JP7567081B1 - 水性インキ組成物、水性インキ、積層体、ラベル、及び包装体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】酸価が40mgKOH/g未満であるアクリルエマルジョン樹脂(A)と、酸価が40mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であるアクリルエマルジョン樹脂(B)と、酸化チタン及び沈降性硫酸バリウムのいずれか一方又は両方と、を含有する水性インキ組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、基材密着性、耐摩耗性、耐水摩耗性、耐熱性、耐スクラッチ性等の塗膜物性に優れる塗膜が得られる水性インキ組成物を提供することを課題とする。また、粘度安定性に優れ、酸化チタン、沈降性硫酸バリウム等の顔料の分散性に優れる水性インキ組成物を提供することも課題とする。併せて、前記水性インキ組成物を含む水性インキ、前記水性インキを用いて形成された印刷層を有する積層体、並びに前記積層体を含むラベル及び包装体を提供することも課題とする。
[1] アクリルエマルジョン樹脂(A)と、アクリルエマルジョン樹脂(B)と、酸化チタン及び沈降性硫酸バリウムのいずれか一方又は両方と、を含有する水性インキ組成物であって、前記アクリルエマルジョン樹脂(A)の酸価が40mgKOH/g未満であり、前記アクリルエマルジョン樹脂(B)の酸価が40mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であり、前記水性インキ組成物の固形分の総質量に対する、前記アクリルエマルジョン樹脂(A)及び前記アクリルエマルジョン樹脂(B)の固形分の合計含有量が15~40質量%であり、前記アクリルエマルジョン樹脂(A)の固形分と及び前記アクリルエマルジョン樹脂(B)の固形分の質量比がアクリルエマルジョン樹脂(A):アクリルエマルジョン樹脂(B)=1:1.0~1:40である、水性インキ組成物。
[2] 前記アクリルエマルジョン樹脂(A)のガラス転移温度が-20~60℃であり、前記アクリルエマルジョン樹脂(B)のガラス転移温度が-20~60℃である、[1]に記載の水性インキ組成物。
[3] 硬化剤とともに使用されるための[1]又は[2]に記載の水性インキ組成物。
[4] さらに樹脂ビーズを含有する[1]~[3]のいずれかに記載の水性インキ組成物。
[5] 前記樹脂ビーズの平均粒径が0.5~8μmである、[4]に記載の水性インキ組成物。
[6] さらにシリコーン系樹脂を含有する[1]~[5]のいずれかに記載の水性インキ組成物。
[7] 前記シリコーン系樹脂がアミン変性シリコーン及びシリコーン変性アクリル、ポリエーテル変性シリコーンからなる群から選択される少なくとも一種である、[6]に記載の水性インキ組成物。
[8] [1]~[7]のいずれかに記載の水性インキ組成物を含む、水性インキ。
[9] プラスチック基材又は紙基材用である、[8]に記載の水性インキ。
[10] 基材と、前記基材の少なくとも一方の面上に、[8]又は[9]に記載の水性インキを用いて形成された印刷層と、を有し、前記基材は、プラスチック基材又は紙基材用である、積層体。
[11] [10]に記載の積層体を含む、ラベル。
[12] [10]に記載の積層体を含む、包装体。
本発明において、水性インキ組成物(水性インキ)における「水性」とは、媒体として水を含むことを意味する。
アクリルエマルジョン樹脂は、水分散性アクリル樹脂の一種である。
「固形分」とは、水性インキ組成物(水性インキ)に含まれる成分のうち、水や有機溶剤等の揮発する媒体を除いた成分を指し、最終的に印刷層を形成することになる成分であり、具体的にはJIS K 5601-1-2:2008に準拠して測定したものである。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」の総称である。「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の総称である。「(メタ)アクリロイルオキシ基」とは、「アクリロイルオキシ基」及び「メタクリロイルオキシ基」の総称である。
アクリルエマルジョン樹脂の重量平均分子量は、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定される。
アクリルエマルジョン樹脂のガラス転移温度は、JIS K 7121:2012に準拠し、以下のようにして測定される。示差走査熱量計を用い、アクリルエマルジョン樹脂10mgを-100℃から160℃まで、20℃/分の条件で昇温させて得られる曲線(DSC曲線)におけるベースラインと吸熱カーブの接線との交点からガラス転移温度を求める。
アクリルエマルジョン樹脂の酸価は、試料固形分1g当たりのカルボキシ基等の酸基を中和するのに必要な水酸化カリウムの量をミリグラム数で表したものであり、JIS K 5601-2-1:1999に準拠して測定される。
本発明の一実施形態に係る水性インキ組成物は、以下に示すアクリルエマルジョン樹脂(A)と、アクリルエマルジョン樹脂(B)と、酸化チタン及び沈降性硫酸バリウムのいずれか一方又は両方と、を含有する。
水性インキ組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、必要に応じてアクリルエマルジョン樹脂(A)、アクリルエマルジョン樹脂(B)、酸化チタン、及び沈降性硫酸バリウム以外の成分(任意成分)をさらに含有してもよい。例えば、水性インキ組成物は、典型的には、さらに水性媒体を含む。
アクリルエマルジョン樹脂は、水分散性アクリル樹脂の一種であり、例えばコア-シェル構造を有するエマルジョン型の樹脂である。アクリルエマルジョン樹脂のコア部は、比較的高分子量の疎水性アクリル樹脂からなり、シェル部は、比較的低分子量の親水性アクリル樹脂からなる。コア部とシェル部は、架橋剤により結合されていてもよい。
アクリルエマルジョン樹脂としては、例えば(メタ)アクリレートの単独重合体、2種以上の(メタ)アクリレートの共重合体、(メタ)アクリレートと(メタ)アクリレート以外の単量体との共重合体が挙げられる。
アクリルエマルジョン樹脂を構成する全ての単量体単位の総質量に対する(メタ)アクリレート単位の割合は、10~100質量%が好ましく、20~100質量%がより好ましい。アクリルエマルジョン樹脂が酸価を有する場合、アクリルエマルジョン樹脂を構成する全ての単量体単位の総質量に対する(メタ)アクリレート単位の割合は、100質量%未満となる。
これらの(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらの単量体は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
アクリルエマルジョン樹脂(A)は、酸価が40mgKOH/g未満の低酸価のアクリルエマルジョン樹脂である。アクリルエマルジョン樹脂(A)の酸価は、36mgKOH/g以下が好ましく、耐熱性、耐摩耗性、耐水摩耗性の観点から32mgKOH/g以下がより好ましい。一実施形態においては、アクリルエマルジョン樹脂(A)は酸価を有しなくてもよい(酸価が0mgKOH/gでもよい)。アクリルエマルジョン樹脂(A)の酸価は、5mgKOH/g以上が好ましく、10mgKOH/g以上がより好ましく、アクリルエマルジョン樹脂(B)との相溶性、耐摩耗性、耐水摩耗性の観点から20mgKOH/g以上がさらに好ましい。
酸価が前記上限値未満であると、顔料分散性、基材密着性、耐水摩耗性、耐スクラッチ性、耐熱性が向上しやすい。酸価が前記下限値以上であると、アクリルエマルジョン樹脂(B)との相溶性が向上しやすい。アクリルエマルジョン樹脂(A)の酸価が40mgKOH/g以上であると、耐スクラッチ性、密着性、耐水摩耗性が劣る。
Tgが前記下限値以上であると、耐摩耗性、耐水摩耗性が向上しやすい。Tgが前記上限値以下であると、耐摩耗性、耐水摩耗性が向上しやすい。
Mwが前記下限値以上であると、耐熱性が向上しやすい。Mwが前記上限値以下であると、顔料分散性が向上しやすい。
アクリルエマルジョン樹脂(B)は、酸価が40~250mgKOH/gの高酸価のアクリルエマルジョン樹脂である。アクリルエマルジョン樹脂(B)の酸価は、40~180mgKOH/gが好ましく、45~150mgKOH/gがより好ましく、耐摩耗性、耐水摩耗性、耐熱性向上の観点から51~85mgKOH/gがさらに好ましい。
酸価が前記下限値以上であると、耐摩耗性、耐水摩耗性、耐熱性、耐スクラッチ性、基材密着性が向上しやすい。酸価が前記上限値以下であると、基材密着性、耐水摩耗性が向上しやすい。
アクリルエマルジョン樹脂(B)の酸価が40mgKOH/g未満であると、基材密着性が劣り、250mgKOH/g超であると耐水摩耗性が劣る。
Tgが前記下限値以上であると、耐スクラッチ性が向上しやすい。Tgが前記上限値以下であると、基材密着性が向上しやすい。
重合方法としては特に限定されないが、例えば公知のラジカル重合開始剤の存在下で、単量体成分を溶液重合法、塊状重合法、乳化重合法等で重合する方法が挙げられる。中でも乳化重合法が好ましい。乳化重合とは、水媒体中で、乳化剤の存在下、単量体成分を重合する方法である。アクリルエマルジョン樹脂は、コア部とシェル部をそれぞれ製造した後に複合化して製造してもよい。また、多段階の乳化重合により製造してもよい。アクリルエマルジョン樹脂は自己架橋型であってもよい。
アクリルエマルジョン樹脂(A)の市販品としては、例えば星光PMC社製の製品名「ハイロス-X-KE-1148」、「ハイロス-X-J-140A」;Covestro Coating Resins社製の製品名「ネオクリルXK-110」、「ネオクリルA-662」、「ネオクリルXK-12」が挙げられる。これらアクリルエマルジョン樹脂(A)は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
アクリルエマルジョン樹脂(B)の市販品としては、例えば星光PMC社製の製品名「ハイロス-X-ME-2039」、「ハイロス-X-PE-2109」、「ハイロス-X-PE-1126」;BASFジャパン社製の製品名「ジョンクリルPDX-7734」、「ジョンクリルPDX-7158」、「ジョンクリルPDX-7630A」;Covestro Coating Resins社製の製品名「ネオクリルXK-110」、「ネオクリルA-662」、「ネオクリルXK-12」が挙げられる。これらアクリルエマルジョン樹脂(B)は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
酸化チタンとしては特に制限されないが、ルチル型の結晶構造を有する酸化チタンが好ましい。酸化チタンは、少なくともシリカ及びアルミナの少なくとも一方で表面処理されていることが好ましい。すなわち、表面に、シリカ及びアルミナの少なくとも一方で表面処理されて形成される処理層を有することが好ましい。処理層を有することで印刷適性が向上する。
酸化チタンは、その他の金属、酸化物により処理されていてもよい。その他の金属としては、例えばSi、Al、Zn、Zr等の元素からなる金属単体;Al、Zn等の酸化物などが挙げられる。
なお、酸化チタンの「処理された」とは、酸化チタン粒子の表面を被覆されている状態をいう。
酸化チタンの吸油量は、JIS K 5101-13-1:2004に準拠して求められる。
酸化チタンの平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)の観察画像から一次粒子の大きさを直接計測する方法で求められる。具体的には、無作為に選んだ100個の一次粒子について、それぞれの粒子径を測定し、これらの粒子径を平均することによって、酸化チタンの平均粒子径を求める。
これらの酸化チタンは1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
沈降性硫酸バリウムとしては、本分野で公知の沈降性硫酸バリウムを使用することができる。沈降性硫酸バリウムの平均粒子径は、0.01~1μmが好ましい。沈降性硫酸バリウムの平均粒子径は、レーザー回折・光散乱法によって測定される体積基準の累積50%粒子径である。
任意成分としては、例えば水性媒体、樹脂ビーズ、シリコーン系樹脂、添加剤等が挙げられる。
水性媒体としては、例えば水;水と有機溶剤との混合溶剤が挙げられる。
混合溶剤における有機溶剤としては、水に可溶であれば特に制限されないが、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール等のアルコール系溶剤;アセトン等のケトン系溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤などが挙げられる。これらの有機溶剤は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
樹脂ビーズは、得られる塗膜の耐摩耗性、耐水摩耗性、耐スクラッチ性向上のために用いられる。
樹脂ビーズの樹脂の種類の例としては、アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂が挙げられ、アクリル樹脂が好ましい。
樹脂ビーズの平均粒径は、0.5~8μmが好ましく、0.5~5μmがより好ましく、耐スクラッチ性の観点から0.5~2μmがさらに好ましい。樹脂ビーズの平均粒径が前記範囲内であると、版調転移がより良好になるとともに、インキ安定性を向上させることができる。樹脂ビーズの平均粒径は、レーザー回折・光散乱法によって測定される体積基準の累積50%粒子径である。
シリコーン系樹脂は、得られる塗膜の耐水摩耗性、耐熱性向上のために用いられる。
シリコーン系樹脂は、シロキサン結合を有する化合物である。
ポリオルガノシロキサンは、一部が有機基で変性されていてもよいし、変性されていなくてもよい。また、水性媒体への溶解性や分散性が高まるため好ましい。ポリオルガノシロキサンは、反応性であってもよいし、非反応性であってもよいが、後述の硬化剤を併用する際には反応性である方が好ましい。
なお、本明細書においては、ポリオルガノシロキサンの一部が有機基で変性したものを特に「変性ポリオルガノシロキサン」ともいう。
シリコーン系樹脂が有する有機基は、1種でもよいし、2種以上でもよい。
これらのシリコーン系樹脂は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
シリコーン系樹脂は、アクリル樹脂骨格に共重合したものであってもよい。その場合、アクリルエマルジョン樹脂(A)及びアクリルエマルジョン樹脂(B)との相溶性が高まる。
添加剤としては、例えばワックス、増粘剤、沈降防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、粘弾性調整剤、消泡剤、滑剤、分散剤、安定剤、pH調整剤、界面活性剤が挙げられる。
これらの添加剤は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
なお、水性インキ組成物は酸化チタン及び沈降性硫酸バリウム以外の顔料等の着色剤を実質的に含まないことが好ましい。
ここで、「実質的に含まない」とは、意図せずして含有するものを除き、積極的に着色剤を配合しないことを意味する。
これらのワックスは1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
増粘剤としては、例えばウレタン系増粘剤、ポリアクリル系増粘剤、ポリアマイド系増粘剤、セルロース系増粘剤、ベントナイト等の粘土鉱物等の増粘剤が挙げられる。これらの中でも、ウレタン系増粘剤がより好ましい。
ウレタン系増粘剤はいわゆる会合型の増粘剤であり、水性媒体中において、ウレタン結合同士が会合することにより、効果的に増粘作用を示す。ウレタン系増粘剤(ウレタン会合型増粘剤)としては、例えば、分子中にウレタン結合とポリエーテル鎖を有し、末端に疎水基を有する化合物が挙げられる。
市販品のウレタン系増粘剤としては、サンノプコ社製の商品名「SNシックナー612」、「SNシックナー621N」、「SNシックナー625N」、「SNシックナー627N」、「SNシックナー660T」などが挙げられる。
これらの増粘剤は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
消泡剤としては、シリコーン及び疎水性微粒子の混合物が挙げられる。
市販のシリコーン及び疎水性微粒子の混合物としては、BYK社製の商品名「BYK-011」、「BYK-012」、「BYK-014」、「BYK-015」、「BYK-017」、「BYK-018」、「BYK-019」、「BYK-021」、「BYK-022」、「BYK-023」、「BYK-024」、「BYK-025」、「BYK-028」、「BYK-038」、「BYK-039」、「BYK-044」、「BYK-093」、「BYK-094」、「BYK-1610」、「BYK-1611」、「BYK-1615」、「BYK-1617」、「BYK-1640」、「BYK-1650」、「BYK-1710」、「BYK-1711」、「BYK-1719」、「BYK-1723」、「BYK-1724」、「BYK-1730」、「BYK-1740」、「BYK-1770」、「BYK-1780」、「BYK-1781」、「BYK-1785」、「BYK-1786」、「BYK-1798」;サンノプコ社製の商品名「SNデフォーマー121N」、「SNデフォーマー1311」、「SNデフォーマー1312」、「SNデフォーマー1313」、「SNデフォーマー1314」、「SNデフォーマー1315」、「SNデフォーマー1316」、「SNデフォーマー154」、「SNデフォーマー154S」、「SNデフォーマー180」、「SNデフォーマー265」、「SNデフォーマー317」、「SNデフォーマー380」、「SNデフォーマー381」、「SNデフォーマー391」、「SNデフォーマー393」、「SNデフォーマー395」、「SNデフォーマー399」、「SNデフォーマー5016」、「SNデフォーマー5016」、「ノプコDF-122-NS」、「ノプタム3590」、「ノプタム6030PC」、「ノプタム777-F」、「ノプタム8000PC」、「ノプタム8034-F」、「ノプタム8034-LF」などが挙げられる。
これらの消泡剤は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
分散剤としては、酸化チタン及び沈降性硫酸バリウムに対する親和性を有する共重合体が挙げられる。
市販の分散剤としては、BYK社製の商品名「ANTI-TERRA-250」、「DISPERBYK-102」、「DISPERBYK-180」、「DISPERBYK-184」、「DISPERBYK-185」、「DISPERBYK-187」、「DISPERBYK-190」、「DISPERBYK-191」、「DISPERBYK-192」、「DISPERBYK-193」、「DISPERBYK-194N」、「DISPERBYK-199」、「DISPERBYK-2010」、「DISPERBYK-2012」、「DISPERBYK-2013」、「DISPERBYK-2015」、「DISPERBYK-2019」、「DISPERBYK-2055」、「DISPERBYK-2060」、「DISPERBYK-2061」、「DISPERBYK-2081」、「DISPERBYK-2096」、「BYK-154」;ルーブリゾール社製の商品名「ソルスパース20000」、「ソルスパース40000」、「ソルスパース43000」、「ソルスパース27000」、「ソルスパース40000」、「ソルスパース41000」、「ソルスパース43000」、「ソルスパース44000」、「ソルスパース45000」、「ソルスパース46000」、「ソルスパース47000」、「ソルスパース53095」、「ソルスパース64000」、「ソルスパース65000」、「ソルスパース66000」、「ソルスパースW100」、「ソルスパースW200」、「ソルスパースW320」、「ソルスパースWV400」、「ソルスパースJ400」などが挙げられる。
これらの分散剤は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらのpH調整剤は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
アクリルエマルジョン樹脂(A)の固形分の含有量は、水性インキ組成物の固形分に対して0.36質量%以上20質量%以下が好ましく、耐摩耗性、耐熱性の観点から1.5質量%以上12質量%以下がより好ましい。
アクリルエマルジョン樹脂(A)の固形分の含有量が、前記範囲内であると、耐摩耗性や耐熱性が向上しやすい。
アクリルエマルジョン樹脂(B)の固形分の含有量が、前記範囲内であると、耐摩耗性や耐熱性が向上しやすい。
水性インキ組成物の固形分の総質量に対するアクリルエマルジョン樹脂(A)及びアクリルエマルジョン樹脂(B)の固形分の合計含有量が、前記下限値以上であると、得られる塗膜の耐摩耗性、耐水摩耗性、耐スクラッチ性、及び耐熱性が向上しやすい。アクリルエマルジョン樹脂(A)及びアクリルエマルジョン樹脂(B)の固形分の合計含有量が、前記上限値以下であると、得られる塗膜の耐摩耗性及び耐熱性が向上しやすい。
アクリルエマルジョン樹脂(A)及びアクリルエマルジョン樹脂(B)の固形分の合計含有量が、水性インキ組成物の固形分の総質量に対して、15質量%未満であると粘度安定性や耐スクラッチ性が劣り、40質量%超であると耐熱性が劣る。
質量比が前記下限値以上であると、耐摩耗性が向上する。質量比が前記上限値以下であると、顔料分散性、粘度安定性、基材密着性、耐摩耗性、耐水摩耗性、耐スクラッチ性及び耐熱性が向上しやすい。
アクリルエマルジョン樹脂(A):アクリルエマルジョン樹脂(B)における、アクリルエマルジョン樹脂(B)の比率が1.0未満であると耐摩耗性が劣り、40超であると粘度安定性が劣る。
酸化チタン及び沈降性硫酸バリウムの合計含有量は、水性インキ組成物の固形分の総質量に対して25~80質量%が好ましく、30~80質量%がより好ましく、40~80質量%がさらに好ましく、発色性と基材密着性のバランスの観点から50~80質量%が特に好ましい。
酸化チタン及び沈降性硫酸バリウムの合計含有量が、前記下限値以上であると、塗膜の等か濃度が高くなりやすく、遮蔽性も優れる。酸化チタン及び沈降性硫酸バリウムの合計含有量が、前記上限値以下であると、水性インキ組成物の顔料分散性が向上しやすい。
なお、有機溶剤の含有量は、水性インキ組成物の総質量に対して0~5質量%が好ましく、0~4質量%がより好ましく、0~3質量%がさらに好ましい。有機溶剤の含有量が前記上限値以下であると、例えば、フレキソ印刷時に乾燥が早くなりすぎず、版からみ等の印刷不良が抑制される。
水性媒体以外の任意成分の含有量は、水性インキ組成物の固形分の総質量に対して0~15質量%が好ましく、0~10質量%がより好ましい。
水性インキ組成物が任意成分として樹脂ビーズを含む場合、樹脂ビーズの固形分の含有量は、水性インキ組成物の固形分の総質量に対して0.1質量%以上6質量%以下が好ましく、0.3質量%以上5質量%以下がより好ましく、基材密着性と耐スクラッチ性のバランスに特に優れる観点から0.5質量%以上2質量%以下がさらに好ましい。
樹脂ビーズの含有量が前記範囲内であると、得られる塗膜の耐摩耗性、耐水摩耗性、耐スクラッチ性が向上しやすい。
水性インキ組成物が任意成分としてシリコーン系樹脂を含む場合、シリコーン系樹脂の固形分の含有量は、水性インキ組成物の固形分の総質量に対して0.1質量%以上6質量%以下が好ましく、0.3質量%以上5質量%以下がより好ましく耐水摩耗性、耐熱性のバランスに特に優れる観点から0.5質量%以上2質量%以下がさらに好ましい。
シリコーン系樹脂の含有量が前記範囲内であると、得られる塗膜の耐水摩耗性、耐熱性が向上しやすい。
水性インキ組成物が任意成分としてワックスを含む場合、ワックスの固形分の含有量は、水性インキ組成物の固形分の総質量に対して0.2~20質量%が好ましく、0.5~15質量%がより好ましく、1~10質量%がさらに好ましい。
水性インキ組成物が任意成分として増粘剤を含む場合、増粘剤の固形分の含有量は、水性インキ組成物の固形分の総質量に対して0.02~7質量%が好ましく、0.05~4質量%がより好ましく、0.1~2質量%がさらに好ましい。
増粘剤の固形分の含有量が、上記下限値以上であると、増粘剤による効果が充分に発現され水性インキ組成物の粘度を所望の値に容易に調整でき、上記上限値以下であると、水性インキ組成物の物性を良好に維持できる。
水性インキ組成物が任意成分として消泡剤を含む場合、消泡剤の固形分の含有量は、水性インキ組成物の固形分の総質量に対して0.005~4質量%が好ましく、0.01~2質量%がより好ましく、0.05~1質量%がさらに好ましい。
本実施形態の水性インキ組成物は、例えば、アクリルエマルジョン樹脂(A)と、アクリルエマルジョン樹脂(B)と、酸化チタン及び沈降性硫酸バリウムのいずれか一方又は両方と、必要に応じて任意成分のうちの1つ以上とを、各成分が所望の含有量となるように混合することで得られる。各成分の混合方法としては特に限定されず、種々の方法により各成分を混合することができる。
なお、一実施形態においては、アクリルエマルジョン樹脂(A)と、酸化チタン及び沈降性硫酸バリウムのいずれか一方又は両方と、水性媒体を混合してミルベースの組成物を予め調製した後、アクリルエマルジョン樹脂(B)を添加して水性インキ組成物を製造することが好ましい。
本実施形態の水性インキ組成物は、グラビア印刷又はフレキソ印刷により、プラスチック基材、紙基材等の基材の表面、又は基材の表面に形成されたカラーインキ層の表面に印刷する際の白インキの組成物として好適である。特に、フレキソ印刷により基材の表面、又は基材の表面に形成されたカラーインキ層の表面に印刷する際の白インキの組成物として好適である。すなわち、本実施形態の水性インキ組成物は、フレキソ印刷用として好適である。
本実施形態の水性インキ組成物は、後述の硬化剤とともに使用されることが好ましい。
水性インキ組成物は本発明の水性インキ組成物を含んでなり、その他の任意成分を含んでもよい。組成物の範囲の中で任意成分の添加剤と合わせ、調色等により水性インキが得られる。
本発明の水性インキ組成物は、酸価40mgKOH/gを境界にそれぞれ酸価の異なる2種類のアクリルエマルジョン樹脂を含む。後述の実施例で示すように、いずれか一方のみのアクリルエマルジョン樹脂を含む水性インキ組成物では、所望の水性インキ組成物の物性、塗膜物性が得られない。一方、本発明の水性インキ組成物は、酸価40mgKOH/gを境界にそれぞれ酸価の異なる2種類のアクリルエマルジョン樹脂を組み合わせることによる相乗効果により、水性インキ組成物の物性、塗膜物性の両方が向上したものである。さらに本発明においては、酸価40mgKOH/gを境界にそれぞれ酸価の異なる2種類のアクリルエマルジョン樹脂の合計含有量及び質量比を調整することにより、前記水性インキ組成物の物性及び塗膜物性の向上効果をさらに促進したものである。例えば、酸価40mgKOH/g未満の一方のみ、あるいは酸価40mgKOH/g以上からなる一種類のアクリルエマルジョン樹脂のみを用いた場合、特に基材密着性が劣り好ましくない態様である。
本実施形態の水性インキ組成物は、硬化剤とともに使用してもよい。例えば、水性インキ組成物と硬化剤とを混合して塗工液を調製し、得られた塗工液を基材へ塗工してもよい。
硬化剤を用いると、塗工層の耐水性、耐擦過性等の塗膜物性、及び基材に対する密着性がより向上する。
これらの硬化剤は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
イソシアネート系硬化剤は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらのブロックイソシアネート系硬化剤は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらのカルボジイミド系硬化剤は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらのオキサゾリン系硬化剤は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらのエポキシ系硬化剤は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらのアジリジン系硬化剤は1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
本発明の一実施形態に係るキットは、上述した本発明の水性インキ組成物と、上述した硬化剤とを各々独立して含有する。
ここで「独立して」とは、水性インキ組成物と硬化剤とが互いに非接触とされた状態で存在することを意味し、例えばキットは、水性インキ組成物が収容された第1の容器と、硬化剤が収容された第2の容器とを備えている。
他の成分としては、例えば溶剤、安定剤などが挙げられる。
溶剤としては、水性インキ組成物の説明において先に例示した水性媒体が挙げられる。
水性インキ組成物と硬化剤とを混合する際の混合割合は、上述した通りである。
図1、2に、本発明の一実施形態に係る積層体の一例を示す。なお、図1、2における寸法比は、説明の便宜上、実際のものとは異なったものである。
図1の積層体10は、基材11と、基材11の一方の面上に設けられた印刷層12と、を備える印刷物である。
図2の積層体20は、基材21と、基材21の一方の面上に設けられた第一の印刷層22と、前記第一の印刷層の前記基材とは反対の面上に設けられた第二の印刷層23と、を備える印刷物である。
なお、積層体をラベルとして包装容器に装着する場合、基材11、21が、印刷層12及び第二の印刷層23よりも外側、すなわち、印刷層12及び第二の印刷層23が内側(包装容器と接する側)となるように装着することが好ましい。その他、積層体を食品等の包装材として使用する場合、基材11、21が印刷層12及び第二の印刷層23よりも内側、すなわち、印刷層12及び第二の印刷層23が外側(内容物と接しない側)となるように包装することが好ましい。
また、基材11、21の表面に、例えばニス組成物や体質顔料等のマット剤を含む組成物を印刷して、他の印刷層を設けてもよい。ここで、基材11の表面とは、基材11の印刷層12が設けられる面とは反対の面を意味する。基材21の表面とは、基材21の第一の印刷層22が設けられる面とは反対の面を意味する。また、基材11の印刷層12が設けられる面を基材11の裏面とし、基材21の第一の印刷層22が設けられる面を基材21の裏面とする。その他、印刷層12、第二の印刷層23の表面に、例えばニス組成物や体質顔料等のマット剤を含む組成物を印刷して、他の印刷層を設けてもよい。ここで、印刷層12の表面とは、印刷層12の基材11が設けられる面とは反対の面を意味する。第二の印刷層23の表面とは、第二の印刷層23の印刷層22が設けられる面とは反対の面を意味する。
基材11、21の種類は、積層体10、20の種類等に応じて適宜選択することが可能であり、特に限定されないが、プラスチック基材又は紙基材が好ましい。例えば、積層体10、20を紙ラベルとして用いる場合には、基材11、12は紙基材が好ましい。例えば、積層体10、20を熱収縮性ラベル(シュリンクラベル)として用いる場合には、基材11、21は熱収縮性フィルム(シュリンクフィルム)が好ましい。積層体10、20をロールラベルとして用いる場合には、基材11、21はポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、二軸延伸PPフィルム(OPPフィルム)が好ましい。積層体10、20をストレッチラベルとして用いる場合には、基材11、21はストレッチフィルムが好ましい。これらの中でも、基材11、21は、熱収縮性フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、二軸延伸PPフィルムが好ましい。
基材11、21としては、例えば、二軸延伸PPフィルム及び無延伸PPフィルム等のように、延伸及び無延伸のいずれのプラスチックフィルムも用いることができる。基材11、21の表面には、コロナ放電処理、プラズマ処理、フレーム処理、溶剤処理等の表面処理が施されていてもよい。
積層体10において、印刷層12は、基材11の一方の面上に設けられている。積層体20において、第二の印刷層23は、基材21の一方の面上に設けられた第一の印刷層22の前記基材21とは反対の面上に設けられている。
印刷層12、第二の印刷層23は、上述した本実施形態の水性インキ又はキットを用いて形成された印刷層(W)である。なお、本発明において、水性インキ又はキットを用いて形成された印刷層(W)である、印刷層12を「印刷塗膜(W)」といい、第二の印刷層23を「第二の印刷塗膜(W)」ともいう。
印刷層12、第二の印刷層23の厚さは、0.2~3.0μmが好ましく、0.3~2.0μmがより好ましく、0.3~1.5μmがさらに好ましい。
積層体20において、第一の印刷層22は、基材21の一方の面上に設けられている。
第一の印刷層22は、積層体20に意匠性や機能性等を付与する点でインキ組成物を用いて形成された印刷層(C)(以下、「カラー印刷層(C)」又は「印刷塗膜(C)」ともいう。)である。
第一の印刷層22は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
第一の印刷層22の合計の厚さは、0.2~15μmが好ましく、0.3~10μmがより好ましく、0.3~8μmがさらに好ましい。
水性インキ組成物としては特に限定されず、公知のものを使用できるが、例えば水性バインダー樹脂と、水性媒体と、着色顔料と、必要に応じて他の成分とを含有する組成物などが挙げられる。
水性バインダー樹脂としては、本分野で公知の水性バインダー樹脂を使用できる。
水性媒体としては、上述した本発明の水性インキ組成物の説明において先に例示した水性媒体などが挙げられる。
着色顔料としては、例えばアゾ系顔料(モノアゾ、縮合アゾ等)、スレン系顔料(アントラキノン系、ペリノン系、ペリレン系、チオインジゴ系等)、フタロシアニン系顔料(フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等)、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、ピロロピロール系顔料、アニリンブラック、有機蛍光顔料等の有機顔料;天然物(クレー等)、フェロシアン化物(紺青等)、硫化物(硫化亜鉛等)、硫酸塩、酸化物(酸化クロム、亜鉛華、酸化鉄等)、水酸化物(水酸化アルミニウム等)、ケイ酸塩(群青等)、炭酸塩、炭素(カーボンブラック、グラファイト等)、金属粉(アルミニウム粉、ブロンズ粉、亜鉛粉等)、焼成顔料等の無機顔料などが挙げられる。また、着色顔料としては、上述の酸化チタン、沈降性硫酸バリウムも挙げられる。
他の成分としては、例えばワックス、分散剤、消泡剤、滑剤、pH調整剤、増粘剤などが挙げられる。
図1の積層体10の製造方法は、基材11の一方の面上に、本実施形態の水性インキ又はキットを用いて印刷層12を形成する工程を含む。
図2の積層体20の製造方法は、基材21の一方の面上に、インキ組成物を用いて第一の印刷層22を形成する工程(1)と、前記第一の印刷層22の前記基材21とは反対の面上に、本実施形態の水性インキ又はキットを用いて第二の印刷層23を形成する工程(2)を含む。
本実施形態のキットを用いて印刷層12を形成する場合、キットに含まれる水性インキと硬化剤とを混合して混合物(M)を調製し、得られた混合物(M)を基材11の一方の面上に塗工し、乾燥させて印刷層12を形成すればよい。水性インキと硬化剤とを混合する際の混合割合は、上述した通りである。
なお、水性インキ又は混合物(M)を基材11の一方の面上に塗工し、乾燥させて印刷層12を形成した後、さらに水性インキ又は混合物(M)を塗工(重ね塗り)してもよい。
加熱する際の温度は、30~150℃が好ましく、40~120℃がより好ましい。
工程(1)では、例えば基材21の一方の面上にインキ組成物を塗工し、乾燥させて第一の印刷層22を形成する。工程(2)では、例えば前記第一の印刷層22の基材21とは反対の面上に本実施形態の水性インキを塗工し、乾燥させて第二の印刷層23を形成する。積層体10の製造方法と同様に、水性インキに代えて本実施形態のキットを使用してもよい。
工程(1)は1回でもよいし、2回以上でもよい。すなわち、インキ組成物を重ね塗りしてもよい。
工程(2)は1回でもよいし、2回以上でもよい。すなわち、水性インキ組成物又は混合物(M)を重ね塗りしてもよい。
工程(1)、工程(2)における塗工方法、乾燥方法としては、積層体10の製造方法と同様の方法を適用できる。
積層体10、20は、飲料、惣菜や弁当などの食品、化粧品等の日用品等の包装容器に装着されるプラスチックラベル等の各種ラベルとして用いることができる。その中でも特に、飲食料用ラベルとして好適である。
また、特に、積層体10、20を構成する基材11、21が熱収縮性フィルムである場合、シュリンクラベルとして好適である。
積層体は、上述した実施形態に限定されない。
例えば、図1に示す積層体10の場合、印刷層12は基材11の一方の面の全体に設けられているが、印刷層12は基材11の一方の面の一部に設けられていてもよい。この場合、基材11の一方の面の印刷層12が設けられていない領域には、他の印刷層が設けられていることが好ましい。他の印刷層は、例えばニス組成物より形成される層などが挙げられる。
同様に、図2に示す積層体20の場合、第二の印刷層23は第一の印刷層22の一方の面の全体に設けられているが、第二の印刷層23は第一の印刷層22の一方の面の一部に設けられていてもよい。この場合、第一の印刷層22の一方の面の第二の印刷層23が設けられていない領域には、他の印刷層が設けられていることが好ましい。他の印刷層は、例えばニス組成物より形成される層などが挙げられる。
同様に、図2に示す積層体20の場合、第二の印刷層23の第一の印刷層22とは反対の面上に、他の印刷層が設けられていてもよい。他の印刷層は、例えばニス組成物より形成される層などが挙げられる。
本発明の一実施形態のラベルは、上述した本実施形態の積層体を含む。ラベルは、上述した本実施形態の積層体からなってもよい。
本発明の一実施形態の包装体は、上述した本実施形態の積層体を含む。包装体は、上述した本実施形態の積層体からなってもよい。
アクリルエマルジョン樹脂(A)として、以下に示す化合物を用いた。
・A-1:アクリルエマルジョン樹脂(星光PMC社製、製品名「ハイロス-X-KE-1148」、ガラス転移温度21℃、酸価31mgKOH/g、固形分43質量%)。
・A-2:スチレン-アクリル共重合エマルジョン樹脂(星光PMC社製、製品名「ハイロス-X-J-140A」、ガラス転移温度6℃、酸価33mgKOH/g、固形分41質量%)。
・A-3:アクリルエマルジョン樹脂(Covestro Coating Resins社製、製品名「ネオクリルXK-110」、ガラス転移温度48℃、酸価15mgKOH/g、固形分46質量%)。
・a-1:スチレン-アクリル共重合エマルジョン樹脂(BASFジャパン社製、製品名「ジョンクリルPDX-7158」、ガラス転移温度55℃、酸価54mgKOH/g、固形分41質量%)。
・a-2:スチレン-アクリル共重合エマルジョン樹脂(BASFジャパン社製、製品名「ジョンクリルPDX-7630A」、ガラス転移温度53℃、酸価200mgKOH/g、固形分32質量%)。
なお、a-1、a-2は、酸価が40mgKOH/g以上であるため、アクリルエマルジョン樹脂(B)に該当する。
・b-1:スチレン-アクリル共重合エマルジョン樹脂(Covestro Coating Resins社製、製品名「ネオクリルA-662」、ガラス転移温度95℃、酸価24mgKOH/g、固形分40質量%)。
・b-2:アクリルエマルジョン樹脂(Covestro Coating Resins社製、製品名「ネオクリルXK-12」、ガラス転移温度21℃、酸価11mgKOH/g、固形分45質量%)。
・B-1:アクリルエマルジョン樹脂(星光PMC社製、製品名「ハイロス-X-ME-2039」、ガラス転移温度8℃、酸価42mgKOH/g、固形分48.5質量%)。
・B-2:スチレン-アクリル共重合エマルジョン樹脂(星光PMC社製、製品名「ハイロス-X-PE-2109」、ガラス転移温度-10℃、酸価53mgKOH/g、固形分49.5質量%)。
・B-3:アクリルエマルジョン樹脂(星光PMC社製、製品名「ハイロス-X-PE-1126」、ガラス転移温度-12℃、酸価50mgKOH/g、固形分41.5質量%)。
・B-4:スチレン-アクリル共重合エマルジョン樹脂(BASFジャパン社製、製品名「ジョンクリルPDX-7734」、ガラス転移温度40℃、酸価89mgKOH/g、固形分41.4質量%)。
・B-5:スチレン-アクリル共重合エマルジョン樹脂(BASFジャパン社製、製品名「ジョンクリルPDX-7630A」、ガラス転移温度53℃、酸価200mgKOH/g、固形分32質量%)。
なお、b-1、b-2は、酸価が40mgKOH/g未満であるため、アクリルエマルジョン樹脂(A)に該当する。また、上記a-2とB-5は同じ樹脂である。
・B’-1:水溶性アクリル樹脂(BASFジャパン社製、製品名「ジョンクリルJDX-6180」、重量平均分子量14,000、ガラス転移温度134℃、酸価230mgKOH/g、固形分27質量%)。
・酸化チタン:ルチル型の結晶構造を有する酸化チタン(石原産業社製、商品名「CR-90」、吸油量21mL/100g、平均粒子径:0.25μm、固形分100質量%)。
・沈降性硫酸バリウム:沈降性硫酸バリウム粒子(堺化学工業社製、商品名「沈降性硫酸バリウム200」、平均粒子径:0.8μm、固形分100質量%)。
・シリコーン系樹脂:TEGO Glide410(Evonik社製、固形分100質量%)。
・分散剤:SNディスパーサント2010(サンノプコ社製、固形分30質量%)。
・pH調整剤:アンモニア水。
・消泡剤:BYK-1719(BYK社製、固形分100質量%)。
・増粘剤:SNシックナー612(サンノプコ社製、固形分30質量%)。
・界面活性剤:BYK-3480(BYK社製、固形分100質量%)。
・水性媒体:水。
・水性媒体:イソプロパノール。
(顔料分散性の評価)
水性インキ組成物を40℃で14日間保管した後の増粘、凝集物の発生を確認した。
また、基材として、OPPフィルム(フタムラ化学社製、商品名「FOR」、厚さ25μm)を用いて、水性インキ組成物を、乾燥後の塗工量が1.0g/m2となるように、前記基材に、フレキソハンドプルーファーをアプリケーターとして用い、フレキソ印刷法で塗工した。次いで、ドライヤーの温風で1分間乾燥させて印刷層(塗膜)を形成した。塗膜の状態を目視で確認した。以下の基準で顔料分散性を評価した。○の場合、実用性がある。
〇:塗膜に良好な隠ぺい性と平滑性がある。インキが経時でも増粘等せず凝集物の発生がない。
△:塗膜の隠ぺい性もしくは平滑性がやや悪い。インキが経時で若干の増粘が確認されるが凝集物は発生せず。
×:塗膜の隠ぺい性、平滑性のどちらか、もしくは両方がとても悪い。インキが経時で増粘し凝集物も発生する。
水性インキ組成物が均一な液状態であることを目視および100メッシュ金網でろ過して確認した。また、粘度を離合社製ザーンカップNo.5で測定した。下記の基準で流動性を評価した。○の場合、実用性がある。
○:水性インキ組成物が均一な液状態であり、100メッシュ金網でろ過しても凝集物がなく、離合社製ザーンカップNo.5で問題なく粘度を測定でき、かつ粘度の測定値が30秒以下であった。
×:水性インキ組成物の全体または一部がゲル化していた、または100メッシュ金網でろ過した際に凝集物が確認された、または均一な液状態であったとしても、増粘し離合社製ザーンカップNo.5での粘度の測定値が30秒超であった、または前記粘度が測定不可能であった。
顔料分散性の評価と同様に、基材上に印刷層(塗膜)を形成した。一定時間経過後に印刷層の表面に幅18mmのセロハンテープ(ニチバン社製)を貼り付けて指で圧着した後、このセロハンテープを速やかに剥がし、基材上に残った塗工層の状態を目視にて確認した。
セロハンテープの接着面積に対して、剥離した印刷層の面積の割合(剥離割合)を求め、以下の評価基準にて塗工層の密着性を評価した。◎、○、及び△の場合、実用性がある。
◎:塗膜が全く剥離していない(剥離割合が0%)。
〇:剥離割合が0%超、20%未満である。
△:剥離割合が20%以上、50%未満である。
×:剥離割合が50%以上である。
顔料分散性の評価と同様に、基材上に印刷層(塗膜)を形成した。得られた積層体の印刷層を、学振型摩擦堅牢度試験機(テスター産業社製、製品名「AB-301」)を用いて、摩擦布で擦った。摩擦布は金巾3号を使用した。摩擦試験条件は、摩擦面積24cm2、荷重500gf、摩擦回数100往復とした。摩擦終了後の印刷層の脱落状態(摩耗状態)を目視で観察し、摩擦面積に対して、脱落した印刷層の面積の割合(脱落割合)を求め、下記の基準で評価した。◎、○、及び△の場合、実用性がある。
◎:塗膜が全く脱落していない(脱落割合が0%)。
○:脱落割合が20%未満であり、かつ基材が破れていない。
△:脱落割合が20%以上50%未満であり、かつ基材が破れていない。
×:脱落割合が50%以上である、または基材が破れている。
顔料分散性の評価と同様に、基材上に印刷層(塗膜)を形成した。得られた積層体の印刷層を、学振型摩擦堅牢度試験機(テスター産業社製、製品名「AB-301」)を用いて、水で湿潤させた摩擦布で擦った。摩擦布は金巾3号を使用した。摩擦試験条件は、摩擦面積24cm2、荷重200gf、摩擦回数100往復とした。摩擦終了後の印刷層の脱落状態(摩耗状態)を目視で観察し、摩擦面積に対して、脱落した印刷層の面積の割合(脱落割合)を求め、下記の基準で評価した。◎、○、及び△の場合、実用性がある。
◎:塗膜が全く脱落していない(脱落割合が0%)。
○:脱落割合が20%未満であり、かつ基材が破れていない。
△:脱落割合が20%以上50%未満であり、かつ基材が破れていない。
×:脱落割合が50%以上である、または基材が破れている。
顔料分散性の評価と同様に、基材上に印刷層(塗膜)を形成した。得られた積層体の印刷層を爪で20往復程度擦った。擦過終了後の印刷層の脱落状態を目視で観察し、摩擦面積に対して、脱落した印刷層の面積の割合(脱落割合)を求め、下記の基準で評価した。◎、○、及び△の場合、実用性がある。
◎:塗膜が全く脱落していない(脱落割合が0%)。
○:脱落割合が20%未満であり、かつ基材が破れていない。
△:脱落割合が20%以上50%未満であり、かつ基材が破れていない。
×:脱落割合が50%以上である、または基材が破れている。
顔料分散性の評価と同様に、基材上に印刷層(塗膜)を形成した。印刷直後の印刷層をドライヤーで10秒乾燥させた後に、印刷層の表面(印刷面)にアルミニウム箔を重ね、その上からヒートシールテスター(テスター産業社製、製品名「TP-701-C ヒートシールテスター」)を用いて、2kg/cm2の荷重で1秒間ヒートシールを行った。ヒートシール温度は80℃~160℃範囲を20℃刻みで行った。その後、アルミニウム箔を剥がし、以下の評価基準にて印刷層の耐熱性を評価した。◎、○、及び△の場合、実用性がある。
◎:アルミニウム箔側に印刷層が全く移行していない。
○:アルミニウム箔に移行した印刷層の面積の割合が10%以上30%未満である。
△:アルミニウム箔に移行した印刷層の面積の割合が30%以上50%未満である。
×:アルミニウム箔に移行した印刷層の面積の割合が50%以上である。
<水性インキ組成物の調製>
表1、2に示す配合に従って、アクリルエマルジョン樹脂(A)、アクリルエマルジョン樹脂(B)、又はその他の樹脂と、酸化チタン及び沈降性硫酸バリウムのいずれか一方又は両方と、任意成分と、を混合し、ミルベースの組成物を得た。得られたミルベースの組成物に、表1、2に示す配合に従って、アクリルエマルジョン樹脂(A)又はアクリルエマルジョン樹脂(B)と、任意成分とを添加、混合して、水性インキ組成物を得た。
表1、2中の配合量に関する数値は、質量部を意味する。空欄は、その成分が配合されていないこと(配合量0質量部)を意味する。配合量は、揮発分も含む配合量である。表1、2中の「Aem」は、アクリルエマルジョン樹脂を意味する。
得られた水性インキ組成物を用いて、顔料分散性、粘度安定性、基材密着性、耐摩耗性、耐水摩耗性、耐スクラッチ性、耐熱性を評価した。結果を表1、2に示す。
前述の積層体20においても、実施例1~14と同様の優れた評価結果であった。
11 基材
12 印刷層(印刷層(W))
20 積層体
21 基材
22 第一の印刷層(カラー印刷層(C))
23 第二の印刷層(印刷層(W))
Claims (12)
- アクリルエマルジョン樹脂(A)(但し、水溶性アクリル樹脂を除く)と、
アクリルエマルジョン樹脂(B)(但し、水溶性アクリル樹脂を除く)と、
酸化チタン及び沈降性硫酸バリウムのいずれか一方又は両方と、を含有する水性インキ組成物であって、
前記アクリルエマルジョン樹脂(A)の酸価が40mgKOH/g未満であり、
前記アクリルエマルジョン樹脂(B)の酸価が40mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であり、
前記水性インキ組成物の固形分の総質量に対する、前記アクリルエマルジョン樹脂(A)及び前記アクリルエマルジョン樹脂(B)の固形分の合計含有量が15~40質量%であり、
前記アクリルエマルジョン樹脂(A)の固形分と及び前記アクリルエマルジョン樹脂(B)の固形分の質量比がアクリルエマルジョン樹脂(A):アクリルエマルジョン樹脂(B)=1:1.0~1:40である、水性インキ組成物。 - 前記アクリルエマルジョン樹脂(A)のガラス転移温度が-20~60℃であり、前記アクリルエマルジョン樹脂(B)のガラス転移温度が-20~60℃である、請求項1に記載の水性インキ組成物。
- 硬化剤とともに使用されるための請求項1に記載の水性インキ組成物。
- さらに樹脂ビーズを含有する請求項1に記載の水性インキ組成物。
- 前記樹脂ビーズの平均粒径が0.5~8μmである、請求項4に記載の水性インキ組成物。
- さらにシリコーン系樹脂を含有する請求項1に記載の水性インキ組成物。
- 前記シリコーン系樹脂がアミン変性シリコーン及びシリコーン変性アクリル、ポリエーテル変性シリコーンからなる群から選択される少なくとも一種である、請求項6に記載の水性インキ組成物。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の水性インキ組成物を含む、水性インキ。
- プラスチック基材又は紙基材用である、請求項8に記載の水性インキ。
- 基材と、前記基材の少なくとも一方の面上に、請求項8に記載の水性インキを用いて形成された印刷層と、を有し、前記基材は、プラスチック基材又は紙基材である、積層体。
- 請求項10に記載の積層体を含む、ラベル。
- 請求項10に記載の積層体を含む、包装体。
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