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JP7682367B1 - カーボンナノチューブ、カーボンナノチューブ分散液、バインダー組成物、電極用組成物、及び二次電池 - Google Patents

カーボンナノチューブ、カーボンナノチューブ分散液、バインダー組成物、電極用組成物、及び二次電池 Download PDF

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JP7682367B1 JP2024199927A JP2024199927A JP7682367B1 JP 7682367 B1 JP7682367 B1 JP 7682367B1 JP 2024199927 A JP2024199927 A JP 2024199927A JP 2024199927 A JP2024199927 A JP 2024199927A JP 7682367 B1 JP7682367 B1 JP 7682367B1
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Abstract

【課題】安全性の向上が可能であり、かつ良好な導電性を有する電極膜を形成するために好適に使用できるカーボンナノチューブと、上記カーボンナノチューブを含む、カーボンナノチューブ分散液、バインダー組成物、電極用組成物、及び二次電池を提供する。
【解決手段】下記(1)~(3)を満たし、多層カーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブ。
(1)ラマンスペクトルにおいて1560~1600cm-1の範囲内での最大ピーク強度をG、1310~1350cm-1の範囲内での最大ピーク強度をDとした際に、G/D比が、0.5以上3.0以下である。
(2)下記式(I)で示される濡れ指数が10以下である。
式(I): 濡れ指数=(X/Y)
[式(I)において、Yはカーボンナノチューブの質量(g)であり、Xは25℃環境下でY(g)のカーボンナノチューブにN-メチル-2-ピロリドンを滴下したときに、カーボンナノチューブに吸収されるN-メチル-2-ピロリドンの最大の質量(g)である。]
(3)アルミニウムの含有量が、3000ppm以下である。

Description

本発明の実施形態は、カーボンナノチューブ、カーボンナノチューブ分散液、バインダー組成物、電極用組成物、及び二次電池に関する。
電気自動車の普及、携帯機器の小型軽量化及び高性能化に伴い、高いエネルギー密度を有する二次電池、さらに、その二次電池の高容量化が求められている。このような背景の下で、特に、リチウムイオン二次電池が多くの機器に使われるようになっている。
二次電池には、導電助剤として、カーボンブラック、ケッチェンブラック、グラフェン、微細炭素材料等が使用されている。なかでも、繊維形状の微細炭素材料の一種であるカーボンナノチューブ(以下、「CNT」とも記す。)が汎用されている。例えば、電極活物質にCNTを添加することにより、電極抵抗を低減したり、電池の負荷抵抗を改善したり、電極の材料強度を上げたり、電極の膨張収縮への耐性を上げたりすることで、二次電池のレート特性、及びサイクル寿命を向上させている。なかでも、外径5nm~数10nmの多層CNTは比較的安価であり、広く実用されつつある。
CNTは、一般的に、アーク放電法、レーザー蒸発法、化学気相蒸着法などによって製造することができる。これらのなかで、化学気相蒸着法が生産性、経済性の観点から最も大量生産に向いており、広く実用されている。化学気相蒸着法では、鉄、コバルト、ニッケル等の金属を含む触媒を用いて、炭素源となるガスを反応させ、CNTを生成させる。そのため、化学気相蒸着法で得られたCNTは、鉄、コバルト、ニッケル等の金属を含む触媒、または触媒に由来する炭化物、もしくは酸化物等の粒子を含有する。金属を含む触媒(以下、触媒金属ともいう)は、CNTを製造するいくつかの方法では必要不可欠である。しかし、CNTの製造後、CNTに残存する触媒金属由来の金属は不純物となり得る。また、CNTの製造方法とは関係なく、製造時に使用する合成装置、充填装置、または配管等で用いられる金属の摩耗等によって、CNTに金属が混入する場合もある。混入した金属は不純物となり得る。CNTによって所望の特性を得る観点から、CNTにおける金属の含有量は少ないことが望ましい。
例えば、触媒金属等に由来する金属を含有するCNTを二次電池に用いると、金属が溶解し、析出して電池を短絡させる等の不具合が起こることがある。電池が短絡すると、発火、または爆発といった重大な事故に繋がることがある。そこで、CNTに含まれる金属による不具合を抑制し、安全性をより高めるために、CNTを精製して触媒金属等に由来する金属を除去する方法がいくつか提案されている。
特許文献1には、少なくとも炭素と触媒金属とを含む原料を陽極として用い、アーク放電法によりCNTを含む炭素材料を作製する炭素材料作製工程と、上記炭素材料と、ハロゲン及び/又はハロゲン化合物を含むガスとを接触させるハロゲン処理工程と、を経てCNTを含む炭素材料を精製することにより、CNTに損傷又は切断が生じたり、CNTが塊状に固化したりすることを抑制しつつ、不純物である触媒金属を除去することが記載されている。
特許文献2には、ラマン分光分析におけるGバンドとDバンドの強度比(G/D比)が50以上のCNTに対して、硝酸で液相酸化を行うと、より高品質で、触媒残渣がなく、耐熱性が高く、炭素副生物が少ないCNTが得られることが記載されている。
国際公開第2008/126534号 国際公開第2018/043487号
しかしながら、ハロゲン処理工程をCNTに施すと、触媒金属の残渣は除去されるが、CNTを高温で長時間焼成するためCNTの結晶性が高くなる。結晶性が高いCNTは硬くなるため、使用時に切断又は損傷による不具合が生じやすい。このため、二次電池等の電極膜に導電助剤としてCNTを用いる場合には、電極膜を形成するまでの製造工程でCNTが折れてしまうことにより、CNT間の接触抵抗が増大し、結果として電極膜の導電性が低下し、CNTを含む二次電池の性能が低下してしまう可能性がある。
また、CNTに対して硝酸で液相酸化を行うことで、触媒金属の残渣を低減できるが、硝酸の酸化力が強いため、CNTの表面が酸化してしまい、CNTを用いた電極膜の導電性が低下してしまう可能性がある。
上述のように、CNT特性を低下させることなく、CNTに含まれる触媒金属等に由来する金属を低減することは難しい。したがって、二次電池の安全性及び性能の向上に向けて、CNTのさらなる改良が望まれている。このような事情に鑑み、本発明は、安全性の向上が可能であり、かつ良好な導電性を有する電極膜を形成するために好適に使用できるカーボンナノチューブを提供する。また、他の実施形態は、上記カーボンナノチューブを含む、カーボンナノチューブ分散液、バインダー組成物、電極用組成物、並びに二次電池を提供する。
上記課題を解決すべく、本発明者らが鋭意検討を進めた結果、下記条件を満たすカーボンナノチューブを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明の実施形態は以下を含む。但し、本発明は、以下に記載する実施形態に限定されない。
<1>下記(1)~(3)を満たし、多層カーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブ。
(1)ラマンスペクトルにおいて1560~1600cm-1の範囲内での最大ピーク強度をG、1310~1350cm-1の範囲内での最大ピーク強度をDとした際に、G/D比が、0.5以上3.0以下である。
(2)下記式(I)で示される濡れ指数が10以下である。
式(I): 濡れ指数=(X/Y)
[式(I)において、Yはカーボンナノチューブの質量(g)であり、Xは25℃環境下でY(g)のカーボンナノチューブにN-メチル-2-ピロリドンを滴下したときに、カーボンナノチューブに吸収されるN-メチル-2-ピロリドンの最大の質量(g)である。]
(3)アルミニウムの含有量が、3000ppm以下である。
<2>前記カーボンナノチューブは、体積抵抗率が2.0×10-2Ω・cm以下である、上記<1>に記載のカーボンナノチューブ。
<3>前記カーボンナノチューブは、凝集力が7.5kPa以下である、上記<1>または<2>に記載のカーボンナノチューブ。
<4>前記カーボンナノチューブは、200℃から1000℃まで10℃/分で昇温した際の示差熱分析において、600℃以上800℃以下に発熱ピークを有する、上記<1>~<3>のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ。
<5>上記<1>~<4>のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブと、分散剤と、分散媒とを含むカーボンナノチューブ分散液。
<6>40℃で1週間静置保管した後、B型粘度計により測定した25℃での粘度が、5000mPa・s以下である、上記<5>に記載のカーボンナノチューブ分散液。
<7>カーボンナノチューブ分散液と、バインダーとを含み、
前記カーボンナノチューブ分散液は、上記<1>~<4>のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブと、分散剤と、分散媒とを含む、バインダー組成物。
<8>カーボンナノチューブ分散液と、電極活物質とを含み、
前記カーボンナノチューブ分散液は、上記<1>~<4>のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブと、分散剤と、分散媒とを含む、電極用組成物。
<9>電極膜を含む二次電池であって、前記電極膜は、
上記<1>~<4>のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブと、分散剤と、分散媒とを含むカーボンナノチューブ分散液、
前記カーボンナノチューブ分散液とバインダーとを含むバインダー組成物、又は
前記カーボンナノチューブ分散液と電極活物質とを含む電極用組成物、を用いて得られる、二次電池。
本発明によれば、安全性の向上が可能であり、かつ良好な導電性を有する電極膜を形成するために好適に使用できるカーボンナノチューブを提供できる。また、当該カーボンナノチューブを使用して、二次電池の用途で好適に使用できる、カーボンナノチューブ分散液、バインダー組成物、及び電極用組成物を提供できる。さらに、安全性に優れ、かつ高性能の二次電池を提供できる。
以下、本発明の実施形態について、詳しく説明する。但し、本発明は、以下に記載する実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
本明細書において、「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値と任意に組み合わせることができる。
<1>カーボンナノチューブ(CNT)
本発明の一実施形態は、カーボンナノチューブ(以下、CNTとも記す)に関する。本実施形態に係るCNTは、下記(1)~(3)を満たし、少なくとも、多層カーボンナノチューブを含む。
(1)ラマンスペクトルにおいて1560~1600cm-1の範囲内での最大ピーク強度をG、1310~1350cm-1の範囲内での最大ピーク強度をDとした際に、G/D比が、0.5以上3.0以下である。
(2)下記式(I)で示される濡れ指数が10以下である。
式(I): 濡れ指数=(X/Y)
[式(I)において、Yはカーボンナノチューブの質量(g)であり、Xは25℃環境下でY(g)のカーボンナノチューブにN-メチル-2-ピロリドンを滴下したときに、カーボンナノチューブに吸収されるN-メチル-2-ピロリドンの最大の質量(g)である。]
(3)アルミニウムの含有量が、3000ppm以下である。
本実施形態に係るCNTは、上記(1)~(3)の要件の全てを満たすことを特徴とする。すなわち、本実施形態に係るCNTは、特定のG/D比を有し、また特定の濡れ指数を有し、さらに制限されたアルミニウム含有量であることによって、不純物となる金属による不具合の発生を抑制し、また、優れた導電性を有する電極膜を形成することができる。このようなCNTを含む二次電池は、安全性に優れ、かつ良好な性能を発揮することができる。CNTが多層カーボンナノチューブを含む場合、上記(1)~(3)の要件の全てを満たすことが容易となる。以下、各要件についてより具体的に説明する。
<G/D比>
本実施形態のCNTのG/D比(G-bandとD-bandのピーク比)は、ラマン分光分析法により求められる。ラマン分光分析法で使用するレーザー波長は種々あるが、本実施形態では、532nm及び632nmの波長を利用する。ラマンスペクトルにおいて1,590cm-1付近に見られるラマンシフトは、グラファイト由来のGバンドと呼ばれ、1,350cm-1付近に見られるラマンシフトはアモルファスカーボン及びグラファイトの欠陥に由来のDバンドと呼ばれる。測定条件によってラマン分光分析の波数は変動することがあるため、ここで規定する波数は波数±10cm-1で規定するものとする。このG/D比が高いカーボンナノチューブほど、結晶性が高い。また、カーボンナノチューブを高温で焼成すると、G/D比が高くなる傾向にあり、焼成時間が長いほどG/D比が高くなる傾向にある。
CNTは、ラマンスペクトルにおいて1560~1600cm-1の範囲内での最大ピーク強度をG、1310~1350cm-1の範囲内での最大ピーク強度をDとした際に、G/D比は、0.5以上3.0以下であることが好ましい。上記G/D比は、0.5以上2.5以下であることがより好ましく、0.5以上2.0以下であることがさらに好ましく、0.5以上1.5以下であることが特に好ましく、0.5以上1.3以下が一層好ましい。CNTのG/D比が上記範囲を上回ると、CNTが硬くなるため、分散させる際にCNTが損傷しやすくなり、接触抵抗が増加することがある。一方、CNTのG/D比が上記範囲を下回ると、CNT自体の導電性が低くなりやすい。これらによって、CNTのG/D比が上記範囲であると、CNT分散液を用いた電極膜を使用した二次電池において、レート特性及びサイクル特性が向上する。
従来のように、原料であるCNTにハロゲン処理工程を施してCNTを精製すると、CNTを高温で長時間焼成するためCNTの結晶性が高くなる傾向がある。この状態は、G/D比が高くなることからも確認することができる。一方、本実施形態によれば、CNTの精製工程において、不活性雰囲気中、減圧真空下でCNTの熱処理を実施できる。そのため、熱処理温度を低く抑え、かつ短時間の熱処理が可能となり、CNTの高結晶化を抑制することができる。つまり、CNTのG/D比が高くなることを抑制することができる。低結晶性のCNTを用いる場合、電極膜を製造する工程において、分散処理等でCNTの折れを抑制でき、得られる電極膜においてCNT間の接触抵抗の増大を抑制することができる。結果として、低結晶性のCNTは、電極膜として良好な導電性を得ることができ、CNTを含む二次電池は、良好な性能を発揮することができる。
<濡れ指数>
濡れ指数とは、CNTの質量に対する、CNTに吸収された溶媒の最大質量の比であり、CNTの分散性、特に分散媒とCNTとを含む分散液調製時の初期粘度の指標の1つとなる。より具体的には、本実施形態のCNTは、下式(I)で示される濡れ指数が10以下である。濡れ指数は、好ましくは9.5以下、より好ましくは9.0以下、さらに好ましくは8.5以下であってよい。濡れ指数が10以下である場合、分散媒とCNTとを含む分散液調製時に好適な初期粘度を得ることが容易となる。濡れ指数が10を超えると、分散液調製時に初期粘度が高くなり、撹拌機での撹拌及びポンプ輸送などが困難となる分散不良が生じやすい。また、初期粘度が高い場合、CNTの導電性が低下しやすくなる。

式(I): 濡れ指数=(X/Y)
式(I)において、Yはカーボンナノチューブ(CNT)の質量(g)であり、Xは25℃環境下でY(g)のCNTにN-メチル-2-ピロリドン(NMP)を滴下したときに、CNTに吸収されるNMPの最大の質量(g)である。
CNTに吸収されるNMPの最大の質量(g)は、CNT粉末にNMPを滴下するときに、CNT粉末からNMPが流れ出す直前まで滴下したNMPの合計質量である。
濡れ指数は、例えば、以下の手順に沿って求めることができる。
先ず、25℃環境下で、Y(g)のCNT粉末を自然落下にて容器に収容する。容器を静置した状態で、容器内のCNT粉末の表面に、NMPを1回当たり5g、1分間隔で滴下する。次いで、NMPの液滴がCNT粉末に吸収されずにCNT粉末の表面に流れ出し始めるか否かを観察する。NMPの液滴がCNT粉末の表面に流れ出し始める直前までに滴下したNMPの合計質量(g)をX(g)とする。このようにして得たX(g)とY(g)の値から、式(I)で示される濡れ指数を算出する。
<金属含有量>
安全性の観点から、精製後のCNTに残存する金属等の不純物の含有量は少ないことが望ましい。ここで、CNTに含まれる金属とは、主に、CNT製造時に使用される触媒金属に由来する金属及び金属酸化物であるが、CNT製造時に混入する金属も含まれる。例えば、合成装置、充填装置、または配管等で用いられるステンレス等の金属が摩耗等によってCNTに混入する場合がある。
いくつかの実施形態において、安全性をより高める観点から、CNTに含まれる金属の総含有量は、13000ppm以下であることが好ましく、10000ppm以下であることがより好ましく、9000ppm以下であることがさらに好ましく、8000ppm以下であることが一層好ましい。
本実施形態のCNTは、アルミニウムの含有量が3000ppm以下である。CNTに含まれるアルミニウムの含有量は、好ましくは2000ppm以下、より好ましくは1100ppm以下、さらに好ましくは500ppm以下であってよい。いくつかの実施形態において、上記含有量は、より好ましくは100ppm以下、さらに好ましくは50ppm以下であってよい。上記アルミニウムの含有量は0ppmであってもよい。
CNTを合成するときに触媒担持体として酸化アルミニウムを含む場合、絶縁成分である酸化アルミニウムナノ粒子がCNTに残存し、導電性を損なう恐れがある。CNTに含まれるアルミニウムの含有量が上記範囲である場合、絶縁成分である酸化アルミニウムナノ粒子が少なく、良好な導電性を有する電極膜を形成可能なカーボンナノチューブとなり得る。
代表的なCNTには、アルミニウム以外の金属(以下、その他金属という)も含まれる。その他金属の含有量は、10000ppm以下であることが好ましく、7000ppm以下であることがより好ましく、5000ppm以下であることが特に好ましい。
その他金属は、好ましくは、マグネシウム、コバルト、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、クロム、マンガン、モリブデンであってよい。
CNTにおいて、マグネシウム、コバルト、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、クロム、マンガン及びモリブデンは、触媒金属に由来して含まれ得る。触媒金属として使用される金属及び金属酸化物のほかに、合成装置、充填装置、または配管等で用いられるステンレス等の金属が摩耗等によってCNTに混入する場合がある。このため、CNTにおいて、アルミニウム、マグネシウム、コバルト、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、クロム、マンガン及びモリブデンは、触媒金属に由来しない金属でもあり得る。
いくつかの実施形態において、CNTに含まれるマグネシウム、コバルト、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、クロム、マンガン及びモリブデンの総含有量は、10000ppm以下であることが好ましく、7000ppm以下であることがより好ましく、5000ppm以下であることが特に好ましい。上記総含有量は、3000ppm以下であることがより好ましく、2500ppm以下であることがさらに好ましく、1850ppm以下が一層好ましく、700ppm以下であることがなお一層好ましい。
これらの金属の総含有量が上記の範囲であると、二次電池の安全性の向上がより容易となる。以下の説明において、マグネシウム、コバルト、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、クロム、マンガン及びモリブデンを単にその他金属と総称することがある。
ここで、CNTに含まれるアルミニウム含有量及びその他金属の含有量は、金属単体に換算した場合の質量である。CNTには、金属単体、金属酸化物、金属複合酸化物等として金属が含まれ得るが、これらを金属単体に換算して金属の含有量を求める。
CNTにおいて、アルミニウム、マグネシウム、コバルト、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、クロム、マンガン及びモリブデンは、それぞれ、金属単体、金属酸化物、及びこれらの複合酸化物等として含まれ得る。これらの金属は、短絡の原因になるため、その総含有量を低減することが望ましい。
いくつかの実施形態において、安全性をより高める観点から、上記その他金属の中でも、コバルト及び/又は鉄の含有量が制限されることが好ましい。
いくつかの実施形態において、CNTにおけるコバルトの総含有量は、10000ppm以下であることが好ましく、7000ppm以下であることがより好ましく、6500ppm以下であることが特に好ましく、3000ppm以下であることがより好ましく、1700ppm以下であることがさらに好ましく、800ppm以下であることが一層好ましい。
また、いくつかの実施形態において、CNTにおける鉄の総含有量は、7000ppm以下であることが好ましく、3000ppm以下であることがより好ましく、2500ppm以下であることがさらに好ましく、1000ppm以下であることが一層好ましい。
さらに、いくつかの実施形態において、CNTにおけるコバルト及び鉄の総含有量は、7000ppm以下であることが好ましく、3000ppm以下であることがより好ましく、2000ppm以下であることがさらに好ましく、1000ppm以下であることが一層好ましい。
本実施形態では、後述するCNTの精製方法のように、CNTを不活性雰囲気中、減圧真空下で焼成することにより、CNTに含まれるアルミニウムなどの金属の総含有量を低減することができる。CNTに含まれるアルミニウム含有量と、コバルト、及び鉄等のその他金属の総含有量とを低減させることにより、発熱ピークの温度を高くすることができ、より安全性を高めたCNTを得ることができる。このようなCNTを含む二次電池は、良好な性能を発揮することができる。
CNTにおけるアルミニウム含有量及びその他金属の含有量は、例えば、CNTを酸分解し、CNTに含まれる金属を抽出して、抽出物を高周波誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma、ICP)を用いて分析することにより算出することができる。CNTに含まれるアルミニウムと、マグネシウム、コバルト、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、クロム、マンガン及びモリブデン等のその他金属との総含有量は、金属抽出前のCNTの質量に対し、抽出されたアルミニウム、マグネシウム、コバルト、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、クロム、マンガン及びモリブデン等の総含有量の質量割合(ppm)で表す。ここで、アルミニウム、マグネシウム、コバルト、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、クロム、マンガン及びモリブデンの総含有量は、それぞれの金属について金属単体に換算した場合の質量を求め、その合計量とする。
<発熱ピーク>
安全性の観点から、本実施形態のCNTは、200℃から1000℃まで10℃/分で昇温した際の示差熱分析(DTA)において、600℃以上800℃以下に発熱ピークを有することが好ましい。発熱ピークは、CNTを大気雰囲気下にて示差熱分析することで測定することができる。DTAは、試料及び基準物質の温度を一定条件によって変化させながら、その試料と基準物質との温度差を温度の関数として測定する方法であり、JIS K 0129に準拠している。試料と基準物質との温度差の変化を基に作成されるDTA曲線において、最も大きなピークを発熱ピークとする。
発熱は、CNTの燃焼に伴って生じる。CNTの燃焼開始温度が高くなるにつれて発熱ピーク温度も高くなる。CNTの燃焼開始温度の変化の要因には、触媒金属の含有量、CNT表面の酸化度合、及びCNTの結晶性が含まれる。CNTに含まれる触媒金属の蓄熱性が高い場合、触媒金属の含有量が少ないと、全ての触媒金属における総蓄熱量が小さくなる。触媒金属における総蓄熱量が小さいため、触媒金属の含有量が多い場合と比較して、CNTを燃焼させるための温度が高くなる場合がある。触媒金属以外にも、CNT製造工程においてCNTに金属が混入する可能性があり、このような金属も総蓄熱量に影響し得る。
また、CNT表面において含酸素官能基を有する部位は、官能基を有しない部位と比較して燃焼しやすいため、含酸素官能基量が少ないほど(すなわち、表面酸素量が少ないほど)CNTは燃焼し難くなり、CNT表面の酸化度合が小さいほどCNTを燃焼させるための温度が高くなる。さらに、CNTの結晶性が高いほどCNTの燃焼開始温度が高くなる。CNTの結晶性は上述のG/D比により表すことができる。
CNTの燃焼開始温度が適切な温度範囲であるとCNTに含まれる不純物が少なくなるため、より安全性の高いCNTを得ることができる。本実施形態のCNTは、発熱ピークの温度が600℃以上であることが好ましく、650℃以上であることがより好ましい。また、発熱ピークの温度が800℃以下であることが好ましく、740℃以下であることがより好ましい。発熱ピークの温度が600℃以上であると、金属含有量が低く、電池の安全性を向上させることができる。または、表面酸素量が少なく、優れた導電性を有する。発熱ピークの温度が800℃以下であると、CNTの結晶性が高すぎず、CNTの折れを抑制でき、二次電池の性能の低下を抑制することができる。例えば、600℃以上かつ800℃以下、630℃以上かつ750℃以下、又は650℃以上かつ740℃以下であることが好ましい。
CNTが分散前の粉体である場合、発熱ピークは、そのまま測定することができる。また、CNTがCNT分散液中に存在する場合、加熱乾燥により分散媒を除去してから測定し、発熱ピークの形状から特定することができる。加熱乾燥の温度はCNTが酸化しない程度の温度(例えば140℃以下)で行うのが好ましい。CNT分散液にCNTと分散媒以外の成分(添加剤等)を含む場合、あらかじめ添加剤の発熱ピークを測定し、添加剤由来の発熱ピークを特定することで、残りの発熱ピークをCNT由来と判断して発熱ピークを特定してもよい。
<体積抵抗率>
本実施形態のCNTの体積抵抗率は、2.0×10-2Ω・cm以下であることが好ましい。いくつかの実施形態において、上記体積抵抗率は、1.0×10-2~2.0×10-2Ω・cmであることが好ましい。いくつかの実施形態において、上記体積抵抗率は、1.0×10-2~1.9×10-2Ω・cmであることがより好ましく、1.0×10-2~1.8×10-2Ω・cmであることがさらに好ましく、1.2×10-2~1.7×10-2Ω・cmであることが特に好ましい。CNTの体積抵抗率が上記範囲内であると、電極膜の体積抵抗率が低減し、二次電池の性能が向上する。CNTの体積抵抗率は、粉体抵抗率測定装置(日東精工アナリテック株式会社製:ロレスタ-GP粉体抵抗率測定システムMCP-PD-51)を用いて測定することができる。
<凝集力>
CNTの凝集力の弱さ、すなわち、CNT凝集体の崩れやすさが初期分散性に直接影響する。このような観点から、CNTの凝集力を、CNTの初期分散性の評価、及びその制御の指標とすることができる。いくつかの実施形態において、CNTの凝集力は7.5kPa以下であることが好ましく、7.0kPa以下がより好ましい凝集力が上記範囲である場合、CNTの初期分散性の向上が容易となる。また、CNT分散液において、優れた粘度安定性を容易に得ることができる。
本明細書において、凝集力は、圧縮したCNTに対し、治具を回転させながらカーボンナノチューブに貫入させてせん断力を加えたときのトルクを計測し、その最大ピーク値によって規定した値である。例えば、測定装置として、MCR302e(アントンパール社)を使用することができる。具体的な測定方法としては以下のとおりである。先ず、専用のアルミ容器(C-CC27/D/Al)内にCNTを入れ、圧縮用のシリンダー治具でカーボンナノチューブを12kPaで圧縮する。その後、凝集力測定用の羽型治具に交換し、治具を125μm/s、0.1回転/分で動かしながらカーボンナノチューブに貫入させ、せん断力をかけた時のトルクを計測し、その最大ピーク値をCNTの凝集力とする。温度制御デバイスとして、C-PTD200を使用することができ、測定は25℃の温度で実施することができる。
<表面酸素量>
いくつかの実施形態において、CNTの導電性の観点から、本実施形態のCNTは、表面酸素量が1.0atm%未満であることが好ましい。上記表面酸素量は、0.9atm%以下であることが好ましく、0.8atm%以下であることがより好ましい。いくつかの実施形態において、上記表面酸素量は、0.1~0.8atm%であってよく、より好ましくは0.2~0.7atm%であってよく、さらに好ましくは0.2~0.7atm%以下であってよい。表面酸素量が1.0atm%未満であると、CNTの使用によって、電極膜として優れた導電性を容易に得ることができる。本明細書において、「表面酸素量」とは、X線光電子分光分析によって決定したCNTの表面における炭素原子に対する酸素原子の割合(atm%)により表される値である。
原料であるCNTの精製のために硝酸を用いると、硝酸の酸化力が強いため、CNTの表面が酸化してしまう。一方、本実施形態では、後述するCNTの精製方法のように、原料であるCNTを不活性雰囲気中、減圧真空下で熱処理することでアルミニウム等の金属含有量を低減することができ、酸による処理を必ずしも必要としない。そのためCNT表面の酸化を抑制してCNTの表面酸素量を低減することができる。このことにより、CNTの燃焼開始温度が高くなり、また、CNTは、電極膜として良好な導電性を得ることができ、CNTを含む二次電池は、良好な性能を発揮することができる。
<CNTのその他特性>
CNTは、平面的なグラファイトを円筒状に巻いた形状を有している。CNTは単層CNTと多層CNTが混在するものであってもよい。単層CNTは一層のグラファイトが円筒状に巻かれた構造を有する。多層CNTは、二層又は三層以上のグラファイトが円筒状に巻かれた構造を有する。本開示におけるCNTは、単層CNTが含まれないものであってもよく、多層CNTであることが好ましい。あるいは、CNTは単層CNTと多層CNTが混在するものであってもよいが、そのような場合であっても、多層CNTが90質量%以上を占めるCNTが好ましく、多層CNTが99質量%以上を占めるCNTがより好ましい。CNTにおける多層CNTは100質量%であってもよい。このようなCNTを用いることで、G/D比を好適な範囲、例えば0.5以上3.0以下とすることが容易になる。また、CNTの側壁はグラファイト構造でなくともよい。例えば、アモルファス構造を有する側壁を備えるCNTをCNTとして用いることもできる。
本実施形態のCNTは、多層CNTであることが好ましく、CNTの層数が3層以上30層以下であることが好ましく、3層以上20層以下であることがさらに好ましく、3層以上10層以下であることがより好ましい。
CNTの純度は、CNTの質量から、灰分(質量%)を差し引いた値(質量%)で表される。CNTの灰分(質量%)は、例えば、JIS K 6218-2に準拠して測定することができる。CNTの灰分は、金属等を含有する不燃性の成分である。CNTの純度は、導電性の観点から、CNTの質量を基準として、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましく、99質量%以上であることがさらに好ましい。また、CNTに含まれる不燃性の成分は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることがさらに好ましい。
本実施形態のCNTのBET比表面積は、150m/g以上であることが好ましく、180m/g以上であることがより好ましい。また、CNTのBET比表面積は、800m/g以下であることが好ましく、600m/g以下であることがより好ましく、450m/g以下であることがさらに好ましい。CNTのBET比表面積は、窒素吸着測定によるBET法で算出することができる。
CNTの比表面積は、CNTの平均外径と相関性がある場合が多く、比表面積が小さいほどCNTの外径が大きくなり、質量あたりのCNTの本数が少なくなる。一方、CNTの比表面積が大きいほどCNTの外径が小さくなり、質量あたりのCNTの本数が多くなる。CNTの比表面積が150m/g以上であると、質量あたりのカーボンナノチューブの本数を確保でき、効率的に導電ネットワークを形成することができるため、電池の優れたレート特性及びサイクル特性を得ることができる。また、CNTの比表面積が800m/g以下であると、CNTの分散が良好であり、電極膜において良好な導電ネットワークを形成することができる。
本実施形態のCNTの平均外径は、3nm以上であることが好ましく、5nm以上であることがより好ましい。また、CNTの平均外径は、15nm以下であることが好ましく、13nm以下であることがより好ましく、11nm以下であることがさらに好ましい。CNTの平均外径が15nm以下であると、質量あたりのカーボンナノチューブの本数を確保でき、効率的に導電ネットワークを形成することができる。CNTの平均外径が3nm以上であると、CNTの分散が良好であり、電極膜において良好な導電ネットワークを形成することができる。
CNTの平均外径の標準偏差は、1nm以上8nm以下であることが好ましく、1nm以上6nm以下であることがより好ましい。CNTの平均外径の標準偏差が大きいと、効率的に導電ネットワークを形成するのが困難となる場合、CNT分散液又は合材スラリー中及び/または電極膜中においてCNT同士が絡まることで凝集し、良好な導電ネットワークを形成できない場合がある。
CNTの外径及び平均外径は、次のように求められる。まず、透過型電子顕微鏡によって、CNTを観測するとともに撮像する。次に観測写真において、無作為に300本のCNTを選び、それぞれの外径を計測する。次に外径の数平均としてCNTの平均外径(nm)を算出する。
CNTは、通常集合体として存在している。この形状は、例えば一本のCNTが複雑に絡み合っている状態(絡み合い状)でもよい。CNTを直線状にしたものの集合体(束状)であってもよい。束状のCNT集合体は、絡み合い状のCNT集合体と比べるとほぐれ易い。また、束状のCNT集合体は、絡み合い状のCNT集合体に比べると分散性が良いのでCNTとして好適に利用できる。
<カーボンナノチューブ(CNT)の製造方法>
本実施形態のCNTは、例えば、レーザーアブレーション法、アーク放電法、熱CVD法、プラズマCVD法及び燃焼法で製造できるが、これらに限定されない。例えば、酸素濃度が1体積%以下の雰囲気中、500~1000℃にて、炭素源を触媒金属と接触反応させることでCNTを製造することができる。炭素源は炭化水素及びアルコールの少なくともいずれか一方でもよい。
CNTの炭素源となる原料ガスは、従来公知の任意のものを使用できる。例えば、炭素を含む原料ガスとしてメタン、エチレン、プロパン、ブタン及びアセチレンに代表される炭化水素、一酸化炭素、並びにアルコールを用いることができるが、これらに限定されない。特に使いやすさの観点から、炭化水素及びアルコールの少なくともいずれか一方を原料ガスとして用いることが好ましい。
<カーボンナノチューブ(CNT)の精製方法>
以下、カーボンナノチューブ(CNT)の精製方法について説明する。なお、本実施形態のCNTは、以下に説明する精製方法を経て製造されたものに限定されないが、以下に説明する精製方法に従うことで本実施形態のCNTを容易に得ることができる。
CNTを化学気相蒸着法(熱CVD法)にて製造する際に使用される代表的な触媒金属として、鉄、コバルト、ニッケルなどの活性成分を、アルミニウム及びマグネシウム等の担持成分に固定させた触媒金属が挙げられる。そのため、上記製造によって得られるCNTには、触媒金属に由来して、アルミニウム、マグネシウム、鉄、コバルト、及びニッケルなどの金属が残留しやすい。CNTの精製方法の一例として、硝酸などの酸で処理する方法が挙げられ、酸処理によって、鉄、コバルト、及びニッケルなどを除去できることが知られている。しかし、酸処理による方法では、アルミニウム、マグネシウムといった金属を除去することは難しい。
これに対して、本実施形態のCNTの精製方法は、原料として使用するカーボンナノチューブを、不活性雰囲気中、減圧真空下で熱処理する工程(I)を含む。本実施形態のCNTの精製方法によれば、CNT中のアルミニウム、マグネシウムといった金属の含有量を容易に低減できる。本実施形態のCNTの精製方法は、アルミニウム、マグネシウムに限らず、CNT中の鉄、コバルト等のその他金属の含有量を低減することもできる。
上記実施形態の精製方法において、不活性雰囲気としては、例えば、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気、真空雰囲気、これらを組み合わせた雰囲気などが挙げられる。例えば、熱処理時に使用する装置の内部に窒素ガスなどの不活性ガスを導入し、装置内を不活性ガスで置換することで不活性雰囲気を得ることができる。引き続き、装置内を減圧して真空状態(以下、減圧真空という)を維持しながら熱処理が実施される。
本明細書において、「減圧真空」とは、減圧ポンプによって大気よりも減圧された状態(真空状態)が維持されること意味する。具体的には、減圧ポンプとして、油回転ポンプ、ブースターポンプ、ルーツポンプ、油拡散ポンプなどを使用して、装置内部を減圧して真空状態に維持する。減圧ポンプは、単数で又は複数を組み合わせて使用してよい。装置内部を減圧することで、装置からのリーク又は加熱によるガス膨張などによる圧力上昇要因に対抗し、装置内部の気圧(内部気圧)を目標圧力以下に制御することを意味する。
減圧真空における内部気圧は、10Pa以下が好ましく、0.1Pa以下がより好ましく、0.05Pa以下がさらに好ましい。いくつかの実施形態において、内部気圧は0.03Pa以下であってよい。
上記範囲の内部圧力を得るために、段階的に減圧を行うことが好ましい。一実施形態として、減圧は2段階で実施することが好ましい。例えば、第1の段階において、内部気圧は、好ましくは10Pa以下、より好ましくは9.8Pa以下、さらに好ましくは9.6Pa以下に調整される。第1の段階において内部気圧は9.5~9.8Paの範囲であってよい。内部気圧を上記範囲に調整し、一定時間にわたって維持した後に、第2の段階として、内部気圧を好ましくは1Pa以下、より好ましくは0.1Pa以下、さらにこのましくは0.05Pa以下に調整することができる。いくつかの実施形態において、第2の段階における内部気圧は0.03Pa以下であってよい。
CNTの熱分解ガス及び金属の昇華によって内部圧力が上昇し、内部圧力を段階的に減圧することが難しい場合もある。そのような場合、先に説明したように減圧を2段階で実施する方法に限らず、所望とする減圧真空の状態を維持するために様々な方法を適用することができる。例えば、第1の段階の減圧のみを実施する方法、又は、第2の段階の減圧に続けて第3の段階を設けて減圧を実施する方法を適用してもよい。例えば、第3の段階の減圧において、内部気圧は、好ましくは10Pa以下、より好ましくは9.8Pa以下、さらに好ましくは9.6Pa以下に調整される。このように3段階以上の複数の段階を経て内部気圧を調整してもよく、その段階数は限定されない。いくつかの実施形態において、上記段階数は、6段階以上であってよく、7段階以上であってもよい。
熱処理温度及び熱処理時間等の熱処理条件は、CNTの種類、及びCNTに含まれる触媒金属等に由来する金属の種類により適宜設定すればよい。熱処理温度は、アルミニウム、及びマグネシウム、コバルト、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、クロム、マンガン及びモリブデンの全ての金属が溶融を開始する温度であることが好ましい。また、CNTの製造に使用される触媒金属は、ナノレベルであり、ナノサイズ効果によりバルク金属よりも溶融する温度が低くなるため、バルク金属が溶融する温度よりも低い熱処理温度でもよい。
このような観点から、熱処理温度は、1000℃以上、2000℃以下が好ましい。CNTの高結晶化を抑制する観点から、1800℃以下、1700℃以下、又は1600℃以下であってよい。いくつかの実施形態において、熱処理温度は、好ましくは1600℃以下であり、1500℃以下であってもよい。なお、熱処理温度とは、装置内の温度(内部温度)を意味する。
また、熱処理時間は、焼成装置及び焼成規模等に応じて適宜設定すればよい。但し、CNTの焼成時間を高温で長時間焼成すると、CNTの結晶性が高くなる。結晶性が高いCNTは硬くなり、CNT分散液を調製するときに折れやすくなる。このような観点から、いくつかの実施形態において、熱処理時間は、例えば10時間以下であってよく、8時間以下であってよく、6時間以下であってよい。いくつかの実施形態において、熱処理時間は1~3時間であってよい。
いくつかの実施形態において、減圧真空下での熱処理は、装置内の温度(内部温度)を500~2000℃の範囲に調整し、その温度を1~100時間にわたって保持して実施することが好ましい。上記熱処理において、内部温度は、より好ましくは900~1600℃、さらに好ましくは1200~1400℃であってよい。保持時間は、より好ましくは1~50時間、さらに好ましくは2~10時間であってよい。
通常、CNTを熱処理によって精製する場合、大気雰囲気下において、500℃以上に加熱して酸化及び燃焼による処理が実施される。これに対し、本実施形態の熱処理は、不活性雰囲気中で、かつ減圧真空下で実施される。そのため、CNT自体の燃焼を抑制することができる。さらに、不活性雰囲気下においてCNTを熱処理するため、CNTの表面の酸化を抑制することができる。また、熱処理時間を短時間とすることも可能であり、この場合、CNTの高結晶化をさらに抑制することができる。
CNTに含まれる金属をより低減する観点から、必要に応じて、本実施形態の精製方法を2回以上行ってもよい。また、必要に応じて、CNTの特性を低下させない範囲で、他の処理工程を追加してもよい。
<カーボンナノチューブ(CNT)の乾式粉砕>
本実施形態のCNTは、粒子を破砕し、分散性を上げる観点から乾式粉砕を行ったCNTでもよい。乾式粉砕とは、液状物質を介在させないでCNTを粉砕する処理のことをいう。乾式粉砕としては、メディア粉砕であってもよく、メディアを用いない粉砕であってもよく、2つ以上の乾式粉砕を組み合わせてもよい。例えば、メディア粉砕では、ビーズ、スチールボール等の粉砕メディアを内蔵した粉砕機を使用することで、粉砕メディア同士の衝突による粉砕力や破壊力を利用して粒子が粉砕される。乾式粉砕装置としては、乾式のアトライター、ボールミル、振動ミル、ビーズミルなどの公知の方法を用いることができ、粉砕時間はその装置によってまたは粒子の粉砕の状態に応じて任意に設定できる。
<2>カーボンナノチューブ(CNT)分散液
本発明の一実施形態は、CNT分散液に関する。本実施形態に係るCNT分散液は、上記実施形態のCNTと、分散剤と、分散媒とを含む。本明細書におけるCNT分散液は、電極活物質を含有しない。また、本実施形態によれば、上記実施形態のCNTと分散剤と分散媒とを含むCNT分散液の製造方法を提供することができる。
<分散剤>
分散剤は、CNTを分散安定化できる範囲で特に限定されず、例えば、界面活性剤、樹脂型分散剤を使用することができる。界面活性剤は主にアニオン性、カチオン性、ノニオン性及び両性に分類される。CNTの分散に要求される特性に応じて適宜好適な種類の分散剤を、好適な配合量で使用することができる。
樹脂型分散剤としては、例えば、セルロース誘導体(セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースブチレート、シアノエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ニトロセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなど)、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、水素化ニトリルブタジエンゴム、ポリアクリロニトリル系重合体等が挙げられる。特にメチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、水素化ニトリルブタジエンゴム、ポリアクリロニトリル系重合体が好ましい。樹脂型分散剤の分子量は1万~30万であることが好ましく、1万~15万であることがより好ましい。
また、分散剤に加えて、アミン化合物又は無機塩基を加えることが好ましい。アミン化合物としては、第1アミン(1級アミン)、第2アミン(2級アミン)、第3アミン(3級アミン)が用いられ、アンモニア及び第4級アンモニウム化合物は含まない。アミン系化合物は、モノアミン以外にも、分子内に複数のアミノ基を有するジアミン、トリアミン、テトラミンといったアミン系化合物を用いることができる。具体的には、例えば、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、オクチルアミンなどの脂肪族1級アミン;ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミンなどの脂肪族2級アミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルオクチルアミンなどの脂肪族3級アミン;アラニン、メチオニン、プロリン、セリン、アスパラギン、グルタミン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、システインなどのアミノ酸;ジメチルアミノエタノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、メチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、ヘキサメチレンテトラミン、モルホリン、ピペリジンなどの脂環式含窒素複素環化合物等が挙げられるが、これらに限定されない。無機塩基としては、例えば、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属のリン酸塩、アルカリ土類金属のリン酸塩等が挙げられる。
<分散媒>
分散媒は、CNTが分散可能なものであれば特に限定されないが、水及び水溶性有機溶媒の内、いずれか1種、もしくは2種以上からなるものであることが好ましい。
水溶性有機溶媒としては、例えば、アルコール系、多価アルコール系、多価アルコールエーテル系、アミン系、アミド系(N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、N-エチル-2-ピロリドン(NEP)、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N-メチルカプロラクタムなど);複素環系、スルホキシド系、スルホン系、低級ケトン系、その他、テトラヒドロフラン、尿素、アセトニトリルなどが挙げられる。この中でも水またはアミド系有機溶媒であることがより好ましく、アミド系有機溶媒の中でもN-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドンが特に好ましい。
分散媒として、アミド系有機溶媒のみを使用する場合、分散媒中の水分量が500ppm以下であることが好ましく、300ppm以下であることがさらに好ましく、100ppm以下であることが特に好ましい。
CNT分散液は、例えば、CNTを分散媒中に分散する処理を行うことにより製造することができる。分散する処理の、任意のタイミングで、1回、または複数回に分けて使用する原料を添加してもよい。かかる処理を行うための分散方法は特に限定されない。
分散方法としては、例えば、ディスパー(分散機)、ホモジナイザー、ハイシアミキサー、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、ペイントコンディショナー、アトライター、プラネタリーミキサー、または高圧ホモジナイザー等の各種の分散機を用いる方法が挙げられる。分散機は特に制限はないが、例えば、CNT分散液中のCNTの繊維長が好ましい範囲になるように調製する観点から、高圧ホモジナイザーを使用することが好ましく、CNTの濡れを促進し、粗い粒子及び凝集を解す観点から、ハイシアミキサーを用いるのが好ましく、凝集し固まった粒子を破砕する観点から、ビーズミル等のメディア型分散機を用いるのが好ましい。また、上記分散機を複数選択し組み合わせて分散することがより好ましく、分散機の順序は任意に変更することができる。高圧ホモジナイザーを使用する際の圧力は特に限定されず、例えば、40~150MPaであることが好ましく、40~120MPaであることがより好ましい。
分散装置を用いた分散方式には、バッチ式分散、パス式分散、循環式分散等があるが、いずれの方式でもよく、2つ以上の方式を組み合わせてもよい。バッチ式分散とは、配管などを用いずに、分散装置本体のみで分散を行う方法である。取扱いが簡易であるため、少量製造する場合に好ましい。パス式分散とは、分散装置本体に、配管を介して被分散液を供給するタンクと、被分散液を受けるタンクとを備え、分散装置本体を通過させる分散方式である。また、循環式分散とは、分散装置本体を通過した被分散液を、被分散液を供給するタンクに戻して、循環させながら分散を行う方式である。いずれも処理時間を長くするほど分散が進むため、目的の分散状態になるまでパス、あるいは循環を繰り返せばよく、タンクの大きさや処理時間を変更すれば処理量を増やすことができる。パス式分散は循環式分散と比較して分散状態を均一化させやすい点で好ましい。循環式分散はパス式分散と比較して作業や製造設備が簡易である点で好ましい。分散工程は、凝集粒子の解砕、導電材の解れ、濡れ、安定化等が順次、あるいは同時に進行し、進行の仕方によって仕上がりの分散状態が異なる。そのため、各分散工程における分散状態は、各種評価方法を用いることにより管理することが好ましい。例えば、実施例に記載の方法で管理することができる。
CNT分散液の固形分は、CNT分散液100質量%に対して、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましく、1質量%以上であることがさらに好ましく、2質量%以上であることが特に好ましい。また、CNT分散液の固形分は、CNT分散液100質量%に対して、30質量%以下であることが好ましく、25質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましく、8質量%以下であることが特に好ましい。
CNT分散液中の分散剤の含有量は、CNTの仕込み性、分散性、及び分散安定性の観点から、CNT100質量%に対して、3質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、10質量%以上であることがさらに好ましい。また、CNT分散液中の分散剤の含有量は、導電性の観点から、CNT100質量%に対して、300質量%以下であることが好ましく、100質量%以下であることがより好ましく、50質量%以下であることがさらに好ましい。
本実施形態のCNT分散液は、CNTに含まれるアルミニウム等の金属の含有量が少ないCNTを使用して構成される。そのため、CNT分散液における金属の含有量も容易に低減することができる。
しかし、CNT分散液は、金属として、金属粒子、及び溶解した金属イオンを含み得る。金属粒子は、CNT分散液中に粒子状で存在している金属であり、具体的には、上述したCNTに含まれる金属等が挙げられる。CNT、分散剤、その他の材料には、それぞれの製造工程に由来する金属粒子が含まれている場合があり、CNT分散液の製造工程においても、金属粒子が混入する場合がある。
金属粒子が電池の内部に存在すると、電池が短絡しやすくなるため、金属粒子を除去することは安全性の観点から非常に重要である。そのため、CNT分散液を製造する工程において、任意のタイミングで金属粒子等のコンタミを除く工程(金属異物除去工程)を含むことが好ましい。金属異物除去工程は、効率の観点から、CNT分散液の分散工程の途中、及び/または分散工程の最後に行うことが好ましい。金属異物除去工程は複数回行ってもよい。
金属異物除去工程において、CNT分散液から金属粒子を除去する方法は特に限定されず、例えば、フィルターを用いた濾過により除去する方法、振動ふるいにより除去する方法、遠心分離により除去する方法、磁力により除去する方法等が挙げられる。なかでも、鉄及びクロム等の金属粒子は磁性を有するため、磁力により除去する方法が好ましく、磁力により除去する工程とフィルターを用いた濾過により除去する工程を組み合わせる方法がより好ましい。
磁力により除去する方法としては、金属粒子が除去できる方法であれば特に限定はされないが、生産性及び除去効率の観点から、CNT分散液の製造ライン中に、磁気フィルターを配置して、CNT分散液を通過させることにより除去する方法が好ましい。
磁気フィルターによってCNT分散液中から金属粒子を除去する工程は、1,000ガウス以上の磁束密度以上の磁場を形成する磁気フィルターを通過させることにより行われることが好ましい。磁束密度が低いと金属粒子の除去効率が低下するため、好ましくは5,000ガウス以上、磁性の弱いステンレスを除去することを考慮するとさらに好ましくは10,000ガウス以上、最も好ましくは12,000ガウス以上である。
粗大な金属粒子は、濾過する流速によっては、磁気フィルターを通過してしまう恐れがあるため、製造ライン中に磁気フィルターを配置する際には、磁気フィルターの上流側に、カートリッジフィルターなどのフィルターにより粗大な異物、あるいは金属粒子を除く工程を含ませることが好ましい。また、磁気フィルターは、一回ろ過するのみでも効果はあるが、循環式であることがより好ましい。循環式とすることにより、金属粒子の除去効率が向上する。
CNT分散液の製造ライン中に、磁気フィルターを配置する場合は、磁気フィルターの配置場所は特に制限されないが、好ましくはカーボンナノチューブ分散液を容器に充填する直前、容器への充填前に濾過フィルターによる濾過工程が存在する場合には、濾過フィルターの前に配置することが好ましい。このように配置することにより、磁気フィルターから金属が脱離した場合に、製品への混入を防止することができる。
CNT分散液における金属の含有量は、CNT分散液を乾燥して溶媒を除去した後、ICPを用いて分析することにより算出することができる。ICP分析によって検出される金属の含有量は、金属粒子、及び、溶解した金属イオンを含む。すなわち、金属異物除去工程を経たCNT分散液の金属の含有量は、除去しきれなかった金属粒子、及び、溶解した金属イオンを含む。
CNT分散液に含まれるアルミニウム、鉄及びクロムの金属の含有量は、CNT分散液100質量%に対して、100ppm以下であることが好ましく、50ppm以下であることがより好ましく、10ppm以下であることがさらに好ましい。金属の含有量を上記範囲にすることで、電極膜内の副反応を起こり難くし、より優れた導電性の二次電池を得ることができる。
CNT分散液は、導電材として、さらにカーボンブラック、グラファイト等の炭素材料を1種または2種以上含んでもよい。これらの導電材の中でも、分散剤の吸着性能の観点からカーボンブラックが好ましい。
<3>バインダー組成物
本発明の一実施形態は、バインダー組成物に関する。本実施形態に係るバインダー組成物は、上述のCNT分散液と、バインダーとを含む。本明細書におけるバインダー組成物は、電極活物質を含有しない。また、本実施形態によれば、上述のCNTと分散剤と分散媒とバインダーとを含むバインダー組成物の製造方法を提供することができる。
<バインダー>
バインダーとは、電極膜において種々の物質同士を結着する樹脂である。
バインダーとしては、電池用として公知のバインダーが使用できる。例えばカルボキシメチルセルロースのようなセルロース樹脂;スチレン-ブタジエンゴム、フッ素ゴムのようなゴム類等が挙げられる。また、これらの樹脂の変性体、混合物、及び共重合体であってもよい。特に、耐性面から分子内にフッ素原子を有する高分子化合物であるポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、テトラフルオロエチレン等の使用が好ましい。
バインダーの重量平均分子量は、10,000以上であることが好ましく、100,000以上であることがより好ましく、200,000以上であることが特に好ましい。また、バインダーの重量平均分子量は、2,000,000以下であることが好ましく、1,500,000以下であることがより好ましく、1,000,000以下であることが特に好ましい。重量平均分子量が10,000以上であると、バインダーの耐性及び密着性の低下を抑制することができる。重量平均分子量が2,000,000以下であると、バインダーの耐性及び密着性を向上させつつ、バインダー自体の粘度が高くなることに伴う作業性の低下を抑制し、分散された粒子が著しく凝集してしまうことを抑制することができる。
バインダー組成物は、CNT分散液とバインダーを混合し、均一化して製造することが好ましく、バインダーを予め溶解して用いてもよい。また、バインダーは、CNT分散液を製造する工程の、任意のタイミングで添加してもよい。混合方法は、従来公知の様々な方法でよい。バインダー組成物は上記CNT分散液で説明した分散装置を用いて作製することができる。バインダー組成物中のバインダーは1種でもよく、2種以上を併用してもよい。さらにバインダー組成物の製造工程は、上述の金属異物除去工程を含んでもよい。
<4>電極用組成物
本発明の一実施形態は、電極用組成物に関する。本実施形態に係る電極用組成物は、上述のCNT分散液と、電極活物質とを含む。電極用組成物は、さらにバインダーと混合して合材スラリーを製造することができる。また、本実施形態によれば、上述のCNTと分散剤と分散媒と電極活物質とを含むバインダー組成物の製造方法、及び上述のCNTと分散剤と分散媒と電極活物質と合材スラリーとを含むバインダー組成物の製造方法を提供することができる。
<電極活物質>
電極活物質とは、電池反応の基となる材料のことである。活物質は起電力から正極活物質と負極活物質に分けられる。
正極活物質としては、特に限定はされないが、リチウムイオンをドーピングまたはインターカレーション可能な金属酸化物、金属硫化物等の金属化合物、及び導電性高分子等を使用することができる。例えば、Fe、Co、Ni、Mn等の遷移金属の酸化物、リチウムとの複合酸化物、遷移金属硫化物等の無機化合物等が挙げられる。具体的には、MnO、V、V13、TiO等の遷移金属酸化物粉末;層状構造のニッケル酸リチウム、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、スピネル構造のマンガン酸リチウムなどのリチウムと遷移金属との複合酸化物粉末;オリビン構造のリン酸化合物であるリン酸鉄リチウム系材料等が挙げられる。これら正極活物質は、1種または複数を組み合わせて使用することもできる。また、上記の無機化合物及び有機化合物を混合して用いてもよい。
負極活物質としては、特に限定はされないが、リチウムイオンをドーピングまたはインターカレーション可能なものを用いることができる。例えば、金属Li、その合金であるスズ合金、シリコン合金、鉛合金等の合金系;LiFe、LiFe、LiWO(xは0<x<1の数である。)、チタン酸リチウム、バナジウム酸リチウム、ケイ素酸リチウム等の金属酸化物系;ソフトカーボン及びハードカーボンなどのアモルファス系炭素質材料又は高黒鉛化炭素材料等の人造黒鉛、あるいは天然黒鉛等の炭素質粉末が挙げられる。これら負極活物質は、1種または複数を組み合わせて使用することもできる。特に、高黒鉛化炭素材料とケイ素酸リチウムを組み合わせて使用すると、容量及び寿命の観点から好ましい。
電極活物質のBET比表面積は、0.1~10m/gが好ましく、0.2~5m/gがより好ましく、0.3~3m/gがさらに好ましい。
電極活物質の平均粒子径は、0.05~100μmが好ましく、さらに好ましくは0.1~50μmであってよい。本明細書において「電極活物質の平均粒子径」とは、電極活物質を電子顕微鏡で測定した粒子径の平均値である。
電極用組成物は、CNT分散液と電極活物質を混合し、均一化して製造することが好ましく、バインダーを予めCNT分散液に溶解して用いてもよい。また、電極活物質は、CNT分散液を製造する工程の任意のタイミングで添加してもよい。電極活物質を分散させる処理を行うために使用される分散装置は特に限定されず、CNT分散液の製造において例示した分散装置を用いることができる。
電極用組成物を含む合材スラリーの場合、合材スラリーに含まれる電極活物質の含有量は、合材スラリー100質量%に対して、20質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましい。また、合材スラリーに含まれる電極活物質の含有量は、合材スラリー100質量%に対して、99質量%以下であることが好ましく、97質量%以下であることがより好ましい。上記範囲内であると、塗工性、または生産性の観点、及び電極膜の均一性の観点から好適である。
合材スラリーに含まれるCNTの含有量は、電極活物質100質量%に対して、0.01質量%以上であることが好ましく、0.05質量%以上であることがより好ましい。また、合材スラリーに含まれるCNTの含有量は、電極活物質100質量%に対して、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、3質量%以下であることがさらに好ましい。
合材スラリーに含まれるバインダーの含有量は、電極活物質100質量%に対して、0.3質量%以上であることが好ましく、0.7質量%以上であることがより好ましい。また、合材スラリーに含まれるバインダーの含有量は、電極活物質100質量%に対して、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましい。
合材スラリーの固形分は、合材スラリー100質量%に対して、30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましい。また、合材スラリーの固形分は、合材スラリー100質量%に対して、90質量%以下であることが好ましく、85質量%以下であることがさらに好ましい。
合材スラリーに含まれる水分量は、500ppm以下であることが好ましく、300ppm以下であることがさらに好ましく、100ppm以下であることが特に好ましい。
<5>電極膜
本発明の一実施形態は、電極膜に関する。本実施形態に係る電極膜は、(i)カーボンナノチューブと、分散剤と、分散媒とを含むカーボンナノチューブ分散液、(ii)当該カーボンナノチューブ分散液とバインダーとを含むバインダー組成物、又は(iii)当該カーボンナノチューブ分散液と電極活物質とを含む電極用組成物を用いて得られる電極膜である。カーボンナノチューブとして、上記した本実施形態のカーボンナノチューブを用いる。また、電極膜は、(iv)合材スラリーを用いて得られる電極膜であってもよい。(iv)合材スラリーは、前述の(i)カーボンナノチューブ分散液、(ii)バインダー組成物、又は(iii)電極用組成物を用いて得ることができる。
例えば、電極膜は、集電体上に、上述の合材スラリーを塗工、及び乾燥して成る塗膜である。電極膜に使用する集電体の材質及び形状は特に限定されず、各種二次電池に適したものを適宜選択することができる。例えば、集電体の材質としては、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、またはステンレス等の金属及び合金が挙げられる。
集電体上に合材スラリーを塗工する方法としては、特に制限はなく公知の方法を用いることができる。
また、塗工及び乾燥後に平版プレス又はカレンダーロール等による圧延処理を行ってもよい。電極膜の厚みは、一般的には1μm以上、500μm以下であり、好ましくは10μm以上、300μm以下である。
<6>二次電池
本発明の一実施形態は、二次電池に関する。本実施形態に係る二次電池は、上述の電極膜を含む。電極膜は、二次電池の電極として使用でき、特に有機電解液を用いる非水電解質二次電池の電極として用いるのが好ましい。非水電解質二次電池とは、正極と、負極と、有機電解液を含む電解質と、を備える電池である。電極膜は、正極、負極のいずれか、または両方に用いることができる。
一実施形態において、例えば、集電体に正極活物質を含む電極用組成物を塗工、及び乾燥して得た電極膜を、正極として使用することができる。
また、一実施形態において、例えば、集電体に負極活物質を含む電極用組成物を塗工、及び乾燥して電極膜を得た電極膜を、負極として使用することができる。
また、一実施形態において、集電体にCNT分散液、またはバインダー組成物を塗工、及び乾燥して得た電極膜を、下地層付き集電体として使用することができる。
特に、安全性の観点から、正極として使用することが好ましい。
電解質としては、イオンが移動可能な従来公知の様々なものを使用することができる。例えば、LiBF、LiClO、LiPF、LiAsF、LiSbF、LiCFSO、Li(CFSON、LiCSO、Li(CFSOC、LiI、LiBr、LiCl、LiAlCl、LiHF、LiSCN、又はLiBPh(ただし、Phはフェニル基である)等リチウム塩を含むものが挙げられるが、これらに限定されず、ナトリウム塩を含むものも使用できる。電解質は非水系の溶媒に溶解して、電解液として使用することが好ましい。全固体電解質、またはポリマー電解質を使用してもよい。
非水系の溶媒としては、特に限定はされないが、二次電池として好適な様々なものを使用することができる。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、及びジエチルカーボネート等のカーボネート類、ラクトン類、グライム類、エステル類、スルホキシド類、並びに、ニトリル類等が挙げられる。これらの溶媒は、それぞれ単独で使用してもよいが、2種以上を混合して使用してもよい。
二次電池には、セパレーターを含むことが好ましい。セパレーターとしては、例えば、ポリエチレン不織布、ポリプロピレン不織布、ポリアミド不織布、及びこれらに親水性処理を施したものが挙げられるが、特にこれらに限定されない。
二次電池の構造は特に限定されない。二次電池は、通常、正極及び負極と、必要に応じて設けられるセパレーターとから構成されてよい。二次電池の形状は、ペーパー型、円筒型、ボタン型、積層型等、使用する目的に応じて種々の形状とすることができる。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
1.CNT及びそれを使用したCNT分散液などの製造例
[実施例1]
<CNTの製造>
直径10cm、高さ10cmの黒鉛性のるつぼに、60部のCNT(JEIO社製、JENOTUBE10B)を仕込み、多目的高温炉(富士電波工業株式会社製、ハイマルチ5000)を用いて減圧真空加熱を行った。窒素ガス置換操作を2回行ったのち、油回転ポンプを用いて減圧し、炉内圧力を9.8~9.5Paに調整した後、引き続き、油拡散ポンプを用いてさらに減圧し、炉内圧力を0.03Pa以下に調整した。続いて、油拡散ポンプによる減圧を維持しながら、昇温速度20℃/分で、1200℃まで昇温し、1200℃で6時間保持した。その後、炉内温度が50℃以下になるまで自然放冷し、CNT(A)を得た。
<CNT分散液の調製>
ステンレス容器に、水素化ニトリルブタジエンゴム重合体(日本ゼオン社製、Zetpole2000L、固形分8質量%)を含むNMP溶液及びNMPを加え、上記重合体が0.6質量部、NMP合計量が96.4質量部となるように調整した。
この溶液に、CNT(A)を3.0質量部秤量し、ディスパーで撹拌しながら添加して、ハイシアミキサー(L5M-A、SILVERSON製)にファインエマルサースクリーンを装着し、7,000rpmの速度で全体が均一になるまでバッチ式分散を行った。
次に、上記ステンレス容器の内容物を送液し、直径0.5mmφのジルコニアビーズを充填したビーズミル(アシザワファインテック社製、スターミルLMZ)により、滞留時間10分間の循環式分散処理(ビーズ充填量80%、周速12m/s)を行った。
続いて、高圧ホモジナイザー(スギノマシン社製、スターバーストラボ)に被分散液を供給し、10回パス式分散処理を行った。分散処理はシングルノズルチャンバーを使用し、ノズル径0.25mm、圧力100MPaにて行った。分散処理の後、デプスフィルター(3M製、PP製不織布デプスカートリッジNT-Tシリーズ、濾過精度40μm)を通過させた。このようにして、カーボンナノチューブ分散液(A)を作製した。
<バインダー組成物の調製>
容量150cmのプラスチック容器に、CNT分散液(A)と、予めNMP(N-メチル-2-ピロリドン)に、固形分が8質量%となるように溶解しておいたPVdF(ポリフッ化ビニリデン、sоlef5130、sоlvay製、不揮発分100%)を加えた。その後、自転・公転ミキサー(あわとり練太郎、ARE-310)を用いて、2000rpmで30秒間撹拌した。このようにして、バインダー組成物(A)を得た。
<電極用組成物の調製>
バインダー組成物(A)に、正極活物質としてNMC(S800、LiNi0.8Mn0.1Co0.1、金和製)とを加えた後、自転・公転ミキサー(シンキー製 あわとり練太郎、ARE-310)を用いて、2,000rpmで30秒間撹拌した。続いて、固まりをスパチュラで解した後、自転・公転ミキサー(シンキー製 あわとり練太郎、ARE-310)を用いて、2,000rpmで300秒間撹拌し、電極用組成物(A)を得た。電極用組成物の不揮発分は72.0質量%とした。電極用組成物の不揮発部の内、NMC:CNT:PVdFの不揮発分比率は、98.1:0.4:1.5とした。
<電極膜の作製>
電極用組成物(A)を、アプリケーターを用いて、電極の単位当たりの目付量が20mg/cmとなるようにアルミ箔上に塗工した。塗工後、電気オーブン中で120℃±5℃で25分間にわたって塗膜を乾燥させ、電極膜(A)を得た。その後、電極膜(A)に対してロールプレス(サンクメタル製、3t油圧式ロールプレス)による圧延処理を行って、正極(A)を得た。なお、合材層の単位当たりの目付量は20mg/cmであり、圧延処理後の合材層の密度は3.1g/ccとした。
<二次電池の作製>
正極(A)及び標準負極を、各々45mm×40mm、50mm×45mmに打ち抜いた。これら電極と、その間に挿入されるセパレーター(多孔質ポリプロピレンフィルム)とをアルミ製ラミネート袋に挿入し、電気オーブン中、60℃で1時間乾燥した。
その後、アルゴンガスで満たされたグローブボックス内で、電解液(非水電解液)を2mL注入した後、アルミ製ラミネート袋を封口してラミネート型二次電池(A)を作製した。
なお、上記標準負極、非水電解液は以下のようにして作製した。
(標準負極)
容量150mlのプラスチック容器にアセチレンブラック(デンカブラック(登録商標)HS-100、デンカ製)0.5質量部と、MAC500LC(カルボキシメチルセルロースナトリウム塩 サンローズ特殊タイプ MAC500LC、日本製紙社製、不揮発分100%)1質量部と、水98.4質量部とを加えた後、自転・公転ミキサー(シンキー製 あわとり練太郎、ARE-310)を用いて、2000rpmで30秒間撹拌した。さらに活物質として人造黒鉛(日本黒鉛工業製、CGB-20)92質量部と、シリコン酸化物(大阪チタニウムテクノロジー社製、SILICON MONOOXIDE SiO 1.3C 5μm、不揮発分100%)5質量部とを添加し、高速撹拌機を用いて、3000rpmで10分間撹拌した。続いてスチレンブタジエンゴム(SBR)(TRD2001、JSR社製)3.1質量部を添加し、前記自転・公転ミキサーを用いて、2000rpmで30秒間撹拌して、負極用合材スラリーを得た。その後、負極用合材スラリーを、アプリケーターを用いて、電極の単位当たりの目付量が8mg/cmとなるように銅箔上に塗工した後、電気オーブン中で120℃±5℃で25分間、塗膜を乾燥させた。さらに、ロールプレス(株式会社サンクメタル社製、3t油圧式ロールプレス)による圧延処理を行い、合材層の密度が1.6g/cmとなる標準負極を作製した。
(非水電解液)
先ず、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジメチルカーボネートを1:1:1(体積比)の割合で混合した混合溶媒を作製した。次に、この混合溶媒100質量部に対して、添加剤として2質量部のVC(ビニレンカーボネート)を加え、さらにLiPFを1Mの濃度で溶解させて、非水電解液を得た。
[実施例2~9]、[比較例1~4]
表1に掲載したCNT種、保持温度、処理時間に変更した以外は、実施例1と同様の方法により、CNT(B)~CNT(Y1)を得た。
さらに、得られた各CNTを使用し、実施例1と同様の方法にしたがい、CNT分散液、バインダー組成物、電極用組成物、電極膜、二次電池を作製した。
[実施例10]
ガラス瓶(M-225、柏洋硝子株式会社製)に、15部のCNTと直径2mmのジルコニアビーズ40部を加え、オートマチックシェーカー(Fast and Fluid Management社製、SK450)で1分間乾式処理を行った。その後、この操作を繰り返して作製したCNT60部を用いて、実施例9に記載の方法と同様の方法にて、CNT(J)を得た。
さらに、上記のようにして得たCNT(J)を使用し、実施例1と同様の方法にしたがい、CNT分散液、バインダー組成物、電極用組成物、電極膜、二次電池を作製した。
[比較例5]
電子天秤(Sartоrius社製、MSA225S100DI)を用いて、CNT(JEIO社製、JENOTUBE10B)をアルミナるつぼSSA-HB4(ニッカトー製)に50部計量し、CNTを収容したるつぼを、多目的高温炉(富士電波工業株式会社製、ハイマルチ5000)に入れた。次いで、窒素流量2.0L/分の窒素雰囲気下、炉内温度を昇温速度20℃/分で1200℃まで昇温し、1200℃で6時間保持した後、炉内温度が50℃まで自然放冷した。
その後、熱処理されたCNTを、1Lのガラス製容器に10部計量し、10%塩酸(富士フィルム和光純薬株式会社製)を500部投入した後、スターラーを用いて十分に撹拌した。その後、イオン交換水を用いて、十分に希釈し、メンブレンフィルターを用いて減圧濾過を行った。希釈と濾過の作業を繰り返し行い、濾液のpHが4以上になることを確認した後、PTFE製のバットにCNTを移した。次いで、オーブンを用いて、140℃で乾燥した。このようにして、CNT(X4)を得た。
さらに、上記のようにして得たCNT(X4)を使用し、実施例1と同様の方法にしたがい、CNT分散液、バインダー組成物、電極用組成物、電極膜、二次電池を作製した。
2.評価
2-1.CNTの特性の評価
上述の実施例及び比較例のカーボンナノチューブ(CNT)について、以下のようにして測定を行った。特に説明のない限り、測定は、精製後のCNTを使用して実施した。それぞれの結果を表1に示す。
<CNTの金属の含有量>
マイクロ波試料前処理装置(マイルストーンゼネラル株式会社製、ETHOS)を使用し、CNTを酸分解し、CNTに含まれる金属を抽出した。抽出した金属の分析を、マルチ型ICP発光分光分析装置(Agilent社製、720-ES)を用いて行い、CNTに含まれる金属の含有量を算出した。後述する表1では、金属の含有量として、アルミニウム、鉄、コバルト、マグネシウムの含有量を示す。
また、算出した金属の含有量の中から、アルミニウム、マグネシウム、コバルト、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、クロム、マンガン及びモリブデンの総含有量を求めた。
CNTのマグネシウム、アルミニウム、コバルト、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、クロム、マンガン及びモリブデンの総含有量は、金属抽出前のCNTの質量に対し、抽出されたマグネシウム、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、クロム、マンガン及びモリブデンの総含有量の質量割合(ppm)で表す。
<CNTのG/D比>
ラマン顕微鏡(株式会社堀場製作所製、XploRA)にCNTを設置し、532nmのレーザー波長を用いて測定を行った。測定条件は取り込み時間60秒、積算回数2回、減光フィルター10%、対物レンズの倍率20倍、コンフォーカスホール500、スリット幅100μm、測定波長は100~3000cm-1とした。測定用のCNTはスライドガラス上に分取し、スパチュラを用いて平坦化した。得られたピークの内、スペクトルで1560~1600cm-1の範囲内での最大ピーク強度をG、1310~1350cm-1の範囲内での最大ピーク強度をDとし、G/Dの比を算出し、CNTのG/D比とした。
<CNTの濡れ指数>
25℃環境下で、直径10cmの円筒状ポリプロピレン製容器に、5g(Y(g))のCNT粉末を自然落下にて収容し、静置した状態で、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)を1回当たり5g、1分間隔でCNT粉末の表面に滴下し、NMPがCNT粉末に吸収されずにCNT粉末の表面に流れ出し始める直前まで滴下したNMPの合計質量(X(g))を測定する。下記、式(I)からCNTの濡れ指数を算出する。
式(I):濡れ指数=(X/Y)
[式(I)において、YはCNTの質量(g)であり、Xは25℃環境下でY(g)のCNTにNMPを滴下したときに、CNTに吸収されるNMPの最大の質量(g)である。]
<CNTの粒子径>
レーザー回折法(例えば、Malvern社製 MasterSizer3000)を用いてCNTの粒子径測定を行った。平均粒子径D50は粒度分布において体積基準の積算値が50%となる粒子径である。D10及びD90については、体積基準の積算値がそれぞれ10%及び90%となる粒子径である。
<CNTの発熱ピークの温度>
熱重量示差熱分析装置(株式会社リガク製、Tg-DTA 8122 Thermo plus EVO2)を用いて、試料質量1.0mgとし、アルミナパン容器に加え、大気雰囲気中、昇温速度10℃/分で25℃から1000℃まで昇温した。得られたDTA曲線について、200℃から1000℃までの温度範囲にてピーク頂点における温度を発熱ピークの温度とした。
<CNTの表面酸素量>
X線光電子分光装置(XPS、ThermoFisher Scientific社製、K-Alpha)を用いて、CNTの表面酸素量を測定した。CNTをペレット化した後、この試料を試料台に両面テープにより固定して測定を行った。XPSによって試料であるCNTの表面の炭素原子及び酸素原子を検出した。ここでは、炭素原子に対する酸素原子の割合(atm%)を表面酸素量として算出した。
<CNTの体積抵抗率>
粉体抵抗率測定装置(日東精工アナリテック株式会社製:ロレスタ―GP粉体抵抗率測定システムMCP-PD-51)を用い、試料質量1.2gとし、粉体用プローブユニット(四探針・リング電極、電極間隔5.0mm、電極半径1.0mm、試料半径12.5mm)により、印加電圧リミッタを90Vとして、種々加圧下のCNT粉体の体積抵抗率[Ω・cm]を測定した。1g/cmの密度におけるCNTの体積抵抗率の値について評価した。
<CNTの凝集力>
レオメータ(Anton Paar社製、MCR302e)を用いて、CNTの凝集力を測定した。まず、専用のアルミ容器(C-CC27/D/Al)にCNTを4.0g入れ、圧縮用のシリンダー治具でカーボンナノチューブを12kPaで圧縮した。その後、凝集力測定用の羽型治具に交換し、治具を125μm/s、0.1回転/分で動かしながらカーボンナノチューブに貫入させ、せん断力をかけた時のトルクを計測し、その最大ピーク値をCNTの凝集力とした。温度制御デバイスはC-PTD200を使用し、温度25℃で測定した。
2-2.その他特性の評価
上述の実施例及び比較例で調製したCNT分散液、バインダー組成物、電極用組成物、電極膜、及び二次電池について、以下のようにして測定を行い、特性を評価した。それぞれの評価結果を表1に示す。
<CNT分散液の粘度安定性>
CNT分散液を40℃の恒温槽に1週間静置保管した後、CNT分散液を25℃に冷却後、B型粘度計を用いて、ローター回転速度30rpmにて直ちに行った。粘度安定性の評価基準は、以下のとおりである。
(評価基準)
◎(優良):3000mPa・s以下
〇(良):3000mPa・sを超えて5000mPa・s以下
△(可):5000mPa・sを超えて10000mPa・s以下
×(不良):10000mPaを超える
<CNT分散液の粒子径(D90)>
粒子径(D90)は、粒度分布測定装置(Partica LA-960V2、HORIBA製)を用いて測定した。循環/超音波の動作条件は、循環速度:3、超音波強度:7、超音波時間:1分、撹拌速度:1、撹拌モード:連続とした。また、空気抜き中は超音波強度7、超音波時間5秒で超音波作動を行った。NMPの屈折率は1.468、CNTの屈折率は1.920とした。測定は、測定試料を赤色レーザーダイオードの透過率が60~70%となるように希釈した後に行い、粒子径基準は体積とした。粒子径の評価基準は、以下のとおりである。
(評価基準)
◎(優良):0.6μm以上2.0μm未満
〇(良):2.0μm以上5.0μm未満
-(不良):0.6μm未満、または5.0μm以上
とした。
<二次電池のサイクル特性>
二次電池を25℃の恒温室内に設置し、充放電装置(北斗電工社製、SM-8)を用いて充放電測定を行った。充電電流50mA(1C)にて充電終止電圧4.2Vで定電流定電圧充電(カットオフ電流1.25mA(0.025C))を行った後、放電電流50mA(1C)にて、放電終止電圧2.5Vで定電流放電を行った。この操作を200回繰り返した。1Cは正極の理論容量を1時間で放電する電流値とした。サイクル特性は25℃における3回目の1C放電容量と200回目の1C放電容量の比、以下の式3で表すことができる。
(式3):
サイクル特性=200回目の1C放電容量/3回目の1C放電容量×100(%)
二次電池のサイクル特性の評価基準は、以下のとおりである。
(評価基準)
◎(優良):90%以上
〇(良):85%以上90%未満
△(可):80%以上85%未満
×(不良):80%未満
<電極の体積抵抗率の評価>
実施例及び比較例で調製した電極用組成物を、アプリケーターを用いて、電極の単位当たりの目付量が20mg/cmとなるように厚さ100μmのPET箔上に塗工し、次いで、電気オーブン中で120℃±5℃で30分間乾燥し、合材塗膜を作製した。
作製した合材塗膜を、三菱化学アナリテック製:ロレスタ―GP、MCP-T610を用いて合材層の表面抵抗率(Ω/□)を測定した。測定後、合材層の厚みを乗算し、電極の体積抵抗率(Ω・cm)とした。合材層の厚みは、膜厚計(NIKON製、DIGIMICRO MH-15M)を用いて、電極中の3点を測定した平均値から、PET箔の膜厚を減算したものを用いた。電極の体積抵抗率の評価基準は以下のとおりである。
(評価基準)
◎(優良):7Ω・cm未満
〇(良):7Ω・cm以上15Ω・cm未満
△(可):15Ω・cm以上20Ω・cm未満
×(不良):20Ω・cm以上
実施例1~10、比較例1~5で作製したCNT、CNT分散液、電極膜、二次電池の評価結果を表1に示す。
表1において、CNT種として使用した10B及び6Aは、以下のとおりである。
・10B:多層カーボンナノチューブ(JEIO社製、JENOTUBE10B)
・6A:多層カーボンナノチューブ(JEIO社製、JENOTUBE6A)
表1に示すように、本実施形態(実施例1~10)のCNTは、先に説明した(1)G/D比、(2)濡れ性、(3)アルミニウム含有量の要件を全て満たしている。上記(1)~(3)の要件を満たさないCNTを使用した比較例との対比から、本実施形態のCNTを使用することで、CNT分散液、電極膜、及び二次電池の特性を向上できることが分かる。このように、本実施形態のCNTによれば、導電性に優れた電極膜を形成することができ、二次電池の安全性の向上が可能となる。

Claims (9)

  1. 下記(1)~(3)を満たし、多層カーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブ。
    (1)ラマンスペクトルにおいて1560~1600cm-1の範囲内での最大ピーク強度をG、1310~1350cm-1の範囲内での最大ピーク強度をDとした際に、G/D比が、0.5以上3.0以下である。
    (2)下記式(I)で示される濡れ指数が10以下である。
    式(I): 濡れ指数=(X/Y)
    [式(I)において、Yはカーボンナノチューブの質量(g)であり、Xは25℃環境下でY(g)のカーボンナノチューブにN-メチル-2-ピロリドンを滴下したときに、カーボンナノチューブに吸収されるN-メチル-2-ピロリドンの最大の質量(g)である。]
    (3)アルミニウムの含有量が、3000ppm以下である。
  2. 前記カーボンナノチューブは、体積抵抗率が2.0×10-2Ω・cm以下である、請求項1に記載のカーボンナノチューブ。
  3. 前記カーボンナノチューブは、凝集力が7.5kPa以下である、請求項1に記載のカーボンナノチューブ。
  4. 前記カーボンナノチューブは、200℃から1000℃まで10℃/分で昇温した際の示差熱分析において、600℃以上800℃以下に発熱ピークを有する、請求項1に記載のカーボンナノチューブ。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブと、分散剤と、分散媒とを含むカーボンナノチューブ分散液。
  6. 40℃で1週間静置保管した後、B型粘度計により測定した25℃での粘度が、5000mPa・s以下である、請求項5に記載のカーボンナノチューブ分散液。
  7. カーボンナノチューブ分散液と、バインダーとを含み、
    前記カーボンナノチューブ分散液は、請求項1~4のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブと、分散剤と、分散媒とを含む、バインダー組成物。
  8. カーボンナノチューブ分散液と、電極活物質とを含み、
    前記カーボンナノチューブ分散液は、請求項1~4のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブと、分散剤と、分散媒とを含む、電極用組成物。
  9. 電極膜を含む二次電池であって、前記電極膜は、
    請求項1~4のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブと、分散剤と、分散媒とを含むカーボンナノチューブ分散液、
    前記カーボンナノチューブ分散液とバインダーとを含むバインダー組成物、又は
    前記カーボンナノチューブ分散液と電極活物質とを含む電極用組成物、を用いて得られる、二次電池。
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