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JP7565089B2 - ミクロバクテリウム・エステルアロマティクム株、これを含む組成物、およびそれらの使用 - Google Patents

ミクロバクテリウム・エステルアロマティクム株、これを含む組成物、およびそれらの使用 Download PDF

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Description

CECT CECT 9167
関連出願の相互参照
本出願は、2018年12月18日出願の欧州特許出願第18382937.3号の利益を主張する。
本発明は、植物の健康状態に関する製品の分野に関する。本発明は、微生物ミクロバクテリウム・エステルアロマティクム(Microbacterium esteraromaticum)の新たな単離株、該単離株を含む組成物、ならびに植物での寄生線虫によって引き起こされる疾患の生物学的防除における該単離株および該組成物の使用を提供する。
寄生線虫は、圃場およびプランテーション作物生産における主要な律速因子のうちである、世界中で経済的に重要性の高い重要な植物の損失を引き起こす。寄生線虫には、ネコブセンチュウ、例えば、メロイドギネ(Meloidogyne)属、シストセンチュウ、例えば、グロボデラ(Globodera)属、およびネグサレセンチュウ、例えば、プラティレンクス(Pratylenchus)属がある。
最も一般的に使用される線虫管理戦略は化学的防除であるが、有効ではあるものの、土壌汚染の問題につながり、生物多様性に影響を及ぼし、ヒトの健康に負の影響を有することがある。ここ数十年にわたって、研究者らは、非化学的かつ環境に優しいアプローチを開発するよう試みてきた。いくつかの研究では、根圏細菌株を含む植物抽出物が寄生線虫を阻害する可能性が評価されており、殺線虫効果は植物によって放出される殺生物性物質によっても行われることが示唆されてきた。非特許文献1では、マリーゴールド抽出物中で植物寄生線虫の根圏細菌拮抗物質が同定されたが、その有効性は土壌中に存在する線虫に限定されており、根組織内での寄生線虫に対しては有効ではなかった。
環境条件および宿主条件が細菌株の生物学的活性に影響を及ぼし、該細菌株の有効性を一般的には変動させ、参照化学製品よりも有意に低くすることを指摘することが重要である。
Sturz AV and Kimpinski J 2004 Plan and Soil262:241-249
尽力が施されたにもかかわらず、寄生性植物線虫を防除することにおいて当技術分野で既知の細菌株によって示される制限の全部または一部を克服し、特に根組織内に存在する寄生線虫に対して有効である殺線虫特性を有する細菌株についての必要性がある。
本発明者らは、驚くべきことに、ネコブセンチュウおよびシストセンチュウなどの植物寄生線虫に対して拮抗物質活性を示し、植物(すなわち、根)内に存在する線虫においてその活性を発揮し、広範囲の土壌pHにおいて該活性を発揮するミクロバクテリウム・エステルアロマティクム種の1つの株(以後、「細菌株B24」または「B24」とも称される)を発見した。
以下に示すように、本発明の株は、成長チャンバおよび温室試験で試験されており、卵および幼若ネコブセンチュウ(RKN)メロイドギネ・インコグニタ(Meloidogyne incognita)およびメロイドギネ・ヤバニカ(Meloidogyne javanica)を防除する上で、ならびにジャガイモシストセンチュウ(PCN)グロボデラ・ロストキエンシス(Globodera rostochiensis)およびグロボデラ・パリダ(Globodera pallida)に対して効率的であることが実証されている。
卵の孵化阻害に関して、試験した線虫に対する本発明の株のインビトロでの有効性が、RKN線虫において参照殺線虫化学物質を使用して達成されたものと同様であったことは注目に値する(参照化学物質はフェナミホスとした)(図1および図2)。驚くべきことに、PCNのシストに対するインビトロでの本発明の株の殺線虫効果は、参照化学物質(オキサミル)の殺線虫効果よりも良好であった(例5、図7および図8)。この抗線虫効果は、線虫防除に関して、植物1個体当たりおよび新鮮な根1グラム当たりのRKN卵の最終集団を測定すると、インビボでも検出された(RKN生殖)。このインビボでの効果は、本発明の細菌をいくつかの形態で、すなわちペレット(例6.1)として、技術等級の有効成分(TGAI)(例6.2)として、および製剤されたプロトタイプ(油分散物)(例6.3)として使用して達成された。驚くべきことに、キュウリ植物において、最終集団および生殖に対するインビボでの有効性は、参照化学物質よりも良好であった(例6.4を参照されたい)。
これらの実験データから、本発明の細菌株は、広範囲の線虫を、該線虫の発生段階および植物の部分とは無関係に、防除する驚くべき効果を有すると結論付けることができた。このような特定の効果を有するM.エステルアロマティクム株が報告されたのはこれが初めてである。
加えて、このような顕著な抗線虫活性プロファイルに対して、本発明者らはまた、TGAI病原性が認められなかったので、マウスに本発明の株を供給したとき、例7に示されるように、本発明の株が安全であることも発見した。
いかなる理論にも束縛されるものではないが、このような殺線虫効果は、本発明の株が宿主と接触し、ある特定の酵素を放出し(上清で殺線虫効果が観察された例1を参照されたい)、植物の誘導された全体抵抗性(ISR)に関与するという事実に起因する、と、本発明者らは考えている。
さらに、本発明の株は、5~10の範囲のpHを有する土壌中に定着して生存する能力を有する。
土壌のpH範囲は、3.5より低いpHを有する土壌である超酸性から、9より高いpHを有する非常に強アルカリ性の土壌までの範囲であることができる。土壌pHは、植物栄養素の利用可能度に明確な影響を与える。このことが、一部の土壌中で成長することができる植物種も存在すれば、成長の必要条件によっては該土壌中で成長することができない他の植物種も存在する理由である。一方、pHなどの環境条件が特定の微生物の生存度/活性に負に影響を及ぼす可能性があることは、当業者によって十分に認識されている。本発明者らは、驚くべきことに、本発明の株が5~10の極端なpH値で生存することができることを発見した。このことは、本発明の株が広範囲の植物作物においてその機能を発揮することができることを意味するので、さらに有益な利点である。
その上、本発明者らはさらに、本発明の株(実施例1を参照されたい)が、(a)シデロホアを産生することができたこと、(b)ロイシンアリールアミダーゼ、α-グルコシダーゼ、およびα-マンノシダーゼなどの酵素を産生したこと、(c)バイオフィルム産生細胞であったこと、かつ(d)環境に優しいことを発見した。
シデロホアならびに酵素ロイシンアリールアミダーゼ、α-グルコシダーゼおよびα-マンノシダーゼの活性の産生は、植物の成長、発達および生殖に有益な影響を及ぼす。
シデロホアは、可溶性Fe3+結合剤であり、植物の鉄の利用可能度および取り込みを上昇させることもできる。ロイシンアリールアミダーゼは、高分子量化合物ポリマーからアミノ酸を遊離させ、植物にとって必須栄養素である溶存有機窒素の供給源を提供する。α-グルコシダーゼおよびα-マンノシダーゼは、炭水化物複合体をそれらのモノマーへと分解するよう作用し、植物に糖の供給源を提供する。バイオフィルムは、土壌品質、植物栄養および植物保護にとって重要であると報告されている表面結合性多糖を含むポリマーマトリックスによって結合された微生物細胞のコミュニティである。
それゆえ、本発明の株は、細菌行動易感受性植物(bacterized plant)の成長に有益である。
全体として、本発明の株は、バイオ農薬の分野における大きな進歩を意味する。
したがって、本発明の第1の態様は、受託番号CECT9167の下で「Copeccion Espanola de Cultivos Tipo」(CECT)に寄託されたミクロバクテリウム・エステルアロマティクムの株、またはその突然変異体を指し、該突然変異体は、ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167を出発材料として使用して得られ、CECT9167の殺線虫効果を維持する。
本発明では、本発明の株を指す「B24」および「CECT9167」という用語は相互互換可能に使用される。
本発明の株は、アルメリア市(スペイン南部)の農業土壌から分離され、ブダペスト条約により、受託番号CECT9167の下でUniversidad de Valencia C.P 46980 Catedratico Agustin Escardino No9 Paterna,Valencia(スペイン)のCECTに寄託された。該株は、寄託者Futureco Bioscience S.A.,Av.Del Cadi 19-23 P.I.Sant Pere Molanta08799 Olerdola Barcelonaによって2016年7月13日に寄託された。該株は、該寄託者によって参照B24で同定され、受託番号CECT9167を受けた。該株は、加えて、生存可能であると宣言された。
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様で定義された株またはその突然変異体を含む細菌培養物を指す。
本発明の株の殺虫効果により、該株は、植物の健康状態に関する製品として使用することができる。後の実施例に示すように、本発明の第1の態様の株は、国際連合食糧農業機関によって発行されたガイドラインであるFAOガイドラインによって植物の健康状態に関する製品として使用することができる。本発明の第1の態様で定義されたような単離された細菌は、植物の健康状態に関する組成物の成分として使用することができる。
それゆえ、本発明の第3の態様は、有効量の本発明の第1の態様で定義されたような株、または本発明の第2の態様で定義されたような細菌培養物と、1つ以上の農業上許容され得る化合物とを含む組成物を指す。
本発明の第4の態様は、ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167の株の突然変異体を得る方法であって、寄託された株を出発材料として使用することと、遺伝子工学技術、例えばDNA組換え技術、例えば突然変異誘発を適用することとを含み、得られた突然変異体が、植物における植物線虫および感染を防除する親寄託株の活性を維持する、方法を指す。
本発明の第5の態様は、本発明の第1の態様のM.エステルアロマティクムのCECT9167株またはその突然変異体に由来する生細胞懸濁液を得るためのプロセスを指し、該プロセスは、(i)該株を適切な培養培地中に接種することと、(ii)ステップ(i)の該接種した培養培地を該株の成長に適した条件に供することと、(iii)場合により、ステップ(ii)から結果として得られた該培地を濃縮ステップに供することと、を含む。
先に示したように、殺線虫効果は、本発明の株が少なくともある特定の酵素を放出し、植物のISRに関与するという事実に起因する。それゆえ、本発明の第6の態様は、本発明の第1の態様で定義されるM.エステルアロマティクムのCECT9167株またはその突然変異体に由来する上清を指し、該上清は、(i)該株を適切な培養培地中に接種することと、(ii)該接種した培養培地を適切な成長条件に供することと、(iii)ステップ(ii)の培養培地から細胞を分離することと、(iv)上清を回収することと、(v)場合により、上清を濃縮ステップに供することと、を含むプロセスによって得ることができる。
本発明の第7の態様は、有効量の本発明の第1の態様のミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株もしくはその突然変異体、または本発明の第2の態様の細菌培養物、または本発明の第3の態様の組成物または本発明の第6の態様の上清、を含むキットを指す。
本発明の第8の態様は、植物における線虫感染を防除するための、本発明の第1の態様のミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株もしくはその突然変異体、または本発明の第6の態様の上清、または本発明の第7の態様のキットの使用を指す。
本発明の第9の態様は、植物の一部か、または該植物を成長させるために使用される基材へ、本発明の第1の態様のミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株、もしくはその突然変異体、または本発明の第2の態様の細菌培養物、または本発明の第3の態様の組成物、または本発明の第6の態様の上清、または本発明の第7の態様のキットを適用することを含む、該植物における線虫によって引き起こされる感染症を防除するための方法を指す。
M.エステルアロマティクムB24株(8.0×10CFU/ml)およびNemacur(登録商標)(「化学物質」)または陰性対照を使用したインビトロでの処理後のM.ヤバニカおよびM.インコグニタの卵の孵化(各種の50%)を表す。 M.エステルアロマティクムB24株(3×10CFU/ml)およびNemacur(登録商標)(「化学物質」)または陰性対照を使用したインビトロでの処理後のM.ヤバニカおよびM.インコグニタの卵の孵化(各種の50%)を表す。 M.エステルアロマティクムB24株(5.20×10CFU/ml)、B2538(6.2×10CFU/mL)株またはDSMZ(DSMZ8609)(2.03×10CFU/mL)株または陰性対照を使用したインビトロでの処理後のM.ヤバニカおよびM.インコグニタの卵の孵化(各種の50%)を表す。 2つの濃度(三角形、1.4×10CFU/mL、正方形、2.1×10CFU/mL)のM.エステルアロマティクムB24株を使用したインビトロでの処理後のM.ヤバニカおよびM.インコグニタの幼若体(J2)の生存率(各種の50%)を示す。 M.エステルアロマティクムB24(5.2×10CFU/ml)株、B2538(6.2×10CFU/mL)株またはDSMZ(DSMZ8609)(2.03×10CFU/mL)株を使用したインビトロでの処理後のM.ヤバニカおよびM.インコグニタの幼若体(J2)の生存率(各種の50%)を示す。 対照および化学製品(Vydate(登録商標))に関する、M.エステルアロマティクムB24(7.0×10CFU/mL)株のG.ロストキエンシスおよびジャガイモシロシストセンチュウの卵孵化阻害に対するインビトロでの有効性の百分率の比較を表す。 対照および化学製品(Vydate(登録商標))に関する、TGAIとして適用されるM.エステルアロマティクムB24(7.0×10CFU/mL)株のG.ロストキエンシスおよびジャガイモシロシストセンチュウのシストからの卵孵化に対するインビトロでの有効性の百分率の比較を表す。 対照および化学製品(Vydate(登録商標))に関する、1%(2.2×10CFU/mL)でOD製剤として適用されるM.エステルアロマティクムB24株のG.ロストキエンシスおよびジャガイモシロシストセンチュウのシストからの卵孵化に対するインビトロでの有効性の百分率の比較を表す。 B24フラスコのCS(破線)、DSM8609フラスコのCS(点線)の254nmでのHPLCクロマトグラムを、微生物接種なしの培養培地(実線)と比較して表す。関連する異なるピークを矢印で標識した。
図面全部において、異なる文字(「a」、「b」または「ab」)で表されたデータは、それらの間に統計学的な有意差があったことを示す(データは、Rプログラムを用いて分散分析(ANOVA)に供され、処理の平均を、Fisherの保護最小有意差検定(LSD)をP=0.05で用いて比較した)。「対照」:陰性対照。「卵孵化(%)」::卵孵化率。
発明を実施するための態様
発明の詳細な説明
本出願において本明細書で使用されるすべての用語は、特に明記しない限り、当技術分野で公知の通常の意味で理解されるものとする。本出願で使用されるある特定の用語についての他のより具体的な定義は、以下に明らかにされる通りであり、特に明示して提示された定義がより広い定義を提供しない限り、本明細書および特許請求の範囲全体にわたって均一に適用されることを意図している。本明細書で与えられる定義は、理解の目的のために含まれ、発明を実施するための形態、特許請求の範囲および図面全体を通して適用されることが期待される。
本発明の第1の態様は、受託番号CECT9167の下でスペイン微生物株保護機関(Copeccion Espanola de Cultivos Tipo;CECT)に寄託されたミクロバクテリウム・エステルアロマティクムの単離株、またはその突然変異体を指し、該突然変異体株は、ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167を使用して得られ、CECT9167の殺線虫効果を維持する。
本発明の第1の態様の特定の実施形態では、場合により以下に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムの単離株は、受託番号CECT9167の下でスペイン微生物株保護機関(CECT)に寄託されたM.エステルアロマティクムB24株である。
本発明の第1の態様の別の実施形態では、場合により先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、該株は、出発株の殺線虫効果を維持するCECT9167株の突然変異体である。
CECT9167株の「突然変異体」という用語はまた、本発明によればCECT9167株の「変異株」としても理解される。
寄託した株を出発材料として使用することにより、当業者は、突然変異誘発または細菌組換え技術などの遺伝子工学技術によって、本発明の株の本明細書に説明する関連の特徴および利点を維持する突然変異体を定番で得ることができる。本発明の一実施形態では、突然変異体は、ランダム突然変異誘発(すなわち、化学的または物理的な作用因子を使用すること)または部位特異的突然変異誘発、コンビナトリアル突然変異誘発もしくは挿入突然変異誘発によって得られた遺伝子改変突然変異体である。本発明の第1の態様の別の実施形態では、突然変異体は、組換え技術を使用することによって、例えば形質転換技術(例えば、電気穿孔法、熱ショックによるか、または塩化カルシウムなどの二価カチオン溶液を使用することによる)、形質導入技術または接合技術を使用することによって得られる。組換え技術を使用することにより、プラスミドを細菌株に含めることができ、該プラスミドは、抗生物質耐性遺伝子または突然変異体の選別に機能する遺伝子を含むことができる。遺伝子工学技術の例は、Sambrook,J.およびRussell,D.W.「Molecular Cloning:A Laboratory Manual」,第13章,「Mutagenesis」,Cold Spring Harbor,第3版,2001において認めることができる。
上述のように、本発明によって提供される突然変異体は、CECT9167株によって示される効果、すなわち抗線虫活性を維持しなければならない。本発明では、「維持する」という用語は、突然変異体に言及するとき、抗線虫活性を提示しなければならないことを意味する。もちろん、該株における突然変異の結果として、本発明によって包含される、結果として得られた突然変異体は、ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株よりも効率的に活性を提示することができる。
突然変異体が広範な抗線虫プロファイルを維持しているかどうかを決定するために、いくつかの周知のプロトコルに従うことができる。これらの方法は、一般に、該株と接触している病原体の成長能力の分析、または該株への曝露後の病原体感染によって引き起こされる疾患の重症度の評価に基づいている。活性を決定するために本明細書の例に含まれているプロトコルは、例示的かつ非限定的な例である。簡潔にいえば、該プロトコルは、インビトロでの線虫の孵卵および線虫の生存、ならびにインビボでの線虫の繁殖分析に基づいている。
本発明の第1の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、殺線虫効果は、少なくともメロイドギネ属、グロボデラ属、および/またはプラティレンクス属の線虫に対するものである。別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、殺線虫効果は、少なくともメロイドギネ属およびグロボデラ属の線虫に対するものである。別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、殺線虫効果は、メロイドギネ・インコグニタ、メロイドギネ・ヤバニカ、グロボデラ・ロストキエンシスおよびグロボデラ・パリダのうちの1つ以上に対するものである。別の実施形態では、本発明の第1の態様で定義される株は、メロイドギネ・インコグニタ、メロイドギネ・ヤバニカ、グロボデラ・ロストキエンシスおよびグロボデラ・パリダに対する殺線虫効果を有する。別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、殺線虫効果は、プラティレンクス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans)、プラティレンクス・ファラックス(Pratylenchus fallax)、プラティレンクス・コフェアエ(Pratylenchus coffeae)、プラティレンクス・ルージ(Pratylenchus loosi)、およびプラティレンクス・ヴルヌス(Pratylenchus vulnus)のうちの1つ以上に対するものである。
本発明の第1の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、本発明の第1の態様において定義される株は、メロイドギネ・インコグニタ、メロイドギネ・ヤバニカ、グロボデラ・ロストキエンシスおよびグロボデラ・パリダに対する殺線虫効果を有する。
本発明の第1の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株の突然変異体は、ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株と少なくとも99.8%または99.9%のゲノム配列同一性を有する。
本発明では、「同一性」という用語は、2つの配列が最適に整列させられているときに該配列において同一である残基の百分率を指す。最適なアラインメントにおいて、第1の配列における位置が、第2の配列における対応する位置と同じアミノ酸残基によって占められている場合、該配列は、その位置に関して同一性を呈する。2つの配列(または「配列同一率」)間の同一性のレベルは、配列の大きさに関して配列が共有する同一の位置の数の比として測定される(すなわち、配列同一率=(同一の位置の数/位置の総数)×100)。
最適なアラインメントを迅速に得て、2つ以上の配列間の同一性を計算するためのいくつかの数学的アルゴリズムは公知であり、いくつかの利用可能なソフトウェアプログラムへと組み込まれている。このようなプログラムの例としては、とりわけ、アミノ酸配列分析のためのMATCH-BOX、MULTAIN、GCG、FASTAおよびROBUSTといったプログラムがある。好ましいソフトウェア解析プログラムには、ALIGN、CLUSTAL W、およびBLASTといったプログラム(例えば、BLAST2.1、BL2SEQ,およびそれらの新版)がある。
アミノ酸配列分析のために、BLOSUM行列(例えば、BLOSUM45行列、BLOSUM50行列、BLOSUM62行列、およびBLOSUM80行列)、Gonnet行列、またはPAM行列(例えば、PAM30行列、PAM70行列、PAM120行列、PAM160行列、PAM250行列、およびPAM350行列)などの重み付け行列が、同一性を求める上で使用することができる。
BLASTプログラムは、選択された配列をデータベース(例えば、GenSeq)内の複数の配列に対して、またはBL2SEQを用いて2つの選択された配列間で整列させることによって、少なくとも2つの配列の分析を提供する。BLASTプログラムは、好ましくはBLASTプログラム演算へと組み込まれたDUSTプログラムまたはSEGプログラムなどの低複雑度フィルタリングプログラムによって修正変更される。ギャップ存在コスト(またはギャップスコア)が使用される場合、ギャップ存在コストは好ましくは、約-5から-15の間に設定される。同様のギャップパラメータは、適宜、他のプログラムとともに使用することができる。BLASTプログラムおよびその基礎となる原理は、例えば、Altschul et al.,「Basic local alignment search tool」,1990,J.Mol.Biol,第215巻,403~410ページにおいてさらに説明されている。
多重配列解析については、CLUSTAL Wプログラムを使用することができる。CLUSTAL Wプログラムは望ましくは、「動的」(対「高速」)設定を使用して実行される。配列は、配列間の同一性のレベルに応じてBLOSUM行列の変数セットを使用して評価される。CLUSTAL Wプログラムおよび基本的な演算原理は、例えば、Higgins et al.,「CLUSTAL V:improved software for multiple sequence alignment」,1992,CABIOS,8(2),189~191ページにおいてさらに説明されている。
本発明の第1の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株の突然変異体は、ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株と少なくとも99.8%または99.9%の平均ヌクレオチド同一性(ANI)を有する。
本発明の第1の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、本発明の突然変異体のANIを求める方法は、Richter M,et al.2015 JSpeciesWS:a web server for prokaryotic species circumscription based on pairwise genome comparison.Bioinfomatics.2015 Nov16.pii:btv681において説明される「ANIm」法である。
本発明の第1の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、例えば、ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株と少なくとも99.8%または99.9%のゲノム配列同一性を有する本発明の株の突然変異体を得る方法は、Aubert et al.,「A Markerless Deletion Method for Genetic Manipulation of Burkholderia cenocepacia and Other Multidrug-Resistant Gram-Negative Bacteria」 Methods Mol Biol 2014;1197:311-27において説明される変異原性法である。
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様において定義された株を含む細菌培養物を指す。
本発明の第2の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、細菌培養物は、本発明の第1の態様において定義される生存可能な株を含む。
本発明の第2の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、細菌培養物は、接種産物である。
「接種産物」とは、株を適切な培養培地中に接種し、接種した培養培地を適切な成長条件に供した後に得られる産物と理解される。
本発明の第2の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、細菌培養物は、不活性化した本発明の株を含む。
「不活性化した」という用語は、微生物がコロニーを形成することができないことを意味する。一実施形態では、不活性化した微生物は、細胞膜が無傷であるかまたは破壊されている。
本発明の第2の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、接種産物は、不活性化した本発明の株を含む。
「不活性化された本発明の株を含む接種産物」とは、株を適切な培養培地中に接種し、接種した培養培地を適切な成長条件に供し、次いで株を不活性化した後に得られる産物を指す。
有害生物防除における実用的な使用を目的として、農薬剤は通常、農業上許容され得る化合物もはじめとする組成物へと製剤される。それゆえ、本発明の第3の態様は、有効量の本発明の第1の態様で定義されたような株、または本発明の第2の態様で定義されたような細菌培養物と、1つ以上の農業上許容され得る化合物とを含む組成物を指す。
本明細書で使用される「有効量」という用語は、植物病害の処置または予防のいずれかの所望の利益を提供するのに十分高いが、重篤な副作用を回避するのに十分低い、本発明の第1の態様で定義されるM.エステルアロマティクムCECT9167株の量を意味する。本発明により投与される化合物の特定の用量は、当然のことながら、投与される化合物、投与経路、処置される特定の容態、および同様の配慮事項をはじめとする、症例を取り巻く特定の状況によって判断される。
本発明の第3の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、該株は、1.0×10CFU/mL~1.0×1012CFU/mLの濃度で存在する。本発明の第3の態様の別の実施形態では、該株は、1.0×10CFU/mL、1.0×10CFU/mL、1.0×10CFU/mL、1.0×10CFU/mL、1.0×10CFU/mL、1.0×1010CFU/mL、1.0×1011CFU/mLまたは1.0×1012CFU/mLの濃度で存在する。
本発明の目的のために、与えられた何らかの範囲には、該範囲の下限終点および上限終点をいずれも含む。
CFU/mLとして示される量は、組成物1ミリリットルまたは1グラム当たりの本発明の株のコロニー形成単位(CFU)に関する。
本発明の第3の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、組成物は、植物の健康状態に関する組成物である。
本発明の第3の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、組成物は、少なくとも1つの追加の農薬を含む。
本発明の第3の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、追加の農薬は、農薬特性を有する別の菌株、殺真菌剤、殺菌剤、除草剤、殺虫剤または化学殺線虫剤からなる群から選択される。該追加の農薬は、組成物中に含まれる本発明の株の活性/生存率に負に影響を及ぼすに及ばない。
本発明では、「農薬」という用語は、有害生物と見なされる生物を死滅、忌避、調節またはその成長の妨害することを意図した製品としての農学の分野におけるその通常の意味によって理解される。明らかに、M.エステルアロマティクムのCECT9167株またはその突然変異体の性質により、本明細書では、「農薬」とは生物農薬とも呼ばれる生物学的または生態学的(有機)農薬であると理解される。本発明の範囲では、「農薬」という用語は、「植物の健康状態に関する」という用語と同じ意味を有するであろう。
本発明の第3の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、組成物は、溶液、ペレット、懸濁液、凍結乾燥組成物または他の乾燥組成物(例えば、凍結乾燥組成物)の形態であり得る。凍結乾燥または乾燥させた組成物は、その使用前に液状担体で再構成することができるか、または直接使用することができる。該組成物は、植物の健康状態に関する使用に適したさまざまな配合によって調製することができ、例えば、以下の種類の製剤からなる群から選択することができる:希釈なしでの使用を企図した液剤(AL)、希釈なしでの使用を企図した散剤(AP)、カプセルに封入された顆粒剤(CG)、接触液剤または接触ゲル剤(CL)、接触散剤(CP)、粉状散剤(DP)、乳化性濃縮物(EC)、乳化性顆粒剤(EG)、油型エマルション剤(EO)、水型エマルション剤(EW)、微粒子剤(FG)、マクロ顆粒剤(GG)、乳化性ゲル剤(GL)、噴霧用散剤(GP)、顆粒剤(GR)、グリース剤(GS)、水溶性ゲル剤(GW)、マイクロエマルション剤(ME)、マイクロ顆粒剤(MG)、水希釈性濃縮懸濁剤(OF)、油分散剤(OD)、水混和性懸濁剤(OL)、油中分散用散剤(OP)、ゲル状またはペースト状濃縮物(PC)、スティック剤(農業上の使用向け)(PR)、濃縮懸濁剤(SC)、懸濁エマルション剤(SE)、水溶性顆粒剤(DG)、可溶性濃縮物(SL)、フィルム形成油(SO)、水溶性散剤(SP)、水溶性錠剤(ST)、錠剤(TB)、水分散性顆粒剤(WG)、湿潤性散剤(WP)、水分散性錠剤(WT)(コードは、植物の健康状態に関する製品のための国際コードに相当する2つの大文字からなる)。
本発明の第3の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、組成物は、OD組成物である。
本発明の第3の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、組成物は、OD組成物であり、1.0×10~1.0×1012CFU/mL(1.0×10CFU/mL、1.0×10CFU/mL、1.0×10CFU/mL、1.0×10CFU/mL、1.0×10CFU/mL、1.0×1010CFU/mL、1.0×1011CFU/mLまたは1.0×1012CFU/mL)の範囲の、本発明の第1の態様で定義される株の濃度を含む。
本発明の第3の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、組成物は、OD製剤であり、1010CFU/mLの本発明の第1の態様において定義される株の濃度を含む。
本発明の第3の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、組成物は、OD製剤であり、1.0×10~1.0×1012CFU/mLの範囲の、本発明の第1の態様で定義される株の濃度を含み、また、植物油、有機エステル、シリカ、および高分子量コポリマーも含む。
本発明の第3の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、組成物は、油性成分を含む。別の実施形態では、油性成分は植物油である。別の実施形態では、植物油はダイズ油である。
本発明の第3の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、組成物は、ダイズ油、C18エトキシ化脂肪酸、シリカおよびポリアクリラートクロスポリマーを含む。
本発明の第3の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、組成物は、OD組成物であり、ダイズ油、C18エトキシ化脂肪酸、シリカ、ポリアクリラートクロスポリマーを含み、1.0×10~1.0×1012CFU/mLの範囲の、本発明の第1の態様で定義される株の濃度を含む。
本発明の第3の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、組成物は、OD組成物であり、70%のダイズ油、20%のC18エトキシ化脂肪酸、1%のシリカ、ポリアクリラートクロスポリマーおよび8%の本発明の細菌株を含み、別の実施形態では、細菌の終濃度は、1.0×1010CFU/mLである。
「農業上許容され得る化合物」は、農業における使用に適した該化合物および/または材料を指す。一般に、該化合物は、ヒトに対して非毒性であるべきであり、好ましくは環境に優しくあるべきである。
本発明の第3の態様の特定の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、本発明の組成物は、処置される植物における株の接着を改善するための化合物、ならびに植物強化剤化合物、栄養素、湿潤剤、安定剤、浸透圧保護剤、酸化防止剤、日焼け止め剤、緩衝化合物またはそれらの組み合わせを含有することができる。
接着製品の例は、ゼラチン、デンプン、ペクチン、アルギナート、およびキサンタンなどのさまざまな種類のガムである。これらの化合物の多くはまた、湿潤剤でもある。日焼け止め剤の場合、コンゴーレッド、炭酸カルシウムおよび蝋エマルションを使用することができる。植物強化剤は、作物に対して病原体または有害な環境条件に対する堅牢性または耐性を発達させるのを容易にすることができる化合物であり、例えば、ジャスモン酸類似体ならびにハルピン、キトサン、およびラミナリンなどのいくつかの植物防御刺激剤である。加えて、浸透圧保護剤の例は、トレハロース、ベタインおよびアミノ酸である。最後に、アスコルビン酸およびグルタチオンが酸化防止剤の中に含まれる。
本発明の第3の態様の組成物は、異なる成分を混合することによるなどの通常のプロトコルによって調製することができる。
本発明の第4の態様は、ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株の突然変異体を得る方法であって、CECT9167株を遺伝子工学技術に供するステップを含む、CECT9167の殺線虫効果を維持する方法を指す。
本発明の第4の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、遺伝子工学技術は、部位特異的突然変異誘発、コンビナトリアル突然変異誘発もしくは挿入突然変異誘発によるランダム突然変異誘発(すなわち、化学的または物理的な薬剤を使用すること)などの突然変異誘発、または形質転換(例えば、電気穿孔法、熱ショックによるか、または塩化カルシウムなどの二価カチオン溶液を使用することによる)、形質導入もしくは接合の技術などの組換え技術である。本発明の第4の態様の別の実施形態では、遺伝子工学技術は突然変異誘発である。
本発明の第4の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、突然変異体は、シデロホア、ロイシンアリールアミダーゼ、α-グルコシダーゼおよび/もしくはマンノシダーゼなどの酵素の産生、ならびに/またはバイオフィルムの産生を維持する。
本発明の第4の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株の突然変異体は、ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株と少なくとも99.8%または99.9%のゲノム配列同一性を有する。
本発明の第5の態様は、本発明の第1の態様のM.エステルアロマティクムのCECT9167株またはその突然変異体に由来する生細胞懸濁液を得るためのプロセスを指し、該プロセスは、(i)該株を適切な培養培地中に接種することと、(ii)ステップ(i)の該接種した培養培地を該株の成長に適した条件に供することと、(iii)場合により、ステップ(ii)から結果として得られた該培地を濃縮ステップに供することと、を含む。
「CECT9167株に由来する」という用語は、懸濁液が本発明の第1の態様で定義される株から得られることを意味する。
本発明の株は、3~7%(v/v)、例えば5~7%(v/v)、例えば5%(v/v)を含む終濃度で培養培地中に接種することができる。好ましくは、接種された培養物は指数関数的成長期にある。本発明の株の成長に適した培養培地は、LB(溶原性ブロス)およびPM(塩類溶液産生培地)などの合成培地、または糖蜜(例えば、サトウキビ、テンサイなどに由来する)などの植物起源の培地である。株の成長に適した条件は、6~42℃が含まれる温度、4~10(例えば、7~10)が含まれるpH、および10~100%が含まれる酸素濃度である。特定の実施形態では、株の成長のための条件は、28~30℃の温度、7~8のpH、および50%の酸素濃度である。本発明の株の成長中、撹拌を使用することができる。
本発明の第5の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、細胞を培地から分離して、濃縮された懸濁液を得る。適切な分離技術には、培養物の遠心分離または濾過がある。培養物の遠心分離を、例えば、最低5000rpmで行うと、細胞がペレットで得られ、該細胞を培養培地の一部にまたは適切な緩衝培地に、株濃度がおおよそ1×10~1×1012CFU/mL(10CFU/mL、10CFU/mL、10CFU/mL、10CFU/mL、10CFU/mL、1010CFU/mL、1011CFU/mL、または1012CFU/mL)となるように再懸濁する。
懸濁液がいったん得られると、該懸濁液は、脱水ステップに供することができる。脱水は、凍結乾燥プロセスを経て行うことができる。あるいは、懸濁液を流動床乾燥によって脱水することができる。別の選択肢は、噴霧乾燥または真空下のオーブン内での乾燥によって懸濁液を脱水することである。これに関して、本発明の株の別の有利な特徴は、工業規模で微生物を得る際に定番である脱水プロセスに対して高い耐性を呈することである。細胞生存率を改善するために、脱水プロセスを実施する前に不活性浸透圧保護成分を懸濁液に添加することができる。
本発明の第5の態様の別の特定の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、本プロセスは、分離ステップから結果として得られた細胞を適切な緩衝液中に再懸濁して、細胞濃縮懸濁液を得ることを含む。
次いで、本発明の第5の態様で得られた細胞を直接使用し、所望の密度に再懸濁し、脱水に供し、または破壊して無細胞抽出物を得ることができる。
本発明の第6の態様は、本発明の第1の態様で定義されるM.エステルアロマティクムのCECT9167株またはその突然変異体に由来する上清を指し、該上清は、(i)該株を適切な培養培地中に接種することと、(ii)該接種した培養培地を適切な成長条件に供することと、(iii)ステップ(ii)の培養培地から細胞を分離することと、(iv)上清を回収することと、(v)場合により、上清を濃縮ステップに供することと、を含むプロセスによって得ることができる。
本発明の第6の態様の特定の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、上清は、本発明の第1の態様において定義されるM.エステルアロマティクムのCECT9167株またはその突然変異体に由来する。
本発明の第6の態様の特定の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、上清が、本発明の第1の態様で定義されるM.エステルアロマティクムのCECT9167株またはその突然変異体によって産生され、例えば、培養培地が液体培地であり、例えばトリプシン分解ダイズブロス(TSB)であるとき、N-アセチル-β-グルコサミニダーゼ、ロイシンアリールアミダーゼ、α-グルコシダーゼおよびα-マンノシダーゼを含む。
本発明の第6の態様は、本発明の第1の態様で定義されるM.エステルアロマティクムのCECT9167株またはその突然変異体に由来する細胞抽出物を指し、該細胞抽出物は、(i)該株を適切な培養培地中に接種することと、(ii)該接種した培養培地を適切な成長条件に供することと、(iii)ステップ(ii)の培養培地から細胞を分離することと、(iv)細胞を回収することと、(v)細胞を破壊することと、(vi)細胞を細胞デブリから分離することと、(vii)細胞抽出物を回収することと、(viii)場合により、細胞抽出物を濃縮プロセスに供することと、を含むプロセスによって得ることができる。
適切な破壊手段は、当業者に公知であり、物理的破壊、例えば、凍結融解もしくはフレンチプレス、または化学的破壊、例えば、リゾチームの添加によるものを含み得る。適切な分離手段は、先に説明されている。無細胞抽出物はまた、好ましくは代謝産物含有上清を含有する、先に定義した細胞懸濁液から得られてもよい。
本発明の第6の態様の上清または先に説明する方法によって得られた細胞抽出物は、適切な組成物に直接使用および/もしくは含めることができ、またはより適切な組成物に到達するための濃縮ステップに供することができる。したがって、本発明の該態様の一実施形態では、上清またはそれに代わるものとして細胞抽出物の濃縮ステップは、脱水、濾過、限外濾過、遠心分離、超遠心分離、沈殿またはクロマトグラフィーによって行うことができる。
本発明の第7の態様は、有効量の本発明の第1の態様で定義される株もしくはその突然変異体、または本発明の第2の態様の細菌培養物、または本発明の第3の態様の組成物または本発明の第6の態様の上清、を含むキットに関する。
本発明の第1の態様の株、本発明の第2の態様の細菌培養物および本発明の第3の態様の組成物について先に提供されるすべての実施形態はまた、本発明の第7の態様のキットの実施形態でもある。
本発明の第7の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、キットは、本発明の第1の態様の株の毎週の用量、毎月の用量、または他の周期的な用量を含み得る。例示的な例として、毎週の用量を含むキットは、該株を含む7つの個別の組成物(7つの日用量)を含み得る。別の例として、毎月の用量を含むキットは、本発明の第1の態様の株を含む30の組成物を含み得る。
本発明の第1の態様の株が凍結乾燥される場合、本発明の第8の態様のキットは、水などの再懸濁剤を含むことができる。
本発明の第7の態様の別の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のいずれかと組み合わせて、キットは、投薬遵守を促進する手段を含む。例えば、キットは、それを使用した人が、適切に処方されたスケジュールで植物への有効量の本発明の株の正確な投与を行うことを確保する目的で特に有利であり得る。ブリスターカードまたは適切に構成された他の収容装置は、さまざまな構成要素の投与の順序またはタイミングを明確に示すのに特に適切であり得る。キットは、1枚のカードとして、または4枚、6枚、7枚(例えば、毎週の供給)、または8枚のカードが一緒に同梱されたケースとして入手することができる。加えて、毎月のまたは他の種類のキットを入手することができる。
本発明の第1の態様の単離された株または突然変異体を含むキットは、培養培地、サプリメントまたは抗生物質、ならびに正しい調製および/または植物への正しい適用のような、本発明の株の正しい培養を可能にする任意の手段を含むことができる。
本発明の第8の態様は、植物における線虫感染を防除するための、本発明の第1の態様のミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株もしくはその突然変異体、または本発明の第6の態様の上清、または本発明の第7の態様のキットの使用を指す。
本発明の第9の態様は、植物の一部か、または植物を成長させるために使用される基材へ、第1の態様のミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株もしくはその突然変異体、または本発明の第6の態様の上清、または本発明の第7の態様のキットを適用することを含む、該植物における線虫によって引き起こされる感染症を防除するための方法を指す。
本発明の第8および第9の態様の株は、細菌培養物または組成物として使用することができる。
本発明の第1の態様の株、本発明の第2の態様の細菌培養物および本発明の第3の態様の組成物について先に提供されるすべての実施形態はまた、本発明の第8および第9の態様の実施形態でもある。
本発明の第9の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のいずれかと組み合わせて、本発明の第1の態様で定義されるM.エステルアロマティクムのCECT9167株、またはその突然変異体を、1日当たり10~10CFU/gまたは10~10CFU/mLの薬用量投与計画で数週間に1回、例えば、10~10CFU/gまたは10~10CFU/mLを数週間に1~6回、または例えば、10~10CFU/gまたはCFU/mLを1回の処理当たり1~4回、植物に投与する。
用量は、本発明の第3の態様の組成物および使用される組成物の配合によって、また気象条件、何らかの抵抗現象または他の自然因子、処理の性質または外部寄生の程度によっても、および処理される植物または部位によって適合させることができる。
本発明の第9の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のいずれかと組み合わせて、該株、細菌培養物または組成物は、種子の処理、種子の粉衣、種子の消毒、苗根の浸漬処理、植え付けピットの処理、植物の足処理、植え付け行処理、表面噴霧、土壌混和、点滴灌漑の間に、または水耕栽培における水培地への適用によって、植物の苗トレイに適用される。
「植物の一部」という用語は、根、茎、葉および種子などの植物の何らかのセグメントを含む。
本発明の第9の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、処理される植物の一部は、根の系(根)である。
本発明の第9の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、処理される植物の一部は、種子である。この処理は、通常の方法、例えば、種子を本発明の第3の態様の組成物中に浸漬し、種子をコーティングする方法によって達成することができる。
「種子」という用語には、いわゆる種子の他、球根、塊茎および種芋などの栄養繁殖用の植物体も含まれる。
植物、すなわち、根および/または種子の処理は、根線虫に対する本発明の株の殺線虫作用を可能にする。
「植物」という用語は、ヒトによって栽培される全ての植物種、特に穀類、飼料、野菜、果実作物、蔓植物などの食用もしくは動物飼料用、および/またはあらゆる目的の木材の供給用(暖房、住宅建築用家具、および/または装飾品など)を企図する植物種を含む。植物の例としては、穀類(例えば、コメ、オオムギ、コムギ、ライムギ、エンバクおよびトウモロコシ)、豆類(例えば、ダイズ、アズキ、ソラマメ、エンドウマメおよびラッカセイ)、果樹/果物(例えば、リンゴ、セイヨウナシ、柑橘類、ブドウ、モモ、アンズ、サクランボ、オリーブ、ナッツ、アーモンド、バナナ、ベリー類、およびイチゴ)、野菜(例えば、トマト、キャベツ、ホウレンソウ、ブロッコリー、レタス、タマネギ、ニンニク、ニラ、コショウ)、根作物(例えば、ジャガイモ、ニンジン、サツマイモ、ダイコン、レンコンおよびカブ)、産業用作物(例えば、ワタ、アサ、カジキ、ミツマタ、セイヨウアブラナ、テンサイ、ホップ、サトウキビ、サトウダイコン、ゴム、コーヒー、タバコ、チャ)、瓠果(例えば、カボチャ、キュウリ、スイカ、メロン)、牧草(例えば、カモガヤ、モロコシ、チモシーグラス(Thimothy-grass)、クローバ、アルファルファ)、芝草(例えば、コウライシバ、ベントグラス)、香料用作物(例えば、ラベンダー、ローズマリー、タイム、パセリ、バシリカ(basilica)、ミント、コリアンダー、コショウ、ショウガ)、および花卉植物(例えば、キク、バラ、ラン)がある。
本発明の第8または第9の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、該植物は、トマト植物、キュウリ植物またはジャガイモ植物である。
「基材」という用語は、植物を栽培するための何らかの支持体を含み、そのための材料は、植物がその中で成長することができる限り、特に限定されず、例えば、苗床マット、水、砂、土壌、バーミキュライト、綿、紙、珪藻土、寒天、ゲル物質、高分子物質、ロックウール、グラスウール、ウッドチップ、樹皮および軽石である。
本発明の第9の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、適用方法は、植物の近傍または苗を育成するための苗床内で行われる。
本発明の第9の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、適用方法は、植物において直接行われる。一実施形態では、適用方法は、根系および/または種子の上で行われる。
以下の例は、線虫感染の処置におけるバイオ農薬としてのM.エステルアロマティクム株の使用を実証する。
本発明の第8および第9の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、第8の態様の使用および第9の態様の方法は、有害線虫のコロニー形成の防除用、または外部寄生された植物の処理用である。特に、本発明は、植物の該有害生物を防除するための使用に関する。それゆえ、「処理すること」という用語は、外部寄生性植物を指す。「防除」という用語は、該有害生物による植物の外部寄生の防止、該有害生物の忌避または排除を含む。
本発明の第8および第9の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、第8の態様の使用および第9の態様の方法は、有害線虫に感染した植物の処理用である。
本発明の第8または第9の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、該線虫は、ネコブセンチュウまたはシストセンチュウである。
本発明の第8および第9の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、線虫は、メロイドギネ・インコグニタ(サツマイモネコブセンチュウ)、メロイドギネ・ヤバニカ(ジャワネコブセンチュウ)、メロイドキネ・ハプラ(Meloidogyne hapla)(キタネコブセンチュウ)およびメロイドギネ・アレナリア(Meloidogyne arenaria)(ラッカセイネコブセンチュウ)などのメロイドギネ属、グロボデラ・ロストキエンシス(ゴールデンセンチュウ(golden nematode))およびグロボデラ・パリダ(ジャガイモシストセンチュウ)などのグロボデラ属の線虫、ディチレレンクス・デストラクタ(Ditylelenchus destructor)(イモグサレセンチュウ)およびディチレレンクス・ディプサシ(Ditylelenchus dipsaci)(ナミクキセンチュウ)などのディチレレンクス(Ditylelenchus)属の線虫、プラティレンクス・ペネトランス(キタネグサレセンチュウ)、プラティレンクス・ファラックス(キクネグサレセンチュウ)、プラティレンクス・コフェアエ(ミナミネグサレセンチュウ)、およびプラティレンクス・ヴルヌス(クルミネグサレセンチュウ)などのプラティレンクス属の線虫、ヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)(ダイズシストセンチュウ)およびヘテロデラ・シャクトイイ(Heterodera shachtoii))(サトウダイコンシストセンチュウ)などのヘテロデラ属の線虫、アフェレンコイデス・ベッシィ(Aphelenchoides besseyi)(イネシンガレセンチュウ)、アフェレンコイデス・リツェマボシ(Aphelenchoides ritzemabosi)(ハガレセンチュウ)、およびアフェレンコイデス・フラガリエアエ(Aphelenchoides fragarieae)(イチゴセンチュウ)などのアフェレンコイデス属の線虫、アフェレンチュス・アヴェナエ(Aphelenchus avenae)(菌食性線虫)などのアフェレンチュス属の線虫、ラドフォルス・シミリス(Radopholus similis)(ネモグリセンチュウ)などのラドフォルス属の線虫、タイレンチュルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)(ミカンネセンチュウ)などのタイレンチュルス属、ロティレンチュルス・レニフォルミス(Rotylenchulus reniformis)(ニセフクロセンチュウ)などのロティレンチュルス属、またはブルサフェレンチュス・ザイロフィルス(Bursaphelenchus xylophilus)(マツノザイセンチュウ)などの樹木に生じる線虫である。
本発明の第8および第9の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、該線虫は、メロイドギネ属から選択されるか、またはそれに代わるものとして、該線虫は、グロボデラ属である。
本発明の第8および第9の態様の実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、該線虫は、メロイドギネ・インコグニタ、メロイドギネ・ヤバニカ、グロボデラ・ロストキエンシスおよびグロボデラ・パリダからなる群から選択されるか、またはそれに代わるものとして、該線虫は、メロイドギネ・インコグニタであるか、またはそれに代わるものとして、該線虫は、メロイドギネ・ヤバニカであるか、またはそれに代わるものとして、該線虫は、グロボデラ・ロストキエンシスであるか、またはそれに代わるものとして、該線虫は、グロボデラ・パリダである。
本発明では、「感染」という用語は、線虫によって引き起こされる植物の無症候性感染または症候性感染を含む。
本発明の第8または第9の態様の一実施形態では、場合により、先にまたは後に提供される実施形態のうちのいずれかと組み合わせて、防除は、いかなる植物においても行うことができる。
本明細書および特許請求の範囲を通して、「含む」という語および該語の変形は、他の技術的特徴、添加物、構成要素、またはステップを排除することを意図するものではない。さらに、「含む」という語は、「からなる」の場合を包含する。本発明の追加の目的、利点および特徴は、本明細書を検討する際に当業者に明らかとなるか、または本発明の実施によって習得され得る。以下の実施例および図面は、例示として提供されており、該実施例および図面は、本発明を制限することを意図するものではない。図面に関する、および特許請求の範囲内の括弧内にある参照符号は単に、特許請求の範囲の明瞭性を高めることを試みるためのものであり、特許請求の範囲を制限するものとは解釈されないものとする。さらに、本発明は、本明細書に説明する特定の好ましい実施形態のすべての可能な組み合わせを網羅する。
実施例1:M.エステルアロマティクムB24株の特性評価
1.1 種の識別:
材料および方法
M.エステルアロマティクムのB24株を、アルメリア市(スペイン南部)からの有機農法体制下の農業土壌で分離した。細菌分離株の同定は、16S rRNA遺伝子配列分析を使用して達成した。
16S rRNA遺伝子配列決定を次に説明するとおり行った。10μLのPhire Grreen Hot Start II Master Mix(Thermo Fisher Scientific)、0.8μLのプライマー8f 10μM(配列番号1)、0.8μLのプライマー1492r 10μM(配列番号2)、2μLのテンプレート(栄養寒天プレートから採取し、50μLの滅菌蒸留水中に再懸濁し、98℃で10分間煮沸し、4℃に冷却した単一のコロニー)および6.4μLのナノ純水からなるPCR反応ミックスを、以下のプログラム(直接PCR)、すなわち98℃5分、98℃5秒と、58.5℃5秒と、72℃20秒とを35サイクル、および72℃20秒によって増幅した。PCR産物を、EZNA Cycle Pure Kit(Omega Bio-Tek)を製造元の説明書によって使用して精製した。精製されたPCR産物を、プライマー1492r(配列番号2)を使用する外部配列決定サービス(Secugen)と、製造元の説明書によるBigDye(登録商標)Terminator第3.1版(Applied Biosystems)を使用するSanger法とによって配列決定した。配列決定により、いくつかのM.エステルアロマティクム株(NCBI受託番号MG705679.1、JF496416.1、JF496262.1、AB355700.1、AB099658.1、AB099656.1;データベース受託日2018年1月10日)の配列と100%同一である配列(配列番号3)が明らかになった。
1.2 酵素活性の特性評価
材料および方法
酵素活性は、API(登録商標)ZYM(bioMerieux、スペイン国マドリッド市)を使用して、製造元の説明書に従って決定した。以下の酵素の活性を試験した(括弧内は該酵素の相応する基質)。すなわち、アルカリホスファターゼ(2-ナフチルホスファート)、エステラーゼC4(2-ナフチルブチラート)、エステラーゼリパーゼC8(2-ナフチルカプリラート)、リパーゼC14(2-ナフチルミリスタート)、ロイシンアリールアミダーゼ(L-ロイシル-2-ナフチルアミド)、バリンアリールアミダーゼ(L-バリル-2-ナフチルアミド)、シスチンアリールアミダーゼ(L-シスチル-2-ナフチルアミド)、トリプシン(N-ベンゾイル-DL-アルギニン-2-ナフチルアミド)、α-キモトリプシン(N-グルタリル-フェニルアラニン-2-ナフチルアミド)、酸性ホスファターゼ(2-ナフチルホスファート)、ナフトール-AS-BI-ホスホヒドロラーゼ(ナフトール-AS-BI-ホスファート)、α-ガラクトシダーゼ(6-Br-2-ナフチル-αD-グルコピラノシド)、βガラクトシダーゼ(2-ナフチル-βD-グルコピラノシド)、β-グルクロニダーゼ(ナフトール-AS-BI-βD-グルクロニド)、α-グルコシダーゼ(2-ナフチル-αD-グルコピラノシド)、β-グルコシダーゼ(6-Br-2-ナフチル-βD-グルコピラノシド)、N-アセチル-β-グルコサミニダーゼ(1-ナフチル-N-アセチル-βD-グルコサミニド)、α-マンノシダーゼ(6-Br-2-ナフチル-αD-マンノピラノシド)およびα-フコシダーゼ(2-ナフチル-αL-フコピラノシド)とした。
結果:
B24は、ロイシンアリールアミダーゼ、α-グルコシダーゼおよびα-マンノシダーゼを産生した。13個の陰性酵素反応があり、それゆえ、B24は、アッセイ条件において他の試験酵素を産生しなかった。
1.3:シデロホア産生
材料および方法
いくつかの改変を加えたクロムアズロールS色素(CAS)方法論(Schwyn B and Neilands J B 「Universal chemical assay for the detection and determination of siderophores」 1987 Anal Biochem 160(1):47-56)を使用して、第二鉄イオンキレートの産生を検出した。CAS溶液は、60.5mgのCAS粉末(Sigma-Aldrich)を50mlの蒸留水中に溶解することによって作製し、10mlのFe(III)溶液(1mMのFeCl・6HO、10Mm HCl)を添加した。撹拌下で、この溶液を72.9mgのヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(HDTMA、Sigma-Aldrich)と緩徐に混合し、40mlの水中に溶解し、結果として得られた濃青色の溶液をオートクレーブ処理して滅菌し、暗所で保存した。
液体培地中でのCASアッセイを、以下の方法を実施して行った:900μlの一晩細菌培養物(ルリア・ベルターニ(LB)培地中、28℃および200rpmで生育)を、ガラス管内の100μlのCASアッセイ溶液と混合した。混合物を室温で30分間インキュベートさせておき、非接種培地対照と比較した。
CAS寒天アッセイを、以下の方法を実施して行った。一晩細菌培養物を、CAS溶液の1/10を含有するKing Bプレート(20g/Lのカゼインペプトン、1.5g/LのKHPO、1.5g/LのMgSO・7HO、10mlのグリセロール、および15g/Lの寒天)上で、28℃で24時間生育させた。
結果:
寒天培地および液体培地中でのCASアッセイの後、B24がシデロホアを産生することができると判断された。両アッセイは、細菌株B24とのインキュベーション後に濃青色から橙色への変化を示した(CAS寒天アッセイでは、微生物コロニーの周りに形成された橙色のハローはシデロホア排出を示した)のに対し、シデロホアを産生しなかった他の細菌とのインキュベーション後には変化は観察されなかった。
1.4:バイオフィルム形成
材料および方法
この試験で使用した株は、Futureco Bioscience収集物由来の2つのM.エステルアロマティクム分離株、すなわち、本発明の株(B24)およびB2538株と、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(DSMZ)収集から購入した参照株であるM.エステロアロマティクムDSM8609株とからなった。
バイオフィルム形成を判定するために、各分離株の一晩培養物を回転式振盪器上で28℃でLB中で生育させた。翌日、培養物を新鮮なLB中へと希釈して、0.1のOD600を得た。滅菌した未処理96ウェルマイクロタイタープレートに200μLの細菌懸濁液を接種し、28℃で48時間インキュベートした。バイオフィルムの定量前に、プレートリーダー(Multilabel Plater Reader HALO LED96,Dynamica)を使用して、620nmでの光学密度(OD620)を測定することによって、各ウェルの細胞成長を概算した。バイオフィルムバイオマスの定量は、クリスタルバイオレット(CV)染色によって行った。簡単に説明すると、接着した細胞を含有するウェルを水で3回洗浄し、60℃で1時間固定し、15分間、200μLの0.1%CVで染色した。染色したバイオフィルムを蒸留水ですすぎ、37℃で30分間乾燥させておき、次いで200μLの95%エタノールで抽出した。バイオフィルムの量は、プレートリーダーを使用して、溶解したCVのOD620を測定することによって定量した。バイオフィルム形成(CVのOD620)を細胞成長(OD620)によって正規化し、相対的なバイオフィルム形成(培養物のCV/OD620のOD620)として報告した。
結果:
0.1%のCVによるバイオフィルム染色によって、B24における高強度の死滅が明らかとなったが、B2538およびDSM8609は非常に低い強度を示し、いずれも陰性対照(微生物を含有していない培地)と同様であった。相対的なバイオフィルム形成は、次の通り、すなわち、B24が0.36、B2538が0.05、およびDSM8609が0.00であった。それゆえ、B24は、試験した他の細菌株よりも高いバイオフィルム形成を有していた。
1.5:成長のpH条件
材料および方法
B24株の28℃での生育のpH範囲を、異なるpHの栄養寒天(NA)(Scharlab-UNE-EN12780,EN ISO16266)プレートにおいて決定した。実験のために、B24をまずLB(5g/Lの酵母エキス、10g/Lのトリプトン、10g/LのNaCl)中で一晩生育させた。その後、B24を異なるpH、すなわち、4、5、6、7、8、9および10でNAプレート上に線条接種した。該プレートを28℃で24時間および4日間のインキュベーション後に読み取り、細菌細胞の成長を視覚的に評価した。
結果:
M.エステルアロマティクムB24株は、pH5、6、7、8、9および10において生育した。
1.6:B24株の上清
材料および方法
培養条件:
M.エステルアロマティクムB24株を、14Lのバイオリアクタ内の液体培養培地TSB中で、30℃、200~450rpmで18時間生育させた。比較目的のために、M.エステルアロマティクム収集DSM8609株を使用した。B24株およびDSM8609株を、250mlフラスコ内の125mlの半強度TSB培地中で生育させた。培養条件は、28℃、200rpmで2日間とした。インキュベーション後、遠心分離および0.22μm孔径フィルタによる濾過によって、無細胞培養上清(CS)を得た。上清が細菌細胞を含んでいないことを確認するために、100μlの一定分量を栄養寒天(AN)上に播種し、26℃で2日間インキュベートした後、生育がないことを確認した。
ネコブセンチュウであるメロイドギネに対するインビトロでの殺線虫活性;
線虫卵に対するCS試料のインビトロでの殺線虫活性を、2gの予め滅菌した砂を入れた孵化チャンバ(Nunclon(商標)Surface多重壁プレート,Nunc,デンマーク)内で評価した。次いで、基材に、ウェルあたり550個の卵を含有する水性懸濁液(スペイン国ビラダカンス原産の50%のM.ヤバニカと50%のM.インコグニタとの混合物)を接種した。孵化チャンバを26℃で2週間インキュベートし、CS試料を適用して7日後および14日後に読み取りを行い、孵化率を決定した。(結果を通常の孵化率と比較するための参照を確立するために)各処理および滅菌蒸留水を用いた対照の4回の繰り返しを含めた。線虫卵の孵化の経過観察を7日目および14日目に行った。
HPLC分析による無細胞培養上清(CS)の特性評価:
TSB培地中で生育させたB24およびDSM8609由来のCS試料をHPLC(eAllianceシステム,Waters,マサチューセッツ州ミルフォード町)によって分析した。クロマトグラムは、溶媒A[HO+0.05%トリフルオロ酢酸(TFA]と溶媒B(CHCN+0.05%TFA)との移動相混合物を用いて1ml/分で溶離するXBridge C18逆相カラム(5μm4.6×150mm,Waters)を用いて行った。溶離勾配は、0~10%のBで10分、10~40%のBで10分、40~100%のBで3分、100%のBで2分、0%のBで5分とした。生成された代謝産物をホトダイオードアレー検出器を用いたUV分光法によって検出し、クロマトグラムを254nmでの処理によって得た。
無細胞培養上清の酵素活性と他のM.エステルアロマティクム株上清との比較:
B24のM.エステルアロマティクム株およびDSM8609型の株に由来の無細胞培養上清からの酵素活性を、ポイント1.2で先に説明したとおり、API-ZYM(登録商標)法を使用して評価した。株の培養および無細胞培養上清の取得は、本明細書で先に説明したとおり行った。
結果:
異なる処理を適用した2週間後、未処理卵(対照)の40.93%およびTSBで処理した卵の39.22%が孵化した。対照的に、バイオリアクタおよびフラスコ内でそれぞれ生育させたB24のCSで処理した後、卵の29.74%および27.25%のみが孵化した。それゆえ、対照に関して孵化を低減させるB24のCSの有効性は、インビトロでの条件下で約30%であった。
B24によって産生されたCSで処理したネコブセンチュウ卵は、蒸留水またはTSB培地を用いた対照に関して卵孵化に対する有意な低減を示した。対照(蒸留水)に関して補正した、処理14日後の有効性の百分率は、次の通りであった。すなわち、TBS培地の4.17%の有効性と比較して、バイオリアクタ内で得られたB24由来のCSの27.34%の有効性、およびDSM8609(フラスコ)由来のCSの3.46%の有効性と比較して、B24(フラスコ)由来のCSの33.42%の有効性であった。それゆえ、B24の同じ条件で生育させた収集株DSM8609のCSの有効性はより低かった。それゆえ、M.エステルアロマティクムB24株の上清は、殺線虫効果を有していた。
B24およびDSM8609の異なるクロマトグラフィープロファイルは、各株が異なる代謝産物を産生することを示唆した(図9を参照されたい)。
API-ZYM(登録商標)によれば、B24によって産生されたCSは、N-アセチル-β-グルコサミニダーゼ、ロイシンアリールアミダーゼ、α-グルコシダーゼおよびα-マンノシダーゼを含有していた。B24によって産生されたCSは、アルカリホスファターゼ、エステラーゼ(C4)、エステラーゼリパーゼ(C8)、リパーゼ(C14)、バリンアリールアミダーゼ、シスチンアリールアミダーゼ、トリプシン、α-キモトリプシン、酸性ホスファターゼ、ナフトール-AS-BI-ホスホヒドロラーゼ、α-ガラクトシダーゼ、βガラクトシダーゼ、β-グルクロニダーゼ、β-グルコシダーゼおよびα-フコシダーゼを含有していなかった。
B24は、TSB培地中で生育させたとき、N-アセチル-β-グルコサミニダーゼを産生したのに対し、固体培地(AN)中では、(ポイント1.2に見られるように)この酵素を産生しなかった。
一方、DSM8609によって産生されるCSは、ロイシンアリールアミダーゼ活性のみを示した。DSM8609によって産生されたCSは、N-アセチル-β-グルコサミニダーゼ、α-グルコシダーゼおよびα-マンノシダーゼ、アルカリホスファターゼ、エステラーゼ(C4)、エステラーゼリパーゼ(C8)、リパーゼ(C14)、バリンアリールアミダーゼ、シスチンアリールアミダーゼ、トリプシン、α-キモトリプシン、酸性ホスファターゼ、ナフトール-AS-BI-ホスホヒドロラーゼ、α-ガラクトシダーゼ、βガラクトシダーゼ、β-グルクロニダーゼ、β-グルコシダーゼ、およびα-フコシダーゼを含有していなかった。
これらの結果によれば、B24およびDSM8609は、培地へ異なる代謝産物を産生しおよび遊離させることが実証された。いずれの株の上清も異なることが実証された。
1.7:他のミクロバクテリウム株との遺伝子比較
材料および方法
本発明のB24株のゲノムを、Richter M,et al.JSpeciesWS:a web server for prokaryotic species circumscription based on pairwise genome comparison.Bioinfomatics.2015 Nov 16.pii:btv681において説明されるANImを用いて、他のミクロバクテリウム種およびM.エステルアロマティクム株と比較した。ミクロバクテリウム種のうち、M.アルボレセンス(M.arborescens)DSM20754[T]、M.アザジラクタエ(M.azadirachtae)DSM23848[T]、M.フォリオルム(M.foliorum)DSM12966[T]、およびM.ジンセンジソリ(M.ginsengisoli)DSM18659[T]などのDMSZ German Collection of Microorganisms and Cell Culturesのある特定の株を使用して比較を行った。他のM.エステルアロマティクム株との比較は、MM1(GenBank受託番号PDVO02)およびB Mb 05.01(GenBank受託番号FUKO01)のM.エステルアロマティクム株を用いて行った。
結果
ミクロバクテリウム属内で得られたANIm値は、Richterら(2015)によると、約84と、同じ属内で比較的低い値であった。
M.エステルアロマティクム株に関して、B24およびMM1のANIm値は87.71であり、B24およびB Mb 05.01のANIm値は84.72であり、MM1およびB Mb 05.01のANIm値は84.80であった。
実施例2:RKNの卵に対するミクロバクテリウム・エステルアロマティクムB24株のインビトロでの殺線虫活性
RKN卵の混合物に対する細菌M.エステルアロマティクムB24株のインビトロでの殺線虫能力を、参照化学物質(実施例2.1および実施例2.2)と比較して、または他のM.エステルアロマティクム株(実施例2.3)(1つはDSMZ収集物から、もう1つはFutureco Bioscience SAの収集物から)と比較して評価した。
材料および方法
試験は、インキュベータ(INCUBIG 288L 2000237,JP Selecta,スペイン)内の土壌条件を模倣するために暗所で行った。インキュベーション温度は、26℃とした。
RKN卵(M.ヤバニカおよびM.インコグニタ)の混合物(トマト植物培養物から得られたもの)に対する細菌M.エステルアロマティクムB24株のインビトロでの殺線虫能力を、予め滅菌した砂2gを入れた孵化チャンバ(Nunclon(商標)Surface多重ウェルプレート,Nunc,デンマーク)内で評価した。次いで、基材に、上述のRKNの卵を含有する水性懸濁液を接種した。すなわち、実施例2.1で120個の卵、実施例2.2で125個の卵、実施例2.3で400個の卵とした。直後に、200μlの生物学的防除剤M.エステルアロマティクムB24株を、実施例2.1では8.0×10CFU/mL、実施例2.2では3×10CFU/mL、および実施例2.3では5.20×10CFU/mLで施用した。
実施例2.1および実施例2.2では、商業上推奨される用量の参照化学物質を含有する対照(Nemacur(登録商標)0.0125%、有効成分:フェナミホス24%,Bayer)および滅菌蒸留水を含有する(結果を通常の孵化率と比較するための参照を確立するための)対照を含めた。
実施例2.3では、他の2つのM.エステルアロマティクム株と比較した。すなわち、M.エステルアロマティクムDSMZ8609(2.03×10CFU/mLで施用)およびM.エステルアロマティクムB2538株(Futureco Bioscience Microorganisms Collection)(6.20×10CFU/mLで施用)とした。
孵化チャンバを26℃で3週間インキュベートし、生物学的防除剤を適用した7、14、および21日後に(実施例2.1および実施例2.2で)または7日後および14日後に(実施例2.3で)定期的な読み取りを行って、孵化率(計数は、Hawksley(登録商標)チャンバ、顕微鏡OPTECH BIOSTAR B4,Optech Optical Technology,ドイツによって行った)を決定した。各処理を6回繰り返した。
結果:
実施例2.1:
M.エステルアロマティクムB24株を用いて処理したM.ヤバニカおよびM.インコグニタの卵は、対照に関して卵孵化に対する有意な低減を示した(図1)。
異なる処理を適用した3週間後、未処理卵(対照)の27.38%が孵化したのに対し、M.エステルアロマティクムB24株で処理したものの5.37%が孵化し、Nemacur(登録商標)(参照化学物質)で処理したものの2.50%が孵化した。処理後21日目に、M.エステルアロマティクムB24株は、インビトロでの条件下で対照に関して孵化を低減させる上で80.36%の有効性に達した。孵化を低減させる上での有効性は、90.86%の孵化を低減させる上での有効性を有した参照化学物質(Nemacur(登録商標))と類似していた(統計学的有意差はなかった)。
実施例2.2:
M.エステルアロマティクムB24株を用いて処理したM.ヤバニカおよびM.インコグニタの卵は、対照に関して孵化に対する有意な低減を示した(図2)。
異なる処理を適用した3週間後、未処理卵(対照)の35.89%が孵化したのに対し、M.エステルアロマティクムB24株で処理したものの14.57%が孵化し、Nemacur(登録商標)(参照化学物質)で処理したものの3.99%が孵化した。それゆえ、M.エステルアロマティクムB24株は、インビトロでの条件下で対照に関して孵化を低減させる上で59.40%の有効性に達したのに対し、参照化学物質では、孵化を低減させる上での有効性は88.89%であり、すなわち、本発明の微生物物体(M.エステルアロマティクムB24株)によって達成される低減よりも高かったが、Nemacur(登録商標)処理とM.エステルアロマティクムB24株処理との間で統計的な差は観察されなかった。
実施例2.3:
M.エステルアロマティクムB24株を用いて処理したM.ヤバニカおよびM.インコグニタの卵は、対照、B2538株および参照株DSMZ8609に関して孵化に対する有意な低減を示した(図3)。
異なる処理を適用した2週間後、未処理卵(対照)の38.46%が孵化したのに対し、M.エステルアロマティクムB24株で処理したものの20.89%、M.エステルアロマティクムDSMZ8609株で処理したものの35.26%、およびM.エステルアロマティクムB2538株で処理したものの32.23%が孵化した。それゆえ、M.エステルアロマティクムB24株は、インビトロでの条件下で対照に関して孵化を低減させる上で45.69%の有効性に達したのに対し、参照株(DSMZ8609)は、8.32%の有効性を表し、B2538株は16.20%の有効性を示した。
実施例3:RKNの幼虫(J2)に対するミクロバクテリウム・エステルアロマティクムB24株のインビトロでの殺線虫活性
細菌M.エステルアロマティクムB24株のインビトロでの殺線虫能力を、RKN M.ヤバニカおよびM.インコグニタの幼虫(J2)の混合物に対して評価した。
材料および方法:
試験は、インキュベータ(INCUBIG 288L 2000237,JP Selecta,スペイン)内の土壌条件を模倣するために暗所で行った。インキュベーション温度は、26℃とした。RKNのM.ヤバニカおよびM.インコグニタ幼虫(感染性幼虫期(J2))の混合物をトマト植物において培養を促進し形成し、これらを孵化チャンバ(Nunclon(商標)Surface多重ウェルプレート,Nunc,デンマーク)に入れ、その中に予め滅菌した土壌2gを入れた。2つの実験を行った。
実施例3.1:
M.ヤバニカ+M.インコグニタの225個の幼虫形態の混合物を含有する水性懸濁液を供給し、次いで、200μLの生物学的防除剤であるM.エステルアロマティクムB24株を1.40×10CFU/mLまたは2.10×10CFU/mLで施用した。各処理を6回繰り返した。
実施例3.2:
言及された線虫種の275個の幼虫形態(それらの混合物)を含有する水性懸濁液を供給し、次いで、M.エステルアロマティクムの3つの異なる株を異なる用量で施用した。すなわち、M.エステルアロマティクムB24株を5.20×10CFU/mLで施用し、M.エステルアロマティクムDSMZ8609を2.03×10CFU/mLで施用し、M.エステルアロマティクムB2538株を6.20×10CFU/mLで施用した。実験計画は、1回の処理あたり3回の繰り返しからなった。
いずれの場合(実施例3.1および実施例3.2)でも、孵化チャンバを26℃で14日間インキュベートし、7日後および14日後にHawksley(登録商標)チャンバによって計数を行い、生幼虫数(%生存)を決定した(顕微鏡OPTECH BIOSTAR B4、Optech Optical Technology,ドイツ)。滅菌蒸留水を用いた陰性対照を含めた。
結果:
実施例3.1:
M.エステルアロマティクムB24株で処理したRKN幼虫は、最大用量(1.40×10cfu/mL)で施用したとき、対照に関して幼虫の生存率に対する有意な低減を示した(図4)。
異なる処理を適用した2週間後、幼虫(陰性対照)の86.75%が生存していたのに対し、2.10×10CFU/mLで施用されたM.エステルアロマティクムB24株で処理したものの70.46%が生存しており、1.40×10でM.エステルアロマティクムB24株で処理したものの21.39%が生存していた。それゆえ、M.エステルアロマティクムB24株は、1.40×10CFU/mLの濃度で施用したとき、インビトロでの条件下で対照に関して幼虫の生存率を低減させる上で75.34%の有効性に達したのに対し、2.10×10CFU/mLの用量で施用したとき、幼虫を低減させる上での有効性は約18.78%であった。それゆえ、最大用量(1.40×10CFU/mL)で施用したとき、本発明の微生物物体(M.エステルアロマティクムB24株)によって達成される有効性の間に統計学的な差があった。
実施例3.2:
M.エステルアロマティクムB24株を用いて処理した幼虫は、B2538株および参照株DSMZ8609に関して幼虫の生存に対する有意な低減を示した(図5)。
異なる処理を適用した2週間後、未処理の幼虫(対照)の87.97%が生存していたのに対し、M.エステルアロマティクムB24株で処理したものの61.42%が生存しており、M.エステルアロマティクムDSMZ8609株で処理したものの78.75%およびM.エステルアロマティクムB2538株で処理したものの81.17%が生存していた。それゆえ、M.エステルアロマティクムB24株は、インビトロでの条件下で対照に関して幼虫の生存を低減させる上で30.19%の有効性に達したのに対し、参照株(DSMZ8609)は、10.49%の有効性を表し、B2538株は7.73%の有効性を示した。
実施例4:ジャガイモシストセンチュウの卵に対するミクロバクテリウム・エステルアロマティクムB24株のインビトロでの殺線虫活性
ジャガイモシストセンチュウ(PCN)のグロボデラ・ロストキエンシスおよびグロボデラ・パリダの卵に対する細菌M.エステルアロマティクムB24株のインビトロでの殺線虫能力を評価した。
材料および方法
試験は、インキュベータ(INCUBIG 288L 2000237,JP Selecta,スペイン)内の土壌条件を模倣するために暗所で行った。インキュベーション温度は、26℃とした。予め滅菌した砂2gを入れた孵化チャンバ(Nunclon(商標)Surface多重ウェルプレート,Nunc,デンマーク)を用いた。
グロボデラのシストは、Fenwick Can(浮選法)を使用して外部寄生土壌から得た。シストを2%漂白剤で2分間消毒し、滅菌蒸留水ですすいだ。次いで、内側からグロボデラ卵を放出するために、シストを機械的に破砕した。インビトロでの試験は、各4回の繰り返しによる3種類の処理からなっていた。すなわち、1)対照卵、2)M.エステルアロマティクムB24株(7×10CFU/mL)で処理した卵、3)市販用量の0.2%で適用した化学物質対照(Vydate(登録商標),オキサミル24%,DuPont)。
325個の卵を各ウェルに入れた。次いで、卵を孵化させるために、ウェルあたり10%ジャガイモ根拡散液(PRD)溶液4.5mLを添加した。
PRDを調製するために、Kennebec品種のジャガイモの芽を、滅菌基材(泥炭/バーミキュライト、1/1(v/v))を含有するトレイ内に播種した。発芽したジャガイモを気候室内に3週間放置した。次いで、3週齢の植物の根を25℃で24時間、滅菌蒸留水中に浸漬した。24時間後、根に接触させた蒸留水を遠心分離し(4000rpm、15分)、濾過し(22μm)、必要になるまで冷凍庫内で保存した。
PRDを添加したら、7.70×10CFU/mLの濃度のM.エステルアロマティクムB24株の溶液を添加した(200μL/ウェル)。孵化チャンバは、評価期間を通して26℃に維持した。試験読み取りを14、28および35日目に(Hawksley(登録商標)カンバ(camber)を使用して)行い、新たな10%PRD1mLを毎週添加した。
結果
M.エステルアロマティクムB24株を用いて処理した卵は、対照に関して孵化に対する有意な低減を示した(図6)。
M.エステルアロマティクムB24株で処理して35日後の有効性の百分率は、参照として使用した対照に関して補正して60.18%であったのに対し、化学物質対照では有効性の百分率は31.90%であった。
実施例5:PCNのシストに対するミクロバクテリウム・エステルアロマティクムB24株のインビトロでの殺線虫活性
材料および方法
PCNであるグロボデラ・ロストキエンシスおよびグロボデラ・パリダのシスト(両種各50%の混合物)に対する細菌M.エステルアロマティクムB24株のインビトロでの殺線虫活性を、孵化チャンバ(Nunclon(商標)Surface多重ウェルプレート,Nunc,デンマーク)内で評価した。試験は、インキュベータ(INCUBIG 288L 2000237,JP Selecta,スペイン)内で暗所で行った。
グロボデラシストを、Fenwick缶を使用して外部寄生土壌から得(浮選法)、次いで、実施例4において説明されるように消毒したが、機械的に破砕しなかった。PRDは、先のバイオアッセイ(実施例4)において説明した通りに得た。
実施例5.1:第1のインビトロでの試験は、各4回の繰り返しによる3種類の処理からなっていた。
すなわち、1)対照シスト(未処理)、
2)化学標準物質(Vydate(登録商標)、市販用量0.2%、オキサミル24%で適用,DuPont)で処理した対照シスト、および
3)技術等級の有効成分(7×10CFU/mLのTGAI)としてのM.エステルアロマティクムB24株で処理したシスト(TGAIを水で希釈)とした。
実施例5.2:第2のインビトロでの試験は、各4回の繰り返しによる3種類の処理からなっていた。
すなわち、1)対照シスト(未処理)、
2)化学標準物質(Vydate(登録商標)、オキサミル24%,市販用量0.2%で適用、DuPont)で処理した対照シスト、および
3)1%で適用されたM.エステルアロマティクムB24株製剤ODで処理したシストであり、フォミュレーション(Fomulation)は、ダイズ植物油(Gustave Hess,ドイツ)700g/L+シリカ(Silysiamont,イタリア)(10g/L)+C18エトキシ化脂肪酸(Lamberti-Chemical Specialist,イタリア)(200g/L)+ポリアクリラートクロスポリマー6(Croda Europe Ltd.英国)(10g/L)+TGAI(本発明の株)(80g/L)の混合物からなっていた。材料を、油用に設計された高速撹拌器を使用して、実験用反応器内で混合した。
TGAI中の本発明の株は、1.2~1.3×1011CFU/gの濃度であり、そこで、OD製剤中で8%で使用する場合、該製剤内では2.19×1010CFU/mLであった。
いずれの実施例でも、各ウェル内に5個のシストを入れた。次いで、卵を孵化させるために、ウェルあたり10%PRD溶液4.5mLを添加した。PRDを添加したら、7.70×10CFU/mLの濃度のM.エステルアロマティクムB24株の溶液をウェルあたり200μLで実施例5.1に注ぎ、M.エステルアロマティクムB24株製剤ODを1%で適用した溶液をウェルあたり200μLで注入し、実施例5.2に注いだ。孵化チャンバは、評価期間を通して26℃に維持した。試験読み取りを14、28および35日目に(Hawksley(登録商標)チャンバを使用して)行い、新たな10%PRD1mLを毎週添加した。
結果
TGAI M.エステルアロマティクムB24株(実施例5.1.)またはM.エステルアロマティクムB24株の製剤OD1%(実施例5.2.)で処理した卵は、対照に関して孵化に対する有意な低減を示した(それぞれ図7および図8)。
TGAI M.エステルアロマティクムB24株で処理して35日後の有効性の百分率は、参照として使用した対照に関して補正して77.92%であったのに対し、化学物質対照では有効性の百分率は35.72%であった。
M.エステルアロマティクムB24株の製剤OD1%で処理して35日後の有効性の百分率は、参照として使用した対照に関して補正して75.72%であったのに対し、化学物質対照では有効性の百分率は26.04%であった。
実施例6:RKNに対するミクロバクテリウム・エステルアロマティクムB24株のインビトロでの殺線虫活性
トマト植物においてM.エステルアロマティクムB24株を「ペレットとして(実施例6.1)、TGAIとして(実施例6.2)および製剤されたプロトタイプとして(実施例6.3)使用して、3つの実施例を実施した。これらのすべてについての結果をこの節の最後に表す。キュウリ植物においてM.エステルアロマティクムB24株を使用する実施例は、実施例6.4において開示されている。
材料および方法
6.1 ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムB24株の「ペレット」のインビボでの殺線虫活性
細菌M.エステルアロマティクムB24株のインビボでの殺線虫能力を、M.ヤバニカ+M.インコグニタに対して気候室内での2つの実験において評価した。実験計画は、2つの異なる処理によって構成されていた。すなわち、1)未処理の植物を用いた対照、2)「ペレット」として施用されたM.エステルアロマティクムB24株の懸濁液で処理された植物である。各処理は、1回の複製物につき3つの植物を用いた3回の複製物からなっていた。
ペレットを以下のようにして得た。B24株の凍結試料1mL(凍結バイアル、-80℃)を融解させ、100mLフラスコ内のトリプシン分解ダイズブロス(TSB)中で3日間、おおよそ30℃で生育させた。これを遠心分離し、残ったペレット(微生物自体)を本アッセイにおいて試験した。
実施例6.1.1
3~4週齢の18個のトマト苗(「マルマンデ」品種)を、砂とパーライトとの混合物(3:1(v:v))からなる基材を充填した1000cm3の鉢へと植え替えた。植え替えの翌日、すべてのトマト植物に、ネコブセンチュウM.ヤバニカ+M.インコグニタを含有する水懸濁液(100cm3の基材につき、100匹の外部寄生幼虫の用量)を接種した(1000匹の幼虫/植物は、両方の線虫の添加の合計であり、該幼虫はトマト植物から得た)。植物の半分を、M.エステルアロマティクムB24株を含有する20mLの水溶液で2回処理し、第1に、1.00×10CFU/mLの用量で7DAI(線虫接種後の日数)、第2に、1.03×10CFU/mLの用量で21DAIとした(後の表3にあり、それぞれ処理Aおよび処理Bと称する)。
実施例6.1.2
3~4週齢の18個のトマト苗(「マルマンデ」品種)を、砂とパーライトとの混合物(3:1(v:v))からなる基材を充填した1000cm3の鉢へと植え替えた。植え替え(予防的処置)の3日前に、該植物の1/3を、2.13×10CFU/mLの用量でM.エステルアロマティクムB24を含有する10mLの水溶液で処理した。植え替えの翌日、すべてのトマト植物に、ネコブセンチュウM.ヤバニカ(100cm3の基材あたり100匹の外部寄生幼虫の用量)を含有する水懸濁液を接種した。次に、線虫(7DAI)を接種した7日後に、M.エステルアロマティクムB24株を含有する水溶液20mLを該植物の1/3に、4.9×10CFU/mLの用量で施用した。後の表3では、それぞれ処理Aおよび処理Bと称する。
いずれの実験でも(6.1.1および6.1.2)、該植物を気候室(温度22±2℃、相対湿度(RH):50±10内に、苗を植え替えしてから10週間設置した。
実施例6.2:RKNに対するミクロバクテリウム・エステルアロマティクムB24株「TGAI」のインビボでの殺線虫活性
細菌M.エステルアロマティクムB24株のインビボでの殺線虫能力を、両方ともM.ヤバニカおよびM.インコグニタの混合物(トマト植物から入手)に対する温室試験における2つの実験、すなわち実施例6.2.1および実施例6.2.2で評価した。
実験計画は、2つの異なる処理によって構成されていた。すなわち、1)未処理の植物を用いた対照、2)実施例6.2.1では平均7.88×10cfu/mL、実施例6.2.2では平均1.55×10の用量で、TGAI(バイオリアクタ内での発酵から入手)としてのM.エステルアロマティクムB24株の懸濁液で処理した植物とした。3つの処理は、1回の複製物につき3つの植物を用いた3回の複製物からなっていた。
3~4週齢の18個のトマト苗(「ドゥリンタ」品種)を、砂と(3:1(体積:体積))との混合物からなる基材を充填した3000cmの鉢へと植え替えた。植え替えの翌日、すべてのトマト植物に、RKNメロイドギネ・ヤバニカ+メロイドギネ・インコグニタ(100cmの基材あたり100匹の外部寄生幼虫の用量)(該線虫の混合物とし、50%のメロイドギネ・ヤバニカ(Futureco Bioscience製のコード「AL05」の集団)+50%のメロイドギネ・インコグニタ(Futureco Bioscience製のコード「AL09」の集団)とし、これら2つの集団は、スペイン国アルメリア市で分離した)。
植え替えの3日前に、植物の半数を、後の表1に示される特定の用量のM.エステルアロマティクムB24株を含有する10mLの水溶液で1回処理した(予防処理)。次に、線虫(7DAI)を接種した7日後に、21DAIに、および35DAIに、M.エステルアロマティクムB24株を含有する水溶液20mLを同じ植物に、表1に示される用量で施用した。実験6.2.1および実験6.2.2は、異なる用量を受けた。
いずれの実験でも(6.2.1および6.2.2)、該植物を温室(温度25±2℃、相対湿度(RH:50±10)内に、苗を植え替えしてから9週間設置した。
実施例6.3:RKNに対するミクロバクテリウム・エステルアロマティクムB24株「製剤されたプロトタイプ」のインビボでの殺線虫活性
細菌M.エステルアロマティクムB24株に基づく殺線虫製剤のインビボでの殺線虫能力を、トマト植物における温室試験での2つの実験(実施例6.3.1および実施例6.3.2において評価し、いずれもM.ヤバニカとM.インコグニタとの混合物(トマト植物から入手)に対するものとした。
実験計画は、2つの異なる処理によって構成されていた。すなわち、1)未処理の植物を用いた対照、2)実施例6.3.1では平均6.43×10cfu/mLの用量の「製剤」(製剤-10)または実施例6.3.2では平均2.30×10CFU/mLの用量の「製剤」(製剤-10)として施用された細菌M.エステルアロマティクムB24株の懸濁液で処理した植物とした。いずれの処理も、1回の複製物につき3つの植物を用いた3回の複製物からなっていた。フォミュレーションは、ダイズ植物油(Gustave Hess,ドイツ)700g/L+シリカ(Silysiamont,イタリア)(10g/L)+C18エトキシ化脂肪酸(Lamberti-Chemical Specialist,イタリア)(200g/L)+ポリアクリラートクロスポリマー6(Croda Europe Ltd.英国)(10g/L)+TGAI(本発明の株)(80g/L)の混合物からなっていた(TGAI中の本発明の株は、1.2~1.3×1011CFU/gの濃度であり、そこで、OD製剤で8%で使用される場合、該製剤では1×1010CFU/mLであった)。材料を、油用に設計された高速撹拌器を使用して、実験用反応器内で混合した。
3~4週齢の18個のトマト苗(「ドゥリンタ」品種)を、砂とパーライトとの混合物(3:1(体積:体積))との混合物からなる基材を充填した3000cmの鉢へと植え替えた。植え替えの翌日、すべてのトマト植物に、ネコブセンチュウであるメロイドギネ・ヤバニカ(100cmの基材あたりおおよそ100匹の外部寄生幼虫(2種類の線虫の混合物とした)の用量)を含有する水懸濁液を接種した。植物の2つの異なるセットが存在した。植物の半分は未処理(対照植物)とした。植物のもう半数を、植え替え当日に後の表2に示される用量のM.エステルアロマティクムB24株に基づく製剤の1%を含有する20mLの水溶液で1回処理した(予防処理)。次に、線虫(7DAI)を接種した7日後に、21DAIに、および35DAIに、M.エステルアロマティクムB24株に基づく製剤の1%を含有する水溶液20mLを植物の同じ半数に、各実験について後の表2に示される用量で施用した。
いずれの実験でも(6.3.1および6.3.2)、該植物を温室(温度25±2℃、相対湿度(RH:50±10)内に、苗を植え替えしてから9週間設置した。
すべての実験(実験6.1、実験6.2および実験6.3)について、バイオアッセイの終了時に、植物あたりの卵の総数および根1グラムあたりの卵を各処理において決定した。これらを機械的破壊によって根性系から抽出し、200メッシュ(75μm)~500メッシュ(25μm)の異なるふるいに通した。卵をHawksley(登録商標)チャンバ内の顕微鏡OPTECH BIOSTAR B4(Optech Optical Technology,ドイツ)で可視化した。
植え替えの10週間後または9週間のすべての処理において、卵/植物の数の平均におけるPfおよび線虫の生殖(卵の個数/新鮮な根のグラム)を評価した(「ペレット」の場合、10週間とし、TGAIおよびOD製剤の場合は9週間とした)。
処理を行った後のすべての場合で、データを、Rソフトウェア(R Core Team,2013,オーストリア)を使用して分散分析(ANOVA)に供した。処理間の有意差を、P≦0.05での最小有意差(LSD)検定によって決定した。
実施例6.1(「ペレット」)、実施例6.2(TGAI)および実施例6.3(製剤されたプロトタイプ)の結果
3つの製剤中のM.エステルアロマティクムB24株で処理したRKNは、すべての場合において対照に関して両パラメータで有意な低減を示した(後の表3を参照されたい)。生殖に対する有効性は、該株が根1グラムあたりのいずれの場合でも与えられたので、処理間でより類似していたのに対し、最終集団に対する有効性は植物によって測定された(ここで、根性系の発達間の差が繰り返し間の差をもたらし得る)。本アッセイで得られた結果は、ペレットとして、TGAIとして、または1%OD用量で適用されたM.エステルアロマティクムB24株に基づく製剤が、RKNに対して殺線虫活性を有することを示した。
実施例6.4:キュウリ植物におけるRKNに対するミクロバクテリウム・エステルアロマティクムB24株のインビボでの殺線虫活性
材料および方法
キュウリ植物における細菌M.エステルアロマティクムに基づく殺線虫製剤のインビボでの殺線虫能力を評価した。実施例6.3で使用したものと同様の材料および方法を使用したが、実施例外は、「ダッシャー」品種のキュウリを使用し、処理あたり6本の植物(ブロックあたり2本および3つの複製物)を後の表4に示す用量で使用したことであった。化学標準物質SONDAE(有効成分オキサミル10%,SAPEC AGRO)を使用した(後の表5を参照されたい)。
結果
キュウリ植物で行われたインビボでの実験は、最終集団に対する良好な有効性および生殖に対する有効性を示し、M.エステルアロマティクムB24株で処理したRKNは、対照に関して両パラメータで有意な低減を示した(後の表5を参照されたい)。
実施例7:M.エステルアロマティクムB24株の経口毒性の評価
M.エステルアロマティクムB24株が安全であるかどうかを決定するために、マウスにおけるその経口毒性を試験した。
材料および方法:
4~5週齢の3匹の雄および3匹の雌のBalb/Cマウス(QC’d albino病原体非含有マウス,Envigo)を使用した。動物は、投与前に一晩絶食させた。実験の前日に、動物の体重を記録し、個々の動物から糞便試料を収集した。各動物は、M.エステルアロマティクムB24株:10CFU B24 TGAI(ビヒクルは200μlの滅菌HO)(実施例5.1ですでに説明した通り調製)の経口単回用量を1回受けた。滅菌水(ビヒクル対照)を受けたマウスはまた、試験全体を通して維持された。マウスを、制御された環境下に収容し、21日間監視し、観察を記録した。毎日1回、各動物について以下を観察した。すなわち、皮膚および体毛、眼および粘膜、呼吸器系、循環器系、自律神経系および中枢神経系、身体運動活動、行動パターン、振戦、痙攣、下痢、嗜眠、唾液分泌、ならびにもしあれば昏睡の観察とした。個々の動物の体重を、週1回、強制飼養の前後で調べた。組織中の細菌株の有無を評価するために、経口強制飼養後21日目の終了時に剖検を行った。いかなる交差汚染も回避するために、組織収集および血液培養を無菌的に行った。
剖検:腎臓、脳、肝臓、肺、脾臓、血液および腸リンパ節を各動物から収集し、直ちにドライアイス中で保持し、さらなる処理まで-20℃で保存した。先の組織からRNAを抽出し、RT-PCRを行って、特異的プライマー:「M estera F1」,(配列番号4)、「M estera R1」,(配列番号5)、「M estera F2」,(配列番号6)、および「M estera R2」(配列番号7)を用いて、B24 TGAI(16S rRNA)の存在を決定した(増幅の特異性を確保するために2つのプライマー対を使用し、R:逆方向プライマー、F:順方向プライマーとした)。
血液処理:剖検時に、無菌全血試料を各動物から収集した。収集直後に、各血液試料100μlを寒天プレート上に置いて延展し、28℃で120時間維持した。細菌のいかなる成長も評価するために、プレートを定期的に分析した。
微生物性有害生物防除剤(MPCA)のクリアランス:投与時ならびに7、14および21日目の糞便収集物を、さらなるRNA抽出およびRT-PCR分析のために4℃に保持した。
血液/細菌培養培地:食肉抽出物1g、酵母抽出物2g、ペプトン5g、NaCl5gおよび寒天15gを入れ(1000ml用)、121℃で20分間滅菌し、その後、プレートへと注ぎ、血液培養およびB24TGAI CFU/gの測定のために使用した。RNA抽出プロトコル:50mgの組織を製造元の説明書に従ってRNA抽出に使用した(RNA単離キットZymo Research,カタログ番号R1050)。
スパイク対照:100μlの109CFUのB24TGAIを、50mgの脳および肝臓組織でスパイクし、製造元の説明書(Zymo Research)によってQuick RNAキット全RNA抽出キットを使用することによって全RNAを抽出し、細菌RNAをはじめとする全RNAを単離するために、上述のキットに含まれるプロテイナーゼKおよびリゾチーム消化ステップを加えた。
陽性対照:0.2gのB24 TGAIを滅菌水中で7回連続希釈し、播種し(100μl)、CFU/g試料を再確認した。寒天プレート上で生育した細菌コロニーを収集し、全RNA抽出のためにおよび試験の陽性対照として直接使用した。
cDNA合成:組織および糞便からの全RNAをマイクロプレートリーダー(Biotek)において測定した。Superscript IV 第1の鎖合成キット(Life technologies,カタログ番号18091050)を用いることによって、全RNA2μg(糞便試料の場合は1μg)をcDNA合成に使用した。適切な陽性(B24 TGAI)および陰性対照(HO)も維持した。
RT-PCRアッセイ:合計20μlのcDNA混合物を1:10倍希釈(組織試料)および1:5倍希釈(糞便試料cDNA)し、Applied Biosystems StepOne(商標)リアルタイムPCR装置を備えた製造元の説明書(Life Technologies,カタログ番号A25776)により、PowerUp SYBR(商標)Green Master Mixを用いて、RT-PCRを行った。PCR反応は、5μLのPowerUp(商標)SYBR(商標)Green Master Mix、0.5μLの各特異的プライマー(F1およびR1、またはF2およびR2)、およびテンプレートとしての10ngのcDNAからなり、総反応体積は20μLとした。熱サイクル条件は以下の通りであった。すなわち、50℃で2分、95℃で2分、および95℃で15秒と、60℃で15秒と、72℃で1分とを40サイクルとした。
結果:
対照およびM.エステルアロマティクムB24強制飼養動物からの体重は有意に異ならなかった。28度で120時間インキュベートした血液培養プレートは、目に見える成長がなく、陰性と結論付けられた。監視された臨床症状は、有害な変化を明らかにしなかった。RT-PCRデータにより、16srDNA特異的プライマーは、M.エステルアロマティクムB24強制飼養動物由来の組織試料および糞便試料のいずれにおいても増幅されないことが明らかになった(平均Ct値33)。M.エステルアロマティクム特異的プライマーを陽性対照とともに使用して、M.エステルアロマティクムB24TGAIでスパイクした組織試料を増幅した(脳については平均スパイクCt値12、および肝臓については17)。陰性対照(水を強制飼養)は、RT-PCRにおいて増幅しなかった(平均Ct値30)。陽性対照の16s rDNAプライマーは、サイクル6で増幅した(Ct値6)。本データにより、特異的RT-PCRプライマーを使用してスクリーニングした試料のいずれにおいても、M エステルアロマティクムB24が存在しないことが明らかになった。
動物は目に見える臨床的有害作用を有さず、感染性または病原性は見られなかった。M.エステルアロマティクムB24株の強制飼養動物は目に見える臨床的有害作用を有さず、細菌株は、検査した血液、糞便または他の器官で検出されなかった。
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Aubert et al., “A Markerless Deletion Method for Genetic Manipulation of Burkholderia cenocepacia and Other Multidrug-Resistant Gram-Negative Bacteria” Methods Mol Biol 2014;1197:311-27.
完全を期すために、本願発明の種々の面を以下の番号の項に提示する。
第1項.スペイン微生物株保護機関(CECT)に寄託された受託番号CECT9167のミクロバクテリウム・エステルアロマティクム(Microbacterium esteraromaticum)の株、またはその突然変異体であって、該突然変異体が、ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167を出発材料として使用して得られ、CECT9167の殺線虫効果を維持する、ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムの株、またはその突然変異体。
第2項.第1項に記載の株またはその突然変異体を含む細菌培養物であって、好ましくは前記細菌培養物が接種製品である、細菌培養物。
第3項.有効量の第1項に記載のミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株もしくはその突然変異体、または第2項に記載の細菌培養物と、1つ以上の農業上許容され得る化合物と、を含む、組成物。
第4項.前記株が、10CFU/ml~1012CFU/mlの濃度で存在する、第3項に記載の組成物。
第5項.前記農業上許容され得る化合物が、植物強化剤、栄養素、湿潤剤、付着を改善する化合物、緩衝化合物、安定剤、酸化防止剤、浸透圧保護剤および日焼け止め剤からなる群から選択される、第3または4項に記載の組成物。
第6項.少なくとも1つの追加の農薬を含む、第3~5項のいずれか一項に記載の組成物。
第7項.油性成分、好ましくは植物油、好ましくはダイズ油を含む、第3~6項のいずれか一項に記載の組成物。
第8項.ダイズ油、C18エトキシ化脂肪酸、シリカおよびポリアクリラートクロスポリマーを含む、第3~7項のいずれか一項に記載の組成物。
第9項.CECT9167株をDNA組換え技術、好ましくは突然変異誘発に供するステップを含む、CECT9167の殺線虫効果を維持するM.エステルアロマティクムのCECT9167株の突然変異体を得る方法。
第10項.(i)前記株を適切な培養培地中に接種することと、(ii)ステップ(i)の前記接種した培養培地を前記株の成長に適した条件に供することと、(iii)場合により、ステップ(ii)から結果として得られた前記培地を濃縮ステップに供することと、を含む、第1項に記載のミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株またはその突然変異体に由来する生細胞懸濁液を得るためのプロセス。
第11項.(i)前記株を適切な培養培地中に接種することと、(ii)該接種した培養培地を適切な成長条件に供することと、(iii)ステップ(ii)の培養培地から細胞を分離することと、(iv)上清を回収することと、(v)場合により、上清を濃縮ステップに供することと、を含むプロセスによって得ることができる、定義された第1項としてのM.エステルアロマティクムのCECT9167株またはその突然変異体に由来する、上清。
第12項.有効量の第1項に記載のM.エステルアロマティクムのCECT9167株もしくはその突然変異体、または第2項に記載の細菌培養物、第3~8項のいずれか一項に記載の組成物、または第11項に記載の上清を含む、キット。
第13項.植物における線虫感染を防除するための、第1項に記載のミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株もしくはその突然変異体、または第2項に記載の細菌培養物、または第3~8項のいずれか一項に記載の組成物、または第11項に記載の上清、または第12項に記載のキットの、使用。
第14項.植物の一部か、または前記植物を成長させるために使用される基材に、請求項1もしくは2に記載のミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株もしくはその突然変異体、または請求項3に記載の細菌培養物、または第3~8項のいずれか一項に記載の組成物、または第11項に記載の上清、または第12項に記載のキットを適用することを含む、植物における線虫によって発生する感染症を防除するための方法。
第15項.前記線虫が、メロイドギネ(Meloidogyne)属およびグロボデラ(Globodera)属から選択され、またはそれに代わるものとして、前記線虫が、メロイドギネ・インコグニタ(Meloidogyne incognita)、メロイドギネ・ヤバニカ(Meloidogyne javanica)、グロボデラ・ロストキエンシス(Globodera rostochiensis)およびジャガイモシロシストセンチュウ(Globodera pallida)からなる群から選択される、第13項に記載の使用または請求項14項に記載の方法。

Claims (20)

  1. スペイン微生物株保護機関(CECT)に寄託された受託番号CECT9167のミクロバクテリウム・エステルアロマティクム(Microbacterium esteraromaticum)の株。
  2. ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株の殺線虫効果を維持し、且つミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株と少なくとも99.8%のゲノム配列同一性を有する、ミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株の突然変異体。
  3. 請求項1に記載の株または請求項2に記載の突然変異体を含む、細菌培養物。
  4. 植物における線虫によって引き起こされる感染を防除するのに有効量の、請求項1に記載のミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株もしくは請求項2に記載の突然変異体、または請求項3に記載の細菌培養物と、1つ以上の農業上許容され得る化合物と、を含む、植物における線虫によって引き起こされる感染を防除するための組成物。
  5. 前記株又は突然変異体が、10CFU/ml~1012CFU/mlの濃度で存在する、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記農業上許容され得る化合物が、植物強化剤、栄養素、湿潤剤、付着を改善する化合物、緩衝化合物、安定剤、酸化防止剤、および浸透圧保護剤からなる群から選択される、請求項4または5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 少なくとも1つの追加の農薬を含む、請求項4~6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 油性成分を含む、請求項4~7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記油性成分が植物油である、請求項8に記載の組成物。
  10. 前記植物油がダイズ油である、請求項9に記載の組成物。
  11. ダイズ油、C18エトキシ化脂肪酸、シリカおよびポリアクリラートクロスポリマーを含む、請求項4~10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. (i)前記株又は突然変異体を適切な培養培地中に接種することと、(ii)ステップ(i)の前記接種した培養培地を前記株又は突然変異体の成長に適した条件に供することと、を含む、請求項1に記載のミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株または請求項2に記載の突然変異体に由来する生細胞懸濁液を得るためのプロセス。
  13. 更に、(iii)ステップ(ii)から結果として得られた前記培地を濃縮ステップに供することを含む、請求項12に記載のプロセス。
  14. (i)前記株又は突然変異体を適切な培養培地中に接種することと、(ii)該接種した培養培地を適切な成長条件に供することと、(iii)ステップ(ii)の培養培地から細胞を分離することと、(iv)上清を回収することと、を含むプロセスによって得ることができ、殺線虫活性を有する、請求項1に記載のM.エステルアロマティクムのCECT9167株または請求項2に記載の突然変異体の上清。
  15. 前記プロセスが更に、(v)上清を濃縮ステップに供することを含む、請求項14に記載の上清。
  16. 植物における線虫によって引き起こされる感染を防除するのに有効量の、請求項1に記載のM.エステルアロマティクムのCECT9167株もしくは請求項2に記載の突然変異体、請求項3に記載の細菌培養物、請求項4~11のいずれか一項に記載の組成物、または請求項14若しくは15に記載の上清を含む、植物における線虫によって引き起こされる感染を防除するためのキット。
  17. 植物における線虫感染を防除するための、請求項1に記載のミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株もしくは請求項2に記載の突然変異体、請求項3に記載の細菌培養物、請求項4~11のいずれか一項に記載の組成物、請求項14若しくは15に記載の上清、または請求項16に記載のキットの、使用。
  18. 植物の一部か、または前記植物を成長させるために使用される基材に、請求項1に記載のミクロバクテリウム・エステルアロマティクムのCECT9167株もしくは請求項2に記載の突然変異体、請求項3に記載の細菌培養物、請求項4~11のいずれか一項に記載の組成物、請求項14若しくは15に記載の上清、または請求項16に記載のキットを適用することを含む、植物における線虫によって発生する感染症を防除するための方法。
  19. 前記線虫が、メロイドギネ(Meloidogyne)属およびグロボデラ(Globodera)属から選択される、請求項17に記載の使用または請求項18に記載の方法。
  20. 前記線虫が、メロイドギネ・インコグニタ(Meloidogyne incognita)、メロイドギネ・ヤバニカ(Meloidogyne javanica)、グロボデラ・ロストキエンシス(Globodera rostochiensis)およびジャガイモシロシストセンチュウ(Globodera pallida)からなる群から選択される、請求項17に記載の使用または請求項18に記載の方法。
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