この発明に係る眼科処理装置、携帯端末、眼科システム、眼科処理方法、及びプログラムの実施形態の例について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この明細書において引用された文献の記載内容や任意の公知技術を、以下の実施形態に援用することが可能である。
実施形態に係る眼科システムは、携帯可能な眼科装置と、眼科装置と通信接続が可能なサーバと、サーバと通信接続が可能な眼科測定装置とを含み、オルソKが処方された被検眼の経過観察が可能なオルソKモニタリングシステムとして機能する。実施形態に係る携帯端末は、眼科装置の機能を実現する。実施形態に係る眼科処理装置は、サーバの機能を実現する。
眼科装置は、被検者の操作を受けて、夜間の就寝時等の所定期間に装用されていたオルソKレンズが取り外された被検眼に角膜形状測定用のパターンを投影し、パターンが投影された被検眼の前眼部を撮影する。なお、眼科装置は、被検者以外のユーザによって操作されてよい。以下、眼科装置は、被検者、又は、親族、医療関係者等の被検者の傍らにいる関係者(以下、「被検者等」と表記する)により操作されるものとする。眼科装置は、取得された前眼部像をサーバに送信する。いくつかの実施形態では、眼科装置は、前眼部像に加えて、当該前眼部像から角膜における基準曲率に対する曲率の相対値の2次元分布を示す相対値分布情報を生成し、生成された相対値分布情報をサーバに送信する。基準曲率は、眼科装置により取得された前眼部像において決定される。
眼科測定装置は、上記の眼科装置により前眼部像が取得される被検眼の前眼部を既知の撮影倍率(すなわち、既知の作動距離、撮影距離)で撮影し、取得された被検眼の前眼部像を事前に記憶している。眼科測定装置は、記憶された被検眼の前眼部像をサーバに送信する。
サーバは、眼科測定装置からの既知の撮影倍率で撮影された前眼部像を用いて、眼科装置からの相対値分布情報を、角膜における曲率の絶対値の2次元分布を示す絶対値分布情報に変換し、変換された絶対値分布情報を眼科装置に送信する。このとき、サーバは、絶対値分布情報に加えて、絶対値分布情報を解析して得られた解析結果を眼科装置に送信することが可能である。解析結果には、オルソKレンズによる屈折矯正量が適正であるか否かを示す判定結果、オルソKレンズによる屈折矯正状態が適正であるか否かを示す判定結果、被検眼の近視進行状態を示す情報などがある。
いくつかの実施形態では、眼科装置は、取得された前眼部像をサーバに送信し、サーバが、眼科装置からの前眼部像を用いて相対値分布情報を生成する。
いくつかの実施形態では、眼科測定装置は、被検眼の前眼部を撮影する機能に加えて、被検眼の屈折度数を測定する機能、被検眼の角膜の形状を測定する機能、被検眼の眼底を撮影する機能、及び被検眼の断層像を取得する機能の少なくとも1つを有する。いくつかの実施形態では、サーバは、眼科測定装置の機能を有する。
例えば、眼科装置の機能は、同心円状の2以上のリングパターンを被検眼に投影する投影部と、被検眼の前眼部を撮影可能な撮影部とを含む携帯端末により実現される。例えば、投影部は、携帯端末の筐体に着脱可能なアタッチメントに搭載される。
例えば、眼科測定装置は、被検眼の眼科検査を行う医療機関等の施設に設置され、サーバは、クラウド上に設置され、眼科装置は、眼科測定装置が設置される施設以外の場所(例えば、被検者の自宅、関係者の居所、屋外等)で使用される。
これにより、撮影距離(作動距離)が不定である眼科装置を用いて取得された前眼部像から角膜における曲率の絶対値の2次元分布を示す情報を簡便に取得することができる。その結果、オルソKの処方後の高精度な経過観察を簡便に行うことが可能になる。
実施形態に係る眼科処理方法は、実施形態に係る眼科システムにおいてプロセッサ(コンピュータ)により実行される処理を実現するための1以上のステップを含む。実施形態に係るプログラムは、プロセッサに実施形態に係る眼科処理方法の各ステップを実行させる。実施形態に係る記録媒体は、実施形態に係るプログラムが記録された非一時的な記録媒体(記憶媒体)である。
本明細書において「プロセッサ」は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array))等の回路を意味する。プロセッサは、例えば、記憶回路や記憶装置に格納されているプログラムを読み出し実行することで、実施形態に係る機能を実現する。
以下、実施形態に係る眼科装置の機能は、携帯端末により実現される場合について説明する。また、以下では、携帯端末が、上記の相対値分布情報を生成し、生成された相対値分布情報を眼科処理装置としての眼科サーバに送信するものとする。
以下、本明細書では、「画像データ」と、それに基づく「画像」とを同一視することがある。また、光学系の構成が既知の場合、既知の撮影距離(作動距離)で得られた画像(又は測定結果)の撮影倍率もまた特定可能であるから、本明細書では、「撮影倍率」と「作動距離(撮影距離)」とを同一視することがある。更に「認証処理」が行われる場合、通信が許可されたことを「通信接続の確立」と表記する場合がある。
<眼科システム>
図1に、実施形態に係る眼科システムの構成例の概略図を示す。
実施形態に係る眼科システム1は、携帯端末10-1~10-N(Nは2以上の整数)と、眼科サーバ100と、眼科測定装置200-1~200-M(Mは2以上の整数)とを含む。
携帯端末10-1~10-Nは、被検眼の前眼部を撮影可能な撮影部を有し、通信網NWを介して眼科サーバ100との通信が可能に構成される。例えば、携帯端末10-1~10-Nは、同様の構成を有する。携帯端末10-1~10-Nのそれぞれは、被検者等によって自宅等の任意の場所で使用可能である。携帯端末10-1~10-Nとして、スマートフォン、携帯電話、携帯情報端末、ノート型のパーソナルコンピュータ、タブレット型端末、通信機能を有するカメラ等がある。いくつかの実施形態では、携帯端末10-1~10-Nの機能は、デスクトップ型のパーソナルコンピュータにより実現される。
通信網NWは、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network:LAN)又はワイドエリアネットワーク(Wide Area Network:WAN)であってよい。
眼科測定装置200-1~200-Mのそれぞれは、携帯端末10-1~10-Nのいずれかを使用する被検者の眼に対して既知の作動距離で眼科測定を実行可能な測定光学系を有し、通信網NWを介して眼科サーバ100との通信が可能に構成される。各眼科測定装置が備える測定光学系は、前眼部撮影光学系と、屈折力測定光学系と、角膜形状測定光学系とを含む。いくつかの実施形態では、測定光学系は、更に、OCT(Optical Coherence Tomogprahy:OCT)光学系(干渉光学系)、及び眼底撮影光学系の少なくとも1つを含む。例えば、眼科測定装置200-1~200-Mは、同様の構成を有する。眼科測定装置200-1~200-Mのそれぞれは、医療機関等の施設に設置される。
眼科サーバ100は、通信網NWを介して、携帯端末10-1~10-N、及び眼科測定装置200-1~200-Mとの通信が可能に構成される。眼科サーバ100は、携帯端末10-1~10-Nのいずれかにより取得された画像等の情報を解析する解析部を備え、解析部により得られた解析結果を携帯端末10-1~10-Nのいずれかに送信する。
眼科サーバ100は、携帯端末10-1~10-Nのうち被検眼の前眼部を撮影する携帯端末と、眼科測定装置200-1~200-Mのうち当該被検眼の前眼部像をあらかじめ記憶する眼科測定装置とがあらかじめ対応付けられた対応情報を記憶している。上記の解析部は、必要に応じて、携帯端末を使用する被検者の前眼部像をあらかじめ記憶する眼科測定装置を対応情報に基づいて特定し、特定された眼科測定装置にあらかじめ記憶されている測定結果を用いて当該携帯端末からの情報を解析することが可能である。眼科サーバ100の機能は、通信網NWを介して通信接続が可能な2以上のサーバにより実現されてよい。
以下、説明の便宜上、「携帯端末10-1~10-N」のいずれかを「携帯端末10」と表記し、「眼科測定装置200-1~200-M」のいずれかを「眼科測定装置200」と表記する場合がある。
図2及び図3に、図1の眼科システム1の動作例の流れを示すシーケンス図を示す。図3は、図2のステップSQ7の動作例の流れを示すシーケンス図を表す。
まず、眼科測定装置200は、オルソKが処方された被検眼の前眼部を既知の撮影倍率で撮影し、取得された前眼部像を図示しない記憶部に保存する(ステップSQ1)。また、眼科測定装置200は、被検眼に対して、屈折力測定、角膜形状測定、眼底撮影、OCT測定等の種々の眼科測定を実行し、測定結果を図示しない記憶部に保存する(ステップSQ2)。
次に、被検者等は、携帯端末10を操作し、携帯端末10と眼科サーバ100との間の通信接続を確立する。ここでは、携帯端末10は、被検者等の操作を受けて眼科サーバ100との間の通信接続を確立するための認証処理を行う(ステップSQ3)。認証処理は、携帯端末10が眼科サーバ100に識別情報を送信する処理と、眼科サーバ100が識別情報とあらかじめ登録された登録情報とを照合する処理とを含む。識別情報が登録情報と一致すると判定されたとき、携帯端末10と眼科サーバ100との間の通信接続が確立される。識別情報には、携帯端末10又は被検者にあらかじめ割り当てられたアカウント、事前に登録されたパスワード、アカウント及びパスワードの組み合わせ、被検者の虹彩模様等の生体情報などがある。
いくつかの実施形態では、眼科サーバ100は、上記の対応情報を参照して、携帯端末10を使用する被検者の前眼部が既知の撮影倍率で撮影された前眼部像を保存する眼科測定装置200を特定する。例えば、識別情報が登録情報と一致すると判定されたとき、眼科サーバ100と認証された被検者の前眼部像を記憶する眼科測定装置200との間の通信接続が確立されてもよい。
上記の通信接続が確立されると、携帯端末10は、被検者等の操作を受けて、夜間の就寝時等に装用されていたオルソKレンズが取り外された被検眼に角膜形状測定用のパターンを投影し、パターンが投影された被検眼の前眼部を撮影する(ステップSQ4)。携帯端末10は、取得された前眼部像から角膜における曲率の相対値の2次元分布を示す相対値マップ(相対値分布情報)を生成する(ステップSQ5)。携帯端末10は、生成された相対値マップを含む通信データDT1を自動又は手動で通信網NWを介して眼科サーバ100に送信する。
いくつかの実施形態では、眼科サーバ100は、通信データDT1を受信すると、上記のように特定された眼科測定装置200に対して、被検者の識別情報が付帯された前眼部像の送信要求を送信する。眼科測定装置200は、眼科サーバ100から送信要求を受信すると、付帯された識別情報に対応した被検眼の前眼部像を含む通信データDT2を眼科サーバ100に送信する。いくつかの実施形態では、眼科測定装置200は、被検眼の前眼部像及び被検眼の測定結果(屈折度数、角膜形状を示す角膜形状パラメータ等)を眼科サーバ100に送信する。
いくつかの実施形態では、眼科サーバ100は、眼科測定装置200により過去に取得された被検眼の前眼部像を事前に取得している。
眼科サーバ100は、眼科測定装置200からの既知の撮影倍率で撮影された前眼部像に基づいて、携帯端末10からの相対値マップに対して撮影倍率の補正を行う。それにより、携帯端末10からの相対値マップを角膜における曲率の絶対値の2次元分布を示す絶対値マップ(絶対値分布情報)に変換することができる(ステップSQ6)。
次に、眼科サーバ100は、解析処理を施し、携帯端末10による前眼部像の取得時点での被検眼の近視進行抑制を管理するためのマネジメント情報を生成する(SQ7)。
この実施形態では、ステップSQ7における解析処理では、眼科サーバ100は、図3に示す1以上の処理を実行する。ステップSQ7における解析処理では、図3に示す1以上の処理の少なくとも1つが実行される。
まず、ステップSQ7における解析処理では、眼科サーバ100は、高精度解析を行う(ステップSQ71)。高精度解析は、SQ6における撮影倍率の補正だけでなく、絶対値マップをより高精度に生成するための処理を実行する。高精度解析では、例えば、携帯端末10により取得された前眼部像におけるリングパターンのリング中心の偏心量とアライメント位置の変位とを特定する第1処理と、偏心量及び変位をキャンセルする第2処理と、撮影倍率の補正を行う第3処理とが行われる。第1処理では、眼科測定装置200からの前眼部像を基準として、携帯端末10の撮影部に対するリングパターンのリング中心の偏心量と携帯端末10で撮影された前眼部像のアライメント位置の変位とが特定される。第2処理では、相対値マップに対し、特定された偏心量及び変位をキャンセルする処理が行われる。第3処理では、上記の第1処理及び第2処理の少なくとも一方が行われた相対値マップに対して撮影倍率の補正を行う。
次に、眼科サーバ100は、ステップSQ6又はステップSQ71において生成された絶対値マップを解析し、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を表す1以上のインジケータを算出する(ステップSQ72)。
次に、眼科サーバ100は、オルソKレンズによる屈折矯正ターゲット値を算出する(ステップSQ73)。続いて、眼科サーバ100は、ステップSQ6又はステップSQ71において生成された絶対値マップから屈折矯正量を特定し、ステップSQ73において算出された屈折矯正ターゲット値を基準に屈折矯正量が適正であるか否かを判定する(ステップSQ74)。
次に、眼科サーバ100は、オルソKレンズによる屈折矯正状態が適正であるか否かを判定する(ステップSQ75)。この実施形態では、ステップSQ72において算出された1以上のインジケータに基づいてオルソKレンズによる屈折矯正状態が適正であるか否かを判定する。
続いて、眼科サーバ100は、ステップSQ6又はステップSQ71において生成された絶対値マップを解析し、被検者等又は携帯端末10に通知すべきアラートであるか否かを判定するアラート判定処理を行う(ステップSQ76)。例えば、ステップSQ76におけるアラート判定処理では、オルソKレンズによる屈折矯正量又はオルソKレンズに用いた屈折矯正状態に基づいて判定処理が行われる。
更に、眼科サーバ100は、現状における被検眼の近視進行の状態を示す近視進行情報を生成する(ステップSQ77)。例えば、近視進行情報は、オルソKレンズを処方しない場合の将来の被検眼の屈折度数の時間的変化、オルソKレンズを処方した場合の将来の被検眼の屈折度数の時間的変化、及び被検眼の現在の屈折度数を含む。
なお、眼科サーバ100は、図3に示す順序でステップSQ72~SQ77の処理を行うものに限定されない。
眼科サーバ100は、図3に示すステップSQ72~SQ77において得られた解析結果をマネジメント情報として生成する。眼科サーバ100は、ステップSQ6又はステップSQ71において生成された絶対値マップと上記のように生成されたマネジメント情報とを含む通信データDT3を携帯端末10に送信する。
携帯端末10は、眼科サーバ100からの通信データDT3から抽出された絶対値マップ及びマネジメント情報を表示部に表示させる(ステップSQ8)。
図4に、実施形態に係る眼科システム1の動作例の模式図を示す。図4において、図1と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
オルソKレンズによる屈折矯正の効果を確認するため、オルソKレンズの処方後に定期的に被検眼の前眼部を撮影して角膜における曲率マップ(曲率分布情報)を生成し、生成された曲率マップを確認する必要がある。実施形態では、眼科測定装置200が設置された医療機関等に被検者が出向くことなく、被検者等が携帯する携帯端末10を用いて簡易的に前眼部像が取得される。具体的には、携帯端末10は、撮影機能を用いて、角膜形状測定用のリングパターンが投影された被検眼の前眼部像を取得する。携帯端末10は、取得された前眼部像から上記の相対値マップを生成する。
携帯端末10は、例えば、図4に示す携帯端末10の送信画面SR1に表示された被検者の右眼の相対値マップPR0と左眼の相対値マップPL0とを眼科サーバ100に送信する。
眼科サーバ100は、上記のように、眼科測定装置200からの前眼部像を基準に相対値マップを絶対値マップに変換すると共に、絶対値マップに対して解析処理を施すことにより近視進行抑制のマネジメント情報を生成する。眼科サーバ100は、例えば、被検者の右眼の絶対値マップと、左眼の絶対値マップと、近視進行情報と、これらに付随する情報とを携帯端末10に送信する。
携帯端末10の受信画面PR1では、例えば、図4に示すように、被検者の右眼の絶対値マップPR1と、左眼の絶対値マップPL1と、コメントCOM1と、近視進行情報GRと、コメントCOM2とが表示される。
コメントCOM1は、例えば、屈折矯正量及び屈折矯正状態に基づいて生成されたコメント情報である。例えば、コメントCOM1として、「今日は調整不十分です。眼鏡を忘れずに。」、「適正に矯正できています。」などがある。
コメントCOM2は、例えば、近視進行情報GRに基づいて生成されたコメント情報である。例えば、コメントCOM2として、「屈折矯正量が適正ではないようなので眼科受診しましょう。」、「屈折矯正状態が適正ではないようなので眼科受診しましょう。」、「この調子です。」などがある。
以下、実施形態に係る眼科システム1の各部の具体例について説明する。
[携帯端末10]
図5に、実施形態に係る携帯端末10の構成の概要を示す。図5は、携帯端末10を側方から見た構成例を模式的に表す。
携帯端末10は、撮影部11と、投影部20とを含む。
撮影部11は、被検眼Eの前眼部を撮影可能である。撮影部11は、撮像素子11Aと、結像レンズ11Bとを含む。結像レンズ11Bは、携帯端末10の筐体に形成された開口部を光軸が通過するように配置される。開口部を通過した光は、結像レンズ11Bを通過し、撮像素子11Aの撮像面に結像する。
投影部20は、同心円状の2以上のリングパターンを被検眼Eの角膜に投影する。例えば、投影部20は、携帯端末10の筐体に着脱可能なアタッチメントに搭載される。投影部20は、照明層21と、拡散層22と、パターン層23とが積層された積層体を含み、被検眼Eと携帯端末10の筐体との間でパターン層23が被検眼Eに対向して配置されるように携帯端末10の筐体に装着される。積層体には、結像レンズ11Bの光軸が通過するように開口部が形成されている。照明層21には、結像レンズ11Bの光軸に直交する平面上に2次元的に分布するように2以上の点光源が配置されている。パターン層23には、結像レンズ11Bが通過するように形成された開口部を中心とする同心円状の2以上の透過パターンが形成されている。照明層21から出力された照明光は、拡散層22により拡散され、パターン層23に形成された透過パターンを透過し、被検眼Eの角膜に同心円状の2以上のリングパターンとして投影される。
以上のように、撮影部11は、被検眼Eの角膜に同心円状の2以上のリングパターンが投影された被検眼の前眼部を撮影することができる。このような投影部20を有する携帯端末10の構成については、例えば、非特許文献1に開示されている。
図6に、実施形態に係る携帯端末10の構成例の機能ブロック図を示す。図6において、図5と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
携帯端末10は、撮影部11と、投影部20と、制御部30と、通信部40と、相対値マップ生成部50と、操作部60と、表示部70とを含む。
制御部30は、撮影部11、投影部20、通信部40、相対値マップ生成部50、操作部60、及び表示部70の各部を制御する。制御部30は、プロセッサ及び記憶装置(記憶回路)を含む。記憶装置には、携帯端末10を制御するためのコンピュータプログラムがあらかじめ格納されている。このコンピュータプログラムには、撮影制御用プログラム、投影制御用プログラム、通信制御用プログラム、相対値マップ生成制御用プログラム、ユーザインターフェイス制御用プログラムなどが含まれる。このようなコンピュータプログラムに従ってプロセッサが動作することにより、制御部30は制御処理を実行する。
通信部40は、所定の通信規格に従って、眼科サーバ100との間の通信処理を実行する。通信処理には、眼科サーバ100に対する通信データの送信処理と、眼科サーバ100からの通信データの受信処理とを含む。
相対値マップ生成部50は、撮影部11により取得された被検眼Eの前眼部像に基づいて、角膜における基準曲率に対する曲率の相対値の2次元分布を示す相対値マップを生成する。ここで、前眼部像は、被検眼Eの角膜に同心円状の2以上のリングパターンが投影された前眼部像である。
図7に、実施形態に係る相対値マップ生成部50の動作説明図を示す。図7は、撮影部11により取得された前眼部像に描出されたリングパターン像を模式的に表す。図7では、説明の便宜上、前眼部像にリングパターン像R1、R2、R3が描出されている場合(リングパターン像の数が「3」)について説明するが、実施形態に係る構成はリングパターン像の数に限定されるものではない。
まず、相対値マップ生成部50は、撮影部11により取得された前眼部像を解析し、前眼部像に描出されたリングパターン像R1~R3を特定する。相対値マップ生成部50は、例えば、特定されたリングパターン像R1~R3に対して円の最小二乗法等の円近似処理を行い、リングパターン像R1~R3の近似円を求め、求められた3つの近似円の中心位置Rsを求める。例えば、中心位置Rsは、リングパターン像R1~R3それぞれの近似円の中心の重心位置として求められる。続いて、相対値マップ生成部50は、リングパターン像R1~R3それぞれのリング半径を求める。
通常、求められたリング半径は、角膜曲率に対応し、撮影倍率に応じて倍率補正を行うことで正確な角膜曲率の分布を求めることができる。しかしながら、携帯端末10の撮影部11による撮影では、撮影距離(すなわち、撮影倍率)が不定であるため、角膜曲率の絶対値を求めることができない。そこで、相対値マップ生成部50は、角膜における基準曲率に対する曲率の相対値の分布(相対値マップ)を求める。
この場合、相対値マップ生成部50は、中心位置Rsを起点とする経線とリングパターン像R1~R3との交点を曲率の算出点として特定し、特定された交点における曲率を求める。例えば、中心位置Rsを中心に経線を360度回転させた経線K0~K359のそれぞれについて交点を求める場合、3(=リングパターン像の数)×360の算出点における曲率が求められる。相対値マップ生成部50は、各算出点における曲率の統計値を角膜の基準曲率として求める。統計値には、平均値、最頻値、中央値、最大値、最小値などがある。例えば、相対値マップ生成部50は、3×360個の算出点における曲率の平均値を被検眼Eの角膜の基準曲率として求める。
一方、相対値マップ生成部50は、各経線について、算出点における曲率を用いて補間処理を行うことで、算出点以外の経線上の位置における曲率を求めことで、角膜における曲率の2次元分布を求める。
相対値マップ生成部50は、求められた基準曲率に対して、算出点における曲率及び算出点以外の位置の位置における曲率のそれぞれの相対値を求めることで、角膜における基準曲率に対する曲率の相対値の2次元分布(相対値マップ)を求める。
いくつかの実施形態では、相対値マップ生成部50は、基準曲率と等しい算出点の位置を緑色で表し、基準曲率よりも大きい(リング半径が大きい、曲率が緩い)算出点の位置を暖色系で表し、基準曲率よりも小さい算出点の位置を寒色系で表した相対値マップを生成する。
操作部60は、携帯端末10を操作するために用いられる。操作部60には、各種のボタンやスイッチが設けられている。ボタン等は、ハードウェアキーであってもよいし、ソフトウェアキー(グラフィックユーザインターフェイス、GUI)であってもよい。ユーザによる操作を受けた操作部60は、その操作内容に応じた信号(操作信号)を出力する。この操作信号の通信方式は、有線通信でも無線通信でもよい。
表示部70は、制御部30からの制御を受け、各種情報を表示させる。なお、操作部60と表示部70とは、それぞれ個別のデバイスとして構成される必要はない。例えばタッチパネルのように、表示機能と操作機能とが一体化されたデバイスを用いることも可能である。その場合、操作部60は、このタッチパネルとコンピュータプログラムとを含んで構成される。操作部60に対する操作内容は、電気信号として制御部30に入力される。また、表示部70に表示されたグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)と、操作部60とを用いて、操作や情報入力を行うようにしてもよい。
図8に、実施形態に係る携帯端末10の動作例のフロー図を示す。なお、図8では、携帯端末10は、図5に示すように投影部20が搭載されたアタッチメントが既に装着されているものとする。
制御部30の図示しない記憶部には、図8に示す処理を実現するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御部30は、このコンピュータプログラムに従って動作することにより、図8に示す処理を実行する。
(S1:識別情報を送信)
まず、制御部30は、通信部40を制御して、操作部60を用いて被検者等により入力された識別情報を眼科サーバ100に対して送信する。眼科サーバ100は、携帯端末10からの識別情報を用いて認証処理を行う。
(S2:許可?)
続いて、制御部30は、通信部40を制御して、眼科サーバ100からの応答が受信されるまで待機する。眼科サーバ100から通信接続の許可が通知されたとき(S2:Y)、携帯端末10の動作はステップS3に移行する。眼科サーバ100から通信接続の許可が通知されなかったとき(S2:N)、携帯端末10の動作は終了である(エンド)。
(S3:前眼部を撮影)
ステップS2において、眼科サーバ100から通信接続の許可が通知されたとき(S2:Y)、制御部30は、投影部20を制御して被検眼Eに同心円状の2以上のリングパターンを投影させ、撮影部11を制御して被検眼Eの前眼部を撮影させる。
(S4:基準曲率を特定)
次に、制御部30は、相対値マップ生成部50を制御して、ステップS3において取得された前眼部像を解析して上記のように角膜における基準曲率を特定させる。
(S5:相対値マップを作成)
制御部30は、相対値マップ生成部50を制御して、上記のようにステップS4において特定された基準曲率を基準に相対値マップを生成させる。
(S6:送信)
続いて、制御部30は、通信部40を制御して、ステップS5において生成された相対値マップを眼科サーバ100に送信する。いくつかの実施形態では、制御部30は、相対値マップとステップS3において取得された前眼部像(又は、相対値マップから虹彩領域(虹彩模様のサイズ)を特定するための情報)を相対値マップと共に眼科サーバ100に送信する。
眼科サーバ100は、携帯端末10からの相対値マップを絶対値マップに変換し、変換された絶対値マップを携帯端末10に送信する。
(S7:受信?)
制御部30は、通信部40を制御して、眼科サーバ100から絶対値マップが受信されるまで待機する(S7:N)。眼科サーバ100から絶対値マップが受信されたとき(S7:Y)、携帯端末10の動作はステップS8に移行する。
(S8:表示)
ステップS7において眼科サーバ100から絶対値マップが受信されたとき(S7:Y)、制御部30は、表示部70を制御して、ステップS7において受信された絶対値マップを表示させる。
以上で、携帯端末10の動作は終了である(エンド)。
[眼科測定装置200]
図9に、実施形態に係る眼科測定装置200の構成例のブロック図を示す。
眼科測定装置200は、測定光学系210と、制御部220と、データ処理部230と、通信部240とを含む。
測定光学系210は、被検眼Eを光学的に測定するための光学系を含む。測定光学系210は、屈折力測定光学系211と、角膜形状測定光学系212と、OCT光学系213と、眼底撮影光学系214と、前眼部撮影光学系215とを含む。
屈折力測定光学系211は、所定の作動距離で被検眼Eの屈折度数を測定するための光学系である。例えば、屈折力測定光学系211は、屈折力測定用のリング状の光束を被検眼Eの眼底に投影する。眼底撮影光学系214は、眼底からの戻り光を受光する。データ処理部230は、眼底からの戻り光により形成された像を基に公知の演算を行うことで被検眼Eの屈折度数を算出する。例えば、屈折度数は、球面度数、乱視度数及び乱視軸角度、又は等価球面度数を含む。眼科測定装置200は、屈折力測定光学系211により得られた屈折度数を眼科サーバ100に送信することができる。
角膜形状測定光学系212は、所定の作動距離で被検眼Eの角膜の形状を測定するための同心円状の2以上のリング状光束を角膜に投射する。前眼部撮影光学系215は、角膜からのリング状光束の戻り光を受光する。データ処理部230は、角膜からの戻り光により形成された像を基に公知の演算を行うことで、角膜前面の強主経線の曲率半径と弱主経線の曲率半径とを算出し、これら曲率半径に統計処理を適用して角膜曲率半径を算出する。この統計処理は、例えば、平均化、最大値の選択、又は最小値の選択であってよい。角膜形状測定光学系212は、算出された角膜曲率半径に基づいて、角膜屈折力、角膜乱視度及び角膜乱視軸角度を算出することができる。眼科測定装置200は、角膜形状測定光学系212により得られた同心円状の2以上のリング状光束が投影された被検眼Eの前眼部像、及び角膜形状パラメータを眼科サーバ100に送信することができる。角膜形状パラメータは、角膜前面の強主経線の曲率半径、弱主経線の曲率半径、角膜曲率半径、角膜屈折力、角膜乱視度、及び角膜乱視軸角度を含む。
OCT光学系213は、所定の作動距離で、光源からの光を測定光と参照光とに分割し、測定光を被検眼Eに投射し、被検眼Eからの測定光の戻り光と参照光路を経由した参照光との干渉光を検出する。データ処理部230は、干渉光の検出結果を用いて公知のデータ処理を行うことで被検眼Eの断層像、3次元画像、及び血管強調画像等のOCT画像を形成したり、測定光の進行方向の眼内距離(眼軸長など)を求めたりすることが可能である。眼科測定装置200は、OCT光学系213により得られた眼内距離及びOCT画像を眼科サーバ100に送信することができる。
眼底撮影光学系214は、所定の撮影距離で被検眼Eの眼底を撮影するための光学系である。前眼部撮影光学系215は、所定の撮影距離で被検眼Eの前眼部を撮影するための光学系である。眼科測定装置200は、眼底撮影光学系214により得られた眼底像、前眼部撮影光学系215により得られた前眼部像を眼科サーバ100に送信することができる。
なお、測定光学系210の具体的な構成及び制御については、例えば、特開2020-025616号公報と同様であってよい。
制御部220は、測定光学系210、データ処理部230、及び通信部240の各部を制御する。制御部220は、プロセッサ及び記憶装置(記憶回路)を含む。記憶装置には、眼科測定装置200を制御するためのコンピュータプログラムがあらかじめ格納されている。このコンピュータプログラムには、測定光学系制御用プログラム、データ処理制御用プログラム、通信制御用プログラム、などが含まれる。このようなコンピュータプログラムに従ってプロセッサが動作することにより、制御部220は制御処理を実行する。
通信部240は、所定の通信規格に従って、眼科サーバ100との間の通信処理を実行する。通信処理には、眼科サーバ100に対する通信データの送信処理と、眼科サーバ100からの通信データの受信処理とを含む。
眼科測定装置200は、被検者又は被検眼に対応して測定光学系210を用いて得られた測定結果及び撮影画像を記憶している。眼科測定装置200は、眼科サーバ100からの要求に従って、測定光学系210を用いて得られた測定結果及び撮影画像を眼科サーバ100に送信することが可能である。
[眼科サーバ100]
図10~図13に、実施形態に係る眼科サーバ100の構成例のブロック図を示す。図11は、図10の解析部140の構成例のブロック図を表す。図12は、図11の高精度解析部141の構成例のブロック図を表す。図13は、図11のインジケータ算出部142の構成例のブロック図を表す。
眼科サーバ100は、制御部110と、通信部120と、絶対値マップ変換部130と、解析部140とを含む。絶対値マップ変換部130は、撮影倍率補正部131を含む。
制御部110は、通信部120、絶対値マップ変換部130、及び解析部140の各部を制御する。制御部110は、プロセッサ及び記憶装置(記憶回路)を含む。記憶装置には、眼科サーバ100を制御するためのコンピュータプログラムがあらかじめ格納されている。このコンピュータプログラムには、通信制御用プログラム、絶対値マップ変換制御用プログラム、解析制御用プログラムなどが含まれる。このようなコンピュータプログラムに従ってプロセッサが動作することにより、制御部110は制御処理を実行する。
通信部120は、所定の通信規格に従って、携帯端末10及び眼科測定装置200の少なくとも一方との間の通信処理を実行する。通信処理には、携帯端末10及び眼科測定装置200の少なくとも一方に対する通信データの送信処理と、携帯端末10及び眼科測定装置200の少なくとも一方からの通信データの受信処理とを含む。
絶対値マップ変換部130は、携帯端末10からの相対値マップを絶対値マップに変換する。具体的には、絶対値マップ変換部130は、眼科測定装置200により得られた既知の撮影倍率で撮影された被検眼Eの前眼部像を用いて、相対値マップを絶対値マップに変換する。
まず、絶対値マップ変換部130は、眼科測定装置200により取得された前眼部像に描出された虹彩領域を特定する。いくつかの実施形態では、絶対値マップ変換部130は、前眼部像に描出された瞳孔領域を特定し、特定された瞳孔領域の周辺領域を探索することで虹彩領域を特定する。続いて、絶対値マップ変換部130は、特定された虹彩領域における虹彩模様のサイズを特定する。同様に、絶対値マップ変換部130は、携帯端末10からの前眼部像に描出された虹彩領域を特定し、特定された虹彩領域における虹彩模様のサイズを特定する。このとき、虹彩模様のサイズの特定処理が行われる携帯端末10及び眼科測定装置200からの前眼部像は、リングパターンが投影されていない状態で撮影されてものであることが望ましい。
絶対値マップ変換部130は、眼科測定装置200により取得された既知の撮影倍率で撮影された前眼部像における虹彩模様のサイズと携帯端末10により取得された前眼部像における虹彩模様のサイズとを比較する。それにより、絶対値マップ変換部130は、携帯端末10により取得された前眼部像の撮影倍率(撮影倍率に対応した撮影距離(作動距離))を特定することができる。
続いて、撮影倍率補正部131は、特定された撮影距離に基づいて相対値マップの倍率補正(作動距離補正)を行う。撮影距離が既知の場合、既定サイズのリングパターンが投影された被検眼の前眼部像に描出されているリングパターン像のリング半径が既知である。従って、倍率補正を行うことで相対値マップにおける曲率の相対値を絶対値に変換することができる。
解析部140は、相対値マップ又は絶対値マップに対して所定の解析処理を施し、被検眼Eの近視進行抑制を管理するためのマネジメント情報を生成する。解析部140は、図11に示すように、高精度解析部141と、インジケータ算出部142と、ターゲット値算出部143と、屈折矯正量判定部144と、屈折矯正状態判定部145と、近視進行情報生成部146と、アラート判定処理部147とを含む。解析部140により生成されるマネジメント情報として、解析部140の各部の解析結果(算出結果)、各部の解析結果を時系列に配列した時系列情報、解析部140の2以上の解析結果から得られる情報などがある。
高精度解析部141は、撮影倍率の補正だけでなく、絶対値マップをより高精度に生成するための処理を行う。高精度解析部141は、図12に示すように、偏心量算出部1411と、アライメント変位算出部1412と、解析処理部1413とを含む。
偏心量算出部1411は、眼科測定装置200により取得された前眼部像を基準として、携帯端末10により取得された前眼部像における撮影部11に対するリングパターンのリング中心の偏心量を算出する。具体的には、眼科測定装置200では被検眼Eに対する光学系のアライメントが精密に行われていることに着目して、偏心量算出部1411は、眼科測定装置200により取得された前眼部像を解析して瞳孔領域及びリングパターン像を特定する。そして、偏心量算出部1411は、特定された瞳孔領域の中心及び特定されたリングパターン像の中心を特定し、瞳孔領域の中心とリングパターン像の中心との偏位を求めることにより、瞳孔と角膜との第1偏心量を求める。同様に、偏心量算出部1411は、携帯端末10により取得された前眼部像を解析して瞳孔領域の中心とリングパターン像の中心との偏位を求めることにより、瞳孔と角膜との第2偏心量を求める。偏心量算出部1411は、第1偏心量と第2偏心量とを比較することにより、携帯端末10の撮影部11に対するリングパターンのリング中心の偏心量を求める。
これにより、偏心量算出部1411により算出された偏心量をキャンセルするように補正することで、携帯端末10にアタッチメントを装着する際に、精密な位置合わせ等を行う必要がなくなる。
アライメント変位算出部1412は、携帯端末10で撮影された前眼部像のアライメント位置の変位を求める。具体的には、アライメント変位算出部1412は、携帯端末10で撮影された前眼部像に基づいて被検眼Eの瞳孔に対する携帯端末10の撮影部11のアライメントの変位を算出する。いくつかの実施形態では、アライメント変位算出部1412は、携帯端末10により取得された前眼部像を解析して瞳孔領域を特定し、当該前眼部像におけるアライメント基準位置に対する瞳孔領域の変位をアライメント位置の変位として求める。いくつかの実施形態では、アライメント変位算出部1412は、眼科測定装置200により取得された前眼部像における瞳孔領域の位置を基準として、携帯端末10で撮影された前眼部像における瞳孔領域の変位をアライメント位置の変位として求める。
解析処理部1413は、相対値マップに対して、偏心量算出部1411により算出された偏心量及びアライメント変位算出部1412により算出されたアライメント変位をキャンセルする処理を行う。その後、解析処理部1413は、キャンセル後の相対値マップに対して撮影倍率の補正を行うことで相対値マップを絶対値マップに変換する。具体的には、解析処理部1413は、特定された偏心量及び変位の少なくとも1つをキャンセルするように相対値マップにおける曲率の算出点の位置を変更し、変更された相対値マップを、撮影倍率の補正を行うことで絶対値マップに変換する。
インジケータ算出部142は、絶対値マップ変換部130又は解析処理部1413により得られた絶対値マップを解析し、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を示す1以上のインジケータを算出する。インジケータ算出部142は、図13に示すように、相対偏心インジケータ算出部1421と、非対称性インジケータ算出部1422と、均一性インジケータ算出部1423とを含む。
相対偏心インジケータ算出部1421は、オルソKレンズの偏心の度合いを示す相対偏心インジケータを算出する。例えば、相対偏心インジケータは、オルソKレンズの偏心の度合いが小さいほど値が小さくなるインジケータである。相対偏心インジケータに基づいて、角膜に装着されていたオルソKレンズが偏心していたか否かを判定することができる。
相対偏心インジケータ算出部1421は、上記の絶対値マップにおいて角膜頂点(解析中心)を原点として2次元的(xy平面)に分布する角膜屈折力の重心を求める。角膜屈折力をCDとし、角膜曲率をrとすると、「CD=337.5/r」を計算することにより角膜屈折力CDが求められる。相対偏心インジケータ算出部1421は、角膜頂点(解析中心)を中心とする重心の対角位置(角膜頂点を中心に重心を180度だけ回転した位置)を相対偏心位置として求め、角膜頂点と相対偏心位置との距離を相対偏心インジケータとして求める。ここで、角膜頂点から相対偏心位置に向かう方向がレンズ偏心方向となる。
非対称性インジケータ算出部1422は、オルソKレンズの矯正後の屈折矯正領域の非対称性の度合いを示す非対称性インジケータを算出する。例えば、非対称性インジケータは、矯正後の屈折矯正領域の非対称性の度合いが小さいほど値が小さくなるインジケータである。非対称性インジケータに基づいて、オルソKレンズにより非対称的に矯正されたか否かを判定することができる。
非対称性インジケータ算出部1422は、絶対値マップのリングパターン上の曲率の算出点における角膜屈折力Power(θ)(θは経線の角度。図7参照)を求め、式(1)に従って角膜屈折力の非対称成分を示す非対称インジケータ(ringSAI)をリングパターン毎に求める。
次に、非対称性インジケータ算出部1422は、式(2)に従ってリングパターン毎に求められた非対称性インジケータ(ringSAI)を加算し、リングパターン数(N)で除算することにより規格化された非対称性インジケータ(totalSAI)を求める。
均一性インジケータ算出部1423は、オルソKレンズによる角膜の屈折矯正領域(オプティカルゾーン)の均一性を示す均一性インジケータを算出する。例えば、均一性インジケータは、屈折矯正領域の均一性が高いほど値が小さくなるインジケータである。均一性インジケータに基づいて、屈折矯正領域が均一に矯正されたか否か(セントラル・アイランド状態であるか否か)を判定することができる。
均一性インジケータ算出部1423は、上記の絶対値マップにおいて2次元的(xy平面)に分布する角膜屈折力を、グリッド座標系で分割し、式(3)に従って角膜屈折力の二乗平均平方根(Root Mean Square)を求める(φ4mm以内の領域)。式(3)において、角膜屈折力が均一のときRMS=0となり、RMSは、角膜屈折力の均一性を示す。
被検眼の屈折度数は、角膜の中央付近の矯正状態が大きく寄与するため、φ4mm以内で計算することが望ましい。しかしながら、φ3mm~φ6mmで計算したり、被検者の瞳孔のサイズにあわせて解析したりしてもよい。
インジケータ算出部142は、携帯端末10による前眼部像の取得タイミング毎に、相対偏心インジケータ、非対称性インジケータ、及び均一性インジケータの少なくとも1つを算出する。インジケータ算出部142は、相対偏心インジケータ、非対称性インジケータ、及び均一性インジケータの少なくとも1つが時系列に配列された時系列情報を生成することが可能である。
ターゲット値算出部143は、オルソKレンズによる屈折矯正が行われる中央部(中心画角)の屈折矯正のターゲット値を算出する。具体的には、ターゲット値算出部143は、眼科測定装置200により測定された被検眼Eの屈折度数及び角膜の形状を表すパラメータ(例えば、角膜屈折力)に基づいて、ターゲット値を算出する。例えば、ターゲット値算出部143は、特許文献1に開示されているように、オルソKレンズのベースカーブにおけるターゲット値を式(4)に従って算出する。
式(4)において、矯正後の角膜屈折力をCpaとし、角膜の中央部における弱主経線の角膜屈折力をCpとし、屈折度数をPowとし、ターゲット値をTgとし、過矯正を防止するための補正値をC(例えば、0.75D)とする。矯正後の角膜屈折力Cpは、絶対値マップから得られる。角膜の中央部における弱主経線の角膜屈折力Cp及び屈折度数Powは、眼科測定装置200から得られる。
屈折矯正量判定部144は、得られた絶対値マップに基づいて被検眼Eの屈折矯正領域の屈折矯正量が適正であるか否かを判定する。具体的には、屈折矯正量判定部144は、被検眼Eの屈折矯正領域の屈折矯正量が所定のターゲット範囲内であるか否かを判定する。被検眼Eの屈折矯正領域の屈折矯正量は、絶対値マップにおける中央の曲率から求められる。例えば、屈折矯正量判定部144は、絶対値マップから求められた被検眼Eの屈折矯正領域の屈折矯正量が上記のターゲット値を含む所定のターゲット範囲内であるか否かを判定することにより、屈折矯正領域の屈折矯正量が適正であるか否かを判定する。
屈折矯正状態判定部145は、得られた絶対値マップに基づいてオルソKレンズを用いた屈折矯正状態が適正であるか否かを判定する。具体的には、屈折矯正状態判定部145は、インジケータ算出部142により算出された1以上のインジケータに基づいて屈折矯正状態が適正であるか否かを判定する。実施形態では、屈折矯正状態判定部145は、相対偏心インジケータ、非対称性インジケータ、及び均一性インジケータの少なくとも1つに基づいて屈折矯正状態が適正ではないと判断されるとき、屈折矯正状態が適正ではないと判定する。
近視進行情報生成部146は、被検眼Eの近視進行情報を生成する。例えば、近視進行情報は、上記のように、オルソKレンズを処方しない場合の将来の被検眼の屈折度数の時間的変化、オルソKレンズを処方した場合の将来の被検眼の屈折度数の時間的変化、及び被検眼の現在の屈折度数を含む。
また、近視進行情報生成部146は、屈折矯正量及び屈折矯正状態に基づいて、被検者(携帯端末10)に通知するコメント情報を生成することができる。例えば、近視進行情報生成部146は、屈折矯正量が適正であるか否かを示す判定結果、及び屈折矯正状態が適正であるか否かを示す判定結果のそれぞれに対応してあらかじめ用意されたコメント内容を組み合わせることによりコメント情報を生成する。
更に、近視進行情報生成部146は、近視進行情報に基づいて、被検者(携帯端末10)に通知するコメント情報を生成することができる。例えば、近視進行情報生成部146は、屈折矯正量の適正判定結果、屈折矯正状態の適正判定結果、及び近視進行情報が示す屈折矯正量の変化のそれぞれに対応してあらかじめ用意されたコメント内容を組み合わせることによりコメント情報を生成する。
いくつかの実施形態では、機械学習によりコメント推定モデルが事前に生成される。コメント推定モデルは、屈折矯正量、屈折矯正状態、及び近視進行情報を訓練データとし、屈折矯正量、屈折矯正状態、及び近視進行情報の少なくとも1つから生成されたコメント情報を教師データとして教師あり機械学習を実行することにより生成される。近視進行情報生成部146は、屈折矯正量、屈折矯正状態、及び近視進行情報の少なくとも1つをコメント推定モデルに入力することで、1以上のコメント内容を特定し、特定された1以上のコメント内容を組み合わせることでコメント情報を生成する。
アラート判定処理部147は、得られた絶対値マップに基づいて、被検者又は携帯端末10に通知すべきアラートであるか否かを判定する。制御部110は、通信部120を制御して携帯端末10にアラート判定処理部147の判定結果を送信する。具体的には、アラート判定処理部147は、オルソKレンズによる屈折矯正量又はオルソKレンズを用いた屈折矯正状態に基づいて、被検者又は携帯端末10に通知すべきアラートであるか否かを判定する。
例えば、制御部110は、アラート判定処理部147によりオルソKレンズによる屈折矯正量が適正ではない(すなわち、ターゲット範囲内にない)と判定されたとき、通信部120を制御して携帯端末10にアラートを通知する。このとき、アラート判定処理部147は、屈折矯正量判定部144により得られた判定結果を用いる。
例えば、制御部110は、アラート判定処理部147によりオルソKレンズを用いた屈折矯正状態が適正ではないと判定されたとき、通信部120を制御して携帯端末10にアラートを通知する。このとき、アラート判定処理部147は、屈折矯正状態判定部145により得られた判定結果を用いる。
いくつかの実施形態では、制御部110は、アラート判定処理部147により得られた判定結果に基づいて、携帯端末10(すなわち、被検者)に医療機関の受診を促す情報を通知する。例えば、制御部110は、アラート判定処理部147により上記の屈折矯正量が適正ではないと判定されたとき又は上記の屈折矯正状態が適正ではないと判定されたとき、携帯端末10に医療機関の受診を促す情報を通知する。
いくつかの実施形態では、解析部140は、相対値マップ、絶対値マップ、及び絶対値マップの解析結果(判定結果)を携帯端末10による前眼部の撮影日時に関連付けて図示しない記憶部に記憶する。解析部140は、記憶部に記憶された情報に基づいて、相対値マップ、絶対値マップ、及び絶対値マップの解析結果の少なくとも1つを時系列に配列した時系列情報を生成する。生成された時系列情報は、携帯端末10に送信される。携帯端末10は、送信された時系列情報を表示部70に表示させることが可能である。
いくつかの実施形態では、解析部140の機能が1以上のプロセッサにより実現される。
眼科サーバ100は、実施形態に係る「眼科処理装置」の一例である。眼科測定装置200により取得された前眼部像は、実施形態に係る「第1前眼部像」の一例である。携帯端末10により取得された前眼部像は、実施形態に係る「第2前眼部像」の一例である。相対値マップは、実施形態に係る「相対値分布情報」の一例である。絶対値マップは、実施形態に係る「絶対値分布情報」の一例である。
撮影倍率補正部131は、実施形態に係る「特定部」の一例である。絶対値マップ変換部130は、実施形態に係る「変換部」の一例である。相対値マップ生成部50は、実施形態に係る「分布情報生成部」の一例である。偏心量算出部1411は、実施形態に係る「第1解析部」の一例である。アライメント変位算出部1412は、実施形態に係る「第2解析部」の一例である。解析部140は、実施形態に係る「マネジメント情報生成部」の一例である。
相対偏心インジケータは、実施形態に係る「第1インジケータ」の一例である。非対称性インジケータは、実施形態に係る「第2インジケータ」の一例である。均一性インジケータは、実施形態に係る「第3インジケータ」の一例である。相対偏心インジケータ算出部1421は、実施形態に係る「第1インジケータ算出部」の一例である。非対称性インジケータ算出部1422は、実施形態に係る「第2インジケータ算出部」の一例である。均一性インジケータ算出部1423は、実施形態に係る「第3インジケータ算出部」の一例である。屈折矯正状態判定部145は、実施形態に係る「第1判定部」の一例である。屈折矯正量判定部144は、実施形態に係る「第2判定部」の一例である。アラート判定処理部147は、実施形態に係る「アラート判定部」の一例である。
以下、実施形態に係る眼科サーバ100の動作例について説明する。
(第1動作例)
第1動作例では、眼科サーバ100が、携帯端末10において生成された相対値マップを受信し、受信された相対値マップを絶対値マップに変換し、変換された絶対値マップを携帯端末10に送信する。
図14及び15に、実施形態に係る眼科サーバ100の第1動作例のフロー図を示す。図15は、図14のステップS15の動作例のフロー図を示す。制御部110の図示しない記憶部には、図14及び図15に示す処理を実現するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御部110は、このコンピュータプログラムに従って動作することにより、図14及び図15に示す処理を実行する。
(S11:識別情報を受信?)
まず、制御部110は、通信部120を制御して、携帯端末10から識別情報が受信されるまで待機する(S11:N)。ステップS11において、通信部120において携帯端末10から識別情報が受信されたとき(S11:Y)、眼科サーバ100の動作はステップS12に移行する。
(S12:照合)
ステップS11において携帯端末10から識別情報が受信されたとき(S11:Y)、制御部110は、受信された識別情報とあらかじめ登録された登録情報とを照合する。
(S13:許可?)
ステップS12において識別情報が登録情報と一致したとき、携帯端末10と眼科サーバ100との通信接続が許可され(S13:Y)、制御部110は、通信部120を制御して、携帯端末10に通信接続の許可を通知する。眼科サーバ100の動作はステップS14に移行する。
ステップS12において識別情報が登録情報と一致しないとき、制御部110は、携帯端末10と眼科サーバ100との通信接続を許可せず(S13:N)、制御部110は、通信部120を制御して、携帯端末10に通信接続の許可しない旨を通知する。眼科サーバ100の動作は終了である(エンド)。
(S14:受信?)
ステップS13において、携帯端末10と眼科サーバ100との通信接続が許可されたとき(S13:Y)、制御部110は、通信部120を制御して、携帯端末10から相対値マップが受信されるまで待機する(ステップS14:N)。いくつかの実施形態では、携帯端末10からの相対値マップ及び前眼部像が受信されるまで待機する。
ステップS14において携帯端末10からの相対値マップが受信されたとき(S14:Y)、眼科サーバ100の動作はステップS15に移行する。
(S15:撮影倍率を特定)
ステップS14において携帯端末10から相対値マップが受信されたとき(S14:Y)、制御部110は、撮影倍率補正部131を制御して、相対値マップを生成するために携帯端末10により取得された前眼部像の撮影倍率を特定させる。いくつかの実施形態では、相対値マップにおいて撮影倍率を特定するための虹彩模様のサイズが図示又は付帯されている。いくつかの実施形態では、眼科サーバ100は、ステップS14において携帯端末10から相対値マップと前眼部像とを受信する。
ステップS15は、図15に示すように処理が実行される。
(S21:前眼部像を送信要求)
ステップS15の処理が開始されると、制御部110は、通信部120を制御して、眼科測定装置200に対して被検眼Eの前眼部像の送信を要求する。
(S22:受信?)
続いて、制御部110は、通信部120を制御して、眼科測定装置200から前眼部像が受信されるまで待機する(ステップS22:N)。
ステップS22において眼科測定装置200からの前眼部像が受信されたとき(S22:Y)、眼科サーバ100の動作はステップS23に移行する。
(S23:虹彩模様のサイズを特定)
ステップS22において眼科測定装置から前眼部像が受信されたとき(S22:Y)、制御部110は、絶対値マップ変換部130を制御し、眼科測定装置200により取得された前眼部像における虹彩模様のサイズを特定する。具体的には、絶対値マップ変換部130は、前眼部像に描出された虹彩領域を特定し、特定された虹彩領域における虹彩模様のサイズを特定する。また、制御部110は、絶対値マップ変換部130を制御し、携帯端末10により取得された前眼部像又は相対値マップ(相対値マップに付帯された情報、又は相対値マップに描出された虹彩領域)から虹彩模様のサイズを特定する。
(S24:撮影倍率を特定)
続いて、制御部110は、絶対値マップ変換部130を制御し、眼科測定装置200により取得された既知の撮影倍率で撮影された前眼部像における虹彩模様のサイズと携帯端末10により取得された前眼部像における虹彩模様のサイズとを比較させる。絶対値マップ変換部130は、比較結果に基づいて、携帯端末10により取得された前眼部像の撮影倍率を推定する。
これにより、推定された撮影倍率から撮影距離(作動距離)を特定することができるため、絶対値マップ変換部130は、ステップS16において相対値マップを絶対値マップに変換することができる。
以上で,ステップS15の処理は終了である(エンド)。
図14に示すように、ステップS15に続いてステップS16の処理が実行される。
(S16:絶対値マップに変換)
制御部110は、絶対値マップ変換部130を制御し、ステップS15において特定された撮影倍率の補正を行うことで、ステップS14において受信された相対値マップを絶対値マップに変換させる。
(S17:送信)
続いて、制御部110は、通信部120を制御して、ステップS16において生成された絶対値マップを携帯端末10(相対値マップを送信した携帯端末)に送信させる。
以上で、眼科サーバ100の第1動作例の動作は終了である(エンド)。
(第2動作例)
第2動作例では、第1動作例と同様に、眼科サーバ100が、携帯端末10において生成された相対値マップを受信し、受信された相対値マップを絶対値マップに変換し、変換された絶対値マップを携帯端末10に送信する。このとき、眼科サーバ100は、被検眼Eに投影されたリングパターンのリング中心の偏心量等を加味することで、より高精度な絶対値マップを生成する。
図16に、実施形態に係る眼科サーバ100の第2動作例のフロー図を示す。制御部110の図示しない記憶部には、図16に示す処理を実現するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御部110は、このコンピュータプログラムに従って動作することにより、図16に示す処理を実行する。
(S31:識別情報を受信?)
まず、制御部110は、ステップS11と同様に、通信部120を制御して、携帯端末10から識別情報が受信されるまで待機する(S31:N)。ステップS31において、通信部120において携帯端末10から識別情報が受信されたとき(S31:Y)、眼科サーバ100の動作はステップS32に移行する。
(S32:照合)
ステップS31において携帯端末10から識別情報が受信されたとき(S31:Y)、制御部110は、ステップS12と同様に、受信された識別情報とあらかじめ登録された登録情報とを照合する。
(S33:許可?)
ステップS32において識別情報が登録情報と一致したとき、携帯端末10と眼科サーバ100との通信接続が許可され(S33:Y)、制御部110は、ステップS13と同様に、通信部120を制御して、携帯端末10に通信接続の許可を通知する。眼科サーバ100の動作はステップS34に移行する。
ステップS32において識別情報が登録情報と一致しないとき、制御部110は、携帯端末10と眼科サーバ100との通信接続を許可せず(S33:N)、制御部110は、通信部120を制御して、携帯端末10に通信接続の許可しない旨を通知する。眼科サーバ100の動作は終了である(エンド)。
(S34:受信?)
ステップS33において、携帯端末10と眼科サーバ100との通信接続が許可されたとき(S33:Y)、制御部110は、ステップS14と同様に、通信部120を制御して、携帯端末10からの相対値マップが受信されるまで待機する(ステップS34:N)。いくつかの実施形態では、携帯端末10から相対値マップ及び前眼部像が受信されるまで待機する。
ステップS34において携帯端末10から相対値マップが受信されたとき(S34:Y)、眼科サーバ100の動作はステップS35に移行する。
(S35:撮影倍率を特定)
ステップS34において携帯端末10から相対値マップが受信されたとき(S34:Y)、制御部110は、ステップS15と同様に、撮影倍率補正部131を制御して、携帯端末10により取得された前眼部像の撮影倍率を特定させる。
(S36:投影リングの偏心量算出)
続いて、制御部110は、偏心量算出部1411を制御して、携帯端末10により取得された前眼部像における撮影部11に対するリングパターンのリング中心の偏心量を算出させる。偏心量算出部1411は、ステップS35(ステップS15)において眼科測定装置200から取得された前眼部像を基準として、撮影部11に対するリングパターンのリング中心の偏心量を算出する。
(S37:アライメントの変位を算出)
更に、制御部110は、アライメント変位算出部1412を制御して、携帯端末10で撮影された前眼部像のアライメント位置の変位を算出させる。
(S38:偏心量、変位をキャンセル)
続いて、制御部110は、解析処理部1413を制御して、ステップS36において算出された偏心量及びステップS37において算出されたアライメント変位をキャンセルするように、相対値マップにおける曲率の算出点の位置を変更させる。
(S39:絶対値マップに変換)
その後、制御部110は、解析処理部1413を制御し、ステップS35において特定された撮影倍率の補正を行うことで、ステップS34において受信された相対値マップを絶対値マップに変換させる。
(S40:送信)
続いて、制御部110は、通信部120を制御して、ステップS39において生成された絶対値マップを携帯端末10(相対値マップを送信した携帯端末)に送信させる。
以上で、眼科サーバ100の第2動作例の動作は終了である(エンド)。
(第3動作例)
第3動作例では、眼科サーバ100が、第2動作例と同様に相対値マップを絶対値マップに変換し、変換された絶対値マップを携帯端末10に送信する。このとき、眼科サーバ100は、絶対値マップを解析してオルソKレンズによる屈折矯正量が適正であるか否かを判定すると共に、近視進行情報を生成し、屈折矯正量が適正であるか否かを示す判定結果と近視進行情報とを携帯端末10に送信する。
図17及び図18に、実施形態に係る眼科サーバ100の第3動作例のフロー図を示す。図18は、図17のステップS60の動作例のフロー図を示す。制御部110の図示しない記憶部には、図17及び図18に示す処理を実現するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御部110は、このコンピュータプログラムに従って動作することにより、図17及び図18に示す処理を実行する。
(S51:識別情報を受信?)
まず、制御部110は、ステップS31と同様に、通信部120を制御して、携帯端末10から識別情報が受信されるまで待機する(S51:N)。ステップS51において、通信部120において携帯端末10からの識別情報が受信されたとき(S51:Y)、眼科サーバ100の動作はステップS52に移行する。
(S52:照合)
ステップS51において携帯端末10から識別情報が受信されたとき(S51:Y)、制御部110は、ステップS32と同様に、受信された識別情報とあらかじめ登録された登録情報とを照合する。
(S53:許可?)
ステップS52において識別情報が登録情報と一致したとき、携帯端末10と眼科サーバ100との通信接続が許可され(S53:Y)、制御部110は、ステップS33と同様に、通信部120を制御して、携帯端末10に通信接続の許可を通知する。眼科サーバ100の動作はステップS54に移行する。
ステップS52において識別情報が登録情報と一致しないとき、制御部110は、携帯端末10と眼科サーバ100との通信接続を許可せず(S53:N)、制御部110は、通信部120を制御して、携帯端末10に通信接続の許可しない旨を通知する。眼科サーバ100の動作は終了である(エンド)。
(S54:受信?)
ステップS53において、携帯端末10と眼科サーバ100との通信接続が許可されたとき(S53:Y)、制御部110は、ステップS34と同様に、通信部120を制御して、携帯端末10からの相対値マップが受信されるまで待機する(ステップS54:N)。いくつかの実施形態では、携帯端末10から相対値マップ及び前眼部像が受信されるまで待機する。
ステップS54において携帯端末10から相対値マップが受信されたとき(S54:Y)、眼科サーバ100の動作はステップS55に移行する。
(S55:撮影倍率を特定)
ステップS54において携帯端末10からの相対値マップが受信されたとき(S54:Y)、制御部110は、ステップS35と同様に、撮影倍率補正部131を制御して、携帯端末10により取得された前眼部像の撮影倍率を特定させる。
(S56:投影リングの偏心量算出)
続いて、制御部110は、ステップS36と同様に、偏心量算出部1411を制御して、携帯端末10により取得された前眼部像における撮影部11に対するリングパターンのリング中心の偏心量を算出させる。偏心量算出部1411は、ステップS55(ステップS35)において眼科測定装置200から取得された前眼部像を基準として、撮影部11に対するリングパターンのリング中心の偏心量を算出する。
(S57:アライメントの変位を算出)
更に、制御部110は、ステップS37と同様に、アライメント変位算出部1412を制御して、携帯端末10で撮影された前眼部像のアライメント位置の変位を算出させる。
(S58:偏心量、変位をキャンセル)
続いて、制御部110は、ステップS38と同様に、解析処理部1413を制御して、ステップS56において算出された偏心量及びステップS57において算出されたアライメント変位をキャンセルするように、相対値マップにおける曲率の算出点の位置を変更する。
(S59:絶対値マップに変換)
その後、制御部110は、ステップS39と同様に、解析処理部1413を制御し、ステップS55において特定された撮影倍率の補正を行うことで、ステップS54において受信された相対値マップを絶対値マップに変換する。
(S60:矯正屈折量を判定)
次に、制御部110は、屈折矯正量判定部144を制御して、ステップS59において得られた絶対値マップに基づいて被検眼Eの屈折矯正領域の屈折矯正量が適正であるか否かを判定させる。
ステップS60の処理は、図18に示すように実行される。
(S71:ターゲット値Tgを算出)
制御部110は、ターゲット値算出部143を制御して、オルソKレンズによる屈折矯正が行われる中央部の屈折矯正のターゲット値Tgを算出させる。ターゲット値算出部143は、式(4)に従ってターゲット値Tgを算出する。
(S72:(Tg-0.5D)≦屈折矯正量?)
続いて、制御部110は、屈折矯正量判定部144を制御し、被検眼Eの屈折矯正領域の屈折矯正量が所定のターゲット範囲内であるか否かを判定する。実施形態では、ステップS72において算出されたターゲット値Tgを中心とする所定の範囲をターゲット範囲とする。所定の範囲の例として、±0.5D(Diopter)などがある。また、被検眼Eの屈折矯正領域の屈折矯正量は、絶対値マップにおける中央の曲率から求められる。
まず、屈折矯正量判定部144は、被検眼Eの屈折矯正領域の屈折矯正量が(Tg-0.5D)以上であるか否かを判定する。屈折矯正量が(Tg-0.5D)以上であると判定されたとき(S72:Y)、眼科サーバ100の動作はステップS73に移行する。屈折矯正量が(Tg-0.5D)未満であると判定されたとき(S72:N)、眼科サーバ100の動作はステップS75に移行する。
(S73:屈折矯正量≦(Tg+0.5D)?)
ステップS72において屈折矯正量が(Tg-0.5D)以上であると判定されたとき(S72:Y)、屈折矯正量判定部144は、被検眼Eの屈折矯正領域の屈折矯正量が(Tg+0.5D)以下であるか否かを判定する。屈折矯正量が(Tg+0.5D)以下であると判定されたとき(S73:Y)、眼科サーバ100の動作はステップS74に移行する。屈折矯正量が(Tg+0.5D)を超えると判定されたとき(S73:N)、眼科サーバ100の動作はステップS75に移行する。
(S74:屈折矯正量は適正)
ステップS73において屈折矯正量が(Tg+0.5D)以下であると判定されたとき(S73:Y)、屈折矯正量判定部144は、被検眼Eの屈折矯正領域の屈折矯正量が適正であると判定する。以上で、ステップS60の処理は終了である(エンド)。
(S75:屈折矯正量は適正ではない)
ステップS72において屈折矯正量が(Tg-0.5D)未満であると判定されたとき(S72:N)、又はステップS73において屈折矯正量が(Tg+0.5D)を超えると判定されたとき(S73:N)、屈折矯正量判定部144は、被検眼Eの屈折矯正領域の屈折矯正量が適正ではないと判定する。以上で、ステップS60の処理は終了である(エンド)。
図17に示すように、ステップS60に続いてステップS61の処理が実行される。
(S61:近視進行情報を生成)
続いて、制御部110は、近視進行情報生成部146を制御して、被検眼Eの近視進行情報を生成させる。
図19に、実施形態に係る近視進行情報の一例を示す。横軸は、被検者の年齢(すなわち、時間)を表し、縦軸は、被検眼Eの屈折度数を表す。
近視進行情報は、オルソKレンズを処方しない場合の将来の被検眼の屈折度数の変化特性Tr0と、オルソKレンズを処方した場合の将来の被検眼の屈折度数の変化特性Tr1、及び被検眼Eの現在の屈折度数Pを含む。例えば、制御部110の図示しない記憶部には、複数の屈折度数のそれぞれに対応して、屈折度数を起点としてオルソKレンズを処方しない場合の将来の屈折度数の時間的な変化特性を示す第1変化特性情報、及び屈折度数を起点としてオルソKレンズを処方した場合の将来の被検眼の屈折度数の時間的な変化特性を示す第2変化特性情報を記憶している。第1変化特性情報及び第2変化特定情報は、過去の調査結果を統計的に処理することにより得られる。近視進行情報生成部146は、被検眼Eの現在の屈折度数Pに対応した第1変化特性情報及び第2変化特性情報を読み出し、現在の屈折度数P、第1変化特性情報、及び第2変化特性情報を含む近視進行情報を生成する。現在の屈折度数Pは、眼科測定装置200により取得された被検眼Eの屈折力測定の測定結果である。
(S62:送信)
続いて、制御部110は、通信部120を制御して、ステップS59において生成された絶対値マップ、ステップS60において得られた矯正屈折量の判定結果、及びステップS61において得られた近視進行情報を携帯端末10に送信させる。
以上で、眼科サーバ100の第3動作例の動作は終了である(エンド)。
(第4動作例)
第4動作例では、眼科サーバ100が、第3動作例と同様に相対値マップを絶対値マップに変換し、変換された絶対値マップと矯正屈折量が適正であるか否かを示す判定結果と近視進行情報を携帯端末10に送信する。このとき、眼科サーバ100は、絶対値マップを解析してオルソKレンズによる屈折矯正状態が適正であるか否かを判定し、屈折矯正状態が適正であるか否かを示す判定結果を携帯端末10に送信する。
図20及び図21に、実施形態に係る眼科サーバ100の第4動作例のフロー図を示す。図21は、図20のステップS92の動作例のフロー図を示す。制御部110の図示しない記憶部には、図20及び図21に示す処理を実現するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御部110は、このコンピュータプログラムに従って動作することにより、図20及び図21に示す処理を実行する。
(S81:識別情報を受信?)
まず、制御部110は、ステップS51と同様に、通信部120を制御して、携帯端末10から識別情報が受信されるまで待機する(S81:N)。ステップS81において、通信部120において携帯端末10から識別情報が受信されたとき(S81:Y)、眼科サーバ100の動作はステップS82に移行する。
(S82:照合)
ステップS81において携帯端末10から識別情報が受信されたとき(S81:Y)、制御部110は、ステップS52と同様に、受信された識別情報とあらかじめ登録された登録情報とを照合する。
(S83:許可?)
ステップS82において識別情報が登録情報と一致したとき、携帯端末10と眼科サーバ100との通信接続が許可され(S83:Y)、制御部110は、ステップS53と同様に、通信部120を制御して、携帯端末10に通信接続の許可を通知する。眼科サーバ100の動作はステップS84に移行する。
ステップS82において識別情報が登録情報と一致しないとき、制御部110は、携帯端末10と眼科サーバ100との通信接続を許可せず(S83:N)、制御部110は、通信部120を制御して、携帯端末10に通信接続の許可しない旨を通知する。眼科サーバ100の動作は終了である(エンド)。
(S84:受信?)
ステップS83において、携帯端末10と眼科サーバ100との通信接続が許可されたとき(S83:Y)、制御部110は、ステップS54と同様に、通信部120を制御して、携帯端末10から相対値マップが受信されるまで待機する(ステップS84:N)。いくつかの実施形態では、携帯端末10からの相対値マップ及び前眼部像が受信されるまで待機する。
ステップS84において携帯端末10からの相対値マップが受信されたとき(S84:Y)、眼科サーバ100の動作はステップS85に移行する。
(S85:撮影倍率を特定)
ステップS84において携帯端末10からの相対値マップが受信されたとき(S84:Y)、制御部110は、ステップS55と同様に、撮影倍率補正部131を制御して、携帯端末10により取得された前眼部像の撮影倍率を特定させる。
(S86:投影リングの偏心量算出)
続いて、制御部110は、ステップS56と同様に、偏心量算出部1411を制御して、携帯端末10により取得された前眼部像における撮影部11に対するリングパターン中心の偏心量を算出させる。偏心量算出部1411は、ステップS85(ステップS55)において眼科測定装置200から取得された前眼部像を基準として、撮影部11に対するリングパターンのリング中心の偏心量を算出する。
(S87:アライメントの変位を算出)
更に、制御部110は、ステップS57と同様に、アライメント変位算出部1412を制御して、携帯端末10で撮影された前眼部像のアライメント位置の変位を算出させる。
(S88:偏心量、変位をキャンセル)
続いて、制御部110は、ステップS58と同様に、解析処理部1413を制御して、ステップS86において算出された偏心量及びステップS87において算出されたアライメント変位をキャンセルするように、相対値マップにおける曲率の算出点の位置を変更させる。
(S89:絶対値マップに変換)
その後、制御部110は、ステップS59と同様に、解析処理部1413を制御し、ステップS85において特定された撮影倍率の補正を行うことで、ステップS84において受信された相対値マップを絶対値マップに変換させる。
(S90:矯正屈折量を判定)
次に、制御部110は、ステップS60と同様に、屈折矯正量判定部144を制御して、ステップS89において得られた絶対値マップに基づいて被検眼Eの屈折矯正領域の屈折矯正量が適正であるか否かを判定させる。
(S91:インジケータを算出)
制御部110は、インジケータ算出部142を制御して、ステップS89において生成された絶対値マップを解析することにより上記のように相対偏心インジケータ、非対称性インジケータ、及び均一性インジケータを算出させる。
(S92:屈折矯正状態を判定)
次に、制御部110は、屈折矯正状態判定部145を制御することにより、ステップS89において生成された絶対値マップに基づいてオルソKレンズを用いた屈折矯正状態が適正であるか否かを判定させる。屈折矯正状態判定部145は、ステップS91において算出された相対偏心インジケータ、非対称性インジケータ、及び均一性インジケータに基づいて屈折矯正状態を判定する。
ステップS92の処理は、図21に示すように実行される。なお、図21では、相対偏心インジケータの値が小さいほどオルソKレンズの偏心の度合いが小さくなり、非対称性インジケータの値が小さいほど矯正後の屈折矯正領域の非対称性が低くなり、均一性インジケータの値が小さいほど矯正後の屈折矯正領域が均一になるものとする。
(S101:相対偏心インジケータ≦TH1?)
制御部110は、屈折矯正状態判定部145を制御し、ステップS91において算出された相対偏心インジケータが所定の第1閾値TH1以下であるか否かを判定させる。
相対偏心インジケータが第1閾値TH1以下であると判定されたとき(S101:Y)、オルソKレンズの偏心の度合いが小さいと判断され、眼科サーバ100の動作はステップS102に移行する。
相対偏心インジケータが第1閾値TH1を超えると判定されたとき(S101:N)、相対偏心インジケータが示す偏心方向にオルソKレンズの偏心の度合いが大きいと判断され、眼科サーバ100の動作はステップS105に移行する。
相対偏心インジケータを用いて屈折矯正状態を判定することで、オルソKレンズの偏心が適正であるか否か、及び屈折矯正領域(オプティカルゾーン)の有無を定量的に判定することができる。
(S102:非対称性インジケータ≦TH2?)
ステップS101において相対偏心インジケータが第1閾値TH1以下であると判定されたとき(S101:Y)、制御部110は、屈折矯正状態判定部145を制御し、ステップS91において算出された非対称性インジケータが所定の第2閾値TH2以下であるか否かを判定させる。
非対称性インジケータが第2閾値TH2以下であると判定されたとき(S102:Y)、オルソKレンズによる屈折矯正領域の非対称性が低いと判断され、眼科サーバ100の動作はステップS103に移行する。
非対称性インジケータが第2閾値TH2を超えると判定されたとき(S102:N)、オルソKレンズによる屈折矯正領域の非対称性が高いと判断され、眼科サーバ100の動作はステップS105に移行する。
非対称性インジケータを用いて屈折矯正状態を判定することで、オルソKレンズの偏心が適正であるか否か、屈折矯正領域(オプティカルゾーン)の有無、及び屈折矯正領域が適正に矯正されているか否かを定量的に判定することができる。
(S103:均一性インジケータ≦TH3?)
ステップS102において非対称性インジケータが第2閾値TH2以下であると判定されたとき(S102:Y)、制御部110は、屈折矯正状態判定部145を制御し、ステップS91において算出された均一性インジケータが所定の第3閾値TH3以下であるか否かを判定させる。
均一性インジケータが第3閾値TH3以下であると判定されたとき(S103:Y)、オルソKレンズによる屈折矯正領域が均一であると判断され、眼科サーバ100の動作はステップS104に移行する。
均一性インジケータが第3閾値TH3を超えると判定されたとき(S103:N)、オルソKレンズによる屈折矯正領域が均一ではないと判断され、眼科サーバ100の動作はステップS105に移行する。
均一性インジケータを用いて屈折矯正状態を判定することで、屈折矯正領域の中央部の矯正状態が均一であるか否か、局所的な屈折矯正領域の有無を定量的に判定することができる。
(S104:屈折矯正状態は適正)
ステップS103において均一性インジケータが第3閾値TH3以下であると判定されたとき(S103:Y)、屈折矯正状態判定部145は、オルソKレンズによる屈折矯正状態は適正であると判定する。以上で、図20のステップS92の処理は終了である(エンド)。
(S105:屈折矯正状態は適正ではない)
ステップS101において相対偏心インジケータが第1閾値TH1を超えると判定されたとき(S101:N)、ステップS102において非対称インジケータが第2閾値TH2を超えると判定されたとき(S102:N)、又はステップS103において均一性インジケータが第3閾値TH3を超えると判定されたとき(S103:N)、屈折矯正状態判定部145は、オルソKレンズによる屈折矯正状態は適正ではないと判定する。以上で、図20のステップS92の処理は終了である(エンド)。
図20に示すように、ステップS92に続いてステップS93の処理が実行される。
(S93:近視進行情報を生成)
続いて、制御部110は、ステップS61と同様に、近視進行情報生成部146を制御して、被検眼Eの近視進行情報を生成させる。
(S94:送信)
制御部110は、通信部120を制御して、ステップS89において生成された絶対値マップ、ステップS90において得られた矯正屈折量の判定結果、ステップS92において得られた屈折矯正状態の判定結果、及びステップS93において得られた近視進行情報の少なくとも1つを携帯端末10に送信させる。
以上で、眼科サーバ100の第4動作例の動作は終了である(エンド)。
(第5動作例)
第5動作例では、眼科サーバ100が、第4動作例と同様に相対値マップを絶対値マップに変換し、変換された絶対値マップ、矯正屈折量が適正であるか否かを示す判定結果、屈折矯正状態が適正であるか否かを示す判定結果、及び近視進行情報を携帯端末10に送信する。このとき、眼科サーバ100は、矯正屈折量又は屈折矯正状態に応じてアラート判定を行い、アラート判定結果を携帯端末10に送信する。
図22及び図23に、実施形態に係る眼科サーバ100の第5動作例のフロー図を示す。図23は、図22のステップS123の動作例のフロー図を示す。制御部110の図示しない記憶部には、図22及び図23に示す処理を実現するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御部110は、このコンピュータプログラムに従って動作することにより、図22及び図23に示す処理を実行する。
(S111:識別情報を受信?)
まず、制御部110は、ステップS81と同様に、通信部120を制御して、携帯端末10から識別情報が受信されるまで待機する(S111:N)。ステップS111において、通信部120において携帯端末10から識別情報が受信されたとき(S111:Y)、眼科サーバ100の動作はステップS112に移行する。
(S112:照合)
ステップS111において携帯端末10から識別情報が受信されたとき(S111:Y)、制御部110は、ステップS82と同様に、受信された識別情報とあらかじめ登録された登録情報とを照合する。
(S113:許可?)
ステップS112において識別情報が登録情報と一致したとき、携帯端末10と眼科サーバ100との通信接続が許可され(S113:Y)、制御部110は、ステップS83と同様に、通信部120を制御して、携帯端末10に通信接続の許可を通知する。眼科サーバ100の動作はステップS114に移行する。
ステップS112において識別情報が登録情報と一致しないとき、制御部110は、携帯端末10と眼科サーバ100との通信接続を許可せず(S113:N)、制御部110は、通信部120を制御して、携帯端末10に通信接続の許可しない旨を通知する。眼科サーバ100の動作は終了である(エンド)。
(S114:受信?)
ステップS113において、携帯端末10と眼科サーバ100との通信接続が許可されたとき(S113:Y)、制御部110は、ステップS84と同様に、通信部120を制御して、携帯端末10から相対値マップが受信されるまで待機する(ステップS114:N)。いくつかの実施形態では、携帯端末10からの相対値マップ及び前眼部像が受信されるまで待機する。
ステップS114において携帯端末10からの相対値マップが受信されたとき(S114:Y)、眼科サーバ100の動作はステップS115に移行する。
(S115:撮影倍率を特定)
ステップS114において携帯端末10からの相対値マップが受信されたとき(S114:Y)、制御部110は、ステップS85と同様に、撮影倍率補正部131を制御して、携帯端末10により取得された前眼部像の撮影倍率を特定させる。
(S116:投影リングの偏心量算出)
続いて、制御部110は、ステップS86と同様に、偏心量算出部1411を制御して、携帯端末10により取得された前眼部像における撮影部11に対するリングパターンのリング中心の偏心量を算出させる。偏心量算出部1411は、ステップS115(ステップS85)において眼科測定装置200から取得された前眼部像を基準として、撮影部11に対するリングパターンのリング中心の偏心量を算出する。
(S117:アライメントの変位を算出)
更に、制御部110は、ステップS87と同様に、アライメント変位算出部1412を制御して、携帯端末10で撮影された前眼部像のアライメント位置の変位を算出させる。
(S118:偏心量、変位をキャンセル)
続いて、制御部110は、ステップS88と同様に、解析処理部1413を制御して、ステップS116において算出された偏心量及びステップS117において算出されたアライメント変位をキャンセルするように、相対値マップにおける曲率の算出点の位置を変更させる。
(S119:絶対値マップに変換)
その後、制御部110は、ステップS89と同様に、解析処理部1413を制御し、ステップS115において特定された撮影倍率の補正を行うことで、ステップS114において受信された相対値マップを絶対値マップに変換させる。
(S120:矯正屈折量を判定)
次に、制御部110は、ステップS90と同様に、屈折矯正量判定部144を制御して、ステップS119において得られた絶対値マップに基づいて被検眼Eの屈折矯正領域の屈折矯正量が適正であるか否かを判定させる。
(S121:インジケータを算出)
制御部110は、ステップS91と同様に、インジケータ算出部142を制御して、ステップS89において生成された絶対値マップを解析することにより上記のように相対偏心インジケータ、非対称性インジケータ、及び均一性インジケータを算出させる。
(S122:屈折矯正状態を判定)
次に、制御部110は、ステップS92と同様に、屈折矯正状態判定部145を制御することにより、ステップS119において生成された絶対値マップに基づいてオルソKレンズを用いた屈折矯正状態が適正であるか否かを判定させる。
(S123:アラート判定処理)
続いて、制御部110は、アラート判定処理部147を制御し、ステップS119において得られた絶対値マップに基づいて、被検者又は携帯端末10に通知すべきアラートであるか否かを判定させる。アラート判定処理部147は、屈折矯正量判定部144及び屈折矯正状態判定部145の少なくとも1つにより得られた判定結果に基づいてアラートを発生すべきか否かを判定することで、絶対値マップに基づいて通知すべきアラートであるか否かを判定する。
ステップS123の処理は、図23に示すように実行される。
(S131:屈折矯正量は適正?)
アラート判定処理部147は、屈折矯正量判定部144により得られた判定結果に基づいて,屈折矯正量が適正であるか否かを判定する。屈折矯正量が適正であると判定されたとき(S131:Y)、眼科サーバ100の動作はステップS132に移行する。屈折矯正量が適正ではないと判定されたとき(S131:N)、眼科サーバ100の動作はステップS133に移行する。
(S132:屈折矯正状態は適正?)
ステップS131において屈折矯正量が適正であると判定されたとき(S131:Y)、アラート判定処理部は、屈折矯正状態判定部145により得られた判定結果に基づいて、屈折矯正状態が適正であるか否かを判定する。屈折矯正状態が適正であると判定されたとき(S132:Y)、ステップS123の処理は終了である(エンド)。屈折矯正状態が適正ではないと判定されたとき(S132:N)、眼科サーバ100の動作はステップS133に移行する。
(S133:アラート判定処理)
ステップS131において屈折矯正量が適正ではないと判定されたとき(S131:N)、又はステップS132において屈折矯正状態が適正ではないと判定されたとき(S132:N)、アラート判定処理部147は、アラート発生処理を実行する。アラート発生処理は、アラート発生情報を生成する。
例えば、屈折矯正量が適正ではない場合、オルソKレンズが適正ではない可能性があるため、アラート判定処理部147は、医療機関等の受診を促すアラート発生情報を生成する。例えば、屈折矯正状態が適正ではない場合、オルソKレンズが適正ではない可能性があるため、アラート判定処理部147は、医療機関等の受診を促すアラート発生情報を生成する。
いくつかの実施形態では、アラート判定処理部147は、2以上の所定の日数(回数)以上連続して屈折矯正量又は屈折矯正状態が適正ではないと判定されたとき、アラート発生情報を生成する。いくつかの実施形態では、アラート判定処理部147は、所定の日数(回数)の間に所定の日数(回数)以上連続して屈折矯正量又は屈折矯正状態が適正ではないと判定されたとき、アラート発生情報を生成する。
以上で、図23のステップS123の処理は終了である(エンド)。
図20に示すように、ステップS123に続いてステップS124の処理が実行される。
(S124:近視進行情報を生成)
続いて、制御部110は、ステップS93と同様に、近視進行情報生成部146を制御して、被検眼Eの近視進行情報を生成させる。
(S125:送信)
制御部110は、通信部120を制御して、ステップS119において生成された絶対値マップ、ステップS120において得られた矯正屈折量の判定結果、ステップS122において得られた屈折矯正状態の判定結果、ステップS123において生成されたアラート発生情報、及びステップS124において得られた近視進行情報の少なくとも1つを携帯端末10に送信させる。
いくつかの実施形態では、制御部110は、通信部120を制御して、ステップS123において生成されたアラート発生情報を携帯端末10とあらかじめ登録された端末とに送信させる。あらかじめ登録された端末の例として、医療機関に設置された端末(又はサーバ)、あらかじめ登録された医師の端末、被検者の親類等の端末などがある。
以上で、眼科サーバ100の第5動作例の動作は終了である(エンド)。
以上説明したように、実施形態では、撮影機能と通信機能とを有する携帯端末10を用いて、角膜形状測定用のパターンが投影された被検眼Eの前眼部像から角膜における曲率の相対値の2次元分布を示す相対値マップが簡易的に取得される。取得された相対値マップが送られた眼科サーバ100は、既知の撮影倍率で撮影することにより得られた被検眼Eの前眼部像に基づいて、角膜における曲率の絶対値の2次元分布を示す絶対値マップを生成し、生成された絶対値マップを携帯端末10に送信する。
それにより、携帯端末10によりアライメント不良の状態で不定の撮影距離で被検眼Eの前眼部を撮影した場合でも、角膜における曲率の測定精度の劣化を大幅に軽減することができる。従って、オルソKレンズが処方された被検者が医療機関等に頻繁に通院することなく、オルソKレンズの偏心が適正であるか否か、屈折矯正領域の矯正状態が均一であるか否か、屈折矯正領域の有無、局所的な屈折矯正領域の有無などをモニタリングすることができる。
また、眼科サーバ100が絶対値マップに基づいて近視進行抑制のマネジメント情報を生成し、生成された絶対値マップ及びマネジメント情報を携帯端末10に送信する。それにより、被検者に対して、医療機関の受診を促す等、近視進行抑制に必要な提案及び指導を行うことができる。
<変形例>
上記の実施形態では、携帯端末10が相対値マップを生成し、眼科サーバ100が相対値マップを受け取って絶対値マップに変換し、変換された絶対値マップを携帯端末10に送信する場合について説明したが、実施形態に係る構成はこれに限定されるものではない。例えば、携帯端末10が前眼部像を取得し、眼科サーバ100が相対値マップ生成部50を含み、携帯端末10から前眼部像を受け取って絶対値マップを生成し、生成された絶対値マップを携帯端末10に送信してもよい。
図24に、実施形態の変形例に係る眼科システムの動作例の流れを示すシーケンス図を示す。
まず、眼科測定装置200は、オルソKが処方された被検眼の前眼部を撮影し、取得された前眼部像を図示しない記憶部に保存する(ステップSQ11)。また、眼科測定装置200は、被検眼に対して、屈折力測定、角膜形状測定、眼底撮影、OCT測定等の種々の眼科測定を実行し、測定結果を図示しない記憶部に保存する(ステップSQ12)。
次に、被検者等は、携帯端末10を操作し、携帯端末10と眼科サーバ100との間の通信接続を確立する。ここでは、携帯端末10は、被検者等の操作を受けて眼科サーバ100との間の通信接続を確立するための認証処理を行う(ステップSQ13)。識別情報が登録情報と一致すると判定されたとき、携帯端末10と眼科サーバ100との間の通信接続が確立される。
上記の通信接続が確立されると、携帯端末10は、被検者等の操作を受けて、夜間の就寝時等に装用されていたオルソKレンズが取り外された被検眼に角膜形状測定用のパターンを投影し、パターンが投影された被検眼の前眼部像を撮影する(ステップSQ14)。携帯端末10は、取得された前眼部像を含む通信データDT11を自動又は手動で通信網NWを介して眼科サーバ100に送信する。
眼科サーバ100は、取得された前眼部像から角膜における曲率の相対値の2次元分布を示す相対値マップを生成する(ステップSQ15)。
また、眼科サーバ100は、眼科測定装置200に対して、被検者の識別情報が付帯された前眼部像の送信要求を送信する。眼科測定装置200は、眼科サーバ100からの送信要求を受信すると、付帯された識別情報に対応した被検眼の前眼部像を含む通信データDT12を眼科サーバ100に送信する。いくつかの実施形態では、眼科測定装置200は、被検眼の前眼部像及び被検眼の測定結果(屈折度数、角膜形状を示す角膜形状パラメータ等)を眼科サーバ100に送信する。
いくつかの実施形態では、眼科サーバ100は、眼科測定装置200により過去に取得された被検眼の前眼部像を事前に取得している。
眼科サーバ100は、眼科測定装置200からの既知の撮影倍率で撮影された前眼部像に基づいて相対値マップに対して撮影倍率の補正を行う。それにより、相対値マップを角膜における曲率の絶対値の2次元分布を示す絶対値マップに変換することができる(ステップSQ16)。
次に、眼科サーバ100は、ステップSQ7と同様に、解析処理を施し、携帯端末10を用いた撮影時点での被検眼の近視進行抑制を管理するためのマネジメント情報を生成する(SQ17)。
眼科サーバ100は、ステップSQ72~SQ77と同様に、得られた解析結果をマネジメント情報として生成する。眼科サーバ100は、生成された絶対値マップとマネジメント情報とを含む通信データDT13を携帯端末10に送信する。
携帯端末10は、眼科サーバ100からの通信データDT13から抽出された絶対値マップ及びマネジメント情報を表示部に表示させる(ステップSQ18)。
以上説明したように、実施形態の変形例によれば、実施形態と同様に、携帯端末10によりアライメント不良の状態で不定の撮影距離で被検眼Eの前眼部を撮影した場合でも、角膜における曲率の測定精度の劣化を大幅に軽減することができる。従って、オルソKレンズが処方された被検者が医療機関等に頻繁に通院することなく、オルソKのマネジメントに必要な各種の情報をモニタリングすることができる。
なお、上記の実施形態又はその変形例に係る携帯端末10は、眼科サーバ100の機能の少なくとも1つを実行するように構成されていてもよい。
また、上記の実施形態又はその変形例において、携帯端末10及び眼科サーバ100の動作例について説明したフロー図における処理の実行順序に限定されるものではない
更に、上記の実施形態又はその変形例において、眼科サーバ100がクラウド上に設置される場合について説明したが、実施形態又はその変形例に係る構成はこれに限定されるものではない。例えば、眼科サーバ100が医療機関に設置されていてもよい。例えば、眼科サーバ100は、眼科測定装置200が設置される医療機関に設置される。
<作用>
実施形態に係る眼科処理装置、携帯端末、眼科システム、眼科処理方法、及びプログラムについて説明する。
実施形態に係る眼科処理装置(眼科サーバ100)は、特定部(撮影倍率補正部131)と、変換部(絶対値マップ変換部130)とを含む。特定部は、既知の撮影倍率で撮影することにより得られた被検眼(E)の第1前眼部像に基づいて、オルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正後の角膜に同心円状の2以上のリングパターンが投影された被検眼の前眼部を撮影することにより得られた第2前眼部像の撮影倍率を特定する。変換部は、撮影倍率に基づいて、第2前眼部像から生成され角膜における基準曲率に対する曲率の相対値の2次元分布を示す相対値分布情報(相対値マップ)を角膜における曲率の絶対値の2次元分布を示す絶対値分布情報(絶対値マップ)に変換する。
このような態様によれば、不定の撮影倍率(撮影距離、作動距離)で撮影することにより得られた第2前眼部像から生成された相対値分布情報が、既知の撮影倍率で撮影することにより得られた第1前眼部像に基づいて絶対値分布情報に変換される。それにより、第2前眼部像を簡易的に取得した場合でも、角膜における曲率の測定精度の劣化を大幅に軽減することができる。従って、オルソKの処方後の高精度な経過観察を簡便に行うことができる。また、オルソKレンズが処方された被検者が医療機関等に頻繁に通院することなく、オルソKのマネジメントに必要な各種の情報をモニタリングすることができるようになる。
実施形態に係る眼科処理装置は、第2前眼部像に基づいて相対値分布情報を生成する分布情報生成部(相対値マップ生成部50)を含む。変換部は、撮影倍率に基づいて、相対値分布情報を絶対値分布情報に変換する。
このような態様によれば、第2前眼部像を簡易的に取得した場合でも、角膜における曲率の測定精度の劣化を大幅に軽減することができる。
実施形態に係る眼科処理装置は、前眼部を撮影可能な撮影部(11)を有し、第2前眼部像から相対値分布情報を生成する携帯端末(10)との通信接続を行う通信部(120)を含む。変換部は、通信部により受信された携帯端末からの相対値分布情報を絶対値分布情報に変換する。通信部は、絶対値分布情報を携帯端末に送信する。
このような態様によれば、撮影部を有する携帯端末が相対値分布情報を生成し、眼科処理装置が相対値分布情報を絶対値分布情報に変換すると共に、変換された絶対値分布情報を携帯端末に送信する。それにより、オルソKレンズが処方された被検者が医療機関等に頻繁に通院することなく、携帯端末を用いてオルソKのマネジメントに必要な各種の情報をモニタリングすることができるようになる。
実施形態に係る眼科処理装置は、前眼部を撮影可能な撮影部(11)を有する携帯端末(10)との通信接続を行う通信部(120)を含む。分布情報生成部は、通信部により受信された携帯端末からの第2前眼部像に基づいて相対値分布情報を生成する。通信部は、絶対値分布情報を携帯端末に送信する。
このような態様によれば、撮影部を有する携帯端末が第2前眼部像を取得し、眼科処理装置が第2前眼部像から絶対値分布情報を生成し、生成された絶対値分布情報を携帯端末に送信する。それにより、オルソKレンズが処方された被検者が医療機関等に頻繁に通院することなく、携帯端末を用いてオルソKのマネジメントに必要な各種の情報をモニタリングすることができるようになる。
実施形態に係る眼科処理装置は、第1解析部(偏心量算出部1411)を含む。第1解析部は、第2前眼部像に基づいて被検眼の瞳孔と角膜との第1変位を求め、第1前眼部像に基づいて被検眼の瞳孔と角膜との第2変位を求め、第1変位と第2変位とを比較することにより撮影部に対する2以上のリングパターンのリング中心の偏心量を特定する。変換部は、偏心量をキャンセルするように相対値分布情報における曲率の算出点の位置を変更し、変更された曲率の相対値の2次元分布を示す相対値分布情報を、撮影倍率に基づいて絶対値分布情報に変換する。
このような態様によれば、被検眼(角膜頂点)に対してリングパターン(リング中心)の位置合わせが正確に行われていなくても、角膜における曲率の測定精度の劣化を大幅に軽減することができる。
実施形態に係る眼科処理装置は、第2解析部(アライメント変位算出部1412)を含む。第2解析部は、第2前眼部像に基づいて被検眼の瞳孔に対する撮影部のアライメントの変位を特定する。変換部は、アライメントの変位をキャンセルするように相対値分布情報における曲率の算出点の位置を変更し、変更された曲率の相対値の2次元分布を示す相対値分布情報を、撮影倍率に基づいて絶対値分布情報に変換する。
このような態様によれば、被検眼(角膜頂点)に対して携帯端末の撮影部の位置合わせが正確に行われていなくても、角膜における曲率の測定精度の劣化を大幅に軽減することができる。
実施形態に係る眼科処理装置は、マネジメント情報生成部(解析部140)を含む。マネジメント情報生成部は、絶対値分布情報に基づいて、被検眼の近視進行抑制を管理するためのマネジメント情報を生成する。通信部は、マネジメント情報を携帯端末に送信する。
このような態様によれば、オルソKレンズが処方された被検者が医療機関等に頻繁に通院することなく、被検眼の近視進行抑制の状況を把握することができる。
実施形態に係る眼科処理装置では、マネジメント情報生成部は、第1インジケータ算出部(相対偏心インジケータ算出部1421)を含む。第1インジケータ算出部は、マネジメント情報として、絶対値分布情報に基づいて、角膜に装着されていたオルソケラトロジーレンズの偏心の度合いを示す第1インジケータ(相対偏心インジケータ)を算出する。
このような態様によれば、オルソKレンズの偏心が適正であるか否か、及び屈折矯正領域の有無を定量的に判定することができる。それにより、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る眼科処理装置では、マネジメント情報生成部は、第2インジケータ算出部(非対称性インジケータ算出部1422)を含む。第2インジケータ算出部は、マネジメント情報として、絶対値分布情報に基づいて、オルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正後の屈折矯正領域の非対称性の度合いを示す第2インジケータ(非対称性インジケータ)を算出する。
このような態様によれば、オルソKレンズの偏心が適正であるか否か、屈折矯正領域の有無、及び屈折矯正領域が適正に矯正されているか否かを定量的に判定することができる。それにより、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る眼科処理装置では、マネジメント情報生成部は、第3インジケータ算出部(均一性インジケータ算出部1423)を含む。第3インジケータ算出部は、マネジメント情報として、絶対値分布情報に基づいて、オルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正が行われた領域の均一性の度合いを示す第3インジケータ(均一性インジケータ)を算出する。
このような態様によれば、屈折矯正領域の中央部の矯正状態が均一であるか否か、局所的な屈折矯正領域の有無を定量的に判定することができる。それにより、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る眼科処理装置では、マネジメント情報生成部は、第2前眼部像の取得タイミング毎に、角膜に装着されていたオルソケラトロジーレンズの偏心の度合いを示す第1インジケータ、オルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正後の屈折矯正領域の非対称性の度合いを示す第2インジケータ、及びオルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正が行われた領域の均一性の度合いを示す第3インジケータの少なくとも1つを算出し、算出された第1インジケータ、第2インジケータ、及び第3インジケータの少なくとも1つが時系列に配列された時系列情報を生成する。
このような態様によれば、第1インジケータ、第2インジケータ、及び第3インジケータの時間的変化を把握することが可能になり、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を把握しやすくなる。
実施形態に係る眼科処理装置では、マネジメント情報生成部は、第1判定部(屈折矯正状態判定部145)を含む。第1判定部は、角膜に装着されていたオルソケラトロジーレンズの偏心の度合いを示す第1インジケータ、オルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正後の屈折矯正領域の非対称性の度合いを示す第2インジケータ、及びオルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正が行われた領域の均一性の度合いを示す第3インジケータに基づいて、オルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正状態が適正であるか否かを判定する。マネジメント情報は、第1判定部により得られた判定結果を含む。
このような態様によれば、屈折矯正状態が適正であるか否かを定量的に判定することができる。それにより、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る眼科処理装置では、マネジメント情報生成部は、第2判定部(屈折矯正量判定部144)を含む。第2判定部は、絶対値分布情報に基づいて、角膜の矯正屈折領域の屈折矯正量が所定のターゲット範囲内であるか否かを判定する。マネジメント情報は、第2判定部により得られた判定結果を含む。
このような態様によれば、屈折矯正量が適正であるか否かを定量的に判定することができる。それにより、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る眼科処理装置では、マネジメント情報生成部は、マネジメント情報として、オルソケラトロジーレンズを処方しない場合の将来の屈折度数の時間的変化、オルソケラトロジーレンズを処方した場合の将来の屈折度数の時間的変化、及び被検眼の現在の屈折度数を含む近視進行情報を生成する。
このような態様によれば、近視進行抑制の現状を把握することが可能になる。
実施形態に係る眼科処理装置は、アラート判定部(アラート判定処理部147)を含む。アラート判定部は、オルソケラトロジーレンズによる屈折矯正量又はオルソケラトロジーレンズに用いた屈折矯正状態に基づいて、携帯端末に通知すべきアラートであるか否かを判定する。通信部は、アラート判定部により得られた判定結果を携帯端末に送信する。
このような態様によれば、オルソKレンズによる屈折矯正量又は屈折矯正状態に応じて携帯端末にアラートを通知することが可能になる。それにより、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る眼科処理装置は、アラート判定部によりオルソケラトロジーレンズによる屈折矯正量が適正ではないと判定されたとき、携帯端末にアラートを通知する。
このような態様によれば、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る眼科処理装置は、アラート判定部によりオルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正状態が適正ではないと判定されたとき、携帯端末にアラートを通知する。
このような態様によれば、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る眼科処理装置は、アラート判定部によりオルソケラトロジーレンズによる屈折矯正量が適正ではないと判定されたとき、又はアラート判定部によりオルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正状態が適正ではないと判定されたとき、携帯端末に医療機関の受診を促す情報を通知する。
このような態様によれば、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る携帯端末(10)は、投影部(20)と、撮影部(11)と、分布情報生成部(相対値マップ生成部50)と、通信部(40)と、表示部70とを含む。投影部は、同心円状の2以上のリングパターンを被検眼(E)の角膜に投影する。撮影部は、オルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正後の角膜に2以上のリングパターンが投影された被検眼の前眼部を撮影可能である。分布情報生成部は、撮影部により取得された第2前眼部像に基づいて、角膜における基準曲率に対する曲率の相対値の2次元分布を示す相対値分布情報(相対値マップ)を生成する。通信部は、相対値分布情報を眼科処理装置(眼科サーバ100)に送信し、眼科処理装置により相対値分布情報に基づいて生成された曲率の絶対値の2次元分布を示す絶対値分布情報(絶対値マップ)を受信する。表示部は、通信部により受信された眼科処理装置からの絶対値分布情報を表示する。
このような態様によれば、2以上のリングパターンが投影された被検眼を簡易的に撮影可能な携帯端末を用いて、角膜における曲率の2次元分布の高精度な測定結果を取得することが可能になる。それにより、オルソKの処方後の高精度な経過観察を簡便に行うことができる。
実施形態に係る携帯端末(10)は、投影部(20)と、撮影部(11)と、通信部(40)と、表示部(70)とを含む。投影部は、同心円状の2以上のリングパターンを被検眼(E)の角膜に投影する。撮影部は、オルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正後の角膜に2以上のリングパターンが投影された被検眼の前眼部を撮影可能である。通信部は、撮影部により取得された第2前眼部像を眼科処理装置(眼科サーバ100)に送信し、眼科処理装置により第2前眼部像に基づいて生成された角膜における曲率の絶対値の2次元分布を示す絶対値分布情報を受信する。表示部は、通信部により受信された眼科処理装置からの絶対値分布情報を表示する。
このような態様によれば、2以上のリングパターンが投影された被検眼を簡易的に撮影可能な携帯端末を用いて、角膜における曲率の2次元分布の高精度な測定結果を取得することが可能になる。それにより、オルソKの処方後の高精度な経過観察を簡便に行うことができる。
実施形態に係る眼科システム(1)は、上記のいずれかの眼科処理装置と、上記のいずれかの携帯端末と、を含む。
このような態様によれば、2以上のリングパターンが投影された被検眼を簡易的に撮影可能な携帯端末を用いて、角膜における曲率の2次元分布の高精度な測定結果を取得することが可能になる。それにより、オルソKの処方後の高精度な経過観察を簡便に行うことができる。
実施形態に係る眼科システムは、少なくとも第1前眼部像を取得する眼科測定装置(200)を含む。
このような態様によれば、眼科測定装置により既知の撮影倍率で撮影することにより得られた第1前眼部像を基準に、オルソKの処方後の高精度な経過観察を簡便に行うことができる。
実施形態に係る眼科処理方法は、特定ステップと、変換ステップとを含む。特定ステップは、既知の撮影倍率で撮影することにより得られた被検眼(E)の第1前眼部像に基づいて、オルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正後の角膜に同心円状の2以上のリングパターンが投影された被検眼の前眼部を撮影することにより得られた第2前眼部像の撮影倍率を特定する。変換ステップは、撮影倍率に基づいて、第2前眼部像から生成され角膜における基準曲率に対する曲率の相対値の2次元分布を示す相対値分布情報(相対値マップ)を角膜における曲率の絶対値の2次元分布を示す絶対値分布情報(絶対値マップ)に変換する。
このような態様によれば、不定の撮影倍率(撮影距離、作動距離)で撮影することにより得られた第2前眼部像から生成された相対値分布情報が、既知の撮影倍率で撮影することにより得られた第1前眼部像に基づいて絶対値分布情報に変換される。それにより、第2前眼部像を簡易的に取得した場合でも、角膜における曲率の測定精度の劣化を大幅に軽減することができる。従って、オルソKの処方後の高精度な経過観察を簡便に行うことができる。また、オルソKレンズが処方された被検者が医療機関等に頻繁に通院することなく、オルソKのマネジメントに必要な各種の情報をモニタリングすることができるようになる。
実施形態に係る眼科処理方法は、分布情報生成ステップを含む。分布情報生成ステップは、第2前眼部像に基づいて相対値分布情報を生成する。変換ステップは、撮影倍率に基づいて、相対値分布情報を絶対値分布情報に変換する。
このような態様によれば、第2前眼部像を簡易的に取得した場合でも、角膜における曲率の測定精度の劣化を大幅に軽減することができる。
実施形態に係る眼科処理方法は、受信ステップと、送信ステップとを含む。受信ステップは、前眼部を撮影可能な撮影部(11)を有し、第2前眼部像から相対値分布情報を生成する携帯端末(10)から相対値分布情報を受信する。送信ステップは、変換ステップにおいて携帯端末からの相対値分布情報を変換することにより得られた絶対値分布情報を携帯端末に送信する。
このような態様によれば、撮影部を有する携帯端末が相対値分布情報を生成し、眼科処理装置が相対値分布情報を絶対値分布情報に変換し、変換された絶対値分布情報を携帯端末に送信する。それにより、オルソKレンズが処方された被検者が医療機関等に頻繁に通院することなく、携帯端末を用いてオルソKのマネジメントに必要な各種の情報をモニタリングすることができるようになる。
実施形態に係る眼科処理方法は、受信ステップと、送信ステップとを含む。受信ステップは、前眼部を撮影可能な撮影部(11)を有する携帯端末(10)から第2前眼部像を受信する。送信ステップは、分布情報生成ステップにおいて携帯端末からの第2前眼部像に基づいて生成された相対値分布情報を変換することにより得られた絶対値分布情報を携帯端末に送信する。
このような態様によれば、撮影部を有する携帯端末が第2前眼部像を取得し、眼科処理装置が第2前眼部像から絶対値分布情報を生成し、生成された絶対値分布情報を携帯端末に送信する。それにより、オルソKレンズが処方された被検者が医療機関等に頻繁に通院することなく、携帯端末を用いてオルソKのマネジメントに必要な各種の情報をモニタリングすることができるようになる。
実施形態に係る眼科処理方法は、第1解析ステップを含む。第1解析ステップは、第2前眼部像に基づいて被検眼の瞳孔と角膜との第1変位を求め、第1前眼部像に基づいて被検眼の瞳孔と角膜との第2変位を求め、第1変位と第2変位とを比較することにより携帯端末の撮影部に対する2以上のリングパターンのリング中心の偏心量を特定する。変換ステップは、偏心量をキャンセルするように相対値分布情報における曲率の算出点の位置を変更し、変更された曲率の相対値の2次元分布情報を、撮影倍率に基づいて絶対値分布情報に変換する。
このような態様によれば、被検眼(角膜頂点)に対してリングパターン(リング中心)の位置合わせが正確に行われていなくても、角膜における曲率の測定精度の劣化を大幅に軽減することができる。
実施形態に係る眼科処理方法は、第2解析ステップを含む。第2解析ステップは、第2前眼部像に基づいて被検眼の瞳孔に対する携帯端末の撮影部のアライメントの変位を特定する。変換ステップは、アライメントの変位をキャンセルするように相対値分布情報における曲率の算出点の位置を変更し、変更された曲率の相対値の2次元分布情報を、撮影倍率に基づいて絶対値分布情報に変換する。
このような態様によれば、被検眼(角膜頂点)に対して携帯端末の撮影部の位置合わせが正確に行われていなくても、角膜における曲率の測定精度の劣化を大幅に軽減することができる。
実施形態に係る眼科処理方法は、マネジメント情報生成ステップを含む。マネジメント情報生成ステップは、絶対値分布情報に基づいて、被検眼の近視進行抑制を管理するためのマネジメント情報を生成する。送信ステップは、マネジメント情報を携帯端末に送信する。
このような態様によれば、オルソKレンズが処方された被検者が医療機関等に頻繁に通院することなく、被検眼の近視進行抑制の状況を把握することができる。
実施形態に係る眼科処理方法では、マネジメント情報生成ステップは、第1インジケータ算出ステップを含む。第1インジケータ算出ステップは、マネジメント情報として、絶対値分布情報に基づいて、角膜に装着されていたオルソケラトロジーレンズの偏心の度合いを示す第1インジケータ(相対偏心インジケータ)を算出する。
このような態様によれば、オルソKレンズの偏心が適正であるか否か、及び屈折矯正領域の有無を定量的に判定することができる。それにより、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る眼科処理方法では、マネジメント情報生成ステップは、第2インジケータ算出ステップを含む。第2インジケータ算出ステップは、マネジメント情報として、絶対値分布情報に基づいて、オルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正後の屈折矯正領域の非対称性の度合いを示す第2インジケータ(非対称性インジケータ)を算出する。
このような態様によれば、オルソKレンズの偏心が適正であるか否か、屈折矯正領域の有無、及び屈折矯正領域が適正に矯正されているか否かを定量的に判定することができる。それにより、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る眼科処理方法では、マネジメント情報生成ステップは、第3インジケータ算出ステップを含む。第3インジケータ算出ステップは、マネジメント情報として、絶対値分布情報に基づいて、オルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正が行われた領域の均一性の度合いを示す第3インジケータ(均一性インジケータ)を算出する。
このような態様によれば、屈折矯正領域の中央部の矯正状態が均一であるか否か、局所的な屈折矯正領域の有無を定量的に判定することができる。それにより、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る眼科処理方法では、マネジメント情報生成ステップは、第1判定ステップを含む。第1判定ステップは、角膜に装着されていたオルソケラトロジーレンズの偏心の度合いを示す第1インジケータ、オルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正後の屈折矯正領域の非対称性の度合いを示す第2インジケータ、及びオルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正が行われた領域の均一性の度合いを示す第3インジケータに基づいて、オルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正状態が適正であるか否かを判定する。マネジメント情報は、第1判定ステップにおいて得られた判定結果を含む。
このような態様によれば、屈折矯正状態が適正であるか否かを定量的に判定することができる。それにより、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る眼科処理方法では、マネジメント情報生成ステップは、第2判定ステップを含む。第2判定ステップは、絶対値分布情報に基づいて、角膜の矯正屈折領域の屈折矯正量が所定のターゲット範囲内であるか否かを判定する。マネジメント情報は、第2判定ステップにおいて得られた判定結果を含む。
このような態様によれば、屈折矯正量が適正であるか否かを定量的に判定することができる。それにより、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る眼科処理方法は、アラート判定ステップを含む。アラート判定ステップは、オルソケラトロジーレンズによる屈折矯正量又はオルソケラトロジーレンズに用いた屈折矯正状態に基づいて、携帯端末に通知すべきアラートであるか否かを判定する。送信ステップは、アラート判定ステップにおいて得られた判定結果を携帯端末に送信する。
このような態様によれば、オルソKレンズによる屈折矯正量又は屈折矯正状態に応じて携帯端末にアラートを通知することが可能になる。それにより、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る眼科処理方法では、アラート判定ステップにおいてオルソケラトロジーレンズによる屈折矯正量が適正ではないと判定されたとき、携帯端末にアラートを通知する。
このような態様によれば、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る眼科処理方法では、アラート判定ステップにおいてオルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正状態が適正ではないと判定されたとき、携帯端末にアラートを通知する。
このような態様によれば、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係る眼科処理方法では、アラート判定ステップにおいてオルソケラトロジーレンズによる屈折矯正量が適正ではないと判定されたとき、又はアラート判定ステップにおいてオルソケラトロジーレンズを用いた屈折矯正状態が適正ではないと判定されたとき、携帯端末に医療機関の受診を促す情報を通知する。
このような態様によれば、不適正な状態で屈折矯正を継続してしまうことなく、オルソKレンズによる屈折矯正の効果を適正に得ることができる。
実施形態に係るプログラムは、コンピュータに、上記のいずれかの眼科処理方法の各ステップを実行させる。
このような態様によれば、オルソKの処方後の高精度な経過観察を簡便に行うためのプログラムを提供することが可能になる。
いくつかの実施形態では、上記の眼科処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。このようなプログラムを、コンピュータによって読み取り可能な非一時的な(non-transitory)任意の記録媒体に記憶させることができる。この記録媒体としては、例えば、半導体メモリ、光ディスク、光磁気ディスク(CD-ROM/DVD-RAM/DVD-ROM/MO等)、磁気記憶媒体(ハードディスク/フロッピー(登録商標)ディスク/ZIP等)などを用いることが可能である。また、インターネットやLAN等のネットワークを通じてこのプログラムを送受信することも可能である。
以上に示された実施形態又はその変形例は、この発明を実施するための一例に過ぎない。この発明を実施しようとする者は、この発明の要旨の範囲内において任意の変形、省略、追加等を施すことが可能である。