JP7562128B2 - ホログラム画像再生装置 - Google Patents
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Description
このホログラムは、ホログラフィーによる干渉縞、すわなち、物体を表す物体光と参照光を干渉させて生じる干渉縞を感光材料に記録したものであり、ホログラムによる画像を再生して視認するためには、ホログラムを記録する際に用いた参照光の照射方向と同じ方向から照明光をホログラムに照射する必要がある。
このホログラムを再生するための照明光を照射する照明装置には、各種光源を使用した光学系が用いられるが、ホログラムが大きくなると照明装置も大型となることから、大サイズのホログラム用の照明装置をコンパクトにするため、光学系にLED等の光源と導光板を使用した照明装置の提案がなされている。
例えば、特許文献1(特開2015-230410号公報)には、光源と、前記光源からの光を伝搬する導光板と、前記導光板を伝搬する光の少なくとも一部を受けて、立体像を記録した像再生用ホログラムに対して所定の角度の再生照明光を照射する照明用ホログラフィック光学素子と、前記導光板、前記照明用ホログラフィック光学素子及び前記像再生用ホログラムを保持する保持手段とを備えるホログラム用照明装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1のホログラム用照明装置においては、導光板の一方の面の全面に、像再生用ホログラムと同じ大きさの照明用ホログラフィック光学素子が取り付けられ、導光板を全反射しながら伝搬する光源光のうち、ある角度で照明用ホログラフィック光学素子に入射する光だけが、像再生用ホログラムに対する所定の角度の再生照明光として照射されることから、光源光の一部しか再生照明光として像再生用ホログラムに照射されず、像再生用ホログラムにより再生される画像が明るくならないという問題がある。
図18は、特許文献2の再生装置100において、基板101内を伝搬する光を説明する説明図であり、同図(a)は、基板101を厚さ方向と直交する方向から見た状態を表し、同図(b)は、基板101を厚さ方向から見た状態を表し、同図(a)において、8番目のLED105(L8)から出射される拡散光abを一点鎖線で表し、LED105(L8)と対向するホログラフィック回折格子104(H8)で回折されて基板101の面101A、101Bで全反射しながら伝搬する平行光a1、b1、a2、b2、a3、b3を二点鎖線で表し、同図(b)において、ホログラフィック回折格子104(H8)で回折された平行光が伝搬する部分(領域)を灰色で表す。
図18に示すようにLED105(L8)から出射される拡散光abは、ホログラフィック回折格子104(H8)に入射して伝搬角θの平行光a1に回折され、平行光a1は、基板101の面101Aの領域A1に当たって全反射して平行光b1となり、平行光b1は、面101Aと反対側の面101Bの領域B1に当たって全反射して平行光a2となり、平行光a2は、面101Aの領域A2に当たって全反射して平行光b2となり、平行光b2は、面101Bの領域B2に当たって全反射して平行光a3となり、平行光a3は、面101Aの領域A3に当たって全反射して平行光b3となり、平行光b3は、面101Bの領域B3に当たって全反射し、これを繰り返して基板101内を平行光が伝搬して行く。
このように1個のLED105から出射される拡散光によってホログラフィック回折格子104で回折された平行光の伝搬方向の長さy(2t×tanθ)は、基板101の厚さtと伝搬角θにより定まるが、厚さtは基板101の強度を保つためにそれほど小さくできず、また、伝搬角θも平行光を基板101の面101A、101Bで全反射させるためにそれほど小さくできないことから、長さyを小さくして(これにより1個のLED105から出射されて体積型ホログラフィック記録材料103に照射される平行光の照射面積が小さくなる)、基板101の面101Bに貼り付けられた体積型ホログラフィック記録材料103を照射する平行光を明るくすることができず、体積型ホログラフィック記録材料103から明るい画像を再生できないという問題がある。
仮に、厚さtを小さくしてy(=My)を小さくし、1個のLED105から出射されて体積型ホログラフィック記録材料103に照射される平行光の照射面積を小さくできたとしても、基板101内を伝搬する平行光の面101A・101Bに当たる回数が多くなり(yを1/2にすると、平行光が面101A・101Bに当たる回数は2倍になる)、この平行光が体積型ホログラフィック記録材料103を照射すると、平行光は、体積型ホログラフィック記録材料103内に入射してその一部がホログラム画像光となって外に出て、残りの平行光が体積型ホログラフィック記録材料103の面で全反射して基板101内に入って面101Aで全反射して、再び、体積型ホログラフィック記録材料103を照射することから、体積型ホログラフィック記録材料103を照射するために面101Aで全反射する平行光の明るさが弱められ、体積型ホログラフィック記録材料103全体を照射する平行光を明るくすることができない。
また、特許文献2には、無色透明基材201には、中央部、観察者と反対側に画像ホログラム媒体202が光学的に接触して配されており、取り囲む4方向に、反射型のホログラフィック回折格子204A、204B、204C、204Dが光学的に接触して配されており、相当する対向する位置に光源205A、205B、205C 、205Dが近接されており、205Aは赤色成分を含むLEDであって、点灯すると対向する反射型ホログラフィック回折格子204Aにより光が基材201内を伝搬しながら、画像ホログラム媒体202に到達し、赤色のホログラム画像を再生し、205B、C、Dも同様に赤色LEDであって、回折格子204B、C、Dにより同じホログラム媒体202を異なる角度から所定の角度で略平行光として照射できる構造となっており、205A,B、C、Dが異なるタイミングで順次点灯されると、202は異なる画像が同じ場所から再生され入力インターフェースデバイス200が開示されている(特許文献2の段落[0069]、図4)。
しかしながら、特許文献2のディスプレイ120や入力インターフェースデバイス200においては、各グラフィック回折格子で回折される光の位置や方向を異ならせ、光の伝搬方向に向かって基板の厚さ方向には平行光とし、基板の厚さ方向と直交する方向には拡散光として、基板の面で全反射させて伝搬させて、画像ホログラム媒体を照射し、異なるホログラム画像を再生するようにしているが、1個のグラフィック回折格子に対向して配置された1個のLEDから出射する光を画像ホログラム媒体を照射してホログラム画像を再生することから、暗い画像しか再生できないという問題がある。
図1は、本発明の第1実施形態のホログラム画像再生装置の斜視図、図2は、図1に示すホログラム画像再生装置の左側面図、図3は、図1に示すホログラム画像再生装置の正面図、図4は、図1に示すホログラム画像再生装置の背面図、図5は、図1に示すホログラム画像再生装置の分解斜視図である。
図中、1はホログラム画像再生装置、2は基板、2Fは前面、2Rは後面、3aは画像ホログラム領域、3bはホログラフィック回折格子領域、4は画像ホログラム素子、4Sは後面、5はホログラフィック回折格子群、5A、5Bはホログラフィック回折格子列、5A1~5A9、5B1~5B9はホログラフィック回折格子、10は光源装置、11は光源ケース、12は開口部群、12A、12Bは開口部列、13はLED群、13A、13BはLED列であり、図において、Xは基板2を前面2Fが正面を向くように置いた場合の前面2Fにおける水平方向(左右方向)、Yは前面2FにおけるX方向と垂直な方向(上下方向)、Zは前面2F(XY面)と垂直な方向(上下方向、基板2の厚み方向)である。
図に示すように、ホログラム画像再生装置1は、基板2、画像ホログラム素子4、ホログラフィック回折格子群5及び光源装置10を備えている。
基板2は、光学的屈折率が1.3~1.7の平板状の無色透明な板であり、第1の面となる前面2F、第2の面となる後面2Rを備え、アクリル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリアミド、トリアセチルセルロース(TAC)等のプラスチック材料、あるいは、ガラス等からなる。
また、基板2の後面2Rの周縁部と下部を除く領域が画像ホログラム領域3aとなっており、基板2の全面2Fの下部は、周縁部を除く領域がホログラフィック回折格子領域3bとなっている。
第1実施形態の基板2は、光学的屈折率が約1.5で、厚さが5mmの無色透明のアクリル板からなる。
この基板2の前面2Fに、遮光性のある材料からなり、画像ホログラム領域3aと同じ大きさの窓枠が設けられたカバー板をネジ等により取り付けてもよい。
画像ホログラム素子4は、体積型ホログラム素子であり、感光性材料である体積型ホログラフィック記録材料からなり、基板2の後面2Rの画像ホログラム領域2ghに、後面4Sに対向する前面が空気を介さずに貼り合わされている。
そして、画像ホログラム素子4には、その前面(後面2R)に対して所定の方向・角度から、所定の波長の平行光が照射されたとき、所定の視野角をもつホログラム画像が再生される干渉縞が記録されている。
第1実施形態の画像ホログラム素子4は、反射型であり、光学的屈折率が約1.5の体積型ホログラフィック記録材料からなり、この画像ホログラム素子4には、YZ方向前面2F側からXY面(後面2R)の法線に対して約60度の角度で、532nmを中心とした緑色の平行光が照射されたときXY面(後面2R)の法線に対してY方向(上下方向)に±20度、X方向(左右方向)に±45度の視野角をもつホログラム画像が前面2F側に再生される干渉縞が記録されている。
なお、画像ホログラム素子4は、透過型でもよく、その場合は、基板2の前面2Fの窓枠3a内に透過型の画像ホログラム素子4が貼り付けられ、YZ方向後面2R側からXY面の法線に対して所定角度で所定波長の平行光が照射され、前面2F側にホログラム画像が再生される。
また、画像ホログラム素子4は、干渉縞を微細な凹凸で記録したエンボス型ホログラム素子や回折光学素子(DOE:Diffractive Optical Element)等であってもよい。
図3に示すように、ホログラフィック回折格子列5Aにおいては、9個のホログラフィック回折格子5A1~5A9が隙間なくX方向に配置され、ホログラフィック回折格子列5Bにおいては、9個のホログラフィック回折格子5B1~5B9が隙間なくX方向に配置され、ホログラフィック回折格子列5Aとホログラフィック回折格子列5Bは、Y方向に隙間なく配置されている。
ホログラフィック回折格子5A1~5A9の各ホログラフィック回折格子と、ホログラフィック回折格子5B1~5B9の各ホログラフィック回折格子は、画像ホログラム素子4と同様に、感光性材料である体積型ホログラフィック記録材料からなる。
そして、ホログラフィック回折格子5A1~5A9、5B1~5B9には、前面2Fに対して後面2R側から法線方向(Z方向)に所定の拡散角をもった所定の波長の拡散光が照射されたとき、拡散光をYZ方向にXY面(前面2F)に対して所定の角度の平行光に偏向するように回折する干渉縞が記録されている。
このホログラフィック回折格子5A1~5A9、5B1~5B9で回折される平行光は、基板2の前面2Fと後面2Rに当たって全反射しながら基板2内を伝搬し、画像ホログラム素子4を照射してホログラム画像を再生させる平行光である。
第1実施形態のホログラフィック回折格子5A1~5A9、5B1~5B9は、体積型ホログラムの反射型であり、光学的屈折率が約1.5の体積型ホログラフィック記録材料からなり、このホログラフィック回折格子5A1~5A9、5B1~5B9には、裏面2R側からXY面(前面2F)の法線方向(Z方向)に、532nmを中心とした緑色の拡散光が照射されたとき、XY面(前面2F)の法線に対して角度60度の平行光をYZ方向後面2R側に回折する干渉縞が記録されている。
なお、ホログラフィック回折格子5A1~5A9、5B1~5B9は、透過型でもよく、その場合は、基板2の前面2F側に光源装置が取り付けられ、前面2F側から法線方向(Z方向)に所定の拡散角をもった所定の波長の拡散光がホログラフィック回折格子5A1~5A9、5B1~5B9に照射され、拡散光がYZ方向にXY面(前面2F)に対して所定の角度の平行光に偏向するように回折されて後面2R側に出ていく。
また、ホログラフィック回折格子5A1~5A9、5B1~5B9は、画像ホログラム素子4と同様に、干渉縞を微細な凹凸で記録したエンボス型ホログラム素子や回折光学素子(DOE)等であってもよい。
光源ケース11は、格子状の仕切り壁により形成される18個のセルを有し、この18個のセルにより光源ケース11の正面側に開口部群12が形成され、開口部群12は開口部列12A、12Bからなり、開口部群12がホログラフィック回折格子群5に対向するようにして、光源ケース11が、基板2の後面2R側にスペーサ(図示せず)を介して取り付けられている。
また、光源ケース11は、LED群13を備え、LED群13は、LED列13A、13Bから構成される。
図6は、光源ケース11の正面図であり、同図(a)は、開口部群12とLED群13の構成を説明する平面図、同図(b)は、開口部列12A、12Bの構成を説明する平面図、同図(c)は、LED列13A、13Bの構成を説明する正面図であり、図中、12A1~12A9、12B1~12B9は開口部であり、13A1~13A9、13B1~13B9はLED(発光ダイオード)である。
図6(a)、(b)に示すように、開口部列12Aにおいては、9個の開口部12A1~12A9がX方向に配置され、開口部列12Bにおいては、9個の開口部12B1~12B9がX方向に配置され、開口部列12Aと開口部列12Bは、Y方向に配置されている。
この場合、開口部列12Aの各開口部12A1~12A9は、各ホログラフィック回折格子5A1~5A9に対向する位置に配置され、開口部列12Bの各開口部12B1~12B9は、各ホログラフィック回折格子5B1~5B9に対向する位置に配置されている。
図2、図6(a)、(c)に示すように、開口部12A1~12A9、12B1~12B9を形成する各セルの中にはLEDが取り付けられ、LED13A1~13A9によりLED列13Aが形成され、LED13B1~13B9によりLED列13Bが形成されている。
そして、LED13A1~13A9の各LED、LED13B1~13B9の各LEDから発光され、各開口部12A1~12A9、12B1~12B9から出射される拡散光が、対向するホログラフィック回折格子5A1~5A9、5B1~5B9の全面だけを照射するように、光源ケース11の開口部群12と基板2の後面2Rの距離が、スペーサにより調整設定される。
なお、光源装置10の光源は、LEDに限定されるものではなく、レーザーダイオード、キセノン、クリプトン等のランプでもよい。
ホログラム画像再生装置1おいては、光源装置10のLED13A1~13A9、LED13B1~13B9から発光された拡散光が、開口部12A1~12A9、12B1~12B9を介して、ホログラフィック回折格子5A1~5A9、5B1~5B9を照射し、ホログラフィック回折格子5A1~5A9、5B1~5B9で平行光に偏向するように回折され、この平行光が、基板2の前面2Fと後面2Rに当たって全反射しながら基板2内を伝搬し、画像ホログラム素子4を照射してホログラム画像を再生させる。
図7は、LED13A1~13A9、LED13B1~13B9から出射した拡散光(開口部12A1~12A9は省略する)が、基板2内を伝搬する状態を説明する説明図であり、同図(a)は基板2の背面図、同図(b)は、基板2とLEDの左側面図、同図(c)は、基板2の正面図である。
図中、5Anは、ホログラフィック回折格子列5Aの左からn番目のホログラフィック回折格子、5Bnは、ホログラフィック回折格子列5Bの左からn番目のホログラフィック回折格子、13An、13Bnは、ホログラフィック回折格子5An、5Bnに対向するLED、F1An、F2An、F3Anはホログラフィック回折格子5Anで回折された平行光が基板2の前面2Fに当たる領域、R1An、R2An、R3An、はホログラフィック回折格子5Anかで回折された平行光が基板2の後面2Rに当たる領域であり、LED13Anからの拡散光を一点鎖線で表し、ホログラフィック回折格子5Anからの平行光を二点鎖線で表し、その平行光の束を薄い灰色で表す。
図7(b)に示すようにLED13Anから出射した拡散光は、基板2の後面2Rで屈折されて基板2内に入り、基板2の前面2Fに貼り付けられたホログラフィック回折格子5Anの全面に当たり、偏向されてYZ方向にXY面(前面2F)に対して角度θ(この角度が伝搬角となる)の平行光に偏向するように回折される。ホログラフィック回折格子5Anで回折された平行光は、入射角θで基板2の後面2Rの領域R1Anに当たるが、入射角θは臨界角より大きく、後面2Rの領域R1Anで全反射する。この全反射した平行光は、前面2Fの領域F1Anで全反射し、次に、後面2Rの領域R2Anで全反射した後、前面2Fの領域F2Anで全反射し、後面2Rの領域R3Anで全反射する。
このようにホログラフィック回折格子5Anで回折された平行光は、後面2Rと前面2Fでの全反射を繰り返しながら基板2内を伝搬する。
この場合、ホログラフィック回折格子5AnのY方向の長さをLyとすると、ホログラフィック回折格子5Anで回折された平行光が後面2Rと前面2Fに当たる領域(R1An、R2An、R3An・・・、F1An、F2An・・・)のY方向の長さもLyとなる。
また、基板2の厚み(Z方向の長さ)をdとすると、ホログラフィック回折格子5Anで回折された平行光が後面2Rに当たるまで、あるいは、後面2R又は前面2Fに当たった平行光が前面2F又は後面2Rに当たるまでに進む距離S(この距離Sが、隣り合う領域R1An、R2An、R3An・・・の距離、F1An、F2An・・・の距離となる)は、
S=dtanθ となる。
そして、Ly=dtanθとなるようにLy、d、θを設定することにより、ホログラフィック回折格子5Anで回折された平行光が、後面2R又は前面2Fに当たる領域のY方向の長さと間隔を同じにすることができる。
本実施形態では、d=5mm、θ=60度であり、Ly=5×tan60°=8.66mmとなる。
図8(b)に示すようにLED13Bnから出射した拡散光は、LED13Anから出射する拡散光と同様に、基板2の後面2Rで屈折されて基板2内に入り、基板2の前面2Fに貼り付けられたホログラフィック回折格子5Bnの全面に当たり、YZ方向にXY面(前面2F)に対して角度θの平行光に偏向するように回折される。ホログラフィック回折格子5Bnで回折された平行光は、入射角θで基板2の後面2Rの領域R1Bnに当たるが、入射角θは臨界角より大きく、後面2Rの領域R1Bnで全反射する。この全反射した平行光は、前面2Fの領域F1Bnで全反射し、次に、後面2Rの領域R2Bnで全反射した後、前面2Fの領域F2Bnで全反射する。
このようにホログラフィック回折格子5Bnで回折された平行光は、ホログラフィック回折格子5Anで回折された平行光と同様に、後面2Rと前面2Fでの全反射を繰り返しながら基板2内を伝搬する。
この場合、ホログラフィック回折格子5BnのY方向の長さをホログラフィック回折格子5Anと同じLyとすると、ホログラフィック回折格子5Bnで回折された平行光が後面2Rと前面2Fに当たる領域(R1Bn、R2Bn・・・、F1Bn、F2Bn・・・)のY方向の長さもLyとなる。
また、基板2の厚みはdであるから、ホログラフィック回折格子5Bnで回折された平行光が後面2Rに当たるまで、あるいは、後面2R又は前面2Fに当たった平行光が前面2F又は後面2Rに当たるまでに進む距離は、ホログラフィック回折格子5Anで回折された平行光の場合と同じように、
S=dtanθ となる。(この距離Sが、隣り合う領域R1Bn、R2Bn・・・の距離、F1Bn、F2Bn・・・の距離となる)
そして、Ly=dtanθとなるようにLy、d、θを設定することにより、ホログラフィック回折格子5Bnで回折された平行光が、後面2R又は前面2Fに当たる領域のY方向の長さと間隔を同じにすることができる。
図9(b)に示すようにLED13An、13Bnから出射した拡散光は、基板2の後面2Rで屈折されて基板2内に入り、基板2の前面2Fに貼り付けられたホログラフィック回折格子5An、5Bnの全面に当たり、YZ方向にXY面(前面2F)に対して角度θの平行光に偏向するように回折される。ホログラフィック回折格子5An、5Bnで回折された平行光は、共に入射角θで基板2の後面2Rに当たって全反射し、この全反射した平行光は前面2Fで全反射し、この全反射を繰り返しながら、ホログラフィック回折格子5An、5Bnからの平行光が基板2内を伝搬する。
そして、Y方向に隙間なく配置したホログラフィック回折格子5Anとホログラフィック回折格子5BのY方向の長さと共にLyとし、ホログラフィック回折格子5An、5Bnが、LED13An、13Bnからの拡散光をZ方向にXY面(前面2F)に対して角度θの平行光に回折するようにし、Ly=dtanθとなるように設定する。
これにより、ホログラフィック回折格子5Anで回折された平行光とホログラフィック回折格子5Bn回折された平行光が、後面2Rと前面2Fで全反射しながら伝搬する際に、後面2Rにおいて、ホログラフィック回折格子5Anからの平行光が当たる領域(R1An、R2An、R3An・・・)と回折格子5Bnからの平行光が当たる領域(R1Bn、R2Bn・・・)が、隙間なく重ならずに交互に現れ(図9(a)参照)、また、前面2Fにおいて、ホログラフィック回折格子5Anからの平行光が当たる領域(F1An、F2An・・・)とホログラフィック回折格子5Bnからの平行光が当たる領域(F1Bn、F2Bn・・・)が、隙間なく重ならずに交互に現れることとなる(図9(c)参照)。
ホログラフィック回折格子列5Aにおいては、ホログラフィック回折格子5A1~5A9がX方向に一列に隙間なく配置され、ホログラフィック回折格子列5Bにおいても、ホログラフィック回折格子5B1~5B9がX方向に一列に隙間なく配置され、LxはLyと同じである。
図10に示すように、基板の後面2Rにおいて、ホログラフィック回折格子列5Aの各ホログラフィック回折格子5A1~5A9で回折された平行光が照射する領域R1A1~R1A9、R2A1~R2A9、R3A1~R3A9・・・は、X方向に隙間なく重ならずに連続し、ホログラフィック回折格子列5Bの各ホログラフィック回折格子5B1~5B9で回折された平行光が照射する領域R1B1~R1B9、R2B1~R2B9・・・も、X方向に隙間なく重ならずに連続する。
これより、ホログラフィック回折格子群5(ホログラフィック回折格子列5A、5B)の各ホログラフィック回折格子(5A1~5A9、5B1~5B9)で回折された平行光が基板2の後面2Rを照射する各領域は、X方向に9Lxの幅で、X方向とY方向共に隙間なく重ならないこととなり、各領域(R1A1~R1A9、R2A1~R2A9、R3A1~R3A9・・・)を照射する平行光の明るさは同じとなる。
また、ホログラフィック回折格子群5の各ホログラフィック回折格子で回折された平行光が基板2の前面2Fを照射する各領域も、X方向に9Lxの幅で、X方向とY方向共に隙間なく重ならないこととなり、各領域(R1B1~R1B9、R2B1~R2B9・・・)を照射する平行光の明るさは同じとなる。
よって、ホログラフィック回折格子群5(ホログラフィック回折格子列5A、5B)の各ホログラフィック回折格子(5A1~5A9、5B1~5B9)で回折された平行光によって照射される前面2Fと後面2Rの全領域(X方向の長さがホログラフィック回折格子群5の長さと同じ領域)は、均一となる。
なお、LxはLyと同じである必要はなく、Lxは、画像ホログラム素子4のX方向の長さに対応して適宜設定することができる。
図11に示すように、ホログラフィック回折格子5Anからの平行光が、基板2の前面2Fの領域T1Anに当たって全反射して画像ホログラム素子4が貼り付けられた基板2の後面2Rに到達すると、基板2と画像ホログラム素子4の光学的屈折率は同じであるから、平行光は反射・屈折せずに画像ホログラム素子4内に入り、後面Sの領域S1Anに当たって全反射した後、基板2内に入って前面2Fの領域T2Anに当たって全反射して、再び画像ホログラム素子4内に入って後面Sの領域S2Anに当たって全反射し、これを繰り返して基板2と画像ホログラム素子4が貼り付けられた部分を伝搬していく。
また、ホログラフィック回折格子5Bnからの平行光が、基板2の前面2Fの領域T1Bnに当たって全反射して画像ホログラム素子4が貼り付けられた基板2の後面2Rに到達すると、回折格子5Anからの平行光と同様に、反射・屈折せずに画像ホログラム素子4内に入り、後面Sの領域S1Bnに当たって全反射した後、基板2内に入って前面2Fの領域T2Bnに当たって全反射して、再び画像ホログラム素子4内に入って後面Sの領域S2Bnに当たって全反射し、これを繰り返して基板2と画像ホログラム素子4が貼り付けられた部分を伝搬していく。
ところで、画像ホログラム素子4には、ホログラフィック回折格子5An、5Bnからの平行光(Z方向のXY面に対して角度θの平行光)が照射されたとき、ホログラム画像が再生される干渉縞が記録されている。
したがって、ホログラフィック回折格子5An、5Bnで回折され、基板2の前面2Fで全反射し画像ホログラム素子4に入った平行光の一部は、画像ホログラム素子4の干渉縞により回折して、基板2から外側(正面側)に出て、これによってホログラム画像が再生され、正面側の画像ホログラム素子4と対向する位置にいる観察者は、再生されたホログラム画像を視認することができる。
すなわち、基板2の前面2Fで全反射し画像ホログラム素子4に入った平行光のうち、一部はホログラム画像を表す画像光として基板2の外側(正面側)に出て、残りは平行光のまま画像ホログラム素子4の後面Sで全反射することとなる。
この場合、画像ホログラム素子4が貼り付けられた基板2内において、基板2の後面4S又は基板2の前面2Fに当たった平行光が前面2F又は後面4Sに当たるまでに進む距離S’は、画像ホログラム素子4の厚みをδとすると、S’=(d+δ)tanθとなり、画像ホログラム素子4が貼り付けられていない基板2内を平行光が進む距離S(=dtanθ)より大きくなる。 δが基板2の厚みdに比べて小さい場合(例えば、δはdの5%以下)は、S’とSはほぼ等しく、δは無視してよいが、δがdに比べて無視できないほど大きい場合(例えば、δはdの10%以上)は、LyとS’が同じになるに、すなわち、Ly=(d+δ)tanθとなるように設定し、基板2内を伝搬する平行光が画像ホログラム素子4を照射するようにするのが望ましい。
本発明のホログラム画像再生装置におけるホログラフィック回折格子群の態様は、上述のような2列のホログラフィック回折格子列5A、5Bからなるものに限定されず、種々の態様をとることができる。
図12は、ホログラフィック回折格子群5に代えて、X方向に一列に配置したホログラフィック回折格子列をY方向に3列配置したホログラフィック回折格子群において、LED群から出射した拡散光が、基板2内を伝搬する状態を説明する説明図であり、同図(a)は、基板2の背面図、同図(b)は、基板2とLEDの左側面図である。
図中、6はホログラフィック回折格子群、6A、6B、6Cはホログラフィック回折格子列、6An、6Bn、6Cnは、ホログラフィック回折格子列6A、6B、6Cの左から6番目のホログラフィック回折格子、14An、14Bn、14Cnは、ホログラフィック回折格子6An、6Bn、6Cnに対向するLED、F1’An、F2’AnとR1’An、R2’Anは、ホログラフィック回折格子6Anで回折された平行光が基板2の前面2Fと後面2Rに当たる領域、F1’Bn、F2’BnとR1’Bn、R2’Bnは、ホログラフィック回折格子6Bnで回折された平行光が基板2の前面2Fと後面2Rに当たる領域、F1’Cn、F2’CnとR1’Cn、R2’Cnは、ホログラフィック回折格子6Cnで回折された平行光が基板2の前面2Fと後面2Rに当たる領域である。
また、ホログラフィック回折格子6A1、6A2、6A11、6A12、6B1、6B2、6B11、6B12、6C1、6C2、6C11、6C12を破線の斜線で表し、LED14An、14Bn、14Cnからの拡散光を一点鎖線で表し、ホログラフィック回折格子6An、6Bn、6Cnからの平行光を二点鎖線で表し、ホログラフィッ回折格子6Anからの平行光の束を薄い灰色で表し、回折格子6Bnからの平行光の束を中間の灰色で表し、ホログラフィッ回折格子6Cnからの平行光の束を濃い灰色で表す。
また、基板2の後面2R側には、光源装置10と同様の光源装置が取り付けられ、その光源装置のホログラフィック回折格子6An、6Bn、6Cnに対向する位置には、LED14An、14Bn、14Cnが取り付けられ、LED14An、14Bn、14Cnから出射される拡散光が、対向するホログラフィック回折格子6An、6Bn、6Cnの全面だけを照射するようになっている。
そして、ホログラフィック回折格子6An、6Bn、6Cnには、前面2Fに対して後面2R側から法線方向(Z方向)に所定の拡散角をもった所定の波長の拡散光が照射されたとき、拡散光をZ方向にXY面(前面2F)に対して角度θの平行光に偏向するように回折する干渉縞が記録されている。
そして、Y方向に隙間なく配置した各ホログラフィック回折格子6An、6Bn、6CnのY方向の長さとLy’とし、ホログラフィック回折格子6An、6Bn、6Cnが、LED14An、14Bn、14Cnからの拡散光をZ方向にXY面(前面2F)に対して角度θの平行光に偏向するように回折するとき、3Ly’=2dtanθとなるように設定する。
これにより、ホログラフィック回折格子6An、6Bn、6Cnで回折された平行光が、後面2Rと前面2Fで全反射しながら伝搬する際に、後面2Rにおいて、各回折格子6An、6Bn、6Cnからの平行光が当たる領域(R1’An、R1’Bn、R1’Cn、R2’An、R2’Bn、R2’Cn・・・)は、隙間なく重ならずに連続し、また、前面2Fにおいて、各回折格子6An、6Bn、6Cnからの平行光が当たる領域(F1’An、F1’Bn、F1’Cn、F2’An、F2’Bn、F2’Cn・・・)も、隙間なく重ならずに連続することとなる。
また、図12(a)に示すように、基板の後面2Rにおいて、ホログラフィック回折格子列6Aの各ホログラフィック回折格子6A1、6A2・・・6A12で回折された平行光が照射する領域R1’A1~R1’A12、R2’A1~R2’A12・・・は、X方向に隙間なく重ならずに連続し、ホログラフィック回折格子列6Bの各ホログラフィック回折格子6B1、6B2・・・6B12で回折された平行光が照射する領域R1’B1~R1’B12、R2’B1~R2’B12・・・は、X方向に隙間なく重ならずに連続し、ホログラフィック回折格子列6Cの各ホログラフィック回折格子6C1、6C2・・・6C12で回折された平行光が照射する領域R1’C1~R1’C12、R2’C1~R2’C12・・・は、X方向に隙間なく重ならずに連続する。
よって、ホログラフィック回折格子群6(ホログラフィック回折格子列6A、6B、6C)の各ホログラフィック回折格子6An、6Bn、6Cn(n=1~12)で回折された平行光によって、基板2の前面2Fと後面2Rの領域(X方向の長さがホログラフィック回折格子群6の長さと同じ領域)が、照射されることとなる。
ここで、ホログラム画像素子4の厚みδが基板2の厚みdに比べて無視できないほど大きい場合は、3Ly’=2(d+δ)tanθとなるように設定し、基板2内を伝搬する平行光が画像ホログラム素子4を照射するようにするのが望ましい。
なお、ホログラフィック回折格子6An、6Bn、6CnのX方向の長さは、Y方向の長さLy’は同じでもよく、異なっていてもよい。
したがって、ホログラフィック回折格子群6の1照射領域は、ホログラフィック回折格子群5より明るくなり、より明るいホログラム画像を再生することができる。
また、本発明におけるホログラフィック回折格子群は、4列あるいはそれ以上のホログラフィック回折格子列からなるものであってもよい。
4列以上のk列のホログラフィック回折格子列からなるホログラフィック回折格子群において、ホログラフィック回折格子のY方向の長さLykは、k×Lyk=2dtanθとなるように設定される。
また、ホログラム画像素子4の厚みδが基板2の厚みdに比べて無視できないほど大きい場合は、k×Lyk=2(d+δ)tanθとなるように設定するのが望ましい。
なお、1列に配置されるホログラフィック回折格子の数は、画像ホログラム素子4のX方向の長さに対応して、適宜設定することができる。
図中、7はホログラフィック回折格子群、7A、7Bはホログラフィック回折格子列、7A1~7A8、7B1~7B8はホログラフィック回折格子、15A1、15B1、15A2、15B2はLED、R1”A1~R1”A8、R2”A1~R2”A8、R3”A1~R3”・・・は、ホログラフィック回折格子7A1~7A8で回折された平行光が基板2の後面2Rに当たる領域、R1”B1~R1”B8、R2”B1~R2”B8・・・は、ホログラフィック回折格子7B1~7B8で回折された平行光が基板2の後面2Rに当たる領域、F1”A1、F2”A1、F3”A1、F1”B1は、ホログラフィック回折格子7A1、7B1で回折された平行光が基板2の前面2Fに当たる領域、F1”A2、F2”A2、F3”A2、F1”B2は、ホログラフィック回折格子7A2、7B2で回折された平行光が基板2の前面2Fに当たる領域である。
また、ホログラフィック回折格子7A1~7A8、7B1~7B8を破線の斜線で表し、LED15A1、15B1、15A2、15B2からの拡散光を一点鎖線で表し、ホログラフィック回折格子7A1、7A2、7B1、7B2からの平行光を二点鎖線で表し、ホログラフィック回折格子7A1~7A8からの平行光の束を薄い灰色で表し、ホログラフィック回折格子7B1~7B8からの平行光の束を濃い灰色で表し、回折格子7A1、7A2からの平行光の束と回折格子7B1、7B2からの平行光の束が重なる部分を中間の灰色で表す。
また、基板2の後面2R側には、光源装置10と同様の光源装置が取り付けられ、その光源装置の各ホログラフィック回折格子7A1~7A8、7B1~7B8に対向する位置には、LED15A1、15A2・・・、15B1、15B2・・・が取り付けられ、LED15A1、15B1等から出射される拡散光が、対向するホログラフィック回折格子7A1~7A8、7B1~7B8の全面だけを照射するようになっている。
そして、ホログラフィック回折格子7A1~7A8、7B1~7B8には、前面2Fに対して後面2R側から法線方向(Z方向)に所定の拡散角をもった所定の波長の拡散光が照射されたとき、拡散光をYZ方向にXY面(前面2F)に対して角度θの平行光に偏向するように回折する干渉縞が記録されている。
そして、Y方向に間隔を空けて配置したホログラフィック回折格子7A1、7B1のY方向の長さは、ホログラフィック回折格子群5のホログラフィック回折格子5An、5Bnと同じLyであり、ホログラフィック回折格子7A1、7B1が、LED15A1、15B1からの拡散光をZ方向にXY面(前面2F)に対して角度θの平行光に回折されるとき、Ly=dtanθとなり、ホログラフィック回折格子7A1、7B1の間隔を2Lyとなるように設定する。
図14(b)に示すようにLED15A2、15B2から出射した拡散光も、LED15A1、15B1から出射した拡散光と同様に、ホログラフィック回折格子7A2、7B2の全面に当たり、YZ方向にXY面(前面2F)に対して角度θの平行光に回折され、基板2の後面2Rと前面2Fで全反射を繰り返しながら基板2内を伝搬する。
そして、ホログラフィック回折格子7A2、7B2のY方向の長さは、ホログラフィック回折格子7A1、7B1と同じLyであり、Ly=dtanθとなり、ホログラフィック回折格子7A2、7B2の間隔を2Lyとなるように設定する。
他のホログラフィック回折格子7A3~7A8、7B3~7B8についても同様に設定ずる。
また、図13に示すように、基板の後面2Rにおいて、ホログラフィック回折格子列7Aの各ホログラフィック回折格子7A1~7A8で回折された平行光が照射する領域R2”A1~R2”A8・・・は、X方向に隙間なく重ならずに連続し、ホログラフィック回折格子列7Bの各ホログラフィック回折格子7B1~7B8で回折された平行光が照射する領域R1”B1~R1”B8、R2”B1~R2”B8・・・は、X方向に隙間なく重ならずに連続する。
さらに、ホログラフィック回折格子7A1~7A8の隣り合うホログラフィック回折格子で回折された平行光が照射する領域は、Y方向にホログラフィック回折格子半個分(Ly/2)ずれ、ホログラフィック回折格子7B1~7B8の隣り合うホログラフィック回折格子で回折された平行光が照射する領域も、Y方向にホログラフィック回折格子半個分(Ly/2)ずれ、平行光が照射する領域の境界はX方向に揃わなくなる。
よって、ホログラフィック回折格子群7(ホログラフィック回折格子列7A、7B)の各ホログラフィック回折格子7A1~7A8、7B1~7B8で回折された平行光によって、基板2の前面2Fと後面2Rの領域(X方向の長さがホログラフィック回折格子群7の長さと同じ領域)が照射されると共に、各ホログラフィック回折格子7A1~7A8、7B1~7B8で回折された平行光によって照射される各領域の境界がX方向に揃わず、各領域の境界に生ずるX方向の明るさのムラを目立たなくできる。
また、ホログラフィック回折格子7A1~7A8、7B1~7B8を照射するLED15A1、15B1等は互いに近接せず、放熱しやすくなる。
この場合、LEDから出射した拡散光に強度分布があり、中央部に比べて端部が少し暗くなる場合は、ホログラフィック回折格子群7の各ホログラフィック回折格子のX方向の長さとY方向の長さを少し大きくして、各ホログラフィック回折格子で回折された平行光が前面2Fと後面2Rを照射する各領域の端部を重ねて、ホログラフィック回折格子群7によって照射される前面2Fと後面2Rの全領域の明るさにムラが生じないようにしてもよい。
なお、本実施形態では、ホログラフィック回折格子7A1~7A8、7B1~7B8のX方向の長さは、Y方向の長さLyは同じであるが、異なるようにしてもよい。
また、X方向に隣り合うホログラフィック回折格子をY方向にずらす長さは任意に設定でき、不規則にずらすようにしてもよい
図15は、本発明の第2実施形態のホログラム画像再生装置を表した図であり、同図(a)は、ホログラム画像再生装置の正面図、同図(b)は、ホログラム画像再生装置の背面図、同図(c)は、ホログラム画像再生装置の左側面図である。
図中、20はホログラム画像再生装置、22は基板、22Fは前面、22Rは後面、24は画像ホログラム素子、25A、25B、25C、25Dはホログラフィック回折格子列、25A1~25A6、25B1~25B6、25C1~25C6、25D1~25D6はホログラフィック回折格子、30A、30B、30C、30Dは光源装置、31A、31B、31C、31Dは光源ケース、33A、33B、33C、33DはLED列であり、図において、Xは基板22を前面22Fが正面を向くように置いた場合の前面22Fにおける水平方向(左右方向)、Yは前面22FにおけるX方向と垂直な方向(上下方向)、Zは前面22F(XY面)と垂直な方向(上下方向、基板22の厚み方向)である。
図に示すように、ホログラム画像再生装置20は、基板22、カバー23、画像ホログラム素子24、ホログラフィック回折格子列25A~25D及び光源装置30A~30Dを備えている。
基板22は、外形が正方形であり、ホログラム画像再生装置1の基板2と同様に、光学的屈折率が1.3~1.7の平板状の無色透明な板であり、第1の面となる前面22F、第2の面となる後面22Rを備え、アクリル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリアミド、トリアセチルセルロース(TAC)等のプラスチック材料、あるいは、ガラス等からなる。
第2実施形態の基板22は、第1実施形態の基板2と同様に光学的屈折率が約1.5で、厚さが5mmの無色透明のアクリル板からなる。
そして、画像ホログラム素子24には、その前面(後面22R)に対して、ある方向・角度から、所定の波長の平行光が照射されたとき、所定の視野角をもつあるホログラム画像が再生され、それとは異なる方向・角度から、同じ又は異なる波長の平行光が照射されたとき、所定の視野角の異なる画像が再生される干渉縞が記録されている。
第2実施形態の画像ホログラム素子24は、反射型であり、光学的屈折率が約1.5の体積型ホログラフィック記録材料からなり、この画像ホログラム素子24には、YZ方向前面22F側からXY面(後面22R)の法線に対して角度θ(例えば約60度)で、532nmを中心とした緑色の平行光が下方から照射されたとき、所定の視野角をもつ第1のホログラム画像が前面22F側に再生され、XZ方向前面22F側からXY面(後面22R)の法線に対して角度θで、532nmを中心とした緑色の平行光が右方から照射されたとき、所定の視野角をもつ第2のホログラム画像が前面22F側に再生され、YZ方向前面22F側からXY面(後面22R)の法線に対して角度θで、532nmを中心とした緑色の平行光が下方に照射されたとき、所定の視野角をもつ第3のホログラム画像が前面22F側に再生され、XZ方向前面2F側からXY面(後面22R)の法線に対して角度θで、532nmを中心とした緑色の平行光が左方から照射されたとき、所定の視野角をもつ第4のホログラム画像が前面22F側に再生される干渉縞が記録され、第1~第4の4つのホログラム画像は異なる画像である。
なお、画像ホログラム素子24は、透過型でもよく、その場合は、基板22の前面22Fの窓枠23a内に透過型の画像ホログラム素子24が貼り付けられ、YZ方向後面22R側等からXY面の法線に対して所定角度で所定波長の平行光が照射され、前面22F側に第1~第4の4つのホログラム画像が再生される。
また、画像ホログラム素子24は、第1実施形態の画像ホログラム素子4と同様に、干渉縞を微細な凹凸で記録したエンボス型ホログラム素子や回折光学素子(DOE)等であってもよい。
ホログラフィック回折格子列25Aにおいては、6個のホログラフィック回折格子25A1~25A6が隙間なく一列にX方向に配置され、ホログラフィック回折格子列25Bにおいては、6個のホログラフィック回折格子25B1~25B6が隙間なくY方向に配置され、ホログラフィック回折格子列25Cにおいては、6個のホログラフィック回折格子25C1~25C6が隙間なく一列にX方向に配置され、ホログラフィック回折格子列25Dにおいては、6個のホログラフィック回折格子25D1~25D6が隙間なくY方向に配置されている。
この場合、ホログラフィック回折格子25A1~25A6、25B1~25B6、25C1~25C6、25D1~25D6は、反射型であり、画像ホログラム素子24と同様に、感光性材料である体積型ホログラフィック記録材料からなる。
また、ホログラフィック回折格子25A1~25A6、25B1~25B6、25C1~25C6、25D1~25D6は、干渉縞を微細な凹凸で記録したエンボス型ホログラム素子や回折光学素子(DOE)等であってもよい。
ホログラフィック回折格子25B1~25B6の各ホログラフィック回折格子には、前面22Fに対して後面22R側から法線方向(Z方向)に所定の拡散角をもった所定の波長の拡散光が照射されたとき、拡散光をXZ方向右方にXY面(前面2F)に対して所定の角度の平行光に偏向するように回折する干渉縞が記録されている。
ホログラフィック回折格子25C1~25C6の各ホログラフィック回折格子には、前面22Fに対して後面22R側から法線方向(Z方向)に所定の拡散角をもった所定の波長の拡散光が照射されたとき、拡散光をYZ方向下方にXY面(前面22F)に対して所定の角度の平行光に回折偏向するようにする干渉縞が記録されている。
ホログラフィック回折格子25D1~25D6の各ホログラフィック回折格子には、前面22Fに対して後面22R側から法線方向(Z方向)に所定の拡散角をもった所定の波長の拡散光が照射されたとき、拡散光をXZ方向左方にXY面(前面2F)に対して所定の角度の平行光に偏向するように回折する干渉縞が記録されている。
なお、ホログラフィック回折格子25A1~25A6、25B1~25B6、25C1~25C6、25D1~25D6は、透過型でもよく、その場合は、基板22の前面22F側に光源装置が取り付けられ、前面22F側から法線方向(Z方向)に所定の拡散角をもった所定の波長の拡散光がホログラフィック回折格子25A1~25A6、25B1~25B6、25C1~25C6、25D1~25D6に照射され、拡散光がYZ方向にXY面(前面2F)に対して所定の角度の平行光に偏向するように回折されて後面22R側に出ていく。
各光源ケース31A~31Dは、仕切り壁により形成される6個のセルを有し、この6個のセルの開口部(図示せず)により各光源ケース31A~31Dの正面側に開口部列(図示せず)が形成され、この開口部列が各ホログラフィック回折格子列25A~25Dに対向するようにして、各光源ケース31A~31Dが、基板22の後面22R側にスペーサ(図示せず)を介して取り付けられている。
また、光源ケース31Aは6個のLEDからなるLED列33Aを備え、光源ケース31Bは6個のLEDからなるLED列33Bを備え、光源ケース31Cは6個のLEDからなるLED列33Cを備え、光源ケース31Dは6個のLEDからなるLED列33Dを備えている。
そして、LED列33Aの各LEDは、ホログラフィック回折格子25A1~25A6に対向する位置に配置され、各LEDから発光され、セルの開口部を介して出射される拡散光が、対向するホログラフィック回折格子25A1~25A6の全面だけを照射するように、光源ケース31Aの開口部列と基板22の後面22Rの距離が、スペーサにより調整設定される。
同様にして光源ケース31B~31Dについても、各開口部列と基板22の後面22Rの距離がスペーサにより調整設定され、LED列33B~33Dの各LEDから発光され、セルの開口部を介して出射される拡散光が、対向するホログラフィック回折格子25B1~25B6、25C~25C6、25D1~25D6の全面だけを照射するようにされる。
なお、光源装置30A~30Dの光源は、LEDに限定されるものではなく、レーザーダイオード、キセノン、クリプトン等のランプでもよい。
ホログラム画像再生装置20おいては、光源装置30Aの各LEDから発光された拡散光が、セルの開口部を介してホログラフィック回折格子25A1~25A6を照射し、ホログラフィック回折格子25A1~25A6で平行光に偏向するように回折され、この平行光が、基板22の前面22Fと後面22Rに当たって全反射しながら基板22内を伝搬し、画像ホログラム素子24を照射して第1のホログラム画像を再生させる。
同様にして、光源装置30Bの各LEDから発光された拡散光が、ホログラフィック回折格子25B1~25B6で平行光に偏向するように回折され、この平行光が、基板22の前面22Fと後面22Rに当たって全反射しながら基板22内を伝搬し、画像ホログラム素子24を照射して第2のホログラム画像を再生させ、光源装置30Cの各LEDから発光された拡散光が、ホログラフィック回折格子25C1~25C6で平行光に偏向するように回折され、この平行光が、基板22の前面22Fと後面22Rに当たって全反射しながら基板22内を伝搬し、画像ホログラム素子24を照射して第3のホログラム画像を再生させ、光源装置30Dの各LEDから発光された拡散光が、ホログラフィック回折格子25D1~25D6で平行光に偏向するように回折され、この平行光が、基板22の前面22Fと後面22Rに当たって全反射しながら基板22内を伝搬し、画像ホログラム素子24を照射して第4のホログラム画像を再生させる。
図中、25Anは、ホログラフィック回折格子列25Aの左からn番目のホログラフィック回折格子、25Bnは、ホログラフィック回折格子列25Bの上からn番目のホログラフィック回折格子、25Cnは、ホログラフィック回折格子列25Aの左からn番目のホログラフィック回折格子、25Dnは、ホログラフィック回折格子列25Dの上からn番目のホログラフィック回折格子、33Anは、光源装置30Aの左からn番目のLED、33Bnは、光源装置30Bの上からn番目のLED、33Cnは、光源装置30Cの左からn番目のLED、33Dnは、光源装置30Dの上からn番目のLED、G1An、G2An、Q1An、Q2Anは、ホログラフィック回折格子25Anで回折された平行光が基板22の前面22F、後面22Rに当たる領域、G1Bn、G2Bn、Q1Bn、Q2Bnは、ホログラフィック回折格子25Bn平行光が基板22の前面22F、後面22Rに当たる領域、G1Cn、G2Cn、Q1Cn、Q2Cnは、ホログラフィック回折格子25Cnで回折された平行光が基板22の前面22F、後面22Rに当たる領域、G1Dn、G2Dn、Q1Dn、Q2Dnは、ホログラフィック回折格子25Dnで回折された平行光が基板22の前面22F、後面22Rに当たる領域であり、LED33An、33Bn、33Cn、33Dnからの拡散光を一点鎖線で表し、ホログラフィック回折格子25An、25Bn、25Cn、25Dnからの平行光を二点鎖線で表す。
このようにホログラフィック回折格子25Anで回折された平行光は、後面22Rと前面22Fでの全反射を繰り返しながら基板22内を矢印HAの方向(Y方向上方)に伝搬する。
そして、ホログラフィック回折格子25Anで回折され、基板22内を伝搬する平行光は、後面22Rに貼り付けられた画像ホログラム素子24を、YZ方向前面22F側からXY面(後面22R)の法線に対して角度θで下方より照射し、その一部が画像ホログラム素子24の干渉縞により回折し、基板22から外側(正面側)に出ていき、これによって第1のホログラム画像が再生され、残りは平行光のまま画像ホログラム素子24の後面Sで全反射し、基板22内を伝搬する。
ホログラフィック回折格子25Bnにおいては、図16(b)に示すようにLED33Bnから出射した拡散光は、ホログラフィック回折格子25BnでXZ方向にXY面(前面22F)に対して角度θの平行光に偏向するように回折され、基板22の後面22Rの領域Q1Bn、前面22Fの領域G1Bn、後面22Rの領域Q2Bn、前面22Fの領域G2Bnで全反射し、これを繰り返しながら基板22内を矢印HBの方向(X方向右方)に伝搬する。
そして、ホログラフィック回折格子25Bnで回折され、基板22内を伝搬する平行光は、後面22Rに貼り付けられた画像ホログラム素子24を、XZ方向前面22F側からXY面(後面22R)の法線に対して角度θで左方より照射し、その一部が画像ホログラム素子24の干渉縞により回折し、基板22から外側(正面側)に出ていき、これによって第2のホログラム画像が再生され、残りは平行光のまま画像ホログラム素子24の後面Sで全反射し、基板22内を伝搬する。
そして、ホログラフィック回折格子25Cnで回折され、基板22内を伝搬する平行光は、後面22Rに貼り付けられた画像ホログラム素子24を、YZ方向前面22F側からXY面(後面22R)の法線に対して角度θで上方より照射し、その一部が画像ホログラム素子24の干渉縞により回折し、基板22から外側(正面側)に出ていき、これによって第3のホログラム画像が再生され、残りは平行光のまま画像ホログラム素子24の後面Sで全反射し、基板22内を伝搬する。
ホログラフィック回折格子25Dnにおいては、図16(d)に示すようにLED33Dnから出射した拡散光は、ホログラフィック回折格子25Dnで偏向されてXZ方向にXY面(前面22F)に対して角度θの平行光に偏向するように回折され、基板22の後面22Rの領域Q1Dn、前面22Fの領域G1Dn、後面22Rの領域Q2Dn、前面22Fの領域G2Dnで全反射し、これを繰り返しながら基板22内を矢印HDの方向(X方向左方)に伝搬する。
そして、ホログラフィック回折格子25Dnで回折され、基板22内を伝搬する平行光は、後面22Rに貼り付けられた画像ホログラム素子24を、XZ方向前面22F側からXY面(後面22R)の法線に対して角度θで右方より照射し、その一部が画像ホログラム素子24の干渉縞により回折し、基板22から外側(正面側)に出ていき、これによって第4のホログラム画像が再生され、残りは平行光のまま画像ホログラム素子24の後面Sで全反射し、基板22内を伝搬する。
ここで、ホログラフィック回折格子25Bn、25BnのX方向の長さをMxとすると、ホログラフィック回折格子25Bnで回折された平行光が後面22Rと前面22Fに当たる領域(Q1Bn、Q2Bn・・・、G1Bn、G2Bn・・・)のY方向の長さもMxとなり、ホログラフィック回折格子25Dnで回折された平行光が後面22Rと前面22Fに当たる領域(Q1Dn、Q2Dn・・・、G1Dn、G2Dn・・・)のY方向の長さもMxとなる。
そして、基板22の厚み(Z方向の長さ)をdとすると、ホログラフィック回折格子25An、25Bn、25Cn、25Dnで回折された平行光が後面22Rに当たるまで、あるいは、後面22R又は前面22Fに当たった平行光が前面22F又は後面22Rに当たるまでに進む距離Sは、S=dtanθ となる。
これより、My=Mx=2dtanθとなるようにLy、Lx、d、θを設定することにより、ホログラフィック回折格子25An、25Bn、25Cn、25Dnで回折された平行光が、後面22R又は前面22Fに当たる領域のY方向に隙間なく重ならずに連続させることができる。
第2実施形態では、d=5mm、θ=60度であり、My=Mx=2×5×tan60°=17.3mmとなる。
また、ホログラフィック回折格子列25Aにおいては、ホログラフィック回折格子25A1~25A6がX方向に一列に隙間なく配置され、ホログラフィック回折格子列25Bにおいては、ホログラフィック回折格子25B1~25B6がY方向に一列に隙間なく配置され、ホログラフィック回折格子列25Cにおいては、ホログラフィック回折格子25C1~25C6がX方向に一列に隙間なく配置され、ホログラフィック回折格子列25Dにおいては、ホログラフィック回折格子25D1~25D6がY方向に一列に隙間なく配置されている。
よって、ホログラフィック回折格子列25A~25Dの各ホログラフィック回折格子で回折された平行光が、基板22の後面22Rと前面22Fを照射する各領域は、平行光の伝搬方向と直交する方向においても隙間なく重ならずに連続することとなる。
また、ホログラム画像素子24の厚みδが基板22の厚みdに比べて無視できないほど大きい場合は、My=2(d+δ)tanθとなるように設定するのが望ましい。
また、上述のように第2実施形態のホログラム画像再生装置20おいては、光源装置30A、30B、30C、30Dの各LEDを発光させることにより、カバー23の窓枠23a内に第1のホログラム画像、第2のホログラム画像、第3のホログラム画像、第4のホログラム画像を再生させることができことから、光源装置30A~30Dの各LEDの発光を光源装置毎に切り換えることにより、表示させる画像を、第1のホログラム画像~第4のホログラム画像に切り換えることができる。
さらに、光源装置30A~30Dの各LEDを光源装置毎に順次発光させることにより、第1のホログラム画像~第4のホログラム画像を順次表示させることができる。
なお、第2実施形態のホログラム画像再生装置20おいては、ホログラフィック回折格子群を構成する各ホログラフィック回折格子列(25A~25D)、LED群を構成する各LED列(33A~33D)は、1列であるが、第1実施形態のホログラフィック回折格子群5を構成するホログラフィック回折格子列(5A、5B等)のように2列又は3列以上にしてもよく、図13に示すようなX方向に隣り合うホログラフィック回折格子をY方向にずらした配置にしてもよく、各ホログラフィック回折格子列(25A~25D)を構成するホログラフィック回折格子の数も、6個に限定されるわけではなく、画像ホログラム素子24の大きさに対応して、適宜設定することができる。
図17は、本発明の第3実施形態のホログラム画像再生装置の構成を表した図であり、同図(a)は、ホログラム画像再生装置の正面図、同図(b)は、ホログラム画像再生装置の背面図、同図(c)は、ホログラム画像再生装置の左側面図である。
図中、40はホログラム画像再生装置、42は基板、42Fは前面、42Rは後面、43はカバー、43aは窓枠、44は画像ホログラム素子、45A、45B、45C、45D、45Eはホログラフィック回折格子列、45A1~45A9、45A11~45A19、45B1~45B9、45B11~45B19、45C1~45C9、45C11~45C19、45D1~45D9、45D11~45D19、45E1~45E9、45E11~45E19は、ホログラフィック回折格子、50A、50B、50C、50D、50Eは光源装置、51A、51B、51C、51D、51Eは光源ケース、53A、53B、53C、53D、53EはLED列であり、図において、Xは基板42を前面42Fが正面を向くように置いた場合の前面42Fにおける水平方向(左右方向)、Yは前面42FにおけるX方向と垂直な方向(上下方向)、Zは前面42F(XY面)と垂直な方向(上下方向、基板22の厚み方向)である。
図に示すように、ホログラム画像再生装置40は、基板42、画像ホログラム素子44、ホログラフィック回折格子列45A~45E及び光源装置50A~50Eを備えている。
基板42は、ホログラム画像再生装置1、20の基板2、22と同様に、光学的屈折率が1.3~1.7の平板状の無色透明な板であり、第1の面となる前面42F、第42の面となる後面42Rを備え、アクリル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリアミド、トリアセチルセルロース(TAC)等のプラスチック材料、あるいは、ガラス等からなるが、基板2、22と異なり、外形が正五角形である。
第3実施形態の基板42は、第1実施形態の基板2と同様に光学的屈折率が約1.5で、厚さが5mmの無色透明のアクリル板からなる。
そして、画像ホログラム素子44には、第2実施形態の画像ホログラム素子24と同様に、その前面(後面42R)に対して、ある方向・角度から、所定の波長の平行光が照射されたとき、所定の視野角をもつあるホログラム画像が再生され、それとは異なる方向・角度から、同じ又は異なる波長の平行光が照射されたとき、所定の視野角の異なる画像が再生される干渉縞が記録されている。
第3実施形態の画像ホログラム素子44は、反射型であり、光学的屈折率が約1.5の体積型ホログラフィック記録材料からなるが、第2実施形態の画像ホログラム素子24とは異なる方向から平行光が照射されたときに、異なるホログラム画像を再生させる。
すなわち、この画像ホログラム素子44には、第1の方向であるYZ方向前面42F側からXY面(後面42R)の法線に対して角度θ(例えば約60度)で、532nmを中心とした緑色の平行光が下方から照射されたとき、所定の視野角をもつ第1のホログラム画像が前面42F側の窓枠23a内に再生され、第1の方向を時計回りに72度回転させた第2の方向前面42F側からXY面(後面42R)の法線に対して角度θで、532nmを中心とした緑色の平行光が右方から照射されたとき、所定の視野角をもつ第2のホログラム画像が前面42F側の窓枠43a内に再生され、第2の方向を時計回りに72度回転させた第3の方向前面42F側からXY面(後面42R)の法線に対して角度θで、532nmを中心とした緑色の平行光が下方に照射されたとき、所定の視野角をもつ第3のホログラム画像が前面42F側の窓枠23a内に再生され、第3の方向を時計回りに72度回転させた第4の方向前面2F側からXY面(後面42R)の法線に対して角度θで、532nmを中心とした緑色の平行光が左方から照射されたとき、所定の視野角をもつ第4のホログラム画像が前面42F側の窓枠23a内に再生され、第4の方向を時計回りに72度回転させた第5の方向前面42F側からXY面(後面42R)の法線に対して角度θで、532nmを中心とした緑色の平行光が左方から照射されたとき、所定の視野角をもつ第5のホログラム画像が前面42F側の窓枠43a内に再生される干渉縞が記録され、第1~第5の5つのホログラム画像は異なる画像である。
なお、画像ホログラム素子44は、透過型でもよく、その場合は、基板42の前面42Fに透過型の画像ホログラム素子44が貼り付けられ、YZ方向後面22R側等からXY面の法線に対して所定角度で所定波長の平行光が照射され、前面42F側に第1~第5の5つのホログラム画像が再生される。
また、画像ホログラム素子44は、第1実施形態の画像ホログラム素子4と同様に、干渉縞を微細な凹凸で記録したエンボス型ホログラム素子や回折光学素子(DOE)等であってもよい。
ホログラフィック回折格子列45A~45Eの各ホログラフィック回折格子列の構成は、第1実施形態のホログラフィック回折格子群5と同じである。
すなわち、図17(a)に示すように、ホログラフィック回折格子列45Aにおいては、9個のホログラフィック回折格子45A1~45A9が隙間なく一列にX方向に配置された第1列(ホログラフィック回折格子列5Aに相当)と、9個のホログラフィック回折格子45A11~45A19が隙間なく一列にX方向に配置された第2列(ホログラフィック回折格子列5bに相当)が、Y方向に隙間なく配置されている。
同様に、ホログラフィック回折格子列45Bにおいては、9個のホログラフィック回折格子45B1~45B9からなる第1列と、9個のホログラフィック回折格子45B11~45B19からなる第2列が隙間なく配置され、ホログラフィック回折格子列45Cにおいては、9個のホログラフィック回折格子45C1~45C9からなる第1列と、9個のホログラフィック回折格子45C11~45C19からなる第2列が隙間なく配置され、ホログラフィック回折格子列45Dにおいては、9個のホログラフィック回折格子45D1~45D9からなる第1列と、9個のホログラフィック回折格子45D11~45D19からなる第2列が隙間なく配置され、ホログラフィック回折格子列45Eにおいては、9個のホログラフィック回折格子45E1~45E9からなる第1列と、9個のホログラフィック回折格子45E11~45E19からなる第2列が隙間なく配置されている。
この場合、各ホログラフィック回折格子は、反射型であり、画像ホログラム素子44と同様に、感光性材料である体積型ホログラフィック記録材料からなる。
また、各ホログラフィック回折格子は、干渉縞を微細な凹凸で記録したエンボス型ホログラム素子や回折光学素子(DOE)等であってもよい。
ホログラフィック回折格子列45Bの各ホログラフィック回折格子には、前面42Fに対して後面42R側から法線方向(Z方向)に所定の拡散角をもった所定の波長の拡散光が照射されたとき、拡散光を、第1の方向を時計回りに72度回転させた第2の方向にXY面(前面2F)に対して角度θの平行光に偏向するように回折する干渉縞が記録されている。
ホログラフィック回折格子列45Cの各ホログラフィック回折格子には、前面42Fに対して後面42R側から法線方向(Z方向)に所定の拡散角をもった所定の波長の拡散光が照射されたとき、拡散光を、第2の方向を時計回りに72度回転させた第3の方向にXY面(前面2F)に対して角度θの平行光に偏向するように回折する干渉縞が記録されている。
ホログラフィック回折格子列45Dの各ホログラフィック回折格子には、前面42Fに対して後面42R側から法線方向(Z方向)に所定の拡散角をもった所定の波長の拡散光が照射されたとき、拡散光を、第3の方向を時計回りに72度回転させた第4の方向にXY面(前面2F)に対して角度θの平行光に偏向するように回折する干渉縞が記録されている。
ホログラフィック回折格子列45Eの各ホログラフィック回折格子には、前面42Fに対して後面42R側から法線方向(Z方向)に所定の拡散角をもった所定の波長の拡散光が照射されたとき、拡散光を、第4の方向を時計回りに72度回転させた第5の方向にXY面(前面2F)に対して角度θの平行光に偏向するように回折する干渉縞が記録されている。
なお、ホログラフィック回折格子列45A~45Eの各ホログラフィック回折格子は、透過型でもよく、その場合は、基板42の前面42F側に光源装置が取り付けられ、前面42F側から法線方向(Z方向)に所定の拡散角をもった所定の波長の拡散光が各ホログラフィック回折格子に照射され、拡散光がYZ方向等にXY面(前面2F)に対して所定の角度の平行光に偏向するように回折されて後面42R側に出ていく。
各光源ケース51A~51Dは、第1実施形態の光源ケース13と同じ構成であり、格子状の仕切り壁により形成される18個のセルを有し、この18個のセルにより光源ケースの正面側に開口部群が形成され、開口部群がホログラフィック回折格子列45A~45Eに対向するようにして、各光源ケース51A~51Dが、基板42の後面42R側にスペーサ(図示せず)を介して取り付けられている。
また、光源ケース51Aは18個のLEDからなるLED列53Aを備え、光源ケース51Bは18個のLEDからなるLED列53Bを備え、光源ケース51Cは18個のLEDからなるLED列53Cを備え、光源ケース51Dは18個のLEDからなるLED列53Dを備え、光源ケース51Eは18個のLEDからなるLED列53Eを備えている。
そして、LED列53Aの各LEDは、ホログラフィック回折格子列45Aの各ホログラフィック回折格子に対向する位置に配置され、各LEDから発光され、セルの開口部を介して出射される拡散光が、対向するホログラフィック回折格子の全面だけを照射するように、光源ケース51Aの開口部列と基板42の後面42Rの距離が、スペーサにより調整設定される。
同様にして光源ケース51B~51Eについても、各開口部列と基板42の後面42Rの距離がスペーサにより調整設定され、LED列53B~53Eの各LEDから発光され、セルの開口部を介して出射される拡散光が、対向するホログラフィック回折格子の全面だけを照射するようにされる。
なお、光源装置50A~50Eの光源は、LEDに限定されるものではなく、レーザーダイオード、キセノン、クリプトン等のランプでもよい。
ホログラム画像再生装置40おいては、各光源装置50A~50Eの各LEDから発光された拡散光が、対向するホログラフィック回折格子列45A~45Eの各ホログラフィック回折格子で平行光に偏向するように回折され、この平行光が、基板42の前面42Fと後面22Rに当たって全反射しながら基板42内を伝搬し、画像ホログラム素子44を照射する状態は、第1実施形態のホログラム画像再生装置1において、光源装置13の各LEDから発光された拡散光が、対向するホログラフィック回折格子列5A、5Bの各ホログラフィック回折格子で平行光に偏向するように回折され、この平行光が、基板2の前面2Fと後面2Rに当たって全反射しながら基板2内を伝搬し、画像ホログラム素子4を照射する状態と同じである。
この場合、光源装置50Aの各LEDから発光された拡散光が、ホログラフィック回折格子列45Aの各ホログラフィック回折格子で平行光に偏向するように回折されて基板42内を伝搬し、画像ホログラム素子44を照射して第1のホログラム画像を再生させ、光源装置50Bの各LEDから発光された拡散光が、ホログラフィック回折格子列45Bの各ホログラフィック回折格子で平行光に偏向するように回折されて基板42内を伝搬し、画像ホログラム素子44を照射して第2のホログラム画像を再生させ、光源装置50Cの各LEDから発光された拡散光が、ホログラフィック回折格子列45Cの各ホログラフィック回折格子で平行光に偏向するように回折されて基板42内を伝搬し、画像ホログラム素子44を照射して第3のホログラム画像を再生させ、光源装置50Dの各LEDから発光された拡散光が、ホログラフィック回折格子列45Dの各ホログラフィック回折格子で平行光に偏向するように回折されて基板42内を伝搬し、画像ホログラム素子44を照射して第4のホログラム画像を再生させ、光源装置50Eの各LEDから発光された拡散光が、ホログラフィック回折格子列45Eの各ホログラフィック回折格子で平行光に偏向するように回折されて基板42内を伝搬し、画像ホログラム素子44を照射して第5のホログラム画像を再生させる。
また、光源装置50A~50Dの各LEDを光源装置毎に順次発光させることにより、第1のホログラム画像~第5のホログラム画像を順次表示させることができる。
なお、第3実施形態のホログラム画像再生装置40おいては、ホログラフィック回折格子群を構成する各ホログラフィック回折格子列(45A~45E)、LED群を構成する各LED列(53A~53E)は、2列であるが、第2実施形態のホログラフィック回折格子列(25A~25D)のように1列にしてもよく、図12に示すような3列あるいはそれ以上の多列にしてもよく、図13に示すようなX方向に隣り合うホログラフィック回折格子をY方向にずらした配置にしてもよく、各ホログラフィック回折格子列(45A~45E)を構成するホログラフィック回折格子の数も、18個に限定されるわけではなく、画像ホログラム素子44の大きさに対応して、適宜設定することができる。
また、基板42の外形が正五角形であり、ホログラフィック回折格子列45A~45Eが各辺に沿って配置され、各辺と対向する辺は平行でないため、各ホログラフィック回折格子列で回折されて基板42内を伝搬する平行光が、対向する面に当たって反射しても、基板42内を逆方向に伝搬して画像ホログラム素子44を照射して共役像を再生させることはない。
2 基板
2F 前面
2R 後面
3a 画像ホログラム領域
3b ホログラフィック回折格子領域
4 画像ホログラム素子
4S 後面
5 ホログラフィック回折格子群
5A、5B ホログラフィック回折格子列
5A1~5A9、5B1~5B9 ホログラフィック回折格子
5An ホログラフィック回折格子列5Aの左からn番目のホログラフィック回折格子
5Bn ホログラフィック回折格子列5Bの左からn番目のホログラフィック回折格子
6 ホログラフィック回折格子群
6A、6B、6C ホログラフィック回折格子列
6An、6Bn、6Cn ホログラフィック回折格子列6A、6B、6Cの左から6番目のホログラフィック回折格子
7 ホログラフィック回折格子群
7A、7B ホログラフィック回折格子列
7A1~7A8、7B1~7B8 ホログラフィック回折格子
10 光源装置
11 光源ケース
12 開口部群
12A、12B 開口部列
12A1~12A9、12B1~12B9 開口部
13 LED群
13A、13B LED列
13A1~13A9、13B1~13B9 LED
13An、13Bn ホログラフィック回折格子5An、5Bnに対向するLED
14An、14Bn、14Cn ホログラフィック回折格子6An、6Bn、6Cnに対向するLED
15A1、15B1、15A2、15B2 LED
20 ホログラム画像再生装置
22 基板
22F 前面
22R 後面
24 画像ホログラム素子
25A、25B、25C、25D ホログラフィック回折格子列
25A1~25A6、25B1~25B6、25C1~25C6、25D1~25D6 ホログラフィック回折格子
25An ホログラフィック回折格子列25Aの左からn番目のホログラフィック回折格子
25Bn ホログラフィック回折格子列25Bの上からn番目のホログラフィック回折格子
25Cn ホログラフィック回折格子列25Aの左からn番目のホログラフィック回折格子
25Dn ホログラフィック回折格子列25Dの上からn番目のホログラフィック回折格子、
30A、30B、30C、30D 光源装置
31A、31B、31C、31D 光源ケース
33A、33B、33C、33D LED列
33An 光源装置30Aの左からn番目のLED
33Bn 光源装置30Bの上からn番目のLED
33Cn 光源装置30Cの左からn番目のLED、
33Dn 光源装置30Dの上からn番目のLED
40 ホログラム画像再生装置
42 基板
42F 前面
42R 後面
44 画像ホログラム素子
45A、45B、45C、45D、45E ホログラフィック回折格子列
45A1~45A9、45A11~45A19 ホログラフィック回折格子
45B1~45B9、45B11~45B19 ホログラフィック回折格子
45C1~45C9、45C11~45C19 ホログラフィック回折格子
45D1~45D9、45D11~45D19 ホログラフィック回折格子
45E1~45E9、45E11~45E19 ホログラフィック回折格子
50A、50B、50C、50D、50E 光源装置
51A、51B、51C、51D、51E 光源ケース
53A、53B、53C、53D、53E LED列
Claims (7)
- 内部が透明で厚さ方向に直交する第1の面と第2の面を有する平板状の基板と、
前記基板の第1の面又は第2の面に取り付けられ、ホログラム画像を再生する画像ホログラム素子と、
前記基板の第1の面又は第2の面の前記画像ホログラム素子とは異なる位置に取り付けられた多数のホログラフィック回折格子と、
前記ホログラフィック回折格子と対向する位置に取り付けられ、前記ホログラフィック回折格子を照射する多数の光源とを備え、
前記ホログラフィック回折格子は、前記光源から照射された光を一定方向の平行光に偏向するように回折し、前記ホログラフィック回折格子で回折された平行光は、前記基板の第1の面及び第2の面に当たって全反射して前記基板内を伝搬し、前記画像ホログラム素子を照射してホログラム画像を再生するようにしたホログラム画像再生装置であって、
前記多数のホログラフィック回折格子は、一の方向に多数配置されて形成されたホログラフィック回折格子列を、前記一の方向とは直交する方向に複数列形成したホログラフィック回折格子群を形成し、
前記ホログラフィック回折格子群において、一の列のホログラフィック回折格子と他の列のホログラフィック回折格子は、同じ特定の波長を中心とした拡散光が照射されたときに該拡散光を平行光に回折し、
前記ホログラフィック回折格子群の各ホログラフィック回折格子で回折された平行光が前記基板の第1の面及び第2の面を照射する各領域は、隙間なく連続し、
前記各ホログラフィック回折格子で回折された平行光により、前記画像ホログラム素子が取り付けられた部分の前記基板の第1の面又は第2の面の領域が照射されるようにしたこと
を特徴とするホログラム画像再生装置。 - 内部が透明で厚さ方向に直交する第1の面と第2の面を有する平板状の基板と、
前記基板の第1の面又は第2の面に取り付けられ、ホログラム画像を再生する画像ホログラム素子と、
前記基板の第1の面又は第2の面の前記画像ホログラム素子とは異なる位置に取り付けられた多数のホログラフィック回折格子と、
前記ホログラフィック回折格子と対向する位置に取り付けられ、前記ホログラフィック回折格子を照射する多数の光源とを備え、
前記ホログラフィック回折格子は、前記光源から照射された光を一定方向の平行光に偏向するように回折し、前記ホログラフィック回折格子で回折された平行光は、前記基板の第1の面及び第2の面に当たって全反射して前記基板内を伝搬し、前記画像ホログラム素子を照射してホログラム画像を再生するようにしたホログラム画像再生装置であって、
前記多数のホログラフィック回折格子は、一の方向に多数配置されて形成されたホログラフィック回折格子列を、前記一の方向とは直交する方向に複数列形成したホログラフィック回折格子群を形成し、
前記ホログラフィック回折格子群の各ホログラフィック回折格子で回折された平行光が前記基板の第1の面及び第2の面を照射する各領域は、隙間なく連続し、
前記各ホログラフィック回折格子で回折された平行光により、前記画像ホログラム素子が取り付けられた部分の前記基板の第1の面又は第2の面の領域が照射されるようにし、
前記ホログラフィック回折格子群は、前記一の方向と前記一の方向に直交する方向に前記ホログラフィック回折格子が隙間なく配置され、前記ホログラフィック回折格子群の各ホログラフィック回折格子で回折された平行光が前記基板の第1の面及び第2の面を照射する各領域は、重ならないことを特徴とするホログラム画像再生装置。 - 前記ホログラフィック回折格子群は、前記ホログラフィック回折格子列を、前記一の方向とは直交する方向に2列以上形成したものであり、前記各ホログラフィック回折格子で回折された平行光の伝搬角をθ、前記各ホログラフィック回折格子の前記平行光の伝搬方向の長さをLy、前記基板の厚みをd、前記ホログラフィック回折格子列の前記一の方向とは直交する方向の列数をkとして、k×Ly=2dtanθを満たすことを特徴とする請求項2記載のホログラム画像再生装置。
- 内部が透明で厚さ方向に直交する第1の面と第2の面を有する平板状の基板と、
前記基板の第1の面又は第2の面に取り付けられ、ホログラム画像を再生する画像ホログラム素子と、
前記基板の第1の面又は第2の面の前記画像ホログラム素子とは異なる位置に取り付けられた多数のホログラフィック回折格子と、
前記ホログラフィック回折格子と対向する位置に取り付けられ、前記ホログラフィック回折格子を照射する多数の光源とを備え、
前記ホログラフィック回折格子は、前記光源から照射された光を一定方向の平行光に偏向するように回折し、前記ホログラフィック回折格子で回折された平行光は、前記基板の第1の面及び第2の面に当たって全反射して前記基板内を伝搬し、前記画像ホログラム素子を照射してホログラム画像を再生するようにしたホログラム画像再生装置であって、
前記多数のホログラフィック回折格子は、一の方向に多数配置されて形成されたホログラフィック回折格子列を、前記一の方向とは直交する方向に複数列形成したホログラフィック回折格子群を形成し、
前記ホログラフィック回折格子群の各ホログラフィック回折格子で回折された平行光が前記基板の第1の面及び第2の面を照射する各領域は、隙間なく連続し、
前記各ホログラフィック回折格子で回折された平行光により、前記画像ホログラム素子が取り付けられた部分の前記基板の第1の面又は第2の面の領域が照射されるようにし、
前記ホログラフィック回折格子列は、前記一の方向に隣り合うホログラフィック回折格子を前記一の方向と直交する方向にずらして配置されて形成され、前記各ホログラフィック回折格子で回折された平行光が前記基板の第1の面及び第2の面を照射する各領域の境界が前記一の方向に揃わないようにしたことを特徴とするホログラム画像再生装置。 - 内部が透明で厚さ方向に直交する第1の面と第2の面を有する平板状の基板と、
前記基板の第1の面又は第2の面に取り付けられ、ホログラム画像を再生する画像ホログラム素子と、
前記基板の第1の面又は第2の面の前記画像ホログラム素子とは異なる位置に取り付けられた多数のホログラフィック回折格子と、
前記ホログラフィック回折格子と対向する位置に取り付けられ、前記ホログラフィック回折格子を照射する多数の光源とを備え、
前記ホログラフィック回折格子は、前記光源から照射された光を一定方向の平行光に偏向するように回折し、前記ホログラフィック回折格子で回折された平行光は、前記基板の第1の面及び第2の面に当たって全反射して前記基板内を伝搬し、前記画像ホログラム素子を照射してホログラム画像を再生するようにしたホログラム画像再生装置であって、
前記多数のホログラフィック回折格子は、同一の方向に多数配置されて形成されたホログラフィック回折格子列を複数列形成したホログラフィック回折格子群を形成し、
前記ホログラフィック回折格子群の各ホログラフィック回折格子で回折された光が前記基板の第1の面及び第2の面を照射する各領域は、隙間なく連続し、
前記各ホログラフィック回折格子で回折された平行光により、前記画像ホログラム素子が取り付けられた部分の前記基板の第1の面又は第2の面の領域が照射されるようにし、
前記複数のホログラフィック回折格子列は、2以上の異なる方向の列からなり、異なる方向の前記ホログラフィック回折格子列の各ホログラフィック回折格子で回折された平行光により前記画像ホログラム素子から再生される画像は異なること
を特徴とするホログラム画像再生装置。 - 前記複数のホログラフィック回折格子列は、正多角形状の前記基板の各辺に沿って配置された列からなることを特徴とする請求項5記載のホログラム画像再生装置。
- 前記複数のホログラフィック回折格子列は、正三角形状、正五角形状、正七角形状のいずれかの形状をもつ前記基板の各辺に沿って2列乃至5列に配置されたものであることを特徴とする請求項5記載のホログラム画像再生装置。
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| JP2012514229A (ja) | 2008-12-31 | 2012-06-21 | セレス イメージング リミテッド | 透過型および反射型のホログラムを表示するための装置および方法 |
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| US20150220058A1 (en) | 2014-02-03 | 2015-08-06 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Mobile device capable of displaying hologram and hologram display method |
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-
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