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JP7566971B1 - チタン多孔質体及び、チタン多孔質体の製造方法 - Google Patents

チタン多孔質体及び、チタン多孔質体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】表面の面積がある程度大きく、耐圧縮性に優れるとともに所要の通気性ないし通液性を発揮し得るチタン多孔質体、及び、そのようなチタン多孔質体を、比較的高い歩留まりで製造することができるチタン多孔質体の製造方法を提供する。【解決手段】この発明のチタン多孔質体は、シート状のものであって、厚みtが0.50mm以下であり、表面の平面への投影面積が28000mm2以上であり、100MPaでの加圧後の不可逆変形量が1.0%以下であり、透気度P(μm/Pa・S)が指標値Iとの間でP≧Iの関係を満たし、前記指標値IがI=1.6×(1/t)1.3で表されるというものである。【選択図】なし

Description

この発明は、シート状のチタン多孔質体及び、チタン多孔質体の製造方法に関するものである。
チタン粉末の焼結等により製造されるチタン多孔質体は、細孔による通気性ないし通液性及び、電気伝導性を有し、また、表面に不動態皮膜が形成されること等により高い耐食性をも有するものである。
そのような特性を有するチタン多孔質体は、固体高分子(Polymer Electrolyte Membrane、PEM)型の水電解装置内における腐食が生じ得る環境下にある多孔質輸送層(Porous Transport Layer、PTL)等に用いることが検討されている。特に、再生可能エネルギー由来の電力を用いてPEM型等の水電解装置で製造される水素は、グリーン水素と称され、脱炭素社会の実現に向けた動きが加速する近年において大きな期待が寄せられている。
これに関し、特許文献1には、「チタン粉末および水素化チタン粉末の少なくとも一方に、有機バインダー、発泡剤、可塑剤、水および必要に応じて界面活性剤を混合してスラリーを作製するスラリー作製工程と、前記スラリーを第1の支持体上に塗布して成形体とする成形工程と、前記成形体を加熱乾燥して発泡させることによって発泡成形体を作製する発泡工程と、前記第1の支持体から分離して第2の支持体上に載置した前記発泡成形体を加熱して脱脂する脱脂工程と、脱脂された前記発泡成形体を非酸化雰囲気で加熱して、導電性を有する1次焼結体を作製する第1焼結工程と、前記1次焼結体を非酸化雰囲気で前記第1焼結工程よりも高い温度で焼結して多孔質チタン焼結体を製出する第2焼結工程と、を備えていることを特徴とする多孔質チタン焼結体の製造方法」が開示されている。
特開2009-102701号公報
ところで、上記の水電解装置では、装置の小型化の観点から、厚みが薄いシート状のチタン多孔質体であって、耐圧縮性に優れるものが求められる場合がある。耐圧縮性に劣るチタン多孔質体では、PEM型の水電解装置等の装置内部に組み込まれた際に作用し得る圧縮力に対して、所要の厚みないし形状が維持されなくなり、通気性ないし通液性が低下することが懸念されるからである。
高い耐圧縮性を有するチタン多孔質体を得るには、その製造時に焼結温度を高くすることが考えられる。但し、特に表面の面積(平面への投影面積)がある程度大きいチタン多孔質体を製造する場合に、焼結時の加熱温度をある程度高くすると、焼結後のチタン多孔質体の表面に皺が発生すること等により、不良品が発生しやすくなり、製造歩留まりが低下するという問題があった。
特許文献1では、チタン多孔質体の耐圧縮性を高めることについて何ら検討されていない。
この発明の目的は、表面の面積がある程度大きく、耐圧縮性に優れるとともに所要の通気性ないし通液性を発揮し得るチタン多孔質体、及び、そのようなチタン多孔質体を、比較的高い歩留まりで製造することができるチタン多孔質体の製造方法を提供することにある。
発明者は鋭意検討の結果、チタン粉末を含むペーストの乾燥、それにより得られる成形体の脱バインダー及び、チタン粉末の焼結を順次に行うに当り、乾燥後に成形体の表裏を反転させて脱バインダーを行うことを案出した。これにより、乾燥時にペースト中で下方側の載置面側に蓄積していた有機バインダーが、乾燥後の成形体の表裏反転で上方側に位置することになって脱バインダー時に良好に揮発する。その結果、成形体を焼結時に比較的高い温度で加熱しても、焼結後のチタン多孔質体における表面の皺等の不具合の発生を抑制することができて、歩留まりが向上する。また、そのようにして製造されたチタン多孔質体は、耐圧縮性に優れ、比較的高い通気性ないし通液性を有するものになる。なお、乾燥時にペースト中で有機バインダーが下方側の載置面側に蓄積するのは、乾燥時に載置面側とは逆側の上方側に位置する有機溶媒が優先して揮発し、乾燥が進むにつれて、上方側の有機バインダーが、揮発しにくい下方側の有機溶媒に溶けて溜まっていくことによるものと考えられる。そしてその後、成形体の表裏を反転させずに脱バインダーを行うと、下方側の有機バインダーが残留し、これが焼結時にチタン粉末の近接ないし接触を妨げて、そこに、やや大きめのホール(孔)が形成される結果、耐圧縮性が向上し難くなると推測される。
この発明のチタン多孔質体は、シート状のものであって、厚みtが0.50mm以下であり、表面の平面への投影面積が28000mm2以上であり、100MPaでの加圧後の不可逆変形量が1.0%以下であり、透気度P(μm/Pa・S)が指標値Iとの間でP≧Iの関係を満たし、前記指標値IがI=1.6×(1/t)1.3で表されるというものである。
上記のチタン多孔質体は、チタン含有量が97質量%以上であり、酸素含有量が0.9質量%以上かつ2.0質量%以下であることが好ましい。
上記のチタン多孔質体は、表面の前記投影面積が600000mm2以下であることが好ましい。
上記のチタン多孔質体は、厚みtが0.04mm以上であることが好ましい。
上記のチタン多孔質体は、少なくとも一方の表面の十点平均粗さRzが9μm以下であることが好ましい。
この発明のチタン多孔質体の製造方法は、シート状のチタン多孔質体を製造する方法であって、チタン粉末、有機バインダー及び有機溶媒を含み、水及び発泡剤を含まないペーストを、載置面上で加熱して乾燥させ、シート状の成形体を得る乾燥工程と、前記成形体を、前記乾燥工程における前記載置面上での向きに対して表裏反転させた向きとして載置面上にて加熱し、前記成形体中の有機バインダーを揮発させる脱バインダー工程と、前記脱バインダー工程後の成形体を加熱し、前記成形体中のチタン粉末を焼結させる焼結工程とを含み、厚みが0.50mm以下で表面の平面への投影面積が28000mm2以上であるチタン多孔質体を製造するというものである。
上記の製造方法では、前記チタン粉末として、平均粒径D50が10μm以上かつ45μm以下である粉砕粉末を使用することが好ましい。
前記乾燥工程では、前記ペーストを、酸素を含む雰囲気下にて80℃以上かつ150℃以下の温度に加熱することが好ましい。
前記脱バインダー工程では、前記成形体を、酸素を含む雰囲気下にて320℃以上かつ450℃以下の温度に加熱することが好ましい。
前記焼結工程では、前記成形体を、減圧雰囲気又は不活性ガス雰囲気下にて加熱することが好ましい。
前記焼結工程では、前記成形体を750℃~1000℃に加熱することが好ましい。
この発明のチタン多孔質体は、表面の面積がある程度大きく、耐圧縮性に優れるとともに所要の通気性ないし通液性を発揮し得るものである。この発明のチタン多孔質体の製造方法によれば、そのようなチタン多孔質体を、比較的高い歩留まりで製造することができる。
以下に、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
この発明の一の実施形態のチタン多孔質体は、シート状であって厚みtが0.50mm以下であり、表面を平面に投影したときの投影面積(平面視の見かけ面積)が28000mm2以上である。このチタン多孔質体は、100MPaでの加圧後の不可逆変形量が1.0%以下であり、透気度P(μm/Pa・S)が指標値Iとの間でP≧Iの関係を満たすことから、優れた耐圧縮性を有し、所要の通気性ないし通液性を発揮し得るものである。上記の指標値Iは厚みt(mm)に依存し、I=1.6×(1/t)1.3で表される。
そのようなチタン多孔質体を製造するには、たとえば、チタン粉末を含むペーストの乾燥工程を行った後、それにより得られる成形体の脱バインダー工程及び、チタン粉末の焼結工程を順次に行うことができる。乾燥工程では、ペーストを載置面上で加熱して乾燥させ、シート状の成形体を得る。そして実施形態の製造方法では、その後の脱バインダー工程にて、上記の成形体を、乾燥工程における載置面上での向きに対して表裏反転させた向きとして載置面上にて加熱する。
発明者らは種々検討して以下に述べる推測を得るに至った。即ち、乾燥工程で載置面上にてペーストを加熱すると、先述したように、ペースト中の有機バインダーの多くが下方側の載置面側に移行し、乾燥工程で得られる成形体の下方側に多くの有機バインダーが存在することがある。ここで仮に、その向きのまま脱バインダー工程を行うと、成形体の下方側の有機バインダーが十分に除去されずに残存し得る。その後に焼結工程で成形体を加熱した場合、チタン多孔質体は、その表面に、焼結工程での有機バインダーの揮発に起因する皺ないし隆起部が形成されること等によって不良品となりやすい。このことは特に、表面の平面への投影面積が28000mm2以上という大きいチタン多孔質体を製造するときに顕在化する。またこの場合、焼結時に、下方側に残留する有機バインダーがチタン粉末どうしの結合を妨げて、そこに比較的大きなホール(孔)が形成されやすくなり、チタン多孔質体の耐圧縮性をそれほど高めることができない。
これに対し、上述したように、乾燥工程後に成形体の表裏を反転させることにより、乾燥工程後に成形体の下方側に位置していた有機バインダーが上方側(つまり載置面側とは逆側)に位置し、その後の脱バインダー工程で揮発しやすくなる。それにより、焼結工程では、不良品の発生が抑えられ、製造歩留まりを向上させることができる。また、脱バインダー工程で有機バインダーが良好に揮発するので、焼結工程では、有機バインダーの残存に起因する比較的大きいホール(孔)の形成が抑制される。また、焼結工程に供する成形体は有機バインダーが良好に分離されており、チタン粉末の粒子は成形体において適切に配置されて焼結されるので、所要の通気性ないし通液性は確保できる。このため、耐圧縮性に優れるとともに、圧縮時にも所要の通気性ないし通液性を発揮し得るチタン多孔質体になる。
(チタン多孔質体)
チタン多孔質体は、チタン製である。チタン製であれば、ある程度の相対密度で高い電気伝導性を有するチタン多孔質体が得られる。チタン多孔質体のチタン含有量は、好ましくは97質量%以上であり、また好ましくは98質量%以上である。チタン含有量の上限側は、これに限らないが、例えば99.8質量%以下、99質量%以下になる場合がある。このチタン含有量は、金属成分のみならず酸素等のガス成分の不純物も考慮したチタンの純度を意味する。このため、チタン含有量は、金属成分及び、ガス成分を含む不純物成分の総含有量を100質量%から差し引くことにより求められる。
チタン多孔質体は不純物としてFeを含有することがあり、Fe含有量は、たとえば0.25質量%以下となることがある。またチタン多孔質体には、たとえば製造過程に起因する不可避的不純物として、Ni、Cr、Al、Cu、Zn、Snが含まれる場合がある。Ni、Cr、Al、Cu、Zn、Snの各々の含有量は0.10質量%未満であること、それらの合計の含有量は0.30質量%未満であることがそれぞれ好適である。
チタン多孔質体の酸素含有量は特に限定されないが、0.9質量%以上かつ2.0質量%以下になることがある。後述する製造方法のように、乾燥工程及び/又は脱バインダー工程を、酸素を含む雰囲気下で行うと、チタン多孔質体の酸素含有量がある程度多くなることがある。酸素含有量は、不活性ガス溶融-赤外線吸収法により測定することができる。
チタン多孔質体は、酸素含有量を除き、JIS H 4600(2012)の純チタン1~4種、典型的には1~2種に相当する純度である場合がある。
シート状のチタン多孔質体の厚みtは、0.50mm以下であり、0.04mm以上とすることがある。たとえばPEM型の水電解装置の多孔質輸送層には、このような厚みtのチタン多孔質体が求められ得る。厚みtが厚すぎると、PEM型水電解装置の大型化を招くおそれがある。チタン多孔質体の厚みtは、たとえば、0.40mm以下、また0.35mm以下、また0.30mm以下、また0.25mm以下、また0.20mm以下とし、この一方で、0.04mm以上、また0.08mm以上とすることがある。
厚みtは、チタン多孔質体の周縁の4点と中央の1点の計5点について、例えばミツトヨ製デジタルシックネスゲージ(型番547-321)等の、測定子がΦ10mmのフラット型で測定精度が0.001~0.01mmのデジタルシックネスゲージを用いて測定し、それらの測定値の平均値とする。シート状のチタン多孔質体が平面視で矩形状をなす場合は、上記の周縁の4点は、四隅の4点とする。
シート状のチタン多孔質体の平面視における表面の投影面積は、28000mm2以上であり、たとえば600000mm2以下とすることがある。表面の投影面積がある程度大きいチタン多孔質体は、必要に応じて裁断して使用することも可能であり、量産に適したものである。一方、表面の投影面積が大きなチタン多孔質体を製造しようとすれば、不良品が多くなる傾向があるが、ここで述べる実施形態によれば、そのような不良品の発生を抑制することができる。ここでいう投影面積は、チタン多孔質体の表面を平面に投影した面積を意味する。
なお、チタン多孔質体についての「シート状」とは、平面視の寸法に対して厚みが小さい板状もしくは箔状を意味する。チタン多孔質体の平面視の形状は、特に問わないが、正方形状もしくは、縦横比が1:1~1:3の長方形状、矩形状、菱形状その他の多角形等とすることがある。多角形状のチタン多孔質体は、その角部に面取りが施されたものであってもかまわない。
チタン多孔質体は、チタン粉末どうしが結合して構成されており、互いに結合したチタン粉末間に細孔が形成された三次元網目構造を有する。一例として、チタン多孔質体は、スポンジチタン状の三次元網目構造の骨格を有することがある。なお、チタン繊維を用いて製造されたチタン多孔質体は、不織布状の三次元網目構造になる傾向がある。多くの場合、チタン多孔質体の互いに結合されたチタン粉末で構成される骨格の内部は中空ではなく中実である。
チタン多孔質体は、その厚み方向に100MPaの圧力を3分間作用させて圧縮した後に除荷する操作を2回実施した場合における、当該操作の前後での厚みの変化の割合である不可逆変形量が1.0%以下である。
それにより、チタン多孔質体は、PEM水電解装置等の装置の内部に組み込まれた場合、圧縮力が作用したときに、ある程度の厚みや形状が維持され、所要の通気性ないし通液性が発揮され得る。上記の不可逆変形量は、1.0%以下であることが好ましい。不可逆変形量は、例えば0.6%以下になる場合があり、また例えば0.5%以下となることがある。上記の不可逆変形量は小さい程好ましいので下限側の値は特に限定されず、目的に応じて適宜設定可能である。
不可逆変形量Dcは、より詳細には、100MPaの圧力を作用させる前のチタン多孔質体の厚みT1と、当該圧力を作用させて除荷した後のチタン多孔質体の厚みT2を測定し、式:Dc=(1-T2/T1)×100より算出される値である。
なお、不可逆変形量Dcを測定するには、予めチタン多孔質体の平面視が正方形のサンプル(投影面積20mm×20mm)の厚みT1を計測しておく。そして、そのサンプルを二枚の平板等のそれぞれの平坦面間に厚み方向に挟み込み、それらの平坦面を互いに近づける向きに変位させることにより、当該サンプルに対してその表面上に均等に、厚み方向に100MPaの圧力を3分間作用させる。このときの変位速度は0.1mm/minで一定とすることができる。圧力を作用させた後は、その圧力を除荷する。このような圧力の作用及び除荷の操作を再度行い、当該操作を計2回実施する。その後、平坦面間から取り出したサンプルの厚みT2を計測する。ここでは、そのようにサンプルに圧力を作用させることが可能な種々の圧縮試験装置その他の装置を用いることができる。サンプルの厚みT1、T2を計測するには、サンプルの平面視の重心の1か所について厚みを測る。この測定を異なる5つのサンプルについて実施し、その平均値を不可逆変形量として採用する。
透気度Pが比較的高いチタン多孔質体は、通気性ないし通液性が良好なものであるといえる。但し、チタン多孔質体の透気度Pは、その厚みに応じて変化し得る。そのため、ここでは、チタン多孔質体の透気度Pを、厚みt(mm)に依存する指標値Iと比較することにより、チタン多孔質体の通気性ないし通液性を評価する。指標値Iは、式:I=1.6×(1/t)1.3で表される値である。
具体的には、この実施形態のチタン多孔質体は、透気度Pが上記指標値Iとの間で、P≧Iの関係を満たすものである。このようなチタン多孔質体は、特にPEM型の水電解装置で良好な通気性ないし通液性を発揮することができる。
透気度P(μm/Pa・S)は、ガーレー試験機法に準拠して測定するが、ここではチタン多孔質体を通過させる空気の体積は300mLとする。具体的には、例えば、東洋精機製作所製ガーレー式デンソメータ(品番:G-B3C)等のISO5635-5番対応のガーレー式デンソメータを用いて、測定孔径をΦ6mmとし、空気体積を300mLとして、当該空気の通過に要する時間(s)を測定し、これにより求められるISO透気度(μm/Pa・S)を、上記透気度Pとする。
チタン多孔質体の少なくとも一方の表面の十点平均粗さRzは、9μm以下、さらに5μm以下、3μm以下であることが好ましい。表面の十点平均粗さRzは、例えばミツトヨ製SJ-210を使用し、JIS B0601(2001)により測定する。
チタン多孔質体は特に、PEM型の水電解装置の多孔質輸送層に好適に用いることができる。PEM型の水電解装置は、陽極及び陰極と、陽極と陰極との間に配置されて、両面に白金族金属等の電極触媒層が設けられたパーフルオロカーボンスルホン酸膜等の電解質膜と、電解質膜の各電極触媒層と陽極もしくは陰極との間のそれぞれに配置された多孔質輸送層とを備えることがある。
PEM型の水電解装置で、陽極に水を供給して電圧を印加すると、陽極側の多孔質輸送層を通って移動して電極触媒層に到達した水が分解し、酸素とプロトン(H+)が生成する。プロトンは、陽極側の電解質膜を通って陽極から陰極へ移動し、陰極側の電極触媒層で電子を得て、陰極側で水素を発生させる。一方、酸素は多孔質輸送層を通って排出側の流路へと移動し、装置外へ排出される。
そのようなPEM型の水電解装置では、特に陽極側の多孔質輸送層が配置されるスペースは、強酸性かつ強酸化条件になるが、高い耐食性を有するチタン多孔質体であれば、そのような極めて苛酷な環境下の多孔質輸送層としても良好に使用することが可能である。なお、この実施形態のチタン多孔質体では、少なくとも一方の表面に多数個の微細な細孔が形成され、かつ十点平均粗さRzが小さい表面を実現できることがあり、PEM型の水電解装置内で、その表面側を電解質膜に押し付けて配置したときに、電解質膜の損傷の発生を抑制できる場合がある。
なお、チタン多孔質体は、上記のPEM型の水電解装置のほか、PEM型のリアクターを用いた有機電解合成でも使用が検討されている。そのような装置でも、プロトン交換膜にプロトンを通過させて電解を実施する。ここで述べたチタン多孔質体は、PEM型のリアクターを用いた有機電解合成にも良好に用いることができる可能性があり、プロトン交換膜を使用する電解装置の陽極側の多孔質輸送層(PTL)として使用可能であると考えられる。
(製造方法)
上述したチタン多孔質体は、たとえば、次に述べるようなペースト作製工程、ペースト塗布工程、乾燥工程、脱バインダー工程及び焼結工程をこの順序で行うことにより製造することができる。但し、既にペーストが作製されて得られている場合やペーストがシート状に塗布されている場合は、ペースト作製工程、さらにペースト塗布工程を省略することもある。
はじめに、ペースト作製工程で、チタン粉末、有機バインダー及び有機溶媒を含むペーストを作製する。
ここで、ペーストに含ませるチタン粉末の平均粒径D50は、10μm以上かつ45μm以下とすることができる。また、チタン粉末の平均粒径D50は10μm以上かつ30μm以下、また10μm以上かつ20μm以下としてもよい。これにより、比較的低廉なチタン粉末を使用して、製造コストの増大を抑えるとともに、チタン粉末の取扱いを容易にすることができる。平均粒径D50が小さいチタン粉末を使用すると、シート状であるチタン多孔質体の表面が平滑化する傾向にある。また、ここで述べる製造条件を採用してチタン多孔質体を製造すれば、所要の通気性または通液性を確保しつつ、不可逆変形量が小さいチタン多孔質体を製造できる。平均粒径D50は、レーザー回折散乱法によって得られた粒度分布で体積基準の累積分布が50%となる粒子径を意味する。
チタン粉末は純度が高いものが好適であり、純チタン粉末を使用できる。チタン粉末のチタン含有量は99質量%以上とする場合がある。チタン粉末は、粉砕粉末や、アトマイズ粉のような球状粉末その他の任意の粉末とすることができる。チタン粉末として、スポンジチタン等のチタン原料を水素化して粉砕した水素化チタン粉末を使用することも可能であり、この場合、水素化チタン粉末の水素含有量は5質量%以下であることが好ましい。また、水素化チタン粉を使用する場合、後述の脱バインダー工程と焼結工程の間に、真空等の減圧雰囲気の下、500℃以上かつ650℃以下の温度範囲で脱水素処理を施してもよい。また、上記の水素化チタン粉末に脱水素を行った水素化脱水素チタン粉末(いわゆるHDH粉末)を使用することもできる。
またここで、ペーストに使用する有機バインダーとしては、様々なものを適宜選択して用いることができるが、たとえば、メチルセルロース系、ポリビニルアルコール系、エチルセルロース系、アクリル系、ポリビニルブチラール系等のものを挙げることができる。疎水性を示す有機バインダーが好ましい。但し、ここで挙げたものに限らない。有機溶媒は、アルコール(エタノール、イソプロパノール、ターピネオール、ブチルカルビトール等)とする。一例として、有機バインダーはポリビニルブチラール、有機溶媒はイソプロピルアルコールとすることがある。ペーストにはさらに、可塑材(グリセリン、エチレングリコール等)や、界面活性材(アルキルベンゼンスルホン酸塩等)を含ませてもよい。
ペーストは、溶媒としての水を含まないものとする。ペーストは、さらに発泡剤も含まないことが好適である。ペーストが水を含む場合の、乾燥時の有機溶媒と水との乾燥挙動の違いによるペースト中のチタン粉末の凝集や、チタン多孔質体の表面へのピンホールの発生を抑制するためである。また、ペーストが発泡剤を含まないときは、チタン多孔質体に、発泡剤の発泡に起因する局所的に大きな空隙が形成されなくなる。その結果、チタン多孔質体は、表面が平滑なものになりやすい他、ハンドリング時に割れが生じにくくなる。したがって、ここでは、ペースト中に気泡を生じさせる発泡処理を行わない。なお、ペーストは溶媒として水を含まないものであればよく、吸湿等の意図せずにペーストに混入し得る水の含有は許容される。
ペーストは、上述したようなチタン粉末、有機バインダー及び有機溶媒等を、たとえば攪拌機付混合機、回転混合機又は三本ロールミル等を用いて混合させることにより作製することができる。このとき、振動ミル、ビーズミルその他の粉砕混合機等を用いて粉砕してもよい。
ペースト塗布工程では、上記のペーストを基材等の載置面上に比較的薄く塗布する。基材には予め離型層を設けておくことができる。この場合、離型層を介して基材上にペーストを塗布する。基材に離型層を設けた場合は、乾燥工程後にペーストが乾燥して得られる成形体を基材から分離させることが容易になる。
基材としては、ある程度安価に入手できる樹脂基材が好ましい。また、樹脂基材は、可撓性を有することから取扱いが容易であるという利点もある。樹脂基材の具体的な材質としては、たとえば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)等のポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール等のポリビニル類が挙げられるが、なかでも、PETは安価であり、乾燥工程後に基材から成形体を容易に分離させることができる点で好ましい。
基材上に離型層を設けることは任意であるが、離型層を設ける場合、シリコーンコーティング等を離型層として用いることができる。例えば、東レ株式会社製のセラピール(登録商標)など、そのような材料が予め塗布された基材を選択することにより、基材上に離型層を設けることができる。基材上に離型層を設けることで、乾燥工程後に得られる薄いシート状の成形体を、基材から容易に分離させることが可能になる。
乾燥工程では、たとえば炉内や乾燥機内等にて載置面上でペーストを乾燥させる。これにより、ペースト中の有機溶媒が蒸発し、基材上にシート状の成形体が得られる。
乾燥時の加熱温度は、80℃以上かつ150℃以下とすることができる。また、乾燥時の加熱温度は、100℃以上かつ140℃以下とすることがある。この範囲内の温度でペーストを乾燥させることにより、ペースト中の有機溶媒等の成分の沸騰を抑制しつつ、比較的短時間のうちに乾燥を終了させることができる。乾燥時間は特に限定されず適宜決定すればよく、たとえば5分以上かつ300分以下とすることができる。乾燥は、酸素を含む雰囲気、たとえば大気雰囲気下で行うことが好ましい。これにより、製造コストの上昇を抑えることができる。
乾燥工程が終了すると、ペーストが乾燥して得られた成形体を、載置面から剥離させる等して分離させ、成形体の表裏を反転させた後、脱バインダー工程を行う。つまり、ここでいう成形体の表裏反転とは、乾燥工程で下方側の載置面側に向けていた成形体の表面を、脱バインダー工程で上方側に向けるとともに、乾燥工程で上方側に向けていた表面を、脱バインダー工程で下方側の載置面側に向けて、裏返すこと乃至ひっくり返すことを意味する。
乾燥工程では、ペースト中で有機溶媒が揮発しにくい下方側の載置面側に、有機バインダーが偏ることがあるところ、上記の成形体の表裏反転により、脱バインダー工程では、当該有機バインダーが上方側に位置して良好に揮発する。これにより、成形体を比較的高温で加熱する後述の焼結工程後の不良品の発生を抑制することができる。
なお、乾燥工程と脱バインダー工程では、ペーストや成形体を載せる部材として同じ基材を用いることができるが、異なる基材を用いてもよい。このように乾燥工程でいう載置面と脱バインダー工程でいう載置面とは、必ずしも一致するとは限らない。
次いで、脱バインダー工程で上記の成形体を炉内で加熱し、成形体中の有機バインダーを揮発させて除去する。このとき、上記のように成形体を表裏反転させたことにより、成形体の上方側に位置する有機バインダーを良好に揮発させることができて、脱バインダー工程後の有機バインダーの残留が抑制される。
脱バインダー工程では、たとえば、成形体を、320℃以上かつ450℃以下の温度、また、360℃以上かつ400℃以下の温度に加熱することが好ましい。これにより、加熱によるチタン粉末の焼結を抑制しつつ有機バインダーを除去することができる。このようにすれば、成形体における各チタン粉末の適切な位置が維持され得る。なお、加熱時間は、特に限らないが、3時間以上かつ12時間以下の時間とすることがある。加熱時の雰囲気は、大気雰囲気等の酸素を含む雰囲気とすることが好適である。酸素を含む雰囲気としたときは、コストの上昇を抑制できる他、チタン粉末の表面に酸化膜が良好に成長すると推測される。
その後、脱バインダー工程を経た成形体に対して焼結工程を行い、成形体中のチタン粉末を焼結させる。焼結工程では、成形体を750℃~1000℃の温度、好ましくは775℃~950℃の温度に加熱する。焼結工程では、上記の温度に、1時間以上かつ4時間以下の時間にわたって加熱することがある。焼結時の雰囲気は、たとえば1.0×10-2Pa以下の真空ないし減圧雰囲気、又は、ArやHeの不活性ガス雰囲気とすることができる。
脱バインダー工程を、酸素を含む雰囲気で行った後、焼結工程を減圧雰囲気又は不活性ガス雰囲気とすることにより、脱バインダー工程でチタン粉末の表面に成長した酸化膜中の酸素が、焼結工程でチタン粉末中に取り込まれ、焼結体であるチタン多孔質体が強化されるので、耐圧縮性に優れたチタン多孔質体が得られる。なお、焼結工程も酸素を含む雰囲気とすると、焼結工程でも当該雰囲気中の酸素がチタン粉末に取り込まれて、酸素含有量が過剰となるおそれがある。
焼結工程後、チタン多孔質体が得られる。このチタン多孔質体は、先述したように、高い耐圧縮性を有し、所要の通気性ないし通液性を発揮し得るものになる。ここでは、厚みが0.50mm以下であって、表面の平面への投影面積が28000mm2以上であるチタン多孔質体を製造する。このような寸法にするため、ペースト塗布工程でのペーストの塗布領域や厚みを調整することができる。
次に、この発明のチタン多孔質体を試作し、その効果を確認したので以下に説明する。但し、ここでの説明は単なる例示を目的としたものであり、これに限定されることを意図するものではない。
表1に示す平均粒径D50であってチタン含有量が99質量%以上であるチタン粉末(HDH粉末)を、有機バインダーとしてのポリビニルブチラール、有機溶剤としてのイソプロピルアルコールとともに混合して、ペーストを作製した。このようにして作製したペーストには、水および発泡剤は含まれていない。
上記のペーストをPET製の樹脂基材の載置面上にシート状に塗布し、これを乾燥させて成形体とし、この成形体に対して脱バインダー及び焼結を順次に行い、平面視が矩形状の(縦横比1:1~1:3の範囲内)チタン多孔質体を製造した。乾燥は、大気雰囲気の下、ペーストを120℃に加熱して行った。脱バインダーは、大気雰囲気下で成形体を380℃に加熱することにより行った。焼結は真空雰囲気(1×10-2Pa以下)とし、その加熱温度は表1に示すとおりである。
実施例1~7では、乾燥後、成形体を樹脂基材から剥離し、その表裏を反転させた向きでグラファイト製のセッターの載置面上に置いてから、脱バインダーを行った。比較例1~3では、乾燥後に、成形体を樹脂基材から剥離させたが、表裏を反転させずに、乾燥時と同じ向きでグラファイト製のセッターの載置面上に置いて、脱バインダーを行った。
その結果、焼結後に、実施例1~7及び比較例2では、平坦な表面の良好なチタン多孔質体が得られたのに対し、比較例1及び3では、チタン多孔質体の表面に、該表面から隆起する形状の皺が形成され、不良品となった。このことから、実施例1~7のような表面の平面への投影面積が大きいチタン多孔質体を製造するには、乾燥後かつ脱バインダー前に表裏を反転させることで、不良品の発生を抑制できることがわかった。なお、表1に示す投影面積及び厚みはそれぞれ、先述した方法に従って測定したものである。
また、実施例1~7の各チタン多孔質体について、先述した方法により、不可逆変形量ならびに、透気度P及び指標値Iの測定ないし算出を行った。その結果を表1に示す。なお、実施例1~7のチタン多孔質体はいずれも、チタン含有量97質量%以上であって、酸素含有量が0.9質量%以上かつ2.0質量%以下の範囲内であった。
表1に示すように、実施例1~7のチタン多孔質体はいずれも、不可逆変形量が十分に小さいことから耐圧縮性に優れるとともに、P≧Iであって所要の通気性ないし通液性を有するものであった。これは、脱バインダー工程における有機バインダーの良好な揮発と、焼結時の高温の加熱温度によるものと考えられる。特に、さらに焼結時の加熱温度を高くした実施例2及び3や、平均粒径D50が小さいチタン粉末を用いた実施例6及び7では、チタン多孔質体の不可逆変形量はより小さく、実施例6~7のように実質的にゼロであるものもあった。実施例6~7は測定装置の下限未満の結果であったため「0.4%未満」とした。比較例2は、表面の投影面積が小さいチタン多孔質体であった。
以上より、この発明によれば、表面の面積がある程度大きく、耐圧縮性に優れるとともに所要の通気性ないし通液性を発揮し得るチタン多孔質体を、高い歩留まりで製造できる可能性が示唆された。

Claims (13)

  1. シート状のチタン多孔質体であって、
    厚みtが0.50mm以下であり、表面の平面への投影面積が28000mm2以上であり、
    100MPaでの加圧による圧縮前後の厚みの変化の割合である不可逆変形量が1.0%以下であり、
    透気度P(μm/Pa・S)が指標値Iとの間でP≧Iの関係を満たし、前記指標値IがI=1.6×(1/t)1.3で表されるチタン多孔質体。
  2. チタン含有量が97質量%以上であり、酸素含有量が0.9質量%以上かつ2.0質量%以下である請求項1に記載のチタン多孔質体。
  3. 表面の前記投影面積が600000mm2以下である請求項1又は2に記載のチタン多孔質体。
  4. 厚みtが0.04mm以上である請求項1又は2に記載のチタン多孔質体。
  5. 少なくとも一方の表面の十点平均粗さRzが9μm以下である請求項1又は2に記載のチタン多孔質体。
  6. 請求項1に記載のチタン多孔質体を製造する方法であって、
    チタン粉末、有機バインダー及び有機溶媒を含み、水及び発泡剤を含まないペーストを、載置面上で加熱して乾燥させ、シート状の成形体を得る乾燥工程と、
    前記成形体を、前記乾燥工程における前記載置面上での向きに対して表裏反転させた向きとして載置面上にて加熱し、前記成形体中の有機バインダーを揮発させる脱バインダー工程と、
    前記脱バインダー工程後の成形体を加熱し、前記成形体中のチタン粉末を焼結させる焼結工程と
    を含、チタン多孔質体の製造方法。
  7. 前記チタン粉末として、平均粒径D50が10μm以上かつ45μm以下である粉砕粉末を使用する、請求項6に記載のチタン多孔質体の製造方法。
  8. 前記チタン粉末として、平均粒径D50が10μm以上かつ20μm以下であるチタン粉末を使用する、請求項6又は7に記載のチタン多孔質体の製造方法。
  9. 前記乾燥工程で、前記ペーストを、酸素を含む雰囲気下にて80℃以上かつ150℃以下の温度に加熱する、請求項6又は7に記載のチタン多孔質体の製造方法。
  10. 前記脱バインダー工程で、前記成形体を、酸素を含む雰囲気下にて320℃以上かつ450℃以下の温度に加熱する、請求項6又は7に記載のチタン多孔質体の製造方法。
  11. 前記焼結工程で、前記成形体を、減圧雰囲気又は不活性ガス雰囲気下にて加熱する、請求項6又は7に記載のチタン多孔質体の製造方法。
  12. 前記焼結工程で、前記成形体を750℃~1000℃に加熱する、請求項6又は7に記載のチタン多孔質体の製造方法。
  13. 前記焼結工程で、前記成形体を775℃~950℃に加熱する、請求項12に記載のチタン多孔質体の製造方法。
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