以下に、本開示の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の各実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
[固体撮像素子の概略構成例]
図1~図19を用いて、固体撮像素子の概略構成例について説明する。
(固体撮像素子の回路構成例)
図1は、本開示の各実施形態に適用される固体撮像素子1の概略構成の一例を示す図である。固体撮像素子1は、受光した光を電気信号に変換して画素信号として出力する。この例では、固体撮像素子1はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサとして構成されている。
図1に示すように、固体撮像素子1は、第1基板10、第2基板20、及び第3基板30の3つの基板を備えている。固体撮像素子1は、これらの3つの基板を貼り合わせて構成された3次元構造の撮像装置である。第1基板10、第2基板20、及び第3基板30は、この順に積層されている。
第1基板10は、半導体基板11に、光電変換を行う複数のセンサ画素12を有している。複数のセンサ画素12は、第1基板10における画素領域13内に行列状に設けられている。第2基板20は、半導体基板21に、センサ画素12から出力された電荷に基づく画素信号を出力する読み出し回路22を4つのセンサ画素12ごとに1つずつ有している。第2基板20は、行方向に延在する複数の画素駆動線23と、列方向に延在する複数の垂直信号線24とを有している。第3基板30は、半導体基板31に、画素信号を処理するロジック回路32を有している。ロジック回路32は、例えば、垂直駆動回路33、カラム信号処理回路34、水平駆動回路35、及びシステム制御回路36を有している。ロジック回路32、より具体的には水平駆動回路35は、センサ画素12ごとの出力電圧Voutを外部に出力する。ロジック回路32では、例えば、ソース電極およびドレイン電極と接する不純物拡散領域の表面に、自己整合シリサイド(SALICIDE:Self Aligned Silicide)プロセスを用いて形成されたCoSi2やNiSi等のシリサイドからなる低抵抗領域が形成されていてもよい。
垂直駆動回路33は、例えば、複数のセンサ画素12を行単位で順に選択する。カラム信号処理回路34は、例えば、垂直駆動回路33によって選択された行の各センサ画素12から出力される画素信号に対して、相関二重サンプリング(CDS:Correlated Double Sampling)処理を施す。カラム信号処理回路34は、例えば、CDS処理を施すことにより、画素信号の信号レベルを抽出し、各センサ画素12の受光量に応じた画素データを保持する。水平駆動回路35は、例えば、カラム信号処理回路34に保持されている画素データを順次、外部に出力する。システム制御回路36は、例えば、ロジック回路32内の垂直駆動回路33、カラム信号処理回路34および水平駆動回路35の各ブロックの駆動を制御する。
図2~図5は、センサ画素12および読み出し回路22の一例を表した図である。以下では、4つのセンサ画素12が1つの読み出し回路22を共有している場合について説明する。ここで、「共有」とは、4つのセンサ画素12の出力が共通の読み出し回路22に入力されることを指している。ただし、共有単位は画素数を問わない。例えば、後述する実施形態1,2のように、1つのセンサ画素12の出力が1つの読み出し回路22に入力されてもよい。また、本例と同様、実施形態3のように、4つのセンサ画素12の出力が1つの読み出し回路22に入力されてもよい。
図2に示すように、各センサ画素12は、互いに共通の構成要素を有している。図2には、各センサ画素12の構成要素を互いに区別するために、各センサ画素12の構成要素の符号の末尾に識別番号1,2,3,4が付与されている。以下では、各センサ画素12の構成要素を互いに区別する必要のある場合には、各センサ画素12の構成要素の符号の末尾に識別番号を付与する。各センサ画素12の構成要素を互いに区別する必要のない場合には、各センサ画素12の構成要素の符号の末尾の識別番号を省略する。
各センサ画素12は、例えば、フォトダイオードPDと、フォトダイオードPDに電気的に接続された転送トランジスタTRと、転送トランジスタTRを介してフォトダイオードPDから出力された電荷を一時的に保持するフローティングディフュージョンFDとを有している。フォトダイオードPDは、本開示の「光電変換素子」の一具体例に相当する。フォトダイオードPDは、光電変換を行って受光量に応じた電荷を発生する。フォトダイオードPDのカソードは転送トランジスタTRのソースに電気的に接続されており、フォトダイオードPDのアノードは接地線(GND)等の基準電位線に電気的に接続されている。転送トランジスタTRのドレインはフローティングディフュージョンFDに電気的に接続され、転送トランジスタTRのゲートは画素駆動線23(図1参照)に電気的に接続されている。転送トランジスタTRは、例えばCMOSトランジスタである。
1つの読み出し回路22を共有する各センサ画素12のフローティングディフュージョンFDは、互いに電気的に接続されるとともに、共通の読み出し回路22の入力端に電気的に接続されている。読み出し回路22は、例えば、リセットトランジスタRSTと、選択トランジスタSELと、増幅トランジスタAMPとを有している。なお、選択トランジスタSELは、必要に応じて省略してもよい。読み出し回路22の入力端であるリセットトランジスタRSTのソースはフローティングディフュージョンFDに電気的に接続されており、リセットトランジスタRSTのドレインは電源線VDDおよび増幅トランジスタAMPのドレインに電気的に接続されている。リセットトランジスタRSTのゲートは画素駆動線23(図1参照)に電気的に接続されている。増幅トランジスタAMPのソースは選択トランジスタSELのドレインに電気的に接続されており、増幅トランジスタAMPのゲートはリセットトランジスタRSTのソースに電気的に接続されている。読み出し回路22の出力端である選択トランジスタSELのソースは垂直信号線24に電気的に接続されており、選択トランジスタSELのゲートは画素駆動線23(図1参照)に電気的に接続されている。
転送トランジスタTRがオン状態となると、フォトダイオードPDの電荷がフローティングディフュージョンFDに転送される。リセットトランジスタRSTは、フローティングディフュージョンFDの電位を所定の電位にリセットする。リセットトランジスタRSTがオン状態となると、フローティングディフュージョンFDの電位が電源線VDDの電位にリセットされる。選択トランジスタSELは、読み出し回路22からの画素信号の出力タイミングを制御する。増幅トランジスタAMPは、画素信号として、フローティングディフュージョンFDに保持された電荷のレベルに応じた電圧の信号を生成する。増幅トランジスタAMPは、ソースフォロア型のアンプを構成しており、フォトダイオードPDで発生した電荷のレベルに応じた電圧の画素信号を出力する。増幅トランジスタAMPは、選択トランジスタSELがオン状態となると、フローティングディフュージョンFDの電位を増幅して、その電位に応じた電圧を、垂直信号線24を介してカラム信号処理回路34に出力する。リセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、および選択トランジスタSELは、例えばCMOSトランジスタである。
なお、図3に示すように、選択トランジスタSELが、電源線VDDと増幅トランジスタAMPとの間に設けられていてもよい。この場合、リセットトランジスタRSTのドレインが電源線VDDおよび選択トランジスタSELのドレインに電気的に接続されている。選択トランジスタSELのソースは増幅トランジスタAMPのドレインに電気的に接続されており、選択トランジスタSELのゲートは画素駆動線23(図1参照)に電気的に接続されている。読み出し回路22の出力端である増幅トランジスタAMPのソースは垂直信号線24に電気的に接続されており、増幅トランジスタAMPのゲートはリセットトランジスタRSTのソースに電気的に接続されている。
また、図4及び図5に示すように、FD転送トランジスタFDGが、リセットトランジスタRSTのソースと増幅トランジスタAMPのゲートとの間に設けられていてもよい。FD転送トランジスタFDGは、変換効率を切り替える際に用いられる。一般に、暗い場所での撮影時には画素信号が小さい。Q=CVに基づき、電荷電圧変換を行う際に、フローティングディフュージョンFDのFD容量Cが大きければ、増幅トランジスタAMPで変換した際の電圧Vが小さくなってしまう。一方、明るい場所では、画素信号が大きくなるので、FD容量Cが大きくなければ、フローティングディフュージョンFDで、フォトダイオードPDの電荷を受け切れない。さらに、増幅トランジスタAMPで変換した際の電圧Vが大きくなりすぎないように、FD容量Cが大きくなっている必要がある。これらを踏まえると、FD転送トランジスタFDGをオンにしたときには、FD転送トランジスタFDG分のゲート容量が増えるので、全体のFD容量Cが大きくなる。一方、FD転送トランジスタFDGをオフにしたときには、全体のFD容量Cが小さくなる。このように、FD転送トランジスタFDGをオン/オフ切り替えすることで、FD容量Cを可変にし、変換効率を切り替えることができる。
図6は、複数の読み出し回路22と、複数の垂直信号線24との接続態様の一例を表す図である。複数の読み出し回路22が、垂直信号線24の延在方向である列方向に並んで配置されている場合、複数の垂直信号線24は、読み出し回路22ごとに1つずつ割り当てられていてもよい。例えば、図6に示すように、4つの読み出し回路22が、垂直信号線24の延在方向に並んで配置されている場合、4つの垂直信号線24が、読み出し回路22ごとに1つずつ割り当てられていてもよい。なお、図6では、各垂直信号線24を区別するために、各垂直信号線24の符号の末尾に識別番号1,2,3,4が付与されている。
(固体撮像素子の物理構成例)
図7及び図8は、固体撮像素子1の水平方向の断面構成の一例を表した図である。図7及び図8の上側の図は、図1の第1基板10の水平方向における断面構成の一例を表す図である。図7及び図8の下側の図は、図1の第2基板20の水平方向における断面構成の一例を表す図である。図7には、2×2の4つのセンサ画素12を2組、第2方向Hに並べた構成が例示されており、図8には、2×2の4つのセンサ画素12を4組、第1方向Vおよび第2方向Hに並べた構成が例示されている。なお、図7及び図8の上側の断面図では、図1の第1基板10の水平方向における断面構成の一例を表す図に、半導体基板11の表面構成の一例を表す図が重ね合わされている。また、図7及び図8の下側の断面図では、図1の第2基板20の水平方向における断面構成の一例を表す図に、半導体基板21の表面構成の一例を表す図が重ね合わされている。
図7及び図8に示すように、複数の貫通配線54、複数の貫通配線48および複数の貫通配線47は、第1基板10の面内において、図7の上下方向である第1方向V、または、図8の左右方向である第2方向Hに帯状に並んで配置されている。なお、図7及び図8には、複数の貫通配線54、複数の貫通配線48および複数の貫通配線47が第1方向Vまたは第2方向Hに2列に並んで配置されている場合が例示されている。第1方向Vまたは第2方向Hは、マトリクス状に配置された複数のセンサ画素12の2つの配列方向である行方向および列方向のうち、例えば一方の配列方向である列方向と平行となっている。読み出し回路22を共有する4つのセンサ画素12において、4つのフローティングディフュージョンFDは、例えば、画素分離部43を介して互いに近接して配置されている。読み出し回路22を共有する4つのセンサ画素12において、4つの転送トランジスタTRのゲート電極TGは、4つのフローティングディフュージョンFDを囲むように配置されており、例えば、4つのゲート電極TGによって円環形状となっている。
上述の半導体基板21のうち複数の貫通配線54が貫通する部分に存在する絶縁層53は、第1方向Vまたは第2方向Hに延在する複数のブロックで構成されている。半導体基板21は、第1方向Vまたは第2方向Hに延在するとともに、上記絶縁層53を介して互いに直交する第1方向Vまたは第2方向Hに並んで配置された複数の島状のブロック21Aで構成されている。各ブロック21Aには、例えば、複数組のリセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、及び選択トランジスタSELが設けられている。4つのセンサ画素12によって共有される1つの読み出し回路22は、例えば、4つのセンサ画素12と対向する領域内にある、リセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、及び選択トランジスタSELによって構成されている。4つのセンサ画素12によって共有される1つの読み出し回路22は、例えば、上記絶縁層53の左隣りのブロック21A内の増幅トランジスタAMPと、上記絶縁層53の右隣りのブロック21A内のリセットトランジスタRST及び選択トランジスタSELとによって構成されている。
図9~図12は、固体撮像素子1の水平面内での配線レイアウトの一例を表した図である。図9~図12には、4つのセンサ画素12によって共有される1つの読み出し回路22が4つのセンサ画素12と対向する領域内に設けられている場合が例示されている。図9~図12に記載の配線は、例えば、上述の画素トランジスタ上に設けられた図示しない配線層において互いに異なる層内に設けられている。配線層は、例えば複数の画素駆動線23および複数の垂直信号線24、配線層の表面に露出し、第2基板20と第3基板30との電気的な接続に用いられる図示しないパッド電極等を有している。
互いに隣接する4つの貫通配線54は、例えば、図9に示すように、接続配線55と電気的に接続されている。互いに隣接する4つの貫通配線54は、さらに、例えば、接続配線55および接続部59を介して、絶縁層53の左隣りブロック21Aに含まれる増幅トランジスタAMPのゲートと、絶縁層53の右隣りブロック21Aに含まれるリセットトランジスタRSTのゲートとに電気的に接続されている。
電源線VDDは、例えば、図10に示すように、第2方向Hに並んで配置された各読み出し回路22と対向する位置に配置されている。電源線VDDは、例えば、接続部59を介して、第2方向Hに並んで配置された各読み出し回路22の増幅トランジスタAMPのドレイン及びリセットトランジスタRSTのドレインに電気的に接続されている。2本の画素駆動線23が、例えば、第2方向Hに並んで配置された各読み出し回路22と対向する位置に配置されている。一方の画素駆動線23は、例えば、第2方向Hに並んで配置された各読み出し回路22のリセットトランジスタRSTのゲートに電気的に接続された配線RSTGである。他方の画素駆動線23は、例えば、第2方向Hに並んで配置された各読み出し回路22の選択トランジスタSELのゲートに電気的に接続された配線SELGである。各読み出し回路22において、増幅トランジスタAMPのソースと、選択トランジスタSELのドレインとが、例えば、配線25を介して、互いに電気的に接続されている。
図11に示すように、2本の電源線VSSは、例えば、第2方向Hに並んで配置された各読み出し回路22と対向する位置に配置されている。各電源線VSSは、例えば、第2方向Hに並んで配置された各センサ画素12と対向する位置において、複数の貫通配線47に電気的に接続されている。4本の画素駆動線23が、例えば、第2方向Hに並んで配置された各読み出し回路22と対向する位置に配置されている。4本の画素駆動線23の各々は、例えば、第2方向Hに並んで配置された各読み出し回路22に対応する4つのセンサ画素12のうちの1つのセンサ画素12の貫通配線48に電気的に接続された配線TRGである。つまり、制御線として機能する4本の画素駆動線23は、第2方向Hに並んで配置された各センサ画素12の転送トランジスタTRのゲート電極TGに電気的に接続されている。図11では、各配線TRGを区別するために、各配線TRGの末尾に識別子1,2,3,4が付与されている。
図12に示すように、垂直信号線24は、例えば、第1方向Vに並んで配置された各読み出し回路22と対向する位置に配置されている。出力線として機能する垂直信号線24は、例えば、第1方向Vに並んで配置された各読み出し回路22の出力端である増幅トランジスタAMPのソースに電気的に接続されている。
(変形例1)
図13及び図14は、上記の固体撮像素子1の水平方向の断面構成の一変形例を表す図である。図13及び図14の上側の図は、図1の第1基板10の水平方向における断面構成の一変形例であり、図13の下側の図は、図1の第2基板20の水平方向における断面構成の一変形例である。なお、図13及び図14の上側の断面図では、図1の第1基板10の水平方向における断面構成の一変形例を表す図に、図1の半導体基板11の表面構成の一変形例を表す図が重ね合わされている。また、図13及び図14の下側の断面図では、図1の第2基板20の水平方向における断面構成の一変形例を表す図に、半導体基板21の表面構成の一変形例を表す図が重ね合わされている。
図13及び図14に示すように、図中の行列状に配置された複数のドットとして示される、複数の貫通配線54、複数の貫通配線48、および複数の貫通配線47は、第1基板10の面内において、図13及び図14の左右方向である第2方向Hに帯状に並んで配置されている。なお、図13及び図14には、複数の貫通配線54、複数の貫通配線48、および複数の貫通配線47が第2方向Hに2列に並んで配置されている場合が例示されている。読み出し回路22を共有する4つのセンサ画素12において、4つのフローティングディフュージョンFDは、例えば、画素分離部43を介して互いに近接して配置されている。読み出し回路22を共有する4つのセンサ画素12において、4つの転送ゲートTG1,TG2,TG3,TG4は、4つのフローティングディフュージョンFDを囲むように配置されており、例えば、4つの転送ゲートTGによって円環形状となっている。
絶縁層53は、第2方向Hに延在する複数のブロックで構成されている。半導体基板21は、第2方向Hに延在するとともに、絶縁層53を介して第2方向Hと直交する第1方向Vに並んで配置された複数の島状のブロック21Aで構成されている。各ブロック21Aには、例えば、リセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、および選択トランジスタSELが設けられている。4つのセンサ画素12によって共有される1つの読み出し回路22は、例えば、4つのセンサ画素12と正対して配置されておらず、第1方向Vにずれて配置されている。
図13では、4つのセンサ画素12によって共有される1つの読み出し回路22は、第2基板20において、4つのセンサ画素12と対向する領域を第1方向Vにずらした領域内にある、リセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、および選択トランジスタSELによって構成されている。4つのセンサ画素12によって共有される1つの読み出し回路22は、例えば、1つのブロック21A内の増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRST、および選択トランジスタSELによって構成されている。
図14では、4つのセンサ画素12によって共有される1つの読み出し回路22は、第2基板20において、4つのセンサ画素12と対向する領域を第1方向Vにずらした領域内にある、リセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、選択トランジスタSEL、およびFD転送トランジスタFDGによって構成されている。4つのセンサ画素12によって共有される1つの読み出し回路22は、例えば、1つのブロック21A内の増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRST、選択トランジスタSEL、およびFD転送トランジスタFDGによって構成されている。
本変形例では、4つのセンサ画素12によって共有される1つの読み出し回路22は、例えば、4つのセンサ画素12と正対して配置されておらず、4つのセンサ画素12と正対する位置から第1方向Vにずれて配置されている。このようにした場合には、配線25(図10参照)を短くすることができ、または、配線25を省略して、増幅トランジスタAMPのソースと、選択トランジスタSELのドレインとを共通の不純物領域で構成することもできる。その結果、読み出し回路22のサイズを小さくしたり、読み出し回路22内の他の箇所のサイズを大きくしたりすることができる。
(変形例2)
図15は、上記の固体撮像素子1の水平方向の断面構成の一変形例を表す図である。図15には、図7の断面構成の一変形例が示されている。
本変形例では、半導体基板21が、絶縁層53を介して第1方向Vおよび第2方向Hに並んで配置された複数の島状のブロック21Aで構成されている。各ブロック21Aには、例えば、一組のリセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、および選択トランジスタSELが設けられている。このようにした場合には、互いに隣接する読み出し回路22同士のクロストークを、絶縁層53によって抑制することができ、再生画像上での解像度低下や混色による画質劣化を抑制することができる。
(変形例3)
図16は、上記の固体撮像素子1の水平方向の断面構成の一変形例を表す図である。図16には、図15の断面構成の一変形例が示されている。
本変形例では、4つのセンサ画素12によって共有される1つの読み出し回路22が、例えば、4つのセンサ画素12と正対して配置されておらず、第1方向Vにずれて配置されている。本変形例では、さらに、変形例2と同様、半導体基板21が、絶縁層53を介して第1方向Vおよび第2方向Hに並んで配置された複数の島状のブロック21Aで構成されている。各ブロック21Aには、例えば、一組のリセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、および選択トランジスタSELが設けられている。本変形例では、さらに、複数の貫通配線47および複数の貫通配線54が、第2方向Hにも配列されている。具体的には、複数の貫通配線47が、ある読み出し回路22を共有する4つの貫通配線54と、その読み出し回路22の第2方向Hに隣接する他の読み出し回路22を共有する4つの貫通配線54との間に配置されている。このようにした場合には、互いに隣接する読み出し回路22同士のクロストークを、絶縁層53および貫通配線47によって抑制することができ、再生画像上での解像度低下や混色による画質劣化を抑制することができる。
(変形例4)
図17は、上記の固体撮像素子1の水平方向の断面構成の一例を表した図である。図17には、図7の断面構成の一変形例が示されている。
本変形例では、第1基板10は、フォトダイオードPDおよび転送トランジスタTRをセンサ画素12ごとに有し、フローティングディフュージョンFDを4つのセンサ画素12ごとに共有している。従って、本変形例では、4つのセンサ画素12ごとに、1つの貫通配線54が設けられている。
マトリクス状に配置された複数のセンサ画素12において、1つのフローティングディフュージョンFDを共有する4つのセンサ画素12に対応する単位領域を、1つのセンサ画素12分だけ第1方向Vにずらすことにより得られる領域に対応する4つのセンサ画素12を、便宜的に、4つのセンサ画素12Aと称することとする。このとき、本変形例では、第1基板10は、貫通配線47を4つのセンサ画素12Aごとに共有している。従って、本変形例では、4つのセンサ画素12Aごとに、1つの貫通配線47が設けられている。
本変形例では、第1基板10は、フォトダイオードPDおよび転送トランジスタTRをセンサ画素12ごとに分離する画素分離部43を有している。画素分離部43は、半導体基板11の法線方向から見て、センサ画素12を完全には囲っておらず、フローティングディフュージョンFDに接続される貫通配線54の近傍と、貫通配線47の近傍に、未形成領域である隙間を有している。そして、その隙間によって、4つのセンサ画素12による1つの貫通配線54の共有や、4つのセンサ画素12Aによる1つの貫通配線47の共有を可能にしている。本変形例では、第2基板20は、フローティングディフュージョンFDを共有する4つのセンサ画素12ごとに読み出し回路22を有している。
図18は、本変形例にかかる固体撮像素子1の水平方向の断面構成の一例を表した図である。図18には、図15の断面構成の一変形例が示されている。本変形例では、第1基板10は、フォトダイオードPDおよび転送トランジスタTRをセンサ画素12ごとに有し、フローティングディフュージョンFDを4つのセンサ画素12ごとに共有している。さらに、第1基板10は、フォトダイオードPDおよび転送トランジスタTRをセンサ画素12ごとに分離する画素分離部43を有している。
図19は、本変形例にかかる固体撮像素子1の水平方向の断面構成の一例を表した図である。図19には、図16の断面構成の一変形例が示されている。本変形例では、第1基板10は、フォトダイオードPDおよび転送トランジスタTRをセンサ画素12ごとに有し、フローティングディフュージョンFDを4つのセンサ画素12ごとに共有している。さらに、第1基板10は、フォトダイオードPDおよび転送トランジスタTRをセンサ画素12ごとに分離する画素分離部43を有している。
(変形例5)
図20は、変形例にかかる固体撮像素子1の回路構成の一例を表した図である。本変形例にかかる固体撮像素子1は、列並列ADC搭載のCMOSイメージセンサである。
図20に示すように、本変形例にかかる固体撮像素子1は、光電変換素子を含む複数のセンサ画素12が行列状に2次元配置されてなる画素領域13に加えて、垂直駆動回路33、カラム信号処理回路34、参照電圧供給部38、水平駆動回路35、水平出力線37、およびシステム制御回路36を有する構成となっている。
このシステム構成において、システム制御回路36は、マスタークロックMCKに基づいて、垂直駆動回路33、カラム信号処理回路34、参照電圧供給部38、および水平駆動回路35などの動作の基準となるクロック信号や制御信号などを生成し、垂直駆動回路33、カラム信号処理回路34、参照電圧供給部38、および水平駆動回路35などに対して与える。
また、垂直駆動回路33は、画素領域13の各センサ画素12とともに、第1基板10に形成されており、さらに、読み出し回路22の形成されている第2基板20にも形成される。カラム信号処理回路34、参照電圧供給部38、水平駆動回路35、水平出力線37、及びシステム制御回路36は、第3基板30に形成される。
センサ画素12としては、ここでは図示を省略するが、例えば、フォトダイオードPDの他に、フォトダイオードPDで光電変換して得られる電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する転送トランジスタTRを有する構成を用いることができる。また、読み出し回路22としては、ここでは図示を省略するが、例えば、フローティングディフュージョンFDの電位を制御するリセットトランジスタRSTと、フローティングディフュージョンFDの電位に応じた信号を出力する増幅トランジスタAMPと、画素選択を行うための選択トランジスタSELとを有する3トランジスタ構成のものを用いることができる。
画素領域13には、センサ画素12が2次元配置されるとともに、このm行n列の画素配置に対して行毎に画素駆動線23が配線され、列毎に垂直信号線24が配線されている。複数の画素駆動線23の各一端は、垂直駆動回路33の各行に対応した各出力端に接続されている。垂直駆動回路33は、シフトレジスタなどによって構成され、複数の画素駆動線23を介して画素領域13の行アドレスや行走査の制御を行う。
カラム信号処理回路34は、例えば、画素領域13の画素列毎、すなわち、垂直信号線24毎に設けられたADC(アナログ-デジタル変換回路)34-1~34-mを有し、画素領域13の各センサ画素12から列毎に出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して出力する。
参照電圧供給部38は、時間が経過するにつれてレベルが傾斜状に変化する、いわゆるランプ(RAMP)波形の参照電圧Vrefを生成する手法として、例えばDAC(デジタル-アナログ変換回路)38Aを有している。なお、ランプ波形の参照電圧Vrefを生成する手法としては、DAC38Aに限られない。
DAC38Aは、システム制御回路36から与えられる制御信号CS1による制御の下に、当該システム制御回路36から与えられるクロックCKに基づいてランプ波形の参照電圧Vrefを生成してカラム処理部15のADC34-1~34-mに対して供給する。
なお、ADC34-1~34-mの各々は、センサ画素12全ての情報を読み出すプログレッシブ走査方式での通常フレームレートモードと、通常フレームレートモード時に比べて、センサ画素12の露光時間を1/Nに設定してフレームレートをN倍、例えば2倍に上げる高速フレームレートモードとの各動作モードに対応したAD変換動作を選択的に行い得る構成となっている。この動作モードの切り替えは、システム制御回路36から与えられる制御信号CS2,CS3による制御によって実行される。また、システム制御回路36に対しては、外部のシステムコントローラ(不図示)から、通常フレームレートモードと高速フレームレートモードの各動作モードとを切り替えるための指示情報が与えられる。
ADC34-1~34-mは全て同じ構成となっており、ここでは、ADC34-mを例に挙げて説明する。ADC34-mは、比較器34A、計数手段である例えばアップ/ダウンカウンタ(U/DCNT)34B、転送スイッチ34Cおよびメモリ装置34Dを有する構成となっている。
比較器34Aは、画素領域13のn列目の各センサ画素12から出力される信号に応じた垂直信号線24の信号電圧Vxと、参照電圧供給部38から供給されるランプ波形の参照電圧Vrefとを比較し、例えば、参照電圧Vrefが信号電圧Vxよりも大きくなるときに出力Vcoが“H”レベルになり、参照電圧Vrefが信号電圧Vx以下のときに出力Vcoが“L”レベルになる。
アップ/ダウンカウンタ34Bは非同期カウンタであり、システム制御回路36から与えられる制御信号CS2による制御の下に、システム制御回路36からクロックCKがDAC18Aと同時に与えられ、当該クロックCKに同期してダウン(DOWN)カウントまたはアップ(UP)カウントを行うことにより、比較器34Aでの比較動作の開始から比較動作の終了までの比較期間を計測する。
具体的には、通常フレームレートモードでは、1つのセンサ画素12からの信号の読み出し動作において、1回目の読み出し動作時にダウンカウントを行うことにより1回目の読み出し時の比較時間を計測し、2回目の読み出し動作時にアップカウントを行うことにより2回目の読み出し時の比較時間を計測する。
一方、高速フレームレートモードでは、ある行のセンサ画素12についてのカウント結果をそのまま保持しておき、引き続き、次の行のセンサ画素12について、前回のカウント結果から1回目の読み出し動作時にダウンカウントを行うことで1回目の読み出し時の比較時間を計測し、2回目の読み出し動作時にアップカウントを行うことで2回目の読み出し時の比較時間を計測する。
転送スイッチ34Cは、システム制御回路36から与えられる制御信号CS3による制御の下に、通常フレームレートモードでは、ある行のセンサ画素12についてのアップ/ダウンカウンタ34Bのカウント動作が完了した時点でオン(閉)状態となって当該アップ/ダウンカウンタ34Bのカウント結果をメモリ装置34Dに転送する。
一方、例えばN=2の高速フレームレートでは、ある行のセンサ画素12についてのアップ/ダウンカウンタ34Bのカウント動作が完了した時点でオフ(開)状態のままであり、引き続き、次の行のセンサ画素12についてのアップ/ダウンカウンタ34Bのカウント動作が完了した時点でオン状態となって当該アップ/ダウンカウンタ34Bの垂直2画素分についてのカウント結果をメモリ装置34Dに転送する。
このようにして、画素領域13の各センサ画素12から垂直信号線24を経由して列毎に供給されるアナログ信号が、ADC34-1~34-mにおける比較器34Aおよびアップ/ダウンカウンタ34Bの各動作により、Nビットのデジタル信号に変換されてメモリ装置34Dに格納される。
水平駆動回路35は、シフトレジスタなどによって構成され、カラム信号処理回路34におけるADC34-1~34-mの列アドレスや列走査の制御を行う。この水平駆動回路35による制御の下に、ADC34-1~34-mの各々でAD変換されたNビットのデジタル信号は順に水平出力線37に読み出され、当該水平出力線37を経由して撮像データとして出力される。
なお、本開示には直接関連しないため特に図示しないが、水平出力線37を経由して出力される撮像データに対して各種の信号処理を施す回路等を、上記構成要素以外に設けることも可能である。
上記構成の本変形例にかかる列並列ADC搭載の固体撮像素子1では、アップ/ダウンカウンタ34Bのカウント結果を、転送スイッチ34Cを介して選択的にメモリ装置34Dに転送することができるため、アップ/ダウンカウンタ34Bのカウント動作と、当該アップ/ダウンカウンタ34Bのカウント結果の水平出力線37への読み出し動作とを独立して制御することが可能である。
図21は、図20の固体撮像素子1を、第1基板10、第2基板20、第3基板30の3つの基板を積層して構成した例を表す。
本変形例では、第1基板10において、中央部分に、複数のセンサ画素12を含む画素領域13が形成されており、画素領域13の周囲に垂直駆動回路33が形成されている。
また、第2基板20において、中央部分に、複数の読み出し回路22を含む読み出し回路領域15が形成されており、読み出し回路領域15の周囲に垂直駆動回路33が形成されている。
また、第3基板30において、カラム信号処理回路34、水平駆動回路35、システム制御回路36、水平出力線37、および参照電圧供給部38が形成されている。
上記構成により、上記図1の構成およびその変形例と同様、基板同士を電気的に接続する構造に起因して、チップサイズが大きくなったり、1画素あたりの面積の微細化を阻害したりしてしまうことがない。その結果、今までと同等のチップサイズで、1画素あたりの面積の微細化を阻害することのない3層構造の固体撮像素子1を提供することができる。なお、垂直駆動回路33は、第1基板10のみに形成されても、第2基板20のみに形成されてもよい。
(変形例6)
図22は、本変形例にかかる固体撮像素子1の断面構成の一変形例を表す。上記図1の構成およびその変形例では、固体撮像素子1は、第1基板10、第2基板20、第3基板30の3つの基板を積層して構成されていた。しかし、上記図1の構成およびその変形例において、固体撮像素子1が、第1基板10、第2基板20の2つの基板を積層して構成されていてもよい。
このとき、ロジック回路32は、例えば、図22に示すように、第1基板10と、第2基板20とに分けて形成されている。ここで、ロジック回路32のうち、第1基板10側に設けられた回路32Aでは、高温プロセスに耐え得る材料(例えば、high-k)からなる高誘電率膜とメタルゲート電極とが積層されたゲート構造を有するトランジスタが設けられている。一方、第2基板20側に設けられた回路32Bでは、ソース電極およびドレイン電極と接する不純物拡散領域の表面に、自己整合シリサイド(SALICIDE:Self Aligned Silicide)プロセスを用いて形成されたCoSi2やNiSi等のシリサイドからなる低抵抗領域が形成されている。シリサイドからなる低抵抗領域は、このように、半導体基板の材料と金属との化合物で形成されている。
これにより、センサ画素12を形成する際に、熱酸化などの高温プロセスを用いることができる。また、ロジック回路32のうち、第2基板20側に設けられた回路32Bにおいて、ソース電極およびドレイン電極と接する不純物拡散領域の表面に、シリサイドからなる低抵抗領域26を設けた場合には、接触抵抗を低減することができる。その結果、ロジック回路32での演算速度を高速化することができる。
図23は、上記図1の構成およびその変形例にかかる固体撮像素子1の断面構成の一変形例を表す。上記図1の構成およびその変形例にかかる第3基板30のロジック回路32において、ソース電極およびドレイン電極と接する不純物拡散領域の表面に、自己整合シリサイド(SALICIDE:Self Aligned Silicide)プロセスを用いて形成されたCoSi2やNiSi等のシリサイドからなる低抵抗領域37が形成されていてもよい。これにより、センサ画素12を形成する際に、熱酸化などの高温プロセスを用いることができる。また、ロジック回路32において、ソース電極およびドレイン電極と接する不純物拡散領域の表面に、シリサイドからなる低抵抗領域37を設けた場合には、接触抵抗を低減することができる。その結果、ロジック回路32での演算速度を高速化することができる。
[実施形態1]
図24~図34を用いて、実施形態1の固体撮像素子について説明する。
(固体撮像素子の全体構成例)
図24は、本開示の実施形態1にかかる固体撮像素子100の断面の一部を示す図である。図24に示すように、固体撮像素子100は、基板200と、基板300と、基板400と、が貼り合わされた構造を備える。図24に示す面501は、基板200と基板300とが貼り合わされる面を示す。また、図24に示す面502は、基板300と基板400とが貼り合わされる面を示す。これらの基板200~400は互いに電気的に接続されている。
シリコン基板等の半導体基板である基板200は、複数の光電変換素子102を備える。光電変換素子102は、光電変換により、受光した光を受光した光量に応じた電気信号に変換する。1つの光電変換素子102は1つの画素に対応する。光電変換素子102は、例えばPN接合のフォトダイオードで構成される。1つの光電変換素子102が、複数のフォトダイオードを含んでいてもよい。図24の例では、光電変換素子102は、基板200のN型の半導体領域201と、その側面を覆うように形成されるP型の半導体領域202とで構成されている。それぞれの光電変換素子102は、画素を分離する画素分離部203によって電気的に分離されている。画素分離部203は、金属、絶縁膜(例えばSiO2など)、これらの組み合わせなどで構成される。
光電変換素子102の下端、つまり、基板200の下面は、絶縁膜211で覆われている。絶縁膜211は、例えば固定電荷を有する膜等で構成されている。絶縁膜211の下端には、絶縁膜等である平坦化膜213が更に配置されてもよい。絶縁膜211は、例えば酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化アルミニウムなどの金属酸化膜である。平坦化膜213は、例えば酸化シリコン、窒化シリコンなどの絶縁膜である。絶縁膜211及び平坦化膜213は、それぞれ複数層設けられてもよい。
絶縁膜211の下方にはカラーフィルタ212が配置される。カラーフィルタ212の下にはオンチップレンズ214が配置される。オンチップレンズ214は、照射された光を集光する。集光された光はカラーフィルタ212を介して光電変換素子102へと導かれる。
光電変換素子102の上には、P型の半導体領域204(Pウェル)が形成されている。図24の例では、光電変換素子102を構成するP型の半導体領域202は、半導体領域204の側面の一部を覆うように突き出ている。ただし、P型の半導体領域202の深さは任意である。例えば半導体領域202の上面と半導体領域204の下面とが同じ高さであってもよい。
光電変換素子102の更に上方には、N型の転送トランジスタ103が配置されている。具体的には、半導体領域204の表面近傍には、N型のドレイン領域221およびN型のソース領域222が形成されている。半導体領域204上のN型のドレイン領域221とN型のソース領域222との間にはゲート電極223が形成されている。これらのドレイン領域221、ソース領域222、及びゲート電極223が、転送トランジスタ103を構成している。
図24の例では、ゲート電極223は、光電変換素子102を構成するN型の半導体領域201へ繋がっている。このように、転送トランジスタ103は、1つの光電変換素子102に対して1つ設けられる。転送トランジスタ103は、光電変換素子102から出力される電気信号を画素トランジスタへ転送する。
転送トランジスタ103のソース領域222は、フローティングディフュージョン(FD)として機能する。フローティングディフュージョンは、光電変換素子102から出力される電気信号を一時的に保持する。フローティングディフュージョンとしてのソース領域222を含む転送トランジスタ103は絶縁膜240で覆われている。絶縁膜240上には基板300が配置される。
P型のシリコン基板等の半導体基板である基板300は、複数のN型の増幅トランジスタ104を含む画素トランジスタを備える。増幅トランジスタ104等の画素トランジスタは、1つの転送トランジスタ103に対して1つ設けられる。画素トランジスタは、光電変換素子102で受光した光量に応じた電気信号を読み出す処理を行う。例えば、増幅トランジスタ104は、転送トランジスタ103により光電変換素子102から転送された電気信号を増幅して出力する。
増幅トランジスタ104のゲート電極313には配線D1が接続される。配線D1は、コンタクトCfdを介してフローティングディフュージョンとしての、転送トランジスタ103のソース領域222に接続される。
図24の例では、基板300には、4層に亘って配線D1~D4が形成されている。配線D1は第1層目の最下層に形成される配線である。配線D4は第4層目の最上層に形成される配線である。なお、配線の層数は4つに限られず、設計条件等に応じて任意に変更可能である。増幅トランジスタ104及び配線D1~D4は絶縁膜340で覆われている。
シリコン基板等の半導体基板である基板400は、上下が反転されて基板300の配線D4上に接合される。図24の例では、配線D4と基板400の配線との接合点503は、画素が配置される画素領域に重畳する。基板400の配線には、複数のロジックトランジスタTrが接続される。基板400の配線およびロジックトランジスタTrは絶縁膜440に覆われている。基板400の配線およびロジックトランジスタTrにより信号処理回路としてのロジック回路が構成される。ロジック回路は、光電変換素子102で生成された電気信号等を処理する、固体撮像素子100の周辺回路にあたる。
(固体撮像素子の詳細構成例)
次に、図25を用いて、実施形態1の固体撮像素子100の詳細構成例について説明する。図25は、本開示の実施形態1にかかる固体撮像素子100の基板200,300の貼り合わせ位置近傍を示す模式図である。図25(a)は基板200,300の貼り合わせ位置近傍を示す断面図であり、(b)は基板300の上面図である。ただし、図25(a)において、コンタクトCgの位置はずらされている。また、図25(b)において、絶縁膜340および配線D1は省略されている。また、図25においては、画素トランジスタの例として増幅トランジスタ104を示す。
図25に示すように、固体撮像素子100は、光電変換素子102を有する第1の半導体基板としての基板200と、基板200に絶縁膜240を介して対向する第2の半導体基板としての基板300と、を備える。基板200は接地されている。すなわち、基板200の電位は0Vに固定されている。基板200は、ゲート電極223と、フローティングディフュージョンとしてのN型のソース領域222とを備える転送トランジスタ103を有する。転送トランジスタ103は、例えばMOS(Metal Oxide Semiconductor)型の電界効果トランジスタ(MOSFET)として構成されている。
基板300は、第1の主面としての主面MSaに光電変換素子102から出力される電気信号を増幅する増幅トランジスタ104を有する。増幅トランジスタ104は、例えばMOSFETとして構成されている。増幅トランジスタ104は、基板300に設けられたN型のソース領域312及びN型のドレイン領域311を有する。ソース領域312及びドレイン領域311の間の基板300上には、増幅トランジスタ104のゲート電極313が配置されている。ソース領域312には図示しない上層の配線と接続されるコンタクトCsが設けられている。ドレイン領域311にはCu等の配線D1aに接続されるコンタクトCdが設けられている。ゲート電極313にはCu等の配線D1に接続されるコンタクトCgが設けられている。配線D1にはコンタクトCfdが接続されている。コンタクトCfdの他端は転送トランジスタ103のソース領域222に接続されている。
基板300は、主面MSaとは反対側の第2の主面としての主面MSbに基板300よりも低抵抗の領域としての基板コンタクト層302を有する。具体的には、基板300は或る導電型、例えばP型を有し、基板コンタクト層302は、基板300の他の領域301よりも高濃度の不純物を含む。主面MSaに設けられた増幅トランジスタ104のN型のソース領域312及びN型のドレイン領域311と、主面MSbに設けられたP+型の基板コンタクト層302とは、基板300の他の領域301により隔てられている。ここで、基板コンタクト層302は、必ずしも全体が低抵抗である必要はなく、また、高濃度の不純物を含んでいる必要はない。基板コンタクト層302のうち、少なくとも一部の領域が、基板300の他の領域301よりも低抵抗であり、また、高濃度の不純物を含んでいればよい。したがって、基板コンタクト層302における不純物濃度は基板コンタクト層302全体に亘って均一でなくともよい。
基板300は、基板コンタクト層302を介して接地されている。具体的には、固体撮像素子100は、基板300の基板コンタクト層302から基板200側へと延びるコンタクトCsubを備える。より具体的には、基板300は、基板200に主面MSb側を向けて配置され、固体撮像素子100は、基板300の基板コンタクト層302と基板200とを接続するコンタクトCsubを備える。これにより、基板300は、基板コンタクト層302及び基板200を介して接地されることとなる。すなわち、基板300の電位は0Vに固定されている。
(固体撮像素子の製造処理の例)
次に、図26~図28を用いて、実施形態1の固体撮像素子100の製造処理の例について説明する。図26~図28は、本開示の実施形態1にかかる固体撮像素子100の製造処理の手順の一例を示すフロー図である。なお、図26~図28の左図は、固体撮像素子100の製造処理における断面図である。また、図26(a2)を除く図26~図28の右図は、固体撮像素子100の製造処理における上面図である。
図26(a1)に示すように、基板200に、N型の半導体領域201を含む光電変換素子102、P型の半導体領域204、転送トランジスタ103のゲート電極223、フローティングディフュージョンとしてのソース領域222を形成する。ゲート電極223及びソース領域222を絶縁膜240で覆う。絶縁膜240を貫通させて基板200に達する貫通孔を形成し、貫通孔にW等の導電材料を埋め込むことにより、コンタクトCsubを形成する。
図26(a2)に示すように、P型のシリコン基板等である基板300の主面MSbに、基板コンタクト層302を形成する。基板コンタクト層302は、例えば、イオン注入法、固相拡散法、またはプラズマドーピング法等で形成することができる。
イオン注入法を用いる場合には、例えば1×1016/cm3~1×1020/cm3程度のドーズ量で、基板300の主面MSbにボロンを注入し、600℃~900℃程度の熱処理を施すことで、基板コンタクト層302が形成される。
固相拡散法を用いる場合には、例えばホウケイ酸ガラス(BSG)膜等のシリコン酸化膜を、低圧化学気相成長(LP-CVD)法にてB2H6/SiH4/O2ガスで基板300の主面MSbに成膜する。そして、900℃程度の熱処理を施し、基板300側にボロンを拡散する。その後、フッ酸でBSG膜を除去することで、基板コンタクト層302が形成される。
プラズマドーピング法を用いる場合には、B2H6/He混合ガスをプラズマにて励起させ、基板300の主面MSb側にボロンを拡散させることで、基板コンタクト層302が形成される。
図26(b1),(b2)に示すように、基板コンタクト層302が形成された基板300を、主面MSb側を基板200に向けて図26(a1)の基板200に貼り合わせる。このとき、圧力を0.1MPa~数MPa加え、350℃~600℃程度の熱処理を施す。これにより、絶縁膜240を介して、基板300と基板200とが接合される。なお、基板300と基板200との貼り合わせ前に、基板300の貼り合わせ面および基板200の貼り合わせ面に、それぞれO2プラズマ処理を施してもよい。
図27(a1),(a2)に示すように、化学機械研磨(CMP)にて基板300を0.数μm~数μmの厚さまで研削する。
図27(b1),(b2)に示すように、増幅トランジスタ104等の画素トランジスタが形成される領域を残し、基板300に対して素子分離を行う。具体的には、画素トランジスタが形成される領域にフォトリソグラフィにてレジストパターンを形成し、ドライエッチングにて、その他の領域をエッチングする。レジストパターンをアッシングした後、CVD法にてシリコン酸化膜等の絶縁膜340を成膜して、基板300がエッチング除去された部分を埋め戻す。CMPにて余分な絶縁膜340を除去し、基板300の表面を露出させる。
図28(a1),(a2)に示すように、基板300の主面MSaに増幅トランジスタ104を形成する。具体的には、熱酸化法にて、基板300の表面に図示しないゲート酸化膜を形成する。CVD法でポリシリコン膜等を成膜し、フォトリソグラフィにてレジストパターンを形成してポリシリコン膜をエッチングし、レジストパターンをアッシングして、ゲート電極313を形成する。ゲート電極313の両側の基板300に、イオン注入によりリンまたはヒ素を注入し、高温急冷アニール(RTA)法にて熱処理を施すことにより、ソース領域312及びドレイン領域311を形成する。
図28(b1),(b2)に示すように、コンタクトCg,Cs,Cd,Cfdを形成する。具体的には、CVD法で、増幅トランジスタ104を覆う絶縁膜340を更に形成し、CMPで絶縁膜340の表面を平坦化する。フォトリソグラフィにより、絶縁膜340の表面にレジストパターンを形成し、ゲート電極313、ソース領域312、ドレイン領域311、基板200に到達する貫通孔をドライエッチングにて形成する。アッシングによりレジストパターンを除去した後、CVD法でW膜等を各貫通孔内に充填し、余分なW膜をCMPで除去する。
その後、配線D1~D4を形成し、ロジックトランジスタTr及び配線が形成された基板400が接合されて、固体撮像素子100の製造処理が終了する。
(比較例)
次に、図29を用いて、比較例1,2の構成と実施形態1の構成とを比較する。図29は、本開示の実施形態1及び比較例1,2にかかる固体撮像素子を比較する図である。
特許文献1の固体撮像素子においては、画素領域が形成された半導体基板と、ロジック回路が形成された半導体基板とが接合される。つまり、光電変換素子と画素トランジスタとが同一の半導体基板に形成されている。しかしながら、このような構成では、画素トランジスタを配置するスペースを充分に確保することができない。画素トランジスタのうち、例えば増幅トランジスタのサイズが小さいと、RTS(Random Telegraph Signal)ノイズ等のノイズレベルを充分に低減することが困難である。
そこで、例えば光電変換素子が形成される基板と、画素トランジスタが形成される基板とを分け、それらを接合することが考えられる。このような構成を比較例1として図29に示す。ここで、画素トランジスタが形成される基板は、絶縁膜を介してもう一方の基板に接合されるため、基板電位が固定されない浮遊基板となっている。基板電位が不定であると画素トランジスタの動作が不安定になってしまう。これを改善するには、例えば、図29に示す比較例2のように、素子分離領域STIによって増幅トランジスタの形成領域と分離された基板コンタクト層302’を設けることが考えられる。基板コンタクト層302’を上層の接地線に繋ぐことで基板電位を固定することができる。しかしながら、比較例2の構成では、素子分離領域STI及び基板コンタクト層302’に圧迫され、増幅トランジスタのサイズを縮小せざるを得ず、基板を分けた効果が損なわれてしまう。
実施形態1の固体撮像素子100においては、基板300の増幅トランジスタ104が形成された側とは反対側の主面MSbに基板300の電位を固定する基板コンタクト層302が配置されている。これにより、主面MSa側の面積が基板コンタクト層302により削減されることが無い。また、基板コンタクト層302を分離する素子分離層を別途設ける必要もない。よって、増幅トランジスタ104を配置するスペースを確保しつつ、基板300の電位を固定することができる。
それぞれの構成との比較でみると、増幅トランジスタのサイズ(AMP Trサイズ)は、比較例1:比較例2:実施形態1=3:1:3であり、実施形態1では比較例1と同等のサイズが得られている。これにより、RTSノイズのノイズレベルは、比較例1:比較例2:実施形態1=0.33:1:0.33であり、実施形態1では充分に低減されている。
以上のような構成により、実施形態1の固体撮像素子100においては、光電変換素子102と画素トランジスタとを別々の基板200,300に分けたことのメリットを充分に活かすことができる。つまり、光電変換素子と画素トランジスタとを同一基板に配置する場合よりも、光電変換素子102及び画素トランジスタのいずれの面積をも拡大することができる。また、単位面積あたりの画素数を増加させることができる。
さらに、実施形態1の固体撮像素子100においては、基板200と基板300とをコンタクトCfdを介して接続している。また、基板300と基板400とを、基板300の配線D4と基板400の配線とで接続している。これらの構成により、例えば各基板間を基板の周辺領域に設けたシリコン貫通ビア(TSV:Through Silicon Via)で接続した場合に比べ、基板間接続に必要な面積が小さくて済む。よって、固体撮像素子100のチップサイズを縮小することができる。または、同じチップサイズで画素領域を拡大することができる。
加えて、実施形態1の固体撮像素子100においては、コンタクトCfd及び基板300の配線D4と基板400の配線との接合点503を、画素領域内に配置している。これにより、よりいっそうチップサイズを縮小し、または、画素領域を拡大することができる。
ここで、図30に、各構成のより詳細の上面図を示す。
図30は、本開示の実施形態1及び比較例2にかかる固体撮像素子の画素トランジスタの配置を示す図である。図30(a)は、比較例2の画素トランジスタが形成された基板の上面図であり、(b)は実施形態1の基板300の上面図であり、(c)は実施形態1の基板200の上面図である。ただし、図30において絶縁膜の一部は省略されている。
図30(c)に示すように、転送トランジスタ103のゲート電極223は、略U字形のクランク状に形成されている。U字のゲート電極223の両端部がそれぞれ2つの光電変換素子102上に配置されることで、転送トランジスタ103は、光電変換素子102からの電気信号を受け取り、増幅トランジスタ104へと転送することができる。転送トランジスタ103のゲート電極223は、コンタクトCtga,Ctgbを介して上層配線に接続されている。
図30(b)に示すように、実施形態1の基板300は、増幅トランジスタ104、選択トランジスタ106、及びリセットトランジスタ105を備える。これまで、画素トランジスタの例として増幅トランジスタ104のみを示してきたが、上述のように、画素トランジスタには、リセットトランジスタ105、及び選択トランジスタ106等も含まれる。
選択トランジスタ106は、増幅トランジスタ104で増幅された電気信号を処理するため、上層の配線D1~D4へと電気信号を伝送するか否かを選択する。選択トランジスタ106は、ゲート電極323、ソース領域322、及びドレイン領域321を有する。選択トランジスタ106のゲート電極323は、増幅トランジスタ104のゲート電極313と並列に配置され、コンタクトCsgを介して上層の配線D1~D4に接続されている。選択トランジスタ106のソース領域322は、コンタクトCssを介して上層の配線D1~D4に接続されている。選択トランジスタ106のドレイン領域321は、増幅トランジスタ104のソース領域312に接続されている。
リセットトランジスタ105は、増幅トランジスタ104のゲートの電位を電源電位にリセット(初期化)する。リセットトランジスタ105は、フローティングディフュージョンの電位をリセットするトランジスタでもある。リセットトランジスタ105は、ゲート電極333、ソース領域332、及びドレイン領域331を有する。リセットトランジスタ105のゲート電極333は、選択トランジスタ106のゲート電極323と直列に配置され、コンタクトCrgを介して上層の配線D1~D4に接続されている。リセットトランジスタ105のソース領域332は、コンタクトCrs,Cag及び配線D1を介して増幅トランジスタ104のゲート電極313に接続されている。リセットトランジスタ105のドレイン領域331は、コンタクトCrdを介して上層の配線D1~D4に接続されている。
増幅トランジスタ104のゲート電極313は、コンタクトCag,Cfd及び配線D1を介して転送トランジスタ103のソース領域222であるフローティングディフュージョンに接続されている。増幅トランジスタ104のドレイン領域311は、コンタクトCadを介して上層の配線D1~D4に接続されている。
図30(a)に示すように、比較例2の構成においても、増幅トランジスタ104’と選択トランジスタ106’とが並列に配置され、選択トランジスタ106’とリセットトランジスタ105’とが直列に配置される。しかし、基板上の一部の領域が基板コンタクト層302’及び素子分離領域STIによって占められてしまうため、増幅トランジスタ104’のサイズが制限されてしまう。
このように、増幅トランジスタ以外の画素トランジスタを示す詳細の図においても、比較例2の構成に比べて実施形態1の構成にメリットがあることが明らかである。
(変形例1)
次に、図31を用いて、実施形態1の変形例1の固体撮像素子について説明する。図31は、本開示の実施形態1の変形例1にかかる固体撮像素子の基板200,300の貼り合わせ位置近傍を示す模式図である。
図31に示すように、変形例1の固体撮像素子は、少なくとも1つ以上のW等の配線D0が介在されたコンタクトCsubを備える。これにより、基板200と、基板300の基板コンタクト層302との接続位置を適宜調整することができる。つまり、基板200と、基板300の基板コンタクト層302との接続位置は垂直方向に重なり合っていなくともよい。
このように構成することで、基板200と基板300との相対位置や、それぞれの基板200,300内における各要素の配置等の自由度が増す。
(変形例2)
次に、図32を用いて、実施形態1の変形例2の固体撮像素子について説明する。図32は、本開示の実施形態1の変形例2にかかる固体撮像素子の基板200,300aの貼り合わせ位置近傍を示す模式図である。
図32に示すように、変形例2の固体撮像素子は、基板300aの主面MSbの一部に基板コンタクト層302aを有する。このように、基板コンタクト層302aは、基板300aの主面MSb全体を覆っていなくともよい。基板コンタクト層302aは、原理的には、コンタクトCsubが必要とする断面積に、コンタクトCsubが接続される際の位置ずれ量を加味した面積を有していればよい。
(変形例3)
次に、図33を用いて、実施形態1の変形例3の固体撮像素子110について説明する。図33は、本開示の実施形態1の変形例3にかかる固体撮像素子110の断面の一部を示す図である。
図33に示すように、変形例2の固体撮像素子110においては、転送トランジスタ103のゲート電極223が、光電変換素子102まで繋がらずに、半導体領域204上に配置される。つまり、転送トランジスタ103が、平面型の転送ゲートとしてのゲート電極223を有する形態であってもよい。
(変形例4)
次に、図34を用いて、実施形態1の変形例4の固体撮像素子120について説明する。図34は、本開示の実施形態1の変形例4にかかる固体撮像素子120の断面の一部を示す図である。
図34に示すように、変形例4の固体撮像素子120においては、基板300と基板400との電気的な接続が、基板200における周辺領域14と対向する領域でなされている。周辺領域14は、基板200の額縁領域に相当しており、画素領域13の周縁に設けられている。基板300は、周辺領域14と対向する領域に、複数のパッド電極58を有しており、基板400は、周辺領域14と対向する領域に、複数のパッド電極64を有している。基板300および基板400は、周辺領域14と対向する領域に設けられたパッド電極58,64同士の接合によって、互いに電気的に接続されている。
このように、基板300および基板400がパッド電極58,64同士の接合によって接続されるので、例えば各基板間を基板の周辺領域に設けたTSVで接続した場合に比べ、チップサイズを縮小し、または、画素領域を拡大することができる。
[実施形態2]
次に、図35~図44を用いて、実施形態2の固体撮像素子について説明する。実施形態2の固体撮像素子は、基板コンタクト層302bの形状が実施形態1とは異なる。
(固体撮像素子の詳細構成例)
図35は、本開示の実施形態2にかかる固体撮像素子の基板200,300bの貼り合わせ位置近傍を示す模式図である。図35(a)は基板200,300bの貼り合わせ位置近傍を示す断面図であり、(b)は基板300bの上面図である。ただし、図35(a)において、コンタクトCgの位置はずらされている。また、図35(b)において、絶縁膜340および配線D1は省略されている。また、図35においては、画素トランジスタの例として増幅トランジスタ104bを示す。
図35に示すように、基板300bは、第1の主面としての主面MSaとは反対側の第2の主面としての主面MSbに基板300bよりも低抵抗の領域としての基板コンタクト層302bを有する。具体的には、基板300bは或る導電型、例えばP型を有し、基板コンタクト層302bは、基板300bの他の領域301bよりも高濃度の不純物を含む。すなわち、基板コンタクト層302bはP+型である。ここで、基板コンタクト層302bのうち、少なくとも一部の領域が、基板300bの他の領域301bよりも低抵抗であり、また、高濃度の不純物を含んでいればよい。
基板300bの基板コンタクト層302bは、基板300bに沿う方向に基板300bの外側へと延びる延伸部303を有する。基板300bに沿う方向とは、基板300bに対して水平な方向を含む。つまり、延伸部303は、基板300bに対して水平な方向または略水平な方向に、基板300bの外側へ向かって延びている。換言すれば、延伸部303は基板300bの側面から突出している。
基板300bは、基板コンタクト層302bを介して接地されている。具体的には、実施形態2の固体撮像素子は、基板300bの基板コンタクト層302bから基板200とは反対側へと延びるコンタクトCsubbを備える。より具体的には、延伸部303は、基板300bの主面MSaと同じ側に面する第3の主面としての主面MScを有し、一端が延伸部303の主面MScに接続され、他端が接地されるコンタクトCsubbを備える。延伸部303の主面MSc上には、基板300bの他の領域301b等は存在しない。よって、延伸部303の主面MScに接続されるコンタクトCsubbを上層に延ばして配線D1等に接続することができる。これにより、基板コンタクト層302b、コンタクトCsubb、配線D1~D4を介して接地線に接続し、基板300bを接地することができる。つまり、基板300bの電位は0Vに固定される。
基板300bは、主面MSaに光電変換素子102から出力される電気信号を増幅する増幅トランジスタ104bを有する。増幅トランジスタ104bは、例えばMOSFETとして構成されている。増幅トランジスタ104bは、基板300bに設けられたN型のソース領域312b及びN型のドレイン領域311bを有する。ソース領域312b及びドレイン領域311bの間の基板300b上には、増幅トランジスタ104bのゲート電極313bが配置されている。基板300bの主面MSaの面積は、例えば基板コンタクト層302bの延伸部303の面積分小さくなる。これに応じて、増幅トランジスタ104bのサイズも若干小さくなる。増幅トランジスタ104bのサイズは、実施形態1の増幅トランジスタ104よりも小さく、比較例2の増幅トランジスタよりも大きい。
(固体撮像素子の製造処理の例)
次に、図36及び図37を用いて、実施形態2の固体撮像素子の製造処理の例について説明する。図36及び図37は、本開示の実施形態2にかかる固体撮像素子の製造処理の手順の一例を示すフロー図である。なお、図36及び図37の左図は、固体撮像素子の製造処理における断面図である。また、図36及び図37の右図は、固体撮像素子の製造処理における上面図である。
実施形態2の固体撮像素子は、上述の実施形態1の図26~図27までと同様の製造処理を経る。ここでは、それ以降の製造処理の例について説明する。
図36(a1),(a2)に示すように、素子分離が行われた基板300bに対し、基板コンタクト層302bに延伸部303を形成する。具体的には、フォトリソグラフィにより、基板300bの延伸部303に対応する位置が開口したレジストパターンを形成し、ドライエッチングにて開口部の基板300bをエッチングし、レジストパターンをアッシングする。これにより、延伸部303の主面MScが露出する。
図36(b1),(b2)に示すように、CVD法にて延伸部303の主面MSc上にシリコン酸化膜等の絶縁膜340を成膜して、基板300bがエッチング除去された部分を埋め戻す。CMPにて余分な絶縁膜340を除去し、基板300bの表面を露出させる。
図37(a1),(a2)に示すように、実施形態1の増幅トランジスタ104と同様の手法で、基板300bの主面MSaに増幅トランジスタ104bを形成する。
図37(b1),(b2)に示すように、実施形態1と同様に、コンタクトCg,Cs,Cd,Cfdを形成する。また、コンタクトCsubbも、他のコンタクトCg,Cs,Cd,Cfdと同様の手法により形成することができる。
その後、配線D1~D4を形成し、ロジックトランジスタTr及び配線が形成された基板400が接合されて、実施形態2の固体撮像素子の製造処理が終了する。
(比較例)
次に、図38を用いて、上述の比較例1,2の構成と実施形態2の構成とを比較する。図38は、本開示の実施形態2及び比較例1,2にかかる固体撮像素子を比較する図である。
実施形態2の固体撮像素子においては、主面MSbに配置された基板コンタクト層302bの主面MSaと同じ側に面する主面MSc側に、コンタクトCsubbが接続される。したがって、基板コンタクト層302bが延伸部303を有する分だけ増幅トランジスタ104bが縮小されるものの、比較例1,2と比べ、依然、優位性を有する。
増幅トランジスタのサイズ(AMP Trサイズ)は、比較例1:比較例2:実施形態2=3:1:2であり、実施形態2では比較例2よりも大きいサイズが得られている。これにより、RTSノイズのノイズレベルは、比較例1:比較例2:実施形態2=0.33:1:0.5であり、実施形態2においても充分に低減されている。
ここで、図39に、各構成のより詳細の上面図を示す。
図39は、本開示の実施形態2及び比較例2にかかる固体撮像素子の画素トランジスタの配置を示す図である。図39(a)は比較例2の画素トランジスタが形成された基板の上面図であり、(b)は実施形態2の基板300bの上面図であり、(c)は実施形態2の基板200の上面図である。ただし、図39において絶縁膜の一部は省略されている。
図39(c)に示すように、実施形態2の固体撮像素子も、実施形態1と同様の構成の基板200を備える。
図39(b)に示すように、実施形態2の固体撮像素子も、実施形態1と略同様に配置される、増幅トランジスタ104b、選択トランジスタ106、及びリセットトランジスタ105を備える。実施形態2の固体撮像素子においては、基板300bの一部の領域を基板コンタクト層302bの延伸部303が占め、その分、増幅トランジスタ104bが縮小されている点が、実施形態1とは異なる。
図40に、図39の各部断面図を示す。
図40は、本開示の実施形態2にかかる固体撮像素子の各要素間の接続を示す図である。図40(a)は実施形態2の基板300bの上面図であり、(b)は(a)のA-A’線断面図であり、(c)は(a)のB-B’線断面図であり、(d)は(a)のC-C’線断面図である。
図40(b)に示すように、基板コンタクト層302bは、延伸部303において、コンタクトCsubbを介して上層の配線D1~D4に接続され、接地される。増幅トランジスタ104bのドレイン領域311bは、コンタクトCadを介して上層の配線D1~D4に接続される。選択トランジスタ106のソース領域322は、コンタクトCssを介して上層の配線D1~D4に接続される。
図40(c)に示すように、転送トランジスタ103のフローティングディフュージョンとしてのソース領域222は、コンタクトCfdを介して配線D1に接続されている。図示されないが、配線D1は増幅トランジスタ104bのゲート電極313bに接続されている。転送トランジスタ103のゲート電極223は、コンタクトCtgaを介してW等の配線D0に接続される。配線D0は、コンタクトCtgbを介して上層配線に接続される。
図40(d)に示すように、リセットトランジスタ105のソース領域332は、コンタクトCrsを介して配線D1に接続されている。図示されないが、上述のように、配線D1は増幅トランジスタ104bのゲート電極313bに接続されている。リセットトランジスタ105のドレイン領域331は、コンタクトCrdを介して上層の配線D1~D4に接続される。
(変形例1)
次に、図41を用いて、実施形態2の変形例1の固体撮像素子について説明する。図41は、本開示の実施形態2の変形例1にかかる固体撮像素子の基板200,300cの貼り合わせ位置近傍を示す模式図である。
図41に示すように、変形例1の固体撮像素子は、延伸部303cを貫通し、一端が基板200に接続され、他端が接地されるコンタクトCsubcを備える。つまり、基板300cの基板コンタクト層302cは、コンタクトCsubcを貫通させる延伸部303cを有する。コンタクトCsubcは、上層の配線D1~D4を介して接地線に接続される。基板200は、コンタクトCsubcを介して接地されている。基板300cは、基板コンタクト層302cの延伸部303c、及びコンタクトCsubcを介して接地されている。
このように構成することで、基板200と基板300cとを共通の構成を使って接地することができ、配線構造をよりシンプルにすることができる。また、接地にかかる構成の占める容積を低減することができる。
(変形例2)
次に、図42及び図43を用いて、実施形態2の変形例2の固体撮像素子について説明する。図42は、本開示の実施形態2の変形例2にかかる固体撮像素子の基板200,300dの貼り合わせ位置近傍を示す模式図である。
図42に示すように、変形例2の固体撮像素子は、一端が延伸部303dの側面に接続され、他端が接地されるコンタクトCsubdを備える。つまり、基板300dの基板コンタクト層302dは、コンタクトCsubdが側面に接続される延伸部303dを有する。コンタクトCsubdは、上層の配線D1~D4を介して接地線に接続される。基板300dは、基板コンタクト層302dの延伸部303d、及びコンタクトCsubdを介して接地されている。
基板300dは、第1の主面としての主面MSaに光電変換素子102から出力される電気信号を増幅する増幅トランジスタ104dを有する。増幅トランジスタ104dは、例えばMOSFETとして構成されている。増幅トランジスタ104dは、基板300dに設けられたN型のソース領域312d及びN型のドレイン領域311dを有する。ソース領域312d及びドレイン領域311dの間の基板300d上には、増幅トランジスタ104dのゲート電極313dが配置されている。
このように構成することで、基板コンタクト層302dの延伸部303dが、コンタクトCsubdの断面積に接続の際の位置ずれ量を加味した面積を有している必要が無く、延伸部303dを、実施形態2における延伸部303よりも小さく構成することができる。これに伴い、増幅トランジスタ104dのサイズは若干大きくすることができる。増幅トランジスタ104dのサイズは、実施形態1の増幅トランジスタ104よりも小さく、実施形態2の増幅トランジスタ104bよりも大きい。
図43を用いて、上述の比較例1,2の構成と変形例2の構成とを比較する。図43は、本開示の実施形態2、その変形例2、及び比較例1,2にかかる固体撮像素子を比較する図である。
変形例2の固体撮像素子においては、主面MSbに配置された基板コンタクト層302dの側面にコンタクトCsubdが接続される。したがって、比較例1,2と比べ、実施形態2の固体撮像素子よりも更に優位性を有する。
増幅トランジスタのサイズ(AMP Trサイズ)は、比較例1:比較例2:実施形態2:変形例2=3:1:2:2.5であり、変形例2では実施形態2よりも大きいサイズが得られている。これにより、RTSノイズのノイズレベルは、比較例1:比較例2:実施形態2:変形例2=0.33:1:0.5:0.4であり、変形例2は実施形態2よりも更に良好なノイズレベルを有する。
(変形例3)
次に、図44を用いて、実施形態2の変形例3の固体撮像素子について説明する。図44は、本開示の実施形態2の変形例3にかかる固体撮像素子の基板200e,300eの貼り合わせ位置近傍を示す模式図である。
図44(a)の断面図、及び(b)の上面図に示すように、変形例3の固体撮像素子においては、光電変換素子102及びそれに対応する転送トランジスタ103の個数に応じて、増幅トランジスタ104eの数を増やしていくことができる。
具体的には、基板200eは、光電変換素子102-1及びそれに対応する転送トランジスタ103-1と、光電変換素子102-2及びそれに対応する転送トランジスタ103-2と、光電変換素子102-3及びそれに対応する転送トランジスタ103-3と、を有する。
基板300eは、光電変換素子102-1及び転送トランジスタ103-1に対応する増幅トランジスタ104e-1を有する。また、基板300eは、光電変換素子102-2及び転送トランジスタ103-2に対応する増幅トランジスタ104e-2を有する。また、基板300eは、光電変換素子102-3及び転送トランジスタ103-3に対応する増幅トランジスタ104e-3を有する。
それぞれの増幅トランジスタ104e-1~104e-3の設けられた領域は、基板300e底面の基板コンタクト層302eで接続されている。増幅トランジスタ104e-1の設けられた領域と増幅トランジスタ104e-2の設けられた領域とは、基板コンタクト層302eの延伸部303e-2で接続されている。増幅トランジスタ104e-2の設けられた領域と増幅トランジスタ104e-3の設けられた領域とは、基板コンタクト層302eの延伸部303e-3で接続されている。
増幅トランジスタ104e-1近傍の延伸部303e-1には、基板300eを接地するコンタクトCsube-1が接続されている。増幅トランジスタ104e-2近傍の延伸部303e-2には、基板300eを接地するコンタクトCsube-2が接続されている。また、延伸部303e-2には、転送トランジスタ103-1のフローティングディフュージョンと増幅トランジスタ104e-1のゲート電極とを接続するCfd-1を貫通させる貫通孔303th-2が設けられている。増幅トランジスタ104e-3近傍の延伸部303e-3には、基板300eを接地するコンタクトCsube-3が接続されている。また、延伸部303e-3には、転送トランジスタ103-2のフローティングディフュージョンと増幅トランジスタ104e-2のゲート電極とを接続するCfd-2を貫通させる貫通孔303th-3が設けられている。
このように構成することで、光電変換素子102及び転送トランジスタ103の個数が増加しても、それに応じて、増幅トランジスタ104eの個数を増やしていくことができる。図44の例では、3つの光電変換素子102、3つの転送トランジスタ103、及び3つの増幅トランジスタ104eが1対1で対応することとしたが、これらの要素の個数は3つに限られない。これらの要素の個数は2つでもよく、4つ以上でもよい。
[実施形態3]
次に、図45及び図46を用いて、実施形態3の固体撮像素子100fについて説明する。実施形態3の固体撮像素子100fは、複数の光電変換素子102が1つに集約されて取り扱われる点が、実施形態1,2とは異なる。
図45は、本開示の実施形態3にかかる固体撮像素子100fの一部を示す図である。図45(a)は、基板200の上面の一部を示す図であり、(b)は固体撮像素子100fの断面の一部を示す図である。
図45(a)に示すように、基板200においては、4つの光電変換素子102にそれぞれ対応する4つの転送トランジスタ103が、4つの光電変換素子102が集合する中央付近に配置されている。また、4つの転送トランジスタ103のフローティングディフュージョンであるソース領域222が、4つの転送トランジスタ103に取り囲まれて互いに近接する配置となっている。
図45(a),(b)に示すように、これらの4つのソース領域222は、基板200の上方で配線Dxにより1つに集約されている。具体的には、配線Dxは、それぞれのソース領域222に接続される4つの脚部Dfを有している。また、配線Dxの上部には、1つのコンタクトCfdが接続されている。コンタクトCfdの他端は配線D1に接続されている。
基板300fは、4つの光電変換素子102及び4つの転送トランジスタ103に対応する画素トランジスタを1つずつ有する。すなわち、基板300fは、4つの光電変換素子102及び4つの転送トランジスタ103に対して、1つの増幅トランジスタ104f、1つのリセットトランジスタ105f、図示しない1つの選択トランジスタを有する。
コンタクトCfdが接続される配線D1は、増幅トランジスタ104fのゲート電極313fに接続される。また、配線D1は、増幅トランジスタ104fのゲート電極313fと、リセットトランジスタ105fのソース領域332fとを接続する。
このような固体撮像素子100fに対しても、上述の実施形態1,2等の構成を適用することができる。図46は、本開示の実施形態1,2及び比較例2の構成を実施形態3にかかる固体撮像素子100fに適用した場合の比較図である。
図46に示すように、増幅トランジスタのサイズ(AMP Trサイズ)は、比較例2:実施形態1:実施形態2=1:2:1.5であり、RTSノイズのノイズレベルは、比較例2:実施形態1:実施形態2=1:0.5:0.67である。
このように、実施形態3に対する実施形態1の適用例は、比較例2の適用例に比べて、増幅トランジスタのサイズ、及びRTSノイズのノイズレベルともに優れている。実施形態3に対する実施形態2の適用例は、比較例2の適用例に比べて、増幅トランジスタのサイズ、及びRTSノイズのノイズレベルともに優れている。実施形態3に対する実施形態1の適用例は、実施形態2の適用例よりも、増幅トランジスタのサイズ、及びRTSノイズのノイズレベルともに、いっそう優れている。
[実施形態4]
上述の実施形態1,2等の構成は、MOSFET等のトランジスタを有する半導体装置に対しても適用可能である。図47及び図48にそれぞれの適用例を示す。
図47は、本開示の実施形態1の構成を実施形態4にかかる半導体装置に適用した場合の基板500,600aの貼り合わせ位置近傍を示す模式図である。
図47に示すように、実施形態4の半導体装置は、第1のトランジスタとしてのトランジスタ530を有する第1の半導体基板としての基板500を備える。シリコン基板等である基板500は接地されている。すなわち、基板500の電位は0Vに固定されている。トランジスタ530は、例えばMOSFETとして構成される。トランジスタ530は、ゲート電極533、N型のソース領域532、及びN型のドレイン領域531を備える。ゲート電極533には、上層配線に接続されるコンタクト533cが設けられている。ソース領域532には、上層配線に接続されるコンタクト532cが設けられている。ドレイン領域531には、上層配線に接続されるコンタクト531cが設けられている。また、基板500は、トランジスタ530が配置される領域とは素子分離領域520で分離されたP+型の基板コンタクト層510を有する。
また、実施形態4の半導体装置は、基板500に絶縁膜580を介して対向する第2の半導体基板としての基板600aを備える。すなわち、基板600aと基板500とは接合されている。図47に示す面561は、基板600aと基板500とが接合される面を示す。
基板600aは、第1の主面としての主面MSaに第2のトランジスタとしてのトランジスタ630を有する。トランジスタ630は、例えばMOSFETとして構成される。トランジスタ630は、ゲート電極633、N型のソース領域632、及びN型のドレイン領域631を備える。ゲート電極633には、上層配線に接続されるコンタクト633cが設けられている。ソース領域632には、上層配線に接続されるコンタクト632cが設けられている。ドレイン領域631には、上層配線に接続されるコンタクト631cが設けられている。トランジスタ630は、絶縁膜681に覆われている。
基板600aは、主面MSaとは反対側の第2の主面としての主面MSbに基板600aよりも低抵抗の領域としての基板コンタクト層611を有する。具体的には、基板600aは或る導電型、例えばP型を有し、基板コンタクト層611は、基板600aの他の領域634よりも高濃度の不純物を含む。すなわち、主面MSaに設けられたトランジスタ630のN型のソース領域632及びN型のドレイン領域631と、主面MSbに設けられたP+型の基板コンタクト層611とは、基板600aの他の領域634により隔てられている。ここで、基板コンタクト層611のうち、少なくとも一部の領域が、基板600aの他の領域634よりも低抵抗であり、また、高濃度の不純物を含んでいればよい。
基板600aは、基板コンタクト層611を介して接地されている。具体的には、実施形態4の半導体装置は、基板600aの基板コンタクト層611から基板500側へと延びるコンタクト611cを備える。より具体的には、基板600aは、基板500に主面MSb側を向けて配置され、半導体装置は、基板600aの基板コンタクト層611と基板500の基板コンタクト層510とを接続するコンタクト611cを備える。これにより、基板600aは、基板コンタクト層611及び基板500を介して接地されることとなる。すなわち、基板600aの電位は0Vに固定されている。
図48は、本開示の実施形態2の構成を実施形態4にかかる半導体装置に適用した場合の基板500,600bの貼り合わせ位置近傍を示す模式図である。
図48に示すように、実施形態4の半導体装置は、基板500に絶縁膜580を介して対向する第2の半導体基板としての基板600bを備える。すなわち、基板600bと基板500とは接合されている。図48に示す面562は、基板600bと基板500とが接合される面を示す。
基板600bは、第1の主面としての主面MSaに第2のトランジスタとしてのトランジスタ640を有する。トランジスタ640は、例えばMOSFETとして構成される。トランジスタ640は、ゲート電極643、N型のソース領域642、及びN型のドレイン領域641を備える。ゲート電極643には、上層配線に接続されるコンタクト643cが設けられている。ソース領域642には、上層配線に接続されるコンタクト642cが設けられている。ドレイン領域641には、上層配線に接続されるコンタクト641cが設けられている。トランジスタ640は、絶縁膜682に覆われている。
基板600bは、主面MSaとは反対側の第2の主面としての主面MSbに基板600bよりも低抵抗の領域としての基板コンタクト層612を有する。具体的には、基板600bは或る導電型、例えばP型を有し、基板コンタクト層612は、基板600bの他の領域644よりも高濃度の不純物を含む。すなわち、主面MSaに設けられたトランジスタ640のN型のソース領域642及びN型のドレイン領域641と、主面MSbに設けられたP+型の基板コンタクト層612とは、基板600bの他の領域644により隔てられている。ここで、基板コンタクト層612のうち、少なくとも一部の領域が、基板600bの他の領域644よりも低抵抗であり、また、高濃度の不純物を含んでいればよい。
基板600bの基板コンタクト層612は、基板600bに沿う方向に基板600bの外側へと延びる延伸部613を有する。
基板600bは、基板コンタクト層612を介して接地されている。具体的には、実施形態4の半導体装置は、基板600bの基板コンタクト層612から基板500とは反対側へと延びるコンタクト612cを備える。より具体的には、延伸部613は、基板600bの主面MSaと同じ側に面する第3の主面としての主面MScを有し、一端が延伸部613の主面MScに接続され、他端が接地されるコンタクト612cを備える。これにより、基板コンタクト層612、コンタクト612c、上層配線等を介して、基板600bが接地されることとなる。つまり、基板600bの電位は0Vに固定される。
実施形態4の半導体装置においては、基板500のトランジスタ530と、基板600a,600bのトランジスタ630,640との用途を異ならせることができる。トランジスタ530は高速処理が要求される用途に向く。トランジスタ630,640は、基板500のトランジスタ530よりも動作速度は遅いが、低ノイズが要求される用途に向く。そこで、例えば、トランジスタ530を、ロジック回路等を構成するトランジスタとすることができる。また、トランジスタ630,640を、アナログ回路等を構成するトランジスタとすることができる。
(変形例1)
次に、図49を用いて、実施形態4の変形例1の半導体装置について説明する。図49は、本開示の実施形態4の変形例1にかかる半導体装置の基板500c,600cの貼り合わせ位置近傍を示す模式図である。変形例1の半導体装置では、N型のトランジスタ530,640とP型のトランジスタ540,650とが混在している点が、上述の実施形態4とは異なる。
図49(a)の断面図に示すように、変形例1の半導体装置は、トランジスタ530を有する第1の半導体基板としての基板500cを備える。基板500cは、トランジスタ530と素子分離領域520で隔てられ、トランジスタ530とは異なる導電型、例えばP型の第4のトランジスタとしてのトランジスタ540を有する。トランジスタ540は、例えばMOSFETとして構成される。トランジスタ540は、ゲート電極543、P型のソース領域542、及びP型のドレイン領域541を備える。ゲート電極543には、上層配線に接続されるコンタクト543cが設けられている。ソース領域542には、上層配線に接続されるコンタクト542cが設けられている。ドレイン領域541には、上層配線に接続されるコンタクト541cが設けられている。
変形例1の半導体装置は、基板500cに絶縁膜583を介して対向する第2の半導体基板としての基板600cを備える。すなわち、基板600cと基板500cとは接合されている。図49に示す面563は、基板600cと基板500cとが接合される面を示す。
図49(a)の断面図、及び(b)の上面図に示すように、基板600cは、主面MSaにトランジスタ640を有する。また、基板600cは、トランジスタ640と素子分離領域602,603で隔てられ、トランジスタ640とは異なる導電型、例えばP型の第5のトランジスタとしてのトランジスタ650を有する。トランジスタ650は、例えばMOSFETとして構成される。トランジスタ650は、ゲート電極653、P型のソース領域652、及びP型のドレイン領域651を備える。ゲート電極653には、上層配線に接続されるコンタクト653cが設けられている。ソース領域652には、上層配線に接続されるコンタクト652cが設けられている。ドレイン領域651には、上層配線に接続されるコンタクト651cが設けられている。素子分離領域602は、下層の基板500cからのコンタクト531c~533cを上層配線側へと貫通させる貫通孔としても機能する。素子分離領域603は、下層の基板500cからのコンタクト541c~543cを上層配線側へと貫通させる貫通孔としても機能する。トランジスタ640,650を含む基板600cは、全体が絶縁膜683に覆われている。
基板600cは、主面MSbのトランジスタ640と対応する位置に、基板600cのトランジスタ640近傍の領域644よりも低抵抗の基板コンタクト層612を有する。すなわち、基板600cの領域644は例えばP型であり、基板コンタクト層612はP+型である。基板コンタクト層612は、基板600cに沿う方向に基板600cの外側へと延びる延伸部613を有する。
基板600cは、主面MSbのトランジスタ650と対応する位置に、基板600cのトランジスタ650近傍の領域654よりも低抵抗の基板コンタクト層622を有する。すなわち、基板600cの領域654は例えばN型であり、基板コンタクト層622はN+型である。ここで、基板コンタクト層622のうち、少なくとも一部の領域が、基板600cの領域654よりも低抵抗であり、また、高濃度の不純物を含んでいればよい。
基板コンタクト層622は、基板600cに沿う方向に基板600cの外側へと延びる延伸部623を有する。延伸部623は、基板600cの主面MSaと同じ側に面する第3の主面としての主面MScを有し、一端が延伸部623の主面MScに接続され、他端が接地されるコンタクト622cを備える。
基板600cは、基板コンタクト層612,622を介して接地されている。
(変形例2)
次に、図50を用いて、実施形態4の変形例2の半導体装置について説明する。図50は、本開示の実施形態4の変形例2にかかる半導体装置の基板500c,700c,600cの貼り合わせ位置近傍を示す模式図である。変形例2の半導体装置では、基板500c,600cに基板700cが介在される点が、上述の変形例1とは異なる。
図50に示すように、変形例2の半導体装置は、変形例1の構成に加えて更に、基板500cに対向する浮遊基板である第3の半導体基板としての基板700cを備える。すなわち、シリコン基板等である基板700cは基板500cに接合されている。図50に示す面570は、基板500cと基板700cとが接合される面を示す。また、基板600cは基板700cに接合されている。図50に示す面760は、基板700cと基板600cとが接合される面を示す。
基板500cは接地されており、電位が0Vに固定されている。基板600cは、基板コンタクト層612,622を有し、これらに接続されるコンタクト612c,622cを介して接地されており、電位が0Vに固定されている。基板700cは、基板コンタクト層等を有さず、接地されていない。つまり、基板700cは、基板電位が不定の浮遊基板である。
基板700cは、第3のトランジスタとしてのトランジスタ730,740を有する。トランジスタ730,740は、例えばMOSFETとして構成されている。トランジスタ730は、ゲート電極733、N型のソース領域732、N型のドレイン領域731、これらの領域に挟まれたP型の領域734を有する。トランジスタ730は、NPN構造のボディの直下に絶縁膜583が配置された完全空乏型シリコンオンインシュレータ(FD-SOI)構造を有する。トランジスタ740は、ゲート電極743、P型のソース領域742、P型のドレイン領域741、これらの領域に挟まれたN型の領域744を有する。トランジスタ740は、PNP構造のボディの直下に絶縁膜583が配置されたFD-SOI構造を有する。
基板700cのトランジスタ730,740をこのように構成することで、トランジスタ730,740を微細化でき、また、寄生容量を抑制して高速のトランジスタ730,740が得られる。
なお、ノイズ低減効果を狙って、基板600cと同様、基板700cにも基板コンタクト層を設け、基板700cの電位を固定してもよい。
また、上述の変形例1,2においては、図48に示すような実施形態2の構成を適用した例について説明したが、変形例1,2において、図47に示す実施形態1の構成を適用してもよい。
[実施形態5]
複数種類の画素トランジスタを備える固体撮像素子においては、各々の画素トランジスタの閾値電圧のばらつきを如何に抑えるかも課題となる。
実施形態5では、画素トランジスタの閾値電圧を調整することが可能な固体撮像素子を提案する。
(固体撮像素子の詳細構成例)
図51は、本開示の実施形態5にかかる固体撮像素子100gの基板200,300gの貼り合わせ位置近傍を示す縦断面図である。図52は、本開示の実施形態5にかかる固体撮像素子100gの基板200,300gの貼り合わせ位置近傍を含む横断面図である。図52(a)は、絶縁膜340が省略された基板300gの横断面図である。図52(b)は、絶縁膜240の横断面図である。図52(c)は、絶縁膜240が省略された基板200の横断面図である。
図51に示すように、実施形態5の固体撮像素子100gは、基板200と基板300gとが貼り合わされた構成を有する。
第1の基板としての基板200は、例えば、上述の実施形態1で示した基板200と同様の構成を有する。図51においては、上述の実施形態1で示した範囲と異なる範囲の断面が示されている。すなわち、基板200は、画素分離部203を挟んで、P型の半導体領域204の表層部分に複数の転送トランジスタ103を備える。P型の半導体領域204の表層部分であって、転送トランジスタ103の形成領域から離れた領域には、P型の拡散領域230が設けられている。拡散領域230は例えばコンタクトC2vsと接続され、コンタクトC2vsは配線D1vssと接続される。基板200の半導体領域204は、コンタクトC2vs及び配線D1vss等を介して接地されている。
図51及び図52(c)に示すように、転送トランジスタ103は、ゲート電極223、及びフローティングディフュージョンとしてのN型のソース領域222を備える。ゲート電極223はコンタクトCtgと接続される。ソース領域222はコンタクトCfdと接続される。
図51に示すように、第2の基板としての基板300gは、第1の主面としての主面MSaと、第2の主面としての主面MSbとを備えるP型の半導体領域301を有する。主面MSa,MSb間の距離、つまり、半導体領域301の厚さは例えば100nm以下である。基板300gの主面MSbは、基板200の転送トランジスタ103等の全体を覆う絶縁膜240を介して基板200と貼り合わされている。絶縁膜240の厚さは例えば350nm程度である。
基板300gは主面MSa側に画素トランジスタを有する。画素トランジスタは、基板200が有するN型の半導体領域201を含む光電変換素子から出力される電気信号を処理する。図51には、画素トランジスタの一例として、選択トランジスタ106及びリセットトランジスタ105を含む断面が示されている。
P型の半導体領域301の表層部分であって、選択トランジスタ106及びリセットトランジスタ105等の形成領域から離れた領域には、P型の拡散領域330が設けられている。拡散領域330は例えばコンタクトC3vsと接続され、コンタクトC3vsは配線D1vssと接続される。基板300の半導体領域301は、コンタクトC3vs及び配線D1vss等を介して接地されている。
基板300gでは、選択トランジスタ106及びリセットトランジスタ105等の全体が絶縁膜340で覆われている。絶縁膜340の厚さは例えば350nm程度である。
図51及び図52(a)に示すように、選択トランジスタ106は、ゲート電極323、N型のソース領域322、及びN型のドレイン領域321を有する。ゲート電極323はコンタクトCsgと接続される。ソース領域322はコンタクトCssと接続され、コンタクトCssは配線D1vslを介して図示しないソース線に接続される。ドレイン領域321はコンタクトCsdと接続される。
リセットトランジスタ105は、ゲート電極333、N型のソース領域332、及びN型のドレイン領域331を有する。ゲート電極333はコンタクトCrgと接続される。ソース領域332はコンタクトCrsと接続され、コンタクトCrsは配線D1、コンタクトCfdを介して転送トランジスタ103のソース領域222に接続される。ドレイン領域331はコンタクトCrdと接続され、コンタクトCrdは配線D1vddを介して図示しない電源に接続される。
図52(a)に示すように、増幅トランジスタ104は、ゲート電極313、N型のソース領域312、及びN型のドレイン領域311を有する。ゲート電極313はコンタクトCagと接続され、コンタクトCagは配線D1、コンタクトCfdを介して転送トランジスタ103のソース領域222に接続される。ソース領域312はコンタクトCasと接続される。コンタクトCasは、選択トランジスタ106のドレイン領域321と接続するコンタクトCsdと接続される。増幅トランジスタ104のドレイン領域311はコンタクトCadと接続される。
図51及び図52(a)に示すように、選択トランジスタ106、リセットトランジスタ105、及び増幅トランジスタ104は、それぞれの周囲に形成された素子分離領域STIにより互いに分離されている。
図51及び図52(b)に示すように、基板300gの半導体領域301の主面MSb側近傍には、選択トランジスタ106、リセットトランジスタ105、及び増幅トランジスタ104に対応する位置に、それぞれポリシリコン等から構成されたバックゲート電極251s,251r,251aが配置されている。
すなわち、選択トランジスタ106の背面には第2の電極としてのバックゲート電極251sが配置されている。このとき、バックゲート電極251sは、上面視で、少なくとも選択トランジスタ106のゲート電極323、ソース領域322、及びドレイン領域321と重なる位置に、好ましくは、これらのゲート電極323、ソース領域322、及びドレイン領域321を完全に覆うように設けられている。
また、リセットトランジスタ105の背面には第3の電極としてのバックゲート電極251rが配置されている。このとき、バックゲート電極251rは、上面視で、少なくともリセットトランジスタ105のゲート電極333、ソース領域332、及びドレイン領域331と重なる位置に、好ましくは、これらのゲート電極333、ソース領域332、及びドレイン領域331を完全に覆うように設けられている。
また、増幅トランジスタ104の背面には第1の電極としてのバックゲート電極251aが配置されている。このとき、バックゲート電極251aは、上面視で、少なくとも増幅トランジスタ104のゲート電極313、ソース領域312、及びドレイン領域311と重なる位置に、好ましくは、これらのゲート電極313、ソース領域312、及びドレイン領域311を完全に覆うように設けられている。
これらのバックゲート電極251s,251r,251aと基板300gの半導体領域301の主面MSbとの距離は例えば10nm以下である。バックゲート電極251s,251r,251aと半導体領域301の主面MSbとの間には、例えば絶縁膜240が10nm以下の厚さで介在している。
図52(b)に示すように、バックゲート電極251s,251r,251aは、それぞれコンタクトCbgs,Cbgr,Cbgaと接続されている。図52(a)に示すように、これらのコンタクトCbgs,Cbgr,Cbgaは、それぞれバックバイアス線BBLと接続されている。
バックバイアス線BBLは、コンタクトCbgs,Cbgr,Cbgaを介してバックゲート電極251s,251r,251aに電圧を印加することが可能に構成されている。これにより、バックゲート電極251s,251r,251aから、選択トランジスタ106、リセットトランジスタ105、及び増幅トランジスタ104にバックバイアスを印加することができる。バックバイアスとは、バックゲート電極251s,251r,251aのそれぞれのゲート電圧と、選択トランジスタ106、リセットトランジスタ105、及び増幅トランジスタ104のそれぞれの閾値電圧との差により生じるバイアスである。
(固体撮像素子の動作例)
次に、図53を用いて、実施形態5の固体撮像素子100gの動作例について説明する。図53は、本開示の実施形態5にかかる固体撮像素子100gの一部を示す斜視図である。図53においては、絶縁膜240,340等が省略されている。
固体撮像素子100gが備える増幅トランジスタ104には、光電変換素子からの電気信号が転送トランジスタ103により転送される。増幅トランジスタ104のゲート電極313には、光電変換素子からの電気信号の大きさに応じた電圧が印加される。このとき、増幅トランジスタ104の背面に配置されるバックゲート電極251aにも、コンタクトCbgaを介して所定の電圧が印加され、増幅トランジスタ104の閾値電圧が調整される。これにより、所望の電圧値にて増幅トランジスタ104をオンさせることができ、光電変換素子からの電気信号が増幅される。
固体撮像素子100gが備える選択トランジスタ106において、コンタクトCsgを介してゲート電極323に電圧が印加される。このとき、選択トランジスタ106の背面に配置されるバックゲート電極251sにも、コンタクトCbgsを介して所定の電圧が印加され、選択トランジスタ106の閾値電圧が調整される。これにより、所望の電圧値にて選択トランジスタ106をオンさせることができ、増幅トランジスタ104により増幅された光電変換素子からの電気信号が配線D1vslを介して転送される。
また、選択トランジスタ106においては、バックゲート電極251sにより、選択トランジスタ106のチャネル抵抗、つまり、オン抵抗を低下させ、選択トランジスタ106がオンするタイミングを早めることもできる。コンタクトCssや配線D1vsl等の抵抗によってソース線電位VSLが立ち上がるまでには時間を要するため、選択トランジスタ106のオンタイミングを早めることで、ソース線電位VSLの立ち上がりを待つ時間が短縮される。
固体撮像素子100gが備えるリセットトランジスタ105において、コンタクトCrgを介してゲート電極333に電圧が印加される。このとき、リセットトランジスタ105の背面に配置されるバックゲート電極251rにも、コンタクトCbgrを介して所定の電圧が印加され、リセットトランジスタ105の閾値電圧が調整される。これにより、所望の電圧値にてリセットトランジスタ105をオンさせることができ、増幅トランジスタ104のゲート電極313、及びフローティングディフュージョンである、転送トランジスタ103のソース領域222の電位が電源電位VDDにリセットされる。
なお、図52及び図53の例では、選択トランジスタ106及びリセットトランジスタ105に対応するバックゲート電極251s,251rは共通のバックバイアス線BBLに接続されるが、別個のバックバイアス線に接続されてもよい。これにより、例えばバックゲート電極251s,251r,251aのそれぞれに異なる電圧を印加して、選択トランジスタ106、リセットトランジスタ105、及び増幅トランジスタ104のそれぞれの閾値電圧を個別に制御してもよい。
(固体撮像素子の製造処理の例)
次に、図54~図57を用いて、実施形態5の固体撮像素子100gの製造処理の例について説明する。図54~図57は、本開示の実施形態5にかかる固体撮像素子100gの製造処理の手順の一例を示すフロー図である。
図54(a)に示すように、基板200に、N型の半導体領域201を含む光電変換素子、P型の半導体領域204、転送トランジスタ103のゲート電極223、フローティングディフュージョンとしてのソース領域222を形成する。転送トランジスタ103から離れた位置にP型の拡散領域230を形成する。ゲート電極223及びソース領域222を含む半導体領域204を絶縁膜240で覆う。絶縁膜240上に、例えばCVD法にてポリシリコン膜250を形成する。
図54(b)に示すように、ポリシリコン膜250にN型の不純物をドープ(イオン注入)してN型のポリシリコン膜251を形成する。
図54(c)に示すように、ポリシリコン膜51の一部をエッチングして、後に選択トランジスタ106と対応することとなる位置にバックゲート電極251sを形成し、後にリセットトランジスタ105と対応することとなる位置にバックゲート電極251rを形成する。このとき、後に増幅トランジスタ104と対応することとなる位置に図示しないバックゲート電極251aも形成される。
図54(d)に示すように、バックゲート電極251s,251rを、例えば10nm以下の厚さで覆うように、更に絶縁膜240を形成する。
図55(a)に示すように、絶縁膜240上に、厚膜の、つまり、薄化前の基板300gを、主面MSbを絶縁膜240に向けて貼り合わせる。
図55(b)に示すように、グラインダG等で基板300gを研削して、半導体領域301の厚さが例えば100nm以下となるように成形する。
図56(a)に示すように、基板200に接続されるコンタクトCfd,C2vs等が配置される部分の半導体領域301を除去する。
図56(b)に示すように、半導体領域301の主面MSaに、選択トランジスタ106及びリセットトランジスタ105を形成する。具体的には、熱酸化法にて、半導体領域301の主面MSaに図示しないゲート酸化膜を形成する。CVD法でポリシリコン膜等を成膜し、一部をエッチングして選択トランジスタ106及びリセットトランジスタ105のゲート電極323,333を形成する。ゲート電極323,333のそれぞれの両側の半導体領域301にN型の不純物をイオン注入し、ソース領域322,332及びドレイン領域321,331を形成する。図示しない増幅トランジスタ104も、これと並行して同様に形成される。
その後、シャロウトレンチアイソレーション等の技術により、選択トランジスタ106及びリセットトランジスタ105等の周囲に素子分離領域STIを形成する。
図57(a)に示すように、選択トランジスタ106及びリセットトランジスタ105等を覆うように絶縁膜340を形成する。
図57(b)に示すように、コンタクトCsg,Crg,Css,Crs,Csd,Crd,C3vs,C2vs、Cfdを形成する。具体的には、ゲート電極323,333、ソース領域322,332、ドレイン領域321,33、基板200に到達する貫通孔をドライエッチングにて形成し、CVD法でW膜等を各貫通孔内に充填し、余分なW膜をCMPで除去する。図示しない増幅トランジスタ104に接続されるコンタクトも、これと並行して同様に形成される。
その後、それぞれのコンタクトCsg,Crg,Css,Crs,Csd,Crd,C3vs,C2vs、Cfdが接続される配線D1,D1dd,D1vsl,D1vss等を形成する。
これ以降、図示しない上層配線を更に形成し、ロジックトランジスタ及び配線が形成された基板が接合されて、固体撮像素子100gの製造処理が終了する。
(比較例)
固体撮像素子は、選択トランジスタ、リセットトランジスタ、及び増幅トランジスタ等の複数の画素トランジスタを備える。これらの画素トランジスタは、ホールウェハ(Whole Wafer)の状態で製造されて個片化される。比較例の固体撮像素子においては、ウェハ内での処理条件のばらつきにより、個々の画素トランジスタの閾値電圧がばらついてしまうことがある。つまり、固体撮像素子のチップ間やチップ内で画素トランジスタの閾値電圧のばらつきが生じる場合がある。
実施形態5の固体撮像素子100gにおいては、選択トランジスタ106、リセットトランジスタ105、及び増幅トランジスタ104の背面に、バックバイアスを印加するバックゲート電極251s,251r,251aを備える。これにより、選択トランジスタ106、リセットトランジスタ105、及び増幅トランジスタ104の閾値電圧を調整して閾値電圧のばらつきを抑制することができる。よって、ノイズが低減される。
なお、各々のバックゲート電極251s,251r,251aに電圧を印加するバックバイアス線BBLを分けることで、バックゲート電極251s,251r,251aに、それぞれ異なる電圧を印加することもできる。これにより、選択トランジスタ106、リセットトランジスタ105、及び増幅トランジスタ104の閾値電圧の制御性がよりいっそう向上する。
実施形態5の固体撮像素子100gにおいては、選択トランジスタ106、リセットトランジスタ105、及び増幅トランジスタ104のゲート電極323,333,313に電圧が印加されているときに、バックゲート電極251s,251r,251aによりバックバイアスを印加する。これにより、選択トランジスタ106、リセットトランジスタ105、及び増幅トランジスタ104の動作マージンを広くとることができ、信頼性が向上する。
実施形態5の固体撮像素子100gにおいては、バックゲート電極251sにより選択トランジスタ106のオン抵抗を低下させ、選択トランジスタ106がオンするタイミングを早める。これにより、ソース線電位VSLの立ち上がり待ち時間を短縮することができる。
実施形態5の固体撮像素子100gにおいては、バックゲート電極251s,251r,251aと、基板300gの主面MSbとの距離が例えば10nm以下である。また、基板300gの半導体領域301の厚さが例えば100nm以下である。このように、バックゲート電極251s,251r,251aと、選択トランジスタ106、リセットトランジスタ105、及び増幅トランジスタ104との距離が充分に近接しているので、閾値電圧を調整するのに充分なバックバイアス効果が得られる。
(変形例1)
次に、図58及び図59を用いて、実施形態5の変形例1の固体撮像素子について説明する。変形例1の固体撮像素子は、SOI基板300hを用いて製造される点が、上述の実施形態5とは異なる。
図58及び図59は、本開示の実施形態5の変形例1にかかる固体撮像素子の製造処理の手順の一例を示すフロー図である。
図58(a)に示すように、第2の基板として、SOI(Silicon On Insulator)基板300hを用意する。SOI基板300hは、例えばP型のシリコン基板等である支持基板301hdl、支持基板301hdl上のシリコン酸化層等であるBOX層301box、及びBOX層301box上のP型のシリコン層等である活性層301actを備える。BOX層301box及び活性層301actの厚さは例えばそれぞれ数十μm程度である。
図58(b)に示すように、グラインダG等により、支持基板301hdl側からSOI基板300hを研削し、BOX層301boxが10nm以下残った状態とする。
図59(a)に示すように、基板200の絶縁膜240上に、10nm以下のBOX層301boxを有する活性層301actを、BOX層301box側を絶縁膜240側に向けて貼り合わせる。
図59(b)に示すように、活性層301actの表面を、厚さが100nm以下となるまでグラインダG等により研削する。
これ以降、上述の実施形態5の図56及び図57等と同様の処理を行うことにより、変形例1の固体撮像素子が製造される。
変形例1の固体撮像素子においては、SOI基板300hを用いる。これにより、バックゲート電極251s,251r,251aと、各種画素トランジスタが形成される半導体領域となる活性層301actとの距離を精度よく制御することができる。
(変形例2)
次に、図60用いて、実施形態5の変形例2の固体撮像素子について説明する。変形例2の固体撮像素子は、上述の実施形態5とは異なる材料を用いてバックゲート電極252s,252r等を形成する。
図60は、本開示の実施形態5の変形例2にかかる固体撮像素子の製造処理の手順の一例を示すフロー図である。
図60(a)に示すように、半導体領域204を覆う絶縁膜240の表層にエッチング等により溝252trを形成する。
図60(b)に示すように、例えばCVD法にて絶縁膜240上にCu膜等の金属膜252を形成する。このとき、溝252tr内も金属膜252により充填される。
図60(c)に示すように、例えばCMP法にて絶縁膜240上の金属膜252を除去する。このとき、溝252tr内の金属膜252を残すことにより、後に選択トランジスタと対応することとなる位置にバックゲート電極252sを形成し、後にリセットトランジスタと対応することとなる位置にバックゲート電極252rを形成する。このとき、後に増幅トランジスタと対応することとなる位置にも図示しないバックゲート電極を形成する。
これ以降、上述の実施形態5または実施形態5の変形例1と同様の処理を行うことにより、変形例2の固体撮像素子が製造される。
変形例2の固体撮像素子においては、金属膜252を用いてバックゲート電極252s,252r等を形成する。これにより、より低抵抗のバックゲート電極252s,252r等が得られる。
[実施形態6]
図61は、実施形態1~3,5及びそれらの変形例の固体撮像素子のいずれかを備えた撮像システム2の概略構成の一例を表した図である。つまり、撮像システム2には、上述の実施形態1~3及びそれらの変形例の固体撮像素子のいずれであっても搭載することができる。以下の説明では、実施形態1の固体撮像素子100を搭載した撮像システム2を例に挙げる。
撮像システム2は、例えば、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置や、スマートフォンやタブレット型端末等の携帯端末装置などの電子機器である。撮像システム2は、例えば、実施形態1の固体撮像素子100、DSP回路141、フレームメモリ142、表示部143、記憶部144、操作部145、および電源部146を備えている。撮像システム2において、固体撮像素子100、DSP回路141、フレームメモリ142、表示部143、記憶部144、操作部145および電源部146は、バスライン147を介して相互に接続されている。
固体撮像素子100は、入射光に応じた画像データを出力する。DSP回路141は、固体撮像素子100から出力される信号である画像データを処理する信号処理回路である。フレームメモリ142は、DSP回路141により処理された画像データを、フレーム単位で一時的に保持する。表示部143は、例えば、液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル等のパネル型表示装置からなり、固体撮像素子100で撮像された動画または静止画を表示する。記憶部144は、固体撮像素子100で撮像された動画または静止画の画像データを、半導体メモリやハードディスク等の記録媒体に記録する。操作部145は、ユーザによる操作に従い、撮像システム2が有する各種の機能についての操作指令を発する。電源部146は、固体撮像素子100、DSP回路141、フレームメモリ142、表示部143、記憶部144、および操作部145の動作電源となる各種の電源を、これら供給対象に対して適宜供給する。
次に、撮像システム2における撮像手順について説明する。
図62は、撮像システム2における撮像動作のフローチャートの一例を表す。ユーザによる操作部145の操作等により、撮像システム2は撮像開始を受け付ける(ステップS101)。すると、操作部145は、撮像指令を固体撮像素子100に送信する(ステップS102)。固体撮像素子100のシステム制御回路(図1のシステム制御回路36等参照)は、撮像指令を受けると、所定の撮像方式での撮像を実行する(ステップS103)。
固体撮像素子100は、撮像により得られた画像データをDSP回路141に出力する。ここで、画像データとは、フローティングディフュージョンFDに一時的に保持された電荷に基づいて生成された画素信号の全画素分のデータである。DSP回路141は、固体撮像素子100から入力された画像データに基づいて、例えばノイズ低減処理などの所定の信号処理を行う(ステップS104)。DSP回路141は、所定の信号処理がなされた画像データをフレームメモリ142に保持させ、フレームメモリ142は、画像データを記憶部144に記憶させる(ステップS105)。このようにして、撮像システム2における撮像が行われる。
撮像システム2には、小型化もしくは高精細化された固体撮像素子100が搭載されているので、小型もしくは高精細な撮像システム2を提供することができる。
(応用例1)
本開示にかかる技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示にかかる技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図63は、本開示にかかる技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図63に示す例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(interface)12053が図示されている。
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関または駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波または各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波または信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識もしくは路面上の文字等の物体検出処理、または距離検出処理を行ってもよい。
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い、または集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030または車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構または制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、または車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030または車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構または制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車または対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者または車外に対して、視覚的または聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図63の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062、及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
図64は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
図64では、車両12100は、撮像部12031として、撮像部12101,12102,12103,12104,12105を有する。
撮像部12101~12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア、及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102,12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパまたはバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。撮像部12101及び12105で取得される前方の画像は、主として先行車両、歩行者、障害物、信号機、交通標識、または車線等の検出に用いられる。
なお、図64には、撮像部12101~12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパまたはバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101~12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
撮像部12101~12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101~12104の少なくとも1つは、複数の固体撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する固体撮像素子であってもよい。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101~12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111~12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化、つまり、車両12100に対する相対速度を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度、例えば0km/h以上で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、追従停止制御を含む自動ブレーキ制御や、追従発進制御を含む自動加速制御等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101~12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
撮像部12101~12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101~12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101~12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101~12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
以上、本開示にかかる技術が適用され得る移動体制御システムの一例について説明した。本開示にかかる技術は、以上説明した構成のうち、撮像部12031に適用され得る。具体的には、上記の実施形態1~3及びそれらの変形例にかかる固体撮像素子は、撮像部12031に適用することができる。撮像部12031に本開示にかかる技術を適用することにより、ノイズの少ない高精細な撮影画像を得ることができるので、移動体制御システムにおいて撮影画像を利用した高精度な制御を行うことができる。
(応用例2)
図65は、本開示にかかる技術が適用され得る内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。
図65では、医師等の術者11131が、内視鏡手術システム11000を用いて、診察台11133上の患者11132に手術を行っている様子が図示されている。図示するように、内視鏡手術システム11000は、内視鏡11100と、気腹チューブ11111やエネルギー処置具11112等の、その他の術具11110と、内視鏡11100を支持する支持アーム装置11120と、内視鏡下手術のための各種の装置が搭載されたカート11200と、から構成される。
内視鏡11100は、先端から所定の長さの領域が患者11132の体腔内に挿入される鏡筒11101と、鏡筒11101の基端に接続されるカメラヘッド11102と、から構成される。図示する例では、硬性の鏡筒11101を有するいわゆる硬性鏡として構成される内視鏡11100を図示しているが、内視鏡11100は、軟性の鏡筒を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
鏡筒11101の先端には、対物レンズが嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡11100には光源装置11203が接続されており、この光源装置11203によって生成された光が、鏡筒11101の内部に延設されるライトガイドによって鏡筒11101の先端まで導光され、対物レンズを介して患者11132の体腔内の観察対象に向かって照射される。なお、内視鏡11100は、直視鏡であってもよいし、斜視鏡または側視鏡であってもよい。
カメラヘッド11102の内部には光学系、および上述の実施形態1~3及びそれらの変形例の固体撮像素子のいずれかが設けられており、観察対象からの反射光、つまり、観察光は当該光学系によって当該固体撮像素子に集光される。当該固体撮像素子によって観察光が光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち、観察像に対応する画像信号が生成される。当該画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU: Camera Control Unit)11201に送信される。
CCU11201は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等によって構成され、内視鏡11100及び表示装置11202の動作を統括的に制御する。さらに、CCU11201は、カメラヘッド11102から画像信号を受け取り、その画像信号に対して、例えば現像処理(デモザイク処理)等の、当該画像信号に基づく画像を表示するための各種の画像処理を施す。
表示装置11202は、CCU11201からの制御により、CCU11201によって画像処理が施された画像信号に基づく画像を表示する。
光源装置11203は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の光源から構成され、術部等を撮影する際の照射光を内視鏡11100に供給する。
入力装置11204は、内視鏡手術システム11000に対する入力インタフェースである。ユーザは、入力装置11204を介して、内視鏡手術システム11000に対して各種の情報の入力や指示入力を行うことができる。例えば、ユーザは、内視鏡11100による照射光の種類、倍率、及び焦点距離等の撮像条件を変更する旨の指示等を入力する。
処置具制御装置11205は、組織の焼灼、切開または血管の封止等のためのエネルギー処置具11112の駆動を制御する。気腹装置11206は、内視鏡11100による視野の確保及び術者11131の作業空間の確保の目的で、患者11132の体腔を膨らませるために、気腹チューブ11111を介して体腔内にガスを送り込む。レコーダ11207は、手術に関する各種の情報を記録可能な装置である。プリンタ11208は、手術に関する各種の情報を、テキスト、画像またはグラフ等各種の形式で印刷可能な装置である。
なお、内視鏡11100に術部を撮影する際の照射光を供給する光源装置11203は、例えばLED、レーザ光源、またはこれらの組み合わせによって構成される白色光源から構成することができる。RGBレーザ光源の組み合わせにより白色光源が構成される場合には、各色における各波長の出力強度および出力タイミングを高精度に制御することができるため、光源装置11203において撮像画像のホワイトバランスの調整を行うことができる。また、この場合には、RGBレーザ光源それぞれからのレーザ光を時分割で観察対象に照射し、その照射タイミングに同期してカメラヘッド11102の固体撮像素子の駆動を制御することにより、RGBそれぞれに対応した画像を時分割で撮像することも可能である。当該手法によれば、固体撮像素子にカラーフィルタを設けなくても、カラー画像を得ることができる。
また、光源装置11203は、出力する光の強度を所定の時間ごとに変更するようにその駆動が制御されてもよい。光の強度の変更のタイミングに同期してカメラヘッド11102の固体撮像素子の駆動を制御して時分割で画像を取得し、その画像を合成することにより、いわゆる黒つぶれ及び白とびのない高ダイナミックレンジの画像を生成することができる。
また、光源装置11203は、特殊光観察に対応した所定の波長帯域の光を供給可能に構成されてもよい。特殊光観察では、例えば、体組織における光の吸収の波長依存性を利用して、通常の観察時における照射光である白色光に比べて狭帯域の光を照射することにより、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影する、いわゆる狭帯域光観察(Narrow Band Imaging)が行われる。あるいは、特殊光観察では、励起光を照射することにより発生する蛍光により画像を得る蛍光観察が行われてもよい。蛍光観察では、体組織に励起光を照射し、体組織からの蛍光を観察する自家蛍光観察、またはインドシアニングリーン(ICG)等の試薬を体組織に局注するとともに体組織にその試薬の蛍光波長に対応した励起光を照射し蛍光像を得ること等を行うことができる。光源装置11203は、このような特殊光観察に対応した狭帯域光および励起光の少なくともいずれかを供給可能に構成され得る。
図66は、図65に示すカメラヘッド11102及びCCU11201の機能構成の一例を示すブロック図である。
カメラヘッド11102は、レンズユニット11401と、撮像部11402と、駆動部11403と、通信部11404と、カメラヘッド制御部11405と、を有する。CCU11201は、通信部11411と、画像処理部11412と、制御部11413と、を有する。カメラヘッド11102とCCU11201とは、伝送ケーブル11400によって互いに通信可能に接続されている。
レンズユニット11401は、鏡筒11101との接続部に設けられる光学系である。鏡筒11101の先端から取り込まれた観察光は、カメラヘッド11102まで導光されてレンズユニット11401に入射する。レンズユニット11401は、ズームレンズ及びフォーカスレンズを含む複数のレンズが組み合わされて構成される。
撮像部11402は、固体撮像素子で構成される。撮像部11402を構成する固体撮像素子は、いわゆる単板式の1つであってもよいし、いわゆる多板式の複数であってもよい。撮像部11402が多板式で構成される場合には、例えば各固体撮像素子によってRGBそれぞれに対応する画像信号が生成され、それらが合成されることによりカラー画像が得られてもよい。あるいは、撮像部11402は、3D(Dimensional)表示に対応する右目用及び左目用の画像信号をそれぞれ取得するための1対の固体撮像素子を有するように構成されてもよい。3D表示が行われることにより、術者11131は術部における生体組織の奥行きをより正確に把握することが可能になる。なお、撮像部11402が多板式で構成される場合には、各固体撮像素子に対応して、レンズユニット11401も複数系統設けられ得る。
また、撮像部11402は、必ずしもカメラヘッド11102に設けられなくてもよい。例えば、撮像部11402は、鏡筒11101の内部に、対物レンズの直後に設けられてもよい。
駆動部11403は、アクチュエータによって構成され、カメラヘッド制御部11405からの制御により、レンズユニット11401のズームレンズ及びフォーカスレンズを光軸に沿って所定の距離だけ移動させる。これにより、撮像部11402による撮像画像の倍率および焦点が適宜調整され得る。
通信部11404は、CCU11201との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11404は、撮像部11402から得た画像信号をRAWデータとして伝送ケーブル11400を介してCCU11201に送信する。
また、通信部11404は、CCU11201から、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を受信し、カメラヘッド制御部11405に供給する。このような制御信号には、例えば、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報、撮像時の露出値を指定する旨の情報、撮像画像の倍率および焦点を指定する旨の情報等、撮像条件に関する情報が含まれる。
なお、上記のフレームレートや露出値、倍率、焦点等の撮像条件は、ユーザによって適宜指定されてもよいし、取得された画像信号に基づいてCCU11201の制御部11413によって自動的に設定されてもよい。後者の場合には、いわゆるAE(Auto Exposure)機能、AF(Auto Focus)機能、及びAWB(Auto White Balance)機能が内視鏡11100に搭載されていることになる。
カメラヘッド制御部11405は、通信部11404を介して受信したCCU11201からの制御信号に基づいて、カメラヘッド11102の駆動を制御する。
通信部11411は、カメラヘッド11102との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11411は、カメラヘッド11102から、伝送ケーブル11400を介して送信される画像信号を受信する。
また、通信部11411は、カメラヘッド11102に対して、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を送信する。画像信号や制御信号は、電気通信や光通信等によって送信することができる。
画像処理部11412は、カメラヘッド11102から送信されたRAWデータである画像信号に対して各種の画像処理を施す。
制御部11413は、内視鏡11100による術部等の撮像、及び、術部等の撮像により得られる撮像画像の表示に関する各種の制御を行う。例えば、制御部11413は、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を生成する。
また、制御部11413は、画像処理部11412によって画像処理が施された画像信号に基づいて、術部等が映った撮像画像を表示装置11202に表示させる。この際、制御部11413は、各種の画像認識技術を用いて撮像画像内における各種の物体を認識してもよい。例えば、制御部11413は、撮像画像に含まれる物体のエッジの形状や色等を検出することにより、鉗子等の術具11110、特定の生体部位、出血、エネルギー処置具11112の使用時のミスト等を認識することができる。制御部11413は、表示装置11202に撮像画像を表示させる際に、その認識結果を用いて、各種の手術支援情報を術部の画像に重畳表示させてもよい。手術支援情報が重畳表示され、術者11131に提示されることにより、術者11131の負担を軽減することや、術者11131が確実に手術を進めることが可能になる。
カメラヘッド11102及びCCU11201を接続する伝送ケーブル11400は、電気信号の通信に対応した電気信号ケーブル、光通信に対応した光ファイバ、またはこれらの複合ケーブルである。
ここで、図示する例では、伝送ケーブル11400を用いて有線で通信が行われていたが、カメラヘッド11102とCCU11201との間の通信は無線で行われてもよい。
以上、本開示にかかる技術が適用され得る内視鏡手術システムの一例について説明した。本開示にかかる技術は、以上説明した構成のうち、内視鏡11100のカメラヘッド11102に設けられた撮像部11402に好適に適用され得る。撮像部11402に本開示にかかる技術を適用することにより、撮像部11402を小型化もしくは高精細化することができるので、小型もしくは高精細な内視鏡11100を提供することができる。
[実施形態7]
実施形態7について説明するにあたっては、上述の各実施形態とは異なる観点から改めて用語の選択および符号の付与を行った。したがって、以下の用語および符号が指す構成が、上述の各実施形態の同様の用語および同様の符号が指す構成とは異なる場合がある。
(撮像装置1の機能構成)
図67は、本開示の実施形態7に係る撮像装置(撮像装置1)の機能構成の一例を示すブロック図である。
図67の撮像装置1は、例えば、入力部510A、行駆動部520、タイミング制御部530、画素アレイ部540、列信号処理部550、画像信号処理部560および出力部510Bを含んでいる。
画素アレイ部540には、画素541がアレイ状に繰り返し配置されている。より具体的には、複数の画素を含んだ画素共有ユニット539が繰り返し単位となり、これが、行方向と列方向とからなるアレイ状に繰り返し配置されている。なお、本実施形態では、便宜上、行方向をH方向、行方向と直交する列方向をV方向、と呼ぶ場合がある。図67の例において、1つの画素共有ユニット539が、4つの画素(画素541A,541B,541C,541D)を含んでいる。画素541A,541B,541C,541Dは各々、フォトダイオードPD(後述の図72等に図示)を有している。画素共有ユニット539は、1つの画素回路(後述の図69の画素回路210)を共有する単位である。換言すれば、4つの画素(画素541A,541B,541C,541D)毎に、1つの画素回路(後述の画素回路210)を有している。この画素回路を時分割で動作させることにより、画素541A,541B,541C,541D各々の画素信号が順次読み出されるようになっている。画素541A,541B,541C,541Dは、例えば2行×2列で配置されている。画素アレイ部540には、画素541A,541B,541C,541Dとともに、複数の行駆動信号線542および複数の垂直信号線(列読出し線)543が設けられている。行駆動信号線542は、画素アレイ部540において行方向に並んで配列された、複数の画素共有ユニット539各々に含まれる画素541を駆動する。画素共有ユニット539のうち、行方向に並んで配列された各画素を駆動する。後に図70を参照して詳しく説明するが、画素共有ユニット539には、複数のトランジスタが設けられている。これら複数のトランジスタをそれぞれ駆動するために、1つの画素共有ユニット539には複数の行駆動信号線542が接続されている。垂直信号線(列読出し線)543には、画素共有ユニット539が接続されている。画素共有ユニット539に含まれる画素541A,541B,541C,541D各々から、垂直信号線(列読出し線)543を介して画素信号が読み出される。
行駆動部520は、例えば、画素駆動するための行の位置を決める行アドレス制御部、言い換えれば、行デコーダ部と、画素541A,541B,541C,541Dを駆動するための信号を発生させる行駆動回路部とを含んでいる。
列信号処理部550は、例えば、垂直信号線543に接続され、画素541A,541B,541C,541D(画素共有ユニット539)とソースフォロア回路を形成する負荷回路部を備える。列信号処理部550は、垂直信号線543を介して画素共有ユニット539から読み出された信号を増幅する増幅回路部を有していてもよい。列信号処理部550は、ノイズ処理部を有していてもよい。ノイズ処理部では、例えば、光電変換の結果として画素共有ユニット539から読み出された信号から、系のノイズレベルが取り除かれる。
列信号処理部550は、例えば、アナログデジタルコンバータ(ADC)を有している。アナログデジタルコンバータでは、画素共有ユニット539から読み出された信号もしくは上記ノイズ処理されたアナログ信号がデジタル信号に変換される。ADCは、例えば、コンパレータ部およびカウンタ部を含んでいる。コンパレータ部では、変換対象となるアナログ信号と、これと比較対象となる参照信号とが比較される。カウンタ部では、コンパレータ部での比較結果が反転するまでの時間が計測されるようになっている。列信号処理部550は、読出し列を走査する制御を行う水平走査回路部を含んでいてもよい。
タイミング制御部530は、装置へ入力された基準クロック信号やタイミング制御信号を基にして、行駆動部520および列信号処理部550へ、タイミングを制御する信号を供給する。
画像信号処理部560は、光電変換の結果得られたデータ、言い換えれば、撮像装置1における撮像動作の結果得られたデータに対して、各種の信号処理を施す回路である。画像信号処理部560は、例えば、画像信号処理回路部およびデータ保持部を含んでいる。画像信号処理部560は、プロセッサ部を含んでいてもよい。
画像信号処理部560において実行される信号処理の一例は、AD変換された撮像データが、暗い被写体を撮影したデータである場合には階調を多く持たせ、明るい被写体を撮影したデータである場合には階調を少なくするトーンカーブ補正処理である。この場合、撮像データの階調をどのようなトーンカーブに基づいて補正するか、トーンカーブの特性データを予め画像信号処理部560のデータ保持部に記憶させておくことが望ましい。
入力部510Aは、例えば、上記基準クロック信号、タイミング制御信号および特性データなどを装置外部から撮像装置1へ入力するためのものである。タイミング制御信号は、例えば、垂直同期信号および水平同期信号などである。特性データは、例えば、画像信号処理部560のデータ保持部へ記憶させるためのものである。入力部510Aは、例えば、入力端子511、入力回路部512、入力振幅変更部513、入力データ変換回路部514および電源供給部(不図示)を含んでいる。
入力端子511は、データを入力するための外部端子である。入力回路部512は、入力端子511へ入力された信号を撮像装置1の内部へと取り込むためのものである。入力振幅変更部513では、入力回路部512で取り込まれた信号の振幅が、撮像装置1の内部で利用しやすい振幅へと変更される。入力データ変換回路部514では、入力データのデータ列の並びが変更される。入力データ変換回路部514は、例えば、シリアルパラレル変換回路により構成されている。このシリアルパラレル変換回路では、入力データとして受け取ったシリアル信号がパラレル信号へと変換される。なお、入力部510Aでは、入力振幅変更部513および入力データ変換回路部514が、省略されていてもよい。電源供給部は、外部から撮像装置1へ供給された電源をもとにして、撮像装置1の内部で必要となる各種の電圧に設定された電源を供給する。
撮像装置1が外部のメモリデバイスと接続されるとき、入力部510Aには、外部のメモリデバイスからのデータを受け取るメモリインタフェース回路が設けられていてもよい。外部のメモリデバイスは、例えば、フラッシュメモリ、SRAMおよびDRAM等である。
出力部510Bは、画像データを装置外部へと出力する。この画像データは、例えば、撮像装置1で撮影された画像データ、および、画像信号処理部560で信号処理された画像データ等である。出力部510Bは、例えば、出力データ変換回路部515、出力振幅変更部516、出力回路部517および出力端子518を含んでいる。
出力データ変換回路部515は、例えば、パラレルシリアル変換回路により構成されており、出力データ変換回路部515では、撮像装置1内部で使用したパラレル信号がシリアル信号へと変換される。出力振幅変更部516は、撮像装置1の内部で用いた信号の振幅を変更する。変更された振幅の信号は、撮像装置1の外部に接続される外部デバイスで利用しやすくなる。出力回路部517は、撮像装置1の内部から装置外部へとデータを出力する回路であり、出力回路部517により、出力端子518に接続された撮像装置1外部の配線が駆動される。出力端子518では、撮像装置1から装置外部へとデータが出力される。出力部510Bでは、出力データ変換回路部515および出力振幅変更部516が、省略されていてもよい。
撮像装置1が外部のメモリデバイスと接続されるとき、出力部510Bには、外部のメモリデバイスへとデータを出力するメモリインタフェース回路が設けられていてもよい。外部のメモリデバイスは、例えば、フラッシュメモリ、SRAMおよびDRAM等である。
(撮像装置1の概略構成)
図68および図69は、撮像装置1の概略構成の一例を表したものである。撮像装置1は、3つの基板(第1基板100、第2基板200、第3基板300)を備えている。図68は、第1基板100、第2基板200、第3基板300各々の平面構成を模式的に表したものであり、図69は、互いに積層された第1基板100、第2基板200および第3基板300の断面構成を模式的に表している。図69は、図68に示したIII-III’線に沿った断面構成に対応する。撮像装置1は、3つの基板(第1基板100、第2基板200、第3基板300)を貼り合わせて構成された3次元構造の撮像装置である。第1基板100は、半導体層100Sおよび配線層100Tを含む。第2基板200は、半導体層200Sおよび配線層200Tを含む。第3基板300は、半導体層300Sおよび配線層300Tを含む。ここで、第1基板100、第2基板200および第3基板300の各基板に含まれる配線とその周囲の層間絶縁膜を合せたものを、便宜上、それぞれの基板(第1基板100、第2基板200および第3基板300)に設けられた配線層(100T、200T、300T)と呼ぶ。第1基板100、第2基板200および第3基板300は、この順に積層されており、積層方向に沿って、半導体層100S、配線層100T、半導体層200S、配線層200T、配線層300Tおよび半導体層300Sの順に配置されている。第1基板100、第2基板200および第3基板300の具体的な構成については後述する。図69に示した矢印は、撮像装置1への光Lの入射方向を表す。本実施形態では、便宜上、以降の断面図で、撮像装置1における光入射側を「下」「下側」「下方」、光入射側と反対側を「上」「上側」「上方」と呼ぶ場合がある。また、本実施形態では、便宜上、半導体層と配線層を備えた基板に関して、配線層の側を表面、半導体層の側を裏面と呼ぶ場合がある。なお、明細書の記載は、上記の呼び方に限定されない。撮像装置1は、例えば、フォトダイオードを有する第1基板100の裏面側から光が入射する、裏面照射型撮像装置となっている。
画素アレイ部540および画素アレイ部540に含まれる画素共有ユニット539は、ともに、第1基板100および第2基板200の双方を用いて構成されている。第1基板100には、画素共有ユニット539が有する複数の画素541A,541B,541C,541Dが設けられている。これらの画素541のそれぞれが、フォトダイオード(後述のフォトダイオードPD)および転送トランジスタ(後述の転送トランジスタTR)を有している。第2基板200には、画素共有ユニット539が有する画素回路(後述の画素回路210)が設けられている。画素回路は、画素541A,541B,541C,541D各々のフォトダイオードから転送トランジスタを介して転送された画素信号を読み出し、あるいは、フォトダイオードをリセットする。この第2基板200は、このような画素回路に加えて、行方向に延在する複数の行駆動信号線542および列方向に延在する複数の垂直信号線543を有している。第2基板200は、更に、行方向に延在する電源線544を有している。第3基板300は、例えば、入力部510A,行駆動部520、タイミング制御部530、列信号処理部550、画像信号処理部560および出力部510Bを有している。行駆動部520は、例えば、第1基板100、第2基板200および第3基板300の積層方向(以下、単に積層方向という)において、一部が画素アレイ部540に重なる領域に設けられている。より具体的には、行駆動部520は、積層方向において、画素アレイ部540のH方向の端部近傍に重なる領域に設けられている(図68)。列信号処理部550は、例えば、積層方向において、一部が画素アレイ部540に重なる領域に設けられている。より具体的には、列信号処理部550は、積層方向において、画素アレイ部540のV方向の端部近傍に重なる領域に設けられている(図68)。図示は省略するが、入力部510Aおよび出力部510Bは、第3基板300以外の部分に配置されていてもよく、例えば、第2基板200に配置されていてもよい。あるいは、第1基板100の裏面(光入射面)側に入力部510Aおよび出力部510Bを設けるようにしてもよい。なお、上記第2基板200に設けられた画素回路は、別の呼称として、画素トランジスタ回路、画素トランジスタ群、画素トランジスタ、画素読み出し回路または読出回路と呼ばれることもある。本実施形態では、画素回路との呼称を用いる。
第1基板100と第2基板200とは、例えば、貫通電極(後述の図72の貫通電極120E,121E)により電気的に接続されている。第2基板200と第3基板300とは、例えば、コンタクト部201,202,301,302を介して電気的に接続されている。第2基板200にコンタクト部201,202が設けられ、第3基板300にコンタクト部301,302が設けられている。第2基板200のコンタクト部201が第3基板300のコンタクト部301に接し、第2基板200のコンタクト部202が第3基板300のコンタクト部302に接している。第2基板200は、複数のコンタクト部201が設けられたコンタクト領域201Rと、複数のコンタクト部202が設けられたコンタクト領域202Rとを有している。第3基板300は、複数のコンタクト部301が設けられたコンタクト領域301Rと、複数のコンタクト部302が設けられたコンタクト領域302Rとを有している。コンタクト領域201R,301Rは、積層方向において、画素アレイ部540と行駆動部520との間に設けられている(図69)。換言すれば、コンタクト領域201R,301Rは、例えば、行駆動部520(第3基板300)と、画素アレイ部540(第2基板200)とが積層方向に重なる領域、もしくはこの近傍領域に設けられている。コンタクト領域201R,301Rは、例えば、このような領域のうち、H方向の端部に配置されている(図68)。第3基板300では、例えば、行駆動部520の一部、具体的には行駆動部520のH方向の端部に重なる位置にコンタクト領域301Rが設けられている(図68,図69)。コンタクト部201,301は、例えば、第3基板300に設けられた行駆動部520と、第2基板200に設けられた行駆動線542とを接続するものである。コンタクト部201,301は、例えば、第3基板300に設けられた入力部510Aと電源線544および基準電位線(後述の基準電位線VSS)とを接続していてもよい。コンタクト領域202R,302Rは、積層方向において、画素アレイ部540と列信号処理部550との間に設けられている(図69)。換言すれば、コンタクト領域202R,302Rは、例えば、列信号処理部550(第3基板300)と画素アレイ部540(第2基板200)とが積層方向に重なる領域、もしくはこの近傍領域に設けられている。コンタクト領域202R,302Rは、例えば、このような領域のうち、V方向の端部に配置されている(図68)。第3基板300では、例えば、列信号処理部550の一部、具体的には列信号処理部550のV方向の端部に重なる位置にコンタクト領域301Rが設けられている(図68,図69)。コンタクト部202,302は、例えば、画素アレイ部540が有する複数の画素共有ユニット539各々から出力された画素信号(フォトダイオードでの光電変換の結果発生した電荷の量に対応した信号)を、第3基板300に設けられた列信号処理部550へと接続するためのものである。画素信号は、第2基板200から第3基板300に送られるようになっている。
図69は、上記のように、撮像装置1の断面図の一例である。第1基板100、第2基板200、第3基板300は、配線層100T、200T、300Tを介して電気的に接続される。例えば、撮像装置1は、第2基板200と第3基板300とを電気的に接続する電気的接続部を有する。具体的には、導電材料で形成された電極でコンタクト部201,202,301,302を形成する。導電材料は、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、などの金属材料で形成される。コンタクト領域201R、202R、301R、302Rは、例えば電極として形成された配線同士を直接接合することで、第2基板と第3基板とを電気的に接続し、第2基板200と第3基板300との信号の入力及び/又は出力を可能にする。
第2基板200と第3基板300とを電気的に接続する電気的接続部は、所望の箇所に設けることができる。例えば、図69においてコンタクト領域201R、202R、301R、302Rとして述べたように、画素アレイ部540と積層方向に重なる領域に設けても良い。また、電気的接続部を画素アレイ部540と積層方向に重ならない領域に設けても良い。具体的には、画素アレイ部540の外側に配置された周辺部と、積層方向に重なる領域に設けても良い。
第1基板100および第2基板200には、例えば、接続孔部H1,H2が設けられている。接続孔部H1,H2は、第1基板100および第2基板200を貫通している(図69)。接続孔部H1,H2は、画素アレイ部540(または画素アレイ部540に重なる部分)の外側に設けられている(図68)。例えば、接続孔部H1は、H方向において画素アレイ部540より外側に配置されており、接続孔部H2は、V方向において画素アレイ部540よりも外側に配置されている。例えば、接続孔部H1は、第3基板300に設けられた入力部510Aに達しており、接続孔部H2は、第3基板300に設けられた出力部510Bに達している。接続孔部H1,H2は、空洞でもよく、少なくとも一部に導電材料を含んでいても良い。例えば、入力部510A及び/又は出力部510Bとして形成された電極に、ボンディングワイヤを接続する構成がある。または、入力部510A及び/又は出力部510Bとして形成された電極と、接続孔部H1,H2に設けられた導電材料とを接続する構成がある。接続孔部H1,H2に設けられた導電材料は、接続孔部H1,H2の一部または全部に埋め込まれていても良く、導電材料が接続孔部H1,H2の側壁に形成されていても良い。
なお、図69では第3基板300に入力部510A、出力部510Bを設ける構造としたが、これに限定されない。例えば、配線層200T、300Tを介して第3基板300の信号を第2基板200へ送ることで、入力部510A及び/又は出力部510Bを第2基板200に設けることもできる。同様に、配線層100T、200Tを介して、第2基板200の信号を第1基板1000へ送ることで、入力部510A及び/又は出力部510Bを第1基板100に設けることもできる。
図70は、画素共有ユニット539の構成の一例を表す等価回路図である。画素共有ユニット539は、複数の画素541(図70では、画素541A,541B,541C,541Dの4つの画素541を表す)と、この複数の画素541に接続された1の画素回路210と、画素回路210に接続された垂直信号線5433とを含んでいる。画素回路210は、例えば、4つのトランジスタ、具体的には、増幅トランジスタAMP、選択トランジスタSEL、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDを含んでいる。上述のように、画素共有ユニット539は、1の画素回路210を時分割で動作させることにより、画素共有ユニット539に含まれる4つの画素541(画素541A,541B,541C,541D)それぞれの画素信号を順次垂直信号線543へ出力するようになっている。複数の画素541に1の画素回路210が接続されており、この複数の画素541の画素信号が、1の画素回路210により時分割で出力される態様を、「複数の画素541が1の画素回路210を共有する」という。
画素541A,541B,541C,541Dは、互いに共通の構成要素を有している。以降、画素541A,541B,541C,541Dの構成要素を互いに区別するために、画素541Aの構成要素の符号の末尾には識別番号1、画素541Bの構成要素の符号の末尾には識別番号2、画素541Cの構成要素の符号の末尾には識別番号3、画素541Dの構成要素の符号の末尾には識別番号4を付与する。画素541A,541B,541C,541Dの構成要素を互いに区別する必要のない場合には、画素541A,541B,541C,541Dの構成要素の符号の末尾の識別番号を省略する。
画素541A,541B,541C,541Dは、例えば、フォトダイオードPDと、フォトダイオードPDと電気的に接続された転送トランジスタTRと、転送トランジスタTRに電気的に接続されたフローティングディフュージョンFDとを有している。フォトダイオードPD(PD1,PD2,PD3,PD4)では、カソードが転送トランジスタTRのソースに電気的に接続されており、アノードが基準電位線(例えばグラウンド)に電気的に接続されている。フォトダイオードPDは、入射した光を光電変換し、その受光量に応じた電荷を発生する。転送トランジスタTR(転送トランジスタTR1,TR2,TR3,TR4)は、例えば、n型のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)トランジスタである。転送トランジスタTRでは、ドレインがフローティングディフュージョンFDに電気的に接続され、ゲートが駆動信号線に電気的に接続されている。この駆動信号線は、1の画素共有ユニット539に接続された複数の行駆動信号線542(図67参照)のうちの一部である。転送トランジスタTRは、フォトダイオードPDで発生した電荷をフローティングディフュージョンFDへと転送する。フローティングディフュージョンFD(フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4)は、p型半導体層中に形成されたn型拡散層領域である。フローティングディフュージョンFDは、フォトダイオードPDから転送された電荷を一時的に保持する電荷保持手段であり、かつ、その電荷量に応じた電圧を発生させる、電荷―電圧変換手段である。
1の画素共有ユニット539に含まれる4つのフローティングディフュージョンFD(フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4)は、互いに電気的に接続されるとともに、増幅トランジスタAMPのゲートおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGのソースに電気的に接続されている。FD変換ゲイン切替トランジスタFDGのドレインはリセットトランジスタRSTのソースに接続され、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGのゲートは駆動信号線に接続されている。この駆動信号線は、1の画素共有ユニット539に接続された複数の行駆動信号線542のうちの一部である。リセットトランジスタRSTのドレインは電源線VDDに接続され、リセットトランジスタRSTのゲートは駆動信号線に接続されている。この駆動信号線は、1の画素共有ユニット539に接続された複数の行駆動信号線542のうちの一部である。増幅トランジスタAMPのゲートはフローティングディフュージョンFDに接続され、増幅トランジスタAMPのドレインは電源線VDDに接続され、増幅トランジスタAMPのソースは選択トランジスタSELのドレインに接続されている。選択トランジスタSELのソースは垂直信号線543に接続され、選択トランジスタSELのゲートは駆動信号線に接続されている。この駆動信号線は、1の画素共有ユニット539に接続された複数の行駆動信号線542のうちの一部である。
転送トランジスタTRは、転送トランジスタTRがオン状態となると、フォトダイオードPDの電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する。転送トランジスタTRのゲート(転送ゲートTG)は、例えば、いわゆる縦型電極を含んでおり、後述の図72に示すように、半導体層(後述の図72の半導体層100S)の表面からPDに達する深さまで延在して設けられている。リセットトランジスタRSTは、フローティングディフュージョンFDの電位を所定の電位にリセットする。リセットトランジスタRSTがオン状態となると、フローティングディフュージョンFDの電位を電源線VDDの電位にリセットする。選択トランジスタSELは、画素回路210からの画素信号の出力タイミングを制御する。増幅トランジスタAMPは、画素信号として、フローティングディフュージョンFDに保持された電荷のレベルに応じた電圧の信号を生成する。増幅トランジスタAMPは、選択トランジスタSELを介して垂直信号線543に接続されている。この増幅トランジスタAMPは、列信号処理部550において、垂直信号線543に接続された負荷回路部(図67参照)とともにソースフォロアを構成している。増幅トランジスタAMPは、選択トランジスタSELがオン状態となると、フローティングディフュージョンFDの電圧を、垂直信号線543を介して列信号処理部550に出力する。リセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMPおよび選択トランジスタSELは、例えば、n型のCMOSトランジスタである。
FD変換ゲイン切替トランジスタFDGは、フローティングディフュージョンFDでの電荷―電圧変換のゲインを変更する際に用いられる。一般に、暗い場所での撮影時には画素信号が小さい。Q=CVに基づき、電荷電圧変換を行う際に、フローティングディフュージョンFDの容量(FD容量C)が大きければ、増幅トランジスタAMPで電圧に変換した際のVが小さくなってしまう。一方、明るい場所では、画素信号が大きくなるので、FD容量Cが大きくなければ、フローティングディフュージョンFDで、フォトダイオードPDの電荷を受けきれない。さらに、増幅トランジスタAMPで電圧に変換した際のVが大きくなりすぎないように(言い換えると、小さくなるように)、FD容量Cが大きくなっている必要がある。これらを踏まえると、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGをオンにしたときには、FD変換ゲイン切替トランジスタFDG分のゲート容量が増えるので、全体のFD容量Cが大きくなる。一方、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGをオフにしたときには、全体のFD容量Cが小さくなる。このように、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGをオンオフ切り替えることで、FD容量Cを可変にし、変換効率を切り替えることができる。FD変換ゲイン切替トランジスタFDGは、例えば、n型のCMOSトランジスタである。
なお、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGを設けない構成も可能である。このとき、例えば、画素回路210は、例えば増幅トランジスタAMP、選択トランジスタSELおよびリセットトランジスタRSTの3つのトランジスタで構成される。画素回路210は、例えば、増幅トランジスタAMP、選択トランジスタSEL、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGなどの画素トランジスタの少なくとも1つを有する。
選択トランジスタSELは、電源線VDDと増幅トランジスタAMPとの間に設けられていてもよい。この場合、リセットトランジスタRSTのドレインが電源線VDDおよび選択トランジスタSELのドレインに電気的に接続されている。選択トランジスタSELのソースが増幅トランジスタAMPのドレインに電気的に接続されており、選択トランジスタSELのゲートが行駆動信号線542(図67参照)に電気的に接続されている。増幅トランジスタAMPのソース(画素回路210の出力端)が垂直信号線543に電気的に接続されており、増幅トランジスタAMPのゲートがリセットトランジスタRSTのソースに電気的に接続されている。なお、図示は省略するが、1の画素回路210を共有する画素541の数は、4以外であってもよい。例えば、2つまたは8つの画素541が1の画素回路210を共有してもよい。
図71は、複数の画素共有ユニット539と、垂直信号線543との接続態様の一例を表したものである。例えば、列方向に並ぶ4つの画素共有ユニット539が4つのグループに分けられており、この4つのグループ各々に垂直信号線543が接続されている。図71には、説明を簡単にするため、4つのグループが各々、1つの画素共有ユニット539を有する例を示したが、4つのグループが各々、複数の画素共有ユニット539を含んでいてもよい。このように、撮像装置1では、列方向に並ぶ複数の画素共有ユニット539が、1つまたは複数の画素共有ユニット539を含むグループに分けられていてもよい。例えば、このグループそれぞれに、垂直信号線543および列信号処理回路550が接続されており、それぞれのグループから画素信号を同時に読み出すことができるようになっている。あるいは、撮像装置1では、列方向に並ぶ複数の画素共有ユニット539に1つの垂直信号線543が接続されていてもよい。このとき、1つの垂直信号線543に接続された複数の画素共有ユニット539から、時分割で順次画素信号が読み出されるようになっている。
(撮像装置1の具体的構成)
図72は、撮像装置1の第1基板100、第2基板100および第3基板300の主面に対して垂直方向の断面構成の一例を表したものである。図72は、構成要素の位置関係を分かりやすくするため、模式的に表したものであり、実際の断面と異なっていてもよい。撮像装置1では、第1基板100、第2基板200および第3基板300がこの順に積層されている。撮像装置1は、さらに、第1基板100の裏面側(光入射面側)に受光レンズ401を有している。受光レンズ401と第1基板100との間に、カラーフィルタ層(図示せず)が設けられていてもよい。受光レンズ401は、例えば、画素541A,541B,541C,541D各々に設けられている。撮像装置1は、例えば、裏面照射型の撮像装置である。撮像装置1は、中央部に配置された画素アレイ部540と、画素アレイ部540の外側に配置された周辺部540Bとを有している。
第1基板100は、受光レンズ401側から順に、絶縁膜111、固定電荷膜112、半導体層100Sおよび配線層100Tを有している。半導体層100Sは、例えばシリコン基板により構成されている。半導体層100Sは、例えば、表面(配線層100T側の面)の一部およびその近傍に、pウェル層115を有しており、それ以外の領域(pウェル層115よりも深い領域)に、n型半導体領域114を有している。例えば、このn型半導体領域114およびpウェル層115によりpn接合型のフォトダイオードPDが構成されている。pウェル層115は、p型半導体領域である。
図73Aは、第1基板100の平面構成の一例を表したものである。図73Aは、主に、第1基板100の画素分離部117、フォトダイオードPD、フローティングディフュージョンFD、VSSコンタクト領域118および転送トランジスタTRの平面構成を表している。図72とともに、図73Aを用いて第1基板100の構成について説明する。
半導体層100Sの表面近傍には、フローティングディフュージョンFDおよびVSSコンタクト領域118が設けられている。フローティングディフュージョンFDは、pウェル層115内に設けられたn型半導体領域により構成されている。画素541A,541B,541C,541D各々のフローティングディフュージョンFD(フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4)は、例えば、画素共有ユニット539の中央部に互いに近接して設けられている(図73A)。詳細は後述するが、この共有ユニット539に含まれる4つのフローティングディフュージョン(フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4)は、第1基板100内(より具体的には配線層100Tの内)で、電気的接続手段(後述のパッド部120)を介して互いに電気的に接続されている。更に、フローティングディフュージョンFDは、第1基板100から第2基板200へ(より具体的には、配線層100Tから配線層200Tへ)と電気的手段(後述の貫通電極120E)を介して接続されている。第2基板200(より具体的には配線層200Tの内部)では、この電気的手段により、フローティングディフュージョンFDが、増幅トランジスタAMPのゲートおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGのソースに電気的に接続されている。
VSSコンタクト領域118は、基準電位線VSSに電気的に接続される領域であり、フローティングディフュージョンFDと離間して配置されている。例えば、画素541A,541B,541C,541Dでは、各画素のV方向の一端にフローティングディフュージョンFDが配置され、他端にVSSコンタクト領域118が配置されている(図73A)。VSSコンタクト領域118は、例えば、p型半導体領域により構成されている。VSSコンタクト領域118は、例えば接地電位や固定電位に接続されている。これにより、半導体層100Sに基準電位が供給される。
第1基板100には、フォトダイオードPD、フローティングディフュージョンFDおよびVSSコンタクト領域118とともに、転送トランジスタTRが設けられている。このフォトダイオードPD、フローティングディフュージョンFD、VSSコンタクト領域118および転送トランジスタTRは、画素541A,541B,541C,541D各々に設けられている。転送トランジスタTRは、半導体層100Sの表面側(光入射面側とは反対側、第2基板200側)に設けられている。転送トランジスタTRは、転送ゲートTGを有している。転送ゲートTGは、例えば、半導体層100Sの表面に対向する水平部分TGbと、半導体層100S内に設けられた垂直部分TGaとを含んでいる。垂直部分TGaは、半導体層100Sの厚み方向に延在している。垂直部分TGaの一端は水平部分TGbに接し、他端はn型半導体領域114内に設けられている。転送トランジスタTRを、このような縦型トランジスタにより構成することにより、画素信号の転送不良が生じにくくなり、画素信号の読み出し効率を向上させることができる。
転送ゲートTGの水平部分TGbは、垂直部分TGaに対向する位置から例えば、H方向において画素共有ユニット539の中央部に向かって延在している(図73A)。これにより、転送ゲートTGに達する貫通電極(後述の貫通電極TGV)のH方向の位置を、フローティングディフュージョンFD、VSSコンタクト領域118に接続される貫通電極(後述の貫通電極120E,121E)のH方向の位置に近づけることができる。例えば、第1基板100に設けられた複数の画素共有ユニット539は、互いに同じ構成を有している(図73A)。
半導体層100Sには、画素541A,541B,541C,541Dを互いに分離する画素分離部117が設けられている。画素分離部117は、半導体層100Sの法線方向(半導体層100Sの表面に対して垂直な方向)に延在して形成されている。画素分離部117は、画素541A,541B,541C,541Dを互いに仕切るように設けられており、例えば格子状の平面形状を有している(図73A,図73B)。画素分離部117は、例えば、画素541A,541B,541C,541Dを互いに電気的および光学的に分離する。画素分離部117は、例えば、遮光膜117Aおよび絶縁膜117Bを含んでいる。遮光膜117Aには、例えば、タングステン(W)等が用いられる。絶縁膜117Bは、遮光膜117Aとpウェル層115またはn型半導体領域114との間に設けられている。絶縁膜117Bは、例えば、酸化シリコン(SiO)によって構成されている。画素分離部117は、例えば、FTI(Full Trench Isolation)構造を有しており、半導体層100Sを貫通している。図示しないが、画素分離部117は半導体層100Sを貫通するFTI構造に限定されない。例えば、半導体層100Sを貫通しないDTI(Deep Trench Isolation)構造であっても良い。画素分離部117は、半導体層100Sの法線方向に延在して、半導体層100Sの一部の領域に形成される。
半導体層100Sには、例えば、第1ピニング領域113および第2ピニング領域116が設けられている。第1ピニング領域113は、半導体層100Sの裏面近傍に設けられており、n型半導体領域114と固定電荷膜112との間に配置されている。第2ピニング領域116は、画素分離部117の側面、具体的には、画素分離部117とpウェル層115またはn型半導体領域114との間に設けられている。第1ピニング領域113および第2ピニング領域116は、例えば、p型半導体領域により構成されている。
半導体層100Sと絶縁膜111との間には、負の固定電荷を有する固定電荷膜112が設けられている。固定電荷膜112が誘起する電界により、半導体層100Sの受光面(裏面)側の界面に、ホール蓄積層の第1ピニング領域113が形成される。これにより、半導体層100Sの受光面側の界面準位に起因した暗電流の発生が抑えられる。固定電荷膜112は、例えば、負の固定電荷を有する絶縁膜によって形成されている。この負の固定電荷を有する絶縁膜の材料としては、例えば、酸化ハフニウム、酸化ジルコン、酸化アルミニウム、酸化チタンまたは酸化タンタルが挙げられる。
固定電荷膜112と絶縁膜111との間には、遮光膜117Aが設けられている。この遮光膜117Aは、画素分離部117を構成する遮光膜117Aと連続して設けられていてもよい。この固定電荷膜112と絶縁膜111との間の遮光膜117Aは、例えば、半導体層100S内の画素分離部117に対向する位置に選択的に設けられている。絶縁膜111は、この遮光膜117Aを覆うように設けられている。絶縁膜111は、例えば、酸化シリコンにより構成されている。
半導体層100Sと第2基板200との間に設けられた配線層100Tは、半導体層100S側から、層間絶縁膜119、パッド部120,121、パッシベーション膜122、層間絶縁膜123および接合膜124をこの順に有している。転送ゲートTGの水平部分TGbは、例えば、この配線層100Tに設けられている。層間絶縁膜119は、半導体層100Sの表面全面にわたって設けられており、半導体層100Sに接している。層間絶縁膜119は、例えば酸化シリコン膜により構成されている。なお、配線層100Tの構成は上述の限りでなく、配線と絶縁膜とを有する構成であれば良い。
図73Bは、図73Aに示した平面構成とともに、パッド部120,121の構成を表している。パッド部120,121は、層間絶縁膜119上の選択的な領域に設けられている。パッド部120は、画素541A,541B,541C,541D各々のフローティングディフュージョンFD(フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4)を互いに接続するためのものである。パッド部120は、例えば、画素共有ユニット539毎に、平面視で画素共有ユニット539の中央部に配置されている(図73B)。このパッド部120は、画素分離部117を跨ぐように設けられており、フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4各々の少なくとも一部に重畳して配置されている(図72,図73B)。具体的には、パッド部120は、画素回路210を共有する複数のフローティングディフュージョンFD(フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4)各々の少なくとも一部と、その画素回路210を共有する複数のフォトダイオードPD(フォトダイオードPD1,PD2,PD3,PD4)の間に形成された画素分離部117の少なくとも一部とに対して、半導体層100Sの表面に対して垂直な方向に重なる領域に形成される。層間絶縁膜119には、パッド部120とフローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4とを電気的に接続するための接続ビア120Cが設けられている。接続ビア120Cは、画素541A,541B,541C,541D各々に設けられている。例えば、接続ビア120Cにパッド部120の一部が埋め込まれることにより、パッド部120とフローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4とが電気的に接続されている。
パッド部121は、複数のVSSコンタクト領域118を互いに接続するためのものである。例えば、V方向に隣り合う一方の画素共有ユニット539の画素541C,541Dに設けられたVSSコンタクト領域118と、他方の画素共有ユニット539の画素541A,541Bに設けられたVSSコンタクト領域118とがパッド部121により電気的に接続されている。パッド部121は、例えば、画素分離部117を跨ぐように設けられており、これら4つのVSSコンタクト領域118各々の少なくとも一部に重畳して配置されている。具体的には、パッド部121は、複数のVSSコンタクト領域118各々の少なくとも一部と、その複数のVSSコンタクト118の間に形成された画素分離部117の少なくとも一部とに対して、半導体層100Sの表面に対して垂直な方向に重なる領域に形成される。層間絶縁膜119には、パッド部121とVSSコンタクト領域118とを電気的に接続するための接続ビア121Cが設けられている。接続ビア121Cは、画素541A,541B,541C,541D各々に設けられている。例えば、接続ビア121Cにパッド部121の一部が埋め込まれることにより、パッド部121とVSSコンタクト領域118とが電気的に接続されている。例えば、V方向に並ぶ複数の画素共有ユニット539各々のパッド部120およびパッド部121は、H方向において略同じ位置に配置されている(図73B)。
パッド部120を設けることで、チップ全体において、各フローティングディフュージョンFDから画素回路210(例えば増幅トランジスタAMPのゲート電極)へ接続するための配線を減らすことができる。同様に、パッド部121を設けることで、チップ全体において、各VSSコンタクト領域118への電位を供給する配線を減らすことができる。これにより、チップ全体の面積の縮小、微細化された画素における配線間の電気的干渉の抑制、及び/又は部品点数の削減によるコスト削減などが可能になる。
パッド部120、121は、第1基板100、第2基板200の所望の位置に設けることができる。具体的には、パッド部120、121を配線層100T、半導体層200Sの絶縁領域212のいずれかに設けることができる。配線層100Tに設ける場合には、パッド部120、121を半導体層100Sに直接接触させても良い。具体的には、パッド部120、121が、フローティングディフュージョンFD及び/又はVSSコンタクト領域118の各々の少なくとも一部と直接接続される構成でも良い。また、パッド部120、121に接続するフローティングディフュージョンFD及び/又はVSSコンタクト領域118の各々から接続ビア120C,121Cを設け、配線層100T、半導体層200Sの絶縁領域2112の所望の位置にパッド部120、121を設ける構成でも良い。
特に、パッド部120、121を配線層100Tに設ける場合には、半導体層200Sの絶縁領域212におけるフローティングディフュージョンFD及び/又はVSSコンタクト領域118に接続される配線を減らすことができる。これにより、画素回路210を形成する第2基板200のうち、フローティングディフュージョンFDから画素回路210に接続するための貫通配線を形成するための絶縁領域212の面積を削減することができる。よって、画素回路210を形成する第2基板200の面積を大きく確保することができる。画素回路210の面積を確保することで、画素トランジスタを大きく形成することができ、ノイズ低減などによる画質向上に寄与することができる。
特に、画素分離部117にFTI構造を用いた場合、フローティングディフュージョンFD及び/又はVSSコンタクト領域118は、各画素541に設けることが好ましいため、パッド部120、121の構成を用いることで、第1基板100と第2基板200とを接続する配線を大幅に削減することができる。
また、図73Bのように、例えば複数のフローティングディフュージョンFDが接続されるパッド部120と、複数のVSSコンタクト118が接続されるパッド部121とは、V方向において直線状に交互に配置される。また、パッド部120、121は、複数のフォトダイオードPDや、複数の転送ゲートTGや、複数のフローティングディフュージョンFDに囲まれる位置に形成される。これにより、複数の素子を形成する第1基板100において、フローティングディフュージョンFDとVSSコンタクト領域118以外の素子を自由に配置することができ、チップ全体のレイアウトの効率化を図ることができる。また、各画素共有ユニット539に形成される素子のレイアウトにおける対称性が確保され、各画素541の特性のばらつきを抑えることができる。
パッド部120,121は、例えば、ポリシリコン(Poly Si)、より具体的には、不純物が添加されたドープドポリシリコンにより構成されている。パッド部120,121はポリシリコン、タングステン(W)、チタン(Ti)および窒化チタン(TiN)等の耐熱性の高い導電性材料により構成されていることが好ましい。これにより、第1基板100に第2基板200の半導体層200Sを貼り合わせた後に、画素回路210を形成することが可能となる。以下、この理由について説明する。なお、以下の説明において、第1基板100と第2基板200の半導体層200Sを貼り合わせた後に、画素回路210を形成する方法を、第1の製造方法と呼ぶ。
ここで、第2基板200に画素回路210を形成した後に、これを第1基板100に貼り合わせることも考え得る(以下第2の製造方法という)。この第2の製造方法では、第1基板100の表面(配線層100Tの表面)および第2基板200の表面(配線層200Tの表面)それぞれに、電気的接続用の電極を予め形成しておく。第1基板100と第2基板200を貼り合わせると、これと同時に、第1基板100の表面と第2基板200の表面のそれぞれに形成された電気的接続用の電極同士が接触する。これにより、第1基板100に含まれる配線と第2基板200に含まれる配線との間で電気的接続が形成される。よって、第2の製造方法を用いた撮像装置1の構成とすることで、例えば第1基板100と第2基板200の各々の構成に応じて適切なプロセスを用いて製造することができ、高品質、高性能な撮像装置を製造することができる。
このような第2の製造方法では、第1基板100と第2基板200とを貼り合わせる際に、貼り合せ用の製造装置に起因して、位置合わせの誤差が生じることがある。また、第1基板100および第2基板200は、例えば、直径数十cm程度の大きさを有するが、第1基板100と第2基板200とを貼り合わせる際に、この第1基板100、第2基板200各部の微視的領域で、基板の伸び縮みが発生するおそれがある。この基板の伸び縮みは、基板同士が接触するタイミングが多少ずれることに起因する。このような第1基板100および第2基板200の伸び縮みに起因して、第1基板100の表面および第2基板200の表面それぞれに形成された電気的接続用の電極の位置に、誤差が生じることがある。第2の製造方法では、このような誤差が生じても、第1基板100および第2基板200それぞれの電極同士が接触するように対処しておくことが好ましい。具体的には、第1基板100および第2基板200の電極の少なくとも一方、好ましくは両方を、上記誤差を考慮して大きくしておく。このため、第2の製造方法を用いると、例えば、第1基板100または第2基板200の表面に形成された電極の大きさ(基板平面方向の大きさ)が、第1基板100または第2基板200の内部から表面に厚み方向へ延在する内部電極の大きさよりも大きくなる。
一方、パッド部120,121を耐熱性の導電材料により構成することで、上記第1の製造方法を用いることが可能となる。第1の製造方法では、フォトダイオードPDおよび転送トランジスタTRなどを含む第1基板100を形成した後、この第1基板100と第2基板200(半導体層2000S)とを貼り合わせる。このとき、第2基板200は、画素回路210を構成する能動素子および配線層などのパターンは未形成の状態である。第2基板200はパターンを形成する前の状態であるため、仮に、第1基板100と第2基板200を貼り合わせる際、その貼り合せ位置に誤差が生じたとしても、この貼り合せ誤差によって、第1基板100のパターンと第2基板200のパターンとの間の位置合わせに誤差が生じることはない。なぜならば、第2基板200のパターンは、第1基板100と第2基板200を貼り合わせた後に、形成するからである。なお、第2基板にパターンを形成する際には、例えば、パターン形成のための露光装置において、第1基板に形成されたパターンを位置合わせの対象としながらパターン形成する。上記理由により、第1基板100と第2基板200との貼り合せ位置の誤差は、第1の製造方法においては、撮像装置1を製造する上で問題とならない。同様の理由で、第2の製造方法で生じる基板の伸び縮みに起因した誤差も、第1の製造方法においては、撮像装置1を製造する上で問題とならない。
第1の製造方法では、このようにして第1基板100と第2基板200(半導体層200S)とを貼り合せた後、第2基板200上に能動素子を形成する。この後、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGV(図72)を形成する。この貫通電極120E,121E,TGVの形成では、例えば、第2基板200の上方から、露光装置による縮小投影露光を用いて貫通電極のパターンを形成する。縮小露光投影を用いるため、仮に、第2基板200と露光装置との位置合わせに誤差が生じても、その誤差の大きさは、第2基板200においては、上記第2の製造方法の誤差の数分の一(縮小露光投影倍率の逆数)にしかならない。よって、第1の製造方法を用いた撮像装置1の構成とすることで、第1基板100と第2基板200の各々に形成される素子同士の位置合わせが容易になり、高品質、高性能な撮像装置を製造することができる。
このような第1の製造方法を用いて製造された撮像装置1は、第2の製造方法で製造された撮像装置と異なる特徴を有する。具体的には、第1の製造方法により製造された撮像装置1では、例えば、貫通電極120E,121E,TGVが、第2基板200から第1基板100に至るまで、略一定の太さ(基板平面方向の大きさ)となっている。あるいは、貫通電極120E,121E,TGVがテーパー形状を有するときには、一定の傾きのテーパー形状を有している。このような貫通電極120E,121E,TGVを有する撮像装置1は、画素541を微細化しやすい。
ここで、第1の製造方法により撮像装置1を製造すると、第1基板100と第2基板200(半導体層200S)とを貼り合わせた後に、第2基板200に能動素子を形成するので、第1基板100にも、能動素子の形成の際に必要な加熱処理の影響が及ぶことになる。このため、上記のように、第1基板100に設けられたパッド部120,121には、耐熱性の高い導電材料を用いることが好ましい。例えば、パッド部120,121には、第2基板200の配線層200Tに含まれる配線材の少なくとも一部よりも、融点の高い(すなわち耐熱性の高い)材料を用いていることが好ましい。例えば、パッド部120,121にドープトポリシリコン、タングステン、チタンあるいは窒化チタン等の耐熱性の高い導電材を用いる。これにより、上記第1の製造方法を用いて撮像装置1を製造することが可能となる。
パッシベーション膜122は、例えば、パッド部120,121を覆うように、半導体層100Sの表面全面にわたって設けられている(図72)。パッシベーション膜122は、例えば、窒化シリコン(SiN)膜により構成されている。層間絶縁膜123は、パッシベーション膜122を間にしてパッド部120,121を覆っている。この層間絶縁膜123は、例えば、半導体層100Sの表面全面にわたって設けられている。層間絶縁膜123は、例えば酸化シリコン(SiO)膜により構成されている。接合膜124は、第1基板100(具体的には配線層100T)と第2基板200との接合面に設けられている。即ち、接合膜124は、第2基板200に接している。この接合膜124は、第1基板100の主面全面にわたって設けられている。接合膜124は、例えば、窒化シリコン膜により構成されている。
受光レンズ401は、例えば、固定電荷膜112および絶縁膜111を間にして半導体層100Sに対向している(図72)。受光レンズ401は、例えば画素541A,541B,541C,541D各々のフォトダイオードPDに対向する位置に設けられている。
第2基板200は、第1基板100側から、半導体層200Sおよび配線層200Tをこの順に有している。半導体層200Sは、シリコン基板で構成されている。半導体層200Sでは、厚み方向にわたって、ウェル領域211が設けられている。ウェル領域211は、例えば、p型半導体領域である。第2基板20には、画素共有ユニット539毎に配置された画素回路210が設けられている。この画素回路210は、例えば、半導体層200Sの表面側(配線層200T側)に設けられている。撮像装置1では、第1基板100の表面側(配線層100T側)に第2基板200の裏面側(半導体層200S側)が向かうようにして、第2基板200が第1基板100に貼り合わされている。つまり、第2基板200は、第1基板100に、フェイストゥーバックで貼り合わされている。
図74~図78は、第2基板200の平面構成の一例を模式的に表している。図74には、半導体層200Sの表面近傍に設けられた画素回路210の構成を表す。図75は、配線層200T(具体的には後述の第1配線層W1)と、配線層200Tに接続された半導体層200Sおよび第1基板100の各部の構成を模式的に表している。図76~図78は、配線層200Tの平面構成の一例を表している。以下、図72とともに、図74~図78を用いて第2基板200の構成について説明する。図74および図75ではフォトダイオードPDの外形(画素分離部117とフォトダイオードPDとの境界)を破線で表し、画素回路210を構成する各トランジスタのゲート電極に重なる部分の半導体層200Sと素子分離領域213または絶縁領域214との境界を点線で表す。増幅トランジスタAMPのゲート電極に重なる部分では、チャネル幅方向の一方に、半導体層200Sと素子分離領域213との境界、および素子分離領域213と絶縁領域213との境界が設けられている。
第2基板200には、半導体層200Sを分断する絶縁領域212と、半導体層200Sの厚み方向の一部に設けられた素子分離領域213とが設けられている(図72)。例えば、H方向に隣り合う2つの画素回路210の間に設けられた絶縁領域212に、この2つの画素回路210に接続された2つの画素共有ユニット539の貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGV(貫通電極TGV1,TGV2,TGV3,TGV4)が配置されている(図75)。
絶縁領域212は、半導体層200Sの厚みと略同じ厚みを有している(図72)。半導体層200Sは、この絶縁領域212により分断されている。この絶縁領域212に、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVが配置されている。絶縁領域212は、例えば酸化シリコンにより構成されている。
貫通電極120E,121Eは、絶縁領域212を厚み方向に貫通して設けられている。貫通電極120E,121Eの上端は、配線層200Tの配線(後述の第1配線W1,第2配線W2,第3配線W3,第4配線W4)に接続されている。この貫通電極120E,121Eは、絶縁領域212、接合膜124、層間絶縁膜123およびパッシベーション膜122を貫通して設けられ、その下端はパッド部120,121に接続されている(図72)。貫通電極120Eは、パッド部120と画素回路210とを電気的に接続するためのものである。即ち、貫通電極120Eにより、第1基板100のフローティングディフュージョンFDが第2基板200の画素回路210に電気的に接続される。貫通電極121Eは、パッド部121と配線層200Tの基準電位線VSSとを電気的に接続するためのものである。即ち、貫通電極121Eにより、第1基板100のVSSコンタクト領域118が第2基板200の基準電位線VSSに電気的に接続される。
貫通電極TGVは、絶縁領域212を厚み方向に貫通して設けられている。貫通電極TGVの上端は、配線200Tの配線に接続されている。この貫通電極TGVは、絶縁領域212、接合膜124、層間絶縁膜123、パッシベーション膜122および層間絶縁膜119を貫通して設けられ、その下端は転送ゲートTGに接続されている(図72)。このような貫通電極TGVは、画素541A,541B,541C,541D各々の転送ゲートTG(転送ゲートTG1,TG2,TG3,TG4)と、配線層200Tの配線(行駆動信号線542の一部、具体的には、後述の図77の配線TRG1,TRG2,TRG3,TRG4)とを電気的に接続するためのものである。即ち、貫通電極TGVにより、第1基板100の転送ゲートTGが第2基板200の配線TRGに電気的に接続され、転送トランジスタTR(転送トランジスタTR1,TR2,TR3,TR4)各々に駆動信号が送られるようになっている。
絶縁領域212は、第1基板100と第2基板200とを電気的に接続するための前記貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVを、半導体層200Sと絶縁して設けるための領域である。例えば、H方向に隣り合う2つの画素回路210(共有ユニット539)の間に設けられた絶縁領域212に、この2つの画素回路210に接続された貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGV(貫通電極TGV1,TGV2,TGV3,TGV4)が配置されている。絶縁領域212は、例えば、V方向に延在して設けられている(図74,図75)。ここでは、転送ゲートTGの水平部分TGbの配置を工夫することにより、垂直部分TGaの位置に比べて、貫通電極TGVのH方向の位置が貫通電極120E,121EのH方向の位置に近づくように配置されている(図73A,図75)。例えば、貫通電極TGVは、H方向において、貫通電極120E,120Eと略同じ位置に配置されている。これにより、V方向に延在する絶縁領域212に、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVをまとめて設けることができる。別の配置例として、垂直部分TGaに重畳する領域のみに水平部分TGbを設けることも考え得る。この場合には、垂直部分TGaの略直上に貫通電極TGVが形成され、例えば、各画素541のH方向およびV方向の略中央部に貫通電極TGVが配置される。このとき、貫通電極TGVのH方向の位置と貫通電極120E,121EのH方向の位置とが大きくずれる。貫通電極TGVおよび貫通電極120E,121Eの周囲には、近接する半導体層200Sから電気的に絶縁するため、例えば、絶縁領域212を設ける。貫通電極TGVのH方向の位置と貫通電極120E,121EのH方向の位置とが大きく離れる場合には、貫通電極120E,121E,TGV各々の周囲に絶縁領域212を独立して設けることが必要となる。これにより、半導体層200Sが細かく分断されることになる。これに比べ、V方向に延在する絶縁領域212に、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVをまとめて配置するレイアウトは、半導体層200SのH方向の大きさを大きくすることができる。よって、半導体層200Sにおける半導体素子形成領域の面積を大きく確保することができる。これにより、例えば、増幅トランジスタAMPのサイズを大きくし、ノイズを抑えることが可能となる。
画素共有ユニット539は、図70を参照して説明したように、複数の画素541のそれぞれに設けられたフローティングディフュージョンFDの間を電気的に接続し、これら複数の画素541が1つの画素回路210を共有する構造を有している。そして、前記フローティングディフュージョンFD間の電気的接続は、第1基板100に設けられたパッド部120によってなされている(図72、図73B)。第1基板100に設けられた電気的接続部(パッド部120)と第2基板200に設けられた画素回路210は、1つの貫通電極120Eを介して電気的に接続されている。別の構造例として、フローティングディフュージョンFD間の電気的接続部を第2基板200に設けることも考え得る。この場合、画素共有ユニット539には、フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4各々に接続される4つの貫通電極が設けられる。したがって、第2基板200において、半導体層200Sを貫通する貫通電極の数が増え、これら貫通電極の周囲を絶縁する絶縁領域212が大きくなる。これに比べ、第1基板100にパッド部120を設ける構造(図72,図73B)は、貫通電極の数を減らし、絶縁領域212を小さくすることができる。よって、半導体層200Sにおける半導体素子形成領域の面積を大きく確保することができる。これにより、例えば、増幅トランジスタAMPのサイズを大きくし、ノイズを抑えることが可能となる。
素子分離領域213は、半導体層200Sの表面側に設けられている。素子分離領域213は、STI(Shallow Trench Isolation)構造を有している。この素子分離領域213では、半導体層200Sが厚み方向(第2基板200の主面に対して垂直方向)に掘り込まれており、この掘り込みに絶縁膜が埋め込まれている。この絶縁膜は、例えば、酸化シリコンにより構成されている。素子分離領域213は、画素回路210を構成する複数のトランジスタ間を、画素回路210のレイアウトに応じて素子分離するものである。素子分離領域213の下方(半導体層200Sの深部)には、半導体層200S(具体的には、ウエル領域211)が延在している。
ここで、図73A,図73Bおよび図74を参照して、第1基板100での画素共有ユニット539の外形形状(基板平面方向の外形形状)と、第2基板200での画素共有ユニット539の外形形状との違いを説明する。
撮像装置1では、第1基板100および第2基板200の両方にわたり、画素共有ユニット539が設けられている。例えば、第1基板100に設けられた画素共有ユニット539の外形形状と、第2基板200に設けられた画素共有ユニット539の外形形状とは互いに異なっている。
図73A,図73Bでは、画素541A,541B,541C,541Dの外形線を一点鎖線で表し、画素共有ユニット539の外形形状を太線で表している。例えば、第1基板100の画素共有ユニット539は、H方向に隣接して配置された2つの画素541(画素541A,541B)と、これにV方向に隣接して配置された2つの画素541(画素541C,541D)により構成されている。即ち、第1基板100の画素共有ユニット539は、隣接する2行×2列の4つの画素541により構成されており、第1基板100の画素共有ユニット539は、略正方形の外形形状を有している。画素アレイ部540では、このような画素共有ユニット539が、H方向へ2画素ピッチ(画素541の2個分に相当するピッチ)、かつ、V方向へ2画素ピッチ(画素541の2個分に相当するピッチ)、で隣接して配列されている。
図74および図75では、画素541A,541B,541C,541Dの外形線を一点鎖線で表し、画素共有ユニット539の外形形状を太線で表している。例えば、第2基板200の画素共有ユニット539の外形形状は、H方向において第1基板100の画素共有ユニット539よりも小さく、V方向において第1基板100の画素共有ユニット539よりも大きくなっている。例えば、第2基板200の画素共有ユニット539は、H方向には画素1個分に相当する大きさ(領域)で形成され、V方向には、画素4個分に相当する大きさで形成されている。即ち、第2基板200の画素共有ユニット539は、隣接する1行×4列に配列された画素に相当する大きさで形成されており、第2基板200の画素共有ユニット539は、略長方形の外形形状を有している。
例えば、各画素回路210では、選択トランジスタSEL、増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGがこの順にV方向に並んで配置されている(図74)。各画素回路210の外形形状を、上記のように、略長方形状に設けることにより、一方向(図74ではV方向)に4つのトランジスタ(選択トランジスタSEL、増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDG)を並べて配置することができる。これにより、増幅トランジスタAMPのドレインと、リセットトランジスタRSTのドレインとを一の拡散領域(電源線VDDに接続される拡散領域)で共有することができる。例えば、各画素回路210の形成領域を略正方形状に設けることも可能である(後述の図87参照)。この場合には、一方向に沿って2つのトランジスタが配置され、増幅トランジスタAMPのドレインと、リセットトランジスタRSTのドレインとを一の拡散領域で共有することが困難となる。よって、画素回路210の形成領域を略長方形状に設けることにより、4つのトランジスタを近接して配置しやすくなり、画素回路210の形成領域を小さくすることができる。即ち、画素の微細化を行うことができる。また、画素回路210の形成領域を小さくすることが不要であるときには、増幅トランジスタAMPの形成領域を大きくし、ノイズを抑えることが可能となる。
例えば、半導体層200Sの表面近傍には、選択トランジスタSEL、増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGに加えて、基準電位線VSSに接続されるVSSコンタクト領域218が設けられている。VSSコンタクト領域218は、例えば、p型半導体領域により構成されている。VSSコンタクト領域218は、配線層200Tの配線および貫通電極121Eを介して第1基板100(半導体層100S)のVSSコンタクト領域118に電気的に接続されている。このVSSコンタクト領域218は、例えば、素子分離領域213を間にして、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGのソースと隣り合う位置に設けられている(図74)。
次に、図73Bおよび図74を参照して、第1基板100に設けられた画素共有ユニット539と第2基板200に設けられた画素共有ユニット539との位置関係を説明する。例えば、第1基板100のV方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のうち、一方(例えば図73Bの紙面上側)の画素共有ユニット539は、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のうちの一方(例えば、図74の紙面左側)の画素共有ユニット539に接続されている。例えば、第1基板100のV方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のうち、他方(例えば図73Bの紙面下側)の画素共有ユニット539は、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のうちの他方(例えば、図74の紙面右側)の画素共有ユニット539に接続されている。
例えば、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539では、一方の画素共有ユニット539の内部レイアウト(トランジスタ等の配置)が、他方の画素共有ユニット539の内部レイアウトをV方向およびH方向に反転させたレイアウトに略等しくなっている。以下、このレイアウトによって得られる効果を説明する。
第1基板100のV方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539では、各々のパッド部120が、画素共有ユニット539の外形形状の中央部、即ち、画素共有ユニット539のV方向およびH方向の中央部に配置される(図73B)。一方、第2基板200の画素共有ユニット539は、上記のように、V方向に長い略長方形の外形形状を有しているので、例えば、パッド部120に接続される増幅トランジスタAMPは、画素共有ユニット539のV方向の中央から紙面上方にずれた位置に配置されている。例えば、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539の内部レイアウトが同じであるとき、一方の画素共有ユニット539の増幅トランジスタAMPと、パッド部120(例えば、図73Bの紙面上側の画素共有ユニット539のパッド部120)との距離は比較的短くなる。しかし、他方の画素共有ユニット539の増幅トランジスタAMPと、パッド部120(例えば、図73Bの紙面下側の画素共有ユニット539のパッド部120)との距離が長くなる。このため、この増幅トランジスタAMPとパッド部120との接続に要する配線の面積が大きくなり、画素共有ユニット539の配線レイアウトが複雑になるおそれがある。このことは、撮像装置1の微細化に影響を及ぼす可能性がある。
これに対して、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539で、互いの内部レイアウトを少なくともV方向に反転させることにより、これら2つの画素共有ユニット539の両方の増幅トランジスタAMPとパッド部120との距離を短くすることができる。したがって、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539の内部レイアウトを同じにした構成と比べて、撮像装置1の微細化を行いやすくなる。なお、第2基板200の複数の画素共有ユニット539各々の平面レイアウトは、図74に記載の範囲では左右対称であるが、後述する図75に記載の第1配線層W1のレイアウトまで含めると、左右非対称のものとなる。
また、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539の内部レイアウトは、互いに、H方向にも反転されていることが好ましい。以下、この理由について説明する。図75に示したように、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539はそれぞれ、第1基板100のパッド部120,121に接続されている。例えば、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のH方向の中央部(H方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539の間)にパッド部120,121が配置されている。したがって、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539の内部レイアウトを、互いに、H方向にも反転させることにより、第2基板200の複数の画素共有ユニット539それぞれとパッド部120,121との距離を小さくすることができる。即ち、撮像装置1の微細化を更に行いやすくなる。
また、第2基板200の画素共有ユニット539の外形線の位置は、第1基板100の画素共有ユニット539のいずれかの外形線の位置に揃っていなくてもよい。例えば、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のうち、一方(例えば図75の紙面左側)の画素共有ユニット539では、V方向の一方(例えば図75の紙面上側)の外形線が、対応する第1基板100の画素共有ユニット539(例えば図73Bの紙面上側)のV方向の一方の外形線の外側に配置されている。また、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のうち、他方(例えば図75の紙面右側)の画素共有ユニット539では、V方向の他方(例えば図75の紙面下側)の外形線が、対応する第1基板100の画素共有ユニット539(例えば図73Bの紙面下側)のV方向の他方の外形線の外側に配置されている。このように、第2基板200の画素共有ユニット539と、第1基板100の画素共有ユニット539とを互いに配置することにより、増幅トランジスタAMPとパッド部120との距離を短くすることが可能となる。したがって、撮像装置1の微細化を行いやすくなる。
また、第2基板200の複数の画素共有ユニット539の間で、互いの外形線の位置は揃っていなくてもよい。例えば、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539は、V方向の外形線の位置がずれて配置されている。これにより、増幅トランジスタAMPとパッド部120との距離を短くすることが可能となる。したがって、撮像装置1の微細化を行いやすくなる。
図73Bおよび図75を参照して、画素アレイ部540での画素共有ユニット539の繰り返し配置について説明する。第1基板100の画素共有ユニット539は、H方向に2つ分の画素541の大きさ、およびV方向に2つ分の画素541の大きさを有している(図73B)。例えば、第1基板100の画素アレイ部540では、この4つの画素541に相当する大きさの画素共有ユニット539が、H方向へ2画素ピッチ(画素541の2つ分に相当するピッチ)、かつ、V方向へ2画素ピッチ(画素541の2つ分に相当するピッチ)、で隣接して繰り返し配列されている。あるいは、第1基板100の画素アレイ部540に、画素共有ユニット539がV方向に2つ隣接して配置された一対の画素共有ユニット539が設けられていてもよい。第1基板100の画素アレイ部540では、例えば、この一対の画素共有ユニット539が、H方向へ2画素ピッチ(画素541の2つ分に相当するピッチ)、かつ、V方向へ4画素ピッチ(画素541の4つ分に相当するピッチ)、で隣接して繰り返し配列している。第2基板200の画素共有ユニット539は、H方向に1つ分の画素541の大きさ、およびV方向に4つ分の画素541の大きさを有している(図75)。例えば、第2基板200の画素アレイ部540には、この4つの画素541に相当する大きさの画素共有ユニット539を2つ含む、一対の画素共有ユニット539が設けられている。この画素共有ユニット539は、H方向に隣接して配置され、かつ、V方向にはずらして配置されている。第2基板200の画素アレイ部540では、例えば、この一対の画素共有ユニット539が、H方向へ2画素ピッチ(画素541の2個分に相当するピッチ)、かつ、V方向へ4画素ピッチ(画素541の4個分に相当するピッチ)、で隙間なく隣接して繰り返し配列されている。このような画素共有ユニット539の繰り返し配置により、画素共有ユニット539を隙間なく配置することが可能となる。したがって、撮像装置1の微細化を行いやすくなる。
増幅トランジスタAMPは、例えば、Fin型等の三次元構造を有していることが好ましい(図72)。これにより、実効のゲート幅の大きさが大きくなり、ノイズを抑えることが可能となる。選択トランジスタSEL、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGは、例えば、プレーナー構造を有している。増幅トランジスタAMPがプレーナー構造を有していてもよい。あるいは、選択トランジスタSEL、リセットトランジスタRSTまたはFD変換ゲイン切替トランジスタFDGが、三次元構造を有していてもよい。
配線層200Tは、例えば、パッシベーション膜221、層間絶縁膜222および複数の配線(第1配線層W1,第2配線層W2,第3配線層W3,第4配線層W4)を含んでいる。パッシベーション膜221は、例えば、半導体層200Sの表面に接しており、半導体層200Sの表面全面を覆っている。このパッシベーション膜221は、選択トランジスタSEL、増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDG各々のゲート電極を覆っている。層間絶縁膜222は、パッシベーション膜221と第3基板300との間に設けられている。この層間絶縁膜222により、複数の配線(第1配線層W1,第2配線層W2,第3配線層W3,第4配線層W4)が分離されている。層間絶縁膜222は、例えば、酸化シリコンにより構成されている。
配線層200Tには、例えば、半導体層200S側から、第1配線層W1、第2配線層W2、第3配線層W3、第4配線層W4およびコンタクト部201,202がこの順に設けられ、これらが互いに層間絶縁膜222により絶縁されている。層間絶縁膜222には、第1配線層W1、第2配線層W2、第3配線層W3または第4配線層W4と、これらの下層とを接続する接続部が複数設けられている。接続部は、層間絶縁膜222に設けた接続孔に、導電材料を埋設した部分である。例えば、層間絶縁膜222には、第1配線層W1と半導体層200SのVSSコンタクト領域218とを接続する接続部218Vが設けられている。例えば、このような第2基板200の素子同士を接続する接続部の孔径は、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVの孔径と異なっている。具体的には、第2基板200の素子同士を接続する接続孔の孔径は、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVの孔径よりも小さくなっていることが好ましい。以下、この理由について説明する。配線層200T内に設けられた接続部(接続部218V等)の深さは、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVの深さよりも小さい。このため接続部は、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVに比べて、容易に接続孔へ導電材を埋めることができる。この接続部の孔径を、貫通電極120E,121Eおよび貫通電極TGVの孔径よりも小さくすることにより、撮像装置1の微細化を行いやすくなる。
例えば、第1配線層W1により、貫通電極120Eと増幅トランジスタAMPのゲートおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGのソース(具体的にはFD変換ゲイン切替トランジスタFDGのソースに達する接続孔)とが接続されている。第1配線層W1は、例えば、貫通電極121Eと接続部218Vとを接続しており、これにより、半導体層200SのVSSコンタクト領域218と半導体層100SのVSSコンタクト領域118とが電気的に接続される。
次に、図76~図78を用いて、配線層200Tの平面構成について説明する。図76は、第1配線層W1および第2配線層W2の平面構成の一例を表したものである。図77は、第2配線層W2および第3配線層W3の平面構成の一例を表したものである。図78は、第3配線層W3および第4配線層W4の平面構成の一例を表したものである。
例えば、第3配線層W3は、H方向(行方向)に延在する配線TRG1,TRG2,TRG3,TRG4,SELL,RSTL,FDGLを含んでいる(図77)。これらの配線は、図70を参照して説明した複数の行駆動信号線542に該当する。配線TRG1,TRG2,TRG3,TRG4は各々、転送ゲートTG1,TG2,TG3,TG4に駆動信号を送るためのものである。配線TRG1,TRG2,TRG3,TRG4は各々、第2配線層W2、第1配線層W1および貫通電極120Eを介して転送ゲートTG1,TG2,TG3,TG4に接続されている。配線SELLは選択トランジスタSELのゲートに、配線RSTLはリセットトランジスタRSTのゲートに、配線FDGLは、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGのゲートに各々駆動信号を送るためのものである。配線SELL,RSTL,FDGLは各々、第2配線層W2、第1配線層W1および接続部を介して、選択トランジスタSEL,リセットトランジスタRST,FD変換ゲイン切替トランジスタFDG各々のゲートに接続されている。
例えば、第4配線層W4は、V方向(列方向)に延在する電源線VDD、基準電位線VSSおよび垂直信号線543を含んでいる(図78)。電源線VDDは、第3配線層W3、第2配線層W2、第1配線層W1および接続部を介して増幅トランジスタAMPのドレインおよびリセットトランジスタRSTのドレインに接続されている。基準電位線VSSは、第3配線層W3、第2配線層W2、第1配線層W1および接続部218Vを介してVSSコンタクト領域218に接続されている。また、基準電位線VSSは、第3配線層W3、第2配線層W2、第1配線層W1、貫通電極121Eおよびパッド部121を介して第1基板100のVSSコンタクト領域118に接続されている。垂直信号線543は、第3配線層W3、第2配線層W2、第1配線層W1および接続部を介して選択トランジスタSELのソース(Vout)に接続されている。
コンタクト部201,202は、平面視で画素アレイ部540に重なる位置に設けられていてもよく(例えば、図69)、あるいは、画素アレイ部540の外側の周辺部540Bに設けられていてもよい(例えば、図72)。コンタクト部201,202は、第2基板200の表面(配線層200T側の面)に設けられている。コンタクト部201,202は、例えば、Cu(銅)およびAl(アルミニウム)などの金属により構成されている。コンタクト部201,202は、配線層200Tの表面(第3基板300側の面)に露出している。コンタクト部201,202は、第2基板200と第3基板300との電気的な接続および、第2基板200と第3基板300との貼り合わせに用いられる。
図72には、第2基板200の周辺部540Bに周辺回路を設けた例を図示した。この周辺回路は、行駆動部520の一部または列信号処理部550の一部等を含んでいてもよい。また、図69に記載のように、第2基板200の周辺部540Bには周辺回路を配置せず、接続孔部H1,H2を画素アレイ部540の近傍に配置するようにしてもよい。
第3基板300は、例えば、第2基板200側から配線層300Tおよび半導体層300Sをこの順に有している。例えば、半導体層300Sの表面は、第2基板200側に設けられている。半導体層300Sは、シリコン基板で構成されている。この半導体層300Sの表面側の部分には、回路が設けられている。具体的には、半導体層300Sの表面側の部分には、例えば、入力部510A、行駆動部520、タイミング制御部530、列信号処理部550、画像信号処理部560および出力部510Bのうちの少なくとも一部が設けられている。半導体層300Sと第2基板200との間に設けられた配線層300Tは、例えば、層間絶縁膜と、この層間絶縁膜により分離された複数の配線層と、コンタクト部301,302とを含んでいる。コンタクト部301,302は、配線層300Tの表面(第2基板200側の面)に露出されており、コンタクト部301は第2基板200のコンタクト部201に、コンタクト部302は第2基板200のコンタクト部202に各々接している。コンタクト部301,302は、半導体層300Sに形成された回路(例えば、入力部510A、行駆動部520、タイミング制御部530、列信号処理部550、画像信号処理部560および出力部510Bの少なくともいずれか)に電気的に接続されている。コンタクト部301,302は、例えば、Cu(銅)およびアルミニウム(Al)等の金属により構成されている。例えば、接続孔部H1を介して外部端子TAが入力部510Aに接続されており、接続孔部H2を介して外部端子TBが出力部510Bに接続されている。
ここで、撮像装置1の特徴について説明する。
一般に、撮像装置は、主な構成として、フォトダイオードと画素回路とからなる。ここで、フォトダイオードの面積を大きくすると光電変換の結果発生する電荷が増加し、その結果画素信号のシグナル/ノイズ比(S/N比)が改善し、撮像装置はよりよい画像データ(画像情報)を出力することができる。一方、画素回路に含まれるトランジスタのサイズ(特に増幅トランジスタのサイズ)を大きくすると、画素回路で発生するノイズが減少し、その結果撮像信号のS/N比が改善し、撮像装置はよりよい画像データ(画像情報)を出力することができる。
しかし、フォトダイオードと画素回路とを同一の半導体基板に設けた撮像装置において、半導体基板の限られた面積の中でフォトダイオードの面積を大きくすると、画素回路に備わるトランジスタのサイズが小さくなってしまうことが考えられる。また、画素回路に備わるトランジスタのサイズを大きくすると、フォトダイオードの面積が小さくなってしまうことが考えられる。
これらの課題を解決するために、例えば、本実施の形態の撮像装置1は、複数の画素541が1つの画素回路210を共有し、かつ、共有した画素回路210をフォトダイオードPDに重畳して配置する構造を用いる。これにより、半導体基板の限られた面積の中で、フォトダイオードPDの面積をできるだけ大きくすることと、画素回路210に備わるトランジスタのサイズをできるだけ大きくすることとを実現することができる。これにより、画素信号のS/N比を改善し、撮像装置1がよりよい画像データ(画像情報)を出力することができる。
複数の画素541が1つの画素回路210を共有し、これをフォトダイオードPDに重畳して配置する構造を実現する際、複数の画素541各々のフローティングディフュージョンFDから1つの画素回路210に接続される複数の配線が延在する。画素回路210を形成する半導体基板200の面積を大きく確保するためには、例えばこれらの延在する複数の配線の間を相互に接続し、1つにまとめる接続配線を形成することができる。VSSコンタクト領域118から延在する複数の配線についても同様に、延在する複数の配線の間を相互に接続し、1つにまとめる接続配線を形成することができる。
例えば、複数の画素541各々のフローティングディフュージョンFDから延在する複数の配線の間を相互に接続する接続配線を、画素回路210を形成する半導体基板200において形成すると、画素回路210に含まれるトランジスタを形成する面積が小さくなってしまうことが考えられる。同様に、複数の画素541各々のVSSコンタクト領域118から延在する複数の配線の間を相互接続して1つにまとめる接続配線を、画素回路210を形成する半導体基板200に形成すると、これにより画素回路210に含まれるトランジスタを形成する面積が小さくなってしまうことが考えられる。
これらの課題を解決するために、例えば本実施の形態の撮像装置1は、複数の画素541が1つの画素回路210を共有し、かつ、共有した画素回路210をフォトダイオードPDに重畳して配置する構造であって、前記複数の画素541各々のフローティングディフュージョンFDの間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、前記複数の画素541のそれぞれに備わるVSSコンタクト領域118の間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、を第1基板100に設けた構造を備えることができる。
ここで、前記複数の画素541各々のフローティングディフュージョンFDの間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、前記複数の画素541各々のVSSコンタクト領域118の間を相互に接続して1つにまとめる接続配線とを、第1基板100に設けるための製造方法として、先に述べた第2の製造方法を用いると、例えば、第1基板100および第2基板200各々の構成に応じて適切なプロセスを用いて製造することができ、高品質、高性能な撮像装置を製造することができる。また、容易なプロセスで第1基板100および第2基板200の接続配線を形成することができる。具体的には、上記第2の製造方法を用いる場合、第1基板100と第2基板200の貼り合せ境界面となる第1基板100の表面と第2基板200の表面とに、フローティングディフュージョンFDに接続する電極とVSSコンタクト領域118に接続する電極とをそれぞれ設ける。さらに、第1基板100と第2基板200を貼り合せた際にこれら2つの基板表面に設けた電極間で位置ずれが発生してもこれら2つの基板表面に形成した電極同士が接触するように、これら2つの基板表面に形成する電極を大きくすることが好ましい。この場合、撮像装置1に備わる各画素の限られた面積の中に上記電極を配置することが難しくなってしまうことが考えられる。
第1基板100と第2基板200の貼り合せ境界面に大きな電極が必要となる課題を解決するために、例えば本実施の形態の撮像装置1は、複数の画素541が1つの画素回路210を共有し、かつ、共有した画素回路210をフォトダイオードPDに重畳して配置する製造方法として、先に述べた第1の製造方法を用いることができる。これにより、第1基板100および第2基板200各々に形成される素子同士の位置合わせが容易になり、高品質、高性能な撮像装置を製造することができる。さらに、この製造方法を用いることによって生じる固有の構造を備えることができる。すなわち、第1基板100の半導体層100Sと配線層100Tと第2基板200の半導体層200Sと配線層200Tをこの順で積層した構造、言い換えれば、第1基板100と第2基板200をフェイストゥーバックで積層した構造を備え、かつ、第2基板200の半導体層200Sの表面側から、半導体層200Sと第1基板100の配線層100Tを貫通して、第1基板100の半導体層100Sの表面へと至る、貫通電極120E,121Eを備える。
前記複数の画素541各々のフローティングディフュージョンFDの間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、前記複数の画素541各々のVSSコンタクト領域118の間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、を第1基板100に設けた構造において、この構造と第2の基板200とを前記第1の製造方法を用いて積層し第2の基板200に画素回路210を形成すると、画素回路210に備わる能動素子を形成する際に必要となる加熱処理の影響が、第1基板100に形成した上記接続配線に及んでしまう可能性がある。
そこで、上記接続配線に対して、上記能動素子を形成する際の加熱処理の影響が及んでしまう課題を解決するために、本実施の形態の撮像装置1は、前記複数の画素541各々のフローティングディフュージョンFD同士を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、前記複数の画素541各々のVSSコンタクト領域118の間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、に耐熱性の高い導電材料を用いることが望ましい。具体的には、耐熱性の高い導電材料は、第2基板200の配線層200Tに含まれる配線材の少なくとも一部よりも、融点の高い材料を用いることができる。
このように、例えば本実施の形態の撮像装置1は、(1)第1基板100と第2基板200をフェイストゥーバックで積層した構造(具体的には、第1基板100の半導体層100Sと配線層100Tと第2基板200の半導体層200Sと配線層200Tをこの順で積層する構造)と、(2)第2基板200の半導体層200Sの表面側から、半導体層200Sと第1基板100の配線層100Tを貫通して、第1基板100の半導体層100Sの表面へと至る、貫通電極120E,121Eを設けた構造と、(3)複数の画素541のそれぞれに備わるフローティングディフュージョンFDの間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、複数の画素541のそれぞれに備わるVSSコンタクト領域118の間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、を耐熱性の高い導電材料で形成した構造と、を備えることで、第1基板100と第2基板200との界面に大きな電極を備えることなく、第1基板100に、複数の画素541のそれぞれに備わるフローティングディフュージョンFDの間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、複数の画素541のそれぞれに備わるVSSコンタクト領域118の間を相互に接続して1つにまとめる接続配線と、を設けることを可能としている。
(撮像装置1の動作)
次に、図79および図80を用いて撮像装置1の動作について説明する。図79および図80は、図69に各信号の経路を表す矢印を追記したものである。図79は、外部から撮像装置1に入力される入力信号と、電源電位および基準電位の経路を矢印で表したものである。図80は、撮像装置1から外部に出力される画素信号の信号経路を矢印で表している。例えば、入力部510Aを介して撮像装置1に入力された入力信号(例えば、画素クロックおよび同期信号)は、第3基板300の行駆動部520へ伝送され、行駆動部520で行駆動信号が作り出される。この行駆動信号は、コンタクト部301,201を介して第2基板200に送られる。更に、この行駆動信号は、配線層200T内の行駆動信号線542を介して、画素アレイ部540の画素共有ユニット539各々に到達する。第2基板200の画素共有ユニット539に到達した行駆動信号のうち、転送ゲートTG以外の駆動信号は画素回路210に入力されて、画素回路210に含まれる各トランジスタが駆動される。転送ゲートTGの駆動信号は貫通電極TGVを介して第1基板100の転送ゲートTG1,TG2,TG3,TG4に入力され、画素541A,541B,541C,541Dが駆動される(図79)。また、撮像装置1の外部から、第3基板300の入力部510A(入力端子511)に供給された電源電位および基準電位は、コンタクト部301,201を介して第2基板200に送られ、配線層200T内の配線を介して、画素共有ユニット539各々の画素回路210に供給される。基準電位は、さらに貫通電極121Eを介して、第1基板100の画素541A,541B,541C,541Dへも供給される。一方、第1基板100の画素541A,541B,541C,541Dで光電変換された画素信号は、貫通電極120Eを介して画素共有ユニット539毎に第2基板200の画素回路210に送られる。この画素信号に基づく画素信号は、画素回路210から垂直信号線543およびコンタクト部202,302を介して第3基板300に送られる。この画素信号は、第3基板300の列信号処理部550および画像信号処理部560で処理された後、出力部510Bを介して外部に出力される。
[効果]
本実施の形態では、画素541A,541B,541C,541D(画素共有ユニット539)と画素回路210とが互いに異なる基板(第1基板100および第2基板200)に設けられている。これにより、画素541A,541B,541C,541Dおよび画素回路210を同一基板に形成した場合と比べて、画素541A,541B,541C,541Dおよび画素回路210の面積を拡大することができる。その結果、光電変換により得られる画素信号の量を増大させ、かつ、画素回路210のトランジスタノイズを低減することが可能となる。これらにより、画素信号のシグナル/ノイズ比を改善して、撮像装置1は、よりよい画素データ(画像情報)を出力することが可能となる。また、撮像装置1の微細化(言い換えれば、画素サイズの縮小および撮像装置1の小型化)が可能となる。撮像装置1は、画素サイズの縮小により、単位面積当たりの画素数を増加させることができ、高画質の画像を出力することができる。
また、撮像装置1では、第1基板100および第2基板200が、絶縁領域212に設けられた貫通電極120E,121Eによって互いに電気的に接続されている。例えば、第1基板100と第2基板200とをパッド電極同士の接合により接続する方法や、半導体層を貫通する貫通配線(例えばTSV(Thorough Si Via))により接続する方法も考え得る。このような方法に比べて、絶縁領域212に貫通電極120E,121Eを設けることにより、第1基板100および第2基板200の接続に要する面積を小さくすることができる。これにより、画素サイズを縮小し、撮像装置1をより小型化することができる。また、1画素あたりの面積の更なる微細化により、解像度をより高くすることができる。チップサイズの小型化が不要なときには、画素541A,541B,541C,541Dおよび画素回路210の形成領域を拡大することができる。その結果、光電変換により得られる画素信号の量を増大させ、かつ、画素回路210に備わるトランジスタのノイズを低減することが可能となる。これにより、画素信号のシグナル/ノイズ比を改善して、撮像装置1はよりよい画素データ(画像情報)を出力することが可能となる。
また、撮像装置1では、画素回路210と列信号処理部550および画像信号処理部560とが互いに異なる基板(第2基板200および第3基板300)に設けられている。これにより、画素回路210と列信号処理部550および画像信号処理部560とを同一基板に形成した場合と比べて、画素回路210の面積と、列信号処理部550および画像信号処理部560の面積とを拡大することができる。これにより、列信号処理部550で生じるノイズを低減したり、画像信号処理部560により高度な画像処理回路を搭載することが可能となる。よって、画素信号のシグナル/ノイズ比を改善して、撮像装置1はよりよい画素データ(画像情報)を出力することが可能となる。
また、撮像装置1では、画素アレイ部540が、第1基板100および第2基板200に設けられ、かつ、列信号処理部550および画像信号処理部560が第3基板300に設けられている。また、第2基板200と第3基板300とを接続するコンタクト部201,202,301,302は、画素アレイ部540の上方に形成されている。このため、コンタクト部201,202,301,302は、画素アレイに備わる各種配線からレイアウト上の干渉を受けずに自由にレイアウトにすることが可能となる。これにより、第2基板200と第3基板300との電気的な接続に、コンタクト部201,202,301,302を用いることが可能となる。コンタクト部201,202,301,302を用いることにより、例えば、列信号処理部550および画像信号処理部560はレイアウトの自由度が高くなる。これにより、列信号処理部550で生じるノイズを低減したり、画像信号処理部560により高度な画像処理回路を搭載することが可能となる。したがって、画素信号のシグナル/ノイズ比を改善して、撮像装置1はよりよい画素データ(画像情報)を出力することが可能となる。
また、撮像装置1では、画素分離部117が半導体層100Sを貫通している。これにより、1画素あたりの面積の微細化によって隣り合う画素(画素541A,541B,541C,541D)の距離が近づいた場合であっても、画素541A,541B,541C,541Dの間での混色を抑制できる。これにより、画素信号のシグナル/ノイズ比を改善して、撮像装置1はよりよい画素データ(画像情報)を出力することが可能となる。
また、撮像装置1では、画素共有ユニット539毎に画素回路210が設けられている。これにより、画素541A,541B,541C,541D各々に画素回路210を設けた場合に比べて、画素回路210を構成するトランジスタ(増幅トランジスタAMP,リセットトランジスタRST,選択トランジスタSEL,FD変換ゲイン切替トランジスタFDG)の形成領域を大きくすることが可能となる。例えば、増幅トランジスタAMPの形成領域を大きくすることにより、ノイズを抑えることが可能となる。これにより、画素信号のシグナル/ノイズ比を改善して、撮像装置1はよりよい画素データ(画像情報)を出力することが可能となる。
更に、撮像装置1では、4つの画素(画素541A,541B,541C,541D)のフローティングディフュージョンFD(フローティングディフュージョンFD1,FD2,FD3,FD4)を電気的に接続するパッド部120が、第1基板100に設けられている。これにより、このようなパッド部120を第2基板200に設ける場合に比べて、第1基板100と第2基板200とを接続する貫通電極(貫通電極120E)の数を減らすことができる。したがって、絶縁領域212を小さくし、画素回路210を構成するトランジスタの形成領域(半導体層200S)を十分な大きさで確保することができる。これにより、画素回路210に備わるトランジスタのノイズを低減することが可能となり、画素信号のシグナル/ノイズ比を改善して、撮像装置1はよりよい画素データ(画像情報)を出力することが可能となる。
以下、上記の実施形態7に係る撮像装置1の変形例について説明する。以下の変形例では、上記の実施形態7と共通の構成に同一の符号を付して説明する。
(変形例1)
図81~図85は、上記の実施形態7に係る撮像装置1の平面構成の一変形例を表したものである。図81は、第2基板200の半導体層200Sの表面近傍の平面構成を模式的に表しており、上記の実施形態7で説明した図74に対応する。図82は、第1配線層W1と、第1配線層W1に接続された半導体層200Sおよび第1基板100の各部の構成を模式的に表しており、上記の実施形態7で説明した図75に対応する。図83は、第1配線層W1および第2配線層W2の平面構成の一例を表しており、上記の実施形態7で説明した図76に対応する。図84は、第2配線層W2および第3配線層W3の平面構成の一例を表しており、上記の実施形態7で説明した図77に対応する。図85は、第3配線層W3および第4配線層W4の平面構成の一例を表しており、上記の実施形態7で説明した図78に対応する。
本変形例では、図82に示したように、第2基板200のH方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のうち、一方(例えば紙面右側)の画素共有ユニット539の内部レイアウトが、他方(例えば紙面左側)の画素共有ユニット539の内部レイアウトをH方向にのみ反転させた構成となっている。また、一方の画素共有ユニット539の外形線と他方の画素共有ユニット539の外形線との間のV方向のずれが、上記の実施形態7で説明したずれ(図75)よりも大きくなっている。このように、V方向のずれを大きくすることにより、他方の画素共有ユニット539の増幅トランジスタAMPと、これに接続されたパッド部120(図73Aおよび図73Bに記載のV方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539のうちの他方(紙面下側)のパッド部120)との間の距離を小さくすることができる。このようなレイアウトにより、図81~図85に記載の撮像装置1の変形例1は、H方向に並ぶ2つの画素共有ユニット539の平面レイアウトを互いにV方向に反転させることなく、その面積を、上記の実施形態7で説明した第2基板200の画素共有ユニット539の面積と同じにすることができる。なお、第1基板100の画素共有ユニット539の平面レイアウトは、上記の実施形態7で説明した平面レイアウト(図73A,図73B)と同じである。したがって、本変形例の撮像装置1は、上記の実施形態7で説明した撮像装置1と同様の効果を得ることができる。第2基板200の画素共有ユニット539の配置は、上記の実施形態7および本変形例で説明した配置に限定されるものではない。
(変形例2)
図86~図91は、上記の実施形態7に係る撮像装置1の平面構成の一変形例を表したものである。図86は、第1基板100の平面構成を模式的に表しており、上記の実施形態7で説明した図73Aに対応する。図87は、第2基板200の半導体層200Sの表面近傍の平面構成を模式的に表しており、上記の実施形態7で説明した図74に対応する。図88は、第1配線層W1と、第1配線層W1に接続された半導体層200Sおよび第1基板100の各部の構成を模式的に表しており、上記の実施形態7で説明した図75に対応する。図89は、第1配線層W1および第2配線層W2の平面構成の一例を表しており、上記の実施形態7で説明した図76に対応する。図90は、第2配線層W2および第3配線層W3の平面構成の一例を表しており、上記の実施形態7で説明した図77に対応する。図91は、第3配線層W3および第4配線層W4の平面構成の一例を表しており、上記の実施形態7で説明した図78に対応する。
本変形例では、各画素回路210の外形が、略正方形の平面形状を有している(図87等)。この点において、本変形例の撮像装置1の平面構成は、上記の実施形態7で説明した撮像装置1の平面構成と異なっている。
例えば、第1基板100の画素共有ユニット539は、上記の実施形態7で説明したのと同様に、2行×2列の画素領域にわたって形成されており、略正方形の平面形状を有している(図86)。例えば、各々の画素共有ユニット539では、一方の画素列の画素541Aおよび画素541Cの転送ゲートTG1,TG3の水平部分TGbが、垂直部分TGaに重畳する位置からH方向において画素共有ユニット539の中央部に向かう方向(より具体的には、画素541A,541Cの外縁に向かう方向、かつ画素共有ユニット539の中央部に向かう方向)に延在し、他方の画素列の画素541Bおよび画素541Dの転送ゲートTG2,TG4の水平部分TGbが、垂直部分TGaに重畳する位置からH方向において画素共有ユニット539の外側に向かう方向(より具体的には、画素541B,541Dの外縁に向かう方向、かつ画素共有ユニット539の外側に向かう方向)に延在している。フローティングディフュージョンFDに接続されたパッド部120は、画素共有ユニット539の中央部(画素共有ユニット539のH方向およびV方向の中央部)に設けられ、VSSコンタクト領域118に接続されたパッド部121は、少なくともH方向において(図86ではH方向およびV方向において)画素共有ユニット539の端部に設けられている。
別の配置例として、転送ゲートTG1,TG2,TG3,TG4の水平部分TGbを垂直部分TGaに対向する領域のみに設けることも考え得る。このときには、上記の実施形態7で説明したのと同様に、半導体層200Sが細かく分断されやすい。したがって、画素回路210のトランジスタを大きく形成することが困難となる。一方、転送ゲートTG1,TG2,TG3,TG4の水平部分TGbを、上記変形例のように、垂直部分TGaに重畳する位置からH方向に延在させると、上記の実施形態7で説明したのと同様に、半導体層200Sの幅を大きくすることが可能となる。具体的には、転送ゲートTG1,TG3に接続された貫通電極TGV1,TGV3のH方向の位置を、貫通電極120EのH方向の位置に近接させて配置し、転送ゲートTG2,TG4に接続された貫通電極TGV2,TGV4のH方向の位置を、貫通電極121EのH方向の位置に近接して配置することが可能となる(図88)。これにより、上記の実施形態7で説明したのと同様に、V方向に延在する半導体層200Sの幅(H方向の大きさ)を大きくすることができる。よって、画素回路210のトランジスタのサイズ、特に増幅トランジスタAMPのサイズを大きくすることが可能となる。その結果、画素信号のシグナル/ノイズ比を改善して、撮像装置1はよりよい画素データ(画像情報)を出力することが可能となる。
第2基板200の画素共有ユニット539は、例えば、第1基板100の画素共有ユニット539のH方向およびV方向の大きさと略同じであり、例えば、略2行×2列の画素領域に対応する領域にわたって設けられている。例えば、各画素回路210では、V方向に延在する1の半導体層200Sに選択トランジスタSELおよび増幅トランジスタAMPがV方向に並んで配置され、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGおよびリセットトランジスタRSTがV方向に延在する1の半導体層200Sに、V方向に並んで配置されている。この選択トランジスタSELおよび増幅トランジスタAMPが設けられた1の半導体層200Sと、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGおよびリセットトランジスタRSTが設けられた1の半導体層200Sとは、絶縁領域212を介してH方向に並んでいる。この絶縁領域212はV方向に延在している(図87)。
ここで、第2基板200の画素共有ユニット539の外形について、図87および図88を参照して説明する。例えば、図86に示した第1基板100の画素共有ユニット539は、パッド部120のH方向の一方(図88の紙面左側)に設けられた増幅トランジスタAMPおよび選択トランジスタSELと、パッド部120のH方向の他方(図88の紙面右側)に設けられたFD変換ゲイン切替トランジスタFDGおよびリセットトランジスタRSTとに接続されている。この増幅トランジスタAMP、選択トランジスタSEL、FD変換ゲイン切替トランジスタFDGおよびリセットトランジスタRSTを含む第2基板200の共有ユニット541の外形は、次の4つの外縁により決まる。
第1の外縁は、選択トランジスタSELおよび増幅トランジスタAMPを含む半導体層200SのV方向の一端(図88の紙面上側の端)の外縁である。この第1の外縁は、当該画素共有ユニット539に含まれる増幅トランジスタAMPと、この画素共有ユニット539のV方向の一方(図88の紙面上側)に隣り合う画素共有ユニット539に含まれる選択トランジスタSELとの間に設けられている。より具体的には、第1の外縁は、これら増幅トランジスタAMPと選択トランジスタSELとの間の素子分離領域213のV方向の中央部に設けられている。第2の外縁は、選択トランジスタSELおよび増幅トランジスタAMPを含む半導体層200SのV方向の他端(図88の紙面下側の端)の外縁である。この第2の外縁は、当該画素共有ユニット539に含まれる選択トランジスタSELと、この画素共有ユニット539のV方向の他方(図88の紙面下側)に隣り合う画素共有ユニット539に含まれる増幅トランジスタAMPとの間に設けられている。より具体的には、第2の外縁は、これら選択トランジスタSELと増幅トランジスタAMPとの間の素子分離領域213のV方向の中央部に設けられている。第3の外縁は、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGを含む半導体層200SのV方向の他端(図88の紙面下側の端)の外縁である。この第3の外縁は、当該画素共有ユニット539に含まれるFD変換ゲイン切替トランジスタFDGと、この画素共有ユニット539のV方向の他方(図88の紙面下側)に隣り合う画素共有ユニット539に含まれるリセットトランジスタRSTとの間に設けられている。より具体的には、第3の外縁は、これらFD変換ゲイン切替トランジスタFDGとリセットトランジスタRSTとの間の素子分離領域213のV方向の中央部に設けられている。第4の外縁は、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGを含む半導体層200SのV方向の一端(図88の紙面上側の端)の外縁である。この第4の外縁は、当該画素共有ユニット539に含まれるリセットトランジスタRSTと、この画素共有ユニット539のV方向の一方(図88の紙面上側)に隣り合う画素共有ユニット539に含まれるFD変換ゲイン切替トランジスタFDG(不図示)との間に設けられている。より具体的には、第4の外縁は、これらリセットトランジスタRSTとFD変換ゲイン切替トランジスタFDGとの間の素子分離領域213(不図示)のV方向の中央部に設けられている。
このような第1,第2,第3,第4の外縁を含む第2基板200の画素共有ユニット539の外形では、第1,第2の外縁に対して、第3,第4の外縁がV方向の一方側にずれて配置されている(言い換えればV方向の一方側にオフセットされている)。このようなレイアウトを用いることにより、増幅トランジスタAMPのゲートおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGのソースをともに、パッド部120にできるだけ近接して配置することが可能となる。したがって、これらを接続する配線の面積を小さくし、撮像装置1の微細化を行いやすくなる。なおVSSコンタクト領域218は、選択トランジスタSELおよび増幅トランジスタAMPを含む半導体層200Sと、リセットトランジスタRSTおよびFD変換ゲイン切替トランジスタFDGを含む半導体層200Sとの間に設けられている。例えば、複数の画素回路210は、互いに同じ配置を有している。
このような第2基板200を有する撮像装置1も、上記の実施形態7で説明したのと同様の効果が得られる。第2基板200の画素共有ユニット539の配置は、上記の実施形態7および本変形例で説明した配置に限定されるものではない。
(変形例3)
図92~図97は、上記の実施形態7に係る撮像装置1の平面構成の一変形例を表したものである。図92は、第1基板100の平面構成を模式的に表しており、上記の実施形態7で説明した図73Bに対応する。図93は、第2基板200の半導体層200Sの表面近傍の平面構成を模式的に表しており、上記の実施形態7で説明した図74に対応する。図94は、第1配線層W1と、第1配線層W1に接続された半導体層200Sおよび第1基板100の各部の構成を模式的に表しており、上記の実施形態7で説明した図75に対応する。図95は、第1配線層W1および第2配線層W2の平面構成の一例を表しており、上記の実施形態7で説明した図76に対応する。図96は、第2配線層W2および第3配線層W3の平面構成の一例を表しており、上記の実施形態7で説明した図77に対応する。図97は、第3配線層W3および第4配線層W4の平面構成の一例を表しており、上記の実施形態7で説明した図78に対応する。
本変形例では、第2基板200の半導体層200Sが、H方向に延在している(図94)。即ち、上記図87等に示した撮像装置1の平面構成を90度回転させた構成に略対応している。
例えば、第1基板100の画素共有ユニット539は、上記の実施形態7で説明したのと同様に、2行×2列の画素領域にわたって形成されており、略正方形の平面形状を有している(図92)。例えば、各々の画素共有ユニット539では、一方の画素行の画素541Aおよび画素541Bの転送ゲートTG1,TG2が、V方向において画素共有ユニット539の中央部に向かって延在し、他方の画素行の画素541Cおよび画素541Dの転送ゲートTG3,TG4が、V方向において画素共有ユニット539の外側方向に延在している。フローティングディフュージョンFDに接続されたパッド部120は、画素共有ユニット539の中央部に設けられ、VSSコンタクト領域118に接続されたパッド部121は、少なくともV方向において(図92ではV方向およびH方向において)画素共有ユニット539の端部に設けられている。このとき、転送ゲートTG1,TG2の貫通電極TGV1,TGV2のV方向の位置が貫通電極120EのV方向の位置に近づき、転送ゲートTG3,TG4の貫通電極TGV3,TGV4のV方向の位置が貫通電極121EのV方向の位置に近づく(図94)。したがって、上記の実施形態7で説明したのと同様の理由により、H方向に延在する半導体層200Sの幅(V方向の大きさ)を大きくすることができる。よって、増幅トランジスタAMPのサイズを大きくし、ノイズを抑えることが可能となる。
各々の画素回路210では、選択トランジスタSELおよび増幅トランジスタAMPがH方向に並んで配置され、選択トランジスタSELと絶縁領域212を間にしてV方向に隣り合う位置にリセットトランジスタRSTが配置されている(図93)。FD変換ゲイン切替トランジスタFDGは、リセットトランジスタRSTとH方向に並んで配置されている。VSSコンタクト領域218は、絶縁領域212に島状に設けられている。例えば、第3配線層W3はH方向に延在し(図96)、第4配線層W4はV方向に延在している(図97)。
このような第2基板200を有する撮像装置1も、上記の実施形態7で説明したのと同様の効果が得られる。第2基板200の画素共有ユニット539の配置は、上記の実施形態7および本変形例で説明した配置に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態7および変形例1で説明した半導体層200Sが、H方向に延在していてもよい。
(変形例4)
図98は、上記の実施形態7に係る撮像装置1の断面構成の一変形例を模式的に表したものである。図98は、上記の実施形態7で説明した図69に対応する。本変形例では、撮像装置1が、コンタクト部201,202,301,302に加えて、画素アレイ部540の中央部に対向する位置にコンタクト部203,204,303,304を有している。この点において、本変形例の撮像装置1は、上記の実施形態7で説明した撮像装置1と異なっている。
コンタクト部203,204は、第2基板200に設けられており、第3基板300との接合面の露出されている。コンタクト部303,304は、第3基板300に設けられており、第2基板200との接合面に露出されている。コンタクト部203は、コンタクト部303と接しており、コンタクト部204は、コンタクト部304と接している。即ち、この撮像装置1では、第2基板200と第3基板300とが、コンタクト部201,202,301,302に加えてコンタクト部203,204,303,304により接続されている。
次に、図99および図100を用いてこの撮像装置1の動作について説明する。図99には、外部から撮像装置1に入力される入力信号と、電源電位および基準電位の経路を矢印で表す。図100には、撮像装置1から外部に出力される画素信号の信号経路を矢印で表している。例えば、入力部510Aを介して撮像装置1に入力された入力信号は、第3基板300の行駆動部520へ伝送され、行駆動部520で行駆動信号が作り出される。この行駆動信号は、コンタクト部303,203を介して第2基板200に送られる。更に、この行駆動信号は、配線層200T内の行駆動信号線542を介して、画素アレイ部540の画素共有ユニット539各々に到達する。第2基板200の画素共有ユニット539に到達した行駆動信号のうち、転送ゲートTG以外の駆動信号は画素回路210に入力されて、画素回路210に含まれる各トランジスタが駆動される。転送ゲートTGの駆動信号は貫通電極TGVを介して第1基板100の転送ゲートTG1,TG2,TG3,TG4に入力され、画素541A,541B,541C,541Dが駆動される。また、撮像装置1の外部から、第3基板300の入力部510A(入力端子511)に供給された電源電位および基準電位は、コンタクト部303,203を介して第2基板200に送られ、配線層200T内の配線を介して、画素共有ユニット539各々の画素回路210に供給される。基準電位は、さらに貫通電極121Eを介して、第1基板100の画素541A,541B,541C,541Dへも供給される。一方、第1基板100の画素541A,541B,541C,541Dで光電変換された画素信号は、画素共有ユニット539毎に第2基板200の画素回路210に送られる。この画素信号に基づく画素信号は、画素回路210から垂直信号線543およびコンタクト部204,304を介して第3基板300に送られる。この画素信号は、第3基板300の列信号処理部550および画像信号処理部560で処理された後、出力部510Bを介して外部に出力される。
このようなコンタクト部203,204,303,304を有する撮像装置1も、上記の実施形態7で説明したのと同様の効果が得られる。コンタクト部303,304を介した配線の接続先である、第3基板300の回路等の設計に応じてコンタクト部の位置および数等を変えることができる。
(変形例5)
図101は、上記の実施形態7に係る撮像装置1の断面構成の一変形例を表したものである。図101は、上記の実施形態7で説明した図72に対応する。本変形例では、第1基板100にプレーナー構造を有する転送トランジスタTRが設けられている。この点において、本変形例の撮像装置1は、上記の実施形態7で説明した撮像装置1と異なっている。
この転送トランジスタTRは、水平部分TGbのみにより転送ゲートTGが構成されている。換言すれば、転送ゲートTGは、垂直部分TGaを有しておらず、半導体層100Sに対向して設けられている。
このようなプレーナー構造の転送トランジスタTRを有する撮像装置1も、上記の実施形態7で説明したのと同様の効果が得られる。更に、第1基板100にプレーナー型の転送ゲートTGを設けることにより、縦型の転送ゲートTGを第1基板100に設ける場合に比べて、より半導体層100Sの表面近くまでフォトダイオードPDを形成し、これにより、飽和信号量(Qs)を増加させることも考え得る。また、第1基板100にプレーナー型の転送ゲートTGを形成する方法は、第1基板100に縦型の転送ゲートTGを形成する方法に比べて、製造工程数が少なく、製造工程に起因したフォトダイオードPDへの悪影響が生じにくい、とも考え得る。
(変形例6)
図102は、上記の実施形態7に係る撮像装置1の画素回路の一変形例を表したものである。図102は、上上記の実施形態7で説明した図70に対応する。本変形例では、1つの画素(画素541A)毎に画素回路210が設けられている。即ち、画素回路210は、複数の画素で共有されていない。この点において、本変形例の撮像装置1は、上記の実施形態7で説明した撮像装置1と異なっている。
本変形例の撮像装置1は、画素541Aと画素回路210とを互いに異なる基板(第1基板100および第2基板200)に設ける点では、上記の実施形態7で説明した撮像装置1と同じである。このため、本変形例に係る撮像装置1も、上記の実施形態7で説明したのと同様の効果を得ることができる。
(変形例7)
図103は、上記の実施形態7で説明した画素分離部117の平面構成の一変形例を表したものである。画素541A,541B,541C,541D各々を囲む画素分離部117に、隙間が設けられていてもよい。即ち、画素541A,541B,541C,541Dの全周が画素分離部117に囲まれていなくてもよい。例えば、画素分離部117の隙間は、パッド部120,121近傍に設けられている(図73B参照)。
上記の実施形態7では、画素分離部117が半導体層100Sを貫通するFTI構造を有する例(図72参照)を説明したが、画素分離部117はFTI構造以外の構成を有していてもよい。例えば、画素分離部117は、半導体層100Sを完全に貫通するように設けられていなくてもよく、いわゆる、DTI(Deep Trench Isolation)構造を有していてもよい。
[その他の実施形態]
上述の実施形態1~5等においては、第2の半導体基板の主面MSb側を第1の半導体基板に対向させる構成としたが、これに限られない。第2の半導体基板のトランジスタが形成された側の主面MSaを、第1の半導体基板に対向させてもよい。その場合、実施形態1の構成において、第2の半導体基板の基板コンタクト層を上層配線に接続することで接地してもよい。また、実施形態2の構成において、第2の半導体基板の基板コンタクト層を第1の半導体基板に接続することで接地してもよい。
その他、実施形態1~5及びこれらの変形例は、上述した以外にも、適宜、相互に組み合わせることが可能である。
また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
光電変換素子を有する第1の半導体基板と、
前記第1の半導体基板に絶縁膜を介して対向する第2の半導体基板と、を備え、
前記第2の半導体基板は、
第1の主面に前記光電変換素子から出力される電気信号を増幅する増幅トランジスタを有し、前記第1の主面とは反対側の第2の主面に前記第2の半導体基板よりも低抵抗の領域を有し、前記領域を介して接地されている、
固体撮像素子。
(2)
前記第2の半導体基板は或る導電型を有し、
低抵抗の前記領域は、前記第2の半導体基板の他の領域よりも高濃度の不純物を含む、
前記(1)に記載の固体撮像素子。
(3)
前記第2の半導体基板の前記領域から前記第1の半導体基板側へと延びるコンタクトを備える、
前記(1)または(2)に記載の固体撮像素子。
(4)
前記第2の半導体基板の前記領域から前記第1の半導体基板とは反対側へと延びるコンタクトを備える、
前記(1)または(2)に記載の固体撮像素子。
(5)
前記第2の半導体基板は、
前記第1の半導体基板に前記第2の主面側を向けて配置される、
前記(1)~(4)のいずれか1つに記載の固体撮像素子。
(6)
前記第2の半導体基板の前記領域と前記第1の半導体基板とを接続するコンタクトを備える、
前記(5)に記載の固体撮像素子。
(7)
前記第2の半導体基板の前記領域は、前記第2の半導体基板に沿う方向に前記第2の半導体基板の外側へと延びる延伸部を有する、
前記(5)に記載の固体撮像素子。
(8)
前記延伸部は、前記第2の半導体基板の前記第1の主面と同じ側に面する第3の主面を有し、
一端が前記延伸部の前記第3の主面に接続され、他端が接地されるコンタクトを備える、
前記(7)に記載の固体撮像素子。
(9)
前記延伸部を貫通し、
一端が前記第1の半導体基板に接続され、他端が接地されるコンタクトを備える、
前記(7)に記載の固体撮像素子。
(10)
一端が前記延伸部の側面に接続され、他端が接地されるコンタクトを備える、
前記(7)に記載の固体撮像素子。
(11)
前記第1の半導体基板は、前記光電変換素子から出力される前記電気信号を前記増幅トランジスタに転送する転送トランジスタを有する、
前記(1)~(10)のいずれか1つに記載の固体撮像素子。
(12)
前記転送トランジスタは、前記光電変換素子から出力される前記電気信号を一時的に保持するフローティングディフュージョンを有する、
前記(11)に記載の固体撮像素子。
(13)
前記第2の半導体基板は、
前記増幅トランジスタのゲートの電位を電源電位にリセットするリセットトランジスタと、
前記増幅トランジスタで増幅された前記電気信号を信号処理回路へ伝送するか否かを選択する選択トランジスタと、を有する、
前記(1)~(12)のいずれか1つに記載の固体撮像素子。
(14)
前記増幅トランジスタのゲートは前記フローティングディフュージョンに接続される、
前記(12)に記載の固体撮像素子。
(15)
前記増幅トランジスタのゲートは前記リセットトランジスタのソースに接続される、
前記(13)に記載の固体撮像素子。
(16)
第1のトランジスタを有する第1の半導体基板と、
前記第1の半導体基板に絶縁膜を介して対向する第2の半導体基板と、を備え、
前記第2の半導体基板は、
第1の主面に第2のトランジスタを有し、前記第1の主面とは反対側の第2の主面に前記第2の半導体基板よりも低抵抗の領域を有し、前記領域を介して接地されている、
半導体装置。
(17)
前記第2の半導体基板の前記領域は、前記第2の半導体基板に沿う方向に前記第2の半導体基板の外側へと延びる延伸部を有する、
前記(16)に記載の半導体装置。
(18)
前記第1の半導体基板に対向する浮遊基板である第3の半導体基板を備え、
前記第3の半導体基板は第3のトランジスタを有する、
前記(16)または(17)に記載の半導体装置。
(19)
前記第1の半導体基板は、
前記第1のトランジスタと素子分離領域で隔てられ、前記第1のトランジスタとは異なる導電型の第4のトランジスタを有する、
前記(16)~(18)のいずれか1つに記載の半導体装置。
(20)
前記第2の半導体基板は、
前記第2のトランジスタと素子分離領域で隔てられ、前記第2のトランジスタとは異なる導電型の第5のトランジスタを有する、
前記(16)~(19)のいずれか1つに記載の半導体装置。
(21)
光電変換素子を有する第1の半導体基板と、
前記第1の半導体基板に絶縁膜を介して対向する第2の半導体基板と、を備え、
前記第2の半導体基板は、
第1の主面に前記光電変換素子から出力される電気信号を処理する画素トランジスタと、
前記第1の主面とは反対側の第2の主面の近傍であって前記画素トランジスタのゲート電極と対応する位置に、所定の電圧が印加される電極と、を備える、
固体撮像素子。
(22)
前記電極に前記所定の電圧を印加する配線を備える、
前記(21)に記載の固体撮像素子。
(23)
前記電極は、
前記所定の電圧が印加されることにより、前記画素トランジスタにバックバイアスを印加するバックゲート電極である、
前記(21)または(22)に記載の固体撮像素子。
(24)
前記画素トランジスタは、
前記光電変換素子から出力される電気信号を増幅する増幅トランジスタと、
前記増幅トランジスタで増幅された電気信号の伝送を制御する選択トランジスタと、
前記増幅トランジスタのゲート電位を電源電位にリセットするリセットトランジスタと、を含み、
前記電極は、
前記増幅トランジスタのゲート電極と対応する位置に配置される第1の電極と、
前記選択トランジスタのゲート電極と対応する位置に配置される第2の電極と、
前記リセットトランジスタのゲート電極と対応する位置に配置される第3の電極と、を含む、
前記(21)~(23)のいずれか1つに記載の固体撮像素子。
(25)
前記第1の電極は、
前記増幅トランジスタの閾値電圧とは異なる前記所定の電圧が印加されることにより、前記増幅トランジスタにバックバイアスを印加して前記増幅トランジスタの閾値電圧を制御し、
前記第2の電極は、
前記選択トランジスタの閾値電圧とは異なる前記所定の電圧が印加されることにより、前記選択トランジスタにバックバイアスを印加して前記選択トランジスタの閾値電圧を制御し、
前記第3の電極は、
前記リセットトランジスタの閾値電圧とは異なる前記所定の電圧が印加されることにより、前記リセットトランジスタにバックバイアスを印加して前記リセットトランジスタの閾値電圧を制御する、
前記(24)に記載の固体撮像素子。
(26)
前記第1~第3の電極は、
前記増幅トランジスタ、前記選択トランジスタ、及び前記リセットトランジスタに、それぞれ異なる値のバックバイアスを印加して、前記増幅トランジスタ、前記選択トランジスタ、及び前記リセットトランジスタのそれぞれの閾値電圧を個別に制御する、
前記(25)に記載の固体撮像素子。
(27)
前記画素トランジスタは選択トランジスタである、
前記(21)~(23)のいずれか1つに記載の固体撮像素子。
(28)
前記電極は、
前記選択トランジスタにバックバイアスを印加して、前記選択トランジスタのオン抵抗を異ならせる、
前記(27)に記載の固体撮像素子。
(29)
前記第2の半導体基板の前記第2の主面から前記電極までの距離は10nm以下である、
前記(21)~(28)のいずれか1つに記載の固体撮像素子。
(30)
前記第2の半導体基板の前記第1の主面および前記第2の主面間の距離は100nm以下である、
前記(21)~(29)のいずれか1つに記載の固体撮像素子。