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JP7688369B1 - 制御システム、制御方法およびプログラム - Google Patents

制御システム、制御方法およびプログラム Download PDF

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JP7688369B1
JP7688369B1 JP2024106207A JP2024106207A JP7688369B1 JP 7688369 B1 JP7688369 B1 JP 7688369B1 JP 2024106207 A JP2024106207 A JP 2024106207A JP 2024106207 A JP2024106207 A JP 2024106207A JP 7688369 B1 JP7688369 B1 JP 7688369B1
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実昭 小畑
拓馬 本田
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Oceanic Constellations
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Abstract

【課題】本発明によれば、複数の無人機を利用した海洋エリア等を移動する移動体の監視や追跡の性能を向上させることができる。
【解決手段】本発明は、水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムであって、前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測部と、前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出判定部と、検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析判定部と、前記複数の無人艇に対して動作指令を行う無人艇動作マネジメント部と、を備え、前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物分析判定部による判定結果に応じて、前記複数の無人艇に対する前記動作指令の指令内容を決定する、制御システムである。
【選択図】図1

Description

本発明は、制御システム、制御方法およびプログラムに関する。
特許文献1には、無人機群を構成する各機が自律的に行動選択を行いながら、無人機群全体の行動を最適化するために、他機の状態に関する情報を取得する他機情報取得手段と、他機情報取得手段から他機の状態に関する情報を取得するとともに、自機の状態に関する情報を含むセンサ信号を取得し、取得した自機および他機の情報を用いて自機が取るべき複数種類の行動に対して比較値を算出する行動比較手段と、行動比較手段が算出した複数種類の行動の比較値に基づいて自機が取るべき行動を選択する行動選択手段と、行動選択手段が選択した行動の情報と、他機情報取得手段から得られる他機の状態に関する情報とを用いて自機の動作量を算出する動作量算出手段と、動作量算出手段の算出結果を用いて自機を動作させるアクチュエータの動作設定値を設定する動作設定手段とを備える制御装置が開示されている。
再表2018-105599号公報
海を航行する不審船などによる迷惑行為や密漁などを防ぐ目的、あるいは海洋生物の生態調査の目的で、数隻程度の有人の監視艇や調査船による海洋監視が従来から実施されてきた。しかし、数隻の有人監視艇では、多数の船舶による追跡引継ぎ、先回り、包囲、足止め、連携追跡などの多数連携動作を行うことができないという問題があった。また、多数の有人監視艇を展開する場合であっても多数の有人船舶を素早く統制しかつ制御することは容易ではなかった。またこのような統制や制御の技能を備えた人員を育成することは容易ではなかった。近年、自律的に海上を航行することが可能な無人船舶などの利活用が検討されており、上記した不審船の監視や生態調査に活用することが期待されている。
一方で、不審船などは、高速での逃走、無人機の少ない方向へ逃走、急加減速、急旋回などを行うことで、無人機による監視や追跡から逃れる逃走行動を行うことが予想される。また、クジラやイルカなどの海洋生物も同様に調査船から逃走行動することが予想される。
特許文献1では、不審船を発見した場合に、当該不審船の近くに位置する無人機に不審船を追跡させ、それ以外の無人機には無人船の探索を継続させる無人機群の制御方法が開示されている。しかし、このような制御方法では、上記したような不審船が高速で逃走する場合、あるいは不審船が無人機の少ないまたは配置されていない方向へ逃走する場合、あるいは海洋生物が調査船から逃走行動をとる場合などには、無人機による追跡から逃れられ、または不審船の証拠画像データや海洋生物の調査データなどを取得できないといった問題が残されていた。
そこで、本発明は、上記の少なくともいずれかの問題を考慮してなされたものであり、複数の無人機を利用した海洋エリア等を移動する移動体の監視や追跡の性能を向上させることができるシステムまたは制御方法等を提供することを一つの目的とする。
本発明によれば、水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムであって、前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測部と、前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出判定部と、検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析判定部と、前記複数の無人艇に対して動作指令を行う無人艇動作マネジメント部と、を備え、前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物分析判定部による判定結果に応じて、前記複数の無人艇に対する前記動作指令の指令内容を決定する、制御システムが得られる。
本発明によれば、複数の無人機を利用した海洋エリア等を移動する移動体の監視や追跡の性能を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る制御システム1の全体構成図である。 制御システム1を実空間に実装する場合の実装イメージの一例を示す図である。 制御システム1に関するステークホルダーを示す図である。 無人艇1000により構成される小隊1010を示す構成図である。 海上に展開された無人艇1000が不審船7000を監視又は追跡する様子を示す概念図である。 無人艇1000の機能構成を示す機能ブロック図である。 無人艇1000の判定部1500の機能構成を示す機能ブロック図である。 対象物検出判定部1510により実行される判定処理の判定項目を示す図である。 統括制御システム2000の機能構成を示す機能ブロック図である。 航行パターン判定部2250により判定される不審船の速度及び加減速のパターンに関する速度等ステータスを示す状態遷移図である。 航行パターン判定部2250により判定される不審船の進路のパターンに関する進路軌跡ステータスを示す状態遷移図である。 航行パターン判定部2250により判定される不審船の追跡錯乱を意図した航行パターンに関するかく乱航行ステータスを示す状態遷移図である。 行動ステータス判定部2260により判定される不審船の逃走行動のパターンに関する逃走行動ステータスを示す状態遷移図である。 追跡状態判定部2330により判定される追跡状態を示す状態遷移図である。 進路予測状態判定部2340により判定される進路予測の予測状態を示す状態遷移図である。 全体動作決定部2410により決定される全体動作指令の状態を示す状態遷移図である。 追跡動作決定部2430により決定される追跡隊形指令の状態を示す状態遷移図である。 追跡動作決定部2430により決定される相対距離制御指令の状態を示す状態遷移図である。 統括制御システム2000のハードウェア構成図である。 制御システム1の処理フローを示すフローチャート図である。 制御システム1内のシステム間の信号のやり取りを示すシーケンス図である。 対象物分析判定部2200により実行される対象物の分析判定処理の処理フローを示すフローチャート図である。 システム状態判定部2300により実行される無人艇1000の状態または相対的な動作状態の判定処理フローを示すフローチャート図である。 動作マネジメント部2400により決定される無人艇1000に対する動作指令を決定する処理フローを示すフローチャート図である。 追跡振切対応アクション決定部2440により実行される振切り時等における無人艇1000の動作指令を決定する処理フローを示すフローチャート図である。 小隊1010を複数の無人艇1000の位置関係と通信接続関係を示す図である。 複数の小隊1010の配置関係を示す図である。 複数の無人艇1000により対象物を追跡する際の時刻t1とt2における位置制御の様子を示す図である。 複数の無人艇1000により対象物を追跡する際の時刻t3とt4における位置制御の様子を示す図である。 複数の無人艇1000により対象物を追跡する際の時刻t5とt6における位置制御の様子を示す図である。 複数の無人艇1000により対象物を追跡する際の時刻t7とt8における位置制御の様子を示す図である。 追跡の引継ぎ制御を行う際の時系列の引継ぎの様子を示す図である。 複数の無人艇1000により対象物を第一の包囲動作で包囲する際の時刻t20とt21における位置制御の様子を示す図である。 複数の無人艇1000により対象物を第一の包囲動作で包囲する際の時刻t22における位置制御の様子を示す図である。 複数の無人艇1000により対象物を第二の包囲動作で包囲する際の時刻t30とt31における位置制御の様子を示す図である。 複数の無人艇1000により対象物を第二の包囲動作で包囲する際の時刻t32における位置制御の様子を示す図である。 動作割当決定部2420により複数の無人艇に動作役割を割り当てる際の時刻t40とt41の様子を示す図である。 動作割当決定部2420により複数の無人艇に動作役割を割り当てる際の時刻t42とt43の様子を示す図である。 動作割当決定部2420により複数の無人艇に動作役割を割り当てる際の時刻t44とt45の様子を示す図である。 動作割当決定部2420により複数の無人艇に動作役割を割り当てる際の時刻t46とt47の様子を示す図である。 追跡動作決定部2430により複数の無人艇の相対距離を制御する際の時刻t50とt51の様子を示す図である。 追跡動作決定部2430により複数の無人艇の相対距離を制御する際の時刻t52とt53の様子を示す図である。 追跡動作決定部2430により複数の無人艇の相対距離を制御する際の時刻t54とt55の様子を示す図である。 追跡動作決定部2430により複数の無人艇の相対距離を制御する際の時刻t56とt57の様子を示す図である。
本発明の実施形態の内容を以下に列記して説明する。本発明は、以下のような構成を備える。
[項目1]
水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムであって、
前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測部と、
前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出判定部と、
検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析判定部と、
前記複数の無人艇に対して動作指令を行う無人艇動作マネジメント部と、
を備え、
前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物分析判定部による判定結果に応じて、前記複数の無人艇に対する前記動作指令の指令内容を決定する、制御システム。
[項目2]
項目1に記載の制御システムにおいて、
前記無人艇動作マネジメント部は、前記複数の無人艇の各々に対する動作役割の割当てを決定し、前記複数の無人艇に対して割当てられた前記動作役割を遂行する前記動作指令を行う、制御システム。
[項目3]
項目1又は2に記載の制御システムにおいて、
前記無人艇動作マネジメント部により前記複数の無人艇に対して割当てられる前記動作役割には、前記対象物に対する追跡動作の役割、前記対象物に対する追跡の引継ぎ動作の役割、前記対象物の移動先への先回り動作の役割、前記対象物に対する包囲動作の役割、前記複数の無人艇の間の通信中継を行う役割、前記計測データの蓄積を行う役割、前記計測データの分析処理を行う役割、の少なくともいずれかが含まれる、制御システム。
[項目4]
項目1乃至3のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記対象物分析判定部の判定する前記対象物の動作状態または動的性能には、
前記対象物の過去の移動軌跡、現在の進行方向、現在の機首方向、現在の移動速度、現在の加速度、現在の減速度の少なくともいずれかを含む過去又は現在の移動状態、
または前記対象物の将来の予測進路、将来時刻における予測位置、将来時刻における予測速度、将来時刻における予測進行方向の少なくともいずれかを含む将来の予測移動状態、
または前記対象物の最高移動速度、最高回頭速度、最高加速度、最高減速度、移動可能距離の少ないともいずれかを含む動的性能、が含まれる、制御システム。
[項目5]
項目1乃至4のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記対象物分析判定部により判定された前記対象物の種別が所定種別に該当する場合、または前記対象物の現在の移動速度が所定値以下である場合に、
前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物が前記複数の無人艇の隊形の内側に入るように前記無人艇を移動させる包囲動作の動作指令を、前記複数の無人艇の少なくともいずれかに指令する、制御システム。
[項目6]
項目1乃至5のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記無人艇動作マネジメント部により前記対象物の移動先への先回り動作の移動指令を行う場合に、
前記無人艇動作マネジメント部は、前記複数の無人艇の少なくとも一部に対して、
前記対象物分析判定部により判定された、前記対象物の過去の移動軌跡の延長線上若しくは前記延長線上の周辺エリア、前記対象物の現在の進行方向の前方若しくはその周辺エリア、前記対象物の現在の機首方向の前方若しくはその周辺エリア、前記対象物の将来の予測経路上若しくは前記予測経路上の周辺エリア、前記対象物の将来時刻における予測位置若しくは前記予測位置の周辺エリアの少なくともいずれかの位置又はエリアへ前記無人艇を移動させる前記動作指令を行う、制御システム。
[項目7]
項目1乃至6のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記対象物は、水面上、水中、または上空を移動する物体を含み、
前記対象物分析判定部は、前記対象物が停止または略停止している停止、前記対象物の定常速度範囲内の航行、前記定常速度範囲よりも高速な航行、前記定常速度範囲よりも低速な航行、加速航行、減速航行、加減速繰り返し、ジグザグ状の経路を航行するジグザグ航行、旋回を行って進路変更を行う旋回進路変更、Uターン航行、8の字状の経路を航行する8の字航行の少なくともいずれかを含む前記対象物の航行パターンを判定する、制御システム。
[項目8]
項目1乃至7のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記対象物分析判定部は、追跡の振り切り行動、追跡付きまといの回避行動、接近する無人艇から離れる行動、進路予測の防止行動、先回り無人艇の回避行動、包囲されることの回避行動、の少なくともいずれかの行動を含む前記対象物の逃走行動状態を判定する、制御システム。
[項目9]
項目1乃至8のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記複数の無人艇の現在若しくは将来の状態、または前記複数の無人艇と前記対象物の現在または将来の相対的な動作状態を判定するシステム状態判定部を備え、
前記無人艇動作マネジメント部は、前記システム状態判定部による判定結果に応じて、前記複数の無人艇に対する前記動作指令を決定する、制御システム。
[項目10]
項目1乃至9のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記システム状態判定部は、前記複数の無人艇の位置、機体数、移動方向、移動速度、移動可能距離、エネルギー残量、前記無人艇の活動エリアの外部環境下における前記無人艇の移動速度または移動可能距離を含む移動能力の推定値、の少なくともいずれかを判定する、制御システム。
[項目11]
項目1乃至10のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記システム状態判定部は、前記対象物を前記無人艇が追跡している追跡状態、前記対象物の逃走行為により追跡を行っている前記無人艇が振り切られる兆候がある振切兆候状態、前記対象物の逃走行為により追跡を行っている前記無人艇が振り切られた振切発生状態、前記無人艇による前記対象物の位置捕捉がロストした位置捕捉ロスト状態の少なくともいずれかを含む相対動作状態を判定する、制御システム。
[項目12]
項目1乃至11のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記システム状態判定部は、追跡を行う前記無人艇が振り切られる振切予測位置と振切予測時刻の少なくともいずれかを予測する振切予測判定を行う、制御システム。
[項目13]
項目1乃至12のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記システム状態判定部は、追跡を行う前記無人艇と前記対象物の相対距離が所定距離以上となった場合に、前記振切発生状態に該当すると判定する、制御システム。
[項目14]
項目1乃至13のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記システム状態判定部は、追跡を行う前記無人艇の移動速度が前記対象物の移動速度よりも遅い場合、または追跡を行う前記無人艇と前記対象物の相対距離が時間経過とともに延びている場合、または追跡を行う前記無人艇の移動可能距離が前記対象物の移動可能距離よりも短い場合、または追跡を行う前記無人艇のエネルギー残量が前記対象物のエネルギー残量よりも少ない場合に、前記振切兆候状態に該当する判定する、制御システム。
[項目15]
項目1乃至14のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記システム状態判定部は、前記振切予測判定を行う場合に、追跡を行う前記無人艇の移動速度と移動方向と位置の少なくともいずれかを含む前記無人艇に関する状態情報と、前記対象物の移動速度と移動方向と位置の少なくともいずれかを含む前記対象物に関する状態情報に応じて、追跡を行う前記無人艇が振り切られる前記振切予測位置と前記振切予測時刻の少なくともいずれかを判定する、制御システム。
[項目16]
項目1乃至15のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記システム状態判定部により前記振切兆候状態または前記振切発生状態または位置捕捉ロスト状態に該当すると判定した場合に、
前記無人艇動作マネジメント部は、追跡を行う前記無人艇とは異なる他の前記無人艇に追跡の引継ぎ動作の役割を割り当てるか否かを決定する、制御システム。
[項目17]
項目1乃至16のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記無人艇動作マネジメント部により、追跡を行う前記無人艇とは異なる他の前記無人艇に追跡の引継ぎ動作の役割を割り当てる場合に、
前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物の追跡の引継ぎ動作の役割を割り当てる前記無人艇の選定、前記無人艇を前記振切予測位置へ移動させる前記動作指令、前記無人艇を前記振切予測位置へ前記振切予測時刻までに移動させる前記動作指令、の少なくともいずれかを前記無人艇に対して行う、制御システム。
[項目18]
項目1乃至17のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記システム状態判定部により、前記振切兆候状態または前記振切発生状態に該当すると判定し、
前記対象物分析判定部により、前記対象物の過去の移動軌跡、現在の進行方向、現在の機首方向、将来の予測進路、将来の予測位置の少なくともいずれかを判定した場合に、
前記無人艇動作マネジメント部は、前記複数の無人艇の少なくとも一部に対して、
前記対象物分析判定部により判定された前記対象物の過去の移動軌跡の延長線上若しくは前記延長線上の周辺エリア、前記対象物の現在の進行方向の前方若しくはその周辺エリア、前記対象物の現在の機首方向の前方若しくはその周辺エリア、前記対象物の将来の予測経路上若しくは前記予測経路上の周辺エリア、前記対象物の将来時刻における予測位置若しくは前記予測位置の周辺エリアの少なくともいずれかの位置又はエリアへ前記無人艇を移動させる先回り動作の前記動作指令を行う、制御システム。
[項目19]
項目1乃至18のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記システム状態判定部により、前記振切兆候状態に該当すると判定された場合に、
前記無人艇動作マネジメント部は、前記無人艇に、前記対象物に対して塗料付着、発信機付着の少なくともいずれかの動作を含む前記動作指令を行う、制御システム。
[項目20]
項目1乃至19のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記システム状態判定部により、前記振切発生状態または前記位置捕捉ロスト状態に該当すると判定された場合に、
前記無人艇動作マネジメント部は、前記振切発生状態または位置捕捉ロスト状態となった前記無人艇に対して、前記対象物の追跡の引継ぎ動作の役割、前記対象物の移動先への先回り動作の役割、前記対象物に対する包囲動作の役割、前記複数の無人艇の間の通信中継を行う役割、前記計測データの蓄積を行う役割、前記計測データの分析処理を行う役割、の少なくともいずれかを含む動作役割の割り当てを行う前記動作指令を行う、制御システム。
[項目21]
項目1乃至20のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記システム状態判定部は、前記対象物の逃走行為により前記複数の無人艇が前記対象物の位置捕捉をロストする捕捉ロストの発生有無、将来の前記捕捉ロストの発生有無、前記捕捉ロストが発生するロスト予測位置、前記対象物の位置捕捉が可能なエリア、前記捕捉ロストが発生するロスト予測時刻、前記対象物の位置捕捉が可能な時間の少なくともいずれかを判定する、制御システム。
[項目22]
項目1乃至21のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記システム状態判定部により、前記捕捉ロストの発生を判定、または将来の前記捕捉ロストの発生を予測判定した場合に、
前記捕捉ロストの発生情報、前記ロスト予測位置、前記ロスト予測時刻、前記対象物に関する情報の少なくともいずれかを含む情報を、外部システムへ出力する情報出力部を備える、制御システム。
[項目23]
項目1乃至22のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記対象物分析判定部により、前記対象物の将来の予測進路または将来時刻における予測位置を判定し、
前記対象物分析判定部により、前記対象物が停止または略停止している停止、前記対象物の定常速度範囲内の航行、前記定常速度範囲よりも高速な航行、前記定常速度範囲よりも低速な航行、加速航行、減速航行、加減速繰り返し、ジグザグ状の経路を航行するジグザグ航行、旋回を行って進路変更を行う旋回進路変更、Uターン航行、8の字状の経路を航行する8の字航行の少なくともいずれかを含む前記対象物の航行パターン、または追跡の振り切り行動、先回り無人艇の回避行動、進路予測のかく乱行動、包囲されることの回避行動、接近する無人艇から離れる行動、の少なくともいずれかの行動を含む前記対象物の逃走行動状態を判定する場合に、
前記システム状態判定部は、前記航行パターンまたは前記逃走行動状態に応じて、判定された将来の前記予測経路または将来時刻における前記予測位置の妥当性を判定する、制御システム。
[項目24]
項目1乃至23のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記無人艇動作マネジメント部により、前記対象物に対する追跡動作の動作指令を行う場合に、
前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物の進行方向の後方からの追跡、前記対象物の進行方向に対して左右の2方向からの追跡、前記対象物の進行方向に対して左右及び後方の3方向からの追跡、前記対象物の進行方向に対して前後左右の4方向からの追跡、前記対象物の進行方向の前方からの追跡、の少なくともいずれかを含む前記複数の無人艇の追跡隊形に関する情報を含む前記動作指令を行う、制御システム。
[項目25]
項目1乃至24のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記無人艇動作マネジメント部により、前記対象物に対する追跡動作の動作指令を行う場合に、
前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物に対する追跡動作を行う複数の前記無人艇同士の衝突防止動作、前記対象物と前記無人艇の衝突防止動作、前記無人艇と前記対象物の距離を短くする動作、前記無人艇と前記対象物の距離を長くする動作、の少なくともいずれかの追跡時動作に関する情報を含む前記動作指令を行う、制御システム。
[項目26]
項目1乃至25のいずれかに記載の制御システムにおいて、
前記無人艇動作マネジメント部により生成される前記動作指令の候補情報を表示し、ユーザから前記動作指令に対するユーザ入力情報を受けるユーザインターフェース部を備え、
前記ユーザインターフェース部により前記ユーザ入力情報を受け付けた場合に、
前記無人艇動作マネジメント部は、前記ユーザ入力情報に応じて前記動作指令を決定する、情報システム。
[項目27]
水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムの制御方法であって、
コンピュータが、
前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測ステップと、
前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出ステップと、
検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析ステップと、
前記対象物分析ステップによる判定結果に応じて、前記複数の無人艇に対する動作指令の指令内容を決定する指令決定ステップと、
前記複数の無人艇に対して前記動作指令に基づく指令を行う動作指令ステップと、
を備える、制御方法。
[項目28]
水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムを制御するためのプログラムであって、
コンピュータに、
前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測指令と、
前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出指令と、
検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析指令と、
前記対象物分析指令に基づいて判定された判定結果に応じて、前記複数の無人艇に対する動作指令の指令内容を決定する指令決定指令と、
前記複数の無人艇に対して前記動作指令に基づく指令を行う動作実行指令と、
を実行させるプログラム。
<A.第1の実施形態>
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また、以下に示す実施形態は、例を表すに過ぎず、その用途、目的又は規模等に応じて、他の既知の要素や代替手段を採用可能である。
[A-1.構成]
(A-1-1.システム構成)
まず、図1と図2を用いて、本発明の一実施形態に係る制御システム1のシステム構成について説明する。
(A-1-1-1.システム構成の概要)
図1は、本発明の一実施形態に係る制御システム1(以下「システム1」ともいう。)の全体構成図である。図1に示されるように、制御システム1は、無人艇1000と統括制御システム2000を備えている。また、統括制御システム2000は、外部の協調システム5000や外部システム6000とインターネット回線等を介して通信可能に構成されており、情報の入出力を行うことができる。統括制御システム2000は、地上基地局4000と通信衛星3000を介して、海上に展開する無人艇1000に対して制御指令を送信することができ、また、無人艇1000の動作ステータスや計測データを受信することができる。
無人艇1000は、通信衛星3000と通信可能な親機1001と、親機1001と直接または間接的に通信可能な子機1002を備えており、複数の子機1002と親機1001の間で通信ネットワークを構築する。また、複数の子機1002と親機1001は、自機に搭載された計測センサ(光学カメラ、IRカメラ、LiDARやミリ波センサ等のレーザーセンサ、ソナー等の音響センサなど)により海上を航行する不審船や海を移動する他の移動体を検出し、計測を行う機能を有する。
無人艇1000により検出された対象物の検出情報や計測データ、更には無人艇1000の動作ステータスの各種情報は、通信衛星3000と地上基地局4000を介して、統括制御システム2000に伝送される。統括制御システム2000は、無人艇1000や外部システム6000からの取得情報に基づいて、検出された不審船7000等の対象物に関する分析、無人艇1000に関する分析を行い、無人艇1000に対する動作指令を生成する。生成された動作指令などの情報は、協調システム5000に送信され、協調システムから外部ユーザ入力情報を取得することもできる。
(A-1-1-2.制御システム1の実空間への実装例)
図2は、制御システム1を実空間に実装する場合の実装イメージの一例を示す図である。図2に示す例では、図面右上に示す地上側に、地上基地局4000と、統括制御システム2000が設けられている。また、地上側には、監視団体施設などの協調システム5000が設けられ、更に、海洋上を航行する船舶に関する情報を管理するAIS(Automatic Identification System)コントロールセンターやAIS基地局などの外部システム6000が設けられている。
他方、図面左に示す海洋側には、無人艇1000と、不審船7000などの監視や追跡の対象物と、外部協調監視団体が運航する監視艇などの協調システム5000の一部が展開している。また、複数の無人艇1000(親機1001および子機1002)は複数の小隊1010(1010a、1010b、1010c)を構成し、各小隊はそれぞれ直接または通信衛星3000を介して通信を行うことができる。また、無人艇1000は、直接または通信衛星3000を介して、監視艇と通信を行うことができ、例えば、不審船7000に関する検出情報を無人艇1000から監視艇へ通知することができる。また、無人艇1000は、AIS基地局と通信可能に接続され、AIS情報を取得するようにしても良い。
図2に示す例では、統括制御システム2000は、地上側の施設に実装される例を示しているが、これに限られず、本実施形態に示す統括制御システム2000に実装された機能の全部または一部の機能は、地上側の他の沿岸現場拠点や、海上側の有人船などに搭載し、沿岸現場拠点や有人船において無人艇1000の運用を行うことも可能である。
(A-1-2.制御システム1に関するステークホルダー)
図3は、制御システム1に関するステークホルダーを示す図である。図3に示す通り、制御システム1には、統括制御システム2000のユーザインターフェース部2500を介して情報の入出力を行うことで無人艇1000の運用を行うオペレーターが存在する。なお、本実施形態に示す統括制御システム2000に実装された機能の全部または一部の機能が地上側の沿岸現場拠点や海上側の有人船に実装される場合には、前記オペレーターは沿岸現場拠点や有人船において無人艇1000の運用を行うことができる。
また、協調システム5000の外部協調監視団体施設には監視責任者、監視艇には監視員が存在し、互いに連携して海上での迷惑行為等の監視や海洋生物の調査などを行っている。また、外部システム6000のAISコントロールセンターには、AIS情報を生成・運用・管理する担当者が存在する。
また、制御システム1や協調システム5000による監視対象である不審船7000には乗組員が存在し、迷惑行為を行う。情報制御システム1は、協調システム5000や外部システム6000と通信を行い連携することにより、不審船7000の監視及び追跡をより効率的に実施することができる。
(A-1-3.無人艇1000の構成)
図4は、無人艇1000により構成される小隊1010を示す構成図である。図4に示す通り、無人艇1000は、1つまたは複数の小隊1010(1010a、1010b)により構成される。各小隊1010は、少なくとも1台の親機1001と複数の子機1002を備えている。親機1001は、通信衛星3000と通信接続し、複数の子機1002から収集した情報を集約して衛星通信に3000に送信すると共に、通信衛星3000から取得した動作指令に関する情報や自ら生成した情報を各子機1002へ直接または間接的に伝送する機能を有する。
図4に示す小隊1010aは、親機1001と通信接続する一次接続子機10021と、一次接続子機10021と通信接続する二次接続子機10022と、二次接続子機10022と通信接続する三次接続子機1023を備えている。各子機(一次接続子機10021、二次接続子機10022、三次接続子機1023)は、それぞれ他の親機1001または子機1002から受信した情報を他の親機1001や子機1002に中継する機能を有することで、親機1001及び複数の子機1002の間で通信ネットワークを構成している。
図5は、海上に展開された無人艇1000が不審船7000を監視又は追跡する様子を示す概念図である。図5に示す通り、海上に複数の無人艇(親機1001、子機10021、1022、1023)が展開し、各無人艇に搭載された計測センサ1110により計測可能範囲内に存在する不審船7000を発見することができる。発見した不審船7000の計測情報などは、無人艇間の通信ネットワークを介して親機1001に集約され、親機1001から通信衛星3000に送信され、地上基地局4000やインターネット回線を介して統括制御システム2000に送信される。また、各無人艇には任意の方向に無人艇を航行可能な航行部1300が設けられており、統括制御システム2000または親機1001により生成された動作指令などに基づいて、不審船7000の発見後に不審船7000を追跡することも可能である。
図1から図5までに説明した本実施形態の構成として、統括制御システム2000と無人艇1000の間における情報の送受信のための通信ネットワークとして、静止軌道(Geosynchronous orbit)または地球低軌道(Low Earth orbit)の通信衛星3000を用いた非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network)を利用する例を説明したが、本発明はこれに限られず、HAPS(High Altitude Platform Station)と呼ばれる無人飛行体を用いた非地上系ネットワークを利用することもできる。この場合、例えば、高度8~50km程度を旋回飛行する無人飛行体を利用することができる。また、統括制御システム2000と無人艇1000の間における情報の送受信のための通信ネットワークとして、通信衛星3000やHAPSを経由せず、地上基地局4000から無人艇1000の間を直接無線通信で接続した通信ネットワークを利用することも可能である。なお、地上基地局4000は、不動の固定基地局に限らず、移動可能な移動基地局で構成されていても良い。
(A-1-4.無人艇1000)
次に、図6~図8を用いて、無人艇1000に実装される機能とその内容について説明する。なお、本発明において、無人艇とは、自律航行や遠隔操縦の制御タイプを問わず、水上または水中を航行することが可能な移動体を意図し、推力発生部を備えている移動式ブイを含む移動体を意味するものである。
(A-1-4-1.無人艇1000の機能構成)
図6は、無人艇1000の機能構成を示す機能ブロック図である。なお、図6では、無人艇1000の機能ブロック図を説明するが、無人艇1000の親機1001や子機1002は、図6に示す構成と同様の機能を実装することができる。無人艇1000は、計測部1100と、自機状態判定部1200と、航行部1300と、通信部1400と、判定部1500と、記録部1600と、他アクション実行部1700を備えている。
計測部1100は、計測センサ1110により無人艇1000周辺の計測可能範囲に存在する不審船7000を検出し、不審船7000に関する計測情報を取得する機能部である。計測部1100は、計測センサ1110と計測制御部1120を備えている。
計測センサ1110は、例えば、画像データを取得する電子光学センサ(Electro-Opticalセンサ)や赤外線センサ(IRセンサ)などの光学式センサ、点群データを取得するLiDARセンサToFセンサ(Time of Flightセンサ)等のレーザーセンサ、マイクロ波を検出するレーダーセンサ、ミリ波を検出するミリ波センサ、ソナーなどの音響センサ、不審船の発する電波を検出する電波センサなどで構成することができる。計測センサ1110は、親機1001の周辺を計測することで、計測可能範囲内に存在する不審船等の監視対象物の計測データを取得する。
また、計測制御部1120は、計測センサ1110の姿勢を変更可能なセンサ姿勢変更装置を操作して、無人艇1000に対する計測センサ1110の3軸まわりの少なくともいずれかの姿勢角度を制御する。また、例えば、計測センサが光学カメラや赤外線カメラである場合には、計測制御部1120は、光学カメラや赤外線カメラのズーム量や解像度を任意の制御量に変更することができる。また、計測センサがソナーであり、特に自ら音波を発するアクティブソナーである場合には、計測制御部1120は、発生させる音波の出力を任意の制御量に調整することができる。また、計測制御部1120は、計測センサの計測感度を任意の制御量に調整することができる。
次に、自機状態判定部1200は、航行状態判定部1210と内部状態判定部1220と外部状態判定部1230を備え、無人艇1000の航行状態、内部及び外部の状態を判定する機能部である。航行状態判定部1210は、自機の位置(二次元または三次元)、移動速度、機首方位、移動方向、移動加減速度、回頭速度、その他の航行状態に関する状態量を判定する。内部状態判定部1220は、自機に搭載したバッテリーや燃料のエネルギー残量、当該エネルギー残量による算出可能な移動可能距離、自機に搭載された機器の一時的な異常状態(温度異常、通信異常など)、機器の故障状態を判定する。また、外部状態判定部1230は、通信を行う小隊1010内の他の無人艇1000との通信強度(dB値もしくはRSSI値など)、通信速度などの通信状態、または自機の周辺の海流や潮流(流速、流れ方向)、風速(風速、風向)、波高さ、天候(雨、雪、曇りなど)を判定する。ここで、外部状態判定部1230は、小隊1010内の他の無人艇1000との通信強度(RSSI値など)を分析することにより、通信相手の他無人艇1000の相対方位、相対距離、相対位置座標を算出することが可能である。
航行状態判定部1210による、自機の位置や移動速度や移動方向や加減速度の判定方法は、特に限定されないが、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)、GPS(Global Positioning System)、RTK-GNSS(Real Time Kinematic - Global Navigation Satellite System)等を用いて、現時刻における自機の位置、移動速度、移動方向を判定することができる。ここで自己の位置情報は、少なくとも平面視での2次元での座標情報(例えば緯度、経度)を含み、好ましくは高度情報を含む3次元での座標情報を含む。また、加減速度は、判定した移動速度の時間変化量に基づいて算出することができる。また、自機の機首方位の計測方法は、例えば、地磁気センサ、GNSSコンパス、海底形状を利用したSLAM技術等を用いて、現時刻における自機の機首方位を判定することができる。機首方位は、少なくともZ軸まわりの平面視での姿勢角(方位)を含み、好ましくはX軸、Y軸、及びZ軸の3軸まわりの姿勢情報であっても良い。また、回頭速度は、判定した機首方位情報の時間変化量に基づいて算出することができる。
また、他の計測方法として、航行状態判定部1210は、直交3軸方向の並進運動(主に加速度)および回転運動(主に角速度)を検出する慣性計測装置(IMU)やジャイロセンサを用いて、自機の直交3軸方向の位置、速度、加速度、および直交3軸の回転方向の姿勢、角速度、角加速度をそれぞれ計測することができる。
次に航行部1300は、推力発生部と操舵部と航行制御部を備え、通信部1400を介して受信した動作指令に従って、親機1001を任意の方向に航行させる機能部である。推力発生部は、例えばプロペラで構成され、エンジン又は電動モーターによりプロペラを駆動することにより推力を発生させることができる。また、推力発生部は、風を受けて推力を発生させる帆で構成することもでき、あるいは、波力を受けて推力を発生するウェイブグライダーで構成することもできる。操舵部は、プロペラや舵板の姿勢角を変更することで無人艇の機首方向を変更することができる。また、航行制御部は、推力発生部からの出力と操舵部の姿勢角を制御して自機の航行動作を制御する機能部である。航行制御部は、プログラマブルプロセッサ(例えば、中央処理ユニット(CPU)、MPU又はDSP)等の1つ以上のプロセッサを有し、メモリ(記憶部)にアクセス可能な処理ユニットを備える。メモリは、1つ以上の処理ステップを行うために処理ユニットが実行可能であるロジック、コード、及び/又はプログラム命令を記憶している。
処理ユニットは、自機の航行状態を制御するように構成された制御モジュールを含んでいる。例えば、制御モジュールは、自機の海面上における位置、移動速度、移動加減速度、機首方位、回頭速度を調整する。すなわち、航行制御部は、自機に前進、後進、加速、減速、回頭旋回等の各動作を行わせることで、自機の航行動作を制御する。
次に、通信部1400は、無人艇間通信部1410と衛星通信部1420と外部通信部1430を備え、小隊1010内の他の無人艇1000、通信衛星3000、外部の監視艇やAIS基地局と通信を行う機能部である。無人艇間通信部1410は、無人艇間通信用の通信アンテナを備え、小隊1010内の他の無人艇1000との間で通信を行う。衛星通信部1420は、衛星通信アンテナを備え、通信衛星3000と通信を行う。外部通信部1430は、AIS用アンテナやVHF用アンテナを備え、外部の監視艇やAIS基地局と通信を行う。
次に、判定部1500は、不審船7000などの監視対象物に関する判定を行う機能部である。詳細は図7を用いて後述する。
次に、記録部1600は、計測データ記録部1610と自機状態記録部1620と判定情報記録部1630を備える。計測データ記録部1610は、計測部1100により計測された計測データを記録する。自機状態記録部1620は、自機状態判定部1200により判定された自機に関する各種状態情報を記録する。また、判定情報記録部1630は、判定部1500により判定された各種判定情報を記録する。
次に、他アクション実行部1700は、不審船7000などの追跡対象物に対して、塗料の吹きつけなどによる塗料付着動作、または発信機などの投げつけを行う発信機付着動作を行う機能部である。
(A-1-4-2.判定部1500の機能構成)
図7は、無人艇1000の判定部1500の機能構成を示す機能ブロック図である。図7に示す通り、判定部1500は、対象物検出判定部1510と対象物分析部1520を備える。
対象物検出判定部1510は、初期検出部1511と詳細計測判定部1512と詳細検出部1513と対象物該否判定部1514を備え、不審船7000等の対象物の検出判定を行う機能部である。初期検出部1511は、計測部1100による取得した計測データに基づいて監視対象物の初期検出を行う。また、詳細計測判定部1512は、初期検出判定の結果に基づいて詳細計測の要否と詳細計測条件を判定する。詳細検出部1513は、詳細計測により得られた詳細計測データに基づいて監視対象物の詳細検出判定を行う。また、対象物該否判定部1514は、詳細検出判定の結果に基づいて検出物体が監視対象物に該当するか否かの判定を行う。上記した対象物検出判定部1510による判定内容について、図8を用いて以下に詳細に説明する。
図8は、対象物検出判定部1510により実行される判定処理の判定項目を示す図である。特に、図8は、初期検出部1511による初期検出、詳細計測判定部1512による詳細計測判定、詳細検出部1513による詳細検出、対象物該否判定部1514による監視対象物の該否判定における判定項目を示す。図8に示す通り、初期検出部1511による初期検出判定には、例えば、監視対象物が不審船7000である場合には、検出データから検出された検出物体が船舶であるか否かを判定する船舶該否判定、検出物体(船舶)の形状判定、検出物体(船舶)の向き判定、検出物体(船舶)と自機の相対距離判定、検出物体(船舶)の大きさ判定、検出物体(船舶)の種別判定、検出物体(船舶)の位置座標判定、検出物体(船舶)の今後の経路予測判定、検出物体(船舶)の過去の航路履歴推定などの判定項目が含まれる。
また、詳細計測判定部1512による詳細計測判定では、監視対象の該否を確定するために必要な詳細計測データを取得する必要性があるか否かと、詳細計測データを取得する場合の計測条件を判定する。詳細計測データの取得条件の一例として、接近画像、初期検出時とは異なる角度から取得した別角度の計測画像データ、初期検出時に取得した計測画像よりも高い光量での画像取得などを取得条件として設定することができる。また、詳細検出部1513による詳細検出判定には、例えば、監視対象の該否を確定する画像解析処理などの実行が含まれる。この画像解析処理には、船舶情報(船名、登録番号など)の画像からの判読、船舶詳細形状や特徴的な形状の画像からの判読などが含まれる。また、対象物該否判定部1514による対象物該否判定では、上記した詳細検出判定の結果に基づいて、検出物体(船舶)が監視対象部に該当するか否かが判定される。なお、対象物該否判定部1514は、対象物の該否の二択の情報ではなく、対象物に該当する確率を示す不審レベルとして複数段階の不審レベル情報を判定しても良い。
ここで、初期検出部1511により判定される検出物体の種別判定においては、例えば、貨物船、定期運航船、旅客船などのAIS照会が可能な船舶、または漁船、プレジャーボート、ヨット、ボート、水上スクーターなどの中小型の民間船、またはダイバー、海中生物(クジラ、イルカ、魚群など)、水中ドローンなど、水面上または水中を移動する物体を判定することができる。なお、水面に近い上空を飛行する鳥や小型ドローンなどを検出対象とすることができる。
次に、対象物分析部1520は、動作状態判定部1521と性能判定部1522と将来進路予測判定部1523を備え、計測部1100による継続的な計測により取得された監視対象物の最新の計測データに基づいて、対象物の位置や性能や将来進路予測を更新判定する機能部である。
動作状態判定部1521は、最新の計測データに基づいて対象物の現在の動作状態を判定する機能部である。動作状態判定部1521は、対象物の現在の位置座標、速度、旋回半径、回頭速度、加速度、減速度を判定する。ここで、位置座標は、水平なXY平面における二次元座標であっても良いが、高さ方向の情報も含むXYZ空間における三次元座標が望ましい。
性能判定部1522は、検出された対象物の動的性能を判定する機能部である。性能判定部1522は、例えば、対象物が不審船などである場合には、最高速度、最小旋回半径、回頭速度、加速度、減速度、航続可能距離の少なくともいずれかを含む不審船の航行に関する動的性能を予測する。性能判定部1522は、初期検出部1511や動作状態判定部1521により判定された情報に基づいて、上記した各性能を判定することができる。また、初期検出部1511により判定した対象物の種別情報に基づいて、性能を判定しても良い。
将来進路予測判定部1523は、検出された対象物の将来の進路を予測判定する機能部である。将来進路予測判定部1523は、例えば、初期検出部1511や動作状態判定部1521により判定された経路履歴や現在の位置や向きの情報に基づいて、将来経路を予測判定することができる。また、初期検出部1511により判定した対象物の種別情報に基づいて、将来経路を予測判定しても良い。
(A-1-5.統括制御システム2000の構成)
次に、図9を用いて、統括制御システム2000の機能とその内容について説明する。図9は、統括制御システム2000の機能構成を示す機能ブロック図である。図9に示す通り、統括制御システム2000は、情報インポート部2100と、対象物分析判定部2200と、システム状態判定部2300と、動作マネジメント部2400と、ユーザインターフェース部2500と、動作指令部2600と、情報通信部2700を備えている。
(A-1-5-1.情報インポート部2100)
情報インポート部2100は、統括制御システム2000内の各機能部において処理または利用される情報を無人艇1000、協調システム5000または外部システム6000からインポートする機能部である。情報インポート部2100は、検出条件取得部2110、検出情報取得部2120、外部情報取得部2130、外部ユーザ入力情報取得部2140を備えている。
検出条件取得部2110は、後述する対象物分析判定部2200、システム状態判定部2300、動作マネジメント部2400の各機能部において判定される際の、判定条件に関する情報を取得する機能部である。
検出情報取得部2120は、通信衛星3000やHAPSなどを介して無人艇1000の判定部1500により判定された対象物の検出情報や、無人艇1000で計測された計測データを取得する機能部である。
外部情報取得部2130は、外部システム6000のAISコントロールセンターから無人艇1000の展開する海洋エリアまたはその周辺エリアにおける船舶の航行情報を取得する機能部である。また、外部システム6000に含まれる他のVHFデータ交換システム(VHF Data Exchange System)から船舶の航行情報を取得しても良い。
また、外部情報取得部2130は、外部システム6000である気象庁や民間の気象情報提供システムなどから無人艇1000の展開する海洋エリアまたはその周辺エリアにおける気象情報を取得しても良い。
外部ユーザ入力情報取得部2140は、協調システム5000から外部ユーザ入力情報を受け付ける機能部である。協調システム5000から受け付ける外部ユーザ入力情報には、動作マネジメント部2400で生成された複数の動作指令の候補から任意の動作指令を選択する選択入力、動作指令の候補を承認する承認入力、動作指令候補の一部を修正する修正要望入力、または動作指令候補とは異なる介入動作の実行を指示する介入動作指令入力を含むことができる。
(A-1-5-2.対象物分析判定部2200)
対象物分析判定部2200は、検出情報取得部2120により取得した対象物の検出情報や計測データに基づいて対象物の分析を行い、対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する機能部である。対象物分析判定部2200は、種別判定部2210、動作状態判定部2220、性能判定部2230、進路予測判定部2240、航行パターン判定部2250、行動ステータス判定部2260を備える。
種別判定部2210は、検出情報取得部2120により取得した対象物の検出情報や計測データに基づいて、対象物の種別を判定する機能部である。種別判定部2210は、対象物の種別として、海面上の船舶や海中の生物やダイバーなどを判定することができる。ここで、種別判定部2210は、例えば、貨物船、定期運航船、旅客船、漁船、プレジャーボート、ヨット、ボート、水上スクーター、ダイバー、海中生物(クジラ、イルカ、魚群など)などを含む種別を判定することができる。
種別判定部2210は、対象物の種別に限らず、検出情報取得部2120により取得した対象物の検出情報や計測データに基づいて、警戒レベルを判定することもできる。例えば、警戒レベルは、レベルS,A,B,Cなどの複数段階で判定することができる。例えば、警戒レベルは、対象物の種別、大きさ、検出日時(時間帯)、検出位置、無人艇1000により実測された速度や行動、後述する動作状態判定部2220により判定される移動速度、加速度、過去の移動軌跡、またはAIS、SAR,VDES情報を基に算出した不審船発見確率、または後述する航行パターン判定部2250や行動ステータス判定部2260による判定結果などに応じて判定することができる。例えば、不審船の検出された時間、位置、航路が、深夜などの警戒時間帯、不審船の頻出位置、重要経路などと一致している場合には、警戒レベルを高く設定することができる。また、後述する全体動作決定部2410は、この警戒レベルに応じて全体上位の動作指令を決定することができる。または、後述する追跡動作決定部2430は、この警戒レベルに応じて追跡隊形指令を決定することができる。
なお、種別判定部2210により判定される対象物の種別や警戒レベルが不定である場合には、対象物を特定するための追加の計測データが必要となるため、無人艇1000へ再計測指令を送信しても良い。また、後述するユーザインターフェース部2500の表示部2510に判定不定であることを通知して、ユーザから追加の計測データ取得の要否に関する入力情報を受け付けることができる。
動作状態判定部2220は、検出情報取得部2120により取得した情報に基づいて対象物の過去又は現在の移動状態を判定する機能部である。動作状態判定部2220は、対象物の過去の移動軌跡、現在の進行方向、現在の機首方向、現在の移動速度、現在の加速度、現在の減速度、さらには、現在の位置座標、旋回半径、回頭速度を判定する。ここで、位置座標は、水平なXY平面における二次元座標であっても良いが、高さ方向の情報も含むXYZ空間における三次元座標が望ましい。
性能判定部2230は、検出情報取得部2120により取得した情報、または動作状態判定部2220の判定情報に基づいて、対象物の動的性能を判定する機能部である。性能判定部1522は、例えば、対象物が不審船などである場合には、最高移動速度、最小旋回半径、最高回頭速度、最高加速度、最高減速度、移動可能距離の少なくともいずれかを含む不審船の航行に関する動的性能を予測する。
進路予測判定部2240は、検出された対象物の将来の移動状態を予測判定する機能部である。進路予測判定部2240は、例えば、初期検出部1511や動作状態判定部2220により判定された対象物の移動軌跡や現在の位置、進行方向、機首の向き、回答速度などの情報に基づいて、対象物の将来の予測経路、将来時刻における予測位置、将来時刻における予測速度、将来時刻における予測進行方向の少なくともいずれかを含む対象物の将来の移動状態を予測判定することができる。
航行パターン判定部2250は、対象物である不審船の航行パターンを判定する機能部である。航行パターン判定部2250は、不審船の航行パターンとして、例えば、不審船の速度及び加減速のパターンに関するステータス、不審船の航行進路に関するステータス、または不審船の追跡攪乱航行に関するステータスなどを判定することができる。以下、図14乃至16を用いて、航行パターン判定部2250による不審船の各ステータスの判定内容について説明する。
図10は、航行パターン判定部2250により判定される不審船の速度及び加減速のパターンに関する速度等ステータスを示す状態遷移図である。図10に示すように、航行パターン判定部2250により判定される不審船の速度等ステータスには、不審船の動きが停止または略停止している停止状態、定常速度範囲内で巡航している定常巡航状態、定常速度範囲よりも高速で定常巡航している高速定常巡航状態、定常速度範囲よりも低速で定常巡航している低速定常巡航状態、急加速している急加速状態、急減速している急減速状態、急加速と急減速を繰り返している急加減速繰り返し状態の各状態が含まれる。航行パターン判定部2250は、動作状態判定部2220により判定される速度、加速度、減速度の各情報に基づいて、不審船の状態が、図10に示すどの速度等ステータスに該当するかを判定することができる。
図11は、航行パターン判定部2250により判定される不審船の進路のパターンに関する進路軌跡ステータスを示す状態遷移図である。図11に示すように、航行パターン判定部2250により判定される不審船の進路軌跡ステータスには、不審船の動きが停止している停止状態、直進進路を航行している直進進路巡航状態、直進航行のまま無人艇1000との距離を拡大させる直進振り切り状態、無人艇1000に接近する幅寄せ状態、無人艇1000から遠ざかる幅空け状態、緩い旋回角度で旋回を行う通常旋回状態、緩い角度で進路変更する鈍角度進路変更状態、鋭角に進路を変更する急角度進路変更状態の各状態が含まれる。
航行パターン判定部2250は、動作状態判定部2220により判定される旋回半径、回頭速度、または初期検出部1511により判定された経路履歴や現在の位置や向きの情報の各情報に基づいて、不審船の状態が、図11に示すどの進路軌跡ステータスに該当するかを判定することができる。
図12は、航行パターン判定部2250により判定される不審船の追跡錯乱を意図した航行パターンに関するかく乱航行ステータスを示す状態遷移図である。図12に示すように、航行パターン判定部2250により判定される不審船のかく乱航行ステータスには、定常速度範囲内の通常巡航状態、急停止状態、ジグザグ状の経路を航行するジグザグ航行状態、8の字状の経路を航行する8の字航行状態、Uターン航行を行うUターン状態、かく乱動作なく逃走を行うかく乱無し逃走航行状態、逃走を断念する逃走航行断念状態の各状態が含まれる。
航行パターン判定部2250は、動作状態判定部2220により判定される速度、加速度、減速度、旋回半径、回頭速度、または初期検出部1511により判定された経路履歴や現在の位置や向きの情報の各情報に基づいて、不審船の状態が、図12に示すどのかく乱航行ステータスに該当するかを判定することができる。
次に、行動ステータス判定部2260は、対象物である不審船の逃走行動ステータスを判定する機能部である。行動ステータス判定部2260は、不審船の逃走行動ステータスとして、不審船の操縦者による逃走行動の状態または意図を判定する機能部である。以下、図13を用いて、行動ステータス判定部2260による不審船の逃走行動ステータスの判定内容について説明する。
図13は、行動ステータス判定部2260により判定される不審船の逃走行動のパターンに関する逃走行動ステータスを示す状態遷移図である。図13に示すように、行動ステータス判定部2260により判定される不審船の逃走行動ステータスには、通常巡航、無人艇1000からの追跡を振り切る逃走行動を行う振り切り逃走状態、無人艇1000による付きまといを回避する行動を行う付きまとい回避状態、接近する無人艇1000から離れて精密証拠写真の撮影を回避する接近機体離れ状態、進路を予測されることを防止する進路予測防止状態、先回りする無人艇を回避する先回り機体回避状態、無人艇1000により包囲されることを未然に防止する包囲未然防止状態、逃走航行を断念する逃走航行断念状態の各状態が含まれる。
航行パターン判定部2250は、動作状態判定部2220により判定される不審船の各種動作状態や、航行パターン判定部2250により判定される不審船の各種航行パターンに基づいて、不審船の状態が、図13に示すどの逃走行動ステータスに該当するかを判定することができる。
(A-1-5-3.システム状態判定部2300)
システム状態判定部2300は、無人艇1000の現在若しくは将来の状態、または無人艇1000と対象物(不審船7000)の現在若しくは将来の相対的な動作状態を判定する機能部である。システム状態判定部2300は、無人艇状態判定部2310、捕捉ロスト予測部2320、追跡状態判定部2330、進路予測状態判定部2340を備えている。
無人艇状態判定部2310は、無人艇の状態を判定する機能部である。例えば、複数の無人艇の位置、隊形、機体数、移動方向、移動速度、移動可能距離、エネルギー残量、無人艇の活動エリアの波や風や潮流などの外部環境下における無人艇の移動速度または移動可能距離を含む移動能力の推定値、将来時刻における予測位置の少なくともいずれかを判定する。
捕捉ロスト予測部2320は、無人艇1000による追跡を開始する前に、または無人艇1000による追跡を実行中に、対象物の位置捕捉をロストする捕捉ロストが将来発生するか否かを判定し、捕捉ロストが将来発生すると判定した場合に、無人艇1000による対象物の位置捕捉が可能なエリア、または捕捉ロストが予測されるロスト予測位置を判定する。また、無人艇による位置捕捉が可能な時間、または捕捉ロストが予測されるロスト予測時刻を予測する。捕捉ロスト予測部2320は、対象物分析判定部2200により判定した対象物(不審船7000)の分析結果(特に、対象物の速度を含む動的性能)と、無人艇状態判定部2310により判定した無人艇の移動速度や移動能力と、無人艇の捕捉可能距離の各情報に基づいて将来の捕捉ロストを事前予測することができる。
追跡状態判定部2330は、対象物(不審船7000)の追跡を行う無人艇1000の相対的な動作状態である追跡状態を判定する機能部である。図14を用いて、追跡状態判定部2330により判定される無人艇1000の追跡状態について説明する。
図14は、追跡状態判定部2330により判定される追跡状態を示す状態遷移図である。図14に示すように、無人艇の追跡状態は、追跡が行えている状態である追跡実現状態と、対象物の逃走行為に起因して無人艇の追跡が振り切られる兆候のある振切兆候状態と、対象物の逃走行為に起因して追跡が振り切られた振切発生状態と、無人艇1000による対象物(不審船7000)の位置捕捉がロストした捕捉ロスト状態と、追跡が終了した追跡終了状態の各状態を有している。
追跡状態判定部2330は、対象物分析判定部2200により判定した対象物(不審船7000)の分析結果と、無人艇状態判定部2310による無人艇に関する判定結果に応じて、図14に示すいずれかの追跡状態に該当するかを判定することができる。
例えば、追跡を行う無人艇1000の移動速度が対象物の移動速度よりも遅い場合、または追跡を行う無人艇と対象物の相対距離が時間経過とともに延びている場合、または追跡を行う無人艇の移動可能距離が対象物の移動可能距離よりも短い場合、または追跡を行う無人艇のエネルギー残量が対象物のエネルギー残量よりも少ない場合、または無人艇の最高移動速度などを含む移動性能が対象物の最高移動速度などを含む移動性能予測値よりも低い場合に、追跡状態判定部2330は、追跡状態が振切兆候状態に該当する判定することができる。
また他の例として、追跡状態判定部2330は、対象物分析判定部2200により判定した対象物(不審船7000)の過去の移動履歴や対象物の将来の予測経路などに基づいて、追跡状態が振切兆候状態に該当する判定しても良い。
また他の例として、追跡状態判定部2330は、追跡を行う無人艇1000と対象物の相対距離が所定距離以上となった場合に、振切発生状態に該当すると判定することができる。
なお、追跡状態判定部2330は、振切兆候状態と判定した場合に、追跡を行う前記無人艇が振り切られる振切予測位置と振切予測時刻の少なくともいずれかを予測する振切予測判定を行うことができる。このように、振切予測位置や振切予測時刻を予測する切予測判定を行う方法として、例えば、追跡を行う無人艇1000の移動速度と移動方向と位置の少なくともいずれかを含む無人艇1000に関する状態情報と、対象物の移動速度と移動方向と位置の少なくともいずれかを含む対象物に関する状態情報に応じて、追跡を行う無人艇1000が振り切られる振切予測位置と振切予測時刻の少なくともいずれかを判定することができる。
進路予測状態判定部2340は、前述した進路予測判定部2240により判定された対象物の将来の予測進路または将来時刻における予測位置を判定する予測処理の状態を判定する機能部である。図15を用いて、進路予測状態判定部2340により判定される進路予測状態について説明する。
図15は、進路予測状態判定部2340により判定される進路予測の予測状態を示す状態遷移図である。図15に示すように、進路予測状態は、進路予測正常と、進路予測不定と、進路予測異常と、追跡終了の各状態を備える。
進路予測状態判定部2340は、前述した航行パターン判定部2250により判定される図10、11、12に示す対象物の航行パターンの状態や、行動ステータス判定部2260により判定された図13に示す対象物の逃走行動ステータスの状態に応じて、進路予測判定部2240により判定された対象物の将来の予測進路または将来時刻における予測位置を判定する予測処理の妥当性を判定することができる。つまり、図15に示す進路予測状態を判定することができる。
例えば、航行パターン判定部2250により判定された進路軌跡ステータスが「直進進路航行」である場合には、予測した進路上を進む可能性が高いため、進路予測状態を「進路予測正常」と判定することができる。また、航行パターン判定部2250により判定された進路軌跡ステータスが「通常旋回」である場合には、予測した進路を外れて航行する可能性があるため、進路予測状態を「進路予測不定」と判定する。また、航行パターン判定部2250により判定された進路軌跡ステータスが「急角度進路変更」である場合には、予測した進路を外れて航行する確度が高いため、進路予測状態を「進路予測異常」と判定する。ここでは、航行パターン判定部2250により判定された進路軌跡ステータスに応じて進路予測状態を判定する例を説明したが、航行パターン判定部2250や行動ステータス判定部2260の上記以外の判定結果、または対象物分析判定部2200による他の判定結果に応じて進路予測状態を判定しても良い。
(A-1-5-4.動作マネジメント部2400)
動作マネジメント部2400は、対象物分析判定部2200による対象物に関する判定結果に応じて、複数の無人艇に対する動作指令の指令内容を決定し、動作指令を行う機能部である。動作マネジメント部2400は、全体動作決定部2410、動作割当決定部2420と、追跡動作決定部2430と、追跡振切対応アクション決定部2440と、包囲動作決定部2450、先回り動作決定部2460、動作指令確定部2470を備える。
全体動作決定部2410は、複数の無人艇1000で構成される一つまたは複数の小隊1010の全体動作指令を決定する機能部である。以下、全体動作指令を判定する方法について図16を用いて説明する。
図16は、全体動作決定部2410により決定される全体動作指令の状態を示す状態遷移図である。図16に示す通り、全体動作決定部2410により判定される全体動作指令は、追跡を実行させる「追跡」、複数の無人艇により引継ぎを実行しながら対象物の追跡を行う「引継ぎ追跡」、対象物の移動先へ無人艇を先回りさせる「先回り」、複数の無人艇により対象物を包囲する「包囲」、追跡を断念する「追跡断念」、引継ぎ動作を外部のシステムに要請する「引継ぎ外部要請」、対象物の位置捕捉をロストする直前アクションを実行する「ロスト直前アクション」、追跡を終了する「追跡終了」の動作指令を含む。なお、先回りと包囲の動作指令は、一部の無人艇に対象物の追跡を行わせるものであっても良い。
全体動作決定部2410は、対象物分析判定部2200により判定された対象物に関する判定内容に応じて、図16に示した複数の動作指令の候補から全体動作指令を決定することができる。
例えば、対象物分析判定部2200により判定された対象物の種別が所定種別(不法侵入船や密漁船など包囲すべき船舶種別)に該当する場合、または対象物の現在の移動速度が所定値以下である場合、または種別判定部2210により判定された対象物の警戒レベルが相対的に低い場合に、全体動作決定部2410は、対象物が複数の無人艇の隊形の内側に入るように無人艇を移動させる「包囲」を全体動作指令として決定することができる。
また、種別判定部2210により判定された対象物の警戒レベルに応じて全体動作を決定する方法の一例として、種別判定部2210により判定された対象物の警戒レベルが相対的に高い場合には「追跡」を全体動作として決定し、警戒レベルが低下して相対的に低い警戒レベルに変化した場合には、全体動作を「追跡」から「包囲」のみに変更させても良い。また、他の例として、警戒レベルが相対的に低いレベルに低下した場合に、全体動作を「先回り」に変更させて、対象物の移動予測経路の前方位置に無人艇を先回りさせても良い。
また、種別判定部2210により判定された対象物の警戒レベルに応じて全体動作を決定する方法の他一例として、種別判定部2210により判定された対象物の警戒レベルに応じて、小隊内の無人艇1000の隊形と位置取りを切り替えても良い。
また、動作マネジメント部2400は、上述したように、対象物分析判定部2200による対象物に関する判定結果に限らず、システム状態判定部2300による判定結果、つまり、無人艇1000の現在若しくは将来の状態または無人艇1000と対象物(不審船7000)の現在若しくは将来の相対的な動作状態に応じて、複数の無人艇に対する動作指令の指令内容を決定し、動作指令を行うことができる。
また、動作マネジメント部2400は、対象物分析判定部2200による対象物に関する判定結果と、システム状態判定部2300による判定結果の両方に応じて、複数の無人艇に対する動作指令の指令内容を決定し、動作指令を行うこともできる。
動作割当決定部2420は、複数の無人艇1000の各々に対する動作役割の割当てを決定する機能部である。動作割当決定部2420により決定された動作役割の割当指令は、後述する動作指令部2600により無人艇1000に出力される。
動作割当決定部2420により複数の無人艇に対して割当てられる動作役割には、対象物に対する追跡動作の役割、対象物に対する追跡の引継ぎ動作の役割、対象物の移動先への先回り動作の役割、対象物に対する包囲動作の役割、複数の無人艇の間の通信中継を行う役割、計測データの蓄積を行う役割、計測データの分析処理を行う役割の少なくともいずれかが含まれる。
ここで、動作割当決定部2420は、例えば、種別判定部2210により判定された対象物の種別、または警戒レベルに応じて、追跡、追跡引継ぎ、包囲、先回りに各動作に割り当てる無人艇の機体数を決定しても良い。または、種別判定部2210により判定された対象物の種別、または警戒レベルに応じて、複数の小隊1010で構成される中隊内における複数小隊の隊形を変形させても良い。つまり、警戒レベルが相対的に高い対象物に対しては、より多くの無人艇に上記動作役割を割り当てて、逆に、警戒レベルが相対的に低い対象物に対しては、より少ない無人艇に上記動作役割を割り当てることで、警戒度に応じて、無人艇の活動量をコントロールでき、エネルギーや機体をより警戒度の高い役割に割り当てることができる。
追跡動作決定部2430は、全体動作決定部2410により全体動作指令が「追跡」に決定された場合に、動作割当決定部2420により追跡動作を割り当てられた無人艇1000の詳細動作を指示する動作指令を決定する機能を有する。
追跡動作決定部2430は、追跡状態判定部2330により判定される追跡状態が、振切兆候状態、または振切発生状態、または位置捕捉ロスト状態に該当すると判定された場合であって、動作割当決定部2420により追跡を実行する無人艇1000とは異なる他の無人艇1000に追跡の引継ぎ動作の役割を割り当てると判定した場合に、追跡の引継ぎ動作が割り当てられた無人艇1000を振切予測位置へ移動させる動作指令、無人艇1000を振切予測位置へ振切予測時刻までに移動させる動作指令、の少なくともいずれかを決定する。
追跡動作決定部2430は、全体動作決定部2410により全体動作指令が「追跡」に決定された場合に、複数の無人艇1000による追跡隊形に関する動作指令を決定する機能を有していても良い。以下、追跡隊形に関する動作指令を判定する方法について図17を用いて説明する。
図17は、追跡動作決定部2430により決定される追跡隊形指令の状態を示す状態遷移図である。図17に示す通り、追跡動作決定部2430により判定される追跡隊形指令は、対象物の進行方向の後方から追跡する「単純追跡配置」、対象物の進行方向に対して左右の2方向から追跡する「左右追跡配置」、対象物の進行方向に対して左右及び後方の3方向から追跡する「左右後方追跡配置」、対象物の進行方向に対して前後左右の4方向から追跡する「左右前後追跡配置」、対象物の進行方向の前方から追跡する「予測進路前方進路妨害追跡」、追跡を断念する「追跡断念」、追跡を終了する「追跡終了」の動作指令を含む。
例えば、追跡動作決定部2430は、種別判定部2210により判定された対象物の種別、または警戒レベルに応じて、追跡隊形指令を決定することができる。例えば、警戒レベルが相対的に高い対象物に対しては、より多くの無人艇が追跡を行う「左右前後追跡配置」とすることができ、逆に、警戒レベルが相対的に低い対象物に対しては、少ない無人艇で追跡を行う「単純追跡配置」とすることができる。また、追跡動作決定部2430は、航行パターン判定部2250や行動ステータス判定部2260で判定された対象物の状態に応じて、追跡隊形指令を決定することができ、判定された対象物の状態が変化した場合には変化後の対象物の状態に応じて追跡隊形指令を変更することができる。
追跡動作決定部2430は、全体動作決定部2410により全体動作指令が「追跡」に決定された場合に、複数の無人艇1000同士や対象物との相対距離制御に関する動作指令を決定する機能を有していても良い。以下、相対距離制御に関する動作指令を判定する方法について図18を用いて説明する。
図18は、追跡動作決定部2430により決定される相対距離制御指令の状態を示す状態遷移図である。図18に示す通り、追跡動作決定部2430により決定される相対距離制御指令は、対象物に対する追跡動作を行う複数の無人艇1000同士の衝突防止動作、追跡中の無人艇と対象物の衝突防止動作、追跡中の無人艇と対象物の距離を短くする動作、追跡中の無人艇と対象物の距離を長くする動作、追跡、追跡終了の動作指令を含む。
また、追跡動作決定部2430は、航行パターン判定部2250や行動ステータス判定部2260で判定された対象物の状態に応じて、相対距離制御指令を決定することができ、更に、判定された対象物の状態が変化した場合には変化後の対象物の状態に応じて相対距離制御指令を変更することができる。
ここで、他の無人艇1000の間の相対距離が接近しすぎて衝突する可能性がある場合には高い優先度で相対距離を大きくして衝突回避させる位置制御が必要なため、無人艇1000同士の衝突防止動作の動作指令状態に遷移する。また、対象物と無人艇1000の間の相対距離が接近しすぎて衝突する可能性がある場合には高い優先度で相対距離を大きくして衝突回避させる位置制御が必要なため、対象物の衝突防止動作の動作指令状態に遷移する。なお、図18に示す相対距離制御は、小隊1010内で互いに通信する無人艇1000間の相対距離が通信可能距離を超えない範囲内で制御される。そのため、追跡を行う無人艇1000と通信を行う他の無人艇1000との相対距離が広がり、通信可能距離の上限に近づいた場合には、相対距離制御のステータスを追跡終了に遷移させ、通信可能距離の範囲内に維持するように無人艇1000の位置を制御する。
追跡振切対応アクション決定部2440は、無人艇1000による追跡が振り切られる直前に行う振切直前アクションを決定する機能を有する。追跡振切対応アクション決定部2440は、例えば、対象物に対して塗料を噴射又は投げつけて対象物に塗料を付着させる塗料付着、または対象物に対して発信機などを噴射又は投げつけて対象物に発信機等を付着させる発信機付着を振切直前アクションとして決定することができる。また、追跡振切対応アクション決定部2440は、例えば、追跡状態判定部2330により判定した追跡状態が振切兆候状態である場合に、上記した振切直前アクションを実行すると決定することができる。
また、追跡状態判定部2330により判定される追跡状態が、振切兆候状態、または振切発生状態、または位置捕捉ロスト状態に該当すると判定された場合に、追跡振切対応アクション決定部2440は、追跡を実行する無人艇1000とは異なる他の無人艇1000に追跡の引継ぎ動作の役割を割り当てるか否かを決定することができる。
また、追跡を実行する無人艇1000とは異なる他の無人艇1000に追跡の引継ぎ動作の役割を割り当てると判定した場合に、追跡振切対応アクション決定部2440は、対象物の追跡の引継ぎ動作の役割を割り当てる無人艇の選定を行うことができる。
また、追跡状態判定部2330により判定される追跡状態が、振切発生状態、または位置捕捉ロスト状態に該当する場合に、追跡振切対応アクション決定部2440は、振切発生状態または位置捕捉ロスト状態となった無人艇1000、または通信中継、計測データの蓄積、計測データの分析処理等の役割が完了した無人艇1000に対して、対象物の追跡の引継ぎ動作の役割、対象物の移動先への先回り動作の役割、対象物に対する包囲動作の役割、複数の無人艇の間の通信中継を行う役割、計測データの蓄積を行う役割、計測データの分析処理を行う役割、の少なくともいずれかを含む動作役割の最適割り当てを行うことができる。
また、追跡振切対応アクション決定部2440は、一例として、追跡状態判定部2330により無人艇1000による対象物の位置捕捉がロストした捕捉ロストを判定した場合、または捕捉ロスト予測部2320により捕捉ロストが将来発生すると判定した場合に、追跡状態判定部2330または捕捉ロスト予測部2320により判定した、現在の捕捉ロストの発生情報、将来の捕捉ロストの発生予測情報、ロスト予測位置、ロスト予測時刻、対象物に関する情報の少なくともいずれかを含む情報を、情報通信部2700を介して、協調システム5000や外部システム6000、またはその他の外部のシステムへ送信出力することを決定する。
包囲動作決定部2450は、全体動作決定部2410により「包囲」の動作指令を決定した場合に、対象物が複数の無人艇1000の隊形の内側に入るように無人艇1000を移動させる制御動作の内容を決定する機能部である。包囲動作決定部2450は、例えば、動作割当決定部2420により包囲の動作役割を割り当てられた無人艇1000に対する包囲のための移動目標位置を算出し、当該位置への包囲移動指令を決定する。また、当該包囲移動指令には移動目標時刻が含まれていても良い。
包囲動作決定部2450は、例えば、複数の無人艇1000の隊形を変更せずに、対象物の位置が複数の無人艇1000が展開するエリアの内側に入るように、もしくは無人艇1000が展開するエリアの中央位置に近づくように、複数の無人艇1000で構成される小隊1010全体を移動させる包囲動作指令を決定することができる。
また、他の例として、包囲動作決定部2450は、例えば、複数の無人艇1000により対象物を囲うように隊形を変更することで対象物が複数の無人艇1000の隊形の内側に入るように無人艇1000を移動させる包囲動作指令を決定することができる。包囲動作決定部2450による小隊1010の制御の具体例は後述する。
先回り動作決定部2460は、全体動作決定部2410により、対象物の移動先へ無人艇を先回りさせる「先回り」の動作指定が決定された場合に、小隊1010を構成する複数の無人艇1000の少なくとも一部に対して、対象物の移動先と予測される位置またはその周辺エリアを先回り目標位置として算出し、更には先回り目標位置までの移動する目標時刻を算出し、これらの目標位置と目標時刻を含む動作指令を決定する。
先回り動作指令の移動目標となる先回りエリアの決定方法として、例えば、先回り動作決定部2460は、対象物分析判定部2200により判定された、対象物の過去の移動軌跡、対象物の現在の進行方向、対象物の現在の機首方向、対象物の将来の予測経路、対象物の将来時刻における予測位置に基づいて、対象物の過去の移動軌跡の延長線上若しくは当該延長線上の周辺エリア、対象物の現在の進行方向の前方若しくはその周辺エリア、対象物の現在の機首方向の前方若しくはその周辺エリア、対象物の将来の予測経路上若しくは前記予測経路上の周辺エリア、対象物の将来時刻における予測位置若しくは前記予測位置の周辺エリアの少なくともいずれかの位置又はエリアを、先回りを行う目標位置またはエリアとして決定することができる。
なお、先回り動作決定部2460は、例えば、追跡状態判定部2330により判定した追跡状態が、振切兆候状態または振切発生状態である場合に、上記した方法により先回りを行う目標位置またはエリアを決定する。
動作指令確定部2470は、上述した動作マネジメント部2400の各決定部により生成された動作指令候補の情報と、後述するユーザインターフェース部2500から取得するユーザ入力情報に基づいて、動作指令を確定する機能部である。または、上述した動作マネジメント部2400の各決定部により生成された動作指令候補の情報と、外部ユーザ入力情報取得部2414により取得した協調システム5000から受付けた外部ユーザ入力情報に基づいて、動作指令を確定する機能部である。
例えば、動作指令確定部2470は、ユーザ入力情報または外部ユーザ入力情報の入力が無い場合には、動作マネジメント部2400の各決定部により生成された動作指令候補を動作指令として確定し、ユーザ入力情報または外部ユーザ入力情報の入力がある場合には、動作マネジメント部2400の各決定部により生成された動作指令候補と、ユーザ入力情報または外部ユーザ入力情報の両方に基づいて動作指令を確定、もしくはユーザ入力情報または外部ユーザ入力情報のみに基づいて動作指令を確定することができる。
(A-1-5-5.ユーザインターフェース部2500)
ユーザインターフェース部2500は、動作マネジメント部2400により決定された各動作指令、対象物分析判定部2200により判定された対象物に関する各情報、システム状態判定部2300により判定された各情報を表示出力し、ユーザから表示した動作情報や他情報に対するユーザ入力情報を受け付ける機能部である。ユーザインターフェース部2500は、表示部2510と、ユーザ入力受付部2520を備える。
表示部2510は、動作マネジメント部2400により決定された各動作指令、対象物分析判定部2200により判定された対象物に関する各情報、システム状態判定部2300により判定された各情報を表示出力する機能部である。
また、表示部2510には、例えば、対象物分析判定部2200により判定された対象物の種別、移動性能、過去の移動経路、現在位置、将来時刻における予測位置(沿岸への上陸位置と時刻情報を含んでいても良い)、およびその他の対象物に関する各種情報が表示されても良い。また、表示部2510には、無人艇状態判定部2310により判定された無人艇の過去の移動経路、現在位置、将来時刻における予測位置、更には、動作マネジメント部2400で決定された、無人艇毎に割り当てられた動作役割(追跡、引継ぎ追跡、先回り、包囲など)、引継ぎ予定位置、引継ぎ予定時刻などが表示されても良い。
また、後述する情報通信部2700により、捕捉ロストに関する情報や対象物に関する情報を協調システム5000や外部システム6000、またはその他の外部のシステムへ送信する場合に、外部の送信先の連絡先、連絡手段、所在地などの情報を表示部2510へ表示しても良い。
また、対象物分析判定部2200の進路予測判定部2240により対象物の予測進路として複数の進路候補を判定した場合に、当該予測進路毎の確率も含めて海図上に表示しても良い。なお、ユーザは後述するユーザ入力受付部2520を介して、複数の進路候補から1つの進路候補を選択入力することができる。
ユーザ入力受付部2520は、表示部2510により表示された各情報、特に動作指令の候補に対するユーザ入力を受け付ける機能部である。ユーザ入力情報には、複数の動作指令の候補から任意の動作指令を選択する選択入力、動作指令の候補を承認する承認入力、動作指令候補の一部を修正する修正要望入力、または動作指令候補とは異なる介入動作の実行を指示する介入動作指令入力を含むことができる。また、上記したユーザ入力情報の受付は、表示部2510の表示画面に設けられた操作ボタンを介して受付を行うこともできる。
また、ユーザ入力受付部2520は、無人艇1000により取得された計測データの表示要求を受け付ける機能を有していても良い。その場合、計測データの優先表示要望として、早期に表示可能な計測データを優先して表示する時間優先表示、詳細な計測データを優先して表示する詳細画像優先表示、ユーザによる指定エリアの計測データを優先して表示するエリア指定優先表示などの優先的に表示を行う優先要望を受け付ける機能を設けることができる。また、上記した計測データの表示要求を受け付けた場合に、当該計測データを表示可能な表示予測時間を表示部2510に表示しても良い。また、上記した計測データの優先表示要望を受け付けた場合には、指定された優先表示に応じた計測データの表示予測時間を表示部2510に表示しても良い。
また、ユーザ入力受付部2520は、表示部2510に計測データを表示させる際に、最新の計測データの表示、または指定した過去の時刻に計測した過去の計測データの表示を含む表示モードをユーザから受け付けることができる。また、無人艇1000が最新の計測データを取得した場合に、表示部2510などにより最新の計測データが更新されたことをユーザに通知しても良い。
(A-1-5-6.動作指令部2600)
動作指令部2600は、前記した動作指令確定部2470により確定した動作指令を、通信衛星3000や飛行体や地上基地局4000を介して、無人艇1000に送信出力する機能部である。
(A-1-5-7.情報通信部2700)
情報通信部2700は、対象物分析判定部2200による対象物に関する判定結果、システム状態判定部2300による判定結果、または動作マネジメント部2400により生成された動作指令の各情報を協調システム5000や外部システム6000、またはその他の外部のシステムへ出力する機能部である。また、報通信部2700は、追跡振切対応アクション決定部2440の決定した指令に応じて、追跡状態判定部2330または捕捉ロスト予測部2320により判定した、現在の捕捉ロストの発生情報、将来の捕捉ロストの発生予測情報、ロスト予測位置、ロスト予測時刻、対象物に関する情報の少なくともいずれかを含む情報を、協調システム5000や外部システム6000、またはその他の外部のシステムへ送信出力することができる。
ここまで図6,7,9を用いて説明した無人艇1000と統括制御システム2000に実装される各機能は、あくまでも実施形態の一つであり、本発明はこの実装例に限定されない。つまり、図6及び7に示す無人艇1000に実装される機能の一部(主に判定部1500の機能)は、統括制御システム2000に実装することが可能である。また他方で、図9に示す統括制御システム2000に実装される機能の一部(主に、情報インポート部2100、対象物分析判定部2200、システム状態判定部2300、動作マネジメント部2400、動作指令部2600の少なくともいずれか)は、無人艇1000に実装することも可能である。
(A-1-6.ハードウェア構成)
図19は、統括制御システム2000のハードウェア構成図である。ここで、本発明における統括制御システム2000は、サーバ装置やPCなどの情報処理装置である。図示するように、統括制御システム2000は、入力装置100と、出力装置200と、処理装置300と、主記憶装置400と、補助記憶装置500と、通信装置600と、これらの各装置を電気的に接続するバス700と、を有する。
入力装置100は、ユーザインターフェース部2500のユーザ入力受付部2520を構成することができ、ユーザが統括制御システム2000に情報や指示を入力するための装置である。具体的には、入力装置100は、例えばタッチパネル、キーボード、マウスあるいはマイクロフォンのような音声入力装置である。
出力装置200は、統括制御システム2000により生成された各種情報を出力する装置であり、ユーザインターフェース部2500の表示部2510を構成することができる。具体的には、出力装置200は、アイウェア、AR、VRのディスプレイ装置などで表示部2510を構成でき、またプリンタあるいはスピーカであっても良い。
処理装置300は、例えば演算処理を行う装置である。具体的には、処理装置300は、例えば、CPU、マイクロプロセッサ、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、あるいはその他の演算できる半導体デバイス等である。
主記憶装置400は、読み出した各種情報を一時的に格納するRAMや処理装置300で実行されるプログラムやアプリケーションプログラムおよびその他の様々な情報等を格納するROMといったメモリ装置である。補助記憶装置500は、デジタル情報を記憶可能なHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)あるいはフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置である。
通信装置600は、外部との間で無線あるいは有線による情報通信を行う装置であり、前述した情報通信部2700を構成することができる。
(A-1-7.制御システム1の制御フロー)
次に、制御システム1全体の制御フローを説明する。図20は、制御システム1の処理フローを示すフローチャート図である。
まず、情報インポート部2100により外部システム6000から情報を取得する(ステップ101)。
次いで、無人艇1000の判定部1500により対象物の検出処理を行う(ステップ102)。
次いで、対象物分析判定部2200により対象物の検出情報や計測データに基づいて対象物の分析を行い、対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する(ステップ103)。本ステップの詳細は後述する。
次いで、システム状態判定部2300により無人艇1000の現在若しくは将来の状態、または無人艇1000と対象物(不審船7000)の現在若しくは将来の相対的な動作状態を判定する(ステップ104)。本ステップの詳細は後述する。
次いで、動作マネジメント部2400により複数の無人艇に対する動作指令の指令内容を決定する(ステップ105)。本ステップの詳細は後述する。
次いで、ユーザインターフェース部2500により動作指令の候補情報等を表示し、ユーザから表示した動作情報や他情報に対するユーザ入力情報を受け付ける(ステップ106)。
次いで、動作指令部2600により動作指令を無人艇1000に送信して、無人艇1000による動作を実行する(ステップ107)。
(A-1-8.制御システム1内の制御シーケンス)
次に、制御システム1内の各システム間の制御シーケンスを説明する。図21は、制御システム1内のシステム間の信号のやり取りを示すシーケンス図である。
まず、外部システム6000からAIS情報や衛星関連情報が統括制御システム2000に送信される。
次いで、無人艇1000を構成する子機1002から親機1001に対して、計測データが送信され、親機1001の初期検出部1511により対象物を検出した場合には、親機1001から子機1002へ詳細計測指令が送信される。子機1002は、詳細計測指令に従って詳細計測を行い、詳細計測データを親機1001へ送信する。
次いで、親機1001の対象物該否判定部1514において、検出した対象物が監視すべき対象物に該当すると判定した場合に、子機1002で計測した計測データと、親機1001の判定部1500で判定した詳細検出結果の情報を統括制御システム2000に送信する。
次いで、統括制御システム2000において対象物の分析判定、システム状態の判定、無人艇の動作指令の候補を生成し、協調システム5000に対して判定情報と動作指令を送信する。
次いで、統括制御システム2000は、協調システム5000から外部ユーザ入力情報を受け付けて、外部ユーザ入力情報と統括制御システム2000内で生成した動作指令に基づいて、動作指令を確定し、確定した動作指令(追跡指令など)を親機1001に送信する。
次いで、動作指令を受信した親機1001は、動作指令に含まれる自機に対する指令動作を実行すると共に、同じ小隊1010内の他の子機1002に動作指令(追跡指令など)を送信する。
次いで、子機1002は、動作指令(追跡指令など)に含まれる自機に対する指令動作を実行する。更に、自機が対象物の追跡を行う場合には、追跡の過程で取得した計測データを親機1001に送信する。
親機1001は、子機1002から受信した計測データに基づいて、対象物の検出分析を行い、計測データと検出分析結果を統括制御システム2000に送信する。
統括制御システム2000は、親機1001から受信した計測データと検出分析結果に基づいて、対象物の分析判定、システム状態の判定、無人艇の動作指令の候補を生成し、協調システム5000に対して判定情報と動作指令を送信する。
次いで、統括制御システム2000は、協調システム5000から外部ユーザ入力情報を受け付けて、外部ユーザ入力情報と統括制御システム2000内で生成した動作指令に基づいて、動作指令を確定し、確定した動作指令(振切後動作など)を親機1001に送信する。
次いで、動作指令を受信した親機1001は、動作指令に含まれる自機に対する指令動作を実行すると共に、同じ小隊1010内の他の子機1002に動作指令(振切後動作など)を送信する。
(A-1-9.対象物の分析処理)
次に、図22を用いて、対象物の分析判定処理について説明する。図22は、対象物分析判定部2200により実行される対象物の分析判定処理の処理フローを示すフローチャート図である。図22は、特に図20に示したステップ103の詳細処理フローを示している。
まず、種別判定部2210により対象物の種別を判定する(ステップ201)。本ステップでは、例えば、貨物船、定期運航船、旅客船、漁船、プレジャーボート、ヨット、ボート、水上スクーター、ダイバー、海中生物(クジラ、イルカ、魚群など)などを含む種別を判定する。
次いで、動作状態判定部2220により対象物の動的状態を判定する(ステップ202)。本ステップでは、例えば、対象物の過去の移動軌跡、現在の進行方向、現在の機首方向、現在の移動速度、現在の加速度、現在の減速度、現在の位置座標、旋回半径、回頭速度の少なくともいずれかを判定する。
次いで、性能判定部2230により対象物の移動性能を判定する(ステップ203)。本ステップでは、例えば、例えば、対象物が不審船などである場合には、最高移動速度、最小旋回半径、最高回頭速度、最高加速度、最高減速度、移動可能距離の少なくともいずれかを判定する。
次いで、進路予測判定部2240により対象物の将来進路を予測判定する(ステップ204)。本ステップでは、例えば、対象物の将来の予測経路、将来時刻における予測位置、将来時刻における予測速度、将来時刻における予測進行方向の少なくともいずれかを判定する。
次いで、航行パターン判定部2250により対象物の航行パターンを判定する(ステップ205)。本ステップでは、例えば、対象物の航行パターンとして、例えば、図10に示すような不審船の速度及び加減速のパターンに関するステータス、図11に示すような不審船の航行進路に関するステータス、または図12に示すような不審船の追跡かく乱航行に関するステータスなどを判定する。
次いで、行動ステータス判定部2260により対象物の逃走行動状態を判定する(ステップ206)。本ステップでは、例えば、図13に示すような対象物の逃走行動ステータスを判定する。
(A-1-10.自システムの動作状態判定)
次に、図23を用いて、無人艇1000の現在若しくは将来の状態、または無人艇1000と対象物(不審船7000)の現在若しくは将来の相対的な動作状態の判定処理について説明する。図23は、システム状態判定部2300により実行される無人艇1000の状態または相対的な動作状態の判定処理フローを示すフローチャート図である。図23は、特に図20に示したステップ104の詳細処理フローを示している。
まず、無人艇状態判定部2310により無人艇1000の状態を判定する(ステップ301)。本ステップでは、例えば、複数の無人艇の位置、機体数、移動方向、移動速度、移動可能距離、エネルギー残量、無人艇の活動エリアの波や風や潮流などの外部環境下における無人艇の移動速度または移動可能距離を含む移動能力の推定値の少なくともいずれかを判定する。
次いで、捕捉ロスト予測部2320により将来発生する対象物の位置捕捉ロストに関する状態を判定する(ステップ302)。本ステップでは、例えば、対象物の位置捕捉をロストする捕捉ロストが将来発生するか否か、無人艇1000による対象物の位置捕捉が可能なエリア、捕捉ロストが予測されるロスト予測位置、無人艇による位置捕捉が可能な時間、捕捉ロストが予測されるロスト予測時刻の少なくともいずれかを予測する。
次いで、追跡状態判定部2330により追跡を行う無人艇1000の相対的な動作状態である追跡状態を判定する(ステップ303)。本ステップでは、例えば、図14に示すような追跡状態を判定する。
次いで、進路予測状態判定部2340により判定される対象物の将来の予測進路等の予測状態を判定する(ステップ304)。本ステップでは、例えば、図15に示すような進路予測状態を判定する。
(A-1-11.動作指令の決定処理)
次に、図24を用いて、複数の無人艇1000に対する動作指令の決定処理について説明する。図24は、動作マネジメント部2400により決定される無人艇1000に対する動作指令を決定する処理フローを示すフローチャート図である。図24は、特に図20に示したステップ105の詳細処理フローを示している。
まず、全体動作決定部2410により複数の無人艇1000で構成される一つ又は複数の小隊1010に対する全体上位の動作指令を決定する(ステップ401)。
次いで、ステップ401で決定した動作指令が追跡断念であるか否かに応じて遷移する処理ステップを判定する(ステップ402)。本ステップでは、決定した動作指令が追跡断念の場合には処理をステップ403に遷移させ、他方、決定した動作指令が追跡断念ではない場合には処理をステップ404に遷移させる。
次いで、全体上位の動作指令が追跡断念の場合には、追跡振切直前アクション決定部により捕捉ロスト直前アクションを動作指令として決定する(ステップ403)。本ステップでは、対象物に対して塗料を噴射又は投げつけて対象物に塗料を付着させる塗料付着、または対象物に対して発信機などを噴射又は投げつけて対象物に発信機等を付着させる発信機付着を振切直前アクションとして決定する。
また、ステップ403では、追跡振切直前アクションに替えて、またはこれに加えて、情報通信部2700により、現在の捕捉ロストの発生情報、将来の捕捉ロストの発生予測情報、ロスト予測位置、ロスト予測時刻、対象物に関する情報の少なくともいずれかを含む情報を、協調システム5000、外部システム6000、またはその他の外部のシステムへ出力する動作を実行しても良い。
次いで、全体上位の動作指令が追跡断念ではない場合には、全体上位の動作指令が追跡または引継ぎ追跡であるか否かに応じて遷移する処理ステップを判定する(ステップ404)。本ステップにおいて、全体上位の動作指令が追跡または引継ぎ追跡である場合には、処理をステップ405に遷移させ、他方、全体上位の動作指令が追跡または引継ぎ追跡ではない場合には、処理をステップ411に遷移させる。
次いで、全体上位の動作指令が追跡または引継ぎ追跡である場合には、動作割当決定部2420により追跡動作のリード役、サブ役の役割を割り当てる無人艇1000を決定する(ステップ405)。ここで、追跡動作のサブ役とは、追跡動作を行うリード役の無人艇1000に追従することで対象物の追跡を行う役割を意味する。
次いで、動作割当決定部2420により、追跡以外の役割を割り当てる無人艇1000を決定する(ステップ406)。
次いで、追跡動作決定部2430により、追跡の役割を割り当てた無人艇1000に対する詳細動作を決定する(ステップ407)。
次いで、追跡動作決定部2430により、複数の無人艇1000による追跡隊形を決定する(ステップ408)。本ステップでは、例えば、図17に示すような追跡隊形指令ステータスを決定する。
次いで、追跡動作決定部2430により、複数の無人艇1000同士や対象物との相対距離制御に関する動作指令を決定する(ステップ409)。本ステップでは、例えば、図18に示すような相対距離制御指令ステータスを決定する。
次いで、追跡振切対応アクション決定部2440により、振切兆候状態、振切発生状態または位置捕捉ロスト状態となった無人艇1000等に対する対応動作を決定する(ステップ410)。本ステップの詳細は後述する。
次いで、全体上位の動作指令が追跡または引継ぎ追跡ではない場合には、全体上位の動作指令が(1)包囲もしくは(2)先回りかに応じて遷移する処理ステップを判定する(ステップ411)。本ステップでは、全体上位の動作指令が(1)包囲である場合に処理をステップ412に遷移させ、他方、全体上位の動作指令が(2)先回りである場合に処理をステップ415に遷移させる。
次いで、全体上位の動作指令が(1)包囲である場合に、動作割当決定部2420により、包囲の動作を実行する役割を割り当てる無人艇1000を決定する(ステップ412)。
次いで、動作割当決定部2420により、包囲以外の役割を割り当てる無人艇1000を決定する(ステップ413)。
次いで、包囲動作決定部2450により、包囲の動作を実行する無人艇1000の詳細動作を決定する(ステップ414)。
次いで、全体上位の動作指令が(2)先回りである場合に、動作割当決定部2420により、先回りの動作を実行する役割を割り当てる無人艇1000を決定する(ステップ415)。
次いで、動作割当決定部2420により、先回り以外の役割を割り当てる無人艇1000を決定する(ステップ416)。
次いで、先回り動作決定部2460により、先回りの動作を実行する無人艇1000の詳細動作を決定する(ステップ417)。
(A-1-12.動作指令の決定処理)
次に、図25を用いて、振切兆候状態、振切発生状態または位置捕捉ロスト状態となった無人艇1000に対する動作指令の決定処理について説明する。図25は、追跡振切対応アクション決定部2440により実行される振切り時等における無人艇1000の動作指令を決定する処理フローを示すフローチャート図である。図25は、特に図24に示したステップ410の詳細処理フローを示している。図25では、追跡引継ぎと先回りと外部への引継ぎ要請の各動作を選択する一例を示しているが、これ以外の方法で各動作の選択判定を行っても良い。
まず、振切兆候状態を判定したか否かに応じて遷移する処理ステップを判定する(ステップ501)。本ステップでは、振切兆候状態を判定した場合には処理をステップ502に遷移させ、他方、振切兆候状態を判定していない場合には本フローチャートの処理を終了する。
次いで、ステップ501において振切兆候状態を判定した場合には、無人艇1000による追跡が振り切られる直前に行う振切直前アクションを決定する(ステップ502)。
次いで、振り切られた対象物の追跡を引継ぎが可能な他の無人艇1000が存在するか否かの判定結果に応じて遷移する処理ステップを判定する(ステップ503)。本ステップでは、引継ぎが可能な他の無人艇1000が存在する場合には処理をステップ504に遷移させ、他方、引継ぎが可能な他の無人艇1000が存在しない場合には、処理ステップ505に遷移させる。
次いで、ステップ503で、引継ぎが可能な他の無人艇1000が存在すると判定した場合には、引継ぎを行う無人艇1000の選定と、引継ぎを実行する位置、引継ぎを実行する時刻をそれぞれ決定する(ステップ504)。本ステップの実行後、処理はステップ507に遷移する。
次いで、ステップ503で、引継ぎが可能な他の無人艇1000が存在しないと判定した場合には、振り切られた対象物に対して先回り可能な他の無人艇1000が存在するか否かの判定結果に応じて遷移する処理ステップを判定する(ステップ505)。本ステップでは、先回り可能な他の無人艇1000が存在する場合には、処理をステップ506に遷移させ、他方、先回り可能な他の無人艇1000が存在しない場合に、処理をステップ508に遷移させる。
次いで、ステップ505で、先回り可能な他の無人艇1000が存在すると判定した場合には、先回りを行う無人艇1000の選定と、先回りの目標位置、先回りの目標時刻をそれぞれ決定する(ステップ506)。
次いで、対象物に追跡が振り切られた無人艇1000などの役割完了した無人艇1000に動作役割の再割り当てを行う(ステップ507)。本ステップでは、例えば、役割完了した無人艇1000に対して、対象物の追跡の引継ぎ動作の役割、対象物の移動先への先回り動作の役割、対象物に対する包囲動作の役割、複数の無人艇の間の通信中継を行う役割、計測データの蓄積を行う役割、計測データの分析処理を行う役割、の少なくともいずれかを含む動作役割の再割り当てを行うことができる。また、追跡の引継ぎ動作の役割を再割当された無人艇1000には、引継ぎ目標時刻までに引継ぎ目標位置へ移動する動作が指令される。
次いで、ステップ505で、先回り可能な他の無人艇1000が存在しないと判定した場合には、協調システム5000や外部システム6000、またはその他の外部のシステムへ追跡の引継ぎを要請する(ステップ508)。本ステップでは、現在の捕捉ロストの発生情報、将来の捕捉ロストの発生予測情報、ロスト予測位置、ロスト予測時刻、対象物に関する情報の少なくともいずれかを含む情報を、引継ぎ要請に加えて送信しても良い。
(A-1-13.小隊1010の構成)
以下、図26及び27を用いて、複数の無人艇1000により構成される小隊1010について説明する。図26は、小隊1010を複数の無人艇1000の位置関係と通信接続関係を示す図である。
図26に示す例では、小隊1010は、1台の親機1001と複数の子機1002を備えている。また、親機1001と複数の子機1002の間は、実線で示す無線通信で接続され、通信ネットワークを構成している。子機1002は、親機1001と通信接続する一次接続子機10021と、一次接続子機10021と通信接続する二次接続子機10022を有している。
なお、本発明は、子機による中継数は限定されず、三次接続子機、四次接続子機などを備えていても良い。図26に示す一次接続子機10021は、親機1001と二次接続子機10022の間で情報の送受信を中継する機能を有することで、親機1001と複数の二次接続子機10022の間で情報の受け渡しが可能となる。
また、一次接続子機10021と通信接続される二次接続子機10022の台数は1機に限られず、複数の二次接続子機10022が一次接続子機10021と通信接続されることで、小隊1010内で複数の無人艇1000が木構造状の通信ネットワークを構成することができる。また、各無人艇1000の間で通信可能な通信可能距離には上限があるため、互いに通信接続される無人艇1000、例えば、親機1001と一次接続子機10021、及び一次接続子機10021と二次接続子機10022は、無人艇1000間の相対距離が通信可能距離(例えば、約1.5km程度)の範囲内に維持されるように、少なくともいずれか一方の無人艇1000の位置が高い優先度で制御される。
一方で、互いに通信接続されない他の無人艇1000との間の相対距離は、上記した通信接続維持の必要が無いが、小隊の利用目的である対象物の監視や調査の目的を考慮すると、各無人艇1000は、互いに近づき過ぎず、より広いエリアに展開することが望ましいため、互いに通信接続されない各無人艇1000間の相対距離については、予め設定された定常時相対距離(例えば、約1km)を保つように、少なくともいずれか一方の無人艇1000の位置が相対的に低い優先度で制御される。この定常時相対距離を保つ制御は、例えばBoidsアルゴリズムに基づく制御を適用することができる。
上記したように、互いに通信接続される無人艇1000同士の間の相対距離は、通信可能距離の範囲内に高い優先度で制御され、互いに通信接続されない無人艇1000同士の間の相対距離は、平常時相対距離を保つように相対的に低い優先度で制御される。そのため、無人艇1000に対象物の追跡(または包囲、先回り、引継ぎ追跡)などの動作指令を実行させる場合には、追跡などを行う無人艇1000は、互いに通信接続されない他の無人艇1000との相対距離の維持よりも、対象物の追跡等の動作を優先して位置制御を行う。他方、対象物の追跡等の動作指令を実行させる場合においても、対象物の追跡等の動作よりも、互いに通信接続される無人艇1000同士の間の相対距離の通信可能範囲内の維持を優先して位置制御を行う。
また、無人艇1000の間の相対距離が接近しすぎて衝突する可能性がある場合には高い優先度で相対距離を大きくするように位置制御を行う。そのため、無人艇1000に対象物の追跡(または包囲、先回り、引継ぎ追跡)などの動作指令を実行させる場合には、対象物の追跡などの動作指令を実行させる場合においても、対象物の追跡等の動作よりも、無人艇1000同士の衝突回避のための相対距離維持を優先して位置制御を行う。
次に、図27は、複数の小隊1010の配置関係を示す図である。図27に示す例では、2つの小隊(1010a、1010b)が互いに連携して位置制御を行う例を示しており、例えば、小隊1010a内の二次接続子機10022aと、小隊1010b内の二次接続子機10022bの間の相対距離が、定常時相対距離(例えば、約1km)を保つように制御される。また、定常時相対距離は通信可能距離よりも短い距離で設定され、更に、隣り合う無人艇(1022a、1022b)における計測センサ1110の計測範囲が重なり、計測センサにより計測できないエリアが生じない距離に設定されることが望ましい。
例えば、各小隊内の無人艇1000の位置情報は親機1001を介して統括制御システム2000に送信され、統括制御システム2000の動作マネジメント部2400において、各無人艇1000の位置を制御する動作指令が生成されることで、各小隊内の無人艇1000の位置を適切に制御することができる。なお、他の例として、小隊1010aの親機1001aと小隊1010bの親機1001bの間で、通信衛星3000などを介して(または直接通信により)各小隊の無人艇1000の位置情報を共有し、各小隊内の親機1001において、小隊内無人艇の位置を制御する制御指令を生成することで、各小隊内の無人艇1000の位置を適切に制御することができる。
(A-1-14.追跡動作における位置制御)
以下に、図28乃至31を用いて、対象物(不審船7000)を検出した時刻t1から、対象物の追跡と引継ぎ追跡を行い、追跡終了に至る時刻t8までの2つの小隊1010の時系列の動作状態を説明する。
図28は、複数の無人艇1000により対象物を追跡する際の時刻t1とt2における位置制御の様子を示す図である。図28の上側図は、無人艇1000の一部により対象物(不審船7000)を検出した時刻t1における複数の無人艇1000の平面上の配置関係と通信ネットワーク構成(実線)を示している。また、図28の下側図は、動作マネジメント部2400により、対象物(不審船7000)から距離が近い2機の無人艇1000に対して追跡動作が割り当てられ、これらの無人艇1000が追跡動作の実行を開始した様子を示している。
図29は、複数の無人艇1000により対象物を追跡する際の時刻t3とt4における位置制御の様子を示す図である。図29の上側図は、時刻t3における追跡動作の様子を示している。時刻t3では、1機の無人艇1000は時刻t2から追跡を継続し、他1機の無人艇1000は追跡を終了し、他の無人艇に追跡の引継ぎを行っている。図29の下側図は、対象物(不審船7000)の追跡を実行中の時刻t4における追跡動作の様子を示している。時刻t4では、更に他の無人艇1000へ追跡の引継ぎを行った様子を示している。
図30は、複数の無人艇1000により対象物を追跡する際の時刻t5とt6における位置制御の様子を示す図である。図30の上側図は、時刻t5における追跡動作の様子を示している。時刻t5では、2機の無人艇が追跡を継続し、1機の無人艇が追跡の引継ぎを行った様子を示している。図30の下側図は、時刻t6における追跡動作の様子を示している。時刻t6では、1機の無人艇が追跡を終了し、2機の無人艇で追跡を継続している様子を示している。
図31は、複数の無人艇1000により対象物を追跡する際の時刻t7とt8における位置制御の様子を示す図である。図31の上側図は、時刻t7における追跡動作の様子を示している。時刻t7では、2機の無人艇で追跡を継続しており、小隊1010の活動エリアの末端まで追跡を継続する。図31の下側図は、時刻t8における追跡動作の様子を示している。時刻t8では、対象物(不審船7000)が小隊1010の活動エリアの外側に移動しているため、追跡動作を終了し、時刻t1における通常時の隊形位置に戻る動作を行う様子を示している。なお、無人艇1000から統括制御システム2000への未送信データ(計測データや対象物の検出結果)が残っている場合には、小隊による追跡動作を終了した時刻t8のタイミングで未送信データを統括制御システム2000へ送信する。
(A-1-15.追跡引継ぎの詳細制御)
図32は、追跡の引継ぎ制御を行う際の時系列の引継ぎの様子を示す図である。図32の上側図では、子機10022aが対象物(不審船7000)の追跡を実行している時刻t10における各無人艇1000と対象物(不審船7000)の位置関係を示している。図中の実線で示す範囲は、子機10022aと子機10022bの計測センサ1110により計測可能な監視可能範囲を示しており、図中の点線で示す範囲は、子機10022aと子機10022bにより対象物(不審船7000)を追跡することが可能と判定した追跡可能範囲を示している。
監視可能範囲は、予め把握している子機(10022a、10022b)の計測センサの計測可能距離の情報に基づいて判定することができる。また、追跡可能範囲は、対象物分析判定部2200により判定した対象物(不審船7000)の移動能力と予め把握している子機(10022a、10022b)の移動能力を比較することで判定することができる。
時刻t10において、統括制御システム2000は、対象物分析判定部2200により判定した対象物(不審船7000)の移動能力と予め把握している子機(10022a)の移動能力に基づいて振切予兆状態に該当するか否かを判定し、振切予兆状態に該当すると判定した場合には、振切予測位置と振切予測時刻を判定し、当該情報に基づいて引継ぎ可能な他の無人艇1000(子機10022b)を判定し、子機10022bに引継ぎ追跡の動作役割を割り当てる。また、統括制御システム2000は、判定した振切予測位置と振切予測時刻の情報と、追跡の動作役割を割り当てた子機10022bの位置や監視可能範囲や追跡可能範囲の情報に基づいて、引継ぎを実行する引継ぎ実行位置と時刻を判定する。
図32の下側図では、子機10022aから子機10022bへ追跡の引継ぎを行う時刻t11における各無人艇1000と対象物(不審船7000)の位置関係を示している。時刻t11において、対象物(不審船7000)が引継ぎを実行する引継ぎ実行位置に到達したことを条件に、子機10022aから子機10022bへ追跡の引継ぎが実行される。図32の下側図に示す時刻t11では、対象物(不審船7000)が子機10022aの監視可能範囲と追跡可能範囲内に位置し、かつ子機10022bの監視可能範囲と追跡可能範囲内に位置している状態となっている。このように、子機10022aの監視可能範囲と追跡可能範囲内であり、かつ子機10022bの監視可能範囲と追跡可能範囲内に対象物(不審船7000)が位置すること引継ぎの条件(引継ぎ実行位置と引継ぎ実行時刻)として判定することにより、対象物(不審船7000)に振り切られることなく、かつ捕捉ロストを発生することなく、追跡動作を他の無人艇1000に引き継ぐことができる。
(A-1-16.包囲動作における位置制御)
以下に、図33乃至36を用いて、対象物(不審船7000)を検出した時刻から対象物の包囲を実行する時刻までの2つの小隊1010の時系列の動作状態を説明する。図33及び34は、第一の包囲動作における時系列の動作状態を示し、図35及び36は、第二の包囲動作における時系列の動作状態を示している。
(A-1-16-1.第一の包囲動作)
図33及び34を用いて、第一の包囲動作における時系列の動作状態を説明する。図33は、複数の無人艇1000により対象物を第一の包囲動作で包囲する際の時刻t20とt21における位置制御の様子を示す図である。
図33の上側図は、無人艇1000の一部により対象物(不審船7000)を検出した時刻t20における複数の無人艇1000の平面上の配置関係と通信ネットワーク構成(実線)を示している。また、図33の下側図は、動作マネジメント部2400の包囲動作決定部2450により、小隊内の一部または全部の無人艇1000に対して包囲動作が割り当てられ、更には、包囲動作の目標移動位置と目標移動時刻が指令され、これらの無人艇1000が包囲動作の実行を開始した様子を示している。
次に、図34は、複数の無人艇1000により対象物を第一の包囲動作で包囲する際の時刻t22における位置制御の様子を示す図である。時刻t22では、複数の無人艇1000により対象物を囲うように隊形を変更し、対象物が複数の無人艇1000の隊形の内側に入るように無人艇1000を移動させている。なお、ここで言う包囲とは、対象物の全方位に無人艇を配置することのみを意図するものではなく、対象物の周囲を少なくとも部分的に、例えば180度以上の範囲に複数の無人艇を配置する動作を含むものとする。
(A-1-16-2.第二の包囲動作)
図35及び36を用いて、第二の包囲動作における時系列の動作状態を説明する。図35は、複数の無人艇1000により対象物を第二の包囲動作で包囲する際の時刻t30とt31における位置制御の様子を示す図である。
図35の上側図は、無人艇1000の一部により対象物(不審船7000)を検出した時刻t30における複数の無人艇1000の平面上の配置関係と通信ネットワーク構成(実線)を示している。また、図35の下側図は、動作マネジメント部2400の包囲動作決定部2450により、小隊内の一部または全部の無人艇1000に対して包囲動作が割り当てられ、更には、包囲動作の目標移動位置と目標移動時刻が指令され、これらの無人艇1000が包囲動作の実行を開始した様子を示している。
次に、図36は、複数の無人艇1000により対象物を第二の包囲動作で包囲する際の時刻t32における位置制御の様子を示す図である。時刻t32では、複数の無人艇1000の隊形を変更せずに、対象物の位置が複数の無人艇1000が展開するエリアの内側、さらには無人艇1000が展開するエリアの中央位置に近づくように複数の無人艇1000で構成される小隊1010全体を移動させている。また、このように小隊1010全体を移動場合には、対象物分析判定部2200により判定された対象物の過去の移動軌跡、対象物の現在の進行方向、対象物の現在の機首方向、対象物の将来の予測経路、対象物の将来時刻における予測位置の情報に基づいて、小隊の移動方向を決定しても良い。なお、ここで言う包囲においても、対象物の全方位に無人艇を配置することのみを意図するものではなく、対象物の周囲を少なくとも部分的に、例えば180度以上の範囲に複数の無人艇を配置する動作を含むものとする。
(A-1-17.複数の無人艇に対する動作割当方法)
以下に、図37乃至40を用いて、動作割当決定部2420により複数の無人艇に動作役割を割り当てる割当方法について説明する。
図37は、動作割当決定部2420により複数の無人艇に動作役割を割り当てる際の時刻t40とt41の様子を示す図である。また、図38は、動作割当決定部2420により複数の無人艇に動作役割を割り当てる際の時刻t42とt43の様子を示す図である。また、図39は、動作割当決定部2420により複数の無人艇に動作役割を割り当てる際の時刻t44とt45の様子を示す図である。また、図40は、動作割当決定部2420により複数の無人艇に動作役割を割り当てる際の時刻t46とt47の様子を示す図である。
まず、図37の上側図は、無人艇1000の一部により対象物(不審船7000)を検出した時刻t40における複数の無人艇1000の平面上の配置関係と通信ネットワーク構成(実線)を示している。
次に、図37の下側図は、時刻t41に対象物分析判定部2200の進路予測判定部2240により予測判定された対象物(不審船7000)の今後の予測進路を示している。なお、本図では、進路予測判定部2240により予測された対象物の今後の予測進路を直線で示しているが、予測進路は必ずしも直線である必要はなく、動作状態判定部2220により判定された移動軌跡が曲線である場合や、対象物の現在の進行方向や機首の向きが変化している場合などには、曲線状の進路を予測進路として判定することができる。
また、時刻t41においては、進路予測判定部2240による予測進路の判定に限らず、種別判定部2210による対象物の種別の判定、動作状態判定部2220による過去又は現在の動作状態の判定、進路予測判定部2240による将来の予測進路以外の移動状態の予測判定、性能判定部2230による性能判定、航行パターン判定部2250による航行パターンの判定、行動ステータス判定部2260による行動ステータスの判定が実行される。
次に、図38の上側図は、時刻t42に動作マネジメント部2400の動作割当決定部2420により、無人艇1000毎に動作役割の割り当てを行う様子を示している。本図に示す通り、対象物(不審船7000)から所定範囲内の点線円弧で示した追跡割当エリア10内に位置する無人艇1000には、追跡の動作役割が割り当てられる。また、対象物の予測進路の周辺に設けられる引継ぎ追跡の割当エリア20内に位置する無人艇1000には、引継ぎ追跡の動作役割が割り当てられる。また、引継ぎ追跡の割当エリア20よりも更に予測進路の前方側に設けられる先回り割当エリア30内に位置する無人艇1000には、先回りの動作役割が割り当てられる。また、先回り動作決定部2460は、先回り目標エリア40を生成し、先回りの動作役割が割り当てられた無人艇1000に対して、先回り目標エリア40を先回り動作の移動目標エリアとして指令する。また、先回り動作決定部2460は、先回り目標エリア40へ移動する先回り目標時刻を生成して、先回り目標エリア40に先回り目標時刻までに移動する移動指令を生成しても良い。
なお、上記した追跡割当エリア10、引継ぎ追跡の割当エリア20、先回り割当エリア30のいずれのエリアにも属さず、追跡、引継ぎ追跡、先回りのいずれの動作役割を割り当てられていない無人艇1000に対しては、その他の動作役割である、複数の無人艇の間の通信中継を行う役割、計測データの蓄積を行う役割、計測データの分析処理を行う役割などが割り当てられる。図38の上側図に示す例では、一次接続子機10021に対して、通信中継を行う役割が割り当てられ、他の無人艇には、計測データの蓄積を行う役割、計測データの分析処理を行う役割などが割り当てられる。
次に、図38の下側図は、時刻t43における無人艇1000の移動状態を示している。本図に示す例では、時刻t42において先回り動作役割が割り当てられた4機の無人艇1000が、移動目標エリアである先回り目標エリア40内への移動を完了した状態を示している。
次に、図39の上側図は、時刻t44において、追跡の動作を実行中の無人艇1000により対象物(不審船7000)の進行方向の変更(急カーブ)を検出した状態を示している。この場合には、進路予測状態判定部2340による進路予測状態が「進路予測異常」であると判定され、時刻t44において先回り動作役割を実行していた無人艇1000への先回りの動作割当の指令が解除され、同様に、時刻t44において引継ぎ追跡の動作役割を実行していた無人艇1000への引継ぎ追跡の動作割当の指令が解除される。
次に、図39の下側図は、時刻t45において、対象物分析判定部2200の進路予測判定部2240により進路変更後の対象物(不審船7000)の今後の予測進路を判定する。なお、時刻t45においても、進路予測判定部2240による予測進路の判定に限らず、種別判定部2210による対象物の種別の判定、動作状態判定部2220による過去又は現在の動作状態の判定、進路予測判定部2240による将来の予測進路以外の移動状態の予測判定、性能判定部2230による性能判定、航行パターン判定部2250による航行パターンの判定、行動ステータス判定部2260による行動ステータスの判定が実行される。
次に、図40の上側図は、時刻t46に動作マネジメント部2400の動作割当決定部2420により、無人艇1000毎に動作役割の割り当てを行う様子を示している。本図に示す通り、対象物の予測進路の周辺に設けられる引継ぎ追跡の割当エリア20内に位置する無人艇1000には、引継ぎ追跡の動作役割が割り当てられる。また、引継ぎ追跡の割当エリア20よりも更に予測進路の前方側に設けられる先回り割当エリア30内に位置する2機の無人艇1000には、先回りの動作役割が割り当てられる。また、先回り動作決定部2460は、先回り目標エリア40を生成し、先回りの動作役割が割り当てられた無人艇1000に対して、先回り目標エリア40を先回り動作の移動目標エリアとして指令する。また、先回り動作決定部2460は、先回り目標エリア40へ移動する先回り目標時刻を生成して、先回り目標エリア40に先回り目標時刻までに移動する移動指令を生成しても良い。
次に、図40の下側図は、時刻t47における無人艇1000の移動状態を示している。本図に示す例では、時刻t46において先回り動作役割が割り当てられた2機の無人艇1000が、移動目標エリアである先回り目標エリア40内への移動を完了し、時刻t46において引継ぎついせきが割り当てられた無人艇1000が、追跡を引き継いでいる。
(A-1-18.追跡時の相対距離制御方法)
以下に、図41乃至44を用いて、全体動作指令が追跡に決定された場合に、追跡動作決定部2430により複数の無人艇の相対距離を制御する方法について説明する。図41は、追跡動作決定部2430により複数の無人艇の相対距離を制御する際の時刻t50とt51の様子を示す図である。また、図42は、追跡動作決定部2430により複数の無人艇の相対距離を制御する際の時刻t52とt53の様子を示す図である。また、図43は、追跡動作決定部2430により複数の無人艇の相対距離を制御する際の時刻t54とt55の様子を示す図である。また、図44は、追跡動作決定部2430により複数の無人艇の相対距離を制御する際の時刻t56とt57の様子を示す図である。
まず、図41の上側図は、時刻t50において複数の子機(10022a、10022b、10022c、10022d)が対象物(不審船7000)の追跡を行っている様子を示している。時刻t50においては、追跡を行う各子機が対象物から振り切られないように、追跡動作決定部2430により、追跡を行う各子機の移動速度が対象物の移動速度に応じて制御される。
次いで、図41の下側図は、時刻t51において追跡を行う子機(10022a、10022b、10022c、10022d)の少なくともいずれかが対象物(不審船7000)の急減速を検出した様子を示している。
次いで、図42の上側図は、時刻t52において、追跡を行う子機のうち、後方に位置する子機(10022a、10022c)が対象物の減速に対応して減速を行う様子を示している。更に、図42の下側図は、時刻t53において、追跡を行う子機のうち、前方に位置する子機(10022b、10022d)が対象物の減速に対応して減速を行う様子を示している。このように、追跡を行う対象物の減速に対応して追跡を行う複数の無人艇1000を減速させる場合に、進行方向の後ろ側を航行する無人艇1000を先に減速させることにより、無人艇1000同士が接近し過ぎて、衝突することを未然に防止できる。
次いで、図43の上側図は、時刻t54において、追跡を行う子機(10022a、10022b、10022c、10022d)の少なくともいずれかが対象物(不審船7000)の急加速を検出した様子を示している。
次いで、図43の下側図は、時刻t55において、追跡を行う子機のうち、前方に位置する子機(10022b、10022d)が対象物の加速に対応して加速を行う様子を示している。
次いで、図44は、時刻t56において、追跡を行う子機のうち、後方に位置する子機(10022a、10022c)が対象物の加速に対応して加速を行う様子を示している。このように、追跡を行う対象物の加速に対応して追跡を行う複数の無人艇1000を加速させる場合に、進行方向の前側を航行する無人艇1000を先に加速させることにより、無人艇1000同士が接近し過ぎて、衝突することを未然に防止できる。
上述した実施形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
[A-2.本実施形態の効果]
上述した実施形態により、複数の無人機を利用した海洋エリア等を移動する移動体の監視や追跡の性能を向上させることができる。一例として、監視や追跡の対象物が高速で逃走する場合、あるいは無人艇の少ないまたは配備されていない方向へ逃走する場合においても、監視や追跡を継続することができる、またはより長い時間監視や追跡を行うことができる。
1…制御システム(システム)
100…入力装置 200…出力装置
300…処理装置 400…主記憶装置
500…補助記憶装置 600…通信装置
700…バス
1000…無人艇
1001…親機 1002…子機
10021…一次接続子機 10022…二次接続子機
10023…三次接続子機 1010…小隊
1100…計測部 1110…計測センサ
1120…計測制御部
1200…自機状態判定部 1210…航行状態判定部
1220…内部状態判定部 1230…外部状態判定部
1300…航行部
1400…通信部 1410…無人艇間通信部
1420…衛星通信部 1430…外部通信部
1500…判定部
1510…対象物検出判定部 1511…初期検出部
1512…詳細計測判定部 1513…詳細検出部
1514…対象物該否判定部
1520…対象物分析部 1521…位置判定部
1522…性能判定部 1523…将来進路予測部
1600…記録部 1610…計測データ記録部
1620…自機状態記録部 1630…判定情報記録部
1700…他アクション実行部
2000…統括制御システム
2100…情報インポート部 2110…検出条件取得部
2120…検出情報取得部 2130…外部情報取得部
2140…外部ユーザ入力情報取得部
2200…対象物分析判定部
2210…種別判定部 2220…動作状態判定部
2230…性能判定部 2240…進路予測判定部
2250…航行パターン判定部 2260…行動ステータス判定部
2300…システム状態判定部 2310…無人艇状態判定部
2320…捕捉ロスト予測部 2330…追跡状態判定部
2340…進路予測状態判定部
2400…動作マネジメント部 2410…全体動作決定部
2420…動作割当決定部 2430…追跡動作決定部
2440…追跡振切対応アクション決定部
2450…包囲動作決定部 2460…先回り動作決定部
2470…動作指令確定部
2500…ユーザインターフェース部
2510…表示部 2520…ユーザ入力受付部
2600…動作指令部
2700…情報通信部
3000…通信衛星 4000…地上基地局
5000…協調システム 6000…外部システム
7000…不審船

Claims (28)

  1. 水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムであって、
    前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測部と、
    前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出判定部と、
    検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析判定部と、
    前記複数の無人艇に対して複数種類の動作役割の少なくともいずれかを遂行する動作指令を行う無人艇動作マネジメント部と、
    を備え、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物分析判定部による判定結果に応じて、前記対象物に対する追跡動作を行う第一動作役割を割り当てる前記無人艇と、前記対象物の移動先へ先回り移動する先回り動作役割、または前記追跡動作の引継ぎを行う引継ぎ動作役割、または前記複数の無人艇の間の通信中継を行う中継動作役割を含む第二動作役割を割り当てる前記無人艇を前記複数の無人艇からそれぞれ決定し、決定した前記無人艇毎の動作役割の割り当てに応じて、前記複数の無人艇に対する前記動作指令の指令内容を決定する、制御システム。
  2. 請求項1に記載の制御システムにおいて、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記複数の無人艇の各々に対する動作役割の割当てを決定し、前記複数の無人艇に対して割当てられた前記動作役割を遂行する前記動作指令を行う、制御システム。
  3. 請求項2に記載の制御システムにおいて、
    前記無人艇動作マネジメント部により前記複数の無人艇に対して割当てられる前記動作役割には、前記対象物に対する追跡動作の役割、前記対象物に対する前記追跡動作引継ぎを行う前記引継ぎ動作役割、前記対象物の移動先へ移動する前記先回り動作役割、前記対象物に対する包囲動作の役割、前記複数の無人艇の間の通信中継を行う前記中継動作役割、前記計測データの蓄積を行う役割、前記計測データの分析処理を行う役割、の少なくともいずれかが含まれる、制御システム。
  4. 請求項1に記載の制御システムにおいて、
    前記対象物分析判定部の判定する前記対象物の動作状態または動的性能には、
    前記対象物の過去の移動軌跡、現在の進行方向、現在の機首方向、現在の移動速度、現在の加速度、現在の減速度の少なくともいずれかを含む過去又は現在の移動状態、
    または前記対象物の将来の予測進路、将来時刻における予測位置、将来時刻における予測速度、将来時刻における予測進行方向の少なくともいずれかを含む将来の予測移動状態、
    または前記対象物の最高移動速度、最高回頭速度、最高加速度、最高減速度、移動可能距離の少ないともいずれかを含む動的性能、が含まれる、制御システム。
  5. 水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムであって、
    前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測部と、
    前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出判定部と、
    検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析判定部と、
    前記複数の無人艇に対して動作指令を行う無人艇動作マネジメント部と、
    を備え、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物分析判定部による判定結果に応じて、前記複数の無人艇に対する前記動作指令の指令内容を決定し、
    前記対象物分析判定部により判定された前記対象物の種別が所定種別に該当する場合、または前記対象物の現在の移動速度が所定値以下である場合に、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物が前記複数の無人艇の隊形の内側に入るように前記無人艇を移動させる包囲動作の動作指令を、前記複数の無人艇の少なくともいずれかに指令する、制御システム。
  6. 水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムであって、
    前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測部と、
    前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出判定部と、
    検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析判定部と、
    前記複数の無人艇に対して動作指令を行う無人艇動作マネジメント部と、
    を備え、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物分析判定部による判定結果に応じて、前記複数の無人艇に対する前記動作指令の指令内容を決定し、
    前記対象物分析判定部の判定する前記対象物の動作状態または動的性能には、
    前記対象物の過去の移動軌跡、現在の進行方向、現在の機首方向の少なくともいずれかを含む過去又は現在の移動状態、
    または前記対象物の将来の予測進路、将来時刻における予測位置の少なくともいずれかを含む将来の予測移動状態、が含まれ、
    前記無人艇動作マネジメント部により前記対象物の移動先への先回り動作の移動指令を行う場合に、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記複数の無人艇の少なくとも一部に対して、
    前記対象物分析判定部により判定された、前記対象物の過去の移動軌跡の延長線上若しくは前記延長線上の周辺エリア、前記対象物の現在の進行方向の前方若しくはその周辺エリア、前記対象物の現在の機首方向の前方若しくはその周辺エリア、前記対象物の将来の予測進路上若しくは前記予測進路上の周辺エリア、前記対象物の将来時刻における予測位置若しくは前記予測位置の周辺エリアの少なくともいずれかの位置又はエリアへ前記無人艇を移動させる前記動作指令を行う、制御システム。
  7. 請求項1に記載の制御システムにおいて、
    前記対象物は、水面上、水中、または上空を移動する物体を含み、
    前記対象物分析判定部は、前記対象物が停止または略停止している停止、前記対象物の定常速度範囲内の航行、前記定常速度範囲よりも高速な航行、前記定常速度範囲よりも低速な航行、加速航行、減速航行、加減速繰り返し、ジグザグ状の経路を航行するジグザグ航行、旋回を行って進路変更を行う旋回進路変更、Uターン航行、8の字状の経路を航行する8の字航行の少なくともいずれかを含む前記対象物の航行パターンを判定する、制御システム。
  8. 請求項1に記載の制御システムにおいて、
    前記対象物分析判定部は、追跡の振り切り行動、追跡付きまといの回避行動、接近する無人艇から離れる行動、進路予測の防止行動、先回り無人艇の回避行動、包囲されることの回避行動、の少なくともいずれかの行動を含む前記対象物の逃走行動状態を判定する、制御システム。
  9. 請求項1に記載の制御システムにおいて、
    前記複数の無人艇の現在若しくは将来の状態、または前記複数の無人艇と前記対象物の現在または将来の相対的な動作状態を判定するシステム状態判定部を備え、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記システム状態判定部による判定結果に応じて、前記複数の無人艇に対する前記動作指令を決定する、制御システム。
  10. 請求項9に記載の制御システムにおいて、
    前記システム状態判定部は、前記複数の無人艇の位置、機体数、移動方向、移動速度、移動可能距離、エネルギー残量、前記無人艇の活動エリアの外部環境下における前記無人艇の移動速度または移動可能距離を含む移動能力の推定値、の少なくともいずれかを判定する、制御システム。
  11. 請求項9に記載の制御システムにおいて、
    前記システム状態判定部は、前記対象物を前記無人艇が追跡している追跡状態、前記対象物の逃走行為により追跡を行っている前記無人艇が振り切られる兆候がある振切兆候状態、前記対象物の逃走行為により追跡を行っている前記無人艇が振り切られた振切発生状態、前記無人艇による前記対象物の位置捕捉がロストした位置捕捉ロスト状態の少なくともいずれかを含む相対動作状態を判定する、制御システム。
  12. 水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムであって、
    前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測部と、
    前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出判定部と、
    検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析判定部と、
    前記複数の無人艇に対して動作指令を行う無人艇動作マネジメント部と、
    前記複数の無人艇の現在若しくは将来の状態、または前記複数の無人艇と前記対象物の現在または将来の相対的な動作状態を判定するシステム状態判定部と、
    を備え、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物分析判定部による判定結果と、前記システム状態判定部による判定結果に応じて、前記複数の無人艇に対する前記動作指令の指令内容を決定し、
    前記システム状態判定部は、追跡を行う前記無人艇が振り切られる振切予測位置と振切予測時刻の少なくともいずれかを予測する振切予測判定を行う、制御システム。
  13. 水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムであって、
    前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測部と、
    前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出判定部と、
    検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析判定部と、
    前記複数の無人艇に対して動作指令を行う無人艇動作マネジメント部と、
    前記複数の無人艇の現在若しくは将来の状態、または前記複数の無人艇と前記対象物の現在または将来の相対的な動作状態を判定するシステム状態判定部と、
    を備え、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物分析判定部による判定結果と、前記システム状態判定部による判定結果に応じて、前記複数の無人艇に対する前記動作指令の指令内容を決定し、
    前記システム状態判定部は、追跡を行う前記無人艇と前記対象物の相対距離が所定距離以上となった場合に、前記対象物の逃走行為により追跡を行っている前記無人艇が振り切られた振切発生状態に該当すると判定する、制御システム。
  14. 水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムであって、
    前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測部と、
    前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出判定部と、
    検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析判定部と、
    前記複数の無人艇に対して動作指令を行う無人艇動作マネジメント部と、
    前記複数の無人艇の現在若しくは将来の状態、または前記複数の無人艇と前記対象物の現在または将来の相対的な動作状態を判定するシステム状態判定部と、
    を備え、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物分析判定部による判定結果と、前記システム状態判定部による判定結果に応じて、前記複数の無人艇に対する前記動作指令の指令内容を決定し、
    前記システム状態判定部は、追跡を行う前記無人艇の移動速度が前記対象物の移動速度よりも遅い場合、または追跡を行う前記無人艇と前記対象物の相対距離が時間経過とともに延びている場合、または追跡を行う前記無人艇の移動可能距離が前記対象物の移動可能距離よりも短い場合、または追跡を行う前記無人艇のエネルギー残量が前記対象物のエネルギー残量よりも少ない場合、または追跡を行う無人艇の最高移動速度が対象物の最高移動速度よりも遅い場合に、前記対象物の逃走行為により追跡を行っている前記無人艇が振り切られる兆候がある振切兆候状態に該当する判定する、制御システム。
  15. 請求項12に記載の制御システムにおいて、
    前記システム状態判定部は、前記振切予測判定を行う場合に、追跡を行う前記無人艇の移動速度と移動方向と位置の少なくともいずれかを含む前記無人艇に関する状態情報と、前記対象物の移動速度と移動方向と位置の少なくともいずれかを含む前記対象物に関する状態情報に応じて、追跡を行う前記無人艇が振り切られる前記振切予測位置と前記振切予測時刻の少なくともいずれかを判定する、制御システム。
  16. 請求項12に記載の制御システムにおいて、
    前記システム状態判定部は、前記対象物を前記無人艇が追跡している追跡状態、前記対象物の逃走行為により追跡を行っている前記無人艇が振り切られる兆候がある振切兆候状態、前記対象物の逃走行為により追跡を行っている前記無人艇が振り切られた振切発生状態、前記無人艇による前記対象物の位置捕捉がロストした位置捕捉ロスト状態の少なくともいずれかを含む相対動作状態を判定し、
    前記システム状態判定部により前記振切兆候状態または前記振切発生状態または位置捕捉ロスト状態に該当すると判定した場合に、
    前記無人艇動作マネジメント部は、追跡を行う前記無人艇とは異なる他の前記無人艇に追跡の引継ぎ動作の役割を割り当てるか否かを決定する、制御システム。
  17. 請求項16に記載の制御システムにおいて、
    前記無人艇動作マネジメント部により、追跡を行う前記無人艇とは異なる他の前記無人艇に追跡の引継ぎ動作の役割を割り当てる場合に、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物の追跡の引継ぎ動作の役割を割り当てる前記無人艇の選定、前記無人艇を前記振切予測位置へ移動させる前記動作指令、前記無人艇を前記振切予測位置へ前記振切予測時刻までに移動させる前記動作指令、の少なくともいずれかを前記無人艇に対して行う、制御システム。
  18. 水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムであって、
    前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測部と、
    前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出判定部と、
    検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析判定部と、
    前記複数の無人艇に対して動作指令を行う無人艇動作マネジメント部と、
    前記複数の無人艇の現在若しくは将来の状態、または前記複数の無人艇と前記対象物の現在または将来の相対的な動作状態を判定するシステム状態判定部と、
    を備え、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物分析判定部による判定結果と、前記システム状態判定部による判定結果に応じて、前記複数の無人艇に対する前記動作指令の指令内容を決定し、
    前記システム状態判定部は、前記対象物を前記無人艇が追跡している追跡状態、前記対象物の逃走行為により追跡を行っている前記無人艇が振り切られる兆候がある振切兆候状態、前記対象物の逃走行為により追跡を行っている前記無人艇が振り切られた振切発生状態、前記無人艇による前記対象物の位置捕捉がロストした位置捕捉ロスト状態の少なくともいずれかを含む相対動作状態を判定し、
    前記システム状態判定部により、前記振切兆候状態または前記振切発生状態に該当すると判定し、
    前記対象物分析判定部により、前記対象物の過去の移動軌跡、現在の進行方向、現在の機首方向、将来の予測進路、将来の予測位置の少なくともいずれかを判定した場合に、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記複数の無人艇の少なくとも一部に対して、
    前記対象物分析判定部により判定された前記対象物の過去の移動軌跡の延長線上若しくは前記延長線上の周辺エリア、前記対象物の現在の進行方向の前方若しくはその周辺エリア、前記対象物の現在の機首方向の前方若しくはその周辺エリア、前記対象物の将来の予測進路上若しくは前記予測進路上の周辺エリア、前記対象物の将来時刻における予測位置若しくは前記予測位置の周辺エリアの少なくともいずれかの位置又はエリアへ前記無人艇を移動させる先回り動作の前記動作指令を行う、制御システム。
  19. 請求項12に記載の制御システムにおいて、
    前記システム状態判定部は、前記対象物の逃走行為により追跡を行っている前記無人艇が振り切られる兆候がある振切兆候状態を判定し、
    前記システム状態判定部により、前記振切兆候状態に該当すると判定された場合に、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記無人艇に、前記対象物に対して塗料付着、発信機付着の少なくともいずれかの動作を含む前記動作指令を行う、制御システム。
  20. 水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムであって、
    前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測部と、
    前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出判定部と、
    検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析判定部と、
    前記複数の無人艇に対して動作指令を行う無人艇動作マネジメント部と、
    前記複数の無人艇の現在若しくは将来の状態、または前記複数の無人艇と前記対象物の現在または将来の相対的な動作状態を判定するシステム状態判定部と、
    を備え、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物分析判定部による判定結果と、前記システム状態判定部による判定結果に応じて、前記複数の無人艇に対する前記動作指令の指令内容を決定し、
    前記システム状態判定部は、前記対象物を前記無人艇が追跡している追跡状態、前記対象物の逃走行為により追跡を行っている前記無人艇が振り切られる兆候がある振切兆候状態、前記対象物の逃走行為により追跡を行っている前記無人艇が振り切られた振切発生状態、前記無人艇による前記対象物の位置捕捉がロストした位置捕捉ロスト状態の少なくともいずれかを含む相対動作状態を判定し、
    前記システム状態判定部により、前記振切発生状態または前記位置捕捉ロスト状態に該当すると判定された場合に、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記振切発生状態または位置捕捉ロスト状態となった前記無人艇に対して、前記対象物の追跡の引継ぎ動作の役割、前記対象物の移動先への先回り動作の役割、前記対象物に対する包囲動作の役割、前記複数の無人艇の間の通信中継を行う役割、前記計測データの蓄積を行う役割、前記計測データの分析処理を行う役割、の少なくともいずれかを含む動作役割の割り当てを行う前記動作指令を行う、制御システム。
  21. 水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムであって、
    前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測部と、
    前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出判定部と、
    検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析判定部と、
    前記複数の無人艇に対して動作指令を行う無人艇動作マネジメント部と、
    前記複数の無人艇の現在若しくは将来の状態、または前記複数の無人艇と前記対象物の現在または将来の相対的な動作状態を判定するシステム状態判定部と、
    を備え、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物分析判定部による判定結果と、前記システム状態判定部による判定結果に応じて、前記複数の無人艇に対する前記動作指令の指令内容を決定し、
    前記システム状態判定部は、前記対象物の逃走行為により前記複数の無人艇が前記対象物の位置捕捉をロストする捕捉ロストの発生有無、将来の前記捕捉ロストの発生有無、前記捕捉ロストが発生するロスト予測位置、前記対象物の位置捕捉が可能なエリア、前記捕捉ロストが発生するロスト予測時刻、前記対象物の位置捕捉が可能な時間の少なくともいずれかを判定する、制御システム。
  22. 請求項21に記載の制御システムにおいて、
    前記システム状態判定部により、前記捕捉ロストの発生を判定、または将来の前記捕捉ロストの発生を予測判定した場合に、
    前記捕捉ロストの発生情報、前記ロスト予測位置、前記ロスト予測時刻、前記対象物に関する情報の少なくともいずれかを含む情報を、外部システムへ出力する情報出力部を備える、制御システム。
  23. 水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムであって、
    前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測部と、
    前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出判定部と、
    検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析判定部と、
    前記複数の無人艇に対して動作指令を行う無人艇動作マネジメント部と、
    を備え、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物分析判定部による判定結果に応じて、前記複数の無人艇に対する前記動作指令の指令内容を決定し、
    前記対象物分析判定部により、前記対象物の将来の予測進路または将来時刻における予測位置を判定し、
    前記対象物分析判定部により、前記対象物が停止または略停止している停止、前記対象物の定常速度範囲内の航行、前記定常速度範囲よりも高速な航行、前記定常速度範囲よりも低速な航行、加速航行、減速航行、加減速繰り返し、ジグザグ状の経路を航行するジグザグ航行、旋回を行って進路変更を行う旋回進路変更、Uターン航行、8の字状の経路を航行する8の字航行の少なくともいずれかを含む前記対象物の航行パターン、または追跡の振り切り行動、先回り無人艇の回避行動、進路予測のかく乱行動、包囲されることの回避行動、接近する無人艇から離れる行動、の少なくともいずれかの行動を含む前記対象物の逃走行動状態を判定する場合に、
    前記対象物分析判定部は、前記航行パターンまたは前記逃走行動状態に応じて、判定された将来の前記予測進路または将来時刻における前記予測位置の妥当性を判定する、制御システム。
  24. 請求項1に記載の制御システムにおいて、
    前記無人艇動作マネジメント部により、前記対象物に対する追跡動作の動作指令を行う場合に、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物の進行方向の後方からの追跡、前記対象物の進行方向に対して左右の2方向からの追跡、前記対象物の進行方向に対して左右及び後方の3方向からの追跡、前記対象物の進行方向に対して前後左右の4方向からの追跡、前記対象物の進行方向の前方からの追跡、の少なくともいずれかを含む前記複数の無人艇の追跡隊形に関する情報を含む前記動作指令を行う、制御システム。
  25. 請求項1に記載の制御システムにおいて、
    前記無人艇動作マネジメント部により、前記対象物に対する追跡動作の動作指令を行う場合に、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記対象物に対する追跡動作を行う複数の前記無人艇同士の衝突防止動作、前記対象物と前記無人艇の衝突防止動作、前記無人艇と前記対象物の距離を短くする動作、前記無人艇と前記対象物の距離を長くする動作、の少なくともいずれかの追跡時動作に関する情報を含む前記動作指令を行う、制御システム。
  26. 請求項1に記載の制御システムにおいて、
    前記無人艇動作マネジメント部により生成される前記動作指令の候補情報を表示し、ユーザから前記動作指令に対するユーザ入力情報を受けるユーザインターフェース部を備え、
    前記ユーザインターフェース部により前記ユーザ入力情報を受け付けた場合に、
    前記無人艇動作マネジメント部は、前記ユーザ入力情報に応じて前記動作指令を決定する、制御システム。
  27. 水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムの制御方法であって、
    コンピュータが、
    前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測ステップと、
    前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出ステップと、
    検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析ステップと、
    前記対象物分析ステップによる判定結果に応じて、前記対象物に対する追跡動作を行う第一動作役割を割り当てる前記無人艇と、前記対象物の移動先へ先回り移動する先回り動作役割、または前記追跡動作の引継ぎを行う引継ぎ動作役割、または前記複数の無人艇の間の通信中継を行う中継動作役割を含む第二動作役割を割り当てる前記無人艇を前記複数の無人艇からそれぞれ決定し、決定した前記無人艇毎の動作役割の割り当てに応じて、前記複数の無人艇に対する動作指令の指令内容を決定する指令決定ステップと、
    前記複数の無人艇に対して複数種類の動作役割の少なくともいずれかを遂行する前記動作指令に基づく指令を行う動作指令ステップと、
    を実行する、制御方法。
  28. 水面または水上を航行可能な複数の無人艇を用いて対象物の検出を行うシステムを制御するためのプログラムであって、
    コンピュータに、
    前記複数の無人艇に搭載された計測センサにより計測データを取得する計測指令と、
    前記計測データを処理して前記対象物を検出する対象物検出指令と、
    検出された前記対象物の種別、動作状態、動的性能の少なくともいずれかを判定する対象物分析指令と、
    前記対象物分析指令に基づいて判定された判定結果に応じて、前記対象物に対する追跡動作を行う第一動作役割を割り当てる前記無人艇と、前記対象物の移動先へ先回り移動する先回り動作役割、または前記追跡の引継ぎを行う引継ぎ動作役割、または前記複数の無人艇の間の通信中継を行う中継動作役割を含む第二動作役割を割り当てる前記無人艇を前記複数の無人艇からそれぞれ決定し、決定した前記無人艇毎の動作役割の割り当てに応じて、前記複数の無人艇に対する動作指令の指令内容を決定する指令決定指令と、
    前記複数の無人艇に対して複数種類の動作役割の少なくともいずれかを遂行する前記動作指令に基づく指令を行う動作実行指令と、
    を実行させるプログラム。
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