移動体通信システムの規格化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、無線区間についてはロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)と称し、コアネットワークおよび無線アクセスネットワーク(以下、まとめて、ネットワークとも称する)を含めたシステム全体構成については、システムアーキテクチャエボリューション(System Architecture Evolution:SAE)と称される通信方式が検討されている(例えば、非特許文献1~5)。この通信方式は3.9G(3.9 Generation)システムとも呼ばれる。
LTEのアクセス方式としては、下り方向はOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、上り方向はSC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)が用いられる。また、LTEは、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)とは異なり、回線交換を含まず、パケット通信方式のみになる。
非特許文献1(5章)に記載される、3GPPでの、LTEシステムにおけるフレーム構成に関する決定事項について、図1を用いて説明する。図1は、LTE方式の通信システムで使用される無線フレームの構成を示す説明図である。図1において、1つの無線フレーム(Radio frame)は10msである。無線フレームは10個の等しい大きさのサブフレーム(Subframe)に分割される。サブフレームは、2個の等しい大きさのスロット(slot)に分割される。無線フレーム毎に1番目および6番目のサブフレームに下り同期信号(Downlink Synchronization Signal)が含まれる。同期信号には、第一同期信号(Primary Synchronization Signal:P-SS)と、第二同期信号(Secondary Synchronization Signal:S-SS)とがある。
3GPPでの、LTEシステムにおけるチャネル構成に関する決定事項が、非特許文献1(5章)に記載されている。CSG(Closed Subscriber Group)セルにおいてもnon-CSGセルと同じチャネル構成が用いられると想定されている。
物理報知チャネル(Physical Broadcast Channel:PBCH)は、基地局装置(以下、単に「基地局」という場合がある)から移動端末装置(以下、単に「移動端末」という場合がある)などの通信端末装置(以下、単に「通信端末」という場合がある)への下り送信用のチャネルである。BCHトランスポートブロック(transport block)は、40ms間隔中の4個のサブフレームにマッピングされる。40msタイミングの明白なシグナリングはない。
物理制御フォーマットインジケータチャネル(Physical Control Format Indicator Channel:PCFICH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PCFICHは、PDCCHsのために用いるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルの数を、基地局から通信端末へ通知する。PCFICHは、サブフレーム毎に送信される。
物理下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel:PDCCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PDCCHは、後述のトランスポートチャネルの1つである下り共有チャネル(Downlink Shared Channel:DL-SCH)のリソース割り当て(allocation)情報、後述のトランスポートチャネルの1つであるページングチャネル(Paging Channel:PCH)のリソース割り当て(allocation)情報、DL-SCHに関するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)情報を通知する。PDCCHは、上りスケジューリンググラント(Uplink Scheduling Grant)を運ぶ。PDCCHは、上り送信に対する応答信号であるAck(Acknowledgement)/Nack(Negative Acknowledgement)を運ぶ。PDCCHは、L1/L2制御信号とも呼ばれる。
物理下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel:PDSCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PDSCHには、トランスポートチャネルである下り共有チャネル(DL-SCH)、およびトランスポートチャネルであるPCHがマッピングされている。
物理マルチキャストチャネル(Physical Multicast Channel:PMCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PMCHには、トランスポートチャネルであるマルチキャストチャネル(Multicast Channel:MCH)がマッピングされている。
物理上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel:PUCCH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PUCCHは、下り送信に対する応答信号(response signal)であるAck/Nackを運ぶ。PUCCHは、CSI(Channel State Information)を運ぶ。CSIは、RI(Rank Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、CQI(Channel Quality Indicator)レポートで構成される。RIとは、MIMOにおけるチャネル行列のランク情報である。PMIとは、MIMOにて用いるプリコーディングウェイト行列の情報である。CQIとは、受信したデータの品質、もしくは通信路品質を示す品質情報である。またPUCCHは、スケジューリングリクエスト(Scheduling Request:SR)を運ぶ。
物理上り共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel:PUSCH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PUSCHには、トランスポートチャネルの1つである上り共有チャネル(Uplink Shared Channel:UL-SCH)がマッピングされている。
物理HARQインジケータチャネル(Physical Hybrid ARQ Indicator Channel:PHICH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PHICHは、上り送信に対する応答信号であるAck/Nackを運ぶ。物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel:PRACH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PRACHは、ランダムアクセスプリアンブル(random access preamble)を運ぶ。
下り参照信号(リファレンスシグナル(Reference Signal):RS)は、LTE方式の通信システムとして既知のシンボルである。以下の5種類の下りリファレンスシグナルが定義されている。セル固有参照信号(Cell-specific Reference Signal:CRS)、MBSFN参照信号(MBSFN Reference Signal)、UE固有参照信号(UE-specific Reference Signal)であるデータ復調用参照信号(Demodulation Reference Signal:DM-RS)、位置決定参照信号(Positioning Reference Signal:PRS)、チャネル状態情報参照信号(Channel State Information Reference Signal:CSI-RS)。通信端末の物理レイヤの測定として、リファレンスシグナルの受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)測定がある。
上り参照信号についても同様に、LTE方式の通信システムとして既知のシンボルである。以下の2種類の上りリファレンスシグナルが定義されている。データ復調用参照信号(Demodulation Reference Signal:DM-RS)、サウンディング用参照信号(Sounding Reference Signal:SRS)である。
非特許文献1(5章)に記載されるトランスポートチャネル(Transport channel)について、説明する。下りトランスポートチャネルのうち、報知チャネル(Broadcast Channel:BCH)は、その基地局(セル)のカバレッジ全体に報知される。BCHは、物理報知チャネル(PBCH)にマッピングされる。
下り共有チャネル(Downlink Shared Channel:DL-SCH)には、HARQ(Hybrid ARQ)による再送制御が適用される。DL-SCHは、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知が可能である。DL-SCHは、ダイナミックあるいは準静的(Semi-static)なリソース割り当てをサポートする。準静的なリソース割り当ては、パーシステントスケジューリング(Persistent Scheduling)ともいわれる。DL-SCHは、通信端末の低消費電力化のために通信端末の間欠受信(Discontinuous reception:DRX)をサポートする。DL-SCHは、物理下り共有チャネル(PDSCH)へマッピングされる。
ページングチャネル(Paging Channel:PCH)は、通信端末の低消費電力を可能とするために通信端末のDRXをサポートする。PCHは、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知が要求される。PCHは、動的にトラフィックに利用できる物理下り共有チャネル(PDSCH)のような物理リソースへマッピングされる。
マルチキャストチャネル(Multicast Channel:MCH)は、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知に使用される。MCHは、マルチセル送信におけるMBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)サービス(MTCHとMCCH)のSFN合成をサポートする。MCHは、準静的なリソース割り当てをサポートする。MCHは、PMCHへマッピングされる。
上りトランスポートチャネルのうち、上り共有チャネル(Uplink Shared Channel:UL-SCH)には、HARQ(Hybrid ARQ)による再送制御が適用される。UL-SCHは、ダイナミックあるいは準静的(Semi-static)なリソース割り当てをサポートする。UL-SCHは、物理上り共有チャネル(PUSCH)へマッピングされる。
ランダムアクセスチャネル(Random Access Channel:RACH)は、制御情報に限られている。RACHは、衝突のリスクがある。RACHは、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)へマッピングされる。
HARQについて説明する。HARQとは、自動再送要求(Automatic Repeat reQuest:ARQ)と誤り訂正(Forward Error Correction)との組合せによって、伝送路の通信品質を向上させる技術である。HARQには、通信品質が変化する伝送路に対しても、再送によって誤り訂正が有効に機能するという利点がある。特に、再送にあたって初送の受信結果と再送の受信結果との合成をすることで、更なる品質向上を得ることも可能である。
再送の方法の一例を説明する。受信側にて、受信データが正しくデコードできなかった場合、換言すればCRC(Cyclic Redundancy Check)エラーが発生した場合(CRC=NG)、受信側から送信側へ「Nack」を送信する。「Nack」を受信した送信側は、データを再送する。受信側にて、受信データが正しくデコードできた場合、換言すればCRCエラーが発生しない場合(CRC=OK)、受信側から送信側へ「Ack」を送信する。「Ack」を受信した送信側は次のデータを送信する。
非特許文献1(6章)に記載される論理チャネル(ロジカルチャネル:Logical channel)について、説明する。報知制御チャネル(Broadcast Control Channel:BCCH)は、報知システム制御情報のための下りチャネルである。論理チャネルであるBCCHは、トランスポートチャネルである報知チャネル(BCH)、あるいは下り共有チャネル(DL-SCH)へマッピングされる。
ページング制御チャネル(Paging Control Channel:PCCH)は、ページング情報(Paging Information)およびシステム情報(System Information)の変更を送信するための下りチャネルである。PCCHは、通信端末のセルロケーションをネットワークが知らない場合に用いられる。論理チャネルであるPCCHは、トランスポートチャネルであるページングチャネル(PCH)へマッピングされる。
共有制御チャネル(Common Control Channel:CCCH)は、通信端末と基地局との間の送信制御情報のためのチャネルである。CCCHは、通信端末がネットワークとの間でRRC接続(connection)を有していない場合に用いられる。下り方向では、CCCHは、トランスポートチャネルである下り共有チャネル(DL-SCH)へマッピングされる。上り方向では、CCCHは、トランスポートチャネルである上り共有チャネル(UL-SCH)へマッピングされる。
マルチキャスト制御チャネル(Multicast Control Channel:MCCH)は、1対多の送信のための下りチャネルである。MCCHは、ネットワークから通信端末への1つあるいはいくつかのMTCH用のMBMS制御情報の送信のために用いられる。MCCHは、MBMS受信中の通信端末のみに用いられる。MCCHは、トランスポートチャネルであるマルチキャストチャネル(MCH)へマッピングされる。
個別制御チャネル(Dedicated Control Channel:DCCH)は、1対1にて、通信端末とネットワークとの間の個別制御情報を送信するチャネルである。DCCHは、通信端末がRRC接続(connection)である場合に用いられる。DCCHは、上りでは上り共有チャネル(UL-SCH)へマッピングされ、下りでは下り共有チャネル(DL-SCH)にマッピングされる。
個別トラフィックチャネル(Dedicated Traffic Channel:DTCH)は、ユーザ情報の送信のための個別通信端末への1対1通信のチャネルである。DTCHは、上りおよび下りともに存在する。DTCHは、上りでは上り共有チャネル(UL-SCH)へマッピングされ、下りでは下り共有チャネル(DL-SCH)へマッピングされる。
マルチキャストトラフィックチャネル(Multicast Traffic channel:MTCH)は、ネットワークから通信端末へのトラフィックデータ送信のための下りチャネルである。MTCHは、MBMS受信中の通信端末のみに用いられるチャネルである。MTCHは、マルチキャストチャネル(MCH)へマッピングされる。
CGIとは、セルグローバル識別子(Cell Global Identifier)のことである。ECGIとは、E-UTRANセルグローバル識別子(E-UTRAN Cell Global Identifier)のことである。LTE、後述のLTE-A(Long Term Evolution Advanced)およびUMTS(Universal Mobile Telecommunication System)において、CSG(Closed Subscriber Group)セルが導入される。
通信端末の位置追跡は、1つ以上のセルからなる区域を単位に行われる。位置追跡は、待受け状態であっても通信端末の位置を追跡し、通信端末を呼び出す、換言すれば通信端末が着呼することを可能にするために行われる。この通信端末の位置追跡のための区域をトラッキングエリアと呼ぶ。
また3GPPでは、リリース10として、ロングタームエボリューションアドヴァンスド(Long Term Evolution Advanced:LTE-A)の規格策定が進められている(非特許文献3、非特許文献4参照)。LTE-Aは、LTEの無線区間通信方式を基本とし、それにいくつかの新技術を加えて構成される。
LTE-Aシステムでは、100MHzまでのより広い周波数帯域幅(transmission bandwidths)をサポートするために、二つ以上のコンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)を集約する(「アグリゲーション(aggregation)する」とも称する)、キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation:CA)が検討されている。CAについては、非特許文献1に記載されている。
CAが構成される場合、UEはネットワーク(Network:NW)と唯一つのRRC接続(RRC connection)を有する。RRC接続において、一つのサービングセルがNASモビリティ情報とセキュリティ入力を与える。このセルをプライマリセル(Primary Cell:PCell)と呼ぶ。下りリンクで、PCellに対応するキャリアは、下りプライマリコンポーネントキャリア(Downlink Primary Component Carrier:DL PCC)である。上りリンクで、PCellに対応するキャリアは、上りプライマリコンポーネントキャリア(Uplink Primary Component Carrier:UL PCC)である。
UEの能力(ケーパビリティ(capability))に応じて、セカンダリセル(Secondary Cell:SCell)が、PCellとともに、サービングセルの組を形成するために構成される。下りリンクで、SCellに対応するキャリアは、下りセカンダリコンポーネントキャリア(Downlink Secondary Component Carrier:DL SCC)である。上りリンクで、SCellに対応するキャリアは、上りセカンダリコンポーネントキャリア(Uplink Secondary Component Carrier:UL SCC)である。
一つのPCellと一つ以上のSCellとからなるサービングセルの組が、一つのUEに対して構成される。
また、LTE-Aでの新技術としては、より広い帯域をサポートする技術(Wider bandwidth extension)、および多地点協調送受信(Coordinated Multiple Point transmission and reception:CoMP)技術などがある。3GPPでLTE-Aのために検討されているCoMPについては、非特許文献1に記載されている。
また、3GPPにおいて、将来の膨大なトラフィックに対応するために、スモールセルを構成するスモールeNB(以下「小規模基地局装置」という場合がある)を用いることが検討されている。例えば、多数のスモールeNBを設置して、多数のスモールセルを構成することによって、周波数利用効率を高めて、通信容量の増大を図る技術などが検討されている。具体的には、UEが2つのeNBと接続して通信を行うデュアルコネクティビティ(Dual Connectivity;DCと略称される)などがある。DCについては、非特許文献1に記載されている。
デュアルコネクティビティ(DC)を行うeNBのうち、一方を「マスタeNB(MeNBと略称される)」といい、他方を「セカンダリeNB(SeNBと略称される)」という場合がある。
モバイルネットワークのトラフィック量は、増加傾向にあり、通信速度も高速化が進んでいる。LTEおよびLTE-Aが本格的に運用を開始されると、更に通信速度が高速化されることが見込まれる。
さらに、高度化する移動体通信に対して、2020年以降にサービスを開始することを目標とした第5世代(以下「5G」という場合がある)無線アクセスシステムが検討されている。例えば、欧州では、METISという団体で5Gの要求事項がまとめられている(非特許文献5参照)。
5G無線アクセスシステムでは、LTEシステムに対して、システム容量は1000倍、データの伝送速度は100倍、データの処理遅延は10分の1(1/10)、通信端末の同時接続数は100倍として、更なる低消費電力化、および装置の低コスト化を実現することが要件として挙げられている。
このような要求を満たすために、3GPPでは、リリース15として、5Gの規格検討が進められている(非特許文献6~18参照)。5Gの無線区間の技術は「New Radio Access Technology」と称される(「New Radio」は「NR」と略称される)。
NRシステムは、LTEシステム、LTE-Aシステムを基にして検討が進められているが、以下の点でLTEシステム、LTE-Aシステムからの変更および追加が行われている。
NRのアクセス方式としては、下り方向はOFDM、上り方向はOFDM、DFT-s-OFDM(DFT-spread-OFDM)が用いられる。
NRでは、伝送速度向上、処理遅延低減のために、LTEに比べて高い周波数の使用が可能となっている。
NRにおいては、狭いビーム状の送受信範囲を形成する(ビームフォーミング)とともにビームの向きを変化させる(ビームスイーピング)ことで、セルカバレッジの確保が図られる。
NRのフレーム構成においては、様々なサブキャリア間隔、すなわち、様々なヌメロロジ(Numerology)がサポートされている。NRにおいては、ヌメロロジによらず、1サブフレームは1ミリ秒であり、また、1スロットは14シンボルで構成される。また、1サブフレームに含まれるスロット数は、サブキャリア間隔15kHzのヌメロロジにおいては1つであり、他のヌメロロジにおいては、サブキャリア間隔に比例して多くなる(非特許文献13(TS38.211 v15.0.0)参照)。
NRにおける下り同期信号は、同期信号バースト(Synchronization Signal Burst;以下、SSバーストと称する場合がある)として、所定の周期で、所定の継続時間をもって基地局から送信される。SSバーストは、基地局のビーム毎の同期信号ブロック(Synchronization Signal Block;以下、SSブロックと称する場合がある)により構成される。基地局はSSバーストの継続時間内において各ビームのSSブロックを、ビームを変えて送信する。SSブロックは、P-SS、S-SS、およびPBCHによって構成される。
NRにおいては、NRの下り参照信号として、位相追尾参照信号(Phase Tracking Reference Signal:PTRS)の追加により、位相雑音の影響の低減が図られている。上り参照信号においても、下りと同様にPTRSが追加されている。
NRにおいては、スロット内におけるDL/ULの切替えを柔軟に行うために、PDCCHに含まれる情報にスロット構成通知(Slot Format Indication:SFI)が追加された。
また、NRにおいては、キャリア周波数帯のうちの一部(以下、Bandwidth Part(BWP)と称する場合がある)を基地局がUEに対して予め設定し、UEが該BWPにおいて基地局との送受信を行うことで、UEにおける消費電力の低減が図られる。
3GPPでは、DCの形態として、EPCに接続するLTE基地局とNR基地局によるDC、5Gコアシステムに接続するNR基地局によるDC、また、5Gコアシステムに接続するLTE基地局とNR基地局によるDCが検討されている(非特許文献12、16、19参照)。
また、3GPPでは、いくつかの新たな技術が検討されている。例えば、基地局における複数TRP(Transmission Reception Point)のサポートによる通信の信頼性向上(非特許文献20参照)などが検討されている。
実施の形態1.
図2は、3GPPにおいて議論されているLTE方式の通信システム200の全体的な構成を示すブロック図である。図2について説明する。無線アクセスネットワークは、E-UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)201と称される。通信端末装置である移動端末装置(以下「移動端末(User Equipment:UE)」という)202は、基地局装置(以下「基地局(E-UTRAN NodeB:eNB)」という)203と無線通信可能であり、無線通信で信号の送受信を行う。
ここで、「通信端末装置」とは、移動可能な携帯電話端末装置などの移動端末装置だけでなく、センサなどの移動しないデバイスも含んでいる。以下の説明では、「通信端末装置」を、単に「通信端末」という場合がある。
移動端末202に対する制御プロトコル、例えばRRC(Radio Resource Control)と、ユーザプレイン(以下、U-Planeと称する場合もある)、例えばPDCP(Packet Data Convergence Protocol)、RLC(Radio Link Control)、MAC(Medium Access Control)、PHY(Physical layer)とが基地局203で終端するならば、E-UTRANは1つあるいは複数の基地局203によって構成される。
移動端末202と基地局203との間の制御プロトコルRRC(Radio Resource Control)は、報知(Broadcast)、ページング(paging)、RRC接続マネージメント(RRC connection management)などを行う。RRCにおける基地局203と移動端末202との状態として、RRC_IDLEと、RRC_CONNECTEDとがある。
RRC_IDLEでは、PLMN(Public Land Mobile Network)選択、システム情報(System Information:SI)の報知、ページング(paging)、セル再選択(cell re-selection)、モビリティなどが行われる。RRC_CONNECTEDでは、移動端末はRRC接続(connection)を有し、ネットワークとのデータの送受信を行うことができる。またRRC_CONNECTEDでは、ハンドオーバ(Handover:HO)、隣接セル(Neighbor cell)の測定(メジャメント(measurement))などが行われる。
基地局203は、1つあるいは複数のeNB207により構成される。またコアネットワークであるEPC(Evolved Packet Core)と、無線アクセスネットワークであるE-UTRAN201とで構成されるシステムは、EPS(Evolved Packet System)と称される。コアネットワークであるEPCと、無線アクセスネットワークであるE-UTRAN201とを合わせて、「ネットワーク」という場合がある。
eNB207は、移動管理エンティティ(Mobility Management Entity:MME)、あるいはS-GW(Serving Gateway)、あるいはMMEおよびS-GWを含むMME/S-GW部(以下「MME部」という場合がある)204とS1インタフェースにより接続され、eNB207とMME部204との間で制御情報が通信される。一つのeNB207に対して、複数のMME部204が接続されてもよい。eNB207間は、X2インタフェースにより接続され、eNB207間で制御情報が通信される。
MME部204は、上位装置、具体的には上位ノードであり、基地局であるeNB207と、移動端末(UE)202との接続を制御する。MME部204は、コアネットワークであるEPCを構成する。基地局203は、E-UTRAN201を構成する。
基地局203は、1つのセルを構成してもよいし、複数のセルを構成してもよい。各セルは、移動端末202と通信可能な範囲であるカバレッジとして予め定める範囲を有し、カバレッジ内で移動端末202と無線通信を行う。1つの基地局203が複数のセルを構成する場合、1つ1つのセルが、移動端末202と通信可能に構成される。
図3は、3GPPにおいて議論されている5G方式の通信システム210の全体的な構成を示すブロック図である。図3について説明する。無線アクセスネットワークは、NG-RAN(Next Generation Radio Access Network)211と称される。UE202は、NR基地局装置(以下「NR基地局(NG-RAN NodeB:gNB)」という)213と無線通信可能であり、無線通信で信号の送受信を行う。また、コアネットワークは、5Gコア(5G Core:5GC)と称される。
UE202に対する制御プロトコル、例えばRRC(Radio Resource Control)と、ユーザプレイン(以下、U-Planeと称する場合もある)、例えばSDAP(Service Data Adaptation Protocol)、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)、RLC(Radio Link Control)、MAC(Medium Access Control)、PHY(Physical layer)とがNR基地局213で終端するならば、NG-RANは1つあるいは複数のNR基地局213によって構成される。
UE202とNR基地局213との間の制御プロトコルRRC(Radio Resource Control)の機能はLTEと同様である。RRCにおけるNR基地局213とUE202との状態として、RRC_IDLEと、RRC_CONNECTEDと、RRC_INACTIVEとがある。
RRC_IDLE、RRC_CONNECTEDは、LTE方式と同様である。RRC_INACTIVEは5GコアとNR基地局213との間の接続が維持されつつ、システム情報(System Information:SI)の報知、ページング(paging)、セル再選択(cell re-selection)、モビリティなどが行われる。
gNB217は、アクセス・移動管理機能(Access and Mobility Management Function:AMF)、セッション管理機能(Session Management Function:SMF)、あるいはUPF(User Plane Function)、あるいはAMF、SMFおよびUPFを含むAMF/SMF/UPF部(以下「5GC部」という場合がある)214とNGインタフェースにより接続される。gNB217と5GC部214との間で制御情報および/あるいはユーザデータが通信される。NGインタフェースは、gNB217とAMFとの間のN2インタフェース、gNB217とUPFとの間のN3インタフェース、AMFとSMFとの間のN11インタフェース、および、UPFとSMFとの間のN4インタフェースの総称である。一つのgNB217に対して、複数の5GC部214が接続されてもよい。gNB217間は、Xnインタフェースにより接続され、gNB217間で制御情報および/あるいはユーザデータが通信される。
NR基地局213も、基地局203同様、1つあるいは複数のセルを構成してもよい。1つのNR基地局213が複数のセルを構成する場合、1つ1つのセルが、UE202と通信可能に構成される。
gNB217は、中央ユニット(Central Unit;以下、CUと称する場合がある)218と分散ユニット(Distributed Unit;以下、DUと称する場合がある)219に分割されていてもよい。CU218は、gNB217の中に1つ構成される。DU219は、gNB217の中に1つあるいは複数構成される。CU218は、DU219とF1インタフェースにより接続され、CU218とDU219との間で制御情報および/あるいはユーザデータが通信される。
図4は、EPCに接続するeNBおよびgNBによるDCの構成を示した図である。図4において、実線はU-Planeの接続を示し、破線はC-Planeの接続を示す。図4において、eNB223-1がマスタ基地局となり、gNB224-2がセカンダリ基地局となる(このDC構成を、EN-DCと称する場合がある)。図4において、MME部204とgNB224-2との間のU-Plane接続がeNB223-1経由で行われる例について示しているが、MME部204とgNB224-2との間で直接行われてもよい。
図5は、NGコアに接続するgNBによるDCの構成を示した図である。図5において、実線はU-Planeの接続を示し、破線はC-Planeの接続を示す。図5において、gNB224-1がマスタ基地局となり、gNB224-2がセカンダリ基地局となる(このDC構成を、NR-DCと称する場合がある)。図5において、5GC部214とgNB224-2との間のU-Plane接続がgNB224-1経由で行われる例について示しているが、5GC部214とgNB224-2との間で直接行われてもよい。
図6は、NGコアに接続するeNBおよびgNBによるDCの構成を示した図である。図6において、実線はU-Planeの接続を示し、破線はC-Planeの接続を示す。図6において、eNB226-1がマスタ基地局となり、gNB224-2がセカンダリ基地局となる(このDC構成を、NG-EN-DCと称する場合がある)。図6において、5GC部214とgNB224-2との間のU-Plane接続がeNB226-1経由で行われる例について示しているが、5GC部214とgNB224-2との間で直接行われてもよい。
図7は、NGコアに接続するeNBおよびgNBによるDCの、他の構成を示した図である。図7において、実線はU-Planeの接続を示し、破線はC-Planeの接続を示す。図7において、gNB224-1がマスタ基地局となり、eNB226-2がセカンダリ基地局となる(このDC構成を、NE-DCと称する場合がある)。図7において、5GC部214とeNB226-2との間のU-Plane接続がgNB224-1経由で行われる例について示しているが、5GC部214とeNB226-2との間で直接行われてもよい。
図8は、図2に示す移動端末202の構成を示すブロック図である。図8に示す移動端末202の送信処理を説明する。まず、プロトコル処理部301からの制御データ、およびアプリケーション部302からのユーザデータが、送信データバッファ部303へ保存される。送信データバッファ部303に保存されたデータは、エンコーダー部304へ渡され、誤り訂正などのエンコード処理が施される。エンコード処理を施さずに、送信データバッファ部303から変調部305へ直接出力されるデータが存在してもよい。エンコーダー部304でエンコード処理されたデータは、変調部305にて変調処理が行われる。変調部305にて、MIMOにおけるプリコーディングが行われてもよい。変調されたデータは、ベースバンド信号に変換された後、周波数変換部306へ出力され、無線送信周波数に変換される。その後、アンテナ307-1~307-4から基地局203に送信信号が送信される。図8において、アンテナの数が4つである場合について例示したが、アンテナ数は4つに限定されない。
また、移動端末202の受信処理は、以下のように実行される。基地局203からの無線信号がアンテナ307-1~307-4により受信される。受信信号は、周波数変換部306にて無線受信周波数からベースバンド信号に変換され、復調部308において復調処理が行われる。復調部308にて、ウェイト計算および乗算処理が行われてもよい。復調後のデータは、デコーダー部309へ渡され、誤り訂正などのデコード処理が行われる。デコードされたデータのうち、制御データはプロトコル処理部301へ渡され、ユーザデータはアプリケーション部302へ渡される。移動端末202の一連の処理は、制御部310によって制御される。よって制御部310は、図8では省略しているが、各部301~309と接続している。図8において、移動端末202が送信に用いるアンテナ数と受信に用いるアンテナ数は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
図9は、図2に示す基地局203の構成を示すブロック図である。図9に示す基地局203の送信処理を説明する。EPC通信部401は、基地局203とEPC(MME部204など)との間のデータの送受信を行う。5GC通信部412は、基地局203と5GC(5GC部214など)との間のデータの送受信を行う。他基地局通信部402は、他の基地局との間のデータの送受信を行う。EPC通信部401、5GC通信部412、および他基地局通信部402は、それぞれプロトコル処理部403と情報の受け渡しを行う。プロトコル処理部403からの制御データ、ならびにEPC通信部401、5GC通信部412、および他基地局通信部402からのユーザデータおよび制御データは、送信データバッファ部404へ保存される。
送信データバッファ部404に保存されたデータは、エンコーダー部405へ渡され、誤り訂正などのエンコード処理が施される。エンコード処理を施さずに、送信データバッファ部404から変調部406へ直接出力されるデータが存在してもよい。エンコードされたデータは、変調部406にて変調処理が行われる。変調部406にて、MIMOにおけるプリコーディングが行われてもよい。変調されたデータは、ベースバンド信号に変換された後、周波数変換部407へ出力され、無線送信周波数に変換される。その後、アンテナ408-1~408-4より一つもしくは複数の移動端末202に対して送信信号が送信される。図9において、アンテナの数が4つである場合について例示したが、アンテナ数は4つに限定されない。
また、基地局203の受信処理は以下のように実行される。一つもしくは複数の移動端末202からの無線信号が、アンテナ408により受信される。受信信号は、周波数変換部407にて無線受信周波数からベースバンド信号に変換され、復調部409で復調処理が行われる。復調されたデータは、デコーダー部410へ渡され、誤り訂正などのデコード処理が行われる。デコードされたデータのうち、制御データはプロトコル処理部403あるいは5GC通信部412あるいはEPC通信部401、他基地局通信部402へ渡され、ユーザデータは5GC通信部412、EPC通信部401および他基地局通信部402へ渡される。基地局203の一連の処理は、制御部411によって制御される。よって制御部411は、図4では省略しているが、各部401~410と接続している。図9において、基地局203が送信に用いるアンテナ数と受信に用いるアンテナ数は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
図9は、基地局203の構成について示したブロック図であるが、基地局213についても同様の構成としてもよい。また、図8および図9について、移動端末202のアンテナ数と、基地局203のアンテナ数は、同じであってもよいし、異なってもよい。
図10は、MMEの構成を示すブロック図である。図10では、前述の図2に示すMME部204に含まれるMME204aの構成を示す。PDN GW通信部501は、MME204aとPDN GWとの間のデータの送受信を行う。基地局通信部502は、MME204aと基地局203との間のS1インタフェースによるデータの送受信を行う。PDN GWから受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、PDN GW通信部501から、ユーザプレイン通信部503経由で基地局通信部502に渡され、1つあるいは複数の基地局203へ送信される。基地局203から受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、基地局通信部502から、ユーザプレイン通信部503経由でPDN GW通信部501に渡され、PDN GWへ送信される。
PDN GWから受信したデータが制御データであった場合、制御データは、PDN GW通信部501から制御プレイン制御部505へ渡される。基地局203から受信したデータが制御データであった場合、制御データは、基地局通信部502から制御プレイン制御部505へ渡される。
制御プレイン制御部505には、NASセキュリティ部505-1、SAEベアラコントロール部505-2、アイドルステート(Idle State)モビリティ管理部505-3などが含まれ、制御プレイン(以下、C-Planeと称する場合もある)に対する処理全般を行う。NASセキュリティ部505-1は、NAS(Non-Access Stratum)メッセージのセキュリティなどを行う。SAEベアラコントロール部505-2は、SAE(System Architecture Evolution)のベアラの管理などを行う。アイドルステートモビリティ管理部505-3は、待受け状態(アイドルステート(Idle State);LTE-IDLE状態、または、単にアイドルとも称される)のモビリティ管理、待受け状態時のページング信号の生成および制御、傘下の1つあるいは複数の移動端末202のトラッキングエリアの追加、削除、更新、検索、トラッキングエリアリスト管理などを行う。
MME204aは、1つまたは複数の基地局203に対して、ページング信号の分配を行う。また、MME204aは、待受け状態(Idle State)のモビリティ制御(Mobility control)を行う。MME204aは、移動端末が待ち受け状態のとき、および、アクティブ状態(Active State)のときに、トラッキングエリア(Tracking Area)リストの管理を行う。MME204aは、UEが登録されている(registered)追跡領域(トラッキングエリア:Tracking Area)に属するセルへ、ページングメッセージを送信することで、ページングプロトコルに着手する。MME204aに接続されるeNB207のCSGの管理、CSG IDの管理、およびホワイトリストの管理は、アイドルステートモビリティ管理部505-3で行われてもよい。
図11は、5GCの構成を示すブロック図である。図11では、前述の図3に示す5GC部214の構成を示す。図11は、図5にて示す5GC部214に、AMFの構成、SMFの構成およびUPFの構成が含まれた場合について示している。Data Network通信部521は、5GC部214とData Networkとの間のデータの送受信を行う。基地局通信部522は、5GC部214と基地局203との間のS1インタフェース、および/あるいは、5GC部214と基地局213との間のNGインタフェースによるデータの送受信を行う。Data Networkから受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、Data Network通信部521から、ユーザプレイン通信部523経由で基地局通信部522に渡され、1つあるいは複数の、基地局203および/あるいは基地局213へ送信される。基地局203および/あるいは基地局213から受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、基地局通信部522から、ユーザプレイン通信部523経由でData Network通信部521に渡され、Data Networkへ送信される。
Data Networkから受信したデータが制御データであった場合、制御データは、Data Network通信部521からユーザプレイン制御部523経由でセッション管理部527へ渡される。セッション管理部527は、制御データを制御プレイン制御部525へ渡す。基地局203および/あるいは基地局213から受信したデータが制御データであった場合、制御データは、基地局通信部522から制御プレイン制御部525に渡す。制御プレイン制御部525は、制御データをセッション管理部527へ渡す。
制御プレイン制御部525は、NASセキュリティ部525-1、PDUセッションコントロール部525-2、アイドルステート(Idle State)モビリティ管理部525-3などを含み、制御プレイン(以下、C-Planeと称する場合もある)に対する処理全般を行う。NASセキュリティ部525-1は、NAS(Non-Access Stratum)メッセージのセキュリティなどを行う。PDUセッションコントロール部525-2は、移動端末202と5GC部214との間のPDUセッションの管理などを行う。アイドルステートモビリティ管理部525-3は、待受け状態(アイドルステート(Idle State);RRC_IDLE状態、または、単にアイドルとも称される)のモビリティ管理、待受け状態時のページング信号の生成および制御、傘下の1つあるいは複数の移動端末202のトラッキングエリアの追加、削除、更新、検索、トラッキングエリアリスト管理などを行う。
5GC部214は、1つまたは複数の基地局203および/あるいは基地局213に対して、ページング信号の分配を行う。また、5GC部214は、待受け状態(Idle State)のモビリティ制御(Mobility Control)を行う。5GC部214は、移動端末が待ち受け状態のとき、インアクティブ状態(Inactive State)および、アクティブ状態(Active State)のときに、トラッキングエリア(Tracking Area)リストの管理を行う。5GC部214は、UEが登録されている(registered)追跡領域(トラッキングエリア:Tracking Area)に属するセルへ、ページングメッセージを送信することで、ページングプロトコルに着手する。
次に通信システムにおけるセルサーチ方法の一例を示す。図12は、LTE方式の通信システムにおいて通信端末(UE)が行うセルサーチから待ち受け動作までの概略を示すフローチャートである。通信端末は、セルサーチを開始すると、ステップST601で、周辺の基地局から送信される第一同期信号(P-SS)、および第二同期信号(S-SS)を用いて、スロットタイミング、フレームタイミングの同期をとる。
P-SSとS-SSとを合わせて、同期信号(Synchronization Signal:SS)という。同期信号(SS)には、セル毎に割り当てられたPCIに1対1に対応するシンクロナイゼーションコードが割り当てられている。PCIの数は504通りが検討されている。この504通りのPCIを用いて同期をとるとともに、同期がとれたセルのPCIを検出(特定)する。
次に同期がとれたセルに対して、ステップST602で、基地局からセル毎に送信される参照信号(リファレンスシグナル:RS)であるセル固有参照信号(Cell-specific Reference Signal:CRS)を検出し、RSの受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)の測定を行う。参照信号(RS)には、PCIと1対1に対応したコードが用いられている。そのコードで相関をとることによって他セルと分離できる。ステップST601で特定したPCIから、該セルのRS用のコードを導出することによって、RSを検出し、RSの受信電力を測定することが可能となる。
次にステップST603で、ステップST602までで検出された一つ以上のセルの中から、RSの受信品質が最もよいセル、例えば、RSの受信電力が最も高いセル、つまりベストセルを選択する。
次にステップST604で、ベストセルのPBCHを受信して、報知情報であるBCCHを得る。PBCH上のBCCHには、セル構成情報が含まれるMIB(Master Information Block)がマッピングされる。したがって、PBCHを受信してBCCHを得ることで、MIBが得られる。MIBの情報としては、例えば、DL(ダウンリンク)システム帯域幅(送信帯域幅設定(transmission bandwidth configuration:dl-bandwidth)とも呼ばれる)、送信アンテナ数、SFN(System Frame Number)などがある。
次にステップST605で、MIBのセル構成情報をもとに該セルのDL-SCHを受信して、報知情報BCCHの中のSIB(System Information Block)1を得る。SIB1には、該セルへのアクセスに関する情報、セルセレクションに関する情報、他のSIB(SIBk;k≧2の整数)のスケジューリング情報が含まれる。また、SIB1には、トラッキングエリアコード(Tracking Area Code:TAC)が含まれる。
次にステップST606で、通信端末は、ステップST605で受信したSIB1のTACと、通信端末が既に保有しているトラッキングエリアリスト内のトラッキングエリア識別子(Tracking Area Identity:TAI)のTAC部分とを比較する。トラッキングエリアリストは、TAIリスト(TAI list)とも称される。TAIはトラッキングエリアを識別するための識別情報であり、MCC(Mobile Country Code)と、MNC(Mobile Network Code)と、TAC(Tracking Area Code)とによって構成される。MCCは国コードである。MNCはネットワークコードである。TACはトラッキングエリアのコード番号である。
通信端末は、ステップST606で比較した結果、ステップST605で受信したTACがトラッキングエリアリスト内に含まれるTACと同じならば、該セルで待ち受け動作に入る。比較して、ステップST605で受信したTACがトラッキングエリアリスト内に含まれなければ、通信端末は、該セルを通して、MMEなどが含まれるコアネットワーク(Core Network,EPC)へ、TAU(Tracking Area Update)を行うためにトラッキングエリアの変更を要求する。
図12に示す例においては、LTE方式におけるセルサーチから待ち受けまでの動作の例について示したが、NR方式においては、ステップST603において、ベストセルに加えてベストビームを選択してもよい。また、NR方式においては、ステップST604において、ビームの情報、例えば、ビームの識別子を取得してもよい。また、NR方式においては、ステップST604において、リメイニングミニマムSI(Remaining Minimum SI:RMSI)のスケジューリング情報を取得してもよい。NR方式においては、ステップST605において、RMSIを受信するとしてもよい。
コアネットワークを構成する装置(以下「コアネットワーク側装置」という場合がある)は、TAU要求信号とともに通信端末から送られてくる該通信端末の識別番号(UE-IDなど)をもとに、トラッキングエリアリストの更新を行う。コアネットワーク側装置は、通信端末に更新後のトラッキングエリアリストを送信する。通信端末は、受信したトラッキングエリアリストに基づいて、通信端末が保有するTACリストを書き換える(更新する)。その後、通信端末は、該セルで待ち受け動作に入る。
スマートフォンおよびタブレット型端末装置の普及によって、セルラー系無線通信によるトラフィックが爆発的に増大しており、世界中で無線リソースの不足が懸念されている。これに対応して周波数利用効率を高めるために、小セル化し、空間分離を進めることが検討されている。
従来のセルの構成では、eNBによって構成されるセルは、比較的広い範囲のカバレッジを有する。従来は、複数のeNBによって構成される複数のセルの比較的広い範囲のカバレッジによって、あるエリアを覆うように、セルが構成されている。
小セル化された場合、eNBによって構成されるセルは、従来のeNBによって構成されるセルのカバレッジに比べて範囲が狭いカバレッジを有する。したがって、従来と同様に、あるエリアを覆うためには、従来のeNBに比べて、多数の小セル化されたeNBが必要となる。
以下の説明では、従来のeNBによって構成されるセルのように、カバレッジが比較的大きいセルを「マクロセル」といい、マクロセルを構成するeNBを「マクロeNB」という。また、小セル化されたセルのように、カバレッジが比較的小さいセルを「スモールセル」といい、スモールセルを構成するeNBを「スモールeNB」という。
マクロeNBは、例えば、非特許文献7に記載される「ワイドエリア基地局(Wide Area Base Station)」であってもよい。
スモールeNBは、例えば、ローパワーノード、ローカルエリアノード、ホットスポットなどであってもよい。また、スモールeNBは、ピコセルを構成するピコeNB、フェムトセルを構成するフェムトeNB、HeNB、RRH(Remote Radio Head)、RRU(Remote Radio Unit)、RRE(Remote Radio Equipment)またはRN(Relay Node)であってもよい。また、スモールeNBは、非特許文献7に記載される「ローカルエリア基地局(Local Area Base Station)」または「ホーム基地局(Home Base Station)」であってもよい。
図13は、NRにおけるセルの構成の一例を示す。NRのセルでは、狭いビームを形成し、方向を変えて送信する。図13に示す例において、基地局750は、ある時間において、ビーム751-1を用いて移動端末との送受信を行う。他の時間において、基地局750は、ビーム751-2を用いて移動端末との送受信を行う。以下同様にして、基地局750はビーム751-3~751-8のうち1つあるいは複数を用いて移動端末との送受信を行う。このようにすることで、基地局750は広範囲のセルを構成する。
図13において、基地局750が用いるビームの数を8とする例について示したが、ビームの数は8とは異なっていてもよい。また、図13に示す例において、基地局750が同時に用いるビームの数を1つとしたが、複数であってもよい。
UEとNR基地局(以下、gNBと称する場合がある)との接続において、UEはgNBからのランダムアクセス指示を用いてランダムアクセス処理を開始してもよい。該指示に、例えば、PDCCHが用いられてもよい。UEは、gNBからのPDCCH指示(PDCCH order)を用いて、gNBに対してランダムアクセス処理を開始してもよい。該PDCCH指示は、UEがgNBに対してPRACHを送信してもよいタイミング(PRACH送信機会(PRACH occasion))に関する情報を含んでもよい。該情報は、例えば、SSブロックの識別子であってもよい。SSブロックとPRACH送信機会との対応付けに関する情報は、予めgNBからUEに報知されてもよいし、個別に通知されてもよい。UEは、対応付けに関する該情報およびPRACH送信機会に関する該情報を用いて、PRACH送信機会を導出してもよい。
UEがgNBからのPDCCH指示を受信してからPRACHを送信するまでの時間に、最小時間が設けられてもよい。該最小時間は、例えば、PUSCH生成処理に必要な時間(以下、N_T2と称する場合がある)と、上りBWP切替え時間(以下、Δ_BWPswitchingと称する場合がある)と、UEとgNBとの間の通信において用いる周波数に基づく所定の遅延量(以下、Δ_Delayと称する場合がある)を用いて決められてもよい。例えば、該最小時間は、N_T2とΔ_BWPswitchingとΔ_Delayの和であってもよい。UEは、PDCCH指示を受信してから該最小時間の経過後で最初のPRACH送信機会において、PRACH送信を行うとしてもよい。gNBは、該最小時間経過後の最初のPRACH送信機会において、UEからのPRACHを受信するとしてもよい。
また、UEとgNBとの接続において、gNB配下の複数のTRP(Transmission Reception Point)が用いられてもよい。なお、TRPは送受信機(transmitter-receiver)と称してもよい。前述の複数のUEは、互いに非同期であってもよい。すなわち、各TRPが送受信する信号のサブフレーム境界が、互いに異なっていてもよい。gNBは配下のUEに対して、gNB配下の送受信先TRPを切替えてもよい。前述の送受信先TRPの切替えは、gNBからの指示を用いて行ってもよい。例えば、UEは、接続中のTRPよりも、同じgNB配下の他のTRPとの間の通信品質が良くなったことを用いて、接続先のTRPを、前述の、通信品質が良くなったTRPに切替えてもよい。
前述において、以下に示す問題が生じる。すなわち、前述の最小時間はTRPの切替えに伴う処理を考慮していないので、UEは前述の最早のPRACH送信機会において、切替え先TRPに対してPRACHを送信することができない。その結果、UEにおけるTRP切替え処理を迅速に実行できないという問題が生じる。
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
UEが、PDCCH指示受信後にPRACHを送信するための最小切替え時間に、切替え後のTRPとの同期に必要な時間(以下、Δ_SSBと称する場合がある)を加える。同期に必要な該時間は、例えば、SSブロック長に相当する時間(例えば、4シンボル分)であってもよい。他の例として、同期に必要な該時間は、同期確立処理に必要な時間、例えば、SSブロックの復調に必要な時間であってもよいし、復調結果を用いた同期符号検出処理に必要な時間であってもよいし、前述の復調および同期符号検出処理に要する時間の和であってもよい。このことにより、例えば、UEは、SSブロックとの同期確立の処理を実施後すぐに到来するPRACH送信機会において、PRACHをgNBに対して送信可能となる。その結果、UEはTRP切替えを迅速に実行可能となる。
UEにおける、同期に必要な該時間は、UEがgNBとの送受信に用いるサブキャリア間隔毎に異なっていてもよいし、同じであってもよい。例えば、SSブロックの復調に必要な時間が、サブキャリア間隔毎に異なっていてもよいし、同じであってもよい。復調結果を用いた同期符号検出処理に必要な時間が、サブキャリア間隔毎に異なっていてもよいし、同じであってもよい。このことにより、例えば、サブキャリア間隔が大きい、すなわち、シンボル長が短い場合において、同期に必要な該時間を不用に長く確保することを防止可能となる。その結果、UEにおけるPRACH送信を迅速に実行可能となる。
最小切替え時間への加算の他の例として、UEが上り送信および/あるいは下り受信に用いるビームの切替えに必要な時間(以下、Δ_beamswitchと称する場合がある)を加算するとしてもよい。このことにより、例えば、TRP切替えによりUEが用いるビームの切替えが併せて発生する場合においても、UEは加算後の該最小時間内にビームの切替えを実行可能となる。
最小切替え時間への加算の他の例として、Δ_SSBとΔ_beamswitchの両方を加算するとしてもよい。このことにより、例えば、TRP切替えによりUEが用いるビームの切替えが併せて発生する場合においても、UEはSSブロックを用いた同期確立処理を行いつつ、加算後の該最小時間内にビームの切替えを実行可能となる。
gNBは、PDCCH指示受信後にPRACHを送信するための最小切替え時間に、前述のΔ_SSBおよび/あるいはΔ_beamswitchを加算した値を、新たな最小切替え時間として用いてもよい。gNBは、PDCCHオーダー送信時点から新たな最小切替え時間経過後のPRACH送信機会において、UEからのPRACHの受信を開始するとしてもよい。UEにおいて用いる最小切替え時間と、gNBにおいて用いる最小切替え時間を同じとするとよい。このことにより、例えば、UEとgNBとの間におけるPRACH送信タイミングの認識の齟齬を防止可能となる。その結果、通信システムにおける信頼性を向上可能となる。
UEは、前述の加算に必要な情報をgNBに対して予め通知してもよい。該情報の通知には、例えば、RRCシグナリングが用いられてもよいし、MACシグナリングが用いられてもよいし、L1/L2シグナリングが用いられてもよい。gNBはUEに対して、前述の加算に必要な情報を要求してもよい。該要求において、例えば、RRCシグナリングが用いられてもよいし、MACシグナリングが用いられてもよいし、L1/L2シグナリングが用いられてもよい。前述の加算に必要な情報は、例えば、同期確立処理に必要な時間の情報であってもよいし、UEにおけるビーム切替えに必要な時間の情報であってもよいし、前述の両方の情報の組合せであってもよいし、前述の両方の時間を加算した時間の情報であってもよい。
UEは、前述の新しい最小切替え時間を計る機能、例えば、該時間を計るタイマを備えてもよい。gNBにおいても同様としてもよい。このことにより、例えば、UEにおいて、PDCCH指示の受信からPRACHの送信までの処理に誤動作が発生するのを防止可能となる。
UEは、前述の加算に必要な情報を、UEケーパビリティに含めてgNBに通知してもよい。このことにより、例えば、UEは該情報を他のUEケーパビリティと併せてgNBに通知可能となり、その結果、通信システムにおける複雑性を回避可能となる。他の例として、UEは、該情報を、RRCシグナリングを用いて通知してもよい。このことにより、例えば、UEが多くの情報をgNBに通知可能となる。他の例として、UEは、該情報を、MACシグナリングを用いて通知してもよい。このことにより、例えば、UEは該情報を迅速にgNBに通知可能となる。他の例として、UEは、該情報をL1/L2シグナリングを用いて通知してもよい。このことにより、例えば、UEは該情報をさらに迅速にgNBに通知可能となる。
UEは、接続先TRP切替え後のPRACH送信機会を、切替え後のTRPにおけるフレームタイミングを用いて導出してもよい。gNBから報知される、SSブロック識別子とPRACH送信機会との間の対応付けに関する情報において、PRACH送信タイミングは、該SSブロックが送信されるTRPにおけるフレームタイミングを基準としたタイミングであってもよい。このことにより、例えば、gNBとTRPとの間のバックホール遅延がTRP切替え前後で増加する場合においても減少する場合においても、UEは切替え後のTRPにおけるPRACH送信機会においてPRACHを送信可能となる。
図14は、UEがPDCCH指示受信後に接続先TRPを切替えてPRACHを送信し、ランダムアクセス応答(Random Access Response;RAR)を受信する動作の例を示すシーケンス図である。図14に示す例では、UEが接続するTRPがTRP#1からTRP#2に切替わるとする。また、図14に示す例では、UEがPDCCH指示受信からPRACHを送信するまでの最小時間が、N_T2とΔ_BWPswitchingとΔ_Delayの和に、Δ_SSBを加算した値であるとする。
図14に示すステップST1401、ST1402において、gNBはTRP#1経由でUEに対してPDCCH指示を送信する。ステップST1401はgNBからTRP#1への該指示を示し、また、ステップST1402はTRP#1からUEへの該指示を示す。該指示には、TRP#1からTRP#2への切替えを示す情報が含まれる。該指示に、UEがPRACHにおいて用いるRAプリアンブルに関する情報が含まれてもよいし、PRACH送信機会に関する情報、例えば、UEが受信すべきSSブロックの識別子が含まれてもよいし、前述の両方が含まれてもよい。
UEは、ステップST1402でPDCCH指示を受信したことにより、該最小時間を計るタイマを開始する。UEは、該タイマ満了までの間に、ステップST1405として送信されるSSブロックを受信してもよい。UEは、ステップST1405でSSブロックを受信したことにより、TRP#2との下り同期を確立する。UEによるSSブロックの受信ステップST1405は、該タイマ満了後に行われてもよい。UEは、PDCCH指示受信からN_T2とΔ_BWPswitchingとΔ_DelayとΔ_SSBの和となる時間が経過し、かつ、TRP#2との下り同期が確立した後、最初のPRACH送信機会において、TRP#2に対してPRACHを送信する(ステップST1407)。ステップST1408において、TRP#2はgNBに対して、UEから受信したPRACHを送信する。該PRACH送信におけるRAプリアンブルは、ステップST1402に含まれるRAプリアンブルであってもよいし、異なっていてもよい。
図14に示すステップST1410、ST1411において、gNBはTRP#2経由でUEに対してランダムアクセス応答を通知する。ステップST1410はgNBからTRP#2へのランダムアクセス応答通知を示し、また、ステップST1411はTRP#2からUEへのランダムアクセス応答通知を示す。UEは、該応答を用いて、TRP#2との上り同期を確立する。
図14において、該最小時間として、N_T2とΔ_BWPswitchingとΔ_Delayの和に、Δ_SSBを加算した例について示した。該最小時間は、Δ_SSBの代わりにΔ_beamswitchを加算してもよいし、Δ_SSBとΔ_beamswitchの和を加算してもよい。このことにより、例えば、UEにおけるビーム切替え後においても、UEはTRP#2に対して迅速にPRACHを送信可能となる。
他の解決策を開示する。TRP切替えが発生する場合において、gNBからUEに対してPDCCH指示が行われないとしてもよい。例えば、非同期のTRPへの切替えにおいて、gNBからUEに対するPDCCH指示が行われないとしてもよい。非同期のTRPへの切替えにおいて、gNBからUEに対し、MACシグナリングによるランダムアクセス指示が行われてもよいし、RRCシグナリングによるランダムアクセス指示が行われてもよい。切替え前後のTRPが同期である場合においてはgNBからUEに対するPDCCH指示が行われうるとしてもよい。このことにより、例えば、gNBとUEとの間におけるPRACH送信タイミングの認識の齟齬を防止可能となる。その結果、通信システムにおける誤動作を防止可能となる。
UEは、非同期のTRPへの切替えを指示するPDCCH指示を破棄するとしてもよい。UEはgNBに対し、該PDCCH指示を破棄したことを示す情報を通知してもよい。該通知は、例えば、切替え前のTRPを経由して行われてもよい。該通知に、例えば、L1/L2シグナリングが用いられてもよいし、MACシグナリングが用いられてもよいし、RRCシグナリングが用いられてもよい。他の例として、UEはgNBに対し、該PDCCH指示を破棄したことを示す情報を通知しないとしてもよい。例えば、UEはTRP#1に対するランダムアクセス処理を開始するとしてもよい。該ランダムアクセス処理は、例えば、衝突無しの(contention-free)ランダムアクセス処理であってもよいし、衝突前提の(contention-based)ランダムアクセス処理であってもよい。
UEは、切替え後のTRPが同期であるか非同期であるかについて、gNBからの通知を用いて判断してもよい。gNBはUEに対して、切替え後のTRPと切替え前のTRPとの同期/非同期に関する情報を通知してもよい。該情報は、例えば、同期しているかどうかを示す識別子であってもよいし、gNBと切替え前後のTRPとの間のバックホール遅延の差分に関する情報であってもよい。他の例として、gNBはUEに関して、配下のTRP同士における同期/非同期に関する情報を通知してもよい。該情報は、前述と同様の情報であってもよい。gNBからUEに対する該通知に、RRCシグナリングが用いられてもよいし、MACシグナリングが用いられてもよいし、L1/L2シグナリングが用いられてもよい。
図15は、UEが非同期TRPへの切替えを指示するPDCCH指示を破棄する動作を示すシーケンス図である。図15に示す例は、gNBからUEに対して、TRP#1から、TRP#1と非同期となるTRP#2への切替えが指示される場合について示している。また、図15に示す例は、UEからgNBに対し、PDCCH指示を破棄したことを通知する場合について示している。図15において、図14と共通する箇所には同じ番号を付し、共通する説明を省略する。
図15におけるステップST1401、ST1402は、図14と同様である。
図15に示すステップST1505において、UEはステップST1402で受信したPDCCH指示を破棄する。ステップST1510、ST1511において、UEはTRP#1経由でgNBに対してPDCCH指示を破棄したことを通知する。ステップST1510はUEからTRP#1への該通知を示し、また、ステップST1511は、TRP#1からgNBへの該通知を示す。該通知は、L1/L2シグナリングで行われてもよいし、MACシグナリングで行われてもよいし、RRCシグナリングで行われてもよい。
図15に示す例においては、UEがgNBに対して、PDCCH指示を破棄したことをステップST1510、ST1511によって通知する場合について示したが、該通知を行わないとしてもよい。このことにより、例えば、UEとgNBとの間のシグナリング量を削減可能となる。
本実施の形態1では、TRPの切替えについて、UEにおけるPDCCH指示受信後にPRACHを送信するための最小切替え時間に対して、切替え後のTRPとの同期に必要な時間を加算することを開示した。同様の方法を、接続TRPの追加に適用してもよい。このことにより、例えば、UEは、追加TRPに対する接続を迅速に実行可能となる。
本実施の形態1によって、UEは最早のPRACH送信機会において、切替え先TRPに対してPRACHを送信することが可能となる。その結果、UEにおけるTRP切替え処理を迅速に実行可能となる。
実施の形態2.
下りデータ受信において、UEによる下りデータ受信からUEからのHARQ応答までのスロット数を、gNBがUEに対し、L1/L2シグナリングを用いて通知してもよい。gNBはUEに対し、該スロット数の候補を予め通知してもよい。該候補の通知に、例えば、RRCシグナリングが用いられてもよい。gNBは、UEによる下りデータ受信からUEからのHARQ応答までのスロット数を、該候補の中から選択して、UEに通知してもよい。選択した該スロット数の通知に、例えば、L1/L2シグナリングが用いられてもよい。該スロット数は、gNBからUEに対する下りスケジューリング情報を含むDCIに含められて、通知されてもよい。
前述の方法を、TRP切替えの前後において適用するにあたり、以下に示す問題が生じる。例えば、非同期のTRPへの切替えにより、gNBとTRPとの間のバックホール遅延量が変化する。このことにより、UEとgNBとの間において、下りデータ受信からHARQ応答までの時間が変動し、その結果、TRP切替え前後において下りデータ送受信の遅延が変動する。
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
TRP切替えに伴い、UEによる下りデータ受信からUEからのHARQ応答までのスロット数の候補となる値を切替える。gNBはUEに対し、該候補の値を通知してもよい。該通知は、gNBからUEへのTRP切替え指示の前に予め行われてもよいし、該切替え指示に含められてもよい。該通知は、該切替え指示の後に行われてもよい。該通知に、例えば、RRCシグナリングが用いられてもよい。このことにより、例えば、gNBはUEに対して多くの情報量を通知可能となる。他の例として、MACシグナリングが用いられてもよい。このことにより、例えば、gNBからUEに対して迅速な通知が可能となる。他の例として、L1/L2シグナリングが用いられてもよい。このことにより、例えば、更に迅速な通知が可能となる。
該通知において、前述の複数の方法が組み合わされてもよい。例えば、該候補の値の組み合わせを1つまたは複数、gNBからUEに対して予め準静的に(例えば、RRCシグナリングを用いて)通知し、通知された組み合わせのうち、どの組み合わせを用いるかを示す情報を、gNBからUEに対して動的に(例えば、MACシグナリングおよび/あるいはL1/L2シグナリングを用いて)通知してもよい。このことにより、例えば、gNBからUEへのシグナリング量を削減可能としつつ、UEによる下りデータ受信からUEからのHARQ応答までのスロット数を柔軟に制御可能となる。
UEは、TRP切替え後において、下りデータ受信からHARQ応答までのスロット数の候補を、該通知に含まれる候補に切替えて用いてもよい。gNBは、UEのTRP切替え後において、下りデータ受信からHARQ応答までのスロット数を、該通知に含まれる候補の中から選択してUEに通知してもよい。このことにより、例えば、TRP切替え前後における、UEからgNBへのHARQ応答通知に生じる遅延の変動を減少可能となる。
図16は、TRPの切替えに伴う、下りデータ受信からHARQ応答までのスロット数の候補の切替えを示す図である。図16の例では、gNB1601に接続しているUE1603は、TRP#1 1605のビーム1610を用いた通信から、TRP#2 1607のビーム1611を用いた通信に切替わるとする。
図16の例において、UE1603がビーム1610を用いてTRP#1 1605と接続している場合、下りデータ受信からHARQ応答までのスロット数の候補として、表1615に示される値が用いられる。表1615において、kは候補となるスロット数を示し、indexは該候補を識別する識別子を示す。
図16の例において、UE1603の接続先が、ビーム1611を用いるTRP#2 1607に切替わるにあたり、下りデータ受信からHARQ応答までのスロット数の候補が、表1616に示される値に切替わる。表1616に示される候補の値は、予めgNBからUEに対して通知されてもよいし、gNBからUEに対するTRP切替え指示に含まれて通知されてもよい。
表1615および表1616に示されるkの値は例示であり、kの値は図16の該例示とは異なっていてもよい。また、indexの数を8としているが、indexの数は他の個数であってもよい。このことにより、例えば、gNBはUEに対して、柔軟なスケジューリングが可能となる。
本実施の形態2では、TRPの切替えに伴う、UEによる下りデータ受信からUEからのHARQ応答までのスロット数の候補となる値の切替えについて開示した。同様の方法を、接続TRPの追加に適用してもよい。例えば、接続TRPの追加に伴い、該候補の値を追加してもよい。例えば、追加した該候補の値を、追加したTRPとの通信において用いるとしてもよいし、追加前の該候補の値を、追加前のTRPとの通信において用いるとしてもよい。このことにより、例えば、追加前後のTRP間における、下りデータ送受信の遅延の変動を減少可能となる。
本実施の形態2において開示した方法を、SRSの送信に適用してもよい。該SRSは、例えば、非周期的(aperiodic)SRSであってもよい。UEがgNBからSRS送信指示を受信してからSRSを送信するまでのスロット数について、本実施の形態2において開示した方法を適用してもよい。このことにより、例えば、UEからのSRS送信においても、TRP切替え前後における、UEからgNBへのSRS送信に生じる遅延の変動を減少可能となる。
本実施の形態2において開示した方法を、BWPの切替えに適用してもよい。例えば、TRP切替えに伴い、UEにおけるBWP設定の候補を切替えてもよい。gNBはUEに対し、TRP切替え後のBWP設定の候補の値を通知してもよい。該通知は、gNBからUEへのTRP切替え指示の前に予め行われてもよいし、該切替え指示に含められてもよい。該通知は、該切替え指示の後に行われてもよい。該通知に、例えば、RRCシグナリングが用いられてもよいし、MACシグナリングが用いられてもよいし、L1/L2シグナリングが用いられてもよい。このことにより、例えば、TRPの切替えに伴う、他のUEとの間における時間および/あるいは周波数リソースの衝突を防止可能となる。
前述のBWP設定は、例えば、各BWPにおけるヌメロロジに関する情報であってもよいし、各BWPにおける周波数および/あるいは時間リソースであってもよいし、各BWPにおける設定済みグラント(configured grant)に関する情報であってもよいし、前述のうち複数の情報の組み合わせであってもよい。前述のBWP設定に、他の情報が含まれてもよい。前述のBWP設定の候補の切替えの動作について、図16における表1615におけるindexをBWP識別子に読み替え、kをBWP設定に読み替えて適用してもよい。図16における表1616についても表1615と同様としてもよい。
本実施の形態2により、TRP切替えの前後においても、下りデータ受信からHARQ応答までの時間の変動を少なくすることが可能となる。その結果、TRP切替え前後において下りデータ送受信の遅延の変動を減少可能となる。
実施の形態3.
UEは1サブフレームの中で複数シンボルのSRSを送信してもよい。該SRS送信は、LTEにおいて用いられてもよい。基地局はUEに対し、複数のSRSシンボルを送信する設定を行ってもよい。UEは、該設定を用いて、複数のSRSシンボルを送信してもよい。
前述において、以下に示す問題が生じる。すなわち、非特許文献22にて開示される従来のSRS設定(非特許文献22参照)においては、サブフレーム末尾の1シンボルでのみSRSを送信する設定しか行われない。この結果、基地局はUEに対して、1サブフレームの中で複数のSRSシンボルの送信を設定することが不可能となり、また、UEは、1サブフレームの中で複数のSRSシンボルを送信不可能となる。
前述の問題を解決する方法を開示する。
SRS設定に、SRS送信シンボルに関する情報を追加する。該情報には、SRSが送信されるシンボルのうち先頭のシンボルに関する情報が含まれてもよいし、SRSが送信されるシンボル数に関する情報が含まれてもよい。SRSが送信されるシンボルのうち末尾のシンボルに関する情報が含まれてもよいし、含まれなくてもよい。他の例として、SRSが送信されるシンボル番号の情報が含まれてもよい。SRSが送信されるシンボル番号の情報は、例えば、ビットマップ形式であってもよい。該ビットマップにおいて、各ビットと、1サブフレーム中のシンボル番号が互いに対応付けられていてもよい。
他の例として、SRSが送信されるスロットに関する情報が含まれてもよい。SRS送信シンボルに関する情報は、該スロットにおいてSRSが送信されるシンボルに関する情報、例えば、前半のスロットか後半のスロットかを示す情報であってもよい。このことにより、例えば、SRSが1サブフレームのうち片方のみにおいて送信される場合において、SRS送信シンボルに関する情報の情報量を削減可能となる。
他の解決策を開示する。SRS設定を、1スロット単位、すなわち、1サブフレームの半分の時間の単位で設定可能とする。前述において、SRS設定識別子、例えば、非特許文献22におけるsrs-ConfigIndexにおけるSRS送信周期および/あるいはSRS送信オフセットにおける設定単位である1サブフレームを、1スロットに読み替えて適用してもよい。このことにより、例えば、基地局からUEに対する設定に関する通信システム設計の複雑性を回避可能となる。
本実施の形態3により、UEは1サブフレームにおいて複数シンボルのSRSを送信可能となる。その結果、例えば、セル端のUEについても、サウンディングを迅速に実行可能となる。
前述の各実施の形態およびその変形例は、本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲内において、各実施の形態およびその変形例を自由に組合せることができる。また各実施の形態およびその変形例の任意の構成要素を適宜変更または省略することができる。
例えば、前述の各実施の形態およびその変形例において、サブフレームは、第5世代基地局通信システムにおける通信の時間単位の一例である。スケジューリング単位であってもよい。前述の各実施の形態およびその変形例において、サブフレーム単位として記載している処理を、TTI単位、スロット単位、サブスロット単位、ミニスロット単位として行ってもよい。
本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、本発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、本発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。