[go: up one dir, main page]

JP7670251B1 - 導電ビア付ガラス基板の製造方法 - Google Patents

導電ビア付ガラス基板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7670251B1
JP7670251B1 JP2025505507A JP2025505507A JP7670251B1 JP 7670251 B1 JP7670251 B1 JP 7670251B1 JP 2025505507 A JP2025505507 A JP 2025505507A JP 2025505507 A JP2025505507 A JP 2025505507A JP 7670251 B1 JP7670251 B1 JP 7670251B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
glass substrate
particles
less
copper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2025505507A
Other languages
English (en)
Inventor
芳則 江尻
真澄 坂本
千晶 清水
太 及川
博史 浦上
誠二 甲斐
智樹 森尻
菊地 直行
航介 浦島
駿介 倉橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Showa Denko Materials Co Ltd
Resonac Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd, Showa Denko Materials Co Ltd, Resonac Corp filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority claimed from PCT/JP2024/035286 external-priority patent/WO2025163977A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7670251B1 publication Critical patent/JP7670251B1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Conductive Materials (AREA)

Abstract

導電ビア付ガラス基板の製造方法は、孔が設けられているガラス基板を用意し、孔の内部を埋めつつガラス基板の少なくとも孔の周辺の表面を被覆するように、金属粒子と揮発性溶剤とが含まれる金属ペースト部を設ける工程aと、金属ペースト部を加熱して、揮発性溶剤の一部を除去する工程bと、上記表面が露出するように加熱後の金属ペースト部の一部を除去して、孔の内部に、平坦化された露出面を有する、金属粒子と揮発性溶剤の残部とが含まれる導電ビア前駆体を形成する工程cと、導電ビア前駆体を焼成する工程dと、を備え、金属粒子が、体積平均粒径が0.8μm以上の第1の金属粒子と、体積平均粒径が0.5μm以下の第2の金属粒子と、を含み、工程aで設けられる金属ペースト部の金属粒子濃度が95.0質量%以上であり、工程aで設けられる金属ペースト部における第2の金属粒子の含有量が、金属粒子全量を基準として50質量%以下である。

Description

本発明は、導電ビア付ガラス基板の製造方法、金属ペースト及び導電ビア付ガラス基板に関する。
近年、電子機器又は部品の小型化、高機能化及び集積化のために、ガラス基板にガラス貫通電極(TGV)と呼ばれる電極を介して、上下に配置されたガラス基板を電気的に接続し、半導体チップを縦方向(高さ方向)に高密度に積層する三次元実装技術が注目されている。
貫通電極を形成する手法としては、例えば、下記特許文献1には、ガラス基板に形成された非貫通ビアに、特定の銅めっき液を用いる電気めっきにより銅めっきする工程を含む、ガラス貫通電極を有する半導体デバイスの製造方法が開示されている。また、下記特許文献2には、ガラス基板に中空状の貫通電極を電解銅めっきによって形成し、更に電極内に金属粉と樹脂材料との混合物を充填する工程を含む半導体装置の製造方法が提案されている。
特開2019-134016号公報 特開2016-96262号公報
近時、電子機器又は部品の小型化に対応するためのガラス基板の縮小化に伴って貫通孔の内径も極小化しており、そのような貫通孔内であっても充分な導電性を有する導電ビアを形成することが必要となっている。また、導電ビアが形成された基板の表面にはめっき処理等によって配線が更に設けられることがあり、この場合においても充分に低い接続抵抗値を示すことが求められる。
また最近は、信号の高速化、基板の小型化、伝送距離短縮による低消費電力化が進められており、従来に増してさらなる接続信頼性の向上が要求されている。このような事情により、上記の配線が形成された導電ビア付基板(配線基板)は、導電性に優れていることに加えて、温度変化を受けた場合であっても接続抵抗値が上昇しにくいという特性(以下、「接続信頼性」ともいう。)にも優れていることが求められている。
しかし、銅めっき皮膜のガラス貫通電極を備えるガラス基板は、温度サイクルの熱履歴によってガラス貫通電極の周辺部にクラックが発生し、接続抵抗値が上昇する場合のあることが本発明者らの検討により明らかとなっている。なお、ガラス基板のクラックを防止する方法として、ガラス基板の材質変更や樹脂による補強が考えられるが、低い接続抵抗値と優れた接続信頼性とを両立するには充分な方法であるとはいえない。
そこで、本発明は、ガラス貫通電極(TGV)を有し、配線形成後であっても充分に低い接続抵抗値を示すことができるとともに、得られる配線基板が優れた接続信頼性を有することができる導電ビア付ガラス基板を製造する方法、ガラス貫通電極の形成に用いることができる金属ペースト、及び導電ビア付ガラス基板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、配線形成後に接続抵抗値が高くなる要因が、導電ビア付基板の表面における導電ビアの平坦性(又は平滑性)が低いこと(換言すると、導電ビア部と基板表面との段差が大きいこと)にあることを見出した。そして、本発明者らはこの知見に基づき前記段差を小さくする方法について検討を行った結果、特定の金属粒子と揮発性溶剤とを含む金属ペーストを用いて特定の工程によって導電ビアを形成することにより、導電ビアに接続される配線を更に形成した場合であっても充分に低い接続抵抗値を得ることができ、なおかつ得られた配線基板が温度サイクル信頼性試験後においてもガラス基板にクラックが発生せず、優れた接続信頼性を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の一側面は、以下の導電ビア付基板の製造方法に関する。
[1] 孔が設けられているガラス基板を用意し、前記孔の内部を埋めつつ前記ガラス基板の少なくとも前記孔の周辺の表面を被覆するように、金属粒子と揮発性溶剤とが含まれる金属ペースト部を設ける工程aと、前記金属ペースト部を加熱して、前記揮発性溶剤の一部を除去する工程bと、前記表面が露出するように加熱後の前記金属ペースト部の一部を除去して、前記孔の内部に、平坦化された露出面を有する、前記金属粒子と前記揮発性溶剤の残部とが含まれる導電ビア前駆体を形成する工程cと、前記導電ビア前駆体を焼成する工程dと、を備え、前記金属粒子が、体積平均粒径が0.8μm以上の第1の金属粒子と、体積平均粒径が0.5μm以下の第2の金属粒子と、を含み、前記工程aで設けられる前記金属ペースト部の金属粒子濃度が95.0質量%以上であり、前記工程aで設けられる前記金属ペースト部における前記第2の金属粒子の含有量が、前記金属粒子全量を基準として50質量%以下である、導電ビア付ガラス基板の製造方法。
上記の製造方法によれば、工程aにおいて、揮発性溶剤を含み、上記特定の金属粒子の構成を有する金属ペースト部を設けた後、工程b及び工程cを経ることで、孔の内部を良好に埋め込むことと、焼成によって体積収縮しにくい導電ビア前駆体の形成とを両立することができ、工程dによって、クラックやボイドの発生が充分抑制された導電性に優れた導電ビアを、基板表面との段差を充分小さくしながら形成することができる。これにより、配線形成後であっても充分に低い接続抵抗値を示す導電ビア付基板を得ることができ、更には、配線が形成された導電ビア付基板(配線基板)は、温度サイクル信頼性試験後においてもガラス基板にクラックが発生することが抑制されており、優れた接続信頼性を有することができる。
なお、上述のガラス基板のクラック発生を抑制することができる理由について、本発明者らは以下のとおり推察する。先ず、クラック発生の主要因としてはガラス貫通電極による応力が考えられる。例えば、銅めっき皮膜の応力は、下記参考文献に記載されているように、ヤング率が約100GPaと高い値を示すことが知られている。
参考文献:精密3点曲げ法による電子デバイス用薄膜のヤング率測定、日本機械学会論文集(A編)、77巻773号(2011-1)P190
上記[1]の製造方法によれば、上記特定の導電ビア前駆体を焼成することにより、ヤング率が銅めっき皮膜の半分以下である焼結体を形成することができ、ガラス貫通電極による応力が緩和されたと考えられる。これにより、ガラス貫通電極の周辺部のガラス基板のクラックを抑制することができ、低い接続抵抗値と優れた接続信頼性との両立が可能になったと本発明者らは推察する。
[2] 前記第1の金属粒子及び前記第2の金属粒子が銅粒子である、[1]に記載の導電ビア付基板の製造方法。
[3] 前記第1の金属粒子がフレーク状銅粒子を含む、[1]又は[2]に記載の導電ビア付基板の製造方法。
また、本発明の他の側面は、以下の金属ペーストに関する。
[4] ガラス貫通電極を形成するために用いられる金属ペーストであって、金属粒子と、揮発性溶剤と、を含有する金属ペーストであって、前記金属粒子の含有量が、前記金属ペースト全量を基準として95.0質量%以上であり、前記金属粒子が、体積平均粒径が0.8μm以上の第1の金属粒子と、体積平均粒径が0.5μm以下の第2の金属粒子と、を含み、前記第2の金属粒子の含有量が、前記金属粒子全量を基準として50質量%以下である、ガラス貫通電極形成用金属ペースト。
[5] 前記第1の金属粒子及び前記第2の金属粒子が銅粒子である、[4]に記載のガラス貫通電極形成用金属ペースト。
[6] 前記第1の金属粒子がフレーク状銅粒子を含む、[4]又は[5]に記載のガラス貫通電極形成用金属ペースト。
上記の金属ペーストによれば、充分な印刷性を有することができ、上記の導電ビア付ガラス基板の製造方法において金属ペースト部を効率よく形成することができる。
また、本発明の他の側面は、以下の導電ビア付ガラス基板に関する。
[7] 貫通孔を有するガラス基板と、前記貫通孔内に設けられた導電ビアと、を備え、前記導電ビアが、[4]~[6]のいずれかに記載の金属ペーストの焼結体を含む、導電ビア付ガラス基板。
本発明によれば、ガラス貫通電極(TGV)を有し、配線形成後であっても充分に低い接続抵抗値を示すことができるとともに、得られる配線基板が優れた接続信頼性を有することができる導電ビア付ガラス基板を製造する方法、ガラス貫通電極の形成に用いることができる金属ペースト、及び導電ビア付ガラス基板を提供することができる。
本実施形態に係る導電ビア付ガラス基板の製造方法の一例を示す模式図である。 本実施形態に係る導電ビア付ガラス基板の製造方法の一例を示す模式図である。 本実施形態に係る導電ビア付ガラス基板の製造方法の一例を示す模式図である。 配線の形成方法の一例を示す模式図である。 試験片を示す模式図である。 実施例1で作製した導電ビア付ガラス基板における導電ビアの断面画像を示す図である。 実施例1で作製した配線基板の外観及び断面を示す図である。 実施例12で作製した配線基板の温度サイクル信頼性試験後の表面を示す図である。 比較例7で作製した配線基板の温度サイクル信頼性試験後の表面を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
<金属ペースト>
本実施形態の金属ペーストは、金属粒子と、揮発性溶剤と、を含有し、金属粒子の含有量が、金属ペースト全量を基準として95.0質量%以上である。本実施形態の金属ペーストは、後述する導電ビア付ガラス基板の製造方法における金属ペースト部の形成に用いることができ、ガラス貫通電極を形成することができる。
本実施形態の金属ペーストにおける金属粒子の含有量は、金属ペースト全量を基準として、95.2質量%以上、95.5質量%以上、95.7質量%以上、又は96質量%以上であってよく、98質量%以下、97質量%以下、又は96.5質量%以下であってよく、95.0~98質量%、95.2~97質量%、又は95.7~96.5質量%であってもよい。
[金属粒子]
金属粒子は、例えば、ニッケル、銀、銅、金、パラジウム、白金、はんだ等の粒子が挙げられる。金属ペーストが、銅粒子を含む場合、充分な導電性を有するとともに、温度変化を受けた場合であっても抵抗値が上昇しにくい導電体、充分な導電性を有すると共に接続信頼性に優れた貫通電極を有する基体を得ることが容易となる。本実施形態においては、金属粒子が、体積平均粒径が0.8μm以上の第1の金属粒子と、体積平均粒径が0.5μm以下の第2の金属粒子と、を含む。
なお、本明細書において粒子の体積平均粒径(以下、「平均粒径」という場合もある)とは、50%体積平均粒径(D50)を意味する。金属粒子の体積平均粒径を求める場合、原料となる金属粒子を水、アルコール等の分散媒に分散させたものをレーザー回折・散乱式粒度分布測定装置で測定する方法等により求めることができる。
第1の金属粒子及び第2の金属粒子は、低抵抗化、耐イオマイグレーション性の確保、配線形成の容易性の観点から、銅粒子であってもよい。第1の金属粒子が銅粒子であり(以下、「第1の銅粒子」と称する。)且つ第2の金属粒子が銅粒子である(以下、「第2の銅粒子」と称する。)場合を例にして、本実施形態について詳述する。
(第1の銅粒子)
第1の銅粒子の平均粒径は、基板の孔(例えば貫通孔又は非貫通孔)内での焼結密度を向上させて、孔内に発生するボイド及びクラックを抑制する観点から、0.8μm以上、1.0μm以上、2.0μm以上、又は3.0μm以上であってよく、例えば内径100μm以下の微小ビアにおける粒子のつまりを抑制して、充填性を向上させる観点から、10μm以下、8.0μm以下、5.0μm以下、又は4.0μm以下であってよく、ボイド及びクラックを抑制し、微小ビアにおける粒子のつまりを抑制する観点から、0.8μm~4.0μm、1.0μm~3.5μm、又は1.2μm~3.0μmであってもよい。第1の銅粒子の平均粒径DC1と孔の内径DHとの比(DC1/DH)は、微小ビアにおける粒子のつまりを抑制して、充填性を向上させる観点から、0.01以上であってもよく、0.03以上であってもよく、0.04以上であってもよく、焼成による収縮を少なくすることで、ボイド及びクラックを抑制する観点から、0.15以下であってもよく、0.1以下であってもよく、0.05以下であってもよい。また、上述の観点から、比(DC1/DH)は、0.01~0.15、又は0.03~0.1であってもよい。
第1の銅粒子の形状は、例えば、球状、塊状、針状、扁平状(フレーク状)、略球状等であってよい。第1の金属粒子は、これらの形状を有する銅粒子の凝集体であってもよい。本実施形態の金属ペーストは、形成する導電ビア部と基板表面との段差を小さくし、信頼性試験(例えば温度サイクル試験)後であっても接続抵抗の変動を抑制する観点から、第1の銅粒子として、球状の銅粒子を含むことができる。
第1の銅粒子は、金属ペーストの印刷性を良好にする観点から、球状粒子などのアスペクト比が2以下の粒子の含有割合が、60質量%以上、80質量%以上、又は100質量%であってもよい。なお、粒子のアスペクト比(長径/短径)は、例えば、粒子のSEM像を観察し、長径及び短径(例えば厚さ)を測定することにより求めることができる。
また、本実施形態の金属ペーストは、焼成による収縮を少なくすることで、ボイド及びクラックを抑制する観点から、第1の銅粒子として、フレーク状銅粒子を含んでいてもよく、金属ペーストの粘度を下げて、微小ビアへの充填性を向上させるとともに、焼成による収縮を少なくすることで、ボイド及びクラックを抑制する観点から、球状の銅粒子とフレーク状銅粒子とを含んでいてもよい。球状の銅粒子とフレーク状銅粒子とを併用する場合、それらの質量比(球状の銅粒子)/(フレーク状銅粒子)は、1~9であってもよく、1.2~2.5であってもよく、1.4~4であってもよい。
フレーク状銅粒子は、アスペクト比が1.5以上、2以上、又は、3以上であってもよい。
第1の銅粒子は、化学還元法、アトマイズ法、電解法、粉砕法、プラズマ回転電極法、均一液的噴霧法、熱処理法、等により作製されたものでよく、均一な径が得られやすく、金属ペーストの分散性が向上する観点から、湿式銅紛、アトマイズ銅紛であってよい。
第1の銅粒子は、湿式銅紛を含んでいてもよい。この場合、導電性に優れた導電ビアが得られやすくなる。このような効果は、湿式銅紛が、第2の金属として配合される銅粒子と接合しやすい特性によって得られると考えられる。湿式銅紛は、D90/D50が1.5以下であってもよい。
また、銅粒子は、湿式銅紛とアトマイズ銅紛とを含有することができる。この場合、金属ペーストの印刷性を向上させること、及び、形成する導電ビア部と基板表面との段差を小さくし、信頼性試験(例えば温度サイクル試験)後であっても接続抵抗の変動を抑制することが容易となる。このような効果が得られる理由として以下のことが推察される。すなわち、第2の銅粒子と接合しやすく、粒径が揃っている湿式銅紛と、粒度の分布が広いアトマイズ銅紛とが共存することにより、湿式銅粉がアトマイズ銅紛の間を接合しながら第2の銅粒子とも接合することで、最密充填構造による強固な焼結体の形成と、焼結時の収縮が抑制されることによるボイドやクラックの発生の抑制並びに凹みの抑制ができたためと考えられる。アトマイズ銅紛は、D90/D50が1.6以上であってもよく、1.7以上であってもよく、1.8以上であってもよい。
第1の銅粒子は、湿式銅紛とアトマイズ銅紛とを含有する場合、湿式銅紛の含有割合は、湿式銅紛及びアトマイズ銅紛の総量100質量部に対して、0質量部超100質量部未満であってもよく、20~80質量部であってもよい。
第1の銅粒子としては、市販されているものを用いることができる。市販されている第1の銅粒子としては、例えば、1050Y(三井金属社製、商品名、平均粒径(D50):0.81μm、D90:1.1μm、球状、湿式銅紛)、1100Y(三井金属社製、商品名、平均粒径(D50):1.1μm、D90:1.6μm、球状、湿式銅紛)、1200Y(三井金属社製、商品名、平均粒径(D50):2.1μm、D90:3.1μm、球状、湿式銅紛)、1300Y(三井金属社製、商品名、平均粒径(D50):3.5μm、D90:5μm、球状、湿式銅紛)、1100YP(三井金属社製、商品名、平均粒径(D50):1.4μm、D90:2.3μm、扁平状、湿式銅紛)、1200YP(三井金属社製、商品名、平均粒径(D50):3.1μm、D90:5.3μm、扁平状、湿式銅紛)、MA-C02K(三井金属社製、商品名、平均粒径(D50):1.8μm、D90:3.6μm、球状、アトマイズ銅紛)、MA-C025K(三井金属社製、商品名、平均粒径(D50):2.4μm、D90:5.2μm、球状、アトマイズ銅紛)、MA-C03K(三井金属社製、商品名、平均粒径(D50):3.4μm、D90:6.3μm、球状、アトマイズ銅紛)が挙げられる。
第1の銅粒子は、分散安定性及び耐酸化性の観点から、表面処理剤で処理されていてよい。表面処理剤は、配線形成時(銅粒子の焼結時)に除去されるものであってよい。このような表面処理剤としては、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、オレイン酸等の脂肪族カルボン酸;テレフタル酸、ピロメリット酸、o-フェノキシ安息香酸等の芳香族カルボン酸;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソボルニルシクロヘキサノール、テトラエチレングリコール等の脂肪族アルコール;p-フェニルフェノール等の芳香族アルコール;オクチルアミン、ドデシルアミン、ステアリルアミン等のアルキルアミン;ステアロニトリル、デカンニトリル等の脂肪族ニトリル;アルキルアルコキシシラン等のシランカップリング剤;ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、シリコーンオリゴマー等の高分子処理剤などが挙げられる。表面処理剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
表面処理剤の処理量は、粒子表面に一分子層以上の量であってもよい。このような表面処理剤の処理量は、第1の銅粒子の比表面積、表面処理剤の分子量、及び表面処理剤の最小被覆面積により変化する。表面処理剤の処理量は、通常0.001質量%以上である。
表面処理剤の処理量は、第1の銅粒子の表面に付着した分子層数(n)と、第1の銅粒子の比表面積(A)(単位m/g)と、表面処理剤の分子量(M)(単位g/mol)と、表面処理剤の最小被覆面積(S)(単位m/個)と、アボガドロ数(N)(6.02×1023個)から算出できる。具体的には、表面処理剤の処理量は、表面処理剤の処理量(質量%)={(n×A×M)/(S×N+n×A×M)}×100%の式に従って算出される。
第1の銅粒子の比表面積は、乾燥させた銅粒子をBET比表面積測定法で測定することで算出できる。表面処理剤の最小被覆面積は、表面処理剤が直鎖飽和脂肪酸の場合、2.05×10-19/1分子である。それ以外の表面処理剤の場合には、例えば、分子モデルからの計算、又は「化学と教育」(上江田捷博、稲福純夫、森巌、40(2),1992,p114-117)に記載の方法で測定できる。表面処理剤の定量方法の一例を示す。表面処理剤は、金属ペーストから分散媒を除去した乾燥粉の熱脱離ガス・ガスクロマトグラフ質量分析計により同定でき、これにより表面処理剤の炭素数及び分子量を決定できる。表面処理剤の炭素分割合は、炭素分分析により分析できる。炭素分分析法としては、例えば、高周波誘導加熱炉燃焼/赤外線吸収法が挙げられる。同定された表面処理剤の炭素数、分子量及び炭素分割合から上記式により表面処理剤量を算出できる。
(第2の銅粒子)
第2の銅粒子の平均粒径は、焼結性の観点から、0.5μm以下、0.4μm以下、0.3μm以下又は0.2μm以下であってよく、合成コストの抑制、良好な分散性、表面処理剤の使用量の抑制などの観点から、0.01μm以上、0.03μm以上、0.05μm以上、0.08μm以上又は0.1μm以上であってよく、低温での焼結性と、ペーストにおける良好な分散性を得る観点から、0.1μm~0.3μm、0.12μm~0.28μm、又は0.15μm~0.25μmであってもよい。
第2の銅粒子は、第1の銅粒子間を好適に接合する銅粒子として作用することができる。また、第2の銅粒子は、第1の銅粒子よりも焼結性に優れ、銅粒子の焼結を促進する機能を有することができる。例えば、銅粒子として第1の銅粒子を単独で使用した場合と比較して、より低温で、銅粒子を焼結させることが可能になる。
第2の銅粒子は、化学還元法により作製された、湿式銅紛であってもよい。
第2の銅粒子の形状は、例えば、球状、塊状、針状、扁平状(フレーク状)、略球状等であってよい。第2の銅粒子は、これらの形状を有する銅粒子の凝集体であってもよい。分散性及び充填性の観点から、第2の銅粒子の形状は、球状、略球状、扁平状(フレーク状)であってよく、燃焼性、及び第1の銅粒子との混合性等の観点から、球状又は略球状であってよい。
第2の銅粒子のアスペクト比は、分散性、充填性、及び第1の銅粒子との混合性の観点から、5以下であってよく、4以下であってよく、3以下であってもよい。
第2の銅粒子としては、合成したもの、又は市販されているものを用いることができる。市販されている第2の銅粒子としては、例えば、CH0200L1(三井金属社製、平均粒径(D50):200nm、球状)、Tn-Cu100(太陽日酸株式会社製、平均粒径(D50):120nm、球状)が挙げられる。
第2の銅粒子は、特定の表面処理剤で処理されていてもよい。特定の表面処理剤としては、例えば、炭素数8~16の有機酸が挙げられる。炭素数8~16の有機酸としては、例えば、カプリル酸、メチルヘプタン酸、エチルヘキサン酸、プロピルペンタン酸、ペラルゴン酸、メチルオクタン酸、エチルヘプタン酸、プロピルヘキサン酸、カプリン酸、メチルノナン酸、エチルオクタン酸、プロピルヘプタン酸、ブチルヘキサン酸、ウンデカン酸、メチルデカン酸、エチルノナン酸、プロピルオクタン酸、ブチルヘプタン酸、ラウリン酸、メチルウンデカン酸、エチルデカン酸、プロピルノナン酸、ブチルオクタン酸、ペンチルヘプタン酸、トリデカン酸、メチルドデカン酸、エチルウンデカン酸、プロピルデカン酸、ブチルノナン酸、ペンチルオクタン酸、ミリスチン酸、メチルトリデカン酸、エチルドデカン酸、プロピルウンデカン酸、ブチルデカン酸、ペンチルノナン酸、ヘキシルオクタン酸、ペンタデカン酸、メチルテトラデカン酸、エチルトリデカン酸、プロピルドデカン酸、ブチルウンデカン酸、ペンチルデカン酸、ヘキシルノナン酸、パルミチン酸、メチルペンタデカン酸、エチルテトラデカン酸、プロピルトリデカン酸、ブチルドデカン酸、ペンチルウンデカン酸、ヘキシルデカン酸、ヘプチルノナン酸、メチルシクロヘキサンカルボン酸、エチルシクロヘキサンカルボン酸、プロピルシクロヘキサンカルボン酸、ブチルシクロヘキサンカルボン酸、ペンチルシクロヘキサンカルボン酸、ヘキシルシクロヘキサンカルボン酸、ヘプチルシクロヘキサンカルボン酸、オクチルシクロヘキサンカルボン酸、ノニルシクロヘキサンカルボン酸等の飽和脂肪酸;オクテン酸、ノネン酸、メチルノネン酸、デセン酸、ウンデセン酸、ドデセン酸、トリデセン酸、テトラデセン酸、ミリストレイン酸、ペンタデセン酸、ヘキサデセン酸、パルミトレイン酸、サピエン酸等の不飽和脂肪酸;テレフタル酸、ピロメリット酸、o-フェノキシ安息香酸、メチル安息香酸、エチル安息香酸、プロピル安息香酸、ブチル安息香酸、ペンチル安息香酸、ヘキシル安息香酸、ヘプチル安息香酸、オクチル安息香酸、ノニル安息香酸等の芳香族カルボン酸が挙げられる。有機酸は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。このような有機酸と上記第2の銅粒子とを組み合わせることで、第2の銅粒子の分散性と焼結時における有機酸の脱離性を両立できる傾向にある。
表面処理剤の処理量は、第2の銅粒子の表面に一分子層~三分子層付着する量であってもよい。表面処理剤の処理量は、0.07質量%以上、0.10質量%以上、又は0.2質量%以上であってよく、2.1質量%以下、1.6質量%以下、又は1.1質量%以下であってよい。第2の銅粒子の表面処理量は、第1の銅粒子について上述した方法により算出することができる。比表面積、表面処理剤の分子量、及び表面処理剤の最小被覆面積についても同様である。
金属ペーストにおける第2の金属粒子の含有量は、接続信頼性の観点から、金属粒子全量を基準として50質量%以下であり、焼結温度を低下させて、下地金属層との接着性を向上させること、焼結体の空孔率を低減するとともに焼結時の収縮を抑え、クラックの発生を抑制する観点から、10~50質量%であってもよく、20~40質量%であってもよい。
金属ペーストにおける第1の銅粒子及び第2の銅粒子の合計含有量は、金属粒子の全質量を100質量部としたときに、100質量部であってもよく、85~99.5質量部であってもよく、90~99質量部であってもよく、95~98質量部であってもよい。
第1の銅粒子及び第2の銅粒子の含有量はそれぞれ、第1の銅粒子及び第2の銅粒子の合計100質量部に対して、50~90質量部及び50~10質量部であってもよく、55~85質量部及び45~15質量部であってもよく、60~80質量部及び40~20質量部であってもよい。
本実施形態の金属ペーストは、銅粒子と、銅粒子以外の金属粒子(以下、「その他の金属粒子」ともいう。)と、を含んでいてもよい。この場合、その他の金属粒子は、ニッケル粒子、銀粒子、金粒子、パラジウム粒子、白金粒子、又は、はんだ粒子であってもよい。これらは、1種又は2種以上を含有させることができる。その他の金属粒子の平均粒径は、0.01μm以上、0.03μm以上、又は0.05μm以上であってよく、5μm以下、3.0μm以下、又は2.0μm以下であってよい。はんだ粒子の平均粒径は、1.0μm以上、1.5μm以上、2.0μm以上、3.0μm以上、又は4.0μm以上であってもよく、15μm以下、10μm以下、8.0μm以下又は5.0μm以下であってもよい。
その他の金属粒子の含有量は、銅粒子の全質量を100質量部としたときに、5質量部以下、3質量部以下、1質量部以下、又は、0.8質量部以下であってもよい。本実施形態の金属ペーストは、その他の金属粒子として、はんだ粒子を含まないものであってもよい。
[揮発性溶剤]
揮発性溶剤としては、例えば、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、デカノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール(1,3-ブタンジオールなど)、α-テルピネオール、イソボルニルシクロヘキサノール(MTPH)等の一価及び多価アルコール類;エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル(エチルカルビトール)、ジエチレングリコールブチルエーテル(ジエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテルなど)、ジエチレングリコールイソブチルエーテル、ジエチレングリコールヘキシルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;フタル酸ジメチル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(DPMA)、乳酸エチル、乳酸ブチル、γ-ブチロラクトン、炭酸プロピレン等のエステル類;N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド等の酸アミド;シクロヘキサン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;炭素数1~18のアルキル基を有するメルカプタン類;炭素数5~7のシクロアルキル基を有するメルカプタン類が挙げられる。炭素数1~18のアルキル基を有するメルカプタン類としては、例えば、エチルメルカプタン、n-プロピルメルカプタン、i-プロピルメルカプタン、n-ブチルメルカプタン、i-ブチルメルカプタン、t-ブチルメルカプタン、ペンチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン及びドデシルメルカプタンが挙げられる。炭素数5~7のシクロアルキル基を有するメルカプタン類としては、例えば、シクロペンチルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン及びシクロヘプチルメルカプタンが挙げられる。揮発性溶剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の金属ペーストは、印刷性、導電ビア前駆体を焼成した前後(例えば導電ビア前駆体を形成する工程cと導電ビア前駆体を焼成する工程dとの間)における体積収縮を抑制して、ボイドやクラックを抑制する観点から、揮発性溶剤として、20℃における蒸気圧が4Pa以上30Pa以下の溶剤(以下、「高蒸気圧溶剤」ともいう。)を含んでいてもよい。高蒸気圧溶剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
高蒸気圧溶剤としては、α-テルピネオール、1,3-ブタンジオール、エチルカルビトール、プロピレングリコールジアセテート等が挙げられる。
本実施形態の金属ペーストは、印刷時又はペースト作製時における溶剤揮発に伴う乾燥によって粉末化することを抑制する観点から、揮発性溶剤として、20℃における蒸気圧が4Pa未満の溶剤(以下、「低蒸気圧溶剤」ともいう。)を含んでいてもよい。低蒸気圧溶剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
低蒸気圧溶剤としては、イソボルニルシクロヘキサノール(MTPH)、フタル酸ジメチル、ジエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル等が挙げられる。
印刷性と、導電ビア前駆体を焼成した前後(例えば導電ビア前駆体を形成する工程cと導電ビア前駆体を焼成する工程dとの間)における体積収縮を抑制して、ボイドやクラックを抑制することとを両立する観点から、本実施形態の金属ペーストは、高蒸気圧溶剤及び低蒸気圧溶剤を含んでいてもよい。この場合、高蒸気圧溶剤及び低蒸気圧溶剤はそれぞれ、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。高蒸気圧溶剤及び低蒸気圧溶剤の含有割合は、質量比[高蒸気圧溶剤/低蒸気圧溶剤]が20/80~80/20であってもよく、30/70~70/30であってもよい。
本実施形態の金属ペーストにおける揮発性溶剤の含有量は、金属ペーストの全質量を基準として、2質量%以上、3質量%以上、又は3.5質量%以上であってよく、5質量%以下、4.8質量%以下、4.5質量%以下、4.3質量%以下、又は4質量%以下であってよく、2~5質量%、3~4.8質量%、又は3.5~4.5質量%であってもよい。
本実施形態の金属ペーストは、エポキシ樹脂等の樹脂成分を含んでいてもよい。本実施形態の金属ペーストは、樹脂成分の含有量が10質量%以下であってもよく、5質量%以下であってもよく、樹脂成分を含んでいなくてもよい。
金属ペーストは、上述した銅粒子などの金属粒子及び任意の成分(添加剤等)を、上述した揮発性溶剤に混合して調製することができる。各成分の混合後に、撹拌処理を行ってもよい。分級操作により分散液の最大径を調整してもよい。また、各成の混合には、3本ロール、ニーダ、プラネタリミキサー等の手段を用いることができる。
金属ペーストが上述した第1の銅粒子及び第2の粒子を含む場合、第2の銅粒子、表面処理剤、分散媒をあらかじめ混合して、分散処理を行って第2の銅粒子の分散液を調製し、更に第1の銅粒子、必要に応じてその他の金属粒子及び任意の添加剤を混合して調製してもよい。このような手順とすることで、第2の銅粒子の分散性が向上して第1の銅粒子との混合性が良くなり、金属ペーストの性能がより向上する。第2の銅粒子の分散液を分級操作に供することによって凝集物を除去してもよい。
本実施形態の金属ペーストは、印刷性の観点から、25℃における粘度が100~600Pa・sであってもよく、150~400Pa・sであってもよい。金属ペーストの粘度は、微量スパイラル粘度計PCU-02V(株式会社マルコム製、製品名)を用いて、回転速度:10rpm、温度:25℃の条件で測定される。
本実施形態の金属ペーストは、以下の方法で測定される焼結体のヤング率が、15~75GPaであってもよく、20~60GPaであってもよく、25~50GPaであってもよい。この場合、ガラス基板に形成したガラス貫通電極の周辺部にクラックが発生しにくくなる。
[ヤング率の測定]
ガラス基板上に、金属ペーストを乾燥後の大きさが40mm×10mm×0.22mmとなるように塗工した。次に、金属ペーストの塗膜を以下の手順で焼成した。
(a)金属ペーストの塗膜が設けられたガラス基板を、チューブ炉(株式会社エイブイシー製)内に配置し、アルゴンガスを1L/分で流してチューブ炉内の空気をアルゴンガスにより置換した。
(b)次に、水素ガスを300mL/分で流しながら、10分間で300℃まで昇温し、300℃で60分間の焼結処理を施した。
(c)その後、アルゴンガスを0.3L/分の流量で流して冷却し、焼結体が形成されたガラス基板を50℃以下で空気中に取り出した。
(d)得られた焼結体のヤング率を、日本テクノプラス(株)製のJE2-RT型を用い、共振法により、温度:23℃、共振周波数:278.4Hzの条件で測定する。
本実施形態の金属ペーストは、例えば、焼成温度を下げて、金属粒子の焼結度合いを下げる、或いは、金属粒子の配合や組合せにより空隙率を上げると、焼結体のヤング率が小さくなる傾向にあり、焼成温度を上げて、金属粒子の焼結度合いを上げる、或いは、金属粒子の配合や組合せにより空隙率を下げると、焼結体のヤング率が大きくなる傾向にあることから、焼成温度や金属粒子の配合組成を適宜設定することにより焼結体のヤング率を上述した範囲にすることができる。
<導電ビア付ガラス基板の製造方法>
本実施形態の導電ビア付ガラス基板の製造方法は、孔が設けられているガラス基板を用意し、孔の内部を埋めつつガラス基板の少なくとも孔の周辺の表面を被覆するように、金属粒子と揮発性溶剤とが含まれる金属ペースト部を設ける工程aと、金属ペースト部を加熱して、揮発性溶剤の一部を除去する工程bと、上記表面が露出するように加熱後の金属ペースト部の一部を除去して、孔の内部に、平坦化された露出面を有する、金属粒子と揮発性溶剤の残部とが含まれる導電ビア前駆体を形成する工程cと、導電ビア前駆体を焼成して導電ビアを形成する工程dと、を備え、金属粒子が、体積平均粒径が0.8μm以上の第1の金属粒子と、体積平均粒径が0.5μm以下の第2の金属粒子と、を含み、工程aで設けられる金属ペースト部の金属粒子濃度が95.0質量%以上であり、工程aで設けられる金属ペースト部における第2の金属粒子の含有量が、金属粒子全量を基準として50質量%以下である。
図1~図3は、本実施形態に係る導電ビア付ガラス基板の製造方法の一例を示す模式図である。図1には、導電ビア付ガラス基板の製造方法に用いられるガラス基板の例が示されている。以下、これらの図を参照しながら、本実施形態の導電ビア付ガラス基板の製造方法について説明する。なお、本実施形態においては、金属ペーストが金属粒子として上述した銅粒子を含む場合を例示しているため、銅粒子、銅層及び銅焼結体はそれぞれ金属粒子、金属層及び金属焼結体と読み替えることができる。
[工程a]
この工程で用意する孔が設けられているガラス基板の材質としては、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス等が挙げられる。ガラス基板の材質は、導電ビア周辺部のクラックの発生を抑制して、配線基板の接続信頼性をさらに向上させる観点から、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラスであってもよい。
孔は、貫通孔であってもよく、非貫通孔であってもよい。本実施形態においては、例えば、図1の(a)に示されるように、貫通孔30が設けられているガラス基材1と、貫通孔の壁面及びガラス基材1の表面に設けられた金属被膜2とを有するガラス基板40を準備することができる。貫通孔30は、ガラス基板40の両主面に通じている。このガラス基板40に導電ビアを設ける場合を例に説明する。
ガラス基材1の厚みとしては、焼結後の基板の反りを抑制する観点から、100μm以上、200μm以上、300μm以上であってよく、基板の軽量化及び高密度化の観点から、800μm以下、300μm以下、200μm以下又は100μm以下であってよい。
ガラス基材1の平均線形熱膨張係数αは、0.3×10-6~10×10-6-1であってもよく、2×10-6~8×10-6-1であってもよい。
貫通孔30の孔径の上限値は、得られる半導体装置の高密度化を図る観点から、200μm以下、100μm以下又は60μm以下であってよく、貫通孔30の孔径の下限値は、特に制限されないが、20μm以上であってよく、30μm以上であってよく、50μm以上であってよい。
ガラス基板40に設けられる貫通孔30の個数は、得られる半導体装置の高密度化を図る観点から、基板の主面1cmあたり100個以上、200個以上、又は300個以上であってよい。
金属被膜2は、ガラス基材1の両主面上及び貫通孔30の壁面に設けられていてもよく、ガラス基材1の少なくとも一方の主面上及び貫通孔30の壁面に設けられていてもよく、貫通孔30の壁面にのみに設けられていてもよく、設けられていなくてもよい。図1の(a)に示される実施形態においては、ガラス基板40が、ガラス基材1の両主面上及び貫通孔30の壁面に金属被膜2を備えている。なお、ガラス基材1の両主面上及び貫通孔30の壁面に、エポキシ樹脂等のプライマー層を形成し、その表面に、金属被膜2が設けられていてもよい。
金属被膜2としては、例えば、チタン、ニッケル、クロム、銅、アルミ、パラジウム、プラチナ及び金等が挙げられる。密着性の観点から、金属被膜2は、チタン、ニッケル及び銅をこの順に層形成した被膜であることが好ましい。ガラス基材1の表面を酸化させ酸化ケイ素にし、酸化ケイ素の上にチタン層を形成させることで、接着性が向上する。また、チタン層の上にニッケル層を設け、その上に銅層を設けることで、チタン層の上に直接銅層を設けた場合と比較して、銅がガラス基材1内に拡散することを抑制できる。更に、表面に銅層を設けることで、銅層と金属ペースト中の銅粒子との密着性が向上し、信頼性が向上する。
なお、図1の(b)に示されるように、孔として非貫通孔31が設けられているガラス基板41を用意する場合、工程a、工程b、工程c、又は工程dの後に、ガラス基板の非貫通孔31が開口している面とは反対側を研削することにより、貫通電極である導電ビアを形成することができる。研削の方法としては、例えば、機械的研磨及び化学的機械的研磨等が挙げられる。
図2の(a)~(c)に示されるように、金属ペースト部3は、例えば、支持フィルム7上に、上述した本実施形態の金属ペーストからなる金属粒子含有層3pを設けた金属粒子フィルムを作製し、この金属粒子フィルムを基板に押圧することにより設けることができる。
支持フィルム7としては、例えば、ポリイミドフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムが挙げられる。支持フィルムの厚みは、塗布により金属粒子含有層を形成するための作業性の観点から、20~200μmであってもよく、25~175μmであってもよく、30~150μmであってもよい。
金属粒子含有層における金属粒子及び揮発性溶剤の組成については、上述した本実施形態の金属ペーストにおける条件が満たされるように適宜設定することができる。金属粒子含有層の厚みは、100μm以下であってもよい。貫通孔又は非貫通孔への充分な充填性を確保しやすくする観点から、金属粒子含有層の厚みは、30μm以上であってもよく、40μm以上であってもよく、50μm以上であってもよい。
金属粒子含有層は、貫通孔又は非貫通孔内のボイドの発生を抑制する観点から、支持フィルムとは反対側の表面におけるうねり(高低差)が、20μm以下であってもよく、10μm以下であってもよい。うねり(高低差)を小さくすることにより、金属粒子フィルムを押圧して基体の孔に金属粒子組成物を充填する際に、基体に多数存在する貫通孔又は非貫通孔に同時に充填することが容易となり、完全に未充填になる貫通孔又は非貫通孔や、部分的にボイドが発生する貫通孔又は非貫通孔を低減しやすくなる。なお、うねり(高低差)の評価は、レーザ変位計等を用いて、非接触による方法により測定することができる。
上述した金属粒子フィルムは、支持フィルム上に、上述した本実施形態の金属ペーストを塗布して金属粒子の濃度が95.0質量%以上である金属粒子含有層を形成する、又は、金属ペーストにおける揮発性溶剤の含有量を増加(例えば、金属粒子の濃度が94.0質量%未満となる量に増加)したものを塗布し、塗布膜を乾燥することにより金属粒子の濃度が95.0質量%以上である金属粒子含有層を形成することにより、作製することができる。
金属ペーストを塗布する方法としては、例えば、スクリーン印刷、転写印刷、オフセット印刷、ジェットプリンティング法、ディスペンサー、ジェットディスペンサ、ニードルディスペンサ、カンマコータ、スリットコータ、ダイコータ、グラビアコータ、スリットコート、凸版印刷、凹版印刷、グラビア印刷、ステンシル印刷、ソフトリソグラフ、バーコート、アプリケータ、粒子堆積法、スプレーコータ、スピンコータ、ディップコータ等を用いて塗布する方法が挙げられる。
塗布の作業性と塗布膜厚の均一性の観点から、スクリーン印刷によって金属ぺーストを支持フィルム上に塗布することができる。
塗布膜の厚みは、1μm以上、2μm以上、3μm以上、5μm以上、10μm以上、15μm以上、又は20μm以上であってよく、300μm以下、250μm以下、200μm以下、150μm以下、120μm以下、100μm以下、80μm以下、又は50μm以下であってよい。
塗布膜を乾燥して金属粒子含有層を形成する工程は、常温又は常温~100℃以下の温度で行うことができ、雰囲気については大気中であってもよく、窒素中であってもよい。
工程aでは、上述した金属粒子フィルムをガラス基板40に、金属粒子フィルムの金属粒子含有層3pがガラス基板40に接するように押圧して、ガラス基板40の貫通孔30に、金属ペーストを充填する。この場合、例えば、図2の(b)に示されるように、金属粒子フィルムとガラス基板40とを上下から加圧治具Aにより挟み込み加圧することができる。加圧治具Aとしては、特に限定されないが、市販のものであってよく、平坦部を有する金属部材を用いて作製することもできる。例えば、上記の金属部材を2つ以上有する加圧治具は、平坦部が対向するように配置した金属部材の間に金属粒子フィルムとガラス基板を挟み込むことで、金属粒子フィルムをガラス基板に押圧することができる。加圧治具Aは、金属粒子フィルム及びガラス基板に加わる圧力を調整する機構を有するものであってよい。圧力調整手段としては、バネなどを用いることができる。
押圧の条件は、例えば、常温~50℃以下の温度で行うことができ、雰囲気については真空中であってもよく、大気中であってもよく、窒素中であってもよい。ボイドを低減する目的から、1000Pa以下の真空度、又は、200Pa以下の真空度に保持してから金属粒子フィルムをガラス基板に押圧してもよい。金属粒子フィルムをガラス基板に押圧する際の、加圧治具の圧力としては、ガラス基材が割れない範囲の圧力であればよく、例えば、0.01MPa以上、0.1MPa以上、又は、1MPa以上であってもよい。
金属ペースト部3は、孔の内部を埋めつつ基板の少なくとも孔の周辺の表面を被覆するものであればよいが、図2の(b)及び(c)に示されるように、基板の金属粒子フィルムが押圧された側とは反対側に位置する貫通孔の開口部(図2の(a)におけるVP)から金属ペースト部がはみ出して孔の周辺の表面を被覆していてもよい。
[工程b]
この工程では、金属ペースト部を加熱して、揮発性溶剤の一部を除去する、換言すれば、揮発性溶剤の一部が残るように金属ペースト部を加熱する。なお、上記の金属粒子フィルムを用いる場合は、支持フィルムを剥がした後に金属ペースト部を加熱することができる。
加熱は、例えば、ホットプレート、温風乾燥機、温風加熱炉、窒素乾燥機、赤外線乾燥機、赤外線加熱炉、遠赤外線加熱炉、マイクロ波加熱装置、レーザー加熱装置、電磁加熱装置、ヒーター加熱装置、蒸気加熱炉、熱板プレス装置等を用いることができる。
加熱する雰囲気は、大気中であってもよく、窒素及び希ガス等の無酸素雰囲気中であってもよく、水素及びギ酸等の還元雰囲気中であってもよい。大気中の場合、加熱温度が100℃を超えると銅粒子が酸化しやすくなるが、金属ペースト部が揮発性溶剤として上述した高蒸気圧溶剤を含んでいると、100℃未満、95℃以下、又は90℃以下の温度で揮発性溶剤の一部を除去することができる。なお、金属ペースト部が揮発性溶剤として高蒸気圧溶剤を含まない、例えば上述した低蒸気圧溶剤のみを含む場合は、無酸素雰囲気中又は還元雰囲気中で、110℃以上、130℃以上、又は150℃以上で加熱することで、揮発性溶剤の一部を除去しつつ銅粒子の酸化を抑制することができる。
金属ペースト部が高蒸気圧溶剤を含む場合、加熱の温度は、銅粒子の酸化を抑制する観点から、70℃以上100℃未満であってよく、80℃以上95℃以下であってもよく、加熱の時間は、銅粒子の酸化を抑制する観点から、5~60分間であってよく、10~30分間であってよい。
また、導電ビア前駆体を焼成した前後(例えば導電ビア前駆体を形成する工程cと導電ビア前駆体を焼成する工程dとの間)における体積収縮を抑制して、ボイドやクラックを抑制する観点から、金属ペースト部における金属粒子の濃度が96質量%以上、97.5質量%以上、98質量%以上となるように加熱してもよい。
[工程c]
この工程では、図3の(a)~(d)に示されるように、工程bで得られる加熱後の金属ペースト部3aに対して、基板の表面を被覆している金属ペーストを除去しつつ、孔に充填された金属ペーストの平坦化(又は平滑化)を行う。これにより、平坦化された露出面VPを有し、金属粒子と揮発性溶剤の残部とが含まれる導電ビア前駆体3bを孔(貫通孔30)の内部に形成することができる(図3の(d))。
金属ペースト部の除去は、例えば、図3の(b)及び(d)に示されるように、ゴムスキージ42を用いることができる。これにより、ガラス基板40の表面SPと導電ビア前駆体3bの露出面VPとが同一面を成すように金属ペースト部の一部(基板の表面を被覆している金属ペースト及び孔から突出している金属ペースト)を除去することができる。また、別の方法としては、SUS等の金属スキージによる除去が挙げられる。
ガラス基板40の表面SPと、導電ビア前駆体3bの露出面VPとの段差は、基板表面に対して垂直な方向において、5μm以下であってもよく、3μm以下であってもよい。また、以下の方法で算出される平均段差が、上記の範囲であってもよい。
(平均段差)
孔(ビア)の中心を通る断面の画像を取得し、断面画像を2値化することで、孔(ビア)の内壁、導電ビア前駆体の露出面、及び孔(ビア)の開口面で囲まれた断面積Saを求め、これを孔の内壁の間隔Waで割ることにより平均段差を算出する。
[工程d]
この工程では、工程cで形成した導電ビア前駆体3bを焼成する。これにより、金属体からなる導電ビア3cを形成することができる。金属体は、ポーラス構造を有する銅焼結体を含むことができる。導電ビアにおける空孔率は、後工程において、レジスト剥離液やめっき前処理等の薬液に浸漬した際に、銅焼結体への薬液の染み込みを抑制し、信頼性を向上させる観点から、7%以下であってもよく、1.0~6.5%であってもよく、1.5~5.0%であってもよい。導電ビアが銅焼結体からなる場合は、銅焼結体の空孔率が上記の範囲であってもよい。空孔率は、実施例に記載の方法によって求めることができる。
焼成は加熱処理により行うことができる。加熱処理には、例えば、ホットプレート、温風乾燥機、温風加熱炉、窒素乾燥機、赤外線乾燥機、赤外線加熱炉、遠赤外線加熱炉、マイクロ波加熱装置、レーザー加熱装置、電磁加熱装置、ヒーター加熱装置、蒸気加熱炉等の加熱手段を用いることができる。
焼成時の雰囲気は、銅焼結体の酸化抑制の観点から、無酸素雰囲気であってよく、導電ビア前駆体中の銅粒子の表面酸化物を除去するという観点から、還元雰囲気であってもよい。無酸素雰囲気としては、例えば、窒素、希ガス等の無酸素ガスの導入、又は真空下が挙げられる。還元雰囲気としては、例えば、純水素ガス中、フォーミングガスに代表される水素及び窒素の混合ガス中、ギ酸ガスを含む窒素中、水素及び希ガスの混合ガス中、ギ酸ガスを含む希ガス中等が挙げられる。加圧せずに加熱して導電ビア前駆体を焼結させる場合には、純水素ガス中、又はフォーミングガスに代表される水素及び窒素の混合ガス中がよく、純水素ガス中であることが好ましい。純水素ガス中で加熱することで、銅粒子の焼結温度を下げることが可能になる。純水素ガスを用いると、基板の厚みが600μmと厚く、貫通孔30の径が10μmと微小な径であっても、貫通孔30の中央部までガスが到達し、銅焼結体を含有する金属体を得ることが容易になる。
加熱処理時の到達最高温度は、各部材への熱ダメージの低減及び歩留まりを向上させるという観点から、150℃以上であってよく、350℃以下、300℃以下、又は260℃以下であってよい。到達最高温度が、150℃以上であれば、到達最高温度保持時間が60分間以下において、焼結が充分に進行する傾向にある。到達最高温度保持時間は、揮発性溶剤を全て揮発させ、また、歩留まりを向上させるという観点から、1分間以上であってよく、60分間以下、40分間以下、又は30分間以下であってよい。
本実施形態においては、本実施形態の金属ペーストを用いることにより、ギ酸ガスを含む雰囲気中、300℃以下、200℃以下、又は150℃以下の低温で焼結することができ、100~300℃、100~200℃、又は100~150℃で焼成してもよい。この場合においても導電性及び接続信頼性に優れた導電ビアを形成することができる。
導電ビア前駆体の焼成は、無加圧で行われてもよく、圧力を加えた状態で行われてもよい。後者の場合、純水素ガスを含む雰囲気下では、圧力が0.05MPa以上、0.1MPa以上、又は0.3MPa以上であってよく、20MPa以下、15MPa以下、又は10MPa以下であってよい。また、窒素ガスを含む雰囲気下では、圧力が1MPa以上、又は3MPa以上であってよく、20MPa以下、15MPa以下、又は10MPa以下であってよい。
圧力は、純水素ガスを用いた場合には0.05MPa以上、窒素ガスを用いた場合には1MPa以上とすることで、貫通孔30の中央部に形成された導電ビアにおけるボイドの発生を抑制しやすくなり、良好な導通性を有する導電ビアが得られやすい。また、圧力を上記の下限値以上とすることで、ガラス基板40が金属被膜2を有する場合には、金属被膜2と導電ビアとの接合強度を向上させやすくなる。
また、焼成時に受ける圧力が上記範囲内であれば、特別な加圧装置が不要なため歩留まりを損なうことなく、ボイドの低減、接合強度及び接続信頼性をより一層向上させることができる。貫通孔内に導電ビア前駆体を形成したガラス基板に圧力を加える方法としては、例えば、重りを載せる方法、加圧装置を用いて加圧する方法、加圧するための固定冶具を用いて加圧する方法等が挙げられる。
金属体に含まれる銅焼結体は、構成する元素のうち軽元素を除いた元素中の銅元素の割合が95質量%以上であってもよく、97質量%以上であってもよく、98質量%以上であってもよく、100質量%であってもよい。銅焼結体における銅元素の上記割合が、上記範囲内であれば、金属間化合物の形成又は金属銅結晶粒界への異種元素の析出を抑制でき、銅焼結体を構成する金属銅の性質が強固になりやすく、より一層優れた接続信頼性が得られやすい。
工程dにおいては、導電ビア前駆体が、平坦且つ基板表面との段差が充分小さい露出面VPを有し、なおかつ焼成によって体積収縮しにくい組成を有することから、基板40の表面SPと、導電ビア3cの露出面VPとの段差を充分小さくすることができる。
ガラス基板40の表面SPと、導電ビア3cの露出面VPとの段差(又は、導電ビア3cの凹み)は、基板表面に対して垂直な方向において、5μm以下であってもよく、3μm以下であってもよい。また、以下の方法で算出される平均段差が、上記の範囲であってもよい。
(平均段差)
孔(ビア)の中心を通る断面の画像を取得し、断面画像を2値化することで、孔(ビア)の内壁、導電ビアの露出面、及び孔(ビア)の開口面で囲まれた断面積Sbを求め、これを孔の内壁の間隔Wbで割ることにより平均段差を算出する。
上述した工程a~工程dを経て、導電ビア付ガラス基板50を得ることができる。導電ビア付ガラス基板50は、導電ビアの露出面が平坦(平滑)であり、ガラス基板40の表面SPとの段差が充分小さいことから、配線の形成が容易であるとともに、配線形成後であっても充分に低い接続抵抗値を示すことができる。
本実施形態の導電ビア付ガラス基板の製造方法は、配線を形成する工程eを更に備えることができる。この場合、導電ビア付配線基板を製造する方法として利用することができる。
[工程e]
この工程は、以下で説明するレジスト形成工程、めっき工程、レジスト除去工程及びエッチング工程を有することができる。
<レジスト形成工程>
レジスト形成工程では、例えば、図4の(a)及び(b)に示すように、ガラス基板40の主面及び導電ビア3c上にエッチングレジスト用ネガ型感光性ドライフィルム8をラミネートし、その後、配線形状に光を透過するフォトマスクを重ね、紫外線で露光して、露光しなかった箇所を現像液で除去することにより、エッチングレジスト8aを形成することができる。
上記以外のエッチングレジスト8aを形成する方法としては、例えば、レジストインクをシルクスクリーン印刷する方法、ドライフィルムレジストをラミネータにより貼り合わせる方法が挙げられる。
<めっき工程>
めっき工程では、例えば、図4の(c)に示すように、エッチングレジスト8aの開口部に電解めっき、無電解めっき等の方法によって配線9を形成することができる。
<レジスト除去工程>
レジスト除去工程では、例えば、図4の(d)に示すように、アルカリ水溶液、又は、TMAH等の有機アミン系及びアセトン等のケトン系などの有機溶剤系の薬液を使用したウェットプロセスによる剥離、プラズマやオゾン等のドライプロセスによる剥離等の方法によってエッチングレジスト8aを除去することができる。
<エッチング工程>
エッチング工程では、配線9により被覆されていない部分の金属被膜2をエッチングにより除去することができる。本実施形態においては、ガラス基材1の両主面上に設けられた金属被膜2の一部がエッチングにより除去されている。
エッチングの方法としては、例えば、塩化第二銅と塩酸の溶液、塩化第二鉄溶液、硫酸と過酸化水素の溶液、過硫酸アンモニウム溶液等、通常の配線板に用いる化学エッチング液を用いる方法等が挙げられる。
上記の工程eによって、図4の(e)に示すような、導電ビア付配線基板52を得ることができる。
なお、上述した方法においては、工程eの前に、ガラス基板40の主面上に残留する金属ペースの焼結体や金属被膜2等の導電体の少なくとも一部を除去する工程を設けてもよい。
導電体を除去する手段としては、化学的研磨、機械的研磨、化学的機械的研磨、フライカット処理及びプラズマ処理等が挙げられる。フライカット処理とは、サーフェースプレーナによる切削平坦化を意味する。
本実施形態の導電ビア付ガラス基板の製造方法によれば、基板の主面(例えば、金属被膜2など)が充分露出しており、なおかつ、基板の主面との段差が充分小さい導電ビアを有する導電ビア付基板を得ることができることから、上述した導電体を除去する工程などの基板の主面を平滑にするための工程を省くことができる。
本実施形態の工程eにおいては、導電ビア付配線基板上に樹脂層を形成する樹脂層形成工程が更に設けられていてもよい。これにより、配線9を被覆する樹脂層を形成することができ、導電ビア周辺部にクラックが発生することや信頼性試験においてガラスと配線間の密着性が低下することをより有効に抑制することができ、配線基板の接続信頼性をさらに向上させることができる。
樹脂層の形成方法としては、樹脂組成物を塗工する方法、樹脂フィルムを貼り付ける方法などが挙げられる。樹脂組成物及び樹脂フィルムは、層間絶縁材料として用いられるものであってもよい。樹脂層は加熱により硬化されていてもよい。
以下、実施例及び比較例によって、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[金属ペーストの調製]
(調製例A~J及び比較調製例A)
下記に示す原料を表1~2に示す割合(質量部)で、3本ロールを用いて混合することにより、金属ペーストをそれぞれ調製した。
<第1の銅粒子>
(湿式銅紛)
球状銅粒子W1:1050Y(三井金属社製、平均粒径(D50):0.81μm、球形)
球状銅粒子W2:1100Y(三井金属社製、平均粒径(D50):1.1μm、球形)
球状銅粒子W3:1200Y(三井金属社製、平均粒径(D50):2.1μm、球形)
球状銅粒子W4:1300Y(三井金属社製、平均粒径(D50):3.5μm、球形)
扁平銅粒子W1:1100YP(三井金属社製、平均粒径(D50):1.4μm、扁平)
扁平銅粒子W2:1200YP(三井金属社製、平均粒径(D50):3.1μm、扁平)
(アトマイズ銅紛)
球状銅粒子A1:MA-C02K(三井金属社製、平均粒径(D50):1.8μm、球形)
球状銅粒子A2:MA-C025K(三井金属社製、平均粒径(D50):2.4μm、球形)
球状銅粒子A3:MA-C03K(三井金属社製、平均粒径(D50):3.4μm、球形)
<第2の銅粒子>
球状銅粒子W5:CH0200L1(三井金属社製、平均粒径(D50):200nm、球形)
<樹脂成分>
樹脂R1:有機バインダーとして「KFA―2000」(互応化学工業株式会社製、アクリル系バインダー)と、有機溶剤としてカルビトール及びテレピネオールの混合物(混合物におけるカルビトールとテレピネオールとの質量比[カルビトール:テレピネオール]=1:1)とを、1:2の質量比で混合したもの
<揮発性溶剤>
(高蒸気圧溶剤:20℃における蒸気圧が4Pa以上30Pa以下)
α-テルピネオール:富士フイルム和光純薬株式会社製、20℃における蒸気圧6.5Pa
(低蒸気圧溶剤:20℃における蒸気圧が4Pa未満)
ジエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル:昭和化学株式会社製、20℃における蒸気圧1.3Pa
調製例A~J及び比較調製例Aで得られた金属ペーストについて、以下の方法にしたがって、粘度、印刷性及び接合性、並びに焼結体の体積抵抗率を評価した。
<粘度>
金属ペーストの粘度を、微量スパイラル粘度計PCU-02V(株式会社マルコム製、製品名)を用いて測定した。なお、測定条件は、回転速度:10rpm、温度:25℃とした。
<印刷性>
後述する<金属粒子フィルムの作製>において、スクリーン印刷機により、厚さ100μmのPETフィルム上に印刷したときに、PETフィルム側に塗工できずに、ピンホールになった箇所の数を測定した。ピンホールの箇所数に基づき、下記の判定基準により印刷性を評価した。なお、評価がA~Dのものを良好と判断することができる。
(判定基準)
A:ピンホールの箇所数が0
B:ピンホールの箇所数が1以上3未満
C:ピンホールの箇所数が3以上5未満
D:ピンホールの箇所数が5以上10未満
E:ピンホールの箇所数が10以上20未満
F:ピンホールの箇所数が20以上
また、後述する<金属粒子フィルムの作製>において、スクリーン印刷機により、厚さ100μmのPETフィルム上に印刷した後における、8インチφサイズ塗工量(g)を測定した。
<接合性>
以下の方法にしたがって、シェア強度試験用接合サンプルの作製及びダイシェア強度の測定を行い、下記の判定基準により接合性を評価した。なお、評価がA~Cのものを良好と判断することができる。
(シェア強度試験用接合サンプルの作製)
3×3mmの正方形の開口を有する厚さ100μmのステンレスマスクとスキージを用いて、金属ペーストを、サイズ25×20×厚さ3mmの銅板上にステンシル印刷した。ホットプレートを用いて、90℃で10分間乾燥後、チューブ炉(株式会社エイブイシー製)内に配置し、アルゴンガスを1L/分の流量で流してチューブ炉内の空気をアルゴンガスにより置換した。その後、水素ガスを300mL/分で流しながら、10分間で225℃まで昇温し、225℃で60分間の焼結処理を施すことにより金属ペーストを焼結させた。その後、アルゴンガスを0.3L/分の流量で流して冷却し、50℃以下で空気中に取り出し、銅板上に金属体が形成された基板をシェア強度試験用接合サンプルとして得た。
(ダイシェア強度の測定)
シェア強度試験用接合サンプルについて、DS-100ロードセルを装着した万能型ボンドテスタ(4000シリーズ、デイジ・ジャパン株式会社製)を用い、測定スピード:5mm/min、測定高さ:50μmの測定条件で、金属体又はCu板を水平方向に押し、ダイシェア強度を測定した。10箇所の平均値を算出し、これを接合強度の平均値とした。
(判定基準)
A:接合強度の平均値が50N以上
B:接合強度の平均値が40N以上50N未満
C:接合強度の平均値が20N以上40N未満
D:接合強度の平均値が10N以上20N未満
E:接合強度の平均値が10N未満
<体積抵抗率の測定>
上記で調製した金属ペーストを、厚さ1mmのガラスウエハ上に、自動フィルムアプリケータ(オールグッド株式会社製)を用いて、塗布厚みが約150μmになるように塗布をした。なお、塗布面積は約5cm×約10cmとした。次に、塗布膜が設けられたウェハを、ホットプレートを用いて、90℃で10分間乾燥後、チューブ炉(株式会社エイブイシー製)内に配置し、アルゴンガスを1L/分で流してチューブ炉内の空気をアルゴンガスにより置換した。その後、水素ガスを300mL/分で流しながら、10分間で225℃まで昇温し、225℃で60分間の焼結処理を施すことにより金属ペーストを焼結させた。その後、アルゴンガスを0.3L/分の流量で流して冷却し、50℃以下で空気中に取り出し、ウェハ上に金属体が形成されたサンプルを得た。
上記のサンプルにおける金属体の体積抵抗率を、4端針面抵抗測定器(ロレスタGP、三菱アナリテック社製)で測定した面抵抗値と、非接触表面・層断面形状計測システム(VertScan、株式会社菱化システム)で求めた膜厚とから算出した。
Figure 0007670251000001
Figure 0007670251000002
[導電ビア付ガラス基板の作製]
(実施例1~13及び比較例1~4)
以下の手順で導電ビア付ガラス基板を作製した。
<ガラス基板の用意>
ガラス基板A:貫通孔を備え、両主面上及び貫通孔の壁面に、チタン層(厚み100nm)及び銅層(厚み300nm)がこの順に形成されたガラス基板「D263Teco」(SCHOTT社製、商品名、材質:ホウケイ酸ガラス、平均線形熱膨張係数α:7.2×10-6-1)を準備した。なお、ガラス基板は、直径が6インチ、厚みが300μmであり、上記のチタン層及び銅層はスパッタにより順次形成されたものであり、孔径(ビア径)90μmの貫通孔が設けられている。
ガラス基板B:貫通孔を備え、両主面上及び貫通孔の壁面に、チタン層(厚み100nm)及び銅層(厚み300nm)がこの順に形成されたガラス基板「OA-10G」(日本電気硝子製、材質:無アルカリガラス、平均線形熱膨張係数α:3.8×10-6-1)を準備した。なお、ガラス基板は、直径が6インチ、厚みが300μmであり、上記のチタン層及び銅層はスパッタにより順次形成されたものであり、孔径(ビア径)90μmの貫通孔が設けられている。
<金属粒子フィルムの作製>
スクリーン印刷機により、上記で調製した金属ペーストを、厚さ100μmのPETフィルム上に8インチφサイズ(直径20cmの円形状)で、スクリーン印刷版(線径:23μm、メッシュ数:400本、目開き41μm、空間率41μm)を用いて印刷し、金属粒子含有層が設けられた金属粒子フィルムを得た。
<導電ビアの形成>
貼り合せ装置VJ-35(アユミ工業株式会社製)を用いて、ガラス基板に金属粒子フィルムを金属粒子含有層側から貼り合わせ、更にこの積層体を、常温、3MPaの圧力で真空プレスし、金属ペーストを貫通孔に充填した。このとき、ガラス基板の金属粒子フィルムを貼り合わせた側とは反対側に金属ペーストを突出させた。なお、実施例1~11並びに比較例1~2では、ガラス基板Aを用い、実施例12~13並びに比較例3~4ではガラス基板Bを用いた。
次いで、上記の積層体からPETフィルムをはがしたものを、90℃で10分間、大気中で乾燥させた。なお、乾燥前と乾燥後の金属ペースト部における金属粒子の濃度(質量%)を表中に示す。
乾燥後の積層体について、図3の(a)~(d)に示されるように、ガラス基板の金属粒子フィルムを貼り合わせた側の主面上にある金属ペーストを、ゴムスキージを用いて除去し、続いて、ガラス基板の金属粒子フィルムを貼り合わせた側とは反対側に突出した金属ペーストを、ゴムスキージを用いて除去した。
次いで、上述した工程によって貫通孔内に導電ビア前駆体が形成されたガラス基板を、チューブ炉(株式会社エイブイシー製)内に配置し、アルゴンガスを1L/分で流してチューブ炉内の空気をアルゴンガスにより置換した。その後、水素ガスを300mL/分で流しながら、10分間で300℃まで昇温し、300℃で60分間の焼結処理を施すことにより導電ビア前駆体を焼結させた。その後、アルゴンガスを0.3L/分の流量で流して冷却し、50℃以下で空気中に取り出し、導電ビア付ガラス基板を得た。
<導電ビア付ガラス基板の評価>
上記で得られた導電ビア付ガラス基板について、以下の方法にしたがって、導電ビアにおけるクラック及びボイドの有無、導電ビアの空孔率、並びに焼結後の凹みを評価した。
(導電ビアにおけるクラックの有無)
導電ビア付ガラス基板の導電ビアの断面を、断面研磨により露出させ、デジタルマイクロスコープ(VHX-6000、キーエンス社製)を用いて30個の導電ビアについて観察し、クラック(長さ10μm以上)の有無を確認した。
(導電ビアにおけるボイドの有無)
導電ビア付ガラス基板の導電ビアの断面を、断面研磨により露出させ、デジタルマイクロスコープ(VHX-6000、キーエンス社製)を用いて30個の導電ビアについて観察し、ボイド(直径5μm以上)の有無を確認した。
(焼結後の凹み)
導電ビア付ガラス基板の導電ビアの断面を、断面研磨により露出させ、デジタルマイクロスコープ(VHX-6000、キーエンス社製)を用いて30個の導電ビアについて観察し、以下の方法で平均段差を算出した。
[平均段差]
ビアの中心を通る断面の画像を取得し、断面画像を2値化することで、ビアの内壁、導電ビアの露出面、及びビアの開口面で囲まれた断面積Sbを求め、これを孔の内壁の間隔Wbで割ることにより平均段差(=Sb/Wb)を算出した。
30箇所の平均段差の平均値を算出し、下記判定基準に従って焼結後の凹みを評価した。なお、評価がC以上のものを良好と判断することができる。
(判定基準)
A:平均段差の平均値が1μm未満
B:平均段差の平均値が1μm以上3μm未満
C:平均段差の平均値が3μm以上5μm未満
D:平均段差の平均値が5μm以上10μm未満
E:平均段差の平均値が10μm以上
(導電ビアの空孔率)
機械的研磨処理を行った導電ビア付ガラス基板を厚さ方向に切断し、ガラス基板の導電ビアの中央部の断面を集束イオンビームによって露出させ、この断面を観察した。ガラス基板の貫通孔の中央部の断面を観察する際には、貫通孔の中央部から、ガラス基板の厚み方向に±5μm及びガラス基板の厚み方向と直交する方向に±5μmの範囲を観察した。集束イオンビーム加工観察装置は、MI4050(日立ハイテクノロジーズ社製)を用いた。観察には、走査型電子顕微鏡S-3700N(日立ハイテクノロジーズ社製)を用い、倍率は5000倍とし、導電体の断面画像(約10μm角)を撮影した。観察箇所は5箇所とした。得られた断面画像を、画像解析ソフト(Adobe Photoshop(登録商標)Elements)を用いて、焼結銅部分と、ポーラス(空孔)部分とが分かれるように2値化処理した。5箇所の観察箇所それぞれについて、導電ビア断面の全面積に対するポーラス(空孔)部分の面積の比率を求め、これを空孔率とした。5箇所の観察の空孔率の平均値を導電ビアの空孔率とした。
[配線基板の作製及び評価]
(実施例1~13及び比較例1~4)
上記と同様にして作製した導電ビア付ガラス基板に、以下の手順で配線を形成して配線基板を得て、その評価を行った。
上記で得られた導電ビア付ガラス基板の表面に、紫外線硬化型エッチングレジスト用ドライフィルムH-W425(株式会社レゾナック製、商品名)をラミネータにて圧着した。その後、フォトマスクを合わせて配線パターンを露光し、レジスト現像を行った。次いで、レジスト開口部に電解めっきを行った後、レジストの剥離及びシード層のエッチングを経て、300μm×600μmの配線パターンを有する配線を形成することにより、図5に示すような試験片55(配線基板)を得た。なお、配線パターンは、シード層のエッチング後に厚みが約10μmとなるように仕上げた。試験片55は、貫通孔内に形成された導電ビアが、基板表面に設けられた配線によって電気的に接続されている。
また、実施例11及び13、並びに比較例2及び4では、配線パターンが形成された試験片55の両面に、ABFフィルム「ABF GX92」(味の素ファインテクノ株式会社製)を熱プレスにより貼り付けて、樹脂層付試験片を作製した。なお、樹脂層の厚みは約30μmであった。
上記で得られた試験片について、以下の方法にしたがって、初期抵抗値、接続信頼性、基板の割れの有無、及び導電ビアのレジスト剥離後の凹みを評価した。
(初期抵抗値)
試験片55(又は樹脂層付試験片)の初期抵抗値として、90μmφのビアが1000個連結した抵抗値を測定した。この連結接続抵抗値に基づき、下記の判定基準により初期抵抗値を評価した。評価がB以上のものを良好と判断することができる。
(ビア数)
90μmφ:1000個

(判定基準)
A:抵抗値が6Ω未満
B:抵抗値が6Ω以上10Ω未満
C:抵抗値が10Ω以上20Ω未満
D:抵抗値が20Ω以上50Ω未満
E:抵抗値が50Ω以上
(接続信頼性)
試験片55(又は樹脂層付試験片)を温度サイクル試験機(TSA-72SE-W、エスペック株式会社製)にセットし、低温側:-55℃、15分、室温:2分、高温側:125℃、15分、除霜サイクル:自動、サイクル数:50、100、300、500、1000サイクルの条件で温度サイクル接続信頼性試験を実施した。各サイクル数を経た試験片について、上記の数のビアが連結した抵抗値を測定した。この連結接続抵抗値に基づき、下記の判定基準により接続信頼性を評価した。
(判定基準)
A:抵抗変化率が初期抵抗値に対して1%未満
B:抵抗変化率が初期抵抗値に対して1%以上3%未満
C:抵抗変化率が初期抵抗値に対して3%以上5%未満
D:抵抗変化率が初期抵抗値に対して5%以上10%未満
E:抵抗変化率が初期抵抗値に対して10%以上20%未満
F:抵抗変化率が初期抵抗値に対して20%以上
G:導通不良が発生
(基板の割れ)
試験片55(又は樹脂層付試験片)を目視で確認し、ガラス基板の割れの有無を確認した。
(レジスト剥離後の凹み)
試験片55(又は樹脂層付試験片)の作製において、レジストを剥離した後、導電ビアの断面を断面研磨により露出させ、デジタルマイクロスコープ(VHX-6000、キーエンス社製)を用いて30個の導電ビアについて観察し、上記焼結後の凹みの評価と同様の方法で平均段差の平均値を算出した。そして、下記判定基準に従ってレジスト剥離後の凹みを評価した。なお、評価がC以上のものを良好と判断することができる。
(判定基準)
A:平均段差の平均値が1μm未満
B:平均段差の平均値が1μm以上3μm未満
C:平均段差の平均値が3μm以上5μm未満
D:平均段差の平均値が5μm以上10μm未満
E:平均段差の平均値が10μm以上
Figure 0007670251000003
Figure 0007670251000004
[導電ビアの観察及び考察]
(観察1)
実施例1で作製した導電ビア付ガラス基板について、集束イオンビーム加工観察装置(日立ハイテクノロジーズ社製、商品名:MI4050)を用い、集束イオンビームによって導電ビア付ガラス基板の導電ビアの中央部の断面を露出させ、該断面を観察した。観察には、走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製、商品名:S-3700N)を用い、倍率は5千倍及び2万倍とし、銅焼結体の断面画像を撮影した(図6を参照)。図6に示される画像は、(a)が倍率5千倍の画像であり、(b)が倍率2万倍の画像である。図6の(b)に示されるように、銅焼結体は、第2の銅粒子の間に第1の銅粒子が充填され、粒子同士が接合された構造を有している。このような緻密な銅焼結体の形成と、焼結時の収縮が抑制されることによるボイドやクラックの発生の抑制並びに凹みの抑制によって、配線形成後であっても充分に低い接続抵抗値を示すことができるとともに、得られる配線基板が優れた接続信頼性を有することができたと考えられる。
[配線基板の観察及び考察]
実施例1で作製した配線基板について、配線基板の外観と断面を、光学顕微鏡にて観察した。図7に示される画像は、(a)が配線基板の外観、(b)が(a)の一部を拡大したもの、(c)が配線基板の断面を示す。図7に示されるように、ガラス基板のビア部分には銅焼結体がボイド無く充填されており、銅焼結体が充填された導電ビア部分には銅配線が良好に形成されている。
[導電ビア付ガラス基板の作製]
(比較例5~8)
以下の手順で導電ビア付ガラス基板を作製した。
<ガラス基板の用意>
上記と同様のガラス基板A及びガラス基板Bを用意した。
<導電ビアの形成>
ガラス基板を硫酸銅めっき液に浸漬し、電解銅めっきを行うことで、ビア径90μmのビア部分を穴埋めした。次に、CMPスラリーを用いて、ガラス基板の両面の析出した銅めっき皮膜を研磨することで、ガラス基板上の銅の厚みを約1μmになるように仕上げた。
Figure 0007670251000005
[温度サイクル試験後の配線基板の観察及び考察]
実施例12及び比較例7で作製した配線基板について、温度サイクル試験(50回)後の基板表面を光学顕微鏡にて観察した。実施例12で作製した配線基板は、図8の(a)に示されるように、温度サイクル試験後においてもクラックの発生が抑制されている。なお、図8の(b)は、図8の(a)の一部を拡大した図である。一方、比較例7で作製した配線基板は、図9の(a)に示されるように、導電ビアの周辺部のガラス基板にクラックが発生した。なお、図9の(b)は、図9の(a)の一部を拡大した図である。
[金属ペーストの焼結体のヤング率]
調製例Aの金属ペーストについて、焼結体のヤング率を以下の方法で測定した。
(ヤング率の測定)
ガラス基板上に、金属ペーストを乾燥後の大きさが40mm×10mm×0.22mmとなるように塗工した。次に、金属ペーストの塗膜を以下の手順で焼成した。
(a)金属ペーストの塗膜が設けられたガラス基板を、チューブ炉(株式会社エイブイシー製)内に配置し、アルゴンガスを1L/分で流してチューブ炉内の空気をアルゴンガスにより置換した。
(b)次に、水素ガスを300mL/分で流しながら、10分間で300℃まで昇温し、300℃で60分間の焼結処理を施した。
(c)その後、アルゴンガスを0.3L/分の流量で流して冷却し、焼結体が形成されたガラス基板を50℃以下で空気中に取り出した。
(d)得られた焼結体のヤング率を、日本テクノプラス(株)製のJE2-RT型を用い、共振法により、温度:23℃、共振周波数:278.4Hzの条件で測定する。
調製例Aの金属ペーストは、焼結体のヤング率が27.4GPaであった。この値は、一般的な電解銅めっき皮膜のヤング率である約100GPaの三分の一程度である。このようなヤング率の低い銅焼結体がビアに充填されることで、ビア周辺部の応力を下げることができ、温度サイクル試験後にビア周辺部のクラックの発生を抑制することができたと考えられる。
1…ガラス基材、2…金属被膜、3…金属ペースト部、3b…導電ビア前駆体、3c…導電ビア、3p…金属粒子含有層、7…支持フィルム、8a…エッチングレジスト、9…配線、30…貫通孔、31…非貫通孔、40,41…ガラス基板、42…ゴムスキージ、50…導電ビア付ガラス基板、52…導電ビア付配線基板、55…試験片、A…加圧治具。

Claims (3)

  1. 孔が設けられているガラス基板を用意し、前記孔の内部を埋めつつ前記ガラス基板の少なくとも前記孔の周辺の表面を被覆するように、金属粒子と揮発性溶剤とが含まれる金属ペースト部を設ける工程aと、
    前記金属ペースト部を加熱して、前記揮発性溶剤の一部を除去する工程bと、
    前記表面が露出するように加熱後の前記金属ペースト部の一部を除去して、前記孔の内部に、平坦化された露出面を有する、前記金属粒子と前記揮発性溶剤の残部とが含まれる導電ビア前駆体を形成する工程cと、
    前記導電ビア前駆体を焼成する工程dと、を備え、
    前記金属粒子が、体積平均粒径が0.8μm以上の第1の金属粒子と、体積平均粒径が0.5μm以下の第2の金属粒子と、を含み、
    前記工程aで設けられる前記金属ペースト部の金属粒子濃度が95.0質量%以上であり、
    前記工程aで設けられる前記金属ペースト部における前記第2の金属粒子の含有量が、前記金属粒子全量を基準として50質量%以下である、導電ビア付ガラス基板の製造方法。
  2. 前記第1の金属粒子及び前記第2の金属粒子が銅粒子である、請求項1に記載の導電ビア付ガラス基板の製造方法。
  3. 前記第1の金属粒子がフレーク状銅粒子を含む、請求項1又は2に記載の導電ビア付ガラス基板の製造方法。
JP2025505507A 2024-01-31 2024-10-02 導電ビア付ガラス基板の製造方法 Active JP7670251B1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2024013073 2024-01-31
JP2024013073 2024-01-31
PCT/JP2024/035286 WO2025163977A1 (ja) 2024-01-31 2024-10-02 導電ビア付ガラス基板の製造方法、ガラス貫通電極形成用金属ペースト及び導電ビア付ガラス基板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP7670251B1 true JP7670251B1 (ja) 2025-04-30

Family

ID=95514052

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2025505507A Active JP7670251B1 (ja) 2024-01-31 2024-10-02 導電ビア付ガラス基板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7670251B1 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003007370A1 (fr) * 2001-07-12 2003-01-23 Hitachi, Ltd. Substrat de cablage en verre et procede de fabrication associe, pate conductrice et module de semi-conducteurs utilises pour ce substrat de cablage en verre, ainsi que procede de formation d'un substrat de cablage et d'un conducteur
JP2010123830A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Panasonic Corp プリント配線板とその製造方法
CN104332447A (zh) * 2013-07-22 2015-02-04 赛方塊股份有限公司 电极的构造,构成材料及其制造方法
US20160128201A1 (en) * 2014-11-04 2016-05-05 Intrinsiq Materials, Inc. Method for forming vias on printed circuit boards
WO2020217361A1 (ja) * 2019-04-24 2020-10-29 日立化成株式会社 シリコン貫通電極を有する基板の製造方法、シリコン貫通電極を有する基板及びシリコン貫通電極形成用銅ペースト
WO2020217358A1 (ja) * 2019-04-24 2020-10-29 日立化成株式会社 導電体充填スルーホール基板の製造方法及び導電体充填スルーホール基板
WO2022138271A1 (ja) * 2020-12-25 2022-06-30 田中貴金属工業株式会社 インターポーザ基板及び該インターポーザ基板を用いたデバイスの製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003007370A1 (fr) * 2001-07-12 2003-01-23 Hitachi, Ltd. Substrat de cablage en verre et procede de fabrication associe, pate conductrice et module de semi-conducteurs utilises pour ce substrat de cablage en verre, ainsi que procede de formation d'un substrat de cablage et d'un conducteur
JP2010123830A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Panasonic Corp プリント配線板とその製造方法
CN104332447A (zh) * 2013-07-22 2015-02-04 赛方塊股份有限公司 电极的构造,构成材料及其制造方法
US20160128201A1 (en) * 2014-11-04 2016-05-05 Intrinsiq Materials, Inc. Method for forming vias on printed circuit boards
WO2020217361A1 (ja) * 2019-04-24 2020-10-29 日立化成株式会社 シリコン貫通電極を有する基板の製造方法、シリコン貫通電極を有する基板及びシリコン貫通電極形成用銅ペースト
WO2020217358A1 (ja) * 2019-04-24 2020-10-29 日立化成株式会社 導電体充填スルーホール基板の製造方法及び導電体充填スルーホール基板
WO2022138271A1 (ja) * 2020-12-25 2022-06-30 田中貴金属工業株式会社 インターポーザ基板及び該インターポーザ基板を用いたデバイスの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3348337B1 (en) Copper paste for joining, method for manufacturing joined body, and method for manufacturing semiconductor device
EP3348338B1 (en) Copper paste for joining, method for producing joined body, and method for producing semiconductor device
US20250293091A1 (en) Method for producing substrate having through-silicon vias, substrate having through-silicon vias, and copper paste for through-silicon via formation
JP7643613B2 (ja) 金属粒子フィルム、金属粒子フィルムの製造方法、及び、貫通電極を有する基体の製造方法
JP7694615B2 (ja) 導電体充填スルーホール基板の製造方法及び導電体充填スルーホール基板
JP2024054108A (ja) 金属ペースト
US9999923B2 (en) Silver powder
JP7670251B1 (ja) 導電ビア付ガラス基板の製造方法
WO2025163977A1 (ja) 導電ビア付ガラス基板の製造方法、ガラス貫通電極形成用金属ペースト及び導電ビア付ガラス基板
WO2025154333A1 (ja) 導電ビア付基板の製造方法、金属ペースト及び導電ビア付基板
WO2024190406A1 (ja) 導電ビア付基板の製造方法、及び導電ビア付配線基板の製造方法
US20250387833A1 (en) Method for manufacturing conductive via-containing substrate, conductive via-containing substrate, and metal paste
WO2024190405A1 (ja) 導電ビア付基板の製造方法、導電ビア付基板及び金属ペースト
TW202538777A (zh) 附導電通孔之玻璃基板之製造方法、玻璃貫通電極形成用金屬糊劑及附導電通孔之玻璃基板
WO2025154773A1 (ja) 導電ビア付基板の製造方法及び導電ビア付基板、並びに、導電ビア付配線基板の製造方法及び導電ビア付配線基板
TW202542324A (zh) 附導電通孔之基板之製造方法、金屬糊劑及附導電通孔之基板
TW202545255A (zh) 附導電通孔之基板之製造方法及附導電通孔之基板、以及附導電通孔之配線基板之製造方法及附導電通孔之配線基板
JP2024003749A (ja) 導電性ペースト、配線基板及び発光装置並びにそれらの製造方法
KR20230157377A (ko) 소결 구리 필러 형성용 구리 페이스트 및 접합체의 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20250129

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20250129

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20250129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20250207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20250318

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20250331

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7670251

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150