JP7541655B1 - 溶鉄の脱燐方法 - Google Patents
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Abstract
【数1】
関係式(1)において、Iは印加電流密度(A/m2)であり、αは定数であり、Lpは溶融スラグの燐分配(-)であり、Lp’は溶融スラグの必要燐分配(-)であり、Tは溶鉄の溶鋼温度(K)である。
Description
(a)前記溶鉄に含まれる炭素の炭素濃度[C]が4.0mass%以下であり、前記印加電流密度I(A/m2)が下記関係式(2)を満たすこと、
(b)前記溶融スラグと前記溶鉄との間に前記電流を印加することによってアーク放電が発生しないこと、
(c)前記電流の電流値が5000(A)以下であること、
(d)前記溶融スラグの液相率が60vol.%以上であること等がより好ましい解決手段になり得るものと考えられる。
第1実施形態に係る溶鉄の脱燐方法について説明する。本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法は、溶鉄に接する電極を陽極とし、溶融スラグのみに接する電極を陰極として該両電極を通じて溶融スラグと溶鉄との間に電流を印加する溶鉄の脱燐方法である。本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法を実施に使用する溶鉄脱燐装置について説明する。
図1は、本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法の実施に使用する溶鉄脱燐装置の概要を示した模式図である。図1に示されるように溶鉄脱燐装置100は、MgO坩堝101とラミング材102と誘導溶解炉103とを備えている。MgO坩堝101は、スクラップ、溶銑等が溶解して形成される溶鉄を装入する。MgO坩堝101は、溶鉄に対しする溶解度が低く、熱力学的に安定である材料から構成されていることが好ましい。
なお、MgO坩堝101の他に使用することができる坩堝としては、CaO坩堝、Al2O3坩堝を使用することができる。MgO坩堝101の形状は、特に制限されるものではないが、円柱形状であってもよい。MgO坩堝101の形状が円柱形状である場合には、その断面積は0.005~0.030m2であってもよく、例えば、0.018m2であってもよい。
本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法は、溶鉄に接する電極を陽極とし、溶融スラグのみに接する電極を陰極として該両電極を通じて溶融スラグと溶鉄との間に電流を印加する。
以下、本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法において、電流印加による溶鉄脱燐について説明する。
このように形成された溶融スラグ200は、溶融スラグ200と溶鉄との間に電流を印加するために使用する陰極104と陽極105とを当該溶融スラグ200に挿入することができる溶融スラグ組成を有する。
このため、両電極間に大電流を印加することで溶鉄の脱燐処理に要する処理時間を短縮し、目的の燐濃度以下の溶鉄(溶融金属)を得ることができるが、その電力コストは過大となる。このような技術的観点から、下記の関係式(1)を満たすように印加電流密度を設定して、電極間に電流を印加することができる。
第2に、溶鉄の脱燐を実施するために必要な電力コストが増加することである。つまり、溶鉄の脱燐を実施するため使用する印加電流密度を必要以上に増加させれば、その生産性・生産コストいずれも増加する。このため、溶鉄の脱燐を実施するため使用する印加電流密度の上限に関しては、溶鉄の脱燐を実施するための操業の許容時間・コスト・電源の許容電流などを加味して決定することが望ましい。
このような技術的観点から、関係式(1)を用いて印加電流密度Iの値を算出できることは、溶鉄の脱燐効果を確保できるとともに、溶鉄の脱燐を実施するための操業の許容時間・コスト・電源の許容電流を考慮した溶鉄の脱燐方法の好適な条件を提供できることからきわめて重要な意義を有する。
そして、本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法において、両電極間に電流の印加を開始した時間から一定時間が経過後における溶鉄300に含まれる燐の燐濃度を測定することができる。
そして、溶鋼温度T(K)における溶融スラグ200の燐分配Lp(-)を算出し、溶融スラグ200の必要燐分配Lp’(-)を設定し、関係式(1)を用いて、溶融スラグ200の必要燐分配Lp’(-)に対応した印加電流密度I(A/m2)を算出することができる。
なお、関係式(9)において、ηは過電圧、Rは気体定数、Fはファラデー定数、Zは価数、Lpは溶鋼温度T(K)における溶融スラグ燐分配(-)、Lp’は必要燐分配(-)を表す。
第2実施形態に係る溶鉄の脱燐方法について説明する。本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法は、上記実施形態に係る溶鉄の脱燐方法において、溶鉄に含まれる炭素の炭素濃度[C]が4.0mass%以下であり、印加電流密度I(A/m2)が下記関係式(2)を満たすことを特徴とする。
そして、本実施形態に係る溶鋼の脱燐方法において採用される関係式(2)を満たす印加電流密度を有する電流を溶融スラグ及び溶鉄に印加することで、溶融スラグを改質することなく効果的に燐分配を向上させ、様々な組成成分系の溶鉄に対して本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法を適用することができる。
このように本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法は、溶鉄に含有可能な炭素濃度の範囲において、特に炭素濃度を限定することがなく適用することができる点において優れている。
第3実施形態に係る溶鉄の脱燐方法について説明する。本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法は、上記実施形態に係る溶鉄の脱燐方法において、前記溶融スラグと前記溶鉄との間に前記電流を印加することによってアーク放電が発生しないことを特徴とする。
以下、本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法に含まれる技術的特徴部分について説明する。
なお、溶鉄に含まれる燐(P)の活量apは、溶鉄に含まれる燐の燐濃度[P]と、その活量係数fpを用いて、以下の関係式(12)により表すことができる。
このような技術的観点から、本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法は、溶融スラグと溶鉄との間に印加する電流によってアーク放電が発生しないようにして、反応温度Tを低下させることにより、溶鉄の脱燐反応を促進することができる。
本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法において、溶融スラグと溶鉄との間に印加する電流の電流値が500~5000(A)以下であれば、アーク放電が発生することなく、溶鉄の脱燐反応におけるエネルギーバランスをとることができ、溶鉄の脱燐処理における熱効率を担保することができる。このような技術的観点から、本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法を適用することができる溶鉄脱燐装置は、直流電気炉であることが好ましい。
第4実施形態に係る溶鉄の脱燐方法について説明する。本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法は、上記実施形態に係る溶鉄の脱燐方法において、溶融スラグの液相率が60vol.%以上であることを特徴とする。以下、本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法に含まれる技術的特徴部分について説明する。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の技術的範囲で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたプログラム、システム、または装置も、本発明の技術的範囲に含まれる。
本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法を採用して、電気炉設備を使用して溶鉄の脱燐を実施した。電気炉設備が備える電気炉にスクラップ、燐化鉄(FeP)、炭材及びCaO-SiO2-FeO-MgO系スラグを装入し、交流アークにより、これらの溶鋼原料を溶解させた。電気炉の内部において、300tの溶鋼と30kg/溶鋼-tの溶融スラグを得た。
そして、溶鋼の脱燐処理において、脱燐処理前(0分)、脱燐処理開始から10分経過時、脱燐処理開始から20分経過時、及び脱燐処理開始から30分(脱燐処理完了)経過時の溶鋼のサンプリングを行い、溶鋼中の燐濃度を測定し、燐分配(実燐分配)を求めた。表1に溶鋼の脱処理時間における燐分配とスラグ組成比を示す。併せて、スラグ液相率、上記関係式(2)に示す関係を満たすか否かについて示した。なお、発明例1において、溶融スラグの必要燐分配を100に設定した。
併せて、発明例1の溶鉄の脱燐方法において、アーク発生の有無を確認し、溶融スラグ-溶鋼間に印加した電流の電流値を所定の電流値に設定した。
発明例2~5において、溶融スラグ-溶鋼間に印加する直流電流の平均電流密度を300~350(A/m2)、印加電流値を5000(A)以下において変化させた以外は、発明例1と同様にして溶鋼の脱燐処理を実施した(水準2~5)。
一方、発明例6において、溶融スラグ-溶鋼間に印加する直流電流の平均電流密度を3000(A/m2)とし、印加電流値を21000(A)と設定してアーク放電を発生させた(水準9)。
表1に溶鋼の脱処理時間における燐分配(実燐分配)とスラグ組成比を示す。併せて、スラグ液相率、上記関係式(2)に示す関係を満たすか否かについて示した。また、発明例2~6の溶鉄の脱燐方法において、アーク発生の有無を確認し、溶融スラグ-溶鋼間に印加した電流の電流値を所定の電流値に設定した。
溶融スラグ-溶鋼間に直流電流を印加することなく、発明例1と同様にして溶鋼の脱燐処理を実施した(水準6)。また、溶融スラグ-溶鋼間に印加する直流電流の平均電流密度を200(A/m2)に設定して、上記関係式(2)を満たさない条件において溶鋼の脱燐処理を実施した(水準7)。表1に溶鋼の脱処理時間における燐分配(実燐分配)とスラグ組成比を示す。併せて、スラグ液相率、上記関係式(2)に示す関係を満たすか否かについて示した。
溶融スラグ-溶鋼間に直流電流を印加することなく、発明例1と同様にして溶鋼の脱燐処理を実施した(水準8)。表1に溶鋼の脱処理時間における燐分配(実燐分配)とスラグ組成比を示す。併せて、スラグ液相率、上記関係式(2)に示す関係を満たすか否かについて示した。
一方、スラグ液相率が100%の条件(発明例1~2、4~6)おいて、上記関係式(2)を満たす電流密度の直流電流を印加した条件では、必要燐分配を達成していることがわかる(発明例1~6)。
さらに、発明例1~5に示されるように、印加電流値を5000(A)以下に設定し、アーク放電を発生させないようした条件においても、必要燐分配をきわめて良好に達成することができることが判明した。このような技術的観点から、本実施形態に係る溶鉄の脱燐方法は、アーク放電を発生させないようにすることができる直流電気炉により好適に実施可能であることが明らかとなった。
ただし、スラグ液相率が60vol.%以上の場合は、電極を溶融スラグに浸漬することが可能であるが、脱燐反応の反応効率の面から、スラグ液相率は60vol.%以上であることが好ましい。なお、これらの傾向は、溶鉄に含まれる炭素の炭素濃度[C]、燐の燐濃度[P]に依存しない。
101 MgO坩堝
102 ラミング材
103 誘導溶解炉
104 陰極(黒鉛電極)
105 陽極(MgO-C電極)
106 直流電源
107 導線
108 断熱ボード
200 溶融スラグ
300 溶鉄
Claims (5)
- 前記溶融スラグと前記溶鉄との間に前記電流を印加することによってアーク放電が発生しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の溶鉄の脱燐方法。
- 前記電流の電流値が5000(A)以下であることを特徴とする請求項3に記載の溶鉄の脱燐方法。
- 前記溶融スラグの液相率が60vol.%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶鉄の脱燐方法。
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|---|---|---|---|
| JP2023118569 | 2023-07-20 | ||
| JP2023118569 | 2023-07-20 | ||
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|---|---|---|---|
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| JPS58185712A (ja) * | 1982-04-20 | 1983-10-29 | Japan Metals & Chem Co Ltd | 鉄鋼の脱りん方法 |
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2024
- 2024-03-28 JP JP2024532527A patent/JP7541655B1/ja active Active
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| JPH02182821A (ja) * | 1989-01-06 | 1990-07-17 | Nippon Steel Corp | 溶融金属の精錬方法 |
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