以下、図1等を参照して、一実施形態に係る入力装置について一例を説明する。図1(A)は、本実施形態に係る入力装置100の一例を示す概念的な正面図であり、図1(B)は、概念的な斜視図であり、図1(C)は、概念的な側面図である。
図1(A)等に示すように、入力装置100は、表示部としての表示装置10と、位置検知部としての非接触入力装置30と、制御部50とを備える。
図1(B)及び図1(C)に示すように、入力装置100において、表示装置10は、利用者から見て非接触入力装置30よりも奥側に配置されている。すなわち、入力装置100では、検知対象OBとなるべき利用者の指FNの位置を、表示装置10よりも手前に配置された非接触入力装置30において検知して、非接触入力装置30での検知結果に基づいて表示装置10の表示態様を変化させるようになっている。これにより、利用者が表示装置(表示パネル)10を直接手で触れることを要することなく、入力指示を受け付けることが可能になっている。図示の一例では、入力装置100は、表示装置10に表示された文字を選択することで、駅名の選択が可能となっており、選択された駅の案内(経路案内)を行う装置を構成している。なお、以上は、一例であり、入力装置100は、上記のような案内装置のほか、例えば駅の券売機等、種々の機器における入力インターフェースとして利用することが可能である。
なお、図1(C)に示すように、ここでの一例では、水平面PEに対して表示装置10のパネル面PSが垂直になるように配置している。また、図示において、水平面PEに垂直な方向(上下方向)をY方向とし、水平面PEに平行な面内方向のうちパネル面PSに垂直な方向(法線方向)をZ方向とし、水平面PEに平行な面内方向であってY方向及びZ方向に垂直な方向をX方向とする。
表示装置10が垂直配置であるのに対して、非接触入力装置30は、上方側(+Y側)が表示装置10側に傾くように配置されている。なお、図示の一例では、傾斜した非接触入力装置30を支持する支持部材SUが設けられている。
入力装置100のうち、表示装置10は、画像を表示する表示デバイスであり、例えば有機ELの表示パネルやLCD用のパネル等で構成される。
非接触入力装置30は、矩形の枠体状部材であり、矩形の枠内領域DDの全体に例えば赤外光が射出されている。この枠内領域DDに検知対象OBが挿入されると、すなわち典型的一例としての利用者の指FNが挿入されると、当該赤外光が、指FNによって遮蔽されることになる。非接触入力装置30は、当該赤外光の遮蔽状況を確認することで、検知対象OBたる指FNの存在位置を特定できる。
制御部50は、例えばCPUや各種ストレージデバイス等で構成され、入力装置100の全体を統括的に制御すべく、表示装置10や非接触入力装置30と接続されている。具体的な動作制御の1つとして、ここでは、制御部50は、表示装置10の表示動作や、非接触入力装置30での検知動作に関して、まず、非接触入力装置30において検知された枠内領域DD内における指FNの位置の情報を受け、この位置に対応する表示装置10のパネル面PS上の位置における表示態様を変化させる。
以下、表示装置10と非接触入力装置30との配置関係についてより詳細に説明する。まず、表示装置10は、既述のように、水平面PEに対してパネル面PSが垂直になるように設置されており、例えば図1(C)に示すように利用者の眼EYからの視線がZ方向となる場合、すなわち利用者がパネル面PSを正面から見た場合、図1(A)に示すように、非接触入力装置30越しに見る表示装置10のパネル面PSが、矩形の枠体状である非接触入力装置30の枠内領域DDに収まるような配置となっている。このため、表示装置10と非接触入力装置30との間やパネル面PSに対する枠内領域DDの大きさや形状等が適宜調整されており、例えば図1(C)に示す一例のように、表示装置10に台座部STを設けて適宜高さ調整をしてもよい。また、例えば、非接触入力装置30に支持部材SUを設けて非接触入力装置30の傾斜度合い等を適宜調整するものとしてもよい。
以上のような構成となっていることにより、入力装置100は、非接触型のデバイスとして機能する。なお、表示装置10と非接触入力装置30との配置関係については、上記以外にも種々の態様が考えられ、例えば、図1(C)に対応する図であって、他の一例を示す図2(A)のように、非接触入力装置30を、水平面PEに対して垂直に配置される表示装置10と平行又は略平行とするような配置としてもよい。あるいは、さらに他の一例を示す図2(B)のように、表示装置10を、非接触入力装置30と平行又は略平行とするような傾斜させた配置としてもよい。この場合、表示装置10も、非接触入力装置30と同様、支持部材SUを設けて、傾斜度合い等を適宜調整できる。
ここで、本実施形態に係る入力装置100を含めた非接触型の入力装置については、タッチパネルのような接触型のものと違って、操作ボタン等を表示する位置と利用者が自分の指を置く位置(非接触型のデバイスでのセンシング位置)とが離間していたり、中空を指し示して入力を行う態様となっていたりする場合があるため、特に、操作に不慣れな利用者が、指を出し入れした位置がずれる等して、意図した通りではない入力操作(選択)をしてしまう可能性がある。また、例えば身長差によって視線の方向が異なることに起因して、利用者から見た文字の位置が非接触型のデバイスでのセンシング位置と合致しない、といった事態も想定される。このような非接触型の入力装置の操作における利用者の意図と受け付けられる操作内容との間での齟齬に対して、十分な対応を可能とすべく、本実施形態に係る入力装置100では、まず、センシングの結果としての入力内容について入力を確定させるまでの時間である入力確定時間を設定している。この上で、入力装置100では、当該入力確定時間に対する未到達度を出力して利用者に認識させることで、非接触型である入力装置100の操作に不慣れな利用者であっても、利用者の意図通りではない入力や誤入力を回避又は軽減できるようにしている。
以下、図3(A)等を参照して、入力装置100における表示動作の態様(表示態様の変化)について一例を説明する。
図3(A)~図3(C)は、表示装置10における表示態様の変化について一例を示す画像図であり、これらのうち、図3(A)は、利用者による入力操作(選択)がなされる前のパネル面PS上での表示態様を示しており、図3(B)は、利用者による入力操作(選択)がなされている最中におけるパネル面PS上での表示態様の一例を示している。また、図3(C)は、利用者による入力操作としての文字の選択から選択した文字が確定するまでの表示態様の変化について示している。すなわち、図3(C)は、入力確定時間に対する未到達度を示す一例となっている。
まず、図3(A)に示すように、ここでの一例では、パネル面PS上において、選択文字表示領域DSSと、選択結果表示領域DS1と、複数の駅名表示領域DS2a,DS2b,DS2c,DS2d,DS2eとが設けられている。
選択文字表示領域DSSは、利用者が選択するための各種文字等が表示される領域であり、図示の一例では、あいうえお順に並ぶひらがな文字や、削除を示す記号等が表示されている。
選択結果表示領域DS1は、選択文字表示領域DSSに表示された文字のうちから選択された文字が確定した結果を表示する領域である。
複数の駅名表示領域DS2a,DS2b,DS2c,DS2d,DS2eには、選択結果表示領域DS1に表示された文字列すなわち選択が確定した文字列に応じた駅名の候補が列挙される(図4参照)。
上記のような構成において、図3(B)に示すように、指FNが、例えば選択文字表示領域DSS中の「く」の文字に対応する位置にあることが位置検知部としての非接触入力装置30(図1等参照)において検知されると、選択された「く」の文字を囲むように円弧状の描画線SGが描かれ始める。より具体的には、図3(C)に示すように、まず、状態C1に示す選択前(非選択)の状態においては、「く」の文字だけが表示されており、この状態から、「く」の文字が利用者によって指し示される(選択される)と、例えば状態C2に示すように、円弧状の描画線SGが描かれ始め、指し示されている間は、円弧状の描画線SGが徐々に延びて、「く」の文字が描画線SGに囲まれていく。ただし、状態C2に例示するように、円弧状の描画線SGが描かれているが「く」の文字が完全には囲まれていない間においては、「く」を選択したことが確定していない(未確定)状態として取り扱われ、所定の時間が経過して、状態Cxとして示すように、円弧状の描画線SGが1つの繋がった円環CRになった時点で、「く」を選択したことが確定し、選択結果表示領域DS1に「く」の文字が表示される。上記態様について言い換えると、利用者の操作による入力指令に関して、当該操作(入力の意思)の検知から入力が確定するまでの入力確定時間が予め設定されており、当該入力確定時間に到達するまでの未到達度が、表示装置10における円弧状の描画線SGの変化の表示によって、利用者に対して視覚的に示されている。以上のように、表示部としての表示装置10は、位置検知部としての非接触入力装置30での検知に応じた表示個所の選択肢領域を囲む度合により、未到達度を示している。
また、上記態様において、利用者が、自己の選択した文字が確定する前に選択を止めると、すなわち、指FNの置き位置を、「く」の文字に対応する位置から別の位置に変えると、入力装置100は、上記選択が中止されたものとして取り扱うべく、対応する円弧状の描画線SGの表示を中止し、状態C1に戻す。なお、利用者が、新たに異なる文字に対応する位置に自己の指FNの位置を変えた場合、入力装置100は、非接触入力装置30による検知を改めて行い、制御部50は、変更した位置に対応する文字が選択されたものと判断し、当該位置の文字について、円弧状の描画線SGを描く動作を開始する。
以上のようにして、文字の選択が確定していくと、例えば、図4(A)に示すように、確定した文字による文字列が選択結果表示領域DS1に表示される。これに併せて、表示装置10の各駅名表示領域DS2a,…には、選択結果表示領域DS1上の文字列に対応する候補の駅名が表示される。
さらに、利用者が、各駅名表示領域DS2a,…に列記された駅名のうちから一の駅名すなわち各駅名表示領域DS2a,…のうちの一を選択すると、図4(B)に示す状態D1,D2,Dxにあるように、図3(C)に例示した場合と同様にして、選択した駅名が表示された矩形状の領域(図示の例では、駅名表示領域DS2a)が描画線SGによって徐々に囲まれていく。
以上のような態様とすることで、利用者(特に操作に不慣れな利用者)は、自己の意図した選択とは異なる選択がなされている場合にこれに気づきやすくなるとともに、選択が確定する前にこれをキャンセルすることが容易となる。
以下、図5等を参照して、入力装置100において上記のような動作を可能とするための入力装置100の内部構成や、一連の処理内容について、一例を説明する。
図5として示すブロック図にあるように、入力装置100は、制御部50において、表示制御部51と、時間計測部52と、入力処理部53とを備える。
表示制御部51は、制御部50を構成する時間計測部52や、入力処理部53等の各部と接続され、これらから取得した各種情報に応じて、表示装置10における表示動作の制御を行う。この場合、表示制御部51は、入力確定時間に対する未到達度を、表示装置10に対して出力する出力部として機能する。
時間計測部52は、制御部50において管理される表示装置10における表示時間に関する計測を行う。ここでは、特に、表示装置10における表示時間として、設定されている入力確定時間に対する未到達度を示すべく、非接触入力装置30における検知対象OB(指FN)の検知時間を計測する。つまり、ここでの計測結果に応じて、入力確定時間に対する未到達度が定まり、延いては、表示装置10における描画線SG(図3及び図4参照)の形状が決定される。
入力処理部53は、非接触入力装置30における検知すなわち検知対象OB(指FN)の検知についての検知結果を受け付ける。つまり、入力処理部53は、指FNの存在位置や、その位置で指FNが保持されているか否かの情報を取得する。また、入力処理部53は、この結果を表示制御部51や時間計測部52に逐次出力する。
以下、上記のような構成となっている入力装置100における各部間での動作の連携についての詳細を、図6を参照して説明する。
まず、位置検知部としての非接触入力装置30は、検知対象OBたる指FNを検知すると、制御部50に対して、検知結果としての検知対象OB(指FN)の位置情報を出力する。制御部50は、入力処理部53において、当該検知結果を受け付ける。入力処理部53は、受け付けた検知結果を、入力確定時間に対する未到達度の情報を出力する出力部としての表示制御部51に対して出力するとともに、時間計測部52における保持時間の計測を開始すべく信号を出力する。なお、当該検知位置での保持が継続していることが確認できるように、入力処理部53では、上記受け付けを常時行うとともに、入力処理部53における上記受け付け結果の各部に対する出力も、常時なされる。
時間計測部52は、入力処理部53介して取得した情報に基づき検知対象OBたる指FNが検知位置で保持される保持時間を計測し、計測結果としての当該保持時間の情報を、表示制御部51に対して出力する。これらの情報を受けた表示制御部51は、当該情報に基づく表示動作を表示装置10に対して行わせる。すなわち、表示装置10は、位置検知部としての非接触入力装置30での検知結果と、時間計測部52での計測結果とに基づく表示をする表示部として機能する。具体的一例としては、図3等を参照して例示したような表示態様の変化を、受け付けた位置情報に対応する文字等について行う。この場合において、表示制御部51は、予め入力各定時間に関する情報を有しており、この情報と時間計測部52からの保持時間の情報とから、保持時間の入力確定時間に対する未到達度つまり入力確定までの残り時間に相当する情報を作成し、作成した情報について利用者に対して報知するための出力を行うことで、出力部として機能する。
また、上記において、保持時間が入力確定時間に到達する前に、検知対象OBたる指FNが不検知となると、指FNの検知位置に対応する入力指示がキャンセルされることになる。この場合、利用者は、検知対象OBとしての自身の指FNを動かせば、不検知となって入力指示を容易にキャンセルできる。
上記した一態様例では、入力確定までの残り時間に相当する情報を利用者に認識させる方法として、出力部たる表示制御部51の出力先が表示装置10となっており、表示装置10による表示すなわち視覚的な手法により利用者に認識させるものとしている。しかし、出力を行う手法としては、これに限らず、例えば出力先をスピーカー等の音声機器とすることで、音声による報知も考えられる。例えば、入力確定までの残り時間に相当する情報として、音声によるカウントダウンを行う手法も考えられる。つまり、利用者に残り時間を認識させる報知手段としてスピーカーを採用し、これを制御するスピーカー制御部が、入力確定時間に対する未到達度を出力する出力部として機能する、という態様とすることも考えられる。この場合、音声(音)を利用することで、例えば視覚障碍者に対して、入力確定までの残り時間に相当する情報を的確に伝達できる。このほか、例えば振動による手法を利用することも考えられる。例えば利用者が所持するスマートフォン等と出力部との間で通信を行い、スマートフォンを振動源として利用する態様が考えられる。
以下、図7及び図8のフローチャートを参照して、入力装置100の入力動作における一連の処理について一例を説明する。なお、図7は、1つの文字や駅名の選択からその確定に至るまでの処理について説明するフローチャートであり、図8は、入力装置100全体における一連の処理について一例を説明するためのフローチャートである。より具体的には、図8は、入力装置100における入力の受付から、入力の結果に対する案内表示を行うまでの一連の処理について一例を示すフローチャートとなっている。
まず、図7に関して、入力装置100の非接触入力装置30において、利用者により1つの文字あるいは駅名が選択されたことに相当する指FN(検知対象OB)の検知がなされると、制御部50の入力処理部53において当該検知に関する情報が受け付けられ、時間計測部52において時間計測が開始される(ステップS101)。
次に、制御部50は、上記非接触入力装置30における検知について、同じ位置での存在が継続しているか否かを確認する(ステップS102,S103)。具体的には、指FNが存在しているか否か、すなわち非接触入力装置30において指FNの検知(検出)が継続されているか否か(ステップS102)と、その存在位置が同じ個所(1つの文字についての検知範囲内)で保持されているか否か、すなわち検知された指FNの移動が一定範囲内に収まっているか否か(ステップS103)が確認される。
ステップS102で指FNの存在が確認され(ステップS102:Yes)、かつ、ステップS103でその存在位置が同じ個所で保持されている(ステップS103:Yes)と判断されると、制御部50は、さらに、上記の状態が一定時間以上継続されているかを確認する。つまり、制御部50は、経過時間が一定値以上になっているか否かを確認する(ステップS104)。
ステップS104において、経過時間が一定値以上になっていないと判断された場合(ステップS104:No)、制御部50は、ステップS102からの動作を継続し、ステップS104において、経過時間が一定値以上になっていると判断される(ステップS104:Yes)と、制御部50は、該当する1つの文字あるいは駅名の選択を確定させ(ステップS105)、対象となっていた1つの文字又は駅名の選択に関する処理を終了する。
一方、ステップS102で指FNの存在が確認されなくなった場合(ステップS102:No)や、ステップS103でその存在位置が同じ個所で保持されていないと判断された場合、すなわち指FNの位置が変更されたと判断された場合(ステップS103:No)、制御部50は、該当する1つの文字あるいは駅名の選択がキャンセルされたものとして取り扱い(ステップS106)、対象となっていた1つの文字又は駅名の選択に関する処理を終了する。
以下、図8を参照して、入力装置100全体での動作処理について説明する。まず、入力装置100が起動すると、非接触入力装置30による検知すなわち指FNの検出が開始される(ステップS201)。指FNの検出がなされるまで(ステップS201:Yes)、検出処理が繰り返される。
非接触入力装置30において指FNが検出されると、さらに、指FNによる赤外線の遮蔽状況から指FNの位置が確認される(ステップS202)。すなわち、指FNの位置が、選択文字表示領域DSSに対応する位置であるのか、駅名表示領域DS2a等に対応する位置であるのか、あるいは、どちらの領域も選択されていないのか、が確認される。
ステップS202において、検知された指FNの位置が選択文字表示領域DSSに対応するものである場合、文字選択に関する処理がなされる(ステップS203)。すなわち、図7を参照して説明した一連の処理として、1つの文字の選択から確定までについての処理がなされる。
制御部50は、ステップS203での処理の結果、選択した文字の入力操作が確定したか否かを確認する(ステップS204)。ステップS204において、文字の入力操作が確定した場合(ステップS204:Yes)、制御部50は、表示制御部51により、選択結果表示領域DS1に表示される検索文字列の末尾に選択が確定した文字を追加する処理を行う(ステップS205)。また、これとともに、制御部50は、追加された文字を含めた検索文字列に対応する駅名を検索し(ステップS206)、検索結果を、表示制御部51により、複数の駅名表示領域DS2a,…に列挙させる表示処理を行う(ステップS207)。
ステップS207での処理を終えると、入力装置100は、再びステップS201からの処理動作、すなわち非接触入力装置30による指FNの検出を開始する。
なお、ステップS204において、文字の入力操作が確定しなかった場合(ステップS204:No)、すなわち選択がキャンセルされた場合、入力装置100は、再びステップS201からの処理動作、すなわち非接触入力装置30による指FNの検出に戻って、これを開始する。この場合、対象となっていた検知(検出)に関する情報(例えば計測していた保持時間の情報等)は消去される。
一方、ステップS202において、検知された指FNの位置が複数の駅名表示領域DS2a,DS2b,DS2c,DS2d,DS2eのうちのいずれかに対応するものである場合、駅名選択に関する処理がなされる(ステップS208)。すなわち、図7を参照して説明した一連の処理として、1つの駅名の選択から確定までについての処理がなされる。
なお、ステップS202において、検知された指FNの位置が、選択文字表示領域DSSに対応する位置でも駅名表示領域DS2a等の駅名表示に対応する位置でもなく、どちらの領域も選択されていないと判断された場合(ステップS202:No)、入力装置100は、再びステップS201からの処理動作に戻る。
ステップS208での処理の結果、選択した文字の入力操作が確定したか否かを確認する(ステップS209)。ステップS209において、文字の入力操作が確定した場合(ステップS209:Yes)、制御部50は、入力装置100が設置されている現在地から選択が確定した駅までの経路を検索し(ステップS210)、検索した結果に基づいて、案内すべき経路を表示装置10において表示し(ステップS211)、一連の処理を終了する。
なお、ステップS209において、駅名の入力操作が確定しなかった場合(ステップS209:No)、すなわち選択がキャンセルされた場合、入力装置100は、再びステップS201からの処理動作、すなわち非接触入力装置30による指FNの検出に戻って、これを開始する。この場合、対象となっていた検知(検出)に関する情報(表示する駅名の情報等)は消去されることなく、保持される。
以上のように、本実施形態に係る入力装置100は、検知対象OBとしての利用者の指FNの位置を非接触で検知する位置検知部としての非接触入力装置30と、指FNが検知位置で保持される保持時間を計測する時間計測部52と、非接触入力装置30での検知結果と時間計測部52での計測結果とに基づく表示をする表示部としての表示装置10と、指FNの保持時間について、入力確定時間に対する未到達度を出力する出力部としての表示制御部51とを備える。この場合、利用者の指FN等の検知対象OBが、検知位置において入力確定時間に達するまで保持されることで入力が確定するものとなっており、当該入力が確定するまでの残り時間が、どの程度であるかを、入力確定時間に対する未到達度を出力することにより利用者に認識させることができる。したがって、操作に不慣れな利用者であっても、利用者の意図通りではない入力や誤入力を回避又は軽減できる。
ここで、上記した事項のうち、予め設定される入力確定時間について、すなわち入力装置100において、利用者により1つの操作が選択されたことを検知してから、当該選択を確定させるに至るまでの時間をどの程度とするかについては、種々の態様が考えられる。例えば、上記のような入力確定時間を1秒程度とすることが考えられる。この程度とすると、不慣れな利用者にとって、自己の意図したとおりの選択となっているか否かや、意図しない選択となっているか否か、といったことを確認して、指を動かしてキャンセルする(別の選択肢をする)までに十分な時間が確保できる態様となっていると考えられる。また、この場合、例えば非接触入力装置30の枠内領域DDに誤って指FN以外の異物を落としてしまい、当該異物が枠内領域DDを通過することで、非接触入力装置30が検知対象OBとして検知してしまった場合にも、誤った選択が確定するには至らず、これに基づく誤入力が生じる、といった事態を回避可能となる。
一方で、例えば誤入力した文字を削除したい利用者や、操作に手慣れた利用者にとっては、入力確定時間が1秒程度であると長すぎると感じる可能性もある。
以上を踏まえて、入力確定時間を、種々の観点から調整可能な態様とすることが考えられる。図9は、入力確定時間の調整について一例を説明するための画像図であり、図3(C)に対応する図である。
図9のうち、図9(A)は、利用者による入力操作としての通常の文字の選択(図示の例では、「く」の文字を選択)から選択した文字が確定するまでの表示態様の変化について示しており、ここでは、上記表示態様の変化は、標準として設定した入力確定時間(例えば1秒程度)に対応して描画線SGが描かれていくものとする。
一方、図9(B)は、利用者による入力操作として文字を削除する「×(バツ)」を選択した場合、すなわち確定入力事項を削除する操作をした場合における選択から選択した文字(「×(バツ)」)が確定するまでの表示態様の変化について示している。
ここで、図9(A)の操作内容と図9(B)の操作内容とを比較した場合、文字を削除する図9(B)については、他の操作よりも早く入力を確定させたいという要請があると考えられる。そこで、図9(A)において状態E1,E2,E3,Exに示す指し示し開始(選択開始)の時間T1(=0秒とする)から選択確定に至るまでの時間TE(=T4≒1秒)よりも、図9(B)において状態F1,F2,Fxに示す指し示し開始(選択開始)の時間T1(=0秒とする)から選択確定に至るまでの時間TE(=T3≒0.6秒)のほうが短くなっている。すなわち、図9(B)の場合のように確定入力事項を削除する操作が選択された場合の入力確定時間である時間T3が、例えば図9(A)の場合のような他の操作が選択された場合よりも短くなるようにする。これにより、意図しない入力や誤入力が確定してしまった場合において、これを迅速に削除できる。
また、利用者の習熟度(熟練度)に応じて、入力確定時間の調整をしたいという要請も想定される。これに対しては、例えば非接触入力装置30における検知対象OBたる指FNの不検知発生の度合に応じて、入力確定時間を変更することが考えられる。そこで、図10に示す一例では、不検知発生の度合についての検出に相当する一態様として、利用者による文字等の選択における選択回数やキャンセル回数をカウントし、当該キャンセル回数やキャンセル率(選択回数に対するキャンセル回数の割合)によって、入力確定時間の調整を行う場合について説明する。
図10(A)は、入力確定時間の調整を行う際の基準となるデータの一例について説明するためのデータ表である。なお、データ表中の各データは、制御部50を構成する各種ストレージデバイス(図示略)に格納されるものとし、これらの管理についても、制御部50においてなされているものとする。図示の一例では、カウントデータCDとして、利用者による文字等の選択回数をカウントしたデータと、キャンセル回数をカウントしたデータすなわち選択が確定しなかった回数を示すデータと、選択回数に対するキャンセル回数の割合を示すキャンセル率のデータとが含まれている。また、閾値データSDとして、入力確定時間を調整するか否かを、キャンセル回数あるいはキャンセル率によって決定するための閾値についてのデータが格納されている。一例として、ここでは、キャンセル回数について第1閾値と第2閾値が設定されているものとし、第1閾値は、第2閾値よりも小さい値とする。制御部50は、第1閾値以下であれば、キャンセル回数が少ない、すなわち習熟度(熟練度)が高く操作に手慣れた利用者による操作であるものと判断し、第2閾値以上であれば、キャンセル回数が多い、すなわち操作に不慣れな利用者による操作であるものと判断する。このほか、調整対象である入力確定時間のデータTDが格納されている。入力確定時間のデータTDは、制御部50での判断に応じて、都度変更されていくことになる。なお、同様の判断について、キャンセル率に関する第1閾値及び第2閾値を定めて行うことも可能である。
以下、図10(B)のフローチャートを参照して、入力確定時間の調整おける一連の処理について一例を説明する。
まず、入力装置100による動作が開始して、非接触入力装置30による検知が始まると、これに並行して、制御部50は、上記カウントデータCDに格納するデータについてのカウントを開始する(ステップS301)。制御部50は、ステップS301の開始から所定時間が経過したか否かを確認し(ステップS302)、経過していなければ(ステップS302:No)、当該カウントの動作を継続し(ステップS303)、再度時間の経過について確認する(ステップS302)。
一方、ステップS302において、所定時間が経過したことを確認すると(ステップS302:Yes)、制御部50は、カウントデータCDに蓄積されたキャンセル回数を、閾値データSDの第1閾値と比較する(ステップS304)。ステップS304での比較の結果、キャンセル回数が第1閾値以下であれば(ステップS304:Yes)、習熟度(熟練度)が高く操作に手慣れた利用者による操作であるものと判断し、入力確定時間を短くする調整を行う、すなわち入力確定時間のデータTDの値を小さくする処理を行う(ステップS305)。この場合、新たに設定された入力確定時間に対応して、図3(C)に例示した円弧状の描画線SGが描かれていくスピードが速くなる。
ステップS304での比較の結果、キャンセル回数が第1閾値以下でない場合(ステップS304:No)、制御部50は、カウントデータCDに蓄積されたキャンセル回数を、閾値データSDの第2閾値と比較する(ステップS306)。ステップS306での比較の結果、キャンセル回数が第2閾値以上でなければ(ステップS306:No)、制御部50は、通常程度の操作能力を有する利用者による操作であるものと判断し、入力確定時間を現状のまま維持する(ステップS307)。すなわち、入力確定時間のデータTDの値については、変更しないままとする。
一方、ステップS306での比較の結果、キャンセル回数が第2閾値以上であれば(ステップS306:Yes)、制御部50は、操作に不慣れな利用者による操作であるものと判断し、入力確定時間を長くする調整を行う、すなわち入力確定時間のデータTDの値を大きくする処理を行う(ステップS308)。この場合、新たに設定された入力確定時間に対応して、図3(C)に例示した円弧状の描画線SGが描かれていくスピードが遅くなる。
ステップS305、ステップS307又はステップS308のいずれかの処理を終えると、制御部50は、再びステップS301からの動作を繰り返し、入力装置100による経路の案内がなされるまで、上記動作を繰り返す。
以上のように、入力装置100において、入力確定時間に到達する前における検知対象OBとしての指FNの不検知発生の度合に応じて、入力確定時間が変更される態様とすることで、利用者の操作習熟度に応じた入力確定時間の調整が可能になる。
図9や図10を参照して説明した一例のように、入力確定時間が、選択される入力操作に応じて異なる態様とすることで、例えば入力内容や利用者の操作習熟度等に応じて、適切な時間設定が可能となり、誤入力等を抑制しつつ、操作時間の短縮を図ることが可能となる。
〔その他〕
この発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
まず、上記では、表示部としての表示装置10が、出力部としての表示制御部51からの出力に応じて、表示態様を変化させて入力確定時間に対する未到達度を表示する手法として、図3(C)に例示したように、描画線SGで対象となる文字等を囲んでいくものを示したが、表示のさせ方については、描画線SGによるものに限らず、種々の態様が考えられる。例えば、図3(C)に対応する図である図11(A)において示す一変形例のように、状態G1、G2、Gxと進むにつれて、対象となる文字等(図示の例では「あ」の文字)の色を変化させていくことで、入力確定時間に対する未到達度、すなわち入力が確定するまでの残り時間がどの程度であるかを認識させるようにしてもよい。さらに、図11(B)に示すように、図11(A)に示した一例に加えて、さらに、入力確定時における文字等の色と同一の色となっている枠線FGを、色が変化していく文字等とともに表示させておくことで、利用者は、自己が選択した文字等の色と枠線FGの色との色合いを比較することで、上記残り時間の程度を把握できるようになる、といった態様とすることも考えられる。
また、上記のように対象文字等を囲んでいく態様に限らず、種々のインジケータによる表示態様を、上記残り時間の程度を視認させる態様として採用することが考えられる。
また、上記では、表示部として、パネル等を有する表示装置10を例示したが、表示部については、上記のようなパネルを有する構成とするものに限らず、例えば中空に画像表示を行うような表示部を有する非接触型の入力装置においても、本願発明を適用することができる。
また、位置検知部としての非接触入力装置30についても、上記一例に限らず、種々のセンシング方法を利用したものを採用できる。
また、選択肢に関しても、上記のような文字等や駅名に限らず、用途に応じて種々の選択肢を設けることができる。