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JP7577048B2 - 熱伝導性シリコーンゴム組成物 - Google Patents

熱伝導性シリコーンゴム組成物 Download PDF

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Description

本発明は、熱伝導性シリコーンゴム組成物、およびこの組成物を用いた放熱成形体に関する。
コンバーターや電源などの電子機器に使用されるトランジスタやダイオードなどの半導体は、高性能化・高速化・小型化・高集積化に伴い、それ自身が大量の熱を発生するようになっている。それが原因で、機器の温度上昇は動作不良や破壊を引き起こすことがある。そのため、動作中の半導体の温度上昇を抑制するための多くの熱放散方法およびそれに使用する熱放散部材が提案されている。
例えば、電子機器等において動作中の半導体の温度上昇を抑えるために、アルミニウムや銅等の熱伝導率の高い金属板を用いたヒートシンクが使用されている。このヒートシンクは、半導体が発生する熱を伝導し、その熱を外気との温度差によって表面から放出する。一方、半導体とヒートシンクの間は電気的に絶縁されていなければならず、そのために、発熱性電子部品とヒートシンクとの間にプラスチックフィルムなどを介在させている。しかし、プラスチックフィルムは極めて熱伝導率が低いため、ヒートシンクへの熱の伝達を著しく妨げる。
そこで、破れにくくかつ熱伝導性を付与するために、ガラスクロスに熱伝導性樹脂を積層した熱伝導性シートが開発されている。例えば、ガラスクロスに、窒化ホウ素粉末と球状シリカ粉末を熱伝導性充填材として含んだシリコーンゴムを積層した熱伝導性シートがある(特許文献1)。しかしながら、平面状に成形した放熱シートを配置する場合には、絶縁のための沿面距離が大きくなりすぎる問題があった。
上記理由からチューブ形状やキャップ形状に成形した放熱成形物を用いて電子部品を包み込む提案がなされている(特許文献2)。しかしながら、熱伝導性を高めるために熱伝導性フィラーを高充填した場合、成形物の弾性や伸びが低下し、電子部品に成形物を装着する際に成形物が破れたり、割れたり、切れたりする問題があった。また、電子部品への放熱成形物の適用においては、低分子シロキサンを原因とする接点障害を防止するため、放熱成形物に高温ポストキュアを施し、低分子シロキサンを除去する必要がある。だが、このポストキュアによってさらに成形物が脆化し、電子部品への装着が困難となる問題があった。
特開平9-199880号公報 実開昭57-2666号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、高熱伝導かつ低温でのポストキュアで充分な低分子シロキサン除去効果および強度を有する硬化物が得られる熱伝導性シリコーンゴム組成物を提供することを目的とする。また、本熱伝導性シリコーンゴム組成物を用いた、低分子シロキサン含有量が少なく、容易に電子部品への実装が可能な放熱成形体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、
(A)平均重合度が3,000~10,000であり、ケイ素原子数3~10のジオルガノシクロポリシロキサンの合計含有量が500ppm以下であるオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)平均重合度2~2,000の分子鎖両末端にのみアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:10~100質量部、
(C)熱伝導性充填材:500~2,700質量部、及び
(D)硬化剤:有効量
を含有するものであることを特徴とする熱伝導性シリコーンゴム組成物を提供する。
本発明の熱伝導性シリコーンゴム組成物であれば、高熱伝導かつ低温でのポストキュアで充分な低分子シロキサン除去効果および強度を有する硬化物が得られる。
本発明の熱伝導性シリコーンゴム組成物は、さらに
(E)(E1)下記式(1):
Si(OR4-b-c (1)
(式中、Rは独立して炭素原子数6~15のアルキル基であり、Rは独立して炭素原子数1~5のアルキル基であり、Rは独立して炭素原子数1~4のアルキル基であり、bは1~3の整数であり、cは0、1又は2であり、但しb+cは1~3である。)
で表されるアルコキシシラン、および
(E2)下記式(2):
Figure 0007577048000001
(式中、Rは独立して炭素原子数1~4のアルキル基であり、dは5~100の整数である。)
で表される片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン
のうちから選択される1つ以上を、有機ケイ素化合物成分の合計量中、0.01~30質量%含むものであることが好ましい。
このような熱伝導性シリコーンゴム組成物であれば、非球状の熱伝導性充填材の有機ケイ素化合物成分への充填が容易になり、得られる硬化物の強度が充分になる。
本発明では、前記熱伝導性シリコーンゴム組成物の可塑度が100~800であることが好ましい。
このような熱伝導性シリコーンゴム組成物であれば、組成物がべたつかず、ロール作業等での取り扱いが容易になり、組成物の混練が容易にできる。
また、本発明は、上記熱伝導性シリコーンゴム組成物を硬化してなる硬化物を提供する。
このような硬化物であれば、高熱伝導かつ低温でのポストキュアで充分な低分子シロキサン除去効果および強度が得られる。
更に、本発明は、上記硬化物からなる放熱成形体であって、上記硬化物の熱伝導率が1.5W/m・K以上である放熱成形体を提供する。
このような放熱成形体であれば、好適な放熱性能を有し、低分子シロキサン含有量が少なく、容易に電子部品への実装が可能なものとなる。
本発明の放熱成形体は、上記硬化物のJIS K6253-3:2012に記載のタイプAデュロメータ硬さが60~96の範囲であることが好ましい。
このような放熱成形体であれば、取扱い時に硬化物層表面に傷が付きにくく、成形の際、硬化物の表面同士が融着したり、変形したりすることもないし、柔軟性に優れ、成形物を取り扱う際に割れが発生することもない。
上記放熱成形体は、上記硬化物の厚さが0.45mmのときの耐電圧が、4.5kV以上であることが好ましい。
このような放熱成形体であれば、電子部品に成形物を実装した際に、高電圧下にシートの絶縁破壊が発生することはない。
また、上記放熱成形体は、150℃でポストキュアを1時間行った後のケイ素原子数3~10のジオルガノシクロポリシロキサンの含有量が100ppm以下であることが好ましい。
このような放熱成形体であれば、経時で低分子シロキサンが揮発することによる接点障害の発生を効果的に防止できる。
本発明の熱伝導性シリコーンゴム組成物は、低温でのポストキュア工程を施した場合でも充分に低分子シロキサン含有量を小さくすることが可能である。また、本組成物を用いて成形した硬化物からなる放熱成形体は、高温ポストキュアによる脆化を抑制することが可能である。得られた放熱成形体は、熱伝導性、強度、絶縁性に優れ、低分子シロキサン含有量が少ないため、電子部品への実装が容易であるうえ、接点障害を防止できる。
実施例で作製した発熱性電子部品用カバーの形状を示す図である。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、低分子シロキサン含有量を一定値以下としたオルガノポリシロキサンに熱伝導性充填材を添加・混合した熱伝導性シリコーンゴム組成物を用いて放熱成形体を成形し、さらに低温にてポストキュアを施すことで、脆化を伴うことなく、また充分に低分子シロキサン含有量を低減した放熱成形体が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、下記(A)~(D)を含有するものであることを特徴とする熱伝導性シリコーンゴム組成物である。
(A)平均重合度が3,000~10,000であり、ケイ素原子数3~10のジオルガノシクロポリシロキサンの合計含有量が500ppm以下であるオルガノポリシロキサン:100質量部
(B)平均重合度2~2,000の分子鎖両末端にのみアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:10~100質量部
(C)熱伝導性充填材:500~2,700質量部
(D)硬化剤:有効量
以下、本発明の熱伝導性シリコーンゴム組成物および放熱成形体について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明は低温硬化可能な熱伝導性シリコーンゴム組成物を提供する。
本発明の熱伝導性シリコーンゴム組成物は、後述する特定の(A)~(D)成分を含有するものであることを特徴とする。必要に応じて、これら以外の成分を更に含んでもよい。以下、これら成分について説明する。
[(A)平均重合度3,000~10,000のオルガノポリシロキサン]
(A)成分は、熱伝導性シリコーンゴム組成物の主剤となるものであり、下記式(3)で示される平均組成式を有するものが好ましい。
SiO(4-n)/2 (3)
上記式(1)において、Rは独立して炭素数1~8の1価炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基などが挙げられる。また、これらの基の炭素原子に直結した水素原子の一部又は全部を塩素、フッ素などのハロゲン原子で置換したものを用いてもよい。好ましくはメチル基、フェニル基、トリフロロプロピル基、ビニル基である。また、nは1.85~2.10の正数である。
オルガノポリシロキサンは直鎖状の分子構造を有することが好ましいが、分子中に一部分岐状の構造を有していてもよい。更にオルガノポリシロキサンは分子鎖末端をトリオルガノシリル基又は水酸基で封鎖されていることが好ましい。トリオルガノシリル基としては、トリメチルシリル基、ジメチルビニルシリル基、トリビニルシリル基、メチルフェニルビニルシリル基、メチルジフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジメチルヒドロキシシリル基等が例示される。
前記(A)成分の平均重合度は3,000~10,000であり、好ましくは5,000~10,000である。
なお、本明細書中で言及する平均重合度とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレンを標準物質とした数平均分子量から求めた平均重合度を指すものとする。
(A)成分においては、ケイ素原子数3~10のジオルガノシクロポリシロキサンの合計含有量が500ppm以下であり、さらに300ppm以下であることがより好ましい。ケイ素原子数3~10のジオルガノシクロポリシロキサンの合計含有量が500ppmを超えると、成形体からの低分子除去に高温ポストキュアが必要となり、得られる成形体が脆化する場合があるほか、経時で成形体から低分子シロキサンが揮発し、接点障害の原因となる場合がある。
なお、本明細書において、ケイ素原子数3~10のジオルガノシクロポリシロキサンの合計含有量は、測定対象をガスクロマトグラフィー分析により測定することで求めることができる。
[(B)平均重合度2~2,000の分子鎖両末端にのみアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン]
(B)成分は、熱伝導性シリコーンゴム組成物において、架橋反応に供される成分である。平均重合度が2~2,000であり、分子鎖両末端にのみアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンである。アルケニル基としては、炭素原子数2~8のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。中でもビニル基、アリル基等炭素原子数2~4の低級アルケニル基が好ましく、特に好ましくはビニル基である。この(B)成分のオルガノポリシロキサンは、1種単独でも、平均重合度が異なる2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記(B)成分の平均重合度は2~2,000であり、好ましくは10~2,000である。
前記(B)成分の配合量は、前記(A)成分100質量部に対して、10~100質量部が好ましく、30~70質量部がより好ましい。
(B)成分として具体的には、下記一般式(4)で表されるものが挙げられる。
Figure 0007577048000002
(式中、Rは独立に脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水素基であり、Xはアルケニル基であり、aは0~1998の数である。)
上記式中、Rの例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基などのアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基等のアラルキル基等の炭素原子数が1~10、特に炭素原子数が1~6のものが挙げられる。また、これらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部又は全部が、フッ素、塩素等のハロゲン原子で置換された基を用いてもよい。例えば、クロロメチル基、3-クロロプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロヘキシル基などである。これらの中でも好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基等の炭素原子数1~3のアルキル基、及びフェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基等のアリール基である。また、Rは全てが同一であっても、異なっていてもよい。
また、Xのアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等の炭素原子数2~8程度のものが挙げられる。中でもビニル基、アリル基等の低級アルケニル基が好ましく、特にはビニル基が好ましい。
一般式(4)中、aは0~1998の数であるが、10≦a≦1998を満たす数であることが好ましく、より好ましくは10≦a≦1,000を満足する数である。一般式(4)で表されるオルガノポリシロキサンは、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して10~100質量部、特に30~70質量部添加することが好ましい。
[(C)熱伝導性充填材]
(C)成分は、熱伝導性シリコーンゴム組成物おいて、熱伝導性を付与する充填材として用いられる成分である。前記(C)成分は、熱伝導性を有するものであればよく、さらに電気絶縁性を備えることが好ましい。特に限定されないが、例えば、アルミナ、シリカ、マグネシア、ベンガラ、ベリリア、チタニア、ジルコニア等の金属酸化物、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化硼素等の金属窒化物、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、人工ダイヤモンドあるいは炭化ケイ素等の一般に熱伝導性充填材とされる物質を用いることができる。
前記(C)成分の配合量は、前記(A)成分100質量部に対して、500~2,700質量部が好ましく、600~2,500質量部がより好ましい。
なお、これら熱伝導性充填材は、シラン系カップリング剤又はその部分加水分解物、アルキルアルコキシシラン又はその部分加水分解物、有機シラザン類、オルガノポリシロキサンオイル、加水分解性官能基含有オルガノポリシロキサン等により表面処理されたものであってもよい。これら処理は、熱伝導性充填材自体を予め処理しても、あるいは(A)成分や(B)成分のオルガノポリシロキサンと(C)熱伝導性充填材との混合時に処理を行ってもよい。
前記熱伝導性シリコーンゴム組成物において、熱伝導性充填材は特に
(1)平均粒径が5~60μm、好ましくは5μm以上50μm未満である粉末、および
(2)平均粒径が0.5~4μm、好ましくは0.5μm以上3μm未満である粉末
からなり、(1)成分と(2)成分の比が(1):(2)=9:1~4:6であることが好ましく、さらに8:2~5:5であることがより好ましい。(1)成分と(2)成分の比がこの範囲にあると、熱伝導性充填材を効果的にシリコーン中に分散充填することができ、熱伝導性シリコーンゴム組成物の可塑度を作業性が良好な範囲に収めることができる。また、放熱成形体の表面をより滑らかにすることができる。
上記平均粒径は、通常、レーザー光回折による粒度分布測定における累積体積平均径D50(又はメジアン径)等として求めることができるが、具体的には、マイクロトラック・ベル(株)製の粒子径分布測定装置MT3000IIにより測定した体積基準の累積50%粒子径(D50)の値である。
[(D)硬化剤]
(D)成分は、熱伝導性シリコーンゴム組成物を硬化するために必要な成分である。前記硬化剤は組成物の架橋反応の機構により適宜選択される。
硬化を付加反応によって行う場合には、硬化剤(D)としてオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用い、白金系触媒の存在下で反応が行われる。過酸化物による硬化の場合には、硬化剤(D)として有機過酸化物が使用される。
ここで、組成物を付加反応(ヒドロシリル化反応)により硬化する場合には、この硬化剤は、1分子中に平均2個以上のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金系触媒からなるものが配合される。
このオルガノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子に結合している基としては、直鎖状アルキル基、分岐鎖状アルキル基、環状アルキル基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン化アルキル基が例示され、好ましくはアルキル基、アリール基であり、特に好ましくはメチル基、フェニル基である。また、このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの25℃における動粘度は特に限定されないが、好ましくは5~300mm/sの範囲内であり、特に好ましくは10~200mm/sの範囲内である。
なお、本発明において動粘度は、JIS Z8803:2011記載のキャノン-フェンスケ粘度計を用いて25℃で測定した時の値を指す。
このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は限定されず、例えば、直鎖状、分岐鎖状、一部分岐を有する直鎖状、環状、樹枝状(デンドリマー状)が挙げられる。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、例えば、これらの分子構造を有する単一重合体、これらの分子構造からなる共重合体、またはこれらの混合物であってもよい。
このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサンコポリマー、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサンコポリマー、式:(CHSiO1/2で表されるシロキサン単位と式:(CHHSiO1/2で表されるシロキサン単位と式:SiO4/2で表されるシロキサン単位からなるオルガノシロキサンコポリマー、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
熱伝導性シリコーンゴム組成物において、このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの含有量は、本組成物の硬化に必要な量(有効量)であり、具体的には、熱伝導性シリコーンゴム組成物中のケイ素原子結合アルケニル基1モルに対して、本成分中のケイ素原子結合水素原子が0.8~10モルの範囲内となる量であることが好ましく、さらに1~8モルの範囲内となる量であることが好ましく、特には1.2~5モルの範囲内となる量であることが好ましい。本成分の含有量が上記範囲の下限以上であれば、硬化が充分となって充分なシート強度が得られ、またオイルブリードを抑制でき、上記範囲の上限以下であれば、シートが脆化したり、発泡が発生したりすることもない。
また、白金系触媒は、本組成物の硬化を促進するための触媒であり、例えば、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金のオレフィン錯体、白金のアルケニルシロキサン錯体、白金のカルボニル錯体等が挙げられる。
また、本組成物が有機過酸化物によるフリーラジカル反応により硬化する場合には、硬化剤は有機過酸化物である。有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジ(p-メチルベンゾイル)パーオキサイド、ジ(o-メチルベンゾイル)パーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシベンゾエートが挙げられる。
この有機過酸化物の含有量は、本組成物の硬化に必要な量(有効量)であり、具体的には、有機ケイ素化合物成分100質量部に対して0.5~20質量部となる量であることが好ましく、特に1~10質量部となる量であることが好ましい。本成分の含有量が上記範囲の下限以上であれば、硬化が充分となって充分なシート強度が得られ、またオイルブリードを抑制でき、上記範囲の上限以下であれば、シートが脆化したり、発泡が発生したりすることもない。
[(E)成分]
本発明にかかる熱伝導性シリコーンゴム組成物は、有機ケイ素化合物成分として、下記に述べる(E)成分をさらに含むことができる。
(E)成分は、下記(E1)および(E2)成分のうちから選択される1つ以上である。(E)成分は、例えば非球状の熱伝導性充填材(C)の濡れ性を改善して有機ケイ素化合物成分への上記熱伝導性充填材の充填を容易にし、従って、上記熱伝導性充填材の充填量を高めることができる。
((E1)成分)
(E1)成分は、下記式(1)で表されるアルコキシシランである。
Si(OR4-b-c (1)
(式中、Rは独立して炭素原子数6~15のアルキル基であり、Rは独立して炭素原子数1~5のアルキル基であり、Rは独立して炭素原子数1~4のアルキル基であり、bは1~3の整数であり、cは0、1又は2であり、但しb+cは1~3である。)
上記式(1)において、Rで表されるアルキル基としては、例えば、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基およびテトラデシル基等が挙げられる。このRで表されるアルキル基の炭素原子数が6~15であることにより、例えば非球状の熱伝導性充填材(C)の濡れ性が充分向上して熱伝導性シリコーンゴム組成物への該熱伝導性充填材の充填が容易になり、また、上記組成物の低温特性が良好なものとなる。
で表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。特に、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素原子数1~3アルキル基が好ましい。
で表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素原子数1~4のアルキル基が挙げられる。
bは1~3の整数であり、cは0、1又は2である。但しb+cは1~3である。
((E2)成分)
(E2)成分は、下記式(2)で表される、分子鎖片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンである。
Figure 0007577048000003
(式中、Rは独立して炭素原子数1~4のアルキル基であり、dは5~100の整数である。)
で表されるアルキル基としては、上記式(1)中のRで表されるアルキル基と同様のものが挙げられる。
dは5~100の整数であり、好ましくは10~50の整数である。
(E)成分を配合する場合の配合量は、有機ケイ素化合物成分の合計量中、0.01~30質量%であるのが好ましく、より好ましくは1~20質量%である。上記量が上記下限以上であれば、非球状の熱伝導性充填材の有機ケイ素化合物成分への充填が容易になる。上記量が上記上限以下であれば、得られる硬化物の強度が充分になる。
[(F)成分]
本発明にかかる熱伝導性シリコーンゴム組成物には、有機ケイ素化合物成分として、さらに下記(F)成分を含んでいてもよい。(F)成分は可塑剤であり、下記式(5)で表されるジメチルシロキサンである。
Figure 0007577048000004
(式中、eは5~500の整数、好ましくは50~400の整数である。)
(F)成分を配合する場合の配合量は、有機ケイ素化合物成分の合計量中、0.5~20質量%であるのが好ましく、より好ましくは1~15質量%である。上記量が上記下限以上であれば、シートの硬度が高くなって脆くなることはない。上記量が上記上限以下であれば、充分なシート強度が得られ、またオイルブリードが抑制される。
[その他の成分]
本発明の熱伝導性シリコーンゴム組成物には、必要に応じて、更に他の成分を配合してもよい。例えば、後述するような補強性シリカ、シリコーンオイル、シリコーンウェッター、難燃剤、付加反応制御剤、着色剤、耐熱性向上剤、および内添離型剤等の任意成分を配合することができる。
[熱伝導性シリコーンゴム組成物の調製]
上記熱伝導性シリコーンゴム組成物は、以下のようにして調製され得る。(A)、(B)、(C)成分および配合する場合は(E)、(F)成分等とともに、ニーダー、バンバリーミキサー等の混合機を用いて、必要に応じ100℃以上の温度に加熱しながら混練りする。この混練り工程で、所望により、フュームドシリカおよび沈降性シリカ等の補強性シリカ;シリコーンオイル、シリコーンウェッター等;白金、酸化チタンおよびベンゾトリアゾール等の難燃剤等を添加してもよい。混練り工程で得られた均一混合物を、室温に冷却した後、ストレーナー等を通して濾過し、次いで、2本ロール、ニーダー、バンバリーミキサー等を用いて、前記混合物に所要量の硬化剤(D)を添加して、再度、混練りする。この再度の混練り工程において、所望により、1-エチニル-1-シクロヘキサノール等のアセチレン化合物系付加反応制御剤、有機顔料や無機顔料等の着色剤、酸化鉄や酸化セリウム等の耐熱性向上剤、および内添離型剤等を添加してもよい。
上記熱伝導性シリコーンゴム組成物の硬化条件としては、例えば、付加反応による硬化の場合には、80~180℃、特に100~160℃にて30秒間~20分間、特に1分間~10分間とすることが好ましく、有機過酸化物による硬化の場合には、100~180℃、特に110~170℃にて30秒間~20分間、特に1分間~10分間とすることが好ましい。さらに、必要に応じて100~170℃にてポストキュアを行うことが好ましい。ポストキュア温度が高すぎると成形物の伸びが低下し脆化する可能性がある。
このように、本発明の熱伝導性シリコーンゴム組成物は、付加反応による硬化でも、有機過酸化物による硬化でも、180℃以下の低温で硬化できるうえ、低分子シロキサンを高温で除去する必要もないため、接点障害を防止するのに充分な低分子シロキサン除去効果を有すると共に、高熱伝導かつ強度に優れた硬化物(成型体、特に放熱成形体)が得られる。
上記熱伝導性シリコーンゴム組成物の可塑度は100~800であることが好ましい。可塑度が上記範囲内であれば、組成物がべたつき、ロール作業等での取り扱いが困難になることはなく、組成物の混練が容易になる。なお、可塑度は株式会社上島製作所製の自動ウィリアムプラストメータVR-6155を用いてJIS K6249:2003に準拠した方法により測定できる。
上記熱伝導性シリコーンゴム組成物の硬化物は熱伝導率が1.5W/m・K以上、より好ましくは1.8W/mK以上、さらに好ましくは2.0/mK以上である。なお、熱伝導率は、京都電子工業株式会社製のTPS-2500Sを用いたホットディスク法(ISO 22007-2準拠)で測定できる。
上記熱伝導性シリコーンゴム組成物の硬化物のJIS K6253-3:2012に記載のタイプAデュロメータ硬さは60~96の範囲、より好ましくは70~93である。硬度が60以上であれば、取扱い時に硬化物層表面に傷が付きにくく、成形の際、硬化物の表面同士が融着したり、変形したりすることもない。一方、硬度が96以下であれば、柔軟性に優れ、成形物を取り扱う際に割れが発生することもない。
上記熱伝導性シリコーンゴム組成物の硬化物の厚さが0.45mmのときの耐電圧は、4.5kV以上である。耐電圧が4.5kV以上であれば、電子部品に成形物を実装した際に、高電圧下にシートの絶縁破壊が発生することはない。上記耐電圧は硬化物の厚さにほぼ比例する。なお、耐電圧はJIS C2110-1:2016に準拠した方法で測定できる。
上記熱伝導性シリコーンゴム組成物の硬化物は、150℃でポストキュアを1時間行った後のケイ素原子数3~10のジオルガノシクロポリシロキサンの含有量が100ppm以下、より好ましくは50ppm以下である。ケイ素原子数3~10のジオルガノシクロポリシロキサンの含有量が100ppm以下であれば、経時で低分子シロキサンが揮発することによる接点障害の発生を防止できる。
以上のように、本発明の熱伝導性シリコーンゴム組成物は、低分子シロキサン量を抑えることにより、フィラー高充填系であっても低温で硬化することができるため、成型時の寸法安定性が良好な成型品を与えることができる。このため、上記組成物は、発熱性電子部品用カバー等の放熱成形体の製造に好適である。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
なお、平均重合度は、GPCによるポリスチレンを標準物質とした数平均分子量から求めた。平均粒径は、レーザー光回折による粒度分布測定における累積体積平均径D50であり、マイクロトラック・ベル(株)製の粒子径分布測定装置MT3000IIにより測定した。
[熱伝導性シリコーンゴム組成物の調製]
(1)下記に示す(A)~(C)成分、及び任意成分である(E)及び(F)成分を5Lの熱処理用ニーダー(井上製作所製)内に投入し、25~40℃で30分間混合した。その後、ニーダー内を加熱し組成物の温度が170℃になったことを確認した後、加熱撹拌を更に2時間おこなった。
(A)成分:
(A-1)平均重合度8,000の、ジメチルビニル基で両末端封止したジメチルポリシロキサン;ケイ素原子数3~10のジオルガノシクロポリシロキサンの合計含有量;100ppm
(A-2)平均重合度8,000の、ジメチルビニル基で両末端封止したジメチルポリシロキサン;ケイ素原子数3~10のジオルガノシクロポリシロキサンの合計含有量;4700ppm
なお、上記ケイ素原子数3~10のジオルガノシクロポリシロキサンの合計含有量は、後述するガスクロマトグラフィー分析により測定した。
(B)成分:
平均重合度1,000の、ジメチルビニル基で両末端封止したジメチルポリシロキサン
(C)熱伝導性充填材:
(C-1)平均粒径:1μm:破砕状アルミナ
(C-2)平均粒径:1μm:球状アルミナ
(C-3)平均粒径:10μm:球状アルミナ
(C-4)平均粒径:45μm:球状アルミナ
(C-5)平均粒径:9.3μm:破砕状水酸化アルミニウム
(C-6)平均粒径:1.3μm:破砕状水酸化アルミニウム
(E)成分:下記式(6)で示される、平均重合度が30であり、片末端がトリメトキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン
Figure 0007577048000005
(F)成分:下記式(7)で示されるジメチルポリシロキサン
Figure 0007577048000006
(式中、f=300)
(2)加熱攪拌後に、室温(25℃)付近まで冷却し、混練したコンパウンドを取り出した。さらに、二本ロール(ダイシン機械(株))を用いて、前記コンパウンドに硬化剤として下記(D)を混練して熱伝導性シリコーンゴム組成物とした。
(D)成分:下記式(8)で表される有機過酸化物
Figure 0007577048000007
[可塑度測定]
得られた熱伝導性シリコーンゴム組成物の可塑度を、株式会社上島製作所製の自動ウィリアムプラストメータVR-6155を用いてJIS K6249:2003に準拠した方法により測定した。結果を表1に示す。
[熱伝導率測定]
得られた熱伝導性シリコーンゴム組成物を、60mm×60mm×6mmの金型を用い、硬化後の厚さが6mmになるように圧力を調整し、高圧プレス機(庄司鉄工(株)製)を用いて165℃、100kgf/cmで10分間プレスキュアし、6mm厚のシートを作製した。さらに、150℃/1時間もしくは200℃/1時間の二次加硫をおこなった後、室温まで冷却した。作製した6mm厚のシートを2枚使用し、2枚のシートの間にプローブを挟んで、ホットディスク法(ISO 22007-2準拠)により25℃における熱伝導率を測定した。結果を表1に示す。
[硬さ]
得られた熱伝導性シリコーンゴム組成物を、60mm×60mm×6mmの金型を用い、硬化後の厚さが6mmになるように圧力を調整し、高圧プレス機(庄司鉄工(株)製)を用いて165℃、100kgf/cmで10分間プレスキュアし、6mm厚のシートを作製した。さらに、150℃/1時間もしくは200℃/1時間の二次加硫をおこなった後、室温まで冷却した。作製した6mm厚のシートを2枚重ねたものを試験片としてデュロメータA硬度計を用いて硬さを測定した。結果を表1に示す。
[耐電圧]
得られた熱伝導性シリコーンゴム組成物を、100mm×100mm×0.45mmの金型を用い、硬化後の厚さが0.45mmになるように圧力を調整し、高圧プレス機(庄司鉄工(株)製)を用いて165℃、100kgf/cmで10分間プレスキュアし、0.45mm厚のシートを作製した。さらに、150℃/1時間もしくは200℃/1時間の二次加硫をおこなった後、室温まで冷却した。作製した0.45mm厚のシートを用いて、JIS C2110-1:2016に準拠して気中耐電圧を測定した。結果を表1に示す。
[低分子シロキサン含有量]
得られた熱伝導性シリコーンゴム組成物を、100mm×100mm×0.45mmの金型を用い、硬化後の厚さが0.45mmになるように圧力を調整し、高圧プレス機(庄司鉄工(株)製)を用いて165℃、100kgf/cmで10分間プレスキュアし、0.45mm厚のシートを作製した。さらに、150℃/1時間もしくは200℃/1時間の二次加硫(ポストキュア)をおこなった後、室温まで冷却した。このシートの細片を採取し、アセトンに浸漬して低分子シロキサンを抽出し、ケイ素原子数3~10のジオルガノシクロポリシロキサンの合計含有量(質量ppm)をガスクロマトグラフィー分析により測定した。結果を表1に示す。
[強度]
得られた熱伝導性シリコーンゴム組成物を、100mm×100mm×2mmの金型を用い、硬化後の厚さが2mmになるように圧力を調整し、高圧プレス機(庄司鉄工(株)製)を用いて165℃、100kgf/cmで10分間プレスキュアし、2mm厚のシートを作製した。さらに、150℃/1時間もしくは200℃/1時間の二次加硫をおこなった後、室温まで冷却した。作製した2mm厚のシートを用いて、JIS K6249:2003に準拠して引張強さ、切断時伸び、引裂強さを測定した。結果を表1に示す。
[発熱性電子部品用カバーの成形]
混錬後の熱伝導性シリコーンゴム組成物をピストン、ポット、中型、下型からなるトランスファー成形機((株)ピーアールシー製)を用い165℃、100kgf/cmで10分間加熱プレスすることで成形した。成形物を脱型後150℃/1時間の二次加硫をおこない、発熱性電子部品用カバーを作製した。発熱性電子部品用カバーの形状を図1に示す。なお、図中に寸法(単位mm)をあわせて示す。
[成形物の装着時耐割れ性]
15mm×4.5mm×高さ20mmの電極((株)セーフ製)に実施例1~3および比較例2,3で作製した発熱性電子部品用カバーを装着し、4.5kVの電圧を10秒間印加し、リーク電流の有無を測定した。装着時に割れが発生するとリーク電流が発生する。30個の測定を行い、30個中の割れの発生した個数を表1に示す
Figure 0007577048000008
表1に示すように、実施例1~3では成形体の強度、装着時耐割れ性が良好であり、低分子シロキサン含有量も低かった。比較例1では熱伝導性充填材の配合量が多すぎたため、熱伝導性シリコーンゴム組成物が得られなかった。比較例2ではポストキュア(150℃で1時間)後でも低分子シロキサンを所望の量まで減量することができず、引張強さに劣るものであった。一方で、比較例3においては、低分子シロキサンを原因とする接点障害を防止するための高温ポストキュア(200℃で1時間)によりシートの脆化が発生し、成形物の装着取り扱い時に切れ、割れが発生したため、リーク電流が発生した。つまり、比較例2、3では低分子シロキサンを原因とする接点障害を防止できない。
このように、本発明の熱伝導性シリコーンゴム組成物は、低温で硬化可能であり、低温でのポストキュア工程を施した場合でも充分に低分子シロキサン含有量を小さくすることが可能である。このため、本発明の熱伝導性シリコーンゴム組成物は、ポストキュア工程を行わない、もしくは低温でのポストキュアでも充分な低分子シロキサン除去効果を得られ、高熱伝導かつ強度に優れた硬化物(成型体)を与えることができる。
また、本組成物を用いて成形した硬化物からなる放熱成形体は、高温ポストキュアによる脆化を抑制することが可能である。そして、得られた放熱成形体は、熱伝導性、強度、絶縁性に優れ、低分子シロキサン含有量が少ないため、電子部品への実装が容易であるうえ、接点障害を防止できる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (8)

  1. (A)平均重合度が3,000~10,000であり、ケイ素原子数3~10のジオルガノシクロポリシロキサンの合計含有量が500ppm以下であるオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)平均重合度2~2,000の分子鎖両末端にのみアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:10~100質量部、
    (C)熱伝導性充填材:500~2,700質量部、及び
    (D)硬化剤:有効量
    を含有するものであることを特徴とする熱伝導性シリコーンゴム組成物。
  2. さらに
    (E)(E1)下記式(1):
    Si(OR4-b-c (1)
    (式中、Rは独立して炭素原子数6~15のアルキル基であり、Rは独立して炭素原子数1~5のアルキル基であり、Rは独立して炭素原子数1~4のアルキル基であり、bは1~3の整数であり、cは0、1又は2であり、但しb+cは1~3である。)
    で表されるアルコキシシラン、および
    (E2)下記式(2):
    Figure 0007577048000009
    (式中、Rは独立して炭素原子数1~4のアルキル基であり、dは5~100の整数である。)
    で表される片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン
    のうちから選択される1つ以上を、有機ケイ素化合物成分の合計量中、0.01~30質量%含むものであることを特徴とする請求項1に記載の熱伝導性シリコーンゴム組成物。
  3. 前記熱伝導性シリコーンゴム組成物のJIS K6249:2003に準拠した方法により測定した可塑度が100~800であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱伝導性シリコーンゴム組成物。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の熱伝導性シリコーンゴム組成物を硬化してなる硬化物。
  5. 請求項4に記載の硬化物からなる放熱成形体であって、前記硬化物の熱伝導率が1.5W/m・K以上であることを特徴とする放熱成形体。
  6. 請求項5に記載の放熱成形体であって、前記硬化物のJIS K6253-3:2012に記載のタイプAデュロメータ硬さが60~96の範囲であることを特徴とする放熱成形体。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の放熱成形体であって、前記硬化物の厚さが0.45mmのときの耐電圧が、4.5kV以上であることを特徴とする放熱成形体。
  8. 請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の放熱成形体であって、150℃でポストキュアを1時間行った後のケイ素原子数3~10のジオルガノシクロポリシロキサンの含有量が100ppm以下であることを特徴とする放熱成形体。
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