が、自然、偶発的、または意図的変異のため、形態またはゲノムもしくは全DNA相補体が元の親と必ずしも完全に同一ではなくてもよいことが理解される。「組換え宿主細胞」(「遺伝子修飾された宿主細胞」とも称される)とは、異種核酸、例えば、発現ベクターが導入された宿主細胞である。
「保存的アミノ酸置換」という用語は、類似の側鎖を有するアミノ酸残基のタンパク質における互換性を指す。例えば、脂肪族側鎖を有するアミノ酸の群は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、およびイソロイシンからなり、脂肪族ヒドロキシル側鎖を有するアミノ酸の群は、セリンおよびスレオニンからなり、アミド含有側鎖を有するアミノ酸の群は、アスパラギンおよびグルタミンからなり、芳香族側鎖を有するアミノ酸の群は、フェニルアラニン、チロシン、およびトリプトファンからなり、塩基性側鎖を有するアミノ酸の群は、リジン、アルギニン、およびヒスチジンからなり、硫黄含有側鎖を有するアミノ酸の群は、システインおよびメチオニンからなる。例示的な保存的アミノ酸置換基は、バリン-ロイシン-イソロイシン、フェニルアラニン-チロシン、リジン-アルギニン、アラニン-バリン、およびアスパラギン-グルタミンである。
「キメラ抗原受容体」または「CAR」という用語は、細胞で発現されると、細胞に、標的抗原、または標的抗原を有する標的細胞、典型的には特異的疾患関連抗原を有する疾患細胞に対する特異性を提供する少なくとも2つのドメインを含む。いくつかの実施形態では、CARは、少なくとも細胞外抗原結合ドメイン(例えば、疾患(例えば、がん)に関与するタンパク質に対する結合特異性を有するscFv、膜貫通ドメイン、および以下に提供されるように1つ以上の刺激分子および/または共刺激分子に由来する機能的シグナル伝達ドメインを含む細胞質シグナル伝達ドメイン(本明細書では「細胞内シグナル伝達ドメイン」とも称される)を含む。いくつかの態様では、ポリペプチドのセットは互いに隣接している。その抗原結合ドメインを含む本開示のCARの一部分は、例えば、単一ドメイン抗体断片(sdAb)、一本鎖抗体(scFv)、ヒト化抗体または二重特異性抗体を含む、抗原結合ドメインが隣接するポリペプチド鎖の一部として発現される様々な形態で存在する場合があり(Harlow et al.,1999,Using Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,NY、Harlow et al.,1989,Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor,N.Y.、Houston et al.,1988,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:5879-5883、Bird et al.,1988,Science 242:423-426)、ヒンジ領域、例えば、免疫グロブリン分子のヒンジ領域、および受容体に可動性を提供するスペーサーをさらに含み得る。ヒンジ、スペーサー、および膜貫通ドメインは、scFvを活性化ドメインに結合し、CARをT細胞膜に固定する。いくつかの実施形態では、本開示のCAR組成物は、抗原結合ドメインを含む。さらなる実施形態では、CARは、scFvを含む抗体断片を含む。所与のCDRの正確なアミノ酸配列境界は、Kabat et al.(1991),“Sequences of Proteins of Immunological Interest,”5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,Md.(「Kabat」番号付けスキーム)によって説明されるスキーム、Al-Lazikani et al.,(1997)JMB 273,927-948(「Chothia」番号付けスキーム)によって説明されるスキーム、またはそれらの組み合わせを含む、いくつかの周知のスキームのうちのいずれかを使用して決定することができる。
「T細胞受容体(TCR)」という用語は、主要組織適合性複合体(MHC)分子に結合したペプチド抗原の認識に関与するT細胞の表面に見られるタンパク質複合体を指す。TCRは、TCRアルファ鎖およびTCRベータ鎖(それぞれ、TRACまたはTCRA、およびTBRC1またはTCRBによってコードされる)を含む複数のサブユニットから成り、これらの鎖内には、TCRが結合する抗原を決定する相補性決定領域(CDR)がある。追加のサブユニットには、CD-イプシロン(CD3E)、CD3-デルタ(CD3D)、CD3-ガンマ(CD3G)、およびCD3-ゼータ(CD3Z)が含まれる。TCRアルファサブユニットおよびTCRベータサブユニットの細胞外ドメインは、天然TCRの抗原結合部位を形成する。TCRの細胞外ドメインのCDRは抗原結合セクションであり、多様な認識能力により、外来抗原または罹患細胞から効率的に保護され、最適な免疫応答がもたらされるようになる。TCRが抗原に適切に結合すると、会合したCD3鎖の立体配座変化が誘発され、他の因子とともに、シグナル伝達プロセスおよびT細胞活性化を開始する。
本明細書で使用される場合、「操作されたTCR」とは、標的抗原、または標的抗原を有する標的細胞、典型的には特異的疾患関連抗原を有する疾患細胞に対する特異性を有する抗原結合ドメインを含むように操作されたTCRを指す。例えば、操作されたTCRは、TCRのTCRアルファサブユニットもしくはTCRベータサブユニットのいずれか、またはそれらの組み合わせに融合した抗原結合ドメインを含み得る。例えば、単一ドメイン抗体断片(sdAb)、一本鎖抗体(scFv)、ヒト化抗体、または二重特異性抗体を含む任意の抗原結合ドメインが、本明細書に記載の操作されたTCRとともに使用され得る。抗原結合ドメインに融合した1つ以上のサブユニットに加えて、操作されたTCRは、細胞のゲノムによってコードされる野生型サブユニットも含み得る。例えば、操作されたTCRは、TCRのTCRサブユニットアルファまたはTCRベータサブユニットのいずれか、ならびに野生型CD3-デルタ、CD3-ガンマ、CD3-イプシロン、およびCD3-ゼータサブユニットに融合した抗原結合ドメインを含み得る。
「シグナル伝達ドメイン」とは、第2のメッセンジャーを生成することにより、またはかかるメッセンジャーに応答することによってエフェクターとして機能することにより、定義されたシグナル伝達経路を介して細胞活性を調節するように細胞内で情報を伝達することによって作用するタンパク質の機能的部分を指す。
「細胞内シグナル伝達ドメイン」は、分子の細胞内部分を指し、本明細書で使用される場合、CARの構成要素である。T細胞由来のシグナル伝達ドメインの例は、CD247分子(CD3-ゼータ、またはCD3Z)、CD27分子(CD27)、CD28分子(CD28)、TNF受容体スーパーファミリーメンバー9(4-1BB、または41BB)、誘導性T細胞共刺激因子(ICOS)、TNF受容体スーパーファミリーメンバー4(OX40)、またはそれらの組み合わせからなる群から選択されるポリペプチドに由来するものである。細胞内シグナル伝達ドメインは、CAR含有細胞、例えば、CAR-T細胞の免疫エフェクター機能を促進するシグナルを生成する。例えば、CAR-T細胞における免疫エフェクター機能の例には、サイトカインの分泌を含む、細胞溶解活性およびヘルパー活性が含まれる。細胞内シグナル伝達ドメインは、免疫受容体チロシンベースの活性化モチーフまたはITAMとして知られているシグナル伝達モチーフを含むことができる。ITAMを含む初代細胞質シグナル伝達配列の例には、CD3ゼータ、IgE受容体IgのFc断片(一般的なFcRガンマ、またはFCER1G)、IgG受容体IIaのFc断片(FcガンマRIIa、またはFCGR2A)、Fc受容体ガンマRIIB、CD3g分子(CD3ガンマ、またはCD3G)、CD3d分子(CD3デルタ、またはCD3D)、CD3e分子(CD3イプシロン、またはCD3E)、CD79a、CD79b、DAP10、およびDAP12由来のものが挙げられるが、これらに限定されない。
「ゼータ」、または代替的に「ゼータ鎖」、「CD3-ゼータ」、もしくは「TCR-ゼータ」という用語は、GenBan受入番号BAG36664.1として提供されるタンパク質、または非ヒト種、例えば、マウス、齧歯類、もしくは非ヒト霊長類由来の同等の残基として定義され、「ゼータ刺激ドメイン」、または代替的に「CD3-ゼータ刺激ドメイン」もしくは「TCR-ゼータ刺激ドメイン」は、T細胞活性化に必要な初期シグナルを機能的に伝達するのに十分なゼータ鎖の細胞質ドメイン由来のアミノ酸残基、またはその機能的誘導体として定義される。いくつかの実施形態では、ゼータの細胞質ドメインは、GenBank受入番号BAG36664.1の残基52~164、またはその機能的オルソログである非ヒト種由来の同等の残基を含む。
本明細書で使用される「抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質」とは、抗原プロセシング、提示、認識、および/または応答に関与する細胞外、膜貫通、および細胞内タンパク質または糖タンパク質を指す。いくつかの事例では、タンパク質または糖タンパク質は細胞の表面で発現し、好都合に特定の細胞型のマーカーとしての役割を果たすことができる。例えば、T細胞およびB細胞表面タンパク質は、分化過程でそれらの系統および段階を特定する。いくつかの事例では、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質は、リガンドに対する結合親和性を有する受容体である。
「腫瘍抗原」は、がん細胞の表面に全体的にまたは断片(例えば、MHCペプチド)としてのいずれかで発現され、免疫細胞のがん細胞への優先的な標的に有用である。いくつかの実施形態では、腫瘍抗原は、正常細胞およびがん細胞の両方によって発現されるマーカー、例えば、B細胞上のCD19である。いくつかの実施形態では、腫瘍抗原は、正常細胞と比較してがん細胞で過剰発現される細胞表面分子である。
本明細書で使用される「抗体」という用語は、所望の抗原結合活性または免疫学的活性を呈する限り、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、ナノボディ、VHH抗体などの単一ドメイン抗体、および抗体断片を含むが、これらに限定されない様々な抗体構造を包含する。抗体は、IgD、IgG、IgA、IgM、およびIgEなどのいくつかのタイプの分子を含む分子の大きいファミリーを表す。
「ヒト化」抗体とは、非ヒト相補性決定領域(CDR)由来のアミノ酸残基およびヒトフレームワーク領域(FR)由来のアミノ酸残基を含む抗体を指す。典型的には、ヒト化抗体は、可変ドメインの実質的に全てを含み、CDRの全てまたは実質的に全てが非ヒト抗体(アミノ酸置換を含み得る)の可変ドメインに対応し、FRの全てまたは実質的に全てがヒト抗体の可変ドメインに対応する。
本明細書で使用される「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均一な抗体の集団から得られた抗体を指し、この集団は同一である、および/または同じエピトープに結合する。したがって、「モノクローナル」という修飾語は、抗体が実質的に均一な抗体の集団から得られたという特徴を示し、いずれかの特定の方法による抗体の産生を必要とすると解釈されるべきではない。
本明細書で使用される「抗原結合ドメイン」とは、抗原に特異的に結合する(「それと免疫反応する」)抗原結合部位を含む分子の免疫学的に活性な部分を指す。抗原結合ドメインは、ポリペプチドまたは他の物質を含む他の参照抗原に結合するよりも高い親和性または結合力で結合する場合、抗原に「特異的に結合する」または「特異的」である。抗原結合ドメインを含むタンパク質の例には、Fv、Fab、Fab′、Fab′-SH、F(ab′)2、ダイアボディ、直鎖状抗体(US5,641,870を参照されたい)、単一ドメイン抗体、単一ドメインラクダ科抗体、一本鎖断片可変(scFv)抗体分子、またはエピトープに適合し、かつそれを認識してそれに結合する特定の形状を有する任意のポリペプチド鎖含有分子構造が挙げられるが、これらに限定されない。
「scFv」または「一本鎖断片可変」は、本明細書で互換的に使用され、scFvが抗原結合に望ましい構造を形成することを可能にする短い可動性ペプチドリンカーによって一緒に結合される、抗体の重鎖可変領域(「VH」)および軽鎖可変領域(「VL」)、またはVH鎖またはVL鎖の2つのコピーを含む抗体断片フォーマットを指す。scFvは、免疫グロブリンの重鎖可変領域(VH)および軽鎖可変領域(VL)の融合タンパク質であり、各々、VH-VLまたはVL-VHのいずれかの順序であり得、かつ通常はリンカーによって結合される相補性決定領域(CDR)を含む。
「4-1BB」という用語は、GenBank受入番号AAA62478.2として提供されるアミノ酸配列、または非ヒト種由来の同等の残基を有するTNF-Rスーパーファミリーのメンバーを指し、「4-1BB共刺激ドメイン」は、GenBank受入番号AAA62478.2のアミノ酸残基214~255、または非ヒト種由来の同等の残基として定義される。
「免疫エフェクター細胞」とは、免疫応答、例えば、免疫エフェクター応答の促進に関与する細胞を指す。免疫エフェクター細胞の例には、ヘルパーT細胞および細胞傷害性T細胞などのT細胞、ガンマ-デルタT細胞、腫瘍浸潤リンパ球、NK細胞、B細胞、単球、マクロファージ、または樹状細胞が挙げられる。
「免疫エフェクター機能」または「免疫エフェクター応答」とは、標的細胞の免疫攻撃を増強または促進する、例えば、免疫エフェクター細胞の機能または応答を指す。本開示との関連で、免疫エフェクター機能または応答とは、標的細胞の死滅または成長もしくは増殖の阻害を促進するT細胞またはNK細胞の特性を指す。
本明細書で使用される場合、「治療」または「治療すること」は、本明細書で互換的に使用され、治療的利益および/または予防的利益を含むが、これらに限定されない、有益なまたは所望の結果を得るためのアプローチを指す。治療的利益とは、治療されている基礎障害または疾患の根絶または改善を意味する。治療的利益は、症状のうちの1つ以上の根絶もしくは改善、または対象が依然として基礎障害を患っている可能性があるにもかかわらず対象において改善が観察されるようになる基礎疾患に関連する1つ以上の臨床パラメーターの改善によって達成することもできる。
本明細書で使用される「治療有効量」および「治療有効用量」という用語は、ヒトまたは実験動物などの対象に単回投与または反復投与で投与された場合、病状または状態のいずれかの症状、態様、測定されたパラメーター、または特性にいくらかの検出可能かつ有益な効果をもたらすことができる、薬物または生物学的製剤の、単独でのまたは組成物の一部としての量を指す。かかる効果は、絶対に有益である必要はない。
本明細書で使用される場合、「投与すること」とは、対象にある投薬量の化合物(例えば、本開示の組成物)または組成物(例えば、薬学的組成物)を与える方法を意味する。
「対象」は、哺乳動物である。哺乳動物には、家畜、非ヒト霊長類、ヒト、ウサギ、マウス、ラット、および他の齧歯類が含まれるが、これらに限定されない。
I.一般的な方法
本発明の実践は、別途示されない限り、免疫学、生化学、化学、分子生物学、微生物学、細胞生物学、ゲノミクス、および組換えDNAの従来の技法を使用し、これらは、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,3rd Ed.(Sambrook et al.,HaRBor Laboratory Press 2001)、Short Protocols in Molecular Biology,4th Ed.(Ausubel et al.eds.,John Wiley&Sons 1999)、Protein Methods(Bollag et al.,John Wiley&Sons 1996)、Nonviral Vectors for Gene Therapy(Wagner et al.eds.,Academic Press 1999)、Viral Vectors(Kaplift&Loewy eds.,Academic Press 1995)、Immunology Methods Manual(I.Lefkovits ed.,Academic Press 1997)、およびCell and Tissue Culture:Laboratory Procedures in Biotechnology(Doyle&Griffiths,John Wiley&Sons 1998)などの標準教科書で見つけることができ、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
値の範囲が提供される場合、終点が含まれ、間にある値は、文脈が明確に別段の指示をしない限り、下限の単位の10分の1まで、その範囲の上限および下限の間であり、その記載された範囲の他の記載された値および間にある値は、包含されることを理解されたい。これらのより小さな範囲の上限および下限は、独立してより小さな範囲に含まれることができ、また、記載された範囲において特に除外された限界を条件として、包含される。記載された範囲が限界の一方または両方を含む場合、それらの含まれる限界のいずれかまたは両方を除外する範囲も含まれる。
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解される意味と同一の意味を有する。本明細書で言及される全ての刊行物は、刊行物が引用されるものに関連して方法および/または材料を開示および説明するために、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、別途文脈が明確に示さない限り、単数形「a」、「an」、および「the」が複数の指示対象を含むことに留意されたい。
明確にするために別個の実施形態の文脈で説明される本開示のある特定の特徴が単一の実施形態では組み合わせで提供される場合もあることが理解されよう。他の事例では、簡潔にするために単一の実施形態の文脈で説明される本発明の様々な特徴は、別個にまたは任意の適切な部分組み合わせで提供される場合もある。本発明に関連する実施形態の全ての組み合わせが、本発明によって具体的に包含され、かつありとあらゆる組み合わせが個別にかつ明示的に開示されたかのように本明細書に開示されるよう意図されている。加えて、様々な実施形態およびそれらの要素の全ての部分組み合わせも、本発明によって具体的に包含され、ありとあらゆるかかる部分組み合わせが個別にかつ明示的に本明細書に開示されたかのように本明細書に開示される。
II.抗原プロセシング、提示、認識、および/または応答に関与するタンパク質の遺伝子編集のための系
第1の態様では、本開示は、真核細胞のゲノム編集に有用性を有するCRISPRヌクレアーゼおよび1つ以上のガイド核酸(gNA)を含む系を提供する。いくつかの実施形態では、CRISPRヌクレアーゼは、Cas9、Cas12a、Cas12b、Cas12c、Cas12d(CasY)、CasX、Cas13a、Cas13b、Cas13c、Cas13d、CasX、CasY、Cas14、Cpfl、C2cl、Csn2、およびCas Phiからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CRISPRヌクレアーゼは、V型CRISPRヌクレアーゼである。いくつかの実施形態では、本開示は、CasXタンパク質と、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードする1つ以上の細胞遺伝子の標的核酸配列を修飾するように特別に設計された1つ以上のガイド核酸(gNA)とを含むCasX:gNA系を提供する。本開示のgNAおよびCasXタンパク質は、本明細書でリボ核タンパク質(RNP)複合体と称される複合体を形成し、非共有結合的相互作用により結合することができる。予め複合体化されたCasX:gNAの使用は、標的核酸配列の編集のための細胞または標的核酸配列への本系の構成要素の送達に利点を与える。RNPにおいて、gNAが、標的核酸配列の配列に相補的なヌクレオチド配列を有する標的配列(または「スペーサー」)を含むことによって本複合体に標的特異性を提供することができる一方で、予め複合体化されたCasX:gNAのCasXタンパク質は、ガイドNAとの会合により標的核酸配列(例えば、修飾されるB2MまたはTRAC遺伝子)内の標的部位にガイドされる(例えば、標的部位で安定化される)部位特異的活性を提供する。本複合体のCasXタンパク質は、CasXタンパク質による標的配列の切断またはニッキングなどの本複合体の部位特異的活性および/またはキメラCasXタンパク質の場合には融合パートナーによって提供される活性を提供する。加えて、本開示は、CasX:gNA系を使用して、抗原プロセシング、提示、認識、および/または応答に関与する1つ以上のタンパク質の発現を導入または調節するように細胞集団の標的核酸配列を修飾するのに有用な方法を提供する。抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質が下方調節または排除されているかかる修飾された細胞集団は、免疫療法に有用である。本開示のCasX:gNA系は、1つ以上のCasXタンパク質と、1つ以上のガイド核酸(gNA)と、任意選択的に、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質の修飾をコードする核酸を含む1つ以上のドナー鋳型核酸とを含み、この核酸は、遺伝子機能をノックダウン/ノックアウトするために、タンパク質をコードするゲノム核酸配列またはその調節要素と比較して、1つ以上のヌクレオチドの欠失、挿入、または変異を含む。いくつかの実施形態では、ドナーポリヌクレオチドは、修飾される細胞遺伝子の標的核酸配列の全てまたは一部分の少なくとも約10、少なくとも約50、少なくとも約100、または少なくとも約200、または少なくとも約300、または少なくとも約400、または少なくとも約500、または少なくとも約600、または少なくとも約700、または少なくとも約800、または少なくとも約900、または少なくとも約1000、または少なくとも約10,000、または少なくとも約15,000個のヌクレオチドを含む。他の実施形態では、ドナーポリヌクレオチドは、修飾される細胞遺伝子の少なくとも約10~約10,000個のヌクレオチド、または少なくとも約100~約8000個のヌクレオチド、または少なくとも約400~約6000個のヌクレオチド、または少なくとも約600~約4000個のヌクレオチド、または少なくとも約1000~約2000個のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、ドナー鋳型は、一本鎖DNA鋳型または一本鎖RNA鋳型である。他の実施形態では、ドナー鋳型は、二本鎖DNA鋳型である。
他の実施形態では、本開示は、修飾された細胞がCARを修飾された細胞で発現することができるように修飾される細胞に導入することができる、疾患抗原、任意選択的に、腫瘍細胞抗原に対する結合特異性を有するキメラ抗原受容体(CAR)をコードするポリ核酸を提供する。他の実施形態では、本開示は、本開示は、修飾された細胞がTCRを修飾された細胞で発現することができるように修飾される細胞に導入することができる、疾患抗原、任意選択的に、腫瘍細胞抗原に対する結合特異性を有する操作されたT細胞受容体(TCR)をコードするポリ核酸を提供する。
CasX:gNA系は、がん、自己免疫疾患、および移植片拒絶反応を含むある特定の疾患または状態を有する対象の治療に有用である。CasX:gNA系の各構成要素、ならびに抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与する1つ以上のタンパク質を修飾するための細胞内の標的核酸の編集におけるそれらの使用、ならびにCARおよび1つまたは複数の操作されたTCRサブユニットをコードするポリ核酸の使用が本明細書に記載される。本明細書に記載のCasX:gNA系およびポリ核酸は、がん、自己免疫疾患、および移植片拒絶反応などの疾患に関連する標的細胞を効率的に死滅させる修飾された細胞集団の作製に有用である。さらに、修飾された細胞集団を使用して、かかる疾患を有する対象に免疫を付与することができる。
III.遺伝子編集のための系のガイド核酸
別の態様では、本開示は、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードする遺伝子の標的鎖中の標的核酸配列に相補的な標的配列を含むガイド核酸(gNA)であって、gNAが、相補的非標的鎖中にTCモチーフを含むプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)配列に特異的なCRISPRタンパク質と複合体を形成することができ、PAM配列が、標的鎖中の標的核酸配列に相補的な非標的鎖中の配列の5’側の1ヌクレオチドに位置する、gNAに関する。
いくつかの実施形態では、本開示は、真核細胞のゲノム編集に有用なCasX:gNA系に利用されるガイド核酸(gNA)に関する。本開示は、特別に設計されたガイド核酸(「gNA」)であって、gNAの標的配列(またはスペーサー、以下でより完全に記載される)が、遺伝子編集CasX:gNA系の構成要素として使用された場合に標的核酸配列に相補的である(それ故に、それにハイブリダイズすることができる)、gNAを提供する。いくつかの実施形態では、複数のgNAが標的核酸配列の修飾のためにCasX:gNA系で送達されることが想定される。例えば、タンパク質をコードする遺伝子のノックダウン/ノックアウトが所望される場合、一対のgNAを使用して、遺伝子内の2つの異なる部位で結合および切断することができる。
本開示は、遺伝子編集CasX:gNA系の構成要素として標的核酸に相補的である(それ故に、それにハイブリダイズすることができる)標的配列を有する特別に設計されたガイド核酸(「gNA」)を提供する。以下でより完全に記載されるように、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードする細胞遺伝子の標的核酸配列に対する標的配列の代表的であるが非限定的な例を、表3A、表3B、および表3Cに提示する(表3A、表3B、および表3Cは、図35~37として提供される)。いくつかの実施形態では、複数のgNAが標的核酸配列の修飾のためにCasX:gNA系で送達されることが想定される。例えば、タンパク質をコードする遺伝子のノックダウン/ノックアウトが所望される場合、標的核酸配列の異なるまたは重複する領域に対する標的配列を有する一対のgNAを使用して、遺伝子内または遺伝子の近位の2つの異なるまたは重複する部位でCasXに結合して切断することができ、その後、非相同末端結合(NHEJ)、相同性指向修復(HDR、例えば、イントロンの全てまたは一部分を置き換えるためにドナー鋳型の挿入を含むことができる)、相同性非依存性標的組み込み(HITI)、マイクロホモロジー媒介末端結合(MMEJ)、一本鎖アニーリング(SSA)、または塩基除去修復(BER)によって編集される。
a.参照gNAおよびgNAバリアント
いくつかの実施形態では、本開示のgNAは、天然に存在するgNA(「参照gNA」)の配列を含む。他の事例では、本開示の参照gNAは、参照gNAと比較して改善されたまたは変化した特性を有する1つ以上のgNAバリアントを生成するために、ディープミューテーショナルエボルーション(DME)、ディープミューテーショナルスキャニング(DMS)、エラープローンPCR、カセット変異誘発、ランダム変異誘発、スタガードエクステンションPCR、遺伝子シャフリング、またはドメインスワッピングを含み得る本明細書に記載の変異誘発などの1つ以上の変異誘発法に供され得る。gNAバリアントには、例えば、5’末端もしくは3’末端のいずれかに融合された、または内部に挿入された1つ以上の外因性配列を含むバリアントも含まれる。参照gNAの活性は、gNAバリアントの活性が比較されるベンチマークとして使用され、それにより、gNAバリアントの機能または他の特性の改善を測定することができる。他の実施形態では、参照gNAは、gNAバリアント、例えば、合理的に設計されたバリアントを生成するために、1つ以上の意図的な標的変異に供され得る。本明細書で使用される場合、gNA、gRNA、およびgDNAという用語は、天然に存在する分子を含み、配列バリアントも含む。いくつかの実施形態では、gNAはデオキシリボ核酸分子(「gDNA」)であり、いくつかの実施形態では、gNAはリボ核酸分子(「gRNA」)であり、他の実施形態では、gNAはキメラであり、DNAおよびRNAの両方を含む。
gNAの標的配列は、コード配列、コード配列の相補体、非コード配列を含む標的核酸配列、および調節要素に結合することができる。gNA足場(または「タンパク質結合配列」)は、CasXタンパク質と相互作用し(例えば、それに結合し)、RNPを形成する(以下でより完全に記載される)。いくつかの実施形態では、標的配列および足場は各々、互いにハイブリダイズして二本鎖デュプレックス(dgRNAの場合はdsRNAデュプレックス)を形成するヌクレオチドの相補的ストレッチを含む。CasXタンパク質による標的核酸配列(例えば、ゲノムDNA)の部位特異的結合および/または切断は、gNAの標的配列と標的核酸配列との間の塩基対形成相補性によって決定される1つ以上の位置(例えば、標的核酸の配列)で起こり得る。したがって、例えば、本開示のgNAは、TC PAMモチーフまたはPAM配列、例えば、ATC、CTC、GTC、またはTTCに相補的な配列に隣接する真核細胞内の核酸、例えば、真核生物核酸(例えば、真核生物染色体、染色体配列、真核生物RNAなど)における遺伝子の抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質に相補的であり、それ故に、それにハイブリダイズすることができる配列および/またはその調節配列を有する。
核酸との関連で、切断とは、DNAまたはRNAのいずれかの核酸分子の共有結合骨格の破壊を指す。切断は、ホスホジエステル結合の酵素的または化学的加水分解を含むが、これらに限定されない様々な方法によって開始することができる。一本鎖切断および二本鎖切断の両方が可能であり、二本鎖切断は、2つの別個の一本鎖切断事象の結果として起こり得る。DNA切断は、平滑末端またはスタガード末端のいずれかを生成することができる。
いくつかの実施形態では、本開示は、遺伝子編集に使用する前に一緒に結合することができ、それ故に、リボ核タンパク質複合体(RNP)として「予め複合体化」される、本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかのCasXとgNAとの遺伝子編集対を提供する。予め複合体化されたRNPの使用は、標的核酸配列の編集のための細胞または標的核酸配列への系構成要素の送達に利点を与える。RNPのCasXタンパク質は、標的核酸配列にハイブリダイズすることができる標的配列を含むガイドRNAとの会合により標的核酸配列内の標的部位にガイドされる(例えば、標的部位で安定化される)部位特異的活性を提供する。
gNAがgRNAであるいくつかの実施形態では、「ターゲッター」または「ターゲッターRNA」という用語は、CasXデュアルガイドRNAの(それ故に、例えば、介在ヌクレオチドによって「活性化因子」および「ターゲッター」が一緒に連結された場合、CasXシングルガイドRNAの)crRNA様分子(crRNA:「CRISPR RNA」)を指すために本明細書で使用される。したがって、例えば、CasXガイドRNA(dgRNAまたはsgRNA)は、ガイド配列と、crRNAリピートとも称され得るcrRNAのデュプレックス形成セグメントとを含む。ガイド配列の配列が標的核酸配列にハイブリダイズするため、PAMの位置が考慮される限り、ターゲッターは、特定の標的核酸配列にハイブリダイズするように使用者によって修飾され得る。したがって、いくつかの事例では、ターゲッターの配列は、天然に存在しない配列であり得る。他の事例では、ターゲッターの配列は、編集される遺伝子に由来する天然に存在する配列であり得る。デュアルガイドRNAの場合、ターゲッターおよび活性化因子は各々、デュプレックス形成セグメントを有し、ターゲッターのデュプレックス形成セグメントおよび活性化因子のデュプレックス形成セグメントは互いに相補性を有し、互いにハイブリダイズして二本鎖デュプレックス(gRNAの場合はdsRNAデュプレックス)を形成する。いくつかの実施形態では、ターゲッターは、ガイドRNAのガイド配列と、gRNAのタンパク質結合セグメントのdsRNAデュプレックスの半分を形成するヌクレオチドのストレッチとの両方を含む。対応するtracrRNA様分子(活性化因子)も、CasXガイドRNAのタンパク質結合セグメントのdsRNAデュプレックスの残りの半分を形成するヌクレオチドのデュプレックス形成ストレッチを含む。したがって、ターゲッターおよび活性化因子は、対応する対として、ハイブリダイズして、本明細書で「デュアルガイドNA」、「デュアル分子gNA」、「dgNA」、「デュアル分子ガイドNA」、または「2分子ガイドNA」と称されるCasXデュアルガイドNAを形成する。
いくつかの実施形態では、参照gNAの活性化因子およびターゲッターは、互いに共有結合し、本明細書で「単一分子gNA」、「1分子ガイドNA」、「シングルガイドNA」、「シングルガイドRNA」、「単一分子ガイドRNA」、「1分子ガイドRNA」、「シングルガイドDNA」、「単一分子DNA」、または「1分子ガイドDNA」(「sgRNA」、「sgRNA」、または「sgDNA」)と称される単一分子を含む。いくつかの実施形態では、sgNAは、「活性化因子」または「ターゲッター」を含み、それ故に、それぞれ、「活性化因子RNA」および「ターゲッターRNA」であり得る。
まとめると、本開示のgNAは、本開示のいくつかの実施形態では標的核酸に特異的な4つの別個の領域またはドメイン、RNAトリプレックス、足場ステム、伸長ステム、および標的配列を含む。RNAトリプレックス、足場ステム、および伸長ステムは、合わせて、参照gNAの「足場」と称される。いくつかの実施形態では、標的配列は、gNAの3’末端にある。
b.RNAトリプレックス
本明細書に提供されるガイドNA(参照sgNAを含む)のいくつかの実施形態では、RNAトリプレックスが存在し、RNAトリプレックスは、2つの介在ステムループ(足場ステムループおよび伸長ステムループ)の後にAAAGで終了するUUU--nX(約4~15)--UUUステムループ(配列番号19)の配列を含み、トリプレックスを越えてデュプレックスシュードノットにも伸長し得るシュードノットを形成する。トリプレックスのUU-UUU-AAA配列は、標的配列と足場ステムと伸長ステムとの間のネクサスとして形成される。例示的な参照CasX sgNAでは、UUU-ループ-UUU領域が最初にコードされ、次いで、足場ステムループ、次いで、テトラループによって連結された伸長ステムループがコードされ、その後、スペーサーになる前にAAAGでトリプレックスを終了する。
c.足場ステムループ
本開示のsgNAのいくつかの実施形態では、トリプレックス領域の後に足場ステムループが続く。足場ステムループは、CasXタンパク質(参照またはCasXバリアントタンパク質など)が結合しているgNAの領域である。いくつかの実施形態では、足場ステムループは、かなり短く安定したステムループである。いくつかの事例では、足場ステムループは多くの変化を許容せず、何らかの形態のRNAバブルを必要とする。いくつかの実施形態では、足場ステムはCasX sgNA機能に必要である。重要なステムループであるという点でCas9のネクサスステムにおそらく類似しているが、いくつかの実施形態では、CasX sgNAの足場ステムは、CRISPR/Cas系で見つけられる多くの他のステムループとは異なる必要なバルジ(RNAバブル)を有する。いくつかの実施形態では、このバルジの存在は、異なるCasXタンパク質と相互作用するsgNAにわたって保存されている。gNAの足場ステムループ配列の例示的な配列は、配列CCAGCGACUAUGUCGUAUGG(配列番号20)を含む。他の実施形態では、本開示は、足場ステムループが、MS2、Qβ、U1ヘアピンII、Uvsx、またはPP7ステムループから選択されるステムループ配列などであるが、これらに限定されない、近位5’末端および3’末端を有する異種RNA源由来のRNAステムループ配列で置き換えられるgNAバリアントを提供する。いくつかの事例では、gNAの異種RNAステムループは、タンパク質、RNA構造、DNA配列、または小分子に結合することができる。
d.伸長ステムループ
本開示のCasX sgNAのいくつかの実施形態では、足場ステムループの後に伸長ステムループが続く。いくつかの実施形態では、伸長ステムは、CasXタンパク質の大部分が結合していない合成tracrRNAおよびcrRNA融合を含む。いくつかの実施形態では、伸長ステムループは、高度に順応性であり得る。いくつかの実施形態では、シングルガイドgRNAは、伸長ステムループ内のtracrRNAとcrRNAとの間のGAAAテトラループリンカーまたはGAGAAAリンカーで作製される。いくつかの事例では、CasX sgNAのターゲッターおよび活性化因子は、介在ヌクレオチドによって互いに連結されており、リンカーは、3~20ヌクレオチド長を有することができる。本開示のCasX sgNAのいくつかの実施形態では、伸長ステムは、リボ核タンパク質複合体のCasXタンパク質の外側に位置する大きい32bpループである。sgNAの伸長ステムループ配列の例示的な配列は、配列GCGCUUAUUUAUCGGAGAGAAAUCCGAUAAAUAAGAAGC(配列番号21)を含む。いくつかの実施形態では、伸長ステムループは、GAGAAAスペーサー配列を含む。いくつかの実施形態では、本開示は、伸長ステムループが、MS2、Qβ、U1ヘアピンII、Uvsx、またはPP7ステムループから選択されるステムループ配列などであるが、これらに限定されない、近位5’末端および3’末端を有する異種RNA源由来のRNAステムループ配列で置き換えられるgNAバリアントを提供する。かかる事例では、異種RNAステムループは、gNAの安定性を増加させる。他の実施形態では、本開示は、少なくとも10、少なくとも100、少なくとも500、少なくとも1000、または少なくとも10,000個のヌクレオチドを含む伸長ステムループ領域を有するgNAバリアントを提供する。
e.標的配列
本開示のgNAのいくつかの実施形態では、伸長ステムループの後にトリプレックスの一部を形成する領域が続き、その後に標的配列(または「スペーサー」)が続く。標的配列は、CasXリボ核タンパク質ホロ複合体を、修飾される遺伝子の標的核酸配列の特定の領域に標的させる。したがって、例えば、本開示のgNA標的配列は、PAM配列TTC、ATC、GTC、またはCTCのうちのいずれか1つが標的配列に相補的な非標的鎖配列の5’側の1ヌクレオチドに位置する場合、RNPの構成要素として真核細胞の核酸(例えば、真核生物染色体、染色体配列、真核生物RNAなど)におけるB2M遺伝子の一部分に相補的であり、それ故に、それにハイブリダイズすることができる配列を有する。PAM配列の位置が考慮される限り、gNAが任意の所望の標的核酸配列の所望の配列を標的することができるようにgNAの標的配列を修飾することができる。いくつかの実施形態では、gNA足場は、標的配列の5’側にあり、標的配列は、gNAの3’末端にある。いくつかの実施形態では、RNPによって認識されるPAM配列は、TCである。他の実施形態では、RNPによって認識されるPAM配列は、NTCである。
いくつかの実施形態では、gNAの標的配列は、ベータ-2-ミクログロブリン(B2M)、T細胞受容体アルファ鎖定常領域(TRAC)、クラスII主要組織適合性複合体トランス活性化因子(CIITA)、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、T細胞受容体ベータ定常2(TRBC2)、ヒト白血球抗原A(HLA-A)、ヒト白血球抗原B(HLA-B)、TGFβ受容体2(TGFβRII)、プログラム細胞死1(PD-1)、サイトカイン誘導性SH2(CISH)、リンパ球活性化3(LAG-3)、IgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT)、アデノシンA2a受容体(ADORA2A)、キラー細胞レクチン様受容体C1(NKG2A)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)、T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン3(TIM-3)、ならびに2B4(CD244)を含むが、これらに限定されない、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードする遺伝子の一部分に特異的であり、それにハイブリダイズすることができる。特定の一実施形態では、遺伝子は、B2Mである。B2M遺伝子は、ほぼ全ての有核細胞の表面上の主要組織適合性複合体(MHC)クラスI重鎖と会合した状態で見つけられる血清タンパク質をコードする。別の特定の実施形態では、遺伝子は、TRACである。TRAC遺伝子は、T細胞アルファ受容体の70個の可変領域のうちの1つに連結したC末端定常領域をコードする。ベータ鎖の同様の合成後に、アルファ鎖とベータ鎖が対になって、アルファ-ベータT細胞受容体ヘテロ二量体を生成する。別の特定の実施形態では、遺伝子は、CITTAである。CIITA遺伝子は、主要組織適合性複合体(MHC)クラスIIの遺伝子の活性(転写)を制御するのに主に役立つタンパク質を作製するための指示を提供する。前述では、ゲノム標的は、標的のコード遺伝子がノックアウトまたはノックダウンされるよう意図されており、これにより、タンパク質(例えば、細胞マーカーまたは細胞内タンパク質)が細胞内で発現されないか、またはより低いレベルで発現されるようになるものである。いくつかの実施形態では、gNAの標的配列は、遺伝子のエクソンに特異的である。他の実施形態では、gNAの標的配列は、遺伝子のイントロンに特異的である。他の実施形態では、gNAの標的配列は、遺伝子の調節要素に特異的である。他の実施形態では、gNAの標的配列は、遺伝子のエクソン、イントロン、および/または調節要素の接合部に特異的である。他の実施形態では、gNAの標的配列は、遺伝子間領域に特異的である。標的配列が調節要素に特異的である事例では、かかる調節要素には、プロモーター領域、エンハンサー領域、遺伝子間領域、5’非翻訳領域(5’UTR)、3’非翻訳領域(3’UTR)、保存要素、およびシス調節要素を含む領域が含まれるが、これらに限定されない。プロモーター領域は、コード配列の開始点から5kb以内のヌクレオチドを包含するよう意図されているか、または遺伝子エンハンサー要素もしくは保存要素の場合、標的核酸の遺伝子のコード配列から何千bp、何十万bp、さらには何百万bpも離れて位置し得る。前述では、標的は、標的のコード遺伝子がノックアウトまたはノックダウンされるよう意図されており、これにより、標的タンパク質が細胞内で発現されないか、または細胞内でより低いレベルで発現されるようになるものである。
いくつかの実施形態では、gNAの標的配列は、14~35個の連続したヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態では、標的配列は、14、15、16、18、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、または35個の連続したヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態では、標的配列は、20個の連続するヌクレオチドからなる。いくつかの実施形態では、標的配列は、19個の連続するヌクレオチドからなる。いくつかの実施形態では、標的配列は、18個の連続するヌクレオチドからなる。いくつかの実施形態では、標的配列は、17個の連続するヌクレオチドからなる。いくつかの実施形態では、標的配列は、16個の連続するヌクレオチドからなる。いくつかの実施形態では、標的配列は、15個の連続するヌクレオチドからなる。いくつかの実施形態では、標的配列は、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、または35個の連続するヌクレオチドを有し、標的配列は、標的核酸配列に対して0~5、0~4、0~3、または0~2個のミスマッチを含み、標的配列を含むgNAを含むRNPが標的核酸に対して相補的結合を形成することができるように十分な結合特異性を保持することができる。
本開示のgNAに包含するための標的配列の代表的であるが非限定的な例は、それぞれ、B2M、TRAC、およびCIITAの標的配列を表す、表3A、表3B、および表3Cに提示される(図35~37として含まれる)。
B2M遺伝子の編集のためにCasX:gNA系とともに利用されるgNA実施形態の例示的な標的配列(スペーサー配列)が表3Aに提供される(配列番号725~2100および2281~7085)。一実施形態では、B2M gNAの標的配列は、表3Aに記載の配列からなる群から選択される配列と少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、または少なくとも約95%の同一性を有する配列を含む。別の実施形態では、gNAの標的配列は、表3Aに記載の配列からなる群から選択される配列からなる。前述の実施形態では、標的配列のうちのいずれかで、チミン(T)ヌクレオチドがウラシル(U)ヌクレオチドのうちの1つ以上またはすべての代わりに使用され、これにより、gNAが、gDNAもしくはgRNA、またはRNAおよびDNAのキメラになり得る。いくつかの実施形態では、表3Aの標的配列は、チミンヌクレオチドの代わりに少なくとも1、2、3、4、5、または6個以上のチミンヌクレオチドを有する。他の実施形態では、本開示のgNA、gRNA、またはgDNAは、表3Aの1、2、3つ、またはそれ以上の標的配列、または表3Aの1つ以上の配列と少なくとも50%同一、少なくとも55%同一、少なくとも60%同一、少なくとも65%同一、少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一の標的配列を含む。
TRAC遺伝子の編集のためにCasX:gNA系とともに利用されるgNA実施形態の例示的な標的配列(スペーサー配列)が表3Bに提供される。一実施形態では、TRAC gNAの標的配列は、表3Bに記載の配列からなる群から選択される配列と少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、または少なくとも約95%の同一性を有する配列を含む。別の実施形態では、gNAの標的配列は、表3Bに記載の配列からなる群から選択される配列からなる。前述の実施形態では、標的配列のうちのいずれかで、チミン(T)ヌクレオチドがウラシル(U)ヌクレオチドのうちの1つ以上またはすべての代わりに使用され、これにより、gNAが、gDNAもしくはgRNA、またはRNAおよびDNAのキメラになり得る。いくつかの実施形態では、表3Bの標的配列は、ウラシルヌクレオチドの代わりに少なくとも1、2、3、4、5、または6個以上のチミンヌクレオチドを有する。他の実施形態では、本開示のgNA、gRNA、またはgDNAは、表3Bの1、2、3つ、またはそれ以上の標的配列、または表3Bの1つ以上の配列と少なくとも50%同一、少なくとも55%同一、少なくとも60%同一、少なくとも65%同一、少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一の標的配列を含む。
CIITA遺伝子の編集のためにCasX:gNA系とともに利用されるgNA実施形態の例示的な標的配列(スペーサー配列)が表3Cに提供される。一実施形態では、TRAC gNAの標的配列は、表3Cに記載の配列からなる群から選択される配列と少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、または少なくとも約95%の同一性を有する配列を含む。別の実施形態では、gNAの標的配列は、表3Cに記載の配列からなる群から選択される配列からなる。前述の実施形態では、標的配列のうちのいずれかで、チミン(T)ヌクレオチドがウラシル(U)ヌクレオチドのうちの1つ以上またはすべての代わりに使用され、これにより、gNAが、gDNAもしくはgRNA、またはRNAおよびDNAのキメラになり得る。いくつかの実施形態では、表3Cの標的配列は、ウラシルヌクレオチドの代わりに少なくとも1、2、3、4、5、または6個以上のチミンヌクレオチドを有する。他の実施形態では、本開示のgNA、gRNA、またはgDNAは、表3Cの1、2、3つ、またはそれ以上の標的配列、または表3Cの1つ以上の配列と少なくとも50%同一、少なくとも55%同一、少なくとも60%同一、少なくとも65%同一、少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一の標的配列を含む。
いくつかの実施形態では、CasX:gNA系は、第1のgNAを含み、さらに第2の(および任意選択的に第3、第4、第5、またはそれ以上の)gNAを含み、第2のgNAまたはさらなるgNAは、第1のgNAの標的配列と比較して標的核酸配列の異なるまたは重複する部分に相補的な標的配列を有し、それにより、標的核酸内の複数の点が標的とされ、例えば、複数の切断がCasXによって標的核酸内に導入されるようになる。かかる事例では、第2のまたはさらなるgNAがCasXタンパク質の追加のコピーと複合体形成されることが理解されよう。gNAの標的配列を選択することにより、標的核酸内の特定の位置を挟む標的核酸配列の定義された領域が、本明細書に記載のCasX:gNA系を使用して修飾または編集され得る(ドナー鋳型の挿入を容易にすることを含む)。
f.gNA足場
いくつかの実施形態では、CasX参照gRNAは、Deltaproteobacterから単離されたまたはそれに由来する配列を含む。いくつかの実施形態では、配列は、CasX tracrRNA配列である。Deltaproteobacterから単離されたまたはそれに由来する例示的なCasX参照tracrRNA配列は、ACAUCUGGCGCGUUUAUUCCAUUACUUUGGAGCCAGUCCCAGCGACUAUGUCGUAUGGACGAAGCGCUUAUUUAUCGGAGA(配列番号22)およびACAUCUGGCGCGUUUAUUCCAUUACUUUGGAGCCAGUCCCAGCGACUAUGUCGUAUGGACGAAGCGCUUAUUUAUCGG(配列番号23)を含み得る。Deltaproteobacterから単離されたまたはそれに由来する例示的なcrRNA配列は、CCGAUAAGUAAAACGCAUCAAAG(配列番号24)の配列を含み得る。いくつかの実施形態では、参照gNAは、Deltaproteobacterから単離されたまたはそれに由来する配列と少なくとも60%同一、少なくとも65%同一、少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも81%同一、少なくとも82%同一、少なくとも83%同一、少なくとも84%同一、少なくとも85%同一、少なくとも86%同一、少なくとも86%同一、少なくとも87%同一、少なくとも88%同一、少なくとも89%同一、少なくとも89%同一、少なくとも90%同一、少なくとも91%同一、少なくとも92%同一、少なくとも93%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも97%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、少なくとも99.5%同一、または100%同一の配列を含む。
いくつかの実施形態では、CasX参照ガイドRNAは、Planctomycetesから単離されたまたはそれに由来する配列を含む。いくつかの実施形態では、配列は、CasX tracrRNA配列である。Planctomycetesから単離されたまたはそれに由来する例示的なCasX参照tracrRNA配列は、UACUGGCGCUUUUAUCUCAUUACUUUGAGAGCCAUCACCAGCGACUAUGUCGUAUGGGUAAAGCGCUUAUUUAUCGGAGA(配列番号25)および
UACUGGCGCUUUUAUCUCAUUACUUUGAGAGCCAUCACCAGCGACUAUGUCGUAUGGGUAAAGCGCUUAUUUAUCGG(配列番号26)を含み得る。Planctomycetesから単離されたまたはそれに由来する例示的なcrRNA配列は、UCUCCGAUAAAUAAGAAGCAUCAAAG(配列番号27)の配列を含み得る。いくつかの実施形態では、CasX参照gNAは、Planctomycetesから単離されたまたはそれに由来する配列と少なくとも60%同一、少なくとも65%同一、少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも81%同一、少なくとも82%同一、少なくとも83%同一、少なくとも84%同一、少なくとも85%同一、少なくとも86%同一、少なくとも86%同一、少なくとも87%同一、少なくとも88%同一、少なくとも89%同一、少なくとも89%同一、少なくとも90%同一、少なくとも91%同一、少なくとも92%同一、少なくとも93%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも97%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、少なくとも99.5%同一、または100%同一の配列を含む。
いくつかの実施形態では、CasX参照gNAは、Candidatus Sungbacteriaから単離されたまたはそれに由来する配列を含む。いくつかの実施形態では、配列は、CasX tracrRNA配列である。Candidatus Sungbacteriaから単離されたまたはそれに由来する例示的なCasX参照tracrRNA配列は、GUUUACACACUCCCUCUCAUAGGGU(配列番号28)、GUUUACACACUCCCUCUCAUGAGGU(配列番号29)、UUUUACAUACCCCCUCUCAUGGGAU(配列番号30)、およびGUUUACACACUCCCUCUCAUGGGGG(配列番号31)の配列を含み得る。いくつかの実施形態では、CasX参照ガイドRNAは、Candidatus Sungbacteriaから単離されたまたはそれに由来する配列と少なくとも60%同一、少なくとも65%同一、少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも81%同一、少なくとも82%同一、少なくとも83%同一、少なくとも84%同一、少なくとも85%同一、少なくとも86%同一、少なくとも86%同一、少なくとも87%同一、少なくとも88%同一、少なくとも89%同一、少なくとも89%同一、少なくとも90%同一、少なくとも91%同一、少なくとも92%同一、少なくとも93%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも97%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、少なくとも99.5%同一、または100%同一の配列を含む。
表1は、参照gRNA tracr配列および足場配列を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、gNAが表1の配列番号4~16のうちのいずれか1つの配列を有する参照gNA配列と比較して少なくとも1つのヌクレオチド修飾を有する配列を含む足場を有する、gNA配列を提供する。ベクターがgNAのDNAコード配列を含むか、またはgNAがgDNAもしくはRNAおよびDNAのキメラである実施形態では、チミン(T)塩基を本明細書に記載のgNA配列の実施形態のうちのいずれかのウラシル(U)塩基の代わりに使用することができることが理解されよう。
g.gNAバリアント
別の態様では、本開示は、参照gRNA足場と比較して1つ以上の修飾を含むガイド核酸バリアント(本明細書では代替的に「gNAバリアント」または「gRNAバリアント」と称される)に関する。本明細書で使用される場合、「足場」とは、スペーサー配列を除くgNA機能に必要なgNAの全ての部分を指す。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、本開示の参照gRNA配列と比較して1つ以上のヌクレオチド置換、挿入、欠失、または交換もしくは置換された領域を含む。いくつかの実施形態では、変異が参照gRNA足場の任意の領域で起こり、gNAバリアントを生成することができる。いくつかの実施形態では、gNAバリアント配列の足場は、配列番号4または配列番号5の配列と少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、または少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の同一性を有する。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAの特性を改善する、参照gRNA足場の1つ以上の領域内の1つ以上のヌクレオチド変化を含む。例示的な領域には、RNAトリプレックス、シュードノット、足場ステムループ、および伸長ステムループが含まれる。いくつかの事例では、バリアント足場ステムは、バブルをさらに含む。他の事例では、バリアント足場は、トリプレックスループ領域をさらに含む。さらに他の事例では、バリアント足場は、5’非構造領域をさらに含む。一実施形態では、gNAバリアント足場は、配列番号14と少なくとも60%の配列同一性を有する足場ステムループを含む。別の実施形態では、gNAバリアントは、CCAGCGACUAUGUCGUAGUGG(配列番号32)の配列を有する足場ステムループを含む。別の実施形態では、本開示は、元の6ntループおよび13個の最もループに近位の塩基対(合計32個のヌクレオチド)がUvsxヘアピン(4ntのループおよび5個のループに近位の塩基対、合計14個のヌクレオチド)に置き換えられ、伸長ステムのループから遠位の塩基がA99の欠失およびG64Uの置換により新たなUvsxヘアピンと隣接する完全に塩基対形成されたステムに変換された、配列番号5と比較して、C18G置換、G55挿入、U1欠失、および修飾された伸長ステムループを含むgNA足場を提供する。前述の実施形態では、gNA足場は、配列ACUGGCGCUUUUAUCUGAUUACUUUGAGAGCCAUCACCAGCGACUAUGUCGUAGUGGGUAAAGCUCCCUCUUCGGAGGGAGCAUCAAAG(配列番号33)を含む。
バリアントgNAが本明細書に記載の参照gRNAと比較された場合に1つ以上の改善された機能または特性を有するか、または1つ以上の新たな機能を追加する全てのgNAバリアントは、本開示の範囲内であると想定される。かかるgNAバリアントの代表的な例はガイド174(配列番号2238)であり、その設計は実施例に記載されている。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、gNAバリアントを含むRNPに新たな機能を追加する。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、改善された安定性、改善された溶解性、gNAの改善された転写、ヌクレアーゼ活性に対する改善された抵抗性、gNAの増加したフォールディング率、フォールディング中の減少した副産物形成、増加した生産的フォールディング、CasXタンパク質に対する改善された結合親和性、CasXタンパク質と複合体形成された場合の標的DNAに対する改善された結合親和性、CasXタンパク質と複合体形成された場合の改善された遺伝子編集、CasXタンパク質と複合体形成された場合の改善された編集特異性、およびCasXタンパク質と複合体形成された場合の標的DNAの編集においてATC、CTC、GTC、またはTTCを含む1つ以上のPAM配列のより広範なスペクトルを利用する改善された能力、ならびにそれらの任意の組み合わせから選択される改善された特性を有する。いくつかの事例では、gNAバリアントの改善された特性のうちの1つ以上は、配列番号4または配列番号5の参照gNAと比較して少なくとも約1.1~約100,000倍改善される。他の事例では、gNAバリアントの1つ以上の改善された特性は、配列番号4または配列番号5の参照gNAと比較して少なくとも約1.1、少なくとも約10、少なくとも約100、少なくとも約1000、少なくとも約10,000、少なくとも約100,000倍以上改善される。他の事例では、gNAバリアントの改善された特性のうちの1つ以上は、配列番号4または配列番号5の参照gNAと比較して約1.1~100,00倍、約1.1~10,00倍、約1.1~1,000倍、約1.1~500倍、1.1~100倍、約1.1~50倍、約1.1~20倍、約10~100,00倍、約10~10,00倍、約10~1,000倍、約10~500倍、約10~100倍、約10~50倍、約10~20倍、約2~70倍、約2~50倍、約2~30倍、約2~20倍、約2~10倍、約5~50倍、約5~30倍、約5~10倍、約100~100,00倍、約100~10,00倍、約100~1,000倍、約100~500倍、約500~100,00倍、約500~10,00倍、約500~1,000倍、約500~750倍、約1,000~100,00倍、約10,000~100,00倍、約20~500倍、約20~250倍、約20~200倍、約20~100倍、約20~50倍、約50~10,000倍、約50~1,000倍、約50~500倍、約50~200倍、または約50~100倍改善される。他の事例では、gNAバリアントの1つ以上の改善された特性は、配列番号4または配列番号5の参照gNAと比較して約1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、11倍、12倍、13倍、14倍、15倍、16倍、17倍、18倍、19倍、20倍、25倍、30倍、40倍、45倍、50倍、55倍、60倍、70倍、80倍、90倍、100倍、110倍、120倍、130倍、140倍、150倍、160倍、170倍、180倍、190倍、200倍、210倍、220倍、230倍、240倍、250倍、260倍、270倍、280倍、290倍、300倍、310倍、320倍、330倍、340倍、350倍、360倍、370倍、380倍、390倍、400倍、425倍、450倍、475倍、または500倍改善される。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、本開示のgNAバリアントを生成するために、参照gRNAを、ディープミューテーショナルエボルーション(DME)、ディープミューテーショナルスキャニング(DMS)、エラープローンPCR、カセット変異誘発、ランダム変異誘発、スタガードエクステンションPCR、遺伝子シャフリング、またはドメインスワッピングを含み得る以下の本明細書に記載の変異誘発などの1つ以上の変異誘発法に供することによって作製することができる。参照gRNAの活性は、gNAバリアントの活性が比較されるベンチマークとして使用され、それにより、gNAバリアントの機能の改善を測定することができる。他の実施形態では、参照gRNAは、gNAバリアント、例えば、合理的に設計されたバリアントを生成するために、1つ以上の意図的な標的変異、置換、またはドメイン交換に供され得る。かかる方法によって生成された例示的なgRNAバリアントは実施例に記載されており、gNA足場の代表的な配列は表2に提示される。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照ガイド核酸足場配列と比較して1つ以上の修飾を含み、1つ以上の修飾は、gNAバリアントの領域における少なくとも1つのヌクレオチド置換、gNAバリアントの領域における少なくとも1つのヌクレオチド欠失、gNAバリアントの領域における少なくとも1つのヌクレオチド挿入、gNAバリアントの領域の全てもしくは一部分の置換、gNAバリアントの領域の全てもしくは一部分の欠失、または前述の任意の組み合わせから選択される。いくつかの事例では、修飾は、1つ以上の領域におけるgNAバリアントの1~15個の連続または非連続ヌクレオチドの置換である。他の事例では、修飾は、1つ以上の領域におけるgNAバリアントの1~10個の連続または非連続ヌクレオチドの欠失である。他の事例では、修飾は、1つ以上の領域におけるgNAバリアントの1~10個の連続または非連続ヌクレオチドの挿入である。他の事例では、修飾は、近位5’末端および3’末端を有する異種RNA源由来のRNAステムループ配列での足場ステムループまたは伸長ステムループの置換である。いくつかの事例では、本開示のgNAバリアントは、1つの領域に2つ以上の修飾を含む。他の事例では、本開示のgNAバリアントは、2つ以上の領域に修飾を含む。他の事例では、gNAバリアントは、この段落に記載される前述の修飾の任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、+1ヌクレオチドがGである場合、U6プロモーターからの転写が開始部位に関してより効率的かつより一貫しているため、5’ Gがインビボでの発現のためにgNAバリアント配列に付加される。他の実施形態では、T7ポリメラーゼが+1位にGおよび+2位にプリンを強く好むため、2つの5’ Gがインビトロ転写のためにgNAバリアント配列に付加されて、生成効率を増加させる。いくつかの事例では、5’ G塩基が表1の参照足場に付加される。他の事例では、5’ G塩基が表2のバリアント足場に付加される。
表2は、例示的なgNAバリアント足場配列を提供する。表2中、(-)は、配列番号5の参照配列に対する指定された位置での欠失を示し、(+)は、配列番号5に対する指示された位置での指定された塩基の挿入を示し、(:)は、配列番号5に対する欠失または置換の指定された開始:終止座標での塩基の範囲を示し、複数の挿入、欠失、または置換は、例えば、A14C、U17Gのようにコンマで区切られている。いくつかの実施形態では、gNAバリアント足場は、表2に列記される配列番号2101~2280の配列のうちのいずれか1つ、またはそれと少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%の配列同一性を有する配列を含む。ベクターがgNAのDNAコード配列を含むか、またはgNAがgDNAもしくはRNAおよびDNAのキメラである実施形態では、チミン(T)塩基を本明細書に記載のgNA配列の実施形態のうちのいずれかのウラシル(U)塩基の代わりに使用することができることが理解されよう。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、配列-UUU-N4-25-UUU-(配列番号34)を含むtracrRNAステムループを含む。例えば、gNAバリアントは、トリプレックス領域に寄与する2つのトリプレットUモチーフが隣接する足場ステムループまたはその置換を含む。いくつかの実施形態では、足場ステムループまたはその置換は、少なくとも4個のヌクレオチド、少なくとも5個のヌクレオチド、少なくとも6個のヌクレオチド、少なくとも7個のヌクレオチド、少なくとも7個のヌクレオチド、少なくとも8個のヌクレオチド、少なくとも9個のヌクレオチド、少なくとも10個のヌクレオチド、少なくとも11個のヌクレオチド、少なくとも12個のヌクレオチド、少なくとも13個のヌクレオチド、少なくとも14個のヌクレオチド、少なくとも15個のヌクレオチド、少なくとも16個のヌクレオチド、少なくとも17個のヌクレオチド、少なくとも18個のヌクレオチド、少なくとも19個のヌクレオチド、少なくとも20個のヌクレオチド、少なくとも21個のヌクレオチド、少なくとも22個のヌクレオチド、少なくとも23個のヌクレオチド、少なくとも24個のヌクレオチド、または少なくとも25個のヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、スペーサー領域に対して5’側の位置に-AAAG-を有するcrRNA配列を含む。いくつかの実施形態では、-AAAG-配列は、スペーサー領域に対してすぐ5’側にある。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントを産生するための参照gNAに対する少なくとも1つのヌクレオチド修飾は、参照gRNAと比較してCasXバリアントgNAに少なくとも1つのヌクレオチド欠失を含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gNAと比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の連続または非連続ヌクレオチドの欠失を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの欠失は、参照gNAと比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個以上の連続ヌクレオチドの欠失を含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gNAと比較して、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個以上のヌクレオチドの欠失を含み、この欠失は連続ヌクレオチドにはない。参照gRNAと比較してgNAバリアントに2つ以上の非連続欠失が存在する実施形態では、本明細書に記載される、いずれの長さの欠失、およびいずれの長さの欠失の組み合わせも、本開示の範囲内であると企図される。例えば、いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、1つのヌクレオチドの第1の欠失および2つのヌクレオチドの第2の欠失を含んでもよく、これらの2つの欠失は連続していない。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAの異なる領域に少なくとも2つの欠失を含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAの同じ領域に少なくとも2つの欠失を含む。例えば、領域は、伸長ステムループ、足場ステムループ、足場ステムバブル、トリプレックスループ、シュードノット、トリプレックス、またはgNAバリアントの5’末端であり得る。参照gRNAにおけるいずれのヌクレオチドの欠失も、本開示の範囲内であると企図される。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントを生成するための参照gRNAの少なくとも1つのヌクレオチド修飾は、少なくとも1つのヌクレオチド挿入を含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAと比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の連続または非連続ヌクレオチドの挿入を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのヌクレオチドの挿入は、参照gRNAと比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個以上の連続ヌクレオチドの挿入を含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAと比較して2つ以上の挿入を含み、これらの挿入は連続していない。参照gRNAと比較してgNAバリアントに2つ以上の非連続挿入が存在する実施形態では、本明細書に記載される、いずれの長さの挿入、およびいずれの長さの挿入の組み合わせも、本開示の範囲内であると企図される。例えば、いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、1つのヌクレオチドの第1の挿入および2つのヌクレオチドの第2の挿入を含んでもよく、これらの2つの挿入は連続していない。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAの異なる領域に少なくとも2つの挿入を含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAの同じ領域に少なくとも2つの挿入を含む。例えば、領域は、伸長ステムループ、足場ステムループ、足場ステムバブル、トリプレックスループ、シュードノット、トリプレックス、またはgNAバリアントの5’末端であり得る。参照gRNAにおける任意の位置でのA、G、C、U(または対応するDNAではT)、またはそれらの組み合わせのいずれの挿入も、本開示の範囲内であると企図される。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントを生成するための参照gRNAの少なくとも1つのヌクレオチド修飾は、少なくとも1つの核酸置換を含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAと比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個以上の連続または非連続置換ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAと比較して、1~4個のヌクレオチド置換を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの置換は、参照gRNAと比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個以上の連続ヌクレオチドの置換を含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAと比較して2つ以上の置換を含み、これらの置換は連続していない。参照gRNAと比較してgNAバリアントに2つ以上の非連続置換が存在する実施形態では、本明細書に記載される、いずれの長さの置換ヌクレオチド、およびいずれの長さの置換ヌクレオチドの組み合わせも、本開示の範囲内であると企図される。例えば、いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、1つのヌクレオチドの第1の置換および2つのヌクレオチドの第2の置換を含んでもよく、これらの2つの置換は連続していない。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAの異なる領域に少なくとも2つの置換を含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAの同じ領域に少なくとも2つの置換を含む。例えば、領域は、トリプレックス、伸長ステムループ、足場ステムループ、足場ステムバブル、トリプレックスループ、シュードノット、トリプレックス、またはgNAバリアントの5’末端であり得る。参照gRNAにおける任意の位置でのA、G、C、U(または対応するDNAではT)、またはそれらの組み合わせのいずれの置換も、本開示の範囲内であると企図される。
本明細書に記載の置換、挿入、および欠失のうちのいずれかを組み合わせて、本開示のgNAバリアントを生成することができる。例えば、gNAバリアントは、参照gRNAと比較して少なくとも1つの置換および少なくとも1つの欠失、参照gRNAと比較して少なくとも1つの置換および少なくとも1つの挿入、参照gRNAと比較して少なくとも1つの挿入および少なくとも1つの欠失、または参照gRNAと比較して少なくとも1つの置換、1つの挿入、および1つの欠失を含み得る。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、配列番号4~16のうちのいずれか1つと少なくとも20%同一、少なくとも30%同一、少なくとも40%同一、少なくとも50%同一、少なくとも60%同一、少なくとも65%同一、少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも91%同一、少なくとも92%同一、少なくとも93%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも97%同一、少なくとも98%同一、または少なくとも99%同一の足場領域を含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、配列番号4~16のうちのいずれか1つと少なくとも60%相同(または同一)の足場領域を含む。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、配列番号14と少なくとも60%同一、少なくとも65%同一、少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも91%同一、少なくとも92%同一、少なくとも93%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも97%同一、少なくとも98%同一、または少なくとも99%同一のtracrステムループを含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、配列番号14と少なくとも60%相同(または同一)のtracrステムループを含む。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、配列番号15と少なくとも60%同一、少なくとも65%同一、少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも91%同一、少なくとも92%同一、少なくとも93%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも97%同一、少なくとも98%同一、または少なくとも99%同一の伸長ステムループを含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、配列番号15と少なくとも60%相同(または同一)の伸長ステムループを含む。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、以下に記載されるように、外因性伸長ステムループを含み、この点で参照gNAとは異なる。いくつかの実施形態では、外因性伸長ステムループは、本明細書に開示される参照ステムループ領域(例えば、配列番号15)と同一性をほとんどまたは全く有しない。いくつかの実施形態では、外因性ステムループは、少なくとも10bp、少なくとも20bp、少なくとも30bp、少なくとも40bp、少なくとも50bp、少なくとも60bp、少なくとも70bp、少なくとも80bp、少なくとも90bp、少なくとも100bp、少なくとも200bp、少なくとも300bp、少なくとも400bp、少なくとも500bp、少なくとも600bp、少なくとも700bp、少なくとも800bp、少なくとも900bp、少なくとも1,000bp、少なくとも2,000bp、少なくとも3,000bp、少なくとも4,000bp、少なくとも5,000bp、少なくとも6,000bp、少なくとも7,000bp、少なくとも8,000bp、少なくとも9,000bp、少なくとも10,000bp、少なくとも12,000bp、少なくとも15,000bp、または少なくとも20,000bpである。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、少なくとも10、少なくとも100、少なくとも500、少なくとも1000、または少なくとも10,000個のヌクレオチドを含む伸長ステムループ領域を含む。いくつかの実施形態では、異種ステムループは、gNAの安定性を増加させる。いくつかの実施形態では、異種RNAステムループは、タンパク質、RNA構造、DNA配列、または小分子に結合することができる。いくつかの実施形態では、外因性ステムループ領域は、RNAステムループまたはヘアピン、例えば、熱安定性RNA、例えば、MS2(ACAUGAGGAUUACCCAUGU(配列番号35))、Qβ(UGCAUGUCUAAGACAGCA(配列番号36))、U1ヘアピンII(AAUCCAUUGCACUCCGGAUU(配列番号37))、Uvsx(CCUCUUCGGAGG(配列番号38))、PP7(AGGAGUUUCUAUGGAAACCCU(配列番号39))、ファージ複製ループ(AGGUGGGACGACCUCUCGGUCGUCCUAUCU(配列番号40))、キッシングループ_a(UGCUCGCUCCGUUCGAGCA(配列番号41))、キッシングループ_b1(UGCUCGACGCGUCCUCGAGCA(配列番号42))、キッシングループ_b2(UGCUCGUUUGCGGCUACGAGCA(配列番号43))、GクアッドリプレックスM3q(AGGGAGGGAGGGAGAGG(配列番号44))、Gクアッドリプレックステロメアバスケット(GGUUAGGGUUAGGGUUAGG(配列番号45))、サルシン-リシンループ(CUGCUCAGUACGAGAGGAACCGCAG(配列番号46))、またはシュードノット(UACACUGGGAUCGCUGAAUUAGAGAUCGGCGUCCUUUCAUUCUAUAUACUUUGGAGUUUUAAAAUGUCUCUAAGUACA(配列番号47))を含む。いくつかの実施形態では、外因性ステムループは、RNA足場を含む。本明細書で使用される場合、「RNA足場」とは、1つ以上のタンパク質と相互作用し、かつそれらを組織化または局在化することができる多次元RNA構造を指す。いくつかの実施形態では、RNA足場は、合成であるか、または天然に存在しない。いくつかの実施形態では、外因性ステムループは、長い非コードRNA(lncRNA)を含む。本明細書で使用される場合、lncRNAは、およそ200bpよりも長い非コードRNAを指す。いくつかの実施形態では、外因性ステムループの5’末端と3’末端が塩基対を形成する、すなわち、それらが相互作用してデュプレックスRNAの領域を形成する。いくつかの実施形態では、外因性ステムループの5’末端と3’末端が塩基対を形成し、外因性ステムループの5’末端と3’末端との間の1つ以上の領域は塩基対を形成しない。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのヌクレオチド修飾は、(a)1つ以上の領域におけるgNAバリアントの1~15個の連続もしくは非連続ヌクレオチドの置換、(b)1つ以上の領域におけるgNAバリアントの1~10個の連続もしくは非連続ヌクレオチドの欠失、(c)1つ以上の領域におけるgNAバリアントの1~10個の連続もしくは非連続ヌクレオチドの挿入、(d)近位5’末端および3’末端を有する異種RNA源由来のRNAステムループ配列での足場ステムループもしくは伸長ステムループの置換、または(a)~(d)の任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、配列番号14と少なくとも60%の同一性を有する足場ステムループを含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、配列番号14と少なくとも60%の同一性、少なくとも70%の同一性、少なくとも80%の同一性、少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、少なくとも98%の同一性または少なくとも99%の同一性を有する足場ステムループを含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、配列番号14を含む足場ステムループを含む。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、CCAGCGACUAUGUCGUAGUGG(配列番号32)の足場ステムループ配列を含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、それと少なくとも1、2、3、4、または5つのミスマッチを有するCCAGCGACUAUGUCGUAGUGG(配列番号32)の足場ステムループ配列を含む。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、32個未満のヌクレオチド、31個未満のヌクレオチド、30個未満のヌクレオチド、29個未満のヌクレオチド、28個未満のヌクレオチド、27個未満のヌクレオチド、26個未満のヌクレオチド、25個未満のヌクレオチド、24個未満のヌクレオチド、23個未満のヌクレオチド、22個未満のヌクレオチド、21個未満のヌクレオチド、または20個未満のヌクレオチドを含む伸長ステムループ領域を含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、32個未満のヌクレオチドを含む伸長ステムループ領域を含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、熱安定性ステムループをさらに含む。
いくつかの実施形態では、sgRNAバリアントは、配列番号2104、配列番号2106、配列番号2163、配列番号2107、配列番号2164、配列番号2165、配列番号2166、配列番号2103、配列番号2167、配列番号2105、配列番号2108、配列番号2112、配列番号2160、配列番号2170、配列番号2114、配列番号2171、配列番号2112、配列番号2173、配列番号2102、配列番号2174、配列番号2175、配列番号2109、配列番号2176、配列番号2238、配列番号2239、配列番号2240、配列番号2241、配列番号2274、または配列番号2275の配列を含む。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、配列番号2236、2237、2238、2241、2244、2248、2249、もしくは2259~2280のうちのいずれか1つの配列を含むか、またはそれと少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%の同一性を有する。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、配列番号2201~2280のうちのいずれか1つの配列に対して1つ以上の追加の変化を含む。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、配列番号2236、2237、2238、2241、2244、2248、2249、または2259~2280のうちのいずれか1つの配列を含む。
いくつかの実施形態では、sgRNAバリアントは、配列番号2104、配列番号2163、配列番号2107、配列番号2164、配列番号2165、配列番号2166、配列番号2103、配列番号2167、配列番号2105、配列番号2108、配列番号2112、配列番号2160、配列番号2170、配列番号2114、配列番号2171、配列番号2112、配列番号2173、配列番号2102、配列番号2174、配列番号2175、配列番号2109、配列番号2176、配列番号2238、配列番号2239、配列番号2240、配列番号2241、配列番号2274、または配列番号2275の配列に対して1つ以上の追加の変化を含む。
本開示のgNAバリアントのいくつかの実施形態では、gNAバリアントは、少なくとも1つの修飾を含み、配列番号5の参照ガイド足場と比較した少なくとも1つの修飾は、(a)トリプレックスループにおけるC18G置換、(b)ステムバブルにおけるG55挿入、(c)U1欠失、(d)伸長ステムループの修飾であって、(i)6ntのループおよび13個のループ近位塩基対がUvsxヘアピンによって置き換えられ、(ii)完全に塩基形成されたループ遠位塩基をもたらすA99の欠失およびG65Uの置換である、伸長ステムループの修飾のうちの1つ以上から選択される。かかる実施形態では、gNAバリアントは、配列番号2236、2237、2238、2241、2244、2248、2249、または2259~2280のうちのいずれか1つの配列を含む。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントの足場は、表2の配列番号2201~2280のうちのいずれか1つの配列を含む。いくつかの実施形態では、gNAの足場は、配列番号2201~2280のうちのいずれか1つの配列からなる、またはそれから本質的になる。いくつかの実施形態では、gNAバリアント配列の足場は、配列番号2201~2280のうちのいずれか1つと少なくとも約60%同一、少なくとも約65%同一、少なくとも約70%同一、少なくとも約75%同一、少なくとも約80%同一、少なくとも約85%同一、少なくとも約90%同一、少なくとも約91%同一、少なくとも約92%同一、少なくとも約93%同一、少なくとも約94%同一、少なくとも約95%同一、少なくとも約96%同一、少なくとも約97%同一、少なくとも約98%同一、または少なくとも約99%同一である。
gNAバリアントの実施形態では、gNAは、少なくとも14~約35個のヌクレオチドを含む、上でより完全に記載されているスペーサー(または標的配列)領域をさらに含み、スペーサーは、標的DNAに相補的な配列で設計される。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、標的DNAに相補的な少なくとも10~30個のヌクレオチドの標的配列を含む。いくつかの実施形態では、標的配列は、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、または35個のヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、20個のヌクレオチドを有する標的配列を含む。いくつかの実施形態では、標的配列は、25個のヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態では、標的配列は、24個のヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態では、標的配列は、23個のヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態では、標的配列は、22個のヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態では、標的配列は、21個のヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態では、標的配列は、20個のヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態では、標的配列は、19個のヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態では、標的配列は、18個のヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態では、標的配列は、17個のヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態では、標的配列は、16個のヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態では、標的配列は、15個のヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態では、標的配列は、14個のヌクレオチドを有する。いくつかの実施形態では、本開示は、表3A、表3B、または表3Cの配列と少なくとも50%同一、少なくとも55%同一、少なくとも60%同一、少なくとも65%同一、少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、または100%同一の配列を含む本開示のgNAバリアントに包含するための標的配列を提供する。いくつかの実施形態では、gNAバリアントの標的配列は、配列の3’末端から単一のヌクレオチドが除去された、表3A、表3B、または表3Cの配列を含む。他の実施形態では、gNAバリアントの標的配列は、配列の3’末端から2つのヌクレオチドが除去された、表3A、表3B、または表3Cの配列を含む。他の実施形態では、gNAバリアントの標的配列は、配列の3’末端から3つのヌクレオチドが除去された、表3A、表3B、または表3Cの配列を含む。他の実施形態では、gNAバリアントの標的配列は、配列の3’末端から4つのヌクレオチドが除去された、表3A、表3B、または表3Cの配列を含む。他の実施形態では、gNAバリアントの標的配列は、配列の3’末端から5つのヌクレオチドが除去された、表3の配列を含む。
表3A.B2MのgNA標的配列
表3Aは図35に提供され、全体を通して表3Aと称される。
表3B.TRACのgNA標的配列
表3Bは図36に提供され、全体を通して表3Bと称される。
表3C:CIITAのgNA標的配列
表3Cは図37に提供され、全体を通して表3Cと称される。
表3A、表3B、および表3C中、左の列はPAM配列を示し、右の列は対応するスペーサー配列(本明細書では標的配列と称されることもある)の配列番号を示す。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントの足場は、配列番号1、配列番号2、または配列番号3を含む参照CasXタンパク質を有するRNPの一部である。他の実施形態では、gNAバリアントの足場は、表4、7、8、9、もしくは11の配列のうちのいずれか1つ、またはそれと少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%の同一性を有する配列を含むCasXバリアントタンパク質を有するRNPの一部である。前述の実施形態では、gNAは、スペーサー配列をさらに含む。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントの足場は、配列番号4または配列番号5を含む参照gRNAの配列に対して1つ以上の追加の変化を含むバリアントである。参照gRNAの足場が配列番号4または配列番号5に由来する実施形態では、gNAバリアントの1つ以上の改善または追加された特性は、配列番号4または配列番号5の同じ特性と比較して改善される。
h.CasXタンパク質との複合体形成
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAと比較して、CasXタンパク質(参照CasXまたはCasXバリアントタンパク質など)と複合体を形成する改善された能力を有する。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAと比較して、CasXタンパク質(参照またはバリアントタンパク質など)に対する改善された親和性を有し、それにより、実施例に記載されるように、CasXタンパク質とリボ核タンパク質(RNP)複合体を形成するその能力を改善する。リボ核タンパク質複合体形成を改善することにより、いくつかの実施形態では、機能的RNPが組み立てられる効率が改善され得る。いくつかの実施形態では、gNAバリアントおよびそのスペーサーを含むRNPの90%超、93%超、95%超、96%超、97%超、98%超、または99%超が、標的核酸の遺伝子編集の能力を有する。
CasXタンパク質と複合体を形成するgNAバリアントの能力を改善することができる例示的なヌクレオチド変化は、いくつかの実施形態では、足場ステムを熱安定性ステムループで置き換えることを含み得る。いかなる理論にも拘束されることを望むことなく、足場ステムを熱安定性ステムループで置き換えることにより、CasXタンパク質とのgNAバリアントの全体的な結合安定性を増加させることができる。あるいは、または加えて、ステムループの大部分を除去することにより、gNAバリアントのフォールディング動態が変化し、機能的な折り畳まれたgNAが容易かつ迅速に作製され、例えば、gNAバリアントが自身に「絡まる」可能性の程度を減少させることによって、構造的に組み立てられ得る。いくつかの実施形態では、足場ステムループ配列の選択は、gNAに利用される異なるスペーサーによって変化し得る。いくつかの実施形態では、足場配列は、スペーサー、ひいては標的配列に合わせて調整され得る。生化学的アッセイを使用して、実施例のアッセイを含む、RNPを形成するためのgNAバリアントに対するCasXタンパク質の結合親和性を評価することができる。例えば、当業者であれば、追加の非標識「コールド競合物」gNAの増加濃度に対する応答として、固定化されたCasXタンパク質に結合している蛍光標識gNAの量の変化を測定することができる。あるいは、または加えて、異なる量の蛍光標識gNAが固定化されたCasXタンパク質上に流されたときに蛍光シグナルがどのように変化するかを監視または確認することができる。あるいは、RNPを形成する能力は、定義された標的核酸配列に対するインビトロ切断アッセイを使用して評価することができる。
i.gNA安定性
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAと比較して改善された安定性を有する。安定性および効率的なフォールディングの増加は、いくつかの実施形態では、gNAバリアントが標的細胞内に存続する程度を増加させることができ、それにより、遺伝子編集などのCasX機能を実行することができる機能的RNPを形成する機会を増加させることができる。gNAバリアントの安定性の増加は、いくつかの実施形態では、より少ない量のgNAが細胞に送達される同様の結果を可能にすることができ、次いで、遺伝子編集中のオフターゲット効果の機会を低減させることができる。
別の態様では、本開示は、足場ステムループおよび/または伸長ステムループがヘアピンループまたは熱安定性RNAステムループで置き換えられるgNAを提供し、結果として生じたgNAは、増加した安定性を有し、ループの選択に応じて、ある特定の細胞タンパク質またはRNAと相互作用することができる。いくつかの実施形態では、置換RNAループは、MS2、Qβ、U1ヘアピンII、Uvsx、PP7、ファージ複製ループ、キッシングループ_a、キッシングループ_b1、キッシングループ_b2、GクアッドリプレックスM3q、Gクアッドリプレックステロメアバスケット、サルシン-リシンループ、およびシュードノットから選択される。かかる構成要素を含むgNAバリアントの配列が表2Bに示される。
ガイドRNA安定性は、例えば、インビトロでガイドを組み立てること、細胞内環境を模倣する溶液中で様々な期間インキュベートすること、その後、本明細書に記載のインビトロ切断アッセイにより機能的活性を測定することを含む、様々な方法で評価することができる。あるいは、または加えて、gNAがgNAの初期トランスフェクション/形質導入後の様々な時点で細胞から収集されて、参照gRNAと比較してgNAバリアントがどのくらい存続するかを決定することができる。
j.溶解性
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAと比較して改善された溶解性を有する。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAと比較して改善されたCasXタンパク質:gNA RNPの溶解性を有する。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質:gNA RNPの溶解性は、gNAバリアントの5’末端または3’末端、例えば、参照sgRNAの5’側または3’側にリボザイム配列を付加することによって改善される。M1リボザイムなどのいくつかのリボザイムは、RNA媒介性タンパク質フォールディングによりタンパク質の溶解性を増加させることができる。
本明細書に記載のgNAバリアントを含むCasX RNPの溶解性の増加は、当業者に既知の様々な手段によって、例えば、CasXおよびgNAバリアントが発現される溶解したE.coliの可溶性画分のゲル上で濃度測定読み取りを行うことによって評価することができる。
k.ヌクレアーゼ活性に対する抵抗性
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAと比較して改善されたヌクレアーゼ活性に対する抵抗性を有する。いかなる理論にも拘束されることを望むことなく、細胞で見つけられるヌクレアーゼなどのヌクレアーゼに対する抵抗性の増加は、例えば、細胞内環境におけるバリアントgNAの持続性を増加させ、それにより、遺伝子編集を改善することができる。
多くのヌクレアーゼは加工性であり、RNAを3’から5’への様式で分解する。したがって、いくつかの実施形態では、gNAの一方もしくは両方の末端へのヌクレアーゼ抵抗性二次構造の付加、またはsgNAの二次構造を変化させるヌクレオチド変化により、ヌクレアーゼ活性に対する増加した抵抗性を有するgNAバリアントを生成することができる。ヌクレアーゼ活性に対する抵抗性は、当業者に既知の様々な方法によって評価することができる。例えば、ヌクレアーゼ活性に対する抵抗性を測定するインビトロ法は、例えば、参照gNAおよびバリアントを1つ以上の例示的なRNAヌクレアーゼと接触させることと、分解を測定することとを含み得る。あるいは、または加えて、本明細書に記載の方法を使用して細胞環境におけるgNAバリアントの存続性を測定することにより、gNAバリアントがヌクレアーゼ抵抗性である程度を示すことができる。
l.標的DNAに対する結合親和性
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAと比較して改善された標的DNAに対する親和性を有する。ある特定の実施形態では、gNAバリアントを含むリボ核タンパク質複合体は、参照gRNAを含むRNPの親和性と比較して改善された標的DNAに対する親和性を有する。いくつかの実施形態では、標的DNAに対するRNPの改善された親和性は、標的配列に対する改善された親和性、PAM配列に対する改善された親和性、標的配列のDNAを探し出すRNPの改善された能力、またはそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、標的DNAに対する改善された親和性は、全体的なDNA結合親和性の増加の結果である。
理論に拘束されることを望むことなく、CasXタンパク質のOBDの機能に影響を与えるgNAバリアントのヌクレオチド変化は、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)に結合するCasXバリアントタンパク質の親和性を増加させることができ、にTTC、ATC、GTC、およびCTCからなる群から選択されるPAM配列を含む、配列番号2の参照CasXタンパク質によって認識される標準的TTC PAM以外の増加したスペクトルのPAM配列に結合するまたはそれを利用する能力も増加させることができ、それにより、標的DNA配列に対するCasXバリアントタンパク質の親和性および多様性を増加させ、参照CasXと比較して、編集および/または結合することができる標的核酸配列の実質的な増加をもたらす。以下でより完全に記載されるように、参照CasXと比較して、編集することができる標的核酸の配列の増加は、PAMおよびプロトスペーサー配列の両方、ならびに非標的鎖の配向に応じたそれらの方向性を指す。これは、標的鎖ではなく非標的鎖のPAM配列が切断を決定するか、または標的認識に機械的に関与していることを意味するものではない。例えば、TTC PAMを参照する場合、それは、実際には、標的切断に必要な相補的GAA配列である場合もあれば、両方の鎖由来のヌクレオチドのある組み合わせである場合もある。本明細書に開示されるCasXタンパク質の場合、PAMはプロトスペーサーの5’側に位置し、少なくとも単一のヌクレオチドがPAMをプロトスペーサーの第1のヌクレオチドから分離している。あるいは、または加えて、標的DNA鎖に対するCasXバリアントタンパク質の親和性を増加させるヘリカルIおよび/またはヘリカルIIドメインの機能に影響を与えるgNAの変化は、標的DNAに対するバリアントgNAを含むCasX RNPの親和性を増加させることができる。
m.gNA機能の付加または変化
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNAに関してgNAバリアントのトポロジーを変化させるより大きい構造変化を含み、それにより、異なるgNAの機能性を可能にすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、参照gRNA足場の内因性ステムループを、以前に特定された安定したRNA構造と、またはタンパク質もしくはRNA結合パートナーと相互作用してCasXに追加の部分を動員するか、またはこのRNA構造への結合パートナーを有するウイルスカプシドの内部などの特定の位置にCasXを動員するステムループと交換したものである。他の状況では、キッシングループで見られるように、RNAが互いに動員される場合があり、これにより、2つのCasXタンパク質が標的DNA配列でのより効率的な遺伝子編集のために共局在化されるようになり得る。かかるRNA構造には、MS2、Qβ、U1ヘアピンII、Uvsx、PP7、ファージ複製ループ、キッシングループ_a、キッシングループ_b1、キッシングループ_b2、GクアッドリプレックスM3q、Gクアッドリプレックステロメアバスケット、サルシン-リシンループ、またはシュードノットが含まれ得る。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、末端融合パートナーを含む。例示的な末端融合には、自己切断リボザイムまたはタンパク質結合モチーフへのgRNAの融合が含まれ得る。本明細書で使用される場合、「リボザイム」とは、タンパク質酵素と同様の1つ以上の触媒活性を有するRNAまたはそのセグメントを指す。例示的なリボザイム触媒活性には、例えば、RNAの切断および/もしくはライゲーション、DNAの切断および/もしくはライゲーション、またはペプチド結合形成が含まれ得る。いくつかの実施形態では、かかる融合は、足場フォールディングを改善するか、またはDNA修復機構を動員することができる。例えば、gRNAは、いくつかの実施形態では、デルタ肝炎ウイルス(HDV)アンチゲノムリボザイム、HDVゲノムリボザイム、ハチェットリボザイム(メタゲノムデータからのもの)、env25ピストルリボザイム(Aliistipes putredinis由来の代表的なもの)、HH15最小ハンマーヘッドリボザイム、タバコリングスポットウイルス(TRSV)リボザイム、野生型ウイルスハンマーヘッドリボザイム(および合理的なバリアント)、またはツイステッドシスター1もしくはRBMXリクルーティングモチーフに融合され得る。ハンマーヘッドリボザイムは、RNA分子内の特定の部位で可逆的切断およびライゲーション反応を触媒するRNAモチーフである。ハンマーヘッドリボザイムには、I型、II型、およびIII型ハンマーヘッドリボザイムが含まれる。HDV、ピストル、およびハチェットリボザイムは、自己切断活性を有する。1つ以上のリボザイムを含むgNAバリアントは、gRNA参照と比較して拡張されたgNA機能を可能にし得る。例えば、自己切断リボザイムを含むgNAは、いくつかの実施形態では、転写され、ポリシストロン転写物の一部として成熟gNAに処理され得る。かかる融合は、gNAの5’末端または3’末端のいずれかで起こり得る。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、5’末端および3’末端の両方に融合を含み、これらの融合は各々独立して、本明細書に記載される。いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、ファージ複製ループまたはテトラループを含む。いくつかの実施形態では、gNAは、タンパク質に結合することができるヘアピンループを含む。例えば、いくつかの実施形態では、ヘアピンループは、MS2、Qβ、U1ヘアピンII、Uvsx、またはPP7ヘアピンループである。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、1つ以上のRNAアプタマーを含む。本明細書で使用される場合、「RNAアプタマー」とは、高い親和性および高い特異性で標的に結合するRNA分子を指す。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、1つ以上のリボスイッチを含む。本明細書で使用される場合、「リボスイッチ」とは、小分子に結合すると状態を変化させるRNA分子を指す。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントは、1つ以上のタンパク質結合モチーフをさらに含む。本開示の参照gRNAまたはgNAバリアントにタンパク質結合モチーフを付加することにより、いくつかの実施形態では、CasX RNPが追加のタンパク質と会合することを可能にし得、例えば、それらのタンパク質の機能性をCasX RNPに付加することができる。
n.化学的に修飾されたgNA
いくつかの実施形態では、本開示は、化学的に修飾されたgNAに関する。いくつかの実施形態では、本開示は、ガイドRNA機能性を有し、かつヌクレアーゼによる切断に対する低下した感受性を有する化学的に修飾されたgNAを提供する。4つの標準的リボヌクレオチドA、C、G、およびU以外の任意のヌクレオチド、またはデオキシヌクレオチドを含むgNAは、化学的に修飾されたgNAである。いくつかの事例では、化学的に修飾されたgNAは、天然ホスホジエステルヌクレオチド間結合以外の任意の骨格またはヌクレオチド間結合を含む。ある特定の実施形態では、保持される機能性は、本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかのCasXに結合する修飾されたgNAの能力を含む。ある特定の実施形態では、保持される機能性は、標的核酸配列に結合する修飾されたgNAの能力を含む。ある特定の実施形態では、保持される機能性は、CasXタンパク質を標的とすること、または標的核酸配列に結合する予め複合体形成されたCasXタンパク質-gNAの能力を含む。ある特定の実施形態では、保持される機能性は、CasX-gNAによって標的ポリヌクレオチドをニッキングする能力を含む。ある特定の実施形態では、保持される機能性は、CasX-gNAによって標的核酸配列を切断する能力を含む。ある特定の実施形態では、保持される機能性は、本開示の実施形態のCasXタンパク質を有するCasX系におけるgNAの任意の他の既知の機能である。
いくつかの実施形態では、本開示は、ヌクレオチド糖修飾が、2′-O-C1-4アルキル、例えば、2′-O-メチル(2′-OMe)、2′-デオキシ(2′-H)、2′-O-C1-3アルキル-O-C1-3アルキル、例えば、2′-メトキシエチル(「2′-MOE」)、2′-フルオロ(「2′-F」)、2′-アミノ(「2′-NH2」)、2′-アラビノシル(「2′-アラビノ」)ヌクレオチド、2′-F-アラビノシル(「2′-F-アラビノ」)ヌクレオチド、2′-ロックド核酸(「LNA」)ヌクレオチド、2′-アンロックド核酸(「ULNA」)ヌクレオチド、L型の糖(「L-糖」)、および4′-チオリボシルヌクレオチドからなる群から選択されるgNAに組み込まれている、化学的に修飾されたgNAを提供する。他の実施形態では、ガイドRNAに組み込まれるヌクレオチド間結合修飾は、ホスホロチオエート「P(S)」(P(S))、ホスホノカルボキシレート(P(CH2)nCOOR)、例えば、ホスホノアセテート「PACE」(P(CH2COO-))、チオホスホノカルボキシレート((S)P(CH2)nCOOR)、例えば、チオホスホノアセテート「チオPACE」((S)P(CH2)nCOO-))、アルキルホスホネート(P(C1-3アルキル)、例えば、メチルホスホネート-P(CH3)、ボラノホスホネート(P(BH3))、およびホスホロジチオエート(P(S)2)からなる群から選択される。
ある特定の実施形態では、本開示は、核酸塩基(「塩基」)修飾が、2-チオウラシル(「2-チオU」)、2-チオシトシン(「2-チオC」)、4-チオウラシル(「4-チオU」)、6-チオグアニン(「6-チオG」)、2-アミノアデニン(「2-アミノA」)、2-アミノプリン、シュードウラシル、ヒポキサンチン、7-デアザグアニン、7-デアザ-8-アザグアニン、7-デアザアデニン、7-デアザ-8-アザアデニン、5-メチルシトシン(「5-メチルC」)、5-メチルウラシル(「5-メチルU」)、5-ヒドロキシメチルシトシン、5-ヒドロキシメチルウラシル、5,6-デヒドロウラシル、5-プロピニルシトシン、5-プロピニルウラシル、5-エチニルシトシン、5-エチニルウラシル、5-アリルウラシル(「5-アリルU」)、5-アリルシトシン(「5-アリルC」)、5-アミノアリルウラシル(「5-アミノアリルU」)、5-アミノアリル-シトシン(「5-アミノアリルC」)、脱塩基ヌクレオチド、Z塩基、P塩基、非構造化核酸(「UNA」)、イソグアニン(「イソG」)、イソシトシン(「イソC」)、5-メチル-2-ピリミジン、x(A,G,C,T)、およびy(A,G,C,T)からなる群から選択されるgNAに組み込まれている、化学的に修飾されたgNAを提供する。
他の実施形態では、本開示は、1つ以上の同位体修飾が、1つ以上の15N、13C、14C、重水素、3H、32P、125I、131I原子、またはトレーサーとして使用される他の原子もしくは元素を含むヌクレオチドを含む、ヌクレオチド糖、核酸塩基、ホスホジエステル結合、および/またはヌクレオチドホスフェートに導入されている、化学的に修飾されたgNAを提供する。
いくつかの実施形態では、gNAに組み込まれる「末端」修飾は、PEG(ポリエチレングリコール)、炭化水素リンカー(ヘテロ原子(O、S、N)置換炭化水素スペーサー、ハロ置換炭化水素スペーサー、ケト-、カルボキシル-、アミド-、チオニル-、カルバモイル-、チオノカルバマオイル含有炭化水素スペーサーを含む)、スペルミンリンカー、例えば、6-フルオレセインーヘキシル、クエンチャー(例えば、ダブシル、BHQ)、および他の標識(例えば、ビオチン、ジゴキシゲニン、アクリジン、ストレプトアビジン、アビジン、ペプチド、および/またはタンパク質)などのリンカーに結合した蛍光色素を含む色素(例えば、フルオレセイン、ローダミン、シアニン)からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、「末端」修飾は、デオキシヌクレオチドおよび/またはリボヌクレオチドのオリゴヌクレオチド、ペプチド、タンパク質、糖、オリゴ糖、ステロイド、脂質、葉酸、ビタミン、および/または他の分子を含む別の分子へのgNAのコンジュゲーション(またはライゲーション)を含む。ある特定の実施形態では、本開示は、「末端」修飾(上記)が、ホスホジエステル結合として組み込まれ、かつgNA内の2つのヌクレオチド間のどこにでも組み込まれ得る、例えば、2-(4-ブチルアミドフルオレセイン)プロパン-1,3-ジオールビス(ホスホジエステル)リンカーなどのリンカーを介してgNA配列の内部に位置する、化学的に修飾されたgNAを提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、アミン、チオール(またはスルフヒドリル)、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボニル、チオニル、チオカルボニル、カルバモイル、チオカルバモイル、ホスホリル、アルケン、アルキン、ハロゲン、または蛍光色素、非蛍光標識、タグ(14Cの場合、例えば、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、または15N、13C、重水素、3H、32P、125Iなどの同位体標識を含む部分)、オリゴヌクレオチド(アプタマーを含む、デオキシヌクレオチドおよび/またはリボヌクレオチドを含む)、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、糖、オリゴ糖、ステロイド、脂質、葉酸、およびビタミンからなる群から選択される所望の部分に後にコンジュゲートされ得る官能基末端リンカーなどの末端官能基を含む末端修飾を有する化学的に修飾されたgNAを提供する。コンジュゲーションは、N-ヒドロキシスクシンイミド、イソチオシアネート、DCC(またはDCI)、および/または“Bioconjugate Techniques” by Greg T.Hermanson,Publisher Eslsevier Science,3rd ed.(2013)(この内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載の任意の他の標準方法によるカップリングを含むが、これらに限定されない、当該技術分野で周知の標準化学を用いる。
IV.標的核酸を修飾するためのタンパク質
本開示は、真核細胞のゲノム編集に有用なCRISPRヌクレアーゼを含む系を提供する。いくつかの実施形態では、CRISPRヌクレアーゼは、Cas9、Cas12a、Cas12b、Cas12c、Cas12d(CasY)、CasX、Cas13a、Cas13b、Cas13c、Cas13d、CasX、CasY、Cas14、Cpfl、C2cl、Csn2、およびCas Phiからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CRISPRヌクレアーゼは、V型CRISPRヌクレアーゼである。いくつかの実施形態では、本開示は、真核細胞の標的核酸配列を修飾するように特別に設計された、CasXタンパク質と、1つ以上のガイド核酸(gNA)とを含む系を提供する。
本明細書で使用される「CasXタンパク質」という用語は、タンパク質のファミリーを指し、全ての天然に存在するCasXタンパク質、天然に存在するCasXタンパク質と少なくとも50%の同一性を共有するタンパク質、および天然に存在する参照CasXタンパク質と比較して1つ以上の改善された特性を有するCasXバリアントを包含する。CasXタンパク質は、CRISPR-Cas V型タンパク質に属する。CasXバリアント実施形態の例示的な改善された特性には、以下により完全に記載される、バリアントの改善されたフォールディング、gNAに対する改善された結合親和性、標的核酸に対する改善された結合親和性、標的DNAの編集および/または結合においてPAM配列のより広範なスペクトルを利用する改善された能力、標的DNAの改善された巻き戻し、増加した編集活性、改善された編集効率、改善された編集特異性、効果的に編集され得る真核生物ゲノムの増加した割合、増加したヌクレアーゼ活性、二本鎖切断のための増加した標的鎖負荷、一本鎖ニッキングのための減少した標的鎖負荷、減少したオフターゲット切断、DNAの非標的鎖の改善された結合、改善されたタンパク質安定性、改善されたタンパク質:gNA(RNP)複合体安定性、改善されたタンパク質溶解性、改善されたタンパク質:gNA(RNP)複合体溶解性、改善されたタンパク質収量、改善されたタンパク質発現、ならびに改善された融合特性が含まれるが、これらに限定されない。前述の実施形態では、CasXバリアントおよびgNAバリアントのRNPの改善された特性のうちの1つ以上は、同等の様式でアッセイされた場合、配列番号1、配列番号2、または配列番号3の参照CasXタンパク質と表1のgNAとのRNPと比較して、少なくとも約1.1~約100,000倍改善される。他の事例では、CasXバリアントおよびgNAバリアントのRNPの1つ以上の改善された特性は、配列番号1、配列番号2、または配列番号3の参照CasXタンパク質と表1のgNAとのRNPと比較して、少なくとも約1.1、少なくとも約10、少なくとも約100、少なくとも約1000、少なくとも約10,000、少なくとも約100,000倍、またはそれ以上改善される。他の事例では、CasXバリアントおよびgNAバリアントのRNPの改善された特性のうちの1つ以上は、同等の様式でアッセイされた場合、配列番号1、配列番号2、または配列番号3の参照CasXタンパク質と表1のgNAとのRNPと比較して、約1.1~100,00倍、約1.1~10,00倍、約1.1~1,000倍、約1.1~500倍、約1.1~100倍、約1.1~50倍、約1.1~20倍、約10~100,00倍、約10~10,00倍、約10~1,000倍、約10~500倍、約10~100倍、約10~50倍、約10~20倍、約2~70倍、約2~50倍、約2~30倍、約2~20倍、約2~10倍、約5~50倍、約5~30倍、約5~10倍、約100~100,00倍、約100~10,00倍、約100~1,000倍、約100~500倍、約500~100,00倍、約500~10,00倍、約500~1,000倍、約500~750倍、約1,000~100,00倍、約10,000~100,00倍、約20~500倍、約20~250倍、約20~200倍、約20~100倍、約20~50倍、約50~10,000倍、約50~1,000倍、約50~500倍、約50~200倍、または約50~100倍改善される。他の事例では、CasXバリアントおよびgNAバリアントのRNPの1つ以上の改善された特性は、同等の様式でアッセイされた場合、配列番号1、配列番号2、または配列番号3の参照CasXタンパク質と表1のgNAとのRNPと比較して、約1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、11倍、12倍、13倍、14倍、15倍、16倍、17倍、18倍、19倍、20倍、25倍、30倍、40倍、45倍、50倍、55倍、60倍、70倍、80倍、90倍、100倍、110倍、120倍、130倍、140倍、150倍、160倍、170倍、180倍、190倍、200倍、210倍、220倍、230倍、240倍、250倍、260倍、270倍、280倍、290倍、300倍、310倍、320倍、330倍、340倍、350倍、360倍、370倍、380倍、390倍、400倍、425倍、450倍、475倍、または500倍改善される。
CasXバリアントという用語は、融合タンパク質であるバリアントを含み、すなわち、CasXは、異種配列に「融合」されている。これには、CasXバリアント配列と、CasXの異種タンパク質またはそのドメインへのN末端、C末端、または内部融合とを含むCasXバリアントが含まれる。
本開示のCasXタンパク質は、以下のドメイン:以下により詳細に記載される、非標的鎖結合(NTSB)ドメイン、標的鎖負荷(TSL)ドメイン、ヘリカルIドメイン、ヘリカルIIドメイン、オリゴヌクレオチド結合ドメイン(OBD)、およびRuvC DNA切断ドメイン(これらの最後のものは、触媒的に死んでいるCasXバリアントにおいて修飾されているか、または欠失している場合がある)のうちの少なくとも1つを含む。加えて、本開示のCasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と参照gNAとのRNPと比較して、TTC、ATC、GTC、またはCTCから選択されるPAM配列を利用して標的DNAを効果的に編集するおよび/またはそれに結合する増強された能力を有する。いくつかの実施形態では、PAM配列は、TCモチーフを含む。前述では、PAM配列は、同等のアッセイシステムにおける参照CasXタンパク質と参照gNAとを含むRNPの編集効率および/または結合と比較して、アッセイシステムにおいてgNAの標的配列と同一性を有するプロトスペーサーの非標的鎖の5’側の少なくとも1つのヌクレオチドに位置する。一実施形態では、CasXバリアントとgNAバリアントとのRNPは、同等のアッセイシステムにおいて参照CasXタンパク質と参照gNAとを含むRNPと比較して、標的DNAにおける標的配列のより高い編集効率および/または結合を呈し、標的DNAのPAM配列はTTCである。別の実施形態では、CasXバリアントとgNAバリアントとのRNPは、同等のアッセイシステムにおいて参照CasXタンパク質と参照gNAとを含むRNPと比較して、標的DNAにおける標的配列のより高い編集効率および/または結合を呈し、標的DNAのPAM配列はATCである。別の実施形態では、CasXバリアントとgNAバリアントとのRNPは、同等のアッセイシステムにおいて参照CasXタンパク質と参照gNAとを含むRNPと比較して、標的DNAにおける標的配列のより高い編集効率および/または結合を呈し、標的DNAのPAM配列はCTCである。別の実施形態では、CasXバリアントとgNAバリアントとのRNPは、同等のアッセイシステムにおいて参照CasXタンパク質と参照gNAとを含むRNPと比較して、標的DNAにおける標的配列のより高い編集効率および/または結合を呈し、標的DNAのPAM配列はGTCである。前述の実施形態では、1つ以上のPAM配列に対する編集効率および/または結合親和性の増加は、それらのPAM配列に対する配列番号1~3のCasXタンパク質のうちの1つと表1のgNAとのRNPの編集効率および/または結合親和性と比較して、少なくとも1.5倍高い。
いくつかの事例では、CasXタンパク質は、天然に存在するタンパク質である(例えば、原核細胞に天然に存在し、原核細胞から単離される)。他の実施形態では、CasXタンパク質は、天然に存在するタンパク質ではない(例えば、CasXタンパク質は、CasXバリアントタンパク質、キメラタンパク質などである)。天然に存在するCasXタンパク質(本明細書では「参照CasXタンパク質」と称される)は、標的とされる二本鎖DNA(dsDNA)の特定の配列で二本鎖切断を触媒するエンドヌクレアーゼとして機能する。配列特異性は、複合体形成される会合したgNAの標的配列によって提供され、標的核酸内の標的配列にハイブリダイズする。
いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、標的核酸および/または標的核酸と会合したポリペプチド(例えば、ヒストンテイルのメチル化またはアセチル化)に結合するおよび/またはそれを修飾する(例えば、切断、ニッキング、メチル化、脱メチル化など)ことができる。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、触媒的に死んでいるが、標的核酸に結合する能力を保持している。例示的な触媒的に死んでいるCasXタンパク質は、CasXタンパク質のRuvCドメインの活性部位に1つ以上の変異を含む。いくつかの実施形態では、触媒的に死んでいるCasXタンパク質は、配列番号1の残基672、769、および/または935に置換を含む。一実施形態では、触媒的に死んでいるCasXタンパク質は、配列番号1の参照CasXタンパク質におけるD672A、E769A、および/またはD935A置換を含む。他の実施形態では、触媒的に死んでいるCasXタンパク質は、配列番号2の参照CasXタンパク質におけるアミノ酸659、756、および/または922の置換を含む。いくつかの実施形態では、触媒的に死んでいるCasXタンパク質は、配列番号2の参照CasXタンパク質におけるD659A、E756A、および/またはD922A置換を含む。さらなる実施形態では、触媒的に死んでいるCasXタンパク質は、CasXタンパク質のRuvCドメインの全てまたは一部の欠失を含む。同じ前述の置換が本開示のCasXバリアントに同様に導入されて、dCasXバリアントをもたらすことができることが理解されよう。一実施形態では、RuvCドメインの全てまたは一部がCasXバリアントから欠失され、dCasXバリアントをもたらす。触媒的に不活性なdCasXバリアントタンパク質は、いくつかの実施形態では、塩基編集またはエピジェネティック修飾に使用することができる。DNAに対する親和性が高まるにつれて、いくつかの実施形態では、触媒的に不活性なdCasXバリアントタンパク質は、触媒的に活性なCasXと比較して、それらの標的核酸をより速く見つけることができ、より長期間にわたって標的核酸に結合したままの状態を保つことができ、より安定した様式で標的核酸に結合することができるか、またはそれらの組み合わせであり、それにより、切断能力を保持するCasXバリアントと比較して、触媒的に死んでいるCasXバリアントタンパク質のそれらの機能を改善することができる。
a.非標的鎖結合ドメイン
本開示の参照CasXタンパク質は、非標的鎖結合ドメイン(NTSBD)を含む。NTSBDは、以前にいずれのCasタンパク質でも見つけられなかったドメインであり、例えば、このドメインは、Cas9、Cas12a/Cpf1、Cas13、Cas14、CASCADE、CSM、またはCSYなどのCasタンパク質に存在しない。理論または機構に拘束されることなく、CasXにおけるNTSBDは、非標的DNA鎖への結合を可能にし、非標的鎖および標的鎖の巻き戻しを援助し得る。NTSBDは、巻き戻された状態の非標的DNA鎖の巻き戻しまたは捕捉に関与していると推定される。NTSBDは、これまでに導出されたCryoEMモデル構造の非標的鎖と直接接触しており、非標準的ジンクフィンガードメインを含んでいる可能性がある。NTSBDは、巻き戻し中のDNAの安定化、ガイドRNA侵入、およびRループ形成に関与している可能性もある。いくつかの実施形態では、例示的なNTSBDは、配列番号1のアミノ酸101~191または配列番号2のアミノ酸103~192を含む。いくつかの実施形態では、参照CasXタンパク質のNTSBDは、4本鎖ベータシートを含む。
b.標的鎖負荷ドメイン
本開示の参照CasXタンパク質は、標的鎖負荷(TSL)ドメインを含む。TSLドメインは、Cas9、CASCADE、CSM、またはCSYなどのある特定のCasタンパク質では見つけられないドメインである。理論または機構に拘束されることを望むことなく、TSLドメインが、CasXタンパク質のRuvC活性部位への標的DNA鎖の負荷の援助に関与していると考えられている。いくつかの実施形態では、TSLは、折り畳まれた状態で標的鎖を配置または捕捉する役割を果たし、これにより、標的鎖DNA骨格の切断可能なリン酸がRuvC活性部位に配置される。TSLは、TSLの大部分によって分離されているcys4(CXXC、CXXCジンクフィンガー/リボンドメイン(配列番号48)を含む。いくつかの実施形態では、例示的なTSLは、配列番号1のアミノ酸825~934または配列番号2のアミノ酸813~921を含む。
c.ヘリカルIドメイン
本開示の参照CasXタンパク質は、ヘリカルIドメインを含む。CasX以外のある特定のCasタンパク質は、同様の方法で命名され得るドメインを有する。しかしながら、いくつかの実施形態では、CasXタンパク質のヘリカルIドメインは、非CasXタンパク質と比較して、1つ以上の特有の構造的特徴を含むか、または特有の配列を含むか、またはそれらの組み合わせである。例えば、いくつかの実施形態では、CasXタンパク質のヘリカルIドメインは、同様の名前を有し得る他のCasタンパク質のドメインと比較して、1つ以上の特有の二次構造を含む。例えば、いくつかの実施形態では、CasXタンパク質のヘリカルIドメインは、他のCRISPRタンパク質と比較して、配置、数、および長さの点で特有の構造および配列を有する1つ以上のアルファヘリックスを含む。ある特定の実施形態では、ヘリカルIドメインは、結合したDNAおよびガイドRNAのスペーサーとの相互作用に関与する。理論に拘束されることを望むことなく、いくつかの事例では、ヘリカルIドメインがプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)の結合に寄与し得ると考えられている。いくつかの実施形態では、例示的なヘリカルIドメインは、配列番号1のアミノ酸57~100および192~332、または配列番号2のアミノ酸59~102および193~333を含む。いくつかの実施形態では、参照CasXタンパク質のヘリカルIドメインは、1つ以上のアルファヘリックスを含む。
d.ヘリカルIIドメイン
本開示の参照CasXタンパク質は、ヘリカルIIドメインを含む。CasX以外のある特定のCasタンパク質は、同様の方法で命名され得るドメインを有する。しかしながら、いくつかの実施形態では、CasXタンパク質のヘリカルIIドメインは、同様の名前を有し得る他のCasタンパク質のドメインと比較して、1つ以上の特有の構造的特徴を含むか、または特有の配列を含むか、またはそれらの組み合わせである。例えば、いくつかの実施形態では、ヘリカルIIドメインは、標的DNA:ガイドRNAチャネルに沿って整列する1つ以上の特有の構造的アルファヘリックス束を含む。いくつかの実施形態では、ヘリカルIIドメインを含むCasXにおいて、標的鎖およびガイドRNAは、ヘリカルII(およびいくつかの実施形態では、ヘリカルIドメイン)と相互作用して、RuvCドメインが標的DNAに接近することを可能にする。ヘリカルIIドメインは、ガイドRNA足場ステムループおよび結合したDNAへの結合に関与する。いくつかの実施形態では、例示的なヘリカルIIドメインは、配列番号1のアミノ酸333~509、または配列番号2のアミノ酸334~501を含む。
e.オリゴヌクレオチド結合ドメイン
本開示の参照CasXタンパク質は、オリゴヌクレオチド結合ドメイン(OBD)を含む。CasX以外のある特定のCasタンパク質は、同様の方法で命名され得るドメインを有する。しかしながら、いくつかの実施形態では、OBDは、1つ以上の特有の機能的特徴を含むか、またはCasXタンパク質に特有の配列を含むか、またはそれらの組み合わせである。例えば、いくつかの実施形態では、架橋ヘリックス(BH)、ヘリカルIドメイン、ヘリカルIIドメイン、およびオリゴヌクレオチド結合ドメイン(OBD)が一緒に、CasXタンパク質のガイドRNAへの結合に関与する。したがって、例えば、いくつかの実施形態では、OBDは、ヘリカルIドメイン、もしくはヘリカルIIドメイン、またはそれらの両方と機能的に相互作用するという点でCasXタンパク質に特有であり、これらは各々、本明細書に記載のCasXタンパク質に特有であり得る。具体的には、CasXにおいて、OBDは、ガイドRNA足場のRNAトリプレックスに主に結合する。OBDは、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)への結合にも関与し得る。例示的なOBDドメインは、配列番号1のアミノ酸1~56および510~660、または配列番号2のアミノ酸1~58および502~647を含む。
f.RuvC DNA切断ドメイン
本開示の参照CasXタンパク質は、2つの部分的なRuvCドメイン(RuvC-IおよびRuvC-II)を含む、RuvCドメインを含む。RuvCドメインは、全ての12型CRISPRタンパク質の祖先ドメインである。RuvCドメインは、トランスポザーゼのようなTNPB(トランスポザーゼB)に由来する。他のRuvCドメインと同様に、CasX RuvCドメインは、マグネシウム(Mg)イオンの調整およびDNAの切断に関与するDED触媒三連構造を有する。いくつかの実施形態では、RuvCは、DNAの両方の鎖の切断に関与する(1つずつ切断し、最初に標的配列中の11~14ヌクレオチド(nt)で非標的鎖を切断し、その後、標的配列の後の2~4ヌクレオチドで標的鎖を切断する可能性が高い)DEDモチーフ活性部位を有する。特にCasXにおいて、RuvCドメインは、CasX機能に重要なガイドRNA足場ステムループの結合にも関与しているという点で特有である。例示的なRuvCドメインは、配列番号1のアミノ酸661~824および935~986、または配列番号2のアミノ酸648~812および922~978を含む。
g.参照CasXタンパク質
本開示は、参照CasXタンパク質を提供する。いくつかの実施形態では、参照CasXタンパク質は、天然に存在するタンパク質である。例えば、参照CasXタンパク質は、Deltaproteobacteria種、Planctomycetes種、またはCandidatus Sungbacteria種などの天然に存在する原核生物から単離され得る。参照CasXタンパク質(本明細書では参照CasXタンパク質とも称される)は、ガイドNAと相互作用してリボ核タンパク質(RNP)を形成することができるタンパク質のCasX(Cas12eと称されることもある)ファミリーに属するII型CRISPR/Casエンドヌクレアーゼである。いくつかの実施形態では、参照CasXタンパク質を含むRNP複合体は、gNAの標的配列(またはスペーサー)と標的核酸内の標的配列との間の塩基対形成により標的核酸内の特定の部位を標的とすることができる。いくつかの実施形態では、参照CasXタンパク質を含むRNPは、標的DNAを切断することができる。いくつかの実施形態では、参照CasXタンパク質を含むRNPは、標的DNAをニッキングすることができる。いくつかの実施形態では、参照CasXタンパク質を含むRNPは、標的DNAを編集することができ、例えば、参照CasXタンパク質がDNAを切断またはニッキングすることができる実施形態では、非相同末端結合(NHEJ)、相同性指向修復(HDR)、相同非依存性標的組み込み(HITI)、マイクロホモロジー媒介末端結合(MMEJ)、一本鎖アニーリング(SSA)、または塩基除去修復(BER)が続く。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質を含むRNPは、上でより完全に記載されるように、触媒的に死んでいる(触媒的に不活性であるか、または実質的にいずれの切断活性も有しない)CasXタンパク質(dCasX)であるが、標的DNAに結合する能力を保持する。
いくつかの事例では、参照CasXタンパク質は、Deltaproteobacteriaから単離されるか、またはそれに由来する。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、以下の配列と少なくとも50%同一、少なくとも60%同一、少なくとも65%同一、少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも81%同一、少なくとも82%同一、少なくとも83%同一、少なくとも84%同一、少なくとも85%同一、少なくとも86%同一、少なくとも86%同一、少なくとも87%同一、少なくとも88%同一、少なくとも89%同一、少なくとも89%同一、少なくとも90%同一、少なくとも91%同一、少なくとも92%同一、少なくとも93%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも97%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、少なくとも99.5%同一、または100%同一の配列を含む:
1 MEKRINKIRK KLSADNATKP VSRSGPMKTL LVRVMTDDLK KRLEKRRKKP EVMPQVISNN
61 AANNLRMLLD DYTKMKEAIL QVYWQEFKDD HVGLMCKFAQ PASKKIDQNK LKPEMDEKGN
121 LTTAGFACSQ CGQPLFVYKL EQVSEKGKAY TNYFGRCNVA EHEKLILLAQ LKPEKDSDEA
181 VTYSLGKFGQ RALDFYSIHV TKESTHPVKP LAQIAGNRYA SGPVGKALSD ACMGTIASFL
241 SKYQDIIIEH QKVVKGNQKR LESLRELAGK ENLEYPSVTL PPQPHTKEGV DAYNEVIARV
301 RMWVNLNLWQ KLKLSRDDAK PLLRLKGFPS FPVVERRENE VDWWNTINEV KKLIDAKRDM
361 GRVFWSGVTA EKRNTILEGY NYLPNENDHK KREGSLENPK KPAKRQFGDL LLYLEKKYAG
421 DWGKVFDEAW ERIDKKIAGL TSHIEREEAR NAEDAQSKAV LTDWLRAKAS FVLERLKEMD
481 EKEFYACEIQ LQKWYGDLRG NPFAVEAENR VVDISGFSIG SDGHSIQYRN LLAWKYLENG
541 KREFYLLMNY GKKGRIRFTD GTDIKKSGKW QGLLYGGGKA KVIDLTFDPD DEQLIILPLA
601 FGTRQGREFI WNDLLSLETG LIKLANGRVI EKTIYNKKIG RDEPALFVAL TFERREVVDP
661 SNIKPVNLIG VDRGENIPAV IALTDPEGCP LPEFKDSSGG PTDILRIGEG YKEKQRAIQA
721 AKEVEQRRAG GYSRKFASKS RNLADDMVRN SARDLFYHAV THDAVLVFEN LSRGFGRQGK
781 RTFMTERQYT KMEDWLTAKL AYEGLTSKTY LSKTLAQYTS KTCSNCGFTI TTADYDGMLV
841 RLKKTSDGWA TTLNNKELKA EGQITYYNRY KRQTVEKELS AELDRLSEES GNNDISKWTK
901 GRRDEALFLL KKRFSHRPVQ EQFVCLDCGH EVHADEQAAL NIARSWLFLN SNSTEFKSYK
961 SGKQPFVGAW QAFYKRRLKE VWKPNA(配列番号1)
いくつかの事例では、参照CasXタンパク質は、Planctomycetesから単離されるか、またはそれに由来する。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、以下の配列と少なくとも50%同一、少なくとも60%同一、少なくとも65%同一、少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも81%同一、少なくとも82%同一、少なくとも83%同一、少なくとも84%同一、少なくとも85%同一、少なくとも86%同一、少なくとも86%同一、少なくとも87%同一、少なくとも88%同一、少なくとも89%同一、少なくとも89%同一、少なくとも90%同一、少なくとも91%同一、少なくとも92%同一、少なくとも93%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも97%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、少なくとも99.5%同一、または100%同一の配列を含む:
1 MQEIKRINKI RRRLVKDSNT KKAGKTGPMK TLLVRVMTPD LRERLENLRK KPENIPQPIS
61 NTSRANLNKL LTDYTEMKKA ILHVYWEEFQ KDPVGLMSRV AQPAPKNIDQ RKLIPVKDGN
121 ERLTSSGFAC SQCCQPLYVY KLEQVNDKGK PHTNYFGRCN VSEHERLILL SPHKPEANDE
181 LVTYSLGKFG QRALDFYSIH VTRESNHPVK PLEQIGGNSC ASGPVGKALS DACMGAVASF
241 LTKYQDIILE HQKVIKKNEK RLANLKDIAS ANGLAFPKIT LPPQPHTKEG IEAYNNVVAQ
301 IVIWVNLNLW QKLKIGRDEA KPLQRLKGFP SFPLVERQAN EVDWWDMVCN VKKLINEKKE
361 DGKVFWQNLA GYKRQEALLP YLSSEEDRKK GKKFARYQFG DLLLHLEKKH GEDWGKVYDE
421 AWERIDKKVE GLSKHIKLEE ERRSEDAQSK AALTDWLRAK ASFVIEGLKE ADKDEFCRCE
481 LKLQKWYGDL RGKPFAIEAE NSILDISGFS KQYNCAFIWQ KDGVKKLNLY LIINYFKGGK
541 LRFKKIKPEA FEANRFYTVI NKKSGEIVPM EVNFNFDDPN LIILPLAFGK RQGREFIWND
601 LLSLETGSLK LANGRVIEKT LYNRRTRQDE PALFVALTFE RREVLDSSNI KPMNLIGIDR
661 GENIPAVIAL TDPEGCPLSR FKDSLGNPTH ILRIGESYKE KQRTIQAAKE VEQRRAGGYS
721 RKYASKAKNL ADDMVRNTAR DLLYYAVTQD AMLIFENLSR GFGRQGKRTF MAERQYTRME
781 DWLTAKLAYE GLPSKTYLSK TLAQYTSKTC SNCGFTITSA DYDRVLEKLK KTATGWMTTI
841 NGKELKVEGQ ITYYNRYKRQ NVVKDLSVEL DRLSEESVNN DISSWTKGRS GEALSLLKKR
901 FSHRPVQEKF VCLNCGFETH ADEQAALNIA RSWLFLRSQE YKKYQTNKTT GNTDKRAFVE
961 TWQSFYRKKL KEVWKPAV(配列番号2)
いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、配列番号2の配列、またはそれと少なくとも60%の類似性を含む。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、配列番号2の配列、またはそれと少なくとも80%の類似性を含む。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、配列番号2の配列、またはそれと少なくとも90%の類似性を含む。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、配列番号2の配列、またはそれと少なくとも95%の類似性を含む。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、配列番号2の配列からなる。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、配列番号2の配列と比較して少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも40、または少なくとも50個の変異を有する配列を含むか、またはそれらからなる。これらの変異は、挿入、欠失、アミノ酸置換、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。
いくつかの事例では、参照CasXタンパク質は、Candidatus Sungbacteriaから単離されるか、それに由来する。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、以下の配列と少なくとも50%同一、少なくとも60%同一、少なくとも65%同一、少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも81%同一、少なくとも82%同一、少なくとも83%同一、少なくとも84%同一、少なくとも85%同一、少なくとも86%同一、少なくとも86%同一、少なくとも87%同一、少なくとも88%同一、少なくとも89%同一、少なくとも89%同一、少なくとも90%同一、少なくとも91%同一、少なくとも92%同一、少なくとも93%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも97%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、少なくとも99.5%同一、または100%同一の配列を含む:
1 MDNANKPSTK SLVNTTRISD HFGVTPGQVT RVFSFGIIPT KRQYAIIERW FAAVEAARER
61 LYGMLYAHFQ ENPPAYLKEK FSYETFFKGR PVLNGLRDID PTIMTSAVFT ALRHKAEGAM
121 AAFHTNHRRL FEEARKKMRE YAECLKANEA LLRGAADIDW DKIVNALRTR LNTCLAPEYD
181 AVIADFGALC AFRALIAETN ALKGAYNHAL NQMLPALVKV DEPEEAEESP RLRFFNGRIN
241 DLPKFPVAER ETPPDTETII RQLEDMARVI PDTAEILGYI HRIRHKAARR KPGSAVPLPQ
301 RVALYCAIRM ERNPEEDPST VAGHFLGEID RVCEKRRQGL VRTPFDSQIR ARYMDIISFR
361 ATLAHPDRWT EIQFLRSNAA SRRVRAETIS APFEGFSWTS NRTNPAPQYG MALAKDANAP
421 ADAPELCICL SPSSAAFSVR EKGGDLIYMR PTGGRRGKDN PGKEITWVPG SFDEYPASGV
481 ALKLRLYFGR SQARRMLTNK TWGLLSDNPR VFAANAELVG KKRNPQDRWK LFFHMVISGP
541 PPVEYLDFSS DVRSRARTVI GINRGEVNPL AYAVVSVEDG QVLEEGLLGK KEYIDQLIET
601 RRRISEYQSR EQTPPRDLRQ RVRHLQDTVL GSARAKIHSL IAFWKGILAI ERLDDQFHGR
661 EQKIIPKKTY LANKTGFMNA LSFSGAVRVD KKGNPWGGMI EIYPGGISRT CTQCGTVWLA
721 RRPKNPGHRD AMVVIPDIVD DAAATGFDNV DCDAGTVDYG ELFTLSREWV RLTPRYSRVM
781 RGTLGDLERA IRQGDDRKSR QMLELALEPQ PQWGQFFCHR CGFNGQSDVL AATNLARRAI
841 SLIRRLPDTD TPPTP(配列番号3)
いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、配列番号3の配列、またはそれと少なくとも60%の類似性を含む。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、配列番号3の配列、またはそれと少なくとも80%の類似性を含む。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、配列番号3の配列、またはそれと少なくとも90%の類似性を含む。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、配列番号3の配列、またはそれと少なくとも95%の類似性を含む。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、配列番号3の配列からなる。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、配列番号3の配列と比較して少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも40、または少なくとも50個の変異を有する配列を含むか、またはそれらからなる。これらの変異は、挿入、欠失、アミノ酸置換、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。
h.CasXバリアントタンパク質
本開示は、参照CasXタンパク質のバリアント(本明細書では互換的に「CasXバリアント」または「CasXバリアントタンパク質」と称される)を提供し、CasXバリアントは、配列番号1~3の配列を含む参照CasXタンパク質の少なくとも1つのドメインに少なくとも1つの修飾を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、参照CasXタンパク質と比較して少なくとも1つの改善された特性を呈する。本明細書に記載の参照CasXタンパク質と比較してCasXバリアントタンパク質の1つ以上の機能または特性を改善する全てのバリアントが、本開示の範囲内であると想定される。いくつかの実施形態では、修飾は、参照CasXの1つ以上のアミノ酸の変異である。他の実施形態では、修飾は、異なるCasX由来の1つ以上のドメインでの参照CasXの1つ以上のドメインの置換である。いくつかの実施形態では、挿入は、異なるCasXタンパク質由来のドメインの一部または全ての挿入を含む。変異は、参照CasXタンパク質のいずれか1つ以上のドメインで起こり得、例えば、1つ以上のドメインの一部もしくは全ての欠失、または参照CasXタンパク質の任意のドメインにおける1つ以上のアミノ酸の置換、欠失、もしくは挿入を含み得る。CasXタンパク質のドメインには、非標的鎖結合(NTSB)ドメイン、標的鎖負荷(TSL)ドメイン、ヘリカルIドメイン、ヘリカルIIドメイン、オリゴヌクレオチド結合ドメイン(OBD)、およびRuvC DNA切断ドメインが含まれる。CasXタンパク質の改善された特性をもたらす参照CasXタンパク質のアミノ酸配列のいずれの変化も、本開示のCasXバリアントタンパク質とみなされる。例えば、CasXバリアントは、参照CasXタンパク質配列と比較して、1つ以上のアミノ酸置換、挿入、欠失、もしくはスワップされたドメイン、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号1~3の配列を含む参照CasXタンパク質の2つのドメインの少なくとも各々に少なくとも1つの修飾を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質の少なくとも2つのドメイン、少なくとも3つのドメイン、少なくとも4つのドメイン、または少なくとも5つのドメインに少なくとも1つの修飾を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質の少なくとも1つのドメインに2つ以上の修飾を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質の少なくとも1つのドメインに少なくとも2つの修飾、参照CasXタンパク質の少なくとも1つのドメインに少なくとも3つの修飾、または参照CasXタンパク質の少なくとも1つのドメインに少なくとも4つの修飾を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、参照CasXタンパク質と比較して2つ以上の修飾を含み、各修飾は、NTSBD、TSLD、ヘリカルIドメイン、ヘリカルIIドメイン、OBD、およびRuvC DNA切断ドメインからなる群から独立して選択されるドメインに作製される。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質の少なくとも1つの修飾は、配列番号1~3の配列を含む参照CasXタンパク質の1つのドメインの少なくとも一部分の欠失を含む。いくつかの実施形態では、欠失は、NTSBD、TSLD、ヘリカルIドメイン、ヘリカルIIドメイン、OBD、またはRuvC DNA切断ドメインにある。
本開示のCasXバリアントタンパク質を生成するための好適な変異誘発法には、例えば、ディープミューテーショナルエボルーション(DME)、ディープミューテーショナルスキャニング(DMS)、エラープローンPCR、カセット変異誘発、ランダム変異誘発、スタガードエクステンションPCR、遺伝子シャフリング、またはドメインスワッピングが含まれ得る。いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、例えば、参照CasXにおいて1つ以上の所望の変異を選択することによって設計される。ある特定の実施形態では、参照CasXタンパク質の活性は、1つ以上のCasXバリアントの活性が比較されるベンチマークとして使用され、それにより、CasXバリアントの機能の改善を測定する。CasXバリアントの例示的な改善には、以下により完全に記載される、バリアントの改善されたフォールディング、gNAに対する改善された結合親和性、標的DNAに対する改善された結合親和性、1つ以上のPAM配列に対する改変された結合親和性、標的DNAの改善された巻き戻し、増加した編集活性、改善された効率、改善された編集特異性、増加したヌクレアーゼ活性、二本鎖切断のための増加した標的鎖負荷、一本鎖ニッキングのための減少した標的鎖負荷、減少したオフターゲット切断、DNAの非標的鎖の改善された結合、改善されたタンパク質安定性、改善されたタンパク質:gNA複合体安定性、改善されたタンパク質溶解性、改善されたタンパク質:gNA複合体溶解性、改善されたタンパク質収量、改善されたタンパク質発現、ならびに改善された融合特性が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に記載のCasXバリアントのいくつかの実施形態では、少なくとも1つの修飾は、(a)配列番号1、配列番号2、もしくは配列番号3の参照CasXと比較したCasXバリアントにおける1~100個の連続もしくは非連続アミノ酸の置換、(b)参照CasXと比較したCasXバリアントにおける1~100個の連続もしくは非連続アミノ酸の欠失、(c)参照CasXと比較したCasXにおける1~100個の連続もしくは非連続アミノ酸の挿入、または(d)(a)~(c)の任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの修飾は、(a)配列番号1、配列番号2、もしくは配列番号3の参照CasXと比較したCasXバリアントにおける5~10個の連続もしくは非連続アミノ酸の置換、(b)参照CasXと比較したCasXバリアントにおける1~5個の連続もしくは非連続アミノ酸の欠失、(c)参照CasXと比較したCasXにおける1~5個の連続もしくは非連続アミノ酸の挿入、または(d)(a)~(c)の任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号1、配列番号2、または配列番号3の配列と比較して、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも40、または少なくとも50個の変異を有する配列を含むか、またはそれらからなる。これらの変異は、挿入、欠失、アミノ酸置換、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質の少なくとも1つのドメインに少なくとも1つのアミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して、少なくとも約1~4個のアミノ酸置換、1~10個のアミノ酸置換、1~20個のアミノ酸置換、1~30個のアミノ酸置換、1~40個のアミノ酸置換、1~50個のアミノ酸置換、1~60個のアミノ酸置換、1~70個のアミノ酸置換、1~80個のアミノ酸置換、1~90個のアミノ酸置換、1~100個のアミノ酸置換、2~10個のアミノ酸置換、2~20個のアミノ酸置換、2~30個のアミノ酸置換、3~10個のアミノ酸置換、3~20個のアミノ酸置換、3~30個のアミノ酸置換、4~10個のアミノ酸置換、4~20個のアミノ酸置換、3~300個のアミノ酸置換、5~10個のアミノ酸置換、5~20個のアミノ酸置換、5~30個のアミノ酸置換、10~50個のアミノ酸置換、または20~50個のアミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して少なくとも約100個のアミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のアミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して、単一ドメインに1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のアミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、アミノ酸置換は、保存的置換である。他の実施形態では、置換は非保存的であり、例えば、極性アミノ酸が非極性アミノ酸に置換されるか、またはその逆も同様である。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して、1個のアミノ酸置換、2~3個の連続アミノ酸置換、2~4個の連続アミノ酸置換、2~5個の連続アミノ酸置換、2~6個の連続アミノ酸置換、2~7個の連続アミノ酸置換、2~8個の連続アミノ酸置換、2~9個の連続アミノ酸置換、2~10個の連続アミノ酸置換、2~20個の連続アミノ酸置換、2~30個の連続アミノ酸置換、2~40個の連続アミノ酸置換、2~50個の連続アミノ酸置換、2~60個の連続アミノ酸置換、2~70個の連続アミノ酸置換、2~80個の連続アミノ酸置換、2~90個の連続アミノ酸置換、2~100個の連続アミノ酸置換、3~10個の連続アミノ酸置換、3~20個の連続アミノ酸置換、3~30個の連続アミノ酸置換、4~10個の連続アミノ酸置換、4~20個の連続アミノ酸置換、3~300個の連続アミノ酸置換、5~10個の連続アミノ酸置換、5~20個の連続アミノ酸置換、5~30個の連続アミノ酸置換、10~50個の連続アミノ酸置換、または20~50個の連続アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の連続アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、少なくとも約100個の連続アミノ酸置換を含む。本明細書で使用される場合、「連続アミノ酸」とは、ポリペプチドの一次配列において隣接しているアミノ酸を指す。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して2個以上の置換を含み、これらの2個以上の置換は参照CasX配列の連続アミノ酸に存在しない。例えば、第1の置換は、参照CasXタンパク質の第1のドメインにあり得、第2の置換は、参照CasXタンパク質の第2のドメインにあり得る。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の非連続置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して少なくとも20個の非連続置換を含む。各非連続置換は、本明細書に記載の任意の長さのアミノ酸、例えば、1~4個のアミノ酸、1~10個のアミノ酸などであり得る。いくつかの実施形態では、参照CasXタンパク質と比較した2つ以上の置換は同じ長さではなく、例えば、第1の置換は1個のアミノ酸であり、第2の置換は3個のアミノ酸である。いくつかの実施形態では、参照CasXタンパク質と比較した2個以上の置換は、同じ長さであり、例えば、これらの両方の置換の長さは2個の連続アミノ酸である。
本明細書に記載の置換において、任意のアミノ酸が他の任意のアミノ酸に置換され得る。置換は、保存的置換であり得る(例えば、塩基性アミノ酸が別の塩基性アミノ酸に置換される)。置換は、非保存的置換であり得る(例えば、塩基性アミノ酸が酸性アミノ酸に置換されるか、またはその逆も同様である)。例えば、参照CasXタンパク質のプロリンは、アルギニン、ヒスチジン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、スレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、グリシン、アラニン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシン、またはバリンのうちのいずれかに置換されて、本開示のCasXバリアントタンパク質を生成することができる。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して少なくとも1個のアミノ酸欠失を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して、1~4個のアミノ酸、1~10個のアミノ酸、1~20個のアミノ酸、1~30個のアミノ酸、1~40個のアミノ酸、1~50個のアミノ酸、1~60個のアミノ酸、1~70個のアミノ酸、1~80個のアミノ酸、1~90個のアミノ酸、1~100個のアミノ酸、2~10個のアミノ酸、2~20個のアミノ酸、2~30個のアミノ酸、3~10個のアミノ酸、3~20個のアミノ酸、3~30個のアミノ酸、4~10個のアミノ酸、4~20個のアミノ酸、3~300個のアミノ酸、5~10個のアミノ酸、5~20個のアミノ酸、5~30個のアミノ酸、10~50個のアミノ酸、または20~50個のアミノ酸の欠失を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、参照CasXタンパク質と比較して少なくとも約100個の連続アミノ酸の欠失を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、または100個の連続アミノ酸の欠失を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の連続アミノ酸の欠失を含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して2個以上の欠失を含み、これらの2個以上の欠失は連続アミノ酸ではない。例えば、第1の欠失は、参照CasXタンパク質の第1のドメインにあり得、第2の欠失は、参照CasXタンパク質の第2のドメインにあり得る。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の非連続欠失を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して少なくとも20個の非連続欠失を含む。各非連続欠失は、本明細書に記載の任意の長さのアミノ酸、例えば、1~4個のアミノ酸、1~10個のアミノ酸などであり得る。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、少なくとも1個のアミノ酸挿入を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して、1個のアミノ酸の挿入、2~3個の連続アミノ酸、2~4個の連続アミノ酸、2~5個の連続アミノ酸、2~6個の連続アミノ酸、2~7個の連続アミノ酸、2~8個の連続アミノ酸、2~9個の連続アミノ酸、2~10個の連続アミノ酸、2~20個の連続アミノ酸、2~30個の連続アミノ酸、2~40個の連続アミノ酸、2~50個の連続アミノ酸、2~60個の連続アミノ酸、2~70個の連続アミノ酸、2~80個の連続アミノ酸、2~90個の連続アミノ酸、2~100個の連続アミノ酸、3~10個の連続アミノ酸、3~20個の連続アミノ酸、3~30個の連続アミノ酸、4~10個の連続アミノ酸、4~20個の連続アミノ酸、3~300個の連続アミノ酸、5~10個の連続アミノ酸、5~20個の連続アミノ酸、5~30個の連続アミノ酸、10~50個の連続アミノ酸、または20~50個の連続アミノ酸の挿入を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の連続アミノ酸の挿入を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、少なくとも約100個の連続アミノ酸の挿入を含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して2個以上の挿入を含み、これらの2個以上の挿入は配列の連続アミノ酸ではない。例えば、第1の挿入は、参照CasXタンパク質の第1のドメインにあり得、第2の挿入は、参照CasXタンパク質の第2のドメインにあり得る。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の非連続挿入を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して少なくとも10~約20個以上の非連続挿入を含む。各非連続挿入は、本明細書に記載の任意の長さのアミノ酸、例えば、1~4個のアミノ酸、1~10個のアミノ酸などであり得る。
任意のアミノ酸、またはアミノ酸の任意の組み合わせが、本明細書に記載の挿入に挿入され得る。例えば、プロリン、アルギニン、ヒスチジン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、スレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、グリシン、アラニン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシンもしくはバリン、またはそれらの任意の組み合わせが、本開示の参照CasXタンパク質に挿入されて、CasXバリアントタンパク質を生成することができる。
本明細書に記載の置換、挿入、および欠失の実施形態の任意の順列が組み合わせられて、本開示のCasXバリアントタンパク質を生成することができる。例えば、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質配列と比較した少なくとも1つの置換および少なくとも1つの欠失、参照CasXタンパク質配列と比較した少なくとも1つの置換および少なくとも1つの挿入、参照CasXタンパク質配列と比較した少なくとも1つの挿入および少なくとも1つの欠失、または参照CasXタンパク質と比較した少なくとも1つの置換、1つの挿入、および1つの欠失を含み得る。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号1、配列番号2、または配列番号3のうちの1つと少なくとも約60%の配列類似性、少なくとも70%の類似性、少なくとも80%の類似性、少なくとも85%の類似性、少なくとも86%の類似性、少なくとも87%の類似性、少なくとも88%の類似性、少なくとも89%の類似性、少なくとも90%の類似性、少なくとも91%の類似性、少なくとも92%の類似性、少なくとも93%の類似性、少なくとも94%の類似性、少なくとも95%の類似性、少なくとも96%の類似性、少なくとも97%の類似性、少なくとも98%の類似性、少なくとも99%の類似性、少なくとも99.5%の類似性、少なくとも99.6%の類似性、少なくとも99.7%の類似性、少なくとも99.8%の類似性、または少なくとも99.9%の類似性を有する。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2またはその一部と少なくとも約60%の配列類似性を有する。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のY789Tの置換、配列番号2のP793の欠失、配列番号2のY789Dの置換、配列番号2のT72Sの置換、配列番号2のI546Vの置換、配列番号2のE552Aの置換、配列番号2のA636Dの置換、配列番号2のF536Sの置換、配列番号2のA708Kの置換、配列番号2のY797Lの置換、配列番号2のL792Gの置換、配列番号2のA739Vの置換、配列番号2のG791Mの置換、配列番号2の661位でのAの挿入、配列番号2のA788Wの置換、配列番号2のK390Rの置換、配列番号2のA751Sの置換、配列番号2のE385Aの置換、配列番号2の696位でのPの挿入、配列番号2の773位でのMの挿入、配列番号2のG695Hの置換、配列番号2の793位でのASの挿入、配列番号2の795位でのASの挿入、配列番号2のC477Rの置換、配列番号2のC477Kの置換、配列番号2のC479Aの置換、配列番号2のC479Lの置換、配列番号2のI55Fの置換、配列番号2のK210Rの置換、配列番号2のC233Sの置換、配列番号2のD231Nの置換、配列番号2のQ338Eの置換、配列番号2のQ338Rの置換、配列番号2のL379Rの置換、配列番号2のK390Rの置換、配列番号2のL481Qの置換、配列番号2のF495Sの置換、配列番号2のD600Nの置換、配列番号2のT886Kの置換、配列番号2のA739Vの置換、配列番号2のK460Nの置換、配列番号2のI199Fの置換、配列番号2のG492Pの置換、配列番号2のT153Iの置換、配列番号2のR591Iの置換、配列番号2の795位でのASの挿入、配列番号2の796位でのASの挿入、配列番号2の889位でのLの挿入、配列番号2のE121Dの置換、配列番号2のS270Wの置換、配列番号2のE712Qの置換、配列番号2のK942Qの置換、配列番号2のE552Kの置換、配列番号2のK25Qの置換、配列番号2のN47Dの置換、配列番号2の696位でのTの挿入、配列番号2のL685Iの置換、配列番号2のN880Dの置換、配列番号2のQ102Rの置換、配列番号2のM734Kの置換、配列番号2のA724Sの置換、配列番号2のT704Kの置換、配列番号2のP224Kの置換、配列番号2のK25Rの置換、配列番号2のM29Eの置換、配列番号2のH152Dの置換、配列番号2のS219Rの置換、配列番号2のE475Kの置換、配列番号2のG226Rの置換、配列番号2のA377Kの置換、配列番号2のE480Kの置換、配列番号2のK416Eの置換、配列番号2のH164Rの置換、配列番号2のK767Rの置換、配列番号2のI7Fの置換、配列番号2のM29Rの置換、配列番号2のH435Rの置換、配列番号2のE385Qの置換、配列番号2のE385Kの置換、配列番号2のI279Fの置換、配列番号2のD489Sの置換、配列番号2のD732Nの置換、配列番号2のA739Tの置換、配列番号2のW885Rの置換、配列番号2のE53Kの置換、配列番号2のA238Tの置換、配列番号2のP283Qの置換、配列番号2のE292Kの置換、配列番号2のQ628Eの置換、配列番号2のR388Qの置換、配列番号2のG791Mの置換、配列番号2のL792Kの置換、配列番号2のL792Eの置換、配列番号2のM779Nの置換、配列番号2のG27Dの置換、配列番号2のK955Rの置換、配列番号2のS867Rの置換、配列番号2のR693Iの置換、配列番号2のF189Yの置換、配列番号2のV635Mの置換、配列番号2のF399Lの置換、配列番号2のE498Kの置換、配列番号2のE386Rの置換、配列番号2のV254Gの置換、配列番号2のP793Sの置換、配列番号2のK188Eの置換、配列番号2のQT945KIの置換、配列番号2のT620Pの置換、配列番号2のT946Pの置換、配列番号2のTT949PPの置換、配列番号2のN952Tの置換、配列番号2のK682Eの置換、配列番号2のK975Rの置換、配列番号2のL212Pの置換、配列番号2のE292Rの置換、配列番号2のI303Kの置換、配列番号2のC349Eの置換、配列番号2のE385Pの置換、配列番号2のE386Nの置換、配列番号2のD387Kの置換、配列番号2のL404Kの置換、配列番号2のE466Hの置換、配列番号2のC477Qの置換、配列番号2のC477Hの置換、配列番号2のC479Aの置換、配列番号2のD659Hの置換、配列番号2のT806Vの置換、配列番号2のK808Sの置換、配列番号2の797位でのASの挿入、配列番号2のV959Mの置換、配列番号2のK975Qの置換、配列番号2のW974Gの置換、配列番号2のA708Qの置換、配列番号2のV711Kの置換、配列番号2のD733Tの置換、配列番号2のL742Wの置換、配列番号2のV747Kの置換、配列番号2のF755Mの置換、配列番号2のM771Aの置換、配列番号2のM771Qの置換、配列番号2のW782Qの置換、配列番号2のG791Fの置換、配列番号2のL792Dの置換、配列番号2のL792Kの置換、配列番号2のP793Qの置換、配列番号2のP793Gの置換、配列番号2のQ804Aの置換、配列番号2のY966Nの置換、配列番号2のY723Nの置換、配列番号2のY857Rの置換、配列番号2のS890Rの置換、配列番号2のS932Mの置換、配列番号2のL897Mの置換、配列番号2のR624Gの置換、配列番号2のS603Gの置換、配列番号2のN737Sの置換、配列番号2のL307Kの置換、配列番号2のI658Vの置換、配列番号2の688位でのPTの挿入、配列番号2の794位でのSAの挿入、配列番号2のS877Rの置換、配列番号2のN580Tの置換、配列番号2のV335Gの置換、配列番号2のT620Sの置換、配列番号2のW345Gの置換、配列番号2のT280Sの置換、配列番号2のL406Pの置換、配列番号2のA612Dの置換、配列番号2のA751Sの置換、配列番号2のE386Rの置換、配列番号2のV351Mの置換、配列番号2のK210Nの置換、配列番号2のD40Aの置換、配列番号2のE773Gの置換、配列番号2のH207Lの置換、配列番号2のT62Aの置換、配列番号2のT287Pの置換、配列番号2のT832Aの置換、配列番号2のA893Sの置換、配列番号2の14位でのVの挿入、配列番号2の13位でのAGの挿入、配列番号2のR11Vの置換、配列番号2のR12Nの置換、配列番号2のR13Hの置換、配列番号2の13位でのYの挿入、配列番号2のR12Lの置換、配列番号2の13位でのQの挿入、配列番号2のV15Sの置換、配列番号2の17位でのDの挿入、またはそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、NTSBドメインに少なくとも1つの修飾を含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、TSLドメインに少なくとも1つの修飾を含む。いくつかの実施形態では、TSLドメインにおける少なくとも1つの修飾は、配列番号2のアミノ酸Y857、S890、またはS932のうちの1つ以上のアミノ酸置換を含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、ヘリカルIドメインに少なくとも1つの修飾を含む。いくつかの実施形態では、ヘリカルIドメインにおける少なくとも1つの修飾は、配列番号2のアミノ酸S219、L249、E259、Q252、E292、L307、またはD318のうちの1つ以上のアミノ酸置換を含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、ヘリカルIIドメインに少なくとも1つの修飾を含む。いくつかの実施形態では、ヘリカルIIドメインにおける少なくとも1つの修飾は、配列番号2のアミノ酸D361、L379、E385、E386、D387、F399、L404、R458、C477、またはD489のうちの1つ以上のアミノ酸置換を含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、OBDドメインに少なくとも1つの修飾を含む。いくつかの実施形態では、OBDにおける少なくとも1つの修飾は、配列番号2のアミノ酸F536、E552、T620、またはI658のうちの1つ以上のアミノ酸置換を含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、RuvC DNA切断ドメインに少なくとも1つの修飾を含む。いくつかの実施形態では、RuvC DNA切断ドメインにおける少なくとも1つの修飾は、配列番号2のアミノ酸K682、G695、A708、V711、D732、A739、D733、L742、V747、F755、M771、M779、W782、A788、G791、L792、P793、Y797、M799、Q804、S819、またはY857のうちの1つ以上のアミノ酸置換、またはアミノ酸P793の欠失を含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、配列番号2の参照CasX配列と比較して少なくとも1つの修飾を含み、(a)L379Rのアミノ酸置換、(b)A708Kのアミノ酸置換、(c)T620Pのアミノ酸置換、(d)E385Pのアミノ酸置換、(e)Y857Rのアミノ酸置換、(f)I658Vのアミノ酸置換、(g)F399Lのアミノ酸置換、(h)Q252Kのアミノ酸置換、(i)L404Kのアミノ酸置換、および(j)P793のアミノ酸欠失のうちの1つ以上から選択される。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質アミノ酸配列に対して少なくとも2つのアミノ酸変化を含む。少なくとも2つのアミノ酸変化は、参照CasXタンパク質アミノ酸配列の置換、挿入、もしくは欠失、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。置換、挿入、または欠失は、本明細書に記載の参照CasXタンパク質の配列における任意の置換、挿入、または欠失であり得る。いくつかの実施形態では、変化は、参照CasXタンパク質配列に対する隣接アミノ酸変化、非隣接アミノ酸変化、または隣接アミノ酸変化と非隣接アミノ酸変化との組み合わせである。いくつかの実施形態では、参照CasXタンパク質は、配列番号2である。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質に対して、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、少なくとも23、少なくとも24、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、少なくとも55、少なくとも60、少なくとも65、少なくとも70、少なくとも75、少なくとも80、少なくとも85、少なくとも90、少なくとも95、または少なくとも100個のアミノ酸変化を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質配列に対して、1~50、3~40、5~30、5~20、5~15、5~10、10~50、10~40、10~30、10~20、15~50、15~40、15~30、2~25、2~24、2~22、2~23、2~22、2~21、2~20、2~19、2~18、2~17、2~16、2~15、2~14、2~12、2~11、2~10、2~9、2~8、2~7、2~6、2~5、2~4、2~3、3~25、3~24、3~22、3~23、3~22、3~21、3~20、3~19、3~18、3~17、3~16、3~15、3~14、3~12、3~11、3~10、3~9、3~8、3~7、3~6、3~5、3~4、4~25、4~24、4~22、4~23、4~22、4~21、4~20、4~19、4~18、4~17、4~16、4~15、4~14、4~12、4~11、4~10、4~9、4~8、4~7、4~6、4~5、5~25、5~24、5~22、5~23、5~22、5~21、5~20、5~19、5~18、5~17、5~16、5~15、5~14、5~12、5~11、5~10、5~9、5~8、5~7、または5~6個のアミノ酸変化を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質配列に対して15~20個の変化を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質配列に対して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30個のアミノ酸変化を含む。いくつかの実施形態では、参照CasXバリアントタンパク質の配列に対する少なくとも2つのアミノ酸の変化は、配列番号2のY789Tの置換、配列番号2のP793の欠失、配列番号2のY789Dの置換、配列番号2のT72Sの置換、配列番号2のI546Vの置換、配列番号2のE552Aの置換、配列番号2のA636Dの置換、配列番号2のF536Sの置換、配列番号2のA708Kの置換、配列番号2のY797Lの置換、L792G配列番号2の置換、配列番号2のA739Vの置換、配列番号2のG791Mの置換、配列番号2の661位でのAの挿入、配列番号2のA788Wの置換、配列番号2のK390Rの置換、配列番号2のA751Sの置換、配列番号2のE385Aの置換、配列番号2の696位でのPの挿入、配列番号2の773位でのMの挿入、配列番号2のG695Hの置換、配列番号2の793位でのASの挿入、配列番号2の795位でのASの挿入、配列番号2のC477Rの置換、配列番号2のC477Kの置換、配列番号2のC479Aの置換、配列番号2のC479Lの置換、配列番号2のI55Fの置換、配列番号2のK210Rの置換、配列番号2のC233Sの置換、配列番号2のD231Nの置換、配列番号2のQ338Eの置換、配列番号2のQ338Rの置換、配列番号2のL379Rの置換、配列番号2のK390Rの置換、配列番号2のL481Qの置換、配列番号2のF495Sの置換、配列番号2のD600Nの置換、配列番号2のT886Kの置換、配列番号2のA739Vの置換、配列番号2のK460Nの置換、配列番号2のI199Fの置換、配列番号のG492Pの置換、配列番号2のT153Iの置換、配列番号2のR591Iの置換、配列番号2の795位でのASの挿入、配列番号2の796位でのASの挿入、配列番号2の889位でのLの挿入、配列番号2のE121Dの置換、配列番号2のS270Wの置換、配列番号2のE712Qの置換、配列番号2のK942Qの置換、配列番号2のE552Kの置換、配列番号2のK25Qの置換、配列番号2のN47Dの置換、配列番号2の696位でのTの挿入、配列番号2のL685Iの置換、配列番号2のN880Dの置換、配列番号2のQ102Rの置換、配列番号2のM734Kの置換、配列番号2のA724Sの置換、配列番号2のT704Kの置換、配列番号2のP224Kの置換、配列番号2のK25Rの置換、配列番号2のM29Eの置換、配列番号2のH152Dの置換、配列番号2のS219Rの置換、配列番号2のE475Kの置換、配列番号2のG226Rの置換、配列番号2のA377Kの置換、配列番号2のE480Kの置換、配列番号2のK416Eの置換、配列番号2のH164Rの置換、配列番号2のK767Rの置換、配列番号2のI7Fの置換、配列番号2のM29Rの置換、配列番号2のH435Rの置換、配列番号2のE385Qの置換、配列番号2のE385Kの置換、配列番号2のI279Fの置換、配列番号2のD489Sの置換、配列番号2のD732Nの置換、配列番号2のA739Tの置換、配列番号2のW885Rの置換、配列番号2のE53Kの置換、配列番号2のA238Tの置換、配列番号2のP283Qの置換、配列番号2のE292Kの置換、配列番号2のQ628Eの置換、配列番号2のR388Qの置換、配列番号2のG791Mの置換、配列番号2のL792Kの置換、配列番号2のL792Eの置換、配列番号2のM779Nの置換、配列番号2のG27Dの置換、配列番号2のK955Rの置換、配列番号2のS867Rの置換、配列番号2のR693Iの置換、配列番号2のF189Yの置換、配列番号2のV635Mの置換、配列番号2のF399Lの置換、配列番号2のE498Kの置換、配列番号2のE386Rの置換、配列番号2のV254Gの置換、配列番号2のP793Sの置換、配列番号2のK188Eの置換、配列番号2のQT945KIの置換、配列番号2のT620Pの置換、配列番号2のT946Pの置換、配列番号2のTT949PPの置換、配列番号2のN952Tの置換、配列番号2のK682Eの置換、配列番号2のK975Rの置換、配列番号2のL212Pの置換、配列番号2のE292Rの置換、配列番号2のI303Kの置換、配列番号2のC349Eの置換、配列番号2のE385Pの置換、配列番号2のE386Nの置換、配列番号2のD387Kの置換、配列番号2のL404Kの置換、配列番号2のE466Hの置換、配列番号2のC477Qの置換、配列番号2のC477Hの置換、配列番号2のC479Aの置換、配列番号2のD659Hの置換、配列番号2のT806Vの置換、配列番号2のK808Sの置換、配列番号2の797位でのASの挿入、配列番号2のV959Mの置換、配列番号2のK975Qの置換、配列番号2のW974Gの置換、配列番号2のA708Qの置換、配列番号2のV711Kの置換、配列番号2のD733Tの置換、配列番号2のL742Wの置換、配列番号2のV747Kの置換、配列番号2のF755Mの置換、配列番号2のM771Aの置換、配列番号2のM771Qの置換、配列番号2のW782Qの置換、配列番号2のG791Fの置換、配列番号2のL792Dの置換、配列番号2のL792Kの置換、配列番号2のP793Qの置換、配列番号2のP793Gの置換、配列番号2のQ804Aの置換、配列番号2のY966Nの置換、配列番号2のY723Nの置換、配列番号2のY857Rの置換、配列番号2のS890Rの置換、配列番号2のS932Mの置換、配列番号2のL897Mの置換、配列番号2のR624Gの置換、配列番号2のS603Gの置換、配列番号2のN737Sの置換、配列番号2のL307Kの置換、配列番号2のI658Vの置換、配列番号2の688位でのPTの挿入、配列番号2の794位でのSAの挿入、配列番号2のS877Rの置換、配列番号2のN580Tの置換、配列番号2のV335Gの置換、配列番号2のT620Sの置換、配列番号2のW345Gの置換、配列番号2のT280Sの置換、配列番号2のL406Pの置換、配列番号2のA612Dの置換、配列番号2のA751Sの置換、配列番号2のE386Rの置換、配列番号2のV351Mの置換、配列番号2のK210Nの置換、配列番号2のD40Aの置換、配列番号2のE773Gの置換、配列番号2のH207Lの置換、T62A配列番号2の置換、配列番号2のT287Pの置換、配列番号2のT832Aの置換、配列番号2のA893Sの置換、配列番号2の14位でのVの挿入、配列番号2の13位でのAGの挿入、配列番号2のR11Vの置換、配列番号2のR12Nの置換、配列番号2のR13Hの置換、配列番号2の13位でのYの挿入、配列番号2のR12Lの置換、配列番号2の13位でのQの挿入、配列番号2のV15Sの置換、および配列番号2の17位でのDの挿入からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、参照CasXタンパク質に対する少なくとも2つのアミノ酸変化は、表4の配列に開示されるアミノ酸変化から選択される。いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、この段落の前述の実施形態の任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質アミノ酸配列の2つ以上の置換、挿入、および/または欠失を含む。いくつかの実施形態では、参照CasXタンパク質は、配列番号2を含むか、またはそれから本質的になる。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のS794Rの置換およびY797Lの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のK416Eの置換およびA708Kの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のA708Kの置換およびP793の欠失を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、P793の欠失および配列番号2の795位でのASの挿入を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のQ367Kの置換およびI425Sの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のA708Kの置換、793位でのPの欠失、およびA793Vの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のQ338Rの置換およびA339Eの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のQ338Rの置換およびA339Kの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のS507Gの置換およびG508Rの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、A708Kの置換、および793位でのPの欠失を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のC477Kの置換、A708Kの置換、および793位でのPの欠失を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、および793位でのPの欠失を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびA739Vの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のC477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびA739Vの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびA739Vの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびM779Nの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびM771Nの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、708Kの置換、793位でのPの欠失、およびD489Sの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびA739Tの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびD732Nの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびG791Mの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、708Kの置換、793位でのPの欠失、およびY797Lの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびM779Nの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびM771Nの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびD489Sの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびA739Tの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびD732Nの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびG791Mの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびY797Lの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびT620Pの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のA708Kの置換、793位でのPの欠失、およびE386Sの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のE386Rの置換、F399Lの置換、および793位でのPの欠失を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のR581IおよびA739Vの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、この段落の前述の実施形態の任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質アミノ酸配列の2つ以上の置換、挿入、および/または欠失を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のA708Kの置換、793位でのPの欠失、およびA739Vの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、A708Kの置換、および793位でのPの欠失を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のC477Kの置換、A708Kの置換、および793位でのPの欠失を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、および793位でのPの欠失を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびA739Vの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のC477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびA739の置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびA739Vの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびT620Pの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のM771Aの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびD732Nの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、この段落の前述の実施形態の任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のW782Qの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のM771Qの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のR458Iの置換およびA739Vの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびM771Nの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびA739Tの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびD489Sの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびD732Nの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のV711Kの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびY797Lの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、A708Kの置換、および793位でのPの欠失を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびM771Nの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のA708Kの置換、793位でのPの置換、およびE386Sの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477Kの置換、A708Kの置換、および793位でのPの欠失を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL792Dの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のG791Fの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のA708Kの置換、793位でのPの欠失、およびA739Vの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびA739Vの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のC477Kの置換、A708Kの置換、および793位でのPの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL249Iの置換およびM771Nの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のV747Kの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2のL379Rの置換、C477の置換、A708Kの置換、793位でのPの欠失、およびM779Nの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、F755Mの置換を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、この段落の前述の実施形態の任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2の参照CasX配列と比較して少なくとも1つの修飾を含み、少なくとも1つの修飾は、L379Rのアミノ酸置換、A708Kのアミノ酸置換、T620Pのアミノ酸置換、E385Pのアミノ酸置換、Y857Rのアミノ酸置換、I658Vのアミノ酸置換、F399Lのアミノ酸置換、Q252Kのアミノ酸置換、および[P793]のアミノ酸欠失のうちの1つ以上から選択される。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2の参照CasX配列と比較して少なくとも1つの修飾を含み、少なくとも1つの修飾は、L379Rのアミノ酸置換、A708Kのアミノ酸置換、T620Pのアミノ酸置換、E385Pのアミノ酸置換、Y857Rのアミノ酸置換、I658Vのアミノ酸置換、F399Lのアミノ酸置換、Q252Kのアミノ酸置換、L404Kのアミノ酸置換、および[P793]のアミノ酸欠失のうちの1つ以上から選択される。他の実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号2の参照CasX配列と比較して前述の置換または欠失の任意の組み合わせを含む。他の実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、前述の置換または欠失に加えて、NTSBおよび/または配列番号1の参照CasX由来のヘリカル1bドメインの置換をさらに含むことができる。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、400~2000個のアミノ酸、500~1500個のアミノ酸、700~1200個のアミノ酸、800~1100個のアミノ酸、または900~1000個のアミノ酸を含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、gNA:標的DNA複合体形成が起こるチャネルを形成する非隣接残基の領域に1つ以上の修飾を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、gNAに結合する界面を形成する非隣接残基の領域を含む1つ以上の修飾を含む。例えば、参照CasXタンパク質のいくつかの実施形態では、ヘリカルI、ヘリカルII、およびOBDドメインは全て、gNA:標的DNA複合体と接触するか、またはそれに近接しており、これらのドメインのうちのいずれか内の非隣接残基に対する1つ以上の修飾は、CasXバリアントタンパク質の機能を改善することができる。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、非標的鎖DNAに結合するチャネルを形成する非隣接残基の領域に1つ以上の修飾を含む。例えば、CasXバリアントタンパク質は、NTSBDの非隣接残基に対して1つ以上の修飾を含むことができる。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、PAMに結合する界面を形成する非隣接残基の領域に1つ以上の修飾を含む。例えば、CasXバリアントタンパク質は、ヘリカルIドメインまたはOBDの非隣接残基に対して1つ以上の修飾を含むことができる。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、非隣接表面露出残基の領域を含む1つ以上の修飾を含む。本明細書で使用される場合、「表面露出残基」とは、CasXタンパク質の表面上のアミノ酸、またはアミノ酸の少なくとも一部分、例えば、骨格もしくは側鎖の一部がタンパク質の表面上にあるアミノ酸を指す。水性細胞内環境に曝露されているCasXなどの細胞タンパク質の表面露出残基は、正に荷電した親水性アミノ酸、例えば、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、リジン、セリン、およびスレオニンからしばしば選択される。したがって、例えば、本明細書に提供されるバリアントのいくつかの実施形態では、表面露出残基の領域は、参照CasXタンパク質と比較して1つ以上の挿入、欠失、または置換を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の正に荷電した残基は、1つ以上の他の正に荷電した残基、もしくは負に荷電した残基、もしくは非荷電残基、またはそれらの任意の組み合わせに置換される。いくつかの実施形態では、置換のための1つ以上のアミノ酸残基は、近くの結合した核酸であり、例えば、標的DNAと接触するRuvCドメインもしくはヘリカルIドメイン内の残基、またはgNAに結合するOBDもしくはヘリカルIIドメイン内の残基は、1つ以上の正に荷電したアミノ酸または極性アミノ酸に置換され得る。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質のドメインに疎水性パッキングによりコアを形成する非隣接残基の領域に1つ以上の修飾を含む。いかなる理論にも拘束されることを望むことなく、疎水性パッキングによりコアを形成する領域は、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、およびシステインなどの疎水性アミノ酸が豊富である。例えば、いくつかの参照CasXタンパク質では、RuvCドメインは、活性部位に隣接する疎水性ポケットを含む。いくつかの実施形態では、その領域の2~15個の残基は、荷電、極性、または塩基スタッキングである。荷電アミノ酸(本明細書では残基と称されることもある)には、例えば、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、およびグルタミン酸が含まれ得、これらのアミノ酸の側鎖が塩橋を形成し得るが、但し、架橋パートナーも存在することを条件とする。極性アミノ酸には、例えば、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、セリン、スレオニン、チロシン、およびシステインが含まれ得る。極性アミノ酸は、いくつかの実施形態では、それらの側鎖の同一性に応じて、プロトン供与体または受容体として水素結合を形成することができる。本明細書で使用される場合、「塩基スタッキング」は、アミノ酸残基(トリプトファン、チロシン、フェニルアラニン、またはヒスチジンなど)の芳香族側鎖と、核酸内のスタックされたヌクレオチド塩基との相互作用を含む。CasXバリアントタンパク質の機能的部分を形成するために空間的にごく近接している非隣接アミノ酸の領域に対するいずれの修飾も、本開示の範囲内であると想定される。
i.複数の供給源タンパク質由来のドメインを有するCasXバリアントタンパク質
ある特定の実施形態では、本開示は、2つ以上の異なるCasXタンパク質、例えば、2つ以上の天然に存在するCasXタンパク質、または本明細書に記載の2つ以上のCasXバリアントタンパク質配列由来のタンパク質ドメインを含むキメラCasXタンパク質を提供する。本明細書で使用される場合、「キメラCasXタンパク質」とは、2つの天然に存在するタンパク質などの異なる供給源から単離されたまたはそれらに由来する少なくとも2つのドメインを含むCasXを指し、いくつかの実施形態では、異なる種から単離され得る。例えば、いくつかの実施形態では、キメラCasXタンパク質は、第1のCasXタンパク質由来の第1のドメインと、第2の異なるCasXタンパク質由来の第2のドメインとを含む。いくつかの実施形態では、第1のドメインは、NTSB、TSL、ヘリカルI、ヘリカルII、OBD、およびRuvCドメインからなる群から選択され得る。いくつかの実施形態では、第2のドメインは、NTSB、TSL、ヘリカルI、ヘリカルII、OBD、およびRuvCドメインからなる群から選択され、第2のドメインは、前述の第1のドメインとは異なる。例えば、キメラCasXタンパク質は、配列番号2のCasXタンパク質由来のNTSB、TSL、ヘリカルI、ヘリカルII、OBDドメイン、および配列番号1のCasXタンパク質由来のRuvCドメインを含み得、またはその逆も同様である。さらなる例として、キメラCasXタンパク質は、配列番号2のCasXタンパク質由来のNTSB、TSL、ヘリカルII、OBD、およびRuvCドメイン、ならびに配列番号1のCasXタンパク質由来のヘリカルIドメインを含み得、またはその逆も同様である。したがって、ある特定の実施形態では、キメラCasXタンパク質は、第1のCasXタンパク質由来のNTSB、TSL、ヘリカルII、OBD、およびRuvCドメインと、第2のCasXタンパク質由来のヘリカルIドメインとを含み得る。キメラCasXタンパク質のいくつかの実施形態では、第1のCasXタンパク質のドメインは、配列番号1、配列番号2、または配列番号3の配列に由来し、第2のCasXタンパク質のドメインは、配列番号1、配列番号2、または配列番号3の配列に由来し、第1のCasXタンパク質と第2のCasXタンパク質は同じではない。いくつかの実施形態では、第1のCasXタンパク質のドメインは、配列番号1に由来する配列を含み、第2のCasXタンパク質のドメインは、配列番号2に由来する配列を含む。いくつかの実施形態では、第1のCasXタンパク質のドメインは、配列番号1に由来する配列を含み、第2のCasXタンパク質のドメインは、配列番号3に由来する配列を含む。いくつかの実施形態では、第1のCasXタンパク質のドメインは、配列番号2に由来する配列を含み、第2のCasXタンパク質のドメインは、配列番号3に由来する配列を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、CasXバリアント387、388、389、390、395、485、486、487、488、489、490、および491からなる群から選択され、それらの配列は表4に記載される。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、第1のCasXタンパク質由来の第1の部分と、第2の異なるCasXタンパク質由来の第2の部分とを含む少なくとも1つのキメラドメインを含む。本明細書で使用される場合、「キメラドメイン」とは、異なる供給源、例えば、2つの天然に存在するタンパク質から単離されたまたはそれらに由来する少なくとも2つの部分を含むドメイン、または2つの参照CasXタンパク質由来のドメインの一部分を指す。少なくとも1つのキメラドメインは、本明細書に記載のNTSB、TSL、ヘリカルI、ヘリカルII、OBD、またはRuvCドメインのうちのいずれかであり得る。いくつかの実施形態では、CasXドメインの第1の部分は、配列番号1の配列を含み、CasXドメインの第2の部分は、配列番号2の配列を含む。いくつかの実施形態では、CasXドメインの第1の部分は、配列番号1の配列を含み、CasXドメインの第2の部分は、配列番号3の配列を含む。いくつかの実施形態では、CasXドメインの第1の部分は、配列番号2の配列を含み、CasXドメインの第2の部分は、配列番号3の配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのキメラドメインは、キメラRuvCドメインを含む。前述の例として、キメラRuvCドメインは、配列番号1のアミノ酸661~824および配列番号2のアミノ酸922~978を含む。前述の代替例として、キメラRuvCドメインは、配列番号2のアミノ酸648~812および配列番号1のアミノ酸935~986を含む。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質は、第1のCasXタンパク質由来の第1のドメインと、第2のCasXタンパク質由来の第2のドメインと、この段落に記載の実施形態のアプローチを使用して異なるCasXタンパク質から単離された少なくとも2つの部分を含む少なくとも1つのキメラドメインとを含む。前述の実施形態では、配列番号1、2、および3に由来するドメインまたはドメインの一部を有するキメラCasXタンパク質は、本明細書に開示される実施形態のうちのいずれかのアミノ酸の挿入、欠失、または置換をさらに含み得る。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、表4、表7、表8、表9、または表11に記載の配列を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、表4に記載の配列からなる。他の実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、表4、表7、表8、表9、または表11に記載の配列と少なくとも60%同一、少なくとも65%同一、少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも81%同一、少なくとも82%同一、少なくとも83%同一、少なくとも84%同一、少なくとも85%同一、少なくとも86%同一、少なくとも86%同一、少なくとも87%同一、少なくとも88%同一、少なくとも89%同一、少なくとも89%同一、少なくとも90%同一、少なくとも91%同一、少なくとも92%同一、少なくとも93%同一、少なくとも94%同一、少なくとも95%同一、少なくとも96%同一、少なくとも97%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、少なくとも99.5%同一の配列を含む。他の実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、表4に記載の配列を含み、N末端、C末端、またはそれらの両方のいずれかにまたはそれらの近くに本明細書に開示される1つ以上のNLSをさらに含む。いくつかの事例では、これらの表のCasXバリアントのN末端メチオニンが翻訳後修飾中に発現されたCasXバリアントから除去されることが理解されよう。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号49~143、438、440、442、444、446、448~460、472、474、478、480、482、484、486、488、490、612、および613からなる群から選択される配列を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号49~143、438、440、442、444、446、448~460、472、474、478、480、482、484、486、488、490、612、および613からなる群から選択される配列、またはそれと少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%、もしくは少なくとも約95%、もしくは少なくとも約96%、もしくは少なくとも約97%、もしくは少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%の配列同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号49~143からなる群から選択される配列、またはそれと少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%、もしくは少なくとも約95%、もしくは少なくとも約96%、もしくは少なくとも約97%、もしくは少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%の配列同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号49~143からなる群から選択される配列を含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質、例えば、配列番号1、配列番号2、または配列番号3の参照タンパク質と比較して、CasXタンパク質の1つ以上の改善された特性を有する。いくつかの実施形態では、CasXバリアントの少なくとも1つの改善された特性は、参照タンパク質と比較して少なくとも約1.1~約100,000倍改善される。いくつかの実施形態では、CasXバリアントの少なくとも1つの改善された特性は、参照CasXタンパク質よりも少なくとも約1.1~約10,000倍改善される、少なくとも約1.1~約1,000倍改善される、少なくとも約1.1~約500倍改善される、少なくとも約1.1~約400倍改善される、少なくとも約1.1~約300倍改善される、少なくとも約1.1~約200倍改善される、少なくとも約1.1~約100倍改善される、少なくとも約1.1~約50倍改善される、少なくとも約1.1~約40倍改善される、少なくとも約1.1~約30倍改善される、少なくとも約1.1~約20倍改善される、少なくとも約1.1~約10倍改善される、少なくとも約1.1~約9倍改善される、少なくとも約1.1~約8倍改善される、少なくとも約1.1~約7倍改善される、少なくとも約1.1~約6倍改善される、少なくとも約1.1~約5倍改善される、少なくとも約1.1~約4倍改善される、少なくとも約1.1~約3倍改善される、少なくとも約1.1~約2倍改善される、少なくとも約1.1~約1.5倍改善される、少なくとも約1.5~約3倍改善される、少なくとも約1.5~約4倍改善される、少なくとも約1.5~約5倍改善される、少なくとも約1.5~約10倍改善される、少なくとも約5~約10倍改善される、少なくとも約10~約20倍改善される、少なくとも10~約30倍改善される、少なくとも10~約50倍改善される、または少なくとも10~約100倍改善される。いくつかの実施形態では、CasXバリアントの少なくとも1つの改善された特性は、参照CasXタンパク質と比較して少なくとも約10~約1000倍改善される。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質の1つ以上の改善された特性は、参照CasXタンパク質と比較して、少なくとも約5、少なくとも約10、少なくとも約20、少なくとも約30、少なくとも約40、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約90、少なくとも約100、少なくとも約250、少なくとも約500、または少なくとも約1000、少なくとも約5,000、少なくとも約10,000、または少なくとも約100,000倍改善される。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質の改善された特性は、参照CasXタンパク質と比較して、少なくとも約1.1、少なくとも約1.2、少なくとも約1.3、少なくとも約1.4、少なくとも約1.5、少なくとも約1.6、少なくとも約1.7、少なくとも約1.8、少なくとも約1.9、少なくとも約2、少なくとも約2.1、少なくとも約2.2、少なくとも約2.3、少なくとも約2.4、少なくとも約2.5、少なくとも約2.6、少なくとも約2.7、少なくとも約2.8、少なくとも約2.9、少なくとも約3、少なくとも約3.5、少なくとも約4、少なくとも約4.5、少なくとも約5、少なくとも約5.5、少なくとも約6、少なくとも約6.5、少なくとも約7.0、少なくとも約7.5、少なくとも約8、少なくとも約8.5、少なくとも約9、少なくとも約9.5、少なくとも約10、少なくとも約11、少なくとも約12、少なくとも約13、少なくとも約14、少なくとも約15、少なくとも約20、少なくとも約30、少なくとも約40、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約90、少なくとも約100、少なくとも約500、少なくとも約1,000、少なくとも約10,000、または少なくとも約100,000倍改善される。他の事例では、CasXバリアントの1つ以上の改善された特性は、配列番号1、配列番号2、または配列番号3の参照CasXと比較して、約1.1~100,00倍、約1.1~10,00倍、約1.1~1,000倍、約1.1~500倍、約1.1~100倍、約1.1~50倍、約1.1~20倍、約10~100,00倍、約10~10,00倍、約10~1,000倍、約10~500倍、約10~100倍、約10~50倍、約10~20倍、約2~70倍、約2~50倍、約2~30倍、約2~20倍、約2~10倍、約5~50倍、約5~30倍、約5~10倍、約100~100,00倍、約100~10,00倍、約100~1,000倍、約100~500倍、約500~100,00倍、約500~10,00倍、約500~1,000倍、約500~750倍、約1,000~100,00倍、約10,000~100,00倍、約20~500倍、約20~250倍、約20~200倍、約20~100倍、約20~50倍、約50~10,000倍、約50~1,000倍、約50~500倍、約50~200倍、または約50~100倍改善される。他の事例では、CasXバリアントの1つ以上の改善された特性は、配列番号1、配列番号2、または配列番号3の参照CasXと比較して、約1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、11倍、12倍、13倍、14倍、15倍、16倍、17倍、18倍、19倍、20倍、25倍、30倍、40倍、45倍、50倍、55倍、60倍、70倍、80倍、90倍、100倍、110倍、120倍、130倍、140倍、150倍、160倍、170倍、180倍、190倍、200倍、210倍、220倍、230倍、240倍、250倍、260倍、270倍、280倍、290倍、300倍、310倍、320倍、330倍、340倍、350倍、360倍、370倍、380倍、390倍、400倍、425倍、450倍、475倍、または500倍改善される。参照CasXタンパク質における同じ特性と比較してCasXバリアントタンパク質において改善され得る例示的な特性には、バリアントの改善されたフォールディング、gNAに対する改善された結合親和性、標的DNAに対する改善された結合親和性、標的DNAの編集および/または結合においてPAM配列のより広範なスペクトルを利用する改善された能力、標的DNAの改善された巻き戻し、増加した編集活性、改善された編集効率、改善された編集特異性、増加したヌクレアーゼ活性、二本鎖切断のための増加した標的鎖負荷、一本鎖ニッキングのための減少した標的鎖負荷、減少したオフターゲット切断、DNAの非標的鎖の改善された結合、改善されたタンパク質安定性、改善されたCasX:gNA RNA複合体安定性、改善されたタンパク質溶解性、改善されたCasX:gNA RNP複合体溶解性、gNAと切断能力のあるRNPを形成する改善された能力、改善されたタンパク質収量、改善されたタンパク質発現、および改善された融合特性が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、バリアントは、少なくとも1つの改善された特性を含む。他の実施形態では、バリアントは、少なくとも2つの改善された特性を含む。さらなる実施形態では、バリアントは、少なくとも3つの改善された特性を含む。いくつかの実施形態では、バリアントは、少なくとも4つの改善された特性を含む。なおさらなる実施形態では、バリアントは、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、またはそれ以上の改善された特性を含む。
例示的な改善された特性には、一例として、改善された編集効率が含まれる。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質およびgNAを含む20pM以下の濃度の本開示のRNPは、少なくとも80%の効率で二本鎖DNA標的を切断することができる。いくつかの実施形態では、20pM以下の濃度のRNPは、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の効率で二本鎖DNA標的を切断することができる。いくつかの実施形態では、50pM以下、40pM以下、30pM以下、20pM以下、10pM以下、または5pM以下の濃度のRNPは、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の効率で二本鎖DNA標的を切断することができる。
これらの改善された特性は、以下により詳細に記載される。
j.タンパク質安定性
いくつかの実施形態では、本開示は、参照CasXタンパク質と比較して改善された安定性を有するCasXバリアントタンパク質を提供する。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質の改善された安定性は、タンパク質のより高い定常状態の発現をもたらし、これにより、編集効率が改善する。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質の改善された安定性により、より大部分が機能的立体配座で折り畳まれたままの状態を保つCasXタンパク質がもたらされ、編集効率が改善されるか、または製造目的のために精製性が改善される。本明細書で使用される場合、「機能的立体配座」とは、タンパク質がgNAおよび標的DNAに結合することができる立体配座にあるCasXタンパク質を指す。CasXバリアントを触媒的に死んだ状態にする1つ以上の変異をCasXバリアントが有しない実施形態では、CasXバリアントは、標的DNAを切断、ニッキング、または別様に修飾することができる。例えば、機能的CasXバリアントは、いくつかの実施形態では、遺伝子編集に使用することができ、機能的立体配座は、「編集能力のある」立体配座を指す。CasXバリアントタンパク質により大部分が機能的立体配座で折り畳まれたままの状態を保つCasXタンパク質がもたらされる実施形態を含む、いくつかの例示的な実施形態では、参照CasXタンパク質と比較してより低い濃度のCasXバリアントが遺伝子編集などの用途に必要とされる。したがって、いくつかの実施形態では、改善された安定性を有するCasXバリアントは、1つ以上の遺伝子編集状況下で参照CasXと比較して改善された効率を有する。
いくつかの実施形態では、本開示は、参照CasXタンパク質と比較して改善された熱安定性を有するCasXバリアントタンパク質を提供する。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、特定の温度範囲でCasXバリアントタンパク質の改善された熱安定性を有する。いかなる理論にも拘束されることを望むことなく、いくつかの参照CasXタンパク質は、地下水および堆積物に生態学的地位のある生物で本来機能しており、それ故に、いくつかの参照CasXタンパク質は、ある特定の用途に望ましくあり得るより低温またはより高温で最適な機能を呈するように進化しているかもしれない。例えば、CasXバリアントタンパク質の1つの用途は、哺乳動物細胞の遺伝子編集であり、これは、典型的には、約37℃で行われる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるCasXバリアントタンパク質は、少なくとも16℃、少なくとも18℃、少なくとも20℃、少なくとも22℃、少なくとも24℃、少なくとも26℃、少なくとも28℃、少なくとも30℃、少なくとも32℃、少なくとも34℃、少なくとも35℃、少なくとも36℃、少なくとも37℃、少なくとも38℃、少なくとも39℃、少なくとも40℃、少なくとも41℃、少なくとも42℃、少なくとも44℃、少なくとも46℃、少なくとも48℃、少なくとも50℃、少なくとも52℃、またはそれ以上の温度で、参照CasXタンパク質と比較して改善された熱安定性を有する。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して改善された熱安定性および機能性を有し、これにより、ヒト遺伝子編集用途を含み得る哺乳動物遺伝子編集用途などの改善された遺伝子編集機能性がもたらされる。
いくつかの実施形態では、本開示は、RNPが機能的形態のままの状態を保つように、参照CasXタンパク質:gNA複合体と比較して改善されたCasXバリアントタンパク質:gNA複合体の安定性を有するCasXバリアントタンパク質を提供する。安定性の改善には、増加した熱安定性、タンパク質分解に対する抵抗性、増強された薬物動態特性、様々なpH条件、塩条件にわたる安定性、および等張性が含まれ得る。本複合体の改善された安定性は、いくつかの実施形態では、改善された編集効率をもたらし得る。いくつかの実施形態では、CasXバリアントとgNAバリアントとのRNPは、配列番号1~3の参照CasXのRNPおよび表1の配列番号4~16のうちのいずれか1つのgNAと比較して、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、もしくは少なくとも20%、または少なくとも5~20%高いパーセンテージの切断能力のあるRNPを有する。
いくつかの実施形態では、本開示は、参照CasXタンパク質:gNA複合体と比較して改善されたCasXバリアントタンパク質:gNA複合体の熱安定性を有するCasXバリアントタンパク質を提供する。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して改善された熱安定性を有する。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質:gNA複合体は、少なくとも16℃、少なくとも18℃、少なくとも20℃、少なくとも22℃、少なくとも24℃、少なくとも26℃、少なくとも28℃、少なくとも30℃、少なくとも32℃、少なくとも34℃、少なくとも35℃、少なくとも36℃、少なくとも37℃、少なくとも38℃、少なくとも39℃、少なくとも40℃、少なくとも41℃、少なくとも42℃、少なくとも44℃、少なくとも46℃、少なくとも48℃、少なくとも50℃、少なくとも52℃、またはそれ以上の温度で、参照CasXタンパク質を含む複合体と比較して改善された熱安定性を有する。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質:gNA複合体と比較して改善されたCasXバリアントタンパク質:gNA複合体の熱安定性を有し、これにより、ヒト遺伝子編集用途を含み得る哺乳動物遺伝子編集用途などの遺伝子編集用途の改善された機能がもたらされる。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質の改善された安定性および/または熱安定性は、参照CasXタンパク質と比較してより速いCasXバリアントタンパク質のフォールディング動態、参照CasXタンパク質と比較してより遅いCasXバリアントタンパク質のアンフォールディング動態、参照CasXタンパク質と比較してより大きいCasXバリアントタンパク質のフォールディング時の自由エネルギー放出、CasXバリアントタンパク質の50%がアンフォールドされる参照CasXタンパク質と比較してより高い温度(Tm)、またはそれらの任意の組み合わせを含む。これらの特性は、広範囲の値で改善され得、例えば、参照CasXタンパク質と比較して、少なくとも1.1、少なくとも1.5、少なくとも10、少なくとも50、少なくとも100、少なくとも500、少なくとも1,000、少なくとも5,000、または少なくとも10,000倍改善され得る。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質の改善された熱安定性は、参照CasXタンパク質と比較してより高いCasXバリアントタンパク質のTmを含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質のTmは、約20℃~約30℃、約30℃~約40℃、約40℃~約50℃、約50℃~約60℃、約60℃~約70℃、約70℃~約80℃、約80℃~約90℃、または約90℃~約100℃である。熱安定性は、分子の半分が変性する温度として定義される、「融解温度」(Tm)を測定することによって決定される。Tmおよびアンフォールディングの自由エネルギーなどのタンパク質安定性の特性を測定する方法は、当業者に知られており、インビトロで標準生化学的技法を使用して測定することができる。例えば、Tmは、試料および参照の温度を増加させるために必要な熱量の差が温度の関数として測定される熱分析技法である示差走査熱量測定を使用して測定され得る(Chen et al(2003)Pharm Res 20:1952-60、Ghirlando et al(1999)Immunol Lett 68:47-52)。あるいは、または加えて、CasXバリアントタンパク質のTmは、ThermoFisher Protein Thermal Shiftシステムなどの市販の方法を使用して測定され得る。あるいは、または加えて、円偏光二色性を使用して、フォールディングおよびアンフォールディングの動態、ならびにTmを測定することができる(Murray et al.(2002)J.Chromatogr Sci 40:343-9)。円偏光二色性(CD)は、タンパク質などの非対称分子による左回りおよび右回り円偏光の不均等な吸収に依存する。タンパク質のある特定の構造、例えば、アルファヘリックスおよびベータシートは、特徴的なCDスペクトルを有する。したがって、いくつかの実施形態では、CDを使用して、CasXバリアントタンパク質の二次構造を決定することができる。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質の改善された安定性および/または熱安定性は、参照CasXタンパク質と比較して改善されたCasXバリアントタンパク質のフォールディング動態を含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質のフォールディング動態は、参照CasXタンパク質と比較して、少なくとも約5、少なくとも約10、少なくとも約50、少なくとも約100、少なくとも約500、少なくとも約1,000、少なくとも約2,000、少なくとも約3,000、少なくとも約4,000、少なくとも約5,000、または少なくとも約10,000倍改善される。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質のフォールディング動態は、参照CasXタンパク質と比較して、少なくとも約1kJ/mol、少なくとも約5kJ/mol、少なくとも約10kJ/mol、少なくとも約20kJ/mol、少なくとも約30kJ/mol、少なくとも約40kJ/mol、少なくとも約50kJ/mol、少なくとも約60kJ/mol、少なくとも約70kJ/mol、少なくとも約80kJ/mol、少なくとも約90kJ/mol、少なくとも約100kJ/mol、少なくとも約150kJ/mol、少なくとも約200kJ/mol、少なくとも約250kJ/mol、少なくとも約300kJ/mol、少なくとも約350kJ/mol、少なくとも約400kJ/mol、少なくとも約450kJ/mol、または少なくとも約500kJ/mol改善される。
参照CasXタンパク質と比較してCasXバリアントタンパク質の安定性を増加させることができる例示的なアミノ酸変化には、CasXバリアントタンパク質内の水素結合の数を増加させるアミノ酸変化、CasXバリアントタンパク質内のジスルフィド架橋の数を増加させるアミノ酸変化、CasXバリアントタンパク質内の塩橋の数を増加させるアミノ酸変化、CasXバリアントタンパク質の部分間の相互作用を強化するアミノ酸変化、CasXバリアントタンパク質の埋められた疎水性表面領域を増加させるアミノ酸変化、またはそれらの任意の組み合わせが含まれ得るが、これらに限定されない。
k.タンパク質収量
いくつかの実施形態では、本開示は、参照CasXタンパク質と比較して改善された発現および精製中の収量を有するCasXバリアントタンパク質を提供する。いくつかの実施形態では、細菌宿主細胞または真核生物宿主細胞から精製されたCasXバリアントタンパク質の収量は、参照CasXタンパク質と比較して改善される。いくつかの実施形態では、細菌宿主細胞は、Escherichia coli細胞である。いくつかの実施形態では、真核細胞は、酵母、植物(例えば、タバコ)、昆虫(例えば、Spodoptera frugiperda sf9細胞)、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、サル、またはヒト細胞である。いくつかの実施形態では、真核生物宿主細胞は、ヒト胎児腎293(HEK293)細胞、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、NS0細胞、SP2/0細胞、YO骨髄腫細胞、P3X63マウス骨髄腫細胞、PER細胞、PER.C6細胞、ハイブリドーマ細胞、NIH3T3細胞、COS、HeLa、またはチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を含むが、これらに限定されない哺乳動物細胞である。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質の改善された収量は、コドン最適化によって達成される。細胞は64個の異なるコドンを使用し、それらのうちの61個は20個の標準アミノ酸をコードする一方で、別の3個は終止コドンとして機能する。いくつかの事例では、単一のアミノ酸が2つ以上のコドンによってコードされる。異なる生物は、同じ天然に存在するアミノ酸に対して異なるコドンを使用する傾向を呈する。したがって、タンパク質におけるコドンの選択、およびタンパク質が発現される生物と一致するコドンの選択は、いくつかの事例では、タンパク質の翻訳、ひいてはタンパク質発現レベルに有意な影響を及ぼす可能性がある。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、コドン最適化された核酸によってコードされる。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質をコードする核酸は、細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞、植物細胞、または哺乳動物細胞における発現のためにコドン最適化されている。いくつかの実施形態では、哺乳動物細胞は、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、サル、またはヒトである。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、ヒト細胞における発現のためにコドン最適化された核酸によってコードされる。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、原核生物および真核生物における翻訳速度を低下させるヌクレオチド配列が除去された核酸によってコードされる。例えば、連続した3つを超えるチミン残基の続きが、ある特定の生物における翻訳速度を低下させることができるか、または内部ポリアデニル化シグナルが翻訳速度を低下させることができる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される溶解性および安定性の改善は、参照CasXタンパク質と比較して改善されたCasXバリアントタンパク質の収量をもたらす。
発現および精製中の改善されたタンパク質収量は、当該技術分野で既知の方法によって評価することができる。例えば、CasXバリアントタンパク質の量は、SDS-pageゲル上でタンパク質を泳動させ、かつCasXバリアントタンパク質を、量または濃度のいずれかが事前に分かっている対照と比較することによって決定して、タンパク質の絶対レベルを決定することができる。あるいは、または加えて、精製されたCasXバリアントタンパク質を同じ精製プロセスを受けている参照CasXタンパク質の隣のSDS-pageゲル上で泳動させて、CasXバリアントタンパク質の収量の相対的改善を決定することができる。あるいは、または加えて、タンパク質のレベルは、ウエスタンブロットもしくはCasXに対する抗体を用いたELISAなどの免疫組織化学的方法を使用して、またはHPLCにより測定することができる。溶液中のタンパク質の場合、濃度は、タンパク質の固有のUV吸光度を測定することによって、またはローリーアッセイ、スミス銅/ビシンコニンアッセイ、もしくはブラッドフォード色素アッセイなどのタンパク質依存的色変化を使用する方法によって決定することができる。かかる方法を使用して、ある特定の条件下での発現によって得られる総タンパク質(例えば、総可溶性タンパク質など)収量を計算することができる。これは、例えば、同様の発現条件下の参照CasXタンパク質のタンパク質収量と比較することができる。
l.タンパク質溶解性
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して改善された溶解性を有する。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質を含むリボ核タンパク質複合体と比較して改善されたCasX:gNAリボ核タンパク質複合体バリアントの溶解性を有する。
いくつかの実施形態では、タンパク質溶解性の改善は、E.coliからの精製などのタンパク質精製技法からのタンパク質のより多い収量をもたらす。タンパク質の溶解性が高いほど細胞内で凝集する可能性が低くなるため、いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質の改善された溶解性により、細胞内でのより効率的な活性が可能になり得る。タンパク質凝集体は、ある特定の実施形態では、細胞に有害であるか、または厄介である可能性があり、いかなる理論にも拘束されることを望むことなく、CasXバリアントタンパク質の溶解性の増加により、タンパク質凝集のこの結果が改善され得る。さらに、CasXバリアントタンパク質の改善された溶解性により、例えば、所望の遺伝子編集用途において、より高い有効量の機能性タンパク質の送達を可能にする製剤の増強が可能になり得る。いくつかの実施形態では、参照CasXタンパク質と比較して改善されたCasXバリアントタンパク質の溶解性により、少なくとも約5、少なくとも約10、少なくとも約20、少なくとも約30、少なくとも約40、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約90、少なくとも約100、少なくとも約250、少なくとも約500、または少なくとも約1000倍の収量の、精製中のCasXバリアントタンパク質の改善された収量がもたらされる。いくつかの実施形態では、参照CasXタンパク質と比較して改善されたCasXバリアントタンパク質の溶解性により、細胞におけるCasXバリアントタンパク質の活性が、少なくとも約1.1、少なくとも約1.2、少なくとも約1.3、少なくとも約1.4、少なくとも約1.5、少なくとも約1.6、少なくとも約1.7、少なくとも約1.8、少なくとも約1.9、少なくとも約2、少なくとも約2.1、少なくとも約2.2、少なくとも約2.3、少なくとも約2.4、少なくとも約2.5、少なくとも約2.6、少なくとも約2.7、少なくとも約2.8、少なくとも約2.9、少なくとも約3、少なくとも約3.5、少なくとも約4、少なくとも約4.5、少なくとも約5、少なくとも約5.5、少なくとも約6、少なくとも約6.5、少なくとも約7.0、少なくとも約7.5、少なくとも約8、少なくとも約8.5、少なくとも約9、少なくとも約9.5、少なくとも約10、少なくとも約11、少なくとも約12、少なくとも約13、少なくとも約14、または少なくとも約15倍改善される。
CasXタンパク質の溶解性を測定する方法、およびCasXバリアントタンパク質におけるその改善は、当業者には容易に明らかになるであろう。例えば、CasXバリアントタンパク質の溶解性は、いくつかの実施形態では、溶解したE.coliの可溶性画分のゲル上で濃度測定読み取りを行うことによって測定することができる。あるいは、または加えて、CasXバリアントタンパク質の溶解性の改善は、完全なタンパク質精製の過程を通して可溶性タンパク質産物の維持を測定することによって測定することができる。例えば、可溶性タンパク質産物は、ゲル親和性精製、タグ切断、カチオン交換精製、サイズ決定カラム上でのタンパク質の泳動のうちの1つ以上のステップで測定することができる。いくつかの実施形態では、ゲル上でのタンパク質の全てのバンドの濃度測定は、精製プロセスにおける各ステップの後に読み取られる。改善された溶解性を有するCasXバリアントタンパク質が、いくつかの実施形態では、タンパク質精製プロセスにおける1つ以上のステップで参照CasXタンパク質と比較してより高い濃度を維持し得る一方で、不溶性タンパク質バリアントは、緩衝液交換、濾過ステップ、精製カラムとの相互作用などのため、1つ以上のステップで失われ得る。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質の溶解性を改善することにより、タンパク質精製中のタンパク質のmg/Lの観点で参照CasXタンパク質と比較してより高い収量がもたらされる。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質の溶解性を改善することにより、本明細書に記載のEGFP破壊アッセイなどの編集アッセイで評価される場合、より溶解性の低いタンパク質と比較してより多くの量の編集事象が可能になる。
m.gNAに対するタンパク質親和性
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して改善されたgNAに対する親和性を有し、リボ核タンパク質複合体の形成をもたらす。gNAに対するCasXバリアントタンパク質の親和性の増加は、例えば、RNP複合体の生成のためにより低いKdをもたらすことができ、いくつかの事例では、より安定したリボ核タンパク質複合体形成をもたらすことができる。いくつかの実施形態では、gNAに対するCasXバリアントタンパク質の親和性の増加は、ヒト細胞に送達されたときにリボ核タンパク質複合体の安定性の増加をもたらす。この安定性の増加は、対象の細胞における複合体の機能および有用性に影響を与え得るのみならず、対象に送達されたときに血液中の薬物動態特性の改善ももたらし得る。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質の親和性の増加、および結果として生じたリボ核タンパク質複合体の安定性の増加は、所望の活性、例えば、インビボまたはインビトロ遺伝子編集を依然として有しながら、より低用量のCasXバリアントタンパク質を対象または細胞に送達することを可能にする。
いくつかの実施形態では、gNAに対するCasXバリアントタンパク質のより高い親和性(より緊密な結合)は、CasXバリアントタンパク質およびgNAの両方がRNP複合体に留まる場合、より多くの量の編集事象を可能にする。編集事象の増加は、本明細書に記載のEGFP破壊アッセイなどの編集アッセイを使用して評価することができる。
いくつかの実施形態では、gNAに対するCasXバリアントタンパク質のKdは、参照CasXタンパク質と比較して、少なくとも約1.1、少なくとも約1.2、少なくとも約1.3、少なくとも約1.4、少なくとも1.5、少なくとも約1.6、少なくとも約1.7、少なくとも約1.8、少なくとも約1.9、少なくとも約2、少なくとも約3、少なくとも約4、少なくとも約5、少なくとも約6、少なくとも約7、少なくとも約8、少なくとも約9、少なくとも約10、少なくとも約15、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約90、または少なくとも約100倍増加する。いくつかの実施形態では、CasXバリアントは、配列番号2の参照CasXタンパク質と比較して、約1.1~約10倍増加したgNAに対する結合親和性を有する。
理論に拘束されることを望むことなく、いくつかの実施形態では、ヘリカルIドメインにおけるアミノ酸変化が、gNA標的配列に対するCasXバリアントタンパク質の結合親和性を増加させることができる一方で、ヘリカルIIドメインにおける変化は、gNA足場ステムループに対するCasXバリアントタンパク質の結合親和性を増加させることができ、オリゴヌクレオチド結合ドメイン(OBD)における変化は、gRNAトリプレックスに対するCasXバリアントタンパク質の結合親和性を増加させる。
gNAに対するCasXタンパク質結合親和性を測定する方法には、精製されたCasXタンパク質およびgNAを使用するインビトロ法が含まれる。gNAまたはCasXタンパク質がフルオロフォアで標識される場合、参照CasXおよびバリアントタンパク質に対する結合親和性は、蛍光偏光によって測定することができる。あるいは、または加えて、結合親和性は、バイオレイヤー干渉法、電気泳動移動度シフトアッセイ(EMSA)、またはフィルター結合によって測定することができる。参照gNAおよびそれらのバリアントなどの特異的なgNAに対する本開示の参照CasXおよびバリアントタンパク質などのRNA結合タンパク質の絶対親和性を定量するための追加の標準技法には、等温熱量測定(ITC)および表面プラズモン共鳴(SPR)、ならびに実施例の方法が含まれるが、これらに限定されない。
n.標的DNAに対する親和性
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、標的核酸に対する参照CasXタンパク質の親和性と比較して改善された標的核酸に対する結合親和性を有する。いくつかの実施形態では、標的核酸に対する改善された親和性は、標的核酸配列に対する改善された親和性、PAM配列に対する改善された親和性、標的核酸配列についてDNAを探し出す改善された能力、またはそれらの任意の組み合わせを含む。理論に拘束されることを望むことなく、CasXなどのCRISPR/Cas系タンパク質が、DNA分子に沿った一次元拡散によってそれらの標的核酸配列を見つけることができると考えられている。このプロセスには、(1)リボ核タンパク質のDNA分子への結合、その後に(2)標的核酸配列での停止が含まれると考えられ、これらのいずれも、いくつかの実施形態では、標的核酸配列に対するCasXタンパク質の改善された親和性の影響を受ける可能性があり、それにより、参照CasXタンパク質と比較してCasXバリアントタンパク質の機能が改善する。
いくつかの実施形態では、改善された標的核酸親和性を有するCasXバリアントタンパク質は、DNAに対する増加した全体的な親和性を有する。いくつかの実施形態では、改善された標的核酸親和性を有するCasXバリアントタンパク質は、TTC、ATC、GTC、およびCTCからなる群から選択されるPAM配列に対する結合親和性を含む、配列番号2の参照CasXタンパク質によって認識される標準的TTC PAM以外の特定のPAM配列に対する増加した親和性を有する。理論に拘束されることを望むことなく、これらのタンパク質バリアントがDNA全体とより強力に相互作用し、野生型CasXの能力を超える追加のPAM配列に結合する能力に起因して標的DNA内の配列に接近してそれを編集する増加した能力を有し、それにより、標的配列に対するCasXタンパク質のより効率的な探索プロセスが可能になる可能性がある。DNAに対するより高い全体的な親和性は、いくつかの実施形態では、CasXタンパク質が結合および巻き戻しステップを効率的に開始および終了することができる頻度も増加させ、それにより、標的鎖の侵入およびRループ形成を促進し、最終的には、標的核酸配列の切断を促進することができる。
理論に拘束されることを望むことなく、巻き戻された状態の非標的DNA鎖の巻き戻しまたはその捕捉の効率を増加させるNTSBDにおけるアミノ酸変化が、標的DNAに対するCasXバリアントタンパク質の親和性を増加させることができる可能性がある。あるいは、または加えて、巻き戻し中にDNAを安定化させるNTSBDの能力を増加させるNTSBDにおけるアミノ酸変化は、標的DNAに対するCasXバリアントタンパク質の親和性を増加させることができる。あるいは、または加えて、OBDにおけるアミノ酸変化は、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)に結合するCasXバリアントタンパク質の親和性を増加させ、それにより、標的核酸に対するCasXバリアントタンパク質の親和性を増加させることができる。あるいは、または加えて、標的核酸鎖に対するCasXバリアントタンパク質の親和性を増加させるヘリカルIおよび/またはII、RuvC、ならびにTSLドメインにおけるアミノ酸変化は、標的核酸に対するCasXバリアントタンパク質の親和性を増加させることができる。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、配列番号1、配列番号2、または配列番号3の参照タンパク質と比較して増加した標的核酸配列に対する結合親和性を有する。いくつかの実施形態では、標的核酸分子に対する本開示のCasXバリアントタンパク質の親和性は、参照CasXタンパク質と比較して、少なくとも約1.1、少なくとも約1.2、少なくとも約1.3、少なくとも1.4、少なくとも約1.5、少なくとも約1.6、少なくとも約1.7、少なくとも約1.8、少なくとも約1.9、少なくとも約2、少なくとも約3、少なくとも約4、少なくとも約5、少なくとも約6、少なくとも約7、少なくとも約8、少なくとも約9、少なくとも約10、少なくとも約15、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約90、または少なくとも約100倍増加する。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、標的核酸の非標的鎖に対する改善された結合親和性を有する。本明細書で使用される場合、「非標的鎖」という用語は、gNAの標的配列とワトソン-クリック塩基対を形成せず、かつ標的鎖に相補的であるDNA標的核酸配列の鎖を指す。
標的核酸分子に対するCasXタンパク質(参照またはバリアントなど)の親和性を測定する方法には、電気泳動移動度シフトアッセイ(EMSA)、フィルター結合、等温熱量測定(ITC)、および表面プラズモン共鳴(SPR)、蛍光偏光、ならびにバイオレイヤー干渉法(BLI)が含まれ得る。標的に対するCasXタンパク質の親和性を測定するさらなる方法には、DNA切断事象を経時的に測定するインビトロ生化学的アッセイが含まれる。
標的核酸に対するより高い親和性を有するCasXバリアントタンパク質は、いくつかの実施形態では、標的核酸に対する増加した親和性を有しない参照CasXタンパク質よりも迅速に標的核酸配列を切断することができる。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、触媒的に死んでいる(dCasX)。いくつかの実施形態では、本開示は、標的DNAに結合する能力を保持する触媒的に死んでいるCasXタンパク質を含むRNPを提供する。例示的な触媒的に死んでいるCasXバリアントタンパク質は、CasXタンパク質のRuvCドメインの活性部位に1つ以上の変異を含む。いくつかの実施形態では、触媒的に死んでいるCasXバリアントタンパク質は、配列番号1の残基672、769、および/または935での置換を含む。いくつかの実施形態では、触媒的に死んでいるCasXバリアントタンパク質は、配列番号1の参照CasXタンパク質におけるD672A、E769A、および/またはD935Aの置換を含む。いくつかの実施形態では、触媒的に死んでいるCasXタンパク質は、配列番号2の残基659、765、および/または922での置換を含む。いくつかの実施形態では、触媒的に死んでいるCasXタンパク質は、配列番号2の参照CasXタンパク質におけるD659A、E756A、および/またはD922A置換を含む。さらなる実施形態では、触媒的に死んでいるCasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質のRuvCドメインの全てまたは一部の欠失を含む。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質のDNAに対する改善された親和性は、CasXバリアントタンパク質の触媒的に不活性なバージョンの機能も改善する。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質の触媒的に不活性なバージョンは、RuvCにおけるDEDモチーフに1つ以上の変異を含む。触媒的に死んでいるCasXバリアントタンパク質は、いくつかの実施形態では、塩基編集またはエピジェネティック修飾に使用することができる。DNAに対する親和性が高いほど、いくつかの実施形態では、触媒的に死んでいるCasXバリアントタンパク質は、触媒的に活性なCasXと比較して、それらの標的核酸をより速く見つけることができる、より長期間にわたって標的核酸に結合したままの状態を保つことができる、より安定した様式で標的核酸に結合することができる、またはそれらの組み合わせであり、それにより、触媒的に死んでいるCasXバリアントタンパク質の機能を改善する。
o.標的部位に対する改善された特異性
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して改善された標的核酸配列に対する特異性を有する。本明細書で使用される場合、「標的特異性」と称されることもある「特異性」とは、CRISPR/Cas系リボ核タンパク質複合体が、標的DNA配列と類似しているが、同一ではないオフターゲット配列を切断する程度を指し、例えば、より高い特異性を有するCasXバリアントRNPは、参照CasXタンパク質と比較して配列のオフターゲット切断の低減を呈する。CRISPR/Cas系タンパク質の特異性、および潜在的に有害なオフターゲット効果の低減は、哺乳動物対象における使用に許容される治療指数を達成するために極めて重要であり得る。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、gNAの標的配列に相補的な標的配列内の標的部位に対する改善された特異性を有する。
理論に拘束されることを望むことなく、標的核酸鎖に対するCasXバリアントタンパク質の特異性を増加させるヘリカルIおよびIIドメインにおけるアミノ酸変化が、標的DNA全体に対するCasXバリアントタンパク質の特異性を増加させることができる可能性がある。いくつかの実施形態では、標的DNAに対するCasXバリアントタンパク質の特異性を増加させるアミノ酸変化は、DNAに対するCasXバリアントタンパク質の親和性の減少ももたらし得る。
CasXタンパク質(バリアントまたは参照など)の標的特異性を試験する方法には、シークエンシングによる切断効果のインビトロ報告のためのガイドおよび環状化(guide and Circularization for In vitro Reporting of Cleavage Effects by Sequencing)(CIRCLE-seq)、または同様の方法が含まれ得る。手短には、CIRCLE-seq技法では、ゲノムDNAがステムループアダプターのライゲーションによって剪断および環状化され、このステムループアダプターがステムループ領域でニッキングされて、4ヌクレオチドパリンドロームオーバーハングを露出させる。続いて、分子内ライゲーションおよび残りの直鎖状DNAの分解が行われる。その後、CasX切断部位を含む環状DNA分子がCasXで線形化され、アダプターアダプターが露出した末端にライゲーションされ、続いて、ハイスループットシークエンシングが行われて、オフターゲット部位に関する情報を含むペアエンドリードが生成される。オフターゲット事象、ひいてはCasXタンパク質特異性を検出するために使用することができる追加のアッセイには、ミスマッチ検出ヌクレアーゼアッセイおよび次世代シークエンシング(NGS)などの、選択されたオフターゲット部位で形成されるインデル(挿入および欠失)を検出および定量するために使用されるアッセイが含まれる。例示的なミスマッチ検出アッセイには、CasXおよびsgNAで処理された細胞由来のゲノムDNAをPCR増幅し、変性させ、再ハイブリダイズして、1つの野生型鎖およびインデルを有する1つの鎖を含むヘテロデュプレックスDNAを形成するヌクレアーゼアッセイが含まれる。ミスマッチは、SurveyorヌクレアーゼまたはT7エンドヌクレアーゼIなどのミスマッチ検出ヌクレアーゼによって認識されて切断される。
p.DNAの巻き戻し
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して改善されたDNAを巻き戻す能力を有する。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、増強されたDNA巻き戻し特性を有する。不十分なdsDNA巻き戻しは、DNAを切断するCRISPR/Cas系タンパク質anaCas9またはCas14sの能力を損なうまたは妨げることが以前に示されている。したがって、いかなる理論にも拘束されることを望むことなく、いくつかのCasXバリアントタンパク質によるDNA切断活性の増加が、少なくとも部分的に、標的部位でdsDNAを見つけて巻き戻す能力の増加に起因する可能性が高い。
理論に拘束されることを望むことなく、NTSBドメインにおけるアミノ酸変化が、増加したDNA巻き戻し特性を有するCasXバリアントタンパク質を産生することができると考えられている。あるいは、または加えて、PAMと相互作用するOBDまたはヘリカルドメイン領域におけるアミノ酸変化も、増加したDNA巻き戻し特性を有するCasXバリアントタンパク質を産生することができる。
DNAを巻き戻すCasXタンパク質(バリアントまたは参照など)の能力を測定する方法には、蛍光偏光またはバイオレイヤー干渉法においてdsDNA標的の速度の増加を観測するインビトロアッセイが含まれるが、これらに限定されない。
q.触媒活性
本明細書に開示されるCasX:gNA系のリボ核タンパク質複合体は、標的核酸配列に結合し、かつ標的核酸配列を切断する参照CasXタンパク質またはバリアントを含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して改善された触媒活性を有する。理論に拘束されることを望むことなく、いくつかの事例では、標的鎖の切断が、dsDNA切断を引き起こす際にCas12様分子の制限因子になり得ると考えられている。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、DNAの標的鎖の屈曲およびこの鎖の切断を改善し、その結果、CasXリボ核タンパク質複合体によるdsDNA切断の全体的な効率が改善される。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して増加したヌクレアーゼ活性を有する。増加したヌクレアーゼ活性を有するバリアントは、例えば、RuvCヌクレアーゼドメインにおけるアミノ酸変化によって生成することができる。一実施形態では、CasXバリアントは、ニッカーゼ活性を有するヌクレアーゼドメインを含む。前述の実施形態では、CasX:gNA系のCasXニッカーゼは、非標的鎖のPAM部位の3’側の10~18ヌクレオチド内に一本鎖切断を生じる。別の実施形態では、CasXバリアントは、二本鎖切断活性を有するヌクレアーゼドメインを含む。前述の実施形態では、CasX:gNA系のCasXは、標的鎖上のPAM部位の5’側の18~26ヌクレオチドおよび非標的鎖上の3’側の10~18ヌクレオチド内に二本鎖切断を生じる。ヌクレアーゼ活性は、実施例の方法を含む様々な方法によってアッセイすることができる。一実施形態では、CasXバリアントは、参照野生型CasXと比較して、少なくとも2倍、または少なくとも3倍、または少なくとも4倍、または少なくとも5倍、または少なくとも6倍、または少なくとも7倍、または少なくとも8倍、または少なくとも9倍、または少なくとも10倍大きいK切断定数を有する。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、二本鎖切断のための増加した標的鎖負荷を有する。増加した標的鎖負荷活性を有するバリアントは、例えば、TLSドメインにおけるアミノ酸変化によって生成することができる。
理論に拘束されることを望むことなく、TSLドメインにおけるアミノ酸変化は、改善された触媒活性を有するCasXバリアントタンパク質をもたらし得る。あるいは、または加えて、RNA:DNAデュプレックスの結合チャネル周辺のアミノ酸変化も、CasXバリアントタンパク質の触媒活性を改善することができる。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して増加した付随的切断活性を有する。本明細書で使用される場合、「付随的切断活性」とは、標的核酸配列の認識および切断後の核酸の追加の非標的切断を指す。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して減少した付随的切断活性を有する。
いくつかの実施形態、例えば、標的DNA切断が望ましい結果ではない用途を包含する実施形態では、CasXバリアントタンパク質の触媒活性を改善することは、CasXバリアントタンパク質の触媒活性を変化させること、減少させること、または無効にすることを含む。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質を含むリボ核タンパク質複合体は、標的DNAに結合し、標的DNAを切断しない。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質を含むCasXリボ核タンパク質複合体は、標的DNAに結合するが、標的DNAに一本鎖ニックを生成する。いくつかの実施形態、特にCasXタンパク質がニッカーゼである実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、一本鎖ニッキングのための減少した標的鎖負荷を有する。減少した標的鎖負荷を有するバリアントは、例えば、TSLドメインにおけるアミノ酸変化によって生成され得る。
CasXタンパク質の触媒活性を特徴付けるための例示的な方法には、インビトロ切断アッセイが含まれ得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、アガロースゲル上でのDNA産物の電気泳動は、鎖切断の動態を調べることができる。
r.標的DNAおよびRNAに対する親和性
いくつかの実施形態では、参照CasXタンパク質またはそのバリアントを含むリボ核タンパク質複合体は、標的DNAに結合し、標的DNAを切断する。いくつかの実施形態では、参照CasXタンパク質のバリアントは、参照CasXタンパク質と比較して、標的RNAに対するCasXバリアントタンパク質の特異性を増加させ、標的RNAに対するCasXバリアントタンパク質の活性を増加させる。例えば、CasXバリアントタンパク質は、参照CasXタンパク質と比較して増加した標的RNAに対する結合親和性または増加した標的RNAの切断を呈し得る。いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質を含むリボ核タンパク質複合体は、標的RNAに結合し、および/または標的RNAを切断する。一実施形態では、CasXバリアントは、配列番号1、配列番号2、または配列番号3の参照タンパク質と比較して、少なくとも約2倍~約10倍増加した標的核酸配列に対する結合親和性を有する。
s.変異の組み合わせ
いくつかの実施形態では、本開示は、別個のCasXバリアントタンパク質由来の変異の組み合わせであるバリアントを提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のいずれかのドメインに対するいずれのバリアントも、本明細書に記載の他のバリアントと組み合わせることができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のいずれかのドメイン内のいずれのバリアントも、同じドメイン内の本明細書に記載の他のバリアントと組み合わせることができる。異なるアミノ酸変化の組み合わせにより、いくつかの実施形態では、機能がアミノ酸変化の組み合わせによってさらに改善される新たな最適化されたバリアントが生成され得る。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質機能に対するアミノ酸変化を組み合わせる効果は線形である。本明細書で使用される場合、線形である組み合わせとは、機能に対する効果が単独でアッセイされたときの個々のアミノ酸変化の各々の効果の合計に等しい組み合わせを指す。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質機能に対するアミノ酸変化を組み合わせる効果は相乗的である。本明細書で使用される場合、相乗的である組み合わせとは、機能に対する効果が単独でアッセイされたときの個々のアミノ酸変化の各々の効果の合計よりも大きい組み合わせを指す。いくつかの実施形態では、アミノ酸変化を組み合わせることにより、CasXタンパク質の2つ以上の機能が参照CasXタンパク質と比較して改善されたCasXバリアントタンパク質が生成される。
t.CasX融合タンパク質
いくつかの実施形態では、本開示は、CasXに融合された異種タンパク質を含むCasXタンパク質を提供する。いくつかの事例では、CasXは、参照CasXタンパク質である。他の事例では、CasXは、本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかのCasXバリアントである。
いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、目的とする異なる活性を有する1つ以上のタンパク質またはそれらのドメインに融合される(すなわち、融合タンパク質の一部である)。例えば、いくつかの実施形態では、CasXバリアントタンパク質は、転写を阻害する、標的核酸配列を修飾する、または核酸と会合したポリペプチドを修飾する(例えば、ヒストン修飾)タンパク質(またはそのドメイン)に融合される。
いくつかの実施形態では、異種ポリペプチド(またはシステイン残基または非天然アミノ酸などの異種アミノ酸)がCasXタンパク質内の1つ以上の位置に挿入されて、CasX融合タンパク質を生成することができる。他の実施形態では、システイン残基は、CasXタンパク質内の1つ以上の位置に挿入され、続いて、以下に記載の異種ポリペプチドのコンジュゲーションが行われ得る。いくつかの代替の実施形態では、異種ポリペプチドまたは異種アミノ酸は、参照またはCasXバリアントタンパク質のN末端またはC末端に付加することができる。他の実施形態では、異種ポリペプチドまたは異種アミノ酸は、CasXタンパク質の配列の内部に挿入することができる。
いくつかの実施形態では、参照CasXまたはバリアント融合タンパク質は、RNAガイド配列特異的標的核酸結合および切断活性を保持する。いくつかの事例では、参照CasXまたはバリアント融合タンパク質は、異種タンパク質の挿入を有しない対応する参照CasXまたはバリアントタンパク質の50%以上の活性(例えば、切断および/または結合活性)を有する(保持する)。いくつかの事例では、参照CasXまたはバリアント融合タンパク質は、異種タンパク質の挿入を有しない対応するCasXタンパク質の活性(例えば、切断および/または結合活性)の少なくとも約60%、または少なくとも約70%以上、少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約92%、または少なくとも約95%、または少なくとも約98%、または少なくとも約100%を保持する。
いくつかの事例では、参照CasXまたはバリアント融合ポリペプチドは、異種アミノ酸または異種ポリペプチドが挿入されていないCasXタンパク質の活性と比較して、標的核酸結合活性を保持する(有する)。例えば、いくつかの事例では、参照CasXまたはバリアント融合ポリペプチドは、対応するCasXタンパク質(挿入を有しないCasXタンパク質)の結合活性の50%以上を有する(保持する)。例えば、いくつかの事例では、参照CasXまたはバリアントポリペプチドは、対応する親CasXタンパク質(挿入を有しないCasXタンパク質)の結合活性の60%以上(70%以上、80%以上、90%以上、92%以上、95%以上、98%以上、または100%)を有する(保持する)。
いくつかの事例では、参照CasXまたはバリアント融合ポリペプチドは、異種アミノ酸または異種ポリペプチドが挿入されていない親CasXタンパク質の活性と比較して、標的核酸結合および/または切断活性を保持する(有する)。例えば、いくつかの事例では、参照CasXまたはバリアント融合ポリペプチドは、対応する親CasXタンパク質(挿入を有しないCasXタンパク質)の結合および/または切断活性の50%以上を有する(保持する)。例えば、いくつかの事例では、参照CasXまたはバリアント融合ポリペプチドは、対応するCasX親ポリペプチド(挿入を有しないCasXタンパク質)の結合および/または切断活性の60%以上(70%以上、80%以上、90%以上、92%以上、95%以上、98%以上、または100%)を有する(保持する)。CasXタンパク質および/またはCasX融合ポリペプチドの切断および/または結合活性を測定する方法は、当業者に知られており、任意の簡便な方法を使用することができる。
様々な異種ポリペプチドが、本開示の参照CasXまたはCasXバリアント融合タンパク質への包含に好適である。いくつかの事例では、融合パートナーは、標的DNAの転写を調節する(例えば、転写を阻害する、転写を増加させる)ことができる。例えば、いくつかの事例では、融合パートナーは、転写を阻害するタンパク質(またはタンパク質由来のドメイン)(例えば、転写抑制因子、転写阻害タンパク質の動員、メチル化などの標的DNAの修飾、DNA修飾因子の動員、標的DNAと会合したヒストンの調節、ヒストンのアセチル化および/またはメチル化を修飾するものなどのヒストン修飾因子の動員などにより機能するタンパク質)である。いくつかの事例では、融合パートナーは、転写を増加させるタンパク質(またはタンパク質由来のドメイン)(例えば、転写活性化因子、転写活性化タンパク質の動員、脱メチル化などの標的DNAの修飾、DNA修飾因子の動員、標的DNAと会合したヒストンの調節、ヒストンのアセチル化および/またはメチル化を修飾するものなどのヒストン修飾因子の動員などにより作用するタンパク質)である。
いくつかの事例では、融合パートナーは、標的核酸配列を修飾する酵素活性(例えば、ヌクレアーゼ活性、メチルトランスフェラーゼ活性、デメチラーゼ活性、DNA修復活性、DNA損傷活性、脱アミノ化活性、ジスムターゼ活性、アルキル化活性、脱プリン活性、酸化活性、ピリミジン二量体形成活性、インテグラーゼ活性、トランスポサーゼ活性、リコンビナーゼ活性、ポリメラーゼ活性、リガーゼ活性、ヘリカーゼ活性、フォトリアーゼ活性、またはグリコシラーゼ活性)を有する。
いくつかの事例では、融合パートナーは、標的核酸と会合したポリペプチド(例えば、ヒストン)を修飾する酵素活性(例えば、メチルトランスフェラーゼ活性、デメチラーゼ活性、アセチルトランスフェラーゼ活性、デアセチラーゼ活性、キナーゼ活性、ホスファターゼ活性、ユビキチンリガーゼ活性、脱ユビキチン化活性、アデニル化活性、脱アデニル化活性、SUMO化活性、脱SUMO化活性、リボシル化活性、脱リボシル化活性、ミリストイル化活性、または脱ミリストイル化活性)を有する。
転写を増加させるために融合パートナーとして使用することができるタンパク質(またはその断片)の例には、VP16、VP64、VP48、VP160、p65サブドメイン(例えば、NFkB由来)、ならびにEDLL活性化ドメインおよび/またはTAL活性化ドメイン(例えば、植物における活性のため)などの転写活性化因子;SETドメイン含有1A、ヒストンリジンメチルトランスフェラーゼ(SET1A)、SETドメイン含有1B、ヒストンリジンメチルトランスフェラーゼ(SET1B)、リジンメチルトランスフェラーゼ2A(MLL1~5、ASCL1(ASH1)アカエテ-スクート(achaete-scute)ファミリーbHLH転写因子1(ASH1)、SETおよびMYNDドメイン含有2(SYMD2)、核受容体結合SETドメインタンパク質1(NSD1)などのヒストンリジンメチルトランスフェラーゼ;リジンデメチラーゼ3A(JHDM2a)/リジン特異的デメチラーゼ3B(JHDM2b)、リジンデメチラーゼ6A(UTX)、リジンデメチラーゼ6B(JMJD3)などのヒストンリジンデメチラーゼ;リジンアセチルトランスフェラーゼ2A(GCN5)、リジンアセチルトランスフェラーゼ2B(PCAF)、CREB結合タンパク質(CBP)、E1A結合タンパク質p300(p300)、TATAボックス結合ダンパク質関連因子1(TAF1)、リジンアセチルトランスフェラーゼ5(TIP60/PLIP)、リジンアセチルトランスフェラーゼ6A(MOZ/MYST3)、リジンアセチルトランスフェラーゼ6B(MORF/MYST4)、SRCプロトオンコジーン、非受容体チロシンキナーゼ(SRC1)、核受容体コアクチベーター3(ACTR)、MYB結合タンパク質1a(P160)、クロックサーカディアン調節因子(CLOCK)などのヒストンアセチルトランスフェラーゼ;ならびにテン-イレブントランスロケーション(Ten-Eleven Translocation)(TET)ジオキシゲナーゼ1(TET1CD)、tetメチルシトシンジオキシゲナーゼ1(TET1)、デメテル(demeter)(DME)、デメテル様1(DML1)、デメテル様2(DML2)、タンパク質ROS1(ROS1)などのDNAデメチラーゼが挙げられるが、これらに限定されない。
転写を減少させるために融合パートナーとして使用することができるタンパク質(またはその断片)の例には、Kruppel関連ボックス(KRABまたはSKD)などの転写抑制因子;KOX1抑制ドメイン;Mad mSIN3相互作用ドメイン(SID);ERF抑制因子ドメイン(ERD)、SRDX抑制ドメイン(例えば、植物における抑制のため)など;PR/SETドメイン含有タンパク質(Pr-SET7/8)、リジンメチルトランスフェラーゼ5B(SUV4-20H1)、PR/SETドメイン2(RIZ1)などのヒストンリジンメチルトランスフェラーゼ;リジンデメチラーゼ4A(JMJD2A/JHDM3A)、リジンデメチラーゼ4B(JMJD2B)、リジンデメチラーゼ4C(JMJD2C/GASC1)、リジンデメチラーゼ4D(JMJD2D)、リジンデメチラーゼ5A(JARID1A/RBP2)、リジンデメチラーゼ5B(JARID1B/PLU-1)、リジンデメチラーゼ5C(JARID1C/SMCX)、リジンデメチラーゼ5D(JARID1D/SMCY)などのヒストンリジンデメチラーゼ;ヒストンデアセチラーゼ1(HDAC1)、HDAC2、HDAC3、HDAC8、HDAC4、HDAC5、HDAC7、HDAC9、サーチュイン1(SIRT1)、SIRT2、HDAC11などのヒストンリジンデアセチラーゼ;HhaI DNA m5c-メチルトランスフェラーゼ(M.HhaI)、DNAメチルトランスフェラーゼ1(DNMT1)、DNAメチルトランスフェラーゼ3a(DNMT3a)、DNAメチルトランスフェラーゼ3b(DNMT3b)、メチルトランスフェラーゼ1(MET1)、S-アデノシル-L-メチオニン依存性メチルトランスフェラーゼスーパーファミリータンパク質(DRM3)(植物)、DNAシトシンメチルトランスフェラーゼMET2a(ZMET2)、クロモメチラーゼ1(CMT1)、クロモメチラーゼ2(CMT2)(植物)などのDNAメチラーゼ;ならびにラミンA、ラミンBなどの末梢動員要素が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの事例では、融合パートナーは、標的核酸配列(例えば、ssRNA、dsRNA、ssDNA、dsDNA)を修飾する酵素活性を有する。融合パートナーによって提供され得る酵素活性の例には、制限酵素(例えば、FokIヌクレアーゼ)によって提供されるものなどのヌクレアーゼ活性、メチルトランスフェラーゼ(例えば、Hhal DNA m5c-メチルトランスフェラーゼ(M.Hhal)、DNAメチルトランスフェラーゼ1(DNMT1)、DNAメチルトランスフェラーゼ3a(DNMT3a)、DNAメチルトランスフェラーゼ3b(DNMT3b)、METI、DRM3(植物)、ZMET2、CMT1、CMT2(植物)など)によって提供されるものなどのメチルトランスフェラーゼ活性;デメチラーゼ(例えば、テン-イレブントランスロケーション(TET)ジオキシゲナーゼ1(TET1 CD)、TET1、DME、DML1、DML2、ROS1など)によって提供されるものなどのデメチラーゼ活性、DNA修復活性、DNA損傷活性、デアミナーゼ(例えば、シトシンデアミナーゼ酵素、例えば、ラットAPOBEClなどのAPOBECタンパク質)によって提供されるものなどの脱アミノ化活性、ジスムターゼ活性、アルキル化活性、脱プリン化活性、酸化活性、ピリミジン二量体形成活性、インテグラーゼおよび/またはレゾルバーゼ(例えば、Ginインベルターゼの超活性変異体、GinH106YなどのGinインベルターゼ;ヒト免疫不全ウイルス1型インテグラーゼ(IN);Tn3レゾルバーゼなど)によって提供されるものなどのインテグラーゼ活性、トランスポザーゼ活性、レコンビナーゼ(例えば、Ginレコンビナーゼの触媒ドメイン)によって提供されるものなどのレコンビナーゼ活性、ポリメラーゼ活性、リガーゼ活性、ヘリカーゼ活性、フォトリアーゼ活性、およびグリコシラーゼ活性)が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの事例では、本開示の参照CasXまたはCasXバリアントタンパク質は、転写を増加させるためのドメイン(例えば、VP16ドメイン、VP64ドメイン)、転写を減少させるためのドメイン(例えば、KRABドメイン、例えば、Kox1タンパク質由来のもの)、ヒストンアセチルトランスフェラーゼのコア触媒ドメイン(例えば、ヒストンアセチルトランスフェラーゼp300)、検出可能なシグナルを提供するタンパク質/ドメイン(例えば、GFPなどの蛍光タンパク質)、ヌクレアーゼドメイン(例えば、Foklヌクレアーゼ)、および塩基エディター(例えば、APOBEC1などのシチジンデアミナーゼ)から選択されるポリペプチドに融合される。
いくつかの事例では、融合パートナーは、標的核酸配列(例えば、ssRNA、dsRNA、ssDNA、dsDNA)と会合したタンパク質(例えば、ヒストン、RNA結合タンパク質、DNA結合タンパク質など)を修飾する酵素活性を有する。融合パートナーによって提供され得る酵素活性(標的核酸に関連するタンパク質を修飾するもの)の例には、ヒストンメチルトランスフェラーゼ(HMT)(例えば、斑入り3~9ホモログ1のサプレッサー(SUV39H1、別名、KMT1A)、真性染色質ヒストンリジンメチルトランスフェラーゼ2(G9A、別名、KMT1CおよびEHMT2)、SUV39H2、ESET/SETDB1など、SET1A、SET1B、MLL1~5、ASH1、SYMD2、NSD1、DOT1L、Pr-SET7/8、SUV4-20H1、EZH2、RIZ1)によって提供されるものなどのメチルトランスフェラーゼ活性、ヒストンデメチラーゼ(例えば、リジンデメチラーゼ1A(KDM1A、別名、LSD1)、JHDM2a/b、JMJD2A/JHDM3A、JMJD2B、JMJD2C/GASC1、JMJD2D、JARID1A/RBP2、JARID1B/PLU-1、JARID1C/SMCX、JARID1D/SMCY、UTX、JMJD3など)によって提供されるものなどのデメチラーゼ活性、ヒストンアセチラーゼトランスフェラーゼ(例えば、ヒトアセチルトランスフェラーゼp300、GCN5、PCAF、CBP、TAF1、TIP60/PLIP、MOZ/MYST3、MORF/MYST4、HB01/MYST2、HMOF/MYST1、SRC1、ACTR、P160、CLOCKなどの触媒コア/断片)によって提供されるものなどのアセチルトランスフェラーゼ活性、ヒストンデアセチラーゼ(例えば、HDAC1、HDAC2、HDAC3、HDAC8、HDAC4、HDAC5、HDAC7、HDAC9、SIRT1、SIRT2、HDAC11など)によって提供されるものなどのデアセチラーゼ活性、キナーゼ活性、ホスファターゼ活性、ユビキチンリガーゼ活性、脱ユビキチン化活性、アデニル化活性、脱アデニル化活性、SUMO化活性、脱SUMO化活性、リボシル化活性、脱リボシル化活性、ミリストイル化活性、および脱ミリストイル化活性が挙げられるが、これらに限定されない。
好適な融合パートナーの追加の例は、(i)化学的に制御可能な対象RNAガイドポリペプチドまたは条件付きで活性なRNAガイドポリペプチドを生成するためのジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)不安定化ドメイン、および(ii)葉緑体輸送ペプチドである。
好適な葉緑体輸送ペプチドには、MASMISSSAVTTVSRASRGQSAAMAPFGGLKSMTGFPVRKVNTDITSITSNGGR VKCMQVWPPIGKKKFETLSYLPPLTRDSRA(配列番号144)、MASMISSSAVTTVSRASRGQSAAMAPFGGLKSMTGFPVRKVNTDITSITSNGGRVKS(配列番号145)、MASSMLSSATMVASPAQATMVAPFNGLKSSAAFPATRKANNDITSITSNGGRVNCMQV WPPIEKKKFETLSYLPDLTDSGGRVNC(配列番号146)、MAQVSRICNGVQNPSLISNLSKSSQRKSPLSVSLKTQQHPRAYPISSSWGLKKSGMTLIG SELRPLKVMSSVSTAC(配列番号147)、MAQVSRICNGVWNPSLISNLSKSSQRKSPLSVSLKTQQHPRAYPISSSWGLKKSGMTLIG SELRPLKVMSSVSTAC(配列番号148)、MAQINNMAQGIQTLNPNSNFHKPQVPKSSSFLVFGSKKLKNSANSMLVLKKDSIFMQLF CSFRISASVATAC(配列番号149)、MAALVTSQLATSGTVLSVTDRFRRPGFQGLRPRNPADAALGMRTVGASAAPKQSRKPH RFDRRCLSMVV(配列番号150)、MAALTTSQLATSATGFGIADRSAPSSLLRHGFQGLKPRSPAGGDATSLSVTTSARATPKQ QRSVQRGSRRFPSVVVC(配列番号151)、MASSVLSSAAVATRSNVAQANMVAPFTGLKSAASFPVSRKQNLDITSIASNGGRVQC(配列番号152)、MESLAATSVFAPSRVAVPAARALVRAGTVVPTRRTSSTSGTSGVKCSAAVTPQASPVIS RSAAAA(配列番号153)、およびMGAAATSMQSLKFSNRLVPPSRRLSPVPNNVTCNNLPKSAAPVRTVKCCASSWNSTINGAAATTNGASAASS(配列番号154)が含まれるが、これらに限定されない。
いくつかの事例では、本開示の参照CasXまたはバリアントポリペプチドは、エンドソームエスケープペプチドを含むことができる。いくつかの事例では、エンドソームエスケープポリペプチドは、アミノ酸配列GLFXALLXLLXSLWXLLLXA(配列番号155)を含み、ここで、各Xは独立して、リジン、ヒスチジン、およびアルギニンから選択される。いくつかの事例では、エンドソームエスケープポリペプチドは、アミノ酸配列GLFHALLHLLHSLWHLLLHA(配列番号156)またはHHHHHHHHH(配列番号157)を含む。
ssRNA標的核酸配列を標的とする際に使用するための融合パートナーの非限定的な例には、スプライシング因子(例えば、RSドメイン);タンパク質翻訳構成要素(例えば、翻訳開始、伸長、および/または放出因子、例えば、eIF4G);RNAメチラーゼ;RNA編集酵素(例えば、AからIへの、および/またはCからUへの編集酵素を含む、RNAデアミナーゼ、例えば、RNA上で作用するアデノシンデアミナーゼ(ADAR));ヘリカーゼ;RNA結合タンパク質などが挙げられる(が、これらに限定されない)。異種ポリペプチドが全タンパク質を含むことができるか、またはいくつかの事例では、タンパク質の断片(例えば、機能的ドメイン)を含むことができることが理解される。
融合パートナーは、エンドヌクレアーゼ(例えば、SMG5およびSMG6などのタンパク質由来のRNase III、CRR22 DYWドメイン、Dicer、およびPIN(PilT N末端)ドメイン;RNA切断の刺激に関与するタンパク質およびタンパク質ドメイン(例えば、CPSF、CstF、CFIm、およびCFIIm);エキソヌクレアーゼ(例えば、XRN-1またはエキソヌクレアーゼT);デアデニラーゼ(例えば、HNT3);ナンセンス媒介型RNA分解に関与するタンパク質およびタンパク質ドメイン(例えば、UPF1、UPF2、UPF3、UPF3b、RNP SI、Y14、DEK、REF2、およびSRm160);RNAの安定化に関与するタンパク質およびタンパク質ドメイン(例えば、PABP);翻訳の抑制に関与するタンパク質およびタンパク質ドメイン(例えば、Ago2およびAgo4);翻訳の刺激に関与するタンパク質およびタンパク質ドメイン(例えば、Staufen);翻訳の調節に関与する(例えば、調節することができる)タンパク質およびタンパク質ドメイン(例えば、開始因子、伸長因子、放出因子などの翻訳因子、例えば、eIF4G);RNAのポリアデニル化に関与するタンパク質およびタンパク質ドメイン(例えば、PAP1、GLD-2、およびStar-PAP);RNAのポリウリジン化に関与するタンパク質およびタンパク質ドメイン(例えば、CID1および末端ウリジレートトランスフェラーゼ);RNA局在に関与するタンパク質およびタンパク質ドメイン(例えば、IMP1、ZBP1、She2p、She3p、およびBicaudal-D由来);RNAの核保持に関与するタンパク質およびタンパク質ドメイン(例えば、Rrp6);RNAの核外搬出に関与するタンパク質およびタンパク質ドメイン(例えば、TAP、NXF1、THO、TREX、REF、およびAly);RNAスプライシングの抑制に関与するタンパク質およびタンパク質ドメイン(例えば、PTB、Sam68、およびhnRNP A1);RNAスプライシングの刺激に関与するタンパク質およびタンパク質ドメイン(例えば、セリン/アルギニンリッチ(SR)ドメイン);転写効率の低減に関与するタンパク質およびタンパク質ドメイン(例えば、FUS(TLS));ならびに転写の刺激に関与するタンパク質およびタンパク質ドメイン(例えば、CDK7およびHIV Tat)を含む群から選択されるエフェクタードメインを含むが、これらに限定されない、過渡的であるか不可逆的であるか、直接であるか間接的であるかにかかわらず、ssRNAと相互作用することができる任意のドメイン(本開示の目的のために、分子内および/または分子間二次構造、例えば、ヘアピン、ステムループなどの二本鎖RNAデュプレックスを含む)であり得る。あるいは、エフェクタードメインは、エンドヌクレアーゼ;RNA切断を刺激することができるタンパク質およびタンパク質ドメイン;エキソヌクレアーゼ;デアデニラーゼ;ナンセンス媒介型RNA分解活性を有するタンパク質およびタンパク質ドメイン;RNAを安定化することができるタンパク質およびタンパク質ドメイン;翻訳を抑制することができるタンパク質およびタンパク質ドメイン;翻訳を刺激することができるタンパク質およびタンパク質ドメイン;翻訳を調節することができるタンパク質およびタンパク質ドメイン(例えば、開始因子、伸長因子、放出因子などの翻訳因子、例えば、eIF4G);RNAをポリアデニル化することができるタンパク質およびタンパク質ドメイン;RNAをポリウリジン化することができるタンパク質およびタンパク質ドメイン;RNA局在活性を有するタンパク質およびタンパク質ドメイン;RNAの核保持が可能なタンパク質およびタンパク質ドメイン;RNA核外搬出活性を有するタンパク質およびタンパク質ドメイン;RNAスプライシングを抑制することができるタンパク質およびタンパク質ドメイン;RNAスプライシングを刺激することができるタンパク質およびタンパク質ドメイン;転写効率を低減することができるタンパク質およびタンパク質ドメイン;ならびに転写を刺激することができるタンパク質およびタンパク質ドメインを含む群から選択され得る。別の好適な異種ポリペプチドは、WO2012/068627(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)により詳細に記載されるPUF RNA結合ドメインである。
融合パートナーとして(全体またはその断片として)使用することができるいくつかのRNAスプライシング因子は、別個の配列特異的RNA結合モジュールおよびスプライシングエフェクタードメインを有するモジュール機構を有する。例えば、セリン/アルギニンリッチ(SR)タンパク質ファミリーのメンバーは、エクソン封入を促進するpre-mRNAおよびC末端RSドメインにおいてエクソンスプライシングエンハンサー(ESE)に結合するN末端RNA認識モチーフ(RRM)を含む。別の例として、hnRNPタンパク質hnRNP A1は、そのRRMドメインを介してエクソンスプライシングサイレンサー(ESS)に結合し、C末端グリシンリッチドメインを介してエクソン封入を阻害する。いくつかのスプライシング因子は、2つの選択的部位間の調節配列に結合することによってスプライス部位(ss)の選択的使用を調節することができる。例えば、ASF/SF2が、ESEを認識してイントロン近位部位の使用を促進することができる一方で、hnRNP A1は、ESSに結合してスプライシングをイントロン遠隔部位の使用にシフトすることができる。かかる因子の1つの用途は、内因性遺伝子、特に疾患関連遺伝子の選択的スプライシングを調節するESFを生成することである。例えば、Bcl-x pre-mRNAは、2つの選択的5’スプライス部位を有する2つのスプライシングアイソフォームを生成して、反対の機能を有するタンパク質をコードする。長いスプライシングアイソフォームBcl-xLは、長命の分裂終了細胞内で発現される強力なアポトーシス阻害因子であり、多くのがん細胞内で上方調節され、アポトーシスシグナルから細胞を保護する。短いアイソフォームBcl-xSは、アポトーシス促進アイソフォームであり、高いターンオーバー率で、細胞内で高レベルで発現される(例えば、リンパ球を分化する)。2つのBcl-xスプライシングアイソフォームの比率は、コアエクソン領域またはエクソン伸長領域のいずれか(すなわち、2つの選択的5’スプライス部位間)に位置する複数のcc要素によって調節される。さらなる例については、WO2010/075303(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
さらに好適な融合パートナーには、境界要素(例えば、CTCF)であるタンパク質(またはその断片)、末梢動員をもたらすタンパク質およびその断片(例えば、ラミンA、ラミンBなど)、タンパク質ドッキング要素(例えば、FKBP/FRB、Pill/Abylなど)が含まれるが、これらに限定されない。
いくつかの事例では、異種ポリペプチド(融合パートナー)は、細胞内局在化を提供し、すなわち、異種ポリペプチドは、細胞内局在化配列(例えば、核を標的とするための核局在シグナル(NLS)、融合タンパク質を核外に維持するための配列、例えば、核外輸送配列(NES)、融合タンパク質を細胞質に保持するための配列、ミトコンドリアを標的とするためのミトコンドリア局在化シグナル、葉緑体を標的とするための葉緑体局在化シグナル、ER保持シグナルなど)を含む。いくつかの実施形態では、対象RNAガイドポリペプチドもしくは条件付きで活性なRNAガイドポリペプチドおよび/または対象CasX融合ポリペプチドがNLSを含まないため、そのタンパク質は核を標的としない(これは、例えば、標的核酸配列が細胞質ゾルに存在するRNAである場合、有利であり得る)。いくつかの実施形態では、融合パートナーは、追跡および/または精製を容易にするためのタグ(例えば、蛍光タンパク質、例えば、緑色蛍光タンパク質(GFP)、黄色蛍光タンパク質(YFP)、赤色蛍光タンパク質(RFP)、シアン蛍光タンパク質(CFP)、mCherry、tdTomatoなど;ヒスチジンタグ、例えば、6XHisタグ;ヘマグルチニン(HA)タグ;FLAGタグ;Mycタグなど)を提供することができる(すなわち、異種ポリペプチドは、検出可能な標識である)。
いくつかの事例では、参照またはCasXバリアントポリペプチドは、核局在化シグナル(NLS)(例えば、いくつかの事例では、2つ以上、3つ以上、4つ以上、または5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上のNLS)を含む(それに融合される)。したがって、いくつかの事例では、参照またはCasXバリアントポリペプチドは、1つ以上のNLS(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、または5つ以上のNLS)を含む。いくつかの事例では、1つ以上のNLS(2つ以上、3つ以上、4つ以上、または5つ以上のNLS)は、N末端および/もしくはC末端に、またはその近く(例えば、その50アミノ酸以内)に配置される。いくつかの事例では、1つ以上のNLS(2つ以上、3つ以上、4つ以上、または5つ以上のNLS)は、N末端に、またはその近く(例えば、その50アミノ酸以内)に配置される。いくつかの事例では、1つ以上のNLS(2つ以上、3つ以上、4つ以上、または5つ以上のNLS)は、C末端に、またはその近く(例えば、その50アミノ酸以内)に配置される。いくつかの事例では、1つ以上のNLS(3つ以上、4つ以上、または5つ以上のNLS)は、N末端およびC末端の両方に、またはそれらの近く(例えば、それらの50アミノ酸以内)に配置される。いくつかの事例では、あるNLSがN末端に配置され、あるNLSがC末端に配置される。いくつかの事例では、参照またはCasXバリアントポリペプチドは、1~10個のNLS(例えば、1~9、1~8、1~7、1~6、1~5、2~10、2~9、2~8、2~7、2~6、または2~5個のNLS)を含む(またはそれらに融合される)。いくつかの事例では、参照またはCasXバリアントポリペプチドは、2~5個のNLS(例えば、2~4個または2~3個のNLS)を含む(またはそれらに融合される)。
NLSの非限定的な例には、アミノ酸配列PKKKRKV(配列番号158)を有するSV40ウイルスラージT抗原のNLS、ヌクレオプラスミン由来のNLS(例えば、配列KRPAATKKAGQAKKKK(配列番号159)を有するヌクレオプラスミン二分NLS、アミノ酸配列PAAKRVKLD(配列番号160)またはRQRRNELKRSP(配列番号161)を有するc-myc NLS、配列NQSSNFGPMKGGNFGGRSSGPYGGGGQYFAKPRNQGGY(配列番号162)を有するhRNPAl M9 NLS、インポーチン-アルファ由来のIBBドメインの配列RMRIZFKNKGKDTAELRRRRVEVSVELRKAKKDEQILKRRNV(配列番号163)、筋腫Tタンパク質の配列VSRKRPRP(配列番号164)およびPPKKARED(配列番号165)、ヒトp53の配列PQPKKKPL(配列番号166)、マウスc-abl IVの配列SALIKKKKKMAP(配列番号167)、インフルエンザウイルスNS1の配列DRLRR(配列番号168)およびPKQKKRK(配列番号169)、肝炎ウイルスデルタ抗原の配列RKLKKKIKKL(配列番号170)、マウスMxlタンパク質の配列REKKKFLKRR(配列番号171)、ヒトポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼの配列KRKGDEVDGVDEVAKKKSKK(配列番号172)、ステロイドホルモン受容体(ヒト)グルココルチコイドの配列RKCLQAGMNLEARKTKK(配列番号173)、ボルナ病ウイルスPタンパク質(BDV-P1)の配列PRPRKIPR(配列番号174)、C型肝炎ウイルス非構造タンパク質(HCV-NS5A)の配列PPRKKRTVV(配列番号175)、LEF1の配列NLSKKKKRKREK(配列番号176)、ORF57 simiraeの配列RRPSRPFRKP(配列番号177)、EBV LANAの配列KRPRSPSS(配列番号178)、A型インフルエンザタンパク質の配列KRGINDRNFWRGENERKTR(配列番号179)、ヒトRNAヘリカーゼA(RHA)の配列PRPPKMARYDN(配列番号180)、核小体RNAヘリカーゼIIの配列KRSFSKAF(配列番号181)、TUS-タンパク質の配列KLKIKRPVK(配列番号182)、インポーチン-アルファに関連する配列PKKKRKVPPPPAAKRVKLD(配列番号183)、HTLV-1のRexタンパク質由来の配列PKTRRRPRRSQRKRPPT(配列番号184)、Caenorhabditis elegansのEGL-13タンパク質由来の配列MSRRRKANPTKLSENAKKLAKEVEN(配列番号185)、ならびに配列KTRRRPRRSQRKRPPT(配列番号186)、RRKKRRPRRKKRR(配列番号187)、PKKKSRKPKKKSRK(配列番号188)、HKKKHPDASVNFSEFSK(配列番号189)、QRPGPYDRPQRPGPYDRP(配列番号190)、LSPSLSPLLSPSLSPL(配列番号191)、RGKGGKGLGKGGAKRHRK(配列番号192)、PKRGRGRPKRGRGR(配列番号193)、PKKKRKVPPPPAAKRVKLD(配列番号183)、およびPKKKRKVPPPPKKKRKV(配列番号194)に由来する配列が挙げられる。一般に、NLS(または複数のNLS)は、真核細胞の核内での参照またはCasXバリアント融合タンパク質の蓄積を駆動するのに十分な強度を有する。核内での蓄積の検出は、任意の好適な技法によって行われ得る。例えば、検出可能なマーカーは、参照またはCasXバリアント融合タンパク質に融合されてもよく、これにより、細胞内の位置が可視化されるようになり得る。細胞核が細胞から単離される場合もあり、その後、その内容物が、タンパク質を検出するための任意の好適なプロセス、例えば、免疫組織化学、ウエスタンブロット、または酵素活性アッセイによって分析され得る。核内での蓄積が間接的に決定される場合もある。
いくつかの事例では、参照またはCasXバリアント融合タンパク質は、「タンパク質形質導入ドメイン」またはPTD(別名、CPP(細胞透過性ペプチド))を含み、これは、タンパク質、ポリヌクレオチド、炭水化物、または脂質二層、ミセル、細胞膜、細胞小器官膜、もしくは小胞膜の横断を促進する有機もしくは無機化合物を指す。小さい極性分子から大きい巨大分子に及び得る別の分子および/またはナノ粒子に結合したPTDは、例えば、細胞外空間から細胞内空間に、または細胞質ゾルから細胞小器官内に移動する分子の膜横断を促進する。いくつかの実施形態では、PTDは、参照またはCasXバリアント融合タンパク質のアミノ末端に共有結合している。いくつかの実施形態では、PTDは、参照またはCasXバリアント融合タンパク質のカルボキシル末端に共有結合している。いくつかの事例では、PTDは、好適な挿入部位で参照またはCasXバリアント融合タンパク質の配列の内部に挿入される。いくつかの事例では、参照またはCasXバリアント融合タンパク質は、1つ以上のPTD(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上のPTD)を含む(それにコンジュゲートされる、それに融合される)。いくつかの事例では、PTDは、1つ以上の核局在化シグナル(NLS)を含む。PTDの例には、YGRKKRRQRRR(配列番号195)、RKKRRQRR(配列番号196)、YARAAARQARA(配列番号197)、THRLPRRRRRR(配列番号198)、およびGGRRARRRRRR(配列番号199)を含むHIV TATのペプチド形質導入ドメイン;細胞内への直接侵入に十分ないくつかのアルギニン(例えば、3、4、5、6、7、8、9、10、または10~50個のアルギニン(配列番号200))を含むポリアルギニン配列;VP22ドメイン(Zender et al.(2002)Cancer Gene Ther.9(6):489-96);Drosophila Antennapediaタンパク質形質導入ドメイン(Noguchi et al.(2003)Diabetes 52(7):1732-1737);切断型ヒトカルシトニンペプチド(Trehin et al.(2004)Pharm.Research 21:1248-1256);ポリリジン(Wender et al.(2000)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 97:13003-13008);RRQRRTSKLMKR(配列番号201);トランスポータンGWTLNSAGYLLGKINLKALAALAKKIL(配列番号202);KALAWEAKLAKALAKALAKHLAKALAKALKCEA(配列番号203);およびRQIKIWFQNRRMKWKK(配列番号204)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、PTDは、活性化可能なCPP(ACPP)である(Aguilera et al.(2009)Integr Biol(Camb)June;1(5-6):371-381)。ACPPは、正味電荷をほぼゼロまで減少させ、それにより、細胞への接着および取り込みを阻害する、切断可能なリンカーを介して一致するポリアニオン(例えば、Glu9または「E9」)に結合されたポリカチオン性CPP(例えば、Arg9または「R9」)を含む。リンカーの切断時、ポリアニオンが放出され、ポリアルギニンおよびその本来の接着性を局所的にアンマスクし、それ故にACPPを「活性化」して、膜を横断する。
いくつかの実施形態では、参照またはCasXバリアント融合タンパク質は、リンカーポリペプチド(例えば、1つ以上のリンカーポリペプチド)を介して内部に挿入された異種アミノ酸または異種ポリペプチド(異種アミノ酸配列)に連結されたCasXタンパク質を含み得る。いくつかの実施形態では、参照またはCasXバリアント融合タンパク質は、リンカーポリペプチド(例えば、1つ以上のリンカーポリペプチド)を介してC末端および/またはN末端で異種ポリペプチド(融合パートナー)に連結され得る。リンカーポリペプチドは、様々なアミノ酸配列のうちのいずれかを有し得る。タンパク質は、概ね可動性のスペーサーペプチドによって結合され得るが、他の化学結合は除外されない。好適なリンカーには、4アミノ酸~40アミノ酸長、または4アミノ酸~25アミノ酸長のポリペプチドが含まれる。これらのリンカーは、一般に、リンカーをコードする合成オリゴヌクレオチドを使用してタンパク質と共役させることによって生成される。ある程度の可動性を有するペプチドリンカーを使用することができる。好ましいリンカーが概ね可動性のペプチドをもたらす配列を有することを踏まえて、連結ペプチドは、実質的にいずれのアミノ酸配列も有し得る。グリシンおよびアラニンなどの小さいアミノ酸の使用は、可動性ペプチドの作製に有用である。かかる配列の作製は、当業者にとって慣例である。様々な異なるリンカーが市販されており、使用に好適であるとみなされている。リンカーポリペプチドの例には、グリシンポリマー(G)n、グリシン-セリンポリマー(例えば、(GS)n、GSGGSn(配列番号205)、GGSGGSn(配列番号206)、およびGGGSn(配列番号207)を含み、ここで、nは少なくとも1の整数である)、グリシン-アラニンポリマー、アラニン-セリンポリマー、グリシン-プロリンポリマー、プロリンポリマー、およびプロリン-アラニンポリマーが挙げられる。リンカーの例は、GGSG(配列番号208)、GGSGG(配列番号209)、GSGSG(配列番号210)、GSGGG(配列番号211)、GGGSG(配列番号212)、GSSSG(配列番号213)、GPGP(配列番号214)、GGP、PPP、PPAPPA(配列番号215)、PPPGPPP(配列番号216)などを含むが、これらに限定されないアミノ酸配列を含むことができる。当業者であれば、上記のいずれかの要素にコンジュゲートされたペプチドの設計が全てまたは部分的に可動性のリンカーを含むことができ、これにより、リンカーが、可動性リンカーのみならず、可動性の低い構造を与える1つ以上の部分も含むことができるようになることを認識するであろう。
V.抗原プロセシング、提示、認識、および/または応答に関与するタンパク質およびそれらの調節領域をコードする核酸を修飾するためのCasX:gNA系および方法
本明細書に提供されるCasXタンパク質、ガイド核酸、およびそれらのバリアントは、治療、診断、および研究を含む様々な用途に有用である。本開示の遺伝子を編集するための方法を達成するために、プログラム可能なCasX:gNA系が本明細書に提供される。本明細書に提供されるCasX:gNA系のプログラム可能な性質は、目的とするタンパク質をコードする遺伝子の標的核酸配列内の所定の目的とする1つ以上の領域で所望の効果(ニッキング、切断、修復など)を達成するための正確な標的を可能にする。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるCasX:gNA系は、表4、7、8、9、または11のCasXバリアント、または表4の配列と少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または少なくとも99%の配列同一性を有するバリアントと、gNA(例えば、表2の足場バリアント、または表2の配列と少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または少なくとも99%の配列同一性を有するバリアントを含むgNA)、またはCasXバリアントタンパク質およびgNAをコードする1つ以上のポリヌクレオチドを含み、gNAの標的配列は、標的タンパク質をコードする標的核酸配列、その調節要素、もしくはそれらの両方、またはそれに相補的な配列に相補的であり、それ故に、それとハイブリダイズすることができる。他の事例では、CasX:gNA系は、参照CasXまたは参照gNAを含むことができる。いくつかの事例では、CasX:gNA系は、ドナー鋳型核酸をさらに含む。
様々な戦略および方法を用いて、細胞表面マーカータンパク質、膜貫通タンパク質、または細胞内または細胞外タンパク質をコードする標的核酸配列を修飾することができる、および/または本明細書に提供されるCasX:gNA系を使用して細胞内に抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/もしくは抗原応答に関与するタンパク質を導入することができる。本明細書で使用される場合、「修飾する」には、切断、ニッキング、編集、欠失、ノックイン、ノックアウト、修復/修正などが含まれるが、これらに限定されない。「ノックアウト」という用語は、遺伝子の除去または遺伝子の発現を指す。例えば、遺伝子は、リーディングフレームの破壊につながるヌクレオチド配列の欠失または付加のいずれかによってノックアウトされる可能性がある。別の例として、遺伝子は、遺伝子の一部を無関係の配列または1つ以上の置換された塩基で置き換えることによってノックアウトされ得る。本明細書で使用される「ノックダウン」という用語は、遺伝子またはその遺伝子産物の発現の低下を指す。遺伝子ノックダウンの結果として、タンパク質の活性または機能が減弱され得るか、タンパク質レベルが減少するまたは排除され得る。かかる実施形態では、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードする遺伝子の一部分もしくはその調節要素に特異的な標的配列、またはその配列の相補体を有するgNAが利用され得る。利用されるCasXタンパク質およびgNAに応じて、その事象が切断事象である場合があり、発現のノックダウン/ノックアウトを可能にし得る。いくつかの実施形態では、タンパク質の遺伝子発現は、ランダム挿入または欠失(インデル)を導入することによって、例えば、不正確な非相同DNA末端結合(NHEJ)修復経路を利用することによって破壊または排除され得る。かかる実施形態では、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質の標的領域は、遺伝子のコード配列(エクソン)を含み、ヌクレオチドの挿入または欠失により、フレームシフト変異がもたらされ得る。このアプローチをイントロンなどの他の非コード領域または調節要素に使用して、標的遺伝子の発現を妨害することもできる。
いくつかの実施形態では、本開示の方法は、二本鎖DNA(dsDNA)標的核酸内で部位特異的二本鎖切断(DSB)または一本鎖切断(SSB)を生成し、その後、それらが非相同末端結合(NHEJ)、相同性指向修復(HDR)、相同性非依存性標的組み込み(HITI)、マイクロホモロジー媒介末端結合(MMEJ)、一本鎖アニーリング(SSA)、または塩基除去修復(BER)のいずれかによって修復され、その結果、標的核酸配列を修飾することができる、CasXタンパク質および1つ以上のgNA(例えば、CasXタンパク質が標的核酸の一方の鎖のみを切断することができるニッカーゼである場合)を提供する。いくつかの実施形態では、gNAのうちの1つまたは一対(または3つまたは4つ)を利用することが望ましい場合があり、それらは各々、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答対立遺伝子に関与するタンパク質の異なる領域に特異的な標的配列を有し、その後、切断部位に挿入されるポリヌクレオチド配列を含むドナー鋳型の導入が続く。
一実施形態では、本開示は、細胞集団における遺伝子の標的核酸配列を修飾する方法であって、遺伝子が、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードし、集団の各細胞に、a)本明細書に記載の実施形態のうちのいずれか1つのCasX:gNA系、b)本明細書に記載の実施形態のうちのいずれか1つのCasX:gNA系をコードする核酸、c)上記の(b)の核酸を含むベクター、d)本明細書に記載の実施形態のうちのいずれか1つのCasX:gNA系を含むVLP、またはe)(a)~(d)のうちの2つ以上の組み合わせを導入することを含み、細胞の標的核酸配列がCasXタンパク質によって修飾される、方法を提供する。一実施形態では、CasX:gNA系は、RNPとして細胞に導入される。本方法のいくつかの実施形態では、細胞は、齧歯類細胞、マウス細胞、ラット細胞、および非ヒト霊長類細胞からなる群から選択される。本方法の他の実施形態では、細胞は、ヒト細胞である。本方法の他の実施形態では、細胞は、前駆細胞、造血幹細胞、および多能性幹細胞からなる群から選択される。本方法の他の実施形態では、細胞は、人工多能性幹細胞である。本方法の他の実施形態では、細胞は、T細胞、腫瘍浸潤リンパ球、NK細胞、B細胞、単球、マクロファージ、または樹状細胞からなる群から選択される免疫細胞である。特定の実施形態では、T細胞は、CD4+T細胞、CD8+T細胞、ガンマ-デルタT細胞、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される。T細胞が修飾される細胞である場合、恐らくCD4 T細胞が注入されたCTLの機能および生存を維持するために成長因子および他のシグナルを提供するため、CAR-T細胞を操作する際にCD4+T細胞とCD8+T細胞との混合物が選択されることが多い(Barrett,DM,et al.Chimeric antigen receptor(CAR)and T cell receptor(TCR)Modified T cells Enter Main Street and Wall Street.J Immunol.195(3):755-761(2015))。いくつかの実施形態では、細胞は、当該細胞を投与される対象に対して自己である。本方法の他の実施形態では、細胞は、当該細胞を投与される対象に対して同種異系である。
細胞集団における遺伝子の標的核酸配列を修飾する方法のいくつかの実施形態では、修飾は、集団の細胞の標的核酸配列に1つ以上の一本鎖切断を導入することを含む。本方法の他の実施形態では、修飾は、集団の細胞の標的核酸配列に1つ以上の二本鎖切断を導入することを含む。本方法の他の実施形態では、修飾は、集団の細胞の標的核酸配列に1つ以上のヌクレオチドの挿入、欠失、置換、重複、または逆位を導入することを含み、これにより、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与する1つ以上のタンパク質をコードする集団の細胞における遺伝子のノックダウンまたはノックアウトがもたらされる。いくつかの実施形態では、標的タンパク質は、ベータ-2-ミクログロブリン(B2M)、T細胞受容体アルファ鎖定常領域(TRAC)、ICP47ポリペプチド、クラスII主要組織適合性複合体トランス活性化因子(CIITA)、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、T細胞受容体ベータ定常2(TRBC2)、ヒト白血球抗原A(HLA-A)、ヒト白血球抗原B(HLA-B)、TGFβ受容体2(TGFβRII)、プログラム細胞死1(PD-1)、サイトカイン誘導性SH2(CISH)、リンパ球活性化3(LAG-3)、IgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT)、アデノシンA2a受容体(ADORA2A)、キラー細胞レクチン様受容体C1(NKG2A)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)、T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン3(TIM-3)、ならびに2B4(CD244)から選択される。例示的な一実施形態では、細胞表面マーカータンパク質はB2Mであり、gNAの標的配列は、表3Aの配列から選択される配列を含む。別の例示的な実施形態では、細胞表面マーカータンパク質はTRACであり、gNAの標的配列は、表3Bの配列から選択される配列を含む。別の例示的な実施形態では、細胞内タンパク質はCIITAであり、gNAの標的配列は、表3Cの配列から選択される配列を含む。本方法の別の実施形態では、修飾される遺伝子は、B2M、TRAC、およびCIITAからなる群から選択されるタンパク質のうちの少なくとも2つである。前述の一実施形態では、集団の細胞は、1つ以上のタンパク質の発現が修飾されていない細胞と比較して少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%減少するように修飾されている。前述の別の実施形態では、集団の細胞は、修飾されていない細胞と比較して細胞の少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%が1つ以上のタンパク質を検出可能なレベルで発現しないように修飾されている。本方法の別の実施形態では、細胞は、修飾された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%がMHCクラスI分子を検出可能なレベルで発現しないように修飾されている。本方法の別の実施形態では、細胞は、修飾された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%が野生型T細胞受容体を検出可能なレベルで発現しないように修飾されている。
いくつかの実施形態では、本方法は、集団の細胞の標的核酸配列の切断部位へのドナー鋳型の挿入を含む。本系が抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をノックダウン/ノックアウトするために使用されるかノックインするために使用されるかに応じて、ドナー鋳型は、短い一本鎖もしくは二本鎖オリゴヌクレオチド、または抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質の遺伝子をコードする長い一本鎖もしくは二本鎖オリゴヌクレオチドであり得る。ノックダウン/ノックアウトの場合、ドナー鋳型配列は、典型的には、それが置換するゲノム配列と同一ではなく、ゲノム配列に対して1つ以上の単一塩基変化、挿入、欠失、逆位、または転位を含み得るが、但し、相同性指向修復を支援するのに十分な標的配列との相同性を有することを条件とし、これにより、標的タンパク質が発現されないか、またはより低いレベルで発現されるようにフレームシフトまたは他の変異が生じ得る。ある特定の実施形態では、ノックダウン/ノックアウト修飾の場合、ドナー鋳型配列は、組換えが所望される標的ゲノム配列と少なくとも約60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、または99.9%の配列同一性を有するであろう。いくつかの実施形態では、ドナー鋳型配列は、2つの相同領域(「相同アーム」)と隣接する非相同配列を含み、これにより、標的DNA領域と2つの隣接配列との間の相同性指向修復が標的領域に非相同配列の挿入をもたらすようになる。上流配列および下流配列は、標的DNAの組み込み部位の両側と配列類似性を共有し、配列の挿入を容易にする。いくつかの実施形態では、ドナー鋳型配列の相同領域は、組換えが所望される標的ゲノム配列と少なくとも50%の配列同一性を有するであろう。ドナー鋳型配列は、ゲノム配列と比較してある特定の配列相違、例えば、制限部位、ヌクレオチド多型、選択可能なマーカー(例えば、薬剤耐性遺伝子、蛍光タンパク質、酵素など)などを含み得、これらは、切断部位でのドナー核酸の挿入の成功を評価するために使用され得るか、またはいくつかの事例では、他の目的のために(例えば、標的とされたゲノム遺伝子座での発現を示すために)使用され得る。あるいは、これらの配列相違には、マーカー配列の除去のために後に活性化することができる、FLP、loxP配列などの隣接組換え配列が含まれ得る。いくつかの実施形態では、ドナー鋳型は、標的遺伝子の少なくとも約10、少なくとも約50、少なくとも約100、または少なくとも約200、または少なくとも約300、または少なくとも約400、または少なくとも約500、または少なくとも約600、または少なくとも約700、または少なくとも約800、または少なくとも約900、または少なくとも約1000、または少なくとも約10,000、または少なくとも15,000個のヌクレオチドを含む。他の実施形態では、ドナー鋳型は、標的遺伝子の少なくとも約20~約10,000個のヌクレオチド、または少なくとも約200~約8000個のヌクレオチド、または少なくとも約400~約6000個のヌクレオチド、または少なくとも約600~約4000個のヌクレオチド、または少なくとも約1000~約2000個のヌクレオチドを含む。他の実施形態では、本開示は、CasX:gNA系および遺伝子をコードする核酸に20個以下のヌクレオチド、10個以下のヌクレオチド、5個以下のヌクレオチド、4個以下のヌクレオチド、3個以下のヌクレオチド、2個のヌクレオチド、または単一のヌクレオチドの欠失、挿入、または変異を含むドナー鋳型を使用して細胞の標的配列を改変する方法であって、ドナー鋳型の挿入により、標的タンパク質の発現が、修飾されていない細胞と比較して、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%減少する細胞がもたらされる、方法を提供する。いくつかの実施形態では、ドナー鋳型は、一本鎖DNA配列を含む。他の実施形態では、ドナー鋳型は、一本鎖RNA鋳型を含む。他の実施形態では、ドナー鋳型は、二本鎖DNA配列を含む。
他の事例では、外因性ドナー鋳型が、相同性非依存性標的組み込み(HITI)機構によるCasX切断によって生成された末端間に挿入される。HITIによって挿入される外因性配列は、任意の長さ、例えば、1~50ヌクレオチド長の比較的短い配列、または約50~1000ヌクレオチド長のより長い配列であり得る。相同性の欠如は、例えば、20~50%以下の配列同一性を有することおよび/または低ストリンジェンシーで特異的ハイブリダイゼーションを欠くことであり得る。他の事例では、相同性の欠如は、5、6、7、8、または9bp以下の同一性を有するという基準をさらに含み得る。ドナー鋳型の挿入は、相同性指向修復(HDR)または相同性非依存性標的組み込み(HITI)によって媒介される。いくつかの事例では、ドナー鋳型の挿入により、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与する1つ以上のタンパク質をコードする集団の細胞における遺伝子のノックダウンまたはノックアウトがもたらされる。いくつかの事例では、集団の細胞は、1つ以上のタンパク質の発現が修飾されていない細胞と比較して少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%減少するように修飾されている。他の事例では、集団の細胞は、細胞が1つ以上のタンパク質を検出可能なレベルで発現しないように修飾されている。特定の実施形態では、1つ以上のタンパク質は、B2M、TRAC、およびCIITAからなる群から選択される。一実施形態では、本方法は、細胞集団においてエクスビボで行われる。別の実施形態では、本方法は、対象においてインビボで行われる。
細胞集団における遺伝子の標的核酸配列を修飾する方法のいくつかの実施形態では、修飾は、以下により完全に記載される、キメラ抗原受容体(CAR)をコードするポリヌクレオチドの挿入をさらに含み、これにより、集団の修飾された細胞におけるCARの検出可能なレベルでの発現がもたらされる。例示的なCAR、およびかかる受容体を操作して細胞に導入するための方法には、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、国際特許出願公開第WO2013/126726号、同第WO2012/129514号、同第WO2014/031687号、同第WO2013/166321号、同第WO2013/071154号、同第WO2013/123061号、米国特許出願公開第US2002/131960号、同第US2013/287748号、同第US2013/0149337号、同第US2019/0136230号、米国特許第6,451,995号、同第7,446,190号、同第8,252,592号、同第8,339,645号、同第8,398,282号、同第7,446,179号、同第6,410,319号、同第7,070,995号、同第7,265,209号、同第7,354,762号、同第7,446,191号、同第8,324,353号、および同第8,479,118号に記載のものが含まれる。ポリヌクレオチドは、当該技術分野で既知の従来の方法、例えば、電気穿孔またはマイクロインジェクションを使用して、本明細書に記載のベクター、またはプラスミドとしてのベクターによって修飾される細胞に導入することができる。
細胞集団における遺伝子の標的核酸配列を修飾する方法のいくつかの実施形態では、修飾は、TCR(本明細書では操作されたT細胞受容体または操作されたTCRと称される)を、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与する所望のタンパク質に再標的することができる抗原結合ドメインに連結されたTCRのサブユニットを含む融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドの挿入をさらに含む。T細胞の操作により、集団の修飾された細胞における操作されたTCRの検出可能なレベルでの発現がもたらされ、がんまたは自己免疫疾患などの疾患の治療に有用な第2の定義された特異性のTCRを有する細胞が得られる。TCRの1つ以上のサブユニットは、TCRアルファ、TCRベータ、CD3-デルタ、CD3-イプシロン、CD-ガンマ、またはCD3-ゼータのうちのいずれかを含み得る。したがって、操作されたTCRは、TCR細胞外ドメインまたは膜貫通ドメインの少なくとも一部分を含む融合タンパク質と、抗原結合ドメインとを含み、ここで、TCRサブユニットと抗原結合ドメインが作動可能に連結されている。いくつかの実施形態では、操作されたTCRは、TCR細胞外ドメインまたは膜貫通ドメインの少なくとも一部分を含む融合タンパク質と、刺激ドメインを含むTCR細胞内ドメインと、抗原結合ドメインとを含み、ここで、TCRサブユニットと抗原ドメインが作動可能に連結されている。CARまたは第2のTCRを発現する修飾されたT細胞集団がインビトロ/エクスビボでそれぞれの標的細胞を認識および破壊する能力に加えて、修飾された細胞集団は、がんまたは自己免疫疾患などの疾患を有する対象の治療に有用である。
いくつかの実施形態では、CARまたは操作されたTCRは、疾患抗原、任意選択的に、腫瘍細胞抗原に対する特異的結合親和性を有する抗原結合ドメインを有する。前述では、腫瘍細胞抗原は、分化抗原群19(CD19)、分化抗原群3(CD3)、CD3d分子(CD3D)、CD3g分子(CD3G)、CD3e分子(CD3E)、CD247分子(CD247、またはCD3Z)、CD8a分子(CD8)、CD7分子(CD7)、膜メタロエンドペプチダーゼ(CD10)、膜貫通4-ドメインA1(CD20)、CD22分子(CD22)、TNF受容体スーパーファミリーメンバー8(CD30)、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLL1)、CD33分子(CD33)、CD34分子(CD34)、CD38分子(CD38)、インテグリンサブユニットアルファ2b(CD41)、CD44分子(インド人血液型)(CD44)、CD47分子(CD47)、インテグリンアルファ6(CD49f)、神経細胞接着分子1(CD56)、CD70分子(CD70)、CD74分子(CD74)、CD99分子(Xg血液型)(CD99)、インターロイキン3受容体サブユニットアルファ(CD123)、プロミニン1(CD133)、シンデカン1(CD138)、カルボニクスアンヒドラーゼIX(CAIX)、CCケモカイン受容体4(CCR4)、ADAMメタロペプチダーゼドメイン12(ADAM12)、接着Gタンパク質共役型受容体E2(ADGRE2)、胎盤様型2アルカリ性ホスファターゼ(ALPPL2)、アルファ4インテグリン、アンジオポエチン-2(ANG2)、B細胞成熟抗原(BCMA)、CD44V6、がん胎児性抗原(CEA)、CEAC、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)、クローディン6(CLDN6)、CLDN18、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A)、間葉上皮移行因子(cMET)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA4)、上皮成長因子受容体1(EGF1R)、上皮成長因子受容体バリアントIII(EGFRvIII)、上皮糖タンパク質2(EGP-2)、上皮細胞接着分子(EGP-40またはEpCAM)、EPH受容体A2(EphA2)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼ3(ENPP3)、erb-b2受容体チロシンキナーゼ2(ERBB2)、erb-b2受容体チロシンキナーゼ3(ERBB3)、erb-b2受容体チロシンキナーゼ4(ERBB4)、葉酸結合タンパク質(FBP)、胎児ニコチン性アセチルコリン受容体(AChR)、葉酸受容体アルファ(FrアルファまたはFOLR1)、Gタンパク質共役型受容体143(GPR143)、代謝型グルタミン酸受容体8(GRM8)、グリピカン-3(GPC3)、ガングリオシドGD2、ガングリオシドGD3、ヒト上皮成長因子受容体1(HER1)、ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)、ヒト上皮成長因子受容体3(HER3)、インテグリンB7、細胞間細胞接着分子-1(ICAM-1)、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)、インターロイキン-13受容体α2(IL-l3R-a2)、K-軽鎖、キナーゼ挿入ドメイン受容体(KDR)、ルイス-Y(LeY)、コンドロモジュリン-1(LECT1)、L1細胞粘着分子(L1CAM)、リゾホスファチジン酸受容体3(LPAR3)、メラノーマ関連抗原1(MAGE-A1)、メソテリン(MSLN)、ムチン1(MUC1)、細胞表面結合ムチン16(MUC16)、メラノーマ関連抗原3(MAGEA3)、腫瘍タンパク質p53(p53)、T細胞によって認識されるメラノーマ抗原1(MART1)、糖タンパク質100(GP100)、プロテイナーゼ3(PR1)、エフリン-A受容体2(EphA2)、ナチュラルキラーグループ2Dリガンド(NKG2Dリガンド)、ニューヨーク食道扁平上皮がん1(NY-ESO-1)、がん胎児性抗原(h5T4)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、プログラム死リガンド1(PDL-1)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、トロホブラスト糖タンパク質(TPBG)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG-72)、腫瘍関連カルシウムシグナルトランスデューサー2(TROP-2)、チロシナーゼ、スルビビン、血管内皮成長因子受容体2(VEGF-R2)、ウィルムス腫瘍-1(WT-1)、白血球免疫グロブリン様受容体B2(LILRB2)、メラノーマ優先発現抗原(PRAME)、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、TRBC2、および(T細胞免疫グロブリンムチン-3)TIM-3からなる群から選択され得る。一実施形態では、CARまたは操作されたTCRは、直鎖状抗体、単一ドメイン抗体(sdAb)、および一本鎖可変断片(scFv)からなる群から選択される抗原結合ドメインを含む。別の実施形態では、CARは、少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインをさらに含み、少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインは、CD247分子(CD3-ゼータ)、CD27分子(CD27)、CD28分子(CD28)、TNF受容体スーパーファミリーメンバー9(4-1BB)、誘導性T細胞共刺激因子(ICOS)、またはTNF受容体スーパーファミリーメンバー4(OX40)から単離されたまたはそれに由来する1つ以上の細胞内シグナル伝達ドメインを含む。別の実施形態では、CARは、細胞外ヒンジドメインまたはスペーサーをさらに含む。一実施形態では、細胞外ヒンジドメインは免疫グロブリン様ドメインであり、ヒンジドメインは、IgG1、IgG2、またはIgG4から単離されるか、またはそれに由来する。別の実施形態では、ヒンジドメインは、CD8a分子(CD8)またはCD28から単離されるか、またはそれに由来する。別の実施形態では、CARは、膜貫通ドメインをさらに含む。膜貫通ドメインは、CD3-ゼータ、CD4、CD8、およびCD28からなる群から単離され得るか、またはそれに由来し得る。
いくつかの実施形態では、CARまたは操作されたTCRの抗原結合ドメインは、直鎖状抗体、単一ドメイン抗体(sdAb)、および一本鎖可変断片(scFv)からなる群から選択される。特定の実施形態では、抗原結合ドメインは、scFvである。いくつかの実施形態では、scFvは、腫瘍細胞抗原または標的細胞マーカーに対する特異的結合親和性を有する重鎖可変ドメイン(VH)および軽鎖可変ドメイン(VL)を含む。典型的には、VHは、各CDRに接続するフレームワーク領域(FR)が散在した、CDR-H1領域、CDR-H2領域、CDR-H3領域を含み、VLは、FRが散在した、CDR-L1領域、CDR-L2領域、およびCDR-L3領域を含む。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、約10
-5~10
-12Mならびにその範囲内の全ての個々の値および範囲の平衡結合定数を有する腫瘍細胞抗原に対する親和性を呈し、かかる結合親和性は「特異的」である。他の実施形態では、scFvは、参照抗体と同一の重鎖相補性決定領域(CDR)および軽鎖CDRを含む。いくつかの事例では、参照抗体は、ヒト化抗体である。ヒト化抗体とは、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小配列を含む、特異的キメラ免疫グロブリン、免疫グロブリン鎖、またはそれらの抗原結合断片である非ヒト(例えば、マウス)抗体の形態を指す。ほとんどの場合、ヒト化抗体は、レシピエント抗体のCDR由来の残基が所望の特異性、親和性、および能力を有するマウス、ラット、またはウサギなどの非ヒト種のCDR由来の残基によって置き換えられるヒト免疫グロブリンである。いくつかの事例では、Fvフレームワーク領域(FR)残基は、対応する非ヒト残基によって置き換えられる。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的に全てを含み、CDR領域の全てまたは実質的に全てが非ヒト免疫グロブリンのCDR領域に対応し、FR領域の全てまたは実質的に全てがヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のFR領域である。本方法のいくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインを提供するために利用される参照抗体は、表5に記載の配列からなる群から選択されるVHおよびVLならびに/または重鎖および軽鎖CDRを含む。表5のVHおよびVL配列が、CDR-H1領域、CDR-H2領域、CDR-H3領域、CDR-L1領域、CDR-L2領域、およびCDR-H3領域(表5の下線が引かれた配列で示される)を含み、対応するVHおよびVLのフレームワーク領域ではなく代替フレームワーク領域を利用するが、標的細胞マーカーに対する特異的結合親和性を依然として保持するこれらのCDRを用いてCARおよび/または操作されたTCR実施形態の抗原結合ドメインを構築することができることが理解されよう。いくつかの事例では、CDRまたはVLおよびVHは、標的細胞マーカーに対する特異的結合親和性が保持されている限り、1つ以上のアミノ酸置換、欠失、または挿入を有することができる。前述の実施形態では、コードされたCARまたはTCRの構成要素としてのscFvのCDRまたはVHおよびVLをコードする核酸が、細胞集団を修飾するために利用される。
いくつかの実施形態では、本開示のCARおよび/または操作されたTCRは、VHおよびVLを含む抗原結合ドメインを含み、VHおよびVLは、配列番号217および配列番号218、配列番号219および配列番号220、配列番号221および配列番号222、配列番号223および配列番号224、配列番号225および配列番号226、配列番号227および配列番号228、配列番号229および配列番号230、配列番号231および配列番号232、配列番号233および配列番号234、配列番号235および配列番号236、配列番号237および配列番号238、配列番号239および配列番号240、配列番号241および配列番号242、配列番号243および配列番号244、配列番号245および配列番号246、配列番号247および配列番号248、配列番号249および配列番号250、配列番号251および配列番号252、配列番号253および配列番号254、配列番号255および配列番号256、配列番号257および配列番号258、配列番号259および配列番号260、配列番号261および配列番号262、配列番号263および配列番号264、配列番号265および配列番号266、配列番号267および配列番号268、配列番号269および配列番号270、配列番号271および配列番号272、配列番号273および配列番号274、配列番号275および配列番号276、配列番号277および配列番号278、配列番号279および配列番号280、配列番号281および配列番号282、配列番号283および配列番号284、配列番号285および配列番号286、配列番号287および配列番号288、配列番号289および配列番号290、配列番号291および配列番号292、配列番号293および配列番号294、配列番号295および配列番号296、配列番号297および配列番号298、配列番号299および配列番号300、配列番号301および配列番号302、配列番号303および配列番号304、配列番号305および配列番号306、配列番号307および配列番号308、配列番号309および配列番号310、配列番号311および配列番号312、配列番号313および配列番号314、配列番号315および配列番号316、配列番号317および配列番号318、配列番号319および配列番号320、配列番号321および配列番号322、配列番号323および配列番号324、配列番号325および配列番号326、配列番号327および配列番号328、配列番号329および配列番号330、配列番号331および配列番号332、配列番号333および配列番号334、配列番号335および配列番号336、配列番号337および配列番号338、配列番号339および配列番号340、配列番号341および配列番号342、配列番号343および配列番号344、配列番号345および配列番号346、配列番号347および配列番号348、配列番号349および配列番号350、配列番号351および配列番号352、配列番号353および配列番号354、配列番号355および配列番号356、配列番号357および配列番号358、配列番号359および配列番号360、配列番号361および配列番号362、配列番号363および配列番号364、配列番号365および配列番号366、配列番号367および配列番号368、配列番号369および配列番号370、配列番号371および配列番号372、配列番号373および配列番号374、配列番号375および配列番号376、配列番号377および配列番号378、配列番号379および配列番号380、配列番号381および配列番号382、配列番号383および配列番号384、配列番号385および配列番号386、配列番号387および配列番号388、配列番号389および配列番号390、配列番号391および配列番号392、配列番号393および配列番号394、配列番号395および配列番号396、配列番号397および配列番号398、配列番号399および配列番号400、配列番号401および配列番号402、配列番号403および配列番号404、配列番号405および配列番号406、配列番号407および配列番号408、配列番号409および配列番号410、配列番号411および配列番号412、配列番号413および配列番号414、配列番号415および配列番号416、配列番号417および配列番号418、配列番号419および配列番号420、配列番号421および配列番号422、配列番号423および配列番号424、配列番号425および配列番号426、配列番号427および配列番号418、配列番号419および配列番号430、配列番号431および配列番号432、配列番号433および配列番号434、配列番号435および配列番号436、またはそれらと少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも99%の同一性を有する配列からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、集団の細胞は、修飾された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%がキメラ抗原受容体(CAR)または操作されたTCRを検出可能なレベルで発現するように修飾されている。一実施形態では、細胞集団における遺伝子の標的核酸配列を修飾する方法は、細胞集団においてエクスビボで行われる。別の実施形態では、本方法は、対象においてインビボで行われ、対象は、齧歯動物、マウス、ラット、非ヒト霊長類、およびヒトからなる群から選択される。
したがって、本明細書に記載のCasX:gNA系および方法を従来の分子生物学的方法と組み合わせて使用して、細胞集団を修飾して(その例は以下により完全に記載される)、例えば、望ましくない免疫原性(宿主対移植片応答または移植片対宿主応答など)を低下させるまたは排除し、かつ主要組織適合性複合体の構成要素、例えば、HLAタンパク質、例えば、HLA-A、HLA-B、HLA-C、もしくはB2M(B2M遺伝子がコードする)、または主要組織適合性複合体の1つ以上の構成要素の発現を調節するタンパク質の遺伝子を改変することによって生存率、増殖、および/または有効性を増強するか、TRACなどのT細胞受容体の一部であるタンパク質を排除するか、CIITAなどの主要組織適合性複合体(MHC)クラスIおよびII遺伝子のγ-インターフェロン活性化転写を調節する転写コアクチベーターの発現を抑制するか、または修飾された細胞がTGFβなどの因子の免疫抑制効果から逃れることを可能にする同種異系CARまたはTCRで操作されたT細胞機能を有する細胞を産生することができる。HLAタンパク質におけるミスマッチを減らし、野生型T細胞受容体または修飾された細胞の他の構成要素をレシピエント対象のものと比較して減少させるまたは排除することにより、宿主対移植片病(GVHD)の可能性を、ミスマッチ(例えば、同種異系)移植片組織の宿主T細胞受容体認識またはそれに対する応答を排除することによって減少させるまたは排除する(例えば、Takahiro Kamiya,T.et al.A novel method to generate T-cell receptor-deficient chimeric antigen receptor T cells.Blood Advances 2:517(2018)を参照されたい)。したがって、このアプローチを使用して、がん、自己免疫疾患、および移植片拒絶反応などの疾患を有する対象における免疫腫瘍学的応用のための改善された治療指数を有する免疫細胞を生成することができた。
VI.ポリヌクレオチドおよびベクター
別の態様では、本開示は、CasXタンパク質をコードするCasX:gNA系のポリヌクレオチド、および本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかのgNA(例えば、gDNAおよびgRNA)のポリヌクレオチドに関する。さらなる態様では、本開示は、修飾された細胞における標的タンパク質の修飾に使用するためのドナー鋳型ポリヌクレオチドを提供する。なおさらなる態様では、本開示は、本明細書に記載のCasXタンパク質およびgNAをコードするポリヌクレオチド、ならびに実施形態のCARをコードするドナー鋳型およびポリヌクレオチドを含むベクターに関する。さらに別の態様では、本開示は、実施形態の操作されたTCRの融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むベクターに関する。
いくつかの実施形態では、本開示は、配列番号1~3の参照CasXをコードするポリヌクレオチド配列を提供する。他の実施形態では、本開示は、本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかのCasXバリアントをコードするポリヌクレオチド配列を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、表4に記載のCasXバリアントポリペプチド配列、またはそれと少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%の配列同一性を有する配列をコードする単離されたポリヌクレオチド配列を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかのgNA配列をコードする単離されたポリヌクレオチド配列を提供する。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、表1または表2に記載のgNA足場配列、またはそれと少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%の配列同一性を有する配列をコードする。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号2101~2280からなる群から選択されるgNA足場配列、またはそれと少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%の配列同一性を有する配列をコードする。他の実施形態では、本開示は、表3A、表3B、または表3Cの標的配列ポリヌクレオチド、またはそれと少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、または少なくとも約95%の同一性を有する配列、ならびに標的配列をコードするDNAを提供する。いくつかの実施形態では、足場配列をコードするポリヌクレオチドは、CasXおよび標的配列に結合することができるgNAがsgNAまたはdgNAとして発現され得るように、標的配列をコードする配列をさらに含む。他の実施形態では、本開示は、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードする標的遺伝子とハイブリダイズするgNA配列をコードする単離されたポリヌクレオチド配列を提供する。いくつかの事例では、ポリヌクレオチド配列は、標的遺伝子エクソンとハイブリダイズするgNA配列をコードする。他の事例では、ポリヌクレオチド配列は、標的遺伝子イントロンとハイブリダイズするgNA配列をコードする。他の事例では、ポリヌクレオチド配列は、標的遺伝子イントロン-エクソン接合部とハイブリダイズするgNA配列をコードする。他の事例では、ポリヌクレオチド配列は、標的遺伝子の遺伝子間領域とハイブリダイズするgNA配列をコードする。他の事例では、ポリヌクレオチド配列は、標的遺伝子の調節要素とハイブリダイズするgNA配列をコードする。いくつかの事例では、細胞表面マーカー調節要素は、遺伝子の5’側にある。他の事例では、調節要素は、細胞表面マーカー遺伝子の3’側にある。他の事例では、調節要素は、標的遺伝子の5’UTRを含む。さらに他の事例では、調節要素は、標的遺伝子の3’UTRを含む。
他の実施形態では、本開示は、ドナー鋳型核酸であって、ドナー鋳型が、遺伝子編集が意図される標的核酸の標的配列と完全同一性ではないが相同性を有するヌクレオチド配列を含む、ドナー鋳型核酸を提供する。ノックダウン/ノックアウトの場合、ドナー鋳型配列は、典型的には、、それが置換するゲノム配列と同一ではなく、ゲノム配列に対して1つ以上の単一塩基変化、挿入、欠失、逆位、または転位を含み得るが、但し、相同性指向修復を支援するのに十分な標的配列との相同性を有するか、またはドナー鋳型が相同アームを有することを条件とし、挿入時に、標的タンパク質が発現されないか、またはより低いレベルで発現されるようにフレームシフトまたは他の変異が生じ得る。ある特定の実施形態では、ノックダウン/ノックアウト修飾の場合、ドナー鋳型配列は、組換えが所望される標的ゲノム配列と少なくとも約60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、または99.9%の配列同一性を有するであろう。いくつかの実施形態では、標的配列は、タンパク質標的遺伝子とハイブリダイズし、かつCasXによって導入された切断部位に挿入され、遺伝子配列の修飾をもたらす配列を有する。いくつかの事例では、標的配列は、標的遺伝子エクソンとハイブリダイズする配列を有する。他の事例では、標的配列は、標的遺伝子イントロンとハイブリダイズする配列を有する。他の事例では、標的配列は、標的遺伝子のイントロン-エクソン接合部とハイブリダイズする配列を有する。他の事例では、標的配列は、標的遺伝子の遺伝子間領域とハイブリダイズする配列を有する。さらに他の事例では、標的配列は、標的遺伝子の調節要素とハイブリダイズする配列を有する。前述の実施形態では、ドナー鋳型は、10~15,000ヌクレオチド、50~10,000ヌクレオチド、または100~1000ヌクレオチドのサイズの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、ドナー鋳型は、一本鎖DNA鋳型である。他の実施形態では、ドナー鋳型は、一本鎖RNA鋳型である。他の実施形態では、ドナー鋳型は、二本鎖DNA鋳型である。
他の実施形態では、本開示は、CARまたは操作されたTCRの発現のために集団の標的細胞に導入される、疾患抗原、任意選択的に、腫瘍細胞抗原に特異的な結合ドメインを有するキメラ抗原受容体(CAR)、操作されたTCR、または操作されたTCRの1つ以上のサブユニットをコードするポリヌクレオチドを提供する。前述では、腫瘍細胞抗原は、分化群19(CD19)、CD3、CD8、CD7、CD10、CD20、CD22、CD30、CLL1、CD33、CD34、CD38、CD41、CD44、CD47、CD49f、CD56、CD70、CD74、CD99、CD123、CD133、CD138、カルボニクスアンヒドラーゼIX(CAIX)、CCケモカイン受容体4(CCR4)、ADAMメタロペプチダーゼドメイン12(ADAM12)、接着Gタンパク質共役型受容体E2(ADGRE2)、胎盤様型2アルカリ性ホスファターゼ(ALPPL2)、アルファ4インテグリン、アンジオポエチン-2(ANG2)、B細胞成熟抗原(BCMA)、CD44V6、がん胎児性抗原(CEA)、CEAC、CEACAM5、クローディン6(CLDN6)、CLDN18、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A)、間葉上皮移行因子(cMET)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA4)、上皮成長因子受容体1(EGF1R)、EGFR-VIII、上皮糖タンパク質2(EGP-2)、EGP-40、EphA2、ENPP3、上皮細胞接着分子(EpCAM)、erb-B2、erb-3、erb-4、葉酸結合タンパク質(FBP)、胎児アセチルコリン受容体、葉酸受容体-α、葉酸受容体1(FOLR1)、Gタンパク質共役型受容体143(GPR143)、代謝型グルタミン酸受容体8(GRM8)、グリピカン-3(GPC3)、ガングリオシドGD2、ガングリオシドGD3、ヒト上皮成長因子受容体1(HER1)、ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)、HER3、インテグリンB7、細胞間細胞接着分子-1(ICAM-1)、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)、インターロイキン-13受容体α2(IL-l3R-a2)、K-軽鎖、キナーゼ挿入ドメイン受容体(KDR)、ルイス-Y(LeY)、コンドロモジュリン-1(LECT1)、L1細胞粘着分子、リゾホスファチジン酸受容体3(LPAR3)、メラノーマ関連抗原1(MAGE-A1)、メソテリン、ムチン1(MUC1)、MUC16、メラノーマ関連抗原3(MAGEA3)、腫瘍タンパク質p53(p53)、T細胞によって認識されるメラノーマ抗原1(MART1)、糖タンパク質100(GP100)、プロテイナーゼ3(PR1)、エフリン-A受容体2(EphA2)、ナチュラルキラーグループ2Dリガンド(NKG2Dリガンド)、ニューヨーク食道扁平上皮がん1(NY-ESO-1)、がん胎児性抗原(h5T4)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、プログラム死リガンド1(PDL-1)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、トロホブラスト糖タンパク質(TPBG)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG-72)、腫瘍関連カルシウムシグナルトランスデューサー2(TROP-2)、チロシナーゼ、スルビビン、血管内皮成長因子受容体2(VEGF-R2)、ウィルムス腫瘍-1(WT-1)、白血球免疫グロブリン様受容体B2(LILRB2)、メラノーマ優先発現抗原(PRAME)、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、TRBC2、および(T細胞免疫グロブリンムチン-3)TIM-3からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CARまたは操作されたTCRは、直鎖状抗体、単一ドメイン抗体(sdAb)、および一本鎖可変断片(scFv)からなる群から選択される抗原結合ドメインを含む。特定の実施形態では、抗原結合ドメインは、scFvである。実施形態のscFvにおける使用に好適な例示的なCDRならびにVLおよびVH配列は、表5の配列を含む本明細書に記載される。一実施形態では、scFvのVH、VL、および/またはCDRは、表5の配列と比較して1つ以上のアミノ酸修飾を有し、scFvは、腫瘍抗原に対する結合親和性を保持し、修飾は、置換、欠失、および挿入からなる群から選択される。
CARを含む実施形態では、CARは、1つ以上の細胞内シグナル伝達ドメインをさらに含むことができ、少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインは、CD247分子(CD3-ゼータ)、CD27分子(CD27)、CD28分子(CD28)、TNF受容体スーパーファミリーメンバー9(4-1BB)、誘導性T細胞共刺激因子(ICOS)、またはTNF受容体スーパーファミリーメンバー4(OX40)から単離されたまたはそれに由来する少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインを含む。別の実施形態では、少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインは、a)CD3-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメイン、b)CD3-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメインおよび4-1BBまたはCD28細胞内シグナル伝達ドメイン、c)CD-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメイン、4-1BB細胞内シグナル伝達ドメイン、およびCD28細胞内シグナル伝達ドメイン、またはd)CD-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメイン、CD28細胞内シグナル伝達ドメイン、4-1BB細胞内シグナル伝達ドメイン、およびCD27またはOX40細胞内シグナル伝達ドメインを含む。別の実施形態では、CARは、細胞外ヒンジドメインをさらに含み、ヒンジドメインが免疫グロブリン様ドメインであるか、またはヒンジドメインが、IgG1、IgG2、もしくはIgG4からから単離されるか、またはそれに由来するか、またはヒンジドメインが、CD8a分子(CD8)もしくはCD28から単離されるか、またはそれに由来する。別の実施形態では、CARは、膜貫通ドメインをさらに含み、膜貫通ドメインが、CD3-ゼータ、CD4、CD8、およびCD28からなる群からから単離されるか、またはそれに由来する。
操作されたT細胞受容体(TCR)を含む実施形態では、TCRは、TCRアルファ、TCRベータ、CD3-デルタ、CD3-イプシロン、CD-ガンマ、またはCD3-ゼータからなる群から選択される1つ以上のサブユニットをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、TCRは、細胞内シグナル伝達ドメイン由来の刺激ドメインを含む細胞内ドメインをさらに含み、TCRの抗原結合ドメインが1つ以上のサブユニットに作動可能に連結されている。
いくつかの実施形態では、本開示は、IL-7、IL-12、IL-15、およびIL-18からなる群から選択される免疫刺激性サイトカインをコードする誘導性発現カセットをコードするポリヌクレオチドであって、ポリヌクレオチドが、CARを発現する集団の修飾された標的細胞に導入される予定であり、対象に投与されたときに、サイトカインの発現により、修飾された細胞が免疫抑制性腫瘍環境に対して抵抗性になる、ポリヌクレオチドをさらに提供する。前述の構成要素を有するCARをコードするポリヌクレオチドは、以下に記載のいくつかの従来の方法によって細胞に導入することができる。
いくつかの実施形態では、本開示は、参照CasX、CasXバリアント、またはそれらのバリアントを含む本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかのgNAをコードするポリヌクレオチド配列、または標的配列に相補的な配列を生成する方法、ならびにポリヌクレオチド配列によって発現またはRNA転写されるタンパク質を発現させる方法に関する。一般に、本方法は、本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかの参照CasX、CasXバリアント、またはgNAをコードするポリヌクレオチド配列を生成することと、コード遺伝子を宿主細胞に適切な発現ベクターに組み込むこととを含む。本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかのコードされた参照CasX、CasXバリアント、またはgNAを産生するために、本方法は、適切な宿主細胞を、コードポリヌクレオチドを含む発現ベクターで形質転換することと、本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかの結果として生じた参照CasX、CasXバリアント、またはgNAが形質転換された宿主細胞で発現または転写されることを引き起こすまたは許容する条件下で宿主細胞を培養し、それにより、本明細書に記載の方法または当該技術分野で既知の標準精製法によって回収される参照CasX、CasXバリアント、またはgNAを産生することとを含む。本開示のポリヌクレオチドおよび発現ベクターを作製するために、分子生物学における標準組換え技法が使用される。
本開示によれば、適切な宿主細胞での発現を指示する組換えDNA分子を生成するために、本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかの参照CasX、CasXバリアント、gNA、CAR、または免疫刺激性サイトカインの発現カセットをコードするポリヌクレオチド配列が使用される。いくつかのクローニング戦略が本開示を行う際に好適であり、それらの多くは、本開示の組成物をコードする遺伝子またはその相補体を含む構築物を生成するために使用される。いくつかの実施形態では、クローニング戦略は、組成物の発現のために宿主細胞を形質転換するために使用される参照CasX、CasXバリアント、またはgNAをコードするヌクレオチドを含む構築物をコードする遺伝子を作製するために使用される。
1つのアプローチでは、参照CasX、CasXバリアント、またはgNAをコードするDNA配列を含む構築物が最初に調製される。かかる構築物を調製するための例示的な方法は、実施例に記載されている。その後、構築物を使用して、ポリペプチド構築物の発現および回収のための原核生物宿主細胞または真核生物宿主細胞などの宿主細胞の形質転換に好適な発現ベクターを作製する。所望される場合、宿主細胞は、E.coliである。他の実施形態では、宿主細胞は、BHK細胞、HEK293細胞、HEK293T細胞、NS0細胞、SP2/0細胞、YO骨髄腫細胞、P3X63マウス骨髄腫細胞、PER細胞、PER.C6細胞、ハイブリドーマ細胞、NIH3T3細胞、COS、HeLa、CHO、または酵母細胞から選択される。発現ベクターの作製、宿主細胞の形質転換、ならびに参照CasX、CasXバリアント、またはgNAの発現および回収のための例示的な方法は、実施例に記載されている。
参照CasX、CasXバリアント、gNA構築物、CAR、TCRサブユニットを含む1つ以上の融合ポリペプチド、または免疫刺激性サイトカインをコードする1つまたは複数の遺伝子は、完全に合成的に、または実施例により完全に記載されている方法を含む、制限酵素媒介クローニング、PCR、およびオーバーラップ伸長などの酵素プロセスと組み合わせて合成的にのいずれかにより、1つ以上のステップで作製され得る。本明細書に開示される方法を使用して、例えば、所望の配列の様々な構成要素(例えば、CasXおよびgNA)遺伝子をコードするポリヌクレオチドの配列を連結することができる。ポリペプチド組成物をコードする遺伝子は、標準遺伝子合成技法を使用してオリゴヌクレオチドから組み立てられる。
いくつかの実施形態では、CasXタンパク質、CAR、操作されたTCR、または操作されたTCRの1つ以上のサブユニットをコードするヌクレオチド配列は、コドン最適化されている。このタイプの最適化は、コードヌクレオチド配列の変異を伴い、同じCasXタンパク質、CAR、またはTCRをコードしながら、対象とする宿主生物または細胞のコドン選択を模倣することができる。したがって、コドンは変化し得るが、コードされたタンパク質は変化しないままである。例えば、CasXタンパク質の対象とする標的細胞がヒト細胞である場合、ヒトコドン最適化CasXをコードするヌクレオチド配列を使用することができる。別の非限定的な例として、対象とする宿主細胞がマウス細胞である場合、マウスコドン最適化CasXをコードするヌクレオチド配列を生成することができる。別の非限定的な例として、対象とする宿主細胞が植物細胞である場合、植物コドン最適化CasXタンパク質バリアントをコードするヌクレオチド配列を生成することができる。別の非限定的な例として、対象とする宿主細胞が昆虫細胞である場合、昆虫コドン最適化CasXタンパク質をコードするヌクレオチド配列を生成することができる。参照CasX、CasXバリアント、またはgNAの産生に利用される宿主細胞に適切なコドン使用頻度およびアミノ酸組成を最適化するアルゴリズムを使用して遺伝子設計を行うことができる。本開示の一方法では、構築物の構成要素をコードするポリヌクレオチドのライブラリが作製され、その後、上述のように組み立てられる。その後、結果として生じた遺伝子が組み立てられ、結果として生じた遺伝子を使用して、宿主細胞を形質転換し、本明細書に記載されるように、参照CasX、CasXバリアント、またはgNA組成物を生成および回収して、その特性を評価する。
いくつかの実施形態では、gNAをコードするヌクレオチド配列は、制御要素、例えば、プロモーターなどの転写制御要素に作動可能に連結される。いくつかの実施形態では、CasXタンパク質をコードするヌクレオチド配列は、制御要素、例えば、プロモーターなどの転写制御要素に作動可能に連結される。いくつかの実施形態では、CARをコードするヌクレオチド配列は、制御要素、例えば、プロモーターなどの転写制御要素に作動可能に連結される。
転写制御要素は、プロモーターであり得る。いくつかの事例では、プロモーターは、構成的に活性なプロモーターである。いくつかの事例では、プロモーターは、調節可能なプロモーターである。いくつかの事例では、プロモーターは、誘導性プロモーターである。いくつかの事例では、プロモーターは、組織特異的プロモーターである。いくつかの事例では、プロモーターは、細胞型特異的プロモーターである。いくつかの事例では、転写制御要素(例えば、プロモーター)は、標的された細胞型または標的された細胞集団において機能的である。例えば、いくつかの事例では、転写制御要素は、真核細胞、例えば、ニューロン、脊髄運動ニューロン、オリゴデンドロサイト、またはグリア細胞において機能的であり得る。
真核生物プロモーター(真核細胞において機能的なプロモーター)の非限定的な例には、EF1アルファプロモーター、EF1アルファコアプロモーター、前初期サイトメガロウイルス(CMV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)チミジンキナーゼ、初期および後期SV40、レトロウイルス由来の長い末端反復(LTR)、ならびにマウスメタロチオネイン-I由来のプロモーターが含まれる。真核生物プロモーターのさらなる非限定的な例には、CMVプロモーター全長プロモーター、最小CMVプロモーター、ニワトリβ-アクチンプロモーター、hPGKプロモーター、HSV TKプロモーター、ミニTKプロモーター、ニューロン特異的発現をもたらすヒトシナプシンIプロモーター、ニューロンでの選択的発現のためのMecp2プロモーター、最小IL-2プロモーター、ラウス肉腫ウイルスエンハンサー/プロモーター(単一)、脾臓フォーカス形成ウイルスの長い末端反復(LTR)プロモーター、SV40プロモーター、SV40エンハンサーおよび初期プロモーター、TBGプロモーター:ヒトチロキシン結合グロブリン遺伝子(肝臓特異的)由来のプロモーター、PGKプロモーター、ヒトユビキチンCプロモーター、UCOEプロモーター(HNRPA2B1-CBX3のプロモーター)、ヒストンH2プロモーター、ヒストンH3プロモーター、U1a1核内低分子RNAプロモーター(226nt)、U1b2核内低分子RNAプロモーター(246nt)26、TTR最小エンハンサー/プロモーター、b-キネシンプロモーター、ヒトeIF4A1プロモーター、ROSA26プロモーター、およびグリセルアルデヒド3-リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)プロモーターが挙げられる。
適切なベクターおよびプロモーターの選択は、例えば、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質またはその調節要素を修飾するための発現の制御に関連するため、十分に当業者の能力レベルの範囲内である。発現ベクターは、翻訳開始のためのリボソーム結合部位および転写ターミネーターも含み得る。発現ベクターは、発現を増幅するのに適切な配列も含み得る。発現ベクターは、CasXタンパク質に融合し、それ故に、キメラCasXタンパク質をもたらすことができる、精製または検出に使用され得るタンパク質タグ(例えば、6xHisタグ、血球凝集素タグ、蛍光タンパク質など)をコードするヌクレオチド配列も含み得る。
いくつかの実施形態では、gNAバリアントもしくはCasXタンパク質、CAR、または免疫刺激性サイトカインの発現カセットの各々をコードするヌクレオチド配列は、誘導性プロモーター、構成的に活性なプロモーター、空間的に制限されたプロモーター(すなわち、転写制御要素、エンハンサー、組織特異的プロモーター、細胞型特異的プロモーターなど)、または時間的に制限されたプロモーターに作動可能に連結される。他の実施形態では、gNA、CasX、CAR、または免疫刺激性サイトカインの発現カセットをコードする個々のヌクレオチド配列は、前述のプロモーターのカテゴリーのうちの1つに連結され、その後、以下に記載の従来の方法によって修飾される細胞に導入される。
ある特定の実施形態では、好適なプロモーターは、ウイルスから得ることができ、したがって、ウイルスプロモーターと称され得るか、またはそれらは、原核生物もしくは真核生物を含む、任意の生物から得ることができる。好適なプロモーターを使用して、任意のRNAポリメラーゼ(例えば、pol I、pol II、pol III)による発現を駆動することができる。例示的なプロモーターには、SV40初期プロモーター、マウス乳がんウイルスの長い末端反復(LTR)プロモーター、アデノウイルス主要後期プロモーター(Ad MLP)、単純ヘルペスウイルス(HSV)プロモーター、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーター、例えば、CMV前初期プロモーター領域(CMVIE)、ラウス肉腫ウイルス(RSV)プロモーター、ヒトU6核内低分子プロモーター(U6)、増強されたU6プロモーター、ヒトHIプロモーター(HI)、POL1プロモーター、7SKプロモーター、tRNAプロモーターなどが含まれるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、CasXおよびgNAをコードし、かつ任意選択的に、ドナー鋳型またはCARをコードするポリ核酸を含む1つ以上のヌクレオチド配列は各々、真核細胞で作動可能なプロモーターに(その制御下で)作動可能に連結される。誘導性プロモーターの例には、T7 RNAポリメラーゼプロモーター、T3 RNAポリメラーゼプロモーター、イソプロピル-ベータ-D-チオガラクトピラノシド(IPTG)調節プロモーター、ラクトース誘導プロモーター、熱ショックプロモーター、テトラサイクリン調節プロモーター、ステロイド調節プロモーター、金属調節プロモーター、エストロゲン受容体調節プロモーターなどが挙げられるが、これらに限定されない。したがって、誘導性プロモーターは、いくつかの実施形態では、ドキシサイクリン、エストロゲンおよび/またはエストロゲン類似体、IPTGなどを含むが、これらに限定されない分子によって調節することができる。
ある特定の実施形態では、使用に好適な誘導性プロモーターには、本明細書に記載されるか、または当業者に既知の任意の誘導性プロモーターが含まれ得る。誘導性プロモーターの例には、化学的/生化学的調節型および物理的調節型プロモーター、例えば、アルコール調節型プロモーター、テトラサイクリン調節型プロモーター(例えば、アンヒドロテトラサイクリン(aTc)応答性プロモーター、および他のテトラサイクリン応答性プロモーター系、例えば、テトラサイクリンリプレッサータンパク質(tetR)、テトラサイクリンオペレーター配列(tetO)、およびテトラサイクリントランス活性化因子融合タンパク質(tTA)、ステロイド調節型プロモーター(例えば、ラットグルココルチコイド受容体、ヒトエストロゲン受容体、ガエクジソン受容体に基づくプロモーター、およびステロイド/レチノイド/甲状腺受容体スーパーファミリー由来のプロモーター)、金属調節型プロモーター(例えば、酵母、マウス、およびヒト由来のメタロチオネイン(金属イオンに結合し、封鎖するタンパク質)に由来するプロモーター)、病因調節型プロモーター(例えば、サリチル酸、エチレン、またはベンゾチアジアゾール(BTH)によって誘導される)、温度/熱誘導性プロモーター(例えば、ヒートショックプロモーター)、および光調節型プロモーター(例えば、植物細胞由来の光応答性プロモーター)が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの事例では、プロモーターは、空間的に制限されたプロモーター(すなわち、細胞型特異的プロモーター、組織特異的プロモーターなど)であり、これにより、多細胞生物において、プロモーターが特定細胞のサブセットで活性(すなわち、「オン」)になる。空間的に制限されたプロモーターは、エンハンサー、転写制御要素、制御配列などとも称され得る。任意の簡便な空間的に制限されたプロモーターが標的とされる宿主細胞(例えば、真核細胞、原核細胞)において機能的である限り、そのプロモーターを使用することができる。
いくつかの事例では、プロモーターは、可逆的プロモーターである。可逆的誘導性プロモーターを含む好適な可逆的プロモーターは、当該技術分野で既知である。かかる可逆的プロモーターは、多くの生物、例えば、真核生物および原核生物から単離され得るか、またはそれらに由来し得る。第2の生物に使用するための第1の生物、例えば、第1の原核生物および第2の真核生物、第1の真核生物および第2の原核生物などに由来する可逆的プロモーターの修飾は、当該技術分野で周知である。かかる可逆的プロモーター、およびかかる可逆的プロモーターに基づくが、追加の制御タンパク質も含む系には、アルコール調節型プロモーター(例えば、アルコールデヒドロゲナーゼI(alcA)遺伝子プロモーター、アルコールトランス活性化因子タンパク質(AlcR)に応答性のプロモーターなど)、テトラサイクリン調節型プロモーター(例えば、Tet活性化因子、Tetオン、Tetオフなどを含むプロモーター系)、ステロイド調節型プロモーター(例えば、ラットグルココルチコイド受容体プロモーター系、ヒトエストロゲン受容体プロモーター系、レチノイドプロモーター系、甲状腺プロモーター系、エクジソンプロモーター系、ミフェプリストンプロモーター系など)、金属調節型プロモーター(例えば、メタロチオネインプロモーター系など)、病原体関連調節型プロモーター(例えば、サリチル酸調節型プロモーター、エチレン調節型プロモーター、ベンゾチアジアゾール調節型プロモーターなど)、温度調節型プロモーター(例えば、ヒートショック誘導性プロモーター(例えば、HSP-70、HSP-90、大豆ヒートショックプロモーターなど)、光調節型プロモーター、合成誘導性プロモーターなどが含まれるが、これらに限定されない。
本開示の組換え発現ベクターは、本開示のCasXタンパク質、gNA、およびCARの強力な発現を促進する要素も含み得る。例えば、組換え発現ベクターは、ポリアデニル化シグナル(ポリA)、イントロン配列、またはウッドチャック肝炎転写後調節要素(WPRE)などの転写後調節要素のうちの1つ以上を含み得る。例示的なポリA配列には、hGHポリ(A)シグナル(短い)、HSV TKポリ(A)シグナル、合成ポリアデニル化シグナル、SV40ポリ(A)シグナル、β-グロビンポリ(A)シグナルなどが含まれる。当業者であれば、本明細書に記載の組換え発現ベクターへの包含に好適な要素を選択することができるであろう。
次いで、参照CasX、CasXバリアント、gNA配列、およびCAR、操作されたTCR、または操作されたTCRの1つ以上のサブユニットをコードするポリヌクレオチドを、1つ以上の発現ベクターに個別にクローニングすることができる。いくつかの実施形態では、本開示は、レトロウイルスベクター、レンチウイルスベクター、アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、ウイルス様粒子(VLP)、単純ヘルペスウイルス(HSV)ベクター、プラスミド、ミニサークル、ナノプラスミド、DNAベクター、およびRNAベクターからなる群から選択されるポリヌクレオチドを含むベクターを提供する。いくつかの実施形態では、ベクターは、CasXタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む組換え発現ベクターである。他の実施形態では、本開示は、CasXタンパク質をコードするヌクレオチド配列およびgNAをコードするヌクレオチド配列を含む組換え発現ベクターを提供する。いくつかの事例では、CasXタンパク質バリアントをコードするヌクレオチド配列および/またはgNAをコードするヌクレオチド配列は、選択した細胞型において作動可能なプロモーターに作動可能に連結される。他の実施形態では、CasXタンパク質バリアントをコードするヌクレオチド配列およびgNAをコードするヌクレオチド配列は、プロモーターに作動可能に連結された別個のベクターに提供される。他の実施形態では、ベクターは、ドナー鋳型、または1つ以上のCAR、操作されたTCR、1つ以上の操作されたTCRサブユニットをコードするポリヌクレオチドを含み得るか、または別個のベクターを利用して、ドナー鋳型または1つ以上のCARまたは操作されたTCRサブユニットを修飾される標的細胞に導入することができる。
いくつかの実施形態では、(i)ドナー鋳型が標的核酸(例えば、標的ゲノム)の標的配列と相同性を有するヌクレオチド配列を含む、ドナー鋳型核酸のヌクレオチド配列、(ii)真核細胞などの標的細胞において作動可能なプロモーターに作動可能に連結された標的ゲノム(例えば、シングルまたはデュアルガイドRNAとして構成される)の遺伝子座の標的配列にハイブリダイズするgNAをコードするヌクレオチド配列、(iii)真核細胞などの標的細胞において作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたCasXタンパク質をコードするヌクレオチド配列、(iv)真核細胞などの標的細胞において作動可能なプロモーターに作動可能に連結されたCARをコードするヌクレオチド配列、(v)真核細胞などの標的細胞において作動可能なプロモーターに作動可能に連結された免疫刺激性サイトカインの発現カセットをコードするヌクレオチド配列のうちの1つ以上を含む1つ以上の組換え発現ベクターが本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、ドナー鋳型、gNA、CasXタンパク質、CAR、操作されたTCRまたはその1つ以上のサブユニット、および発現カセットをコードする配列は、異なる組換え発現ベクターにあり、他の実施形態では、(ドナー鋳型、CasX、gNA、CAR、操作されたTCRまたはその1つ以上のサブユニット、および発現カセットの)1つ以上のポリヌクレオチド配列は、同じ組換え発現ベクターにある。他の事例では、CasXおよびgNAは、RNPとして標的細胞に送達され(例えば、電気穿孔または化学的手段によって)、ドナー鋳型、ならびに/またはCAR、もしくは操作されたTCRもしくはその1つ以上のサブユニット、および発現カセットをコードするポリヌクレオチドはベクターによって送達される。
ポリヌクレオチド配列は、様々な手順によってベクターに挿入される。一般に、DNAは、当該技術分野で既知の技法を使用して適切な制限エンドヌクレアーゼ部位に挿入される。ベクター構成要素には、一般に、シグナル配列、複製起点、1つ以上のマーカー遺伝子、エンハンサー要素、プロモーター、および転写終結配列のうちの1つ以上が含まれるが、これらに限定されない。これらの構成要素のうちの1つ以上を含む好適なベクターの構築は、当業者に既知の標準ライゲーション技法を用いる。かかる技法は当該技術分野で周知であり、科学文献および特許文献で十分に説明されている。様々なベクターが公的に入手可能である。ベクターは、例えば、プラスミド、コスミド、ウイルス粒子、またはファージの形態であり得、これらを組換えDNA手順に好都合に供することができ、ベクターの選択は、多くの場合、それが導入される宿主細胞に依存する。したがって、ベクターは、自己複製ベクター、すなわち、染色体外実体として存在するベクターであり得、その複製は、染色体複製とは無関係であり、例えば、プラスミドである。あるいは、ベクターは、宿主細胞に導入されると、宿主細胞ゲノムに組み込まれ、それが組み込まれた染色体と一緒に複製されるものであり得る。好適な宿主細胞に導入されると、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質の発現は、当該技術分野で既知の任意の核酸またはタンパク質アッセイを使用して決定することができる。例えば、参照CasXまたはCasXバリアントの転写mRNAの存在は、ポリヌクレオチドの任意の領域に相補的なプローブを使用して、従来のハイブリダイゼーションアッセイ(例えば、ノーザンブロット分析)、増幅手順(例えば、RT-PCR)、SAGE(米国特許第5,695,937号)、およびアレイベースの技術(例えば、米国特許第5,405,783号、同第5,412,087号、および同第5,445,934号を参照されたい)によって検出および/または定量することができる。
本開示は、宿主細胞と適合性があり、宿主細胞によって認識され、かつポリペプチドの制御された発現またはRNAの転写のためにポリペプチドをコードする遺伝子に作動可能に連結された複製配列および制御配列を含むプラスミド発現ベクターの使用を提供する。かかるベクター配列は、様々な細菌、酵母、ウイルスでよく知られている。使用することができる有用な発現ベクターには、例えば、染色体、非染色体、および合成DNA配列のセグメントが含まれる。「発現ベクター」とは、好適な宿主にポリペプチドをコードするDNAの発現をもたらすことができる好適な制御配列に作動可能に連結されたDNA配列を含むDNA構築物を指す。ベクターが選択した宿主細胞で複製可能であり、かつ実行可能であることが要件である。必要に応じて、低コピー数または高コピー数のベクターを使用することができる。ベクターの制御配列には、転写をもたらすためのプロモーター、かかる転写を制御するための任意のオペレーター配列、好適なmRNAリボソーム結合部位をコードする配列、ならびに転写および翻訳の終結を制御する配列が含まれる。プロモーターは、選択した宿主細胞で転写活性を示し、かつ宿主細胞に対して相同または異種のいずれかのタンパク質をコードする遺伝子に由来し得る任意のDNA配列であり得る。
ポリヌクレオチドおよび組換え発現ベクターは、様々な方法によって標的宿主細胞に送達することができる。かかる方法には、ウイルス感染、トランスフェクション、リポフェクション、電気穿孔、リン酸カルシウム沈殿、ポリエチレンイミン(PEI)媒介トランスフェクション、DEAE-デキストラン媒介トランスフェクション、マイクロインジェクション、リポソーム媒介トランスフェクション、パーティクルガンテクノロジー、ヌクレオフェクション、ドナーDNAに融合されるか、またはそれを動員する細胞浸透CasXタンパク質による直接付加、細胞圧搾、リン酸カルシウム沈殿、直接マイクロインジェクション、ナノ粒子媒介核酸送達、ならびに市販のQiagen製のTransMessenger(登録商標)試薬、Stemgent製のStemfect(商標)RNAトランスフェクションキット、およびMirus Bio LLC製のTransIT(登録商標)-mRNAトランスフェクションキット、Lonzaヌクレオフェクション、Maxagen電気穿孔などの使用が含まれるが、これらに限定されない。
組換え発現ベクター配列は、エクスビボ、インビトロ、またはインビボで、細胞のその後の感染および形質転換のために、ウイルスまたはウイルス様粒子(本明細書では「VLP」または「ビリオン」とも称される)にパッケージングすることができる。かかるVLPまたはビリオンは、典型的には、ベクターゲノムをカプシド化またはパッケージングするタンパク質を含む。好適な発現ベクターには、ワクシニアウイルス、ポリオウイルス、アデノウイルス、レトロウイルスベクター(例えば、マウス白血病ウイルス)、脾臓壊死ウイルスに基づくウイルス発現ベクター、ならびにルース肉腫ウイルス、ハーベイ肉腫ウイルス、トリ白血病ウイルス、レトロウイルス、レンチウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、骨髄増殖性肉腫ウイルス、および乳腺腫瘍ウイルスなどのレトロウイルスに由来するベクターなどが含まれ得る。いくつかの実施形態では、本開示の組換え発現ベクターは、組換えアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターである。特定の実施形態では、本開示の組換え発現ベクターは、組換えレトロウイルスベクターである。別の特定の実施形態では、本開示の組換え発現ベクターは、組換えレンチウイルスベクターである。
AAVは、対象に投与するために調製される細胞のインビボまたはエクスビボのいずれかで、真核細胞などの細胞への送達のためにウイルスベクターを用いる状況下でヒト疾患を治療するのに役立つ小さい(20nm)非病原性ウイルスである。構築物、例えば、本明細書に記載のCasXタンパク質および/またはgNA実施形態のうちのいずれかをコードし、任意選択的に、ドナー鋳型またはCARをコードするポリヌクレオチドをコードし、かつAAV逆方向末端反復(ITR)配列と隣接することができる構築物が生成され、それにより、AAVウイルス粒子へのAAVベクターのパッケージングが可能になる。
「AAV」ベクターとは、天然に存在する野生型ウイルス自体またはその誘導体を指し得る。この用語は、別途要求されない限り、全てのサブタイプ、血清型および偽型、ならびに天然型および組換え型の両方を包含する。本明細書で使用される場合、「血清型」という用語は、定義された抗血清とのカプシドタンパク質反応性に基づいて他のAAVによって特定され、かつそれらと区別されるAAVを指し、例えば、霊長類AAVの多くの既知の血清型が存在する。いくつかの実施形態では、AAVベクターは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV-Rh74(アカゲザル由来のAAV)、およびAAVRh10、ならびにこれらの血清型の修飾されたカプシドから選択される。例えば、血清型AAV-2は、AAV-2のcap遺伝子からコードされたカプシドタンパク質と、同じAAV-2血清型由来の5’および3′ITR配列を含むゲノムとを含むAAVを指すために使用される。偽型AAVとは、1つの血清型由来のカプシドタンパク質と、第2の血清型の5′-3′ITRを含むウイルスゲノムとを含むAAVを指す。偽型rAAVは、カプシド血清型の細胞表面結合特性およびITR血清型と一致する遺伝的特性を有すると予想されるであろう。偽型組換えAAV(rAAV)は、当該技術分野で説明されている標準技法を使用して生成される。本明細書で使用される場合、例えば、rAAV1は、同じ血清型由来のカプシドタンパク質および5′-3′ITRの両方を有するAAVを指すために使用され得るか、または血清型1由来のカプシドタンパク質と、異なるAAV血清型、例えば、AAV血清型2由来の5′-3′ITRとを有するAAVを指し得る。本明細書に例示される各例について、ベクター設計および産生についての記述は、カプシドおよび5′-3′ITR配列の血清型を説明する。
「AAVウイルス」または「AAVウイルス粒子」とは、少なくとも1つのAAVカプシドタンパク質(好ましくは、野生型AAVのカプシドタンパク質の全てによる)およびカプシド化されたポリヌクレオチドから成るウイルス粒子を指す。粒子が異種ポリヌクレオチド(すなわち、哺乳動物細胞に送達される野生型AAVゲノム以外のポリヌクレオチド)をさらに含む場合、それは、典型的には、「rAAV」と称される。例示的な異種ポリヌクレオチドは、CasXタンパク質および/またはsgNAと、任意選択的に、本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかのドナー鋳型とを含むポリヌクレオチドである。
「アデノ随伴ウイルス逆方向末端反復」または「AAV ITR」とは、DNA複製起点およびウイルスに対するパッケージングシグナルとしてシスで一緒に機能するAAVゲノムの各末端で見つけられる当該技術分野で認識されている領域を意味する。AAV ITRは、AAV repコード領域と一緒に、2つの隣接するITR間に挿入されたヌクレオチド配列の効率的な切除およびそれからの救出、ならびに哺乳動物細胞ゲノムへのその組み込みを提供する。
AAV ITR領域のヌクレオチド配列は既知である。例えば、Kotin,R.M.(1994)Human Gene Therapy 5:793-801;Berns,K.I.“Parvoviridae and their Replication”in Fundamental Virology,2nd Edition,(B.N.Fields and D.M.Knipe,eds.)を参照されたい。本明細書で使用される場合、AAV ITRは、示される野生型ヌクレオチド配列を有する必要はないが、例えば、ヌクレオチドの挿入、欠失、または置換によって改変されてもよい。加えて、AAV ITRは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV-Rh74、およびAAVRh10、ならびにこれらの血清型の修飾されたカプシドを含むが、これらに限定されない、いくつかのAAV血清型うちののいずれかに由来し得る。さらに、AAVベクターにおける選択されたヌクレオチド配列に隣接する5’および3’ITRは、それらが意図されたとおりに機能する限り、すなわち、宿主細胞ゲノムまたはベクターからの目的とする配列の切除および救出を可能にし、かつAAV Rep遺伝子産物が細胞内に存在する場合、レシピエント細胞ゲノムへの異種配列の組み込みを可能にするように機能する限り、必ずしも同一である必要はなく、または同じAAV血清型もしくは分離株に由来する必要はない。異種配列を宿主細胞に組み込むためのAAV血清型の使用は、当該技術分野で既知である(例えば、参照により本明細書に組み込まれる、WO2018/195555A1およびUS2018/0258424A1を参照されたい)。
「AAV repコード領域」とは、複製タンパク質Rep78、Rep68、Rep52、およびRep40をコードするAAVゲノムの領域を意味する。これらのRep発現産物は、DNA複製起点でのAAVの認識、結合、およびニッキング、DNAヘリカーゼ活性、ならびにAAV(または他の異種)プロモーターからの転写の調節を含む多くの機能を有することが示されている。Rep発現産物は、AAVゲノムを複製するために集合的に必要とされる。
「AAV capコード領域」とは、カプシドタンパク質VP1、VP2、およびVP3、またはそれらの機能的相同体をコードするAAVゲノムの領域を意味する。これらのCap発現産物は、ウイルスゲノムをパッケージングするのに集合的に必要とされるパッケージング機能を提供する。
いくつかの実施形態では、宿主細胞への、CasX、gNA、および任意選択的にサイトカインに対するCARおよび/または発現カセットをコードするドナー鋳型ヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの送達に利用されるAAVカプシドは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV-Rh74(アカゲザル由来のAAV)、およびAAVRh10を含むが、これらに限定されないいくつかのAAV血清型のうちのいずれかに由来し得、AAV ITRは、AAV血清型2に由来する。
rAAVウイルス粒子を産生するために、AAV発現ベクターが既知の技法を使用して、例えば、トランスフェクションによって好適な宿主細胞に導入される。ウイルス粒子を形成するためにパッケージング細胞が典型的に使用され、かかる細胞には、アデノウイルスをパッケージングするHEK293細胞またはHEK293T細胞(および当該技術分野で既知の他の細胞)が含まれる。いくつかのトランスフェクション技法が当該技術分野で一般に知られており、例えば、Sambrook et al.(1989)Molecular Cloning,a laboratory manual,Cold Spring Harbor Laboratories,New Yorkを参照されたい。特に好適なトランスフェクション法には、リン酸カルシウム共沈殿、培養細胞への直接マイクロインジェクション、電気穿孔、リポソーム媒介遺伝子導入、脂質媒介形質導入、および高速マイクロプロジェクタイルを使用した核酸送達が含まれる。
いくつかの実施形態では、上記のAAV発現ベクターでトランスフェクトされた宿主細胞は、AAV ITRと隣接するヌクレオチド配列を複製およびカプシド化してrAAVウイルス粒子を産生するために、AAVヘルパー機能を提供することができるようになる。AAVヘルパー機能は、一般に、AAV由来のコード配列であり、これは、AAV遺伝子産物を提供するように発現され、次いで、生産的AAV複製のためにトランスで機能することができる。AAVヘルパー機能は、AAV発現ベクターから欠失している必要なAAV機能を補完するために本明細書で使用される。したがって、AAVヘルパー機能には、repおよびcapコード領域、またはそれらの機能的相同体をコードする、主要なAAV ORF(オープンリーディングフレーム)の一方または両方が含まれる。付属機能は、当業者に既知の方法を使用して、宿主細胞に導入され、その後、発現され得る。一般に、付属機能は、無関係のヘルパーウイルスによる宿主細胞の感染によって提供される。いくつかの実施形態では、付属機能は、付属機能ベクターを使用して提供される。利用される宿主/ベクター系に応じて、構成的および誘導性プロモーター、転写エンハンサー要素、転写ターミネーターなどを含む、いくつかの好適な転写および翻訳制御要素のうちのいずれかが発現ベクターに使用され得る。
他の実施形態では、好適なベクターには、ウイルス様粒子(VLP)が含まれ得る。ウイルス様粒子(VLP)は、ウイルスによく似た粒子であるが、ウイルス遺伝物質を含まず、それ故に、非感染性である。いくつかの実施形態では、VLPは、1つ以上のウイルス構造タンパク質とともにパッケージングされる、目的とする導入遺伝子、例えば、CasXタンパク質および/またはgNA実施形態のうちのいずれかをコードするポリヌクレオチド、および任意選択的に本明細書に記載のドナー鋳型ポリヌクレオチドまたはCARをコードするポリヌクレオチドを含む。
他の実施形態では、本開示は、CasX:gNA RNP複合体、および任意選択的にドナー鋳型、またはCAR、操作されたTCR、もしくは操作されたTCRのサブユニットを含む融合ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む、インビトロで生成されるVLPを提供する。様々なウイルス由来の構造タンパク質の組み合わせを使用して、Parvoviridae(例えば、アデノ随伴ウイルス)、Retroviridae(例えば、HIV)、Flaviviridae(例えば、C型肝炎ウイルス)、Paramyxoviridae(例えば、ニパ)、およびバクテリオファージ(例えば、Qβ、AP205)を含むウイルスファミリー由来の成分を含む、VLPを作製することができる。いくつかの実施形態では、本開示は、HIVなどのレンチウイルスを含むレトロウイルスの成分を使用して設計されたVLP系を提供し、様々な成分をコードするポリヌクレオチドを含む個々のプラスミドがパッケージング細胞に導入され、次いで、VLPが生成される。いくつかの実施形態では、本開示は、マトリックスタンパク質(MA)、ヌクレオカプシドタンパク質(NC)、カプシドタンパク質(CA)、p1~p6タンパク質、およびプロテアーゼ切断部位の群から選択されるgagポリタンパク質の1つ以上の構成要素を含むVLPであって、結果として生じたVLP粒子がCasX:gNA RNPをカプシド化し、VLP粒子が、標的細胞に向性を提供する表面上に標的糖タンパク質をさらに含み、投与時および標的細胞への進入時に、RNP分子が細胞の核に自由に輸送される、VLPを提供する。他の実施形態では、本開示は、マトリックスタンパク質(MA)、ヌクレオカプシドタンパク質(NC)、カプシドタンパク質(CA)、p1~p6タンパク質、polポリタンパク質の1つ以上の構成要素、プロテアーゼ切断部位の群から選択されるgagポリタンパク質の1つ以上の構成要素を含むVLPであって、結果として生じたVLP粒子がCasX:gNA RNPをカプシド化し、VLP粒子が、標的細胞に向性を提供する表面上に標的糖タンパク質をさらに含み、投与時および標的細胞への進入時に、RNP分子が細胞の核に自由に輸送される、VLPを提供する。前述のものは、分裂細胞および非分裂細胞へのウイルス形質導入が効率的であり、かつ別様に外来タンパク質を検出するであろう対象の免疫監視機構を逃れる強力な短命のRNPを送達するという点で、当該技術分野において他のベクターに勝る利点を提供する。いくつかの実施形態では、宿主細胞にVLPを作製するための系は、i)gagポリタンパク質またはその一部分、ii)本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかのCasXタンパク質、iii)プロテアーゼ切断部位、iv)プロテアーゼ、v)本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかのガイドRNA、vi)polポリタンパク質またはその一部分、vii)標的細胞へのVLPの結合および融合を提供する偽型糖タンパク質または抗体断片、およびviii)CARまたは設計されたTCRから選択される1つ以上の構成要素をコードするポリヌクレオチドを含む。エンベロープタンパク質または糖タンパク質は、アルゼンチン出血熱ウイルス、オーストラリアコウモリウイルス、Autographa californica多核多角体病ウイルス、トリ白血病ウイルス、ヒヒ内因性ウイルス、ボリビア出血熱ウイルス、ボルナ病ウイルス、ブレダウイルス、ブンヤムウェラウイルス、チャンディプラウイルス、チクングンヤウイルス、クリミア・コンゴ出血熱ウイルス、デング熱ウイルス、ドゥベンヘイジウイルス、東部ウマ脳炎ウイルス、エボラ出血熱ウイルス、エボラザイールウイルス、腸管アデノウイルス、エフェメロウイルス、エプスタインバーウイルス(EBV)、ヨーロッパコウモリウイルス1、ヨーロッパコウモリウイルス2、Fug合成糖タンパク質融合、テナガザル白血病ウイルス、ハンタウイルス、ヘンドラウイルス、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、G型肝炎ウイルス(GBウイルスC)、1型単純ヘルペスウイルス、2型単純ヘルペスウイルス、ヒトサイトメガロウイルス(HHV5)、ヒト泡沫状ウイルス、ヒトヘルペスウイルス(HHV)、ヒトヘルペスウイルス7、6型ヒトヘルペスウイルス、8型ヒトヘルペスウイルス、ヒト免疫不全ウイルス1(HIV-1)、ヒトメタ肺炎ウイルス、ヒトTリンパ向性ウイルス1、インフルエンザA、インフルエンザB、インフルエンザウイルス、日本脳炎ウイルス、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(HHV8)、キャサヌル森林病ウイルス、ラクロスウイルス、ラゴスコウモリウイルス、ラッサ熱ウイルス、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)、マチュポウイルス、マールブルグ出血熱ウイルス、麻疹ウイルス、中東呼吸器症候群関連コロナウイルス、モコラウイルス、モロニーマウス白血病ウイルス、サル痘、マウス乳腺腫瘍ウイルス、ムンプスウイルス、マウスガンマヘルペスウイルス、ニューカッスル病ウイルス、ニパウイルス、ニパウイルス、ノーウォークウイルス、オムスク出血熱ウイルス、乳頭腫ウイルス、パルボウイルス、仮性狂犬病ウイルス、クアランフィルウイルス、狂犬病ウイルス、RD114内因性ネコレトロウイルス、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、リフトバレー熱ウイルス、ロスリバーウイルス、ロタウイルス、ラウス肉腫ウイルス、風疹ウイルス、サビア関連出血熱ウイルス、SARS関連コロナウイルス(SARS-CoV)、センダイウイルス、タカリベウイルス、トゴトウイルス、ダニ媒介性脳炎ウイルス、水疱瘡ウイルス(HHV3)、水疱瘡ウイルス(HHV3)、大痘瘡ウイルス、小痘瘡ウイルス、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、ベネズエラ出血熱ウイルス、水疱性口内炎ウイルス(VSV)、VSV-G、ベシクロウイルス、ウエストナイルウイルス、西部ウマ脳炎ウイルス、およびジカウイルスからなる群を含むが、それらに限定されない、VLPに向性を付与するための当該技術分野で既知の任意のエンベロープウイルスに由来し得る。いくつかの実施形態では、VLPの生成に使用されるパッケージング細胞は、HEK293細胞、Lenti-X 293T細胞、BHK細胞、HepG2細胞、Saos-2細胞、HuH7細胞、NS0細胞、SP2/0細胞、YO骨髄腫細胞、A549細胞、P3X63マウス骨髄腫細胞、PER細胞、PER.C6細胞、ハイブリドーマ細胞、VERO細胞、NIH3T3細胞、COS細胞、WI38細胞、MRC5細胞、A549細胞、HeLa細胞、CHO細胞、またはHT1080細胞からなる群から選択される。
VII.細胞
いくつかの実施形態では、本開示は、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与する細胞の1つ以上のタンパク質をノックダウンまたはノックアウトするように修飾された細胞集団を提供する。他の実施形態では、本開示は、1つ以上のキメラ抗原受容体(CAR)または疾患抗原に対する結合親和性を有する操作されたTCRのサブユニットを含む融合ポリペプチドをノックインするように修飾された細胞集団を提供する。さらに他の実施形態では、本開示は、1つ以上のT細胞由来のシグナル伝達鎖ポリペプチドをノックインするように修飾された細胞集団を提供する。いくつかの実施形態では、細胞集団は、前述の修飾、例えば、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与する細胞の1つ以上のタンパク質のノックダウン/ノックアウト、1つ以上のキメラ抗原受容体(CAR)または疾患抗原に特異的な操作されたTCRの融合ポリペプチドのノックインのうちの全てを含む。この様式で改変されたかかる修飾細胞は、それを必要とする対象に使用するための免疫療法用途、例えば、CARを有する細胞のエクスビボ調製に有用である。
いくつかの実施形態では、本開示は、CasXタンパク質および1つ以上のgNAを含むCasX:gNA系を含む細胞集団であって、gNAが、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードする遺伝子の標的核酸配列に相補的な標的配列を含み、CasXおよびgNAが、タンパク質をコードする遺伝子を修飾するように設計される、細胞集団を提供する。前述の一実施形態では、CasX:gNA系は、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与する1つ以上のタンパク質をコードする遺伝子をノックダウン/ノックアウトし、修飾された細胞集団をもたらすように設計される。前述の別の実施形態では、CasX:gNA系は、MHCクラスI分子をコードする遺伝子をノックダウン/ノックアウトし、修飾された細胞集団をもたらすように設計される。いくつかの実施形態では、タンパク質は、免疫細胞表面マーカーである。他の実施形態では、タンパク質は、細胞内タンパク質である。いくつかの実施形態では、CasXおよび1つ以上のgNAは、RNPとして複合体形成されて細胞集団に導入され、これにより、その後、RNPが標的遺伝子を修飾することができるようになる。他の事例では、CasXおよび1つ以上のgNAは、ベクターを使用してポリヌクレオチドをコードするものとして細胞集団に導入される。
他の実施形態では、細胞集団は、細胞を、CasXタンパク質、標的配列を含む1つ以上のgNA、およびドナー鋳型と接触させることによって修飾されており、ドナー鋳型は、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードする細胞遺伝子の標的核酸配列の全てまたは一部分に挿入されるか、またはそれに置き換わる。前述の実施形態では、ドナー鋳型は、標的遺伝子の少なくとも一部分を含み、標的遺伝子部分は、エクソン、イントロン、イントロン-エクソン接合部、または調節要素から選択され、細胞の修飾により、野生型配列の変異および標的遺伝子のノックダウンまたはノックアウトがもたらされる。いくつかの事例では、ドナー鋳型は、一本鎖DNA鋳型または一本鎖RNA鋳型である。他の事例では、ドナー鋳型は、二本鎖DNA鋳型である。いくつかの事例では、細胞は、CasXおよびgNAと接触し、ここで、gNAは、ガイドRNA(gRNA)である。他の事例では、細胞は、CasXおよびgNAと接触し、ここで、gNAは、ガイドDNA(gDNA)である。他の事例では、細胞は、CasXおよびgNAと接触し、ここで、gNAは、DNAおよびRNAを含むキメラである。本明細書に記載されるように、組み合わせのうちのいずれかの実施形態では、当該gNA分子の各々(sgRNAまたはdgRNAとして構成され得る、足場と標的配列との組み合わせ)は、本明細書に記載のCasX分子と複合体形成されるRNPとして提供され得る。RNPは、電気穿孔、インジェクション、ヌクレオフェクション、リポソームによる送達、ナノ粒子による送達、またはCasX:gNAの1つ以上の構成要素にコンジュゲートされたタンパク質形質導入ドメイン(PTD)の使用を含む任意の好適な方法により、修飾される細胞に導入することができる。CasX:gNA系の構成要素を使用して細胞を修飾する追加の方法には、ウイルス感染、トランスフェクション、コンジュゲーション、プロトプラスト融合、パーティクルガンテクノロジー、リン酸カルシウム沈殿、直接マイクロインジェクションなどが含まれる。方法の選択は、一般に、形質転換される細胞の型および形質転換が行われている状況、例えば、インビトロ、エクスビボ、またはインビボに依存する。これらの方法の一般的考察は、Ausubel,et al,Short Protocols in Molecular Biology,3rd ed.,Wiley&Sons,1995で見つけることができる。
例示的な実施形態では、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質は、ベータ-2-ミクログロブリン(B2M)、T細胞受容体アルファ鎖定常領域(TRAC)、クラスII主要組織適合性複合体トランス活性化因子(CIITA)、ICP47、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、T細胞受容体ベータ定常2(TRBC2)、ヒト白血球抗原A(HLA-A)、ヒト白血球抗原B(HLA-B)、PD-1、CTLA-4、LAG-3、TIM-3、2B4、TIGIT、CISH、ADORA2A、NKG2A、またはTGFβ受容体2(TGFβRII)から選択される。他の実施形態では、タンパク質は、分化群247(CD247)、CD3D、CD3E、CD3G、CD52、ヒト白血球抗原C(HLA-C)、デオキシシチジンキナーゼ(dCK)、またはFKBP1Aから選択される。さらに他の実施形態では、細胞における修飾されるタンパク質は、i)ベータ-2-ミクログロブリン(B2M)、T細胞受容体アルファ鎖定常領域(TRAC)、クラスII主要組織適合性複合体トランス活性化因子(CIITA)、ICP47、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、T細胞受容体ベータ定常2(TRBC2)、TIGIT、CISH、ADORA2A、NKG2A、PD-1、CTLA-4、LAG-3、TIM-3、2B4、ヒト白血球抗原A(HLA-A)、ヒト白血球抗原B(HLA-B)、またはTGFβ受容体2(TGFβRII)のうちの1つから選択され、別のタンパク質は、ii)分化群247(CD247)、CD3D、CD3E、CD3G、CD52、ヒト白血球抗原C(HLA-C)、デオキシシチジンキナーゼ(dCK)、またはFKBP1Aのうちの1つから選択される。
いくつかの実施形態では、細胞集団は、T細胞受容体(TCR)の構成要素の減少したまたは排除された発現を有する1つ以上の細胞を含む。いくつかの実施形態では、T細胞受容体は、天然T細胞受容体である。いくつかの実施形態では、T細胞受容体(TCR)の構成要素の減少したまたは排除された発現は、TRACの減少したまたは排除された発現を含む。他の実施形態では、T細胞受容体(TCR)の構成要素の減少したまたは排除された発現は、TRBC1の減少したまたは排除された発現を含む。さらに他の実施形態では、T細胞受容体(TCR)の構成要素の減少したまたは排除された発現は、TRBC2の減少したまたは排除された発現を含む。さらに他の実施形態では、T細胞受容体(TCR)の構成要素の減少したまたは排除された発現は、CD3Gの減少したまたは排除された発現を含む。なお他の実施形態では、T細胞受容体(TCR)の構成要素の減少したまたは排除された発現は、CD3Dの減少したまたは排除された発現を含む。他の実施形態では、T細胞受容体(TCR)の構成要素の減少したまたは排除された発現は、CD3Eの減少したまたは排除された発現を含む。いくつかの事例では、TCRの当該構成要素の減少したまたは排除された発現は、TCRの構成要素に特異的な本明細書に記載の1つ以上、例えば、1つまたは2つ、例えば、1つのgNA分子の細胞への導入の結果である。例えば、CasX:gNA系を用いる方法は、TCRに対するgNA分子の標的ドメインの標的配列でまたはその近くで、インデル、例えば、フレームシフト変異、例えば本明細書に記載のフレームシフト変異を細胞に導入することができる。他の事例では、TCRの当該構成要素の減少したまたは排除された発現は、CasX、1つ以上のgNA、およびノックダウンまたはノックアウトされるTCRと比較して1つ以上の変異を含むドナー鋳型の導入の結果である。いくつかの実施形態では、細胞集団は、TCRの構成要素、例えば、TRACの減少したまたは排除された発現を呈する少なくとも約50%、例えば、少なくとも約60%、例えば、少なくとも約70%、例えば、少なくとも約80%、例えば、少なくとも約90%、またはそれ以上の細胞を含む(本明細書に記載されるように)。複数の実施形態では、TCRの構成要素の当該減少したまたは排除された発現は、フローサイトメトリーまたは当該技術分野で既知の他の方法によって測定されるものである。他の実施形態では、修飾された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%は、野生型T細胞受容体を検出可能なレベルで発現しない。
いくつかの実施形態では(TCRの構成要素の減少したまたは排除された発現の代わりにまたはそれに加えてのいずれかを含む)、細胞または細胞集団は、ベータ-2ミクログロブリン(B2M)の減少したまたは排除された発現を有する1つ以上の細胞を含む。複数の実施形態では、当該B2Mの当該減少したまたは排除された発現は、B2Mをコードする遺伝子を標的とする本明細書に記載の1つ以上、例えば、1つまたは2つ、例えば、1つのgNA分子の当該細胞への導入の結果である。前述の実施形態では、gNAの標的配列は、表3A、表13、および表16に記載の配列からなる群から選択される配列、またはそれと少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、修飾された細胞は、当該B2Mに対するgNA分子の標的ドメインの標的配列でまたはその近くに、インデル、例えば、本明細書に記載のフレームシフト変異を含む。いくつかの実施形態では、細胞集団は、B2Mの減少したまたは排除された発現を呈する少なくとも約50%、例えば、少なくとも約60%、例えば、少なくとも約70%、例えば、少なくとも約80%、例えば、少なくとも約90%、またはそれ以上の細胞を含む(本明細書に記載されるように)。複数の実施形態では、B2Mの当該減少したまたは排除された発現は、フローサイトメトリーまたは当該技術分野で既知の他の方法によって測定されるものである。
ある特定の実施形態では(TCRの構成要素および/またはB2Mの減少または排除された発現の代わりにまたはそれに加えてのいずれかを含む)、細胞または細胞集団は、CIITAの減少したまたは排除された発現を有する1つ以上の細胞を含む。前述の実施形態では、gNAの標的配列は、表3Cに記載の配列からなる群から選択される配列、またはそれと少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、当該CIITAの当該減少したまたは排除された発現は、本明細書に記載の当該CIITAをコードする遺伝子を標的とする1つ以上、例えば、1つまたは2つ、例えば、1つのgNA分子の当該細胞への導入の結果である。前述では、gNAの標的配列は、表3Cに記載の配列からなる群から選択される配列、またはそれと少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する配列を含む。複数の実施形態では、細胞は、当該CIITAに対するgNA分子の標的ドメインの標的配列でまたはその近くに、インデル、例えば、フレームシフト変異、例えば、本明細書に記載のフレームシフト変異を含む。複数の実施形態では、細胞集団は、CIITA.の減少したまたは排除された発現を呈する少なくとも約50%、例えば、少なくとも約60%、例えば、少なくとも約70%、例えば、少なくとも約80%、例えば、少なくとも約90%、またはそれ以上の細胞を含む(本明細書に記載されるように)。複数の実施形態では、CIITAの当該減少したまたは排除された発現は、フローサイトメトリーまたは当該技術分野で既知の他の方法によって測定されるものである。
他の実施形態では、本開示は、細胞集団であって、細胞の少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%がB2M、TRAC、およびCIITAからなる群から選択されるタンパク質のうちの少なくとも2つを検出可能なレベルで発現しないように細胞が修飾されている、細胞集団を提供する。さらに他の実施形態では、本開示は、細胞集団であって、細胞の少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%がタンパク質B2M、TRAC、およびCIITAを検出可能なレベルで発現しないように細胞が修飾されている、細胞集団を提供する。他の実施形態では、本開示は、細胞集団であって、修飾された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%がMHCクラスI分子または野生型T細胞受容体を検出可能なレベルで発現しないように細胞が修飾されている、細胞集団を提供する。他の実施形態では、本開示は、CARを産生するように修飾された細胞集団であって、細胞の少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%が、IL-7、IL-12、IL-15、およびIL-18からなる群から選択される1つ以上の免疫刺激性サイトカインをコードする誘導性発現カセットを含む、細胞集団を提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、i)MHCクラスI分子および/または野生型T細胞受容体の減少したまたは排除された発現を有し、かつii)CARまたは操作されたTCRを発現するように修飾された細胞集団を提供する。かかる細胞は、CARまたは操作されたTCRのリガンドである細胞の腫瘍抗原に特異的に結合することができ、かかる結合時に、修飾された細胞は、i)活性化されるようになること、ii)修飾された細胞の増殖の誘導、iii)修飾された細胞によるサイトカイン分泌、またはiv)当該腫瘍抗原を有する細胞の細胞傷害性の誘導から選択される応答をもたらすことができる。例えば、細胞集団は、野生型TRACおよびTRBC1の減少したまたは排除された発現を有し、抗原結合ドメインに融合されたTRACおよび/またはTRBC1膜貫通および細胞内ドメインを含む融合ポリペプチドを発現し得る。活性化には、クローン性増殖および分化、IFN-γ、TNF-α、IL-2を含むサイトカインの発現が含まれる。サイトカインの産生および細胞傷害性の評価は、ELISA、51CR放出、フローサイトメトリー、および当該技術分野で既知の他のアッセイなどの標準アッセイによって決定することができる。
両方のT細胞受容体の構成要素、例えば、TRACの細胞または細胞集団における発現を減少させるまたは排除することを目的とする例示的な実施形態(追加の標的、例えば、2つ以上の追加の標的の発現または機能も減少するまたは排除される実施形態を含む)では、TRACを標的とするgNA標的配列分子は、表3Bの配列から選択される。例えば、細胞は、TCRの構成要素(例えば、TRAC、TRBC1、TRBC2、CD3E、CD3G、および/またはCD3D)の低下したまたは排除された発現、および免疫抑制タンパク質または免疫チェックポイントタンパク質、例えば、FKBP1A、またはPD-1、CISH、CTLA-4、LAG-3、TIM-3、2B4、TIGIT、ADORA2A、NKG2A、分化群247(CD247)、CD3D、CD3E、CD3G、CD52、ヒト白血球抗原C(HLA-C)、およびデオキシシチジンキナーゼ(dCK)からなる群から選択されるタンパク質の標的の低下したまたは排除された発現を呈する。本明細書に記載されるように、組み合わせのうちのいずれかの実施形態では、当該gNA分子の各々(例えば、sgRNAまたはdgRNAとして構成され得る、足場と標的配列との組み合わせ)は、細胞集団の修飾のための本明細書に記載のCasX分子を有するRNPとして提供され得る。組み合わせのうちのいずれかの他の実施形態では、当該gNA分子の各々(例えば、sgRNAまたはdgRNAとして構成され得る、足場と標的配列との組み合わせ)およびCasXは、細胞集団の修飾のためのベクター内のコードされたポリヌクレオチドとして提供され得る。
いくつかの実施形態では、細胞集団は、例えば、齧歯類細胞、ラット細胞、マウス細胞、ウサギ細胞、またはイヌ細胞に由来する動物細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は、ヒト細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は、非ヒト霊長類細胞、例えば、カニクイザル細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は、前駆細胞、造血幹細胞、または多能性幹細胞である。一実施形態では、細胞は、人工多能性幹細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は、免疫細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は、免疫エフェクター細胞(例えば、1つ以上の免疫エフェクター細胞を含む細胞集団)、例えば、T細胞、NK細胞、B細胞、マクロファージ、または樹状細胞である。T細胞には、制御性T細胞(TREG)、ガンマ-デルタT細胞、ヘルパーT細胞、および細胞傷害性T細胞が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、細胞は、CD4+T細胞、CD8+T細胞、またはそれらの組み合わせからなる群から選択されるT細胞である。いくつかの実施形態では、細胞集団は、当該細胞集団を投与される対象に対して自己または同種異系(遺伝的にミスマッチ)である。
いくつかの実施形態では、本開示は、CARまたは操作されたTCRを発現し、かつ上述のように、抗原プロセシング、提示、認識、または応答に関与する1つ以上のタンパク質を減少させるまたは排除するように修飾されている細胞または細胞集団を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のCARまたは操作されたTCR細胞は、CARまたは操作されたTCRをコードするポリヌクレオチド、またはそのポリヌクレオチドを含むベクターの導入により、エクスビボで、本明細書に記載の方法によって修飾および/または改変される。他の実施形態では、本明細書に記載のCARまたは操作されたTCR細胞は、本明細書に記載されるように細胞に導入されるCasX:gNA分子および/または組成物(例えば、CasX、2つ以上のgNA分子、および任意選択的にドナー鋳型、ならびにCARをコードするポリヌクレオチドを含む組成物)を利用して、インビボで、本明細書に記載の方法によって修飾および/または改変される。これらの実施形態では、細胞は、本明細書に記載されるように、キメラ抗原受容体(CAR)または操作されたTCRを発現するように修飾されているか、修飾されるか、または修飾されるであろう(例えば、細胞は、CARをコードする、または操作されたTCRのサブユニットを含む融合タンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を含むか、または含むであろう)。複数の実施形態では、CARまたは操作されたTCRは、分化群19(CD19)、CD3、CD8、CD7、CD10、CD20、CD22、CD30、CLL1、CD33、CD34、CD38、CD41、CD44、CD47、CD49f、CD56、CD70、CD74、CD99、CD123、CD133、CD138、カルボニクスアンヒドラーゼIX(CAIX)、CCケモカイン受容体4(CCR4)、ADAMメタロペプチダーゼドメイン12(ADAM12)、接着Gタンパク質共役型受容体E2(ADGRE2)、胎盤様型2アルカリ性ホスファターゼ(ALPPL2)、アルファ4インテグリン、アンジオポエチン-2(ANG2)、B細胞成熟抗原(BCMA)、CD44V6、がん胎児性抗原(CEA)、CEAC、CEACAM5、クローディン6(CLDN6)、CLDN18、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A)、間葉上皮移行因子(cMET)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA4)、上皮成長因子受容体1(EGF1R)、EGFR-VIII、上皮糖タンパク質2(EGP-2)、EGP-40、EphA2、ENPP3、上皮細胞接着分子(EpCAM)、erb-B2,3,4、葉酸結合タンパク質(FBP)、胎児アセチルコリン受容体、葉酸受容体-α、葉酸受容体1(FOLR1)、Gタンパク質共役型受容体143(GPR143)、代謝型グルタミン酸受容体8(GRM8)、グリピカン-3(GPC3)、ガングリオシドGD2、ガングリオシドGD3、ヒト上皮成長因子受容体1(HER1)、ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)、HER3、インテグリンB7、細胞間細胞接着分子-1(ICAM-1)、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)、インターロイキン-13受容体α2(IL-l3R-a2)、K-軽鎖、キナーゼ挿入ドメイン受容体(KDR)、ルイス-Y(LeY)、コンドロモジュリン-1(LECT1)、L1細胞粘着分子、リゾホスファチジン酸受容体3(LPAR3)、メラノーマ関連抗原1(MAGE-A1)、メソテリン、ムチン1(MUC1)、MUC16、メラノーマ関連抗原3(MAGEA3)、腫瘍タンパク質p53(p53)、T細胞によって認識されるメラノーマ抗原1(MART1)、糖タンパク質100(GP100)、プロテイナーゼ3(PR1)、エフリン-A受容体2(EphA2)、ナチュラルキラーグループ2Dリガンド(NKG2Dリガンド)、ニューヨーク食道扁平上皮がん1(NY-ESO-1)、がん胎児性抗原(h5T4)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、プログラム死リガンド1(PDL-1)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、トロホブラスト糖タンパク質(TPBG)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG-72)、腫瘍関連カルシウムシグナルトランスデューサー2(TROP-2)、チロシナーゼ、スルビビン、血管内皮成長因子受容体2(VEGF-R2)、ウィルムス腫瘍-1(WT-1)、白血球免疫グロブリン様受容体B2(LILRB2)、メラノーマ優先発現抗原(PRAME)、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、TRBC2、および(T細胞免疫グロブリンムチン-3)TIM-3からなる群から選択される抗原に対する特異的結合親和性を有する。前述では、CARまたは操作されたTCRは、参照抗体、例えば、表5の(表5のVL、VH、および/またはCDR配列を有する)抗体に由来し得る、単一ドメイン抗体、直鎖状抗体、または一本鎖可変断片(scFv)から選択される抗原結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、約10-5~10-12Mならびにその範囲内の全ての個々の値および範囲(例えば、10-5M、10-6M、10-7M、10-8M、10-9M、10-10M、10-11M、または10-12M)の平衡結合定数を有する標的抗原に対する親和性を呈し、かかる結合親和性は「特異的」である。いくつかの実施形態では、CARまたは操作されたTCRは、抗原結合ドメインと、CD3-ゼータ、CD4、CD8、およびCD28からなる群から選択されるポリペプチドに由来する膜貫通ドメインと、細胞内シグナル伝達ドメインとを含み、これらはスペーサー配列によって連結され得る。いくつかの実施形態では、コードされたCARは、CD3-ゼータ、CD27、CD28、4-1BB(41BB)、ICOS、またはOX40を含むが、これらに限定されない1つ以上のT細胞由来のシグナル伝達鎖ポリペプチドをさらに含み、これらはCAR抗原結合ドメインに直接連結されているか、またはドメインヒンジおよび/またはスペーサーを介して連結されているかのいずれかである。ヒンジドメインは、免疫グロブリン様ヒンジ、またはCD8a分子(CD8)もしくはCD28から単離されたまたはそれに由来するヒンジドメインであり得る。ヒンジ、スペーサー、および膜貫通ドメインは、抗原結合ドメインを活性化ドメインに結合し、CARをT細胞膜に固定する。他の実施形態では、本明細書に記載のCARまたは操作されたTCRを発現する細胞は、第2のCARまたは操作されたTCR、例えば、同じ標的または異なる標的(例えば、上記の本明細書に記載のがん関連抗原または本明細書に記載の異なるがん関連抗原以外の標的)に対する異なる抗原結合ドメインを含む第2のCARをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、第2のCARまたは操作されたものは、がん関連抗原と同じがん細胞型で発現される標的に対する抗原結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、CARを発現する細胞は、第1の抗原を標的とし、かつ共刺激シグナル伝達ドメインを有するが一次シグナル伝達ドメインを有しない細胞内シグナル伝達ドメインを含む第1のCARと、第2の異なる抗原を標的とし、かつ一次シグナル伝達ドメインを有するが共刺激シグナル伝達ドメインを有しない細胞内シグナル伝達ドメインを含む第2のCARとを含む。理論に拘束されることを望まないが、共刺激性T細胞由来のシグナル伝達ドメイン、例えば、CD27、CD28、4-1BB(41BB)、ICOS、またはOX40を第1のCARに配置し、一次シグナル伝達ドメイン、例えば、CD3ゼータを第2のCARに配置することにより、CAR活性を両方の標的が発現される細胞に制限することができる。いくつかの実施形態では、CARを発現する細胞は、本明細書に記載の標的抗原に結合する抗原結合ドメイン、膜貫通ドメイン、および共刺激ドメインを含む第1の疾患(例えば、がん)関連抗原CARと、異なる標的抗原(例えば、第1の標的抗原と同じ細胞型で発現される抗原)を標的とし、かつ抗原結合ドメイン、膜貫通ドメイン、および一次シグナル伝達ドメインを含む第2のCARとを含む。他の実施形態では、CAR発現細胞は、本明細書に記載の標的抗原に結合する抗原結合ドメイン、膜貫通ドメイン、および一次シグナル伝達ドメインを含む第1のCARと、第1の標的抗原以外の抗原(例えば、第1の標的抗原と同じがん細胞型で発現される抗原)を標的とし、かつ抗原結合ドメイン、膜貫通ドメイン、および共刺激シグナル伝達ドメインを含む第2のCARとを含む。
別の実施形態では、本開示は、IL-7、IL-12、IL-15、および/またはIL-18などの免疫刺激性サイトカインの発現をコードする誘導性発現カセットで修飾されたCARまたは操作されたTCR発現細胞の集団であって、対象に投与されたときに、サイトカインがCARまたは操作されたTCR細胞の増殖および持続性を改善する一方で、それらを免疫抑制性腫瘍環境に対して抵抗性にする、集団を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、細胞集団であって、集団の修飾された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%がCARまたは操作されたTCRを検出可能なレベルで発現する、細胞集団を提供する。
複数の実施形態では、1つ以上のタンパク質の発現または機能が本明細書に記載の方法によって減少しているまたは排除されている本発明のCARまたは操作されたTCR発現細胞の集団は、刺激、例えば、CARまたは操作されたTCRのその標的抗原への結合に応答して活性化するようになる能力および増殖する能力を維持する。複数の実施形態では、増殖はエクスビボで生じ、これにより、細胞集団が増殖することができるようになる。一実施形態では、CARまたは操作されたTCR発現細胞の集団は、適切な成長条件下における適切な培地中でのインビトロ培養によって増殖する。他の実施形態では、増殖は、インビボで生じる。複数の実施形態では、増殖は、エクスビボおよびインビボの両方で生じる。これらの実施形態では、増殖のレベルは、同じ細胞型(例えば、同じ型のCAR発現細胞)によって呈される増殖のレベルと実質的に同じであるが、1つ以上のタンパク質の発現または機能を減少させていないまたは排除していない。
本方法は、当業者に既知の任意の数の技法を使用して、対象から収集された血液の単位から得ることができる免疫細胞、例えば、T細胞、TREG細胞、ガンマ-デルタT細胞、NK細胞、B細胞、マクロファージ、または樹状細胞を提供する。例示的な一態様では、個体の循環血液由来の細胞は、アフェレーシスによって得られる。アフェレーシス産物には、典型的には、T細胞、単球、顆粒球、B細胞、他の有核白血球、赤血球、および血小板を含むリンパ球が含まれている。いくつかの実施形態では、T細胞は、CD4+T細胞、CD8+T細胞、またはそれらの組み合わせである。アフェレーシスによって収集された細胞を洗浄して、血漿分画を除去し、任意選択的に、その後の処理ステップのために好適な緩衝液または培地中に細胞を入れることができる。いくつかの実施形態では、T細胞は、赤血球を溶解し、例えば、PERCOLL(商標)勾配による遠心分離または向流遠心水簸によって単球を枯渇させることによって、末梢血リンパ球から単離される。本方法は、i)標的核酸の編集のためにCasX:gNA系の構成要素を導入するステップと、ii)CARおよび/または実施形態の操作されたTCRの1つ以上の融合ポリペプチドをコードする核酸を細胞に導入するステップと、iii)i)細胞を増殖させるステップと、iv)対象へのその後の投与のために細胞を凍結保存するステップとを含み得る。造血幹細胞および前駆細胞のエクスビボ増殖の手順は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,199,942号に記載されており、本発明の細胞に適用することができる。
T細胞ならびに/またはCD4+および/もしくはCD8+T細胞のサブタイプおよび亜集団の中には、ナイーブT細胞、エフェクターT細胞、メモリーT細胞、およびそれらのサブタイプ、例えば、幹細胞メモリーT、セントラルメモリーT、エフェクターメモリーT、または最終分化エフェクターメモリーT細胞、腫瘍浸潤リンパ球、未熟T細胞、成熟T細胞、ヘルパーT細胞、細胞傷害性T細胞、粘膜関連インバリアントT細胞、天然に存在する適応性制御性T(Treg)細胞、ヘルパーT細胞、例えば、TH1細胞、TH2細胞、TH3細胞、TH17細胞、TH9細胞、TH22細胞、濾胞性ヘルパーT細胞、アルファ/ベータT細胞、およびデルタ/ガンマT細胞がある。
本明細書に記載の方法は、例えば、本明細書に記載の陰性選択技法を使用して、免疫エフェクター細胞、例えば、T制御性細胞枯渇集団であるT細胞、CD25+枯渇細胞の特定の亜集団の選択を含み得る。好ましくは、T制御性枯渇細胞集団は、CD25+細胞の30%、25%、20%、15%、10%、5%、4%、3%、2%、1%未満を含む。いくつかの実施形態では、本方法は、T制御性細胞、例えば、CD25+T細胞が、抗CD25抗体もしくはその断片、またはCD25結合リガンドIL-2を使用して集団から除去されることを提供する。他の実施形態では、抗CD25抗体は、基質、例えば、ビーズにコンジュゲートされるか、または細胞集団が添加および洗浄されて分離をもたらす基質上に別様にコーティングされる。
他の実施形態では、T細胞は、赤血球を溶解し、例えば、PERCOLL(商標)勾配による遠心分離または向流遠心水簸によって単球を枯渇させることによって、末梢血リンパ球から単離される。細胞は、典型的には、一次細胞、例えば、対象から直接単離されたものおよび/または対象から単離されて凍結されたものである。
本明細書に記載の方法は、CD25、例えば、CD19、CD30、CD38、CD123、CD20、CD14、またはCD11bを含まない疾患抗原、例えば、腫瘍抗原を発現する細胞を集団から除去し、それにより、本明細書に記載のCARの発現に好適なT制御性枯渇、例えば、CD25+枯渇、および腫瘍抗原枯渇細胞集団を提供することをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、腫瘍抗原発現細胞は、T制御性細胞、例えば、CD25+細胞と同時に除去される。例えば、抗CD25抗体もしくはその断片および抗腫瘍抗原抗体もしくはその断片は、同じ基質、例えば、ビーズに結合することができ、それを使用して、細胞または抗CD25抗体もしくはその断片を除去することができるか、または抗腫瘍抗原抗体もしくはその断片を別個のビーズに結合することができ、その混合物を使用して、細胞を除去することができる。他の実施形態では、T制御性細胞、例えば、CD25+細胞の除去、および腫瘍抗原発現細胞の除去は順次起こり、例えば、いずれかの順序で起こり得る。
刺激用のT細胞は、洗浄ステップ後に凍結することもでき、凍結およびその後の解凍ステップは、細胞集団内の顆粒球およびある程度の単球を除去することにより、より均一な生成物を提供する。血漿および血小板を除去する洗浄ステップ後、細胞が好適な凍結溶液中に懸濁され得る。ある特定の事例では、凍結保存された細胞は、解凍および洗浄されて、それを室温で1時間静置させた後、本開示の方法を使用して活性化される。
他の実施形態では、本開示の細胞(例えば、本開示の免疫細胞および/または本発明のCAR発現細胞)は、人工多能性幹細胞(「iPSC」)または胚性幹細胞(ESC)であるか、または当該iPSCおよび/またはESCから生成された(例えば、分化した)T細胞である。iPSCは、例えば、当該技術分野で既知の方法によって、末梢血Tリンパ球、例えば、健常ボランティアから単離された末梢血Tリンパ球から生成することができる。同様に、かかる細胞は、当該技術分野で既知の方法によってT細胞に分化させることができる(例えば、Themeli M.et al.,Nat.Biotechnol.31:928(2013)、doi:10.1038/nbt.2678、およびWO2014/165707(これらの各々の内容は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる)を参照されたい)。
いくつかの実施形態では、本開示は、がんまたは腫瘍に関連する疾患を有する対象に抗腫瘍免疫(免疫療法)を提供する方法に使用するための修飾された細胞の集団を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の修飾された細胞実施形態のうちのいずれかの集団の治療有効量を対象に投与することを含む方法。
いくつかの実施形態では、総細胞の用量および/または細胞の個々の亜集団の用量は、104もしくは約104~109もしくは約109細胞/キログラム(kg)体重、例えば、105~106細胞/kg体重、例えば、1×105もしくは約1×105細胞/kg、1.5×105もしくは1.5×105細胞/kg、2×105もしくは2×105細胞/kg、または1×106もしくは1×106細胞/kg体重の範囲内である。例えば、いくつかの実施形態では、細胞は、104もしくは約104~109もしくは約109細胞/キログラム(kg)体重、例えば、105~106細胞/kg体重、例えば、1×105もしくは約1×105細胞/kg、1.5×105もしくは1.5×105細胞/kg、2×105もしくは2×105細胞/kg、または1×106もしくは1×106細胞/kg体重で、またはそのある特定の誤差範囲内で投与される。
いくつかの実施形態では、修飾された細胞の有効量の投与により、対象における疾患に関連する臨床パラメーターまたは臨床評価項目の改善がもたらされ、臨床パラメーターまたは臨床評価項目は、完全奏効、部分奏効、または不完全奏効としての腫瘍縮小;無増悪期間、治療成功期間、バイオマーカー応答;無増悪生存期間;無病生存期間;無再発期間;無転移期間;全生存期間;生活の質の改善;および症状の改善からなる群の1つまたはいずれかの組み合わせから選択される。
いくつかの実施形態では、本開示は、対象における免疫療法のための細胞を調製する方法であって、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与する1つ以上のタンパク質の発現を減少させるまたは排除することによって免疫エフェクター細胞を修飾することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与する1つ以上のタンパク質は、ベータ-2-ミクログロブリン(B2M)、T細胞受容体アルファ鎖定常領域(TRAC)、ICP47ポリペプチド、クラスII主要組織適合性複合体トランス活性化因子(CIITA)、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、T細胞受容体ベータ定常2(TRBC2)、PD-1、CTLA-4、LAG-3、TIM-3、2B4、CISH、ADORA2A、TIGIT、NKG2A、ヒト白血球抗原A(HLA-A)、ヒト白血球抗原B(HLA-B)、TGFβ受容体2(TGFβRII)、分化群247(CD247)、CD3D、CD3E、CD3G、CD52、ヒト白血球抗原C(HLA-C)、デオキシシチジンキナーゼ(dCK)、またはFKBP1Aから選択される。いくつかの実施形態では、本方法は、免疫エフェクター細胞の標的核酸配列を、CasXタンパク質およびガイド核酸(gNA)を含むCasX:gNA系と接触させることを含み、gNAが、(a)タンパク質をコードする遺伝子もしくは遺伝子の一部分の標的核酸配列、その遺伝子の調節要素、またはそれらの両方に相補的であるか、または(b)1つ以上のタンパク質をコードする遺伝子の標的核酸配列の相補体に相補的である標的配列を含む。いくつかの実施形態では、細胞は、1つ以上のタンパク質の発現が修飾されていない細胞と比較して少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%減少するように修飾されている。本方法の他の実施形態では、細胞は、細胞が1つ以上のタンパク質を検出可能なレベルで発現しないように修飾されている。本方法の例示的な実施形態では、ノックダウンまたはノックアウトされるタンパク質は、B2M、TRAC、またはCIITAから選択される。本方法の他の実施形態では、細胞は、修飾された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%がMHCクラスI分子を検出可能なレベルで発現しないように修飾されている。本方法の他の実施形態では、細胞は、修飾された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%が野生型T細胞受容体を検出可能なレベルで発現しないように修飾されている。
いくつかの実施形態では、本開示は、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質の発現を減少させるまたは排除することによって免疫エフェクター細胞を修飾することに加えて、腫瘍細胞抗原に特異的なキメラ抗原受容体(CAR)をコードする核酸を導入することによって細胞を修飾することをさらに含む、対象における免疫療法のための細胞を調製する方法を提供する。いくつかの実施形態では、CARの腫瘍細胞抗原リガンドは、分化群19(CD19)、CD3、CD8、CD7、CD10、CD20、CD22、CD30、CLL1、CD33、CD34、CD38、CD41、CD44、CD47、CD49f、CD56、CD70、CD74、CD99、CD123、CD133、CD138、カルボニクスアンヒドラーゼIX(CAIX)、CCケモカイン受容体4(CCR4)、ADAMメタロペプチダーゼドメイン12(ADAM12)、接着Gタンパク質共役型受容体E2(ADGRE2)、胎盤様型2アルカリ性ホスファターゼ(ALPPL2)、アルファ4インテグリン、アンジオポエチン-2(ANG2)、B細胞成熟抗原(BCMA)、CD44V6、がん胎児性抗原(CEA)、CEAC、CEACAM5、クローディン6(CLDN6)、CLDN18、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A)、間葉上皮移行因子(cMET)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA4)、上皮成長因子受容体1(EGF1R)、EGFR-VIII、上皮糖タンパク質2(EGP-2)、EGP-40、EphA2、ENPP3、上皮細胞接着分子(EpCAM)、erb-B2、erb-3、erb-4、葉酸結合タンパク質(FBP)、胎児アセチルコリン受容体、葉酸受容体-α、葉酸受容体1(FOLR1)、Gタンパク質共役型受容体143(GPR143)、代謝型グルタミン酸受容体8(GRM8)、グリピカン-3(GPC3)、ガングリオシドGD2、ガングリオシドGD3、ヒト上皮成長因子受容体1(HER1)、ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)、HER3、インテグリンB7、細胞間細胞接着分子-1(ICAM-1)、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)、インターロイキン-13受容体α2(IL-l3R-a2)、K-軽鎖、キナーゼ挿入ドメイン受容体(KDR)、ルイス-Y(LeY)、コンドロモジュリン-1(LECT1)、L1細胞粘着分子、リゾホスファチジン酸受容体3(LPAR3)、メラノーマ関連抗原1(MAGE-A1)、メソテリン、ムチン1(MUC1)、MUC16、メラノーマ関連抗原3(MAGE-A3)、腫瘍タンパク質p53(p53)、T細胞によって認識されるメラノーマ抗原1(MART1)、糖タンパク質100(GP100)、プロテイナーゼ3(PR1)、エフリン-A受容体2(EphA2)、ナチュラルキラーグループ2Dリガンド(NKG2Dリガンド)、ニューヨーク食道扁平上皮がん1(NY-ES0-1)、がん胎児性抗原(h5T4)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、プログラム死リガンド1(PDL-1)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、トロホブラスト糖タンパク質(TPBG)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG-72)、腫瘍関連カルシウムシグナルトランスデューサー2(TROP-2)、チロシナーゼ、スルビビン、血管内皮成長因子受容体2(VEGF-R2)、ウィルムス腫瘍-1(WT-1)、白血球免疫グロブリン様受容体B2(LILRB2)、メラノーマ優先発現抗原(PRAME)、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、TRBC2、および(T細胞免疫グロブリンムチン-3)TIM-3から選択される。いくつかの実施形態では、CARは、直鎖状抗体、単一ドメイン抗体(sdAb)、または一本鎖可変断片(scFv)から選択される抗原結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、腫瘍細胞抗原に対する特異的な結合親和性を有する参照抗体に由来するscFvである。いくつかの実施形態では、scFvは、表5に記載の配列からなる群から選択されるVHおよびVLならびに/または重鎖および軽鎖CDRを含む。前述の実施形態では、VH、VL、および/またはCDRは、1つ以上のアミノ酸置換を有することができ、scFvは、腫瘍抗原に対する特異的結合親和性を保持する。
対象における免疫療法のための細胞を調製する方法の他の実施形態では、CARをコードする核酸は、少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインをコードする核酸をさらに含み、少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインは、CD247分子(CD3-ゼータ)、CD27分子(CD27)、CD28分子(CD28)、TNF受容体スーパーファミリーメンバー9(4-1BB)、誘導性T細胞共刺激因子(ICOS)、またはTNF受容体スーパーファミリーメンバー4(OX40)から単離されたまたはそれに由来する少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインを含む。一実施形態では、少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインは、a)CD3-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメイン、b)CD3-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメインおよび4-1BBまたはCD28細胞内シグナル伝達ドメイン、c)CD-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメイン、4-1BB細胞内シグナル伝達ドメイン、およびCD28細胞内シグナル伝達ドメイン、またはd)CD-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメイン、CD28細胞内シグナル伝達ドメイン、4-1BB細胞内シグナル伝達ドメイン、およびCD27またはOX40細胞内シグナル伝達ドメインを含む。他の実施形態では、CARは、細胞外ヒンジドメインをさらに含み、ヒンジドメインが免疫グロブリン様ドメインであるか、またはヒンジドメインが、IgG1、IgG2、もしくはIgG4からから単離されるか、またはそれに由来するか、またはヒンジドメインが、CD8a分子(CD8)もしくはCD28から単離されるか、またはそれに由来する。いくつかの実施形態では、CARは、膜貫通ドメインをさらに含み、膜貫通ドメインが、CD3-ゼータ、CD4、CD8、およびCD28からなる群からから単離されるか、またはそれに由来する。前述では、CARの構成要素は、適切なリンカーに作動可能に連結されて、単一のキメラ融合ポリペプチドを形成する。
いくつかの実施形態では、TCRは、TCRアルファ、TCRベータ、CD3-デルタ、CD3-イプシロン、CD-ガンマ、またはCD3-ゼータからなる群から選択される1つ以上のサブユニットを含み、細胞外抗原結合ドメインとサブユニットが単一のキメラ融合ポリペプチドを形成するように配置された抗原結合ドメインに作動可能に連結されている。いくつかの実施形態では、単一のキメラ融合ポリペプチドは、TCRサブユニットと抗原結合ドメインとの間にリンカーを含む。
いくつかの実施形態では、TCRは、TCRアルファ、TCRベータ、CD3-デルタ、CD3-イプシロン、CD-ガンマ、またはCD3-ゼータからなる群から選択される1つ以上のサブユニットを含み、細胞外抗原結合ドメインと細胞内シグナル伝達ドメイン(と適切なリンカー)が単一の単一のキメラ融合ポリペプチドを形成するように配置された抗原結合ドメインおよび細胞内シグナル伝達ドメインを含む1つ以上の細胞内ドメインに連結されている。1つ以上の細胞内シグナル伝達ドメインは、CD247分子(CD3-ゼータ)、CD27分子(CD27)、CD28分子(CD28)、TNF受容体スーパーファミリーメンバー9(4-1BB)、誘導性T細胞共刺激因子(ICOS)、またはTNF受容体スーパーファミリーメンバー4(OX40)からなる群から単離され得るか、またはそれに由来し得る。
いくつかの実施形態では、本方法は、IL-7、IL-12、IL-15、およびIL-18からなる群から選択される免疫刺激性サイトカインをコードする誘導性発現カセットをコードするポリ核酸を免疫細胞に導入することをさらに含む。他の実施形態では、本方法は、細胞集団を必要とする対象へのその後の投与のために、適切な培地中および適切な条件下でのインビトロ培養によって細胞集団を増殖させることをさらに含む。
対象における免疫療法のための細胞を調製する方法のいくつかの実施形態では、本方法は、TCRアルファ、TCRベータ、CD3-デルタ、CD3-イプシロン、CD-ガンマ、またはCD3-ゼータからなる群から選択される1つ以上のサブユニットを含むTCRをコードするポリ核酸を免疫細胞に導入することをさらに含む。いくつかの実施形態では、TCRは、細胞内シグナル伝達ドメイン由来の刺激ドメインを含む細胞内ドメインをさらに含む。いくつかの実施形態では、TCRの抗原結合ドメインは、1つ以上のサブユニットに作動可能に連結されている。いくつかの事例では、TCRの抗原結合ドメインは、表5に記載の配列からなる群から選択される可変重鎖(VH)および可変軽鎖(VL)ならびに/または重鎖および軽鎖CDRを含むscFvである。
VIII.治療法
別の態様では、本開示は、腫瘍抗原の発現に関連する疾患を有するか、または自己免疫疾患を有する対象を治療する方法に関する。いくつかの実施形態では、本開示は、疾患の治療を必要とする対象における疾患を治療するための免疫療法の方法を提供する。本開示のいくつかの実施形態では、本治療法は、対象に、本明細書に記載の実施形態のCasX:gNA系組成物およびポリ核酸によって修飾された細胞または細胞集団の治療有効量を投与することによって、対象の疾患を予防、治療、および/または改善することができる。いくつかの実施形態では、本治療法は、対象に、CasX:gNA組成物および任意選択的にドナー鋳型によって修飾された細胞または細胞集団を投与することを含み、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与する1つ以上のタンパク質をコードする1つ以上の遺伝子が修飾される。いくつかの事例では、細胞または細胞集団は、本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかのCARまたは操作されたTCRを発現するように修飾されている。一実施形態では、疾患は、がんである。別の実施形態では、疾患は、自己免疫疾患である。抗体療法とは異なり、これらの実施形態の修飾された細胞は、インビボで複製することができ、基礎疾患の持続的制御につながり得る長期の存続性をもたらす。様々な態様では、対象に投与される修飾された細胞またはその子孫は、対象に修飾された細胞を投与した後、少なくとも1ヶ月間、2ヶ月間、3ヶ月間、4ヶ月間、5ヶ月間、6ヶ月間、7ヶ月間、8ヶ月間、9ヶ月間、10ヶ月間、11ヶ月間、12ヶ月間、13ヶ月間、14ヶ月間、15ヶ月間、16ヶ月間、17ヶ月間、18ヶ月間、19ヶ月間、20ヶ月間、21ヶ月間、22ヶ月間、23ヶ月間、2年間、3年間、4年間、または5年間にわたって対象に存続する。本治療法により、修飾された細胞の投与は、腫瘍細胞などの基礎疾患を引き起こすかまたはそれに関連する細胞の死滅をもたらす。
一実施形態では、本開示は、腫瘍抗原の発現に関連する疾患を有する対象を治療する方法であって、細胞集団を投与することを含み、細胞は、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与する1つ以上のタンパク質の発現が、修飾されていない細胞と比較して、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%減少するように修飾されているか、または細胞がタンパク質を検出可能なレベルで発現しない、方法を提供する。一実施形態では、タンパク質は、ベータ-2-ミクログロブリン(B2M)、T細胞受容体アルファ鎖定常領域(TRAC)、クラスII主要組織適合性複合体トランス活性化因子(CIITA)、ICP47ポリペプチド、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、T細胞受容体ベータ定常2(TRBC2)、プログラム細胞死-1受容体(PD-1)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)、リンパ球活性化遺伝子3(LAG-3)、T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン3(TIM-3)、2B4(CD244)、CISH、ADORA2A、TIGIT、NGK2A、ヒト白血球抗原A(HLA-A)、ヒト白血球抗原B(HLA-B)、およびTGFβ受容体2(TGFβRII)からなる群から選択される。別の実施形態では、タンパク質は、分化群247(CD247)、CD3D、CD3E、CD3G、CD52、ヒト白血球抗原C(HLA-C)、デオキシシチジンキナーゼ(dCK)、およびFKBP1Aからなる群から選択される。特定の実施形態では、タンパク質は、B2M、TRAC、およびCIITAからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、修飾される細胞は、齧歯類細胞、マウス細胞、ラット細胞、非ヒト霊長類細胞、またはヒト細胞からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、修飾される細胞は、前駆細胞、造血幹細胞、および多能性幹細胞からなる群から選択される。一事例では、細胞は、人工多能性幹細胞である。いくつかの実施形態では、修飾される細胞は、T細胞、Treg細胞、NK細胞、B細胞、マクロファージ、または樹状細胞から選択される免疫細胞である。免疫細胞がT細胞である場合、T細胞は、CD4+T細胞、CD8+T細胞、ガンマ-デルタT細胞、またはそれらの組み合わせであり得る。特定の実施形態では、修飾される細胞は、細胞が投与される対象に対して自己である。別の実施形態では、修飾される細胞は、細胞に投与される対象に対して同種異系である。対象に投与するための細胞を修飾する方法は、本明細書に記載されているが、簡潔には、修飾は、細胞を、a)本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかのCasXタンパク質およびgNAを含むCasX:gNA系、b)CasXタンパク質およびgNAをコードする核酸、c)b)の核酸を含むベクターまたはd)a)~c)のうちのいずれかと接触させることを含み、(上に列記されるもののうちの)1つ以上のタンパク質の発現が減少するか、または細胞が1つ以上のタンパク質を検出可能なレベルで発現しない。前述の標的タンパク質の場合、本治療法は、1つ以上の標的タンパク質の発現をノックダウンまたはノックアウトすることを含む。前述の治療法の実施形態では、細胞は、修飾された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%が腫瘍細胞抗原に特異的なキメラ抗原受容体(CAR)または操作されたTCRを検出可能なレベルで発現するように修飾することもできる。前述では、CARまたは操作されたTCRは、分化群19(CD19)、CD3、CD8、CD7、CD10、CD20、CD22、CD30、CLL1、CD33、CD34、CD38、CD41、CD44、CD47、CD49f、CD56、CD70、CD74、CD99、CD123、CD133、CD138、カルボニクスアンヒドラーゼIX(CAIX)、CCケモカイン受容体4(CCR4)、ADAMメタロペプチダーゼドメイン12(ADAM12)、接着Gタンパク質共役型受容体E2(ADGRE2)、胎盤様型2アルカリ性ホスファターゼ(ALPPL2)、アルファ4インテグリン、アンジオポエチン-2(ANG2)、B細胞成熟抗原(BCMA)、CD44V6、がん胎児性抗原(CEA)、CEAC、CEACAM5、クローディン6(CLDN6)、CLDN18、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A)、間葉上皮移行因子(cMET)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA4)、上皮成長因子受容体1(EGF1R)、EGFR-VIII、上皮糖タンパク質2(EGP-2)、EGP-40、EphA2、ENPP3、上皮細胞接着分子(EpCAM)、erb-B2、erb-3、erb-4、葉酸結合タンパク質(FBP)、胎児アセチルコリン受容体、葉酸受容体-α、葉酸受容体1(FOLR1)、Gタンパク質共役型受容体143(GPR143)、代謝型グルタミン酸受容体8(GRM8)、グリピカン-3(GPC3)、ガングリオシドGD2、ガングリオシドGD3、ヒト上皮成長因子受容体1(HER1)、ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)、HER3、インテグリンB7、細胞間細胞接着分子-1(ICAM-1)、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)、インターロイキン-13受容体α2(IL-l3R-a2)、K-軽鎖、キナーゼ挿入ドメイン受容体(KDR)、ルイス-Y(LeY)、コンドロモジュリン-1(LECT1)、L1細胞粘着分子、リゾホスファチジン酸受容体3(LPAR3)、メラノーマ関連抗原1(MAGE-A1)、メソテリン、ムチン1(MUC1)、MUC16、メラノーマ関連抗原3(MAGEA3)、腫瘍タンパク質p53(p53)、T細胞によって認識されるメラノーマ抗原1(MART1)、糖タンパク質100(GP100)、プロテイナーゼ3(PR1)、エフリン-A受容体2(EphA2)、ナチュラルキラーグループ2Dリガンド(NKG2Dリガンド)、ニューヨーク食道扁平上皮がん1(NY-ESO-1)、がん胎児性抗原(h5T4)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、プログラム死リガンド1(PDL-1)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、トロホブラスト糖タンパク質(TPBG)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG-72)、腫瘍関連カルシウムシグナルトランスデューサー2(TROP-2)、チロシナーゼ、スルビビン、血管内皮成長因子受容体2(VEGF-R2)、ウィルムス腫瘍-1(WT-1)、白血球免疫グロブリン様受容体B2(LILRB2)、メラノーマ優先発現抗原(PRAME)、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、TRBC2、および(T細胞免疫グロブリンムチン-3)TIM-3からなる群から選択される腫瘍細胞抗原に特異的であり得る。本治療法のいくつかの実施形態では、CARまたは操作されたTCRは、直鎖状抗体、単鎖ドメイン抗体(sdAb)、および一本鎖可変断片(scFv)からなる群から選択される抗原結合ドメインを含む。いくつかの事例では、CARは、CD3ゼータ、CD27、CD28、4-1BB(41BB)、ICOS、およびOX40からなる群から選択される1つ以上のポリペプチドをさらに含む。CD3-ゼータ、CD27、CD28、4-1BB(41BB)、ICOS、またはOX40のうちの1つ以上は、免疫グロブリン様ドメインヒンジおよび/またはスペーサー配列によってCAR抗原結合ドメインに連結することができ、CD3-ゼータ、CD4、CD8、およびCD28からなる群から選択されるポリペプチドに由来する膜貫通ドメインをさらに含む。他の事例では、細胞は、IL-7、IL-12、IL-15、およびIL-18からなる群から選択される免疫刺激性サイトカインをコードする誘導性発現カセットをコードするポリ核酸を免疫細胞に導入することによってさらに修飾される。
腫瘍抗原の発現に関連する疾患を有する対象を治療する方法のいくつかの実施形態では、本明細書に記載の実施形態のうちのいずれか1つの修飾された細胞集団の治療有効量を対象に投与することにより、がんまたは腫瘍を治療する(例えば、治癒するまたは重症度を軽減する)もしくは予防する(例えば、再発の可能性を低下させる)か、または対象における疾患に関連する臨床パラメーターまたは臨床評価項目の改善をもたらすことを助ける際に有益な効果をもたらすことができ、臨床パラメーターまたは臨床評価項目は、完全奏効、部分奏効、または不完全奏効としての腫瘍縮小;無増悪期間、治療成功期間、バイオマーカー応答;無増悪生存期間;無病生存期間;無再発期間;無転移期間;全生存期間;生活の質の改善;および症状の改善からなる群の1つまたはいずれかの組み合わせから選択される。
前述の実施形態では、腫瘍抗原の発現に関連する疾患は、がんである。いくつかの実施形態では、がんは、固形腫瘍または液体腫瘍を含む。いくつかの実施形態では、がんは、結腸がん、直腸がん、腎細胞がん、肝がん、非小細胞肺がん、小腸がん、食道がん、黒色腫、骨がん、膵臓がん、皮膚がん、頭頸部がん、皮膚または眼球内悪性黒色腫、子宮がん、卵巣がん、直腸がん、肛門部がん、胃がん、精巣がん、卵管がん、子宮内膜がん、頸がん、膣がん、外陰がん、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、内分泌系がん、甲状腺がん、副甲状腺がん、副腎がん、軟部組織肉腫、尿道がん、陰茎がん、小児固形腫瘍、膀胱がん、腎臓がんまたは尿管がん、腎盂がん、中枢神経系(CNS)新生物、CNS原発リンパ腫、腫瘍血管新生、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮がん、扁平上皮がん、T細胞リンパ腫、環境誘発性がん、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性白血病、急性リンパ性白血病(ALL)、B細胞急性リンパ性白血病(B-ALL)、T細胞急性リンパ性白血病(T-ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、B細胞前リンパ球性白血病、芽球性形質細胞様樹状細胞新生物、バーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、ヘアリー細胞白血病、小細胞または大細胞濾胞性リンパ腫、悪性リンパ増殖性状態、MALTリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成および骨髄異形成症候群、ホジキンリンパ腫、形質芽球性リンパ腫、形質細胞様樹状細胞新生物、ワルデンストレームマクログロブリン血症、または前白血病、当該がんの組み合わせ、または当該がんの転移性病巣からなる群から選択される本方法では、CARまたは操作されたTCRを有する修飾された細胞が、CARまたは操作されたTCRのリガンドを有する細胞の腫瘍抗原に結合すると、投与された細胞は、i)活性化されるようになること、ii)修飾された細胞の増殖を誘導すること、iii)修飾された細胞によるサイトカイン分泌、またはiv)当該腫瘍抗原を有する細胞の細胞傷害性を誘導することができる。腫瘍抗原の発現に関連する疾患を有する対象を治療する方法の他の実施形態では、本方法は、化学療法剤を投与することをさらに含む。化学療法剤の非限定的な例には、免疫抑制剤、例えば、シクロスポリン、アザチオプリン、メトトレキサート、ミコフェノール酸塩、およびFK506、または他の免疫切除剤(immunoablative agent)、例えば、アレムツズマブ、抗CD3抗体もしくは他の抗腫瘍抗体療法、サイトキシン、フルダラビン、シクロスポリン、FK506、ラパマイシン、ミコフェノール酸、ステロイド、FR901228、およびサイトカインが挙げられる。
いくつかの実施形態では、本開示は、自己免疫疾患を有する対象を治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、自己免疫疾患を有する対象は、抗原プロセシング、提示、認識、および/または応答に関与する1つ以上のタンパク質の発現を減少させるように修飾された同種免疫細胞(例えば、Treg細胞)の集団の有効量を投与される。
別の実施形態では、本発明は、腫瘍抗原の発現に関連する疾患を有する対象を治療する方法であって、対象に、キメラ抗原受容体(CAR)または操作されたTCRを検出可能なレベルで発現するように修飾され、かつ細胞の治療有効用量を使用した1回以上の連続投与を含む治療レジメンに従って減少したレベルまたは検出不能なレベルのMHCクラスI分子および/または野生型T細胞受容体を有する複数の細胞を投与することを含む、方法を提供する。治療レジメンの一実施形態では、細胞の治療有効用量は、単回投与として投与される。治療レジメンの別の実施形態では、細胞の治療有効用量は、少なくとも2週間、または少なくとも1ヶ月間、または少なくとも2ヶ月間、または少なくとも3ヶ月間、または少なくとも4ヶ月間、または少なくとも5ヶ月間、または少なくとも6ヶ月間にわたって2回以上の投与として、または年1回、または2年もしくは3年毎に対象に投与される。いくつかの実施形態では、総細胞の用量および/または細胞の個々の亜集団の用量は、1投与あたり104もしくは約104~109もしくは約109細胞/キログラム(kg)体重、例えば、105~106細胞/kg体重、例えば、1投与あたり1×105もしくは約1×105細胞/kg、1.5×105もしくは1.5×105細胞/kg、2×105もしくは2×105細胞/kg、または1×106もしくは1×106細胞/kg体重の範囲内である。例えば、いくつかの実施形態では、細胞は、1投与あたり104もしくは約104~109もしくは約109細胞/キログラム(kg)体重、例えば、105~106細胞/kg体重、例えば、1投与あたり1×105もしくは約1×105細胞/kg、1.5×105もしくは1.5×105細胞/kg、2×105もしくは2×105細胞/kg、または1×106もしくは1×106細胞/kg体重で、またはそのある特定の誤差範囲内で投与される。
別の実施形態では、本発明は、腫瘍抗原の発現に関連する疾患を有する対象を治療する方法であって、対象に、本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかのCARまたは操作されたTCRを発現するように修飾され、かつ抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与する1つ以上のタンパク質の発現が修飾されていない細胞と比較して少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%減少するようにさらに修飾された複数の細胞を投与することを含み、投与が、細胞の治療有効用量を使用した1回以上の連続投与を含む治療レジメンに従う、方法を提供する。治療レジメンの一実施形態では、細胞の治療有効用量は、単回投与として投与される。治療レジメンの別の実施形態では、細胞の治療有効用量は、少なくとも2週間、または少なくとも1ヶ月間、または少なくとも2ヶ月間、または少なくとも3ヶ月間、または少なくとも4ヶ月間、または少なくとも5ヶ月間、または少なくとも6ヶ月間にわたって2回以上の投与として、または毎年、または2年もしくは3年毎に対象に投与される。いくつかの実施形態では、治療レジメンにより、対象における疾患に関連する臨床パラメーターまたは臨床評価項目の改善がもたらされ、臨床パラメーターまたは臨床評価項目は、完全奏効、部分奏効、または不完全奏効としての腫瘍縮小;無増悪期間、治療成功期間、バイオマーカー応答;無増悪生存期間;無病生存期間;無再発期間;無転移期間;全生存期間;生活の質の改善;および症状の改善からなる群の1つまたはいずれかの組み合わせから選択される。治療レジメンの前述の実施形態では、1つ以上のタンパク質は、ベータ-2-ミクログロブリン(B2M)、T細胞受容体アルファ鎖定常領域(TRAC)、クラスII主要組織適合性複合体トランス活性化因子(CIITA)、ICP47ポリペプチド、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、T細胞受容体ベータ定常2(TRBC2)、PD-1、CTLA-4、LAG-3、TIM-3、2B4、CISH、ADORA2A、TIGIT、NKG2A、ヒト白血球抗原A(HLA-A)、ヒト白血球抗原B(HLA-B)、およびTGFβ受容体2(TGFβRII)からなる群から選択される。別の実施形態では、細胞は、分化群247(CD247)、CD3D、CD3E、CD3G、CD52、ヒト白血球抗原C(HLA-C)、デオキシシチジンキナーゼ(dCK)、およびFKBP1Aからなる群から選択される1つ以上のタンパク質の発現を減少させるようにさらに修飾される。
細胞は、任意の好適な手段、例えば、ボーラス注入により、注射により、例えば、実質内、静脈内、動脈内、脳室内、大槽内、髄腔内、頭蓋内、腰椎内、腹腔内注射、または皮下注射、眼内注射、眼周囲注射、網膜下注射、硝子体内注射、経中隔注射、強膜下注射、脈絡膜内注射、前房内注射、結膜下注射、結膜下注射、テノン嚢下注射、眼球後方注射、眼球周囲注射、または後傍強膜送達により投与することができる。いくつかの実施形態では、それらは、非経口、肺内、および鼻腔内投与により投与され、局所治療が所望される場合、病巣内投与により投与される。
いくつかの実施形態では、腫瘍抗原の発現に関連する疾患を有する対象の治療用の薬剤として使用するための、CasXとgNA遺伝子との編集対、ならびに任意選択的にドナー鋳型および/またはCAR、操作されたTCR、もしくはそれらのサブユニットを含む融合ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドによって修飾された免疫細胞の組成物が本明細書に提供される。前述では、CasXは、本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかのCasXバリアント(例えば、表4の配列)であり得、gNAは、本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかのgNAバリアント(例えば、表2の配列)であり得る。他の実施形態では、本開示は、腫瘍抗原の発現に関連する疾患を有する対象の治療用の薬剤として使用するための、CasXとgNAとの遺伝子編集対、ドナー鋳型、および/またはCARをコードするポリヌクレオチドを含むまたはコードするベクターによって修飾された細胞の組成物を提供する。
IX.キットおよび製造品
別の態様では、本明細書に記載の実施形態の組成物を含むキットが本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、キットは、CasXタンパク質と、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードする細胞遺伝子に相補的な標的配列を含む本開示の実施形態のうちのいずれかの1つまたは複数のgNAと、賦形剤と、好適な容器(例えば、チューブ、バイアル、またはプレート)とを含む。他の実施形態では、キットは、CasXタンパク質と、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードする細胞遺伝子に相補的な標的配列を含む本開示の実施形態のうちのいずれかの1つまたは複数のgNAとをコードする核酸と、CARまたは操作されたTCRをコードする核酸と、賦形剤と、好適な容器とを含む。他の実施形態では、キットは、CasXタンパク質と、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードする細胞遺伝子に相補的な標的配列を含む本開示の実施形態のうちのいずれかの1つまたは複数のgNAとをコードする核酸を含むベクターと、CARまたは操作されたTCRをコードする核酸と、賦形剤と、好適な容器とを含む。さらに他の実施形態では、キットは、CasXタンパク質と、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードする細胞遺伝子に相補的な標的配列を含む本開示の実施形態のうちのいずれかの1つまたは複数のgNAとを含むVLPと、CARをコードする核酸と、賦形剤と、好適な容器とを含む。
いくつかの実施形態では、キットは、緩衝液、ヌクレアーゼ阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、リポソーム、治療剤、標識、標識可視化試薬、または前述の任意の組み合わせをさらに含む。いくつかの実施形態では、キットは、薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤をさらに含む。
いくつかの実施形態では、キットは、遺伝子編集用途に適切な対照組成物および使用説明書を含む。
本記述は、多数の例示的な構成、方法、パラメーターなどを記載する。しかしながら、かかる記述が本開示の範囲を限定ようには意図されておらず、代わりに、例示的な実施形態の記述として提供されることを認識されたい。
本開示の非限定的な実施形態の例
上記の本主題の実施形態は、単独で、または1つ以上の他実施形態と組み合わせて有益であり得る。前述の記述を限定することなく、1~234で番号付けられた本開示のある特定の非限定的な態様が以下に提供される。本開示を読んだ際に当業者に明らかになるように、個別に番号付けされた実施形態は各々、先行または後続の個別に番号付けされた実施形態のうちのいずれかと使用されてもよく、またはそれらと組み合わせられてもよい。これは、全てのかかる実施形態の組み合わせを支援するよう意図されており、以下に明示的に提供される実施形態の組み合わせに限定されない。
実施形態セット番号1:
1.CasXポリペプチドおよびガイド核酸(gNA)を含むCasX:gNA系であって、gNAが、(a)抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードする核酸配列および/またはその調節領域に相補的であるか、または(b)抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードする核酸配列の相補体またはその調節領域に相補的である標的配列を含む、CasX:gNA系。
2.タンパク質が免疫細胞表面マーカーである、1に記載のCasX:gNA系。
3.タンパク質が細胞内タンパク質である、1に記載のCasX:gNA系。
4.タンパク質が、ベータ-2-ミクログロブリン(B2M)、T細胞受容体アルファ鎖定常領域(TRAC)、クラスII主要組織適合性複合体トランス活性化因子(CIITA)、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、T細胞受容体ベータ定常2(TRBC2)、ヒト白血球抗原A(HLA-A)、およびヒト白血球抗原B(HLA-B)からなる群から選択される、1~3のいずれか1つに記載のCasX:gNA系。
5.(a)分化群247(CD247)、CD3D、CD3E、CD3G、CD52、ヒト白血球抗原C(HLA-C)、デオキシシチジンキナーゼ(dCK)、およびFKBP1Aからなる群から選択されるタンパク質をコードする核酸配列に相補的であるか、または(b)分化群247(CD247)、CD3D、CD3E、CD3G、CD52、ヒト白血球抗原C(HLA-C)、デオキシシチジンキナーゼ(dCK)、およびFKBP1Aからなる群から選択されるタンパク質をコードする核酸配列の相補体に相補的である標的配列を含むgNAをさらに含む、4に記載のCasX:gNA系。
6.gNAがガイドRNA(gRNA)である、1~5のいずれか1つに記載のCasX:gNA系。
7.gNAがガイドDNA(gDNA)である、1~5のいずれか1つに記載のCasX:gNA系。
8.gNAがDNAおよびRNAを含むキメラである、1~5のいずれか1つに記載のCasX:gNA系。
9.タンパク質がB2Mである、4に記載のCasX:gNA系。
10.gNAの標的配列が、表3Aに記載の配列からなる群から選択される配列と少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、または少なくとも約95%の同一性を有する配列を含む、9に記載のCasX:gNA系。
11.タンパク質がTRACである、4に記載のCasX:gNA系。
12.gNAの標的配列が、表3Bに記載の配列からなる群から選択される配列と少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、または少なくとも約95%の同一性を有する配列を含む、11に記載のCasX:gNA系。
13.タンパク質がCIITAである、4に記載のCasX:gNA系。
14.gNAが、表2の配列と少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または100%の配列同一性を有する配列を含む足場を有する、1~13のいずれか1つに記載のCasX:gNA系。
15.標的配列が、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30個の連続したヌクレオチドからなる、1~14のいずれか1つに記載のCasX:gNA系。
16.CasXポリペプチドが、配列番号1~3のうちのいずれか1つまたは表4の配列、またはそれと少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%の配列同一性を有する配列を含む、1~15のいずれか1つに記載の組成物。
17.CasXタンパク質とgNAがリボ核タンパク質複合体(RNP)で一緒に会合している、1~16のいずれか1つに記載のCasX:gNA系。
18.ドナー鋳型核酸をさらに含む、1~17のいずれか1つに記載のCasX:gNA系。
19.ドナー鋳型が、i)疾患抗原、任意選択的に、腫瘍細胞抗原に特異的なキメラ抗原受容体(CAR)、および/またはii)4に記載のタンパク質をコードする核酸を含む、18に記載のCasX:gNA系。
20.腫瘍細胞抗原が、CD47、CD19、CD20、CD22、CD33、CD123、CD138、FLT3、BCMA、EGFR、およびメソテリンからなる群から選択される、19に記載のCasX:gNA系。
21.CARが、直鎖状抗体、単鎖ドメイン抗体(sdAb)、および一本鎖可変断片(scFv)からなる群から選択される抗原結合ドメインを含む、19または20に記載のCasX:gNA系。
22.CARが、CD3ゼータ、CD27、CD28、4-1BB(41BB)、ICOS、およびOX40からなる群から選択される1つ以上のポリペプチドをさらに含む、19に記載のCasX:gNA系。
23.CD3ゼータ、CD27、CD28、4-1BB(41BB)、ICOS、またはOX40のうちの1つ以上が、免疫グロブリン様ドメインヒンジおよび任意選択的にスペーサー配列によってCAR抗原結合ドメインに連結されている、22に記載のCasX:gNA系。
24.ドナー鋳型が、4に記載のタンパク質をコードする遺伝子もしくは遺伝子の一部分核酸またはその遺伝子の調節領域を含み、核酸が、タンパク質をコードするゲノム核酸配列またはその調節領域と比較して1つ以上のヌクレオチドの欠失、挿入または、変異を含む、18~23のいずれか1つに記載のCasX:gNA系。
25.1~17のいずれか1つに記載のCasX:gNA系をコードする配列を含む、核酸。
26.25に記載の核酸を含む、ベクター。
27.ドナー鋳型を含むベクターであって、ドナー鋳型が、i)疾患抗原、任意選択的に、腫瘍細胞抗原に特異的なキメラ抗原受容体(CAR)、および/またはii)ベータ-2-ミクログロブリン(B2M)、T細胞受容体アルファ鎖定常領域(TRAC)、クラスII主要組織適合性複合体トランス活性化因子(CIITA)、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、T細胞受容体ベータ定常2(TRBC2)、ヒト白血球抗原A(HLA-A)、およびヒト白血球抗原B(HLA-B)からなる群から選択されるタンパク質をコードする遺伝子もしくは遺伝子の一部分、またはiii)ii)の遺伝子の調節領域をコードする核酸を含む、ベクター。
28.腫瘍細胞抗原が、CD47、CD19、CD20、CD22、CD33、CD123、CD138、FLT3、BCMA、EGFR、およびメソテリンからなる群から選択される、27に記載のベクター。
29.CARが、直鎖状抗体、単鎖ドメイン抗体(sdAb)、および一本鎖可変断片(scFv)からなる群から選択される抗原結合ドメインを含む、27または28に記載のベクター。
30.CARが、抗原結合ドメインに連結されたCD3ゼータ、CD27、CD28、4-1BB(41BB)、ICOS、およびOX40からなる群から選択される1つ以上のポリペプチドをさらに含む、29に記載のベクター。
31.CD3ゼータ、CD27、CD28、4-1BB(41BB)、ICOS、またはOX40のうちの1つ以上が、免疫グロブリン様ドメインヒンジおよび任意選択的にリンカー配列によってCAR抗原結合ドメインに連結されている、30に記載のベクター。
32.25に記載の核酸をさらに含む、27~31のいずれか1つに記載のベクター。
33.ベクターが、レンチウイルスベクター、アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、単純ヘルペスウイルス(HSV)ベクター、プラスミド、ミニサークル、ナノプラスミド、およびRNAベクターからなる群から選択される、26~32のいずれか1つに記載のベクター。
34.細胞の標的配列を改変する方法であって、細胞を、a)1~24のいずれか1つに記載のCasX:gNA系、b)25に記載の核酸、c)26~33のいずれか1つに記載のベクター、またはd)上記のa)~c)のうちのいずれかと接触させることを含む、方法。
35.タンパク質の発現が操作されていない細胞と比較して少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%減少するように細胞が操作されている、34に記載の方法。
36.細胞がタンパク質を検出可能なレベルで発現しないように細胞が操作されている、34または35に記載の方法。
37.タンパク質が、B2M、TRAC、およびCIITAからなる群から選択される、35または36に記載の方法。
38.34または35に記載の方法によって操作された細胞集団であって、操作された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%がMHCクラスI分子を検出可能なレベルで発現しないように細胞が操作されている、細胞集団。
39.34または35に記載の方法によって操作された細胞集団であって、操作された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%が野生型T細胞受容体を検出可能なレベルで発現しないように細胞が操作されている、細胞集団。
40.操作された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%がキメラ抗原受容体(CAR)を検出可能なレベルで発現するように細胞が操作されている、38または39に記載細胞集団。
41.細胞が、非霊長類哺乳動物細胞、非ヒト霊長類細胞、またはヒト細胞である、38~40のいずれか1つに記載の細胞集団。
42.細胞が、前駆細胞、造血幹細胞、および多能性幹細胞からなる群から選択される、38~41のいずれか1つに記載の細胞集団。
43.細胞が人工多能性幹細胞である、42に記載の細胞集団。
44.細胞が免疫細胞である、38~41のいずれか1つに記載の細胞集団。
45.免疫細胞が、T細胞、TREG細胞、NK細胞、B細胞、マクロファージ、または樹状細胞である、44に記載の細胞集団。
46.免疫細胞がT細胞であり、T細胞が、CD4+T細胞、CD8+T細胞、またはそれらの組み合わせである、45に記載の細胞集団。
47.細胞が、細胞を投与される患者に対して自己である、38~46のいずれか1つに記載の細胞集団。
48.細胞が、細胞を投与される患者に対して同種異系である、38~46のいずれか1つに記載の細胞集団。
49.1~24のいずれか1つに記載のCasX:gNA系を含む、細胞集団。
50.細胞が、i)疾患抗原、任意選択的に、腫瘍細胞抗原に特異的なキメラ抗原受容体(CAR)を発現する、および/またはii)4に記載のタンパク質の発現を妨害するように操作されている、49に記載の細胞集団。
51.操作された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%がCARを検出可能なレベルで発現する、50に記載の細胞集団。
52.タンパク質の発現が操作されていない細胞と比較して少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%減少するように細胞が操作されている、50または51に記載の細胞集団。
53.細胞が、細胞を投与される患者に対して自己である、49~52のいずれか1つに記載の細胞集団。
54.細胞が、細胞を投与される患者に対して同種異系である、49~52のいずれか1つに記載の細胞集団。
55.操作された細胞の少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%がMHCクラスI分子を検出可能なレベルで発現しない、49~54のいずれか1つに記載の細胞集団。
56.操作された細胞の少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%が野生型T細胞受容体を検出可能なレベルで発現しない、49~55のいずれか1つに記載の細胞集団。
57.対象に抗腫瘍免疫を提供する方法であって、対象に、49~56のいずれか1つに記載の細胞の有効量を投与することを含む、方法。
58.腫瘍抗原の発現に関連する疾患を有するか、または自己免疫疾患を有する対象を治療する方法であって、対象に、49~56のいずれか1つに記載の細胞の有効量を投与することを含む、方法。
59.腫瘍抗原の発現に関連する疾患が、結腸がん、直腸がん、腎細胞がん、肝がん、非小細胞肺がん、小腸がん、食道がん、黒色腫、骨がん、膵臓がん、皮膚がん、頭頸部がん、皮膚または眼球内悪性黒色腫、子宮がん、卵巣がん、直腸がん、肛門部がん、胃がん、精巣がん、卵管がん、子宮内膜がん、頸がん、膣がん、外陰がん、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、内分泌系がん、甲状腺がん、副甲状腺がん、副腎がん、軟部組織肉腫、尿道がん、陰茎がん、小児固形腫瘍、膀胱がん、腎臓がんまたは尿管がん、腎盂がん、中枢神経系(CNS)新生物、CNS原発リンパ腫、腫瘍血管新生、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮がん、扁平上皮がん、T細胞リンパ腫、環境誘発性がん、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性白血病、急性リンパ性白血病(ALL)、B細胞急性リンパ性白血病(B-ALL)、T細胞急性リンパ性白血病(T-ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、B細胞前リンパ球性白血病、芽球性形質細胞様樹状細胞新生物、バーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、ヘアリー細胞白血病、小細胞または大細胞濾胞性リンパ腫、悪性リンパ増殖性状態、MALTリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成および骨髄異形成症候群、ホジキンリンパ腫、形質芽球性リンパ腫、形質細胞様樹状細胞新生物、ワルデンストレームマクログロブリン血症、前白血病、当該がんの組み合わせ、ならびに当該がんの転移性病巣からなる群から選択されるがんである、58に記載の方法。
60.方法が、化学療法剤を投与することをさらに含む、57~59のいずれか1つに記載の方法。
61.免疫療法のための細胞を調製する方法であって、i)抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質、またはii)そのタンパク質の調節領域の発現を減少させるまたは排除することによって免疫細胞を修飾することを含む、方法。
62.免疫細胞の核酸を、CasXポリペプチドおよびガイド核酸(gNA)を含むCasX:gNA系と接触させることを含み、gNAが、(a)タンパク質をコードする遺伝子もしくは遺伝子の一部分の核酸配列またはその遺伝子の調節領域に相補的であるか、または(b)タンパク質をコードする核酸配列の相補体またはその調節領域に相補的である標的配列を含む、61に記載の方法。
63.タンパク質が、ベータ-2-ミクログロブリン(B2M)、T細胞受容体アルファ鎖定常領域(TRAC)、クラスII主要組織適合性複合体トランス活性化因子(CIITA)、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、T細胞受容体ベータ定常2(TRBC2)、ヒト白血球抗原A(HLA-A)、およびヒト白血球抗原B(HLA-B)からなる群から選択される、61に記載の方法。
64.(a)分化群247(CD247)、CD3D、CD3E、CD3G、CD52、ヒト白血球抗原C(HLA-C)、デオキシシチジンキナーゼ(dCK)、およびFKBP1Aからなる群から選択されるタンパク質をコードする核酸配列に相補的であるか、または(b)分化群247(CD247)、CD3D、CD3E、CD3G、CD52、ヒト白血球抗原C(HLA-C)、デオキシシチジンキナーゼ(dCK)、およびFKBP1Aからなる群から選択されるタンパク質をコードする核酸配列の相補体に相補的である標的配列を含むgNAをさらに含む、63に記載の方法。
65.タンパク質の発現が操作されていない細胞と比較して少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%減少するように細胞が操作されている、61~64のいずれか1つに記載の方法。
66.細胞がタンパク質を検出可能なレベルで発現しないように細胞が操作されている、61~65のいずれか1つに記載の方法。
67.タンパク質が、B2M、TRAC、およびCIITAからなる群から選択される、65または66に記載の方法。
68.操作された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%がMHCクラスI分子を検出可能なレベルで発現しないように細胞が操作されている、61~67のいずれか1つに記載の方法。
69.操作された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%が野生型T細胞受容体を検出可能なレベルで発現しないように細胞が操作されている、61~68に記載の方法。
70.免疫細胞の核酸をドナー鋳型核酸と接触させることをさらに含み、ドナー鋳型が腫瘍細胞抗原に特異的なキメラ抗原受容体(CAR)をコードする核酸を含む、61~69のいずれか1つに記載の方法。
71.腫瘍細胞抗原が、CD47、CD19、CD20、CD22、CD33、CD123、CD138、FLT3、BCMA、EGFR、およびメソテリンからなる群から選択される、70に記載の方法。
72.CARが、直鎖状抗体、単鎖ドメイン抗体(sdAb)、および一本鎖可変断片(scFv)からなる群から選択される抗原結合ドメインを含む、70または71に記載の方法。
73.CARが、CD3ゼータ、CD27、CD28、4-1BB(41BB)、ICOS、およびOX40からなる群から選択される1つ以上のポリペプチドを含む、72に記載の方法。
74.CD3ゼータ、CD27、CD28、4-1BB(41BB)、ICOS、またはOX40のうちの1つ以上が、免疫グロブリン様ドメインヒンジおよび任意選択的にスペーサー配列によってCAR抗原結合ドメインに連結されている、73に記載の方法。
75.当該細胞の集団を増殖させることをさらに含む、61~74のいずれか1つに記載の方法。
76.治療を必要とする対象を治療する方法であって、61~75のいずれか1つに記載の方法によって調製された細胞を投与することを含む、方法。
77.治療を必要とする対象を治療する方法であって、61~75のいずれか1つに記載の方法によって調製された細胞を免疫抑制剤と組み合わせて投与することを含む、方法。
78.細胞が対象に対して自己である、76または77に記載の方法。
79.細胞が対象に対して同種異系である、76または77に記載の方法。
80.対象が腫瘍抗原の発現に関連する疾患を有し、当該投与が腫瘍抗原の発現に関連する当該疾患を治療する、76~79のいずれか1つに記載の方法。
81.腫瘍抗原の発現に関連する疾患が、結腸がん、直腸がん、腎細胞がん、肝がん、非小細胞肺がん、小腸がん、食道がん、黒色腫、骨がん、膵臓がん、皮膚がん、頭頸部がん、皮膚または眼球内悪性黒色腫、子宮がん、卵巣がん、直腸がん、肛門部がん、胃がん、精巣がん、卵管がん、子宮内膜がん、頸がん、膣がん、外陰がん、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、内分泌系がん、甲状腺がん、副甲状腺がん、副腎がん、軟部組織肉腫、尿道がん、陰茎がん、小児固形腫瘍、膀胱がん、腎臓がんまたは尿管がん、腎盂がん、中枢神経系(CNS)新生物、CNS原発リンパ腫、腫瘍血管新生、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮がん、扁平上皮がん、T細胞リンパ腫、環境誘発性がん、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性白血病、急性リンパ性白血病(ALL)、B細胞急性リンパ性白血病(B-ALL)、T細胞急性リンパ性白血病(T-ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、B細胞前リンパ球性白血病、芽球性形質細胞様樹状細胞新生物、バーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、ヘアリー細胞白血病、小細胞または大細胞濾胞性リンパ腫、悪性リンパ増殖性状態、MALTリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成および骨髄異形成症候群、ホジキンリンパ腫、形質芽球性リンパ腫、形質細胞様樹状細胞新生物、ワルデンストレームマクログロブリン血症、前白血病、当該がんの組み合わせ、ならびに当該がんの転移性病巣からなる群から選択されるがんである、80に記載の方法。
実施例1:CasX Stx2の作製、発現、および精製
1.増殖および発現
Planctomycetesに由来するCasX Stx2(本明細書ではCasX2とも称される)の発現構築物(配列番号2のCasXアミノ酸配列を有し、以下の表6の配列によってコードされる)を、E.coli用にコドン最適化した遺伝子断片(Twist Biosciences)から構築した。組み立てた構築物は、TEV切断可能なC末端TwinStrepタグを含み、この構築物を、アンピシリン耐性遺伝子を含むpBR322誘導体プラスミド骨格にクローニングした。発現構築物を化学的コンピテントBL21*(DE3)E.coliに形質転換し、種培養物を、UltraYieldフラスコ(Thomson Instrument Company)内で、カルベニシリンを補充したLBブロス中、37℃、200RPMで一晩増殖させた。翌日、この培養物を使用して、1:100(種培養物:発現培養物)の比率で発現培養物を播種した。発現培養物はカルベニシリンを補充したTerrific Broth(Novagen)であり、この発現培養物をUltraYieldフラスコ内で、37℃、200RPMで増殖させた。培養物が2の光学密度(OD)に達した時点で、それらを16℃に冷却し、IPTG(イソプロピルβ-D-1-チオガラクトピラノシド)を添加して、1Mストックから1mMの最終濃度にした。培養物を16℃、200RPMで20時間誘発した後、4℃で15分間にわたる4,000×gでの遠心分離によって回収した。細胞ペーストを秤量し、細胞ペースト1グラムあたり5mLの溶解緩衝液の比率で溶解緩衝液(50mM HEPES-NaOH、250mM NaCl、5mM MgCl
2、1mM TCEP、1mMベンズアミジン塩酸塩、1mM PMSF、0.5%CHAPS、10%グリセロール、pH8)中に再懸濁した。再懸濁した時点で、精製するまで試料を-80℃で凍結させた。
2.精製
凍結した試料を磁気撹拌しながら4℃で一晩解凍した。結果として得られた溶解物の粘度を超音波処理によって減少させ、Emulsiflex C3(Avestin)を使用して17k PSIで3回通過させて均質化することによって溶解を完了した。溶解物を4℃で30分間にわたる50,000×gでの遠心分離によって清澄化し、上清を回収した。清澄化した上清を重力流によりHeparin 6 Fast Flowカラム(GE Life Sciences)に適用した。カラムを、5CVのヘパリン緩衝液A(50mM HEPES-NaOH、250mM NaCl、5mM MgCl2、1mM TCEP、10%グリセロール、pH8)で洗浄し、その後、5CVのヘパリン緩衝液B(緩衝液AのNaCl濃度を500mMに調整したもの)で洗浄した。タンパク質を、5CVのヘパリン緩衝液C(緩衝液AのNaCl濃度を1Mに調整したもの)で溶出し、画分を収集した。画分をBradfordアッセイによってタンパク質についてアッセイし、タンパク質含有画分をプールした。プールしたヘパリン溶出液を重力流によってStrep-Tactin XT Superflowカラム(IBA Life Sciences)に適用した。カラムを、5CVのStrep緩衝液(50mM HEPES-NaOH、500mM NaCl、5mM MgCl2、1mM TCEP、10%グリセロール、pH8)で洗浄した。タンパク質を、50mMのD-ビオチンを添加した5CVのStrep緩衝液を使用してカラムから溶出し、画分を収集した。CasX含有画分をプールし、30kDaのカットオフスピンコンセントレーターを使用して4℃で濃縮し、Superdex 200pgカラム(GE Life Sciences)でのサイズ排除クロマトグラフィーにより精製した。カラムを、AKTA Pure FPLCシステム(GE Life Sciences)によって操作されるSEC緩衝液(25mMリン酸ナトリウム、300mM NaCl、1mM TCEP、10%グリセロール、pH7.25)で平衡化した。適切な分子量で溶出したCasX含有画分をプールし、30kDaのカットオフスピンコンセントレーターを使用して4℃で濃縮し、アリコートし、液体窒素中で急速凍結した後、-80℃で保管した。
3.結果
図1および図3に示されるように、精製を通して得られた試料をSDS-PAGEによって分離し、コロイド状クーマシー染色によって視覚化した。図1では、レーンは、左から右に、分子量標準、ペレット:細胞溶解後の不溶性部分、溶解物:細胞溶解後の可溶性部分、フロースルー:ヘパリンカラムに結合しなかったタンパク質、洗浄:洗浄緩衝液中のカラムから溶出したタンパク質、溶出:溶出緩衝液を用いてヘパリンカラムから溶出したタンパク質、フロースルー:StrepTactinXTカラムに結合しなかったタンパク質、溶出:溶出緩衝液を用いてStrepTactin XTカラムから溶出したタンパク質、注入:s200ゲル濾過カラムに注入した濃縮タンパク質、凍結:濃縮して凍結させたs200溶出からのプールした画分である。図3では、レーンは、右から左に、注入(ゲル濾過カラムに注入したタンパク質の試料)分子量マーカーであり、レーン3~9は、指定した溶出体積からの試料である。ゲル濾過の結果を図2に示す。68.36mLのピークは、CasXの見かけの分子量に対応し、CasXタンパク質の大部分を含有した。コロイド状クーマシー染色によって評価した場合、平均収量は、75%の純度で培養液1リットルあたり0.75mgの精製CasXタンパク質であった。
実施例2:CasX構築物119、438、および457
CasX 119、438、および457構築物(表7の配列)を生成するために、コドン最適化CasX 37構築物(Planctomycetes CasX配列番号2をコードし、A708K置換および融合NLSによる[P793]欠失、ならびに連結したガイド配列および非標的配列を有する実施例1の野生型CasX Stx2構築物に基づく)を、標準クローニング法を使用して、哺乳動物発現プラスミド(pStX、図4を参照されたい)にクローニングした。CasX 119を構築するために、CasX 37構築物DNAを、それぞれ、プライマーoIC539およびoIC88ならびにoIC87およびoIC540を使用して、製造業者のプロトコルに従ってQ5 DNAポリメラーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0491L)を使用した2つの反応でPCR増幅した(図5を参照されたい)。CasX 457を構築するために、CasX 365構築物DNAを、それぞれ、プライマーoIC539およびoIC212、oIC211およびoIC376、oIC375およびoIC551、ならびにoIC550およびoIC540を使用して、製造業者のプロトコルに従ってQ5 DNAポリメラーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0491L)を使用した4つの反応でPCR増幅した。CasX 438を構築するために、CasX 119構築物DNAを、それぞれ、プライマーoIC539およびoIC689、oIC688およびoIC376、oIC375およびoIC551、ならびにoIC550およびoIC540を使用して、製造業者のプロトコルに従ってQ5 DNAポリメラーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0491L)を使用した4つの反応でPCR増幅した。その後、結果として得られたPCR増幅産物を、製造業者のプロトコルに従ってZymoclean DNAクリーンおよびコンセントレーター(Zymo Research、カタログ番号4014)を使用して精製した。XbaIおよびSpeIを使用してpStX骨格を消化して、プラスミドpStx34における2つの部位間のDNAの2931塩基対断片を除去した。消化した骨格断片を、製造業者のプロトコルに従ってZymoclean Gel DNA Recovery Kit(Zymo Research、カタログ番号D4002)を使用して1%アガロースゲル(Gold Bio、カタログ番号A-201-500)からゲル抽出によって精製した。その後、3つの断片を、製造業者のプロトコルに従ってGibsonアセンブリ(New England BioLabs、カタログ番号E2621S)を使用してつなぎ合わせた。pStx34において組み立てた産物を、カルベニシリンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングした、化学的コンピテントまたは電気的コンピテントTurbo Competent E.coli細菌細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいアセンブリを確実にした。pStX34は、タンパク質に対するEF-1αプロモーターならびにピューロマイシンおよびカルベニシリンの両方に対する選択マーカーを含む。目的とする遺伝子を標的とする標的配列をコードする配列を、CasX PAM位置に基づいて設計した。標的配列DNAを、標的配列およびこの配列の逆相補体からなる一本鎖DNA(ssDNA)オリゴ(Integrated DNA Technologies)として注文した。これらの2つのオリゴを一緒にアニーリングし、T4 DNAリガーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0202L)およびプラスミドの適切な制限酵素を使用してGolden Gateアセンブリによって個別にまたはバルクでpStXにクローニングした。Golden Gate産物を、カルベニシリンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングした、NEB Turbo competent E.coli(NEB、カタログ番号C2984I)などの化学的または電気的コンピテント細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいライゲーションを確実にした。SaCas9およびSpyCas9対照プラスミドを、pStXのタンパク質およびガイド領域をそれぞれのタンパク質およびガイドと交換して、上記のpStXプラスミドと同様に調製した。SaCas9およびSpyCas9の標的配列は、文献からから得たものまたは確立された方法に従って合理的に設計したもののいずれかであった。CasX 119および457タンパク質の発現および回収を、実施例1の一般的な方法論を使用して行った(しかしながら、DNA配列をE.coliにおける発現のためにコドン最適化した)。CasX 119の分析アッセイの結果を図6~8に示す。コロイド状クーマシー染色によって評価した場合、CasX 119の平均収量は、75%の純度で培養液1リットルあたり1.56mgの精製CasXタンパク質であった。図6は、記載されるように、Bio-Rad Stain-Free(商標)ゲル上で視覚化された、精製試料のSDS-PAGEゲルを示す。レーンは、左から右に、ペレット:細胞溶解後の不溶性部分、溶解物:細胞溶解後の可溶性部分、フロースルー:ヘパリンカラムに結合しなかったタンパク質、洗浄:洗浄緩衝液中のカラムから溶出したタンパク質、溶出:溶出緩衝液を用いてヘパリンカラムから溶出したタンパク質、フロースルー:StrepTactinXTカラムに結合しなかったタンパク質、溶出:溶出緩衝液を用いてStrepTactin XTカラムから溶出したタンパク質、注入:s200ゲル濾過カラムに注入した濃縮タンパク質、凍結:濃縮して凍結させたs200溶出からのプールした画分である。
図7は、記載されるように、Superdex 200 16/600 pgゲル濾過のクロマトグラムを示す。溶出体積に対して280nmの吸光度としてプロットしたCasXバリアント119タンパク質のゲル濾過泳動。65.77mLのピークは、CasXバリアント119の見かけの分子量に対応し、CasXバリアント119タンパク質の大部分を含有した。図8は、記載されるように、コロイド状クーマシーで染色したゲル濾過使用のSDS-PAGEゲルを示す。指定した画分由来の試料をSDS-PAGEによって分離し、コロイド状クーマシーで染色した。右から左に、注入:ゲル濾過カラムに注入したタンパク質の試料、分子量マーカー、レーン3~10:指定した溶出体積からの試料。
実施例3:CasX構築物488および491
CasX 488構築物(表8の配列)を生成するために、コドン最適化CasX 119構築物(Planctomycetes CasX配列番号2をコードし、A708K置換、L379R置換、および融合NLSによる[P793]欠失、ならびに連結したガイド配列および非標的配列を有する実施例1の野生型CasX Stx2構築物に基づく)を、標準クローニング法を使用して、哺乳動物発現プラスミド(pStX、図4を参照されたい)にクローニングした。構築物CasX 1(CasX配列番号1をコードする実施例1のCasX Stx1構築物に基づく)を、標準クローニング法を使用して目的のベクターにクローニングした。CasX 488を構築するために、CasX 119構築物DNAを、プライマーoIC765およびoIC762を使用して、製造業者のプロトコルに従ってQ5 DNAポリメラーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0491L)を使用してPCR増幅した(図5を参照されたい)。CasX 1構築物を、プライマーoIC766およびoIC784を使用して、製造業者のプロトコルに従ってQ5 DNAポリメラーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0491L)を使用してPCR増幅した。PCR産物を、製造業者のプロトコルに従ってZymoclean Gel DNA Recovery Kit(Zymo Research、カタログ番号D4002)を使用して1%アガロースゲル(Gold Bio、カタログ番号A-201-500)からゲル抽出によって精製した。その後、2つの断片を、製造業者のプロトコルに従ってGibsonアセンブリ(New England BioLabs、カタログ番号E2621S)を使用してつなぎ合わせた。pStx1において組み立てた産物を、カナマイシンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングした、化学的コンピテントTurbo Competent E.coli細菌細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいアセンブリを確実にした。その後、制限酵素クローニングを使用して、正しいクローンを哺乳動物発現ベクターpStx34にサブクローニングした。pStx1におけるpStx34骨格およびCasX 488クローンを、それぞれ、XbaIおよびBamHIで消化した。消化した骨格断片および挿入物断片を、製造業者のプロトコルに従ってZymoclean Gel DNA Recovery Kit(Zymo Research、カタログ番号D4002)を使用して1%アガロースゲル(Gold Bio、カタログ番号A-201-500)からゲル抽出によって精製した。その後、きれいな骨格および挿入物を、製造業者のプロトコルに従ってT4リガーゼ(New England Biolabs、カタログ番号M0202L)を使用して一緒にライゲーションした。ライゲーションした産物を、カルベニシリンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングした、化学的コンピテントTurbo Competent E.coli細菌細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいアセンブリを確実にした。
CasX 491(表8の配列)を生成するために、CasX 484構築物DNAを、プライマーoIC765およびoIC762を使用して、製造業者のプロトコルに従ってQ5 DNAポリメラーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0491L)を使用してPCR増幅した(図5を参照されたい)。CasX 1構築物を、プライマーoIC766およびoIC784を使用して、製造業者のプロトコルに従ってQ5 DNAポリメラーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0491L)を使用してPCR増幅した。PCR産物を、製造業者のプロトコルに従ってZymoclean Gel DNA Recovery Kit(Zymo Research、カタログ番号D4002)を使用して1%アガロースゲル(Gold Bio、カタログ番号A-201-500)からゲル抽出によって精製した。その後、2つの断片を、製造業者のプロトコルに従ってGibsonアセンブリ(New England BioLabs、カタログ番号E2621S)を使用してつなぎ合わせた。pStx1において組み立てた産物を、カナマイシンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングした、化学的コンピテントTurbo Competent E.coli細菌細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいアセンブリを確実にした。その後、制限酵素クローニングを使用して、正しいクローンを哺乳動物発現ベクターpStx34にサブクローニングした。pStx1におけるpStx34骨格およびCasX 491クローンを、それぞれ、XbaIおよびBamHIで消化した。消化した骨格断片および挿入物断片を、製造業者のプロトコルに従ってZymoclean Gel DNA Recovery Kit(Zymo Research、カタログ番号D4002)を使用して1%アガロースゲル(Gold Bio、カタログ番号A-201-500)からゲル抽出によって精製した。その後、きれいな骨格および挿入物を、製造業者のプロトコルに従ってT4リガーゼ(New England Biolabs、カタログ番号M0202L)を使用して一緒にライゲーションした。ライゲーションした産物を、カルベニシリンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングした、化学的コンピテントTurbo Competent E.coli細菌細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいアセンブリを確実にした。pStX34は、タンパク質に対するEF-1αプロモーターならびにピューロマイシンおよびカルベニシリンの両方に対する選択マーカーを含む。目的とする遺伝子を標的とする標的配列をコードする配列を、CasX PAM位置に基づいて設計した。標的配列DNAを、標的配列およびこの配列の逆相補体からなる一本鎖DNA(ssDNA)オリゴ(Integrated DNA Technologies)として注文した。これらの2つのオリゴを一緒にアニーリングし、T4 DNAリガーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0202L)およびプラスミドの適切な制限酵素を使用してGolden Gateアセンブリによって個別にまたはバルクでpStXにクローニングした。Golden Gate産物を、カルベニシリンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングした、NEB Turbo competent E.coli(NEB、カタログ番号C2984I)などの化学的または電気的コンピテント細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいライゲーションを確実にした。SaCas9およびSpyCas9対照プラスミドを、pStXのタンパク質およびガイド領域をそれぞれのタンパク質およびガイドと交換して、上記のpStXプラスミドと同様に調製した。SaCas9およびSpyCas9の標的配列は、文献からから得たものまたは確立された方法に従って合理的に設計したもののいずれかであった。CasX構築物の発現および回収を、実施例1および実施例2の一般的な方法論を使用して行い、同様の結果が得られた。
実施例4:CasX構築物278~280、285~288、290、291、293、300、492、および493の設計および生成
CasX 278~280、285~288、290、291、293、300、492、および493構築物(表9の配列)を生成するために、哺乳動物発現ベクターにおけるコドン最適化CasX 119構築物(Planctomycetes CasX配列番号2をコードし、A708K置換および融合NLSによる[P793]欠失、ならびに連結したガイド配列および非標的配列を有する実施例2のCasX Stx37構築物に基づく)のN末端およびC末端を操作して、NLS配列(表10の配列)を欠失または付加した。構築物278、279、および280は、SV40 NLS配列のみを使用したN末端およびC末端の操作物であった。構築物280は、N末端にNLSを有さず、C末端に2つのSV40 NLS’が付加されており、2つのSV40 NLS配列間にトリプルプロリンリンカーを有した。構築物278、279、および280を、第1の断片の各々に対するプライマーoIC527およびoIC528、oIC730およびoIC522、ならびにoIC730およびoIC530を使用し、かつ第2の断片の各々を作製するためにoIC529およびoIC520、oIC519およびoIC731、ならびにoIC529およびoIC731を使用して、製造業者のプロトコルに従ってQ5 DNAポリメラーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0491L)を用いてpStx34.119.174.NTを増幅することによって作製した。これらの断片を、製造業者のプロトコルに従ってZymoclean Gel DNA Recovery Kit(Zymo Research、カタログ番号D4002)を使用して1%アガロースゲル(Gold Bio、カタログ番号A-201-500)からゲル抽出によって精製した。それぞれの断片を、製造業者のプロトコルに従ってGibsonアセンブリ(New England BioLabs、カタログ番号E2621S)を使用して一緒にクローニングした。pStx34において組み立てた産物を、カルベニシリンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングし、かつ37℃でインキュベートした、化学的コンピテントTurbo Competent E.coli細菌細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいアセンブリを確実にした。目的とする遺伝子を標的とする標的配列をコードする配列を、CasX PAM位置に基づいて設計した。標的配列DNAを、標的配列およびこの配列の逆相補体からなる一本鎖DNA(ssDNA)オリゴ(Integrated DNA Technologies)として注文した。これらの2つのオリゴを一緒にアニーリングし、T4 DNAリガーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0202L)およびプラスミドの適切な制限酵素を使用してGolden Gateアセンブリによって個別にまたはバルクでpStXにクローニングした。Golden Gate産物を、カルベニシリンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングし、かつ37℃でインキュベートした、NEB Turbo competent E.coli(NEB、カタログ番号C2984I)などの化学的または電気的コンピテント細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいライゲーションを確実にした。
構築物285~288、290、291、293、および300を生成するために、ネステッドPCR法をクローニングのために使用した。使用した骨格ベクターおよびPCR鋳型は、CasX 119、ガイド174、および非標的スペーサーを有する構築物pStx34 279.119.174.NTであった(配列については、実施例8および実施例9ならびにそれらに記載の表を参照されたい)。構築物278は、SV40NLS-CasX119の配置を有する。構築物279は、CasX119-SV40NLSの配置を有する。構築物280は、CasX119-SV40NLS-PPPリンカー-SV40NLSの配置を有する。構築物285は、CasX119-SV40NLS-PPPリンカー-SynthNLS3の配置を有する。構築物286は、CasX119-SV40NLS-PPPリンカー-SynthNLS4の配置を有する。構築物287は、CasX119-SV40NLS-PPPリンカー-SynthNLS5の配置を有する。構築物288は、CasX119-SV40NLS-PPPリンカー-SynthNLS6の配置を有する。構築物290は、CasX119-SV40NLS-PPPリンカー-EGL-13 NLSの配置を有する。構築物291は、CasX119-SV40NLS-PPPリンカー-c-Myc NLSの配置を有する。構築物293は、CasX119-SV40NLS-PPPリンカー-核小体RNAヘリカーゼII NLSの配置を有する。構築物300は、CasX119-SV40NLS-PPPリンカー-A型インフルエンザタンパク質NLSの配置を有する。構築物492は、SV40NLS-CasX119-SV40NLS-PPPリンカー-SV40NLSの配置を有する。構築物493は、SV40NLS-CasX119-SV40NLS-PPPリンカー-c-Myc NLSの配置を有する。各バリアントは3つのPCRのセットを有し、それらのうちの2つはネステッドであり、それらをゲル抽出によって精製し、消化し、その後、消化および精製した骨格にライゲーションした。pStx34において組み立てた産物を、カルベニシリンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングし、かつ37℃でインキュベートした、化学的コンピテントTurbo Competent E.coli細菌細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいアセンブリを確実にした。目的とする遺伝子を標的とする標的配列をコードする配列を、CasX PAM位置に基づいて設計した。標的配列DNAを、標的配列およびこの配列の逆相補体からなる一本鎖DNA(ssDNA)オリゴ(Integrated DNA Technologies)として注文した。これらの2つのオリゴを一緒にアニーリングし、T4 DNAリガーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0202L)およびプラスミドの適切な制限酵素を使用してGolden Gateアセンブリによって個別にまたはバルクで結果として得られたpStXにクローニングした。Golden Gate産物を、カルベニシリンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングし、かつ37℃でインキュベートした、NEB Turbo competent E.coli(NEB、カタログ番号C2984I)などの化学的または電気的コンピテント細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいライゲーションを確実にした。
構築物492および493を生成するために、製造業者のプロトコルに従ってXbaIおよびBamHI(NEB番号R0145SおよびNEB番号R3136S)を使用して構築物280および291を消化した。次に、それらを、製造業者のプロトコルに従ってZymoclean Gel DNA Recovery Kit(Zymo Research、カタログ番号D4002)を使用して1%アガロースゲル(Gold Bio、カタログ番号A-201-500)からゲル抽出によって精製した。最後に、それらを、製造業者のプロトコルに従ってT4 DNAリガーゼ(NEB番号M0202S)を使用して、XbaIおよびBamHIならびにZymoclean Gel DNA Recovery Kitを使用して消化および精製したpStx34.119.174.NTにライゲーションした。pStx34において組み立てた産物を、カルベニシリンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングし、かつ37℃でインキュベートした、化学的コンピテントTurbo Competent E.coli細菌細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいアセンブリを確実にした。目的とする遺伝子を標的とする標的スペーサー配列をコードする配列を、CasX PAM位置に基づいて設計した。標的配列DNAを、標的スペーサー配列およびこの配列の逆相補体からなる一本鎖DNA(ssDNA)オリゴ(Integrated DNA Technologies)として注文した。これらの2つのオリゴを一緒にアニーリングし、T4 DNAリガーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0202L)およびそれぞれのプラスミドの適切な制限酵素を使用してGolden Gateアセンブリによって個別にまたはバルクで各pStXにクローニングした。Golden Gate産物を、カルベニシリンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングし、かつ37℃でインキュベートした、NEB Turbo competent E.coli(NEB、カタログ番号C2984I)などの化学的または電気的コンピテント細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいライゲーションを確実にした。これらのプラスミドを、実施例1および実施例2の一般的な方法論を利用してCasXタンパク質を産生および回収するために使用した。
実施例5:CasX構築物387、395、485~491、および494の設計および生成
CasX 395、CasX 485、CasX 486、CasX 487を生成するために、コドン最適化CasX 119(Planctomycetes CasX配列番号2をコードし、A708K置換および融合NLSによる[P793]欠失、ならびに連結したガイド配列および非標的配列を有する実施例2のCasX 37構築物に基づく)、CasX 435、CasX 438、およびCasX 484(各々、Planctomycetes CasX配列番号2をコードし、L379R置換、A708K置換、および融合NLSによる[P793]欠失、ならびに連結したガイド配列および非標的配列を有する実施例2のCasX 119構築物に基づく)を、標準クローニング法を使用して、それぞれ、KanRマーカー、colE1 ori、および融合NLS(pStx1)を有するCasXを含む4kbのステージングベクターにクローニングした。Gibsonプライマーを、それ自体のベクターにおいてアミノ酸192~331からCasX配列番号1ヘリカルIドメインを増幅するように設計して、それぞれ、pStx1におけるCasX 119、CasX 435、CasX 438、およびCasX 484上のこの対応する領域(aa193~332)を置き換えた。CasX配列番号1由来のヘリカルIドメインを、製造業者のプロトコルに従ってQ5 DNAポリメラーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0491L)を使用してプライマーoIC768およびoIC784で増幅した。所望のCasXバリアントを含有する目的のベクターを、製造業者のプロトコルに従ってQ5 DNAポリメラーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0491L)を使用してプライマーoIC765およびoIC764で増幅した。2つの断片を、製造業者のプロトコルに従ってZymoclean Gel DNA Recovery Kit(Zymo Research、カタログ番号D4002)を使用して1%アガロースゲル(Gold Bio、カタログ番号A-201-500)からゲル抽出によって精製した。その後、挿入物断片および骨格断片を、製造業者のプロトコルに従ってGibsonアセンブリ(New England BioLabs、カタログ番号E2621S)を使用してつなぎ合わせた。pStx1ステージングベクターにおいて組み立てた産物を、カナマイシンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングし、かつ37℃でインキュベートした、化学的コンピテントTurbo Competent E.coli細菌細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいアセンブリを確実にした。その後、正しいクローンを切断し、標準クローニング法を使用して哺乳動物発現プラスミド(図5を参照されたい)に貼り付けた。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいアセンブリを確実にした。目的とする遺伝子を標的とする標的スペーサー配列をコードする配列を、CasX PAM位置に基づいて設計した。標的スペーサー配列DNAを、標的配列およびこの配列の逆相補体からなる一本鎖DNA(ssDNA)オリゴ(Integrated DNA Technologies)として注文した。これらの2つのオリゴを一緒にアニーリングし、T4 DNAリガーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0202L)およびプラスミドの適切な制限酵素を使用してGolden Gateアセンブリによって個別にまたはバルクでpStXにクローニングした。Golden Gate産物を、カルベニシリンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングし、かつ37℃でインキュベートした、NEB Turbo competent E.coli(NEB、カタログ番号C2984I)などの化学的または電気的コンピテント細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいライゲーションを確実にした。
CasX 488、CasX 489、CasX 490、およびCasX 491(表11の配列)を生成するために、コドン最適化CasX 119(Planctomycetes CasX配列番号2をコードし、A708K置換および融合NLSによる[P793]欠失、ならびに連結したガイド配列および非標的配列を有する実施例2のCasX 37構築物に基づく)、CasX 435、CasX 438、およびCasX 484(各々、Planctomycetes CasX配列番号2をコードし、L379R置換、A708K置換、および融合NLSによる[P793]欠失、ならびに連結したガイド配列および非標的配列を有する実施例2のCasX119構築物に基づく)を、標準クローニング法を使用して、それぞれ、KanRマーカー、colE1 ori、および融合NLS(pStx1)を有するSTXで構成された4kbのステージングベクターにクローニングした。Gibsonプライマーを、それ自体のベクターにおいてアミノ酸101~191からCasX Stx1 NTSBドメインおよびアミノ酸192~-331からヘリカルIドメインを増幅するように設計して、それぞれ、pStx1におけるCasX 119、CasX 435、CasX 438、およびCasX 484上のこの類似する領域(aa103~332)を置き換えた。CasX配列番号1由来のNTSBおよびヘリカルIドメインを、製造業者のプロトコルに従ってQ5 DNAポリメラーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0491L)を使用してプライマーoIC766およびoIC784で増幅した。所望のCasXバリアントを含有する目的のベクターを、製造業者のプロトコルに従ってQ5 DNAポリメラーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0491L)を使用してプライマーoIC762およびoIC765で増幅した。2つの断片を、製造業者のプロトコルに従ってZymoclean Gel DNA Recovery Kit(Zymo Research、カタログ番号D4002)を使用して1%アガロースゲル(Gold Bio、カタログ番号A-201-500)からゲル抽出によって精製した。その後、挿入物断片および骨格断片を、製造業者のプロトコルに従ってGibsonアセンブリ(New England BioLabs、カタログ番号E2621S)を使用してつなぎ合わせた。pStx1ステージングベクターにおいて組み立てた産物を、カナマイシンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングし、かつ37℃でインキュベートした、化学的コンピテントTurbo Competent E.coli細菌細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいアセンブリを確実にした。その後、正しいクローンを切断し、標準クローニング法を使用して哺乳動物発現プラスミド(図5を参照されたい)に貼り付けた。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいアセンブリを確実にした。目的とする遺伝子を標的とする標的スペーサー配列をコードする配列を、CasX PAM位置に基づいて設計した。標的スペーサー配列DNAを、標的配列およびこの配列の逆相補体からなる一本鎖DNA(ssDNA)オリゴ(Integrated DNA Technologies)として注文した。これらの2つのオリゴを一緒にアニーリングし、T4 DNAリガーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0202L)およびプラスミドの適切な制限酵素を使用してGolden Gateアセンブリによって個別にまたはバルクでpStXにクローニングした。Golden Gate産物を、カルベニシリンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングし、かつ37℃でインキュベートした、NEB Turbo competent E.coli(NEB、カタログ番号C2984I)などの化学的または電気的コンピテント細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいライゲーションを確実にした。
CasX 387およびCasX 494(表11の配列)を生成するために、コドン最適化CasX 119(Planctomycetes CasX配列番号2をコードし、A708K置換および融合NLSによる[P793]欠失、ならびに連結したガイド配列および非標的配列を有する実施例2のCasX 37構築物に基づく)、ならびにCasX 484(Planctomycetes CasX配列番号2をコードし、L379R置換、A708K置換、および融合NLSによる[P793]欠失、ならびに連結したガイド配列および非標的配列を有する実施例2のCasX119構築物に基づく)を、標準クローニング法を使用して、それぞれ、KanRマーカー、colE1 ori、および融合NLS(pStx1)を有するSTXで構成された4kbのステージングベクターにクローニングした。Gibsonプライマーを、それ自体のベクターにおいてアミノ酸101~191からCasX Stx1 NTSBドメインを増幅するように設計して、それぞれ、pStx1におけるCasX 119およびCasX 484上のこの類似する領域(aa103~192)を置き換えた。CasX Stx1由来のNTSBドメインを、製造業者のプロトコルに従ってQ5 DNAポリメラーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0491L)を使用してプライマーoIC766およびoIC767で増幅した。所望のCasXバリアントを含有する目的のベクターを、製造業者のプロトコルに従ってQ5 DNAポリメラーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0491L)を使用してプライマーoIC763およびoIC762で増幅した。2つの断片を、製造業者のプロトコルに従ってZymoclean Gel DNA Recovery Kit(Zymo Research、カタログ番号D4002)を使用して1%アガロースゲル(Gold Bio、カタログ番号A-201-500)からゲル抽出によって精製した。その後、挿入物断片および骨格断片を、製造業者のプロトコルに従ってGibsonアセンブリ(New England BioLabs、カタログ番号E2621S)を使用してつなぎ合わせた。pStx1ステージングベクターにおいて組み立てた産物を、カナマイシンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングし、かつ37℃でインキュベートした、化学的コンピテントTurbo Competent E.coli細菌細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいアセンブリを確実にした。その後、正しいクローンを切断し、標準クローニング法を使用して哺乳動物発現プラスミド(図5を参照されたい)に貼り付けた。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいアセンブリを確実にした。目的とする遺伝子を標的とする標的配列をコードする配列を、CasX PAM位置に基づいて設計した。標的配列DNAを、標的配列およびこの配列の逆相補体からなる一本鎖DNA(ssDNA)オリゴ(Integrated DNA Technologies)として注文した。これらの2つのオリゴを一緒にアニーリングし、T4 DNAリガーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0202L)およびプラスミドの適切な制限酵素を使用してGolden Gateアセンブリによって個別にまたはバルクでpStXにクローニングした。Golden Gate産物を、カルベニシリンを含有するLB寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングし、かつ37℃でインキュベートした、NEB Turbo competent E.coli(NEB、カタログ番号C2984I)などの化学的または電気的コンピテント細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいライゲーションを確実にした。結果として得られた構築物の配列を表11に列記する。
実施例6:RNAガイドの生成
RNAシングルガイドおよびスペーサーの生成について、インビトロ転写のための鋳型を、推奨プロトコルに従ってQ5ポリメラーゼ(NEB M0491)を用いてPCRを行うことによって生成し、鋳型オリゴは各骨格に対するものであり、増幅プライマーはT7プロモーターおよびスペーサー配列を有した。T7プロモーターに対するDNAプライマー配列、ガイドおよびスペーサーに対するガイドおよびスペーサーを以下の表12に提示する。各足場に対する「骨格fwd」および「骨格rev」とラベル付けした鋳型オリゴは各々、20nMの最終濃度で含まれ、増幅プライマー(T7プロモーターおよび特有のスペーサープライマー)は各々、1uMの最終濃度で含まれた。sg2、sg32、sg64、およびsg174ガイドは、転写効率を増加させるためにsg2、sg32、およびsg64を追加の5’Gで修飾したことを除いて、それぞれ、配列番号5、2104、2106、および2238に対応する(表12の配列を表2と比較する)。7.37スペーサーは、ベータ2-ミクログロブリン(B2M)を標的とする。PCR増幅後、鋳型をフェノール-クロロホルム-イソアミルアルコール抽出により洗浄および単離し、その後、エタノールで沈殿させた。
インビトロ転写を、50mM Tris pH 8.0、30mM MgCl
2、0.01%Triton X-100、2mMスペルミジン、20mM DTT、5mM NTP、0.5μM鋳型、および100μg/mL T7 RNAポリメラーゼを含有する緩衝液中で行った。反応物を37℃で一晩インキュベートした。転写体積1mLあたり20単位のDNase I(Promega番号M6101))を添加し、1時間インキュベートした。RNA産物を変性PAGEにより精製し、エタノールで沈殿させ、1倍リン酸緩衝生理食塩水中に再懸濁した。sgRNAを折り畳むために、試料を70℃で5分間加熱し、その後、室温に冷却した。反応物に1mMの最終MgCl
2濃度を補充し、50℃で5分間加熱し、その後、室温に冷却した。最終RNAガイド産物を-80℃で保管した。
実施例7:RNPアセンブリ
CasXの精製した野生型およびRNPならびにシングルガイドRNA(sgRNA)を、実験の直前に調製するか、または後で使用するために調製し、液体窒素中で急速凍結し、-80℃で保管するかのいずれかを行った。RNP複合体を調製するために、CasXタンパク質をsgRNAと1:1.2のモル比でインキュベートした。簡潔には、sgRNAを、緩衝液番号1(25mM NaPi、150mM NaCl、200mMトレハロース、1mM MgCl2)に添加し、その後、CasXをsgRNA溶液にゆっくり旋回させながら添加し、37℃で10分間インキュベートして、RNP複合体を形成した。RNP複合体を、使用前に、200μlの緩衝液番号1で事前に湿らせた0.22μmのCostar 8160フィルターに通して濾過した。必要に応じて、RNP試料を、所望の体積が得られるまで、0.5mlのUltra 100-Kdカットオフフィルター(Millipore部品番号UFC510096)で濃縮した。切断能力のあるRNPの形成を、実施例14に記載されるように評価した。
実施例8:ガイドRNAに対する結合親和性の評価
精製した野生型および改善されたCasXを、塩化マグネシウムおよびヘパリンを含有する低塩緩衝液中で3’Cy7.5部分を含有する合成シングルガイドRNAとインキュベートして、非特異的結合および凝集を防止する。sgRNAを10pMの濃度で維持する一方で、タンパク質を別個の結合反応において1pMから100μMまで滴定する。反応を平衡状態にさせた後、試料を、それぞれ、タンパク質および核酸に結合するニトロセルロース膜および正に荷電したナイロン膜を用いた真空マニホールドフィルター結合アッセイにかける。ガイドRNAを特定するために膜を画像化し、結合RNAの非結合RNAに対する割合を、タンパク質濃度毎にナイロン膜に対するニトロセルロース膜上の蛍光量によって決定して、タンパク質-sgRNA複合体の解離定数を計算する。この実験をsgRNAの改善されたバリアントでも行い、これらの変異が野生型および変異タンパク質に対するガイドの親和性にも影響を与えるかを決定する。我々は、電気移動度シフトアッセイを行い、フィルター結合アッセイと定性的に比較し、凝集ではなく可溶性結合がタンパク質-RNA会合の主因であることも確認する。
実施例9:標的DNAに対する結合親和性の評価
精製した野生型および改善されたCasXを、標的核酸に相補的な標的配列を有するシングルガイドRNAと複合体形成する。RNP複合体を、塩化マグネシウムおよびヘパリンを含有する低塩緩衝液中でPAMおよび標的鎖に5’ Cy7.5標識を有する適切な標的核酸配列を含有する二本鎖標的DNAとインキュベートして、非特異的結合および凝集を防止する。標的DNAを1nMの濃度で維持する一方で、RNPを別個の結合反応において1pMから100μMまで滴定する。反応を平衡状態にさせた後、試料を天然5%ポリアクリルアミドゲル上で泳動させて、結合標的DNAと非結合標的DNAを分離する。標的DNAの移動度シフトを特定するためにゲルを画像化し、結合DNAの非結合DNAに対する割合をタンパク質濃度毎に計算して、RNP-標的DNA三重複合体の解離定数を決定する。
実施例10:遺伝子標的PCSK9、PMP22、TRAC、SOD1、B2M、およびHTTの編集
この試験の目的は、6つの遺伝子標的の核酸配列を編集するCasXバリアント119およびgNAバリアント174の能力を評価することであった。
材料および方法
B2MおよびSOD1を除く全ての標的に対するスペーサーを、PAM要件(TTCまたはCTC)に基づく不偏様式で、目的とする所望の遺伝子座を標的とするように設計した。B2MおよびSOD1を標的とするスペーサーは、これらの遺伝子に対して行ったレンチウイルススペーサースクリーニングにより、標的とされたエクソン内で以前に特定された。他の標的に対して設計されたスペーサーは、一本鎖DNA(ssDNA)オリゴ対としてIntegrated DNA Technologies(IDT)から注文したものであった。ssDNAスペーサー対を一緒にアニーリングし、Golden Gateクローニングにより、以下の構成要素:EF1Aプロモーター下のコドン最適化CasX 119タンパク質+NLS、U6プロモーター下のガイド足場174、カルベニシリンおよびピューロマイシン耐性遺伝子を含有する基礎哺乳動物発現プラスミド構築物にクローニングした。組み立てた産物を、カルベニシリンを含有するLb寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングし、かつ37℃でインキュベートした、化学的コンピテントE.coliに形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシング(Quintara Biosciences)によりガイド足場領域を通して配列決定して、正しいライゲーションを確実にした。
HEK 293T細胞を、10%ウシ胎仔血清(FBS、Seradigm、番号1500-500)、100単位/mlのペニシリンおよび100mg/mlのストレプトマイシン(100×-Pen-Strep、GIBCO、番号15140-122)、ピルビン酸ナトリウム(100×、Thermofisher、番号11360070)、非必須アミノ酸(100×、Thermofisher、番号11140050)、HEPES緩衝液(100×、Thermofisher、番号15630080)、および2-メルカプトエタノール(1000×、Thermofisher、番号21985023)を補充したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM、Corning Cellgro、番号10-013-CV)中で増殖させた。細胞を、TryplEを使用して3~5日毎に通過させ、37℃および5%CO2でインキュベーター内に維持した。
0日目に、HEK293T細胞を30k細胞/ウェルで96ウェル平底プレートに播種した。1日目に、細胞に、製造業者のプロトコルに従ってLipofectamine 3000を使用して100ngのプラスミドDNAをトランスフェクトした。2日目に、細胞を、ピューロマイシンを含有するFB培地に切り替えた。3日目に、この培地を、ピューロマイシンを含有する新鮮なFB培地と交換した。この時点以降のプロトコルは、目的とする遺伝子に応じて異なった。PCSK9、PMP22、およびTRACの場合、4日目に、細胞が選択を完了したことを確認し、ピューロマイシンを含まないFB培地に切り替えた。B2M、SOD1、およびHTTの場合、4日目に、細胞が選択を完了したことを確認し、ピューロマイシンを含まないFB培地を含有する新たなプレートにTryplEを使用して1:3で通過させた。PCSK9、PMP22、およびTRACの場合、7日目に、細胞をプレートから持ち上げ、dPBS中で洗浄し、計数し、Quick Extract(Lucigen、QE09050)中に10,000細胞/μlで再懸濁した。ゲノムDNAを製造業者のプロトコルに従って抽出し、-20℃で保管した。B2M、SOD1、およびHTTの場合、7日目に、細胞をプレートから持ち上げ、dPBS中で洗浄し、ゲノムDNAを、製造業者のプロトコルに従ってQuick-DNA Miniprep Plus Kit(Zymo、D4068)で抽出し、-20℃で保管した。
NGS分析:各実験試料由来の細胞の編集を、次世代シークエンシング(NGS)分析を使用して評価した。全てのPCRを、KAPA HiFi HotStart ReadyMix PCR Kit(KR0370)を使用して行った。ゲノムDNA試料PCRの鋳型は、PCSK9、PMP22、およびTRACの場合、10k細胞/μLでQE中5μlのゲノムDNAであった。ゲノムDNA試料PCRの鋳型は、B2M、SOD1、およびHTTの場合、水中400ngのゲノムDNAであった。目的とする標的ゲノム位置に特異的なプライマーを設計して、標的アンプリコンを形成した。これらのプライマーは、Illuminaリードおよびリード2配列を導入するために5’末端に追加の配列を含む。さらに、それらは、固有の分子識別子(UMI)として機能する7ntのランダマー配列を含む。アンプリコンの質および定量を、Fragment Analyzer DNA analyzer kit(Agilent、dsDNA 35-1500bp)を使用して評価した。アンプリコンを、製造業者の指示に従ってIllumina Miseqで配列決定した。結果として得られた配列決定リードを参照配列と整列させ、インデルについて分析した。推定された切断位置と整列しなかった編集を有する試料またはスペーサー領域に予期しない対立遺伝子を有する試料を廃棄した。
結果
様々な遺伝子座でCasX:gNA 119.174によって達成された編集を検証するために、クローンプラスミドトランスフェクション実験をHEK 293T細胞に行った。複数のスペーサー(表13、実際のgNAスペーサーのコードDNAおよびRNA配列を列記する)を設計し、CasX 119ヌクレアーゼおよびガイド174足場をコードする発現プラスミドにクローニングした。HEK 293T細胞にプラスミドDNAをトランスフェクトし、ピューロマイシンで選択し、トランスフェクトした6日後にゲノムDNAを回収した。ゲノムDNAを、次世代シークエンシング(NGS)により分析し、挿入または欠失(インデル)の分析のために参照DNA配列と整列させた。CasX:gNA 119.174は、図9および図10に示されるように、6つの標的遺伝子にわたってインデルを効率的に生成することができた。インデル率はスペーサー間で異なったが、編集率中央値は一貫して60%以上であり、いくつかの事例では、91%ものインデル率が観察された。加えて、非標準的CTC PAMを有するスペーサーが試験した全ての標的遺伝子でインデルを生成することができることが示された(図11)。
結果は、CasXバリアント119およびgNAバリアント174がヒト細胞における多種多様な遺伝子座でインデルを一貫して効率的に生成することができることを示す。本アッセイに使用した多くのスペーサーの不偏選択が、遺伝子座を編集する119.174 RNP分子の全体的な有効性を示す一方で、TTC PAMおよびCTC PAMの両方でスペーサーを標的とする能力は、TTC PAMのみで編集する参照CasXと比較してその多様性の増加を示す。
実施例11:インビトロでの差次的PAM認識の評価
精製した野生型CasXおよび操作したCasXバリアントを、一定の標的配列を有するシングルガイドRNAと複合体形成する。RNP複合体を、100nMの最終濃度でMgCl2を含有する緩衝液に添加し、10nMの濃度で5’Cy7.5標識二本鎖標的DNAとインキュベートする。標的核酸配列に隣接する異なるPAMを含有する異なるDNA基質を用いて別個の反応を行う。反応のアリコートを一定の時点で採取し、等体積の50mM EDTAおよび95%ホルムアミドを添加してクエンチする。試料を変性ポリアクリルアミドゲル上で泳動させ、切断DNA基質と非切断DNA基質を分離する。結果を可視化し、CasXバリアントによる非標準的PAMの切断速度を決定する。
実施例12:二本鎖切断のためのヌクレアーゼ活性の評価
精製した野生型および操作したCasXバリアントを、一定のPM22標的配列を有するシングルガイドRNAと複合体形成する。RNP複合体を、100nMの最終濃度でMgCl2を含有する緩衝液に添加し、10nMの濃度で標的鎖または非標的鎖のいずれかに5’Cy7.5標識を有する二本鎖標的DNAとインキュベートする。反応のアリコートを一定の時点で採取し、等体積の50mM EDTAおよび95%ホルムアミドを添加してクエンチする。試料を変性ポリアクリルアミドゲル上で泳動させ、切断DNA基質と非切断DNA基質を分離する。結果を可視化し、野生型バリアントおよび操作したバリアントによる標的鎖および非標的鎖の切断速度を決定する。標的結合に対する変化と核酸分解反応自体の触媒作用速度に対する変化をより明確に区別するために、タンパク質濃度を10nM~1uMの範囲にわたって滴定し、各濃度での切断速度を決定して、擬似ミカエリス・メンテンフィットを生成し、kcat*およびKM*を決定する。KM*に対する変化は結合の変化を示し、kcat*に対する変化は触媒作用の変化を示す。
実施例13:切断のための標的鎖負荷の評価
精製した野生型および操作したCasX 119を、一定のPM22標的配列を有するシングルガイドRNAと複合体形成する。RNP複合体を、100nMの最終濃度でMgCl2を含有する緩衝液に添加し、10nMの濃度で標的鎖に5’Cy7.5標識および非標的鎖に5’Cy5標識を有する二本鎖標的DNAとインキュベートする。反応のアリコートを一定の時点で採取し、等体積の50mM EDTAおよび95%ホルムアミドを添加してクエンチする。試料を変性ポリアクリルアミドゲル上で泳動させ、切断DNA基質と非切断DNA基質を分離する。結果を可視化し、これらのバリアントによる両方の鎖の切断速度を決定する。非標的鎖切断ではなく標的鎖切断の速度の変化は、切断のための活性部位における標的鎖の負荷の改善を示すであろう。この活性を、事前に切断した基質を模倣して、非標的鎖にギャップを有するdsDNA基質でアッセイを繰り返すことによってさらに単離することができる。この状況における非標的鎖の改善された切断は、むしろ標的鎖の負荷および切断のさらなる証拠を与えるであろう。
実施例14:CasX:gNAのインビトロ切断アッセイ
1.野生型参照CasXと比較したタンパク質バリアントの切断能力のある分率を決定する
参照CasXと比較して活性なRNPを形成するCasXバリアントの能力を、インビトロ切断アッセイを使用して決定した。切断アッセイのベータ-2ミクログロブリン(B2M)7.37標的を以下のように作製した。配列TGAAGCTGACAGCATTCGGGCCGAGATGTCTCGCTCCGTGGCCTTAGCTGTGCTCGCGCT(非標的鎖、NTS(配列番号596))を有するDNAオリゴおよび配列TGAAGCTGACAGCATTCGGGCCGAGATGTCTCGCTCCGTGGCCTTAGCTGTGCTCGCGCT(標的鎖、TS(配列番号597))を有するDNAオリゴを、5’蛍光標識(それぞれ、LI-COR IRDye 700および800)とともに購入した。dsDNA標的を、1倍切断緩衝液(20mM Tris HCl pH 7.5、150mM NaCl、1mM TCEP、5%グリセロール、10mM MgCl2)中で1:1の比率でオリゴを混合し、10分間かけて95℃に加熱し、溶液を室温に冷却することによって形成した。
CasX RNPを、別途特定されない限り1倍切断緩衝液(20mM Tris HCl pH 7.5、150mM NaCl、1mM TCEP、5%グリセロール、10mM MgCl2)中で1.5倍過剰の指定したガイドとともに1μMの最終濃度で指定したCasXおよびガイド(グラフを参照されたい)で、37℃で10分間再構成し、その後、使用する準備が整うまで氷に移した。7.37標的を、7.37標的に相補的なスペーサーを有するsgRNAとともに使用した。
切断反応物を、100nMの最終RNP濃度および100nMの最終標的濃度で調製した。反応を37℃で行い、7.37標的DNAの添加によって開始した。アリコートを5、10、30、60、および120分時点で採取し、95%ホルムアミド、20mM EDTAに添加することによってクエンチした。試料を、95℃で10分間加熱することによって変性させ、10%尿素-PAGEゲル上で泳動させた。ゲルを、LI-COR Odyssey CLxで画像化し、LI-COR Image Studioソフトウェアを使用して定量するか、Cytiva Typhoonで画像化し、Cytiva IQTLソフトウェアを使用して定量するかのいずれかを行った。結果として得られたデータを、Prismを使用してプロットして分析した。我々は、半化学量論的量の酵素が延長した時間スケール下でさえも化学量論的量を超える標的を切断することができず、代わりに、存在する酵素の量に対応する定常状態に近づくという観察によって示されるように、CasXがアッセイ条件下で単回代謝回転酵素として本質的に作用すると仮定した。したがって、等モル量のRNPによって長時間スケールにわたって切断された標的の分率は、RNPのどのくらいの分率が適切に形成され、切断に対して活性であるかを示す。切断反応がこの濃度体制下で単相から明らかに逸脱するため、切断追跡を二相速度モデルに適合させ、3つの独立した複製の各々の定常状態を決定した。平均および標準偏差を計算して、活性分率を決定した(表14)。グラフを図12に示す。
見かけの活性(切断能力のある)分率を、CasX2+ガイド174+7.37スペーサー、CasX119+ガイド174+7.37スペーサー、CasX457+ガイド174+7.37スペーサー、CasX488+ガイド174+7.37スペーサー、およびCasX491+ガイド174+7.37スペーサーに対して形成されたRNPについて決定した。決定した活性分率を表14に示す。全てのCasXバリアントが野生型CasX2よりも高い活性分率を有し、これは、操作したCasXバリアントが野生型CasXと比較して試験した条件下で同一のガイドと有意に活性な安定したRNPを形成することを示す。これは、sgRNAに対する親和性の増加、sgRNAの存在下での安定性もしくは溶解性の増加、または操作したCasX:sgRNA複合体の切断能力のある立体構造のより高い安定性に起因し得る。RNPの溶解性の増加は、CasX2と比較してCasX457、CasX488、またはCasX491をsgRNAに添加したときに形成された観察された沈殿物の顕著な減少によって示された。
2.インビトロ切断アッセイ-野生型参照CasXと比較したCasXバリアントのk切断を決定する
図13および表14に示されるように、同じプロトコルを使用して、CasX2.2.7.37、CasX2.32.7.37、CasX2.64.7.37、およびCasX2.174.7.37の切断能力のある分率が、16±3%、13±3%、5±2%、および22±5%であると決定した。
ガイドのRNP形成への寄与をより良好に分離するために、ガイドの第2のセットを異なる条件下で試験した。7.37スペーサーを有する174、175、185、186、196、214、および215ガイドを、前述のように過剰なガイドではなく、ガイドの場合に1μMおよびタンパク質の場合に1.5μMの最終濃度でCasX491と混合した。結果を図14および表14に示す。これらのガイドの多くは、174を超えるさらなる改善を示し、185および196は、これらのガイド制限条件下で、174の17%と比較して、それぞれ、44%および46%の切断能力のある分率を達成した。
データは、CasXバリアントおよびsgRNAバリアントの両方が、野生型CasXおよび野生型sgRNAと比較して、ガイドRNAとより高度な活性RNPを形成することができることを示す。
野生型参照CasXと比較したCasXバリアント119、457、488、および491の見かけの切断速度を、標的7.37の切断のためのインビトロ蛍光アッセイを使用して決定した。
CasX RNPを、1倍切断緩衝液(20mM Tris HCl pH 7.5、150mM NaCl、1mM TCEP、5%グリセロール、10mM MgCl2)中で1.5倍過剰の指定したガイドとともに1μMの最終濃度で指定したCasX(図15を参照されたい)で、37℃で10分間再構成し、その後、使用する準備が整うまで氷に移した。切断反応を、200nMの最終RNP濃度および10nMの最終標的濃度で設定した。反応を、別途記述されない限り37℃で行い、標的DNAの添加により開始した。アリコートを0.25、0.5、1、2、5、および10分時点で採取し、95%ホルムアミド、20mM EDTAに添加することによってクエンチした。試料を、95℃で10分間加熱することによって変性させ、10%尿素-PAGEゲル上で泳動させた。ゲルを、LI-COR Odyssey CLxで画像化し、LI-COR Image Studioソフトウェアを使用して定量するか、Cytiva Typhoonで画像化し、Cytiva IQTLソフトウェアを使用して定量した。結果として得られたデータを、Prismを使用してプロットして分析し、各CasX:sgRNA組み合わせ複製の非標的鎖切断の見かけの一次速度定数(k切断)を決定した。独立した適合を有する3つの複製の平均および標準偏差を表14に提示し、切断追跡を図15に示す。
野生型CasX2、ならびにCasXバリアント119、457、488、および491の見かけの切断速度定数を決定し、ガイド174およびスペーサー7.37を各アッセイで利用した(表14および図15を参照されたい)。全てのCasXバリアントが野生型CasX2と比較して改善された切断速度を有した。上で決定されたようにより高い切断能力のある分率を有するにもかかわらず、CasX457は119よりもゆっくりと切断した。CasX488およびCasX491は、大幅に最も速い切断速度を示し、標的は第1の時点でほぼ完全に切断されたため、真の切断速度はこのアッセイの分解能を超え、報告されたk切断を下限とみなすべきである。
データは、CasXバリアントが野生型CasX2と比較してより高いレベルの活性を有し、少なくとも30倍高いk切断速度に達することを示す。
3.インビトロ切断アッセイ:ガイドバリアントと野生型ガイドとの比較
切断アッセイを、ガイドバリアント32、64、および174と比較した野生型参照CasX2および参照ガイド2を用いて行い、これらのバリアントが切断を改善したかも決定した。実験を上述のように行った。結果として得られたRNPの多くが試験した時間内に標的の完全な切断に近づかなかったため、我々は、一次速度定数ではなく、初期反応速度(V0)を決定した。最初の2つの時点(15秒および30秒)をCasX:sgRNA組み合わせおよび複製の各々のラインと適合させた。3つの複製の勾配の平均および標準偏差を決定した。
アッセイした条件下で、ガイド2、32、64、および174を有するCasX2のV0は、20.4±1.4nM/分、18.4±2.4nM/分、7.8±1.8nM/分、および49.3±1.4nM/分であった(表14ならびに図16および図17を参照されたい)。ガイド174は、結果として得られたRNPの切断速度の実質的な改善を示した(2と比較して約2.5倍、図17を参照されたい)一方で、実施したガイド32および64は、ガイド2と同様またはそれよりも劣っていた。注目すべきことに、ガイド64は、ガイド2よりも遅い切断速度を支持するが、インビボではるかにより良好に機能する(データ示さず)。ガイド64を生成するための配列改変のうちのいくつかは、トリプレックス形成に関与するヌクレオチドを犠牲にしてインビボ転写を改善する可能性が高い。ガイド64の改善された発現は、インビボでのその改善された活性を説明する可能性が高いが、その低下した安定性は、インビトロでの不適切なフォールディングをもたらす可能性がある。
相対的切断速度を決定するために、スペーサー7.37およびCasX491を有するガイド174、175、185、186、196、214、および215を使用して追加の実験を行った。切断速度を我々のアッセイで測定可能な範囲に低下させるために、切断反応物を10℃でインキュベートした。結果を図18および表14に示す。これらの条件下で、215は、174よりも速い切断速度を支持した唯一のガイドであった。ガイド制限条件下でRNPの最も高い活性分率を呈した196は、174と本質的に同じ反応速度を有し、異なるバリアントが別個の特性の改善をもたらすことを再び強調する。
データは、本アッセイの条件下で、CasXを有するガイドバリアントの大半を使用することにより、野生型ガイドを有するものよりも高いレベルの活性を有するRNPが得られ、初期切断速度の約2倍~6倍超の範囲の改善がもたらされることを裏付ける。表14の数字は、左から右に、RNP構築物のCasXバリアント、sgRNA足場、およびスペーサー配列を示す。
実施例15:ニッキングバリアントの特定
精製した修飾CasXバリアントを、一定の標的配列を有するシングルガイドRNAと複合体形成する。RNP複合体を、100nMの最終濃度でMgCl2を含有する緩衝液に添加し、10nMの濃度で標的鎖に5’フルオレセイン標識および非標的鎖に5’Cy5標識を有する二本鎖標的DNAとインキュベートする。反応のアリコートを一定の時点で採取し、等体積の50mM EDTAおよび95%ホルムアミドを添加してクエンチする。試料を変性ポリアクリルアミドゲル上で泳動させ、切断DNA基質と非切断DNA基質を分離する。一方の鎖のみの効率的な切断は、本バリアントが一本鎖ニッカーゼ活性を有していたことを示す。
実施例16:RNP産生のためのCasXバリアントの改善された発現および溶解度特性の評価
野生型および修飾CasXバリアントは、同じ条件下で、BL21(DE3)E.coliで発現する。全てのタンパク質は、IPTG誘導性T7プロモーターの制御下にある。細胞を37℃のTB培地中で0.6のODまで増殖させ、その時点で増殖温度を16℃に低下させ、0.5mMのIPTGを添加することにより発現を誘導させる。18時間発現させた後に細胞を回収する。可溶性タンパク質画分を抽出し、SDS-PAGEゲル上で分析する。可溶性CasX発現の相対レベルをクーマシー染色によって特定する。タンパク質を上記のプロトコルに従って並行して精製し、純粋なタンパク質の最終収量を比較する。精製したタンパク質の溶解度を決定するために、タンパク質が沈殿し始めるまで、構築物を保存緩衝液中で濃縮する。沈殿したタンパク質を遠心分離により除去し、可溶性タンパク質の最終濃度を測定して、各バリアントの最大溶解度を決定する。最後に、CasXバリアントをシングルガイドRNAと複合体形成させ、沈殿が始まるまで濃縮する。沈殿したRNPを遠心分離により除去し、可溶性RNPの最終濃度を測定して、ガイドRNAに結合したときの各バリアントの最大溶解度を決定する。
実施例17:sgNAおよびCasXタンパク質活性を測定するために使用するアッセイ
いくつかのアッセイを使用して、CasXタンパク質ならびにsgNAディープミューテーショナルエボルーション(DME)ライブラリおよび修飾バリアントの初期スクリーニングを実行し、CasX参照sgNAおよびタンパク質と比較した選択タンパク質およびsgNAバリアントの活性を測定した。
E.coli CRISPRiスクリーニング:
簡潔には、カルベニシリン(Carb)耐性プラスミド上にGFP gNAを有するクロラムフェニコール(CM)耐性プラスミド上の死んでいるCasX DMEライブラリの生物学的トリプリケートを、遺伝的に組み込まれて構成的に発現されたGFPおよびRFPを有するMG1655に(5倍超のライブラリサイズで)形質転換した。細胞を、EZ-RDM+Carb、CM、およびアンヒドロテトラサイクリン(aTc)誘導物質中で一晩増殖させた。E.coliを、RFP抑制ではなくGFPの上位1%のゲートに基づいてFACS分類し、収集し、すぐに再分類して、機能性の高いCasX分子についてさらに濃縮した。その後、二重分類したライブラリを増殖させ、DNAをhighseqでのディープシークエンシングのために収集した。このDNAもプレート上で再形質転換し、個々のクローンをさらなる分析のために採取した。
E.coli毒素の選択:
簡潔には、アラビノース誘導性毒素を含むカルベニシリン耐性プラスミドをE.coli細胞に形質転換し、電気的コンピテントにした。クロラムフェニコール耐性プラスミド上に毒素標的gNAを有するCasX DMEライブラリの生物学的トリプリケートを、この細胞に(5倍超のライブラリサイズで)形質転換し、LB+CMおよびアラビノース誘導物質中で増殖させた。毒素プラスミドを切断したE.coliは誘導培地中で生存し、対数中期まで増殖させ、機能的CasX切断因子を有するプラスミドを回収した。この選択を必要に応じて繰り返した。その後、選択したライブラリを増殖させ、DNAをhighseqでのディープシークエンシングのために収集した。このDNAもプレート上で再形質転換し、個々のクローンをさらなる分析および試験のために採取した。
レンチウイルスベースのスクリーニングであるEGFPスクリーニング:
レンチウイルス粒子を、トランスフェクション時に70%~90%のコンフルエンシーでHEK293細胞中で産生した。細胞を、CasX DMEライブラリを含むプラスミドのポリエチレンイミンベースのトランスフェクションを使用してトランスフェクトした。レンチウイルスベクターを、粒子産生のためにレンチウイルスパッケージングプラスミドおよびVSV-Gエンベローププラスミドで共トランスフェクトした。トランスフェクトした12時間後に培地を交換し、トランスフェクトした36~48時間後にウイルスを収集した。ウイルス上清を、0.45mmの膜フィルターを使用して濾過し、適切な場合、細胞培養培地中で希釈し、組み込まれたGFPレポーターを有する標的細胞であるHEK細胞に添加した。必要に応じて、ポリブレンを補充して、形質導入効率を高めた。形質導入細胞を、ピューロマイシンを使用して形質導入後24~48時間にわたって選択し、7~10日間増殖させた。その後、細胞をGFP破壊について分類し、機能性の高いCasX sgNAまたはタンパク質バリアントについて収集した(図19を参照されたい)。その後、ライブラリをゲノムから直接PCRにより増幅し、highseqでのディープシークエンシングのために収集した。このDNAをプレート上で再クローニングおよび再形質転換することもでき、個々のクローンをさらなる分析のために採取した。
実施例18:HEK EGFPレポーターの編集効率のアッセイ
CasX参照sgNAおよびタンパク質ならびにそれらのバリアントの編集効率をアッセイするために、EGFP HEK293Tレポーター細胞を96ウェルプレートに播種し、製造業者のプロトコルに従って、Lipofectamine 3000(Life Technologies)、ならびに参照またはCasXバリアントタンパク質、P2A-ピューロマイシン融合物、および参照またはバリアントsgNAをコードする100~200ngのプラスミドDNAでトランスフェクトした。翌日、細胞を1.5μg/mlのピューロマイシンで2日間にわたって選択し、選択した7日後に蛍光活性化細胞分類(FACS)によって分析して、細胞からのEGFPタンパク質のクリアランスを可能にした。編集によるEGFP破壊を、Attune NxTフローサイトメーターおよびハイスループットオートサンプラーを使用して追跡した。
実施例19:CasX参照sgRNAの切断効率
配列番号4(下記)の参照CasX sgRNAは、WO 2018064371およびUS10570415B2に記載されており、それらの内容は、参照により本明細書に組み込まれる:
ACAUCUGGCGCGUUUAUUCCAUUACUUUGGAGCCAGUCCCAGCGACUAUGUCGUAUGGACGAAGCGCUUAUUUAUCGGAGAGAAACCGAUAAGUAAAACGCAUCAAAG(配列番号4)。
配列番号5(下記)を生成するための配列番号4のsgRNA参照配列に対する改変がCasX切断効率を改善することができることが見出された。配列は、UACUGGCGCUUUUAUCUCAUUACUUUGAGAGCCAUCACCAGCGACUAUGUCGUAUGGGUAAAGCGCUUAUUUAUCGGAGAGAAAUCCGAUAAAUAAGAAGCAUCAAAG(配列番号5)である。
CasX参照sgRNAおよびそのバリアントの編集効率をアッセイするために、EGFP HEK293Tレポーター細胞を96ウェルプレートに播種し、製造業者のプロトコルに従って、Lipofectamine 3000(Life Technologies)、ならびに参照CasXタンパク質、P2A-ピューロマイシン融合物、およびsgRNAをコードする100~200ngのプラスミドDNAでトランスフェクトした。翌日、細胞を1.5μg/mlのピューロマイシンで2日間にわたって選択し、選択した7日後に蛍光活性化細胞分類(FACS)によって分析して、細胞からのEGFPタンパク質のクリアランスを可能にした。編集によるEGFP破壊を、Attune NxTフローサイトメーターおよびハイスループットオートサンプラーを使用して追跡した。
CasX参照およびsgNAバリアントによるEGFPレポーターの切断を試験する場合、以下のスペーサー標的配列を使用した:
E6(TGTGGTCGGGGTAGCGGCTG(配列番号17))およびE7(TCAAGTCCGCCATGCCCGAA(配列番号18))。
配列番号4のsgRNAと比較して配列番号5のsgRNAの切断効率が増加した例を図20に示す。配列番号5の編集効率は、配列番号4と比較して176%改善した。したがって、配列番号5を、以下に記載される、DMEおよび追加のsgNAバリアント設計のための参照sgRNAとして選択した。
実施例20:標的切断が改善されたgNAバリアントの設計、作製、および評価
ガイド核酸(gNA)バリアントを、参照gNAと比較した切断活性の改善を評価するために設計および試験した。これらのガイドを、本明細書に記載されるように、DMEまたは合理的設計および伸長ステムなどのガイド部品の交換もしくは付加または末端でのリボザイムの付加により発見した。
実験計画:全てのガイドを、以下のようにHEK293T細胞株またはHEK293Tレポーター細胞株で試験した。哺乳類細胞を、37℃および5%CO2のインキュベーター内で維持した。HEK293Tヒト腎臓細胞およびその誘導体を、10%ウシ胎仔血清(FBS、Seradigm、番号1500-500)ならびに100単位/mlのペニシリンおよび100mg/mlのストレプトマイシン(100×-Pen-Strep、GIBCO、番号15140-122)を補充し、かつピルビン酸ナトリウム(100×、Thermofisher、番号11360070)、非必須アミノ酸(100×、Thermofisher、番号11140050)、HEPES緩衝液(100×、Thermofisher、番号15630080)、および2-メルカプトエタノール(1000×、Thermofisher、番号21985023)をさらに含み得るダルベッコ改変イーグル培地(DMEM、Corning Cellgro、番号10-013-CV)中で増殖させた。細胞を96ウェルプレートに20,000~30,000細胞/ウェルで播種し、製造業者のプロトコルに従って、0.25~1uLのLipofectamine 3000(Thermo Fisher Scientific、番号L3000008)、レポーターまたは標的遺伝子を標的とするCasXおよび参照またはバリアントCasXガイドを含む50~500ngのプラスミドを使用してトランスフェクトした。24~72時間後、培地を交換し、0.3~3.0ug/mlのピューロマイシン(Sigma、番号P8833)を添加して、形質転換を選択した。選択した24~96時間後、細胞をフローサイトメトリーによって分析し、適切な前方および側方散乱についてゲートし、単細胞を選択し、その後、緑色蛍光タンパク質(GFP)または抗体レポーター発現(Attune Nxt Flow Cytometer、Thermo Fisher Scientific)についてゲートして、フルオロフォアの発現レベルを定量した。試料毎に少なくとも10,000個の事象を収集した。HEK293T-GFPゲノム編集レポーター細胞株の場合、フローサイトメトリーを使用して、GFP陰性(編集済み)細胞のパーセンテージを定量し、各バリアントのGFP破壊を伴う細胞数を参照ガイドと比較して、倍率変化測定値を生成した。
結果:DMEにより生成されたsgNAバリアントからの結果を測定し、配列番号4の参照gNAと比較した結果を図22に提示し、ほとんどのバリアントが参照gNAと比較して0.1~約1.5倍の改善を示した。合理的設計およびガイド部品の交換または付加(伸長ステムなどまたは末端でのリボザイムの付加)により生成されたバリアントの結果を、それぞれ、図21および23に示し、この場合もやはり、多くの構築物で改善が見られた。図23に番号で示されているバリアントへの追加をそれらのコード配列とともに以下の表15に列記する。我々は、C18Gなどの単一変異が参照と比較してガイド活性を改善することを観察した。加えて、MS2、QB、PP7、UvsXなどの異なるステムループを伸長ステムループと合理的に交換することにより、元の伸長ステムループを切断する場合と同様に、参照ガイドと比較して活性が改善された。最後に、我々は、ほとんどのリボザイムが活性を破壊する一方で、参照ガイドRNAに3’HDVを付加することにより、活性を最大20~50%改善させることができることを実証する。
結論:結果は、DMEおよび合理的設計を使用してgNAのパフォーマンスを向上させることができ、かつこれらのバリアントRNAの多くを本明細書に記載のCasX:gNA系の構成要素として標的配列とともに使用して標的核酸配列を編集することができるという結論を裏付ける。
実施例21:B2M遺伝子座のCasX編集
目標:B2M遺伝子座の編集に最適なCasXおよびgNA分子を特定するために実験を行った。
材料および方法:
1.B2M標的構築物の生成:
B2M標的構築物を生成するために、コドン最適化CasX 2(構築物2.2)および構築物119.64分子(表16のCasX配列、ガイド配列は表1および表2に列記されている)および融合NLS(本明細書で「StX」と称される)、ガイド足場、および非標的標的配列を、標準クローニング法を使用して、コードDNA配列を使用して哺乳動物発現プラスミド(pStX)にクローニングした。pStXは、ピューロマイシンおよびカルベニシリンの両方の選択マーカーを含む。目的とする遺伝子を標的とする標的配列をコードする配列を、StX PAM位置に基づいて設計した(RNA標的配列を列記する表17、プラスミドを対応するDNAコード配列で作製した)。標的配列DNAを、標的配列およびこの配列の逆相補体からなる一本鎖DNA(ssDNA)オリゴ(Integrated DNA Technologies)として注文した。これらの2つのオリゴを一緒にアニーリングし、T4 DNAリガーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0202L)およびプラスミドの適切な制限酵素を使用してGolden Gateアセンブリによって個別にまたはバルクでpStxにクローニングした。Golden Gate産物を、カルベニシリンを含有するLb寒天プレート(LB:Teknova、カタログ番号L9315、寒天:Quartzy、カタログ番号214510)上にプレーティングした、NEB Turbo competent E.coli(NEB、カタログ番号C2984I)などの化学的または電気的コンピテント細胞に形質転換した。個々のコロニーを採取し、製造業者のプロトコルに従ってQiagen Qiaprep spin Miniprep Kit(Qiagen、カタログ番号27104)を使用してミニプレップした。結果として得られたプラスミドを、サンガーシークエンシングを使用して配列決定して、正しいライゲーションを確実にした。SaCas9およびSpyCas9対照プラスミドを、pStxのタンパク質およびガイド領域をそれぞれのタンパク質およびガイドと交換して、上記のpStxプラスミドと同様に調製した。SaCas9およびSpyCas9の標的配列は、文献からから得たものまたは確立された方法に従って合理的に設計したもののいずれかであった。
2.哺乳類細胞株におけるB2M編集活性の評価:
2つのStXバリアントの活性を、ヒト胎児腎(HEK293T)細胞およびヒトTリンパ球細胞(Jurkats)を含む哺乳類細胞で評価した。哺乳類細胞を、37℃および5%CO2のインキュベーター内で維持した。HEK293T細胞およびその誘導体を、10%ウシ胎仔血清(FBS、Seradigm、番号1500-500)ならびに100単位/mlのペニシリンおよび100mg/mlのストレプトマイシン(100×-Pen-Strep、GIBCO、番号15140-122)を補充し、かつピルビン酸ナトリウム(100×、Thermofisher、番号11360070)、非必須アミノ酸(100×、Thermofisher、番号11140050)、HEPES緩衝液(100×、Thermofisher、番号15630080)、および2-メルカプトエタノール(1000×、Thermofisher、番号21985023)をさらに含み得るダルベッコ改変イーグル培地(DMEM、Corning Cellgro、番号10-013-CV)中で増殖させた。JurkatおよびK562を、10%ウシ胎仔血清(FBS、Seradigm、番号1500-500)ならびに100単位/mlのペニシリンおよび100mg/mlのストレプトマイシン(100×-Pen-Strep、GIBCO、番号15140-122)を補充し、かつピルビン酸ナトリウム(100×、Thermofisher、番号11360070)、非必須アミノ酸(100×、Thermofisher、番号11140050)、HEPES緩衝液(100×、Thermofisher、番号15630080)、および2-メルカプトエタノール(1000×、Thermofisher、番号21985023)をさらに含み得るRPMI培地中で培養した。HEK293Tなどの接着細胞を96ウェルプレートに20,000~30,000細胞/ウェルで播種し、製造業者のプロトコルに従って、0.25~1uLのLipofectamine 3000(Thermo Fisher Scientific、番号L3000008)、レポーターまたは標的遺伝子を標的とするCasXおよび参照またはバリアントCasXガイドを含む50~500ngのプラスミドを使用してトランスフェクトした。あるいは、Jurkatなどの懸濁細胞を、製造業者のプロトコルに従ってLonza 4D-nucleofectorを使用して0.5~4.0ugのプラスミドDNA/200k細胞でヌクレオフェクトした。ヌクレオフェクトした後、Jurkatなどの懸濁細胞を96ウェルプレート中で培養した。24~72時間後、培地を交換し、0.3~3.0ug/mlのピューロマイシン(Sigma、番号P8833)を添加して、形質転換を選択した。以下の対照またはそれらの組み合わせ:非標的標的配列を有するStX分子、B2Mを標的とするSa.Cas9および/またはSpyCas9、および非標的標的配列を有するSa.Cas9およびSpy.Cas9を、各トランスフェクションまたはヌクレオフェクション実験に使用した。選択した24~96時間後、またはそれ以降に、細胞をフローサイトメトリーによって分析し、適切な前方および側方散乱についてゲートし、単細胞を選択し、その後、抗体レポーター発現(Attune Nxt Flow Cytometer、Thermo Fisher Scientific)についてゲートして、フルオロフォアの発現レベルを定量した。試料毎に少なくとも10,000個の事象を収集した。その後、データを使用して、抗体標識陰性(編集済み)細胞のパーセンテージを計算した。
加えて、各実験試料由来の細胞における編集を、T7E1およびNGSを使用してアッセイした。このために、各実験試料由来の細胞のサブセットを溶解させ、製造業者のプロトコルに従ってQuikextract溶液(Lucigen、カタログ番号QE09050)を使用してゲノムDNAを抽出した。T7E1の場合、ゲノムDNAを、最初に、目的とする標的ゲノム位置でプライマーを用いてPCR増幅する。その後、この増幅したDNAをNew England Biolabs T7E1に従って処理し、ゲル電気泳動によって分析した。
3.NGS分析
NGS分析のために、ゲノムDNAを、目的とする標的ゲノム位置に特異的なプライマーを用いてPCR増幅して、標的アンプリコンを形成した。これらのプライマーは、Illuminaリード1およびリード2配列を導入するために5’末端に追加の配列を含む。さらに、それらは、固有の分子識別子(UMI)として機能する16ntのランダマー配列を含む。アンプリコンの質および定量を、Fragment Analyzer DNA analyzer kit(Agilent、dsDNA 35-1500bp)を使用して評価した。アンプリコンを、製造業者の指示に従ってIllumina Miseqで配列決定した。
配列決定からの生fastqファイルを以下のように処理した:(1)プログラムcutadapt(v.2.1)を使用して、配列を品質およびアダプター配列のためにトリムした。(2)プログラムflash2(v2.2.00)を使用して、リード1およびリード2からの配列を単一の挿入配列に統合した。(3)同じUMI配列を有する挿入配列を単一の配列に統合した。第1のステップでは、塩基毎の投票戦略(per-base voting strategy)を使用して、同じUMIを有する全ての個々の挿入配列から単一のコンセンサス配列を生成した。第2のステップでは、個々の挿入配列をコンセンサス配列と比較した。挿入配列の67%以上がコンセンサス配列と完全に一致する場合、コンセンサス配列をそのUMIに対して採用した。そうでない場合、最も高い配列品質を有する個々の挿入配列をそのUMIに使用する。(4)コンセンサス挿入配列を、予想されるアンプリコン配列および標的配列とともに、プログラムCRISPResso2(v 2.0.29)にかけた。このプログラムは、標的配列の3′末端付近のウィンドウ(標的配列の3’末端から-3bpを中心とする20bpウィンドウ)内の修飾されたリードのパーセントを定量する。StX分子の修飾パーセントを、このウィンドウ内での挿入および/または欠失を含む合計リードパーセントによって定量した。
結果:
HLA1発現のレベルを最初に複数のヒト細胞株で評価した(図24)。このアッセイの基礎は、HLA1の必須構造タンパク質であるB2MのノックアウトによるHLA1発現レベルの減少である。T7E1アッセイにより、HEK細胞におけるB2M遺伝子座の編集が確認された(図25)。我々は、HLA1に特異的な蛍光抗体を使用してこれをスクリーニングした。様々なPAM特異性を有する68個のB2M標的配列(表17を参照されたい)のHEK293T細胞における初期スクリーニングを、SpyCas9を対照として使用した初期Stx分子2.2で試験し、a)その後、SaCas9と互換性のある26個のB2M標的配列で同様のスクリーニングを行い(表17を参照されたい)、SaCas9分子を有するこの標的の対照を確立した。HLA1発現の変化パーセントとして表される編集アッセイの結果を表17に提示する。
Stx 119.64バリアントは、Stx 2.2よりも実質的な改善を示し、フローサイトメトリーによりHEK293T細胞で測定した場合、HEK細胞の内因性B2M遺伝子座で最大20倍高い編集効率であった(図26)。Stx 119.64と、HEK 293T細胞の内因性B2Mを標的とする5つの最良のSaCas9スペーサーとの比較は、同等のレベルの編集を示す(図27および図28)。HEK 293tTB2M遺伝子座のNGS分析は、Stx 119.64で最大80%の修飾を示す(図29)。主に挿入配列であるSpyCas9とは対照的に、これらの修飾は主に欠失である。
結論:結果は、Stx CasXの編集パフォーマンスをStx 2.2の配列に導入された選択的変異によって改善することができることを裏付ける。
実施例22:キメラ抗原受容体(CAR)およびTCRを発現させるように遺伝子操作された細胞におけるB2Mの遺伝子破壊
初代ヒトCD4+およびCD8+T細胞を、健常ドナーから得たヒトPBMC試料から免疫親和性に基づく選択によって分離する。結果として得られた細胞を、ヒト血清、IL-2(100U/mL)、IL-7(10ng/mL)、およびIL-15(5ng/mL)を含む培地中で抗CD3/抗CD28試薬と37℃で培養することによって刺激した後、24~48時間にわたるレンチウイルス形質導入によりキメラ抗原受容体(CAR)で操作する。細胞を、T2Aリボソームスイッチをコードする配列によって分離された、形質導入の代理マーカーとして使用するための、例示的な抗CD19 CARをコードする核酸分子および切断型EGFR(EGFRt)をコードする核酸を含むレンチウイルスベクターを使用して形質導入する。CARは、抗CD19 scFv(VHとVLが短いリンカーによって結合されている表5の抗CD19配列など)、Ig由来のスペーサー、ヒトCD28由来の膜貫通ドメイン、ヒト4-1BB由来の細胞内シグナル伝達ドメイン、およびヒトCD3ゼータ由来のシグナル伝達ドメインを含む。操作されたT細胞受容体(TCR)を導入するために、細胞を、リンカー配列によって(CAR抗CD19配列と同じであっても異なってもよい)表5の抗CD19配列に連結されたヒト全長T細胞受容体α鎖をコードする核酸分子を含み、かつCD3イプシロンまたはCD3ガンマの細胞内シグナル伝達ドメインをさらに含むレンチウイルスベクターを使用して形質導入する。
形質導入後、細胞を、ヒト血清、ならびにIL-2(50U/mL)、IL-7(5ng/mL)、およびIL-15(0.5ng/mL)を含む培地中で36~48時間培養する。その後、細胞を、標的配列GUGUAGUACAAGAGAUAGAA(表17のTTC 9(配列番号616))を有するB2M標的gNAおよびガイド174を有するCasX 119を使用して調製したRNPで電気穿孔する。その後、細胞を、同じ濃度のIL-2、IL-7、およびIL-15を含む同じ培地中で、30℃で一晩培養し、次いで、電気穿孔後12~15日まで37℃で培養する。
CARおよびB2M発現
B2Mの細胞表面発現、TCRおよびCAR発現(代理マーカーで示される)を、抗CD3/抗CD28抗体と結合したビーズで24時間再刺激した後、電気穿孔後12日目に評価する。フローサイトメトリーにより、細胞を、抗EGFR抗体で染色してCAR発現を確認し(代理マーカーであるEGFRtの表面発現で示される)、抗TCRアルファで染色してTCR発現を確認し、抗B2M抗体で染色して表面上でのB2Mのノックダウン発現を確認する。フローサイトメトリーにより、細胞の大半が、B2Mの発現、CAR発現集団の発現(EGFRtマーカーで示される)、およびTCR発現集団におけるTCRの発現の減少を示すと予想される。
修飾されて操作されたCD4+およびCD8+T細胞の表現型の特徴もフローサイトメトリーによって評価し、表現型、分化状態、および/または活性化状態を示すものを含む様々なマーカーの表面発現を評価する。細胞を、B2Mを認識するものおよび上述のEGFRtマーカー(CAR発現の代理)に加えて、-Cモチーフケモカイン受容体7(CCR7)、4-1BB、TIM-3、CD27、CD45RA、CD45RO、Lag-3、CD62L、CD25、およびCD69に特異的な抗体で染色する。
実施例23:細胞毒性アッセイ
JVM-2細胞(CD19を発現するヒト慢性B細胞白血病細胞株)および実施例22のCAR-T細胞株を、10%FCS(Bio Whittaker,Walkersville,MD)、100IU/mLのペニシリン、および100μg/mLのストレプトマイシン(Life Technologies))を補充したRPMI 1640(Life Technologies,Rockville,MD)中で培養する。細胞毒性を、標準51Cr放出アッセイで測定する。96ウェルU底マイクロタイタープレート(1試料あたり三連ウェル)内で、CAR-T細胞に、様々なエフェクター/ターゲット細胞比でクロム51(51Cr)標識標的細胞(1ウェルあたり5×103細胞)を播種する。プレートを37℃および5%CO2で6時間インキュベートする。51Cr放出を、液体シンチレーションカウンターを使用して100μLの上清中で測定する。最大放出が界面活性剤放出標的細胞数から得られ、自発的放出がエフェクター細胞の不在下での標的細胞数から得られる。細胞毒性を以下のように計算する:特異的溶解%=[(実験的放出-自発的放出)/(最大放出-自発的放出)]。データがCD19+標的細胞に溶解をもたらすCAR-T細胞の能力を裏付けることが予想される。
実施例24:B2M遺伝子座での編集
材料および方法
CasXバリアント119、488、および491を上記の実施例に記載されるように発現させ、精製した。足場174ならびにスペーサー7.9(配列GUGUAGUACAAGAGAUAGAA(配列番号616)を有する)およびスペーサー7.37(配列GGCCGAGAUGUCUCGCUCCG(配列番号592)を有する)を有するシングルガイドRNAを、上記の実施例に記載されるように転写し、精製した。個々のRNPを、25mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.25)、150mM NaCl、1mM MgCl2、および200mMトレハロースを含む緩衝液(緩衝液1)中でタンパク質を1.2倍モル過剰のガイドと混合することによって組み立てた。RNPを37℃で10分間インキュベートし、その後、サイズ排除クロマトグラフィーにより精製した。RNPの濃度を、Pierce 660nmタンパク質アッセイを使用して精製後に決定した。
精製したRNPを、Jurkat細胞のB2M遺伝子座での編集について試験した。RNPを、Lonza 4-D nucleofectorシステムを使用して電気穿孔により送達した。別途特定されない限り、700,000個の細胞を20uLのLonza緩衝液P3中に再懸濁し、緩衝液1中で適切な濃度および5uLの最終体積に希釈したRNPに添加した。細胞を、プロトコルEH-115を使用したLonza 96ウェルシャトルシステムを使用して電気穿孔した。細胞を事前に平衡化したRPMI中で回収し、その後、各電気穿孔条件を96ウェルプレートの3つのウェルに分割した。ヌクレオフェクション後1日目および4日目に培地を交換した。ヌクレオフェクション後7日目に、細胞を蛍光抗HLA 1抗体で染色し、Attune Nxtフローサイトメーターを使用して表面HLAの除去を評価した。次世代シークエンシングを実行した場合、各条件由来の細胞の半分をさらに3日間継代した後、回収した。ゲノムDNAを単離し、B2M遺伝子の関連領域(7.37の場合はエクソン1、7.9の場合はエクソン2)をPCR増幅し、Illumina MiSeqを使用して配列決定した。結果として得られた配列リードを、Crispressoを使用して編集プロファイルについて分析した。
結果
CasXバリアント119、488、または491のいずれかおよびB2M標的ガイド174.7.9または174.7.37から成るCasX RNPを、25uLのヌクレオフェクション条件あたり1.25、5、20、および80pmol用量でJurkat細胞にヌクレオフェクトした。スペースの制約のため、RNP 119.174.7.37の1.25pmol用量を省略した。7.9を標的とするRNPは、20pmol用量および80pmol用量で全てのタンパク質バリアントの90%超の細胞中の表面HLAを排除した(図30)。より低い用量では、CasX 488 RNPおよびCasX 491 RNPがCasX 119 RNPを上回った。7.37を標的とするRNPは、約80%の編集上限を有するように見え、5pmolの用量で119の編集が実質的に減少したが、488および491の最低用量でさえ編集の減少は比較的わずかであった(図30)。全ての用量にわたって、488ベースのRNPおよび491ベースのRNPの性能はほぼ同一であった。緩衝液のみの対照と比較したRNPでの処理後の生存細胞の数によって測定されるように、RNPのいずれも顕著なRNP依存性毒性を呈さなかった(図31)。491は、測定の標準偏差と比較して差が小さいものの、488よりも優れた生存率を潜在的に有し、より優れた生産特性も有し(データ示さず)、将来のRNP編集実験の好ましい候補になる。
HLAの表現型ノックダウンを検証するために、B2Mの標的領域のディープシークエンシングを、各RNPの1.25、5、および20pmol用量で行った。488.174.7.9(CasX 488、gNA 174およびスペーサー7.9)RNPおよび491.174.7.9(CasX 491、gNA 174およびスペーサー7.9)RNPは、20pmol用量でB2M遺伝子座の99%超にインデルを生成し、それぞれ、5pmol用量でB2M遺伝子座の95%および97%にインデルを生成した(図32)。対応する7.37 RNPは、20pmol用量および5pmol用量の両方で99%超のインデルをもたらし、これは、この場所での編集の多くが依然として機能的B2M産生をもたらし、表現型ノックアウトに明らかな上限をもたらすことを示す。NGSデータは表現型分析と一致しており、119ベースのRNPと比較して488および491で一貫してより高い編集を示し、ピコモル範囲内で非常に低用量のRNPで効率的な編集も示す。
実施例25.TRAC遺伝子座でのNHEJおよびHDR
方法および材料
CasXバリアント491およびgRNA 174.15.3または174.15.5のいずれかから成るRNPを組み立て、上述のように精製した。相同性指向修復の鋳型を、切断部位の両側のおよそ500bpと、隣接するP2AおよびT2A自己切断ペプチド配列を有するeGFP配列とに対応するヒトゲノムDNA由来の相同性アームをPCR増幅することによって生成した(使用したプライマーは表18に記載のものである)。結果として得られた鋳型がTRACとインフレームのP2A-eGFP-T2A構築物を含むように、オーバーラップエクステンションPCRを使用して断片を組み合わせた。その後、組み立てた鋳型配列を、PstIおよびHindIII制限部位を使用してプラスミド骨格にクローニングした。二本鎖DNA鋳型を生成するために、指定したプライマーを使用して適切なプラスミドをPCR増幅し、生成物をフェノール-クロロホルム抽出およびエタノール沈殿によって精製した。一本鎖DNA鋳型を生成するために、同じプライマーを使用してプラスミドをPCR増幅したが、2つのうちの1つが5’リン酸塩を含んでいた。結果として得られた生成物を精製し、5’リン酸塩で鎖を分解するラムダエキソヌクレアーゼを使用して消化し、主に所望の鎖のssDNAを生成する。ssDNA生成物をフェノール-クロロホルム抽出およびエタノール沈殿によって精製した。
最終体積2uLにするために水中で所望の濃度に希釈した鋳型DNAを必要に応じて反応物に付加したことを除いて、電気穿孔を主に上述のように実行した。50pmolのRNPを使用し、鋳型DNAの量は、dsDNAの場合、2~8ugであり、ssDNAの場合、1~4ugであった。ヌクレオフェクションの7日後、細胞を、蛍光抗TCR α/β抗体を使用して染色し、Attune Nxtフローサイトメーターを使用してTCRノックアウトおよびGFP発現について評価した。Jurkat細胞は、遺伝子座に編集がない場合、有意なTCR陰性集団を有する。これを補正するために、TCRを発現していない細胞を、通常のTCR発現および提示を有する細胞と同等の率で、TRAC遺伝子座で編集し、式E
c=(TCRNeg
Obs-TCRNeg
ctrl)/(1-TCRNeg
ctrl)を適用し、式中、E
cは、補正された編集であり、TCRNeg
Obsは、観察されたTCR陰性細胞率であり、TCRNeg
ctrlは、緩衝液のみの対照で観察された平均TCR陰性細胞率である。TCRα遺伝子座のサイレンシングが我々のHDR効率を過小評価する可能性があるが、GFP+細胞には補正を適用しなかった。
結果
ドナーの不在下でのTRAC標的RNPは、それぞれ、スペーサー15.3および15.5の50pmol用量で75%および83%の細胞中の表面TCR α/βを排除した(図33)。dsDNAは、最も高いHDR率をもたらし、10%超に達するように見えたが、ほぼ全ての細胞の死にもつながった。ssDNAの生存率に対する影響ははるかに低く、いくつかの事例では、ドナーなしの対照および緩衝液のみの対照と比較して生存率が上昇するように見えた。ssDNAによるHDR率は、RNPおよびドナーの両方の用量によって1%~6%の範囲で異なり、スペーサー15.5およびドナーDNAの上方鎖で最も高い率が達成された。両方のスペーサーについて、鋳型の上方鎖に由来するドナーDNAは、より高いレベルのHDRをもたらしたが、これがこの系におけるssDNA鋳型の一貫した特性であるかはまだ不明である。
実施例26.B2MおよびTRAC遺伝子座での同時編集
方法および材料
RNPを、CasX 491、ならびにガイド174.7.9、174.7.37、および174.15.3を使用して上述のように組み立てた。RNPを、サイズ排除クロマトグラフィーではなくアニオン交換を使用して精製した。
電気穿孔を主に上述のように行った。B2MおよびTRACを標的とするRNPの共電気穿孔を、最終体積5uLになるように各RNPを等モル量で混合することによって実行した。RNP用量を、各RNPのみの場合、20pmolから0.3725pmol、共電気穿孔条件の場合、20pmolから0.625pmolの2倍希釈で作製した。モル量は、ある条件下での両方のRNPの合計量ではなく、個々のRNPを指す。TRACノックアウトのみを測定する場合、バックグラウンド補正を上述のように適用した。ダブルノックアウトの割合を決定する場合、我々は、TRACおよびB2Mでの編集が互いに独立しており、細胞のTCR状態とは無関係であると想定し、式DblNegc=(DblNegobs-TCRNegctrl×HLANegobs)/(1-TCRNegctrl)を適用し、式中、DblNegcは、補正された二重陰性率であり、DblNegobsは、所与の試料の観察されたTCR-/HLA-率であり、TCRNegctrlは、緩衝液のみの対照中の総TCR-率であり、HLANegobsは、所与の試料の観察された総HLA-率である。
結果
B2MおよびTRACでの編集は、様々なRNPレベルにわたって良好な用量反応を示した。TRAC遺伝子座での編集は、概して、B2M遺伝子座よりも低く、最大編集率57%であった(図34)。ダブルノックアウト率は、最も高いRNP用量で45%に達した。各用量でのダブルノックアウト率は、2つの遺伝子座が独立して編集されるという予想と一致する。TRAC標的RNPの用量を増加させて、その部位での編集効率の低下を補うことにより、共編集の割合が改善され続ける可能性が高い。
本開示は以下の態様を提供し得る。
[項1]
CasXタンパク質および第1のガイド核酸(gNA)を含むCasX:gNA系であって、前記gNAが、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与する第1のタンパク質をコードする遺伝子の標的核酸配列に相補的な標的配列を含む、CasX:gNA系。
[項2]
前記第1のタンパク質が免疫細胞表面マーカーまたは免疫チェックポイントタンパク質である、項1に記載のCasX:gNA系。
[項3]
前記第1のタンパク質が細胞内タンパク質である、項1に記載のCasX:gNA系。
[項4]
前記タンパク質が、ベータ-2-ミクログロブリン(B2M)、T細胞受容体アルファ鎖定常領域(TRAC)、クラスII主要組織適合性複合体トランス活性化因子(CIITA)、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、T細胞受容体ベータ定常2(TRBC2)、ヒト白血球抗原A(HLA-A)、ヒト白血球抗原B(HLA-B)、TGFβ受容体2(TGFβRII)、プログラム細胞死1(PD-1)、サイトカイン誘導性SH2(CISH)、リンパ球活性化3(LAG-3)、IgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT)、アデノシンA2a受容体(ADORA2A)、キラー細胞レクチン様受容体C1(NKG2A)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)、T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン3(TIM-3)、ならびに2B4(CD244)からなる群から選択される、項1~3のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項5]
前記第1のタンパク質がB2Mである、項4に記載のCasX:gNA系。
[項6]
前記第1のgNAの前記標的配列が、配列番号725~2100、2281~7085、547~551、591~595、および614~681からなる群から選択される配列、またはそれと少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する配列を含む、項5に記載のCasX:gNA系。
[項7]
前記第1のgNAの前記標的配列が、配列番号725~2100、2281~7085、547~551、591~595、および614~681からなる群から選択される配列を含む、項5に記載のCasX:gNA系。
[項8]
前記第1のタンパク質がTRACである、項4に記載のCasX:gNA系。
[項9]
前記第1のgNAの前記標的配列が、配列番号7086~27454、522~529、および566~573からなる群から選択される配列、またはそれと少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する配列を含む、項8に記載のCasX:gNA系。
[項10]
前記第1のgNAの前記標的配列が、配列番号7086~27454、522~529、および566~573からなる群から選択される配列を含む、項8に記載のCasX:gNA系。
[項11]
前記第1のタンパク質がCIITAである、項4に記載のCasX:gNA系。
[項12]
前記第1のgNAの前記標的配列が、配列番号27455~55572からなる群から選択される配列、またはそれと少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する配列を含む、項11に記載のCasX:gNA系。
[項13]
前記第1のgNAの前記標的配列が、配列番号27455~55572からなる群から選択される配列を含む、項11に記載のCasX:gNA系。
[項14]
ベータ-2-ミクログロブリン(B2M)、T細胞受容体アルファ鎖定常領域(TRAC)、クラスII主要組織適合性複合体トランス活性化因子(CIITA)、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、T細胞受容体ベータ定常2(TRBC2)、ヒト白血球抗原A(HLA-A)、ヒト白血球抗原B(HLA-B)、TGFβRII、PD-1、CISH、LAG-3、TIGIT、ADORA2A、NKG2A、CTLA-4、TIM-3、およびCD244からなる群から選択される第2のタンパク質をコードする免疫細胞遺伝子の標的核酸配列に相補的な標的配列を含む第2のgNAをさらに含み、前記第2のタンパク質が前記第1のタンパク質とは異なる、項1~13のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項15]
前記第1のgNA標的配列がB2M遺伝子標的核酸配列に相補的であり、前記第2のgNA標的配列がTRAC遺伝子標的核酸配列に相補的である、項14に記載のCasX:gNA系。
[項16]
前記第1のgNA標的配列がB2M遺伝子標的核酸配列に相補的であり、前記第2のgNA標的配列がCIITA遺伝子標的核酸配列に相補的である、項14に記載のCasX:gNA系。
[項17]
前記第1のgNA標的配列がTRAC遺伝子標的核酸配列に相補的であり、前記第2のgNA標的配列がCIITA遺伝子標的核酸配列に相補的である、項14に記載のCasX:gNA系。
[項18]
ベータ-2-ミクログロブリン(B2M)、T細胞受容体アルファ鎖定常領域(TRAC)、クラスII主要組織適合性複合体トランス活性化因子(CIITA)、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、T細胞受容体ベータ定常2(TRBC2)、ヒト白血球抗原A(HLA-A)、ヒト白血球抗原B(HLA-B)、TGFβRII、PD-1、CISH、LAG-3、TIGIT、ADORA2A、NKG2A、CTLA-4、TIM-3、およびCD244からなる群から選択される第3のタンパク質をコードする免疫細胞遺伝子の標的核酸配列に相補的な標的配列を含む第3のgNAをさらに含み、前記第3のタンパク質が前記第1のタンパク質および前記第2のタンパク質とは異なる、項14~17のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項19]
前記第1のgNA標的配列がB2Mをコードする遺伝子の標的核酸配列に相補的であり、前記第2のgNA標的配列がTRACをコードする遺伝子の標的核酸配列に相補的であり、前記第3のgNA標的配列がCIITAをコードする遺伝子の標的核酸配列に相補的である、項18に記載のCasX:gNA系。
[項20]
分化抗原群247(CD247)、CD3d分子(CD3D)、CD3e分子(CD3E)、CD3g分子(CD3G)、CD52分子(CD52)、ヒト白血球抗原C(HLA-C)、デオキシシチジンキナーゼ(dCK)、およびFKBPプロリルイソメラーゼ1A(FKBP1A)からなる群から選択されるタンパク質をコードする免疫細胞遺伝子の標的核酸配列に相補的な標的配列を有する追加のgNAをさらに含む、項1~19のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項21]
前記第1のgNA、前記第2のgNA、前記第3のgNA、および/または前記追加のgNAがガイドRNA(gRNA)である、項1~20のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項22]
前記gNAがガイドDNA(gDNA)である、項1~20のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項23]
前記gNAがDNAおよびRNAを含むキメラである、項1~20のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項24]
前記gNAが単一分子gNA(sgNA)である、項1~23のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項25]
前記gNAが二分子gNA(dgNA)である、項1~23のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項26]
前記gNAの前記標的配列が、15、16、17、18、19、または20個のヌクレオチドを含む、項1~25のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項27]
前記gNAが、配列番号4~16の参照gNA配列もしくは配列番号2101~2280のgNAバリアント配列からなる群から選択される配列、またはそれと少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%の配列同一性を有する配列を含む足場を有する、項1~26のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項28]
前記gNAバリアント足場が、配列番号4~16からなる群から選択される参照gNA配列と比較して少なくとも1つの修飾を有する配列を含む、項27に記載のCasX:gNA系。
[項29]
前記参照gNAの前記少なくとも1つの修飾が、前記gNA配列のヌクレオチドの少なくとも1つの置換、欠失、または置換を含む、項28に記載のCasX:gNA系。
[項30]
前記gNAが化学的に修飾される、先行項のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項31]
前記CasXタンパク質が、配列番号1~3のうちのいずれか1つの配列を有する参照CasXタンパク質、配列番号49~143、438、440、442、444、446、448~460、472、474、478、480、482、484、486、488、490、612、もしくは613の配列、またはそれと少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%、もしくは少なくとも約95%、もしくは少なくとも約96%、もしくは少なくとも約97%、もしくは少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%の配列同一性を有する配列を有するCasXバリアントタンパク質を含む、先行項のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項32]
前記CasXバリアントタンパク質が、配列番号1~3から選択される配列を有する参照CasXタンパク質と比較して少なくとも1つの修飾を含む、項31に記載のCasX:gNA系。
[項33]
前記少なくとも1つの修飾が、前記参照CasXタンパク質と比較して、前記CasXバリアントタンパク質のドメインに少なくとも1つのアミノ酸置換、欠失、または置換を含む、項32に記載のCasX:gNA系。
[項34]
前記ドメインが、非標的鎖結合(NTSB)ドメイン、標識鎖負荷(TSL)ドメイン、ヘリックスIドメイン、ヘリックスIIドメイン、オリゴヌクレオチド結合ドメイン(OBD)、およびRuvC DNA切断ドメインからなる群から選択される、項33に記載のCasX:gNA系。
[項35]
前記CasXタンパク質が1つ以上の核局在化シグナル(NLS)をさらに含む、項31~34のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項36]
前記1つ以上のNLSが、PKKKRKV(配列番号158)、KRPAATKKAGQAKKKK(配列番号159)、PAAKRVKLD(配列番号160)、RQRRNELKRSP(配列番号161)、NQSSNFGPMKGGNFGGRSSGPYGGGGQYFAKPRNQGGY(配列番号162)、RMRIZFKNKGKDTAELRRRRVEVSVELRKAKKDEQILKRRNV(配列番号163)、VSRKRPRP(配列番号164)、PPKKARED(配列番号165)、PQPKKKPL(配列番号166)、SALIKKKKKMAP(配列番号167)、DRLRR(配列番号168)、PKQKKRK(配列番号169)、RKLKKKIKKL(配列番号170)、REKKKFLKRR(配列番号171)、KRKGDEVDGVDEVAKKKSKK(配列番号172)、RKCLQAGMNLEARKTKK(配列番号173)、PRPRKIPR(配列番号174)、PPRKKRTVV(配列番号175)、NLSKKKKRKREK(配列番号176)、RRPSRPFRKP(配列番号177)、KRPRSPSS(配列番号178)、KRGINDRNFWRGENERKTR(配列番号179)、PRPPKMARYDN(配列番号180)、KRSFSKAF(配列番号181)、KLKIKRPVK(配列番号182)、PKTRRRPRRSQRKRPPT(配列番号184)、RRKKRRPRRKKRR(配列番号187)、PKKKSRKPKKKSRK(配列番号188)、HKKKHPDASVNFSEFSK(配列番号189)、QRPGPYDRPQRPGPYDRP(配列番号190)、LSPSLSPLLSPSLSPL(配列番号191)、RGKGGKGLGKGGAKRHRK(配列番号192)、PKRGRGRPKRGRGR(配列番号193)、MSRRRKANPTKLSENAKKLAKEVEN(配列番号185)、PKKKRKVPPPPAAKRVKLD(配列番号183)、およびPKKKRKVPPPPKKKRKV(配列番号194)からなる配列の群から選択される、項35に記載のCasX:gNA系。
[項37]
前記1つ以上のNLSが前記CasXタンパク質のC末端でまたはその近くで発現される、項35または項36に記載のCasX:gNA系。
[項38]
前記1つ以上のNLSが前記CasXタンパク質のN末端でまたはその近くで発現される、項35または項36に記載のCasX:gNA系。
[項39]
前記CasXタンパク質のN末端にまたはその近くに、かつC末端にまたはその近くに位置する1つ以上のNLSを含む、項35または項36に記載のCasX:gNA系。
[項40]
前記CasXバリアントが前記バリアントgNAとリボ核タンパク質複合体(RNP)を形成することができる、項31~39のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項41]
前記CasXバリアントタンパク質と前記gNAバリアントとのRNPが、配列番号1、配列番号2、または配列番号3の参照CasXタンパク質のRNP、および配列番号4~16のうちのいずれか1つの配列を含むgNAと比較して、少なくとも1つ以上の改善された特性を呈する、項40に記載のCasX:gNA系。
[項42]
前記改善された特性が、前記CasXバリアントの改善されたフォールディング、ガイド核酸(gNA)に対する改善された結合親和性、標的DNAに対する改善された結合親和性、標的DNAの編集においてATC、CTC、GTC、またはTTCを含む1つ以上のPAM配列のより広範なスペクトルを利用する改善された能力、前記標的DNAの改善された巻き戻し、増加した編集活性、改善された編集効率、改善された編集特異性、増加したヌクレアーゼ活性、二本鎖切断のための増加した標識鎖負荷、一本鎖ニッキングのための減少した標識鎖負荷、減少したオフターゲット切断、非標的DNA鎖の改善された結合、改善されたタンパク質安定性、改善されたタンパク質溶解性、改善されたタンパク質:gNA複合体(RNP)安定性、改善されたタンパク質:gNA複合体溶解性、改善されたタンパク質収量、改善されたタンパク質発現、および改善された融合特性からなる群のうちの1つ以上から選択される、項41に記載のCasX:gNA系。
[項43]
前記CasXバリアントタンパク質と前記gNAバリアントとの前記RNPの前記改善された特性が、配列番号1、配列番号2、または配列番号3の前記参照CasXタンパク質と配列番号4~16のうちのいずれか1つの前記gNAとの前記RNPと比較して、少なくとも約1.1~約100倍またはそれ以上改善される、項41または項42に記載のCasX:gNA系。
[項44]
前記CasXバリアントタンパク質の前記改善された特性が、配列番号1、配列番号2、または配列番号3の前記参照CasXタンパク質および配列番号4~16のうちのいずれか1つの配列を含む前記gNAと比較して、少なくとも約1.1、少なくとも約2、少なくとも約10、少なくとも約100倍またはそれ以上改善される、項41または項42に記載のCasX:gNA系。
[項45]
前記改善された特性が編集効率を含み、前記CasXバリアントタンパク質と前記gNAバリアントとの前記RNPが、配列番号2の前記参照CasXタンパク質と配列番号4~16のうちのいずれか1つの配列を含む前記gNAとの前記RNPと比較して、編集効率の1.1~100倍の改善を含む、項41~43のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項46]
前記CasXバリアントと前記gNAバリアントとを含む前記RNPが、細胞アッセイシステムにおいて、前記PAM配列TTC、ATC、GTC、またはCTCのうちのいずれか1つが、前記gNAの前記標的配列と同一性を有するプロトスペーサーの非標的鎖の5’側の1ヌクレオチドに位置する場合、同等のアッセイシステムにおける配列番号2の参照CasXタンパク質と配列番号4~16のうちのいずれか1つの配列を含む前記gNAとを含むRNPの編集効率および/または結合と比較して、前記標的DNAにおいてより高い標的配列の編集効率および/または結合を呈する、項40~45のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項47]
前記PAM配列がTTCである、項46に記載のCasX:gNA系。
[項48]
前記PAM配列がATCである、項46に記載のCasX:gNA系。
[項49]
前記PAM配列がCTCである、項46に記載のCasX:gNA系。
[項50]
前記PAM配列がGTCである、項46に記載のCasX:gNA系。
[項51]
前記1つ以上のPAM配列に対する前記増加した結合親和性が、前記PAM配列に対する配列番号1~3の前記参照CasXタンパク質のうちのいずれか1つの結合親和性と比較して少なくとも1.5倍~少なくとも10倍高い、項46~50のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項52]
前記RNPが、配列番号1~3の前記参照CasXと配列番号4~16のうちのいずれか1つの配列を含む前記gNAとのRNPと比較して少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、または少なくとも20%高いパーセンテージの切断能力のあるRNPを有する、項40~51のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項53]
前記CasXバリアントタンパク質がニッカーゼ活性を有するRuvC DNA切断ドメインを含む、項31~52のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項54]
前記CasXバリアントタンパク質が二本鎖切断活性を有するRuvC DNA切断ドメインを含む、項31~52のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項55]
前記CasXタンパク質が触媒的に不活性なCasX(dCasX)タンパク質であり、前記dCasXおよび前記gNAが前記SOD1標的核酸に結合する能力を保持する、項1~40のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項56]
前記dCasXが、残基:
a.配列番号1の前記CasXタンパク質に対応するD672、E769、および/もしくはD935、または
b.配列番号2の前記CasXタンパク質に対応するD659、E756および/もしくはD922に変異を含む、項55に記載のCasX:gNA系。
[項57]
前記変異が前記残基のアラニンでの置換である、項56に記載のCasX:gNA系。
[項58]
ドナー鋳型核酸をさらに含む、項1~54のいずれか一項に記載のCasX:gNA系。
[項59]
前記ドナー鋳型が、B2M、TRAC、CIITA、TRBC1、TRBC2、HLA-A、HLA-B、TGFβRII、PD-1、CISH、LAG-3、TIGIT、ADORA2A、NKG2A、CTLA-4、TIM-3、およびCD244からなる群から選択されるタンパク質をコードする遺伝子の全てまたは一部分を含むポリヌクレオチドを含み、前記ポリヌクレオチドが、前記タンパク質をコードするゲノムポリヌクレオチド配列と比較して1つ以上のヌクレオチドの欠失、挿入、または変異を含む、項58に記載のCasX:gNA系。
[項60]
項31~57のいずれか一項に記載のCasXをコードする配列を含む、ポリヌクレオチド。
[項61]
項1~30のいずれか一項に記載のgNAをコードする配列を含む、ポリヌクレオチド。
[項62]
項58または項59に記載のドナー鋳型を含む、ポリヌクレオチド。
[項63]
項60~62に記載のポリヌクレオチドのうちの1つ以上を含む、ベクター。
[項64]
項60~62のいずれか一項に記載のポリヌクレオチドを含む、ベクター。
[項65]
前記ベクターがプロモーターをさらに含む、項63または項64に記載のベクター。
[項66]
前記ベクターが、レトロウイルスベクター、レンチウイルスベクター、アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、ウイルス様粒子(VLP)、単純ヘルペスウイルス(HSV)ベクター、プラスミド、ミニサークル、ナノプラスミド、DNAベクター、およびRNAベクターからなる群から選択される、項63~65のいずれか一項に記載のベクター。
[項67]
前記ベクターがAAVベクターである、項66に記載のベクター。
[項68]
前記AAVベクターが、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV-Rh74、またはAAVRh10から選択される、項67に記載のベクター。
[項69]
前記ベクターがレトロウイルスベクターである、項66に記載のベクター。
[項70]
マトリックスタンパク質(MA)、ヌクレオカプシドタンパク質(NC)、カプシドタンパク質(CA)、p1~p6タンパク質、およびプロテアーゼ切断部位の群から選択されるGagポリタンパク質の1つ以上の構成要素を含み、前記VLPの標的細胞への結合および融合を提供する標的糖タンパク質をさらに含む、ウイルス様粒子(VLP)。
[項71]
項31~57のいずれか一項に記載のCasXタンパク質および項1~30のいずれか一項に記載のgNAを含み、任意選択的に、項62に記載のポリヌクレオチドを含む、項70に記載のVLP。
[項72]
前記CasXタンパク質と前記gNAがRNPで一緒に会合している、項71に記載のVLP。
[項73]
細胞集団における遺伝子の標的核酸配列を修飾する方法であって、前記遺伝子が、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードし、前記集団の各細胞に、
a.項1~59のいずれか一項に記載のCasX:gNA系、
b.項60~62のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、
c.項63のいずれか一項に記載のベクター、
d.項70~72のいずれか一項に記載のVLP、または
e.(a)~(d)のうちの2つ以上の組み合わせを導入することを含み、
前記細胞の前記標的核酸配列が前記CasXタンパク質によって修飾される、方法。
[項74]
前記CasX:gNA系がRNPとして前記細胞に導入される、項73に記載の方法。
[項75]
前記細胞が、疾患抗原、任意選択的に、腫瘍細胞抗原に対する結合親和性を有するキメラ抗原受容体(CAR)をコードするポリヌクレオチドの導入によって修飾される、項73または項74に記載の方法。
[項76]
前記細胞が、疾患抗原、任意選択的に、腫瘍細胞抗原に対する結合親和性を有する結合ドメインを含む操作されたT細胞受容体(TCR)をコードするポリヌクレオチドの導入によって修飾される、項73または項74に記載の方法。
[項77]
前記腫瘍細胞抗原が、分化抗原群19(CD19)、分化抗原群3(CD3)、CD3d分子(CD3D)、CD3g分子(CD3G)、CD3e分子(CD3E)、CD247分子(CD247、またはCD3Z)、CD8a分子(CD8)、CD7分子(CD7)、膜メタロエンドペプチダーゼ(CD10)、膜貫通4-ドメインA1(CD20)、CD22分子(CD22)、TNF受容体スーパーファミリーメンバー8(CD30)、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLL1)、CD33分子(CD33)、CD34分子(CD34)、CD38分子(CD38)、インテグリンサブユニットアルファ2b(CD41)、CD44分子(インド人血液型)(CD44)、CD47分子(CD47)、インテグリンアルファ6(CD49f)、神経細胞接着分子1(CD56)、CD70分子(CD70)、CD74分子(CD74)、CD99分子(Xg血液型)(CD99)、インターロイキン3受容体サブユニットアルファ(CD123)、プロミニン1(CD133)、シンデカン1(CD138)、カルボニクスアンヒドラーゼIX(CAIX)、CCケモカイン受容体4(CCR4)、ADAMメタロペプチダーゼドメイン12(ADAM12)、接着Gタンパク質共役型受容体E2(ADGRE2)、胎盤様型2アルカリ性ホスファターゼ(ALPPL2)、アルファ4インテグリン、アンジオポエチン-2(ANG2)、B細胞成熟抗原(BCMA)、CD44V6、がん胎児性抗原(CEA)、CEAC、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)、クローディン6(CLDN6)、クローディン18(CLDN18)、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A)、間葉上皮移行因子(cMET)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA4)、上皮成長因子受容体1(EGF1R)、上皮成長因子受容体バリアントIII(EGFRvIII)、上皮糖タンパク質2(EGP-2)、上皮細胞接着分子(EGP-40またはEpCAM)、EPH受容体A2(EphA2)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼ3(ENPP3)、erb-b2受容体チロシンキナーゼ2(ERBB2)、erb-b2受容体チロシンキナーゼ3(ERBB3)、erb-b2受容体チロシンキナーゼ4(ERBB4)、葉酸結合タンパク質(FBP)、胎児ニコチン性アセチルコリン受容体(AChR)、葉酸受容体アルファ(FRアルファまたはFOLR1)、Gタンパク質共役型受容体143(GPR143)、代謝型グルタミン酸受容体8(GRM8)、グリピカン-3(GPC3)、ガングリオシドGD2、ガングリオシドGD3、ヒト上皮成長因子受容体1(HER1)、ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)、ヒト上皮成長因子受容体3(HER3)、インテグリンB7、細胞間細胞接着分子-1(ICAM-1)、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)、インターロイキン-13受容体α2(IL-l3R-a2)、K-軽鎖、キナーゼ挿入ドメイン受容体(KDR)、ルイス-Y(LeY)、コンドロモジュリン-1(LECT1)、L1細胞粘着分子(L1CAM)、リゾホスファチジン酸受容体3(LPAR3)、メラノーマ関連抗原1(MAGE-A1)、メソテリン(MSLN)、ムチン1(MUC1)、細胞表面結合ムチン16(MUC16)、メラノーマ関連抗原3(MAGE-A3)、腫瘍タンパク質p53(p53)、T細胞によって認識されるメラノーマ抗原1(MART1)、糖タンパク質100(GP100)、プロテイナーゼ3(PR1)、エフリン-A受容体2(EphA2)、ナチュラルキラーグループ2Dリガンド(NKG2Dリガンド)、ニューヨーク食道扁平上皮がん1(NY-ESO-1)、がん胎児性抗原(h5T4)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、プログラム死リガンド1(PDL-1)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、トロホブラスト糖タンパク質(TPBG)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG-72)、腫瘍関連カルシウムシグナルトランスデューサー2(TROP-2)、チロシナーゼ(TYR)、スルビビン、血管内皮成長因子受容体2(VEGF-R2)、ウィルムス腫瘍-1(WT-1)、白血球免疫グロブリン様受容体B2(LILRB2)、メラノーマ優先発現抗原(PRAME)、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、TRBC2、および(T細胞免疫グロブリンムチン-3)TIM-3からなる群から選択される、項74または項75に記載の方法。
[項78]
前記CARおよび/または前記TCRが、直鎖状抗体、単一ドメイン抗体(sdAb)、および一本鎖可変断片(scFv)からなる群から選択される抗原結合ドメインを含む、項75~77のいずれか一項に記載の方法。
[項79]
前記抗原結合ドメインが、前記腫瘍細胞抗原に対する結合親和性を有するscFvである、項78に記載の方法。
[項80]
前記抗原結合ドメインが、表5に記載の配列からなる群から選択される可変重鎖(VH)および可変軽鎖(VL)ならびに/または重鎖および軽鎖CDRを含むscFvである、項79に記載の方法。
[項81]
前記scFvの前記VH、前記VL、および/または前記CDRが1つ以上のアミノ酸修飾を有し、前記scFvが前記腫瘍抗原に対する結合親和性を保持し、前記修飾が、置換、欠失、および挿入からなる群から選択される、項80に記載の方法。
[項82]
前記CARが少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインをさらに含む、項75~81のいずれか一項に記載の方法。
[項83]
前記少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインが、CD247分子(CD3-ゼータ)、CD27分子(CD27)、CD28分子(CD28)、TNF受容体スーパーファミリーメンバー9(4-1BB)、誘導性T細胞共刺激因子(ICOS)、またはTNF受容体スーパーファミリーメンバー4(OX40)から単離されたまたはそれに由来する少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインを含む、項82に記載の方法。
[項84]
前記少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインが、
a.CD3-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメイン、
b.CD3-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメインおよび4-1BBまたはCD28細胞内シグナル伝達ドメイン、
c.CD-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメイン、4-1BB細胞内シグナル伝達ドメイン、およびCD28細胞内シグナル伝達ドメイン、または
d.CD-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメイン、CD28細胞内シグナル伝達ドメイン、4-1BB細胞内シグナル伝達ドメイン、およびCD27またはOX40細胞内シグナル伝達ドメインを含む、項83に記載の方法。
[項85]
前記CARが細胞外ヒンジドメインをさらに含む、項75~84のいずれか一項に記載の方法。
[項86]
前記ヒンジドメインが免疫グロブリン様ドメインである、項85に記載の方法。
[項87]
前記ヒンジドメインが、IgG1、IgG2、またはIgG4から単離または誘導される、項86に記載の方法。
[項88]
前記ヒンジドメインが、CD8a分子(CD8)またはCD28から単離または誘導される、項86に記載の方法。
[項89]
前記CARが膜貫通ドメインをさらに含む、項75~88のいずれか一項に記載の方法。
[項90]
前記膜貫通ドメインが、CD3-ゼータ、CD4、CD8、およびCD28からなる群から単離または誘導される、項89に記載の方法。
[項91]
前記TCRが、TCRアルファ、TCRベータ、CD3-デルタ、CD3-イプシロン、CD-ガンマ、またはCD3-ゼータからなる群から選択される1つ以上のサブユニットを含む、項76~81のいずれか一項に記載の方法。
[項92]
前記TCRが、CD247分子(CD3-ゼータ)、CD27分子(CD27)、CD28分子(CD28)、TNF受容体スーパーファミリーメンバー9(4-1BB)、誘導性T細胞共刺激因子(ICOS)、またはTNF受容体スーパーファミリーメンバー4(OX40)からなる群から選択される1つ以上の細胞内シグナル伝達ドメインをさらに含む、項91に記載の方法。
[項93]
前記TCRの前記抗原結合ドメインが、TCRアルファ、TCRベータ、CD3-デルタ、CD3-イプシロン、CD-ガンマ、またはCD3-ゼータからなる群から選択される1つ以上のTCRサブユニットに作動可能に連結される、項90または項91に記載の方法。
[項94]
前記TCRの前記抗原結合ドメインが、表5に記載の配列からなる群から選択される可変重鎖(VH)および可変軽鎖(VL)ならびに/または重鎖および軽鎖CDRを含むscFvである、項93に記載の方法。
[項95]
前記scFvの前記VH、前記VL、および/または前記CDRが1つ以上のアミノ酸修飾を有し、前記scFvが前記腫瘍抗原に対する結合親和性を保持し、前記修飾が、置換、欠失、および挿入からなる群から選択される、項94に記載の方法。
[項96]
前記細胞が、齧歯類細胞、マウス細胞、ラット細胞、および非ヒト霊長類細胞からなる群から選択される、項73~95のいずれか一項に記載の方法。
[項97]
前記細胞がヒト細胞である、項73~95のいずれか一項に記載の方法。
[項98]
前記細胞が、前駆細胞、造血幹細胞、および多能性幹細胞からなる群から選択される、項73~97のいずれか一項に記載の方法。
[項99]
前記細胞が人工多能性幹細胞である、項98に記載の方法。
[項100]
前記細胞が免疫細胞である、項73~97のいずれか一項に記載の方法。
[項101]
前記免疫細胞が、T細胞、腫瘍浸潤リンパ球、NK細胞、B細胞、単球、マクロファージ、または樹状細胞からなる群から選択される、項100に記載の方法。
[項102]
前記T細胞が、CD4+T細胞、CD8+T細胞、細胞傷害性T細胞、ターミナルエフェクターT細胞、メモリーT細胞、ナイーブT細胞、制御性T細胞、ナチュラルキラーT細胞、ガンマ-デルタT細胞、サイトカイン誘導性キラー(CIK)T細胞、および腫瘍浸潤リンパ球、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、項101に記載の方法。
[項103]
前記修飾が、前記集団の前記細胞の前記標的核酸配列に1つ以上の一本鎖切断を導入することを含む、項73~102のいずれか一項に記載の方法。
[項104]
前記修飾が、前記集団の前記細胞の前記標的核酸配列に1つ以上の二本鎖切断を導入することを含む、項73~102のいずれか一項に記載の方法。
[項105]
前記修飾が、前記集団の前記細胞の前記標的核酸配列に1つ以上のヌクレオチドの挿入、欠失、置換、重複、または逆位を導入することを含み、これにより、B2M、TRAC、CIITA、TRBC1、TRBC2、HLA-A、HLA-B、TGFβRII、PD-1、CISH、LAG3、TIGIT、ADORA2A、NKG2A、CTLA-4、TIM-3、およびCD244からなる群から選択される1つ以上のタンパク質をコードする前記集団の前記細胞における遺伝子のノックダウンまたはノックアウトがもたらされる、項73~104のいずれか一項に記載の方法。
[項106]
前記方法が、前記集団の前記細胞の前記標的核酸配列の前記切断部位への項58または項59に記載のドナー鋳型の挿入を含む、項73~104のいずれか一項に記載の方法。
[項107]
前記ドナー鋳型の前記挿入が、相同性指向修復(HDR)または相同性非依存性標的組み込み(HITI)によって媒介される、項106に記載の方法。
[項108]
前記ドナー鋳型の挿入により、B2M、TRAC、CIITA、TRBC1、TRBC2、HLA-A、HLA-B、TGFβRII、PD-1、CISH、LAG-3、TIGIT、ADORA2A、NKG2A、CTLA-4、TIM-3、およびCD244からなる群から選択される1つ以上のタンパク質をコードする前記集団の前記細胞における前記遺伝子のノックダウンまたはノックアウトがもたらされる、項106または項107に記載の方法。
[項109]
前記1つ以上のタンパク質の発現が修飾されていない細胞と比較して少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%減少するように前記集団の前記細胞が修飾されている、項105~108のいずれか一項に記載の方法。
[項110]
前記細胞の少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%が修飾されていない細胞と比較して前記1つ以上のタンパク質を検出可能なレベルで発現しないように前記集団の前記細胞が修飾されている、項105~109のいずれか一項に記載の方法。
[項111]
前記1つ以上のタンパク質が、B2M、TRAC、およびCIITAからなる群から選択される、項105~110のいずれか一項に記載の方法。
[項112]
前記細胞の少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%がB2M、TRAC、およびCIITAからなる群から選択される前記タンパク質のうちの少なくとも2つを検出可能なレベルで発現しないように前記集団の前記細胞が修飾されている、項111に記載の方法。
[項113]
前記細胞集団の少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%がMHCクラスI分子を検出可能なレベルで発現しないように前記細胞が修飾されている、項105~112のいずれか一項に記載の方法。
[項114]
前記細胞集団の少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%が野生型T細胞受容体を検出可能なレベルで発現しないように前記細胞が修飾されている、項105~113のいずれか一項に記載の方法。
[項115]
前記細胞集団が前記CARを検出可能なレベルで発現する、項105~114のいずれか一項に記載の方法。
[項116]
前記細胞集団が前記TCRを検出可能なレベルで発現する、項105~115のいずれか一項に記載の方法。
[項117]
前記方法が前記細胞集団においてエクスビボで行われる、項73~115のいずれか一項に記載の方法。
[項118]
前記方法が対象においてインビボで行われる、項73~115のいずれか一項に記載の方法。
[項119]
前記対象が、齧歯類、マウス、ラット、および非ヒト霊長類からなる群から選択される、項118に記載の方法。
[項120]
前記対象がヒトである、項118に記載の方法。
[項121]
項73~117のいずれか一項に記載の方法によってエクスビボで修飾された細胞集団。
[項122]
前記細胞集団の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%がMHCクラスI分子を検出可能なレベルで発現しないように前記細胞が修飾されている、項121に記載の細胞集団。
[項123]
前記細胞集団の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%が野生型T細胞受容体を検出可能なレベルで発現しないように前記細胞が修飾されている、項121または項122に記載の細胞集団。
[項124]
前記細胞集団の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%が前記キメラ抗原受容体(CAR)を検出可能なレベルで発現するように前記細胞が修飾されている、項121~123のいずれか一項に記載の細胞集団。
[項125]
前記細胞集団の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%がインターロイキン7(IL-7)、IL-12、IL-15、およびIL-18からなる群から選択される免疫刺激サイトカインを検出可能なレベルで発現するように前記細胞が修飾されている、項121~124に記載の細胞集団。
[項126]
前記細胞集団の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%が前記TCRを検出可能なレベルで発現するように前記細胞が修飾されている、項121~125のいずれか一項に記載の細胞集団。
[項127]
前記腫瘍抗原を有する細胞の前記腫瘍抗原への前記CARの結合時に、前記細胞集団が、i)活性化されるようになること、ii)前記細胞集団の増殖の誘導、iii)前記細胞集団によるサイトカイン分泌、iv)前記腫瘍抗原を有する前記細胞の細胞傷害性の誘導、またはv)(i)~(iv)のうちのいずれか1つの組み合わせから選択される応答をもたらすことができる、項124~126のいずれか一項に記載の細胞集団。
[項128]
対象に抗腫瘍免疫を提供する方法であって、前記対象に、項121~127のいずれか一項に記載の細胞集団の治療有効量を投与することを含む、方法。
[項129]
治療を必要とする対象を治療する方法であって、前記対象に、項121~127のいずれか一項に記載の細胞集団の治療有効量を投与することを含む、方法。
[項130]
前記対象ががんまたは自己免疫疾患を有する、項129に記載の方法。
[項131]
前記がんが、結腸がん、直腸がん、腎細胞がん、肝がん、非小細胞肺がん、小腸がん、食道がん、黒色腫、骨がん、膵臓がん、皮膚がん、頭頸部がん、皮膚または眼球内悪性黒色腫、子宮がん、卵巣がん、直腸がん、肛門部がん、胃がん、精巣がん、卵管がん、子宮内膜がん、頸がん、膣がん、外陰がん、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、内分泌系がん、甲状腺がん、副甲状腺がん、副腎がん、軟部組織肉腫、尿道がん、陰茎がん、小児固形腫瘍、膀胱がん、腎臓がんまたは尿管がん、腎盂がん、中枢神経系(CNS)新生物、CNS原発リンパ腫、腫瘍血管新生、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮がん、扁平上皮がん、T細胞リンパ腫、環境誘発性がん、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性白血病、急性リンパ性白血病(ALL)、B細胞急性リンパ性白血病(B-ALL)、T細胞急性リンパ性白血病(T-ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、B細胞前リンパ球性白血病、芽球性形質細胞様樹状細胞新生物、バーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、ヘアリー細胞白血病、小細胞または大細胞濾胞性リンパ腫、悪性リンパ増殖性状態、MALTリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成および骨髄異形成症候群、ホジキンリンパ腫、形質芽球性リンパ腫、形質細胞様樹状細胞新生物、ワルデンストレームマクログロブリン血症、前白血病、前記がんの組み合わせ、ならびに前記がんの転移性病巣からなる群から選択される、項130に記載の方法。
[項132]
前記がんが腫瘍細胞抗原を発現する、項130または131に記載の方法。
[項133]
前記CARが前記腫瘍細胞抗原に対する特異的結合親和性を有する、項132に記載の方法。
[項134]
前記腫瘍抗原への前記CARの結合時に、前記細胞集団が、i)活性化されるようになること、ii)前記細胞集団の増殖の誘導、iii)前記細胞集団によるサイトカイン分泌、iv)前記腫瘍抗原を有する前記細胞の細胞傷害性の誘導、またはv)(i)~(iv)のうちのいずれか1つの組み合わせをもたらすことができる、項133に記載の方法。
[項135]
前記細胞集団が、実質内、静脈内、動脈内、脳室内、嚢内、髄腔内、頭蓋内、腰部、腹腔内、皮下、眼球内、眼周囲、網膜下、硝子体内、肺内、鼻腔内、およびそれらの組み合わせから選択される投与経路によって前記対象に投与される、項128~134のいずれか一項に記載の方法。
[項136]
前記細胞集団の前記治療有効量の前記投与により、完全奏効、部分奏効、または不完全奏効としての腫瘍縮小;無増悪期間、治療成功期間、バイオマーカー応答;無増悪生存期間;無病生存期間;無再発期間;無転移期間;全生存期間;生活の質の改善;および症状の改善のうちの1つ以上から選択される前記対象における前記疾患に関連する臨床パラメーターまたは臨床評価項目の改善がもたらされる、項128~135のいずれか一項に記載の方法。
[項137]
前記方法が化学療法剤を投与することをさらに含む、項128~136のいずれか一項に記載の方法。
[項138]
対象における免疫療法のための細胞を調製する方法であって、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与する1つ以上のタンパク質の発現を減少させるまたは排除することによって免疫細胞を修飾することを含む、方法。
[項139]
前記免疫細胞の標的核酸配列をCasXタンパク質と1つ以上のgNAとを含むCasX:gNA系と接触させることを含み、各gNAが、抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与する前記1つ以上のタンパク質をコードする1つ以上の遺伝子の標的核酸配列に相補的な標的配列を含む、項138に記載の方法。
[項140]
前記1つ以上のタンパク質が、B2M、TTRAC、CIITA、TRBC1、TRBC2、HLA-A、HLA-B、TGFβRII、PD-1、CISH、LAG-3、TIGIT、ADORA2A、NKG2A、CTLA-4、TIM-3、およびCD244からなる群から選択される、項138または項139に記載の方法。
[項141]
前記1つ以上のタンパク質が、B2M、TRAC、およびCIITAからなる群から選択される、項140に記載の方法。
[項142]
CD247、CD3D、CD3E、CD3G、CD52、ヒト白血球抗原C(HLA-C)、デオキシシチジンキナーゼ(dCK)、およびFKBP1Aからなる群から選択されるタンパク質をコードする遺伝子の核酸配列に相補的な標的配列を含むgNAをさらに含む、項140または項141に記載の方法。
[項143]
前記1つ以上のタンパク質の発現が修飾されていない細胞と比較して少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%減少するように前記細胞が修飾されている、項138~142のいずれか一項に記載の方法。
[項144]
前記細胞が前記1つ以上のタンパク質を検出可能なレベルで発現しないように前記細胞が修飾されている、項138~143のいずれか一項に記載の方法。
[項145]
前記修飾された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%がMHCクラスI分子を検出可能なレベルで発現しないように前記細胞が修飾されている、項138~144のいずれか一項に記載の方法。
[項146]
前記修飾された細胞の少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%が野生型T細胞受容体を検出可能なレベルで発現しないように前記細胞が修飾されている、項138~145に記載の方法。
[項147]
前記免疫細胞に、腫瘍細胞抗原に対する特異的結合親和性を有するキメラ抗原受容体(CAR)をコードするポリ核酸を導入することをさらに含む、項138~146のいずれか一項に記載の方法。
[項148]
前記免疫細胞に、疾患抗原、任意選択的に、腫瘍細胞抗原に対する結合親和性を有する結合ドメインを含む操作されたT細胞受容体(TCR)をコードするポリ核酸を導入することをさらに含む、項138~147のいずれか一項に記載の方法。
[項149]
前記腫瘍細胞抗原が、CD19、CD3、CD3D、CD3G、CD3E、CD247、CD8、CD7、CD10、CD20、CD22、CD30、CLL1、CD33、CD34、CD38、CD41、CD44、CD47、CD49f、CD56、CD70、CD74、CD99、CD123、CD133、CD138、CAIX、CCR4、ADAM12、ADGRE2、ALPPL2、ANG2、BCMA、CD44V6、CEA、CEAC、CEACAM5、CLDN6、CLDN18、CLEC12A、cMET、CTLA-4、EGF1R、EGFR-vIII、EGP-2、EGP-40、EphA2、ENPP3、EpCAM、ERBB2、ERBB3、ERBB4、FBP、AChR、FRアルファ、GPR143、GRM8、gGPC3、ガングリオシドGD2、ガングリオシドGD3、HER1、HER2、HER3、インテグリンB7、ICAM-l、hTERT、IL-l3R-a2、K-軽鎖、KDR、ルイス-Y、LECT1、L1CAM、LPAR3、MAGE-A1、MSLN、MUC1、MUC16、MAGE-A3、p53、MART1、GP100、PR1、EphA2、NKG2Dリガンド、NY-ESO-1、h5T4、PSMA、PDL-1、ROR1、TPBG、TAG-72、TROP-2、TYR、サバイビン、VEGF-R2、WT-1、LILRB2、PRAME、TRBC1、TRBC2、およびTIM-3からなる群から選択される、項147に記載の方法。
[項150]
前記CARが、直鎖状抗体、単一ドメイン抗体(sdAb)、および一本鎖可変断片(scFv)からなる群から選択される抗原結合ドメインを含む、項147または項148に記載の方法。
[項151]
前記抗原結合ドメインが、表5に記載の配列からなる群から選択される可変重鎖(VH)および可変軽鎖(VL)ならびに/または重鎖および軽鎖CDRを含むscFvである、項150に記載の方法。
[項152]
前記scFvの前記VH、前記VL、および/または前記CDRが1つ以上のアミノ酸修飾を有し、前記scFvが前記腫瘍抗原に対する結合親和性を保持し、前記修飾が、置換、欠失、および挿入からなる群から選択される、項151に記載の方法。
[項153]
前記CARが少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインをさらに含む、項147~152のいずれか一項に記載の方法。
[項154]
前記少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインが、CD247分子(CD3-ゼータ)、CD27分子(CD27)、CD28分子(CD28)、TNF受容体スーパーファミリーメンバー9(4-1BB)、誘導性T細胞共刺激因子(ICOS)、またはTNF受容体スーパーファミリーメンバー4(OX40)から単離されたまたはそれに由来する少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインを含む、項153に記載の方法。
[項155]
前記少なくとも1つの細胞内シグナル伝達ドメインが、
a.CD3-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメイン、
b.CD3-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメインおよび4-1BBまたはCD28細胞内シグナル伝達ドメイン、
c.CD-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメイン、4-1BB細胞内シグナル伝達ドメイン、およびCD28細胞内シグナル伝達ドメイン、
d.CD-ゼータ細胞内シグナル伝達ドメイン、CD28細胞内シグナル伝達ドメイン、4-1BB細胞内シグナル伝達ドメイン、およびCD27またはOX40細胞内シグナル伝達ドメインを含む、項154に記載の方法。
[項156]
前記CARが細胞外ヒンジドメインをさらに含む、項147~155のいずれか一項に記載の方法。
[項157]
前記ヒンジドメインが免疫グロブリン様ドメインである、項156に記載の方法。
[項158]
前記ヒンジドメインが、IgG1、IgG2、またはIgG4から単離または誘導される、項157に記載の方法。
[項159]
前記ヒンジドメインが、CD8a分子(CD8)またはCD28から単離または誘導される、項157に記載の方法。
[項160]
前記CARが膜貫通ドメインをさらに含む、項147~159のいずれか一項に記載の方法。
[項161]
前記膜貫通ドメインが、CD3-ゼータ、CD4、CD8、およびCD28からなる群から単離または誘導される、項160に記載の方法。
[項162]
前記TCRが、TCRアルファ、TCRベータ、CD3-デルタ、CD3-イプシロン、CD-ガンマ、またはCD3-ゼータからなる群から選択される1つ以上のサブユニットを含む、項148~161のいずれか一項に記載の方法。
[項163]
前記TCRが、細胞内シグナル伝達ドメイン由来の刺激ドメインを含む細胞内ドメインをさらに含む、項162に記載の方法。
[項164]
前記TCRの前記抗原結合ドメインが前記TCRアルファまたは前記TCRベータサブユニットに作動可能に連結される、項162または項163に記載の方法。
[項165]
前記TCRの前記抗原結合ドメインが、表5に記載の配列からなる群から選択される可変重鎖(VH)および可変軽鎖(VL)ならびに/または重鎖および軽鎖CDRを含むscFvである、項164に記載の方法。
[項166]
前記scFvの前記VH、前記VL、および/または前記CDRが1つ以上のアミノ酸修飾を有し、前記scFvが前記腫瘍抗原に対する結合親和性を保持し、前記修飾が、置換、欠失、および挿入からなる群から選択される、項165に記載の方法。
[項167]
前記免疫細胞に、IL-7、IL-12、IL-15、およびIL-18からなる群から選択される免疫刺激サイトカインをコードするポリヌクレオチドを導入することをさらに含む、項147~166のいずれか一項に記載の方法。
[項168]
適切な成長条件下における適切な培地中でのインビトロ培養によって前記細胞の集団を増殖させることをさらに含む、項138~167のいずれか一項に記載の方法。
[項169]
前記細胞が、前記細胞を受容する前記対象に対して自己である、項138~168のいずれか一項に記載の方法。
[項170]
前記細胞が、前記細胞を受容する前記対象に対して同種異系である、項138~168のいずれか一項に記載の方法。
[項171]
前記対象ががんまたは自己免疫疾患を有する、項138~170のいずれか一項に記載の方法。
[項172]
前記がんが、結腸がん、直腸がん、腎細胞がん、肝がん、非小細胞肺がん、小腸がん、食道がん、黒色腫、骨がん、膵臓がん、皮膚がん、頭頸部がん、皮膚または眼球内悪性黒色腫、子宮がん、卵巣がん、直腸がん、肛門部がん、胃がん、精巣がん、卵管がん、子宮内膜がん、頸がん、膣がん、外陰がん、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、内分泌系がん、甲状腺がん、副甲状腺がん、副腎がん、軟部組織肉腫、尿道がん、陰茎がん、小児固形腫瘍、膀胱がん、腎臓がんまたは尿管がん、腎盂がん、中枢神経系(CNS)新生物、CNS原発リンパ腫、腫瘍血管新生、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮がん、扁平上皮がん、T細胞リンパ腫、環境誘発性がん、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性白血病、急性リンパ性白血病(ALL)、B細胞急性リンパ性白血病(B-ALL)、T細胞急性リンパ性白血病(T-ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、B細胞前リンパ球性白血病、芽球性形質細胞様樹状細胞新生物、バーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、ヘアリー細胞白血病、小細胞または大細胞濾胞性リンパ腫、悪性リンパ増殖性状態、MALTリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成および骨髄異形成症候群、ホジキンリンパ腫、形質芽球性リンパ腫、形質細胞様樹状細胞新生物、ワルデンストレームマクログロブリン血症、前白血病、前記がんの組み合わせ、ならびに前記がんの転移性病巣からなる群から選択される、項171に記載の方法。
[項173]
前記がんが腫瘍細胞抗原を発現する、項171または項172に記載の方法。
[項174]
前記CARが前記腫瘍細胞抗原に対する特異的結合親和性を有する、項173に記載の方法。
[項175]
前記腫瘍抗原への前記CARの結合時に、前記細胞が、i)活性化されるようになること、ii)前記細胞の増殖の誘導、iii)前記細胞によるサイトカイン分泌の誘導、iv)前記腫瘍抗原を有する前記細胞の細胞傷害性の誘導、またはv)(i)~(iv)のうちのいずれか1つの組み合わせをもたらすことができる、項174に記載の方法。
[項176]
前記細胞が、実質内、静脈内、動脈内、脳室内、嚢内、髄腔内、頭蓋内、腰部、腹腔内、皮下、眼球内、眼周囲、網膜下、硝子体内、肺内、鼻腔内、およびそれらの組み合わせから選択される投与経路によって前記対象に投与される、項138~175のいずれか一項に記載の方法。
[項177]
前記細胞の治療有効量の前記投与により、完全奏効、部分奏効、または不完全奏効としての腫瘍縮小;無増悪期間、治療成功期間、バイオマーカー応答;無増悪生存期間;無病生存期間;無再発期間;無転移期間;全生存期間;生活の質の改善;および症状の改善のうちの1つ以上から選択される前記対象における前記疾患に関連する臨床パラメーターまたは臨床評価項目の改善がもたらされる、項138~176のいずれか一項に記載の方法。
[項178]
前記方法が化学療法剤を投与することをさらに含む、項138~177のいずれか一項に記載の方法。
[項179]
キットであって、
a.項1~59のいずれか一項に記載のCasX系、
b.項63~69のいずれか一項に記載のベクター、または
c.項70~72のいずれか一項に記載のVLPを含み、
賦形剤および容器をさらに含む、キット。
[項180]
緩衝液、ヌクレアーゼ阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、リポソーム、治療剤、標識、標識可視化試薬、または前述の任意の組み合わせをさらに含む、項179に記載のキット。
[項181]
疾患または障害の治療用の薬剤として使用するための、項1~54のいずれか一項に記載のCasX:gNA系、項60~62のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、項63~69のいずれか一項に記載のベクター、項70~72のいずれか一項に記載のVLP、または項121~127のいずれか一項に記載の細胞集団。
[項182]
疾患または障害の治療を必要とする対象における疾患または障害を治療する方法に使用するための、項1~54のいずれか一項に記載のCasX:gNA系、項60~62のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、項63~69のいずれか一項に記載のベクター、項70~72のいずれか一項に記載のVLP、または項121~127のいずれか一項に記載の細胞集団。
[項183]
前記疾患または障害ががんまたは自己免疫疾患である、項181または項182に記載のCasX:gNA系、ポリヌクレオチド、ベクター、VLP、または細胞集団。
[項184]
抗原プロセシング、抗原提示、抗原認識、および/または抗原応答に関与するタンパク質をコードする遺伝子の標的鎖中の標的核酸配列に相補的な標的配列を含むガイド核酸(gNA)であって、前記gNAが、相補的非標的鎖中にTCモチーフを含むプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)配列に特異的なCRISPRタンパク質と複合体を形成することができ、前記PAM配列が、前記標的鎖中の前記標的核酸配列に相補的な前記非標的鎖中の配列の5’側の1ヌクレオチドに位置する、gNA。
[項185]
前記CRISPRタンパク質がTC PAM配列に特異的である、項184に記載のgNA。
[項186]
前記CRISPRタンパク質がTTC PAM配列に特異的である、項184に記載のgNA。
[項187]
前記CRISPRタンパク質がATC PAM配列に特異的である、項184に記載のgNA。
[項188]
前記CRISPRタンパク質がCTC PAM配列に特異的である、項184に記載のgNA。
[項189]
前記CRISPRタンパク質がGTC PAM配列に特異的である、項184に記載のgNA。
[項190]
前記標的配列が前記gNAの3’末端に位置する、項184~189のいずれか一項に記載のgNA。
[項191]
前記CRISPRタンパク質がV型CRISPRタンパク質である、項184~190のいずれか一項に記載のgNA。
[項192]
前記タンパク質が免疫細胞表面マーカーである、項184~191に記載のgNA配列。
[項193]
前記タンパク質が免疫チェックポイントタンパク質である、項184~191に記載のgNA配列。
[項194]
前記タンパク質が細胞内タンパク質である、項184~191に記載のgNA配列。
[項195]
前記タンパク質が、ベータ-2-ミクログロブリン(B2M)、T細胞受容体アルファ鎖定常領域(TRAC)、クラスII主要組織適合性複合体トランス活性化因子(CIITA)、T細胞受容体ベータ定常1(TRBC1)、T細胞受容体ベータ定常2(TRBC2)、ヒト白血球抗原A(HLA-A)、ヒト白血球抗原B(HLA-B)、TGFβ受容体2(TGFβRII)、プログラム細胞死1(PD-1)、サイトカイン誘導性SH2(CISH)、リンパ球活性化3(LAG-3)、IgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT)、アデノシンA2a受容体(ADORA2A)、キラー細胞レクチン様受容体C1(NKG2A)、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)、T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン3(TIM-3)、ならびに2B4(CD244)からなる群から選択される、項184~191に記載のgNA配列。
[項196]
前記タンパク質がB2Mである、項195に記載のgNA。
[項197]
前記gNAの前記標的配列が、配列番号725~2100、2281~7085、547~551、591~595、および614~681からなる群から選択される配列、またはそれと少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する配列を含む、項196に記載のgNA。
[項198]
前記gNAの前記標的配列が、配列番号725~2100、2281~7085、547~551、591~595、および614~681からなる群から選択される配列を含む、項196に記載のgNA。
[項199]
前記タンパク質がTRACである、項195に記載のgNA。
[項200]
前記gNAの前記標的配列が、配列番号7086~27454、522~529、および566~573からなる群から選択される配列、またはそれと少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する配列を含む、項199に記載のgNA。
[項201]
前記gNAの前記標的配列が、配列番号7086~27454、522~529、および566~573からなる群から選択される配列を含む、項199に記載のgNA。
[項202]
前記タンパク質がCIITAである、項195に記載のgNA。
[項203]
前記gNAの前記標的配列が、配列番号27455~55572からなる群から選択される配列、またはそれと少なくとも約65%、少なくとも約75%、少なくとも約85%、もしくは少なくとも約95%の同一性を有する配列を含む、項202に記載のgNA。
[項204]
前記gNAの前記標的配列が、配列番号27455~55572からなる群から選択される配列を含む、項202に記載のgNA。
[項205]
前記gNAがガイドRNA(gRNA)である、項184~204のいずれか一項に記載のgNA。
[項206]
前記gNAがガイドDNA(gDNA)である、項184~204のいずれか一項に記載のgNA。
[項207]
前記gNAがDNAおよびRNAを含むキメラである、項184~204のいずれか一項に記載のgNA。
[項208]
前記gNAが単一分子gNA(sgNA)である、項184~204のいずれか一項に記載のgNA。
[項209]
前記gNAが二分子gNA(dgNA)である、項184~208のいずれか一項に記載のgNA。
[項210]
前記gNAの前記標的配列が、15、16、17、18、19、または20個のヌクレオチドを含む、項184~209のいずれか一項に記載のgNA。
[項211]
前記gNAが、配列番号4~16の参照gNA配列もしくは配列番号2101~2280のgNAバリアント配列からなる群から選択される配列、またはそれと少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%の配列同一性を有する配列を含む足場を有する、項184~210のいずれか一項に記載のgNA。
[項212]
前記gNAバリアント足場が、配列番号4~16からなる群から選択される参照gNA配列と比較して少なくとも1つの修飾を有する配列を含む、項211に記載のgNA。
[項213]
前記参照gNAの前記少なくとも1つの修飾が、前記gNA配列のヌクレオチドの少なくとも1つの置換、欠失、または置換を含む、項212に記載のgNA。
[項214]
前記gNAが化学的に修飾される、項184~213のいずれか一項に記載のgNA。
[項215]
前記gNAが、クラスII V型CRISPR-Casタンパク質とリボ核タンパク質複合体(RNP)を形成することができる、項184~214のいずれか一項に記載のgNA。
[項216]
前記クラスII V型CRISPR-Casタンパク質が、配列番号1~3のうちのいずれか1つを含むタンパク質、配列番号49~143、438、440、442、444、446、448~460、472、474、478、480、482、484、486、488、490、612、もしくは613の配列、またはそれと少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%、もしくは少なくとも約95%、もしくは少なくとも約96%、もしくは少なくとも約97%、もしくは少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%の配列同一性を有する配列を含むタンパク質から選択される、項215に記載のgNA。
[項217]
クラスII V型CRISPRタンパク質であって、前記CRISPRタンパク質とgNAとを含む20pM以下の濃度のRNPが、少なくとも80%の効率で二本鎖DNA標的を切断することができる、クラスII V型CRISPRタンパク質。